JP6877457B2 - マルチゾーン蒸気圧縮システムを制御するシステム及び方法並びに非一時的コンピューター可読記憶媒体 - Google Patents

マルチゾーン蒸気圧縮システムを制御するシステム及び方法並びに非一時的コンピューター可読記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、蒸気圧縮システムに関し、より詳細には、複数ゾーン蒸気圧縮システムを制御するシステム及び方法に関する。
蒸気圧縮システム(VCS(vapor compression system))は、室内空間にいる居住者の快適さを維持又は改善することができるように冷房運転又は暖房運転を行うために、低温環境と高温環境との間で熱エネルギーを移動させる。例えば、冷房運転においては、室内温度を下げるために、又は、熱エネルギーが室内空間に侵入する効果を緩和するために、熱を室内空間から室外空間に移動させることができる。逆に、暖房運転においては、室内温度を上げるために、又は、熱エネルギーが室内空間から漏出する効果を緩和するために、熱を室外空間から室内空間に移動させることができる。
マルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)は、少なくとも1つの単一の圧縮機と、1つ以上の室内ゾーンに配置された複数の室内熱交換器に接続された少なくとも1つの室外熱交換器とを備える。冷媒の流れは、熱交換器間で分割され、室内熱交換器と室外熱交換器との間に配置された流量計測弁を用いて調整される。これらの流量計測弁は、蒸気圧縮サイクルを完成させるために冷媒の温度及び圧力を下げるのに必要とされる主な圧力低下デバイスとしても働くことができる。圧縮機に接続された四方弁の状態に応じて、高圧冷媒は、圧縮機から室外ユニットに流れることもできるし(この場合、室外ユニット熱交換器は凝縮器であり、熱交換器は蒸発器である)、冷媒は、圧縮機から熱交換器に流れることもでき、室内熱交換器及び室外熱交換器の役割は逆転する。
パワーエレクトロニクス及び低コストマイクロ−コントローラーの近年の進歩によって、可変速圧縮機、電子制御弁、及び可変速ファンがもたらされている。これらのアクチュエーターの制御は、ゾーン温度調節の達成、エネルギー消費の最小化、及び冷媒の最大安全圧力又はシステムコンポーネントの最大安全温度等の機械制限の実施を行うために連係されなければならない。
様々な制約が実施されるようにMZ−VCSの全体の動作を制御する必要がある。例えば、機器の安全性のために、幾つかの特定の最大又は最小の温度及び圧力は違反されるべきではない。幾つかのコントローラーは、これらの制約を反応的に実施する。すなわち、危険な状況が検出されると、補正動作が取られる。このストラテジーでは、コントローラーが補正動作を発している期間に制約の違反が発生する可能性があり、したがって、補正動作が開始される閾値は、発生する可能性のある違反を考慮するために控えめに選択される。そして、最高システム性能の動作領域は、多くの場合、制約の近くにあるので、制約から離れて動作するように設計された反応制約管理を有するコントローラーは、最高性能の領域を犠牲にする。これについては、例えば、特許文献1を参照されたい。
マルチゾーンシステムに固有の1つの重要な要件は、残りの熱交換器がサービスを提供し続けながら1つ以上の熱交換器を非アクティブ化(deactivate:作動停止)することができるということである。非アクティブな(inactive:作動停止した)熱交換器は、熱交換器を通る冷媒の流れを停止し、それによって、対応するゾーンとの熱交換を防止する、閉鎖されている関連した膨張弁によって特徴付けられる。加えて、気温を設定点に調節する制御目標は、熱交換器が非アクティブであるゾーンでは適用可能でない。アクティブな(active:作動した)熱交換器及び非アクティブな熱交換器の特定の組み合わせは、システム構成又は単に構成と呼ばれる。市販のMZ−VCSでは、50個の熱交換器が室外ユニットに接続されることが一般的であり、250=1.1×1015個の可能な構成が作成される。或る熱交換器がアクティブ状態から非アクティブ状態に変化すると、MZ−VCSは再構成されたと言われ、再構成を可能にするシステムは再構成可能であると言われる。
したがって、この技術分野においては、制約を受ける再構成可能なMZ−VCSのあらゆる可能な構成を制御するシステム及び方法が必要とされている。
欧州特許出願公開第2469201号明細書
本発明の幾つかの実施の形態の目的は、マルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)の動作を制御するシステム及び方法を提供することである。本発明の幾つかの実施の形態の別の目的は、MZ−VCSの動作に対する制約が実施されるような最適化問題を求めて解くシステムダイナミクスのモデルを用いて蒸気圧縮システムを予測的に制御するシステム及び方法を提供することである。幾つかの実施の形態の別の目的は、ゾーンがアクティブ又は非アクティブになることを可能にするMZ−VCSの動作を制御することである。さらに、幾つかの実施の形態の目的は、特定の機械構成、すなわち、アクティブ及び非アクティブである熱交換器の特定の組み合わせに適合するようにコントローラーをオンラインで変更することができるということである。
予測制御、例えば、モデル予測制御(MPC)は、被制御システムの動作を記述するとともに現在の状態に対するMZ−VCS応答を予測し、適切な制御動作を取る能力を有するコスト関数の反復的な有限ホライズン最適化に基づいている。さらに、この最適化問題の定式化には、制約を含めることができる。本発明の幾つかの実施の形態は、MPCが、制約の保証された実施を含む蒸気圧縮システム制御の魅力的な特性を提供するという認識に基づいている。制約の実施を保証することができるので、より積極的な制約の選択は、より高速な部屋温度応答又はより広範囲の室外の空気の状態にわたる安全な動作等のより高い性能をもたらすことができる。
MPCは、あらゆるゾーンにおける変化が制御目標にどのような影響を及ぼすのかについての情報を符号化した最適化問題を解く。ゾーンを非アクティブ化することは、この最適化問題の構造を根本的に変化させるので、あらゆるシステム構成に固有の種々の最適化問題を指定する必要があるが、あらゆる構成の最適化問題を手動で指定することは、可能な構成が多数ある場合に実際的でない。さらに、異なる最適化問題を符号化する数組の異なるコントローラーパラメーターが全て、ランタイム時に利用可能である必要があり、組み込まれたハードウェアに通常利用可能なメモリよりも大幅に多くのメモリがパラメーター記憶に必要とされる。
しかしながら、MZ−VCSに本来備わっている特定の結合を明らかにするMZ−VCSのダイナミクスを記述した構造化モデルを取得することができるということが認識されている。具体的には、幾つかの実施の形態は、室外ユニットコンポーネントに起因した変化はあらゆる熱交換器に影響を及ぼし、各熱交換器は室外ユニットに影響を及ぼすが、特定の熱交換器は互いに大きな影響を及ぼし合わないという理解に基づいている。このタイプの結合によって、特定の構造を提示する動的モデルが得られる。すなわち、制御入力から測定値へのMZ−VCSダイナミクスを記述した連立方程式は、行列形式に集約されると、行列内においてゼロ値要素及び非ゼロ値要素の特定のパターンを与える。
このパターンを利用することによって、最適化問題をシステム構成によって定式化及びパラメーター化することができ、システム構成を所与として、この所与の構成に固有の最適化問題を自動的に取得することができることが更に認識されている。さらに、任意の特定の最適化問題の使用から得られる閉ループ安定性は、モデル構造を更に利用して、構造化されたコントローラーパラメーターを計算することによって保証することができる。このようにして、いずれの構成にも安定したMPCの制約実施の利点を保持した再構成可能制御システムが開発され、あらゆるシステム構成について異なる最適化問題を手動で指定する負担を伴わずに開発される。
したがって、1つの実施の形態は、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御するシステムを開示する。本システムは、一組の制御パラメーターを含むコスト関数を最適化することによって求められる一組の制御入力を用いてMZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御するコントローラーであって、最適化することは制約を条件とし、コスト関数は予測ホライズンにわたって最適化される、コントローラーと、各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義するMZ−VCSの構成によってパラメーター化された最適化関数を記憶するメモリであって、最適化関数は、構成に従ってコスト関数の制御パラメーターの値を変更する、メモリと、MZ−VCSの現在の構成を求め、現在の構成を最適化関数にサブミットすることによってコスト関数を更新するプロセッサとを備える。
別の実施の形態は、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御する方法を開示する。本方法は、MZ−VCSにおける各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義するMZ−VCSの現在の構成を求めることと、MZ−VCSの構成によってパラメーター化された最適化関数に現在の構成をサブミットすることによって、コスト関数における制御パラメーターの少なくとも幾つかの値を更新することであって、最適化関数は、現在の構成に従ってコスト関数の制御パラメーターの値を変更することと、制約を条件としてコスト関数を最適化することによって求められた一組の制御入力を用いてMZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御することとを含む。本方法のステップは、プロセッサを用いて実行される。
更に別の実施の形態は、方法を実行するプロセッサによって実行可能なプログラムが具現化される非一時的コンピューター可読記憶媒体を開示する。方法は、MZ−VCSにおける各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義するMZ−VCSの現在の構成を求めることと、MZ−VCSの構成によってパラメーター化された最適化関数に現在の構成をサブミットすることによって、コスト関数における制御パラメーターの少なくとも幾つかの値を更新することであって、最適化関数は、現在の構成に従ってコスト関数の制御パラメーターの値を変更することと、制約を条件としてコスト関数を最適化することによって求められた一組の制御入力を用いてMZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御することとを含む。
定義
本発明の実施形態を説明する際に、全体を通じて(上記を含む)以下の定義が適用可能である。
「コンピューター」は、構造化された入力を受け入れ、その構造化された入力を所定の規則に従って処理し、処理結果を出力として生成することが可能な任意の装置を指している。コンピューターの例には、汎用コンピューター、スーパーコンピューター、メインフレーム、スーパーミニコンピューター、ミニコンピューター、ワークステーション、マイクロコンピューター、サーバー、双方向テレビ、コンピューターと双方向テレビとのハイブリッドな組み合わせ、及びコンピューター及び/又はソフトウェアをエミュレートする特定用途向けハードウェアが含まれる。コンピューターは単一のプロセッサ、又は並列に動作し及び/又は並列に動作しないことができる複数のプロセッサを有することができる。
コンピューターは、コンピューター間で情報を送信又は受信するネットワークを介して共に接続された2つ以上のコンピューターも指す。そのようなコンピューターの例には、ネットワークによってリンクされたコンピューターを介して情報を処理する分散コンピューターシステムが含まれる。
「中央処理ユニット(CPU)」又は「プロセッサ」は、ソフトウェア命令を読み出して実行するコンピューター又はコンピューターのコンポーネントを指している。
「メモリ」又は「コンピューター可読媒体」は、コンピューターによってアクセス可能なデータを格納するための任意のストレージを指している。例には、磁気ハードディスク、フロッピーディスク、CD−ROM又はDVDのような光ディスク、磁気テープ、メモリチップ、並びに電子メールを送受信する際に、又はネットワーク及びコンピュータメモリ、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)にアクセスする際に用いられる搬送波等の、コンピューター可読電子データを搬送するのに用いられる搬送波が含まれる。
「ソフトウェア」は、コンピューターを動作させるための所定の規則を指している。ソフトウェアの例には、ソフトウェア、コードセグメント、命令、コンピュータプログラム、及びプログラムロジックが含まれる。インテリジェントシステムのソフトウェアは自己学習を可能とすることができる。
「モジュール」又は「ユニット」は、タスク又はタスクの一部を実行するコンピューターにおける基本コンポーネントを指している。「モジュール」又は「ユニット」は、ソフトウェアによってもハードウェアによっても実施することができる。
「制御システム」は、他のデバイス又はシステムの挙動を管理、命令、誘導又は規制するデバイス又は1組のデバイスを指している。制御システムはソフトウェア又はハードウェアのいずれかによって実現することができ、1つ又は幾つかのモジュールを含むことができる。
「コンピューターシステム」はコンピューターを有するシステムを指し、そのコンピューターは、当該コンピューターを動作させるソフトウェアを具現するコンピューター可読媒体を備える。
「ネットワーク」は、通信設備によって接続される複数のコンピューター及び関連するデバイスを指している。ネットワークは、ケーブルのような永久接続、電話又は他の通信リンクを通して形成されるような一時的接続、及び/又はワイヤレス接続を伴う。ネットワークの例は、インターネット(the Internet)のようなインターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、並びにインターネット及びイントラネットのようなネットワークの組み合わせを含む。
「蒸気圧縮システム」は、熱力学、流体力学及び/又は熱伝達の原理に基づいて、蒸気圧縮サイクルを用いて、システムのコンポーネントを通して冷媒を移動させるシステムを指している。
「HVAC」システムは、蒸気圧縮サイクルを実施する任意の加熱、換気及び空調(HVAC:heating, ventilating, and air-conditioning)システムを指している。HVACシステムは、建物の居住者に外気のみを供給するシステムから、建物の温度を制御するだけのシステム、温度及び湿度を制御するシステムまでの非常に広範な1組のシステムに及ぶ。
「蒸気圧縮システムのコンポーネント」は、制御システムによって制御可能な動作を有する蒸気圧縮システムの任意のコンポーネントを指している。それらのコンポーネントは、限定はしないが、冷媒を圧縮し、システムの中に送り込むための可変速度を有する圧縮機と、システムの高圧部分と低圧部分との間で調整可能な圧力降下を与えるための膨張弁と、それぞれ熱交換器を通る空気流量を調整するための可変速ファンを組み込むことができる、蒸発熱交換器及び凝縮熱交換器とを含む。
「蒸発器」は、熱交換器を通り抜ける冷媒が熱交換器の長さにわたって蒸発し、その結果、熱交換器の出口における冷媒の比エンタルピーが熱交換器の入口における冷媒の比エンタルピーより高くなり、冷媒が全体として液体から気体に変化する、蒸気圧縮システム内の熱交換器を指している。蒸気圧縮システム内に1つ以上の蒸発器が存在する場合がある。
「凝縮器」は、熱交換器を通り抜ける冷媒が熱交換器の長さにわたって凝縮し、その結果、熱交換器の出口における冷媒の比エンタルピーが熱交換器の入口における冷媒の比エンタルピーより高くなり、冷媒が全体として気体から液体に変化する、蒸気圧縮システム内の熱交換器を指している。蒸気圧縮システム内に1つ以上の凝縮器が存在する場合がある。
「設定点」は、蒸気圧縮システムのようなシステムが、動作の結果として、到達し、保持することを目標とする目標値を指している。設定点という用語は、特定の1組の制御信号、並びに熱力学パラメーター及び環境パラメーターの任意の特定の値に適用される。
「熱負荷」は、蒸気圧縮システムによって低温ゾーンから高温ゾーンまで移動する熱エネルギー速度を指している。この信号に通常関連付けられる単位は、ジュール/秒又はワット又はイギリス熱単位/時間(BTU/hr)である。
「熱容量」は、蒸気圧縮システム内の熱交換器によって吸収されるエネルギー速度を指している。この信号に通常関連付けられる単位は、ジュール/秒又はワット又はイギリス熱単位/時間(BTU/hr)である。
「システム構成」又は「構成」は、マルチゾーン蒸気圧縮システムにおけるアクティブ化された(activated:作動された)熱交換器及び非アクティブ化された熱交換器の特定の組み合わせを指している。
「アクティブ」な熱交換器は、関連した膨張弁が開放され、冷媒がこの熱交換器に入ることが可能である熱交換器である。逆に、「非アクティブ」な熱交換器は、関連した膨張弁が閉鎖され、冷媒がこの熱交換器に入ることが防止されている熱交換器である。
本発明の幾つかの実施形態によって用いられる原理に従って制御されるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)のブロック図である。 本発明の幾つかの実施形態によって用いられる原理に従って制御されるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)のブロック図である。 本発明の幾つかの実施形態によるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御する方法のブロック図である。 本発明の幾つかの実施形態による再構成可能コントローラーの一例示的な構造を示す図である。 本発明の1つの実施形態による図1A又は図1BのMZ−VCSを制御する方法のブロック図である。 図2Aの方法の信号図である。 本発明の幾つかの実施形態によるMZ−VCSを制御する再構成可能コントローラーのブロック図である。 本発明の1つの実施形態による一例示の構成に適切な制御パラメーターを求める方法のフローチャートである。 本発明の1つの実施形態による一例示の構成に適切な制御パラメーターを求める方法のフローチャートである。 本発明の1つの実施形態によるモデル予測制御の方法のフローチャートである。
本発明の幾つかの実施形態のマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)は、残りの熱交換器がサービスを提供し続けながら1つ以上の熱交換器を非アクティブ化する能力を備える。例えば、居住者は、空間内の或るゾーンが占有されていないと予想する場合があり、その占有空間内の空気を調節しないことによってエネルギー消費を削減するために熱交換器を止めることができる。この場合、ゾーン及び対応する熱交換器を非アクティブ化する判定は、MZ−VCSコントローラーの外部のソース(居住者)によって決定される。
加えて又は代替的に、1つの実施形態では、MZ−VCSコントローラーは、特定のゾーンにおける局所的な暖房負荷又は冷房負荷が、熱交換器によって提供される暖房又は冷房の最小連続利用可能量よりも低いと判断することができ、熱交換器を自動的に非アクティブ化することができる。この場合、MZ−VCSコントローラー自体が、特定のゾーンが非アクティブ化されるべきと判断している。いずれの場合も、非アクティブ化された熱交換器は、閉鎖されている関連した膨張弁によって特徴付けられ、したがって、冷媒は、熱交換器を通って流れない。加えて、気温を設定点に調節する制御目標は、熱交換器が非アクティブになっているゾーンではもはや適用可能でない。
そのために、様々な実施形態は、個々のゾーンをアクティブ化又は非アクティブ化することを可能にするマルチゾーン蒸気圧縮システムの動作を制御するシステム及び方法を記述する。幾つかの実施形態では、内部フィードバック容量コントローラーへのアクチュエーターコマンド及び/又は設定点を決定するコントローラーが、アクチュエーターコマンドを決定することが後退ホライズン制約付き最適化問題を解くことを伴うモデル予測制御(MPC)の原理に従って実施される。最適化問題は、MZ−VCSのダイナミクスの予測モデルと、最適化されるコスト関数とを含む。このコスト関数は、システムの所望の閉ループ性能を符号化するとともに動的安定性を保証するペナルティ行列を含む。
MZ−VCSの構成は、各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する。ゾーンを非アクティブ化することは、構成を変化させ、非アクティブ化されている関連したゾーンにおける制御入力が用いられず、非アクティブ化されている関連したゾーンにおける制御目標が考慮されないことを意味する。制御入力のそのような除去及び制御目標のそのような変化は、関係した最適化問題を根本的に変更する。そのような根本的な構造変化を受けるシステムの適切な最適化問題を準備することは、最適化されるコスト関数の制御パラメーターのオフラインの準備と、MZ−VCSの構成の変化に応答した制御パラメーターのオンラインの変更とのうちの一方又は組み合わせを用いて実現される。
図1A及び図1Bは、本発明の幾つかの実施形態によって用いられる原理に従ってコントローラー101によって制御されるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)100のブロック図を示している。MZ−VCSは、圧縮機と、一組のゾーン内の環境を制御するように構成された一組の熱交換器とを備える。ゾーンごとに少なくとも1つの熱交換器がある。例えば、図1Aの1つの実施形態では、各ゾーン125又は135が建物内の1つの部屋に対応し、それにより、MZ−VCSが複数のゾーンに同時に冷房又は暖房を提供することが可能になる。図1Bに示される代替の実施形態では、建物内の1つの部屋又はゾーン137内に複数の熱交換器が配置され、それにより、MZ−VCSが部屋の異なる区画に冷房又は暖房を提供することが可能になる。
本開示では、明確にするために2ゾーンMZ−VCSが図示及び説明されるが、冷媒ライン長の物理的限界、圧縮器の容量及びポンプ能力、並びに建築基準法を条件として、任意の数のゾーンを用いることができることは理解されたい。ゾーンが、部屋又は部屋の一部分等の室内ゾーンである場合、熱交換器は室内熱交換器である。
圧縮器110は、蒸気状態にある低圧冷媒を受け取り、機械的仕事を実行して、冷媒の圧力及び温度を高める。四方弁109の構成に応じて、高温冷媒を、室外熱交換器に送ることができるか(その場合、システムは熱を室外環境に移動させ、有益な冷房を提供しており、冷房モードにおいて運転すると言われる)、又は室内熱交換器に送ることができる(その場合、システムは熱を1つ以上の室内ゾーンに移動させ、有益な暖房を提供しており、暖房モードにおいて運転すると言われる)。
明確にするために、そして後の説明を簡単にするために、全体として冷房モードが検討され、すなわち、圧縮器は四方弁109の実線として示されるように蒸気圧縮システムの残りの部分に接続されるが、例えば、蒸発器の代わりに凝縮器を、蒸発温度の代わりに凝縮温度を、等々を適切に用いることによって暖房モードにおいて運転しているシステムについて類似の説明を行うことができることは理解されたい。
冷房モードでは、図1A又は図1Bに示すように、高温高圧冷媒が室外熱交換器115に移動し、空気源蒸気圧縮システムの場合、関連したオプションのファン116が熱交換器に空気を送風し、この場合、空気が熱源又は熱シンクとして機能する。地表源蒸気圧縮システムの場合、室外熱交換器のコンポーネントは、地中に埋設することもできるし、それ以外に、地面又は水面に直接接触させることもでき、その場合、地上環境が熱源又は熱シンクとして機能する。熱は、冷媒から環境の熱源又は熱シンクに伝達され、室外熱交換器内の冷媒を蒸気から液体に凝縮させる。
蒸気冷媒が飽和蒸気から液体及び蒸気の双方の二相混合物に、そして更に飽和液体に凝縮する相変化プロセスは蒸気圧縮サイクルの理想的な記述において等温であり、すなわち、相変化プロセスは一定の温度において、それゆえ、検知できるほどの温度変化がなく生じる。しかしながら、飽和液体から更に熱が除去される場合には、飽和液体の温度が或る量だけ低下し、冷媒は「過冷される」と呼ばれる。過冷温度は、同じ圧力における過冷された冷媒温度と計算された飽和液体冷媒温度との間の温度差である。
液体高温冷媒は室外熱交換器を出て、後に接続される室内ゾーン125、135又は137の間で冷媒を分配するためにマニホールド117によって分割される。別の膨張弁126、136が入口マニホールドに接続される。これらの膨張弁は制限要素であり、冷媒の圧力を実質的に低減する。弁内で実質的に熱交換することなく、圧力が低減されるので、冷媒の温度が実質的に低減され、蒸気圧縮サイクルの理想的な記述において「断熱」と呼ばれる。弁を出る結果的な冷媒は、液体及び蒸気の低圧低温二相混合物である。
二相冷媒は室内熱交換器120、130に入り、室内熱交換器において、関連するファン121、131が熱交換器にわたって空気を移動させる。室内空間からの熱負荷を表す熱122、132は、ゾーンから冷媒に伝達され、それにより、冷媒が液体及び蒸気の二相混合物から飽和蒸気状態に蒸発する。
冷媒が飽和蒸気から液体及び蒸気の双方の二相混合物に、そして更に飽和蒸気に蒸発する相変化プロセスは蒸気圧縮サイクルの理想的な記述において等温であり、すなわち、一定の温度において生じ、それゆえ、検知できるほどの温度変化がなく生じるプロセスである。しかしながら、飽和蒸気に更なる熱が加えられる場合には、飽和蒸気の温度が或る量だけ上昇し、冷媒は「過熱される」と呼ばれる。過熱温度は、同じ圧力における過熱された冷媒蒸気温度と計算された飽和蒸気温度との間の差である。
熱交換器を出る低圧冷媒蒸気は、出口マニホールド118において、共通の流路に再結合される。最後に、低圧冷媒蒸気は圧縮器に戻され、そのサイクルが繰り返される。
本発明の幾つかの実施形態では、MZ−VCSは、コントローラー200によって制御される。例えば、コントローラー200は、あらゆるゾーンにおける変化が制御目標にどのように影響を及ぼすのかについての情報を符号化した最適化問題を解く。ゾーンを非アクティブ化することは、最適化問題の構造を根本的に変化させるので、あらゆるシステム構成に固有の異なる最適化問題を指定する必要がある。
コントローラー200は、MPC等の予測コントローラーである。幾つかの実施形態は、MZ−VCSのコンポーネント間の具体的な結合を明らかにするMZ−VCSのダイナミクスを記述したMZ−VCSの構造化モデルを求めることが可能であるという認識に基づいている。具体的には、幾つかの実施形態は、室外ユニットのコンポーネントに起因した変化はあらゆる熱交換器に影響を及ぼし、各熱交換器は室外ユニットに影響を及ぼすが、特定の熱交換器は互いに大きな影響を及ぼし合わないという理解に基づいている。このタイプの結合によって、特定の構造を提示する動的モデルが得られる。すなわち、制御入力から測定値へのMZ−VCSダイナミクスを記述した連立方程式は、行列形式に集約されると、行列内においてゼロ値要素及び非ゼロ値要素の特定のパターンを与える。このパターンを利用することによって、最適化問題をシステム構成によって定式化及びパラメーター化することができ、それによって、システム構成を所与として、この所与の構成に固有の最適化問題を自動的に取得することができることが更に認識されている。そのために、コントローラー200は再構成可能コントローラーである。
図1Cは、本発明の幾つかの実施形態による、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御する方法のブロック図を示している。本方法は、コントローラー200によって実行される。例えば、コントローラー200は、本方法のステップを実行するプロセッサ及びメモリを備えることができる。
本方法は、MZ−VCSにおける各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義するMZ−VCSの現在の構成155を求め(150)、MZ−VCSの構成によってパラメーター化された最適化関数157に現在の構成155をサブミットすることによって、コスト関数165における制御パラメーターの少なくとも幾つかの値を更新する(160)。
最適化関数は、現在の構成に従って、アクティブモードにある全ての熱交換器を含む完全構成について求められたコスト関数の制御パラメーターの値を変更する。例えば、制御パラメーターの構造は、制御パラメーターとMZ−VCSにおける熱交換器との間に対応関係が存在するように、MZ−VCSのモデルの構造に対応することができる。そのために、幾つかの実施形態では、最適化関数は、対応する熱交換器がアクティブモードにある場合には制御パラメーターの値を保存し、対応する熱交換器が非アクティブモードにある場合にはブロックの値を変更する。
例えば、構成は、非アクティブモードにある熱交換器については第1の値、例えばゼロ値を有する要素を有し、アクティブモードにある熱交換器については第2の値、例えば非ゼロ値を有する要素を有するバイナリーベクトルとすることができる。そのような対応関係は、例えば、構成ベクトル内の要素のインデックスが、対応する熱交換器のインデックスと一致する場合に確立することができる。
例えば、熱交換器の結合構造に起因して、MZ−VCSの完全構成の制御パラメーターをブロック行列の組み合わせとしてオフラインで定義することができる。この行列の対角線上の各ブロックのインデックスは、対応する熱交換器のインデックスと一致し、この行列の対角線上の各ブロックの値が、対応する熱交換器について求められる。例えば、ブロック対角行列は、要素がMZ−VCSの出力にペナルティを科す性能ペナルティ行列Qと、要素がMZ−VCSへの制御入力にペナルティを科す制御ペナルティ行列Rと、要素がMZ−VCSの終端状態にペナルティを科す終端コスト行列Pとのうちの1つ又は組み合わせを含むことができる。目的関数157は、現在の構成を受信すると、対応する熱交換器が非アクティブモードにある場合に、性能ペナルティ行列Q及び終端コスト行列Pのブロックの値を0に置き換え、最適化関数は、対応する熱交換器が非アクティブモードにある場合に、制御ペナルティ行列Rのブロックの値を当該制御ペナルティ行列の初期値よりも大きな値に置き換える。
様々な実施形態では、最適化関数は、ブロック対角行列の次元を保存し、さらに、ブロック対角行列は、更新されたコスト関数165の構造を保存する。そのために、幾つかの実施形態は、更新されたコスト関数、すなわち、制約167を条件としてMZ−VCSの特定の構成向けに構成されたコスト関数を最適化して、MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御する一組の制御入力175を求めることができる。例えば、制御入力は、圧縮機110、室外熱交換器ファン116、室内熱交換器ファン121、131及び膨張弁126、136のうちの1つ又は組み合わせへの入力とすることができる。
図1Dは、再構成可能コントローラー200の一例示的な構造を示している。コントローラー200は、制御入力175を用いてMZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御する、以下で説明する監督コントローラー及びコスト関数165を最適化するソルバー(solver)のうちの一方又は組み合わせ等のコントローラー180を備えることができる。このコントローラーは、例えば、デジタルデータ又はバイナリーデータを入力として受け取り、そのメモリに記憶された命令に従ってこの入力を処理し、結果を出力として提供するマイクロプロセッサ又は他の任意のプログラマブル電子デバイスを用いて実施することができる。
加えて又は代替的に、再構成可能コントローラー200は、各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義するMZ−VCSの構成によってパラメーター化された最適化関数を記憶するメモリ190と、MZ−VCSの現在の構成を求め、この現在の構成を最適化関数にサブミットすることによってコスト関数を更新するプロセッサ185とを備えることができる。幾つかの実施形態では、これらのコントローラー、メモリ、及びプロセッサは、コントローラー200の動作を容易にするために相互接続される。例えば、プロセッサ185は、コントローラー180の機能のうちの幾つかを実施するのに用いることができる。同様に、メモリ190は、図1Cの本方法を実行するプロセッサによって実行可能なプログラムを具現化した非一時的コンピューター可読記憶媒体を含むことができる。
図2Aは、本発明の1つの実施形態による図1A又は図1BのMZ−VCSを制御する方法のブロック図である。図2Bは、図2Aの方法の信号図である。MZ−VCS100は、MZ−VCSのアクチュエーターにその後に発行されるコマンドを形成する制御入力を求める再構成可能コントローラー200によって制御される。これらのコマンドは、圧縮機速度コマンド250、室外ユニットファン速度コマンド251、又は熱交換器ファン速度コマンド252、253を含むことができる。熱交換器ファン速度コマンドは、以下で説明するように、居住者が代わりに決定してもよい。再構成可能コントローラー200は、システム上の様々なロケーションに配置されたセンサー270からセンサー情報271を受信する。センサーの空間配置は、明瞭かつ簡潔にするために図2Aに示されておらず、システム内でのそれらの正確なロケーションは、本発明には関係しない。加えて、コントローラーは、居住者が所望のゾーン温度を入力することを可能にする入力インターフェース230等の外部ソースから設定点情報231を受信する。
幾つかの実施形態では、圧縮機速度コマンド250は、1つ以上の所定の設定に固定することもできるし、連続的に変化させることもできる。同様に、室外熱交換器ファン116は一定速度で動作することもできるし、速度は連続的に変化させることもできる。幾つかの構成では、室内熱交換器ファン121、131は、MZ−VCSコントローラー200が決定することもできるし、その速度は、居住者が室内気流を直接制御したいときは居住者が決定することもできる。室内ファン速度がコントローラーによって決定される場合、このファン速度は、システムの動作を操作する制御入力としてコントローラーによって扱われる。室内ファン速度が居住者によって指定される場合、このファン速度は、システムに作用する測定された外乱としてコントローラーによって扱われる。膨張弁126、136は、コントローラーによって制御され、1つ以上の中間位置を含めて全閉位置から全開位置に変化させることができる。
幾つかの実施形態では、MZ−VCSは、電子制御膨張弁を、オン/オフ制御用のソレノイド弁と、正確な流速制御用の別個の可変開放弁との直列の組み合わせに置き換える。これらのアクチュエーターに関連した制御入力は、圧縮機回転数(CF)コマンド250、室外ファン速度(ODF)コマンド251、及び各電子膨張弁開放位置(EEV)コマンド211、221である。
−VCSに作用する付加的な外乱には、各ゾーンに関連した熱負荷122、132と、室外気温(OAT)とが含まれる。熱負荷は、単位時間当たりに熱交換器から室外ユニットに移動される熱エネルギーの量である。さらに、OAT(外乱信号)及び機械アクチュエーターの状態の双方によって決まる室外熱交換器温度における大気への総熱量(total heat:エンタルピー)は拒絶される。
利用可能なセンサー270は、図2A及び図2Bにおいて271でラベル付けされた蒸発温度Te、凝縮温度Tc、圧縮機吐き出し温度Td、及び各ゾーン内の気温Trを測定するか、又は、他の温度、圧力、若しくは流速を測定する温度センサーを含むことができる。加えて、各熱交換器は、図2A及び図2Bにおいて272でラベル付けされた、熱交換器に沿った様々なロケーションにおける冷媒温度を測定する熱交換器コイル温度センサー(HXコイル)を備えることができる。
幾つかの実施形態は、図2A及び図2Bに示すように、MPC等の再構成可能コントローラーと、N個の一組の容量コントローラーとを備える。容量コントローラー210は、所望の基準冷房容量を示すコマンド202をMPCから受信する。この所望の基準冷房容量は、単位時間当たりに各蒸発器によってゾーンから除去される所望の熱量に比例する。容量コントローラー210は、コイル温度(HXコイル)272の測定値に基づいて、所望の冷房容量を生成するEEV位置のコマンド211を決定する。これらの容量コントローラーは、ゾーン温度に対するEEV位置の効果が非線形であることを考慮する。冷房容量コントローラーは、各ゾーンの基準冷房容量202 CCCからの応答を、関連したゾーン温度Trに対して線形化する。
−VCS100に一組の容量コントローラー210、220を加えた組み合わせは、本明細書では拡張システムと呼ばれる。再構成可能コントローラー200の視点から見ると、この拡張システムは、線形であり、構成ごとにMPCコントローラーを計算するために利用される構造を提示する。この手法を用いると、再構成可能コントローラーは、幾つかのアクチュエーターコマンドを直接決定することを担当し、容量コントローラーの設定点として解釈することができる他のコマンドを決定する。
開放された弁又は部分的に開放されている弁に関連した熱交換器は、「アクティブ」であると言われる。閉鎖されている弁の場合、冷媒は関連した熱交換器に入らず、蒸発器は「非アクティブ」であると言われる。本明細書で言及するように、MZ−VCSの構成は、アクティブ及び非アクティブである熱交換器の組み合わせである。より形式的には、N個の熱交換器のMZ−VCSの場合、表記(x,y):=[xを用いると、構成
Figure 0006877457
は、ゾーンiが時刻tにおいてアクティブ(
Figure 0006877457
)であるのか又は非アクティブ(
Figure 0006877457
)であるのかを示すバイナリー値要素のベクトルとして表される。
制御目標は、熱負荷及び室外気温の外乱を拒絶しながら、居住者等の外部ソースによって提供される関連した基準温度Trirefに各ゾーン温度Trを調整することを含むことができる。さらに、蒸気圧縮サイクル性能を示す1つ以上の機械温度を関連した設定点(複数の場合もある)に誘導することができる。例えば、幾つかの実施形態では、圧縮機吐き出し温度は、最適なエネルギー効率のために求められた基準Tdrefに誘導される。他の実施形態では、蒸発器過熱温度(複数の場合もある)Teshは、最適なエネルギー効率のために求められた基準Teshrefに誘導される。代わりの変数も性能のために選択することができる。
幾つかの実施形態では、最大アクチュエーター値及び最小アクチュエーター値(CFmax及びCFmin、ODFmax及びODFmin等)並びにアクチュエーターレート制限(ΔCFmax/s、ΔODFmax/s等)を含む制約167を制御入力に対して実施することができる。最大圧縮機吐き出し温度Tdmax、最小蒸発温度Temin、及び最大凝縮温度Tcmax等を含む、プラント出力に対する制約も実施することができる。代わりの変数又はそれらの組み合わせも制約に用いることができる。
種々の実施形態の原理を用いる再構成可能コントローラー200は、システムの各構成のこれらの目標を安定化及び達成し、したがって、安定性、基準追尾、外乱拒絶及び制約実施は、アクティブ又は非アクティブである熱交換器のあらゆる組み合わせについて行うことができる。これらの制御目標を達成するために、コントローラーは、MZ−VCSのモデルの実現された構造に基づいて開発される。このモデルの構造は、システム構成
Figure 0006877457
によってパラメーター化することができるとともに、システム構成に固有の最適化問題を自動的に生成するのに用いることができる制約付き最適化問題の構造化された表現をもたらす。構造化されたプラントモデルが次に説明される。
MZ−VCSモデルの構造
本発明の幾つかの実施形態は、モデル方程式における特定の構造をもたらす因果関係の連鎖を明らかにするMZ−VCSの動作を統御する物理学の認識に基づいている。具体的には、各ゾーン温度は、局所的な熱負荷と、対応する熱交換器の温度とに依存する。そして、圧縮機及び室外ユニット熱交換器を含む、MZ−VCSの中心となるコンポーネントは、熱交換器のそれぞれに影響を及ぼす。一方、熱交換器は相互に結合されていない。すなわち、或る熱交換器の変化は、別の熱交換器に直接影響を及ぼさない。
制御入力から測定値へのこのシステムを記述する一組の微分方程式を行列形式で記述すると、その表現は、有利な構造を生み出すゼロ値要素及び非ゼロ値要素の特定のパターンを明らかにする。具体的には、本開示は、下付き文字0を用いて、「集中サブシステム」と呼ばれ、以下の式の線形時不変(LTI(linear time-invariant))モデルとして記述することができる蒸気圧縮システムの非繰り返しコンポーネント(例えば、圧縮機、室外ユニット熱交換器及び関連したファン)を示す。
Figure 0006877457
また、本開示は、下付き文字i∈{1,...,N}を用いて、「非集中サブシステム」と呼ばれ、以下の式の一組のLTIモデルとして記述することができる第iゾーンダイナミクス(主として、容量コントローラーの線形化効果を含む、各熱交換器及び関連したゾーン空気に関連したダイナミクス)を示す。
Figure 0006877457
ここで、
Figure 0006877457
、ただし、i∈{0,1,...,N}は、それぞれ、状態、制御入力及び性能出力を表し、
Figure 0006877457
は、集中システムの制約付き出力を表す。
モデル方程式(1)及び(3)から次のように、非集中サブシステムの展開は、集中ダイナミクスの状態に依存する。他方、集中ダイナミクスの展開は、非集中サブシステムの状態から独立している。この構造は、蒸気圧縮システムと局所的ゾーンにおける気温との間の物理的相互作用を反映する。すなわち、各ゾーン温度は、局所的な熱負荷及び対応する熱交換器の状態に依存する。他方、局所的な熱交換器に対する気温の影響が無視可能であることから、集中状態は非集中状態から独立している。この構造の結果として、システムの合成A行列
Figure 0006877457
は、i≠j及びi>0であるときに第(i,j)ブロック
Figure 0006877457
である下ブロック三角行列である。
集中ダイナミクス及び非集中ダイナミクスの双方の展開は、入力のそれぞれによる影響を受ける。集中制御入力(CF及びODF)は、冷房容量(CCC)に影響を与え、したがって、各ゾーン内の温度ダイナミクスに影響を与える一方、非集中制御入力(CCC)は、冷媒システムの集中ダイナミクスに影響を及ぼす。この結合に起因して、システムのB行列
Figure 0006877457
は、特定の構造を有しない。本発明は、このモデル構造を利用し、構成信号
Figure 0006877457
によってパラメーター化することができる制御パラメーターを用いて最適化問題を定式化する。その場合、特定の構成を所与として、アクティブ又は非アクティブである熱交換器のいずれの事例にも適した最適化問題を、制御パラメーターを適切に変更することによって自動的に取得することができる。構造化された最適化問題及び制御パラメーターに対して行われる変更は以下で説明される。
予測モデルの定式化
幾つかの実施形態は、モデル(1)及び(3)を拡張して、外乱、追加の制約及び基準設定点を帰納的予測及び最適化に組み込んだ予測モデルを定式化する。最初に、予測モデルが制約付きの性能出力に対する制御決定の効果を正確に予測するように、以下の式のように補助状態を用いてモデルを拡張することができる。
Figure 0006877457
ここで、
Figure 0006877457
は、予測ホライズン
Figure 0006877457
にわたって一定である各サブシステムの補助オフセット状態を示す。これらのオフセット状態を含めることによって、測定されていない外乱及びモデル化誤差が予測モデルにおいて考慮される。
第2の拡張は、以下の式のように、入力を以前の値からの変化として表すことを含む。
Figure 0006877457
ここで、
Figure 0006877457
である。変数のこの変更によって、入力制約を制御入力の変化率Δu及びアクチュエーター位置
Figure 0006877457
に課すことが可能になる。その上、この第2の拡張は、一定の外乱の下で一定の基準を追尾するとき、定常状態入力Δuが0であることを確保するのに役立つことができる。
加えて、基準信号、すなわち、圧縮機吐き出し温度及びゾーン温度の設定点を用いて状態ベクトルを拡張することができる。特に、設定点は、外因ソースから取得され、予測ホライズン、すなわち、r(t+1)=r(t)、i=0,...,Nにわたって一定であると仮定される。また、積分器をゾーン温度追尾誤差
Figure 0006877457
に対して含み、ゾーン体積及び熱負荷の不確実性が存在する状態でゼロの定常状態追尾誤差を達成することができる。積分器を予測モデルに加え、コスト関数においてペナルティを科される性能出力の一部としてそれらの積分器を含めることによって、制御パラメーターにおける関連したエントリーを調節してより高速なオフセットフリーゾーン温度応答を達成させる機会が提供される。
上述したように予測モデルを拡張することによって、コスト関数は、性能出力の測定値と所望の値との間の追尾誤差及び積分誤差を最小にするように設計され、したがって、性能出力は、集中サブシステムについては、
Figure 0006877457
として再定義される。その上、制約付き出力は、制御入力及びアクチュエーターレートに対する制限を考慮するために、
Figure 0006877457
として拡張される。さらに、外因入力を
Figure 0006877457
と定義し、拡張状態を
Figure 0006877457
と定義すると、集中サブシステムの予測モデルは、以下の式として記述することができる。
Figure 0006877457
同様に、
Figure 0006877457

Figure 0006877457

Figure 0006877457
及び
Figure 0006877457
を、それぞれ非集中サブシステムの外因入力、状態、性能及び制約付き出力と定義すると、非集中サブシステムの予測モデルは、以下の式として記述される。
Figure 0006877457
アクチュエーター位置
Figure 0006877457
は、拡張状態xのサブセットであるが、状態
Figure 0006877457
は、(9)〜(13)から導出されたものであり、
Figure 0006877457
として表すことができる。後述するように、これによって、システムが再構成されても、アクチュエーター位置を別個に監視することが可能になり、したがって、全体的なモデル構造を維持することが可能になる。最後に、
Figure 0006877457

Figure 0006877457

Figure 0006877457

Figure 0006877457

Figure 0006877457
及び
Figure 0006877457
と定義することによって、サブシステムモデルは組み合わされ、その結果、以下のように、全体的なシステムの予測モデルが得られる。
Figure 0006877457
ここで、w∈、x∈、Δu∈、z∈、y∈は、
Figure 0006877457
であるようになっており、x(t):=(w(t),x(t))は、予測モデルの全体状態を定義する。ここで、w(t)は、制御可能でない外因信号(すなわち、基準、外乱等)を表す。
その上、拡張モデル(A,B)は、元のプラントモデル(A,B)が制御可能である場合に制御可能である。合成システム行列は、(9)及び(13)から計算することができ、以下の形態を有する。
Figure 0006877457
合成状態行列Aは下ブロック三角行列ではないが、合成状態行列Aは、構造A:=A+BΩを有し、ここで、Aは下ブロック三角行列であり、Ωはブロック対角行列である。幾つかの実施形態は、この構造を利用して、再構成可能コントローラー200を設計する。
構造化制御定式化
MPCの原理に従って設計されたコントローラーによって解かれる最適化問題は、システムのダイナミクス及び制約を条件としてコスト関数を最小にするアクチュエーターコマンドを決定する。この最適化問題の定式化から、変換が適用され、オンライン実行に適したこの問題の表現が生成される。コスト関数が、状態(又は出力)及び入力に対する2次ペナルティのみを含み、制約が、状態、出力及び/又は入力に線形に依存する場合、変換の結果、よく知られたアルゴリズムが存在する「2次計画法」が得られる。本発明の幾つかの実施形態は、コストを最小にするアクチュエーターコマンドを計算し、制約を実施するために2次計画法を解く。
熱交換器がアクティブ化又は非アクティブ化することを可能にするMZ−VCSの場合、入力及び出力の数は、構成ごとに変化し、構成ごとに異なる最適化問題を必要とする。しかしながら、前述したMZ−VCSのモデル構造を利用することによって、コスト関数における制御パラメーターが、MZ−VCSのモデルの構造に対応する構造を有するように作成される最適化問題の単一の定式化を取得することができる。
具体的には、以下によって与えられるMPC問題定式化を検討する。
Figure 0006877457
最適化問題は、サンプル期間Tを有する離散時間で定式化され、あらゆる時間ステップkにおいて、この問題の解は、予測ホライズンと呼ばれる次のN個のステップにわたる制御入力
Figure 0006877457
のシーケンスである。通常のMPC手法では、この解において符号化された第1の動作
Figure 0006877457
は、MZ−VCSに適用され、サンプリング期間が経過した後、最適化問題は、1ステップだけ時間がシフトした同じ長さの新たな予測ホライズンを用いて再計算される。このように、MPCは、後退ホライズン最適コントローラーと言われる。
時間ステップkにおいて、最適化問題の初期状態x(0|k)を条件として、MZ−VCSの状態が取得される。予測モデル(24)〜(26)が、(17)に基づいて作成され、MZ−VCSダイナミクスを最適化問題に符号化し、コスト関数(23)においてペナルティを科される一組の性能出力zと、最適化問題の一部として制約される一組の制約付き出力yとを提供するのに用いられる。性能出力は、測定されたゾーン温度とゾーン温度設定点との間の差を示す誤差信号を含むことができる。制約付き出力は、これらの性能出力から作成される測定値、アクチュエーター値、又は仮想信号とすることができる。
1つの実施形態では、コスト関数(23)は、性能出力に対する2次ペナルティz’Qzを含む(ここで、z∈は、性能出力のベクトルであり、Qは、要素が、対応する性能出力にペナルティを科す次元p×pの対角行列であり、2次項z’Qzはスカラー値をもたらす)。同様に、コストは、制御入力に対する2次ペナルティu’Ruを含む(ここで、u∈は、性能出力のベクトルであり、Rは、要素が、対応する制御入力にペナルティを科す次元m×mの対角行列であり、2次項u’Ruはスカラー値をもたらす)。これらの性能出力ペナルティ及び制御入力ペナルティは、予測ホライズンにわたる各時間ステップiにおいて計算される。加えて、いわゆる終端コスト(予測ホライズンの終了時i=Nにおいてのみ適用される)が含まれ、MZ−VCSの予測された終端状態にペナルティを科す。終端コストも、時間ステップNにおける予測状態xn+qに(n+q)×(n+q)終端ペナルティ行列T’PTを乗算したものからなる2次ペナルティである。ここで、Tは、Txが定常状態解から状態をシフトさせ、Pが、要素が対応する状態にペナルティを科す次元n×nの対角行列であるような次元n×(n+q)の変換行列である。制御入力(27)又は制約付き出力(28)に対する線形制約も含めることができる。
閉ループシステムの所望の一時的な性能は、コントローラーパラメーターQ及びRの要素を、特定の性能出力を追尾すること又は特定の制御入力を用いて制御目標を達成することの相対的重要度を示すペナルティとして用いることによって符号化される。その結果、ペナルティ行列のエントリーを求めることは、機械性能に極めて重要であり、通常、試行錯誤調節プロセスによって取得されなければならない。コントローラーパラメーターPのエントリーは、結果として得られる閉ループシステムが安定していることを確保するように計算され、これは、再構成可能MPCの設計をサポートする。
MZ−VCSが再構成されると、入力u、性能出力z、及び状態xの数が変更され、最適化問題の新たな定式化が必要とされる。しかしながら、前述したモデル構造を利用することによって、コスト関数におけるコントローラーパラメーターQ、R、及びPを操作することによって適切な構成への自動的な再定式化を可能にするコスト関数を取得することができる。システム構成は、ゾーンiが時間ステップkにおいてアクティブ(
Figure 0006877457
)であるのか又は非アクティブ(
Figure 0006877457
)であるのかを示すベクトルである
Figure 0006877457
として形式的に定義されることを想起されたい。集中サブシステムは、機械全体がオフにされていない限り常にオンであるので、
Figure 0006877457
が一貫した表記として割り当てられる。
性能出力、制御入力及び状態が、式(1)及び(3)を用いて、関連した熱交換器に従ってグループ化されるように上記モデルを構成することによって、対応する構造を性能ペナルティQ、制御ペナルティR、及び終端コストP内に作成することができる。これらの構造化された制御パラメーターは、その後、次の節において説明するような所与のシステム構成
Figure 0006877457
に基づいて変更される。
2次計画法を用いた再構成可能MPC
図3Aは、再構成可能MPC手法と一致した制御入力を求める2次計画法(QP)行列を用いる本発明の幾つかの実施形態によるMZ−VCS100の再構成可能コントローラー200のブロック図を示している。
構成スーパーバイザーモジュール301は、MZ−VCSからのセンサー情報271と、所望の熱交換器のアクティブ化及びゾーン温度設定点を示す居住者からの信号231とを用い、時間ステップkにおける適切なシステム構成
Figure 0006877457
311を求める。このシステム構成は、特定のシステム構成に適切なセットQP行列380を求めるように構成されたモジュールに提供される。ここで、QP行列は、制約付き最適化問題に関連付けられている。QP行列は、2次計画法を解くように構成されたQPソルバーモジュール(QP solver module)306に提供される。QPソルバーモジュールは、状態推定器モジュール304によって求められたMZ−VCSの状態を示す信号307も受信する。状態推定器モジュールは、MZ−VCSからのセンサー情報と現在の一組のアクチュエーターコマンド308とを受信して、状態推定値を求める。
図3Bは、幾つかの実施形態によるQP行列380を求める方法のフローチャートを示している。本方法のステップは、プロセッサ185等のプロセッサが実行することができる。図3Bを参照すると、システム構成の変化の有無が監視され(305)、構成の変化が確認された場合、新たな構成が読み出される(310)。システム構成
Figure 0006877457
は、再構成可能コントローラーパラメーターを変更する(320)モジュールに提供される。再構成可能制御パラメーターは、構造化された性能ペナルティ行列Q 350、構造化された制御ペナルティ行列R 351、及び構造化された終端コスト行列P 352である。これらの行列は、再構成が行われる前に計算され、コントローラー設計及び調節プロセスの一部としてオフラインで計算することができる。これらの再構成可能制御パラメーターの値を求めることは、後続の節において説明される。
図3Cは、図3Bにおいてボックス320としてラベル付けされた再構成可能パラメーターを変更する方法のフローチャートを示している。図3Cを参照すると、構成信号
Figure 0006877457
は、再構成可能コントローラーパラメーターQ、R及びPを変更して、変更されたコントローラーパラメーター
Figure 0006877457

Figure 0006877457
及び
Figure 0006877457
375を取得するのに用いられる。非アクティブ化された熱交換器(
Figure 0006877457
の対応するエントリーにおいてゼロ値要素によって示される)の場合、対応する性能変数(複数の場合もある)355が、作成されるインスタンス化された最適制御問題において考慮されるべきではない。したがって、この性能変数360に対応するペナルティは0に置き換えられ、したがって、その結果得られるコントローラーは、関連した誤差信号を低減する誘因を有せず、したがって、これは、最適化問題から事実上除去される。複数の性能変数が熱交換器に関連している場合(例えば、各ゾーンのゾーン温度追尾誤差及びゾーン温度追尾誤差の積分の双方を用いることが所望される場合がある)、単一の熱交換器に関連した複数のエントリーがQに存在し、これらのエントリーは、適切な次元の0のブロックに置き換えられる。構成信号の特定のインスタンスにおいて非アクティブ化されたあらゆる熱交換器についてQの関連したエントリーを0に置き換えた後、性能ペナルティ行列のインスタンス
Figure 0006877457
が取得される。下付き文字
Figure 0006877457
は、特定のシステム構成
Figure 0006877457
に対応する変更後の再構成可能パラメーター又は信号の特定のインスタンスを示す。
同様に、再構成可能制御ペナルティ行列Rが、構成信号を用いて変更される。しかしながら、この場合、非アクティブ化されたゾーンに関連した制御入力に対応するR内のエントリー361は、非常に大きな値に置き換えられる。図3Cにおけるエントリー361は、Rが∞に置き換えられることを示している。これは、実際には、R内の他のエントリーと比較して非常に大きなペナルティとして解釈されるべきである。Rの対応するエントリーにおける大きな値は、コントローラーが、対応する制御入力を、MZ−VCSを操作するために利用可能な自由度として用いることを考慮すべきでないことを示す。したがって、R内の対応するエントリーにおける非常に大きなペナルティは、非アクティブ化された熱交換器に関連した制御入力を最適化問題から事実上除去する。例えば、1つの実施形態では、最適化関数は、対応する熱交換器が非アクティブモードにある場合、制御ペナルティ行列Rのブロックの値を閾値よりも大きな値に置き換える。例えば、この閾値は、制御ペナルティ行列について最初に求められた値よりも大きな任意の数値とすることができる。例えば、この閾値は、最適化問題において用いられるヘッシアンよりも大きな任意の数値とすることができる。例えば、この閾値は、メモリによって許容され、∞に近づく任意の非常に大きな数値とすることができる。
幾つかの実施形態では、2つ以上の制御入力を熱交換器に関連させることができる(例えば、容量コマンド(CCC)及び熱交換器ファン速度(IDF)の双方をゾーンに関連した制御入力とすることができる)。この場合、次元R及び関連した対角ブロックは、互換性のために求められる。構成信号の特定のインスタンスにおける非アクティブ化されたあらゆる熱交換器について、Rの関連したエントリーを非常に大きな値に置き換えた後、制御ペナルティ行列のインスタンス
Figure 0006877457
が取得される。
最後に、再構成可能終端コスト行列Pが同様に変更される。この場合、非アクティブ化されたゾーン362に関連した状態に対応するPのエントリーは、ゼロ値要素に置き換えられる。各熱交換器に関連した状態の次元は、1以上とすることができ、P内の対応するブロックは、適合性を維持するのに適した次元のブロックであることに留意されたい。P内のゼロ値ブロックは、非アクティブ化されたゾーンに関連した予測された終端状態357が、安定性を保証する終端状態を計算するときに最適化問題において考慮されるべきでないことを示す。構成信号の特定のインスタンスにおける非アクティブ化されたあらゆる熱交換器について、Pの関連したエントリーを0に置き換えた後、終端コスト行列のインスタンス
Figure 0006877457
が取得される。
インスタンス化された最適制御問題の解決
図3Bを再び参照すると、変更後に取得された一組のインスタンス化された制御パラメーター
Figure 0006877457

Figure 0006877457
及び
Figure 0006877457
375は、その後、メモリに記憶されて取り出された(325)固定パラメーター376とともに用いられて、インスタンス化された最適制御問題を定式化する(330)。インスタンス化された最適制御問題は、インスタンス化された制御パラメーター
Figure 0006877457

Figure 0006877457
及び
Figure 0006877457
が再構成可能制御パラメーターQ、R、及びPの代わりに用いられる(23)〜(29)における一組の式である。様々な実施形態では、再構成可能制御パラメーターに対して行われた変更は、それらの次元を変更しない。すなわち、行列内の要素は、ゼロ値の項又は非常に大きな項に置き換えられるが、それらの元のサイズは保持される。再構成可能制御パラメーターはそれらの次元を保持し、最適制御問題を指定するのに必要とされる他のパラメーターは固定されるので、最適制御問題のあらゆるインスタンスは、固定された所定の次元を有する。本発明のこの特徴によって、最適制御問題を再定式化する必要はないので、自動的な再構成が可能になる。コストにおけるペナルティは、安定性を維持しながら新たな問題を定式化することなく、サブシステムを除去する効果を生成するように変更される。
1つの実施形態では、インスタンス化された最適制御問題の解を計算するために、変換が適用され(335)、2次計画法(QP)を表す一組の行列380が取得され、これらの行列は、オンライン実行のためにQPを解くように構成されたモジュールに送信される(340)。
MPC最適制御問題(23)〜(29)は、以下の2次計画法問題として定式化することができる。
Figure 0006877457
ここで、ヘッシアンコスト行列Q、線形コスト行列C、状態コスト行列Ω、制約行列G、状態制約行列S、及び制約ベクトルWは、式(23)〜(29)のパラメーターから計算される。
例えば、1つの実施形態は、Nステップ予測ホライズンにわたって「バッチ」ダイナミクスを最初に計算することによって式(30)の行列を求める。
Figure 0006877457
ここで、X=[x(0|k),...,x(N|k)]’は、予測された拡張状態であり、U=[Δu(0|k),...,Δu(N−1|k)]’は、制御入力における予測された変化であり、Y=[y(0|k),...,y(N|k)]’は、Nステップホライズンにわたる予測された制約付き出力であり、x=x(0|k)は、現在の拡張状態であり、バッチ行列は以下の式によって与えられる。
Figure 0006877457
バッチダイナミクス行列A、B、C、及びDは、システム構成
Figure 0006877457
に依存しない。MPC最適制御問題のコスト(23)は、以下に式に従って、バッチダイナミクス行列A、B、C、及びDによって記述することができる。
Figure 0006877457
ここで、Q及びRは、以下のバッチコスト行列である。
Figure 0006877457
ここで、
Figure 0006877457

Figure 0006877457
及び
Figure 0006877457
は、構成
Figure 0006877457
に対応する変更されたコントローラーパラメーター375である。その場合、2次計画法問題(30)のコスト行列は以下の式となる。
Figure 0006877457
2次計画法問題(30)の制約行列G、S、及びWは、以下の式によって与えられる。
Figure 0006877457
ここで、
Figure 0006877457
は単位行列であり、
Figure 0006877457
は1からなるベクトルである。
本発明の幾つかの実施形態は、凸2次計画法問題の場合、解Uは、以下の双対問題を解くことによって見つけることができるという知見に基づいている。
Figure 0006877457
ここで、双対コストヘッシアンQ、双対状態線形コスト行列C、双対線形コストベクトルCd0、及び双対状態コスト行列Ωは、式(30)におけるパラメーターQ、C、Ω、G、S、及びWから以下の式に従って計算される。
Figure 0006877457
式(30)の解は、式(33)の解λから以下の式に従って生成される。
Figure 0006877457
ここで、変換行列Φ及びΨは、Q、C、及びGから以下の式に従って計算される。
Figure 0006877457
再構成可能制御パラメーターの決定
この節は、行列Q、R、及びPが本発明の幾つかの実施形態によってどのように求められるのかを説明する。一般に、これらの再構成可能制御パラメーターを求めるプロセスは、オフライン計算で実行され、オンライン実行中にプロセッサによってアクセス可能なメモリに記憶される。
再構成可能性能ペナルティ行列Q及び再構成可能制御ペナルティ行列Rは、調節プロセス又は較正プロセスにおいて求められる。これらのペナルティ行列を調節する手順は、最適制御の分野においてよく知られており、ここでは、標準的な手法を用いることができる。ここで、Q及びRのエントリーを求める調節プロセスは、全ての熱交換器がアクティブであるという前提の下で行われることに留意することは重要である。すなわち、閉ループコントローラーの所望の一時的な性能は、全てのゾーンがアクティブであるNユニットMZ−VCSのペナルティ行列内のエントリーを通じて指定される。その後、前述した自動再構成プロセスが適用され、これらの行列は、他の任意の構成に変更される。
MZ−VCSモデル構造に対応して構造化されたQ及びRを作成することは複雑でないが、終端状態ペナルティ行列を求めることは明らかではない。終端ペナルティ行列を計算する通常の方法は、構造化されていない行列、すなわち、認識可能な要素パターンを有しない行列を生成し、したがって、熱交換器が非アクティブ化されているときに、安定したフィードバックシステムが実現されるようにPを変更する明らかな手段は利用可能でない。
幾つかの実施形態は、その後にオンライン再構成プロセス320において変更することができる所望のブロック対角線構造を有する終端ペナルティ行列を生成する線形行列不等式(LMI)問題の定式化の実現に基づいている。適切なLMIを定式化することによって、対角エントリーを特定の熱交換器に関連させることができるとともに、関連した熱交換器が非アクティブ化されるとゼロに置き換えることができる所望の対角構造を有する構造化された終端ペナルティ行列が作成される。このように、MZ−VCSのあらゆる可能な構成について、安定した制約付き最適コントローラーを自動的に作成することができる。構造化された終端状態ペナルティ行列を作成するのに用いられるLMI問題の詳細は、この節の残りの部分で説明される。
本発明の幾つかの実施形態は、以下の形態を有する終端コストxa’PTx=xa’T’PTx及び構造化された終端制御Δu=KTxを構成する。
Figure 0006877457
ここで、T∈n×(n+q)は、所与の一定の外因入力wのパラメーター化された定常状態解x=Πwを特徴付け、Π∈n×qは、以下の行列方程式を解くことによって取得される。
Figure 0006877457
式(37)は、
Figure 0006877457
である場合に解くことができる。終端制御行列Kは、集中制御入力Δuが全てのサブシステムからの状態情報をフィードバックするのに対して、逆に、非集中制御入力Δu,∀i∈がそれ自身の状態情報のみをフィードバックするような構造を特徴として備えている。提案された構造によって、対応するサブシステムがオフにされると、終端コスト及び終端コントローラーのブロックを0にすることが可能になる。
終端コスト行列P及びコントローラー行列Kは、全ての非集中サブシステムがアクティブであるときの主問題(master problem)の線形行列不等式を解くことによってオフラインで求めることができる。幾つかの実施形態は、終端コスト行列P及び終端制御行列KをP=−1及びK=Pとして表し、ここで、∈n×n及び∈m×nは以下の形態を有し、
Figure 0006877457
以下の線形行列不等式を解くことによって求められる。
Figure 0006877457
構成に依存するブロック対角終端コスト及び構造化された終端制御設計の上述の実施形態によって、ユーザーは、線形行列不等式をオフラインでコンピューターにおいて解くことによってP及びKを設計し、コントローラーパラメーターをマイクロプロセッサ内に展開し、システムの構成
Figure 0006877457
を読み出すことに基づく単純な行列演算を通じてコントローラーパラメーターをオンラインで再構成することが可能になる。その上、幾つかの実施形態によって、再構成されたMPC問題がシステムの任意の構成
Figure 0006877457
について局所漸近的に安定していることが保証され、変更された終端コスト
Figure 0006877457
及び変更された終端コントローラー
Figure 0006877457
が以下の行列不等式を満たすことが保証される。
Figure 0006877457
ここで、
Figure 0006877457
及び
Figure 0006877457
は、構成
Figure 0006877457
に対応する合成システム行列(20)を表し、非アクティブなアクチュエーターに対応する入力行列B内の列を削除することによって計算される。すなわち、
Figure 0006877457
である。
Figure 0006877457
は、非アクティブなゾーンに対応する要素がゼロに置き換えられる変更された終端制御であり、以下の式として表される。
Figure 0006877457
Kの使用は、解析目的のためであり、式(35)に示すような特定の有利な構造を提示する対応する終端コスト行列Pを計算するのに用いられることに留意されたい。一方、インスタンス化された最適制御問題を定式化する(330)のに、制御パラメーターKは必要ではなく、したがって、Kの構成に依存した変更は必要とされない。ただし、終端コントローラーに対応する構造化されたコスト行列は、前述したようにオンラインで変更される(320)。
構成スーパーバイザー
図3Aを参照すると、構成スーパーバイザーモジュール309が、適切なシステム構成、すなわち、アクティブ及び非アクティブである一組の熱交換器を求める。この構成スーパーバイザーは、所望のアクティブな熱交換器及びそれらのそれぞれのゾーン設定点温度を示す信号231を居住者から受信する。この情報と、測定されたゾーン温度を示すセンサー情報271とを用いて、構成スーパーバイザーは、ゾーン温度をゾーン温度設定点に向けて誘導することができるようにどの熱交換器をアクティブ化すべきかを判断する。
例えば、居住者は、ユーザーインターフェースモジュール230を用いて、特定のゾーンがオンにされ、特定のゾーン設定点温度で動作すべきことを示すことができる。その場合、構成スーパーバイザーは、関連した熱交換器をアクティブ化すべきか否かを判断するために、測定されたゾーン温度を所望のゾーン温度と比較することができる。ゾーンが設定点温度よりも寒い場合があり、したがって、構成スーパーバイザーは、熱交換器を非アクティブ化することを決定することができる。或いは、ゾーンが設定点温度よりも温かい場合があり、したがって、構成スーパーバイザーは、熱交換器をアクティブ化することを決定することができる。
構成スーパーバイザーは、(1)局所的な状態が、ゾーンが調節をもはや必要としないようなものであると構成スーパーバイザーが決定する場合、又は(2)ゾーンが停止されるべきであることを居住者が指定する場合、の2通りのうちの一方においてゾーンを非アクティブ化することができる。他のゾーンのうちの1つ以上が稼働中である間にそのゾーンが停止される場合、指定されたゾーンは、構成スーパーバイザーによって非アクティブ化される。
図4は、本発明の1つの実施形態によるVCSのモデル予測制御の方法のフローチャートを示している。幾つかの実施形態は、測定された出力を求め(401)、例えば、MZ−VCSのセンサーから情報を受信し、MZ−VCSの状態及び構成を推定する(402)。次に、本方法は、制約付き有限時間最適化問題を解き(403)、その解の第1のステップをMZ−VCS及び/又は容量コントローラーに適用し(404)、次の制御サイクルに遷移する(405)。
本発明の上記の実施形態は数多くの方法のいずれかにおいて実現することができる。例えば、それらの実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア又はその組み合わせを用いて実現することができる。ソフトウェアにおいて実現されるとき、そのソフトウェアコードは、単一のコンピューター内に設けられるにしても、複数のコンピューター間に分散されるにしても、任意の適切なプロセッサ、又はプロセッサの集合体において実行することができる。そのようなプロセッサは集積回路として実現することができ、集積回路コンポーネント内に1つ以上のプロセッサが含まれる。しかしながら、プロセッサは、任意の適切な構成の回路を用いて実現することができる。
また、本明細書において概説される種々の方法又はプロセスは、種々のオペレーティングシステム又はプラットフォームのいずれか1つを利用する1つ以上のプロセッサ上で実行可能であるソフトウェアとしてコード化することができる。さらに、そのようなソフトウェアは、幾つかの適切なプログラミング言語及び/又はプログラミングツール若しくはスクリプト記述ツールのいずれかを用いて書くことができ、フレームワーク又は仮想機械上で実行される実行可能機械語コード又は中間コードとしてコンパイルすることもできる。通常、プログラムモジュールの機能は、種々の実施形態において望ましいように、組み合わせることもできるし、分散させることもできる。
また、本発明の実施形態は方法として具現することができ、その一例が提供されてきた。その方法の一部として実行される動作は、任意の適切な方法において順序化することができる。したがって、例示的な実施形態において順次の動作として示される場合であっても、例示されるのとは異なる順序において動作が実行される実施形態を構成することもでき、異なる順序は、幾つかの動作を同時に実行することを含むことができる。
請求項要素を変更するために特許請求の範囲において「第1の」、「第2の」のような序数の用語を使用することは、それだけで、或る請求項要素が別の請求項要素よりも優先度が高いこと、優位であること、若しくは上位にあることを、又は方法の動作が実行される時間的な順序を暗示するのではなく、請求項要素を区別するために、或る特定の名称を有する1つの請求項要素を(序数用語を使用しなければ)同じ名称を有する別の要素から区別するラベルとして単に使用される。

Claims (17)

  1. 最適化問題が定式化された最適化関数によって変更される一組の制御パラメーターを含むコスト関数を、モデル予測制御の原理に従って最適化することで、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御するシステムであって、
    前記一組の制御パラメーターを含む前記コスト関数を最適化することによって求められる一組の制御入力を用いて前記MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御するコントローラーであって、前記最適化することは制約を条件とし、前記コスト関数は予測ホライズンにわたって最適化される、コントローラーと、
    各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する前記MZ−VCSの構成がパラメーター化された前記最適化関数を記憶するメモリであって、前記最適化関数は、前記アクティブモードにある全ての熱交換器を含む完全構成について求められ、前記コスト関数に含まれる前記一組の制御パラメーターの値を現在の構成に従って変更する、メモリと、
    前記MZ−VCSの前記現在の構成を求め、前記現在の構成を前記最適化関数にサブミットすることによって前記コスト関数を更新するプロセッサと
    を備え、
    前記構成は、前記非アクティブモードにある前記熱交換器については第1の値を有する要素を有し、前記アクティブモードにある前記熱交換器については第2の値を有する要素を有するバイナリーベクトルであり、構成ベクトルにおける前記要素のインデックスは、対応する熱交換器のインデックスと一致する、
    システム。
  2. 最適化問題が定式化された最適化関数によって変更される一組の制御パラメーターを含むコスト関数を、モデル予測制御の原理に従って最適化することで、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御するシステムであって、
    前記一組の制御パラメーターを含む前記コスト関数を最適化することによって求められる一組の制御入力を用いて前記MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御するコントローラーであって、前記最適化することは制約を条件とし、前記コスト関数は予測ホライズンにわたって最適化される、コントローラーと、
    各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する前記MZ−VCSの構成がパラメーター化された前記最適化関数を記憶するメモリであって、前記最適化関数は、前記アクティブモードにある全ての熱交換器を含む完全構成について求められ、前記コスト関数に含まれる前記一組の制御パラメーターの値を現在の構成に従って変更する、メモリと、
    前記MZ−VCSの前記現在の構成を求め、前記現在の構成を前記最適化関数にサブミットすることによって前記コスト関数を更新するプロセッサと
    を備え、
    前記一組の制御パラメーターの構造は、制御パラメーターと前記MZ−VCSにおける熱交換器との間に対応関係が存在するように、前記MZ−VCSのモデルの構造に対応し、前記最適化関数は、対応する熱交換器が前記アクティブモードにある場合には前記一組の制御パラメーターの前記値を維持し、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにある場合には前記一組の制御パラメーターの前記値を変更する、システム。
  3. 最適化問題が定式化された最適化関数によって変更される一組の制御パラメーターを含むコスト関数を、モデル予測制御の原理に従って最適化することで、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御するシステムであって、
    前記一組の制御パラメーターを含む前記コスト関数を最適化することによって求められる一組の制御入力を用いて前記MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御するコントローラーであって、前記最適化することは制約を条件とし、前記コスト関数は予測ホライズンにわたって最適化される、コントローラーと、
    各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する前記MZ−VCSの構成がパラメーター化された前記最適化関数を記憶するメモリであって、前記最適化関数は、前記アクティブモードにある全ての熱交換器を含む完全構成について求められ、前記コスト関数に含まれる前記一組の制御パラメーターの値を現在の構成に従って変更する、メモリと、
    前記MZ−VCSの前記現在の構成を求め、前記現在の構成を前記最適化関数にサブミットすることによって前記コスト関数を更新するプロセッサと
    を備え、
    前記一組の制御パラメーターは、少なくとも1つのブロック対角行列を含み、該ブロック対角行列の対角線上の各ブロックのインデックスは、対応する熱交換器の前記インデックスと一致し、前記ブロック対角行列の前記対角線上の各ブロックの値は、前記対応する熱交換器について求められ、前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記アクティブモードにある場合には前記ブロックの前記値を維持し、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにある場合には前記ブロックの前記値を変更する、システム。
  4. 前記少なくとも1つのブロック対角行列は、要素が前記MZ−VCSの出力にペナルティを科す性能ペナルティ行列Qと、要素が前記MZ−VCSへの制御入力にペナルティを科す制御ペナルティ行列Rと、要素が前記MZ−VCSの終端状態にペナルティを科す終端コスト行列Pとのうちの1つ又はそれらのうちの組み合わせを含む、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにある場合には、前記性能ペナルティ行列Q及び前記終端コスト行列Pの前記ブロックの前記値を0に置き換え、前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにある場合には、前記制御ペナルティ行列Rの前記ブロックの前記値を前記制御ペナルティ行列の初期値よりも大きな値に置き換える、請求項4に記載のシステム。
  6. 前記一組の制御パラメーターの前記値の変更は、前記ブロック対角行列の次元を維持する、請求項3に記載のシステム。
  7. 最適化問題が定式化された最適化関数によって変更される一組の制御パラメーターを含むコスト関数を、モデル予測制御の原理に従って最適化することで、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御するシステムであって、
    前記一組の制御パラメーターを含む前記コスト関数を最適化することによって求められる一組の制御入力を用いて前記MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御するコントローラーであって、前記最適化することは制約を条件とし、前記コスト関数は予測ホライズンにわたって最適化される、コントローラーと、
    各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する前記MZ−VCSの構成がパラメーター化された前記最適化関数を記憶するメモリであって、前記最適化関数は、前記アクティブモードにある全ての熱交換器を含む完全構成について求められ、前記コスト関数に含まれる前記一組の制御パラメーターの値を現在の構成に従って変更する、メモリと、
    前記MZ−VCSの前記現在の構成を求め、前記現在の構成を前記最適化関数にサブミットすることによって前記コスト関数を更新するプロセッサと
    を備え、
    前記コントローラーによる最適化の結果として前記一組の熱交換器のそれぞれに対して生成された冷房容量を示すコマンドを受信するとともに、前記一組の熱交換器のそれぞれに沿った複数のロケーションにおける冷媒温度を温度センサーによる測定値として受信し、前記測定値に基づいて前記冷房容量を示すコマンドを、所望の冷媒容量を生成する前記一組の熱交換器内のそれぞれの弁の位置を示すコマンドに変換する容量コントローラー
    を更に備える、システム。
  8. 前記MZ−VCSにおける各熱交換器がアクティブモード又は非アクティブモードのいずれであるかを示すモードの値を受け取る少なくとも1つの入力インターフェースを更に備え、前記プロセッサは、該入力インターフェースから受信された前記モードの前記値に基づいて前記現在の構成を求める、請求項1−3,7のいずれか1項に記載のシステム。
  9. 前記MZ−VCSによって制御される対応するゾーン内の温度を測定する一組のセンサーと、
    前記対応するゾーン内の所望の温度を設定する一組の入力デバイスと、
    を更に備え、
    前記プロセッサは、前記一組のセンサーからの測定値及び前記所望の温度の値に基づいて前記現在の構成を求める、請求項1−3,7のいずれか1項に記載のシステム。
  10. 最適化問題が定式化された最適化関数によって変更される一組の制御パラメーターを含むコスト関数を、モデル予測制御の原理に従って最適化することで、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御する方法であって、
    前記MZ−VCSにおける各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する前記MZ−VCSの現在の構成を求めることと、
    前記MZ−VCSの構成がパラメーター化された前記最適化関数に前記現在の構成をサブミットすることによって、前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの少なくとも幾つかの値を更新することであって、前記最適化関数は、前記現在の構成に従って前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの値を変更することと、
    制約を条件として前記コスト関数を最適化することによって求められた一組の制御入力を用いて前記MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御することと
    を含み、
    該方法のステップは、プロセッサを用いて実行され、
    前記構成は、前記非アクティブモードにある前記熱交換器については第1の値を有する要素を有し、前記アクティブモードにある前記熱交換器については第2の値を有する要素を有するベクトルであり、構成ベクトルにおける前記要素のインデックスは、対応する熱交換器のインデックスと一致する、
    方法。
  11. 最適化問題が定式化された最適化関数によって変更される一組の制御パラメーターを含むコスト関数を、モデル予測制御の原理に従って最適化することで、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御する方法であって、
    前記MZ−VCSにおける各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する前記MZ−VCSの現在の構成を求めることと、
    前記MZ−VCSの構成がパラメーター化された前記最適化関数に前記現在の構成をサブミットすることによって、前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの少なくとも幾つかの値を更新することであって、前記最適化関数は、前記現在の構成に従って前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの値を変更することと、
    制約を条件として前記コスト関数を最適化することによって求められた一組の制御入力を用いて前記MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御することと
    を含み、
    該方法のステップは、プロセッサを用いて実行され
    前記一組の制御パラメーターの構造は、制御パラメーターと前記MZ−VCSにおける熱交換器との間に対応関係が存在するように、前記MZ−VCSのモデルの構造に対応し、前記最適化関数は、対応する熱交換器が前記アクティブモードにある場合には前記一組の制御パラメーターの前記値を維持し、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにある場合には前記一組の制御パラメーターの前記値を変更する、方法。
  12. 最適化問題が定式化された最適化関数によって変更される一組の制御パラメーターを含むコスト関数を、モデル予測制御の原理に従って最適化することで、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御する方法であって、
    前記MZ−VCSにおける各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する前記MZ−VCSの現在の構成を求めることと、
    前記MZ−VCSの構成がパラメーター化された前記最適化関数に前記現在の構成をサブミットすることによって、前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの少なくとも幾つかの値を更新することであって、前記最適化関数は、前記現在の構成に従って前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの値を変更することと、
    制約を条件として前記コスト関数を最適化することによって求められた一組の制御入力を用いて前記MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御することと
    を含み、
    該方法のステップは、プロセッサを用いて実行され、
    前記一組の制御パラメーターは、少なくとも1つのブロック対角行列を含み、該ブロック対角行列の対角線上の各ブロックのインデックスは、対応する熱交換器の前記インデックスと一致し、前記ブロック対角行列の前記対角線上の各ブロックの値は、前記対応する熱交換器について求められ、前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記アクティブモードにある場合には前記ブロックの前記値を維持し、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにある場合には前記ブロックの前記値を変更する、方法。
  13. 前記少なくとも1つのブロック対角行列は、要素が前記MZ−VCSの出力にペナルティを科す性能ペナルティ行列Qと、要素が前記MZ−VCSへの制御入力にペナルティを科す制御ペナルティ行列Rと、要素が前記MZ−VCSの状態にペナルティを科す終端コスト行列Pとのうちの1つ又はそれらのうちの組み合わせを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにあるときは、前記性能ペナルティ行列Qの前記ブロックの前記値を0に置き換え、前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにあるときは、前記終端コスト行列Pの前記ブロックの前記値を0に置き換え、前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにあるときは、前記制御ペナルティ行列Rの前記ブロックの前記値を前記制御ペナルティ行列の他の値よりも大きな値に置き換える、請求項13に記載の方法。
  15. 最適化問題が定式化された最適化関数によって変更される一組の制御パラメーターを含むコスト関数を、モデル予測制御の原理に従って最適化することで、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御する方法を実行するプロセッサによって実行可能なプログラムが具現化される非一時的コンピューター可読記憶媒体であって、前記方法は、
    前記MZ−VCSにおける各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する前記MZ−VCSの現在の構成を求めることと、
    前記MZ−VCSの構成がパラメーター化された前記最適化関数に前記現在の構成をサブミットすることによって、前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの少なくとも幾つかの値を更新することであって、前記最適化関数は、前記現在の構成に従って前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの値を変更することと、
    制約を条件として前記コスト関数を最適化することによって求められた一組の制御入力を用いて前記MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御することと
    を含み、
    前記構成は、前記非アクティブモードにある前記熱交換器についてはゼロ値を有する要素を有し、前記アクティブモードにある前記熱交換器については非ゼロ値を有する要素を有するベクトルであり、構成ベクトルにおける前記要素のインデックスは、対応する熱交換器のインデックスと一致する、
    媒体。
  16. 最適化問題が定式化された最適化関数によって変更される一組の制御パラメーターを含むコスト関数を、モデル予測制御の原理に従って最適化することで、一組のゾーン内の環境を制御する一組の熱交換器に接続された圧縮機を備えるマルチゾーン蒸気圧縮システム(MZ−VCS)を制御する方法を実行するプロセッサによって実行可能なプログラムが具現化される非一時的コンピューター可読記憶媒体であって、前記方法は、
    前記MZ−VCSにおける各熱交換器のアクティブモード又は非アクティブモードを定義する前記MZ−VCSの現在の構成を求めることと、
    前記MZ−VCSの構成がパラメーター化された前記最適化関数に前記現在の構成をサブミットすることによって、前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの少なくとも幾つかの値を更新することであって、前記最適化関数は、前記現在の構成に従って前記コスト関数における前記一組の制御パラメーターの値を変更することと、
    制約を条件として前記コスト関数を最適化することによって求められた一組の制御入力を用いて前記MZ−VCSの蒸気圧縮サイクルを制御することと
    を含み、
    前記一組の制御パラメーターは、少なくとも1つのブロック対角行列を含み、該ブロック対角行列の対角線上の各ブロックのインデックスは、対応する熱交換器の前記インデックスと一致し、前記ブロック対角行列の前記対角線上の各ブロックの値は、前記対応する熱交換器について求められ、前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記アクティブモードにある場合には前記ブロックの前記値を維持し、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにある場合には前記ブロックの前記値を変更する、媒体。
  17. 前記少なくとも1つのブロック対角行列は、要素が前記MZ−VCSの出力にペナルティを科す性能ペナルティ行列Qと、要素が前記MZ−VCSへの制御入力にペナルティを科す制御ペナルティ行列Rと、要素が前記MZ−VCSの状態にペナルティを科す終端コスト行列Pとのうちの1つ又はそれらのうちの組み合わせを含み、前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにあるときは、前記性能ペナルティ行列Qの前記ブロックの前記値を0に置き換え、前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにあるときは、前記終端コスト行列Pの前記ブロックの前記値を0に置き換え、前記最適化関数は、前記対応する熱交換器が前記非アクティブモードにあるときは、前記制御ペナルティ行列Rの前記ブロックの前記値を閾値よりも大きな値に置き換える、請求項16に記載の媒体。
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