[第1の実施形態]
以下、本発明の一実施形態に係る遊技機としてパチスロを例に挙げ、図面を参照しつつ、その構成及び動作について説明する。なお、本実施形態では、ボーナス作動機能及びART機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値という)が抽出される。
内部抽選手段は、抽出された乱数値に基づいて抽選を行い、内部当選役を決定する。この内部抽選手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。内部当選役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「はずれ」に係るものとが設けられる。
また、スタートレバーが操作されると、後述の複数のリール3L,3C,3R(例えば、図2参照)の回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタン17L,17C,17R(例えば、図2参照)が押されると、リール停止制御手段は、内部当選役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述の例えば図16に示される主制御回路90(メインCPU101)が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。すなわち、メインCPU101は、複数のリール3L,3C,3Rの変動を制御する変動制御手段を構成するとともに、ストップボタン17L,17C,17Rが操作されたことに基づいて当該操作されたストップボタン17L,17C,17Rに対応するリール3L,3C,3Rを停止させる制御を実行可能な停止制御手段を構成する。このように、パチスロは、遊技者の操作によって遊技が進行する遊技機である。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」という。そして、本実施形態では、規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当選役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、規定時間を利用して、内部当選役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
このようにして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段もまた、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るものであると判定されると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技(単位遊技)として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の遊技動作の流れの中で、表示装置などによる映像の表示、各種ランプによる光の出力、スピーカによる音の出力、或いは、これらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当選役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値が抽出される。演出用の乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当選役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽選により決定する。この演出内容決定手段は、後述の副制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、例えば、内部当選役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当選役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係るパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体2(遊技機本体)を備える。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aの開口を開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有する。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段、表示列)が横一列に並べて設けられている。以下、各リール3L,3C,3R(メインリール)を、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有する。そして、シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向(リールの回転方向)に沿って所定の間隔をあけて描かれている。上述したとおり、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われ、複数のリール3L,3C,3Rに描かれた図柄が変動表示される。すなわち、周方向に図柄が付された複数の図柄列としてのリール3L,3C,3Rは、変動表示装置を構成する。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、腰部パネル12と、台座部13とを備える。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられる。ヒンジは、パチスロ1の前方側(遊技者側)から見て、ドア本体9の左側の側端部に設けられる。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に設けられている。このフロントパネル10は、開口10aを有する枠状部材で構成される。フロントパネル10の開口10aは、表示装置カバー30によって塞がれ、表示装置カバー30は、キャビネット2aの内部に配置された後述の表示装置11と対向して配置される。
表示装置カバー30は、黒色の半透明な合成樹脂により形成される。それゆえ、遊技者は、後述の表示装置11により表示された映像(画像)を、表示装置カバー30を介して視認することができる。また、本実施形態では、表示装置カバー30を黒色の半透明な合成樹脂で形成することにより、キャビネット2a内への外光の入り込みを抑制して、表示装置11により表示された映像(画像)を鮮明に視認できるようにしている。
フロントパネル10には、ランプ群21が設けられている。ランプ群21は、例えば、遊技者側から見て、フロントパネル10の上部に設けられたランプ21a、21bを含む。ランプ群21を構成する各ランプは、LED(Light Emitting Diode)等で構成され(後述の図15中のLED群85参照)、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
腰部パネル12は、ドア本体9の略中央部に設けられる。腰部パネル12は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源(後述のLED群85に含まれるLED)とを有する。
台座部13は、フロントパネル10と腰部パネル12との間に設けられる。台座部13には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、スタートレバー16、3つのストップボタン17L,17C,17R、精算ボタン(不図示)等)とが設けられる。
図柄表示領域4は、正面から見て、3つのリール3L,3C,3Rに重畳する領域で、且つ、3つのリール3L,3C,3Rより遊技者側の位置に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rを視認可能にするサイズを有する。この図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを視認することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リールの周面に設けられた複数の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄がその枠内に表示されるように構成されている。すなわち、3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)が表示される(リール表示窓4の枠内には、3行×3列の態様で図柄が表示される)。そして、本実施形態では、リール表示窓4の枠内において、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶ擬似的なライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行う有効ラインとして定義する。
リール表示窓4は、台座部13に設けられた枠部材31の開口により形成される。また、リール表示窓4を画成する枠部材31の下方には、略水平面の台座領域が設けられる。そして、遊技者側から見て、台座領域の右側にはメダル投入口14が設けられ、左側にはMAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bが設けられる。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、予め設定された所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えたメダルの枚数分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能(遊技媒体貯留手段))。
MAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bは、キャビネット2aの内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、MAXベットボタン15aの内部には、メダル投入が可能な時に点灯するベットボタンLED(不図示)が設けられている。また、精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
なお、遊技者がMAXベットボタン15aを押下操作すると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。一方、1ベットボタン15bが1回、押下操作される度に1枚のメダルが投入される。1ベットボタン15bが3回操作されると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。以下では、MAXベットボタン15aの操作、1ベットボタン15bの操作及びメダル投入口14にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)をいずれも「投入操作」という。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。すなわち、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、対応するリールの回転を停止するために設けられるストップボタン17L,17C,17Rは、複数の停止操作手段を構成する。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rともいう。
また、リール表示窓4の下方の略水平面の台座領域の略中央には、情報表示器6が設けられる。なお、情報表示器6は、透明の窓カバー(不図示)によって覆われている。
情報表示器6には、特典として遊技者に対して払い出されるメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグメントLED(以下、「7セグLED」という)や、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、「クレジット枚数」という)などの情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDが設けられる。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDは、エラー発生及びエラー種別の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDとしても用いられる。それゆえ、エラー発生時には、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDの表示態様は、払出枚数の表示態様からエラー種別の情報の表示態様に切り替わる。
さらに、情報表示器6には、内部当選役として決定された役に応じた図柄組合せを有効ラインに沿って表示するために必要な停止操作の情報を報知する指示モニタ(不図示)が設けられている。指示モニタ(指示表示器)は、例えば、2桁の7セグメントLEDにより構成される。そして、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で、2桁の7セグLEDが点灯、点滅又は消灯することにより、遊技者に対して必要な停止操作の情報を報知する。
なお、ここでいう、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様とは、例えば、押し順「1st(第1停止操作を左リール3Lに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「1」を表示し、押し順「2nd(第1停止操作を中リール3Cに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「2」を表示し、押し順「3rd(第1停止操作を右リール3Rに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「3」を表示するなどの態様のことである。
情報表示器6は、後述の図15に示すように、ドア中継端子板68及び遊技動作表示基板81を介して主制御基板71に電気的に接続され、情報表示器6の表示動作は、主制御基板71内の後述の主制御回路90により制御される。また、上述した各種7セグLEDの制御方式は、ダイナミック点灯制御である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、主制御基板71により制御される指示モニタに加えて、副制御基板72により制御される他の手段を用いて停止操作の情報を報知する構成を設ける。具体的には、後述のプロジェクタ213を含む投影ブロック201及び各種被投影部材を含む被投影ブロック202(図3及び後述の図5〜図8参照)により構成される後述の表示装置11により停止操作の情報を報知する。
このような構成を適用した場合、指示モニタにおける報知の態様と、副制御基板72により制御されるその他の手段における報知の態様とは、互いに異なる態様であってもよい。すなわち、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない(例えば、指示モニタにおいて数値「1」が表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もあり、直接的な報知とは言えない)。一方、後述の表示装置11等のその他の手段によるサブ側(副制御基板側)での報知では、停止操作の情報を直接的に報知してもよい。例えば、押し順「1st」を報知する場合、指示モニタでは報知する押し順と一義的に対応する数値「1」を表示するが、その他の手段(例えば、表示装置11等)では、左リール3Lに対して第1停止操作を行わせるための指示情報を直接的に報知してもよい。
このような構成のパチスロ1では、副制御基板72の制御だけでなく、主制御基板71の制御によっても、内部当選役に応じた必要な停止操作の情報を報知することができる。また、このような停止操作の情報の報知の有無は、遊技状態に応じて制御されるようにしてもよい。例えば、ナビが発生しない一般遊技状態(例えば非ART遊技状態等)では停止操作の情報を報知せずに、ナビが発生する報知遊技状態(例えばART遊技状態等)において停止操作の情報を報知するようにしてもよい。
また、遊技者側から見て、リール表示窓4の左方には、サブ表示装置18が設けられる。サブ表示装置18は、図2に示すように、ドア本体9の前面部のうち、台座部13の略水平面の台座領域から略垂直に立設するように設けられる。サブ表示装置18は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイで構成され、各種情報を表示する。
また、サブ表示装置18の表示面上には、タッチセンサ19が設けられている(後述の図15参照)。タッチセンサ19は、静電容量方式などの所定の動作原理に従い動作し、遊技者の操作を受け付けると、タッチ入力情報として当該操作に応じた信号を出力する。そして、本実施形態のパチスロ1は、タッチセンサ19を介して受け付けた遊技者の操作(タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報)に応じて、サブ表示装置18の表示を切り替え可能にする機能を有する。なお、サブ表示装置18は、タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報に基づいて後述の副制御基板72(後述の図15参照)により制御される。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、2つのスピーカ用孔20L,20R等が設けられる。メダル払出口24は、後述のメダル払出装置51の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、2つのスピーカ用孔20L,20Rからは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音声が出力される。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3及び図4を参照しつつ説明する。図3は、キャビネット2aの内部構造を示す図であり、図4は、フロントドア2bの裏面側の内部構造を示す図である。
キャビネット2aは、図3に示すように、上面板27aと、底面板27bと、左右の側面板27c,27dと、背面板27eとを有する。そして、キャビネット2a内の上部には、表示装置11が配設される。
表示装置11は、後述のプロジェクタ213を含む投影ブロック201と、後述のプロジェクタ213から出射された映像光が投影される後述の複数種の被投影部材を含む被投影ブロック202とを有する。また、被投影ブロック202内には、遊技状態に応じて、被投影部材を切り換えるための機能(後述の被投影部材移動機構305)も設けられる。
表示装置11では、後述する仮想空間上での画像合成処理により生成された画像データ(後述のPJ対応画像データ)に対応する映像光が所定の被投影部材に投影され、映像表示演出等が行われる。具体的には、表示装置11では、投影対象となる被投影部材(オブジェクト)の形状や、後述のプロジェクタ213と被投影部材との位置関係(投影距離や角度など)に基づいて映像光を生成し、その映像光が、後述のプロジェクタ213から被投影部材の表面に投影される。このような演出機能を設けることにより、高度で且つ迫力のある演出を行うことができる。なお、表示装置11の具体的な構成及び動作については、後で図面を参照しつつ詳述する。
キャビネット2a内の下部には、メダル払出装置51(以下、ホッパー装置という)と、メダル補助収納庫52と、電源装置53とが配設される。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板27bの中央部に取り付けられる。このホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は、精算ボタンが押下されてメダルの精算が実行されるときに、メダルを払い出す。そして、ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口24(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。このメダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置される。また、メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板27bに対して着脱可能に取り付けられている。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53b(電源供給手段)とを有している(後述の図15参照)。この電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板27cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置(不図示)から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
また、キャビネット2a内の電源装置53の上方には、副制御基板72(後述の図15参照)を収容する副制御基板ケース57が配設される。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72には、後述の副制御回路150(後述の図18参照)が搭載されている。この副制御回路150は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御基板72は、本発明に係る制御部の一具体例を示すものである。副制御回路150の具体的な構成については後述する。
キャビネット2a内の副制御基板ケース57の上方には、副中継基板61が配設される。この副中継基板61は、副制御基板72と後述の主制御基板71とを接続する配線が実装された中継基板である。また、副中継基板61は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板や各種装置部(ユニット)などとを接続する配線が実装された中継基板である。
また、図3には示さないが、キャビネット2a内には、キャビネット側中継基板44(後述の図15参照)が配設される。このキャビネット側中継基板44は、主制御基板71(後述の図15参照)と、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75(後述の図15参照)及びメダル払出カウントスイッチ(不図示)のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。
フロントドア2bの裏面側の中央部には、図4に示すように、ミドルドア41が、配設され、リール表示窓4(図2参照)を裏側から開閉可能に取り付けられている。また、図4には示さないが、ミドルドア41のリール表示窓4側には、3つのリール3L,3C,3Rが取り付けられ、ミドルドア41のリール表示窓4側とは反対側には、主制御基板71(後述の図15参照)が収納された主制御基板ケース55が取り付けられている。なお、3つのリール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ(不図示)が接続されている。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述する主制御回路90(後述の図16参照)を有する。主制御回路90(主制御手段)は、内部当選役の決定、各リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。また、本実施形態では、例えば、報知遊技(ART等)の決定の有無の抽選処理、ナビ情報の指示モニタへの表示処理、各種試験信号の送信処理などの制御も主制御回路90により行われる。なお、主制御回路90の具体的な構成は後述する。
フロントドア2bの裏面側において、ミドルドア41の下方には、スピーカ65L,65Rが配設される。スピーカ65L,65Rは、それぞれスピーカ用孔20L,20R(図2参照)と対向する位置に配置されている。
また、スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67とが配設される。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口14に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(遊技媒体検出手段:不図示)が設けられている。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左
斜め下に配置される。このドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ1の外部に出力する。
また、図4には示さないが、フロントドア2bを裏面において、ミドルドア41により開閉された領域であり且つリール表示窓4の下方には、ドア中継端子板68が配設される(後述の図15参照)。このドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71と、各種のボタンやスイッチ、副中継基板61、セレクタ66、遊技動作表示基板81、試験機用第1インターフェースボード401及び試験機用第2インターフェースボード402のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、ドア開閉監視スイッチ67、後述のBETスイッチ77、スタートスイッチ79等が挙げられる。
<表示装置の構成>
次に、表示装置11の構成について、図5を参照して説明する。図5は、表示装置11の外観斜視図である。
表示装置11は、図5に示すように、投影ブロック201と、投影ブロック201の下方に配置された被投影ブロック202とを備える。この表示装置11は、投影ブロック201に設置された後述のプロジェクタ213によって映像光を生成し、該映像光を被投影ブロック202に設けられた被投影部材(後述の台形部材302等)の投影面に投射する。
なお、この明細書において、「プロジェクタ213から投射された(又は投射される)映像」、「投影された映像」、「投射される画像」及び「投影される画像」といった表現を用いることもあるが、これらは全て、プロジェクタ213から投射された映像光により、投影面に投影される(又はされた)映像であることを意味する。
[投影ブロック]
次に、投影ブロック201の構成について、図6及び図7を参照して説明する。図6は、投影ブロック201の分解斜視図である。図7は、投影ブロック201の縦断面図である。なお、後述のプロジェクタ213を含む投影ブロック201は、本発明に係る投影部の一具体例を示すものである。
投影ブロック201は、図6に示すように、ベース部材211と、反射部材212と、プロジェクタ213とを有する。ベース部材211は、下面が開口された中空の略箱状部材で構成され、上板部221と、前板部222と、後板部223と、左側板部224と、右側板部225とを有する。
上板部221の裏面(被投影ブロック202側の面)には、プロジェクタ213が取り付けられている。また、前板部222には、反射部材取付け部227が設けられ、この反射部材取付け部227は、前板部222よりも前方(遊技者側)に突出した突状部材で構成される。
反射部材取付け部227の前部片234は、板状部材で構成され、前部片234の表面(反射部材取付け部227の突面)の面方向が斜め上方となり且つ裏面の面方向が斜め下方となるように傾斜している。そして、前部片234の裏面(プロジェクタ213及び被投影ブロック202側の面)には、反射部材212が取り付けられている。
反射部材212は、図7に示すように、前部片234と略同じサイズ(大きさ)を有し且つ表面が長方形である板状部材で構成されたミラーホルダ236と、ミラーホルダ236に固定された反射ミラー237とを有する。なお、ミラーホルダ236は、前部片234の裏面にねじ等の固定部材を用いて固定されている。
反射ミラー237は、ミラーホルダ236のプロジェクタ213及び被投影ブロック202側の面に固定されている。この反射ミラー237は、反射面の面方向が斜め下方となるように傾斜し、プロジェクタ213から出射された映像光を、被投影ブロック202の被投影部材(後述の台形部材302等)に向けて反射する。
プロジェクタ213は、図7に示すように、プロジェクタ本体241と、取付ブラケット242とを有する。取付ブラケット242は、表面が略長方形の板状部材で構成され、取付ブラケット242の裏面(被投影ブロック202側の面)にプロジェクタ本体241が取り付けられている。なお、取付ブラケット242は、ベース部材211の上板部221の裏面にねじ等の固定部材を用いて固定されている。
プロジェクタ本体241は、ケース251(図6参照)と、照明ユニット252と、液晶プリズムユニット253と、投射レンズ254と、複数のヒートシンク255と、複数のファン256とを有する。なお、図7では、1つのヒートシンク255及び1つのファン256のみを示す。
ケース251は、中空の筐体で構成される。ケース251の内部には、照明ユニット252、液晶プリズムユニット253、投射レンズ254、ヒートシンク255及びファン256が収納されている。また、ケース251の前面(反射部材212側)には、投射レンズ254によって塞がれる開口部が設けられている。
ケース251の内部において、投射レンズ254の後方(ミラーホルダ236側とは反対方向)には、液晶プリズムユニット253が配置され、液晶プリズムユニット253の後方には、照明ユニット252が配置されている。そして、照明ユニット252の周囲には、複数のヒートシンク255が配置され、複数のファン256は、複数のヒートシンク255に隣接して配置されている。
照明ユニット252は、例えば、複数の光源を有する。複数の光源は、赤色の光を出射する光源R(不図示)と、緑色の光を出射する光源G(不図示)と、青色の光を出射する光源B(不図示)とで構成される。したがって、液晶プリズムユニット253には、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の光がそれぞれ入射される。
なお、本発明はこれに限定されず、光源としては、例えば、1つの高輝度放電ランプを使用してもよい。この場合は、色分解ミラー(ダイクロイックミラー)を使用して、高輝度放電ランプから出射された光を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の光に分解する。
液晶プリズムユニット253は、例えば、3つの液晶パネルと、色合成用のクロスプリズム(ダイクロイックプリズム)とを有する。3つの液晶パネルは、赤色の光が入射する液晶パネルR(不図示)と、緑色の光が入射する液晶パネルG(不図示)と、青色の光が入射する液晶パネルB(不図示)とで構成される。クロスプリズムは、各液晶パネルによって生成された3つの映像光を1つの映像光として合成する。
投射レンズ254は、反射部材212の反射ミラー237に対向して配置されている。それゆえ、液晶プリズムユニット253から出射された映像光は、投射レンズ254を通過して反射ミラー237に入射される。複数のヒートシンク255は、照明ユニット252によって発生した熱を放熱する。また、複数のファン256は、複数のヒートシンク2
55に空気を送風して、複数のヒートシンク255を冷却する。
[被投影ブロック]
次に、被投影ブロック202の構成について、図8及び図9を参照して説明する。図8は、被投影ブロック202の分解斜視図である。図9は、被投影ブロック202に設けられた被投影部材の移動機構の分解斜視図である。
被投影ブロック202は、図8に示すように、収納ケース301と、台形部材302と、擬似リール部材303と、平面スクリーン部材304と、被投影部材移動機構305とを備える。なお、台形部材302、擬似リール部材303及び平面スクリーン部材304のそれぞれは、本発明に係る表示部の一具体例を示すものである。また、台形部材302は、本発明に係る第1の表示部の一具体例を示すものであり、擬似リール部材303及び平面スクリーン部材304のそれぞれは、本発明に係る第2の表示部の一具体例を示すものである。また、被投影部材移動機構305は、本発明に係る可動制御手段の一具体例を示すものである。
(1)収納ケース
収納ケース301は、前面及び上面が開口された中空の筐体であり、台座部311と、背面壁312と、左側壁313と、右側壁314とを有する。各壁は、表面が略長方形の板状部材で構成され、台座部311及び背面壁312は、それぞれ、収納ケース301の底部及び背面部を形成し、左側壁313及び右側壁314は、それぞれ、収納ケース301の左側面部及び右側面部を形成する。
(2)台形部材
台形部材302は、表面が台形状の床板部321と、3つの壁板部322,323,324とで構成され、収納ケース301の台座部311上にねじ等の固定部材により固定されている。
床板部321は、台座部311の載置面311aに載置されている。この際、床板部321の下辺(長辺)部が正面(遊技者側)に位置するように、床板部321が台座部311上に載置されている。なお、床板部321の台座部311の載置面311aに当接した面とは反対側の面321a(平面)は、投影面となる。床板部321の投影面321aには、プロジェクタ213から出射され、その後、反射部材212により反射された映像光が投影される。
壁板部322は、表面が略長方形状の板状部材で構成され、床板部321の上辺部に連続して形成されている。この際、壁板部322の表面と、床板部321の表面との間の角度が略垂直になるように、壁板部322が床板部321の上辺部に連続して形成される。そして、壁板部322のフロントドア2b側(遊技者側)の平面が投影面322aとなる。壁板部322の投影面322aには、床板部321の投影面321aと同様に、プロジェクタ213から出射され、その後、反射部材212により反射された映像光が投影される。
壁板部323は、板状部材で構成され、床板部321の左辺部及び壁板部322の左辺部に連続して形成されている。この際、壁板部323の表面と、床板部321の表面との間の角度が略垂直になるように、壁板部323が床板部321の左辺部及び壁板部322の左辺部に連続して形成される。そして、壁板部323の壁板部324側の平面が投影面323aとなる。なお、壁板部323の投影面323aと壁板部322の投影面322aとの間の角度は、鈍角(90度より大きい角度)となるので、投影面323aは、フロントドア2bの開口10aを介して遊技者から視認可能となる。壁板部323の投影面323aには、床板部321の投影面321aと同様に、プロジェクタ213から出射され、その後、反射部材212により反射された映像光が投影される。
壁板部324は、板状部材で構成され、床板部321の右辺部及び壁板部322の右辺部に連続して形成されている。この際、壁板部324の表面と、床板部321の表面との間の角度が略垂直になるように、壁板部324が床板部321の右辺部及び壁板部322の右辺部に連続して形成される。そして、壁板部324の壁板部323側の平面が投影面324aとなる。なお、壁板部324の投影面324aと壁板部322の投影面322aとの間の角度は、鈍角(90度より大きい角度)となるので、投影面324aは、フロントドア2bの開口10aを介して遊技者から視認可能となる。壁板部324の投影面324aには、床板部321の投影面321aと同様に、プロジェクタ213から出射され、その後、反射部材212により反射された映像光が投影される。
本実施形態では、台形部材302の投影面321a,322a,323a,324aの一部の領域に映像光が投影される。そして、投影面321a,322a,323a,324aは、映像光が投影される投影領域と、映像光が投影されない非投影領域を有する。なお、投影面321a,322a,323a,324aの投影領域には、銀色(灰色)の塗料が塗布されている。一方、投影面321a,322a,323a,324aの非投影領域には、黒色の塗料が塗布されている。
このように、投影面321a,322a,323a,324aの非投影領域に黒色の塗料を塗布することにより、非投影領域で光が反射することを抑制して、キャビネット2a内における光の乱反射を抑制することができる。また、非投影領域に黒色の塗料を塗布することにより、被投影部材の振動、回転、崩壊、形状変化、彩色変化、一部分の強調表現等が可能になる。
(3)擬似リール部材
擬似リール部材303は、図8及び図9に示すように、円弧板部331と、一対の回動腕332A,332B(回動腕332Bは、後述の図11参照)とを備える。
円弧板部331は、円弧状に延在した板体(側面の延在形状が円弧状である板体)で構成される。それゆえ、円弧板部331には、内周面331aと、外周面331bとが形成される。円弧板部331の内周面331aには、パチスロ1の機種に関連した装飾が設けられている。一方、外周面331bは、滑らかな曲面で構成され、プロジェクタ213から出射された映像光が投影される投影面となる(後述の図11参照)。また、円弧板部331の内周面331a及び外周面331bには、シルバー(又は灰色)の塗料が塗布されている。
一対の回動腕332A,332Bは、円弧板部331の円弧状の一対の側面部にそれぞれ連続して形成され、表面が略扇状の板体で構成される。一対の回動腕332A,332Bは、被投影部材移動機構305の後述する支持板351A,351Bにそれぞれ回動可能に支持されている。擬似リール部材303は、内周面331aが前方(遊技者側)に向く待機位置と、外周面331bが前方に向く露出位置との間で回動する。擬似リール部材303の動作については、後述の図11及び図12を参照して後で説明する。
(4)平面スクリーン部材
平面スクリーン部材304は、図8に示すように、表面が略長方形の板状部材で構成され、第1平面304a(図8上では下面)と、第2平面304b(図8上では上面)とを有する。平面スクリーン部材304の第1平面304aには、シルバー(又は灰色)の塗料が塗布されている。一方、第2平面304bには、白色の塗料が塗布され、第2平面304bは、プロジェクタ213から反射部材212を介して投射される映像光の投影面となる。
平面スクリーン部材304は、第1平面304aの面方向が斜め下方となる待機位置と、第2平面(投影面)304bの面方向が前方(遊技者側)となる露出位置との間を回動する。そして、平面スクリーン部材304が露出位置に配置されると、第2平面(投影面)304bに映像光が投影される。
平面スクリーン部材304は、被投影部材移動機構305の後述する一対のクランクアーム378A,378Bに支持され、この一対のクランクアーム378A,378Bの回動により、平面スクリーン部材304が回動する。なお、クランクアーム378A,378Bは、それぞれ、支持板351A,351Bに回動可能に支持されている。
(5)被投影部材移動機構
被投影部材移動機構305は、図8及び図9に示すように、支持板351A,351Bと、擬似リール部材移動機構352と、平面スクリーン部材移動機構353とを備える。
支持板351A,351Bは、ともに、表面が縦長の略長方形の板状部材に構成され、
支持板351A,351Bは互いに、左右方向(擬似リール部材303の長辺方向)に、適当な距離(台形部材302の幅より大きい間隔)をあけて対向して配置されている。また、支持板351A,351Bは、収納ケース301の台座部311の載置面311aに、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。そして、支持板351Aと支持板351Bとの間には、擬似リール部材303が配置されている。
また、支持板351A,351Bは、それぞれ、擬似リール部材303の回動腕332A,332Bを回動可能に支持している。そして、支持板351A,351Bには、平面スクリーン部材移動機構353の後述するシャフト374が貫通する貫通孔と、擬似リール部材303における回動腕332A,332Bの回動軸335が貫通する貫通孔が設けられている。
さらに、支持板351Bには、ストッパ355と、第1センサ356と、第2センサ357とが設けられている。ストッパ355は、擬似リール部材移動機構352の後述する駆動ギア362の回転範囲を制限するための部材である。第1センサ356は、平面スクリーン部材304を待機位置に移動させた場合に、平面スクリーン部材移動機構353の後述するクランクアーム378Bを検出する。第2センサ357は、平面スクリーン部材304を露出位置に移動させた場合に、平面スクリーン部材移動機構353の後述するクランクアーム378Bを検出する。
擬似リール部材移動機構352は、駆動モータ361と、駆動ギア362とを有する。駆動モータ361は、収納ケース301における右側壁314のモータ固定部314bに、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。この際、駆動モータ361の回転軸(不図示)が、駆動ギア362と噛み合うように、駆動モータ361が右側壁314に取り付けられる。
駆動ギア362は、表面が略半円状の歯車部材で構成され、支持板351Bに回転可能に支持されている。この駆動ギア362は、支持板351Bの収納ケース301の右側壁314に対向する面に配置されている。また、駆動ギア362の中心部には、擬似リール部材303の回動腕332B(後述の図11参照)の回動軸335が接続されている。
平面スクリーン部材移動機構353は、駆動モータ371と、中間ギア372,373と、シャフト374と、クランクギア375,376と、クランクアーム378A,378Bとを有する。駆動モータ371は、支持板351Bに、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。この際、駆動モータ371の回転軸371aが、中間ギア372に噛み合うように、駆動モータ371が支持板351Bに取り付けられている。
中間ギア372は、支持板351Bと、収納ケース301の右側壁314との間に配置されている。中間ギア372の中心部には、収納ケース301の右側壁314に設けられた貫通孔314a(図8参照)を貫通して突出したシャフト374の一方の端部が接続されている。
中間ギア373は、支持板351Aと、収納ケース301の左側壁313との間に配置されている。中間ギア373の中心部には、収納ケース301の左側壁313に設けられた貫通孔313a(図8参照)を貫通して突出したシャフト374の他方の端部が接続されている。
シャフト374は、支持板351A,351Bを貫通して設けられ、支持板351A,351Bを回転可能に支持している。なお、中間ギア373は、上述のように、シャフト374を介して中間ギア372と接続されているので、中間ギア373は、中間ギア372と一緒に回転する。
クランクギア375は、支持板351Bと、収納ケース301の右側壁314との間に配置されており、右側壁314に回転可能に支持されている。この際、クランクギア375は、中間ギア372と噛み合うように配置されている。また、中間ギア372の支持板351Bに対向する面には、クランクピン375aが形成されている。
クランクギア376は、支持板351Aと、収納ケース301の左側壁313との間に配置されており、左側壁313に回転可能に支持されている。この際、クランクギア376は、中間ギア373と噛み合うように配置されている。また、中間ギア373の支持板351Aに対向する面には、クランクピン376aが形成されている。
クランクアーム378Aは、支持板351Aと、収納ケース301の左側壁313との間に配置されており、支持板351Aに回転可能に支持されている。クランクアーム378Aは、略L字状に延在した板状部材で構成されたアーム部381と、アーム部381の一方の端部に設けられた接続部382とを有する。
アーム部381には、支持板351Aに回転可能に係合する回動軸384と、直線状に延在した係合溝385とが設けられている。係合溝385は、アーム部381における収納ケース301の左側壁313と対向する面に設けられている。この係合溝385には、クランクギア376のクランクピン376aが摺動可能に係合している。
接続部382は、表面が長方形の板状部材で構成される。接続部382の一方の表面は、アーム部381に連続しており、他方の表面(平面)は、平面スクリーン部材304の第1平面304aに当接している(図8参照)。この接続部382は、平面スクリーン部材304の第1平面304aにねじ等の固定部材を用いて固定されている。
クランクアーム378Bは、支持板351Bと、収納ケース301の右側壁314との間に配置されており、支持板351Bに回転可能に支持されている。クランクアーム378Bは、略L字状に延在した板状部材で構成されたアーム部391と、アーム部391の一方の端部に設けられた接続部392とを有する。
アーム部391には、支持板351Aに回転可能に係合する回動軸(不図示)と、直線状に延在した係合溝395と、第1検出片396と、第2検出片397とが設けられている。係合溝395は、アーム部391における収納ケース301の右側壁314と対向する面に設けられている。この係合溝395には、クランクギア375のクランクピン375aが摺動可能に係合している。
第1検出片396は、接続部392と係合溝395との間の位置に設けられ、アーム部391の一方(図9上では、裏面側)の側部から外側に突出している。平面スクリーン部材移動機構353が平面スクリーン部材304を待機位置に移動させると、第1検出片396は、支持板351Bに設けられた第1センサ356により検出される。
第2検出片397は、第1検出片396の下方に設けられており、アーム部391の一方の側部から外側に突出している。平面スクリーン部材移動機構353が平面スクリーン部材304を露出位置に移動させると、第2検出片397は、支持板351Bに設けられた第2センサ357により検出される。
接続部392は、表面が長方形の板状部材で構成される。接続部392の一方の表面は、アーム部391に連続しており、他方の表面(平面)は、平面スクリーン部材304の第1平面304aに当接している(図8参照)。この接続部392は、平面スクリーン部材304の第1平面304aにねじ等の固定部材を用いて固定されている。
[台形部材の使用時状態]
次に、台形部材302を映像光の投影対象としたときの状態について、図10を参照して説明する。図10は、台形部材302が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の縦断面図である。なお、図5が、台形部材302が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の斜視図になる。
台形部材302を映像光の投影対象とした状態では、図10に示すように、擬似リール部材303及び平面スクリーン部材304がそれぞれの待機位置に配置される。
擬似リール部材303が待機位置に配置されると、擬似リール部材303は、台形部材302の後方に位置し、円弧板部331の内周面331aが前方を向いた状態となる。このとき、駆動ギア362の一方の半径部(一方の径方向側部)がストッパ355に当接する(図9参照)。そのため、被投影ブロック202を右側方(右側壁314側)から見た場合、駆動ギア362の右回り(時計回り)への回動がストッパ355によって係止されている。
また、平面スクリーン部材304が待機位置に配置されると、平面スクリーン部材304は、台形部材302の上方に位置し、第1平面304aが下方を向いた状態となる。このとき、第1センサ356は、平面スクリーン部材移動機構353のクランクアーム378Bに設けられた第1検出片396を検出する。これにより、副制御回路150は、平面スクリーン部材304が待機位置に配置されたことを検知する。
待機位置に配置された擬似リール部材303及び平面スクリーン部材304(被投影部材)は、台形部材302とフロントパネル10の開口10a(図2参照)との間に介在しない。したがって、この状態では、遊技者側から見て、台形部材302が、フロントパネル10の開口10aに露出した状態となり、映像光の投影対象となる。
投影対象となった台形部材302の投影面321a,322a,323a,324a(投影面324aは図8参照)には、投影ブロック201のプロジェクタ213から反射ミラー237を介して入射された映像光が投影される。これにより、演出に用いる映像が投影対象である台形部材302の各投影面に表示され、遊技者に視認可能となる。
本実施形態では、台形部材302の床板部321及び3つの壁板部322,323,324(壁板部324は図8参照)の投影面321a,322a,323a,324aに映像光を投影して、演出に用いる映像を表示する。これにより、コストを上昇させることなく、且つ、簡易な構成で映像に立体感や奥行きが感じられる斬新な演出を行うことができる。その結果、映像表示演出に対する遊技者の興趣を高めることができる。
本実施形態では、被投影部材として適用した台形部材302は、投影される映像光の光軸に対して異なる角度で交差する4つの投影面を有する。しかしながら、本発明はこれに限定されず、本発明に係る被投影部材として、例えば、映像光の光軸に対して異なる角度で交差する2つ又は3つの投影面を有する被投影部材を用いてもよいし、映像光の光軸に対して異なる角度で交差する5つ以上の投影面を有する被投影部材を用いてもよい。
また、本実施形態では、台形部材302を所定の位置に固定する構成例を示したが、本発明はこれに限定されない。本発明に係る台形部材として、例えば、プロジェクタから出射された映像光が投影されない待機位置と、プロジェクタから出射された映像光が投影される露出位置との間で移動可能な台形部材を用いてもよい。また、この場合、台形部材の移動態様としては、例えば、適当な軸を中心に回動する態様であってもよいし、直線移動する態様であってもよい。
[擬似リール部材の動作]
次に、擬似リール部材303の動作について、図11及び図12を参照して説明する。図11は、擬似リール部材303が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の状態を示す図である。図12は、擬似リール部材303が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の縦断面図である。
擬似リール部材303を映像光の投影対象とする場合には、擬似リール部材303を待機位置(図10に示す状態)から露出位置(図11及び図12に示す状態)へ移動させる。なお、この際、平面スクリーン部材304は、待機位置に配置された状態に維持される。
擬似リール部材303を露出位置へ移動させるには、擬似リール部材移動機構352の駆動モータ361を駆動し、図面上において被投影ブロック202を右側方(右側壁314側)から見て、駆動ギア362を左回り(反時計回り)に回転させる(図11中の太矢印参照)。
駆動ギア362には、擬似リール部材303の回動腕332Bに設けられた回動軸335が接続されているので、駆動ギア362を左回りに回転させると、擬似リール部材303が待機位置から左回りに回動する。そして、駆動ギア362の他方の半径部がストッパ355に当接すると、駆動ギア362の左回りの回転がストッパ355によって係止される。その結果、図11及び図12に示すように、擬似リール部材303は、露出位置に配置される。
擬似リール部材303が露出位置に配置されると、擬似リール部材303により台形部材302の前方が覆われた状態となる。また、この際、待機位置に配置された平面スクリーン部材304は、擬似リール部材303とフロントパネル10の開口10a(図2参照)との間に介在しない。したがって、この状態では、遊技者側から見て、擬似リール部材303が、フロントパネル10の開口10aに露出した状態となり、映像光の投影対象となる。
投影対象となった擬似リール部材303の外周面331b(以下、「投影面331b」という)には、投影ブロック201のプロジェクタ213から反射ミラー237を介して入射された映像光が投影される。これにより、演出に用いる映像が投影対象である擬似リール部材303に表示され、遊技者に視認可能となる。
なお、擬似リール部材303を露出位置から待機位置へ移動させるには、擬似リール部材移動機構352の駆動モータ361を駆動して、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、駆動ギア362を右回り(時計回り)に回転させる。
駆動ギア362が右回りに回転すると、擬似リール部材303が露出位置から右回りに回動する。そして、駆動ギア362の一方の半径部がストッパ355に当接すると(図9の状態)、駆動ギア362の右回りの回転がストッパ355によって係止される。その結果、図10に示すように、擬似リール部材303は、待機位置に配置される。
本実施形態では、擬似リール部材303の湾曲する投影面331bにリールを表す映像光を投影する。これにより、フロントパネル10(フロントドア2b)の開口10aに対向するキャビネット2a内に、リールが物理的に存在しているように見せることができる。その結果、コストを上昇させることなく、且つ、簡易な構成で映像に立体感や奥行きが感じられる斬新な演出を行うことができ、映像を表示する演出の興趣を高めることができる。
[平面スクリーン部材の動作]
次に、平面スクリーン部材304の動作について、図13及び図14を参照して説明する。図13は、平面スクリーン部材304が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の状態を示す図である。図14は、平面スクリーン部材304が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の縦断面図である。
平面スクリーン部材304を映像光の投影対象とする場合には、平面スクリーン部材304を待機位置(図10に示す状態)から露出位置(図13及び図14に示す状態)へ移動させる。なお、この際、擬似リール部材303は、待機位置に配置された状態に維持される。
平面スクリーン部材304を露出位置へ移動させるには、平面スクリーン部材移動機構353の駆動モータ371を駆動し、図面上において被投影ブロック202を右側方(右側壁314側)から見て、中間ギア372を右回り(時計回り)に回転させる(図13中の太矢印参照)。
中間ギア372には、シャフト374の一方の端部が接続されており、シャフト374の他方の端部には、中間ギア373(図9参照)が接続されている。そのため、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、中間ギア372が右回りに回転すると、中間ギア373も右回りに回転する。
中間ギア372,373が右回りに回転すると、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、クランクギア375,376(図9参照)が左回り(反時計回り)に回転する。また、クランクギア375のクランクピン375aは、クランクアーム378Bの係合溝395に係合しており、クランクギア376のクランクピン376aは、クランクアーム378Aの係合溝385に係合している。
したがって、クランクギア375,376(図9参照)が左回りに回転すると、クランクピン375a,376がそれぞれクランクアーム378A,378Bを左回り(反時計方向)に回転させるように押圧する。その結果、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、クランクアーム378A,378Bに接続された平面スクリーン部材304が待機位置から左回りに回動する。
そして、第2センサ357が、クランクアーム378Bの第2検出片397を検出すると、駆動モータ371の駆動が停止し、平面スクリーン部材304の回動が停止する。その結果、図13及び図14に示すように、平面スクリーン部材304は、露出位置に配置される。
平面スクリーン部材304が露出位置に配置されると、平面スクリーン部材304により台形部材302の前方が覆われた状態となる。また、この際、待機位置に配置された擬似リール部材303は、平面スクリーン部材304とフロントパネル10の開口10a(図2参照)との間に介在しない。したがって、この状態では、遊技者側から見て、平面スクリーン部材304が、フロントパネル10の開口10aに露出した状態となり、投影対象となる。
投影対象となった平面スクリーン部材304の投影面304bには、投影ブロック201のプロジェクタ213から反射ミラー237を介して入射された映像光が投影される。これにより、演出に用いる映像が投影対象である平面スクリーン部材304に表示され、遊技者に視認可能となる。例えば、平面スクリーン部材304の平面である投影面304bに、2次元の映像を表す映像光を投影することにより、液晶表示装置などのフラットパネルを用いた表示装置で映像を表示したときと同様の映像を遊技者に見せることができる。
なお、平面スクリーン部材304を露出位置から待機位置へ移動させるには、平面スクリーン部材移動機構353の駆動モータ371を駆動し、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、中間ギア372,373を左回り(反時計回り)に回転させる。
中間ギア372,373が左回りに回転すると、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、クランクギア375,376(図9参照)が右回りに回転する。そして、クランクギア375,376が右回りに回転すると、クランクピン375a,376がそれぞれクランクアーム378A,378Bを右回りに回転させるように押圧する。その結果、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、クランクアーム378A,378Bに接続された平面スクリーン部材304が露出位置から右回りに回動する。
その後、第1センサ356が、クランクアーム378Bの第1検出片396を検出すると、駆動モータ371の駆動が停止し、平面スクリーン部材304の回動が停止する。その結果、図10に示すように、平面スクリーン部材304は、待機位置に配置される。
なお、本実施形態では、上述のように、平面スクリーン部材304の投影面304bに白色の塗料が塗布されている。そして、平面スクリーン部材304の投影面304bに2次元の映像を表す映像光を投影する。白色及び銀色(灰色)は、少なくとも可視光線の反射率が約一定であり、白色は、銀色よりも光の反射率が高い。それゆえ、白色の投影面304bに投影された2次元の映像を、例えば、銀色の塗料を塗布した投影面304bに投影した2次元の映像よりも見えやすくすることができる。
一方、台形部材302の投影面321a,322a,323a,324a、及び、擬似リール部材303の投影面331bに、銀色(灰色)の塗料が塗布されている。それゆえ、台形部材302の投影面321a,322a,323a,324a、及び、擬似リール部材303の投影面331bでは、これらの投影面に白色の塗料を塗布した場合よりも、3次元の映像をより立体的に見えるようにすることができる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図15を参照して説明する。図15は、パチスロ1の制御系の構成を示す回路ブロック図である。
パチスロ1は、ミドルドア41に設けられた主制御基板71と、フロントドア2bに設けられた副制御基板72とを有する。また、パチスロ1は、主制御基板71に接続された、リール中継端子板74、設定用鍵型スイッチ54(設定スイッチ)及びキャビネット側中継基板44を有する。さらに、パチスロ1は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続された外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53を有する。なお、ホッパー装置51の構成については上述したので、ここでは、その説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継することで、各リール3L,3C,3Rの回転が制御される。
設定用鍵型スイッチ54は、主制御基板ケース55に設けられる。設定用鍵型スイッチ54は、パチスロ1の設定(設定1〜設定6)を変更するとき、もしくは、パチスロ1の設定を確認するときに使用される。
キャビネット側中継基板44は、主制御基板71と、外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられる。メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52に設けられ、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。リセットスイッチ76は、例えば、パチスロ1の設定を変更する際に用いられる。
電源装置53は、電源基板53bと、電源基板53bに接続された電源スイッチ53aとを有する。電源スイッチ53aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときに押下される。電源基板53bは、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されるとともに、副中継基板61を介して副制御基板72にも接続される。
また、パチスロ1は、ドア中継端子板68、並びに、該ドア中継端子板68を介して、主制御基板71に接続された、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81、副中継基板61、試験機用第1インターフェースボード401及び試験機用第2インターフェースボード402を有する。なお、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
BETスイッチ77(投入操作検出手段)は、MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15bが遊技者により押下されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押下されたことを検出する。スタートスイッチ79(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80(停止操作検出手段)は、回転しているメインリールを停止させるための回路と、停止可能なメインリールをLEDなどにより表示するための回路とを備える。また、ストップスイッチ基板80には、ストップスイッチ(不図示)が設けられる。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、情報表示器6(7セグ表示器)及びLED82に接続される。LED82には、例えば、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、「投入枚数」という)に対応して点灯する、メダル投入枚数表示用の3つのLED(以下、「第1LED」〜「第3LED」という)や、遊技動作表示基板81から入力される信号に基づいて、メダル投入が可能であることを表示するマーク、遊技開始を表示するマーク、再遊技を行うマークなどを点灯させるLEDなどが含まれる。第1LED〜第3LED(表示手段)では、メダルが1枚投入されると、第1LEDが点灯し、メダルが2枚投入されると、第1及び第2LEDが点灯し、メダルが3枚(遊技開始可能枚数)投入されると、第1LED〜第3LEDが点灯する。なお、情報表示器6については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
試験機用第1インターフェースボード401及び試験機用第2インターフェースボード402はともに、パチスロ1の検定試験(試射試験)において、遊技に関する各種信号を試験機に出力する際に用いられる中継基板である(なお、販売用のリリース製品としてのパチスロ1にはこれらの中継基板は搭載されていないので、販売用の主制御基板71の主制御回路90には、試験機用第1インターフェースボード401及び試験機用第2インターフェースボード402に接続するために必要な各種電子部品もまた実装されていない)。例えば、遊技に係る主要な動作(例えば、内部抽選、リール停止制御等)を制御するための試験信号は、試験機用第1インターフェースボード401を介して出力され、例えば、主制御基板71で決定された押し順ナビに係る試験信号などは、試験機用第2インターフェースボード402を介して出力される。
副制御基板72は、ドア中継端子板68及び副中継基板61を介して主制御基板71に接続される。また、パチスロ1は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続された、スピーカ群84、LED群85、24hドア開閉監視ユニット63、タッチセンサ19及び被投影部材移動機構305(表示ユニット)を有する。なお、タッチセンサ19及び被投影部材移動機構305については、上述したので、ここでは、その説明を省略する。
スピーカ群84は、スピーカ65L,65Rや図示しない各種スピーカを含んで構成される。LED群85は、フロントパネル10に設けられたランプ群21や、腰部パネル12の装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源などを含んで構成される。24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴情報を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41が開放されたときに、表示装置11によりエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路150)に出力する。
また、パチスロ1は、副制御基板72に接続された、ロムカートリッジ基板86及び表示装置中継基板87を有する。なお、ロムカートリッジ基板86及び表示装置中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、サブCPU151により実行される各種制御プログラムと、演出用の画像(映像)、音声(スピーカ群84)、光(LED群85)及び通信のデータを管理するための基板である。なお、ロムカートリッジ基板86は、本発明に係る不揮発性記憶部(記憶部)の一具体例を示すものである。
表示装置中継基板87は、副制御基板72と、表示装置11に含まれるプロジェクタ213、及び、サブ表示装置18との間の接続配線を中継する基板である。なお、プロジェクタ213及びサブ表示装置18については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
<主制御回路>
次に、図16を参照して、主制御基板71に実装される主制御回路90の構成について説明する。図16は、パチスロ1の主制御回路90の構成例を示すブロック図である。
主制御回路90は、マイクロプロセッサ91と、クロックパルス発生回路92と、電源管理回路93と、スイッチングレギュレータ94(電源供給手段)とを備える。
マイクロプロセッサ91は、遊技機用のセキュリティ機能付きマイクロプロセッサである。なお、本実施形態のマイクロプロセッサ91では、ソースプログラム上で規定可能な該マイクロプロセッサ91に特有の様々な命令コード(メインCPU101専用命令コード)が設けられている。本実施形態では、このメインCPU101専用命令コードを用いることにより、処理の効率化やプログラム容量の削減などを実現している。マイクロプロセッサ91の内部構成については、後述の図17を参照して詳述する。
クロックパルス発生回路92は、メインCPU作動用のクロックパルス信号を生成し、該生成したクロックパルス信号をマイクロプロセッサ91に出力する。マイクロプロセッサ91は、入力されたクロックパルス信号に基づいて、制御プログラムを実行する。
電源管理回路93は、電源基板53b(図15参照)から供給される直流12Vの電源電圧の変動を管理する。そして、電源管理回路93は、例えば、電源が投入された際(電源電圧が0Vから起動電圧値(10V)を上回った際)には、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、電断が発生した際(電源電圧が12Vから停電電圧値(10.5V)を下回った際)には、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力する。すなわち、電源管理回路93は、電源投入時に、マイクロプロセッサ91にリセット信号(起動信号)を出力する手段(起動手段)、及び、電断発生時に、マイクロプロセッサ91に電断検知信号(停電信号)を出力する手段(停電手段)も兼ねる。
スイッチングレギュレータ94は、DC/DC変換回路であり、マイクロプロセッサ91の直流駆動電圧(直流5Vの電源電圧)を生成し、該生成した直流駆動電圧をマイクロプロセッサ91の「VCC」端子に出力する。
<マイクロプロセッサ>
次に、図17を参照して、マイクロプロセッサ91の内部構成について説明する。図17は、マイクロプロセッサ91の内部構成を示すブロック図である。
マイクロプロセッサ91は、メインCPU101と、メインROM102(第1記憶手段)と、メインRAM103(第2記憶手段)と、外部バスインターフェース104と、クロック回路105と、リセットコントローラ106と、演算回路107と、乱数回路110と、パラレルポート111と、割込みコントローラ112と、タイマー回路113と、第1シリアル通信回路114と、第2シリアル通信回路115と、を有する。そして、マイクロプロセッサ91を構成するこれらの各部は信号バス116を介して互いに接続されている。
メインCPU101は、クロック回路105で生成されたクロックパルスに基づいて、各種制御プログラムを実行して、遊技動作全般に係る制御を行う。ここで、メインCPU101の制御動作の一例としてリール停止制御について説明する。
メインCPU101は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3L(メインリール)のステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU101は、各リールの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リールの所定の位置に設けられ、各メインリールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片とを備えたリール位置検出部(不図示)により検出される。
ここで、各リール3L,3C,3L(メインリール)の回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM103に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM103に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
メインROM102には、メインCPU101により実行される各種制御プログラム、各種データテーブル、副制御回路150に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM103には、制御プログラムの実行により決定された内部当選役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
外部バスインターフェース104は、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種構成部(例えば、各リール等)が接続された外部信号バス(不図示)と、マイクロプロセッサ91とを電気的に接続するためのインターフェース回路である。クロック回路105は、例えば分周器(不図示)等を含んで構成され、クロックパルス発生回路92から入力されたCPU作動用のクロックパルス信号を、その他の構成部(例えば、タイマー回路113)で使用される周波数のクロックパルス信号に変換する。なお、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号は、リセットコントローラ106にも出力される。
リセットコントローラ106は、電源管理回路93から入力されたリセット信号に基づいて、IAT(Illegal Address Trap)やWDT(watchdog timer)のリセットを行う。演算回路107は、乗算回路及び除算回路を含んで構成される。例えば、ソースプログラム上において、乗算命令(「MUL」命令)を実行するときには、演算回路107がこの命令に基づく乗算処理を実行する。
乱数回路110は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535又は0〜255)を発生させる。また、図示しないが、乱数回路110は、2バイトのハードラッチ乱数を得るための乱数レジスタ0と、2バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ1〜3と、1バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ4〜7とで構成されている。なお、メインCPU101は、乱数回路110で発生させた所定範囲の乱数の中から1つの値を、例えば内部抽選用の乱数値として抽出する。パラレルポート111は、マイクロプロセッサ91と、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種回路(例えば、電源管理回路93等)との間で入出力される信号のポート(メモリーマップI/O)である。また、パラレルポート111は、乱数回路110及び割込みコントローラ112にも接続される。スタートスイッチ79はパラレルポート111のPI0〜PI4のいずれかの入力ポートに接続され、スタートスイッチ79がオン状態になったタイミング(オンエッジ)で、パラレルポート111から乱数回路110の乱数レジスタ0へラッチ信号が出力される。そして、乱数回路110では、ラッチ信号が入力されることにより乱数レジスタ0がラッチされ、2バイトのハードラッチ乱数が取得される。
割込みコントローラ112は、パラレルポート111を介して電源管理回路93から入力される電断検知信号、又は、タイマー回路113から1.1172ms周期で入力されるタイムアウト信号に基づいて、メインCPU101による割込処理の実行タイミングを制御する。電源管理回路93から電断検知信号が入力された場合、又は、タイマー回路113からタイムアウト信号が入力された場合には、割込みコントローラ112は、割込処理開始指令を示す割込要求信号をメインCPU101に出力する。メインCPU101は、タイマー回路113からのタイムアウト信号に応じて割込みコントローラ112から入力される割込要求信号に基づいて、入力ポートチェック処理、リール制御処理、通信データ送信処理、7セグLED駆動処理、タイマー更新処理等の各種割込処理を行う。
タイマー回路113(PTC)は、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号(メインCPU作動用のクロックパルス信号を分周器(不図示)で分周された周波数のクロックパルス信号)で動作する(経過時間をカウントする)。そして、タイマー回路113は、1.1172msecの周期で割込みコントローラ112にタイムアウト信号(トリガー信号)を出力する。
第1シリアル通信回路114は、主制御基板71から副制御基板72にデータ(各種制御指令(コマンド))を送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。第2シリアル通信回路115は、主制御基板71から試験機用第2インターフェースボード402にデータを送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。すなわち、第1シリアル通信回路114は、副制御回路150に向けてコマンドデータを送信することが可能な情報送信手段を構成する。
<副制御回路>
[副制御回路の構成]
次に、図18を参照して、副制御基板72に実装される副制御回路150(副制御手段)の構成について説明する。図18は、パチスロ1の副制御回路150の構成例を示すブロック図である。
副制御回路150は、主制御回路90と電気的に接続されており、主制御回路90から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路150は、基本的に、サブCPU151、サブRAM152、GPU(Graphics Processing Unit)153、VRAM(Video RAM)154、ドライバ155を含んで構成される。なお、VRAM154(描画用RAM)には、後述のフレームバッファ及びスクリーンバッファが含まれる。なお、サブCPU151は、本発明に係る制御処理部の一具体例を示すものであり、GPU153は、本発明に係る画像処理部の一具体例を示すものであり、VRAM154は、揮発性記憶部の一具体例を示すものである。
サブCPU151は、ロムカートリッジ基板86に接続される。また、ドライバ155は、表示装置中継基板87に接続される。すなわち、ドライバ155は、表示装置中継基板87を介してプロジェクタ213及びサブ表示装置18に接続される。
サブCPU151は、主制御回路90から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU151が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路90との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用の乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ群84による音の出力を制御する音声制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータ(後述の画像データ及び仮想オブジェクトデータ等を含む)を記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。
サブRAM152には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路90から送信されるサブフラグ(内部当選役)等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
サブCPU151、GPU153(レンダリングプロセッサ)、VRAM154及びドライバ155は、演出内容により指定されたアニメーションデータに基づいて映像を作成し、作成した映像を表示装置11(プロジェクタ213)及び/又はサブ表示装置18で表示させる。なお、表示装置11(プロジェクタ213)及びサブ表示装置18は、副制御基板72により、それぞれ個別に制御される。
また、サブCPU151は、演出内容により指定されたサウンドデータに基づいてBGMなどの音をスピーカ群84により出力させる。また、サブCPU151は、演出内容により指定されたランプデータに基づいてLED群85の点灯及び消灯を制御する。
また、上記実施形態では、被投影部材の投影面(スクリーン)に対して、その表面側からプロジェクタの光を投射して映像を表示する方式(フロントプロジェクション)を採用した例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スクリーンに対して、その裏面(背面)側からプロジェクタの光を投射して映像を表示する方式(リアプロジェクション)を採用してもよく、この場合においても最適な効果を得ることができる。また、本発明に係る遊技機では、表示装置として、プロジェクタの代わりに、例えば、液晶表示装置や、有機・無機EL等の表示装置を用いることができる。
[第2の実施形態]
次に、表示装置の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態のパチスロでは、第1の実施形態のパチスロ1が備える表示装置11(例えば、図5参照)に代えて、表示装置120(図19参照)を備えている。第2の実施形態のパチスロが備える表示装置120が、第1の実施形態のパチスロ1が備える既述の表示装置11と異なる点は、被投影ブロックの構成、及び、フロントパネル10の後方にフロント演出ユニット900(図45参照)を備える構成にした点である。すなわち、第2の実施形態のパチスロは、被投影ブロック202に代えて、被投影ブロック203(図19参照)を備えている。また、フロントパネル10に代えてフロントパネル500(図45参照)を備えている。なお、表示装置120(より詳しくは被投影ブロック203)を除く他の構成については、フロント演出ユニット900を備えたことを除いて第1の実施形態と同様である。
図19は、第2の実施形態に係る表示装置120の外観斜視図であり、表示装置120は、投影ブロック201と、投影ブロック201の下方に配置された被投影ブロック203と、を備える。この被投影ブロック203には、プロジェクタ213から投射される映像光により投影される映像が反射部材212(例えば、図6参照)に反射されて投影される。図20は、被投影ブロック203の斜視図であり、図21は、図20に示される被投影ブロック203の分解斜視図である。
図20は、プロジェクタ213から投射される映像光が、後述する第1のスクリーン部材712の投影面7123に投影される場合を示すものであるため、参考までに、プロジェクタ213から投射される映像光が、後述する第2のスクリーン部材714の投影面7141に投影される場合を図22に示すとともに、プロジェクタ213から投射される映像光が、後述する第3のスクリーン部材716の投影面7167に投影される場合を図23に示す。
なお、投影面7123,7141,7167に向けて映像光を投射することが可能なプロジェクタ213は、表示手段又は投影手段を構成する。
<被投影ブロック>
図19〜図21に示されるように、被投影ブロック203は、可動スクリーンユニット700と、一対のスクリーン駆動ベース(左側スクリーン駆動ベース702、右側スクリーン駆動ベース704)と、可動スクリーンユニット700の下方に設けられる固定ベース708と、可動スクリーンユニット700の上方背面に設けられる上側ベース706と、可動スクリーンユニット700が有する後述の柱体スクリーン710を回転させることが可能な駆動機構815と、可動スクリーンユニット700が回転するときの中心となる回転軸722(例えば、図21参照)と、可動スクリーンユニット700の回転を阻止するストッパ機構790(例えば、後述する図37参照)と、可動スクリーンユニット700の回転方向における位置を検出する位置検出手段として機能する光センサユニット800(例えば、後述する図40参照)と、を備える。なお、以下の説明では、可動スクリーンユニット700をパチスロの右側から見て時計回りに回転させる場合を「正回転」と称し、反時計回りに回転させる場合を「逆回転」と称するものとする。また、可動スクリーンユニット700を正回転させるとき、モータ812は正方向に回転(正回転)しているものとする。また、可動スクリーンユニット700を逆回転させるとき、モータ812は逆方向に回転(逆回転)しているものとする。
(1)可動スクリーンユニット
図24は、可動スクリーンユニット700の外観斜視図である。図24に示されるように、可動スクリーンユニット700は、内部が中空(例えば、後述する図25参照)の三角柱の柱体スクリーン710と、柱体スクリーン710の正面視右側の側面を塞ぐ右ベース732と、柱体スクリーン710の正面視左側の側面を塞ぐ左ベース736(後述する図25を参照)と、回転ギア機構740とを備える。
なお、この明細書において、「正面」とはパチスロの正面を意味する。したがって、「正面視」は、パチスロを正面から見たときのことを意味する。
図25は、可動スクリーンユニット700を、柱体スクリーン710と、右ベース732と、左ベース736と、回転ギア機構740とに分解した分解斜視図である。
(1−1)柱体スクリーン
図26及び図27を参照して、柱体スクリーン710の構成について説明する。図26及び図27は、いずれも、柱体スクリーン710の分解斜視図であり、図26と図27とでは、柱体スクリーン710を見る角度が異なっている。
柱体スクリーン710は、第1のスクリーン部材712と、第2のスクリーン部材714と、第3のスクリーン部材716とを備えている。第1のスクリーン部材712、第2のスクリーン部材714及び第3のスクリーン部材716は、いずれも、正面視で左右方向に長い長方形状に成形されている。
第1のスクリーン部材712は、長方形のフラットパネル7121と、フラットパネルベース7125とを備える。
フラットパネル7121は、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7123(図26及び図27において示される下側の面)を有しており、投影面7123及び当該投影面7123の裏面7124は、いずれも、平坦状となっている。
フラットパネルベース7125は、フラットパネル7121の基台となるベースであり、第1のスクリーン部材712の剛性を高める機能を有する。フラットパネルベース7125の表面側(図26及び図27に示される下方面側)には、フラットパネル7121が係合手段や粘着手段等の所定の方法によって固定される。さらに、フラットパネルベース7125には、裏面側(図26及び図27に示される上方面側)には、多数のリブからなるリブ群7126が形成されている。
第2のスクリーン部材714は、正面視の形状が長方形であるとともに、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7141を有しており、この投影面7141は、船首からの進路の眺望をイメージさせる凹状の湾曲面となっている。
第3のスクリーン部材716は、立体形状物7166と、正面視の外形が長方形の立体形状物ベース7161とを備える。立体形状物7166の表面及び立体形状物ベース7161の表面は、いずれも、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7167として機能する。本実施形態では、立体形状物7166は、見開いた本をイメージさせる凸状をなしている。この立体形状物7166の投影面7167には、プロジェクタ213からの投射によって、あたかも本に文字が書かれているかのような映像や、ページをめくるような映像を表示することができる。立体形状物ベース7161は、二つの開口部7163を有しており、この二つの開口部7163を正面視で視認できないよう立体形状物7166によって開口が塞がれる。立体形状物7166及び立体形状物ベース7161は、いずれも、表面が投影面として機能するものの、立体形状物は凸状をなしているため、その周辺(例えば、立体形状物ベース7161の表面等)には陰影領域ができる。
なお、上述のように、立体形状物7166の表面及び立体形状物ベース7161の表面を、いずれも、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7167として機能させるようにすることに限られず、立体形状物7166と立体形状物ベース7161とのうち立体形状物7166の表面のみを投影面7167として機能させ、立体形状物ベース7161の表面については投影面7167として機能させないようしても良い。
このように、各投影面7123,7141,7167を夫々異なる立体(起伏)形状とし、夫々の投影面の立体形状に対応する映像光がプロジェクタ213から投射されると、各投影面7123,7141,7167の立体形状の特徴と映像光とによって、遊技者にとって臨場感に富む演出を実現することができる。
図28は、後述する雌リブ7164に雄リブ7145が挟持されている態様を視認できる方向から見た柱体スクリーン710の斜視図である。また、図29は、柱体スクリーン710を右側方から見た側面図である。
図28及び図29に示されるように、柱体スクリーン710は、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部とが互いに接合し、第2のスクリーン部材714の長辺側の端部と第3のスクリーン部材716の長辺側の端部とが互いに接合し、第3のスクリーン部材716の長辺側の端部と第1のスクリーン部材712の長辺側の端部とが互いに接合している。このようにして、三つのスクリーン部材712,714,716によって中空の三角柱状をなしている。
第2のスクリーン部材714には、第1のスクリーン部材712と接合する側の裏面に、長辺に沿って溝7142が形成されている。そして、この溝7142に、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部をあてこむようにして、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部とが接合される。これにより、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部との接合部に生じうる両者間の隙間を埋めることができる。したがって、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部との接合部(三角柱の角部)が正面視で見える位置に可動スクリーンユニット700が位置していたとしても、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部との間に隙間ができることによって与えうる不快感を軽減することができる。
また、第2のスクリーン部材714には、第3のスクリーン部材716と接合する側の裏面に、長辺に沿って溝7143が形成されている。そして、この溝7143に、第3のスクリーン部材716の長辺側の端部をあてこむようにして、第2のスクリーン部材714の長辺側の端部と第3のスクリーン部材716の長辺側の端部とが接合される。これにより、第2のスクリーン部材714の長辺側の端部と第3のスクリーン部材716の長辺側の端部との接合部に生じうる両者間の隙間を埋めることができ、隙間ができることによって与えうる不快感を軽減することができる。
さらに、第3のスクリーン部材716には、第1のスクリーン部材712と接合する側の裏面に、長辺に沿って溝7163が形成されている。そして、この溝7163に、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部をあてこむようにして、第3のスクリーン部材716の長辺側の端部と第1のスクリーン部材712の長辺側の端部とが接合される。これにより、第3のスクリーン部材716の長辺側の端部と第1のスクリーン部材712の長辺側の端部との接合部に生じうる両者間の隙間を埋めることができ、隙間ができることによって与えうる不快感を軽減することができる。
このようにして、三角柱状の柱体スクリーン710の角部(接合部)に生じうる隙間が埋められるので、柱体スクリーン710の角部が正面を向いたときであっても、プロジェクタ213から投射される映像の連続性が途切れてしまうことを、極力抑制することができるとともに、隙間ができることによって与えうる不快感を軽減することができる。ここで、「映像の連続性が途切れてしまう」とは、1枚の画像を投影したときに、当該1枚の画像を横断するような影部やスジのように、1枚の画像を分断してしまうようなことが相当する。例えば、キャラクタの顔が投影されているときに、当該キャラクタの顔を横断するような意図しない影部やスジが生じてしまうと、投影された1枚の画像が途切れてしまい、違和感を与えて興趣が低下するおそれがある。そこで、角柱の角部に生じうる隙間が埋められるようにすることで、映像の連続性を極力保つことができ、興趣の低下を抑制することが可能となる。
第2のスクリーン部材714は、長手方向の両端部であって第3のスクリーン部材716との接合部の近傍に、裏面から突出する雄リブ7145が形成されている(例えば、図27及び図28参照)。また、第3のスクリーン部材716は、上述の雄リブ7145と対応する部位に、裏面から突出する雌リブ7164(2つのリブ)が形成されている(例えば、図27、図28、後述する図32参照)。そして、両リブ7145,7164が係合することによって、雄リブ7145が雌リブ7164によって挟持されて、第2のスクリーン部材714と第3のスクリーン部材716とが左右方向の両端部において強固に接合される。
図30は、第1のスクリーン部材712と第2のスクリーン部材714とを分解した分解斜視図であり、図31は、図29に示されるA−A線断面斜視図であり、図32は、第1のスクリーン部材712と第3のスクリーン部材716とを分解した分解斜視図である。
図30に示されるように、第2のスクリーン部材714は、長手方向の中腹部の第1のスクリーン部材712側に、裏面からフラットパネルベース7125側に向けて伸びる2本の棒状のアーム部材7144が設けられている。このアーム部材7144は、スクリーン係止部材718を介してフラットパネルベース7125に固定される。
詳述すると、スクリーン係止部材718には、アーム部材7144が挿通できる2つの挿通孔7182が形成されている。また、フラットパネルベース7125の裏面には、スクリーン係止部材718を固定するための一対のスクリーン係止用リブ7128が形成されている。そして、挿通孔7182にアーム部材7144を挿通させた上でビス717によってビス止めし、その後、一対のスクリーン係止用リブ7128とスクリーン係止部材718とをビス719によってビス止めすることによって、第1のスクリーン部材712と第2のスクリーン部材714とが左右方向の中腹部において強固に接合される。ところで、2つのスクリーン部材を接合する場合、両スクリーン部材間のクリアランスや、スクリーンの塗料のコーティングを行った際に発生する歪みを原因として、2つのスクリーン部材間(とくに中腹部)で隙間が生じるおそれがある。この点、本実施形態では、第1のスクリーン部材712と第2のスクリーン部材714とが左右方向の中腹部において強固に接合されるため、第1のスクリーン部材712及び第2のスクリーン部材714夫々の長手方向の中腹部で生じうる両者間の隙間の発生を抑制することができる。
図31,図32に示されるように、第3のスクリーン部材716を構成する立体形状物ベース7161は、長手方向の中腹部に、裏面からフラットパネルベース7125側に向けて伸びる2本の棒状のアーム部材7162が設けられている。また、また、フラットパネルベース7125の裏面には、スクリーン係止部材718を固定するための一対のスクリーン係止用リブ7129が形成されている。そして、スクリーン係止部材718の挿通孔7182にアーム部材7162を挿通させた上でビス717によってビス止めし、その後、一対のスクリーン係止用リブ7129とスクリーン係止部材718とをビス719によってビス止めすることによって、第1のスクリーン部材712と第3のスクリーン部材716とが左右方向の中腹部において強固に接合される。これにより、第1のスクリーン部材712及び第3のスクリーン部材716夫々の長手方向の中腹部で生じうる両者間の隙間の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態の柱体スクリーン710は、中空であるが、これに限られず、中実や、中空部分と中実部分とが混在するもの(以下、「半中実」と称する)であってもよい。例えば、柱体スクリーン710の剛性を高めたいときには中実にすることが好ましく、柱体スクリーン710の軽量化を図りたいときには中空とすることが好ましい。また、中空部分と中実部分との比率を適宜変えて、柱体スクリーン710の剛性を保ちつつ極力軽量化を図るようにしても良い。さらに、本実施形態のように各投影面7123,7141,7167の立体形状が異なると、柱体スクリーン710の回転時にアンバランスとなりうる。そこで、中実部分及び中空部分の比率や場所を調整することによって、各投影面7123,7141,7167の立体形状が異なりつつもアンバランスとなることを抑制するようにしても良い。
また、本実施形態の柱体スクリーン710は、三角柱の柱体スクリーン710であるが、必ずしも三角柱に限られず、四角柱の柱体スクリーンまたはより多角柱の柱体スクリーンであっても良い。ただし、プロジェクタ213から投射される映像が表示されるスクリーンを現在のスクリーンから特定のスクリーンに変更したい場合が生じうることを考慮すると、三角柱の柱体スクリーンであることが好ましい。なぜなら、四角柱以上の多角柱である場合には、現在のスクリーンから特定のスクリーンに変更するまでの間に無関係のスクリーンを経由することが余儀なくされることがあるが、三角柱である場合には、無関係のスクリーンを経由することなく現在のスクリーンから特定のスクリーンに変更することができる。柱体スクリーンが三角柱である場合には、三つのスクリーンのうちいずれのスクリーンについても、他の二つのスクリーンと隣接しているからである。
また、本実施形態の柱体スクリーン710は、柱体の形状をなしているが、必ずしも柱体のスクリーンである必要はなく、例えば、互いに隣接する二つのスクリーンで構成される略L字状のスクリーンであってもよいし、互いに隣接する三つのスクリーンで構成される略コ字状のスクリーンであってもよい。
また、本実施形態の柱体スクリーン710は、第1のスクリーン部材712の投影面7123が平坦状、第2のスクリーン部材714の投影面7141が凹状、第3のスクリーン部材716の投影面7167(より詳しくは立体形状物7166の投影面7167。以下同じ。)が凸状となっているが、これに限られず、平坦状、凹状及び凸状のうちの複数の立体形状を組み合わせたものであっても良い。
また、本実施形態の柱体スクリーン710は、三つの投影面7123,7141,7167の全部が互いに異なる立体形状となっているが、必ずしもこれに限られず、少なくとも一の投影面の立体形状が他の投影面の立体形状と異なっていれば、視覚上の印象を変えて興趣を高めることができる。例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123と第2のスクリーン部材714の投影面7141とが同じような立体形状であり、第3のスクリーン部材716の投影面7167のみが異なる立体形状である場合が相当する。
また、プロジェクタ213から投射された映像が表示される領域サイズや投影面の材質は、第1のスクリーン部材712の投影面7123と、第2のスクリーン部材714の投影面7141と、第3のスクリーン部材716の投影面7167とで同じであっても良いし、異なっていても良い。
(1−2)右ベース、左ベース及び回転ギア機構
図25を参照して、右ベース732、左ベース736及び回転ギア機構740の構成について説明する。
柱体スクリーン710の右側の開口端面には台形状の右ベース732が取り付けられており、柱体スクリーン710の左側の開口端面には三角形状の左ベース736が取り付けられる。右ベース732には、柱体スクリーン710の表面側(右外方)に突出する小高い円筒部707が延設されている。この円筒部707には、回転ギア機構740が固定されている。
右ベース732は、短辺部7322と長辺部7324とを有する台形状であり、長辺部7324の近傍の裏面(左内方)には、棒状の錘部材7326が2つ設けられている。左ベース736も同様に、短辺部7362と長辺部7364とを有する台形状であり、長辺部7364の近傍(右内方)には、棒状の錘部材7366が2つ設けられている。
上記の錘部材7326,7366は、柱体スクリーン710の回転バランスを図るために設けられたものである。すなわち、本実施形態の柱体スクリーン710は、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7123,7141,7167夫々の立体形状が異なっているため、各投影面7123,7141,7167の間で重量差が生じ、回転バランスがアンバランスとなってしまうおそれがある。このようなアンバランスは、回転軸722と、柱体スクリーン710の長手方向における重心とが大きくずれたときに生じうると考えられる。そこで、本実施形態では、上記の錘部材7326,7366を設けるとともに、第1のスクリーン部材712のフラットパネルベース7125の裏面にリブ群7126を形成したり、第3のスクリーン部材716の立体形状物ベース7161に開口部7163を設けたりすることで、柱体スクリーン710の長手方向における重心を回転軸722に近付けて両者が極力同軸となるようにし、回転バランスがアンバランスとなってしまうことを抑制している。
なお、上記錘部材7326,7366の数量や設置場所、上記リブ群7126の数量や形成場所、上記開口部7163の大きさや形成場所等は適宜調整すれば良い。
また、柱体スクリーン710は、右側面(右ベース732)には円筒部707や回転ギア機構740が存在する一方で、左側面(左ベース736)にはこれらが存在しないため、柱体スクリーン710を回転させようとした際、各スクリーン部材712,714,716にねじり応力が加わる。特に、投影面が平坦状の第1のスクリーン部材712に加わるねじり応力は顕著であると考えられる。この点、本実施形態では、上述したとおり、フラットパネル7121の基台としてフラットパネルベース7125を設けるとともに、フラットパネルベース7125の裏面にリブ群7126が形成されているため、剛性が高められている。すなわち、リブ群7126は、回転バランスがアンバランスとなってしまうことを抑制する機能と、剛性を高める機能とを兼ね備えていることとなる。
第1のスクリーン部材712の裏面(より詳しくは、フラットパネルベース7125の裏面)には、長手方向の両方の端部であって且つ第3のスクリーン部材716と接合する側の端部に、取付画定リブ7122が形成されている(例えば、図24〜図29を参照)。この取付画定リブ7122は、各ベース732,736の短辺部7322,7362と隣接させることにより、柱体スクリーン710の側面を塞ぐ三角形状をなすものである。したがって、柱体スクリーン710の正面視右側の側面を右ベース732で塞ぐ際には、取付画定リブ7122と短辺部7322とを隣接させるだけで、右ベース732の向きを容易に判断することができ、柱体スクリーン710の正面視左側の側面を左ベース736で塞ぐ際には、取付画定リブ7122と短辺部7362とを隣接させるだけで、左ベース736の向きが画定される。
なお、取付画定リブ7122は、柱体スクリーン710の側面を右ベース732及び左ベース736で塞ぐ際の作業性を向上させる機能を有するものであるから、当該機能を維持することができれば、形成されている場所や形状は限定されるものではない。例えば、このような取付画定リブ7122は、第3のスクリーン部材716の裏面に、長手方向の両方の端部であって且つ第1のスクリーン部材712と接合する側の端部に形成されていても良い。また、第1のスクリーン部材712の裏面に取付画定リブ7122の一部を形成するとともに、第3のスクリーン部材716の裏面の取付画定リブ7122の一部を形成し、第1のスクリーン部材712と第3のスクリーン部材716とを接合させたときに、右ベース732の短辺部7322や左ベース736の短辺部7362と隣接させる取付画定リブ7122が形成されるようにしても良い。また、第1のスクリーン部材712と第2のスクリーン部材714との接合部に取付画定リブ7122が形成されるようにしても良いし、第2のスクリーン部材714と第3のスクリーン部材716との接合部に取付画定リブ7122が形成されるようにしても良い。さらには、右ベース732や左ベース736の形状は台形状である必要はなく、取付画定リブ7122のような位置決め部材に隣接させることで、右ベースや左ベースの向きを画定できれば、右ベース、左ベース及び位置決め部材の形状は特定の形状に限られず、数も1つに限られず2つであっても良い。
回転ギア機構740は、大径ギア742と当該大径ギア742よりも小径の歯車形状部744とが一体構成されており、柱体スクリーン710の回転軸722と同軸となるように、円筒部707に固定されている。
大径ギア742は、5度ピッチで歯が全周にわたって形成されており、歯車形状部744は、10度ピッチで径方向外側に突出する突起部7442が全周にわたって形成されている。すなわち、大径ギア7の742の歯は全周にわたって略等間隔で72個形成されており、歯車形状部744の突起部7442は全周にわたって略等間隔で36個形成されている。ただし、大径ギア742の歯のピッチ及び歯車形状部744に形成された突起部7442のピッチは、これに限られず、適宜変更可能である。上記の歯車形状部744が有する機能については後述する。
(2)スクリーン駆動ベース、固定ベース及び上側ベース
図21を参照しつつ、スクリーン駆動ベース、固定ベース及び上側ベースについて説明する。
スクリーン駆動ベース(左側スクリーン駆動ベース702及び右側スクリーン駆動ベース704)は、回転軸722を左右両側で支持しているとともに、可動スクリーンユニット700、固定ベース708及び上側ベース706を左右両側で支持している。詳述すると、固定ベース708及び上側ベース706夫々の左右の両端は、左側スクリーン駆動ベース702と右側スクリーン駆動ベース704とで固定され、これら複数のベースの組み付け体の内部空間に、可動スクリーンユニット700が収納されている。
固定ベース708は、可動スクリーンユニット700の下方に位置し、可動スクリーンユニット700側の面7084が、可動スクリーンユニット700の回転を妨げないよう湾曲状に形成されている。固定ベース708の正面側の端部には、正面視で左右方向に長い長方形状の下部スクリーン7082が設けられている。この下部スクリーン7082は、各スクリーン部材712,714,716の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかとともに、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面として機能する。すなわち、各スクリーン部材712,714,716の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかと下部スクリーン7082とで、一つの投影面(投影面)を形成する。ただし、下部スクリーン7082は、可動スクリーンユニット700(柱体スクリーン710)のように可動(回転)することがなく、プロジェクタ213から映像光が投射される固定スクリーンとして機能する。
なお、下部スクリーン7082の面上には複数の起伏があり、前後方向に湾曲する湾曲面となっている。これにより、下部スクリーン7082に投影された映像にも立体感を醸し出すことができる。ただし、本件発明は、下部スクリーン7082が平坦状であるものを排除する趣旨ではない。
上側ベース706は、長手方向(左右方向)を横切る断面が略L型の長尺状をなしており、可動スクリーンユニット700側の面7084が、可動スクリーンユニット700の回転を妨げないよう湾曲状に形成されている。
(3)駆動機構
図33及び図34を参照しつつ、駆動機構815の構成について説明する。図33は、右側スクリーン駆動ベース704及び駆動機構815の分解斜視図である。図34は、可動スクリーンユニット700を右側方から見た斜視図である。ただし、図34において、後述のモータベース816、モータ812及びストッパ機構790の図示を省略している。
駆動機構815は、右側スクリーン駆動ベース704に設けられており、可動スクリーンユニット700(例えば、図21参照)を、回転軸722(例えば、図21参照)を回転中心として正回転又は逆回転させて、プロジェクタ213から投射された映像光が表示(投影)される投影面を切り替えることができる。なお、本実施形態では、可動スクリーンユニット700を右側方から見たときの時計周りの回転を正回転(正面視で柱体スクリーン710が下から上に移動する方向への回転)とし、反時計周りの回転を逆回転(正面視で柱体スクリーン710が上から下に移動する方向への回転)として定義する。
駆動機構815は、可動スクリーンユニット700(例えば、図21参照)を回転させる駆動源としてのモータ812と、減速機構818と、中間ギア820とを主として備えている。
モータ812は、駆動軸814を有するステッピングモータであり、モータベース816及び後述する機構カバー810を介して右側スクリーン駆動ベース704に取り付けられる。また、減速機構818や中間ギア820といったギア群は、機構カバー810によって覆われている。
減速機構818は、減速ギア8182及び従動ギア8184を有しており、ベアリング819を介して右側スクリーン駆動ベース704に回転自在に支持されている。また、中間ギア820は、ベアリング821を介して右側スクリーン駆動ベース704に回転自在に支持されている。
機構カバー810には、モータ812が取り付けられたモータベース816が組み付けられる。モータの回転軸(駆動軸814)は、機構カバー810を貫通して従動ギア8184と噛合して減速ギア8182を回転させる。減速ギア8182は中間ギア820に噛合し、中間ギア820は右ベース732(例えば、図25参照)の回転ギア機構740の大径ギア742に噛合している。右側スクリーン駆動ベース704には、回転ギア機構740を収納するケース領域830が設けられている。
ケース領域830の斜め右下方には下部切欠部832が形成されており、大径ギア742は、この下部切欠部832に一部が露出して、中間ギア820と噛合している。したがって、モータ812が回転すると、駆動軸814の回転に基づいて、減速機構818及び中間ギア820を介して大径ギア742が回転する。大径ギア742は、円筒部707(例えば、図25参照)を介して大径ギア742が固定されている右ベース732(例えば、図24,図25参照)が回転することによって、可動スクリーンユニット700が回転軸722を中心(軸)にして回転する。
ここで、副制御基板72は、モータ812の駆動ドライバにモータ駆動制御信号を出力し、駆動軸814の回転方向、及び、回転角度を制御する。なお、ケース領域830の上部には上部切欠部834が形成されており、ここに回転ギア機構740の一部が露出している。そして、詳細は後述するが、後述のストッパ機構790が、上部切欠部834を介して回転ギア機構740の歯車形状部744に係合し、可動スクリーンユニット700の回転を阻止して現在の位置に留めることができるようになっている。
(4)回転軸
図35は、被投影ブロック203を、回転軸722を含むように水平方向に切ったときに上方から見た断面図である。回転軸722の左端は、左ベース736の左ベース中心孔739を貫通して、左側スクリーン駆動ベース702のボス部739Aに固定されている。回転軸722の右端は、右ベース732の中心(右ベース中心孔735)及び回転ギア機構740の中心を貫通して右側スクリーン駆動ベース704に固定されている。回転軸722は、左ベース736の左ベース中心孔739に左ベアリング852を介して支持されるとともに、回転ギア機構740の中心孔7402に右ベアリング724を介して支持されている。これにより、可動スクリーンユニット700は、回転軸722を中心(軸)として正回転または逆回転することができる。すなわち、回転軸722を中心として回転可能なスクリーンユニット700(柱体スクリーン710)は、可動部材を構成する。
なお、本実施形態の可動スクリーンユニット700(柱体スクリーン710)は、回転軸722を中心として正回転または逆回転するだけであるが、回転だけに限られず、例えば位置を移動するように駆動するものであってもよい。
回転軸722の左側端部には、コイルバネ725が設けられている。コイルバネ725は、ケース体854に内装されている。ケース体854は、左端はボス部739Aに当接せず、右端が左ベアリング852に当接しており、これにより左ベース736と左側スクリーン駆動ベース702との間に一定の距離を保つことができ、左ベース736が左側スクリーン駆動ベース702に接触することを防止することができる。また、コイルバネ725によって左右方向のガタを吸収している。
(5)ストッパ機構
図36〜図39を参照しつつ、ストッパ機構790の構成について説明する。図36は、被投影ブロック203の右側面を正面側から見た斜視図である。図36では、右側スクリーン駆動ベース704の図示が省略されている。図37は、ストッパ機構790よって可動スクリーンユニット700の回転が阻止されていない状態を示す図である。図38は、ストッパ機構790よって可動スクリーンユニット700の回転が阻止されている状態を示す図である。図39は、図38に示されるX部の拡大図である。
ストッパ機構790は、上下方向に作動可能なソレノイド792と、ソレノイド792の上下動に伴って上下動するストッパ794とを備えており、ソレノイド792及びストッパ794がケース体796に収容された上で、右側スクリーン駆動ベース704に取り付けられる。
ソレノイド792は、コイルが通電されている励磁状態ではプランジャ7922(例えば、図37及び図38参照)が上方に位置し、コイルへの通電が切れて非励磁状態になるとプランジャ7922が下方に向けて作動(落下)する。
ストッパ794は、ソレノイド792(プランジャ7922)の上下動に伴って上下動可能となるように連結された本体部7942と、本体部7942の下方に設けられており、本体部7942の上下動に伴って上下動するストッパピン7944とを有する。
ストッパ機構790は、歯車形状部744の直上に配置されている。より詳しくは、ストッパ機構790は、ストッパピン7944が歯車形状部744に対して進退可能となるように配置されている。ストッパ機構790は、可動スクリーン部材700の投影面が後述の投影面原点位置にある状態で、ストッパピン7944が、一の突起部7442と当該一の突起部7442に隣接する他の突起部7442との間の溝7444と上下方向に対向する位置関係となるように構成されている。
副制御基板72は、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面(投影面7123,7141,7167のうちのいずれか)を他の投影面(投影面7123,7141,7167のうちの他の投影面)に変えるとき、モータ812を駆動して可動スクリーンユニット700を回転させる。そして、詳細は後述するが、副制御基板72は、目的の位置(所定の規定位置)で可動スクリーンユニット700を停止させる制御を実行してから所定時間経過後に、ソレノイド792を非励磁状態にしてストッパピン7944を歯車形状部744に対して当該歯車形状部744の径内側方向(下方)に進出させる。歯車形状部744に対して進出したストッパピン7944が、溝7444に係合すると、可動スクリーン部材700の投影面が後述の投影面原点位置にある状態で、可動スクリーンユニット700の回転が阻止される。このようにして、副制御基板72は、所望の回転位置で、可動スクリーンユニット700を、位置ずれすることなく確実に停止させることができる。
ところで、ストッパ機構790は、ストッパピン7944を手動で上下動させることができるノブ795を有する。したがって、可動スクリーンユニット700の回転が停止したときに位置ずれが生じたとしても、ノブ795を上方に移動させることで、歯車形状部744に対して進出したストッパピン7944を退避させることができる。歯車形状部744からストッパピン7944が退避すると、可動スクリーンユニット700を手動で回すことが可能となるため、上記の位置ずれを修正することができる。
また、図39に示されるように、ストッパピン7944は、先端部の角部が、先端部に向けて先細りするようにカット(面取り)されている。これにより、ストッパ794が進出の途中で引っかかる等して進出が不完全になったとしても、歯車形状部744の回転により突起部7442がストッパピン7944に対して作用すると、当該ストッパピン7944が容易に上方に押し上げられることとなり、可動スクリーンユニット700の動作不良の発生を抑制することが可能となる。さらにこれに加えて、歯車形状部744の突起部7442の先端についても、先端部に向けて先細りするようにカットされている。そのため、歯車形状部744に対してストッパ794が進出した際に、ストッパ794が溝7444に係合するまでの途中で当該ストッパ794が引っ掛かってしまうことを防止することが可能となる。
また、歯車形状部744の突起部7442は、基端部から先端部に向けて周方向(回転方向)に膨らむように傾斜する傾斜部74421を有する。すなわち、一の突起部7442と当該一の突起部に隣接する他の突起部7442との間の溝7444は、径方向内側から径方向外側に向けて周方向の幅が小さくなる椀状となっている。そのため、ストッパピン7944が一旦溝7444に係合すると、突起部7442からストッパピン7944に対して作用したとしても、当該ストッパピン7944が容易に上方に押し上げられることを防止することが可能となる。
なお、上述したとおり、歯車形状部744の突起部7442は、基端部から先端部に向けて周方向に膨らむように傾斜する傾斜部74421を有するが、ストッパピン7944は、図39に示されるように、カットされた先端部より上方が傾斜することなく略鉛直方向に伸びている。そのため、ストッパピン7944と突起部7442とが当接すると、突起部7442の傾斜部74421の径方向外側の終端に形成された角部74422とストッパピン7944とが点当たりするようになっているが、これに限られず、ストッパピン7944と突起部7442とが当接したときに面当たりするように、ストッパピン7944の側面(突起部7442と当接する面)に傾斜部が形成されていても良い。
(6)光センサユニット
図33、図34及び図40を参照して、光センサユニット800の構成について説明する。図40は、可動スクリーンユニットを右側方から見た斜視図であって、光センサユニット800を視認できるように示した図である。光センサユニット800は、回転する可動スクリーンユニット700の回転方向における位置を検出するものであって、光センサを利用し、光センサの発光素子と受光素子との間の光路が遮られた光センサがいずれであるか、及び、光路が遮られたタイミングに基づいて位置を検出するものである。
図33に示されるように、光センサユニット800は、右側スクリーン駆動ベース704において、3つの光センサ802、804、806が、等角度間隔で放射状に配置されている。光センサ802は、第1のスクリーン部材712の投影面7123が後述の投影面原点位置に位置していることを検出し、光センサ804は、第2のスクリーン部材714の投影面7141が後述の投影面原点位置に位置していることを検出し、光センサ806は、第3のスクリーン部材716の投影面7167が後述の投影面原点位置に位置していることを検出する。光センサユニット800は、右側スクリーン駆動ベース704の回転ギア機構740のケース領域830の端面に形成された放射状の溝801に挿入して固定されている。すなわち、回転する可動スクリーンユニット700に対して、各光センサは回転しない。
右ベース732(例えば、図24参照)に設けられた回転ギア機構740の端面には、光センサユニット800側に向かって、小円弧状の遮光片791が直角に突設されている。この遮光片791は、周方向に約50度の幅(長さ)を有している。
遮光片791は、可動スクリーンユニット700の回転によって遮光片791が移動する過程で、3つの光センサ802,804,806の光路を順番に遮る。発光素子と受光素子との間を遮光片791が通過すると光路が遮られるために、光センサからの検出信号を監視している副制御基板72は、どの光センサに遮光片791が到達したかを判定できる。上述したとおり、3つの光センサ802,804,806は各スクリーン部材712,714,716に対応しているため、副制御基板72は、遮光片791がどの光センサを遮ったかによって、回転方向における可動スクリーンユニット700の位置を判定することができる。
すなわち、各投影面7123,7141,7167が後述の投影面原点位置に位置していることを検出することができる各光センサ802,804,806は、位置検出手段として第1位置検出手段〜第3位置検出手段を構成する。また、柱体スクリーン710の回転にともなって回転する各光センサ802,804,806によって検出される遮光片791は、被位置検出部材を構成する。
さらに、遮光片791の周方向の一端がいずれかの光センサ(光センサ802,804,806のうちのいずれか一の光センサ)に到達した段階で、スクリーンの先端が正面側に出現し、遮光片の他端が光センサから離れる段階で、スクリーンの他端が正面側から退出するようになれば、副制御基板72は光センサの出力のタイミングとモータ駆動信号のパルス数とに基づいて、スクリーンがどの位置に存在しているのかを精度良く判定できる。これによって、副制御基板72は、スクリーンに映像光を正確に投射することができ、スクリーンの位置に合わせて映像光を変えることが可能となる。
また、遮光片791は、上述したとおり、周方向に約50度の長さを有している。副制御基板72による可動スクリーンユニット700の回転の停止制御は、遮光片791の円周方向の一端が光センサ(光センサ802,804,806のうちのいずれか一の光センサ)に到達したことに応じて行われるが、遮光片791の周方向の長さは、可動スクリーンユニット700が減速して実際に停止するまでの時間を考慮した長さとなっている。本実施形態では、遮光片791の長さが周方向に約50度の長さを有しているため、遮光片791の円周方向の一端が光センサに到達したことに応じて行われたとしても、余裕をもって可動スクリーンユニット700を規定位置(例えば、遮光片791の円周方向の一端が光センサに到達してから遮光片791が同じ方向に約25度回転した位置(遮光片791のほぼ中央位置))に停止させる制御を行うことができる。上記規定位置は、後述の投影面原点位置に相当する。また、可動スクリーンユニット700の回転が停止したときに遮光片791が光センサを遮っていなければ、副制御基板72は、位置ずれが発生していると判断し、位置ずれの修正を促すことができる。したがって、例えば位置ずれのようなトラブルが発生したとしてもただちにかかる位置ずれを修正することができるため、従来より視覚映像効果の高い演出を好適に行うことができる。
なお、上記規定位置は、遮光片791の円周方向(長さ方向)の中央位置に限定されるものではなく、遮光片791の円周方向(長さ方向)の中央位置からずれた位置であってもよい。
(7)可動スクリーンユニットの動作説明
図41〜図43を参照しつつ、可動スクリーンユニット700の動作説明を行う。図41は、被投影ブロック203の正面図及び右側面図を左右に並べた図であり、第1のスクリーン部材712の投影面7123が正面を向いたときの図である。図42は、被投影ブロック203の正面図及び右側面図を左右に並べた図であり、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部との接合部(三角柱の角部)が正面を向いたときの図である。図43は、被投影ブロック203の正面図及び右側面図を左右に並べた図であり、第2のスクリーン部材714の投影面7141が正面を向いたときの図である。
モータ812(例えば、図36参照)が回転すると、駆動機構815を構成する各部材の動作によって右ベース732に設けられた大径ギア742が回転し、可動スクリーンユニット700が回転軸722を中心に回転する。
副制御基板72は、遊技状態に応じて、可動スクリーンユニット700を作動させることができる。例えば、一般遊技状態(例えば非ART遊技状態等)では、第1のスクリーン部材712の投影面7123が正面を向いた状態で可動スクリーンユニット700の停止を維持し、一般遊技状態よりも有利度の高い報知遊技状態(例えばART遊技状態等)では、第2のスクリーン部材714が正面を向いた状態で可動スクリーンユニット700の停止を維持し、報知遊技状態よりもさらに有利度の高い特別報知遊技状態(例えば特化ゾーン等)では、第3のスクリーン部材716の投影面7167が正面を向いた状態で可動スクリーンユニット700の停止を維持することができる。
そして、遊技状態が他の遊技状態に移行するときに、副制御基板72は、プロジェクタ213により投射される映像が投影される投影面が正面を向くように、可動スクリーンユニット700を回転させる制御を実行する。
副制御基板72は、可動スクリーンユニット700を回転させるとき、プロジェクタ213から投射される映像を継続して投射し続けるため、可動スクリーンユニット700が回転するさまを、正面視で視認することができる。したがって、例えば図42に示されるように、第1のスクリーン部材712の投影面7123と、第2のスクリーン部材714の投影面7141との両方に投影される映像を視認することができる。
副制御基板72は、プロジェクタ213から投射される映像として、投影される投影面に応じた映像(遊技状態に応じた映像)を投射することができる。したがって、例えば図42に示されるように、第1のスクリーン部材712の投影面7123と、第2のスクリーン部材714の投影面7141との両方に投影される映像を視認することができるときには、有利度が異なる複数の遊技状態の映像を同時に視認することができる。
また、副制御基板72は、可動スクリーンユニット700をガタガタ作動させる演出(例えば、正回転と逆回転とを素早く繰り返し作動させる演出であり、以下「ガタガタ演出」と称する)を行うことで、遊技状態が移行するか否かを期待させる演出を行うことができる。とくに、本実施形態のパチスロでは、上述したとおり、遮光片791が周方向に約50度の長さを有している。三角柱の場合、一の投影面から他の投影面に可動スクリーンユニット700を回転させるには約120度回転させる必要がある。したがって、副制御基板72は、概ね70度の範囲で可動スクリーンユニット700を正回転及び逆回転させる演出を実行することが可能となる。
例えば、遮光片791の右側の端部が光センサ804を遮光したそのときは、投影面7123と投影面7141との両方を正面視で視認できるものの、投影面7123よりも投影面7141の方が視認しやすい状態である。また、遮光片791の左側の端部が光センサ802を遮光したそのときは、投影面7123と投影面7141との両方を正面視で視認できるものの、投影面7141よりも投影面7123の方が視認しやすい状態である。したがって、遊技状態の移行期待度に応じて、2つの投影面(例えば、投影面7123及び投影面7141)のうち視認しやすい投影面を変えてガタガタ演出を行うことにより、興趣の高い演出を行うことができる。例えば、副制御基板72は、一般遊技状態から報知遊技状態に移行する旨が決定されているときは、高い頻度で、投影面7123よりも投影面7141の方が視認しやすい角度範囲でガタガタ演出を行い、一般遊技状態から報知遊技状態に移行する旨が決定されていないときは、高い頻度で、投影面7141よりも投影面7123の方が視認しやすい角度範囲でガタガタ演出を行うことで、遊技興趣を高めることができる。
ところで、プロジェクタ213から投射された映像光は、前方上方に配置された反射ミラー237(図7参照)に反射して投影されるため、投影面に向けて所定の角度を持って投影される。そのため、例えば図42に示されるように、三角柱の角部が正面を向いているときは、投影面の立体形状に応じて影が出来やすい。とくに、投影面7141及び投影面7167については、投影面が平坦状ではなく立体形状となっているため、それが顕著である。また、三角柱の角部が正面を向いていないときであっても、投影面が立体形状であるが故、プロジェクタ213から投射された映像光が投影面に投影されたときに、影となって映像が投影されない陰影領域が形成されることがある。このように形成される陰影領域は、プロジェクタ213から何らかの映像光が投射されていたとしても生じうるものである。例えば、陰影領域が形成されるような映像光をプロジェクタ213から投射することも可能であるかもしれないが、投影面が凸部や凹部の立体形状を有することで、プロジェクタ213からそのような映像光を投射しなくとも、投影面の立体形状を利用することで、陰影領域を用いた演出を行うことが可能となる。陰影領域を用いた演出とは、例えば、遊技状態の期待度合いを示す映像光を、陰影領域が形成される領域にプロジェクタ213から投射することで、期待度合いを示す映像が隠される隠し映像演出を行うことができる。そして、隠し映像演出を行いつつガタガタ演出(後述の図70のモータシーケンステーブルMT15のステップ番号1〜50)を行うと、期待度合いを示す映像が見えたり見えなかったりする演出を行うことができ、興趣を高めることができる。
なお、本発明において、「投影領域」と「投影面」との両方の用語を用いているが、「投影領域」及び「投影面」の両方の用語を用いたのは、2次元と3次元とを区別するためである。すなわち、一方が2次元の概念であり、他方が立体形状を含んだ3次元の概念である。ここで、「投影領域」を2次元とし且つ「投影面」を3次元としても良いし、「投影領域」を3次元とし且つ「投影面」を2次元としても良い。例えば、「投影領域」を「プロジェクタ213から投射された映像光が投影される立体形状」とするのであれば、「投影面」は「プロジェクタ213から投射された映像を正面視で見たときの2次元画像」となる。また、「投影領域」を「プロジェクタ213から投射された映像を正面視で見たときの2次元画像」とするのであれば、「投影面」はプロジェクタ213から投射された映像が投影される立体形状」となる。
(8)投影面7141及び投影面7167に投影された映像例
図44は、(A)第2のスクリーン部材714の投影面7141に投影された映像例を示す図、(B)第3のスクリーン部材716の投影面7161に投影された映像例を示す図である。
図44(A)では、投影面7141が凹面状であるため、投影面7141には、奥行き感のある映像が映し出される。また、図44(B)では、立体形状物として本がかたちどられており、プロジェクタ213から投射された映像によって、本のページがめくられるかのような映像を映し出すことでリアル感の高い演出を行うことができる。
投影面7123も含めていずれの投影面が正面を向いているときであっても、例えば図44に示されるように、可動スクリーンユニット700の投影面(投影面7123,7141,7167のうちいずれか)と、固定ベース708の下部スクリーン7082との両方の投影面で一の投影面を形成している。ここで、可動スクリーンユニット700の投影面は、上述したとおり、可動スクリーンユニット700を回転させることによって可変である。その一方で、固定ベース708の下部スクリーン7082は、作動することなく常に投影可能な投影面である。したがって、副制御基板72は、可動スクリーンユニット700の投影面(投影面7123,7141,7167のうちいずれか)と、固定ベース708の下部スクリーン7082との両方の投影面で一の投影面を形成しながらも、固定ベース708の下部スクリーン7082が固定された状態で、可動スクリーンユニット700の投影面だけを変える演出を実行することが可能となる。
例えば、副制御基板72は、クレジットデータやBET数表示等、内部抽選の結果にかかわらない情報画像を下部スクリーン7082に投影し、内部抽選の結果に応じた演出画像を可動スクリーンユニット700の投影面(投影面7123,7141,7167のうちいずれか)に投影することができる。また、副制御基板72は、例えば、ストップボタン17L,17C,17R(例えば、図2参照)の押し順のナビ表示を、固定スクリーンとして機能する下部スクリーン7082の起伏部分において行っても良い。このように、可動スクリーンユニット700の投影面と固定スクリーンとして機能する下部スクリーン7082とを用いることで、遊技の進行に応じて投影される映像を変化させつつも情報画像が常に投影されるようにすることができる。例えば液晶表示器であれば、本実施形態の可動スクリーンユニット700のように回転することがないため、表示制御によって常に情報画像を表示し続けることは可能である。しかし、本実施形態のよう可動スクリーンユニット700のように回転して投影面が移動して変わるものにあっては、情報画像を視認しやすい態様に維持することは難しい。この点、本実施形態のように、可動スクリーンユニット700の投影面と、固定ベース708の下部スクリーン7082との両方の投影面で一の投影面を形成しながらも、固定ベース708の下部スクリーン7082が固定された状態で、可動スクリーンユニット700の投影面だけを変えることで、演出画像に変化を持たせつつ、情報画像を視認しやすい態様に維持することが可能となる。
なお、内部抽選の結果に応じた演出画像を可動スクリーンユニット700の投影面と下部スクリーン7082との両方に投影しつつ、内部抽選の結果にかかわらない情報画像を下部スクリーン7082のみに投影するようにしても良いし、内部抽選の結果に応じた演出画像及び内部抽選の結果にかかわらない情報画像の両方を、可動スクリーンユニット700の投影面と下部スクリーン7082との両方に投影するようにしても良い。
<フロントパネル>
図45は、第2の実施形態のフロントパネル500の正面図であり、図46は、その右側上方から見た斜視図である。図45及びX+1に示されるように、フロントパネル500は、フロントパネル500の前面側に表示装置カバー30を備えており、この表示装置カバー30の後方(パチスロの機内側)の領域に、フロント演出ユニット900が設けられている。
図47及び図48を参照しつつ、フロント演出ユニット900の構成について説明する。図47は、フロント演出ユニット900の正面図である。図48は、フロント演出ユニット900の分解斜視図である。
フロント演出ユニット900は、左側光演出ユニット900Lと、右側光演出ユニット900Rと、底面プレート904とを有する。底面プレート904は、正面視で左右方向に長い板状であり、上下面が平面となるように配置されている。この底面プレート904の長手方向の両端には、左側光演出ユニット900L及び右側光演出ユニット900Rが、それぞれ、上方に向けて略垂直に立設されている。
また、左側光演出ユニット900Lの上端には左取付部材905Lが固定され、右側光演出ユニット900Rの上端には右取付部材905Rが固定されている。底面プレート904には、下方からカバー906が取り付けられている。
このように、フロント演出ユニット900は、略U字型として構成されており、フロントドア2a(例えば、図2参照)の背面から、フロントパネル500の開口10a(例えば、図2、図4、図49参照)に臨むように取り付けられる。なお、図49は、図45のBーB線断面図である。
(1)右側光演出ユニット
図50〜図57を参照しつつ、右側光演出ユニット900Rの構成について説明する。左側光演出ユニット900Lと右側光演出ユニット900Rとでは導光板の枚数に違いはあるものの、構成が略同じであるため、ここでは、右側光演出ユニット900Rについて詳細に説明し、左側光演出ユニット900Lについては、簡単に後述する。なお、図50及び図51は、右側光演出ユニット900Rの分解斜視図であり、図50と図51とでは見る方向が異なっている。図52は右側光演出ユニット900Rの正面図である。図53は導光板911、導光板カバー936及びLED基板922(いずれも後述する)の分解斜視図である。図54は、LED基板922、導光板カバー936及び導光板911の分解斜視図である。また、図55は、図52のC−C線断面図である。図56は、LED基板922と右側導光板サブユニット910Rとが組み付けられた状態を示す斜視図である。図57は、図55の矢視990方向から見た、右側光演出ユニット900Rの斜視図である。
右側光演出ユニット900Rは、フロントパネル500(例えば、図45参照)の正面視右側において所定の光演出を実現するものであり、多数のLED921が配置されたLED基板922と、後述するレンズ928を介した発光演出が行われる右側レンズサブユニット912Rと、後述する導光板911による発光演出が行われる右側導光板サブユニット910Rとを備えている。
右側光演出ユニット900Rは、右側導光板サブユニット910Rを右側レンズサブユニット912Rに対して傾斜させて、遊技者視線で見たときに、右側導光板サブユニット910Rと右側レンズサブユニット912Rとが重なって見えるように配置されている(例えば、図49、図55参照)。なお、右側導光板サブユニット910Rが遊技者側に配置されているため、右側レンズサブユニット912Rは、右側導光板サブユニット910Rの後方に視認できるようになっている。
なお、右側導光板サブユニット910Rと右側レンズサブユニット912Rとは、同じLED基板922を利用することによってユニット化されている。
(1−1)LED基板
例えば図50、図53〜図57に示されるように、LED基板922は、矩形状を呈しており、LED基板922に配置されたLEDがパチスロの正面を向くように配置される。すなわち、LED基板922は、LEDが配置される面が、正面視で左右方向と上下方向とを含む二次元の面に沿うように(正面視で対面するように)配置される。
また、LED基板922には、その表面に多数のLED921が系統毎に配列(詳しくは後述する)して設けられている。なお、LED基板922は、背面側を覆うLED基板カバー920に収容される。
図53に示されるように、LED基板922は、正面視の右側から左側に向かって約2/3までの右側領域9222に右側レンズサブユニット912Rに導光させるLED921が配置されており、残りの左側領域9224には右側導光板サブユニット910Rに導光させるLED921が配置されている。右側領域9222には、正面視の右側から左側に向かって第1列923A、第2列923B、第3列923CのLED列を有しており、左側領域9224には、正面視の右側から左側に向かって第4列923D、第5列923E、第6列923FのLED列を有している。
(1−2)右側レンズサブユニット
図50及び図51に示されるように、右側レンズサブユニット912Rは、LED基板922に配置されたLED921からの光を導通する三つの導光レンズ924(右列導光レンズ924A,中列導光レンズ924B,左列導光レンズ924C)と、これらの導光レンズ924A,924B,924Cを導通する光の漏れが抑制されるように各導光レンズ924A,924B,924Cを収容可能な導光レンズリフレクタ926と、断面略半円状で中空円柱の三つのレンズ928A,928B,928Cが隣接して階段状に並列され一体化されたレンズ928と、これらを挿通して支持するレンズベース930と、を備える。
図62に示されるように、三つの導光レンズ924は、右列導光レンズ924AがLED基板922の第1列923Aに配置されたLED921に対向(より詳しくは、後述する小柱体925AがLED921に対向)し、中列導光レンズ924BがLED基板922の第2列923Bに配置されたLED921に対向(より詳しくは、後述する小柱体925BがLED921に対向)し、左列導光レンズ924CがLED基板922の第1列923A(図52)に配置されたLED921に対向(より詳しくは、後述する小柱体925CがLED921に対向)するように、夫々配置されている。
また、右列導光レンズ924AにはLED基板922に向けて伸びる柱状の小柱体925Aが長手方向に沿って複数形成されており、中列導光レンズ924BにはLED基板922に向けて伸びる柱状の小柱体925Bが長手方向に沿って複数形成されており、左列導光レンズ924CにはLED基板922に向けて伸びる柱状の小柱体925Cが長手方向に沿って複数形成されている。ここで、レンズ928は、三つのレンズ928A,928B,928Cが隣接して階段状に並列されたものであるため、各小柱体925A,925B,925CからLED基板922までの最短長さ(水平方向長さであり、以下、単に「長さ」と称する。)が、夫々のレンズ928に応じて異なっている。
例えば、LED基板922から最も離れている右列レンズ928Aに対応して配置される右列導光レンズ924Aは、小柱体925Aの長さが他の導光レンズ924B,924Cの小柱体925B,925Cよりも大きく、LED921からの光を小柱体925Aに導通させて右列レンズ928Aの背面直近まで誘導することができる。また、LED基板922に最も近い左列レンズ928Cに対応して配置される左列導光レンズ924Cは、小柱体925Cの長さが他の導光レンズ924A,924Bの小柱体925A,925Bより小さく、LED921からの光を小柱体925Cに導通させて左列レンズ928Cの背面直近まで誘導することができる。さらに、中列レンズ928Bに対応して配置される中列導光レンズ924Bは、小柱体925Bの長さが、右列導光レンズ924Aよりも小さいものの左列導光レンズ924Cよりは大きく、LED921からの光を小柱体925Cに導通させて中列レンズ928Bの背面直近まで誘導することができる。
LED基板922に配置されたLED921からの光は、各導光レンズ924A,924B,924Cを導通して各レンズ928A,928B,928Cから発光されるので、図55に示されるように、右列レンズ928AはLED基板922から最も遠い位置(最も前方側の位置)で発光し、左列レンズ928CはLED基板922から最も近い位置(最も後方側の位置)で発光し、中列レンズ928Bはその中間の位置で発光することとなる。
ところで、複数のレンズ928を階段状に並列することで、各レンズ928A,928B,928Cの発光位置を変えることができるものの、その反面、発光強度にばらつきが生じる虞がある。すなわち、レンズ928にはLED基板922から光が供給されるものであるが、LED基板922からレンズ928迄の距離に応じて光が減衰するため、LED基板922からの長さが最も大きい右列レンズ928Aの発光量が低下し、各々のレンズ928の間の発光強度にアンバランスが発生する虞がある。
そこで、本実施形態では、上述したとおり、各々のレンズ928A,928B,928CとLED基板922との間に導光レンズ924A,924B,924Cを介在させて、導光レンズ924A,924B,924CがLED基板922に配置されたLED921から射出された光を取り込んで、各々のレンズ928A,928B,928Cの背面の近傍まで誘導して射出するようにした。このように、導光レンズ924A,924B,924Cによって光の減衰を抑制しながら、LED基板922に配置されたLED921からの射出光を各々のレンズ928A,928B,928Cの背面の近傍まで誘導することにより、レンズ928の発光位置がLED922基板より離れていても発光強度が低下しないようにしている。その結果、発光源が共通する1枚のLED基板922であるにもかかわらず、発光強度が略均一化された光を、LED基板922からの長さが異なる位置において発光させることが可能となる。
また、図50に示すように、導光レンズリフレクタ926は、LED基板922の右側面から、右列導光レンズ924A、中列導光レンズ924B、左列導光レンズ924Cがこの順番で列状になってLED基板922に対向配置されるよう、各々の導光レンズを収容するものである。
レンズベース930は、レンズ928が導光レンズリフレクタ926を覆うようにして、これらを固定している。また、レンズベース930は、各導光レンズ924A,924B,924CをLED基板922に対向させながら、各レンズ928A,928B,928Cの背面近傍に各導光レンズ924A,924B,924Cの端面が位置するようにしている。各レンズ928A,928B,928Cには、複数の正弦波が重なったかのような模様が刻まれており、LED921が発光した際、発光色に応じた模様を、導光板911を透かして視認することができる。
(1−3)右側導光板サブユニット
図53及び図55に示されるように、右側導光板サブユニット910Rは、複数の導光板911A,911B,911Cを互いに重ねて備えている。この右側導光板サブユニット910Rは、各々の導光板911A,911B,911Cの基端側の側面911A1,911B1,911C1をLED基板922に対向させながら、パチスロの正面から見たときに、各々の導光板911A,911B,911Cとレンズ928とが重なって見えるように、各々の導光板911A,911B,911Cの平坦面911A3,911B3,911C3をLED基板922に対して、後方から前方に向けてパチスロの外側(正面視右側)に広がる方向に傾斜配置させている。
このように、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3をLED基板922に対して傾斜させることにより、導光板911とレンズ928とが同じLED基板922を発光源として利用しながら、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3を通してレンズ928を視認できるようにして、各々の導光板911A,911B,911Cとレンズ928との混合演出が提供されるようにしている。
なお、本実施形態では、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3をLED基板922に対して傾斜させているが、光源がLEDではなく例えばランプのようにLEDと比べて光が拡散する光源である場合には、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3を、複数のランプにおいて各ランプの光が最も集約する仮想二次元の面に対して傾斜させると良い。また、光源がLEDであったとしても、LED基板に対して傾斜してLEDが配置されている場合には、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3を、LED基板に対して傾斜させるのではなく、複数のLEDにおいて各LEDの光が最も集約する仮想二次元の面に対して傾斜させることが好ましい。ただし、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3は、LED921から放たれた光の進行方向に対して傾斜しているものの、基端側の側面911A1,911B1,911C1から取り入れられた(入光した)光の進行方向とは略平行である。
また、導光板911は、各平坦面911A3,911B3,911C3に所定の形状、模様、文字等の態様で凹凸を形成し、基端側の側面911A1,911B1,911C1から光を面に沿って透過させることで(例えばLED921の点灯時に)、上記の所定の形状、模様、文字等が各平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれるようにしたものである。本実施の形態では、導光板911の平坦面911A3,911B3,911C3のうちの特定部分を、例えばホットスタンピングによって非透過性素材(例えば、銀色の金属色箔)を蒸着する非透過性処理を行っている。これにより、導光板911の基端側の各側面911A1,911B1,911C1に対向配置されたLED921を点灯させると、ホットスタンピング箔が存在する非透過性領域がその回りの光透過領域によって立体的、かつ、際立って浮き上がった態様を創出することができる。
なお、「LED921の点灯時に、上記の所定の形状、模様、文字等が各平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれる」とは、通常時(例えばLED921消灯時)は各平坦面911A3,911B3,911C3に何もあらわれておらず、特定時(例えばLED921点灯時)に、各平坦面911A3,911B3,911C3に所定の形状、模様、文字等があらわれるといった態様に限られない。例えば、通常時であっても、上記の所定の形状、模様、文字等を外乱光の入光によって視認することができ、特定時に、上記の所定の形状、模様、文字等をより鮮明に視認できるようになるといった態様も含まれる。
また、本実施形態では、所定の形状、模様、文字等が導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3に形成されているが、これに限られず、例えば、透明な塗料や透明な部材等で構成することで通常時は略視認不可能であるものの、特定時に当該画像を視認可能となる態様であっても良い。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本明細書では、LED等の光源によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。したがって、導光板911の基端側の側面911A1,911B1,911C1から光を面に沿って透過させることで、各平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれる所定の形状、模様、文字等も画像に含まれる。
また、本実施形態では、ホットスタンピング箔を利用して非透過性処理を行っているが、これに代えて、例えば、薄く有色の金属を蒸着させた場合には、金属を蒸着した部位を光が透光することで、光透過領域において、金属を透光するLEDの光と、導光板911を透光する光とが存在するように構成することも可能である。
図50及び図53に示されるように、導光板カバー936は、3つの導光板911A,911B,911Cを収容し、各々の導光板911の基端側の各側面911A1,911B1,911C1をLED基板922に対向させている。第1の導光板911Aの基端側の側面911A1はLED基板922の第4列923Dに対向し、第2の導光板911Bの基端側の側面911B1は第5列923Eに対向し、第3の導光板911Cの基端側の側面911C1は第6列923Fに対向する。このように、複数の導光板911A,911B,911Cが、互いに重なりながら、各々の導光板911A,911B,911Cの基端側からその他端側(以下、「反基端側」と称する)に向けてLED基板922から離間するように傾斜することによって、LED基板922に配置されたLED921の点灯時に、各々の導光板911A,911B,911Cの平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれる模様が、遊技者視点から視差(ずれ)を持って視認されることとなり、立体感のある演出が可能になる。
また、図53に示されるように、第1の導光板911Aの平坦面911A3には、上端側且つ基端側に第1円開孔9112Aが、上端側且つ反基端側に第2円開孔9114Aが、下端側且つ基端側に第3円開孔9116Aが、下端且つ反基端側に第4円開孔9118Aが、それぞれ形成されている。また、第2の導光板911Bの平坦面911B3には、上端側且つ基端側に第1円開孔9112Bが、上端側且つ反基端側に第2円開孔9114Bが、下端側且つ基端側に第3円開孔9116Bが、下端且つ反基端側に第4円開孔9118Bが、それぞれ形成されている。同様に、第3の導光板911Cの平坦面911C3には、上端側且つ基端側に第1円開孔9112Cが、上端側且つ反基端側に第2円開孔9114Cが、下端側且つ基端側に第3円開孔9116Cが、下端且つ反基端側に第4円開孔9118Cが、それぞれ形成されている。
また、導光板カバー936の上端及び下端の夫々に、3つの導光板911A,911B,911Cを、それぞれの平坦面911A3,911B3,911C3を対向させて連結する係止部材(上係止部材938,下係止部材940)が取り付けられる。上係止部材938には、基端側の突起部材9382及び反基端側の突起部材9384が形成されており、下係止部材930には、基端側の突起部材9402及び反基端側の突起部材9404が形成されている。
そして、上係止部材938に形成された基端側の突起部材9382が各第1円開孔9112A,9112B,9112Cを貫通し、上係止部材938に形成された反基端側の突起部材9384が各第2円開孔9114A,9114B,9114Cを貫通することで、3つの導光板911A,911B,911Cが上端において連結される。同様に、下係止部材940に形成された基端側の突起部材9402が各第3円開孔9116A,9116B,9116Cを貫通し、下係止部材940に形成された反基端側の突起部材9404が各第4円開孔9118A,9118B,9118Cを貫通することで、3つの導光板911A,911B,911Cが下端において連結される。このように連結された3つの導光板911A,911B,911Cは、導光板カバー936に固定される。なお、3つの導光板911A,911B,911Cを連結する際に、導光板911の表面(遊技者)側に、右側光演出ユニット900Rの化粧板として機能する装飾カバー942も取り付けられる。
なお、突起部材9382,9384,9402,9404は、基端側であるか反基端側であるかにかかわらず、略同じ長さとなっている。このように、3つの導光板911A,911B,911Cを貫通する突起部材9382,9384,9402,9404を略同じとすることで、導光板同士の距離(対向する導光板までの水平方向長)にかかわらず一定の長さの範囲に抑えることができる。ただし、突起部材9382,9384,9402,9404は、必ずしも略同じ長さである必要はなく、例えば、基端側の突起部材9382の長さと反基端側の突起部材9384の長さとが異なるようにしても良いし、同様に、基端側の突起部材9402の長さと反基端側の突起部材9404の長さとが異なるようにしても良い。
導光板カバー936は、その上下端がカバー取付部材932,934(例えば、図50参照)によってレンズベース930と連結され、導光板911とレンズ928とが一体となってLED基板922に対向して配置される。
ところで、導光板911の基端側の各側面911A1,911B1,911C1が導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3に対して直角であると、LED基板922に配置されたLED921と導光板911の基端側の各側面911A1,911B1,911C1との間に所定の角度が生じ、LED921からの光が導光板911内へ十分に入光できないことになる。
そこで、本実施形態では、3つの導光板911A,911B,911Cの基端側の各側面911A1,911B1,911C1を、LED基板922に配置されたLED921と対向する面が形成されるようにカットすることで、当該LED921から発光された光が基端側の各側面911A1,911B1,911C1に対して略垂直に入射されるよう構成している。
ところで、各導光板911A,911B,911Cに入射した光が直進せずに拡散してしまうと、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれるべき画像がはっきりとあらわれない等の不具合が生じるおそれがある。この点、本実施形態では、上記の各平坦面911A3,911B3,911C3を、LED921と対向する面が形成されるようにカットしている。これにより、各導光板911A,911B,911Cに入射した光の直進性を増すことができ、LED基板922に対して各導光板911A,911B,911Cを傾斜させつつも、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3にはっきりと画像があらわれるようにすることが可能となる。
また、図49及び図57に示されるように、LED基板922側とは反対側において、レンズ928と3つの導光板911A,911B,911Cの各平坦面911A3,911B3,911C3との間に開放領域980が形成される。そして、この開放領域980において、多彩な光演出を行うことができる。
フロントパネル500の側面カバー903L,903Rの内面壁(反射部材)914L,914R(例えば、図45、図46参照)は、LED基板922よりも前方側において、導光板の傾斜方向と同じ方向に傾斜しており、鏡面加工が施された反射面として機能させることが可能とされている。すなわち、LED基板922に配置されたLED921から発光された光が導光板911の各側面911A1,911B1,911C1に入光すると、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3には、予め施された模様や文字などの画像があらわれる。このように導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれた画像は、反射面として機能する内面壁914Rで反射して遊技者の視野内に到達する。レンズ928から射出された光の一部も同様に反射して遊技者の視野内に到達する。この場合、遊技者は、レンズ928からの発光、及び/又は、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれた画像を直接視認することと、内面壁914Rで反射した画像等を視認することとを合わせて、光の像が2重になった演出を意識させることができる。
また、3つの導光板911A,911B,911Cの反基端側の各側面911A2,911B2,911C2を、夫々、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3に対して直角方向でなく、各平坦面911A3,911B3,911C3の表裏面のうち表面(遊技者側の面)との間でなす角度が鋭角となるようにカットしている(例えば、図55参照)。上述したとおり、基端側の各側面911A1,911B1,911C1もカットされているため、これらの導光板911A,911B,911Cを水平方向に切ったときに見える断面は、例えば図55に示されるように、平坦面911A3,911B3,911C3の表裏面のうち、裏面(レンズ928側の面)を上底とし、表面(遊技者側の面)を下底とする台形となる。
このように、反基端側の各導光板911A,911B,911Cの側面911A2,911B2,911C2を、各平坦面911A3,911B3,911C3の表裏面のうち表面(遊技者側の面)との間でなす角度が鋭角となるようにカットすることで、導光板911の反基端側の各側面911A2,911B2,911C2からの光の射出を遊技者側から視認し難くすることができ(遊技者側からは導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3の反基端側の端部に沿った線状としか認識できない)、遊技者の意識を導光板911の平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれる画像に注視させることができる。その一方、当該パチスロの遊技当事者ではない第三者に対しては、導光板911の各側面911A2,911B2,911C2から射出される光を利用して、当該パチスロが例えば有利な状態であったり期待度の高い状態であることをアピールすることが可能となる。なかでも、複数の導光板911を、反基端側の各側面911A2,911B2,911C2が略面一となる程度に近接させた場合には、導光板911A,911B,911Cの反基端側の各側面911A2,911B2,911C2の厚みが厚くなって太い光が射出するため、上記の第三者に対して強くアピールすることができる。また、開放領域980においてもレンズ928からの発光を視認できるため、その効果は大きい。とくに、プロジェクタ213から投射される映像光を投影させることで演出画像が表示されるようにした遊技機では、スクリーン近傍を明るくすると投影された映像がぼやけてしまうためスクリーン近傍を暗所にする必要があり、そうすると、スクリーン近傍に発光手段を設けることが難しくなり、第三者に対するアピール力が弱くなる傾向にあるため、その効果は顕著である。
なお、本実施形態のように複数の導光板を重ねて配置した場合には、各導光板の基端側とは反対側の端部を全て同じ角度でカットすることで、当該端部を視認できる第三者に対してのアピール力が強くなる点で好ましいが、必ずしもこれに限られない。例えば、一の角度でカットされた導光板と他の角度でカットされた導光板とを重ねて配置した場合には、一の角度でカットされた導光板の端部を視認できる範囲にいる者と、他の角度でカットされた導光板の端部を視認できる範囲にいる者との両者にアピールすることができ、第三者に対してアピールできる範囲が広くなる。
また、本実施形態では、3つの導光板911A,911B,911Cの反基端側の各側面911A2,911B2,911C2を、各平坦面911A3,911B3,911C3の表裏面のうち表面(遊技者側の面)との間でなす角度が鋭角となるようにカットしているが、これに代えて、鈍角となるようにカットしても良い。この場合、導光板911の反基端側の各側面911A2,911B2,911C2からの光の射出を遊技者側から視認することができ、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれる画像と相俟って、遊技者の興趣を高める演出を行うことが可能となる。
また、導光板911の反基端側の各側面911A2,911B2,911C2から射出される光の発光色については、任意で決めることができるが、当該発光色を暖色系や虹色にすると、より一層遊技者の興趣を高めることができる。
次に、図53に示されるように、3つの導光板911A,911B,911Cのうち、第3の導光板911Cについては、基端側の側面911A1に、第6列923Fに配置された各LED921からの光を入光させるための導光用の突状体956を設けた。この突状体956は、第6列923FのLEDの配列ピッチに対応した櫛歯状である。
図56に示されるように、各導光板911A,911B,911Cは、導光板カバー936に収容された上で、突状体956とLED基板922に配置されたLED921とが対向するようにLED基板922と組み付けられる。導光板カバー936には、各突状体956を仕切る仕切壁937が設けられており、この仕切壁937は、隣り合う突状体956と対向するLED921から発光された光の入光を防止する機能を有している。したがって、複数のLED921間で、第3の導光板911Cの突状体956から入光する光が互いに混合することを防止できる。さらに、導光板用の突状体956と導光板911Cとが一体成形されているため、例えば拡散レンズのような導光板と別体のものと比較して、導光板への入光領域(例えば、図54に示されるαの領域)を小さくすることができ、その分、導光板911Cの演出領域(例えば、図54に示されるβの領域)を大きくすることができる。
また、図55に示されるように、3つの導光板911A、911B、911Cを重ねて配置する際、一の導光板と隣接する他の導光板との間のスペースを、基端側(LED基板922側)で最も広くし、反基端側(LED基板922とは反対側)に向けて徐々に狭くなるようにしている。
具体的には、図53に示されるように、第1の導光板911Aの平坦面911A3の表裏面のうち第2の導光板911Bと対向する側(遊技者側)の面において、第1円開孔9112Aの周縁部、第2円開孔9114Aの周縁部、第3円開孔9116Aの周縁部及び第4円開孔9118Aの周縁部の夫々に、第1リブ9113A、第2リブ9115A、第3リブ9117A及び第4リブ9119Aが設けられている。そして、これらの各リブ9113A,9115A,9117A,9119Aは、基端側から反基端側に向けて下り傾斜する傾斜面を有している(例えば、図55参照)。
同様に、第2の導光板911Bの平坦面911B3の表裏面のうち第3の導光板911Cと対向する側(遊技者側)の面において、第1円開孔9112Bの周縁部、第2円開孔9114Bの周縁部、第3円開孔9116Bの周縁部及び第4円開孔9118Bの周縁部の夫々に、第1リブ9113B、第2リブ9115B、第3リブ9117B及び第4リブ9119Bが設けられている。そして、これらの各リブ9113B,9115B,9117B,9119Bは、基端側から反基端側に向けて下り傾斜する傾斜面を有している(例えば、図55参照)。
そして、3つの導光板911A,911B,911Cを連結する際に、第1の導光板911Aに設けられた各リブ9113A,9115A,9117A,9119Aは、対向する第2の導光板911Bの平坦面911B3に当接する。同様に、第2の導光板911Bに設けられた各リブ9113B,9115B,9117B,9119Bは、対向する第3の導光板911Cの平坦面911C3に当接する。このようにして、3つの導光板911A、911B、911Cを、互いに対向する導光板の平坦面にリブを当接させて連結した上で導光板カバー936に固定すると、導光板の平坦面同士のスペースは、基端側で最も広く、反基端側に向けて徐々に狭くなっていく。
このように、基端側において導光板の平坦面同士のスペースを最も広くすることで、隣り合う列に配置されたLED921から発光された光の入光を防止することができる。例えば、第1の導光板911Aの基端側の側面911A1には、第4列923Dに配置されたLED921から発光された光が入光し、例えば第3列923Cや第5列923Eに配置されたLED921から発光された光の入光を防止することができる。また、反基端側において導光板の平坦面同士のスペースを狭くすることによって、導光板の側面から射出される光を太くすることができ、第三者に対してのアピール力を高めることができる。さらには、3つの導光板911A、911B、911Cは、互いに対向する導光板にリブを当接させて連結された上で導光板カバー936に固定されるため、パスチロを輸送する際の安定性にも優れるという作用効果を発揮する。
なお、一の導光板と隣接する他の導光板との間のスペースが、基端側(LED基板922側)で最も広くなるようにし、反基端側(LED基板922とは反対側)に向けて徐々に狭くなるようにする態様は、基端側から反基端側に向けて下り傾斜する傾斜面を有するリブを設けるようにした上記の態様に限られない。例えば、第2の導光板911Bと対向する側の第1の導光板911Aの平坦面911A3に、基端側のボスと反基端側のボスとを設け、反基端側のボスよりも基端側のボスの方の高さ(対向する第2の導光板911Bの平坦面までの最短距離)が大きくなるようにしても良い。同様に、第3の導光板911Cと対向する側の第2の導光板911Bの平坦面911B3に、基端側のボスと反基端側のボスとを設け、反基端側のボスよりも基端側のボスの方の高さが大きくなるようにしても良い。また、3つの導光板911A,911B,911Cのうち、第2の導光板911Bと対向する側の第1の導光板911Aの平坦面には、基端側から反基端側に向けて下り傾斜する傾斜面を有するリブを設け、第3の導光板911Cと対向する側の第2の導光板911Bの平坦面には、基端側のボスと当該基端側のボスよりも高さが小さい反基端側のボスとを設けるようにしても良い。
(2)左側光演出ユニット
図58〜図60を参照しつつ、左側光演出ユニット900Lについて簡単に説明する。図58は、左側光演出ユニット900Lの正面図であり、図59は、図58のD−D線断面図であり、図60は、導光板1911、導光板カバー1936及びLED基板1922(いずれも後述する)の分解斜視図である。
上述したとおり、左側光演出ユニット900Lの構成は右側光演出ユニット900Rと構成が略同じであるため、ここでは、簡単に説明する。
左側光演出ユニット900Lは、フロントパネル500(例えば、図45参照)の正面視左側において、右側光演出ユニット900Rとともに所定の光演出を実現するものであり、多数のLEDが配置されたLED基板1922と、レンズ1928を介した発光演出が行われる左側レンズサブユニット912Lと、後述する導光板1911による発光演出が行われる左側導光板サブユニット910Lとを備えている。
(2−1)LED基板
LED基板1922は、LED基板922と同様に、矩形状を呈しており、LED基板1922に配置されたLEDがパチスロの正面を向くように配置される。すなわち、LED基板1922は、LEDが配置される面が、正面視で左右方向と上下方向とを含む二次元の面に沿うように(正面視で対面するように)配置される。
また、LED基板1922には、その表面に多数のLEDが系統毎に配列して設けられている。なお、LED基板1922は、背面側を覆うLED基板カバー(図示せず)に収容される。
また、LED基板1922は、LED基板922と同様に、上下方向にLED(図示せず)が配列されたLED列を有しているが、その列の数は、LED基板922よりも1列少ない。これは、後述する導光板1911の枚数が1枚少ないからである。
なお、LED基板1922のその他の構成については、LED基板922と略同じであり、説明を省略する。
(2−2)左側レンズサブユニット
左側レンズサブユニット912Lは、LED基板1922に配置されたLEDからの光を導通する三つの導光レンズ1924(左列導光レンズ1924A,中列導光レンズ1924B,右列導光レンズ1924C)と、これらの導光レンズ1924A,1924B,1924Cを導通する光の漏れが抑制されるように各導光レンズ1924A,1924B,1924Cを収容可能な導光レンズリフレクタ1926と、断面略半円状で中空円柱の三つのレンズ1928A,1928B,1928Cが隣接して階段状に並列され一体化されたレンズ1928と、これらを挿通して支持するレンズベース1930と、を備える。
三つの導光レンズ1924は、いずれも、LED基板1922のLED列に配置されたLEDに対向するように、夫々配置されている。
また、各列導光レンズ1924A,1924B,1924Cには、夫々、LED基板1922に向けて伸びる柱状の小柱体(図示せず)が長手方向に沿って複数形成されている。ここで、レンズ1928は、三つのレンズ1928A,1928B,1928Cが隣接して階段状に並列されたものであるため、各小柱体からLED基板1922までの最短長さ(水平方向長さであり、以下、単に「長さ」と称する。)が、夫々のレンズ1928に応じて異なっている。なお、これらの小柱体は、LED1921からの光を各小柱体に導通させて各レンズ1928の背面直近まで誘導することができる。
LED基板1922に配置されたLEDからの光は、各導光レンズ1924A,1924B,1924Cを導通して各レンズ1928A,1928B,1928Cから発光されるので、左列レンズ1928AはLED基板1922から最も遠い位置(最も前方側の位置)で発光し、右列レンズ1928CはLED基板1922から最も近い位置(最も後方側の位置)で発光し、中列レンズ1928Bはその中間の位置で発光することとなる。
なお、右側レンズサブユニット912Rと同様に、導光レンズ1924A,1924B,1924Cによって光の減衰を抑制しながら、LED基板1922に配置されたLEDからの射出光を各々のレンズ1928A,1928B,1928Cの背面の近傍まで誘導することにより、レンズ1928の発光位置がLED基板より離れていても発光強度が低下しないようにしている。その結果、発光源が共通する1枚のLED基板であるにもかかわらず、発光強度が略均一化された光を、LED基板1922からの長さが異なる位置において発光させることが可能となる。
また、各導光レンズ1924A,1924B,1924Cも、導光レンズリフレクタ1926に収容されている。
レンズベース1930は、レンズ1928が導光レンズリフレクタ1926を覆うようにして、これらを固定している。また、レンズベース1930は、各導光レンズ1924A,1924B,1924CをLED基板1922に対向させながら、各レンズ1928A,1928B,1928Cの背面近傍に各導光レンズ1924A,1924B,1924Cの端面が位置するようにしている。各レンズ1928A,1928B,1928Cには、複数の正弦波が重なったかのような模様が刻印されており、LEDが発光した際、発光色に応じた模様を、導光板1911を透かして視認することができる。
(2−3)左側導光板サブユニット
左側導光板サブユニット910Lは、複数の導光板1911A,1911Bを互いに重ねて備えている。この左側導光板サブユニット910Lは、各々の導光板1911A,1911Bの基端側の側面1911A1,1911B1をLED基板1922に対向させながら、パチスロの正面から見たときに、各々の導光板1911A,1911Bとレンズ1928とが重なって見えるように、各々の導光板1911A,1911Bの平坦面1911A3,1911B3をLED基板1922に対して、後方から前方に向けてパチスロの外側(正面視左側)に広がる方向に傾斜配置させている。
このように、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3をLED基板1922に対して傾斜させることにより、導光板1911とレンズ1928とが同じLED基板1922を発光源として利用しながら、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3を通してレンズ1928を視認できるようにして、各々の導光板1911A,1911Bとレンズ1928との混合演出が提供されるようにしている。
なお、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3についても、LED基板1922に対して傾斜させているが、光源がLEDではなく例えばランプのようにLEDと比べて光が拡散する光源である場合には、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3,1911C3を、複数のランプにおいて各ランプの光が最も集約する仮想二次元の面に対して傾斜させると良い。また、光源がLEDであったとしても、LED基板に対して傾斜してLEDが配置されている場合には、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3を、LED基板に対して傾斜させるのではなく、複数のLEDにおいて各LEDの光が最も集約する仮想二次元の面に対して傾斜させることが好ましい。ただし、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3は、LEDから放たれた光の進行方向に対して傾斜しているものの、基端側の側面1911A1,1911B1から取り入れられた(入光した)光の進行方向とは略平行である。
また、導光板1911は、各平坦面1911A3,1911B3に所定の形状、模様、文字等の態様で凹凸を形成し、端部から光を面に沿って透過させることで、例えばLEDの点灯時に、刻まれた所定の形状、模様、文字等が各平坦面1911A3,1911B3あらわれるようにしたものである。本実施の形態では、導光板1911の平坦面1911A3,1911B3のうちの特定部分を、例えばホットスタンピングによって非透過性素材(例えば、銀色の金属色箔)を蒸着する非透過性処理を行っている。これにより、導光板1911の基端側の各側面1911A1,1911B1に対向配置されたLEDを点灯させると、ホットスタンピング箔が存在する非透過性領域がその回りの光透過領域によって立体的、かつ、際立って浮き上がった態様を創出することができる。
なお、「LEDの点灯時に、刻まれた所定の形状、模様、文字等が各平坦面1911A3,1911B3,1911C3にあらわれる」とは、通常時(例えばLED消灯時)は各平坦面1911A3,1911B3に何もあらわれておらず、特定時(例えばLED点灯時)に、各平坦面1911A3,1911B3に所定の形状、模様、文字等があらわれるといった態様に限られない。例えば、通常時であっても、刻まれた所定の形状、模様、文字等を外乱光の入光によって視認することができ、特定時に、刻まれた所定の形状、模様、文字等をより鮮明に視認できるようになるといった態様も含まれる。
また、本実施形態では、所定の形状、模様、文字等が各導光板1911に刻まれているが、これに限られず、例えば、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、特定時に当該画像を視認可能となる態様であっても良い。
また、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3に形成された形状、模様、文字等は、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3に形成された形状、模様、文字等と異なっているため、LEDが点灯したときに導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3に、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれる画像と同一モチーフではあるものの異なる画像があらわれる。
ただし、LEDが点灯したときに導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3にあらわれる画像と、導光板911の各平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれる画像とが同じであっても良い。
また、本実施の形態では、導光板911の平坦面911A3,911B3,911C3及び導光板1911の平坦面1911A3,1911B3のいずれについても、特定部分を、例えばホットスタンピングによって非透過性素材(例えば、銀色の金属色箔)を蒸着する非透過性処理を行っているが、必ずしも全ての導光板の平坦面に非透過性処理を行う必要はなく、一部の導光板の平坦面に対してのみ非透過性処理を行うようにしても良い。
導光板カバー1936は、2つの導光板1911A,1911Bを収容し、各々の導光板1911の基端側の各側面1911A1,1911B1をLED基板1922に対向させている。また、複数の導光板1911A,1911Bが、互いに重なりながら、各々の導光板1911A,1911Bの基端側から反基端側に向けてLED基板1922から離間するように傾斜することによって、LED基板1922に配置されたLEDの点灯時に、各々の導光板1911A,1911Bの平坦面1911A3,1911B3にあらわれる模様が、遊技者視点から視差(ずれ)を持って視認されることとなり、立体感のある演出が可能になる。
また、各導光板1911A,1911Bの各平坦面1911A3,1911B3には、上端側且つ基端側、上端側且つ反基端側、下端側且つ基端側、下端且つ反基端側の夫々に円開孔19112A,19114A,19116A,19118A,19112B,19114B,19116B,19118Bが形成されている。
そして、上係止部材1938に形成された複数の突起部材(図示せず)が上端側の各円開孔を貫通することで、2つの導光板1911A,1911Bが上端において連結される。同様に、下上係止部材1940に形成された複数の突起部材(図示せず)が下端側の各円開孔を貫通することで、2つの導光板1911A,1911Bが下端において連結される。このように連結された2つの導光板1911A,1911Bは、導光板カバー1936に固定される。なお、2つの導光板1911A,1911Bを連結する際に、導光板1911の表面(遊技者)側に、左側光演出ユニット900Lの化粧板として機能する装飾カバー1942も取り付けられる。
なお、2つの導光板1911A,1911Bの各円開孔を貫通する突起部材は、基端側であるか反基端側であるかにかかわらず、略同じ長さとなっている。このように、2つの導光板1911A,1911Bを貫通する突起部材を略同じとすることで、導光板同士の距離(対向する導光板までの水平方向長)にかかわらず一定の長さの範囲に抑えることができる。
導光板カバー1936は、その上下端がカバー取付部材(図示せず)によってレンズベース1930と連結され、導光板1911とレンズ1928とが一体となってLED基板1922に対向して配置される。
また、2つの導光板1911A,1911Bの基端側の各側面1911A1,1911Bについても、LED基板1922に配置されたLEDと対向する面が形成されるようにカットすることで、当該LEDから発光された光が基端側の各側面1911A1,1911B1に対して略垂直に入射されることで、十分に入光されるようにしている。
ここで、2つの導光板1911A,1911Bについても3つの導光板911A,911B,911Cと同様に、各平坦面1911A3,1911B3を、LEDと対向する面が形成されるようにカットしている。これにより、各導光板1911A,1911Bに入射した光の直進性を増すことができ、LED基板1922に対して各導光板1911A,1911Bを傾斜させつつも、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3にはっきりと画像があらわれるようにすることが可能となる。
また、LED基板1922側とは反対側において、レンズ1928と2つの導光板1911A,1911Bの各平坦面1911A3,1911B3との間に開放領域1980が形成される。そして、この開放領域1980において、多彩な光演出を行うことができる。
フロントパネル500の側面カバー903L,903Rの内面壁(反射部材)914L,914R(例えば、図45、図46参照)は、上述したとおり、LED基板1922よりも前方側において、導光板の傾斜方向と同じ方向に傾斜している。LED基板1922に配置されたLEDから発光された光が導光板1911の各側面1911A1,1911B1に入光すると、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3,1911C3には、予め施された模様や文字などの画像があらわれる。このように導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3にあらわれた画像は、反射面として機能する内面壁914Lで反射して遊技者の視野内に到達する。レンズ1928から射出された光の一部も同様に反射して遊技者の視野内に到達する。この場合、遊技者は、レンズ1928からの発光、及び/又は、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3にあらわれた画像を直接視認することと、内面壁914Lで反射した画像等を視認することとを合わせて、光の像が2重になった演出を意識させることができる。
また、2つの導光板1911A,1911Bの反基端側の各側面1911A2,1911B2を、夫々、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3に対して直角方向でなく、各平坦面1911A3,1911B3の表裏面のうち表面(遊技者側の面)との間でなす角度が鋭角となるようにカットしている(例えば、図59参照)。上述したとおり、基端側の各側面1911A1,1911B1もカットされているため、これらの導光板1911A,1911Bを水平方向に切ったときに見える断面は、例えば図59に示されるように、平坦面1911A3,1911B3の表裏面のうち、裏面(レンズ1928側の面)を上底とし、表面(遊技者側の面)を下底とする台形となる。
このように、反基端側の各導光板1911A,1911Bの側面1911A2,1911B2を、各平坦面1911A3,1911B3の表裏面のうち表面(遊技者側の面)との間でなす角度が鋭角となるようにカットすることで、導光板1911の反基端側の各側面1911A2,1911B2からの光の射出を遊技者側から視認し難くすることができ(遊技者側からは導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3の反基端側の端部に沿った線状としか認識できない)、遊技者の意識を導光板1911の平坦面1911A3,1911B3にあらわれる画像に注視させることができる。その一方、当該パチスロの遊技当事者ではない第三者に対しては、導光板1911の各側面1911A2,1911B2から射出される光を利用して、当該パチスロが例えば有利な状態であったり期待度の高い状態であることをアピールすることが可能となる。なかでも、複数の導光板1911を、反基端側の各側面1911A2,1911B2が略面一となる程度に近接させた場合には、導光板1911A,1911Bの反基端側の各側面1911A2,1911B2の厚みが厚くなって太い光が射出するため、上記の第三者に対して強くアピールすることができる。また、開放領域1980においてもレンズ1928からの発光を視認できるため、その効果は大きい。さらに、導光板911の各側面911A2,911B2から射出される光と相俟って、広範囲にわたってアピールすることが可能となる。とくに、プロジェクタ213から投射される映像光を投影させることで演出画像が表示されるようにした遊技機では、第三者に対するアピール力が弱くなる傾向にあるため、その効果は顕著である。
また、本実施形態では、2つの導光板1911A,1911Bの反基端側の各側面1911A2,1911B2を、各平坦面1911A3,1911B3の表裏面のうち表面(遊技者側の面)との間でなす角度が鋭角となるようにカットしているが、これに代えて、鈍角となるようにカットしても良い。この場合、導光板1911の反基端側の各側面1911A2,1911B2からの光の射出を遊技者側から視認することができ、導光板1911の各平坦面1911A3,1911B3にあらわれる画像と相俟って、遊技者の興趣を高める演出を行うことが可能となる。
また、導光板1911の反基端側の各側面1911A2,1911B2から射出される光の発光色については、任意で決めることができるが、当該発光色を暖色系や虹色にすると、より一層遊技者の興趣を高めることができる。さらに、導光板911の反基端側の各側面911A2,911B2,911C2から射出される光の発光色と、導光板1911の反基端側の各側面1911A2,1911B2から射出される光の発光色とを、例えば遊技状態に応じて変えるようにすると、多彩な演出を行うことができる。
なお、左側導光板サブユニット910Lについては、第3の導光板911Cの基端側の側面911A1を、LEDの配列ピッチに対応した櫛歯状としたが、右側導光板サブユニット910Rについては、LEDの配列ピッチに対応した櫛歯状とした導光板を有していない。ただし、これに限られず、右側導光板サブユニット910Rについても、LEDの配列ピッチに対応した櫛歯状とした導光板を有するようにしても良い。
また、2つの導光板1911A、1911Bを重ねて配置する際、一の導光板と隣接する他の導光板との間のスペースを、基端側で最も広くし、反基端側に向けて徐々に狭くなるようにしている。なおその手法は、基端側から反基端側に向けて下り傾斜する傾斜面を有するリブを、2つの導光板1911A、1911Bの各平坦面1911A3,1911B3の間に形成するようにしても良いし、基端側と反基端側とで高さが異なるボスを2つの導光板1911A、1911Bの各平坦面1911A3,1911B3の間に形成するようにしても良い。
このように、基端側において導光板の平坦面同士のスペースを最も広くすることで、隣り合う列に配置されたLEDから発光された光の入光を防止することができる。また、反基端側において導光板の平坦面同士のスペースを狭くすることによって、導光板の側面から射出される光を太くすることができ、第三者に対してのアピール力を高めることができる。さらには、2つの導光板1911A、1911Bは、互いに対向する導光板にリブやボスを形成して連結された上で導光板カバー1936に固定されるため、パスチロを輸送する際の安定性にも優れるという作用効果を発揮する。
(3)光演出ユニットの発光演出の態様
次に、図61〜図63を参照しつつ、光演出ユニットの発光演出の態様について、説明する。ここでは、右側光演出ユニット900Rと左側光演出ユニット900Lとのうち、右側光演出ユニット900Rを例として挙げて説明する。
図61は、右側導光板サブユニット910R及び右側レンズサブユニット912Rのいずれも発光演出が行われていないときの右側光演出ユニット900の態様を示す図である。この場合、3つの導光板911A,911B,911C(例えば、図53参照)のいずれにも、各平坦面911A3,911B3,911C3に模様があらわれていない。そのため、3つの導光板911A,911B,911Cの各平坦面911A3,911B3,911C3を通して、背後にある右側レンズサブユニット912Rを視認することができる。
ただし、3つの導光板911A,911B,911Cの各平坦面911A3,911B3,911C3の全部または少なくとも一つに、非透過性処理が行われている。この非透過性処理は、各平坦面911A3,911B3,911C3の上部及び下部において、アルファベットの文字・模様915が施されている。このように非透過性処理が行われた部分については、例えば銀色の金属色箔が蒸着されているため、発光演出が行われているか否かにかかわらず、視認することができる。ここで、光透過領域には模様等が視認されないが、上部及び下部の非透過性領域の文字・模様915については、視認することができる。そのため、その回りの光透過領域が透明であることによって、非透過性領域の文字・模様915が、立体的、かつ、際立って浮き上がって見えるようになる。このため、右側導光板サブユニット910R及び右側レンズサブユニット912Rのいずれも発光演出が行われていなかったとしても、映像視覚効果を与えることができる。
図62は、LED基板922に配置されたLED921が一部点灯することで、右側導光板サブユニット910Rについては発光演出が行われ、右側レンズサブユニット912Rについては発光演出が行われていないときの右側光演出ユニット900Rの態様を示す図である。この場合、3つの導光板911A,911B,911Cの各平坦面911A3,911B3,911C3に、当該パチスロのモチーフに関連する模様があらわれる。
ここで、3つの導光板911A,911B,911Cは、互いに重なりながら、各々の導光板911A,911B,911Cの基端側から反基端側に向けてLED基板922から離間するように傾斜しているため、各々の導光板911A,911B,911Cの平坦面911A3,911B3,911C3にあらわれる模様を、視差を持って視認することができ、立体感のある画像が浮かび上がって見える。図62では、平坦面911A3,911B3,911C3の夫々に三角形状の模様916が施されているため、図面上では把握し難いが、各々の平坦面坦面911A3,911B3,911C3に施された模様916が視差を持って視認され、立体感を感じることができる。このようにして、映像視覚効果の高い演出を行うことができ、遊技興趣を高めることができる。
図63は、LED基板922に配置されたLED921が一部点灯することで、右側導光板サブユニット910Rについては発光演出が行われず、右側レンズサブユニット912Rについては発光演出が行われているときの右側光演出ユニット900Rの態様を示す図である。この場合、3つの導光板911A,911B,911Cのいずれにも、各平坦面911A3,911B3,911C3の光透過領域には、三角形状の模様916(例えば、図62参照)を含めて何らの模様もあらわれていない。そのため、3つの導光板911A,911B,911Cの各平坦面911A3,911B3,911C3を通して、背後にある右側レンズサブユニット912Rの発光態様を視認することができる。
ただし、3つの導光板911A,911B,911Cの各平坦面911A3,911B3,911C3の光透過領域には模様等が視認されないが、上部及び下部の非透過性領域の文字・模様915については、視認することができる。このとき、その回りの光透過領域が透明であるため、非透過性領域の文字・模様915が、立体的、かつ、際立って浮き上がって見えるようになる。とくに、右側レンズサブユニット912Rについての発光演出が行われているため、非透過性領域の文字・模様915がより際立って視認することができる。このようにして、映像視覚効果の高い演出を行うことができ、遊技興趣を高めることができる。
次に、図64〜図77を参照して、第2の実施形態に係るパチスロの副制御回路150(図18参照)により実行される処理について説明する。
[主基板通信タスク]
本実施形態のパチスロでは、主制御回路90が副制御回路150へコマンドデータ(遊技の進行及び遊技者の操作に基づいた、演出に関する各種制御指令のデータ)を送信する。副制御回路150は、主制御回路90から送信されたコマンドデータを受信する。副制御回路150は、受信したコマンドデータに基づいて、該コマンドデータの種別に対応する演出を決定し、図19に示される表示装置120(図15に示されるプロジェクタ213、図20に示される可動スクリーンユニット700)、LED921(図50参照)、サブ表示装置18(図15参照)、スピーカ群84、LED群85を駆動して演出制御を行う。すなわち、副制御回路150は、主制御回路90が送信したコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいて演出にかかわる制御を実行することが可能な情報受信手段を有する。
ここで、図64および図65を参照して、図18に示される副制御回路150(サブCPU151)により実行される、主基板通信タスクについて説明する。なお、図64は、本実施形態における主基板通信タスクの処理手順を示すフローチャートである。図65は、主制御回路90から送信されるコマンドフォーマット(コマンドデータの配列)の一例を示す図である。
主基板通信タスクは、主制御回路90(図16参照)との通信を制御するためのタスクである。主基板通信タスクは、主制御回路90が送信したコマンドをサブCPU151で受信するために、10msecの周期でコマンドデータの受信を監視する。
図65に示される例では、コマンドフォーマットは、8バイトのデータで構成されている。図65に示されるコマンドフォーマットにおいて、1バイト目はコマンドの種別を示し、2〜7バイト目はコマンドの種別に応じたデータを示し、8バイト目はサムデータ(データが正確に伝送されたか否かを調べるための誤り検出符号)を示している。
図64を参照して、まず、サブCPU151は、主制御回路90から副制御回路150(サブCPU151)に送信される通信メッセージキューを初期化する(S1)。次いで、サブCPU151は、通信メッセージキューから受信コマンドを取得する(S2)。次いで、サブCPU151は、通信メッセージキューにコマンドが有るか否かを判別する(S3)。S3において、通信メッセージキューにコマンドが無いと判別されたとき(S3がNO判定の場合)、サブCPU151は、S2に戻って処理を行う。
一方、S3において、通信メッセージキューにコマンドが有ると判別されたとき(S3がYES判定の場合)、サブCPU151は、受信したコマンドのチェックを行う(S4)。
次いで、サブCPU151は、受信したコマンドが有効なコマンドであるか否かを判別する(S5)。なお、「受信したコマンドが有効である」とは、例えば、図65に示すコマンドフォーマットにおいては、コマンドの種別(D1)とSUM(D8)の値とが正常な値である場合のことをいう。S5において、受信したコマンドが有効なコマンドでないと判別されたとき(S5がNO判定の場合)は、サブCPU151は、S2に戻って処理を行う。
一方、S5において、受信したコマンドが有効なコマンドであると判別されたとき(S5がYES判定の場合)、サブCPU151は、コマンド解析処理を行う(S6)。なお、コマンド解析処理の詳細については、後述の図66を参照しつつ後述する。
[コマンド解析処理]
次に、図66を参照して、主基板通信タスク(図64参照)中のS6で行われるコマンド解析処理について説明する。なお、図66は、本実施形態におけるコマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU151は、演出内容決定処理を行う(S110)。なお、演出内容決定処理の詳細については後述する。
次いで、サブCPU151は、演出内容決定処理(S110)で演出内容が決定された場合には、決定された演出内容に基づいて、サブ表示装置18に表示されるアニメ―ションの内容を決定するアニメデータ決定処理を行う(S120)。
次いで、サブCPU151は、演出内容決定処理(S110)で演出内容が決定された場合には、決定された演出内容に基づいて、ランプ群21の点消灯や輝度などの発光パターンを決定するランプデータ決定処理を行う(S130)。
次いで、サブCPU151は、演出内容決定処理(S110)で演出内容が決定された場合には、決定された演出内容に基づいて、スピーカ群84から出力されるBGMや効果音の内容を決定するサウンドデータ決定処理を行う(S140)。
次いで、サブCPU151は、演出内容決定処理(S110)で演出内容が決定された場合には、決定された演出内容に基づいて、可動スクリーンユニット700の回転動作を決定するスクリーン役物データ決定処理を行う(S150)。
次いで、サブCPU151は、決定した各データが存在する場合、各データをサブRAM152の所定領域に登録する(S160)。その後、サブCPU151は、コマンド解析処理を終了する。
[演出内容決定処理]
次に、図67を参照して、演出内容決定処理について説明する。なお、図67は、本実施形態における演出内容決定処理の手順を示すフローチャートである。演出内容決定処理は、コマンド解析処理(図66参照)のS110で行われる処理である。演出内容決定処理では、副制御回路150(サブCPU151)が受信したコマンドの種別(図65に示すD1の値)に応じて、演出内容の決定等が行われる。
まず、サブCPU151は、メダル投入コマンドを受信したか否かを判別する(S21)。サブCPU151は、S21においてメダル投入コマンドを受信してないと判別したとき(S21がNO判定の場合)、S23に進む。
一方、S21において、メダル投入コマンドが受信されたと判別したとき(S21がYes判定の場合)は、サブCPU151は、メダル投入コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するメダル投入コマンド受信時処理を行い(S22)、その後、演出内容決定処理を終了する。
S23では、サブCPU151は、スタートコマンドを受信したか否かを判別する。S23において、スタートコマンドを受信したと判別されたとき、サブCPU151は、スタートコマンド受信時処理を行う(S24)。スタートコマンド受信時処理では、演出用乱数値を抽出し、内部当選役等に基づいて演出番号を抽選により決定して登録する。演出番号は、演出内容を指定するデータである。
S23において、サブCPU151は、スタートレバー16の操作がなされたことを示すスタートコマンドを受信したか否かを判別する。S23において、スタートコマンドを受信していないと判別されたとき(S23がNO判定の場合)は、サブCPU151は、S25に移行して処理を行う。
一方、S23において、スタートコマンドを受信したと判別されたとき(S23がYes判定の場合)は、サブCPU151は、スタートコマンド受信時処理を行い(S24)、その後、演出内容決定処理を終了する。
S25において、サブCPU151は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されたことを示すリール回転開始コマンドを受信したか否かを判別する。S25において、リール回転開始コマンドを受信していないと判別されたとき(S25がNO判定の場合)は、サブCPU151は、S27に移行して処理を行う。
一方、S25において、リール回転開始コマンドを受信したと判別されたとき(S25がYes判定の場合)は、サブCPU151は、リール回転開始コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するリール回転開始コマンド受信時処理を行い(S26)、その後、演出内容決定処理を終了する。
S27において、サブCPU151は、リール3L、3C、3Rの回転が停止したことを示すリール停止コマンドを受信したか否かを判別する。S27において、リール停止コマンドを受信していないと判別されたとき(S27がNO判定の場合)は、サブCPU151は、S29に移行して処理を行う。
一方、S27において、リール停止コマンドを受信したと判別されたとき(S27がYes判定の場合)は、サブCPU151は、リール停止コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するリール停止コマンド受信時処理を行い、その後、演出内容決定処理を終了する。
S29において、サブCPU151は、入賞作動コマンドを受信したか否かを判別する。S29において、入賞作動コマンドを受信していないと判別されたとき(S29がNO判定の場合)は、サブCPU151は、S31に移行する。
一方、S29において、入賞作動コマンドを受信したと判別されたとき(S29がYes判定の場合)は、サブCPU151は、入賞作動コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定する入賞作動コマンド受信時処理を行い、その後、演出内容決定処理を終了する。
S31において、サブCPU151は、ボーナスゲームが終了したことを示すボーナス終了コマンドを受信したか否かを判別する。S31において、ボーナス終了コマンドを受信していないと判別されたとき(S31がNO判定の場合)は、サブCPU151は、S33に移行して処理を行う。
一方、S31において、ボーナス終了コマンドを受信したと判別されたとき(S31がYes判定の場合)は、サブCPU151は、ボーナス終了コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するボーナス終了コマンド受信時処理を行い(S32)、その後、演出内容決定処理を終了する。
S33において、サブCPU151は、ボーナスゲームが開始されたことを示すボーナス開始コマンドを受信したか否かを判別する。S33において、サブCPU151が、ボーナス開始コマンドを受信してないと判別したとき(S33がNO判定の場合)は、サブCPU151は、S35に移行して処理を行う。
一方、S33において、ボーナス開始コマンドを受信したと判別されたとき(S33がYes判定の場合)は、サブCPU151は、ボーナス開始コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するボーナス開始コマンド受信時処理を行い(S34)、その後、演出内容決定処理を終了する。
S35において、サブCPU151は、ロック演出(すなわち、無効化期間(以下同じ))が開始されたことを示すロック開始コマンド(すなわち、無効化期間開始コマンド(以下同じ))を受信したか否かを判別する。S35において、ロック開始コマンドを受信してないと判別されたとき(S35がNO判定の場合)は、サブCPU151は、S37に移行して処理を行う。すなわち、主制御回路90から副制御回路150に向けて送信されるコマンドデータには、ロック演出が開始されたことを示すロック開始コマンド(ロック演出開始情報)が含まれる。なお、ロック演出については後述のフォーカス変更処理において説明する。
一方、S35において、ロック開始コマンドを受信したと判別されたとき(S35がYes判定の場合)は、サブCPU151は、ロック開始コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するロック開始コマンド受信時処理を行い(S36)、その後、演出内容決定処理を終了する。
S37において、サブCPU151は、ロック演出が終了したことを示すロック終了コマンドを受信したか否かを判別する。S37において、サブCPU151が、ロック終了コマンドを受信してないと判別したとき(S37がNO判定の場合)は、サブCPU151は、演出内容決定処理を終了する。すなわち、主制御回路90から副制御回路150に向けて送信されるコマンドデータには、ロック演出が終了したか否かを判別可能なロック終了コマンド(ロック演出終了情報)が含まれる。
一方、S37において、ロック終了コマンドを受信したと判別されたとき(S37がYes判定の場合)は、サブCPU151は、ロック終了コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するロック終了コマンド受信時処理を行い(S38)、その後、演出内容決定処理を終了する。
なお、スタートコマンドの2バイト目〜7バイト目のいずれかには、ロック演出の種別、及び、報知ナビが発生する報知遊技状態(例えばART遊技状態等)を含んで付加される。メインCPU101は、スタートコマンドの2バイト目〜7バイト目に付加されるロック演出の種別及び報知遊技状態(例えばART遊技状態等)を、内部抽選手段で決定された内部当選役と複数のRT状態(複数のリプレイの当選確率が異なる状態)とに基づいて抽選する(又は決定する)ことで、一般遊技状態、ボーナス遊技状態、及び、ART遊技状態等といった有利度合いが異なる遊技状態を決定する。すなわち、本実施形態におけるメインCPU101は、複数の有利度合いが異なる遊技状態を決定して遊技状態を変更する遊技状態変更手段を構成する。
なお、主制御回路90(メインCPU101)から副制御回路150(サブCPU151)に送信される各コマンドの送信タイミングは、次のとおりである。メダル投入コマンドは、メダル投入口14にメダル投入されたタイミング、又は、MAXベットボタン15a或いは1ベットボタン15bが押下されたタイミングである。スタートコマンドは、スタートレバー16が押下されたことを契機として、メインCPU101が各種抽選処理を行ったタイミングである。リール回転開始コマンドは、リール3L,3C,3Rが回転を開始したタイミングである。リール停止コマンドは、3つのストップボタン17L,17C,17Rのいずれかが押下され、押下されたストップボタンに応じたリール3L,3C,3Rのいずれかが停止するタイミングである。入賞作動コマンドは、リール3L,3C,3Rの全ての回転が停止し、有効ラインに停止したリールの図柄の組合せを判定したタイミングである。ボーナス終了コマンドは、メインCPU101がボーナスゲームを終了したと判断したタイミングである。ボーナス開始コマンドは、メインCPU101がボーナスゲームを開始した(ボーナス図柄が有効ラインに揃った時)と判断したタイミングである。ロック開始コマンドは、スタートレバー押下後、又は、リール3L,3C,3Rの全ての回転が停止後に、メインCPU101がロック演出の実行を開始したタイミングである。ロック終了コマンドは、スタートレバー押下後、又は、リール3L,3C,3Rの全ての回転が停止後に、メインCPU101がロック演出の実行を終了したタイミングである。
また、スタートコマンドの2バイト目〜7バイト目には、内部抽選手段で決定された内部当選役、ロック演出の種別等のデータが付加されて、メインCPU101からサブCPU151に送信される。
[スクリーン役物制御タスク]
図68〜図71を参照して、副制御回路150(サブCPU151)により実行される、スクリーン役物制御タスクについて説明する。スクリーン役物制御タスクは、可動スクリーンユニット700(例えば図21参照)の回転動作を制御するためのタスクである。なお、図68は、本実施形態におけるスクリーン役物制御タスクの手順を示すフローチャートである。図69〜71は、可動スクリーンユニット700(柱体スクリーン710)を回転させるモータ812(図33参照)の制御信号データを含むモータシーケンステーブルの一例を示す図である。これらのモータシーケンステーブルには、複数の投影面7123,7141,7167のうちいずれの投影面を投影面原点位置に停止させるかのデータも含まれている。なお、図69〜71は、図69、70、71の順に連続している。モータシーケンステーブルは、ロムカートリッジ基板86(例えば、図18参照)に格納されている。
すなわち、図69〜図71に示すモータシーケンステーブルは駆動データを構成し、このモータシーケンステーブルを記憶するロムカートリッジ基板86は駆動データ記憶手段を構成する。
なお、この明細書において、プロジェクタ213から可動スクリーンユニット700の投影面に対して映像光が投射されるときの当該投影面の基準となる位置を「投影面原点位置」と称する。例えば、図38では、第1のスクリーン部材712の投影面7123が「投影面原点位置」に停止している。
また、この明細書において、ストッパ794(例えば、図38参照)と対向する位置、すなわち、歯車形状部744(例えば、図38を参照)が有する複数の溝7444(例えば、図39を参照)のうち、ストッパ794が下方に向けて作動したときにストッパピン7944と係合する溝7444の位置を「溝原点位置」と称する。
さらに、この明細書において、第1のスクリーン部材712の投影面7123が投影面原点位置に停止しているときに、溝原点位置にある溝を「第1投影面基準溝」と称する。同様に、第2のスクリーン部材714の投影面7141が投影面原点位置に停止しているときに溝原点位置にある溝を「第2投影面基準溝」と称し、第3のスクリーン部材716の投影面7167が投影面原点位置に停止しているときに溝原点位置にある溝を「第3投影面基準溝」と称する。
次に、図69〜図71に示されるモータシーケンステーブルMT01〜MT20について説明する。サブCPU151は、モータシーケンステーブルMT01〜MT20のうちのいずれかのテーブルに基づいて、モータ812(例えば、図33を参照)の回転動作を制御する。
モータシーケンステーブルMT01〜MT20は、テーブル毎に、可動スクリーンユニット700の回転が開始されてから停止されるまでの動作態様が異なっている。また、モータシーケンステーブルMT01〜MT20のモータ制御データには、複数の投影面7123,7141,7167のうちいずれの投影面を投影面原点位置に停止させるかの情報も含まれている。なお、図69〜図71では、モータシーケンステーブルMT01〜MT06、MT15及びMT20を例示しており、他のモータシーケンステーブルMT6〜MT14及びMT16〜MT19については図示を省略している。
ここで、モータシーケンステーブルMT01〜MT20の各テーブルについて簡単に説明する。上述した各投影面7123,7141,7167のうち投影面原点位置に停止される投影面は、遊技状態に応じて異なっている。本実施形態では、サブCPU151は、可動スクリーンユニット700の回転動作を、一般遊技状態では投影面7123が投影面原点位置に停止するように、ART遊技状態では投影面7141が投影面原点位置に停止するように、特化ゾーンでは投影面7167が投影面原点位置に停止するように制御する。
なお、本実施の形態では、投影面原点位置に停止される投影面が遊技状態に応じて異なるようにしているが、これに限らず、例えば一般遊技状態であるにもかかわらず投影面7141を投影面原点位置に停止させることで遊技者に期待感を与えるようにしても良い。また、例えば、有利度を外観から(例えば遊技者から)把握し難い遊技状態(例えば、チャンス状態)であるときに、状況に応じて投影面7123と投影面7141とのうちいずれかを投影面原点位置に停止させるようにしても良い。
モータシーケンステーブルMT01〜MT06は、例えば遊技状態が変更されるときに用いられるテーブルであって、各投影面7123,7141,7167のうち、遊技状態に応じた投影面が投影面原点位置に停止されるように可動スクリーンユニット700を回転動作させるためのモータシーケンステーブルである。このうち特にモータシーケンステーブルMT01は、第2の駆動データを構成する。モータシーケンステーブルMT15は、可動スクリーンユニット700の正回転および逆回転を交互に繰り返す回転動作(以下、「煽り演出」と称する)を行ったのち、可動スクリーンユニット700を正方向に回転させて、投影面7123,7141,7167のうちのいずれかを投影面原点位置に停止させるためのモータシーケンステーブルであり、特定の駆動データ又は第1の駆動データを構成する。モータシーケンステーブルMT20は、キャンセル要求(詳細は後述の[スクリーン役物シーケンス処理]において説明する)の発生タイミングが可動スクリーンユニット700による煽り演出(ステップ番号1〜ステップ番号51)の実行中であるときに、投影面7123を投影面原点位置に停止させるためだけに用いられる、キャンセル要求発生時専用のモータシーケンステーブルであり、専用駆動データ又は第3の駆動データを構成する。
なお、上記の煽り演出は、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)を、一の方向と他の方向とに繰り返し駆動させる動作演出であるが、このような動作演出の態様は特定の態様に限定されない。例えば、可動部材を、投影面原点位置に停止している投影面を他の投影面にただ単に変更するために回転させる制御(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT03に基づく制御)よりも、長い時間にわたって又は特殊な態様(例えば不規則な回転)で回転させる動作演出であれば、その態様は限定されない。
以下に、図69及び図75を参照しつつ、モータシーケンステーブルMT01について詳しく説明する。なお、図75は、モータシーケンステーブルMT01におけるモータ812の制御信号(A相、B相、−A相、−B相)のオン(励磁状態)・オフ(非励磁状態)のタイミングと、後述するソレノイドシーケンステーブルST01におけるソレノイド792のストッパピン7944の上下動を制御して可動スクリーンユニット700の回転を阻止するためのソレノイド792のオン(励磁状態)・オフ(非励磁状態)のタイミングと、の関係を示すタイミングチャートである。なお、この明細書において、便宜上、図75に示されるA相及びB相の逆相をそれぞれ、−A相及び−B相と称する。
モータシーケンステーブルMT01は、正方向に向けて可動スクリーンユニット700を加速させ、加速が終了したのちの定速回転において投影面7123に対応して設けられた光センサ802によって遮光片791(例えば、図24参照)が検出されたことに基づいて減速を行い、投影面7123が投影面原点位置に停止するように、可動スクリーンユニット700の回転動作を制御するテーブルである。なお、この明細書において、図38における時計方向を「正回転」と称する。
図69に示されるように、モータシーケンステーブルMT01は、ステップ番号1〜ステップ番号13のパルス制御を含む。モータシーケンステーブルMT01においては、ステップ毎に、モータ(ステッピングモータ)812を制御する制御信号(パルス信号)のパルス幅、パルス数、およびモータ制御状態が設定されている(他のモータシーケンステーブルについても同様)。なお、制御信号の1パルスは、半パルス幅のオンの区間と半パルス幅のオフの区間とを有し、図69〜71の「パルス幅」は、便宜上、半パルス分の時間(単位はms)を示している。また、ステップ番号「−1」は、モータシーケンステーブルMT01に基づく制御の終端を示すものである。また、モータ制御「Hold」は、モータ821の回転を励磁によって停止させている状態を示し、モータ制御「+」は、モータ821を正方向に回転させることを示し、モータ制御「−」は、モータ821を逆方向に回転させることを示している。なお、後述のホールド状態(ステップ番号1、ステップ番号13)では、連続的にオンの区間となっている。
モータシーケンステーブルMT01は、図75に示されるように、ステップ番号1において、モータ812(2相励磁モータ)のA相の位相とB相の位相とをオンの状態(励磁している状態)で一致させる(同位相にする)とともに、−A相の位相と−B相の位相とをオフの状態(非励磁の状態)で一致させて(同位相にして)、モータ812の回転を停止させる。
次に、図75では図示を省略しているが、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号2〜ステップ番号6において、B相、−A相、および−B相の位相を、A相に対してそれぞれ、90度、180度、および270度遅らせるとともに、ステップ毎にパルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を正方向に加速させる。停止状態にあるモータ812(すなわち柱体スクリーン710)を加速させるステップ(ステップ番号1〜ステップ番号6)は、加速データを構成する。
モータシーケンステーブルMT01のステップ番号7においては、遮光片791(光センサ802による位置検出がなされるまでモータ812(可動スクリーンユニット700)を定速で回転させる(但し、最大432パルスまで)。加速されたモータ812(すなわち柱体スクリーン710)を定常回転させるステップ番号7は、定常データを構成する。
モータシーケンステーブルMT01のステップ番号7において光センサ802によって遮光片791(例えば、図24参照)が検出されると、ステップ番号8以降に進む。ステップ番号8〜ステップ番号12では、ステップ毎にパルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。モータ812(すなわち柱体スクリーン710)が定常回転されたのちに減速させるステップ番号8〜ステップ番号12は、減速データを構成する。
なお、ステップ番号に対応するパルス幅とパルス数との組合せにより、加速データ、定常データ及び減速データが構成されるのは、モータシーケンステーブルMT01に限定されず、他のモータシーケンステーブルMT02〜MT20においても同様である。すなわち、どのモータシーケンステーブルが選択されても、パルス幅が徐々に短くなる駆動データであれば加速データを構成し、同一のパルス幅が多数連続するステップ番号(モータシーケンステーブルMT02であればステップ番号7、モータシーケンステーブルMT15であればステップ番号58等)であれば定常データを構成し、パルス幅が徐々に長くなる駆動データであれば減速データを構成する。
ところで、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号7では、光センサ804や光センサ806の検知信号が出力されていない。そのため、光センサ804や光センサ806を遮光片791(例えば、図24参照)が通過したとしても、光センサ804や光センサ806によって遮光片791が検出されない。ただし、光センサ804や光センサ806の検知信号が出力されないことに代えて、光センサ804や光センサ806の検知信号は出力されるものの、光センサ804や光センサ806によって遮光片791が検出されたとしてもこれを無視し、光センサ802によって遮光片791が検出されるまで可動スクリーンユニット700の回転を継続するようにしても良い。他のモータシーケンステーブルについても、可動スクリーンユニット700を定速で回転させるステップ番号において特定の光センサに遮光片791が検出されるまでモータ812の回転が継続されるモータシーケンステーブル(例えば、モータシーケンステーブルMT20)である限り、上記と同様の処理が行われる。ただし、例えばモータシーケンステーブルMT15ではこのような処理が行われず、可動スクリーンユニット700を定速で回転させるステップ番号(ステップ番号58)において、いずれの光センサ802,804,806に遮光片791が検出された場合であっても、モータ812の回転動作が終了する。
このように、サブCPU151は、投影面原点位置に停止させたい投影面や可動スクリーンユニット700の回転動作の態様(演出1〜演出20の態様)に応じたモータシーケンステーブルに基づく制御を実行することで、かかる投影面を、所定の演出動作を行いつつも位置ズレなどすることなく確実に、投影面原点位置に停止させることが可能となる。
次に、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号13において、モータ812のA相の位相とB相の位相とをオフの状態(非励磁の状態)で一致させる(同位相にする)とともに、−A相の位相と−B相の位相とをオンの状態(励磁している状態)で一致させて(同位相にして)、モータ812の回転を停止させる。モータ812(すなわち柱体スクリーン710)が減速されたのちに、このモータ812を一定時間にわたって停止させるステップ番号13は、保持データを構成する。
このように、モータシーケンステーブルMT01では、上記の一連の制御により、可動スクリーンユニット700を正回転させ、第1のスクリーン部材712の投影面7123が投影面原点位置に到来したタイミングで、可動スクリーンユニット700を停止させることができる。
なお、ステップ番号に対応するパルス幅とパルス数との組合せにより保持データが構成されるのは、モータシーケンステーブルMT01に限定されず、他のモータシーケンステーブルMT02〜MT20においても同様である。すなわち、どのモータシーケンステーブルが選択されても、モータ812のA相の位相とB相の位相とをオフの状態(非励磁の状態)で一致させる(同位相にする)とともに、−A相の位相と−B相の位相とをオンの状態(励磁している状態)で一致させると(同位相にすると)、保持データが構成される。
図69〜図71に示されるように、ステップ番号1では、300(ms)の間、モータ812がホールド(停止状態が維持)される。その期間300(ms)は、パルス幅×2×パルス数により導かれ、具体的には、10(ms)×2×15=300(ms)により導かれる。また、ステップ番号7では、光センサ802が検知されるまで、最大432のパルス数分、制御信号のオン、オフが繰り返される。また、ステップ番号13では、600(ms)の間、モータ812がホールドされる。その期間600(ms)は、10(ms)×2×300=600(ms)により導かれる。
なお、モータ812をホールド状態とするには、A相およびB相をオン状態とし、−A相および−B相をオフ状態とする場合の他、A相およびB相をオフ状態とし、−A相および−B相をオン状態としてもよいし、A相および−A相をオン状態とし、B相および−B相をオフ状態としてもよいし、あるいは、A相、B相、−A相、および−B相の4相全てをオン状態としてもよい。他のモータシーケンステーブルについても同様である。
なお、ステップ番号7における最大パルス数432(Max432)は、可動スクリーンユニット700が略1回転するまでに要するパルス数である。したがって、ステップ番号7において、パルス数432に至るまでに光センサ802が検知されない場合には、光センサ802、モータ812、減速機構818や中間ギア820といったギア群等の異常が発生していることが考えられるため、サブCPU151はエラー処理を行う。このエラー処理としては、例えば、可動スクリーンユニット700の回転動作を終了させソレノイド792を非励磁状態に制御するとともに、サブ表示装置18(例えば、図1を参照)等にエラーメッセージを表示し、スピーカ65L,65R(例えば、図4を参照)から警告音を出力するといった処理が行われる。他のモータシーケンステーブルについても上記と同様のエラー処理が行われる。
すなわち、本実施形態におけるサブCPU151は、柱体スクリーン710の回転中に、光センサにより遮光片791が一定時間以上検出されなかったときにエラー処理(異常発生時処理)を実行する異常処理手段を構成する。
次に、モータシーケンステーブルMT02〜MT06について簡単に説明する。
モータシーケンステーブルMT02は、正方向に向けて可動スクリーンユニット700を加速させ、加速が終了したのちの定速回転において投影面7141に対応して設けられた光センサ804によって遮光片791(例えば、図24参照)が検出されたことに基づいて減速を行い、投影面7141が投影面原点位置に停止するように、可動スクリーンユニット700の回転動作を制御するテーブルである。
モータシーケンステーブルMT02がモータシーケンステーブルM01と異なる点は、ステップ番号7において、遮光片791が光センサ802ではなく光センサ804による位置検出がなされるまでモータ812を定速で回転させる点(但し、最大432パルスまでであることはモータシーケンステーブルMT01と同様)である。すなわち、モータシーケンステーブルMT02では、投影面原点位置に停止させる投影面を、投影面7123ではなく投影面7141とした点でモータシーケンステーブルMT01と異なるものの、その他の点はモータシーケンステーブルMT01と同様である。
モータシーケンステーブルMT03は、正方向に向けて可動スクリーンユニット700を加速させ、加速が終了したのちの定速回転において投影面7167に対応して設けられた光センサ806によって遮光片791(例えば、図24参照)が検出されたことに基づいて減速を行い、投影面7167が投影面原点位置に停止するように、可動スクリーンユニット700の回転動作を制御するテーブルである。
モータシーケンステーブルMT03がモータシーケンステーブルMT01と異なる点は、ステップ番号7において、遮光片791が光センサ802ではなく光センサ806による位置検出がなされるまでモータ812を定速で回転させる点(但し、最大432パルスまでであることはモータシーケンステーブルMT01と同様)である。すなわち、モータシーケンステーブルMT03では、投影面原点位置に停止させる投影面を、投影面7123ではなく投影面7167とした点でモータシーケンステーブルMT01と異なるものの、その他の点はモータシーケンステーブルMT01と同様である。
モータシーケンステーブルMT04は、逆方向に向けて可動スクリーンユニット700を加速させ、加速が終了したのちの定速回転において投影面7123に対応して設けられた光センサ802によって遮光片791(例えば、図24参照)が検出されたことに基づいて減速を行い、投影面7123が投影面原点位置に停止するように、可動スクリーンユニット700の回転動作を制御するテーブルである。
モータシーケンステーブルMT04がモータシーケンステーブルMT01と異なる点は、可動スクリーンユニット700を回転させる方向が正方向ではなく逆方向である点であり、その他の点はモータシーケンステーブルMT01と同様である。
モータシーケンステーブルMT05は、逆方向に向けて可動スクリーンユニット700を加速させ、加速が終了したのちの定速回転において投影面7141に対応して設けられた光センサ804によって遮光片791(例えば、図24参照)が検出されたことに基づいて減速を行い、投影面7141が投影面原点位置に停止するように、可動スクリーンユニット700の回転動作を制御するテーブルである。
モータシーケンステーブルMT05がモータシーケンステーブルMT01と異なる点は、可動スクリーンユニット700を回転させる方向が正方向ではなく逆方向である点、及び、ステップ番号7において、遮光片791が光センサ802ではなく光センサ804による位置検出がなされるまでモータ812を定速で回転させる点(但し、最大432パルスまでであることはモータシーケンステーブルMT01と同様)であり、その他の点はモータシーケンステーブルMT01と同様である。モータシーケンステーブルMT02と比較して言い換えると、モータシーケンステーブルMT05は、可動スクリーンユニット700を回転させる方向が正方向ではなく逆方向である点でのみ、モータシーケンステーブルMT02と異なる。
モータシーケンステーブルMT06は、逆方向に向けて可動スクリーンユニット700を加速させ、加速が終了したのちの定速回転において投影面7167に対応して設けられた光センサ806によって遮光片791(例えば、図24参照)が検出されたことに基づいて減速を行い、投影面7167が投影面原点位置に停止するように、可動スクリーンユニット700の回転動作を制御するテーブルである。
モータシーケンステーブルMT06がモータシーケンステーブルMT01と異なる点は、可動スクリーンユニット700を回転させる方向が正方向ではなく逆方向である点、及び、ステップ番号7において、遮光片791が光センサ802ではなく光センサ806による位置検出がなされるまでモータ812を定速で回転させる点(但し、最大432パルスまでであることはモータシーケンステーブルMT01と同様)であり、その他の点はモータシーケンステーブルMT01と同様である。モータシーケンステーブルMT03と比較して言い換えると、モータシーケンステーブルMT05は、可動スクリーンユニット700を回転させる方向が正方向ではなく逆方向である点でのみ、モータシーケンステーブルMT03と異なる。
次に、モータシーケンステーブルMT15について、詳しく説明する。モータシーケンステーブルMT15は、より有利度の高い遊技状態に変更される可能性があることを遊技者に期待させる期待演出の一態様として煽り演出を行ったのち、正方向に可動スクリーンユニット700を回転させて、いずれかの投影面7123,7141,7167が投影面原点位置に停止するように、可動スクリーンユニット700の回転動作を制御するためのテーブルである。モータシーケンステーブルMT15は、ステップ番号1〜ステップ番号64のパルス制御を含む。モータシーケンステーブルMT15では、ステップ毎に、モータ812の制御信号のパルス幅、パルス数、およびモータ制御状態が設定されている。
モータシーケンステーブルMT15はステップ番号1〜ステップ番号64の制御データにより構成されるが、このうち、ステップ番号1は、可動スクリーンユニット700の動作演出が実行されるまで、可動スクリーンユニット700を停止状態に維持する(演出待機状態にする)ための制御データである。ステップ番号1では、A相とB相とをオンの状態で一致させるとともに、−A相と−B相とをオフの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
ステップ番号2〜ステップ番号4では、B相、−A相、および−B相の位相を、A相に対してそれぞれ、90度、180度、および270度遅らせるとともに、ステップ毎にパルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を正方向に加速させる。
ステップ番号5〜ステップ番号7では、ステップ毎にパルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。
ステップ番号8では、モータ812のA相の位相とB相の位相とをオンの状態で一致させるとともに、−A相の位相と−B相の位相とをオフの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
ステップ番号9〜ステップ番号11では、−A相、B相、およびA相の位相を、−B相に対してそれぞれ、90度、180度、および270度遅らせるとともに、ステップ毎にパルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を逆方向に加速させる。
ステップ番号11〜ステップ番号14では、ステップ毎にパルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。
ステップ番号15では、A相の位相とB相の位相とをオンの状態で一致させるとともに、−A相の位相と−B相の位相とをオフの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
ステップ番号16〜ステップ番号18では、B相、−A相、および−B相の位相を、A相に対してそれぞれ、90度、180度、および270度遅らせるとともに、ステップ毎にパルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を正方向に加速させる。
ステップ番号19〜ステップ番号21では、ステップ毎にパルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。
ステップ番号22では、A相の位相とB相の位相とをオンの状態で一致させるとともに、−A相の位相と−B相の位相とをオフの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
ステップ番号23〜ステップ番号25では、A相の位相とB相の位相とを逆位相にするとともに、ステップ毎にパルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を逆方向に加速させる。
ステップ番号26〜ステップ番号28では、ステップ毎にパルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。
ステップ番号29では、A相の位相とB相の位相とをオンの状態で一致させるとともに、−A相の位相と−B相の位相とをオンの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
ステップ番号30〜ステップ番号32では、B相、−A相、および−B相の位相を、A相に対してそれぞれ、90度、180度、および270度遅らせるとともに、ステップ毎にパルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を正方向に加速させる。
ステップ番号33〜ステップ番号35では、ステップ毎にパルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。
ステップ番号36では、A相の位相とB相の位相とをオンの状態で一致させるとともに、−A相の位相と−B相の位相とをオンの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
ステップ番号37〜ステップ番号39では、−A相、B相、およびA相の位相を、−B相に対してそれぞれ、90度、180度、270度遅らせるとともに、ステップ毎にパルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を逆方向に加速させる。
ステップ番号40〜ステップ番号42では、パルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。
ステップ番号43では、モータ812のA相の位相とB相の位相とを同位相にして、モータ812の回転を停止させる。
ステップ番号44〜ステップ番号46では、A相の位相とB相の位相とを互いに逆位相にするとともに、パルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を正方向に加速させる。
ステップ番号47〜ステップ番号50では、ステップ毎にパルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。
ステップ番号51では、A相の位相とB相の位相とをオンの状態で一致させるとともに、−A相の位相と−B相の位相とをオンの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
ステップ番号52〜ステップ番号57では、B相、−A相、および−B相の位相を、A相に対してそれぞれ、90度、180度、および270度遅らせるとともに、ステップ毎にパルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を正方向に加速させる。
ステップ番号58では、遮光片791(例えば、図24を参照)が光センサ802,804,806のいずれかの光センサによる位置検出がなされるまでモータ812を定速で回転させる。
ステップ番号58において光センサ802によって遮光片791(例えば、図24参照)が検出されると、ステップ番号59以降に進む。ステップ番号59〜ステップ番号63では、ステップ毎にパルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。
次に、ステップ番号64において、A相の位相とB相の位相とをオンの状態で一致させるとともに、−A相の位相と−B相の位相とをオンの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
モータシーケンステーブルMT15では、上記の一連の制御により、正回転と逆回転とが交互に繰り返される煽り演出(ステップ番号1〜ステップ番号51)を行うことにより、有利度の高い遊技状態に移行することを期待させる演出を行うことができる。
なお、図69〜71に図示されるパルス幅およびパルス数は、投影面が投影面原点位置にある状態で可動スクリーンユニット700を停止させることができるように、設計上の計算値を基に検証により導き出された値である。
次に、モータシーケンステーブルMT20について、詳しく説明する。この実施形態では、詳細は後述するが、キャンセル要求の発生タイミングがモータシーケンステーブルMT15に基づく可動スクリーンユニット700の回転動作の実行中であるときに、キャンセル要求の発生タイミングに応じて、モータシーケンステーブルMT15を続行するか、または、モータシーケンステーブルMT15から他のモータシーケンステーブルに変更されるようになっている。モータシーケンステーブルMT20は、上記の他のモータシーケンステーブルの一つ(すなわち、上記のキャンセル要求が発生したときの変更先のモータシーケンステーブルの一つ)である。モータシーケンステーブルMT20は、ステップ番号1〜ステップ番号14のパルス制御を含む。
モータシーケンステーブルMT20では、ステップ番号1において、A相の位相とB相の位相とをオンの状態で一致させるとともに、−A相の位相と−B相の位相とをオンの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
ステップ番号2〜ステップ番号7では、B相、−A相、および−B相の位相を、A相に対してそれぞれ、90度、180度、270度遅らせるとともに、ステップ毎にパルス幅を次第に小さくして、モータ812の回転を加速させる。
ステップ番号8では、光センサ802が検知されるまでモータ812を定速で回転させる。なお、ステップ番号8では、遮光片791が光センサ802によって検出されるまで、最大432のパルス分、制御信号のオン、オフが繰り返される。
ステップ番号8において遮光片791が光センサ802によって検出されると、ステップ番号9以降に進む。ステップ番号9〜ステップ番号13では、ステップ毎にパルス幅を次第に大きくして、モータ812の回転を減速させる。
ステップ番号14では、A相の位相とB相の位相とをオフの状態で一致させるとともに、−A相の位相と−B相の位相とをオンの状態で一致させて、モータ812の回転を停止させる。
モータシーケンステーブルM20では、上記の一連の制御により、可動スクリーンユニット700を正方向に回転させて、第1のスクリーン部材712の投影面7123が投影面原点位置に到来したタイミングで、可動スクリーンユニット700を停止させることができる。
[スクリーン役物制御タスク]
図68に示されるスクリーン役物制御タスクについて説明する。サブCPU151は、まず、スクリーン役物を起動するためのスクリーン役物起動制御処理を行う(S41)。スクリーン役物起動制御処理では、サブCPU151は、可動スクリーンユニット700を回転駆動するモータ812の駆動ドライバを起動する制御を行う。次いで、サブCPU151は、図66に示すコマンド解析処理のS16において登録されたスクリーン役物データがあるか否かを判別する(S42)。このスクリーン役物データは、可動スクリーンユニット700の回転動作を要求するデータである。S42において、スクリーン役物データがないと判別されたたとき(S42がNO判定の場合)は、サブCPU151は、S44の処理を行う。
一方、S42において、スクリーン役物データがあると判別されたとき(S42がYes判定の場合)は、サブCPU151は、スクリーン役物シーケンス処理(S43)を行い、その後、S44の処理を行う。なお、スクリーン役物シーケンス処理(S43)の詳細については後述する。
S44では、サブCPU151は、図69〜71に示すモータシーケンステーブル(モータ制御データ)の現在のモータシーケンス(例えばMT01)において、現在のステップ番号が「−1」であるか否かを判別する。ここで、「−1」は、各モータシーケンスにおけるエンドブロックを意味する。つまり、サブCPU151は、現在のモータシーケンスが終了しているか否かを判別する。S44において、現在のステップ番号が「−1」ではないと判別されたとき(S44がNO判定の場合)は、サブCPU151は、スクリーン役物制御処理(S45)の処理を行う。なお、スクリーン役物制御処理(S45)の詳細については後述する。
一方、S44において、現在のステップ番号が「−1」であると判別されたとき(S44がYes判定の場合)は、現在のモータシーケンスが終了していないので、サブCPU151は、処理をS42に戻す。
S45の後、サブCPU151は、フォーカス変更処理(S46)を行い、その後、処理をS42に戻す。
すなわち、本実施形態において、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151は、駆動制御手段、及び、係止制御手段を構成する。
[スクリーン役物シーケンス処理]
図73を参照して、副制御回路150(サブCPU151)により実行される、スクリーン役物シーケンス処理(図68におけるS43の処理)について説明する。なお、図73は、本実施形態におけるスクリーン役物シーケンス処理の手順を示すフローチャートである。
まず、サブCPU151は、サブRAM152に登録されているスクリーン役物データを取得する(S51)。
次いで、サブCPU151は、取得したスクリーン役物データがキャンセルされたか否か(上述したキャンセル要求の発生有無)を判別する(S52)。本実施形態では、可動スクリーンユニット700の回転動作中に遊技者による所定の操作(例えば、スタートレバー16の操作、MAXベットボタン15aの操作、1ベットボタン15bの操作、或いは、ストップボタン17L,17C,17Rのいずれかの操作)が行われると、メインCPU101は、メダル投入コマンド又はスタートコマンドを、サブCPU151にコマンド送信する。サブCPU151は、メダル投入コマンド又はスタートコマンドをメインCPU101から受信すると、演出内容決定処理(図67を参照)のメダル投入コマンド受信時処理又はスタートコマンド受信時処理で可動スクリーンユニット700の回転動作中と判断した場合に、キャンセル要求を発生させる。サブCPU151は、S52において、このキャンセル要求の発生有無(すなわち、キャンセル要求が発生したことを示す要求があったか否か)を判別している。
すなわち、演出内容決定処理を実行するサブCPU151は、メインCPU101から送信されるコマンドに応じて、回転動作中の可動スクリーンユニット700を停止するためのキャンセル要求(駆動機構815の駆動を停止させる停止要求)を発生させる停止要求発生手段を構成する。
S52において、スクリーン役物データがキャンセルされていないと判別された場合には、サブCPU151は、スクリーン役物データに対応したモータシーケンステーブルのモータ制御データ(例えば、図69〜図71を参照)を取得し、サブRAM152におけるモータシーケンス用の格納領域に登録する(S54)。
次いで、サブCPU151は、スクリーン役物データに対応したソレノイドシーケンステーブル(例えば、図72を参照)のソレノイド制御データを取得し、サブRAM152におけるソレノイドシーケンス用の格納領域に登録する(S55)。
一方、S52において、スクリーン役物データがキャンセルされたと判別された場合には、サブCPU151は、スクリーン動作キャンセル処理を行う(S53)。スクリーン動作キャンセル処理の詳細については、以下に説明する。
なお、本実施形態において、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151は、駆動態様決定手段を構成する。
[スクリーン動作キャンセル処理]
図74及び図76を参照して、副制御回路150(サブCPU151)により実行される、スクリーン動作キャンセル処理について説明する。スクリーン動作キャンセル処理は、図73におけるS53の処理であり、キャンセル要求の発生タイミングがモータシーケンステーブルMT15に基づく可動スクリーンユニット700の回転動作中であることを契機として、第1のスクリーン部材712の投影面7123を投影面原点位置に適切に停止させる処理である(ただし、モータシーケンステーブルM15に基づく制御が続行される場合は投影面7141,7167が投影面原点位置に停止する)。なお、図74は、本実施形態におけるスクリーン動作キャンセル処理の手順を示すフローチャートである。また、図76は、スクリーン動作キャンセル処理における後述のS65で参照されるキャンセルチェックテーブルの一例を示す図である。
先ず、図76に示されるキャンセルチェックテーブルについて説明する。図76に示されるキャンセルチェックテーブルは、モータシーケンステーブルMT15に基づく可動スクリーンユニット700の回転動作中にキャンセル要求が発生したときに、当該キャンセル要求が発生したタイミングに応じた、変更後のモータシーケンステーブル及び変更後のソレノイドシーケンステーブルを示すテーブルであり、後述するS65で参照される。キャンセル要求の発生タイミングは、モータシーケンステーブルMT15のステップ番号1からキャンセル要求が発生したステップまでのパルス数の総和(累計)に基づいて判別される。
キャンセルチェックテーブルにおいて示される「Low」および「High」は、モータシーケンステーブルMT15に基づく制御が開始されてからキャンセル要求が発生するまでに出力されたパルス数の総和(累計)が、いずれのNo(ナンバー)に属するかを判別するために規定されたものである。
すなわち、フローチャートでは図示していないが、サブCPU151は、モータシーケンステーブルMT15に基づく制御の実行中に、モータ812に出力するパルス数の累計をカウントするパルス数カウント手段を有している。モータシーケンステーブルMT15に基づく制御の実行中、例えば、ステップ番号1ではパルスが15回出力され、ステップ番号2〜ステップ番号6ではパルスが4回ずつ出力され、ステップ番号7ではパルスが最大で432回出力されるが、このように出力されたパルスを1ずつ加算し、その累計をカウントしている。この累計が、上述したパルス数の総和である。
したがって、例えば、モータシーケンステーブルMT15に基づく制御が開始されてからキャンセル要求が発生するまでのパルス数の総和(累計)が346であるときには、No3に属すると判別される。このように、キャンセル要求の発生タイミングに応じて変更後のモータシーケンステーブルおよび変更後のソレノイドシーケンステーブルを規定することで、キャンセル要求が発生したときに、投影面を適正な位置(投影面原点位置)にスムーズに停止させることができる。なお、キャンセルチェックテーブルの「Low」の値および「High」の値は、設計上の計算値を基に検証により導き出された値である。
次に、図74を参照して、サブCPU151により実行されるスクリーン動作キャンセル処理について説明する。まず、サブCPU151は、実行中(動作中)のモータシーケンスが演出15に基づく制御であるか否か(モータシーケンステーブルMT15に基づく制御であるか否か)を判別する(S61)。S61において、動作中のモータシーケンスが演出15に基づく制御ではないと判別された場合(S61がNO判定の場合)、サブCPU151は、スクリーン動作キャンセル処理を終了する。
一方、S61において、実行中のモータシーケンスが演出15に基づく制御であると判別された場合(S61がYes判定の場合)には、サブCPU151は、実行中のモータシーケンステーブルMT15に基づく制御において、上述したパルス数カウント手段によってカウントされたパルス数の総和(すなわち、モータシーケンステーブルMT15に基づく制御が開始されてからキャンセル要求が発生するまでのパルス数の総和)を取得する(S62)。
次いで、サブCPU151は、ループカウンタのNo(ナンバー)を初期値「0」にセットする(S63)。ループカウンタのNo(ナンバー)は、キャンセルチェックテーブルのNo(ナンバー)に相当する。
次いで、サブCPU151は、ループカウンタのNo(ナンバー)に「1」を加算する(S64)。
次いで、サブCPU151は、ステップS62で取得したパルス数の総和が、図76のキャンセルチェックテーブルのLowの値とHighの値との間の値であるか否かを判別する(S65)。なお、このS65の判別で用いられるLowの値およびHighの値は、S64で「1」が加算されたループカウンタのNo(ナンバー)に対応するLowの値およびHighの値である。
S65において、パルス数の総和が、図76のキャンセルチェックテーブルのLowの値とHighの値との間の値ではないと判別された場合には(S65がNO判定の場合)、サブCPU151は、S64に戻って処理を行う(ループカウンタのNo(ナンバー)に1を加算する)。
一方、S61において、実行中のモータシーケンスが演出15に基づく制御であると判別された場合(S61がYes判定の場合)には、サブCPU151は、S64のループカウンタのNo(ナンバー)が5であるか否かを判別する(S66)。S66において、S64のループカウンタのNo(ナンバー)が5であると判別された場合には(S66がYes判定の場合)、サブCPU151は、スクリーン動作キャンセル処理を終了する。
一方、S66においてS64のループカウンタのNo(ナンバー)が5ではないと判別された場合には(S66がNo判定の場合)、サブCPU151は、モータ制御データ格納領域に格納されたモータ制御データを破棄する(S67)。また、サブCPU151は、ソレノイド制御データ格納領域に格納されたソレノイド制御データも破棄する(S68)。
次いで、サブCPU151は、S64のループカウンタのNo(ナンバー)に対応したモータシーケンステーブル(例えば、図69〜図71を参照)のモータ制御データを取得し、そのデータをサブRAM152におけるモータ制御データ格納領域に登録する(S69)。
サブCPU151は、S64のループカウンタのNo(ナンバー)に対応したソレノイドシーケンステーブルのソレノイド制御データを取得し、そのデータをサブRAM152におけるソレノイド制御データ格納領域に登録し(S70)、スクリーン動作キャンセル処理を終了する。
ここで、S65以降の処理について、詳しく説明する。なお、本実施の形態におけるスクリーン動作キャンセル処理は、キャンセル要求の発生タイミングがモータシーケンステーブルMT15(ソレノイドシーケンステーブルST15)に基づく制御の実行中であるときに、モータシーケンステーブルMT15に基づく制御を続行したとしても投影面を適正な位置(投影面原点位置)にスムーズに停止させることができる場合にはキャンセル要求を無視して当該モータシーケンステーブルMT15(ソレノイドシーケンステーブルST15)に基づく制御を続行し、モータシーケンステーブルMT15(ソレノイドシーケンステーブルST15)に基づく制御を続行すると投影面を適正な位置にスムーズに停止させることができない場合には、モータシーケンステーブルMT15およびソレノイドシーケンステーブルST15を、それぞれ、他のモータシーケンステーブルおよび他のソレノイドシーケンステーブルに変更するという考えに基づいて行われる。
モータシーケンステーブルMT15のパルス数の総和が0〜299の間にキャンセル要求が発生した場合(ループカウンタがNo1である場合)、サブCPU151は、モータシーケンステーブルをMT15からMT01に変更し、ソレノイドシーケンステーブルをST15からST01に変更した上で、可動スクリーンユニット700の回転動作を実行する。ここで、パルス数の総和が0〜299の範囲は、ステップ番号1〜ステップ番号51の煽り演出に相当する。すなわち、煽演出の実行中にキャンセル要求が発生した場合、サブCPU151は、モータシーケンステーブルをMT15からMT01に変更するとともに、ソレノイドシーケンステーブルをST15からST01に変更し、変更後のモータシーケンステーブルMT01に基づく制御および変更後のソレノイドシーケンステーブルST01に基づく制御をステップ番号1から開始する。この場合、煽り演出を中途でやめることになるため、可動スクリーンユニット700の回転動作に要する時間の短縮を図りつつ、第1のスクリーン部材712の投影面7123を投影面原点位置に正確に停止させることができる。
モータシーケンステーブルMT15のパルス数の総和が300〜345の間にキャンセル要求が発生した場合(ループカウンタがNo2である場合)、モータシーケンステーブルMT15およびソレノイドシーケンステーブルST15に基づく制御をそのまま続行したとしても、複数の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかを、投影面原点位置に正確に停止させることができる。したがって、サブCPU151は、パルス数の総和が300〜345の間にキャンセル要求が発生したときには、キャンセル要求の発生を無視してモータシーケンステーブル及びソレノイドシーケンステーブルの変更を行わないようにして、モータシーケンステーブルMT15及びソレノイドシーケンステーブルST15に基づく制御を続行する。これにより、サブCPU151は、いずれかの投影面を最短で投影面原点位置に正確に停止させることができる。パルス数の総和が300〜345の範囲は、可動スクリーンユニット700の回転が開始されたのち、遮光片791がいずれの光センサ802,804,806にも未だ検出されていないタイミングであると考えられる。
モータシーケンステーブルMT15のパルス数の総和が346〜358の間にキャンセル要求が発生した場合(ループカウンタがNo3である場合)、サブCPU151は、モータシーケンステーブルをMT15からMT20に変更し、ソレノイドシーケンステーブルをST15からST20に変更した上で、可動スクリーンユニット700の回転動作を実行する。パルス数の総和が346〜358の範囲は、モータシーケンステーブルMT15およびソレノイドシーケンステーブルST15に基づく制御を続行したとしても、モータシーケンステーブルをMT15からMT01に変更するとともにソレノイドシーケンステーブルをST15からST01に変更したとしても、光センサ802に対応する投影面7123を投影面原点位置に停止させることができないタイミングであると考えられる。
ここで、モータシーケンステーブルMT20がモータシーケンステーブルMT01と大きく異なる点は、定速回転において光センサ802による遮光片791の検出有無を判断するステップ番号8の前段階である可動スクリーンユニット700の加速時(本実施形態ではステップ番号7)に、パルス幅3、パルス数40のステップ番号7が追加されている点である。すなわち、サブCPU151は、可動スクリーンユニット700を、ステップ番号1〜ステップ番号6のパルス数に加えてステップ番号7の40パルス分回転し、仮にモータシーケンステーブルMT15を続行した場合に遮光片791がいずれかの光センサによって検知されるはずであったとしても、当該光センサの検出範囲を超えた位置まで回転することとなる。そしてその後、モータシーケンステーブルMT20のステップ番号8において、遮光片791が光センサ802に検出されるまで定速回転が行われ、遮光片791が光センサ802に検出されたことに基づいて、ステップ番号9〜ステップ番号13の減速が行われる。このため、光センサ802に対応する投影面7123を、例えば位置ズレ(投影面が投影面原点位置からずれた位置で停止すること)の発生を抑えて、確実に発投影面原点位置に停止させることができる。
なお、光センサ802に対応する投影面7123を投影面原点位置に停止させることができないタイミングでキャンセル要求が発生した場合には、遮光片791がいずれの光センサに検出される可能性があったとしても、一律に、モータシーケンステーブルをMT15からMT20に変更するとともにソレノイドシーケンステーブルをST15からST20に変更し、第1のスクリーン部材712の投影面7123が投影面原点位置に停止するようにしている。これにより、遮光片791を検出した光センサの別に処理を変える必要がないことによりバグの発生を抑制できるだけでなく、第1のスクリーン部材712の投影面7123を一律に投影面原点位置に停止させることができる。とくに、可動スクリーンユニット700の回転開始時にいずれの投影面が投影面原点位置にあるかをサブCPU151が判別していないため、制御される遊技状態に対応する投影面が投影面原点位置に停止するとは限らない。そこで、光センサ802に対応する投影面7123を投影面原点位置に停止させることができないタイミングでキャンセル要求が発生した場合には、投影面7123が投影面原点位置に一律且つ正確に停止するようにすることで、無用な期待感や落胆を遊技者に与えないようにしている。
次に、モータシーケンステーブルMT15のパルス数の総和が359〜432の間にキャンセル要求が発生した場合(ループカウンタがNo4である場合)、サブCPU151は、モータシーケンステーブルをMT15からMT01に変更し、ソレノイドシーケンステーブルをST15からST01に変更した上で、可動スクリーンユニット700の回転動作を実行する。パルス数の総和が359〜432の範囲は、可動スクリーンユニット700の回転が開始されたのち、遮光片791がいずれの光センサ802,804,806によって検出される可能性があると考えられる。しかし、変更後のモータシーケンステーブルMT01およびソレノイドシーケンステーブルST01のそれぞれに基づく制御が実行されたとき、当該制御はステップ番号1から開始されるため、光センサによる遮光片791の検出有無判断が行われるステップ番号7にいたるまでの間に、遮光片791が光センサからの検出範囲外まで移動すると考えられる。このように、パルス数の総和が359〜432の間にキャンセル要求が発生した場合には、モータシーケンステーブルをMT15からMT01に変更するとともにソレノイドシーケンステーブルをST15からST01に変更することで、投影面7123を投影面原点位置に一律且つ正確に停止させることができる。
このように、モータシーケンステーブルMT15に基づく駆動機構815の制御の実行中にキャンセル要求が発生した場合において、ループカウンタがNo1、No3又はNo4であるとき、モータシーケンステーブルの変更条件が成立する。すなわち、ループカウンタがNo1、No3又はNo4は、駆動データ変更条件を構成する。したがって、ループカウンタがNo1、No3又はNo4であるときには駆動データ変更条件が成立し、ループカウンタがNo2であるときには駆動データ変更条件が成立しない。
なお、図76のキャンセルチェックテーブルのNo5に図示される「−1」は、スクリーン動作キャンセル処理の終了を示している。
このように、スクリーン動作キャンセル処理によれば、モータシーケンステーブルMT15に基づく可動スクリーンユニット700の回転動作の実行中にキャンセル要求が発生したとしても、可動スクリーンユニット700を、キャンセル要求の発生タイミングに応じて適切に停止させることができる。
しかも、モータシーケンステーブルMT15に基づく可動スクリーンユニット700の回転動作の実行中にキャンセル要求が発生したとき、キャンセル要求の発生タイミングに応じて、通常用いられる駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT19)を流用しつつ、通常用いられる駆動データで対応できないときにだけ、キャンセル要求発生時専用のモータシーケンステーブルMT20を用いるといったことが可能となる。
なお、光センサ802に対応する投影面7123を投影面原点位置に停止させることができないタイミングでキャンセル要求が発生した場合に、可動スクリーンユニット700を逆方向に回転させて、遮光片791が一旦通り過ぎた光センサによって検出されたことに基づいて可動スクリーンユニット700を停止させる制御を実行するという方法も考えられるが、このようにすると、可動スクリーンユニット700がばたついて、投影面を投影面原点位置に確実に停止させることができるとは限らないため、このような方法は採らない。
また、本実施の形態では、キャンセル要求の発生タイミングがモータシーケンステーブルMT15(ソレノイドシーケンステーブルST15)に基づく制御の実行中であるとき、モータシーケンステーブルおよびソレノイドシーケンステーブルは、それぞれ、他のモータシーケンステーブルおよび他のソレノイドシーケンステーブルに変更される可能性がある。しかし、これに限られず、キャンセル要求の発生タイミングが例えばモータシーケンステーブルMT16(ソレノイドシーケンステーブルST16)に基づく制御の実行中など、モータシーケンステーブルMT15(ソレノイドシーケンステーブルST15)以外のモータシーケンステーブル(ソレノイドシーケンステーブル)に基づく制御の実行中にキャンセル要求が発生したときにも、モータシーケンステーブルおよびソレノイドシーケンステーブルを、それぞれ、他のモータシーケンステーブルおよび他のソレノイドシーケンステーブルに変更するようにしても良い。この場合、上述したパルス数カウント手段によって、モータシーケンステーブルMT15以外のモータシーケンステーブルに基づく制御の実行中にモータ812に出力するパルス数の累計をカウントする必要がある。
また、本実施の形態では、可動スクリーンユニット700の回転開始時にいずれの投影面が投影面原点位置にあるかをサブCPU151が判別していないが、可動スクリーンユニット700の回転開始時にいずれの投影面が投影面原点位置にあるかを判別するようにしても良い。そうすることで、キャンセル要求が発生した場合に、本実施の形態のように一律に投影面7123を投影面原点位置に停止させるのではなく、可動スクリーンユニット700の回転開始時に投影面原点位置にあった投影面と同じ投影面を、投影面原点位置に停止させることが可能となる。
すなわち、本実施形態における、スクリーン動作キャンセル処理を実行するサブCPU151は、モータシーケンステーブル及びソレノイドシーケンステーブルに基づく制御の実行中にキャンセルチェックテーブルに基づいて、キャンセルチェックテーブルに登録されたモータシーケンスデータ及びソレノイドシーケンスデータに制御を変更するデータ変更手段、通常データ変更手段及び遅延データ変更手段を構成する。また、キャンセルチェックテーブルに基づいて、制御中のモータシーケンスデータ及びソレノイドシーケンスデータによる制御を維持するデータ維持手段を構成する。より詳しくは、キャンセルチェックテーブルNo1,No4の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151は通常データ変更手段を構成し、キャンセルチェックテーブルNo3の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151は遅延データ変更手段を構成し、キャンセルチェックテーブルNo2の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151はデータ維持手段を構成する。
また、本実施の形態では、モータシーケンステーブルMT15(ソレノイドシーケンステーブルST15)に基づく制御の実行中にキャンセル要求が発生したとしても、投影面を適正な位置(投影面原点位置)にスムーズに停止させることができる場合にはキャンセル要求を無視してモータシーケンステーブルMT15に基づく制御を続行するようにしているが、これに限られず、例えば特定のモータシーケンステーブル(例えばモータシーケンステーブルMT15)に基づく制御の実行中にキャンセル要求が発生したときには、一律に特定の投影面(例えば投影面7123)が適正な位置に停止されるようにしても良い。
また、本実施の形態では、モータシーケンステーブルMT15(ソレノイドシーケンステーブルST15)に基づく制御の実行中にキャンセル要求が発生したとき、キャンセル要求が発生したタイミングに応じて、モータシーケンステーブルMT01またはMT20に変更するようにしているが、これに限られず、一律に特定のモータシーケンステーブル(例えばモータシーケンステーブルMT20)に変更するようにしても良い。
なお、図68のスクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151は、上述したように、駆動制御手段を構成する。
[スクリーン役物制御処理]
図69〜図72、および図75を参照して、副制御回路150(サブCPU151)により実行される、スクリーン役物制御処理について説明する。スクリーン役物制御処理は、図68におけるS45の処理である。なお、図72は、本実施形態におけるソレノイドシーケンステーブルを示す図である。
ここで、図72に示されるソレノイドシーケンステーブルについて説明する。ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20は、可動スクリーンユニット700の回転を阻止するストッパ機構790のソレノイド792のオン(通電状態)、オフ(非通電状態)を制御するためのソレノイド制御データである。ソレノイドシーケンステーブルは、ロムカートリッジ基板86に格納されている。
すなわち、図72に示すソレノイドシーケンステーブルは係止解除データを構成し、このソレノイドシーケンステーブルを記憶するロムカートリッジ基板86は、駆動データ記憶手段及び係止解除データ記憶手段を構成する。
ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20は、モータシーケンステーブルMT01〜MT20に、同じテーブル番号同士それぞれ1対1で対応している。例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01はモータシーケンステーブルMT01に対応しており、ソレノイドシーケンステーブルST15はモータシーケンステーブルMT15に対応しており、ソレノイドシーケンステーブルST20はモータシーケンステーブルMT20に対応している。なお、図69〜71においてモータシーケンステーブルMT07〜MT14及びMT16〜MT19の図示が省略されていることと合わせて、図72においてソレノイドシーケンステーブルST07〜ST14及びST16〜ST19の図示を省略している。
ソレノイドシーケンステーブルST01について説明する。ソレノイドシーケンステーブルST01は、ステップ番号1〜ステップ番号3、およびステップ番号−1を含む。ソレノイドシーケンステーブルST01では、ステップ番号毎に、ソレノイド792の制御信号のパルス幅、パルス数、およびソレノイド制御状態が設定されている。なお、制御信号の1パルスは、半パルス幅のオンの区間と半パルス幅のオフの区間とを有し、図72の「パルス幅」は、便宜上、半パルス分の時間(単位はms)を示している。ソレノイド制御状態が「Hold」とは、ソレノイド792をオンすることにより、ストッパ機構790のストッパピン7944を上下方向のストロークにおける上側位置に電磁的にホールド状態とすることである。なお、ステップ番号1では、40(ms)の間、ソレノイド792がオンされて、その間、ストッパピン7944が上側位置にホールドされる。その期間40(ms)は、パルス幅×2×パルス数、すなわち、10(ms)×2×2=40(ms)により導かれる。
また、ソレノイド制御状態が「+」とは、ソレノイド792への通電を開始することである。また、ソレノイド制御状態が「−1」とは、ソレノイドシーケンステーブルST01に基づく制御を終了し、ソレノイド792への通電を終了することである。ソレノイド792への通電が終了すると、ストッパピン7944が下側位置(歯車形状部744が有する溝7444(例えば、図39を参照)と係合可能な位置)に移動する。その他のソレノイドシーケンステーブルについても同様である。
ソレノイドシーケンステーブルST01のステップ番号2では、遮光片791が光センサ802によって検出されるまで、最大432のパルス数分、ソレノイド792のオン状態が維持される。遮光片791が光センサ802によって検出されると、ステップ番号3に進み、さらに420(ms)の間、ソレノイド792のオン状態が維持され、その間、ストッパピン7944が上側位置(歯車形状部744が有する溝7444(例えば、図39を参照)と係合しない位置)にホールドされる。その期間420(ms)は、パルス幅×2×パルス数、すなわち、10(ms)×2×21=420(ms)により導かれる。そしてその後、ストッパピン7944が上記の下側位置に移動する。
ソレノイドシーケンステーブルST02について説明する。ソレノイドシーケンステーブルST02がソレノイドシーケンステーブルST01と異なる点は、ステップ番号2において、遮光片791が光センサ802ではなく光センサ804によって検出されるまで、最大432のパルス数分、ソレノイド792のオン状態が維持される点である。この点以外は、ソレノイドシーケンステーブルST01と同様である。
ソレノイドシーケンステーブルST03について説明する。ソレノイドシーケンステーブルST03がソレノイドシーケンステーブルST01と異なる点は、ステップ番号2において、遮光片791が光センサ802ではなく光センサ806によって検出されるまで、最大432のパルス数分、ソレノイド792のオン状態が維持される点である。この点以外は、ソレノイドシーケンステーブルST01と同様である。
ソレノイドシーケンステーブルST04について説明する。ソレノイドシーケンステーブルST04がソレノイドシーケンステーブルST01と異なる点は、ステップ番号3において、420(ms)ではなく440(ms)の間、ソレノイド792のオン状態が維持され、その間、ストッパピン7944が上側位置にホールドされる点である。その期間440(ms)は、パルス幅×2×パルス数、すなわち、10(ms)×2×22=440(ms)により導かれる。その他の点については、ソレノイドシーケンステーブルST01と同様である。
ソレノイドシーケンステーブルST05について説明する。ソレノイドシーケンステーブルST05がソレノイドシーケンステーブルST02と異なる点は、ステップ番号3において、420(ms)ではなく440(ms)の間、ソレノイド792のオン状態が維持され、その間、ストッパピン7944が上側位置にホールドされる点である。その期間440(ms)は、パルス幅×2×パルス数、すなわち、10(ms)×2×22=440(ms)により導かれる。その他の点については、ソレノイドシーケンステーブルST01と同様である。
ソレノイドシーケンステーブルST06について説明する。ソレノイドシーケンステーブルST06がソレノイドシーケンステーブルST03と異なる点は、ステップ番号3において、420(ms)ではなく440(ms)の間、ソレノイド792のオン状態が維持され、その間、ストッパピン7944が上側位置にホールドされる点である。その期間440(ms)は、パルス幅×2×パルス数、すなわち、10(ms)×2×22=440(ms)により導かれる。その他の点については、ソレノイドシーケンス(ST01)と同様である。
ソレノイドシーケンステーブルST15について説明する。ソレノイドシーケンステーブルST15がソレノイドシーケンステーブルST01と異なる点は、ステップ番号2において、光センサ802だけでなく光センサ802〜806のいずれかによって遮光片791が検出されるまで、最大432のパルス数ではなく最大458のパルス数分、ソレノイド792のオン状態が維持される点である。その他の点については、ソレノイドシーケンステーブルST01と同様である。
ソレノイドシーケンステーブルST20について説明する。ソレノイドシーケンステーブルST20がソレノイドシーケンステーブルST01と異なる点は、光センサ802により遮光片791の検出有無を判断するステップ番号3の前のステップ(ステップ番号2)において、480(ms)の間、ソレノイド792がオンされて、その間、ストッパピン7944が上側位置にホールドされる点、光センサ802により遮光片791の検出有無を判断するステップ番号3において、光センサ802が検知されるまで、最大432パルスではなく最大950のパルス数分、ソレノイド792のオン状態が維持される点である。その他の点については、ソレノイドシーケンス(ST01)と同様である。ステップ番号2の期間480(ms)は、パルス幅×24×パルス数、すなわち、10(ms)×2×24=480(ms)により導かれる。また、ステップ番号4の期間420(ms)は、パルス幅×21×パルス数、すなわち、10(ms)×2×21=420(ms)により導かれる。
スクリーン役物制御処理では、サブCPU151は、モータシーケンステーブルMT0〜MT20のいずれかのテーブル(モータ制御データ)に基づいてモータ812を制御するとともに、実行中のモータシーケンステーブルと1対1で対応している同じテーブル番号のソレノイドシーケンステーブル(ソレノイド制御データ)に基づいて、ソレノイド792を制御する。
具体的には、例えば、モータシーケンステーブルMT01の演出が行われる場合、図75に示されるように、サブCPU151は、まず、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号1において、300msの間、モータ812を静定ホールドさせる(電磁的に静定ホールドさせる)とともに、ソレノイド792に通電して(ソレノイド792をオンにして)、ストッパピン7944を上側位置にホールドする。次に、サブCPU151は、ステップ番号2〜ステップ番号6において、モータ812を回転させて、回転を正方向に加速させる。次に、サブCPU151は、ステップ番号7において、光センサ802が遮光片791を検出するまで、モータ812を定速で回転させる。次に、サブCPU151は、光センサ802が遮光片791を検出した時点t(図75参照)を基準として、当該時点tからモータ812の回転を減速させる(ステップ番号8〜ステップ番号12)。次に、サブCPU151は、ステップ番号13において、モータ812を静定ホールドさせる(電磁的に静定ホールドさせる)。次に、サブCPU151は、モータ812の電磁的静定ホールドの開始から所定時間(図75に示される例では420ms)経過するまでモータ812の電磁的静止ホールド状態を維持する。これにより、第1投影面基準溝が溝原点位置において静止し、ストッパピン9444(例えば、図38を参照)と第1投影面基準溝とが対向する。このように、ストッパピン9444と第1投影面基準溝とが対向している状態で、ソレノイド792への通電をオフにして、ストッパピン7944を降下させると、ストッパピン7944が第1投影面基準溝に係合し、投影面7123が投影面原点位置に停止した状態で可動スクリーンユニット700の回転が制止される。
このようにして、サブCPU151は、モータシーケンステーブルに基づいてモータ812を制御するとともに、モータシーケンステーブルに1対1で対応するソレノイドシーケンステーブルに基づいてソレノイド792を制御することによって、複数の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかを投影面原点位置に停止させた状態で、ストッパピン7944により可動スクリーンユニット700の回転動作を制止(係止)することができる。つまり、モータ812の電磁的な静定ホールドの開始直後は、モータ812が完全には停止しておらず、完全に停止させるにはある程度の時間を要する。そのため、モータ812の電磁的な静定ホールド状態を所定期間維持した状態でストッパピン7944が降下するように制御を行うことで、ストッパピン7944を第1投影面基準溝〜第3投影面基準溝のいずれかに確実に係合させて、複数の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかを、確実に投影面原点位置に停止させることができるとともに、当該停止状態を維持することができる。
すなわち、複数の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかを投影面原点位置に停止させた状態で、可動スクリーンユニット700を係止させる機能を有する歯車形状部744及びストッパ機構790は、係止機構を構成する。また、歯車形状部744が有する溝7444は、溝形成部材を構成する。さらに、ソレノイド792への通電がオフにされて降下したときに溝7444に係合可能なストッパピン7944は、係合部材を構成する。
なお、本実施の形態では、ストッパ794を溝原点位置の上側位置に配置し、ソレノイド792への通電をオフにしてストッパピン7944を降下させて、ストッパ794と溝7444とを係合させるようにしている。これによれば、ソレノイド792に通電することなく可動スクリーンユニット700の回転動作を制止できる点で好ましいが、必ずしもこれに限られず、ソレノイド792への通電をオンにしたときに、ストッパ794を溝7444に進出させて、ストッパ794と溝7444とを係合させるようにしても良い。
さらには、本実施の形態では、溝原点位置にある溝7444とストッパ794とを係合させることで可動スクリーンユニット700の回転動作を制止しているが、可動スクリーンユニット700の回転動作を制止する態様はこれに限られず、投影面原点位置において投影面の停止状態を維持できれば良く、その態様としてはさまざまな態様が考えられる。
なお、モータシーケンステーブルMT02〜MT20に基づく制御が実行される場合であっても、モータシーケンステーブルMT01に基づく制御が実行される場合と同様に、1対1で対応するソレノイドシーケンステーブルST02〜ST20に基づく制御が実行されることで、モータシーケンステーブルMT01に基づく制御の実行時と同様の効果を奏することができる。
また、モータシーケンステーブルMT01〜MT20は、いずれも、遮光片791が光センサ802(または光センサ804,806)によって検出されるまで定速回転を行うステップ(例えば、モータシーケンステーブルMT20であればステップ番号8)を有する。同様に、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20についても、いずれも、遮光片791が光センサ802(または光センサ804,806)によって検出されるまでストッパピン7944を上側位置でホールドするステップ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST20であればステップ番号3)を有する。そのため、可動スクリーンユニット700の回転開始時に、可動スクリーンユニット700が回転方向のいずれの位置にあったとしても、可動スクリーンユニット700の回転動作が終了するときには、サブCPU151は、複数の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかを、必ず投影面原点位置に停止させることが可能となる。例えば、パチスロをホールに導入した初期状態や、ホール店員が可動スクリーンユニット700を手で回したりした場合等、投影面が投影面原点位置からずれた状態となる場合がある。このような状態で可動スクリーンユニット700の回転動作が開始された場合であっても、サブCPU151は、可動スクリーンユニット700の回転動作が終了するときに、複数の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかが必ず投影面原点位置に停止させることができる。
なお、図72におけるパルス幅およびパルス数は、投影面が投影面原点位置にある状態で可動スクリーンユニット700を停止させ、その停止状態を維持できるように、設計上の計算値を基に検証により導き出された値である。
ところで、一般的には、モータ812の回転を停止させれば可動スクリーンユニット700の回転が停止するため、可動スクリーンユニット700に対して外的な力が作用しない限り、ストッパピン9444(例えば、図38を参照)を歯車形状部744が有する溝7444(例えば、図39を参照)と係合させなくとも、可動スクリーンユニット700の回転動作を制止することができる。しかし、本実施の形態では、各投影面7123,7141,7167の間で重量差があるため、回転バランスがアンバランスとなり、可動スクリーンユニット700に対して回転力が作用するおそれがある。上述したとおり、柱体スクリーン710の長手方向における重心を回転軸722に近付けて両者が極力同軸となるようにして、回転バランスがアンバランスとなってしまうことを極力抑制しているものの、このようなアンバランスを完全に排除することは難しい。そこで、本実施形態では、可動スクリーンユニット700の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかを投影面原点位置で停止させた後、ストッパピン7944を溝7444に係合させることで、投影面7123,7141,7167のうちのいずれかが投影面原点位置に停止した状態で、モータ812を通電させなくとも、可動スクリーンユニット700の回転動作を確実に制止することができる。なお、可動スクリーンユニット700の投影面を投影面原点位置で停止させた後、モータ812を電磁的に静定ホールドさせることで可動スクリーンユニット700の回転動作を制止することも可能ではあるが、モータ812が過熱して、モータ812の寿命が短くなってしまう虞があるため、好ましくない。
[フォーカス変更処理]
図77を参照して、副制御回路150(サブCPU151)により実行される、フォーカス変更処理について説明する。フォーカス変更処理は、図68におけるS46の処理である。なお、図77は、本実施形態におけるフォーカス変更処理の手順を示すフローチャートである。
本実施の形態のパチスロでは、遊技状態が一般遊技状態から有利な状態(例えばART遊技状態、ボーナス遊技状態)に移行する可能性があることを遊技者に期待させる演出の一態様として、メインCPU101により実行されるロック演出がある。このロック演出は、例えばメインCPU101により内部当選役の結果に基づいて実行される各種ロック演出の抽選に当選した場合に実行される。ロック演出の実行時、メインCPU101は、例えば、BETスイッチ77、スタートスイッチ79及びストップスイッチ(不図示)による検出を当選した内容に基づいた時間無効化する。ロック演出が行われた場合には、ロック演出の終了とともに有利な状態に移行する可能性があるが、必ずしも有利な状態に移行するとは限らず、ロック演出の終了後に一般遊技状態が維持される場合もある。すなわち、本実施形態において、メインCPU101は、各種ロック演出に当選した場合に、遊技の開始時、又は、終了時に当選内容に基づいた時間、遊技者の操作を無効化する無効化期間を発生させることが可能な操作無効化手段を構成する。
なお、上述したとおり、主制御回路90は、変動制御手段、停止制御手段、及び、操作無効化手段を構成するメインCPU101、並びに、情報送信手段を構成する第1シリアル通信回路114を有しており、第1制御手段を構成する。
フォーカス変更処理は、遊技状態が変更されるときにプロジェクタ213から投射される映像光の焦点を合わせる処理である。本実施の形態では、各投影面7123,7141,7167と遊技状態とが対応しているため(遊技状態に対応する投影面が投影面原点位置に位置する)、遊技状態が変更されるときは、可動スクリーンユニット700の回転動作が行われて、投影面原点位置に位置する投影面が変更される。ただし、メインCPU101によりロック演出が実行される場合には、そのロック演出が終了するまでの間はプロジェクタ213の焦点(ピント)を合わせずに、ロック演出が終了したことに基づいてプロジェクタ213の焦点を合わせる制御が実行される。
遊技状態の変更にともなってプロジェクタ213の焦点を合わせる制御が実行される理由は次のとおりである。すなわち、本実施の形態では、投影面7123,7141,7167に応じて形状が異なるため、投影面原点位置にある投影面がいずれであるかによって、プロジェクタ213(より詳しくは反射ミラー237)から投影面までの距離が異なる。そのため、投影面原点位置にある投影面に応じて、プロジェクタ213の焦点を合わせる処理が必要となる。しかし、メインCPU101によるロック演出が実行された場合、当該ロック演出が終了する前にプロジェクタ213の焦点を合わせる処理が実行されると、ロック演出が終了したのちの遊技状態が遊技者に把握されてしまうおそれがある。そこで、本実施の形態では、ロック演出が終了するまでプロジェクタ213の焦点を合わせずに、ロック演出が終了したことに基づいてプロジェクタ213の焦点を合わせるようにしたものである。
なお、ロック演出が終了するまでプロジェクタ213の焦点を合わせないようにする手法としては、焦点データを、ロック演出が開始される直前の遊技状態に応じた投影面(例えば、投影面7123)に対応する焦点データとする手法、いずれの投影面7123,7141,7167にも対応しない焦点データとする手法が考えられるが、いずれを採用しても良い。
図77に示されるように、まず、サブCPU151は、スクリーンの変更があるか否か、すなわち、投影面原点位置にある投影面(例えば、投影面7123)が他の投影面(例えば、投影面7141や投影面7167)に変更されるか否か(つまり、遊技状態が変更されるか否か)を判別する(S81)。S81において、スクリーンの変更がないと判別された場合には(S81がNO判定の場合)、サブCPU151は、フォーカス変更処理を終了する。サブCPU151により実行されるスクリーンの変更有無の判別は、メインCPU101から送信される遊技状態情報に基づく。すなわち、主制御回路90(第1シリアル通信回路114)から副制御回路150に送信されるコマンドデータには、遊技状態情報が含まれる。なお、この遊技状態情報には、ロック演出が終了したのちの遊技状態情報も勿論含まれる。
一方、S81において、スクリーンの変更があると判別された場合には(S81がYes判定の場合)、サブCPU151は、有利な遊技状態に移行する契機となるロック演出が終了しているか否かを判別する(S82)。S82において、ロック演出が終了していないと判別された場合には(S82がNo判定の場合)、サブCPU151は、フォーカス変更処理を終了する。サブCPU151により実行されるロック演出が終了したか否かの判別は、メインCPU101から送信されるロック演出終了情報に基づく。
なお、メインCPU101によりロック演出が実行されずに、遊技状態の変更に伴って投影面原点位置に停止される投影面が変更される場合もあるが、この場合、サブCPU151は、S82において、ロック演出が実行されないことを確認した上でS83に進む。
一方、S82において、サブCPU151は、ロック演出が終了している、または、ロック演出は開始されていないと判別した場合には(S82がYes判定の場合)、変更後のスクリーン部材が第1のスクリーン部材が第1のスクリーン部材712であるか否かを判別する(S83)。S83において、変更後のスクリーン部材が第1のスクリーン部材712でないと判別された場合には(S83がNo判定の場合)、サブCPU151は、処理をS85に移行する。
一方、S83において、変更後のスクリーン部材が第1のスクリーン部材712であると判別された場合には(S83がYes判定の場合)、サブCPU151は、フォーカスA設定送信処理を行う(S84)。フォーカスA設定送信処理は、プロジェクタ213の焦点を第1のスクリーン部材712の投影面7123に合わせるための焦点データを、図示しないプロジェクタ基板に送信する処理である。S84の後、サブCPU151は、フォーカス変更処理を終了する。
S85において、サブCPU151は、変更後のスクリーン部材が第2のスクリーン部材714であるか否かを判別する。S85において、変更後のスクリーン部材が第2のスクリーン部材714ではないと判別された場合には(S85がNo判定の場合)、サブCPU151は、処理をS87に移行する。
一方、S85において、変更後のスクリーン部材が第2のスクリーン部材714であると判別された場合には(S85がYes判定の場合)、サブCPU151は、フォーカスB設定送信処理を行う(S86)。フォーカスB設定送信処理は、プロジェクタ213の焦点を第2のスクリーン部材714の投影面7141に合わせるための焦点データを、図示しないプロジェクタ基板に送信する処理である。S84の後、サブCPU151は、フォーカス変更処理を終了する。
S87において、サブCPU151は、フォーカスC設定送信処理を行う。フォーカスC設定送信処理は、プロジェクタの焦点を第3のスクリーン部材716の投影面7167に合わせるための焦点データを、図示しないプロジェクタ基板に送信する処理である。S87の後、サブCPU151は、フォーカス変更処理を終了する。
すなわち、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151(より詳しくは、少なくともスクリーン部材が変更されると判別される場合(遊技状態が変更されると判別される場合)に、所定の表示領域(例えば、投影面原点位置に停止される投影面)に表示される演出画像の焦点データとして、変更後の遊技状態に応じた焦点データを表示手段(例えば、プロジェクタ213、プロジェクタ基板)に出力可能なサブCPU151)は、焦点データ出力手段を構成する。そして、焦点データ出力手段を構成するサブCPU151は、遊技状態が変更されると判断される場合であったとしても、無効化期間(例えば、ロック期間)の開始情報を受信したときには、当該無効化期間が終了するまでは変更後の遊技状態に応じた焦点データの出力を行わず、当該無効化期間が終了したことに基づいて、変更後の遊技状態に応じた焦点データを表示手段に出力する。
なお、上述したとおり、副制御回路150は、主制御回路90が送信したコマンドを受信し、受信したコマンドに基づいて演出にかかわる制御を実行することが可能な情報受信手段、及び、焦点データ出力手段を構成するサブCPU15を有しており、第2制御手段を構成する。
このフォーカス変更処理によれば、遊技状態が一般遊技状態から有利な遊技状態(例えばART遊技状態、ボーナス遊技状態)に移行する契機となるロック演出が行われる場合に、そのロック状態が終了するまでの間、プロジェクタ213の焦点(ピント)を投影面に合わせないようにすることができる。すなわち、サブCPU151によるフォーカス変更処理は、ロック演出が終了したのちに実行されることとなり、ロック演出の実行中に、ロック演出が終了したのちの遊技状態を遊技者に察知され難くなり、興趣の低下を抑制することができる。
なお、サブCPU151により実行されるフォーカス変更処理の実行タイミングは、以下のうちいずれであっても良い。例えば、ロック演出の開始コマンドとロック演出の終了コマンドとがメインCPU101からサブCPU151に向けて別個に送信される場合であれば、サブCPU15は、ロック演出の開始コマンドを受信したのち、当該ロック演出の終了コマンドを受信したことに基づいてフォーカス変更処理を行うことができる。また、ロック演出の開始コマンドとロック演出の終了コマンドとがメインCPU101からサブCPU151に向けて同時に送信される場合(例えば、ロック演出の開始コマンド送信時に、ロック演出の実行期間情報がともに送信される場合)であれば、サブCPU15は、ロック演出の開始コマンドを受信したのち、当該ロック演出の実行期間が経過したことに基づいてフォーカス変更処理を行うことができる。
また、フォーカスA設定送信処理(S84)、フォーカスB設定送信処理(S86)およびフォーカスC設定送信処理(S87)は、可動スクリーンユニット700の回転動作の終了とほぼ同時に実行されることが好ましい。なぜなら、プロジェクタ213から投射される映像光の焦点を合わせる処理と可動スクリーンユニット700の回転動作とのうちいずれか一方の処理が他方の処理よりも早く終了してしまうと、その時点で変更後の遊技状態が察知されてしまうおそれがあるからである。
また、フォーカス変更処理が行われるときはプロジェクタ213から投射される映像光を変更する処理も実行されるが(変更後の遊技状態に対応する映像光に変更されるが)、このような映像光を変更する処理についても、フォーカスA設定送信処理(S84)、フォーカスB設定送信処理(S86)またはびフォーカスC設定送信処理(S87)の実行とほぼ同時に実行されることが好ましい。なぜなら、映像光を変更する処理とプロジェクタ213から投射される映像光の焦点を合わせる処理とのうちいずれか一方が早く終了してしまうと、その時点で変更後の遊技状態が察知されてしまうおそれがあるからである。
[その他の本実施形態(第1の実施形態・第2の実施形態)に係る遊技機の拡張性]
本実施形態のパチスロ1では、遊技者のメダルの投入操作(すなわち、手持ちのメダルをメダル投入口14に対して投入する操作、あるいは、クレジットされたメダルをMAXベットボタン15a、若しくは1ベットボタン15bを操作して投入する操作)により遊技が開始され、遊技が終了したときにメダルの払い出しがある場合には、ホッパー装置51が駆動してメダル払出口24からメダルが払い出され、あるいは、クレジットされる形態について説明したが、これに限られるものではない。
例えば、遊技者によって遊技に必要な遊技媒体が投入され、それに基づいて遊技が行われ、その遊技の結果に基づいて特典が付与される(例えば、メダルが払い出される)形態全てについて、本発明を適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路90(主制御基板71)自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、メダルレスで遊技を可能とするものであってもよい。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路90(主制御基板71)に装着され(接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
この場合、遊技媒体管理装置は、ROM及びRWM(あるいは、RAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱装置と所定のインターフェイスを介して双方向通信可能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)若しくは遊技媒体の払出に係る役に入賞(当該役が成立)した場合の、遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払出を行う上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、又は遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、パチスロ1の前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、次のイ)〜ハ)の性能を有することが望ましい。イ)遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して、自由に送信させることができる性能、ロ)遊技者が、直接操作する場合のほか、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能、ハ)外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられる場合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後遊技の結果所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際にはいずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンター等に持っていくか、又は他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では全遊技媒体を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機又は遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、記録媒体を排出するだけに限らず、現金又は現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしてもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、会員記録媒体に貯留して後日再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機又は遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置又は遊技媒体管理装置に対し遊技媒体又は有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際にはワンタイムパスワード等遊技者にしか知りえない情報を設定することや遊技機又は遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記憶するようにしてもよい。
なお、この遊技媒体管理装置は、上述のように、メダルレスでのみ遊技を可能とするものであってもよいし、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態、及びメダルレスで遊技を可能とする形態、双方の形態で遊技を可能とするものであってもよい。この場合には、遊技媒体管理装置が、上述のセレクタ66やホッパー装置51を直接的に制御する方式を採用することもできるし、これらが主制御回路90(主制御基板71)によって制御され、その制御結果が送信されることに基づいて、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示する制御を行い得る制御を可能とする方式を採用することもできる。
また、上記では、遊技媒体管理装置を、パチスロ1に適用する場合について説明しているが、上述した遊技球を用いるスロットマシンや封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、遊技機内部のセレクタ66やホッパー装置51等を減らすことができ、遊技機の原価及び製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、装置を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
なお、上記実施形態では、本発明に係る遊技機として、パチスロ遊技機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明に係る遊技機が、例えば、パチンコ遊技機であってもよい。
<付記(第2の実施形態のうち構造に係る発明のまとめ)>
[第1〜第8の遊技機]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に設けられた複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、各リールに対応して設けられたステッピングモータと、制御部とを備えた、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。スタートスイッチは、メダルやコインなどの遊技媒体が遊技機に投入された後、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」ともいう)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、各リールに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」ともいう)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。ステッピングモータは、その駆動力を対応するリールに伝達する。また、制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転動作及び停止動作を行う。
このような遊技機では、開始操作が検出されると、プログラム上で乱数を用いた抽選処理(以下、「内部抽選処理」という)が行われ、その抽選の結果(以下、「内部当選役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。そして、全てのリールの回転が停止され、入賞の成立に係る図柄の組合せ(表示役)が表示されると、その図柄の組合せに対応する特典が遊技者に付与される。なお、遊技者に付与される特典の例としては、遊技媒体(メダル等)の払い出し、遊技媒体を消費することなく再度、内部抽選処理を行う再遊技(以下、「リプレイ」ともいう)の作動、遊技媒体の払い出し機会が増加するボーナスゲームの作動等を挙げることができる。
ところで、前方に向かって映像光を投射するプロジェクタを備える遊技機が提案されている(例えば、特開2016−187444号公報参照)。この特開2016−187444号公報に記載された遊技機では、プロジェクタから投射された映像光を遊技機本体の奥側へ反射させ、この反射した映像光が投影される第1の被投影部材と第2の被投影部材とを備える。そして、第1の被投影部材の投影面には2次元の映像を表す映像光が投影され、第2の被投影部材の投影面には3次元の映像を表す映像光が投影される。そのため、映像に立体感や奥行きが感じられる斬新な演出を行うことができる。
(第1の課題)
しかしながら、近年、プロジェクタから投射された映像光により映像が投影されるようにした遊技機特有の機能を効果的に発揮させることで、従来よりも映像視覚効果の高い演出を行い、より遊技者の興趣を高めることが要求されている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、より映像視覚効果の高い演出を行うことで、好適に興趣を高めることを目的とする。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第1−1の遊技機を提供する。
[第1−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記複数の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)のうちいずれか一の投影領域に、映像が投影されるよう前記可動式被投影部材を停止させることが可能な停止手段(例えば、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、前記複数の投影領域のうち一の投影領域に投影される映像及び当該一の投影領域に隣接する他の投影領域に投影される映像のいずれをも視認できる態様で前記可動式被投影部材を周方向に回転させて、投影領域を、前記一の投影領域から前記他の投影領域に変更可能な回転手段(例えば、駆動機構815及び大径ギア742)とを有することを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)を周方向に回転させるだけの簡易な構成で、360度の外周面を使って多面的に映像が投影される投影面の一部(下部スクリーン7082を除く投影面部分)を切り替えて、一の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123)に投影される映像と他の投影領域(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141又は、第3のスクリーン部材716の投影面7167)に投影される映像との両方を視認できる演出を実現でき、興趣を高めることができる。このような映像視覚効果の高い演出は、例えば液晶表示器では実現できず、映像光を投射することにより映像が投影されるようにした遊技機特有の機能を生かすことで初めて実現できるものである。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)は、前記投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射された映像光により映像が投影される複数の投影領域として、三つの投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)を有し、当該三つの投影領域で囲まれた三角柱状であることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、例えば、可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)が四つ以上の投影領域で囲まれた多角柱状である場合には、投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射された映像光により、映像が投影される投影領域を一の投影領域から他の投影領域に変更する際に、一の投影領域と他の投影領域との間に無関係の投影領域を経由する必要が生じることがあり得る。この点、可動式被投影部材が三つの投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)で囲まれた三角柱状である場合には、可動式被投影部材を正方向または逆方向に約120度回転させるだけで、無関係の投影領域を経由することなく一の投影領域からただちに他の投影領域に変更することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第1−2の遊技機を提供する。
[第1−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記複数の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)のうちいずれか一の投影領域に、映像が投影されるよう前記可動式被投影部材を停止させることが可能な停止手段(例えば、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、前記複数の投影領域のうち一の投影領域に投影される映像及び当該一の投影領域に隣接する他の投影領域に投影される映像のいずれをも視認できる態様で前記可動式被投影部材を周方向に回転させて、投影領域を、前記一の投影領域から前記他の投影領域に変更可能な回転手段(例えば、駆動機構815及び大径ギア742)とを有しており、前記可動式被投影部材は、前記映像が投影される投影面の立体形状がそれぞれ異なる複数の投影領域を周方向に有することを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、柱状の可動式被投影部材可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)を周方向に回転させるだけの簡易な構成で、360度の外周面を使って多面的に投影面を切り替えて、一の投影領域に投影される映像と他の投影領域に投影される映像との両方を視認できる演出を実現でき、興趣を高めることができる。このような映像視覚効果の高い演出は、例えば液晶表示器では実現できず、映像光を投射することにより映像が投影されるようにした遊技機特有の機能を生かすことで初めて実現できるものである。しかも、可動式被投影部材は、映像光が投影される投影面の立体(起伏)形状がそれぞれ異なる複数の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)を周方向に有しているので、投影面の立体形状が互いに複数の投影領域のいずれをも視認できるといった、より映像視覚効果の高い演出を行うことが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)が周方向に有する前記複数の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)は、平坦形状(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123)、凸形状(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)、凹形状(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)及びこれらを組合せた立体形状のうち、それぞれ異なる形状の前記投影面を有することを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射される映像光により、映像が投影される投影面を、平坦形状(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123)、凸形状(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)、凹形状(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)及びこれらを組合せた立体形状のうちのいずれかに多彩に変更することできるため、これまでにないより映像視覚効果の高い演出を行うことが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第1−3の遊技機を提供する。
[第1−3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記複数の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)のうちいずれか一の投影領域に、映像が投影されるよう前記可動式被投影部材を停止させることが可能な停止手段(例えば、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、前記複数の投影領域のうち一の投影領域に投影される映像及び当該一の投影領域に隣接する他の投影領域に投影される映像のいずれをも視認できる態様で、所定の軸を回転軸(例えば、回転軸722)として前記可動式被投影部材を周方向に回転させて、投影領域を、前記一の投影領域から前記他の投影領域に変更可能な回転手段(例えば、駆動機構815及び大径ギア742)とを有しており、前記可動式被投影部材は、前記映像が投影される投影面の立体形状がそれぞれ異なる複数の投影領域を周方向に有するとともに、所定の重みを有し、前記可動式被投影部材の重心を前記回転軸に近付けることを可能ならしめる錘部材(例えば、錘部材7326、7366)を有することを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)を周方向に回転させるだけの簡易な構成で、360度の外周面を使って多面的に投影面を切り替えて、一の投影領域に投影される映像光と他の投影領域に投影される映像光との両方を視認できる演出を実現でき、興趣を高めることができる。このような映像視覚効果の高い演出は、例えば液晶表示器では実現できず、映像光を投射することにより映像が投影されるようにした遊技機特有の機能を生かすことで初めて実現できるものである。しかも、可動式被投影部材は、映像光が投影される投影面の立体形状がそれぞれ異なる複数の投影領域(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)を周方向に有しているので、投影面の立体形状が互いに複数の投影領域のいずれをも視認できるといった、より映像視覚効果の高い演出を行うことが可能となる。
ところで、可動式被投影部材が、映像光が投影される投影面の立体形状がそれぞれ異なる複数の投影領域を周方向に有する場合、可動式被投影部材の重心と回転軸(例えば、回転軸722)とがずれてしまい、可動式被投影部材の回転バランスがアンバランスとなってしまうおそれがある。そこで、可動式被投影部材の重心と回転軸とを近付けることを可能ならしめる錘部材を有することで、映像光が投影される投影面の立体形状がそれぞれ異なる複数の投影領域を周方向に有しつつも、可動式被投影部材の回転バランスがアンバランスとなることを抑制できるようにし、より映像視覚効果の高い演出を、好適に行うことが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)が周方向に有する前記複数の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)は、平坦形状、凸形状、凹形状及びこれらを組合せた立体形状のうち、それぞれ異なる形状の前記投影面を有するとを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射される映像光により、映像が投影される投影面を、平坦形状、凸形状、凹形状及びこれらを組合せた立体形状のうちのいずれかに多彩に変更することできるため、これまでにないより映像視覚効果の高い演出を行うことが可能となる。しかも、投影面の立体形状を、平坦形状、凸形状、凹形状及びこれらを組合せた立体形状のうちのいずれかに多彩に変更できるようにしたとしても、可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)の重心を回転軸に近付けることを可能ならしめる錘部材(例えば、錘部材7326、7366)を有するため、より映像視覚効果の高い演出を、好適に行うことが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第2−1の遊技機を提供する。
[第2−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記複数の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)のうちいずれか一の投影領域に、映像が投影されるよう前記可動式被投影部材を停止させることが可能な停止手段(例えば、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、前記複数の投影領域のうち一の投影領域に投影される映像及び当該一の投影領域に隣接する他の投影領域に投影される映像のいずれをも視認できる態様で前記可動式被投影部材を周方向に回転させて、投影領域を、前記一の投影領域から前記他の投影領域に変更可能な回転手段(例えば、駆動機構815及び大径ギア742)とを有し、前記停止手段は、上下方向に作動可能な作動部材(例えば、ストッパ機構790)を有しており、前記可動式被投影部材は、前記作動部材が上下方向に作動したときに当該作動部材が係合可能な係合部(例えば、歯車形状部744)を、所定角度ごとに周方向に沿って形成される係合部材(例えば、突起部7442)を有することを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、作動部材(例えば、ストッパ機構790)を上下方向に作動させるだけの簡単な構成で、可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)を所望の位置で停止させることができる。特に、上記の所定角度(係合部材(例えば、突起部7442)が周方向に沿って形成される角度)が小さければ、可動式被投影部材を任意の位置(例えば、一の投影領域に投影される映像光及び当該一の投影領域に隣接する他の投影領域に投影される映像光のいずれをも視認できる位置)で停止させるといった、映像光を投射することにより映像が投影されるようにした遊技機特有の機能を生かしたより映像視覚効果の高い演出を行うことが可能となり、興趣を高めることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)は、前記投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域として、三つの投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)を有し、当該三つの投影領域で囲まれた三角柱状であることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、例えば、可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)が四つ以上の投影領域で囲まれた多角柱状である場合には、投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射された映像光が投影される投影領域を一の投影領域から他の投影領域に変更する際に、一の投影領域と他の投影領域との間に無関係の投影領域を経由する必要が生じることがあり得る。この点、可動式被投影部材が三つの投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)で囲まれた三角柱状である場合には、可動式被投影部材を正方向または逆方向に約120度回転させるだけで、無関係の投影領域を経由することなく一の投影領域からただちに他の投影領域に変更することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第2−2の遊技機を提供する。
[第2−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記複数の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)のうちいずれか一の投影領域に、映像が投影されるよう前記可動式被投影部材を停止させることが可能な停止手段(例えば、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、前記複数の投影領域のうち一の投影領域に投影される映像及び当該一の投影領域に隣接する他の投影領域に投影される映像のいずれをも視認できる態様で前記可動式被投影部材を周方向に回転させて、投影領域を、前記一の投影領域から前記他の投影領域に変更可能な回転手段(例えば、駆動機構815及び大径ギア742)とを有し、前記停止手段は、上下方向に作動可能な棒状の作動部材(例えば、ストッパピン7944)を有するとともに、前記可動式被投影部材は、前記棒状の作動部材が上下方向に作動したときに当該棒状の作動部材の先端部が係合可能となるように、所定角度ごとに径外側に向けて突出するリブ(例えば、突起部7442)が周方向に沿って形成される係合部材(例えば、歯車形状部744)を有しており、前記棒状の作動部材は、前記先端部の角部が面取りされていることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、棒状の作動部材(例えば、ストッパピン7944)を上下方向に作動させるだけの簡単な構成で、棒状の作動部材をリブ(例えば、突起部7442)とリブとの間に係合させることで可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)を所望の位置で停止させることができる。しかも、棒状の作動部材は、先端部の角部が面取りされているため、リブとリブとの間に係合されずに引っ掛かってしまったとしても、可動式被投影部材が周方向に移動したときにリブが棒状の作動部材を押し上げて、引っ掛かりを防止することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第2−3の遊技機を提供する。
[第2−3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記複数の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123、第2のスクリーン部材714の投影面7141、第3のスクリーン部材716の投影面7167)のうちいずれか一の投影領域に、映像が投影されるよう前記可動式被投影部材を停止させることが可能な停止手段(例えば、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、前記複数の投影領域のうち一の投影領域に投影される映像及び当該一の投影領域に隣接する他の投影領域に投影される映像のいずれをも視認できる態様で前記可動式被投影部材を周方向に回転させて、投影領域を、前記一の投影領域から前記他の投影領域に変更可能な回転手段(例えば、駆動機構815及び大径ギア742)とを有し、前記停止手段は、上下方向に作動可能な棒状の作動部材(例えば、ストッパピン7944)を有するとともに、前記可動式被投影部材は、前記棒状の作動部材が上下方向に作動したときに当該棒状の作動部材の先端部が係合可能となるように、所定角度ごとに径方向外側に向けて突出するリブ(例えば、突起部7442)が周方向に沿って形成される係合部材(例えば、歯車形状部744)を有しており、前記係合部材に形成される前記リブは、径方向外側部分が径方向内側部分と比べて周方向に膨らむように形成されていることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、棒状の作動部材(例えば、ストッパピン7944)を上下方向に作動させるだけの簡単な構成で、棒状の作動部材をリブ(例えば、突起部7442)とリブとの間に係合させることで可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)を所望の位置で停止させることができる。しかも、係合部材に形成されるリブは、径方向外側部分が径方向内側部分と比べて周方向に膨らむように形成されているため、リブとリブとの間に一旦係合されると、当該係合がはずれにくく、可動式被投影部材が意図せずに回転してしまうこと防止できる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第3の遊技機を提供する。
[第3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、前記可動式被投影部材の周方向における位置を検出可能な位置検出手段(例えば、光センサユニット)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記可動式被投影部材が周方向における特定の位置にあることが前記位置検出手段により検出されたことに応じて、当該可動式被投影部材の回転を規定位置に停止させることが可能な停止手段(例えば、ストッパ機構790及び歯車形状部744)を有しており、前記位置検出手段は、周方向に伸びる長手状の遮蔽部材(例えば、遮光片791)と当該遮蔽部材の通過を検出可能なセンサとを有するとともに、前記可動式被投影部材の回転にともなって前記遮蔽部材と前記センサとが相対的に回転するように構成されるとともに、前記停止手段は、前記遮蔽部材の通過を前記センサにより検出されたことに応じて前記可動式被投影部材の回転を停止させるように構成されており、前記遮蔽部材の周方向の長さは、前記センサを通過してから所定角度回転したのちに前記可動式被投影部材の回転が停止したとしても、前記センサにより検出される長さとされていることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、遮蔽部材(例えば、遮光片791)の通過をセンサにより検出されたことに応じて可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)の回転を停止させる際に、可動式被投影部材が減速して実際に停止するまでに所定の時間を要するが、この所定の時間を考慮し、遮蔽部材の周方向の長さを、当該遮蔽部材がセンサを通過してから所定角度回転したのちに可動式被投影部材の回転が停止したとしても、センサにより検出される長さとしている。これにより、例えば、可動式被投影部材の回転が停止したときに遮蔽部材がセンサにより検出されていなければ、位置ずれが発生していると判断することができる。したがって、例えば位置ずれのようなトラブルが発生したとしてもその後の処理を適切に行うことができるため、より映像視覚効果の高い演出を好適に行うことができる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第4−1の遊技機を提供する。
[第4−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する角柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材は、第1の投影領域を構成する第1の投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141又は第3のスクリーン部材716の投影面7167)と、前記第1の投影領域に隣接する第2の投影領域を構成する第2の投影面(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123)とを少なくとも有するとともに、前記第1の投影面の裏面には接合溝(例えば、溝7142)が形成されており、当該接合溝に前記第2の投影面の裏面を接合することで、前記第1の投影面と前記第2の投影面とで前記角柱状の角部を形成することを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141又は第3のスクリーン部材716の投影面7167)の裏面に形成された接合溝に第2の投影面(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123)の裏面を接合することで、第1の投影面と第2の投影面とで角柱状の角部が形成されているので、第1の投影面の長辺側の端部と第2の投影面の長辺側の端部との接合部分に生じうる両者間の隙間を埋めることができる。したがって、角柱状の角部が正面視で見える位置に可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)が位置していたとしても、プロジェクタ(例えば、プロジェクタ213)から投射される映像の連続性が途切れてしまうことを極力抑制することができるとともに、第1の投影面の長辺側の端部と第2の投影面の長辺側の端部との間の隙間によって生じうる不快感を軽減することができるため、より映像視覚効果の高い演出を好適に行うことができる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第4−2の遊技機を提供する。
[第4−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する角柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材は、第1の投影領域を構成する第1の投影面(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123)と、前記第1の投影領域に隣接する第2の投影領域を構成する第2の投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141又は第3のスクリーン部材716の投影面7167)とを少なくとも有するとともに、前記第1の投影面と前記第2の投影面とは、前記角柱状の角部を形成する当該第1の投影面の裏面側と当該第2の投影面の裏面側とを跨る棒状部材(例えば、アーム部材7144)で固定されていることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の投影面と第2の投影面とは、角柱状の角部を形成する当該第1の投影面の裏面側と当該第2の投影面の裏面側とを跨る棒状部材(例えば、アーム部材7144)で固定されているいるので、第1の投影面と第2の投影面とを強固に接合することができ、第1の投影面の長辺側の端部と第2の投影面の長辺側の端部との接合部に生じうる両者間の隙間の発生を抑制することができる。したがって、角柱状の角部が正面視で見える位置に可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)が位置していたとしても、投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射された映像光により投影される映像の連続性が途切れてしまうことを極力抑制することができるとともに、第1の投影面の長辺側の端部と第2の投影面の長辺側の端部との間の隙間によって生じうる不快感を軽減することができるため、より映像視覚効果の高い演出を好適に行うことができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記第1の投影面の裏面側と前記第2の投影面の裏面側とを跨る棒状部材(例えば、アーム部材7144)は、前記可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)の長手方向に沿って複数設けられることで、前記第1の投影面と前記第2の投影面とが固定されていることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)の長手方向に沿って棒状部材(例えば、アーム部材7144)が複数設けられるので、前記第1の投影面と前記第2の投影面との間で特に隙間が生じやすい中腹部においても、当該隙間の発生を抑制できる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、前記可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)は、前記第1の投影面の前記角柱状の角部を形成する部位の裏面に接合溝(例えば、溝7142)が形成されており、当該接合溝に前記第2の投影面の裏面が接合されるように構成されていることを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、角柱状の角部を形成する第1の投影面の裏面に形成される接合溝(例えば、溝7142)に、第2の投影面の裏面が接合されるので、第1の投影面の長辺側の端部と第2の投影面の長辺側の端部との接合部分に生じうる両者間の隙間を埋めることができる。したがって、角柱状の角部が正面視で見える位置に可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)が位置していたとしても、投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射される映像の連続性が途切れてしまうことを極力抑制することができるとともに、第1の投影面の長辺側の端部と第2の投影面の長辺側の端部との間の隙間によって生じうる不快感を軽減することができるため、より映像視覚効果の高い演出を好適に行うことができる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第4−3の遊技機を提供する。
[第4−3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有する角柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材は、第1の投影領域を構成する第1の投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)と、前記第1の投影領域に隣接する第2の投影領域を構成する第2の投影面(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)とを少なくとも有するとともに、前記第1の投影面と前記第2の投影とのうち、いずれか一方の投影面(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)の裏面側には他方の投影面側に向けて少なくとも二つのリブ(例えば、雌リブ7164)が形成されているとともに、前記他方の投影面の裏面側には前記一方の投影面の裏面側に向けて少なくとも一つのリブ(例えば、雄リブ7145)が形成されており、前記第1の投影面と前記第2の投影面とは、前記他方の投影面の裏面側に形成された一つのリブが前記一方の投影面の裏面側に形成された二つのリブの間に挟持される態様で固定されることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)と第2の投影面(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)とのうち一方の投影面の裏面側に形成された二つのリブ(例えば、雌リブ7164)の間に他方の投影面の裏面側に形成された一つのリブ(例えば、雄リブ7145)が挟持される態様で固定されるので、第1の投影面と第2の投影面とを強固に接合することができ、両者間の隙間の発生を抑制することができる。したがって、角柱状の角部が正面視で見える位置に可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)が位置していたとしても、投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射される映像光により投影される映像の連続性が途切れてしまうことを極力抑制することができるとともに、第1の投影面と第2の投影面との間の隙間によって生じうる不快感を軽減することができるため、より映像視覚効果の高い演出を好適に行うことができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)は、前記第1の投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)の前記角柱状の角部を形成する部位の裏面には接合溝(例えば、溝7143)が形成されており、当該接合溝に前記第2の投影面(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)の裏面が接合されるように構成されていることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、、角柱状の角部を形成する第1の投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)の裏面に形成される接合溝(例えば、溝7143)に、第2の投影面(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)の裏面が接合されるので、第1の投影面と第2の投影面との接合部分に生じうる両者間の隙間を埋めることができる。したがって、角柱状の角部が正面視で見える位置に可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)が位置していたとしても、より一層、投影手段(例えば、プロジェクタ213)から投射される映像光により投影される映像の連続性が途切れてしまうことを抑制できるとともに、第1の投影面と第2の投影面との間の隙間によって生じうる不快感を軽減することができる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第5の遊技機を提供する。
[第5の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される複数の投影領域を周方向に有するとともに、長手方向の端部にベース部材(例えば、右ベース732)が取り付けられた角柱状の可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記ベース部材に設けられており、前記可動式被投影部材を周方向に回転させるとともに停止させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材は、第1の投影領域を構成する第1の投影面(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123)と、前記第1の投影領域に隣接する第2の投影領域を構成する第2の投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)と、前記第2の投影領域に隣接する第3の投影領域を構成する第3の投影面(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)とを少なくとも有し、互いに隣接する投影面との間で前記角柱状をなす複数の角部が形成されるとともに、前記複数の角部のうち少なくともいずれか一の角部に、当該一の角部を形成する二つの投影面の裏面側に、前記ベース部材の取り付け方向を画定付ける取付画定部材(例えば、取付画定リブ7122)が設けられていることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、ベース部材を可動式被投影部材の端部に容易に取り付けることが可能となる。このように、組み立ての作業効率アップを図ることで、映像視覚効果の高い演出を好適に実現することが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第6−1の遊技機を提供する。
[第6−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される投影領域として、第1の投影領域(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)及び第2の投影領域(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)を少なくとも有し、投影領域を変更可能に構成される可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を作動させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記第1の投影領域に投影される映像と前記第2の投影領域に投影される映像とのいずれをも視認できる態様で前記可動式被投影部材を作動可能に構成されることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の投影領域(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)に投射される映像光と第2の投影領域(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)に投射される映像光との両方を視認できる演出を実現でき、興趣を高めることができる。このような映像視覚効果の高い演出は、例えば液晶表示器では実現できず、プロジェクタ特有の機能を生かすことで初めて実現できるものである。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記映像光が投影される前記第1の投影領域における投影面の立体形状と、前記映像光が投影される前記第2の投影領域における投影面の立体形状とが、互いに異なる形状で構成されていることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第1の投影領域における投影面の立体形状と第2の投影領域における投影面の立体形状とが互いに異なる形状で構成されているため、映像視覚効果がより高い演出を行うことが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第6−2の遊技機を提供する。
[第6−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される投影領域として、第1の投影領域(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)及び第2の投影領域(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)を少なくとも有し、投影領域を変更可能に構成される可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を作動させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、前記投影手段から投射された映像が投影される固定の投影領域(例えば、下部スクリーン7082)を有する固定式被投影部材(例えば、固定ベース708)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記固定の表示領域に前記映像が投影された状態で、前記第1の投影領域と前記第2の投影領域との間で投影領域を変更可能に構成されることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、固定の表示領域に映像が投影された状態で、第1の投影領域(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)と第2の投影領域(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)との間で投影領域を変更可能に構成されるため、映像視覚効果がより高い演出を実現でき、興趣を高めることができる。とくに、可動式被投影部材が有する投影領域と、固定式被投影部材(例えば、固定ベース708)が有する固定の投影領域(例えば、下部スクリーン7082)とで一の投影領域を形成する場合には、より一層、映像視覚効果が高くなる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記映像が投影される前記第1の投影領域における投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)の立体形状と、前記映像が投影される前記第2の投影領域における投影面(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)の立体形状とが、互いに異なる形状で構成されていることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第1の投影領域における投影面(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)の立体形状と第2の投影領域における投影面(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)の立体形状とが互いに異なる形状で構成されているため、映像視覚効果がより高い演出を行うことが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第6−3の遊技機を提供する。
[第6−3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される投影領域として、第1の投影領域(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)及び第2の投影領域(例えば、第3のスクリーン部材716の投影面7167)を少なくとも有し、投影領域を変更可能に構成される可動式被投影部材材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部を作動させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742、ストッパ機構790及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記第1の表示領域に投影される映像と前記第2の表示領域に投影される映像とのいずれをも視認できる態様で前記可動式被投影部材を作動可能であり、前記可動式被投影部材は、前記1の投影領域と前記第2の投影領域とのうち少なくともいずれかの投影領域に陰影領域が形成されるよう構成されていることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の投影領域と第2の投影領域とのうち少なくともいずれかの投影領域に陰影領域が形成されるため、映像視覚効果がより高い演出を実現でき、興趣を高めることができる。すなわち、本来であれば投影手段から投射される映像光を投影できるにもかかわらず、当該映像光が投影されずに陰影領域が形成される。これにより、例えば、陰影領域においてあえて視認できない隠し映像を投影し、所定条件が成立したときに、隠し映像が投影されるように可動式被投影部材を作動させるといった、映像視覚効果の高い演出を実現することが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記第1の投影領域を構成する投影面と前記第2の投影領域を構成する投影面とのうち少なくともいずれかの投影面は、前記投影手段の側に膨らむ凸部を有することを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、投影手段の側に膨らむ凸部を有するだけの簡単な構成で、映像視覚効果がより高い演出を行うことが可能となる。
なお、「投影手段の側に膨らむ」とは、プロジェクタ等の投影手段によって映像光が直接的に投影面に投射される場合は、当該プロジェクタ等の投影手段側に膨らむことを意味するが、例えば、プロジェクタ等の投影手段によって投射された映像光がミラー等の反射部材に反射された上で投影面に投射される場合は、当該ミラー等の反射部材側に膨らむことを意味する。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第7−1の遊技機を提供する。
[第7−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定条件の成立にもとづいて抽選を行う抽選手段(例えば、内部抽選手段)と、遊技者にとっての有利度が異なる複数の遊技状態(例えば、一般遊技状態、報知遊技状態)のうちいずれかに制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御基板71)と、前記抽選の結果に応じて映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される投影領域として複数の投影領域を有する可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を作動させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材は、前記投影手段から投射された映像光により映像が投影される投影領域として、第1の投影領域及び第2の投影領域を少なくとも有し、前記可動式被投影部材駆動手段により作動されることで投影領域を変更可能に構成されているとともに、前記映像光により映像が投影される前記第1の投影領域における投影面の立体形状と、前記映像光により映像が投影される前記第2の投影領域における投影面の立体形状とが、互いに異なる形状で構成されており、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記遊技状態に応じて、前記投影手段から投射される映像光が異なる投影領域に投影されるように前記可動式被投影部材を作動可能に構成されることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、投影手段から投射された映像光により、映像が投影される投影領域が遊技状態に応じて変わるだけでなく、可動式被投影部材を作動させるだけの簡単な構成で、遊技状態に応じて映像視覚効果が異なる投影面に映像を投影することが可能となる。しかも、第1の投影領域における投影面の立体形状と第2の投影領域における投影面の立体形状とが互いに異なる形状で構成されているため、映像視覚効果がより高い演出を行うことが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第7−2の遊技機を提供する。
[第7−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定条件の成立にもとづいて抽選を行う抽選手段(例えば、内部抽選手段)と、遊技者にとっての有利度が異なる複数の遊技状態(例えば、一般遊技状態、報知遊技状態)のうちいずれかに制御する遊技状態制御手段(例えば、主制御基板71)と、前記抽選の結果に応じて映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射された映像光により、映像が投影される投影領域として複数の投影領域を有する可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記可動式被投影部材を作動させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742及び歯車形状部744)と、を備え、前記可動式被投影部材は、前記投影手段から投射された映像光により映像が投影される投影領域として、第1の投影領域及び第2の投影領域を少なくとも有し、前記可動式被投影部材駆動手段により作動されることで投影領域を変更可能に構成されているとともに、前記映像光により映像が投影される前記第1の投影領域における投影面の立体形状と、前記映像光により映像が投影される前記第2の投影領域における投影面の立体形状とが、互いに異なる形状で構成されており、前記可動式被投影部材駆動手段は、前記遊技状態に応じて、前記投影手段から投射される映像光が異なる投影領域に投影されるように前記可動式被投影部材を作動可能であるとともに、前記複数の投影領域のうち一の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123)と当該一の投影領域に隣接する他の投影領域(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)との間において、正回転と逆回転とが繰り返し行われるように前記可動式被投影部材を作動可能に構成されることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、投影手段から投射された映像光により、映像が投影される投影領域が遊技状態に応じて変わるだけでなく、可動式被投影部材を作動させるだけの簡単な構成で、遊技状態に応じて映像視覚効果が異なる投影面に映像を投影することが可能となる。しかも、第1の投影領域における投影面の立体形状と第2の投影領域における投影面の立体形状とが互いに異なる形状で構成されているため、映像視覚効果がより高い演出を行うことが可能となる。さらに、投影手段から投射される映像光により、映像が遊技状態に応じて異なる投影領域に投影されるなかで、一の投影領域と他の投影領域との間で正回転と逆回転とを繰り返し行うことが可能であるため、いずれの投影領域に映像光が投影されるかを期待させる演出を行うことができる。例えば、相対的に有利な遊技状態では一の投影領域に映像光が投影され、相対的に不利な遊技状態では他の投影領域に映像光が投影される場合、一の投影領域と他の投影領域との間で正回転と逆回転とを繰り返し行うことで、映像視覚効果が高い演出を好適に行うことが可能となる。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第8の遊技機を提供する。
[第8の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定条件の成立にもとづいて抽選を行う抽選手段(例えば、内部抽選手段)を備え、前記抽選の結果に応じて遊技が進行する遊技機であって、所定の映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)と、前記投影手段から投射される映像光により投影される映像を制御可能な映像光制御手段(例えば、副制御基板72)と、前記投影手段から投射される映像光により映像が投影される投影領域として、第1の投影領域(例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123)及び第2の投影領域(例えば、第2のスクリーン部材714の投影面7141)を少なくとも有する可動式被投影部材(例えば、可動スクリーンユニット700)と、前記投影手段から投射される映像光により映像が投影される固定の投影領域を有する固定式被投影部材と(例えば、固定ベース708の下部スクリーン7082)、前記可動式被投影部材を作動させることが可能な可動式被投影部材駆動手段(例えば、駆動機構815、大径ギア742及び歯車形状部744)と、を備え、前記映像光制御手段は、前記抽選の結果に応じた第1映像光と、前記抽選の結果とかかわりのない第2映像光とを投射することが可能であり、前記第1映像光により投影される映像(例えば、演出画像)については少なくとも前記可動式被投影部材が有する投影領域に投影されるとともに、前記第2映像光により投影される映像(例えば、情報画像)については少なくとも前記固定式被投影部材が有する投影領域に投影されるよう構成されてなるものであることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、抽選の結果に応じた第1映像光により投影される映像については少なくとも可動式被投影部材が有する投影領域に投影され、抽選の結果とかかわりのない第2映像光により投影される映像については少なくとも固定式被投影部材が有する投影領域に投影されるため、第2映像光により投影される映像を固定式被投影部材が有する投影領域に投影しつつ、第1映像光により投影される映像を可動式被投影部材が有する投影領域に投影させることが可能となり、映像視覚効果が高い演出を好適に行うことが可能となる。
上記構成の本発明の第1〜第8の遊技機によれば、より映像視覚効果の高い演出を好適に行うことが可能となる。
[第9〜第12の遊技機]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に設けられた複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、各リールに対応して設けられたステッピングモータと、制御部とを備えた、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。
スタートスイッチは、メダルやコインなどの遊技媒体が遊技機に投入された後、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」ともいう)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。
ストップスイッチは、各リールに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」ともいう)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。
ステッピングモータは、その駆動力を対応するリールに伝達する。また、制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転動作及び停止動作を行う。
このような遊技機では、開始操作が検出されると、プログラム上で乱数を用いた抽選処理(以下、「内部抽選処理」という)が行われ、その抽選の結果(以下、「内部当選役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。そして、全てのリールの回転が停止され、入賞の成立に係る図柄の組合せ(表示役)が表示されると、その図柄の組合せに対応する特典が遊技者に付与される。
ところで、抽選の結果に応じた演出が行われる液晶表示装置を備え、この表示装置の表示領域の前面側に導光板を備えた遊技機が提案されている。(例えば、特開2015−8744号公報参照)。
特開2015−8744号公報に記載の遊技機の液晶表示装置は、演出が行われる表示領域を遊技者から見えるように正面方向を向いており、この表示領域の前面側に導光板を備えることで興趣が高められているものの、近年、より映像視覚効果の高い演出を行うことが要求されている。
また、導光板を備えることで興趣を高める演出を行うことが可能ではあるものの、設置スペースにそれ相当の領域を必要とするため、例えば他の装置の設置スペースを圧迫する等の問題が生じる虞があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、より映像視覚効果の高い演出を好適に行うことで、興趣を高めることを目的とする。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第9−1の遊技機を提供する。
[第9−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定の光が放たれる発光面部(例えば、LED921の発光面)と、前記所定の光を取り入れることで画像があらわれる導光板(例えば、導光板911)と、を備え、前記導光板は、前記所定の光が入光する入光部(例えば、基端側の側面911A1,911B1,911C1)と、前記入光部から入光した光により前記画像があらわれる表示面部(例えば、平坦面911A3,911B3,911C3)と、を有し、前記表示面部は、前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、前記導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるとともに、前記入光部は、前記発光面部と対向するように形成されてなることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、導光板の表示面部(例えば、平坦面911A3,911B3,911C3)が発光面部(例えば、LED921の発光面)より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、前記導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるので、設置スペースの省スペース化を図りつつ従来とは異なる視点から画像が見えることとなり、より映像視覚効果を高めることができる。
ところで、導光板の表示面部(例えば、平坦面911A3,911B3,911C3)を発光面部(例えば、LED921の発光面)に対して左方向または/および右方向に傾斜させて配置すると、発光面部と導光板の入光部(例えば、基端側の側面911A1,911B3,911C3)との間に所定の角度が生じ、発光面部からの光が導光板内へ十分に入光できない虞がある。そこで、導光板の入光部を発光面部と対向するように形成することで十分に入光できるようにして、好適に、より映像視覚効果が高められるようにしている。
なお、「所定の光を取り入れることで画像があらわれる」とは、通常時(発光面部から放たれた所定の光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光によって画像を視認することができ、発光面部から放たれた所定の光を取り入れると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、発光面部から放たれる光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。ただし、基板に配置されている光源からの照射方向が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合もあり得るため、表示面部が光源からの照射方向に対して傾斜している態様も含まれる。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第9−2の遊技機を提供する。
[第9−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定の光が放たれる発光面部(例えば、LED921の発光面)と、前記所定の光を取り入れることで画像があらわれる表示面部を有する導光板(例えば、導光板911)と、前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜して壁状に設けられており、前記導光板にあらわれた画像を反射可能な反射面部(例えば、内面壁914L,914R)と、を備え、前記導光板は、正面視で前記反射面部よりも内側において、前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して前記表示面部が傾斜しているとともに、当該導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であることで、前記表示面部にあらわれた画像と、当該画像が前記反射面部に反射された反射画像との両方を視認できるよう構成されてなることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、導光板の表示面部が発光面部(例えば、LED921の発光面)より放たれる所定の光の進行方向に対して前記表示面部が傾斜しているとともに、当該導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるので、設置スペースの省スペース化を図りつつ従来とは異なる視点から画像が見えることとなり、より映像視覚効果を高めることができる。
しかも、表示面部にあらわれた画像と、当該画像が反射面部(例えば、内面壁914L,914R)に反射された反射画像との両方を視認できるよう構成されているので、より映像視覚効果の高い演出を行うことが可能となる。
なお、「所定の光を取り入れることで画像があらわれる」とは、通常時(発光面部から放たれた所定の光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光によって画像を視認することができ、発光面部から放たれた所定の光を取り入れると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、発光面部から放たれる光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。ただし、基板に配置されている光源からの照射方向が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合もあり得るため、表示面部が光源からの照射方向に対して傾斜している態様も含まれる。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第9−3の遊技機を提供する。
[第9−3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定の光が放たれる発光面部(例えば、LED921の発光面)と、前記所定の光を取り入れることで画像があらわれる導光板(例えば、導光板911)と、を備え、前記導光板は、前記所定の光が入光する入光部(例えば、基端側の側面911A1,911B1,911C1)と、前記入光部から入光した光により前記画像があらわれる表示面部(例えば、平坦面911A3,911B3,911C3)と、前記入光部から入光した光を射出する射出部(例えば、反基端側の側面911A2,911B2,911C2)と、を有し、前記表示面部は、前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、前記導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるとともに、前記射出部は、前記表示面部のうち正面側の面との間でなす角度が鋭角となるようにカットされていることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、導光板の表示面部(例えば、平坦面911A3,911B3,911C3)が発光面部(例えば、LED921の発光面)より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、前記導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるので、設置スペースの省スペース化を図りつつ従来とは異なる視点から画像が見えることとなり、より映像視覚効果を高めることができる。
しかも、導光板の射出部(例えば、反基端側の側面911A2,911B2,911C2)が、導光板の表示面部のうち正面側の面とのなす角度が鋭角となるようにカットされているので、射出部から射出される光を遊技者側から視認し難くすることができるとともに、第三者に対しては、射出部から射出される光を利用して、当該遊技機についての状態をアピールすることが可能となる。このようにして、好適に、より映像視覚効果を高めることが可能となる。
なお、「所定の光を取り入れることで画像があらわれる」とは、通常時(発光面部から放たれた所定の光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光によって画像を視認することができ、発光面部から放たれた所定の光を取り入れると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、発光面部から放たれる光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。ただし、基板に配置されている光源からの照射方向が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合もあり得るため、表示面部が光源からの照射方向に対して傾斜している態様も含まれる。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第10−1の遊技機を提供する。
[第10−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定の光が放たれる発光面部(例えば、LED921の発光面)と、前記所定の光を取り入れることで画像があらわれる第1の導光板(例えば、第1の導光板911A)及び第2の導光板(例えば、第2の導光板911B)と、を備え、前記第1の導光板及び前記第2の導光板は、前記所定の光が入光する入光部(例えば、基端側の側面911A1及び基端側の側面911B1)と、前記入光部から入光した光により前記画像があらわれる表示面部(例えば、平坦面911A3及び平坦面911B3)と、前記入光部から入光した光を射出する射出部(例えば、反基端側の側面911A2及び反基端側の側面911B2)と、を夫々が有するとともに、互いの表示面部が対向しつつこれらの表示面部が前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、前記導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されており、さらに、前記第1の導光板の表示面部と前記第2の導光板の表示面部との間に、前記入光部から前記射出部に向けて下り傾斜となる傾斜面を有するリブ(例えば、リブ9113A,9115A,9117A,9119A)が形成されてなることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の導光板(例えば、第1の導光板911A)と第2の導光板(例えば、第2の導光板911B)とが、互いの表示面部(例えば、平坦面911A3)が対向しつつこれらの表示面部が発光面部(例えば、LED921の発光面)より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、前記導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されている。そのため、設置スペースの省スペース化を図りつつ、各導光板にあらわれる画像を視差(ずれ)を持って視認させることが可能となり、映像視覚効果の高い演出を行うことができる。
しかも、第1の導光板の表示面部と第2の導光板の表示面部との間には、入光部から射出部に向けて下り傾斜となる傾斜面を有するリブ(例えば、リブ9113A,9115A,9117A,9119A)が形成されている。そのため、第1の導光板の表示面部と第2の導光板の表示面部との間の間隔は、入光部側で最も大きく、射出部側に向けて徐々に小さくなっていく。これにより、入光部側では、互いに他の導光板に入光すべき光源からの光の入光を抑制することができるとともに、射出部側では、第1の導光板の射出部と第2の導光板の射出部との距離が近くなるため太い光を射出させることができ、第三者に対してのアピール力を高めることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記所定の光を取り入れることで画像があらわれる第3の導光板(例えば、第3の導光板911C)をさらに備えるとともに、前記第3の導光板は、前記所定の光が入光する入光部(例えば、基端側の側面911C1)と、前記入光部から入光した光により前記画像があらわれる表示面部(例えば、平坦面911C3)と、前記入光部から入光した光を射出する射出部(例えば、反基端側の側面911C2)と、を有するとともに、前記表示面部が前記第2の導光板の表示面部(例えば、平坦面911B3)と対向しつつ前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、当該導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されており、さらに、前記第2の導光板の表示面部と前記第3の導光板の表示面部との間にも、前記入光部から前記射出部に向けて下り傾斜となる傾斜面を有するリブ(例えば、リブ9113B,9115B,9117B,9119B)が形成されてなることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第3の導光板についても、当該第3の導光板の表示面部(例えば、平坦面911C3)が第2の導光板の表示面部(例えば、平坦面911B3)と対向しつつ発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、当該導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されている。そのため、入光部側では、他の導光板に入光すべき光源からの光の入光を抑制することができるとともに、射出部側では、他の導光板の射出部との距離が近くなるため、第1の導光板と第2の導光板とあわせてより太い光を射出させることができ、第三者に対してのアピール力をより一層高めることが可能となる。また、設置スペースの省スペース化を図りつつ、各導光板にあらわれるより多くの画像を視差(ずれ)を持って視認させることが可能となり、さらに映像視覚効果の高い演出を行うことができる。
なお、上記(1)及び(2)において記載された「所定の光を取り入れることで画像があらわれる」とは、通常時(発光面部から放たれた所定の光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光によって画像を視認することができ、発光面部から放たれた所定の光を取り入れると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、発光面部から放たれる光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。ただし、基板に配置されている光源からの照射方向が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合もあり得るため、表示面部が光源からの照射方向に対して傾斜している態様も含まれる。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第10−2の遊技機を提供する。
[第10−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定の光が放たれる発光面部(例えば、LED921の発光面)と、前記所定の光を取り入れることで画像があらわれる第1の導光板(例えば、第1の導光板911A)及び第2の導光板(例えば、第2の導光板911B)と、を備え、前記第1の導光板及び前記第2の導光板は、前記所定の光が入光する入光部(例えば、基端側の側面911A1及び基端側の側面911B1)と、前記入光部から入光した光により前記画像があらわれる表示面部(例えば、平坦面911A3及び平坦面911B3)と、前記入光部から入光した光を射出する射出部(例えば、反基端側の側面911A2及び反基端側の側面911B2)と、を夫々が有するとともに、互いの表示面部が対向しつつこれらの表示面部が前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されており、さらに、前記第1の導光板の表示面部と前記第2の導光板の表示面部との間には、所定長さを有して相対的に前記入光側に設けられた第1の突起と、当該第1の突起よりも短く且つ前記射出側に設けられた第2の突起とが設けられていることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の導光板と第2の導光板とが、互いの表示面部が対向しつつこれらの表示面部が発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、取り入れた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されている。そのため、設置スペースの省スペース化を図りつつ、各導光板にあらわれる画像を視差(ずれ)を持って視認させることが可能となり、映像視覚効果の高い演出を行うことができる。ここで、「取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行」とは、第1の導光板の表示面部については、第1の導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であり、第2の導光板の表示面部については、第2の導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であることを意味する。
しかも、第1の導光板の表示面部と第2の導光板の表示面部との間に、所定長さの第1の突起と、第1の突起よりも短い第2の突起が第1の突起よりも射出側に設けられている。そのため、第1の導光板の表示面部と第2の導光板の表示面部との間の間隔は、入光部側が射出側よりも大きい。これにより、入光部側では、互いに他の導光板に入光すべき光源からの光の入光を抑制することができる。一方、射出部側では、第1の導光板の射出部と第2の導光板の射出部との距離が入光部側よりも近くなるため太い光を射出させることができ、第三者に対してのアピール力を高めることが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記所定の光を取り入れることで画像があらわれる第3の導光板をさらに備えるとともに、前記第3の導光板は、前記所定の光が入光する入光部と、前記入光部から入光した光により前記画像があらわれる表示面部と、前記入光部から入光した光を射出する射出部と、を有するとともに、前記表示面部が前記第2の表示面部と対向しつつ前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、当該第3の導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されており、さらに、前記第2の導光板の表示面部と前記第3の導光板の表示面部との間にも、所定長さを有して相対的に前記入光側に設けられた第3の突起と、当該第3の突起よりも短く且つ前記射出側に設けられた第4の突起とが設けられていることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、第3の導光板についても、当該第3の導光板の表示面部が第2の表示面部と対向しつつ発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、当該第3の導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されている。そのため、入光部側では、他の導光板に入光すべき光源からの光の入光を抑制することができるとともに、射出部側では、他の導光板の射出部との距離が近くなるため、第1の導光板と第2の導光板とあわせてより太い光を射出させることができ、第三者に対してのアピール力をより一層高めることが可能となる。また、設置スペースの省スペース化を図りつつ、各導光板にあらわれるより多くの画像を視差(ずれ)を持って視認させることが可能となり、さらに映像視覚効果の高い演出を行うことができる。
なお、上記(1)及び(2)において記載された「所定の光を取り入れることで画像があらわれる」とは、通常時(発光面部から放たれた所定の光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光によって画像を視認することができ、発光面部から放たれた所定の光を取り入れると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、発光面部から放たれる光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。ただし、基板に配置されている光源からの照射方向が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合もあり得るため、表示面部が光源からの照射方向に対して傾斜している態様も含まれる。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第10−3の遊技機を提供する。
[第10−3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定の光が放たれる発光面部(例えば、LED921の発光面)と、前記所定の光を取り入れることで画像があらわれる第1の導光板(例えば、第1の導光板911A)及び第2の導光板(例えば、第2の導光板911B)と、を備え、前記第1の導光板及び前記第2の導光板は、前記所定の光が入光する入光部(例えば、基端側の側面911A1及び基端側の側面911B1)と、前記入光部から入光した光により前記画像があらわれる表示面部(例えば、平坦面911A3及び平坦面911B3)と、前記入光部から入光した光を射出する射出部(例えば、反基端側の側面911A2及び反基端側の側面911B2)と、を夫々が有するとともに、互いの表示面部が対向しつつこれらの表示面部が前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、当該導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されてなることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の導光板と第2の導光板とが、互いの表示面部が対向しつつこれらの表示面部が発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、当該導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるように重ねて配置されている。そのため、設置スペースの省スペース化を図りつつ、各導光板にあらわれる画像を視差(ずれ)を持って視認させることが可能となり、映像視覚効果の高い演出を行うことができる。
なお、上記(1)及び(2)において記載された「所定の光を取り入れることで画像があらわれる」とは、通常時(発光面部から放たれた所定の光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光によって画像を視認することができ、発光面部から放たれた所定の光を取り入れると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、発光面部から放たれる光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。ただし、基板に配置されている光源からの照射方向が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合もあり得るため、表示面部が光源からの照射方向に対して傾斜している態様も含まれる。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第11−1の遊技機を提供する。
[第11−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、第1の光源と第2の光源とが少なくとも配置された発光面部(例えば、LED基板922)と、前記第1の光源または/および第2の光源からの光を少なくとも取り入れる入光部(例えば、基端部の側面911C1)を有し、当該入光部から光を取り入れることで画像があらわれる導光板(例えば、導光板911C)と、を備える遊技機であって、前記入光部は、前記第1の光源からの光を入光する第1の突起部(例えば、突状体956)と、前記第2の光源からの光を入光する第2の突起部(例えば、突状体956と隣り合う他の突状体956)とを少なくとも有し、さらに、前記遊技機は、前記第1の突起部と前記第2の突起部とを少なくとも仕切る仕切部材(例えば、仕切壁937)を備えることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の突起部(例えば、突状体956)と第2の突起部(例えば、突状体956と隣り合う他の突状体956)との間で互いの光源からの光の入射、すなわち他の光源が混在して入射してしまうことを防止できるため、映像視覚効果の高い演出を行うことができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記導光板は、前記入光部から入光した光により前記画像があらわれる表示面部(例えば、平坦面911C3)が前記第1の光源または/および第2の光源からの光の進行方向に対して傾斜しているとともに、当該導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であり、前記第1の突起部および前記第2の突起部は、それぞれ、前記第1の光源および前記第2の光源と対向するように形成されてなることを特徴とする。
上記(2)の遊技機のように、光源からの光の進行方向に対して導光板の表示面部(例えば、平坦面911C3)を傾斜させて配置する場合、光源からの光の進行方向と導光板の端部との間に所定の角度が生じ、光源からの光が導光板内へ十分に入光できない虞がある。そこで、第1の突起部を第1の光源と対向するように形成するとともに、第2の突起部を第2の光源と対向するように形成している。これにより、第1の光源から発光された光が効率よく第1の突起部に入射され、第2の光源から発光された光が効率よく第2の突起部に入射されることとなる。これにより、好適に、より映像視覚効果を高めることが可能となる。
なお、上記(1)において記載された「入光部から光を取り入れることで画像があらわれる」及び上記(2)において記載された「入光部から入光した光により画像があらわれる」とは、通常時(入光部から光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光が取り入れられることによって画像を視認することができ、入光部から光が取り入れられると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、光源からの光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。さらに、基板に配置されている光源からの光の進行方向は、基板に対して略直交する場合に限られず、光源が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合のように、光源からの光の進行方向が基板に対して傾斜していることもある。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第11−2の遊技機を提供する。
[第11−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、所定の光が放たれる発光面部(例えば、LED921の発光面)と、前記所定の光を取り入れることで画像があらわれる導光板(例えば、導光板911)と、を備え、前記導光板は、前記所定の光が入光する入光部(例えば、基端側の側面911A1,911B1,911C1)と、前記入光部から入光した光が透過することにより前記画像があらわれる表示面部(例えば、平坦面911A3,911B3,911C3)と、を有し、前記表示面部は、少なくとも一部に、前記入光部から入光した光の透過を阻害する非透過性領域を有することを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、導光板の入光部から所定の光が入光すると、非透過性領域がその回りの光透過領域によって立体的、かつ、際立って浮き上がった態様が創出されるため、映像視覚効果の高い演出を行うことができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、前記導光板は、前記表示面部が前記発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜しているとともに、当該導光板に取り入れられた所定の光の進行方向に対して略平行であるとともに、前記入光部は、前記発光面部と対向するように形成されてなることを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、導光板の表示面部が発光面部より放たれる所定の光の進行方向に対して傾斜して配置される場合、発光面部と導光板の入光部との間に所定の角度が生じ、発光面部から放たれた光が導光板内へ十分に入光できない虞がある。そこで、導光板の入光部を発光面部と対向するように形成することで、発光面部からの光が効率よく導光板内に入光できるようにしている。これにより、好適に、より映像視覚効果を高めることが可能となる。
なお、上記(1)において記載された「所定の光を取り入れることで画像があらわれる」とは、通常時(発光面部から放たれた所定の光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光によって画像を視認することができ、発光面部から放たれた所定の光を取り入れると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、発光面部から放たれる光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、上記(1)及び(2)に記載された「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。ただし、基板に配置されている光源からの照射方向が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合もあり得るため、表示面部が光源からの照射方向に対して傾斜している態様も含まれる。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第12−1の遊技機を提供する。
[第12−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、複数の光源が配置された発光面部(例えば、LED基板922)と、前記光源からの光を取り入れることで発光する複数の発光部(例えば、レンズ928A,928B,928C)を有する発光部材(例えば、右側レンズサブユニット912R)と、前記発光部材とは別の光源から光を取り入れることで画像があらわれる導光板(例えば、導光板911)と、を備え、前記複数の発光部は、前記導光板の後方において、前記光源からの長さが異なるように並べて配置されているとともに、前記発光部材は、前記光源から取り入れた光を前記発光部まで導通させるものとして、前記複数の発光部の夫々に対応させて、前記光源から当該対応する発光部までの長さに応じた長さの導通部(例えば、導光レンズ924A,924B,924C)を有することを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、複数の発光部は、導光板の後方において光源から発光部までの長さが夫々異なるように並べて配置されているため、導光板にあらわれる画像と相俟って、映像視覚効果の高い演出を行うことができる。
ところで、複数の発光部は、いずれも、同じ発光面部に配置された光源から光を取り入れるため、光源から発光部までの長さが夫々異なっていると、発光部における光の発光強度にばらつきが生じてしまう虞がある。そこで、発光部材は、光源から取り入れた光を発光部まで導通させるものとして、光源から発光部までの長さに応じた長さの導通部を、複数の発光部の夫々に対応させて有している。これにより、光源から発光部までの長さが異なる複数の発光部について、いずれも同じ発光面部に配置された光源から光を取り入れるものであるにもかかわらず、発光部における発光強度を略均一化することが可能となり、より映像視覚効果の高い演出を行うことが可能となる。
なお、「光源から光を取り入れることで画像があらわれる」とは、通常時(光源から光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光によって画像を視認することができ、光源から光を取り入れると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、光源からの光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。さらに、基板に配置されている光源からの光の進行方向は、基板に対して略直交する場合に限られず、光源が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合のように、光源からの光の進行方向が基板に対して傾斜していることもある。
また、上記(1)では、距離や寸法に対する表現を「長さ」で統一したが、これに限られず、構造物自体(例えば、発光部自体)の寸法を「長さ」と規定し、構造物間の長さを「距離」と規定しても良い。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第12−2の遊技機を提供する。
[第12−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、複数の光源が配置された発光面部(例えば、LED921の発光面)と、前記光源からの光を取り入れることで発光する複数の発光部(例えば、レンズ928A,928B,928C)を有する発光部材(例えば、右側レンズサブユニット912R)と、前記発光部材とは別の光源から光を取り入れることで画像があらわれる導光板(例えば、導光板911)と、を備え、前記複数の発光部は、前記導光板の後方において、前記光源からの長さが異なるように並べて配置されているとともに、前記発光部材は、前記光源から取り入れた光を前記発光部まで導通させるものとして、前記複数の発光部の夫々に対応させて、前記光源から当該対応する発光部までの長さに応じた長さの導通部(例えば、導光レンズ924A,924B,924C)を有しており、前記導通部は、前記光源からの光の進行方向に対して傾斜しているとともに、前記光源と対向するように形成されてなることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、複数の発光部は、導光板の後方において光源から発光部までの長さが夫々異なるように並べて配置されているため、導光板にあらわれる画像と相俟って、映像視覚効果の高い演出を行うことができる。
ところで、複数の発光部は、いずれも、同じ発光面部に配置された光源から光を取り入れるため、光源から発光部までの長さが夫々異なっていると、発光部における光の発光強度にばらつきが生じてしまう虞がある。そこで、発光部材は、光源から取り入れた光を発光部まで導通させるものとして、光源から発光部までの長さに応じた長さの導通部を、複数の発光部の夫々に対応させて有している。また、導通部は、光源からの光の進行方向に対して傾斜して配置されているため、光源からの光の進行方向と導通部との間に所定の角度が生じ、光源からの光が導通部内へ十分に入光できない虞がある。そこで、導通部を、発光面部に配置された光源と対向するように形成することで、光源からの光が効率よく導通部内に入光できるようにしている。これにより、光源から発光部までの長さが異なる複数の発光部について、いずれも同じ発光面部に配置された光源から光を取り入れるものであるにもかかわらず、効率よく光を取り入れつつ発光部における発光強度を略均一化することが可能となり、より映像視覚効果の高い演出を行うことが可能となる。
なお、「発光部材とは別の光源から光を取り入れることで画像があらわれる」とは、通常時(発光部材とは別の光源から光を取り入れていないとき)に、画像があらわれていないことに限定されるものではない。例えば、通常時であっても例えば外乱光が取り入れられることによって画像を視認することができ、上記発光部材とは別の光源から光が取り入れられると、より鮮明な画像があらわれる態様も含まれる。また、透明な塗料や透明な部材等で画像を構成することで通常時は略視認不可能であるものの、所定の光を取り入れることでそれが視認可能となる態様も含まれる。
また、「画像」とは、一般的には、プロジェクタや液晶表示器によって表示される画像を意味するが、本発明では、光源からの光によって間接的に又は直接的に表示されるものも「画像」と称する。
また、「発光面部」には、例えば単体のLEDも含まれる。さらに、光源(例えば、LED921)が配置されている基板(例えば、LED基板922)も「発光面部」に含まれる。さらに、基板に配置されている光源からの光の進行方向は、基板に対して略直交する場合に限られず、光源が球形状の面である場合(例えば、光源が電球の場合)や、光源自体が基板に対して傾斜して配置されている場合のように、光源からの光の進行方向が基板に対して傾斜していることもある。
上記構成の本発明の第9〜第12の遊技機によれば、より映像視覚効果の高い演出を好適に行うことが可能となる。
<付記(第2の実施形態のうち制御に係る発明のまとめ)>
[第13の遊技機]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に設けられた複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、各リールに対応して設けられたステッピングモータと、制御部とを備えた、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。スタートスイッチは、メダルやコインなどの遊技媒体が遊技機に投入された後、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」ともいう)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、各リールに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」ともいう)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。ステッピングモータは、その駆動力を対応するリールに伝達する。また、制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転動作及び停止動作を行う。
この種の遊技機では、開始操作が検出されると、プログラム上で乱数を用いた抽選処理(以下、「内部抽選処理」という)が行われ、その抽選の結果(以下、「内部当選役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。そして、全てのリールの回転が停止され、入賞の成立に係る図柄の組合せ(表示役)が表示されると、その図柄の組合せに対応する特典が遊技者に付与される。このように、入賞の成立に係る図柄の組合せが表示されると特典が遊技者に付与されることから、内部抽選処理の結果に期待を持たせる演出として、可動役物に躍動感のある動作を行わせることができる遊技機前が提案されている(例えば、特開2014−042693号公報参照)。
(第3の課題)
しかしながら、例えば特開2014−042693号公報に記載された遊技機のように、可動役物を動作させるようにした遊技機では、可動役物の位置ずれが生じないよう適正な位置に停止させることが要求される。
本発明は、上記第3の課題を解決するためになされたものであり、投射手段から投射される映像光が投影される投影面を、適正な位置に確実に停止させることを目的とする。
上記第3の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第13−1の遊技機を提供する。
[第13−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)と、
前記可動部材を駆動させることが可能な駆動機構(例えば、駆動機構815)と、
前記可動部材を駆動するための駆動態様が異なる複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶する駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記可動部材を駆動させる、前記複数の駆動データのうちいずれかに決定する駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)と、
前記駆動態様決定手段により決定された駆動データに基づいて前記駆動機構の制御を実行可能な駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
駆動が停止された前記可動部材を係止させることが可能な係止機構(例えば、歯車形状部744、ストッパ機構790)と、
前記複数の駆動データに対応する、前記係止機構の係止状態を解除して前記駆動機構を駆動可能にするための複数の係止解除データ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20)を記憶する係止解除データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記複数の駆動データのうちいずれかの駆動データに基づいて前記駆動機構が制御されると、当該駆動データに対応する係止解除データに基づいて前記係止機構の制御を実行可能な係止制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
を備え、
前記複数の係止解除データは、
前記駆動データに基づく前記駆動機構の制御によって前記可動部材が停止されたのち、当該可動部材を係止させるデータである
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)は、駆動機構(例えば、駆動機構815)により駆動されて、停止されたのちに、係止機構(例えば、歯車形状部744、ストッパ機構790)により係止される。したがって、可動部材が停止された状態で、当該可動部材を確実に係止させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に向けて映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)をさらに備え、
前記可動部材(例えば、柱体スクリーン710)は、
投影面(例えば、投影面7123,7141,7167)を有するとともに、前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御によって前記可動部材が停止されると、前記投影面が前記所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に停止されるよう構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止されると、投影面が所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に停止されるので、投影面が所定の投影領域に停止された状態で可動部材を確実に係止させることができ、位置ずれなどを防止することが可能となる。
上記第3の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第13−2の遊技機を提供する。
[第13−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)と、
前記可動部材を駆動させることが可能な駆動機構(例えば、駆動機構815)と、
前記可動部材を駆動するための駆動態様が異なる複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶する駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記可動部材を駆動させる、前記複数の駆動データのうちいずれかに決定する駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)と、
前記駆動態様決定手段により決定された駆動データに基づいて前記駆動機構の制御を実行可能な駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
駆動が停止された前記可動部材を係止させることが可能な係止機構(歯車形状部744、ストッパ機構790)と、
前記複数の駆動データに対応する、前記係止機構の係止状態を解除して前記駆動機構を駆動可能にするための複数の係止解除データ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20)を記憶する係止解除データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
を備え、
前記係止機構は、
前記可動部材とともに駆動するように設けられた溝部を有する溝形成部材(例えば、歯車形状部744)と、
前記溝部に対して作動したときに当該溝部に係合可能な係合部材(例えば、ストッパピン7944)と、
を有し、前記駆動制御手段による制御によって前記可動部材が停止された状態で、前記溝部と前記係合部材とが対向する位置関係となるように構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)による制御によって可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止された状態で、溝部(例えば、溝7444)と係合部材(例えば、ストッパピン7944)とが対向する位置関係となる。したがって、駆動制御手段による制御によって可動部材が停止された状態で、溝部と係合部材とを確実に係合させることができ、ひいては、可動部材を確実に係止させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記複数の係止解除データ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20)は、
前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御によって前記可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止されたのち、当該可動部材を係止させるデータである
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御によって可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止されたのち、当該駆動部材が係止されるので、可動部材を確実に係止させることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に向けて映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)をさらに備え、
前記可動部材(例えば、柱体スクリーン710)は、
投影面(例えば、投影面7123,7141,7167)を有するとともに、前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御によって前記可動部材が停止されると、前記投影面が前記所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に停止されるよう構成されている
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止されると、投影面が所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に停止されるので、投影面が所定の投影領域に停止された状態で可動部材を確実に係止させることができ、位置ずれなどを防止することが可能となる。
上記第3の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第13−3の遊技機を提供する。
[第13−3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)と、
前記可動部材を駆動させることが可能な駆動機構(例えば、駆動機構815)と、
前記可動部材の位置を検出可能な位置検出手段(例えば、光センサ802,804,806)と、
前記可動部材の駆動にともなって作動し、前記位置検出手段によって検出される被位置検出部材(例えば、遮光片791)と、
前記可動部材を駆動するための駆動態様が異なる複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶する駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記可動部材を駆動させる、前記複数の駆動データのうちいずれかに決定する駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)と、
前記駆動態様決定手段により決定された駆動データと前記位置検出手段による検出結果とに基づいて前記駆動機構の制御を実行可能な駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
駆動が停止された前記可動部材を係止させることが可能な係止機構(歯車形状部744、ストッパ機構790)と、
前記複数の駆動データに対応する、前記係止機構の係止状態を解除して前記駆動機構を駆動可能にするための複数の係止解除データ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20)を記憶する係止解除データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記複数の駆動データのうちいずれかの駆動データに基づいて前記駆動機構が制御されると、当該駆動データに対応する係止解除データに基づいて前記係止機構の制御を実行可能な係止制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
を備え、
前記複数の係止解除データは、
前記駆動データに基づく前記駆動機構の制御によって前記可動部材が停止されたのち、当該可動部材を係止させるデータであリ、
前記駆動制御手段は、
前記位置検出手段により前記被位置検出部材が検出されるまで前記可動部材の駆動を継続し、前記被位置検出部材が検出されたことに基づいて、当該可動部材が規定の位置に停止されるよう前記駆動機構を制御し、
さらに、
前記可動部材が駆動中に、前記位置検出手段により前記被位置検出部材が一定時間以上検出されなかったとき、異常発生時処理を行う異常処理手段(例えば、エラー処理を行うサブCPU151)を備える
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)は、位置検出手段(例えば、光センサ802,804,806)により被位置検出部材(例えば、遮光片791)が検出されるまで可動部材(例えば、柱体スクリーン710)の駆動を継続し、被位置検出部材が検出されたことに基づいて、可動部材が停止されるよう駆動機構(例えば、駆動機構815)を制御する。したがって、可動部材が駆動前にどのような位置にあっても、被位置検出部材が検出されたことに基づいて当該可動部材が停止されるので、可動前の位置にかかわらず可動部材を規定の位置に停止させることができる(例えば、投影面7123,7141,7167のいずれかを投影面原点位置に停止させることができる)。そして、可動部材が規定の位置に停止している状態で、係止機構(例えば、歯車形状部744、ストッパ機構790)によって可動部材を確実に係止させることができる。
また、異常処理手段は、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が駆動中に、位置検出手段(例えば、光センサ802,804,806)により被位置検出部材(例えば、遮光片791)が一定時間以上検出されなかったときには、異常発生時処理を行う。したがって、異常処理手段により、異常の発生に応じた適切な処理を行うことが可能となる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に向けて映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)をさらに備え、
前記可動部材(例えば、柱体スクリーン710)は、
投影面(例えば、投影面7123,7141,7167)を有するとともに、前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御によって前記可動部材が停止されると、前記投影面が前記所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に停止されるよう構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止されると、投影面が所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に停止されるので、投影面が所定の投影領域に停止された状態で可動部材を確実に係止させることができ、位置ずれなどを防止することが可能となる。
上記第3の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第13−4の遊技機を提供する。
[第13−4の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)と、
前記可動部材を駆動させることが可能な駆動機構(例えば、駆動機構815)と、
前記可動部材の位置を検出可能な位置検出手段(例えば、光センサ802,804,806)と、
前記可動部材の駆動にともなって作動し、前記位置検出手段によって検出される被位置検出部材(例えば、遮光片791)と、
前記可動部材を駆動するための駆動態様が異なる複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶する駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記可動部材を駆動させる、前記複数の駆動データのうちいずれかに決定する駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)と、
前記駆動態様決定手段により決定された駆動データと前記位置検出手段による検出結果とに基づいて前記駆動機構の制御を実行可能な駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
駆動が停止された前記可動部材を係止させることが可能な係止機構(歯車形状部744、ストッパ機構790)と、
前記複数の駆動データに対応する、前記係止機構の係止状態を解除して前記駆動機構を駆動可能にするための複数の係止解除データ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20)を記憶する係止解除データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記複数の駆動データのうちいずれかの駆動データに基づいて前記駆動機構が制御されると、当該駆動データに対応する係止解除データに基づいて前記係止機構の制御を実行可能な係止制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
を備え、
前記駆動制御手段は、
前記駆動データに基づいて特定の位置検出手段によって前記被位置検出部材が検出されたことに基づいて、前記可動部材が特定の停止位置で停止されるよう前記駆動機構を制御する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)は、駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01)に基づいて停止させるべき特定の停止パターン(例えば、投影面原点位置に投影面7123が停止するパターン)とは別の停止パターン(例えば、投影面原点位置に投影面7141が停止するパターン)に対応する位置検出手段によって被位置検出部材が検出されたとしても、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)の駆動が継続するよう駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御を継続し、特定の停止パターンに対応する位置検出手段によって被位置検出部材が検出されたことに基づいて、当該可動部材が特定の停止パターンで停止されるよう駆動機構を制御する。したがって、可動部材を特定の停止パターンで確実に停止させることができる。そして、可動部材が特定の停止パターンで停止している状態で、係止機構(例えば、歯車形状部744、ストッパ機構790)によって可動部材を確実に係止させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記複数の係止解除データ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20)は、
前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御によって前記可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止されたのち、当該可動部材を係止させるデータである
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、可動部材が特定の停止パターン(例えば、投影面原点位置に投影面7123が停止するパターン)で停止している状態で、係止機構(例えば、歯車形状部744、ストッパ機構790)によって確実に係止させることができる。
(3)上記(1)または(2)に記載の遊技機において、
所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に向けて映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)をさらに備え、
前記可動部材(例えば、柱体スクリーン710)は、
複数の投影面(例えば、投影面7123,7141,7167)を有するとともに、前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御によって前記可動部材が停止されると、前記複数の投影面のうちのいずれかが前記所定の投影領域に停止されるよう構成され、
前記複数の係止解除データ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20)は、
前記所定の投影領域に停止された投影面が前記複数の投影面のうちのいずれであったとしても、当該投影面が前記所定の投影領域に停止されたのちに前記可動部材を係止させるデータである
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が複数の投影面(例えば、投影面7123、投影面7141、投影面7167)を有する場合に、所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に停止された投影面がいずれの投影面であったとしても、投影面が所定の投影領域に停止している状態で、係止機構(例えば、歯車形状部744、ストッパ機構790)によって可動部材を確実に係止させることができ、位置ずれなどを防止することが可能となる。
上記構成の本発明の第13の遊技機によれば、可動役物を適正な位置に停止させることを可能ならしめた遊技機を提供することができる。
[第14の遊技機]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に設けられた複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、各リールに対応して設けられたステッピングモータと、制御部とを備えた、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。スタートスイッチは、メダルやコインなどの遊技媒体が遊技機に投入された後、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」ともいう)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、各リールに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」ともいう)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。ステッピングモータは、その駆動力を対応するリールに伝達する。また、制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転動作及び停止動作を行う。
この種の遊技機では、開始操作が検出されると、プログラム上で乱数を用いた抽選処理(以下、「内部抽選処理」という)が行われ、その抽選の結果(以下、「内部当選役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。そして、全てのリールの回転が停止され、入賞の成立に係る図柄の組合せ(表示役)が表示されると、その図柄の組合せに対応する特典が遊技者に付与される。
また、パチスロと呼ばれる遊技機には、例えば内部抽選処理の結果が特別の結果であることを遊技者に期待させる演出の一つとして、ロック演出が行われるものがある(例えば、特開2010−005025号公報参照)。このロック演出では、スタートスイッチやストップスイッチなどの各種操作を無効化する無効化期間が設定される。このような無効化期間が終了したのちは、通常の遊技状態またはより有利度の高い遊技状態に制御される。
(第4の課題)
ところで、内部抽選処理の結果が特別の結果であることを遊技者に期待させる演出の一つとして上記のロック演出が行われる遊技機においては、ロック演出が終了したのちの遊技状態を当該ロック演出中に察知できてしまうと、興趣が低下するおそれがある。
本発明は、上記第4の課題を解決するためになされたものであり、ロック演出が終了したのちの遊技状態をロック演出中に察知し難くし、興趣の低下を抑制することを目的とする。
上記第4の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第14の遊技機を提供する。
[第14の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
有利度が異なる複数の遊技状態のうちいずれかの遊技状態において遊技を実行可能であるとともに、遊技者の操作によって遊技を進行可能な遊技機であって、
周方向に図柄が付された複数の図柄列を有する変動表示装置(例えば、リール3L,3C,3R)と、
前記複数の図柄列のそれぞれに対応して設けられる複数の停止操作手段(例えば、ストップボタン17L,17C,17R)と、
演出画像を所定の表示領域に表示すること(例えば、映像光を投射して投影面に投影すること)が可能な表示手段(例えば、プロジェクタ213、プロジェクタ基板)と、
遊技の実行にかかわる制御を実行可能な第1制御手段(例えば、主制御回路90)と、
前記第1制御手段から情報を受信し、当該受信した情報に基づいて演出にかかわる制御を実行可能な第2制御手段(例えば、副制御回路150)と、
を備え、
前記第1制御手段は、
前記複数の図柄列の変動を制御する変動制御手段(例えば、メインCPU101)と、
前記停止操作手段が停止操作されたことに基づいて、当該停止操作された停止操作手段に対応する図柄列を停止させる制御を実行可能な停止制御手段(例えば、メインCPU101)と、
遊技者の操作を無効化する無効化期間(例えば、ロック演出)を発生させることが可能な操作無効化手段(例えば、メインCPU101)と、
前記遊技状態の情報、前記無効化期間の開始情報及び当該無効化期間の終了情報を送信可能な情報送信手段(例えば、第1シリアル通信回路114)と、
を有し、
前記第2制御手段は、
前記遊技状態の情報、前記無効化期間の開始情報及び前記無効化期間の終了情報を受信可能な情報受信手段(例えば、副制御回路150)と、
少なくとも前記遊技状態の情報から遊技状態が変更されると判断される場合には、前記所定の表示領域に表示される演出画像の焦点データ(例えば、フォーカスA〜C設定するためのデータ)として、変更後の遊技状態に応じた焦点データを前記表示手段に出力可能な焦点データ出力手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
を有し、
前記焦点データ出力手段は、
遊技状態が変更されると判断される場合でも、前記無効化期間中の場合には、変更後の遊技状態に応じた焦点データの出力を行わず、当該無効化期間が終了したことに基づいて、変更後の遊技状態に応じた焦点データを前記表示手段に出力する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、焦点データ出力手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)は、遊技状態が変更されると判断される場合でも、無効化期間中(例えば、ロック演出中)の場合には、変更後の遊技状態に応じた焦点データの出力を行わず、当該無効化期間が終了したことに基づいて、変更後の遊技状態に応じた焦点データを表示手段(例えば、プロジェクタ213、プロジェクタ基板)に出力する。したがって、無効化期間中は、相対的に有利度の高い遊技状態に移行するか否かの察知を困難ならしめることができる。とくに、無効化期間は相対的に有利度の高い遊技状態に制御される可能性が高いときに発生することが多いため、無効化期間中に、無効化期間が終了したのちの遊技状態を察知できてしまうと、興趣が低下するおそれがある。この点、本発明によれば、無効化期間が終了するまでは、当該無効化期間終了後の遊技状態を察知することが困難であるから、興趣の低下を抑制することができる。
なお、変更後の遊技状態に応じた焦点データが表示手段(例えば、プロジェクタ213、プロジェクタ基板)に出力されるまでは、変更前の遊技状態に応じた焦点データの出力が継続されていても良いし、ピントが合わない焦点データを表示手段に出力するようにしても良い。
また、情報送信手段(例えば、第1シリアル通信回路114)は、遊技状態の情報、無効化期間の開始情報及び当該無効化期間の終了情報を、それぞれ単独で送信してもよいし、二以上の情報をともに送信してもよい。例えば、無効化期間の開始情報と無効化期間の終了情報とがそれぞれ別個に送信される場合であれば、焦点データ出力手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)は、無効化期間の開始情報を受信したのち、当該無効化期間の終了情報を受信したことに基づいて焦点データを表示手段(例えば、プロジェクタ213、プロジェクタ基板)に出力することができる。また、無効化期間の開始情報と無効化期間の終了情報とがともに(同時に)送信される場合(例えば、無効化期間の開始情報の送信時に、無効化期間の実行期間情報がともに送信される場合)であれば、焦点データ出力手段は、無効化期間の開始情報を受信したのち、当該無効化期間の実行期間が経過したことに基づいて焦点データを表示手段に出力することができる。
また、表示手段としては、例えば、映像光を投射することで投影面に映像を投影することが可能な投影手段の他、液晶表示器、ドット表示器、セグメント表示器などであっても良い。例えば、液晶表示器、ドット表示器、セグメント表示器などの表示手段の場合、無効化期間が終了するまでは画像をぼかして表示し、無効化期間が終了したことに基づいて鮮明な画像を表示することが想定できる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)をさらに備え、
前記表示手段は、
所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に向けて映像光を投射することが可能な投影手段(例えば、プロジェクタ213)であり、
前記可動部材は、
前記遊技状態に対応する複数の投影面(例えば、投影面7123,7141,7167)を有し、当該複数の投影面のうちのいずれかが前記所定の投影領域に停止されるよう駆動可能であり、
前記第2制御手段(例えば、副制御回路150)は、
前記複数の投影面のうち、前記遊技状態に対応する投影面が前記所定の投影領域に停止されるよう前記可動部材を駆動させる駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)をさらに有し、
前記焦点データ出力手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)は、
遊技状態に対応する投影面が前記所定の投影領域に停止されるときに、当該所定の投影領域に停止される投影面に対応する焦点データを前記投影手段に出力する
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、遊技状態に対応する複数の投影面(例えば、投影面7123,7141,7167)のうちのいずれかの投影面が所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に停止されるときに、当該所定の投影領域に停止される投影面に対応する焦点データが出力される。すなわち、複数の投影面のうちいずれかの投影面が所定の投影領域に停止されてから焦点データが出力されるので、所定の投影領域に投影面が停止される前に遊技状態が察知されてしまうことを防止することができる。
(3)上記(2)に記載の遊技機において、
前記複数の投影面(例えば、投影面7123,7141,7167)のうちの一の投影面及び他の投影面は、
前記投影手段(例えば、プロジェクタ213)から前記一の投影面(例えば、投影面7123)までの投射距離と、前記投影手段から前記他の投影面(例えば、投影面7141)までの投射距離とが異なるように構成されている
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、投影手段(例えば、プロジェクタ213)から一の投影面(例えば、投影面7123)までの投射距離と、投影手段から前記他の投影面(例えば、投影面7141)までの投射距離とが異なっているため、見映えを異ならせてバリエーションのある映像を投影させることができる。ところが、投影手段から一の投影面までの投射距離と、投影手段から前記他の投影面までの投射距離とが異なっていると、映像がぼやけて不鮮明となり、興趣が低下するおそれがある。この点、上記(3)の遊技機では、投影手段(例えば、プロジェクタ213)からの距離が投影面毎に異なっていたとしても、投影面毎に映像光の焦点が調節されるので、興趣の低下を抑制することができる。
上記構成の本発明の第14の遊技機によれば、ロック演出が終了したのちの遊技状態をロック演出中に察知し難くし、興趣の低下を抑制することが可能となる。
[第15の遊技機]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に設けられた複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、各リールに対応して設けられたステッピングモータと、制御部とを備えた、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。スタートスイッチは、メダルやコインなどの遊技媒体が遊技機に投入された後、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」ともいう)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、各リールに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」ともいう)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。ステッピングモータは、その駆動力を対応するリールに伝達する。また、制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転動作及び停止動作を行う。
この種の遊技機では、開始操作が検出されると、プログラム上で乱数を用いた抽選処理(以下、「内部抽選処理」という)が行われ、その抽選の結果(以下、「内部当選役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。そして、全てのリールの回転が停止され、入賞の成立に係る図柄の組合せ(表示役)が表示されると、その図柄の組合せに対応する特典が遊技者に付与される。このように、入賞の成立に係る図柄の組合せが表示されると特典が遊技者に付与されることから、内部抽選処理の結果に期待を持たせる演出として、可動役物に躍動感のある動作を行わせることができる遊技機前が提案されている(例えば、特開2014−042693号公報参照)。
(第5の課題)
しかしながら、例えば特許文献1のように、可動役物を動作させるようにした遊技機では、可動役物の位置ずれが生じないよう適正な位置に、スムーズに停止させることが要求される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、可動役物を適正な位置に、スムーズに停止させることを可能ならしめた遊技機を提供することを目的とする。
上記第5の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第15−1の遊技機を提供する。
[第15−1の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)と、
前記可動部材を駆動させることが可能な駆動機構(例えば、駆動機構815)と、
前記可動部材を駆動するための駆動態様が異なる複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶する駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記可動部材を駆動させる、前記複数の駆動データのうちいずれかに決定する駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)と、
前記駆動態様決定手段により決定された駆動データに基づいて前記駆動機構の制御を実行可能な駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
所定条件の成立に基づいて、前記駆動機構の駆動を停止させる停止要求を発生させる停止要求発生手段と、
前記複数の駆動データのうち特定の駆動データ(モータシーケンステーブルMT15)に基づく前記駆動機構の制御の実行中に前記停止要求が発生し、駆動データ変更条件が成立した場合(例えば、ループカウンタがNo1、No3、No4のいずれかである場合)に、前記特定の駆動データを、前記停止要求が発生したタイミングに基づいて、前記複数の駆動データのうち他の駆動データに変更するデータ変更手段(例えば、スクリーン動作キャンセル処理を実行するサブCPU151)と、
を備えることを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT19)のうち特定の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT15)に基づく駆動機構の制御の実行中であったとしても、駆動機構(例えば、駆動機構815)の駆動を停止させる停止要求が発生し、駆動データ変更条件が成立した場合(例えば、ループカウンタがNo1、No3、No4のいずれかである場合)には、停止要求が発生したタイミングに基づいて、特定の駆動データが他のデータに変更される。これにより、可動部材を、位置ズレなどを発生させることなく確実に停止させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に向けて映像光を投射することが可能な投影手段(プロジェクタ)と、
有利度が異なる他の遊技状態に変更可能な遊技状態変更手段(例えば、メインCPU101)と、
をさらに備え、
前記可動部材(例えば、柱体スクリーン710)は、
前記所定の投影領域に停止可能な投影面として、複数の投影面を有し、
前記駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)は、
前記複数の投影面(例えば、投影面7123,7141,7167)のうち停止させる投影面を含めて前記複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶するとともに、前記データ変更手段(例えば、スクリーン動作キャンセル処理を実行するサブCPU151)により駆動データが変更されるときの専用駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT20)をも記憶しており、
前記駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)は、
前記遊技状態変更手段により遊技状態が変更されるときには、変更後の遊技状態に応じた投影面を前記所定の投影領域に停止する旨が記憶された駆動データに決定し、
前記データ変更手段は、
前記停止要求が発生したタイミングに基づいて、前記特定の駆動データ(モータシーケンステーブルMT15)を、前記複数の駆動データのうちの前記専用駆動データに変更することを可能とする
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)は、複数の投影面(例えば、投影面7123,7141,7167)のうち所定の投影領域(例えば、投影面原点位置)に停止させる投影面を含めて複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT19)を記憶するとともに、データ変更手段(例えば、スクリーン動作キャンセル処理を実行するサブCPU151)により駆動データが変更されるときの専用駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT20)をも記憶している。また、データ変更手段は、停止要求が発生したタイミングに基づいて、特定の駆動データを、複数の駆動データのうちの専用駆動データに変更する。これにより、当該特定の駆動データで対応できないときにだけ専用駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT20)に変更するといったことが可能となる。
上記第5の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第15−2の遊技機を提供する。
[第15−2の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)と、
前記可動部材を駆動させることが可能な駆動機構(例えば、駆動機構815)と、
前記可動部材を駆動するための駆動態様が異なる複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶する駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記可動部材を駆動させる、前記複数の駆動データのうちいずれかに決定する駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)と、
前記駆動態様決定手段により決定された駆動データに基づいて前記駆動機構の制御を実行可能な駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
所定条件の成立に基づいて、前記駆動機構の駆動を停止させる停止要求を発生させる停止要求発生手段(例えば、演出内容決定処理を実行するサブCPU151)と、
を備え、
前記駆動データ記憶手段は、
前記可動部材を所定の態様で駆動させる動作演出を行ったのち、当該可動部材を駆動させて、複数の停止パターン(例えば、投影面原点位置に、投影面7123が停止するパターン、投影面7141が停止するパターン、投影面7167が停止するパターン)のうちいずれか一の停止パターンで停止させる第1の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT15)と、
前記可動部材を駆動させて、前記複数の停止パターンのうち特定の停止パターン(例えば、投影面原点位置に、投影面7123が停止するパターン)で停止させる第2の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01)と、を記憶し、
前記第1の駆動データに基づく前記駆動機構の制御の実行中であって前記動作演出の終了前に前記停止要求が発生したとき、当該第1の駆動データから前記第2の駆動データに変更して前記駆動機構の制御を実行するデータ変更手段(例えば、スクリーン動作キャンセル処理を実行するサブCPU151)を、さらに備える
ことを特徴とする。
上記(1)に係る遊技機によれば、第1の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT15)に基づく駆動機構の制御の実行中であって動作演出(例えば、モータシーケンステーブルMT15のステップ番号1〜ステップ番号51)の終了前に停止要求が発生したとき、第1の駆動データから第2の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01)に変更して駆動機構(例えば、駆動機構815)を駆動させる制御を実行する。したがって、上記の動作演出の実行中に停止要求が発生したときには、当該動作演出を中途で終了して特定の停止パターン(例えば、投影面原点位置に、投影面7123が停止するパターン)で可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止するので、時間の短縮を図りつつ特定の停止パターンで可動部材を停止させることが可能となる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)は、
前記可動部材を加速させる加速データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号1〜ステップ番号6)と、
前記可動部材が加速されたのちに定常駆動させる定常データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号7)と、
前記可動部材が定常駆動されたのちに減速させる減速データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号8〜ステップ番号12)と、
前記可動部材が減速されたのちに当該可動部材を一定時間にわたって停止させる保持データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号13)と、
により構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)を加速させた後に、可動部材を定常駆動させ、その後、可動部材を減速させ、さらにその後、一定時間にわたって停止させる制御を行うことができる。したがって、可動部材を定常駆動させる期間と、可動部材を停止させる期間とを確保することができ、駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく可動部材の制御を確実に実行することが可能となる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記可動部材の複数の位置を検出可能な位置検出手段(例えば、光センサ802,804,806)と、
前記可動部材の駆動にともなって作動し、前記位置検出手段によって検出される被位置検出部材(例えば、遮光片791)と、
をさらに備え、
前記駆動制御手段は、
前記位置検出手段により前記被位置検出部材が検出されたか否かの判断を、前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構の制御の実行中に行い、前記位置検出手段によっていずれかの位置で前記被位置検出部材が検出されたことに基づいて、当該位置検出手段の検出した位置に対応する停止パターンで前記可動部材が停止するよう前記駆動機構の制御を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)は、位置検出手段(例えば、光センサ802,光センサ804,光センサ806)により被位置検出部材(例えば、遮光片791)が検出されたか否かの判断を、駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御の実行中に行い、位置検出手段によっていずれかの位置で被位置検出部材が検出されたことに基づいて、当該位置検出手段の検出した位置に対応する停止パターンで可動部材が停止するよう駆動機構の制御が実行される。したがって、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が駆動前にどのような位置にあっても、被位置検出部材が検出されたことに基づいて当該可動部材が停止されるので、可動前の位置にかかわらず可動部材をいずれかの停止パターンで停止させることができる(例えば、投影面7123,7141,7167のいずれかを投影面原点位置に停止させることができる)。
上記第5の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第15−3の遊技機を提供する。
[第15−3の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)と、
前記可動部材を駆動させることが可能な駆動機構(例えば、駆動機構815)と、
前記可動部材を駆動するための駆動態様が異なる複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶する駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記可動部材を駆動させる、前記複数の駆動データのうちいずれかに決定する駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)と、
前記可動部材の複数の位置を検出可能な位置検出手段(例えば、光センサ802,804,806)と、
前記可動部材の駆動にともなって作動し、前記位置検出手段によって検出される被位置検出部材(例えば、遮光片791)と、
前記駆動態様決定手段により決定された駆動データに基づいて前記駆動機構を駆動させ、前記被位置検出部材が前記位置検出手段のうちいずれかの位置が検出されてから所定時間内に前記可動部材を停止させることで、前記位置検出手段が検出したいずれかの位置に対応する停止パターンで前記可動部材が停止するように前記駆動機構の制御を実行可能な駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
所定条件の成立に基づいて、前記駆動機構の駆動を停止させる停止要求を発生させる停止要求発生手段(例えば、演出内容決定処理を実行するサブCPU151)と、
前記複数の駆動データのうち第1の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT15)に基づく前記駆動機構の制御の実行中に前記停止要求が発生したとき、前記第1の駆動データを、前記停止要求が発生したタイミングに応じて他の駆動データに変更して前記駆動機構の制御を実行するデータ変更手段(例えば、スクリーン動作キャンセル処理を実行するサブCPU151)と、
を備え、
前記駆動データ記憶手段は、
前記可動部材を所定の態様で駆動させる動作演出を行ったのち、当該可動部材の駆動を開始してから所定時間経過後に、前記位置検出手段によっていずれかの位置で前記被位置検出部材が検出されると当該位置検出手段の検出した位置に対応する停止パターンで当該可動部材を停止させるための第1の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT15)と、
前記可動部材の駆動を開始してから一定時間が経過したときに、前記位置検出手段によって特定の位置で前記被位置検出部材が検出されると当該特定の位置に対応する特定の停止パターンで当該可動部材を停止させるための第2の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01)と、
前記可動部材の駆動を開始してから前記一定時間よりも長い時間が経過したときに、前記位置検出手段によって前記特定の位置で前記被位置検出部材が検出されると前記特定の停止パターンで当該可動部材を停止させるための第3の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT20)と、
を記憶しており、
前記データ変更手段は、
前記動作演出の終了前に前記停止要求が発生したとき、前記第1の駆動データから前記第2の駆動データに変更して前記駆動機構の制御を実行する通常データ変更手段(例えば、キャンセルチェックテーブルNo1,No4の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151)と、
前記動作演出の終了後且ついずれの前記停止パターンでも前記可動部材を停止させることができない特定の時間内に前記停止要求が発生したとき、前記第1の駆動データから前記第3の駆動データに変更して前記駆動機構の制御を実行する遅延データ変更手段(例えば、キャンセルチェックテーブルNo3の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151)と、
を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、第1の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT15)に基づく駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御の実行中に停止要求が発生すると、第1の駆動データを、停止要求が発生したタイミングに応じて他の駆動データに変更して駆動機構の制御を実行するデータ変更手段(例えば、スクリーン動作キャンセル処理を実行するサブCPU151)を備える。このデータ変更手段は、所定の態様で駆動させる動作演出(例えば、モータシーケンステーブルMT15のステップ1〜ステップ51)の終了前に停止要求が発生したとき、第1の駆動データから第2の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01)に変更して駆動機構の制御を実行する通常データ変更手段(例えば、キャンセルチェックテーブルNo1,No4の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151)を有する。したがって、停止要求に基づいて、可動部材を所定の態様で駆動させる動作演出の途中で、第1の駆動データに基づく駆動機構の制御を終了し、第2の駆動データに基づく駆動機構の制御に変更することができる。
また、データ変更手段(例えば、スクリーン動作キャンセル処理を実行するサブCPU151)は、いずれの停止パターンでも可動部材を停止させることができない特定の時間内に上記停止要求が発生したとき、第1の駆動データから第3の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT20)に変更して駆動機の制御を実行する遅延データ変更手段(例えば、キャンセルチェックテーブルNo3の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151)を有する。これによれば、仮に第1の駆動データに基づく駆動機構の制御を続行した場合に被位置検出部材(遮光片791)がいずれかの位置検出手段によって検出されるはずであったとしても、当該位置検出手段の検出範囲を超える位置まで被位置検出部材が作動することとなる。そしてその後、第3の駆動データに基づく駆動機構の制御が行われる。このため、仮に第1の駆動データに基づく駆動機構の制御を続行した場合に被位置検出部材(遮光片791)がいずれかの位置検出手段によって検出される可能性があった場合であっても、例えば位置ズレ(停止すべき位置からずれた位置で停止すること)の発生を抑えつつ、被位置検出部材を検出した位置検出手段に対応する停止パターンで確実に可動部材を停止させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記複数の駆動データは、
前記可動部材を加速させる加速データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号1〜ステップ番号6)と、
前記可動部材が加速されたのちに定常駆動させる定常データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号7)と、
前記可動部材が定常駆動されたのちに減速させる減速データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号8〜ステップ番号12)と、
前記可動部材が減速されたのちに当該可動部材を一定時間にわたって停止させる保持データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号13)と、
により構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)を加速させた後に、可動部材を定常駆動させ、その後、可動部材を減速させ、さらにその後、一定時間にわたって停止させる制御を行うことができる。したがって、可動部材を定常駆動させる期間と、可動部材を停止させる期間とを確保することができ、駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく可動部材の制御を確実に実行することが可能となる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記駆動制御手段は、
前記位置検出手段(例えば、光センサ802,804,806)により前記被位置検出部材(例えば、遮光片791)が検出されたか否かの判断を、前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構の制御の実行中に行い、前記位置検出手段によっていずれかの位置で前記被位置検出部材が検出されたことに基づいて、当該位置検出手段の検出した位置に対応する停止パターン(例えば、投影面原点位置に、投影面7123が停止するパターン、投影面7141が停止するパターン、投影面7167が停止するパターン)で前記可動部材が停止するよう前記駆動機構の制御を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)は、位置検出手段(例えば、光センサ802,光センサ804,光センサ806)により被位置検出部材(例えば、遮光片791)が検出されたか否かの判断を、駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく駆動機構(例えば、駆動機構815)の実行中に行い、位置検出手段によっていずれかの位置で被位置検出部材が検出されたことに基づいて、当該位置検出手段の検出した位置に対応する停止パターンで可動部材が停止するよう駆動機構の制御が実行される。したがって、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が駆動前にどのような位置にあっても、被位置検出部材が検出されたことに基づいて当該可動部材が停止されるので、可動前の位置にかかわらず可動部材をいずれかの停止パターンで停止させることができる(例えば、投影面7123,7141,7167のいずれかを投影面原点位置に停止させることができる)。
上記第5の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第15−4の遊技機を提供する。
[第15−4の遊技機]
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)と、
前記可動部材を駆動させることが可能な駆動機構(例えば、駆動機構815)と、
前記可動部材を駆動するための駆動態様が異なる複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶する駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記可動部材を駆動させる、前記複数の駆動データのうちいずれかに決定する駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)と、
前記駆動態様決定手段により決定された駆動データに基づいて前記駆動機構の制御を実行可能な駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
所定条件の成立に基づいて、前記駆動機構の駆動を停止させる停止要求を発生させる停止要求発生手段(例えば、演出内容決定処理を実行するサブCPU151)と、
前記複数の駆動データのうち特定の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT15)に基づく前記駆動機構の制御の実行中に前記停止要求が発生し、駆動データ変更条件が成立した場合(例えば、ループカウンタがNo1、No3、No4のいずれかである場合)に、当該特定の駆動データを、前記停止要求が発生したタイミングに基づいて、前記複数の駆動データのうち他の駆動データに変更するデータ変更手段(例えば、キャンセルチェックテーブルNo1,No3,No4の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151)と、
前記特定の駆動データに基づく前記駆動機構の制御の実行中に前記停止要求が発生したとしても、前記駆動データ変更条件が成立していない場合には、当該特定の駆動データを維持して前記駆動機構の制御を継続するデータ維持手段(例えば、キャンセルチェックテーブルNo2の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151)を有する
ことを特徴とする。
上記(1)の発明によれば、特定の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT15)に基づく駆動機構の制御の実行中に停止要求が発生し、駆動データ変更条件が成立した場合(例えば、ループカウンタがNo1、No3、No4のいずれかである場合)に、当該特定の駆動データを、停止要求が発生したタイミングに基づいて他のデータに変更するデータ変更手段(例えば、キャンセルチェックテーブルNo1,No3,No4の場合にステップS67およびステップS69の処理を実行するサブCPU151)を有する。ただし、特定の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT15)に基づく駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御の実行中に停止要求が発生したとしても、駆動データ変更条件が成立していない場合には、特定の駆動データを維持して駆動機構の制御が継続される。このように、停止要求が発生したとしても、駆動データ変更条件が成立しているか否かによって、特定の駆動データに基づく制御を継続するか、特定の駆動データを他の駆動データに変更するかが決定されるので、より適切に、可動部材を停止させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記複数の駆動データは、
前記可動部材を加速させる加速データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号1〜ステップ番号6)と、
前記可動部材が加速されたのちに定常駆動させる定常データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号7)と、
前記可動部材が定常駆動されたのちに減速させる減速データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号8〜ステップ番号12)と、
前記可動部材が減速されたのちに当該可動部材を一定時間にわたって停止させる保持データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01のステップ番号13)と、
により構成されている
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)を加速させた後に、可動部材を定常駆動させ、その後、可動部材を減速させ、さらにその後、一定時間にわたって停止させる制御を行うことができる。したがって、可動部材を定常駆動させる期間と、可動部材を停止させる期間とを確保することができ、駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく可動部材の制御を確実に実行することが可能となる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記可動部材の複数の位置を検出可能な位置検出手段(例えば、光センサ802,804,806)と、
前記可動部材の駆動にともなって作動し、前記位置検出手段によって検出される被位置検出部材(例えば、遮光片791)と、
をさらに備え、
前記駆動制御手段は、
前記位置検出手段により前記被位置検出部材が検出されたか否かの判断を、前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構の制御の実行中に行い、前記位置検出手段によっていずれかの位置で前記被位置検出部材が検出されたことに基づいて、当該位置検出手段の検出した位置に対応する停止パターンで前記可動部材が停止するよう前記駆動機構の制御を実行可能に構成される
ことを特徴とする。
上記(3)の遊技機によれば、駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)は、位置検出手段(例えば、光センサ802,光センサ804,光センサ806)により被位置検出部材(例えば、遮光片791)が検出されたか否かの判断を、駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御の実行中に行い、位置検出手段によっていずれかの位置で被位置検出部材が検出されたことに基づいて、当該位置検出手段の検出した位置に対応する停止パターンで可動部材が停止するよう駆動機構の制御が実行される。したがって、可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が駆動前にどのような位置にあっても、被位置検出部材が検出されたことに基づいて当該可動部材が停止されるので、可動前の位置にかかわらず可動部材をいずれかの停止パターンで停止させることができる(例えば、投影面7123,7141,7167のいずれかを投影面原点位置に停止させることができる)。
上記構成の本発明の第15の遊技機によれば、可動役物を適正な位置に、スムーズに停止させることを可能ならしめた遊技機を提供することできる。