JP6878636B2 - センサシステム、送信システム、時刻情報処理装置及び位置標定方法 - Google Patents

センサシステム、送信システム、時刻情報処理装置及び位置標定方法 Download PDF

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本発明の実施形態は、センサシステム、送信システム、時刻情報処理装置及び位置標定方法に関する。
近年、センサの省電力化や低価格化、及びネットワークの発達により、様々なセンシングデータの収集が可能となっている。そのため、センシングデータを活用しようとする動きが活発になっている。センシングデータの活用方法の一つとして、構造物ヘルスモニタリングがある。構造物ヘルスモニタリングは、橋梁等の構造物に設置されたセンサにより変位、振動及び圧力等の物理量をセンシングし、様々な信号処理手法により構造物の損傷や劣化状態を診断する技術である。このようなモニタリングを行うシステムでは、センサ単一の情報だけではなく複数のセンサ間の相互情報が重要となり、正確な時刻の取得が必要となっている。単一の端末装置とセンサとを有線接続している場合には同一の時計が使用できるためセンサ情報の時刻の誤差が生じにくい。一方で、無線ネットワークによる複数の端末装置を備えるシステムの場合には、時計が複数存在するため時刻同期が必要となる。このような時刻同期の例として、センサとサーバが相互通信を行うFTSP(Flooding Time Synchronization Protocol)を用いた方法やETA(Elapsed time on arrival)を用いた方法が知られている。
上記の方式では、双方向通信が必要であるとともにセンサ側で時刻を修正する必要があり、センサの受信電力や処理が増大してしまう。FTSPでは、サーバの時刻をセンサ側に伝達するため、正確な同期のためには受信を定期的に行う必要がある。ETAでは、センサがセンシング時刻と送信時刻の差分をサーバに送信するのみで良いため、FTSPで生じる問題を解決できる。
しかしながら、時刻を生成するクロックの不安定性、キャリアセンス等による送信遅延、パケットエラーによる再送及びCPU(Central Processing Unit)等が他の処理からの割り込みを受けた場合には処理に変動が生じてしまう。そのため、同期精度が低下してしまう場合があった。
M. Maroti, B. Kusy, G. Simon and A. Ledeczi, "The FloodingTime Synchronization Protocol", Proceedings of the 2nd International Conference on Embedded Networked Sensor Systems, 2004, Baltimore, MD, USA, November 3-5, 2004. Branislav Kusy, Prabal Dutta, Philip Levis, Miklos Maroti, Akos Ledeczi and David Culler, "Elapsed Time on Arrival : A simple and versatile primitive for canonical time synchronization services", International Journalof Ad Hoc and Ubiquitous Computing 1(4), p.239-251, January 2006.
本発明が解決しようとする課題は、無線ネットワークにおける位置標定精度を向上させることができるセンサシステム、送信システム、時刻情報処理装置及び位置標定方法を提供することである。
実施形態のセンサシステムは、複数のセンサと、複数の送信端末と、時刻情報処理装置とを持つ。複数のセンサは物理量を検知する。複数の送信端末は、前記複数のセンサそれぞれに接続される。時刻情報処理装置は、前記複数の送信端末から送信される情報に基づいた処理を行う。前記複数の送信端末は、通信部を持つ。通信部は、前記時刻情報処理装置への送信時の送信時刻の時刻情報及びイベントの検知時刻の時刻情報を前記時刻情報処理装置に送信する。前記時刻情報処理装置は、時刻情報処理部と、位置標定部とを持つ。時刻情報処理部は、前記送信端末毎の前記イベントの検知時刻と、前記複数の送信端末それぞれから得られた複数の前記送信時刻と複数の送信時刻に対応する複数の受信時刻とに基づいて前記時刻情報処理装置におけるイベントの検知時刻を推定する。位置標定部は、送信端末毎に推定された複数のイベントの検知時刻に基づいて前記イベントの発生源を標定する。
第1の実施形態におけるセンサシステムのシステム構成を示す図。 第1の実施形態における送信端末の機能を表す概略ブロック図。 第1の実施形態における信号処理部の内部構成を表す概略ブロック図。 第1の実施形態における収集装置の機能を表す概略ブロック図。 第1の実施形態における時刻処理を説明するための図。 第1の実施形態における時刻処理を説明するための図。 従来技術と本実施形態における技術との比較結果を示す図。 第1の実施形態における送信端末が行う第1の送信方法の具体例を示す図。 第1の実施形態における送信端末が行う第2の送信方法の具体例を示す図。 第1の実施形態における送信端末が行う第3の送信方法の具体例を示す図。 第1の実施形態における送信端末が行う第4の送信方法の具体例を示す図。 第1の実施形態におけるセンサシステムが行う処理の流れを示すシーケンス図。 第1の実施形態における時刻情報処理部の具体的な処理を説明するための図。 第1の実施形態における時刻情報処理部の具体的な処理を説明するための図。 第1の実施形態における時刻情報処理部の具体的な処理を説明するための図。 第2の実施形態におけるセンサシステムのシステム構成を示す図。 第2の実施形態における信号処理部の内部構成を表す概略ブロック図。 第2の実施形態における収集装置の機能を表す概略ブロック図。 第2の実施形態におけるセンサシステムが行う処理の流れを示すシーケンス図。 第2の実施形態における位置特定方法の例を説明するための図(1次元の場合)。 第2の実施形態における位置特定方法の例を説明するための図(2次元の場合)。
以下、実施形態のセンサシステム、送信システム、時刻情報処理装置及び位置標定方法を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態におけるセンサシステム100のシステム構成を示す図である。センサシステム100は、センサ10、送信端末20及び収集装置30を備える。センサ10と送信端末20とは、有線で接続されている。送信端末20と収集装置30とは、ネットワーク40を介して無線で接続されている。ネットワーク40は、例えばISM(Industrial, Scientific and Medical band)バンドのネットワークである。送信端末20と収集装置30との無線接続は、無線LANに限定される必要はなく、無線で通信できればどのような通信方式でもよい。図1では、センサシステム100がセンサ10及び送信端末20を一台備える構成を示しているが、センサシステム100はセンサ10及び送信端末20をそれぞれ複数台備えてもよい。
センサ10は、物理量を検知するセンサである。センサ10は、例えばAE(Acoustic Emission:アコースティック・エミッション)センサ、加速度センサ、マイク及び温度センサ等である。センサ10は、物理量を検知することができるセンサであれば他のセンサであってもよい。センサ10は、検知した物理量を電気信号に変換する。センサ10は、電気信号を送信端末20に送信する。
送信端末20は、時刻情報を含む送信データを収集装置30に送信する。例えば、送信端末20は、センサ10から出力された電気信号に基づいてイベントを検知し、検知したイベントの発生時刻(以下「イベント検知時刻」という。)及び送信時刻の少なくともいずれか又は両方を含む送信データを収集装置30に送信する。ここで、イベントとは、装置外部又は内部で発生した事象を表す。以下の実施形態では、イベントは、装置外部で発生した事象(例えば、センサの検知結果に基づく事象)を例に説明する。送信時刻は、送信端末20がイベント検知時刻の情報を含む送信データを収集装置30に送信した時刻である。
収集装置30は、送信端末20から送信された送信データを収集する。収集装置30は、1つの送信端末20から複数の送信時刻と、イベント検知時刻とをセンサ10毎に収集する。収集装置30は、収集した複数の送信時刻と、イベント検知時刻と、送信時刻に対応した受信時刻とに基づいた処理を行う。送信時刻に対応した受信時刻とは、送信端末20から送信された送信時刻の情報を含む送信データを受信した時刻である。
図2は、第1の実施形態における送信端末20の機能を表す概略ブロック図である。
送信端末20は、受信部21、BPF22、アナログデジタル変換部23、フィルタ部24、クロック発振器25、時刻情報生成部26及び信号処理部27を備える。
受信部21は、センサ10から送信された電気信号を受信する。受信部21は、受信した電気信号をBPF22に出力する。
BPF22は、受信部21によって受信された電気信号からノイズを除去する。BPF22は、ノイズを除去するためのフィルタである。BPF22は、ノイズ除去後の信号をアナログデジタル変換部23に出力する。
アナログデジタル変換部23は、BPF22から出力されたノイズ除去後の信号を量子化することによって、アナログ信号からデジタル信号に変換する。アナログデジタル変換部23は、デジタル信号をフィルタ部24に出力する。
フィルタ部24は、アナログデジタル変換部23から出力されたデジタル信号からノイズを除去する。フィルタ部24は、ノイズを除去するためのフィルタである。フィルタ部24は、ノイズ除去後の信号を信号処理部27に出力する。
以下の説明では、受信部21、BPF22、アナログデジタル変換部23及びフィルタ部24で行う処理を前処理として説明する。
クロック発振器25は、クロック信号を生成する。具体的には、クロック発振器25は、送信端末20における1秒の時間幅を決定する。クロック発振器25は、例えば、VCXO(Voltage controlled xtal oscillator)等の電圧可変型の水晶発振器等を用いて構成される。クロック発振器25は、クロック信号を時刻情報生成部26に出力する。
時刻情報生成部26は、クロック発振器25から出力されたクロック信号に従い、送信端末20における時刻を決定する。時刻情報生成部26は、例えばレジスタを有するカウンタである。すなわち、時刻情報生成部26は、クロック信号のエッジをカウントし、送信端末20の電源投入時からの累積カウント値を時刻情報としてレジスタに記憶する。
信号処理部27は、フィルタ部24から出力されたノイズ除去後のデジタル信号と、時刻情報生成部26によって生成された時刻情報とに基づいて、イベント検知時刻及び送信時刻を決定する。イベント検知時刻は、例えばクロック数であってもよいし、何時何分何秒であってもよい。
図3は、第1の実施形態における信号処理部27の内部構成を表す概略ブロック図である。信号処理部27は、イベント信号生成部271、イベント時刻決定部272、通信時刻決定部273及び通信部274で構成される。
イベント信号生成部271は、入力したノイズ除去後のデジタル信号の波形が持続しているか否かを示すゲート信号を生成する。イベント信号生成部271は、例えばエンベロープ検出器及びコンパレータにより実現される。エンベロープ検出器は、ノイズ除去後のデジタル信号のエンベロープを検出する。エンベロープは、例えば、ノイズ除去後のデジタル信号を二乗し、二乗した出力値に対して所定の処理(例えばローパスフィルタを用いた処理やヒルベルト変換)を行うことで抽出される。コンパレータは、ノイズ除去後のデジタル信号のエンベロープが所定の閾値以上であるか否かを判定する。
イベント信号生成部271は、ノイズ除去後のデジタル信号のエンベロープが所定の閾値以上となった場合、ノイズ除去後のデジタル信号の波形が持続していることを示す第1のゲート信号をイベント時刻決定部272に出力する。第1のゲート信号が出力された場合には、イベントが発生したことを表す。一方、イベント信号生成部271は、ノイズ除去後のデジタル信号のエンベロープが所定の閾値未満になった場合、ノイズ除去後のデジタル信号の波形が持続していないことを示す第2のゲート信号をイベント時刻決定部272に出力する。第2のゲート信号が出力された場合には、イベントが終了したことを表す。イベント発生の検知方法としては、ChangeFinderやAIC(Akaike's Information Criterion)等が用いられてもよい。
イベント時刻決定部272は、イベント信号生成部271から出力された第1のゲート信号又は第2のゲート信号のいずれかのゲート信号と、時刻情報とを入力する。イベント時刻決定部272は、入力したゲート信号に基づいてイベント検知時刻を決定する。具体的には、イベント時刻決定部272は、エンベロープが所定の閾値以上となった時刻、すなわち第1のゲート信号が入力された時刻をイベント検知時刻として決定する。
通信時刻決定部273は、時刻情報を入力する。通信時刻決定部273は、通信部274を監視して送信時刻を決定する。通信時刻決定部273は、無線の送信前に送信時刻を確定して通信部274に通知することによって、通知した時刻で通信部274に無線通信を行わせてもよい。送信時刻は、一般的に開始時刻を指すが単一であればこれに限らない。例えば、通信部274が送信開始時に信号を外部へ出力し、その信号で通信時刻決定部273が送信時刻を決定してもよい。通信時刻決定部273は、無線送信中に送信時刻を決定し、通信部274が送信する送信データ内に送信時刻を組み込んでもよく、また、無線送信終了後に送信時刻を送信させてもよい。
通信部274は、ネットワーク40を介して収集装置30との間で通信を行う通信インタフェースである。通信部274は、生成されたイベント検知時刻及び送信時刻のいずれか又は両方を無線通信により所定のタイミングで収集装置30に送信する。所定のタイミングは、例えば通信時刻決定部273によって定められた時刻となったタイミングであってもよいし、一度送信を行ってから所定の時間が経過したタイミングであってもよい。通信部274の通信に使用する無線の周波数帯は、例えば2.4GHz、920MHz等の帯域である。通信部274は、記憶部を有してもよい。記憶部は、例えばデュアルポートRAMを有しており、イベント検知時刻及び送信時刻を記憶する。記憶部は、必ずしも通信部274内部に備えられる必要はなく、送信端末20内に備えられてもよい。通信部274は、イベント検知時刻及び送信時刻をまとめて送信したり、イベント検知時刻と送信時刻とを別々に送信したりといったように適切なタイミングで送信することも可能である。
次に、送信端末20のハードウェアについて説明する。送信端末20の電力は、外部の電源、一次電池、二次電池、太陽電池、エネルギーハーベスタ等から供給される。送信端末20は、アナログ回路及びデジタル回路から実現される。デジタル回路は、例えばFPGAやマイクロコンピュータにより実現される。専用のLSIにより実現してもいい。また送信端末20は、フラッシュメモリ等の不揮発メモリや、取り外し可能なメモリを搭載しても良い。
図4は、第1の実施形態における収集装置30の機能を表す概略ブロック図である。
収集装置30は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、収集プログラムを実行する。収集プログラムの実行によって、クロック発振器31、時刻情報生成部32、通信部33、受信時刻決定部34及び時刻情報処理部35を備える装置として機能する。なお、収集装置30の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、収集プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、収集プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
クロック発振器31は、クロック信号を生成する。具体的には、クロック発振器31は、収集装置30における1秒の時間幅を決定する。クロック発振器31は、例えば、VCXO等の電圧可変型の水晶発振器等を用いて構成される。クロック発振器31は、クロック信号を時刻情報生成部32に出力する。
時刻情報生成部32は、クロック発振器25から出力されたクロック信号に従い、収集装置30における時刻を決定する。時刻情報生成部32は、例えばレジスタを有するカウンタである。すなわち、時刻情報生成部32は、クロック信号のエッジをカウントし、収集装置30の電源投入時からの累積カウント値を時刻情報としてレジスタに記憶する。
通信部33は、ネットワーク40を介して送信端末20との間で通信を行う通信インタフェースである。通信部33は、送信端末20から送信されたイベント検知時刻及び送信時刻の情報を受信する。
受信時刻決定部34は、受信信号に基づいて受信時刻を決定する。具体的には、受信時刻決定部34は、通信部33によって送信端末20から送信された信号が受信された時刻を受信時刻として決定する。受信時刻は、一般的に受信開始時刻やプリアンブルを発見した時刻又は同期ワード発見時刻を指すがこれに限らない。
時刻情報処理部35は、受信した複数の送信時刻と、受信時刻とを統計処理することにより、イベント発生時のイベント検知時刻を推定する。時刻情報処理部35は、通信部33によって受信された送信時刻及びイベント検知時刻の情報と、推定後のイベント検知時刻とを保存する記憶部を有する。
図5及び図6は、第1の実施形態における時刻処理を説明するための図である。
図5に示すように、送信端末20はイベント発生時にイベント時刻決定部272によりイベント検知時刻を取得し、通信部274によりイベント検知時刻の情報を収集装置30に送信する。具体的には、まず送信端末20は、イベントが発生すると、イベントが発生した時刻Tをイベント検知時刻に決定する。次に、送信端末20は、イベント検知時刻Tと送信時刻Tとを含む送信データを生成し、生成した送信データを時刻Tに収集装置30に送信する。収集装置30は、送信端末20から送信された送信データを受信する。収集装置30は、送信データを受信した時刻T´を受信時刻に決定する。収集装置30は、送信端末20から少なくとも送信時刻を含む送信データを受信する度に、受信時刻決定部34において受信時刻を決定する。図5に示すように、送信動作よりもイベント発生が早い場合には、送信端末20による送信は待機され、送信可能なタイミングで送信が開始される。
図6には、送信端末20の送信時刻と、収集装置30の受信時刻との関係が示されている。収集装置30は、受信時刻の情報と、送信端末20から送信された送信時刻の情報とに基づいて図6に示すグラフを求める。例えば、収集装置30は、送信時刻Tと受信時刻T´、送信時刻Tと受信時刻T´のように時刻に関する関係を求めることができる。本実施形態では、収集装置30は、複数の送信データに関するタイムスタンプとカウンタ値を統計処理することにより、カウンタ値の関係性を取得し、イベント検知時刻を推定する。カウンタ値の関係性は、回帰分析で求めることができ、例えば最小二乗法やPCA(Principal Component Analysis)等の方式で求めればよい。この場合、y=ax+bの関係からイベント検知時刻を推定することができる。カウンタ値の関係性を求める際には、パラメトリックでもノンパラメトリックな手法でもよい。また、全てのイベント発生を待つ必要がなく、1つの送信端末20と、収集装置30との間で、2つ以上の送信時刻と2つ以上の受信時刻とが得られればイベント検知時刻の推定を行うことが可能である。
なお、収集装置30は、複数の送信時刻を用いて求められる時刻差(例えば、TとTと差ΔT32)を算出してもよい。この場合、収集装置30は、イベント検知時刻を直接推定することなく必要な情報に変換することができる。
受信のタイムスタンプ(受信時刻)のみを使用する場合や、従来技術におけるETAといった推定方式を使用する場合よりも、クロックに関する誤差や、マイクロプロセッサでの優先処理などに起因する誤差が平均化される。そのため、イベント検知時刻の誤差を低減することができる。また、イベント検知時刻を受信側の収集装置30のカウンタ値に変換をしているため、複数の端末間での比較が行いやすくなる。そのため、センサによる位置標定といったサンプリングレートの高いアプリケーションに対して適用するのにきわめて有用である。
図7は、従来技術と本実施形態における技術との比較結果を示す図である。図7に示すグラフは、横軸が時間誤差を表し、縦軸が頻度分布を表す。図7では、一定の間隔で複数のセンサ10に同時にイベント発生を発生させて、収集装置30で受信した際における、収集装置30のカウンタ値で推定したイベント検知時刻の誤差の頻度分布を実験により計測した結果を示している。従来技術としては、ETAの結果を示している。すなわち、補正を適用していない場合はETAの結果を示している。図7に示すように、従来技術では、10us程度の大きな誤差に加え、誤差分布が2us等まで広がっている。この原因はクロックの誤差や通信にかかわる遅延、受信処理の遅延等が考えられる。
一方、本実施形態のようなイベント検知時刻の推定による補正を適用した場合、誤差0usを中心にデータが集まっている。このように、センサ10は、検知結果を送信するだけでいいため、回路構成を簡素化でき、コストを下げることができるとともに、消費電力も下げることが可能になる。また、センサ10が、検知結果を再送した場合でも本処理により関係性が得られるため、クロック誤差の影響が少なくなる。
次に、送信端末20におけるデータの送信例について図8〜図11を用いて説明する。
図8は、第1の実施形態における送信端末20が行う第1の送信方法の具体例を示す図である。第1の送信方法は、送信端末20が、イベントが発生した後のランダムな時間経過したタイミングに、1度の送信で、イベント検知時刻と、送信時刻と、センサデータとを収集装置30に送信する方法である。より具体的には、送信端末20は、イベントが発生した後に、イベント検知時刻の送信時刻を決定し、決定した時刻にイベント検知時刻と、センサデータと、送信時刻とを含む送信データを収集装置30に送信する。収集装置30は、送信端末20から送信された送信データを受信した場合に、受信時刻を生成する。
図8に示す第1の送信方法について、送信端末20が、イベント検知時刻を時刻Tと決定し、イベント検知時刻Tの情報を時刻Tのタイミングで送信する場合を例に説明する。この場合、送信端末20は、「イベント検知時刻T」と、「送信時刻T」と、「センサデータ」とを含む送信データを生成し、生成した送信データを収集装置30に送信する。収集装置30は、送信端末20から送信された送信データを受信した場合に、受信時刻T´を生成する。このように、第1の送信方法では、送信端末20は、イベント発生後にイベント検知時刻を決定し、その他必要なセンサデータと送信時刻とをまとめた送信データを収集装置30に送信している。しかし、マイクロプロセッサによっては送信時に自身の厳密な送信時刻を送信データに含めることができない場合などがある。
図9は、第2の送信方法の具体例を示す図である。第2の送信方法は、送信端末20が、イベントが発生した後のランダムな時間経過したタイミングに、イベント検知時刻と、送信時刻とを別々に収集装置30に送信する方法である。より具体的には、まず送信端末20は、イベントが発生した後に、イベント検知時刻と、センサデータと、送信データを識別する固有IDとを含む送信データを収集装置30に送信する。収集装置30は、送信端末20から送信された送信データを受信した場合に、受信時刻を生成する。次に、送信端末20は、送信データの送信時または送信後に送信時刻を決定する。そして、送信端末20は、次の送信タイミングで、決定した送信時刻と、対応付けの対象となる送信データを識別する固有IDと、今回送信する送信データを識別する固有IDとを含む送信データを収集装置30に送信する。
次の送信タイミングとは、イベント検知時刻の情報を含む送信データが送信されてから所定の時間が経過したタイミングである。例えば、次の送信タイミングは、通信時刻決定部273により送信時刻が決定された後であって、送信が可能なランダムなタイミングであればどのようなタイミングあってもよい。対応付けの対象となる送信データを識別する固有IDとは、送信データの受信時刻とその送信データの送信時刻を対応付けるための識別情報である。
図9に示す第2の送信方法について、送信端末20が、イベント検知時刻を時刻Tと決定し、イベント検知時刻Tの情報を時刻Tのタイミングで送信する場合を例に説明する。この場合、送信端末20は、「イベント検知時刻T」と、「センサデータ」と、送信データを識別する「固有ID:A」とを含む送信データを生成し、生成した送信データを収集装置30に送信する。収集装置30は、送信端末20から送信された送信データを受信した場合に、固有ID:Aを含む送信データの受信時刻である「受信時刻T´」を生成する。次に、送信端末20は、送信データの送信時または送信後に送信時刻を決定する。この送信時刻がTであるとする。そして、送信端末20は、次の送信タイミングで、固有ID:Aの「送信時刻T」と、対応付けの対象となる送信データを識別する「固有ID:A」と、今回送信する送信データを識別する「固有ID:B」とを含む送信データを生成し、生成した送信データを収集装置30に送信する。これにより、収集装置30では、受信した送信データに含まれる「固有ID:A」に基づいて、「イベント検知時刻T」を含む送信データの送信時刻「送信時刻T」と先に受信している「受信時刻T´」とを対応付けることができる。このように、第2の送信方法では、「イベント検知時刻」の情報の送信時刻が送信時に決定されていない場合に用いられる。
図10は、第3の送信方法の具体例を示す図である。第3の送信方法は、送信端末20が、イベントが発生した後のランダムな時間経過したタイミングに、前回のイベント検知時刻の送信時刻と、今回のイベント検知時刻と、センサデータとを収集装置30に送信する方法である。より具体的には、まず送信端末20は、イベントが発生した後に、今回のイベント検知時刻と、センサデータと、送信データを識別する固有IDと、前回のイベント検知時刻の情報の送信時刻と、対応付けの対象となる送信データを識別する固有IDとを含む送信データを収集装置30に送信する。収集装置30は、送信端末20から送信された送信データを受信した場合に、受信時刻を生成する。次に、送信端末20は、送信データの送信時または送信後に送信時刻を決定する。そして、送信端末20は、次のイベントが発生した後に、前回のイベント検知時刻の送信時刻と、センサデータと、今回のイベント検知時刻と、今回送信する送信データを識別する固有IDと、対応付けの対象となる送信データを識別する固有IDとを含む送信データを収集装置30に送信する。
図10に示す第3の送信方法について、送信端末20が、イベント検知時刻を時刻Tと決定し、イベント検知時刻Tの情報を時刻Tのタイミングで送信する場合を例に説明する。この場合、送信端末20は、「イベント検知時刻T」と、「センサデータ」と、固有IDが「A」の送信データの「送信時刻T」と、対応付けの対象となる送信データを識別する「固有ID:A」と、送信データを識別する「固有ID:B」とを含む送信データを生成し、生成した送信データを収集装置30に送信する。収集装置30は、送信端末20から送信された、「固有ID:B」を含む送信データを受信した場合に、固有ID:Bの「受信時刻T´」を生成する。次に、送信端末20は、送信データの送信時または送信後に送信時刻を決定する。この送信時刻がTであるとする。そして、送信端末20は、次のイベントが発生した後に、イベント検知時刻の「送信時刻T」と、センサデータと、固有IDが「B」の送信データの「送信時刻T」と、対応付けの対象となる送信データを識別する「固有ID:B」と、今回送信する送信データを識別する「固有ID:C」とを含む送信データを生成し、生成した送信データを収集装置30に送信する。
これにより、収集装置30では、受信した送信データに含まれる「固有ID:B」に基づいて、「イベント検知時刻T」を含む送信データの送信時刻としての「送信時刻T」と、「送信時刻T」で送信されて受信した「受信時刻T´」とを対応付けることができる。このように、第3の送信方法も、第2の送信方法と同様に、「イベント検知時刻」の情報の送信時刻が送信時に決定されていない場合に用いられる。第3の送信方法において第2の送信方法と異なる点は、既に送信されたイベント検知時刻の情報と対応付ける送信時刻の情報を次以降のイベントの送信データに含める点である。
図9及び図10に示すどちらの送信方法の場合でも、対応付けられるイベント検知時刻と送信時刻とが同一パケットでない。そのため、送信によっては送信処理エラーや、パケットロス、順番の変更してしまうことが想定される。そこで、上記の第2の送信方法及び第3の送信方法では、送信パケットと送信時刻とを対応付けるために固有IDや送信数カウンタ値などを付加することで対応付けを簡単に行うことができる。そのようにすることでイベントに対応するパケットの送信順序が変わった場合でも対応付けが可能になる。ただし、固有IDがなくても対応がわかる場合、固有IDは必須ではない。
図11は、第4の送信方法の具体例を示す図である。第4の送信方法は、送信端末20が、イベントの発生前後に、ダミーのイベントを発生させて送信時刻を収集装置30に送信する方法である。ダミーのイベントとは、イベント信号生成部271によってイベントの発生が検知されていないイベントであって、実際に生じていないイベントである。すなわち、ダミーのイベントとは、仮想のイベントである。より具体的には、まず送信端末20は、イベントの発生前後に、イベント検知時刻と、送信時刻と、センサデータとを含む送信データを収集装置30に送信する。次に、送信端末20は、ダミーのイベントを発生させた後に、送信時刻を含む送信データを収集装置30に送信する。ダミーのイベントは、通信時刻決定部273で発生させてもよいし、通信部274で発生させてもよいし、送信端末20がダミーイベント発生部を新たに備えて発生させてよい。
図11に示す第4の送信方法について、送信端末20が、イベント検知時刻を時刻Tと決定し、イベント検知時刻Tの情報を時刻Tのタイミングで送信する場合を例に説明する。この場合、送信端末20は、「イベント検知時刻T」と、「送信時刻T」と、「センサデータ」とを含む送信データを生成し、生成した送信データを収集装置30に送信する。収集装置30は「受信時刻T´」を生成する。その後、所定の時間が経過したタイミングでイベントが検知されない場合には、送信端末20はダミーのイベントを発生させて、次の送信タイミングで、送信時刻「送信時刻T」を含む送信データを生成し、生成した送信データを収集装置30に送信する。このように、第4の送信方法では、イベントがある期間内に1回しか発生していない場合に用いられる。
なお、図11に示した第4の送信方法では、送信端末20は、第1の送信方法のように、1度の送信で、イベント検知時刻と、送信時刻と、センサデータとを収集装置30に送信する構成を示しているが、イベント検知時刻と、送信時刻とを異なるタイミングで送信してもよい。
図8〜図10に示した例では、複数回イベントが発生して、複数のタイムスタンプ(送信時刻及び受信時刻)の関係性から補正を行うことができるが、イベント発生が1回であると関係性が得られない。また、イベント発生間隔が長い場合には、関係性に不確かさがある。そこで、第4の送信方法では、図11に示すようにイベント発生後の送信データの送信だけではなく、送信端末20で、ダミーイベント発生を起こし、送信データを送信し、送信時刻及び受信時刻を増やすことで推定制度を上げるようにしたものである。送信端末20がダミーのイベントで送信する送信データには、少なくとも送信時刻が入っていればよい。
図9や図10のような場合には、ダミーのイベントで送信する送信データにも固有IDのようなものを付加し対応付けすることも可能である。ダミーはイベント検知の密度に合わせて行うこと、もしくは、所定のタイミングで行うことが可能である。送信端末20は、図8〜図11に示した第1の送信方法〜第4の送信方法を組み合わせて使用してもよい。例えば、送信端末20は、1回目の送信時に第1の送信方法で送信を行い、2回目の送信時に第2の送信方法で送信を行ってもよい。
図12は、第1の実施形態におけるセンサシステム100が行う処理の流れを示すシーケンス図である。図12では、送信端末20が、第1の送信方法で送信データを送信する場合を例に説明する。
センサ10は、物理量を検知する(ステップS101)。センサ10は、検知した物理量を電気信号に変換する。センサ10は、検知結果を示す電気信号を送信端末20に送信する(ステップS102)。送信端末20の受信部21は、センサ10から送信された電気信号を受信する。送信端末20は、受信した電気信号に対して前処理を行う(ステップS103)。イベント信号生成部271は、前処理後の信号に基づいてイベント発生を検知する(ステップS104)。イベント信号生成部271は、第1のゲート信号をイベント時刻決定部272に出力する。イベント時刻決定部272は、第1のゲート信号が入力された時刻をイベント検知時刻として決定する(ステップS105)。イベント時刻決定部272は、決定したイベント検知時刻の情報を通信部274に出力する。なお、イベント時刻決定部272は、センサ10から得られたセンサデータも通信部274に出力する。
通信時刻決定部273は、時刻情報生成部26で生成された時刻情報を入力する。通信時刻決定部273は、入力した時刻情報に基づいて送信時刻を決定する(ステップS106)。通信時刻決定部273は、決定した送信時刻の情報を通信部274に出力する。通信部274は、イベント時刻決定部272から出力されたイベント検知時刻及びセンサデータと、通信時刻決定部273から出力された送信時刻とを含む送信データを生成する。通信部274は、生成した送信データを収集装置30に送信する(ステップS107)。
収集装置30の通信部33は、送信端末20から送信された送信データを受信する。通信部33は、受信した送信データを受信時刻決定部34及び時刻情報処理部35に出力する。受信時刻決定部34は、時刻情報生成部32によって生成された時刻情報と、通信部33から出力された送信データとに基づいて受信時刻を決定する(ステップS108)。
具体的には、受信時刻決定部34は、送信データが得られた時点の時刻情報で示される時刻を受信時刻と決定する。受信時刻決定部34は、決定した受信時刻の情報を時刻情報処理部35に出力する。時刻情報処理部35は、通信部33から出力された送信データと、受信時刻決定部34から出力された受信時刻の情報とを対応付けて記憶部に保存する。
一定時間経過後、センサ10は、物理量を検知する(ステップS109)。センサ10は、検知した物理量を電気信号に変換する。センサ10は、検知結果を示す電気信号を送信端末20に送信する(ステップS110)。送信端末20の受信部21は、センサ10から送信された電気信号を受信する。送信端末20は、受信した電気信号に対して前処理を行う(ステップS111)。イベント信号生成部271は、前処理後の信号に基づいてイベント発生を検知する(ステップS112)。イベント信号生成部271は、第1のゲート信号をイベント時刻決定部272に出力する。イベント時刻決定部272は、第1のゲート信号が入力された時刻をイベント検知時刻として決定する(ステップS113)。
通信時刻決定部273は、時刻情報生成部26で生成された時刻情報を入力する。通信時刻決定部273は、入力した時刻情報に基づいて送信時刻を決定する(ステップS114)。通信時刻決定部273は、決定した送信時刻の情報を通信部274に出力する。通信部274は、イベント時刻決定部272から出力されたイベント検知時刻及びセンサデータと、通信時刻決定部273から出力された送信時刻とを含む送信データを生成する。通信部274は、生成した送信データを収集装置30に送信する(ステップS115)。
収集装置30の通信部33は、送信端末20から送信された送信データを受信する。通信部33は、受信した送信データを受信時刻決定部34及び時刻情報処理部35に出力する。受信時刻決定部34は、時刻情報生成部32によって生成された時刻情報と、通信部33から出力された送信データとに基づいて受信時刻を決定する(ステップS116)。
受信時刻決定部34は、決定した受信時刻の情報を時刻情報処理部35に出力する。時刻情報処理部35は、通信部33から出力された送信データと、受信時刻決定部34から出力された受信時刻の情報とを対応付けて記憶部に保存する。
時刻情報処理部35は、記憶部に保存している複数の送信時刻の情報と、複数の受信時刻の情報とに基づいて、送信時刻と受信時刻との関係性を求める(ステップS117)。
具体的には、時刻情報処理部35は、複数の送信時刻の情報と、複数の受信時刻の情報とを用いて、図6に示すグラフを求める。その後、時刻情報処理部35は、求めたグラフから得られる送信時刻と受信時刻との関係性と、イベントの検知時刻とを用いて収集装置30におけるイベントの検知時刻を推定する(ステップS118)。
以下、図13〜図15を用いて、時刻情報処理部35の具体的な処理について説明する。図13〜図15は、第1の実施形態における時刻情報処理部35の具体的な処理を説明するための図である。なお、図13〜図15において送信端末20と収集装置30との間の伝搬時間は既知、もしくは、無視できるくらい小さいと仮定する。
図5に示すような時刻処理が行われた場合に得られた送信端末20の送信時刻と、収集装置30の受信時刻とに基づいて図13に示すグラフが得られたとする。図13において、yは受信時刻(T´)を表し、f(x)はモデル関数を表し、xは送信時刻(T)を表し、εは誤差を表す。線80は、送信端末20の送信時刻と、収集装置30の受信時刻との関係性を表す線である。この線80は、上記のように回帰分析で得ることができる。図13に示すように、送信時刻と受信時刻との対応関係により得られるポイント81の位置は、線80から多少のずれが生じている。このずれが誤差である。送信端末20及び収集装置30にはそれぞれ、固有の時計(クロック)が内蔵されている。そのため、電源を入れたタイミングが違えば時計の時刻はずれており、また、クロックの速度が厳密に同じでなければ時刻はずれていく。また、送信時刻の正確さや受信時刻の正確さも影響するため、図13に示すような誤差が少なからず生じる。
送信端末20の時計と、収集装置30の時計との関係性をy=f(x)+εで表せるとする。この場合、(T,T´),・・・,(T,T´)のように、データが得られると、理論値は(T,f(T´)),・・・,(T,f(T´))となる。その時の誤差は、それぞれ|T´−f(Ti)|となる。iは1以上の整数である。そして、時刻情報処理部35は、以下の式(1)におけるJが最小になるようなfを見つけることによってイベント検知時刻を推定する。時刻情報処理部35は、伝播時刻が既知の場合には結果に修正を加え推定する。
Figure 0006878636
図14を用いてより詳細に説明する。
f(T)=aT+bとしたとき、時刻情報処理部35は、上式(1)のJが最小となるa及びbを以下の式(2)に基づいて算出する。
Figure 0006878636
T´=aT+bがわかれば、収集装置30の時計の時刻は、図14に示すようにTevent´=aTeventn+bとなる。
図13及び図14では、送信端末20が1台の場合を例に説明したが、送信端末20が複数台の場合には図15に示すように、時刻情報処理部35は送信端末20が1台の場合と同様に、各送信端末20と収集装置30との時刻の関係性を求める。また、あらかじめ伝播時刻を推定や測定した場合や、そのほか既知の固定の誤差が存在する場合には、T´=aT+b+cと既知cで補正をすることができる。
以上のように構成されたセンサシステム100によれば、複数の送信時刻と、複数の受信時刻とを入力として、送信時刻と受信時刻との関係性を求める。送信時刻は、送信端末20における時刻が基準となっている。受信時刻は、収集装置30における時刻が基準となっている。したがって、収集装置30は、送信時刻と受信時刻との関係性を求めることにより、イベント検知時刻を推定(補正)するための情報を取得することができる。そして、収集装置30は、取得した情報を用いてイベント検知時刻を推定する。これにより、受信のタイムスタンプ(受信時刻)のみを使用する場合や、ETAといった推定方式を使用する場合よりも、クロックに関する誤差や、マイクロプロセッサでの優先処理などに起因する誤差が平均化される。そのため、イベント検知時刻の誤差を低減することができる。その結果、同期精度を向上させることが可能になる。
以下、第1の実施形態におけるセンサシステム100の変形例について説明する。
イベント信号生成部271は、送信端末20内部の情報に基づいてイベントを検知するように構成されてもよい。送信端末20内部の情報としては、時刻情報やエラー等といったものがある。このように、送信端末20が、送信端末20内部の情報に基づいてイベントを検知する場合、センサシステム100はセンサ10を備えなくてもよい。センサシステム100がセンサ10を備えない場合、送信端末20はクロック発振器25、時刻情報生成部26及び信号処理部27を備えるように構成されてもよい。
収集装置30の一部の機能が他の装置(例えば、収集装置30よりも上位のネットワークに位置するサーバ)に実装されてもよい。例えば、収集装置30が備える時刻情報処理部35が他の装置に実装されてもよい。この場合、収集装置30は、データの収集及び受信時刻の決定を行う。他の装置は、時刻情報処理部35によりイベント検知時刻の推定を行う。収集装置30は、時刻情報処理装置の一態様である。
本実施形態では、収集装置30が、送信時刻と、送信時刻に対応した受信時刻との関係性を示すグラフを求める構成を示したが、収集装置30は送信時刻の時刻差と、送信時刻に対応した受信時刻の時刻差とを算出し、算出した送信時刻の時刻差と、送信時刻に対応した受信時刻の時刻差との関係性を示すグラフを求めるように構成されてもよい。送信時刻の時刻差は、例えば複数の送信時刻において隣接関係にある送信時刻の時刻差である。
一例として、送信時刻が、T,T,T,T・・・であった場合、TとTとの時刻差、TとTとの時刻差、TとTとの時刻差が隣接関係にある送信時刻の時刻差である。受信時刻の時刻差においても同様である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態で示したセンサシステム100を弾性波の発生源の位置標定に適用した場合の構成について説明する。すなわち、第2の実施形態では、イベントの発生は、弾性波の検知である。
図16は、第2の実施形態におけるセンサシステム100aのシステム構成を示す図である。センサシステム100aは、複数のセンサ10−1〜10−n(nは3以上の整数)、複数の送信端末20a−1〜20a−n、収集装置30a及びサーバ装置50を備える。センサ10−1と送信端末20a−1、センサ10−2と送信端末20a−2、センサ10−nと送信端末20a−nとは、有線で接続されている。複数の送信端末20a−1〜20a−nそれぞれと収集装置30aとは、ネットワーク40を介して無線で接続されている。収集装置30aとサーバ装置50とは、ネットワーク60を介して優先又は無線で接続されている。ネットワーク60は、例えばLANであってもよいし、インターネットであってもよい。
以下の説明では、センサ10−1〜10−nを区別しない場合にはセンサ10と記載する。以下の説明では、送信端末20a−1〜20a−nを区別しない場合には送信端末20aと記載する。図16では、1つの送信端末20aに対して1つのセンサ10が接続されている場合を示しているが、1つの送信端末20aに対して複数のセンサ10が接続されてもよい。また、装置内の機能部を区別して説明する場合には、各機能部に枝番を付して区別するものとする。例えば、送信端末20a−1が備える機能部を説明する場合には、−1の枝番を付して他の装置の機能部と区別するものとする。
センサ10は、構造物に設置される。例えば、センサ10は、橋梁のコンクリート床版に設置される。センサ10は、圧電素子を有し、構造物内部から発生する弾性波を検出する。センサ10は、弾性波を検出することが可能な位置に設置される。例えば、センサ10は、構造物の表面、側面及び底面のいずれかの面上に設置される。センサ10は、検出した弾性波を電圧信号である電気信号に変換する。センサ10は、電気信号を送信端末20aに出力する。第2の実施形態において、センサ10は、AEセンサや加速度センサの場合を例に説明する。
以下の説明では、構造物の一例としてコンクリートで構成された橋梁を例に説明するが、構造物は橋梁に限定される必要はない。構造物は、亀裂の発生または進展、あるいは外的衝撃(例えば雨、人工雨など)に伴い弾性波が発生する構造物であればどのようなものであってもよい。例えば、構造物は、岩盤であってもよい。なお、橋梁は、河川や渓谷等の上に架設される構造物に限らず、地面よりも上方に設けられる種々の構造物(例えば高速道路の高架橋)なども含む。
次に、送信端末20aの構成について説明する。第2の実施形態における送信端末20aは、信号処理部以外の構成については第1の実施形態と同様である。そのため、信号処理部27aについてのみ説明する。
図17は、第2の実施形態における信号処理部27aの内部構成を表す概略ブロック図である。
信号処理部27aは、イベント信号生成部271a、イベント時刻決定部272a、通信時刻決定部273a、通信部274a、特徴量抽出部275及び検知信号生成部276で構成される。
イベント信号生成部271aは、イベント信号生成部271と同様の処理を行う。イベント信号生成部271aは、第1のゲート信号又は第2のゲート信号をイベント時刻決定部272a及び特徴量抽出部275に出力する。
イベント時刻決定部272aは、イベント時刻決定部272と同様の処理を行う。イベント時刻決定部272aは、決定したイベント検知時刻を特徴量と紐づけするため、イベント検知時刻の情報を検知信号生成部276に出力する。
通信時刻決定部273aは、通信時刻決定部273と同様の処理を行う。
通信部274aは、ネットワーク40を介して収集装置30aとの間で通信を行う通信インタフェースである。通信部274aは、検知信号生成部276から出力された検知情報と、通信時刻決定部273aから出力された送信時刻とを入力する。通信部274aは、記憶部を有してもよい。記憶部は、例えばデュアルポートRAMを有しており、検知情報及び送信時刻を記憶する。記憶部は、必ずしも通信部274a内部に備えられる必要はなく、送信端末20a内に備えられてもよい。通信部274aは、当該検知情報及び送信時刻を無線通信により、所定のタイミングで収集装置30aに送信する。通信部274aの通信に使用する無線の周波数帯は、例えば2.4GHz、920MHz等の帯域である。通信部274aは、検知情報及び送信時刻をまとめて送信したり、検知情報と送信時刻とを別々に送信したりといったように適切なタイミングで送信することも可能である。
特徴量抽出部275は、イベント信号生成部271aから出力されたゲート信号に基づいて信号の波形が継続しているときの特徴量を抽出する。特徴量は、信号の特徴を示す情報である。例えば、特徴量は、信号の波形の振幅[mV]、ゲート信号の立ち上がり時間[usec]、ゲート信号の持続時間[usec]、持続時間波形のゼロクロスカウント数[times]、信号エネルギー[arb.]及び周波数[Hz]等である。特徴量抽出部275は、特徴量を検知信号生成部276に入力する。
検知信号生成部276は、特徴量抽出部275から特徴量をうけつけ、イベント時刻決定部272aからイベント検知時刻を受け付ける。検知信号生成部276は、特徴量とイベント検知時刻とを対応付けた検知情報を生成し、生成した検知情報を通信部274aに出力する。なお、検知信号生成部276は、イベント時刻決定部272aからセンサデータが得られた場合にはセンサデータも通信部274aに出力する。
次に、送信端末20aのハードウェアについて説明する。送信端末20aの電力は、外部の電源、一次電池、二次電池、太陽電池、エネルギーハーベスタ等から供給される。送信端末20aは、アナログ回路及びデジタル回路から実現される。デジタル回路は、例えばFPGAやマイクロコンピュータにより実現される。専用のLSIにより実現してもいい。また送信端末20aは、フラッシュメモリ等の不揮発メモリや、取り外し可能なメモリを搭載しても良い。
図18は、第2の実施形態における収集装置30aの機能を表す概略ブロック図である。
収集装置30aは、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、収集プログラムを実行する。収集プログラムの実行によって、クロック発振器31、時刻情報生成部32、通信部33、受信時刻決定部34、時刻情報処理部35及び位置標定部36を備える装置として機能する。なお、収集装置30aの各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。また、収集プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。また、収集プログラムは、電気通信回線を介して送受信されてもよい。
収集装置30aは、位置標定部36を新たに備える点で収集装置30と構成が異なる。
収集装置30aは、他の構成については収集装置30と同様である。そのため、収集装置30a全体の説明は省略し、位置標定部36について説明する。
位置標定部36は、時刻情報処理部35から出力されたイベント検知時刻の推定結果及び検知情報を入力する。位置標定部36は、入力したイベント検知時刻の推定結果及び検知情報に基づいて、弾性波の発生源の位置を標定する。
図19は、第2の実施形態におけるセンサシステム100が行う処理の流れを示すシーケンス図である。図19では、センサ10が3台(センサ10−1〜10−3)、送信端末20aが3台(送信端末20a−1〜20−3)、収集装置30aが1台の場合を例に説明する。図19において、センサ10−1は送信端末20a−1に接続され、センサ10−2は送信端末20a−2に接続され、センサ10−3は送信端末20a−3に接続されているものとする。センサ10−1〜10−3は、接続先が異なる点を除けば同様の処理を行うため、図19ではセンサ10−1及び10−3についてのみ説明する。送信端末20a−1〜20−3は、接続先が異なる点を除けば同様の処理を行うため、図19では送信端末20a−1及び20a−3についてのみ説明する。
センサ10−1は、物理量を検知する(ステップS201)。センサ10−1は、検知した物理量を電気信号に変換する。センサ10−1は、検知結果を示す電気信号を送信端末20a−1に送信する(ステップS202)。
センサ10−3は、物理量を検知する(ステップS203)。センサ10−3は、検知した物理量を電気信号に変換する。センサ10−3は、検知結果を示す電気信号を送信端末20a−3に送信する(ステップS204)。
受信部21−1は、センサ10−1から送信された電気信号を受信する。送信端末20a−1は、受信した電気信号に対して前処理を行う(ステップS205)。イベント信号生成部271a−1は、前処理後の信号に基づいてイベント発生を検知する(ステップS206)。イベント信号生成部271a−1は、第1のゲート信号をイベント時刻決定部272a−1及び特徴量抽出部275−1に出力する。特徴量抽出部275−1は、イベント信号生成部271a−1から出力された第1のゲート信号が入力されたときの前処理後の信号から特徴量を抽出する(ステップS207)。特徴量抽出部275−1は、抽出した特徴量を検知信号生成部276−1に出力する。
イベント時刻決定部272a−1は、第1のゲート信号が入力された時刻をイベント検知時刻として決定する(ステップS208)。イベント時刻決定部272a−1は、決定したイベント検知時刻の情報を検知信号生成部276−1に出力する。なお、イベント時刻決定部272a−1は、センサ10−1から得られたセンサデータも検知信号生成部276−1に出力する。検知信号生成部276−1は、特徴量抽出部275−1から出力された特徴量と、イベント時刻決定部272a−1から出力されたイベント検知時刻及びセンサデータとを入力する。検知信号生成部276−1は、特徴量とイベント検知時刻とセンサデータとを対応付けた検知情報を生成し、生成した検知情報を通信部274a−1に出力する。
通信時刻決定部273a−1は、時刻情報生成部26−1で生成された時刻情報を入力する。通信時刻決定部273a−1は、入力した時刻情報に基づいて送信時刻を決定する(ステップS209)。通信時刻決定部273a−1は、決定した送信時刻の情報を通信部274a−1に出力する。通信部274a−1は、検知信号生成部276−1から出力された検知情報と、通信時刻決定部273a−1から出力された送信時刻とを含む送信データを生成する。通信部274a−1は、生成した送信データを収集装置30aに送信する(ステップS210)。
収集装置30aの通信部33は、送信端末20a−1から送信された送信データを受信する。通信部33は、受信した送信データを受信時刻決定部34及び時刻情報処理部35に出力する。受信時刻決定部34は、時刻情報生成部32によって生成された時刻情報と、通信部33から出力された送信データとに基づいて受信時刻を決定する(ステップS211)。具体的には、受信時刻決定部34は、送信データが得られた時点の時刻情報で示される時刻を受信時刻と決定する。受信時刻決定部34は、決定した受信時刻の情報を時刻情報処理部35に出力する。時刻情報処理部35は、通信部33から出力された送信データと、受信時刻決定部34から出力された受信時刻の情報とを対応付けてセンサ10毎に記憶部に保存する。
受信部21−3は、センサ10−3から送信された電気信号を受信する。送信端末20a−3は、受信した電気信号に対して前処理を行う(ステップS212)。イベント信号生成部271a−3は、前処理後の信号に基づいてイベント発生を検知する(ステップS213)。イベント信号生成部271a−3は、第1のゲート信号をイベント時刻決定部272a−3及び特徴量抽出部275−3に出力する。特徴量抽出部275−3は、イベント信号生成部271a−3から出力された第1のゲート信号が入力されたときの前処理後の信号から特徴量を抽出する(ステップS214)。特徴量抽出部275−3は、抽出した特徴量を検知信号生成部276−3に出力する。
イベント時刻決定部272a−3は、第1のゲート信号が入力された時刻をイベント検知時刻として決定する(ステップS215)。イベント時刻決定部272a−3は、決定したイベント検知時刻の情報を検知信号生成部276−3に出力する。なお、イベント時刻決定部272a−3は、センサ10−3から得られたセンサデータも検知信号生成部276−3に出力する。検知信号生成部276−3は、特徴量抽出部275−3から出力された特徴量と、イベント時刻決定部272a−3から出力されたイベント検知時刻及びセンサデータとを入力する。検知信号生成部276−3は、特徴量とイベント検知時刻とセンサデータとを対応付けた検知情報を生成し、生成した検知情報を通信部274a−3に出力する。
通信時刻決定部273a−3は、時刻情報生成部26−3で生成された時刻情報を入力する。通信時刻決定部273a−3は、入力した時刻情報に基づいて送信時刻を決定する(ステップS216)。通信時刻決定部273a−3は、決定した送信時刻の情報を通信部274a−3に出力する。通信部274a−3は、検知信号生成部276−3から出力された検知情報と、通信時刻決定部273a−3から出力された送信時刻とを含む送信データを生成する。通信部274a−3は、生成した送信データを収集装置30aに送信する(ステップS217)。
収集装置30aの通信部33は、送信端末20a−3から送信された送信データを受信する。通信部33は、受信した送信データを受信時刻決定部34及び時刻情報処理部35に出力する。受信時刻決定部34は、時刻情報生成部32によって生成された時刻情報と、通信部33から出力された送信データとに基づいて受信時刻を決定する(ステップS218)。具体的には、受信時刻決定部34は、送信データが得られた時点の時刻情報で示される時刻を受信時刻と決定する。受信時刻決定部34は、決定した受信時刻の情報を時刻情報処理部35に出力する。時刻情報処理部35は、通信部33から出力された送信データと、受信時刻決定部34から出力された受信時刻の情報とを対応付けてセンサ10毎に記憶部に保存する。
ステップS201からステップS218までの処理は繰り返し実行される。そして、1つのセンサ10に関連する送信時刻及び受信時刻の情報が収集装置30aに複数記憶されている場合に、収集装置30aはステップS219の処理を実行する。例えば、図19の場合、送信端末20a−1にはセンサ10−1のみが接続されている。そこで、送信端末20a−1からの送信データの送信時刻の情報と、収集装置30aにおける送信データの受信時刻の情報が収集装置30aに複数記憶されている場合に、収集装置30aはステップS219の処理を実行する。
時刻情報処理部35は、記憶部に保存している複数の送信時刻の情報と、複数の受信時刻の情報とに基づいて、送信時刻と受信時刻との関係性をセンサ10毎に求める(ステップS219)。具体的には、時刻情報処理部35は、複数の送信時刻の情報と、複数の受信時刻の情報とを用いて、図6に示すグラフを求める。その後、時刻情報処理部35は、求めたグラフから得られる送信時刻と受信時刻との関係性からイベント検知時刻をセンサ10毎に推定する(ステップS220)。時刻情報処理部35は、イベント検知時刻及び検知情報を位置標定部36に出力する。
位置標定部36は、イベント検知時刻及び検知情報に基づいて、弾性波の発生源の位置を標定する。(ステップS221)。具体的には、まず位置標定部36は、それぞれの検知情報に含まれる特徴量情報の類似度を算出し、特徴量情報の類似度が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、複数の検知情報をグループに分ける。そして位置標定部36は、同一グループに含まれる検知情報を、同一発生源の検知情報として認識する。
類似度は、特徴量情報と特徴量情報との距離により決定される。すなわち類似度は異なる特徴量情報の間の距離が近いほど大きい。位置標定部36は、特徴量情報同士の距離を所定の距離関数により算出する。距離関数は、例えば標準ユークリッド距離、ミンコフスキー距離又はマハラノビス距離等を算出する関数である。特にマハラノビス距離は、特徴量情報間の相関を考慮した距離の算出が可能となり、グループの分類精度を向上させることができる。次に位置標定部36は、類似度が所定の閾値以上の特徴量情報(同一グループに含まれる検知情報の特徴量情報)に関連付けられた、推定されたイベント検知時刻を比較することにより、複数のセンサ10間の弾性波の受信時刻の時間差情報を算出する。位置標定部36は、センサ10間の位置情報と、時間差情報と、弾性波の伝搬速度とに基づいて、弾性波の発生源の位置情報を特定する。
次に位置標定部36が、弾性波の発生源の位置を特定する方法について図20及び図21を用いて説明する。簡単のため1次元の場合について詳細に説明する。なお2次元及び3次元の場合でも原理は同じである。
センサシステム100aは、複数のセンサ10を設置することで、複数のイベントの発生時刻差を検出することができ、振動発生源や、雷発生位置をコストの少ない端末による無線で標定することが可能となる。このようなシステムでは、イベントは同じタイミングで発生するため、複数のセンサ10間のイベント検知時刻は略同じ時刻となる。そのため、イベント検知後に一定のランダムな時刻待機することで無線の衝突を防ぐことが可能となる。
図20は、第2の実施形態における位置特定方法の例を説明するための図(1次元の場合)である。図20では、センサ10−1及び10−2の間で構造物の亀裂が生じ、この亀裂による弾性波をセンサ10−1及び10−2それぞれが検出する場合について説明する。センサ10−1とセンサ10−2との距離をlとする。センサ10−1とセンサ10−2との中間点から亀裂までの距離をΔxとする。このとき、センサ10−2ではT秒後に弾性波を検出し、センサ10−1ではT+Δt秒後に弾性波を検出した場合、Δtは下記式(3)のように表すことができる。
Figure 0006878636
したがって、距離l及び弾性波の伝搬速度vが既知であれば、位置標定部36は、時間差情報Δtを算出することによって、センサ10−1とセンサ10−2との中間点から亀裂までの距離Δxを、式(3)に基づいて算出することができる。すなわち、位置標定部36は、時間差情報Δtから亀裂(弾性波の発生源)の位置情報を特定することができる。
次に2次元の場合について簡単に説明する。
図21は、第2の実施形態における位置特定方法の例を説明するための図(2次元の場合)である。図21では、構造物に亀裂が生じ、この亀裂による弾性波が伝搬速度v[m/s]でセンサ10−1〜10−4それぞれに到達する場合の例を示す。センサ10−1〜10−4それぞれに弾性波が到達する時刻は、センサ10−1〜10−4それぞれで異なる。弾性波の受信時刻の時間差がわかると、図21に示されるように、センサ10−1〜10−4それぞれを中心とした円周ARC_1(半径T1)、円周ARC_2(半径T2)、円周ARC_3(半径T3)、及び、円周ARC_4(半径T4)上に弾性波の発生源があると推定できる。すなわち、位置標定部36は、円周ARC_1乃至ARC_4の交点を、弾性波の発生源の位置情報として特定することができる。
一般に、次元数+1個のセンサ10を用いることにより、弾性波の発生源の位置を特定することができる。したがって3次元の場合、4個のセンサ10を用いることにより、弾性波の発生源の位置を特定することができる。またセンサ10の数が多い程、位置情報の特定精度を向上させることができる。
以上のように構成されたセンサシステム100aによれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
センサシステム100aでは、各センサ10から得られた情報に基づいて、センサ10毎のイベント検知時刻を推定する。具体的には、収集装置30aは、時間誤差が小さくなるような補正により、イベント検知時刻を推定している。したがって、収集装置30aは、補正後のイベント検知時刻に基づいてイベント発生源の位置を標定するため、精度よく位置を標定することができる。
以下、第2の実施形態におけるセンサシステム100の変形例について説明する。
収集装置30aの一部の機能がサーバ装置50に実装されてもよい、例えば、収集装置30aが備える時刻情報処理部35及び位置標定部36がサーバ装置50に実装されてもよい。この場合、収集装置30aが、データの収集及び受信時刻の決定を行い、サーバ装置50が、イベント検知時刻の推定及び位置標定を行う。また、例えば、収集装置30aが備える位置標定部36がサーバ装置50に実装されてもよい。この場合、収集装置30aが、データの収集、受信時刻の決定及びイベント検知時刻の推定を行い、サーバ装置50が位置標定を行う。サーバ装置50が少なくとも時刻情報処理部35を備える場合、サーバ装置50はイベントの検知時刻、送信時刻及び受信時刻の全ての時刻情報を取得する取得部を備える。そして、時刻情報処理部35は、取得した複数の送信時刻と、複数の受信時刻とに基づいた処理を行う。具体的な処理は、上述の通りである。
上記のように、収集装置30a及びサーバ装置50のいずれか一方の装置は、少なくともイベント検知時刻の推定及び位置標定のいずれかの処理を行う。収集装置30a及びサーバ装置50は、時刻情報処理装置の一態様である。
本実施形態では、収集装置30aが、送信時刻と、送信時刻に対応した受信時刻との関係性を示すグラフを求める構成を示したが、収集装置30aは送信時刻の時刻差と、送信時刻に対応した受信時刻の時刻差とを送信端末20a毎に算出し、算出した送信時刻の時刻差と、送信時刻に対応した受信時刻の時刻差との関係性を示すグラフを送信端末20a毎に求めるように構成されてもよい。収集装置30aの位置標定部36は、得られた送信端末20a毎の時刻差の情報と、各送信端末20aの位置情報と、弾性波の伝搬速度とを用いてイベント発生源の位置を標定する。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、イベント信号生成部が、センサによって検知された物理量に基づいて、イベントの発生を検知する。イベント時刻決定部が、イベントの検知時刻を決定する。通信時刻決定部が、時刻情報処理装置への送信時の送信時刻を決定する。通信部が、送信時刻の時刻情報及びイベントの検知時刻の時刻情報を時刻情報処理装置に送信する。受信時刻決定部が、送信端末から送信される時刻情報の受信時刻を決定する。時刻情報処理部が、複数の送信時刻と、複数の受信時刻とに基づいた処理を行うことにより、同期精度の低下を抑制することができる。
以下に、原出願の特許出願時の特許請求の範囲に記載された内容を付記する。
(付記1)
物理量を検知するセンサと、前記センサに接続される送信端末と、前記送信端末から送信される情報に基づいた処理を行う時刻情報処理装置とを備えるセンサシステムであって、
前記送信端末は、
前記センサによって検知された前記物理量に基づいて、イベントの発生を検知するイベント信号生成部と、
前記イベントの検知時刻を決定するイベント時刻決定部と、
前記時刻情報処理装置への送信時の送信時刻を決定する通信時刻決定部と、
前記送信時刻の時刻情報及び前記イベントの検知時刻の時刻情報を前記時刻情報処理装置に送信する通信部と、
を備え、
前記時刻情報処理装置は、
前記送信端末から送信される時刻情報の受信時刻を決定する受信時刻決定部と、
複数の前記送信時刻と、複数の前記受信時刻とに基づいた処理を行う時刻情報処理部と、
を備えるセンサシステム。
(付記2)
前記時刻情報処理部は、前記複数の送信時刻と、前記複数の送信時刻に対応する複数の受信時刻との関係性を求め、求めた前記関係性と、前記イベントの検知時刻とを用いて前記時刻情報処理装置におけるイベントの検知時刻を推定する、付記1に記載のセンサシステム。
(付記3)
前記イベントの発生源を標定する位置標定部をさらに備え、
前記センサ及び前記送信端末を複数備え、
前記時刻情報処理部は、前記送信端末毎に前記イベントの検知時刻を推定し、
前記位置標定部は、推定された前記送信端末毎の前記イベントの検知時刻を用いてイベントの時間差情報を算出し、算出した前記時間差情報と、前記送信端末の位置情報と、前記センサによって検知される前記物理量の伝搬速度とに基づいて前記イベントの発生源を標定する、付記1又は2に記載のセンサシステム。
(付記4)
前記時刻情報処理部は、前記複数の送信時刻に基づいて送信時刻の時刻差を算出し、前記複数の受信時刻に基づいて受信時刻の時刻差を算出する、付記1に記載のセンサシステム。
(付記5)
前記イベントの発生源を標定する位置標定部をさらに備え、
前記センサ及び前記送信端末を複数備え、
前記時刻情報処理部は、前記送信端末毎に前記送信時刻の時刻差及び前記受信時刻の時刻差を算出し、
前記位置標定部は、算出された前記送信時刻の時刻差と、前記受信時刻の時刻差と、前記送信端末の位置情報と、前記センサによって検知される前記物理量の伝搬速度とに基づいて前記イベントの発生源を標定する、付記1又は4に記載のセンサシステム。
(付記6)
前記通信部は、少なくとも前記イベントの検知時刻と、自送信データを識別するための識別情報とを含む第1の送信データを前記時刻情報処理装置に送信した後に、少なくとも前記第1の送信データの送信時刻と、前記第1の送信データを識別するための識別情報と、自送信データを識別するための識別情報とを含む第2の送信データを前記時刻情報処理装置に送信する、付記1から5のいずれか一つに記載のセンサシステム。
(付記7)
前記通信部は、少なくとも前記イベントの検知時刻を含む第1の送信データの送信前後に、仮想的に発生したイベントに基づいて少なくとも送信時刻を含む第2の送信データを前記時刻情報処理装置に送信する、付記1から6のいずれか一つに記載のセンサシステム。
(付記8)
前記通信部は、前記イベント信号生成部によってイベントの発生が検知された後のランダム時間経過したタイミングに、少なくとも前記イベントの検知時刻と、送信時刻とを含む送信データを前記時刻情報処理装置に送信する、付記1から7のいずれか一つに記載のセンサシステム。
(付記9)
物理量を検知するセンサによって検知された前記物理量に基づいて、イベントの発生を検知するイベント信号生成部と、
前記イベントの検知時刻を決定するイベント時刻決定部と、
送信時の送信時刻を決定する通信時刻決定部と、
前記送信時刻の時刻情報及び前記イベントの検知時刻の時刻情報を他の装置に送信する通信部と、
を備える送信端末。
(付記10)
イベントの検知時刻の時刻情報と、前記イベントの検知時刻を通知するための送信データが送信された送信時刻の時刻情報と、前記送信データの受信時刻の時刻情報を取得する取得部と、
取得した複数の前記送信時刻と、複数の前記受信時刻とに基づいた処理を行う時刻情報処理部と、
を備える時刻情報処理装置。
(付記11)
物理量を検知するセンサと、前記センサに接続される送信端末と、前記送信端末から送信される情報に基づいた処理を行う時刻情報処理装置とを備えるセンサシステムにおける同期方法であって、
前記送信端末が、
前記センサによって検知された前記物理量に基づいて、イベントの発生を検知し、
前記イベントの検知時刻を決定し、
前記時刻情報処理装置への送信時の送信時刻を決定し、
前記送信時刻の時刻情報及び前記イベントの検知時刻の時刻情報を前記時刻情報処理装置に送信し、
前記時刻情報処理装置が、
前記送信端末から送信される時刻情報の受信時刻を決定し、
複数の前記送信時刻と、複数の前記受信時刻とに基づいた処理を行う同期方法。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10、10−1〜10−n…センサ,20、20−1〜20−n…送信端末,21…受信
部,22…BPF,23…アナログデジタル変換部,24…フィルタ部,25…クロック
発振器,26…時刻情報生成部,27、27a…信号処理部,271、271a…イベン
ト信号生成部,272、272a…イベント時刻決定部,273、273a…通信時刻決
定部,274、274a…通信部,275…特徴量抽出部,276…検知信号生成部,3
0、30a…収集装置,31…クロック発振器,32…時刻情報生成部,33…通信部,
34…受信時刻決定部,35…時刻情報処理部,36…位置標定部,40、60…ネット
ワーク,50…サーバ装置

Claims (7)

  1. 物理量を検知する複数のセンサと、前記複数のセンサそれぞれに接続される複数の送信端末と、前記複数の送信端末から送信される情報に基づいた処理を行う時刻情報処理装置とを備えるセンサシステムであって、
    前記複数の送信端末は、
    前記時刻情報処理装置への送信時の送信時刻の時刻情報及びイベントの検知時刻の時刻情報を前記時刻情報処理装置に送信する通信部、
    を備え、
    前記時刻情報処理装置は、
    前記送信端末毎の前記イベントの検知時刻と、前記複数の送信端末それぞれから得られた複数の前記送信時刻と複数の送信時刻に対応する複数の受信時刻とに基づいて前記時刻情報処理装置におけるイベントの検知時刻を推定する時刻情報処理部と、
    送信端末毎に推定された複数のイベントの検知時刻に基づいて前記イベントの発生源を標定する位置標定部と、
    を備えるセンサシステム。
  2. 前記位置標定部は、推定された複数のイベントの検知時刻を用いて時間差情報を算出し、算出した前記時間差情報と、前記複数の送信端末の位置情報とに基づいて前記イベントの発生源を標定する、請求項1に記載のセンサシステム。
  3. 前記位置標定部は、推定された複数のイベントの検知時刻を用いて時間差情報を算出し、算出した前記時間差情報と、前記複数のセンサそれぞれによって検知される前記物理量の伝搬速度とに基づいて前記イベントの発生源を標定する、請求項1に記載のセンサシステム。
  4. 前記複数の送信端末の通信部は、前記物理量から抽出された特徴量を前記時刻情報処理装置にさらに送信し、
    前記位置標定部は、前記複数の送信端末から送信された複数の特徴量の類似度を算出し、特徴量の類似度が所定の閾値以上である特徴量を特定のグループに分類し、前記特定のグループに分類された特徴量と、前記特徴量とともに送信された送信時刻の時刻情報及びイベントの検知時刻の時刻情報を同一発生源の情報として前記イベントの発生源の標定に用いる、請求項1から3のいずれか一項に記載のセンサシステム。
  5. 物理量を検知する複数のセンサそれぞれに接続される複数の送信端末と、前記複数の送信端末それぞれから送信されるイベントの検知時刻と、複数の送信時刻と前記複数の送信時刻に対応する複数の受信時刻とに基づいてイベントの検知時刻を推定する時刻情報処理装置とを備えるセンサシステムにおける送信システムであって、
    前記複数の送信端末それぞれは、
    前記時刻情報処理装置への送信時の送信時刻の時刻情報及びイベントの検知時刻の時刻情報を前記時刻情報処理装置に送信する通信部、
    を備える送信システム。
  6. イベントを検知した複数の送信端末それぞれにおける送信時の複数の送信時刻と複数の送信時刻に対応する複数の受信時刻と、前記送信端末毎のイベントの検知時刻とに基づいて前記イベントの検知時刻を推定する時刻情報処理部と、
    送信端末毎に推定された複数のイベントの検知時刻に基づいて前記イベントの発生源を標定する位置標定部と、
    を備える時刻情報処理装置。
  7. 物理量を検知する複数のセンサと、前記複数のセンサそれぞれに接続される複数の送信端末と、前記複数の送信端末から送信される情報に基づいた処理を行う時刻情報処理装置とを備えるセンサシステムにおける位置標定方法であって、
    前記複数の送信端末が、
    前記時刻情報処理装置への送信時の送信時刻の時刻情報及びイベントの検知時刻の時刻情報を前記時刻情報処理装置に送信し、
    前記時刻情報処理装置が、
    前記送信端末毎の前記イベントの検知時刻と、前記複数の送信端末それぞれから得られた複数の前記送信時刻と複数の送信時刻に対応する複数の受信時刻とに基づいて前記時刻情報処理装置におけるイベントの検知時刻を推定し、
    送信端末毎に推定された複数のイベントの検知時刻に基づいて前記イベントの発生源を標定する位置標定方法。
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