JP6897176B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤに関する。
近年、環境問題への関心の高まりから、自動車に対して低燃費化の要求が強くなっており、自動車用タイヤに用いるゴム組成物に対しても、低燃費性に優れることが求められている。
低燃費性を改善する方法として、例えば、補強用充填剤を減量する方法が知られているが、この方法では、ゴム組成物の発熱量や補強性の低下により、ウェットグリップ性能、耐摩耗性、操縦安定性等が悪化する傾向がある。このように、これらの性能は一般的に低燃費性と背反する関係にあり、それぞれの性能をバランス良く得ることは困難である。
本発明は、上記課題を解決し、低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び操縦安定性をバランス良く改善したタイヤ用ゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、イソプレン系ゴム、スチレンブタジエンゴム、及びCTAB比表面積170m/g以上のカーボンブラック(1)を含み、ゴム成分100質量%中の前記イソプレン系ゴムの含有量が60質量%以上、前記スチレンブタジエンゴムの含有量が10質量%以上、ゴム成分100質量部に対する前記カーボンブラック(1)の含有量が15〜50質量部であり、前記スチレンブタジエンゴムは、平均分子量が50万以上、平均スチレン量が20〜50質量%であるタイヤ用ゴム組成物に関する。
アセトン抽出量が15%以下であることが好ましい。
ゴム成分100質量部に対するオイルの含有量が10質量部以下であることが好ましい。
ゴム成分100質量部に対するCTAB比表面積170m/g未満のカーボンブラック(2)の含有量が10〜40質量部であることが好ましい。
ゴム成分100質量部対するシリカの含有量が20質量部以上であることが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、イソプレン系ゴムと、所定の平均分子量及び平均スチレン量を持つスチレンブタジエンゴムと、所定のCTAB比表面積を持つカーボンブラックとを所定割合で含むタイヤ用ゴム組成物であるので、低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び操縦安定性がバランス良く改善される。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、イソプレン系ゴムと、所定の平均分子量及び平均スチレン量を持つスチレンブタジエンゴム(SBR)と、所定のCTAB比表面積を持つカーボンブラックとを所定割合で含むものである。
該ゴム組成物は前述の効果が得られるが、これは以下の作用効果により奏するものと推察される。
ゴム成分として主にイソプレン系ゴムを含むと共にSBRを更に添加した配合系において、該SBRの平均分子量及び平均スチレン量を高め、更に小粒径のカーボンブラック(1)を配合することにより、低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び操縦安定性の性能バランスが顕著に(相乗的に)改善されるものと考えられる。
更に、(1)アセトン抽出量を15%以下にする、(2)オイル量を10質量部以下にする、(3)CTAB比表面積170m/g未満のカーボンブラック(2)を10〜40質量部配合する、(4)シリカを20質量部以上配合する、手法の少なくとも1つを更に適用することで、前記性能バランスがより顕著に(相乗的に)改善されるものと考えられる。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、改質NR、変性NR、変性IR等が挙げられる。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。IRとしては、特に限定されず、例えば、IR2200等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。改質NRとしては、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等、変性IRとしては、エポキシ化イソプレンゴム、水素添加イソプレンゴム、グラフト化イソプレンゴム等、が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量は、60質量%以上、好ましくは70質量%以上である。下限以上にすることで、良好な低燃費性が得られる傾向がある。該含有量は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。上限以下にすることで、SBR量が確保され、前記性能バランスが顕著に改善される傾向がある。
前記ゴム組成物に含まれるSBRは、平均分子量が50万以上である。該平均分子量は、前記性能バランスの観点から、53万以上が好ましく、55万以上がより好ましい。上限は特に限定されないが、同様に前記性能バランスの観点から、120万以下が好ましく、100万以下がより好ましく、85万以下が更に好ましい。
ここで、SBRの平均分子量(全SBRの平均分子量)は、Σ(全SBR中の各SBRの含有比率×各SBRの重量平均分子量)であり、各SBRの含有比率は、全SBR中のそれぞれのSBRの含有割合(質量割合)である(SBR(A)10質量%、SBR(B)5質量%、NR75質量%、BR10質量%からなるゴム成分の場合、SBR(A)、(B)の含有比率は、それぞれ0.667(=10/(10+5))、0.333(=5/(10+5))。従って、例えば、ゴム成分が、SBR(A)(スチレン量35質量%、Mw75万)10質量%、SBR(B)(スチレン量30質量%、Mw55万)5質量%、NR75質量%、BR10質量%からなる場合、SBRの平均分子量は、68.3333万(68万3333=10/(10+5)×75万+5/(10+5)×55万)である。
前記ゴム組成物に含まれるSBRは、平均スチレン量が20〜50質量%である。該平均スチレン量の下限は、前記性能バランスの観点から、25質量%以上が好ましく、28質量%以上がより好ましい。上限は、同様に前記性能バランスの観点から、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、38質量%以下が更に好ましい。
ここで、SBRの平均スチレン量は、{Σ(全SBR中の各SBRの含有比率×各SBRのスチレン量×各SBRの重量平均分子量)}/全SBRの平均分子量である。例えば、ゴム成分が、SBR(A)(スチレン量35質量%、Mw75万)10質量%、SBR(B)(スチレン量30質量%、Mw55万)5質量%、NR75質量%、BR10質量%からなる場合、平均スチレン量は、35.66質量%(={10/(10+5)×35×75万+5/(10+5)×30×55万}/68.3333万)である。
各SBRのスチレン量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。下限以上にすることで、良好なウェットグリップ性能、操縦安定性が得られる傾向がある。上記スチレン量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下である。上限以下にすることで、発熱が小さくなり、良好な低燃費性が得られる傾向がある。
なお、スチレン量は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
各SBRのビニル量は、好ましくは25質量%以上、より好ましくは30質量%以上である。下限以上にすることで、良好なウェットグリップ性能、操縦安定性が得られる傾向がある。上記ビニル量は、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。上限以下にすることで、良好な耐摩耗性が得られる傾向がある。
なお、ビニル量(1,2−結合ブタジエン単位量)は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
各SBRの重量平均分子量Mwは、好ましくは10万以上、より好ましくは12万以上である。下限以上にすることで、良好な低燃費性、耐摩耗性が得られる傾向がある。該Mwは、好ましくは110万以下、より好ましくは90万以下、更に好ましくは80万以下である。上限以下にすることで、良好な加工性が得られる傾向がある。
なお、SBRは、前記性能バランスの観点から、Mw40万以上(好ましくは45万以上、より好ましくは50万以上)のSBRを少なくとも1種含むことが好ましい。
なお、Mwは、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、ウェットグリップ性能、操縦安定性、耐摩耗性の観点から、10質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。上記含有量は、低燃費性の観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。
SBRとしては特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等を使用できる。SBRは、非変性SBR、変性SBRのいずれでもよいが、前記性能バランスの観点から、変性SBRが好ましい。
変性SBRとしては、シリカ等の充填剤と相互作用する官能基を有するSBRであればよく、例えば、SBRの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性SBR(末端に上記官能基を有する末端変性SBR)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性SBRや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性SBR(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性SBR)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性SBR等が挙げられる。
上記官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1〜6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシシリル基)が好ましい。
変性SBRとして、特に下記式で表される化合物(変性剤)により変性されたSBRが好適である。
Figure 0006897176
(式中、R、R及びRは、同一又は異なって、アルキル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アセタール基、カルボキシル基(−COOH)、メルカプト基(−SH)又はこれらの誘導体を表す。R及びRは、同一又は異なって、水素原子又はアルキル基を表す。R及びRは結合して窒素原子と共に環構造を形成してもよい。nは整数を表す。)
上記式で表される化合物(変性剤)により変性された変性SBRとしては、なかでも、溶液重合のスチレンブタジエンゴム(S−SBR)の重合末端(活性末端)を上記式で表される化合物により変性されたSBR(特開2010−111753号公報に記載の変性SBR等)が好適に用いられる。
、R及びRとしてはアルコキシ基が好適である(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基)。R及びRとしてはアルキル基(好ましくは炭素数1〜3のアルキル基)が好適である。nは、好ましくは1〜5、より好ましくは2〜4、更に好ましくは3である。また、R及びRが結合して窒素原子と共に環構造を形成する場合、4〜8員環であることが好ましい。なお、アルコキシ基には、シクロアルコキシ基(シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(フェノキシ基、ベンジルオキシ基等)も含まれる。
上記変性剤の具体例としては、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、2−ジエチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、2−ジエチルアミノエチルトリエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。なかでも、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
変性SBRとしては、以下の化合物(変性剤)により変性された変性SBRも好適に使用できる。変性剤としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル;ジグリシジル化ビスフェノールA等の2個以上のフェノール基を有する芳香族化合物のポリグリシジルエーテル;1,4−ジグリシジルベンゼン、1,3,5−トリグリシジルベンゼン、ポリエポキシ化液状ポリブタジエン等のポリエポキシ化合物;4,4’−ジグリシジル−ジフェニルメチルアミン、4,4’−ジグリシジル−ジベンジルメチルアミン等のエポキシ基含有3級アミン;ジグリシジルアニリン、N,N’−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、ジグリシジルアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン等のジグリシジルアミノ化合物;
ビス−(1−メチルプロピル)カルバミン酸クロリド、4−モルホリンカルボニルクロリド、1−ピロリジンカルボニルクロリド、N,N−ジメチルカルバミド酸クロリド、N,N−ジエチルカルバミド酸クロリド等のアミノ基含有酸クロリド;1,3−ビス−(グリシジルオキシプロピル)−テトラメチルジシロキサン、(3−グリシジルオキシプロピル)−ペンタメチルジシロキサン等のエポキシ基含有シラン化合物;
(トリメチルシリル)[3−(トリメトキシシリル)プロピル]スルフィド、(トリメチルシリル)[3−(トリエトキシシリル)プロピル]スルフィド、(トリメチルシリル)[3−(トリプロポキシシリル)プロピル]スルフィド、(トリメチルシリル)[3−(トリブトキシシリル)プロピル]スルフィド、(トリメチルシリル)[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]スルフィド、(トリメチルシリル)[3−(メチルジエトキシシリル)プロピル]スルフィド、(トリメチルシリル)[3−(メチルジプロポキシシリル)プロピル]スルフィド、(トリメチルシリル)[3−(メチルジブトキシシリル)プロピル]スルフィド等のスルフィド基含有シラン化合物;
エチレンイミン、プロピレンイミン等のN−置換アジリジン化合物;メチルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン;4−N,N−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−N,N−ジ−t−ブチルアミノベンゾフェノン、4−N,N−ジフェニルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)ベンゾフェノン、N,N,N’,N’−ビス−(テトラエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミノ基及び/又は置換アミノ基を有する(チオ)ベンゾフェノン化合物;4−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−N,N−ジフェニルアミノベンズアルデヒド、4−N,N−ジビニルアミノベンズアルデヒド等のアミノ基及び/又は置換アミノ基を有するベンズアルデヒド化合物;N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−フェニル−2−ピロリドン、N−t−ブチル−2−ピロリドン、N−メチル−5−メチル−2−ピロリドン等のN−置換ピロリドンN−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−フェニル−2−ピペリドン等のN−置換ピペリドン;N−メチル−ε−カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラクタム、N−メチル−ω−ラウリロラクタム、N−ビニル−ω−ラウリロラクタム、N−メチル−β−プロピオラクタム、N−フェニル−β−プロピオラクタム等のN−置換ラクタム類;の他、
N,N−ビス−(2,3−エポキシプロポキシ)−アニリン、4,4−メチレン−ビス−(N,N−グリシジルアニリン)、トリス−(2,3−エポキシプロピル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン類、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルマレイミド、N,N−ジエチル尿素、1,3−ジメチルエチレン尿素、1,3−ジビニルエチレン尿素、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル−3−エチル−2−イミダゾリジノン、4−N,N−ジメチルアミノアセトフェン、4−N,N−ジエチルアミノアセトフェノン、1,3−ビス(ジフェニルアミノ)−2−プロパノン、1,7−ビス(メチルエチルアミノ)−4−ヘプタノン等を挙げることができる。なかでも、アルコキシシランにより変性された変性SBRが好ましい。
なお、上記化合物(変性剤)による変性は公知の方法で実施可能である。
SBRとしては、例えば、住友化学(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等により製造・販売されているSBRを使用できる。
イソプレン系ゴム、SBR以外に使用可能なゴム成分としては、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム(SIBR)等のジエン系ゴムが挙げられる。これらジエン系ゴムは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、耐摩耗性、低燃費性をより改善できるという理由から、BRが好ましい。
BRとしては特に限定されず、高シス含量のBR、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR等を使用できる。BRは、非変性BR、変性BRのいずれでもよく、変性BRとしては、前述の官能基が導入された変性BRが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、耐摩耗性が向上するという理由から、BRのシス含量は90質量%以上(好ましくは95質量%以上)であることが好適である。なお、シス含量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
BRとしては、例えば、宇部興産(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品を使用できる。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。上限以下にすることで、イソプレン系ゴム量、SBR量が確保され、前記性能バランスが顕著に改善される傾向がある。下限は特に限定されないが、配合する場合、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。
前記ゴム組成物は、充填剤としてCTAB比表面積(臭化セチルトリメチルアンモニウム吸着比表面積)が170m/g以上のカーボンブラック(1)を含む。該CTABは、ウェットグリップ性能、耐摩耗性、操縦安定性の観点から、175m/g以上が好ましく、180m/g以上がより好ましい。上限は特に限定されないが、カーボンブラックの分散性の観点から、250m/g以下が好ましく、200m/g以下がより好ましい。
なお、CTAB比表面積は、JIS K6217−3:2001に準拠して測定される値である。
カーボンブラック(1)のヨウ素吸着量(IA)(mg/g)は、好ましくは100〜300mg/g、より好ましくは150〜250mg/g、更に好ましくは160〜210mg/gである。ヨウ素吸着量(IA)が上記範囲内であると、耐摩耗性等の改善効果が好適に得られ、前記性能バランスが顕著に改善される。
なお、IAは、JIS K6217−1:2008に準拠して測定される値である。
カーボンブラック(1)のIA(mg/g)に対するCTAB比表面積の比(CTAB比表面積/IA)は、前記性能バランスの観点から、好ましくは0.8〜1.2m/mg、より好ましくは0.85〜1.15m/mg、更に好ましくは0.9〜1.1m/mgである。
カーボンブラック(1)の窒素吸着比表面積(NSA)は、ウェットグリップ性能、耐摩耗性、操縦安定性の観点から、好ましくは165m/g以上、より好ましくは170m/g以上、更に好ましくは175m/g以上である。上限は特に限定されないが、カーボンブラックの分散性の観点から、250m/g以下が好ましく、200m/g以下がより好ましい。
なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定できる。
カーボンブラック(1)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、15質量部以上、好ましくは20質量部以上である。下限以上にすることで、十分な補強性が得られ、ウェットグリップ性能、耐摩耗性、操縦安定性が顕著に改善される傾向がある。また、上記含有量は、50質量部以下、好ましくは45質量部以下、より好ましくは40質量部以下である。上限以下にすることで、良好な転がり抵抗が得られる傾向がある。
前記ゴム組成物は、前記カーボンブラック(1)以外に、前記性能バランスの観点から、更にCTAB比表面積170m/g未満のカーボンブラック(2)を含むことが好ましい。該CTAB比表面積は、低燃費性の観点から、150m/g以下が好ましく、120m/g以下がより好ましい。下限は特に限定されないが、前記性能バランスの観点から、40m/g以上が好ましく、60m/g以上がより好ましく、80m/g以上が更に好ましい。
カーボンブラック(2)の窒素吸着比表面積(NSA)は、前記性能バランスの観点から、好ましくは40〜170m/g、より好ましくは60〜150m/g、更に好ましくは80〜130m/gである。
カーボンブラック(2)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、前記性能バランスの観点から、好ましくは10〜40質量部、より好ましくは10〜30質量部、更に好ましくは10〜25質量部である。
カーボンブラック(1)、(2)としては、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックとしては、例えば、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱化学(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物は、充填剤としてシリカを含むことが好ましい。これにより、補強効果が得られ、ウェットグリップ性能等が改善され、本発明の効果が良好に得られる。シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)などが挙げられる。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは40m/g以上、より好ましくは70m/g以上、更に好ましくは110m/g以上である。下限以上にすることで、充分なウェットグリップ性能が得られる傾向がある。また、シリカのNSAは、好ましくは220m/g以下、より好ましくは200m/g以下である。上限以下にすることで、良好な分散性が得られる傾向がある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上、更に好ましくは20質量部以上である。下限以上にすることで、充分なウェットグリップ性能が得られる傾向がある。該含有量は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは70質量部以下、更に好ましくは50質量部以下である。上限以下にすることで、良好な分散性が得られる傾向がある。
シリカとしては、例えば、デグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物は、シリカと共にシランカップリング剤を含むことが好ましい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、などのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、Momentive社製のNXT、NXT−Zなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、などのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果がより良好に得られるという理由から、スルフィド系、メルカプト系が好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、3質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。3質量部以上であると、添加による効果が得られる傾向がある。また、上記含有量は、25質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましい。25質量部以下であると、配合量に見合った効果が得られ、良好な混練時の加工性が得られる傾向がある。
前記ゴム組成物には、シリカ、カーボンブラック以外の無機充填剤や有機充填剤を配合してもよい。
前記無機充填剤としては、タルク、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、チタン白、チタン黒、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化アルミニウムマグネシウム、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムカルシウム、ケイ酸マグネシウム、炭化ケイ素、ジルコニウム、酸化ジルコニウム等が挙げられる。前記有機充填剤としては、セルロースナノファイバー等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
充填剤(前述のカーボンブラック(1)、(2)、シリカ、これら以外の無機充填剤、有機充填剤等)の合計含有量は、前記性能バランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30〜150質量部、より好ましくは40〜120質量部、更に好ましくは50〜100質量部である。
前記ゴム組成物は、軟化剤としてオイルを含むことが好ましい。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生湯、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果がより良好に得られるという理由から、ナフテン系プロセスオイルが好ましい。
オイルとしては、例えば、出光興産(株)、三共油化工業(株)、(株)ジャパンエナジー、オリソイ社、H&R社、豊国製油(株)、昭和シェル石油(株)、富士興産(株)等の製品を使用できる。
オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは13質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。また、上記含有量の下限は特に限定されないが、配合する場合、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。上記数値範囲内であると、前記性能バランスが顕著に改善される傾向がある。
なお、オイルの含有量には、ゴム(油展ゴム)に含まれるオイルの量も含まれる。
前記ゴム組成物には、軟化剤として液状ジエン系重合体を配合してもよい。
液状ジエン系重合体は、常温(25℃)で液体状態のジエン系重合体である。液状ジエン系重合体は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、1.0×10〜2.0×10であることが好ましく、3.0×10〜1.5×10であることがより好ましい。液状ジエン系重合体としては、液状スチレンブタジエン共重合体(液状SBR)、液状ブタジエン重合体(液状BR)、液状イソプレン重合体(液状IR)、液状スチレンイソプレン共重合体(液状SIR)などが挙げられる。
前記ゴム組成物に軟化剤(液状ジエン系重合体、オイル等の常温(25℃)で液体状態の炭化水素、樹脂等)を配合する場合、その合計含有量は、前記性能バランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1〜30質量部、より好ましくは1〜15質量部、更に好ましくは3〜10質量部である。
前記ゴム組成物には、常温(25℃)で固体状態の樹脂を配合してもよい。樹脂としては、タイヤ工業で汎用されているものであれば特に限定されず、スチレン系樹脂、クマロンインデン樹脂、テルペン系樹脂、p−t−ブチルフェノールアセチレン樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。
スチレン系樹脂は、スチレン系単量体を構成モノマーとして用いたポリマーであり、スチレン系単量体を主成分(50質量%以上)として重合させたポリマー等が挙げられる。具体的には、スチレン系単量体(スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等)をそれぞれ単独で重合した単独重合体、2種以上のスチレン系単量体を共重合した共重合体の他、スチレン系単量体及びこれと共重合し得る他の単量体のコポリマーも挙げられる。
前記他の単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのアクリロニトリル類、アクリル類、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸類、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチルなどの不飽和カルボン酸エステル類、クロロプレン、ブタジエンイソプレンなどのジエン類、1−ブテン、1−ペンテンのようなオレフィン類;無水マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸又はその酸無水物;等が例示できる。
なかでも、前記性能バランスの観点から、α−メチルスチレン系樹脂(α−メチルスチレン単独重合体、α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体等)が好ましい。
スチレン系樹脂の軟化点は、30℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、80℃以上が更に好ましい。30℃以上であると、所望のウェットグリップ性能が得られる傾向がある。また、上記軟化点は、160℃以下が好ましく、130℃以下がより好ましく、100℃以下が更に好ましい。160℃以下であると、樹脂の分散性が良好となり、ウェットグリップ性能、低燃費性が改善する傾向がある。
なお、本発明において、上記樹脂の軟化点は、JIS K 6220−1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
クマロンインデン樹脂は、樹脂の骨格(主鎖)を構成するモノマー成分として、クマロン及びインデンを含む樹脂である。クマロン、インデン以外に骨格に含まれるモノマー成分としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルインデン、ビニルトルエンなどが挙げられる。
テルペン系樹脂としては、ポリテルペン、テルペンフェノール、芳香族変性テルペン樹脂などが挙げられる。
ポリテルペンは、テルペン化合物を重合して得られる樹脂及びそれらの水素添加物である。テルペン化合物は、(Cの組成で表される炭化水素及びその含酸素誘導体で、モノテルペン(C1016)、セスキテルペン(C1524)、ジテルペン(C2032)などに分類されるテルペンを基本骨格とする化合物であり、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオールなどが挙げられる。
ポリテルペンとしては、上述したテルペン化合物を原料とするα−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、リモネン樹脂、ジペンテン樹脂、β−ピネン/リモネン樹脂などのテルペン樹脂の他、該テルペン樹脂に水素添加処理した水素添加テルペン樹脂も挙げられる。
テルペンフェノールとしては、上記テルペン化合物とフェノール系化合物とを共重合した樹脂、及び該樹脂に水素添加処理した樹脂が挙げられ、具体的には、上記テルペン化合物、フェノール系化合物及びホルマリンを縮合させた樹脂が挙げられる。なお、フェノール系化合物としては、例えば、フェノール、ビスフェノールA、クレゾール、キシレノールなどが挙げられる。
芳香族変性テルペン樹脂としては、テルペン樹脂を芳香族化合物で変性して得られる樹脂、及び該樹脂に水素添加処理した樹脂が挙げられる。なお、芳香族化合物としては、芳香環を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、フェノール、アルキルフェノール、アルコキシフェノール、不飽和炭化水素基含有フェノールなどのフェノール化合物;ナフトール、アルキルナフトール、アルコキシナフトール、不飽和炭化水素基含有ナフトールなどのナフトール化合物;スチレン、アルキルスチレン、アルコキシスチレン、不飽和炭化水素基含有スチレンなどのスチレン誘導体;クマロン、インデンなどが挙げられる。
p−t−ブチルフェノールアセチレン樹脂としては、p−t−ブチルフェノールとアセチレンとを縮合反応させて得られる樹脂が挙げられる。
アクリル系樹脂としては特に限定されないが、不純物が少なく、分子量分布がシャープな樹脂が得られるという点から、無溶剤型アクリル系樹脂を好適に使用できる。
無溶剤型アクリル系樹脂は、副原料となる重合開始剤、連鎖移動剤、有機溶媒などを極力使用せずに、高温連続重合法(高温連続塊重合法)(米国特許第4,414,370号明細書、特開昭59−6207号公報、特公平5−58005号公報、特開平1−313522号公報、米国特許第5,010,166号明細書、東亜合成研究年報TREND2000第3号p42−45等に記載の方法)により合成された(メタ)アクリル系樹脂(重合体)が挙げられる。なお、本発明において、(メタ)アクリルは、メタクリル及びアクリルを意味する。
上記アクリル系樹脂は、実質的に副原料となる重合開始剤、連鎖移動剤、有機溶媒などを含まないことが好ましい。また、上記アクリル系樹脂は、連続重合により得られる組成分布や分子量分布が比較的狭いものが好ましい。
上述のように、上記アクリル系樹脂としては、実質的に副原料となる重合開始剤、連鎖移動剤、有機溶媒などを含まないもの、すなわち、純度が高いものが好ましい。上記アクリル系樹脂の純度(該樹脂中に含まれる樹脂の割合)は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは97質量%以上である。
上記アクリル系樹脂を構成するモノマー成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸や、(メタ)アクリル酸エステル(アルキルエステル、アリールエステル、アラルキルエステルなど)、(メタ)アクリルアミド、及び(メタ)アクリルアミド誘導体などの(メタ)アクリル酸誘導体が挙げられる。
また、上記アクリル系樹脂を構成するモノマー成分として、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸誘導体と共に、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどの芳香族ビニルを使用してもよい。
上記アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル成分のみで構成される樹脂であっても、(メタ)アクリル成分以外の成分をも構成要素とする樹脂であっても良い。
また、上記アクリル系樹脂は、水酸基、カルボキシル基、シラノール基等を有していてよい。
スチレン系樹脂、クマロンインデン樹脂等の樹脂としては、例えば、丸善石油化学(株)、住友ベークライト(株)、ヤスハラケミカル(株)、東ソー(株)、Rutgers Chemicals社、BASF社、アリゾナケミカル社、日塗化学(株)、(株)日本触媒、JXエネルギー(株)、荒川化学工業(株)、田岡化学工業(株)等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物において、樹脂(前記スチレン系樹脂等の常温(25℃)で固体状態の樹脂)の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。また、上記含有量の下限は特に限定されないが、配合する場合、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。上記数値範囲内であると、前記性能バランスが顕著に改善される傾向がある。
前記ゴム組成物は、ワックスを含むことが好ましい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックスなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、石油系ワックスが好ましく、パラフィンワックスがより好ましい。
ワックスの含有量は、前記性能バランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1〜20質量部、より好ましくは1.5〜10質量部である。
なお、ワックスとしては、例えば、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物は、老化防止剤を含むことが好ましい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′−ビス(α,α′−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、p−フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましく、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物がより好ましい。
老化防止剤の含有量は、前記性能バランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1〜10質量部以上、より好ましくは2〜7質量部以上である。
なお、老化防止剤としては、例えば、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物は、ステアリン酸を含むことが好ましい。ステアリン酸の含有量は、前記性能バランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部以上、より好ましくは1〜5質量部以上である。
なお、ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、NOF社、花王(株)、和光純薬工業(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物は、酸化亜鉛を含むことが好ましい。酸化亜鉛の含有量は、前記性能バランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部以上、より好ましくは1〜5質量部以上である。
なお、酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物は、硫黄を含むことが好ましい。
硫黄の含有量は、前記性能バランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部、更に好ましく1〜3質量部である。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、硫黄としては、例えば、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。
前記ゴム組成物は、加硫促進剤を含むことが好ましい。
加硫促進剤の含有量は、前記性能バランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3〜5質量部、より好ましくは0.5〜3、更に好ましくは0.7〜1.5質量部である。
加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)等のチウラム系加硫促進剤;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、前記性能バランスの観点から、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が好ましい。
前記ゴム組成物には、有機架橋剤を配合してもよい。
有機架橋剤としては、特に限定されず、マレイミド化合物類、アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物類、有機過酸化物類、アミン有機サルファイド類等が挙げられる。これらは、単独でも、2種以上を用いてもよく、硫黄と併用してもよい。なお、有機架橋剤は、例えば、ゴム成分100質量部に対して、10質量部以下で配合される。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
混練条件としては、加硫剤及び加硫促進剤以外の添加剤を混練するベース練り工程では、混練温度は、通常50〜200℃、好ましくは80〜190℃であり、混練時間は、通常30秒〜30分、好ましくは1分〜30分である。加硫剤、加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程では、混練温度は、通常100℃以下、好ましくは室温〜80℃である。また、加硫剤、加硫促進剤を混練した組成物は、通常、プレス加硫などの加硫処理が施される。加硫温度としては、通常120〜200℃、好ましくは140〜180℃である。
前記各成分を混練りし、その後加硫して得られる加硫ゴム組成物(加硫後)は、前記性能バランスの観点から、アセトン抽出量(AE量)が15%以下であることが好ましい。該アセトン抽出量は、13%以下がより好ましく、12%以下が更に好ましい。下限は特に限定されないが、5%以上が好ましく、8%以上がより好ましい。
なお、アセトン抽出量は、後述の実施例に記載の方法により測定できる。
本発明のゴム組成物は、トレッド(キャップトレッド)に好適に用いられるが、トレッド以外の部材、例えば、サイドウォール、ベーストレッド、アンダートレッド、クリンチエイペックス、ビードエイペックス、ブレーカークッションゴム、カーカスコード被覆用ゴム、インスレーション、チェーファー、インナーライナー等や、ランフラットタイヤのサイド補強層に用いてもよい。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの各タイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下に、実施例で用いた各種薬品について説明する。
NR:TSR20
変性SBR1:製造例1で合成した変性SBR
変性SBR2:製造例2で合成した変性SBR
変性SBR3:製造例3で合成した変性SBR
BR:非変性BR(シス含有量97質量%)
カーボンブラック1:CTAB180m/g、NSA177m/g、IA188mg/g
カーボンブラック2:CTAB111m/g、NSA111m/g
シリカ:NSA175m/g
シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド
オイル:ナフテン系プロセスオイル
ワックス:パラフィンワックス
老化防止剤1:N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン
老化防止剤2:ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
加硫促進剤2:ジフェニルグアニジン
(製造例1)
窒素雰囲気下、100mlメスフラスコに3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシランを入れ、更に無水ヘキサンを加え、末端変性剤を作製した。
充分に窒素置換した耐圧容器に、n−ヘキサン、スチレン、ブタジエン、テトラメチルエチレンジアミンを加え、40℃に昇温した。次に、ブチルリチウムを加えた後、50℃に昇温し、撹拌した。次に四塩化ケイ素/ヘキサン溶液を加え、撹拌を行った。次に上記末端変性剤を追加し、撹拌を行った。反応溶液に2,6−tert−ブチル−p−クレゾールを溶かしたメタノールを添加後、反応溶液をメタノールが入ったステンレス容器に入れて凝集体を回収した。得られた凝集体を24時間減圧乾燥させ、変性SBR1を得た。得られた変性SBR1は、スチレン量35質量%、ビニル量50質量%、重量平均分子量Mw75万であった。
(製造例2)
窒素雰囲気下、100mlメスフラスコに3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシランを入れ、更に無水ヘキサンを加え、末端変性剤を作製した。
充分に窒素置換した耐圧容器に、n−ヘキサン、スチレン、ブタジエン、テトラメチルエチレンジアミンを加え、40℃に昇温した。次に、ブチルリチウムを加えた後、50℃に昇温し、撹拌した。次に四塩化ケイ素/ヘキサン溶液を加え、撹拌を行った。次に上記末端変性剤を追加し、撹拌を行った。反応溶液に2,6−tert−ブチル−p−クレゾールを溶かしたメタノールを添加後、反応溶液をメタノールが入ったステンレス容器に入れて凝集体を回収した。得られた凝集体を24時間減圧乾燥させ、変性SBR2を得た。得られた変性SBR2は、スチレン量30質量%、ビニル量40質量%、重量平均分子量Mw55万であった。
(製造例3)
窒素置換されたオートクレーブ反応器に、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン、及び1,3−ブタジエンを仕込んだ。反応器の内容物の温度を20℃に調整した後、n−ブチルリチウムを添加して重合を開始した。断熱条件で重合し、最高温度は85℃に達した。重合転化率が99%に達した時点でブタジエンを追加し、更に5分重合させた後、メチルトリエトキシシランを変性剤として加えて反応を行った。重合反応終了後、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールにより乾燥して変性SBR3を得た。得られた変性SBR3は、スチレン量10質量%、ビニル量は40質量%、重量平均分子量Mwは20万であった。
<SBRの分析>
なお、変性SBR1〜3の分析は、以下の方法で行った。
(重量平均分子量Mwの測定)
ポリマーの重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算値として求めた。
(構造同定)
SBRの構造同定(スチレン量、ビニル量の測定)は、日本電子(株)製JNM−ECAシリーズの装置を用いて行った。測定は、ポリマー0.1gを15mlのトルエンに溶解させ、30mlのメタノール中にゆっくり注ぎ込んで再沈殿させたものを、減圧乾燥後に測定した。
<実施例及び比較例>
表1に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で10分間プレス加硫し、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。得られた試験用タイヤを用いて評価を行い、結果を表1に示した。
(アセトン抽出量(AE量)の計測)
試験用タイヤのトレッドからサンプル(加硫ゴム組成物)を採取し、JIS K 6229に準拠したアセトン抽出量の測定方法に準拠し、該サンプル中に含まれるアセトンにより抽出される物質の量を測定した。
アセトン抽出量(%)=(抽出前のサンプルの質量−抽出後のサンプルの質量)/抽出前のサンプルの質量×100
(低燃費性)
転がり抵抗試験機を用い、試験用タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)で走行させたときの転がり抵抗を測定し、比較例1を100とした時の指数で表示した(低燃費性指数)。指数が大きいほど、低燃費性に優れることを示す。
(ウェットグリップ性能)
各試験用タイヤを車両(国産FF2000cc)の全輪に装着して、湿潤アスファルト路面にて初速度100km/hからの制動距離を求め、比較例1を100とした時の指数で表示した(ウェットグリップ性能指数)。指数が大きいほど制動距離が短く、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
(耐摩耗性)
各試験用タイヤを国産FF車に装着し、走行距離8000km後のタイヤトレッド部の溝深さを測定し、タイヤ溝深さが1mm減るときの走行距離を算出し、比較例1を100とした時の指数で表示した(耐摩耗性指数)。指数が大きいほど、タイヤ溝深さが1mm減るときの走行距離が長く、耐摩耗性に優れることを示す。
(操縦安定性)
各試験用タイヤを車両(3000cc)の全輪に装着させ、一般的な走行条件のテストコースで実車走行を行った。操舵時のコントロールの安定性(操縦安定性)をテストドライバーが官能評価し、比較例1を100として指数表示をした。操縦安定性指数が大きいほど操縦安定性が優れることを示す。
Figure 0006897176
表1から、イソプレン系ゴムと、所定の平均分子量及び平均スチレン量を持つSBRと、所定のCTAB比表面積を持つカーボンブラックとを所定割合で含む実施例は、配合量や、SBRの平均分子量、スチレン量を満たさない比較例に比べ、良好な低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び操縦安定性の性能バランスが得られた。

Claims (10)

  1. イソプレン系ゴム、スチレンブタジエンゴム、及びCTAB比表面積170m/g以上のカーボンブラック(1)を含み、
    ゴム成分100質量%中の前記イソプレン系ゴムの含有量が60質量%以上、前記スチレンブタジエンゴムの含有量が10質量%以上、
    ゴム成分100質量部に対する前記カーボンブラック(1)の含有量が15〜30質量部であり、
    前記スチレンブタジエンゴムは、平均分子量が50万以上、平均スチレン量が20〜50質量%であるタイヤ用ゴム組成物。
  2. アセトン抽出量が15%以下である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. ゴム成分100質量部に対するオイルの含有量が10質量部以下である請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. ゴム成分100質量部に対するCTAB比表面積170m/g未満のカーボンブラック(2)の含有量が10〜40質量部である請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. ゴム成分100質量部対するシリカの含有量が20質量部以上である請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記平均スチレン量が25〜50質量%である請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 前記スチレンブタジエンゴムの含有量が10〜25質量%である請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 前記ゴム成分100質量%中のブタジエンゴムの含有量が5〜30質量%である請求項1〜7のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. 前記カーボンブラックのヨウ素吸着量(IA)が150〜250mg/g、前記IA(mg/g)に対する前記CTAB比表面積の比(CTAB比表面積/IA)が0.8〜1.2m /mg、窒素吸着比表面積が165m /g以上である請求項1〜8のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
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