JP6894892B2 - 二部式手術ガイド - Google Patents

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Description

本願は、手術ガイドに関する。より具体的に、本願は、外科手術(例えば、骨切断)に使用される二部式手術ガイドシステムに関する。
例えば、骨切断(高位脛骨切断(HTO)、大腿骨切断、寛骨切断、他の脛骨切断等)は困難な外科手術である。例えば、骨切断において、例えば骨の調整角度を変更するために、骨は、短くされたり、長くされたり、又は骨の少なくとも一部と再調整される。骨切断において、骨を正確な位置で切断すること、また、変更後の正確な位置に複数の骨の断片を固定することは、手術を成功させるうえで重要である。
従来、これらの手術は、どうすればその手術を最良に行えるかを判断するために手術部位のX線画像を使って計画されていた。しかしながら、X線画像は、患者の骨構造の実際の三次元(“3−D”)画像を十分に提供するものではなく、また、患者の骨構造に対して行われる3−D較正(例えば、患者の骨の切断、患者の骨の位置変更)を十分に提供するものではない。X線技術におけるこれらの制限によって、外科手術の間、様々なパラメータ(例えば、切断位置、骨の位置、ドリルする位置、アライメント等)が詳細にチェックされなければならない。しばしば、そのチェックプロセスは、より多くの時間を要し、かつ、複雑な手順を必要とする、大がかりな蛍光透視を必要とする。
そこで、より精密な画像技術が、外科手術(例えば、骨切断)を計画するための改良技術として現れている。より精密なこれらの画像技術(例えば、コンピュータ断層撮影(CT)スキャン、磁気共鳴映像法(MRI)等)によって、手術に先立って、手術部位を精密に測定することが可能となった。それゆえ、計画された手術(例えば、骨切断、ドリル、骨の断片の再配置)が予め高い精度でマッピング可能である。
いくつかのケースにおいて、患者固有の手術ガイドなどの患者固有の装置が、手術部位の画像に基づいて設計、製造される。しかしながら、既存の患者固有のガイド(例えば、骨切断において利用されるガイド)にはある短所が存在する。例えば、これらの患者固有のガイドは極めて大きく、そのため、外科手術の間、その嵩高い患者固有のガイドを受け入れるために、患者固有のガイドを利用して大きな範囲で骨を切断する必要がある。例えば、嵩高い患者固有のガイドを受け入れるために、広範囲にわたる患者の軟組織が切断または除去される必要がありうる。特に、既存の患者固有のガイドは、手術の間、その場所に留まるために患者の骨の十分な部分と接触しあうように設計される必要がある。そして、既存の患者固有のガイドは、計画された骨の手術が正しい位置において確実に行われるように外科医をガイドするために必要となるすべての機能部材を含む必要がある。さらに、既存の嵩高い患者固有のガイドは、外科手術を、より困難で、より精度の低いものとする。なぜならば、手術部位が混み合うためである。従って、既存の器具の欠点に曝されない、改良された患者固有の手術ガイド(例えば、患者固有の骨切断ガイド)及びそれら患者固有の手術ガイドを使用するための技術が必要とされている。
本開示のある実施形態は以下を開示する。患者の骨を切断するための患者固有のシステムであって、第1部分と、当該第1部分とは別の第2部分とを備え、上記第1部分は、少なくとも1つの接触面と、複数のガイド部と、を有し、上記少なくとも1つの接触面は、上記骨の少なくとも一部分に配設されたときに、上記骨に対する上記第1部分の移動が実質的に制限されるように上記少なくとも一部分に適合し、上記複数のガイド部は、上記骨に複数の基準ピンを配置するガイドとなり、上記第2部分は、複数の開口と、少なくとも1つの機能部材と、を有し、上記複数の開口は、基準ピンに対応する形状を有し、上記複数の基準ピンのうちの一つをそれぞれ収容し、かつ、上記複数の基準ピンが収容されたときに上記骨に対する上記第2部分の移動を実質的に制限し、上記少なくとも1つの機能部材は、上記骨に孔をあける、患者の骨を切断するための患者固有のシステム。
本開示のある実施形態は以下を開示する。患者の骨を切断するための方法であって、(A)上記患者の上記骨の手術部位内に二部式骨切断ガイドの第1部分を配置するステップと、上記第1部分は、少なくとも1つの接触面と、複数のガイド部と、を備え、上記少なくとも1つの接触面は、上記骨の少なくとも一部分に配設されたときに、上記骨に対する上記第1部分の移動が実質的に制限されるように上記少なくとも一部分に適合し、上記複数のガイド部は、上記骨に上記基準ピンを配置するガイドとなり、(B)上記第1部分を上記骨に固定するために、上記少なくとも1つの接触面を上記少なくとも一部分に並べることによって上記骨に上記第1部分を配置するステップと、(C)上記複数のガイド部に基づいて上記骨に上記基準ピンを配置するガイドを行うステップと、(D)上記骨から上記第1部分を取り除くステップと、(E)上記二部式骨切断ガイドの第2部分に形成された複数の開口に上記基準ピンを収容することによって上記第2部分を上記骨に配置するステップと、上記第2部分は、複数の開口と、少なくとも1つの機能部材と、を有し、上記複数の開口は、基準ピンに対応する形状を有し、上記複数の基準ピンのうちの一つをそれぞれ収容し、かつ、上記複数の基準ピンが収容されたときに上記骨に対する上記第2部分の移動を実質的に制限し、上記少なくとも1つの機能部材は、上記骨の手術をガイドし、(F)上記少なくとも1つの機能部材を通して少なくとも1つの付加的な孔を上記骨に形成するステップと、(G)上記骨から上記第2部分を取り除くステップと、(H)上記骨を切断するステップと、(I)形成された上記少なくとも1つの孔を使って上記骨に骨接合インプラントを固定するステップと、を含む患者の骨を切断するための方法。
本開示のある実施形態は以下を開示する。患者に外科手術を行うための患者固有のシステムであって、上記システムは、第1部分と、当該第1部分とは別の第2部分とを備え、上記第1部分は、少なくとも1つの接触面と、複数のガイド部と、を備え、上記少なくとも1つの接触面は、上記患者の骨構造の少なくとも一部分に配設されたときに、上記患者の上記骨構造に対する上記第1部分の移動が実質的に制限されるように上記患者の上記骨構造の上記少なくとも一部分に適合し、上記複数のガイド部は、複数の基準ピンを収容し、上記患者の上記骨構造に上記複数の基準ピンを配置するガイドとなり、上記第2部分は、複数の開口と、少なくとも1つの機能部材と、を有し、上記複数の開口は、基準ピンに対応する形状を有し、上記複数の基準ピンのうちの一つをそれぞれ収容し、かつ、上記複数の基準ピンが収容されたときに上記患者の上記骨構造に対する上記第2部分の移動を実質的に制限し、上記少なくとも1つの機能部材は、上記患者の上記骨構造の手術をガイドする、患者に外科手術を行うための患者固有のシステム。
ある実施形態に従う、手術を受ける患者の骨の3−Dモデルを示す。 ある実施形態に従う、計画された骨切断(図1A)を至近距離から視た図を示す。 設置面積が大きく、厚みのある、既存の嵩高い単一部品からなる骨切断ガイドの一例である。 ある実施形態に係る、二部式手術ガイドの第1ガイドの正面図、側面図、上面図、背面図である。 ある実施形態に係る、二部式手術ガイドの第2ガイドの正面図、側面図、上面図、背面図である。 ある実施形態に係る、二部式骨切断ガイドを使って骨切断するためのハイレベルプロセスを説明するフローチャートである。 3−Dオブジェクトを設計・製造するシステムの一例である。 図6に示すコンピュータの一例に係る機能ブロック図を示す。 追加的な製造システムを使って3−Dオブジェクトを作製するためのハイレベルプロセスを示す。
本願は、2015年10月22日に提出された米国仮出願第62/245255の利益を享受する。本仮出願の内容はすべて参照により引用する。
以下の開示及び添付図面はある特定の実施形態に向けられたものである。いかなる特定の文脈で開示された実施形態も、開示事項を、特定の実施形態または任意の特定の使用方法に限定することを目的としたものではない。当業者であれば、開示された実施形態、態様、及び/又は、構成は、特定の実施形態に限定されるものではないことを理解する。ここで説明する実施形態及び態様において、外科手術は、骨切断、骨切除、関節固定、関節形成、軟骨形成、骨折修復等である。ここで説明するある実施形態及び態様において、骨構造は、脛骨、大腿骨、腓骨、橈骨、尺骨、上腕骨、足根骨、中足骨、手根骨、中手骨、鎖骨、肩甲骨、骨盤、膝関節、肘関節、肩関節、股関節、足首、脊椎骨、背骨等を含む。
ここで説明する本発明に係る実施形態は、患者の外科手術を行うための一組の二つのガイドの設計、製造、使用に関する。ある実施形態では、より具体的に、患者の骨を切断するための一組の二つのガイドの設計、製造、使用に関する。幾つかの実施形態において、ここで説明する二部式手術ガイドは、患者固有の上記ガイドを製造するための追加的な製造技術を使用して製造される。
ここで使用されるように、“患者固有の”との用語は、任意の手術、治療、又は診療に関連する機器又は器具(例えば、個々の患者の骨構造に基づいて、患者に適合するように設計された、及び/又は、特定の患者に対して特別の機能を発揮するように設計された構造を有する、インプラント、人口器官、又は手術ガイド)に関する。患者固有のガイド及びインプラントを使用することにより、改良された又は最適化された外科的な介在は精度が高まり、また、人口装具構造に対して骨構造がさらに適合する。これにより、患者ごとに機能が最適化される。そのような装置が標準的なインプラント、器具、装置、外科手術、又は他の方法に組み合わされて使用された場合においても、配置の精度が高まるという重要な利点が得られる。
これらの二部式手術ガイドは、外科医を支援するために提供された大部分の機能部材(例えば、ドリルガイド、切断ガイド等)から患者固有のガイドの重ね合わせ(取り付け)表面を分離することによって、既存の患者固有のガイド技術に存在する幾つかの短所を克服する。機能部材から重ね合わせ表面を分離することによって、個々のガイド部のサイズを小さくでき、外科手術に必要な切断サイズを軽減しうる。これにより、治癒時間及び外科手術の傷跡といったやっかいな問題が軽減される。
幾つかの実施形態において、重ね合わせ表面は、患者の骨構造(例えば、骨)の部分(例えば、表面)に対して対応し適合する、手術ガイドの1以上の接触面をいう。これにより、手術ガイドが患者の骨構造の表面に接触する重ね合わせ表面で患者の骨構造に配設されたとき、手術ガイドは、患者の骨構造に対して動きが制限され、患者の骨構造に正確に配設される。例えば、幾つかの実施形態において、重ね合わせ表面は、患者の骨構造の実質的に唯一の位置にのみ適合するように設計される。
手術ガイドを適切に配置するために患者の骨構造と手術ガイドとが接触し合うときに、患者の骨構造のすべての表面が手術ガイドと適合して安定性をもたらすというわけではない。例えば、患者の骨構造のある部分は比較的滑らかな円筒状表面を有しうるが、手術ガイドが簡単に動いてしまうため、手術ガイドが単にそのような滑らかな円筒状表面に適合し接触しても手術ガイドを適切な位置に保持できない。従って、重ね合わせ表面は、複数の表面、例えば、手術ガイドを患者の骨構造の実質的に唯一の位置でのみ適合させる、より特有の構成を有する複数の表面、において患者の骨構造と接触するよう構成される必要がある。例えば、高位脛骨切断処置(“HTO”)において、患者の骨構造の好適な表面には、脛骨粗面周辺の1以上の前方側の表面、膝蓋腱付着からの近位表面、及び膝蓋腱付着からの遠位表面が含まれる。患者の骨構造上のこれら複数の表面は、骨の反対側にある場合、又は、お互いに離れた位置にある場合があり、単一部品からなる患者固有のガイドの嵩を著しく高める。特に、単一部品からなる患者固有のガイドは、上述したように、嵩を増やす、機能部材及び重ね合わせ表面を備える必要がある。この嵩張る設計のため、患者の骨構造に手術ガイドを実際に配置することが困難になりうる。なぜならば、この嵩張る設計によって、手術部位における他の軟組織が原因で、患者の骨構造上での手術ガイドの操作が困難になるためである。それゆえ、単一部品からなる患者固有のガイドは、本明細書に開示する実施形態と比較して、手術ガイドを配置するために、手術部位における軟組織を大きく切断する必要がある。
例えば、幾つかの実施形態において、二部式手術ガイドについて、重ね合わせ表面を有するガイド部の外形(profile)は小型(例えば、厚さなど、寸法が小さい)となるように設計され、ガイド部は、手術部位の近くの軟組織の断裂が最小限となるように患者の骨構造に配置される。例えば、幾つかの実施形態において、ガイド部(第1部分とも称される)は、厚み(profile)が1mm〜3mmである。特に、ガイド部が薄型であることにより、ガイド部の部分は、軟組織とガイド部が結合する患者の骨との間に配置されうる。それゆえ、軟組織を破壊又は切断しなくてよくなる。幾つかの実施形態において、ガイド部は、軟組織と骨との間にガイド部を配置できるようにテーパ状(例えば、丸みを帯びた、又は面取りされた)の端部を有する。ガイド部が薄型であることにより、ガイド部に柔軟性を持たせることにより患者の骨構造からガイド部が取り外しやすくなる。一方、既存の嵩高い患者固有のガイドは、厚みがあり過ぎて柔軟性に乏しく、ガイド部を患者の骨構造から取り外すために、追加的な構成(例えば、追加的な開口又は追加的な手術工程(例えば、ピンの除去と再挿入))を必要としうる。そのような追加的な構成はコスト高を招く。あるいは、そのような追加的な構成は、外科手術の間、追加的な開口が手術器具をさらに移動させることになり、上記ガイドの有効性を減じる。そのような追加的な手術工程は、手術時間を増やし、ミスの原因となる。
ある実施形態において、二部式ガイドの第1部分は、特に取付時の安定性を最大の目的として設計される。従って、二部式ガイドの第1部分は、手術ガイド(例えば、骨切断ガイド)が通常有する多くの機能部材を備えることなく設計されうる。さらに、第1部分は、患者の骨構造に安定的に取り付けられる重ね合わせ表面を有する。幾つかの実施形態において、二部式ガイドの第1部分は、基準ピン(例えば、ガイドワイヤ)を収容するための、1、2以上のガイド部(例えば、ドリルガイド)を有する。例えば、二部式ガイドは、患者の骨構造(例えば、骨)に孔をあけ、かつ、ガイドワイヤ(例えば、Kワイヤ)をその孔に挿入して患者の骨構造に入れるための2以上のドリルガイド(例えば、ドリルシリンダ)を有する。幾つかの実施形態において、基準ピンは、ドリルガイドを介して直接骨に入れられる。幾つかの実施形態において、ガイドワイヤは、二部式ガイドの第1部分が取り除かれたときに骨に残される。上述したように、幾つかの実施形態において、二部式ガイドの第1部分は、薄型であり、ある箇所では厚みが少ないため、可撓性を有する設計がされており、ガイドワイヤが骨に挿入され、ガイドワイヤがドリルシリンダと接触し合っている場合でも第1部分を取り除きやすくしている。さらに、第1部分が薄型であることにより、骨の周りの軟組織に与えるダメージを軽減しつつ、骨に第1部分を配設しやすくしている。
幾つかの実施形態において、ガイドワイヤは、骨の切断に使用される。特に、ガイドワイヤは、骨切断時に鋸刃をガイドするために、ガイドワイヤに対して鋸刃をスライドさせるために使用される。
二部式ガイドの第2部分も提供される。二部式ガイドの第2部分は、第1部分を使用して患者の骨構造に挿入されたガイドワイヤに基づいて患者の骨構造上における自身の位置を規定する。挿入されたガイドワイヤに基づいてその位置が規定されることにより、大きな固定面を必要としなくなる。特に、第2部分は、ガイドワイヤを受け入れる開口(例えば、孔、円筒形の開口)を含み、これにより患者の骨構造に対して特定の位置に配置される。特に、ある態様において、上記開口は、ガイドワイヤが挿入されたときに当該ガイドワイヤが第2部分の移動を制限するように、当該ガイドワイヤに対応するサイズと形状に形成される。第2部分は、ガイドワイヤ及び患者の骨構造上に配置されたとき、下方に位置する患者の骨構造の1以上の部分に適合する1以上の接触面を含む。これらの接触面によって、第2部分はさらに安定性を増す(例えば、ぐらつきを防止する)。しかしながら、第2部分を患者の骨構造上に固定するにはそれだけ(例えば、ガイドワイヤなし)では十分ではない。
この結果、第2部分に必要な嵩及びサイズが小さくなり、第2部分は、患者の骨構造上の小領域に適合するだけでよくなる。これにより、手術部位に必要な切断(切り口)が減少する。さらに、患者の骨構造に対する治療をガイドするために使用される上記機能構造(例えば、切断ガイド表面、ドリルガイド、リーマーガイド等)を受け入れるために第2部分が第1部分よりも大きくなったとしても(例えば、厚みが大きくなったとしても)、第2部分は、第1部分のように、患者の骨構造上のすべての表面に適合する必要はない。それゆえ、その第2部分の嵩増しした部分は、手術部位の小さな切断部位に対応する小領域に限定される。例えば、第2部分は、患者の骨構造の表面に対して略平行な方向において上記開口及び第2部分の機能部材を、例えば、3mm、2mm、又は1mmよりも大きく超えて延在しないよう設計される。なぜならば、余分な延在は安定性の観点では必要とされず、それゆえ、第2部分の嵩及び設置面積を減少させる。
さらに、幾つかの実施形態において、二部式ガイドの第2部分は、骨の切断をガイドするための切断ガイド面(例えば、切断溝、鋸刃ガイド面等)を含まない。これは、第1部分を取り除いた後に残ったガイドワイヤがその目的を果たすためである。従って、第2部分の嵩はさらに減少しうる。幾つかの実施形態において、二部式ガイドの第2部分は、外科手術を支援するために、少なくとも1つの切断ガイド面をさらに含みうる。それでも、既存の患者固有の手術ガイドと比べて嵩は少ない。例えば、二部式ガイドが骨の一部(例えば、楔状)を取り除く閉合楔状骨切断用に設計された場合、骨は2回切断される。それゆえ、第2部分は、複数の切断のうちの1つ以上をガイドするために1以上の切断ガイド面を含みうる。
幾つかの実施形態において、サイズを大きくし、かつ、複数の切断を利用した治療のための複数の切断ガイド面を有することの代わりとして、二部式ガイドの第1部分は、当該第1部分上に複数のドリルガイドを備えてもよい。複数のドリルガイドは、第1部分が骨に配設されたときに複数の切断が行われる位置に並ぶ(align with)よう第1部分上に配設される。例えば、2以上のドリルガイドがそれぞれの切断位置に並ぶ。ドリルガイドは、骨にドリルを案内するため、及び、ガイドワイヤを骨に挿入するために使用されてよい。その後で、第1部分が取り除かれ、ここで説明するように切断をガイドするためのガイドワイヤを使って骨が切断される。
上述したように、第2部分は、実施される治療に応じて、好適なタイプの1以上の機能部材を備えてよい。幾つかの実施形態において、機能部材は、蛍光透視法(X線などの、画像処理技術のリアルタイム使用)において視認されるX線不透過性材料を含んでよく、リアルタイムで手術の状況をチェックするために使用される。
ここで説明するある実施形態では、骨切断に関して、結果的に、骨切断用の二部式ガイドに関して説明されている。従って、ある開示された態様は、特に骨切断に関するものであり、骨切断を行うための既存のガイド及び技術、例えば、特に骨切断を行うためのガイド上の機能部材の構成など、を上回る便益(利益)をもたらす。しかしながら、ある開示された態様は、当業者にとって明らかな、他の外科手術のための二部式ガイドにも使用されうる。従って、ここで開示するある実施形態は、骨切断、または骨切断以外の外科手術用の二部式ガイドにも関連する。
図1Aは、ある実施形態に従う、手術を受ける患者の骨の3−Dモデルを示す。この特定の例において、実施される外科手術は脛骨近位端の骨切断である。特に、図1Aは、施術前骨構造100A及び手術により達成しようとする目的骨構造100Bを示す。3−Dモデルは、バーチャル3−D技術を用いた外科手術の事前計画の一部として使用される。この特定の例において、施術前骨構造100A及び目的骨構造100Bのバーチャル3−Dモデルを含む3−D復元計画は、好適なスキャンプログラム及び好適なCTスキャナを用いて取得されたCTデータに基づいてコンピュータ装置により作成される。しかしながら、ここで説明したように、3−Dモデルは、他の適切な画像技術(例えば、MRI、X線等)を用いて作成されてもよい。
図示するように、3−Dモデルは、患者の足に含まれる様々な骨の画像を含む。施術前骨構造100Aは、大腿骨102を含む。大腿骨102の遠位端は膝関節である。膝関節は、大腿骨を腓骨104及び脛骨106に接合する。施術前骨構造100Aの機械軸及び機械角は、外科医、及び/又は、臨床工学技士による評価のために、演算され、コンピュータのモニターに表示される。
目的骨構造100Bは、骨切断処置後、大腿骨に対する脛骨の角度がどのように変化するかを示す。スキャンされたCTデータを用いて、骨構造に対する所望の矯正角が決定され、図示するように、骨が切断され再調整される機械軸が規定される。この例において、くさび110を近位脛骨から取り除き、骨接合プレート108を用いて改良骨を支持することによって、目的骨構造100Bが得られる。図1Bは、ある実施形態に従う、計画された骨切断(図1A)を至近距離から視た図を示す。図示するように、くさび110及びヒンジ軸の計画が立てられる。くさび110及びヒンジ軸は、骨に施される切断のサイズと位置に基づいて脛骨106を再調整する。
図1A及び図1Bに関連して行われる計測および分析に基づき策定された手術計画に従って、適切な箇所に孔をあけ、適切な箇所の骨を切断するうえで外科医を手助けする患者固有の手術ガイドが設計/製造される。図2は、嵩高く、単一部品からなる、患者固有の骨切断ガイド202を示す。骨切断ガイド202は、ここで説明する幾つかの欠点を有する。この例において、患者固有手術ガイド202は、高位脛骨切断(“HTO”)処置で使用され、患者の骨に載置された状態が示されている。患者固有手術ガイド202は、2つのタイプの機能構造を含む。機能構造の第1のタイプは、1以上のドリルシリンダであり、例えば、ドリルシリンダ204A及びドリルシリンダ204Bである。ドリルシリンダは、骨接合プレートの固定螺子のための孔を予め形成するために使用される。その処置の間、骨接合プレートを介して固定螺子を受け入れるための孔が正しい箇所に位置するように、ドリルシリンダは患者の骨の中へドリルを僅かに案内する。そして、骨接合プレートが患者の骨の最適な位置に置かれる。
患者固有手術ガイド202は、1以上の切断溝を備えてよく、例えば切断溝206である。切断溝206は、骨切断が適切な位置になされ、かつ、骨内部の適切な深さになされるように骨の内部へ鋸刃を案内するよう設計される。外科医は、このガイドを用いて、骨切断を行う前に予め螺子孔をあけることができる。発明者らは、図2のガイドが骨に対して良好にかつ安定的に適合するものの、その良好で安定的な適合を得るために、比較的大きな設置面積が必要であることに気付いた。その理由は、上記ガイドは略円柱状の骨に適合する必要があること、上記ガイドは、必要となる安定性を提供するのに十分な骨構造を見出すために大きな表面積と接触する必要があるためである。ここで説明した上記機能構造すべてを収容する必要があるため、設置面積はさらに大きくなる。
単一部品からなる従来の患者固有のガイド(例えば、ガイド202)はその設置面積が大きいことから、外科医が軟組織を除去するのに乗り気ではない領域にガイドを載置又は適合せざるを得ない場合が多い。さらに、発明者らは、手術計画プロセスに基づく切断溝の位置が極めて遠い後ろ側に落ち着いてしまうことが分かった。従来のガイド(例えば、ガイド202)はまた、適合面における視認性が低く、そのサイズゆえに、望ましい大きさよりも大きな切り口を必要とする。これらの要因により、上記ガイドを適切な位置に位置決めすることが困難になる。上記ガイドが適切な位置に位置決めされない場合、計画された矯正から逸脱することによって、外科手術を行うことになりかねない。発明者らは、さらに、骨切断を案内するために切断溝を使用することにより、ガイドの設計時に鋸刃の厚みを知らされていなければならないこと、そして、従来の骨切断技術には類似しない外科技術が必要となりうることが分かった。最後に、図2の手術ガイドは、もし蛍光透視法が望まれるのであれば、手術の間、様々なパラメータ(例えば、切断位置、骨の位置、ドリル位置、アライメント等)のステータスをダブルチェック可能とする構成を何ら備えていない。
従来の患者固有のガイドの設計に関わる様々な課題に気付いたところで、発明者らは、本願明細書で説明する、2つのガイド部を別々に使用するアプローチを見出した。図3及び図4は、二部式ガイドの第1部分および第2部分を説明する図である。当該二部式ガイドは、本願発明の1以上の実施形態に従って使用される。ここで説明されるように、上記第1ガイドは、例えば予定された骨切断平面に沿って利用者が患者の骨構造(例えば、骨)に基準ピンを位置決めするうえで必要な安定性をもたらす。一方、上記第2ガイドは、基準ピン(例えば、ガイドワイヤ)(安定性のために基準ピンを使用する)上をスライドし、利用者が、ガイドされた処置、例えば骨接合インプラント(例えば、骨接合プレート)の固定部材(例えば、螺子)のための孔を予めドリルするなど、を患者の骨構造に対して行えるように少なくとも1つの機能部材を備える。さらに、基準ピンは、当該基準ピンに対して鋸刃をスライドさせるなど、骨切断を行うために外科医に使用されうる。
図3は、二部式手術ガイドの第1ガイド300の正面図、側面図、上面図、背面図である。幾つかの実施形態において、第1ガイド300は、骨切断に使用される骨切断ガイドである。上述したように、二部式ガイドの2つの部分は、例えば選択的レーザ燒結またはステレオリソグラフィーなどの付加的な製造技術を用いて製造される。図2に示すガイド202と比較して、第1ガイド300は、手術部位における設置面積が極めて小さい。幾つかの実施形態において、二部式ガイドの第1部分300は、プッシュ部302を備える。プッシュ部302は、例えば、患者の脛骨106など、患者の骨構造の適切な位置に第1部分300を位置決めするために使用される。プッシュ部は、共有に係る米国特許第8,984,731に開示された圧力ポイント部であってよい。米国特許第8,984,731の開示内容はすべて、参照により引用される。骨に骨接合インプラントを固定するための固定部材を受け入れるための(又は、他の外科手術を実施するための)孔をあけるために構成された幾つかのドリルシリンダを有するガイド202(図2)と違って、二部式ガイドの第1部分300(図3)は、骨にガイドワイヤを配置するために使用されるドリルシリンダ304(例えば、たった二つのドリルシリンダ)のみを備え、例えば骨に骨接合インプラントを固定するための固定部材など、骨を切断する又は骨に孔をあけるための他の機能構造を備えていない。これらのドリルシリンダ304は、ガイドワイヤ(例えば、k−ワイヤ)を収容する孔をあけるために使用される。あるいは、ドリルシリンダ304は、第1部分300が骨の適切な位置に配置された後に患者の骨構造に直接孔をあける基準ピンを収容するために使用される。
図3には具体的に記載されていないが、ガイド部300の底面は、患者の骨構造(例えば、図示される脛骨1)の表面にぴったりと安定して適合するように設計され、製造される。しかしながら、このガイド部はドリルシリンダ304を通るガイドワイヤのための孔をあけるためだけに主として使用されるため、その設置面積は比較的小さい。設置面積が小さいことにより、部分300を適切な位置に配置しやすくなる。幾つかの実施形態において、ドリルシリンダのサイズをさらに抑えるため、金属製のドリルスリーブの使用は断念されてよい。ガイドワイヤの孔があけられると、ガイドワイヤは骨の内部に配置され、ガイド部300は、ワイヤから外され、手術部位から取り除かれる。幾つかの実施形態において、ダイヤモンド又はトロカールチップを有するガイドワイヤが使用され、直接骨の内部にドリルされる。そのような実施形態では、プレドリル・ガイドワイヤ孔は患者の骨構造に形成されない。
二部式骨切断ガイドの第2部分は患者に挿入されうる(例えば、第1部分300が取り除かれた時点で)。図4は、ある実施形態に係る、二部式手術ガイドの例示的な第2ガイド部400の正面図、側面図、上面図、背面図である。第1部分300の安定性とガイドワイヤ位置の必要な精度と正確性を高めるために主として使用される第1部分300と違って、第2ガイド部400は、その位置と安定性をさらにガイドワイヤに依存する。第2ガイド部400は安定性を高めるために患者の骨構造に依存する必要がないことから、その設置面積は抑えられる。第2ガイド部400は、挿入されたガイドワイヤに支持されており、患者の骨構造に対する処置(骨接合プレートの固定等)をガイドする一助となるため、必要となるドリルシリンダ(又は、他の機能構造)を提供する。
図4に示される特定の例において、第2ガイド部400は、幾つかのドリルシリンダ(例えば、ドリルシリンダ402A及びドリルシリンダ402B)を備える。これらのドリルシリンダは、それらを通してドリルされた複数の孔が骨接合インプラント(例えば、骨接合プレート)のための固定部材(例えば、螺子)を受け入れるために適切に離間するように配置されている。第2ガイド部400は、ガイド部400の中央部に位置する開口404の中に挿入されたガイドワイヤをスライドさせることによって患者の骨構造(例えば、脛骨構造)上に配される。上述したように、これは、骨切断が行われる適切な位置である。ガイド部300と同様に、第2ガイド部400の底面は、患者の骨構造表面(例えば、脛骨)に適合するように製造され、ガイドワイヤ上をスライドするときにさらなる安定性をもたらす。
幾つかの実施形態において、第2ガイド部は、閉合楔状骨切断に使用される場合などにおいて、切断ガイド面(切断溝等)を備えてよい。骨切断は、例えば鋸刃を切断ガイド面に沿ってスライドさせるなど、骨切断を誘導するために切断ガイド面を使って行われる。
幾つかの実施形態において、骨切断は、例えば第2ガイド部が取り除かれた後に、鋸刃を誘導するためにガイドワイヤを用いて行われる。切断溝(図2)ではなくガイドワイヤを用いることにより、外科医はより慣れ親しんだ技術を用いることができる。
上述したように、二部式手術ガイドの第1部分は1以上の接触面を含む。これにより、第1部分を骨切断部の特定の位置に配置し、しっかりと安定した固定が可能となる。接触面は、第1部分が特に患者の骨切断部に適合するよう決定される。さらに、幾つかの実施形態において、安定性の分析に基づいて、接触面の位置と程度(例えば、サイズ、数量等)及びプッシュ部の位置は、第1部分の配置と安定性を最適化できるよう、評価され、決定される。
従って、幾つかの実施形態において、手術を受ける患者の骨構造の3−Dモデルは、患者の医療画像(例えば、X線、磁気共鳴映像法(MRI)、ポジトロン断層撮影(PET)スキャン、コンピュータ断層撮影(CT)スキャン、超音波映像)から作成される。患者固有の第1部分の意匠(デザイン)は、3−Dモデルに基づいて決定される。
例えば、1以上の接触面は、患者の骨切断部の画像、3−Dモデル、及び/又は、外科手術の手術前計画に基づいて決定することができる。一般に、患者固有の第1部分の接触面は患者固有のものであり、換言すれば、接触面は、通常、患者固有の骨構造部の少なくとも一部に適合する形状である。
接触面から、接触面と患者の解剖箇所との間の接触があったときの患者固有の第1部分の安定性が決定される。接触面の幾何学的情報(頂点座標、及び接触面の単元外向き法線ベクトルを含む)が決定される。この幾何学的情報は、次に、患者固有の第1部分と骨構造との接触の剛性(stiffness)を特徴づけるために用いられる。この剛性は、患者固有の第1部分と骨構造との接触が外力に与える抵抗であると理解される。次に、剛性情報は、最も制約の少ない、骨切断部上の患者固有の第1部分の移動及び回転の方向を特定するための入力として役立つ。幾つかの実施形態において、剛性情報はまた、より大きな、又はより安定した他の接触面が決定されるべきであるかどうかを評価するために役立つ。
より具体的に、幾つかの実施形態において、患者固有の第1部分と患者の骨構造との間の接触面が特定される。この表面を規定する複数の点とその複数の点に対応する単元外向き法線ベクトルを用いて、上記接点の空間剛性マトリックスが演算される。この剛性マトリックスの固有値を用いて、上記接点の移動剛性および回転剛性に関する情報が引き出される。最小固有値に対応する固有ベクトルが、接触面の最も制約の少ない軸を規定する。
このように、幾つかの実施形態において、骨切断部上の患者固有の第1部分の移動及び/又は回転に関して最も制約の少ない方向が決定し、それにより、骨切断部上に患者固有の第1部分を配置するに際し、患者固有の第1部分に印加される力の最適方向が特定される。幾つかの実施形態において、この情報は、患者固有の第1部分の設計において1以上のプッシュ部を付与する位置及び方向を決定するために使用される。
このように、ある実施形態において、プッシュ部は、最も制約の少ない移動方向において起こりうる直線移動を制限するために患者固有の第1部分上に含まれうる。この際、プッシュ部の力方向は、最も制約の少ない移動方向に対して垂直な方向を向く。同様に、幾つかの実施形態において、プッシュ部は、最も制約の少ない回転軸により規定される瞬間回転軸周りに起こり得る回転を制限するために、患者固有の第1部分に追加されうる。続いて、機能部材が、力の方向が最も制約の少ない回転軸に平行になるように配置される。幾つかの実施形態において、患者固有の第1部分に印加される最大制限モーメントを作りだすため、機能部材は、瞬間回転軸からできるだけ遠くに配置される。
ある実施形態において、有限要素分析を用いて、最も制約の少ない回転軸及び移動軸が決定される。
ここで使用されるように、“プッシュ部”とのタームは、本発明に係る方法に従う患者固有の第1部分上に配設される構造をいい、プッシュ部により、ユーザは、患者固有の第1部分に力を加えることができる。これにより、ユーザは、明確かつ正確に、骨切断部の予め定められた位置に患者固有の第1部分を配置することができる。これにより、特定の実施形態において、オペレータは、さらに、オペレータにとって何らかの追加的な負担を受けることなく、予め定められた位置に正確に患者固有の第1部分を保持することができる。特定の実施形態において、プッシュ部は、ユーザがさらに強い力を加えられるように設計されてよい。一般に、上記力は人手による力、より具体的には、上記装置を押すオペレータによりもたらされる人手による力である。プッシュ部の位置及び方向は、所望の方向においてプッシュ部に印加される力が患者固有の第1部分の安定性を担保するよう決定される。特定の実施形態において、プッシュ部は、専用のプッシュ部であってよい。ある実施形態において、プッシュ部は、ハンドルであってよい。ある実施形態において、プッシュ部は、1以上の指、より具体的には指先を受け入れるように設計される。さらに特定の実施形態において、プッシュ部は指の窪み(finger pit)である。
図5は、二部式手術ガイド(例えば、図3及び図4に記載のガイド)を使って手術を行うハイレベルプロセスを説明するフローチャートである。特に、図5は、骨切断手術のためのプロセスを示す。上記プロセスは、ブロック502で開始する。ブロック502では、二部式ガイドの第1部分が手術部位に配置される。上述したように、二部式ガイドの第1部分は、患者の骨構造表面の少なくとも一部分に適合する患者固有の構造(例えば、接触面)を有する。その結果、当該構造は、骨構造表面に配されたときに、骨構造表面に対して第1部分の移動を実質的に制限する。さらに、ブロック504において、ガイドの第1部分は、患者の骨構造に適合する構造に基づいて配置される。幾つかの実施形態において、例えばガイドの第1部分が、薄型で、かつ、随意に、テーパ状の端部、丸みを有する端部、又は面取りされた端部を有する場合、ガイドの第1部分は、軟組織と患者の骨との間でガイドの第1部分をスライドさせることによって患者の骨構造上に配置することができる。
続いて、ブロック506において、孔があけられ、ガイドワイヤが骨に挿入される。幾つかの実施形態において、孔をあけ、ガイドワイヤに骨を挿入する代わりに、上述したように、ガイドワイヤが直接骨に入れられてもよい。さらに、幾つかの実施形態において、ブロック506において、孔をあけ、ガイドワイヤに骨を挿入する代わりに、ブロック506において、骨に孔があけられるだけでもよい。続いて、第1ガイド部が骨から取り除かれた後(ブロック508)、及び、第2ガイド部をガイドワイヤ上でスライドさせる前に(ブロック510)、ガイドワイヤが骨に挿入される。上述したように、予定された骨切断平面にガイドワイヤが挿入されるように、ガイドが、図1A及び図1Bに記載するプロセス計画時に設計される。さらに上述したように、ある実施形態において、ドリルシリンダ(例えば、金属製ドリルシリンダ)を介して孔があけられる。他の実施形態は、そのような構成を含まない。
ガイドワイヤが挿入されると、プロセスは次にブロック508に進む。ブロック508において、第1ガイド部は、ガイドワイヤ上を引き戻されることによって、手術部位から取り除かれる。ガイドワイヤはその場所に留まる。幾つかの実施形態において、第1ガイド部は、当該第1ガイド部が少なくとも1つの可撓部を有することにより取り除きやすくなる。ガイドワイヤがその場所に留まる間、可撓部は、患者の骨構造に適合し、かつ、ガイドワイヤの方向に対して逃げ溝を構成する部材が患者の骨構造から離れるように第1部分が屈曲することを可能とする。続いて、ブロック510において、二部式骨切断ガイドの第2部分が、骨の表面上までガイドワイヤに沿ってスライドする。上述したように、第2ガイド部は、ガイドワイヤを収容することを目的に設計された開口を有し、そうする際に、患者の骨構造に対して正確に、残ったドリルシリンダ又は他の機能部材を第2ガイド部に配置する。続いて、ブロック512において、固定具(例えば、骨接合プレート又は楔)用の孔が第2ガイド部のドリルシリンダを介して予め形成される。さらに、幾つかの実施形態において、第2ガイド部が骨切断をガイドするための切断ガイド面を有する場合、切断面に沿って鋸刃(又は、他の切断器具)をガイドするための切断ガイド面を使って骨切断が行われる。孔があけられると、第2ガイド部は、ブロック514において取り除かれる。第2ガイド部が取り除かれると、ブロック516において、切断面に沿って鋸刃(又は、他の切断器具)をガイドするためのガイドワイヤを使って骨が切断される。骨が切断されると、ブロック518において、骨が再配置され、骨接合プレート(又は、他の種類の固定具)が、患者に挿入され、予めあけられた孔に挿入された固定部材(例えば、螺子)を使って骨に固定される。
ある実施形態において、患者に固定された骨接合プレート又は他の骨接合インプラントは、固定部材を収容し、かつ骨接合インプラントを骨に固定するように構成された複数の開口を有する。ある態様において、ある開口(例えば、第1開口)は、骨切断の第1面(例えば、上面又は底面)上のある位置に配置される(例えば、骨切断に対応する骨切断面の第1側面上)。ある態様において、ある開口(例えば、第2開口)は、骨切断の第2側面(例えば、上面又は底面の他方)上のある位置に配置される(例えば、骨切断に対応する骨切断面の第2側面上)。骨接合プレート上の第1開口及び第2開口は第2ガイド部のドリルガイドに対応する。これにより、第2ガイド部は、第1開口及び第2開口と関係し合う固定部材を収容するために骨に孔をあけるために使用される。それゆえ、骨に固定されたとき、第1開口及び第2開口は、第2ガイド部のドリルガイドを介して形成された孔に対応する骨の上記位置に並ぶ。
しかしながら、骨接合プレート上の第1開口と第2開口との距離は、第1開口及び第2開口が整列する孔をあけるための第2ガイド部上の、対応するドリルガイド間の距離と等しくない場合がある。特に、上述したように、第2ガイド部を使って骨に孔があけられ、骨が切断された後、骨切断された一方の側の骨の部分は、短くするため、長くするため、又は骨のアライメントを変えるために、他方に対して移動させられうる。従って、形成された孔の間の距離は、骨の部分が互いに対して移動すると変化する。骨接合インプラントの第1開口及び第2開口の距離/角度は、それゆえ、骨の部分が手術前の最初の位置とは違う変化後の所望の位置にあるときに、骨に形成された孔に並ぶように設計される。しかしながら、第2ガイド部中の対応するドリルガイドは、骨の部分が手術前の最初の位置にあるときに、骨に形成された孔に並ぶ距離/角度を有しうる。
上記の二部式ガイド設計を使用すると、現在のガイド及び技術では得られない複数の利点が得られる。嵩が少ないガイドによって、固定面及び切断が少なくてすむ(回復が、より早く、痛みの少ないものとなる)。さらに、二部式ガイドは視認性が高まる。設置面積が小さく、手術部位の多くの部分を邪魔しないためである。さらに、切断面を規定するためにガイドワイヤを使用することにより、手術技術は外科医が慣れ親しんだ骨切断プロセスにより近くなる。これにより、外科医にとって学習曲線が短くなる。最後に、ガイドワイヤを使うことによって、蛍光透視法のもとでステータスの確認が容易になる。ならならば、ガイドワイヤは蛍光透視法で現れ、切断面を明確に示すためである。
ここで説明する患者固有の二部式手術ガイドは、様々な追加的な製造技術、及び/又は、3次元プリントシステム・技術を用いて製造されうる。一般に、追加的な製造技術は、形成されるべき3−Dオブジェクトのデジタル表現から始まる。一般に、デジタル表現は、連続した断面レイヤ又は“スライス”に分割される。連続した断面レイヤ又は“スライス”は、重ね合わされて、全体としてオブジェクトを形成する。上記レイヤは、3−Dオブジェクトを表現し、コンピュータ装置により実行される追加的な製造モデルソフトウェアにより作製されうる。例えば、上記ソフトウェアは、コンピュータ支援のデザイン・製造ソフトウェア(CAD/CAM)を含む。3−Dオブジェクトの断面レイヤに関する情報は、断面データとして保存される。追加的な製造機械又はシステム(例えば、3−Dプリンティング)は、レイヤごとに3−Dオブジェクトを形成する目的で断面データを利用する。従って、追加的な製造により、コンピュータが作製したオブジェクトに関するデータ(コンピュータ支援設計(CAD)ファイル又はSTLファイルなど)から直接的に3−Dオブジェクトを作製することができる。追加的な製造によって、器具を用いることなく、また異なる部品を組み立てる必要なく、シンプルな部品及び複雑な部品を迅速に製造することができる。
通常、追加的な製造プロセスは、製造材料(例えば、プラスチック、金属等)の層を固める(例えば、重合する)ために、エネルギー源(例えば、レーザ、電子ビーム等)からエネルギーを供給する工程を含む。例えば、追加的な製造機械は、ジョブファイルに基づいてエネルギー源から製造材料に選択的にエネルギーを(例えば、スキャンするために)供給する。ジョブファイルは、追加的な製造プロセスにより作製されるオブジェクトのデジタル表現のスライスに関する情報を含む。
追加的な製造機械は、ジョブファイルに示されたレイヤごとのスキャニングパターンに従って(例えば、スキャニングするために)製造材料のレイヤにエネルギーを供給することによりレイヤごとにオブジェクトを作製する。例えば、追加的な製造機械は、第1スライスのスキャニングパターンに従って、オブジェクトのデジタル表現の第1スライスに対応する物理的な製造材料の第1レイヤをスキャンする。次に、追加的な製造機械は、第2スライスのスキャニングパターンに従って、第1スライスに隣接する第2スライスに対応する製造材料の第2レイヤをスキャンする。追加的な製造機械は、最後のスライスに対応するレイヤがスキャンされるまで、ジョブファイル中の全てのスライスに対応する製造材料のレイヤのスキャニングを続ける。
選択的レーザ燒結(LS)は、3−Dプリンティングオブジェクトに使用される追加的な製造技術である。LS装置はしばしば、高出力レーザ(例えば、炭酸ガスレーザ)を使って、プラスチック、金属、セラミック、ガラス粉末、又は他の適切な材料の小さな粒子を3−Dオブジェクトに“燒結する”(換言すれば、結合する)。LS装置は、CAD設計又はジョブファイルに従って、粉末床の表面上の断面をスキャンするためにレーザを使用する。また、LS装置は、一つのレイヤが完成し、新しいレイヤが形成されるように新しいレイヤの材料を追加した後に1つのレイヤ分だけ製造プラットフォームを下げてもよい。幾つかの実施形態において、LS装置は、燒結処理の間、レーザが昇温しやすいように上記粉末を予熱してよい。
本発明に係る実施形態は、2部式手術ガイドを含んでおり、3−Dオブジェクトを設計し、製造するシステム内で設計、製造されてよい。次に図6において、3−Dオブジェクトの設計/製造の実施に好適なコンピュータ環境の一例が示される。上記環境は、システム600を含む。システム600は、1以上のコンピュータ602a〜602dを含む。コンピュータ602a〜602dは、例えば、情報処理が可能な任意のワークステーション、サーバ、又は他の演算装置であってよい。幾つかの態様において、コンピュータ602a〜602dはそれぞれ、任意の好適な通信技術(例えば、インターネットプロトコール)によって、ネットワーク605(例えば、インターネット)に接続される。従って、コンピュータ602a〜602dは、ネットワーク605を介して互いに、情報(例えば、ソフトウェア3−Dオブジェクトのデジタル表現、追加的な製造装置を操作するコマンド・指示等)を受送信できる。
システム600は、さらに、1以上の追加的な製造装置(例えば、3−Dプリンター)606a〜606bを含む。図示されるように、追加的な製造装置606aは、コンピュータ602dに直接接続している(そして、コンピュータ602dを介して、ネットワーク605を介して、コンピュータ602a〜602cに接続している。)。追加的な製造装置606bは、ネットワーク605を介してコンピュータ602a〜602dに接続している。従って、当業者であれば、追加的な製造装置606は、コンピュータ602に直接接続し、ネットワーク605を介してコンピュータ602に接続し、及び/又は、他のコンピュータ602及びネットワーク605を介してコンピュータ602に接続していることを理解するであろう。
なお、ネットワーク及び1以上のコンピュータに関してシステム600の説明がなされたが、ここで説明する技術は、追加的な製造装置606に直接接続する1つのコンピュータ602にも適用される。コンピュータ602a〜602dの何れもが、ここで説明する2部式手術ガイドを設計、及び/又は、製造するように構成されている。
図7は、図6に示すコンピュータの一例に係る機能ブロック図を示す。コンピュータ602aは、プロセッサ710を含む。プロセッサ710は、メモリ720、入力装置730、及び出力装置740とデータ通信する。幾つかの実施形態において、上記プロセッサは、さらに、選択的なネットワーク・インタフェースカード770とデータ通信する。別々に説明されたが、コンピュータ602aに関して説明された機能ブロックは異なる構成要素である必要はない。例えば、プロセッサ710及びメモリ720は、一つのチップに実装されてよい。
プロセッサ710は、汎用目的プロセッサ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート(離散ゲート)又はトランジスタ論理、離散ハードウェア部品、又は、ここで説明する上記機能を実行するように設計された上記各部の任意の好適な組み合わせであってよい。プロセッサは、演算装置の組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1以上のマイクロプロセッサ、又は他の任意の構成として実施されてもよい。
プロセッサ710は、1以上のバスを介して、情報を読み取り、情報を書き込むためにメモリ720に連結してよい。プロセッサは、随意に、又は代替的に、メモリ(例えば、プロセッサ・レジスタ)を含んでよい。メモリ720は、プロセッサ・キャッシュを含んでよい。プロセッサ・キャッシュには、レベルが異なると、能力とアクセススピードが異なるマルチレベル階層キャッシュを含む。メモリ720はまた、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、他の揮発性記憶装置、又は非揮発性記憶装置を含んでよい。記憶装置は、ハード装置、光学ディスク(例えば、CD、又はDVD、フラッシュメモリ、フロッピーディスク、磁気テープ、及びZIPディスク)を含んでよい。
プロセッサ710はまた、コンピュータ602aの利用者から入力を受信し、コンピュータ602aの利用者へ出力を供給するために、入力装置730及び出力装置740にそれぞれ接続してよい。好適な入力装置は、限定されないが、キーボード、ボタン、キー、スイッチ、ポインティング装置、マウス、ジョイスティック、リモコン、赤外線検出器、バーコードリーダー、スキャナ、ビデオカメラ(場合によっては、例えばハンドジェスチャー又は顔のジェスチャーを検出するために画像処理ソフトに接続している)、モーション検出器、又は、マイクロフォン(場合によっては、例えば音声コマンドを検出するために音声処理ソフトに接続している)を含んでよい。好適な出力装置は、限定されないが、映像出力装置(ディスプレー及びプリンターを含む)、音声出力装置(スピーカー、ヘッドフォン、イヤフォン、及び警告を含む)、及び追加的な製造装置、及び触覚出力装置を含んでよい。
プロセッサ710はさらに、ネットワーク・インタフェースカード770に接続してよい。ネットワーク・インタフェースカード770は、1以上のデータ送信プロトコールに従ってネットワークを介して送信するための、プロセッサ710により生成されたデータを準備する。ネットワーク・インタフェースカード770はまた、1以上のデータ送信プロトコールに従ってネットワークを介して受信したデータをデコードする。ネットワーク・インタフェースカード770は、送信機、受信器、又は両方を含んでよい。他の実施形態において、送信機及び受信器は、二つの別々のコンポーネントであってよい。ネットワーク・インタフェースカード770は、汎用目的プロセッサ、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート、又はトランジスタ論理、離散ハードウェア部品、又はここで説明するある機能を実行するように設計された上記各部の任意の好適な組み合わせとして実装されてよい。
図8は、3−Dオブジェクト又は装置を製造するためのプロセス800を説明する。図示するように、ステップ805において、オブジェクトのデジタル表現はコンピュータ(例えば、コンピュータ602a)を使って設計される。例えば、2−D又は3−Dデータは、3−Dオブジェクトのデジタル表現の設計支援のためにコンピュータ602aに入力される。続いて、ステップ810において、情報が、コンピュータ602aから追加的な製造装置(例えば、追加的な製造装置606)へ送信され、装置606は、受信情報に基づいて製造プロセスを開始する。ステップ815において、追加的な製造装置606は、好適な材料(例えば、液体樹脂)を使って3−Dオブジェクトの製造を続ける。ステップ820において、最終的にオブジェクトが作製される。
これらの好適な材料は、限定されないが、感光性樹脂、ポリウレタン、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、再吸収可能な材料(例えば、ポリマーセラミック複合材料)を含みうる。市販の材料の例として、(1)DSM Somos社製のDSM Somos(登録商標)シリーズ(7100、8100、9100、9420、10100、11100、12110、14120、及び15100)、(2)Stratasys社製のABSplus−P430、ABSi、ABS−ESD7、ABS−M30、ABS−M30i、PC−ABS、PCISO、PC、ULTEM9085、PPSF及びPPSU、(3)3−Systems社製のAccura Plastic、DuraForm、CastForm、Laserform及びVisiJet、(4)EOSGmbH社製のPAライン材料、PrimeCast、PrimePart材料、Alumide、CarbonMide、(5)3−Systems社製のVisiJetライン材料は、VisijetFlex、Visijet Tough、Visijet Clear、Visijet HiTemp、Visijet e−stone、Visijet Black、VisijetJewel、Visijet FTI等、を含む。他の材料の例として、Objet材料(例えば、Objet Fullcure、Objet Veroclear、ObjetDigital材料、Objet Duruswhite、Objet Tangoblack、Objet Tangoplus、Objet Tangoblackplus等)が挙げられる。他の例として、Renshape5000、7800シリーズからの材料が挙げられる。
コントローラ又はコンピュータコントロールシステムの使用が様々な実施形態に開示されている。当業者であれば、これらの実施形態は複数の異なるタイプの演算装置(汎用、及び/又は、特定用途の演算システム環境又は構成を含む)を用いて実施できることを即座に理解するであろう。上記の実施形態に関連して使用される好適な周知の演算システム、環境、及び/又は構成には、限定されないが、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、携帯デバイス、ラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、プログラマブルな家庭用電化製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、上記システム又は装置の何れかを含む分散型コンピュータ環境等が含まれる。これらのデバイスは、保存された指示を含んでよい。保存された指示は、コンピュータデバイスでマイクロプロセッサにより実行された場合、その指示を実行するようコンピュータデバイスに特定の動作を実行させる。ここで使用されるように、指示は、システム内で情報処理のためにコンピュータに実行されるステップをいう。指示は、システムのコンポーネントにより実行される、ソフトウェア、ファームウェア、又はハードウェア、及び、あらゆる種類のプログラムされたステップを含む。
マイクロプロセッサは、従来の汎用シングルチップ又はマルチチップのマイクロプロセッサを含む。例えば、Pentium(登録商標)プロセッサ、Pentium(登録商標)Proプロセッサ、8051プロセッサ、MIPS(登録商標)プロセッサ、PowerPC(登録商標)プロセッサ、又は、Alpha(登録商標)プロセッサである。さらに、マイクロプロセッサは、あらゆる種類の従来の 特定用途マイクロプロセッサを含む。例えば、デジタル・シグナル・プロセッサ又はグラフィックプロセッサである。通常、マイクロプロセッサは、従来のアドレスライン、従来のデータライン、1以上の従来の制御ラインを有する。
ここに開示される本願発明に係る態様/実施形態は、方法、装置、又はソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はこれらの組み合わせを用いる製品として実行される。"製品"との用語は、ハードウェア又は一時的ではないコンピュータで読み取り可能な記録媒体(例えば、光学記録装置)、揮発性または不揮発性記録装置又はコンピュータで読み取り可能な一時的な記録媒体(例えば、信号、搬送波)で実行されるコードまたは論理をいう。上記ハードウェアは、限定されないが、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、コンプレックスプログラマブル論理デバイスs (CPLD)、プログラマブル論理アレイ(PLA)、マイクロプロセッサ、又は他の同様の処理装置を含む。

Claims (16)

  1. 所定の切断面に沿って患者の骨を切断するための患者固有のシステムであって、
    第1ガイドと、当該第1ガイドとは別の第2ガイドとを備え、
    上記第1ガイドは、少なくとも1つの接触面と、複数のガイド部と、を有し、
    上記少なくとも1つの接触面は、上記骨の少なくとも一部分に配設されたときに、上記骨に対する上記第1ガイドの移動が実質的に制限されるように上記少なくとも一部分に適合し、
    上記複数のガイド部は、上記骨に複数の基準ピンを、上記基準ピンのうちの2つ以上が上記所定の切断面に挿入されるように配置するガイドとなり、
    上記第2ガイドは、複数の開口と、少なくとも1つの機能部材と、を有し、
    上記複数の開口は、基準ピンに対応する形状を有し、上記第1ガイドを取り除いた後に上記基準ピンの上に上記第2ガイドをスライドさせると上記複数の基準ピンのうちの一つをそれぞれ収容し、かつ、上記複数の基準ピンが収容されたときに上記骨に対する上記第2ガイドの移動を実質的に制限し、
    上記少なくとも1つの機能部材は、上記骨に孔をあけるためのものである、
    ことを特徴とする患者固有のシステム。
  2. 上記複数のガイド部は、ドリルガイドを含むことを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
  3. 上記第2ガイドは、さらに、上記複数の基準ピンが収容されたときに上記骨の少なくとも第2部に適合する第1接触面を含み、当該第1接触面は、上記第1接触面と上記骨との接触だけでは上記骨に対する上記第2ガイドの移動を実質的に制限するには十分ではないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
  4. 上記少なくとも1つの機能部材は、ドリルガイドを含むことを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
  5. さらに、骨接合インプラントを含むことを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
  6. 上記骨接合インプラントは、第1開口及び第2開口を含み、
    上記第1開口および上記第2開口はそれぞれ、インプラント固定部材を収容し、
    上記少なくとも1つの機能部材は、複数のドリルガイドを含み、
    上記第1開口および上記第2開口はそれぞれ、上記複数の基準ピンが上記複数の開口に収容されたときに、上記複数のドリルガイドのうちの一つの上記骨上の位置に対応する上記骨上の位置に並ぶように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の患者固有のシステム。
  7. 上記第1開口および上記第2開口は、第1距離だけ離間しており、
    上記第1開口に対応する第1ドリルガイドと上記第2開口に対応する第2ドリルガイドは、第2距離だけ離間しており、
    上記第1距離は、上記第2距離と異なることを特徴とする請求項6に記載の患者固有のシステム。
  8. 上記第1開口は、骨切断面の第1側面上の第1骨位置と関連しており、上記第2開口は、上記骨切断面の第2側面上の第2骨位置と関連しており、上記第1側面は上記第2側面の反対側であることを特徴とする請求項7に記載の患者固有のシステム。
  9. 上記インプラント固定部材は螺子を含むことを特徴とする請求項6に記載の患者固有のシステム。
  10. 上記骨接合インプラントはプレートを含むことを特徴とする請求項5に記載の患者固有のシステム。
  11. 上記少なくとも1つの機能部材は切断ガイド面を含むことを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
  12. 上記少なくとも1つの機能部材は、1以上のX線不透過性部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
  13. 上記第1ガイドはテーパ状エッジを含むことを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
  14. 上記第1ガイドは、1mm〜3mmの厚みに適合することを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
  15. 上記第2ガイドは、上記複数の開口及び上記少なくとも1つの機能部材を閾値量よりも大きく延在せず、上記閾値量は3mmであることを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
  16. 上記第1ガイドは、上記複数のガイド部に配置された上記基準ピンを有する上記骨から上記第1ガイドを取り除くための可撓部を含むことを特徴とする請求項1に記載の患者固有のシステム。
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