JP6886804B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来の遊技機としては、役物等の可動体を動作させるときに、表示手段において、可動体の動作に合せてエフェクト画像等の演出効果表示を表示可能なものがあった(特許文献1)。
特開2013−208308号公報(段落0124等)
しかし、特許文献1のような従来の遊技機においては、可動体が動作するときの状況に合せた演出効果表示が表示可能ではなく、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出の効果が不十分であるという問題があった。
この発明はかかる事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果を高めることが可能な遊技機を提供することである。
(1)本発明による遊技機は、第1演出表示と、該第1演出表示とは異なる表示態様の第2演出表示とを含む複数種類の演出表示(リーチ演出等)が可能な表示手段(演出表示装置5等)と、
可動体(可動部材321等)と、
前記可動体を動作させる可動体演出を実行可能な可動体演出手段(演出制御用CPU120、図17の演出制御プロセス処理におけるS75の演出図柄変動中処理における可動体演出処理等)とを備え、
前記可動体を前記表示手段の前方の進出位置に移動させる前記可動体演出が実行されるときに、前記第1演出表示が行われる場合に前記可動体の動作に連動して第1演出効果表示を前記表示手段にて表示前記第2演出表示が行われる場合に前記可動体の動作に連動して該第1演出効果表示とは異なる表示態様の第2演出効果表示(バトルリーチ演出に応じた粒子エフェクト画像71、ストーリーリーチ演出に応じた炎エフェクト画像73等)を前記表示手段にて表示(図23、図24等)(図17の演出制御プロセス処理におけるS75の演出図柄変動中処理における演出効果表示処理等)、
前記第2演出効果表示は、
前記第2演出表示として前記表示手段の全表示領域を覆う所定画像が表示された後に、該所定画像に重畳するように表示され、
少なくとも第1タイミングと、該第1タイミングよりも後の第2タイミングとで異なる表示態様により表示され、
前記可動体は、
前記第2タイミングにおいて前記第2演出効果表示が表示されているときに、前記進出位置に位置し、
複数種類の異常状態のうち第1異常状態(例えば、図30に示す各種エラーのうち、可動体制限「あり」に設定されている振動モータ異常エラーや、磁石エラー、賞球異常エラー、ドア開放エラー等の特定エラー)が発生したときには、動作が制限される一方、該第1異常状態とは異なる第2異常状態(例えば、図30に示す各種エラーのうち、可動体制限「なし」に設定されているスイッチ異常エラーや、不正入賞エラー、RAMクリア、賞球エラー、球切れエラー等の非特定エラー)が発生したときには、動作が制限されない(図29参照)
ことを特徴とする。
また、第1異常状態が発生したときには、前記可動体の動作と連動した演出も制限されるようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体演出が実行されるときに、複数種類の演出表示のうち、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様の演出効果表示が表示可能であることにより、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果を高めることができる。
(2) 前記(1)の遊技機において、
前記可動体演出が実行される演出表示のうち、特定種類の演出表示(バトルリーチ演出等)が実行されるときに、特定態様の前記演出効果表示(図23(D),(E)の粒子エフェクト画像71等)を、当該特定種類の演出表示(勝利演出画像の表示)に重畳表示する演出を実行可能である(図23(A)〜(G)等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体演出が実行される特定種類の演出表示と表示手段の演出効果表示とを連携させることが可能となり、特定種類の演出表示による可動体の動作と表示手段での演出効果表示とを連携させた演出効果をより一層高めることができる。
(3) 前記(1)または(2)の遊技機において、
前記可動体演出が実行される演出表示のうち、所定種類の演出表示(ストーリーリーチ演出等)が実行されるときに、所定態様の前記演出効果表示(図24(D),(E)の炎エフェクト画像73等)を、前記表示手段の全表示領域で表示された所定画像(図24(D),(E)の黒画像72等)に重畳表示する演出を実行可能である(図24(A)〜(G)等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体演出が実行される所定種類の所定演出と表示手段での演出効果表示とを連携させることが可能となることに加えて、可動体演出を強調して遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記可動体(可動部材321等)は、待機位置(図8,図9で示す第1位置等)および進出位置(図8,図9で示す第2位置等)に移動可能であり、
前記遊技機が起動されたときに、前記可動体の動作を確認するための確認動作(図16のステップS51Bの可動部材初期化処理における初期動作)と、前記可動体を移動させる慣らし動作(図16のステップS51A,図18の可動部材慣らし処理における動作等)とを実行させる制御手段(演出制御用CPU120等)とをさらに備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、可動体の動作を確認するための確認動作と、可動体を移動させる慣らし動作とを実行させる。このため、可動体の動きが慣れていないため可動体の動作に影響を与えることを抑制することができる。その結果、可動体が良好に動作しないことを抑制することが可能な遊技機を提供することができる。
(5) 前記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
未だ開始されていない変動表示について、保留記憶として記憶する保留記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100、RAM102、第1,第2保留記憶バッファ)と、
前記保留記憶手段が記憶する保留記憶を保留表示(保留画像H等)として表示可能な保留表示手段(演出表示装置5、保留表示エリアH)と、
前記保留記憶に基づく変動表示が行なわれるときに、当該変動表示に対応する変動対応表示(アクティブ画像AH等)を行なうことが可能な変動対応表示手段(演出表示装置5、アクティブ表示エリアAHA)と、
対象となる保留記憶の変動表示が実行される以前に保留表示の態様を変化させる保留表示態様変化(図28の保留表示中変化)と、当該変動表示の実行中に変動対応表示の態様を変化させる変動対応表示態様変化(図28のアクティブ表示中変化)との少なくともいずれかの表示態様変化を、対象となる保留記憶に対応する保留表示期間および変動表示期間の期間中における複数のタイミングのうちのいずれかのタイミングで実行させることが可能な表示態様変更手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、[保留表示等変化演出]の表示態様変更処理)とをさらに備え、
前記表示態様変更手段は、変化対象の表示の種別が、通常表示態様とは異なる第1特定表示態様(図27(A)の文字アイコン表示)と第2特定表示態様(図27(B)の動物キャラクタアイコン表示)とのいずれであるかに応じて、前記表示態様変化を実行させるタイミングの選択割合が異なる(図28(A),(B)のように、文字アイコン表示は保留表示中に変化演出実行割合が高く、動物キャラクタアイコン表示はアクティブ表示中に変化演出実行割合が高い。そして、図28(E)〜(L)のように、変化演出実行時に実際に表示態様が変化する割合が、保留表示中と、アクティブ表示中とで等しい。したがって、文字アイコン表示と、動物キャラクタアイコン表示とのいずれであるかに応じて、保留表示中とアクティブ表示中とで、アイコンの表示態様が変化する頻度が異なり、保留表示中とアクティブ表示中とのいずれで表示態様を変化させるかを選択する割合が異なる。)ようにしてもよい。
このような構成によれば、保留表示態様変化と変動対応表示態様変化とについて、変化対象の表示の種別および表示態様変化のタイミングに遊技者を注目させることができ、保留表示の態様の変化について遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 前記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
可動体は、第1異常状態と第2異常状態とが同時に発生したときには、動作が制限されるようにしてもよい(図29のステップS6004〜S6010参照)。
このような構成によれば、第1異常状態と第2異常状態とが同時に発生したときにも、適切に可動体の動作を制限することができる。
(7) 前記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
第2異常状態が発生したことにもとづいて、該第2異常状態の発生を報知する報知手段を備え(図29のステップS6002参照)、
前記報知手段は、前記第2異常状態の発生を報知しているときに、可動体が動作した場合に、継続して報知を実行可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、第1異常状態の発生の報知が可動体の動作によって認識できなくなることを防止することができる。
(8) 前記(1)から(7)のいずれかの遊技機において、
第1異常状態が発生したときには、可動体の動作と連動した演出も制限されるようにしてもよい(図29のステップS6008〜S6010参照)。
このような構成によれば、可動体の動作が制限されるときに、可動体の動作と連動した演出が通常通り実行されることによる違和感が生じることを防止することができる。
(9) 前記(1)から(8)のいずれかの遊技機において、
可動体は、動作中に第1異常状態が発生したときには、該第1異常事態の発生時点以降の動作が制限されるようにしてもよい(図29のステップS6005〜S6007参照)。
このような構成によれば、可動体の動作中であっても、第1異常状態が発生したことを認識させることができる。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 (A)は演出ユニットを示す正面図、(B)は背面図である。 演出ユニットを斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 演出ユニットを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 (A)は可動部が傾倒位置にある状態、(B)は可動部が起立位置にある状態を示す正面図である。 (A)はピニオンギヤ、(B)はラックギヤを示す背面図である。 (A)は可動部材が第1位置にある状態、(B)は第2位置にある状態を示す概略図である。 (A)は可動部材が第1位置にある状態、(B)は第2位置にある状態を示す概略図の側面図である。 (A)はピニオンギヤがラックギヤに噛合した状態、(B)はラックギヤを移動させている状態、(C)はラックギヤが規制されている状態を示す概略図である。 (A)〜(D)は規制状態となるまでのギヤの状態を示す要部拡大図である。 (A)は規制状態、(B)はピニオンギヤを第1作動方向へ回転させることで規制解除状態へ変化した状態、(C)は駆動初期状態を示す概略図である。 (A)は規制状態、(B)はピニオンギヤを第2作動方向へ回転させることで規制解除状態へ変化した状態、(C)は駆動初期状態を示す概略図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可動部材慣らし処理の一例を示すフローチャートである。 (A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例1としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。 (A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例2としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。 (A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例3としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。 (A)は可動部駆動機構の変形例4としての規制部、(B)は可動部駆動機構の変形例5としての規制部を示す説明図である。 バトルリーチ演出が実行されるときの演出表示装置の表示画面図である。 ストーリーリーチ演出が実行されるときの演出表示装置の表示画面図である。 特定のスーパーリーチ演出におけるエフェクト演出と可動体演出との制御例を示すタイミングチャートである。 特定のスーパーリーチ演出におけるエフェクト演出と可動体合体動作演出との制御例を示すタイミングチャートである。 文字アイコン選択テーブルおよびキャラクタアイコン選択テーブルを示す図である。 保留表示が文字アイコンまたはキャラクタアイコンのようなアイコン形状の表示態様に決定されたときにおいて、表示態様変化演出実行タイミング選択処理、表示態様変化演出種類選択処理、および、変化態様選択処理を実行するアイコン演出設定処理に用いられる各種データテーブルである。 エラー報知処理の一例を示すフローチャートである。 エラー仕様の一覧を示す説明図である。
実施の形態1.
[パチンコ遊技機の構成]
本発明に係る遊技機を実施するための第1の実施の形態を以下に説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面見略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板(図示略)と、該盤面板の背面側に一体的に取り付けられるスペーサ部材(図示略)と、から主に構成されている。尚、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面見略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板にて構成されてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、表示手段としての演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上方位置に、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aおよび第2保留表示器25Bのそれぞれでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶情報の個数としての保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器4Aでは、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる第1始動入賞に基づいて発生した保留記憶情報(第1保留記憶情報)の個数を特定可能な第1特図保留記憶数がLEDの点灯(点灯個数)により表示される。第2保留表示器25Bでは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる第2始動入賞に基づいて発生した保留記憶情報(第2保留記憶情報)の個数を特定可能な第2特図保留記憶数がLEDの点灯(点灯個数)により表示される。
演出表示装置5の表示領域における下部の左右2箇所には、第1保留表示エリア5D、第2保留表示エリア5Uが設定されている。第1保留表示エリア5Dでは、第1始動入賞に基づいて発生した第1保留記憶情報の個数を特定可能な第1特図保留記憶数が、球体(円形)の保留画像Hの画像個数により表示される。第2保留表示エリア5Uでは、第2始動入賞に基づいて発生した第2保留記憶情報の個数を特定可能な第2特図保留記憶数が、球体(円形)の保留画像Hの画像個数により表示される。
第1保留表示エリア5Dにおいては、第1保留記憶情報が発生するごとに左側に保留画像が増加する態様で保留画像Hが表示されていき、第1保留記憶情報に基づく変動表示が実行されるごとに当該第1保留記憶情報に対応する右端部の保留画像Hが消去され、残りの保留画像Hが1つずつ右方向にシフトする表示が行なわれる。第2保留表示エリア5Uにおいては、第2保留記憶情報が発生するごとに右側に保留画像Hが増加する態様で保留画像が表示されていき、第2保留記憶情報に基づく変動表示が実行されるごとに当該第2保留記憶情報に対応する左端部の保留画像Hが消去され、残りの保留画像が1つずつ左方向にシフトする表示が行なわれる。
第1保留表示エリア5Dおよび第2保留表示エリア5Uのそれぞれから消去された(移動された、シフトされた)保留表示に対応する変動表示の実行中に当該変動表示に対応する変動対応表示を示す画像(以下、アクティブ画像またはアクティブ表示と呼ぶ)AHを表示するアクティブ表示エリアAHAが保留表示エリアの中央部に形成される。アクティブ表示エリアAHAにおいては、第1保留表示エリア5Dまたは第2保留表示エリア5Uにおいて表示されていた保留画像Hが、たとえば、アクティブ表示エリアに移動(シフト)される等、それまでに表示されていた保留画像に対応するものであることが特定可能な態様でアクティブ画像AHが表示される。なお、アクティブ表示エリアAHAは、演出表示装置5における表示領域のうちの何れの位置に配置されてもよい。
なお、保留表示エリアは、第1保留表示エリア5Dと第2保留表示エリア5Uとを区別せずに合算した表示態様で保留記憶情報が表示されるようにしてもよい。このような合算保留記憶表示により、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
第1保留表示エリア5Dおよび第2保留表示エリア5Uのそれぞれにおいて表示された保留画像Hについては、対象となる保留記憶情報の変動表示が実行される以前に保留表示の態様を変化させる保留表示態様変化演出が実行される場合がある。保留表示態様変化演出においては、保留画像Hの色または形状等の表示態様が変化させられる。
たとえば、保留画像Hの色としては、青色、緑色、および、赤色に変化可能である。保留表示態様変化演出は、所定の割合で実行することが決定され、演出対象の保留記憶情報に基づく変動表示結果が大当り表示結果となるときには、青色<緑色<赤色という関係の割合で変化後の保留画像Hの色が選択決定され、一方、当該変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、赤色<緑色<青色という関係の割合で変化後の保留画像Hの色が選択決定される。これにより、保留表示態様変化演出が実行されたときにおける変化後の保留画像Hの色に基づく大当りへの期待度は、青色<緑色<赤色という関係の割合となるように設定されている。したがって、保留表示態様変化演出が実行されたときには、変化後の保留画像の色に基づいて、遊技者の大当りへの期待感を盛上げることが可能となる。
また、アクティブ画像AHについても、保留画像Hと同様に、表示態様変化演出が実行され、保留画像Hの色または形状等の表示態様が変化させられる。そのようなアクティブ表示の表示態様変化演出についても、保留表示態様変化演出と同様の選択割合で、大当りへの期待度が特定可能な態様で、変化後の色または形状等の表示態様が決定される。なお、アクティブ表示については、表示態様変化演出を実行しなくてもよい。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第2保留表示器25Bの上方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、さらに遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域10における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置(図示略)が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。尚、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されるようにしても良く、これら所定表示結果としての所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示される場合には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態(有利状態)に制御される。
本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。尚、小当り図柄を停止表示する場合には、例えば、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とすれば良い。尚、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として「3」、「5」、「7」の数字を示す大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
尚、小当り図柄(例えば「2」の数字)を停止表示する場合にあっては、これら小当り図柄が確定特別図柄として導出された後に、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御すれば良い。具体的に小当り遊技状態では、例えば、上記した、実質的には出球(賞球)が得られない短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作を実行すれば良い。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部または一部で演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、演出用LED9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」、「大当り信頼度」、「期待度」、または、「大当り期待度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「5」または「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「5」及び「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施の形態では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」、「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施の形態では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御及び高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
尚、小当り図柄を停止表示する場合にあっては、前述した小当り遊技状態に制御した後には、遊技状態の変更が行われず、変動表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御すれば良い。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、演出用LED9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、演出用LED9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連(本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものを、複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示であり、1つの始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する演出表示。)の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンドや、演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、演出用LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、を備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御基板12における演出制御用CPU120、ROM121、および、RAM122等の演出制御の実行に関わる電気部品は、演出制御用マイクロコンピュータとも呼ばれる。
また、本実施の形態では、演出表示装置5は遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。また、遊技盤2の背面と演出表示装置5との間には演出ユニット300が設けられており、演出制御基板12には、この演出ユニット300に設けられる各種モータ(第1演出用モータ303、第2演出用モータ330)、ソレノイド、センサ、発光ダイオード(LED)等の複数の電子部品が接続されている。尚、図2において、これら電子部品のうち第1演出用モータ303、第2演出用モータ330以外の図示は省略している。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
尚、演出図柄の変動表示中において実行される予告演出としては、例えば、後述するように可動体(可動物)としての可動部材321が上昇する可動予告や、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したことを条件に実行される操作予告、所定の画像が段階的に切り替わるステップアップ予告、キャラクタが登場してセリフを喋るセリフ予告、所定の画像が割込み表示されるカットイン予告といった大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
[パチンコ遊技機の動作]
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図14のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図14に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普図表示結果判定用の乱数値MR4を用いて普通図柄の変動表示態様を決定し、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図15は、特別図柄プロセス処理として、図14に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
始動入賞判定処理では、まず、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S22の特別図柄通常処理やS23の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。そして、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、演出用LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部(図示略)に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当り」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施の形態では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図16は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S51)。
次に、演出制御用CPU120は、可動部材321を移動させる慣らし動作を実行する可動部材慣らし処理を実行する(S51A)。可動部材慣らし処理については図18で後述する。そして、演出制御用CPU120は、予告演出などの演出における可動部材321の複数種類の動きのパターンの動作を確認したり、位置検出センサ333によって可動部材321の初期位置(本実施の形態では第1位置)を検出したり、その初期位置に可動部材321を移動させたりする可動部材初期化処理を実行する(S51B)。
その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S54)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンドであるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図17は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、保留表示予告演出の有無とともに保留記憶表示の表示パターンを決定する保留表示予告演出決定処理を実行し(S71)、次いで、演出表示装置5の第1保留表示エリア5D及び第2保留表示エリア5Uにおける保留記憶表示を始動入賞時受信コマンドバッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
[演出ユニットの構造]
次に、図3〜図13に基づいて、演出ユニット300について説明する。図3は、(A)は演出ユニットを示す正面図、(B)は背面図である。図4は、演出ユニットを斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図5は、演出ユニットを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図6は、(A)は可動部が傾倒位置にある状態、(B)は可動部が起立位置にある状態を示す正面図である。図7は、(A)はピニオンギヤ、(B)はラックギヤを示す背面図である。図8は、(A)は可動部材が第1位置にある状態、(B)は第2位置にある状態を示す概略図である。図10は、(A)はピニオンギヤがラックギヤに噛合した状態、(B)はラックギヤを移動させている状態、(C)はラックギヤが規制されている状態を示す概略図である。図11は、(A)〜(D)は規制状態となるまでのギヤの状態を示す要部拡大図である。図12は、(A)は規制状態、(B)はピニオンギヤを第1作動方向へ回転させることで規制解除状態へ変化した状態、(C)は駆動初期状態を示す概略図である。図13は、(A)は規制状態、(B)はピニオンギヤを第2作動方向へ回転させることで規制解除状態へ変化した状態、(C)は駆動初期状態を示す概略図である。
図3〜図6に示すように、演出ユニット300は、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設けられる演出表示装置5との間に設けられ、所定箇所に固設されたベース部301と、該ベース部301に対し回動可能に設けられた可動部302と、可動部302を横向きに傾倒する傾倒位置(図6(A)参照)と縦向きに起立する起立位置(図6(B)参照)と、の間で回動させる第1演出用モータ303と、を有する。
ベース部301には、軸受孔310が貫通して形成されているとともに、該軸受孔310の周辺には、軸受孔310を中心とする円弧形状をなすガイド溝311が形成されている。ベース部301の背面における軸受孔310の右下方位置には、可動部302を回動させる第1演出用モータ303が背面に固設されており、ベース部301を貫通して前側に突出した駆動軸(図示略)の先端には、回転盤312が固着されている。
回転盤312の周縁所定箇所には、前後方向を向く軸部材313が突設されており、該軸部材313には、リンク部材314の下端が回動可能に軸支されている。また、回転盤312の周縁における軸部材313の反対側には検出片315が突設されており、該検出片315が回転盤312の下方に設けられた位置検出センサ316により検出されることで、演出制御用CPU120は可動部302が傾倒位置に位置していることを特定できるようになっている。
可動部302は、回動部材320と、回動部材320の前面側に該回動部材320に対してスライド移動可能に設けられた可動部材321と、回動部材320の背面側にて可動部材321と一体に移動するラックギヤ322と、を有する。可動部材321は、回動部材320に対し回動軸325側の第1位置と該第1位置よりも回動軸325から離れる第2位置と、の間で往復移動可能とされている。
尚、本実施の形態では、演出制御用CPU120は、可動部302が起立位置にあるときに、可動部材321を第1位置と第2位置との間で移動させる可動演出を実行するようになっている。また、可動部材321は、第1位置にあるときには演出表示装置5の表示画面の下方に少なくとも一部が退避し、第2位置において演出表示装置5の表示画面の前面側に少なくとも一部が重畳するようになっている(図1参照)。
回動部材320は、左右方向に延びる略板状の部材からなり、前面右側には、軸受孔310に後側から挿入されることで回動軸325と、回動軸325の左側に突設されガイド溝311に後側から挿入される第1ガイド軸326と、回動軸325の右上に突設されガイド溝311に後側から挿入される第2ガイド軸327と、が突設されている。
ガイド溝311を挿通してベース部301の前面側に突出した第2ガイド軸327の先端には、リンク部材314の上端が回動可能に軸支されている。つまり、回転盤312と回動部材320とはリンク部材314を介して連結されている。また、回動軸325の外周には、回動部材320を常時起立位置側へ向けて付勢するコイルバネ328が設けられている。
第1ガイド軸326の左側には、可動部材321を左右方向に案内する直線状のスライド溝329が左右方向に向けて延設されている。回動部材320の前面におけるスライド溝329の上方には、可動部材321をスライドさせるための第2演出用モータ330が固設されており、ベース部301を貫通して後側に突出した駆動軸330aの先端には、ラックギヤ322を作動させるピニオンギヤ331が固着されている。尚、本実施の形態では、第2演出用モータ330としてステッピングモータが適用されている。
回動部材320の左側の背面には、ラックギヤ322を付勢するための引張バネ323の左端が係止されるフック332が後向きに突設されている。また、右側の背面には、ラックギヤ322の右端に形成された検出片334を検出する位置検出センサ333が設けられており、該検出片334が位置検出センサ333により検出されることで、演出制御用CPU120は可動部材321が第1位置に位置していることを特定できるようになっている。
可動部材321は、円盤状の発光部321Aと、発光部321Aから右側に延びる取付部321Bと、を有する。発光部321Aは、内部に図示しない複数の発光ダイオード(LED)が設けられ、前方に光を出射可能とされている。また、取付部321Bの背面には、2つのボス334a,334bが突設されており、該ボス334a,334bはスライド溝329に挿入され、ラックギヤ322の背面側から螺入されるネジN1によりラックギヤ322が止着されることで、回動部材320前側に配置された可動部材321と回動部材320の後側に配置されたラックギヤ322とが一体化されている。
一体化された可動部材321とラックギヤ322とは、2つのボス334a,334bがスライド溝329に挿入されていることで、回動部材320に対し左右方向にスライド移動可能に案内される。また、ラックギヤ322の右側には、左端が回動部材320のフック332に係止された引張バネ323の右端が係止されるフック335が後向きに突設されている。すなわち、引張バネ323は、一端が回動部材320のフック332に係止され、他端がラックギヤ322のフック335に係止されていることで、可動部材321を常時第2位置側へ向けて付勢する。
このように構成された演出ユニット300は、可動部302は、駆動初期状態において、図6(A)に示すように傾倒位置に位置している。そして、第1演出用モータ303により回転盤312が正面視右周りに回動することにより、リンク部材314により第2ガイド軸327が下方に引かれることで、回動軸325を中心として正面視時計回りに約90度回転し、図6(B)に示す起立位置まで回転する。尚、傾倒位置から起立位置へ回動する際に、コイルバネ328の付勢力が作用するため、第1演出用モータ303にかかる負荷が軽減される。また、第1演出用モータ303を逆駆動させることで、起立位置から傾倒位置へ回動する。
次に、ピニオンギヤ331とラックギヤ322の詳細な構造について説明する。図7(A)に示すように、ピニオンギヤ331は、円盤部材の周面の一部に複数の駆動歯が突設された回転ギヤである。駆動歯は、回転方向に向けて複数突設される駆動歯340Aと、駆動軸330aから歯が噛み合う位置までを半径とするピッチ円における歯厚寸法L2が駆動歯340Aの歯厚寸法L1よりも大きい駆動歯340Bと、ピッチ円における歯厚寸法L3が駆動歯340A,340Bの歯厚寸法L1,L2よりも長寸の駆動歯340Cと、を有している(歯厚寸法L1<L2<L3)。
また、このように駆動歯340A,340B,340Cの歯厚寸法L1,L2,L3がそれぞれ異なることで、駆動歯340Aの先端面342A、駆動歯340Bの先端面342B及び駆動歯340Cの先端面342Cそれぞれにおける周方向の長さ寸法は、歯厚寸法L1,L2,L3の関係と同じである。つまり、先端面342Bの周方向の長さ寸法は、先端面342Aの周方向の長さ寸法より長寸とされ、先端面342Cの周方向の長さ寸法は、先端面342A,342Bの周方向の長さ寸法より長寸とされている。
尚、本実施の形態では、先端面342A,342Bは平坦面とされ、後述する規制部を構成する先端面342Cは、駆動軸330aを中心とする円弧に沿う湾曲面とされている。
各駆動歯340Aと駆動歯340Aとの間の歯溝寸法L4と、駆動歯340Aと駆動歯340Bとの間の歯溝寸法L5とは同一とされ(歯溝寸法L4=L5)、駆動歯340Aと駆動歯340Cとの間の歯溝寸法L6は、歯溝寸法L4,L5より長寸とされている(L4,L5<L6)。これら駆動歯340A,340B,340Cは、周面の約1/3に亘り形成されており、周面の残りの2/3は、駆動歯を円周方向に欠落させた欠落部341とされている。つまり、ピニオンギヤ331は、駆動歯を有しラックギヤ322に噛合する噛合部と、駆動歯を有せずラックギヤ322に噛合しない非噛合部と、を周面に有する。
尚、本実施の形態では、ピニオンギヤ331は、図7(A)における時計回りがラックギヤ322を第2位置から第1位置へ、つまり、第1方向へ移動させる第1作動方向であり、反時計回りがラックギヤ322を第1位置から第2位置へ、つまり、第2方向へ移動させる第2作動方向である。
図7(B)に示すように、ラックギヤ322は、棒状部材の側面の一部に複数の従動歯が突設されたギヤである。従動歯は、ピニオンギヤ331側の側面に沿って複数突設される従動歯350Aと、駆動歯が噛み合う位置における歯厚寸法L12が従動歯350Aの歯厚寸法L11よりも大きい従動歯350Bと、歯厚寸法L13が従動歯350A,350Bの歯厚寸法L11,L12よりも長寸の従動歯350Cと、を有している(歯厚寸法L11<L12<L13)。また、各従動歯350A,350B,350Cの先端面は平坦面とされている。
各従動歯350Aと従動歯350Aとの間の歯溝寸法L14と、従動歯350Aと従動歯350Cとの間の歯溝寸法L15とは同一とされ(歯溝寸法L14=L15)、従動歯350Aと従動歯350Bとの間の歯溝寸法L16は、歯溝寸法L14,L15より長寸とされている(L14,L15<L16)。
尚、ラックギヤ322における歯溝寸法L14,L15は、駆動歯340Aの歯厚寸法L1に対応する寸法とされ、歯溝寸法L16は、駆動歯340Bの歯厚寸法L2に対応する寸法とされている。また、ピニオンギヤ331における歯溝寸法L4,L5は、従動歯350Aの歯厚寸法L11に対応する寸法とされ、歯溝寸法L6は、従動歯350Cの歯厚寸法L13に対応する寸法とされている。
これら従動歯350A,350B,350Cは、側面の長手方向の下部から上下方向の略中央まで形成されており、中央から上方は、従動歯を長手方向に欠落させた欠落部351とされている。つまり、ラックギヤ322は、従動歯を有しピニオンギヤ331に噛合する噛合部と、従動歯を有せずピニオンギヤ331に噛合しない非噛合部と、を側面に有する。
尚、本実施の形態では、ラックギヤ322は、図7(B)における上方の第2位置と下方の第1位置との間で移動する。つまり、ピニオンギヤ331が第1作動方向へ回転することで第2位置から第1位置へ、つまり、第1方向へ移動し、ピニオンギヤ331が第2作動方向へ回転することで第1位置から第2位置へ、つまり、第2方向へ移動するようになっている。
次に、ピニオンギヤ331とラックギヤ322の作動態様について、図8〜図13に基づいて説明する。尚、本実施の形態では、可動部302が起立位置にあるときに可動部材321が第1位置と第2位置との間で往復動作するため、以下においては、可動部302が起立位置にあるときの上下左右方向を基準として説明する。
尚、本実施の形態では、可動部302が起立位置にあるときに可動部材321が第1位置と第2位置との間で往復動作する例について説明するが、可動部302が傾倒位置にあるときや回動中に可動部材321が第1位置と第2位置との間で往復動作するようにしてもよい。
図8(A)及び図8(B)に示すように、可動部材321(ラックギヤ322)は、回動部材320に対し、ボス334bがスライド溝329の下端に位置する下方の第1位置と、ボス334aがスライド溝329の上端に位置する上方の第2位置と、の間で上下方向に往復移動可能とされている。
図8(A)に示すように、可動部材321は、第1位置において引張バネ323による上方への付勢力が作用しているが、ピニオンギヤ331とラックギヤ322とが、後述するように駆動歯340Cの先端面342Cに従動歯350Cの歯先が当接することで引張バネ323の付勢力による可動部材321の上方への移動を規制する規制状態(ロック状態)へ変化することで、第2演出用モータ330がオフ状態であっても、可動部材321は第1位置に保持される。尚、規制状態(ロック状態)の詳細については後述する。
図8(B)に示すように、規制状態が解除されると、可動部材321は、引張バネ323の付勢力により上方に移動した後、該引張バネ323により第2位置に保持される。つまり、引張バネ323による付勢力は可動部材321の荷重を上回っている。
次いで、図10(A)に示すように、駆動歯340Bが対応する従動歯350Bに上方から噛合した状態で、図10(B)に示すように、ピニオンギヤ331が第1作動方向へ回動することで、駆動歯340Aと対応する従動歯350Aとが噛合し、ラックギヤ322が引張バネ323による上向きの付勢力に抗して第1方向(下方向)へ移動していく。そして、図10(C)に示すように、駆動歯340Cの先端面342Cに従動歯350Cの歯先が当接することで規制状態となり、ラックギヤ322、つまり、可動部材321が第1位置に保持される。
ここで、規制解除状態から規制状態(ロック状態)へ変化する際の詳細について説明する。図10(A)に示すように、可動部材321が第2位置にある状態において、ピニオンギヤ331が第1作動方向へ回転することで、駆動歯340A,340Bが従動歯350A、350Bに噛合することにより、引張バネ323による上向きの付勢力に抗してラックギヤ322が第1方向へ移動し、可動部材321が第1位置へ向けて下降する。
次いで、図11(A)に示すように、複数のうち駆動歯340Cに隣接する駆動歯340Aと複数のうち従動歯350Cに隣接する従動歯350Aとの噛合が解除される前に、駆動歯340Cと従動歯350Cとが噛合され、駆動歯340Aと従動歯350Aとの噛合が解除される。そして、図11(B)に示すように、駆動歯340Cがラックギヤ322の欠落部351に対向した後、駆動歯340Cの歯先が従動歯350Cの歯面の歯元から歯先へ向けて移動していく。
そして、図11(C)に示すように、ピニオンギヤ331の回転により駆動歯340Cの歯先が従動歯350Cの歯面から離れると、駆動歯340Cと従動歯350Cとの噛合が解除される。つまり、駆動歯340Cは欠落部341に隣接する隣接駆動歯であり、従動歯350Cは欠落部351に隣接する隣接従動歯である(駆動歯340Cは、複数の従動歯のうち第1方向の後側の端部の従動歯350Cに噛合する駆動歯である)ことで、後続の駆動歯と従動歯との噛合によりラックギヤ322を第1方向へ移動させる動力の伝達が途絶えるため、ピニオンギヤ331の回転により駆動歯340Cの歯先が従動歯350Cの歯面から離れ、駆動歯340Cと従動歯350Cとの噛合が解除されると、ラックギヤ322は引張バネ323の付勢力により第2方向へ移動しようとする。
そして、図11(C)に示すように、ピニオンギヤ331がさらに回転すると、駆動歯340Cの先端面342Cが、ラックギヤ322の各従動歯350A,350B,350Cの歯先を通る歯先線Tに交差する。このとき、上記したように、後続の駆動歯と従動歯との噛合によりラックギヤ322を第1方向へ移動させる動力の伝達が途絶えていることで、ラックギヤ322は、引張バネ323の付勢力により第2方向へ移動しようとするため、従動歯350Cの歯先が駆動歯340Cの先端面342Cに押し付けられるように当接する。
このように、従動歯350Cにおける駆動歯340Cに対する接触点Sは、駆動歯340Cの歯面から(図11(A)参照)、駆動歯340Cの歯先へ移動した後(図11(B)参照)、駆動歯340Cの先端面342Cへと移動する(図11(C)参照)。つまり、駆動歯340Cの歯面から歯先へ向けて摺接したまま滑るように先端面342Cへ乗り移る。
その後、従動歯350Cの歯先が先端面342Cにおける周方向の略中央位置に到達した際に第2演出用モータ330がオフ状態となりピニオンギヤ331の回転が停止される(図11(D)参照)。この状態において、先端面342Cが歯先線Tに対し交差するように、第2方向へ向けてラックギヤ322側に傾斜して配置され、また、ラックギヤ322は引張バネ323の付勢力により上方へ向けて付勢されていることで、従動歯350Cの歯先が先端面342Cに押し付けられ、ラックギヤ322の第2方向への移動が規制される規制状態(ロック状態)となる。すなわち、駆動歯340Cと従動歯350Cとは、ラックギヤ322を第2方向(上方向)への移動を規制する規制手段を構成している。
また、ピニオンギヤ331は第2演出用モータ330により回転するギヤであり、規制部を構成する先端面342Cは、ピニオンギヤ331の駆動軸330aを中心とする円弧に沿う湾曲面にて構成されていることで、図11(C)に示すように、従動歯350Cにおける駆動歯340Cに対する接触点Sが駆動歯340Cの歯面から先端面342Cへ移動した後、図11(D)に示す位置までピニオンギヤ331が回転しても、従動歯350Cと先端面342Cとの接触点Sがラックギヤ322の第2方向へ変位することがないので、ピニオンギヤ331の回転に応じてラックギヤ322が微動、つまり、可動部材321が僅かに上昇して遊技者に違和感を与えることを防止できる。
例えば、規制部を構成する先端面342Cが平坦面である場合、図11(C)に示すように、従動歯350Cにおける駆動歯340Cに対する接触点Sが駆動歯340Cの歯面から先端面342Cへ移動した後、図11(D)に示す位置までピニオンギヤ331が回転すると、従動歯350Cと先端面342Cとの接触点S’がラックギヤ322の第2方向へ変位してしまう。また、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させて規制状態を解除しようとする際に、先端面342Cが湾曲面の場合に比べて、引張バネ323による付勢力が増大するため、第2演出用モータ330にかかる負荷が大きくなってしまう。よって、先端面342Cは、ピニオンギヤ331の駆動軸330aを中心とする円弧に沿う湾曲面にて構成することが好ましい。
尚、本実施の形態では、第2演出用モータ330はステッピングモータであるため、基準位置からのステップ数(回転角度)により駆動歯340Cが図11(D)に示す規制位置に停止するようにピニオンギヤ331の回転を停止させることができるが、例えば、駆動歯340Cが図11(D)に示す規制位置にあることを検知するセンサ等を設け、該センサからの検出状況に基づいてピニオンギヤ331の回転を停止させるようにしてもよい。
また、規制状態に変化させる際にピニオンギヤ331の回転を停止する停止位置を、例えば、先端面342Cに従動歯350Cが当接する範囲内の複数個所に設定し、所定回数ごとに異なる個所に停止するようにすることで、繰り返しの停止により先端面342Cの局所が摩耗により変形することを回避することができる。この場合、例えば、先端面342Cを欠落部341の周方向に亘り延設すること等が考えられる。
次に、規制状態の解除方法について説明する。まず、図12(A)に示す規制状態において、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回動させることで、駆動歯340Cが移動して従動歯350Cの歯先が先端面342Cから離れ、欠落部341がラックギヤ322に対向して先端面342Cと歯先線Tとの交差が解除されることで、先端面342Cによる従動歯350Cの規制が解除され、規制状態から規制解除状態へ変化する。
図12(B)に示すように、規制解除状態となることで、ラックギヤ322は引張バネ323の引張力により第2方向へ上昇するため、可動部材321は第1位置から第2位置へ向けて高速で移動する。また、本実施の形態では、第1位置が駆動初期位置とされているため、図12(C)に示すように、規制解除状態へ変化した後もピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させて、駆動歯340Bが従動歯350Bに噛合する位置に到達したときに第2演出用モータ330をオフ状態としてピニオンギヤ331の回転を停止させる。
よって、可動部材321を第2位置から第1位置へ移動させる際には、ピニオンギヤ331をさらに第1作動方向へ回転させることで、駆動歯340B,340Aと従動歯350B,350Aとの噛合によりラックギヤ322を第1方向へ移動させることができる。このように、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させるだけで、可動部材321を第1位置から第2位置へ移動させることができるとともに、第2位置から第1位置へ移動させることもできるため、第2演出用モータ330を制御する演出制御用CPU120の制御負荷を軽減できる。
図13には、規制状態の解除方法の他の例が示されている。図13(A)に示す規制状態において、ピニオンギヤ331を第1作動方向と逆の第2作動方向へ回動させることで、駆動歯340Cが移動して従動歯350Cの歯先が先端面342Cから離れ、先端面342Cと歯先線Tとの交差が解除されるが、従動歯350Cが駆動歯340Cと駆動歯340Aとの間の歯溝に入り込み、図11(A)に示すように、従動歯350Cの歯面が駆動歯340Cの歯面に当接する噛合状態になるため、ラックギヤ322の引張バネ323による第2方向への移動が駆動歯340Cとの当接により規制される。
よって、ピニオンギヤ331をさらに第2作動方向へ回転させることで、ラックギヤ322をピニオンギヤ331の回転により上昇させることができる。すなわち、図12に示すように、規制状態においてピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させることで規制状態を解除した場合、可動部材321は引張バネ323の付勢力により所定速度で第1位置から第2位置へ移動するが、図13に示すように、規制状態においてピニオンギヤ331を第2作動方向へ回転させることで規制状態を解除した場合、可動部材321を任意の速度で第1位置から第2位置へ移動させることができる。
具体的には、ピニオンギヤ331を低速で回転させれば可動部材321を低速で、ピニオンギヤ331を高速で回転させれば可動部材321を高速で上昇させることができる。また、上昇させる途中で停止させたり、上下動させたりするなど、種々の態様にて上昇させることが可能となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態としてのパチンコ遊技機1にあっては、駆動源としての第2演出用モータ330により回転(作動)する駆動ギヤとしてのピニオンギヤ331と、ピニオンギヤ331に噛合される従動ギヤとしてのラックギヤ322と、を備え、ラックギヤ322は、引張バネ323によって、ピニオンギヤ331により移動(作動)する第1方向と反対の第2方向へ付勢されており、ピニオンギヤ331は、駆動歯340A,340B,340Cを一部欠落させた欠落部341と、欠落部341に隣り合う隣接駆動歯としての駆動歯340Cの先端に設けられる規制部としての先端面342Cと、を有し、駆動歯340Cとラックギヤ322の従動歯350Cとの噛合が解除された後、該従動歯350Cが先端面342Cに当接することによりラックギヤ322の第2方向への移動が規制される。
すなわち、駆動歯340Cと従動歯350Cとの噛合が解除され、欠落部341がラックギヤ322に対向すると、第2方向へ付勢されているラックギヤ322の従動歯350Cが先端面342Cに当接することにより該第2方向への移動が規制される。このように、ピニオンギヤ331の駆動歯340Cに設けられた先端面342Cを用いてラックギヤ322の第2方向への移動を規制することができるので、ラックギヤ322や可動部材321の第1方向への移動を規制するための規制手段を別個に設けるなどして部品点数を増加させることなく、駆動ギヤと従動ギヤとによる簡素な構造でラックギヤ322の作動を停止させることができる。
また、前記実施の形態では、従動ギヤであるラックギヤ322は、引張バネ323により第2方向へ付勢されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、従動ギヤはバネ部材以外の付勢手段により第2方向へ付勢されていてもよい。また、例えば、可動部302を上下反転して設ける場合、ラックギヤ322は、可動部材321の荷重により常時下方(第2方向)へ付勢されることになるため、自重により第2方向へ付勢されるもの等も含まれる。
また、ピニオンギヤ331は第2演出用モータ330により回転するギヤであり、ラックギヤ322は、第1位置(図8(A)で示す位置)と該第1位置とは異なる第2位置(図8(C)で示す位置)との間で往復作動可能であり、ピニオンギヤ331がラックギヤ322を第1方向へ作動させる第1作動方向に回転することで、駆動歯340A,340B,340Cと従動歯350A,350B,350Cとの噛合により第2位置から第1位置へ移動した後、欠落部341が対向し駆動歯340A,340B,340Cと従動歯350A,350B,350Cとの噛合が解除されることにより、引張バネ323により第2方向へ付勢され、第1位置から第2位置へ作動する。
このように、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させるだけでラックギヤ322を往復作動させることができるので、第2演出用モータ330の制御負荷を軽減できる。
また、先端面342Cに従動歯350Cが当接することにより、ラックギヤ322の第2方向への移動が規制される規制状態は、ピニオンギヤ331を、図12に示すように、ラックギヤ322を第1方向へ作動させる第1作動方向または図13に示すように、第1作動方向とは反対の第2作動方向に作動させることで解除可能である。
このようにすることで、ピニオンギヤ331を第1作動方向と第2作動方向のうち一作動方向へ回転させても規制状態が解除されない場合、他方向へ作動させることで解除されるため、ラックギヤ322の従動歯350Cが先端面342Cに噛んでラックギヤ322を移動できなくなることを回避しやすくなる。
また、規制状態において、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させたときと第2作動方向へ回転させたときとで、ラックギヤ322の作動態様が異なる。具体的には、図12(B)に示すように、ピニオンギヤ331を第1作動方向へ回転させると、ラックギヤ322は引張バネ323の付勢力にて上昇し、図13(B)に示すように、ピニオンギヤ331を第2作動方向へ回転させると、ラックギヤ322はピニオンギヤ331の回転に応じて上昇することで、ラックギヤ322に一体化されている可動部材321の作動態様を多様化することができる。
また、駆動歯340Cの歯厚寸法L3は、他の駆動歯340A,340Bの歯厚寸法L1,L2よりも長寸とされている(例えば、歯厚寸法L1<L2<L3)。このようにすることで、従動歯350A,350B,350Cと噛合されていない非噛合状態から噛合状態となるときに駆動歯340Cにかかる負荷による破損等を防止できる。また、歯厚寸法L3が広くなることで規制部を構成する先端面342Cも広くなるので、従動歯350Cを規制しやすくなる。
ピニオンギヤ331は第2演出用モータ330により回転するギヤであり、規制部を構成する先端面342Cは、ピニオンギヤ331の駆動軸330aを中心とする円弧に沿う湾曲面にて構成されていることで、従動歯350Cが先端面342Cに当接している状態においてピニオンギヤ331が回転しても、従動歯350Cと先端面342Cとの接触点Sがラックギヤ322の移動方向に変位することがないので、ピニオンギヤ331の回転に応じてラックギヤ322が微動することを防止できる。
また、従動歯において駆動歯340Cに噛合する従動歯350Cの歯厚寸法L13は、他の従動歯350B,350Cの歯厚寸法L11,L12よりも長寸とされている(歯厚寸法L11<L12<L13)このようにすることで、駆動歯340Cと噛合されていない非噛合状態から噛合状態となるときに従動歯350Cにかかる負荷による破損等を防止できる。また、規制部に当接している状態において第2方向へ付勢される力によりかかる負荷による破損等を防止できる。
[演出ユニットのケーブル]
図3、図8および図9を参照して、演出ユニット300には、可動部材321の発光部321AのLEDに電力を供給するケーブル361が設けられる。
図9(A)および図9(B)は、それぞれ、図8(A)および図8(B)の側面を模式的に表したものである。なお、図9においては、見易くするために、可動部材321と回動部材320との間隔、および、回動部材320とラックギヤ322との間隔は、広めに描いているが、実際は、図で示すよりも狭くなっている。
図1で示されるように、ケーブル361は、ベース部301の演出制御基板12からの中継基板に設けられるコネクタ363から、回動部材320に設けられるケーブル361の押さえ部材364を経て、可動部材321の発光部321AのLEDが搭載されるLED基板に設けられるコネクタ362に接続される。
図9(A)で示されるように、可動部材321が第1位置で待機している状態であるときには、ケーブル361の押さえ部材364とコネクタ362との間の部分は、かなり屈曲した状態である。
図9(B)で示されるように、可動部材321が第2位置に進出した状態であるときには、ケーブル361の押さえ部材364とコネクタ362との間の部分は、伸びて余裕が余り無い状態となる。
このため、可動部材321には、ケーブル361によって第2位置から第1位置へ向かう方向の力が掛かる。ケーブル361が伸びた状態においては、ケーブル361の被覆材は樹脂であるので、ケーブル361が冷えている状態のときは、冷えていない状態のときよりも、ケーブル361によって可動部材321に掛かる力は強くなる。
引張バネ323は、第2演出用モータ330によって可動部材321が第2位置になるまで引っ張られる。このため、第2演出用モータ330は、引張バネ323が最も引っ張られた状態の引張力(付勢力)よりも強い力を発生することが可能である。
前述したように、引張バネ323による付勢力は、可動部材321の荷重を上回っている。しかし、引張バネ323による付勢力を強くすると、引張バネ323を引っ張る第2演出用モータ330の出力も強くする必要がある。出力の大きいモータを用いると製造コストが上がるため、モータの出力は必要最小限であることが好ましい。
本実施の形態における引張バネ323としては、可動部材321の荷重だけではなく、ケーブル361が伸びた状態での可動部材321を引っ張る力、および、第2演出用モータ330のコストも考慮して、必要最小限の付勢力が得られるバネが用いられる。
このため、万一、品質の悪いケーブル361が用いられ、低温で硬くなるような場合、可動部材321を最初に移動させるときに、引張バネ323の付勢力が不足することが考えられる。通常は低温で想定以上に硬くなるようなケーブルが用いられることはない。
しかし、本実施の形態においては、引張バネ323の付勢力が不足するような事態が生じないようにするために、夜間に放置されて冷えたパチンコ遊技機1を起動するときに、後述の図18のステップS515で示すように、可動部材321の動きを慣らすための慣らし動作をする。可動部材321を第1位置から第2位置まで移動させる慣らし動作をすることによって、ケーブル361が屈伸させられることでケーブル361を柔軟に慣らすことができる。その結果、引張バネ323の付勢力が不足するような事態を未然に防止することができる。
また、本実施の形態においては、パチンコ遊技機1が起動されているときは、ケーブル361は、熱を発する物(演出表示装置5、第1演出用モータ303および第2演出用モータ330)の近傍に設けられるため、ケーブル361が熱によって柔軟性が高い状態が保たれる。
図18は、演出制御メイン処理における可動部材慣らし処理(S51A)を示すフローチャートである。図18を参照して、演出制御用CPU120は、可動部302を起立位置に移動させるよう第1演出用モータ303を制御する(S511)。
そして、演出制御用CPU120は、この可動部302の移動において、異常が検出されたか否かを判定する(S512)。異常が検出された(S512でYES)と判定した場合、演出制御用CPU120は、可動部302の異常を報知する(S513)。報知は、演出表示装置5での表示およびスピーカ8L,8Rからの音声出力によって行なわれる。
次に、演出制御用CPU120は、報知を停止させる操作が遊技店の店員によって行なわれたか否かを判定する(S514)。可動部302の移動の異常が検出されていない(S512でNO)と判定した場合、および、報知を停止させる操作が行なわれた(S514でYES)と判定した場合、演出制御用CPU120は、可動部材321を第1位置に移動させるよう第2演出用モータ330を制御する(S515)。ここで、可動部材321を第2位置と第1位置との間で往復させるようにしてもよい。
このように、引張バネ323よりも力の強い第2演出用モータ330によって可動部材を移動させるので、より確実に、可動部材321を移動させることができる。これによって、ケーブル361が曲がった状態から伸ばされた状態とされることによってケーブル361および可動部材321の動きを慣らすことができる。
そして、演出制御用CPU120は、この可動部材321の移動において、異常が検出されたか否かを判定する(S516)。異常が検出された(S516でYES)と判定した場合、演出制御用CPU120は、可動部材321の異常を報知する(S517)。報知は、演出表示装置5での表示およびスピーカ8L,8Rからの音声出力によって行なわれる。
次に、演出制御用CPU120は、報知を停止させる操作が遊技店の店員によって行なわれたか否かを判定する(S518)。可動部材321の移動の異常が検出されていない(S516でNO)と判定した場合、および、報知を停止させる操作が行なわれた(S518でYES)と判定した場合、演出制御用CPU120は、実行する処理をこの処理の呼出元に戻す。
[可動部駆動機構の変形例]
次に、可動部駆動機構の変形例について説明する。図19は、(A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例1としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。図20は、(A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例2としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。図21は、(A)〜(D)は可動部駆動機構の変形例3としての規制手段により規制状態へ変化する状況を示す説明図である。図22は、(A)は可動部駆動機構の変形例4としての規制部、(B)は可動部駆動機構の変形例5としての規制部を示す説明図である。
前記実施の形態では、駆動ギヤの一例としてピニオンギヤ331が適用され、従動ギヤの一例としてラックギヤ322が適用されていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、駆動ギヤと従動ギヤの種別は種々に変更可能である。
例えば、図19に示す変形例1のように、駆動ギヤG1及び従動ギヤG2の双方を回転ギヤとし、図19(A)〜(D)に示すように、駆動ギヤG1を第1作動方向へ回転させることで、複数の駆動歯のうち欠落部401に隣り合う駆動歯400の先端面402に従動歯410を当接させ、従動ギヤG2の第2方向への移動が規制される規制状態とすることができる。
このように、従動ギヤとして回転ギヤを適用してもよい。また、前記実施の形態では、隣接駆動歯としての駆動歯340Cに噛合する従動歯350Cの歯厚寸法L13が、他の従動歯350B,350Cの歯厚寸法L11,L12よりも長寸とされていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、隣接駆動歯としての駆動歯400に噛合する従動歯410の歯厚寸法L13が、他の従動歯の歯厚寸法L11,12よりも長寸とされていなくてもよい。
また、図20に示す変形例2のように、駆動ギヤG3をラックギヤ、従動ギヤG4を回転ギヤとし、図20(A)〜(D)に示すように、駆動ギヤG3を第1作動方向へ移動させることで、複数の駆動歯のうち欠落部401に隣り合う駆動歯400の先端面402に従動歯410が当接させ、従動ギヤG4の第2方向への移動を規制する規制状態とすることができる。このように、駆動ギヤとしてラックギヤを適用してもよい。
また、前記実施の形態では、規制部としての先端面342Cを有する隣接駆動歯としての駆動歯340Cの歯厚寸法L3は、他の駆動歯340A,340Bの歯厚寸法L1,L2よりも長寸とされていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、駆動歯340Cの歯厚寸法L3は、他の駆動歯340A,340Bの歯厚寸法L1,L2よりも長寸とされていなくてもよい。
具体的には、図21に示す変形例3のように、駆動ギヤG5を回転ギヤ、従動ギヤG6をラックギヤとし、図21(A)〜(D)に示すように、駆動ギヤG5を第1作動方向へ移動させることで、複数の駆動歯のうち欠落部401に隣り合う駆動歯400の先端面402に従動歯410が当接させ、従動ギヤG6の第2方向への移動が規制される規制状態とすることができる。このように、隣接駆動歯としての駆動歯400の先端面402の周方向の長さ寸法は、必ずしも他の駆動歯の先端面の周方向の長さ寸法よりも長寸とされなくてもよく、図21(D)に示すように、先端面402が歯先線Tを交差するようになれば、他の駆動歯の先端面の周方向の長さ寸法とほぼ同じまたは短寸であってもよい。
また、前記実施の形態では、規制部としての先端面342Cは、駆動軸330aを中心とする円弧に沿う湾曲面とされていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、例えば、平坦面、球面あるいは凹状面等にて構成されていてもよい。また、図22(A)の変形例4に示すように、先端面の一部または先端面全域に、従動歯350Cが係止可能な係止凹部420等を形成することで、従動歯350Cが先端面342C上を滑っても、従動歯350Cの歯先が係止凹部420に係止されることで噛みやすくなるので、従動歯350Cが規制部としての先端面342C上を滑って規制状態に変化しにくくなることを抑制できる。
また、前記実施の形態では、規制部の一例として、欠落部341に隣接する駆動歯340Cの先端面342Cが適用されていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、規制部は駆動歯の先端面にて構成されるものに限定されるものではなく、図22(B)の変形例5に示すように、駆動歯340Cの先端面342Cと、該先端面342Cから欠落部341側へ延設された延設面430と、により構成される規制面としてもよい。すなわち、規制部は、駆動歯の先端面のみにより形成されるものだけでなく、先端面から欠落部側へ延設される延設面など、駆動歯として機能しない部位にて構成されていてもよい。
また、規制部を構成する先端面342C及び延設面430からなる規制面の作動方向の長さ寸法は、前記実施の形態や変形例に記載のものに限定されるものではなく、例えば、延設面430等の規制面が、欠落部341の長手方向に亘り延設されていてもよい。
また、前記実施の形態や変形例1〜4では、駆動ギヤは、隣接駆動歯の第1作動方向の後側に駆動歯が欠落した欠落部を有していたが、欠落部とは駆動歯が存在しない部分であり、例えば、扇状のギヤの円弧にのみ駆動歯が形成されているギヤや、隣接駆動歯が第1作動方向の後側の端部に形成されたラックギヤなども、欠落部を有していることになる。
また、従動ギヤにおいても、第1方向の後側に従動歯が欠落した欠落部を有していたが、例えば、扇状のギヤの円弧にのみ従動歯が形成されているギヤや、隣接駆動歯に噛合する従動歯が第1方向の後側の端部に形成されたラックギヤなども、欠落部を有していることになる。
また、前記実施の形態では、駆動ギヤと従動ギヤの種別として、ラックギヤとピニオンギヤを適用したが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、平歯車、かさ歯車及びはすば歯車等を適用してもよい。
また、前記実施の形態では、第2演出用モータ330の駆動軸330aに固着されたピニオンギヤ331が駆動ギヤとされ、可動部材321に一体化されたラックギヤ322が従動ギヤとされていたが、可動部駆動機構はこれに限定されるものではなく、駆動源により駆動する複数のギヤのうち互いに噛合する2つのギヤが駆動ギヤと従動ギヤとされていればよい。例えば、ピニオンギヤ331に直接または間接的に噛合するギヤを駆動ギヤとし、該駆動ギヤに噛合するギヤを従動ギヤとしてもよい。また、可動部材321は従動ギヤであるラックギヤ322に直接設けられていなくてもよく、例えば、可動部材321は、ラックギヤ322の動力を伝達する動力伝達機構の一部に設けられていてもよい。
また、前記実施の形態では、回動部材320に対し可動部材321を第1位置と第2位置との間で移動させる駆動機構として、駆動ギヤと従動ギヤとを適用していたが、これに限定されるものではなく、例えば、可動部302を傾倒位置と起立位置との間で駆動させる駆動機構として、本発明の駆動ギヤと従動ギヤとを適用してもよいし、あるいは、他の可動演出ユニットの駆動機構として適用してもよい。また、このように演出用の可動部を駆動させる駆動機構に適用するものだけでなく、例えば、特別可変入賞球装置7の大入賞口用扉などを開閉させるための駆動機構等、遊技用可動部の駆動機構として適用してもよい。
[可動部材を用いた演出例]
次に、可動部材321を用いた演出例を説明する。図23は、バトルリーチ演出が実行されるときの演出表示装置5の表示画面図である。図24は、ストーリーリーチ演出が実行されるときの演出表示装置5の表示画面図である。
バトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出は、演出制御用CPU120により実行される。バトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出は、リーチ演出のうち、ノーマルリーチと呼ばれる通常のリーチ演出と比べて、大当り表示結果となるときに選択される割合が高く設定された複数種類の特別のリーチ演出(スーパーリーチ演出)のうちに含まれる特定のスーパーリーチ演出である。さらに、これらスーパーリーチ演出においては、大当り期待度が、たとえば、バトルリーチ演出<ストーリーリーチ演出という関係に設定されている。なお、バトルリーチ演出とストーリーリーチ演出との大当り期待度は、この逆の関係でもよい。
バトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のそれぞれは、演出表示装置5の画像表示による演出表示と、可動部材321の演出動作とが組合せられた演出である。
図23に示すバトルリーチ演出を説明する。演出図柄の変動表示においては、「左」,「中」,「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄の変動表示が一斉に開始され、たとえば、「左」,「右」,「中」というような所定の停止順番に従って、演出図柄表示エリア5L,5R,5Cにおいて演出図柄の変動表示が順次停止されていき、最終的に全演出図柄表示エリアで演出図柄が停止して、表示結果が導出表示されたときに、変動表示が終了する。
演出図柄の変動表示が一斉に開始された後、図23(A)のように、「左」,「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rが停止した段階で、同一図柄が停止すると、リーチ状態となる。リーチ状態となるタイミングまでの変動表示は、ノーマルリーチとスーパーリーチとで異ならない、通常変動表示の演出態様で実行される。ノーマルリーチとスーパーリーチとでは、リーチ状態となった後の演出態様が異なる。
リーチ演出としてバトルリーチ演出が実行されるときには、図23(B)のように、「左」,「中」,「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける演出図柄が縮小された小図柄表示形式となって画面右上隅部に移動表示され、「バトルリーチ」という文字が示されたメッセージ画像53が画面中央部に表示される。これにより、バトルリーチ演出が実行されることが報知される。
バトルリーチ演出においては、図23(C)〜(E)に示すように、味方キャラクタ61(遊技者の味方側)と、敵キャラクタ62(遊技者の敵側)とが対戦(バトル)する動画像を表示する対戦演出(対戦時の効果音および対戦時の楽曲音の出力も含む演出)が実行される。
バトルリーチ演出において、変動表示結果が大当り表示結果となるときには、図23(E)に示すように味方キャラクタ61が勝利する勝利演出画像表示がされ、さらに、図23(D),(E)に示すように勝利演出画像上に粒子エフェクト画像71を重畳表示する画像が表示され、かつ、可動部材321が起立位置に動作して、演出表示装置5の表示領域の前方に出現する勝利演出が実行される。
一方、バトルリーチ演出において、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、味方キャラクタ61が敗北する画像表示をする敗北演出がされ、図23(D),(E)に示すような粒子エフェクト画像71および可動部材321を用いた演出が実行されない。
具体的に、対戦演出においては、図23(C)に示すように味方キャラクタ61および敵キャラクタ62が登場する表示がされた後、図23(D)に示すように、味方キャラクタ61と敵キャラクタ62とが対戦(バトル)する動画像が表示される。たとえば図23(D)では味方キャラクタ61が敵キャラクタ62を攻撃する場面が示されている。図23(D)に示すように、対戦演出において、味方キャラクタ61が攻撃する場面(勝利を示唆する場面)では、演出表示装置5の画面中央下部の領域で、演出効果表示としての粒子エフェクト画像71を出現させて、勝利演出表示に重畳表示する粒子エフェクト演出がされる。味方キャラクタ61が勝利する場合には、図23(E)に示すように、味方キャラクタ61が敵キャラクタ62を倒して味方キャラクタ61が勝利したことを特定可能な画像が表示される勝利演出が実行される。勝利演出においては、さらに、図23(E)に示すように、可動部材321が、起立位置に移動することにより、演出表示装置5の表示領域における中央部の領域に出現する可動体動作演出がされる。そして、出現した可動部材321は、発光させられる。
図23(E)に示すように、可動体動作演出により可動部材321が出現して起立位置に移動したときには、可動部材321の周囲で、重畳表示する粒子エフェクト画像71の出現表示数が増加して粒子エフェクト画像71の表示範囲が拡大するような表示態様を示す動画像が表示される。その動画像は、可動部材321の動作に基づく演出効果を高めるために粒子エフェクト画像71を用いて実行される演出であり、動作効果演出と呼ばれる。このような動作効果演出により、可動部材321の動作態様と、粒子エフェクト画像71の表示態様とが関連した演出が実行されることとなる。このような演出が実行されることにより、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出をすることができる。
そして、図23(F)のように、小図柄形式で表示されていた演出図柄において大当り表示結果(同一図柄停止)が導出表示され、「おめでとうございます」という文字が示されたメッセージ画像55が、リーチ状態の結果を示す演出であるリーチ結果演出として画面中央部に表示される。これにより、バトルリーチ演出に遊技者が勝利したこと(大当りとなったこと)が報知される。その後、図23(G)のように、小図柄形式で大当り表示結果が表示されていた演出図柄が、図24(A)のような元の大きさと元の位置に復帰して表示され、「大当り」という文字が示されたメッセージ画像74が演出図柄の下方に表示される停止図柄演出が行なわれる。
一方、バトルリーチ演出において、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、前述した敗北演出が実行され、小図柄形式で表示されていた演出図柄においてはずれ表示結果が導出表示され、その演出図柄が、元の大きさと元の位置に復帰して表示されることとなる。
次に、図24に示すストーリーリーチ演出を説明する。演出図柄の変動表示が一斉に開始された後、図24(A)のように、「左」,「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rが停止してリーチ状態となった後、リーチ演出としてストーリーリーチ演出が実行されるときには、まず、図24(B)のように、「左」,「中」,「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける演出図柄が縮小された小図柄表示形式となって画面右上隅部に移動表示され、「ストーリー前半」という文字が示されたメッセージ画像54Aが画面中央部に表示される。これにより、ストーリーリーチ演出が実行されることが報知される。
ストーリーリーチ演出は、たとえば特定の物語のようなストーリー性がある動画像(ストーリー動画像)が表示される演出である。この例では、ストーリーリーチ演出が、前半部と後半部との2部構成とされている。ストーリーリーチ演出は、ストーリーが完結せずに途中で演出が終了してはずれ表示結果が導出表示される場合と、ストーリーが最後まで継続し演出が完結して大当り表示結果が導出表示される場合とがある。
なお、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、ストーリーリーチ演出が前半部で終了する演出が実行され、変動表示結果が大当り表示結果となるときには、ストーリーリーチ演出が前半部から後半部に続き最後まで継続する演出が実行されるようにしてもよい。
また、ストーリーリーチ演出は、最後まで演出が実行された方が、前半部で演出が終了された場合よりも、大当りの期待度が高くなるように、演出が選択される設定がされてもよい。また、ストーリーリーチ演出は、前半部と後半部とに分かれていない1部構成であってもよい。
メッセージ画像54Aが表示された後、「ストーリー前半」に対応するストーリーに従って展開される動画像が表示される。「ストーリー前半」が終了し、「ストーリー後半」が続いて実行されるときに、図24(C)のように、「ストーリー後半」という文字が示されたメッセージ画像54Bが画面中央部に表示される。これにより、ストーリーリーチ演出が継続して実行されることが報知される。なお、ストーリーリーチ演出においては、メッセージ画像54A,54Bのようなストーリーリーチ演出であることを報知する画像は表示されなくてもよい。
メッセージ画像54Bが表示された後、「ストーリー後半」に対応するストーリーに従って展開される動画像が表示される。ストーリーリーチ演出において、変動表示結果が大当り表示結果となるときには、ストーリーが完結したことが特定可能な画像表示として、図24(D)に示すような黒画像72上に炎エフェクト画像73を重畳表示する画像が表示され、かつ、図24(E)に示すように、可動部材321が起立位置に動作して、演出表示装置5の表示領域の前方に出現するストーリー完結演出が実行される。
一方、ストーリーリーチ演出において、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、ストーリーが完結しないことが特定可能なストーリー未完結演出がされ、図24(D),(E)に示すような黒画像72、炎エフェクト画像73、および、可動部材321を用いた演出が実行されない。
具体的に、ストーリー完結演出においては、図24(D)に示すように、演出表示装置5の表示領域全体を黒色の黒画像72に変化させ、演出表示装置5の画面中央下部の領域で、演出効果表示としての炎エフェクト画像73を出現させて、黒画像72に重畳表示する演出がされる。ストーリー完結演出においては、さらに、図24(E)に示すように、可動部材321が、起立位置に移動することにより、演出表示装置5の表示領域における中央部の領域に出現する可動体動作演出がされる。そして、出現した可動部材321は、発光させられる。
図24(E)に示すように、可動体動作演出により可動部材321が出現して起立位置に移動したときには、可動部材321の周囲で、重畳表示する炎エフェクト画像73の炎が大きくなって炎エフェクト画像73の表示範囲が拡大するような表示態様を示す動画像が表示される。その動画像は、可動部材321の動作に基づく演出効果を高めるために炎エフェクト画像73を用いて実行される演出であり、図23の場合と同様に、動作効果演出と呼ばれる。このような動作効果演出により、可動部材321の動作態様と、炎エフェクト画像73の表示態様とが関連した演出が実行されることとなる。このような演出が実行されることにより、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出をすることができる。
そして、図24(F)のように、小図柄形式で表示されていた演出図柄において大当り表示結果(同一図柄停止)が導出表示され、「おめでとうございます」という文字が示されたメッセージ画像55が、リーチ状態の結果を示す演出であるリーチ結果演出として画面中央部に表示される。これにより、ストーリーリーチ演出が完結したことが報知される。その後、図24(G)のように、小図柄形式で大当り表示結果が表示されていた演出図柄が、図24(A)のような元の大きさと元の位置に復帰して表示され、「大当り」という文字が示されたメッセージ画像74が演出図柄の下方に表示される停止図柄演出が行なわれる。
ストーリーリーチ演出においては、バトルリーチ演出と同様にエフェクト画像を表示するが、バトルリーチ演出とは異なり、演出表示装置5の表示領域全体を黒画像とし、その黒画像上にエフェクト画像を重畳表示することにより、エフェクト画像をより一層強調して表示することができ、バトルリーチ演出よりも演出効果が高い画像表示を実行することができる。これにより、バトルリーチ演出よりも大当りへの期待度が高く設定されたストーリーリーチ演出の貴重感(プレミア感)を高めることができる。
一方、ストーリーリーチ演出において、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、前述したストーリー未完結演出が実行され、小図柄形式で表示されていた演出図柄においてはずれ表示結果が導出表示され、その演出図柄が、元の大きさと元の位置に復帰して表示されることとなる。
なお、可動部材321は、円盤状の部分が、演出制御用CPU120により駆動制御されるモータ等の駆動手段により回転動作させることが可能に構成されてもよい。そのように可動部材321の円盤状の部分を回転制御可能な構成とする場合には、図23(E)または図24(E)のように、可動部材321が起立位置に動作して演出表示装置5の表示領域の前方に、出現するとき、または、出現したときに、円盤状の部分を回転させる制御をしてもよい。その場合には、可動部材321の回転動作に合せて、図23(E)の粒子エフェクト画像71および図24(E)の炎エフェクト画像73のようなエフェクト画像を動作させる画像を演出表示装置5において表示する演出制御を実行してもよい。そのようにすれば、可動部材321とエフェクト画像とを用いたことにより得られる演出効果をより高めることができる。
また、可動部材321は、回転動作に限らず、その構成部材の一部または全部が、演出制御用CPU120により駆動制御されるソレノイド等の駆動手段により、開閉または収縮する等の変形動作をする構成の可動部材としてもよく、そのような構成とする場合には、特定の演出場面において、演出表示装置5の表示領域の前に位置した可動部材の変形動作に合せて、演出表示装置5に表示するエフェクト画像を動作させる画像を表示する演出制御を実行してもよい。
次に、バトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のような特定のスーパーリーチ演出におけるエフェクト演出と可動体演出との制御例をタイミングチャートを用いて説明する。
図25は、特定のスーパーリーチ演出におけるエフェクト演出と可動体演出との制御例を示すタイミングチャートである。図25(A)には、図23に示すようなバトルリーチ演出でのエフェクト演出と可動体演出との制御例が示されている。図25(B)には、図24に示すようなストーリーリーチ演出でのエフェクト演出と可動体演出との制御例が示されている。
まず、図25(A)を参照して、演出制御用CPU120により実行されるバトルリーチ演出でのエフェクト演出と可動体演出との制御例を説明する。バトルリーチ演出が実行されるときには、演出図柄(特別図柄)の変動表示の開始時からリーチ状態の発生時までの間に、図23(A)に示すような通常変動表示の演出態様で演出図柄の変動表示が演出表示装置5において実行される。
演出表示装置5においては、リーチ状態が発生すると、図23(B),(C)に示すように、メッセージ画像53が表示されるとともに、バトルリーチ演出に対応する対戦演出等の動画像が表示される。演出表示装置5において図23(D),(E)に示すような、対戦演出の画像表示から勝利演出の画像表示に変化するタイミングは、バトルリーチ演出に関する映像の第1回目の変化の節目(映像カットの切れ目)となる時期である。このようなバトルリーチ演出に関する第1回目の映像の変化の節目となるタイミング(第1映像変化節目)においては、図23(D),(E)に示すような対戦演出画像上に粒子エフェクト画像71を重畳表示する画像を演出表示装置5において表示する粒子エフェクト演出と、可動部材321を動作させる可動体動作演出とが連携する態様で実行される。
演出表示装置5において図23(E),(F)に示すような、可動部材321が起立位置に移動するとともに、勝利演出の画像表示からリーチ結果演出の画像表示に変化するタイミングは、バトルリーチ演出に関する映像の第2回目の変化の節目(映像カットの切れ目)となる時期である。このようなバトルリーチ演出に関する第2回目の映像の変化の節目となるタイミング(第2映像変化節目)においては、図23(E)に示すような勝利演出の画像上に粒子エフェクト画像71を重畳表示する画像等の動作効果演出が演出表示装置5において実行される。
そして、動作効果演出および可動体動作演出が終了すると、演出表示装置5において図23(F)に示すようなリーチ結果演出の画像表示が実行されることにより、リーチ結果が報知される。その後、リーチ結果演出が終了すると、演出表示装置5において図23(G)に示すような停止図柄演出が実行されることにより、演出図柄の停止図柄が確定する表示が行なわれるとともに、変動表示が終了する。
このように、バトルリーチ演出においては、リーチ演出に関する映像の変化の節目となるタイミングにおいて、黒画像72上に粒子エフェクト画像71を重畳表示するような演出効果表示が実行される。さらに、バトルリーチ演出においては、リーチ演出に関する映像の変化の節目となるタイミングにおいて、可動部材321のような可動体演出と演出効果表示とを連携させた演出が実行される。
次に、図25(B)を参照して、演出制御用CPU120により実行されるストーリーリーチ演出でのエフェクト演出と可動体演出との制御例を説明する。ストーリーリーチ演出が実行されるときには、演出図柄(特別図柄)の変動表示の開始時からリーチ状態の発生時までの間に、図24(A)に示すような通常変動表示の演出態様で演出図柄の変動表示が演出表示装置5において実行される。
演出表示装置5においては、リーチ状態が発生すると、図24(B),(C)に示すように、メッセージ画像54A,54Bが表示されるとともに、ストーリーリーチ演出に対応するストーリー動画像等の動画像が表示される。演出表示装置5において図24(D),(E)に示すような、ストーリー演出の画像表示からストーリー完結演出の画像表示に変化するタイミングは、ストーリーリーチ演出に関する映像の第1回目の変化の節目(映像カットの切れ目)となる時期である。このようなストーリーリーチ演出に関する第1回目の映像の変化の節目となるタイミング(第1映像変化節目)においては、図24(D),(E)に示すような黒画像72上に炎エフェクト画像73を重畳表示する画像を演出表示装置5において表示する炎エフェクト演出と、可動部材321を動作させる可動体動作演出とが連携する態様で実行される。
演出表示装置5において図24(E),(F)に示すような、可動部材321が起立位置に移動するとともに、ストーリー完結演出の画像表示からリーチ結果演出の画像表示に変化するタイミングは、ストーリーリーチ演出に関する映像の第2回目の変化の節目(映像カットの切れ目)となる時期である。このようなストーリーリーチ演出に関する第2回目の映像の変化の節目となるタイミング(第2映像変化節目)においては、図24(E)に示すような黒画像72上に炎エフェクト画像73を重畳表示する画像等の動作効果演出が演出表示装置5において実行される。
そして、動作効果演出および可動体動作演出が終了すると、演出表示装置5において図24(F)に示すようなリーチ結果演出の画像表示が実行されることにより、リーチ結果が報知される。その後、リーチ結果演出が終了すると、演出表示装置5において図24(G)に示すような停止図柄演出が実行されることにより、演出図柄の停止図柄が確定する表示が行なわれるとともに、変動表示が終了する。
このように、ストーリーリーチ演出においては、リーチ演出に関する映像の変化の節目となるタイミングにおいて、黒画像72上に炎エフェクト画像73を重畳表示するような演出効果表示が実行される。さらに、ストーリーリーチ演出においては、リーチ演出に関する映像の変化の節目となるタイミングにおいて、可動部材321のような可動体演出と演出効果表示とを連携させた演出が実行される。
図23,図25(A)に示すバトルリーチ演出、および、図24,図25(B)に示すストーリーリーチ演出は、具体的に、演出制御用CPU120において、次のような処理が実行されることにより実現される。
変動パターンコマンド(変動パターン指定コマンド)として、スーパーリーチの変動パターンコマンドのうち、バトルリーチ演出を実行する種類のスーパーリーチの変動パターンが指定された変動パターンコマンドが演出制御基板12において受信されると、演出制御用CPU120は、演出図柄変動開始処理(S74)において、図23および図25(A)に示すような、バトルリーチ演出をする演出表示装置5の画像表示制御および可動部材321の動作制御を行なうための演出制御データ(プロセスデータ等)を、予め記憶された複数種類の演出制御データから選択して、RAM122に設定(記憶)する。バトルリーチ演出は、変動表示結果が大当り表示結果となるときと、はずれ表示結果となるときとで一部が異なるため、変動表示結果が特定可能な変動パターンコマンドまたは表示結果指定コマンドを受信したときに、演出制御用CPU120が、受信したコマンド内容を解析することにより、変動表示結果を認識し、変動表示結果に応じた演出制御データを選択する。そして、演出制御用CPU120は、演出図柄の変動表示を開始し、演出図柄変動中処理(S75)において、バトルリーチ演出を実行するために設定した演出制御データを用いて、可動体演出処理および演出効果表示処理等を実行することにより、演出表示装置5の画像表示制御および可動部材321の動作制御を行ない、図23および図25(A)に示すようなバトルリーチ演出を実行する。
変動パターンコマンド(変動パターン指定コマンド)として、スーパーリーチの変動パターンコマンドのうち、ストーリーリーチ演出を実行する種類のスーパーリーチの変動パターンが指定された変動パターンコマンドが演出制御基板12において受信されると、演出制御用CPU120は、演出図柄変動開始処理(S74)において、図24および図25(B)に示すような、ストーリーリーチ演出をする演出表示装置5の画像表示制御および可動部材321の動作制御を行なうための演出制御データ(プロセスデータ等)を、予め記憶された複数種類の演出制御データから選択して、RAM122に設定(記憶)する。ストーリーリーチ演出は、変動表示結果が大当り表示結果となるときと、はずれ表示結果となるときとで一部が異なるため、変動表示結果が特定可能な変動パターンコマンドまたは表示結果指定コマンドを受信したときに、演出制御用CPU120が、受信したコマンド内容を解析することにより、変動表示結果を認識し、変動表示結果に応じた演出制御データを選択する。そして、演出制御用CPU120は、演出図柄の変動表示を開始し、演出図柄変動中処理(S75)において、ストーリーリーチ演出を実行するために設定した演出制御データを用いて、可動体演出処理および演出効果表示処理等を実行することにより、演出表示装置5の画像表示制御および可動部材321の動作制御を行ない、図24および図25(B)に示すようなストーリーリーチ演出を実行する。
図23および図25(A)に示すバトルリーチ演出と、図24および図25(B)に示すストーリーリーチ演出とのように、複数種類の演出表示において、可動体演出が実行可能であるときに、いずれの種類の演出表示が行なわれるかに応じて、エフェクト画像を黒画像上に重畳表示する態様の演出効果表示と、エフェクト画像を演出画像上に重畳表示する態様の演出効果表示というような、異なる態様の演出効果表示が表示可能であるので、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果を高めることができる。
また、図23(E)および図25(A)に示すように、可動部材321のような可動体を動作させる可動体演出が実行されるバトルリーチ演出のような特定種類の演出表示が実行されるときに、図23(D),(E)の粒子エフェクト画像71のような特定態様の演出効果表示を、勝利演出画像の表示のような特定種類の演出表示に重畳表示する演出が実行可能であるので、可動体演出が実行される特定種類の演出表示と演出表示装置5のような表示手段での演出効果表示とを連携させることが可能となり、特定種類の演出表示による可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果をより一層高めることができる。
また、図24(E)および図25(B)に示すように、可動部材321のような可動体を動作させる可動体演出が実行されるストーリーリーチ演出のような特定種類の演出表示が実行されるときに、図24(D),(E)の炎エフェクト画像73のような特定態様の演出効果表示を、黒画像72のような演出表示装置5の全表示領域で表示された所定画像に重畳表示する演出が実行可能であるので、可動体演出が実行される所定種類の所定演出と演出表示装置5のような表示手段での演出効果表示とを連携させることが可能となることに加えて、可動体演出を強調して遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前述したバトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のように可動体と演出効果表示とを連携(連係)させる演出は、スーパーリーチ以外のリーチ演出において実行してもよく、リーチ演出以外の演出において実行してもよい。
また、前述したバトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のように可動体と演出効果表示とを連携(連係)させる演出は、演出に関する映像の変化の節目となるタイミングで実行する例を示したが、これに限らず、演出の実行開始時から所定時間経過後のタイミング等の演出に関する映像の変化の節目となるタイミング以外のタイミングで実行するようにしてもよい。
また、前述したバトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のように可動体と演出効果表示とを連携(連係)させる演出における演出効果表示として、粒子エフェクト画像と、炎エフェクト画像とを一例として説明したが、これに限らず、当該演出効果表示としては、光が放射する態様のエフェクト画像等のその他の種類の演出効果表示を用いてもよい。
また、図23および図24に示すように、バトルリーチ演出とストーリーリーチ演出との2種類の演出表示のうち、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様の演出効果表示を表示可能とした例を示したが、これに限らず、3種類以上の複数種類の演出表示のうち、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様の演出効果表示を表示可能としてもよい。
また、図23および図24に示すように、バトルリーチ演出とストーリーリーチ演出とのような複数の演出表示のうち、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様の演出効果表示を表示可能とするときに、黒画像72を表示するか否かにより演出効果表示の態様を異ならせた例を示した。しかし、これに限らず、演出効果表示の態様を異ならせる例としては、どの種類の演出表示も黒画像を表示するが、エフェクト画像のような演出効果表示の種類が異なるようにしてもよい。その場合における演出効果表示の種類が異なるとは、演出効果表示の画像の形状、色、表示範囲、輝度等の演出効果表示の構成要素のいずれかが異なるものであればよい。
また、前述したバトルリーチ演出およびストーリーリーチ演出のように可動体と演出効果表示とを連携(連係)させる演出としては、図23および図24に示すような演出効果表示の画像を先に表示した後に可動体を動作させる演出に限らず、演出効果表示の画像表示と可動体の動作とを同じタイミングで実行する演出を用いてもよく、可動体を先に動作させた後に演出効果表示の画像を表示する演出を用いてもよい。
また、前述したストーリーリーチ演出のように黒画像72を用いる演出としては、演出表示装置5の表示領域全体に黒画像72を表示する例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、エフェクト画像を表示する領域等の演出表示装置5における一部の表示領域に黒画像72を表示する制御をしてもよい。
また、前述した可動部材のような可動体とエフェクト画像のような演出効果表示とを連携させる演出として、演出表示の状況が異なる複数種類の演出表示がされるときのそれぞれにおいて可動体を動作させる演出をする場合には、可動体を動作させる演出表示の状況に応じて、異なる種類の演出効果表示としてのエフェクト画像表示を可動体の動作に連係させて表示する演出を実行するようにしてもよい。たとえば、次のような演出表示の状況において、異なる種類のエフェクト画像表示を実行するようにしてもよい。(a)演出図柄の変動表示中においてリーチ状態となる前に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(b)擬似連における仮停止時に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(c)ノーマルリーチの実行中に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(d)スーパーリーチの演出の実行中に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(e)演出内容が発展する発展演出形式のスーパーリーチの実行中における演出の発展時に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(f)大当り表示結果となったことを報知した後に再度抽選演出(たとえば、確変大当りとするか非確変大当りとするかを抽選する演出等)をするときに、可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(g)大当り遊技状態の演出中に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。(h)遊技が行なわれていないときに実行される客待ちデモ表示中に可動体を動作させることに対応してエフェクト画像表示を表示するとき。なお、前述したような複数種類の演出表示の状況において実行するエフェクト画像表示のうち、少なくとも2つが異なっていればよい。
[可動部材を用いたその他の演出例]
次に、可動部材321のような可動体を用いたその他の演出例を説明する。以下に説明する演出は、演出制御用CPU120により実行される。図26は、特定のスーパーリーチ演出におけるエフェクト演出と可動体合体動作演出との制御例を示すタイミングチャートである。
前述した可動部材321のような可動体としては、複数の可動部材を含み、通常状態において分離状態にあり、特定状態において合体状態に動作する制御を行なうことが可能な合体可能可動部材を用いてもよい。合体可能可動部材は、複数の可動部材が複数の可動部材のそれぞれに対応して設けられた駆動手段(モータ、ソレノイド等)により連動させられるものであってもよく、複数の可動部材が1つの駆動手段(モータ、ソレノイド等)により連動させられるものであってもよい。
図26の制御例については、図25の制御例と重複した説明を省略し、図25の制御例と異なる部分を主に説明する。図26(A)には、図23に示すようなバトルリーチ演出でのエフェクト演出と可動体合体演出との制御例が示されている。図25(B)には、図24に示すようなストーリーリーチ演出でのエフェクト演出と可動体合体演出との制御例が示されている。
図26の制御例が図25の制御例と異なるのは、図25の可動体動作演出の代わりに、可動体合体動作演出が実行されることである。
図26(A)に示すバトルリーチ演出では、図23のようなバトル演出での図23(E)に示す可動部材321による可動体動作演出の代わりに、合体可能可動部材が分離状態から合体状態に動作する可動体合体演出が実行される。
図26(B)に示すストーリーリーチ演出では、図24のようなストーリーリーチ演出での図24(E)に示す可動部材321による可動体動作演出の代わりに、合体可能可動部材が分離状態から合体状態に動作する可動体合体演出が実行される。
また、図26(B)に示すストーリーリーチ演出では、図24(C)の「ストーリー後半」のメッセージ画像54Bが表示された後に実行されるストーリーリーチ演出の後半部の終了直前に、たとえば、演出表示装置9の特定の表示領域において、「ボタンを押せ」等のプッシュボタン31Bの操作を促進する操作促進表示を行なう操作促進演出が実行される。そして操作促進演出の開始時から所定期間内に遊技者によりプッシュボタン31Bが操作されたとき、または、当該所定期間内に当該操作がされずに所定期間が経過したときに、前述した可動体合体演出が実行される。
なお、このような操作促進演出に応じて可動体合体演出を実行する制御は、図26(A)のバトルリーチ演出におけるバトルリーチ画像表示の終了直前に実行させてもよい。このように、操作促進演出に応じて可動体合体演出を実行する制御は、特定のスーパーリーチ演出における第1映像変化節目で実行されてもよい。また、操作促進演出に応じて可動体合体演出を実行する制御は、特定のスーパーリーチ演出における第2映像変化節目等のその他の映像変化節目で実行されてもよい。また、操作手段の操作に応じて可動体合体演出を実行させるときの操作手段としては、プッシュボタン31B以外に、たとえば、スティックコントローラ31A等の他の操作手段が用いられてもよい。また、操作手段に限らず、モーションセンサ等の遊技者の動作を検出する検出手段により遊技者の特定の動作が検出されたことに応じて、可動体合体演出を実行させるようにしてもよい。つまり、遊技者の動作に応じて可動体合体演出を実行する演出制御であれば、どのような演出制御が実行されてもよい。
また、このような操作促進演出に応じて可動体合体演出を実行する制御は、実行されなくてもよい。このような操作促進演出に応じて可動体合体演出を実行する制御は、演出制御用CPU120が実行する所定の抽選処理により所定割合で実行するか否かを選択し、実行することが選択されたときに実行するようにしてもよい。
以上に説明したような合体可能可動部材を用いた可動体合体演出を実行する場合には、前述した可動部材321を用いた可動体合体演出を実行する場合と同様の効果を得ることができ、さらに、合体動作により演出の面白みを向上させることができる。
[保留表示等変化演出]
次に、保留表示およびアクティブ表示の表示態様を変化させることが可能な保留表示等変化演出について説明する。保留表示等変化演出は、演出制御用CPU120により実行される。保留表示等変化演出としては、保留記憶情報に基づいて保留表示とアクティブ表示とを実行し、対象となる保留記憶情報に対応する保留表示期間および変動表示期間の期間中における複数のタイミング(たとえば、保留表示中とアクティブ表示中との複数のタイミング)のうちのいずれかのタイミングで保留等変化演出を実行させる場合において、変化対象の表示の種別が、通常表示態様とは異なる第1特定表示態様と第2特定表示態様とのいずれであるかに応じて、表示態様変化を実行するタイミングの選択割合が異なる例を説明する。
保留表示等変化演出においては、新たに保留記憶情報が発生したときに、保留表示およびアクティブ表示の画像として、通常表示態様と、第1特定表示態様と、第2特定表示態様との3つのうちいずれかの表示態様の画像が選択され、選択された画像が表示される。たとえば、通常表示態様としては一般的な「球体(円形)」の形状の表示態様、第1特定表示態様としては「文字」を用いたアイコン形状の表示態様(文字アイコンとも呼ぶ)、第2特定表示態様としては、「人型キャラクタ」よりなる「キャラクタ」を用いたアイコン形状の表示態様(キャラクタアイコンとも呼ぶ)である。
保留表示等変化演出では、新たに保留記憶情報が発生したときに、所定の保留表示選択テーブルを用いて、出現させる保留表示として、通常表示態様の画像と、第1特定表示態様の画像と、第2特定表示態様の画像とのいずかが選択される。たとえば、第1特定表示態様、および、第2特定表示態様は、はずれとなるときよりも大当りとなるときに選択される割合が高く設定されている。
図27は、文字アイコン選択テーブルおよびキャラクタアイコン選択テーブルを示す図である。図27(A)に文字アイコン選択テーブルが示され、図27(B)にキャラクタ選択テーブルが示されている。
保留表示等変化演出では、通常表示態様の画像は、前述したような画像の色が選択可能であり、かつ、保留等変化演出により画像の色が変化可能である。そして、図27(A)のように、第1特定表示態様は、通常表示態様の画像は、前述したような複数色のうちから画像の色が選択可能であり、かつ、保留等変化演出により画像の色が変化可能である。
出現させる保留表示として第1特定表示態様が選択されたときには、図27(A)に示すように、出現時表示に「注意」という文字が示された文字アイコン(注意表示)が表示された後、文字アイコンが、第1変化表示として「好機」という文字が示された文字アイコン(好機表示)、または、第2変化表示として「激熱」という文字が示された文字アイコン(激熱表示)に変化可能である。対応する保留記憶情報に基づく変動表示の結果が大当り表示結果となる期待度は、注意表示<好機表示<激熱表示という関係が設定されている。
出現させる保留表示として第2特定表示態様が選択されたときには、図27(B)に示すように、出現時表示に「1匹」の動物キャラクタが示されたキャラクタアイコン(1匹表示)が表示された後、キャラクタアイコンが、第1変化表示として「2匹」の動物キャラクタが示されたキャラクタアイコン(2匹表示)、または、第2変化表示として「3匹」の動物キャラクタが示されたキャラクタアイコン(3匹表示)に変化可能である。対応する保留記憶情報に基づく変動表示の結果が大当り表示結果となる期待度は、1匹表示<2匹表示<3匹表示という関係が設定されている。
図28は、保留表示が文字アイコンまたはキャラクタアイコンのようなアイコン形状の表示態様に決定されたときにおいて、表示態様変化演出実行タイミング選択処理、表示態様変化演出種類選択処理、および、変化態様選択処理を実行するアイコン演出設定処理に用いられる各種データテーブルである。
図28(A)は、保留表示が文字アイコンの表示態様に決定されたときに用いる文字保留表示時変化演出タイミング選択テーブルである。図28(B)は、保留表示がキャラクタアイコンの表示態様に決定されたときに用いるキャラクタ保留表示時変化演出タイミング選択テーブルである。図28(A),(B)では、保留表示中とアクティブ表示中という2種類の表示態様変化演出タイミングに、表示態様変化演出タイミング決定用の乱数値MR10が割振られている。
図28(A),(B)では、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときは、動物キャラクタアイコンの表示態様であるときと比べて、保留表示中の方がアクティブ表示中よりも表示態様変化演出が実行される割合が高い。一方、保留表示が動物キャラクタアイコンの表示態様であるときは、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときと比べて、アクティブ表示中の方が保留表示中よりも表示態様変化演出が実行される割合が高い。これにより、表示態様変化演出の変化対象の表示種別(例えば、文字アイコン、動物キャラクタアイコンという表示種別)および表示態様変化のタイミング(例えば、保留表示中、アクティブ表示中というタイミング)に遊技者を注目させることができ、保留表示の態様を変化させる演出について遊技の興趣を向上させることができる。
また、文字アイコンの表示、および、動物キャラクタアイコンの表示については、後述する図28(E)〜(L)のように、表示態様変化演出実行後に、実際に表示態様が変化する割合が、保留表示中とアクティブ表示中とで等しい。したがって、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときは、動物キャラクタアイコンの表示態様であるときと比べて、保留表示中の方がアクティブ表示中よりも表示態様変化演出が実行される割合が高く、保留表示が動物キャラクタアイコンの表示態様であるときは、保留表示が文字アイコンの表示態様であるときと比べて、アクティブ表示中の方が保留表示よりも表示態様変化演出が実行される割合が高いことに基づけば、保留表示が文字アイコン表示と、動物キャラクタアイコンの表示とのいずれで表示されるかに応じて、保留表示中とアクティブ表示中とで、アイコンの表示態様が変化する頻度が異なるので、保留表示中とアクティブ表示中とのいずれで表示態様を変化させるかを選択する割合が異なる。これにより、アイコン形状で表示された保留表示の表示態様の変化とアクティブ表示の表示態様変化とについて、変化対象の表示の種別および表示態様変化のタイミングに遊技者を注目させることができ、表示態様の変化について遊技の興趣を向上させることができる。
図28(C)は、保留表示が文字アイコンの表示態様に決定されたときに用いる文字保留変化演出種類選択テーブルである。文字アイコンによる保留表示が実行されるときの変化演出の種類としては、青色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第1変化演出と、赤色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第2変化演出とが、表示態様変化演出種類選択用の乱数値MR11の割振りにより選択可能に設けられている。
図28(D)は、保留表示が動物キャラクタアイコンの表示態様に決定されたときに用いる動物キャラクタ保留変化演出種類選択テーブルである。動物キャラクタアイコンによる保留表示が実行されるときの表示態様変化演出の種類としては、青色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第3変化演出と、赤色の矢印が保留表示またはアクティブ表示に作用する第4変化演出とが、表示態様変化演出種類選択用の乱数値MR11の割振りにより選択可能に設けられている。
図28(E)〜(H)は、文字アイコンによる保留表示の変化演出について、図28(A)および図28(B)のデータテーブルにより選択決定された表示態様変化演出タイミングと表示態様変化演出種類との組合せ別に、アイコン表示の変化態様を選択決定するときに用いる変化選択テーブルである。
保留表示中に第1変化演出が実行される決定がされたときには、図28(E)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第1変化演出が実行される決定がされたときには、図28(F)のテーブルが用いられる。保留表示中に第2変化演出が実行される決定がされたときには、図28(G)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第2変化演出が実行される決定がされたときには、図28(H)のテーブルが用いられる。保留表示中に第3変化演出が実行される決定がされたときには、図28(I)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第3変化演出が実行される決定がされたときには、図28(J)のテーブルが用いられる。保留表示中に第4変化演出が実行される決定がされたときには、図28(K)のテーブルが用いられる。アクティブ表示中に第4変化演出が実行される決定がされたときには、図28(L)のテーブルが用いられる。
これら変化選択テーブルでは、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときと、ハズレ表示結果となるときに分けて「変化なし」と「好機」表示と「激熱」表示とに、変化態様選択用の乱数値MR12が、異なる選択割合で割振られている。
図28(E)〜(H)において、「変化なし」は、文字アイコンが変化しない態様を示し、「好機」表示は、文字アイコンが「好機」という文字のアイコンに変化する態様を示し、「激熱」表示は、文字アイコンが「激熱」という文字のアイコンに変化することを示す。
図28(E)〜(H)では、変化選択用の乱数値MR12が、大当り表示結果となるときに「変化なし<好機+激熱(変化あり)」、ハズレ表示結果となるときに「変化なし>好機+激熱(変化あり)」という関係の選択割合で割振られている。また、図28(E)〜(H)では、大当り表示結果となるときに「好機<激熱」、ハズレ表示結果となるときに「好機>激熱」という関係の選択割合で乱数値MR12が割振られている。これにより、文字アイコンが変化したときは、文字アイコンが変化しないときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。また、文字アイコンが「激熱」に変化したときは、文字アイコンが「好機」に変化したときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
文字アイコン表示については、図28(A),(B)のように、アクティブ表示中に保留表示中と比べて文字アイコンの表示態様変化が選択される割合が低いが、大当り表示結果となるときに、アクティブ表示中に保留表示中と比べて、「好機」表示よりも大当りとなる期待度のレベルが高い「激熱」表示となる表示態様変化が選択される割合が高い。これにより、表示態様変化対象の表示種別と、選択される変化タイミングとより、アイコン表示の表示態様変化の態様に遊技者をより一層注目させることができる。
図28(I)〜(L)は、動物キャラクタアイコンによる保留表示の表示態様変化演出について、図28(A)および図28(B)のデータテーブルにより選択決定された表示態様変化演出タイミングと表示態様変化演出種類との組合せ別に、アイコン表示の変化態様を選択決定するときに用いる変化選択テーブルである。これら演出選択テーブルでは、変動表示の表示結果が大当り表示結果となるときと、ハズレ表示結果となるときに分けて、「変化なし」と「2匹」表示と「3匹」表示とに、変化選択用の乱数値MR12が、異なる選択割合で割振られている。
図28(I)〜(L)において、「変化なし」は、動物キャラクタアイコンが変化しない態様を示し、「2匹」表示は、動物キャラクタアイコンが「2匹」のアイコンに変化する態様を示し、「3匹」表示は、動物キャラクタが「3匹」のアイコンに変化することを示す。
図28(I)〜(L)では、大当り表示結果となるときに「2匹<3匹」、ハズレ表示結果となるときに「2匹>3匹」という関係の選択割合で乱数値MR12が割振られている。これにより、動物キャラクタアイコンが変化したときは、動物キャラクタアイコンが変化しないときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。また、動物キャラクタアイコンが「3匹」に変化したときは、動物キャラクタアイコンが「2匹」に変化したときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
動物キャラクタアイコン表示については、図28(B),(C)のように、保留表示中にアクティブ表示中と比べて動物キャラクタアイコンの表示態様変化が選択される割合が低いが、大当り表示結果となるときに、保留表示中にアクティブ表示中と比べて、「2匹」表示よりも大当りとなる期待度のレベルが高い「3匹」表示となる表示態様変化が選択される割合が高い。これにより、保留表示とアクティブ表示とついて、表示態様変化対象の表示種別と、選択される変化タイミングとより、アイコン表示の表示態様変化の態様に遊技者をより一層注目させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図23および図25(A)に示すバトルリーチ演出と、図24および図25(B)に示すストーリーリーチ演出とのように、複数種類の演出表示において、可動体演出が実行可能であるときに、いずれの種類の演出表示が行なわれるかに応じて、エフェクト画像を黒画像上に重畳表示する態様の演出効果表示と、エフェクト画像を演出画像上に重畳表示する態様の演出効果表示というような、異なる態様の演出効果表示が表示可能であるので、可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果を高めることができる。
(2) 図23(E)および図25(A)に示すように、可動部材321のような可動体を動作させる可動体演出が実行されるバトルリーチ演出のような特定種類の演出表示が実行されるときに、図23(D),(E)の粒子エフェクト画像71のような特定態様の演出効果表示を、勝利演出画像の表示のような特定種類の演出表示に重畳表示する演出が実行可能であるので、可動体演出が実行される特定種類の演出表示と演出表示装置5のような表示手段での演出効果表示とを連携させることが可能となり、特定種類の演出表示による可動体の動作と表示手段の演出効果表示とを連携させた演出効果をより一層高めることができる。
(3) 図24(E)および図25(B)に示すように、可動部材321のような可動体を動作させる可動体演出が実行されるストーリーリーチ演出のような特定種類の演出表示が実行されるときに、図24(D),(E)の炎エフェクト画像73のような特定態様の演出効果表示を、黒画像72のような演出表示装置5の全表示領域で表示された所定画像に重畳表示する演出が実行可能であるので、可動体演出が実行される所定種類の所定演出と演出表示装置5のような表示手段での演出効果表示とを連携させることが可能となることに加えて、可動体演出を強調して遊技の興趣を向上させることができる。
(4) パチンコ遊技機1が起動されたときに、図16のステップS51Bの可動部材初期化処理における初期動作のように、可動体の動作を確認するための確認動作と、図16のステップS51A,図18の可動部材慣らし処理における動作のように、可動体を移動させる慣らし動作とを実行させる。このため、可動体の動きが慣れていないため可動体の動作に影響を与えることを抑制することができる。その結果、可動体が良好に動作しないことを抑制することが可能とすることができる。
(5) [保留表示等変化演出]に示すように、図28(A),(B)のように、文字アイコン表示は保留表示中に変化演出実行割合が高く、動物キャラクタアイコン表示はアクティブ表示中に変化演出実行割合が高い。そして、図28(E)〜(L)のように、変化演出実行時に実際に表示態様が変化する割合が、保留表示中と、アクティブ表示中とで等しい。したがって、文字アイコン表示と、動物キャラクタアイコン表示とのいずれであるかに応じて、保留表示中とアクティブ表示中とで、アイコンの表示態様が変化する頻度が異なり、保留表示中とアクティブ表示中とのいずれで表示態様を変化させるかを選択する割合が異なるので、保留表示とアクティブ表示とについて、表示態様変化対象の表示種別と、選択される変化タイミングとより、アイコン表示の表示態様変化の態様に遊技者をより一層注目させることができ、保留表示の態様の変化について遊技の興趣を向上させることができる。
以上説明した遊技機は、以下のような特徴的な構成も備えている。
(1) 遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、 待機位置(たとえば、図8,図9で示す第1位置)および進出位置(たとえば、図8,図9で示す第2位置)に移動可能な可動物(たとえば、可動部材321)と、 前記遊技機が起動されたときに、前記可動物の動作を確認するための確認動作(たとえば、図16のステップS51Bの可動部材初期化処理における初期動作、イニシャル動作ともいう)と、前記可動物を移動させる慣らし動作(たとえば、図16のステップS51A,図18の可動部材慣らし処理における動作、ショートイニシャル動作ともいう)とを実行させる制御手段(たとえば、演出制御用CPU120)とを備える。
このような構成によれば、可動物の動作を確認するための確認動作と、可動物を移動させる慣らし動作とを実行させる。このため、可動物の動きが慣れていないため可動物の動作に影響を与えることを抑制することができる。その結果、可動物が良好に動作しないことを抑制することが可能な遊技機を提供することができる。
(2) 上記(1)の遊技機において、 前記慣らし動作で前記可動物の動作に異常が検出された場合、エラー処理(たとえば、異常の報知)を実行するエラー処理手段(たとえば、図18のステップS513,ステップS517)をさらに備える。
このような構成によれば、慣らし動作で可動物の動作に異常が検出された場合、エラー処理が実行される。その結果、可動物が正常に動作しない状態に対応した処理を実行することができる。
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、 前記制御手段は、前記確認動作よりも前に前記慣らし動作を実行させる(たとえば、図16参照)。
このような構成によれば、確認動作よりも前に慣らし動作が実行される。その結果、確認動作において可動物が良好に動作しないことを抑制できる。
(4) 上記(3)の遊技機において、 前記制御手段は、前記慣らし動作で前記可動物の動作に異常が検出された場合、前記確認動作の実行を禁止し(たとえば、図18のステップS514,ステップS518で報知停止操作がされるまでは、図16のステップS51Bの可動部材初期化処理が実行されない)。
このような構成によれば、慣らし動作で可動物の動作に異常が検出された場合、確認動作の実行が禁止される。その結果、可動物が正常に動作しない状態のまま確認動作が実行されてしまうことを抑制できる。
(5) 上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、 前記可動物は、遊技中と前記慣らし動作の実行中とで異なる動力源によって前記進出位置まで動かされる。
このような構成によれば、遊技中と慣らし動作の実行中とで異なる動力源によって可動物が進出位置まで動かされる。その結果、慣らし動作を好適な動力源で実行することができる。
(6) 上記(5)の遊技機において、 前記可動物は、遊技中は弾性体(たとえば、引張バネ323。渦巻きバネ、板バネ、ゴムなどの他の弾性体であってもよい。)を、前記慣らし動作の実行中は前記弾性体よりも力の強いモータ(たとえば、第2演出用モータ330)を、動力源として前記進出位置まで動かされる。
このような構成によれば、慣らし動作は弾性体よりも力の強いモータが可動物の動力源とされる。その結果、慣らし動作において可動物をより確実に進出位置まで動かすことができる。
(7) 上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、 前記可動物は、前記可動物の移動に伴なって屈伸する電気ケーブル(たとえば、ケーブル361)を含み、 前記慣らし動作は、前記可動物を移動させることで前記電気ケーブルを屈伸させて慣らす動作である。
このような構成によれば、可動物の動作を確認するための確認動作と、可動物を移動させることで電気ケーブルを屈伸させて慣らす慣らし動作とを実行させる。このため、電気ケーブルの動きが慣れていないため可動物の動作に影響を与えることを抑制することができる。その結果、可動物が良好に動作しないことを抑制できる。
(8) 上記(7)の遊技機において、 前記電気ケーブルは、熱を発する物(たとえば、演出表示装置5のLCD、第1演出用モータ303、第2演出用モータ330)の近傍に設けられる。
このような構成によれば、電気ケーブルが熱によって柔軟性が高くなる。その結果、可動物をより確実に動かすことができる。
(9) 前述した実施の形態においては、慣らし動作が前記可動物を移動させることで前記電気ケーブルを屈伸させて慣らす動作であることとした。しかし、これに限定されず、可動物がレールに沿って動くように構成されている場合、可動物がボールねじやリニアガイドなどで動くように構成されている場合、および、可動物がすべり軸受やメタル軸受や樹脂軸受などの軸受によって回転などの動作をするように構成されている場合に、オイルやグリスなどの潤滑剤が馴染むように動かして慣らす動作であることとしてもよい。また、可動物に回転や直動などの摺動部分がある場合、摺動部分の固着を動かして滑らかにして慣らす動作であることとしてもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、慣らし動作を起動時に行なうようにした。しかし、これに限定されず、慣らし動作を起動後の遊技が行なわれていないデモ中などに定期的に行なってもよい。このようにしても、遊技中に可動物が良好に動作しないことを抑制することができる。
(11) 前述した実施の形態のケーブル361は、LEDに電力を供給するものであることとした。しかし、これに限定されず、他の電気部品(たとえば、可動物を動かすモータやソレノイドなどのアクチュエータや映像を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置)に電力または制御信号を供給するものであってもよい。
(12) ケーブル361は、フレキシブルフラットケーブルであってもよいし、被覆線を複数本並べて融着したフラットケーブルであってもよいし、1本の単線,撚線であってもよいし、撚対線であってもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、慣らし動作と確認動作とを分けて行なうようにした。しかし、これに限定されず、慣らし動作と確認動作とを一連の動作として実行するようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態においては、確認動作において、可動物の初期位置を検出するようにした。しかし、これに限定されず、慣らし動作において、可動物の初期位置を検出するようにしてもよい。また、慣らし動作および確認動作とは別に、可動物の初期位置を検出するようにしてもよい。
実施の形態2.
以下、第2の実施の形態について説明する。なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
この実施の形態では、所定のエラーが発生したときに、エラー報知を実行するように構成されている。また、所定のエラーのうちの特定エラー(後述するドア開放等の特定エラー)が発生したときに、可動体の動作を制限したり、可動体を動作させる演出(および当該演出と連動した演出)の実行を制限したりするように構成されている。
なお、この実施の形態における「可動体」は、第1の実施の形態における可動部材321等に相当する。
図29は、エラー報知処理の一例を示すフローチャートである。エラー報知処理は、演出制御メイン処理において、タイマ割込みごとに実行される。例えば、演出用乱数更新処理(ステップS56)の後に実行される。
エラー報知処理では、演出制御用CPU120は、所定のエラーが新たに発生したか否かを確認し(ステップS6001)、発生していれば、発生したエラーに応じたエラー報知を実行する(ステップS6002)とともに、発生したエラーに応じたエラーフラグをセットする(ステップS6003)。エラーフラグの状態を確認することにより、いずれのエラーが発生中かを確認することができる。
図30は、エラー仕様の一覧を示す説明図である。この実施の形態では、ステップS6001において、図30に示す各種エラーのいずれかが新たに発生しているか否かを確認する。
図30に示す各種エラーのうち、振動モータ異常エラーのように、発動契機が「サブで監視」とされているエラーについては、演出制御用CPU120は、各種振動モータを監視する監視手段(例えば、演出制御基板12に搭載されたセンサであって、振動モータの異常を検知可能なもの)を用いてエラー発生の有無を判断する。また、ドア開放のように、発動契機が「コマンド受信」とされているエラーについては、演出制御用CPU120は、主基板11から演出制御基板12に向けて伝送されるコマンドにもとづいてエラー発生の有無を判断する。すなわち、発動契機が「サブで監視」とされているエラーについては、演出制御基板12側でエラー発生の有無が判断され、発動契機が「コマンド受信」とされているエラーについては、主基板11側でエラー発生の有無が判断され、エラーが発生した旨を示すコマンドが主基板11から演出制御基板12に向けて伝送されるため、演出制御基板12側ではコマンドを受信したことによって、エラーが発生したことを確認する。
図30には、発生したエラーに応じたエラー報知が「エラー報知態様」として示されている。例えば、磁石エラーが発生した場合には、ステップS6002において、エラー音を出力するとともに、演出表示装置5において「磁石エラー」の文字を表示する制御が行われる。この実施の形態では、複数のエラーが同時に発生しているときには、それぞれ対応するエラー報知が同時に実行されるが、このような構成に限らず、予め定められた優先順位が高いエラー報知が優先して実行される(例えば、順番に実行されたり、同時に実行されるが画面に大きく表示されたりする)ようにしてもよい。この場合には、磁石エラー等の不正が疑われるエラーの優先順位を高く設定することが望ましい。
次いで、演出制御用CPU120は、発生したエラーにドア開放等の特定エラーが含まれるか否かを確認する(ステップS6004)。
この実施の形態では、エラー発生中は可動体の動作を制限するエラーを特定エラーという。図30に示すエラー仕様において、「可動体制限」が「あり」となっている振動モータ異常エラーや、磁石エラー、賞球異常エラー、ドア開放が特定エラーに該当する。なお、「RAMクリア」後には、初期化処理により初期化報知音(新電源投入音)の出力とともに、可動体の初期動作チェックが行われる(可動体は演出として動作しない)。そのため、この間は「可動体制限」しないように設定されている。図30に示す例に限らず、いずれかのエラーを特定エラーと設定しないようにしてもよいし、他のエラーも特定エラーと設定するようにしてもよい。
ステップS6004において特定エラーが含まれていない場合には、ステップS6008に移行し、特定エラーが含まれている場合には、演出制御用CPU120は、可動体が動作中であれば(ステップS6005のY)、可動体の動作を停止する制御を行う(ステップS6006)とともに、可動体が停止状態であることを示す可動体停止フラグをセットする(ステップS6007)。可動体停止フラグは、例えば、可動体を動作させる制御処理において参照され、セットされている場合には、可動体を動作させない(すなわち停止状態を維持する)処理が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、可動体を動作させる演出(および当該演出と連動した演出)の実行を制限することを示す演出制限フラグをセットする(ステップS6008)。また、可動体を動作させる演出(および当該演出と連動した演出)の実行予定がある場合には(ステップS6009のY)、演出制御用CPU120は、演出の実行をキャンセルする制御を行う(ステップS6010)。演出制限フラグは、例えば、演出内容を決定する処理において参照され、セットされている場合には、可動体を動作させる演出(および当該演出と連動した演出)を実行しないと決定される。演出制限フラグが設定されているときには、演出表示装置5の表示画面においてエラー報知の文字を表示し、他の部分を真っ黒にすることにより、演出表示装置5において可動体演出に連動した演出が実行されないようにしてもよい。なお、可動体を動作させる演出のみ制限の対象とし、当該演出と連動した演出については、制限の対象から外すようにしてもよい。このようにすることにより、遊技者が遊技の進行状況を把握しやすくなる場合もあるからである。
ステップS6001において、新たなエラーが発生していないと判断した場合には、演出制御用CPU120は、エラーの解除条件が成立しているか否かを確認する(ステップS6011)。
図30には、各エラーの解除条件が「解除条件」として示されている。例えば、スイッチ異常エラーについては、発生時点から300秒が経過したことにより解除条件が成立する。また、ドア開放や満タンエラー、賞球エラー、球切れエラーについては、主基板11からそれらの状態が解消されたことを示すコマンドを受信したことにより、解除条件が成立する。
振動モータ異常エラーや磁石エラー、賞球異常エラー等の解除条件が「電源オフ」のエラーについては、厳密に「電源オフ」がなされたのか判断することはできないが、例えば、主基板11から初期化指定コマンド(電源投入時に主基板11において初期化処理を実行したことを示すコマンド)を受信したことにより、解除条件が成立する。
エラーの解除条件が成立している場合には、演出制御用CPU120は、解除条件が成立したエラーに応じたエラー報知を終了する(ステップS6012)とともに、解除条件が成立したエラーに応じたエラーフラグをリセットする(ステップS6013)。
次いで、演出制御用CPU120は、全ての特定エラーが解消されたか否か(すなわち、全ての特定エラーの解除条件が成立したか否か)を確認し(ステップS6014)、解消されていれば、可動体停止フラグをリセットするとともに、演出制限フラグをリセットする(ステップS6015,S6016)。
この実施の形態では、図29に示すエラー報知処理が実行されることにより、複数種類のエラーのうち特定エラーが発生したときには、可動体の動作が制限され、非特定エラーが発生したときには、可動体の動作が制限されないように構成されている。特定エラーには、例えば、不正が行われたことが疑われるエラーや、遊技機の管理者による解消作業が必要なエラー(磁石エラーや賞球異常エラー等)、遊技を続行することがふさわしくない状態(または不可能な状態)となっているエラー(ドア開放エラー等)等が含まれ、非特定エラーには、全面的に遊技を停止させるほど深刻なものではないエラー(満タンエラー等)が含まれる。このような構成により、発生したエラーの種類に関わらず一律に可動体の動作制限を行うのではなく、発生したエラーの種類に応じて、適切に可動体の動作制限を行うことができ、遊技を適切に進行することができる。
また、ステップS6005〜S6007の処理を実行することにより、可動体の動作中に特定エラーが発生したときには、特定エラー発生時点以降、可動体の動作を制限するように構成されている。そのため、可動体の動作中のタイミングであっても特定エラーが発生したことを容易に認識させることができる。なお、この実施の形態では、可動体の動作を停止することにより、可動体の動作を制限しているが、このような構成に限らず、可動体の動作速度を低下させることにより、可動体の動作を制限するようにしてもよい。また、発生したエラーの種類に応じて、動作の制限方法が異なっていてもよい。すなわち、特定エラーのうち磁石エラーが発生した場合には、可動体の動作を停止させ、ドア開放エラーが発生した場合には、可動体の動作速度を低下させるようにしてもよい。
また、特定エラーと非特定エラーとが同時に発生したときには、可動体の動作が制限されるように構成されている。そのため、複数のエラーが同時に発生したときにも、適切に可動体の動作制限を行うことができる。
また、非特定エラーの発生中には可動体の動作が制限されないように構成されている。すなわち、非特定エラーの発生中に可動体の動作が開始されることがあるように構成されている。しかし、非特定エラーの発生中に可動体の動作が開始されたとしても、エラー報知は継続して実行される。例えば、満タンエラーが発生すると、エラー報知として、満タン検出音の出力と「球を抜いてください」の表示とが行われるが、可動体の動作制限は行われないため、エラー報知中に可動体が動作する場合がある。しかし、可動体が動作していても、エラー報知は解除条件が成立するまで継続して実行される。そのため、可動体の動作によりエラーの発生が認識できなくなってしまうことを防止することができる。
また、ステップS6008〜S6010の処理により、特定エラーの発生中には、可動体を動作させる演出および当該演出と連動した演出の実行も制限するように構成されている。そのため、可動体の動作だけが制限され、演出に違和感が生じてしまうことを防止することができる。
以上に説明したように、この実施の形態では、可動体は、複数種類の異常状態のうち第1異常状態(例えば、図30に示す各種エラーのうち、可動体制限「あり」に設定されている振動モータ異常エラーや、磁石エラー、賞球異常エラー、ドア開放エラー等の特定エラー)が発生したときには、動作が制限される一方、該第1異常状態とは異なる第2異常状態(例えば、図30に示す各種エラーのうち、可動体制限「なし」に設定されているスイッチ異常エラーや、不正入賞エラー、RAMクリア、賞球エラー、球切れエラー等の非特定エラー)が発生したときには、動作が制限されないように構成されている。そのため、発生した異常状態の種類に応じて、適切に可動体の動作制限を行うことができ、遊技を適切に進行することができる。
また、この実施の形態では、可動体は、第1異常状態と第2異常状態とが同時に発生したときには、動作が制限される(図29のステップS6004〜S6010参照)。そのため、第1異常状態と第2異常状態とが同時に発生したときにも、適切に可動体の動作制限を行うことができる。
また、この実施の形態では、第2異常状態が発生したことにもとづいて、該第2異常状態の発生を報知する報知手段を備えており(図29のステップS6002参照)、報知手段は、第2異常状態の発生を報知しているときに、可動体が動作した場合に、継続して報知を実行可能である。そのため、第1異常状態の発生の報知が可動体の動作によって認識できなくなることを防止することができる。
また、この実施の形態では、第1異常状態が発生したときには、可動体の動作と連動した演出も制限される(図29のステップS6008〜S6010参照)。そのため、可動体の動作が制限されるときに、可動体の動作と連動した演出が通常通り実行されることによる違和感が生じることを防止することができる。
また、この実施の形態では、動作中に第1異常状態が発生したときには、該第1異常事態の発生時点以降の動作が制限される(図29のステップS6005〜S6007参照)。そのため、可動体の動作中であっても、第1異常状態が発生したことを認識させることができる。
なお、複数の可動体を備えている場合には、複数の可動体のうちの一部のみ動作を制限するようにしてもよいし、全ての可動体の動作を制限するようにしてもよい。また、複数の可動体を一律に制限する構成に限らず、可動体ごとに異なる制限をするようにしてもよい。例えば、一部の可動体の動作を停止させ、他の可動体の動作速度を低下させるように制限してもよい。
この実施の形態の構成と、第1の実施の形態との構成とを組み合わせると、第1異常状態が発生したときには、可動体の動作が制限されるが、複数種類の演出表示のうち、いずれの演出表示が行なわれるかに応じて、異なる態様の演出効果表示が表示可能であることにより、遊技者は演出効果表示を確認することによって状況を把握することができる。
なお、上記の各実施の形態に示した構成については、いずれか1つの構成のみを遊技機に適用してもよいし、上記の各実施の形態のうちの一部または全ての構成を組み合わせて遊技機に適用してもよい。
以上、本発明の各実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記各実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。また、スロットマシンにも適用可能である。
また、前記各実施の形態では、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ変動表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、変動表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
5 演出表示装置、321 可動部材、120 演出制御用CPU、100 遊技制御用マイクロコンピュータ、102 RAM、1 パチンコ遊技機。

Claims (2)

  1. 第1演出表示と、該第1演出表示とは異なる表示態様の第2演出表示とを含む複数種類の演出表示が可能な表示手段と、
    可動体と、
    前記可動体を動作させる可動体演出を実行可能な可動体演出手段とを備え、
    前記可動体を前記表示手段の前方の進出位置に移動させる前記可動体演出が実行されるときに、前記第1演出表示が行われる場合に前記可動体の動作に連動して第1演出効果表示を前記表示手段にて表示前記第2演出表示が行われる場合に前記可動体の動作に連動して該第1演出効果表示とは異なる表示態様の第2演出効果表示を前記表示手段にて表示
    前記第2演出効果表示は、
    前記第2演出表示として前記表示手段の全表示領域を覆う所定画像が表示された後に、該所定画像に重畳するように表示され、
    少なくとも第1タイミングと、該第1タイミングよりも後の第2タイミングとで異なる表示態様により表示され、
    前記可動体は、
    前記第2タイミングにおいて前記第2演出効果表示が表示されているときに、前記進出位置に位置し、
    複数種類の異常状態のうち第1異常状態が発生したときには、動作が制限される一方、該第1異常状態とは異なる第2異常状態が発生したときには、動作が制限されない
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 第1異常状態が発生したときには、前記可動体の動作と連動した演出も制限される
    請求項1記載の遊技機。
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