JP6877677B2 - 時空間データマイニング装置 - Google Patents
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Description
近年、携帯電話やスマートフォーンなどの通信端末に内蔵されているGPS(Global Positioning System)の情報や、通信端末と電波のやり取りを行っている通信キャリアの基地局もしくはWi-Fiの位置情報を使って、通信端末の位置をリアルタイムに計測することが可能となった(例えば、非特許文献7参照)。ある物体の位置をリアルタイムに計測し適切な座標に変換する機能を有する装置を、測位装置とよぶ。人、動物、荷物のような移動体に測位装置を保持させることにより、移動体の位置を容易に計測することができる。
とする。この時、
番目に計測した測位データを(xu,i, yu,i, tu,i) とすると、移動体uの時空間データDuは
として与えられる。ここで、nusは移動体uにおける測位データの総数である。
今まで、時空間データから隠された有益な知識を発見する試みがなされている。例えば、移動体を歩行者(以下、ユーザ)とし、すべてのユーザの時空間データを用いて、あるユーザの行き先を予測する試みがなされている(例えば、非特許文献2参照)。
時空間データを使った移動予測方式としてマルコフ連鎖を用いた方式が提案されている(非特許文献2、非特許文献3)。
図25に示すように、地理空間100を地理空間エリア101A1、・ ・ ・、地理空間エリア102Ai、・ ・ ・、地理空間エリア103Aj、・ ・ ・、地理空間エリア104AnAから構成されるnA個の地理空間エリアに分割した例を考える。ユーザ111とユーザ112 が地理空間100内を移動するものとし、そのときのそれぞれの移動軌跡を121、122に示している。ユーザ111が、ある時刻mΔT(m = 0, 1, 2, ・ ・ ・ ,)に地理空間エリア102Aiに存在し、そのユーザが時刻(m+1)ΔTに地理空間エリア103Ajへ移動する事象である移動イベント131 の発生確率を
とする。ここで、ΔT は状態推移を観測するための周期である。なお、あるユーザが時刻mΔTから時刻(m+1)ΔTまで地理空間エリア102Aiに滞在した場合も、地理空間エリア102Aiから地理空間エリア102Aiへ移動したとみなす。
である行列PAを推移行列と呼ぶ(非特許文献4)。時刻tにおいて、地理空間エリア102Aiに滞在しているユーザ数を
とする。時刻tにおいて、地理空間エリア102Aiに滞在しているユーザの比率を
とすると、
は、
は、未来時刻t+m'ΔTにユーザが地理空間エリア
に存在する確率である。以上より、推移行列PAとベクトルπA(t) が既知であれば、将来時刻においてユーザの地理空間エリア間の移動確率とユーザのエリア毎の滞在率を予測することができることがわかる。
の算出>
図26に示すように、ユーザuが時刻mΔTに地理空間エリア102Aiにいたとき、時刻(m+1)ΔT に地理空間エリアAjへ移動したイベント132 をEu i,j(m)と表記する。そのユーザu の時空間データDuから、地理空間移動イベントEu i,j(m)を見つけ出すアルゴリズムを次に説明する。
とする。
とする。
は、次式で与えられる。
時空間データを使って、ユーザが現在時刻に滞在している地理空間エリアから将来時刻に指定された地理空間エリアに移動する確率および将来時刻におけるユーザの各地理空間エリアでの滞在率を予測する装置を説明する。
地理空間エリアの表現モデルには様々なモデルがある(非特許文献5参照)。ここでは、図28に示すような地理空間を8(=nA)個のグリッド(小さい正方形)により分割したモデルを考える。各地理空間エリアは辺の長さ211γと基点位置座標212(αi, βi), i =1, 2, ・ ・ ・ ,nAを定めることにより、地理空間内のすべての地理空間エリアを規定することができる。
地理空間エリア群データ生成部12は、オペレータ2の指示により地理空間エリア群データ22を作成する。
時空間データ21の構成例を図30に示す。時空間データ21は、ユーザ数nu個の組(ユーザ識別子201、測位データの集合202)から構成される。例えば、ユーザuの時空間データ203Duは、ユーザuの測位データ204の集合から構成される。
時空間データ生成部11は、通信ネットワーク46を経て測位データを受信した場合、以下の処理を行う。
図31にユーザ移動地理空間エリア予測部30内の処理部とデータを示す。
ユーザ毎移動イベント数データ41の構成例を図32に示す。ユーザ毎移動イベント数データ41は、nu個からなるユーザ識別子がuの移動イベント数データ411から構成される。ユーザ識別子がuの移動イベント数データ411は移動先地理空間エリア412を意味するnA個の行、移動元地理空間エリア413を意味するnA個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j)番目要素414は、現在時刻までにユーザ識別子がuであるユーザにおいて、地理空間エリア識別子がAiである地理空間エリアから地理空間エリア識別子がAj である地理空間エリアへの移動イベントの総発生回数である。
ユーザ毎移動イベント数データ生成部31は、すべてのユーザに対して以下の処理を行い、ユーザ毎移動イベント数データ41を更新する。
移動イベント数データ42の構成例を図33に示す。移動イベント数データ42は移動先地理空間エリア421を意味するnA個の行、移動元地理空間エリア422を意味するnA個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j) 番目要素423は、現在時刻までに、すべてのユーザにおいて地理空間エリア識別子がAiである地理空間エリアから地理空間エリア識別子がAjである地理空間エリアへの移動イベントの総発生回数である。
移動イベント数データ生成部32は、次の手順を使って移動イベント数データ42を更新する。
推移行列データ43の構成例を図34に示す。推移行列データ43は移動先地理空間エリア431を意味するnA個の行、移動元地理空間エリア432を意味するnA個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j)番目要素433であるpijは、現在時刻までのすべてのユーザにおける地理空間エリア識別子がAiである地理空間エリアから地理空間エリア識別子がAjである地理空間エリアへ移動する確率である。
推移行列データ生成部33は、次の手順を使って推移行列データ43を更新する。
図35に示すように、地理空間エリア滞在率予測部50は、地理空間エリア滞在ユーザ数データ61を生成する地理空間エリア滞在ユーザ数データ生成部51と、予測地理空間エリア滞在率データ62を生成する予測地理空間エリア滞在率データ生成部52と、オペレータ2に将来時刻での各地理空間エリアでのユーザ滞在率を通知する地理空間エリア滞在率出力部53から構成される。
地理空間エリア滞在ユーザ数データ61の構成例を図36に示す。地理空間エリア滞在ユーザ数データ61は、組(地理空間エリア識別子、滞在ユーザ数、滞在ユーザ比率)のnA個の要素からなるテーブルである。i番目要素231は、現在時刻において地理空間エリア識別子がAiである地理空間エリアに滞在しているユーザ数であり、i番目要素232は、現在時刻において地理空間エリア識別子がAiである地理空間エリアに滞在しているユーザの比率である。
地理空間エリア滞在ユーザ数データ生成部51は、次の手順を使って地理空間エリア滞在ユーザ数データ61を更新する。
予測地理空間エリア滞在率データ62の構成例を図37に示す。予測地理空間エリア滞在率データ62はnA個の行、m'個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j) 番目要素241は、未来時刻t+iΔTにおいて地理空間エリアAjにユーザが滞在している確率である。この確率は(4)式でのベクトル
のj番目成分に対応する。
予測地理空間エリア滞在率データ生成部52は次の手順を使って予測地理空間エリア滞在率データ62を更新する。
地理空間エリア滞在率出力部53は、予測地理空間エリア滞在率データ62を加工してオペレータに情報を提供する。
以下の理由により、分析対象とする地理空間エリアの集合を必要最小限に抑える必要がある。
オペレータの満足度を向上させるためには、オペレータが処理を依頼してからその応答を得るまでの時間を一定時間に抑える必要がある。したがって、分析対象の地理空間エリアの数nAが、計算許容エリア数(閾値nth)を超えたとき、分析対象となっている複数の地理空間エリアを統合する必要がある(図38での統合地理空間エリア503参照)。
通りとなる。よって、nA(nA-1)/2個の候補から適切なエリアを選択する処理を必要とするため、n A 2のオーダーの計算量を必要とする。したがって、統合対象となる地理空間エリアを効率よく選択することを必要とする。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る時空間データマイニング装置の構成について説明する。図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る時空間データマイニング装置2000は、CPUと、RAMと、プログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することが出来る。時空間データマイニング装置2000は、移動体に備え付けられた測位装置によって得られる位置情報と、測位装置により位置情報が計測された時刻との組からなる一連の測位データから構成される時空間データを分析する装置である。この時空間データマイニング装置2000は、機能的には図1に示すように、分析対象地理空間エリア群データ管理部2100、ユーザ移動地理空間エリア予測部2200、及び地理空間エリア滞在率予測部2300から構成される。なお、従来技術として説明した時空間データマイニング装置1と同様の構成となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
<分析対象地理空間エリア群データ管理部2100の構成例>
分析対象地理空間エリア群データ管理部2100は上記図27で示した従来の地理空間エリア群データ管理部10での時空間データ生成部11、時空間データ21、地理空間エリア群データ生成部12、及び地理空間エリア群データ22と、新たに追加された分析対象地理空間エリア群データ生成部2111及び分析対象地理空間エリア群データ2121とから構成されている。
分析対象地理空間エリア群データ2121の構成の例を図2に示す。分析対象地理空間エリア数の値をnBとすると、分析対象地理空間エリア群データ2121にはnB個の組(分析対象となっている地理空間エリアの識別子2131、分析対象地理空間エリアに対応する地理空間エリアの識別子2132)から構成されている。
分析対象地理空間エリア群データ生成部2111は、次の手順を使って分析対象地理空間エリア群データ2121を更新する。測位データPが時空間データ21に追加された時、以下の分析対象地理空間エリア増加アルゴリズムを行う。
1.追加された測位データP(=(x,y,t))の座標情報(x,y)からその測位データが観測された地点を含む地理空間エリアを特定し、その地理空間エリアをApとする。
<ユーザ移動地理空間エリア予測部2200の構成例>
図3に、第1の実施の形態に係るユーザ移動地理空間エリア予測部2200の構成例を示す。上記図31で示した従来のユーザ移動地理空間エリア予測部30でのユーザ毎移動イベント数データ生成部31をユーザ毎移動イベント数データ生成部2231に、移動イベント数データ生成部32を移動イベント数データ生成部2232に、推移行列データ生成部33を推移行列データ生成部2233に、ユーザ移動地理空間エリア出力部34をユーザ移動地理空間エリア出力部2234に、ユーザ毎移動イベント数データ41をユーザ毎移動イベント数データ2241に、移動イベント数データを移動イベント数データ42に、推移行列データ43を推移行列データ2243に、置き換えている。
第1の実施の形態に係るユーザ毎移動イベント数データ2241の構成例を図4に示す。ユーザ毎移動イベント数データ2241は、nu個のユーザ識別子uの各々に対する移動イベント数データ2211から構成される。ユーザ識別子uの移動イベント数データ2211は移動先分析対象地理空間エリアを意味するnB個の行、移動元分析対象地理空間エリアを意味するnB個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j)番目要素2214は、現在時刻までの、ユーザ識別子uであるユーザが分析対象地理空間エリア識別子がBiである地理空間エリアから分析対象地理空間エリア識別子がBjである地理空間エリアへの移動イベントの総発生回数である。
算出アルゴリズムは、請求項1の移動総数計数手段に相当する。
図5に測位データPの場合分けの例を示す。ユーザ1の測位データPが追加される前の分析対象地理空間エリア群2501は三つの地理空間エリアから構成され、分析対象地理空間エリア群データ2121において、分析対象地理空間エリア識別子2131の集合を{B1,B2,B3}、それに対応する地理空間エリア識別子2132の集合を{A2,A6,A7}とする。
ユーザ1の時空間データD1において、測位データPが追加される前の測位データQ2502は地理空間エリアA6(=B2)において、観測されたものとする。測位データPが地理空間エリアA4において観測された場合、分析対象地理空間エリア群以外の地理空間で観測されたため、CaseIとなる(図5での2503参照)。
測位データPが地理空間エリアA6において観測された場合、測位データPが観測された地理空間エリアは、分析対象地理空間エリア群であって、測位データQと同一エリアであるため、CaseII-aとなる(図5での2504参照)。
測位データPが地理空間エリアA2において観測された場合、測位データPが観測された地理空間エリアは、分析対象地理空間エリア群であって、測位データQが観測されたエリアとは異なるエリアであるため、CaseII-bとなる(図5での2505参照)。
とする。
は
は
移動イベント数データ2242の構成例を図6に示す。移動イベント数データ2242は移動先分析対象地理空間エリア2221を意味するnB個の行、移動元分析対象地理空間エリア2222を意味するnB個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j) 番目要素2223は、現在時刻までの、すべてのユーザにおける分析対象地理空間エリア識別子がBiである地理空間エリアから分析対象地理空間エリア識別子がBjである地理空間エリアへの移動イベントの総発生回数である。
移動イベント数データ生成部2232は、次の手順を使って移動イベント数データ2242を更新する(請求項1の移動イベント数データ生成手段に相当する)。
推移行列データ2243の構成例を図7に示す。推移行列データ2243は移動先分析対象地理空間エリア2331を意味するnB個の行、移動元分析対象地理空間エリア2332を意味するnB個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j)番目要素2333は、現在時刻までのすべてのユーザにおける分析対象地理空間エリア識別子がBiである地理空間エリアから分析対象地理空間エリア識別子がBjである地理空間エリアへ移動する確率である。
推移行列データ生成部2233は、次の手順を使って推移行列データ2243を更新する(請求項1の推移行列データ生成手段に相当する)。
オペレータ2より、現時点で地理空間エリアAiにいたユーザがkΔ後に地理空間エリアAjに移動する確率の出力を依頼されたとき以下の処理を行う(請求項1でのユーザ移動地理空間エリア出力手段に相当する)。
<地理空間エリア滞在率予測部2300の構成例>
図8に第1の実施の形態に係る地理空間エリア滞在率予測部2300の構成例を示す。地理空間エリア滞在率予測部2300は、分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数データ2361を生成する分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数データ生成部2351に、予測分析対象地理空間エリア滞在率データ2362を生成する予測分析対象地理空間エリア滞在率データ生成部2352と、オペレータ2に将来時刻での各地理空間エリアでのユーザ滞在率を通知する地理空間エリア滞在率出力部2253から構成される。
分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数データ2361の構成例を図9に示す。分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数データ2361は、組(分析地理空間エリア識別子、滞在ユーザ数、滞在ユーザ比率)のnB 個の要素からなるテーブルである。i番目要素2341は、現在時刻において分析対象地理空間エリア識別子がBiである分析対象地理空間エリアに滞在しているユーザ数であり、i番目要素2342は、現在時刻において分析対象地理空間エリア識別子がBiである分析対象地理空間エリアに滞在しているユーザの比率である。
分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数データ生成部2351は、次の手順を使って分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数データ2361を更新する(請求項1での分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数生成手段に対応する)。
予測分析対象地理空間エリア滞在率データ2362の構成例を図10に示す。予測分析対象地理空間エリア滞在率データ2362はnB個の行、m’個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j)番目要素2341は、未来時刻t + iΔT において分析対象地理空間エリアBjに対応する地理空間エリアにユーザが滞在している確率である。
予測分析対象地理空間エリア滞在率データ生成部2352は次の手順を使って予測分析対象地理空間エリア滞在率データ2362を更新する(請求項1での予測分析対象地理空間エリア滞在率データ生成手段に相当する)。
地理空間エリア滞在率出力部2253は、予測分析対象地理空間エリア滞在率データ2362と分析対象地理空間エリア群データ2121を使ってオペレータ2に情報を提供する。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る時空間データマイニング装置2000の作用について説明する。
算出アルゴリズムを使ってユーザ毎移動イベント数データ2241を更新する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る時空間データマイニング装置の構成について説明する。図11に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る時空間データマイニング装置3001は、CPUと、RAMと、プログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することが出来る。時空間データマイニング装置3001は、移動体に備え付けられた測位装置によって得られる位置情報と、測位装置により位置情報が計測された時刻との組からなる一連の測位データから構成される時空間データを分析する装置である。この時空間データマイニング装置3001は、機能的には図11に示すように、分析対象論理空間エリア群データ管理部3100、ユーザ移動地理空間エリア予測部3200、及び地理空間エリア滞在率予測部3300から構成される。すなわち、第1の実施の形態に係る時空間データマイニング装置2000での分析対象地理空間エリア群データ管理部2100を分析対象論理空間エリア群データ管理部3100に、ユーザ移動地理空間エリア予測部2200をユーザ移動地理空間エリア予測部3200に、地理空間エリア滞在率予測部2300を地理空間エリア滞在率予測部3300に置き換えている。なお、従来技術として説明した時空間データマイニング装置1、及び第1の実施の形態に係る時空間データマイニング装置2000と同様の構成となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
<分析対象論理空間エリア群データ管理部3100の構成例>
分析対象論理空間エリア群データ管理部3100を図12に示す。分析対象論理空間エリア群データ管理部3100では、従来の時空間データ生成部11、時空間データ21、地理空間エリア群データ生成部12、地理空間エリア群データ22に、分析対象論理エリア群データ3121、論理エリアトポロジーデータ3122、分析対象葉エリア群データ3123、統合候補論理エリア群データ3124、分析対象最大論理エリア数データ3032、分析対象論理エリア群データ生成部3111、論理エリアトポロジーデータ生成部3112、分析対象最大論理エリア数データ生成部3131、測位データ追加処理部3141、論理エリア価値計算部3151、論理エリア統合処理部3152、論理エリア分割処理部3153、論理エリア構成最適判定部3154、子論理エリア算出部3113、及び親論理エリア算出部3114が加えられている。
上記図28で示した地理空間上のエリア構成での論理エリアトポロジーデータ3122の構成例を図13に示す。論理エリアトポロジーデータ3122は、ツリー状のデータから構成される。図13の例では論理エリアトポロジーデータ3122は3階層からなり、最上位層の論理エリア群4101、第2層の論理エリア群4102、最下位層の論理エリア群4103から構成されている。論理エリアのトポロジーにおいて、最下位に位置する論理エリアを葉論理エリアと呼ぶ。
・親論理エリアは1つ以上の子の論理エリアから構成される。
・すべての子の論理エリアに対応するすべての地理空間エリアにおいて地理的に重なる部分はない。
・子の論理エリアの集合により構成される地理空間エリア群は親論理エリアの地理空間エリア群と完全に一致する。
・1つの葉論理エリアには、1つの地理空間と同一視できる。
論理エリアトポロジーデータ生成部3112はオペレータ2の指示に従い、論理エリアトポロジー構成条件を満たすように論理エリアトポロジーデータ3122を構成する(請求項2での論理エリアトポロジーデータ生成手段に相当する)。
分析対象最大論理エリア数データ生成部3131はオペレータ2の指示に従い、分析対象の論理エリア数の最大値を分析対象最大論理エリア数データ3032に設定する(請求項2での分析対象最大論理エリア数データ生成手段に相当する)。
分析対象論理エリア群データ3121の構成例を図14に示す。
分析対象葉エリア群データ3123の構成例を図15に示す。分析対象葉論理エリアの数をnLとすると、分析対象葉エリア群データ3123にはnL個の組(分析対象となっている葉論理エリアの識別子4131、分析対象となっている葉論理エリアに対応する地理空間エリア識別子4132)から構成されている。
統合候補論理エリア群データ3124の構成例を図16に示す。
論理エリアトポロジーデータ3122を使って、指定された論理エリアの識別子に対する子論理エリアの識別子を返す(請求項2での子論理エリア算出手段に相当する)。
論理エリアトポロジーデータ3122を使って、指定された論理エリアの識別子に対する親論理エリアの識別子を返す(請求項2での親論理エリア算出手段に相当する)。
測位データPが時空間データ21に追加された時、測位データ追加処理部3141は以下の分析対象葉論理エリア増加アルゴリズムを行う。
1.追加された測位データP(= (x, y, t))の座標情報(x, y) からその測位データが観測された地点を含む地理空間エリアを特定し、その地理空間エリアをAPとする。
論理エリア価値計算部3151は、決められた式に従って論理エリアの価値を計算する(請求項2での論理エリア価値計算手段に相当する)。
論理エリア統合処理部3152は以下の処理を行う(請求項2での論理エリア統合処理手段に相当する)。
論理エリア分割処理部3153は以下の処理を行う(請求項2での論理エリア分割処理手段に対応する)。
論理エリア構成最適判定部3154は以下の2つを同時に満たすかを判定する(請求項2での論理エリア構成最適判定手段に対応する)。
測位データPが時空間データ21に追加された時、分析対象論理エリア群データ3121の要素数nFがnth以下となるまで、論理エリア構成最適判定部3154を使って、上記(25)式を満たすように論理エリア分割処理部3153を使って、分析対象となる論理エリアを求める請求項2での論理エリア構成最適判定手段に対応する)。
<ユーザ移動地理空間エリア予測部3200の構成例>
図17に、第2の実施の形態に係るユーザ移動地理空間エリア予測部3200の構成例を示す。上記図3で示した第1の実施の形態に係るユーザ移動地理空間エリア予測部2200においてユーザ毎移動イベント数データ生成部2231をユーザ毎論理エリア移動イベント数データ生成部3231に、移動イベント数データ生成部2232を論理エリア移動イベント数データ生成部3232に、推移行列データ生成部2233を推移行列データ生成部3233に、ユーザ移動地理空間エリア出力部2234をユーザ移動地理空間エリア出力部3234に、ユーザ毎移動イベント数データ2241をユーザ毎論理エリア移動イベント数データ3241に、移動イベント数データ2242を論理エリア移動イベント数データ3242に、推移行列データ2243を推移行列データ3243に、置き換えている。
ユーザ毎葉論理エリア移動イベント数データの構成例を図18に示す。ユーザ毎葉論理エリア移動イベント数データ3240は、nu個の葉論理エリア移動イベント数データ4211から構成される。ユーザ識別子がuの葉論理エリア移動イベント数データ4211は移動先分析対象葉論理エリア4212を意味するnL個の行、移動元分析対象葉論理エリア4213を意味するnL個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i,j)番目要素4214は、現在時刻までにユーザ識別子uであるユーザが分析対象葉論理エリア識別子がGL iであるエリアから分析対象葉論理エリア識別子がGL jであるエリアへの移動イベントの総発生回数である。
ユーザ毎葉論理エリア移動イベント数データ生成部3230は、
算出アルゴリズムは請求項3での移動総数計数手段に相当する。
算出アルゴリズムによりユーザuの地理空間エリアA** iからA** jへの移動イベントが得られるごとにユーザuの地理空間エリアA** iからA** jへの移動イベント数を加算していく。
とする。
論理エリアトポロジーデータ3122を使って、指定された論理エリアの識別子に対する論理エリアを起点とした枝上にある各葉論理エリアの識別子を返す(請求項3での枝上葉論理エリア算出手段に相当する)。
第2の実施の形態に係るユーザ毎論理エリア移動イベント数データ3241の構成例を図19に示す。ユーザ毎論理エリア移動イベント数データ3241は、nu個のユーザ識別子がuの論理エリア移動イベント数データ4221から構成される。ユーザ識別子がuの論理エリア移動イベント数データ4221は移動先分析対象論理エリア4222を意味するnF個の行、移動元分析対象論理エリアを意味するnF個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j)番目要素4222は、現在時刻までの、ユーザuにおける分析対象論理エリア識別子がGF iである分析対象論理エリアから分析対象論理エリア識別子がGF jである分析対象論理エリアへの移動イベントの総発生回数である。
ユーザ毎論理エリア移動イベント数データ生成部3231は、ユーザ毎葉論理エリア移動イベント数データ3240が更新されると、以下の処理を行いユーザ毎論理エリア移動イベント数データ3241を更新する(請求項3でのユーザ毎論理エリア移動イベント数データ生成手段に相当する)。
論理エリア移動イベント数データ3242の構成例を図20に示す。論理エリア移動イベント数データ3242は、移動先分析対象論理エリア4412を意味するnF個の行、移動元分析対象論理エリア4413を意味するnF個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j) 番目要素4414は、現在時刻までにすべてのユーザにおいて分析対象論理エリア識別子がGF iである分析対象論理エリアから分析対象論理エリア識別子がGF jである分析対象論理エリアへの移動イベントの総発生回数である。
論理エリア移動イベント数データ生成部3232は、次の手順を使って論理エリア移動イベント数データ3242を更新する(請求項3での論理エリア移動イベント数データ生成手段に相当する)。
推移行列データ3243の構成例を図21に示す。推移行列データ3243は、移動先分析対象論理エリア4231を意味するnF個の行、移動元分析対象論理エリア4232を意味するnF個の列から構成されるテーブルである。そのテーブルの(i, j)番目要素4233は、分析対象論理エリア識別子がGF iである分析対象論理エリアから分析対象論理エリア識別子がGF jである分析対象論理エリアへ移動する確率である。
推移行列データ生成部3233は、次の手順を使って推移行列データ3243を更新する(請求項3での推移行列データ生成手段に相当する)。
オペレータ2より、現時点で地理空間エリアAiにいたユーザがkΔ後に地理空間エリアAjに移動する確率の出力を依頼されたとき以下の処理を行う。
<地理空間エリア滞在率予測部3300の構成例>
図22に、第2の実施の形態に係る地理空間エリア滞在率予測部3300の構成例を示す。地理空間エリア滞在率予測部3300は、分析対象論理エリア滞在ユーザ数データ3361を生成する分析対象論理エリア滞在ユーザ数データ生成部3351と、予測分析対象論理エリア滞在率データ3362を生成する予測分析対象論理エリア滞在率データ生成部3352と、オペレータ2に将来時刻での各地理空間エリアでのユーザ滞在率を通知する地理空間エリア滞在率出力部3353とから構成される。
分析対象論理エリア滞在ユーザ数データ3361の構成例を図23に示す。分析対象論理エリア滞在ユーザ数データ3361は、組(分析対象論理エリア識別子、滞在ユーザ数、滞在ユーザ比率)のnF個の要素からなるテーブルである。i番目要素4241は、現在時刻において分析対象論理エリア識別子がGF iである論理エリアに滞在しているユーザ数であり、i 番目要素4342は、現在時刻において分析対象論理エリア識別子がGF iである論理エリアに滞在しているユーザの比率である。
分析対象論理エリア滞在ユーザ数データ生成部3351は、次の手順を使って分析対象論理エリア滞在ユーザ数データ3361を更新する(請求項3での分析対象論理エリア滞在ユーザ数生成手段に相当する)。
予測分析対象論理エリア滞在率データ3362の構成例を図24に示す。
予測分析対象論理エリア滞在率データ生成部3352は次の手順を使って予測分析対象論理エリア滞在率データ3362を更新する(請求項3での予測論理エリア滞在率データ生成手段に相当する)。
地理空間エリア滞在率出力部3353は、予測分析対象論理エリア滞在率データ3362と論理エリアトポロジーデータ3122を使ってオペレータ2 に情報を提供する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る時空間データマイニング装置3001の作用について説明する。
12 地理空間エリア群データ生成部
21 時空間データ
22 地理空間エリア群データ
46 通信ネットワーク
48 基地局
111,112 ユーザ
141,142 測位装置
2000 時空間データマイニング装置
2100 分析対象地理空間エリア群データ管理部
2111 分析対象地理空間エリア群データ生成部
2121 分析対象地理空間エリア群データ
2200 ユーザ移動地理空間エリア予測部
2211 移動イベント数データ
2231 ユーザ毎移動イベント数データ生成部
2232 移動イベント数データ生成部
2233 推移行列データ生成部
2234 ユーザ移動地理空間エリア出力部
2241 ユーザ毎移動イベント数データ
2242 移動イベント数データ
2243 推移行列データ
2253 地理空間エリア滞在率出力部
2300 地理空間エリア滞在率予測部
2351 分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数データ生成部
2352 予測分析対象地理空間エリア滞在率データ生成部
2361 分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数データ
2362 予測分析対象地理空間エリア滞在率データ
3001 時空間データマイニング装置
3032 分析対象最大論理エリア数データ
3100 分析対象論理空間エリア群データ管理部
3111 分析対象論理エリア群データ生成部
3112 論理エリアトポロジーデータ生成部
3113 子論理エリア算出部
3114 親論理エリア算出部
3121 分析対象論理エリア群データ
3122 論理エリアトポロジーデータ
3123 分析対象葉エリア群データ
3124 統合候補論理エリア群データ
3131 分析対象最大論理エリア数データ生成部
3133 親論理エリア算出部
3141 測位データ追加処理部
3151 論理エリア価値計算部
3152 論理エリア統合処理部
3153 論理エリア分割処理部
3154 論理エリア構成最適判定部
3200 ユーザ移動地理空間エリア予測部
3230 ユーザ毎葉論理エリア移動イベント数データ生成部
3231 ユーザ毎論理エリア移動イベント数データ生成部
3232 論理エリア移動イベント数データ生成部
3233 推移行列データ生成部
3234 ユーザ移動地理空間エリア出力部
3235 枝上葉論理エリア算出部
3240 ユーザ毎葉論理エリア移動イベント数データ
3241 ユーザ毎論理エリア移動イベント数データ
3242 論理エリア移動イベント数データ
3243 推移行列データ
3300 地理空間エリア滞在率予測部
3351 分析対象論理エリア滞在ユーザ数データ生成部
3352 予測分析対象論理エリア滞在率データ生成部
3353 地理空間エリア滞在率出力部
3361 分析対象論理エリア滞在ユーザ数データ
3362 予測分析対象論理エリア滞在率データ
Claims (4)
- 地理空間を複数の地理空間エリアに分割した地理情報空間上において、移動体に備え付けられた測位装置によって得られる位置情報と、前記測位装置により位置情報が計測された時刻との組からなる一連の測位データについて、前記測位データの位置情報より、前記移動体が観測された地点を含む地理空間エリアを特定する地理空間エリア群データ生成手段と、前記測位データが前記時空間データに追加されたとき、前記測位データについて特定された地理空間エリアが分析対象となっている地理空間エリアの集合に含まれるか否かを判定する分析対象地理空間エリア判定手段と、前記追加された測位データについて特定された地理空間エリアが分析対象となっている地理空間エリアの集合に含まれないと判定されたとき、前記特定された地理空間エリアを分析対象となっている地理空間エリアの集合に追加する分析対象地理空間エリア群データ生成手段を有する時空間データマイニング装置において、
決められた時間帯で、指定された移動体が、移動元として指定された分析対象の地理空間エリアから移動先として指定された分析対象の地理空間エリアへ移動したイベントの発生回数を示す移動総数を求める移動総数計数手段と、
測位データPが前記時空間データに追加されたとき、前記測位データPと同一の移動体の時空間データに対して前記測位データPの直前に記録された測位データQを特定する直前測位データ特定手段と、
前記測位データPの前記移動体に対し、前記測位データQについて特定される地理空間エリアと前記測位データPについて特定される地理空間エリアとが同一の場合、前記測位データQの計測時刻までに同一の地理空間エリアAiから前記地理空間エリアAiへ移動した移動総数に、前記測位データQの計測時刻から前記測位データPの計測時刻までに前記地理空間エリアAiから前記地理空間エリアAiへ移動した移動総数を加算し、
前記測位データQについて特定される地理空間エリアAiと前記測位データPについて特定される地理空間エリアAjが異なり、かつ、前記測位データPについて特定される地理空間エリアAjがすでに分析対象となっている場合、前記測位データQの計測時刻までに前記地理空間エリアAiから前記地理空間エリアAiへ移動した移動総数に、前記測位データQの計測時刻から前記測位データPの計測時刻までに前記地理空間エリアAiから前記地理空間エリアAiへ移動した移動総数を加算すると共に、前記測位データQの計測時刻までに前記地理空間エリアAiから前記地理空間エリアAjへ移動した移動総数に、1を加算し、
前記測位データQについて特定される地理空間エリアAiと前記測位データPについて特定される地理空間エリアAjが異なり、かつ、前記測位データPについて特定される地理空間エリアAjが分析対象となっていない場合、前記測位データQの計測時刻までに前記地理空間エリアAiから前記地理空間エリアAiへ移動した移動総数に、前記測位データQの計測時刻から前記測位データPの計測時刻までに前記地理空間エリアAiから前記地理空間エリアAiへ移動した移動総数を加算すると共に、前記地理空間エリアAiから前記地理空間エリアAjへ移動した移動総数を、1に設定し、前記地理空間エリアAi以外の前記地理空間エリアの各々から前記地理空間エリアAjへ移動した移動総数を、0に設定するユーザ毎移動イベント数データ生成手段と、
分析対象となっている地理空間エリアの組み合わせの各々について、一方の地理空間エリアから他方の地理空間エリアへの個々の移動体の移動総数を、全ての移動体において加算して全移動総数を求める移動イベント数データ生成手段と、
分析対象となっている地理空間エリアの組み合わせの各々について、一方の地理空間エリアから分析対象となっている地理空間エリアの各々への全移動総数を加算した値を求め、一方の地理空間エリアから他方の地理空間エリアへの全移動総数を、前記求めた全移動総数の加算値で割った値を、一方の地理空間エリアから他方の地理空間エリアへ移動する確率として算出し、前記算出された確率を要素とする推移行列データを生成する推移行列データ生成手段と、
前記推移行列データを指定回数掛け合わせたものを用いて、分析対象となっている地理空間エリアの各々に、指定された移動体が移動する確率を算出するユーザ移動地理空間エリア出力手段と、
全ての移動体についての時空間データの測位データについて特定された地理空間エリアから求められる、分析対象となっている各地理空間エリアに存在する移動体数と、分析対象となっている全ての地理空間エリアにおける移動体数の総数を求め、分析対象となっている各地理空間エリアについて、前記移動体数を前記移動体数の総数で割った値を、前記分析対象となっている地理空間エリアに移動体が存在する比率として算出する分析対象地理空間エリア滞在ユーザ数生成手段と、
前記算出された比率からなるベクトルに、前記推移行列データを指定回数掛け合わせたものを掛け合わせることにより、将来時刻における、分析対象となっている地理空間エリアの各々に移動体が存在する比率を算出する予測分析対象地理空間エリア滞在率データ生成手段と、
を有することを特徴とする時空間データマイニング装置。 - 地理空間を複数の地理空間エリアに分割した地理情報空間上において、移動体に備え付けられた測位装置によって得られる位置情報と、前記測位装置により位置情報が計測された時刻との組からなる一連の測位データについて、前記測位データの位置情報より、前記移動体が観測された地点を含む地理空間エリアを特定する地理空間エリア群データ生成手段と、前記測位データが前記時空間データに追加されたとき、前記測位データについて特定された地理空間エリアが分析対象となっている地理空間エリアの集合に含まれるか否かを判定する分析対象地理空間エリア判定手段と、前記追加された測位データについて特定された地理空間エリアが分析対象となっている地理空間エリアの集合に含まれないと判定されたとき、前記特定された地理空間エリアを分析対象となっている地理空間エリアの集合に追加する分析対象地理空間エリア群データ生成手段を有する時空間データマイニング装置において、
木状に構成された論理エリアであって、親論理エリアは、1つ以上の子論理エリアから構成され、子論理エリアに対応する全ての地理空間エリアにおいて地理的に重なる部分はなく、子論理エリアの集合により構成される地理空間エリア群は親論理エリアの地理空間エリア群と一致し、再下位層にある論理エリアである葉論理エリアは1つの地理空間エリアと同一視できる、論理エリアのトポロジーを構成する論理エリアトポロジーデータ生成手段と、
分析対象となる論理エリア数の最大値を設定する分析対象最大論理エリア数データ生成手段と、
指定された論理エリアに対する子論理エリアを求める子論理エリア算出手段と、
指定された論理エリアに対する親論理エリアを求める親論理エリア算出手段と、を更に含み、
前記分析対象地理空間エリア判定手段は、前記測位データが前記時空間データに追加されたとき、追加された測位データの座標情報から前記測位データが観測された地点を含む地理空間エリアApを特定し、前記地理空間エリアApに対応する葉論理エリアを求め、前記葉論理エリアが、分析対象となっている葉論理エリアの集合に含まれるか否かを判定し、
前記分析対象地理空間エリア群データ生成手段は、前記追加された測位データについて特定された葉論理エリアが前記分析対象となっている葉論理エリアの集合に含まれないと判定されたとき、前記葉論理エリアを前記分析対象となっている葉論理エリアの集合に追加し、
前記時空間データマイニング装置は、
前記追加された測位データについて特定された葉論理エリアに対する親論理エリアを求め、統合候補となっている論理エリアの集合に前記親論理エリアを追加する測位データ追加処理手段と、
指定された論理エリアの価値を算出する論理エリア価値計算手段と、
統合候補となっている論理エリアの集合のうち、最小の論理エリアの価値を持つ論理エリアGを求め、前記論理エリアGの子の論理エリア群{child(G)}を求め、前記子の論理エリア群{child(G)}が、分析対象となっている論理エリアの集合に含まれている場合は、前記子の論理エリア群{child(G)}を前記分析対象となっている論理エリアの集合から削除し、前記分析対象となっている論理エリアの集合に、前記最小の論理エリアの価値を持つ論理エリアGを追加し、前記統合候補となっている論理エリアの集合から前記最小の論理エリアの価値を持つ論理エリアGを削除し、前記最小の論理エリアの価値を持つ論理エリアGの親論理エリアpar(G)を、前記統合候補となっている論理エリアの集合に追加する論理エリア統合処理手段と、
前記分析対象となっている論理エリアの集合のうち、最大の論理エリアの価値を持つ論理エリアGを求め、前記分析対象となっている論理エリアの集合から前記最大の論理エリア価値を持つ論理エリアGを削除し、前記最大の論理エリア価値を持つ論理エリアGの子の論理エリア群{child(G)}を求め、前記子の論理エリア群{child(G)}に含まれる各子論理エリアにおいて、前記論理エリアのトポロジーを使って、該当する地理空間エリアを求め、前記時空間データを使って、前記地理空間エリアに測位データが観測されているかを調べ、前記測位データが存在する場合、前記子論理エリアを、前記分析対象となっている論理エリアの集合に追加する論理エリア分割処理手段と、
前記測位データが前記時空間データに追加されたとき、
前記分析対象となっている論理エリアの集合の要素は、前記分析対象となる論理エリア数の最大値以下であり、かつ、前記統合候補となっている論理エリアの集合内の論理エリアで最小の論理エリアの価値ρmin(C)が、前記分析対象となっている論理エリアの集合内の論理エリアで最大の論理エリアの価値ρmax(F)より大きいと判定されるまで、前記論理エリア統合処理手段による処理、及び前記論理エリア分割処理手段による処理を繰り返させる論理エリア構成最適判定手段と、
を有することを特徴とする時空間データマイニング装置。 - 決められた時間帯で、指定された移動体が、移動元として指定された分析対象の葉論理エリアから移動先として指定された分析対象の葉論理エリアへ移動したイベントの発生回数を示す移動総数を求める移動総数計数手段と、
測位データPが前記時空間データに追加されたとき、前記測位データPと同一の移動体の時空間データに対して前記測位データPの直前に記録された測位データQを特定する直前測位データ特定手段と、
前記測位データPの前記移動体に対し、前記測位データQについて特定される地理空間エリアに対応する葉論理エリアと前記測位データPについて特定される地理空間エリアに対応する葉論理エリアが同一の場合、前記測位データQの計測時刻までに同一の葉論理エリアAiから前記葉論理エリアAiへ移動した移動総数に、前記測位データQの計測時刻から前記測位データPの計測時刻までに前記葉論理エリアAiから前記葉論理エリアAiへ移動した移動総数を加算し、
前記測位データQについて特定される地理空間エリアに対応する葉論理エリアAiと前記測位データPについて特定される地理空間エリアに対応する葉論理エリアAjが異なり、かつ、前記測位データPについて特定される地理空間エリアに対応する葉論理エリアAjがすでに分析対象となっている場合、前記測位データQの計測時刻までに前記葉論理エリアAiから前記葉論理エリアAiへ移動した移動総数に、前記測位データQの計測時刻から前記測位データPの計測時刻までに前記葉論理エリアAiから前記葉論理エリアAiへ移動した移動総数を加算すると共に、前記測位データQの計測時刻までに前記葉論理エリアAiから前記葉論理エリアAjへ移動した移動総数に、1を加算し、
前記測位データQについて特定される地理空間エリアに対応する葉論理エリアAiと前記測位データPについて特定される地理空間エリアに対応する葉論理エリアAjが異なり、かつ、前記測位データPについて特定される地理空間エリアに対応する葉論理エリアAjが分析対象となっていない場合、前記測位データQの計測時刻までに前記葉論理エリアAiから前記葉論理エリアAiへ移動した移動総数に、前記測位データQの計測時刻から前記測位データPの計測時刻までに前記葉論理エリアAiから前記葉論理エリアAiへ移動した移動総数を加算すると共に、前記葉論理エリアAiから前記葉論理エリアAjへ移動した移動総数を、1に設定し、前記葉論理エリアAi以外の前記葉論理エリアの各々から前記葉論理エリアAjへ移動した移動総数を、0に設定するユーザ毎葉論理エリア移動イベント数データ生成手段と、
指定された論理エリアを起点とした枝において、葉論理エリアの集合を求める枝上葉論理エリア算出手段と、
前記移動体の各々に対し、分析対象となっている論理エリアの組み合わせの各々について、一方の論理エリアについて求められる葉論理エリアの集合の何れかの葉論理エリアから、他方の論理エリアについて求められる葉論理エリアの集合の何れかの葉論理エリアへの移動総数を、一方の論理エリアから他方の論理エリアへの移動総数として設定するユーザ毎論理エリア移動イベント数データ生成手段と、
前記分析対象となっている論理エリアの組み合わせの各々について、一方の論理エリアから他方の論理エリアへの個々の移動体の移動総数を、全ての移動体において加算して全移動総数を求める論理エリア移動イベント数データ生成手段と、
前記分析対象となっている論理エリアの組み合わせの各々について、一方の論理エリアから分析対象となっている論理エリアの各々への全移動総数を加算した値を求め、一方の論理エリアから他方の論理エリアへの全移動総数を、前記求めた全移動総数の加算値で割った値を、一方の論理エリアから他方の論理エリアへ移動する確率として算出し、前記算出された確率を要素とする推移行列データを生成する推移行列データ生成手段と、
前記推移行列データを指定回数掛け合わせたものを用いて、前記分析対象となっている論理エリアの各々に、指定された移動体が移動する確率を算出するユーザ移動地理空間エリア出力手段と、
全ての移動体についての時空間データの測位データについて特定された論理エリアから求められる、前記分析対象となっている各論理エリアに存在する移動体数と、前記分析対象となっている全ての論理エリアにおける移動体数の総数を求め、前記分析対象となっている各論理エリアについて、前記移動体数を前記移動体数の総数で割った値を、前記分析対象となっている論理エリアに移動体が存在する比率として算出する分析対象論理エリア滞在ユーザ数生成手段と、
前記算出された比率からなるベクトルに、前記推移行列データを指定回数掛け合わせたものを掛け合わせることにより、将来時刻における、分析対象となっている論理エリアの各々に移動体が存在する比率を算出する予測論理エリア滞在率データ生成手段と、
を更に有する請求項2記載の時空間データマイニング装置。 - 前記論理エリア価値計算手段は、指定された論理エリアの価値として、前記論理エリアで発生した測位データ数を算出する請求項2又は3記載の時空間データマイニング装置。
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