JP6880615B2 - ドライバ状態判定装置及び運転支援システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両のドライバのドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置、及びこのドライバ状態判定装置を含む運転支援システムに関するものである。
特許文献1には、ドライバの視線停留時間(つまり、注視時間)が閾値以上となった場合に、ドライバが不注意状態(つまり、漫然状態)であると判断する技術が開示されている。特許文献1では、ドライバの通常状態(つまり、集中状態)に比べて漫然状態では、ある時間内における注視時間の長さ及びばらつきが大きくなることをもとに、漫然状態を判定するための閾値を設定している。具体的には、閾値として設定する注視時間以下の注視時間の分布が、集中状態における注視時間の分布の90〜95%を占めるような注視時間を、漫然状態を判定するための閾値として設定している。
特開2010−26654号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術のように、ある1回の注視時間が閾値以上となったことから漫然状態を判定する場合、高い精度で漫然状態を判定するのは難しいという問題点がある。詳しくは、以下の通りである。集中状態における注視時間の分布と漫然状態における注視時間の分布とは一部が重なっている。よって、集中状態であっても閾値以上の注視時間となったり、漫然状態であっても閾値未満の注視時間となったりすることが一定以上の確率で生じ、高い精度で漫然状態を判定するのは難しい。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、ドライバの注視時間を用いてドライバ状態をより精度良く判定することを可能にするドライバ状態判定装置及び運転支援システムを提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明の第1のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)とを備え、モデル記憶部に記憶されるモデル分布は、車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、モデル記憶部に記憶されるモデル分布をドライバの注視時間の度数分布をもとに作成する処理と、判定部でのドライバ状態を判定する処理とが並行して行われる。
上記目的を達成するために、本発明の第2のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、注視検出センサでの検出結果と、車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、車両のドライバの注視対象が、複数種類に区分される車両の周辺領域のうちのどの種類の周辺領域に存在しているか特定する領域特定部(102)とを備え、モデル記憶部は、周辺領域の種類別に、その周辺領域に注視対象が存在する場合のモデル分布を記憶しており、判定部は、モデル記憶部に記憶しているモデル分布のうちの、領域特定部でドライバの注視対象が存在していると特定した周辺領域の種類に応じたモデル分布を用いてドライバ状態を判定する。
上記目的を達成するために、本発明の第3のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、注視検出センサでの検出結果と、車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、車両のドライバの注視対象が、複数種類に区分される車両の周辺領域のうちのどの種類の周辺領域に存在しているか特定する領域特定部(102)とを備え、モデル記憶部に記憶されるモデル分布は、車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、モデル記憶部は、周辺領域の種類別に、その周辺領域に注視対象が存在する場合のモデル分布を記憶しており、判定部は、モデル記憶部に記憶しているモデル分布のうちの、領域特定部でドライバの注視対象が存在していると特定した周辺領域の種類に応じたモデル分布を用いてドライバ状態を判定する。
上記目的を達成するために、本発明の第のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、注視検出センサでの検出結果と、車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、車両のドライバが、複数種類に区分される車両の周辺対象物のうちのどの種類の周辺対象物を注視対象としているか特定する対象物特定部(101)とを備え、モデル記憶部は、周辺対象物の種類別に、その周辺対象物が注視対象である場合のモデル分布を記憶しており、判定部は、モデル記憶部に記憶しているモデル分布のうちの、対象物特定部で特定したドライバの注視対象に応じたモデル分布を用いてドライバ状態を判定する。
上記目的を達成するために、本発明の第5のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、注視検出センサでの検出結果と、車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、車両のドライバが、複数種類に区分される車両の周辺対象物のうちのどの種類の周辺対象物を注視対象としているか特定する対象物特定部(101)とを備え、モデル記憶部に記憶されるモデル分布は、車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、モデル記憶部は、周辺対象物の種類別に、その周辺対象物が注視対象である場合のモデル分布を記憶しており、判定部は、モデル記憶部に記憶しているモデル分布のうちの、対象物特定部で特定したドライバの注視対象に応じたモデル分布を用いてドライバ状態を判定する。
上記目的を達成するために、本発明の第のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、現在の時間帯及び天候の少なくともいずれかである注視影響要因を特定する影響要因特定部(104)とを備え、モデル記憶部は、注視影響要因別に、その注視影響要因に該当する場合のモデル分布を記憶しており、判定部は、モデル記憶部に記憶しているモデル分布のうちの、影響要因特定部で特定した注視影響要因に応じたモデル分布を用いてドライバ状態を判定する。
上記目的を達成するために、本発明の第7のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、現在の時間帯及び天候の少なくともいずれかである注視影響要因を特定する影響要因特定部(104)とを備え、モデル記憶部に記憶されるモデル分布は、車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、モデル記憶部は、注視影響要因別に、その注視影響要因に該当する場合のモデル分布を記憶しており、判定部は、モデル記憶部に記憶しているモデル分布のうちの、影響要因特定部で特定した注視影響要因に応じたモデル分布を用いてドライバ状態を判定する。
上記目的を達成するために、本発明の第のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、混合分布からそれぞれの分布を抽出するアルゴリズムによって、分布作成部で作成した第1の所定時間よりも長い第2の所定時間における注視時間の度数分布に含まれる度数分布を抽出する分布抽出部(107)とを備え、モデル記憶部は、分布抽出部で抽出した度数分布をモデル分布として記憶し、判定部は、モデル分布として、モデル記憶部に記憶している、直近の第1の所定時間よりも過去に分布抽出部で抽出した度数分布を用いる。
上記目的を達成するために、本発明の第9のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、混合分布からそれぞれの分布を抽出するアルゴリズムによって、分布作成部で作成した第1の所定時間よりも長い第2の所定時間における注視時間の度数分布に含まれる度数分布を抽出する分布抽出部(107)とを備え、モデル記憶部に記憶されるモデル分布は、車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、モデル記憶部は、分布抽出部で抽出した度数分布をモデル分布として記憶し、判定部は、モデル分布として、モデル記憶部に記憶している、直近の第1の所定時間よりも過去に分布抽出部で抽出した度数分布を用いる。
上記目的を達成するために、本発明の第10のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)とを備え、モデル記憶部に記憶されるモデル分布は、車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、判定部は、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布に近似するモデル分布に対応するドライバ状態を、車両のドライバのドライバ状態と判定する。
上記目的を達成するために、本発明の第11のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)とを備え、モデル記憶部に記憶されるモデル分布は、車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、判定部は、モデル分布に対する分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布の乖離の度合いをもとに、ドライバ状態を判定する。
上記目的を達成するために、本発明の第12のドライバ状態判定装置は、車両で用いられ、車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、モデル記憶部に記憶しているモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)とを備え、モデル記憶部に記憶されるモデル分布は、車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、モデル分布には少なくとも集中状態に対応するモデル分布を含み、判定部は、集中状態に対応するモデル分布に対する、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布の乖離の度合いに応じて、ドライバの漫然状態のレベルを分けて判定する。
集中状態、漫然状態、焦り状態といったドライバ状態に応じて、所定時間におけるドライバの注視時間の度数分布の傾向は異なる。よって、集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応するモデル分布と、分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定することが可能になる。例えば、モデル分布との近似によって、そのモデル分布に対応するドライバ状態を、車両のドライバのドライバ状態と判定することができる。他にも、モデル分布との乖離の度合いによって、そのモデル分布に対応するドライバ状態以外のドライバ状態を、車両のドライバのドライバ状態と判定することもできる。
また、注視時間の度数分布同士を比較するので、ある1回の注視時間に限らない複数回の注視時間の傾向を比較することになる。よって、ある1回の注視時間が閾値以上となったか否かによってドライバ状態を判定するのに比べ、ドライバ状態ごとの注視時間のばらつきによる誤判定が生じにくくできる。その結果、ドライバの注視時間を用いてドライバ状態をより精度良く判定することが可能になる。
また、上記目的を達成するために、本発明の運転支援システムは、車両で用いられ、前述のドライバ状態判定装置(10)と、ドライバ状態判定装置で判定したドライバ状態に応じた報知を行う報知装置(60,70)とを含む。
これによれば、前述のドライバ状態判定装置を含むので、ドライバの注視時間を用いてドライバ状態をより精度良く判定することが可能になる。
運転支援システム1の概略的な構成の一例を示す図である。 ドライバ状態判定装置10の概略的な構成の一例を示す図である。 モデル作成用時間における注視時間の混合分布の一例を示す図である。 抽出されたモデル分布の一例を示す図である。 ドライバ状態判定装置10でのモデル分布抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ドライバ状態判定装置10でのドライバ状態判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。
(実施形態1)
<運転支援システム1の概略構成>
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。図1に示す運転支援システム1は、自動車といった車両で用いられるものであり、ドライバ状態判定装置10、車両状態センサ20、周辺監視センサ30、周辺監視ECU40、DSM(Driver Status Monitor)50、音声出力装置60、及び表示装置70を含んでいる。ドライバ状態判定装置10と車両状態センサ20と周辺監視ECU40とは、例えば車内LANに接続されているものとする。以下では、運転支援システム1を自動車に搭載している場合を例に挙げて説明を続ける。
車両状態センサ20は、自車の走行状態を検出するためのセンサ群である。車両状態センサ20としては、自車の車速を検出する車速センサ,自車の操舵角を検出する舵角センサ等がある。車両状態センサ20は、センシング結果を車内LANへ出力する。なお、車両状態センサ20でのセンシング結果は、自車に搭載されるECUを介して車両LANへ出力される構成であってもよい。
周辺監視センサ30は、歩行者、人間以外の動物、車両等の移動物体、さらに標識,ガードレール,縁石,樹木等の静止物体といった自車周辺の物体を検出する。他にも、自車周辺の走行区画線、停止線等の路面標示を検出する。周辺監視センサ30は、例えば、自車周囲の所定範囲を撮像する周辺監視カメラ、自車周囲の所定範囲に探査波を送信するミリ波レーダ、ソナー、LIDAR(Light Detection and Ranging/Laser Imaging Detection and Ranging)等のセンサである。周辺監視カメラは、逐次撮像する撮像画像をセンシング情報として周辺監視ECU40へ逐次出力する。ソナー、ミリ波レーダ、LIDAR等の探査波を送信するセンサは、障害物によって反射された反射波を受信した場合に得られる受信信号に基づく走査結果をセンシング情報として周辺監視ECU40へ逐次出力する。
周辺監視ECU40は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、及びこれらを相互に接続するバス等からなるマイクロコンピュータを備え、不揮発性メモリに記憶された制御プログラムを実行することで各種の処理を実行する。周辺監視ECU40は、周辺監視センサ30から取得したセンシング結果から、自車の周辺環境を認識する。
周辺監視ECU40は、周辺監視カメラのセンシング結果から、自車の周辺環境として、自車周辺の物体を検出する。一例として、テンプレートマッチング等の周知の画像認識処理によって、自車のドライバの注視対象となる物体の種類を区別して検出する。本実施形態では、「歩行者」,「車両」,「標識」を区別して検出するものとして以降の説明を行う。なお、これはあくまで検出する種類の区分の一例であって、「自動車」,「自転車」等を区別して検出する等、他の区分で分ける構成としてもよい。
また、周辺監視ECU40は、自車周辺に存在する物体の自車に対する相対位置を検出する。複眼カメラを用いる場合には、一対のカメラの視差量をもとに決定する自車と物体との距離と、撮像画像中の物体の位置とから、物体の自車に対する相対位置を検出すればよい。単眼カメラを用いる場合には、自車に対する周辺監視カメラの設置位置及び光軸の向きと撮像画像中での物体の位置とから、自車に対する物体の相対位置を検出すればよい。なお、探査波を送信するセンサのセンシング結果を合わせて用いることで、自車に対する物体の相対位置を検出してもよい。
なお、周辺監視ECU40は、自車で用いられる通信機を介した車車間通信及び/又は路車間通信によって得られた他車の位置から、自車の周辺に存在する他車について、自車に対する相対位置を検出してもよい。
他にも、周辺監視ECU40は、周辺監視カメラのセンシング結果から、自車の周辺環境として、自車周辺の領域を複数種類の区分に区別して検出する。一例として、エッジ検出等の周知の画像認識処理によって走行区画線を検出し、検出した走行区画線を境界にして周辺領域を分けて検出する。本実施形態では、「自車線」,「歩道」,「対向車線」を区別して検出するものとして以降の説明を行う。「自車線」は、走行区画線で分けられた領域のうちの自車前方の領域とすればよい。「対向車線」は、走行区画線で分けられた領域のうちの、「自車線」に対して対向車線側に位置する領域とすればよい。「歩道」は、走行区画線で分けられた領域のうちの「自車線」及び「対向車線」の外側の領域とすればよい。「歩道」は縁石の有無をもとに検出してもよい。なお、これはあくまで検出する種類の区分の一例であって、「右折進入先」等を区別して検出する等、他の区分で分ける構成としてもよい。
なお、周辺監視ECU40は、ロケータで検出する自車位置と、地図データとから、自車周辺の領域を複数の区分に区別して検出する構成としてもよい。
DSM50は、一例として、近赤外光源及び近赤外カメラと、これらを制御する制御ユニット等とによって構成されている。このDSM50が請求項の注視検出センサに相当する。DSM50は、近赤外カメラを自車の運転席側に向けた姿勢にて、例えばステアリングコラムカバーに配置される。なお、DSM50は、自車の運転席に着座したドライバの顔を撮像できる位置であれば他の位置に配置される構成であってもよく、インスツルメントパネルの上面等に配置される構成であってもよい。
DSM50は、近赤外光源によって近赤外光を照射されたドライバの頭部を、近赤外カメラによって撮影する。近赤外カメラによる撮像画像は、制御ユニットによって画像解析される。制御ユニットは、例えばドライバの視線方向及び視線の移動速度を、撮像画像から検出する。
一例として、DSM50は、近赤外カメラによってドライバの顔を撮像した撮像画像から、画像認識処理によって顔の輪郭、目、鼻、口などの部位を検出する。そして、各部位の相対的な位置関係からドライバの顔向きを検出する。また、一例として、DSM50は、近赤外カメラによってドライバの顔を撮像した撮像画像から、画像認識処理によって、ドライバの瞳孔及び角膜反射を検出し、検出した瞳孔と角膜反射との位置関係から車室内の基準位置に対する視線方向を検出すればよい。基準位置は例えば近赤外カメラの設置位置等とすればよい。視線方向は、顔向きも考慮して検出する構成とすればよい。また、一例として、視線方向の単位時間(例えば1秒)あたりの変化量から視線の移動速度を検出すればよい。DSM50は、ドライバの視線方向及び視線の移動速度を所定の周期(例えば120Hz)で逐次検出すし、検出したドライバの視線方向及び視線の移動速度をドライバ状態判定装置10へ出力する。
音声出力装置60としては、例えば音声を出力するオーディオスピーカ,音を出力するブザー等がある。この音声出力装置60が請求項の報知装置に相当する。表示装置70としては、例えばコンビネーションメータ、CID(Center Information Display)、HUD(Head-Up Display)、LED等がある。この表示装置70も請求項の報知装置に相当する。
ドライバ状態判定装置10は、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、及びこれらを相互に接続するバス等からなるマイクロコンピュータを備える。プロセッサは、プログラムに基づいて種々の演算処理を実行する。揮発性メモリは、プロセッサによる演算の作業領域として機能する。不揮発性メモリは、プログラム等の情報を格納する非遷移的実体的記憶媒体である。ドライバ状態判定装置10は、DSM50で検出したドライバの視線方向及び視線の移動速度を用いて、自車のドライバのドライバ状態を判定する。本実施形態では、ドライバ状態判定装置10で判定するドライバ状態は、「焦り状態」,「集中状態」,「漫然状態」を判定する場合を例に挙げて以降の説明を行う。なお、ドライバ状態判定装置10での処理の詳細については、以下で説明を行う。
<ドライバ状態判定装置10の概略構成>
続いて、図2を用いてドライバ状態判定装置10の概略構成についての説明を行う。ドライバ状態判定装置10は、図2に示すように、区分関連部100、注視時間演算部105、分布作成部106、分布抽出部107、第1モデル記憶部108、第2モデル記憶部109、ドライバ状態判定部110、及び報知処理部111を機能ブロックとして備える。また、区分関連部100は、対象物特定部101、領域特定部102、進路上判定部103、及び影響要因特定部104を備える。なお、ドライバ状態判定装置10が実行する機能の一部又は全部を、一つ或いは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
対象物特定部101は、DSM50から入力される視線の移動速度が所定速度以下であった場合に、注視であるものとして、DSM50から入力される視線方向と、周辺監視ECU40で認識した周辺環境とから、ドライバがどの種類の周辺対象物を注視対象としているか特定する。一例として、DSM50から入力される視線方向と、周辺監視ECU40で認識した周辺環境とを、同じ座標系に変換することで、視線方向と交わる周辺対象物を注視対象と特定すればよい。本実施形態の例では、「歩行者」,「車両」,「標識」のいずれの種類の周辺対象物を注視対象としているか特定する。なお、ここで言うところの所定速度とは、注視していると言える程度の低い速度であって任意に設定可能な値であり、例えば10°/秒とすればよい。
領域特定部102は、対象物特定部101で特定した注視対象と、周辺監視ECU40で認識した周辺環境とから、ドライバの注視対象が存在する領域(以下、対象存在領域)を特定する。一例として、注視対象が存在する領域を対象存在領域と特定すればよい。本実施形態の例では、「自車線」,「歩道」,「対向車線」のいずれの種類の対象存在領域に注視対象が存在するか特定する。
進路上判定部103は、対象物特定部101で特定した注視対象が、自車の進路上に存在するか否かを判定する。一例としては、車両状態センサ20から逐次得られる自車の操舵角及び車速から自車の車幅分の幅を有する予想経路を特定し、この予想経路上に注視対象が存在するか否かを判定すればよい。他にも、領域特定部102で特定した対象存在領域が「自車線」であるか否かによって、注視対象が自車の進路上に存在するか否かを判定してもよい。
影響要因特定部104は、現在の時間帯及び天候を特定する。この時間帯及び天候を以降では注視影響要因と呼ぶ。時間帯については、例えば自車で用いられる計時手段から得られる時刻情報から特定すればよい。時間帯は、注視時間の傾向が異なる可能性の高い区分ごとに分ける構成とすればよい。例えば、「昼間」,「夜間」といった区分とすればよい。「昼間」,「夜間」と特定される時間帯は、暦に従って変更すればよい。天候については、例えば通信モジュールを介して外部サーバから取得する天候情報から特定すればよい。天候も、注視時間の傾向が異なる可能性の高い区分ごとに分ける構成とすればよい。例えば、「晴天」,「曇天」,「雨天」,「雪」といった区分とすればよい。他にも、自車で用いられるレインセンサで検出する雨滴量から、例えば「雨なし」,「雨天」,「豪雨」といった雨滴量に応じた天候を特定する構成としてもよい。
注視時間演算部105は、DSM50から入力される視線の移動速度が前述の所定速度以下であった場合に、注視であるものとして、DSM50から逐次入力される視線の移動速度がこの所定速度を超えるまでの時間を計測する。そして、計測した時間を注視時間として算出する。注視時間演算部105は、DSM50から逐次入力される視線の移動速度から、この注視時間を逐次算出する。
分布作成部106は、注視時間演算部105で逐次算出する注視時間をもとに、所定時間における注視時間の度数分布を作成する。分布作成部106は、それぞれ長さの異なる2種類の所定時間における注視時間の度数分布を作成する。以降では、2種類の所定時間のうち、モデル分布の抽出に用いる度数分布を作成するための所定時間を、モデル作成用時間と呼ぶ。モデル分布とは、判定対象とするドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなる度数分布である。モデル作成用時間は、複数種類のドライバ状態が表れると推測される程度に長い時間であればよく、例えば30分とすればよい。このモデル作成用時間が請求項の第2の所定時間に相当する。一方、2種類の所定時間のうち、直近のドライバ状態を判定するための所定時間を、判定用時間と呼ぶ。判定用時間は、モデル作成用時間よりも短い時間であればよく、例えば1分とすればよい。この判定用時間が請求項の第1の所定時間に相当する。
また、分布作成部106は、対象物特定部101で特定した注視対象の種類、領域特定部102で特定した対象存在領域の種類、進路上判定部103での注視対象が進路上に存在するか否かの判定結果、及び影響要因特定部104で特定した注視影響要因の組み合わせ(以下、状況組み合わせ)ごとに、モデル作成用時間における注視時間の度数分布を作成する。これにより、注視対象の種類、対象存在領域の種類、注視対象が進路上に存在するか否か、及び注視環境要因の組み合わせに応じて、注視時間の度数分布を作成することになる。
分布抽出部107は、混合分布からそれぞれの分布を抽出するアルゴリズムによって、分布作成部106で作成したモデル作成用時間における注視時間の度数分布に含まれる度数分布を抽出する。混合分布からそれぞれの分布を抽出するアルゴリズムとしてはクラスタリングを用いればよく、より具体的には、EMアルゴリズム,変分ベイズを用いればよい。例えば、分布抽出部107は、モデル作成用時間における注視時間の度数分布をいくつの度数分布に分けるのが妥当かを情報量基準,統計的検定によって判断し、妥当と判断した数の度数分布をそれぞれ抽出する構成とすればよい。
分布抽出部107では、対象としたモデル作成用時間において例えば「焦り状態」,「集中状態」,「漫然状態」の全てが表れていた場合には、「焦り状態」に対応するモデル分布,「集中状態」に対応するモデル分布,「漫然状態」に対応するモデル分布が抽出されることになる。また、対象としたモデル作成用時間において例えば「集中状態」,「漫然状態」の2種類のドライバ状態が表れていた場合には、「集中状態」に対応するモデル分布,「漫然状態」に対応するモデル分布が抽出されることになる。なお、「漫然状態」に対応するモデル分布が複数種類抽出されることもあるものとする。
ここで、図3及び図4を用いて、モデル作成用時間における注視時間の混合分布からの、複数種類のドライバ状態に対応するモデル分布の抽出の一例を示す。ここでは、対象としたモデル作成用時間において「集中状態」と「漫然状態」とが表れていた場合を例に挙げて説明を行う。図3のAがモデル作成用時間における注視時間の混合分布を示している。この混合分布から分布抽出部107で度数分布を抽出すると、図4のBに示す「集中状態」に対応するモデル分布と、図4のCに示す「漫然状態」に対応するモデル分布とが抽出されることになる。
また、分布抽出部107は、抽出したモデル分布を第1モデル記憶部108に記憶する。第1モデル記憶部108は揮発性メモリであって、自車のイグニッション電源がオフになったときに記憶が消去されるものとする。一例として、分布抽出部107は、抽出したモデル分布がどのドライバ状態に対応するか決定し、抽出したモデル分布と決定したドライバ状態とを紐付けして第1モデル記憶部108に記憶する。一例として、モデル分布に対応するドライバ状態の決定は、以下のようにして行う構成とすればよい。
[モデル分布に対応するドライバ状態の決定について]
分布抽出部107で2つのモデル分布を抽出した場合であって、且つ、モデル分布の代表値となる注視時間の値(以下、単に代表値)が閾値未満となるモデル分布がない場合には、代表値が小さい方のモデル分布に対応するドライバ状態を「集中状態」と決定すればよい。一方、代表値が大きい方のモデル分布に対応するドライバ状態を「漫然状態」と決定すればよい。代表値としては、例えば平均値であっても最頻値であっても中間値であってもよいが、ここでは最頻値を用いるものとして以降の説明を続ける。また、ここで言うところの閾値とは、「焦り状態」と「集中状態」とを区分する閾値(以下、焦り区分閾値)であればよく、例えば150msecとすればよい。分布抽出部107で2つのモデル分布を抽出した場合であって、且つ、モデル分布の代表値が焦り区分閾値未満となるモデル分布がある場合には、代表値が小さい方のモデル分布に対応するドライバ状態を「焦り状態」と決定する。
分布抽出部107で3つのモデル分布を抽出した場合であって、且つ、モデル分布の代表値が焦り区分閾値未満となるモデル分布がある場合には、代表値が小さいモデル分布から順に、「焦り状態」,「集中状態」,「漫然状態」と決定すればよい。また、分布抽出部107で3つのモデル分布を抽出した場合であって、且つ、モデル分布の代表値が焦り区分閾値未満となるモデル分布がない場合には、代表値が小さいモデル分布から順に、「集中状態」,「漫然状態」,「漫然状態」と決定すればよい。
分布抽出部107で4つ以上のモデル分布を抽出した場合であって、且つ、モデル分布の代表値が焦り区分閾値未満となるモデル分布がある場合には、代表値が小さいモデル分布から順に、「焦り状態」,「集中状態」と決定し、残りを「漫然状態」と決定すればよい。また、分布抽出部107で4つ以上のモデル分布を抽出した場合であって、且つ、モデル分布の代表値が焦り区分閾値未満となるモデル分布がない場合には、代表値が小さいモデル分布から順に、「集中状態」,「漫然状態」と決定し、残りも「漫然状態」と決定すればよい。
第2モデル記憶部109は、不揮発性メモリであって、自車のイグニッション電源がオフになったときにも記憶が消去されないものとする。第2モデル記憶部109は、前述の状況組み合わせごとに、ドライバ状態に対応するモデル分布を予め記憶している。本実施形態では、「焦り状態」,「集中状態」,「漫然状態」のそれぞれのドライバ状態に対応するモデル分布が、それぞれのドライバ状態に紐付けて記憶されているものとする。第2モデル記憶部109に予め記憶されるモデル分布は、例えば多数のドライバについて実験して求めたモデル分布等とすればよい。
なお、第2モデル記憶部109として、電気的に読み書き可能な不揮発性メモリを用い、分布抽出部107で抽出したモデル分布を第2モデル記憶部109に記憶しておく構成としてもよい。これによれば、自車のイグニッション電源がオフになった後の再始動時に、分布抽出部107でモデル分布が抽出される前であっても、自車のドライバの傾向に合ったモデル分布を用いたドライバ状態の判定を行うことが可能になる。
また、分布抽出部107で抽出した直近のモデル分布を第2モデル記憶部109に記憶しておく構成としてもよい。これによれば、自車のイグニッション電源がオフになった後の再始動時に、分布抽出部107でモデル分布が抽出される前であっても、自車のドライバのより直近の傾向に合ったモデル分布を用いたドライバ状態の判定を行うことが可能になる。他にも、分布抽出部107で「集中状態」,「漫然状態」,「漫然状態」の3つのモデル分布が抽出できた場合のモデル分布を第2モデル記憶部109に記憶しておく構成としてもよい。これによれば、「集中状態」,「漫然状態」,「漫然状態」を精度良く区別して判定することが可能になる。
ドライバ状態判定部110は、分布作成部106で作成した直近の判定用時間における注視時間の度数分布(以下、判定用分布)と、モデル分布とを比較することで、自車のドライバのドライバ状態を判定する。このドライバ状態判定部110が請求項の判定部に相当する。ドライバ状態判定部110は、自車のイグニッション電源がオフになった後の再始動時であって、分布抽出部107でモデル分布が抽出される前は、第2モデル記憶部109に記憶されているモデル分布のうちの現在の状況組み合わせに対応するモデル分布と、判定用分布との比較を行う。一方、分布抽出部107でモデル分布が抽出された後は、第1モデル記憶部108に記憶されているモデル分布のうちの現在の状況組み合わせに対応するモデル分布と、判定用分布との比較を行う。
ドライバ状態判定部110は、判定用分布に近似するモデル分布が存在する場合には、判定用分布に近似するモデル分布に対応するドライバ状態を、自車のドライバのドライバ状態と判定する。一例としては、パターンマッチングした際のマッチング率が略一致していると言える程度に高い値である場合に近似しているとすればよい。他にも、代表値のずれが例えば−100msec〜100msecの範囲内であるといったように、略一致していると言える程度に小さい値である場合に近似しているとすればよい。判定用分布に「焦り状態」に対応するモデル分布が近似する場合には、ドライバ状態を「焦り状態」と判定する。また、判定用分布に「集中状態」に対応するモデル分布が近似する場合には、ドライバ状態を「集中状態」と判定する。さらに、判定用分布に「漫然状態」に対応するモデル分布が近似する場合には、ドライバ状態を「漫然状態」と判定する。なお、「焦り状態」については、判定用分布が焦り区分閾値未満である場合に、ドライバ状態を「焦り状態」と判定してもよい。
また、ドライバ状態判定部110は、判定用分布に近似するモデル分布が存在しない場合に、モデル分布からの判定用分布の乖離の度合いをもとに、ドライバ状態を判定する。一例として、「集中状態」に対応するモデル分布の代表値に対して、値が大きくなる方向に判定用分布の代表値が所定値以上乖離している場合に、ドライバ状態を「漫然状態」と判定すればよい。ここで言うところの所定値とは、近似していないと言える程度の値であって、例えば300msec等とすればよい。「集中状態」に対応するモデル分布の代表値に対して、焦り区分閾値を下回って値が小さくなる方向に判定用分布の代表値が乖離している場合に、ドライバ状態を「焦り状態」と判定すればよい。
他の例として、「漫然状態」に対応するモデル分布の代表値に対して、焦り区分閾値を下回らない範囲で値が小さくなる方向に判定用分布の代表値が所定値以上乖離している場合に、ドライバ状態を「集中状態」と判定してもよい。ここで言うところの所定値も、近似していないと言える程度の値とすればよい。一方、「漫然状態」に対応するモデル分布の代表値に対して、焦り区分閾値を下回って値が小さくなる方向に判定用分布の代表値が乖離している場合に、ドライバ状態を「焦り状態」と判定してもよい。
さらに、「焦り状態」に対応するモデル分布の代表値に対して、値が大きくなる方向に判定用分布の代表値が第1の所定値以上且つ第2の所定値未満だけ乖離している場合に、ドライバ状態を「集中状態」と判定してもよい。ここで言うところの第1の所定値とは、近似していないと言える程度の値であって、第2の所定値とは、「集中状態」と「漫然状態」とを区分できる値であればよい。一方、「焦り状態」に対応するモデル分布の代表値に対して、値が大きくなる方向に判定用分布の代表値が第2の所定値以上乖離している場合に、ドライバ状態を「漫然状態」と判定してもよい。
また、ドライバ状態判定部110は、「集中状態」に対応するモデル分布に対する判定用分布の乖離の度合いに応じて、自車のドライバの「漫然状態」のレベルを分けて判定する構成としてもよい。一例としては、「集中状態」に対応するモデル分布の代表値に対して、値が大きくなる方向に判定用分布の代表値が乖離する度合いが大きくなるほど、「漫然状態」のレベルを高く判定すればよい。
報知処理部111は、ドライバ状態判定部110で判定したドライバ状態に応じて、音声出力装置60及び/又は表示装置70に報知を行わせる。この音声出力装置60及び表示装置70が請求項の報知装置に相当する。報知の一例としては、「漫然状態」と判定した場合に、ドライバに注視対象を再度確認させることを促す音声を出力することが挙げられる。また、「漫然状態」と判定した場合に、ドライバが漫然状態であることを知らせる音声を出力することで報知を行う構成としてもよい。また、ドライバ状態判定部110で判定した漫然状態のレベルに応じて報知の有無,報知の態様を切り替える構成としてもよい。例えば、漫然状態のレベルが閾値未満である場合には報知を行わず、閾値以上である場合に報知を行う構成とすればよい。また、漫然状態のレベルが高くなるのに応じて音量を上げる等して報知の態様を切り替えてもよい。
ドライバ状態判定部110で「焦り状態」と判定した場合には、例えばドライバに落ち着くように促す音声を出力する構成とすればよい。他にも、ドライバ状態判定部110で判定したドライバ状態を知らせる音声を出力する構成としてもよい。なお、報知はアイコン及び/又はテキストの表示によって行う構成であってもよい。
<ドライバ状態判定装置10でのモデル分布抽出処理>
続いて、図5のフローチャートを用いて、ドライバ状態判定装置10でのモデル分布の抽出に関連する処理(以下、モデル分布抽出処理)の流れの一例について説明を行う。モデル分布抽出処理は、例えば、自車のイグニッション電源がオンになって走行を開始するときに開始する構成とすればよい。自車のイグニッション電源がオンになって走行を開始してからイグニッション電源がオフになるまでを以降ではトリップと呼ぶ。
なお、モデル分布抽出処理は、走行開始直後を対象外とし、安定した走行中におけるモデル分布を抽出可能とするために、トリップ開始後に一定の車速に達したときに開始する構成としてもよい。ここで言うところの一定の車速とは、安定した走行が開始されたと言える程度の値であって、例えば30km/h等とすればよい。
まず、ステップS1では、DSM50から入力される視線の移動速度が前述の所定速度以下であった場合に、注視であるものとして(S1でYES)、ステップS2に移る。一方、前述の所定速度を超えた場合に、注視でないものとして(S1でNO)、ステップS10に移る。
ステップS2では、注視時間演算部105がドライバの注視時間を算出する。ステップS3では、対象物特定部101が、ドライバの注視対象の種類を特定する。ステップS4では、領域特定部102が、ドライバの注視対象が存在する対象存在領域の種類を特定する。ステップS5では、進路上判定部103が、ドライバの注視対象が自車の進路上に存在するか否かを判定する。ステップS6では、影響要因特定部104が、現在の時間帯及び天候を特定する。なお、S2とS3〜S5とS6との処理は、順番が入れ替わってもよいし、並列して処理が行われる構成としてもよい。
ステップS7では、モデル作成タイミングであった場合(S7でYES)には、ステップS8に移る。一方、モデル作成タイミングでない場合(S7でNO)には、ステップS10に移る。モデル作成タイミングとは、例えばモデル分布抽出処理を開始してからモデル作成用時間が経過したときとすればよい。
ステップS8では、分布作成部106が、前述の状況組み合わせごとに、モデル作成用時間における注視時間の度数分布を作成する。ステップS9では、分布抽出部107が、分布作成部106で作成したモデル作成用時間における注視時間の度数分布に含まれるモデル分布を抽出し、抽出したモデル分布を第1モデル記憶部108に記憶する。
ステップS10では、モデル分布抽出処理の終了タイミングであった場合(S10でYES)には、モデル分布抽出処理を終了する。一方、モデル分布抽出処理の終了タイミングでなかった場合(S10でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。モデル分布抽出処理の終了タイミングの一例としては、自車のイグニッション電源がオフになったときがある。また、モデル分布を抽出できたことを、モデル分布抽出処理の終了タイミングとする構成としてもよい。
なお、図5のフローチャートでは、1トリップにつき1回のモデル分布の抽出を行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば10分ごと等の周期的にモデル分布の抽出を行うことで、1トリップにつき複数回のモデル分布の抽出が可能な構成としてもよい。この場合、新たなモデル作成用時間における注視時間の度数分布に用いるデータとして、前回のモデル作成用時間における注視時間の度数分布に用いられたデータを重複して用いる構成としてもよい。
<ドライバ状態判定装置10でのドライバ状態判定処理>
続いて、図6のフローチャートを用いて、ドライバ状態判定装置10でのドライバ状態の判定に関連する処理(以下、ドライバ状態判定処理)の流れの一例について説明を行う。図6のフローチャートでは、ドライバ状態を「漫然状態」と判定した場合に報知を行わせる場合を例に挙げて説明を行う。ドライバ状態判定処理は、例えば、自車のイグニッション電源がオンになって走行を開始するときに開始する構成とすればよい。
まず、ステップS21〜ステップS26までの処理は、前述のS1〜S6までの処理と同様である。なお、前述のS1〜S6までの処理を、S21〜S26までの処理として利用する構成としてもよい。
ステップS27では、分布作成部106が、判定用時間における注視時間の度数分布である判定用分布を作成する。なお、ドライバ状態判定処理を開始してから判定用時間が経過するまでは、S21〜S26の処理を繰り返しておく構成とすればよい。ステップS28では、ドライバ状態判定処理を開始してからの間に、分布抽出部107でモデル分布を抽出済みであった場合(S28でYES)には、ステップS29に移る。一方、モデル分布を抽出済みでなかった場合(S28でNO)には、ステップS30に移る。
ステップS29では、ドライバ状態判定部110が、第1モデル記憶部108に記憶されているモデル分布のうちの、直近のS23〜S26の処理で得た状況組み合わせに対応するモデル分布と、S27で作成した判定用分布とを比較して、ドライバ状態を判定する。また、ステップS30では、ドライバ状態判定部110が、第2モデル記憶部109に記憶されているモデル分布のうちの、直近のS23〜S26の処理で得た状況組み合わせに対応するモデル分布と、S27で作成した判定用分布とを比較して、ドライバ状態を判定する。
ステップS31では、ドライバ状態判定部110が、ドライバ状態を「漫然状態」と判定した場合(S31でYES)には、ステップS32に移る。一方、「漫然状態」と判定しなかった場合(S31でNO)には、S33に移る。ステップS32では、報知処理部111が、漫然状態に応じた報知を行わせてS33に移る。
ステップS33では、ドライバ状態判定処理の終了タイミングであった場合(S33でYES)には、ドライバ状態判定処理を終了する。一方、ドライバ状態判定処理の終了タイミングでなかった場合(S33でNO)には、S21に戻って処理を繰り返す。モデル分布抽出処理の終了タイミングの一例としては、自車のイグニッション電源がオフになったときがある。一例としては、1秒周期等で図6のフローチャートを実行することで、リアルタイムのドライバ状態を判定する構成とすればよい。
なお、図6のフローチャートでは、1秒周期等でドライバ状態判定処理を繰り返し実行することで、リアルタイムのドライバ状態を判定する構成とすればよい。この場合、新たな判定用時間における注視時間の度数分布に用いるデータとして、前回の判定用時間における注視時間の度数分布に用いられたデータを重複して用いる構成としてもよい。具体的には、10時01分00秒のドライバ状態を、10時00分00秒から10時01分00秒までの判定用時間における注視時間の度数分布を用いて判定する一方、10時01分01秒のドライバ状態を、10時00分01秒から10時01分01秒までの判定用時間における注視時間の度数分布を用いて判定するといった構成とすればよい。
<実施形態1のまとめ>
実施形態1の構成によれば、集中状態、漫然状態、焦り状態といったドライバ状態に対応するモデル分布と、分布作成部106で作成した判定用分布とを比較し、近似若しくは乖離の度合いによってドライバ状態を判定するので、ある1回の注視時間に限らない複数回の注視時間の傾向を比較することになる。よって、ある1回の注視時間が閾値以上となったか否かによってドライバ状態を判定するのに比べ、ドライバ状態ごとの注視時間のばらつきによる誤判定が生じにくくできる。その結果、ドライバの注視時間を用いてドライバ状態をより精度良く判定することが可能になる。
実施形態1の構成によれば、自車のドライバについての注視時間の度数分布からモデル分布を抽出して、ドライバ状態の判定に用いるので、個々のドライバに応じたモデル分布を用いてドライバ状態を判定できる分だけ、判定精度を向上させることができる。
実施形態1の構成によれば、分布抽出部107は、注視対象の種類、対象存在領域の種類、注視対象が、進路上に存在するか否か、及び現在の注視影響要因の状況組み合わせに応じた注視時間の度数分布から、モデル分布を抽出してドライバ状態の判定に用いることになる。モデル分布は、同じ種類のドライバ状態に対応するものであっても、前述の状況組み合わせによって傾向が異なる筈である。以上の構成によれば、状況組み合わせに応じたモデル分布を用いてドライバ状態の判定を行うので、前述の状況組み合わせに応じたドライバ状態を精度良く判定することが可能になる。
実施形態1の構成によれば、トリップごとにモデル作成用時間における注視時間の度数分布を作成し、作成した度数分布から分布抽出部107で抽出したモデル分布を用いてドライバ状態の判定を行うことになる。よって、現在のトリップにおけるドライバの注視時間の度数分布から抽出したモデル分布を用いて、ドライバ状態を判定することができる。モデル分布は、同じドライバであっても、日によって傾向が異なる場合がある。以上の構成によれば、現在のトリップにおけるドライバの注視時間の度数分布から抽出したモデル分布を用いてドライバ状態の判定を行うことになる。よって、直近のドライバの傾向により合ったモデル分布を用いて、ドライバ状態をより精度良く判定することが可能になる。
(実施形態2)
前述の実施形態では、注視対象の種類、対象存在領域の種類、注視対象が進路上に存在するか否か、及び注視環境要因に応じて、モデル作成用時間における注視時間の度数分布を作成したり、判定用分布と比較するモデル分布を定めたりする構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、注視対象の種類、対象存在領域の種類、注視対象が進路上に存在するか否か、及び注視環境要因のうちの一部に限る構成としてもよい。他にも、注視環境要因を時間帯と天候とのいずれかに限る構成としてもよい。
(実施形態3)
前述の実施形態では、モデル作成用時間が固定値である場合を例に挙げたが、必ずしもこれに限らない。例えば、分布抽出部107で例えば3つといった所望の数のモデル分布が抽出できるまでモデル作成用時間を延長しつつ、分布作成部106がモデル作成用時間における注視時間の度数分布を逐次作成していく構成としてもよい。
(実施形態4)
前述の実施形態では、ドライバ状態判定部110が、判定用分布に近似するモデル分布が存在しない場合に、判定用分布のモデル分布からの乖離の度合いによってドライバ状態を判定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、ドライバ状態判定部110が、判定用分布に近似するモデル分布があるか否かに関わらず、判定用分布のモデル分布からの乖離の度合いによってドライバ状態を判定する構成としてもよい。
(実施形態5)
前述の実施形態では、トリップごとにモデル作成用時間における注視時間の度数分布を作成し、作成した度数分布から分布抽出部107で抽出して第1モデル記憶部108に記憶したモデル分布をドライバ状態の判定に用いる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、分布抽出部107及び第1モデル記憶部108をドライバ状態判定装置10に備えず、第2モデル記憶部109に記憶されているモデル分布を用いてドライバ状態を判定する構成としてもよい。この場合、分布作成部106では、モデル作成用時間における注視時間の度数分布を作成する処理を行わない構成とすればよい。
(実施形態6)
前述の実施形態では、ドライバ状態判定部110が、「焦り状態」,「集中状態」,「漫然状態」のいずれも判定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、「漫然状態」のみを判定する等、「焦り状態」,「集中状態」,「漫然状態」のうちの一部のドライバ状態のみを判定する構成としてもよい。
(実施形態7)
前述の実施形態では、分布抽出部107が、抽出したモデル分布がどのドライバ状態に対応するか決定し、抽出したモデル分布と決定したドライバ状態とを紐付けして第1モデル記憶部108に記憶する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、抽出したモデル分布がどのドライバ状態に対応するかを分布抽出部107では決定せずに、抽出したモデル分布を第1モデル記憶部108に記憶する構成としてもよい。この場合には、ドライバ状態判定部110でのドライバ状態の判定時に、ドライバ状態判定部110が分布抽出部107と同様にして、抽出したモデル分布がどのドライバ状態に対応するか決定する構成とすればよい。
(実施形態8)
前述の実施形態では、DSM50でドライバの視線方向を検出する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、眼電位センサで検出したドライバの眼電位とドライバの顔向きからドライバの視線方向を検出する構成としてもよい。また、ドライバの顔向きは、カメラで撮像した顔画像から検出する構成に限らず、Gセンサ等の慣性センサを用いて検出する構成としてもよい。また、運転席のシートやヘッドレストに設けられた赤外線センサ等の複数の測距センサによって、ドライバの頭部や肩等における複数のポイントまでの距離を計測し、計測した複数のポイントの距離からドライバの顔向きを検出する構成としてもよい。
(実施形態9)
前述の実施形態では、DSM50の制御ユニットでドライバの視線方向及び視線の移動速度を検出する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、ドライバ状態判定装置10がDSM50の制御ユニットの機能を担うことで、ドライバ状態判定装置10でドライバの視線方向及び視線の移動速度を検出する構成としてもよい。
(実施形態10)
前述の実施形態では、運転支援システム1が自動車で用いられる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。運転支援システム1は種々の車両で用いることが可能であり、例えば、鉄道車両,原動機付自転車等の自動車以外の車両で用いられる構成としてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態及び変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 運転支援システム、10 ドライバ状態判定装置、30 周辺監視センサ、50 DSM(注視検出センサ)、60 音声出力装置(報知装置)、70 表示装置(報知装置)、101 対象特定部、102 領域特定部、103 進路上判定部、104 影響要因特定部、105 注視時間演算部、106 分布作成部、107 分布抽出部、108 第1モデル記憶部(モデル記憶部)、109 第2モデル記憶部(モデル記憶部)、110 ドライバ状態判定部(判定部)、111 報知処理部

Claims (26)

  1. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)とを備え、
    前記モデル記憶部に記憶される前記モデル分布は、前記車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、
    前記モデル記憶部に記憶される前記モデル分布を前記ドライバの注視時間の度数分布をもとに作成する処理と、前記判定部での前記ドライバ状態を判定する処理とが並行して行われるドライバ状態判定装置。
  2. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、
    前記注視検出センサでの検出結果と、前記車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、前記車両のドライバの注視対象が、複数種類に区分される前記車両の周辺領域のうちのどの種類の周辺領域に存在しているか特定する領域特定部(102)とを備え、
    前記モデル記憶部は、前記周辺領域の種類別に、その周辺領域に注視対象が存在する場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記領域特定部で前記ドライバの注視対象が存在していると特定した周辺領域の種類に応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  3. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と
    前記注視検出センサでの検出結果と、前記車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、前記車両のドライバの注視対象が、複数種類に区分される前記車両の周辺領域のうちのどの種類の周辺領域に存在しているか特定する領域特定部(102)とを備え、
    前記モデル記憶部に記憶される前記モデル分布は、前記車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、
    前記モデル記憶部は、前記周辺領域の種類別に、その周辺領域に注視対象が存在する場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記領域特定部で前記ドライバの注視対象が存在していると特定した周辺領域の種類に応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  4. 請求項1又は2において、
    前記注視検出センサでの検出結果と、前記車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、前記車両のドライバの注視対象が、複数種類に区分される前記車両の周辺領域のうちのどの種類の周辺領域に存在しているか特定する領域特定部(102)を備え、
    前記モデル記憶部は、前記周辺領域の種類別に、その周辺領域に注視対象が存在する場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記領域特定部で前記ドライバの注視対象が存在していると特定した周辺領域の種類に応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  5. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、
    前記注視検出センサでの検出結果と、前記車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、前記車両のドライバが、複数種類に区分される前記車両の周辺対象物のうちのどの種類の周辺対象物を注視対象としているか特定する対象物特定部(101)とを備え、
    前記モデル記憶部は、前記周辺対象物の種類別に、その周辺対象物が注視対象である場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記対象物特定部で特定した前記ドライバの注視対象に応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  6. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と
    前記注視検出センサでの検出結果と、前記車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、前記車両のドライバが、複数種類に区分される前記車両の周辺対象物のうちのどの種類の周辺対象物を注視対象としているか特定する対象物特定部(101)とを備え、
    前記モデル記憶部に記憶される前記モデル分布は、前記車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、
    前記モデル記憶部は、前記周辺対象物の種類別に、その周辺対象物が注視対象である場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記対象物特定部で特定した前記ドライバの注視対象に応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1項において、
    前記注視検出センサでの検出結果と、前記車両の周辺環境を監視する周辺監視センサでの検出結果とをもとに、前記車両のドライバが、複数種類に区分される前記車両の周辺対象物のうちのどの種類の周辺対象物を注視対象としているか特定する対象物特定部(101)を備え、
    前記モデル記憶部は、前記周辺対象物の種類別に、その周辺対象物が注視対象である場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記対象物特定部で特定した前記ドライバの注視対象に応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項において、
    前記モデル記憶部は、前記周辺対象物の種類別に加え、前記車両の進路上に前記周辺対象物が存在するか否か別に、その周辺対象物が注視対象である場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記対象物特定部で特定した前記ドライバの注視対象及びその注視対象が前記車両の進路上に存在するか否かに応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  9. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、
    現在の時間帯及び天候の少なくともいずれかである注視影響要因を特定する影響要因特定部(104)とを備え、
    前記モデル記憶部は、前記注視影響要因別に、その注視影響要因に該当する場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記影響要因特定部で特定した前記注視影響要因に応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  10. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と
    現在の時間帯及び天候の少なくともいずれかである注視影響要因を特定する影響要因特定部(104)とを備え、
    前記モデル記憶部に記憶される前記モデル分布は、前記車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、
    前記モデル記憶部は、前記注視影響要因別に、その注視影響要因に該当する場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記影響要因特定部で特定した前記注視影響要因に応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  11. 請求項1〜のいずれか1項において、
    現在の時間帯及び天候の少なくともいずれかである注視影響要因を特定する影響要因特定部(104)を備え、
    前記モデル記憶部は、前記注視影響要因別に、その注視影響要因に該当する場合の前記モデル分布を記憶しており、
    前記判定部は、前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布のうちの、前記影響要因特定部で特定した前記注視影響要因に応じたモデル分布を用いて前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  12. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と、
    混合分布からそれぞれの分布を抽出するアルゴリズムによって、前記分布作成部で作成した前記第1の所定時間よりも長い第2の所定時間における注視時間の度数分布に含まれる度数分布を抽出する分布抽出部(107)とを備え、
    前記モデル記憶部は、前記分布抽出部で抽出した前記度数分布を前記モデル分布として記憶し、
    前記判定部は、前記モデル分布として、前記モデル記憶部に記憶している、前記直近の第1の所定時間よりも過去に前記分布抽出部で抽出した前記度数分布を用いるドライバ状態判定装置。
  13. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)と
    混合分布からそれぞれの分布を抽出するアルゴリズムによって、前記分布作成部で作成した前記第1の所定時間よりも長い第2の所定時間における注視時間の度数分布に含まれる度数分布を抽出する分布抽出部(107)とを備え、
    前記モデル記憶部に記憶される前記モデル分布は、前記車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、
    前記モデル記憶部は、前記分布抽出部で抽出した前記度数分布を前記モデル分布として記憶し、
    前記判定部は、前記モデル分布として、前記モデル記憶部に記憶している、前記直近の第1の所定時間よりも過去に前記分布抽出部で抽出した前記度数分布を用いるドライバ状態判定装置。
  14. 請求項1〜11のいずれか1項において、
    混合分布からそれぞれの分布を抽出するアルゴリズムによって、前記分布作成部で作成した前記第1の所定時間よりも長い第2の所定時間における注視時間の度数分布に含まれる度数分布を抽出する分布抽出部(107)を備え、
    前記モデル記憶部は、前記分布抽出部で抽出した前記度数分布を前記モデル分布として記憶し、
    前記判定部は、前記モデル分布として、前記モデル記憶部に記憶している、前記直近の第1の所定時間よりも過去に前記分布抽出部で抽出した前記度数分布を用いるドライバ状態判定装置。
  15. 請求項12〜4のいずれか1項において、
    前記分布作成部は、少なくとも前記車両が駐車後に発進してから再度駐車するまでのトリップごとに、前記第2の所定時間における注視時間の度数分布を作成するものであり、
    前記判定部は、前記モデル分布として、前記モデル記憶部に記憶している、現在の前記トリップにおいて前記分布抽出部で抽出した前記度数分布を用いるドライバ状態判定装置。
  16. 請求項1〜1のいずれか1項において、
    前記判定部は、前記分布抽出部で2つ以上の度数分布を抽出した場合に、それらの度数分布のうちの、代表値が、前記焦り状態と前記集中状態とを区分する閾値以上であって、且つ、最も小さい度数分布を、前記集中状態に対応する前記モデル分布として用いるドライバ状態判定装置。
  17. 請求項1において、
    前記判定部は、前記集中状態に対応する前記モデル分布として用いる度数分布よりも前記代表値が大きい度数分布を、前記漫然状態に対応する前記モデル分布として用いるドライバ状態判定装置。
  18. 請求項1〜1のいずれか1項において、
    前記判定部は、前記分布抽出部で抽出した度数分布のうち、代表値が、前記焦り状態と前記集中状態とを区分する閾値未満の分布を、前記焦り状態に対応する前記モデル分布として用いるドライバ状態判定装置。
  19. 請求項1〜1のいずれか1項において、
    前記判定部は、
    前記分布抽出部で3つの度数分布を抽出した場合であって、且つ、それらの度数分布の代表値に前記焦り状態と前記集中状態とを区分する閾値未満のものがある場合には、代表値が最も小さい度数分布から順に、焦り状態、集中状態、漫然状態に対応する前記モデル分布として用いる一方、
    前記分布抽出部で3つの度数分布を抽出した場合であって、且つ、それらの度数分布の代表値に前記焦り状態と前記集中状態とを区分する閾値未満のものがない場合には、代表値が最も小さい度数分布から順に、集中状態、漫然状態、漫然状態に対応する前記モデル分布として用いるドライバ状態判定装置。
  20. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)とを備え、
    前記モデル記憶部に記憶される前記モデル分布は、前記車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、
    前記判定部は、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布に近似する前記モデル分布に対応するドライバ状態を、前記車両のドライバのドライバ状態と判定するドライバ状態判定装置。
  21. 請求項1〜1のいずれか1項において、
    前記判定部は、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布に近似する前記モデル分布に対応するドライバ状態を、前記車両のドライバのドライバ状態と判定するドライバ状態判定装置。
  22. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)とを備え、
    前記モデル記憶部に記憶される前記モデル分布は、前記車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、
    前記判定部は、前記モデル分布に対する前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布の乖離の度合いをもとに、前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  23. 請求項1〜21のいずれか1項において、
    前記判定部は、前記モデル分布に対する前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布の乖離の度合いをもとに、前記ドライバ状態を判定するドライバ状態判定装置。
  24. 車両で用いられ、
    前記車両のドライバの注視方向を逐次検出するための注視検出センサ(50)での検出結果をもとに、所定時間における前記ドライバの注視時間の度数分布を作成する分布作成部(106)と、
    集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態に対応する注視時間の度数分布のモデルとなるモデル分布を記憶しているモデル記憶部(108,109)と、
    前記モデル記憶部に記憶している前記モデル分布と、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布とを比較することで、前記車両のドライバの集中状態、漫然状態、及び焦り状態の少なくともいずれかのドライバ状態を判定する判定部(110)とを備え、
    前記モデル記憶部に記憶される前記モデル分布は、前記車両である自車のドライバの注視時間の度数分布をもとに作成されるものであって、且つ、逐次更新が可能なものであり、
    前記モデル分布には少なくとも前記集中状態に対応するモデル分布を含み、
    前記判定部は、前記集中状態に対応する前記モデル分布に対する、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布の乖離の度合いに応じて、前記ドライバの漫然状態のレベルを分けて判定するドライバ状態判定装置。
  25. 請求項1〜23のいずれか1項において、
    前記モデル分布には少なくとも前記集中状態に対応するモデル分布を含み、
    前記判定部は、前記集中状態に対応する前記モデル分布に対する、前記分布作成部で作成した直近の第1の所定時間における注視時間の度数分布の乖離の度合いに応じて、前記ドライバの漫然状態のレベルを分けて判定するドライバ状態判定装置。
  26. 車両で用いられ、
    請求項1〜25のいずれか1項に記載のドライバ状態判定装置(10)と、
    前記ドライバ状態判定装置で判定したドライバ状態に応じた報知を行う報知装置(60,70)とを含む運転支援システム。
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