JP6883435B2 - 活性汚泥の診断方法、活性汚泥処理装置の最適運転条件決定方法、活性汚泥異常要因微生物の同定方法及び活性汚泥処理装置の運転改善方法 - Google Patents

活性汚泥の診断方法、活性汚泥処理装置の最適運転条件決定方法、活性汚泥異常要因微生物の同定方法及び活性汚泥処理装置の運転改善方法 Download PDF

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本発明は、下水、産業用排水等の処理に用いられる活性汚泥処理装置に係る最適運転条件決定方法及びの運転改善方法並びに活性汚泥の診断方法及び異常要因微生物の同定方法に関する。
活性汚泥処理プロセスは、微生物による分解処理プロセスであるため、排水中の有機物の性状や濃度の変化、排水温度やpHといった環境の変化を受けやすいプロセスである。活性汚泥を用いた排水処理システムは、広く活用されているが、前述したような変化の影響で突然処理能力が低下するという操業上のリスクを常に抱えている。
特許文献1は、アンモニア態窒素の分解除去に寄与する微生物を特定の16SrRNA遺伝子の塩基配列を検出して排水処理の有効性の評価を支援可能な廃水処理システムを開示する。
特許文献2は、窒素除去に有用な特定の菌を集積培養し、その汚泥を投入して排水処理する方保が開示されおり、菌の存在の確認に16SrRNA遺伝子の解析を用いられることが開示されている。
特開2015−226896号公報 特開2013−192465号公報
本発明の目的は、DNA及び/又はRNAの詳細な遺伝子解析を必要とせず、微生物種名を特定することなく、簡易な方法により活性汚泥の診断及び活性汚泥異常要因微生物の同定並びに活性汚泥処理装置の最適運転方法及び運転改善の方法を提供することである。
本発明者は、活性汚泥微生物のDNAとRNAの抽出法、rDNAとrRNAの測定及び微生物バンドについて鋭意研究を行い、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の技術的構成からなることを特徴とする。
〔1〕 有機物を含む排水を処理する活性汚泥処理装置の活性汚泥の診断方法であって、活性汚泥の微生物のrRNAとrDNAの量比(rRNA/rDNA)を比較することにより、排水処理能力の異常を判断することを特徴とする活性汚泥の診断方法。
〔2〕 前記活性汚泥の診断方法であって、核酸電気泳動法によって分離した活性汚泥の微生物のrRNAの微生物バンドを測定して、rRNAバンド数の変化から排水処理能力の異常を判断することを特徴とする活性汚泥の診断方法。
〔3〕 活性汚泥を試験装置により汚泥処理装置の運転条件を変動させてテストし、各運転条件における活性汚泥の微生物を前記〔1〕及び/又は前記〔2〕に記載の診断法により診断し、活性汚泥処理装置の最適運転条件を求めることを特徴とする活性汚泥処理装置の最適運転条件決定方法。
〔4〕 活性汚泥処理装置の正常時及び異常時に採取した活性汚泥微生物のrDNA及び/又はrRNAを核酸電気泳動法によって分離し、正常時及び異常時の微生物バンドを比較して排水処理能力の異常要因となっている微生物バンドを特定する工程及び活性汚泥から微生物分離手法により微生物を単離し、単離した微生物について核酸電気泳動法により、rRNA及び/又はrRNAの微生物バンドを分離し、前記排水処理能力の異常の要因と特定される微生物バンドと比較することによって排水処理能力の異常の要因となっている微生物を特定することを特徴とする活性汚泥異常要因微生物の同定方法。
〔5〕 活性汚泥処理装置の異常時に採取した活性汚泥微生物のrDNAとrRNAを核酸電気泳動法によって分離し、両者の微生物バンドを比較して、微生物バンドを特定する工程及び活性汚泥から微生物分離手法により微生物を単離し、単離した前記微生物の核酸電気泳動法のrDNA及び/又はrRNAを測定し前記排水処理能力の異常の要因となっている微生物バンドと比較することによって排水処理能力の異常の要因となっている微生物を特定することを特徴とする活性汚泥異常要因微生物の同定方法。
〔6〕 活性汚泥処理装置の異常時に、前記〔4〕又は前記〔5〕に記載した活性汚泥異常要因微生物の同定方法で同定した菌を単離し、前記単離した菌を培養装置で培養し、培養した菌を前記活性汚泥処理装置に添加することを特徴とする活性汚泥処理装置の運転改善方法。
本発明によれば、微生物種名を特定することなしに、rRNAとrDNA量を測定する方法、または、核酸電気泳動法という簡易な方法によって活性汚泥処理装置の活性汚泥に異常が起きているかどうかを短時間に効率的に診断することができる。
また、活性汚泥処理装置の操業状態を数値化し、管理することができる。
また、活性汚泥処理装置の最適運転条件を実験室レベルの装置を用いて容易に決定することができる。
また、活性汚泥から微生物分離手法により微生物を単離して、rDNA及び/又はrRNAの微生物バンドを測定し、前記排水処理能力の異常の要因と特定される微生物バンドと比較することによって、簡易に効率よく排水処理能力の異常の要因となっている微生物を同定することができ、その微生物を培養して異常を生じている活性汚泥処理装置に添加することにより活性汚泥処理装置の運転を正常化することができる。
微生物分離手法により個別に分離された微生物のベンゼン資化能を示す図である。 個別に分離されたベンゼン資化微生物および由来となった活性汚泥微生物群の16SrDNAバンド位置を比較した図である。
有機物を含む排水を処理する活性汚泥処理装置の活性汚泥の診断方法であって、活性汚泥の微生物のrRNAとrDNAの量比(rRNA/rDNA)を比較することにより、排水処理能力の異常を判断することを特徴とする。
rRNAはタンパク質合成分子であるリボソームを構成しており、その遺伝子はrDNAにコードされている。微生物細胞内においてrRNAの含有分子数が多い場合、その細胞はリボソームを多く含んだ状態であることを示しており、積極的にタンパク質合成を行い増殖している。すなわち高活性であると考えられる。
rDNAは微生物種によるが、1細胞あたりに含有する分子数が決まっており、rDNAは微生物数と相関する。
したがって、rRNAをrDNAで除算した値(rRNA/rDNA比)は、1細胞あたりの微生物活性に相当するため、rRNA/rDNA比を求めることは、特定の微生物種によらず、微生物の比活性を評価できる。すなわち、活性汚泥においてrRNA/rDNA比を定量することにより、汚泥の活性状態(不調・好調)を診断することが可能となる。
rRNAおよびrDNAのうち、真正細菌群やメタン生成菌をはじめとする古細菌群についてはリボソームの小サブユニット(30S)を構成している16SrRNAおよび16SrDNAを標的とし、真菌類や酵母類は小サブユニット(40S)を構成している18SrRNAおよび18SrDNAを標的とする。
rRNAとrDNAの定量は、まず、活性汚泥から核酸(DNA、RNA)を抽出する。
活性汚泥から核酸(DNA、RNA)を抽出する方法は特に制限はないが、十分に汚泥がホモジナイザー等で均質化され、細胞壁が破砕されており、含有するほぼすべての微生物核酸が抽出される必要がある。
また、抽出された核酸における純度が高いことも要求される。
抽出方法はDNAについてはフェノールクロロホルム法や、市販の抽出キットが適用できる。
RNAについてはAGPC法で抽出し、混入したDNAをDNA分解酵素(DNase)で処理することで純度を上げることが可能である。またDNA同様、市販される抽出キットを適用することもできる。
続いて、抽出されたDNA、RNAを鋳型として、定量的PCR法及び定量的RT−PCR法により、含有するrRNAとrDNAのコピー数(単位汚泥重量もしくは単位汚泥体積あたりの分子数)を計測する。
PCRプライマーには16SrRNA及び16SrDNA、18SrRNA及び18SrDNAの中で、超可変領域を含む保存領域間を増幅可能なユニバーサルプライマーを使用することが多いが、特に限定されるものではなく、菌群を絞ったPCRプライマーを利用することもできる。
ユニバーサルプライマーを使用することで、微生物種に限定されず、含有する真正細菌群・古細菌群(16SrRNA、16SrDNA)及び/又は真菌・酵母群(18SrRNA、18SrDNA)の全菌に対して定量が可能であり、rRNAとrDNAの量比(rRNA/rDNA比)を求めることにより、活性汚泥処理装置の活性汚泥の診断が可能である。
次に核酸電気泳動法により、活性汚泥の状態を診断する手法について説明する。
本発明の活性汚泥診断方法は、核酸電気泳動法によって分離した活性汚泥内微生物のrRNAを対象とする微生物バンドを測定して、検出されたrRNAバンド数の変化から排水処理能力の異常を判断することを特徴とする。
一般的にはrDNAを対象とした菌叢解析(核酸電気泳動法、次世代シーケンサ−法等)が行われている。
rDNAを含むDNA分子は、2重らせん構造を有しており、環境中において極めて安定的な分子であることが知られている。このような特徴からrDNA分子のみを対象として菌叢解析を実施しても、その時点において、死滅・不活化してしまっていて機能していない微生物群も含んだ状態で菌叢解析していることになる。
一方でrRNAを含むRNA分子は2重らせん構造を形成せず、DNAから転写、生成されても、比較的短時間で分解されてしまう特性を有する。それゆえrRNA分子を対象として解析すれば、活性が高く転写を続けている微生物細胞を検出でき、すなわち生きて活性化している微生物群について菌叢解析ができる。
活性汚泥による廃水処理は汚濁物質に対して複数の微生物反応(酵素反応)で処理が進むと考えられる。これらの微生物反応は1種の微生物で生じることもあるが、通常は複数種の微生物反応によって進む。そのため、反応可能な微生物種が多いほど、活性汚泥としては高活性で安定的である。つまり微生物種の多様性が大きな汚泥は不調状態に陥りにくいと考えられる。
rRNAを対象とする菌叢解析で得られた微生物種数は、活性の高い微生物種の多様性を示しており、活性汚泥の状態診断に利用できる。
本発明における核酸電気泳動法はrRNA、rDNAのうちリボソームの小サブユニットに含まれる16SrRNA、16SrDNA及び/又は18SrRNA、18SrDNAを対象として実施される。前記〔2〕に示す方法は、rRNAを対象とするが、前記〔4〕〜〔6〕の発明においては、DNAを測定する場合があるので合わせて説明する。
核酸電気泳動法による菌叢解析の手順を以下に記載する。
前記記載の手法にて活性汚泥から核酸を抽出・精製する。次に微生物種の同定が可能な領域である超可変領域を含む保存領域間をユニバーサルプライマーでPCR増幅する。増幅される遺伝子断片長に制限はないが、電気泳動による核酸分離能から、500bps以下の短い遺伝子断片が好ましい。
増幅された遺伝子断片には、微生物由来の16SrRNA、16rDNAまたは18SrRNA、18SrDNAが混在しており、その分子量(塩基配列数)はいずれも概ね同じである。
したがって、アガロースゲルやアクリルアミドゲル等の担体を利用した分子篩による電気泳動動法では十分に分離することができないため、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法(DGGE法)または、温度勾配ゲル電気泳動法(TGGE法)により分離を行う。
これらの手法は塩基配列の構成差(グアニンとシトシンの含有率差)によって分離するものである。微生物同定領域を含有するrRNA、rDNA断片に適用することで微生物種の違いにより核酸を分離することができる。
分離後には、核酸染色法によって遺伝子断片を可視化する。核酸染色法は限定されないが、一般的にはエチジウムブロミドなど核酸内へのインターカレーションにより、蛍光を発する色素が利用される。
可視化された遺伝子断片は帯状を示しバンドと表現される。可視化された1本のバンドは原則、同じ塩基配列構成を有しており、すなわち同じ微生物種であることを示す。
検出されたバンド数が多いほど、微生物種が多いことを示している。また染色により可視化されたバンドの輝度・厚みなどは、遺伝子断片の量とも相関する。そのため、検出された各バンド輝度の総和に対して各バンド輝度を除した値は、各バンド(微生物種)の構成比率を示している。
バンド輝度を定量する方法は、ゲルイメージャーやデジタルカメラなどの写真撮影装置により、染色後のゲルを撮影し、画像解析ソフトによって解析を行うことで数値化できる。
検出される微生物バンド数が多いことは、核酸染色による検出下限値以上の微生物構成比率を有した微生物種が多いことを示す。言い換えれば十分な微生物量と微生物種が活性汚泥内に含有していると言える。
本法をrRNAに対して適用すれば、活性の高い微生物種の多様性を確認でき、活性汚泥の状態診断に利用できる。
次に、本発明の活性汚泥処理装置の最適運転条件決定方法について説明する。
本発明の活性汚泥処理装置の最適運転条件決定方法は、活性汚泥を試験装置により汚泥処理装置の運転条件を変動させてテストし、各運転条件における活性汚泥の微生物を前記〔1〕及び/又は前記〔2〕に記載の診断法により診断し、活性汚泥処理装置の最適運転条件を求めることを特徴とする
通常活性汚泥処理装置は、被処理水の量にも依存するが、数100〜数1000m3規模の処理槽が多く大型であり、運転条件を変更しその影響を試験することは容易ではない。
また実際に処理している装置において試験を行う場合、廃水処理を中断する必要があり、製品製造などの上流プロセスも中断せざるを得ないことを意味している。そのため、実際の活性汚泥処理装置を使っての最適運転条件を求めることは、困難である。
これらの実装置による試験の困難さから、本発明によれば、事前に小型模擬試験装置により運転条件と相関する要因を設定したテストを実施する。
活性汚泥微生物への運転条件の影響は、前記〔1〕か〔2〕に記したいずれかの診断法を用いて把握し、簡便かつ迅速に活性汚泥処理装置の最適運転条件を求めることができる。
小型模擬試験装置は処理槽サイズ、構成等に、特に制限はないが、実験室内に設置できる100mL〜20L程度の槽容量であり、エアーコンプレッサー、吸気管、廃水の供給・排出ができる定量送液ポンプと供給・排出ポート、排出ポートに汚泥の流亡を防止できるフィルターが敷設されていることが好ましい。嫌気的な廃水処理の場合には、エアーコンプレッサーの代わりに窒素ガスを供給しても良い。またより少量で試験する場合には、フラスコを用いた回分式試験でも代替可能である。
活性汚泥処理装置から活性汚泥を採取し、原廃水もしくは模擬廃水とともに小型模擬試験装置へ投入、テストを行う。テスト条件は実廃水処理の運転条件に従い、実際の運転条件で変動する範囲で設定することが多いが、特に限定されるものではない。
テスト条件としては、代表的には処理槽内pH、汚泥濃度(MLSS)、水理学的滞留時間(HRT)、汚泥滞留時間(SRT)、CODまたはBOD容積負荷、CODまたはBOD濃度、処理槽内水温、溶存酸素濃度(D.O.)、窒素容積負荷、窒素濃度(アンモニア、硝酸、亜硝酸)、無機イオン濃度(Na、SO4)などが挙げられる。
テスト条件による汚泥微生物への影響度は、前記〔1〕及び/又は〔2〕に記したいずれかの診断法で評価されるが、より定量的に把握するため、実験計画法などの統計学的な解析手法により、テストを実施し、結果を判断することが好ましい。すなわち有意水準と寄与率に基づき、テスト条件とrRNA/rDNA比、rRNAバンド数の相関を明らかにすることで、汚泥活性を向上・維持させる条件をスクリーニングする。複数回、小型模擬試験装置でテストを繰り返し、活性汚泥処理装置の最適運転条件を決定する。
次に排水処理能力の異常の要因となっている微生物を同定する方法を説明する。
本発明の活性汚泥異常要因微生物の同定方法は、活性汚泥処理装置の正常時及び異常時に採取した活性汚泥微生物のrDNA及び/又はrRNAを核酸電気泳動法によって分離し、両者の微生物バンドを比較して排水処理能力の異常要因となっている微生物バンドを推定する工程及び活性汚泥から微生物分離手法により微生物を単離し、単離した微生物について核酸電気泳動法により、rDNA及び/又はrRNAの微生物バンドを分離し、前記排水処理能力の異常の要因と推定される微生物バンドと比較することによって排水処理能力の異常の要因となっている微生物を特定することを特徴とする。
さらに、本発明の活性汚泥異常要因微生物の同定方法は、以下の方法であっても良い。
すなわち、活性汚泥処理装置の異常時に採取した活性汚泥微生物のrDNAとrRNAを核酸電気泳動法によって分離し、両者の微生物バンドを比較して、微生物バンドを特定する工程及び活性汚泥から微生物分離手法により微生物を単離し、単離した前記微生物の核酸電気泳動法のrDNA及び/又はrRNAを測定し前記排水処理能力の異常の要因となっている微生物バンドと比較することによって排水処理能力の異常の要因となっている微生物を特定することができる。
rRNA/rDNAの遺伝子領域は、微生物種に応じて塩基配列が異なる超可変領域が含まれており、この部分の領域を、核酸電気泳動法や次世代シーケンサ等と比較することで菌叢の変化や菌種名の特定が可能である。
廃水処理において、アンモニア酸化細菌や亜硝酸酸化細菌、アナモックス菌、メタン生成菌など菌種と機能が一致している菌群については、菌種名を特定し、その菌量をモニタリングする手法は有効であるが、それ以外、例えば脱窒反応を触媒する微生物種は大腸菌群をはじめとして、極めて多種多様な微生物が存在しているため、菌種名を特定し、菌量をモニタリングするだけでは、活性との相関を得ることは困難である。
本発明における活性汚泥処理装置の正常時及び異常時に採取した活性汚泥微生物並びに後述する活性汚泥から微生物分離手法により微生物を単離した微生物の核酸電気泳動法によって分離する方法について説明する。まず、前記した方法でこれらの活性汚泥微生物から核酸を抽出・精製し、その後前記した方法と同じ方法で核酸電気泳動法によってrDNA及び/又はrRNAの微生物バンドを得ることができる。
正常時の活性汚泥と異常時の活性汚泥の微生物バンドとを比較することで、多種多様な微生物群の中から、処理能と相関する微生物種を特定できる。つまり、正常時においては構成比率が高く、異常時において構成比率が低下する微生物が該当する。
しかしながら、これらの微生物は1種であることは少なく複数の微生物が特定され、それぞれの汚泥活性への寄与は不明確である。
後述する微生物分離手法により汚泥微生物を1種づつ分離し、個別の微生物活性が評価できれば、特定された複数の微生物のなかから、汚泥活性への寄与率が判断でき、異常の要因となっている微生物を特定することができる。
正常時の活性汚泥と異常時の活性汚泥の微生物バンドとを比較するためには、事前に正常時において微生物バンドを分析しておく必要があり、異常が発生してからでは適用することができない。そこで前述したrDNAとrRNAの特性の違いを利用し、異常時においてのみの診断であってもrRNAとrDNAの微生物バンドを比較することで、異常の要因となる微生物を特定することもできる(前記〔5〕の方法)。
つまり、rDNAは極めて安定的な物質であり、過去に存在していた微生物種および分析を実施した時点で存在していた微生物種が同時に検出される。一方でrRNAは分析を実施した時点で活性のある微生物種が検出される。
従って、活性汚泥処理装置の異常時に採取した活性汚泥微生物のrDNAとrRNAの微生物バンドを比較し消失してしまったrRNAの微生物バンドは、少なくとも異常時には活性を失った微生物種と考えられ、正常時(過去)には構成比率が高かった可能性が高い。このように異常時のrDNAとrRNAバンドの比較を行うことで、異常の要因となる微生物を特定することができる。
前記の活性汚泥から微生物分離手法により微生物を単離する方法は、微生物分離装置を用い、微生物細胞を分離・配列・培養することにより行うことができ、分離された微生物の増殖性や目的活性について個別に評価ができる。前記の微生物分離装置としては、吐出機により、標的となる微生物細胞を1細胞から個別に微量液滴に内封し、マイクロプレートなどの専用の媒体上に機械的に吐出・配列することで分離を行う特許公報第4451116号に記載の装置を例示することができる。
微生物分離装置を活性汚泥に適用すれば、活性汚泥中の微生物を分離し、その増殖性と機能を確認でき、さらに分離・配列・培養した微生物の核酸を抽出してrRNA、rDNAの遺伝子領域を解析すれば、微生物種についての同定もできる。すなわち、微生物機能と微生物種が紐付でき、廃水処理能力の異常の要因となっている微生物を特定することが可能となる。
以降に微生物分離手法により微生物を単離する具体的な手順を記載する。
活性汚泥を一部採取し、廃水もしくは人工培地で十分に懸濁を行う。懸濁はボルテックスミキサーなどの物理的撹拌や超音波洗浄器などで行うが、微生物細胞が死滅しない条件であれば、特に限定されない。
懸濁液の一部を採取して、細胞染色液等で(アクリジンオレンジ、DAPI)により微生物を染色し、直接検鏡によりおおよその菌密度を定量する。
菌密度に基づき、廃水もしくは人工培地で希釈、濃度調整を行う。たとえば、1細胞/1μLなどに調整する。
濃度調整した希釈液を微生物分離装置のシリンジに装填し、微量液滴(数10nL〜数μLまで)を384ウェルや96ウェルのマイクロプレート等へ吐出し、微生物細胞を配列する。吐出する液滴容量を制御することで、1ウェルに配置される微生物の平均数を変えることもできる。
配列後、同じ微生物分離装置を用いて、標的汚濁物質を含む廃水もしくは人工培地を1ウェルあたり、数10〜数100μL程度充填する。充填後、恒温槽で静置または振とう機により振とうしながら培養を行う。
培養後、標的汚濁物質濃度変化や菌体濃度変化を吸光度計(マイクロプレートリーダー)や高速液体クロマトグラフで測定し、目的活性を定量する。
例えば標的汚濁物質が唯一の炭素源となるように人工培地に添加した場合は、濁度(波長600nm程度の吸光度)を定量することで、標的物質を資化し増殖した微生物種の存在がわかる。また、標的汚濁物質の吸光スペクトルに合わせて測定波長を選択することにより、吸光度測定することで、直接的に標的汚濁物質濃度を定量し、資化能について確認することもできる。
目的活性を示したウェルから培養液を回収し核酸を抽出、前記記載の核酸電気泳動法で解析すれば、微生物バンド位置を比較することにより、微生物と機能との一致を確認することができ、汚泥活性の不調要因となる微生物種について、菌種名が不明であっても特定できる。
次に培養した菌を活性汚泥処理装置に添加することを特徴とする活性汚泥処理装置の運転改善方法について説明する。
本発明は、活性汚泥処理装置の異常時に、前記〔4〕及び〔5〕に記載した活性汚泥異常要因微生物の同定方法で同定した菌を単離し、前記単離した菌を培養装置で培養し、培養した菌を前記活性汚泥処理装置に添加することを特徴とする。
活性汚泥処理装置の異常時に汚泥活性の機能を回復させるための手段として、市販される微生物製剤の投入が一般的に行われている。活性汚泥内で構成される微生物群集は、処理装置内で長期間にわたり、廃水処理し馴致されていることが多く処理装置内毎に異なり、一様ではない。そのため、市販される微生物製剤を投入しても、汚泥内へ定着しないなど、効果が期待できない場合が頻繁に生じている。
前記〔4〕及び〔5〕に記載した活性汚泥異常要因微生物の同定方法で同定した菌は、元の汚泥から単離された微生物であること、培養自体が可能であり、かつその機能が明確になっていることから、十分な菌密度まで培養を行い、これを処理装置へ投入することで、汚泥状態を回復させることができる。
前記〔4〕及び〔5〕に記載した活性汚泥異常要因微生物の同定方法で同定した菌は1種類に限定されず、複数種から構成される菌群であっても良い。同定した菌を培養する方法は、ジャーファーメンタなどの既存の培養方法であっても良いし、限定されるものではない。
投入量については、添加後に定着性が確認できる量を投入し、定着性については核酸電気泳動法で解析される微生物バンドによって確認される。
〔実施例1〕
化学工業排水を処理している標準活性汚泥処理設備から、処理が不調な状態、不調から好調へと向かう遷移状態、好調な状態にある3種の活性汚泥を採取した。
活性汚泥0.1mLを遠心分離(15,000 rpm、4℃、2分間)により汚泥の固形分を回収した後、核酸抽出装置QuickGene mini80(倉敷紡績社製)と核酸抽出キット(QuickGene RNA tissue kit SIIおよびQuickGene DNA tissue kit S(いずれも倉敷紡績社製)を用いて、汚泥から微生物RNAおよびDNAを抽出した。
抽出したRNAはPrimeScript 1st strand cDNA Synthesis Kit(タカラバイオ社)を使用して逆転写反応(RT反応)を行い、cDNAを調製した。
調製した微生物DNAおよびRNA由来cDNAをそれぞれ鋳型とし、定量的PCR法により、単位汚泥体積内に含有する細菌16SrRNAおよび細菌16SrDNAのコピー数を算出した。
定量的PCRのプライマーには、真正細菌群の16SrRNAを標的とするユニバーサルプライマー(341F/534R)を用い、定量的PCR反応には、Real−Time System CFX−96(BIORAD社製)を使用した。
採取した活性汚泥の菌叢解析には、DGGE電気泳動法を使用した。
次にDGGE法の解析手順を示した。
前記活性汚泥から抽出・調整した微生物DNAおよびcDNAを鋳型にしてPCRを行った。PCRプライマーには真正細菌群の16SrRNAを標的とするプライマーセット(GCクランプ付与ユニバーサルプライマー,GC341F/534R)を使用した。
PCR反応後、1.5%アガロースゲル電気泳動により増幅を確認し、標的PCR産物のみアガロースゲルから抽出(キアゲン社製QIAquick Gel Extraction Kit)を行い、PCR産物の精製を行った。
精製したPCR産物100ngをDGGE電気泳動法により分離し、アクリルアミドゲルをSYBR Green I溶液で15分間染色、微生物バンドを可視化した。
染色したアクリルアミドゲルをデジタルカメラにより写真撮影し、画像解析ソフト(Image−J)により、微生物バンドの輝度を数値化した。
各微生物バンド(単一の微生物種に対応する)の構成比率は、検出・定量できたバンド輝度の総和に対する各微生物バンドの輝度比で求めた。
以下、結果について記載する。
汚泥No.1は排水中の汚濁物質(COD成分)を分解できていない低活性汚泥であり、汚泥No.2は汚泥No.1を馴致し汚濁物質の分解が確認できた汚泥であり、No.3は継続的に活性が維持され、出口側の汚濁物質濃度が基準値以下となった汚泥である。
16SrRNA/16SrDNAコピー数比が大きい微生物群は、単位菌体あたりのリボソームの含有量が多く、その時点において積極的にタンパク質合成を進めて増殖していると考えられ、汚泥活性と強く相関すると推察される。
表1に示すように、16SrRNA/16SrDNAコピー数比は、汚泥No.1:2.80、汚泥No.2:4.38、汚泥No.3:8.72と汚泥活性の上昇に伴い増加していることが確認できた。
Figure 0006883435
16SrRNAを対象として、DGGE法で検出された微生物バンド数は、活性のある微生物の多様性を示しており、汚泥No.1:50バンド、汚泥No.2:55バンド、汚泥No.3:59バンドと、バンド数においても汚泥活性の上昇に伴い増加していることが確認できた。
以上から、活性汚泥法などの生物学的排水処理において、汚泥中の微生物16SrRNA/16SrDNAコピー数比の変動と、DGGE菌叢解析による16SrRNAのバンド数変動を計測することで、汚泥の状態変化を迅速かつ容易に診断することが可能である。
〔実施例2〕
実施例1で解析した活性汚泥(No.3)をサンプリングし、1L容小型模擬試験装置内にて、MLSSで約5000mg/L 、pH=8.2となるように廃水原水で調整を行い、水理学的滞留時間が一定となるように、廃水原水を連続供給した。COD分解活性が安定していることを確認した後、模擬的に活性低下を引き起こす条件として、水理学的滞留時間を24時間から12時間に低下させ、COD分解活性がほとんど検出できない条件を設定した。
活性が低下した際の汚泥(No.4)と、再度水理学的滞留時間を24時間に戻し、活性が回復するまで馴致した汚泥(No.5)とを実施例1と同様の手法にて、汚泥微生物由来の16SrRNA、16SrDNAのコピー数と微生物RNAバンド数解析を行った。
以下、結果を記載する。
表2に、汚泥No.4およびNo.5の16SrRNA/16SrDNAコピー数比とRNAバンド数を示した。模擬的に水理学的滞留時間を短縮することで、活性低下した汚泥(No.4)から検出された16SrRNA/16SrDNAのコピー数比は2.27、RNAバンド数は40となり、元汚泥のNo.3と比較すると、いずれも大きく低下していた。
Figure 0006883435
水理学的滞留時間を元に戻し、COD成分が再度分解されるまで馴致を続けた汚泥No.5では16SrRNA/16SrDNAのコピー数比は2.85、RNAバンド数は45と上昇傾向にあり、汚泥活性のトレンドと良く一致していることが明らかになった。
少なくとも同じ模擬試験装置内または活性汚泥処理装置内で維持している活性汚泥については、16SrRNA/16SrDNAのコピー数比とRNAバンド数変動を計測するにより、汚泥の状況遷移を診断できる。
これらの結果から、汚泥処理装置を想定した模擬試験装置により運転条件をテストし、その各運転条件における活性汚泥の微生物を前記〔1〕及び/又は〔2〕に記したいずれかの診断法により診断し、活性汚泥処理装置の最適運転条件を求めることができる。
〔実施例3〕
ベンゼン含有廃水を処理している活性汚泥処理装置から処理能が低下していた時期(ベンゼン分解能が確認されない)に採取した活性汚泥を1L容小型模擬試験装置に投入した。MLSSを4000mg/L程度、pH=7.5に維持しながら、一定の水理学的滞留時間でベンゼンを唯一の炭素源とする無機塩培地(100mg/L)の供給を続け、ベンゼン分解能が確認されるまで馴致を継続した。本馴致汚泥は正常時のモデル汚泥として調製した。
前記処理能低下活性汚泥から一部を採取し、微生物細胞数が10細胞/μLとなるように無機塩培地で、希釈・懸濁し、微生物高速分離装置を使用して、384ウェルマイクロプレート(グライナー社製)のウェル内に微生物細胞が10細胞以下となるように配列した。配列後、ベンゼンを唯一の炭素源とする無機塩培地200uLを各ウェルに分注しシール密閉して、30℃で15日間培養を行った。
微生物高速分離装置によって分注した微生物の増殖状況をマイクロプレートリーダー(テカン社製)により吸光度計測(O.D.595)を行うことでモニタリングした(図1)。
微生物増殖したウェルは吸光度が0.01から0.04程度に増加し、唯一の炭素源であるベンゼンを分解し、資化している微生物が含まれる可能性を示した。
吸光度の増加が大きかった4つのウェル(AからD)の微生物培養液と、1L容小型模擬試験装置で馴致培養した汚泥および、元の活性汚泥から微生物DNAを抽出し、DGGE法による菌叢解析を実施した。
その結果を図2に示した。微生物バンド1〜7は、ベンゼン分解能が確認できなかった元汚泥から馴致培養(正常時モデル汚泥)することで、微生物バンド輝度が増加し、汚泥内で構成比率が上昇していることを示している。
この結果から、バンド1〜7の微生物はベンゼンを分解していると特定できるが、個々の汚泥活性への寄与までは判断できない。
吸光度の増加が大きかった4つのウェルからは、各ウェルあたり10バンド前後が検出されていた。このことは、各ウェル内に複数の微生物種が存在しており、ベンゼンを分解・資化可能な微生物が少なくとも1種以上含有していることを示す。
ウェルAではバンド2、3、7が、ウェルBではバンド4、5、7が、ウェルCではバンド5が、ウェルDではバンド3、5が検出されており、正常時のモデルとした馴致汚泥内でベンゼン分解菌と特定される微生物種が複数含まれることが確認できた。
各ウェルの微生物培養液を再度、高速分離装置を用いて配列・培養を繰り返すことで、ウェルあたりに1種の微生物のみ(バンド数1)とすることができ、ベンゼン分解能と微生物バンドとの関係性を直接的に明らかにすることができ、汚泥活性への寄与率が評価できる。
また、馴致した汚泥(正常時のモデル汚泥)内で増加した微生物バンドと、高速分離により1種まで単離し、検出された微生物バンドとを比較することで、単離したベンゼン分解菌が、正常時において活性汚泥内で増加し、機能することも合わせて担保できる。
以上から、微生物高速分離装置による配列・培養結果と核酸泳動法による菌叢解析結果から、ベンゼン分解菌(減少することで不調の原因となる菌)を特定できることは明らかである。
これらのベンゼン分解菌は、人工的な無機塩培地で増殖しているため、任意に培養することが可能である。マイクロプレートから菌を分離・回収しフラスコ、ジャーファーメンタ等スケールアップ培養ができる。
廃水処理不調時には、菌密度を増加させて微生物製剤として、培養液を活性汚泥内に添加し、活性を回復・安定化させることもできる。
本発明は、活性汚泥処理装置の活性汚泥の診断及び活性汚泥微生物の同定並びに活性汚泥処理装置の運転方法に利用できる。

Claims (5)

  1. 有機物を含む排水を処理する活性汚泥処理装置の活性汚泥の診断方法であって、活性汚泥の微生物のrRNAとrDNAの量比(rRNA/rDNA)を比較することにより、排水処理能力の異常を判断することを特徴とする活性汚泥の診断方法。
  2. 性汚泥の診断方法であって、核酸電気泳動法によって分離した活性汚泥の微生物のrRNAの微生物バンドを測定して、rRNAバンド数の変化から排水処理能力の異常を判断することを特徴とする活性汚泥の診断方法。
  3. 活性汚泥を試験装置により汚泥処理装置の運転条件を変動させてテストし、各運転条件における活性汚泥の微生物を請求項1及び/又は請求項2に記載の診断法により診断し、活性汚泥処理装置の最適運転条件を求めることを特徴とする活性汚泥処理装置の最適運転条件決定方法。
  4. 活性汚泥処理装置の正常時及び異常時に採取した活性汚泥微生物のrDNA及び/又はrRNAを核酸電気泳動法によって分離し、正常時及び異常時の微生物バンドを比較して排水処理能力の異常要因となっている微生物バンドを特定する工程及び活性汚泥から微生物分離手法により微生物を単離し、単離した微生物について核酸電気泳動法により、rDNA及び/又はrRNAの微生物バンドを分離し、前記排水処理能力の異常の要因と特定される微生物バンドと比較することによって排水処理能力の異常の要因となっている微生物を特定することを特徴とする活性汚泥異常要因微生物の同定方法。
  5. 活性汚泥処理装置の異常時に、請求項4に記載した活性汚泥異常要因微生物の同定方法で同定した菌を単離し、前記単離した菌を培養装置で培養し、培養した菌を前記活性汚泥処理装置に添加することを特徴とする活性汚泥処理装置の運転改善方法。
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