JP6889479B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
図柄変動表示時間を短くする、いわゆる時間短縮遊技状態を所定の変動表示回数に限っ
て実行制御する遊技機がある。
特開平9−122315号公報
しかしながら、小当りを経て大当りを導出可能な遊技機においては、限定された変動表
示回数内で特定の小当りが出現するまで大当りを見送ることができてしまう。このような
遊技方法は、遊技者間での遊技の公正を阻害する虞があり望ましくない。
1つの側面では、本発明は、広く公正に遊技可能な遊技機を提供することを目的とする
上記目的を達成するために、以下に示すような、遊技機が提供される。遊技機は、第1の変動表示ゲームの結果または第2の変動表示ゲームの結果として第1の当りをそれぞれ所定確率で導出可能にし、第1の当りを契機として第2の当りを導出可能にし、第2の当りの後に、第1の変動表示ゲームの遊技状態および第2の変動表示ゲームの遊技状態を遊技者にとって有利に遊技進行可能な特別遊技状態とし、特別遊技状態において、少なくとも第1の変動表示ゲームの結果または第2の変動表示ゲームの結果のうち第1の当りが所定回数導出されることを特別遊技状態の第1の終了条件とし、第1の変動表示ゲームまたは第2の変動表示ゲームが合わせて所定回数実行されることを特別遊技状態の第2の終了条件とする、遊技制御手段を含み、第1の変動表示ゲームと第2の変動表示ゲームのいずれにおいても第1の終了条件における所定回数は、1通りであって、第2の終了条件における所定回数は、複数通りであり、第1の終了条件における所定回数は、第1の変動表示ゲームと第2の変動表示ゲームとで異なる。
1態様によれば、遊技機において、広く公正に遊技可能にする。
第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その4)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その5)である。 第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の設定変更/確認処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の遊技制御装置のメモリマップの一例を示す図である。 第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のベースの表示手段である性能表示装置とベース用の記憶領域を示す図である。 第1の実施形態の性能表示装置による表示例を示す図である。 第2の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図である。 第2の実施形態における表示装置の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第2の実施形態における表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第2の実施形態における遊技機の設定値と示唆内容との対応関係の一例を示す図である。 第2の実施形態の示唆演出における示唆内容の変形例を示す図である。 第2の実施形態における示唆演出設定処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。 第2の実施形態の変形例1における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第2の実施形態の変形例2における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第2の実施形態の変形例2におけるキャラクタと示唆内容との対応関係の一例を示す図である。 第2の実施形態の変形例3における表示装置の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第2の実施形態の変形例3における表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第2の実施形態の変形例4における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第2の実施形態の変形例5におけるプッシュボタンの一例を示す図である。 第2の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その1)である。 第2の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。 第2の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その3)である。 第2の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その4)である。 第2の実施形態の変形例7における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第2の実施形態の変形例8における有効ラインの構成例を示す図である。 第2の実施形態の変形例8における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。 第2の実施形態の変形例8における表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第3の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図(その1)である。 第3の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図(その2)である。 第3の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図(その3)である。 第3の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャート(その1)である。 第3の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャート(その2)である。 第3の実施形態の変形例1における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。 第4の実施形態の設定示唆演出グループ抽選テーブルの一例を示す図である。 第4の実施形態の示唆強度の一例を示す図である。 第4の実施形態のRAM初期化時コマンドと、停電復旧時コマンドの一例を示す図である。 第4の実施形態の変動系コマンドの一例を示す図である。 第4の実施形態の先読み変動系コマンドの一例を示す図である。 第4の実施形態の設定示唆演出グループ決定処理のフローチャートを示す図である。 第4の実施形態の示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2の一例を示す図である。 第4の実施形態の設定示唆態様と設定示唆態様履歴報知の一例を示す図である。 第4の実施形態の役物と、示唆態様の一例を示す図である。 第5の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。 第5の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例1を示す図である。 第5の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例2を示す図である。 第5の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例3を示す図である。 第5の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例4を示す図である。 第5の実施形態の保留先読み予告の実行可否の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例を示す図である。 第5の実施形態の変形例の予告報知対象限定処理のフローチャートを示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機
の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)
11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表
側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には
、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明部材保
持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および
異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色
(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(
たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、
前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生
時はスピーカ19a,19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、
ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留
皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が
流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する
下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿2
1の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部(プッシュ
ボタン)25が設けられている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択
ボタンスイッチ25aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンス
イッチ25bが設けられている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設
定する演出設定部として機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を
選択する演出ボタンスイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決
定する決定ボタンスイッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠1
2やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられて
いる。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機1
0は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の
操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、
遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における
変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装
置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表
示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける
場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出さ
せるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図
示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上
記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技
球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が選
択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たと
えば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを
設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の
一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成さ
れている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース3
3およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示
装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されて
いる。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の
前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置
41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領
域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT(Cathode Ray Tube:ブラ
ウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域
(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラ
クタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表
示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示
)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また
、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、
ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤
演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置4
1の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の側方右側には、普図変動表示ゲームの開始
条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲ
ート34に入賞した遊技球(普図始動ゲート34を通過する遊技球)は、ゲートスイッチ
34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、二つの一般入賞口3
5が配置され、センターケース40の下方右側であって後述する特別変動入賞装置38の
右部には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊
技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム
(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口(始動入賞領域)をなす始
動入賞口36(始動口1)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動
口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、始動入賞口36の下方には、入賞口等に入賞しなかった遊技球を回収するアウト
口30aが設けられている。
また、普図始動ゲート34よりも下方位置であって、センターケース40の右部には、
第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置
37(第2始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37(始動
口2)は、上端側が右方に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態
に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時はほぼ鉛直とな
って遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置と
しての普電ソレノイド37c(図3参照)によって上端側が右方に倒れるように回動して
普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化
させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイ
ッチ37a(図3参照)により検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入
賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしても良い。普通変動入
賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。
普通変動入賞装置37の右方には、遊技球が流下可能な流下路91が形成され、普通変
動入賞装置37に入賞しなかった遊技球は流下路91を通って下方へ流下する。この流下
路91の下方には誘導部93が設けられている。誘導部93は上面94が左方へ下る傾斜
面とされており、下方へ流下する遊技球を上面94で受け止め、後述する特別変動入賞装
置38が存在する左方へ誘導するようになっている。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の右下には、特図変動表示ゲームの結
果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装
置(大入賞口)38が配設されている。特別変動入賞装置38は、開閉部材(開閉扉)3
8cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材3
8cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材38cが
退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な
状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置38は、駆動装置としての大入賞口ソレノ
イド38b(図3参照)により駆動される開閉部材38cによって開閉される大入賞口(
大入賞口)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による大当り
遊技状態(第1特別遊技状態)中や、特図2変動表示ゲームの結果による小当り遊技状態
(第2特別遊技状態)中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより
大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与する
ようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技
球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照
)が配設されている。
また、特別変動入賞装置38は、入賞口内に入賞した遊技球を誘導する誘導流路と、誘
導流路から分岐して形成されたV流路を備える。特別変動入賞装置38は、V流路の流入
部分となる位置にV扉が設けられる。V扉は、特定領域ソレノイド38d(図3参照)に
よって前後方向にスライド移動してV流路への遊技球の流入を阻止する阻止状態と、後方
へ退避してV流路への遊技球の流入を許容する許容状態とに変化させられるようになって
いる。また、特別変動入賞装置38は、V流路に流入した遊技球を検出する特定領域スイ
ッチ38e(図3参照)が設けられている。
なお、第1の実施形態の遊技機10では、特別遊技状態の終了後の確率状態が大当り図
柄で決定されるのではなく、特別遊技状態においてV流路に遊技球が流入して特定領域ス
イッチ38eで検出されることにもとづき高確率状態となるようにされている。
また、特別変動入賞装置38は、大入賞口スイッチ38aが複数個(たとえば2個)配
設されてもよい。また、特別変動入賞装置38は、1個に限らず、2個設けられるもので
あってもよく、大入賞口スイッチ38aは、大入賞口が複数個あるときには、それぞれに
1個又は2個程度、全体としてx個(図3参照)設けられるものであってもよい。
また、センターケース40の左側側部には、ワープ口(ワープ入口)39aが設けられ
ている。ワープ口39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内のス
テージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口39bは、始
動入賞口36の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動入賞口36
に入賞しやすくなる。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、セン
ターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が
右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を
発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や一般入賞口35(特別変動入賞装置
38の右部にある一般入賞口35を除く)への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊
技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、
特別変動入賞装置38などへの入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲーム
をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への
入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50
が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部
52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普
図保留表示部56と状態表示部57とを備える(図5参照)。一括表示装置50の詳細は
、後述する。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態
の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制
御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイ
コンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポ
ートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU
部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれ
る遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の
動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(
水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によっ
て駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品は、電源装置400で生成されたDC(Di
rect Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動
作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(
Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V
等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部4
10と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時
に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置
100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成し
て出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されている
が、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技
制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30
および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態の
ように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制
御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることが
できる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成
することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(
特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保
持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成
された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して
停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源
投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このR
AM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづ
き遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶
されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではない
が、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン1
11が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット
信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
また、遊技制御装置100には設定値変更スイッチ126と設定キースイッチ127が
設けられている。設定値変更スイッチ126は、たとえばプッシュスイッチであって、押
下操作を検出する。設定キースイッチ127は、設定キーを挿入してON状態とOFF状
態とを切り替え可能にする。遊技制御装置100は、遊技性能に関する設定を変更可能で
あって、停電中または電源遮断後もRAMに記憶された設定が保持されるようになってい
る。たとえば、遊技制御装置100は、特図1変動表示ゲームおよび特図2変動表示ゲー
ムの当り確率を6段階の設定に応じて変更可能にしている。
遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化スイッチ
112がON状態での電源投入で、遊技機10の設定変更をおこなうことができる設定変
更モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定変更モードにお
いて設定内容を確率設定値表示装置136に表示しながら設定値変更スイッチ126の押
下操作検出により設定1から設定6までをサイクリックに変更可能にする。確率設定値表
示装置136は、設定値を表示可能な表示装置であり、たとえば1桁の7セグメントLE
Dであって基板上に実装される。
また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127がON状態かつRAM初期化ス
イッチ112がOFF状態での電源投入で、遊技機10の設定確認をおこなうことができ
る設定確認モードに制御状態を遷移する。たとえば、遊技制御装置100は、設定確認モ
ードにおいて設定内容を確率設定値表示装置136に表示する。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A
、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRA
M111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作
業領域あるいは各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはR
AM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)のよう
な電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リー
チ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3をCPU111A
が参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブル
には、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当り
となる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパ
ターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決
定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)
、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル
(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装
置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定め
られた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊
技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない
段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示
状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行
して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条
件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を
維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ
)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表
示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結
果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動
表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別
情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するもので
ある場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば
、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべ
ての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変
動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となっ
た状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つ
の変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可
能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペ
シャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3
リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチ
なし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「ス
ペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、この
リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当り
となる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表
示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変
動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が
発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したり、ソレノイド
や表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示し
ないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱
数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パター
ン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を
決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数
等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)
にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割
込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレ
ータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111B
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテー
ブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り
(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲーム
の確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装
置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテ
ーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CP
U111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数
の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り
分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、遊技機10に設けられた払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させる
ための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、遊技機10に付設される球貸機の
カードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、
貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36
a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲート
スイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38の大入賞口スイッチ38
a、特別変動入賞装置38の特定領域スイッチ38eに接続され、これらのスイッチから
供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0
V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けら
れている。この近接I/F121には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波
センサ62の検出信号も入力される。また近接I/F121は、入力の範囲が7V−11
Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサ
やスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったよ
うな異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
なお、入賞口スイッチ35aについて説明すると、図3では入賞口スイッチ35aが1
個のブロックで示されているが、実際には複数(n個)の入賞口スイッチ35a(本実施
形態では3個)が遊技盤30に設けられており、それぞれの信号が異なる信号線で近接I
/F121に入力されている。また、図3では大入賞口スイッチ38aが1個のブロック
で示されているが、実際には複数(x個)の大入賞口スイッチ38a(本実施形態では3
個)が遊技盤30に設けられている。そして、これら複数の大入賞口スイッチ38aが、
それぞれ異なる信号線で接続されるか、あるいは、たとえばスイッチと遊技制御装置10
0(主基板)の間に存在する図示省略した中継基板上でワイヤードオア(wired OR)とい
う方式で遊技制御装置100に接続されている。盤電波センサ62や後述する磁気センサ
61も、異なる複数の信号線で接続されてもよいし、同様にワイヤードオアという方式で
遊技制御装置100に接続されていてもよい。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給
されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F
121の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッ
チ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a、および特定領域スイッチ3
8eの検出信号は、第2入力ポート123へ入力される。なお、特図1の始動口スイッチ
である始動口1スイッチ36a,37aの信号の出力(近接I/F121からの出力)に
ついては、図3では1本の信号線で示しているが、実際には2本ある。
また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやス
イッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は、第3入力ポート124に入力さ
れる。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検
出用の磁気センサ61の検出信号、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開
放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体
枠開放検出スイッチ64の検出信号、設定値変更スイッチ126の検出信号、設定キース
イッチ127の検出信号、払出制御装置200からのタッチスイッチ信号(操作部24に
設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)が入力されるようになっている。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装
置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになって
いる。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36aと始動口2スイ
ッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力され
るように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになってい
る。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによって図示省略したチップ
イネーブル信号CE(Chip Enable)をアサート(有効レベルに変化)することによって
、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様で
ある。
また、入力部120には、RAM初期化スイッチ112の検出信号、払出制御装置20
0からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに
もとづき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能
な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)
、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロー
スイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)
を検出したときに出力される信号)、アウト球検出スイッチ信号(アウト球を検出したと
きに出力される信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供
給する第1入力ポート122が設けられている。
なお、アウト球検出スイッチ信号は、アウトセンサ(図示せず)が遊技機10のアウト
球を1個検出するごとにアウトセンサから出力される信号である。たとえば、アウト球検
出スイッチ信号は、遊技機10から遊技球(アウト球)を排出する排出口(図示せず)と
アウト口30aとの間に排出流路(図示せず)に設けられる。アウト球検出スイッチ信号
は、所定の稼働(たとえば、アウト球が60,000個)当たりの遊技性能(たとえば、
ベース)の算出に用いられ、算出した遊技性能は性能表示装置135に表示される。なお
、アウト球検出スイッチ信号は、演出制御装置300に入力されるものであってもよい。
その場合、アウト球検出スイッチ信号は、遊技演出や客待ち画面表示への切替トリガとな
る稼働状態の判定等に用いられるものであってもよい。たとえば、性能表示装置135は
、4桁の7セグメントLEDであって、10進数または16進数により遊技性能を表示す
ることができる。
また、遊技機10は、振動を検出する振動センサスイッチを設け、この振動センサスイ
ッチの検出信号が第1入力ポート122あるいは第3入力ポート124に入力されるよう
にしてもよい。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等
の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられ
ており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有す
る。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化ス
イッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技
用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号
として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の
数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さ
ずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70の
ポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、
リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成される
ようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3入力
ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に
遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システム
の誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前
に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイ
コン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および
遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッフ
ァ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御
装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、遊技制御装置100から演
出制御装置300および払出制御装置200へのシリアル通信は、演出制御装置300側
から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバ
ッファ133は、遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技
制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力され
る始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに
中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給で
きない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加
工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデ
ータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験
装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝
達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CE(図示省略)も供給され、このチップイネー
ブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっ
ている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置38(大入
賞口)の開閉部材38cを開閉させる大入賞口ソレノイド38bの開閉データ、特別変動
入賞装置38のV扉を開閉させる特定領域ソレノイド38dの開閉データ、普通変動入賞
装置37の可動部材37bを開閉させる普電ソレノイド37cの開閉データ、および性能
表示装置135の表示データを出力するための第1出力ポート134aが設けられている
また、出力部130には、確率設定値表示装置136の表示データを出力するための第
2出力ポート134bが設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に
表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフ
データを出力するための第3出力ポート134c、一括表示装置50のLEDのカソード
端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート1
34dが設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71
へ出力するための第5出力ポート134eが設けられている。外部情報端子板71には、
フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場
内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を
フォトリレーを介して外部装置に供給することができるようになっている。なお、外部装
置に供給する情報の一部は、第4出力ポート134dから出力される。また、第5出力ポ
ート134eからは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可
信号も出力される。
さらに、出力部130には、第1出力ポート134aから出力される大入賞口ソレノイ
ド38b、特定領域ソレノイド38d、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けて
ソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポー
ト134cから出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆
動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート134dから出力される一括表
示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ
138c、第5出力ポート134eや第4出力ポート134dから管理装置等の外部装置
へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138d、第1出
力ポート134aから出力される性能表示装置135の表示データ信号を受けて性能表示
装置135の駆動信号を生成し出力する第5ドライバ138eが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにする
ため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置
50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デ
ジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引
き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第
4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給
される。なお、バッファ133や第1出力ポート134a、第1ドライバ138a等は、
遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設け
るようにしてもよい。また、性能表示装置135、あるいは第5ドライバ138eと性能
表示装置135は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、外
部基板(図示せず)側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置490へ各遊技機の識別コードやプログラ
ム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139
は、遊技用マイコン111が検査装置490との間でシリアル通信によってデータの送受
信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、
通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子
を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のような
ポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施
形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィック
プロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効
果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI31
4を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したP
ROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供
するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(
Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成す
る計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制
御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAM311aが設けられている。ま
た、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続
されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンド(演出コ
マンド)を解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音
源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、
演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や
映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラ
クタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM326
が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデー
タを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信すること
ができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ち
の状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信
号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けら
れている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSY
NCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成
された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。
主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接
続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号I
NTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられ
た上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディ
オパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成
された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出
力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受
信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンド
I/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特
図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御
指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111
はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)などを有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LE
D制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠
装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊
技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示
装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演
出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制
御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御
用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装
置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制
御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の
選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bと、盤演出装置44内のモー
タの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状
態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300
に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信
号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vの
ような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3V
やDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられ
る。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制
御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする
。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され
、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされ
ている。また、演出制御装置300を構成する回路基板は、サブ制御基板(サブ基板とも
いう)に相当する。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート3
4に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の
当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動
表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、一括表示装置50の普図図
柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変
動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は
、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結
果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の
可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放
する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の
変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれ
の場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の
入力にもとづき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動
表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比
較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、普通変動
入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもと
づき始動記憶を記憶し、この始動記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定
用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示
ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド、演出コマンド)を
、演出制御装置300に出力する。そして、一括表示装置50の特図1図柄表示部53や
特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示す
る特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊
技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)
への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示
装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこ
なう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき
、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御
する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に
関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当り
や小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当
り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すな
わち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの結果が大当りとなったことによる特別遊技状態を発生させる処理
においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入
賞装置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御
をおこなう。この特別遊技状態でCPU111Aは、たとえば大入賞口に所定個数(たと
えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間が経過する
かのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを
所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。また、第1特
図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)あるいは第2特図変動表示ゲーム(特図2変
動表示ゲーム)の結果が小当りとなったことによる小当り遊技状態を発生させる処理にお
いては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装
置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御をお
こなう。
なお、これら小当り遊技状態でおこなわれる大入賞口の開閉動作パターン(開閉動作態
様)は、たとえば200m秒だけ開閉部材を開状態に維持する動作を1500m秒間隔で
4回おこなうといったものである。このように、遊技制御装置100は、停止結果態様が
特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段
をなす。またCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示
装置50の特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する
制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、
特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。
また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲ
ームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特
図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状
態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能と
なっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図
確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とす
ることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よ
りも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するように
なっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態におい
ては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえ
ば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば
、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開
放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、
500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえ
ば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(
たとえば、1700m秒×3回)となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をお
こなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放
時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実
行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制
御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態
においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短
い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が70
4m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動
入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状
態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(た
とえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲーム
の1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開
放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定する
ことが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確
率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/
251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが
可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状
態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種
類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第
2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放
態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して
発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させること
も可能である。また時短状態は、普電サポート状態(普電サポート中、或いは電サポ中)
と称することもできる。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の
一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と
7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18までの16個のLE
Dを備える。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d
2、およびLED_d3からLED_d18の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、および
LED_d3からLED_d18に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示
部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と
、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57と、特図2保留表示部
58とを備える。ラウンド表示部51は、LED_d3からLED_d6の4個のLED
の点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は
、LED_d11とLED_d12の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにお
ける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、7セグメントLED_d1の8個のL
ED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図1ゲーム
における図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、7セグメントLED_d2の8個の
LED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図2ゲー
ムにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_d8、LED_d10、お
よびLED_d18の3個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示す
る。普図保留表示部56は、LED_d15とLED_d16の2個のLEDの点灯態様
により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_d7、LE
D_d9、およびLED_d17の3個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける
遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_d13とLED_d14の2個
のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置
100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコ
ン111による制御処理は、主にメイン処理と、所定時間周期(たとえば4m秒)でおこ
なわれるタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、第1の実施形態の遊技制御装置のメイン処理について図6から図10を用いて説
明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)であ
る。図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。
図8は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その3)である。図9
は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その4)である。図10は
、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その5)である。
メイン処理は、電源が投入されることで制御部(遊技用マイコン111)によって開始
される。このメイン処理においては、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をお
こなってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスで
あるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう
。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジ
スタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。RAM11
1Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをと
る。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある00hをセッ
トする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)
。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停
止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようにな
っている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を第1レジスタ(たとえばBレ
ジスタ)に読み込み(ステップS6)、続けて入力ポート3(第3入力ポート124)の
状態を第2レジスタ(たとえばCレジスタ)に読み込む(ステップS7)。
ここで、第1レジスタの所定ビットをマスクし、その他のビットをクリアする(ステッ
プS8)。たとえば、RAM初期化スイッチ112からの検出信号に対応するBレジスタ
の第2ビットだけを保持し、第0ビットと第1ビットと、第3ビットから第7ビットをク
リアする。そして、第2レジスタの所定ビットをマスクし、その他のビットをクリアする
(ステップS9)。たとえば、設定キースイッチ127からの検出信号に対応するCレジ
スタの第4ビットだけを保持し、第0ビットから第3ビットと第5ビットから第7ビット
をクリアする。
第1レジスタの情報を第2レジスタに統合し、第2レジスタが保持する情報をRAM1
11Cに頼らない参照用の情報として保持する(ステップS10)。たとえば、Bレジス
タとCレジスタの論理和をCレジスタに格納し、Cレジスタを状態参照用レジスタとして
保持する。
たとえば、状態参照用レジスタ(Cレジスタ)の値「00000000B」は、第0ビ
ットと第1ビット、第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり
、第2ビットがRAM初期化スイッチ112からの検出信号オンに対応する「0」であり
、第4ビットが設定キースイッチ127からの検出信号オンに対応する「0」であること
を示す。すなわち、状態参照用レジスタの値「00000000B」は、RAM初期化ス
イッチ112がオン(ON)、かつ設定キースイッチ127がオン(ON)である設定変
更状態を示す。
また、状態参照用レジスタの値「00010000B」は、第0ビットと第1ビット、
第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRA
M初期化スイッチ112からの検出信号オンに対応する「0」であり、第4ビットが設定
キースイッチ127からの検出信号オフに対応する「1」であることを示す。すなわち、
状態参照用レジスタの値「00010000B」は、RAM初期化スイッチ112がオン
(ON)、かつ設定キースイッチ127がオフ(OFF)であるRAM初期化状態を示す
また、状態参照用レジスタの値「00000100B」は、第0ビットと第1ビット、
第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRA
M初期化スイッチ112からの検出信号オフに対応する「1」であり、第4ビットが設定
キースイッチ127からの検出信号オンに対応する「0」であることを示す。すなわち、
状態参照用レジスタの値「00000100B」は、RAM初期化スイッチ112がオフ
(OFF)、かつ設定キースイッチ127がオン(ON)である設定確認状態を示す。
また、状態参照用レジスタの値「00010100B」は、第0ビットと第1ビット、
第3ビットと第5ビットから第7ビットがクリアされて「0」であり、第2ビットがRA
M初期化スイッチ112からの検出信号オフに対応する「1」であり、第4ビットが設定
キースイッチ127からの検出信号オフに対応する「1」であることを示す。すなわち、
状態参照用レジスタの値「00010100B」は、RAM初期化スイッチ112がオフ
(OFF)、かつ設定キースイッチ127がオフ(OFF)である復電(停電復旧)状態
を示す。
これにより、RAM初期化スイッチ112からの検出信号と設定キースイッチ127か
らの検出信号とがCレジスタに保持される。なお、RAM初期化スイッチ112からの検
出信号のBレジスタにおける格納位置(第2ビット)と設定キースイッチ127からの検
出信号のCレジスタにおける格納位置(第4ビット)とが異なるためBレジスタとCレジ
スタの論理和によっても、RAM初期化スイッチ112からの検出信号と設定キースイッ
チ127からの検出信号は、失われずに保存される。
その後、電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS11)。この
処理では、所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100か
らの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や
演出制御装置300等の従制御装置)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機
時間(たとえば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置10
0が先に立ち上がって従制御手段が立ち上がる前にコマンドを従制御手段へ送ってしまい
、従制御手段がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装
置100が、電源投入時において、主制御手段の起動を遅らせて従制御手段の起動を待つ
ための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(
チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレ
ジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェック
データを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時
の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第2レジスタ(Cレジスタ)には、RAM初期化スイッチ112の検出信号が保
存されるようになっているが、待機時間の開始前までに保存されることで、RAM初期化
スイッチ112の操作を確実に保存できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化
スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期
化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ
112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むこ
とで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうこと
で検出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないよう
な事態を防止できる。
また、第2レジスタ(Cレジスタ)には、設定キースイッチ127の検出信号が保存さ
れるようになっているが、待機時間の開始前までに保存されることで、設定キースイッチ
127の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に設定キースイッチ12
7の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから設定キースイッチ127
を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで設定キースイッチ127を操作し続けた
りする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わ
しい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようにな
り、電源投入時におこなった設定変更操作あるいは設定確認操作が受け付けられないよう
な事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS11
)をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(
ステップS12からS16)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電
監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回
)を設定し(ステップS12)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ス
テップS13)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS13;Y)は、ステップS12で設定した
チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS1
4)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップ
S14;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS13)に戻される
。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS14;
Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断される
のを待つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生
したと判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時に
おける不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセス
が許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、
ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時
間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を
軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS13;N)、すなわち、停電が発生
していない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS15)、タ
イマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS16)。タイマの値が0でない場
合(ステップS16;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号
のチェック回数を設定する処理(ステップS12)に戻される。また、タイマの値が「0
」である場合(ステップS16;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM11
1CやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許
可をし(ステップS17)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)
する(ステップS18)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、
演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定する(ステップS19
)。
ステップS20では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込
み信号および乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC回路を起動する処理をおこ
なう。
ステップS21では、RAM異常フラグをセットする処理をおこなう。なお、RAM異
常フラグのセットは、暫定的なものであって後で実行されるRAMの異常を検査する処理
において更新され得る。
ステップS22では、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデ
ータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定する。停電検査領域1の値が正常であれば
(ステップS22;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェック
データ2(たとえばA5h)であるか否かを判定し(ステップS23)、停電検査領域2
の値が正常であれば(ステップS23;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出
するチェックサム算出処理(ステップS24)をおこなう。
なお、チェックサム算出処理では、遊技制御用ワーク領域のデータと状態表示用ワーク
領域のデータを合算したものをチェックサムとして算出してもよいし、遊技制御用ワーク
領域のデータと状態表示用ワーク領域のデータからそれぞれ別々にチェックサムを算出し
てもよいし、遊技制御用ワーク領域のデータだけからチェックサムを算出してもよい。遊
技制御用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち遊技制御用に使用される作業領域で
ある。状態表示用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち状態表示用に使用される作
業領域である。
次に、ステップS24で算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか
否かを判定(ステップS25)し、チェックサムが一致する(正常である)と判定された
場合(ステップS25;Y)は、ステップS21で暫定的にセットしたRAM異常フラグ
をクリアする(ステップS26)。
なお、チェックサムが一致しない(正常でない)と判定された場合(ステップS25;
N)は、ステップS26をパスしてステップS27へ移行することで、ステップS21で
暫定的にセットしたRAM異常フラグが確定的になる。停電検査領域のチェックデータが
正常なデータでない(ステップS22;NまたはステップS23;N)と判定された場合
も、ステップS26をパスしてステップS27へ移行することで、ステップS21で暫定
的にセットしたRAM異常フラグが確定的になる。
ステップS27では、第2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、設定キースイッチ12
7の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンであるか否かを判
定する。設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検
出信号がオンである場合には、ステップS33に進み、設定キースイッチ127の検出信
号がオンかつRAM初期化スイッチ112の検出信号がオンでない場合には、ステップS
28に進む。
なお、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127の検出信号とRAM初期化スイ
ッチ112の検出信号とを第2レジスタ(Cレジスタ)に保持しているため、設定キース
イッチ127の検出信号とRAM初期化スイッチ112の検出信号とを同時に判定するこ
とができる。また、遊技制御装置100は、設定キースイッチ127の検出信号とRAM
初期化スイッチ112の検出信号とを第2レジスタ(Cレジスタ)に保持しているため、
RAMの正当性判定をおこなう以前の設定キースイッチ127の検出信号とRAM初期化
スイッチ112の検出信号とを判定対象にすることができる。
ステップS28では、制御部は、RAM異常フラグがオンか否かを判定する。制御部は
、RAM異常フラグがオンである場合(すなわち、RAM異常フラグがセットされている
場合)にステップS30に進み、RAM異常フラグがオンでない場合(すなわち、RAM
異常フラグがクリアされている場合)にステップS29に進む。
ステップS29では、制御部は、設定変更モード中フラグがオンか否かを判定する。制
御部は、設定変更モード中フラグがオンである場合にステップS48に進み、設定変更モ
ード中フラグがオンでない場合にステップS30に進む。
ステップS30からステップS32は、RAM異常時、あるいは設定中に電源遮断があ
ったときにRAMクリアされずに再起動された時に実行される処理である。ステップS3
0では、制御部は、メイン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信する。
これにより、演出制御装置300は、メイン異常エラー報知のコマンドに対応する演出制
御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、メイン異常エラー報知のコマンドを受
信して、RAMクリアを伴う再起動を案内するメッセージを表示装置41に表示させたり
、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、メイ
ン異常エラー報知のコマンドを受信して、枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装置
44によりメイン異常エラーを報知する。
ステップS31では、制御部は、遊技停止時の7セグ表示データを性能表示装置135
に出力する。このとき、制御部は、性能表示装置135にメイン異常エラーに対応するス
テータスを表示することができる。また、制御部は、遊技停止時の7セグ表示データを確
率設定値表示装置136に出力する。このとき、制御部は、確率設定値表示装置136に
確率設定値にない数値や文字を表示することができる。なお、制御部は、遊技停止時のL
ED表示データを含む7セグ表示データを一括表示装置50に出力するようにしてもよい
。このとき、制御部は、一括表示装置50を全消灯あるいは全点灯としてもよい。
ステップS32では、制御部は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報端子板71
から出力する。このとき、制御部は、外部情報端子板71から出力するその他の信号の出
力データをオフにする。制御部は、ステップS31とステップS32とを繰り返し実行し
て電源遮断を待つ。すなわち、遊技機10は、電源遮断を待つまでの間、外部情報端子板
71からセキュリティ信号を出力する。また、遊技機10は、電源遮断を待つまでの間、
外部情報端子板71からセキュリティ信号以外の信号を出力しない。
なお、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS31とステップS32の繰り返し実
行において、RAMアクセスを禁止していない。これにより、遊技機10は、NMI(No
n-Maskable Interrupt)発生時に戻りアドレスをRAMに格納可能にして、プログラム暴
走の危険を低減している。このように、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS31
とステップS32の繰り返し実行中のRAMの記憶内容をRAMアクセス禁止により保護
しないが、再起動時のRAMクリアが遊技制御開始の条件となるため、RAMの記憶内容
が保護されない危険を限定的にしている。すなわち、遊技機10は、RAMの記憶内容が
保護されない危険を限定的にして引き受けながら、プログラム暴走の危険低減効果を得る
。また、制御部は、電源遮断を待つまでのステップS31とステップS32の繰り返し実
行において、RAMアクセスを禁止しないことにより、ステップS31やステップS32
においてサブルーチンを呼出可能にしてプログラム効率の向上を図ることができる。
ステップS33からステップS36は、設定変更準備に関する処理であり、ステップS
27において、設定キースイッチ127の検出信号がオンかつRAM初期化スイッチ11
2の検出信号がオンである場合に実行される処理である。
ステップS33では、制御部は、RAM異常フラグがオンか否かを判定する。制御部は
、RAM異常フラグがオンである場合にステップS34に進み、RAM異常フラグがオン
でない場合にステップS35に進む。
ステップS34では、制御部は、RAM異常フラグがオンであることから設定値をクリ
アする。なお、設定値のクリアは、設定値として無効な値をセットすることによってもよ
いし、不正対策の観点から遊技者にとって最も不利な値をセットすることによってもよい
ステップS35では、制御部は、設定変更モード中フラグをセットする処理をおこなう
。設定変更モード中フラグは、遊技機10が設定変更中か否かを示すフラグであって、設
定変更中であるときに設定変更モード中フラグがセットされ、設定変更中でないときに設
定変更モード中フラグがクリア(リセット)される。
ステップS36では、制御部は、設定変更中のコマンドを演出制御装置300に送信す
る。これにより、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドに対応する演出制御をお
こなう。たとえば、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドを受信して、設定変更
中であることを案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、スピーカ19a,1
9bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドを受
信して、設定変更中であることを枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装置44によ
り報知する。
ステップS37は、設定変更準備(ステップS33からステップS36)の後、または
設定確認準備(ステップS49、ステップS50)の後に実行される処理である。ステッ
プS37では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマに128msを設定する。これに
より、遊技機10は、少なくともセキュリティ信号制御タイマがタイムアップされるまで
の間、セキュリティ信号を出力する。
ステップS38からステップS40は、設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ち
に関する処理である。遊技機10は、ステップS37でセキュリティ信号を出力セットし
ていることにより設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちに関する処理の実行を外
部から把握可能にしている。
制御部は、割込みを許可(ステップS38)した後、第2レジスタ(Cレジスタ)を参
照して、設定キースイッチ127の検出信号がオフであるか否かを判定する(ステップS
39)。制御部は、設定キースイッチ127の検出信号がオフである場合にステップS5
5に進み、設定キースイッチ127の検出信号がオフでない場合にステップS40に進む
ステップS40では、制御部は、停電が発生したか否かを判定する。なお、制御部は、
停電監視信号の所定時間の継続検出により、停電発生を判定することができる。制御部は
、停電が発生した場合にステップS41に進み、停電が発生していない場合にステップS
39に進む。すなわち、制御部は、ステップS38で割込みを許可した状態で、停電発生
までの間、設定キーのオフを待ち受ける。
制御部は、停電が発生していると判定した場合、割込みを禁止する処理(ステップS4
1)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS42)をおこなう。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS43
)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS44)。
さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップ
S45)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS46
)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS47)をおこなって
から、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータ
をセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前に
RWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判
定することができる。
ステップS48は、ステップS29で設定変更モード中フラグがオンであると判定され
た場合に実行される。ステップS48では、制御部は、第2レジスタ(Cレジスタ)を参
照して、設定キースイッチ127の検出信号がオンであるか否かを判定する。制御部は、
設定キースイッチ127の検出信号がオンである場合にステップS49に進み、設定キー
スイッチ127の検出信号がオンでない場合にステップS51に進む。
ステップS49、ステップS50は、設定確認準備に関する処理である。ステップS4
9では、制御部は、設定確認モード中フラグをセットする処理をおこなう。設定確認モー
ド中フラグは、遊技機10が設定確認中か否かを示すフラグであって、設定確認中である
ときに設定確認モード中フラグがセットされ、設定確認中でないときに設定確認モード中
フラグがクリア(リセット)される。ステップS50では、制御部は、設定確認中のコマ
ンドを演出制御装置300に送信する。これにより、演出制御装置300は、設定確認中
のコマンドに対応する演出制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、設定確認
中のコマンドを受信して、設定確認中であることを案内するメッセージを表示装置41に
表示させたり、スピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置3
00は、設定確認中のコマンドを受信して、枠装飾装置18や盤装飾装置46、盤演出装
置44により設定確認中であることを報知する。この後、制御部は、ステップS37に進
む。
一方、制御部は、ステップS48において設定キースイッチ127の検出信号がオンで
ないと判定した場合に、ステップS51を実行する。ステップS51では、制御部は、第
2レジスタ(Cレジスタ)を参照して、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンで
あるか否かを判定する。制御部は、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンである
場合にステップS52に進み、RAM初期化スイッチ112の検出信号がオンでない場合
にステップS58に進む。すなわち、遊技機10は、RAM初期化スイッチ112の押下
操作を伴う起動検出によりRAM初期化(RAMクリア)に関する処理の実行に進み、R
AM初期化スイッチ112の押下操作を伴わない起動検出により停電復旧に関する処理の
実行に進む。
次に、ステップS52以降でおこなうRAM初期化に関する処理について説明する。R
AM初期化に関する処理では、制御部は、設定値以外のRAM領域を0クリア(ゼロクリ
ア)し(ステップS52)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(
ステップS53)。たとえば、制御部は、RAMクリア時の先頭アドレスとしてRAMク
リア先頭アドレス2を設定(図14のメモリマップ111Mを参照)し、RWM(たとえ
ばRAM111C)の記憶領域(アクセス禁止領域を含まない領域)のうちのクリア対象
領域(遊技制御用ワーク領域)のデータをゼロクリアする。
なお、設定変更モード中フラグ、および設定確認モード中フラグは、クリア対象領域の
データに含まれることから、クリア対象領域のデータのゼロクリアによってクリアされる
ステップS54では、制御部は、RAM初期化時のコマンドを演出制御装置300に送
信する。これにより、演出制御装置300は、RAM初期化時のコマンドに対応する演出
制御をおこなう。たとえば、演出制御装置300は、RAM初期化時のコマンドを受信し
て、RAMが初期化されたことを案内するメッセージを表示装置41に表示させたり、ス
ピーカ19a,19bから音出力させたりする。また、演出制御装置300は、RAM初
期化のコマンドを受信して、RAMが初期化されたことを枠装飾装置18や盤装飾装置4
6、盤演出装置44により報知する。
また、制御部は、設定変更終了待ち、あるいは設定確認終了待ちに関する処理(ステッ
プS38からステップS40)の実行後に、設定キースイッチ127の検出信号がオフで
あることを検出した場合に、ステップS55を実行する。制御部は、割込みを禁止(ステ
ップS55)した後、報知終了のコマンドを演出制御装置300に送信する(ステップS
56)。
これにより、演出制御装置300は、設定変更中のコマンドの受信により開始した設定
変更中であることの報知、あるいは設定確認中のコマンドの受信により開始した設定確認
中であることの報知を終了する。
次に、制御部は、設定変更モード中フラグを参照して、設定変更モード中であるか否か
を判定する(ステップS57)。制御部は、設定変更モード中である場合にステップS5
2に進み、RAM初期化に関する処理を実行する。一方、制御部は、設定変更モード中で
ない場合にステップS58に進み、停電復旧に関する処理を実行する。
ステップS58では、制御部は、停電復旧処理を実行する。停電復旧処理は、初期化す
べき領域に停電復旧時の初期値をセーブし、特図ステータスを参照して特図ゲームが高確
率中であるか否かを判定し、特図ゲームが高確率中である場合に高確率報知フラグ領域に
オン情報をセーブし、高確率報知LEDのオンデータをセグメント領域にセーブする処理
を含む。
なお、停電復旧処理における初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域
、設定変更モード中フラグ、設定確認モード中フラグ、およびエラー不正監視に係る領域
である。なお、停電復旧処理では、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否
かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリア
され、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッ
チスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチ
スイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
次に、制御部は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板
(演出制御装置300)へ送信し(ステップS59)、ステップS60へ進む。なお、ス
テップS59では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、
確率情報コマンド、確率設定値情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを
送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回
数情報を送信する。なお、画面指定のコマンドとは、特図1変動表示ゲームと特図2変動
表示ゲームの制御状態がいずれも普段処理中(変動中、大当り中(第1特別遊技状態)、
小当り中(第2特別遊技状態)のうちの何れでもない状態)である場合には、客待ちデモ
画面の表示を指令するコマンドであり、それ以外である場合には復旧画面の表示を指令す
るコマンドである。
ステップS60では、制御部は、乱数生成回路を起動設定する処理をおこなう。その後
、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽
出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄初期値乱数、小当り図柄初期値乱数、当り初
期値乱数、当り図柄初期値乱数)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセー
ブしてから(ステップS61)、割込みを許可する(ステップS62)。
続いて、制御部は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱
数更新処理(ステップS63)をおこなう。この初期値乱数更新処理は、各初期値乱数を
たとえばそれぞれ「+1」更新(インクリメント)する処理である。このように、遊技機
10は、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数を更新し続けることによって、乱数
のランダム性を高めることができるようにしている。
ここで、制御部は、一旦、割込みを禁止(ステップS64)して、性能表示編集処理を
実行(ステップS65)し、性能表示編集処理の実行後に、割込みを許可する(ステップ
S66)。性能表示編集処理は、図26と図27を用いて後で説明するベースの算出と表
示に関する処理である。制御部は、性能表示編集処理の処理負荷が比較的高いため、割込
みを禁止してより速やかな処理結果導出を図っている。これにより、遊技機10は、タイ
マ割込みにより遊技状態が更新されるまでに、性能表示編集処理の処理結果導出を担保す
る。
ステップS67では、制御部は、停電が発生したか否かを判定する。なお、制御部は、
停電監視信号の所定時間の継続検出により、停電発生を判定することができる。制御部は
、停電が発生した場合にステップS41に進み、停電が発生していない場合にステップS
63に進む。
すなわち、制御部は、停電が発生しない限り、ステップS63からステップS67まで
の処理を繰り返し実行する。詳しくは、制御部は、停電が発生していない場合には、初期
値乱数更新処理と性能表示編集処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し
おこなう。
そして、初期値乱数更新処理(ステップS63)の前に割込みを許可する(ステップS
66)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優
先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされるこ
とで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
同様に、性能表示編集処理(ステップS65)の前に割込みを禁止する(ステップS6
4)ことによって、タイマ割込みに優先して性能表示編集処理が実行されるようになり、
性能表示編集処理が圧迫されるのを回避することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、
演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時におい
て、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御手段の起動を待つための所定の待機時間を設
定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監
視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと
判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部
が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段
(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化操作部の操作状態を待機時間の開始前に
読み込むようにしていることとなる。
なお、遊技制御装置100は、データ異常時の初期化の処理(第1初期化処理)と、初
期化操作時の初期化の処理(第2初期化処理)とを区別して実行する機能(第1初期化手
段、第2初期化手段)を有するため、状況に応じた最適かつ無駄のない初期化の処理が実
現できる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な設定操作部(設定値変更スイッチ126、設定キースイッチ12
7)と、設定操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶された設定値を変
更する設定変更手段(遊技制御装置100)とを備えることで設定変更を可能にするとと
もに、設定表示部(確率設定値表示装置136)を備えることで設定(設定値)を確認可
能にしている。また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM
111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、RAM(RAM111C)へのアクセス
を禁止(ステップS47)してすべての処理の実行停止を待機する停電発生時待機処理(
ステップS47の後のループ)と、RAM(RAM111C)へのアクセスを許可(ステ
ップS17)しながらすべての処理の実行停止を待機するRAM異常時待機処理(ステッ
プS31、ステップS32のループ)と、を実行可能にしている。
ここで、停電発生時待機処理とRAM異常時待機処理について説明する。停電発生時待
機処理は、メイン処理のステップS47でRAMへのアクセスを禁止された後に実行され
て、すべての処理の実行停止を待機するループ処理である。また、停電発生時待機処理は
、メイン処理のステップS41で割込みを禁止された後に実行されることから、NMI割
込みでない割込み(タイマ割込み)が禁止される。なお、停電発生時待機処理は、NMI
割込みについて割込みを禁止することができないことからNMI割込みが発生し得る。た
だし、停電発生時待機処理は、停電発生時に実行される処理であることから、当該処理の
実行中にNMI割込みが発生する危険が小さい。また、停電発生時待機処理は、異常報知
を伴わない待機処理である。これにより、遊技機10は、電源遮断までの電力を停電処理
に振り向けることができる。なお、遊技機10は、停電発生時待機処理にRAMへのアク
セスを禁止することで、不安定な電圧によりRAMの記憶内容が変化する危険を低減して
いる。
RAM異常時待機処理は、メイン処理のステップS17でRAM(RWM)へのアクセ
スを許可された後に実行されて、すべての処理の実行停止を待機するループ処理である。
また、RAM異常時待機処理は、メイン処理のステップS1で割込みを禁止された後に実
行されることから、NMI割込みでない割込み(タイマ割込み)が禁止される。なお、停
電発生時待機処理は、NMI割込みについて割込みを禁止することができないことからN
MI割込みが発生し得る。RAM異常時待機処理は、電源遮断を待つ処理であることから
、当該処理の実行中にNMI割込みが発生する危険が停電発生時待機処理よりも大きい。
しかしながら、RAM異常時待機処理は、NMI割込みが発生してもRAMへのアクセス
が許可されていることから戻りアドレスをRAMに格納可能であって、NMI割込み発生
によるプログラム暴走の危険が小さい。また、遊技機10は、ステップS30においてメ
イン異常エラー報知のコマンドを演出制御装置300に送信することから、RAM異常時
待機処理の実行中に、演出制御装置300による異常報知を並行しておこなうことができ
る。これにより、遊技機10は、速やかな再起動が期待できる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、遊技制御装置100のタイマ割込み処理について図11を用いて説明する。図1
1は、第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ
割込み処理は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるま
での間(ステップS38からステップS41まで、ステップS38からステップS55ま
で、ステップS66からステップS64まで、ステップS66からステップS41まで)
に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが実行する処理である
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイ
マ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111に
おいて、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処
理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS7
1)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で
使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなっ
たのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレス
の上位アドレスをセットする(ステップS72)。ステップS72では、メイン処理にお
けるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。
次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポート
の状態を読み込む入力処理(ステップS73)をおこなう。ステップS74では、制御部
は、設定変更モード中フラグと設定確認モード中フラグとを参照し、設定変更モード中ま
たは設定確認モード中であるか否かを判定する。制御部は、設定変更モード中または設定
確認モード中である場合にステップS75に進み、設定変更/確認処理を実行し、タイマ
割込み処理を終了する。設定変更/確認処理については、図12を用いて後で説明する。
一方、制御部は、設定変更モード中または設定確認モード中のいずれでもない場合にステ
ップS76に進む。
ステップS76では、制御部は、各種処理でセットされた出力データにもとづき、ソレ
ノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動
制御等をおこなうための出力処理を実行する。
なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理
がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な
状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される
。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置1
00から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射
許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射
制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、
両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成され
ている。
次に、制御部は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置20
0に出力する払出コマンド送信処理(ステップS77)、乱数更新処理1(ステップS7
8)、乱数更新処理2(ステップS79)を実行する。ここで、乱数更新処理1は、初期
値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図
柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。また、乱数更新処理2は、
特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱
数を更新する処理である。なお、乱数更新処理1、あるいは乱数更新処理1に加えて乱数
更新処理2は、設定変更中の乱数更新の停止や更新周期の変更をおこなうようにしてもよ
い。
次に、制御部は、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートス
イッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38a、特定領域スイッチ38
eから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放
されていないか等)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS80)をおこ
なう。また、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイッチ,37aの入賞を監視する
始動口スイッチ監視処理(ステップS81)をおこなう。なお、始動口スイッチ監視処理
では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36、または第2始動入賞口をなす普通変動入賞
装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、特図変
動表示ゲームの開始前の段階で当該入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結果事
前判定をおこなう。
次に、制御部は、特図1変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図1ゲーム処理(ス
テップS82)、特図2変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図2ゲーム処理(ステ
ップS83)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS
84)を実行する。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表
示するセグメントLED(たとえば、一括表示装置50の特図1図柄表示部53等のLE
D)を所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS85
)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう
磁石不正監視処理(ステップS86)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして
異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS87)をおこなう
。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処
理(ステップS88)、性能表示装置制御処理(ステップS89)をおこなって、タイマ
割込み処理を終了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許
可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を
指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこな
われる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバ
ンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔設定変更/確認処理〕
次に、制御部がタイマ割込み処理のステップS75で実行する設定変更/確認処理につ
いて図12を用いて説明する。図12は、第1の実施形態の設定変更/確認処理のフロー
チャートを示す図である。
ステップS91では、制御部は、設定変更中または設定確認中の設定値表示データを出
力する。これにより、遊技機10は、設定変更中の設定値、または設定確認中の設定値を
確率設定値表示装置136に表示することができる。なお、制御部は、設定変更中でも設
定確認中でもないときに、確率設定値表示装置136を消灯させる設定値表示データを出
力するようにしてもよいし、設定変更中でも設定確認中でもないことを示す設定値表示デ
ータを出力するようにしてもよい。
なお、制御部は、設定値表示データを確率設定値表示データ領域にセーブし、確率設定
値消灯タイマ領域に初期値(たとえば、100ms)をセーブすることで、設定値表示デ
ータの出力をおこなう。確率設定値消灯タイマ領域は、確率設定値表示装置136にブラ
ンク表示を設けるための領域である。これにより、確率設定値表示装置136は、設定値
変更操作(設定値変更スイッチ126からの入力)があるごとにブランク表示をおこなう
ことができる。
ステップS92では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしたか否
かを判定する。制御部は、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップした場合にステッ
プS94に進み、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップしていない場合にステップ
S93に進む。ステップS93では、制御部は、セキュリティ信号制御タイマを更新(「
1」デクリメント)する。ステップS94では、制御部は、セキュリティ信号のオンデー
タを出力し、その他の信号出力をオフにする。すなわち、制御部は、セキュリティ信号制
御タイマを更新し、その更新中にセキュリティ信号のオンデータを出力するが、セキュリ
ティ信号制御タイマがタイムアップしてもセキュリティ信号のオンデータを出力する。こ
れにより、制御部は、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの期間のセキ
ュリティ信号のオンデータ出力を担保している。たとえば、制御部は、メイン処理のステ
ップS37においてセキュリティ信号制御タイマに128msを設定することで、128
ms以上のセキュリティ信号のオンデータ出力を担保している。なお、セキュリティ信号
制御タイマは、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能な最短出力時間の2倍以上
の値が設定される。たとえば、外部装置によってセキュリティ信号を検出可能な最短出力
時間が50msであるとき、最短出力時間の2倍以上の値は、最短100msであり、こ
れに余裕時間を加えてセキュリティ信号制御タイマは、128msが設定される。
ステップS95では、制御部は、設定変更モード中フラグを参照し、設定変更モード中
であるか否かを判定する。制御部は、設定変更モード中である場合にステップS96に進
み、設定変更モード中でない場合に設定変更/確認処理を終了する。
ステップS96では、制御部は、タイマ割込み処理のステップS73の入力処理で読み
出した設定値変更スイッチ126の操作入力(スイッチ入力)があるか否かを判定する。
制御部は、設定値変更スイッチ126の操作入力がある場合にステップS97に進み、設
定値変更スイッチ126の操作入力がない場合に設定変更/確認処理を終了する。なお、
遊技機10は、設定値変更スイッチ126を備えるが、設定値変更スイッチ126を備え
ない場合に設定値変更スイッチ126に代えてRAM初期化スイッチ112を設定値変更
スイッチとして用いるようにしてもよい。その場合、ステップS96では、制御部は、タ
イマ割込み処理のステップS73の入力処理で読み出したRAM初期化スイッチ112の
操作入力(スイッチ入力)があるか否かを判定するようにすればよい。
ステップS97では、制御部は、設定値を「1」インクリメントして、「0」から「5
」の範囲でサイクリックに更新する。なお、設定値は、「0」から「5」の6段階とした
がこれに限らず、3段階や10段階等であってもよい。制御部は、設定値を更新した後、
設定変更/確認処理を終了する。
次に、RAM111Cのメモリマップについて図13を用いて説明する。図13は、第
1の実施形態の遊技制御装置のメモリマップの一例を示す図である。メモリマップ111
Mは、RAM111Cのメモリマップである。RAM111Cは、メモリの先頭から順に
、遊技制御用ワークエリア、遊技制御用スタックエリア、状態表示用ワークエリア、状態
表示用スタックエリアを設定する。また、RAM111Cは、遊技制御用スタックエリア
と状態表示用ワークエリアの間に16バイト以上の未使用領域を設定することにより、遊
技制御用スタックエリアと状態表示用ワークエリアとを明確に分離する。また、RAM1
11Cは、状態表示用スタックエリアの後に未使用領域を設定するが、当該未使用領域を
設けずにメモリの最後尾を含むようにして状態表示用スタックエリアを設定するものであ
ってもよい。また、RAM111Cは、遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタックエ
リアとの間や、状態表示用ワークエリアと状態表示用スタックエリアとの間に未使用領域
を設定するようにしてもよい。
遊技制御用ワークエリアは、先頭に確率設定値領域を配置することから、RAMクリア
先頭アドレス1は、遊技制御用作業領域のすべて(遊技制御用ワークエリア)と遊技制御
用スタック領域をクリア対象とする。また、RAMクリア先頭アドレス2は、確率設定値
領域を除く遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタック領域をクリア対象とする。また
、RAMクリア先頭アドレス3は、確率設定値領域と変動パターン乱数領域と初期値乱数
領域を除く遊技制御用ワークエリアと遊技制御用スタック領域をクリア対象とする。また
、RAMクリア先頭アドレス1、RAMクリア先頭アドレス2、およびRAMクリア先頭
アドレス3のいずれも、停電検査領域1から停電検査領域2までの領域と、チェックサム
領域をクリア対象とする。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS76)の詳細について図
14を用いて説明する。図14は、第1の実施形態の出力処理のフローチャートを示す図
である。この出力処理では、まず、一括表示装置50のセグメントのデータを出力するセ
グメント出力ポート(第3出力ポート134c)にオフデータを出力(リセット)する(
ステップS101)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38bのデータ
を出力するソレノイド出力ポート(第1出力ポート134a)に出力するデータを合成し
て出力する(ステップS102)。
そして、一括表示装置50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの
値を「0」〜「3」の範囲で「+1」更新し(ステップS103)、デジットカウンタの
値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得する(ステップS104)。ここで
、一括表示装置50のLED_d1からLED_d18をダイナミック点灯させる例とし
て、ラウンド表示、特図1保留表示、特図1図柄表示、特図2図柄表示、普図図柄表示、
普図保留表示、および状態表示(時短状態や高確率状態等の遊技状態表示)がある。
次に、取得したデータと外部情報データを合成し(ステップS105)、合成したデー
タをデジット出力用および外部情報出力用のデジット・外部情報出力ポート(第4出力ポ
ート134d)に出力する(ステップS106)。ステップS105で合成される外部情
報は、「扉・枠開放」および「セキュリティ信号」である。
その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線
の出力データをロードし(ステップS107)、ロードしたデータをセグメント出力用の
セグメント出力ポート(第3出力ポート134c)に出力する(ステップS108)。
続いて、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データをロードして合成す
る(ステップS109)。ここで合成する外部情報としては、「大当り信号1」、「大当
り信号2」、「大当り信号3」、「大当り信号4」、「図柄確定回数信号」、「始動口信
号」、「メイン賞球信号」等である。次に、合成したデータと発射許可の出力データを合
成し(ステップS110)、合成したデータを外部情報出力用および発射許可信号出力用
の外部情報・発射許可信号出力ポート(第5出力ポート134e)に出力する(ステップ
S111)。
次に、確率設定値表示のオフ出力データを設定する。すなわち、確率設定値表示装置1
36の確率設定値表示データを出力する確率設定値表示出力ポート(第2出力ポート13
4b)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS112)。
次に、確率設定値表示許可フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1
13)。確率設定値表示許可フラグがセットされている場合(ステップS113;Y)に
ステップS114に進み、確率設定値表示許可フラグがセットされていない場合(ステッ
プS113;N)にステップS115に進む。
確率設定値表示許可フラグがセットされている場合、RWM内の設定値表示データ領域
から確率設定値に対応する確率設定値表示データをロード(ステップS114)する。
ステップS115では、確率設定値表示データを確率設定値表示出力ポート(第2出力
ポート134b)に出力する。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート1に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート1へ合成した
データを出力する(ステップS116)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する
中継基板70上の試験信号出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板
70上の試験信号出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS117)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート3に
出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート3へ合成した
データを出力する(ステップS118)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中
継基板70上の試験信号出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板7
0上の試験信号出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS119)。そして
、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験信号出力ポート5に出力す
るデータをロードして合成し、中継基板70上の試験信号出力ポート5へ合成したデータ
を出力(ステップS120)する。
次に、確率設定値の試験信号出力データをロードする(ステップS121)。なお、試
験信号出力データは、RWM内の設定値表示データ領域から確率設定値に対応する確率設
定値表示データ(たとえば、7セグメントデータ)をロードするものであるが、確率設定
値を確認可能であれば、確率設定値(たとえば、1から6の数値)や、その他の形式のデ
ータであってもよい。
次に、第3入力ポート124の状態から設定キースイッチ127がON状態であるか否
かを判定する(ステップS122)。設定キースイッチ127がON状態である場合(ス
テップS122;Y)は、ステップS123に進み、設定キースイッチ127がON状態
でない場合(ステップS122;N)は、ステップS124に進む。
設定キースイッチ127がON状態である場合、ロードした確率設定値の試験信号出力
データと、設定キースイッチオン情報とを合成する(ステップS123)。
ステップS124では、合成したデータを中継基板70上の試験信号出力ポート6へ出
力し、出力処理を終了する。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS80)に
ついて説明する。図15は、第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチ
ャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、確率設定値変更
中フラグを参照し、確率設定値変更中であるか否かを判定する(ステップS131)。確
率設定値変更中である場合(ステップS131;Y)にステップS139に進み、確率設
定値変更中でない場合(ステップS131;N)にステップS132に進む。ステップS
132では、確率設定値確認モード中フラグを参照し、確率設定値確認モード中であるか
否かを判定し、確率設定値確認モード中である場合(ステップS132;Y)にステップ
S139に進み、確率設定値確認モード中でない場合(ステップS132;N)にステッ
プS133に進む。
次に、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の大入賞口スイッチ38a(カウントスイ
ッチ)に対応する入賞口監視テーブル1(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が
入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されて
いる)を準備する(ステップS133)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず
大入賞口に入賞する不正(不正な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する
不正&入賞監視処理(ステップS134)を実行する。
その後、普電内の入賞口スイッチ(始動口1スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを
準備し(ステップS135)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出す
る不正&入賞監視処理(ステップS136)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ、つまり常時入賞可能な入賞口スイッチ(
ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監
視テーブルを準備し(ステップS137)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(
ステップS138)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれの
スイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカ
ウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS139)。その後、状態ス
キャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッ
チ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート球切れエラー、オーバーフロースイ
ッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監
視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS140
)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップ
S141)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正お
よびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技
機状態監視テーブル2を準備する(ステップS142)。そして、エラーが発生している
か否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS143)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS144)
、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS144;N)は、入賞口ス
イッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3
に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」で
ある場合(ステップS144;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコ
ネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視
を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS145)
。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS
146)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS147)をおこない、入
賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回お
こなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされる
ので、16ms周期の監視となっている。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS77)の詳
細について説明する。図16は、第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャー
トを示す図である。
まず、入賞数カウンタ領域の一例について説明すると、入賞数カウンタ領域は、入賞数
カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2とを含む。入賞数カウンタ領域1は、2バイトの
カウンタを格納可能な記憶領域である。入賞数カウンタ領域1は、たとえば、3個賞球カ
ウンタ、10個賞球カウンタ、及び14個賞球カウンタからなり、各々の入賞数カウンタ
は65535入賞まで記憶可能になっている。入賞数カウンタ領域2は、1バイトのカウ
ンタを格納可能な記憶領域である。入賞数カウンタ領域2は、3個賞球カウンタ、10個
賞球カウンタ、及び14個賞球カウンタからなり、各々の入賞数カウンタは255入賞ま
で記憶可能になっている。これら入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックでは、入賞
数カウンタ領域のアドレスを後述するステップS202等で更新することにより、上述し
たカウンタを上から(3個賞球カウンタから)順にチェックしていく。
図16において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理であり、
右列は払出コマンドを送信する処理である。払出コマンド送信処理では、賞球数別(たと
えば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域2の
カウンタのうち、チェック対象とされたカウンタに「0」でないカウント数があるか否か
を判定する(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;
N)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202
)、入賞数カウンタ領域2のすべてのカウンタのカウント数のチェックが終了したか否か
を判定する(ステップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、
対象の入賞数カウンタ領域2のカウンタのカウント数を減算(「−1」更新)し(ステッ
プS204)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数(たとえば、上述した
3個、10個、14個のうちの何れか)を取得する(ステップS205)。次に、賞球残
数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領域にセーブし
(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、その減算結果
が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減算結果が「0
」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回数を「+1」
更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS211
)。
なお、後述する外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理では、上記ステップ
S210で更新されるメイン賞球信号出力回数にもとづいてメイン賞球信号を出力する処
理がおこなわれる。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装
置100)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置2
00)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;
Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステッ
プS209;N)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払
出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド
送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステッ
プS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は
「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213
)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された
場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビ
ジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参
照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては
、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフロー
エラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を
監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板
のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)が
あるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウン
タ領域1の対象のカウンタにカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数
カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがなければ(ステップS215;N)、チェ
ックする入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェ
ックが終了したか否かを判定する(ステップS217)。全領域のチェックが終了してい
ない(ステップS217;N)場合、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがある
(ステップS215;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS2
18)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップ
S219)、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS2
20)。そして、払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセー
ブする(ステップS221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS
213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中
である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域
のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステッ
プS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
なお、上記ステップS213、S214の判定結果によってはステップS215以降を
実行しないで処理を終了する構成であることから分かるように、払出コマンドは、タイマ
割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コマン
ドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップS68)の
詳細について図17を用いて説明する。図17は、第1の実施形態の始動口スイッチ監視
処理のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36)の入賞監視テーブル
を準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)をおこなって
、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;
N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA1
03;Y)には、遊技状態が右打ちすべき所定状態(たとえば、普電サポート状態、大当
り中など)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、右打ちすべき所定状態でないと判定した場合(ステップA10
4;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、右打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップ
A104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コ
マンド設定処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、第1の実施形態の遊技機1
0の場合、普電サポート状態を除いて始動口1へは左打ちでないとほとんど入賞せず、右
打ちすべき所定状態で始動口1に入賞があった場合、右打ちすべき所定状態であるのに左
打ちされたと推定できるので、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して
、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう構成
されている。
次いで、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA10
7)、特図始動口1スイッチ処理(ステップA108)をおこなう。
次に、始動口2(普通変動入賞装置37)の入賞監視テーブルを準備し(ステップA1
09)、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞があ
るか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;
N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA1
11;Y)には、遊技状態が普電サポート状態(時短状態)となっているか否かを判定し
(ステップA112)、普電サポート状態でない(ステップA112;N)と判定すると
、大当り中であるか否かを判定する(ステップA113)。また、ステップA113にて
、大当り中でない(ステップA113;N)と判定すると、特図変動表示ゲームが普電サ
ポート最終変動中であるか否かを判定する(ステップA114)。
ステップA114にて、普電サポート最終変動中でない(ステップA114;N)と判
定すると、左打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA115)、演出コマンド設定
処理(ステップA116)をおこなう。すなわち、普電サポート状態、大当り中、普電サ
ポート最終変動中のいずれでもなければ、左打ちすべきなので、左打ち指示報知コマンド
を演出制御装置300に送信する処理をおこなう。
そして、ステップA112にて普電サポート状態である(ステップA112;Y)と判
定した場合、ステップA113にて大当り中である(ステップA113;Y)と判定した
場合、ステップA114にて普電サポート最終変動中である(ステップA114;Y)と
判定した場合、ステップA116の処理が終了した場合には、ステップA117に移行す
る。
ステップA117に移行すると、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備
した後(ステップA117)、特図始動口2スイッチ処理(ステップA118)をおこな
って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
なお、上記ステップA111にて始動口2への入賞があると判定した場合には、たとえ
ばステップA112を実行する前に、普電不正(普通変動入賞装置37が閉状態であるに
もかかわらず普通変動入賞装置37への入賞が検出される不正)があったか判定するステ
ップを設け、この普電不正発生中であると判定した場合は、ステップA112以降を実行
しないで始動口スイッチ監視処理を終了する構成とし、普電不正があった場合には第2始
動記憶(特図2の始動記憶)をそれ以上発生させないようにしてもよい。
なお、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102
、A110)では、始動口1(始動入賞口36)および始動口2(普通変動入賞装置37
)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して、始動口1スイッチ36aおよび
始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定し
、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合は、乱数ラッチレジスタステータスを読み
込み、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、始動口
1および始動口2のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定する。ハード乱数取得
処理(ステップA102、A110)では、始動口1スイッチ36aおよび始動口2スイ
ッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定して、監視対象
の始動口スイッチに入力がない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口1スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口1スイッチ処理(ステップA
108)の詳細について図18を用いて説明する。図18は、第1の実施形態の特図始動
口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口1スイッチ処理は、監視対象である始動口1スイッチ36aの入力(監視対
象である特図1の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口1スイッチ処理では、まず、監視対象の始動口1スイッチ36aへの入賞の
回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号
1出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して(ステッ
プA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA133)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWM
の始動口信号1出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処
理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、
ステップA134をパスしてステップA135の処理に移行する。第1の実施形態では、
始動口信号1出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そ
して、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0
」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口1スイッチ36aに対応する更新対象の特図1保留数(特図1
の始動記憶数)が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ステップA
135)。更新対象の特図1保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は
、特図始動口1スイッチ処理を終了する。更新対象の特図1保留数が上限値未満である場
合(ステップA135;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パターンの振り
分け用)に使う特図1情報設定フラグをセットして(ステップA136)、更新対象の特
図1保留数を「+1」更新する(ステップA137)。
続けて、特図1保留数に対応する乱数格納領域(特図1用の乱数格納領域)のアドレス
を算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの
大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、特図1の大当り図柄乱数
を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブす
る(ステップA141)。
次いで、特図1の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領
域にセーブし(ステップA142)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および
変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステッ
プA143)、特図保留情報判定処理(ステップA144)をおこなう。その後、監視対
象の特図1保留数に対応する飾り特図1保留数コマンドを準備し(ステップA145)、
演出コマンド設定処理(ステップA146)をおこなって、特図始動口1スイッチ処理を
終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口
36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を
抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動
入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始動入
賞口36)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始
動記憶として記憶する。
〔特図始動口2スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口2スイッチ処理(ステップA
118)の詳細について図19を用いて説明する。図19は、第1の実施形態の特図始動
口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口2スイッチ処理は、監視対象である始動口2スイッチ37aの入力(監視対
象である特図2の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口2スイッチ処理では、まず、始動口2スイッチ37aへの入賞の回数に関す
る情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号2出力回数
をロードし(ステップA151)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA152
)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA153)。出力回数が
オーバーフローしない場合(ステップA153;N)は、更新後の値をRWMの始動口信
号2出力回数領域にセーブして(ステップA154)、ステップA155の処理に移行す
る。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA153;Y)は、ステップA
154をパスしてステップA155の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号
2出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロー
ドした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、
出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口2スイッチ37aに対応する更新対象の特図2保留(始動記憶
)数が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ステップA155)。
更新対象の特図2保留数が上限値未満でない場合(ステップA155;N)は、特図始動
口2スイッチ処理を終了する。更新対象の特図2保留数が上限値未満である場合(ステッ
プA155;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パターンの振り分け用)に
使う特図2情報設定フラグをセットして(ステップA156)、更新対象の特図2保留数
を「+1」更新する(ステップA157)。
続けて、特図2保留数に対応する乱数格納領域(特図2用の乱数格納領域)のアドレス
を算出して(ステップA158)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの
大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA159)。次に、特図2の大当り図柄乱数
を抽出し、準備して(ステップA160)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブす
る(ステップA161)。
次いで、特図2の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領
域にセーブし(ステップA162)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および
変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステッ
プA163)、特図保留情報判定処理(ステップA164)をおこなう。その後、監視対
象の特図2保留数に対応する飾り特図2保留数コマンドを準備し(ステップA165)、
演出コマンド設定処理(ステップA166)をおこなって、特図始動口2スイッチ処理を
終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、普通変動入
賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表
示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をな
す。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口2(普通変動入賞装置37)
への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶とし
て記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口1スイッチ処理及び特図始動口2スイッチ処理における特図保
留情報判定処理(ステップA144、ステップA164)の詳細について図20を用いて
説明する。図20は、第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図
である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイ
ミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である
特図保留情報判定処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態(高確
率中)であるか否かを判定する(ステップA171)。ステップA171にて、高確率中
であると判定した場合(ステップA171;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する
一方、ステップA171にて、高確率中でないと判定した場合(ステップA171;N
)には、大当り中であるか否かを判定する(ステップA172)。ステップA172にて
、大当り中であると判定した場合(ステップA172;Y)には、特図保留情報判定処理
を終了する。
一方、ステップA172にて、大当り中でないと判定した場合(ステップA172;N
)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定
する大当り判定処理(ステップA173)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA17
4)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA174;Y)は、対象の始動口
スイッチ(いいかえると、特図種別;特図1か特図2かの種別)に対応する大当り図柄乱
数チェックテーブルを設定し(ステップA175)、ステップA140またはA160に
て準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA176)、ス
テップA181の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA174;N)は、大当り乱数値が小当
り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステッ
プA177)をおこなう。その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判
定する(ステップA178)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA178
;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA180)、ステップA181の
処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA178;Y)には、小当り図柄乱数チ
ェックテーブルを設定し、ステップA142またはA162にて準備した小当り図柄乱数
に対応する小当りの停止図柄情報を設定し(ステップA179)、ステップA181の処
理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、ステップA181に移行すると、ステップA176、ステップA179、ある
いはステップA180のいずれかで取得又は設定された停止図柄情報に対応する先読み停
止図柄コマンドを準備し(ステップA181)、演出コマンド設定処理(ステップA18
2)をおこなう。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定
する特図情報設定処理(ステップA183)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様
を設定する変動パターン設定処理(ステップA184)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターン(リーチアクション
開始までの変動パターン)を示す前半変動番号および後半変動パターン(リーチアクショ
ン開始以降の変動パターン)を示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンド
を準備して(ステップA185)、演出コマンド設定処理(ステップA186)をおこな
い、特図保留情報判定処理を終了する。
なお、ステップA183における特図情報設定処理、ステップA184における変動パ
ターン設定処理は、特図普段処理(後述する特図1普段処理または特図2普段処理)で特
図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。すなわち、特図保留情報判定
処理がステップA144で実行される場合には、特図種別は特図1であるため、ステップ
A183およびA184の処理は後述する特図1情報設定処理および特図1変動パターン
設定処理とそれぞれ同じであり、特図保留情報判定処理がステップA164で実行される
場合には、特図種別は特図2であるため、ステップA183およびA184の処理は後述
する特図2情報設定処理および特図2変動パターン設定処理とそれぞれ同じである。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む
先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パター
ンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信され
る。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類
)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始
タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41
に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始
タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶と
して記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(た
とえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して
記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけでは
なく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔特図1ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップS82)の詳細に
ついて図21を用いて説明する。図21は、第1の実施形態の特図1ゲーム処理のフロー
チャートを示す図である。
特図1ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図1変動表示ゲー
ムに関する処理全体の制御、特図1(特図1変動表示ゲームで変動表示される識別情報)
の表示の設定をおこなう。特図1ゲーム処理では、まず、特図2の大当り中又は小当り中
(特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否か
を判定する(ステップA1)。特図2の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA1
;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイ
ッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊
技球の検出を監視する処理をおこなう。
一方、特図2の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA1;Y)と
、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)が終了した場合には、ステップA3に移行
し、特図1ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。な
お、特図1ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図1ゲーム
処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図1ゲーム処理タ
イマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはす
でにタイムアップしていた場合は、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるた
めに参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)
、当該テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得す
る(ステップA6)。そして、特図1ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこ
なう(ステップA7)。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの
変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動
中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1普段処理(ステップA8)
をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の
設定や、特図1表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1変動中
処理(ステップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの
遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各
大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/
インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1表示中処理(
ステップA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設
定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこな
うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディ
ングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定
する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設
定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための
時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をお
こなう大入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理をおこな
うために必要な情報の設定等をおこなう特図1大当り終了処理(ステップA14)をおこ
なう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の所
定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り
中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ス
テップA15)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や
小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定
等をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図1小当り終了処理を
おこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をお
こなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図1普段処理をおこ
なうために必要な情報の設定等をおこなう特図1小当り終了処理(ステップA18)をお
こなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステッ
プA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこな
い、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図1ゲーム処理タイマの値
が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ス
テップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動
を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄
の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態
が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定
のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が
作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセッ
トされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオ
フされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるス
イッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電
動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般
的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用
している。
〔特図2ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップS83)の詳細に
ついて図22を用いて説明する。図22は、第1の実施形態の特図2ゲーム処理のフロー
チャートを示す図である。
特図2ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図2変動表示ゲー
ムに関する処理全体の制御、特図2(特図2変動表示ゲームで変動表示される識別情報)
の表示の設定をおこなう。特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り中又は小当り中
(特図1変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否か
を判定する(ステップA31)。特図1の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA
31;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)をおこなう。この大入賞
口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38a
での遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図1の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA31;Y)
と、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)が終了した場合には、ステップA33
に移行し、特図2ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3
3)。なお、特図2ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図
2ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA34)。特図2ゲ
ーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA34;Y)、すなわちタイムアップ
したまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数
が「0」であるか否か判定する(ステップA35)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し
回数が「0」でない場合(ステップA35;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返
し回数を「−1」更新し(ステップA36)、RWMにおいて特図2ゲーム処理タイマの
値を記憶する領域である特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(たとえば、6
0000m秒)をセーブし(ステップA37)、ステップA59に移行する。
一方、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」である場合(ステップA35;
Y)には、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲー
ムシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA38)、当該テーブルを用い
て特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA39)
。そして、特図2ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA4
7)。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲーム
の変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変
動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2普段処理(ステップA4
8)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間
の設定や、特図2表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2変動
中処理(ステップA49)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲーム
の遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、
各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ
/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2表示中処理
(ステップA50)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の
設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこ
なうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA51)をおこなう。
ステップA47にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラ
ウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディ
ングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定
する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA52)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終
ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の
設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるため
の時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等を
おこなう大入賞口残存球処理(ステップA53)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理をおこ
なうために必要な情報の設定等をおこなう特図2大当り終了処理(ステップA54)をお
こなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の
所定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当
り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(
ステップA55)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理
や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設
定等をおこなう小当り中処理(ステップA56)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図2小当り終了処理
をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA57)を
おこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理をお
こなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2小当り終了処理(ステップA58)を
おこなう。
その後、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステッ
プA59)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA60)をおこな
い、特図2ゲーム処理を終了する。一方、ステップA34にて、特図2ゲーム処理タイマ
の値が「0」でない場合(ステップA34;N)、すなわちタイムアップしていない場合
や、ステップA37の処理を終了した場合は、ステップA59の処理に移行して、それ以
降の処理をおこなう。
〔メイン処理〕
次に、演出制御装置300のメイン処理を図23を用いて説明する。図23は、第1の
実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、パチンコ機1の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御
部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、V
DP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセ
スをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関
数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関
数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるよ
うにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)
における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制
御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセ
ーブする。
[ステップD18]制御部は、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は
、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に
操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしない
ので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなって
もよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊
技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、
遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばr
and関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこ
なう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづい
て乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができ
る。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウン
タを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチ
ェック処理については、後で図24を用いて説明する。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、V
DP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータ
の設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンド
をテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準
備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備
が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレー
ム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフ
レーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(
Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(た
とえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングであ
る。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走
査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たと
えば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込み
が2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブラ
ンク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms
)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能で
あり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよ
いし、1/30秒未満の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至
ステップD30、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム
切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある
時間管理は、このフレーム単位(即ち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周
期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基
板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様であ
る。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP3
12に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次
送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、ス
ピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理であ
る。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置
46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モ
ータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理
である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発
射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額
分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこ
なう処理である。
[ステップD31]制御部は、情報開示処理を実行する。情報開示処理は、遊技者に対
して遊技性能に関する性能情報を開示する処理である。
制御部は、ステップD31を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD1
8乃至ステップD31の処理を繰り返し実行する。即ち、ステップD18乃至ステップD
31は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(
場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至
ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号や
データ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理
は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制
御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込
みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について図24を用いて説明する。図24は、第1の
実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図で
ある。受信コマンドチェック処理は、メイン処理のステップD22で制御部によって実行
される処理である。
なお、受信コマンド(演出コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIO
Nのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、遊技制御装置(主基板)100から
演出制御装置300に演出コマンドが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこ
のようなデータを、コマンドのデータあるいはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」
によっておこなわれる。即ち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能
により)自動で送受信がおこなわれ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割
込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけで
よいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがあるごとに、シリ
アル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常がないかチ
ェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバ
ッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を「1」だけ増やす更新をお
こなう。なお、制御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理
に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様
)。また、コマンドバッファは、たとえばリングバッファである。このコマンドバッファ
は、たとえばCPU311のRAM311a(あるいはRAM322)内の記憶領域によ
って構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;たと
えば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよ
い。
[ステップD41]制御部は、コマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロー
ドする。なお、コマンド受信カウンタは、RWM(RAM322またはRAM311a)
に設定される。コマンド受信カウンタは、ステップD43において原則として「0」クリ
アされるので、1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に
受信したコマンド数を記憶する。
[ステップD42]制御部は、コマンド受信数が「0(ゼロ)」でないか否かを判定し
、コマンド受信数が「0」でなければステップD43に進み、コマンド受信数が「0」で
あれば受信コマンドチェック処理を終了する。なお本願では、上記ステップD41のよう
に、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300
ではRAM322またはRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
[ステップD43]制御部は、コマンド受信カウンタ領域の内容(即ち、コマンド受信
カウンタの値)をコマンド受信数分減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD41
の実行直後で「A=B」である。そして、ステップD43の実行直後では「A=A−B=
0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置300は遊技制御装置(
主基板)100からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ス
テップD41の処理からステップD43の処理までの間にAの値が増えている可能性があ
る。よって、ステップD43の処理を「A←0」(即ち、コマンド受信カウンタの値をゼ
ロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD43
では「A−B」という減算処理をおこなっている。但し、本実施例のように主基板からの
コマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD41の
処理からステップD153までの処理の間にAの値が増えることがないようして、ステッ
プD43の処理内容を「A←0」としてもよい。
[ステップD44]制御部は、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下
単にコマンドバッファという場合もある)の内容(即ち、コマンドバッファの読出用ポイ
ンタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により
、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、たとえばRAM322また
はRAM311a内の記憶領域にあって、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)の
バッファである。
[ステップD45]制御部は、コマンドバッファのデータを読み出したので、コマンド
バッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を、たとえば「0」乃至
「31」の範囲で「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、ここでの「0」乃至「31」
の範囲は、コマンドバッファの容量(たとえば、「32」)に対応している。
[ステップD46]制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(
即ち、コマンド受信数分だけステップD44およびステップD45を繰り返し実行したか
否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了した場合にステ
ップD47に進み、コピー完了していない場合にステップD44に進む。
[ステップD47]制御部は、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読み出されて
いないデータのうちで一番先に格納されたデータ、即ち、次に読み出すべきデータ)をロ
ード(即ち、読み出し)する。
[ステップD48]制御部は、受信コマンド解析処理を実行する。受信コマンド解析処
理は、ロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータを解析する処理であ
る。受信コマンド解析処理については、図25を用いて後で説明する。
[ステップD49]制御部は、コマンド領域のアドレス(次に読み出すべきデータのア
ドレス)を更新する。
[ステップD50]制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(即
ち、コマンド受信数分だけステップD47乃至ステップD49を繰り返し実行したか否か
)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了していない場合にステ
ップD47に進み、解析完了した場合に受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について図25を用いて説明する。図25は、第1の実施
形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。受
信コマンド解析処理は、受信コマンドチェック処理のステップD48で制御部によって実
行される処理である。
[ステップD51]制御部は、受信コマンドチェック処理のステップD47においてロ
ードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACT
にそれぞれ分離して記憶する。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの
場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、AC
Tとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
[ステップD52]制御部は、ステップD51で分離されたMODEの値が正常範囲に
あるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が正常範囲にある場合にステップD53
に進み、MODEの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、
MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値
である場合には、ステップD52の判定で正常範囲でないと判定される。
[ステップD53]制御部は、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲にあ
るか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正常範囲にある場合にステップD54に進
み、ACTの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
また、上記ステップD53における、ステップD51で分離されたACTの値が正常範
囲か否かの判定は、たとえば次のようにおこなう。即ち、MODEごとに有効なACTの
値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(
図示省略)に定義されており、ステップD53ではこの上限〜下限の範囲内に分離された
ACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時
点では後述する歯抜けチェックが出来ていない)。
[ステップD54]制御部は、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値
が正しい組み合わせであるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正しい組み合わせ
である場合にステップD55に進み、正しい組み合わせでない場合に受信コマンド解析処
理を終了する。ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、たとえば一致チェ
ックテーブルを使っておこなうことができる。一致チェックテーブルは、MODEの値に
対して有効なすべてのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録され
たものであり、MODEの値ごとに設けられている。そして、MODEの値に対応するこ
の一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせである
と判定でき、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合
わせでないと判定できる。
なお、ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、MODEに対して正常な
ACTの組み合わせになっているか否かの歯抜けチェックを含めて実行している。1つの
MODEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(即
ち、不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値
であるかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義され
ているので、それらの何れかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
[ステップD55]制御部は、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が変動系コマンド範囲内にある場合に変動系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD56)、MODEのデータが変動系コマンド範
囲内にない場合にステップD57に進む。
ここで、MODEのデータとは、ステップD51で分離されて記憶されたMODEのデ
ータである(後述のステップD57等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンド
あるいは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコ
マンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
[ステップD57]制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか否
かを判定する。制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にある場合に大当
り系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD58)、MODEのデータが大当り
系コマンド範囲内にない場合にステップD59に進む。大当り系コマンドは、大当り中演
出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示等)を指令するコマンドであ
り、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
[ステップD59]制御部は、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が図柄系コマンド範囲内にある場合に図柄系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD60)、MODEのデータが図柄系コマンド範
囲内にない場合にステップD61に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、あるいは飾り
特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(たとえば、特図の停止図
柄を何にするか等)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範
囲が図柄系コマンド範囲である。
[ステップD61]制御部は、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか否か
を判定する。制御部は、MODEの値が単発系コマンド範囲内にある場合に単発系コマン
ド処理(詳細省略)を実行し(ステップD62)、MODEのデータが単発系コマンド範
囲内にない場合にステップD63に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように
組み合わせで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドとい
う。単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留
数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指
定コマンド等がある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲で
ある。
[ステップD63]制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある場
合に先読み図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD64)、MODEのデ
ータが先読み図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD65に進む。
[ステップD65]制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある
か否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある場
合に先読み変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD66)、MODEのデ
ータが先読み変動系コマンド範囲内にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み図柄系コマンドおよび先読み変動系コマンドは、先読み演出のためのコマ
ンドである。また、ステップD56、D58、D60、D62、D64、D66のいずれ
かの処理が終了すると、受信コマンド解析処理を終了する。
ここで、先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変
動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、あるいは単に保留という)
に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな
変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保
留表示等を通常と異なる態様でおこなう等の演出である。そして、先読み系コマンド(先
読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入
賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動
入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない
通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演
出制御装置300に送信される。
[ベースの算出と表示]
ここで、遊技機10がおこなう遊技性能としてのベースの算出と表示について、図26
、図27を用いて説明する。ここでベースとは、通常遊技状態での出玉率である。ここで
通常遊技状態とは、時短状態ではなく大当り遊技状態(大当り状態)でもない状態であり
、さらに一般的には、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確
状態)である状態である。また出玉率とは、アウト球数100個あたりの払出球数である
。そのため、通常遊技状態でのアウト球数をNoutとし、通常遊技状態での払出球数をNs
afeとした場合、ベースBは、B=(Nsafe÷Nout)×100という式で算出する。なお
、アウト球数とは、遊技領域に発射されてアウト口又は入賞口に入った球数(たとえば前
述したアウト球検出スイッチ信号にもとづいて計数される球数)であり、アウト個数、或
いは単にアウトなどと称することもある。また払出球数とは、入賞に対して払い出された
賞球数であり、払出個数、セーフ球数、或いは単にセーフなどと称することもある。
図3の説明で既述したように、遊技機10の遊技制御装置100には性能表示装置13
5が設けられている。図26は、第1の実施形態のベースの表示手段である性能表示装置
とベース用の記憶領域を示す図であり、図26(1)は性能表示装置135の表示部を示
し、図26(2)はベース用の記憶領域を示す。また図27は、第1の実施形態の性能表
示装置による表示例を示す。
性能表示装置135は、図26(1)に示すように、横に4個並べて設けられた4桁分
の7セグメントLEDよりなり、各7セグメントLEDの右下にはドットポイント(小さ
な円形の発光部)が設けられている。ベースの表示に関して、4桁の7セグメントLED
のうち、左側の2桁はベースの計測時期(計測中のものか否かや計測した順番)を表示す
る識別セグとなっており、右側の2桁はベースの値を表示する比率セグとなっている。な
お図27に示すように、性能表示装置135の7セグメントLEDでは「B」を実際には
小文字「b」の形態で表示する。
遊技制御装置100は(詳細には、制御部であるCPU111Aは)、RAM111C
などのRWMに、図26(2)に示すようなベース用の記憶領域を設定し、ベースの算出
とベースの表示に使用する。すなわち遊技制御装置100は、ベース算出用記憶領域とし
て、アウト球数の累積値を記憶する「アウト球数」と、払出球数の累積値を記憶する「払
出球数」とを設定する。また、ベースの算出値を記憶するベース用記憶領域として、「ベ
ース(BL)」、「ベース(B1)」、「ベース(B2)」、「ベース(B3)」を設定
する。
ここで、「ベース(BL)」は計測中のベースを記憶する領域であり、「ベース(B1
)」は1回前に計測したベースを記憶する領域であり、「ベース(B2)」は2回前に計
測したベースを記憶する領域であり、「ベース(B3)」は3回前に計測したベースを記
憶する領域である。つまり、「ベース(B3)」が設定される記憶領域のうちで最も古い
ベースの計測値(算出値)を記憶する領域である。
なお、上述したベース算出用記憶領域とベース用記憶領域の記憶値は、電源断時にはバ
ックアップされて記憶保持され、またRWMの異常を除いて、RAMクリア時(RAM初
期化スイッチ112を押して電源投入時)にもゼロクリアしないで記憶保持する構成であ
ることが望ましい。
遊技制御装置100は、前述した設定変更モード又は設定確認モードにおいて確率設定
の設定内容(5段階のうちの何れかの設定)を性能表示装置135によって表示する場合
を除いて、性能表示装置135によってベースの表示をおこなう。なお、前述した第1の
実施形態では、確率設定の設定内容の表示は確率設定値表示装置136によりおこなう態
様を説明した。しかし、確率設定値表示装置136を削除して、性能表示装置135が確
率設定値表示装置としても機能する構成としてもよく、その場合には、性能表示装置13
5によって上記設定内容の表示を上記各モードにおいておこない、それ以外では性能表示
装置135によってベースの表示をおこなう。
遊技制御装置100は、ベースの算出と表示を一例として次のようにおこなう。すなわ
ち遊技制御装置100は、電源投入時にはまず、性能表示装置135の4桁の7セグメン
トLEDの全てのセグメント(ドットポイント含む)を確認として所定時間(たとえば5
秒間)全点滅させる。
その後、遊技制御装置100は、図27(1)に示すようなBL表示状態、図27(2
)に示すようなB1表示状態、図27(3)に示すようなB2表示状態、図27(4)に
示すようなB3表示状態、をそれぞれ所定時間(たとえば5秒間)維持する動作を繰り返
し実行する。すなわち、電源投入後の定常状態では、BL表示状態を所定時間維持し、次
いでB1表示状態を所定時間維持し、次いでB2表示状態を所定時間維持し、次いでB3
表示状態を所定時間維持し、次いでBL表示状態を所定時間維持し、次いでB1表示状態
を所定時間維持し、…といったように四つの状態を順に切り替えて繰り返す。
ここで、BL表示状態で遊技制御装置100は、識別セグにベースの計測時期が計測中
(今回)であることを示す「bL」(BL)を表示し、比率セグにベース用記憶領域「ベ
ース(BL)」の値(或いは「 - - 」)を表示する。また、B1表示状態で遊技制御装
置100は、識別セグにベースの計測時期が1回前であることを示す「b1」(B1)を
表示し、比率セグにベース用記憶領域「ベース(B1)」の値(或いは「 - - 」)を表
示する。また、B2表示状態で遊技制御装置100は、識別セグにベースの計測時期が2
回前であることを示す「b2」(B2)を表示し、比率セグにベース用記憶領域「ベース
(B2)」の値(或いは「 - - 」)を表示する。また、B3表示状態で遊技制御装置1
00は、識別セグにベースの計測時期が3回前であることを示す「b3」(B3)を表示
し、比率セグにベース用記憶領域「ベース(B3)」の値(或いは「 - - 」)を表示す
る。
一方、ベースの算出のために遊技制御装置100は、起動後に、通常遊技状態でたとえ
ばアウト球が検出されるごと(すなわちアウト球検出スイッチ信号が出力されるごと)に
ベース算出用記憶領域の「アウト球数」の記憶値を検出されたアウト球の数に相当する値
だけ増加させ、通常遊技状態で遊技球の入賞口への入賞があるごと(或いは入賞にもとづ
く賞球の払出が発生するごとなど)にベース算出用記憶領域の「払出球数」の記憶値を発
生した払出球数(或いは払出制御装置200からの信号にもとづいて検知した実際に払い
出した賞球数でもよい)に相当する値だけ増加させる。また遊技制御装置100は、たと
えばベース算出用記憶領域の「アウト球数」または「払出球数」の記憶値が変化するごと
に、前述した式でベースBを算出し、算出結果をベースBの最新の値としてベース用記憶
領域の「ベース(BL)」に上書きする。
なお、遊技制御装置100は、ベース算出用記憶領域の「アウト球数」の記憶値が規定
の計測個数(たとえば60000個)に到達すると、1回の計測が終了したとして、次の
ような計測終了時の処理をおこなう構成となっている。この計測終了時の処理では、その
時点のベース用記憶領域「ベース(B2)」の値をベース用記憶領域「ベース(B3)」
に上書きし、その時点のベース用記憶領域「ベース(B1)」の値をベース用記憶領域「
ベース(B2)」に上書きし、その時点のベース用記憶領域「ベース(BL)」の値をベ
ース用記憶領域「ベース(B1)」に上書きし、さらに、ベース算出用記憶領域の「アウ
ト球数」と「払出球数」の記憶値をクリアしてゼロにリセットする。これにより、常に最
大3回前までのベースの値と、現在計測中のベースの値とが記憶保持される。
そして遊技制御装置100は、初回電源投入時(ベース算出用記憶領域「アウト球数」
の記憶値はゼロ)からベース算出用記憶領域「アウト球数」の記憶値が所定の算出開始個
数(たとえば300個未満の所定個数)未満である期間Aでは、各表示状態において、識
別セグでは「bL」、「b1」…といったベースの計測時期を示す文字を点滅表示し、比
率セグでは図27(4)に示すように「 - - 」(中央の横長のセグメントのみを発光さ
せる状態)を表示し、未計測状態であることを報知する。
次いで遊技制御装置100は、ベース算出用記憶領域「アウト球数」の記憶値が所定の
算出開始個数(たとえば300個未満の所定個数)に到達すると、ベース算出用記憶領域
とベース用記憶領域を初期化(ゼロクリア)して1回目の計測を開始する。
そして遊技制御装置100は、1回目の計測開始からベース算出用記憶領域「アウト球
数」の記憶値が計測個数(たとえば60000個)に到達するまでの期間Bでは、BL表
示状態において、識別セグでは「bL」を点滅表示または点灯表示し、比率セグではベー
ス用記憶領域「ベース(BL)」の値を表示する。また期間Bでは、その他の表示状態(
B1〜B3表示状態)においては、識別セグでは「b1」…といったベースの計測時期を
示す文字を点滅表示し、比率セグでは「 - - 」を表示し、未計測状態であることを報知
する。
なお、BL表示状態における識別セグでの「bL」の表示は、ベース算出用記憶領域「
アウト球数」の記憶値が計測個数未満である場合には点滅表示とし、ベース算出用記憶領
域「アウト球数」の記憶値が計測個数に到達した場合には点灯表示とする。また、上記識
別セグや比率セグでの点滅表示の点滅周期は、たとえば0.6秒周期とし、そのうちたと
えば点灯0.3秒、消灯0.3秒とする。また、「アウト球数」の記憶値が計測個数(た
とえば60000個)に到達して期間Bが終了すると、前述した計測終了時の処理をおこ
ない、次の2回目の計測を開始する。
その後、遊技制御装置100は、上記1回目の計測をおこなう期間Bと同様に、2回目
の計測をおこなう期間C、3回目の計測をおこなう期間D、4回目の計測をおこなう期間
E、…というように計測を連続的におこなう。そして、3回目の計測を終了した時点以降
では、過去3回のベースの算出値が記憶されているので、B1〜B3表示状態の全てにお
いて、識別セグでは「b1」…といったベースの計測時期を示す文字を点灯表示し、比率
セグでは対応するベース用記憶領域(「ベース(B1)」、「ベース(B2)」、「ベー
ス(B3)」のうちの何れか)の値を表示する。
なお、図27(1)〜(4)は、2回目の計測が終了した後の上記期間Dにおける各表
示状態での具体的な表示の一例を示している。この場合、3回前の計測結果はないので、
B3表示状態の具体例である図27(4)では、比率セグの表示が「 - - 」(未計測状
態を示す表示)となっている。
また、BL表示状態の具体例である図27(1)では、比率セグの表示が「 5 8 」
となっていて、現在計測中のリアルタイムのベースの値が58であることを示している。
また、B1表示状態の具体例である図27(2)では、比率セグの表示が「 6 7 」と
なっていて、1回前に計測された規定の計測個数に対するベースの値が67であることを
示している。また、B2表示状態の具体例である図27(3)では、比率セグの表示が「
4 9 」となっていて、2回前に計測された規定の計測個数に対するベースの値が49
であることを示している。なお、ベースの値が100以上の場合には、比率セグの表示を
「 9 9.」(比率セグで数字99を表示し、かつ最後の桁のドットポイントを点灯)と
することで、100以上であることを報知する。
またベースの値は、一般的にたとえば25〜35程度の範囲が正常範囲であり、この範
囲より小さくても、この範囲より大きくても異常であり、この異常はベース異常と呼ばれ
る。前述した図27の表示例は、正常範囲を超えるベース異常の計測結果が連続している
状態を一例として示しており、正常な場合には、識別セグに25〜35程度の正常範囲内
の数値が表示される。
遊技制御装置100は、たとえば、ベース用記憶領域(「ベース(B1)」、「ベース
(B2)」、「ベース(B3)」)に記憶されている過去3回のベースの計測値(上記B
1〜B3表示状態での比率セグの表示値)が全て正常範囲から外れて異常である場合に、
ベース異常が発生したとして、ベース異常が発生したことを示す信号を外部のたとえば遊
技場内部管理装置(ホールコンピュータ)に送信する。
このベース異常を示す信号(情報)は、たとえばコマンドとして演出制御装置300に
送信されて、この信号を受けた演出制御装置300の制御によって、表示装置41の表示
領域に、このベース異常を報知する画像(たとえばエラー報知画像807に相当する画像
)が表示される構成としてもよい。また、このベース異常は、不正がおこなわれている場
合に発生する可能性があるので、前述の強エラーに設定することが望ましい。
また、図26、図27に示した例では、ベースの計測値を過去3回前まで記憶し表示す
る構成であるが、ベース用記憶領域の数を増やして過去4回以上前まで記憶し表示する構
成でもよい。また、ベース算出用記憶領域は、計測中のものしか設定していないが、過去
の計測値の算出の基となったアウト球数と払出球数を記憶しておく記憶領域をそれぞれ設
けてもよい。
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態の遊技機10について説明する。第2の実施形態の遊技機10は、
複数の遊技性能(たとえば、ゲームの抽選に用いる確率(遊技者にとって有利な状態(大
当り)を導出する確率))の設定を備え、設定の変更によって遊技性能を変更可能に構成
されている。遊技機10では、遊技性能の設定は複数段階(たとえば、「1」〜「6」の
6段階)あり、各段階に対応する設定値を設定(セット)することで設定の変更がおこな
われる。第2の実施形態の遊技機10は、遊技者に対して遊技性能の設定(セットされた
設定値)の示唆をおこなう。
まず、第2の実施形態の表示装置41における表示画面の構成例について図28を用い
て説明する。図28は、第2の実施形態における表示装置の表示画面の構成例を示す図で
ある。
表示画面500は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示503と、特図2保留数表示
504と、保留表示領域505aと、保留表示505bと、保留消化表示領域506aと
、保留消化表示506bを表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群501と、第2飾り図柄として小図柄
群502とがある。大図柄群501は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。その
ため、大図柄群501は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群501
は、左図柄501Lと中図柄501Cと右図柄501Rとを含む。表示画面500の左図
柄501Lと中図柄501Cと右図柄501Rは、いずれも停止しており、対応する特図
変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群501は、左図柄501L、右図柄501R、中図柄501Cの順に
変動を開始し、左図柄501L、右図柄501R、中図柄501Cの順に停止(仮停止を
含む)する。そのため、大図柄群501は、多くの場合において、左図柄501Lと右図
柄501Rとでリーチ態様を形成し、中図柄501Cの停止を待って大当り態様を形成可
能にする。
大図柄群501を構成する図柄(左図柄501Lと中図柄501Cと右図柄501R)
は、主として意匠性の高い装飾図柄による。
小図柄群502は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報
知を担当する。そのため、小図柄群502は、大図柄群501による表示演出を邪魔せず
視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群502は、
左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面500の小図柄群502における左図柄と中
図柄と右図柄は、いずれも停止しており、対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態で
あることを示す。
一般に、大図柄群501は、小図柄群502と比較して、大きく表示され、表示位置の
自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群502は、
大図柄群501と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固
定)。
これらによって遊技機10は、大図柄群501について表示演出の多様性を確保しなが
ら小図柄群502について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることがで
きる。
特図1保留数表示503は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。た
とえば、特図1ゲームの保留記憶は、始動入賞口36への入賞を契機にして生じる。特図
2保留数表示504は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。たとえば、特図2ゲーム
の保留記憶は、普通変動入賞装置37への入賞を契機にして生じる。
保留表示領域505aは、保留表示505bを表示する範囲を明示する領域である。保
留表示505bは、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数(保留してい
る始動記憶の数)を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知
できる。保留表示505bが表示する保留記憶数は、遊技状態に応じて、特図1保留数表
示503が表示する保留記憶数、または特図2保留数表示504が表示する保留記憶数の
いずれか、または双方の合計数に相当する。
なお、保留表示505bが表示する保留記憶数は、「0」から「4」までの値とし、こ
れを超える保留記憶数を表示対象外とする。遊技機10は、保留表示505bが一部また
は全部の保留記憶を表示対象外としても、特図1保留数表示503と特図2保留数表示5
04とによって正確な保留記憶数の表示を担保できる。
保留消化表示領域506aは、保留消化表示506bを表示する範囲を明示する領域で
ある。保留消化表示506bは、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状
態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。すなわち、遊技機
10は、保留表示505bと保留消化表示506bとを用いて保留予告演出をおこなうこ
とができる。保留予告演出は、保留表示505bと保留消化表示506bとを用いておこ
なう先読み演出の一態様である。
表示画面500は、特図1保留数表示503が示す特図1ゲームの保留記憶数が「3」
であり、特図2保留数表示504が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることか
ら、保留表示505bが示す保留記憶数も「3」である。また、表示画面500は、保留
消化表示506bにより特図変動表示ゲームが図柄停止中であることを示す。
また、遊技機10は、大図柄群501と小図柄群502について変動表示中の変動態様
を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群501について縦
スクロールとするとき、大図柄群501と小図柄群502との区別を容易にすることがで
きる。また、遊技機10は、大図柄群501と小図柄群502とで非同期に図柄を更新す
る場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
次に、第2の実施形態の遊技機10によるセットした設定値(遊技性能の設定)の示唆
について図29,30を用いて説明する。第2の実施形態では遊技機10は、特図変動表
示ゲーム実行中に所定条件が成立すると(たとえば、リーチが発生すると)設定値を示唆
する演出(示唆演出)を実行する。図29は、第2の実施形態における表示装置の表示画
面の一例を示す図(その1)である。図30は、第2の実施形態における表示装置の表示
画面の一例を示す図(その2)である。
遊技機10は、特図変動表示ゲーム(図柄変動)を開始する。図29(1)の表示画面
510は、表示画面500後の表示画面であって、特図変動表示ゲームを開始後の表示画
面を示す。表示画面510では大図柄群501(左図柄501Lと中図柄501Cと右図
柄501R)および小図柄群502(左図柄と中図柄と右図柄)は、図柄を変動させてお
り、特図変動表示ゲームが変動表示中(図柄変動中)である(変動表示を開始した)こと
を示す。
また、表示画面510では特図1保留数表示503は、新たに特図変動表示ゲームを開
始したことに伴い、表示画面500の状態から保留数を「1」減少し、「2」を表示して
いる。また、表示画面510では、保留表示505bは、新たに特図変動表示ゲームが開
始したことに伴い、表示する保留記憶を示すアイコン(保留中の始動記憶)の数が表示画
面500の状態から「1」減少し、保留記憶数が「2」であることを示す。また、表示画
面510では、保留消化表示506bは、消化中の保留記憶を示すアイコンを表示し、特
図変動表示ゲームが変動表示中であることを示す。
次に、遊技機10は、左図柄501Lと右図柄501Rを仮停止表示し、リーチを形成
する。図29(2)の表示画面511は、表示画面510後の表示画面であって、特図変
動表示ゲーム中にリーチが成立(リーチを形成)した状態の表示画面を示す。表示画面5
11は、リーチ表示512を表示内容に含む。リーチ表示512は、リーチが発生したこ
とを明示する。表示画面511では大図柄群501は、左図柄501Lおよび右図柄50
1Rが「7」を表示する状態で揺動して仮停止するとともに中図柄が変動表示しており、
リーチ図柄が「7」であるリーチが発生した状態であることを示す。
次に、遊技機10は、リーチの発生を契機に設定値の示唆を実行することを報知(予告
)する。図29(3)の表示画面513は、表示画面511後の表示画面であって、設定
値の示唆を実行することを予告している表示画面(示唆実行予告中の表示画面)を示す。
表示画面513では大図柄群501は、左図柄501Lおよび右図柄501Rが「7」を
表示する状態で揺動して仮停止するとともに中図柄501Cが専用図柄「設定示唆」で仮
停止し、設定値の示唆を実行することを予告している状態であることを示す。このように
遊技機10は、設定値の示唆を実行することを予告することで設定値の示唆がおこなわれ
ることを遊技者に把握可能にできる。
次に、遊技機10は、設定値を示唆する演出(示唆演出)を実行する。図30(1)の
表示画面514は、表示画面513後の表示画面であって、示唆演出を実行開始した状態
の表示画面を示す。
表示画面514は、示唆演出表示515を表示内容に含む。示唆演出表示515は、設
定値を示唆する示唆演出を表示する。示唆演出表示515は、画面中央部に表示される。
表示画面514では示唆演出表示515が表示されることに伴い、大図柄群501は表
示画面513の状態よりも縮小されるとともに上部に表示されている。また、表示画面5
14では大図柄群501の各図柄は仮停止状態から再変動を開始している。
表示画面514では示唆演出表示515は、虎のようなキャラクタのチーム(チームA
)とサングラスをかけた虎のようなキャラクタのチーム(チームB)とが対戦する演出が
開始することを示す。また、表示画面514では示唆演出表示515は、チームAと対応
付けて設定値「1」,「3」,「5」を示すアイコンを表示し、チームBと対応付けて設
定値「2」,「4」,「6」を示すアイコンを表示する。すなわち、表示画面514にお
いて示唆演出表示515は、チームAが勝利した場合には遊技機10の設定値が「1」,
「3」,「5」のいずれかであることを示唆し、チームBが対戦に勝利した場合には遊技
機10の設定値が「2」,「4」,「6」のいずれかであることを示唆する。
次に、遊技機10は、示唆演出の結果として設定値を示唆する。図30(2)の表示画
面516は、表示画面514後の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。
表示画面516では示唆演出表示515は、チームAに対応付けて「勝利」という文字を
表示するとともに、サングラスをかけた虎のようなキャラクタを敗北に対応する表情で表
示することによってチームAが勝利したことを示す。すなわち、表示画面516では示唆
演出表示515は、遊技機10の設定値が「1」,「3」,「5」のいずれかであること
を示唆する。
このように遊技機10は、示唆演出表示515により遊技機10に設定された設定値(
遊技性能の設定)を示唆することにより(遊技機10の設定値の手掛かりを提供すること
により)、遊技者による設定値の推測を可能としている。これにより遊技機10は、興趣
を向上できる。
なお、遊技機10は、設定値が「1」,「3」,「5」である場合のみに関わらず、設
定値が「1」,「3」,「5」でない場合であっても、設定値が「1」,「3」,「5」
のいずれかであることを示唆してもよい。この場合、たとえば、遊技機10は、設定値が
「1」,「3」,「5」のいずれかであることの示唆よりも、設定値が「2」,「4」,
「6」のいずれかであることの示唆が発生する確率を高くすれば、複数回の示唆演出を通
して設定値が「1」,「3」,「5」でないことを示唆できる。このように、実際の設定
値以外も示唆することを許容することで、遊技機10は、設定値の推測難易度を調整でき
る。
次に、遊技機10は、示唆演出を終了する。図30(3)の表示画面517は、表示画
面516後の表示画面であって、示唆演出を終了した状態の表示画面を示す。表示画面5
17では、示唆演出が終了したことに伴い表示画面516において中央部に表示されてい
た示唆演出表示515がなくなり、大図柄群501が表示画面516の状態から拡大され
中央部から上部に亘って表示した状態に復帰している(表示画面510と同様の状態とな
っている)。
その後、遊技機10は、示唆演出を終了した後、変動中の図柄(大図柄、小図柄)を停
止させ、特図変動表示ゲームの結果を導出し、特図変動表示ゲームを終了する。
次に設定中の設定値と示唆演出の結果(示唆内容)の関係について図31を用いて説明
する。図31は、第2の実施形態における遊技機の設定値と示唆内容との対応関係の一例
を示す図である。
図31に示すテーブルは、各設定値の遊技機10において、前述した示唆演出(設定値
「1」,「3」,「5」と対応付けられたチームAと設定値「2」,「4」,「6」と対
応付けられたチームBとの対戦する演出)が発生した場合における各示唆内容の発生確率
を示す。
遊技機10に設定される設定値は、「1」〜「6」までの6段階がある。たとえば、設
定値「1」が最低設定(遊技性能が最低)であり、設定値が大きな値になるほど高設定(
遊技性能が高くなる)である。
設定値が「1」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa1(>Pb
1)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり(チームAが勝利し)、P
b1(<Pa1)の確率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる(チームBが
勝利する)。すなわち、設定値が「1」である場合には、設定値「1」が属するチームA
が勝利する結果を導出する確率が相対的に高くなっている。これにより、遊技機10は、
複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値がチームAとチームBのどちら
に属するかを推測可能としている。なお、遊技機10は、Pb1をPa1より確率を低く
すればよく、例えば、発生確率を0%としてもよい。また、Pb1とPa1との発生確率
の差を調整して、推測難易度を調整することもできる(たとえば、発生確率の差を大きく
するほど推測難易度を低くすることができる)。
設定値が「2」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa2(<Pb
2)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb2(>Pa2)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「2」である
場合には、設定値「2」が属するチームBが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb2をPa2より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、遊技機10は、Pb2とPa2との発生確率の差を調整して、推測難易度を
調整することもできる。
設定値が「3」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa3(>Pb
3)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb3(<Pa3)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「3」である
場合には、設定値「3」が属するチームAが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb3をPa3より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、Pb3とPa3との発生確率の差を調整して、推測難易度を調整することも
できる。
設定値が「4」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa4(<Pb
4)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb4(>Pa4)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「4」である
場合には、設定値「4」が属するチームBが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb4をPa4より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、遊技機10は、Pb4とPa4との発生確率の差を調整して、推測難易度を
調整することもできる。
設定値が「5」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa5(>Pb
5)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb5(<Pa5)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「5」である
場合には、設定値「5」が属するチームAが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb5をPa5より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、Pb5とPa5との発生確率の差を調整して、推測難易度を調整することも
できる。
設定値が「6」である場合において前述した示唆演出が発生した場合、Pa6(<Pb
6)の確率で示唆内容が設定値「1」,「3」,「5」となり、Pb6(>Pa6)の確
率で示唆内容が設定値「2」,「4」,「6」となる。すなわち、設定値が「6」である
場合には、設定値「6」が属するチームBが勝利する結果を導出する確率が相対的に高く
なっている。これにより、遊技機10は、複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値がチームAとチームBのどちらに属するかを推測可能としている。なお、遊技
機10は、Pb6をPa6より確率を低くすればよく、例えば、発生確率を0%としても
よい。また、遊技機10は、Pb6とPa6との発生確率の差を調整して、推測難易度を
調整することもできる。
次に示唆演出における示唆内容の変形例について図32を用いて説明する。図32は、
第2の実施形態の示唆演出における示唆内容の変形例を示す図である。
図32(1)に示す示唆演出表示515aは、表示画面514に示した示唆演出表示5
15(図30参照)からチームBを構成するキャラクタを変更した態様である。具体的に
は、示唆演出表示515aは、虎のようなキャラクタのチーム(チームA)と豚のような
キャラクタのチーム(チームB)とが対戦する演出を示している。
このように遊技機10は、各チームと対応付けた設定値の組み合わせを変えることなく
チームの態様(チームと対応付けたキャラクタ)を変更することで、遊技者に与える示唆
演出の印象を変えることができ、遊技者が演出に飽きることを防止できる。
なお、この場合に遊技機10は、虎のようなキャラクタのチームとサングラスをかけた
虎のようなキャラクタのチームとが対戦する場合(表示画面514に示した示唆演出表示
515)と、虎のようなキャラクタのチームと豚のようなキャラクタのチームとが対戦す
る場合(示唆演出表示515a)とで各示唆内容の発生確率を変化させてもよい。これに
よれば、遊技機10は、演出に応じて推測難易度(示唆信頼度(確度))を変化させるこ
とができる。
図32(2)に示す示唆演出表示515bは、表示画面514に示した示唆演出表示5
15(図30参照)から各チームと対応付ける設定値の組み合わせを変更した態様である
。具体的には、示唆演出表示515bは、チームAと設定値「1」,「2」,「3」を対
応付け、チームBと設定値「4」,「5」,「6」を対応付けている。
このように遊技機10は、示唆演出に応じて各チームに対応付ける設定値の組み合わせ
を変更することで、複数回の示唆演出の示唆内容に基づいて段階的に遊技機10に設定し
た設定値を詳細に推測可能にすることもできる。なお、遊技機10は、チームごとに対応
付ける設定値の数が異なっていてもよい(たとえば、チームAに5つの設定値を対応付け
、チームBに1つの設定値を対応付けてもよい)。
図32(3)に示す示唆演出表示515cは、表示画面514に示した示唆演出表示5
15(図30参照)から各チームと対応付ける設定値の組み合わせを変更した態様である
。具体的には、示唆演出表示515cは、チームAと設定値「2」,「3」を対応付け、
チームBと設定値「4」,「5」,「6」を対応付けている。すなわち、示唆演出表示5
15cでは、設定値「1」をいずれのチームとも対応付けていない。
このように遊技機10は、示唆演出表示において一部の設定値(ここでは設定値「1」
)を各チームと対応付けないようにしてもよい。そして、たとえば、遊技機10に設定し
た設定値が「1」でない場合にのみ、このような示唆演出(設定値「1」を示唆する可能
性がない示唆演出)が発生するようにすれば、遊技機10は、示唆結果によらずに設定値
を推測する手掛かり(設定値が「1」でないという情報)を提供することもできる。
図32(4)に示す示唆演出表示515dは、表示画面514に示した示唆演出表示5
15(図30参照)から各チームと対応付ける設定値の組み合わせを変更した態様である
。具体的には、示唆演出表示515dは、チームAと設定値「1」を対応付け、チームB
と設定値「1」〜「6」を対応付けている。すなわち、示唆演出表示515dでは、両チ
ームに設定値「1」が対応付けられている。
このように遊技機10は、示唆演出表示において一部の設定値(ここでは設定値「1」
)を両チームと対応付けるようにしてもよい。これによれば、遊技機10は、設定値の組
み合わせのバリエーションを増加できる。なお、遊技機10は、同チームに複数の同じ設
定値を対応付けるようしてもよい(たとえば、チームAに設定値「1」を示すアイコンを
3つ対応付けることもできる)。
次に示唆演出の設定処理について図33を用いて説明する。図33は、第2の実施形態
における示唆演出設定処理のフローチャートを示す図である。
示唆演出設定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によって始動入賞
口36への入賞や、普通変動入賞装置37への入賞を契機に新たな保留記憶(始動記憶)
が生じた場合、すなわち、保留記憶が新たに発生したことを示す入賞コマンド(演出コマ
ンド)を受信した場合におこなわれる処理である。示唆演出設定処理は、たとえば、メイ
ン処理のステップD23で制御部によって実行される処理である。
[ステップD71]制御部は、遊技機10に設定された設定値を取得する。設定値は、
たとえば、遊技機10の起動時に設定され、設定値の情報は、遊技制御装置100や演出
制御装置300に記憶されている。
[ステップD72]制御部は、設定値に応じて示唆演出の設定に用いるテーブル(各示
唆演出が発生する確率と、各示唆演出において各示唆内容を示唆する確率とが設定された
テーブル)を選択する。
[ステップD73]制御部は、乱数を取得する。
[ステップD74]制御部は、乱数およびテーブルに基づいて示唆演出(チームAおよ
びチームBの構成、およびいずれのチームが勝利するのか)を決定し、決定した示唆演出
を設定し、示唆演出設定処理を終了する。
次に、示唆演出を実行するタイミングについて図34を用いて説明する。図34は、第
2の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである。
図34(1)に示すタイミングチャートは、示唆演出を特図変動表示ゲームの時間内に
おこなう場合のタイミングチャートである。遊技機10は、N回目の特図変動表示ゲーム
を実行する。遊技機10は、タイミングt1になる直前に示唆実行予告(表示画面513
)をおこなう。そして遊技機10は、タイミングt1から特図変動表示ゲームと並行して
示唆演出を開始する。その後、遊技機10は、タイミングt2に示唆演出を終了し、タイ
ミングt3にN回目の特図変動表示ゲームを終了する。
図34(2)に示すタイミングチャートは、示唆演出を特図変動表示ゲームの時間を超
えておこなう場合のタイミングチャートである。遊技機10は、N回目の特図変動表示ゲ
ームを実行する。遊技機10は、タイミングt1になる直前に示唆実行予告(表示画面5
13)をおこなう。そして遊技機10は、タイミングt1から示唆演出を開始する。その
後、遊技機10は、タイミングt3にN回目の特図変動表示ゲームを終了し、タイミング
t4に示唆演出を終了する。
以上が示唆演出を実行するタイミングの一例である。このように遊技機10は、示唆演
出を特図変動表示ゲームの時間内に限定しておこなうようにしてもよいし、特図変動表示
ゲームの時間を超えておこなうようにしてもよい。
なお、遊技機10は、示唆実行予告を表示画面でやることに限らない。たとえば、遊技
機10は、表示画面に加えてまたは代えて、音や光で示唆実行予告をおこなってもよい。
[第2の実施形態の変形例1]
次に第2の実施形態の変形例1の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形
例1では、保留表示を用いて設定値の示唆をおこなう。
第2の実施形態の変形例1における遊技機10による設定値の示唆について図35を用
いて説明する。図35は、第2の実施形態の変形例1における表示装置の表示画面の一例
を示す図である。
図35(1)の表示画面518は、設定値の示唆を実行することを予告した後(表示画
面513後)の表示画面であって、示唆演出を実行開始した状態の表示画面を示す。表示
画面518は、保留表示505bおよび保留消化表示506bにおいて設定値に対応する
数字を変動表示させ、設定値の示唆演出が保留表示505bおよび保留消化表示506b
でおこなわれている状態を示す。
図35(2)の表示画面519は、表示画面518後の表示画面であって、設定値を示
唆中の表示画面を示す。表示画面519では、保留消化表示506bに表示中の保留記憶
を示すアイコンが「4」を表示し、保留表示505bに表示中の保留記憶を示すアイコン
が「2」および「6」を表示している。すなわち、表示画面519は、遊技機10の設定
値が「2」,「4」,「6」のいずれかであることを示唆している。
このように保留表示505bや保留消化表示506bを用いて設定値の示唆をおこなう
ことで、遊技機10は、特図変動表示ゲームの演出を妨げることなく(画面レイアウトを
変更することなく)設定値の示唆演出をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、保留表示505bおよび保留消化表示506bで設定値の示唆を
おこなうことに代え、保留表示505bまたは保留消化表示506bのいずれか一方で設
定値の示唆をおこなってもよい。たとえば、遊技機10は、保留消化表示506bに示す
アイコンにおいて数字の変動と停止を繰り返すことで(たとえば、変動→「4」で停止→
変動→「2」で停止→変動→「6」で停止)、遊技機10の設定値が「2」,「4」,「
6」のいずれかであることを示唆してもよい。
以上が第2の実施形態の変形例1における遊技機10による保留表示を用いた設定値の
示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率
を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定
値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくても
よい。
また、遊技機10は、保留表示を用いた設定値の示唆を単独でおこなうことに限らず、
他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、各示唆演出
で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第2の実施形態の変形例2]
次に第2の実施形態の変形例2の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形
例2では、キャラクタを用いて設定値の示唆をおこなう。
第2の実施形態の変形例2における遊技機10による設定値の示唆について図36を用
いて説明する。図36は、第2の実施形態の変形例2における表示装置の表示画面の一例
を示す図である。
図36(1)の表示画面520は、設定値の示唆を実行することを予告した後(表示画
面513後)の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面520は
、示唆演出表示521を表示内容に含む。
示唆演出表示521は、設定値を示唆する示唆演出を表示する。示唆演出表示521は
、設定値を示唆する示唆演出としてキャラクタを表示する。示唆演出表示521は、その
表示態様(たとえば、表示するキャラクタの種類)により、遊技機10に設定されている
設定値を示唆する。
表示画面520においては、示唆演出表示521は、虎のようなキャラクタを表示して
おり、虎のようなキャラクタと対応付けられた設定値が、遊技機10に設定された設定値
であることを示唆している。なお、虎のようなキャラクタと対応付けられた設定値につい
ては後で図37を用いて説明する。
図36(2)の表示画面522は、設定値の示唆を実行することを予告した後(表示画
面513後)の表示画面であって、設定値を示唆中の表示画面を示す。表示画面522に
おいては、示唆演出表示521は、豚のようなキャラクタを表示しており、豚のようなキ
ャラクタと対応付けられた設定値が、遊技機10に設定された設定値であることを示唆し
ている。なお、豚のようなキャラクタと対応付けられた設定値については後で図37を用
いて説明する。
ここでキャラクタとキャラクタと対応付けられた設定値について図37を用いて説明す
る。図37は、第2の実施形態の変形例2におけるキャラクタと示唆内容との対応関係の
一例を示す図である。
図37に示すテーブルは、キャラクタと、キャラクタと対応付けられた設定値(示唆内
容)と、遊技機10の設定値が「1」である場合における各キャラクタ(示唆内容)が出
現する確率との対応関係を示している。
図37に示すように設定値の示唆に用いるキャラクタは、たとえば、虎のようなキャラ
クタと、豚のようなキャラクタと、サングラスをかけた虎のようなキャラクタなどがある
虎のようなキャラクタは、設定値が「1」,「3」,「5」であることを示唆する。虎
のようなキャラクタは、設定値が「1」である場合においてPa(>Pb)の確率で出現
する。
豚のようなキャラクタは、設定値が「2」,「4」,「6」であることを示唆する。豚
のようなキャラクタは、設定値が「1」である場合においてPb(<Pa)の確率で出現
する。
サングラスをかけた虎のようなキャラクタは、設定値が「6」であることを示唆する。
サングラスをかけた虎のようなキャラクタは、設定値が「6」である場合においてのみ出
現し、設定値が「1」である場合には出現しない(0%の確率で出現する)。すなわち、
サングラスをかけた虎のようなキャラクタは、設定値が「6」であることを一意に確定可
能なキャラクタ(示唆内容の信頼度が100%のキャラクタ)である。このような確定キ
ャラクタを設けることで、遊技機10は、設定値の示唆にメリハリを持たせることができ
る。
以上が第2の実施形態の変形例2における遊技機10によるキャラクタを用いた設定値
の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確
率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設
定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくて
もよい。
また、遊技機10は、キャラクタを用いた設定値の示唆を単独でおこなうことに限らず
、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、各示唆演
出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第2の実施形態の変形例3]
次に第2の実施形態の変形例3の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形
例3では、示唆演出を保留表示領域505a内でおこなう。
第2の実施形態の変形例3における遊技機10による設定値の示唆について図38,3
9を用いて説明する。図38は、第2の実施形態の変形例3における表示装置の表示画面
の一例を示す図(その1)である。図39は、第2の実施形態の変形例3における表示装
置の表示画面の一例を示す図(その2)である。
図38(1)の表示画面523は、設定値の示唆を実行することを予告した後(表示画
面513後)の表示画面であって、示唆演出を実行開始した状態の表示画面を示す。
表示画面523は、示唆演出表示524を表示内容に含む。示唆演出表示524は、設
定値を示唆する示唆演出を表示する。示唆演出表示524は、保留表示領域505a内に
表示される。
表示画面523では示唆演出表示524は、ガチャ(抽選器)を表示し、ガチャ遊技(
ガチャから排出される抽選球)によって設定値を示唆することを示す。表示画面523で
は示唆演出表示524は、抽選器から抽選球が排出されている状態を示している。
図38(2)の表示画面525は、表示画面523後の表示画面であって、設定値を示
唆中の表示画面を示す。表示画面525では、示唆演出表示524は、ガチャから排出さ
れた抽選球が「2」を表示している。すなわち、表示画面525は、示唆演出表示524
において遊技機10の設定値として「2」を示唆している。
図38(3)の表示画面526は、表示画面525後の表示画面であって、設定値を示
唆中の表示画面を示す。表示画面526では、示唆演出表示524は、抽選器から新たな
抽選球が排出されている状態を示している。
図39(1)の表示画面527は、表示画面526後の表示画面であって、設定値を示
唆中の表示画面を示す。表示画面527では、示唆演出表示524は、ガチャから新たに
排出された抽選球が「3」を表示している。すなわち、表示画面527は、示唆演出表示
524において遊技機10の設定値として「2」,「3」を示唆している。
図39(2)の表示画面528は、表示画面527後の表示画面であって、設定値を示
唆中の表示画面を示す。表示画面528では、示唆演出表示524は、抽選器から新たな
抽選球が排出されている状態を示している。
図39(3)の表示画面529は、表示画面528後の表示画面であって、設定値を示
唆中の表示画面を示す。表示画面529では、示唆演出表示524は、ガチャから新たに
排出された抽選球が「5」を表示している。すなわち、表示画面529は、示唆演出表示
524において遊技機10の設定値として「2」,「3」,「5」を示唆している。
以上が第2の実施形態の変形例3における遊技機10による保留表示領域505a内で
の設定値の示唆の一例である。このように遊技機10は、保留表示領域505a内で設定
値の示唆をおこなうことで、特図変動表示ゲームの演出を妨げることなく(画面レイアウ
トを変更することなく)設定値の示唆演出をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、保留表示領域505a内に代えてまたは加えて、保留消化表示領
域506a内で設定値の示唆をおこなってもよい。
なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設
定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できれば
よく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、保留表示領域505a内での設定値の示唆を単独でおこなうこと
に限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、
各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第2の実施形態の変形例4]
次に第2の実施形態の変形例4の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形
例4では、特図変動表示ゲームを実行中に背景表示を用いて示唆演出をおこなう。
第2の実施形態の変形例4における遊技機10による設定値の示唆について図40を用
いて説明する。図40は、第2の実施形態の変形例4における表示装置の表示画面の一例
を示す図である。
図40(1)の表示画面530は、設定値の示唆を実行することを(予告)している状
態の表示画面(表示画面513に対応する表示画面)を示す。表示画面530は、複数の
表示要素531aと、表示要素531bとを表示内容に含む。表示要素531aと表示要
素531bとは、特図変動表示ゲームにおける背景を担当する。表示要素531aは、星
のようなキャラクタである。表示要素531bは、ロケットのようなキャラクタである。
表示画面530では表示要素531aは、画面全域に表示され、各表示要素531aが
画面内において適宜移動して流れ星が流れているような演出をおこなうことで、特図変動
表示ゲームが単調にならないように変化を与える。
たとえば、遊技機10は、流れ星が流れているような演出において、画面内の上部に対
応する部分において表示要素531aを出現させ、上部に対応する部分から下部に対応す
る部分へと表示要素531aを移動させた後に消失させる。なお、遊技機10は、表示要
素531aを大図柄群501の背面側だけでなく、大図柄群501の前面側および背面側
の両方で表示してもよい。
表示画面530では表示要素531bは、たとえば、画面内を動き回ることで第1表示
演出が単調にならないように変化を与える。
図40(2)の表示画面532は、表示画面530後の表示画面であって、設定値を示
唆中の表示画面を示す。表示画面532は、表示要素531cを表示内容に含む。表示要
素531cは、示唆済みの設定値を表示する。表示画面532では表示要素531cは、
ブランク表示(空白表示)となっており、示唆済みの設定値がないことを示す。表示画面
532では表示要素531aが「2」を表示し、遊技機10の設定値として「2」を示唆
している。
図40(3)の表示画面533は、表示画面532後の表示画面であって、設定値を示
唆中の表示画面を示す。表示画面533では表示要素531cは、「2」を表示し、遊技
機10の設定値として「2」が示唆済みであることを示している。表示画面533では表
示要素531aが「4」を表示し、遊技機10の設定値として「4」を示唆している。
すなわち、表示画面533は、遊技機10の設定値として「2」,「4」を示唆してい
る。
以上が第2の実施形態の変形例4における遊技機10による背景表示を用いた設定値の
示唆の一例である。このように遊技機10は、背景表示を用いて設定値の示唆をおこなう
ことで、特図変動表示ゲームの演出を妨げることなく設定値の示唆演出をおこなうことが
できる。
なお、遊技機10は、設定値を表示する表示要素531aだけを大図柄群501の前面
側を移動するようにしてもよい。これによれば遊技機10は、遊技者が示唆内容を把握容
易にできる。
なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設
定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できれば
よく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、背景表示を用いた設定値の示唆を単独でおこなうことに限らず、
他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、各示唆演出
で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第2の実施形態の変形例5]
次に第2の実施形態の変形例5の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形
例5では、プッシュボタン(オプション設定部)25において示唆演出をおこなう。
第2の実施形態の変形例5における遊技機10による設定値の示唆について図41を用
いて説明する。図41は、第2の実施形態の変形例5におけるプッシュボタンの一例を示
す図である。
図41(1)は、プッシュボタンにおけるプッシュボタンLEDおよびタッチセンサの
配置例を示す。
プッシュボタン25は、プッシュボタンLEDと、タッチセンサと、プッシュボタンS
Wを含む。プッシュボタンLEDは、9系統のフルカラーLEDである。タッチセンサは
、遊技者のタッチ操作を8か所で検出できる。プッシュボタンSWは、プッシュボタン2
5の押下操作を検出できる。
なお、演出制御装置300とプッシュボタン25とは電気的に接続する。演出制御装置
300は、プッシュボタンLEDの制御信号をプッシュボタン25に出力し、タッチセン
サの検出信号およびプッシュボタンSWの検出信号をプッシュボタン25から入力する。
プッシュボタン25は、遊技者が俯瞰した際に上面となる面の概形を略円形とする円柱
形状である。プッシュボタン25は、その上面に指先程度の大きさの9つの小円部250
〜258を有し、上面の中央部に小円部250を配置し、小円部250を囲む円周上に8
つの小円部251〜258を配置する。
小円部250は、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW4)と
をその円周内に配置する。小円部251は、小円部250の左方向に位置し、1系統のプ
ッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW1)とをその円周内に配置する。小円
部252は、小円部250の左斜め上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1
つのタッチセンサ(TSW2)とをその円周内に配置する。小円部253は、小円部25
0の上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW3)
とをその円周内に配置する。小円部254は、小円部250の右斜め上方向に位置し、1
系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW5)とをその円周内に配置す
る。小円部255は、小円部250の右方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと
1つのタッチセンサ(TSW6)とをその円周内に配置する。小円部256は、小円部2
50の右斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(T
SW7)とをその円周内に配置する。小円部257は、小円部250の下方向に位置し、
1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW8)とをその円周内に配置
する。小円部258は、小円部250の左斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタン
LEDをその円周内に配置する。小円部258は、タッチセンサを配置しないことから、
タッチセンサを配置する小円部250〜257と区別容易にするために星型多角形の意匠
を有する。また、小円部258は、タッチセンサを配置しないことから、遊技者が8つの
タッチセンサを操作する際のホームポジションとなり得る。この小円部258は、プッシ
ュボタン25が遊技機10の中央部にあって操作部24が右側にあるときに、遊技者側か
らみると小円部251〜258のうちで手前左側に位置し、遊技者が小円部258をホー
ムポジションとして扱うことを容易にしている。
なお、プッシュボタン25は、小円部258にタッチセンサを配置しないとしたが、小
円部250〜257と同様にタッチセンサを配置してもよい。また、プッシュボタン25
は、タッチセンサに代えて、遊技者のタッチ操作の位置座標を検出可能なタッチパネルを
備えるものであってもよい。その場合、演出制御装置300は、小円部250〜258に
対応する座標と、タッチパネルで検出した位置座標とから、小円部250〜258のタッ
チ操作を検出できる。
図41(2)は、設定値「2」,「3」,「5」を示唆中の態様の一例を示す。図41
(2)に示すプッシュボタン25は、設定値「2」に対応する小円部(ここではホームポ
ジション(小円部258)から時計回りで2つ目の位置にある小円部252)、設定値「
3」に対応する小円部(ここではホームポジション(小円部258)から時計回りで3つ
目の位置にある小円部253),設定値「5」に対応する小円部(ここではホームポジシ
ョン(小円部258)から時計回りで5つ目の位置にある小円部255)において所定エ
フェクトの表示を実行し、遊技機10の設定値が「2」,「3」,「5」のいずれかであ
ることを示唆している。
たとえば、プッシュボタン25は、示唆の実行を予告した後(表示画面513後)、小
円部258から時計回りに各小円部251〜257を順次点灯させた後に、設定値の示唆
中の態様となる。
以上が第2の実施形態の変形例5における遊技機10によるプッシュボタン25を用い
た設定値の示唆の一例である。このように、遊技機10は、プッシュボタン25を用いて
設定値の示唆をおこなうことで、表示画面における特図変動表示ゲームの演出を妨げるこ
となく設定値の示唆演出をおこなうことができる。
なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率を相対的に高く設
定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定値を推測できれば
よく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、プッシュボタン25を用いた設定値の示唆を単独でおこなうこと
に限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合に、遊技機10は、
各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
なお、プッシュボタン25を用いた設定値の示唆は、表示画面以外による設定値の示唆
の一例であってこれに限らない。たとえば、遊技機10は、始動口1(特図1の始動入賞
口である始動入賞口36、普通変動入賞装置37)や、始動口2(特図2の始動入賞口で
ある始動入賞口92)の周辺に配置されたLEDを用いて設定値の示唆をおこなってもよ
い。
また、遊技機10は、打球発射装置の操作部24(ハンドル)を用いて、振動によって
設定値の示唆をおこなってもよい。また、遊技機10は、SEやBGMなどを発するスピ
ーカを用いて、音声によって設定値の示唆をおこなってもよい。また、遊技機10は、前
面枠(本体枠)12等に設けられた枠ランプを用いて点灯態様により設定値の示唆をおこ
なってもよい。
このように、遊技機10は、表示画面による設定値の示唆に代えて、音や振動で設定値
の示唆をおこなうことで演出のバリエーションを増加させることができる。これにより遊
技機10は、遊技の興趣を向上できる。
また、遊技機10は、複数の報知部(たとえば、スピーカとプッシュボタン)を併用し
て、設定値の示唆をおこなってもよい。
[第2の実施形態の変形例6]
次に第2の実施形態の変形例6の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形
例6では、特図変動表示ゲームの大図柄の変動態様により設定値の示唆をおこなう。
第2の実施形態の変形例6における遊技機10による設定値の示唆について図42,4
3,44を用いて説明する。図42は、第2の実施形態の変形例6における表示装置の表
示画面の一例を示す図(その1)である。図43は、第2の実施形態の変形例6における
表示装置の表示画面の一例を示す図(その2)である。図44は、第2の実施形態の変形
例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(その3)である。
遊技機10は、特図変動表示ゲーム(図柄変動)を開始する。図42(1)の表示画面
534は、表示画面500後の表示画面であって、特図変動表示ゲームを開始後の表示画
面を示す。表示画面534では大図柄群501(左図柄501Lと中図柄501Cと右図
柄501R)および小図柄群502(左図柄と中図柄と右図柄)は、図柄を変動させてお
り、特図変動表示ゲームが変動表示中(図柄変動中)である(変動表示を開始した)こと
を示す。
また、表示画面534では特図1保留数表示503は、新たに特図変動表示ゲームを開
始したことに伴い、表示画面500の状態から保留数を「1」減少し、「2」を表示して
いる。また、表示画面534では、保留表示505bは、新たに特図変動表示ゲームが開
始したことに伴い、表示する保留記憶を示すアイコンの数が表示画面500の状態から「
1」減少し、保留記憶数が「2」であることを示す。また、表示画面534では、保留消
化表示506bは、消化中の保留記憶を示すアイコンを表示し、特図変動表示ゲームが変
動表示中であることを示す。
次に、遊技機10は、設定値を示唆する演出(示唆演出)を開始する。図42(2)の
表示画面535は、表示画面534後の表示画面であって、大図柄を用いた設定値の示唆
演出を開始した状態の表示画面を示す。表示画面535は、示唆演出表示536を表示内
容に含む。示唆演出表示536は、大図柄を用いて設定値を示唆する示唆演出を表示する
表示画面535では示唆演出表示536は、設定値を示唆する示唆演出として「1」を
表示する宝箱、「2」を表示する宝箱、「3」を表示する宝箱、「4」を表示する宝箱、
「5」を表示する宝箱、「6」を表示する宝箱(設定値「1」〜「6」と対応付けられた
宝箱)を表示している。すなわち、表示画面535では示唆演出表示364は、設定値と
して「1」〜「6」のいずれかの値を示唆することを示している。また、表示画面535
では大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501
C)が裏面に裏返るように回転している。
図42(3)の表示画面537は、表示画面535後の表示画面であって、大図柄を用
いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面537では、大図柄群501
を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、回転し終え
、全ての図柄が裏返された状態となっている。
図43(1)の表示画面538は、表示画面537後の表示画面であって、大図柄を用
いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面538では、大図柄群501
を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、裏返された
状態で、一か所に集まって重なり、束を形成した状態となっている。
図43(2)の表示画面539は、表示画面538後の表示画面であって、大図柄を用
いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面539では、大図柄群501
を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、束になった
状態で設定値と対応付けられた宝箱に向かって縮小しながら移動し、宝箱(設定値「1」
を示唆する宝箱)に格納されている。これにより遊技機10は、遊技機10の設定値とし
て「1」を示唆している。
図43(3)の表示画面540は、表示画面539後の表示画面であって、大図柄を用
いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面540では、示唆演出表示5
36が宝箱を高速変動させている。
図44(1)の表示画面541は、表示画面540後の表示画面であって、大図柄を用
いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面541では、示唆演出表示5
36が宝箱の高速変動を終了し、大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右
図柄501R,中図柄501C)は、束になった状態で宝箱から取り出され、画面中央部
に向かって拡大しながら移動している。
図44(2)の表示画面542は、表示画面541後の表示画面であって、大図柄を用
いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面542では、大図柄群501
を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)は、束になった
状態から元の位置に戻り、図柄を表示する面が表示されるように回転している。
次に、遊技機10は、設定値を示唆する演出(示唆演出)を終了するとともに、変動表
示ゲームを終了する。図44(3)の表示画面543は、表示画面542後の表示画面で
あって、示唆演出を終了するとともに、特図変動表示ゲームが終了した状態の表示画面を
示す。表示画面543では、大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄
501R,中図柄501C)は、回転し終え、全ての図柄が数字を表示した状態で停止し
ている。また、表示画面543では、小図柄群502の左図柄と中図柄と右図柄は、いず
れも停止しており、対応する特図変動表示ゲームが終了した状態であることを示す。また
、表示画面543では、保留消化表示506bは、ブランク表示(消化中の始動記憶を示
すアイコンが表示されていない状態)となっており、特図変動表示ゲームが終了した状態
であることを示す。
なお、上記の演出において遊技機10は、複数の設定値を示唆する場合には、図柄を格
納する宝箱と、図柄を排出する宝箱とを異ならせることで、複数の設定値を示唆してもよ
い。または、遊技機10は、1つの宝箱に複数の設定値を対応付ける(たとえば、「1」
,「2」を表示する宝箱を用いる)ことで複数の設定値を示唆してもよい。または、遊技
機10は、宝箱への図柄の格納(表示画面539)と、宝箱からの図柄の排出(表示画面
541)とを複数回おこなうことで複数の設定値を示唆してもよい。
次に、第2の実施形態の変形例6の示唆演出の変形例について図45を用いて説明する
。図45は、第2の実施形態の変形例6における表示装置の表示画面の一例を示す図(そ
の4)である。
図45(1)に示す表示画面544は、表示画面537後の表示画面であって、大図柄
を用いた設定値の示唆演出を実行中の表示画面を示す。表示画面544では、裏返された
大図柄群501を構成する各図柄(左図柄501L,右図柄501R,中図柄501C)
がそれぞれ、設定値と対応付けられた宝箱に向かって縮小しながら移動し、宝箱(設定値
「1」を示唆する宝箱,「3」を示唆する宝箱,「5」を示唆する宝箱)に格納されてい
る。これにより遊技機10は、遊技機10の設定値として「1」,「3」,「5」を示唆
している。このように遊技機10は、各図柄が束になって宝箱に格納されるのに替えて、
各図柄がそれぞれ宝箱に格納されるようにすることで、複数の設定値を示唆するようにす
ることもできる。
図45(2)に示す表示画面545は、表示画面534後の表示画面であって、大図柄
を用いた設定値の示唆演出を開始した状態の表示画面を示す。
表示画面545では示唆演出表示536は、設定値を示唆する示唆演出として1つの「
1」を表示する宝箱、1つの「2」を表示する宝箱、1つの「3」を表示する宝箱、1つ
の「4」を表示する宝箱、3つの「5」を表示する宝箱、1つの「6」を表示する宝箱(
設定値「1」〜「6」と対応付けられた宝箱)を表示している。
このように一部(ここでは「5」)の設定値と対応付けた宝箱を複数にすることで、遊
技機10は、当該複数の宝箱と対応付けられた設定値(「5」)が示唆される期待感を高
めることができる。また、これによれば遊技機10は、演出のバリエーションを増加でき
る。
図45(3)に示す表示画面546は、表示画面534後の表示画面であって、大図柄
を用いた設定値の示唆演出を開始した状態の表示画面を示す。
表示画面546では示唆演出表示536は、設定値を示唆する示唆演出として「1」を
表示する宝箱、「2」を表示する宝箱、「3」を表示する宝箱、「4」を表示する宝箱、
「5」を表示する宝箱、「6」を表示する宝箱(設定値「1」〜「6」と対応付けられた
宝箱)に加え、「宝」を表示する宝箱(特図変動表示ゲームの期待度を示唆する宝箱(た
とえば、大当り確定を示唆する宝箱))を表示している。
このように設定値と対応付けた宝箱に加え、特図変動表示ゲームの期待度と対応付けた
宝箱を設けることで、遊技機10は、設定値の示唆と、特図変動表示ゲームの期待度の示
唆とを同時にすることもできる。これによれば遊技機10は、演出のバリエーションを増
加できる。
以上が、第2の実施形態の変形例6における遊技機10による大図柄の変動態様を用い
た設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示
唆する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定
された設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれて
いなくてもよい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの大図柄の変動態様を用いた設定値の示唆を
単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合
に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第2の実施形態の変形例7]
次に第2の実施形態の変形例7の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形
例7では、特図変動表示ゲームの小図柄の変動態様により設定値の示唆をおこなう。
第2の実施形態の変形例7における遊技機10による設定値の示唆について図46を用
いて説明する。図46は、第2の実施形態の変形例7における表示装置の表示画面の一例
を示す図である。
遊技機10は、特図変動表示ゲーム(図柄変動)を開始する。図46(1)の表示画面
547は、表示画面500後の表示画面であって、特図変動表示ゲームを開始後の表示画
面を示す。
表示画面547では保留表示505bは、新たに特図変動表示ゲームが開始したことに
伴い、表示する保留を示すアイコン(保留中の始動記憶)の数が表示画面500の状態か
ら「1」減少し、保留記憶数が「2」であることを示す。また、表示画面547では、保
留消化表示506bは、消化中の保留に対応するアイコンを表示し、特図変動表示ゲーム
が変動表示中であることを示す。表示画面547では小図柄群502を構成する各図柄が
、「7」,「6」,「7」を表示した状態(表示画面500参照)から、「1」,「3」
,「5」を表示した状態となっている。これにより遊技機10は、遊技機10の設定値と
して「1」,「3」,「5」を示唆している。このように小図柄を用いて開始時に設定値
の示唆をおこなうことで、遊技機10は、特図変動表示ゲームで実行される演出から遊技
者の注意を削ぐことなく、設定値を示唆できる。
図46(2)の表示画面548は、表示画面547後の表示画面であって、特図変動表
示ゲームを開始後の表示画面を示す。表示画面548では、大図柄群501(左図柄50
1Lと中図柄501Cと右図柄501R)および小図柄群502(左図柄と中図柄と右図
柄)は、図柄を変動させており、特図変動表示ゲームが変動表示中(図柄変動中)である
(変動表示を開始した)ことを示す。
以上が第2の実施形態の変形例7における遊技機10による小図柄の変動態様を用いた
設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆
する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれてい
なくてもよい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの小図柄の変動態様を用いた設定値の示唆を
単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合
に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第2の実施形態の変形例8]
次に第2の実施形態の変形例8の遊技機10について説明する。第2の実施形態の変形
例8では、特図変動表示ゲームの大図柄群を構成する有効ライン(リーチを形成可能なラ
イン)の態様を用いて設定値の示唆をおこなう。
まず第2の実施形態の変形例8における有効リーチの構成例について図47を用いて説
明する。図47は、第2の実施形態の変形例8における有効ラインの構成例を示す図であ
る。
図47(1)に示す大図柄群501は、有効ラインが1である場合の図柄配置を示す。
大図柄群501は、左図柄501Lと、中図柄501Cと、右図柄501Rとを含む。大
図柄群501では、左図柄501Lと、中図柄501Cと、右図柄501Rとの組み合わ
せが有効ラインとなる。
図47(2)に示す大図柄群5011は、有効ラインが2である場合の図柄配置を示す
。大図柄群5011は、左図柄501L1,501L2と、中図柄501Cと、右図柄5
01R1,501R2とを含む。大図柄群5011では、左図柄501L1と、中図柄5
01Cと、右図柄501R2との組み合わせと、左図柄501L2と、中図柄501Cと
、右図柄501R1との組み合わせがそれぞれ有効ラインとなる。
図47(3)に示す大図柄群5012は、有効ラインが3である場合の図柄配置を示す
。大図柄群5012は、左図柄501L1,501L2,501L3と、中図柄501C
と、右図柄501R1,501R2,501R3とを含む。大図柄群5012では、左図
柄501L1と、中図柄501Cと、右図柄501R1との組み合わせと、左図柄501
L2と、中図柄501Cと、右図柄501R2との組み合わせと、左図柄501L3と、
中図柄501Cと、右図柄501R3との組み合わせとがそれぞれ有効ラインとなる。
図47(4)に示す大図柄群5013は、有効ラインが4である場合の図柄配置を示す
。大図柄群5013は、左図柄501L1,501L2,501L3,501L4と、中
図柄501Cと、右図柄501R1,501R2,501R3,501R4とを含む。大
図柄群5013では、左図柄501L1と、中図柄501Cと、右図柄501R1との組
み合わせと、左図柄501L2と、中図柄501Cと、右図柄501R2との組み合わせ
と、左図柄501L3と、中図柄501Cと、右図柄501R3との組み合わせと、左図
柄501L4と、中図柄501Cと、右図柄501R4との組み合わせとがそれぞれ有効
ラインとなる。
図47(5)に示す大図柄群5014は、有効ラインが5である場合の図柄配置を示す
。大図柄群5014は、左図柄501L1,501L2,501L3,501L4,50
1L5と、中図柄501Cと、右図柄501R1,501R2,501R3,501R4
,501R5とを含む。大図柄群5014では、左図柄501L1と、中図柄501Cと
、右図柄501R1との組み合わせと、左図柄501L2と、中図柄501Cと、右図柄
501R2との組み合わせと、左図柄501L3と、中図柄501Cと、右図柄501R
3との組み合わせと、左図柄501L4と、中図柄501Cと、右図柄501R4との組
み合わせと、左図柄501L5と、中図柄501Cと、右図柄501R5との組み合わせ
とがそれぞれ有効ラインとなる。
図47(6)に示す大図柄群5015は、有効ラインが6である場合の図柄配置を示す
。大図柄群5015は、左図柄501L1,501L2,501L3,501L4,50
1L5,501L6と、中図柄501Cと、右図柄501R1,501R2,501R3
,501R4,501R5,501R6とを含む。大図柄群5015では、左図柄501
L1と、中図柄501Cと、右図柄501R1との組み合わせと、左図柄501L2と、
中図柄501Cと、右図柄501R2との組み合わせと、左図柄501L3と、中図柄5
01Cと、右図柄501R3との組み合わせと、左図柄501L4と、中図柄501Cと
、右図柄501R4との組み合わせと、左図柄501L5と、中図柄501Cと、右図柄
501R5との組み合わせと、左図柄501L6と、中図柄501Cと、右図柄501R
6との組み合わせとがそれぞれ有効ラインとなる。
なお、上記有効ラインの構成例は一例であってこれに限らない。遊技機10は、有効ラ
インの形態を異なる形態(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄をそれぞれ2個ずつ配置し
て2つの有効ラインとするなど)とすることもできるし、有効ライン数をさらに多くする
こともできる。
次に有効ライン数を用いた設定値の示唆について図48を用いて説明する。図48は、
第2の実施形態の変形例8における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャートである
図48(1)に示すタイミングチャートは、示唆実行予告後に変化した有効ライン数を
設定値(有効ライン数=設定値)として遊技機10の設定値が「2」,「3」,「5」の
いずれかであることを示唆する場合のタイミングチャートを示す。
遊技機10は、有効ラインが1である大図柄群501によりN回目の変動表示ゲームを
開始する。そして遊技機10は、N回目の変動表示ゲームのタイミングt11の直前に示
唆実行予告をおこなう。そして遊技機10は、タイミングt11から大図柄群501から
大図柄群5011に変更する。このように有効ライン数を「2」とすることにより遊技機
10は、遊技機10の設定値として「2」を示唆する。
その後遊技機10は、タイミングt12から大図柄群5011から大図柄群5012に
変更する。このように有効ライン数を「3」とすることにより遊技機10は、遊技機10
の設定値として「3」を示唆する。
その後遊技機10は、タイミングt13から大図柄群5012から大図柄群5014に
変更する。このように有効ライン数を「5」とすることにより遊技機10は、遊技機10
の設定値として「5」を示唆する。このようにして遊技機10は、有効ライン数を用いて
設定値が「2」,「3」,「5」のいずれかであることを示唆する。
なお、遊技機10は、有効ライン数を用いて設定値の示唆をおこなえばよく、有効ライ
ン数と設定値とを一対一で対応付ける(有効ライン数=設定値とする)ことに限らない。
たとえば、遊技機10は、有効ラインが少ない場合に低設定(たとえば、設定値が「1」
,「2」,「3」)であることを示唆し、有効ラインが多い場合に高設定(たとえば、設
定値が「4」,「5」,「6」)であることを示唆するなどとしてもよい。
図48(2)に示すタイミングチャートは、示唆実行予告後に変化した有効ライン数の
変化量を設定値(有効ライン数の変化量=設定値)として遊技機10の設定値が「2」で
あることを示唆する場合のタイミングチャートを示す。
遊技機10は、有効ラインが1である大図柄群501によりN回目の変動表示ゲームを
開始する。そして遊技機10は、N回目の変動表示ゲームのタイミングt11の直前に示
唆実行予告をおこなう。そして遊技機10は、タイミングt11から大図柄群501から
大図柄群5012に変更する。その後遊技機10は、タイミングt12から大図柄群50
12から大図柄群5014に変更する。このようにして遊技機10は、有効ライン数を「
1」,「3」,「5」と+2ずつ増加させることで設定値が「2」であることを示唆する
なお、遊技機10は、有効ラインの増加量を用いて設定値の示唆をおこなえばよく、有
効ラインの増加量と設定値とを一対一で対応付ける(有効ラインの増加量=設定値とする
)ことに限らない。たとえば、遊技機10は、有効ラインの増加量が1である場合に低設
定(たとえば、設定値が「1」,「2」,「3」)であることを示唆し、有効ラインの増
加量が2である場合に高設定(たとえば、設定値が「4」,「5」,「6」)であること
を示唆するなどとしてよい。
なお、有効ライン数や有効ラインの増加量を用いて遊技機10の設定値を示唆した後の
図柄の変動態様(リーチ数)によって示唆した設定値の確度(示唆信頼度)を示唆しても
よい。
たとえば、遊技機10は、リーチ数が少ない場合に確度が低いことを示唆し、リーチ数
が多くなるほど確度が高いことを示唆するようにしてもよい。この場合、遊技機10は、
実際の設定値を示唆した場合にはリーチ数が多くなりやすいように確率を設定し、実際の
設定値を示唆していない場合にリーチ数が少なくなりやすいように確率を設定すればよい
なお、リーチの態様によって遊技機10は、示唆した設定値の確度を示唆してもよい。
ここで、リーチの態様について説明する。図49は、第2の実施形態の変形例8における
表示装置の表示画面の一例を示す図である。
図49(1)に示す表示画面549は、有効ライン数が3である場合においてリーチ数
が3(トリプルリーチ)である場合の一例を示す図である。表示画面549では、左図柄
501L1と右図柄501R1とが「5」で仮停止し、左図柄501L1と右図柄501
R1と中図柄501Cとでリーチ図柄が「5」であるリーチを形成している。表示画面5
49では、左図柄501L2と右図柄501R2とが「7」で仮停止し、左図柄501L
2と右図柄501R2と中図柄501Cとでリーチ図柄が「7」であるリーチを形成して
いる。表示画面549では、左図柄501L3と右図柄501R3とが「3」で仮停止し
、左図柄501L3と右図柄501R3と中図柄501Cとでリーチ図柄が「3」である
リーチを形成している。このように表示画面549では、3種の図柄によって3つのリー
チが形成された態様となっている。これにより遊技機10は、設定値が「3」である確度
として第1の確度を示唆する。
図49(2)に示す表示画面550は、有効ライン数が3である場合においてリーチ数
が3(トリプルリーチ)である場合の一例を示す図である。表示画面550では、左図柄
501L1と右図柄501R1とが「7」で仮停止し、左図柄501L1と右図柄501
R1と中図柄501Cとでリーチ図柄が「7」であるリーチを形成している。表示画面5
50では、左図柄501L2と右図柄501R2とが「7」で仮停止し、左図柄501L
2と右図柄501R2と中図柄501Cとでリーチ図柄が「7」であるリーチを形成して
いる。表示画面550では、左図柄501L3と右図柄501R3とが「7」で仮停止し
、左図柄501L3と右図柄501R3と中図柄501Cとでリーチ図柄が「7」である
リーチを形成している。このように表示画面550では、1種の図柄によって3つのリー
チが形成された態様となっている。これにより遊技機10は、設定値が「3」である確度
(たとえば、確度100%)として第2の確度(>第1の確度)を示唆する。
このようにして遊技機10は、リーチを形成する図柄の種別数によりリーチの確度を示
唆することもできる。
以上が第2の実施形態の変形例8における遊技機10による有効ラインの態様を用いた
設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆
する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定さ
れた設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれてい
なくてもよい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの有効ラインの態様を用いた設定値の示唆を
単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場合
に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
なお、遊技機10は、有効ライン数で設定値の示唆候補を示唆し、その後の図柄の態様
で設定値を示唆してもよい。たとえば、遊技機10は、有効ライン数を「6」とすること
で設定値の示唆候補が「6」以下(「1」〜「6」)であることを示唆し、その後にリー
チが3つ形成することで設定値が「3」であることを示唆する。
また、遊技機10は、有効ライン数で設定値を示唆する数を示唆し、その後の図柄の態
様で設定値を示唆してもよい。たとえば、遊技機10は、有効ライン数を「5」とするこ
とで5つ以下の設定値が示唆されることを示唆し、その後に「1」と「2」と「3」をリ
ーチ図柄とするリーチを形成することで設定値が「1」,「2」,「3」であることを示
唆する。
上述した第2の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(たとえば、表示装置41)と、設定手段(たとえば、
遊技制御装置100、演出制御装置300)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置10
0、演出制御装置300)と、備える。表示手段は、ゲームを表示可能である。設定手段
は、2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能を設定可能である。制御手段は、所定条
件が成立するまでの第1の期間にゲームにおいて所定のゲーム演出を実行し、所定条件が
成立した後の第2の期間にゲーム演出と並行して設定された遊技性能を示唆する示唆演出
を実行する。
[第3の実施形態]
次に第3の実施形態の遊技機10について説明する。第3の実施形態の遊技機10は、
遊技者に関する注意喚起をおこなう際に遊技機10に設定された設定値の示唆をおこなう
。遊技者に関する注意喚起としては、カード取り忘れ防止表示、のめりこみ防止表示、製
造会社報知表示がある。
まず、第3の実施形態の表示装置41における表示画面の構成例について図50,51
,52を用いて説明する。図50は、第3の実施形態における表示装置の表示画面の構成
例を示す図(その1)である。図51は、第3の実施形態における表示装置の表示画面の
構成例を示す図(その2)である。図52は、第3の実施形態における表示装置の表示画
面の構成例を示す図(その3)である。
図50(1)に示す表示画面551は、カード取り忘れ防止を注意喚起する表示画面で
ある。表示画面551は、設定値の示唆をしていない態様(基本態様)の表示画面(デフ
ォルト画面)である。表示画面551は、表示要素552と、表示要素553とを表示内
容に含む。表示要素552は、「カードの取り忘れ注意!」という注意喚起の文字を表示
する。表示要素553は、カードが排出口から排出される様子を示す画像を表示する。
図50(2)に示す表示画面554は、設定値の示唆をしている態様(示唆態様)のカ
ード取り忘れ防止を注意喚起する表示画面(その1)である。表示画面554では、デフ
ォルト画面で表示していた表示要素553から表示要素553aに変化している。具体的
には、表示要素553aでは、カードの表面の態様が表示要素553の態様と異なる態様
(「虎カード」という文字およびサングラスをかけた虎のようなキャラクタが追加された
態様)となっており、表示画面554は、変化した態様により設定値を示唆している(変
化した態様に対応する設定値を示唆している)。
このように遊技機10は、カード取り忘れ防止を注意喚起の表示態様により設定値を示
唆することで遊技者の関心を高めることができ、カード取り忘れ防止を注意喚起の報知効
果を向上できる。
図50(3)に示す表示画面555は、設定値の示唆をしている態様(示唆態様)のカ
ード取り忘れ防止を注意喚起する表示画面(その2)である。表示画面555では、デフ
ォルト画面に加えて、表示要素556をさらに表示内容に含む。表示要素556は、虎の
ようなキャラクタである。そして、表示画面555は、新たに追加した表示要素556に
対応する設定値を示唆している。
このように遊技機10は、カード取り忘れ防止を注意喚起の表示態様により設定値を示
唆することで遊技者の関心を高めることができ、カード取り忘れ防止を注意喚起の報知効
果を向上できる。
図50(4)に示す表示画面557は、設定値の示唆をしている態様(示唆態様)のカ
ード取り忘れ防止を注意喚起する表示画面(その3)である。表示画面557では、デフ
ォルト画面で表示していた表示要素552から表示要素552aに変化している。具体的
には、表示要素552aでは、文字の態様が表示要素552の態様と異なる態様となって
おり、表示画面557は、変化した態様に対応する設定値を示唆している。
このように遊技機10は、カード取り忘れ防止を注意喚起の表示態様により設定値を示
唆することで遊技者の関心を高めることができ、カード取り忘れ防止を注意喚起の報知効
果を向上できる。
図51(1)に示す表示画面558は、製造会社の名称を注意喚起する表示画面である
。表示画面558は、設定値の示唆をしていない態様の表示画面(デフォルト画面)であ
る。表示画面558は、表示要素559を表示内容に含む。表示要素559は、「株式会
社虎虎虎」という製造会社名と、虎のようなキャラクタ(たとえば、製造会社のキャラク
タ)を表示する。
図51(2)に示す表示画面560は、設定値(ここでは「3」)の示唆をしている態
様(示唆態様)の製造会社の名称を報知する表示画面である。表示画面560は、表示画
面558に相当する表示をおこなう3つの表示窓561を表示内容に含む。表示窓561
は、表示画面内を適宜移動する。このように表示画面560は、画面内に複数の表示画面
558(表示窓561)を含む態様となっており、その態様(数)に対応する設定値を示
唆している。
このように遊技機10は、製造会社の名称の注意喚起の表示態様により設定値を示唆す
ることで遊技者の関心を高めることができ、製造会社の名称の注意喚起の報知効果を向上
できる。
なお、遊技機10は、数に代えて表示画面560を移動する表示窓561の軌跡により
設定値を示唆してもよい。
図52(1)に示す表示画面562は、のめりこみ防止を注意喚起する表示画面である
。表示画面562は、設定値の示唆をしていない態様の表示画面(デフォルト画面)であ
る。表示画面562は、表示要素563を表示内容に含む。表示要素563は、「のめり
こみに気を付けよう」という注意喚起の文字と、虎のようなキャラクタを表示する。
図52(2)に示す表示画面564は、設定値(ここでは「2」)の示唆をしている態
様(示唆態様)ののめりこみ防止を注意喚起する表示画面である。表示画面564は、表
示画面562に相当する表示をおこなう2つの表示窓565を表示内容に含む。表示窓5
65は、表示画面内を適宜移動する。このように表示画面564は、画面内に複数の表示
画面562(表示窓565)を含む態様となっており、その態様(数)に対応する設定値
を示唆している。
このように遊技機10は、のめりこみ防止を注意喚起の表示態様により設定値を示唆す
ることで遊技者の関心を高めることができ、のめりこみ防止を注意喚起の報知効果を向上
できる。
なお、遊技機10は、数に代えて表示画面564を移動する表示窓565の軌跡により
設定値を示唆してもよい。
次に注意喚起の報知表示による設定値の示唆の流れについて図53を用いて説明する。
図53は、第3の実施形態における設定値の示唆の流れを示すタイミングチャート(その
1)である。
図53(1)に示すタイミングチャートは、設定値の示唆をしていない場合の流れを示
すタイミングチャートである。遊技機10は、タイミングt1から基本態様(デフォルト
態様)で注意喚起の報知表示を開始し、タイミングt4に注意喚起の報知表示を終了する
図53(2)に示すタイミングチャートは、開始時から終了時まで報知表示の期間中ず
っと設定値の示唆をおこなう場合の流れを示すタイミングチャートである。遊技機10は
、タイミングt1から示唆態様で注意喚起の報知表示を開始し、タイミングt4に注意喚
起の報知表示を終了する。
図53(3)に示すタイミングチャートは、途中から設定値の示唆をおこなう場合の流
れを示す表示画面タイミングチャートである。遊技機10は、タイミングt1から基本態
様で注意喚起の報知表示を開始する。遊技機10は、タイミングt2の直前に示唆実行予
告をし、タイミングt2から態様を基本態様から示唆態様に差替え、タイミングt4に注
意喚起の報知表示を終了する。なお、示唆実行予告(示唆実行報知)は、設定値の示唆が
開始することの予告であり、たとえば、光や音や表示画面などを用いて実行される。
このように遊技機10は、示唆態様に差替えた後ではなく、示唆態様に差替える直前に
示唆実行予告をおこない注目を集めることで、設定値の示唆を見落とすことを防止すると
ともに、遊技者に基本態様と示唆態様との変更箇所を把握可能にできる。なお、遊技機1
0は、設定値の示唆の開始時だけでなく終了時にも予告をしてもよい。
図53(4)に示すタイミングチャートは、開始時から途中まで設定値の示唆をおこな
う場合の流れを示す表示画面タイミングチャートである。遊技機10は、タイミングt1
から示唆態様で注意喚起の報知表示を開始する。遊技機10は、タイミングt2の直前に
示唆実行終了予告をし、タイミングt2から態様を示唆態様から基本態様に差替え、タイ
ミングt4に注意喚起の報知表示を終了する。なお、示唆実行終了予告(示唆実行報知)
は、設定値の示唆が終了することの予告であり、たとえば、光や音や表示画面などを用い
て実行される。
このように遊技機10は、示唆態様から基本態様に差替えた後ではなく、基本態様に差
替える直前に示唆実行予告をおこない注目を集めることで、設定値の示唆を見落とすこと
を防止するとともに、遊技者に示唆態様と基本態様との変更箇所を把握可能にできる。な
お、遊技機10は、設定値の示唆の終了時だけでなく開始時にも予告をしてもよい。
図53(5)に示すタイミングチャートは、複数回の設定値の示唆をおこなう場合の流
れを示す表示画面タイミングチャートである。遊技機10は、タイミングt1から基本態
様で注意喚起の報知表示を開始する。遊技機10は、タイミングt2から態様を基本態様
から示唆態様(設定値が「2」であることを示唆する態様)に差替え、タイミングt3に
示唆態様(設定値が「2」であることを示唆する態様)から示唆態様(設定値が「5」で
あることを示唆する態様)に差替え、注意喚起の報知表示を終了する。
このようにして遊技機10は、設定値が「2」,「5」のいずれかであることを示唆す
る。これによれば遊技機10は、複数回の示唆態様の差替えをおこなうことで複数の設定
値を示唆できる。なおこの場合にも遊技機10は、示唆実行予告をおこなってもよい。
なお、遊技機10は、基本態様と示唆態様を差替えることで設定値の示唆をおこなうと
して説明したがこれに限らない。たとえば、遊技機10は、基本態様を表示するレイヤ(
報知表示レイヤ)と基本態様との差分を表示するレイヤ(設定示唆レイヤ)を用意し、設
定示唆レイヤをONすることで基本態様と重ねて差分を表示して示唆態様を実現し、設定
値の示唆をおこなうようにしてもよい。
ここで設定示唆レイヤのON・OFFにより設定値の示唆をおこなう場合の流れについ
て図54を用いて説明する。図54は、第3の実施形態における設定値の示唆の流れを示
すタイミングチャート(その2)である。
図54(1)に示すタイミングチャートは、途中から設定値の示唆をおこなう場合の流
れを示す表示画面タイミングチャートであり、図53(3)と対応するタイミングチャー
トである。
遊技機10は、タイミングt1に報知表示レイヤをONにして基本態様による注意喚起
の報知表示を開始する。遊技機10は、タイミングt2の直前に示唆実行予告をし、タイ
ミングt2から設定示唆レイヤをONにすることで基本態様と差分を重ねて示唆態様によ
る報知表示を開始し、タイミングt4に報知表示レイヤおよび設定示唆レイヤをOFFに
して注意喚起の報知表示を終了する。
このように基本態様との差分を表示する設定示唆レイヤを用意し、設定示唆レイヤをO
Nすることで基本態様と重ねて示唆態様を実現することで、遊技機10は、基本態様と示
唆態様とを差替える場合よりも予め準備するデータを減らすことができる。
以上が第3の実施形態における遊技機10による注意喚起の報知表示を用いた設定値の
示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設定値を示唆する確率
を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機10に設定された設定
値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が含まれていなくても
よい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの注意喚起の報知表示を用いた設定値の示唆
を単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい。その場
合に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
[第3の実施形態の変形例1]
次に第3の実施形態の遊技機10について説明する。第3の実施形態の変形例1の遊技
機10は、連続しておこなわれる注意喚起の報知表示により遊技機10に設定された設定
値の示唆をおこなう。
第3の実施形態の変形例1における注意喚起の報知表示による設定値の示唆の流れにつ
いて図55を用いて説明する。図55は、第3の実施形態の変形例1における設定値の示
唆の流れを示すタイミングチャートである。
遊技機10は、図55に示すように、取り忘れ防止表示と、製造会社報知表示と、のめ
りこみ防止表示とを連続しておこなう。なお、注意喚起の報知表示の順番は一例であって
これに限らない。遊技機10は、タイミングt11からタイミングt12まで取り忘れ防
止表示をおこない、タイミングt12からタイミングt13まで製造会社報知表示をおこ
ない、タイミングt13からタイミングt14までのめりこみ防止表示をおこなう。
図55(1)に示すタイミングチャートは、設定値として「2」,「4」,「6」を示
唆する場合のタイミングチャートを示す。遊技機10は、カード取り忘れ防止表示中(タ
イミングt11からタイミングt12)において設定値の示唆をせず、製造会社報知表示
中(タイミングt12からタイミングt13)において設定値が「2」,「4」,「6」
のいずれかであることを示唆し、のめりこみ防止表示中(タイミングt13からタイミン
グt14)において設定値の示唆をしない。このようにして遊技機10は、一連の注意喚
起の報知表示において設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する。
このように遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「
4」,「6」を示唆する場合に、いずれかの注意喚起の報知表示時だけで設定値を示唆し
てもよい。この場合に、遊技機10は、いずれの注意喚起の報知表示時に設定値を示唆す
るかで示唆の確度を異ならせてもよい。また、遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示
のうちのいくつの注意喚起の報知表示時に設定値を示唆するかで示唆の確度(たとえば、
いずれかでおこなわれる場合よりもすべてでおこなわれる場合のほうが確度を高くする)
を異ならせてもよい。このようにいずれかの注意喚起の報知表示時に設定値を示唆するこ
とで、遊技機10は、遊技者に一連の注意喚起の報知表示を注目させることができる。こ
れにより遊技機10は、注意喚起の報知表示の報知効果を向上できる。
図55(2)に示すタイミングは、設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する場
合のタイミングチャートを示す。遊技機10は、カード取り忘れ防止表示中(タイミング
t11からタイミングt12)において設定値が「1」,「2」,「3」,「4」,「6
」のいずれかであることを示唆し、製造会社報知表示中(タイミングt12からタイミン
グt13)において設定値が「1」,「2」,「4」,「6」のいずれかであることを示
唆し、のめりこみ防止表示中(タイミングt13からタイミングt14)において設定値
が「2」,「4」,「6」のいずれかであることを示唆する。このようにして遊技機10
は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する
このように遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「
4」,「6」を示唆する場合に、注意喚起の報知表示が進行するにつれ徐々に設定値を減
らしていき最後に示唆した内容を一連の注意喚起の報知表示における設定値の示唆内容と
してもよい。このように段階的に示唆する設定値を絞り込んでいくことで、遊技機10は
、遊技者に一連の注意喚起の報知表示を注目させることができる。これにより遊技機10
は、注意喚起の報知表示の報知効果を向上できる。
図55(3)に示すタイミングは、設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する場
合のタイミングチャートを示す。遊技機10は、カード取り忘れ防止表示中(タイミング
t11からタイミングt12)において設定値が「2」であることを示唆し、製造会社報
知表示中(タイミングt12からタイミングt13)において設定値が「4」であること
を示唆し、のめりこみ防止表示中(タイミングt13からタイミングt14)において設
定値が「6」であることを示唆する。このようにして遊技機10は、一連の注意喚起の報
知表示において設定値として「2」,「4」,「6」を示唆する。
このように遊技機10は、一連の注意喚起の報知表示において設定値として「2」,「
4」,「6」を示唆する場合に、それぞれの注意喚起の報知表示時に示唆した内容を合わ
せたものを一連の注意喚起の報知表示における設定値の示唆内容としてもよい。このよう
にそれぞれの注意喚起の報知表示時に示唆した内容を合わせたものを一連の注意喚起の報
知表示における設定値の示唆内容とすることで、遊技機10は、遊技者に一連の注意喚起
の報知表示を注目させることができる。これにより遊技機10は、注意喚起の報知表示の
報知効果を向上できる。
以上が第3の実施形態の変形例1における遊技機10による連続する注意喚起の報知表
示を用いた設定値の示唆の一例である。なお、遊技機10は、遊技機10に設定された設
定値を示唆する確率を相対的に高く設定すればよく(複数回の示唆演出を通して遊技機1
0に設定された設定値を推測できればよく)、必ずしも示唆した設定値に実際の設定値が
含まれていなくてもよい。
また、遊技機10は、特図変動表示ゲームの連続する注意喚起の報知表示を用いた設定
値の示唆を単独でおこなうことに限らず、他の示唆演出と組み合わせておこなってもよい
。その場合に、遊技機10は、各示唆演出で示唆する設定値を異ならせてもよい。
上述した第3の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示手段(たとえば、表示装置41)と、注意喚起手段(たとえ
ば、表示装置41)と、設定手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300
)と、制御手段(たとえば、遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を備える。
表示手段は、ゲームを表示可能である。注意喚起手段は、遊技に関する注意喚起(カード
取り忘れ防止表示、のめりこみ防止表示、製造会社報知表示)をおこなう。設定手段は、
2以上の異なる遊技性能のうち1の遊技性能を設定可能である。制御手段は、設定手段に
より設定された遊技性能を示唆する示唆演出を含めて注意喚起手段による注意喚起をおこ
なう。
[第4の実施形態]
第4の実施形態の遊技機10は、設定値を示唆する示唆演出をおこなうことができる。
このとき、遊技機10は、複数の示唆演出を示唆強度ごとに設定示唆演出グループとして
グループ化している。遊技機10は、現在の設定示唆演出グループに対応する示唆演出を
実行する。これにより、遊技機10は、設定示唆演出グループごとに異なる示唆強度で示
唆演出をおこなうことができる。
また、遊技機10は、遊技機10における遊技量を検出して遊技量に応じて示唆演出設
定グループを切り替える。これにより、遊技機10は、遊技量に応じて異なる示唆強度で
示唆演出をおこなうことができる。
なお、示唆強度とは、示唆の強さを示す指標であり、一側面において示唆の信頼度に対
応し、一側面において示唆の明確度に対応する。また、遊技量は、広義には遊技機10の
稼働量であり、たとえば、アウト数によって定量的に計測できる。なお、アウト数は、遊
技領域から排出される遊技球数であり、遊技領域への遊技球の入数に一致する。
まず、設定示唆演出グループの切替に用いる設定示唆演出グループ抽選テーブルについ
て図56を用いて説明する。図56は、第4の実施形態の設定示唆演出グループ抽選テー
ブルの一例を示す図である。
まず、図56(1)に設定示唆演出グループ抽選テーブル(初期状態)を示す。設定示
唆演出グループ抽選テーブル(初期状態)は、遊技量が初期化されたときに用いられるテ
ーブルである。
設定示唆演出グループ抽選テーブル(初期状態)は、6つの設定値ごとに3つの設定示
唆演出グループC,B,Aの選択確率を規定する。たとえば、遊技機10は、設定値が「
1」であるとき、確率P(C1)で設定示唆演出グループCを選択し、確率P(B1)で
設定示唆演出グループBを選択し、確率P(A1)で設定示唆演出グループAを選択する
。なお、設定示唆演出グループCよりも設定示唆演出グループBの示唆強度が強く、設定
示唆演出グループBよりも設定示唆演出グループAの示唆強度が強いものとする。また、
確率P(C1)よりも確率P(B1)の確率が小さく、確率P(B1)よりも確率P(A
1)の確率が小さいものとする。なお、設定値「2」から設定値「6」についても設定値
「1」と同様である。
このようにして、遊技機10は、初期状態において各設定値で3つの設定示唆演出グル
ープC,B,Aのいずれかを選択可能にする。また、遊技機10は、初期状態において示
唆強度が低い設定示唆演出グループほど選択されやすいようにしている。なお、遊技機1
0は、初期状態において必ずしも3つの設定示唆演出グループのすべてを選択可能にしな
いものであってもよい。たとえば、遊技機10は、初期状態において示唆強度が最も高い
設定示唆演出グループAを選択不可にしてもよいし、初期状態において示唆強度が最も低
い設定示唆演出グループCのみを選択可能にしてもよい。また、遊技機10は、設定値ご
との設定示唆演出グループの選択確率を異ならせるものであってもよい。たとえば、遊技
機10は、設定値「1」における設定示唆演出グループAの選択確率P(A1)と設定値
「6」における設定示唆演出グループAの選択確率P(A6)とを、選択確率P(A6)
>選択確率P(A1)のように違えることができる。
次に、図56(2)に設定示唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)を示す。設定示
唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)は、遊技量が所定量に達するごとに用いられる
テーブルである。
設定示唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)は、6つの設定値ごとに2つの設定示
唆演出グループB,Aの選択確率を規定する。たとえば、遊技機10は、設定値が「1」
であるとき、確率P(B1’)で設定示唆演出グループBを選択し、確率P(A1’)で
設定示唆演出グループAを選択する。なお、確率P(B1’)よりも確率P(A1’)の
確率が小さいものとする。なお、設定値「2」から設定値「6」についても設定値「1」
と同様である。なお、遊技機10は、設定示唆演出グループCを選択肢から除外すること
で初期状態よりも中間状態において設定示唆演出に対する期待感の向上を図っている。
このようにして、遊技機10は、中間状態において各設定値で2つの設定示唆演出グル
ープB,Aのいずれかを選択可能にする。また、遊技機10は、中間状態において示唆強
度が低い設定示唆演出グループほど選択されやすいようにしている。なお、遊技機10は
、中間状態において必ずしも2つの設定示唆演出グループのすべてを選択可能にしないも
のであってもよい。たとえば、遊技機10は、中間状態において示唆強度が最も高い設定
示唆演出グループAを選択不可にしてもよいし、中間状態において示唆強度が最も低い設
定示唆演出グループBのみを選択可能にしてもよい。また、遊技機10は、設定値ごとの
設定示唆演出グループの選択確率を異ならせるものであってもよい。たとえば、遊技機1
0は、設定値「1」における設定示唆演出グループAの選択確率P(A1’)と設定値「
6」における設定示唆演出グループAの選択確率P(A6’)とを、選択確率P(A6’
)>選択確率P(A1’)のように違えることができる。
なお、設定示唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)は、遊技量が所定量に達したと
きに用いられるテーブルであるとしたが、現在の設定示唆演出グループが設定示唆演出グ
ループA,Bであるときに用いられるテーブルであるとしてもよい。
次に、図56(3)に設定示唆演出グループ抽選テーブル(最終状態)を示す。設定示
唆演出グループ抽選テーブル(最終状態)は、遊技量があらかじめ上限として設定する上
限量に達したときに用いられるテーブルである。
設定示唆演出グループ抽選テーブル(最終状態)は、6つの設定値ごとに1つの設定示
唆演出グループAの選択確率「1」を規定する。すなわち、遊技機10は、設定値に関わ
らず、遊技量が上限量に達したときに設定示唆演出グループAを選択する。なお、遊技機
10は、遊技量が上限量に達したときに設定示唆演出グループAの選択を保証することで
初期状態や中間状態よりも最終状態において設定示唆演出に対する期待感の向上を図る。
なお、遊技機10は、3つの設定示唆演出グループC,B,Aを有するとしたが、2つ
、または4つ以上の設定示唆演出グループを有するものであってもよい。また、遊技機1
0は、設定示唆演出グループ抽選テーブル(中間状態)を有するとしたが、設定示唆演出
グループ抽選テーブル(中間状態)を有しないものであってもよいし、2以上の設定示唆
演出グループ抽選テーブル(中間状態)を有するものであってもよい。
次に、示唆強度とは、示唆の強さを示す指標であり、一側面において示唆の信頼度に対
応し、一側面において示唆の明確度に対応するとしたが、示唆強度について図57を用い
てより具体的に説明する。図57は、第4の実施形態の示唆強度の一例を示す図である。
まず、設定示唆演出グループごとの示唆信頼度対応を図57(1)に示す。設定示唆演
出グループCの示唆信頼度は、「低」である。設定示唆演出グループBの示唆信頼度は、
「中」である。設定示唆演出グループAの示唆信頼度は、「高」である。すなわち、3つ
の設定示唆演出グループC,B,Aのうちで設定示唆演出グループCの示唆信頼度が最も
低く、設定示唆演出グループAの示唆信頼度が最も高いことを示す。
次に、示唆信頼度ごとの確報/誤報確率を図57(2)に示す。示唆信頼度「低」は、
報知内容のうちの1/6が確報であり、報知内容のうちの5/6が誤報である。すなわち
、示唆信頼度「低」は、報知内容のうちに確報が含まれる比率が低く、報知内容のうちに
誤報が含まれる比率が高い。示唆信頼度「中」は、報知内容のうちの3/6が確報であり
、報知内容のうちの3/6が誤報である。すなわち、示唆信頼度「中」は、報知内容のう
ちに確報が含まれる比率と報知内容のうちに誤報が含まれる比率とが同程度である。示唆
信頼度「高」は、報知内容のうちの6/6が確報であり、報知内容のうちの0/6が誤報
である。すなわち、示唆信頼度「高」は、報知内容のうちに確報が含まれる比率が高く、
報知内容のうちに誤報が含まれる比率が低い。したがって、3つの設定示唆演出グループ
C,B,Aのうちで設定示唆演出グループCの示唆信頼度が最も確度が低く、設定示唆演
出グループAの示唆信頼度が最も確度が高いことを示す。
次に、示唆信頼度ごとの示唆数を図57(3)に示す。示唆信頼度「低」は、1つから
4つまでの設定値を示唆する報知の選択確率を1/6とし、5つの設定値を示唆する報知
の選択確率を2/6とする。すなわち、示唆信頼度「低」は、報知によって示唆される設
定値の数が期待値として大きく、結果として報知内容としての曖昧度が大きい。示唆信頼
度「中」は、1つから3つまでの設定値を示唆する報知の選択確率を1/6とし、4つの
設定値を示唆する報知の選択確率を3/6とし、5つの設定値を示唆する報知の選択確率
を0/6とする。すなわち、示唆信頼度「中」は、報知によって示唆される設定値の数が
期待値として中程度である。すなわち、示唆信頼度「中」は、報知によって示唆される設
定値の数が期待値として大きくもなく小さくもなく、結果として報知内容としての曖昧度
が中程度である。示唆信頼度「高」は、1つの設定値を示唆する報知の選択確率を1/6
とし、2つの設定値を示唆する報知の選択確率を2/6とし、3つの設定値を示唆する報
知の選択確率を3/6とする。すなわち、示唆信頼度「高」は、報知によって示唆される
設定値の数が期待値として小さく、結果として報知内容としての曖昧度が小さい。
なお、示唆する設定値の数が「1」であるときの報知例は、「設定6確定」、「設定6
?」等がある。また、示唆する設定値の数が「2」であるときの報知例は、「設定5、6
確定」、「設定5、6?」等がある。また、示唆する設定値の数が「3」であるときの報
知例は、「設定4、5、6確定」、「偶数設定?」等がある。
また、示唆信頼度の確度を、報知メッセージの表示色(背景、文字、枠等)やキャラク
タ等により示唆してもよい。たとえば、報知メッセージの文字色が示す示唆信頼度の確度
を、青文字、赤文字、金文字の順に高くなるようにしてもよい。
次に、遊技制御装置100が演出制御装置300に通知する確率情報とアウト球数につ
いて説明する。遊技制御装置100は、確率情報とアウト球数とをRAM初期化時と停電
復旧時に演出制御装置300に通知する。ここで、遊技制御装置100が演出制御装置3
00に通知するRAM初期化時コマンドと停電復旧時コマンドとについて図58を用いて
説明する。図58は、第4の実施形態のRAM初期化時コマンドと、停電復旧時コマンド
の一例を示す図である。
遊技制御装置100は、メイン処理のステップS54(図9参照)においてRAM初期
化時のコマンドを演出制御装置300に送信し、ステップS59(図9参照)において停
電復旧時のコマンドを演出制御装置300に送信する。
(1)RAM初期化時コマンドは、遊技制御装置100がRAM初期化時に送信するコ
マンドを示す。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コマンド名「機
種指定」)を送信する。コマンド名「機種指定」は、MODE「ACH」と、機種に応じ
てACTION「10H」からACTION「30H」のいずれかを含む。次に、遊技制
御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。
コマンド名「特図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしに対応するACTIO
N「01H」を含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「3」のコマンド(コマンド
名「特図2保留数」)を送信する。コマンド名「特図2保留数」は、MODE「A2H」
と、保留なしに対応するACTION「01H」を含む。次に、遊技制御装置100は、
送信順「4」のコマンド(コマンド名「確率情報」)を送信する。コマンド名「確率情報
」は、MODE「A0H」と、初期状態に対応するACTION「01H」を含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「設定値」)を送
信する。コマンド名「設定値」は、MODE「AFH」と、設定値に対応するACTIO
N「01H」〜「06H」を含む。なお、ACTION「01H」〜「06H」は、設定
値「1」〜設定値「6」に対応する。
次に、遊技制御装置100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「アウト球数(下
位)」)を送信する。コマンド名「アウト球数(下位)」は、MODE「D3H」と、ア
ウト球数(下位)に対応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。遊技制御装置
100は、送信順「7」のコマンド(コマンド名「アウト球数(上位)」)を送信する。
コマンド名「アウト球数(上位)」は、MODE「D4H」と、アウト球数(上位)に対
応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「8」のコマンド(コマンド名「電源投入」)を
送信する。コマンド名「電源投入」は、MODE「AAH」と、対応するACTION「
55H」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、RAM初期化時に設定されている設定値(1〜6
の範囲)と、RAM初期化時のアウト球数(0〜65535の範囲)とを演出制御装置3
00に通知できる。
(2)停電復旧時コマンドは、遊技制御装置100が停電復旧時に送信するコマンドを
示す。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コマンド名「機種指定」
)を送信する。コマンド名「機種指定」は、MODE「ACH」と、機種に応じてACT
ION「10H」からACTION「30H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置1
00は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。コマンド
名「特図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしから保留数4に対応するACT
ION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置1
00は、送信順「3」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」)を送信する。コマンド
名「特図2保留数」は、MODE「A2H」と、保留なしから保留数4に対応するACT
ION「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置1
00は、送信順「4」のコマンド(コマンド名「確率情報」)を送信する。コマンド名「
確率情報」は、MODE「A0H」と、各種遊技状態に対応するACTION「01H」
からACTION「07H」のいずれかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「設定値」)を送
信する。コマンド名「設定値」は、MODE「AFH」と、設定値に対応するACTIO
N「01H」〜「06H」を含む。なお、ACTION「01H」〜「06H」は、設定
値「1」〜設定値「6」に対応する。
次に、遊技制御装置100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「アウト球数(下
位)」)を送信する。コマンド名「アウト球数(下位)」は、MODE「D3H」と、ア
ウト球数(下位)に対応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。遊技制御装置
100は、送信順「7」のコマンド(コマンド名「アウト球数(上位)」)を送信する。
コマンド名「アウト球数(上位)」は、MODE「D4H」と、アウト球数(上位)に対
応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「8」のコマンドとして、送信順「8−1」のコ
マンド(コマンド名「客待ちデモ」)または送信順「8−2」のコマンド(コマンド名「
停電復旧」)に対応するコマンドのいずれかを送信する。コマンド名「客待ちデモ」は、
MODE「80H」と、対応するACTION「55H」を含む。コマンド名「停電復旧
」は、MODE「ABH」と、対応するACTION「55H」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、停電復旧時に設定されている設定値(1〜6の範
囲)と、RAM初期化時のアウト球数(0〜65535の範囲)とを演出制御装置300
に通知できる。
遊技制御装置100は、確率情報とアウト球数とを変動表示時にも演出制御装置300
に通知する。ここで、遊技制御装置100が演出制御装置300に通知する変動時コマン
ドについて図59を用いて説明する。図59は、第4の実施形態の変動系コマンドの一例
を示す図である。
遊技制御装置100は、特図1ゲーム処理(図21参照)または特図2ゲーム処理(図
22参照)において演出コマンドを設定して、演出制御装置300に送信する。
変動時コマンド(変動系コマンド)は、遊技制御装置100が特図ゲームの変動開始時
に送信するコマンドを示す。まず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コ
マンド名「飾り図柄指定」)を送信する。コマンド名「飾り図柄指定」は、MODE「8
5H」と、飾り図柄に応じてACTION「11H」からACTION「7FH」のいず
れかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「変動
パターン指定」)を送信する。コマンド名「変動パターン指定」は、MODE「C0H」
からMODE「D2H」のいずれかと、各変動パターンに対応するACTION「01H
」からACTION「7FH」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順
「3」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。コマンド名「特図1保留
数」は、MODE「A1H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION「01H
」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は、送信順
「4」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」)を送信する。コマンド名「特図2保留
数」は、MODE「A2H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION「01H
」からACTION「05H」のいずれかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「アウト球数(下
位)」)を送信する。コマンド名「アウト球数(下位)」は、MODE「D3H」と、ア
ウト球数(下位)に対応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。遊技制御装置
100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「アウト球数(上位)」)を送信する。
コマンド名「アウト球数(上位)」は、MODE「D4H」と、アウト球数(上位)に対
応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、変動開始時の所要の情報に加えて、変動開始時の
アウト球数(0〜65535の範囲)を演出制御装置300に通知できる。
遊技制御装置100は、確率情報とアウト球数とを先読み変動表示時にも演出制御装置
300に通知する。ここで、遊技制御装置100が演出制御装置300に通知する先読み
変動時のコマンドについて図60を用いて説明する。図60は、第4の実施形態の先読み
変動系コマンドの一例を示す図である。
遊技制御装置100は、特図1ゲーム処理(図21参照)または特図2ゲーム処理(図
22参照)において演出コマンドを設定して、演出制御装置300に送信する。
先読み変動時コマンド(先読み変動系コマンド)は、遊技制御装置100が特図ゲーム
(特図1ゲームまたは特図2ゲーム)の先読み変動開始時に送信するコマンドを示す。ま
ず、遊技制御装置100は、送信順「1」のコマンド(コマンド名「先読み飾り図柄指定
」)を送信する。コマンド名「先読み飾り図柄指定」は、MODE「FDH」と、先読み
飾り図柄に応じてACTION「11H」からACTION「7FH」のいずれかを含む
。次に、遊技制御装置100は、送信順「2」のコマンド(コマンド名「先読み変動パタ
ーン指定」)を送信する。コマンド名「先読み変動パターン指定」は、MODE「EOH
」からMODE「F2H」のいずれかと、各先読み変動パターンに対応するACTION
「01H」からACTION「7FH」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は
、送信順「3」のコマンド(コマンド名「特図1保留数」)を送信する。コマンド名「特
図1保留数」は、MODE「A1H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION
「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。次に、遊技制御装置100は
、送信順「4」のコマンド(コマンド名「特図2保留数」)を送信する。コマンド名「特
図2保留数」は、MODE「A2H」と、保留なしから保留数4に対応するACTION
「01H」からACTION「05H」のいずれかを含む。
次に、遊技制御装置100は、送信順「5」のコマンド(コマンド名「アウト球数(下
位)」)を送信する。コマンド名「アウト球数(下位)」は、MODE「D3H」と、ア
ウト球数(下位)に対応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。遊技制御装置
100は、送信順「6」のコマンド(コマンド名「アウト球数(上位)」)を送信する。
コマンド名「アウト球数(上位)」は、MODE「D4H」と、アウト球数(上位)に対
応するACTION「00H」〜「FFH」を含む。
これにより、遊技制御装置100は、先読み変動時の所要の情報に加えて、先読み変動
時のアウト球数(0〜65535の範囲)を演出制御装置300に通知できる。
なお、遊技制御装置100は、これに限らず、演出制御装置300にコマンドを送信す
る際にアウト球数を追加して送信するようにしてもよい。これにより、演出制御装置30
0は、随時アウト球数を把握することができる。
〔設定示唆演出グループ決定処理〕
次に、設定示唆演出グループを決定する設定示唆演出グループ決定処理について図61
を用いて説明する。図61は、第4の実施形態の設定示唆演出グループ決定処理のフロー
チャートを示す図である。設定示唆演出グループ決定処理は、演出制御装置300の制御
部によって実行される処理である。演出制御装置300は、アウト球数を含むコマンドを
遊技制御装置100から取得したときに設定示唆演出グループ決定処理を実行する。
[ステップD91]制御部は、アウト球数を含むコマンドからアウト球数を取得する。
[ステップD92]制御部は、設定示唆演出グループを初期化(設定示唆初期化)する
タイミングであるか否かを判定する。設定示唆初期化のタイミングは、あらかじめ設定す
るタイミングであり、たとえば、RAM初期化タイミングや、設定変更タイミング、大当
り終了ごと、大当り後の普電サポート終了ごと、所定の遊技量検出ごと等がある。
制御部は、設定示唆初期化のタイミングである場合にステップD93に進み、設定示唆
初期化のタイミングでない場合にステップD96に進む。
[ステップD93]制御部は、示唆演出機会基準1を設定する。示唆演出機会基準1は
、設定示唆演出グループ抽選機会を決定する基準である。たとえば、示唆演出機会基準1
は、アウト球の増分「100」である。
[ステップD94]制御部は、示唆演出機会基準2を設定する。示唆演出機会基準2は
、設定示唆演出グループ抽選テーブル(最終状態)への切替機会を決定する基準である。
たとえば、示唆演出機会基準2は、アウト球の増分「20000」である。
[ステップD95]制御部は、設定示唆演出グループを初期化する。たとえば、制御部
は、設定示唆演出グループCを設定する。また、制御部は、設定示唆演出グループの初期
化とともに、設定示唆演出グループ抽選テーブルとして設定示唆演出グループ抽選テーブ
ル(初期状態)を設定する。制御部は、設定示唆演出グループを初期化した後、設定示唆
演出グループ決定処理を終了する。なお、制御部は、遊技制御装置100から通知された
アウト球数を、初期化時のアウト球数、示唆演出機会基準1到達時のアウト球数、および
示唆演出機会基準2到達時のアウト球数として保持する。これにより、制御部は、アウト
球の増分を把握可能にしている。
[ステップD96]制御部は、アウト球数の増分が示唆演出機会基準1到達か否かを判
定する。制御部は、アウト球数の増分が示唆演出機会基準1到達であればステップD97
に進み、アウト球数の増分が示唆演出機会基準1到達でなければ設定示唆演出グループ決
定処理を終了する。
[ステップD97]制御部は、アウト球数の増分が示唆演出機会基準2到達か否かを判
定する。制御部は、アウト球数の増分が示唆演出機会基準2到達であればステップD10
1に進み、アウト球数の増分が示唆演出機会基準2到達でなければステップD98に進む
[ステップD98]制御部は、設定中の設定示唆演出グループ抽選テーブルを取得する

[ステップD99]制御部は、設定中の設定示唆演出グループ抽選テーブルにしたがい
設定示唆演出グループの抽選をおこなう。
[ステップD100]制御部は、設定示唆演出グループを抽選結果に応じた設定示唆演
出グループに更新して、設定示唆演出グループ決定処理を終了する。
[ステップD101]制御部は、設定示唆演出グループを設定示唆演出グループAに更
新して設定示唆演出グループ決定処理を終了する。
このようにして、制御部は、アウト球数が示唆演出機会基準1に到達するごとに設定示
唆演出グループの更新機会を設け、抽選結果にしたがい設定示唆演出グループを更新する
ことができる。また、制御部は、アウト球数が示唆演出機会基準2に到達することで、設
定示唆演出グループを設定示唆演出グループAに更新することができる。したがって、制
御部は、アウト球数(遊技量)に応じて設定示唆演出グループの更新機会を設けることで
、設定示唆演出グループの更新機会獲得に興趣を得る遊技者による稼働向上を期待できる
。また、制御部は、アウト球数(上限遊技量)に応じて示唆強度の高い示唆演出機会の増
大を演出することで、稼働に貢献した遊技者に対して興趣向上を図ることができる。この
ような遊技機10は、設定値にもとづく演出が遊技機の稼働向上に寄与する。
次に、示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2について図62を用いて説明する。図
62は、第4の実施形態の示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2の一例を示す図であ
る。
図62(1)に示す示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2は、それぞれアウト球数
だけを基準にするものである。たとえば、示唆演出機会基準1は、アウト球数「100発
」であり、示唆演出機会基準2は、アウト球数「20000発」である。
図62(2)に示す示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2は、それぞれアウト球数
とベースを基準にするものである。たとえば、示唆演出機会基準1は、アウト球数「10
0発」かつベース「25〜35」であり、示唆演出機会基準2は、アウト球数「2000
0発」かつベース「25〜35」である。これにより、制御部は、示唆演出機会基準1や
示唆演出機会基準2の到達機会をベースによって制限できる。たとえば、制御部は、普電
サポートのある遊技状態や、異常がある等の不正な遊技状態において、示唆演出機会基準
1や示唆演出機会基準2の到達機会を制限できる。
図62(3)に示す示唆演出機会基準1と示唆演出機会基準2は、それぞれアウト球数
と1分当り稼働量を基準にするものである。たとえば、示唆演出機会基準1は、アウト球
数「100発」かつ1分当り稼働量「50以上」であり、示唆演出機会基準2は、アウト
球数「20000発」かつ1分当り稼働量「45以上」である。これにより、制御部は、
示唆演出機会基準1や示唆演出機会基準2の到達機会を1分当り稼働量によって制限でき
る。たとえば、制御部は、休憩を含む遊技や、遊技者の入れ替わりのある遊技、止め打ち
等の変則的な遊技において、示唆演出機会基準1や示唆演出機会基準2の到達機会を制限
できる。
なお、示唆演出機会基準1や示唆演出機会基準2の到達機会の制限は、ベースや1分当
り稼働量以外のパラメータを用いるものであってもよい。
次に、設定示唆態様と設定示唆態様履歴報知について図63を用いて説明する。図63
は、第4の実施形態の設定示唆態様と設定示唆態様履歴報知の一例を示す図である。
図63(1)に設定示唆態様と設定示唆内容の一例を示す。遊技機10は、1つ1つの
設定示唆態様の確度が不確かであっても所定条件下で確報とする。たとえば、遊技機10
は、飾り図柄「7」が左に停止するだけでは、確かな設定示唆をおこなわないが、飾り図
柄「7」が3回連続で左に停止すると設定「4」以上確定という確報報知となる。また、
遊技機10は、ノーマルリーチが発生するだけでは、確かな設定示唆をおこなわないが、
ノーマルリーチが3回連続で発生すると偶数設定確定という確報報知となる。また、遊技
機10は、激熱役物が動作するだけでは、確かな設定示唆をおこなわないが、激熱役物が
3回連続で動作すると設定「1」から設定「4」を否定するという確報報知となる。なお
、激熱役物とは、たとえば、盤演出装置44における所定動作がある。
なお、飾り図柄「7」が3回連続で左に停止すると設定「4」以上確定という確報報知
となるとしたが、3回連続に満たない2回連続で飾り図柄「7」が左に停止したときに、
不確かながらも所定の示唆強度のある報知としてもよい。他の設定示唆態様と設定示唆内
容についても同様とすることができる。これにより、遊技機10は、1つの設定示唆態様
について多段階の示唆強度を演出することができる。
図63(2)に設定示唆態様履歴報知の一例を示す。遊技機10は、1つの設定示内容
から具体的な設定を看破できない場合があっても、複数の設定示唆態様から具体的な設定
を看破できる場合がある。たとえば、飾り図柄「7」が3回連続で左に停止するだけでは
、設定「4」以上確定ということしかわからないが、ノーマルリーチが3回連続で発生す
ると偶数設定が確定し、設定値が「4」または「6」のいずれかに絞られる。さらに、激
熱役物が3回連続で動作すると設定「1」から設定「4」を否定することから、設定値が
「6」であることを看破可能になる。
このような設定値の看破は、過去の設定示唆態様を把握することによって実現可能にな
る。そこで、遊技機10は、過去の設定示唆態様を履歴として報知手段によって報知する
。たとえば、遊技機10は、過去の設定示唆態様の履歴を表示装置41に表示する。なお
、報知手段は、表示装置41に限らず、その他の表示装置であってもよいし、LED等の
発光器等であってもよいし、スピーカ19a,19bのような音出力装置等であってもよ
く、遊技機10が備える演出手段が報知手段を兼ねることができる。
たとえば、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が3回連続して左に停止」の
発生回数が2回であること、設定示唆態様「ノーマルリーチが3回連続で発生」の発生回
数が1回であること、設定示唆態様「激熱役物が3回連続で動作」の発生回数が0回であ
ることを履歴として報知する。これにより、遊技機10は、遊技者に対して設定看破の興
趣を演出することができる。
なお、設定示唆態様の履歴初期化のタイミングは、あらかじめ設定するタイミングであ
り、たとえば、RAM初期化タイミングや、設定変更タイミング、大当り終了ごと、大当
り後の普電サポート終了ごと、所定の遊技量検出ごと等がある。また、設定示唆態様の履
歴対象は、履歴初期化後の全期間であってもよいし、所定期間(たとえば、過去1時間、
直近のアウト球数1000発の期間等)であってもよい。
図63(3)に設定示唆態様履歴報知の別例を示す。遊技機10は、1つの設定示唆態
様について、その出現回数、すなわち出現履歴から多段階の示唆強度を演出することがで
きることから、出現履歴を遊技者に対して報知することで、示唆強度の演出効果を高める
ことができる。たとえば、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が左に停止」の
連続発生回数が何回目であるか、設定示唆態様「ノーマルリーチが発生」の連続発生回数
が何回目であるか、設定示唆態様「激熱役物が動作」の連続発生回数が何回目であるか、
を履歴として報知できる。
たとえば、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が左に停止」の現在の連続発
生回数が2回目であること、設定示唆態様「ノーマルリーチが発生」の現在の連続発生回
数が1回目であること、設定示唆態様「激熱役物が動作」の現在の連続発生回数が0回目
であることを、報知手段によって報知することができる。
これにより、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が左に停止」について後1
回で連続発生回数が3回目になること、設定示唆態様「ノーマルリーチが発生」について
後2回で連続発生回数が3回目になることを案内できる。
また、遊技機10は、設定示唆態様「飾り図柄「7」が左に停止」について連続発生回
数が3回に至らなくても、連続発生回数が2回に相当する示唆強度を演出することができ
る。また、遊技機10は、設定示唆態様「ノーマルリーチが発生」について連続発生回数
が3回に至らなくても、連続発生回数が1回に相当する示唆強度を演出することができる
このように、遊技機10は、所定の演出態様について出現条件ごとに示唆強度を違える
ことで、示唆強度が高い示唆演出と示唆強度が低い示唆演出とで同じ演出態様を共用でき
る。これにより、遊技機10は、示唆強度が低い示唆演出を頻回に出現させることができ
る。たとえば、遊技機10は、賑やかしと呼ばれるような頻回な演出によって設定示唆演
出をおこなうことができる。
[第4の実施形態の変形例]
次に、第4の実施形態の変形例について図64を用いて説明する。図64は、第4の実
施形態の役物と、示唆態様の一例を示す図である。第4の実施形態の変形例の遊技機10
は、設定示唆演出を役物を用いておこなうことができる。
第4の実施形態の変形例の遊技機10は、図64(1)に示すような役物を遊技盤内に
設ける。役物は、アウト口役物600と振分役物602とを含む。アウト口役物600は
、遊技領域内に設けられるアウト口であり、アウト口役物600に入った遊技球は、アウ
ト球となる。アウト口役物600は、図示しない駆動装置(たとえば、ソレノイド)によ
って開閉可能な可動片601を備え、アウト口役物600に入った遊技球を振分役物60
2に案内可能にしている。
振分役物602は、案内された遊技球610が転動可能な皿形状をしていて、3つの振
分穴603,604,605を有する。振分穴603,604,605は、いずれも遊技
球610を受け入れ可能であり、受け入れられた遊技球は、アウト球として排出される。
また、振分穴603,604,605は、いずれも遊技球610を検出可能な検出装置と
、LED等の発光器とを有する。
振分役物602は、振分役物602に案内されて転動勢のある遊技球610を振分役物
602の円周方向で転動させた後、勢いを失った遊技球610を3つの振分穴603,6
04,605のいずれかで受け入れる。遊技機10は、振分穴603,604,605の
うち遊技球610が入った1つの振分穴の発光態様により設定示唆演出をおこなう。
なお、振分役物602は、3つの振分穴603,604,605のいずれで遊技球61
0を受け入れるか、制御できないため振分穴603,604,605の発光態様を時分割
で切り替えて遊技球610が入った1つの振分穴の発光態様と設定示唆演出とを整合させ
る。
たとえば、図64(2)に示すように、振分穴603,604,605の発光態様は、
第1のタイミングで示唆態様1であり、第2のタイミングで示唆態様2であり、第3のタ
イミングで示唆態様3であり、これらの示唆態様を巡回する。
たとえば、示唆態様1は、振分穴603(A穴)を青色発光(斜線ハッチングで図示)
として設定「1」から設定「3」を示唆する。また、示唆態様1は、振分穴604(B穴
)を黄色発光(交差斜線ハッチングで図示)として設定「4」または設定「5」を示唆す
る。また、示唆態様1は、振分穴605(C穴)を赤色発光(濃色表示で図示)として設
定「6」を示唆する。
示唆態様2は、A穴を赤色発光として設定「6」を示唆する。また、示唆態様2は、B
穴を青色発光として設定「1」から設定「3」を示唆する。また、示唆態様2は、C穴を
黄色発光として設定「4」または設定「5」を示唆する。
示唆態様3は、A穴を黄色発光として設定「4」または設定「5」を示唆する。また、
示唆態様3は、B穴を赤色発光として設定「6」を示唆する。また、示唆態様3は、C穴
を青色発光として設定「1」から設定「3」を示唆する。
第4の実施形態の変形例の遊技機10は、巡回して切り替えていた示唆態様を、遊技球
610が入った1つの振分穴の発光態様と設定示唆演出とが整合するようにして停止する
このようにして、第4の実施形態の変形例の遊技機10は、設定値にもとづく演出を、
遊技機の稼働向上に寄与するようにしておこなうことができる。
なお、第4の実施形態の変形例の遊技機10は、振分穴603,604,605の発光
態様と、発光態様が示唆する設定値との対応関係を明らかにするために、表示装置41等
により対応関係を明示するようにしてもよい。
なお、第4の実施形態の変形例の遊技機10は、アウト球を用いて設定示唆演出をおこ
なうとしたが、あらかじめ役物内に封入した封入球を用いて設定示唆演出をおこなうもの
であってもよい。
なお、遊技球610が入った1つの振分穴の発光態様と設定示唆演出とを整合させるた
めに、振分穴603,604,605に閉塞装置とを設け、開放状態の振分穴603,6
04,605のみに遊技球610が入るようにしてもよい。
なお、アウト口役物600と振分役物602は、設定示唆演出を実行可能な役物の一例
であって、その他の形態の役物であってもよい。また、振分役物602は、遊技球610
が入った1つの振分穴の発光態様によって設定示唆演出をおこなうとしたが、振分穴60
3,604,605のうちの1つ、あるいはそのすべてで遊技球610を受け入れた数に
よって設定示唆演出をおこなうものであってもよい。また、設定示唆演出を実行可能な役
物は、可動役物であってもよく、その場合、可動役物の動作態様は、設定示唆演出と整合
させて制御される。
上述した第4の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、遊技領域への遊技球の入数(たとえば、アウト球数)を検出可能
な検出手段(払出制御装置200、アウト球検出スイッチ信号)と、2以上の異なる遊技
性能のうち1の遊技性能を設定可能な設定手段(遊技制御装置100、設定値変更スイッ
チ126、設定キースイッチ127)と、設定された遊技性能の示唆演出を実行可能な演
出手段(演出制御装置300、表示装置41、盤装飾装置46、枠装飾装置18、盤演出
装置44、上スピーカ19a、下スピーカ19b、アウト口役物600と振分役物602
等)と、示唆演出の示唆強度が異なる2以上の示唆演出群のうちから1の示唆演出群を遊
技球の入数にもとづいて選択し、設定された遊技性能の示唆演出を1の示唆演出群のうち
から選択して演出手段に実行させる制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300
)と、を含む(図61、図64参照)。
(2)(1)の制御手段は、示唆演出の実行履歴を報知手段によって報知する(図63
参照)。
(3)(1)の制御手段は、所定の演出態様について出現条件ごとに示唆強度を違える
(図63参照)。
(4)(1)の制御手段は、示唆演出に対応して役物の動作態様を決定する(図64参
照)。
[第5の実施形態]
第5の実施形態の遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームとを択一的に実行可能で
あり、特図1ゲームと特図2ゲームのそれぞれで、大当り乱数値が大当り判定値と一致す
る場合に大当りを導出し、小当り判定値と一致する場合に小当りを導出する。
なお、第1の実施形態の遊技機10は、特別遊技状態の終了後の確率状態が大当り図柄
で決定されるのではなく、特別遊技状態においてV流路に遊技球が流入して特定領域スイ
ッチ38eで検出されることにもとづき高確率状態となるようにされているとしたが、第
5の実施形態の遊技機10は、第1の実施形態の遊技機10と相違し、小当りを契機にし
て特別変動入賞装置38の入賞口内に入賞した遊技球がV流路に流入して特定領域スイッ
チ38eで検出されることによっても大当りを導出可能にしている。
まず、第5の実施形態の遊技機10の遊技性能について図65を用いて説明する。図6
5は、第5の実施形態の遊技機の遊技性能の一例を示す図である。
遊技機10は、特図1ゲームと特図2ゲームのうち特図2ゲームを優先しながら、特図
1ゲームと特図2ゲームとを択一的に実行する。遊技機10の当り発生条件を図65(1
)に示す。特図1ゲームは、大当り乱数値が大当り判定値と一致する大当り発生確率を1
/200とし、大当り乱数値が小当り判定値と一致する小当り発生確率を1/30とする
。特図2ゲームは、大当り乱数値が大当り判定値と一致する大当り発生確率を1/200
とし、大当り乱数値が小当り判定値と一致する小当り発生確率を1/7とする。したがっ
て、特図1ゲームと特図2ゲームは、大当り発生確率を同じにするものの、特図1ゲーム
の小当り発生確率よりも特図2ゲームの小当り発生確率を大きくしている。
また、特図1ゲームと特図2ゲームは、小当りを契機にして特別変動入賞装置38の入
賞口内に入賞した遊技球がV流路に流入して特定領域スイッチ38eで検出されること(
V入賞)によっても大当りを導出可能にしている。ただし、特図1ゲームの小当り時のV
扉開放態様(開放時間、開放タイミング等)と特図2ゲームの小当り時のV扉開放態様と
は異なり、特図1ゲームのV入賞よりも特図2ゲームのV入賞の方が入賞容易になってい
る。たとえば、特図1ゲームは、小当りを契機にして特別変動入賞装置38の入賞口内に
入賞した遊技球がV流路に流入することが困難であり、特図2ゲームは、小当りを契機に
して特別変動入賞装置38の入賞口内に入賞した遊技球がV流路に流入することが容易で
ある。
遊技機10は、特図1ゲームの大当り終了後、または特図2ゲームの大当り終了後に普
電サポート状態(時短遊技)に遷移する。遊技機10の時短性能を図65(2)に示す。
普電サポート状態の発生条件は、特図1ゲーム、特図2ゲームともに大当り終了後であ
る。普電サポート状態の終了条件の1つ(終了条件A)は、あらかじめ定める変動表示回
数の到達である。たとえば、普電サポート状態の終了条件となる変動表示回数は、特図1
ゲームの変動表示回数と特図2ゲームの変動表示回数との合計数が7回転または100回
転である。
なお、普電サポート状態の終了条件となる変動表示回数は、特図1図柄表示部53に表
示される図柄、または特図2図柄表示部54に表示される図柄によって判別可能になって
いる。また、表示装置41に表示される飾り図柄によっても判別可能となる場合があるが
、表示装置41に表示される飾り図柄によっては判別不可能となる場合もある。
普電サポート状態の終了条件のもう1つ(終了条件B)は、あらかじめ定める小当り回
数の到達である。たとえば、普電サポート状態の終了条件となる小当り回数は、特図1ゲ
ームの小当り回数が4回であり、特図2ゲームの小当り回数が1回である。
これにより、遊技機10は、普電サポート状態において、遊技者が特図2ゲームの小当
りの種類(特図2図柄表示部54に表示される図柄)を狙ってV入賞させることを防止(
特定遊技者に有利な遊技の防止)できる。また、遊技機10は、普電サポート状態におい
て、特図1ゲームの小当り発生によってV入賞させることができずに普電サポート状態を
終了する不利益(大当り機会の喪失)を防止できる。
特定遊技者に有利な遊技の防止と大当り機会の喪失について図66から図69を用いて
説明する。図66は、第5の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例1を示
す図である。図67は、第5の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例2を
示す図である。図68は、第5の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例3
を示す図である。図69は、第5の実施形態の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例
4を示す図である。
まず、通常の遊技において多く見られる保留消化例1を図66に示す。図66(1)に
示す大当り終了後の特図1保留は、保留記憶が4つあり、このうちに当り(大当り、小当
り)を含まない。なお、当りではない保留記憶を「×」で示す。図66(1)に示す大当
り終了後の特図2保留は、保留記憶がない。なお、保留記憶がないことを「−」で示す。
なお、特図1保留、特図2保留とも保留記憶を左側から消化し、消化するごとに順次左シ
フトするものとする。
遊技機10は、大当り終了後に時短状態に遷移し、特図2保留を優先しながら特図1保
留と特図2保留を消化する。図66(2)に示す特図1保留と特図2保留は、すべての保
留記憶が消化された様子を示す。
遊技機10は、時短状態における普電サポートによって特図1保留よりも特図2保留が
増えやすくなる。図66(3)に示す時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図66(
3)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうちに当りを含まない。
遊技機10は、時短状態において、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留
を消化する。図66(4)に示す時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図66(4)
に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち最初の1つに当りを含み、
残りの3つに当りを含まない。なお、小当りとなる保留記憶を「〇」で示す。
これにより、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当
りを発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生する。このよ
うにして、遊技機10は、時短状態における特図2ゲームの小当りを契機にした大当り発
生を遊技性の1つとしている。
次に、特図1ゲームの小当り発生によってV入賞させることができずに普電サポート状
態を終了する不利益(大当り機会の喪失)の抑止例である保留消化例2を図67に示す。
図67(1)に示す大当り終了後の特図1保留は、保留記憶が4つあり、このうち3つ目
に小当りとなる保留記憶を含み、その他の保留記憶に当りを含まない。図67(1)に示
す大当り終了後の特図2保留は、保留記憶がない。
遊技機10は、大当り終了後に時短状態に遷移し、特図2保留を優先しながら特図1保
留と特図2保留を消化する。図67(2)に示す特図1保留は、図67(1)に示した特
図1保留から保留記憶が2つ消化された様子を示し、最初の1つに当りを含み、残りの1
つに当りを含まない。
これにより、遊技機10は、特図1保留の最初の1つの保留記憶で特図1ゲームの小当
りを発生するが、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞が容易でないことから大当り
機会を逸する。しかしながら、普電サポート状態の終了条件となる小当り回数は、特図1
ゲームの小当り回数が4回であることから、普電サポート状態の終了条件は、未成立とな
り普電サポート状態が継続する。
遊技機10は、時短状態における普電サポートによって特図1保留よりも特図2保留が
増えやすくなる。図67(3)に示す時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図67(
3)に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうちに当りを含まない。
遊技機10は、時短状態において、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留
を消化する。図67(4)に示す時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図67(4)
に示す時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち最初の1つに当りを含み、
残りの3つに当りを含まない。
これにより、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当
りを発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生する。このよ
うにして、遊技機10は、時短状態における特図2ゲームの小当りを契機にした大当り発
生を遊技性の1つとしている。また、遊技機10は、特図1ゲームの小当り発生によって
普電サポート状態を終了する不利益を抑止する。
次に、特図1保留に当りとなる保留記憶があっても特図2保留にある当りとなる保留記
憶が先に消化される保留消化例3を図68に示す。図68(1)に示す大当り終了後の特
図1保留は、保留記憶が4つあり、このうち3つ目に小当りとなる保留記憶を含み、その
他の保留記憶に当りを含まない。図68(1)に示す大当り終了後の特図2保留は、保留
記憶がない。
遊技機10は、大当り終了後に時短状態に遷移し、特図2保留を優先しながら特図1保
留と特図2保留を消化する。このとき、特図1保留の消化前に特図2保留が発生した特図
1保留と特図2保留を図68(2)に示す。図68(2)に示す時短中の特図1保留は、
図68(1)に示した特図1保留のままである。図68(2)に示す時短中の特図2保留
は、保留記憶が4つあり、このうち4つ目に小当りとなる保留記憶を含み、その他の保留
記憶に当りを含まない。
遊技機10は、時短状態において、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留
を消化する。遊技機10は、特図1保留と特図2保留の両方に当りを含むが特図2保留が
先に消化されるため特図2保留の当りが先に発生する。図68(3)に示す時短中の特図
1保留は、図68(1)に示した特図1保留のままである。図68(3)に示す時短中の
特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち最初の1つに当りを含み、残りの3つに当
りを含まない。
これにより、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当
りを発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。
なお、遊技機10は、普電サポート状態の終了条件を終了条件Aとするだけでは、特図2
ゲームの小当りの種類次第では遊技者にV入賞を見送らせる、すなわち特別変動入賞装置
38の入賞口内への入賞を忌避する動機付けを与える虞がある。そのため、遊技機10は
、普電サポート状態の終了条件として終了条件Aに加えて終了条件Bを用意する。
たとえば、遊技者が特図2ゲームの小当りの種類を見極めて特別変動入賞装置38の入
賞口内への入賞を忌避した場合、遊技機10は、終了条件Bの成立により時短(普電サポ
ート)状態を終了する。
遊技機10は、通常状態において、図68(4)に示すように、特図2保留を優先しな
がら特図1保留と特図2保留を消化する。したがって、遊技機10は、特別変動入賞装置
38の入賞口内への入賞忌避を大当り機会の喪失とし、特定遊技者に有利な遊技の防止を
図ることができる。なお、遊技機10は、特別変動入賞装置38の入賞口内への入賞忌避
を図らない遊技者に対して大当り機会を担保し、公正な遊技機会を提供する。すなわち、
遊技機10は、広く公正に遊技可能にする。
次に、特図1保留に当りとなる保留記憶があっても特図2保留にある当りとなる保留記
憶が先に消化される保留消化例をもう一例、保留消化例4を図69に示す。図69(1)
に示す大当り終了後の特図1保留は、保留記憶が4つあり、このうち3つ目に小当りとな
る保留記憶を含み、その他の保留記憶に当りを含まない。図69(1)に示す大当り終了
後の特図2保留は、保留記憶がない。
遊技機10は、大当り終了後に時短状態に遷移し、特図2保留を優先しながら特図1保
留と特図2保留を消化する。このとき、特図1保留の消化前に特図2保留が発生した特図
1保留と特図2保留を図69(2)に示す。図69(2)に示す時短中の特図1保留は、
図69(1)に示した特図1保留のままである。図69(2)に示す時短中の特図2保留
は、保留記憶が4つあり、このうち4つ目に小当りとなる保留記憶を含み、その他の保留
記憶に当りを含まない。
遊技機10は、時短状態において、特図2保留を優先しながら特図1保留と特図2保留
を消化する。遊技機10は、特図1保留と特図2保留の両方に当りを含むが特図2保留が
先に消化されるため特図2保留の当りが先に発生する。図69(3)に示す時短中の特図
1保留は、図69(1)に示した特図1保留のままである。図69(3)に示す時短中の
特図2保留は、保留記憶が4つあり、このうち最初の1つと最後の1つに当りを含み、残
りの2つに当りを含まない。
これにより、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当
りを発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。
また、遊技機10は、特図2保留の最後の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当りを発生
し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。
そのため、遊技機10は、特図2保留のうちに2つの当りが含まれることを保留先読み
予告により遊技者に報知した場合、保留消化例3で無効化した特別変動入賞装置38の入
賞口内への入賞忌避の動機付けを与える虞がある。
たとえば、遊技機10は、特図2保留の最初の1つの保留記憶で特図2ゲームの小当り
を発生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。こ
こで、遊技者が特図2ゲームの小当りの種類を見極めて特別変動入賞装置38の入賞口内
への入賞を忌避した場合、遊技機10は、終了条件Bの成立により時短(普電サポート)
状態を終了する。
しかしながら、図69(4)に示す通常(時短終了後)の特図2保留は、保留記憶が1
つあり、当りを含む。遊技機10は、特図2保留の保留記憶で特図2ゲームの小当りを発
生し、特図2ゲームの小当りを契機にしたV入賞により大当りを発生可能にする。
すなわち、遊技機10は、終了条件Bの成立により時短(普電サポート)状態を終了す
るにもかかわらず、特定遊技者に有利な遊技の防止を図ることができない。そのため、遊
技機10は、特図2保留のうちに複数の当りが含まれることを保留先読み予告により遊技
者に報知しないことで、特定遊技者に有利な遊技の防止を図る。
次に、保留先読み予告の実行可否制御について図70を用いて説明する。図70は、第
5の実施形態の保留先読み予告の実行可否の一例を示す図である。
図70(1)に特図2保留の保留状態区分を示す。特図2保留の保留状態区分は、保留
状態1から保留状態8までの8つある。保留状態1は、特図2保留のうちに大当りを含み
、小当りについてはd.c.(don't care)とする。保留状態2は、特図2保留のうちに
当り(大当り、小当り)を含まない。保留状態3は、特図2保留のうちに大当りと時短回
数100回の小当り(小当りB)を含まず、時短回数7回とする小当り(小当りA)を1
つ含む。保留状態4は、特図2保留のうちに大当りと小当りAを含まず、小当りBを1つ
含む。保留状態5は、特図2保留のうちに大当りを含まず、小当りAと小当りBを1つず
つ含む。保留状態6は、特図2保留のうちに大当りと小当りBを含まず、小当りAを2以
上含む。保留状態7は、特図2保留のうちに大当りと小当りAを含まず、小当りBを2以
上含む。保留状態8は、特図2保留のうちに大当りを含まず、小当りAと小当りBとを少
なくとも1つずつ、併せて3以上含む。
図70(2)に特図2保留の保留状態別演出状態を示す。なお、大当り予告は、一定の
確度をもって特図2保留に大当りが含まれることを予告報知する先読み予告演出である。
小当り予告1は、一定の確度をもって特図2保留に小当りAまたは小当りBが含まれるこ
とを予告報知する先読み予告演出である。小当り予告2は、一定の確度をもって特図2保
留に小当りAが含まれることを予告報知する先読み予告演出である。小当り予告3は、一
定の確度をもって特図2保留に小当りBが含まれることを予告報知する先読み予告演出で
ある。
したがって、小当りAよりも遊技者にとって有利な小当りBを先読み予告する小当り予
告3は、保留消化例4において遊技者に小当りAで特別変動入賞装置38の入賞口内への
入賞を忌避する動機付けを与え得る。
そこで、遊技機10は、保留状態1において大当り予告「あり」、小当り予告1「なし
」、小当り予告2「なし」、小当り予告3「なし」とする。また、遊技機10は、保留状
態2において大当り予告「なし」、小当り予告1「なし」、小当り予告2「なし」、小当
り予告3「なし」とする。遊技機10は、保留状態3、保留状態5、保留状態6、および
保留状態8において大当り予告「なし」、小当り予告1「あり」、小当り予告2「あり」
、小当り予告3「なし」とする。遊技機10は、保留状態4、および保留状態7において
大当り予告「なし」、小当り予告1「あり」、小当り予告2「なし」、小当り予告3「あ
り」とする。
このように、遊技機10は、特図2保留において小当りAと小当りBとが重複して存在
するときに、小当り予告3を選択しないようにしている。これにより、遊技機10は、特
図2保留における小当りAの導出時に、小当りBの存在を遊技者に対して隠すことができ
る。一方で、遊技機10は、特図2保留における小当りBの導出時に、小当りAの存在を
遊技者に対して隠すことをしないことから、遊技者に対して連続当りの期待感を演出でき
る。
なお、遊技機10は、小当り予告3の選択を制限し、小当り予告1の選択を制限しない
としたが、小当りAと小当りBとの区別のない小当り予告1について選択を制限するもの
であってもよい。また、遊技機10は、小当り予告3の選択を制限し、大当り予告の選択
を制限しないとしたが、大当り予告について選択を制限するものであってもよい。
また、遊技機10は、小当りA、小当りBの区別なく特図2保留において2以上の小当
りが存在する場合に先読み予告を制限するものであってもよい。また、遊技機10は、小
当りA、小当りBに加えて大当りの区別なく特図2保留において2以上の当りが存在する
場合に先読み予告を制限するものであってもよい。
[第5の実施形態の変形例]
次に、第5の実施形態の変形例について図71と図72を用いて説明する。第5の実施
形態の変形例の遊技機10は、当りの種別に代えて、当りとなる保留記憶の発生順序によ
り先読み予告を制限する。
まず、特図2保留に当りとなる保留記憶が複数ある保留消化例を図71に示す。図71
は、第5の実施形態の変形例の特図1ゲームと特図2ゲームの保留消化例を示す図である
図71(1)に示す大当り発生前、かつ時短中の特図1保留は、保留記憶がない。図7
1(1)に示す大当り発生前、かつ時短中の特図2保留は、保留記憶が4つあり、このう
ち最初の1つと最後の1つとの2つに当りとなる保留記憶を含み、その他の保留記憶に当
りを含まない。このとき、遊技機10は、当りとなる保留記憶のいずれも先読み予告報知
をおこなっていない。
この後、遊技機10は、特図2保留のうちの最初の1つの保留記憶にもとづく大当りを
発生する。なお、この大当りは、小当り時のV入賞によるものであるか、小当りを経るこ
となく大当りとなったものであるかを問わない。
図71(2)に示す大当り中の特図1保留は、保留記憶が2つあり、いずれの保留記憶
にも当りを含まない。図71(2)に示す大当り中の特図2保留は、保留記憶が4つあり
、3つ目に当りとなる保留記憶を含む。この3つ目の当りとなる保留記憶は、図71(1
)に示した特図2保留のうちの最後の保留記憶に対応する。
遊技機10は、この3つ目の当りとなる保留記憶を先読み予告報知の対象として選択し
、所要の予告報知手段(たとえば、表示装置41やスピーカ19a,19b等)により所
要のタイミングで先読み予告報知をおこなう。なお、先読み予告報知の対象となる保留記
憶を「◎」で示す。
遊技機10は、特図1保留および特図2保留のうちから1つの保留記憶を先読み予告報
知の対象として選択したことで、その他の保留記憶を先読み予告報知の対象として選択す
ることを制限する。たとえば、図71(3)に示すように、大当り中の特図1保留の保留
記憶が4つになり、4つ目の保留記憶が当りであっても先読み予告報知の対象とならない
同様に、図71(4)に示すように、大当り終了後の時短中の特図2保留の保留記憶が
消化によりシフトし、4つ目の保留記憶が当りであっても先読み予告報知の対象とならな
い。また、大当り終了後の時短中の特図1保留の4つ目の保留記憶が当りであっても先読
み予告報知の対象とならない。
これにより、遊技機10は、特図1保留および特図2保留のうちに2以上の当りが存在
する場合に、先読み予告報知の対象を1つの保留記憶に限定することで、図69を用いて
説明した保留消化例4のような特定遊技者に有利な遊技の防止を図ることができる。
また、遊技機10は、先読み予告報知の対象を1つの保留記憶に限定することで、先読
み予告報知に係る処理を簡素化して遊技制御処理負担を軽減できる。また、遊技機10は
、特図1保留および特図2保留のうちに2以上の当りが存在する場合の先読み予告報知の
発生率を低減する。すなわち、遊技機10は、通常時の先読み予告報知の発生率を相対的
に増加させることができる。また、遊技機10は、特図1保留および特図2保留のうちに
2以上の当りが存在しないときの先読み予告報知の発生率が低くても、当りに対する一定
の期待感を担保できる。
〔予告報知対象限定処理〕
次に、先読み予告報知の対象を限定する予告報知対象限定処理について図72を用いて
説明する。図72は、第5の実施形態の変形例の予告報知対象限定処理のフローチャート
を示す図である。予告報知対象限定処理は、演出制御装置300の制御部によって実行さ
れる処理である。演出制御装置300は、先読み予告報知系のコマンド(たとえば、先読
み変動時コマンド)を遊技制御装置100から取得したときに予告報知対象限定処理を実
行する。
[ステップD111]制御部は、予告報知対象(先読み予告報知の対象)を設定中であ
るか否かを判定する。制御部は、予告報知対象を設定中でない場合にステップD112に
進み、予告報知対象を設定中である場合に予告報知対象限定処理を終了する。すなわち、
制御部は、予告報知対象を設定中である場合に新たな予告報知対象の設定を制限する。
[ステップD112]制御部は、予告報知対象候補となる保留記憶の数が1つであるか
否かを判定する。制御部は、予告報知対象候補となる保留記憶の数が1つである場合にス
テップD114に進み、1つでない場合にステップD113に進む。
[ステップD113]制御部は、予告報知対象候補となる保留記憶のうちから1つを、
予告報知対象として選択する。なお、予告報知対象候補は、当りの種別や保留記憶の発生
順序、特図1保留と特図2保留との区別、あるいはこれらの組合せ等、あらかじめ定める
選択基準にしたがい選択される。なお、制御部は、遊技状態に応じて異なる選択基準を用
いて予告報知対象を選択するようにしてもよい。
[ステップD114]制御部は、選択した予告報知対象を設定して、予告報知対象限定
処理を終了する。なお、設定された予告報知対象は、当該保留記憶の保留消化により設定
解除される。
このようにして、遊技機10は、先読み予告報知の対象を限定することができる。なお
、遊技機10は、演出制御装置300の制御部が予告報知対象限定処理を実行するとした
が、遊技制御装置100によって実現するようにしてもよい。その場合、遊技制御装置1
00は、先読み予告報知の対象を限定した状態で、先読み予告報知系のコマンド(たとえ
ば、先読み変動時コマンド)を演出制御装置300に送信すればよい。
上述した第5の実施形態(変形例含む)の遊技機10は、一側面において以下のような
特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1の変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果または
第2の変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果として第1の当り(たとえば、
小当り)を導出可能にし、第1の当りを契機として第2の当り(たとえば、大当り)を導
出可能にし、第2の当りの後に、第1の変動表示ゲームの遊技状態および第2の変動表示
ゲームの遊技状態を遊技者にとって有利に遊技進行可能な特別遊技状態(たとえば、普電
サポート遊技状態、時短遊技状態)とし、特別遊技状態において、第1の変動表示ゲーム
の結果または第2の変動表示ゲームの結果が所定回数(たとえば、時短回数)導出される
ことを特別遊技状態の終了条件とするとともに、第1の変動表示ゲームの結果または第2
の変動表示ゲームの結果のうち第1の当りが所定回数(たとえば、小当り回数)導出され
ることを特別遊技状態の終了条件とする、遊技制御手段(遊技制御装置100、演出制御
装置300)を含む(図65参照)。
(2)遊技機10は、第1の変動表示ゲーム(たとえば、特図1ゲーム)の結果または
第2の変動表示ゲーム(たとえば、特図2ゲーム)の結果として第1の当り(たとえば、
小当り)を導出可能にし、第1の当りを契機として第2の当り(たとえば、大当り)を導
出可能にし、第2の当りの後に、第1の変動表示ゲームの遊技状態または第2の変動表示
ゲームの遊技状態を遊技者にとって有利に遊技進行可能な特別遊技状態(たとえば、普電
サポート遊技状態、時短遊技状態)とし、特別遊技状態において、第1の変動表示ゲーム
の結果または第2の変動表示ゲームの結果が所定回数(たとえば、時短回数)導出される
ことを特別遊技状態の終了条件とするとともに、第1の変動表示ゲームの結果または第2
の変動表示ゲームの結果のうち第1の当りが所定回数(たとえば、小当り回数)導出され
ることを特別遊技状態の終了条件とする、遊技制御手段(遊技制御装置100、演出制御
装置300)を含む(図65参照)。
(3)(1)または(2)の遊技制御手段は、第1の変動表示ゲームの結果としての第
1の当りを契機とする第2の当りの導出よりも、第2の変動表示ゲームの結果としての第
1の当りを契機とする第2の当りの導出を容易にする(図65参照)。
(4)(1)または(2)の遊技制御手段は、特別遊技状態の終了条件のうち、第1の
変動表示ゲームの結果として第1の当りが導出される回数よりも第2の変動表示ゲームの
結果として第1の当りが導出される回数を大きくする(図65参照)。
(5)(4)の遊技制御手段は、第2の変動表示ゲームの結果として第1の当りが導出
される回数を1回とする(図65参照)。
(6)(4)または(5)の遊技制御手段は、第2の変動表示ゲームの結果として遊技
者にとって価値が異なる2以上の第1の当りを導出可能である(図65参照)。
1態様によれば、遊技機において、広く公正に遊技可能にする。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実
施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプロ
グラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現され
る。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し
ておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、
光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディス
ク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクに
は、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−RO
M/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)
等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、C
D−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの
記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュ
ータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログ
ラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納す
る。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに
したがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラム
を読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュ
ータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送され
るごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、A
SIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic De
vice)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ
遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊
技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機
であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではない
と考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適
用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、
特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される
10 遊技機
41 表示装置
100 遊技制御装置
300 演出制御装置

Claims (1)

  1. 第1の変動表示ゲームの結果または第2の変動表示ゲームの結果として第1の当りをそれぞれ所定確率で導出可能にし、
    前記第1の当りを契機として第2の当りを導出可能にし、
    前記第2の当りの後に、前記第1の変動表示ゲームの遊技状態および前記第2の変動表示ゲームの遊技状態を遊技者にとって有利に遊技進行可能な特別遊技状態とし、
    前記特別遊技状態において、少なくとも前記第1の変動表示ゲームの結果または前記第2の変動表示ゲームの結果のうち前記第1の当りが所定回数導出されることを前記特別遊技状態の第1の終了条件とし、前記第1の変動表示ゲームまたは前記第2の変動表示ゲームが合わせて所定回数実行されることを前記特別遊技状態の第2の終了条件とする、
    遊技制御手段を含み、
    前記第1の変動表示ゲームと前記第2の変動表示ゲームのいずれにおいても前記第1の終了条件における前記所定回数は、1通りであって、前記第2の終了条件における前記所定回数は、複数通りであり、
    前記第1の終了条件における前記所定回数は、前記第1の変動表示ゲームと前記第2の変動表示ゲームとで異なる、
    遊技機。
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