(実施の形態1)
本実施の形態の送信方法、送信装置、受信方法、受信装置について詳しく説明する。
図1に、本実施の形態における例えば、基地局、アクセスポイント、放送局等の送信装置の構成の一例を示す。誤り訂正符号化部102は、データ101および制御信号100を入力とし、制御信号100に含まれる誤り訂正符号に関する情報(例えば、誤り訂正符号の情報、符号長(ブロック長)、符号化率)に基づき、誤り訂正符号化を行い、符号化データ103を出力する。なお、誤り訂正符号化部102は、インタリーバを具備していてもよく、インタリーバを具備していた場合、符号化後にデータの並び替えを行い、符号化データ103を出力してもよい。
マッピング部104は、符号化データ103、制御信号100を入力とし、制御信号100に含まれる変調信号の情報に基づき、変調方式に対応するマッピングを行い、マッピング後の信号(ベースバンド信号)105_1、および、マッピング後の信号(ベースバンド信号)105_2を出力する。なお、マッピング部104は、第1の系列を用いて、マッピング後の信号105_1を生成し、第2の系列を用いて、マッピング後の信号105_2を生成する。このとき、第1の系列と第2の系列は異なるものとする。
信号処理部106は、マッピング後の信号105_1、105_2、信号群110、制御信号100を入力とし、制御信号100に基づいて、信号処理を行い、信号処理後の信号106_A、106_Bを出力する。このとき、信号処理後の信号106_Aをu1(i)、信号処理後の信号106_Bをu2(i)とあらわす(iはシンボル番号であり、例えば、iは0以上の整数とする。)。なお、信号処理については、図2を用いて、後で説明する。
無線部107_Aは、信号処理後の信号106_A、制御信号100を入力とし、制御信号100に基づき、信号処理後の信号106_Aに対し、処理を施し、送信信号108_Aを出力する。そして、送信信号108_Aは、アンテナ部#A(109_A)から電波として出力される。
同様に、無線部107_Bは、信号処理後の信号106_B、制御信号100を入力とし、制御信号100に基づき、信号処理後の信号106_Bに対し、処理を施し、送信信号108_Bを出力する。そして、送信信号108_Bは、アンテナ部#B(109_B)から電波として出力される。
アンテナ部#A(109_A)は、制御信号100を入力としている。このとき、制御信号100に基づいて、送信信号108_Aに対し処理を施し、電波として出力する。ただし、アンテナ部#A(109_A)は、制御信号100を入力としなくてもよい。
同様に、アンテナ部#B(109_B)は、制御信号100を入力としている。このとき、制御信号100に基づいて、送信信号108_Bに対し処理を施し、電波を出力する。ただし、アンテナ部#B(109_B)は、制御信号100を入力としなくてもよい。
なお、制御信号100は、図1の通信相手である装置が送信した情報に基づいて生成されたものであってもよいし、図1の装置は入力部を具備し、その入力部から入力された情報に基づいて生成されたものであってもよい。
図2は、図1における信号処理部106の構成の一例を示している。重み付け合成部(プリコーディング部)203はマッピング後の信号201A(図1のマッピング後の信号105_1に相当する)、および、マッピング後の信号201B(図1のマッピング後の信号105_2に相当する)、および、制御信号200(図1の制御信号100に相当する)を入力とし、制御信号200に基づいて重み付け合成(プリコーディング)を行い、重み付け後の信号204Aおよび重み付け後の信号204Bを出力する。このとき、マッピング後の信号201Aをs1(t)、マッピング後の信号201Bをs2(t)、重み付け後の信号204Aをz1(t)、重み付け後の信号204Bをz2’(t)とあらわす。なお、tは一例として、時間とする。(s1(t)、s2(t)、z1(t)、z2’(t)は複素数で定義されるものとする。(したがって、実数であってもよい))
重み付け合成部(プリコーディング部)203は、以下の演算を行うことになる。
式(1)において、a、b、c、dは複素数で定義でき、したがって、a、b、c、dは複素数で定義するものとする。(実数であってもよい)なお、iはシンボル番号とする。
そして、位相変更部205Bは、重み付け合成後の信号204B、および、制御信号200を入力とし、制御信号200に基づき、重み付け合成後の信号204Bに対し、位相変更を施し、位相変更後の信号206Bを出力する。なお、位相変更後の信号206Bをz2(t)であらわし、z2(t)は複素数で定義するものとする。(実数であってもよい)
位相変更部205Bの具体的動作について説明する。位相変更部205Bでは、例えば、z2’(i)に対しy(i)の位相変更を施すものとする。したがって、z2(i)=y(i)×z2’(i)とあらわすことができる。(iはシンボル番号(iは0以上の整数とする))
例えば、位相変更の値を以下のように設定する。(Nは2以上の整数であり、Nは位相変更の周期となる。)(Nは3以上の奇数に設定するとデータの受信品質が向上する可能性がある。)
(jは虚数単位)ただし、式(2)は、あくまでも例であり、これに限ったものではない。そこで、位相変更値y(i)=ej×δ(i)であらわすものとする。
このときz1(i)およびz2(i)は次式であらわすことができる。
なお、δ(i)は実数である。そして、z1(i)とz2(i)は、同一時間、同一周波数(同一周波数帯)で、送信装置から送信されることになる。
式(3)において、位相変更の値は、式(2)に限ったものではなく、例えば、周期的、規則的に位相を変更するような方法が考えられる。
式(1)および式(3)における(プリコーディング)行列
とする。例えば、行列Fは、以下のような行列を用いることが考えられる。
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
なお、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)、式(9)、式(10)、式(11)、式(12)において、αは実数であってもよいし、虚数であってもよく、βは実数であってもよいし、虚数であってもよい。ただし、αは0(ゼロ)ではない。そして、βも0(ゼロ)ではない。
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
または、
ただし、θ11(i)、θ21(i)、λ(i)はiの(シンボル番号の)関数であり(実数)、λは例えば固定の値であり(実数)(固定値でなくてもよい)、αは実数であってもよいし、虚数であってもよく、βは実数であってもよいし、虚数であってもよい。ただし、αは0(ゼロ)ではない。そして、βも0(ゼロ)ではない。また、θ11、θ21は実数である。
また、これら以外のプリコーディング行列を用いても、本明細書の各実施の形態を実施することが可能である。
なお、式(34)、式(36)のβは実数であってもよいし、虚数であってもよい。ただし、βも0(ゼロ)ではない。また、プリコーディング行列が、式(33)、式(34)のようにあらわされた場合、図2における重み付け合成部203は、マッピング後の信号201A、201Bに対し、信号処理を施さずに、マッピング後の信号201Aを重み付け合成後の信号204Aとして出力し、マッピング後の信号201Bを重み付け合成後の信号204Bとして出力することになる。つまり、重み付け合成部203が存在しなくてもよいし、重み付け合成部203が存在する場合、制御信号200によって、重み付け合成を施すか、重み付け合成を行わないか、の制御を行ってもよい。
挿入部207Aは、重み付け合成後の信号204A、パイロットシンボル信号(pa(t))(t:時間)(251A)、プリアンブル信号252、制御情報シンボル信号253、制御信号200を入力とし、制御信号200に含まれるフレーム構成の情報に基づき、フレーム構成に基づいたベースバンド信号208Aを出力する。
同様に、挿入部207Bは、位相変更後の信号206B、パイロットシンボル信号(pb(t))(t:時間)(251B)、プリアンブル信号252、制御情報シンボル信号253、制御信号200を入力とし、制御信号200に含まれるフレーム構成の情報に基づき、フレーム構成に基づいたベースバンド信号208Bを出力する。
位相変更部209Bは、ベースバンド信号208B、および、制御信号200を入力とし、ベースバンド信号208Bに対し、制御信号200に基づいて、位相変更を行い、位相変更後の信号210Bを出力する。ベースバンド信号208Bをシンボル番号i(iは0以上の整数とする)の関数とし、x’(i)とあらわすものとする。すると、位相変更後の信号210B(x(i))は、x(i)=ej×ε(i)×x’(i)とあらわすことができる。(jは虚数単位)
なお、位相変更部209Bの動作としては、非特許文献2、非特許文献3で記載されているCDD(Cyclic Delay Diversity)(CSD(Cyclic Shift Diversity))であってもよい。そして、位相変更部209Bの特徴としては、周波数軸方向に存在するシンボルに対し、位相変更を行う点である(データシンボル、パイロットシンボル、制御情報シンボルなどに対し位相変更を施す。)。
図2では、位相変更部209Bを挿入している図を記載しているが、位相変更部209Bが存在していなくてもよい。このとき、ベースバンド信号208A、208Bが、図2の出力となる。(位相変更部209Bが動作しなくてもよい。)
図3は、図1における信号処理部106の構成の図2とは異なる例を示している。図3において、図2と同様に動作するものについては、同一番号を付している。なお、図2と同様に動作するものについては、ここでの説明を省略する。
係数乗算部301Aは、マッピング後の信号201A(s1(i))、および、制御信号200を入力とし、制御信号200に基づいて、マッピング後の信号201A(s1(i))に係数を乗算し、係数乗算後の信号302Aを出力する。なお、係数をuとすると、係数乗算後の信号302Aは、u×s1(i)とあらわされる。(uは実数であってもよいし、複素数であってもよい。)ただし、u=1のとき、係数乗算部301Aは、マッピング後の信号201A(s1(i))に対して係数の乗算を行わず、マッピング後の信号201A(s1(i))を係数乗算後の信号302Aとして出力する。
同様に、係数乗算部301Bは、マッピング後の信号201B(s2(i))、および、制御信号200を入力とし、制御信号200に基づいて、マッピング後の信号201B(s2(i))に係数を乗算し、係数乗算後の信号302Bを出力する。なお、係数をvとすると、係数乗算後の信号302Bは、v×s2(i)とあらわされる。(vは実数であってもよいし、複素数であってもよい。)ただし、v=1のとき、係数乗算部301Bは、マッピング後の信号201B(s2(i))に対して係数の乗算を行わず、マッピング後の信号201B(s2(i))を係数乗算後の信号302Bとして出力する。
したがって、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))は、次式であらわすことができる。
なお、(プリコーディング)行列Fの例については、前に説明したとおり(たとえば、式(5)から式(36))であり、また、位相変更の値y(i)の例については、式(2)で示している、ただし、(プリコーディング)行列F、位相変更の値y(i)については、これらに限ったものではない。
次に、本発明の説明で使用する、「マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式がQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAM(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)のときの、(プリコーディング)行列F、および、位相変更の値y(i)」について説明する。
なお、マッピング後の信号201Aの平均(送信)電力とマッピング後の信号201Bの平均(送信)電力は等しいものとする。
このとき、式(38)から式(45)のようにして、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))を得ることで、図1の送信装置が送信する変調信号を受信する受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
なお、式(38)から式(45)において、αおよびβは、実数であってもよいし、虚数であってもよい。
式(38)から式(45)の特徴的な点について説明する。
式(38)から式(45)において、θをπ/4ラジアン(45度)と定めている。係数乗算後の信号302Aの平均(送信)電力と係数乗算後の信号302Bの平均(送信)電力は異なるが、「θをπ/4ラジアン(45度)」とすることで、重み付け合成語の信号204A(z1(i))の平均(送信)電力と位相変更後の信号206B(z2(i))の平均(送信)電力は等しくすることができ、送信規定上、「各アンテナから送信する変調信号の平均送信電力を一定」と定められている場合、「θをπ/4ラジアン(45度)」と設定する必要がある。なお、ここでは、「θをπ/4ラジアン(45度)」としているが、「θは、π/4ラジアン(45度)、(3×π)/4ラジアン(135度)、(5×π)/4ラジアン(225度)、(7×π)/4ラジアン(315度)のいずれかの値であればよい。」
また、係数u、vを、式(38)から式(45)のように定めている。
なお、図1、図2、図3と式(1)から式(45)を例とする方法で、シンボルを生成(例えば、z1(i)、z2(i))を説明した。このとき、生成したシンボルは、時間軸方向に配置してもよい。また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)などのマルチキャリア方式を用いた場合、生成したシンボルを周波数軸方向に配置してもよいし、時間・周波数方向に配置してもよい。また、生成したシンボルに対し、インタリーブを施し(シンボルの並び替えを行い)、時間軸方向に配置してもよいし、周波数軸方向に配置してもよいし、時間・周波数軸方向に配置してもよい。ただし、同一のシンボル番号iのz1(i)とz2(i)は、同一時間、同一周波数(同一周波数帯)を用いて送信装置は送信することになる。
図4において、PQPSKはQPSKの平均(送信)電力、P16QAMは16QAMの平均(送信)電力とし、横軸PQPSK/(PQPSK+P16QAM),縦軸キャパシティとしたときの各SNR(Signal-to-Noise power Ratio)におけるキャパシティを示している。(なお、グラフにおけるチャネルモデルはAWGN(Additive White Gaussian Noise)環境)この結果からわかるように、式(38)から式(45)のように設定することで、受信装置は、良好なデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができることになる。なお、図4において、電力比とキャパシティとの関係を示す21個の曲線のグラフのそれぞれは、キャパシティの低いものから順に、SNR=0dB、1dB、2dB、・・・、20dBに対応している。
図1の送信装置は、制御信号100に含まれる送信方法の情報に基づき変調信号の送信方法を切り替えるものとする。図1の送信装置は、以下の送信方法を選択できるものとする。
送信方法#1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(Binary Phase Shift Keying)(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSK(APSK:Amplitude Phase Shift Keying)などの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSK(APSK:Amplitude Phase Shift Keying)などの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#5:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とし、s2(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。
送信方法#6:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。
送信方法#7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。
送信方法#8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。
送信方法#9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。
このとき、図2、図3に基づく、プリコーディング(重み付け合成)、および、位相変更を行うが(位相変更部205Bは、位相変更を行わなくてもよい。)、プリコーディング行列として、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用いるものとする。ただし、式(13)から式(20)においてθは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。
すると、以下を満たすことになる。
送信方法#1:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2。
送信方法#2:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4。
送信方法#3:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#4:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
送信方法#5:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2以上4以下。ただし、式(13)から式(20)において、θ=0ラジアンが成立するとき、送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2となる。
送信方法#6:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4以上16以下。ただし、式(13)から式(20)において、θ=0ラジアンが成立するとき、送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4となる。
送信方法#7:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4以上64以下。ただし、式(13)から式(20)において、θ=0ラジアンが成立するとき、第1の送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4となり、第2の送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16となる。
送信方法#8:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16以上256以下。ただし、式(13)から式(20)において、θ=0ラジアンが成立するとき、送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16となる。
送信方法#9:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64以上4096以下。ただし、式(13)から式(20)において、θ=0ラジアンが成立するとき、送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64となる。
以上で述べたように、図1の送信装置がシングルストリームの変調信号を送信する際の最大の信号点数は64となる。
ところで、図1の送信装置の無線部107_A、107_Bが具備するRF(Radio Frequency)部における位相雑音の影響、および、無線部107_A、107_Bが具備する送信電力増幅器における非線形歪みの影響を考慮した場合、PAPR(Peak-to-Average Power Ratio)が小さい変調方式、および、位相雑音の影響が小さい信号点配置をもつ変調方式を採用することが望まれる。この点を考慮すると、送信信号(変調信号)に含まれる同相I−直交Q平面における信号点の数を小さくすることが望まれる。上述のように、複数の送信方法を選択できるような送信装置の場合、同相I−直交Q平面における信号点の数が最も多い送信方法における同相I−直交Q平面における信号点の数を少なく抑えることで、送信装置において、RF部の位相雑音の影響を抑えることができ、また、送信電力増幅器における非線形歪みの影響を抑えることができるため、図1の送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。また、RF部の位相雑音の影響が小さく、送信電力増幅器の非線形歪みの影響が小さいような変調信号を図1の送信装置が送信する場合、送信装置におけるRF部、送信電力増幅器の回路規模を小さくすることができるという効果を得ることもできる。(変調方式ごとにPAPRが大きく変化すると、例えば、変調方式ごとにRF部、送信電力増腹部を用意することになり、回路規模が増大する。)
前に述べたように、図1の送信装置がシングルストリームの変調信号を送信する際の最大の信号点数は64となる。したがって、図1の送信装置が二つのストリームの変調信号を送信する際の最大の信号点数を64に抑えることができれば、上述で述べた効果を得ることができるということになる。
一方で、図1の送信装置が二つのストリームの変調信号を送信する際、s1(i)の信号を複数のアンテナで送信し、s2(i)の信号を複数のアンテナで送信すると、送信ダイバーシチの効果を得ることができるため、図1の送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置は、データの受信品質が向上効果を得ることができる。しかし、この効果を得るためには、図1の送信装置が送信する変調信号がRF部の位相雑音の影響、送信電力増幅器における非線形歪みの影響が小さいことが重要となる。
以上を踏まえ、第1の選択方法、または、第2の選択方法を考える。
第1の選択方法:
図1の送信装置は、制御信号100に含まれる送信方法の情報に基づき変調信号の送信方法を切り替えるものとする。このとき、図1の送信装置は、以下の送信方法を選択できるものとする。
送信方法#1−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#1−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#1−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#1−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#1−5:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とし、s2(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#1−6:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#1−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)(θ=π/4ラジアン(45度)とすると、各アンテナから送信される変調信号の平均送信電力が等しくなる。)
送信方法#1−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#1−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
なお、第1の選択方法では、送信方法#1−1から送信方法#1−9のすべての送信方法に対応していなくてもよい。例えば、第1の選択方法では、送信方法#1−5、送信方法#1−6、送信方法#1−7の3つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。そして、第1の送信方法では、送信方法#1−8、送信方法#1−9の2つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。
また、第1の選択方法では、送信方法#1−1に対応していなくてもよい。(第1の選択方法では、図1の送信装置の送信方法の選択候補に、送信方法#1−1を含まない。)
第1の選択方法に、送信方法#1−1から送信方法#1−9以外の送信方法が含まれていてもよい。
このとき、以下を満たすことになる。
送信方法#1−1:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2。
送信方法#1−2:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4。
送信方法#1−3:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#1−4:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
送信方法#1−5:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2より大きく4以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#1−6:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく16以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#1−7:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく64以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#1−8:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#1−9:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
以上のような特徴があり、したがって、第1の選択方法とすることで、図1の送信装置において、RF部の位相雑音の影響、送信電力増幅器における非線形歪みの影響を小さくすることができ、また、送信方法#1−5から送信方法#1−7において、送信ダイバーシチの効果を得ることが可能となる。したがって、図1の送信装置が送信する変調信号を受信する受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
第2の選択方法:
送信方法#2−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#2−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#2−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#2−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#2−5:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とし、s2(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#2−6:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#2−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)(θ=π/4ラジアン(45度)とすると、各アンテナから送信される変調信号の平均送信電力が等しくなる。)
送信方法#2−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#2−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
なお、第2の選択方法では、送信方法#2−1から送信方法#2−9のすべての送信方法に対応していなくてもよい。例えば、第2の選択方法では、送信方法#2−5、送信方法#2−6、送信方法#2−7の3つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。そして、第2の送信方法では、送信方法#2−8、送信方法#2−9の2つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。
また、第2の選択方法では、送信方法#2−1に対応していなくてもよい。(第2の選択方法では、図1の送信装置の送信方法の選択候補に、送信方法#2−1を含まない。)
第2の選択方法に、送信方法#2−1から送信方法#2−9以外の送信方法が含まれていてもよい。
このとき、以下を満たすことになる。
送信方法#2−1:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2。
送信方法#2−2:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4。
送信方法#2−3:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#2−4:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
送信方法#2−5:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2以上4以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#2−6:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4以上16以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#2−7:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく64以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#2−8:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#2−9:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
以上のような特徴があり、したがって、第2の選択方法とすることで、図1の送信装置において、RF部の位相雑音の影響、送信電力増幅器における非線形歪みの影響を小さくすることができ、また、送信方法#2−5から送信方法#2−7において、送信ダイバーシチの効果を得ることが可能となる場合がある。したがって、図1の送信装置が送信する変調信号を受信する受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
また、第1の選択方法と第2の選択方法を組み合わせた、第3の選択方法であってもよい。
第3の選択方法:
図1の送信装置は、制御信号100に含まれる送信方法の情報に基づき、変調信号の送信方法を切り替えるものとする。このとき、図1の送信方法は、以下の送信方法を選択できるものとする。
送信方法#3−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#3−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#3−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#3−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#3−5:
送信方法#1−5、または、送信方法#2−5のいずれかの送信方法。
送信方法#3−6:
送信方法#1−6、または、送信方法#2−6のいずれかの送信方法。
送信方法#3−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#3−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#3−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
なお、第3の選択方法では、送信方法#3−1から送信方法#3−9のすべての送信方法に対応していなくてもよい。例えば、第3の選択方法では、送信方法#3−5、送信方法#3−6、送信方法#3−7の3つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。そして、第3の送信方法では、送信方法#3−8、送信方法#3−9の2つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。
また、第3の選択方法では、送信方法#3−1に対応していなくてもよい。(第3の選択方法では、図1の送信装置の送信方法の選択候補に、送信方法#3−1を含まない。)
第3の選択方法に、送信方法#3−1から送信方法#3−9以外の送信方法が含まれていてもよい。
第3の選択方法とすることで、図1の送信装置において、RF部の位相雑音の影響、送信電力増幅器における非線形歪みの影響を小さくすることができ、また、送信方法#3−5から送信方法#3−7において、送信ダイバーシチの効果を得ることが可能となる場合がある。したがって、図1の送信装置が送信する変調信号を受信する受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
図5は、図1の送信装置がOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)図1の無線部107_Aおよび107_Bの構成の一例である。シリアルパラレル変換部502は、信号501、および、制御信号500(図1の制御信号100に相当する。)を入力とし、制御信号500に基づき、シリアルパラレル変換を行い、シリアルパラレル変換後の信号503を出力する。
逆フーリエ変換部504は、シリアルパラレル変換後の信号503、および、制御信号500を入力とし、制御信号500に基づいて、逆フーリエ変換(例えば、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform))を施し、逆フーリエ変換後の信号505を出力する。
処理部506は、逆フーリエ変換後の信号505、制御信号500を入力とし、制御信号500に基づき、周波数変換、増幅等の処理を施し、変調信号507を出力する。
(例えば、信号501を図1の信号処理後の信号106_Aとした場合、変調信号507は図1の送信信号108_Aに相当する。また、信号501を図1の信号処理後の信号106_Bとした場合、変調信号507は図1の送信信号108_Bに相当する。)
図6は、図1の送信信号108_Aのフレーム構成である。図6において、横軸周波数(キャリア)、縦軸時間である。OFDMなどのマルチキャリア伝送方式を用いているため、キャリア方向にシンボルが存在していることになる。そして、図6では、キャリア1からキャリア36のシンボルを示している。また、図6では、時刻$1から時刻$11のシンボルを示している。
図6の601はパイロットシンボル(図2、図3のパイロット信号251A(pa(t)に相当する。))、602はデータシンボル、603はその他のシンボルを示している。このとき、パイロットシンボルは、例えば、PSK(Phase Shift Keying)のシンボルであり、このフレームを受信する受信装置がチャネル推定(伝搬路変動の推定)、周波数オフセット・位相変動の推定を行うためのシンボルであり、例えば、図1の送信装置と、図6のフレームを受信する受信装置がパイロットシンボルの送信方法を共有しているとよい。
ところで、マッピング後の信号201A(図1のマッピング後の信号105_1)を「ストリーム#1」と名付け、マッピング後の信号201B(図1のマッピング後の信号105_2)を「ストリーム#2」と名付ける。なお、この点は、以降の説明でも同様であるものとする。
データシンボル602は、図2、図3による信号処理で生成したベースバンド信号208Aに含まれるデータシンボルに相当するシンボルであり、したがって、データシンボル602は、「「ストリーム#1」のシンボルと「ストリーム#2」のシンボルの両者を含んだシンボル」、または、「「ストリーム#1」のシンボル」、または、「「ストリーム#2」のシンボル」のいずれかであり、これは、重み付け合成部203で使用するプリコーディング行列の構成によって決まることになる。(つまり、データシンボル602は、重み付け合成後の信号204A(z1(i))に相当する。)
その他のシンボル603は、図2、図3におけるプリアンブル信号252、および、制御情報シンボル信号253に相当するシンボルであるものとする。(ただし、その他のシンボルが、プリアンブル、制御情報シンボル以外のシンボルを含んでいてもよい。)このとき、プリアンブルは、(制御用の)データを伝送してもよいし、信号検出のためシンボル、周波数同期・時間同期を行うためのシンボル、チャネル推定のためのシンボル(伝搬路変動の推定を行うためのシンボル)などで構成されていることになる。そして、制御情報シンボルは、図6のフレームを受信した受信装置が、データシンボルの復調・復号を実現するための制御情報を含んだシンボルとなる。
例えば、図6における時刻$1から時刻$4のキャリア1からキャリア36は、その他のシンボル603となる。そして、時刻$5のキャリア1からキャリア11はデータシンボル602となる。以降、時刻$5のキャリア12はパイロットシンボル601となり、時刻$5のキャリア13からキャリア23はデータシンボル602となり、時刻$5のキャリア24はパイロットシンボル601となり、・・・、時刻$6のキャリア1・キャリア2はデータシンボル602となり、時刻$6のキャリア3はパイロットシンボル601となり、・・・、時刻$11のキャリア30はパイロットシンボル601となり、時刻$11のキャリア31からキャリア36はデータシンボル602となる。
図7は、図1の送信信号108_Bのフレーム構成である。図7において、横軸周波数(キャリア)、縦軸時間である。OFDMなどのマルチキャリア伝送方式を用いているため、キャリア方向にシンボルが存在していることになる。そして、図7では、キャリア1からキャリア36のシンボルを示している。また、図7では、時刻$1から時刻$11のシンボルを示している。
図7の701はパイロットシンボル(図2、図3のパイロット信号251B(pb(t)に相当する。))、702はデータシンボル、703はその他のシンボルを示している。このとき、パイロットシンボルは、例えば、PSKのシンボルであり、このフレームを受信する受信装置がチャネル推定(伝搬路変動の推定)、周波数オフセット・位相変動の推定を行うためのシンボルであり、例えば、図1の送信装置と、図7のフレームを受信する受信装置がパイロットシンボルの送信方法を共有しているとよい。
データシンボル702は、図2、図3による信号処理で生成したベースバンド信号208Bに含まれるデータシンボルに相当するシンボルであり、したがって、データシンボル702は、「「ストリーム#1」のシンボルと「ストリーム#2」のシンボルの両者を含んだシンボル」、または、「「ストリーム#1」のシンボル」、または、「「ストリーム#2」のシンボル」のいずれかであり、これは、重み付け合成部203で使用するプリコーディング行列の構成によって決まることになる。(つまり、データシンボル702は、位相変更後の信号206B(z2(i))に相当する。)
その他のシンボル703は、図2、図3におけるプリアンブル信号252、および、制御情報シンボル信号253に相当するシンボルであるものとする。(ただし、その他のシンボルが、プリアンブル、制御情報シンボル以外のシンボルを含んでいてもよい。)このとき、プリアンブルは(制御用の)データを伝送してもよいし、信号検出のためのシンボル、周波数同期・時間同期を行うためのシンボル、チャネル推定のためのシンボル(伝搬路変動の推定を行うためのシンボル)などで構成されていることになる。そして、制御情報シンボルは、図7のフレームを受信した受信装置がデータシンボルの復調・復号を実現するための制御情報を含んだシンボルとなる。
例えば、図7における時刻$1から時刻$4のキャリア1からキャリア36は、その他のシンボル703となる。そして、時刻$5のキャリア1からキャリア11はデータシンボル702となる。以降、時刻$5のキャリア12はパイロットシンボル701となり、時刻$5のキャリア13からキャリア23はデータシンボル702となり、時刻$5のキャリア24はパイロットシンボル701となり、・・・、時刻$6のキャリア1・キャリア2はデータシンボル702となり、時刻$6のキャリア3はパイロットシンボル701となり、・・・、時刻$11のキャリア30はパイロットシンボル701となり、時刻$11のキャリア31からキャリア36はデータシンボル702となる。
図6のキャリアA、時刻$Bにシンボルが存在し、図7のキャリアA、時刻$Bにシンボルが存在したとき、図6のキャリアA、時刻$Bのシンボルと図5のキャリアA、時刻$Bのシンボルは、同一時間、同一周波数に送信されることになる。なお、フレーム構成については、図6、図7に限ったものではなく、あくまでも、図6、図7はフレーム構成の例である。
そして、図6、図7におけるその他のシンボルは、「図2、図3におけるプリアンブル信号252、制御シンボル253」に相当するシンボルであり、したがって、図6のその他のシンボル603と同一時刻、かつ、同一周波数(同一キャリア)の図7のその他のシンボル703は、制御情報を伝送している場合、同一のデータ(同一の制御情報)を伝送していることになる。
なお、図6のフレームと図7のフレームを受信装置は同時に受信することになることを想定しているが、図6のフレームのみ、または、図7のフレームのみを受信しても受信装置は送信装置が送信したデータを得ることは可能である。
図8は、図2、図3の制御情報シンボル信号253を生成するための制御情報生成に関する部分の構成の一例を示している。
制御情報用マッピング部802は、制御情報に関するデータ801、制御信号800を入力とし、制御信号800に基づいた変調方式で、制御情報に関するデータ801に対し、マッピングを施し、制御情報用マッピング後の信号803を出力する。なお、制御情報用マッピングの信号803は、図2、図3の制御情報シンボル信号253に相当する。
図9は、図1のアンテナ部#A(109_A)、アンテナ#B(109_B)の構成の一例を示している。(アンテナ部#A(109_A)、アンテナ部#B(109_B)が複数のアンテナで構成されている例である。)
分配部902は、送信信号901を入力とし、分配を行い、送信信号903_1、903_2、903_3、903_4を出力する。
乗算部904_1は、送信信号903_1、および、制御信号900を入力とし、制御信号900に含まれる乗算係数の情報に基づき、送信信号903_1に乗算係数を乗算し、乗算後の信号905_1を出力し、乗算後の信号905_1は、電波としてアンテナ906_1から出力される。
送信信号903_1をTx1(t)(t:時間)、乗算係数をW1(W1は複素数で定義することができ、したがって、実数であってもよい。)とすると、乗算後の信号905_1は、Tx1(t)×W1とあらわされる。
乗算部904_2は、送信信号903_2、および、制御信号900を入力とし、制御信号900に含まれる乗算係数の情報に基づき、送信信号903_2に乗算係数を乗算し、乗算後の信号905_2を出力し、乗算後の信号905_2は、電波としてアンテナ906_2から出力される。
送信信号903_2をTx2(t)、乗算係数をW2(W2は複素数で定義することができ、したがって、実数であってもよい。)とすると、乗算後の信号905_2は、Tx2(t)×W2とあらわされる。
乗算部904_3は、送信信号903_3、および、制御信号900を入力とし、制御信号900に含まれる乗算係数の情報に基づき、送信信号903_3に乗算係数を乗算し、乗算後の信号905_3を出力し、乗算後の信号905_3は、電波としてアンテナ906_3から出力される。
送信信号903_3をTx3(t)、乗算係数をW3(W3は複素数で定義することができ、したがって、実数であってもよい。)とすると、乗算後の信号905_3は、Tx3(t)×W3とあらわされる。
乗算部904_4は、送信信号903_4、および、制御信号900を入力とし、制御信号900に含まれる乗算係数の情報に基づき、送信信号903_4に乗算係数を乗算し、乗算後の信号905_4を出力し、乗算後の信号905_4は、電波としてアンテナ906_4から出力される。
送信信号903_4をTx4(t)、乗算係数をW4(W4は複素数で定義することができ、したがって、実数であってもよい。)とすると、乗算後の信号905_4は、Tx4(t)×W4とあらわされる。
なお、「W1の絶対値、W2の絶対値、W3の絶対値、W4の絶対値が等しく」てもよい。このとき、位相変更が行われたことに相当する。(当然であるが、W1の絶対値、W2の絶対値、W3の絶対値、W4の絶対値は等しくなくてもよい。)
また、図9では、アンテナ部は、4本のアンテナ(および、4つの乗算部)で構成されている例で説明しているが、アンテナの本数は4本に限ったものではなく、2本以上のアンテナで構成されていればよい。
そして、図1のアンテナ部#A(109_A)の構成が図9のとき、送信信号901は、図1の送信信号108_Aに相当する。また、図1のアンテナ部#B(109_B)の構成が図9のとき、送信信号901は図1の送信信号108_Bに相当し、図1の送信信号108_Bに相当する。ただし、アンテナ部#A(109_A)およびアンテナ部#B(109_B)は、図9のような構成としなくてもよく、前にも記載したように、アンテナ部は、制御信号100を入力としなくてもよい。例えば、図1のアンテナ部#A(109_A)、アンテナ部#B(109_B)は、一つのアンテナで構成されていてもよいし、複数のアンテナで構成されていてもよい。
図10は、図1の送信信号108_Aのフレーム構成の例である。図10において、横軸は時間である。図10が図6と異なる点は、図10のフレーム構成は、シングルキャリア方式のときのフレーム構成の例であり、時間方向にシンボルが存在している点である。そして、図10では、時間t1からt22のシンボルを示している。
図10のプリアンブル1001は、図2、図3におけるプリアンブル信号252に相当する。このとき、プリアンブルは、(制御用の)データを伝送してもよいし、信号検出のためのシンボル、周波数同期・時間同期を行うためのシンボル、チャネル推定を行うためのシンボル(伝搬路変動の推定を行うためのシンボル)などで構成されていることになる。
図10の制御情報シンボル1002は、図2、図3における制御情報シンボル信号253に相当するシンボルであり、図10のフレームを受信した受信装置が、データシンボルの復調・復号を実現するための制御情報を含んだシンボルである。
図10のパイロットシンボル1004は、図2、図3のパイロット信号251A(pa(t))に相当するシンボルであり、パイロットシンボル1004は、例えば、PSKのシンボルであり、このフレームを受信する受信装置がチャネル推定(伝搬路変動の推定)、周波数オフセットの推定・位相変動の推定を行うためのシンボルであり、例えば、図1の送信装置と、図10のフレームを受信する受信装置がパイロットシンボルの送信方法を共有しているとよい。
そして、図10の1003は、データを伝送するためのデータシンボルである。
マッピング後の信号201A(図1のマッピング後の信号105_1)を「ストリーム#1」と名付け、マッピング後の信号201B(図1のマッピング後の信号105_2)を「ストリーム#2」と名付ける。
データシンボル1003は、図2、図3による信号処理で生成したベースバンド信号208Aに含まれるデータシンボルに相当するシンボルであり、したがって、データシンボル1003は、「「ストリーム#1」のシンボルと「ストリーム#2」のシンボルの両者を含んだシンボル」、または、「「ストリーム#1」のシンボル」、または、「「ストリーム#2」のシンボル」のいずれかであり、これは、重み付け合成部203で使用するプリコーディング行列の構成によって決まることになる。(つまり、データシンボル1003は、重み付け合成後の信号204A(z1(i))に相当する。)
なお、図10では、記載していないが、フレームに、プリアンブル、制御情報シンボル、データシンボル、パイロットシンボル以外のシンボルが含まれていてもよい。
例えば、送信装置は、図10における時刻t1ではプリアンブル1001を送信し、時刻t2では制御情報シンボル1002を送信し、時刻t3からt11ではデータシンボル1003を送信し、時刻t12ではパイロットシンボル1004を送信し、時刻t13からt21ではデータシンボル1003を送信し、時刻t22ではパイロットシンボル1004を送信するものとする。
図11は、図1の送信信号108_Bのフレーム構成の例である。図11において、横軸は時間である。図11が図7と異なる点は、図11のフレーム構成は、シングルキャリア方式のときのフレーム構成の例であり、時間方向にシンボルが存在している点である。そして、図11では、時間t1からt22のシンボルを示している。
図11のプリアンブル1101は、図2、図3におけるプリアンブル信号252に相当する。このとき、プリアンブルは、(制御用の)データを伝送してもよいし、信号検出のためのシンボル、周波数同期・時間同期を行うためのシンボル、チャネル推定を行うためのシンボル(伝搬路変動の推定を行うためのシンボル)などで構成されていることになる。
図11の制御情報シンボル1102は、図2、図3における制御情報シンボル信号253に相当するシンボルであり、図11のフレームを受信した受信装置が、データシンボルの復調・復号を実現するための制御情報を含んだシンボルである。
図11のパイロットシンボル1104は、図2、図3のパイロット信号251B(pb(t))に相当するシンボルであり、パイロットシンボル1104は、例えば、PSKのシンボルであり、このフレームを受信する受信装置がチャネル推定(伝搬路変動の推定)、周波数オフセットの推定・位相変動の推定を行うためのシンボルであり、例えば、図1の送信装置と、図11のフレームを受信する受信装置がパイロットシンボルの送信方法を共有しているとよい。
そして、図11の1103は、データを伝送するためのデータシンボルである。
マッピング後の信号201A(図1のマッピング後の信号105_1)を「ストリーム#1」と名付け、マッピング後の信号201B(図1のマッピング後の信号105_2)を「ストリーム#2」と名付ける。
データシンボル1103は、図2、図3による信号処理で生成したベースバンド信号208Bに含まれるデータシンボルに相当するシンボルであり、したがって、データシンボル1103は、「「ストリーム#1」のシンボルと「ストリーム#2」のシンボルの両者を含んだシンボル」、または、「「ストリーム#1」のシンボル」、または、「「ストリーム#2」のシンボル」のいずれかであり、これは、重み付け合成部203で使用するプリコーディング行列の構成によって決まることになる。(つまり、データシンボル1103は、位相変更後の信号206B(z2(i))に相当する。)
なお、図11では、記載していないが、フレームに、プリアンブル、制御情報シンボル、データシンボル、パイロットシンボル以外のシンボルが含まれていてもよい。
例えば、送信装置は、図11における時刻t1ではプリアンブル1101を送信し、時刻t2では制御情報シンボル1102を送信し、時刻t3からt11ではデータシンボル1103を送信し、時刻t12ではパイロットシンボル1104を送信し、時刻t13からt21ではデータシンボル1103を送信し、時刻t22ではパイロットシンボル1104を送信するものとする。
図10の時刻tpにシンボルが存在し、図10の時刻tp(pは1以上の整数)にシンボルが存在したとき、図10の時刻tpのシンボルと図11の時刻tpのシンボルは、同一時間、同一周波数に送信されることになる。(例えば、図10の時刻t3のデータシンボルと図11の時刻t3のデータシンボルは、同一時刻、同一周波数に送信されることになる。)なお、フレーム構成については、図10、図11に限ったものではなく、あくまでも、図10、図11はフレーム構成の例である。
そして、図10、図11におけるプリアンブル、制御情報シンボルは、同一のデータ(同一の制御情報)を伝送しているという方法でもよい。
なお、図10のフレームと図11のフレームを受信装置は同時に受信することになることを想定しているが、図10のフレームのみ、または、図11のフレームのみを受信しても受信装置は送信装置が送信したデータを得ることは可能である。
図12は、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間軸に対するシンボルの配置方法の例を示している。
図12において、例えば、zp(0)と示している。このとき、pは1または2である。よって、図12のzp(0)は、「z1(i)、z2(i)において、シンボル番号i=0のときのz1(0)、z2(0)」をあらわしている。同様に、zp(1)は、「z1(i)、z2(i)において、シンボル番号i=1のときのz1(1)、z2(1)」をあらわしている。(つまり、zp(X)は、「z1(i)、z2(i)において、シンボル番号i=Xのときのz1(X)、z2(X)」をあらわしている。)なお、この点については、図13、図14、図15についても同様である。
図12に示すように、シンボル番号i=0のシンボルzp(0)は時刻0に配置し、シンボル番号i=1のシンボルzp(1)は時刻1に配置し、シンボル番号i=2のシンボルzp(2)は時刻2に配置し、シンボル番号i=3のシンボルzp(3)は時刻3に配置し、・・・、とすることで、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間軸に対するシンボルの配置を行っている。ただし、図12は一例であり、シンボル番号と時刻の関係は、これに限ったものではない。
図13は、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の周波数軸に対するシンボルの配置方法の例を示している。
図13に示すように、シンボル番号i=0のシンボルzp(0)はキャリア0に配置し、シンボル番号i=1のシンボルzp(1)はキャリア1に配置し、シンボル番号i=2のシンボルzp(2)はキャリア2に配置し、シンボル番号i=3のシンボルzp(3)はキャリア3に配置し、・・・、とすることで、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の周波数軸に対するシンボルの配置を行っている。ただし、図13は一例であり、シンボル番号と周波数の関係は、これに限ったものではない。
図14は、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間・周波数軸に対するシンボルの配置の例を示している。
図14に示すように、シンボル番号i=0のシンボルzp(0)は、時刻0・キャリア0に配置し、シンボル番号i=1のシンボルzp(1)は時刻0キャリア1に配置し、シンボル番号i=2のシンボルzp(2)は時刻1・キャリア0に配置し、シンボル番号i=3のシンボルzp(3)は時刻1・キャリア1に配置し、・・・、とすることで、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間・周波数軸に対するシンボルの配置を行っている。ただし、図14は一例であり、シンボル番号と時間・周波数の関係は、これに限ったものではない。
図15は、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間に対するシンボルの配置の例を示している。なお、図15の例は、図1の無線部107_A、107_Bにインタリーバ(シンボルの並び替えを行う部分)を含んでいるときのシンボルの配置の例を示している。(なお、インタリーバ(シンボルの並び替えを行う部分)を含んでいるときの図1の無線部107_A、107_Bの構成については、図18を用いて後で説明する。)
図15に示すように、シンボル番号i=0のシンボルzp(0)は、時刻0に配置し、シンボル番号i=1のシンボルzp(1)は、時刻16に配置し、シンボル番号i=2のシンボルzp(2)は、時刻12に配置し、シンボル番号i=3のシンボルzp(3)は、時刻5に配置し、・・・、とすることで、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間軸に対するシンボルの配置を行っている。ただし、図15は一例であり、シンボル番号と時間の関係は、これに限ったものではない。
図16は、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間に対するシンボルの配置の例を示している。なお、図16の例は、図1の無線部107_A、107_Bにインタリーバ(シンボルの並び替えを行う部分)を含んでいるときのシンボルの配置の例を示している。(なお、インタリーバ(シンボルの並び替えを行う部分)を含んでいるときの図1の無線部107_A、107_Bの構成については、図18を用いて後で説明する。)
図16に示すように、シンボル番号i=0のシンボルzp(0)は、キャリア0に配置し、シンボル番号i=1のシンボルzp(1)は、キャリア16に配置し、シンボル番号i=2のシンボルzp(2)は、キャリア12に配置し、シンボル番号i=3のシンボルzp(3)は、キャリア5に配置し、・・・、とすることで、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間軸に対するシンボルの配置を行っている。ただし、図16は一例であり、シンボル番号と周波数の関係は、これに限ったものではない。
図17は、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間に対するシンボルの配置の例を示している。なお、図17の例は、図1の無線部107_A、107_Bにインタリーバ(シンボルの並び替えを行う部分)を含んでいるときのシンボルの配置の例を示している。(なお、インタリーバ(シンボルの並び替えを行う部分)を含んでいるときの図1の無線部107_A、107_Bの構成については、図18を用いて後で説明する。)
図17に示すように、シンボル番号i=0のシンボルzp(0)は、時刻1・キャリア1に配置し、シンボル番号i=1のシンボルzp(1)は、時刻3・キャリア3に配置し、シンボル番号i=2のシンボルzp(2)は、時刻1・キャリア0に配置し、シンボル番号i=3のシンボルzp(3)は、時刻1・キャリア3に配置し、・・・、とすることで、重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))の時間軸に対するシンボルの配置を行っている。ただし、図17は一例であり、シンボル番号と時間・周波数の関係はこれに限ったものではない。
図18は、図1の無線部107_A、107_Bにインタリーバ(シンボルの並び替えを行う部分)を含んでいるときのシンボルに配置例を示している。
インタリーバ(並び替え部)1802は、信号処理後の信号1801(図1の105_1、105_2に相当する)、制御信号1800(図1の100に相当する。)を入力とし、例えば、制御信号1800に従い、シンボルの並び替えを行い、並び替え後の信号1803を出力する。なお、シンボルの並び替えの例については、図14から図17を用いて説明したとおりである。
信号処理部1804は、並び替え後の信号1803、制御信号1800を入力とし、制御信号1800に従い、信号処理を行い、信号処理後の信号1805を出力する。例えば、図1の送信装置は、シングルキャリア方式とOFDM方式の両者に対応している場合、信号処理部1804は、制御信号1800に基づき、シングルキャリア方式の信号処理、または、OFDM方式の信号処理を行うことになる。
RF部1806は、信号処理後の信号1805、制御信号1800を入力とし、制御信号1800に基づいて、周波数変換等の処理を行い、変調信号1807を出力する。
送信電力増幅器1808は、変調信号1807を入力とし、信号の増幅を行い、変調信号1809を出力する。
図19は、図1の送信装置が例えば、図6、図7のフレーム構成、または、図10、図11の送信信号を送信したとき、その変調信号を受信する受信装置の構成の一例を示している。
無線部1903Xは、アンテナ部#X(1901X)で受信した受信信号1902Xを入力とし、周波数変換、フーリエ変換等の処理を施し、ベースバンド信号1904Xを出力する。
同様に、無線部1903Yは、アンテナ部#Y(1901Y)で受信した受信信号1902Yを入力とし、周波数変換、フーリエ変換等の処理を施し、ベースバンド信号1904Yを出力する。
なお、アンテナ部#X(1901X)、および、アンテナ部#Y(1901Y)は、制御信号1910を入力とする構成を図19では記載しているが、制御信号1910を入力としない構成であってもよい。制御信号1910が入力として存在するときの動作については、後で詳しく説明する。
ところで、図20に送信装置と受信装置の関係を示している。図20のアンテナ2001_1、2001_2は送信アンテナであり、図20のアンテナ2001_1は図1のアンテナ部#A(109_A)に相当する。そして、図20のアンテナ2001_2は図1のアンテナ部#B(109_B)に相当する。
そして、図20のアンテナ2002_1、2002_2は受信アンテナであり、図20のアンテナ2002_1は図19のアンテナ部#X(1901X)に相当する。そして、図20のアンテナ2002_2は図19のアンテナ部#Y(1901Y)に相当する。
図20のように、送信アンテナ2001_1から送信する信号をu1(i)、送信アンテナ2001_2から送信する信号をu2(i)、受信アンテナ2002_1で受信する信号をr1(i)、受信アンテナ2002_2で受信する信号をr2(i)とする。なお、iはシンボル番号を示し、例えば、0以上の整数とする。
そして、送信アンテナ2001_1から受信アンテナ2002_1への伝搬係数をh11(i)、送信アンテナ2001_1から受信アンテナ2002_2への伝搬係数をh21(i)、送信アンテナ2001_2から受信アンテナ2002_1への伝搬係数をh12(i)、送信アンテナ2001_2から受信アンテナ2002_2への伝搬係数をh22(i)とする。すると、以下の関係式が成立する。
なお、n1(i)、n2(i)はノイズである。
図19の変調信号u1のチャネル推定部1905_1は、ベースバンド信号1904Xを入力とし、図6、図7(または、図10、図11)におけるプリアンブル、および/または、パイロットシンボルを用いて、変調信号u1のチャネル推定、つまり、式(46)のh11(i)を推定し、チャネル推定信号1906_1を出力する。
変調信号u2のチャネル推定部1905_2は、ベースバンド信号1904Xを入力とし、図6、図7(または、図10、図11)におけるプリアンブル、および/または、パイロットシンボルを用いて、変調信号u2のチャネル推定、つまり、式(46)のh12(i)を推定し、チャネル推定信号1906_2を出力する。
変調信号u1のチャネル推定部1907_1は、ベースバンド信号1904Yを入力とし、図6、図7(または、図10、図11)におけるプリアンブル、および/または、パイロットシンボルを用いて、変調信号u1のチャネル推定、つまり、式(46)のh21(i)を推定し、チャネル推定信号1908_1を出力する。
変調信号u2のチャネル推定部1907_2は、ベースバンド信号1904Yを入力とし、図6、図7(または、図10、図11)におけるプリアンブル、および/または、パイロットシンボルを用いて、変調信号う2のチャネル推定、つまり、式(46)のh22(i)を推定し、チャネル推定信号1908_2を出力する。
制御情報復号部1909は、ベースバンド信号1904X、1904Yを入力とし、図6、図7(または、図10、図11)における制御情報の復調・復号し、制御情報を含んだ制御信号1910を出力する。
信号処理部1911は、チャネル推定信号1906_1、1906_2、1908_1、1908_2、ベースバンド信号1904X、1904Y、制御信号1910を入力とし、式(46)の関係を用い、また、制御信号1910における制御情報(例えば、変調方式、誤り訂正符号関連の方式の情報)に基づいて、復調・復号を行い、受信データ1912を出力する。
なお、制御信号1910は、図19のような方法で生成したものではなくてもよい。例えば、図19の制御信号1910は、図8の通信相手(図1)である装置が送信した情報に基づいて生成されたものであってもよいし、図19の装置は入力部を具備し、その入力部から入力された情報に基づいて生成されたものであってもよい。
図21は、図19のアンテナ部#X(1901X)、アンテナ部#Y(1901Y)の構成の一例を示している。(アンテナ部#X(1901X)、アンテナ部#Y(1901Y)が複数のアンテナで構成されている例である。)
乗算部2103_1は、アンテナ2101_1で受信した受信信号2102_1、制御信号2100を入力とし、制御信号2100に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号2102_1に乗算係数を乗算し、乗算後の信号2104_1を出力する。
受信信号2102_1をRx1(t)(t:時間)、乗算係数をD1(D1は複素数で定義することができ、したがって、実数であってもよい。)とすると、乗算後の信号2104_1は、Rx1(t)×D1とあらわされる。
乗算部2103_2は、アンテナ2101_2で受信した受信信号2102_2、制御信号2100を入力とし、制御信号2100に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号2102_2に乗算係数を乗算し、乗算後の信号2104_2を出力する。
受信信号2102_2をRx2(t)、乗算係数をD2(D2は複素数で定義することができ、したがって、実数であってもよい。)とすると、乗算後の信号2104_2は、Rx2(t)×D2とあらわされる。
乗算部2103_3は、アンテナ2101_3で受信した受信信号2102_3、制御信号2100を入力とし、制御信号2100に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号2102_3に乗算係数を乗算し、乗算後の信号2104_3を出力する。
受信信号2102_3をRx3(t)、乗算係数をD3(D3は複素数で定義することができ、したがって、実数であってもよい。)とすると、乗算後の信号2104_3は、Rx3(t)×D3とあらわされる。
乗算部2103_4は、アンテナ2101_4で受信した受信信号2102_4、制御信号2100を入力とし、制御信号2100に含まれる乗算係数の情報に基づき、受信信号2102_4に乗算係数を乗算し、乗算後の信号2104_4を出力する。
受信信号2102_4をRx4(t)、乗算係数をD4(D4は複素数で定義することができ、したがって、実数であってもよい。)とすると、乗算後の信号2104_4は、Rx4(t)×D4とあらわされる。
合成部2105は、乗算後の信号2104_1、2104_2、2104_3、1004_4を入力とし、乗算後の信号2104_1、2104_2、2104_3、2104_4を合成し、合成後の信号2106を出力する。なお、合成後の信号2106は、Rx1(t)×D1+Rx2(t)×D2+Rx3(t)×D3+Rx4(t)×D4とあらわされる。
図21では、アンテナ部は、4本のアンテナ(および、4つの乗算部)で構成される例で説明しているが、アンテナの本数は4に限ったものではなく、2本以上のアンテナで構成されていればよい。
そして、図19のアンテナ部#X(1901X)の構成が図21のとき、受信信号1902Xは図21の合成信号2106に相当し、制御信号1910は図10の制御信号2100に相当する。また、図19のアンテナ部#Y(1901Y)の構成が図21のとき、受信信号1902Yは図21の合成信号2106に相当し、制御信号1910は図21の制御信号2100に相当する。
ただし、アンテナ部#X(1901X)およびアンテナ部#Y(1901Y)は、図21のような構成としなくてもよく、前にも記載したようにアンテナ部は、制御信号1910を入力としなくてもよい。アンテナ部#X(1901X)およびアンテナ部#Y(1901Y)はそれぞれ1本のアンテナであってもよい。
なお、制御信号1900は、通信相手である装置が送信した情報に基づいて生成されたものであってもよいし、装置は入力部を具備し、その入力部から入力された情報に基づいて生成されたものであってもよい。
以上、本実施の形態で示した送信方法により、図1の送信装置が変調信号を送信することで、図1の送信装置が送信した変調信号を受信する図19の受信装置は位相雑音の影響、非線形歪みの影響を軽減することができ、これにより、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
なお、図1の送信装置が送信する変調信号の方式としては、シングルキャリア方式の変調信号であってもよいし、また、OFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号であってもよい。また、変調信号は、スペクトル拡散通信方式を適用してもよい。
そして、図1の送信装置の制御信号100に「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報が含まれていてもよい。制御信号100が「シングルキャリア方式の送信」を示しているとき、図1の送信装置は、シングルキャリア方式の変調信号を送信し、制御信号100が「OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を示しているとき、図1の送信装置は、OFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号を送信することになる。なお、図1の送信信号は、図19の受信装置に対し、「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報を送信することで、図19の受信装置は、図1が送信した変調信号を受信し、復調、復号を行うことができるようになる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、図1の送信装置が、シングルキャリア方式の変調信号とOFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式の変調信号の両者、または、いずれかを送信することができる場合の、実施の形態1と異なる点について説明する。
本実施の形態では、以下の3つのタイプの送信装置を考える。
第1の送信装置:
第1の送信装置は、シングルキャリア方式の変調信号とOFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式の変調信号の両者を選択的に送信することができる送信装置であるものとする。図1の送信装置の制御信号100に「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報が含まれており、制御信号100が「シングルキャリア方式の送信」を示しているとき、図1の送信装置は、シングルキャリア方式の変調信号を送信し、制御信号100が「OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を示しているとき、図1の送信装置は、OFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号を送信する場合を考える。なお、図1の送信装置は、図19の受信装置に対し、「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報を送信することで、図19の受信装置は、図1の送信装置が送信した変調信号を受信し、復調、復号を行うことができるようになる。
第2の送信装置:
第2の送信装置は、シングルキャリア方式の変調信号を送信することができる送信装置であるものとする。図1の送信装置の制御信号100に「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報が含まれている場合、この制御情報としては、「シングルキャリア方式の送信」のみ選択できるものとする。したがって、図1の送信装置は、シングルキャリア方式の変調信号を送信することになる。なお、図1の送信装置は、図19の受信装置に対し、「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報を送信することで、図19の受信装置は、図1の送信装置が送信した変調信号を受信し、復調、復号を行うことができるようになる。
第3の送信装置:
第3の送信装置は、OFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号を送信することができる送信装置であるものとする。図1の送信装置の制御信号100に「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報が含まれている場合、この制御情報としては、「OFMD方式などのマルチキャリア方式の送信」のみ選択できるものとする。したがって、図1の送信装置は、OFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号を送信することになる。なお、図1の送信装置は、図19の受信装置に対し、「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」をしていするための制御情報を送信することで、図19の受信装置は、図1の送信装置が送信した変調信号を受信し、復調、復号を行うことができるようになる。
実施の形態1において、送信装置の構成、送信装置が送信する変調信号を受信装置の受信装置の構成、シングルキャリア方式のときのフレーム構成例、OFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式のときのフレーム構成例について説明したので、ここでは説明を省略する。
本実施の形態では、シングルキャリア方式のときの変調信号の送信信号方法として、実施の形態1で説明した「第1の選択方法」、または、「第2の選択方法」、または、「第3の選択方法」のいずれかを適用し、図1の送信装置は、変調信号を送信するものとする。このとき、第2の送信装置において、RF部の位相雑音の影響、送信電力増幅器における非線形歪みの影響を小さくすることができ、送信方法によっては、送信ダイバーシチの効果を得ることができることになる。これにより、第2の送信装置が送信する変調信号を受信する受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
そして、本実施の形態では、OFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式の変調信号を送信する際の方法として、以下を考える。
第4の選択方法:
図1の送信装置は、制御信号100に含まれる送信方法の情報に基づき変調信号の送信方法を切り替えるものとする。このとき、図1の送信装置は、以下の送信方法を選択できるものとする。
送信方法#4−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#4−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#4−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#4−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#4−5:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とし、s2(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#4−6:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#4−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)(θ=π/4ラジアン(45度)とすると、各アンテナから送信される変調信号の平均送信電力が等しくなる。)
送信方法#4−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#4−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
なお、第4の選択方法では、送信方法#4−1から送信方法#4−9のすべての送信方法に対応していなくてもよい。例えば、第4の選択方法では、送信方法#4−5、送信方法#4−6、送信方法#4−7の3つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。そして、第4の送信方法では、送信方法#4−8、送信方法#4−9の2つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。
また、第4の選択方法では、送信方法#4−1に対応していなくてもよい。(第4の選択方法では、図1の送信装置の送信方法の選択候補に、送信方法#4−1を含まない。)
第4の選択方法に、送信方法#4−1から送信方法#4−9以外の送信方法が含まれていてもよい。
このとき、以下を満たすことになる。
送信方法#4−1:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2。
送信方法#4−2:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4。
送信方法#4−3:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#4−4:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
送信方法#4−5:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2より大きく4以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#4−6:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく16以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#4−7:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく64以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#4−8:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16より大きく256以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#4−9:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64以上4096以下。送信ダイバーシチの効果を得ることができる場合があってもよい。
以上のように、シングルキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法とOFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法が異なる。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法として、第4の選択方法とした理由について説明する。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する送信装置としては、変調方式によらず、RF部の位相雑音の影響が小さく、かつ、送信電力増幅器の非線形歪みの影響が少ないという要求条件を満たす必要がある。(これを満たさないと送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置では、高いデータの受信品質を得ることが難しい。(送信装置は、同時に複数のキャリアの変調信号を送信しているため、変調方式によらずPAPRが大きいため、前に述べたような要求条件が重要となる。))
したがって、図1の送信装置が「第3の送信装置」(または、第1の送信装置)の場合、第4の選択方法のようにすることで、複数の変調信号を送信している場合、受信装置が高いデータの受信品質を得ることができる可能性を高くするために、プリコーディングを実施することを可能な限り優先している。
以上のようにすることで、「送信装置がシングルキャリア方式の変調信号を送信する、または、OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する」、に関わらず、送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置は、より高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
次に、OFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式の変調信号を送信する際の、第4の選択方法と異なる第5の選択方法について述べる。
第5の選択方法:
送信方法#5−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#5−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#5−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#5−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#5−5:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とし、s2(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#5−6:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#5−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)(θ=π/4ラジアン(45度)とすると、各アンテナから送信される変調信号の平均送信電力が等しくなる。)
送信方法#5−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#5−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
なお、第5の選択方法では、送信方法#5−1から送信方法#5−9のすべての送信方法に対応していなくてもよい。例えば、第5の選択方法では、送信方法#5−5、送信方法#5−6、送信方法#5−7の3つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。そして、第5の送信方法では、送信方法#5−8、送信方法#5−9の2つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。
また、第5の選択方法では、送信方法#4−1に対応していなくてもよい。(第5の選択方法では、図1の送信装置の送信方法の選択候補に、送信方法#5−1を含まない。)
第5の選択方法に、送信方法#5−1から送信方法#5−9以外の送信方法が含まれていてもよい。
このとき、以下を満たすことになる。
送信方法#5−1:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2。
送信方法#5−2:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4。
送信方法#5−3:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#5−4:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
送信方法#5−5:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2より大きく4以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#5−6:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく16以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#5−7:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく64以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#5−8:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16以上256以下。送信ダイバーシチの効果を得ることができる場合がある。
送信方法#5−9:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64以上4096以下。送信ダイバーシチの効果を得ることができる場合があってもよい。
以上のように、シングルキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法とOFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法が異なる。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法として、第5の選択方法とした理由について説明する。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する送信装置としては、変調方式によらず、RF部の位相雑音の影響が小さく、かつ、送信電力増幅器の非線形歪みの影響が少ないという要求条件を満たす必要がある。(これを満たさないと送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置では、高いデータの受信品質を得ることが難しい。(送信装置は、同時に複数のキャリアの変調信号を送信しているため、変調方式によらずPAPRが大きいため、前に述べたような要求条件が重要となる。))
したがって、図1の送信装置が「第3の送信装置」(または、第1の送信装置)の場合、第5の選択方法のようにすることで、複数の変調信号を送信している場合、受信装置が高いデータの受信品質を得ることができる可能性を高くするために、プリコーディングを実施することを可能な限り優先している。
以上のようにすることで、「送信装置がシングルキャリア方式の変調信号を送信する、または、OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する」、に関わらず、送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置は、より高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
次に、OFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式の変調信号を送信する際の、第4の選択方法、第5の選択方法とは異なる第6の選択方法について述べる。
第6の選択方法:
送信方法#6−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#6−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#6−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#6−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#6−5:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とし、s2(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#6−6:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#6−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)(θ=π/4ラジアン(45度)とすると、各アンテナから送信される変調信号の平均送信電力が等しくなる。)
送信方法#6−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#6−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
なお、第6の選択方法では、送信方法#6−1から送信方法#6−9のすべての送信方法に対応していなくてもよい。例えば、第6の選択方法では、送信方法#6−5、送信方法#6−6、送信方法#6−7の3つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。そして、第6の送信方法では、送信方法#6−8、送信方法#6−9の2つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。
また、第6の選択方法では、送信方法#6−1に対応していなくてもよい。(第6の選択方法では、図1の送信装置の送信方法の選択候補に、送信方法#6−1を含まない。)
第6の選択方法に、送信方法#6−1から送信方法#6−9以外の送信方法が含まれていてもよい。
このとき、以下を満たすことになる。
送信方法#6−1:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2。
送信方法#6−2:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4。
送信方法#6−3:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#6−4:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
送信方法#6−5:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2以上4以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#6−6:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4以上16以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#6−7:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく64以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#6−8:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16より大きく256以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#6−9:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64以上4096以下。送信ダイバーシチの効果を得ることができる場合があってもよい。
以上のように、シングルキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法とOFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法が異なる。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法として、第6の選択方法とした理由について説明する。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する送信装置としては、変調方式によらず、RF部の位相雑音の影響が小さく、かつ、送信電力増幅器の非線形歪みの影響が少ないという要求条件を満たす必要がある。(これを満たさないと送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置では、高いデータの受信品質を得ることが難しい。(送信装置は、同時に複数のキャリアの変調信号を送信しているため、変調方式によらずPAPRが大きいため、前に述べたような要求条件が重要となる。))
したがって、図1の送信装置が「第3の送信装置」(または、第1の送信装置)の場合、第6の選択方法のようにすることで、複数の変調信号を送信している場合、受信装置が高いデータの受信品質を得ることができる可能性を高くするために、プリコーディングを実施することを可能な限り優先している。
以上のようにすることで、「送信装置がシングルキャリア方式の変調信号を送信する、または、OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する」、に関わらず、送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置は、より高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
次に、OFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式の変調信号を送信する際の、第4の選択方法、第5の選択方法、第6の選択方法とは異なる第7の選択方法について述べる。
第7の選択方法:
送信方法#7−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#7−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#7−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#7−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#7−5:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とし、s2(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#7−6:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#7−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)(θ=π/4ラジアン(45度)とすると、各アンテナから送信される変調信号の平均送信電力が等しくなる。)
送信方法#7−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#7−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
なお、第7の選択方法では、送信方法#7−1から送信方法#7−9のすべての送信方法に対応していなくてもよい。例えば、第7の選択方法では、送信方法#7−5、送信方法#7−6、送信方法#7−7の3つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。そして、第7の送信方法では、送信方法#7−8、送信方法#7−9の2つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。
また、第7の選択方法では、送信方法#7−1に対応していなくてもよい。(第7の選択方法では、図1の送信装置の送信方法の選択候補に、送信方法#7−1を含まない。)
第7の選択方法に、送信方法#7−1から送信方法#7−9以外の送信方法が含まれていてもよい。
このとき、以下を満たすことになる。
送信方法#7−1:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2。
送信方法#7−2:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4。
送信方法#7−3:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#7−4:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
送信方法#7−5:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2以上4以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#7−6:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4以上16以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#7−7:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく64以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#7−8:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16以上256以下。送信ダイバーシチの効果を得ることができる場合がある。
送信方法#7−9:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64以上4096以下。送信ダイバーシチの効果を得ることができる場合があってもよい。
以上のように、シングルキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法とOFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法が異なる。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法として、第7の選択方法とした理由について説明する。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する送信装置としては、変調方式によらず、RF部の位相雑音の影響が小さく、かつ、送信電力増幅器の非線形歪みの影響が少ないという要求条件を満たす必要がある。(これを満たさないと送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置では、高いデータの受信品質を得ることが難しい。(送信装置は、同時に複数のキャリアの変調信号を送信しているため、変調方式によらずPAPRが大きいため、前に述べたような要求条件が重要となる。))
したがって、図1の送信装置が「第3の送信装置」(または、第1の送信装置)の場合、第7の選択方法のようにすることで、複数の変調信号を送信している場合、受信装置が高いデータの受信品質を得ることができる可能性を高くするために、プリコーディングを実施することを可能な限り優先している。
以上のようにすることで、「送信装置がシングルキャリア方式の変調信号を送信する、または、OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する」、に関わらず、送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置は、より高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
次に、OFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式の変調信号を送信する際の、第4の選択方法、第5の選択方法、第6の選択方法、第7の選択方法とは異なる第8の選択方法について述べる。
第8の選択方法:
送信方法#8−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#8−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#8−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#8−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#8−5:
送信方法#4−5、または、送信方法#6−5のいずれかの送信方法。
送信方法#8−6:
送信方法#4−6、または、送信方法#6−6のいずれかの送信方法。
送信方法#8−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#8−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#8−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
なお、第8の選択方法では、送信方法#8−1から送信方法#8−9のすべての送信方法に対応していなくてもよい。例えば、第8の選択方法では、送信方法#8−5、送信方法#8−6、送信方法#8−7の3つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。そして、第8の送信方法では、送信方法#8−8、送信方法#8−9の2つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。
また、第8の選択方法では、送信方法#8−1に対応していなくてもよい。(第8の選択方法では、図1の送信装置の送信方法の選択候補に、送信方法#8−1を含まない。)
第8の選択方法に、送信方法#8−1から送信方法#8−9以外の送信方法が含まれていてもよい。
このとき、以下を満たすことになる。
送信方法#8−1:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2。
送信方法#8−2:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4。
送信方法#8−3:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#8−4:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
送信方法#8−5:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2以上4以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#8−6:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4以上16以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#8−7:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく64以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#8−8:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16より大きく256以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#8−9:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64以上4096以下。送信ダイバーシチの効果を得ることができる場合があってもよい。
以上のように、シングルキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法とOFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法が異なる。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法として、第8の選択方法とした理由について説明する。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する送信装置としては、変調方式によらず、RF部の位相雑音の影響が小さく、かつ、送信電力増幅器の非線形歪みの影響が少ないという要求条件を満たす必要がある。(これを満たさないと送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置では、高いデータの受信品質を得ることが難しい。(送信装置は、同時に複数のキャリアの変調信号を送信しているため、変調方式によらずPAPRが大きいため、前に述べたような要求条件が重要となる。))
したがって、図1の送信装置が「第3の送信装置」(または、第1の送信装置)の場合、第8の選択方法のようにすることで、複数の変調信号を送信している場合、受信装置が高いデータの受信品質を得ることができる可能性を高くするために、プリコーディングを実施することを可能な限り優先している。
以上のようにすることで、「送信装置がシングルキャリア方式の変調信号を送信する、または、OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する」、に関わらず、送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置は、より高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
次に、OFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式の変調信号を送信する際の、第4の選択方法、第5、選択方法、第6の選択方法、第7の選択方法、第8の選択方法とは異なる第9の選択方法について述べる。
第9の選択方法:
送信方法#9−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#9−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#9−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#9−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#9−5:
送信方法#4−5、または、送信方法#6−5のいずれかの送信方法。
送信方法#9−6:
送信方法#4−6、または、送信方法#6−6のいずれかの送信方法。
送信方法#9−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
送信方法#9−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#9−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
なお、第9の選択方法では、送信方法#9−1から送信方法#9−9のすべての送信方法に対応していなくてもよい。例えば、第9の選択方法では、送信方法#9−5、送信方法#9−6、送信方法#9−7の3つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。そして、第9の送信方法では、送信方法#9−8、送信方法#9−9の2つの送信方法のうち、一つ以上の送信方法に対応していればよい。
また、第9の選択方法では、送信方法#9−1に対応していなくてもよい。(第9の選択方法では、図1の送信装置の送信方法の選択候補に、送信方法#9−1を含まない。)
第9の選択方法に、送信方法#9−1から送信方法#9−9以外の送信方法が含まれていてもよい。
このとき、以下を満たすことになる。
送信方法#9−1:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2。
送信方法#9−2:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4。
送信方法#9−3:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16。
送信方法#9−4:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64。
送信方法#9−5:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は2以上4以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#9−6:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4以上16以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能な場合が存在する。
送信方法#9−7:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は4より大きく64以下。送信ダイバーシチの効果を得ることが可能。
送信方法#9−8:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は16以上256以下。送信ダイバーシチの効果を得ることができる場合がある。
送信方法#9−9:
送信信号の同相I−直交Q平面における信号点の数は64以上4096以下。送信ダイバーシチの効果を得ることができる場合があってもよい。
以上のように、シングルキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法とOFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法が異なる。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信するときの送信方法の選択方法として、第9の選択方法とした理由について説明する。
OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する送信装置としては、変調方式によらず、RF部の位相雑音の影響が小さく、かつ、送信電力増幅器の非線形歪みの影響が少ないという要求条件を満たす必要がある。(これを満たさないと送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置では、高いデータの受信品質を得ることが難しい。(送信装置は、同時に複数のキャリアの変調信号を送信しているため、変調方式によらずPAPRが大きいため、前に述べたような要求条件が重要となる。))
したがって、図1の送信装置が「第3の送信装置」(または、第1の送信装置)の場合、第9の選択方法のようにすることで、複数の変調信号を送信している場合、受信装置が高いデータの受信品質を得ることができる可能性を高くするために、プリコーディングを実施することを可能な限り優先している。
以上のようにすることで、「送信装置がシングルキャリア方式の変調信号を送信する、または、OFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する」、に関わらず、送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置は、より高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
次に、これまでに説明したシングルキャリアの送信方法とOFDM方式などのマルチキャリア方式における送信方法の適用例について説明する。
例えば、無線通信方法として、規格αが存在するものとする。そして、規格αは、使用する周波数帯が決まっており、周波数帯域が一つ以上設定された規格であるものとする。このとき、規格αでは、シングルキャリア伝送、および、OFDM方式などのマルチキャリアの伝送の両者の変調信号の送信が可能な規格であるものとする。
そして、シングルキャリア伝送として、実施の形態1で説明した「第1の選択方法」、または、「第2の選択方法」、または、「第3の選択方法」のいずれかの選択方法をサポートしており、また、OFDM方式などのマルチキャリア伝送として、本実施の形態で説明した「第4の選択方法」、または、「第5の選択方法」、または、「第6の選択方法」、または、「第7の選択方法」、または、「第8の選択方法」、または、「第9の選択方法」のいずれかの選択方法をサポートしているものとする。
したがって、「第1の送信装置」、「第2の送信装置」、「第3の送信装置」の記載に基づくと、以下の3つのタイプの送信装置を考えることができる。
第4の送信装置:
第4の送信装置は、規格αのシングルキャリア方式の変調信号と規格αのOFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式の変調信号の両者を選択的に送信することができる送信装置であるものとする。図1の送信装置の制御信号100に「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報が含まれており、制御信号100が「シングルキャリア方式の送信」を示しているとき、図1の送信装置は、規格αのシングルキャリア方式の変調信号を送信し、制御信号100が「OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を示しているとき、図1の送信装置は、規格αのOFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号を送信するものとする。なお、図1の送信装置は、図19の受信装置に対し、「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報を送信することで、図19の受信装置は、図1の送信装置が送信した変調信号を受信し、復調、復号を行うことができるようになる。
第5の送信装置:
第5の送信装置は、規格αのシングルキャリア方式の変調信号を送信することができる送信装置であるものとする。図1の送信装置の制御信号100に「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報が含まれている場合、この制御情報としては、「シングルキャリア方式の送信」のみ選択できるものとする。したがって、図1の送信装置は、規格αのシングルキャリア方式の変調信号を送信することになる。なお、図1の送信装置は、図19の受信装置に対し、「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報を送信することで、図19の受信装置は、図1の送信装置が送信した変調信号を受信し、復調、復号を行うことができるようになる。
第6の送信装置:
第6の送信装置は、規格αのOFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号を送信することができる送信装置であるものとする。図1の送信装置の制御信号100に「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」を指定するための制御情報が含まれている場合、この制御情報としては、「OFMD方式などのマルチキャリア方式の送信」のみ選択できるものとする。したがって、図1の送信装置は、規格αのOFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号を送信することになる。なお、図1の送信装置は、図19の受信装置に対し、「シングルキャリア方式の送信/OFDM方式などのマルチキャリア方式の送信」をしていするための制御情報を送信することで、図19の受信装置は、図1の送信装置が送信した変調信号を受信し、復調、復号を行うことができるようになる。
第4の送信装置において規格αに対応する場合、例えば、規格αのシングルキャリア方式の変調信号の送信と規格αのOFDM方式などのマルチキャリア伝送方式の変調信号の送信を、送信装置において、共通のRF部、共通の送信電力増幅器で対応した場合、規格αのOFDM方式などのマルチキャリア伝送方式の変調信号に対し、位相雑音および非線形歪みの影響が小さいような、RF部、送信電力増幅器を用いることになる。したがって、規格αのシングルキャリア方式の変調信号に対しても、位相雑音および非線形歪みの影響は小さく、したがって、この送信装置が、規格αのシングルキャリア方式の変調を送信しても、規格αのOFDM方式などのマルチキャリア伝送方式の変調信号しても、受信装置は、高いデータの受信品質を得ることができるという効果がある。
別の方法として、第4の送信装置において、規格αのシングルキャリア方式の変調信号を送信する際は、シングルキャリア方式の変調信号送信用のRF部および送信電力増幅器を使用し、規格αのOFDM方式などのマルチキャリア伝送方式の変調信号を送信する際は、OFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号送信用のRF部および送信電力増幅器を使用するものとする。
すると、この送信装置が、規格αのシングルキャリア方式の変調信号を送信しても、規格αのOFDM方式などのマルチキャリア伝送方式の変調信号を送信しても、受信装置は、高いデータの受信品質を得ることができるという効果がある。また、この送信装置が、規格αのシングルキャリア方式の変調信号を送信する場合、好適なRF部、送信電力増幅器を使用することができるので、消費電力を少なくすることができるという効果が得られる。
第5の送信装置において、規格αのシングルキャリア方式の変調信号を送信するものとする。このとき、実施の形態1、実施の形態2で説明したように、選択方法において、送信可能な送信方法が限定されており、これにより、PAPRを小さくすることができる。よって、位相雑音および非線形歪みの影響を軽減することができ、送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができるとともに、送信装置において、回路規模が小さく、また、消費電力の少ない、RF部、送信電力増幅器を使用することができるという効果を得ることができる。
第6の送信装置において、規格αのOFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号を送信するものとする。このとき、実施の形態2で説明したように、選択方法において、送信可能な送信方法が限定されており、これにより、送信装置が送信した変調信号を受信する受信装置において、データの受信品質は向上するという効果を得ることができる。
以上のように、シングルキャリア伝送、および、OFDM方式などのマルチキャリアの伝送方法の両者に対応している規格αにおいて、シングルキャリア伝送で対応している送信方法とOFDM方式などのマルチキャリアの伝送方法で対応している送信方法に異なる部分が存在することが重要となる。これにより、上述で説明したような効果を得ることができることになる。
なお、シングルキャリア方式の変調信号に対し、スペクトル拡散通信方式を適用してもよく、また、OFDM方式などのマルチキャリア方式の変調信号に対し、スペクトル拡散通信方式を適用してもよい。
(補足1)
当然であるが、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を複数組み合わせて、実施してもよい。
また、各実施の形態については、あくまでも例であり、例えば、「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を例示していても、別の「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を適用した場合でも同様の構成で実施することが可能である。
変調方式については、本明細書で記載している変調方式以外の変調方式を使用しても、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を実施することが可能である。例えば、APSK(Amplitude Phase Shift Keying)(例えば、16APSK, 64APSK, 128APSK, 256APSK, 1024APSK, 4096APSKなど)、PAM(Pulse Amplitude Modulation)(例えば、4PAM, 8PAM, 16PAM, 64PAM, 128PAM, 256PAM, 1024PAM, 4096PAMなど)、PSK(Phase Shift Keying)(例えば、BPSK, QPSK, 8PSK, 16PSK, 64PSK, 128PSK, 256PSK, 1024PSK, 4096PSKなど)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)(例えば、4QAM, 8QAM, 16QAM, 64QAM, 128QAM, 256QAM, 1024QAM, 4096QAMなど)などを適用してもよいし、各変調方式において、均一マッピング、非均一マッピングとしてもよい。また、I−Q平面における2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点の配置方法(2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点をもつ変調方式)は、本明細書で示した変調方式の信号点配置方法に限ったものではない。
本明細書において、送信装置を具備しているのは、例えば、放送局、基地局、アクセスポイント、端末、携帯電話(mobile phone)等の通信・放送機器であることが考えられ、このとき、受信装置を具備しているのは、テレビ、ラジオ、端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント、基地局等の通信機器であることが考えられる。また、本発明における送信装置、受信装置は、通信機能を有している機器であって、その機器が、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のアプリケーションを実行するための装置に何らかのインターフェースを解して接続できるような形態であることも考えられる。また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード、ポストアンブル、リファレンスシンボル等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。そして、ここでは、パイロットシンボル、制御情報用のシンボルと名付けているが、どのような名付け方を行ってもよく、機能自身が重要となっている。
パイロットシンボルは、例えば、送受信機において、PSK変調を用いて変調した既知のシンボル(または、受信機が同期をとることによって、受信機は、送信機が送信したシンボルを知ることができてもよい。)であればよく、受信機は、このシンボルを用いて、周波数同期、時間同期、(各変調信号の)チャネル推定(CSI(Channel State Information)の推定)、信号の検出等を行うことになる。
また、制御情報用のシンボルは、(アプリケーション等の)データ以外の通信を実現するための、通信相手に伝送する必要がある情報(例えば、通信に用いている変調方式・誤り訂正符号化方式・誤り訂正符号化方式の符号化率、上位レイヤーでの設定情報等)を伝送するためのシンボルである。
なお、本発明は各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
なお、例えば、上記通信方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
また、上記通信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
そして、上記の各実施の形態などの各構成は、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、各実施の形態の全ての構成または一部の構成を含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限られるものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
また、本明細書における実施の形態において、送信装置の構成として、図1の構成に基づく説明したを行ったが、これに限ったものではなく、例えば、図22のような構成であっても、各実施の形態は実施することができる。
図22において、図1と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、図1と同様に動作するものについては、説明を省略する。
図22において、図1と動作の異なる点は、誤り訂正符号化部102が、符号化データ103_1、103_2を出力する点である。例えば、誤り訂正符号化部102は、LDPC(low density parity check)符号などのブロック符号の符号化を行うものとする。このとき、第2n−1番目のブロックの符号化データを符号化データ103_1として出力し、第2n番目のブロックの符号化データを符号化データ103_1として出力する(nは1以上の整数とする)。
そして、マッピング部104は、符号化データ103_1に基づいて、指定された変調方式のマッピングを行い、マッピング後の信号105_1を出力し、符号化データ103_2に基づいて、指定された変調方式のマッピングを行い、マッピング後の信号105_2を出力する。
また、図1、図22の信号処理部106の構成として図2を用いて、本明細書における実施の形態を説明したが、図2にかわり図23の構成として、各実施の形態を実施してもよい。
図23において、図2と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、図2と同様に動作するものについては、説明を省略する。
図23において、図2と異なる点は、図23では、図2の位相変更部209Bがないという点である。したがって、ベースバンド信号208Aが図1、図22の信号処理後の信号106_Aに相当し、ベースバンド信号208Bが図1、図22の信号処理後の信号106_Bに相当する。
本明細書において、送信装置の具体的な構成が異なっていたとしても、本明細書で開示した各実施の形態において説明した信号処理後の信号106_A、106_Bのいずれかと同じ信号を生成し、複数のアンテナ部を用いて送信すれば、受信装置は、直接波が支配的な環境、特に、LOS環境のときに、MIMO伝送を行っている(複数のストリームを伝送している)データシンボルの受信装置におけるデータの受信品質が向上するという効果を得ることができる。(本明細書で記載したその他の効果も同様に得ることができる。)
なお、図1、図22の信号処理部106において、重み付け合成部203の前と後ろの両方に位相変更部を設けてもよい。具体的には、信号処理部106は、重み付け合成部203の前段に、マッピング後の信号201Aに対して位相変更を施して位相変更後の信号2801Aを生成する位相変更部205A_1、及びマッピング後の信号201Bに対して位相変更を施して位相変更後の信号2801Bを生成する位相変更部205B_1のいずれか一方または両方を備える。さらに、信号処理部106は、挿入部207A、207Bの前段に、重み付け合成後の信号204Aに対して位相変更を施して位相変更後の信号206Aを生成する位相変更部205A_2、及び重み付け合成後の信号204Bに対して位相変更を施して位相変更後の信号206Bを生成する位相変更部205B_2のいずれか一方または両方を備える。
ここで、信号処理部106が位相変更部205A_1を備える場合、重み付け合成部203一方の入力は位相変更後の信号2801Aであり、信号処理部106が位相変更部205A_1を備えない場合、重み付け合成部203一方の入力はマッピング後の信号201Aである。信号処理部106が位相変更部205B_1を備える場合、重み付け合成部203の他方の入力は位相変更後の信号2801Bであり、信号処理部106が位相変更部205B_1を備えない場合、重み付け合成部203の他方の入力はマッピング後の信号201Bである。信号処理部106が位相変更部205A_2を備える場合、挿入部207Aの入力は位相変更後の信号206Aであり、信号処理部106が位相変更部205A_2を備えない場合、挿入部207Aの入力は重み付け合成後の信号204Aである。そして、信号処理部106が位相変更部205B_2を備える場合、挿入部207Bの入力は位相変更後の信号206Bであり、信号処理部106が位相変更部205B_2を備えない場合、挿入部207Bの入力は重み付け合成後の信号204Bである。
また、図1、図22の送信装置は、信号処理部106の出力である信号処理後の信号106_A、106_Bに対し、別の信号処理を施す第2の信号処理部を備えていてもよい。このとき、第2の信号処理部が出力する2つの信号を第2の信号処理後の信号A、第2の信号処理後の信号Bとすると、無線部107_Aは、第2の信号処理後の信号Aを入力とし、所定の処理を施し、無線部107_Bは、第2の信号処理後の信号Bを入力とし、所定の処理を施す。
信号処理部106が、挿入部207A、207Bの前段に、重み付け合成後の信号204Aに対して位相変更を施して位相変更後の信号206Aを生成する位相変更部205A_2、及び重み付け合成後の信号204Bに対して位相変更を施して位相変更後の信号206Bを生成する位相変更部205B_2の両方を備える構成とした場合、挿入部207A、207Bに入力される位相変更後の信号206A(z1(i))、206B(z2(i))は、例えば、式(3)及び式(37)から式(45)における
を、
へと置き換える第1の置き換えを行った置き換え後の式のいずれかで表される。式(3)及び式(37)から式(45)に対して上述した第1の置き換えを行った置き換え後の式は、本願の明細書において式(3)及び式(37)から式(45)のいずれかを用いて説明した全ての構成に対し、その変形例を表す式として適用可能である。
位相変更の値A(yA(i))、位相変更の値B(yB(i))は、それぞれyA(i)=ej×δA(i)、yB(i)=ej×δB(i)で表すことができる。ここで、δA(i)及びδB(i)は実数である。δA(i)及びδB(i)は、例えば、δA(i)−δB(i)に対して除数2πで剰余演算を行った結果が周期Nで変化するように設定される。(Nは2以上の整数である。)ただし、δA(i)及びδB(i)の設定は、これに限ったものではない。例えば、位相変更の値A(yA(i))、位相変更の値B(yB(i))のそれぞれが、周期的、または規則的に変化し、且つ、位相変更の値Aと位相変更の値Bとの差(yA(i)/yB(i))が周期的、または規則的に変化する方法でもよい。
信号処理部106が、挿入部207A、207Bの前段に、重み付け合成後の信号204Aに対して位相変更を施して位相変更後の信号206Aを生成する位相変更部205A_2を備え、重み付け合成後の信号204Bに対して位相変更を施して位相変更後の信号206Bを生成する位相変更部205B_2の両方を備えない構成とした場合、挿入部207A、207Bに入力される位相変更後の信号206A(z1(i))、重み付け合成後の信号204B(z2(i))は、例えば、式(3)及び式(37)から式(45)における
を、
へと置き換える第2の置き換えを行った置き換え後の式のいずれかで表される。式(3)及び式(37)から式(45)に対して上述した第2の置き換えを行った置き換え後の式は、本願の明細書において式(3)及び式(37)から式(45)のいずれかを用いて説明した全ての構成に対し、その変形例を表す式として適用可能である。
位相変更の値y(i)は、例えば、式(2)で表される。ただし、位相変更の値y(i)の設定方法は、式(2)に限ったものではなく、例えば、周期的、規則的に位相を変更するような方法が考えられる。
なお、実施の形態1において、マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式がQPSKであり、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAMであるとき、式(37)におけるuとvの値を、
または、
に設定することで、受信装置が良好なデータの受信品質を得ることができることを説明した。しかし、マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式がQPSKであり、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAMであるときに受信装置が良好なデータの受信品質を得ることができるuとvの値の設定の例は、式(51)と式(52)の組み合わせ及び式(53)と式(54)の組み合わせに限定されない。
一例として、誤り訂正符号化部102が符号化データ103を生成するために用いる誤り訂正符号化方式として、第1の誤り訂正符号化方式と第1の誤り訂正符号化方式とは符号化率または符号長のいずれか一方または両方が異なる第2の誤り訂正符号化方式を選択可能な場合について説明する。マッピング部104は、マッピング後の信号201A(s1(i))の生成に第1の変調方式を用い、マッピング後の信号201B(s2(i))の生成に第1の変調方式とは異なる第2の変調方式を用いる。ここで、信号処理部106は、誤り訂正符号化方式として第1の誤り訂正符号化方式を用い、変調方式の組み合わせとして第1の変調方式と第2の変調方式を用いる場合には、式(37)におけるuとvの値として、それぞれu1とv1を用いる。また、信号処理部106は、誤り訂正符号化方式として第2の誤り訂正符号化方式を用い、変調方式の組み合わせとして第1の変調方式と第2の変調方式を用いる場合には、式(37)におけるuとvの値として、それぞれu2とv2を用いる。このとき、u1とv1の比がu2とv2の比と異なる場合に、u1とv1の比がu2とv2の比と等しい場合と比較して、受信装置が良好なデータの受信品質を得られる可能性がある。
なお、上記説明では誤り訂正符号化部102が符号化データ103を生成するために用いる誤り訂正符号化方式の符号化率または符号長のうちのいずれか一方または両方が異なる場合に、式(37)におけるuの値とvの値の比を異ならせる場合について説明したが、誤り訂正符号化方式の符号化率または符号長以外の条件に基づいて、uの値とvの値の比を変化させてもよい。例えば、信号処理部106は、第1の変調方式及び第2の変調方式として用いる変調方式の組み合わせに応じてuの値とvの値の比を変化させてもよい。さらに別の一例として、信号処理部106は、誤り訂正符号化方式が等しく、且つ第1の変調方式及び第2の変調方式として用いる変調方式の組み合わせが等しい場合であっても、シングルキャリア方式の変調信号を送信する場合とOFDM方式のようなマルチキャリア方式の変調信号を送信する場合とで、uの値とvの値の比を変化させてもよい。この構成により、受信装置が良好なデータの受信品質を得られる可能性がある。
(補足2)
実施の形態2で説明した、第5の選択方法、第6の選択方法、第7の選択方法、第8の選択方法、第9の選択方法をOFDM方式のようなマルチキャリア伝送方式に対して適用することを説明しているが、第5の選択方法、第6の選択方法、第7の選択方法、第8の選択方法、第9の選択方法をシングルキャリア方法に対し適用してもよい。つまり、送信装置が、送信するための変調信号を生成する際、第5の選択方法、第6の選択方法、第7の選択方法、第8の選択方法、第9の選択方法を用いてもよい。
このときの利点について説明する。
例えば、第7の選択方法における送信方法#7−5、送信方法#7−6、送信方法#7−8、送信方法#7−9において、送信装置が、複数の変調信号を生成する際、複数のプリコーディング行列からプリコーディングに使用するプリコーディング行列を選択している。送信装置が「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」を選択したとき、送信装置が送信する複数の変調信号の受信電界強度が通信相手である受信装置において異なるとき、データの受信品質がよいという効果を得ることができる(各ストリームは、複数のアンテナから送信されているため、空間ダイバーシチ効果を得ることができる。)
一方、送信装置が「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」を選択したとき、送信装置が送信する複数の変調信号の受信電界強度が通信相手である受信装置において、大きな差が発生しないとき、データの受信品質がよいという効果を得ることができる。
したがって、送信装置が、端末からの例えば、フィードバック情報により、送信する複数の変調信号を生成する際に使用するプリコーディング行列を好適に選択することで、通信相手の受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
なお、実施の形態1、実施の形態2で説明した、第1の選択方法、第2の選択方法、第3の選択方法、第4の選択方法、第5の選択方法、第6の選択方法、第7の選択方法、第8の選択方法、第9の選択方法において、構成するすべての送信方法すべてをサポートする必要はない。また、第1の選択方法、第2の選択方法、第3の選択方法、第4の選択方法、第5の選択方法、第6の選択方法、第7の選択方法、第8の選択方法、第9の選択方法において、構成する送信方法以外の送信方法が送信装置の選択候補に含まれていてもよい。また、この両者を組み合わせてもよい。
例えば、第7の選択方法において、実施の形態2で、送信方法として、送信方法#7−1、送信方法#7−2、送信方法#7−3、送信方法#7−4、送信方法#7−5、送信方法#7−6、送信方法#7−7、送信方法#7−8、送信方法#7−9を送信装置の送信方法の選択候補として、記載している。このとき、送信装置の選択候補として、送信方法#7−1〜送信方法#7−9すべてを含んでいなくてもよい。また、送信装置の選択候補として、送信方法#7−1〜送信方法#7−9以外の送信方法が、送信装置の選択候補に含まれていてもよい。
具体的な例を記載する。
例1:
送信装置の選択候補を、「送信方法#7−1、送信方法#7−2、送信方法#7−3、送信方法#7−4、送信方法#7−5、送信方法#7−6、送信方法#7−8、送信方法#7−9」と設定する。
例2:
送信装置の選択候補を、「送信方法#7−1、送信方法#7−2、送信方法#7−3、送信方法#7−4、送信方法#7−5、送信方法#7−6、送信方法#7−7、送信方法#7−8、送信方法#7−9、および、送信方法#A」と設定する。
例えば、送信方法#Aを以下の送信方法とする。
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は256QAM(または、256APSK(Amplitude Phase Shift Keying)、または、同相I−直交Q平面に256個の信号点をもつ変調方式)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
例3:
送信装置の選択候補を、「送信方法#7−1、送信方法#7−2、送信方法#7−3、送信方法#7−4、送信方法#7−5、送信方法#7−6、送信方法#7−8、送信方法#7−9、および、送信方法#A」と設定する。
なお、具体的な例として、例1、例2、例3を記載したが、これに限ったものではない。
また、送信方法#7’−1〜送信方法#7’−9をもつ第7’の選択方法を構成する送信方法から送信方法を選択する送信装置とすると、通信相手の受信装置において、データの受信品質が向上することになる。
第7’の選択方法:
送信方法#7’−1:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#7’−2:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式はQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#7’−3:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#7’−4:
シングルストリームを送信する(s1(i)を送信する。)(s1(i)の)変調方式は64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。(ただし、シングルストリームの変調信号は、一つのアンテナを用いて送信してもよいし、複数のアンテナを用いて送信してもよい。)
送信方法#7’−5:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とし、s2(i)の変調方式をBPSK(または、π/2シフトBPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、誤り訂正符号化として、ある符号化率が設定されたものとする。このとき、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#7’−6:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、誤り訂正符号化として、ある符号化率が設定されたものとする。このとき、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#7’−7:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式をQPSK(または、π/2シフトQPSK)とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)(θ=π/4ラジアン(45度)とすると、各アンテナから送信される変調信号の平均送信電力が等しくなる。)
送信方法#7’−8:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を16QAM(または、π/2シフト16QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に16個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、誤り訂正符号化として、ある符号化率が設定されたものとする。このとき、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
送信方法#7’−9:
二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ≠0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、16APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)このとき、式(13)から式(20)では、θ=0ラジアンとする(なお、θは0ラジアン以上2πラジアン未満(0ラジアン≦θ<2πラジアン)とする。)
または、二つのストリームを送信する(s1(i)およびs2(i)を送信する。)s1(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とし、s2(i)の変調方式を64QAM(または、π/2シフト64QAM)(または、64APSKなどの同相I−直交Q平面に64個の信号点が存在する変調方式(シフトを施してもよい))とする。このとき、2つの変調信号を送信することになり、第1の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信し、第2の変調信号を一つ以上のアンテナを用いて送信することになる。そして、二つのストリームは、図2、図3に基づき、式(13)から式(20)のいずれかの(プリコーディング)行列を用い、プリコーディング(重み付け合成)が行われ、その後、(位相変更部205Bにより)位相変更が行われ、送信されることになる。(なお、位相変更は行われなくてもよく、(係数乗算部301A、302Aにより)係数乗算が行われることもある。)
ここでのプリコーディングの処理について説明する。
図1の送信装置において、誤り訂正符号化として、ある符号化率が設定されたものとする。このとき、プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。
なお、送信方法#7’−5、送信方法#7’−6、送信方法#7’−8、送信方法#7’−9において、「誤り訂正符号化として、ある符号化率が設定されたものとする」と記載したが、1つの符号化率に限ったものではない。
例えば、符号化率1/2のとき、「プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。」とし、符号化率2/3のとき、「プリコーディングの処理のために、式(13)から式(20)のいずれかの式であらわされる複数のプリコーディング行列を用意する。例えば、プリコーディング行列として、N個(Nは2以上の整数とする)のプリコーディング行列を用意する。ここで、N個のプリコーディング行列を「第i行列(iは1以上N以下の整数とする)」と名づける。(第i行列は、式(13)から式(20)のいずれかの行列であらわされる。)
そして、図2、図3の重み付け合成部203は、制御信号200に基づき、第1行列から第N行列のN個の行列から、制御信号200で指定された、一つの行列を用い、プリコーディングを施すことになる。
なお、N個の行列の中には、「θ=0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれており、また、N個の行列の中には、「θ≠0とした式(13)から式(20)のいずれかを満たすプリコーディング行列」が、少なくとも一つ含まれているものとする。」としてもよい。
また、第7’の選択方法において、構成するすべての送信方法すべてをサポートする必要はない。また、第7’の選択方法において、構成する送信方法以外の送信方法が送信装置の選択候補に含まれていてもよい。また、この両者を組み合わせてもよい。
例えば、第7’の選択方法において、送信方法として、送信方法#7’−1、送信方法#7’−2、送信方法#7’−3、送信方法#7’−4、送信方法#7’−5、送信方法#7’−6、送信方法#7’−7、送信方法#7’−8、送信方法#7’−9を送信装置の送信方法の選択候補として、記載している。このとき、送信装置の選択候補として、送信方法#7’−1〜送信方法#7’−9すべてを含んでいなくてもよい。また、送信装置の選択候補として、送信方法#7’−1〜送信方法#7’−9以外の送信方法が、送信装置の選択候補に含まれていてもよい。
具体的な例を記載する。
例4:
送信装置の選択候補を、「送信方法#7’−1、送信方法#7’−2、送信方法#7’−3、送信方法#7’−4、送信方法#7’−5、送信方法#7’−6、送信方法#7’−8、送信方法#7’−9」と設定する。
例5:
送信装置の選択候補を、「送信方法#7’−1、送信方法#7’−2、送信方法#7’−3、送信方法#7’−4、送信方法#7’−5、送信方法#7’−6、送信方法#7’−7、送信方法#7’−8、送信方法#7’−9、および、送信方法#A」と設定する。
例6:
送信装置の選択候補を、「送信方法#7’−1、送信方法#7’−2、送信方法#7’−3、送信方法#7’−4、送信方法#7’−5、送信方法#7’−6、送信方法#7’−8、送信方法#7’−9、および、送信方法#A」と設定する。
なお、具体的な例として、例4、例5、例6を記載したが、これに限ったものではない。
(実施の形態3)
本実施の形態では、図1、図22の送信装置における信号処理部106の図2、図23と異なる構成について説明する。
図24は、図2、図23とは異なる信号処理部106の構成の一例を示しており、図2、図23と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明は省略する。
図24が、特に、図2と異なる点は、重み付け合成部203の直後に位相変更部を2つ具備している点である。
位相変更部205Aは、重み付け合成後の信号204A、制御信号200を入力とし、制御信号200に基づき、重み付け合成後の信号204Aに対し、位相変更を施し、位相変更後の信号206Aを出力する。なお、一例として、重み付け合成後の信号204Aをz1’(t)とあらわすものとする。なお、tは時間であり、z1’(t)は複素数で定義されるものとする。したがって、z1’(t)は実数であってもよい。そして、位相変更後の信号206Aをz1(t)とあらわすものとする。なお、z1(t)は複素数で定義されるものとする。したがって、z1(t)は実数であってもよい。z1’(t)、z1(t)はtの関数と記載しているが、周波数fの関数であってもよいし、時間tおよび周波数fの関数であってもよい。また、シンボル番号iの関数と記載してもよい。以降では、シンボル番号iの関数として記載をすすめる。なお、この点については、本明細書すべてにおいて、同様の記載、式表現を行っている。
位相変更部205Bは、重み付け合成後の信号204B、制御信号200を入力とし、制御信号200に基づき、重み付け合成後の信号204Bに対し、位相変更を施し、位相変更後の信号206Bを出力する。なお、一例として、重み付け合成後の信号204Bをz2’(t)とあらわすものとする。なお、tは時間であり、z2’(t)は複素数で定義されるものとする。したがって、z2’(t)は実数であってもよい。そして、位相変更後の信号206Bをz2(t)とあらわすものとする。なお、z2(t)は複素数で定義されるものとする。したがって、z2(t)は実数であってもよい。z2’(t)、z2(t)はtの関数と記載しているが、周波数fの関数であってもよいし、時間tおよび周波数fの関数であってもよい。また、シンボル番号iの関数と記載してもよい。以降では、シンボル番号iの関数として記載をすすめる。
重み付け合成部(プリコーディング部)203は、以下の演算を行うことになる。
式(55)において、a,b,c,dは複素数で定義でき、したがって、実数であってもよい。そして、a,b,c,dで構成するプリコーディング行列(式(4))の具体的な例については、実施の形態1の式(5)〜式(36)で記載している。
位相変更部205Aでは、例えば、z1’(i)に対しY(i)の位相変更を施すものとする。したがって、z1(i)=Y(i)×z1’(i)とあらわすことができる。なお、例えば、シンボル番号iは、0以上の整数とする。
また、位相変更部205Bでは、例えば、z2’(i)に対しy(i)の位相変更を施すものとする。したがって、z2(i)=y(i)×z2’(i)とあらわすことができる。
したがって、例えば、z1(i)、z2(i)を次式であらわすことができる。
なお、δ(i)、ε(i)は実数である。そして、z1(i)、z2(i)は、同一時間、同一周波数(同一周波数帯)で、送信装置から送信されることになる。
例えば、位相変更値Y(i)、y(i)を以下のように与える。
なお、Nは、位相変更の周期であり、Nは3以上の整数、つまり、送信ストリーム数または送信変調信号数2より大きな整数であるものとする。また、Γ、および、Ωは実数である。(簡単な例として、Γ、および、Ωをゼロとする。ただし、これに限ったものではない。)このように設定した場合、z1(i)のPAPR(Peak-to Average Power Ratio)とz2(i)のPAPRが、シングルキャリア方式のとき、同等になり、これにより、図1、図22などの無線部107_A、107_Bにおける位相雑音や送信電力増幅部の線形性の要求基準が同等となり、低消費電力の実現が容易になるという利点があり、また、無線部の構成を共通にすることができるという利点がある。(ただし、OFDMなどのマルチキャリア方式のときも同様の効果を得ることができる可能性は高い。)
また、位相変更値Y(i)、y(i)を以下のように与えてもよい。
式(59)および式(60)のように与えても、上述と同様の効果を得ることが可能である。
位相変更値Y(i)、y(i)を以下のように与えてもよい。
なお、kは0を除く整数である。式(61)および式(62)のように与えても、上述と同様の効果を得ることが可能である。
位相変更値Y(i)、y(i)の与え方については、上述の例に限ったものではない。そして、図24の重み付け合成部203で使用するプリコーディング行列が、式(33)、式(34)のようにあらわされた場合、図24における重み付け合成部203は、マッピング後の信号201A、201Bに対し、信号処理を施さずに、マッピング後の信号201Aを重み付け合成後の信号204Aとして出力し、マッピング後の信号201Bを重み付け合成後の信号204Bとして出力することになる。つまり、重み付け合成部203が存在しなくてもよいし、重み付け合成部203が存在する場合、制御信号200によって、重み付け合成を施すか、重み付け合成を行わないか、の制御を行ってもよい。
次に、図1、図22の送信装置における信号処理部106の図2、図23、図24とは異なる構成である図25の構成について説明する。
図25において、図24と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。図24と図25の異なる点は、図24では存在する位相変更部209Bが、図25では存在していない点であり、この点については、図23の説明において、説明を行っているので、説明は省略する。
そして、図25における、重み付け合成部203、位相変更部205A、205Bの動作については、図24の説明と同様に動作するため、説明を省略する。なお、図25の重み付け合成部203で使用するプリコーディング行列が、式(33)、式(34)のようにあらわされた場合、図24における重み付け合成部203は、マッピング後の信号201A、201Bに対し、信号処理を施さずに、マッピング後の信号201Aを重み付け合成後の信号204Aとして出力し、マッピング後の信号201Bを重み付け合成後の信号204Bとして出力することになる。つまり、重み付け合成部203が存在しなくてもよいし、重み付け合成部203が存在する場合、制御信号200によって、重み付け合成を施すか、重み付け合成を行わないか、の制御を行ってもよい。
図1、図22の送信装置における信号処理部106の構成を、本実施の形態で説明した図24、図25とし、図24、図25の構成を具備した図1、図22の送信装置に対し、本明細書で説明した各実施の形態を組み合わせて実施しても、各実施の形態を同様に実施することができるとともに、各実施の形態で説明した効果を同様に得ることができることになる。
(補足3)
本実施の形態では、図1、図22の送信装置における信号処理部106の図2、図23、図24、図25と異なる構成について説明する。
本実施の形態の図1、図22の送信装置における信号処理部106の構成は、図23または図25に対し、図26または図27または図28または図29または図30を接続した構成となる。なお、図23および図25については、これまでに説明したので、以降では、図26〜図30の構成について説明を行う。
図26は、図23、図25における挿入部207A以降、および、挿入部207B以降の第1の構成である。
図26において、図23、図25と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
CDD(Cyclic Delay Diversity)部2601Aは、信号208A、制御信号200を入力とし、制御信号200に基づき、信号208Aに対し、CDD処理を施し、CDD処理後の信号2602Aを出力する。なお、CDDをCSD(Cyclic Shift Diversity)と呼んでもよい。
図26におけるCDD処理後の信号2602Aは図1、図22における信号処理後の信号106_Aに相当し、信号208Bは図1、図22における信号処理後の信号106_Bに相当する。
図27は、図23、図25における挿入部207A以降、および、挿入部207B以降の第2の構成である。
図27において、図23、図25と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
CDD部2601Bは、信号208B、制御信号200を入力とし、制御信号200に基づき、信号208Bに対し、CDD処理を施し、CDD処理後の信号2602Bを出力する。
図27における信号208Aは、図1、図22における信号処理後の信号106_Aに相当し、CDD処理後の信号2602Bは図1、図22における信号処理後の信号106_Bに相当する。
図28は、図23、図25における挿入部207A以降、および、挿入部207B以降の第3の構成である。
図28において、図23、図25、図26、図27と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
図27におけるCDD処理後の信号2602Aは図1、図22における信号処理後の信号106_Aに相当し、CDD処理後の信号2602Bは図1、図22における信号処理後の信号106_Bに相当する。
図29は、図23、図25における挿入部207A以降、および、挿入部207B以降の第4の構成である。
図29において、図23、図25と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
位相変更部209Aは、信号208A、制御信号200を入力とし、制御信号200に基づき、信号208Aに対し、位相変更の処理を施し、位相変更後の信号210Aを出力する。なお、位相変更部209Aの動作は、図2における位相変更部209Bと同様になるので説明を省略する。
図29における位相変更後の信号210Aは、図1、図22における信号処理後の信号106_Aに相当し、信号208Bは図1、図22における信号処理後の信号106_Bに相当する。
図30は、図23、図25における挿入部207A以降、および、挿入部207B以降の第5の構成である。
図30において、図2、図23、図25、図29と同様に動作するものについては、同一番号を付しており、説明を省略する。
図30における位相変更後の信号210Aは図1、図22における信号処理後の信号106_Aに相当し、位相変更後の信号210Bは図1、図22における信号処理後の信号106_Bに相当する。
図1、図22の送信装置における信号処理部の構成を上述で述べた構成とし、そのような送信装置に対し、本明細書で説明した各実施の形態を組み合わせて実施しても、各実施の形態を同様に実施することができるとともに、各実施の形態で説明した効果を同様に得ることができることになる。
次に、CDD部2601A、2601B、位相変更部209A、209Bの動作について説明を行う。
まず、CDDの処理について説明を行う。
図31にCDD(CSD)を用いたときの構成を示している。CDD部2601A、2601Bと同様の処理を行う部分が図31の3102_1〜3102_Mとなる。
サイクリックディレイ部(巡回遅延部)3102_1は、変調信号3101を入力とし、サイクリックディレイ(巡回遅延)の処理を行い、サイクリックディレイ後の信号3103_1を出力する。サイクリックディレイ処理後の信号3103_1をX1[n]とすると、X1[n]は次式で与えられる。
なお、modはmoduloを表し、「y mod Z」とは、「yをZで除算したときの余り」である。そして、δ1は巡回遅延量(δ1は整数)であり、x[n]は、N個のサンプルで構成されるものとし(Nは2以上の整数とする)、したがって、nは0以上N−1以下の整数とする。
サイクリックディレイ部(巡回遅延部)3102_Mは、変調信号3101を入力とし、サイクリックディレイ(巡回遅延)の処理を行い、サイクリックディレイ処理後の信号3103_Mを出力する。サイクリックディレイ処理後の信号3103_MをXM[n]とすると、XM[n]は次式で与えられる。
なお、δMは巡回遅延量であり(δMは整数)、X[n]は、N個のサンプルで構成されるものとし(Nは2以上の整数とする)、したがって、nは0以上N−1以下の整数とする。
したがって、サイクリックディレイ部(巡回遅延部)3102_iは(iは1以上M以下の整数(Mは1以上の整数とする))、変調信号3101を入力とし、サイクリックディレイ(巡回遅延)処理を行い、サイクリックディレイ処理後の信号3103_iを出力する。サイクリックディレイ処理後の信号3103_iをXi[n]とすると、Xi[n]は次式で与えられる。
なお、δiは巡回遅延量であり(δiは整数)、X[n]は、N個のサンプルで構成されるものとし(Nは2以上の整数とする)、したがって、nは0以上N−1以下の整数とする。
そして、サイクリックディレイ処理後の信号3103_iはアンテナiから送信されることになる。よって、サイクリックディレイ処理後の信号3103_1、・・・、サイクリックディレイ処理後の信号3103_Mはそれぞれ異なるアンテナから送信されることになる。
このようにすることで、サイクリックディレイによるダイバーシチ効果を得ることができ(特に、遅延波の悪影響を軽減することができる)、受信装置において、データの受信品質が向上するという効果を得ることができる。
CDD部2601A、2601Bと位相変更部209A、209Bの関係について説明する。
例えばOFDMにCDD(CSD)を適用する場合を考える。
最も低い周波数のキャリアを「キャリア1」とすると、それに続き「キャリア2」「キャリア3」「キャリア4」・・・と並んでいるものとする。
位相変更部209A、209Bにおいて、CDD部2601A、2601Bと同様に巡回遅延量τを与えるものとする。すると、キャリアiにおける位相変更値Ω[i]は、以下のようにあらわされる。
なお、μは、巡回遅延量、FFT(Fast Fourier Transform)サイズなどから求めることができる値である。
そして、位相変更前(循環処理遅延前)の「キャリアi」、時刻tのベースバンド信号をv’[i][t]とすると、位相変更後の「キャリアi」、時刻tの信号v[i][t]は、v[i][t]=Ω[i]×v’[i][t]とあらわすことができる。
したがって、位相変更部209A、209Bは、巡回遅延量を与えることでも、位相変更の動作を行うことになる。
そして、図2、図23、図24、図25などにおける位相変更部205A、205Bにおいて、入力となる制御信号200により、位相変更を実施する、または、実施しないを制御してもよい。したがって、例えば、制御信号200は、「位相変更部205Aにおいて、位相変更を実施する、または、実施しない」に関する制御情報、「位相変更部205Bにおいて、位相変更を実施する、または、実施しない」に関する制御情報を含んでいてもよく、これらの制御情報により、「位相変更部205A、位相変更部205Bにおいて、位相変更を実施する、または、実施しない」を制御してもよい。
位相変更部205Aは、制御信号200を入力とし、制御信号200により、位相変更を実施しないという指示を受けた場合、位相変更部205Aは、入力信号204Aを206Aとして出力する。
同様に、位相変更部205Bは、制御信号200を入力とし、制御信号200により、位相変更を実施しないという指示を受けた場合、位相変更部205Bは、入力信号204Bを206Bとして出力する。
なお、送信装置は、位相変更部205A、205Bにおける、「位相変更を実施する、実施しない」に関する情報を通信相手である受信装置に通知するために、制御情報シンボルの一部として送信することになる。
また、図2、図24、図26、図27、図28、図29、図30における、位相変更部209A、209B、CDD部2601A、2601Bにおいて、入力となる制御信号200により、「位相変更を実施する、または、実施しない」を制御してもよく、また、入力となる制御信号200により、「CSDの処理を実施する、または、実施しない」を制御してもよい。したがって、例えば、制御信号200は、「位相変更部205Aにおいて、位相変更を実施する、または、実施しない」に関する制御情報、「位相変更部205Bにおいて、位相変更を実施する、または、実施しない」に関する制御情報、「CDD部2601Aにおいて、CDDの処理を実施する、または、実施しない」に関する制御情報、「CDD部2601Bにおいて、CDDの処理を実施する、または、実施しない」に関する制御情報を含んでいてもよく、これらの制御情報により、「位相変更部209A、位相変更部209Bにおいて、位相変更を実施する、または、実施しない」を制御してもよく、また、「CDD部2601A、CDD部2601Bにおいて、CDDの処理を実施する、または、実施しない」を制御してもよい。
位相変更部209Aは、制御信号200を入力とし、制御信号200により、位相変更を実施しないという指示を受けた場合、位相変更部209Aは、入力信号208Aを210Aとして出力する。
同様に、位相変更部209Bは、制御信号200を入力とし、制御信号200により、位相変更を実施しないという指示を受けた場合、位相変更部209Bは、入力信号208Bを210Bとして出力する。
CDD部2601Aは、制御信号200を入力とし、制御信号200により、CDDの処理を実施しないという指示を受けた場合、CDD部2601Aは、入力信号208Aを2602Aとして出力する。
同様に、CDD部2601Bは、制御信号200を入力とし、制御信号200により、CDDの処理を実施しないという指示を受けた場合、CDD部2601Bは、入力信号208Bを2602Bとして出力する。
本開示において、複素平面がある場合、例えば、偏角のような、位相の単位は、「ラジアン(radian)」としている。
複素平面を利用すると、複素数の極座標による表示として極形式で表示できる。複素数z=a+jb(a、bはともに実数であり、jは虚数単位である)に、複素平面上の点(a,b)を対応させたとき、この点が極座標で[r,θ]とあらわされるなら、a=r×cosθ、b=r×sinθ
が成り立ち、rはzの絶対値(r=|z|)であり、θが偏角(argument)となる。そして、z=a+jbは、r×ejθとあらわされる。
(補足4)
本実施の形態1の図3の説明について補足説明を行う。
「マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式がQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAM(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)のときについて説明する。
なお、マッピング後の信号201Aの平均(送信)電力とマッピング後の信号201Bの平均(送信)電力は等しいものとする。
実施の形態1の図3の説明では、位相変更部205Bが存在しているときの動作を説明しているが、位相変更部205Bが位相変更の動作を行っていないとき、または、位相変更部205Bが存在していない場合についても、データの受信品質が向上する方法がある。以下ではこの点について説明する。
重み付け合成後の信号204A(Z1(i))、および、位相変更を行わないときの信号をz2(i)(204Bに相当する。ただし、204Bと206Bは同じ信号となる)とする。このとき、図4に基づくと、重み付け合成後の信号204A(Z1(i))、および、位相変更を行わないときの信号をz2(i)は、式(68)から式(75)のいずれかであらわされるとよい。なお、F、u、v、β、θなどについては、実施の形態1で説明したとおりである。
また、「マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が16QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式がQPSKであってもよい。
なお、マッピング後の信号201Aの平均(送信)電力とマッピング後の信号201Bの平均(送信)電力は等しいものとする。
このとき、図4に基づくと、図3における重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))は、式(76)から式(83)のいずれかであらわすことができる。なお、F、u、v、β、θなどについては、実施の形態1で説明したとおりである。
また、「マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が16QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が64QAMであってもよい。
なお、マッピング後の信号201Aの平均(送信)電力とマッピング後の信号201Bの平均(送信)電力は等しいものとする。
このとき、図3における重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))は、式(84)から式(91)のいずれかであらわすことができる。なお、F、u、v、β、θなどについては、実施の形態1で説明したとおりである。
図32において、P16QAMは16QAMの平均(送信)電力、P64QAMは64QAMの平均(送信)電力とし、横軸P16QAM/(P16QAM+P64QAM),縦軸キャパシティとしたときの各SNR(Signal-to-Noise power Ratio)におけるキャパシティを示している。(なお、グラフにおけるチャネルモデルはAWGN(Additive White Gaussian Noise)環境)この結果からわかるように、式(84)から式(91)のように設定することで、受信装置は、良好なデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができることになる。なお、図32において、電力比とキャパシティとの関係を示す21個の曲線のグラフのそれぞれは、キャパシティの低いものから順に、SNR=0dB、1dB、2dB、・・・、20dBに対応している。
また、「マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が64QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAMであってもよい。
なお、マッピング後の信号201Aの平均(送信)電力とマッピング後の信号201Bの平均(送信)電力は等しいものとする。
このとき、、図32に基づくと、図3における重み付け合成後の信号204A(z1(i))、および、位相変更後の信号206B(z2(i))は、式(92)から式(99)のいずれかであらわすことができる。なお、F、u、v、β、θなどについては、実施の形態1で説明したとおりである。
「マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が16QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が64QAMのとき、実施の形態1の図3の説明では、位相変更部205Bが存在しているときの動作を説明しているが、位相変更部205Bが位相変更の動作を行っていないとき、または、位相変更部205Bが存在していない場合についても、データの受信品質が向上する方法がある。以下ではこの点について説明する。
重み付け合成後の信号204A(Z1(i))、および、位相変更を行わないときの信号をz2(i)(204Bに相当する。ただし、204Bと206Bは同じ信号となる)とする。このとき、図32に基づくと、重み付け合成後の信号204A(Z1(i))、および、位相変更を行わないときの信号をz2(i)は、式(100)から式(107)のいずれかであらわされるとよい。なお、F、u、v、β、θなどについては、実施の形態1で説明したとおりである。
また、マッピング後の信号201Aの平均(送信)電力とマッピング後の信号201Bの平均(送信)電力は等しいものとする。
なお、式(68)から式(107)において、αおよびβは、実数であってもよいし、虚数であってもよい。
また、式(68)から式(107)において、θをπ/4ラジアン(45度)と定めている。係数乗算後の信号302Aの平均(送信)電力と係数乗算後の信号302Bの平均(送信)電力は異なるが、「θをπ/4ラジアン(45度)」とすることで、重み付け合成後の信号204A(z1(i))の平均(送信)電力と信号206B(204B)(z2(i))の平均(送信)電力は等しくすることができ、送信規定上、「各アンテナから送信する変調信号の平均送信電力を一定」と定められている場合、「θをπ/4ラジアン(45度)」と設定する必要がある。なお、ここでは、「θをπ/4ラジアン(45度)」としているが、「θは、π/4ラジアン(45度)、(3×π)/4ラジアン(135度)、(5×π)/4ラジアン(225度)、(7×π)/4ラジアン(315度)のいずれかの値であればよい。」
また、係数u、vを、式(68)から式(107)のように定めている。
なお、図1、図2、図3と式(1)から式(45)を例とする方法で、シンボルを生成(例えば、z1(i)、z2(i))を説明した。このとき、生成したシンボルは、時間軸方向に配置してもよい。また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)などのマルチキャリア方式を用いた場合、生成したシンボルを周波数軸方向に配置してもよいし、時間・周波数方向に配置してもよい。また、生成したシンボルに対し、インタリーブを施し(シンボルの並び替えを行い)、時間軸方向に配置してもよいし、周波数軸方向に配置してもよいし、時間・周波数軸方向に配置してもよい。ただし、同一のシンボル番号iのz1(i)とz2(i)は、同一時間、同一周波数(同一周波数帯)を用いて送信装置は送信することになる。
また、図3において、重み付け合成部203と挿入部207Aの間に、位相変更部205Aが存在していてもよい。よって、重み付け合成後の信号204Aに対し、位相変更を施してもよい。
そして、挿入部207Aの後に、位相変更部209Aを配置してもよい。また、位相変更部209Bが存在しなくてもよい。
以上のように実施することで、キャパシティが大きくなるように、重み付け合成、および、パワー変更を行っているため、通信相手である受信装置のデータの受信品質が向上するという効果を得ることができる。なお、s1(i)の変調方式、s2(i)の変調方式が、フレーム、時間にともない変更される場合、より好適なパワー値u、vが設定されることになる。
なお、上述の例において、マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が16QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が64QAMのとき、重み付け合成後の信号204A(z1(i)、および、重み付け合成後の信号206B(z2(i))は、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)のいずれかであらわすことができることを記載したが、マッピング後の信号201A(s1(i))およびマッピング後の信号201B(s2(i))に含まれるデータを生成する際に使用された誤り訂正符号の符号化方法により、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値、vの値を切り替えてもよい。 例えば、誤り訂正符号の符号長(ブロック長)がA(Aは2以上の整数とする)の第1誤り訂正符号と誤り訂正符号の符号長(ブロック長)がB(Bは2以上の整数とする)の第2誤り訂正符号があるものとする。なお、A≠Bとする。
このとき、第1の誤り訂正符号を用いたとき、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をua、vの値をvaとし、第2の誤り訂正符号を用いたとき、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をub、vの値をvbとする。このとき、式(108)が成立するものとする。
別の例として、誤り訂正符号の符号化率がC(Cは0より大きく1未満の実数とする)の第3の誤り訂正符号と誤り訂正符号の符号化率がD(Dは0より大きく1未満の実数とする)の第4の誤り訂正符号があるものとする。なお、C≠Dとする。 このとき、第3の誤り訂正符号を用いたとき、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をuc、vの値をvcとし、第4の誤り訂正符号を用いたとき、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をud、vの値をvdとする。このとき、式(109)が成立するものとする。
さらに別の例として、誤り訂正符号化方法がEの第5の誤り訂正符号と誤り訂正符号化方法がFの第6の誤り訂正符号があるものとする。なお、誤り訂正符号化方法Eと誤り訂正符号化方法Fは異なる方法であるものとする。
このとき、第5の誤り訂正符号を用いたとき、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をue、vの値をveとし、第6の誤り訂正符号を用いたとき、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をuf、vの値をvfとする。このとき、式(110)が成立するものとする。
マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が64QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAMのとき、重み付け合成後の信号204A(z1(i)、および、重み付け合成後の信号206B(z2(i))は、式(92)から式(99)のいずれかであらわすことができることを記載したが、マッピング後の信号201A(s1(i))およびマッピング後の信号201B(s2(i))に含まれるデータを生成する際に使用された誤り訂正符号の符号化方法により、式(92)から式(99)におけるuの値、vの値を切り替えてもよい。
例えば、誤り訂正符号の符号長(ブロック長)がG(Gは2以上の整数とする)の第1誤り訂正符号と誤り訂正符号の符号長(ブロック長)がH(Hは2以上の整数とする)の第2誤り訂正符号があるものとする。なお、G≠Hとする。
このとき、第1の誤り訂正符号を用いたとき、式(92)から式(99)におけるuの値をug、vの値をvgとし、第2の誤り訂正符号を用いたとき、式(92)から式(99)におけるuの値をuh、vの値をvhとする。このとき、式(111)が成立するものとする。
別の例として、誤り訂正符号の符号化率がI(Iは0より大きく1未満の実数とする)の第3の誤り訂正符号と誤り訂正符号の符号化率がJ(Jは0より大きく1未満の実数とする)の第4の誤り訂正符号があるものとする。なお、I≠Jとする。このとき、第3の誤り訂正符号を用いたとき、式(92)から式(99)におけるuの値をui、vの値をviとし、第4の誤り訂正符号を用いたとき、式(92)から式(99)におけるuの値をuj、vの値をvjとする。このとき、式(112)が成立するものとする。
さらに別の例として、誤り訂正符号化方法がKの第5の誤り訂正符号と誤り訂正符号化方法がMの第6の誤り訂正符号があるものとする。なお、誤り訂正符号化方法Kと誤り訂正符号化方法Mは異なる方法であるものとする。
このとき、第5の誤り訂正符号を用いたとき、式(92)から式(99)におけるuの値をuk、vの値をvkとし、第6の誤り訂正符号を用いたとき、式(92)から式(99)におけるuの値をum、vの値をvmとする。このとき、式(113)が成立するものとする。
マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が16QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が64QAMのとき、重み付け合成後の信号204A(z1(i)、および、重み付け合成後の信号206B(z2(i))は、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)のいずれかであらわすことができることを記載したが、マッピング後の信号201A(s1(i))およびマッピング後の信号201B(s2(i))に含まれるデータを生成する際に使用された誤り訂正符号の符号化方法により、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値、vの値を切り替えてもよい。
例えば、第1の場合として、マッピング後の信号201A(s1(i))において、誤り訂正符号化方法Nを用いており、マッピング後の信号201B(s2(i))において、誤り訂正符号化方法Pを用いているものとする。第2の場合として、マッピング後の信号201A(s1(i))において、誤り訂正符号化方Qを用いており、マッピング後の信号201B(s2(i))において、誤り訂正符号化方法Rを用いているものとする。
なお、「誤り訂正符号化方法Nと誤り訂正符号化方法Qが異なる」または「誤り訂正符号化方法Pと誤り訂正符号化方法Rが異なる」が成立するものとする。
このとき、第1の場合、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をun、vの値をvnとし、第2の場合、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をup、vの値をvpとする。このとき、式(114)が成立するものとする。
マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が64QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAMのとき、重み付け合成後の信号204A(z1(i)、および、重み付け合成後の信号206B(z2(i))は、式(92)から式(99)のいずれかであらわすことができることを記載したが、マッピング後の信号201A(s1(i))およびマッピング後の信号201B(s2(i))に含まれるデータを生成する際に使用された誤り訂正符号の符号化方法により、式(92)から式(99)におけるuの値、vの値を切り替えてもよい。
例えば、第3の場合として、マッピング後の信号201A(s1(i))において、誤り訂正符号化方法Sを用いており、マッピング後の信号201B(s2(i))において、誤り訂正符号化方法Tを用いているものとする。第4の場合として、マッピング後の信号201A(s1(i))において、誤り訂正符号化方Wを用いており、マッピング後の信号201B(s2(i))において、誤り訂正符号化方法Xを用いているものとする。
なお、「誤り訂正符号化方法Sと誤り訂正符号化方法Wが異なる」または「誤り訂正符号化方法Tと誤り訂正符号化方法Xが異なる」が成立するものとする。
このとき、第1の場合、式(92)から式(99)におけるuの値をus、vの値をvsとし、第2の場合、式(92)から式(99)におけるuの値をuw、vの値をvwとする。このとき、式(115)が成立するものとする。
なお、上述において、第Yの誤り訂正符号化方法と第Zの誤り訂正符号化方法が異なる場合、誤り訂正符号化方法自身が異なる、または、符号長(ブロック長)が異なる、符号化率が異なる、などが考えられる。
また、上述の例では、「マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が16QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が64QAMのとき」、「マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が64QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAMのとき」を例に説明したが、「マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式とマッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式のセット」はこの例に限ったものではない。
そして、上述の例において、マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が16QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式がノンユニフォーム64QAMのとき、重み付け合成後の信号204A(z1(i)、および、重み付け合成後の信号206B(z2(i))は、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)のいずれかであらわすようにしてもよい。
そして、第5の場合、第1のノンユニフォーム64QAMのマッピングを用い、第6の場合、第2のノンユニフォーム64QAMのマッピングを用いるものとする。なお、第1のノンユニフォーム64QAMのマッピングと第2のノンユニフォーム64QAMのマッピングが異なるものとする。
このとき、第1のノンユニフォーム64QAMを用いたとき、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をu1、vの値をv1とし、第2のノンユニフォーム64QAMを用いたとき、式(84)から式(91)、および、式(100)から式(107)におけるuの値をu2、vの値をv2とする。このとき、式(116)が成立するものとする。
なお、この例において、マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式が16QAM以外の変調方式であってもよい。
別の例として、マッピング後の信号201A(s1(i))の変調方式がノンユニフォーム64QAM、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAMのとき、重み付け合成後の信号204A(z1(i)、および、重み付け合成後の信号206B(z2(i))は、式(92)から式(99)のいずれかであらわすようにしてもよい。
そして、第7の場合、第3のノンユニフォーム64QAMのマッピングを用い、第8の場合、第4のノンユニフォーム64QAMのマッピングを用いるものとする。なお、第3のノンユニフォーム64QAMのマッピングと第4のノンユニフォーム64QAMのマッピングが異なるものとする。
このとき、第3のノンユニフォーム64QAMを用いたとき、式(92)から式(99)におけるuの値をu3、vの値をv3とし、第4のノンユニフォーム64QAMを用いたとき、式(92)から式(99)におけるuの値をu4、vの値をv4とする。このとき、式(117)が成立するものとする。
なお、この例において、マッピング後の信号201B(s2(i))の変調方式が16QAM以外の変調方式であってもよい。
以上のようにすることで、受信装置において、高いデータの受信品質を得ることができるという効果を得ることができる。
(その他)
なお、本明細書において、図1、図22などの信号処理後の信号106_Aを複数のアンテナから送信してもよく、また、図1、図22などの信号処理後の信号106_Bを複数のアンテナから送信してもよい。なお、信号処理後の信号106_Aは、例えば、信号204A、206A、208A、210A、2602Aのいずれかを含んでいる構成が考えられる。また、信号処理後の信号106_Bは、例えば、信号204B、206B、208B、210B、2602Bのいずれかを含んでいる構成が考えられる。
例えば、N個の送信アンテナがある、つまり、送信アンテナ1から送信アンテナNが存在するものとする。なお、Nは2以上の整数とする。このとき、送信アンテナkから送信する変調信号をckとあらわす。なお、kは1以上N以下の整数とする。そして、c1からcNで構成されるベクトルCをC=(c1、c2、・・・、cN)Tとあらわすものとする。なお、ベクトルAの転置ベクトルをATとあらわすものとする。このとき、プリコーディング行列(重み付け行列)をGとしたとき、次式が成立する。
なお、da(i)は信号処理後の信号106_Aであり、db(i)は信号処理後の信号106_Bであるものとし、iはシンボル番号であるものとする。また、GはN行2列の行列であるものとし、iの関数であってもよい。また、Gは、あるタイミングで切り替わってもよい。(つまり、周波数や時間の関数であってもよい。)
また、「信号処理後の信号106_Aを複数の送信アンテナから送信、信号処理後の信号106_Bについても複数の送信アンテナから送信」と「信号処理後の信号106_Aをシングルの送信アンテナから送信、信号処理後の信号106_Bについてもシングルの送信アンテナから送信」を送信装置において、切り替えてもよい。切り替えるタイミングが、フレーム単位であってもよいし、変調信号を送信すると決定に伴い切り替えてもよい。(どのような切り替えタイミングであってもよい。)
なお、FPGA(Field Programmable Gate Array)およびCPU(Central Processing Unit)の少なくとも一方が、本開示において説明した通信方法を実現するために必要なソフトウェアの全部あるいは一部を無線通信または有線通信によりダウンロードできるような構成であってもよい。さらに、更新のためのソフトウェアの全部あるいは一部を無線通信または有線通信によりダウンロードできるような構成であってもよい。そして、ダウンロードしたソフトウェアを記憶部に格納し、格納されたソフトウェアに基づいてFPGAおよびCPU少なくとも一方を動作させることにより、本開示において説明したデジタル信号処理を実行するようにしてもよい。
このとき、FPGAおよびCPUの少なくとも一方を具備する機器は、通信モデムと無線または有線で接続し、この機器と通信モデムにより、本開示において説明した通信方法を実現してもよい。
例えば、本明細書で記載した基地局、AP、端末などの通信装置が、FPGAおよび、CPUのうち、少なくとも一方を具備しており、FPGA及びCPUの少なくとも一方を動作させるためのソフトウェアを外部から入手するためのインターフェースを通信装置が具備していてもよい。さらに、通信装置が外部から入手したソフトウェアを格納するための記憶部を具備し、格納されたソフトウェアに基づいて、FPGA、CPUを動作させることで、本開示において説明した信号処理を実現するようにしてもよい。