JP6896272B2 - 周波数多重読出装置及びその設計方法 - Google Patents
周波数多重読出装置及びその設計方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6896272B2 JP6896272B2 JP2017100717A JP2017100717A JP6896272B2 JP 6896272 B2 JP6896272 B2 JP 6896272B2 JP 2017100717 A JP2017100717 A JP 2017100717A JP 2017100717 A JP2017100717 A JP 2017100717A JP 6896272 B2 JP6896272 B2 JP 6896272B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frequency
- annular electrode
- squid
- resonator
- electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000013461 design Methods 0.000 title claims description 31
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 18
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 36
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 claims description 28
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 16
- 241000238366 Cephalopoda Species 0.000 claims description 13
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 claims description 10
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 claims description 10
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 85
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 82
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 82
- 230000004907 flux Effects 0.000 description 15
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 11
- 239000002887 superconductor Substances 0.000 description 9
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 6
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 6
- 238000002834 transmittance Methods 0.000 description 6
- 239000011229 interlayer Substances 0.000 description 5
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 4
- 238000003491 array Methods 0.000 description 3
- 238000011161 development Methods 0.000 description 3
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 3
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 3
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 3
- 238000001459 lithography Methods 0.000 description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 3
- 230000008569 process Effects 0.000 description 3
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 3
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 2
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 230000001419 dependent effect Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 2
- 239000012212 insulator Substances 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 238000000879 optical micrograph Methods 0.000 description 2
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 2
- 230000035515 penetration Effects 0.000 description 2
- 230000004044 response Effects 0.000 description 2
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 2
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 2
- 238000000333 X-ray scattering Methods 0.000 description 1
- 238000013473 artificial intelligence Methods 0.000 description 1
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 description 1
- 238000001444 catalytic combustion detection Methods 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 239000003814 drug Substances 0.000 description 1
- 229940079593 drug Drugs 0.000 description 1
- 238000000921 elemental analysis Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 239000010408 film Substances 0.000 description 1
- 230000005251 gamma ray Effects 0.000 description 1
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- MYWUZJCMWCOHBA-VIFPVBQESA-N methamphetamine Chemical compound CN[C@@H](C)CC1=CC=CC=C1 MYWUZJCMWCOHBA-VIFPVBQESA-N 0.000 description 1
- 230000035699 permeability Effects 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 1
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Measuring Magnetic Variables (AREA)
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
一方、実現された超伝導検出器システムでの受光面積や画素数は、CCD等の既存検出器アレイに比べ数桁小さい。小受光面積は小信号量、低画素数はイメージング時の走査を要することから、共に長い測定時間という、ユーザにとって深刻な問題点を呈する。
一方、極低温環境下にある多画素超伝導検出器の信号読出線を室温信号処理系に並列に接続すると、極低温−室温間の信号線数が画素数にほぼ比例して増大し、室温から極低温への熱流入増大を招く。即ち、多画素化が、超伝導検出器システムの体積・消費電力を支配する極低温冷却系の冷却能力・体積・価格の増大を余儀なくさせる。
この問題解決のため、極低温下で複数画素の出力を少数の読出線にまとめる多重読出装置が研究されている。これまで提案された複数の多重方式の中で、信号対雑音比が画素数増大に伴い原理的に低下せず、かつ、1本の読出線あたりの多重化画素数が原理的に最大となる、マイクロ波帯周波数多重方式が特に有効である(非特許文献1,2参照)。
また、マイクロ波帯周波数多重読出装置では、検出器の画素数Nと同じ個数Nの超伝導薄膜共振器(以下、共振器;図1中の581,582,583,…)がチップ(図1中の検出チップ51及び読出チップ52で構成される多重化チップ50)上に構成され、各共振器の長さ、即ち、共振周波数fRは、周波数軸上で分散するよう、画素毎の値を持つ。
検出チップ51と読出チップ52とは、配線インダクタンス(図1中の541,542,543,…)で接続され、検出チップ51で検出される光子の入射信号がコイルを介して読出チップ52に伝達される形とされる。
ある共振器の共振周波数fRは、その共振器と結合する検出器の出力に伴い変化する。
また、各検出器の出力電流は、ジョセフソン接合素子(図1中の571,572,573,…)と、SQUIDリングインダクタンス(図1中の561,562,563,…)と、SQUIDリングインダクタンスと磁気的に結合したSQUID入力コイル(図1中の551,552,553,…)とからなるSQUID(超伝導量子干渉素子)に流れ、SQUIDの内部インダクタンス、即ち、共振器の終端条件を変化させる。
この原理に基づき、共振周波数fRが各検出器への入射光子エネルギーの関数となる。
したがって、検出器への入力信号が入力無し(=0)の場合の共振周波数fRと入力有りの場合の共振周波数fRとの差を全画素に関し測定すれば、各々の画素への入射光子エネルギーを同定し得る。N個の共振器の他端は、結合キャパシタCC(図1中の591,592,593,…)を介して1本のマイクロ波読出線(図1中の610,611,612,613…)に接続される。
また、マイクロ波帯周波数多重読出装置の中核となる多重化チップと極低温低雑音増幅器は、クライオスタット等の極低温冷却装置60内に配され、多重化チップ50は超伝導動作が可能とされる。
共振周波数fRから十分離れた周波数の読出信号に対して、マイクロ波読出線に接続された結合キャパシタCCと各共振器の直列インピーダンスとをマイクロ波読出線の50Ωに比べ充分高く設計しておくと、結合キャパシタCCにおいてマイクロ波読出線から共振器側に分岐するマイクロ波電流を無視することができる。
即ち、入力端から注入したマイクロ波電力は、共振器側に流出せず、殆ど全て出力端に接続された計測器で消費される。一方、共振周波数fRにおいては、マイクロ波読出線に接続された結合キャパシタCCと各共振器の直列インピーダンスは、殆ど0となり、マイクロ波電流の殆どは、結合キャパシタCCにおいてマイクロ波読出線から共振器側に流出するため、読出線を通って室温の出力端へ流れる電流が激減する。つまり、入力端から注入したマイクロ波電力は、共振状態にある共振器で反射され、出力端抵抗での消費は激減する。
マイクロ波読出線の出力端側における計測器で、これらの情報を一度に読み取れば、少数読出線による多画素出力の同時読出を実現することができる。
結合方式としては、図3(a)に示す磁気結合型(非特許文献1〜3参照)と、図3(b)に示す直接結合型(非特許文献1,2,4)の2種類に大別される。なお、図3(a)は、磁気結合型による共振器−SQUID結合の等価回路を示す図であり、図3(b)は、直接結合型による共振器−SQUID結合の等価回路を示す図である。
磁気結合型及び直接結合型の双方とも共振器の終端インダクタンスLLがSQUIDの内部状態により変調を受ける点は共通である。異なる点は、終端インダクタンスLLの大きさにある。
直接結合型では、磁気結合型に比べ共振器の終端インダクタンスLLを大幅に低減させることができる。以下、補足説明を行う。
磁気結合型の場合、終端インダクタンスLLは、次式(1)で表される。
実際、非特許文献2における、Table7.1,7.2,7.3に挙げられた三例では、各々、LMW=77.6pH,145pH,186pH、ηLS=MMW=1.65pH,9.42pH,5.46pH、(LLMC−LLDI)/LMW=0.978,0.938,0.973となり、LLDI<<LLMCとなる。
したがって、上述の通り、直接結合型では、磁気結合型に比べて共振器の終端インダクタンスLLの大幅な低減が可能である。
この式(4)は、共振周波数fRが1/4波長共振周波数fRλ/4からずれる原因が、結合キャパシタCC及び終端インダクタンスLLにあり、4fRλ/4CCZ0<<1、4fRλ/4LL/Z0<<1の時、各ずれの比率が、各々、約400fRλ/4CCZ0%、約400fRλ/4LL/Z0%で与えられることを示している。
結合キャパシタCCは、磁気結合型と直接結合型とで共通であるため、両者の差は一般的に生じない。
一方、終端インダクタンスLLのばらつきδLLの相対的な大きさδLL/LLが終端インダクタンスLLに依存しない状況を仮定すると、上述の通り、直接結合型は、磁気結合型に比べ終端インダクタンスLLを桁違いに小さくできるので、直接結合型が有利となる。
実際に、非特許文献2に記述された磁気結合方式における典型値fRλ/4≒6GHz、CC≒10fF、LL≒0.1nH、Z0≒50Ωの条件下では、400fRλ/4CCZ0≒1.2%、400fRλ/4LL/Z0≒4.8%と見積もられ、終端インダクタンスLLの寄与が結合キャパシタCCの寄与を上回る。
つまり、共振周波数fRの設計値からの画素毎のずれは、結合キャパシタCCの実現精度よりも終端インダクタンスLLの実現精度に強く依存する。
このような配置では、共振器−SQUID間結合を担うコイルLMWの形状・寸法は、検出器−SQUID間結合コイルLIの形状、寸法と独立して設計することができない。
そのため、画素毎に異なる仕様の検出器アレイに対応する多重読出回路チップ上には、検出器との結合コイルLIのみならず、共振器に対しても画素毎に異なる形状、寸法、インダクタンスとの結合コイルLMWが必要となる(非特許文献5参照)。
よって、単一の共振器−SQUID間結合コイルを適用するチップに比べ、終端インダクタンスLLや相互インダクタンスMMWの実現精度を全画素で一定値以下に抑えることが困難となる。
前記式(5)は、各画素固有のηM 2LS値を各SQUIDに割り当てることにより、異なるfRを持つ各画素間でΔfRを一定値に揃え得ることを意味する。
本発明者らは、図3(b)に示すように、共振器からの信号注入線を軸にSQUIDリングの自己インダクタンスLSを左右に分割できることに着目し、ジョセフソン接合素子側インダクタンスをaLS、反対側を(1−a)LSとする分割パラメータa(共振器からの信号注入線を軸とするSQUIDリングの自己インダクタンスLSの左右の分割指数;0<a<1)を導入することを提案した(非特許文献4参照)。
また、本発明者らは、その後、分割パラメータaの利用により、磁気結合型と同様のΔfR−fR間の自由度を直接結合型に持たせられることを発見した。即ち、この系におけるΔfR及び共振周波数fRの関係式は、次式(6)となる。
平面構造リングは、鉛直方向の同一層にある超伝導体製の電極のみから構成され、この電極下に超伝導体製のグランド電極を持たない。平面構造リングは、磁力計用SQUIDとして多用されているが、そのインダクタンスの実現値と設計値との誤差に関する実験報告は少なく、マイクロ波帯周波数多重読出装置のように、高精度なΔfRや共振周波数fRの実現が要求される装置への適用性が充分とは言い難い。
また、磁力計用SQUIDで用いられるLS≒70pHのリングに対し、マイクロ波帯周波数多重読出装置ではLS≒10pHのSQUIDリングが望まれるが、平面構造リングは、このような小さな値の自己インダクタンスLSを実現しようとすると、検出器との結合効率が低くなる欠点がある。
これに対し、マイクロストリップ型(鉛直型)SQUIDリングでは、最下層に超伝導体製のグランド電極が存在し、その上に層間絶縁層を挟んで超伝導体製のストリップ電極が積層される(非特許文献4参照)。
マイクロストリップ型(鉛直型)SQUIDリングでは、インダクタンス値が、インダクタンスの長さと幅の比に比例するという、単純かつ物理的イメージと結び付きやすい解析式が与えられる(非特許文献6参照)。また、この解析式による設計の高精度な実現性が、これまで多くの実験により検証されている。
前者の理由を説明する。ストリップ電極の一の方向に電流I1を流すと、大きさが等しく逆向きの鏡像電流−I1が、グランド電極中のストリップ電極の真下の領域に流れる。鉛直方向の往復電流(I1,−I1)は、これら電極より充分離れた場所からは区別し難いほど近接(典型的には約10−7m)した位置で流れるため、この往復電流により発生する磁界は遠方で打ち消し合い、水平方向がストリップ電極の幅、鉛直方向が層間絶縁層の厚みに上下電極の磁界侵入厚みを加えた厚みにより、それぞれ定義される長方形断面の狭い領域にほぼ閉じ込められると考えて差支えない。しかも、その長方形断面内での磁界は、場所に依らずほぼ一定値であることが電磁気学により知られていることから、その均一磁界に長方形の断面積と真空透磁率を単純に乗じることにより、往復電流(I1,−I1)への鎖交磁束が高い精度で求められる。
インダクタンスは、鎖交磁束量を往復電流で除すことにより求まる物理量であるから、グランド電極がなく鏡像電流が生じないため、鉛直方向ではなく、水平方向に10−5m程度も離れて相対する2つの電極を流れる往復電流が鎖交磁束を発成する平面構造リングに比べ、マイクロストリップ型SQUIDリングでは、SQUIDリングへの鎖交磁束量が減少する。
よって、マイクロストリップ型SQUIDリングは、LS≒10pHの小インダクタンスの実現に適している。
以上から、マイクロストリップ型SQUIDリングを直接結合型のマイクロ波帯周波数多重読出装置へ適用することが有利となる。
(1)幅広い範囲の分割パラメータaを実現するために適したデバイスの構造、形状、寸法。
(2)aLSや(1−a)LSの実現値と設計値との差。
本問題の解決には、全画素の実現精度を一定値以内に抑えることが容易なデバイス構造・寸法・形状が望まれる。
つまり、幅広い範囲の分割パラメータaに渡り、共振周波数fRの異なる多くの画素に対し、共通した形状・構造・寸法を持つSQUIDの適用が求められる。
前記(2)に関しては、設計通りのΔfRやfRの実現が、周波数多重読出回路が正常に機能するための重要な鍵となることから、その実現手段が求められる。
<1> SQUID、共振器及びキャパシタがこの順で直列接続され、固有の共振周波数を有する共振回路として形成される読出部と、前記SQUIDと接続され、検出信号に応じて前記読出部の前記共振周波数を変化させる検出部とを各々有し、前記共振周波数が互いに異なる複数の画素と、前記画素と前記キャパシタ側で接続され、入力端から前記画素毎の前記共振周波数と同一周波数の信号を周波数軸上で分散し多重化させた周波数分散多重化信号が供給されるとともに、出力端から前記共振周波数の変化前後における前記周波数分散多重化信号の変調信号が出力可能とされる一本の読出線とが配され、前記SQUIDが、前記検出部と接続される入力コイルと、前記共振器と電気的に接続されるとともにジョセフソン接合が形成される環状電極と、前記環状電極と対向して配されるグランド電極と、前記環状電極−前記グランド電極間を電気的に接続するグランドコンタクトとを有し、前記環状電極が前記共振器と前記グランドコンタクトとを分岐された2つの線路で接続させる構成とされ、複数の前記画素における各々の前記SQUIDが、前記入力コイル、前記環状電極及び前記グランド電極を共通させて形成されるとともに前記環状電極に対する前記グランドコンタクトの形成位置が異なるように形成されることを特徴とする周波数多重読出装置。
<2> 前記環状電極の自己インダクタンスをLSとして、前記共振器−前記グランドコンタクト間の前記環状電極の前記2つの線路における自己インダクタンスを、それぞれaLSと(1−a)LSとする分割パラメータaが、次式、0.02≦a≦0.98を満たす前記<1>に記載の周波数多重読出装置。
<3> 前記分割パラメータaが、次式、0.29≦a≦0.77を満たす前記<2>に記載の周波数多重読出装置。
<4> 前記環状電極の自己インダクタンスが5pH以上である前記<1>から<3>のいずれかに記載の周波数多重読出装置。
<5> 前記各画素における共振周波数が4GHz以上である前記<4>に記載の周波数多重読出装置。
<6> SQUID、共振器及びキャパシタがこの順で直列接続され、固有の共振周波数を有する共振回路として形成される読出部と、前記SQUIDと接続され、検出信号に応じて前記読出部の前記共振周波数を変化させる検出部とを有し、前記共振周波数が互いに異なる複数の画素と、前記画素と前記キャパシタ側で接続され、入力端から前記画素毎の前記共振周波数と同一周波数の信号を周波数軸上で分散し多重化させた周波数分散多重化信号が供給されるとともに、出力端から前記共振周波数の変化前後における前記周波数分散多重化信号の変調信号が出力される一本の読出線とが配され、前記SQUIDが、前記検出部と接続される入力コイルと、前記共振器と電気的に接続されるとともにジョセフソン接合が形成される環状電極と、前記環状電極と対向して配されるグランド電極と、前記環状電極−前記グランド電極間を電気的に接続するグランドコンタクトとを有し、前記環状電極が前記共振器と前記グランドコンタクトとを分岐された2つの線路で接続させる構成とされる周波数多重読出装置に対し、複数の前記画素における各々の前記SQUIDを、前記入力コイル、前記環状電極及び前記グランド電極が共通するように設計するとともに前記環状電極に対する前記グランドコンタクトの形成位置が異なるように設計することを特徴とする周波数多重読出装置の設計方法。
<7> 前記環状電極の自己インダクタンスをLSとして、前記共振器−前記グランドコンタクト間の前記環状電極の前記2つの線路における自己インダクタンスを、それぞれaLSと(1−a)LSとする分割パラメータaが、次式、0.02≦a≦0.98を満たすように前記環状電極に対する前記グランドコンタクトの形成位置を設計する前記<6>に記載の周波数多重読出装置の設計方法。
<8> 前記分割パラメータaが、次式、0.29≦a≦0.77を満たすように前記環状電極に対する前記グランドコンタクトの形成位置を設計する前記<7>に記載の周波数多重読出装置の設計方法。
本発明の周波数多重読出装置及びその設計方法について、図面を参照しつつ説明する。
図4に示すように本発明の一実施形態に係る周波数多重読出装置は、複数の画素が配される多重化チップ10を主な部材として構成される。多重化チップ10は、検出チップ11、読出チップ12及びマイクロ波読出線210,211,212,213で構成される。なお、図4は、本発明の一実施形態に係る周波数多重読出装置の構成を示す図である。
なお、本発明における技術の核となるSQUIDの詳細については、別途、図面を参照しつつ後述する。
検出部における検出対象となる物理量としては、超伝導検出器の構成に応じて種々設定でき、一般に光子・粒子等のエネルギーや電磁波の振幅等が挙げられる。
なお、出力信号は、例えば、高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor;HEMT)等で構成される極低温低雑音増幅器22で増幅され、同軸線23を介して外部の計測器(不図示)で解析される。
また、多重化チップ10及び極低温低雑音増幅器22は、超伝導動作のため、クライオスタット等で構成される極低温冷却装置20に収容される。
画素数N(1以上の整数)と同じ個数Nの共振器は、それぞれ、各共振周波数fRが周波数軸上で分散するよう画素毎の値を持つ。
ある共振器の共振周波数fRは、検出部の出力に伴い変化する。検出部の出力電流は、SQUIDに流れ、SQUIDの内部インダクタンス、即ち、共振器の終端条件を変化させる。
この原理に基づき、共振周波数fRが各検出部で検出される検出信号の関数となる。
したがって、検出部への入力信号が入力無し(=0)の場合の共振周波数fRと入力有りの場合の共振周波数fRとの差を全画素に関し測定すれば、各々の画素への検出信号を同定し得る。N個の共振器の他端は、結合キャパシタCCを介して1本のマイクロ波読出線に接続される。
即ち、入力端から注入したマイクロ波電力は、共振器側に流出せず、殆ど全て出力端に接続された計測器で消費される。一方、共振周波数fRにおいては、マイクロ波読出線に接続された結合キャパシタCCと各共振器の直列インピーダンスとは、殆ど0となり、マイクロ波電流の殆どは、結合キャパシタCCにおいてマイクロ波読出線から共振器側に流出し、その結果、読出線を通って室温の出力端へ流れる電流が激減する。つまり、入力端から注入したマイクロ波電力は、共振状態にある共振器で反射され、出力端抵抗での消費は激減する。
マイクロ波読出線の出力端側における計測器で、これらの情報を一度に読み取れば、少数読出線による多画素出力の同時読出を実現することができる。
即ち、環状電極と共振器とを電気的に接続する直接結合型の共振器−SQUID結合とすることにより、先に述べた共振器の終端インピーダンスLL(図3(b);LLDI参照)を低減させる構成とされる。
また、環状電極がグランド電極上に構成され、環状電極を流れる電流とグランド電極を流れるその鏡像電流により鎖交磁束が発生する、マイクロストリップ型(鉛直型)SQUIDリング構造を持たせることにより、環状電極の自己インダクタンス(SQUIDリングインダクタンス)LSを比較的低い値とし、かつ、自己インダクタンスLSがインダクタンスの長さと幅の比に比例するという、単純かつ物理的イメージと結び付きやすい解析式(非特許文献6参照)に基づく設計指針と、その設計の高度な実現性が得られる。
SQUIDリング構造16は、図5(a),(b)に示すように、層状の超伝導体製のグランド電極(GP,16a)と、グランド電極と対向して配される環状電極と、グランド電極−環状電極間を短絡させる、スルーホールで形成されたグランドコンタクト(GNP(LL to GP))とを有する。
環状電極は、超伝導体で形成され、グランド電極上に層間絶縁層(16b)を介して対向配置される層状のストリップ電極(Lower−Layer(LL),16c)と、超伝導体で形成され、ストリップ電極の離れた2つの部分の間を架け渡すように、層間絶縁層(不図視)を介してストリップ電極の上方に配される層状の上部電極(Upper−Layer(UL)、図5(a)中のJJ(UL to LL)を示す丸印が下端側に示される図視上、上下方向に延びる矩形状の部分)と、ストリップ電極−上部電極間を電気的に接続するように形成されるジョセフソン接合素子(JJ(UL to LL))と、上部電極における共振器(Resonator)との接続点を挟んでジョセフソン接合素子と対向配置され、ストリップ電極−上部電極間を電気的に接続する、超伝導体製のスルーホールで形成されたビア(Via(UL to LL))とで形成される。つまり、共振器と環状電極との接続は、ジョセフソン接合素子とビアとの間の上部電極部分で行われる。
このようにして構成されるSQUIDでは、環状電極中に共振器との接続点から分岐されてグランドコンタクトに至る2つの線路が形成され、環状電極は、これら2つの線路により共振器とグランドコンタクトとを接続させるように構成される。そして、これら2つの線路において、ジョセフソン接合素子を経由する側にaLS、ビアを経由する側に(1−a)LSのインダクタンスが分配される(図5(c)参照)。
ここで、分割パラメータa(0<a<1)は、環状電極中のストリップ電極に対するグランドコンタクト(図5(a)参照)の形成位置に応じて設定される。
このことは、環状電極が単一幅のマイクロストリップ線路で構成される場合には、環状電極の全長lTを、単にa:(1−a)に内分することで、aLSと(1−a)LSへの分割が実現することができることを意味する。
また、このaLSと(1−a)LSとの分割は、グランドコンタクトの形成位置で設定することができ、環状電極に対するグランドコンタクトの形成位置は、ジョセフソン接合素子及びビアとの明確な分離が担保される距離まで近接させることが可能である。グランドコンタクトとジョセフソン接合素子又はビアとの間の最近接距離δは、リソグラフィ用露光装置のアライメント誤差等、素子作製時の加工精度で抑えられ、典型的には約1μmである。
この加工精度に、グランドコンタクト半径rGCと、ビア及びジョセフソン接合素子の半径rJVとを加えた値により決まる、分割パラメータaの最小値(δ+rGC+rJV)/lTから分割パラメータaの最大値1−(δ+rGC+rJV)/lTまでの範囲に相当する環状電極の任意の位置に、グランドコンタクトを配置可能である。
つまり、図5(a)〜(c)に示す共振器−SQUID間の直接結合方式は、共振周波数の異なる複数の画素間で、結合部の形状・構造・寸法を一定にしたまま、分割パラメータaを(δ+rGC+rJV)/lT≦a≦1−(δ+rGC+rJV)/lTの幅広い範囲の値に設定できることが理論的に予測される。例えば、典型的な値であるδ≒1μm、rGC≒5μm、rJV≒1μm、lT≒500μmの下で、0.02≦a≦0.98の範囲での分割パラメータaを可変させることができる。
即ち、本発明に係る周波数多重読出装置では、複数の画素における各々のSQUIDが、入力コイル、環状電極及びグランド電極を共通させて形成されるとともに環状電極に対するグランドコンタクトの形成位置が異なるように形成されることを技術の重要な核とする。
なお、本発明に係る周波数多重読出装置では、SQUID以外の構成については、本発明の効果を妨げない限り、公知の周波数多重読出装置に採用される構成を適用することができる。
図6に示すように、ジョセフソン接合素子JJからグランドコンタクトGND(LLtoGP)までの距離である電極長lJJに対し、aLSと(1−a)LSがほぼ線形に変化するとともに、自己インダクタンスLSがほぼ一定値であることが分かる。自己インダクタンスLSがほぼ一定値となることは、自己インダクタンスLSが電極長lJJではなく全長lTに依存する理論に矛盾しない。
ここでは、自己インダクタンスLSを与える設計式中、層間絶縁物の厚みと、ストリップ電極及びグランド電極である上下の超伝導電極の磁界侵入長の和を380nmと仮定することで、自己インダクタンスLSとインダクタンス長との関係式における設計値と実測値とが、ほぼ一致する結果を得ている。
なお、仮定値380nmは、絶縁絶縁物の膜厚制御性の向上により、更に実測値を設計値に近付けることが可能になると思われる。
また、こうした結果から、電極長lJJをより広範囲で変化させることにより、分割パラメータaを理論上裏付けられる0.02≦a≦0.98の範囲で可変とすることができるものと思われる。
図8に示す4本の曲線は、前記式(5),(6)において、4通りのSQUID環状電極の自己インダクタンス(SQUIDリングインダクタンス)LS値に対し、磁気結合時ηM=1、直接結合時ηD=1(以下、両パラメータを共通の値として「η」で代表させる)を満たす条件下での、SQUIDの入力磁束変化に対する共振周波数fRとその最大変化量ΔfRとの組を表す。
また、横軸に平行な3本の点線は、下記計測対象に最適化された超伝導転移端検出器(Transition Edge Sensor)アレイを検出部とする多重読出に本発明の周波数多重読出装置における読出部を利用する場合、読出部において設定すべき単画素あたりの信号帯域(≒ΔfRが最適条件ゆえ、その実現を仮定)と、共振周波数fRとの関係を示している。
応用B.天文観測(下記参考文献3)・基礎科学計測(下記参考文献4)用X線光子計数検出器(信号帯域(≒ΔfR)=約3MHz(下記参考文献5参照))
応用C.材料開発等、産業用途の元素分析用X線光子計数検出器(下記参考文献3)(信号帯域(≒ΔfR)=約25MHz(下記参考文献5参照))
参考文献1:D. Schwan et al.: “Invited Article: Millimeter-wave bolometer array receiver for the Atacama pathfinder experiment Sunyaev-Zel’dovich (APEX-SZ) instrument,” Rev. Sci. Instrum., 82 (2011) 091301(DOI: 10.1063/1.3637460).
参考文献2:B. L. Zink, et al.: “Array-compatible transition-edge sensor microcalorimeter g-ray detector with 42 eV energy resolution at 103 keV,” Appl. Phys. Lett., 89 (2006) 124101 (DOI: 10.1063/1.2352712).
参考文献3:K. Mitsuda et al.: “TES X-ray microcalorimeters for X-ray astronomy and material analysis,” Physica C: Superconductivity and its applications 530 (2016) 93 (DOI: 10.1016/j.physc.2016.03.018).
参考文献4: A. Giachero, et al,:“Development of multiplexed rf-SQUID based microcalorimeter detectors for the HOLMS experiment,” 1EOr2C-06, Applied Superconductivity Conference, Denver, U.S.A., 04-09 September, 2016.
A. Nucciotti et al.: “Status of the HOLMS detector development,” Nucl. Instrum. Meth. Phy. Res. A 824 (2016) 182.
参考文献5: K. D. Irwin, G. C. Hilton, D. A. Wollman, J. M. Martinis, “Thermal-response time of superconducting transition-edge microcalorimeters,” J. Appl. Phys. 83 (1998) 3978 (DOI: 10.1063/1.367153).
前記式(5),(6)より明らかなように、共振周波数fRの増大に対し、ΔfRは、共振周波数fRの2乗に比例するとともに、共振器とSQUIDとの結合強度ηが一定値の条件下では、ΔfRが自己インダクタンスLSに比例する。
共振周波数fRは、周波数多重装置の出力側に配される極低温低雑音増幅器等の計測器の動作周波数帯に設定するので、決まった読出帯域を持つ計測器に対し、低周波信号読出では共振器とSQUIDとの結合強度ηを大きく、高周波信号読出では共振器とSQUIDとの結合強度ηを小さく設定することにより、ΔfRをfRに依らず一定値とする。
また、LS=40pHに対して、fR≧4GHzにおいて前記応用C.をカバーするとともに、LS=5pHに対しても、fR≧10GHzにおいて、前記応用C.をカバーすることが分る。
マイクロ波帯で極めて低い雑音温度(絶対温度数K)を示すHEMT増幅器は、近年、高周波化が図られており、4GHz〜16GHz帯や6GHz〜20GHz帯をカバーする機種(下記参考文献6参照)が市場に出てきている。将来的に、これらの広帯域(高周波)HEMT増幅器の活用を視野に入れれば、現状4GHz〜8GHz帯では対応できない用途、例えば、10GHz以上の領域が必要とされる用途において、LS=5pHの自己インダクタンス(SQUIDリングインダクタンス)値を有するSQUIDを用いた前記応用C.も想定される。
参考文献6:Low Noise Factory: http://www.lownoisefactory.com/
1)超伝導検出器−SQUID間結合を司るインダクタンスと、共振器−SQUID間結合を司るインダクタンスとを、独立に設計できる。画素毎に検出器−SQUID間結合度の異なる用途に、容易に対応可能であるとともに、画素間の設計値からのずれを均一に抑制できる。
2)各インダクタンスの設計値が、物理的イメージと結び付いた解析式として与えられるとともに、設計値の定量的実現性が、設計式の中に含まれるパラメータの広い範囲において検証されている。そのため、共振周波数の実現精度やデバイス性能の向上が可能となる。
3)共振周波数の設計値からのずれの一要因である、共振器の終端インダクタンスの寄与が無視できる。これは、共振周波数の実現精度を向上させる。
・ 電子顕微鏡搭載用X線元素分析装置
・ 微弱光(可視・近赤外)の分光顕微鏡
・ 核管理用非破壊&遠隔検知元素(同位体)分析器
・ 秘匿武器・薬物の遠隔検知装置
また、本発明の周波数多重読出装置は、超伝導検出器以外にも、人口知能実現のハードウエア基本素子としての多数個の超伝導量子ビットの読出にも応用できる。
11,51 検出チップ
12,52 読出チップ
131,132,133,531,532,533 超伝導検出器
141,142,143,541,542,543 配線インダクタンス
151,152,153,551,552,553 SQUID入力コイル
161,162,163,561,562,563 SQUIDリングインダクタンス
571,572,573 ジョセフソン接合素子
181,182,183,581,582,583 共振器
191,192,193,591,592,593 結合キャパシタ
20,60 極低温冷却装置
210,211,212,213,610,611,612,613 マイクロ波読出線
22,62 極低温低雑音増幅器
23,63 同軸線
24,64 マイクロ波信号源
25,65 検出器バイアス電流源
16 マイクロストリップ(鉛直)型SQUIDリング構造
16a グランド電極
16b 層間絶縁層
16c ストリップ電極
Claims (8)
- SQUID、共振器及びキャパシタがこの順で直列接続され、固有の共振周波数を有する共振回路として形成される読出部と、前記SQUIDと接続され、検出信号に応じて前記読出部の前記共振周波数を変化させる検出部とを各々有し、前記共振周波数が互いに異なる複数の画素と、
前記画素と前記キャパシタ側で接続され、入力端から前記画素毎の前記共振周波数と同一周波数の信号を周波数軸上で分散し多重化させた周波数分散多重化信号が供給されるとともに、出力端から前記共振周波数の変化前後における前記周波数分散多重化信号の変調信号が出力可能とされる一本の読出線とが配され、
前記SQUIDが、前記検出部と接続される入力コイルと、前記共振器と電気的に接続されるとともにジョセフソン接合が形成される環状電極と、前記環状電極と対向して配されるグランド電極と、前記環状電極−前記グランド電極間を電気的に接続するグランドコンタクトとを有し、前記環状電極が前記共振器と前記グランドコンタクトとを分岐された2つの線路で接続させる構成とされ、
複数の前記画素における各々の前記SQUIDが、前記入力コイル、前記環状電極及び前記グランド電極を共通させて形成されるとともに前記環状電極に対する前記グランドコンタクトの形成位置が異なるように形成されることを特徴とする周波数多重読出装置。 - 前記環状電極の自己インダクタンスをLSとして、前記共振器−前記グランドコンタクト間の前記環状電極の前記2つの線路における自己インダクタンスを、それぞれaLSと(1−a)LSとする分割パラメータaが、次式、0.02≦a≦0.98を満たす請求項1に記載の周波数多重読出装置。
- 前記分割パラメータaが、次式、0.29≦a≦0.77を満たす請求項2に記載の周波数多重読出装置。
- 前記環状電極の自己インダクタンスが5pH以上である請求項1から3のいずれかに記載の周波数多重読出装置。
- 前記各画素における共振周波数が4GHz以上である請求項4に記載の周波数多重読出装置。
- SQUID、共振器及びキャパシタがこの順で直列接続され、固有の共振周波数を有する共振回路として形成される読出部と、前記SQUIDと接続され、検出信号に応じて前記読出部の前記共振周波数を変化させる検出部とを有し、前記共振周波数が互いに異なる複数の画素と、
前記画素と前記キャパシタ側で接続され、入力端から前記画素毎の前記共振周波数と同一周波数の信号を周波数軸上で分散し多重化させた周波数分散多重化信号が供給されるとともに、出力端から前記共振周波数の変化前後における前記周波数分散多重化信号の変調信号が出力される一本の読出線とが配され、
前記SQUIDが、前記検出部と接続される入力コイルと、前記共振器と電気的に接続されるとともにジョセフソン接合が形成される環状電極と、前記環状電極と対向して配されるグランド電極と、前記環状電極−前記グランド電極間を電気的に接続するグランドコンタクトとを有し、前記環状電極が前記共振器と前記グランドコンタクトとを分岐された2つの線路で接続させる構成とされる周波数多重読出装置に対し、
複数の前記画素における各々の前記SQUIDを、前記入力コイル、前記環状電極及び前記グランド電極が共通するように設計するとともに前記環状電極に対する前記グランドコンタクトの形成位置が異なるように設計することを特徴とする周波数多重読出装置の設計方法。 - 前記環状電極の自己インダクタンスをLSとして、前記共振器−前記グランドコンタクト間の前記環状電極の前記2つの線路における自己インダクタンスを、それぞれaLSと(1−a)LSとする分割パラメータaが、次式、0.02≦a≦0.98を満たすように前記環状電極に対する前記グランドコンタクトの形成位置を設計する請求項6に記載の周波数多重読出装置の設計方法。
- 前記分割パラメータaが、次式、0.29≦a≦0.77を満たすように前記環状電極に対する前記グランドコンタクトの形成位置を設計する請求項7に記載の周波数多重読出装置の設計方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017100717A JP6896272B2 (ja) | 2017-05-22 | 2017-05-22 | 周波数多重読出装置及びその設計方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017100717A JP6896272B2 (ja) | 2017-05-22 | 2017-05-22 | 周波数多重読出装置及びその設計方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018194518A JP2018194518A (ja) | 2018-12-06 |
JP6896272B2 true JP6896272B2 (ja) | 2021-06-30 |
Family
ID=64570779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017100717A Active JP6896272B2 (ja) | 2017-05-22 | 2017-05-22 | 周波数多重読出装置及びその設計方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6896272B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11656122B2 (en) * | 2019-03-01 | 2023-05-23 | National University Corporation Yokohama National University | Photon detection device |
CN111327369B (zh) * | 2020-03-13 | 2021-07-02 | 电子科技大学 | 一种光纤通信波段的频域复用量子通道基础链路 |
CN113092857B (zh) * | 2021-03-05 | 2022-08-05 | 中国科学院紫金山天文台 | 一种MKIDs超导探测器阵列像元工作状态及位置的判别方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3266063B1 (en) * | 2015-05-14 | 2020-03-18 | D-Wave Systems Inc. | Frequency multiplexed resonator input and/or output for a superconducting device |
JP6604535B2 (ja) * | 2015-07-27 | 2019-11-13 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 周波数多重読出装置 |
-
2017
- 2017-05-22 JP JP2017100717A patent/JP6896272B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018194518A (ja) | 2018-12-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Kempf et al. | Physics and applications of metallic magnetic calorimeters | |
Lee et al. | Graphene-based Josephson junction microwave bolometer | |
Noroozian et al. | Crosstalk reduction for superconducting microwave resonator arrays | |
JP6896272B2 (ja) | 周波数多重読出装置及びその設計方法 | |
US9476950B2 (en) | Measuring instrument, electrical resistance elements and measuring system for measuring time-variable magnetic fields or field gradients | |
Dober et al. | A microwave SQUID multiplexer optimized for bolometric applications | |
WO2019106416A1 (en) | Low loss architecture for superconducting qubit circuits | |
Zobrist et al. | Design and performance of hafnium optical and near-IR kinetic inductance detectors | |
Kempf et al. | Direct-current superconducting quantum interference devices for the readout of metallic magnetic calorimeters | |
Auchter et al. | Industrially microfabricated ion trap with 1 eV trap depth | |
Holdengreber et al. | High sensitivity high Tc superconducting Josephson junction antenna for 200 GHz detection | |
Pan et al. | 3D nano-bridge-based SQUID susceptometers for scanning magnetic imaging of quantum materials | |
LeFebvre et al. | Series arrays of planar long Josephson junctions for high dynamic range magnetic flux detection | |
Becker et al. | Working principle and demonstrator of microwave-multiplexing for the HOLMES experiment microcalorimeters | |
Holdengreber et al. | Superior impedance matching of THz antennas with high temperature superconducting Josephson junctions | |
Mykkänen et al. | Thermionic junction devices utilizing phonon blocking | |
Boyd et al. | Integrated SQUID/sensor metallic magnetic microcalorimeter for gamma-ray spectroscopy | |
Bandler et al. | Magnetically coupled microcalorimeters | |
Kuzmin et al. | Terahertz transition-edge sensor with kinetic-inductance amplifier at 4.2 K | |
US10732234B2 (en) | Superconducting magnetic sensor | |
Nakashima et al. | Adjustable SQUID-resonator direct coupling in microwave SQUID multiplexer for TES microcalorimeter array | |
Mantegazzini et al. | High kinetic inductance NbTiN films for quantum limited travelling wave parametric amplifiers | |
US11255929B2 (en) | Electronic device for sensing magnetic fields | |
Otelaja et al. | Design and operation of a microfabricated phonon spectrometer utilizing superconducting tunnel junctions as phonon transducers | |
Wang et al. | Integrated microwave cavity and antenna to improve the sensitivity of diamond NV center spin-based sensors |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200218 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210302 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210416 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210518 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210602 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6896272 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |