JP6889683B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
遊技機の一例であるパチンコ遊技機において、前面に複数のLEDが設けられたLED基板を有する可動体が原点位置と演出位置との間で回動可能に設けられ、また、可動体が原点位置に位置している状態において該可動体の前面側を被覆する被覆体が設けられ、可動体が原点位置に位置している状態でLEDを発光させることにより被覆体を発光させることが可能なもの等があった(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−170602号公報
上記特許文献1の遊技機にあっては、可動体にLED基板等を搭載すると、荷重が増加して可動体の動作に影響を与える可能性があるという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、可動体の動作に影響を与えることがない遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の手段Aに記載の遊技機は、可変表示を行い、有利状態に制御可能な遊技機であって一面に発光体が設けられた基板を有する第1演出体と、前記基板の一面側にて動作可能な第2演出体と、前記基板の一面に重なるように設けられ、前記発光体を収容可能な開口部または凹部を有する導光部材と、を備え、前記発光体からの光により前記第2演出体を照射可能であり、前記発光体は、前記基板の一面に沿う方向に光を照射可能な第1発光体と第2発光体とを有し、前記開口部は、前記第1発光体を収容可能な第1開口部と、前記第2発光体を収容可能な第2開口部と、を有し、前記凹部は、前記第1発光体を収容可能な第1凹部と、前記第2発光体を収容可能な第2凹部と、を有し、前記第2演出体は、前記基板の一面に沿って前記第1演出体と重複する第1位置と前記第1演出体と重複しない第2位置との間で移動可能であり、前記導光部材は、前記基板の一面に沿う方向に導光された前記第1発光体からの光を該基板の一面に沿う方向と交差する方向に反射する反射部と、前記基板の一面に沿う方向に導光された前記第2発光体からの光を端部から出射可能な発光部と、を有し、前記第2演出体が前記第1位置に位置しているときは、前記第1発光体から前記第1開口部または前記第1凹部の内側面に入射され前記基板の一面に沿う方向に導光された光を、前記反射部にて反射して出射することにより前記第2演出体を照らすことが可能であり、前記第2演出体が前記第2位置に位置しているときは、前記第2発光体から前記第2開口部または前記第2凹部の内側面に入射され前記基板の一面に沿う方向に導光された光を、前記発光部より出射することにより前記第2演出体を照らすことが可能であり、さらに、遊技媒体が所定領域を通過可能な第1状態と遊技媒体が前記所定領域を通過不能または困難な第2状態とに変化可能な可変手段と、前記有利状態とは異なる状態であり、前記可変手段が前記第1状態に変化することを含む特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段と、通常状態に比べて前記特殊状態に制御される頻度が高い特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、前記特殊状態の制御に伴って遊技媒体が前記所定領域を通過したことに基づいて遊技価値が付与されるときに付与演出を実行可能な付与演出実行手段と、を備え、前記可変手段は、前記特殊状態に制御されることが報知された後に該可変手段に向けて発射された遊技媒体が前記所定領域を通過できないように設けられ、前記特別状態における前記有利状態に制御される契機とならない可変表示を、可変表示期間が第1期間である第1可変表示パターンと、可変表示期間が該第1期間よりも長い第2期間である第2可変表示パターンとにより実行可能であり、前記特別状態において、前記第2可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合は、前記第1可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合よりも低く、前記特別状態は、第1特別状態と該第1特別状態よりも有利な第2特別状態とを含み、前記付与演出実行手段は、前記第2特別状態において、前記特殊状態の制御に伴って遊技媒体が前記所定領域を通過したことに基づいて前記遊技価値が付与されるときに前記付与演出を実行し、前記第1特別状態において、前記特殊状態の制御に伴って遊技媒体が前記所定領域を通過したことに基づいて前記遊技価値が付与されるときに前記付与演出を実行しないことを特徴とする。
前記課題を解決するために、手段1に記載の遊技機は、可変表示を行い、有利状態(例えば、大当り状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、一面(例えば、背面801B)に発光体(例えば、後側LED820〜822)が設けられた基板(例えば、基板801)を有する第1演出体(例えば、第1演出体800)と、前記基板の一面側にて動作可能な第2演出体(例えば、第2演出体900)と、を備え、前記発光体からの光により前記第2演出体を照射可能であり(例えば、第1演出体800の背面側にある第2演出体900が原点位置にあるときに、第1演出体800の背面側に設けた後側LED820〜822を発光させることで、第2演出体900の前面側を好適に照らすことができる。図32参照)、さらに、遊技媒体が入賞可能な第1状態と遊技媒体が入賞不能または困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段(例えば、可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022)と、前記有利状態とは異なる状態であり、前記可変入賞手段が第1状態に変化することを含む特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、通常状態に比べて前記特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態(第1KT状態、第2KT状態))に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、前記可変入賞手段は、前記特殊状態に制御されることが報知された後に該可変入賞手段に向けて発射された遊技媒体を入賞できないように設けられ(例えば、遊技球の流下を遅延させる遅延手段として釘群55を設けるとともに、小当り遊技における特殊可変入賞球装置9022の開放期間を0.8秒間に設定することにより実現される)、前記特別状態における有利状態に制御される契機とならない可変表示を、可変表示期間が第1期間である第1可変表示パターン(例えば、短縮変動の第2変動パターン#25,#27)と、可変表示期間が該第1期間よりも長い第2期間である第2可変表示パターン(例えば、継続演出を含む第2変動パターン#26,#28)とにより実行可能であり、前記特別状態において、第2可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合は、第1可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合よりも低い(例えば、小当りの場合には、比較的変動時間が長い第2変動パターン#28に決定される割合が低い(または決定されない)。図59参照)ことを特徴とする。
そのような構成によれば、興趣を低下させてしまうことを防止し、演出効果を高めることができる。さらに、第2演出体を好適に動作させつつ、光により演出することが可能となる。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、前記第2演出体(例えば、第2演出体900)は、前記基板の一面(例えば、基板801の背面801B)に沿う方向(例えば、左右方向)に移動可能であり、前記発光体(例えば、後側LED820〜822)は、前記第2演出体の移動方向(例えば、演出位置方向)に向けて光を照射可能である(例えば、後側LED821が発光すると光拡散部867Rが発光し、後側LED822が発光すると光拡散部867Lが発光する。これら傾斜面部825及び光拡散部867L,867Rは、背面側及び基板801に沿うように外方向に向けて光を出射可能であるため、背面側及び演出位置側に移動した第2演出体900を好適に照らすことができる。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2演出体が第1演出体の側方に移動した場合でも光を好適に照射することができる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、前記基板の一面(例えば、基板801の背面801B)の少なくとも一部を被覆可能であり、被覆した状態において前記発光体を収容可能な開口部(例えば、LED開口部860〜862)または凹部を有する導光部材(例えば、後側レンズ部材804)を備え、前記発光体(例えば、後側LED820〜822)は、前記開口部または凹部に収容された状態において該開口部または該凹部の側面から前記導光部材の内部に光を入射可能である(図30参照)ことを特徴としている。
この特徴によれば、発光体からの光を導光する導光部材を利用して基板を被覆できるとともに、導光部材を基板に近接して配置することができるため、第1演出体の厚みを薄くすることができる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、前記導光部材(例えば、後側レンズ部材804)における前記開口部(例えば、LED開口部860〜862)または前記凹部の近傍位置には、入射された光を前記第2演出体(例えば、第2演出体900)側に向けて反射させる反射部(例えば、傾斜面部825)を有することを特徴としている。
この特徴によれば、第2演出体を好適に照らすことができる。
本発明の手段5の遊技機は、手段4に記載の遊技機であって、前記導光部材(例えば、後側レンズ部材804)は、前記開口部(例えば、LED開口部860〜862)または前記凹部から内部に入射された光により発光する発光部(例えば、光拡散部867L,867R)を有することを特徴としている。
この特徴によれば、演出効果を高めることができる。
本発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、前記基板の一面と反対側の他面(例えば、基板801の前面801F)に、前記発光体とは異なる所定発光体(例えば、前側LED810〜812、813)が設けられることを特徴としている。
この特徴によれば、他面側も好適に光らせることができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであっても良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段7〜11に係る発明が含まれる。従来より遊技機において特開2016−5513号公報に示されているような、特殊状態に制御されることが報知された後(例えば、小当り図柄が導出表示された後)に遊技媒体を発射しても、可変入賞手段(例えば、特別可変入賞球装置)に入賞させられないように構成することが考えられる。しかし、可変表示期間が長い可変表示が実行されているときには、遊技者が発射操作を停止することが考えられる。そのため、このような構成を単純に組み合わせると、可変表示期間が長い可変表示が実行された後に特殊状態に制御されても、可変入賞手段に遊技媒体を入賞させることができず、演出効果を高めることができないどころか、却って興趣を低下させてしまうおそれがある。この点を鑑み、興趣を低下させてしまうことを防止し、演出効果を高めることができる遊技機を提供することが求められている。
本発明の手段7の遊技機は、可変表示を行い、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体が入賞可能な第1状態と遊技媒体が入賞不能または困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段(例えば、可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022)と、前記有利状態とは異なる状態であり、前記可変入賞手段が第1状態に変化することを含む特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、通常状態に比べて前記特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態(第1KT状態、第2KT状態))に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、前記可変入賞手段は、前記特殊状態に制御されることが報知された後に該可変入賞手段に向けて発射された遊技媒体を入賞できないように設けられ(例えば、遊技球の流下を遅延させる遅延手段として釘群55を設けるとともに、小当り遊技における特殊可変入賞球装置9022の開放期間を0.8秒間に設定することにより実現される)、前記特別状態における前記有利状態に制御される契機とならない可変表示を、可変表示期間が第1期間である第1可変表示パターン(例えば、短縮変動の第2変動パターン#25,#27)と、可変表示期間が該第1期間よりも長い第2期間である第2可変表示パターン(例えば、継続演出を含む第2変動パターン#26,#28)とにより実行可能であり、前記特別状態において、第2可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合は、第1可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合よりも低い(例えば、小当りの場合には、比較的変動時間が長い第2変動パターン#28に決定される割合が低い(または決定されない)。図59参照)こととしてもよい。
そのような構成によれば、興趣を低下させてしまうことを防止し、演出効果を高めることができる。
本発明の手段8の遊技機は、手段7記載の遊技機において、前記特別状態に制御されているときに、所定経路への遊技媒体の発射を促進する促進報知(例えば、右打ち報知)を実行可能な促進報知手段(例えば、演出表示装置909において「右打ち」の文字表示や右方向を示す矢印表示等を表示することにより実現される)を備え、前記促進報知手段は、第1可変表示パターンにより可変表示が実行されているときと、第2可変表示パターンにより可変表示が実行されているときとで、異なる態様により促進報知を実行可能であるようにしてもよい(例えば、KT状態において、比較的変動時間が長い変動パターン(すなわち、第2変動パターン#26,#28)により変動表示が実行されているときには、短縮変動の変動パターン(すなわち、第2変動パターン#25,#27)により変動表示が実行されているときよりも、「右打ち」の文字表示や、右方向を示す矢印表示等を縮小したり、透明化したりして表示し、積極的に右打ちを促さないようにしてもよい。)。
そのような構成によれば、状況に応じた好適な促進報知を実行することができる。
本発明の手段9の遊技機は、手段7〜手段8記載の遊技機において、遊技媒体を貯留可能な貯留手段(例えば、打球供給皿903や余剰球受皿904)と、前記貯留手段が満タン状態であることを示す満タン報知を実行可能な満タン報知手段(例えば、演出表示装置909において「満タンエラー」の文字表示をしたり、エラー音を出力したりすることにより実現される)とを備え、前記満タン報知手段は、前記有利状態に制御されているときと前記特別状態に制御されているときとで、満タン報知の実行態様を異ならせることが可能であるようにしてもよい(例えば、第2KT状態では、大当り遊技状態に比べて、控え目な態様(例えば、「満タンエラー」の文字サイズが小さい、エラー音量が小さいなど)により満タン報知を実行するようにしてもよいし、大当り遊技状態では、貯留量が第1所定量を超えると、満タン報知を実行し、第2KT状態では、貯留量が第1所定量よりも多い第2所定量を超えると、満タン報知を実行するようにしてもよい。)。
そのような構成によれば、状況に応じた好適な満タン報知を実行することができる。
本発明の手段10の遊技機は、手段7〜手段9記載の遊技機において、前記特別状態において、前記特殊状態に制御された後の次の可変表示が実行されたことにもとづいて再度特殊状態に制御されるときに、特別演出(例えば、連続小当り演出)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200におけるステップS90928で選択したプロセステーブルに従ってステップS90933,S90944を実行する部分)を備えるようにしてもよい。
そのような構成によれば、特別状態に関する遊技性の単調さを解消でき、遊技に対する興趣を向上させることができる。
本発明の手段11の遊技機は、手段7〜手段10記載の遊技機において、所定の契機(例えば、大入賞口や特殊入賞口9024に遊技球が入賞したこと)にもとづいて計数表示(例えば、賞球数表示)を更新表示可能な計数表示実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ90200におけるステップS90707を実行する部分)を備え、前記計数表示実行手段は、更新後の計数結果を表示するまでの期間が第1特定期間である第1パターン、および更新後の計数結果を表示するまでの期間が第1特定期間よりも長い第2特定期間である第2パターンにより、計数表示を更新表示可能である(例えば、大当りパターンで賞球数表示90300を表示する場合には、第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行い、第2KTパターンで賞球数表示90305を表示する場合には、第2速度(例えば、0.5秒)で賞球数を1ずつ増加させる表示を行う)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、計数表示を更新表示するパターンを複数種類備えることにより、計数表示の更新表示を行う場合に遊技に対する興趣を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施形態に係る遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出装置の正面図((A)は初期状態の図、(B)は可動体が進出した状態の図)である。 前方から見た、演出装置の分解斜視図である。 前方から見た、演出装置の分解斜視図である。 前方から見た、可動体の分解斜視図である。 後方から見た、可動体の分解斜視図である。 前方から見た、可動体の分解斜視図である。 前方から見た、可動体の分解斜視図である。 (A)は、可動体の正面図(初期状態)。(B)は、装飾体などを取り除いた可動体内部の正面図(初期状態)。 (A)は、可動体の正面図(第1〜第4文字部材が移動したときの状態)。(B)は、装飾体などを取り除いた可動体内部の正面図(第1〜第4文字部材が移動したときの状態)。 装飾体の変形と明るさとの関係を説明する図である。 LED基板を示す図であり、(A)は前方から見た斜視図、(B)は(A)中の矢視Bから見た平面図。 LED基板を示す図であり、(A)は図13(B)中の切断線XIVA−XIVAの断面図、(B)は図13(B)中の切断線XIVB−XIVBの断面図。 LED基板を示す図であり、(A)は図13(A)中の“XVA部”の拡大図、(B)は(A)中の矢視Bからみた断面図、(C)は(A)中の矢視Cからみた断面図。 演出の実行例を示す図である。 LED基板の他の例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)中の切断線B−Bの断面図。 LED基板の他の例を示す図であり、(A)は図17(A)中の切断線XVIIIA−XVIIIAの断面図、(B)は(A)中の“B部”の拡大図。 LED基板の他の例を説明するための図であり、(A)は基板本体の湾曲を考慮せずに電子部品を配置した図、(B)は(A)の配置から電子部品の配置等を変更した図。 可動体からカバー体を外した状態を示す正面図である。 可動体の内部に設けられたLED基板を示す詳細図である。 この実施の形態に用いた改良後の信号の割り当て形態を示す図である。 改良前の信号の割り当て形態を示す図である。 本発明の変形例12としての回路構成を示す図である。 (A)は第1演出体を示す正面図、(B)は背面図である。 第1演出体を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 第1演出体を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 図25(A)のA−A断面図である。 図25(A)のB−B断面図である。 図25(B)のC−C断面図である。 図25(B)のD−D断面図である。 (A)は第1演出体の発光態様を示す背面図、(B)は第1演出体と第2演出体との位置関係を示す正面図、(C)は第1演出体と第2演出体との位置関係を示す概略平面図である。 (A)は第1演出体を遊技盤を通して見た状態を示す要部正面図、(B)は基板の要部を示す図である。 図33(B)のE−E断面図である。 (A)はLED基板と演出制御基板との配線接続状態を示す図、(B)は本発明の変形例13としてのLED基板と演出制御基板との配線接続状態を示す図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 第2初期化処理の一例を示すフローチャートである。 第2初期化処理の一例を示すフローチャートである。 非検出時動作制御と検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作例を示す説明図である。 非検出時動作制御と検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作速度例を示す説明図である。 遮蔽ユニット制御基板の回路構成を説明するための図である。 変形例15における遮蔽ユニット制御基板の回路構成を説明するための図である。 変形例16における遮蔽ユニット制御基板の回路構成を説明するための図である。 変形例17における遮蔽ユニット制御基板の回路構成を説明するための図である。 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の正面図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の閉状態における斜視図である。 パチンコ遊技機が備える特別可変入賞球装置の開状態における斜視図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 中継基板、演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび小当り判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターンの決定割合を示す説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留記憶バッファの構成例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 背景図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 保留連演出制御処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 連続小当り演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 背景図柄変動中処理を示すフローチャートである。 背景図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 小当り中処理を示すフローチャートである。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 賞球数表示処理を示すフローチャートである。 KT報知および小当り報知の具体例を示す説明図である。 KT報知および小当り報知の制限の具体例を示す説明図である。 保留記憶の内容とKT報知および小当り報知の制限との関係の具体例を示す説明図である。 保留連演出制御処理を示すフローチャートである。 賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 第2KT状態中の小当り遊技における演出の演出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 連続小当り演出の演出態様の具体例を示す説明図である。 連続小当り演出の演出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域10が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板2Aと、該盤面板2Aの背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材2Bと、から構成されている。尚、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLED(light emitting diode)などからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出表示などともいう)される(後述の他の可変表示についても同じ)。なお、図柄(特に、後述の飾り図柄)の変動として、スクロール表示、変形、拡大/縮小などが行われてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。
演出表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。一例として、演出表示装置5の画面上では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)が行われる。
演出表示装置5の画面上には、表示エリア5Hも配置されている。表示エリア5Hには、実行が保留されている第1特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する第1保留表示画像(ここでは、丸の画像)が右詰めで表示され、実行が保留されている第2特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する第2保留表示画像(ここでは、丸の画像)が左詰めで表示される。
なお、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。特に、第1特図ゲームの保留数を、第1特図保留記憶数という。第2特図ゲームの保留数を、第2特図保留記憶数という。第1保留表示画像の数により、第1特図保留記憶数が示され、第2保留表示画像の数により、第2特図保留記憶数が示される。第1保留表示画像及び第2保留表示画像を総称して、総称して保留表示画像ということがある。
また、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとはそれぞれ、複数のLEDを含んで構成され、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示する。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、第1始動口スイッチ22A(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。)。
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図2参照)によって突出位置となる閉鎖状態と退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動板が突出位置となることにより、当該可動板が遊技領域10側に突出し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動板が遊技盤2側に退避する退避位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、第2始動口スイッチ22B(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。)。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23(図2参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される。このときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)ともいう。
普図ゲームは、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて実行される。遊技球が通過ゲート41を通過したときには、図2のゲートスイッチ21がオンになり、これにより当該遊技球の通過が検出される。
普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の演出用LED9が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
演出表示装置5の下方には、演出装置200が配置されている。演出装置200は、識別情報の可変表示等の各種演出画像に合わせてあるいは独立して動作することで、演出を実行できる。また、演出装置200の左方には第1演出体800と、該第1演出体800の背面側に配置される第2演出体900とが設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行(特図ゲームや普図ゲームの実行、各種始動入賞や各種保留記憶の管理、大当り抽選や普図当り抽選の実行、大当り遊技状態の制御、演出制御基板12への演出制御コマンドの送信など)を制御する機能、演出制御基板12に向けて演出制御コマンドを送信する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
一例として、CPU103がROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、主基板11の機能(遊技の進行の制御)を実現する。このとき、ROM101が記憶する各種データ(変動パターン、演出制御コマンド、各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号が入力される入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
CPU103は、I/O105を介して、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号を出力し、これらを制御する。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技媒体が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)から演出制御基板12に向けて伝送される演出制御コマンドは、中継基板15によって中継される。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(飾り図柄の可変表示、演出装置を含む。)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御用CPU120がROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、演出制御基板12の機能(演出の実行)を実現する。このとき、ROM121が記憶する各種データ(演出制御パターンに用いるデータや各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令に基づき、演出表示装置5において表示する演出画像の映像信号を出力し、演出表示装置5に演出画像を表示する。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などが搭載されていればよい。
乱数回路124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
音声制御基板13は、演出制御基板12からの効果音信号に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させる機能を有する。
LED制御基板14は、演出制御基板12からの電飾信号に基づき、演出用LED9の点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行う機能を有する。
演出表示装置5は、液晶パネル、ELパネルなどからなる表示パネルと、当該表示パネルを駆動するドライバ回路などを備える。表示制御部123からI/O125を介して演出表示装置5に供給された映像信号は、前記ドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、当該映像信号が表す画像を表示パネルに表示させる。これによって、演出表示装置5には、各種の演出画像などが表示されることになる。
演出装置200は、駆動機構210と、可動体250を備え、これらは、演出制御基板12との信号(後述の制御信号や検出信号など)のやりとりにより、演出制御基板12(演出制御用CPU120)により制御される。
(遊技の進行や演出の進行など)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域に向けて発射される。
(主基板11で制御される遊技の進行)
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート41を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。なお、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、当該普図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の普図ゲームが実行されておらず、開放制御中でもないなど)により実行される。普図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が通過ゲート41を通過したときには、当該普図保留記憶数は増えないで、当該通過は無効化される。
普図ゲームで停止表示される可変表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「−」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図ハズレ」のときである。
「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。「普図ハズレ」のときには、前記開放制御は行われない。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行中である、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、それぞれ4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、特図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の特図ゲームが実行されておらず、大当り遊技状態中でもないなど)により実行される。
第1特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第1始動入賞口を進入したときには、当該第1特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。第2特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第2始動入賞口を進入したときには、当該第2特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。
第1特図保留記憶数を増やす遊技球の第1始動入賞口への進入(入賞)を第1始動入賞ともいう。第2特図保留記憶数を増やす遊技球の第2始動入賞口への進入(入賞)を第2始動入賞ともいう。これら入賞を総称して単に始動入賞ともいう。
特図ゲームで停止表示される可変表示結果には、大当り図柄(例えば、「3」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「−」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「ハズレ」のときである。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。
なお、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
確変大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。
確変大当り遊技状態又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。
なお、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させてもよい。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。
(演出制御基板12で制御される遊技の進行)
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、演出表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で高い。
大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、演出表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。
可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
上記スーパーリーチの実行時に演出装置200を用いた演出が実行される(詳しくは後述する)。
(演出装置200)
次に、演出装置200の詳細を図3〜図15を参照して説明する。なお、以下の説明においては、遊技者が位置する方向をパチンコ遊技機1の前方とし、その反対の方向を後方とする(図4等を参照)。また、パチンコ遊技機1の前方に位置する遊技者からみて上下左右の方向を、そのまま演出装置200の上下左右の方向と定義して説明する(図3、図4等を参照)。また、演出装置200を構成する各部材は、特に言及がない限り、合成樹脂又は金属により形成されている。また、各部材に関する取付けは、特に言及がない限り、ネジ、ビス等を用いた取付けや、嵌合等の取付け等、適宜の方法で行えばよい。
図3等に示すように、演出装置200は、駆動機構210と、可動体250と、を備える。駆動機構210は、可動体250を上下方向に移動させる。可動体250には、パチンコ遊技機1特有の装飾が施されており、このような装飾によって演出効果を高めることができる。可動体250は、駆動機構210により、初期位置(図3(A))から上方へと移動し、進出位置(図3(B))に進出することができる(進出位置から初期位置に戻ることもできる)。可動体250の初期位置では、当該可動体250の大部分が、図示しない透明の樹脂カバー(遊技盤2などに取付けられている。)の背後に位置し、当該可動体250は、当該樹脂カバーを介して視認される。一方、可動体250は、進出位置に移動することにより演出表示装置5の前方にまで進出し、樹脂カバーを介さずに視認される。なお、遊技盤2を透明とし、可動体250は、少なくとも初期位置において遊技盤2の後方に位置し当該遊技盤2を介して視認させてもよい。
(駆動機構210の構造等)
まず、図3〜図5を参照して駆動機構210を説明する。駆動機構210は、ベース体211、駆動モータ取付部材213、駆動モータ215、第1ギヤ〜第6ギヤ217〜222、検出センサ223、回転アーム225、スライド部材227、弾性体229などを備える(特に、図5を参照)。
ベース体211は、駆動機構210のベースとなるもので、種々の部品を支持する。ベース体211は、パチンコ遊技機1の遊技盤2等に固定される。なお、ベース体211には、駆動モータ215などを前から覆って遊技者から隠すカバー体CV(図3でのみ図示)が、取付けられる。ベース体211は、支持体211A〜211F、凹レール211J、ガイド孔211K、引掛部211Lを備える。
支持体211A〜211Fは、前方に突出した円柱状(円筒状でもよい。以下、円柱状について適宜同じ。)のボスなどからなる。支持体211A〜211Eそれぞれには、第2〜第7ギヤ218〜222それぞれを回転可能に支持する。各ギヤは、その中央に貫通孔を有し、当該貫通孔に支持体が挿入されることで回転可能に支持される。各ギヤは、各支持体の中心軸を回転軸線として回転できる。支持体211Fは、回転アーム225(詳しくは後述する)を回転可能に支持する。
凹レール211Jは、断面コの字状(縦線が底面)のレールであり、上下方向に延びている。当該凹レール211Jには、可動体250が備えるラック251が、上下にスライド可能に嵌められる。凹レール211Jは、ラック251の移動(つまり、可動体250の移動)の方向を上下方向に案内する。
ガイド孔211Kは、上下方向に沿って延びる貫通孔であり、スライド部材227が取る付けられる部分に設けられている。スライド部材227には、後方に延びる突起部(図示せず)が設けられており、当該突起部がガイド孔211Kに挿入される。また、突起部の後端には、ガイド孔211Kの幅(左右方向の長さ)よりも大きい抜け留め部材(図示せず)が取付けられる。これによって、スライド部材227は、前方向に移動しない(ベース体211から抜けない)ように、かつ、上下方向に移動可能(ガイド孔211Kにより案内される)に、ベース体211に取付けられる。
引掛部211Lは、切り欠きを有する突起部であり、この切り欠きに弾性体229の一端が引っ掛けられる。
駆動モータ215は、駆動モータ取付部材213を介してベース体211に取付けられる。駆動モータ215は、回転軸215Aを有する。駆動モータ215は、ここではステッピングモータであり、演出制御基板12(図2)により動作が制御される。駆動モータ215は、演出制御基板12からの制御信号(ここでは、駆動パルス)に同期して、回転軸215A(図5)を所定の角度だけ回転させる。回転軸215Aには、第1ギヤ217が嵌合されている。従って、第1ギヤ217は、回転軸215Aとともに回転する。第1ギヤ217は、第2ギヤ218と噛み合っている。
第3ギヤ219は、内部の一部がくり抜かれた円柱状の円柱部219Aと、円柱部219Aの後方に配置された外歯車219Bと、を有する。外歯車219Bは、第2ギヤ218と噛み合っている。また、第3ギヤ221は、円柱部219Aの外周面から突出した、円弧状の外縁を有する検出片219Cと、円柱部219Aの外周面から外側に突出し、さらに後方に突出した円柱状の突起体219Dとを有する。
検出片219Cは、第3ギヤ219とともに回転し、ベース体211に取付けられた検出センサ223により検出される。検出センサ223は、例えば、フォトセンサ(受光部と発光部との間が検出対象により遮蔽されたことを検出するセンサなど)であり、検出片219Cを検出したときに、検出したことを示す検出信号を出力する。後述するように、この実施の形態では、第3ギヤ219の回転に連動して、可動体250が進出位置まで移動する。検出片219Cは、回転ギヤが、可動体250を進出位置に位置させるまで回転したときに検出センサ223により検出される位置に配置されている。
第4ギヤ220は、小径の第1歯車(図示せず)と大径の第2歯車とを回転軸線を共通にして二枚重ねた形状である。第1歯車は、第2歯車よりも後方に位置し、第5ギヤ221と噛み合っている。第2歯車は、可動体250が備えるラック251の歯と噛み合っている。第5ギヤ221及び第6ギヤ222は、スライド部材227が備える直線状の歯227Aと噛み合っている。
回転アーム225は、扇形状をなしている。回転アーム225は、可動体250が備える円柱状の突起体252Aが挿入された長孔225Aと、突起体219Dが挿入された長孔225Bと、支持体211Fが挿入された貫通孔225Cと、を備える。貫通孔225Cは、回転アーム225の形状である扇を形成する円の中心に位置している。回転アーム225は、支持体211Cの中心軸を回転軸線として回転可能にベース体211に取付けられている。長孔225Aは、前記扇の第1の斜辺(前記円の半径により構成される辺)上に配置され、当該第1の斜辺が延びる方向に長尺である。長孔225Bは、前記扇の第2の斜辺上に配置され、当該第2の斜辺が延びる方向に長尺である。長孔225Aの幅(短尺方向の長さ)は、円柱状の突起体252Aの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。長孔225Bの幅は、円柱状の突起体219Dの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。
スライド部材227は、第5ギヤ221及び第6ギヤ222と噛み合う直線状の歯227A(上下方向に延びている)を備え、第5ギヤ221及び第6ギヤ222をピニオンとするラックとして機能する。また、スライド部材227は、下部(スライド部材227の引掛部227Bの下方)に、切り欠きを有する引掛部227Bを備え、弾性体229の他端が引っ掛けられる。上述のように、スライド部材227は、ベース体211に対して上下方向に移動(スライド)可能である。上記のように、第5ギヤ221は、第4ギヤ220とスライド部材227の歯227Aとに噛み合っており、さらに、第4ギヤ220(ピニオン)は、可動体250が備えるラック251の歯に噛み合っている。従って、スライド部材227は、可動体250と連動している。具体的には、スライド部材227が上方に移動すると、可動体250も上方に移動する(図3などを参照)。なお、第6ギヤ222は、スライド部材227が傾かないように当該スライド部材227をガイドしている。
弾性体229は、コイルバネ、ゴムなどを含んで構成される。弾性体229の一端は、ベース体211の引掛部211Lに引っ掛けられており、弾性体229の他端は、スライド部材227の引掛部227Bに引っ掛けられている。そして、弾性体229は、スライド部材227が最下位置に位置するとき(図3(A)や図5〜図4の状態のとき)に、延びた状態になる。つまり、スライド部材227は、弾性体229の弾性力により上方に付勢されている(上方への力を受けている)。上記のようにスライド部材227と可動体250とは連動しているので、可動体250も弾性体229の弾性力により上方に付勢されている。つまり、弾性体229は、可動体250の上方への移動を補助している。
(駆動機構210の作用等)
駆動モータ215が回転軸215Aを正回転(左回転)させると、第1ギヤ217も正回転する。第1ギヤ217には第2ギヤ218が噛み合っており、第2ギヤ218は第3ギヤ219に噛み合っているので、回転軸215Aが正回転することにより、第2ギヤ218が逆回転(右回転)し、第3ギヤ219が正回転する。第3ギヤ219の正回転により、突起体219Dも円弧を描きながら移動する。突起体219Dは、移動に伴って長孔225Bの内壁を押す。これにより、回転アーム225は、支持体211Fを中心に上方向(左回り)に回転する。回転アーム225の回転により、長孔225Aに挿入されている可動体250が備える突起体252Aを上方に移動させる。これにより、可動体250が上方(進出位置)に移動する。駆動モータ215が回転軸215Aを逆回転させたときには、可動体250は下方(初期位置)に移動する(各ギヤの回転方向を逆方向にして考えればよい)。このように、駆動機構210は、駆動モータ215の回転力を、可動体250を上下方向に移動させる駆動力に変換する。なお、上記のように、可動体250の上方への移動は、弾性体229により補助される。また、弾性体229は、可動体250が下方に移動することに対して抵抗となる。これにより、可動体250の重量による駆動モータ215への負荷を低減でき、可動体250の上下方向の移動をスムーズにできる。
なお、パチンコ遊技機1の電源がオフされるときには、可動体250を進出位置で停止させるようにしてもよい。これにより、弾性体229が伸びた状態の期間を短くでき、当該弾性体の弾性力が時間が経過するにつれて弱くなってしまうことを軽減できる。
なお、可動体250を上下方向に移動させるのは、演出制御基板12(演出制御用CPU120)の制御のもとで行われる。具体的には、演出制御基板12は、可動体250を初期位置から進出位置に移動させるときは、駆動モータ215を制御して回転軸215Aを回転させ、検出センサ223により検出片219Cを検出したとき(検出センサ223から検出信号を受信したとき又は検出信号を一定期間受信したとき)、つまり、可動体250が進出位置まで移動したときに、回転軸215Aの回転を停止させる。これにより、可動体250を進出位置で停止させることができる。可動体250を進出位置から初期位置に戻すときには、前記初期位置から進出位置に移動させたときの回転角と同じ分だけ(例えば、その情報をRAM122に保持しておく。)、駆動モータ215の回転軸215Aを逆回転させる。例えば、供給した駆動パルスの数をカウントしておき、逆回転時に同じ数の駆動パルスを供給することで回転軸215Aを逆回転させる。なお、可動体250が初期位置にあるときの検出片219Cの位置に対応して検出センサ(検出センサ223と同じセンサなど。例えば、フォトセンサ)を設けておき、当該検出センサにより検出片219Cを検出したときに、回転軸215Aの逆回転を停止してもよい。
(可動体250の構造等)
次に可動体250の構造詳細を、図6〜図15を用いて説明する。可動体250は、ハート形の装飾体269と、その前方に設けたLOVEの文字を表す部材と、を有し、装飾体269が変形したり、LOVEの各文字が動いたりすることで、演出効果の高い演出を実行する。
可動体250は、ラック251と、板状部材252と、基板253と、ベース体255と、LED基板256と、駆動モータ257と、検出センサ259と、第1〜第3ギヤ261〜263と、第1〜第2スライド部材265〜266と、第1〜第2取付部材267〜268と、装飾体269と、所定機構X(「LOVE」を形成する部材及び「LOVE」の各文字を動かす機構)と、を備える。
(可動体250における所定機構X以外の構成)
まず、図6〜図7などを参照して、所定機構X以外の構成について説明する。
ラック251は、第4ギヤ220(図5など)と噛み合う、上下方向に延びた歯を有する。ラック251は、上記から分かるように、弾性体229(図5など)により、第4ギヤ220などを介して上方向に付勢されている。
板状部材252は、ラック251と一体的に形成されている。板状部材252は、板状の本体から後方に突出した円柱状の突起体252Aを有する。
基板253は、所定の回路を有し、演出制御基板12と電気的に接続された回路基板である。基板253は、演出制御基板12から駆動モータ257、後述の駆動モータ273、後述のLED基板275等に供給される制御信号を中継するとともに、後述の検出センサ259、後述の検出センサSから演出制御基板12に供給される検出信号を中継する。基板253は、ベース体255の後面に取付けられている。基板253は貫通孔や切り欠きを有し、板状部材252が当該貫通孔や切り欠きを介してネジ、ビス等によりベース体255の後面に取付けられる。これにより、ラック251もベース体255に取付けられたことになる。
ベース体255は、可動体250のベースとなり、前面及び後面に種々の部品を支持する。ベース体255は、前面に左右方向に延びるラック部255A、255Bを備える(これらは、所定機構Xで使用される)。また、ベース体255は、周囲(後面等)よりも後方に突出した円柱状のボスなどからなる突起体255C〜255Hを備える。ベース体255は、周囲(前面等)よりも前方に突出した円柱状のボスなどからなる突起体255I〜255Lを備える(これらは、所定機構Xで使用される)。ベース体255は、図示しない検出センサ(説明のため検出センサSとする。)が固定される固定部255Jも備える。当該検出センサSは、後述の第2スライド部材266の検出片266Dを検出するものであり、検出センサ223と同様にフォトセンサ等であればよい。また、ベース体255の上部には、LED基板256が差し込まれ、該LED基板256を固定するための複数の差込部255Mが形成されている。
LED基板256は、差込部255M及び差込部271C(図8参照)により、ベース体255の湾曲した上面に保持されている。LED基板256の基板本体256Bは、ベース体255の形状に合わせて湾曲した形状を有している。LED基板256は、基板253と電気的に接続されており、各種の回路や、光を出射するLED256A及びコネクタ256Cを、基板本体256Bに実装している。なお、光源としてLED256A以外の他の光源を採用してもよい。LED基板256は、基板253が中継した演出制御基板12からの制御信号に基づき、LED256Aを発光させる。LED256Aの発光により、装飾体269の上部が照明される。装飾体269は、光を透過可能なので、LED256Aからの光によって上部が発光して見える。なお、LED基板256の詳細については後述する。
駆動モータ257は、ベース体255の前面に取付けられる。駆動モータ257の回転軸257Aは、ベース体255に設けられた貫通孔を通り、ベース体255の後方に延びている。駆動モータ257は、演出制御基板12からの制御信号(駆動パルスなど)により動作する。
検出センサ259は、ベース体255の前面に取付けられている。検出センサ259の検出対象等については後述する(所定機構Xで使用される)。検出センサ259は、検出センサ223と同様にフォトセンサ等であればよい。
第1ギヤ261は、駆動モータ257の回転軸257Aに嵌合されており、回転軸257Aとともに回転する。第1ギヤ261には、当該第1ギヤ261の左右に配置された第2ギヤ262及び第3ギヤ263が噛み合っている。第2ギヤ262は、その中央に形成された貫通孔に突起体255Cが挿入されることで、ベース体255に回転可能に支持されている。第3ギヤ263は、その中央に形成された貫通孔に突起体255Dが挿入されることで、ベース体255に回転可能に支持されている。各ギヤは、各突起体の中心軸を回転軸線として回転できる。第2ギヤ262は、後方に突出した円柱状の突起体262Aを備える。第3ギヤ263は、後方に突出した円柱状の突起体263Aを備える。
第1スライド部材265は、右側端部に上下方向に長尺な長孔265Aと、中央に左右方向に長尺な長孔265Bとを備える。長孔265Aには、突起体262Aが挿入されている。長孔265Aの幅(左右方向の長さ)は、突起体262Aの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。突起体262Aは、長孔265A内を移動できる。長孔265Bには、左右方向に一例に並んだ突起体255E、255Fが挿入されている。長孔265Bの幅(上下方向の長さ)は、突起体255E、255Fの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。突起体255E、255Fは、長孔265B内を移動できる。突起体255E、255Fは、第1スライド部材265が左右方向以外に動いてしまうのを規制している。第1スライド部材265は、左側端部に2つの小孔265Cを有する。
第2スライド部材266は、左側端部に上下方向に長尺な長孔266Aと、中央に左右方向に長尺な長孔266Bとを備える。長孔266Aには、突起体263Aが挿入されている。長孔266Aの幅(左右方向の長さ)は、突起体263Aの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。突起体263Aは、長孔266A内を移動できる。長孔266Bには、左右方向に一例に並んだ突起体255G、255Hが挿入されている。長孔266Bの幅(上下方向の長さ)は、突起体255G、255Hの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。突起体255G、255Hは、長孔266B内を移動できる。突起体255G、255Hは、第2スライド部材266が左右方向以外に動いてしまうのを規制している。第2スライド部材266は、右側端部に2つの小孔266Cを有する。
また、第2スライド部材266は、検出センサSにより検出される検出片266Dを備える。検出片266Dは、第2スライド部材266が初期位置にあるとき(後述の装飾体が変形していないとき。図12(A)の状態)に検出センサSにより検出される位置に配置されている。検出センサSは、検出片266Dを検出すると、その旨を示す検出信号を演出制御基板12に供給する。
第1取付部材267は、装飾体269(詳細は後述する)の内側に配置される。第1取付部材267は、後方に突出した2つの小径棒267Aを有する。2つの小径棒267Aは、それぞれ、装飾体269の張り出し部269Eに設けられた2つの小孔269Fそれぞれを通り、第1スライド部材265の2つの小孔265Cそれぞれに嵌合される。従って、第1取付部材267は、装飾体269の張り出し部269Eを挟み込んで、第1スライド部材265の左側端部に取付けられる。第1取付部材267は、左右方向に延びる貫通孔267Bを有する。第1取付部材267のうち、貫通孔267Bを形成する部分は、装飾体269の貫通孔269Aに入り込む形状である(図8等も参照。第1取付部材267は、一部、装飾体269の外側から視認できる)。従って、貫通孔269Aの内側に貫通孔267Bが配置される。
第2取付部材268は、装飾体269(詳細は後述する)の内側に配置される。第2取付部材268は、後方に突出した2つの小径棒268Aを有する。2つの小径棒268Aは、それぞれ、装飾体269の張り出し部269Eに設けられた2つの小孔269Gそれぞれを通り、第2スライド部材266の2つの小孔266Cそれぞれに嵌合される。従って、第2取付部材268は、装飾体269の張り出し部269Eを挟み込んで、第2スライド部材266の右側端部に取付けられる。第2取付部材268は、左右方向に延びる貫通孔268Bを有する。第2取付部材268のうち、貫通孔268Bを形成する部分は、装飾体269の貫通孔269Dに入り込む形状である(図8等も参照。第2取付部材268は、一部、装飾体269の外側から視認できる)。従って、貫通孔269Dの内側に貫通孔268Bが配置される。
装飾体269は、前方向に膨らんだハート形状であり、光を透過可能な部材である。装飾体269は、所定の装飾が施されている。装飾体269は、例えば、天然ゴム製、又は、シリコーンゴムを含む各種の合成ゴム製であり、弾性変形可能となっている。装飾体269は、その側部に貫通孔269A、269Dが、前部に貫通孔269B、269Cが設けられている。貫通孔269A、269Dそれぞれには、第1取付部材267、第2取付部材268それぞれの端部が入り込む。装飾体269は、その側部の後端から内側に張り出した張り出し部269Eを有する。装飾体269の張り出し部269Eには、2つの小孔269Fと2つの小孔269Gとが設けられ、これらに、第1取付部材267の小径棒267A(第1スライド部材265の2つの小孔265Cに嵌合される。)及び第2取付部材268の小径棒268A(第2スライド部材266の2つの小孔266Cに嵌合される。)が通っている。このため、装飾体269は、小孔269Fが設けられた左側端部で第1取付部材267及び第1スライド部材265と連結し、小孔269Gが設けられた右側端部で第2取付部材268及び第2スライド部材266と連結している。また、装飾体269の張り出し部269Eの上部には、略三角形状の切欠き269H及び切欠き269Iが形成されている。装飾体269に左右方向から圧縮するような力が作用すると、切欠き269H及び切欠き269Iは切り欠かれた部分を閉じる。これにより、装飾体269は左右方向からの圧縮力により容易に変形する。なお、装飾体269は、ベース体255等をその内部に収容している。従って、可動体250を動作させる構成のサイズをコンパクトにしている。
(装飾体269の変形のための動作)
駆動モータ257が回転軸257Aを正回転(右回転)させると、第1ギヤ261も正回転する。第1ギヤ261には第2ギヤ262及び第3ギヤ263が噛み合っており、回転軸257Aが正回転することにより、第2ギヤ262及び第3ギヤ263は逆回転(左回転)する。ここで、第2ギヤ262の突起体262Aは、第2ギヤ262の上側部分に設けられており、一方で、第2ギヤ263の突起体263Aは、第2ギヤ263の下側部分に設けられている。従って、第2ギヤ262及び第3ギヤ263が逆回転すると、突起体262Aが左側に移動し、突起体263Aが右側に移動する。つまり、突起体262A及び突起体263Aは、各ギヤの回転軸線を基準に対象の位置にあることで、互いに離れる方向に移動する。左方向に移動する突起体262Aは、第1スライド部材265の長孔265Aの内壁を押し、当該第1スライド部材265を左にスライドさせる(第1取付部材267も一緒に移動する)。右方向に移動する突起体263Aは、第2スライド部材266の長孔266Aの内壁を押し、当該第2スライド部材266を右にスライドさせる(第2取付部材268も一緒に移動する)。このように、第1スライド部材265(及び第1取付部材267)と、第2スライド部材266(及び第2取付部材268)とは左右方向に沿って互いに離れる方向に移動する。
駆動モータ257が回転軸257Aを逆回転させると、上記とは逆方向の動作が行われ、第1スライド部材265及び第1取付部材267と、第2スライド部材266及び第2取付部材268とは左右方向に沿って互いに近づく方向に移動する。
第1スライド部材265及び第1取付部材267は装飾体269の左側端部を挟み込んだ状態で連結されているので、これらの左右の移動に伴って当該左側端部も左右に移動する。第2スライド部材266及び第2取付部材268は装飾体269の右側端部を挟み込んだ状態で連結されているので、これらの左右の移動に伴って当該右側端部も左右に移動する。従って、駆動モータ257が回転軸257Aを正回転させると、装飾体269は、左右両方から引っ張られるように弾性変形し(図12(B)の特に左側の図参照)、回転軸257Aを逆回転させると、装飾体269は、左右両方から押されたように弾性変形する(図12(C)の特に左側の図参照)。なお、上述したように、装飾体269の張り出し部269Eの上部には、略三角形状の切欠き269H及び切欠き269Iが形成されている。これにより、装飾体269が左右両方から押され圧縮されると、略三角形状に形成された切欠きが閉じ、装飾体269は容易に変形する。
上記のように、駆動モータ257は、演出制御基板12により制御される。演出制御基板12は、制御信号を駆動モータ257に供給することで、回転軸257Aを正回転させることと、逆回転させることとを繰り返す。そうすると、装飾体269は、左右に引っ張られるように弾性変形することと、左右から押されるように弾性変形することとを繰り返す。これにより、ハート形の装飾体269は、心臓のように鼓動して見える(図12、図16参照)。なお、演出制御基板12は、検出センサSにより、第2スライド部材266が初期位置にあること(つまり、装飾体269が初期状態にあること(図12(A)の状態))を検出する。演出制御基板12は、検出センサSからの検出信号を受信したとき(又は所定期間にわたって受信したとき)に、第2スライド部材266が初期位置にあることを検出する。なお、第2スライド部材266が図12(B)や(C)の位置にあるときの検出片266Dの位置に検出センサを設け、可動体250が図12(B)や(C)の状態にあることを検出し、この検出に基づいて駆動モータ257の回転軸257Aの回転方向を制御してもよい。
(所定機構Xの構造等)
次に、所定機構Xの詳細構造を、図8〜図11などを参照して説明する。所定機構Xは、カバー体271と、駆動モータ273と、LED基板275と、カバー体277と、第1〜第4文字部材281〜284と、駆動力伝達機構X1と、を有する(図8参照)。
カバー体271は、駆動力伝達機構X1などが取付けられたベース体255に前方から取付けられることで、ベース体255を前方からカバーする。カバー体271は、貫通孔271A〜271B(これらの用途等については後述する)を有する。また、カバー体271の上部には、LED基板256が差し込まれ、該LED基板256を固定するための複数の差込部271Cが形成されている。
駆動モータ273は、カバー体271の前面に取付けられる。駆動モータ273の回転軸は、カバー体271に設けられた貫通孔を通り、カバー体271の後方に延びている。駆動モータ273は、演出制御基板12からの制御信号(駆動パルスなど)により動作する。
LED基板275は、基板253と電気的に接続される。LED基板275は、各種の回路や、前方(装飾体269)に光を出射するLED275Aを実装している。なお、LED275A以外の他の光源を用いてもよい。LED基板275は、基板253が中継した演出制御基板12からの制御信号に基づき、LED275Aを発光させる。LED275Aの発光(LED275Aからの光の照射)により、装飾体269が照明される。装飾体269は、光を透過可能なので、このような照明により発光して見える。なお、LED基板275は、上方から中央にまで達する大きな切り欠き275Bを有する。なお、装飾体269の弾性変形により、発光の仕方が変化して見える。この点については、後述する。
カバー体277は、貫通孔277A、277B(これらの用途等については後述する)を有している。カバー体277は、LED基板275、駆動モータ257(図6)、及び駆動モータ273の前方を覆い、これらと装飾体269との間に介在する。また、カバー体277は、LED基板256の上方を覆う。カバー体277は、透光性を有する合成樹脂から構成されているため、LED基板275に搭載されたLED275Aからの光は、カバー体277を通り装飾体269の前面を照明する。さらに、LED基板256に搭載されたLED256Aからの光は、カバー体277を通り装飾体269の上部を照明する。カバー体277は、装飾体269が、LED基板256、LED基板275、駆動モータ257(図6)、及び駆動モータ273に接触することを防止する。これにより、これらの電子部品から発生した熱が装飾体269に伝わり、装飾体269に損傷が生じることを抑制することができる。さらに、電子部品と装飾体269との接触が防止され、電子部品が破損することが防止される。なお、カバー体277は、LED基板275を介してカバー体271に取付けられる。例えば、図8に示すように、カバー体277とLED基板275とに両者を重ねたときに連通する貫通孔を設け、当該貫通孔にネジ、ビス等を通してカバー体271に螺合させることで、カバー体277とLED基板275とはカバー体271に取付けられる。なお、この取付け時、駆動モータ257(図6)及び駆動モータ273は、LED基板275の切り欠き275B内を通る。
第1文字部材281は、「L」の文字を表現した部材であり、第2文字部材282は、「O」の文字を表現した部材であり、第3文字部材283は、「V」の文字を表現した部材であり、第4文字部材284は、「E」の文字を表現した部材である。これら部材は、それぞれ、後方に延びる嵌合棒281A〜284A(これらの用途等については後述する)を備える。
第3文字部材283は、嵌合棒283Aの他、LED基板283B、拡散板283C、カバー体283Dを有する(図8参照)。LED基板283Bは、LED基板275又は基板253と電気的に接続される。LED基板283Bは、各種の回路や、前方に光を出射するLED(他の光源であってもよい)を実装している。LED基板283Bは、基板253又はLED基板275が中継した演出制御基板12からの制御信号に基づき、LEDを発光させる。拡散板283Cは、LED基板283BのLEDからの光(LEDから照射された光)を拡散する。カバー体283Dは、透明又は半透明の部材であり、拡散板283Cが拡散した光を透過する。このような構成により、第3文字部材283は、演出効果を高めるため、発光が可能である。なお、第1文字部材281、第2文字部材282、第4文字部材284も同様の構成を取っている。このため、第1〜第4文字部材281〜284は、個別又は同時に発光可能である。
駆動力伝達機構X1は、ラック部255A、255Bを備える他、第1〜第3ピニオンギヤ291〜293、第1〜第4ラック部材295〜298を備える。
第1ピニオンギヤ291は、駆動モータ273の回転軸に嵌合しており、当該回転軸とともに回転する。第2ピニオンギヤ292は、第1ラック部材295に回転可能に支持される。第3ピニオンギヤ293は、第3ラック部材297に回転可能に支持される。第2ピニオンギヤ292及び第3ピニオンギヤ293は、小径の第1歯車(前方に位置する)と大径の第2歯車(後方に位置する)とを回転軸線を共通にして二枚重ねた形状である。第2ピニオンギヤ292の第1歯車は、左右方向に延びるラック部255Aの歯と噛み合う(図10、図11なども参照)。第3ピニオンギヤ293の第1歯車は、左右方向に延びるラック部255Bの歯と噛み合う(図10、図11なども参照)。各ギヤの第2歯車の噛み合い先などについては後述する。
第1ラック部材295は、左右方向に長尺な形状であり、第1ピニオンギヤ291の回転に伴って、左右方向に移動するラックとして機能する。第1ラック部材295は、突起体295A〜295Cと、取付部295Dと、検出片295Eと、歯295Fと、長孔295I、295Jと、を備える。
突起体295A〜295Cは、後方に突出した円柱状のボスなどからなる。突起体295Aは、第2ピニオンギヤ292を回転可能に支持する。具体的には、第2ピニオンギヤ292の中央の貫通孔に突起体295Aが挿入されることで、突起体295Aが支持される。第2ピニオンギヤ292は、突起体295Aの中心軸を回転軸線として回転できる。突起体295B〜295Cは、左右方向に並んでおり、第2ラック部材296の後述の長孔296Bに挿入される。
取付部295Dは、嵌合孔を有する円筒状のボスなどからなる。取付部295Dの嵌合孔には、第2文字部材282の嵌合棒282Aが嵌合される。嵌合棒282Aは、装飾体269の貫通孔269B、カバー体271の貫通孔271A、カバー体277の貫通孔277A、LED基板275の切り欠き275Bを通り、取付部295Dと嵌合している。後述のように、第2文字部材282は、第1ラック部材295の移動に伴って左右方向に移動する。従って、切り欠き275Bの形状は、当該第2文字部材282の移動を阻害しない形状となっており、また、貫通孔269B、貫通孔271A及び貫通孔277Aは、当該第2文字部材282の移動を許容するように左右方向に長尺となっている。
検出片295Eは、上方に張り出した部分であり、検出センサ259による検出対象である。検出センサ259は、例えば、検出センサ223と同様のものであればよい。検出片295Eは、第1ラック部材295が初期位置にあるとき(可動体250の初期状態)に(図10参照)、その存在(つまり初期位置)が検出される。つまり、検出センサ259は、第1ラック部材295の初期位置(可動体250の初期状態)を検出する。
歯295Fは、左右方向に延びており、第1ピニオンギヤ291と上側から噛み合う。
長孔295I、295Jは、左右方向に長尺であり、長孔295Iには突起体255Iが挿入され、長孔295Jには、突起体255Jが挿入される。長孔295I、295Jの幅(上下方向の長さ)は、円柱状の突起体255I、255Jの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。従って、第1ラック部材295は、左右方向にスライド可能であるが、それ以外の方向には動かない。
第2ラック部材296は、左右方向に長尺な形状であり、第1ラック部材295の前方に配置される。第2ラック部材296は、後述のように第2ピニオンギヤ292の回転に伴って、左右方向に移動するラックとして機能する。第2ラック部材296は、歯296Aと、長孔296Bと、取付部296Cと、を備える。
歯296Aは、左右方向に延び、第2ピニオンギヤ292の大径の第2歯車と下側から噛み合う。
長孔296Bには、左右方向の並んだ突起体295B、295Cが挿入されている。長孔296Bの幅(上下方向の長さ)は、円柱状の突起体295B、295Cの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。従って、第2ラック部材296は、左右方向にスライド可能であるが、それ以外の方向には動かない。
なお、突起体295B、295Cは、第1ラック部材295の左側に設けられ、長孔296Bは、第2ラック部材296の右側に設けられている。従って、第2ラック部材296の左端は、第1ラック部材295の左端よりも左側に位置する。そして、第2ラック部材296の左側の部分は、第1取付部材267の貫通孔267B(装飾体269の貫通孔269A)を通る(図10、図11参照)。
取付部296Cは、嵌合孔を有する円筒状のボスなどからなる。当該嵌合孔には、第1文字部材281の嵌合棒281Aが嵌合される。取付部296Cは、第2ラック部材296の左端に設けられており、常時、装飾体269等から露出している(図10、図11参照)。従って、第1文字部材281は、第2文字部材282とは異なり、貫通孔等を通らずに取付部296Cに嵌合されて取付けられる。
第3ラック部材297は、略L字形状であり、第1ピニオンギヤ291の回転に伴って、左右方向に移動するラックとして機能する。第3ラック部材297は、突起体297A〜297Cと、取付部297Dと、歯297Fと、長孔297K、297Lと、を備える。
突起体297A〜297Cは、後方に突出した円柱状のボスなどからなる。突起体297Aは、第3ピニオンギヤ293を回転可能に支持する。具体的には、第3ピニオンギヤ293の中央の貫通孔に突起体297Aが挿入されることで、突起体297Aが支持される。第3ピニオンギヤ293は、突起体297Aの中心軸を回転軸線として回転できる。突起体297B〜297Cは、左右方向に並んでおり、第4ラック部材298の後述の長孔298Bに挿入される。
取付部297Dは、嵌合孔を有する円筒状のボスなどからなる。取付部297Dの嵌合孔には、第3文字部材283の嵌合棒283Aが嵌合される。嵌合棒283Aは、装飾体269の貫通孔269C、カバー体271の貫通孔271B、カバー体277の貫通孔277B、LED基板275の切り欠き275Bを通り、取付部297Dと嵌合している。後述のように、第3文字部材283は、第3ラック部材297の移動に伴って左右方向に移動する。従って、切り欠き275Bの形状は、当該第3文字部材283の移動を阻害しない形状となっており、また、貫通孔269C、貫通孔271B及び貫通孔277Bは、当該第3文字部材283の移動を許容するように左右方向に長尺となっている。
歯297Fは、左右方向に延びており、第1ピニオンギヤ291と下側から噛み合う。
長孔297K、297Lは、左右方向に長尺であり、長孔297Kには突起体255Kが挿入され、長孔295Lには、突起体255Lが挿入される。長孔297K、297Lの幅(上下方向の長さ)は、円柱状の突起体255K、255Lの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。従って、第3ラック部材297は、左右方向にスライド可能であるが、それ以外の方向には動かない。
第4ラック部材298は、左右方向に長尺な形状であり、第3ラック部材297の前方に配置される。第4ラック部材298は、後述のように第3ピニオンギヤ293の回転に伴って、左右方向に移動するラックとして機能する。第4ラック部材298は、歯298Aと、長孔298Bと、取付部298Cと、を備える。
歯298Aは、左右方向に延び、第3ピニオンギヤ293の大径の第2歯車と下側から噛み合う。
長孔298Bには、左右方向の並んだ突起体297B、297Cが挿入されている。長孔298Bの幅(上下方向の長さ)は、円柱状の突起体297B、297Cの直径と略同じ(当該直径の方が若干短い)である。従って、第4ラック部材298は、左右方向にスライド可能であるが、それ以外の方向には動かない。
なお、突起体297B、297Cは、第3ラック部材297の右側に設けられ、長孔298Bは、第4ラック部材298の左側に設けられている。従って、第4ラック部材298の右端は、第3ラック部材297の右端よりも右側に位置する。そして、第4ラック部材298の左側の部分は、第2取付部材268の貫通孔268B(装飾体269の貫通孔269D)を通る(図10、図11参照)。
取付部298Cは、嵌合孔を有する円筒状のボスなどからなる。当該嵌合孔には、第4文字部材284の嵌合棒284Aが嵌合される。取付部298Cは、第4ラック部材298の右端に設けられており、常時、装飾体269等から露出している(図10、図11参照)。従って、第4文字部材284は、第3文字部材283とは異なり、貫通孔等を通らずに取付部298Cに嵌合されて取付けられる。
(所定機構Xの動作等)
所定機構Xの動作等を図10、図11を中心に説明する。なお、図10の状態(第1ラック部材295及び第2ラック部材296が最も右の位置にあり、第3ラック部材297及び第4ラック部材298が最も左の位置にある状態)を初期状態とする。
駆動モータ273がその回転軸を図10の初期状態から正回転(左回転)させると、当該回転軸に嵌合された第1ピニオンギヤ291も正回転する。この正回転により、第1ピニオンギヤ291と上から噛み合う歯295Fを有する第1ラック部材295は左へスライドし、第1ピニオンギヤ291と下から噛み合う歯297Fを有する第3ラック部材297は右へスライドする。
第1ラック部材295が左に移動する際、当該第1ラック部材295の突起体295Aにより支持されている第2ピニオンギヤ292も左に移動する。第2ピニオンギヤ292が有する小径の第1歯車は、不動のラック部255Aと下から噛み合っているので、第2ピニオンギヤ292は、逆回転(右回転)しながら左に移動する。第2ピニオンギヤ292が有する大径の第2歯車は、第2ラック部材296の歯296Aと上から噛み合っているので、第2ピニオンギヤ292の移動及び逆回転により、第2ラック部材296も左に移動する。第2ピニオンギヤ292の使用により、第2ラック部材296の移動量は、第1ラック部材295よりも大きくなっている。
第3ラック部材297が右に移動する際、当該第3ラック部材297の突起体297Aにより支持されている第3ピニオンギヤ293も右に移動する。第3ピニオンギヤ293が有する小径の第1歯車は、不動のラック部255Bと下から噛み合っているので、第3ピニオンギヤ293は、正回転しながら右に移動する。第3ピニオンギヤ293が有する大径の第2歯車は、第4ラック部材298の歯298Aと上から噛み合っているので、第3ピニオンギヤ293の移動及び逆回転により、第4ラック部材298も右に移動する。第3ピニオンギヤ293の使用により、第4ラック部材298の移動量は、第3ラック部材297よりも大きくなっている。
最も左の第2ラック部材296(取り付け部296C)には、第1文字部材281が取付けられ、左から2番目の第1ラック部材295(取り付け部295D)には、第2文字部材282が取付けられ、左から3番目の第3ラック部材297(取り付け部297D)には、第3文字部材283が取付けられ、最も右の第4ラック部材298(取り付け部298C)には、第4文字部材284が取付けられているので、各ラック部材の移動により、各文字部材も移動する。
第1〜第4ラック部材295〜298や第1〜第4文字部材281〜284が移動したあとの状態を図11に示す。第2ラック部材296(第1文字部材281)の移動量は、第1ラック部材295(第2文字部材282)よりも大きい。第4ラック部材298(第4文字部材284)の移動量は、第3ラック部材297(第3文字部材283)よりも大きい。このような関係により、この実施の形態では、第1文字部材281〜第4文字部材284が移動する際の各部材間の距離は、同じ変化度で大きくなっていく(移動中のどのタイミングでも各部材は略等間隔で並ぶ)。
なお、装飾体269の貫通孔269B、貫通孔269Cなどにより、第2文字部材282や第3文字部材283は、装飾体269等に干渉せずに移動可能となっている。また、第1文字部材281が取付けられた取付部296C、第4文字部材284が取付けられた取付部298Cは常時装飾体269の外に出ているので、これらも装飾体269等に干渉せずに移動可能となっている。つまり、第1文字部材281〜第4文字部材284は、装飾体269の変形とは独立して移動可能となっている。
図11の状態において、駆動モータ273がその回転軸を逆回転させると、上記で説明した動作とは反対の動作が行われ、図10の初期状態に戻る。
駆動モータ273は、演出制御基板12により制御される。演出制御基板12は、制御信号を駆動モータ273に供給することで、予め定められた回転角だけ駆動モータ273の回転軸を正回転させ、図10の状態から図11の状態に「LOVE」の文字の間隔を変化させる(間隔を大きくする)。また、演出制御基板12は、制御信号を駆動モータ273に供給することで、駆動モータ273の回転軸を逆回転させ、図11の状態から図10の状態にLOVEの文字の間隔を変化させる(間隔を小さくする)。演出制御基板12は、検出センサ259により検出片295Eを検出したとき(検出センサ259から検出信号を受信したとき又は検出信号を一定期間受信したとき)、つまり、第1ラック部材295などの各ラック部材等が初期位置になったとき(図10の状態になったとき)に駆動モータ273の駆動を終了する。
なお、演出制御基板12は、駆動モータ273の回転軸を正回転させることと逆回転させることとを繰返し行い、「LOVE」の文字の間隔(第1〜第4文字部材281〜284それぞれの間隔)を連続的に複数回変化させてもよい。
なお、図11の状態のときの検出片295Eの位置に検出センサを設け、演出制御基板12は、当該検出センサにより検出片295Eを検出することで、現在が図11の状態であることを検出してもよい。演出制御基板12は、当該検出に基づいて駆動モータ273を制御してもよい。
(可動体250の変形と発光の関係)
可動体250の変形と、可動体250の発光態様と、の関係を、図12を中心に参照して説明する。図12(A)は、可動体250の初期状態を示す。このときの可動体250(装飾体269)は、変形していない。演出制御基板12は、駆動モータ257(図6等)を制御し、可動体250を図12(A)→(B)→(C)→(A)→(B)→・・・の順に変化させる(これにより、装飾体がドキドキと鼓動して見える)(厳密には、図12の(B)と(C)の間にも(A)の状態が入る。(A)の状態は、(B)の状態と(C)の状態の間の状態であるためである。)。また、演出制御基板12は、可動体250を変形させるときに、基板253を介してLED基板275に制御信号を供給することで、LED275Aを発光させる(つまり、装飾体269を後方から照明させる)。なお、以下の説明では、LED275Aの輝度は一定であるものとして説明する。
なお、演出制御基板12は、LED275Aの発光に合わせて、又は、当該発光とは関係なく、LED基板283Bなどに制御信号を基板253及び/又はLED基板275を介して供給し、第1〜第4文字部材281〜284は、個別又は同時に発光させて演出効果を高めてもよい。
初期状態から駆動モータ257(図6等)の回転軸257Aを正回転(右回転)させると、上記のように、第1ギヤ261も正回転し、第2ギヤ262及び第3ギヤ263を介して第1スライド部材265及び第1取付部材267と、第2スライド部材266及び第2取付部材268とは離れる方向に移動する(図12(B)参照)。これにより、装飾体269は、左右方向に伸びる(左右両方向から引っ張られるような態様で弾性変形する)。そうすると、装飾体269の厚さは薄くなり、光の透過率が向上し、LED275Aの光をより多く透過するので、このときの可動体250(装飾体269)は、初期状態よりも明るく見える。
その後、駆動モータ257(図6等)の回転軸257Aを逆回転(左回転)させると、上記したように、第1ギヤ261も逆回転し、第2ギヤ262及び第3ギヤ263を介して第1スライド部材265及び第1取付部材267と、第2スライド部材266及び第2取付部材268とは近づく方向に移動する(図12(C)参照)。これにより、装飾体269は、左右方向に縮む(左右両方向から押されるような態様で弾性変形する)。そうすると、装飾体269の厚さは厚くなり、光の透過率が低下し、LED275Aの光を少なく透過するので、このときの可動体250(装飾体269)は、図12(B)の状態や初期状態よりも暗く見える。
このように、この実施の形態では、可動体250の装飾体269は、図12(A)〜(C)のように、左右方向に伸縮することで、光の透過率が変化し、装飾体269は、自身の鼓動するような動きに応じて明るさが変化するので、演出効果が増す。なお、装飾体269の変形具合によって、LED275Aの輝度を変化させてもよい。例えば、光の透過率が高くなっているとき(図12(B))に当該輝度を高くし、光の透過率が低いとき(図12(C))のときに当該輝度を低くしてもよい。これによって、装飾体269の明るさが、その鼓動に応じてより大きく変化し、演出効果を高めることができる。なお、LED基板256に搭載されたLED256Aからの光は、装飾体269の上部を照明する。そのため、装飾体269の前面の様子を示した図12においては、LED256Aにより照明されている様子は図示していない。一方、遊技者はLED256Aからの光により照明される装飾体269の上部を視認することが可能である。装飾体269の上部は、装飾体269が左右方向に伸縮することで、光りの透過率が変化する。そのため、LED256Aからの光も、装飾体269の鼓動するような動きに応じて明るさが変化する。
(LED基板256の構造等)
図13は、LED基板を示す図であり、(A)は前方から見た斜視図、(B)は(A)中の矢視Bから見た平面図である。また、図14は、LED基板を示す図であり、(A)は図13(B)中の切断線XIVA−XIVAの断面図、(B)は図13(B)中の切断線XIVB−XIVBの断面図である。
LED基板256は、基板本体256Bと、基板本体256Bにはんだ付けされた複数のLED256A及びコネクタ256Cと、を有している。以下、複数のLED256A及びコネクタ256Cを電子部品256Dと総称することがあるものとする。
基板本体256Bは、自身が設置されるベース体255の湾曲した上面の形状に合わせた形状を有している。基板本体256Bは、湾曲した湾曲部285及び湾曲部287と、湾曲していない非湾曲部286とを有している。湾曲部285は、左右方向に平行な切断線XIVA−XIVAで切断した図14(A)に示す断面において、略弓型の湾曲した形状を有している。湾曲部287は、基板本体256Bの中央を基準にして湾曲部285と概ね線対称の形状を有しており、切断線XIVA−XIVAで切断した断面において略弓型の湾曲した形状を有している。非湾曲部286は、湾曲部285と湾曲部287との間で両者を接続する。非湾曲部286は、切断線XIVA−XIVAで切断した断面においては、湾曲しておらず平板状に図示される。
湾曲部285は、図14(B)に示すように、前後方向に平行な切断線XIVB−XIVB(切断線XIVA−XIVAに直交する切断線)で切断した断面においては、湾曲しておらず平板状に図示される。非湾曲部286、及び湾曲部287も同様に、前後方向に平行な切断線で切断した断面においては、湾曲していない。
本実施形態におけるLED基板256においては、湾曲部285には5つのLED256Aがはんだ付けされており、湾曲部287には5つのLED256Aと1つのコネクタ256Cとがはんだ付けされている。一方で、非湾曲部286には、いずれの電子部品256Dも設けられていない。
次に、基板本体256Bに設けられた電子部品256Dの取付け態様について説明する。図15は、LED基板を示す図であり、(A)は図13(A)中の“XVA部”の拡大図、(B)は(A)中の矢視Bからみた断面図、(C)は(A)中の矢視Cからみた断面図である。
図15各図は、基板本体256Bに設けられた1つのLED256Aに着目している。図15(A)に示すようにLED256Aは、直方体状の形状を有し、基板本体256B上の取付位置Z0にはんだ付けされている。直方体状のLED256Aは、寸法が短い短手方向と、寸法が長い長手方向とを規定することができる。図15中では、取付位置Z0を原点とし、LED256Aの短手方向をX軸方向、長手方向をY軸方向とする直交座標を定義している。LED256Aは、短手方向であるX軸方向が左右方向と一致するように、長手方向であるY軸方向が前後方向と一致するように、基板本体256B上にはんだ付けされている。
図15(B)に示すように、左右方向に平行な断面線で切断した断面図においては、基板本体256Bは湾曲している。LED256Aは、短手方向であるX軸が、取付位置Z0を通る基板本体256B上の接線に一致するように基板本体256B上に実装されている。図15(B)には、2本の接線が記載されており、1本目は、点X0から−X軸方向に進んだ点X1に対応する基板本体256B上の点Z1を通る接線288である。2本目は、点X0から+X軸方向に進んだ点X2に対応する基板本体256B上の点Z2を通る接線289である。基板本体256B上の接線288、X軸、及び接線289を順にみていくと、徐々に直線の向きが変化していく。このことから、湾曲部285における基板本体256Bは、X軸方向(LED256Aの短手方向)に沿って曲率を有していることが分かる。なお、X軸方向における基板本体256Bの曲率の大小は、接線の向きの変化の程度により判断が可能である。接線の向きの変化が大きければ基板本体256Bの湾曲の程度が大きく、X軸方向における曲率が大きい。一方、接線の角度の変化が小さいものであれば、基板本体256Bの湾曲の程度が小さく、X軸方向における曲率は小さい。
一方、図15(C)に示すように、前後方向に平行な断面線で切断した断面図においては、基板本体256Bは湾曲してない。LED256Aは、長手方向であるY軸が、取付位置Z0を通る基板本体256B上の接線に一致するように基板本体256B上に設けられている。また、図15(C)において、点Y0から−Y軸方向に進んだ点Y1に対応する基板本体256B上の点Z3を通る接線、及び点Y0から+Y軸方向に進んだ点Y2に対応する基板本体256B上の点Z4を通る接線は、Y軸と一致する。このように、図15(C)における基板本体256B上の接線は、Y軸上の位置を異ならせてもその向きは変化しない。このことから、基板本体256Bは、Y軸方向(LED256Aの長手方向)における曲率は0である。
このように、LED256Aは、基板本体256B上の取付位置Z0において、短手方向(X軸方向)を曲率が大きい方向に、長手方向(Y軸方向)を曲率が小さい方向に向けてはんだ付けされている。特に本実施形態においては、LED256Aの短手方向(X軸方向)を、取付位置Z0において曲率が最大となる方向に、LED256Aの長手方向(Y軸方向)を、取付位置Z0において曲率が最小となる方向(曲率が0の方向)に一致させている。なお、図13(A)の“XVA部”で示したLED256A以外の電子部品256Dにおいても、基板本体256B上の取付位置において、短手方向を曲率が大きい方向に、長手方向を曲率が小さい方向に向くように(長手方向が前後方向に向くように)はんだ付けされている。
(演出装置200の全体的な動作)
演出装置200を用いた演出は、例えば、スーパーリーチ時に実行される。例えば、図16に示すように、演出制御基板12は、スーパーリーチの所定タイミングにて、可動体250を動作させる。具体的には、駆動モータ257を制御すると同時に駆動モータ273を制御することで、装飾体269を左右方向に伸縮させ(詳細な動作は上記参照)、また、第1文字部材281〜第4文字部材284の各部材間の距離を大きくさせたり小さくさせたりする(詳細な動作は上記参照)。これにより、図16(B)、(C)のような動作(可動体250の変形)が繰り返される。このとき、演出制御基板12は、可動体250の変形に応じて、可動体250が鼓動していることを強調するエフェクト画像EG1、EG2を演出表示装置5に表示する。
その後、演出制御基板12は、可動体250を変形前の初期状態とした上で、駆動機構210(駆動モータ215)を制御して、可動体250を進出位置に進出させる(詳細の動作は上記参照)。このとき、演出制御基板12は、演出表示装置5に駆動モータ273を目立たせるエフェクト画像EG3を表示する(図16(D))。なお、このとき、可動体250の態様を変化させてもよい(装飾体269の照明、装飾体269の変形、LOVEの文字の間隔の変化など)。
(本実施形態の効果等)
上記実施形態のように、装飾体269の左右両端を移動させることで、装飾体269を変形させている。従って、装飾体269を今までに無い形態で変化させることができ、演出効果が向上している。このように、装飾体に複数方向の力を複数の箇所に作用させることで、当該装飾体を変化させることで、装飾体を遊技者が興味を引く形態に(例えば、複雑に)変化させることができ、演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態では、装飾体269を変形させること(変形によって厚みを変化させること)で、装飾体269が有する光の透過率を変化させている。これにより、後から照明されている装飾体269の明るさを、その形状によって変化させることができる。特に、装飾体269の変形度に応じて透過率を変化させることができるので、装飾体269の形状を連続的に変化させることにより当該装飾体269の明るさを連続的に変化させることができる(複雑な制御が不要となる)。従って、演出効果を向上させることができる。
また、装飾体269の変形に応じてLED257Aの輝度を変化させることで、装飾体269の変形による演出と、光による演出とを同時に関連づけて実行できるので、演出効果を向上させることができる。演出効果を向上させることができる。
また、この実施の形態では、装飾体269の変化に応じたエフェクト画像EG1等を演出表示装置5に表示するので、演出表示装置5の表示画像を、装飾体269の変形と連動させることができ、演出効果を向上させることができる。
また、可動体250の上方への移動は、弾性体229により補助される。また、弾性体229は、可動体250が下方に移動することに対して抵抗となる。これにより、可動体250の重量による駆動モータ215への負荷を低減でき、可動体250の上下方向の移動をスムーズにできる。
また、湾曲した基板本体256B上の電子部品256Dは、取付位置において、短手方向をLED基板256の曲率が大きい方向に、長手方向をLED基板256の曲率が小さい方向に向けてはんだ付けされている。これにより、電子部品256Dを固定するはんだに、クラックが生ずることを抑制することができる。このような効果はLED基板の製造過程によらず、湾曲した基板本体に電子部品をはんだ付けして形成したLED基板においても、平板状の基板本体にLED等の電子部品をはんだ付けしその後に基板本体を湾曲させて形成したLED基板においても、同様の効果を生ずる。
LED等の電子部品は、湾曲した基板本体の形状に合わせて湾曲させることは費用面や製造面から困難である。そのため湾曲していない電子部品を基板本体にはんだ付けすることになるが、湾曲していない電子部品と、湾曲した基板本体との間には、不可避的な隙間が生じる。この不可避的な隙間によって、湾曲した基板本体に電子部品をはんだ付けすると、はんだによる固定が不十分となったり、はんだに予期しない熱応力や応力集中が生じたりする。これにより、電子部品を固定するはんだにクラックが生じやすい。そこで、本実施形態においては、電子部品の長手方向を基板本体の曲率の小さい方向に向けることで、電子部品と基板本体との間に生じる隙間を小さなものとしている。一方で、電子部品の短手方向を基板本体の曲率の大きい方向に向けることで、大きな隙間を生じさせる方向においてもできる限り小さな隙間となるような電子部品の配置としている。これにより、電子部品のはんだ付けを確実なものとすることができ、予期しない熱応力や応力集中を低減させることができ、はんだに生ずるクラックを抑制することができる。
次に、電子部品がはんだ付けされた平板状の基板本体を曲げ加工して、湾曲したLED基板を形成する場合について説明する。平板上の基板本体に電子部品をはんだ付けする際には、電子部品と基板本体との間に隙間は生じず、はんだ付けに不良は生じにくい。しかしながら、電子部品がはんだ付けされた基板本体を曲げ加工すると、基板本体には中立軸を境にして引張領域と圧縮領域が形成されることになる。この時、基板本体の引張領域側の表面は伸び、圧縮領域側の表面は縮むことになる。しかしながら、基板本体の表面の電子部品やはんだは、基板本体表面の伸び縮みに抵抗しようとする。そのため、基板本体を曲げ加工することにより、はんだにクラックが生じやすい。そこで、本実施形態においては、基板本体の曲げ加工によって表面が大きく伸び縮みする方向(引張力や圧縮力が作用する方向であり、曲率が大きい方向)に短手方向が一致するように電子部品を配置している。これにより、基板本体の表面が伸び縮みを拘束する範囲を小さくすることができ、はんだに作用する応力が低減され、はんだに生ずるクラックを抑制することができる。
また、装飾体269の張り出し部269Eの上部には、略三角形状の切欠き269H及び切欠き269Iが形成されている。装飾体269に左右方向から圧縮するような力が作用すると、切欠き269H及び切欠き269Iは切り欠かれた部分を閉じる。これにより、装飾体269を左右方向からの圧縮力により容易に変形させることができ、装飾体269の動作を自然なものとすることができる。
また、第1スライド部材265及び第1取付部材267は、装飾体269の左側端部を挟み込んだ状態で連結され、第2スライド部材266及び第2取付部材268は、装飾体269の右側端部を挟み込んだ状態で連結されている。このように、装飾体269を挟み込んだ状態で連結することにより、装飾体269を変形させる際に、特定の場所に応力が集中して装飾体269が破れてしまうといった不具合を抑制することができる。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、上記実施の形態などについて様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下に上記実施の形態の変形例を例示するが、各変形例の少なくとも一部は矛盾が生じない限り組み合わせることができる。
(変形例1)
上記では、第1文字部材281〜第4文字部材284の駆動と、装飾体269の変形とを独立した別々の機構により行っているが、両者を連動させてもよい。例えば、第2ラック部296及び第4ラック部材298を、装飾体269の貫通孔269A及び269Dに直接固定、又は、第1取付部材267及び第2取付部材268に固定することで、第2ラック部296及び第4ラック部材298のスライドと装飾体269の変形とを連動させてもよい。このような場合、駆動モータ257や駆動モータ257の駆動力を伝達する各種部材は不要になる。このような構成により、演出に使用される複数種類の部材を簡単に連動させることができるとともに、演出効果を高めることができる。
(変形例2)
パチンコ遊技機1は、電源投入時の初期設定時に所謂イニシャル動作を行うようにしてもよい。イニシャル動作は、(1)可動体250などが初期状態にあるか(例えば、パチンコ遊技機1が正常に電源オフされているときには、可動体250は初期状態にあると言える)を各種センサを用いて判定し、初期状態にない場合には可動体250などを初期状態に戻す処理を実行することと、(2)可動体250などが正常に動くかどうかを遊技場の店員や工場出荷時の作業員等に目視で確認させるために、当該可動体250などを実際に動作させて初期状態に戻す処理(例えば、遊技中に当該可動体250などを用いた演出を実行するときと同じ動作を当該可動体250などに行わせる処理)を実行することと、のうちの少なくともいずれかを含む。なお、初期状態とは、例えば、(1)装飾体269等に外力が働いていないときの状態、(2)異常ではない正常なとき(例えば、異常なく電源が通常通りオンしたときの状態など、演出等を実行していない状態)の、装飾体269等が動作する前の状態であればよい。そして、電源投入時のイニシャル動作(可動体250の移動、装飾体269の変形、第1文字部材281〜第4文字部材284の移動など)を行うときには、演出制御基板12は、演出表示装置5に、上記エフェクト画像などの普段可動体250による演出を実行するときに表示する画像を表示しないようにする(例えば、演出表示装置5には画像を表示しない又は所定の初期画面のみを表示するようにしたり、停電復旧時には復旧画面を表示するようにしたりするとよい)。これによって、電源投入時の可動体250の動作の視認性を良くすることができる(特に、上記(2)
を含むイニシャル動作時)。
(変形例3)
装飾体269は、変形中に当該変形に必要な外力が作用しなくなる事態がおきても(例えば、停電等により電源オフがおきても)、その弾性力(復元力)により、当該変形中の状態よりも初期状態(初期形状)に近づいてもよい。例えば、ディテントトルクが弱いステッピングモータなどを駆動モータ257として採用し、装飾体269の弾性力を大きくするとよい(電源が投入されていない駆動モータ257の回転軸257Aを回転させるのに必要な復元力を装飾体269が持っているとよい)。なお、装飾体269や第1文字部材281〜第4文字部材284は、これらを駆動する機構に設けたバネ等の弾性体の力によって、電源オフのときに初期状態に近づくようにしてもよい。初期状態に近づくとは、装飾体269が初期状態に戻ること、初期状態に近い状態(形状)に戻ることの両者を含む。装飾体269がある程度初期状態に近づけば、変形した装飾体269がそのまま放置されることによる不都合(例えば、意図しないクセがついて装飾体269が初期状態に戻り難くなるなど)の発生を抑制できる。
(変形例4)
パチンコ遊技機1は、電源の電圧を監視する手段を備えてもよい。この場合、電源の電圧の値が所定値を下回ったときに、停電等の電源断がおきると判断して、可動体250や駆動機構210を制御して、演出装置200を初期状態に近づける処理を行ってもよい。なお、前記所定値は、可動体250や駆動機構210(各種の駆動モータ)を動作させるのに必要な電圧を確保した値とするとよい(端に電源断を判定するときの閾値よりも大きな値とするとよい)。例えば、演出制御基板12は、駆動モータ273を制御して、第1スライド部材265及び第1取付部材267や第2スライド部材266及び第2取付部材268を元の位置に近づける(初期位置に移動させることや、当該初期位置近傍に移動させることなどを含む)。これにより、装飾体269を初期状態に戻す方向の力を当該装飾体269に作用させることができ、装飾体269を初期状態に近づけることができる(このとき、第1文字部材281〜第4文字部材284も初期状態に近づけるようにするとよい)。「初期状態」や「初期状態に近づける」についての説明や、当該変形例4の効果は、変形例3に準じる。なお、バックアップ電源等を設けておき、電源断が実際におきて電力が外部から供給されなくなってから、当該バックアップ電源により、演出制御基板12は、駆動モータ273を制御して、第1スライド部材265及び第1取付部材267や第2スライド部材266及び第2取付部材268を元の位置に近付けるようにしてもよい。なお、装飾体269は弾性体でなくてもよく、この場合、演出装置200を初期状態に近づける上記処理を行うとよい。
(変形例5)
装飾体269は、上下方向や斜め方向に力が作用するものであってもよいし、3方向以上の力が作用するものであってもよい。装飾体269は、一方向に力が作用するものであってもよい。なお、装飾体269に複数方向の力を作用させる場合、当該複数方向の力を同時に作用させてもよいし、異なるタイミングで作用させてもよい。例えば、装飾体269の右端部に力を作用させてから、左端部に力を作用させてもよい。複数方向の力の大きさは、同じであってもよいし、少なくとも1つが他と異なってもよい。作用する力の方向やその数、作用タイミングなどは、装飾体269の形状に合わせたものであればよい(上記実施の形態では、装飾体269の形状がハート形なので、装飾体269が鼓動をしているように見せるため、左右同時に力を作用させている)。
装飾体269は、例えば、図12(A)を初期状態とし、図12(B)の状態にのみ移行してもよい。このように、装飾体269は、初期状態から伸縮するものではなく、初期状態から伸びる動作のみを行ってもよい(駆動モータ等の回転角等で規定すればよい)。さらに、装飾体269は、例えば、図12(A)を初期状態とし、図12(C)の状態にのみ移行してもよい。このように、装飾体269は、初期状態から縮む動作のみを行ってもよい(駆動モータ等の回転角等で規定すればよい)。
(変形例6)
例えば、装飾体269が伸びるなどして装飾体269の光の透過率が第1の透過率のときには、LED257A(後方からの照明)の輝度を第1の輝度とし、装飾体269が縮むなどして装飾体269の光の透過率が第1の透過率よりも低い第2の透過率のときには、LED257Aの輝度を第1の輝度よりも高い第2の輝度としてもよい。例えば、図12(B)のときは低輝度で、図12(C)のときは高輝度としてもよい。このようにすることで、例えば、装飾体269が変形しても、当該装飾体269の見た目上の明るさが変化しないようにしてもよい。これにより、演出効果を高めることができる。
また、装飾体269の動きの早さ(鼓動の早さなど)を変化させてもよく、LED257Aの輝度の変化を当該動きの速さに合わせるようにしてもよい。例えば、装飾体269の動き(鼓動)に応じて輝度(明暗)を変化させるときに、当該動きが速くなるにつれて、輝度の変化も早め(明暗の周期を早め)、当該動きが遅くなるにつれて、輝度の変化も遅くしてもよい(明暗の周期を遅くしてもよい)。例えば、装飾体269のある状態と、そのときの輝度との関係が常に同じであるようにすることで、装飾体269の変形周期とLED257Aの輝度の変化の周期とを合わせることができる。これにより、演出効果を高めることができる。なお、輝度の変化に変えて又は加えて、LED257Aの発光色を変化させてもよい(早くなるほど、色が濃くなるなど)。装飾体269の動きの早さに応じて、演出表示装置5に表示するエフェクト画像EG1、EG2などの各種態様(形状、色、点滅周期、大きさ、画像の数など)を変化させてもよい(装飾体269の動きの早さに応じてエフェクト画像を別の画像に変化させてもよい)。装飾体269の動きの態様(動きの方向(伸縮方向等)、動作量、動きの速さなど)に応じて、LED257Aの輝度や発光色(照明色)、エフェクト画像の態様などを変化させてもよい。
(変形例7)
演出装置200を用いた演出は、スーパーリーチの演出実行時の他、予告演出、先読み予告、大当り遊技状態時の演出等において実行されるものであってもよい。可動体250の形状等は適宜のものを採用できる。また、本発明は、スロットマシンや封入式の遊技機などの他の遊技機にも適用できる。
(変形例8)
上述のLED基板256は、左右方向に曲率を有するが左右方向に直交する前後方向には曲率を有していない。そして、基板本体上の電子部品は、長手方向を曲率がゼロである前後方向に向けて配置されている。本発明は、このような形状の基板のみに適用できるだけでなく、いずれの方向においても曲率を有する基板に電子部品をはんだ付けする場合においても適用可能である。図17は、LED基板の他の例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)中の切断線B−Bの断面図である。また、図18は、LED基板の他の例を示す図であり、(A)は図17(A)中の切断線XVIIIA−XVIIIAの断面図、(B)は(A)中の“B部”の拡大図である。
LED基板300は、基板本体301と、基板本体301にはんだ付けされた複数のLED302及びコネクタ303(以下、これらを単に電子部品304と記載することがあるものとする)と、を有している。
基板本体301は、平面視して矩形状であり、その表面はいずれの方向においても湾曲している点が、上述のLED基板256と異なっている。基板本体301は、左右方向に平行な切断線B−Bで切断した図17(B)に示す断面において、大きく湾曲した高湾曲区間311と、高湾曲区間311に比べて曲率の小さな低湾曲区間310及び低湾曲区間312とを有している。低湾曲区間310と低湾曲区間312とは、LED基板300の中央を基準にして線対称の関係にある。一方、基板本体301は、前後方向に平行な切断線XVIIIA−XVIIIAで切断した図18(A)に示す断面においても湾曲している。しかしながら、その湾曲の程度は、図17(B)に示す断面のいずれの区間の湾曲の程度よりも小さい。すなわち、LED基板300の基板本体301は、左右方向に平行な切断線で切断した断面の曲率が大きく、前後方向に平行な切断線で切断した断面の曲率が小さい曲面を有している。
図17(A)に示すように、LED302に、短手方向X1と長手方向X2とを定義する。LED302は、短手方向X1を基板本体301の曲率が大きい方向に一致するように(図17(B))、長手方向Y1を基板本体301の曲率が小さい方向に一致するように(図18(A))配置される。このようなLED302の配置とすることで、上記実施の形態と同様に、LED302を固定するはんだに生ずるクラックを抑制することができる。
また、図17(A)に示すように、コネクタ303に、短手方向X2と長手方向Y2とを定義する。コネクタ303は、短手方向における寸法と、長手方向における寸法が、ともにLED302の各寸法よりも大きい。コネクタ303は、短手方向X2を基板本体301の曲率が大きい方向に一致するように(図17(B))、長手方向Y2を基板本体301の曲率が小さい方向に一致するように(図17(A))配置される。これにより、コネクタ303を固定するはんだに生ずるクラックを抑制することができる。また、コネクタ303は、図17(B)の断面図に示すように、曲率が小さな低湾曲区間312にはんだ付けされており、高湾曲区間311にはんだ付けされていない。上述のように、コネクタ303の各種寸法はLED302の寸法よりも大きい。そのため、コネクタ303と基板本体301との隙間をより小さなものとするために、曲率の小さな箇所にはんだ付けされている。このことは、LED302が低湾曲区間312にはんだ付けされることを排除するものではない。すなわち、寸法が小さな電子部品ほど、曲率のより大きな箇所へのはんだ付けが許容される。一方、寸法が大きな電子部品ほど、はんだ付けされる箇所が、曲率のより小さな箇所に限定される。
なお、基板にはんだ付けする電子部品として、LEDやコネクタを例に説明したが、その他の電子部品として、例えば、トランジスタ、抵抗器、ダイオード、コンデンサ等をはんだ付けする場合においても本発明を適用することができる。
(変形例9)
また、上述のLED基板においては、複数の電子部品の取付箇所間で、曲率が大きい方向と曲率が小さい方向とが一致していることから、各電子部品も規則正しく長手方向を前後方向に一致させてはんだ付けされていた。しかしながら、基板本体がねじれて様々な方向に湾曲した基板においても、本発明を適用することができる。この場合にも、電子部品の取付位置において、曲率が大きい方向に長手方向を、曲率が小さい方向に短手方向を一致させて電子部品をはんだ付けすればよい。
(変形例10)
なお、図18(B)に示すように、湾曲したLED基板300においては、伸曲部301a側の表面の配線330と、縮曲部301b側の表面の配線340とでは、その態様を異ならせてもよい。ここで、伸曲部301aとは、基板本体301を曲げたときに、中立軸を境に引張力が作用する部分をいい、縮曲部301bとは、中立軸を境に圧縮力が作用する部分をいう。伸曲部301a側の表面にある配線330は、LED基板300を曲げる際に引張力を受けるとともに、電子部品をはんだ付けする際には熱応力を受ける。これらの外的な力を受けて配線330に破断等の不具合が生じることを抑制するため、伸曲部301a側に配された配線330のそれぞれの断面を、縮曲部301b側に配された配線340の断面よりも大きくしている。これにより、配線330が断線することによってはんだ320にクラックが生じることを抑制することができる。一方、縮曲部301b側の表面にある配線340には、主に圧縮力が作用することになるが、圧縮力によって配線340に破断等の不具合は生じにくい。そのため、縮曲部301b側に配された配線340のそれぞれの断面は、伸曲部301a側にある配線330の断面よりも小さくすることができる。
なお、配線330の断面と配線340の断面との違いは、図18(B)に示すように、基板が湾曲した状態において異ならせる場合に限定されない。例えば、湾曲させる前の平な基板において配線の伸び縮みの分だけ断面を異ならせ、その後に基板を湾曲させた状態では伸曲部の配線と縮曲部の配線とがほぼ同じ断面となるような構成としてもよい。また、伸曲部と縮曲部との配線の違いとしては、配線一本の断面の大小だけでなく、配線の数や、配線の材質等を異ならせてもよい。例えば、それぞれの配線の断面を伸曲部と縮曲部とで同じ大きさにして、伸曲部の配線の数を縮曲部の配線の数よりも多くしてもよい。また、伸曲部の配線を縮曲部の配線よりも伸びやすい材質のものを用いて形成してもよい。また、伸曲部と縮曲部とのそれぞれに電子部品をはんだ付けする場合には、伸曲部に配された電子部品のはんだ量を、縮曲部に配された電子部品のはんだ量よりも多くしてもよい。これにより、はんだに発生するクラックを抑制することができる。
(変形例11)
また、本発明に係る遊技機に設けられるLED基板においては、実装する電子部品の機能や性能を考慮することで、はんだクラックを抑制可能な電子部品の適切な配置を実現することができる。図19は、LED基板の他の例を説明するための図であり、(A)は基板本体の湾曲を考慮せずに電子部品を配置した図、(B)は(A)の配置から電子部品の配置等を変更した図である。図19(A)及び図19(B)に示す基板本体401aは、図17に示す基板本体301と同様の形状を有している。すなわち、LED基板400aには、大きく湾曲した高湾曲区間411と、高湾曲区間411に比べて曲率の小さな低湾曲区間410及び低湾曲区間412とを有している。また、基板本体401aは、前後方向においても湾曲しているが、その湾曲の程度は、低湾曲区間410及び低湾曲区間412よりも小さい。
図19(A)に示すように、LED基板400aの基板本体401a上には、LED420a〜420gと、抵抗器430a〜430bと、LED421a〜421cとが実装されている。LED421a〜LED421cは、LED420a〜420gと比べて、出射する光の輝度が高く、各寸法も大きい。また、抵抗器430aと抵抗器430bとは、それぞれ同じ抵抗値を有し、同じ寸法を有している。ここで例えば、低湾曲区間410及び低湾曲区間412にある電子部品を固定するはんだには、基板本体401aの湾曲の程度が小さいためクラックが生じる可能性が低いと判断され、高湾曲区間411にあるLED420c〜420eを固定するはんだには、電子部品自体の寸法が小さいためクラックが生じる可能性が低いと判断されたとする。一方、高湾曲区間411にあるLED421bと、抵抗器430a、430bとを固定するはんだには、クラックが生じる可能性が高いと判断されたとする。この場合、図19(A)に示す電子部品の種類や配置等を変更し、はんだクラックを抑制するための対処が必要となる。
LED420a〜420gを固定するはんだにおいては、クラックが生じる可能性が低いため、電子部品の位置や種類を変更する必要はない。しかしながら、図19(B)に示すように、LED420a及びLED420bの代わりに、LED422aを中間位置に設けてもよい。このように代わりに配置するLED422aは、LED420aとLED420bとから発せられる光を合わせた輝度と同程度の輝度の光を発するものから選定される。なお、LED422aは、LED420a及びLED420bよりも寸法が大きいが、低湾曲区間410においてははんだにクラックが生じにくいと判断されるLEDである。同様に、図19(B)に示すように、LED420f及びLED420gの代わりに、LED422bを中間位置に設けてもよい。
図19(B)に示すように、固定するはんだにクラックが生じる可能性が高い、高湾曲区間411に設けられたLED421bの代わりに、4つのLED422aを設けることができる。これらのLED422aは、4つ光を合わせた輝度がLED421b単体から発せられる光の輝度と同程度となるLEDの中から選定される。4つのLED422aの寸法は、LED421bの寸法よりも小さく、固定するはんだにクラックが生じる可能性は低い。このように、寸法の大きなLED(電子部品)を、全体として光の輝度を低下させることなく(機能を低下させることなく)、寸法の小さな複数のLED(電子部品)で代用することにより、はんだに生じるクラックを抑制することができる。また、寸法の小さなLED422aは、代用されるLED421bの取付位置を中心に実装されている。そのため、4つのLED422aから発せられる光の態様と、LED421b単体から発せられる光の態様とを同じようにすることができる。
また、高湾曲区間411に設けられる抵抗器430aを固定するはんだに、クラックが発生する可能性が高いと判断される場合、基板本体401aに形成される配線等を変更することにより、クラックの発生しにくい位置に抵抗器430aを移動することができる。すなわち、図19(B)に示すように、抵抗器430aを、高湾曲区間411から低湾曲区間410に取付位置を変更する。これにより、抵抗器430aを固定するはんだに生じるクラックを抑制することが可能となる。
また、抵抗器430aとは異なり取付位置の変更が困難な場合に、取付位置を変更することなく複数の小さな抵抗器で代用することができる。図19(B)に示すように、はんだにクラックが生じる可能性が高い高湾曲区間411に設けられた抵抗器430bの代わりに、2つの小さな抵抗器431aを設けることができる。代わりに設ける2つの抵抗器431aは、合わせた抵抗値が代用される抵抗器430bの抵抗値と同程度となるもの中から選定される。抵抗器431aの寸法は、抵抗器430bの寸法よりも小さく、はんだにクラックが生じる可能性は低い。このように、寸法の大きな抵抗器(電子部品)を、全体として抵抗値を変化させることなく(機能を変化させることなく)、寸法の小さな複数の抵抗器(電子部品)で代用することにより、はんだに生じるクラックを抑制することができる。
このように、寸法の大きな電子部品を寸法の小さな複数の電子部品に変更してクラックを抑制することは、特に、LED基板の設計段階で基板本体に湾曲部を新たに形成することとなったり、湾曲の度合を大きくする変更をすることとなったり、製造後に予期しないクラックが発生したりする場合等に、大きな設計変更をすることなくはんだクラックに対処することができる。このように、はんだクラックに対応可能な電子部品としては上記のLEDや抵抗器だけでなく、例えばコンデンサやコネクタ等においても対応することが可能である。
(上記実施形態等の少なくとも一部を一例とする構成など)
次に、上記実施形態や変形例等の少なくとも一部を一例とする構成やさらなる変形例などについて説明するが、下記の構成は、適宜一部省略してもよいし、一部のみを採用して遊技機を構成してもよい。また、各構成の少なくとも一部同士を組み合わせてもよい。
(1)遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)において、表面が湾曲した湾曲部(例えば、湾曲部285、湾曲部287)を有し、該湾曲部に電子部品(例えば、LED256A、コネクタ256C)の取付け箇所(例えば、取付位置Z0)が設定されている基板(例えば、LED基板256、LED基板300)を備え、前記電子部品は、短手方向が前記取付け箇所における曲率が大きい方向となるように該取付け箇所に取付けられる(例えば、図15(B)に示すように、LED256Aは、短手方向Xが基板本体256Bの曲率が大きい方向となるように取付けられる)、ことを特徴とする遊技機。
(2)前記基板の表面(例えば、LED基板300の伸曲部301a側の表面)及び裏面(例えば、LED基板300の、縮曲部301b側の表面)には配線が設けられおり、前記湾曲部において、前記表面と前記裏面との配線パターンが異なる(例えば、図18(B)に示すように、配線330と配線340との断面の大きさが異なる)、ようにしてもよい。
(3)前記基板には、複数種類の前記電子部品の取付箇所が設定されており(例えば、図17に示すように、LED基板300には、LED302、コネクタ303といった電子部品が取り付けられている)、複数種類の前記電子部品のうちの短手方向が短い前記電子部品は、曲率の最大値がより大きな値を有する前記取付箇所に取り付けられている(例えば、短手方向が短いLED302は、曲率が大きい高湾曲区間311に取り付けられるが、短手方向が長いコネクタ303は、高湾曲区間311に取り付けられず低湾曲区間312に取り付けられる)、ことを特徴としている。
(4)力を受けて変形することにより演出動作を行う特定装飾体(例えば、装飾体269など)と、
前記特定装飾体に対し第1方向(例えば、左方向など)に力を作用させる第1作用手段(例えば、第1スライド部材265及び第1取付部材267など)と、前記特定装飾体に対し前記第1方向とは異なる第2方向(例えば、右方向など)に力を作用させる第2作用手段(例えば、第2スライド部材266及び第2取付部材268など)と、を備え、
所定期間において前記特定装飾体に対し前記第1作用手段及び前記第2作用手段がともに力を作用させることが可能である(例えば、第1スライド部材265及び第1取付部材267と、第2スライド部材266及び第2取付部材268とが同時にスライドして装飾体269を変形させるなど)、
ことを特徴とする遊技機。
(5)力を受けて変形することにより演出動作を行う特定装飾体(例えば、装飾体269など)と、
前記特定装飾体に対し力を作用させる作用手段(例えば、第1スライド部材265及び第1取付部材267など)と、
前記特定装飾体にその裏側から光を照射する発光手段(例えば、第1スライド部材265及び第1取付部材267など)と、を備え、
前記作用手段の作用により、前記特定装飾体を透過する光量が変化する(例えば、装飾体269が左右に引っ張られるように弾性変形することで、その厚さが変化し、光の透過率が変化するなど)、
ことを特徴とする遊技機。
上記(4)及び(5)における各作用手段は、押圧するもの、引っ張るもの、その他、装飾体に作用するものであればよい。作用方向は、左右方向、前後方向、上下方向のいずれか、又は、これらの組合せ(斜め方向)であってもよい。
上記(5)の「透過する光量が変化する」は、作用手段の作用により特定装飾体が物理的に変形して、その厚み等が変わることで変化することを含む。
(6)前記特定装飾体の演出動作に応じた発光パターンにより、前記発光手段を発光させる(例えば、装飾体269を変化させることに応じてLED275Aの輝度を変化させるなど)、ようにしてもよい。
(7)前記特定装飾体の表側に設けられた特別装飾体(例えば、第1文字部材281〜第4文字部材284など)を備え、
前記第1作用手段及び前記第2作用手段のうちの少なくとも一方は、前記特別装飾体を駆動して演出動作を実行させることにより、前記特定装飾体に対し力を作用させる、又は、前記作用手段は、前記特別装飾体を駆動して演出動作を実行させることにより、前記特定装飾体に対し力を作用させる(例えば、変形例1など)、ようにしてもよい。
特別装飾体は、文字等を表すものでなくてもよく、装飾体269のように文字等を含まないで変形することによって演出を行うものであってもよい。特別装飾体は、複数の部材からなってもよい。前記第1作用手段及び前記第2作用手段それぞれが特別装飾体を構成する複数の部材それぞれに力を作用してもよい。
(8)演出表示を行う表示装置(例えば、演出表示装置5など)を備え、
前記表示装置は、前記特定装飾体の演出動作に対応した対応表示を行う(例えば、図16参照)、ようにしてもよい。
「特定装飾体の演出動作に対応した対応表示」は、特定装飾体の演出動作と、対応表示によって表示された画像等と、で1つの演出を構成するものなどであればよい。
(9)電源投入に伴い前記特定装飾体を動作させる際には、前記対応表示を実行しない(例えば、変形例2など)、ようにしてもよい。電源投入は、リセットなどによるものであってもよい。
(10)前記特定装飾体は、弾性を有し、変形した状態において外力が作用しなくなると、復元力により初期形状に近づく(例えば、変形例3など)、ようにしてもよい。
(11)前記特定装飾体が変形した状態における電力供給の停止時に、前記第1作用手段及び前記第2作用手段は該特定装飾体を初期形状に復帰させる方向に力を作用させる(例えば、変形例4など)、又は、
前記特定装飾体が変形した状態における電力供給の停止時に、前記作用手段は該特定装飾体を初期形状に復帰させる方向に力を作用させる(例えば、変形例4など)、ようにしてもよい。
電力供給の停止時は、電力供給停止前の電源電圧の低下を検出したとき、実際に電力供給が停止したときの両者を含む。
(可動体250のLED基板275の回路構成)
次に、可動体250のLED基板275の回路構成について説明する。図20は、可動体からカバー体を外した状態を示す正面図である。図21は、可動体250の内部に設けられたLED基板275を示す詳細図である。尚、図21(A)は、複数のLED素子や保護抵抗等の各種表面実装部品が実装される部品実装面(表面)であり、図21(B)は、その裏面(半田面とも称する)である。
まず、図20及び図21に示すように、LED基板275の形状について説明すると、LED基板275は、可動体250の形状に合わせて、略ハート状の形状とされて、前述したように、カバー体271の前方に、カバー体271からはみ出すことなく固定できるようになっている。
LED基板275の中央部には、前述したように、可動体250の前面を覆う合成ゴム製の装飾体269を変形させるための駆動モータ257や、「LOVE」の文字部材の間隔を変化させるための駆動モータ273を配置するための大きな切り欠き275Bが、LED基板275の中央部分を縦方向に略縦断するように形成されているとともに、第1ラック部材295に対応する中央よりやや下方位置には、第2文字部材282の移動を阻害しないように、横長の形状とされている。
よって、LED基板275は、図21に示すように、切り欠き275Bによって、LED基板275の右側の第1領域と、LED基板275の左側の第2領域とが隔てられており、これら第1領域と第2領域とは、これら第1領域や第2領域よりも著しく狭く、切り欠き275Bの下方に形成された接続領域275Cによって電気的、機械的に接続された特殊な形状となっている。
尚、275Dは、LED基板275の裏面側から前方に突出する部材が、LED基板275に当接してしまうことを防ぐための挿通孔である。
LED基板275の部品実装面(表面)には、遊技者が装飾体269の全体が発光していると見えるようにするために、ほぼ全面に亘って多数のLED275Aが満遍なく実装されており、これらLED275Aの点灯/消灯が、第2領域に実装されているLED駆動用IC602によって制御される。尚、接続領域275Cにも、装飾体269の下端部分が、他の部分よりも暗くならないように、LED275Aが実装されている。
また、LED基板275の部品実装面(表面)には、多数のLED275Aだけではなく、LED275Aへ供給される電流を制限するための保護抵抗や、ダイオードやコンデンサ等も実装されている。
LED駆動用IC602は、部品実装面(表面)に実装されている多数のLED275Aだけではなく、「V」の第3文字部材283のLED基板283Bのように、「LOVE」の各文字部材を発光させるために、第1文字部材281〜第4文字部材284の内部に設けられた各LED基板にもコネクタを介して接続され、これら各LED基板に実装されているLEDの点灯/消灯も制御する。よって、部品実装面(表面)には、第1文字部材281〜第4文字部材284の内部に設けられた各LED基板との接続コネクタも、第1領域や第2領域のそれぞれに、切り欠き275Bが横長の形状とされている部分に臨むように、1つずつ実装されている。
また、第1領域には、切り欠き275Bの内部に配置される駆動モータ257、273を駆動するためのモータ駆動用IC601と、駆動モータ257、273とLED基板275とを接続するための2つのコネクタCNが実装されている。
これら第1領域に実装されたモータ駆動用IC601と、第2領域に実装されたLED駆動用IC602は、演出制御基板12から出力される動作指示等を含むシリアル制御信号を受信することにより、LED275A等の点灯/消灯や、駆動モータ257、273の回転/停止の制御を行う。
また、接続領域275Cの裏面(半田面)には、LED基板275と基板253とを接続するための13本の接続端子を有するコネクタ603が実装されている。このように、コネクタ603が裏面に実装されているのは、可動体250の後方側に配置されている基板253と対向する面に実装することで配線の長さを低減するとともに、前述したように、接続領域275Cの部品実装面(表面)には、LED275Aが実装されているために、コネクタ603を実装できないためである。
尚、コネクタ603は、可動体250の組み立てを容易とするとともに、組み立て中における抜けを防止するために、LED基板275の下方側から、接続電線の端部に装着された装着子を挿抜可能なものとされている。
このように、コネクタ603により基板253と接続されることで、演出制御基板12から出力されるシリアル制御信号は、基板253とコネクタ603を介してモータ駆動用IC601やLED駆動用IC602に、LED基板275上の配線を通じて伝達される。
ここで、コネクタ603における各接続端子に対する信号の割り当て形態について、図22、図23を用いて説明する。尚、図22は、この実施の形態に用いた改良後の信号の割り当て形態を示す図であり、図23は、改良前の信号の割り当て形態を示す図である。
尚、図22、図23においては、図の左側がコネクタの1番端子の実装部であり、図の右側がコネクタの13番(図23では12番)端子の実装部であり、これら端子の番号が、図22(B)および図23(B)の回路図におけるコネクタの「1」から「13」(図23では「12」)に対応している。
これらコネクタの端子に対する信号の割り当てとしては、図23(B)に示すように、回路図においては、通常、数が多いLED等の制御回路を駆動モータ等の制御回路等よりも優先して上方から記載し、これらLED等の制御回路へ伝達される信号を上位(低番号)の端子に割り当てることで、コネクタから各制御回路への信号線が交錯しない回路図とするとともに、制御信号が複数ある場合には、各制御信号の間に他の信号を介在させることなく上位にまとめ、その他の電力用端子を下位番号の端子に割り当てることが一般的であり、このように一般的な割り当てを実施すると、配線図上にあっては、何ら問題ないように見える。
しかしながら、実際に基板を製作すると、図23(A)に示すように、コネクタ603は、接続領域275Cの裏面に実装されることから、第2領域に実装されているLED駆動用IC602に伝達されるLED駆動用シリアル信号のパターン配線L2,L3(ASIBADT、ASIBACLK)の端子が、第2領域とは反対側に位置している「2」番と「3」番の端子に割り当てられ、更には、第1領域に実装されているモータ駆動用IC601に伝達されるモータ駆動用シリアル信号のパターン配線L5,L6(S1TXD、S1SCK)の端子も、LED駆動用シリアル信号のパターン配線L2,L3に割り当てられている「2」番と「3」番の端子よりも遠方となる「5」番と「6」番の端子に割り当てられているので、LED基板275上における配線パターンの長さが長くなってノイズによる影響を受けやすくなってしまうとともに、LED駆動用シリアル信号のパターン配線L2,L3とモータ駆動用シリアル信号のパターン配線L5,L6の混信を防止するために、パターンの引き出し方向を各シリアル信号毎に別方向とする等のように、パターンが複雑化してしまう。つまり、冗長な信号パターン配線が増えてしまうとともに、これら冗長な信号パターン配線によって生じるノイズ等により誤動作を生じてしまう畏れもある。
このため、改良後の信号の割り当て形態の特徴としては、図22(A)に示すように、第1領域に実装されているモータ駆動用IC601に伝送されるモータ駆動用シリアル信号のパターン配線L2,L3(S1TXD、S1SCK)の2つの端子を、第1領域に近い「2」番と「3」番の端子に割り当てているとともに、第2領域に実装されているLED駆動用IC602に伝送されるLED駆動用シリアル信号のパターン配線L11,L12(ASIBADT、ASIBACLK)の2つの端子を、第2領域に近い「11」番と「12」番の端子に割り当てている点である。尚、第1領域に最も近い「1」番と、第2領域に最も近い「13」番とを、「3」番の端子に隣接する「4」番の端子や「11」番の端子に隣接する「10」番の端子とともに「GND」としているのは、モータ駆動用シリアル信号のパターン配線L2,L3やLED駆動用シリアル信号のパターン配線L11,L12へのノイズによる悪影響を低減するためであるが、ノイズによる悪影響が低い場合には、例えば、モータ駆動用シリアル信号のパターン配線L2,L3の2つの端子を、「1」番と「2」番の端子に割り当て、LED駆動用シリアル信号の2つの端子を、「12」番と「13」番の端子に割り当てるようにしてもよい。
更に、この実施の形態では、モータ駆動用シリアル信号の端子と、LED駆動用シリアル信号の端子の間の端子を、各種の電力用端子に割り当てることで、モータ駆動用シリアル信号とLED駆動用シリアル信号とが、各種の電力用端子によって隔絶され、これらモータ駆動用シリアル信号とLED駆動用シリアル信号とが混信してしまうことを防止できるようにしている。
具体的には、図22(B)に示すように、「5」番と「9」番の端子に、モータ駆動用IC601とLED駆動用IC602を動作させるためのVCC(電源ICにより生成したDC5V)を割り当て、「6」番並びに「7」番の端子にVDL(電源ICにより生成したDC12V)を、「8」番の端子に、第1文字部材281〜第4文字部材284の内部に設けられた各LED基板に実装されたLEDに供給されるVSL(AC24Vを整流・平滑化した直流電力)割り当てている。
尚、コネクタ603の第1領域に近い「5」番の端子、つまり、コネクタ603において第1領域側の「5」番の端子は、第1領域に実装されているモータ駆動用IC601に動作電力VCCを供給するための電力供給パターン配線に接続されているとともに、コネクタ603の第2領域に近い「9」番の端子は、第2領域に実装されているLED駆動用IC602に動作電力VCCを供給するための電力供給パターン配線に接続されており、このようにすることで、電力供給パターン配線についても冗長なパターン配線を削減している。
尚、この実施の形態では、LED基板275は多層基板ではあるものの、モータ駆動用シリアル信号やLED駆動用シリアル信号が伝送される信号用の配線パターンと、「5」番の端子や「9」番の端子等が接続されてVCC等の電力が供給される電力供給用の配線パターンとが同一の層に形成されている多層基板としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、信号用の配線パターンと電力供給用の配線パターンとが異なる層に形成されたる多層基板とすることで、信号用の配線パターンに電力供給用の配線パターンからのノイズ等の悪影響が及ぶことを低減するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、接続領域275Cに実装される特定電子部品をコネクタとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら特定電子部品は、複数の端子を有するものであれば良く、例えば、異なる位置に複数の端子を有する集積回路(IC)、例えば、モータ駆動用シリアル信号(S1TXD、S1SCK)やLED駆動用シリアル信号(ASIBADT、ASIBACLK)を伝送(出力)可能なシリアル信号用ICデバイス等であってもよい。
また、この実施の形態にあっては、モータ駆動用シリアル信号(S1TXD、S1SCK)が割り当てられた「2」番と「3」番の端子と、LED駆動用シリアル信号(ASIBADT、ASIBACLK)が割り当てられた「11」番と「12」番の端子との間に位置する「4」番と「10」番の端子をGNDに割り当てることで、ノイズ等による影響を更に低減しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらモータ駆動用シリアル信号が割り当てられた端子と、LED駆動用シリアル信号が割り当てられた端子との間の端子に、GNDを割り当てないようにしてもよい。
また、この実施の形態にあっては、モータ駆動用シリアル信号が割り当てられた端子と、LED駆動用シリアル信号が割り当てられた端子との間の端子を、VCC等の電源用端子とし、モータ駆動用シリアル信号とLED駆動用シリアル信号とを隔絶することで、ノイズ等による影響を更に低減した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらモータ駆動用シリアル信号が割り当てられた端子と、LED駆動用シリアル信号が割り当てられた端子との間の端子を電力用端子としないようにしてもよい。
(変形例12)
ここで、本発明の変形例12について、図24に基づいて説明する。図24は、本発明の変形例12としての回路構成を示す図である。
(基板のノイズ対策1)
例えば、前述した演出装置200等において、ノイズや静電気等が可動体250のLED基板275に実装または接続された電子部品(例えば、モータ駆動用IC601、駆動モータ257、273、LED駆動用IC602、LED275A)に悪影響を与えてしまうと、電子部品が誤動作してしまう畏れがあるという問題がある。
そこで、ノイズ対策として、例えば、図25〜図34において説明する第1演出体800における基板801に近接するボス844Cには、メッキ処理(または金属蒸着)を施さないようにすることで、ボス844Cから該ボス844Cに近い前側LED810への放電により、該前側LED810や該前側LED810に接続されているLED駆動用ICが放電により破壊されてしまうことを防ぐようにしているが、例えば、図24に示す本変形例12のように、ボス844Cに近い位置に前側LED810(アングルLED)等の電子部品を実装する場合において、基板の外周に沿って外周グランドXを形成するとともに、電子部品の周囲を囲むように、比較的面積が大きいベタグランド電極Yを設け、これらベタグランド電極Yの内側に電子部品を実装し、これら外周グランドXとベタグランド電極Yとを、基板801上の1の接続点、例えば、基板側コネクタKCNの1の端子において電気接続することで、例え、ボス844Cからの放電が発生しても、前側LED810やLED駆動用IC等の実装部品が破壊されたり、或いは誤動作してしまうことを防ぐようにしてもよい。
尚、上記した変形例12では、外周グランドXとベタグランド電極Yとを、基板側コネクタKCNの1の端子において電気接続することで、外周グランドXとベタグランド電極Yとを電気接続するための実装基板における配線を低減できるようにしているが、これら外周グランドXとベタグランド電極Yとを基板側コネクタKCNとは異なる基板上の1の接続点にて電気接続するようにしてもよいし、外周グランドXとベタグランド電極Yとを、基板側コネクタKCNを介して接続された接続先の他の基板において電気接続したり、或いは、外周グランドXとベタグランド電極Yとして、十分な面積等が得られ、ノイズ信号による影響等が低い場合には、これら外周グランドXとベタグランド電極Yとを電気接続しないようにすることで、外周グランドXとベタグランド電極Yとを電気接続するための実装基板における配線を低減するようにしてもよい。
また、上記した変形例12は、前述したように、ボス844Cにメッキ処理(または金属蒸着)を施さない対策とともに行ってもよい。つまり、上記した外周グランドXとベタグランド電極Yによる対策とボス844Cにメッキ処理(または金属蒸着)を施さない対策の双方を実施してもよいし、いずれか一方の対策のみを行うようにしてもよい。
尚、基板801の形状を変更できる場合には、例えば、ボス844Cと基板801との間隔が、放電を生じ難いとされる十分な距離(特定距離)だけ離間する形状として、ボス844Cと基板801とが特定距離だけ離間するようにしてもよい。
尚、ボス844Cにメッキ処理(または金属蒸着)がなされている場合においては、該メッキ処理(または金属蒸着)がなされたボス844Cと基板801との間に、電気絶縁性を有する部材を介在させて、ボス844Cから基板801への放電を防ぐようにしてもよい。
このように、本発明の変形例12としてのパチンコ遊技機1にあっては、少なくとも一部が導電性を有する導電部材としての装飾部材803のボス844A〜844Eと、電子部品(例えば、前側LED810〜812、813など)が実装される実装基板としての基板801と、を備え、ボス844A〜844Eは、基板801の外周に隣接するように配置され、基板801は、実装される電子部品に近い位置に形成される第1グランド領域としてのベタグランド電極Yと、該ベタグランド電極Yと基板801の端部との間に形成される第2グランド領域としての外周グランドXとを有する。このようにすることで、基板801に実装された電子部品の誤動作を低減できる。
また、外周グランドXとベタグランド電極Yとは、基板801上の1の接続点(例えば、基板801上の基板側コネクタKCNの1の端子)のみで電気接続される。このようにすることで、外周グランドXとベタグランド電極Yとが電気接続されることで、電子部品の誤動作をより低減できるとともに、外周グランドXとベタグランド電極Yとを電気接続するための基板801における配線も低減できる。
また、基板801には、該基板801と他の基板(例えば、演出制御基板12)とを電気接続するための基板側コネクタKCNが実装されており、外周グランドXとベタグランド電極Yとは、前記他の基板において電気接続される。このように外周グランドXとベタグランド電極Yとが電気接続されることで、電子部品の誤動作をより低減できるとともに、外周グランドXとベタグランド電極Yとを電気接続するための基板801における配線を無くすことができる。
また、基板801には、該基板801と他の基板(例えば、演出制御基板12)とを電気接続するための基板側コネクタKCNが実装されており、外周グランドXとベタグランド電極Yとは、基板側コネクタにおいて電気接続される。このように外周グランドXとベタグランド電極Yとが電気接続されることで、電子部品の誤動作をより低減できるとともに、外周グランドXとベタグランド電極Yとを電気接続するための基板801における配線を無くすことができる。
また、前側LED810(アングルLED)は、ベタグランド電極Yの内側に実装されることで、前側LED810(アングルLED)の誤動作をより低減できる。
また、基板801とボス844A〜844Eとの間に、絶縁性部材を設けることで、電子部品の誤動作をより低減できる。
また、基板801とボス844A〜844Eとを、特定距離だけ離間して設けることで、電子部品の誤動作をより低減できる。
尚、本変形例12では、第1演出体800における基板801のノイズ対策の一例を説明したが、前記実施例の可動体250のLED基板275の外周に隣接するように導電部材(例えば、表面にメッキ処理が施されたベース体255など)が配置される場合において、LED基板275は、実装される電子部品に近い位置に形成される第1グランド領域と、該第1グランド領域と実装基板の端部との間に形成される第2グランド領域とを有するようにしてもよい。
特に、モータ駆動用IC601やLED駆動用IC602などの制御手段からの配線が接続される電子部品の一例であるコネクタ603が実装される可動体250のLED基板275の外周に隣接するように導電部材(例えば、表面にメッキ処理が施されたベース体255など)が配置される場合において、LED基板275は、コネクタ603に近い位置に形成される第1グランド領域と、該第1グランド領域とLED基板275の端部との間に形成される第2グランド領域とを有するようにすることで、ノイズによりコネクタ603に接続されるモータ駆動用IC601やLED駆動用IC602などの制御手段による制御に影響を及ぼすことを抑制できる。
(第1演出体800の構造等)
次に、第1演出体800の詳細な構造を、図25〜図34に基づいて説明する。図25は、(A)は第1演出体を示す正面図、(B)は背面図である。図26は、第1演出体を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図27は、第1演出体を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図28は、図25(A)のA−A断面図である。図29は、図25(A)のB−B断面図である。
図25〜図27に示すように、第1演出体800は、前後面に複数の電子部品及び配線パターンが形成された基板801と、基板801の前面を被覆するように配置される透光性部材からなる前側レンズ部材802と、前側レンズ部材802の前面を被覆するように配置される非透光性部材からなる装飾部材803と、基板801の背面を被覆するように配置される透光性部材からなる後側レンズ部材804と、を有し、正面から見て盤面板に形成された開口の左下縁部に沿うように帯状に形成されている。
基板801の前面801Fには、発光ダイオード(発光素子)である複数の前側LED810〜812、813を含む複数の電子部品が実装されている。前側LED810〜812は、それぞれ所定方向に向けて前面801Fに沿うように光を照射可能なアングルLEDとされ、前側LED813は、前方に向けて光を照射可能なLEDとされている。また、前面801Fには、発光ダイオード(発光素子)の他に、演出制御基板12から出力される動作指示等を含むシリアル制御信号を受信することにより、各LED等の点灯/消灯等の制御を行うLED駆動用ICといった制御手段等を含む。
基板801の背面801Bには、発光ダイオード(発光素子)である複数の後側LED820〜822を含む複数の電子部品が実装されている。後側LED820,821は、基板801の右辺側に向けて背面801Bに沿うように光を照射可能なアングルLEDとされ、後側LED822は、基板801の左辺側に向けて背面801Bに沿うように光を照射可能なアングルLEDとされている。また、背面801Bの上部には、前面801F及び背面801Bに実装された前側LED810〜812及び後側LED820〜822を含む複数の電子部品を演出制御基板12に接続するための基板側コネクタKCNが設けられている。
また、基板801の縁辺における所定箇所には、後述するボス844A〜844Eや嵌合部870A〜870Eとの干渉を避けるための切欠部824A〜824Eが形成されている。また、基板801の前面801F及び背面801Bに実装される各種電子部品は、主に演出制御基板12に接続され、演出制御用CPU120にて制御される電子部品とされている。
前側レンズ部材802は、基板801の前面801Fを被覆可能な大きさを有する板状の合成樹脂材にて形成されている。前側レンズ部材802の前面には、複数の前側LED810〜812各々に対応する位置に形成される第1発光部830〜832と、複数の前側LED813各々に対応する位置に形成される正面視略円形の第2発光部833と、が前方に突出するように形成されている。尚、これら第1発光部830〜832及び第2発光部833は、背面に凹部が形成されるように前方に突出して形成されている。また、縁辺部の近傍には、後述するボス844A〜844Eが挿通される複数の挿通孔834A〜834Eが形成されている。
装飾部材803は、前側レンズ部材802の前面を被覆可能な大きさを有する板状の合成樹脂材にて形成されている。第1発光部830〜832及び第2発光部833各々に対応する位置には、第1発光部830〜832及び第2発光部833各々が挿入可能な開口部840〜843が形成されており、開口部840〜843を介して第1発光部830〜832及び第2発光部833各々を前方に臨ませることができるようになっている。
装飾部材803の背面における縁辺の近傍の複数個所には、前側レンズ部材802の挿通孔834A〜834Eを挿通可能な突出部としての円筒状のボス844A〜844Eが後方に向けて突出するように形成されている。
装飾部材803は、非導電性の合成樹脂材にて形成されている。図28〜図30及び図32に示すように、ボス844A〜844Eの表面を除く領域の表裏面には、メッキ処理(金属化表面処理)が施されることにより導電性部850(例えば、図32中太線で示す部分)が形成されている一方、ボス844A〜844Eの表面領域には、メッキ処理(金属化表面処理)が施されていない非導電性部851(例えば、図32中太線で示さない部分)が形成されている。
後側レンズ部材804は、基板801の背面Bを被覆可能な大きさを有する板状の合成樹脂材にて形成されている。後側レンズ部材804における後側LED820に対応する位置には、後側LED820を背面側に開放させるLED開口部860が形成され、後側LED821に対応する位置には、後側LED821を背面側に開放させるLED開口部861が形成され、後側LED822に対応する位置には、後側LED822を背面側に開放させるLED開口部862が形成されている。
尚、開口部860Aは、一のLED開口部860とLED開口部862とが一体化された開口部である。また、各LED開口部860の右側には成型用開口部865が形成されている。
後側レンズ部材804の左右側辺には、複数の凹凸部が各辺に沿って形成されており、後側レンズ部材804の内部を誘導されてきた光を拡散して外部に出射可能な光拡散部867L,867Rを形成している。また、後側レンズ部材804の前面における各ボス844A〜844Eに対応する位置には、各ボス844A〜844Eが嵌合可能であり、各々ネジN1の取付孔871が形成された嵌合部870A〜870Eが形成されている。尚、後側レンズ部材804の下部には、振動検知センサMGの取付部866が形成されている。
図26及び図27に示すように、このように構成された第1演出体800は、基板801の前面側に前側レンズ部材802及び装飾部材803を配置し、基板801の背面側に後側レンズ部材804を配置した状態で、装飾部材803のボス844A〜844Eを各挿通孔834A〜834Eに挿通し、該挿通したボス844A〜844Eを後側レンズ部材804の嵌合部870A〜870Eに各々嵌合した後、後側レンズ部材804の背面側から取付孔871に取付けたネジN1をボス844A〜844Eの先端に形成されたネジ孔に螺入することで、基板801と前側レンズ部材802と装飾部材803と後側レンズ部材804とが一体化されて第1演出体800が形成される。
図28〜図30に示すように、基板801と前側レンズ部材802と装飾部材803と後側レンズ部材804とが一体化された状態において、前側レンズ部材802は、基板801の前面801Fに対し距離L1だけ離れて配置され、後側レンズ部材804は、基板801の背面801Bに対し距離L1よりも短い距離L2だけ離れて配置される(L1>L2)。
具体的には、基板801の前面801Fには前方に向けて出射可能な前側LED813が実装されていることで、前側レンズ部材802が前側LED813に近づけすぎると、前側LED813からの光が周囲に広がる前に前側レンズ部材802を通して局所的に出射してしまう。これを回避するため、前側LED813と前側レンズ部材802との間を、少なくとも前側LED813の前面801Fからの突出長さよりも長い距離離間して配置することが好ましい。
一方、基板801の背面801Bには後方に向けて出射可能なLEDは実装されていない。また、後側レンズ部材804における後側LED820〜822に対応する位置にはLED開口部860〜862が各々形成されていることで、後側レンズ部材804を、後側LED820〜822に干渉させることなく基板801側に近接させることができる(図29参照)。
また、前側レンズ部材802の前面に装飾部材803が配置されることで、前側レンズ部材802における第1発光部830〜832及び第2発光部833以外の領域が被覆されることで、第1発光部830〜832及び第2発光部833のみが目立つようになっている。
(第1演出体の前面側の発光構造)
次に、第1演出体800の前面側の発光構造について、図28及び図29に基づいて説明する。図28は、図25(A)のA−A断面図である。図29は、図25(B)のB−B断面図である。
尚、各第1発光部830〜832及び各第2発光部833の構造は、部材の形状等は異なるだけで発光原理はほぼ同様であるため、図28においては、第1発光部831についてのみ説明し、第1発光部830,832についての説明は省略する。また、図29においては、複数の第2発光部833のうち一の第2発光部833についてのみ説明し、他の第2発光部833についての説明は省略する。
図28に示すように、前側LED811は、第1発光部831の後方やや左側方に配置されている。前側LED811は、主に第1発光部831の背面側において基板801の前面801Fに沿うように左側から右側に向けて光を照射するが、前側レンズ部材802の第1発光部831の背面に対し距離L3だけ離れて、つまり、近接して配置されているため、一部の光は前側レンズ部材802内に入射される。そして、前側レンズ部材802内に入射された光は、前側レンズ部材802の内部で全反射しながら導光され、開口部841を介して前方に臨むように突出した第1発光部831の前面から前方に出射される。これにより第1発光部831が発光する。尚、前側レンズ部材802の第1発光部831の前面は、凹凸状に形成されていることで、前側レンズ部材802の内部の光は拡散しながら前方に出射される。
また、前側レンズ部材802の第1発光部831は、板状部から前方に突出するように形成されており、装飾部材803の筒状の開口部841内に挿入されている。そして、開口部841の内周面はメッキ処理が施された導電性部850であることで、板状部から第1発光部831側に誘導される光は導電性部850により全反射され側方から出射され難いので、前側レンズ部材802の内部の光は前方に出射されやすくなる。
図29に示すように、前側LED813は、第2発光部833の後方位置から前方に向けて(基板801の前面801Fに対し直交する方向)光を照射可能に配置されるトップ型LEDであるが、前側レンズ部材802における第2発光部833の背面に対し最大距離L4だけ離れているため、ほとんどの光が第2発光部833の背面に入射される。そして、前側レンズ部材802内に入射された光は、開口部843を介して前方に臨むように突出した第2発光部833の前面から前方に出射される。これにより第2発光部833が発光する。尚、前側レンズ部材802の第2発光部833の前面はドーム状に形成されていることで、前側レンズ部材802の内部の光は周囲に広がるように前方に向けて出射される。
図28及び図29に示すように、第1発光部831と第2発光部833とを比較すると、前側LED811から第1発光部831の背面までの距離L3(図28参照)は、前側LED813から第2発光部833の背面までの距離L4(図29参照)よりも短い(L3<L4)。
そして、発光体から光の出射部までの距離L3が短い第1発光部831では、前側LED811をアングルLEDとして第1発光部831に対応しない位置に配置し、第1発光部831とは異なる部分から光を入射して第1発光部831を間接的に発光させる一方で、発光体から光の出射部までの距離L4が距離L3よりも長い第2発光部833では、前側LED813をアングルLEDとせずに第2発光部833に対応する位置に配置し、第2発光部833に直接光を入射して該第2発光部833を直接的に発光させる。
すなわち、第1発光部831は、前側LED811からの光の照射方向(左方向)に対し直交する方向(前方)に光を出射する構造であるのに対し、第2発光部833は、前側LED813からの光の照射方向(前方)と同方向(前方)に光を出射する構造であるため、装飾部材803の前面に設けられた第1発光部831と第2発光部833とを異なる発光態様にて発光させることができる。また、装飾部材803の前面に、基板801の前面801Fからの突出長さが異なる第1発光部831と第2発光部833とを設けることが可能となる。
(第1演出体の背面側の発光構造)
次に、第1演出体800の背面側の発光構造について、図30〜図32に基づいて説明する。図30は、図25(B)のC−C断面図である。図31は、図25(B)のD−D断面図である。図32は、(A)は第1演出体の発光態様を示す背面図、(B)は第1演出体と第2演出体との位置関係を示す正面図、(C)は第1演出体と第2演出体との位置関係を示す概略平面図である。
図30に示すように、各後側LED820は、後側レンズ部材804に形成された各LED開口部860内に一個ずつ収容され、右側に向けて基板801の背面801Bに沿うように左側から右側に光を照射するように配置されている。また、成型用開口部865の周面におけるLED開口部860側には、右側に向けて漸次後方に傾斜する傾斜面部825が形成されている。
よって、後側LED820から照射された光は、LED開口部860の内周面における成型用開口部865側の壁面から内部に入射され、内部に入射された光は、傾斜面部825により後方に向けて反射され、後側レンズ部材804の背面における成型用開口部865とLED開口部860との間から後方に向けて出射されるようになっている。
図31に示すように、各後側LED821は、後側レンズ部材804に形成された各LED開口部861内に一個ずつ収容され、右側に向けて基板801の背面801Bに沿うように左側から右側に光を照射するように配置されている。よって、後側LED821から照射された光は、LED開口部861の内周面における右側の壁面から内部に入射され、内部に入射された光は後側レンズ部材804の内部を右側辺に向けて全反射しながら導光された後、光拡散部867Rから出射されるようになっている。
また、特に図示しないが、各後側LED822は、後側レンズ部材804に形成された各LED開口部862内に一個ずつ収容され、右側に向けて基板801の背面801Bに沿うように右側から左側に光を照射するように配置されている。よって、後側LED821から照射された光は、LED開口部862の内周面における左側の壁面から内部に入射され、内部に入射された光は後側レンズ部材804の内部を左側辺に向けて全反射しながら導光された後、光拡散部867Lから出射されるようになっている。
図32(A)に示すように、基板801の背面801Bにおける左右の側辺の略中央位置には複数の後側LED820が上下方向に向けて配置され、背面801Bにおける右側辺近傍位置には複数の後側LED821が上下方向に向けて配置され、背面801Bにおける左側辺近傍位置には複数の後側LED822が上下方向に向けて配置されている。
そして、後側LED820が発光すると、後側レンズ部材804における各LED開口部860と成型用開口部865との間の傾斜面部825が発光し、後側LED821が発光すると光拡散部867Rが発光し、後側LED822が発光すると光拡散部867Lが発光する。これら傾斜面部825及び光拡散部867L,867Rは、前後面側及び基板801に沿うように側方に向けて光を出射可能であるため、前後面側だけでなく、演出位置側に移動した第2演出体900を好適に照らすことができる(図32(C)参照)。
図32(B)(C)に示すように、本実施の形態では、第1演出体800の背面側に第2演出体900が設けられている。詳しくは、第2演出体900は、図示しない駆動源により、正面から見て第1演出体800の背面側に重畳するように位置する原点位置と、原点位置から右斜め上方の演出位置と、の間で移動(動作)可能に設けられている。また、図32(C)に示すように、第2演出体900は、原点位置において第1演出体800に対して所定距離離れた位置に配置され、演出位置へ移動する際には、第1演出体800の基板801に沿う方向に移動可能とされている。
よって、第1演出体800の背面側にある第2演出体900が原点位置にあるときに、第1演出体800の背面側に設けた後側LED820〜822を発光させることで、第2演出体900の前面側を好適に照らすことができる。また、第2演出体900が原点位置の右斜め上方の演出位置へ移動した場合でも、光拡散部867Rからの光により好適に照らすことができる。
また、例えば、後側LED820〜822は、基板801の背面801Bに対し直交する方向に向けて背面側に光を照射可能に配置する場合、後側レンズ部材804により基板801の背面801Bを被覆する場合、後側LED820〜822より後側に離れた位置に後側レンズ部材804を配置する必要があり、その分、第2演出体900の前後寸法が増大するが、本実施の形態のように、後側LED820〜822をアングルLEDとして背面801Bに沿う方向に照射可能に配置し、その光を基板801に近接して配置した後側レンズ部材804の傾斜面部825にて後方に反射させることで、第2演出体900の前後寸法を短寸としつつ、背面側の第2演出体900を好適に照らすことができる。
(基板のノイズ対策2)
次に、第1演出体800の静電防止構造について、図33〜図35に基づいて説明する。図33は、(A)は第1演出体を遊技盤を通して見た状態を示す要部正面図、(B)は基板の要部を示す図である。図34は、図33(B)のE−E断面図である。図35は、(A)は本発明の変形例13としての静電防止構造を示す図である。
図33(A)及び図34に示すように、遊技盤2を構成する盤面板2Aの前面には、金属製の複数の障害釘Kが設けられている。各障害釘Kは、盤面板2Aに前後に貫通するように形成された貫通孔2dに圧入することにより、遊技盤面に対し所定方向に傾斜した状態で前方に突出するように立設されている。
図1、図33(A)及び図34に示すように、第1演出体800は、遊技領域10の左側、具体的には、遊技盤2の盤面板2Aに形成された開口2cの左下方位置において、盤面板2Aの背面に近接するように設けられている。よって、何らかの要因により発生し遊技球に帯電した静電気が、貫通孔2dを通して盤面板2Aの背面側にある第1演出体800に放電する可能性がある。
尚、静電気は、例えば、遊技領域10を流下する遊技球が障害釘K、アクリル樹脂材からなる盤面板2A、ガラス窓50aに替えて設けられるアクリル樹脂板、盤面板2Aの遊技盤面に設けられる合成樹脂材からなる障害物や役物に接触すること、つまり、パチンコ遊技機1内を流下するときに発生して遊技球に帯電したり、あるいは、遊技球がパチンコ遊技機1外である例えば遊技島内などを循環しているときに帯電した遊技球がパチンコ遊技機1に進入することで生じる等が考えられる。さらに、普通可変入賞球装置6Bや特別可変入賞球装置7あるいは演出装置200や第2演出体900といった動作可能な役物など遊技球以外の可動物等が動作することにより生じる摩擦等により帯電することも考えられる。
ここで、第1演出体800の装飾部材803におけるボス844A〜844Eの周面を含む表裏面の全域にわたりメッキ処理が施され、表裏面が導電性部とされている場合、放電した電気は、装飾部材803の表面側から裏面側(背面側)にも回り込み、さらにボス844A〜844Eの周面まで回り込むことが考えられる。
そして、図33(B)及び図34に示すように、ボス844A〜844Eは、基板801の背面側に突出しており、基板801に形成された切欠部824A〜824Eの側方に位置するため、装飾部材803の表面側から裏面側に回り込んだ電気が、ボス844A〜844Eを介して基板801側に放電する可能性がある。
尚、図34の拡大図に示すように、ボス844A〜844Eの周囲は、非導電性部材である前側レンズ部材802と後側レンズ部材804とにより覆われているが、前側レンズ部材802の背面における挿通孔834A〜834Eの周囲と後側レンズ部材804の嵌合部870A〜870Eとの間に僅かでも隙間(図示略)があると、その隙間から基板801側に放電してしまう。
そしてこのように基板801側に放電した場合、基板801の表面800Fに形成された配線パターンに電気が流れ、表面800Fに実装された前側LED810〜812、813や該前側LED810〜812、813の発光制御を行うLED駆動用ICや、(制御手段)等の電子部品に不具合(例えば、発光不能、発色異常、発光制御異常など)が生じたり、特に図34に示すように、基板801の表面800Fにおけるボス844Cの近傍に配置されている前側LED810にダイレクトに放電して前側LED810に不具合が生じる可能性がある。
そこで本実施の形態では、図34に示すように、基板801側に突出するボス844A〜844Eは、表面にメッキ処理が施されていない非導電性部851が形成されているため、後側レンズ部材804の裏面側に回り込んだ電気が、基板801側に突出するボス844A〜844Eを介して基板801側に放電し難くなるため、表面800Fに実装された各種電子部品に関する不具合が生じることを好適に抑制することができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態としてのパチンコ遊技機1にあっては、電子部品(例えば、前側LED810〜812、813、後側LED820〜822、コネクタKCN、変換ICなど)が実装される基板801と、基板801における前記電子部品の実装面である前面801Fを被覆するように配置される装飾部材803と、を備え、装飾部材803は、表裏面に導電性部850を有し、基板801側に向けて突出する突出部としてのボス844A〜844Eが形成されてなり、ボス844A〜844Eは、基板801側に非導電性部851を有する。
このようにすることで、導電性部850からの放電により電子部品に不具合が生じることを抑制できる。
詳しくは、障害釘Kに帯電した静電気が装飾部材803の導電性部850に放電することで、遊技球に帯電した静電気を導電性の障害釘Kを介して装飾部材803の導電性部850に逃がすことができるため、遊技球に静電気が帯電することを抑制できる。また、装飾部材803において、ボス844A〜844Eは他の部位に比べて基板801側に向けて突出している、つまり、基板801に近接しているが、ボス844A〜844Eの表面にはメッキ処理が施されず非導電性部851が形成されているため、装飾部材803の背面側まで回り込んだ電気がボス844A〜844Eを介して基板801側に放電することが好適に抑制される。
また、基板801の前面801Fと装飾部材803の背面との間には、非導電性部材からなる前側レンズ部材802が配置されていることで、装飾部材803の背面側まで回り込んだ電気がボス844A〜844Eを介さずに基板801の前面側に放電することを抑制できる。
また、ボス844A〜844Eは、その先端部側が非導電性部材からなる前側レンズ部材802の挿通孔834A〜834Eを挿通して前側レンズ部材802よりも基板801側に突出しているが、この突出した先端部の表面には非導電性部851が形成されているため、前側レンズ部材802よりも基板801側に突出している部分まで電気が流れることを回避することができる。
また、電子部品は発光ダイオード(例えば、前側LED810〜812、813など)である。このようにすることで、発光に不具合が生じることを抑制できる。また、特に前側LED810〜812のようなアングルLEDは、基板の縁に近い部材に光を照射可能であるため、トップ型LEDに比べて基板の周縁寄りに配置されることが多い。よって、このような場合でも、アングルLEDである前側LED810がボス844A〜844Eの近傍に配置される場合でも、ボス844A〜844Eを介して静電気が基板801に放電することを抑制できる。
また、電子部品はコネクタ(例えば、基板側コネクタKCNなど)である。このようにすることで、コネクタが実装される基板801の前面801Fの電子部品だけでなく、コネクタを介して接続された先の電子部品に不具合が生じることを抑制できる。また、特にコネクタは、該コネクタに接続された配線が実装面に沿うようなことがないように、基板の周縁寄りに配置されることが多い。よって、このような場合でも、アングルLEDである前側LED810がボス844A〜844Eの近傍に配置される場合でも、ボス844A〜844Eを介して静電気が基板801に放電することを抑制できる。
また、基板801には、電子部品を含む他の電子部品の制御を行う制御手段(例えば、変換ICなど)が実装されている。このようにすることで、基板801に実装されている電子部品だけでなく、例えば、基板801に接続される他の基板に実装される他の電子部品の制御に不具合が生じるなど、他の電子部品にまで悪影響が及ぶことを抑制できる。
また、装飾部材803と基板801との間に非導電性部材としての前側レンズ部材802が設けられ、前側レンズ部材802は、基板801に設けられる前側LED810〜812、813からの光を誘導可能な導光部材(透光性部材)である。
このようにすることで、前側LED810〜812、813からの光を誘導可能な導光部材である前側レンズ部材802を利用して、装飾部材803から基板801への放電を抑制できる。
また、前記実施の形態では、電子部品の一例として、前側LED810〜812、813、後側LED820〜822、基板側コネクタKCN、変換ICなどを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、センサ等の検出手段、モータやソレノイド等の駆動源、ROMやRAM等の記憶手段、保護抵抗、ダイオードやコンデンサなどの上記以外の種々の電子部品を含む。
また、前記実施の形態では、前側LED810〜812、813、後側LED820〜822、基板側コネクタKCN等の電子部品が演出制御基板12に接続されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御基板12以外の基板(例えば、主基板11など)や制御手段(例えば、CPU103など)に接続されるものであってもよい。
また、前記実施の形態では、装飾部材803の表面(前後面)にメッキ処理を施すことにより導電性部850が形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、装飾部材803を、炭素繊維などを混入させること等により導電性を有する合成樹脂材などにより形成することで表面に導電性部が形成されるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、突出部として、装飾部材803と、基板801の背面801Bを被覆する後側レンズ部材804とを一体化するためのネジN1が螺入されるボス844A〜844Eを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、装飾部材803から基板801側に向けて他の部位よりも突出する部分であれば、上記のように部材を一体化するネジが螺入されるボス以外の突出部(例えば、装飾部材803に対する基板801や他の部材の取付位置を決定するための位置決め用のボスなど)を適用してもよい。
また、前記実施の形態では、突出部としてのボス844A〜844Eは、基板801の側方を通過して背面801B側まで達する突出長さを有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、突出部は、装飾部材の他の部位よりも基板801に近づくように突出するものであればよく、例えば、突出部は、装飾部材803における前面801Fに対応する位置から該前面801Fに近接または当接するように突出しているものであってもよい。
また、前記実施の形態では、突出部としてのボス844A〜844Eの表面に非導電性部851が形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、突出部の表面における少なくとも基板801に対応する部分に非導電性部851が形成されていれば、それ以外の領域に導電性部850が形成されていてもよい。
また、前記実施の形態では、装飾部材803は、遊技盤2の盤面板2Aの背面側に近接して配置された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、装飾部材は上記以外の位置に配置されていてもよい。
また、前記実施の形態では、装飾部材803は基板801の前面801Fを被覆するように配置されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、装飾部材803は基板801の背面801Bを被覆するように配置されているものであってもよい。
また、本発明の実施の形態としてのパチンコ遊技機1にあっては、背面801Bに発光体(例えば、後側LED820〜822)が設けられた基板801を有する第1演出体800と、基板801の背面801B側にて動作可能な第2演出体900と、を備え、後側LED820〜822からの光により第2演出体900を照射可能である。
このようにすることで、動作可能な第2演出体900に後側LED820〜822が実装された基板801等を搭載させる必要がないので、第2演出体900を好適に動作させつつ、光により演出することが可能となる。
また、第2演出体900は、基板801の背面801Bに沿う方向(例えば、左右方向)に移動可能であり、後側LED820〜822は、第2演出体900の移動方向に向けて光を照射可能である。詳しくは、後側LED821が発光すると光拡散部867Rが発光し、後側LED822が発光すると光拡散部867Lが発光する。これら傾斜面部825及び光拡散部867L,867Rは、背面側及び基板801に沿うように側方に向けて光を出射可能であるため、背面側及び原点位置から右斜め上方の演出位置側に移動した第2演出体900を好適に照らすことができる。
このようにすることで、第2演出体900が第1演出体800の側方に移動した場合でも光を好適に照射することができる。
尚、本実施の形態では、後側LED821により右側の光拡散部867Rが発光することで、原点位置から右斜め上方の演出位置へ移動した第2演出体900を好適に照らすことができる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特に図示しないが、後側LED821からの光を、後側レンズ部材804を導光させることなく、右側方の演出位置へ移動した第2演出体900を直接照らすようにしてもよい。
また、基板801の背面801Bの少なくとも一部を被覆可能であり、被覆した状態において後側LED820〜822を収容可能なLED開口部860〜862を有する導光部材としての後側レンズ部材804を備え、後側LED820〜822は、LED開口部860〜862に収容された状態において該LED開口部860〜862の側面(周壁)から後側レンズ部材804の内部に光を入射可能である(図30参照)。
このようにすることで、後側LED820〜822からの光を導光する後側レンズ部材804を利用して基板801を被覆できるとともに、後側レンズ部材804を基板801に近接して配置することができるため、第1演出体800の前後方向の厚み寸法を薄くすることができる。
よって、例えば、第1演出体800の後側LED820〜822により背面側の第2演出体900を照らすことができるようにする際に、遊技盤2と演出表示装置5との間の前後寸法に制限がある場合でも、第1演出体800の前後方向の厚み寸法を極力薄くすることで、遊技盤2と演出表示装置5との間に第1演出体800と第2演出体900とを前後に重複するように配置することができる。
尚、本実施の形態では、後側レンズ部材804における各後側LED820〜822に対応する位置にLED開口部860〜862を形成した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後側レンズ部材804における各後側LED820〜822に対応する位置に該後側LED820〜822を収容可能な凹部を形成することで、後側レンズ部材804を基板801に近接させるようにしてもよい。
また、後側レンズ部材804におけるLED開口部860〜862の近傍位置には、入射された光を第2演出体900側に向けて反射させる反射部としての傾斜面部825を有する。
このようにすることで、後側LED820〜822から基板801の背面801Bに沿う方向に出射された光を背面側に反射させることができるため、基板801の背面801Bからの突出寸法が通常のLEDよりも小さいアングルLEDを用いて第1演出体800の前後方向の厚み寸法を薄くしつつ、背面側にある第2演出体900を好適に照らすことができる。
また、後側レンズ部材804は、LED開口部860〜862から内部に入射された後側LED820〜822にからの光により発光する発光部としての光拡散部867L,867Rを有する。
このようにすることで、後側LED820〜822から照射された光を周囲に環さんさせて光らせることができるため、演出効果を高めることができる。
また、基板801の背面801Bと反対側の前面801Fに、後側LED820〜822とは異なる前側LED810〜812、813が設けられる。
このようにすることで、第1演出体800の前面側も好適に光らせることができる。
また、前記実施の形態では、第1演出体800の背面側に第2演出体900が動作可能に配置され、第1演出体800の後側LED820〜822により背面側の第2演出体900を好適に照らす形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1演出体800の前面側に第2演出体900を動作可能に配置し、第1演出体800の前側LED810〜812、813により前面側の第2演出体900を好適に照らすことができるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、第2演出体900は、第1演出体800の背面側の原点位置と該原点位置の斜め右上方の演出位置との間で、基板801に沿う方向に移動可能とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2演出体900の動作態様は任意であり、左右方向に移動可能なものだけでなく、前後方向、上下方向に移動可能であってもよい。
また、前記実施の形態では、第1演出体800の後側LED820〜822からの光を後側レンズ部材804の傾斜面部825にて後方に反射させることで第2演出体900を照らす形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1演出体800の後側LED820〜822をアングルLEDとせず、背面側に向けて光を照射可能な発光体としてもよい。
また、前記実施の形態では、基板801の背面801Bが後側レンズ部材804により被覆される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基板801の背面801Bが後側レンズ部材804により被覆されていなくてもよい。また、前記実施の形態では、第1演出体800は、遊技盤2の背面側の所定位置に固定されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1演出体800は動作可能に設けられていてもよい。
また、背面801Bに発光体(例えば、後側LED820〜822)が設けられた基板801を有する第1演出体800と、基板801の背面801B側にて動作可能な第2演出体900と、を備え、後側LED820〜822からの光により第2演出体900を照射可能なパチンコ遊技機1において、例えば、第1演出体800側の表面にメッキ処理や金属蒸着といった金属化表面処理が施された第2演出体900に、第1演出体800の基板801側に突出する突出部を設け、該第2演出体900の動作に応じて前記突出部が基板801の周縁近傍を通過するようにした場合において、突出部の表面に非導電性部を形成することが好ましい。このようにすることで、第2演出体900の突出部からの放電により、第1演出体800の基板801の背面801B側に実装された電子部品(例えば、背面801Bなど)に不具合が生じることを抑制できる。
また、基板801において、実装される電子部品(例えば、背面801Bなど)に近い位置に形成される第1グランド領域と、該第1グランド領域と基板801の周縁部との間に形成される第2グランド領域とを有するようにしてもよい。このようにすることで、第2演出体900の突出部が動作に応じて第1演出体800の基板801の周縁に近接した際に第2演出体900の突出部に帯電している静電気が第1演出体800の基板801に放電した場合でも、第1演出体800の基板801の背面801B側に実装された電子部品(例えば、背面801Bなど)に不具合が生じることを抑制できる。
(変形例13)
次に、本発明の変形例13について、図35に基づいて説明する。図35は、(A)はLED基板と演出制御基板との配線接続状態を示す図、(B)は本発明の変形例13としてのLED基板と演出制御基板との配線接続状態を示す図である。
図35(A)に示すように、例えば、本変形例13におけるパチンコ遊技機1は、保留表示や装飾用の演出用発光体として、LED911が一面に実装されたLED基板910を備える。該LED基板910と演出制御基板12とは、配線912を介してコネクタ接続されている。また、図35(B)に示すように、LED基板910及びLED基板910の背面側から延出される配線912の一部は、背面側が開口する装飾部材913により被覆されている。装飾部材913の表面には、メッキ処理が施されることにより導電性部914が形成されている。
そして、このように配線912の一部の周囲が、表面に導電性部914が設けられた装飾部材913により覆われる場合、前述したように、導電性部914に帯電する静電気がLED基板910におけるLED911の実装面910FやLED911に放電する可能性があるため、LED基板910の前面側は非導電性部材からなるレンズ部材915により被覆している。
また、LED基板910の背面側から延出される配線912の一部が導電性部914により被覆されていることで、導電性部914に帯電する静電気が配線912に放電することで、演出制御基板12から出力されるLED駆動制御信号がノイズによる影響を受けやすくなるため、配線912における導電性部914に対応する位置を、非導電止部材からなるゴム材等からなるチューブ等の電気絶縁性材料916により被覆することで、配線912と導電性部914との間に非導電性部材が配置されるので、演出制御基板12から出力されるLED駆動制御信号がノイズによる影響を受けにくくすることができる。
(可動体の初期化処理)
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、図36に示すメイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための第1初期化処理(S50)と、各可動体250,900の原点位置への復帰と動作確認を行うための第2初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理によりタイマ割込フラグをセットする。メイン処理で、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、コマンド解析処理を行う(S54)。コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドが、どのコマンド(図3参照)であるのか解析する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。そして、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図37は、本実施の形態の第2初期化処理(S51)を示すフローチャートである。第2初期化処理において演出制御用CPU120は、先ず、設定データに基づいて最初に動作させる可動体を特定する(S101)。設定データには、可動体の順序データが含まれており、本実施の形態では、該順序として可動体250→第2演出体900→第3可動体(図示略)の順が予め設定されている。よって、最初にS101が実行されるときには、可動体250が対象の可動体として特定されることになる。
次いで、S101で特定した可動体が原点検出を行うことが必要な原点検出対象役物であるか否かを判定する(S102)。
本実施の形態において、これら原点検出を行うことが必要な原点検出対象役物としては、原点検出センサを有する可動体250と原点検出センサを有する第2演出体900が該当し、原点検出センサを有しない第3可動体(図示略)は該当しない。よって、S101で特定した可動体が可動体250または第2演出体900である場合には、該判定において「Y」と判定される一方、S101で特定した可動体が第3可動体(図示略)である場合には、「N」と判定されることになる。
S102において「N」と判定された場合にはS130に進む。一方、S102において「Y」と判定された場合には、S103に進んで、動作対象役物に対応する原点検出センサの検出状態を特定し(S103)、原点検出センサが検出状態であるか否か、つまり、対象の可動体が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定する(S104)。
原点位置(初期位置)に位置していない場合(S104;N)には、S105に進んで、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S105)、動作対象役物を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図39、図40参照)と同じ動作速度で動作対象役物を動作させるための最低制御速度を設定し(S106)、動作対象役物の駆動モータ、例えば、動作対象役物が可動体250であれば、駆動モータを原点位置方向に駆動開始するとともに(S107)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S108)。尚、非検出時動作期間タイマのタイマカウントは、例えば、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S109、S110)。
動作対象役物の駆動装置(例えば、駆動モータ)を原点位置方向に駆動させることで動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置して原点検出センサが検出状態となった場合には、可動体駆動モータの駆動を停止してS130に進む。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、S112に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S112)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S113)。
S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、可動体駆動モータの駆動を停止し、当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し(S114)、S130に進む。つまり、非検出時動作制御において動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象役物について後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象役物をデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S130に進む。
尚、本実施の形態では、S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象役物をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU120は、可動体を動作させることを示す入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動体を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、可動体駆動モータの駆動を停止してS106に戻り、再度、S106〜S108の処理を行うことにより、動作対象役物を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置に移動させる動作(非検出時動作制御)を開始して、前述したS109、S110の監視状態に移行する。
よって、S110にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し動作対象役物を原点位置(初期位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に動作対象役物が原点位置(初期位置)にて検出した場合には、S114に進むことなく、S130に進むことになる。
一方、上記したS104において「Y」と判定されてS120に進んだ場合には、検出時動作回数カウンタに0をセットした後、検出時動作プロセスデータをセットし(S121a)、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S121b)。尚、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。また、本実施の形態の検出時動作プロセスデータには、動作対象役物を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図39、図40参照)と同じ動作速度で動作対象役物を動作させるための最低制御速度が記述(設定)されている。
次いで、セットされた検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作対象役物を動作させるとともに(S122)、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S123)、プロセスデータが完了していない場合には、S122に戻り、動作対象役物を検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作させる。
このように、検出時動作制御においては、検出時動作プロセスデータが完了するまで、検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づく最低速度、つまり、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて、原点位置(初期位置)から一旦離れ、該原点位置(初期位置)から離れた位置から原点位置(初期位置)に戻るという動作を行う(図39参照)。尚、原点位置から離れた位置とは、原点位置の近傍位置、つまり、各原点センサにより各可動体の被検出部を検出できない位置であって各演出位置よりも原点位置に近い所定位置(検出時動作位置)として設定されている。
S123の判定において、セットされている検出時動作プロセスデータが完了したと判定した場合には、可動体駆動モータの駆動を停止してS124に進んで、原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する。
原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置している場合にはS130に進む。
一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、検出時動作回数カウンタに1を加算して(S126)、該加算後の検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S127)。検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S128に進んで当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し(S128)、S130に進む。つまり、検出時動作制御において動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象役物について後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象役物をデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S130に進む。
尚、本実施の形態では、S127において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S113において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板12は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象役物をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU120は、可動体を動作させる入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動体を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
S102で「N]と判定された場合、S109で「Y」と判定された場合、もしくはS124で「Y」と判定された場合に実行するS130においては、可動体のうちで未だ動作対象としていない残りの可動体が存在するか否かを判定し、残りの可動体が存在しない場合(具体的には、動作対象役物が第3可動体(図示略)である場合)には、図38に示す実動作確認用動作制御を行う処理に移行する。一方、残りの可動体が存在する場合には、S131に進んで、次に動作させる可動体を特定した後、S102に戻って、該特定した動作対象役物について、S102以降の上記した処理を同様に実行する。
尚、動作対象役物が可動体250である場合にS131が実行される場合には、設定データに基づいて第2演出体900が動作対象役物として特定され、動作対象役物が第2演出体900である場合にS131が実行される場合には、設定データに基づいて第3可動体(図示略)が動作対象役物として特定される。
次に図38に示す処理について説明すると、図38に示すS200において演出制御用CPU120は、先ず、前述のS101と同様に、設定データに基づいて最初に動作確認する可動体(確認対象役物)を特定する(S200)。次いで、当該対象役物の原点復帰エラーの記憶が有るか否かを判定する(S201)。
確認対象役物の原点復帰エラーの記憶が有る場合は、S202a〜S213までの処理を実行することなくS220に進む。このようにすることで、本実施の形態では、これら非検出時動作制御や検出時動作制御において原点復帰エラーと判定された可動体については実動作確認用動作制御を行わないようになっている。
一方、確認対象役物の原点復帰エラーの記憶が無い場合は、S202aに進んで、確認対象役物に対応する実動作確認用プロセスデータをセットする。つまり、確認対象役物が可動体250であれば、可動体250の実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象役物が第2演出体900であれば、第2演出体900の実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象役物が第3可動体(図示略)であれば、第3可動体(図示略)の実動作確認用プロセスデータをセットする。尚、これら各実動作確認用プロセスデータには、演出において当該可動体が可動体演出において実際に行う動作と同一の動作を行うように制御速度等が記述(設定)されている。
次いで、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S202b)。尚、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、セットされた実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象役物を動作させるとともに(S203)、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S204)、プロセスデータが完了していない場合には、S203に戻り、確認対象役物を、その時点の実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて動作させる。
このように、実動作確認用プロセスデータが完了するまで、実動作確認用プロセスデータに実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象役物を動作させることにより、確認対象役物の制御速度を、時系列的に順次変更して、可動体演出において当該可動体を実際に動作させる際に設定する制御速度と同一の加速または減速を行うことができる。
そして、S204の判定において、セットされている実動作確認用プロセスデータが完了したと判定した場合には、可動体駆動モータの駆動を停止し、当該対象役物は原点対象役物であるか否かを判定する(S204a)。当該対象役物が原点検出対象役物でなければ、つまり、第3可動体(図示略)であればS220に進み、当該対象役物が第3可動体(図示略)であれば、S222に進む。一方、当該対象役物が原点検出対象役物であれば、つまり、可動体250または第2演出体900であれば原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する(S205)。
原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、確認対象役物が原点位置(初期位置)に位置している場合にはS220に進む。一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、確認対象役物が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、前述した非検出時動作制御を(図37参照)を行って対象役物を原点位置(初期位置)に位置させるためにS206〜S213の処理を行う。
具体的には、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S206)、制御速度として実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度と同じ動作速度で動作対象役物を動作させるための最低制御速度を設定し(S207)、確認対象役物の駆動装置、例えば、確認対象役物が可動体250であれば、駆動モータを原点位置(初期位置)方向に駆動開始するとともに(S208)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S209)。
そして、原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S210、S211)。
対象役物の駆動装置(例えば、駆動モータ)を原点位置(初期位置)方向に駆動させることで対象役物が原点位置(初期位置)に位置して原点検出センサが検出状態となった場合には、S210にて「Y」と判定されてS220に進む。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても確認対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、S212に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S212)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S213)。
非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S220に進む。尚、本実施の形態では、S213において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S213において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し、当該動作対象役物について以後は実動作を実行しないようにするようにしてもよい。あるいは、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板12は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象役物をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU120は、可動体を動作させる入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動体を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、S207に戻り、再度、S207、S208、S209の処理を行うことにより、確認対象役物を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置(初期位置)に移動させる動作(原点復帰時動作)を開始して、前述したS210、S211の監視状態に移行する。
よって、S211にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し対象役物を原点位置(初期位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に対象役物が原点位置(初期位置)にて検出された場合には、S220に進むことになる。
S201で「Y」と判定された場合、S204aで「N」と判定された場合、S205で「Y」と判定された場合、もしくはS210で「Y」と判定された場合に実行するS220においては、可動体のうちで未だ動作確認の確認対象としていない残りの可動体が存在するか否かを判定し、残りの可動体が存在しない場合(具体的には、動作確認の対象役物が第3可動体(図示略)である場合)には、S114やS128で記憶したエラーの記録をクリア(S222)して、当該処理を終了する一方、残りの可動体が存在する場合には、S221に進んで、次に動作確認する可動体を特定した後、S201に戻って、該特定した対象役物について、S201以降の上記した処理を同様に実行する。
ここで、これら図37、図38に示す第2初期化処理が実行されることによる可動体の動作態様及び制御内容について、図39、図40を用いて説明する。図39は、演出制御用CPU120が行う非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。図40は、(A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は検出時動作制御における制御速度を示す説明図、(C)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。
尚、図39及び図40においては、原点検出対象役物である可動体250及び第2演出体900における非検出時動作制御(ショート初期化動作制御)、検出時動作制御(ショート初期化動作制御)及び実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)についてのみ説明し、原点検出対象役物でない第3可動体(図示略)についての説明は省略することとする。また、可動体250の第1可動部302の往復動作距離(回動範囲)と第2演出体900の第2可動部401,402それぞれの往復動作距離(移動範囲)とは同一ではないが、説明の便宜上、同一の概念図を用いて説明することとする。
図39に示すように、可動体250の第1可動部302及び第2演出体900の第2可動部401,402は、それぞれ原点位置(退避位置、初期位置)と演出位置との間で往復動作可能に設けられており、原点位置から演出位置への往動作や演出位置から原点位置への復動作は、前述した可動体演出等において実際に行う実動作とされている。
演出制御用CPU120は、第2初期化処理を実行したときに可動体の被検出部が原点検出センサにより検出されない場合、つまり、可動体が何らかの理由(例えば、搬送や遊技島への設置時に原点位置から動いてしまっている場合、前回の動作時に原点復帰できなかった場合(例えば、演出の実行時において、モータの脱調、故障、引っ掛かりなどにより可動体の原点復帰が確認できなかったり動作できなくなるといった役物エラー(動作異常)が発生した場合など)、遊技機の振動により原点位置から動いてしまった場合など)により原点位置以外の位置(例えば、図39における非検出時動作制御に対応する黒丸で示す位置など、原点位置と演出位置との間の所定位置)にある場合、原点復帰させるための非検出時動作制御を実行する。この非検出時動作制御を実行する場合、可動体は原点位置から離れた位置にあるため、動作としては可動体を原点位置方向に移動させる動作のみとされている。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理を実行したときに可動体250の第1可動部302や第2演出体900の第2可動部401,402の被検出部が原点検出センサにより検出された場合、検出時動作制御を実行する。
例えば、被検出部が原点検出センサにより確実に検出されるように、被検出部が原点検出センサにより検出されたときから可動体の原点位置方向への動作が規制されるまでの間に所定の動作可能範囲(例えば、遊び)が設定されている場合などにおいては、原点復帰して原点検出センサにより検出された位置よりもさらに奥側にずれた位置に停止することがある。よって、被検出部が原点検出センサにより検出されていても、可動体をより正確な原点位置に復帰させるための検出時動作制御を行う。
この検出時動作制御は、原点検出センサによる被検出部の検出状態を一旦解除するために可動体を原点位置から離れた位置へ移動させた後に原点位置に復帰させる必要があるが、演出位置まで移動させる必要はないので、可動体を原点位置から該原点位置の近傍である検出時動作位置まで移動させた後、原点位置に復帰させる。つまり、実動作よりも短い距離で往復動作させる(図18(A)(B)参照)。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理において非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する。実動作確認用動作制御は、可動体が各種演出等において実際に行う実動作と同一の動作とされている。
次に、演出制御用CPU120が非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御を実行する際に設定する制御速度について比較する。尚、図40(A)、図40(B)、図40(C)にて示す速度は、演出制御用CPU120が各可動体を動作させるために設定する制御速度であって、可動体の実際の動作速度とは異なる。つまり、例えば、所定の可動体を動作させる場合において、原点位置と演出位置との間における一の移動区間と他の移動区間に同一の制御速度を設定した場合でも、一の移動区間と他の移動区間とで態様が異なる場合(例えば、バネがある区間とない区間、直線区間と曲線区間)や、同一の移動区間でも上昇する場合と下降する場合においては、可動体を実際に動作させた場合の動作速度は制御速度とは異なることがある。また、可動体に対し同一の制御速度を設定しても、各可動体の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。複数の可動体を同一性能のステッピングモータにて動作させる場合において、各可動体に対し同一の制御速度を設定しても、各可動体の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。
図40(A)に示すように、演出制御用CPU120は、実動作確認用動作制御を実行する場合、セットした実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて確認対象役物を動作させる。具体的には、原点位置から加速した後に減速して演出位置に停止させるとともに、演出位置から加速した後に減速して原点位置に停止させる制御を行う。すなわち、各可動体が正常に動作可能であることを確認するための実動作確認用動作制御では、原点位置と演出位置との間において、可動体の制御速度を低速→高速→低速の順に変化させる。つまり、演出制御用CPU120は、各可動体の可動体演出を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動体が動作するように制御するため、実動作確認用動作制御を実行する場合においても、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動体が動作するように制御する。
すなわち、上記第1速度としての最低速度や第2速度としての最高速度は、可動体の実際の動作速度であって、該動作速度としての最低速度や最高速度となるように制御速度が設定されることになる。尚、以下においては、最低制御速度に基づいて可動体を動作させた場合は最低速度にて動作し、最高制御速度に基づいて可動体を動作させた場合は最高速度にて動作するものとして説明する。
ここで、可動体の加速時及び減速時における動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御速度が設定されている。また、演出位置に移動した後に原点位置に復帰させる際においては、演出位置に停止させるときよりも長い時間にわたり実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御することで、可動体を確実に減速させてから原点検出センサにより被検出部が検出されるようにしている。
図40(B)に示すように、演出制御用CPU120は、検出時動作制御を実行する場合、原点位置から演出位置まで移動させる期間及び演出位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて可動体が動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての検出時動作制御における最高速度が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施の形態では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動体を動作させる制御を行う。
また、検出時動作制御の場合、実動作確認用動作制御に比べて可動体の動作距離が短いため、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動体が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動体等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
また、図40(C)に示すように、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御を実行する場合、原点位置と演出位置との間の任意の位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御における最高速度(最大動作速度)が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施の形態では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動体を動作させる制御を行う。
この場合、可動体は原点位置からどの程度離れた位置にあるかが不明であるため、可動体が原点位置の近傍に位置していた場合、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、可動体が原点位置に復帰したときに原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動体が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動体等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
このように本実施の形態では、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて常に単一(一定)の動作速度で可動体が動作するように制御を行う。そしてこれら最低速度は、各可動体に対応する実動作確認用動作制御における最低速度であり、各可動体に共通する動作速度ではないので、各可動体における最低速度は異なる場合がある。
具体的には、可動体250と第2演出体900とは、大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動モータを含む駆動機構が各々異なるため、同一の制御速度を設定した場合でも可動体の実際の動作速度は異なる。また、各可動体に対し異なる制御速度を設定した場合においても可動体の実際の動作速度は異なる。このように、最低速度は各可動体に応じて設定された制御速度に基づく動作速度であり、可動体に最適な最低速度にて動作するように制御するため、態様が異なる複数の可動体を原点位置にて確実に検出させることが可能となる。
(12)遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
原点位置と該原点位置から離れた位置との間で動作可能に設けられた可動体(例えば、可動体250、第2演出体900、第3可動体など)と、
前記可動体を動作させるための駆動手段と、
前記駆動手段による前記可動体の動作を制御する制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、を備え、
前記制御手段は、前記原点位置に前記可動体を位置させるための第1動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第1動作制御として第2初期化処理のステップS105〜ステップS114の非検出時動作制御やステップS120〜ステップS128の検出時動作制御を実行する部分など)と、前記可動体が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第2動作制御として第2初期化処理のステップS201〜ステップS213の実動作確認用動作制御を実行する部分など)と、前記可動体による演出を行うための第3動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第3動作制御として図柄の変動表示を実行している期間や大当り遊技状態において可動体演出を実行する制御など)とを行うことが可能であり、
前記第2動作制御においては、第1速度と該第1速度よりも速い第2速度との範囲内で前記可動体が動作するように制御し(例えば、演出制御用CPU120は、実動作確認用動作制御を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動体が動作するように制御する。)、前記第1動作制御においては、前記第2動作制御における前記第1速度以下の速度で前記可動体が動作するように制御する(例えば、演出制御用CPU120が、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施の形態では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)で可動体が動作するように制御する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1動作制御において、可動体はいかなるタイミングでも停止可能な速度で動作するため、安全に原点位置に位置させることができる。
(変形例14)
次に、特に図示しないが、例えば、パチンコ遊技機1が、演出表示装置5の前面側の左側を遊技者から視認不能に遮蔽可能な遮蔽部材57Lと、演出表示装置5の前面側の右側を遊技者から視認不能に遮蔽可能な遮蔽部材57Rと、これら遮蔽部材57L、57Rを、演出表示装置5の前面側を遊技者から視認可能な非遮蔽状態とする非遮蔽位置と、演出表示装置5の前面側を遊技者から視認不可能な遮蔽状態とする遮蔽位置とに動作させるための遮蔽部材動作モータ57a、主に遮蔽部材57Lに配置されて複数のLEDで構成される左側LED57b、主に遮蔽部材57Rに配置されて複数のLEDで構成される右側LED57c、これら遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cを駆動制御するための回路が搭載されている遮蔽ユニット制御基板57d等により構成される遮蔽ユニット57を備える場合における遮蔽ユニット制御基板57dの回路構成について、図41に基づいて説明する。
演出制御基板12には、遮蔽ユニット制御基板57dが接続されており、当該遮蔽ユニット制御基板57dには、遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cが接続されている。演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、遮蔽ユニット制御基板57dに対して、遮蔽部材動作モータ57aの励磁態様や左側LED57b、右側LED57cの点灯態様を制御するための制御信号を送信することで、遮蔽ユニット制御基板57dを介して、遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cを制御信号に応じた所定態様で作動させることができるようになっている。
演出制御用CPU120が遮蔽ユニット制御基板57dに対して送信する制御信号には、左側LED57b及び右側LED57cの点灯態様を制御するためのシリアル制御信号1(例えば、前記実施例のLED駆動用シリアル信号(ASIBADT)等に該当する)、遮蔽部材動作モータ57aの励磁態様を制御するためのシリアル制御信号2(例えば、前記実施例のモータ駆動用シリアル信号(S1TXD)等に該当する)、シリアル制御信号1を伝送するためのクロック信号1(例えば、前記実施例のLED駆動用シリアル信号(ASIBACLK)等に該当する)、シリアル制御信号2を伝送するためのクロック信号2(例えば、前記実施例のモータ駆動用シリアル信号(S1SCK)等に該当する)、が少なくとも含まれ、演出制御基板12から各信号を伝送するための信号線がコネクタを介して遮蔽ユニット制御基板57dに接続されている。また、これらのシリアル制御信号及びクロック信号は、演出制御基板12側で供給される電圧により演出制御基板12から遮蔽ユニット制御基板57dに対して送信されるようになっており、後述するように遮蔽ユニット制御基板57dで電源VCCが接続されているか否かに関わらず、シリアル制御信号の信号線及びクロック信号の信号線には、演出制御基板12からの該信号の出力状態に応じた電圧が供給されることとなる。
また、遮蔽ユニット制御基板57dには、電源基板から複数の電源線を介して電源が供給されるようになっており、当該電源線には、遮蔽ユニット制御基板57dに搭載された各回路等を作動させる電源VCC(5V)を供給する電源線(以下、電源線VCCと呼ぶ場合がある。)、遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57c等を動作させるために用いられる電源VDL(12V)を供給する電源線(以下、電源線VDLと呼ぶ場合がある。)、その他回路や電子部品等(図示略)に用いられる電源VSLの電源線(以下、電源線VSLと呼ぶ場合がある。)が少なくとも含まれ、各電源を供給する電源線がコネクタを介して遮蔽ユニット制御基板57dに接続されている。
また、遮蔽ユニット制御基板57dに電源を供給する電源線のうち電源線VCCは、遮蔽ユニット制御基板57dに接続される前に2つの電源線VCC1、VCC2に分岐され、遮蔽ユニット制御基板57dに接続されるようになっている。
尚、本変形例では、遮蔽ユニット制御基板57dのブロック図等において接地(グランド)についての記載を省略するが、適宜接地が行われるようになっている。
図41に示すように、遮蔽ユニット制御基板57dには、演出制御用CPU120から送信される制御信号の信号線及び電源の電源線が接続されるコネクタ57eが搭載されている。当該コネクタ57eは複数の端子を備え、一端側の端子群には、シリアル制御信号1の信号線、シリアル制御信号2の信号線、クロック信号1の信号線、クロック信号2の信号線がそれぞれ接続され、他端側の端子群には、電源線VCC1、電源線VCC2、電源線VDL、電源線VSLがそれぞれ接続されている。
また、コネクタ57eにおける電源線が接続される端子群の各端子には、該コネクタ57eの信号線側の端子から順に、電源線VCC1、VSL、VDL、VCC2の順で各電源線がそれぞれ接続されており、電源線の端子群の両端に電源線VCC1、VCC2が接続されるようになっている。すなわち、電源線VCC1は、コネクタ57eの電源線の端子群のうちの一端側の端子に接続される一方で、電源線VCC2は、コネクタ57eの電源線の端子群のうち電源線VCC2が接続される端子とは反対の一端側の端子に接続されるようになっている。
コネクタ57eの異なる端子にそれぞれ接続された電源線VCC1及びVCC2は、遮蔽ユニット制御基板57d上において接続され、電源線VCCに統合された後、遮蔽ユニット制御基板57d上の各種回路や素子、例えば、後述のシリアル/パラレル変換回路1、2やプルアップ抵抗1、2等に接続される。また、統合された電源線VCCには、コネクタ57e側から各種回路等側へ電流が流れるように発光ダイオード57fが接続されている。当該発光ダイオード57fは、コネクタ57eに電源線VCC1または電源線VCC2の少なくとも一方が接続され、遮蔽ユニット制御基板57d上の各種回路に電源VCCが供給される状態であるときに発光する一方、コネクタ57eに電源線VCC1及び電源線VCC2のいずれも接続されておらず、遮蔽ユニット制御基板57d上の各種回路に電源VCCが供給されない状態であるときに発光しないようになっており、当該発光ダイオード57fの発光状態に基づいて遮蔽ユニット制御基板57dに電源VCCが供給されているか否かを視認できるようになっている。
遮蔽ユニット制御基板57dには、コネクタ57eを介して受信されたシリアル制御信号1及びクロック信号1を左側LED57bの点灯態様を制御するためのパラレル制御信号1及び右側LED57cの点灯態様を制御するためのパラレル制御信号2に変換するシリアル/パラレル変換回路1、パラレル制御信号1に基づいて左側LED57bを駆動させる駆動信号1を出力するLED駆動回路1、パラレル制御信号2に基づいて右側LED57cを駆動させる駆動信号2を出力するLED駆動回路2、コネクタ57eを介して受信されたシリアル制御信号2を、遮蔽部材動作モータ57aの各励磁相の励磁態様を制御するためのパラレル制御信号3〜6に変換するシリアル/パラレル変換回路2、パラレル制御信号3〜6に基づいて遮蔽部材動作モータ57aの各励磁相を励磁する励磁信号1〜4を出力して該遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4、パラレル制御信号1〜6の各信号線におけるHigh信号及びLow信号を的確に伝達可能とするように該信号線を所定電圧(電源VCC(5V)以下の電圧)にプルアップするためのプルアップ抵抗1、2、コネクタ57e等を介して回路外部から侵入する静電気等による電気的ノイズを電源側に放出して除去するためのノイズ除去回路1、2を含む各種回路や素子等が搭載されている。
遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、コネクタ57eを介して接続される制御信号の信号線のうちシリアル制御信号1の信号線及びクロック信号1の信号線は、シリアル/パラレル変換回路1に接続される。また、当該シリアル/パラレル変換回路1から出力されるパラレル制御信号1の信号線は、LED駆動回路1に接続される。そして、当該LED駆動回路1から出力される駆動信号1の信号線は、左側LED57bに接続される。また、シリアル/パラレル変換回路1から出力されるパラレル制御信号2の信号線は、LED駆動回路2に接続されて、当該LED駆動回路2から出力される駆動信号2の信号線は、右側LED57cに接続される。
また、シリアル/パラレル変換回路1は、シリアル制御信号1、クロック信号1、パラレル制御信号1、パラレル制御信号2の各信号線が接続されるとともに、電源線VCCが接続されており、電源VCCが供給されている場合に、正常に機能を発揮できる状態となり、シリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1及びパラレル制御信号2に変換して、これらのパラレル制御信号1、2をLED駆動回路1、2に対して出力可能である。尚、電源VCCが供給されていない場合には、シリアル/パラレル変換回路1は、作動せず停止した状態となり、パラレル制御信号1及びパラレル制御信号2を出力できない。
また、左側LED57bは、LED駆動回路1から出力される駆動信号1の信号線が接続されるとともに、電源VDLが接続されており、左側LED57bを点灯させる旨の駆動信号1が入力されることで、電源VDLを用いて左側LED57bが点灯されるようになっている。また、右側LED57cには、LED駆動回路2から出力される駆動信号2の信号線が接続されるとともに、電源VDLが接続されており、右側LED57cを点灯させる旨の駆動信号2が入力されることで、電源VDLを用いて右側LED57cが点灯されるようになっている。
また、パラレル制御信号1の信号線及びパラレル制御信号2の信号線は、プルアップ抵抗1を介して電源線VCCと接続される。これにより、電源VCCが供給されている場合に、パラレル制御信号1、パラレル制御信号2の各信号線は、所定電圧にプルアップされるようになっている。
また、シリアル制御信号1の信号線及びクロック信号1の信号線は、ノイズ除去回路1を介して電源線VCCに接続される。ノイズ除去回路1は、複数のダイオードにより構成され、シリアル制御信号1の信号線及びクロック信号1の信号線側から電源線VCC側に向けて電流が流れることが可能となるようにダイオードが接続されている。遮蔽ユニット制御基板57dに正常に電源VCCが供給されている場合に、ノイズ除去回路1では、シリアル制御信号1の信号線及びクロック信号1の信号線の電圧が電源線VCC側の電圧よりも高まるようなノイズが生じたときに、シリアル制御信号1の信号線及びクロック信号1の信号線から電源線VCC側に電流が流れることで、シリアル制御信号1の信号線及びクロック信号1の信号線に生じたノイズが電源VCC側に放出されて除去されるようになっている。
遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、コネクタ57eを介して接続される制御信号の信号線のうちシリアル制御信号2の信号線及びクロック信号2の信号線は、シリアル/パラレル変換回路2に接続される。また、当該シリアル/パラレル変換回路2から出力されるパラレル制御信号3の信号線は、モータ駆動回路1に接続され、シリアル/パラレル変換回路2から出力されるパラレル制御信号4の信号線は、モータ駆動回路2に接続され、シリアル/パラレル変換回路2から出力されるパラレル制御信号5の信号線は、モータ駆動回路3に接続され、シリアル/パラレル変換回路2から出力されるパラレル制御信号6の信号線は、モータ駆動回路4に接続される。そして、モータ駆動回路1から出力される励磁信号1の信号線は、遮蔽部材動作モータ57aの励磁相の第1相に接続され、モータ駆動回路2から出力される励磁信号2の信号線は、遮蔽部材動作モータ57aの励磁相の第2相に接続され、モータ駆動回路3から出力される励磁信号3の信号線は、遮蔽部材動作モータ57aの励磁相の第3相に接続され、モータ駆動回路4から出力される励磁信号4の信号線は、遮蔽部材動作モータ57aの励磁相の第4相に接続される。
また、シリアル/パラレル変換回路2は、シリアル制御信号2、クロック信号2、パラレル制御信号3〜6の各信号線が接続されるとともに、電源線VCCが接続されており、電源VCCが供給されている場合に、正常に機能を発揮できる状態となり、シリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、これらのパラレル制御信号3〜6をモータ駆動回路1〜4対して出力可能である。尚、電源VCCが供給されていない場合には、シリアル/パラレル変換回路2は、作動せず停止した状態となり、パラレル制御信号3〜6を出力できない。
また、遮蔽部材動作モータ57aの第1相〜第4相の各励磁相には、それぞれ励磁信号1〜4の信号線が接続されるとともに、電源VDLが接続されており、各励磁相に対して励磁する旨の励磁信号1〜4が入力されることで、該当する励磁相が電源VDLを用いて励磁されるようになっている。励磁信号1〜4の信号線により第1相〜第4相の各励磁相を所定の順序(例えば、遮蔽部材動作モータ57aの回転方向に沿って、第4相及び第1相、第1相、第1相及び第2相、第2相、第2相及び第3相、第3相、第3相及び第4相、第4相、第4相及び第1相・・・の順序等)で励磁することで、遮蔽部材動作モータ57aを所定態様で駆動させるようになっている。
尚、全ての励磁相(第1相〜第4相)に対して同じタイミングで励磁するように励磁信号1〜4が入力される場合には、遮蔽部材動作モータ57aは、全相励磁されることで回転せずに停止した状態で維持されるが、当該信号が入力されている期間にわたり、各励磁相に電源VDLから電流が流れ続けることとなる。
また、パラレル制御信号3〜6の各信号線は、プルアップ抵抗2を介して電源線VCCと接続される。これにより、電源VCCが供給されている場合に、パラレル制御信号3〜6の各信号線は、上述のパラレル制御信号1、2と同様に所定電圧にプルアップされるようになっている。
また、シリアル制御信号2の信号線及びクロック信号2の信号線は、ノイズ除去回路2を介して電源線VCCに接続される。ノイズ除去回路2は、上述のノイズ除去回路1と同様の構成であり、遮蔽ユニット制御基板57dに正常に電源VCCが供給されている場合に、ノイズ除去回路2では、シリアル制御信号2の信号線及びクロック信号2の信号線の電圧が電源線VCC側の電圧よりも高まるようなノイズが生じたときに、シリアル制御信号2の信号線及びクロック信号2の信号線から電源線VCC側に電流が流れることで、シリアル制御信号2の信号線及びクロック信号2の信号線に生じたノイズが電源VCC側に放出されて除去されるようになっている。
このように、本変形例の遮蔽ユニット制御基板57dでは、当該遮蔽ユニット制御基板57dに接続される前に電源線VCCから分岐された電源線VCC1、VCC2が、コネクタ57eにおける異なる端子にそれぞれ接続されている。すなわち、シリアル/パラレル変換回路1等を作動させるための電源線VCCが、2本の配線及びコネクタ57eの2つの端子を用いて遮蔽ユニット制御基板57dに接続されるようになっている。
コネクタ57eは複数の端子を備え、一端側の端子群には、シリアル制御信号1等の信号線が接続され、他端側の端子群には、電源線VCC1、VCC2等の電源線が接続されており、電源線が接続されている端子群のうちの一端側の端子に電源線VCC1が接続され、他端側の端子に電源線VCC2が接続されている。
コネクタ57eを介して接続された電源線VCC1、2は、遮蔽ユニット制御基板57d上で電源線VCCに統合され、統合された電源線VCCには、発光ダイオード57fが接続されており、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VCCが供給されており、コネクタ57e側からシリアル/パラレル変換回路1等の各回路側へ電流が流れる場合に、当該発光ダイオード57fが発光して、電源VCCが供給されている旨が認識できるようになっている。
遮蔽ユニット制御基板57dでは、コネクタ57eを介して接続された電源線VCCが、シリアル/パラレル変換回路1、2、ノイズ除去回路1、2、プルアップ抵抗1、2等の各回路や素子に接続されており、電源線VCCにより所定電源(5V)が供給されることで、これらシリアル/パラレル変換回路1等の回路が正常に機能を発揮できる状態となり、演出制御用CPU120から遮蔽ユニット制御基板57dに対して出力されたシリアル制御信号1、2に基づいて、当該遮蔽ユニット制御基板57dに接続されている遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cを作動させることができるようになっている。
尚、遮蔽ユニット制御基板57dのノイズ除去回路1には、シリアル制御信号1やクロック信号1の信号線、電源VCCの配線が接続されており、該ノイズ除去回路1を介して、制御信号の信号線が電源VCCの配線と接続されている。また、各信号線には、演出制御基板12から供給される電圧でシリアル制御信号1やクロック信号1が入力されるようになっており、ノイズ除去回路1の制御信号側には、演出制御基板12からの該信号の出力状態に応じた電圧が供給されることとなる。すなわち、ノイズ除去回路1の該の制御信号側には、シリアル制御信号2により、信号が送信されているときには、所定のHigh電圧となり、信号が送信されていないときには、所定のLow電圧となるように変化する電圧、及び、シリアル制御信号2により、信号が送信されているか否かにかかわらず、所定周期で所定のHigh電圧と所定のLow電圧の範囲で変化する電圧が印加されることとなる。そして、ノイズ除去回路1に電源VCCが正常に供給されていない場合に、シリアル制御信号1やクロック信号1の入力に伴いノイズ除去回路1に印加される電圧は、ノイズ除去回路1内のキャパシタンス成分やインダクタンス成分により平準化されることでほぼ一定の電圧で、ノイズ除去回路1の電源VCCの配線側に出力されることとなる。このような場合には、プルアップ抵抗を介して電源VCCの配線に接続されているパラレル制御信号1、2の各信号に意図しない電圧が印加されてしまうこととなる。
また、遮蔽ユニット制御基板57dのノイズ除去回路2には、シリアル制御信号2やクロック信号2の信号線、電源VCCの配線が接続されており、該ノイズ除去回路2を介して、制御信号の信号線が電源VCCの配線と接続されている。また、各信号線には、演出制御基板12から供給される電圧でシリアル制御信号2やクロック信号2が入力されるようになっており、ノイズ除去回路2の制御信号側には、演出制御基板12からの該信号の出力状態に応じた電圧が供給されることとなる。すなわち、ノイズ除去回路2の該の制御信号側には、シリアル制御信号2により、信号が送信されているときには、所定のHigh電圧となり、信号が送信されていないときには、所定のLow電圧となるように変化する電圧、及び、シリアル制御信号2により、信号が送信されているか否かにかかわらず、所定周期で所定のHigh電圧と所定のLow電圧の範囲で変化する電圧が印加されることとなる。そして、ノイズ除去回路2に電源VCCが正常に供給されていない場合に、シリアル制御信号2やクロック信号2の入力に伴いノイズ除去回路2に印加される電圧は、ノイズ除去回路2内のキャパシタンス成分やインダクタンス成分により平準化されることでほぼ一定の電圧で、ノイズ除去回路1の電源VCCの配線側に出力されることとなる。このような場合には、プルアップ抵抗を介して電源VCCの配線に接続されているパラレル制御信号3〜6の各信号に意図しない電圧が印加されてしまうこととなる。
そして、シリアル制御信号2やクロック信号2の入力に伴いノイズ除去回路1、2から電源VCCの配線側に出力される電圧が、十分に高い電圧(LED駆動回路1、2やモータ駆動回路1〜4においてパラレル制御信号1〜6が入力されているON状態と判定する電圧の閾値以上の電圧)である場合には、シリアル/パラレル変換回路1、2によりパラレル制御信号1〜6が出力されていないにも関わらず、ノイズ除去回路1、2から出力される電圧が、パラレル制御信号1、2として作用して、左側LED57bや右側LED57cを点灯させるようにLED駆動回路1、2を作動させてしまうことや、パラレル制御信号3〜6として作用して、遮蔽部材動作モータ57aの各励磁相を同時に励磁するようにモータ駆動回路1〜4を作動させてしまう虞がある。特に、クロック信号1、2は、電圧が所定周期でHigh電圧となる信号であり、かつ遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cを動作させるタイミングであるか否かにかかわらず、演出制御基板12かから遮蔽ユニット制御基板57dに対して継続して出力される信号であるので、当該クロック信号1、2の入力に伴いノイズ除去回路1、2から出力される電圧により、LED駆動回路1、2から駆動信号1、2が出力されたり、モータ駆動回路1〜4から励磁信号1〜4が出力されてしまう虞がある。すなわち遮蔽ユニット制御基板57dに電源VCCが正常に供給されない場合には、遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作させてしまう虞がある。
従来の遊技機では、制御基板から出力された制御信号を駆動信号に変換する変換回路を備え、駆動信号に基づいてLED等の電気部品を駆動するようにした構成のものがある。このような構成では、例えば、変換回路に用いる電源を、制御信号のノイズを除去する回路や駆動信号を生成する回路にも用いられることが考えられるが、このような場合に、電源線の断線などにより電源の供給が停止すると、制御信号に重畳するクロック信号が制御信号線からノイズ除去回路を経由して駆動信号線に出力されてしまう虞があり、このような場合に、駆動信号が出力されていないにも関わらず、電気部品が作動してしまうこととなる。
これに対して、本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路2と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、電源VCCは、2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給される構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1をパラレル制御信号1、2に変換するシリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズ除去回路1及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗1に接続された構成において、電源VCCが2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給されることで、電源VCCの供給が停止し難くなるため、電源VCCの供給が停止することにより、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、電源VCCは、2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給される構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2をパラレル制御信号3〜6に変換するシリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号2及びクロック信号2(第1信号線)のノイズ除去回路2及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗2に接続された構成において、電源VCCが2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給されることで、電源VCCの供給が停止し難くなるため、電源VCCの供給が停止することにより、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、電源VCCは、2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給される構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2をパラレル制御信号3〜6に変換するシリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号2及びクロック信号2(第3信号線)のノイズ除去回路2及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗1に接続された構成において、電源VCCが2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給されることで、電源VCCの供給が停止し難くなるため、電源VCCの供給が停止することにより、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、電源VCCは、2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給される構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1をパラレル制御信号1、2に変換するシリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号1及びクロック信号1(第1信号線)のノイズ除去回路1及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)のプルアップ抵抗2に接続された構成において、電源VCCが2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給されることで、電源VCCの供給が停止し難くなるため、電源VCCの供給が停止することにより、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
尚、本変形例では、シリアル制御信号及びクロック信号をパラレル制御信号に変換して出力するシリアル/パラレル変換回路と、パラレル制御信号に応じて、電気部品(遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57c)を駆動する駆動回路を備える構成であるが、駆動回路が駆動する電気部品として遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57c以外の電気部品、例えば、振動モータ等を適用する構成でも良い。
また、本変形例では、遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、電源VCCは、2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給される構成であるが、電源VCCが3本以上の複数の電源線を介して供給される構成でも良い。
また、本変形例では、演出制御用CPU120が送信するシリアル制御信号及びクロック信号を所定の電気部品を動作させるためのパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換回路1、2を搭載した遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、当該シリアル/パラレル変換回路1、2を作動させるための電源VCCを、2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給する構成であるが、CPU103が送信するシリアル制御信号及びクロック信号をパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換回路を搭載した制御基板において、当該シリアル/パラレル変換回路を作動させるための電源VCCを、複数の電源線を介して供給する構成でも良く、このような構成でも、電源VCCが複数の電源線を介して供給されることで、電源VCCの供給が停止し難くなるため、電源VCCの供給が停止することにより、所定の電気部品が意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル/パラレル変換回路2、モータ駆動回路1〜4等の回路が搭載されている遮蔽ユニット制御基板57dにコネクタ57eを介して電源VCCを供給する構成であるとともに、電源VCCの電源線は、遮蔽ユニット制御基板57dに接続される前に、電源線VCC1及びVCC2に分岐され、該コネクタ57eにおいて電源VCCを含む電源が供給される複数の端子のうち一端側の端子に電源線VCC1が接続され、他端側の端子に電源線VCC2が接続されることで、該コネクタ57eにおいて電源が供給される複数の端子のうち一端側の端子と他端側の端子が電源VCCの供給に用いられる構成である。このような構成では、コネクタ57eに接続される所定のコネクタが抜けかけていても電源VCCの供給が停止し難くなる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路2と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、電源VCCの電源線には、発光ダイオード57fが接続されていることで、電源VCCの供給の有無を確認可能な構成である。このような構成では、シリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、第1信号線のノイズ除去回路1及び第2信号線のプルアップ抵抗1に接続された構成において、電源VCCの供給の有無が確認でき、電源VCCの供給が停止したことを認識させることができるため、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、電源VCCの電源線には、発光ダイオード57fが接続されていることで、電源VCCの供給の有無を確認可能な構成である。このような構成では、シリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、第1信号線のノイズ除去回路2及び第2信号線のプルアップ抵抗2に接続された構成において、電源VCCの供給の有無が確認でき、電源VCCの供給が停止したことを認識させることができるため、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、電源VCCの電源線には、発光ダイオード57fが接続されていることで、電源VCCの供給の有無を確認可能な構成である。このような構成では、第3信号線から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2をパラレル制御信号3〜6に変換するシリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)のノイズ除去回路2及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗1に接続された構成において、電源VCCの電源線には、発光ダイオード57fが接続されていることで、電源VCCの供給の有無が確認でき、電源VCCの供給が停止したことを認識させることができるため、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、電源VCCの電源線には、発光ダイオード57fが接続されていることで、電源VCCの供給の有無を確認可能な構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1をパラレル制御信号1、2に変換するシリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号1及びクロック信号1(第1信号線)のノイズ除去回路1及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)のプルアップ抵抗2に接続された構成において、電源VCCの電源線には、発光ダイオード57fが接続されていることで、電源VCCの供給の有無が確認でき、電源VCCの供給が停止したことを認識させることができるため、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
尚、本変形例では、遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、電源VCCが2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給され、かつ電源VCCの電源線には、発光ダイオード57fが接続されている構成であるが、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VCCが1本の電源線を介して供給される構成において、電源VCCの電源線に、発光ダイオード57fが接続されている構成でも良い。このような構成でも、電源VCCの電源線に、発光ダイオード57fが接続されていることで、電源VCCの供給の有無が確認でき、電源VCCの供給が停止したことを認識させることができるため、遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
また、前記変形例では、本発明が遊技機の一例であるパチンコ遊技機1に適用された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機の他の一例であり、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンや、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記変形例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
(変形例15)
次に、本発明が適用されたパチンコ遊技機の変形例15について説明する。尚、本変形例のパチンコ遊技機の構成は、前述した変形例14と同一の構成を含むため、ここでは異なる点について主に説明する。
変形例14では、遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、電源VCCが2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給される構成であったが、本変形例15では、図42に示すように、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VCCが1本の電源線を介して供給される構成であり、シリアル/パラレル変換回路1により出力されるパラレル制御信号1、2の信号線のプルアップ抵抗1の電源VCC側において、当該電源VCC側からパラレル制御信号1、2の信号線側への電流の流れ込み及び電圧の印加を防止する回込防止回路1と、シリアル/パラレル変換回路2により出力されるパラレル制御信号3〜6の信号線のプルアップ抵抗2の電源VCC側において、当該電源VCC側からパラレル制御信号3〜6の信号線側に電流が流れることを防止する回込防止回路2と、を遮蔽ユニット制御基板57dにさらに備える構成である。
図42に示すように、回込防止回路1は、その一端側が、プルアップ抵抗1を介してパラレル制御信号1の信号線及びパラレル制御信号2の信号線に接続され、回込防止回路1の他端側が電源線VCCの配線に接続されている。回込防止回路1は、ツェナーダイオード等を用いて構成され、電源線VCC側からプルアップ抵抗1側に電流が流れることがないようにツェナーダイオード等を介して、電源線VCC側とプルアップ抵抗1側が接続されるようになっている。回込防止回路1では、電源線VCCの配線側の電圧が、所定閾値(LED駆動回路1、2やモータ駆動回路1〜4においてパラレル制御信号1〜6が入力されているON状態と判定する電圧の閾値)を超える場合、すなわち所定電圧(電源VCCの電圧(5V))である場合には、電源VCCの電圧がプルアップ抵抗1側に印加される一方で、電源線VCCの配線側の電圧が、所定閾値(LED駆動回路1、2やモータ駆動回路1〜4においてパラレル制御信号1〜6が入力されているON状態と判定する電圧の閾値)以下の場合、例えば、電源線VCCの配線側に正常に電源VCCが供給されておらず、ノイズ除去回路1、2からシリアル制御信号1、2やクロック信号1、2の入力に伴う電圧が出力されるような場合に、当該電圧がプルアップ抵抗1側に印加されることがないようになっている。
また、回込防止回路2は、その一端側が、プルアップ抵抗2を介してパラレル制御信号3〜6の各信号線に接続され、回込防止回路2の他端側が電源線VCCに接続されている。回込防止回路2は、回込防止回路1と同様の構成であり、ツェナーダイオード等を用いて構成され、電源VCCが供給されていない場合に、電源線VCC側からプルアップ抵抗2側に電流が流れることがないようにツェナーダイオード等を介して、電源線VCC側とプルアップ抵抗2側が接続されるようになっている。回込防止回路2では、回込防止回路1と同様に、電源線VCCの配線側の電圧が、所定閾値(LED駆動回路1、2やモータ駆動回路1〜4においてパラレル制御信号1〜6が入力されているON状態と判定する電圧の閾値)を超える場合、すなわち所定電圧(電源VCCの電圧(5V))である場合には、電源VCCの電圧がプルアップ抵抗2側に印加される一方で、電源線VCCの配線側の電圧が、所定閾値(LED駆動回路1、2やモータ駆動回路1〜4においてパラレル制御信号1〜6が入力されているON状態と判定する電圧の閾値)以下の場合、例えば、電源線VCCの配線側に正常に電源VCCが供給されておらず、ノイズ除去回路1、2からシリアル制御信号1、2やクロック信号1、2の入力に伴う電圧が出力されるような場合に、当該電圧がプルアップ抵抗2側に印加されることがないようになっている。
このように、本変形例の遮蔽ユニット制御基板57dでは、プルアップ抵抗1と電源線VCCとを回込防止回路1を介して接続することで、電源VCCが供給されていない場合に、上述のノイズ除去回路1、2から電源線VCC側に放出された電流が、電源線VCC側からプルアップ抵抗1側すなわちパラレル制御信号1の信号線及びパラレル制御信号2の信号線に回り込んで流れてしまうこと、シリアル制御信号1、2やクロック信号1、2の入力に伴う電圧がノイズ除去回路1、2から出力される電圧がプルアップ抵抗1側のパラレル制御信号1の信号線及びパラレル制御信号2の信号線に印加されること、を防止するようになっている。
また、本変形例の遮蔽ユニット制御基板57dでは、プルアップ抵抗2と電源線VCCを回込防止回路2を介して接続することで、電源VCCが供給されていない場合に、上述のノイズ除去回路1、2から電源線VCC側に放出された電流が、電源線VCC側からプルアップ抵抗2側すなわちパラレル制御信号3〜6の信号線に回り込んで流れてしまうこと、シリアル制御信号1、2やクロック信号1、2の入力に伴う電圧がノイズ除去回路1、2から出力される電圧がプルアップ抵抗2側のパラレル制御信号3〜4の各信号線に印加されること、を防止するようになっている。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路2と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、ノイズ除去回路1から第2信号線へ電流が流れるのを防止可能な回込防止回路1を備える構成である。このような構成では、シリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、第1信号線のノイズ除去回路1及び第2信号線のプルアップ抵抗1に接続された構成において、ノイズ除去回路1から第2信号線へ電流が流れるのを防止可能な回込防止回路1を備え、電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路1から第2信号線に電流が流れてしまうことが防止されるため、第2信号線と接続されているLED駆動回路1、2に電流が流れ込んでしまうことがなく、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、ノイズ除去回路2から第2信号線へ電流が流れるのを防止可能な回込防止回路2を備える構成である。このような構成では、シリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、第1信号線のノイズ除去回路2及び第2信号線のプルアップ抵抗2に接続された構成において、ノイズ除去回路2から第2信号線へ電流が流れるのを防止可能な回込防止回路2を備え、電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路2から第2信号線に電流が流れてしまうことが防止されるため、第2信号線と接続されているモータ駆動回路1〜4に電流が流れ込んでしまうことがなく、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、ノイズ除去回路2から第2信号線へ電流が流れるのを防止可能な回込防止回路1を備える構成である。このような構成では、シリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、第1信号線のノイズ除去回路2及び第2信号線のプルアップ抵抗1に接続された構成において、ノイズ除去回路2から第2信号線へ電流が流れるのを防止可能な回込防止回路1を備え、電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路2から第2信号線に電流が流れてしまうことが防止されるため、第2信号線と接続されているLED駆動回路1、2に電流が流れ込んでしまうことがなく、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、ノイズ除去回路1から第4信号線へ電流が流れるのを防止可能な回込防止回路2を備える構成である。このような構成では、シリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、第1信号線のノイズ除去回路1及び第4信号線のプルアップ抵抗2に接続された構成において、ノイズ除去回路1から第4信号線へ電流が流れるのを防止可能な回込防止回路2を備え、電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路1から第4信号線に電流が流れてしまうことが防止されるため、第4信号線と接続されているモータ駆動回路1〜4に電流が流れ込んでしまうことがなく、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
尚、本変形例では、回込防止回路1、2は、ツェナーダイオードを用いて構成されており、電源線VCC側とパラレル制御信号の信号線側とをツェナーダイオードを介して接続することで、電源VCCが供給されていない場合に、電源線VCC側からパラレル制御信号の信号線側に電流が流れること、シリアル制御信号やクロック信号の入力に伴う電圧がノイズ除去回路1、2から出力される電圧がパラレル制御信号1〜6の信号線に印加されることがないようにする構成であるが、ツェナーダイオード以外の電子部品を用いて回込防止回路を構成するものでも良く、例えば、トランジスタやFETを用いて、回込防止回路の電源線VCC側に電源VCCが供給されてない場合に、回込防止回路の電源線VCC側からパラレル制御信号の信号線側への電流の流れや電圧の印加を遮断する構成でも良い。
また、本変形例では、演出制御用CPU120が送信するシリアル制御信号及びクロック信号を所定の電気部品を動作させるためのパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換回路1、2を搭載した遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、シリアル制御信号及びクロック信号の信号線のノイズ除去回路からの電流がパラレル制御信号の信号線に流れ込むのを防止可能な回込防止回路を備える構成であるが、CPU103が送信するシリアル制御信号及びクロック信号をパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換回路を搭載した制御基板において、CPU103から入力されるシリアル制御信号及びクロック信号の信号線のノイズ除去回路からの電流がパラレル制御信号の信号線に流れ込むのを防止可能な回込防止回路を備える構成でも良く、このような構成でも、シリアル/パラレル変換回路等を作動させるための電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路からパラレル制御信号の信号線に電流が流れ込んでしまうことが防止されるため、所定の電気部品が意図せずに動作してしまうことを防止できる。
以上、本発明の変形例15を説明してきたが、本発明はこの変形例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、変形例14と同一もしくは類似する構成については、変形例14で説明したものと同様の効果を有するものである。また、変形例14について例示した変形例についても変形例15に適用可能である。
(変形例16)
本発明が適用されたパチンコ遊技機の変形例16について説明する。尚、本変形例のパチンコ遊技機の構成は、前述した変形例14と同一の構成を含むため、ここでは異なる点について主に説明する。
変形例14では、遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、電源VCCが2本の電源線VCC1及びVCC2を介して供給される構成であったが、本変形例16では、図43に示すように、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VCCが1本の電源線を介して供給される構成であり、電源VCCが供給されていない場合に、LED駆動回路1に電源線VCC側から電流が流れ込むことを防止する回込防止回路1と、電源VCCが供給されていない場合に、LED駆動回路2に電源線VCC側からの電流の流れ込み及び電圧の印加を防止する回込防止回路2と、を遮蔽ユニット制御基板57dにさらに備えるとともに、電源VCCが供給されていない場合に、モータ駆動回路1に電源線VCC側から電流が流れ込むことを防止する回込防止回路3と、電源VCCが供給されていない場合に、モータ駆動回路2に電源線VCC側から電流が流れ込むことを防止する回込防止回路4と、電源VCCが供給されていない場合に、モータ駆動回路3に電源線VCC側から電流が流れ込むことを防止する回込防止回路5と、電源VCCが供給されていない場合に、モータ駆動回路4に電源線VCC側からの電流の流れ込み及び電圧の印加を防止する回込防止回路6と、を遮蔽ユニット制御基板57dにさらに備える構成である。
図43に示すように、回込防止回路1は、パラレル制御信号1の信号線上に配置されており、回込防止回路1の一端側がプルアップ抵抗1を介して電源線VCCに接続され、回込防止回路1の他端側が当該信号線を介してLED駆動回路1に接続されている。回込防止回路1は、ツェナーダイオードを用いて構成されており、電源VCCが供給されていない場合に、電源線VCC側からLED駆動回路1側に電流が流れることがないようにツェナーダイオードを介して、電源線VCC側とLED駆動回路1側が接続されるようになっている。回込防止回路1では、シリアル/パラレル変換回路1側のパラレル制御信号1の信号線の電圧が、所定閾値(LED駆動回路1においてパラレル制御信号1が入力されているON状態と判定する電圧の閾値)を超える場合、すなわちシリアル/パラレル変換回路1から正常な電圧でパラレル制御信号1が出力されている場合には、当該制御信号の電圧がLED駆動回路1側に印加されて、パラレル制御信号1が伝達される一方で、シリアル/パラレル変換回路1側のパラレル制御信号1の信号線の電圧が、所定閾値(LED駆動回路1においてパラレル制御信号1が入力されているON状態と判定する電圧の閾値)以下の場合、例えば、電源線VCCの配線側に正常に電源VCCが供給されておらず、シリアル/パラレル変換回路1からパラレル制御信号1が正常に出力されておらず、ノイズ除去回路1、2からシリアル制御信号1、2やクロック信号1、2の入力に伴う電圧が出力されるような場合に、当該電圧がLED駆動回路1側に印加されることがないようになっている。
回込防止回路2は、パラレル制御信号2の信号線上に配置されており、回込防止回路2の一端側がプルアップ抵抗1を介して電源線VCCに接続され、回込防止回路2の他端側が当該信号線を介してLED駆動回路2に接続されている。回込防止回路2は、回込防止回路1と同様の構成であり、電源VCCが供給されていない場合に、電源線VCC側からLED駆動回路2側に電流が流れることがないようにツェナーダイオードを介して、電源線VCC側とLED駆動回路2側が接続されるようになっている。回込防止回路2では、回込防止回路1と同様に、シリアル/パラレル変換回路1から正常な電圧でパラレル制御信号2が出力されている場合には、当該制御信号の電圧がLED駆動回路1側にパラレル制御信号1が伝達される一方で、電源線VCCの配線側に正常に電源VCCが供給されていない場合には、ノイズ除去回路1、2からシリアル制御信号1、2やクロック信号1、2の入力に伴う電圧がLED駆動回路1側に電圧印加されることがないようになっている。
回込防止回路3は、パラレル制御信号3の信号線上に配置されており、回込防止回路3の一端側がプルアップ抵抗2を介して電源線VCCに接続され、回込防止回路3の他端側が当該信号線を介してモータ駆動回路1に接続されている。回込防止回路3は、回込防止回路1と同様の構成であり、電源VCCが供給されていない場合に、電源線VCC側からモータ駆動回路1側に電流が流れることがないようにツェナーダイオードを介して、電源線VCC側とモータ駆動回路1側が接続されるようになっている。回込防止回路3では、回込防止回路1と同様に、シリアル/パラレル変換回路2から正常な電圧でパラレル制御信号3が出力されている場合には、当該制御信号の電圧がモータ駆動回路1側にパラレル制御信号3が伝達される一方で、電源線VCCの配線側に正常に電源VCCが供給されていない場合には、ノイズ除去回路1、2からシリアル制御信号1、2やクロック信号1、2の入力に伴う電圧がモータ駆動回路1側に電圧印加されることがないようになっている。以下、回込防止回路4〜6についても、回込防止回路3と同様である。
回込防止回路4〜6は、パラレル制御信号4〜6の各信号線上に配置されており、回込防止回路4〜6の一端側がプルアップ抵抗2を介して電源線VCCに接続され、回込防止回路4〜6の他端側が当該信号線を介してモータ駆動回路2〜4に接続されている。回込防止回路4〜6は、回込防止回路1と同様の構成であり、電源VCCが供給されていない場合に、電源線VCC側からモータ駆動回路2〜4側に電流が流れることがないようにツェナーダイオードを介して、電源線VCC側とモータ駆動回路2〜4側が接続されるようになっている。
このように、本変形例の遮蔽ユニット制御基板57dでは、パラレル制御信号1〜6とプルアップ抵抗1、2の接続点とLED駆動回路1、2、モータ駆動回路1〜4との間に回込防止回路1〜6をそれぞれ設けることで、電源VCCが供給されていない場合に、上述のノイズ除去回路1、2から電源線VCC側に放出された電流や電圧が、LED駆動回路1、2、モータ駆動回路1〜4に回り込むことを防止するようになっている。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路2と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、ノイズ除去回路1からの電流がLED駆動回路1、2に流れるのを防止可能な回込防止回路1、2を備える構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1をパラレル制御信号1、2に変換するシリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズ除去回路1及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗1に接続された構成において、ノイズ除去回路1からの電流がLED駆動回路1、2に流れるのを防止可能な回込防止回路1、2を備え、電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路1からLED駆動回路1、2に電流が流れ込んでしまうことが防止されるため、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、ノイズ除去回路2からの電流がモータ駆動回路1〜4に流れるのを防止可能な回込防止回路3〜6を備える構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2をパラレル制御信号3〜6に変換するシリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号2及びクロック信号2(第1信号線)のノイズ除去回路2及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗2に接続された構成において、ノイズ除去回路2からの電流がモータ駆動回路1〜4に流れるのを防止可能な回込防止回路3〜6を備え、電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路2からモータ駆動回路1〜4に電流が流れ込んでしまうことが防止されるため、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、ノイズ除去回路2からの電流がLED駆動回路1、2に流れるのを防止可能な回込防止回路1、2を備える構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2をパラレル制御信号3〜6に変換するシリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号2及びクロック信号2(第3信号線)のノイズ除去回路2及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗1に接続された構成において、ノイズ除去回路2からの電流がLED駆動回路1、2に流れるのを防止可能な回込防止回路1、2を備え、電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路2からLED駆動回路1、2に電流が流れ込んでしまうことが防止されるため、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、ノイズ除去回路1からの電流がモータ駆動回路1〜4に流れるのを防止可能な回込防止回路3〜6を備える構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1をパラレル制御信号1、2に変換するシリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号1及びクロック信号1(第1信号線)のノイズ除去回路1及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)のプルアップ抵抗2に接続された構成において、ノイズ除去回路1からの電流がモータ駆動回路1〜4に流れるのを防止可能な回込防止回路3〜6を備え、電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路1からモータ駆動回路1〜4に電流が流れ込んでしまうことが防止されるため、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
尚、本変形例では、回込防止回路1〜6は、ツェナーダイオードを用いて構成されており、電源VCCが供給されていない場合に、パラレル制御信号の信号線側からLED駆動回路1、2、モータ駆動回路1〜4に電流が流れることがないようにする構成であるが、ツェナーダイオード以外の電子部品を用いて回込防止回路を構成するものでも良く、例えば、トランジスタやFETを用いて、プルアップ抵抗1、2の電源線VCC側に電源VCCが供給されていない場合に、パラレル制御信号の信号線側からLED駆動回路1、2、モータ駆動回路1〜4側への電流の流れを遮断する構成でも良い。
また、本変形例では、演出制御用CPU120が送信するシリアル制御信号及びクロック信号をパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換回路1、2を搭載した遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、シリアル制御信号及びクロック信号の信号線のノイズ除去回路1〜6からの電流が所定の電気部品の駆動回路に流れ込むのを防止可能な回込防止回路を備える構成であるが、CPU103が送信するシリアル制御信号及びクロック信号をパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換回路を搭載した制御基板において、CPU103から入力されるシリアル制御信号及びクロック信号の信号線のノイズ除去回路からの電流が所定の電気部品の駆動回路に流れ込むのを防止可能な回込防止回路を備える構成でも良く、このような構成でも、シリアル/パラレル変換回路等を作動させるための電源VCCの供給が停止しても、ノイズ除去回路から駆動回路に電流が流れ込んでしまうことが防止されるため、所定の電気部品が意図せずに動作してしまうことを防止できる。
以上、本発明の変形例16を説明してきたが、本発明はこの変形例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、変形例14と同一もしくは類似する構成については、変形例14で説明したものと同様の効果を有するものである。また、変形例14について例示した変形例についても変形例16に適用可能である。
(変形例17)
本発明が適用されたパチンコ遊技機の変形例17について説明する。尚、本変形例のパチンコ遊技機の構成は、前述した変形例14と同一の構成を含むため、ここでは異なる点について主に説明する。
変形例14では、遮蔽ユニット制御基板57dのコネクタ57eに電源線VCC1及びVCC2(5V)、電源線VDL(12V)を含む電源線が接続されており、当該コネクタ57eを介して、当該遮蔽ユニット制御基板57dの各種回路及び素子を作動させるための電源VCCが供給されるとともに、遮蔽ユニット制御基板57dに接続される電気部品(遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57c)を動作させるための電源VDLが供給される構成であったが、本変形例17では、コネクタ57eを介して電源VDLが供給される一方で電源VCCが供給されず、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VDL(12V)から電源VCC(5V)を生成する降圧回路を備えており、遮蔽ユニット制御基板57dにおいて電源VCCを生成する構成である。
具体的には、図44(A)に示すように、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VDL(12V)から電源VCC(5V)を生成する降圧回路が搭載されており、コネクタ57eを介して供給される電源VDLの電源線は、分岐されて一端が降圧回路に接続され、他端が、遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57c(図示略)等に接続されるようになっている。そして、降圧回路では、電源VDLから電源VCCを生成し、電源VCCを遮蔽ユニット制御基板57dに搭載されているシリアル/パラレル変換回路1、2等の遮蔽ユニット制御基板57d上の所定回路や素子(図示略)に供給するようになっている。
このように、本変形例の遮蔽ユニット制御基板57dでは、電源VDLから電源VCCを生成するための降圧回路が設けられており、コネクタ57eを介して供給される電源VDLを遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cに対して供給するとともに、当該電源VDLから降圧回路により電源VCCを生成して電源VCCをシリアル/パラレル変換基板1、2等の各種回路等に供給するので、シリアル/パラレル変換基板1、2等への電源VCCの供給が停止する場合には、遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cへの電源VDLも停止して、遮蔽部材動作モータ57a等が動作することがないようになっている。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路2と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、電源VCCは、左側LED57b、右側LED57cを駆動するための電源VDLから生成される構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1をパラレル制御信号1、2に変換するシリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズ除去回路1及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗1に接続された構成において、左側LED57b、右側LED57cを駆動するための電源VDLから電源VCCが生成されるため、電源VCCの供給が停止するときは電源VDLの供給も停止するので、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、電源VCCは、遮蔽部材動作モータ57aを駆動するための電源VDLから生成される構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2をパラレル制御信号3〜6に変換するシリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号2及びクロック信号2(第1信号線)のノイズ除去回路2及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗2に接続された構成において、遮蔽部材動作モータ57aを駆動するための電源VDLから電源VCCが生成されるため、電源VCCの供給が停止するときは電源VDLの供給も停止するので、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路2及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗1に接続されており、電源VCCは、左側LED57b、右側LED57cを駆動するための電源VDLから生成される構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2をパラレル制御信号3〜6に変換するシリアル/パラレル変換回路2を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号2及びクロック信号2(第3信号線)のノイズ除去回路2及びパラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)のプルアップ抵抗1に接続された構成において、左側LED57b、右側LED57cを駆動するための電源VDLから電源VCCが生成されるため、電源VCCの供給が停止するときは電源VDLの供給も停止するので、左側LED57b、右側LED57cが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
本変形例のパチンコ遊技機1は、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1を、パラレル制御信号1、2に変換して、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)にそれぞれ出力するシリアル/パラレル変換回路1と、パラレル制御信号1、2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号1に応じて左側LED57bを点灯させるLED駆動回路1と、パラレル制御信号2の信号線(第2信号線)から入力されるパラレル制御信号2に応じて右側LED57cを点灯させるLED駆動回路3と、を備えるとともに、シリアル制御信号2及びクロック信号2の信号線(第3信号線)から入力されるシリアル制御信号2及びクロック信号2を、パラレル制御信号3〜6に変換して、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)に出力するシリアル/パラレル変換回路2と、パラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)から入力されるパラレル制御信号3〜6に応じて、遮蔽部材動作モータ57aを駆動させるモータ駆動回路1〜4と、を備え、シリアル/パラレル変換回路1、2には、該変換回路を動作させるための電源VCCが接続されるとともに、該電源VCCは、シリアル制御信号1及びクロック信号1の信号線(第1信号線)のノイズを除去するためのノイズ除去回路1及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)の電圧をプルアップさせるプルアップ抵抗2に接続されており、電源VCCは、遮蔽部材動作モータ57aを駆動するための電源VDLから生成される構成である。このような構成では、第1信号線から入力されるシリアル制御信号1及びクロック信号1をパラレル制御信号1、2に変換するシリアル/パラレル変換回路1を動作させるための電源VCCが、シリアル制御信号1及びクロック信号1(第1信号線)のノイズ除去回路1及びパラレル制御信号3〜6の信号線(第4信号線)のプルアップ抵抗2に接続された構成において、遮蔽部材動作モータ57aを駆動するための電源VDLから電源VCCが生成されるため、電源VCCの供給が停止するときは電源VDLの供給も停止するので、遮蔽部材動作モータ57aが意図せずに動作してしまうことを防止できる。
尚、本変形例では、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VDLから電源VCCを生成する降圧回路を備えることで、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VDLが供給されていない場合に、電源VCCの供給が停止されるとともに、遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cへの電源VDLの供給が停止されるようにする構成であるが、例えば、図44(B)に示すように、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VCCが供給されているときに、電源VDLが遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cに供給されるように、電源VCC及び電源VDLにFET素子等を接続する構成としても良い。このような構成とすることで、遮蔽ユニット制御基板57dに電源VCCが供給されていない場合に、遮蔽部材動作モータ57a、左側LED57b、右側LED57cへの電源VDLの供給を停止させて、遮蔽部材動作モータ57a等が動作することがないようにすることができる。
また、本変形例では、演出制御用CPU120が送信するシリアル制御信号及びクロック信号を所定の電気部品を動作させるためのパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換回路1、2を搭載した遮蔽ユニット制御基板57dにおいて、当該シリアル/パラレル変換回路1、2を作動させるための電源VCCを、所定の電気部品を動作させるための電源VDLから生成する降圧回路を備える構成であるが、CPU103が送信するシリアル制御信号及びクロック信号を所定の電気部品を動作させるためのパラレル制御信号に変換するシリアル/パラレル変換回路を搭載した制御基板において、当該シリアル/パラレル変換回路を作動させるための作動電源を、所定の電気部品を動作させるための動作電源から生成する電源生成回路を備える構成でも良く、このような構成でも、作動電源の供給が停止するときは動作電源の供給も停止するので、所定の電気部品が意図せずに動作してしまうことを防止できる。
以上、本発明の変形例17を説明してきたが、本発明はこの変形例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、変形例14と同一もしくは類似する構成については、変形例14で説明したものと同様の効果を有するものである。また、変形例14について例示した変形例についても変形例17に適用可能である。
(13)遊技を行う遊技機(パチンコ遊技機1)において、
第1信号線(シリアル制御信号1の信号線、クロック信号1の信号線)から入力される制御信号を駆動信号に変換して第2信号線(パラレル制御信号1、2の信号線)に出力する変換回路(シリアル/パラレル変換回路1)と、
前記第2信号線から入力される駆動信号に応じて、電気部品(左側LED57b、右側LED57c)を駆動させる駆動回路(LED駆動回路1、2)と、
を備え、
前記変換回路には、該変換回路を動作させるために所定電源(電源VCC)が接続されるとともに、該所定電源は、前記第1信号線のノイズを除去するためのノイズ除去回路(ノイズ除去回路1)及び前記第2信号線の電圧をプルアップさせるプルアップ回路(プルアップ抵抗1)に接続されており、
前記所定電源は、複数の配線(電源線VCC1、VCC2)を介して供給される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1信号線から入力される制御信号を駆動信号に変換する変換回路を動作させるための所定電源が、第1信号線のノイズ除去回路及び第2信号線のプルアップ回路に接続された構成において、所定電源が複数の配線を介して入力されることで、所定電源の供給が停止し難くなるため、所定電源の供給が停止することにより、電気部品が意図せずに動作してしまうことを防止できる。
(14)遊技を行う遊技機(パチンコ遊技機1)において、
第1信号線(シリアル制御信号1の信号線、クロック信号1の信号線)から入力される第1制御信号を第1駆動信号に変換して第2信号線(パラレル制御信号1、2の信号線)に出力する第1変換回路(シリアル/パラレル変換回路1)と、
前記第2信号線から入力される第1駆動信号に応じて、第1電気部品(左側LED57b、右側LED57c)を駆動させる第1駆動回路(LED駆動回路1、2)と、
第3信号線(シリアル制御信号2の信号線、クロック信号2の信号線)から入力される第2制御信号を第2駆動信号に変換して第4信号線(パラレル制御信号3〜6の信号線)に出力する第2変換回路(シリアル/パラレル変換回路2)と、
前記第4信号線から入力される第2駆動信号に応じて、第2電気部品(遮蔽部材動作モータ57a)を駆動させる第2駆動回路(モータ駆動回路1〜4)と、
を備え、
前記第1変換回路及び前記第2変換回路には、該第1変換回路及び該第2変換回路を動作させるために所定電源(電源VCC)が接続されるとともに、該所定電源は、前記第1信号線のノイズを除去するためのノイズ除去回路(ノイズ除去回路1)及び前記第4信号線の電圧をプルアップさせるプルアップ回路(プルアップ抵抗2)に接続されており、
前記所定電源は、複数の配線(電源線VCC1、VCC2)を介して供給される
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1信号線から入力される第1制御信号を第1駆動信号に変換する第1変換回路を動作させるための所定電源が、第1信号線のノイズ除去回路及び第4信号線のプルアップ回路に接続された構成において、所定電源が複数の配線を介して入力されることで、所定電源の供給が停止し難くなるため、所定電源の供給が停止することにより、第2電気部品が意図せずに動作してしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
識別情報(特図、演出図柄、普図など)の可変表示は識別情報が点滅することも含む。例えば特図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すものも可変表示に含まれる。可変表示にて停止表示される特別図柄は、停止表示の前(変動中)に表示される特別図柄とは異なる図柄であってもよい(演出図柄、普通図柄についても同様)。
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部または一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも可変表示を行い、有利状態(例えば、大当り状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、一面(例えば、背面801B)に発光体(例えば、後側LED820〜822)が設けられた基板(例えば、基板801)を有する第1演出体(例えば、第1演出体800)と、前記基板の一面側にて動作可能な第2演出体(例えば、第2演出体900)と、を備え、前記発光体からの光により前記第2演出体を照射可能であり(例えば、第1演出体800の背面側にある第2演出体900が原点位置にあるときに、第1演出体800の背面側に設けた後側LED820〜822を発光させることで、第2演出体900の前面側を好適に照らすことができる。図32参照)、さらに、遊技媒体が入賞可能な第1状態と遊技媒体が入賞不能または困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段(例えば、可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022)と、前記有利状態とは異なる状態であり、前記可変入賞手段が第1状態に変化することを含む特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、通常状態に比べて前記特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態(第1KT状態、第2KT状態))に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、前記可変入賞手段は、前記特殊状態に制御されることが報知された後に該可変入賞手段に向けて発射された遊技媒体を入賞できないように設けられ(例えば、遊技球の流下を遅延させる遅延手段として釘群55を設けるとともに、小当り遊技における特殊可変入賞球装置9022の開放期間を0.8秒間に設定することにより実現される)、前記特別状態における有利状態に制御される契機とならない可変表示を、可変表示期間が第1期間である第1可変表示パターン(例えば、短縮変動の第2変動パターン#25,#27)と、可変表示期間が該第1期間よりも長い第2期間である第2可変表示パターン(例えば、継続演出を含む第2変動パターン#26,#28)とにより実行可能であり、前記特別状態において、第2可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合は、第1可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合よりも低い(例えば、小当りの場合には、比較的変動時間が長い第2変動パターン#28に決定される割合が低い(または決定されない)。図59参照)遊技機が挙げられる。
そのような構成によれば、興趣を低下させてしまうことを防止し、演出効果を高めることができる。さらに、第2演出体を好適に動作させつつ、光により演出することが可能となる。
可変表示パターンと演出体とを関連付けてもよい。例えば、第1可変表示パターンが選択された場合には第1演出体を可動させ、第2可変表示パターンが選択された場合には第2演出体を可動させるようにしてもよい。または、可変表示パターンの種類に応じて演出体の発光態様を異なるようにしてもよい。そうすることにより遊技者は可変表示パターンや演出体に注目するようになり興趣が向上する。
また、有利状態や特殊状態となる期待度を、演出体の動作態様や発光態様によって示唆するようにしてもよい。例えば、特別状態において第2可変表示パターンにより可変表示が実行された後に特殊状態に制御される場合、その可能性が高いこと(特殊状態に制御されることが確定することを含む)を可変表示期間中に演出体の動作態様や発光態様によって示唆するようにしてもよい。そのようにすれば、特殊状態に制御されることが報知された後に可変入賞手段に向けて発射された遊技媒体は入賞できないものの、特殊状態に制御される可能性が高い(あるいは特殊状態に制御されることが確定した)ことが認識できた時点で可変入賞手段に向けて発射することにより、該発射された遊技媒体が特殊状態において可変入賞手段に入賞可能となるため、第2可変表示パターンにより可変表示が実行された後に特殊状態に制御される場合であっても、遊技者の発射操作によっては可変入賞手段に入賞可能となるので、より一層、興趣の低下を防止し、演出効果を高めることができる。
さらに、興趣を向上させることができるとともに、演出効果を高めることができる遊技機の形態の一例として、可変表示を行い、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技媒体が入賞可能な第1状態と遊技媒体が入賞不能または困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段(例えば、可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022)と、有利状態とは異なる状態であり、可変入賞手段が第1状態に変化することを含む特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS90358〜S90360を実行する部分)と、通常状態に比べて特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態(第1KT状態、第2KT状態))に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560におけるステップS902208A,S902211A,S902212A,S902209B,S902210B,S902213B,S902214Bを実行する部分)とを備え、可変入賞手段は、特殊状態に制御されることが報知された後に該可変入賞手段に向けて発射された遊技媒体を入賞できないように設けられ(例えば、遊技球の流下を遅延させる遅延手段として釘群55を設けるとともに、小当り遊技における特殊可変入賞球装置9022の開放期間を0.8秒間に設定することにより実現される)、特別状態における有利状態に制御される契機とならない可変表示を、可変表示期間が第1期間である第1可変表示パターン(例えば、短縮変動の第2変動パターン#25,#27)と、可変表示期間が該第1期間よりも長い第2期間である第2可変表示パターン(例えば、継続演出を含む第2変動パターン#26,#28)とにより実行可能であり、特別状態において、第2可変表示パターンにより可変表示が実行された後に特殊状態に制御される割合は、第1可変表示パターンにより可変表示が実行された後に特殊状態に制御される割合よりも低い(例えば、小当りの場合には、比較的変動時間が長い第2変動パターン#28に決定される割合が低い(または決定されない)。図59参照)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、この形態例の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機901の全体の構成について説明する。図45はパチンコ遊技機(弾球遊技機)901を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、この発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
パチンコ遊技機901は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機901は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠902を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤906を除く)とを含む構造体である。
図45に示すように、パチンコ遊技機901は、額縁状に形成されたガラス扉枠902を有する。ガラス扉枠902の下部表面には打球供給皿(上皿)903がある。打球供給皿903の下部には、打球供給皿903に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿904や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)905が設けられている。また、ガラス扉枠902の背面には、遊技盤906が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤906は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤906の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域907が形成されている。
遊技領域907の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置909が設けられている。演出表示装置909の表示画面には、第1の実行条件である第1始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口9013に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第1飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第1可変表示部909aという。)と、第2の実行条件である第2始動条件の成立(例えば、打球が第2始動入賞口9014に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄(第2飾り図柄)を可変表示し表示結果を導出表示する表示領域(以下、第2可変表示部909bという。)と、第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bよりも遊技者が表示内容を視認することが容易な表示領域(以下、背景図柄表示部909cという。)とがある。なお、表示内容を視認することが容易とは、例えば、表示領域のサイズが大きいことであったり、第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bにおける表示内容が常に単色であるのに対して表示色が変わったりすることである。また、この実施形態では、背景図柄演出部9cには、左・中・右の3つの表示領域に識別情報(以下、背景図柄ともいう。)が表示制御される。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである。この実施の形態では、2つの可変表示部(第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909b)に対して1つの背景図柄演出部9cが設けられ、背景図柄演出部9cにおいて、2つの可変表示部において可変表示される飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)のいずれかに対応した演出が実行されるので、飾り図柄の状況(例えば、大当り図柄が導出表示されるか否か)を把握しづらくする。なお、この実施の形態では、背景図柄は、演出表示装置909(液晶表示装置)における演出用の図柄変動表示を行うためのものであり、演出用識別情報、装飾図柄、および演出図柄に相当する。
演出表示装置909の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)908aおよび第2特別図柄表示器908bが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bは、それぞれ、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bは、停止図柄が確変図柄であるのか非確変図柄であるのかを把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。以下、第1特別図柄表示器908aにおいて可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器908bにおいて可変表示される識別情報を第2特別図柄ということがある。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、一部が異なっていてもよい。一例として、第1特別図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタとを含み、第2特別図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタであって第1特別図柄のキャラクタとは異なるものとを含むようにしてもよい。
第1特別図柄表示器908aの近傍には、第1始動入賞口9013に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器9018aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器9018aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄表示器908bの近傍には、第2始動入賞口9014に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器9018bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器9018bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器908bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第1可変表示部909aは、第1特別図柄表示器908aによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。また、第2可変表示部909bは、第2特別図柄表示器908bによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。以下、第1可変表示部909aにおいて可変表示される識別情報を第1飾り図柄といい、第2可変表示部909bにおいて可変表示される識別情報を第2飾り図柄ということがある。また、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。なお、第1飾り図柄の種類と第2飾り図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。種類が異なる場合、一部が異なっていてもよい。一例として、第1飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタとを含み、第2飾り図柄の種類は、0〜5の数字と数字以外のキャラクタであって第1飾り図柄のキャラクタとは異なるものとを含むようにしてもよい。
演出表示装置909の表示画面には、第1始動入賞口9013に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数と、第2始動入賞口9014に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、図柄保留記憶表示部9018cという。)がある。このように、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を、比較的遊技者に視認されやすい図柄保留記憶表示部9018cにおいて表示することによって、遊技者に、第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれを把握しづらくする。この実施の形態では、第1特別図柄保留記憶表示器9018aおよび第2特別図柄保留記憶表示器9018bは、それぞれ、図柄保留記憶表示部9018cよりも小型のランプやLEDのような4つの表示器で構成されているが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とをより把握しづらくするために、他の態様の表示器を用いてもよい。一例として、第1特別図柄保留記憶表示器9018aおよび第2特別図柄保留記憶表示器9018bをそれぞれ1個の表示器で構成し、保留記憶数に応じて表示色を異ならせたり、表示濃度を異ならせたりする。
この実施の形態では、表示可能な合算保留記憶数すなわち合算保留記憶数の上限値は8である。図柄保留記憶表示部9018cは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bの可変表示が開始される毎に、点灯する表示領域の数を1減らす。または、図柄保留記憶表示部9018cにおける8つの表示領域のうち、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bの可変表示が開始される毎に、あらかじめ有効始動入賞として決められている色で表示される領域の数を1減らす。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にする。従って、第1保留記憶数が4である場合に第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第1保留記憶数が4未満である場合に第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したときには、その入賞は第1始動条件を成立させる有効始動入賞(第1有効始動入賞)になる。同様に、第2保留記憶数が4である場合に第2始動入賞口9014に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させない無効始動入賞になる。第2保留記憶数が4未満である場合に第2始動入賞口9014に遊技球が入賞したときには、その入賞は第2始動条件を成立させる有効始動入賞(第2有効始動入賞)になる。なお、この例では、第1保留記憶数の上限値を4にし、第2保留記憶数の上限値を4にし、合算保留記憶数の上限値を8にするが、それらの値は一例である。また、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
演出表示装置909の下方には、第1始動入賞口9013を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口9013に入賞した遊技球は、遊技盤906の背面に導かれ、第1始動口スイッチ9013aによって検出される。第1始動口スイッチ9013aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
演出表示装置909の右方には、ゲート9032が設けられている。ゲート9032を通過した遊技球は、ゲートスイッチ9032aによって検出される。
ゲート9032の上方には、右打ちされた遊技球の流下経路を形成する釘群55が、遊技球の流下を遅延させる遅延手段として設けられており、右打ちされた遊技球は左右に蛇行しながら流下するようになっている。釘群55が設けられていることにより、遊技球が発射されてから後述する第2始動入賞口9014および特殊入賞口9024へ至るまで少なくとも1.0秒を要するようになっている。
ゲート9032の下方には、作動ゲート9017が設けられている。作動ゲート9017を通過した遊技球は、作動ゲートスイッチ9017aによって検出される。
作動ゲート9017の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置9020が設けられている。特別可変入賞球装置9020は開閉板を備え、第1特別図柄表示器908aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器908bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する有利状態(大当り遊技状態)においてソレノイド9021によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球は第1カウントスイッチ9023aで検出される。第1カウントスイッチ9023aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
特別可変入賞球装置9020の下方には、小当り用の特殊入賞口9024を形成する特殊可変入賞球装置9022と、第2始動入賞口9014を有する可変入賞球装置9015とが設けられており、図45に示すように、左側に特殊可変入賞球装置9022が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置9015が配置されている。詳細は後述するが、これら特殊可変入賞球装置9022および可変入賞球装置9015は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口9024や第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置9022は、第2特別図柄表示器908bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口9024を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置9015は、普通図柄表示器9010に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口9014を開状態とする開放制御を実行する。
なお、この実施の形態では、特殊可変入賞球装置9022と可変入賞球装置9015とは、同様の構造を有するように形成されているのであるが、図45に示すように、可変入賞球装置9015と比較して特殊可変入賞球装置9022の方が若干大きい。また、図45に示すように、特殊可変入賞球装置9022と可変入賞球装置9015とは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置9020に入賞することなく遊技領域907を落下した遊技球は、まず可変入賞球装置9015の上に落下するのであるが、この際に可変入賞球装置9015の底面部材が後退移動されて第2始動入賞口9014が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口9014に入賞し、特殊可変入賞球装置9022の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口9014が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置9015の底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置9022の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置9022の底面部材が後退移動されて特殊入賞口9024が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口9024に入賞する。さらに、特殊入賞口9024も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置9022の底面部材の上を移動して、そのままアウト口9026の方へ落下することになる。
なお、この実施の形態では、図45に示すように、特殊可変入賞球装置9022が左側に配置され、可変入賞球装置9015が右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置9022および可変入賞球装置9015の底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置9015の方から特殊可変入賞球装置9022の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置9015の方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置9022の方が下流側に設けられているといえる。
特殊入賞口9024内には、特殊入賞口9024内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ9025a、図49参照)が設けられている。第2カウントスイッチ9025aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置9022において開状態となった特殊入賞口9024を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口9013aや第2始動入賞口9013bといった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置9022が開放制御されて特殊入賞口9024が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置9022が閉鎖制御されて特殊入賞口9024が閉状態となれば、特殊入賞口9024に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口9014内には、第2始動入賞口9014内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ9014aが設けられている。第2始動口スイッチ9014aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口9013と第2始動入賞口9014とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、この実施の形態では、ゲート9032、作動ゲート9017、特別可変入賞球装置9020(大入賞口)、可変入賞球装置9015(第2始動入賞口9014)、および特殊可変入賞球装置9022(特殊入賞口9024)が遊技領域907の右方に設けられているので、大当り遊技中や後述するKT状態中である場合には、遊技者は遊技領域907の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。従って、この実施の形態では、詳細な説明を省略しているが、大当り遊技中やKT状態中である場合には、例えば、演出表示装置909において「右打ち」などの表示を行ったり右方向を示す矢印表示を行ったりして、右打ち操作期間中であることを報知するように構成することが望ましい。
演出表示装置909の下方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器9010が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器9010は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器9010は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器9010は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器9010は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート9032を通過しゲートスイッチ9032aで検出されると、普通図柄表示器9010の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器9010における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置9015が所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置9015の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器9010の近傍には、ゲート9032を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート9032への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ9032aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器9010の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤906の遊技領域907の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ9025が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口9026がある。また、遊技領域907の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ9027が設けられている。遊技領域907の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ9028a、左枠ランプ9028bおよび右枠ランプ9028cが設けられている。また、左枠ランプ9028bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ9051が設けられ、右枠ランプ9028cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ9052が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル905を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域907に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。遊技者が打球操作ハンドル905を継続して操作した場合には、0.6秒毎に遊技球が打ち出される。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域907を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域907に入り、その後、遊技領域907を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口9013に入り第1始動口スイッチ9013aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示部908aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1可変表示部909aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄は第1始動入賞口9013への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、図柄保留記憶表示部9018cに表示される合算保留記憶数(合計数)を1増やす。
また、遊技球が第2始動入賞口9014に入り第2始動口スイッチ9014aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示部908bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2可変表示部909bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄は第2始動入賞口9014への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、図柄保留記憶表示部9018cに表示される合算保留記憶数(合計数)を1増やす。ただし、第2保留記憶数が上限値に達していても、合算保留記憶数が上限値に達していなければ、図柄保留記憶表示部9018cに表示される合計数を1増やす。
第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の可変表示および第1可変表示部909aにおける第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第1特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞球装置9020が開放される。特別可変入賞球装置9020が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。所定個数の遊技球が大入賞口に入賞すると、または特別可変入賞球装置9020が開放されてから一定期間経過すると、継続権が発生し特別可変入賞球装置9020の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、2ラウンド、6ラウンド、16ラウンド)許容される。なお、大入賞口にV入賞領域を設け、特別可変入賞球装置9020の開放中に打球がV入賞領域に入賞したことを条件に、継続権が発生するようにしてもよい。なお、大当り遊技状態におけるラウンド数は、大当りの種別によって異なる。本実施の形態において大当りの種別は2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当り、6R確変大当り、および16R確変大当りがあり、例えば、2R通常大当りまたは2R確変大当りが発生すれば2ラウンドの大当り遊技状態が付与され、6R通常大当りまたは6R確変大当りが発生すれば6ラウンドの大当り遊技状態が付与され、16R確変大当りが発生すれば16ラウンドの大当り遊技状態が付与される。
第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が低確率状態(後述する低確率/非KT状態と低確率/第1KT状態とがある)よりも高い確変状態(低確率状態よりも大当りが発生しやすい高確率状態)という遊技者にとって有利な状態になる。なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に移行した場合には、第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第2始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の可変表示および第2可変表示部909bにおける第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第2特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。
第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が低確率状態(後述する低確率/非KT状態と低確率/第1KT状態とがある)よりも高い確変状態(低確率状態よりも大当りが発生しやすい高確率状態)という遊技者にとって有利な状態になる。なお、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に移行した場合には、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第1始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、停止時の第2特別図柄が小当り図柄になると、小当り遊技状態に移行する。すなわち、特殊入賞口9024に遊技球が入賞可能な程度の一定時間が経過するまで特殊可変入賞球装置9022が開放される。これにより、小当り遊技状態にも、大当り遊技状態よりも少ないものの、遊技者が出玉を得ることができるような開放態様としている。なお、この実施の形態では、小当り遊技状態とは、大当り遊技状態と比較すると有利度が低い(本例では、獲得できる出玉が少ない)ものの遊技者にとって有利な遊技状態であり、小当り遊技状態の前と後とで遊技状態が他の遊技状態に遷移しないものである。
確変状態では、上述したように、第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bにおいて可変表示される第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果:例えば、0〜9のうちの奇数)になる確率が低確率状態より高められる。
ここで、本実施の形態における遊技状態について説明する。まず、本実施の形態における遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この実施の形態では、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置9022が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置9015の開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置9022に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置9015の開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置9022に遊技球が入賞しやすい。
確変状態は、低確率状態よりも大当りになりやすい遊技状態である。具体的には、確変状態における大当り判定テーブルの大当り判定値の数が、低確率状態における大当り判定テーブルの大当り判定値の数の10倍あるため、確変状態を、低確率状態よりも大当りの発生しやすい遊技状態としている。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この実施の形態では、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置9015が開状態となる確率は通常状態と同じなのであるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短いため、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなる。そして、第2特別図柄の変動時には大当りとなる場合以外には全て小当りになるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
次に、本実施の形態における遊技状態の遷移について説明する。まず、この実施の形態では、通常状態(低確率/非KT状態)では、遊技者は遊技領域907の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口9013への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。通常状態において大当りが発生した場合には、低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態へ移行する。例えば、6R通常大当りが発生した場合、低確率/第1KT状態に移行し、その後、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了すると、第1KT状態を終了して通常状態へ移行する。また、例えば、6R確変大当りが発生した場合、高確率/第1KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第1KT状態が維持される。また、例えば、16R確変大当りが発生した場合、高確率/第2KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態が維持される。
なお、この実施の形態では、低確率/第1KT状態に制御される場合に一律に100回の変動表示を終了すると第1KT状態を終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率/第1KT状態の契機となる大当りの種別を複数設けるように構成し、その大当り種別に応じて大当り遊技終了後に第1KT状態が継続する変動表示の回数が異なる(例えば、20回や、30回、50回、100回)ように構成してもよい。
KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)に移行した後である場合には、この実施の形態では、遊技者は遊技領域907の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口9014への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。KT状態において大当りが発生した場合には、低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、または高確率/第2KT状態へ移行する。例えば、2R通常大当りが発生した場合、低確率/第1KT状態に移行し、その後、大当りが発生することなく100回の変動表示を終了すると、第1KT状態を終了して通常状態へ移行する。また、例えば、2R確変大当りまたは6R確変大当りが発生した場合、高確率/第1KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第1KT状態が維持される。また、例えば、16R確変大当りが発生した場合、高確率/第2KT状態に移行し、その後、次の大当りが発生するまで高確率/第2KT状態が維持される。
ただし、後述するように、大当り開始前に非KT状態であったにもかかわらず第2特別図柄の変動表示が実行されて16R確変大当りとなったような場合には、高確率状態に移行するものの、第2KT状態ではなく第1KT状態に移行するように制御する(後述するステップS902208B,S902209B参照)。すなわち、通常状態であるにもかかわらず右打ちされて第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生した場合であり、そのような場合に第2KT状態に移行して小当り遊技において相当数の賞球を得られるようにしてしまうと、一部の遊技者が通常状態にて積極的に右打ちにて遊技を行う可能性があり、本来の遊技性が損なわれてしまう。このことから、通常状態で右打ちして第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生したとしても、第1KT状態にしか移行しないようにすることによるペナルティを科すことにより、通常状態での積極的な右打ち遊技を抑制することができる。
第1特別図柄表示器908aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1可変表示部909aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器908bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2可変表示部909bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器908aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部909aにおいて大当り図柄が停止表示される。第2特別図柄表示器908bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部909bにおいて大当り図柄が停止表示される。
さらに、第1特別図柄表示器908aにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部909aにおいて確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「7」)が停止表示される。第2特別図柄表示器908bにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部909bにおいて確変図柄を想起させるような特別の飾り図柄(例えば「7」)が停止表示される。
また、背景図柄表示部909cでは、第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄が可変表示されているときに、第1特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部909cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。リーチ演出を行う場合には、例えば、可変表示中に左右の背景図柄が停止表示される。そして、後述するように例外はあるが、基本的に第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄表示部909cにおいて背景図柄の停止図柄が導出表示される(3つの表示領域において背景図柄が最終停止される。)。第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、背景図柄の停止図柄は、第1特別図柄の停止図柄が大当り図柄であることを遊技者に想起させるような背景図柄(例えば、左中右が揃った状態の3つの背景図柄)になる。以下、そのような背景図柄も、大当り図柄という。
第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときに、第2特別図柄の可変表示に対応した演出が実行される。例えば、背景図柄表示部909cにおける3つの表示領域において背景図柄が可変表示される。
また、第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄が可変表示され、同時に第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別図柄が可変表示されているときには、第1特別図柄と第2特別図柄とのうちのいずれかの可変表示に対応した演出が実行される。
そして、第1特別図柄または第2特別図柄が単独で可変表示されている場合には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示が終了し第1特別図柄または第2特別図柄の停止図柄が導出表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了し、背景図柄の停止図柄が導出表示される。また、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている場合、具体的には、第1特別図柄および第2特別図柄が同時に可変表示されている期間が存在する場合には、遅く可変表示が終了する方の特別図柄が停止表示されるときに、背景図柄の可変表示は終了する。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、3つの背景図柄のうち停止した背景図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない背景図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の背景図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、背景図柄表示部909cにおける左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、背景図柄表示部909cにおける左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と背景図柄表示部909cにおけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、背景図柄とは異なるもの)を表示させたり、背景図柄表示部909cの背景(図柄およびキャラクタとは異なる地の色や模様など)の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
次に図46〜図48は、特殊可変入賞球装置9022を示す図である。以下では、図46〜図48を参照して特殊可変入賞球装置9022について説明する。なお、この実施の形態については、図46〜図48を用いて特殊可変入賞球装置9022の構造について説明を行っているが、特殊可変入賞球装置9022よりも若干サイズが小さいだけで、可変入賞球装置9015の構造も特殊可変入賞球装置9022の構造と同様である。
図46〜図48に示すように、特殊可変入賞球装置9022は、左右方向に長い矩形板状のベース板部90101を備えている。特殊可変入賞球装置9022は、このベース板部90101が遊技領域907に例えば螺子などで固定されることで、遊技領域907に固定支持される。ベース板部90101の略中央領域には、前方に向けて開口する特殊入賞口9024(可変入賞球装置9015の場合は第2始動入賞口9014)が形成されるとともに、ベース板部90101における特殊入賞口9024よりも上方の位置には、底面部材9023が後退移動した際に、底面部材9023を遊技領域907の背面側(後方)に収容するための左右方向に長いスリット状の収容孔90102が形成されている。なお、本実施形態において特殊入賞口9024は詳しくは、ベース板部90101の左右方向中央よりやや左側に形成されているが、これよりも左または右であってもよい。
底面部材9023は、右方からその上面に進入した遊技球を、左方に向けて流下させるように、左下がり傾斜し、収容孔90102は、底面部材9023の傾斜に沿うように、左下がり傾斜するように形成されている。底面部材9023は、図47に示す前進移動された状態と、図48に示す後退移動した状態とに進退移動可能とされており、ベース板部90101の背面側(後方)には、底面部材9023を進退移動させる駆動装置(図示せず)が配置されている。
図46〜図48に戻り、ベース板部90101の正面側には、前方に向けて突出した流路形成台部90112が形成されており、この流路形成台部90112の上部には、前進移動した状態の底面部材9023の上方側端部(右端部)である上流領域9023Uと底面部材9023の長手方向で連なり、底面部材9023とともに遊技球の流路を形成する上流側流路部90113と、底面部材9023の下方側端部(左端部)である下流領域9023Lと底面部材9023の長手方向で連なり、底面部材9023とともに遊技球の流路を形成する下流側流路部90114とが形成されている。
また、流路形成台部90112の上部には、上流側流路部90113および下流側流路部90114の底面部材9023側の端部から下方に凹み、正面視で、特殊入賞口9024を左右および下方から囲うようにして、底面部材9023の下方に落下した遊技球を特殊入賞口9024に案内する案内流路部90115が形成されている。
上流側流路部90113および下流側流路部90114は、遊技球を左方に流下させるべく左下がりに傾斜するように形成されている。また、案内流路部90115の底部は、特殊入賞口9024側に向けて左下がりに延びるとともに、特殊入賞口9024の前方の位置で凹んでいる。そして、案内流路部90115の底部において上記凹んだ空間には、遊技球を特殊入賞口9024側(遊技領域907の背面側)に向けて後方に案内する三角形状のガイド部90116が配設されている。
またさらに、流路形成台部90112の前部(遊技者側)には、上流側流路部90113、下流側流路部90114および案内流路部90115を前方から覆う被覆部90117が一体に形成されている。この被覆部90117は、上流側流路部90113、下流側流路部90114および案内流路部90115を前方から覆うことで、これら各流路部を流下する遊技球がガラス扉枠904側に跳ねてしまうことを防ぐ機能を有している。なお、本実施形態では、被覆部90117が流路形成台部90112に一体形成されるが、別体で固定されるものでもよい。
特殊可変入賞球装置9022では、ベース板部90101と被覆部90117との間において、上流側流路部90113、底面部材9023、および下流側流路部90114からなる、左右方向に連なる遊技球の流路Fが形成される。ここで、本実施形態では、ベース板部90101および被覆部90117に、流路Fを流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片90118が形成されている。
本実施形態において、規制片90118は、ベース板部90101および被覆部90117に一体形成され、ベース板部90101から前方に突出する、または被覆部90117から後方に突出するリブ状に形成され、遊技球に干渉することで、左方に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片90118がない場合よりも遅延させる。これら規制片90118は、流路Fにおける遊技球の流下方向で、所定間隔を空けて並ぶように形成され、かつベース板部90101および被覆部90117に交互に形成されている。また、規制片90118は、底面部材9023の前後方向幅の1/3〜1/4程度の幅寸法に設定され、かつ隣接するもの同士の間に遊技球が通過可能な幅寸法に設定されている。さらに詳しくは、本実施形態では、被覆部90117のうちの上流側流路部90113を前方から覆う部位に、規制片90118が1つ形成されるとともに、被覆部90117のうちの下流側流路部90114を前方から覆う部位に、規制片90118が1つ形成されている。また、ベース板部90101および被覆部90117のうちの底面部材9023を覆う部位には、ベース板部90101および被覆部90117に交互に形成された規制片90118が合計5つ形成されている。なお、このような規制片90118の数は、特段限定されるものではない。また、本実施形態では、規制片90118の大部分が、前方(遊技者側)から被覆部90117によって覆われるようになっている。
以上のような規制片90118の配置により、図47を参照し、本実施形態の特殊可変入賞球装置9022(および同様に構成された可変入賞球装置9015)では、流路Fを流下しようとする遊技球Pが、流路F上を蛇行するようにして流下することになる。そして、このような流路Fが形成される特殊可変入賞球装置9022(または可変入賞球装置9015)が閉鎖されているとき、遊技球Pが特殊入賞口9024(または第2始動入賞口9014)に入賞せずに、特殊可変入賞球装置9022(または可変入賞球装置9015)を基本的に通過する。一方で、図48を参照し、底面部材9023が後退移動した特殊可変入賞球装置9022(または可変入賞球装置9015)が開放されているとき、遊技球Pが、流路形成台部90112の案内流路部90115に落下することが可能となり、この案内流路部90115を流下して、特殊入賞口9024(または第2始動入賞口9014)に入賞することが可能となる。
図49は、主基板(遊技制御基板)9031における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図49には、払出制御基板9037および演出制御基板9080等も示されている。主基板9031には、プログラムに従ってパチンコ遊技機901を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)90560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM9054、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM9055、プログラムに従って制御動作を行うCPU9056およびI/Oポート部9057を含む。この実施の形態では、ROM9054およびRAM9055は遊技制御用マイクロコンピュータ90560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU9056のほかRAM9055が内蔵されていればよく、ROM9054は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部9057は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560においてCPU9056がROM9054に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(またはCPU9056)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU9056がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板9031以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第1カウントスイッチ9023a、第2カウントスイッチ9025a、ゲートスイッチ9032a、および作動ゲートスイッチ9017aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ90560に与える入力ドライバ回路9058も主基板9031に搭載され、特別可変入賞球装置9020を開閉するソレノイド9021、特殊可変入賞球装置9022を開閉するソレノイド90106、および可変入賞球装置9015を開閉するソレノイド90206を遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板9031に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ90560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板9031に搭載されている。なお、主基板9031には、試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路(図示せず)も設けられている。
この実施の形態では、演出制御基板9080に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板9077を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bと、背景図柄を可変表示する背景図柄表示部909cと、図柄保留記憶表示部9018cとの表示制御を行う。
図50は、中継基板9077、演出制御基板9080、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070の回路構成例を示すブロック図である。なお、図50に示す例では、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板9035および音声出力基板9070を設けずに、演出制御に関して演出制御基板9080のみを設けてもよい。
演出制御基板9080は、演出制御用CPU90201およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ90200を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板9080において、演出制御用CPU90201は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板9077を介して入力される主基板9031からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ90202および入力ポート90203を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU90201は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)90209に、演出表示装置909の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板9080において、まず、入力ドライバ90202に入力する。入力ドライバ90202は、中継基板9077から入力された信号を演出制御基板9080の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板9080の内部から中継基板9077への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板9077には、主基板9031から入力された信号を演出制御基板9080に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板9080から中継基板9077への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路9074が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図50には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート90571を介して主基板9031から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板9077から主基板9031の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板9077からの信号は主基板9031の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ90560側)に入り込まない。なお、出力ポート90571は、図49に示されたI/Oポート部9057の一部である。また、出力ポート90571の外側(中継基板9077側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU90201は、入出力ポート90205を介してランプドライバ基板9035に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU90201は、入出力ポート204を介して音声出力基板9070に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板9035において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ90351を介してランプドライバ90352に入力される。ランプドライバ90352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ9028a、左枠ランプ9028b、右枠ランプ9028cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ9025に供給する。さらに、この実施の形態では、特殊可変入賞球装置9022内に特殊入賞口ランプ9024aが設けられており、ランプドライバ90352は、ランプを駆動する信号を増幅して特殊入賞口ランプ9024aに供給する。
音声出力基板9070において、音番号データは、入出力ドライバ90702を介して音声合成用IC90703に入力される。音声合成用IC90703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路90705に出力する。増幅回路90705は、音声合成用IC90703の出力レベルを、ボリューム90706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ9027に出力する。音声データROM90704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用CPU90201とランプドライバ基板9035および音声出力基板9070との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用CPU90201は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置909に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄、背景図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU90201は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP90209に出力する。VDP90209は、演出制御用CPU90201から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出表示装置909の表示制御を行うVDP90209が演出制御基板9080に搭載されている。VDP90209は、演出制御用マイクロコンピュータ90200とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP90209は、VRAM内の画像データを演出表示装置909に出力する。
なお、この実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板9080、音声出力基板9070およびランプドライバ基板9035が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置909を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ9027など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して直接コマンドを送信していたが、他の基板(例えば、図50に示す音声出力基板9070やランプドライバ基板9035など)を経由して演出制御基板9080における演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板9070やランプドライバ基板9035にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置909を制御する演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信するようにしてもよい。また、第1の演出制御基板と第2の演出制御基板との2つの基板を設けた場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ90560からの演出に関するコマンドは第2の演出制御基板に対して送信され、第2の演出制御基板から第1の演出制御基板に対してコマンドがそのまま送信されたり、加工(例えば、コマンドの形態や内容を変えたり、簡略化したり、必要なコマンドのみを選択)した後に送信されるように構成してもよい。
次に、遊技機の動作について説明する。図51は、主基板9031における遊技制御用マイクロコンピュータ90560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS901以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU9056は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU9056は、まず、割込禁止に設定する(ステップS901)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS902)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS903)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行う(ステップS904)。なお、割込みモード2は、CPU9056が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、CPU9056は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS906)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU9056は、通常の初期化処理を実行する(ステップS9010〜ステップS9015)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS907)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU9056は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU9056は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS908)。ステップS908では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU9056は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM9054に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9091)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM9055内の領域)に設定する(ステップS9092)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS9091およびS9092の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU9056は、ROM9054に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9093)、その内容に従って演出制御基板9080に、電力供給が復旧した旨を示す制御コマンド(電力供給復旧時の初期化コマンドとしての復旧コマンド)が送信されるように制御する(ステップS9094)。そして、ステップS9015に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU9056は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS9010)。なお、RAM9055の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM9054に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9011)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS9012)。
ステップS9011およびS9012の処理によって、例えば、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU9056は、ROM9054に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS9013)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS9014)。初期化コマンドとして、演出表示装置909に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、ステップS9015において、CPU9056は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ90560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS9010〜S9015)が完了すると、CPU9056は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS9017)および初期値用乱数更新処理(ステップS9018)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS9016)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS9019)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ90560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(大当り判定用乱数発生カウンタ等の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU9056は、図52に示すステップS9020〜S9034のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS9020)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU9056は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路9058を介して、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a第1カウントスイッチ9023a、第2カウントスイッチ9025a、ゲートスイッチ9032a、および作動ゲートスイッチ9017aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS9021)。
次に、CPU9056は、第1特別図柄表示器908a、第2特別図柄表示器908b、第1特別図柄保留記憶表示器9018aおよび第2特別図柄保留記憶表示器9018bの表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS9022)。第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bについては、ステップS9032で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS9023)。CPU9056は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS9024,S9025)。
図53は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1’:大当りを発生させるか否か、または小当りを発生させるか否かを決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2’:大当りの種別、すなわち、2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当り、6R確変大当り、および16R確変大当りのいずれにするかを決定する(大当り種別決定用)
(3)ランダム5’:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(4)ランダム6’:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム7’:ランダム1’の初期値を決定する(ランダム1’初期値決定用)
(6)ランダム8’:ランダム6’の初期値を決定する(ランダム6’初期値決定用)
図52に示された遊技制御処理におけるステップS9023では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り種別決定用乱数および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(6)の乱数以外の乱数も用いられている。また、本実施の形態では大当りの種別を決定する乱数と小当りの種別を決定する乱数として、共通の乱数(ランダム2’)を設けるものとしたが、それぞれ異なる乱数が設けられているものであってもよい。
さらに、CPU9056は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS9026A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器908aや特別可変入賞球装置9020を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU9056は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。次いで、CPU9056は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS9026B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器908bや特別可変入賞球装置9020、特殊可変入賞球装置9022を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU9056は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。そして、CPU9056は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS9026C)。普通図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて普通図柄表示器9010や可変入賞球装置9015を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU9056は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
次いで、CPU9056は、保留記憶処理を行う(ステップS9027a)。保留記憶処理では、CPU9056は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を算出し管理する処理を実行する。
次いで、CPU9056は、第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bの表示制御に関する演出制御コマンドや保留記憶数に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS9028)。
さらに、CPU9056は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS9029)。
また、CPU9056は、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第1カウントスイッチ9023a、および第2カウントスイッチ9025aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS9030)。具体的には、第1始動口スイッチ9013a、第2始動口スイッチ9014a、第1カウントスイッチ9023a、および第2カウントスイッチ9025aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板9037に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置9097を駆動する。
この実施の形態では、例えば、CPU9056は、第1始動口スイッチ9013aまたは第2始動口スイッチ9014aからの検出信号を入力した場合には、賞球数1個を指定する払出制御コマンドを払出制御用マイクコンピュータに対して出力する。また、例えば、CPU9056は、第1カウントスイッチ9023aまたは第2カウントスイッチ9025aからの検出信号を入力した場合には、賞球数15個を指定する払出制御コマンドを払出制御用マイクコンピュータに対して出力する。
なお、この実施の形態では、特殊入賞口9024に遊技球が入賞して第2カウントスイッチ9025aで検出されても、後述する賞球増加表示の表示や入賞演出が直ちに実行されず遅れて実行される場合があるのであるが、賞球の払い出しに関しては、ステップS9030の賞球処理において、第2カウントスイッチ9025aからの検出信号を入力した場合には、直ちに賞球数15個を指定する払出制御コマンドが出力され、払出制御用マイクロコンピュータによって球払出装置9097が駆動されて直ちに15個の賞球が払い出される。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU9056は、出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS9031:出力処理)。
また、CPU9056は、第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄の演出表示を行うための第1特別図柄表示制御データを第1特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定するとともに、第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて第2特別図柄の演出表示を行うための第2特別図柄表示制御データを第2特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS9032)。CPU9056は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU9056は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS9022において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器908aおよび第2特別図柄表示器908bにおける特別図柄の可変表示を実行する。
また、CPU9056は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS9033)。CPU9056は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU9056は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS9022において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器9010における普通図柄の可変表示を実行する。その後、割込許可状態に設定し(ステップS9034)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS9021〜S9033(ステップS9029を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器908aと第2特別図柄表示器908bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されるが、CPU9056は、2つの表示器において同時に大当りが発生しないような制御を行う。
図54(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM9054に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1’と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態)において用いられる非確変時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。非確変時大当り判定テーブルには、図54(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図54(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図54(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図54(B)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM9054に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、図54(B)に記載されている各数値が設定されている。また、図54(B)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、この実施の形態では、後述するように、第2特別図柄の変動表示が行われる場合にのみ小当り決定処理(ステップS90162B参照)が行われて小当りとなる場合があるとともに、既に説明したように、KT状態では右打ち操作されることから第2特別図柄の変動表示が実行される頻度が高くなっている。従って、この実施の形態では、KT状態において、大当り遊技状態よりも小当り遊技状態に制御される頻度が高くなっている。
CPU9056は、所定の時期に、乱数回路90503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダム1’)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図54(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図54(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図54(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図54(B)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。この実施の形態では、図54(B)に示すように、小当りになる確率(割合)は、122/487となるように設定されており、概ね1/4程度となるように設定されている。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器908aまたは第2特別図柄表示器908bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄表示器908bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に大当りとしないことに決定した場合には、無条件に全てはずれとされる。また、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に大当りとしないことに決定した場合には、図54(B)に示す小当り判定テーブルを用いた抽選処理を行い、概ね1/4程度の確率で小当りとすることに決定される(ただし、後述するように、強制はずれとされる場合がある)。
図55は、ROM9054に記憶されている大当り種別判定テーブル90131aを示す説明図である。大当り種別判定テーブル90131aは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2’)にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、または「16R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図55(A)に示すように、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、20%の確率で「16R確変大当り」と決定され、45%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図55(B)に示すように、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、30%の確率で「16R確変大当り」と決定され、30%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「16R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第2KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第2KT状態にも移行される。後述するステップS902207A,S902208A,S902207B,S902210B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第2KT状態が継続する(ステップS902015参照)。
ただし、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、大当り開始前に非KT状態であった場合には、「16R確変大当り」となっても第2KT状態ではなく第1KT状態に移行する場合がある(後述するステップS902208B,S902209B参照)。
「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第1KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第1KT状態にも移行される。後述するステップS902210A,S902211A,S902212B,S902213B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第1KT状態が継続する(ステップS902015参照)。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に第1KT状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS902212A参照)。そして、第1KT状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると第1KT状態が終了する(ステップS902213A,S902010〜S902013参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、第1KT状態を終了する(ステップS902015参照)。
「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率/第1KT状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに第1KT状態にも移行される。後述するステップS902212B,S902213B参照)。そして、次の大当りが発生するまで、確変状態および第1KT状態が継続する(ステップS902015参照)。
「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に第1KT状態のみに移行させる大当りである(後述するステップS902214B参照)。そして、第1KT状態に移行した後、変動表示を所定回数(この実施の形態では100回)終了すると第1KT状態が終了する(ステップS902215B,S902010〜S902013参照)。なお、変動表示を所定回数終了する前であっても、次の大当りが発生した場合にも、第1KT状態を終了する(ステップS902015参照)。
なお、大当り種別の種類は、この実施の形態で示したものにかぎられない。第2特別図柄の変動表示を実行する場合に、16R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当り以外に、3R確変大当り〜7R確変大当りを決定可能に構成してもよく、様々な態様が考えられる。
図56〜図58は、この実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図56〜図58に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図56〜図58に示す例では、第1特別図柄および第1飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#07の7種類と、第2特別図柄および第2飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#29の29種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜07または01〜29)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図56(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図56(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図56(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図56(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#06〜#07のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図57(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図57(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この実施の形態では、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口9024への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この実施の形態では、図57(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。
なお、この実施の形態では、図57(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口9024への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図57(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図57(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図57(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この実施の形態では、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置9015の開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置9022内の特殊入賞口9024には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置9022を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口9024に入賞してしまう可能性がある。そこで、この実施の形態では、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置9022を開状態に制御して特殊入賞口9024への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜99変動目の変動表示を実行する場合であれば、図57(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜99変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図57(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#11のいずれかに決定される。また、図57(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜99変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜99変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#09に決定される場合がある。なお、この実施の形態では、低確率/第1KT状態の2〜99変動目としてはずれや小当りと決定し、第2変動パターン#08や第2変動パターン#10にもとづいて変動表示が実行される場合には、演出表示装置909における背景図柄の変動表示において、リーチ演出や滑り演出が実行されるなど図柄煽りの演出が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから100変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図57(F)に示す低確率/第1KT時且つ100変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図57(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#12〜#14のいずれかに決定される。
この実施の形態では、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、演出表示装置909において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図57(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、演出表示装置909において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#12や第2変動パターン#13に決定される。また、図57(F)に示すように、低確率/第1KT状態の100変動目として大当りと決定する場合には、演出表示装置909において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#14に決定される。
なお、この実施の形態では、図56に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が1分の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、この実施の形態では、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(本例では、1分)が確保されるように構成されている。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図58(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#15〜#19のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図58(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#15に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#17)に決定される場合がある。また、図58(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#19が決定される。また、図58(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれや小当りと決定する場合にも、バトル演出を含む第2変動パターン#16や第2変動パターン#18が決定される場合がある。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや2R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図58(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#20〜#24のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜99変動目と同様に、図58(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22に決定される場合がある。また、図58(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#24が決定される。また、図58(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれや小当りと決定する場合にも、バトル演出を含む第2変動パターン#21や第2変動パターン#23が決定される場合がある。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図58(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#25〜#29のいずれかに決定される。
なお、図58(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、第1KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態)において短縮変動の変動表示が実行される場合よりもさらに変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、第1KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態)において短縮変動の変動表示が実行される場合よりもさらに変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#27に決定される。また、図58(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、高確率/第2KT状態が継続するか否かを示唆する継続演出を含む第2変動パターン#26に決定される場合がある。また、図58(I)に示すように、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、高確率/第2KT状態が継続するか否かを示唆する継続演出を含む第2変動パターン#28に決定される場合がある。また、図58(I)に示すように、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、継続演出の後に確変状態(高確率状態)が終了するか否かを示唆するためのバトル演出を含む第2変動パターン#29が決定される。
なお、この実施の形態では、継続演出やバトル演出を含む変動パターンに決定された場合には、演出表示装置909において背景図柄の変動表示において継続演出やバトル演出が実行されるのであるが、確変大当り(16R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り)となる場合にはバトル演出において勝利の態様の演出が実行され、通常大当り(6R通常大当り、2R通常大当り)となる場合にはバトル演出において敗北の態様の演出が実行され、小当りとなる場合にはバトル演出において引き分けの態様の演出が実行される。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、例えば、大当り遊技中のラウンド数が少ない2R確変大当りとなる場合もバトル演出において敗北の態様の演出が実行されるように構成してもよい。
なお、第2変動パターン#04,#07,#09,#15,#20,#22,#25,#27の短縮変動の変動パターンを決定する場合に、例えば、保留記憶数に応じて異なる割合で短縮変動の変動パターンを決定するように構成してもよい。例えば、保留記憶数が多くなるに従って高い割合で短縮変動の変動パターンを決定するようにして、保留記憶の消化を早め稼働率を高めるように構成してもよい。
また、図57および図58に示す例では、第1KT状態の場合に5秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合にさらに短い1.5秒の短縮変動を実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合にさらに短い1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、変動パターンの決定割合の具体例について説明する。図59は、図58(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブル[高確率/第2KT時]における特別図柄および飾り図柄の変動パターンの決定割合を示す説明図である。なお、図58(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブル[高確率/第2KT時]には、変動パターンごとに判定値が割り振られているが、図59に示す例では、割り当てられている判定値の割合(すなわち、変動パターンごとの決定割合)が示されている。
図59に示すように、この実施の形態では、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、70%の割合で短縮変動の第2変動パターン#25に決定され、30%の割合で継続演出を含む第2変動パターン#26に決定される。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、95%の割合で短縮変動の第2変動パターン#27に決定され、5%の割合で継続演出を含む第2変動パターン#28には決定される。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、100%の割合で第2変動パターン#29に決定される。
また、図59に示すように、この実施の形態では、第2KT状態において、表示結果が大当りとならない第2特別図柄の変動表示を、短縮変動の変動パターン(すなわち、第2変動パターン#25,#27)と、比較的変動時間が長い変動パターン(すなわち、第2変動パターン#26,#28)とにより実行可能である。
KT状態において、比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、その間、遊技者が発射操作を停止することが考えられる。他方、この実施の形態では、小当りが発生すると、特殊可変入賞球装置9022が0.8秒間にわたって開状態とされるが、釘群55が設けられていることにより、遊技球が発射されてから特殊可変入賞球装置9022へ至るまで少なくとも1.0秒を要するように構成されている。つまり、小当りが発生した後(具体的には、小当り図柄が導出表示された後や、小当りの発生が報知された後)に遊技球を発射しても、特殊入賞口9024に入賞させられないように構成されている。すると、比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示の後に小当りが発生しても、特殊入賞口9024に入賞させることができず、演出効果を高めることができないどころか、却って興趣を低下させてしまうおそれがある。
そこで、この実施の形態では、図59に示すように、KT状態(ここでは第2KT状態)において、比較的変動時間が長い変動パターン(すなわち、第2変動パターン#26,#28)により変動表示が実行された後に小当りが発生する割合は、短縮変動の変動パターン(すなわち、第2変動パターン#25,#27)により変動表示が実行された後に小当りが発生する割合よりも低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、小当りが発生しても特殊入賞口9024に入賞させることができず、却って興趣を低下させてしまう事態が生じることを抑制し、演出効果を高めることができる。
なお、図59に示す例では、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合に、5%の割合で比較的変動時間が長い第2変動パターン#28に決定されるように構成されているが、決定されないようにしていてもよい。すなわち、第2変動パターン#28を設けない、または第2変動パターン#28に判定値を割り当てないようにして、KT状態(ここでは第2KT状態)において、比較的変動時間が長い変動パターンにより変動表示が実行された後にも小当りが発生しないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、短縮変動の変動パターン(すなわち、第2変動パターン#25,#27)に比べて、変動時間が長い変動パターンとして、継続演出を含む第2変動パターン#26,#28が設けられているが、このような構成に代えて、または加えて、継続演出以外の演出(例えば、表示結果がはずれのときと、小当りのときと、大当りのときとで共通して実行されるリーチ演出など)を含む変動パターンを設けるようにしてもよい。
例えば、短縮変動に比べて変動時間が長い変動パターンであって、所定のリーチ演出が実行された後にはずれとなる変動パターンと、所定のリーチ演出が実行された後に小当りとなる変動パターンと、所定のリーチ演出が実行された後に大当りとなる変動パターンとが設けるようにしてもよい。この場合にも、所定のリーチ演出が実行される変動パターンにより変動表示が実行された後に小当りが発生する割合は、短縮変動の変動パターン(すなわち、第2変動パターン#25,#27)により変動表示が実行された後に小当りが発生する割合よりも低くなるように判定値が割り当てられていることが望ましい。また、所定のリーチ演出が実行された後に大当りとならなかった場合には、小当りよりもはずれとなる割合が高くなるようにすることが望ましい。
また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合に、変動時間が異なる3以上の変動パターンからいずれかを選択可能とし、変動時間が短い変動パターンから順に選択する割合を高くするようにしてもよい。例えば、表示結果がはずれのときと、小当りのときと、大当りのときとでそれぞれ、第1リーチ演出を含む変動パターン(変動時間10秒)、第2リーチ演出を含む変動パターン(変動時間20秒)および第3リーチ演出を含む変動パターン(変動時間30秒)を設け、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、第1リーチ演出を含む変動パターン(変動時間10秒)>第2リーチ演出を含む変動パターン(変動時間20秒)>第3リーチ演出を含む変動パターン(変動時間30秒)の順に、選択する割合を高くするようにしてもよい。また、第3リーチ演出を含む変動パターン(変動時間30秒)>第2リーチ演出を含む変動パターン(変動時間20秒)>第1リーチ演出を含む変動パターン(変動時間10秒)の順に、表示結果が大当りとならなかった場合には、小当りよりもはずれとなる割合を高くするようにしてもよい。このような構成により、小当りが発生しても特殊入賞口9024に入賞させることができず、却って興趣を低下させてしまう事態が生じることを抑制し、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態では、第2KT状態において、比較的変動時間が長い変動パターンにより変動表示が実行された後には小当りが発生する割合が低い(または発生しない)ように構成されているが、第1KT状態においても、比較的変動時間が長い変動パターンにより変動表示が実行された後には小当りが発生する割合が低い(または発生しない)ようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技球の流下を遅延させる遅延手段として釘群55を設けるとともに、小当り遊技における特殊可変入賞球装置9022の開放期間を0.8秒間に設定することにより、小当りが発生した後(具体的には、小当り図柄が導出表示された後や、小当りの発生が報知された後)に遊技球を発射しても、特殊入賞口9024に入賞させられないようになっているが、いずれか一方の構成のみにより実現してもよいし、釘群55が設けられていなくても、特殊入賞口9024を、遊技球が到達するまでに所定期間(例えば、開放期間よりも長い1.0秒)以上かかる位置に配置することにより実現してもよい。
また、KT状態中である場合に、遊技者に対して遊技領域907の右方を狙って遊技球の発射操作を促す右打ち報知(例えば、演出表示装置909において「右打ち」の文字表示や右方向を示す矢印表示等を表示する)を行うように構成する場合には、短縮変動の変動パターン(すなわち、第2変動パターン#25,#27)により変動表示が実行されているときと、比較的変動時間が長い変動パターン(すなわち、第2変動パターン#26,#28)により変動表示が実行されているときとで、異なる態様により右打ち報知を実行可能としてもよい。例えば、KT状態において、比較的変動時間が長い変動パターン(すなわち、第2変動パターン#26,#28)により変動表示が実行されているときには、小当りが発生する割合が低く、右打ち操作を停止しても遊技者に不利益となることが少ないため、短縮変動の変動パターン(すなわち、第2変動パターン#25,#27)により変動表示が実行されているときよりも、「右打ち」の文字表示や、右方向を示す矢印表示等を縮小したり、透明化したりして表示し、積極的に右打ちを促さないようにしてもよい。このように構成することにより、状況に応じた好適な右打ち報知を実行することができる。
次に、KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンについて説明する。図60は、KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図60(1)は、第1KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンを示し、図60(2)は、第2KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンを示している。
まず、図60(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンについて説明する。図60(1)に示すように、ゲート9032を遊技球が通過してゲートスイッチ9032aにて遊技球が検出されると、普通図柄表示器9010において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器9010に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器9010にはずれ図柄が導出表示される。この実施の形態では、図60(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図60(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置9015が5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置9015が開状態となっているときに第2始動入賞口9014に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示器908bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図60(1)に示すように、特殊可変入賞球装置9022が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口9024に遊技球が入賞可能となる。しかしながら、第1KT状態では、図60(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置9022の開放時間が0.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置9015の開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口9024に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図60(1)に示すように、可変入賞球装置9015の開放を終了した後、次の可変入賞球装置9015の開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この実施の形態では、第1KT状態では、可変入賞球装置9015の開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
次に、図60(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置9015および特殊可変入賞球装置9022の開放パターンについて説明する。図60(2)に示すように、ゲート9032を遊技球が通過してゲートスイッチ9032aにて遊技球が検出されると、普通図柄表示器9010において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器9010に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器9010にはずれ図柄が導出表示される。この実施の形態では、図60(2)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図60(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置9015が0.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口9014に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置9015が開状態となっているときに第2始動入賞口9014に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示器908bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図60(2)に示すように、特殊可変入賞球装置9022が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口9024に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置9015の開放時間が0.5秒と極めて短い。また、この実施の形態では、第2KT状態では、可変入賞球装置9015の開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.0秒(普通図柄の変動時間0.2秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図60(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置9015の開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置9022に遊技球が進入しやすく特殊入賞口9024に遊技球が入賞しやすい。例えば、この実施の形態では、大当り遊技状態では1ラウンドあたり遊技球が最大で10球入賞可能であるのと比較すると遊技球の入賞頻度が低いものの、第2KT状態では1回の小当り遊技中に1〜3個程度遊技球が入賞することが可能である。
なお、この実施の形態において、「入賞頻度」とは、例えば、遊技領域907に発射した遊技球数に対して大入賞口や特殊入賞口9024への遊技球の入賞割合を示している。
なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置9015を開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)によって普通図柄プロセス処理(ステップS9026C参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ステップS9026Cの普通図柄プロセス処理において、普図当りとするか否かを決定する処理も実行するのであるが、遊技状態に関係なく同じ確率(例えば、10%)により普図当りとするか否かを決定する。具体的には、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この実施の形態では、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置9015の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置9015の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置9015を閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置9015の閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置9015の閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口9024への入賞を抑制することができる。
また、例えば、可変入賞球装置9015の開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図60(1)に示すような可変入賞球装置9015を長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図60(2)に示す可変入賞球装置9015を短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置9015の開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の100回の特別図柄の短縮変動期間のうち、99回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置9015がロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置9015の開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置9015を構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置9015をショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置9015の開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置9015に入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、釘群55が設けられていることにより、遊技球が発射されてから後述する第2始動入賞口9014および特殊入賞口9024へ至るまで少なくとも1.0秒を要するようになっているとともに、図60に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置9015が閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いとゲート9032を通過した遊技球が可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022に到達するまでに可変入賞球装置9015が開放せず、特殊入賞口9024の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この実施の形態では、釘群55を設けるとともに、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球がゲート9032を通過してから可変入賞球装置9015に到達する前に可変入賞球装置9015の開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
なお、この実施の形態では、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除するために、釘群55を設けるとともに、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されているが、いずれか一方の構成のみにより攻略要素を排除するようにしてもよい。また、このような構成に代えて、または加えて、可変入賞球装置9015や特殊入賞口9024の位置や形状、開放パターンにより攻略要素を排除するようにしてもよい。例えば、小当り発生後に発射した遊技球が可変入賞球装置9015や特殊入賞口9024に到達するまでの期間が、小当りによる特殊入賞口9024の開放期間よりも長くなるように、特殊入賞口9024の位置や形状、開放パターンが定められていてもよい。
図61および図62は、演出制御用マイクロコンピュータ90200に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図61に示す例において、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜802C(H)は、特別図柄の可変表示に対応して第1可変表示部909aまたは第2可変表示部909bにおいて可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜802C(H)のいずれかを受信すると、第1可変表示部909aまたは第2可変表示部909bにおいて飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を16R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(16R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1飾り図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2飾り図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1飾り図柄と第2飾り図柄とについて兼用できるが、第1飾り図柄についての表示結果指定コマンドと第2飾り図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、15R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド(第1飾り図柄停止指定コマンド))である。コマンドA001(H)は、第2飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド(第2飾り図柄停止指定コマンド))である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口9014に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この実施の形態では、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時判定処理(図64参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別を判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ90100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できる。
この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。例えば、後述する入賞時判定処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU9056は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「16R確変大当り」となると判定された場合には、CPU9056は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「6R確変大当り」となると判定された場合には、CPU9056は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「6R通常大当り」となると判定された場合には、CPU9056は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「2R確変大当り」となると判定された場合には、CPU9056は、EXTデータに「05(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。また、例えば、「2R通常大当り」となると判定された場合には、CPU9056は、EXTデータに「06(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU9056は、EXTデータに「07(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄7指定コマンド)を送信する。
なお、この実施の形態の構成に加えて、入賞時判定処理において、変動パターン判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定し、判定結果(変動パターンの判定結果)を示すコマンドを送信するようにしてもよい。このように構成することにより、演出制御用マイクロコンピュータ90100は、変動パターンを認識することができる。
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ表示指定コマンド)である。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
演出制御基板9080に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ90200(具体的には、演出制御用CPU90201)は、主基板9031に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ90560から上述した演出制御コマンドを受信すると図61および図62に示された内容に応じて第1可変表示部909aおよび第2可変表示部909bの表示状態や背景図柄表示部909cの表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板9070に対して音番号データを出力する。なお、図61および図62に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板9031から演出制御基板9080に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板9031から演出制御基板9080に送信される。
図63は、主基板9031に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS9026A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器908aおよび特別可変入賞球装置9020を制御するための処理が実行される。
CPU9056は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤906に設けられている第1始動入賞口9013に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ9013aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口9013に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS90311)、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS90312)。その後、CPU9056は、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS90300〜S90307のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS90300〜S90307の処理は、以下のような処理である。
第1特別図柄通常処理(ステップS90300):第1特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第1大当りフラグをセットする。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第1大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
第1変動パターン設定処理(ステップS90301):第1特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90302に対応した値(この例では2)に更新する。
第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90302):第1特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ90200に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90303に対応した値(この例では3)に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS90303):第1特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS90301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ90200に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置909において飾り図柄が停止されるように制御する。
第1特別図柄停止処理(ステップS90304):第1特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90304Aに対応した値(この例では8)に更新する。第1大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、特別図柄表示制御処理(ステップS9036)において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS9022の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
第1ゲート通過待ち処理(ステップS90304A):第1特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。第1ゲート通過待ち処理では、作動ゲート9017への遊技球の通過を待機する制御を行う。作動ゲート9017への遊技球の通過を検知したときには内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90305に対応した値(この例では5)に更新する。
第1大入賞口開放前処理(ステップS90305):第1特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第1大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置9020を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特別可変入賞球装置9020に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド9021を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第1大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第1大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第1大入賞口開放中処理(ステップS90306):第1特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御や特別可変入賞球装置9020の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口に遊技球が入賞し、第1カウントスイッチ9023aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。特別可変入賞球装置9020の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90307に対応した値(この例では7)に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS90307):第1特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ90200に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや、第1KTフラグ、第2KTフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。
図64は、ステップS90312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU9056は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS90212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま第1始動口スイッチ通過処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU9056は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS90213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS90214)。次いで、CPU9056は、乱数回路90503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図65参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS90215)。なお、ステップS90215の処理では、ソフトウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダム1’)、大当り種別判定用乱数(ランダム2’)および変動パターン判定用乱数(ランダム5’)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム5’)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、後述する第1変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム5’)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図65は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図65に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、大当り判定用乱数(ランダム1’)、大当り種別判定用乱数(ランダム2’)、変動パターン決定用乱数(ランダム5’)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM9055に形成されている。
次いで、CPU9056は、入賞時判定処理を実行し(ステップS90216)、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90100に送信する制御を行う(ステップS90217)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動表示を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定するのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口9013や第2始動入賞口9014に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別を確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前に表示結果を予測し、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ90100によって先読み予告演出を実行することができる。
入賞時演出処理では、例えば、CPU9056は、大当り判定用乱数(ランダム1’)と図54(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。一致しない場合には、確変フラグがセットされていれば、CPU9056は、大当り判定用乱数(ランダム1’)と図54(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。なお、始動入賞時にステップS90216で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時の遊技状態と変動開始時の遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
次いで、CPU9056は、第1有効始動入賞コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御を行う(ステップS90216)。
この実施の形態では、ステップS90216〜S90218の処理が実行されることによって、第1始動入賞口9013への始動入賞が発生して入賞時判定処理を実行したときに、図柄指定コマンドおよび第1有効始動入賞指定コマンドの2つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図66は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS90300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS90300を示す値となっている場合である。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS90300を示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示器908aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置9020を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、まず、第1保留記憶数の値を確認する(ステップS9050A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、遊技制御用CPU90560は、最後に変動表示を終了してから30秒経過したか否かを確認する(ステップS9051A)。なお、最後に変動表示を終了してから30秒経過したか否かは、例えば、最後に変動表示を終了したときに、変動表示が実行されていない期間を計測するためのタイマに30秒に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。最後に変動表示を終了してから30秒経過していれば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御を行う(ステップS9052A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、RAM9055の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM9055の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS9053A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS9054A)。すなわち、RAM9055の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する(ステップS9060A)。具体的に、確変フラグ、第1KTフラグ、および第2KTフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで第1KTフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで第1KTフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで第2KTフラグがオンである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップS9063A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップS9064A以降の処理を行うことなくステップS9068Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップS9063Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数(ランダム1’)としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップS9065Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1’)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、ステップS9063Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップS9064A〜S90161Aの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1’)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第1乱数格納バッファから大当り判定用乱数(ランダム1’)を読み出し(ステップS9064A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS9065A)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS9066A)、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップS9067A)。そして、ランダム2’にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS90160A)、大当り種別を記憶し(ステップS90161A)、ステップS9068Aへ移行する。また、ステップS9066Aにおいて大当りとしない場合(すなわち、はずれとする場合)、ステップS9068Aへ移行する。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合には、無条件に全てはずれと決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示の表示結果を大当りと決定しなかった場合にも、低い確率で小当りと決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップS9068Aにおいて、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS9068A)。なお、図示は省略したが、ステップS9068Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS9065Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図67は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS90302)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、まず、遊技状態に応じて図56(A)〜(B)に示すいずれかの変動パターンテーブルを選択する(ステップS90201)。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、ステップS90201にて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数(ランダム5’)とにもとづいて、図56に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップS901700)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御を行う(ステップS901701)。
また、ステップS901700にて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1特別図柄プロセスタイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップS901702)、後述する計測実行フラグをセットし、第1特別図柄表示器908aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップS901703)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1表示結果指定コマンド送信処理に対応した値に更新する(ステップS901706)
第1表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90302)では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して送信する制御を行う。
図68は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS90303)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、CPU9056は、まず、第1変動時間タイマを1減算し(ステップS901121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS901122A)、演出制御用マイクロコンピュータ90200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS901123A)。そして、CPU9056は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS90304)に対応した値に更新する(ステップS901124A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU9056は、第2特別図柄表示器908bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップS901125A)。なお、第2特別図柄表示器908bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特別図柄プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示器908bにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU9056は、ステップS901123Aに移行して演出制御用マイクロコンピュータ90200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS901123A)とともに、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS90304)に対応した値に更新する(ステップS901124A)。
ステップS901125Aの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ90200側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、図柄確定指定コマンドを受信したことにもとづいて第1可変表示部909aにおける第1飾り図柄の停止表示を停止するとともに、ステップS90302で送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、第1飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、この実施の形態では、図63に示す第1特別図柄プロセス処理および図72に示す第2特別図柄プロセス処理において、タイマ割込ごとに、それぞれ第1始動口スイッチ通過処理(ステップS90312参照)および第2始動口スイッチ通過処理(ステップS90322参照)が実行されるので、第1特別図柄または第2特別図柄の大当り図柄の停止表示中であっても、新たな始動入賞が発生した場合には新たな保留記憶を記憶するように構成されている。
第2特別図柄表示器908bにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップS901125AのN)、そのまま処理を終了する。
図69は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU9056は、低確率/第1KT状態の残余回数を示すKT回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS902010)、「0」である場合、すなわち、低確率/第1KT状態でない場合、ステップS902014へ移行する。KT回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU9056は、KT回数カウンタの値を「1」減算し(ステップS902011)、「0」になったか否かを判定する(ステップS902012)。KT回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップS902014へ移行する。KT回数カウンタの値が「0」になった場合、すなわち、低確率/第1KT状態の100回目の変動が終了した場合、CPU9056は、第1KT状態であることを示す第1KTフラグをリセットし(ステップS902013)、ステップS902014へ移行する。これにより、低確率/第1KT状態において100回の変動が終了した場合に第1KT状態が終了する(低確率/非KT状態に移行する)こととなる。
ステップS902014において、CPU9056は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS902014)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU9056は、セットされていれば、確変フラグ、第1KTフラグ、第2KTフラグ、KT回数カウンタをリセットする(ステップS902015)。
次いで、CPU9056は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップS902017)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップS902018)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップS902019)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップS902020)。
図70は、特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理(ステップS90304A)を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU9056は、作動ゲートスイッチ9017aからの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS902501)。作動ゲートスイッチ9017aからの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。作動ゲートスイッチ9017aからの検出信号を入力していれば、CPU9056は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(ステップS902502)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理に対応した値に設定する(ステップS902503)。
この実施の形態では、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、作動ゲート9017を遊技球が通過し、作動ゲートスイッチ9017aで検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図71は、特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS90307)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU9056は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS902200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS902204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップS902201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS902202A)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置909において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS902203A)、処理を終了する。
ステップS902204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS902204A)。そして、CPU9056は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS902205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS902205AのY)、CPU9056は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS902206A)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS90161Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU9056は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS902207A)とともに、第2KT状態であることを示す第2KTフラグをセットして第2KT状態に移行する(ステップS902208A)。そして、ステップS902214Aに移行する。
16R確変大当りでなければ、CPU9056は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS902209A)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS90161Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU9056は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS902210A)とともに、第1KT状態であることを示す第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902211A)。そして、ステップS902214Aに移行する。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りであれば)、CPU9056は、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902212A)。また、CPU9056は、低確率/第1KT状態の残余回数を示すKT回数カウンタに「100」をセットする(ステップS902213A)。そして、ステップS902214Aに移行する。
そして、CPU9056は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS90300)に対応した値に更新する(ステップS902214A)。
図72は、主基板9031に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)が実行する第2特別図柄プロセス処理(ステップS9026B)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第2特別図柄プロセス処理では第2特別図柄表示器908b、特別可変入賞球装置9020、および特殊可変入賞球装置9022を制御するための処理が実行される。
CPU9056は、第2特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤906に設けられている第2始動入賞口9014に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ9014aがオンしていたら、すなわち遊技球が第2始動入賞口9014に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS90321)、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS90322)。なお、図64に示した第1始動口スイッチ通過処理の「第1」を「第2」と読み替えれば、第2始動口スイッチ通過処理が説明されることになる。その後、CPU9056は、内部状態(具体的には、第2特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS90350〜S90360のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS90350〜S90360の処理は、以下のような処理である。
第2特別図柄通常処理(ステップS90350):第2特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第2大当りフラグをセットする。また、大当りとしない場合には、第2特別図柄の可変表示の表示結果を小当りとするか否かを決定する。小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90351に応じた値(この例では1)に更新する。なお、第2大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。また、小当りフラグは、小当り遊技が終了するときにリセットされる。
第2変動パターン設定処理(ステップS90351):第2特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90352に対応した値(この例では2)に更新する。
第2表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90352):第2特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ90200に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90353に対応した値(この例では3)に更新する。
第2特別図柄変動中処理(ステップS90353):第2特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。第2変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS90351でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ90200に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置909において飾り図柄が停止されるように制御する。
第2特別図柄停止処理(ステップS90354):第2特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第2大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90354Aに対応した値(この例では11)に更新する。小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90358に対応した値(この例では8)に更新する。第2大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合(はずれとした場合(強制はずれとしば場合を含む))には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90350に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS9022の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
第2ゲート通過待ち処理(ステップS90354A):第2特別図柄プロセスフラグの値が11であるときに実行される。第2ゲート通過待ち処理では、作動ゲート9017への遊技球の通過を待機する制御を行う。作動ゲート9017への遊技球の通過を検知したときには内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90355に対応した値(この例では5)に更新する。
第2大入賞口開放前処理(ステップS90355):第2特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。第2大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置9020を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特別可変入賞球装置9020に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド9021を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって第2大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90356に対応した値(この例では6)に更新する。なお、第2大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、第2大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第2大入賞口開放中処理(ステップS90356):第2特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御や特別可変入賞球装置9020の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口に遊技球が入賞し、第1カウントスイッチ9023aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して大入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。特別可変入賞球装置9020の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90355に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90357に対応した値(この例では7)に更新する。
第2大当り終了処理(ステップS90357):第2特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ90200に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや、第1KTフラグ、第2KTフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90300に対応した値(この例では0)に更新する。
第2小当り開放前処理(ステップS90358):第2特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。第2小当り開放前処理では、特殊可変入賞球装置9022を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、特殊入賞口9024に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド90106を駆動して特殊可変入賞球装置9022を開放制御にする。また、タイマによって第2小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90359に対応した値(この例では9)に更新する。なお、第2小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
第2小当り開放中処理(ステップS90359):第2特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。特殊可変入賞球装置9022の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。この実施の形態では、特殊可変入賞球装置9022の開放時間0.8秒(図60参照)が経過すると閉成条件が成立する。また、特殊入賞口に遊技球が入賞し、第2カウントスイッチ9025aで遊技球を検出した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して特殊入賞口入賞指定コマンドを送信する制御を行う。また、閉成条件が成立した場合には、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90360に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
第2小当り終了処理(ステップS90360):第2特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ90200に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(第2特別図柄プロセスフラグ)をステップS90350に対応した値(この例では0)に更新する。
図73は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理(ステップS90350)を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS90350を示す値となっている場合である。なお、第2特別図柄プロセスフラグの値がステップS90350を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示器908bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置9020を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置9022を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、まず、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS9050B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、遊技制御用CPU90560は、最後に変動表示を終了してから30秒経過したか否かを確認する(ステップS9051B)。なお、最後に変動表示を終了してから30秒経過したか否かは、例えば、最後に変動表示を終了したときに、変動表示が実行されていない期間を計測するためのタイマに30秒に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。最後に変動表示を終了してから30秒経過していれば、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する制御を行う(ステップS9052B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、RAM9055の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM9055の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS9053B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS9054B)。すなわち、RAM9055の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信する(ステップS9060B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップS9060Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップS9063B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップS9064B以降の処理を行うことなくステップS9068Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップS9063Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数(ランダム1’)としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップS9065Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1’)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、ステップS9063Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップS9064B〜S90161Bの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数(ランダム1’)が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第2乱数格納バッファから大当り判定用乱数(ランダム1’)を読み出し(ステップS9064B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS9065B)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS9066B)、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップS9067B)。そして、ランダム2’にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS90160B)、大当り種別を記憶し(ステップS90161B)、ステップS9068Bへ移行する。
また、ステップS9066Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、小当り判定モジュールを実行する(ステップS90162B)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップS90163B)、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す小当りフラグをセットする(ステップS90164B)。そして、ステップS9068Bへ移行する。
そして、ステップS9068Bにおいて、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS9068B)。なお、図示は省略したが、ステップS9068Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS9065Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理(ステップS90351)は、図67に示した第1変動パターン設定処理(ステップS90301)と同様である。すなわち、図67に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。
第2表示結果指定コマンド送信処理(ステップS90352)では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560(具体的には、CPU9056)は、大当りとするか否か、小当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果3指定コマンド、表示結果5指定コマンド〜表示結果7指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して送信する制御を行う。
第2特別図柄変動中処理(ステップS90353)は、図68に示した第1特別図柄変動中処理(ステップS90303)と同様である。すなわち、図68に示す第1特別図柄変動中処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄変動中処理が説明されたことになる。
第2特別図柄停止処理(ステップS90354)では、概ね図69に示した第1特別図柄停止処理(ステップS90304)と同様の処理が実行される。すなわち、図69に示す第1特別図柄停止処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、概ね第2特別図柄停止処理が説明されたことになる。ただし、第2特別図柄停止処理では、小当りフラグがセットされていれば、CPU9056は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第2小当り開放前処理(ステップS90358)に対応した値に設定する。
第2ゲート通過待ち処理(ステップS90354A)は、図70に示した第1ゲート通過待ち処理(ステップS90304A)と同様である。すなわち、図70に示す第1ゲート通過待ち処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2ゲート通過待ち処理が説明されたことになる。
図74は、特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理(ステップS90357)を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU9056は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS902200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS902204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(ステップS902201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS902202B)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置909において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS902203B)、処理を終了する。
ステップS902204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS902204B)。そして、CPU9056は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS902205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS902205BのY)、CPU9056は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS902206B)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS90161Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU9056は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS902207B)する。次いで、CPU9056は、今回の大当りを開始する前に第1KT状態または第2KT状態に制御されていたか否かを確認する(ステップS902208B)。なお、大当りを開始する前に第1KT状態または第2KT状態に制御されていたか否かは、例えば、大当り遊技を開始する前の第2特別図柄停止処理において、大当り開始前に第1KT状態であったことを示す第1KT記憶フラグや第2KT状態であったことを示す第2KT記憶フラグをセットしておき、ステップS902208Bでは、これら第1KT記憶フラグまたは第2KT記憶フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。大当り開始前に第1KT状態でも第2KT状態でもなかった場合には、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902209B)。大当り開始前に第1KT状態または第2KT状態であった場合には、第2KTフラグをセットして第2KT状態に移行する(ステップS902210B)。そして、ステップS902216Bに移行する。
ステップS902208B〜S902210Bの処理が実行されることによって、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示にもとづいて16R確変大当りとなった場合には、大当り開始前にKT状態であった場合にのみ第2KT状態に移行するようにし、大当り開始前に非KT状態であった場合には第1KT状態に移行するように構成している。すなわち、既に説明したように、この実施の形態では、非KT状態(低確率/非KT状態)では、左打ち操作を行うように構成されており主として第1特別図柄の変動表示が実行されることを想定して構成されている。ところが、第2特別図柄の変動表示により16R確変大当りが発生した場合に無条件に第2KT状態に移行されるように構成してしまったのでは、非KT状態でも敢えて右打ち操作を行って第2KT状態に移行させることが可能となってしまい、本来の遊技性を損ね不必要に射幸性を高めるおそれがある。そこで、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示にもとづいて16R確変大当りとなった場合には、大当り開始前にKT状態であった場合にのみ第2KT状態に移行するようにして、そのような事態を防止し、非KT状態では遊技者に左打ち操作を促すようにしている。
16R確変大当りでなければ、CPU9056は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS902211B)。なお、6R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS90161Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU9056は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS902212B)とともに、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902213B)。そして、ステップS902216Bに移行する。
6R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU9056は、第1KTフラグをセットして第1KT状態に移行する(ステップS902214B)。また、CPU9056は、KT回数カウンタに「100」をセットする(ステップS902215B)。そして、ステップS902216Bに移行する。
そして、CPU9056は、第2特別図柄プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理(ステップS90350)に対応した値に更新する(ステップS902216B)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図75は、演出制御基板9080に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ90200(具体的には、演出制御用CPU90201)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU90201は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS90701)。その後、演出制御用CPU90201は、タイマ割込フラグの監視(ステップS90702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU90201は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU90201は、そのフラグをクリアし(ステップS90703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU90201は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(コマンド解析処理:ステップS90704)。次いで、演出制御用CPU90201は、第1飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS90705A)。第1飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第1可変表示部909aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄プロセス処理を行う(ステップS90705B)。第2飾り図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第2可変表示部909bの表示制御を実行する。また、背景図柄表示部909cの表示状態の制御を行う背景図柄プロセス処理を実行する(ステップS90706)。また、大当り遊技中やKT状態(第1KT状態、第2KT状態)中に獲得した賞球数を示す賞球数表示の表示を制御する賞球数表示処理を実行する(ステップS90707)。また、図柄保留記憶表示部9018cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS90708)。また、予告決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS90709)。その後、ステップS90702に移行する。
図76〜図78は、コマンド解析処理(ステップS90704)の具体例を示すフローチャートである。主基板9031から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU90201は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU90201は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS90611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU90201は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS90612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS90613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS90614)、演出制御用CPU90201は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS90615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS90616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS90617)、演出制御用CPU90201は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS90618A)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS90619)、演出制御用CPU90201は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90620)。確定コマンド受信フラグは、図柄確定指定コマンドを正常に受信したことを示すフラグである。
受信した演出制御コマンドが第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンドであれば(ステップS90621)、演出制御用CPU90201は、第1大当り開始指定コマンド受信フラグまたは第2大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90622)。なお、この実施の形態では、ステップS90622でセットされる第1大当り開始指定コマンド受信フラグ、第2大当り開始指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップS90623)、演出制御用CPU90201は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90624)。なお、この実施の形態では、ステップS90624でセットされる大当り終了指定コマンド受信フラグのことを、エンディングフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS90625)、演出制御用CPU90201は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90626)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS90627)、演出制御用CPU90201は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS90628)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定であれば(ステップS90630)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909に表示する背景画面を低確率/非KT状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS90631)。また、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップS90632)。また、演出制御用CPU90201は、大当り遊技中やKT状態(第1KT状態、第2KT状態)中に獲得した賞球数をカウントするための賞球数カウンタをリセットする(ステップS90633)とともに、演出表示装置909において賞球数表示が表示されていれば、賞球数表示を消去する制御を行う(ステップS90634)。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定であれば(ステップS90635)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909に表示する背景画面を低確率/第1KT状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS90636)。また、演出制御用CPU90201は、第1KT状態フラグをセットする(ステップS90637)。また、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップS90638)。また、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において第1KTパターンにより賞球数表示を表示する制御を行う(ステップS90639)。例えば、演出表示装置909の表示画面の右上端部において賞球数表示を表示する。この場合、未だにいずれのパターンによる賞球数表示も表示されていなければ、新たに第1KTパターンにより賞球数表示を開始する制御を行う。また、既に、大当りパターンまたは第2KTパターンにより賞球数表示が行われていれば、第1KTパターンによる賞球数表示の表示に切り替える制御を行う。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定であれば(ステップS90640)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909に表示する背景画面を高確率/第1KT状態に応じた背景画面(例えば、黄色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS90641)。また、演出制御用CPU90201は、確変状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップS90642)。また、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップS90643)。また、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において第1KTパターンにより賞球数表示を表示する制御を行う(ステップS90644)。例えば、演出表示装置909の表示画面の右上端部において賞球数表示を表示する。この場合、未だにいずれのパターンによる賞球数表示も表示されていなければ、新たに第1KTパターンにより賞球数表示を開始する制御を行う。また、既に、大当りパターンまたは第2KTパターンにより賞球数表示が行われていれば、第1KTパターンによる賞球数表示の表示に切り替える制御を行う。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定であれば(ステップS90645)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909に表示する背景画面を高確率/第2KT状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS90646)。また、演出制御用CPU90201は、確変状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップS90647)。また、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップS90648)。また、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において第2KTパターンにより賞球数表示を表示する制御を行う(ステップS90649)。例えば、演出表示装置909の表示画面の中央付近において賞球数表示を表示する。この場合、未だにいずれのパターンによる賞球数表示も表示されていなければ、新たに第2KTパターンにより賞球数表示を開始する制御を行う。また、既に、大当りパターンまたは第1KTパターンにより賞球数表示が行われていれば、第1KTパターンによる賞球数表示の表示に切り替える制御を行う。
なお、この実施の形態では、ステップS90639,S90644,S90649の処理や、後述する背景図柄変動停止処理のステップS90979の処理が実行されることによって、大当り遊技中やKT状態(第1KT状態、第2KT状態)中に賞球数表示が行われるのであるが、ステップS90633,S90634の処理が実行されることによって、KT状態を終了し低確率/非KT状態に戻ったときに賞球数カウンタの値がリセットされる(0にクリアされる)とともに賞球数表示の表示が終了する。
また、この実施の形態では、ステップS90639,S90644の処理が実行されることによって第1KT状態では第1KTパターンによる賞球数表示が表示され、ステップS90649の処理が実行されることによって第2KT状態では第2KTパターンによる賞球数表示が表示される場合が示されているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態においては賞球数表示を表示しない(ステップS90639,S90644の処理を不要とする)ように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS90650)、演出制御用CPU90201は、大入賞口への遊技球の入賞が発生したことを示す大入賞口入賞フラグをセットする(ステップS90651)とともに、賞球数カウンタに15(大入賞口への1入賞あたりの賞球数に相当)を加算する(ステップS90652)。
受信した演出制御コマンドが特殊賞口入賞指定コマンドであれば(ステップS90653)、演出制御用CPU90201は、特殊入賞口9024への遊技球の入賞が発生したことを示す特殊入賞口入賞フラグをセットする(ステップS90654)とともに、賞球数カウンタに15(特殊入賞口9024への1入賞あたりの賞球数に相当)を加算する(ステップS90655)。
なお、この実施の形態では、大入賞口に遊技球が入賞したときと特殊入賞口9024に遊技球が入賞したときとで賞球数が同じ15個である場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大入賞口に遊技球が入賞したときには賞球数を15個とする一方で、特殊入賞口9024に遊技球が入賞したときには賞球数を10個とするなど、賞球数を異ならせてもよい。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ表示指定コマンドであれば(ステップS90660)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において客待ちデモンストレーション表示を開始する制御を行う(ステップS90661)。また、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、前回の変動表示の表示結果が小当りであったことを示す前回小当りフラグをリセットする(ステップS90662)とともに、小当りが連続して発生した回数を示す小当り連続数カウンタを0にクリアする(ステップS90663)。
なお、この実施の形態では、後述するように、連続して小当りが発生した場合に連続小当り演出を実行可能に構成されているのであるが、ステップS90662,S90663の処理が実行されることによって、小当りとなる変動表示が実行された後、客待ちデモンストレーション表示が表示される状態となった場合には、その後に実行された変動表示が小当りとなる場合であっても連続小当り演出は実行されないように構成されている。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS90664)、演出制御用CPU90201は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS90665)。
受信した演出制御コマンドが第1有効始動入賞指定コマンドまたは第2有効始動入賞指定コマンドであれば(ステップS90666)、演出制御用CPU90101は、受信した第1有効始動入賞指定コマンドまたは第2有効始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS90667)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU90101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセット、または処理を実行する(ステップS90670)。そして、ステップS90611に移行する。
図79は、図75に示す背景図柄プロセス処理(ステップS90706)を示すフローチャートである。背景図柄プロセス処理では、演出制御用CPU90201は、まず、保留連演出に関する制御を行う保留連演出制御処理を実行する(ステップ90900A)。次いで、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値に応じてステップS90900〜S90908のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900):背景図柄の変動開始条件が成立したか否か判定し、背景図柄の変動開始条件が成立した場合には、背景図柄表示部909cにおいて変動が開始されるように制御する。背景図柄の変動開始条件は、コマンド解析処理でいずれかの変動パターンコマンドが受信されたことが確認された場合に成立する。そして、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動開始処理(ステップS90901)に応じた値に更新する。
背景図柄変動開始処理(ステップS90901):左中右の背景図柄の変動が開始されるように制御する。また、受信している表示結果コマンドに応じて背景図柄の停止図柄を決定し、背景図柄の変動時間を設定する。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動中処理(ステップS90902)に対応した値に更新する。
背景図柄変動中処理(ステップS90902):背景図柄の変動時間の終了を監視する。変動時間が終了したら、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄停止処理(ステップS90903)に対応した値に更新する。なお、背景図柄変動中処理において、演出制御用CPU90201は、背景図柄の変動時間を延長することがある。
背景図柄停止処理(ステップS90903):背景図柄の変動を最終停止し停止図柄を表示する制御を行う。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)、大当り表示処理(ステップS90904)、または小当り中処理(ステップS90908)に対応した値に更新する。なお、大当り表示処理(ステップS90904)に対応した値に更新する場合には、第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンドを受信していることを条件に、大当り表示処理(ステップS90904)に対応した値に更新する。また、小当り中処理(ステップS90908)に対応した値に更新する場合には、小当り開始指定コマンドを受信していることを条件に、小当り中表示処理(ステップS90908)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS90904):大当り表示の制御を行う。そして、実際に大当り遊技が開始されたことを示すことになる大入賞口開放中表示コマンド(第1ラウンドに関する大入賞口開放中表示コマンド)を受信したら背景図柄プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS90905)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS90905):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS90906):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS90907):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンド(第1エンディング指定コマンド、第2エンディング指定コマンド)を受信したら、エンディング演出を実行する。そして、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)に応じた値に更新する。
小当り中処理(ステップS90908):小当り遊技中の表示制御を行う。そして、小当り終了指定コマンドを受信したら、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)に応じた値に更新する。
図80は、保留連演出制御処理(ステップS90900A)を示すフローチャートである。この実施の形態では、大当り遊技が開始されるときに、現在記憶されている保留記憶のうちに大当りとなる保留記憶が存在すること、すなわち大当りが連続して実行されることを示唆する保留連演出を実行可能である。
保留連演出制御処理において、演出制御用CPU90201は、大当り遊技の開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS903501)。ステップS903501では、例えば、背景図柄プロセスフラグの値が、大当り表示処理(ステップS90904)であれば、大当り遊技の開始タイミングであると判断する。
大当り遊技の開始タイミングであれば(ステップS903501のY)、演出制御用CPU90201は、始動入賞時のコマンド(すなわち、図柄指定コマンドおよび有効始動入賞指定コマンド(第1有効始動入賞指定コマンドまたは第2有効始動入賞指定コマンド)のセット)に、大当りを示すコマンドが含まれているか否かを確認する(ステップS903502)。
大当りを示すコマンドが含まれている場合には(ステップS903502のY)、演出制御用CPU90201は、大当りが連続して実行されることを報知する(ステップS903502a)。ステップS903502aでは、例えば、演出表示装置909において、「連続大当り確定」の文字表示が表示されることにより、現在記憶されている保留記憶のうちに大当りとなる保留記憶が存在すること、大当りが連続して実行されることが報知される。
なお、この実施の形態では、現在記憶されている第1特別図柄の変動表示に関する第1保留記憶のうちに大当りとなる保留記憶が存在する場合、または第2特別図柄の変動表示に関する第2保留記憶のうちに大当りとなる保留記憶が存在する場合に、大当りが連続して実行されることを報知可能に構成されているが、このような構成に限らず、例えば、第2保留記憶のうちに大当りとなる保留記憶が存在する場合にのみ、大当りが連続して実行されることを報知可能とし、第1保留記憶のうちに大当りとなる保留記憶が存在する場合には、大当りが連続して実行されることを報知しないように構成してもよい。また、特定の大当り(例えば、16R確変大当り)となる保留記憶が存在する場合にのみ、大当りが連続して実行されることを報知可能としてもよい。
次いで、演出制御用CPU90201は、保留連演出の実行中であることを示す保留連実行フラグをセットし(ステップS903503)、処理を終了する。
大当り遊技の開始タイミングでなければ(ステップS903501のN)、演出制御用CPU90201は、大当り遊技中のタイミングであるか否かを判断する(ステップS903504)。ステップS903504では、例えば、背景図柄プロセスフラグの値が、ラウンド中処理(ステップS90905)およびラウンド後処理(ステップS90906)のいずれかであれば、大当り遊技中のタイミングであると判断する。
大当り遊技中のタイミングであれば(ステップS903504のY)、演出制御用CPU90201は、保留連実行フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS903505)、セットされていなければ処理を終了する。保留連実行フラグがセットされていれば、演出制御用CPU90201は、大当り遊技において新たなラウンドが開始されたか否かを確認する(ステップS903506)。例えば、受信した大入賞口開放中表示コマンドの内容と、前回受信した大入賞口開放中表示コマンドの内容とを比較することにより確認することができる。新たなラウンドが開始されているときには、演出制御用CPU90201は、保留連演出中の通算ラウンド数をカウントする通算ランド数カウンタの値を1加算し、通算ランド数カウンタの値にもとづいて、演出表示装置909においてラウンド数を表示する制御を行う(ステップS903507,S903508)。その後、処理を終了する。
大当り遊技中のタイミングでなければ(ステップS903504のN)、演出制御用CPU90201は、大当り遊技の終了タイミングであるか否かを判断する(ステップS903509)。ステップS903509では、例えば、背景図柄プロセスフラグの値が、大当り終了演出処理(ステップS90907)であれば、大当り遊技の終了タイミングであると判断する。
大当り遊技の終了タイミングであれば(ステップS903504のY)、演出制御用CPU90201は、保留連実行フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS903510)、セットされていればそのまま処理を終了する。保留連実行フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU90201は、大当り遊技後の遊技状態を報知する(ステップS903511)。ステップS903511では、例えば、大当り遊技後に確変状態に制御される場合には、演出表示装置909において「確変突入」の文字表示等を表示し、KT状態に制御される場合には、演出表示装置909において「小当りタイム突入」の文字表示等を表示する。なお、図80に示す例では、大当り遊技の終了タイミングで大当り遊技後の遊技状態を報知しているが、例えば、大当り遊技の開始タイミングや実行中タイミングにおいて、「第2KT有り」の文字表示や「第2KT無し」の文字表示を表示することにより、報知を行うようにしてもよい。また、この場合にも、保留連演出を実行するときには報知を行わず、保留連演出を実行しないときのみ報知を行うようにしてもよい。
大当りを示すコマンドが含まれていない場合には(ステップS903502のN)、演出制御用CPU90201は、保留連実行フラグがセットされていればリセットし(ステップS903512)、通算ラウンド数カウンタの値もリセットする(ステップS903513)。
図80に示すように、この実施の形態では、ステップS903502〜S903503の処理により、保留連演出が実行されると、先の大当り遊技の開始時に、演出表示装置909において、「連続大当り確定」の文字表示が表示されることにより、大当りが連続して実行されることが報知される。また、ステップS903504〜S903508の処理により、保留連演出の実行中には、先の大当り遊技のラウンド数と後の大当り遊技のラウンド数とを通算したラウンド数が示され、一連の大当り遊技が実行されているように見せることができる。
また、ステップS903509〜S903511の処理により、保留連演出の実行中ではないときには、大当り遊技の終了後に制御される遊技状態(例えば、確変状態やKT状態)が報知されるが、保留連演出の実行中であるときには、それらの報知が行われない。このような構成により、大当り遊技が終了して通常の遊技が開始されるという印象を弱め、先の大当り遊技と後の大当り遊技とで一連の大当り遊技が実行されているように見せることができる。
また、詳細については後述するが、保留連演出の実行中であって保留連実行フラグがセットされているときには、先の大当り遊技の終了後、後の大当り遊技が開始されるまでの間に、小当りが発生しても、小当りに関連する演出(例えば、小当り報知や、賞球増加表示の表示、入賞演出、連続小当り演出など)の実行が制限される。このような構成により、大当り遊技が終了して通常の遊技が行われているという印象を弱め、先の大当り遊技と後の大当り遊技とで一連の大当り遊技が実行されているように見せることができる。
図81は、背景図柄変動開始処理(ステップS90901)を示すフローチャートである。背景図柄変動開始処理において、演出制御用CPU90201は、背景図柄の停止図柄を決定する(ステップS90920)。なお、この実施の形態では、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の背景図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の背景図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(16R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の背景図柄が奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドや表示結果5指定コマンドを受信した場合(6R確変大当りや2R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の背景図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果4指定コマンドや表示結果6指定コマンドを受信した場合(6R通常大当りや2R通常大当りと決定されている場合)には、左右の背景図柄のみが一致したリーチはずれ図柄と同様の組み合わせを決定する。また、表示結果7指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の背景図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU90201は、今回開始する変動表示が小当りとなるものであるか否かを確認する(ステップS90921a)。なお、今回開始する変動表示が小当りとなるものであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域(ステップS90618参照)に格納されている表示結果指定コマンドが小当りを示すものであるか否か(表示結果7指定コマンドが格納されているか否か)を確認することにより判定できる。
今回開始する変動表示が小当りとなるものであれば(ステップS90921aのY)、演出制御用CPU90201は、保留連実行フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS90921b)、セットされていれば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する背景図柄の変動パターンに応じた保留連時用のプロセステーブルを選択する(ステップS90921c)。そして、ステップS90932に移行する。ステップS90921cで選択される保留連時用のプロセステーブルは、小当りに関連する演出が実行されないように構成されている。このような構成により、保留連演出の実行中であって保留連実行フラグがセットされているときには、先の大当り遊技の終了後、後の大当り遊技が開始されるまでの間に、小当りが発生しても、小当りに関連する演出(例えば、小当り報知や、連続小当り演出など)の実行が制限されることになる。なお、この実施の形態では、保留連演出の実行中には、小当りに関連する演出の実行を禁止することにより制限しているが、例えば、目立たない(例えば、表示サイズが小さい、色が薄い等)態様で実行することにより制限してもよい。
保留連実行フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU90201は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90922)。第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、第2KT状態でなければ)、ステップS90931に移行する。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態であれば)、演出制御用CPU90201は、前回小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90923)。前回小当りフラグがセットされていなければ(すなわち、前回実行された変動表示の表示結果が小当りでなかった場合であれば)、演出制御用CPU90201は、連続して小当りが発生したことを報知する連続小当り演出の有無および種類を決定するためのテーブルとして、前回非小当り用の連続小当り演出決定テーブルを選択する(ステップS90924)。一方、前回小当りフラグがセットされていれば(すなわち、前回実行された変動表示の表示結果が小当りであり、連続して小当りが発生した場合であれば)、演出制御用CPU90201は、連続小当り演出の有無および種類を決定するためのテーブルとして、小当りが連続して発生した回数をカウントするための小当り連続数カウンタの値に応じた連続小当り演出決定テーブルを選択する(ステップS90925)。
なお、この実施の形態では、ステップS90922の処理が実行されることによって、第2KT状態である場合にのみ連続小当り演出を実行可能に構成しているのであるが、そのような態様にかぎらず、例えば、第1KT状態および第2KT状態の両方において連続小当り演出を実行可能に構成してもよい。
そして、演出制御用CPU90201は、ステップS90924,S90925で選択した連続小当り演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、連続小当り演出の有無および種類を決定する(ステップS90926)。
図82は、連続小当り演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図82(A)は、ステップS90924で選択される前回非小当り用の連続小当り演出決定テーブルの具体例を示している。また、図82(B)は、ステップS90925で選択される連続小当り演出決定テーブルのうち、小当り連続数カウンタの値が1である場合(すなわち、今回開始される変動表示で連続して2回小当りが発生する場合)に選択される連続小当り演出決定テーブル(小当り連続数2回用)の具体例を示している。また、図82(C)は、ステップS90925で選択される連続小当り演出決定テーブルのうち、小当り連続数カウンタの値が2である場合(すなわち、今回開始される変動表示で連続して3回小当りが発生する場合)に選択される連続小当り演出決定テーブル(小当り連続数3回用)の具体例を示している。また、図82(D)は、ステップS90925で選択される連続小当り演出決定テーブルのうち、小当り連続数カウンタの値が3以上である場合(すなわち、今回開始される変動表示で連続して4回以上小当りが発生する場合)に選択される連続小当り演出決定テーブル(小当り連続数4回以上用)の具体例を示している。
図82に示すように、連続小当り演出決定テーブルには、連続小当りなし、連続小当り演出A、連続小当り演出B、および連続小当り演出Cに対して、それぞれ判定値が割り振られている。この実施の形態において、連続小当り演出Aは、例えば、演出表示装置909において所定のキャラクタAを登場させるとともに、キャラクタAのセリフとして「もう1回!」などの文字表示を表示する演出である。また、連続小当り演出Bは、例えば、演出表示装置909において所定のキャラクタBを登場させるとともに、キャラクタBのセリフとして「もう1回!」などの文字表示を表示する演出である。また、連続小当り演出Cは、例えば、演出表示装置909において所定のキャラクタCを登場させるとともに、キャラクタCのセリフとして「もう1回!」などの文字表示を表示する演出である。
なお、この実施の形態では、連続小当り演出の種類に応じてキャラクタの種類を異ならせる場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、連続小当り演出の種類に応じて文字表示の種類を異ならせたり、文字表示の表示色を異ならせたりしてもよい。また、連続小当り演出として、装飾ランプ9025や枠ランプ28a〜28cを点灯させる演出を実行したり、スピーカ9027から演出音を出力する演出を実行したりしてもよく、連続小当り演出として様々な態様の演出が考えられる。
また、この実施の形態では、連続小当り演出A〜Cの3種類の連続小当り演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、4種類以上の連続小当り演出を実行可能に構成してもよいし、2種類のみの連続小当り演出を実行可能に構成してもよい。また、連続小当り演出の種類が1種類しかないように構成されていてもよい。
図82(A)に示すように、前回の変動表示が小当りでなかった場合(すなわち、連続して小当りが発生した場合でない場合)には、100%の割合で連続小当り演出なしに決定される。なお、この実施の形態では、前回の変動表示が小当りでなかった場合には、連続小当り演出を実行しないように構成されているのであるから、ステップS90923でNと判定した場合に、そのままステップS90931に移行するように構成してもよい。そのように構成すれば、前回非小当り用の連続小当り演出決定テーブルを不要とすることができる。
また、図82(B)に示すように、今回の変動表示で小当りが連続して2回発生する場合には、20%の割合で連続小当り演出なしに決定され、80%の割合で連続小当り演出Aを実行することに決定される。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、低い割合で連続小当り演出Bや連続小当り演出Cを決定可能に構成してもよい。
また、図82(C)に示すように、今回の変動表示で小当りが連続して3回発生する場合には、20%の割合で連続小当り演出なしに決定され、30%の割合で連続小当り演出Aを実行することに決定され、50%の割合で連続小当り演出Bを実行することに決定される。すなわち、比較的高い割合で連続小当り演出Bが実行される。なお、この実施の形態で示した態様にかぎらず、低い割合で連続小当り演出Cを決定可能に構成してもよい。
また、図82(D)に示すように、今回の変動表示で小当りが連続して4回以上発生する場合には、20%の割合で連続小当り演出なしに決定され、10%の割合で連続小当り演出Aを実行することに決定され、20%の割合で連続小当り演出Bを実行することに決定され、50%の割合で連続小当り演出Cを実行することに決定される。すなわち、比較的高い割合で連続小当り演出Cが実行される。
なお、この実施の形態では、図82(B)に示すように連続2回目の小当り変動において既に連続小当り演出Aが実行されている割合が高いので、図82(C),(D)に示すように、連続3回目以上の小当り変動では連続小当り演出Aの実行割合が低くなるように設定している。また、図82(C)に示すように連続3回目の小当り変動において既に連続小当り演出Bが実行されている割合が高いので、図82(D)に示すように、連続4回目以上の小当り変動では連続小当り演出Bの実行割合が低くなるように設定している。そのように構成することによって、この実施の形態では、連続小当り演出として先に実行された種類の演出と同じ種類の演出が実行されにくくなり、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、図82に示す連続小当り演出決定テーブルの割り振りによって連続小当り演出として先に実行された種類の演出と同じ種類の演出が実行されにくくなるように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、連続小当り演出Aを実行した場合には連続小当り演出Aを実行済であることを示すフラグをセットするようにし、その後の変動表示で連続して小当りとなる場合には、そのフラグがセットされていれば、連続小当り演出A以外の種類の連続小当り演出を実行可能に構成するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、前回の変動表示が小当りである場合(連続して小当りが発生する場合)に図82(B)〜(D)に示す連続小当り演出決定テーブルを用いて抽選処理を実行することにより、連続小当り演出の有無および種類を決定するように構成する場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、前回の変動表示が小当りである場合には、抽選処理を行うことなく、無条件で連続小当り演出を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、図82に示すように、抽選処理により複数種類の連続小当り演出A〜Cから実行する連続小当り演出の種類を決定する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当りの連続回数に応じて固定的に連続小当り演出の種類を決定するように構成してもよい。例えば、連続2回目の小当りであれば固定的に連続小当り演出Aを決定し、連続3回目の小当りであれば固定的に連続小当り演出Bを決定し、連続4回目以上の小当りであれば固定的に連続小当り演出Cを決定するように構成してもよい。
連続小当り演出を実行することに決定した場合には(ステップS90927のY)、演出制御用CPU90201は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する背景図柄の変動パターンおよび決定した種類の連続小当り演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS90928)。そして、ステップS90932に移行する。
この実施の形態では、ステップS90928で選択したプロセステーブルを用いて後述するステップS90933および背景図柄変動中処理のステップS90944の処理が実行することによって、背景図柄の変動表示中に演出表示装置909において連続小当り演出が実行される。
なお、この実施の形態では、第2KT状態中に第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなる場合には短縮変動の変動表示が行われる割合が高くなるように構成されている(本例では、図58(I),図59に示すように、第2KT状態中に小当りとなる場合には95%の割合で短縮変動の第2変動パターン#27に決定される)が、短縮変動以外の変動表示が行われる場合もある(本例では、比較的変動時間が長い(例えば、30秒)の第2変動パターン#28に決定される場合もある)。そこで、例えば、図81に示す背景図柄変動開始処理において、今回の変動表示が小当り変動であった場合に、さらに短縮変動の変動パターンであるか否かを判定するようにし、短縮変動の変動パターンである場合にのみステップS90922〜S90928の処理を実行して連続小当り演出を実行可能に構成することにより、連続小当り演出が実行される場合には必ず短縮変動の変動表示において実行されるように構成する。
今回開始する変動表示が小当りとなるものでなければ(ステップS90921aのN)、演出制御用CPU90201は、セットされていれば、前回小当りフラグをリセットする(ステップS90929)とともに、小当り連続数カウンタの値を0にクリアする(ステップS90930)。
ステップS90930で小当り連続数カウンタをクリアした後、第2KT状態フラグがセットされていなかった場合(ステップS90922のN)、または連続小当り演出を実行しないことに決定した場合(ステップS90927のN)には、演出制御用CPU90201は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する背景図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS90931)。そして、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS90932)。次いで、演出制御用CPU90201は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出表示装置909、各種ランプ、スピーカ9027)の制御を実行する(ステップS90933)。例えば、背景図柄表示部909cにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP90209に制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板9035に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ9027からの音声出力を行わせるために、音声出力基板9070に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、変動パターンにおいて継続演出の実行が指定されている場合(第2変動パターン#26,#28,#29の場合)には、ステップS90928,S90931で選択したプロセステーブルに従ってステップS90933および後述する背景図柄変動中処理のステップS90944の処理が実行されることによって背景図柄の変動表示中に継続演出が実行される。また、変動パターンにおいてバトル演出の実行が指定されている場合(第2変動パターン#16,#18,#19,#21,#23,#24,#29の場合)には、ステップS90928,S90931で選択したプロセステーブルに従ってステップS90933および後述する背景図柄変動中処理のステップS90944の処理が実行されることによって背景図柄の変動表示中にバトル演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU90201は、変動時間に応じた値を背景図柄変動時間タイマに設定して背景図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップS90934)。そして、背景図柄プロセスフラグを、背景図柄変動中処理(ステップS90902)に応じた値に更新する(ステップS90935)。
図83は、背景図柄プロセス処理における背景図柄変動中処理(ステップS90902)を示すフローチャートである。背景図柄変動中処理において、演出制御用CPU90201は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS90940)、普通図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップS90941)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS90942)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS90943)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS90944)。
次いで、演出制御用CPU90201は、背景図柄変動時間延長処理を実行する(ステップS90950)。すなわち、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を実行しているときに第2特別図柄の変動表示を開始したり、第2特別図柄の変動表示を実行しているときに第1特別図柄の変動表示を開始したりする可能性があり、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行される場合がありうる。そこで、この実施の形態では、ステップS90950の背景図柄変動時間延長処理が実行されることによって、一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに他方の特別図柄の変動表示が開始された場合に、必要に応じて背景図柄の変動パターンを差し替えたり変動時間の延長を行ったりする。
ステップS90950では、演出制御用CPU90201は、例えば、はずれとなる一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに、大当りとなる他方の特別図柄の変動表示が開始されたときには、大当りとなる方の特別図柄に対応して背景図柄の変動パターンに差し替えるとともに変動時間を延長する処理を行う。また、例えば、大当りとなる一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに、はずれとなる他方の特別図柄の変動表示が開始されたときには、背景図柄の変動パターンの差し替えも変動時間の延長も行わず、現在実行中の背景図柄の変動表示をそのまま実行する。また、例えば、大当りとなる一方の特別図柄の変動表示に対応して背景図柄の変動表示を実行しているときに、大当りとなる他方の特別図柄の変動表示が開始されたときには、既に説明したように、この実施の形態では、後から開始した方の特別図柄の変動表示は途中で強制はずれとなるので、背景図柄の変動パターンの差し替えも変動時間の延長も行わず、現在実行中の背景図柄の変動表示をそのまま実行する。
そして、演出制御用CPU90201は、背景図柄変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS90951)、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動停止処理(ステップS90903)に応じた値に更新する(ステップS90952)。
図84は、背景図柄プロセス処理における背景図柄変動停止処理(ステップS90903)を示すフローチャートである。背景図柄変動停止処理において、演出制御用CPU90201は、まず、背景図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップS90970A)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップS90974に移行する。この実施の形態では、背景図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS90973で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS90971の背景図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS90974に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU90201は、背景図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップS90970B)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップS90983に移行する。この実施の形態では、背景図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップS90982で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り遊技中の演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り遊技中の演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS90971の背景図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS90983に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において停止表示中の左中右の背景図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップS90971)。
ステップS90971の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップS90972のY)、演出制御用CPU90201は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップS90973)。
次いで、演出制御用CPU90201は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(第1大当り開始指定コマンド受信フラグ、第2大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS90974)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU90201は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップS90975)。なお、演出制御用CPU90201は、セットされていた大当り開始指定コマンド受信フラグもリセットする。
次いで、演出制御用CPU90201は、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS90976)。なお、ステップS90976では、保留連実行フラグがセットされているときには、保留連時用のプロセステーブルを選択するようにしてもよい。この保留連時用のプロセステーブルは、例えば、新たな大当り遊技が開始されることを強調するようなファンファーレ演出が実行されない、簡素なファンファーレ演出が実行される、またはファンファーレ演出に代わる、大当り遊技が再開されることを示す演出等が実行されように構成される。このような構成により、先の大当り遊技と後の大当り遊技とで一連の大当り遊技が実行されているように見せることができる。
次いで、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS90977)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置909、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ9027)の制御を実行する(ステップS90978)。
次いで、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において大当りパターンにより賞球数表示を表示する制御を行う(ステップS90979)。例えば、演出表示装置909の表示画面の左下端部において賞球数表示を表示する。この場合、未だにいずれのパターンによる賞球数表示も表示されていなければ、新たに大当りパターンにより賞球数表示を開始する制御を行う。また、既に、第1KTパターンまたは第2KTパターンにより賞球数表示が行われていれば、大当りパターンによる賞球数表示の表示に切り替える制御を行う。
なお、この実施の形態では、図84に示す背景図柄変動停止処理において大当りパターンによる賞球数表示の開始または切り替え(ステップS90979参照)を行う場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り表示処理(ステップS90904)や大当り遊技を開始した後の最初のラウンド中処理(ステップS90905)などにおいてステップS90979と同様の処理を行い、大当りパターンによる賞球数表示の開始または切り替えを行うように構成してもよい。
その後、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS90904)に応じた値に更新する(ステップS90980)。
ステップS90971の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップS90981のY)、演出制御用CPU90201は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップS90982)。
次いで、演出制御用CPU90201は、小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90983)。小当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合(すなわち、小当り開始指定コマンドを受信している場合)には、演出制御用CPU90201は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップS90984)。なお、演出制御用CPU90201は、セットされていた小当り開始指定コマンド受信フラグもリセットする。
次いで、演出制御用CPU90201は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS90985)。なお、ステップS90985では、保留連実行フラグがセットされているときには、保留連時用のプロセステーブルを選択するようにしてもよい。この保留連時用のプロセステーブルは、例えば、小当り中演出が実行されない、簡素な小当り中演出が実行される、または小当り中演出に代わる演出が実行されように構成される。このような構成により、保留連演出の実行中であって保留連実行フラグがセットされているときには、先の大当り遊技の終了後、後の大当り遊技が開始されるまでの間に、小当りが発生しても、小当りに関連する演出の実行が制限されることになる。
次いで、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS90986)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置909、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ9027)の制御を実行する(ステップS90987)。
そして、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値を小当り中処理(ステップS90908)に応じた値に更新する(ステップS90988)。
ステップS90971の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS90972のN、且つステップS90981のN)、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)に応じた値に更新する(ステップS90989)。
図85は、背景図柄プロセス処理における小当り中処理(ステップS90908)を示すフローチャートである。小当り中処理において、演出制御用CPU90201は、まず、小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS909201)。小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合(すなわち、まだ小当り終了指定コマンドを受信していない場合)には、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS909202)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置909、スピーカ9027等)を制御する処理を実行する(ステップS909203)。すなわち、小当り遊技に対応した演出を継続して行う。
そして、演出制御用CPU90201は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS909204)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS909205)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS909206)。
小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合(すなわち、小当り終了指定コマンドを受信している場合)には、演出制御用CPU90201は、小当り遊技に対応した演出を終了し、ステップS909207に移行する。ステップS909207では、演出制御用CPU90201は、セットされていなければ、前回小当りフラグをセットする(ステップS909207)。また、演出制御用CPU90201は、小当り連続数カウンタの値を1加算する(ステップS909208)。
この実施の形態では、既に説明したように、小当り以外の変動表示を開始するときに前回小当りフラグがリセットされるとともに小当り連続数カウンタの値が0クリアされる(ステップS90929,S90930参照)。そのため、小当り以外の変動表示を実行した後に、小当りとなる1回目の変動表示にもとづいて小当り遊技が実行された場合には、ステップS909207,S909208の処理が実行されることによって、前回小当りフラグがセットされるとともに小当り連続数カウンタに1がセットされる。従って、その次の変動表示でも再び小当りとなる場合には、小当り連続数カウンタの値が1であることにもとづいて小当りが2回連続して発生したと判定することができる。そして、その小当り遊技を終了することによってステップS909208が実行されることによって小当り連続数カウンタの値が2に更新され、さらに次の変動表示でも再び小当りとなる場合には、小当り連続数カウンタの値が2であることにもとづいて小当りが3回連続して発生したと判定することができる。以降、小当りが4回、5回・・・と連続して発生した場合であっても小当り連続数カウンタの値を確認することによって、小当りが何回連続して発生しているかを判定することができる。
そして、演出制御用CPU90201は、背景図柄プロセスフラグの値を背景図柄変動開始待ち処理(ステップS90900)に応じた値に更新する(ステップS909209)。
図86〜図89は、賞球数表示処理(ステップS90707)を示すフローチャートである。賞球数表示処理において、演出制御用CPU90201は、まず、大入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90500)。大入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、大入賞口への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU90201は、大入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS90501)、第1賞球増加演出の実行中であることを示す第1賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90502)。第1賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、既に第1賞球増加演出の実行中であれば)、ステップS90506に移行する。
第1賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、まだ第1賞球増加演出が実行されていなければ)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において第1速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第1賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS90503)。また、演出制御用CPU90201は、第1賞球増加演出実行中フラグをセットする(ステップS90504)。そして、ステップS90510に移行する。
この実施の形態では、大当り遊技中やKT状態(第1KT状態、第2KT状態)中に賞球数表示が表示されているのであるが、賞球数表示が表示されているときに大入賞口や特殊入賞口9024に遊技球が入賞すると、賞球数表示で示される賞球数が1つずつ増加していくような態様の賞球増加演出が実行される。この実施の形態では、賞球増加演出には第1賞球増加演出〜第3賞球増加演出の3種類がある。第1賞球増加演出は、大当り遊技中に大当りパターンによる賞球数表示が表示されているときに、比較的高速の第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で実行される演出である。また、第2賞球増加演出は、第1KT状態中に第1KTパターンによる賞球数表示が表示されているときに、比較的高速の第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で実行される演出である。また、第3賞球増加演出は、第2KT状態中に第2KTパターンによる賞球数表示が表示されているときに、比較的低速の第2速度(例えば、0.5秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で実行される演出である。
この実施の形態では、大入賞口入賞フラグがセットされていた(大入賞口への入賞が発生した)ということは、大当り遊技中であり大当りパターンによる賞球数表示が表示されている場合であるから、ステップS90503において大当りパターンにより表示されている賞球数表示において第1速度で賞球数が1ずつ増加していく第1賞球増加演出が開始される。
大入賞口入賞フラグがセットされていなければ(すなわち、大入賞口への入賞が発生していなければ)、演出制御用CPU90201は、第1賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90505)。第1賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、第1賞球増加演出の実行中でなければ)、ステップS90510に移行する。
ステップS90502またはステップS90505で第1賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第1賞球増加演出の実行中であれば)、演出制御用CPU90201は、賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了したか否か(すなわち、賞球数を1増加させる演出を開始してから0.1秒経過したか否か)を確認する(ステップS90506)。賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了していれば、演出制御用CPU90201は、賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致する状態となったか否かを確認する(ステップS90507)。賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数とまだ一致していなければ、演出制御用CPU90201は、再び演出表示装置909において第1速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第1賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS90508)。そして、ステップS90510に移行する。
賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致していれば、演出制御用CPU90201は、第1賞球増加演出実行中フラグをリセットし(ステップS90509)、第1賞球増加演出を終了する。そして、ステップS90510に移行する。
この実施の形態では、大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生した場合には、直ちに賞球15個の払出制御が行われる(ステップS9030参照)とともに、直ちに賞球数カウンタに15が加算される(ステップS90652参照)のであるが、ステップS90500〜S90509の処理が実行されることによって、賞球数表示は直ちに15が加算された値に更新されるのではなく、第1速度(本例では、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で賞球数表示が更新される。従って、この実施の形態では、1回の大入賞口への入賞に対して、15個全ての賞球数の更新が終了するまで0.1秒×15=1.5秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる。なお、この場合、15個全ての賞球数の更新が終わる前に次の大入賞口への入賞が発生してしまう場合も考えられるが、例えば、15個の賞球のうちの5個目までしか賞球数の増加表示が行われていない段階で次の大入賞口への入賞が発生した場合であっても、引き続き次の6個目の賞球数が増加する態様の表示が行われ、新たな入賞で追加された分の賞球数も含めて全ての賞球数の増加表示が終わるまで、第1賞球増加演出が継続して実行されることになる(この場合、追加で発生した賞球数分も含めて3.0秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる)。ただし、この実施の形態では、第1賞球増加演出が実行される場合には、賞球数が更新されていく第1速度が0.1秒と比較的速いので、少なくとも大当り遊技を終了するまでには、全ての賞球数が増加する演出が終了するように構成されている。
次いで、演出制御用CPU90201は、特殊入賞口入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90510)。特殊入賞口入賞フラグがセットされていれば(すなわち、特殊入賞口9024への入賞が発生していれば)、演出制御用CPU90201は、特殊入賞口入賞フラグをリセットし(ステップS90511)、保留連実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90511a)。保留連実行フラグがセットされていれば、そのまま処理を終了する。すなわち、保留連演出の実行中に特殊入賞口9024への入賞が発生したとしても、賞球増加演出や入賞演出など小当りに関連する演出を行うことなく、そのまま処理を終了する。保留連実行フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU90201は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90512)。第2KTフラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば)、ステップS90523に移行する。第2KT状態フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU90201は、第1KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90513)。第1KT状態フラグもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、そのまま処理を終了する。すなわち、非KT状態中に稀に特殊入賞口9024への入賞が発生したとしても、そもそも賞球数表示が行われていないので、賞球増加演出を行うことなく、そのまま処理を終了する。
第1KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第1KT状態中であれば)、演出制御用CPU90201は、第2賞球増加演出の実行中であることを示す第2賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90514)。第2賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、既に第2賞球増加演出の実行中であれば)、ステップS90519に移行する。
第2賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、まだ第2賞球増加演出が実行されていなければ)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において第1速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第2賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS90515)。また、演出制御用CPU90201は、第2賞球増加演出実行中フラグをセットする(ステップS90516)。そして、ステップS90540に移行する。
この実施の形態では、第1KT状態フラグがセットされていた(第1KT状態中)ということは、第1KTパターンによる賞球数表示が表示されている場合であるから、ステップS90515において第1KTパターンにより表示されている賞球数表示において第1速度(本例では、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していく第2賞球増加演出が開始される。
特殊入賞口入賞フラグがセットされていなければ(すなわち、特殊入賞口9024への入賞が発生していなければ)、第3賞球増加演出の実行中であることを示す第3賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90517)。第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第3賞球増加演出の実行中であれば)、ステップS90533に移行する。第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、第3賞球増加演出が実行されていなければ)、演出制御用CPU90201は、第2賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90518)。第2賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、第2賞球増加演出の実行中でなければ)、ステップS90540に移行する。
ステップS90514またはステップS90518で第2賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第2賞球増加演出の実行中であれば)、演出制御用CPU90201は、賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了したか否か(すなわち、賞球数を1増加させる演出を開始してから0.1秒経過したか否か)を確認する(ステップS90519)。賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了していれば、演出制御用CPU90201は、賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致する状態となったか否かを確認する(ステップS90520)。賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数とまだ一致していなければ、演出制御用CPU90201は、再び演出表示装置909において第1速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第2賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS90521)。そして、ステップS90540に移行する。
賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致していれば、演出制御用CPU90201は、第2賞球増加演出実行中フラグをリセットし(ステップS90522)、第2賞球増加演出を終了する。そして、ステップS90540に移行する。
この実施の形態では、第1KT状態中に発生した小当り遊技において特殊入賞口9024への入賞が発生した場合には、直ちに賞球15個の払出制御が行われる(ステップS9030参照)とともに、直ちに賞球数カウンタに15が加算される(ステップS90655参照)のであるが、ステップS90510〜S90522の処理が実行されることによって、賞球数表示は直ちに15が加算された値に更新されるのではなく、第1速度(本例では、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で賞球数表示が更新される。従って、この実施の形態では、第1KT状態中では1回の特殊入賞口9024への入賞に対して、15個全ての賞球数の更新が終了するまで0.1秒×15=1.5秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる。なお、この場合、15個全ての賞球数の更新が終わる前に次の特殊入賞口9024への入賞が発生してしまう場合も考えられるが、例えば、15個の賞球のうちの5個目までしか賞球数の増加表示が行われていない段階で次の特殊入賞口9024への入賞が発生した場合であっても、引き続き次の6個目の賞球数が増加する態様の表示が行われ、新たな入賞で追加された分の賞球数も含めて全ての賞球数の増加表示が終わるまで、第2賞球増加演出が継続して実行されることになる(この場合、追加で発生した賞球数分も含めて3.0秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる)。ただし、この実施の形態では、第2賞球増加演出が実行される場合には、賞球数が更新されていく第1速度が0.1秒と比較的速いので、少なくとも小当り遊技を終了するまでには、全ての賞球数が増加する演出が終了するように構成されている。
ステップS90512で第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、第2KT状態中であれば)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909においてエフェクト演出を開始する制御を行う(ステップS90523)。次いで、演出制御用CPU90201は、入賞演出の実行中であることを示す入賞演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90524)。入賞演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、入賞演出の実行中であれば)、演出制御用CPU90201は、待機中の入賞演出の数をカウントするための入賞演出待機数カウンタの値を1加算する(ステップS90525)。そして、ステップS90529に移行する。
入賞演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、入賞演出の実行中でなければ)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において賞球増加表示(例えば、「+15」などの文字表示)を表示する制御を行う(ステップS90526)とともに、演出表示装置909において入賞演出を開始する制御を行う(ステップS90527)。また、演出制御用CPU90201は、入賞演出実行中フラグをセットする(ステップS90528)。そして、ステップS90529に移行する。
次いで、演出制御用CPU90201は、第3賞球増加演出の実行中であることを示す第3賞球増加演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90529)。第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、既に第3賞球増加演出の実行中であれば)、ステップS90533に移行する。
第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていなければ(すなわち、まだ第3賞球増加演出が実行されていなければ)、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において第2KTパターンで表示されている賞球数表示の拡大表示を開始する制御を行う(ステップS90530)。また、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において第2速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第3賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS90531)。また、演出制御用CPU90201は、第3賞球増加演出実行中フラグをセットする(ステップS90532)。そして、ステップS90540に移行する。
この実施の形態では、第2KT状態フラグがセットされていた(第2KT状態中)ということは、第2KTパターンによる賞球数表示が表示されている場合であるから、ステップS90531において第2KTパターンにより表示され拡大表示されている賞球数表示において第2速度(本例では、0.5秒)で賞球数が1ずつ増加していく第3賞球増加演出が開始される。
ステップS90517またはステップS90529で第3賞球増加演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第3賞球増加演出の実行中であれば)、演出制御用CPU90201は、エフェクト演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS90533)。なお、エフェクト演出の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップS90523でエフェクト演出を開始するときに、エフェクト演出の演出期間を計測するためのタイマをセットしておき、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。エフェクト演出の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909においてエフェクト演出を終了する制御を行う(ステップS90534)。
次いで、演出制御用CPU90201は、賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了したか否か(すなわち、賞球数を1増加させる演出を開始してから0.5秒経過したか否か)を確認する(ステップS90535)。賞球数表示において賞球数を1増加させる表示が終了していれば、演出制御用CPU90201は、賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致する状態となったか否かを確認する(ステップS90536)。賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数とまだ一致していなければ、演出制御用CPU90201は、再び演出表示装置909において第2速度で賞球数を1増加させる演出を開始し、第3賞球増加演出を開始する制御を行う(ステップS90537)。そして、ステップS90540に移行する。
賞球数が1増加した後の賞球数表示が賞球数カウンタで示される賞球数と一致していれば、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において第2KTパターンで表示されている賞球数表示の拡大表示を終了する制御を行う(ステップS90538)。また、演出制御用CPU90201は、第3賞球増加演出実行中フラグをリセットし(ステップS90539)、第3賞球増加演出を終了する。そして、ステップS90540に移行する。
この実施の形態では、第2KT状態中に発生した小当り遊技において特殊入賞口9024への入賞が発生した場合には、直ちに賞球15個の払出制御が行われる(ステップS9030参照)とともに、直ちに賞球数カウンタに15が加算される(ステップS90655参照)のであるが、ステップS90510,S90517,S90529〜S90532,S90535〜S90359の処理が実行されることによって、賞球数表示は直ちに15が加算された値に更新されるのではなく、エフェクト演出が実行されるとともに賞球数表示が拡大表示され、第2速度(本例では、0.5秒)で賞球数が1ずつ増加していくような態様で賞球数表示が更新される。従って、この実施の形態では、第2KT状態中では1回の特殊入賞口9024への入賞に対して、15個全ての賞球数の更新が終了するまで0.5秒×15=7.5秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる。なお、この場合、15個全ての賞球数の更新が終わる前に次の特殊入賞口9024への入賞が発生してしまう場合も考えられるが、例えば、15個の賞球のうちの5個目までしか賞球数の増加表示が行われていない段階で次の特殊入賞口9024への入賞が発生した場合であっても、引き続き次の6個目の賞球数が増加する態様の表示が行われ、新たな入賞で追加された分の賞球数も含めて全ての賞球数の増加表示が終わるまで、第3賞球増加演出が継続して実行されることになる(この場合、追加で発生した賞球数分も含めて15.0秒をかけて賞球数表示の更新が行われることになる)。
ここで、この実施の形態では、第3賞球増加演出が実行される場合には、賞球数が更新されていく第2速度が0.5秒と比較的遅いので、小当り遊技を終了するまでに全ての賞球数が増加する演出が終了しない場合もある。この実施の形態では、賞球数表示処理(ステップS90707)は、演出制御メイン処理で実行される演出として構成され、変動表示の実行中であるかや、大当り遊技中または小当り遊技中であるかに関係なく、タイマ割込の発生ごとに実行されるので、小当り遊技中に第3賞球増加演出が終了しなかった場合には、その小当り遊技終了後の変動表示にわたって第3賞球増加演出が継続して実行される(さらに、変動表示を挟んで複数の小当り遊技にわたって第3賞球増加演出が実行されてもよい)。
次いで、演出制御用CPU90201は、入賞演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS90540)。入賞演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、入賞演出の実行中であれば)、演出制御用CPU90201は、入賞演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS90541)。なお、入賞演出の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップS90527で入賞演出を開始するときに、入賞演出の演出期間を計測するためのタイマをセットしておき、そのタイマがタイムアウトしたか否かを確認することにより判定できる。入賞演出の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において入賞演出を終了する制御を行う(ステップS90542)。
次いで、演出制御用CPU90201は、入賞演出待機数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS90543)。入賞演出待機数カウンタの値が0でなければ(すなわち、未実行の待機中の入賞演出があれば)、演出制御用CPU90201は、入賞演出待機数カウンタの値を1減算する(ステップS90544)。また、演出制御用CPU90201は、演出表示装置909において賞球増加表示(例えば、「+15」などの文字表示)を表示する制御を行う(ステップS90545)とともに、演出表示装置909において入賞演出を開始する制御を行う(ステップS90546)。
入賞演出待機数カウンタの値が0であれば(すなわち、未実行の待機中の入賞演出がなければ)、演出用CPU201は、入賞演出実行中フラグをリセットする(ステップS90547)。
この実施の形態では、ステップS90524〜S90528,S90540〜S90547の処理が実行されることによって、第2KT状態中に特殊入賞口9024への入賞が発生した場合には、賞球増加表示が表示されるとともに入賞演出が実行される。この場合、入賞演出の実行中に新たに次の特殊入賞口9024への入賞が発生する場合もありうるのであるが、そのような場合には実行中の入賞演出が終了するまで待機し、その実行中の入賞演出が終了してから次の賞球増加表示の表示および入賞演出を実行する(遅れて賞球増加表示の表示および入賞演出を実行する)。
ここで、この実施の形態では、賞球増加表示の表示や入賞演出が遅れて実行される場合があることから、小当り遊技を終了するまでに全ての賞球増加表示の表示や入賞演出を実行できない場合も考えられる。この実施の形態では、賞球数表示処理(ステップS90707)は、演出制御メイン処理で実行される演出として構成され、変動表示の実行中であるかや、大当り遊技中または小当り遊技中であるかに関係なく、タイマ割込の発生ごとに実行されるので、小当り遊技中に賞球増加表示の表示や入賞演出が終了しなかった場合には、その小当り遊技終了後の変動表示にわたって賞球増加表示の表示や入賞演出が実行される(さらに、変動表示を挟んで複数の小当り遊技にわたって賞球増加表示の表示や入賞演出が実行されてもよい)。
なお、この実施の形態では、特殊入賞口9024への入賞が発生したときにエフェクト演出も実行されるのであるが、エフェクト演出に関しては特殊入賞口9024への入賞が発生したタイミングで直ちに実行される(ステップS90523,S90533,S90534参照)。
また、この実施の形態では、賞球数表示演出(ステップS90707)を演出制御メイン処理において実行する演出として構成しているが、そのような態様にかぎらず、例えば、背景図柄プロセス処理において、ステップS90900〜S90908の処理を実行する前に賞球数表示演出(ステップS90707)を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、特殊入賞口9024への入賞が発生したことにもとづいて賞球増加表示の表示や入賞演出を実行する場合を示しているが、例えば、さらに特殊入賞口ランプ9024aを点灯表示させるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、大入賞口や特殊入賞口9024への入賞が発生したことにもとづいて賞球増加演出を実行して賞球数が1ずつ増加していく演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、いわゆる一般入賞口(入賞しても可変入賞球装置の開放などは行われず、所定個数(例えば、5個)の賞球の払い出しのみが行われる入賞口)を備えるように構成した遊技機において、一般入賞口への入賞が発生した場合にも賞球増加演出を実行して賞球数が1ずつ増加していく演出を実行するように構成してもよい。この場合、一般入賞口への入賞が発生した場合には、賞球増加演出において一律に第1速度(例えば、0.1秒)で賞球数が1ずつ増加していく演出を実行してもよいし、第2KT状態であれば一般入賞口への入賞が発生した場合であっても、賞球増加演出において第2速度(例えば、0.5秒)で賞球数が1ずつ増加していく演出を実行してもよい。また、このように構成した場合であっても、第1KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態)であれば、一般入賞口への入賞が発生しても賞球増加演出を実行しないように構成してもよい。
次に、この実施の形態におけるKT報知および小当り報知の具体例について説明する。図90は、KT報知および小当り報知の具体例を示す説明図である。また、図91は、KT報知および小当り報知の制限の具体例を示す説明図である。なお、図90,図91において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
図90は、保留連演出の実行中ではないときのKT報知および小当り報知の具体例を示している。図90(A)に示すように、大当り遊技中には、演出表示装置909において、例えば、キャラクタ90301が表示され、キャラクタ90301のセリフとして「大当り中!」などの文字表示90302が表示される。
次いで、図90(B)に示すように、大当り遊技が終了すると、第2KT状態に制御されることを報知するKT報知として、キャラクタ90301のセリフ「小当りタイム突入」などの文字表示90312が表示される(ステップS903511参照)。
次いで、図90(C),(D)に示すように、演出表示装置909において、左中右の背景図柄の変動表示が開始され、小当り図柄「135」が導出表示されると、小当り報知として、例えば、「小当り発生!」などの文字表示90306が表示される。また、第2KTパターンによる賞球数表示90305が表示される。
図91は、保留連演出の実行中であるときのKT報知および小当り報知が制限されるときの具体例を示している。図91(A)に示すように、1回目の大当り遊技中には、演出表示装置909において、例えば、キャラクタ90301が表示され、キャラクタ90301のセリフとして「大当り中!」などの文字表示90302が表示される。
次いで、図91(B)に示すように、大当り遊技が終了しても、保留連演出の実行中であるため、KT報知は行われず(すなわち「小当りタイム突入」などの文字表示90312は表示されない。ステップS903509〜S903510参照)、キャラクタ90301および文字表示90302が引き続き表示される。
次いで、図91(C)に示すように、1回目の大当り遊技後に変動表示の表示結果として小当り図柄「135」が導出表示され、小当りが発生しても、小当り報知は行われない(すなわち、「小当り発生!」などの文字表示90306は表示されない)。同時に、賞球増加表示の表示や入賞演出、連続小当り演出なども行われず、小当りに関連する演出の実行が制限される。また、図91(C)に示す例では、1回目の大当り遊技の最終ラウンド時点からラウンド数(本例では「ラウンド16」)が継続して表示されるとともに、キャラクタ90301のセリフとして「まだまだ!」などの文字表示90313が表示されており、大当り遊技が継続しているように見せている。
次いで、図91(D)に示すように、2回目の大当り遊技が開始されると、演出表示装置909において、例えば、キャラクタ90301が表示され、キャラクタ90301のセリフとして「大当り中!」などの文字表示90302が表示される。また、図91(D)に示す例では、2回目の大当り遊技のラウンド数に、1回目の大当り遊技のラウンド数を加算したラウンド数表示(本例では「ラウンド17」)が表示されており、一連の大当り遊技が実行されているように見せている(ステップS903504〜S903508参照)。なお、図91に示す例に限らず、先の大当り遊技期間、大当り遊技終了後の変動表示期間、および後の大当り遊技期間を通じて、物語などの所定のストーリを順に展開させていくような演出を実行したり、特定のムービー画像(例えば、キャラクタが特定のストーリに基づいて動作する動画等の画像)を表示したりして、一連の大当り遊技が実行されているように見せるようにしてもよい。
次に、保留記憶の内容とKT報知および小当り報知の制限との関係について説明する。図92は、保留記憶の内容とKT報知および小当り報知の制限との関係の具体例を示す説明図である。
図92(A)に示すように、大当り遊技が開始されるときに、現在記憶されている保留記憶1〜4のうちに大当りとなる保留記憶4が存在すれば、大当りが連続して実行されることを報知する保留連の報知が行われる。この場合、大当り遊技の終了後には、KT状態に関するKT報知は行われない。また、大当り遊技後に保留1〜3にもとづいて小当りが発生しても、小当り報知は行われない。同時に、賞球増加表示の表示や入賞演出、連続小当り演出なども行われず、小当りに関連する演出の実行が制限される。
保留連演出により短期間に大当りが複数回発生することが報知されると、同時に、大当り遊技後にKT状態(特に第2KT状態)に制御される期間が短いことも報知されることになり、却って興趣を低下させてしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、保留連演出により大当りが連続して実行されることを報知する場合には、大当り遊技の終了後にKT状態に関するKT報知を行わず、さらに小当りが発生しても小当り報知(および賞球増加表示の表示、入賞演出、連続小当り演出など小当りに関連する演出)を行わないように制限することにより、一連の大当り遊技が実行されているように感じさせ、保留連演出によって却って興趣を低下させてしまうことを防止している。
なお、この実施の形態では、先の大当りや後の大当りの大当り種別に関わらず、大当り遊技が開始されるときに、大当りとなる保留記憶が存在すれば保留連演出を実行可能としているが、例えば、後の大当りの大当り種別が16R確変大当り以外の大当り(すなわち、第2KT状態に制御されない2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当りおよび6R確変大当り)であることと、先の大当りの大当り種別が16R確変大当り(すなわち、第2KT状態に制御される大当り)であることとのいずれかに該当する場合、または両方に該当する場合には、第2KT状態が短期間であることが報知されることにもなるため、保留連演出の実行を制限する(例えば、禁止する、または実行頻度を低くする)ようにしてもよい。また、例えば、大当り遊技後に必ずKT状態(または第2KT状態)に制御される構成である場合に、保留連演出を実行可能としてもよい。
また、保留連演出を実行可能な状況を限定し、例えば、図92(B)に示すように、先の大当りの大当り種別が16R確変大当り以外の大当り(すなわち、第2KT状態に制御されない2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当りおよび6R確変大当り)であって、かつ後の大当りの大当り種別が16R確変大当り(すなわち、第2KT状態に制御される大当り)の場合に、保留連演出を実行可能としてもよい。この場合には、先の大当り遊技の終了後に、第2KT状態に制御されず、次の大当りが早く発生することが望ましい状況となるため、保留連演出により却って興趣を低下させてしまうことはない。そのため、大当り遊技に伴って、今回の大当り遊技の終了後に第2KT状態に制御されないことを報知するようにしてもよい。なお、図92(B)に示す例では、後の大当りの大当り種別が16R確変大当り(すなわち、第2KT状態に制御される大当り)となっているが、後の大当りの大当り種別に関わらず、先の大当りの大当り種別が16R確変大当り以外の大当り(すなわち、第2KT状態に制御されない2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当りおよび6R確変大当り)の場合には、保留連演出を実行可能とするようにしてもよい。この場合にも、次の大当りが早く発生することが望ましい状況となるため、保留連演出により却って興趣を低下させてしまうことはないからである。
また、例えば、図92(C)に示すように、先の大当りと後の大当りの大当り種別がともに16R確変大当り(すなわち、第2KT状態に制御される大当り)の場合には、大当り遊技が開始されるとき(または、大当り遊技中や大当り遊技終了時)に、今回の大当り遊技の終了後に第2KT状態に制御されない旨を報知した後に、大当りが連続して実行されることを報知する保留連の報知を行うようにしてもよい。この場合、大当り遊技後に保留1〜3にもとづいて小当りが発生しても、小当り報知(および賞球増加表示の表示、入賞演出、連続小当り演出など小当りに関連する演出)は行われないよう制限する。このように構成することにより、遊技者には上記の図92(B)の場合と同じ状況に認識され、保留連演出により却って興趣を低下させてしまうことを防止することができる。
なお、保留連演出を実行する場合には、一連の大当り遊技が実行されているように見せる制御を行わず、先の大当り遊技と後の大当り遊技との間に通常の遊技が行われるようにしてもよい。
図93は、図92(B),(C)に示す例において、先の大当り遊技と後の大当り遊技との間に通常の遊技が行われるようにする場合の保留連演出制御処理の変形例を示すフローチャートである。
図93に示す保留連演出制御処理において、演出制御用CPU90201は、大当り遊技の開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS903501)。ステップS903501では、例えば、背景図柄プロセスフラグの値が、大当り表示処理(ステップS90904)であれば、大当り遊技の開始タイミングであると判断する。
大当り遊技の開始タイミングであれば(ステップS903501のY)、演出制御用CPU90201は、始動入賞時のコマンド(すなわち、図柄指定コマンドおよび有効始動入賞指定コマンド(第1有効始動入賞指定コマンドまたは第2有効始動入賞指定コマンド)のセット)に、16R確変大当り(すなわち第2KT状態に制御される大当り)を示すコマンドが含まれているか否かを確認する(ステップS903510)。
16R確変大当りを示すコマンドが含まれていない場合には(ステップS903510のN)、演出制御用CPU90201は、今回の大当り種別に応じて、今回の大当り遊技後に第2KT状態に制御されるか否かを報知する(ステップS903516)。例えば、演出表示装置909において、「第2KT有り」の文字表示や「第2KT無し」の文字表示が表示されることにより報知される。その後、保留連実行フラグがセットされていればリセットし(ステップS903515)、処理を終了する。
16R確変大当りを示すコマンドが含まれている場合には(ステップS903510のY)、演出制御用CPU90201は、今回の大当りが16R確変大当り(すなわち第2KT状態に制御される大当り)であれば、今回の大当り遊技後には第2KT状態に制御されない旨を報知する(ステップS903511,S903512)。例えば、演出表示装置909において、「第2KT無し」の文字表示が表示されることにより報知される。
次いで、演出制御用CPU90201は、大当りが保留記憶に存在し、大当りが連続して実行されることを報知する(ステップS903513)。例えば、演出表示装置909において、「連続大当り確定」の文字表示が表示されることにより、大当りが連続して実行されることが報知される。その後、演出制御用CPU90201は、保留連演出の実行中であることを示す保留連実行フラグをセットし(ステップS903514)、処理を終了する。
ステップS903510,S903511,S903513の処理が実行されることにより、16R確変大当り以外の大当り(すなわち、第2KT状態に制御されない2R通常大当り、2R確変大当り、6R通常大当りおよび6R確変大当り)に制御されるときに、16R確変大当り(すなわち、第2KT状態に制御される大当り)となる保留記憶が存在すれば、保留連演出を実行可能となる。また、ステップS903510,S903511,S903512,S903513の処理が実行されることにより、16R確変大当り(すなわち、第2KT状態に制御される大当り)に制御されるときに、16R確変大当り(すなわち、第2KT状態に制御される大当り)となる保留記憶が存在すれば、今回制御される大当りが第2KT状態に制御されない大当りであることを報知した後に、保留連演出を実行可能となる。なお、図93の例では、今回制御される大当りが第2KT状態に制御されない大当りであることを報知した後に、保留連演出を実行しているが、このような構成に限らず、保留連演出を実行した後に(すなわち大当りが連続して実行されることを報知した後に)、今回制御される大当りが第2KT状態に制御されない大当りであることを報知するようにしてもよい。
次に、この実施の形態における賞球増加演出の演出態様の具体例について説明する。図94〜図97は、賞球増加演出の演出態様の具体例を示す説明図である。このうち、図94は、大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例を示している。また、図95は、第1KT状態中の小当り遊技において特殊入賞口9024への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例を示している。また、図96および図97は、第2KT状態中の小当り遊技において特殊入賞口9024への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例を示している。なお、図94〜図97において、(A)(B)(C)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、図94を用いて、大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例について説明する。図94(A)に示す例では、大当り遊技中である場合には、演出表示装置909において、大当りパターンによる賞球数表示90300が表示される(ステップS90979参照)とともに、例えば、キャラクタ90301が表示され、キャラクタ90301のセリフとして「大当り中!」などの文字表示90302が表示される場合が示されている。なお、この実施の形態では、図94に示すように、大当りパターンによる賞球数表示90300として、演出表示装置909の表示画面の左下端部において賞球数表示90300を表示する場合が示されている。
次いで、大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生したものとする。この場合、図94(B)に示すように、演出表示装置909において第1速度で賞球数を1増加させる演出が実行され、第1賞球増加演出が実行される(ステップS90500〜S90509参照)。この実施の形態では、第1賞球増加演出では、第1速度として比較的速い速度(本例では、0.1秒)で賞球数表示の更新が行われ、図94(C)に示すように、全ての賞球数表示の更新が終了すると、第1賞球増加演出が終了する。
次に、図95を用いて、第1KT状態中の小当り遊技において特殊入賞口9024への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例について説明する。図95(A)に示す例では、第1KT状態中である場合には、演出表示装置909において、第1KTパターンによる賞球数表示90303が表示される(ステップS90639,S90644参照)とともに、小当りが発生した場合には、例えば、「小当り発生!」などの文字表示304が表示される場合が示されている。なお、この実施の形態では、図95に示すように、第1KTパターンによる賞球数表示90303として、演出表示装置909の表示画面の右上端部において賞球数表示90303を表示する場合が示されている。
次いで、小当り遊技中に特殊入賞口9024への入賞が発生したものとする。この場合、図95(B)に示すように、演出表示装置909において第1速度で賞球数を1増加させる演出が実行され、第2賞球増加演出が実行される(ステップS90510〜S90522参照)。この実施の形態では、第2賞球増加演出では、第1速度として比較的速い速度(本例では、0.1秒)で賞球数表示の更新が行われ、図95(C)に示すように、全ての賞球数表示の更新が終了すると、第2賞球増加演出が終了する。
次に、図96および図97を用いて、第2KT状態中の小当り遊技において特殊入賞口9024への入賞が発生したことにもとづいて実行される賞球増加演出の演出態様の具体例について説明する。図96(A)に示す例では、第2KT状態中である場合には、演出表示装置909において、第2KTパターンによる賞球数表示90305が表示される(ステップS90649参照)とともに、小当りが発生した場合には、例えば、「小当り発生!」などの文字表示90306が表示される場合が示されている。なお、この実施の形態では、図96および図97に示すように、第2KTパターンによる賞球数表示90305として、演出表示装置909の表示画面の中央付近において賞球数表示90305を表示する場合が示されている。
次いで、小当り遊技中に特殊入賞口9024への入賞が発生したものとする。この場合、図96(B)に示すように、演出表示装置909においてエフェクト演出が開始される(ステップS90523参照)とともに、賞球数表示90305の拡大表示が開始される(ステップS90530参照)。なお、図96(B)に示す例では、エフェクト演出として、賞球数表示90305の周囲に所定のエフェクト画像90307(例えば、キラキラ光るような態様の画像)が表示される場合が示されている。また、特殊入賞口9024への入賞が発生すると、図96(B)に示すように、賞球増加表示が表示される(ステップS90526参照)とともに入賞演出が開始される(ステップS90527参照)。なお、図96(B)に示す例では、入賞演出として所定のキャラクタ90308が表示される演出が実行されるとともに、賞球増加表示として「+15」などの文字表示90309が表示される場合が示されている。
また、図96(C)に示すように、演出表示装置909において第2速度で賞球数を1増加させる演出が開始され、第3賞球増加演出が開始される(ステップS90510,S90517,S90529〜S90539参照)。この実施の形態では、図96(C)〜図97(H)に示すように、第3賞球増加演出では、第1賞球増加演出や第2賞球増加演出と比較して、第2速度として比較的遅い速度(本例では、0.5秒)で賞球数表示の更新が行われる。
次いで、図96(D)に示すように、エフェクト演出が終了したものとし(入賞演出は継続している)、入賞演出の実行中に新たに次の特殊入賞口9024への入賞が発生したものとする。この場合、図97(E)に示すように、演出表示装置909においてエフェクト演出が開始される(ステップS90523参照)。ただし、この場合、まだ入賞演出の実行中であるので、新たな賞球増加表示の表示と入賞演出はまだ実行されない。
次いで、図97(F)に示すように、エフェクト演出が終了したものとし、さらに、図97(G)に示すように、入賞演出を終了したものとする。そして、入賞演出を終了すると、未実行の待機中の入賞演出があることにもとづいて、図97(H)に示すように、遅れて賞球増加表示が表示される(ステップS90526参照)とともに入賞演出が開始される(ステップS90527参照)。
そして、その後、図97(E)で追加で発生した特殊入賞口9024への入賞にもとづく賞球数分も含めて全ての賞球数表示の更新が行われるまで、第2賞球増加演出が実行される。
なお、図96および図97に示す例では、エフェクト演出として、賞球数表示90305の周囲にキラキラ光るような態様のエフェクト画像90307を表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、エフェクト演出として、賞球数表示90305を覆うような態様の画像を表示するなど、何らかの形式で賞球数表示90305に作用するような態様の演出を実行するように構成してもよい。そのように賞球数表示90305に作用することにより、賞球数表示90305が視認しにくくなるような演出を実行するものであってもよい。
また、この実施の形態では、大当り遊技中に獲得した賞球数にKT状態中に獲得した賞球数を加算して賞球数表示を行っていく場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り遊技中に獲得した賞球数とKT状態中に獲得した賞球数とを別々に表示するように構成してもよい。例えば、大当り遊技中である場合には、図94に示した態様で演出表示装置909の表示画面の左下端部に大当り遊技で獲得した賞球数を表示するとともに、図95に示した態様で演出表示装置909の表示画面の右上端部に第1KT状態中に獲得した賞球数も表示したり、図96(A)に示した態様で演出表示装置909の表示画面の中央付近に第2KT状態中に獲得した賞球数も表示したり(KT状態中に獲得した賞球数を別個独立に表示する)してもよい。
また、例えば、(1)KT状態が一旦終了して大当り遊技が開始するときに、KT状態中に獲得した賞球数の賞球数表示を消去し、大当り遊技中に表示する賞球数表示に合算して表示するように構成してもよいし、(2)KT状態を終了して非KT状態に移行するまでKT状態中に獲得した賞球数の賞球数表示を継続するように構成してもよい。なお、(2)の態様によれば、KT状態中のみの賞球の獲得数を認識することができることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
次に、第2KT状態中の小当り遊技における演出の演出タイミングについて説明する。図98は、第2KT状態中の小当り遊技における演出の演出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。図98に示すように、第2KT状態中の小当り遊技において、特殊入賞口9024が開放状態であるときに1つ目の入賞が発生すると、賞球数表示の拡大表示が開始され(ステップS90530参照)、1つ目の入賞に対する賞球数の更新表示が開始されて第3賞球増加演出が開始される(ステップS90510,S90517,S90529〜S90539参照)とともに、エフェクト演出が実行される(ステップS90523参照)。また、図98に示すように、1つ目の入賞に対する入賞演出が開始される(ステップS90527参照)。
次いで、図98に示すように、第2KT状態中の小当り遊技において、第2賞球増加演出や入賞演出の実行中であるときに2つ目の入賞が発生すると、2つ目の入賞にもとづくエフェクト演出が直ちに実行されるとともに、2つ目の入賞で増加した分の賞球数も引き継いで第3賞球増加演出が継続して実行される。また、図98に示す例では、2つ目の入賞が発生したときに未だ入賞演出を実行中であることから、2つ目の入賞に対する入賞演出が直ちには実行されず、図98に示すように、1つ目の入賞に対する入賞演出を終了してから、遅れて2つ目の入賞に対する入賞演出が実行される。
そして、その後、特殊入賞口9024(特殊可変入賞球装置9022)が閉鎖状態に制御され小当り遊技を終了した後であっても、第3賞球増加演出において全ての賞球数表示の更新が終わっていない場合や、全ての入賞演出を終了していなければ、図98に示すように、特殊入賞口9024の閉鎖後、小当り遊技終了後の変動表示やさらに次の小当り遊技においても、第3賞球増加演出や入賞演出を継続して実行可能である。
次に、この実施の形態における連続小当り演出の演出態様の具体例について説明する。図99は、連続小当り演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図99において、例えば、(A)(B−1)の順に演出画面の態様が遷移する。小当りとなる変動表示の開始タイミングとなると、図99(A)に示すように、左中右の背景図柄の変動表示を開始する。この場合、変動表示を開始するときに連続小当り演出の有無および種類が決定される(ステップS90926参照)。
連続小当り演出Aを実行することに決定した場合には、変動表示中に連続小当り演出の実行タイミングとなると、図99(B−1)に示すように、演出表示装置909において所定のキャラクタA90310が登場するとともに、キャラクタA90310のセリフとして「もう1回!」などの文字表示90311を表示する態様で連続小当り演出Aが実行される。
また、連続小当り演出Bを実行することに決定した場合には、変動表示中に連続小当り演出の実行タイミングとなると、図99(B−2)に示すように、演出表示装置909において所定のキャラクタB90312が登場するとともに、キャラクタB90312のセリフとして「もう1回!」などの文字表示90311を表示する態様で連続小当り演出Bが実行される。
また、連続小当り演出Cを実行することに決定した場合には、変動表示中に連続小当り演出の実行タイミングとなると、図99(B−3)に示すように、演出表示装置909において所定のキャラクタC90313が登場するとともに、キャラクタC90313のセリフとして「もう1回!」などの文字表示90311を表示する態様で連続小当り演出Cが実行される。
次に、連続小当り演出の演出タイミングについて説明する。図100は、連続小当り演出の演出タイミングを説明するためのタイミングチャートである。図100(A)に示すように、この実施の形態では、小当りが発生しても、複数の変動表示において連続して小当りが発生していなければ(小当りとなった変動表示の前後の変動表示がはずれとなる変動表示であるなど、小当りが単発でしか発生していない場合には)、連続小当り演出は実行不可に構成されている(ステップS90929,S90930参照)。
一方、図100(B)に示すように、複数の変動表示において連続して小当りが発生した場合には、連続して小当りが発生した2つ目以降の変動表示において連続小当り演出が実行可能である(ステップS90921a〜S90928参照)。この実施の形態では、図100(B)に示すように、連続して小当りが発生した2つ目以降の変動表示を開始するときに、連続小当り演出の有無および種類が決定され(ステップS90926参照)、連続小当り演出を実行することに決定した場合には、その変動表示中に連続小当り演出を実行可能である。
なお、この実施の形態では、図100(B)に示すように、小当りが発生した変動表示中に連続小当り演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、その小当りが発生した変動表示終了後の小当り遊技期間にもわたって連続小当り演出を実行可能に構成してもよい。
また、この実施の形態では、連続して小当りが発生する場合の変動表示の開始時に連続小当り演出の有無や種類を決定する場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、演出制御用マイクコンピュータ90200は、小当りが発生したときに、その小当り遊技を開始するタイミングで(例えば、図84に示す背景図柄変動停止処理のステップS90983でYと判定した以降に)、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から受信した入賞時判定結果コマンドにもとづいて、次に開始される変動表示も小当りとなるものであるか否かを判定し、次に開始される変動表示も小当りとなるものであれば、この実施の形態で示したステップS90922〜S90926と同様の処理を実行して連続小当り演出の有無および種類を決定する。そして、連続小当り演出を実行することに決定した場合には、その小当り遊技の開始から次の変動表示までの期間にわたって連続小当り演出を実行可能である。
また、例えば、演出制御用マイクコンピュータ90200は、小当りが発生したときに、その小当り遊技中の期間であって小当り遊技を開始してから所定時間経過したタイミング(例えば、小当り遊技中の任意のタイミングや、小当り遊技中に始動入賞が発生したタイミングなど、小当り遊技の途中のタイミング)で、遊技制御用マイクロコンピュータ90560から受信した先読み判定結果コマンドにもとづいて、次に開始される変動表示も小当りとなるものであるか否かを判定し、次に開始される変動表示も小当りとなるものであれば、この実施の形態で示したステップS90926と同様の処理に従って、連続小当り演出の有無および種類を決定してもよい。そして、連続小当り演出を実行することに決定した場合には、その小当り遊技の途中のタイミングから次の変動表示までの期間にわたって連続小当り演出を実行可能としてもよい。
また、この実施の形態において、遊技球が払い出される皿(打球供給皿903や余剰球受皿904)が満タン状態となると、満タン報知を実行するように構成してもよい。例えば、打球供給皿903や余剰球受皿904に遊技球が貯留されている量をセンサ等の検出手段により検出可能とし、検出手段により、貯留量が所定量以上であると検出されると、演出表示装置909において「満タンエラー」の文字表示をしたり、エラー音を出力したりすることにより、満タン報知を実行する。ここで、この実施の形態では、大当り遊技状態と第2KT状態とにおいて、賞球が払い出される頻度が高くなるが、第2KT状態では大当り遊技状態ほど、一度に大量に払い出されることがないため、満タン状態が解消されやすい。そこで、大当り遊技状態と第2KT状態とで、満タン報知の実行態様を異ならせるようにしてもよい。例えば、第2KT状態では、大当り遊技状態に比べて、控え目な態様(例えば、「満タンエラー」の文字サイズが小さい、エラー音量が小さいなど)により満タン報知を実行するようにしてもよいし、大当り遊技状態では、貯留量が第1所定量を超えると、満タン報知を実行し、第2KT状態では、貯留量が第1所定量よりも多い第2所定量を超えると、満タン報知を実行するようにしてもよい。このように構成することにより、状況に応じた好適な満タン報知を実行することができる。
以上に説明したように、この実施の形態では、遊技媒体が入賞可能な第1状態と遊技媒体が入賞不能または困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段(例えば、可変入賞球装置9015や特殊可変入賞球装置9022)と、有利状態とは異なる状態であり、可変入賞手段が第1状態に変化することを含む特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段と、通常状態に比べて特殊状態に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態(第1KT状態、第2KT状態))に制御可能な特別状態制御手段とを備えている。そして、可変入賞手段は、特殊状態に制御されることが報知された後に該可変入賞手段に向けて発射された遊技媒体を入賞できないように設けられている(例えば、遊技球の流下を遅延させる遅延手段として釘群55を設けるとともに、小当り遊技における特殊可変入賞球装置9022の開放期間を0.8秒間に設定することにより実現される)。また、特別状態における有利状態に制御される契機とならない可変表示を、可変表示期間が第1期間である第1可変表示パターン(例えば、短縮変動の第2変動パターン#25,#27)と、可変表示期間が該第1期間よりも長い第2期間である第2可変表示パターン(例えば、継続演出を含む第2変動パターン#26,#28)とにより実行可能である。そして、特別状態において、第2可変表示パターンにより可変表示が実行された後に特殊状態に制御される割合は、第1可変表示パターンにより可変表示が実行された後に特殊状態に制御される割合よりも低い(例えば、小当りの場合には、比較的変動時間が長い第2変動パターン#28に決定される割合が低い(または決定されない)。図59参照)。そのため、興趣を低下させてしまうことを防止し、演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態では、特別状態において特殊状態に制御されるときに特殊状態に関連する関連演出(例えば、小当り報知や連続小当り演出、賞球増加表示の表示、入賞演出など小当りに関連する演出)を実行可能な関連演出実行手段と、有利状態に制御されるときに、保留記憶手段により記憶されている保留情報のうちに有利状態に制御される契機となる可変表示に関する保留情報が含まれていることを示唆する示唆演出(例えば、保留連演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、示唆演出実行手段により示唆演出が実行されたときに、先の有利状態と後の有利状態との間で特殊状態に制御される場合に、関連演出の実行を制限する制限手段(例えば、保留連演出の実行中は小当り報知や連続小当り演出、賞球増加表示の表示、入賞演出など小当りに関連する演出の実行が制限される)とを備えている。そのため、演出効果を低下させてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、示唆演出実行手段は、第2有利状態に制御されるときに、保留記憶手段により記憶されている保留情報のうちに第1有利状態に制御される契機となる可変表示に関する保留情報が含まれている場合に、示唆演出を実行可能である(例えば、図92(B)参照)。そのため、演出効果を低下させてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、第1有利状態に制御されるときに、保留記憶手段により記憶されている保留情報のうちに第1有利状態に制御される契機となる可変表示に関する保留情報が含まれている場合に、今回制御される有利状態が第2有利状態であると報知した後に示唆演出を実行可能である(例えば、図92(C)参照)。そのため、演出効果を低下させてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態では、特別状態に制御されているときに、所定経路への遊技媒体の発射を促進する促進報知(例えば、右打ち報知)を実行可能な促進報知手段(例えば、演出表示装置909において「右打ち」の文字表示や右方向を示す矢印表示等を表示することにより実現される)を備え、促進報知手段は、第1可変表示パターンにより可変表示が実行されているときと、第2可変表示パターンにより可変表示が実行されているときとで、異なる態様により促進報知を実行可能であるようにしてもよい(例えば、KT状態において、比較的変動時間が長い変動パターン(すなわち、第2変動パターン#26,#28)により変動表示が実行されているときには、短縮変動の変動パターン(すなわち、第2変動パターン#25,#27)により変動表示が実行されているときよりも、「右打ち」の文字表示や、右方向を示す矢印表示等を縮小したり、透明化したりして表示し、積極的に右打ちを促さないようにしてもよい。)。そのように構成することにより、状況に応じた好適な促進報知を実行することができる。
また、この実施の形態では、遊技媒体を貯留可能な貯留手段(例えば、打球供給皿903や余剰球受皿904)と、貯留手段が満タン状態であることを示す満タン報知を実行可能な満タン報知手段(例えば、演出表示装置909において「満タンエラー」の文字表示をしたり、エラー音を出力したりすることにより実現される)とを備え、満タン報知手段は、有利状態に制御されているときと特別状態に制御されているときとで、満タン報知の実行態様を異ならせることが可能であるようにしてもよい(例えば、第2KT状態では、大当り遊技状態に比べて、控え目な態様(例えば、「満タンエラー」の文字サイズが小さい、エラー音量が小さいなど)により満タン報知を実行するようにしてもよいし、大当り遊技状態では、貯留量が第1所定量を超えると、満タン報知を実行し、第2KT状態では、貯留量が第1所定量よりも多い第2所定量を超えると、満タン報知を実行するようにしてもよい。)。そのように構成することにより、状況に応じた好適な満タン報知を実行することができる。
また、この実施の形態では、可変表示の表示結果が特定結果(本例では、大当り図柄)となったときに、特殊状態よりも遊技者にとって有利度合いが高い有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能であり、可変表示の表示結果が特殊結果(本例では、小当り図柄)となったときに、特殊状態に制御可能である。また、特別状態において、通常状態よりも特殊状態に制御される頻度が高い(本例では、KT状態では右打ち操作されることから第2特別図柄の変動表示が実行される頻度が高く、第2特別図柄の変動表示が実行される場合にのみ小当りとなる場合がある)。そのため、特別状態に関する遊技性の単調さを解消でき、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態において、「有利度合いが高い」とは、例えば、有利状態(本例では、大当り遊技状態)または特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御されているときの1回あたりの遊技媒体の獲得期待度が高いことをいう。例えば、可変入賞球装置(本例では、特別可変入賞球装置9020、特殊可変入賞球装置9022)の開放時間が長かったり開放回数が多いことにより多くの入賞が得られたり、入賞1回あたりの賞球数が多かったりすることにより、多くの出玉を獲得できるなど、多くの遊技価値を得られることである。
また、この実施の形態では、遊技者にとって有利な特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御可能であり、特別条件が成立したこと(本例では、大当りとなったこと)にもとづいて、該特別条件が成立する前に比べて特殊状態に制御される頻度を高めた特別状態(本例では、KT状態(第1KT状態、第2KT状態))に制御可能である。また、特別状態において、特殊状態に制御された後の次の可変表示が実行されたことにもとづいて再度特殊状態に制御されるときに、特別演出(本例では、連続小当り演出)を実行可能である。そのため、特別状態に関する遊技性の単調さを解消でき、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、所定の契機(本例では、大入賞口や特殊入賞口9024に遊技球が入賞したこと)にもとづいて計数表示(本例では、賞球数表示)を更新表示可能であり、第1表示態様(本例では、大当りパターンによる賞球数表示)、および該第1表示態様よりも強調表示する第2表示態様(本例では、第2KTパターンによる賞球数表示)により、計数表示を更新表示可能である(本例では、図94に示すように、大当り遊技状態中の大当りパターンでは演出表示装置909の左下端部で賞球数表示90300を更新表示し、図96および図97に示すように、第2KT状態中の第2KTパターンでは演出表示装置909の中央付近で賞球数表示90305を拡大表示するとともにエフェクト画像90307を表示して更新表示する)。そのため、計数表示を更新表示する表示態様を複数種類備えることにより、計数表示の更新表示を行う場合に遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、計数表示として賞球数表示を行う場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、計数表示として演出において何らかのゲージ表示やカウントダウン表示を行う場合に、この実施の形態で示した構成を適用するように構成してもよい。また、この実施の形態では、所定の契機が大入賞口や特殊入賞口9024に遊技球が入賞したことである場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、何らかのゲージ表示のレベルアップの条件が成立したものであってもよい。また、例えば、スロット機に適用する場合には、小役などが発生したことにもとづいて所定の契機が発生したとするものであってもよい。
また、この実施の形態では、更新表示として賞球数表示が加算表示されていくものを示したが、そのような態様にかぎらず、何らかの計数表示が減算表示されていく場合に、この実施の形態で示した構成を適用するように構成してもよい。
なお、上記の各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ90200に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ90200に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ90200は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ90560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ90200の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の各実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の各実施の形態では、例えば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や背景図柄(演出図柄)、普通図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要ななく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板9080、音声出力基板9070およびランプドライバ基板9035が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置909等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ9027など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ90560は、演出制御用マイクロコンピュータ90200に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ90560が他の基板(例えば、図4に示す音声出力基板9070やランプドライバ基板9035など、または音声出力基板9070に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板9035に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板9080における演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板9070、ランプドライバ基板9035、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置909を制御する演出制御用マイクロコンピュータ90200に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ90200は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ90560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板9070、ランプドライバ基板9035または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、この発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたがこの発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
また、上記の各実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことにもとづいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置(1つだけ設けられた特別可変入賞球装置内に確変領域が設けられていてもよいし、複数設けられた特別可変入賞球装置のうちの一部に確変領域が設けられていてもよい)を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことにもとづいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の各実施の形態で示した構成を適用することもできる。
この発明は、パチンコ遊技機やスロット機などの遊技機に適用可能である。
1 パチンコ遊技機
12 演出制御基板
120 演出制御用CPU
250 可動体
275 LED基板
601 モータ駆動用IC
602 LED駆動用IC
603 コネクタ
800 第1演出体
803 装飾部材
820〜822 後側LED
844A〜844E ボス
850 導電性部
851 非導電性部
900 第2演出体
901 パチンコ遊技機
908a 第1特別図柄表示器
908b 第2特別図柄表示器
909 演出表示装置
909a 第1可変表示部
909b 第2可変表示部
909c 背景図柄表示部
9013 第1始動入賞口
9013a 第1始動口スイッチ
9014 第2始動入賞口
9014a 第2始動口スイッチ
9015 可変入賞球装置
9017 作動ゲート
9017a 作動ゲートスイッチ
9018c 図柄保留記憶表示部
9020 特別可変入賞球装置
9022 特殊可変入賞球装置
9023 底面部材
9024 特殊入賞口
9023a 第1カウントスイッチ
9025a 第2カウントスイッチ
9031 主基板
9032 ゲート
9056 CPU
9080 演出制御基板
90200 演出制御用マイクロコンピュータ
90201 演出制御用CPU
90560 遊技制御用マイクロコンピュータ

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、有利状態に制御可能な遊技機であって
    一面に発光体が設けられた基板を有する第1演出体と、
    前記基板の一面側にて動作可能な第2演出体と、
    前記基板の一面に重なるように設けられ、前記発光体を収容可能な開口部または凹部を有する導光部材と、
    を備え、
    前記発光体からの光により前記第2演出体を照射可能であり、
    前記発光体は、前記基板の一面に沿う方向に光を照射可能な第1発光体と第2発光体とを有し、
    前記開口部は、前記第1発光体を収容可能な第1開口部と、前記第2発光体を収容可能な第2開口部と、を有し、
    前記凹部は、前記第1発光体を収容可能な第1凹部と、前記第2発光体を収容可能な第2凹部と、を有し、
    前記第2演出体は、前記基板の一面に沿って前記第1演出体と重複する第1位置と前記第1演出体と重複しない第2位置との間で移動可能であり、
    前記導光部材は、
    前記基板の一面に沿う方向に導光された前記第1発光体からの光を該基板の一面に沿う方向と交差する方向に反射する反射部と、
    前記基板の一面に沿う方向に導光された前記第2発光体からの光を端部から出射可能な発光部と、
    を有し、
    前記第2演出体が前記第1位置に位置しているときは、前記第1発光体から前記第1開口部または前記第1凹部の内側面に入射され前記基板の一面に沿う方向に導光された光を、前記反射部にて反射して出射することにより前記第2演出体を照らすことが可能であり、
    前記第2演出体が前記第2位置に位置しているときは、前記第2発光体から前記第2開口部または前記第2凹部の内側面に入射され前記基板の一面に沿う方向に導光された光を、前記発光部より出射することにより前記第2演出体を照らすことが可能であり、
    さらに、
    遊技媒体が所定領域を通過可能な第1状態と遊技媒体が前記所定領域を通過不能または困難な第2状態とに変化可能な可変手段と、
    前記有利状態とは異なる状態であり、前記可変手段が前記第1状態に変化することを含む特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段と、
    通常状態に比べて前記特殊状態に制御される頻度が高い特別状態に制御可能な特別状態制御手段と、
    前記特殊状態の制御に伴って遊技媒体が前記所定領域を通過したことに基づいて遊技価値が付与されるときに付与演出を実行可能な付与演出実行手段と、を備え、
    前記可変手段は、前記特殊状態に制御されることが報知された後に該可変手段に向けて発射された遊技媒体が前記所定領域を通過できないように設けられ、
    前記特別状態における前記有利状態に制御される契機とならない可変表示を、可変表示期間が第1期間である第1可変表示パターンと、可変表示期間が該第1期間よりも長い第2期間である第2可変表示パターンとにより実行可能であり、
    前記特別状態において、前記第2可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合は、前記第1可変表示パターンにより可変表示が実行された後に前記特殊状態に制御される割合よりも低く、
    前記特別状態は、第1特別状態と該第1特別状態よりも有利な第2特別状態とを含み、
    前記付与演出実行手段は、
    前記第2特別状態において、前記特殊状態の制御に伴って遊技媒体が前記所定領域を通過したことに基づいて前記遊技価値が付与されるときに前記付与演出を実行し、
    前記第1特別状態において、前記特殊状態の制御に伴って遊技媒体が前記所定領域を通過したことに基づいて前記遊技価値が付与されるときに前記付与演出を実行しない
    ことを特徴とする遊技機。
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