JP6874506B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
まず、本実施形態の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態のアンテナ装置を構成する回転放物面反射鏡にパッチアンテナを配置した一例を示す図である。
図1は、回転放物面反射鏡701の内面の回転放物面の中心Cから半径Rの内周750上に、等間隔でパッチアンテナ201を12個配置した場合の一例である。図1は、隣接するパッチアンテナ201のそれぞれと中心Cとを結んだ直線間のなす角度が30度である場合を示している。このように、本実施形態では、回転放物面反射鏡701の内面の内周750上に、等間隔でパッチアンテナ201を複数配置することとしている。なお、パッチアンテナ201は、誘電体基板と、その両面に印刷配線された放射素子と、地導体板とを構成要素とする平面アンテナの一種である。本実施形態では、マイクロストリップ線路を用いてパッチアンテナ201を構成している。
回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cからの半径Rの値(内周750の径)、内周750上に配置するパッチアンテナ201の数、及び内周750上の隣接するパッチアンテナ201と中心Cとを結んだ直線間のなす角度については、任意の値を設定することが可能である。また、回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cと同じ中心である複数の同心円上にパッチアンテナ201をそれぞれ配置するか否かも適宜選択することができる。
次に、本発明の第1実施形態を説明する。図2は第1実施形態のアンテナ装置において、周波数が単一である場合の概略ブロックの一例を示す図である。周波数が単一とは、アンテナが放射する電波の周波数の種類が1つであるということである。
図2を参照すると、本実施形態のアンテナ装置の一例であるパラボラアンテナ700は、放射器(一次放射器)702と、増幅器703、708と、タイミング調整機704、707と、モデム705と、位相変換器706と、計算機709と、パッチアンテナ201とを有する。
放射器(一次放射器)702は、単一の周波数の電波を、図示しない回転放物面反射鏡701に向けて放射する。増幅器703は、放射器(一次放射器)702から回転放物面反射鏡701に向けて放射する電波の信号レベルを増幅する。増幅器708は、回転放物面反射鏡701の内周750上に配置されるパッチアンテナ201から発射する電波の信号レベルを増幅する。タイミング調整機704は、放射器(一次放射器)702が回転放物面反射鏡701に向けて電波を放射するタイミングを調整する。タイミング調整機707は、以下説明するように、計算機709で算出されたタイミングで、パッチアンテナ201が回転放物面反射鏡701に向けて電波を発射するタイミングを調整する。
電波の起点(給電点)からマイクロストリップ線路を介してパッチアンテナ201に電波が伝搬する。回転放物面反射鏡701の内周750上に配置されるパッチアンテナ201の各々に接続されるマイクロストリップ線路は、線路間で時間がずれないように(位相がずれないように)、長さを均等にする。
次に、本実施形態のアンテナ装置において、周波数が複数存在する場合について説明する。図3は、第1実施形態のアンテナ装置において、周波数が複数存在する場合の概略ブロック図の一例を示す図である。なお、複数の周波数の電波(例えば、2乃至3個)を放射することは、パラボラアンテナにおいて一般的に行われている。
図3を参照すると、本実施形態のアンテナ装置の一例であるパラボラアンテナ770は、放射器(一次放射部)752と、増幅器753、758と、タイミング調整機754、757と、モデム765、775、785と、位相変換器766、776、786と、計算機759と、信号合成器751、760と、パッチアンテナ251とを有する。
電波の起点(給電点)からマイクロストリップ線路を介して複数種類の電波にそれぞれ対応するパッチアンテナ201に電波が伝搬する。回転放物面反射鏡701の内周750上に配置されるパッチアンテナ201の各々に接続されるマイクロストリップ線路は、線路間で時間がずれないように(位相がずれないように)、長さを均等にする。
なお、本実施形態において採用しているパッチアンテナ251を搭載しない一般的なパラボラアンテナにおいても、周波数が異なる電波を合成して一次放射器から放射することは一般的に行われている。例えば、海上にある複数の戦艦から同時通信が要求され、これら複数の戦艦と同時通信を行う場合、パラボラアンテナは、それぞれの戦艦に対して周波数を変えて通信を行う。したがって、信号合成器751は、一般的なパラボラアンテナにおいても設けられている。本実施形態では、パッチアンテナ251から逆位相の複数種類の電波を発射するため、信号合成器760をさらに設けることとしている。
なお、放射器(一次放射器)752が放射する電波の種類(周波数)の数は、任意の数とすることが可能である。また、放射器(一次放射器)752が放射する電波の種類(周波数)の数と、モデム及び位相変換器の数とは同一になる。
図4において、放射器(一次放射器)702は、回転放物面反射鏡701の内面に対して電波(放射波)771、772を放射する。回転放物面反射鏡701は、放射器(一次放射器)702から放射された放射波771、772を、反射波801、802に変換して反射する。
さらに、本実施形態では、パッチアンテナ201は、放射波771、772の位相と180度位相が異なる逆位相の電波(逆位相波)271、272を発射する。
これにより、パラボラアンテナ700が発射する電波の指向性は、図4の右上に示すようにメインローブ501と、左サイドローブ502と、右サイドローブ503として現れる。そして、本実施形態におけるパッチアンテナ201を、回転放物面反射鏡701の内周750上に配置したことに伴い、サイドローブ502、503の信号レベルがどの程度低減したかについて、以下説明する。
図5を参照すると、パッチアンテナ201を配置しない比較例(図5の点線)のサイドローブ502、503の最大値(メインローブから±2.5度に存在するサイドローブ)に対して、本実施形態のパラボラアンテナ700(図5の実線)では、サイドローブ502、503の信号レベルが約5dB低下していることが分かる。
図6を参照すると、パッチアンテナ201を配置しない比較例(図6の点線)のサイドローブ502、503の最大値(メインローブから±2.5度に存在するサイドローブ)に対して、本実施形態のパラボラアンテナ700(図6の実線)では、サイドローブ502、503の信号レベルが約9dB低下していることが分かる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図7は、本発明の第2実施形態のアンテナ装置の一例を示す概略ブロック図である。
図7を参照すると、本実施形態のアンテナ装置800は、回転放物面反射鏡701と、一次放射器850と、逆位相波発射部250とを有する。
回転放物面反射鏡701は、回転放物面の内面を反射面とする。
一次放射器850は、回転放物面反射鏡701の焦点に回転放物面反射鏡701の内面と対向して配置される。一次放射器850は、所定の周波数の電波を回転放物面反射鏡701の内面に向けて放射する。
逆位相波発射部250は、一次放射器850が放射する所定の周波数の電波の位相と逆位相の電波を、回転放物面反射鏡701の内面から発射する。
250 逆位相波発射部
271、272 逆位相波
501 メインローブ
502 左サイドローブ
503 右サイドローブ
700、770 パラボラアンテナ
701 回転放物面反射鏡
702、752 放射器(一次放射器)
703、708、753、758 増幅器
704、707、754、757 タイミング調整機
705、765、775、785 モデム
706、766、776、786 位相変換器
709、759 計算機
750 内周
751、760 信号合成器
771、772 放射波
800 アンテナ装置
801、802 反射波
850 一次放射器
Claims (8)
- 回転放物面の内面を反射面とする回転放物面反射鏡と、
前記回転放物面反射鏡の焦点に前記回転放物面反射鏡の内面と対向して配置され、所定
の周波数の電波を前記回転放物面反射鏡の内面に向けて放射する一次放射器と、
前記一次放射器から放射される前記所定の周波数の電波の位相と逆位相の電波を、前記回転放物面反射鏡の内面から発射する逆位相波発射手段と、
前記一次放射器が前記回転放物面反射鏡の内面に向けて前記所定の周波数の電波を放射するタイミングと、前記所定の周波数の電波が前記一次放射器から前記回転放物面反射鏡の内面に到達するまでの伝搬時間とに基づいて、前記逆位相波発射手段が前記逆位相の電波を発射するタイミングを調整するタイミング調整手段と、
を備える、アンテナ装置。 - 前記所定の周波数の電波の出力電力と、前記逆位相の電波の出力電力との比率を調整する電力比率調整手段をさらに備え、前記電力比率調整手段を用いて、前記所定の周波数の電波と前記逆位相の電波とに基づいて生成されるサイドローブの信号レベルを調整する、請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記所定の周波数の電波をデータ信号に変換すると共に、前記データ信号を前記所定の周波数の電波に変換するモデム手段と、前記モデム手段の出力信号に基づいて前記逆位相の電波を生成する位相変換手段とをさらに含み、前記所定の周波数が異なる複数の周波数を含むとき、前記モデム手段と前記位相変換手段とは、それぞれ、前記異なる複数の周波数の各々に対応して設けられる、請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
- 前記逆位相波発射手段は、前記回転放物面反射鏡の回転放物面の中心と同じ中心である同心円上に配置される、請求項1から3の何れか1項に記載のアンテナ装置。
- 前記逆位相波発射手段は、前記同心円上に複数配置される、請求項4に記載のアンテナ装置。
- 前記逆位相波発射手段は、前記同心円上に等間隔で配置される、請求項5に記載のアンテナ装置。
- 前記逆位相波発射手段はパッチアンテナであり、前記回転放物面反射鏡の回転放物面の中心と同じ中心である同心円上に複数配置される前記パッチアンテナの各々は、前記逆位相の電波の給電点から長さが均等なマイクロストリップ線路を用いて接続される、請求項1から6の何れか1項に記載のアンテナ装置。
- 前記逆位相波発射手段はパッチアンテナであり、前記所定の周波数が異なる複数の周波数を含むとき、前記異なる複数の周波数毎に、それぞれ異なる種類のパッチアンテナが設けられる、請求項1から7の何れか1項に記載のアンテナ装置。
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JP2017087276A JP6874506B2 (ja) | 2017-04-26 | 2017-04-26 | アンテナ装置 |
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JP2018186404A JP2018186404A (ja) | 2018-11-22 |
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2017
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