JP6901924B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に設けられた複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、各リールに対応して設けられたステッピングモータと、制御部とを備えた、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。スタートスイッチは、メダルやコインなどの遊技媒体が遊技機に投入された後、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」ともいう)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、各リールに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」ともいう)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。ステッピングモータは、その駆動力を対応するリールに伝達する。また、制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転動作及び停止動作を行う。
この種の遊技機では、開始操作が検出されると、プログラム上で乱数を用いた抽選処理(以下、「内部抽選処理」という)が行われ、その抽選の結果(以下、「内部当選役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う。そして、全てのリールの回転が停止され、入賞の成立に係る図柄の組合せ(表示役)が表示されると、その図柄の組合せに対応する特典が遊技者に付与される。このように、入賞の成立に係る図柄の組合せが表示されると特典が遊技者に付与されることから、内部抽選処理の結果に期待を持たせる演出として、可動役物に躍動感のある動作を行わせることができる遊技機前が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−042693号公報
しかしながら、例えば特許文献1に記載された遊技機のように、可動役物を動作させるようにした遊技機では、可動役物の位置ずれが生じないよう適正な位置に停止させることが要求される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、可動役物を適正な位置に停止させることを可能ならしめた遊技機を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る遊技機は、
所定の態様で駆動可能な可動部材(例えば、柱体スクリーン710)と、
前記可動部材を駆動させることが可能な駆動機構(例えば、駆動機構815)と、
前記可動部材を駆動するための駆動態様が異なる複数の駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)を記憶する駆動データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
前記可動部材を駆動させる、前記複数の駆動データのうちいずれかに決定する駆動態様決定手段(例えば、スクリーン役物シーケンス処理を実行するサブCPU151)と、
前記駆動態様決定手段により決定された駆動データに基づいて前記駆動機構の制御を実行可能な駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)と、
駆動が停止された前記可動部材を係止させることが可能な係止機構(歯車形状部744、ストッパ機構790)と、
前記複数の駆動データに対応する、前記係止機構の係止状態を解除して前記駆動機構を駆動可能にするための複数の係止解除データ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20)を記憶する係止解除データ記憶手段(例えば、ロムカートリッジ基板86)と、
を備え、
前記可動部材は、
複数の停止態様を有し、駆動が停止されると、前記複数の停止態様のうちのいずれかの態様で停止されるように構成され、
前記係止機構は、
前記可動部材とともに駆動可能であって前記可動部材の停止態様に対応する複数の溝部(例えば、溝7444)を有する溝形成部材(例えば、歯車形状部744)と、
前記複数の溝部のうちいずれかの溝部に対して作動したときに当該溝部に係合可能な係合部材(例えば、ストッパピン7944)と、
を有し、前記可動部材が前記複数の停止態様のうちのいずれであったとしても、前記駆動制御手段による制御によって前記可動部材が停止された状態で、前記複数の溝部のうちいずれかの溝部と前記係合部材とが対向する位置関係となるように構成されている
ことを特徴とする。
上記(1)の遊技機によれば、駆動制御手段(例えば、スクリーン役物制御タスクを実行するサブCPU151)による制御によって可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止された状態で、溝部(例えば、溝7444)と係合部材(例えば、ストッパピン7944)とが対向する位置関係となる。したがって、駆動制御手段による制御によって可動部材が停止された状態で、溝部と係合部材とを確実に係合させることができ、ひいては、可動部材を確実に係止させることができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記複数の係止解除データ(例えば、ソレノイドシーケンステーブルST01〜ST20)は、
前記駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく前記駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御によって前記可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止されたのち、当該可動部材を係止させるデータである
ことを特徴とする。
上記(2)の遊技機によれば、駆動データ(例えば、モータシーケンステーブルMT01〜MT20)に基づく駆動機構(例えば、駆動機構815)の制御によって可動部材(例えば、柱体スクリーン710)が停止されたのち、当該駆動部材が係止されるので、可動部材を確実に係止させることができる。
本発明によれば、可動役物を適正な位置に停止させることを可能ならしめた遊技機を提供することができる。
本発明の一実施形態における遊技機の機能フローを説明するための図である。 本発明の一実施形態における遊技機の外観構造を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における遊技機の内部構造を示す図である。 本発明の一実施形態における遊技機の内部構造を示す図である。 本発明の一実施形態の遊技機における表示装置の斜視図である。 本発明の一実施形態の遊技機における投影ブロックの分解斜視図である。 本発明の一実施形態の遊技機における投影ブロックの縦断面図である。 本発明の一実施形態の遊技機における被投影ブロックの分解斜視図である。 本発明の一実施形態の遊技機における被投影部材移動機構の分解斜視図である。 本発明の一実施形態の遊技機において台形部材を映像光の投影対象としたときの被投影ブロックの縦断面図である。 本発明の一実施形態の遊技機において擬似リール部材を映像光の投影対象としたときの被投影ブロックの状態を示す図である。 本発明の一実施形態の遊技機において擬似リール部材を映像光の投影対象としたときの被投影ブロックの縦断面図である。 本発明の一実施形態の遊技機において平面スクリーン部材を映像光の投影対象としたときの被投影ブロックの状態を示す図である。 本発明の一実施形態の遊技機において平面スクリーン部材を映像光の投影対象としたときの被投影ブロックの縦断面図である。 本発明の一実施形態の遊技機が備える回路の全体構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態における主制御回路の内部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態におけるマイクロプロセッサの内部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態における副制御回路の内部構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る表示装置の外観斜視図である。 被投影ブロックの斜視図である。 図20に示される被投影ブロックの分解斜視図である。 図20に示される被投影ブロックの分解斜視図である。 図20に示される被投影ブロックの分解斜視図である。 可動スクリーンユニットの外観斜視図である。 可動スクリーンユニットを、柱体スクリーンと、右ベースと、左ベースと、回転ギア機構とに分解した分解斜視図である。 柱体スクリーンの分解斜視図である。 柱体スクリーンの分解斜視図である。 雌リブに雄リブが挟持されている態様を視認できる方向から見た柱体スクリーンの斜視図である。 柱体スクリーンを右側方から見た側面図である。 第1のスクリーン部材と第2のスクリーン部材とを分解した分解斜視図である。 図29に示されるA−A線断面斜視図である。 第1のスクリーン部材と第3のスクリーン部材とを分解した分解斜視図である。 右側スクリーン駆動ベース及び駆動機構の分解斜視図である。 可動スクリーンユニットを右側方から見た斜視図である。 被投影ブロックを、回転軸を含むように水平方向に切ったときに上方から見た断面図である。 被投影ブロックの右側面を正面側から見た斜視図である。 ストッパ機構よって可動スクリーンユニットの回転が阻止されていない状態を示す図である。 ストッパ機構よって可動スクリーンユニットの回転が阻止されている状態を示す図である。 図38に示されるA部の拡大図である。 可動スクリーンユニットを右側方から見た斜視図であって、光センサユニットを視認できるように示した図である。 被投影ブロックの正面図及び右側面図を左右に並べた図である。 被投影ブロックの正面図及び右側面図を左右に並べた図である。 被投影ブロックの正面図及び右側面図を左右に並べた図であり、第2のスクリーン部材の投影面が正面を向いたときの図である。 (A)第2のスクリーン部材の投影面に投影された映像例を示す図、(B)第3のスクリーン部材の投影面に投影された映像例を示す図である。 第2の実施形態のフロントパネルの正面図である。 フロントパネルを右側上方から見た斜視図である。 フロント演出ユニットの正面図である。 フロント演出ユニットの分解斜視図である。 図45のBーB線断面図である。 右側光演出ユニットの分解斜視図である。 右側光演出ユニットの分解斜視図である。 右側光演出ユニットの正面図である。 導光板、導光板カバー及びLED基板の分解斜視図である。 LED基板、導光板カバー及び導光板の分解斜視図である。 図52のC−C線断面図である。 LED基板と右側導光板サブユニットとが組み付けられた状態を示す斜視図である。 図55の矢視990方向から見た、右側光演出ユニットの斜視図である。 左側光演出ユニットの正面図である。 図58のD−D線断面図である。 導光板、導光板カバー及びLED基板の分解斜視図である。 右側導光板サブユニット及び右側レンズサブユニットのいずれも発光演出が行われていないときの右側光演出ユニットの態様を示す図である。 右側導光板サブユニットについては発光演出が行われ、右側レンズサブユニットについては発光演出が行われていないときの右側光演出ユニットの態様を示す図である。 右側導光板サブユニットについては発光演出が行われず、右側レンズサブユニットについては発光演出が行われているときの右側光演出ユニットの態様を示す図である。 主基板通信タスクの手順を示すフローチャートである。 コマンドフォーマットの内容を示す図である。 コマンド解析処理の手順を示すフローチャートである。 演出内容決定処理の手順を示すフローチャートである。 スクリーン役物制御タスクの手順を示すフローチャートである。 モータシーケンステーブル(MT01〜MT06)を示す図である。 モータシーケンステーブル(MT15)を示す図である。 モータシーケンステーブル(MT20)を示す図である。 ソレノイドシーケンステーブル(ST01〜ST20)を示す図である。 スクリーン役物シーケンス処理の手順を示すフローチャートである。 スクリーン動作キャンセル処理の手順を示すフローチャートである。 モータシーケンステーブル(MT01)に係る制御信号のオン、オフのタイミングと、ソレノイドシーケンステーブル(ST01)に係る制御信号のオン、オフのタイミングとの関係を示すタイミングチャートである。 キャンセルチェックテーブルを示す図である。 フォーカス変更処理の手順を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
以下、本発明の一実施形態に係る遊技機としてパチスロを例に挙げ、図面を参照しつつ、その構成及び動作について説明する。なお、本実施形態では、ボーナス作動機能及びART機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値という)が抽出される。
内部抽選手段は、抽出された乱数値に基づいて抽選を行い、内部当選役を決定する。この内部抽選手段は、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。内部当選役の決定により、後述の有効ライン(入賞判定ライン)に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「はずれ」に係るものとが設けられる。
また、スタートレバーが操作されると、後述の複数のリール3L,3C,3R(例えば、図2参照)の回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタン17L,17C,17R(例えば、図2参照)が押されると、リール停止制御手段は、内部当選役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述の例えば図16に示される主制御回路90(メインCPU101)が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。すなわち、メインCPU101は、複数のリール3L,3C,3Rの変動を制御する変動制御手段を構成するとともに、ストップボタン17L,17C,17Rが操作されたことに基づいて当該操作されたストップボタン17L,17C,17Rに対応するリール3L,3C,3Rを停止させる制御を実行可能な停止制御手段を構成する。このように、パチスロは、遊技者の操作によって遊技が進行する遊技機である。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」という。そして、本実施形態では、規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数(最大滑り駒数)を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当選役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4駒分)の規定時間内に、その図柄の組合せが有効ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、規定時間を利用して、内部当選役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが有効ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
このようにして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段もまた、後述の主制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。そして、表示された図柄の組合せが、入賞判定手段により入賞に係るものであると判定されると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技(単位遊技)として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の遊技動作の流れの中で、表示装置などによる映像の表示、各種ランプによる光の出力、スピーカによる音の出力、或いは、これらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
具体的には、スタートレバーが操作されると、上述した内部当選役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値が抽出される。演出用の乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当選役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出を抽選により決定する。この演出内容決定手段は、後述の副制御回路が備える各種処理手段(処理機能)の一つである。
次いで、演出内容決定手段により演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、例えば、内部当選役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当選役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本発明の一実施形態に係るパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、図2に示すように、外装体2(遊技機本体)を備える。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aの開口を開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有する。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段、表示列)が横一列に並べて設けられている。以下、各リール3L,3C,3R(メインリール)を、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rともいう。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有する。そして、シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向(リールの回転方向)に沿って所定の間隔をあけて描かれている。上述したとおり、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われ、複数のリール3L,3C,3Rに描かれた図柄が変動表示される。すなわち、周方向に図柄が付された複数の図柄列としてのリール3L,3C,3Rは、変動表示装置を構成する。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、腰部パネル12と、台座部13とを備える。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられる。ヒンジは、パチスロ1の前方側(遊技者側)から見て、ドア本体9の左側の側端部に設けられる。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に設けられている。このフロントパネル10は、開口10aを有する枠状部材で構成される。フロントパネル10の開口10aは、表示装置カバー30によって塞がれ、表示装置カバー30は、キャビネット2aの内部に配置された後述の表示装置11と対向して配置される。
表示装置カバー30は、黒色の半透明な合成樹脂により形成される。それゆえ、遊技者は、後述の表示装置11により表示された映像(画像)を、表示装置カバー30を介して視認することができる。また、本実施形態では、表示装置カバー30を黒色の半透明な合成樹脂で形成することにより、キャビネット2a内への外光の入り込みを抑制して、表示装置11により表示された映像(画像)を鮮明に視認できるようにしている。
フロントパネル10には、ランプ群21が設けられている。ランプ群21は、例えば、遊技者側から見て、フロントパネル10の上部に設けられたランプ21a、21bを含む。ランプ群21を構成する各ランプは、LED(Light Emitting Diode)等で構成され(後述の図15中のLED群85参照)、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
腰部パネル12は、ドア本体9の略中央部に設けられる。腰部パネル12は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源(後述のLED群85に含まれるLED)とを有する。
台座部13は、フロントパネル10と腰部パネル12との間に設けられる。台座部13には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、スタートレバー16、3つのストップボタン17L,17C,17R、精算ボタン(不図示)等)とが設けられる。
図柄表示領域4は、正面から見て、3つのリール3L,3C,3Rに重畳する領域で、且つ、3つのリール3L,3C,3Rより遊技者側の位置に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rを視認可能にするサイズを有する。この図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを視認することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられた3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リールの周面に設けられた複数の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄がその枠内に表示されるように構成されている。すなわち、3つのリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、リール表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)が表示される(リール表示窓4の枠内には、3行×3列の態様で図柄が表示される)。そして、本実施形態では、リール表示窓4の枠内において、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶ擬似的なライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行う有効ラインとして定義する。
リール表示窓4は、台座部13に設けられた枠部材31の開口により形成される。また、リール表示窓4を画成する枠部材31の下方には、略水平面の台座領域が設けられる。そして、遊技者側から見て、台座領域の右側にはメダル投入口14が設けられ、左側にはMAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bが設けられる。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、予め設定された所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えたメダルの枚数分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能(遊技媒体貯留手段))。
MAXベットボタン15a及び1ベットボタン15bは、キャビネット2aの内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、MAXベットボタン15aの内部には、メダル投入が可能な時に点灯するベットボタンLED(不図示)が設けられている。また、精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
なお、遊技者がMAXベットボタン15aを押下操作すると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。一方、1ベットボタン15bが1回、押下操作される度に1枚のメダルが投入される。1ベットボタン15bが3回操作されると、単位遊技のベット枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。以下では、MAXベットボタン15aの操作、1ベットボタン15bの操作及びメダル投入口14にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)をいずれも「投入操作」という。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。すなわち、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、対応するリールの回転を停止するために設けられるストップボタン17L,17C,17Rは、複数の停止操作手段を構成する。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rともいう。
また、リール表示窓4の下方の略水平面の台座領域の略中央には、情報表示器6が設けられる。なお、情報表示器6は、透明の窓カバー(不図示)によって覆われている。
情報表示器6には、特典として遊技者に対して払い出されるメダルの枚数(以下、「払出枚数」という)の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグメントLED(以下、「7セグLED」という)や、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、「クレジット枚数」という)などの情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDが設けられる。なお、本実施形態では、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDは、エラー発生及びエラー種別の情報を遊技者に対してデジタル表示(報知)するための2桁の7セグLEDとしても用いられる。それゆえ、エラー発生時には、メダルの払出枚数表示用の2桁の7セグLEDの表示態様は、払出枚数の表示態様からエラー種別の情報の表示態様に切り替わる。
さらに、情報表示器6には、内部当選役として決定された役に応じた図柄組合せを有効ラインに沿って表示するために必要な停止操作の情報を報知する指示モニタ(不図示)が設けられている。指示モニタ(指示表示器)は、例えば、2桁の7セグメントLEDにより構成される。そして、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で、2桁の7セグLEDが点灯、点滅又は消灯することにより、遊技者に対して必要な停止操作の情報を報知する。
なお、ここでいう、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様とは、例えば、押し順「1st(第1停止操作を左リール3Lに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「1」を表示し、押し順「2nd(第1停止操作を中リール3Cに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「2」を表示し、押し順「3rd(第1停止操作を右リール3Rに対して行うこと)」を報知する場合には指示モニタに数値「3」を表示するなどの態様のことである。
情報表示器6は、後述の図15に示すように、ドア中継端子板68及び遊技動作表示基板81を介して主制御基板71に電気的に接続され、情報表示器6の表示動作は、主制御基板71内の後述の主制御回路90により制御される。また、上述した各種7セグLEDの制御方式は、ダイナミック点灯制御である。
なお、本実施形態のパチスロ1では、主制御基板71により制御される指示モニタに加えて、副制御基板72により制御される他の手段を用いて停止操作の情報を報知する構成を設ける。具体的には、後述のプロジェクタ213を含む投影ブロック201及び各種被投影部材を含む被投影ブロック202(図3及び後述の図5〜図8参照)により構成される後述の表示装置11により停止操作の情報を報知する。
このような構成を適用した場合、指示モニタにおける報知の態様と、副制御基板72により制御されるその他の手段における報知の態様とは、互いに異なる態様であってもよい。すなわち、指示モニタでは、報知する停止操作の情報と一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない(例えば、指示モニタにおいて数値「1」が表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もあり、直接的な報知とは言えない)。一方、後述の表示装置11等のその他の手段によるサブ側(副制御基板側)での報知では、停止操作の情報を直接的に報知してもよい。例えば、押し順「1st」を報知する場合、指示モニタでは報知する押し順と一義的に対応する数値「1」を表示するが、その他の手段(例えば、表示装置11等)では、左リール3Lに対して第1停止操作を行わせるための指示情報を直接的に報知してもよい。
このような構成のパチスロ1では、副制御基板72の制御だけでなく、主制御基板71の制御によっても、内部当選役に応じた必要な停止操作の情報を報知することができる。また、このような停止操作の情報の報知の有無は、遊技状態に応じて制御されるようにしてもよい。例えば、ナビが発生しない一般遊技状態(例えば非ART遊技状態等)では停止操作の情報を報知せずに、ナビが発生する報知遊技状態(例えばART遊技状態等)において停止操作の情報を報知するようにしてもよい。
また、遊技者側から見て、リール表示窓4の左方には、サブ表示装置18が設けられる。サブ表示装置18は、図2に示すように、ドア本体9の前面部のうち、台座部13の略水平面の台座領域から略垂直に立設するように設けられる。サブ表示装置18は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイで構成され、各種情報を表示する。
また、サブ表示装置18の表示面上には、タッチセンサ19が設けられている(後述の図15参照)。タッチセンサ19は、静電容量方式などの所定の動作原理に従い動作し、遊技者の操作を受け付けると、タッチ入力情報として当該操作に応じた信号を出力する。そして、本実施形態のパチスロ1は、タッチセンサ19を介して受け付けた遊技者の操作(タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報)に応じて、サブ表示装置18の表示を切り替え可能にする機能を有する。なお、サブ表示装置18は、タッチセンサ19から出力されるタッチ入力情報に基づいて後述の副制御基板72(後述の図15参照)により制御される。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、2つのスピーカ用孔20L,20R等が設けられる。メダル払出口24は、後述のメダル払出装置51の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、2つのスピーカ用孔20L,20Rからは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音声が出力される。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3及び図4を参照しつつ説明する。図3は、キャビネット2aの内部構造を示す図であり、図4は、フロントドア2bの裏面側の内部構造を示す図である。
キャビネット2aは、図3に示すように、上面板27aと、底面板27bと、左右の側面板27c,27dと、背面板27eとを有する。そして、キャビネット2a内の上部には、表示装置11が配設される。
表示装置11は、後述のプロジェクタ213を含む投影ブロック201と、後述のプロジェクタ213から出射された映像光が投影される後述の複数種の被投影部材を含む被投影ブロック202とを有する。また、被投影ブロック202内には、遊技状態に応じて、被投影部材を切り換えるための機能(後述の被投影部材移動機構305)も設けられる。
表示装置11では、後述する仮想空間上での画像合成処理により生成された画像データ(後述のPJ対応画像データ)に対応する映像光が所定の被投影部材に投影され、映像表示演出等が行われる。具体的には、表示装置11では、投影対象となる被投影部材(オブジェクト)の形状や、後述のプロジェクタ213と被投影部材との位置関係(投影距離や角度など)に基づいて映像光を生成し、その映像光が、後述のプロジェクタ213から被投影部材の表面に投影される。このような演出機能を設けることにより、高度で且つ迫力のある演出を行うことができる。なお、表示装置11の具体的な構成及び動作については、後で図面を参照しつつ詳述する。
キャビネット2a内の下部には、メダル払出装置51(以下、ホッパー装置という)と、メダル補助収納庫52と、電源装置53とが配設される。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板27bの中央部に取り付けられる。このホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は、精算ボタンが押下されてメダルの精算が実行されるときに、メダルを払い出す。そして、ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口24(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。このメダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置される。また、メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板27bに対して着脱可能に取り付けられている。
電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53b(電源供給手段)とを有している(後述の図15参照)。この電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板27cに取り付けられている。電源装置53は、サブ電源装置(不図示)から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
また、キャビネット2a内の電源装置53の上方には、副制御基板72(後述の図15参照)を収容する副制御基板ケース57が配設される。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72には、後述の副制御回路150(後述の図18参照)が搭載されている。この副制御回路150は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御基板72は、本発明に係る制御部の一具体例を示すものである。副制御回路150の具体的な構成については後述する。
キャビネット2a内の副制御基板ケース57の上方には、副中継基板61が配設される。この副中継基板61は、副制御基板72と後述の主制御基板71とを接続する配線が実装された中継基板である。また、副中継基板61は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板や各種装置部(ユニット)などとを接続する配線が実装された中継基板である。
また、図3には示さないが、キャビネット2a内には、キャビネット側中継基板44(後述の図15参照)が配設される。このキャビネット側中継基板44は、主制御基板71(後述の図15参照)と、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75(後述の図15参照)及びメダル払出カウントスイッチ(不図示)のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。
フロントドア2bの裏面側の中央部には、図4に示すように、ミドルドア41が、配設され、リール表示窓4(図2参照)を裏側から開閉可能に取り付けられている。また、図4には示さないが、ミドルドア41のリール表示窓4側には、3つのリール3L,3C,3Rが取り付けられ、ミドルドア41のリール表示窓4側とは反対側には、主制御基板71(後述の図15参照)が収納された主制御基板ケース55が取り付けられている。なお、3つのリール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ(不図示)が接続されている。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述する主制御回路90(後述の図16参照)を有する。主制御回路90(主制御手段)は、内部当選役の決定、各リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。また、本実施形態では、例えば、報知遊技(ART等)の決定の有無の抽選処理、ナビ情報の指示モニタへの表示処理、各種試験信号の送信処理などの制御も主制御回路90により行われる。なお、主制御回路90の具体的な構成は後述する。
フロントドア2bの裏面側において、ミドルドア41の下方には、スピーカ65L,65Rが配設される。スピーカ65L,65Rは、それぞれスピーカ用孔20L,20R(図2参照)と対向する位置に配置されている。
また、スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67とが配設される。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口14に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(遊技媒体検出手段:不図示)が設けられている。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左
斜め下に配置される。このドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ1の外部に出力する。
また、図4には示さないが、フロントドア2bを裏面において、ミドルドア41により開閉された領域であり且つリール表示窓4の下方には、ドア中継端子板68が配設される(後述の図15参照)。このドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71と、各種のボタンやスイッチ、副中継基板61、セレクタ66、遊技動作表示基板81、試験機用第1インターフェースボード401及び試験機用第2インターフェースボード402のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、MAXベットボタン15a、1ベットボタン15b、ドア開閉監視スイッチ67、後述のBETスイッチ77、スタートスイッチ79等が挙げられる。
<表示装置の構成>
次に、表示装置11の構成について、図5を参照して説明する。図5は、表示装置11の外観斜視図である。
表示装置11は、図5に示すように、投影ブロック201と、投影ブロック201の下方に配置された被投影ブロック202とを備える。この表示装置11は、投影ブロック201に設置された後述のプロジェクタ213によって映像光を生成し、該映像光を被投影ブロック202に設けられた被投影部材(後述の台形部材302等)の投影面に投射する。
なお、この明細書において、「プロジェクタ213から投射された(又は投射される)映像」、「投影された映像」、「投射される画像」及び「投影される画像」といった表現を用いることもあるが、これらは全て、プロジェクタ213から投射された映像光により、投影面に投影される(又はされた)映像であることを意味する。
[投影ブロック]
次に、投影ブロック201の構成について、図6及び図7を参照して説明する。図6は、投影ブロック201の分解斜視図である。図7は、投影ブロック201の縦断面図である。なお、後述のプロジェクタ213を含む投影ブロック201は、本発明に係る投影部の一具体例を示すものである。
投影ブロック201は、図6に示すように、ベース部材211と、反射部材212と、プロジェクタ213とを有する。ベース部材211は、下面が開口された中空の略箱状部材で構成され、上板部221と、前板部222と、後板部223と、左側板部224と、右側板部225とを有する。
上板部221の裏面(被投影ブロック202側の面)には、プロジェクタ213が取り付けられている。また、前板部222には、反射部材取付け部227が設けられ、この反射部材取付け部227は、前板部222よりも前方(遊技者側)に突出した突状部材で構成される。
反射部材取付け部227の前部片234は、板状部材で構成され、前部片234の表面(反射部材取付け部227の突面)の面方向が斜め上方となり且つ裏面の面方向が斜め下方となるように傾斜している。そして、前部片234の裏面(プロジェクタ213及び被投影ブロック202側の面)には、反射部材212が取り付けられている。
反射部材212は、図7に示すように、前部片234と略同じサイズ(大きさ)を有し且つ表面が長方形である板状部材で構成されたミラーホルダ236と、ミラーホルダ236に固定された反射ミラー237とを有する。なお、ミラーホルダ236は、前部片234の裏面にねじ等の固定部材を用いて固定されている。
反射ミラー237は、ミラーホルダ236のプロジェクタ213及び被投影ブロック202側の面に固定されている。この反射ミラー237は、反射面の面方向が斜め下方となるように傾斜し、プロジェクタ213から出射された映像光を、被投影ブロック202の被投影部材(後述の台形部材302等)に向けて反射する。
プロジェクタ213は、図7に示すように、プロジェクタ本体241と、取付ブラケット242とを有する。取付ブラケット242は、表面が略長方形の板状部材で構成され、取付ブラケット242の裏面(被投影ブロック202側の面)にプロジェクタ本体241が取り付けられている。なお、取付ブラケット242は、ベース部材211の上板部221の裏面にねじ等の固定部材を用いて固定されている。
プロジェクタ本体241は、ケース251(図6参照)と、照明ユニット252と、液晶プリズムユニット253と、投射レンズ254と、複数のヒートシンク255と、複数のファン256とを有する。なお、図7では、1つのヒートシンク255及び1つのファン256のみを示す。
ケース251は、中空の筐体で構成される。ケース251の内部には、照明ユニット252、液晶プリズムユニット253、投射レンズ254、ヒートシンク255及びファン256が収納されている。また、ケース251の前面(反射部材212側)には、投射レンズ254によって塞がれる開口部が設けられている。
ケース251の内部において、投射レンズ254の後方(ミラーホルダ236側とは反対方向)には、液晶プリズムユニット253が配置され、液晶プリズムユニット253の後方には、照明ユニット252が配置されている。そして、照明ユニット252の周囲には、複数のヒートシンク255が配置され、複数のファン256は、複数のヒートシンク255に隣接して配置されている。
照明ユニット252は、例えば、複数の光源を有する。複数の光源は、赤色の光を出射する光源R(不図示)と、緑色の光を出射する光源G(不図示)と、青色の光を出射する光源B(不図示)とで構成される。したがって、液晶プリズムユニット253には、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の光がそれぞれ入射される。
なお、本発明はこれに限定されず、光源としては、例えば、1つの高輝度放電ランプを使用してもよい。この場合は、色分解ミラー(ダイクロイックミラー)を使用して、高輝度放電ランプから出射された光を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の光に分解する。
液晶プリズムユニット253は、例えば、3つの液晶パネルと、色合成用のクロスプリズム(ダイクロイックプリズム)とを有する。3つの液晶パネルは、赤色の光が入射する液晶パネルR(不図示)と、緑色の光が入射する液晶パネルG(不図示)と、青色の光が入射する液晶パネルB(不図示)とで構成される。クロスプリズムは、各液晶パネルによって生成された3つの映像光を1つの映像光として合成する。
投射レンズ254は、反射部材212の反射ミラー237に対向して配置されている。それゆえ、液晶プリズムユニット253から出射された映像光は、投射レンズ254を通過して反射ミラー237に入射される。複数のヒートシンク255は、照明ユニット252によって発生した熱を放熱する。また、複数のファン256は、複数のヒートシンク2
55に空気を送風して、複数のヒートシンク255を冷却する。
[被投影ブロック]
次に、被投影ブロック202の構成について、図8及び図9を参照して説明する。図8は、被投影ブロック202の分解斜視図である。図9は、被投影ブロック202に設けられた被投影部材の移動機構の分解斜視図である。
被投影ブロック202は、図8に示すように、収納ケース301と、台形部材302と、擬似リール部材303と、平面スクリーン部材304と、被投影部材移動機構305とを備える。なお、台形部材302、擬似リール部材303及び平面スクリーン部材304のそれぞれは、本発明に係る表示部の一具体例を示すものである。また、台形部材302は、本発明に係る第1の表示部の一具体例を示すものであり、擬似リール部材303及び平面スクリーン部材304のそれぞれは、本発明に係る第2の表示部の一具体例を示すものである。また、被投影部材移動機構305は、本発明に係る可動制御手段の一具体例を示すものである。
(1)収納ケース
収納ケース301は、前面及び上面が開口された中空の筐体であり、台座部311と、背面壁312と、左側壁313と、右側壁314とを有する。各壁は、表面が略長方形の板状部材で構成され、台座部311及び背面壁312は、それぞれ、収納ケース301の底部及び背面部を形成し、左側壁313及び右側壁314は、それぞれ、収納ケース301の左側面部及び右側面部を形成する。
(2)台形部材
台形部材302は、表面が台形状の床板部321と、3つの壁板部322,323,324とで構成され、収納ケース301の台座部311上にねじ等の固定部材により固定されている。
床板部321は、台座部311の載置面311aに載置されている。この際、床板部321の下辺(長辺)部が正面(遊技者側)に位置するように、床板部321が台座部311上に載置されている。なお、床板部321の台座部311の載置面311aに当接した面とは反対側の面321a(平面)は、投影面となる。床板部321の投影面321aには、プロジェクタ213から出射され、その後、反射部材212により反射された映像光が投影される。
壁板部322は、表面が略長方形状の板状部材で構成され、床板部321の上辺部に連続して形成されている。この際、壁板部322の表面と、床板部321の表面との間の角度が略垂直になるように、壁板部322が床板部321の上辺部に連続して形成される。そして、壁板部322のフロントドア2b側(遊技者側)の平面が投影面322aとなる。壁板部322の投影面322aには、床板部321の投影面321aと同様に、プロジェクタ213から出射され、その後、反射部材212により反射された映像光が投影される。
壁板部323は、板状部材で構成され、床板部321の左辺部及び壁板部322の左辺部に連続して形成されている。この際、壁板部323の表面と、床板部321の表面との間の角度が略垂直になるように、壁板部323が床板部321の左辺部及び壁板部322の左辺部に連続して形成される。そして、壁板部323の壁板部324側の平面が投影面323aとなる。なお、壁板部323の投影面323aと壁板部322の投影面322aとの間の角度は、鈍角(90度より大きい角度)となるので、投影面323aは、フロントドア2bの開口10aを介して遊技者から視認可能となる。壁板部323の投影面323aには、床板部321の投影面321aと同様に、プロジェクタ213から出射され、その後、反射部材212により反射された映像光が投影される。
壁板部324は、板状部材で構成され、床板部321の右辺部及び壁板部322の右辺部に連続して形成されている。この際、壁板部324の表面と、床板部321の表面との間の角度が略垂直になるように、壁板部324が床板部321の右辺部及び壁板部322の右辺部に連続して形成される。そして、壁板部324の壁板部323側の平面が投影面324aとなる。なお、壁板部324の投影面324aと壁板部322の投影面322aとの間の角度は、鈍角(90度より大きい角度)となるので、投影面324aは、フロントドア2bの開口10aを介して遊技者から視認可能となる。壁板部324の投影面324aには、床板部321の投影面321aと同様に、プロジェクタ213から出射され、その後、反射部材212により反射された映像光が投影される。
本実施形態では、台形部材302の投影面321a,322a,323a,324aの一部の領域に映像光が投影される。そして、投影面321a,322a,323a,324aは、映像光が投影される投影領域と、映像光が投影されない非投影領域を有する。なお、投影面321a,322a,323a,324aの投影領域には、銀色(灰色)の塗料が塗布されている。一方、投影面321a,322a,323a,324aの非投影領域には、黒色の塗料が塗布されている。
このように、投影面321a,322a,323a,324aの非投影領域に黒色の塗料を塗布することにより、非投影領域で光が反射することを抑制して、キャビネット2a内における光の乱反射を抑制することができる。また、非投影領域に黒色の塗料を塗布することにより、被投影部材の振動、回転、崩壊、形状変化、彩色変化、一部分の強調表現等が可能になる。
(3)擬似リール部材
擬似リール部材303は、図8及び図9に示すように、円弧板部331と、一対の回動腕332A,332B(回動腕332Bは、後述の図11参照)とを備える。
円弧板部331は、円弧状に延在した板体(側面の延在形状が円弧状である板体)で構成される。それゆえ、円弧板部331には、内周面331aと、外周面331bとが形成される。円弧板部331の内周面331aには、パチスロ1の機種に関連した装飾が設けられている。一方、外周面331bは、滑らかな曲面で構成され、プロジェクタ213から出射された映像光が投影される投影面となる(後述の図11参照)。また、円弧板部331の内周面331a及び外周面331bには、シルバー(又は灰色)の塗料が塗布されている。
一対の回動腕332A,332Bは、円弧板部331の円弧状の一対の側面部にそれぞれ連続して形成され、表面が略扇状の板体で構成される。一対の回動腕332A,332Bは、被投影部材移動機構305の後述する支持板351A,351Bにそれぞれ回動可能に支持されている。擬似リール部材303は、内周面331aが前方(遊技者側)に向く待機位置と、外周面331bが前方に向く露出位置との間で回動する。擬似リール部材303の動作については、後述の図11及び図12を参照して後で説明する。
(4)平面スクリーン部材
平面スクリーン部材304は、図8に示すように、表面が略長方形の板状部材で構成され、第1平面304a(図8上では下面)と、第2平面304b(図8上では上面)とを有する。平面スクリーン部材304の第1平面304aには、シルバー(又は灰色)の塗料が塗布されている。一方、第2平面304bには、白色の塗料が塗布され、第2平面304bは、プロジェクタ213から反射部材212を介して投射される映像光の投影面となる。
平面スクリーン部材304は、第1平面304aの面方向が斜め下方となる待機位置と、第2平面(投影面)304bの面方向が前方(遊技者側)となる露出位置との間を回動する。そして、平面スクリーン部材304が露出位置に配置されると、第2平面(投影面)304bに映像光が投影される。
平面スクリーン部材304は、被投影部材移動機構305の後述する一対のクランクアーム378A,378Bに支持され、この一対のクランクアーム378A,378Bの回動により、平面スクリーン部材304が回動する。なお、クランクアーム378A,378Bは、それぞれ、支持板351A,351Bに回動可能に支持されている。
(5)被投影部材移動機構
被投影部材移動機構305は、図8及び図9に示すように、支持板351A,351Bと、擬似リール部材移動機構352と、平面スクリーン部材移動機構353とを備える。
支持板351A,351Bは、ともに、表面が縦長の略長方形の板状部材に構成され、
支持板351A,351Bは互いに、左右方向(擬似リール部材303の長辺方向)に、適当な距離(台形部材302の幅より大きい間隔)をあけて対向して配置されている。また、支持板351A,351Bは、収納ケース301の台座部311の載置面311aに、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。そして、支持板351Aと支持板351Bとの間には、擬似リール部材303が配置されている。
また、支持板351A,351Bは、それぞれ、擬似リール部材303の回動腕332A,332Bを回動可能に支持している。そして、支持板351A,351Bには、平面スクリーン部材移動機構353の後述するシャフト374が貫通する貫通孔と、擬似リール部材303における回動腕332A,332Bの回動軸335が貫通する貫通孔が設けられている。
さらに、支持板351Bには、ストッパ355と、第1センサ356と、第2センサ357とが設けられている。ストッパ355は、擬似リール部材移動機構352の後述する駆動ギア362の回転範囲を制限するための部材である。第1センサ356は、平面スクリーン部材304を待機位置に移動させた場合に、平面スクリーン部材移動機構353の後述するクランクアーム378Bを検出する。第2センサ357は、平面スクリーン部材304を露出位置に移動させた場合に、平面スクリーン部材移動機構353の後述するクランクアーム378Bを検出する。
擬似リール部材移動機構352は、駆動モータ361と、駆動ギア362とを有する。駆動モータ361は、収納ケース301における右側壁314のモータ固定部314bに、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。この際、駆動モータ361の回転軸(不図示)が、駆動ギア362と噛み合うように、駆動モータ361が右側壁314に取り付けられる。
駆動ギア362は、表面が略半円状の歯車部材で構成され、支持板351Bに回転可能に支持されている。この駆動ギア362は、支持板351Bの収納ケース301の右側壁314に対向する面に配置されている。また、駆動ギア362の中心部には、擬似リール部材303の回動腕332B(後述の図11参照)の回動軸335が接続されている。
平面スクリーン部材移動機構353は、駆動モータ371と、中間ギア372,373と、シャフト374と、クランクギア375,376と、クランクアーム378A,378Bとを有する。駆動モータ371は、支持板351Bに、ねじ等の固定部材を用いて固定されている。この際、駆動モータ371の回転軸371aが、中間ギア372に噛み合うように、駆動モータ371が支持板351Bに取り付けられている。
中間ギア372は、支持板351Bと、収納ケース301の右側壁314との間に配置されている。中間ギア372の中心部には、収納ケース301の右側壁314に設けられた貫通孔314a(図8参照)を貫通して突出したシャフト374の一方の端部が接続されている。
中間ギア373は、支持板351Aと、収納ケース301の左側壁313との間に配置されている。中間ギア373の中心部には、収納ケース301の左側壁313に設けられた貫通孔313a(図8参照)を貫通して突出したシャフト374の他方の端部が接続されている。
シャフト374は、支持板351A,351Bを貫通して設けられ、支持板351A,351Bを回転可能に支持している。なお、中間ギア373は、上述のように、シャフト374を介して中間ギア372と接続されているので、中間ギア373は、中間ギア372と一緒に回転する。
クランクギア375は、支持板351Bと、収納ケース301の右側壁314との間に配置されており、右側壁314に回転可能に支持されている。この際、クランクギア375は、中間ギア372と噛み合うように配置されている。また、中間ギア372の支持板351Bに対向する面には、クランクピン375aが形成されている。
クランクギア376は、支持板351Aと、収納ケース301の左側壁313との間に配置されており、左側壁313に回転可能に支持されている。この際、クランクギア376は、中間ギア373と噛み合うように配置されている。また、中間ギア373の支持板351Aに対向する面には、クランクピン376aが形成されている。
クランクアーム378Aは、支持板351Aと、収納ケース301の左側壁313との間に配置されており、支持板351Aに回転可能に支持されている。クランクアーム378Aは、略L字状に延在した板状部材で構成されたアーム部381と、アーム部381の一方の端部に設けられた接続部382とを有する。
アーム部381には、支持板351Aに回転可能に係合する回動軸384と、直線状に延在した係合溝385とが設けられている。係合溝385は、アーム部381における収納ケース301の左側壁313と対向する面に設けられている。この係合溝385には、クランクギア376のクランクピン376aが摺動可能に係合している。
接続部382は、表面が長方形の板状部材で構成される。接続部382の一方の表面は、アーム部381に連続しており、他方の表面(平面)は、平面スクリーン部材304の第1平面304aに当接している(図8参照)。この接続部382は、平面スクリーン部材304の第1平面304aにねじ等の固定部材を用いて固定されている。
クランクアーム378Bは、支持板351Bと、収納ケース301の右側壁314との間に配置されており、支持板351Bに回転可能に支持されている。クランクアーム378Bは、略L字状に延在した板状部材で構成されたアーム部391と、アーム部391の一方の端部に設けられた接続部392とを有する。
アーム部391には、支持板351Aに回転可能に係合する回動軸(不図示)と、直線状に延在した係合溝395と、第1検出片396と、第2検出片397とが設けられている。係合溝395は、アーム部391における収納ケース301の右側壁314と対向する面に設けられている。この係合溝395には、クランクギア375のクランクピン375aが摺動可能に係合している。
第1検出片396は、接続部392と係合溝395との間の位置に設けられ、アーム部391の一方(図9上では、裏面側)の側部から外側に突出している。平面スクリーン部材移動機構353が平面スクリーン部材304を待機位置に移動させると、第1検出片396は、支持板351Bに設けられた第1センサ356により検出される。
第2検出片397は、第1検出片396の下方に設けられており、アーム部391の一方の側部から外側に突出している。平面スクリーン部材移動機構353が平面スクリーン部材304を露出位置に移動させると、第2検出片397は、支持板351Bに設けられた第2センサ357により検出される。
接続部392は、表面が長方形の板状部材で構成される。接続部392の一方の表面は、アーム部391に連続しており、他方の表面(平面)は、平面スクリーン部材304の第1平面304aに当接している(図8参照)。この接続部392は、平面スクリーン部材304の第1平面304aにねじ等の固定部材を用いて固定されている。
[台形部材の使用時状態]
次に、台形部材302を映像光の投影対象としたときの状態について、図10を参照して説明する。図10は、台形部材302が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の縦断面図である。なお、図5が、台形部材302が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の斜視図になる。
台形部材302を映像光の投影対象とした状態では、図10に示すように、擬似リール部材303及び平面スクリーン部材304がそれぞれの待機位置に配置される。
擬似リール部材303が待機位置に配置されると、擬似リール部材303は、台形部材302の後方に位置し、円弧板部331の内周面331aが前方を向いた状態となる。このとき、駆動ギア362の一方の半径部(一方の径方向側部)がストッパ355に当接する(図9参照)。そのため、被投影ブロック202を右側方(右側壁314側)から見た場合、駆動ギア362の右回り(時計回り)への回動がストッパ355によって係止されている。
また、平面スクリーン部材304が待機位置に配置されると、平面スクリーン部材304は、台形部材302の上方に位置し、第1平面304aが下方を向いた状態となる。このとき、第1センサ356は、平面スクリーン部材移動機構353のクランクアーム378Bに設けられた第1検出片396を検出する。これにより、副制御回路150は、平面スクリーン部材304が待機位置に配置されたことを検知する。
待機位置に配置された擬似リール部材303及び平面スクリーン部材304(被投影部材)は、台形部材302とフロントパネル10の開口10a(図2参照)との間に介在しない。したがって、この状態では、遊技者側から見て、台形部材302が、フロントパネル10の開口10aに露出した状態となり、映像光の投影対象となる。
投影対象となった台形部材302の投影面321a,322a,323a,324a(投影面324aは図8参照)には、投影ブロック201のプロジェクタ213から反射ミラー237を介して入射された映像光が投影される。これにより、演出に用いる映像が投影対象である台形部材302の各投影面に表示され、遊技者に視認可能となる。
本実施形態では、台形部材302の床板部321及び3つの壁板部322,323,324(壁板部324は図8参照)の投影面321a,322a,323a,324aに映像光を投影して、演出に用いる映像を表示する。これにより、コストを上昇させることなく、且つ、簡易な構成で映像に立体感や奥行きが感じられる斬新な演出を行うことができる。その結果、映像表示演出に対する遊技者の興趣を高めることができる。
本実施形態では、被投影部材として適用した台形部材302は、投影される映像光の光軸に対して異なる角度で交差する4つの投影面を有する。しかしながら、本発明はこれに限定されず、本発明に係る被投影部材として、例えば、映像光の光軸に対して異なる角度で交差する2つ又は3つの投影面を有する被投影部材を用いてもよいし、映像光の光軸に対して異なる角度で交差する5つ以上の投影面を有する被投影部材を用いてもよい。
また、本実施形態では、台形部材302を所定の位置に固定する構成例を示したが、本発明はこれに限定されない。本発明に係る台形部材として、例えば、プロジェクタから出射された映像光が投影されない待機位置と、プロジェクタから出射された映像光が投影される露出位置との間で移動可能な台形部材を用いてもよい。また、この場合、台形部材の移動態様としては、例えば、適当な軸を中心に回動する態様であってもよいし、直線移動する態様であってもよい。
[擬似リール部材の動作]
次に、擬似リール部材303の動作について、図11及び図12を参照して説明する。図11は、擬似リール部材303が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の状態を示す図である。図12は、擬似リール部材303が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の縦断面図である。
擬似リール部材303を映像光の投影対象とする場合には、擬似リール部材303を待機位置(図10に示す状態)から露出位置(図11及び図12に示す状態)へ移動させる。なお、この際、平面スクリーン部材304は、待機位置に配置された状態に維持される。
擬似リール部材303を露出位置へ移動させるには、擬似リール部材移動機構352の駆動モータ361を駆動し、図面上において被投影ブロック202を右側方(右側壁314側)から見て、駆動ギア362を左回り(反時計回り)に回転させる(図11中の太矢印参照)。
駆動ギア362には、擬似リール部材303の回動腕332Bに設けられた回動軸335が接続されているので、駆動ギア362を左回りに回転させると、擬似リール部材303が待機位置から左回りに回動する。そして、駆動ギア362の他方の半径部がストッパ355に当接すると、駆動ギア362の左回りの回転がストッパ355によって係止される。その結果、図11及び図12に示すように、擬似リール部材303は、露出位置に配置される。
擬似リール部材303が露出位置に配置されると、擬似リール部材303により台形部材302の前方が覆われた状態となる。また、この際、待機位置に配置された平面スクリーン部材304は、擬似リール部材303とフロントパネル10の開口10a(図2参照)との間に介在しない。したがって、この状態では、遊技者側から見て、擬似リール部材303が、フロントパネル10の開口10aに露出した状態となり、映像光の投影対象となる。
投影対象となった擬似リール部材303の外周面331b(以下、「投影面331b」という)には、投影ブロック201のプロジェクタ213から反射ミラー237を介して入射された映像光が投影される。これにより、演出に用いる映像が投影対象である擬似リール部材303に表示され、遊技者に視認可能となる。
なお、擬似リール部材303を露出位置から待機位置へ移動させるには、擬似リール部材移動機構352の駆動モータ361を駆動して、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、駆動ギア362を右回り(時計回り)に回転させる。
駆動ギア362が右回りに回転すると、擬似リール部材303が露出位置から右回りに回動する。そして、駆動ギア362の一方の半径部がストッパ355に当接すると(図9の状態)、駆動ギア362の右回りの回転がストッパ355によって係止される。その結果、図10に示すように、擬似リール部材303は、待機位置に配置される。
本実施形態では、擬似リール部材303の湾曲する投影面331bにリールを表す映像光を投影する。これにより、フロントパネル10(フロントドア2b)の開口10aに対向するキャビネット2a内に、リールが物理的に存在しているように見せることができる。その結果、コストを上昇させることなく、且つ、簡易な構成で映像に立体感や奥行きが感じられる斬新な演出を行うことができ、映像を表示する演出の興趣を高めることができる。
[平面スクリーン部材の動作]
次に、平面スクリーン部材304の動作について、図13及び図14を参照して説明する。図13は、平面スクリーン部材304が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の状態を示す図である。図14は、平面スクリーン部材304が映像光の投影対象となっているときの被投影ブロック202の縦断面図である。
平面スクリーン部材304を映像光の投影対象とする場合には、平面スクリーン部材304を待機位置(図10に示す状態)から露出位置(図13及び図14に示す状態)へ移動させる。なお、この際、擬似リール部材303は、待機位置に配置された状態に維持される。
平面スクリーン部材304を露出位置へ移動させるには、平面スクリーン部材移動機構353の駆動モータ371を駆動し、図面上において被投影ブロック202を右側方(右側壁314側)から見て、中間ギア372を右回り(時計回り)に回転させる(図13中の太矢印参照)。
中間ギア372には、シャフト374の一方の端部が接続されており、シャフト374の他方の端部には、中間ギア373(図9参照)が接続されている。そのため、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、中間ギア372が右回りに回転すると、中間ギア373も右回りに回転する。
中間ギア372,373が右回りに回転すると、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、クランクギア375,376(図9参照)が左回り(反時計回り)に回転する。また、クランクギア375のクランクピン375aは、クランクアーム378Bの係合溝395に係合しており、クランクギア376のクランクピン376aは、クランクアーム378Aの係合溝385に係合している。
したがって、クランクギア375,376(図9参照)が左回りに回転すると、クランクピン375a,376がそれぞれクランクアーム378A,378Bを左回り(反時計方向)に回転させるように押圧する。その結果、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、クランクアーム378A,378Bに接続された平面スクリーン部材304が待機位置から左回りに回動する。
そして、第2センサ357が、クランクアーム378Bの第2検出片397を検出すると、駆動モータ371の駆動が停止し、平面スクリーン部材304の回動が停止する。その結果、図13及び図14に示すように、平面スクリーン部材304は、露出位置に配置される。
平面スクリーン部材304が露出位置に配置されると、平面スクリーン部材304により台形部材302の前方が覆われた状態となる。また、この際、待機位置に配置された擬似リール部材303は、平面スクリーン部材304とフロントパネル10の開口10a(図2参照)との間に介在しない。したがって、この状態では、遊技者側から見て、平面スクリーン部材304が、フロントパネル10の開口10aに露出した状態となり、投影対象となる。
投影対象となった平面スクリーン部材304の投影面304bには、投影ブロック201のプロジェクタ213から反射ミラー237を介して入射された映像光が投影される。これにより、演出に用いる映像が投影対象である平面スクリーン部材304に表示され、遊技者に視認可能となる。例えば、平面スクリーン部材304の平面である投影面304bに、2次元の映像を表す映像光を投影することにより、液晶表示装置などのフラットパネルを用いた表示装置で映像を表示したときと同様の映像を遊技者に見せることができる。
なお、平面スクリーン部材304を露出位置から待機位置へ移動させるには、平面スクリーン部材移動機構353の駆動モータ371を駆動し、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、中間ギア372,373を左回り(反時計回り)に回転させる。
中間ギア372,373が左回りに回転すると、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、クランクギア375,376(図9参照)が右回りに回転する。そして、クランクギア375,376が右回りに回転すると、クランクピン375a,376がそれぞれクランクアーム378A,378Bを右回りに回転させるように押圧する。その結果、図面上において被投影ブロック202を右側方から見て、クランクアーム378A,378Bに接続された平面スクリーン部材304が露出位置から右回りに回動する。
その後、第1センサ356が、クランクアーム378Bの第1検出片396を検出すると、駆動モータ371の駆動が停止し、平面スクリーン部材304の回動が停止する。その結果、図10に示すように、平面スクリーン部材304は、待機位置に配置される。
なお、本実施形態では、上述のように、平面スクリーン部材304の投影面304bに白色の塗料が塗布されている。そして、平面スクリーン部材304の投影面304bに2次元の映像を表す映像光を投影する。白色及び銀色(灰色)は、少なくとも可視光線の反射率が約一定であり、白色は、銀色よりも光の反射率が高い。それゆえ、白色の投影面304bに投影された2次元の映像を、例えば、銀色の塗料を塗布した投影面304bに投影した2次元の映像よりも見えやすくすることができる。
一方、台形部材302の投影面321a,322a,323a,324a、及び、擬似リール部材303の投影面331bに、銀色(灰色)の塗料が塗布されている。それゆえ、台形部材302の投影面321a,322a,323a,324a、及び、擬似リール部材303の投影面331bでは、これらの投影面に白色の塗料を塗布した場合よりも、3次元の映像をより立体的に見えるようにすることができる。
<パチスロが備える制御系>
次に、パチスロ1が備える制御系について、図15を参照して説明する。図15は、パチスロ1の制御系の構成を示す回路ブロック図である。
パチスロ1は、ミドルドア41に設けられた主制御基板71と、フロントドア2bに設けられた副制御基板72とを有する。また、パチスロ1は、主制御基板71に接続された、リール中継端子板74、設定用鍵型スイッチ54(設定スイッチ)及びキャビネット側中継基板44を有する。さらに、パチスロ1は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続された外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53を有する。なお、ホッパー装置51の構成については上述したので、ここでは、その説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継することで、各リール3L,3C,3Rの回転が制御される。
設定用鍵型スイッチ54は、主制御基板ケース55に設けられる。設定用鍵型スイッチ54は、パチスロ1の設定(設定1〜設定6)を変更するとき、もしくは、パチスロ1の設定を確認するときに使用される。
キャビネット側中継基板44は、主制御基板71と、外部集中端子板47、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ75、リセットスイッチ76及び電源装置53のそれぞれとを接続する配線が実装された中継基板である。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられる。メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52に設けられ、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。リセットスイッチ76は、例えば、パチスロ1の設定を変更する際に用いられる。
電源装置53は、電源基板53bと、電源基板53bに接続された電源スイッチ53aとを有する。電源スイッチ53aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときに押下される。電源基板53bは、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されるとともに、副中継基板61を介して副制御基板72にも接続される。
また、パチスロ1は、ドア中継端子板68、並びに、該ドア中継端子板68を介して、主制御基板71に接続された、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81、副中継基板61、試験機用第1インターフェースボード401及び試験機用第2インターフェースボード402を有する。なお、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
BETスイッチ77(投入操作検出手段)は、MAXベットボタン15a又は1ベットボタン15bが遊技者により押下されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン(不図示)が遊技者により押下されたことを検出する。スタートスイッチ79(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80(停止操作検出手段)は、回転しているメインリールを停止させるための回路と、停止可能なメインリールをLEDなどにより表示するための回路とを備える。また、ストップスイッチ基板80には、ストップスイッチ(不図示)が設けられる。ストップスイッチは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押下されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、情報表示器6(7セグ表示器)及びLED82に接続される。LED82には、例えば、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、「投入枚数」という)に対応して点灯する、メダル投入枚数表示用の3つのLED(以下、「第1LED」〜「第3LED」という)や、遊技動作表示基板81から入力される信号に基づいて、メダル投入が可能であることを表示するマーク、遊技開始を表示するマーク、再遊技を行うマークなどを点灯させるLEDなどが含まれる。第1LED〜第3LED(表示手段)では、メダルが1枚投入されると、第1LEDが点灯し、メダルが2枚投入されると、第1及び第2LEDが点灯し、メダルが3枚(遊技開始可能枚数)投入されると、第1LED〜第3LEDが点灯する。なお、情報表示器6については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
試験機用第1インターフェースボード401及び試験機用第2インターフェースボード402はともに、パチスロ1の検定試験(試射試験)において、遊技に関する各種信号を試験機に出力する際に用いられる中継基板である(なお、販売用のリリース製品としてのパチスロ1にはこれらの中継基板は搭載されていないので、販売用の主制御基板71の主制御回路90には、試験機用第1インターフェースボード401及び試験機用第2インターフェースボード402に接続するために必要な各種電子部品もまた実装されていない)。例えば、遊技に係る主要な動作(例えば、内部抽選、リール停止制御等)を制御するための試験信号は、試験機用第1インターフェースボード401を介して出力され、例えば、主制御基板71で決定された押し順ナビに係る試験信号などは、試験機用第2インターフェースボード402を介して出力される。
副制御基板72は、ドア中継端子板68及び副中継基板61を介して主制御基板71に接続される。また、パチスロ1は、副中継基板61を介して副制御基板72に接続された、スピーカ群84、LED群85、24hドア開閉監視ユニット63、タッチセンサ19及び被投影部材移動機構305(表示ユニット)を有する。なお、タッチセンサ19及び被投影部材移動機構305については、上述したので、ここでは、その説明を省略する。
スピーカ群84は、スピーカ65L,65Rや図示しない各種スピーカを含んで構成される。LED群85は、フロントパネル10に設けられたランプ群21や、腰部パネル12の装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源などを含んで構成される。24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴情報を保存する。また、24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41が開放されたときに、表示装置11によりエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路150)に出力する。
また、パチスロ1は、副制御基板72に接続された、ロムカートリッジ基板86及び表示装置中継基板87を有する。なお、ロムカートリッジ基板86及び表示装置中継基板87は、副制御基板72とともに副制御基板ケース57に収納されている。
ロムカートリッジ基板86は、サブCPU151により実行される各種制御プログラムと、演出用の画像(映像)、音声(スピーカ群84)、光(LED群85)及び通信のデータを管理するための基板である。なお、ロムカートリッジ基板86は、本発明に係る不揮発性記憶部(記憶部)の一具体例を示すものである。
表示装置中継基板87は、副制御基板72と、表示装置11に含まれるプロジェクタ213、及び、サブ表示装置18との間の接続配線を中継する基板である。なお、プロジェクタ213及びサブ表示装置18については、上述したので、ここでは、それらの説明を省略する。
<主制御回路>
次に、図16を参照して、主制御基板71に実装される主制御回路90の構成について説明する。図16は、パチスロ1の主制御回路90の構成例を示すブロック図である。
主制御回路90は、マイクロプロセッサ91と、クロックパルス発生回路92と、電源管理回路93と、スイッチングレギュレータ94(電源供給手段)とを備える。
マイクロプロセッサ91は、遊技機用のセキュリティ機能付きマイクロプロセッサである。なお、本実施形態のマイクロプロセッサ91では、ソースプログラム上で規定可能な該マイクロプロセッサ91に特有の様々な命令コード(メインCPU101専用命令コード)が設けられている。本実施形態では、このメインCPU101専用命令コードを用いることにより、処理の効率化やプログラム容量の削減などを実現している。マイクロプロセッサ91の内部構成については、後述の図17を参照して詳述する。
クロックパルス発生回路92は、メインCPU作動用のクロックパルス信号を生成し、該生成したクロックパルス信号をマイクロプロセッサ91に出力する。マイクロプロセッサ91は、入力されたクロックパルス信号に基づいて、制御プログラムを実行する。
電源管理回路93は、電源基板53b(図15参照)から供給される直流12Vの電源電圧の変動を管理する。そして、電源管理回路93は、例えば、電源が投入された際(電源電圧が0Vから起動電圧値(10V)を上回った際)には、リセット信号をマイクロプロセッサ91の「XSRST」端子に出力し、電断が発生した際(電源電圧が12Vから停電電圧値(10.5V)を下回った際)には、電断検知信号をマイクロプロセッサ91の「XINT」端子に出力する。すなわち、電源管理回路93は、電源投入時に、マイクロプロセッサ91にリセット信号(起動信号)を出力する手段(起動手段)、及び、電断発生時に、マイクロプロセッサ91に電断検知信号(停電信号)を出力する手段(停電手段)も兼ねる。
スイッチングレギュレータ94は、DC/DC変換回路であり、マイクロプロセッサ91の直流駆動電圧(直流5Vの電源電圧)を生成し、該生成した直流駆動電圧をマイクロプロセッサ91の「VCC」端子に出力する。
<マイクロプロセッサ>
次に、図17を参照して、マイクロプロセッサ91の内部構成について説明する。図17は、マイクロプロセッサ91の内部構成を示すブロック図である。
マイクロプロセッサ91は、メインCPU101と、メインROM102(第1記憶手段)と、メインRAM103(第2記憶手段)と、外部バスインターフェース104と、クロック回路105と、リセットコントローラ106と、演算回路107と、乱数回路110と、パラレルポート111と、割込みコントローラ112と、タイマー回路113と、第1シリアル通信回路114と、第2シリアル通信回路115と、を有する。そして、マイクロプロセッサ91を構成するこれらの各部は信号バス116を介して互いに接続されている。
メインCPU101は、クロック回路105で生成されたクロックパルスに基づいて、各種制御プログラムを実行して、遊技動作全般に係る制御を行う。ここで、メインCPU101の制御動作の一例としてリール停止制御について説明する。
メインCPU101は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3L(メインリール)のステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU101は、各リールの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リールの所定の位置に設けられ、各メインリールの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片とを備えたリール位置検出部(不図示)により検出される。
ここで、各リール3L,3C,3L(メインリール)の回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM103に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM103に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リールに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理する。したがって、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
メインROM102には、メインCPU101により実行される各種制御プログラム、各種データテーブル、副制御回路150に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM103には、制御プログラムの実行により決定された内部当選役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
外部バスインターフェース104は、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種構成部(例えば、各リール等)が接続された外部信号バス(不図示)と、マイクロプロセッサ91とを電気的に接続するためのインターフェース回路である。クロック回路105は、例えば分周器(不図示)等を含んで構成され、クロックパルス発生回路92から入力されたCPU作動用のクロックパルス信号を、その他の構成部(例えば、タイマー回路113)で使用される周波数のクロックパルス信号に変換する。なお、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号は、リセットコントローラ106にも出力される。
リセットコントローラ106は、電源管理回路93から入力されたリセット信号に基づいて、IAT(Illegal Address Trap)やWDT(watchdog timer)のリセットを行う。演算回路107は、乗算回路及び除算回路を含んで構成される。例えば、ソースプログラム上において、乗算命令(「MUL」命令)を実行するときには、演算回路107がこの命令に基づく乗算処理を実行する。
乱数回路110は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535又は0〜255)を発生させる。また、図示しないが、乱数回路110は、2バイトのハードラッチ乱数を得るための乱数レジスタ0と、2バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ1〜3と、1バイトのソフトラッチ乱数を得るための乱数レジスタ4〜7とで構成されている。なお、メインCPU101は、乱数回路110で発生させた所定範囲の乱数の中から1つの値を、例えば内部抽選用の乱数値として抽出する。パラレルポート111は、マイクロプロセッサ91と、マイクロプロセッサ91の外部に設けられた各種回路(例えば、電源管理回路93等)との間で入出力される信号のポート(メモリーマップI/O)である。また、パラレルポート111は、乱数回路110及び割込みコントローラ112にも接続される。スタートスイッチ79はパラレルポート111のPI0〜PI4のいずれかの入力ポートに接続され、スタートスイッチ79がオン状態になったタイミング(オンエッジ)で、パラレルポート111から乱数回路110の乱数レジスタ0へラッチ信号が出力される。そして、乱数回路110では、ラッチ信号が入力されることにより乱数レジスタ0がラッチされ、2バイトのハードラッチ乱数が取得される。
割込みコントローラ112は、パラレルポート111を介して電源管理回路93から入力される電断検知信号、又は、タイマー回路113から1.1172ms周期で入力されるタイムアウト信号に基づいて、メインCPU101による割込処理の実行タイミングを制御する。電源管理回路93から電断検知信号が入力された場合、又は、タイマー回路113からタイムアウト信号が入力された場合には、割込みコントローラ112は、割込処理開始指令を示す割込要求信号をメインCPU101に出力する。メインCPU101は、タイマー回路113からのタイムアウト信号に応じて割込みコントローラ112から入力される割込要求信号に基づいて、入力ポートチェック処理、リール制御処理、通信データ送信処理、7セグLED駆動処理、タイマー更新処理等の各種割込処理を行う。
タイマー回路113(PTC)は、クロック回路105で生成されたクロックパルス信号(メインCPU作動用のクロックパルス信号を分周器(不図示)で分周された周波数のクロックパルス信号)で動作する(経過時間をカウントする)。そして、タイマー回路113は、1.1172msecの周期で割込みコントローラ112にタイムアウト信号(トリガー信号)を出力する。
第1シリアル通信回路114は、主制御基板71から副制御基板72にデータ(各種制御指令(コマンド))を送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。第2シリアル通信回路115は、主制御基板71から試験機用第2インターフェースボード402にデータを送信する際のシリアル送信動作を制御する回路である。すなわち、第1シリアル通信回路114は、副制御回路150に向けてコマンドデータを送信することが可能な情報送信手段を構成する。
<副制御回路>
[副制御回路の構成]
次に、図18を参照して、副制御基板72に実装される副制御回路150(副制御手段)の構成について説明する。図18は、パチスロ1の副制御回路150の構成例を示すブロック図である。
副制御回路150は、主制御回路90と電気的に接続されており、主制御回路90から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路150は、基本的に、サブCPU151、サブRAM152、GPU(Graphics Processing Unit)153、VRAM(Video RAM)154、ドライバ155を含んで構成される。なお、VRAM154(描画用RAM)には、後述のフレームバッファ及びスクリーンバッファが含まれる。なお、サブCPU151は、本発明に係る制御処理部の一具体例を示すものであり、GPU153は、本発明に係る画像処理部の一具体例を示すものであり、VRAM154は、揮発性記憶部の一具体例を示すものである。
サブCPU151は、ロムカートリッジ基板86に接続される。また、ドライバ155は、表示装置中継基板87に接続される。すなわち、ドライバ155は、表示装置中継基板87を介してプロジェクタ213及びサブ表示装置18に接続される。
サブCPU151は、主制御回路90から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域とによって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU151が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路90との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用の乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクを実行するための各種プログラムが含まれる。また、制御プログラムには、決定した演出内容に基づいて表示装置11による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED群85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ群84による音の出力を制御する音声制御タスク等を実行するための各種プログラムも含まれる。
データ記憶領域には、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータ(後述の画像データ及び仮想オブジェクトデータ等を含む)を記憶する記憶領域が含まれる。また、データ記憶領域には、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等も含まれる。
サブRAM152には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路90から送信されるサブフラグ(内部当選役)等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
サブCPU151、GPU153(レンダリングプロセッサ)、VRAM154及びドライバ155は、演出内容により指定されたアニメーションデータに基づいて映像を作成し、作成した映像を表示装置11(プロジェクタ213)及び/又はサブ表示装置18で表示させる。なお、表示装置11(プロジェクタ213)及びサブ表示装置18は、副制御基板72により、それぞれ個別に制御される。
また、サブCPU151は、演出内容により指定されたサウンドデータに基づいてBGMなどの音をスピーカ群84により出力させる。また、サブCPU151は、演出内容により指定されたランプデータに基づいてLED群85の点灯及び消灯を制御する。
また、上記実施形態では、被投影部材の投影面(スクリーン)に対して、その表面側からプロジェクタの光を投射して映像を表示する方式(フロントプロジェクション)を採用した例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スクリーンに対して、その裏面(背面)側からプロジェクタの光を投射して映像を表示する方式(リアプロジェクション)を採用してもよく、この場合においても最適な効果を得ることができる。また、本発明に係る遊技機では、表示装置として、プロジェクタの代わりに、例えば、液晶表示装置や、有機・無機EL等の表示装置を用いることができる。
[第2の実施形態]
次に、表示装置の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態のパチスロでは、第1の実施形態のパチスロ1が備える表示装置11(例えば、図5参照)に代えて、表示装置120(図19参照)を備えている。第2の実施形態のパチスロが備える表示装置120が、第1の実施形態のパチスロ1が備える既述の表示装置11と異なる点は、被投影ブロックの構成、及び、フロントパネル10の後方にフロント演出ユニット900(図45参照)を備える構成にした点である。すなわち、第2の実施形態のパチスロは、被投影ブロック202に代えて、被投影ブロック203(図19参照)を備えている。また、フロントパネル10に代えてフロントパネル500(図45参照)を備えている。なお、表示装置120(より詳しくは被投影ブロック203)を除く他の構成については、フロント演出ユニット900を備えたことを除いて第1の実施形態と同様である。
図19は、第2の実施形態に係る表示装置120の外観斜視図であり、表示装置120は、投影ブロック201と、投影ブロック201の下方に配置された被投影ブロック203と、を備える。この被投影ブロック203には、プロジェクタ213から投射される映像光により投影される映像が反射部材212(例えば、図6参照)に反射されて投影される。図20は、被投影ブロック203の斜視図であり、図21は、図20に示される被投影ブロック203の分解斜視図である。
図20は、プロジェクタ213から投射される映像光が、後述する第1のスクリーン部材712の投影面7123に投影される場合を示すものであるため、参考までに、プロジェクタ213から投射される映像光が、後述する第2のスクリーン部材714の投影面7141に投影される場合を図22に示すとともに、プロジェクタ213から投射される映像光が、後述する第3のスクリーン部材716の投影面7167に投影される場合を図23に示す。
なお、投影面7123,7141,7167に向けて映像光を投射することが可能なプロジェクタ213は、表示手段又は投影手段を構成する。
<被投影ブロック>
図19〜図21に示されるように、被投影ブロック203は、可動スクリーンユニット700と、一対のスクリーン駆動ベース(左側スクリーン駆動ベース702、右側スクリーン駆動ベース704)と、可動スクリーンユニット700の下方に設けられる固定ベース708と、可動スクリーンユニット700の上方背面に設けられる上側ベース706と、可動スクリーンユニット700が有する後述の柱体スクリーン710を回転させることが可能な駆動機構815と、可動スクリーンユニット700が回転するときの中心となる回転軸722(例えば、図21参照)と、可動スクリーンユニット700の回転を阻止するストッパ機構790(例えば、後述する図37参照)と、可動スクリーンユニット700の回転方向における位置を検出する位置検出手段として機能する光センサユニット800(例えば、後述する図40参照)と、を備える。なお、以下の説明では、可動スクリーンユニット700をパチスロの右側から見て時計回りに回転させる場合を「正回転」と称し、反時計回りに回転させる場合を「逆回転」と称するものとする。また、可動スクリーンユニット700を正回転させるとき、モータ812は正方向に回転(正回転)しているものとする。また、可動スクリーンユニット700を逆回転させるとき、モータ812は逆方向に回転(逆回転)しているものとする。
(1)可動スクリーンユニット
図24は、可動スクリーンユニット700の外観斜視図である。図24に示されるように、可動スクリーンユニット700は、内部が中空(例えば、後述する図25参照)の三角柱の柱体スクリーン710と、柱体スクリーン710の正面視右側の側面を塞ぐ右ベース732と、柱体スクリーン710の正面視左側の側面を塞ぐ左ベース736(後述する図25を参照)と、回転ギア機構740とを備える。
なお、この明細書において、「正面」とはパチスロの正面を意味する。したがって、「正面視」は、パチスロを正面から見たときのことを意味する。
図25は、可動スクリーンユニット700を、柱体スクリーン710と、右ベース732と、左ベース736と、回転ギア機構740とに分解した分解斜視図である。
(1−1)柱体スクリーン
図26及び図27を参照して、柱体スクリーン710の構成について説明する。図26及び図27は、いずれも、柱体スクリーン710の分解斜視図であり、図26と図27とでは、柱体スクリーン710を見る角度が異なっている。
柱体スクリーン710は、第1のスクリーン部材712と、第2のスクリーン部材714と、第3のスクリーン部材716とを備えている。第1のスクリーン部材712、第2のスクリーン部材714及び第3のスクリーン部材716は、いずれも、正面視で左右方向に長い長方形状に成形されている。
第1のスクリーン部材712は、長方形のフラットパネル7121と、フラットパネルベース7125とを備える。
フラットパネル7121は、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7123(図26及び図27において示される下側の面)を有しており、投影面7123及び当該投影面7123の裏面7124は、いずれも、平坦状となっている。
フラットパネルベース7125は、フラットパネル7121の基台となるベースであり、第1のスクリーン部材712の剛性を高める機能を有する。フラットパネルベース7125の表面側(図26及び図27に示される下方面側)には、フラットパネル7121が係合手段や粘着手段等の所定の方法によって固定される。さらに、フラットパネルベース7125には、裏面側(図26及び図27に示される上方面側)には、多数のリブからなるリブ群7126が形成されている。
第2のスクリーン部材714は、正面視の形状が長方形であるとともに、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7141を有しており、この投影面7141は、船首からの進路の眺望をイメージさせる凹状の湾曲面となっている。
第3のスクリーン部材716は、立体形状物7166と、正面視の外形が長方形の立体形状物ベース7161とを備える。立体形状物7166の表面及び立体形状物ベース7161の表面は、いずれも、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7167として機能する。本実施形態では、立体形状物7166は、見開いた本をイメージさせる凸状をなしている。この立体形状物7166の投影面7167には、プロジェクタ213からの投射によって、あたかも本に文字が書かれているかのような映像や、ページをめくるような映像を表示することができる。立体形状物ベース7161は、二つの開口部7163を有しており、この二つの開口部7163を正面視で視認できないよう立体形状物7166によって開口が塞がれる。立体形状物7166及び立体形状物ベース7161は、いずれも、表面が投影面として機能するものの、立体形状物は凸状をなしているため、その周辺(例えば、立体形状物ベース7161の表面等)には陰影領域ができる。
なお、上述のように、立体形状物7166の表面及び立体形状物ベース7161の表面を、いずれも、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7167として機能させるようにすることに限られず、立体形状物7166と立体形状物ベース7161とのうち立体形状物7166の表面のみを投影面7167として機能させ、立体形状物ベース7161の表面については投影面7167として機能させないようしても良い。
このように、各投影面7123,7141,7167を夫々異なる立体(起伏)形状とし、夫々の投影面の立体形状に対応する映像光がプロジェクタ213から投射されると、各投影面7123,7141,7167の立体形状の特徴と映像光とによって、遊技者にとって臨場感に富む演出を実現することができる。
図28は、後述する雌リブ7164に雄リブ7145が挟持されている態様を視認できる方向から見た柱体スクリーン710の斜視図である。また、図29は、柱体スクリーン710を右側方から見た側面図である。
図28及び図29に示されるように、柱体スクリーン710は、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部とが互いに接合し、第2のスクリーン部材714の長辺側の端部と第3のスクリーン部材716の長辺側の端部とが互いに接合し、第3のスクリーン部材716の長辺側の端部と第1のスクリーン部材712の長辺側の端部とが互いに接合している。このようにして、三つのスクリーン部材712,714,716によって中空の三角柱状をなしている。
第2のスクリーン部材714には、第1のスクリーン部材712と接合する側の裏面に、長辺に沿って溝7142が形成されている。そして、この溝7142に、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部をあてこむようにして、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部とが接合される。これにより、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部との接合部に生じうる両者間の隙間を埋めることができる。したがって、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部との接合部(三角柱の角部)が正面視で見える位置に可動スクリーンユニット700が位置していたとしても、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部との間に隙間ができることによって与えうる不快感を軽減することができる。
また、第2のスクリーン部材714には、第3のスクリーン部材716と接合する側の裏面に、長辺に沿って溝7143が形成されている。そして、この溝7143に、第3のスクリーン部材716の長辺側の端部をあてこむようにして、第2のスクリーン部材714の長辺側の端部と第3のスクリーン部材716の長辺側の端部とが接合される。これにより、第2のスクリーン部材714の長辺側の端部と第3のスクリーン部材716の長辺側の端部との接合部に生じうる両者間の隙間を埋めることができ、隙間ができることによって与えうる不快感を軽減することができる。
さらに、第3のスクリーン部材716には、第1のスクリーン部材712と接合する側の裏面に、長辺に沿って溝7163が形成されている。そして、この溝7163に、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部をあてこむようにして、第3のスクリーン部材716の長辺側の端部と第1のスクリーン部材712の長辺側の端部とが接合される。これにより、第3のスクリーン部材716の長辺側の端部と第1のスクリーン部材712の長辺側の端部との接合部に生じうる両者間の隙間を埋めることができ、隙間ができることによって与えうる不快感を軽減することができる。
このようにして、三角柱状の柱体スクリーン710の角部(接合部)に生じうる隙間が埋められるので、柱体スクリーン710の角部が正面を向いたときであっても、プロジェクタ213から投射される映像の連続性が途切れてしまうことを、極力抑制することができるとともに、隙間ができることによって与えうる不快感を軽減することができる。ここで、「映像の連続性が途切れてしまう」とは、1枚の画像を投影したときに、当該1枚の画像を横断するような影部やスジのように、1枚の画像を分断してしまうようなことが相当する。例えば、キャラクタの顔が投影されているときに、当該キャラクタの顔を横断するような意図しない影部やスジが生じてしまうと、投影された1枚の画像が途切れてしまい、違和感を与えて興趣が低下するおそれがある。そこで、角柱の角部に生じうる隙間が埋められるようにすることで、映像の連続性を極力保つことができ、興趣の低下を抑制することが可能となる。
第2のスクリーン部材714は、長手方向の両端部であって第3のスクリーン部材716との接合部の近傍に、裏面から突出する雄リブ7145が形成されている(例えば、図27及び図28参照)。また、第3のスクリーン部材716は、上述の雄リブ7145と対応する部位に、裏面から突出する雌リブ7164(2つのリブ)が形成されている(例えば、図27、図28、後述する図32参照)。そして、両リブ7145,7164が係合することによって、雄リブ7145が雌リブ7164によって挟持されて、第2のスクリーン部材714と第3のスクリーン部材716とが左右方向の両端部において強固に接合される。
図30は、第1のスクリーン部材712と第2のスクリーン部材714とを分解した分解斜視図であり、図31は、図29に示されるA−A線断面斜視図であり、図32は、第1のスクリーン部材712と第3のスクリーン部材716とを分解した分解斜視図である。
図30に示されるように、第2のスクリーン部材714は、長手方向の中腹部の第1のスクリーン部材712側に、裏面からフラットパネルベース7125側に向けて伸びる2本の棒状のアーム部材7144が設けられている。このアーム部材7144は、スクリーン係止部材718を介してフラットパネルベース7125に固定される。
詳述すると、スクリーン係止部材718には、アーム部材7144が挿通できる2つの挿通孔7182が形成されている。また、フラットパネルベース7125の裏面には、スクリーン係止部材718を固定するための一対のスクリーン係止用リブ7128が形成されている。そして、挿通孔7182にアーム部材7144を挿通させた上でビス717によってビス止めし、その後、一対のスクリーン係止用リブ7128とスクリーン係止部材718とをビス719によってビス止めすることによって、第1のスクリーン部材712と第2のスクリーン部材714とが左右方向の中腹部において強固に接合される。ところで、2つのスクリーン部材を接合する場合、両スクリーン部材間のクリアランスや、スクリーンの塗料のコーティングを行った際に発生する歪みを原因として、2つのスクリーン部材間(とくに中腹部)で隙間が生じるおそれがある。この点、本実施形態では、第1のスクリーン部材712と第2のスクリーン部材714とが左右方向の中腹部において強固に接合されるため、第1のスクリーン部材712及び第2のスクリーン部材714夫々の長手方向の中腹部で生じうる両者間の隙間の発生を抑制することができる。
図31,図32に示されるように、第3のスクリーン部材716を構成する立体形状物ベース7161は、長手方向の中腹部に、裏面からフラットパネルベース7125側に向けて伸びる2本の棒状のアーム部材7162が設けられている。また、また、フラットパネルベース7125の裏面には、スクリーン係止部材718を固定するための一対のスクリーン係止用リブ7129が形成されている。そして、スクリーン係止部材718の挿通孔7182にアーム部材7162を挿通させた上でビス717によってビス止めし、その後、一対のスクリーン係止用リブ7129とスクリーン係止部材718とをビス719によってビス止めすることによって、第1のスクリーン部材712と第3のスクリーン部材716とが左右方向の中腹部において強固に接合される。これにより、第1のスクリーン部材712及び第3のスクリーン部材716夫々の長手方向の中腹部で生じうる両者間の隙間の発生を抑制することができる。
なお、本実施形態の柱体スクリーン710は、中空であるが、これに限られず、中実や、中空部分と中実部分とが混在するもの(以下、「半中実」と称する)であってもよい。例えば、柱体スクリーン710の剛性を高めたいときには中実にすることが好ましく、柱体スクリーン710の軽量化を図りたいときには中空とすることが好ましい。また、中空部分と中実部分との比率を適宜変えて、柱体スクリーン710の剛性を保ちつつ極力軽量化を図るようにしても良い。さらに、本実施形態のように各投影面7123,7141,7167の立体形状が異なると、柱体スクリーン710の回転時にアンバランスとなりうる。そこで、中実部分及び中空部分の比率や場所を調整することによって、各投影面7123,7141,7167の立体形状が異なりつつもアンバランスとなることを抑制するようにしても良い。
また、本実施形態の柱体スクリーン710は、三角柱の柱体スクリーン710であるが、必ずしも三角柱に限られず、四角柱の柱体スクリーンまたはより多角柱の柱体スクリーンであっても良い。ただし、プロジェクタ213から投射される映像が表示されるスクリーンを現在のスクリーンから特定のスクリーンに変更したい場合が生じうることを考慮すると、三角柱の柱体スクリーンであることが好ましい。なぜなら、四角柱以上の多角柱である場合には、現在のスクリーンから特定のスクリーンに変更するまでの間に無関係のスクリーンを経由することが余儀なくされることがあるが、三角柱である場合には、無関係のスクリーンを経由することなく現在のスクリーンから特定のスクリーンに変更することができる。柱体スクリーンが三角柱である場合には、三つのスクリーンのうちいずれのスクリーンについても、他の二つのスクリーンと隣接しているからである。
また、本実施形態の柱体スクリーン710は、柱体の形状をなしているが、必ずしも柱体のスクリーンである必要はなく、例えば、互いに隣接する二つのスクリーンで構成される略L字状のスクリーンであってもよいし、互いに隣接する三つのスクリーンで構成される略コ字状のスクリーンであってもよい。
また、本実施形態の柱体スクリーン710は、第1のスクリーン部材712の投影面7123が平坦状、第2のスクリーン部材714の投影面7141が凹状、第3のスクリーン部材716の投影面7167(より詳しくは立体形状物7166の投影面7167。以下同じ。)が凸状となっているが、これに限られず、平坦状、凹状及び凸状のうちの複数の立体形状を組み合わせたものであっても良い。
また、本実施形態の柱体スクリーン710は、三つの投影面7123,7141,7167の全部が互いに異なる立体形状となっているが、必ずしもこれに限られず、少なくとも一の投影面の立体形状が他の投影面の立体形状と異なっていれば、視覚上の印象を変えて興趣を高めることができる。例えば、第1のスクリーン部材712の投影面7123と第2のスクリーン部材714の投影面7141とが同じような立体形状であり、第3のスクリーン部材716の投影面7167のみが異なる立体形状である場合が相当する。
また、プロジェクタ213から投射された映像が表示される領域サイズや投影面の材質は、第1のスクリーン部材712の投影面7123と、第2のスクリーン部材714の投影面7141と、第3のスクリーン部材716の投影面7167とで同じであっても良いし、異なっていても良い。
(1−2)右ベース、左ベース及び回転ギア機構
図25を参照して、右ベース732、左ベース736及び回転ギア機構740の構成について説明する。
柱体スクリーン710の右側の開口端面には台形状の右ベース732が取り付けられており、柱体スクリーン710の左側の開口端面には三角形状の左ベース736が取り付けられる。右ベース732には、柱体スクリーン710の表面側(右外方)に突出する小高い円筒部707が延設されている。この円筒部707には、回転ギア機構740が固定されている。
右ベース732は、短辺部7322と長辺部7324とを有する台形状であり、長辺部7324の近傍の裏面(左内方)には、棒状の錘部材7326が2つ設けられている。左ベース736も同様に、短辺部7362と長辺部7364とを有する台形状であり、長辺部7364の近傍(右内方)には、棒状の錘部材7366が2つ設けられている。
上記の錘部材7326,7366は、柱体スクリーン710の回転バランスを図るために設けられたものである。すなわち、本実施形態の柱体スクリーン710は、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面7123,7141,7167夫々の立体形状が異なっているため、各投影面7123,7141,7167の間で重量差が生じ、回転バランスがアンバランスとなってしまうおそれがある。このようなアンバランスは、回転軸722と、柱体スクリーン710の長手方向における重心とが大きくずれたときに生じうると考えられる。そこで、本実施形態では、上記の錘部材7326,7366を設けるとともに、第1のスクリーン部材712のフラットパネルベース7125の裏面にリブ群7126を形成したり、第3のスクリーン部材716の立体形状物ベース7161に開口部7163を設けたりすることで、柱体スクリーン710の長手方向における重心を回転軸722に近付けて両者が極力同軸となるようにし、回転バランスがアンバランスとなってしまうことを抑制している。
なお、上記錘部材7326,7366の数量や設置場所、上記リブ群7126の数量や形成場所、上記開口部7163の大きさや形成場所等は適宜調整すれば良い。
また、柱体スクリーン710は、右側面(右ベース732)には円筒部707や回転ギア機構740が存在する一方で、左側面(左ベース736)にはこれらが存在しないため、柱体スクリーン710を回転させようとした際、各スクリーン部材712,714,716にねじり応力が加わる。特に、投影面が平坦状の第1のスクリーン部材712に加わるねじり応力は顕著であると考えられる。この点、本実施形態では、上述したとおり、フラットパネル7121の基台としてフラットパネルベース7125を設けるとともに、フラットパネルベース7125の裏面にリブ群7126が形成されているため、剛性が高められている。すなわち、リブ群7126は、回転バランスがアンバランスとなってしまうことを抑制する機能と、剛性を高める機能とを兼ね備えていることとなる。
第1のスクリーン部材712の裏面(より詳しくは、フラットパネルベース7125の裏面)には、長手方向の両方の端部であって且つ第3のスクリーン部材716と接合する側の端部に、取付画定リブ7122が形成されている(例えば、図24〜図29を参照)。この取付画定リブ7122は、各ベース732,736の短辺部7322,7362と隣接させることにより、柱体スクリーン710の側面を塞ぐ三角形状をなすものである。したがって、柱体スクリーン710の正面視右側の側面を右ベース732で塞ぐ際には、取付画定リブ7122と短辺部7322とを隣接させるだけで、右ベース732の向きを容易に判断することができ、柱体スクリーン710の正面視左側の側面を左ベース736で塞ぐ際には、取付画定リブ7122と短辺部7362とを隣接させるだけで、左ベース736の向きが画定される。
なお、取付画定リブ7122は、柱体スクリーン710の側面を右ベース732及び左ベース736で塞ぐ際の作業性を向上させる機能を有するものであるから、当該機能を維持することができれば、形成されている場所や形状は限定されるものではない。例えば、このような取付画定リブ7122は、第3のスクリーン部材716の裏面に、長手方向の両方の端部であって且つ第1のスクリーン部材712と接合する側の端部に形成されていても良い。また、第1のスクリーン部材712の裏面に取付画定リブ7122の一部を形成するとともに、第3のスクリーン部材716の裏面の取付画定リブ7122の一部を形成し、第1のスクリーン部材712と第3のスクリーン部材716とを接合させたときに、右ベース732の短辺部7322や左ベース736の短辺部7362と隣接させる取付画定リブ7122が形成されるようにしても良い。また、第1のスクリーン部材712と第2のスクリーン部材714との接合部に取付画定リブ7122が形成されるようにしても良いし、第2のスクリーン部材714と第3のスクリーン部材716との接合部に取付画定リブ7122が形成されるようにしても良い。さらには、右ベース732や左ベース736の形状は台形状である必要はなく、取付画定リブ7122のような位置決め部材に隣接させることで、右ベースや左ベースの向きを画定できれば、右ベース、左ベース及び位置決め部材の形状は特定の形状に限られず、数も1つに限られず2つであっても良い。
回転ギア機構740は、大径ギア742と当該大径ギア742よりも小径の歯車形状部744とが一体構成されており、柱体スクリーン710の回転軸722と同軸となるように、円筒部707に固定されている。
大径ギア742は、5度ピッチで歯が全周にわたって形成されており、歯車形状部744は、10度ピッチで径方向外側に突出する突起部7442が全周にわたって形成されている。すなわち、大径ギア7の742の歯は全周にわたって略等間隔で72個形成されており、歯車形状部744の突起部7442は全周にわたって略等間隔で36個形成されている。ただし、大径ギア742の歯のピッチ及び歯車形状部744に形成された突起部7442のピッチは、これに限られず、適宜変更可能である。上記の歯車形状部744が有する機能については後述する。
(2)スクリーン駆動ベース、固定ベース及び上側ベース
図21を参照しつつ、スクリーン駆動ベース、固定ベース及び上側ベースについて説明する。
スクリーン駆動ベース(左側スクリーン駆動ベース702及び右側スクリーン駆動ベース704)は、回転軸722を左右両側で支持しているとともに、可動スクリーンユニット700、固定ベース708及び上側ベース706を左右両側で支持している。詳述すると、固定ベース708及び上側ベース706夫々の左右の両端は、左側スクリーン駆動ベース702と右側スクリーン駆動ベース704とで固定され、これら複数のベースの組み付け体の内部空間に、可動スクリーンユニット700が収納されている。
固定ベース708は、可動スクリーンユニット700の下方に位置し、可動スクリーンユニット700側の面7084が、可動スクリーンユニット700の回転を妨げないよう湾曲状に形成されている。固定ベース708の正面側の端部には、正面視で左右方向に長い長方形状の下部スクリーン7082が設けられている。この下部スクリーン7082は、各スクリーン部材712,714,716の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかとともに、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面として機能する。すなわち、各スクリーン部材712,714,716の投影面7123,7141,7167のうちのいずれかと下部スクリーン7082とで、一つの投影面(投影面)を形成する。ただし、下部スクリーン7082は、可動スクリーンユニット700(柱体スクリーン710)のように可動(回転)することがなく、プロジェクタ213から映像光が投射される固定スクリーンとして機能する。
なお、下部スクリーン7082の面上には複数の起伏があり、前後方向に湾曲する湾曲面となっている。これにより、下部スクリーン7082に投影された映像にも立体感を醸し出すことができる。ただし、本件発明は、下部スクリーン7082が平坦状であるものを排除する趣旨ではない。
上側ベース706は、長手方向(左右方向)を横切る断面が略L型の長尺状をなしており、可動スクリーンユニット700側の面7084が、可動スクリーンユニット700の回転を妨げないよう湾曲状に形成されている。
(3)駆動機構
図33及び図34を参照しつつ、駆動機構815の構成について説明する。図33は、右側スクリーン駆動ベース704及び駆動機構815の分解斜視図である。図34は、可動スクリーンユニット700を右側方から見た斜視図である。ただし、図34において、後述のモータベース816、モータ812及びストッパ機構790の図示を省略している。
駆動機構815は、右側スクリーン駆動ベース704に設けられており、可動スクリーンユニット700(例えば、図21参照)を、回転軸722(例えば、図21参照)を回転中心として正回転又は逆回転させて、プロジェクタ213から投射された映像光が表示(投影)される投影面を切り替えることができる。なお、本実施形態では、可動スクリーンユニット700を右側方から見たときの時計周りの回転を正回転(正面視で柱体スクリーン710が下から上に移動する方向への回転)とし、反時計周りの回転を逆回転(正面視で柱体スクリーン710が上から下に移動する方向への回転)として定義する。
駆動機構815は、可動スクリーンユニット700(例えば、図21参照)を回転させる駆動源としてのモータ812と、減速機構818と、中間ギア820とを主として備えている。
モータ812は、駆動軸814を有するステッピングモータであり、モータベース816及び後述する機構カバー810を介して右側スクリーン駆動ベース704に取り付けられる。また、減速機構818や中間ギア820といったギア群は、機構カバー810によって覆われている。
減速機構818は、減速ギア8182及び従動ギア8184を有しており、ベアリング819を介して右側スクリーン駆動ベース704に回転自在に支持されている。また、中間ギア820は、ベアリング821を介して右側スクリーン駆動ベース704に回転自在に支持されている。
機構カバー810には、モータ812が取り付けられたモータベース816が組み付けられる。モータの回転軸(駆動軸814)は、機構カバー810を貫通して従動ギア8184と噛合して減速ギア8182を回転させる。減速ギア8182は中間ギア820に噛合し、中間ギア820は右ベース732(例えば、図25参照)の回転ギア機構740の大径ギア742に噛合している。右側スクリーン駆動ベース704には、回転ギア機構740を収納するケース領域830が設けられている。
ケース領域830の斜め右下方には下部切欠部832が形成されており、大径ギア742は、この下部切欠部832に一部が露出して、中間ギア820と噛合している。したがって、モータ812が回転すると、駆動軸814の回転に基づいて、減速機構818及び中間ギア820を介して大径ギア742が回転する。大径ギア742は、円筒部707(例えば、図25参照)を介して大径ギア742が固定されている右ベース732(例えば、図24,図25参照)が回転することによって、可動スクリーンユニット700が回転軸722を中心(軸)にして回転する。
ここで、副制御基板72は、モータ812の駆動ドライバにモータ駆動制御信号を出力し、駆動軸814の回転方向、及び、回転角度を制御する。なお、ケース領域830の上部には上部切欠部834が形成されており、ここに回転ギア機構740の一部が露出している。そして、詳細は後述するが、後述のストッパ機構790が、上部切欠部834を介して回転ギア機構740の歯車形状部744に係合し、可動スクリーンユニット700の回転を阻止して現在の位置に留めることができるようになっている。
(4)回転軸
図35は、被投影ブロック203を、回転軸722を含むように水平方向に切ったときに上方から見た断面図である。回転軸722の左端は、左ベース736の左ベース中心孔739を貫通して、左側スクリーン駆動ベース702のボス部739Aに固定されている。回転軸722の右端は、右ベース732の中心(右ベース中心孔735)及び回転ギア機構740の中心を貫通して右側スクリーン駆動ベース704に固定されている。回転軸722は、左ベース736の左ベース中心孔739に左ベアリング852を介して支持されるとともに、回転ギア機構740の中心孔7402に右ベアリング724を介して支持されている。これにより、可動スクリーンユニット700は、回転軸722を中心(軸)として正回転または逆回転することができる。すなわち、回転軸722を中心として回転可能なスクリーンユニット700(柱体スクリーン710)は、可動部材を構成する。
なお、本実施形態の可動スクリーンユニット700(柱体スクリーン710)は、回転軸722を中心として正回転または逆回転するだけであるが、回転だけに限られず、例えば位置を移動するように駆動するものであってもよい。
回転軸722の左側端部には、コイルバネ725が設けられている。コイルバネ725は、ケース体854に内装されている。ケース体854は、左端はボス部739Aに当接せず、右端が左ベアリング852に当接しており、これにより左ベース736と左側スクリーン駆動ベース702との間に一定の距離を保つことができ、左ベース736が左側スクリーン駆動ベース702に接触することを防止することができる。また、コイルバネ725によって左右方向のガタを吸収している。
(5)ストッパ機構
図36〜図39を参照しつつ、ストッパ機構790の構成について説明する。図36は、被投影ブロック203の右側面を正面側から見た斜視図である。図36では、右側スクリーン駆動ベース704の図示が省略されている。図37は、ストッパ機構790よって可動スクリーンユニット700の回転が阻止されていない状態を示す図である。図38は、ストッパ機構790よって可動スクリーンユニット700の回転が阻止されている状態を示す図である。図39は、図38に示されるX部の拡大図である。
ストッパ機構790は、上下方向に作動可能なソレノイド792と、ソレノイド792の上下動に伴って上下動するストッパ794とを備えており、ソレノイド792及びストッパ794がケース体796に収容された上で、右側スクリーン駆動ベース704に取り付けられる。
ソレノイド792は、コイルが通電されている励磁状態ではプランジャ7922(例えば、図37及び図38参照)が上方に位置し、コイルへの通電が切れて非励磁状態になるとプランジャ7922が下方に向けて作動(落下)する。
ストッパ794は、ソレノイド792(プランジャ7922)の上下動に伴って上下動可能となるように連結された本体部7942と、本体部7942の下方に設けられており、本体部7942の上下動に伴って上下動するストッパピン7944とを有する。
ストッパ機構790は、歯車形状部744の直上に配置されている。より詳しくは、ストッパ機構790は、ストッパピン7944が歯車形状部744に対して進退可能となるように配置されている。ストッパ機構790は、可動スクリーン部材700の投影面が後述の投影面原点位置にある状態で、ストッパピン7944が、一の突起部7442と当該一の突起部7442に隣接する他の突起部7442との間の溝7444と上下方向に対向する位置関係となるように構成されている。
副制御基板72は、プロジェクタ213から投射された映像が表示される投影面(投影面7123,7141,7167のうちのいずれか)を他の投影面(投影面7123,7141,7167のうちの他の投影面)に変えるとき、モータ812を駆動して可動スクリーンユニット700を回転させる。そして、詳細は後述するが、副制御基板72は、目的の位置(所定の規定位置)で可動スクリーンユニット700を停止させる制御を実行してから所定時間経過後に、ソレノイド792を非励磁状態にしてストッパピン7944を歯車形状部744に対して当該歯車形状部744の径内側方向(下方)に進出させる。歯車形状部744に対して進出したストッパピン7944が、溝7444に係合すると、可動スクリーン部材700の投影面が後述の投影面原点位置にある状態で、可動スクリーンユニット700の回転が阻止される。このようにして、副制御基板72は、所望の回転位置で、可動スクリーンユニット700を、位置ずれすることなく確実に停止させることができる。
ところで、ストッパ機構790は、ストッパピン7944を手動で上下動させることができるノブ795を有する。したがって、可動スクリーンユニット700の回転が停止したときに位置ずれが生じたとしても、ノブ795を上方に移動させることで、歯車形状部744に対して進出したストッパピン7944を退避させることができる。歯車形状部744からストッパピン7944が退避すると、可動スクリーンユニット700を手動で回すことが可能となるため、上記の位置ずれを修正することができる。
また、図39に示されるように、ストッパピン7944は、先端部の角部が、先端部に向けて先細りするようにカット(面取り)されている。これにより、ストッパ794が進出の途中で引っかかる等して進出が不完全になったとしても、歯車形状部744の回転により突起部7442がストッパピン7944に対して作用すると、当該ストッパピン7944が容易に上方に押し上げられることとなり、可動スクリーンユニット700の動作不良の発生を抑制することが可能となる。さらにこれに加えて、歯車形状部744の突起部7442の先端についても、先端部に向けて先細りするようにカットされている。そのため、歯車形状部744に対してストッパ794が進出した際に、ストッパ794が溝7444に係合するまでの途中で当該ストッパ794が引っ掛かってしまうことを防止することが可能となる。
また、歯車形状部744の突起部7442は、基端部から先端部に向けて周方向(回転方向)に膨らむように傾斜する傾斜部74421を有する。すなわち、一の突起部7442と当該一の突起部に隣接する他の突起部7442との間の溝7444は、径方向内側から径方向外側に向けて周方向の幅が小さくなる椀状となっている。そのため、ストッパピン7944が一旦溝7444に係合すると、突起部7442からストッパピン7944に対して作用したとしても、当該ストッパピン7944が容易に上方に押し上げられることを防止することが可能となる。
なお、上述したとおり、歯車形状部744の突起部7442は、基端部から先端部に向けて周方向に膨らむように傾斜する傾斜部74421を有するが、ストッパピン7944は、図39に示されるように、カットされた先端部より上方が傾斜することなく略鉛直方向に伸びている。そのため、ストッパピン7944と突起部7442とが当接すると、突起部7442の傾斜部74421の径方向外側の終端に形成された角部74422とストッパピン7944とが点当たりするようになっているが、これに限られず、ストッパピン7944と突起部7442とが当接したときに面当たりするように、ストッパピン7944の側面(突起部7442と当接する面)に傾斜部が形成されていても良い。
(6)光センサユニット
図33、図34及び図40を参照して、光センサユニット800の構成について説明する。図40は、可動スクリーンユニットを右側方から見た斜視図であって、光センサユニット800を視認できるように示した図である。光センサユニット800は、回転する可動スクリーンユニット700の回転方向における位置を検出するものであって、光センサを利用し、光センサの発光素子と受光素子との間の光路が遮られた光センサがいずれであるか、及び、光路が遮られたタイミングに基づいて位置を検出するものである。
図33に示されるように、光センサユニット800は、右側スクリーン駆動ベース704において、3つの光センサ802、804、806が、等角度間隔で放射状に配置されている。光センサ802は、第1のスクリーン部材712の投影面7123が後述の投影面原点位置に位置していることを検出し、光センサ804は、第2のスクリーン部材714の投影面7141が後述の投影面原点位置に位置していることを検出し、光センサ806は、第3のスクリーン部材716の投影面7167が後述の投影面原点位置に位置していることを検出する。光センサユニット800は、右側スクリーン駆動ベース704の回転ギア機構740のケース領域830の端面に形成された放射状の溝801に挿入して固定されている。すなわち、回転する可動スクリーンユニット700に対して、各光センサは回転しない。
右ベース732(例えば、図24参照)に設けられた回転ギア機構740の端面には、光センサユニット800側に向かって、小円弧状の遮光片791が直角に突設されている。この遮光片791は、周方向に約50度の幅(長さ)を有している。
遮光片791は、可動スクリーンユニット700の回転によって遮光片791が移動する過程で、3つの光センサ802,804,806の光路を順番に遮る。発光素子と受光素子との間を遮光片791が通過すると光路が遮られるために、光センサからの検出信号を監視している副制御基板72は、どの光センサに遮光片791が到達したかを判定できる。上述したとおり、3つの光センサ802,804,806は各スクリーン部材712,714,716に対応しているため、副制御基板72は、遮光片791がどの光センサを遮ったかによって、回転方向における可動スクリーンユニット700の位置を判定することができる。
すなわち、各投影面7123,7141,7167が後述の投影面原点位置に位置していることを検出することができる各光センサ802,804,806は、位置検出手段として第1位置検出手段〜第3位置検出手段を構成する。また、柱体スクリーン710の回転にともなって回転する各光センサ802,804,806によって検出される遮光片791は、被位置検出部材を構成する。
さらに、遮光片791の周方向の一端がいずれかの光センサ(光センサ802,804,806のうちのいずれか一の光センサ)に到達した段階で、スクリーンの先端が正面側に出現し、遮光片の他端が光センサから離れる段階で、スクリーンの他端が正面側から退出するようになれば、副制御基板72は光センサの出力のタイミングとモータ駆動信号のパルス数とに基づいて、スクリーンがどの位置に存在しているのかを精度良く判定できる。これによって、副制御基板72は、スクリーンに映像光を正確に投射することができ、スクリーンの位置に合わせて映像光を変えることが可能となる。
また、遮光片791は、上述したとおり、周方向に約50度の長さを有している。副制御基板72による可動スクリーンユニット700の回転の停止制御は、遮光片791の円周方向の一端が光センサ(光センサ802,804,806のうちのいずれか一の光センサ)に到達したことに応じて行われるが、遮光片791の周方向の長さは、可動スクリーンユニット700が減速して実際に停止するまでの時間を考慮した長さとなっている。本実施形態では、遮光片791の長さが周方向に約50度の長さを有しているため、遮光片791の円周方向の一端が光センサに到達したことに応じて行われたとしても、余裕をもって可動スクリーンユニット700を規定位置(例えば、遮光片791の円周方向の一端が光センサに到達してから遮光片791が同じ方向に約25度回転した位置(遮光片791のほぼ中央位置))に停止させる制御を行うことができる。上記規定位置は、後述の投影面原点位置に相当する。また、可動スクリーンユニット700の回転が停止したときに遮光片791が光センサを遮っていなければ、副制御基板72は、位置ずれが発生していると判断し、位置ずれの修正を促すことができる。したがって、例えば位置ずれのようなトラブルが発生したとしてもただちにかかる位置ずれを修正することができるため、従来より視覚映像効果の高い演出を好適に行うことができる。
なお、上記規定位置は、遮光片791の円周方向(長さ方向)の中央位置に限定されるものではなく、遮光片791の円周方向(長さ方向)の中央位置からずれた位置であってもよい。
(7)可動スクリーンユニットの動作説明
図41〜図43を参照しつつ、可動スクリーンユニット700の動作説明を行う。図41は、被投影ブロック203の正面図及び右側面図を左右に並べた図であり、第1のスクリーン部材712の投影面7123が正面を向いたときの図である。図42は、被投影ブロック203の正面図及び右側面図を左右に並べた図であり、第1のスクリーン部材712の長辺側の端部と第2のスクリーン部材714の長辺側の端部との接合部(三角柱の角部)が正面を向いたときの図である。図43は、被投影ブロック203の正面図及び右側面図を左右に並べた図であり、第2のスクリーン部材714の投影面7141が正面を向いたときの図である。
モータ812(例えば、図36参照)が回転すると、駆動機構815を構成する各部材の動作によって右ベース732に設けられた大径ギア742が回転し、可動スクリーンユニット700が回転軸722を中心に回転する。
副制御基板72は、遊技状態に応じて、可動スクリーンユニット700を作動させることができる。例えば、一般遊技状態(例えば非ART遊技状態等)では、第1のスクリーン部材712の投影面7123が正面を向いた状態で可動スクリーンユニット700の停止を維持し、一般遊技状態よりも有利度の高い報知遊技状態(例えばART遊技状態等)では、第2のスクリーン部材714が正面を向いた状態で可動スクリーンユニット700の停止を維持し、報知遊技状態よりもさらに有利度の高い特別報知遊技状態(例えば特化ゾーン等)では、第3のスクリーン部材716の投影面7167が正面を向いた状態で可動スクリーンユニット700の停止を維持することができる。
そして、遊技状態が他の遊技状態に移行するときに、副制御基板72は、プロジェクタ213により投射される映像が投影される投影面が正面を向くように、可動スクリーンユニット700を回転させる制御を実行する。
副制御基板72は、可動スクリーンユニット700を回転させるとき、プロジェクタ213から投射される映像を継続して投射し続けるため、可動スクリーンユニット700が回転するさまを、正面視で視認することができる。したがって、例えば図42に示されるように、第1のスクリーン部材712の投影面7123と、第2のスクリーン部材714の投影面7141との両方に投影される映像を視認することができる。
副制御基板72は、プロジェクタ213から投射される映像として、投影される投影面に応じた映像(遊技状態に応じた映像)を投射することができる。したがって、例えば図42に示されるように、第1のスクリーン部材712の投影面7123と、第2のスクリーン部材714の投影面7141との両方に投影される映像を視認することができるときには、有利度が異なる複数の遊技状態の映像を同時に視認することができる。
また、副制御基板72は、可動スクリーンユニット700をガタガタ作動させる演出(例えば、正回転と逆回転とを素早く繰り返し作動させる演出であり、以下「ガタガタ演出」と称する)を行うことで、遊技状態が移行するか否かを期待させる演出を行うことができる。とくに、本実施形態のパチスロでは、上述したとおり、遮光片791が周方向に約50度の長