JP6876385B2 - レジスト組成物 - Google Patents

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本発明は、レジスト組成物に関する。
特許文献1には、下記の3つの構造単位からなる樹脂と、下記式(B1−6)で表される酸発生剤とを含むレジスト組成物が記載されている。
Figure 0006876385
特開2007−224008号公報
上記のレジスト組成物から形成されたレジストパターンは、残渣及びマスクエラーファクター(MEF)の点で必ずしも満足できない場合があった。
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(II)で表される構造単位及び酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂(A1)と、3〜18個のフッ素原子を有するアニオンを含む酸発生剤(Ba)とを含有するレジスト組成物。
Figure 0006876385
[式(II)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、単結合又は*−L−CO−O−(L−CO−O)−を表す。*は、酸素原子との結合手を表す。
及びLは、互いに独立に、炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。
gは、0又は1を表す。
は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。ただし、第3級アルキル基を除く。]
[2]Lが、単結合である[1]記載のレジスト組成物。
[3]Rが、炭素数2〜8の直鎖のアルキル基である[1]又は[2]記載のレジスト組成物。
[4]フッ素原子を有する構造単位を含み、かつ、酸不安定基を有する構造単位を含まない樹脂(A2)をさらに含有する[1]〜[3]のいずれか記載のレジスト組成物。
[5]3〜18個のフッ素原子を有するアニオンが、環状構造を備えるアニオンである[1]〜[4]のいずれか記載のレジスト組成物。
本発明のレジスト組成物によれば、残渣が生じず、マスクエラーファクター(MEF)が良好なレジストパターンを製造することができる。
本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一種」を意味する。「(メタ)アクリル酸」及び「(メタ)アクリロイル」等の表記も、同様の意味を有する。
また、特に断りのない限り、「脂肪族炭化水素基」のように直鎖状又は分岐状をとり得る基は、そのいずれをも含む。「芳香族炭化水素基」は芳香環に炭化水素基が結合した基をも包含する。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を包含する。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
〔レジスト組成物〕
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A1)及び酸発生剤(Ba)を含有する。
レジスト組成物は、さらに、フッ素原子する構造単位を含み、かつ、酸不安定基を有する構造単位を含まない樹脂(A2)等を含んでいてもよい。また、酸発生剤(Ba)以外の酸発生剤を含んでいてもよい。
さらに、レジスト組成物は、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)及び/又は溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含有することが好ましい。
<樹脂(A1)>
樹脂(A1)は、式(II)で表される構造単位(以下「構造単位(II)」ということがある。)と、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」ということがある。)とを含む。
構造単位が有する「酸不安定基」とは、脱離基を有する基であって、酸との接触により脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシル基)を有する構造単位に変換される基を意味する。
樹脂(A1)は、さらに、酸不安定基を有さない構造単位(以下、「構造単位(s)」ということがある)、その他の構造単位(以下「構造単位(t)」という場合がある)及び/又は当技術分野で周知の構造単位を含んでいてもよい。
〈構造単位(II)〉
樹脂(A1)が有する構造単位(II)は、下記式(II)で表される。
Figure 0006876385
[式(II)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、単結合又は*−L−CO−O−(L−CO−O)−を表す。*は、酸素原子との結合手を表す。
及びLは、互いに独立に、炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。
gは、0又は1を表す。
は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。ただし、第3級アルキル基を除く。]
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6の無置換アルキル基、及び、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロ−sec−ブチル基、ペルフルオロ−tert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基等の炭素数1〜6のハロアルキル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4の無置換アルキル基が挙げられ、より好ましくはメチル基及びエチル基が挙げられる。
は、好ましくは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに水素原子又はメチル基である。
及びLの炭素数1〜12の2価の炭化水素基としては、アルカンジイル基、2価の脂環式炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される2価の基が挙げられる。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基、並びに当該直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(中でも、炭素数1〜4のアルキル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式炭化水素としては、シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式基;ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式基が挙げられる。
2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、p−メチルフェニレン基、p−tert−ブチルフェニレン基、p−アダマンチルフェニレン基、トリレン基、キシリレン基、クメニレン基、メシチレン基、ビフェニレン基、フェナントリレン基、2,6−ジエチルフェニレン基、2−メチル−6−エチルフェニレン基等が挙げられる。
は、好ましくは単結合又は*−L−CO−O−であり、より好ましくは単結合又は*−CH−CO−O−であり、さらに好ましくは単結合である。
で表わされる炭素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基等が挙げられる。
は、好ましくは炭素数1〜8の直鎖のアルキル基であり、より好ましくは炭素数2〜8の直鎖のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数3〜8の直鎖のアルキル基であり、さらにより好ましくは炭素数4〜8の直鎖のアルキル基であり、とりわけ好ましくはn−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基又はn−オクチル基であり、さらにとりわけ好ましくは、n−ブチル基、n−ヘキシル基又はn−オクチル基である。
構造単位(II)の具体例としては、下記式(II−1)〜(II−12)で表わされる構造単位、下記式(II−1)〜(II−12)で表わされる構造単位のRに相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位等が挙げられる。
Figure 0006876385
中でも、式(II−1)〜式(II−6)、式(II−8)で表される構造単位が好ましい。
構造単位(II)は、式(II’)で表されるモノマー(以下、「モノマー(II’)」ということがある。)から誘導される。
Figure 0006876385
[式(II’)中、L及びRは上記と同じ意味を表す。]
モノマー(II’)としては、下記式(II’−1)〜(II’−12)で表わされるモノマー、及び、下記式(II’−1)〜式(II’−12)で表されるモノマーのRに相当する水素原子がメチル基に置き換わったモノマーが挙げられる。
Figure 0006876385
モノマー(II’)は、市場から容易に入手できる。
構造単位(II)の含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、好ましくは0.5〜15モル%であり、より好ましくは1〜10モル%であり、さらに好ましくは1〜8モル%であり、とりわけ好ましくは1〜6モル%である。
〈構造単位(a1)〉
樹脂(A1)は、構造単位(II)に加えて、構造単位(a1)を含む。
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
モノマー(a1)は、好ましくは、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマーであり、より好ましくは酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
樹脂(A1)においては、構造単位(a1)に含まれる酸不安定基は、下記式(1)で表わされる基及び/又は下記式(2)で表わされる基が好ましい。
Figure 0006876385
[式(1)中、Ra1〜Ra3は、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せた基を表すか、又は、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、Ra3は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せた基を表す。
naは、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
Figure 0006876385
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、又は、Ra1’は、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra2’及びRa3’は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに炭素数3〜20の2価の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該2価の複素環基に含まれる−CH−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
*は結合手を表す。]
a1〜Ra3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
a1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16である。
Figure 0006876385
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた基としては、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)としては、下記の基が挙げられ、*は−O−との結合手を表す。2価の炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜12である。
Figure 0006876385
式(1)で表される基としては、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中においてRa1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2が互いに結合し、これらが結合する炭素原子と一緒になってアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)等が挙げられる。
a1’〜Ra3’の炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらを組合せることにより形成される基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基としては、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、キシリル基、クミル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
a2’及びRa3’が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに形成する2価の複素環基としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Figure 0006876385
a1’及びRa2’のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される基の具体例としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 0006876385
酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル系モノマーが好ましい。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)に由来する構造単位を有する樹脂(A1)を含むレジスト組成物から、解像度がより向上したレジストパターンを形成することができる。
式(1)で表される基を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位の好ましい例としては、式(a1−0)で表される構造単位、式(a1−1)で表される構造単位及び式(a1−2)で表される構造単位が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。本明細書では、式(a1−0)で表される構造単位、式(a1−1)で表される構造単位及び式(a1−2)で表される構造単位を、それぞれ構造単位(a1−0)、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)という場合があり、構造単位(a1−0)を誘導するモノマー、構造単位(a1−1)を誘導するモノマー及び構造単位(a1−2)を誘導するモノマーを、それぞれモノマー(a1−0)、モノマー(a1−1)及びモノマー(a1−2)という場合がある。
Figure 0006876385
[式(a1−0)中、
a01は、酸素原子又は*−O−(CHk01−CO−O−を表し、k01は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a01は、互いに独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a02、Ra03及びRa04は、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せた基を表す。]
Figure 0006876385
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、互いに独立に、−O−又は*−O−(CHk1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a4及びRa5は、互いに独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表す。
m1は、0〜14の整数を表す。
n1は、0〜10の整数を表す。
n1’は、0〜3の整数を表す。]
a02は、好ましくは酸素原子又は*−O−(CHk01−CO−O−であり、より好ましくは酸素原子である。k01は、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1である。
a02、Ra03及びRa04のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組合せた基としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a02、Ra03及びRa04のアルキル基の炭素数は、好ましくは6以下である。
a02、Ra03及びRa04の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3以上8以下であり、より好ましくは3以上6以下である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた基は、これらアルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。このような基としては、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
a02及びRa03は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
a04は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数5〜12の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。
a1及びLa2は、互いに独立に、好ましくは−O−又は*−O−(CHk1’−CO−O−であり、より好ましくは−O−である。k1’は、1〜4の整数であり、好ましくは1である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられる。
a6及びRa7の脂環式炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基等が挙げられる。
a6及びRa7のアルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せることにより形成された基としては、アラルキル基が挙げられ、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
a6及びRa7のアルキル基の炭素数は、好ましくは6以下である。
a6及びRa7の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3以上8以下であり、より好ましくは3以上6以下である。
m1は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
構造単位(a1−0)としては、式(a1−0−1)〜式(a1−1−12)で表される構造単位及びこれら構造単位中のRa01に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられ、好ましくは式(a1−0−1)〜式(a1−1−10)のいずれかで表される構造単位である。
Figure 0006876385
モノマー(a1−1)としては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、下記式(a1−1−1)〜式(a1−1−8)で表されるモノマーが好ましく、式(a1−1−1)〜式(a1−1−4)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0006876385
モノマー(a1−2)としては、下記式(a1−2−1)〜式(a1−2−12)で表されるモノマーが挙げられ、式(a1−2−3)、式(a1−2−4)、式(a1−2−9)及び式(a1−2−10)で表されるモノマーが好ましく、式(a1−2−3)及び式(a1−2−9)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0006876385
樹脂(A1)が構造単位(a1−0)及び/又は構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を含む場合、これらの合計含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%である。
さらに、式(1)で表わされる基を有する構造単位(a1)としては、式(a1−3)で表される構造単位も挙げられる。式(a1−3)で表される構造単位を、構造単位(a1−3)という場合がある。また、構造単位(a1−3)を誘導するモノマーを、モノマー(a1−3)という場合がある。
Figure 0006876385
[式(a1−3)中、
a9は、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、水素原子又は−COORa13を表す。
a13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、又はこれらを組合せることにより形成される基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
a10、Ra11及びRa12は、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表すか、又は、Ra12は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表し、Ra10及びRa11は互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。
ここで、−COORa13は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシ基にカルボニル基が結合した基が挙げられる。
a9のヒドロキシ基を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基が挙げられる。
R13の炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基及びn−プロピル基が挙げられる。
a13の炭素数3〜20の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロプロピル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−アダマンチル−1−メチルエチル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基が挙げられる。
a10〜Ra12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基及びn−オクチル基が挙げられる。
a10〜Ra12の脂環式炭化水素基は、単環式であってもよいし、多環式であってもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
a10及びRa11が互いに結合して、それらが結合している炭素原子とともに2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra10)(Ra11)(Ra12)としては、下記の基が好ましい。
Figure 0006876385
モノマー(a1−3)は、具体的には、5−ノルボルネン−2−カルボン酸−tert−ブチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル及び5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルが挙げられる。
構造単位(a1−3)を含む樹脂(A1)は、立体的に嵩高い構造単位が含まれることになるため、このような樹脂(A1)を含むレジスト組成物からは、より高解像度でレジストパターンを得ることができる。また、主鎖に剛直なノルボルナン環が導入されるため、得られるレジストパターンは、ドライエッチング耐性に優れる傾向がある。
樹脂(A1)が構造単位(a1−3)を含む場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、10〜95モル%であることが好ましく、15〜90モル%であることがより好ましく、20〜85モル%であることがさらに好ましい。
基(2)で表される基を有する構造単位(a1)としては、式(a1−4)で表される構造単位(以下、「構造単位(a1−4)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0006876385
[式(a1−4)中、
a32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は互いに同一であっても異なってもよい。
a34及びRa35は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra36は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、又は、Ra34は、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra35及びRa36は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。]
a32及びRa33のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、より好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられ、さらに好ましくはメチル基が挙げられる。
a32及びRa33のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。
ハロゲン原子を有してもよいアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
a34及びRa35の炭化水素基としては、式(2)のRa1’及びRa2’と同様の基が挙げられる。
a36としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基及びこれらを組合せることにより形成される基が挙げられる。
式(a1−4)において、Ra32としては、水素原子が好ましい。
a33としては、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
laとしては、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
a34は、好ましくは水素原子である。
a35は、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
a36の炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基であり、より好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。
a36におけるアルキル基及び前記脂環式炭化水素基は、無置換であることが好ましい。
a36における芳香族炭化水素基が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましい。
構造単位(a1−4)を導くモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−4−1)〜式(a1−4−8)で表されるモノマーが好ましく、式(a1−4−1)〜式(a1−4−5)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0006876385
樹脂(A1)が、構造単位(a1−4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、10〜95モル%であることが好ましく、15〜90モル%であることがより好ましく、20〜85モル%であることがさらに好ましい。
酸不安定基を有する構造単位としては、式(a1−5)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−5)」という場合がある)も挙げられる。
Figure 0006876385
[式(a1−5)中、
a8は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a1は、単結合又は*−(CHh3−CO−L54−を表し、h3は1〜4の整数を表し、*は、L51との結合手を表す。
51、L52、L53及びL54は、互いに独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3の整数を表す。
s1’は、0〜3の整数を表す。]
式(a1−5)において、Ra8としては、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
51は、好ましくは−O−である。
52及びL53のうちの一方が−O−であり、他方が−S−であることが好ましい。
s1としては、1が好ましい。
s1’としては、0〜2の整数が好ましい。
a1としては、単結合又は*−CH−CO−O−が好ましい。
構造単位(a1−5)を導くモノマーとしては、特開2010−61117号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1−5−1)〜式(a1−5−4)で表されるモノマーが好ましく、式(a1−5−1)及び式(a1−5−2)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0006876385
樹脂(A1)が、構造単位(a1−5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、1〜50モル%であることが好ましく、3〜45モル%であることがより好ましく、5〜40モル%であることがさらに好ましい。
樹脂(A1)中の酸不安定基を有する構造単位(a)としては、構造単位(a1−0)、構造単位(a1−1)、構造単位(a1−2)及び構造単位(a1−5)からなる群から選ばれる少なくとも一種以上が好ましく、少なくとも二種以上がより好ましく、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)の組合せ、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−5)の組合せ、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−0)の組合せ、構造単位(a1−2)及び構造単位(a1−0)の組合せ、構造単位(a1−5)及び構造単位(a1−0)の組合せ、構造単位(a1−0)、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)の組合せ、構造単位(a1−0)、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−5)の組合せがさらに好ましく、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)の組合せ、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−5)の組合せがさらにより好ましい。
〈酸不安定基を有さない構造単位〉
構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から導かれる。モノマー(s)としては、レジスト分野で公知の酸不安定基を有さないモノマーが挙げられる。好ましい構造単位は、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位である。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある。)を有する樹脂を含むレジスト組成物から、解像度及び基板との密着性がより向上したレジストパターンを形成することができる。
〈構造単位(a2)〉
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源としてKrFエキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線を用いる場合には、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ(193nm)等を用いる場合には、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましく、構造単位(a2−1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)としては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
フェノール性ヒドロキシ基有する構造単位(a2)としては、式(a2−0)で表される構造単位(以下「構造単位(a2−0)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0006876385
[式(a2−0)中、
a30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は互いに同一であっても異なってもよい。]
a30のハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
a30としては、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
a31のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられ、より好ましくはメトキシ基又はエトキシ基が挙げられ、さらに好ましくはメトキシ基が挙げられる。
a31のアシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
a31のアシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
maとしては、0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
構造単位(a2−0)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010−204634号公報に記載されているモノマーが挙げられる。
中でも、構造単位(a2−0)としては、式(a2−0−1)、式(a2−0−2)、式(a2−0−3)及び式(a2−0−4)でそれぞれ表されるものが好ましく、式(a2−0−1)又は式(a2−0−2)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 0006876385
構造単位(a2−0)を含む樹脂(A1)は、構造単位(a2−0)を誘導するモノマーが有するフェノール性ヒドロキシ基を保護基で保護したモノマーを用いて重合反応を行い、その後脱保護処理することにより製造できる。ただし、脱保護処理を行う際には、構造単位(a1)が有する酸不安定基を著しく損なわないようにして行う必要がある。このような保護基としては、アセチル基等が挙げられる。
樹脂(A1)が、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2−0)を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、5〜95モル%であることが好ましく、10〜80モル%であることがより好ましく、15〜80モル%であることがさらに好ましい。
アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)としては、式(a2−1)で表される構造単位(以下「構造単位(a2−1)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0006876385
[式(a2−1)中、
a3は、−O−又は*−O−(CHk2−CO−O−を表し、k2は、1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、互いに独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
式(a2−1)では、La3は、好ましくは−O−、−O−(CHf1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2−1)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010−204646号公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a2−1−1)〜式(a2−1−6)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a2−1−1)〜式(a2−1−4)のいずれかで表されるモノマーがより好ましく、式(a2−1−1)又は式(a2−1−3)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 0006876385
樹脂(A1)が構造単位(a2−1)を含む場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、通常1〜45モル%であり、好ましくは1〜40モル%であり、より好ましくは1〜35モル%であり、さらに好ましくは2〜20モル%である。
〈構造単位(a3)〉
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。該ラクトン間としては、好ましくはγ−ブチロラクトン環又はγ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
構造単位(a3)は、好ましくは、式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される構造単位である。これらの1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
Figure 0006876385
[式(a3−1)中、
a4は、−O−又は*−O−(CHk3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
a21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は、0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一であっても異なってもよい。
式(a3−2)中、
a5は、−O−又は*−O−(CHk3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a19は、水素原子又はメチル基を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一であっても異なってもよい。
式(a3−3)中、
a6は、−O−又は*−O−(CHk3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一であっても異なってもよい。]
a21等の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4〜La6は、互いに独立に、好ましくは−O−又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CHk3−CO−O−で表される基であり、より好ましくは−O−及び、*−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、互いに独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、互いに独立に、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a3)を導くモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載されたモノマー、特開2000−122294号公報に記載されたモノマー、特開2012−41274号公報に記載されたモノマーが挙げられる。構造単位(a3)としては、式(a3−1−1)〜式(a3−1−4)、式(a3−2−1)〜式(a3−2−4)及び式(a3−3−1)〜式(a3−3−4)のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)及び式(a3−2−3)〜式(a3−2−4)のいずれかで表される構造単位がより好ましい。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
樹脂(A1)が構造単位(a3)を含む場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、通常5〜70モル%であり、好ましくは10〜65モル%であり、より好ましくは10〜60モル%である。
また、構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)及び構造単位(a3−3)の含有率は、互いに独立に、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、5〜60モル%であることが好ましく、5〜50モル%であることがより好ましく、10〜50モル%であることがさらに好ましい。
〈その他の構造単位(t)〉
構造単位(t)としては、構造単位(a2)及び構造単位(a3)以外にフッ素原子を有していてもよい構造単位(以下、場合により「構造単位(a4)」という。)及び非脱離炭化水素基を有する構造単位(以下「構造単位(a5)」という場合がある)などが挙げられる。
構造単位(a4)としては、式(a4−0)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006876385
[式(a4−0)中、
は、水素原子又はメチル基を表す。
は、単結合又は炭素数1〜4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
は、炭素数1〜8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3〜12のペルフルオロシクロアルカンジイル基を表す。
は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
の脂肪族飽和炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基、直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(中でも、メチル基、エチル基等)の側鎖を有したもの、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基及び2−メチルプロパン−1,2−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
のペルフルオロアルカンジイル基としては、ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロエチルフルオロメチレン基、ペルフルオロプロパン−1,3−ジイル基、ペルフルオロプロパン−1,2−ジイル基、ペルフルオロプロパン−2,2−ジイル基、ペルフルオロブタン−1,4−ジイル基、ペルフルオロブタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロブタン−1,2−ジイル基、ペルフルオロペンタン−1,5−ジイル基、ペルフルオロペンタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロペンタン−3,3−ジイル基、ペルフルオロヘキサン−1,6−ジイル基、ペルフルオロヘキサン−2,2−ジイル基、ペルフルオロヘキサン−3,3−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−1,7−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−3,4−ジイル基、ペルフルオロヘプタン−4,4−ジイル基、ペルフルオロオクタン−1,8−ジイル基、ペルフルオロオクタン−2,2−ジイル基、ペルフルオロオクタン−3,3−ジイル基、ペルフルオロオクタン−4,4−ジイル基等が挙げられる。
のペルフルオロシクロアルカンジイル基としては、ペルフルオロシクロヘキサンジイル基、ペルフルオロシクロペンタンジイル基、ペルフルオロシクロヘプタンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
は、好ましくは単結合、メチレン基又はエチレン基であり、より好ましくは単結合又はメチレン基である。
は、好ましくは炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルカンジイル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜2のペルフルオロアルカンジイル基であり、とりわけ好ましくはジフルオロメチレン基である。
構造単位(a4−0)としては、以下に示す構造単位が挙げられる。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
構造単位(a4)としては、式(a4−1)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006876385
[式(a4−1)中、
a41は、水素原子又はメチル基を表す。
a42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
a41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)で表される基を表す。]
Figure 0006876385
[式(a−g1)中、
sは、0又は1を表す。
a42及びAa44は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
a43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
a41及びXa42は、互いに独立に、−O−、−CO−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。
*で表される2つの結合手のうち、右側の*が−O−CO−Ra42との結合手である。]
a42の炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、並びにこれらを組合せることにより形成される基が挙げられる。
鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、鎖式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基並びにこれらを組合せることにより形成される基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基及び単環又は多環の脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂環式炭化水素基を組み合わせることにより形成される脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基及びn−オクタデシル基が挙げられる。環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多環式の脂環式炭化水素基が挙げられる。
Figure 0006876385
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェナントリル基及びフルオレニル基が挙げられる。
a42の炭化水素基は、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基並びにこれらが組合せることにより形成される基が好ましく、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、鎖式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基並びにこれらを組合せることにより形成される基がより好ましい。
a42の置換基としては、ハロゲン原子又は式(a−g3)で表される基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子が挙げられる。
Figure 0006876385
[式(a−g3)中、
a43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
a45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
*は結合手を表す。]
a45の脂肪族炭化水素基としては、Ra42で例示したものと同様の基が挙げられる。
a42は、ハロゲン原子を有してもよい脂肪族炭化水素基が好ましく、ハロゲン原子を有するアルキル基及び/又は式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基がより好ましい。
a42がハロゲン原子を有する脂肪族炭化水素基である場合、好ましくはフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフルオロシクロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数が1〜6のペルフルオロアルキル基であり、とりわけ好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシクロアルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
a42が、式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基である場合、式(a−g3)で表される基に含まれる炭素数を含めて、脂肪族炭化水素基の総炭素数は、15以下であることが好ましく、12以下であることがより好ましい。式(a−g3)で表される基を置換基として有する場合、その数は1個であることが好ましい。
式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基は、さらに好ましくは式(a−g2)で表される基である。
Figure 0006876385
[式(a−g2)中、
a46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
a44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
a47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
a46の脂肪族炭化水素基の炭素数は、1〜6であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。
a47の脂肪族炭化水素基の炭素数は、4〜15であることが好ましく、5〜12であることがより好ましく、シクロヘキシル基又はアダマンチル基であることがさらに好ましい。
*−Aa46−Xa44−Aa47で表される好ましい構造は、以下の構造である。
Figure 0006876385
a41のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
a41のアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
a41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
基(a−g1)におけるAa42〜Aa44の脂肪族炭化水素基は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、アルキル基(当該アルキル基は直鎖でも分岐していてもよい)及び脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂環式炭化水素基を組合せることにより形成される脂肪族炭化水素基等が挙げられる。具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基等が挙げられる。
a42〜Aa44の脂肪族炭化水素基の置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0が好ましい。
a42が酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す基(a−g1)としては、以下の基等が挙げられる。以下の例示において、*及び**はそれぞれ結合手を表し、**が−O−CO−Ra42との結合手である。
Figure 0006876385
式(a4−1)で表される構造単位としては、式(a4−2)及び式(a4−3)で表される構造単位が好ましい。
Figure 0006876385
[式(a4−2)中、
f1は、水素原子又はメチル基を表す。
f1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f2は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f1のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
f2の炭化水素基は、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基を包含し、脂肪族炭化水素基は、鎖式、環式及びこれらの組合せることにより形成される基を含む。脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式であってもよいし、多環式であってもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
f2のフッ素原子を有する炭化水素基としては、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有する脂環式炭化水素基等が挙げられる。
フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
式(a4−2)におけるAf1としては、炭素数2〜4のアルカンジイル基が好ましく、エチレン基がより好ましい。
f1としては、炭素数1〜6のフッ化アルキル基が好ましい。
Figure 0006876385
[式(a4−3)中、
f11は、水素原子又はメチル基を表す。
f11は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
f13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。
f12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
f14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基を表す。]
f11のアルカンジイル基としては、Af1のアルカンジイル基と同様の基が挙げられる。
f13の脂肪族炭化水素基は、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、並びに、これらを組合せることにより形成される2価の脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水素は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である。
f13のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基が挙げられ、より好ましくはペルフルオロアルカンジイル基が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアルカンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれを含む基でもよい。単環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水素基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
f14の脂肪族炭化水素基としては、鎖式及び環式のいずれか、並びに、これらが組合せることにより形成される脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水素は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である。
f14のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基は、好ましくはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基である。
フッ素原子を有していてもよい鎖式の脂肪族炭化水素基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オクチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、シクロプロピルメチル基、シクロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフルオロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
式(a4−3)において、Af11は、エチレン基であることが好ましい。
f13の脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、炭素数2〜3の脂肪族炭化水素基であることがさらに好ましい。
f14の脂肪族炭化水素基としては、炭素数3〜12の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数3〜10の脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。中でも、Af14は、好ましくは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくはシクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基である。
式(a4−2)で表される構造単位としては、式(a4−1−1)〜式(a4−1−22)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
式(a4−3)で表される構造単位としては、式(a4−1’−1)〜式(a4−1’−22)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
構造単位(a4)としては、式(a4−4)で表される構造単位も挙げられる。
Figure 0006876385
[式(a4−4)中、
f21は、水素原子又はメチル基を表す。
f21は、−(CHj1−、−(CHj2−O−(CHj3−又は−(CHj4−CO−O−(CHj5−を表す。
j1〜j5は、互いに独立に、1〜6の整数を表す。
f22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
f22のフッ素原子を有する炭化水素基としては、式(a4−2)におけるRf2の炭化水素基と同じものが挙げられる。Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基又はフッ素原子を有する炭素数1〜10の脂環式炭化水素基であることが好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基であることがより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜6のアルキル基であることがさらに好ましい。
式(a4−4)においては、Af21としては、−(CHj1−が好ましく、エチレン基又はメチレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
式(a4−4)で表される構造単位としては、例えば、以下の構造単位が挙げられる。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
樹脂(A1)が、構造単位(a4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、1〜20モル%であることが好ましく、2〜15モル%であることがより好ましく、3〜10モル%であることがさらに好ましい。
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素基が挙げられる。中でも、構造単位(a5)は、脂環式炭化水素基を含む基であることが好ましい。
構造単位(a5)としては、例えば、式(a5−1)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006876385
[式(a5−1)中、
51は、水素原子又はメチル基を表す。
52は、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
但し、L55との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基で置換されない。
55は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
52の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、アダマンチル基及びノルボルニル基等が挙げられる。
炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有した脂環式炭化水素基としては、3−ヒドロキシアダマンチル基、3−メチルアダマンチル基などが挙げられる。
52は、好ましくは無置換の炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはアダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
55の2価の飽和炭化水素基としては、2価の脂肪族飽和炭化水素基及び2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、好ましくは2価の脂肪族飽和炭化水素基が挙げられる。
2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシクロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
飽和炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基で置き換わった基としては、例えば、式(L1−1)〜式(L1−4)で表される基が挙げられる。下記式中、*は酸素原子との結合手を表す。
Figure 0006876385
[式(L1−1)中、
x1は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
x1は、炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1−2)中、
x3は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x4は、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3及びLx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1−3)中、
x5は、炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x6及びLx7は、互いに独立に、単結合又は炭素数1〜14の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx5〜Lx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1−4)中、
x8及びLx9は、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x1は、炭素数3〜15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。]
x1は、好ましくは炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはメチレン基又はエチレン基である。
x2は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合である。
x3は、好ましくは炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x4は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x5は、好ましくは炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはメチレン基又はエチレン基である。
x6は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはメチレン基又はエチレン基である。
x7は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x8は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又はメチレン基である。
x9は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
x1は、好ましくは炭素数3〜10の2価の脂環式飽和炭化水素基であり、より好ましくはシクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
式(L1−1)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0006876385
式(L1−2)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0006876385
式(L1−3)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0006876385
式(L1−4)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0006876385
55は、好ましくは、単結合又は式(L1−1)で表される基である。
構造単位(a5−1)としては、以下のもの等が挙げられる。
Figure 0006876385
式(a5−1−1)〜式(a5−1−18)において、R51に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も、構造単位(a5−1)の具体例として挙げることができる。
樹脂(A1)が、構造単位(a5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位の合計に対して、1〜30モル%であることが好ましく、2〜20モル%であることがより好ましく、3〜15モル%であることがさらに好ましい。
樹脂(A1)においては、構造単位(II)と構造単位(a1)の比率は、モル比で、好ましくは2〜15:10〜98であり、より好ましくは3〜12:23〜97である。
但し、樹脂(A1)が、構造単位(II)と構造単位(a1)からなる場合は、構造単位(II)+構造単位(a1)=100である。
樹脂(A1)は、好ましくは構造単位(II)と構造単位(a1)と構造単位(s)とからなる樹脂、すなわち、モノマー(II’)とモノマー(a1)とモノマー(s)との共重合体である。
構造単位(a1)は、好ましくは構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)のうちの少なくとも一種、より好ましくは構造単位(a1−1)である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)のうちの少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2−1)で表される構造単位である。構造単位(a3)は、好ましくは式(a3−1)で表される構造単位及び式(a3−2)で表される構造単位のうちの少なくとも一種である。
樹脂(A1)は、アダマンチル基を有するモノマーに由来する構造単位(中でも、構造単位(a1−1))を、構造単位(a1)の含有量に対して15モル%以上含有していることが好ましい。アダマンチル基を有する構造単位の含有量が増えると、レジストパターンのドライエッチング耐性が向上する。
樹脂(A1)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組合せて用いてもよく、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造することができる。樹脂(A1)が有する各構造単位の含有率は、重合に用いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A1)の重量平均分子量は、好ましくは2,000以上(より好ましくは2,500以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーは、実施例に記載の分析条件により測定することができる。
<樹脂(A2)>
フッ素原子を有する構造単位を含み、かつ、酸不安定基を有する構造単位を含まない樹脂(A2)としては、構造単位(a4)を含む樹脂(ただし、構造単位(a1)を含まない。)が好ましく、構造単位(a4−0)からなる樹脂がより好ましい。樹脂(A2)において、構造単位(a4)の含有率は、樹脂(A2)の全構造単位の合計に対して、40モル%以上であることが好ましく、45モル%以上であることがより好ましく、50モル%以上であることがさらに好ましい。
樹脂(A2)がさらに有していてもよい構造単位としては、構造単位(a2)、構造単位(a3)、構造単位(a5)及び当技術分野で周知の構造単位が挙げられる。
樹脂(A2)の重量平均分子量は、好ましくは5,000以上(より好ましくは6,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。
本発明のレジスト組成物が樹脂(A2)を含む場合、その含有量は、樹脂(A1)100質量部に対して、好ましくは1〜60質量部であり、より好ましくは1〜50質量部であり、さらに好ましくは2〜40質量部であり、とりわけ好ましくは2〜30質量部である。
樹脂(A1)と樹脂(A2)との合計含有率は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。レジスト組成物の固形分及びこれに対する樹脂の含有率は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
<酸発生剤(Ba)>
酸発生剤は、露光により酸を発生し、発生した酸が、触媒的に働き、樹脂(A1)の酸により脱離する基を脱離させる。
酸発生剤(Ba)は、3〜18個のフッ素原子を有するアニオンを含む酸発生剤である。具体的には、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が挙げられ、オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
酸発生剤(Ba)は、好ましくは、環状構造を備え、3〜18個のフッ素原子を有するアニオンを含む。フッ素原子は、環状構造に及び/又は環状構造以外の部分のいずれに有していてもよい。
酸発生剤(Ba)は、式(I)で表される酸発生剤であることが好ましい。
Figure 0006876385
[式(I)中、
及びQは、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
は、炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
環Wは、炭素数3〜36の脂環式炭化水素環を表し、該脂環式炭化水素環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
f1及びRf2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基を表す。
nは、1〜8の整数を表す。
は、有機カチオンを表す。
ただし、式(I)のアニオン中に含まれるフッ素原子は3〜18個である。]
式(I)において、正電荷を有するZで示される有機カチオンを除去してなる負電荷を有するものを「スルホン酸アニオン」ということがある。
及びQで表される炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
及びQは、互いに独立に、トリフルオロメチル基又はフッ素原子であることが好ましく、ともにフッ素原子であることがより好ましい。
で表される2価の飽和炭化水素基としては、アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組合せたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基及びヘプタデカン−1,17−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
で表される2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった基としては、式(b1−1)〜式(b1−3)のいずれかで表される基が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−3)及び下記の具体例において、*は−Wとの結合手を表す。
Figure 0006876385
式(b1−1)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b3は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−2)中、
b4は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−3)中、
b6は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
b7は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。
なお、式(b1−1)〜式(b1−3)においては、飽和炭化水素基に含まれるメチレン基が酸素原子又はカルボニル基に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該飽和炭化水素基の炭素数とする。
2価の飽和炭化水素基としては、Lb1の2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
b2は、好ましくは単結合である。
b3は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基である。
b4は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b6は、好ましくは単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b7は、好ましくは単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
中でも、式(b1−1)又は式(b1−3)で表される基が好ましい。
式(b1−1)としては、式(b1−4)〜式(b1−8)でそれぞれ表される基が挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−4)中、
b8は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
式(b1−5)中、
b9は、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表す。
b10は、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb8、Lb9及びLb10の合計炭素数は20以下である。
式(b1−6)中、
b11は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b12は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb11及びLb12の合計炭素数は21以下である。
式(b1−7)中、
b13は、炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表す。
b14は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b15は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb13、Lb14及びLb15の合計炭素数は19以下である。
式(b1−8)中、
b16は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b17は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b18は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb16、Lb17及びLb18の合計炭素数は19以下である。
b8は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基である。
b9は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b10は、好ましくは単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b11は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b12は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b13は、好ましくは炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基である。
b14は、好ましくは単結合又は炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基である。
b15は、好ましくは単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
b16は、好ましくは炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
b17は、好ましくは炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基を表す。
b18は、好ましくは単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基である。
式(b1−3)としては、式(b1−9)〜式(b1−11)でそれぞれ表される基が挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−9)中、
b19は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b20は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb19及びLb20の合計炭素数は23以下である。
式(b1−10)中、
b21は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b22は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b23は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb21、Lb22及びLb23の合計炭素数は21以下である。
式(b1−11)中、
b24は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b25は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b26は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb24、Lb25及びLb26の合計炭素数は21以下である。
なお、式(b1−9)から式(b1−11)においては、飽和炭化水素基に含まれる水素原子がアシルオキシ基に置換されている場合、アシルオキシ基の炭素数、エステル結合中のCO及びOの数をも含めて、該飽和炭化水素基の炭素数とする。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アダマンチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
置換基を有するアシルオキシ基としては、オキソアダマンチルカルボニルオキシ基、ヒドロキシアダマンチルカルボニルオキシ基、オキソシクロヘキシルカルボニルオキシ基、ヒドロキシシクロヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−4)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−5)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−6)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−7)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−1)で表される基のうち、式(b1−8)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−2)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−3)で表される基のうち、式(b1−9)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−3)で表される基のうち、式(b1−10)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006876385
式(b1−3)で表される基のうち、式(b1−11)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0006876385
スルホン酸アニオンとしては、下記のアニオンが挙げられる。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
スルホン酸アニオンとしては、式(Ia−2−1)〜式(Ia−2−9)で表されるアニオンが好ましい。
+で示される有機カチオンとしては、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン及び有機ホスホニウムカチオン等の有機オニウムカチオンが挙げられる。これらの中でも、有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンが好ましく、アリールスルホニウムカチオンがより好ましい。
中でも、式(b2−1)〜式(b2−4)で表されるカチオン(以下、式番号に応じて「カチオン(b2−1)」等という場合がある。)が好ましい。
Figure 0006876385
[式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、互いに独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
b4とRb5とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子を含む環を形成してもよく、該環に含まれる−メチレン基は、酸素原子、スルフィニル基又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b7及びRb8は、互いに独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、互いに独立に、0〜5の整数を表す。
m2が2以上のとき、複数のRb7は同一であっても異なってもよく、n2が2以上のとき、複数のRb8は同一であっても異なってもよい。
b9及びRb10は、互いに独立に、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表す。
b9とRb10とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子を含む環を形成してもよく、該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、スルフィニル基又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素に含まれる水素原子は、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b11とRb12とは、一緒になってそれらが結合する−CH−CO−を含む環を形成していてもよく、該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、スルフィニル基又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b13〜Rb18は、互いに独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b31は、硫黄原子又は酸素原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、互いに独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、互いに独立に、0〜4の整数を表す。
u2は、0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一であっても異なってもよく、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一であっても異なってもよく、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一であっても異なってもよく、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一であっても異なってもよく、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一であっても異なってもよく、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一であっても異なってもよい。]
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基及び2−エチルヘキシル基のアルキル基が挙げられる。中でも、Rb9〜Rb12の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜12である。
脂環式炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 0006876385
中でも、Rb9〜Rb12の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜18であり、より好ましくは4〜12である。
水素原子が脂肪族炭化水素基で置換された脂環式炭化水素基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。水素原子が脂肪族炭化水素基で置換された脂環式炭化水素基においては、脂環式炭化水素基と脂肪族炭化水素基との合計炭素数が好ましくは20以下である。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、p−エチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−シクロへキシルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等のアリール基が挙げられる。
なお、芳香族炭化水素基に、脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基が含まれる場合は、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基及び炭素数3〜18の脂環式炭化水素基が好ましい。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換された脂肪族炭化水素基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基及びn−ドデシルオキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びn−ブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b4とRb5とが一緒になって形成する硫黄原子を含む環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、炭素数3〜18の環であり、好ましくは炭素数4〜18の環である。また、硫黄原子を含む環は、3員環〜12員環であり、好ましくは3員環〜7員環であり、具体的には下記の環が挙げられる。
Figure 0006876385
b9とRb10とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環は、3員環〜12員環が挙げられ、好ましくは3員環〜7員環である。例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環としては、3員環〜12員環が挙げられ、好ましくは3員環〜7員環が挙げられ、具体的にはオキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、好ましくはカチオン(b2−1)が挙げられ、より好ましくは式(I−c)で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 0006876385
[式(II)中、
II3、RII4、RII5、RII6及びRII7は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
スルホニルカチオンを含む環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
rは、1〜3の整数を表す。
sは、0〜3の整数を表す。
II8は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。sが2以上のとき、複数のRII8は、同一であっても異なってもよい。]
カチオン(b2−1)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
カチオン(b2−2)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0006876385
カチオン(b2−3)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0006876385
カチオン(b2−4)のとしては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0006876385
中でも、式(I−c)で表されるカチオンであるカチオン(b2−c−21)〜カチオン(b2−c−27)が好ましい。
酸発生剤(Ba)としては、表1及び表2に記載の酸発生剤が挙げられる。表1において、塩(I−1)は、以下に示す酸発生剤である。
Figure 0006876385
Figure 0006876385

Figure 0006876385
酸発生剤(Ba)としては、酸発生剤(I−2)、酸発生剤(I−3)、酸発生剤(I−6)、酸発生剤(I−7)、酸発生剤(I−7)、酸発生剤(I−10)、酸発生剤(I−11)、酸発生剤(I−14)、酸発生剤(I−15)、酸発生剤(I−19)、酸発生剤(I−20)、酸発生剤(I−23)、酸発生剤(I−24)、酸発生剤(I−26)及び酸発生剤(I−27)が好ましい。
酸発生剤(Ba)の代表例である、上記式(I)で表される酸発生剤は、式(I−a)で表される塩と式(I−b)で表される化合物とを、1,2−ジクロロエタンなどの溶剤中、p−トルエンスルホン酸などの酸触媒条件下で反応させることにより得ることができる。反応は、−5℃〜80℃の温度範囲で、0.5〜24時間行うことが好ましい。
Figure 0006876385
式(I−a)で表される塩は、特開2007−224008号公報に記載された方法で合成することができる。
式(I−b)で表される化合物としては、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオール等が挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、酸発生剤(Ba)に加えて、レジスト分野で公知の酸発生剤(以下「酸発生剤(B1)」という場合がある)を含有していてもよい。
酸発生剤(B1)は、非イオン系酸発生剤であってもよいし、イオン系酸発生剤であってもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)等が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
酸発生剤(B1)としては、好ましくは式(B1−1)〜式(B1−40)でそれぞれ表されるものが挙げられる、中でもアリールスルホニウムカチオンを含む式(B1−1)、式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−5)、式(B1−6)、式(B1−7)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)、式(B1−14)、式(B1−13)、式(B1−20)、式(B1−21)、式(B1−23)、式(B1−24)、式(B1−25)、式(B1−26)、式(B1−29)、式(B1−31)、式(B1−32)、式(B1−33)、式(B1−34)、式(B1−35)、式(B1−36)、式(B1−37)、式(B1−38)、式(B1−39)又は式(B1−40)でそれぞれ表されるものがとりわけ好ましい。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
酸発生剤(Ba)と酸発生剤(B1)の合計含有量は、樹脂(A1)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上であり、より好ましくは3質量部以上であり、好ましくは40質量部以下であり、より好ましくは35質量部以下である。
本発明のレジスト組成物が酸発生剤(B1)を含む場合、酸発生剤(Ba)と酸発生剤(B1)の含有量の比(酸発生剤(Ba):酸発生剤(B1))は、質量基準で、通常5:95〜95:5であり、好ましくは10:90〜90:10であり、より好ましくは15:85〜85:15である。
本発明のレジスト組成物は、酸発生剤(Ba)及び酸発生剤(B1)のいずれも、1種を含有してもよく、複数種を含有してもよい。
<溶剤(E)>
溶剤(E)の含有率は、通常レジスト組成物中90質量%以上であり、好ましくは92質量%以上であり、より好ましくは94質量%以上であり、通常99.9質量%以下であり、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン等の環状エステル類;等が挙げられる。溶剤(E)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
<クエンチャー(C)>
クエンチャー(C)は、塩基性の含窒素有機化合物又は酸発生剤(Ba)及び酸発生剤(B1)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩等が挙げられる。
塩基性の含窒素有機化合物としては、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
アミンとしては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、ピペラジン、モルホリン、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、ピリジン、4−メチルピリジン、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、より好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げられる。
酸発生剤(Ba)及び酸発生剤(B1)から発生ずる酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩としては、下記式で表される塩、式(D)で表される弱酸分子内塩、並びに特開2012−229206号公報、特開2012−6908号公報、特開2012−72109号公報、特開2011−39502号公報及び特開2011−191745号公報記載の塩が挙げられる。好ましくは、式(D)で表される弱酸分子内塩(以下、「弱酸分子内塩(D)」と記す場合がある)である。
酸発生剤(Ba)及び酸発生剤(B1)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩における酸性度は、酸解離定数(pKa)で示される。塩(I)及び酸発生剤(Ba)及び酸発生剤(B1)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩は、該塩から発生する酸の酸解離定数が、通常−3<pKaの塩であり、好ましくは−1<pKa<7の塩であり、より好ましくは0<pKa<5の塩である。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
Figure 0006876385
[式(D)中、
D1及びRD2は、互いに独立に、炭素数1〜12の1価の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
m’及びn’は、互いに独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のRD1は同一であっても異なってもよく、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一であっても異なってもよい。]
弱酸分子内塩(D)においては、RD1及びRD2の炭化水素基としては、1価の脂肪族炭化水素基、1価の脂環式炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基及びこれらの組合せることにより形成される基等が挙げられる。
1価の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基等のアルキル基が挙げられる。
1価の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよい。例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロノニル基、シクロドデシル基等のシクロアルキル基、ノルボニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−ブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、アントリル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
これらを組合せることにより形成される基としては、アルキル−シクロアルキル基、シクロアルキル−アルキル基、アラルキル基(例えば、フェニルメチル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニル−1−プロピル基、1−フェニル−2−プロピル基、2−フェニル−2−プロピル基、3−フェニル−1−プロピル基、4−フェニル−1−ブチル基、5−フェニル−1−ペンチル基、6−フェニル−1−ヘキシル基等)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基、シクロヘキサンカルボニル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、上記アシル基にオキシ基(−O−)が結合した基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、上記アルコキシ基にカルボニル基(−CO−)が結合した基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
式(D)においては、RD1及びRD2としては、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子が好ましい。
m’及びn’としては、互いに独立に、0〜2の整数が好ましく、0がより好ましい。
m’が2以上の場合、複数のRD1は同一であっても異なってもよく、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一であっても異なってもよい。
弱酸分子内塩(D)としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0006876385
Figure 0006876385
弱酸分子内塩(D)は、「Tetrahedron Vol. 45, No. 19, p6281-6296」に記載の方法で製造することができる。また、弱酸分子内塩(D)は、市販されている化合物を用いることができる。
クエンチャー(C)の含有率は、レジスト組成物の固形分中、好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましく0.01〜4質量%であり、さらに好ましく0.01〜3質量%である。
<その他の成分>
レジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)は、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
〈レジスト組成物の調製〉
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A1)及び酸発生剤(Ba)、並びに、必要に応じて用いられる樹脂(A2)、酸発生剤(B1)、溶剤(E)、クエンチャー(C)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順序は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
〔レジストパターンの製造方法〕
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
レジスト組成物を基板上に塗布するには、スピンコーター等、通常、用いられる装置によって行うことができる。基板としては、シリコンウェハ等の無機基板が挙げられる。レジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄してもよく、基板上に反射防止膜等が形成されていてもよい。
塗布後の組成物を乾燥することにより、溶剤を除去し、組成物層を形成する。乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させること(いわゆるプリベーク)により行うか、あるいは減圧装置を用いて行う。加熱温度は、例えば、50〜200℃であることが好ましく、加熱時間は、例えば、10〜180秒間であることが好ましい。また、減圧乾燥する際の圧力は、1〜1.0×10Pa程度であることが好ましい。
得られた組成物層に、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であってもよい。露光光源としては、種々のものが使用できるが、ArFエキシマレーザ(波長193nm)が好ましい。露光の際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源が電子線の場合は、マスクを用いずに直接描画により露光してもよい。
露光後の組成物層を、酸不安定基における脱保護反応を促進するために加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)を行う。加熱温度は、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。現像方法としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げられる。現像温度は、例えば、5〜60℃であることが好ましく、現像時間は、例えば、5〜300秒間であることが好ましい。現像液の種類を以下のとおりに選択することにより、ポジ型レジストパターン又はネガ型レジストパターンを製造できる。
現像液としては、有機溶剤を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)が好ましい。有機系現像液を用いることにより、本発明のレジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造することができる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下であることが好ましく、95質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、90質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
<用途>
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物として好適であり電子線(EB)露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物としてより好適であり、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物としてさらに好適であり、半導体の微細加工に有用である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量乃至使用量を表す「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで下記条件により求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
また、化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型)を用い、分子ピークを測定することで確認した。以下の実施例ではこの分子ピークの値を「MASS」で示す。
合成例1:式(I−26)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
特開2008−209917号公報に記載された方法によって得られた式(I−26−b)で表される化合物10.00部、式(I−26−a)で表される塩11.26部、クロロホルム50部及びイオン交換水25部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水15部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(I−26−c)で表される塩11.75部を得た。
Figure 0006876385
式(I−26−c)で表される塩11.71部、式(I−26−d)で表される化合物1.70部及びモノクロロベンゼン46.84部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。
得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.12部を添加し、更に、100℃で30分間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した。得られた残渣に、クロロホルム50部及びイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を8回繰り返した。得られた有機層を濃縮した。
得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(I−26−e)で表される塩6.84部を得た。
Figure 0006876385
式(I−26−e)で表される塩4.98部及びクロロホルム25.00部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(I−26−f)で表される化合物2.17部及び硫酸0.09部を添加し、60℃で、15時間還流攪拌した。得られた反応物を23℃まで冷却し、イオン交換水120部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。回収された有機層に、イオン交換水12.50部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を7回行った。得られた有機層に活性炭1.00部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた濃縮物に、アセトニトリル10部を添加して溶解し、濃縮した。これに、tert−ブチルメチルエーテル41.35部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣をアセトニトリルに溶解し、濃縮することにより、式(I−26)で表される酸発生剤4.84部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 467.1
合成例2:式(I−22)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
式(I−22−a)で表される塩300部及びクロロホルム750部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(I−22−b)で表される化合物97.07部を添加し、23℃で1時間攪拌した後、濃縮した。得られた濃縮残渣にtert−ブチルメチルエーテル1400部を加えて攪拌した後、ろ過することにより、式(I−22−c)で表される塩347.86部を得た。
Figure 0006876385
式(I−22−c)で表される塩300部、式(I−22−d)で表される化合物60.78部及びクロロホルム1500部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合液に、二酢酸銅(II)1.19部を添加し、更に、60℃で5時間還流攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した。得られた濃縮残渣に、アセトニトリル50部及びtert−ブチルメチルエーテル1200部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(I−22−e)で表される塩201.95部を得た。
Figure 0006876385
式(I−22−f)で表される化合物130部、式(I−22−g)で表される化合物73.83部及びクロロホルム780部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、硫酸0.46部を滴下し、62℃で24時間還流攪拌し、23℃まで冷却した。得られた反応溶液にトリエチルアミン2.3部添加することにより、式(I−22−h)で表される塩151.55部を含む溶液(純度18.7%)を得た。
Figure 0006876385
式(I−22−h)で表される塩151.55部を含む溶液(純度18.7%)50部、式(I−22−e)で表される塩62.53部及び5%シュウ酸水204部を仕込み、23℃で2時間攪拌し、分液した。回収された有機層に、イオン交換水204部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。この水洗の操作を4回行った。
得られた有機層に活性炭1.00部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた濃縮残渣に、アセトニトリル20部及びtert−ブチルメチルエーテル830部を加えて攪拌した後、ろ過することにより、式(I−22)で表される酸発生剤109.76部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 235.2
MASS(ESI(−)Spectrum):M 467.1
合成例3:式(I−18−d)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
式(I−18−a)で表される塩5.62部及びクロロホルム16.85部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(I−18−b)で表される化合物1.65部を添加し、23℃で1時間攪拌した。得られた反応物に、式(I−22−h)で表される塩151.55部を含む溶液(純度18.7%)40部を仕込み、23℃で3時間攪拌した。得られた反応物に、イオン交換水16部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。この水洗の操作を5回行った。得られた有機層を濃縮し、得られた濃縮残渣に、tert−ブチルメチルエーテル65部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(I−18−d)で表される塩8.67部を得た。
合成例4:式(I−18)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
式(I−18−d)で表される塩3.91部、式(I−18−e)で表される化合物0.44部、モノクロロベンゼン6部及びクロロホルム16部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合液に、二酢酸銅(II)0.01部を添加し、更に、75℃で3時間還流攪拌した。得られた反応溶液を23℃に冷却し、5%シュウ酸水8部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。得られた有機層に、イオン交換水8部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。この水洗の操作を4回行った。得られた有機層を濃縮し、得られた濃縮残渣に、tert−ブチルメチルエーテル8部及びn−ヘプタン33部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(I−18)で表される酸発生剤2.77部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 221.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 467.1
合成例5:式(I−23)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
式(I−23−a)で表される塩2.76部、式(I−23−b)で表される化合物2.12部及びクロロホルム28.35部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、硫酸0.01部を添加し、60℃で20時間還流攪拌し、23℃まで冷却した。得られた反応溶液に、イオン交換水18部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。この水洗の操作を4回行い、式(I−23−c)で表される塩を含む有機層を得た。
Figure 0006876385
式(I−23−c)で表される塩を含む有機層に、式(I−23−d)で表される塩2.54部及び5%シュウ酸水14.18部を仕込み、23℃で4時間攪拌し、分液した。
回収された有機層に、イオン交換水14部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。この水洗の操作を4回行った。得られた有機層に活性炭1.00部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた濃縮残渣に、アセトニトリル13部及びtert−ブチルメチルエーテル25部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣をアセトニトリルに溶解し、濃縮することにより、式(I−23)で表される酸発生剤2.94部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 235.2
MASS(ESI(−)Spectrum):M 517.1
合成例6:式(I−57)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
式(I−57−b)で表される塩5.60部、クロロホルム24部、式(I−57−a)で表される塩3.55部及びアセトニトリル4.88部を仕込み、23℃で72時間攪拌した。得られた反応液に、イオン交換水8.5部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。回収された有機層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(I−57)で表される酸発生剤11.75部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 221.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 467.1
合成例7:式(I−61)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
式(I−61−a)で表される塩を、特開2007−224008号公報に記載された方法で合成した。
式(I−61−a)で表される塩10.00部及び1,2−ジクロロエタン40部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(I−61−b)で表される化合物5.53部及びp−トルエンスルホン酸0.30部を添加し、100℃で、3時間還流攪拌した。得られた反応物を23℃まで冷却し、クロロホルム120.00部及び8.7%炭酸水素ナトリウム水溶液35.39部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。回収された有機層に、イオン交換水120部を仕込み23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を7回行った。得られた有機層に活性炭1.00部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた濃縮物に、アセトニトリル20部を添加して溶解し、濃縮した。これに、アセトニトリル8.14部及びtert−ブチルメチルエーテル48.84部を加えて攪拌し、23℃で1時間攪拌し、ろ過して、式(I−61)で表される酸発生剤8.25部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M 263.1
MS(ESI(−)Spectrum):M 467.1
合成例8:式(I−65)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
式(I−65−b)で表される塩を、特開2008−94835号公報に記載された方法で合成した。
式(I−65−a)で表される塩17.50部、式(I−65−b)で表される塩25.00部(純度:90.8%)、クロロホルム125.00部及びイオン交換水41.67部を仕込み、23℃で12時間攪拌し、分液を行った。回収された有機層に、イオン交換水31.25部を仕込み、攪拌、分液を行った。この水洗を9回行った。得られた有機層に活性炭1.00部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮した後、得られた濃縮物に、アセトニトリル50部を添加して溶解し、濃縮し、得られた残渣にtert−ブチルメチルエーテル173.13部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(I−65−c)で表される塩28.42部を得た。
Figure 0006876385
式(I−65−c)で表される塩10.72部及び1,2−ジクロロエタン42.88部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(I−65−d)で表される化合物5.53部及びp−トルエンスルホン酸0.30部を添加し、100℃で、3時間還流攪拌した。得られた反応物を23℃まで冷却し、クロロホルム120.00部及び8.7%炭酸水素ナトリウム水溶液35.39部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。回収された有機層に、イオン交換水120部を仕込み23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を7回行った。得られた有機層に活性炭1.00部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮し、得られた濃縮物に、アセトニトリル20部を添加して溶解し、濃縮した。これに、アセトニトリル9.12部及びtert−ブチルメチルエーテル54.72部を加えて攪拌し、23℃で1時間攪拌し、ろ過して、式(I−65)で表される酸発生剤8.49部を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M 305.1
MS(ESI(−)Spectrum):M 467.1
合成例9:式(B1−21)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
特開2008−209917号公報に記載された方法によって得られた式(B1−21−b)で表される化合物30.00部、式(B1−21−a)で表される塩35.50部、クロロホルム100部及びイオン交換水50部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。
得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、クロロホルム層にイオン交換水30部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。
クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル100部を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1−21−c)で表される塩48.57部を得た。
Figure 0006876385
式(B1−21−c)で表される塩20.00部、式(B1−21−d)で表される化合物2.84部及びモノクロロベンゼン250部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。
得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.21部を添加し、更に、100℃で1時間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮し、得られた残渣に、クロロホルム200部及びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル53.51部に溶解し、濃縮し、tert−ブチルメチルエーテル113.05部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(B1−21)で表される酸発生剤10.47部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 339.1
合成例10:式(B1−22)で表される酸発生剤の合成
Figure 0006876385
式(B1−22−a)で表される塩11.26部、式(B1−22−b)で表される化合物10.00部、クロロホルム50部及びイオン交換水25部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、クロロホルム層にイオン交換水15部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1−22−c)で表される塩11.75部を得た。
Figure 0006876385
式(B1−22−c)で表される塩11.71部、式(B1−22−d)で表される化合物1.70部及びモノクロロベンゼン46.84部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.12部を添加し、更に、100℃で30分間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮し、得られた残渣に、クロロホルム50部及びイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を8回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(B1−22)で表される酸発生剤6.84部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M 323.0
樹脂の合成
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 0006876385
以下、これらのモノマーを式番号に応じて「モノマー(a1−1−2)」等という。
合成例11〔樹脂A1−1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(II´−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−1):モノマー(II´−1)〕が18.5:18.5:5:55:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.9×10の樹脂A1−1を収率78%で得た。この樹脂A1−1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
合成例12〔樹脂A1−2の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−1−1)及びモノマー(II´−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(II´−1)〕が50:15:25:10となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.5×10の樹脂A1−2を収率88%で得た。この樹脂A1−2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
合成例13〔樹脂A1−3の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−11)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(II´−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−11):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−1):モノマー(II´−1)〕が18.5:18.5:5:55:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプした後、ろ過することにより、重量平均分子量8.0×10の樹脂A1−3を収率65%で得た。この樹脂A1−3は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
合成例14〔樹脂A1−4の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−11)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(II´−6)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−11):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−1):モノマー(II´−6)〕が18.5:18.5:5:55:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプした後、ろ過することにより、重量平均分子量8.2×10の樹脂A1−4を収率66%で得た。この樹脂A1−4は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
合成例15〔樹脂A1−5の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−11)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(II´−8)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−11):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−1):モノマー(II´−8)〕が18.5:18.5:5:55:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプした後、ろ過することにより、重量平均分子量8.4×10の樹脂A1−5を収率63%で得た。この樹脂A1−5は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
合成例16〔樹脂A1−6の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−11)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(II´−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−11):モノマー(a3−2−1):モノマー(II´−1)〕が18.5:18.5:60:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプした後、ろ過することにより、重量平均分子量7.6×10の樹脂A1−6を収率64%で得た。この樹脂A1−6は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
合成例17〔樹脂A1−7の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−11)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(II´−6)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−11):モノマー(a3−2−1):モノマー(II´−6)〕が18.5:18.5:60:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプした後、ろ過することにより、重量平均分子量7.8×10の樹脂A1−7を収率62%で得た。この樹脂A1−7は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
合成例18〔樹脂A1−8の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−11)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(II´−8)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−11):モノマー(a3−2−1):モノマー(II´−8)〕が18.5:18.5:60:3となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプした後、ろ過することにより、重量平均分子量8.1×10の樹脂A1−8を収率59%で得た。この樹脂A1−8は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
合成例19〔樹脂A2−1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a5−1−1)及びモノマー(a4−0−12)を用い、そのモル比(モノマー(a5−1−1):モノマー(a4−0−12))が50:50となるように混合し、全モノマー量の0.6質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して3mol%添加し、70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量1.5×10の樹脂A2−1を収率88%で得た。この樹脂A2−1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
合成例20:樹脂X1の合成
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1)〕が50:25:25となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.8×10の樹脂X1を収率78%で得た。この樹脂X1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0006876385
<レジスト組成物の調製>
以下に示す成分の各々を表2に示す質量部で溶剤に溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
Figure 0006876385
<樹脂>
A1−1〜A1−8、A2−1、X1:樹脂A1−1〜樹脂A1−8、樹脂A2−1、樹脂X1
<酸発生剤>
I−26:式(I−26)で表される酸発生剤
I−22:式(I−22)で表される酸発生剤
I−18:式(I−18)で表される酸発生剤
I−23:式(I−23)で表される酸発生剤
I−57:式(I−57)で表される酸発生剤
I−61:式(I−61)で表される酸発生剤
I−65:式(I−65)で表される酸発生剤
I−18−d:式(I−18−d)で表される酸発生剤
B1−21:式(B1−21)で表される酸発生剤
B1−22:式(B1−22)で表される酸発生剤
B1−6:下記式で表される酸発生剤(特開2007−224008号公報を参考に合成)
Figure 0006876385
<化合物(D)>
D1:(東京化成工業(株)製)
Figure 0006876385
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
<残渣評価>
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物が塗布されたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表2の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Dipole0.900/0.700 Y−pol.照明]で、トレンチパターン(ピッチ120nm/トレンチ幅40nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。露光後、ホットプレート上にて、表2の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、加熱後の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
得られたレジストパターンにおいて、トレンチパターンの線幅が40nmとなる露光量を実効感度とした。
実効感度において製造された、上記トレンチパターンを走査型電子顕微鏡で観察した。
未露光部の現像液で溶解された基板上を観察し、残渣が見られないものを○、残渣が見られるものを×とした。結果を表3に示す。
<マスクエラーファクター(MEF)評価>
シリコンウェハに、有機反射防止膜用組成物(ARC−29;日産化学(株)製)を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、ウェハ上に膜厚78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、この有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が85nmとなるように塗布(スピンコート)した。塗布後、シリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表2の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークし、組成物層を形成した。組成物層が形成されたシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー(XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光)で、コンタクトホールパターン(ホールピッチ90nm/ホール径55nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表2の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
現像後に得られたレジストパターンにおいて、前記マスクを用いて形成したホール径が45nmとなる露光量を実効感度とした。
実効感度において、マスクホール径(マスクが有する透光部のホール径)がそれぞれ57nm、56nm、55nm、54nm、53nm(ホールピッチはいずれも90nm)のマスクを用いて、レジストパターンを形成した。マスクホール径を横軸に、露光によって基板に形成(転写)されたレジストパターンのホール径を縦軸にプロットした時の回帰直線の傾きをMEF値として算出した。
MEF値が、5.5以下のものを、MEFが良好であると評価して、○と、
MEF値が、5.5を超えるものを、MEFが良好でないと評価して、×とした。
その結果を表3に示す。括弧内の数値はMEF値を示す。
Figure 0006876385
上記の結果から、本発明のレジスト組成物によれば、残渣が生じず、良好なマスクエラーファクター(MEF)でレジストパターンを製造できることがわかる。
本発明のレジスト組成物は、得られるレジストパターンに残渣が生じず、良好なマスクエラーファクター(MEF)でレジストパターンを製造することができため、半導体の微細加工に好適である。

Claims (5)

  1. 式(II)で表される構造単位及び酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂(A1)と、3〜18個のフッ素原子を有するアニオンを含む、式(I)で表される酸発生剤とを含有するレジスト組成物。
    Figure 0006876385

    [式(II)中、
    2は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    1は、単結合又は*−L2−CO−O−(L3−CO−O)g−を表す。*は、酸素原子との結合手を表す。
    2及びL3は、互いに独立に、炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。
    gは、0又は1を表す。
    3は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。ただし、第3級アルキル基を除く。]
    Figure 0006876385

    [式(I)中、
    1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    2は、炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    環Wは、炭素数3〜36の脂環式炭化水素環を表し、該脂環式炭化水素環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素環に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の飽和炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
    f1及びRf2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基を表す。
    nは、1〜8の整数を表す。
    +は、有機カチオンを表す。
    ただし、式(I)のアニオン中に含まれるフッ素原子は3〜18個である。]
  2. 式(II)で表される構造単位及び酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂(A1)と、3〜18個のフッ素原子を有するアニオンを含む酸発生剤(Ba)と、該酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱いカルボン酸を発生する分子内塩とを含有するレジスト組成物。
    Figure 0006876385

    [式(II)中、
    2は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    1は、単結合又は*−L2−CO−O−(L3−CO−O)g−を表す。*は、酸素原子との結合手を表す。
    2及びL3は、互いに独立に、炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。
    gは、0又は1を表す。
    3は、炭素数1〜12の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。ただし、第3級アルキル基を除く。]
  3. 1が、単結合である請求項1又は2記載のレジスト組成物。
  4. 3が、炭素数2〜8の直鎖のアルキル基である請求項1〜3のいずれかに記載のレジスト組成物。
  5. フッ素原子を有する構造単位を含み、かつ、酸不安定基を有する構造単位を含まない樹脂(A2)をさらに含有する請求項1〜4のいずれかに記載のレジスト組成物。
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