JP6874506B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ装置に関するものである。
利得が大きいアンテナほど指向性は鋭くなる。利得が大きいアンテナは、特定の方向へ強い電波を放射する。鋭い指向性を有するアンテナは、放射レベルが最大となる方向の指向性であるメインローブと、それ以外の方向の指向性であるサイドローブとを有している。これは、一次放射器と回転放物面の内面を反射面とする回転放物面反射鏡とを有するパラボラアンテナについても同様である。パラボラアンテナは、図8に示すように、回転放物面反射鏡701と、回転放物面反射鏡701の焦点に配置される一次放射器702とを有している。回転放物面反射鏡701は、一次放射器702から放射された球面波(以下、放射波ともいう。)を平面波(以下、反射波ともいう。)に変換して反射する。
パラボラアンテナ700を用いて電波を発射する場合の通信衛星や航空機との関係について図8の模式図を参照しつつ説明する。アンテナ装置の一例であるパラボラアンテナ700から電波を発射する場合について考える。例えば、通信衛星等が存在する方向に対して鋭い指向性を有するメインローブ501と、それ以外の方向に対して指向性を有する左サイドローブ502と右サイドローブ503(以下、これらを纏めてサイドローブともいう。)と、が現れる。そして、通信衛星などに対して電波を発射するパラボラアンテナ700のサイドローブ502、503の信号レベルが大きい場合、以下のような問題がある。
例えば、右サイドローブ503の信号レベルが大きい場合、右サイドローブ503から発射された電波500が、他国の哨戒衛星400や偵察機300等といった、通信の内容を知られたくない相手において傍受される可能性がある。特に、地上にあるパラボラアンテナ700の電波が感知されると、当該パラボラアンテナ700の位置(場所)が知られてしまうという問題がある。また、パラボラアンテナ700の周辺に存在する図示しない通信機器は、サイドローブ502、503を不要波として処理する。このため、パラボラアンテナ700の周辺に存在する通信機器において電波干渉が発生する。その結果、通信機器の受信感度が低下してしまうという問題がある。したがって、パラボラアンテナ700の設計として、通信の機密性を確保すると共に、パラボラアンテナ700の周辺に存在する通信機器に対して与える影響を極力低減すべく、サイドローブ502、503の信号レベルを小さくすることが要求されている。
特開2011−142504号公報
パラボラアンテナ700を用いて電波を発射する際、サイドローブ502、503の信号レベルは、パラボラアンテナ700の回転放物面反射鏡701の機械的な構造と、パラボラアンテナ700が発射する電波の送信周波数とに基づいて一意に定まってしまう。具体的には、サイドローブ502、503の信号レベルは、回転放物面反射鏡701のアンテナ開口径、回転放物面反射鏡701の焦点距離、開口角、オフセット角、及び送信周波数に基づいて定まってしまう。したがって、回転放物面反射鏡701の機械的な構造と、放射する電波の送信周波数とがすでに定まっている場合、サイドローブ502、503の信号レベルを低減することは非常に困難であるという問題がある。
サイドローブ502、503の信号レベルを低減させる関連技術として、アンテナのフェーズドアレイ化がある。アンテナのフェーズドアレイ化とは、アンテナの方向を変えることなく、瞬時に電波の放射方向を変えるという技術である。しかしながら、アンテナのフェーズドアレイ化を行うためには、小さなアンテナを多数搭載することが要求される。したがって、高度な電子制御技術と、大量の情報を一度に処理する情報処理技術とが必須の要件となる。このため、アンテナ装置の重量が増え、アンテナ装置が大型化してしまうという問題がある。さらに、アンテナ装置が非常に高価になるという問題がある。
特許文献1には、次の技術が開示されている。パラボラアンテナは、一次放射器から放射された電波を反射するレフレクタの反射面の外周部に、レフレクタの反射方向に延びる金属製の筒状のシュラウドを備えている。そして、シュラウドの内周面に沿って円周方向に複数の電波吸収体が並べて配置されている。そして、電波吸収体は、サイドローブの要因となるレフレクタに向けた方向以外の電波を吸収する。
パラボラアンテナのサイズを大きくすれば、サイドローブが低減するという技術は知られている。しかしながら、昨今、上記した通信衛星などと通信を行うパラボラアンテナの小型化に対する要請が高まっている。特に、軍事利用を目的とするパラボラアンテナでは、自動車などに搭載して運搬することが可能な可搬型のパラボラアンテナを望む声が多い。これは、通信相手となる通信衛星などの軌道が変化した場合に容易に追従することができるからである。そうすると、パラボラアンテナのサイズの小型化に対する要請はより一層高まってきている。
特許文献1に記載されている技術は、パラボラアンテナに対して、複数の電波吸収体がレフレクタの内周面に沿って並べて配置されたシュラウドを備えた構成となっている。このような構成では、パラボラアンテナの小型化といった昨今の要請に対応することができないという問題がある。
また、特許文献1に記載された技術では、サイドローブの信号レベルを低減するシュラウドの構造が一意に定まってしまう。要するに、サイドローブの信号レベルがパラボラアンテナの構造で一意に決まってしまう。したがって、後からパラボラアンテナの送信電力などが変化した場合、サイドローブの信号レベルの調整などを行うことができないという問題がある。
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、パラボラアンテナのサイドローブの信号レベルを簡単に調整すると共に、パラボラアンテナの小型化を図るという課題を解決するアンテナ装置を提供することにある。
本発明のアンテナ装置は、回転放物面の内面を反射面とする回転放物面反射鏡と、前記回転放物面反射鏡の焦点に前記回転放物面反射鏡の内面と対向して配置され、所定の周波数の電波を前記回転放物面反射鏡の内面に向けて放射する一次放射器と、前記一次放射器から放射される前記所定の周波数の電波の位相と逆位相の電波を、前記回転放物面反射鏡の内面から発射する逆位相波発射手段と、前記一次放射器が前記回転放物面反射鏡の内面に向けて前記所定の周波数の電波を放射するタイミングと、前記所定の周波数の電波が前記一次放射器から前記回転放物面反射鏡の内面に到達するまでの伝搬時間とに基づいて、前記逆位相波発射手段が前記逆位相の電波を発射するタイミングを調整するタイミング調整手段と、を備える。
本発明によれば、パラボラアンテナのサイドローブの信号レベルを簡単に調整すると共に、パラボラアンテナの小型化を図ることが可能なアンテナ装置を提供できる。
本発明の第1実施形態のアンテナ装置を構成する回転放物面反射鏡にパッチアンテナを配置した一例を示す図である。 第1実施形態のアンテナ装置において、周波数が単一である場合の概略ブロックの一例を示す図である。 第1実施形態のアンテナ装置において、周波数が複数存在する場合の概略ブロック図の一例を示す図である。 第1実施形態のアンテナ装置を用いた場合の一次放射器が放射する電波、回転放物面反射鏡で反射される電波、及び回転放物面反射鏡に配置されたパッチアンテナが放射する電波との関係を示す模式図である。 第1実施形態のアンテナ装置として、回転放物面反射鏡の回転放物面の中心から半径80cmから82cmの範囲の円周上にパッチアンテナAを、半径70cmから74cmの範囲の円周上にパッチアンテナBをそれぞれ配置し、パッチアンテナA及びBの送信電力を一次放射器が送出する電力と等倍に設定した場合と、比較例のアンテナ装置を用いた場合との角度と電力比との関係を示す図である。 第1実施形態のアンテナ装置として、回転放物面反射鏡の回転放物面の中心から半径80cmから82cmの範囲の円周上にパッチアンテナAを、半径70cmから74cmの範囲の円周上にパッチアンテナBをそれぞれ配置し、パッチアンテナAの送信電力を一次放射器が送出する電力の2倍に設定し、パッチアンテナBの送信電力を一次放射器が送出する電力と等倍に設定した場合と、比較例のアンテナ装置を用いた場合との角度と電力比との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態のアンテナ装置の一例を示す概略ブロック図である。 パラボラアンテナを用いて電波を発射する場合の通信衛星や航空機との関係について説明する模式図である。
(本実施形態の概要)
まず、本実施形態の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態のアンテナ装置を構成する回転放物面反射鏡にパッチアンテナを配置した一例を示す図である。
図1は、回転放物面反射鏡701の内面の回転放物面の中心Cから半径Rの内周750上に、等間隔でパッチアンテナ201を12個配置した場合の一例である。図1は、隣接するパッチアンテナ201のそれぞれと中心Cとを結んだ直線間のなす角度が30度である場合を示している。このように、本実施形態では、回転放物面反射鏡701の内面の内周750上に、等間隔でパッチアンテナ201を複数配置することとしている。なお、パッチアンテナ201は、誘電体基板と、その両面に印刷配線された放射素子と、地導体板とを構成要素とする平面アンテナの一種である。本実施形態では、マイクロストリップ線路を用いてパッチアンテナ201を構成している。
パッチアンテナ201が配置される回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cからの半径Rの値(内周750の径)に応じて、サイドローブの信号レベルは変化する。また、回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cと同じ中心である複数の同心円上にパッチアンテナ201をそれぞれ配置することで、サイドローブの信号レベルをより効果的に低減することができる。
回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cからの半径Rの値(内周750の径)、内周750上に配置するパッチアンテナ201の数、及び内周750上の隣接するパッチアンテナ201と中心Cとを結んだ直線間のなす角度については、任意の値を設定することが可能である。また、回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cと同じ中心である複数の同心円上にパッチアンテナ201をそれぞれ配置するか否かも適宜選択することができる。
(周波数が単一である場合)
次に、本発明の第1実施形態を説明する。図2は第1実施形態のアンテナ装置において、周波数が単一である場合の概略ブロックの一例を示す図である。周波数が単一とは、アンテナが放射する電波の周波数の種類が1つであるということである。
図2を参照すると、本実施形態のアンテナ装置の一例であるパラボラアンテナ700は、放射器(一次放射器)702と、増幅器703、708と、タイミング調整機704、707と、モデム705と、位相変換器706と、計算機709と、パッチアンテナ201とを有する。
放射器(一次放射器)702は、単一の周波数の電波を、図示しない回転放物面反射鏡701に向けて放射する。増幅器703は、放射器(一次放射器)702から回転放物面反射鏡701に向けて放射する電波の信号レベルを増幅する。増幅器708は、回転放物面反射鏡701の内周750上に配置されるパッチアンテナ201から発射する電波の信号レベルを増幅する。タイミング調整機704は、放射器(一次放射器)702が回転放物面反射鏡701に向けて電波を放射するタイミングを調整する。タイミング調整機707は、以下説明するように、計算機709で算出されたタイミングで、パッチアンテナ201が回転放物面反射鏡701に向けて電波を発射するタイミングを調整する。
具体的には、計算機709は、タイミング調整機704で調整された、放射器(一次放射器)702が回転放物面反射鏡701に向けて電波を放射したタイミングと、放射器(一次放射器)702から回転放物面反射鏡701までに放射器(一次放射器)702が放射した電波が到達するまでの伝搬時間(遅延量)と、に基づいて、パッチアンテナ201が回転放物面反射鏡701に向けて電波を発射するタイミングを算出する。これは、放射器(一次放射器)702が回転放物面反射鏡701に向けて放射した電波が回転放物面反射鏡701に到達するタイミングと同じタイミングで、パッチアンテナ201が回転放物面反射鏡701に向けて電波を発射すると、サイドローブの信号レベルをより効果的に低減することができるからである。
モデム705は、放射器(一次放射器)702やパッチアンテナ201が発射する電波(高周波信号)と、図2のモデム705から左側に存在する図示しないデータ信号(低周波回路)との変換を行う。また、モデム705は、放射器(一次放射器)702が放射する電波の出力電力と、パッチアンテナ201が発射する電波の出力電力との比率に基づいて、放射器(一次放射器)702が放射する電波の出力電力と、パッチアンテナ201が発射する電波の出力電力とを調整する。放射器(一次放射器)702が放射する電波の出力電力と、パッチアンテナ201が発射する電波の出力電力との比率は、計算機709が算出してモデム705に通知する。
放射器(一次放射器)702が放射する電波の出力電力と、パッチアンテナ201が発射する電波の出力電力との比率を変化させた場合、サイドローブの波形の形状自体は変化しない。しかしながら、サイドローブの信号レベルは変化する。したがって、パッチアンテナ201が発射する電波の出力電力と、放射器(一次放射器)702が放射する電波の出力電力との比率に応じて、サイドローブの信号レベルの低減の効果が変化する。この点は、後述する周波数が複数存在する場合であっても同様である。
位相変換器706は、放射器(一次放射器)702が放射する電波の周波数を変換することなく、位相のみを180度変換して逆位相とする。パッチアンテナ201は、放射器(一次放射器)702が放射する電波の位相と180度位相が異なる逆位相の電波を発射する。
電波の起点(給電点)からマイクロストリップ線路を介してパッチアンテナ201に電波が伝搬する。回転放物面反射鏡701の内周750上に配置されるパッチアンテナ201の各々に接続されるマイクロストリップ線路は、線路間で時間がずれないように(位相がずれないように)、長さを均等にする。
なお、図2では、モデム705と、タイミング調整機704、705と、位相変換器706とをそれぞれ別個に設けた場合について説明を行っている。しかしながら、モデム705において位相調整を行い、併せて、時間調整も行うようにすることも可能である。すなわち、タイミング調整機704、705の機能及び位相変換器706の機能を、モデム705に内蔵することで、機能ブロックの数を削減することができる。この点は、周波数の種類(数)に応じてモデム及び位相変換器の数が増加する、後述する周波数が複数存在する場合の機能ブロック数の削減において、より効果的になる。
(周波数が複数存在する場合)
次に、本実施形態のアンテナ装置において、周波数が複数存在する場合について説明する。図3は、第1実施形態のアンテナ装置において、周波数が複数存在する場合の概略ブロック図の一例を示す図である。なお、複数の周波数の電波(例えば、2乃至3個)を放射することは、パラボラアンテナにおいて一般的に行われている。
図3を参照すると、本実施形態のアンテナ装置の一例であるパラボラアンテナ770は、放射器(一次放射部)752と、増幅器753、758と、タイミング調整機754、757と、モデム765、775、785と、位相変換器766、776、786と、計算機759と、信号合成器751、760と、パッチアンテナ251とを有する。
図2との違いは、モデム765、775、785及び位相変換器766、776、786が、パラボラアンテナ770が扱う周波数(放射器(一次放射部)752が放射する電波の周波数)の種類に応じた数だけ設けられている点である。また、図2との違いは、放射器(一次放射部)752が放射する電波の周波数毎に、それぞれ異なる種類のパッチアンテナ251が設けられている点である。さらに、信号合成器751、760が設けられている点である。これらの異なる点以外は、周波数が単一である場合と同様であるので、周波数が単一である場合と異なる点について詳細に説明する。なお、増幅器753、758として、増幅器の一例であるHPC(High Power Controller)を用いてもよい。
モデム765、775、785は、放射器(一次放射部)752が放射する電波の周波数の種類に対応する数だけ設けられている。モデム765、775、785は、放射器(一次放射器)752やパッチアンテナ251が発射する複数種類の電波(高周波信号)と、図3のモデム765、775、785から左側に存在する図示しないデータ信号(低周波回路)との変換を行う。また、モデム765、775、785は、放射器(一次放射器)752が放射する電波の出力電力と、パッチアンテナ251が発射する電波の出力電力との比率に基づいて、放射器(一次放射器)752が放射する電波の出力電力と、パッチアンテナ251が発射する電波の出力電力とを調整する。放射器(一次放射器)752が放射する電波の出力電力と、パッチアンテナ251が発射する電波の出力電力との比率は、計算機759が算出してモデム765、775、785に通知する。
位相変換器766、776、786は、放射器(一次放射器)752が放射する複数種類の電波の周波数を変換することなく、それぞれの電波の位相のみを180度変換して逆位相とする。パッチアンテナ251は、放射器(一次放射器)752が放射する複数種類の電波の位相と180度位相が異なる逆位相の複数種類の電波を発射する。
電波の起点(給電点)からマイクロストリップ線路を介して複数種類の電波にそれぞれ対応するパッチアンテナ201に電波が伝搬する。回転放物面反射鏡701の内周750上に配置されるパッチアンテナ201の各々に接続されるマイクロストリップ線路は、線路間で時間がずれないように(位相がずれないように)、長さを均等にする。
信号合成器751は、放射器(一次放射器)752が放射する電波の種類に対応するモデム765、775、785からそれぞれ出力された高周波信号を合成する。信号合成器751は、合成した信号をタイミング調整機754へ出力する。信号合成器760は、パッチアンテナ251が発射する電波の種類に対応する位相変換器766、776、786からそれぞれ出力された逆位相の高周波信号を合成する。信号合成器760は、合成した信号をタイミング調整機757へ出力する。
なお、本実施形態において採用しているパッチアンテナ251を搭載しない一般的なパラボラアンテナにおいても、周波数が異なる電波を合成して一次放射器から放射することは一般的に行われている。例えば、海上にある複数の戦艦から同時通信が要求され、これら複数の戦艦と同時通信を行う場合、パラボラアンテナは、それぞれの戦艦に対して周波数を変えて通信を行う。したがって、信号合成器751は、一般的なパラボラアンテナにおいても設けられている。本実施形態では、パッチアンテナ251から逆位相の複数種類の電波を発射するため、信号合成器760をさらに設けることとしている。
図3の場合、放射器(一次放射部)752が放射する電波の種類(周波数)は3個としている。したがって、モデム765、775、785、位相変換器766、776、786は、それぞれ3個ずつ設けられている。
なお、放射器(一次放射器)752が放射する電波の種類(周波数)の数は、任意の数とすることが可能である。また、放射器(一次放射器)752が放射する電波の種類(周波数)の数と、モデム及び位相変換器の数とは同一になる。
次に、本実施形態のアンテナ装置を用いた場合の一次放射器が放射する電波、回転放物面反射鏡で反射される電波、及び回転放物面反射鏡に配置されたパッチアンテナが放射する電波との関係について説明する。図4は、本実施形態のアンテナ装置を用いた場合の一次放射器が放射する電波、回転放物面反射鏡で反射される電波、及び回転放物面反射鏡に配置されたパッチアンテナが放射する電波との関係を示す模式図である。なお、図4では、放射器(一次放射器)702が放射する電波の周波数は単一であるとして説明を行う。
図4において、放射器(一次放射器)702は、回転放物面反射鏡701の内面に対して電波(放射波)771、772を放射する。回転放物面反射鏡701は、放射器(一次放射器)702から放射された放射波771、772を、反射波801、802に変換して反射する。
さらに、本実施形態では、パッチアンテナ201は、放射波771、772の位相と180度位相が異なる逆位相の電波(逆位相波)271、272を発射する。
これにより、パラボラアンテナ700が発射する電波の指向性は、図4の右上に示すようにメインローブ501と、左サイドローブ502と、右サイドローブ503として現れる。そして、本実施形態におけるパッチアンテナ201を、回転放物面反射鏡701の内周750上に配置したことに伴い、サイドローブ502、503の信号レベルがどの程度低減したかについて、以下説明する。
図5は、本実施形態のパラボラアンテナ700として、回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cから半径R=80cm〜82cmの範囲の内周750上にパッチアンテナ201(以下、パッチアンテナAという。)を、半径R=70cm〜74cmの範囲の内周750上にパッチアンテナ201(以下、パッチアンテナBという。)を配置している。そして、パッチアンテナA及びBの送信電力を放射器(一次放射器)702が送出する電力と等倍に設定した場合と、比較例のパラボラアンテナを用いた場合との角度と電力比との関係を示している。比較例は、回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cから半径Rの内周750上にパッチアンテナ201を配置しないパラボラアンテナである。
図5を参照すると、パッチアンテナ201を配置しない比較例(図5の点線)のサイドローブ502、503の最大値(メインローブから±2.5度に存在するサイドローブ)に対して、本実施形態のパラボラアンテナ700(図5の実線)では、サイドローブ502、503の信号レベルが約5dB低下していることが分かる。
図6は、本実施形態のパラボラアンテナ700として、回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cから半径R=80cm〜82cmの範囲の内周750上にパッチアンテナ201(以下、パッチアンテナAという。)を、半径R=70cm〜74cmの範囲の内周750上にパッチアンテナ201(以下、パッチアンテナBという。)を配置している。そして、パッチアンテナAの送信電力を放射器(一次放射器)702が送出する電力の2倍に設定し、パッチアンテナBの送信電力を放射器(一次放射器)702が送出する電力と等倍に設定した場合と、比較例のパラボラアンテナを用いた場合との角度と電力比との関係を示している。比較例は、回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cから半径Rの内周750上にパッチアンテナ201を配置しないパラボラアンテナである。
図6を参照すると、パッチアンテナ201を配置しない比較例(図6の点線)のサイドローブ502、503の最大値(メインローブから±2.5度に存在するサイドローブ)に対して、本実施形態のパラボラアンテナ700(図6の実線)では、サイドローブ502、503の信号レベルが約9dB低下していることが分かる。
なお、図5、図6では、メインローブ501から±2.5度に存在するサイドローブ502、503の信号レベルを低減させる例について説明を行っている。しかしながら、信号レベルを低減させるサイドローブは、メインローブ501から±2.5度に存在するサイドローブに限定されない。例えば、サイドローブの信号レベルが最大である角度から、少し離れた角度に存在するサイドローブの信号レベルを低減させるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、回転放物面反射鏡701の回転放物面の中心Cから半径Rの内周750上に、パッチアンテナ201を配置することとしている。そして、パッチアンテナ201が発射する電波の位相を、一次放射器702、752が回転放物面反射鏡701の内面に対して放射する電波の位相と180度異なる逆位相になるようにしている。要するに、一次放射器702、752が回転放物面反射鏡701の内面に対して放射する電波のうち、一部の電波を打ち消すこととしている。これにより、容易にパラボラアンテナのサイドローブの信号レベルを低減することができるのである。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図7は、本発明の第2実施形態のアンテナ装置の一例を示す概略ブロック図である。
図7を参照すると、本実施形態のアンテナ装置800は、回転放物面反射鏡701と、一次放射器850と、逆位相波発射部250とを有する。
回転放物面反射鏡701は、回転放物面の内面を反射面とする。
一次放射器850は、回転放物面反射鏡701の焦点に回転放物面反射鏡701の内面と対向して配置される。一次放射器850は、所定の周波数の電波を回転放物面反射鏡701の内面に向けて放射する。
逆位相波発射部250は、一次放射器850が放射する所定の周波数の電波の位相と逆位相の電波を、回転放物面反射鏡701の内面から発射する。
本実施形態のアンテナ装置800は、回転放物面の内面を反射面とする回転放物面反射鏡701の焦点に、回転放物面反射鏡701の内面と対向して配置され、所定の周波数の電波を回転放物面反射鏡701の内面に向けて放射する一次放射器850を備えている。また、一次放射器850が放射する所定の周波数の電波の位相と逆位相の電波を、回転放物面反射鏡701の内面から発射する逆位相波発射部250を備えている。これにより、アンテナのサイドローブの信号レベルを簡単に調整すると共に、アンテナの小型化を図ることが可能になるのである。
なお、パラボラアンテナ700、770の計算機709、759に格納されているコンピュータプログラムは、記録媒体で提供されてもよく、また、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよい。記録媒体は、コンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ可読媒体であって、磁気、光、電子、電磁気、赤外線などを用いて情報の記録又は読み取りが可能な媒体を含む。そのような媒体として、例えば、半導体メモリ、半導体または固体の記憶装置、磁気テープ、取外し可能なコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM(Random Access Memory))、読出し専用メモリ(ROM(Read Only Memory))、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどがある。
また、上記何れの実施形態においてもパラボラアンテナを具体例に挙げて説明を行っている。しかしながら、パラボラアンテナ以外の他のアンテナにも本発明を適用することが可能である。例えば、潜水艦のレーダなどに用いられるフェーズドアレイアンテナなどが考えられる。パラボラアンテナのように回転放物面反射鏡を有しないアンテナの場合、放射器の表面にパッチアンテナを設けることで、本発明と同様の効果を得ることができる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
201、251 パッチアンテナ
250 逆位相波発射部
271、272 逆位相波
501 メインローブ
502 左サイドローブ
503 右サイドローブ
700、770 パラボラアンテナ
701 回転放物面反射鏡
702、752 放射器(一次放射器)
703、708、753、758 増幅器
704、707、754、757 タイミング調整機
705、765、775、785 モデム
706、766、776、786 位相変換器
709、759 計算機
750 内周
751、760 信号合成器
771、772 放射波
800 アンテナ装置
801、802 反射波
850 一次放射器

Claims (8)

  1. 回転放物面の内面を反射面とする回転放物面反射鏡と、
    前記回転放物面反射鏡の焦点に前記回転放物面反射鏡の内面と対向して配置され、所定
    の周波数の電波を前記回転放物面反射鏡の内面に向けて放射する一次放射器と、
    前記一次放射器から放射される前記所定の周波数の電波の位相と逆位相の電波を、前記回転放物面反射鏡の内面から発射する逆位相波発射手段と、
    前記一次放射器が前記回転放物面反射鏡の内面に向けて前記所定の周波数の電波を放射するタイミングと、前記所定の周波数の電波が前記一次放射器から前記回転放物面反射鏡の内面に到達するまでの伝搬時間とに基づいて、前記逆位相波発射手段が前記逆位相の電波を発射するタイミングを調整するタイミング調整手段と、
    を備える、アンテナ装置。
  2. 前記所定の周波数の電波の出力電力と、前記逆位相の電波の出力電力との比率を調整する電力比率調整手段をさらに備え、前記電力比率調整手段を用いて、前記所定の周波数の電波と前記逆位相の電波とに基づいて生成されるサイドローブの信号レベルを調整する、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記所定の周波数の電波をデータ信号に変換すると共に、前記データ信号を前記所定の周波数の電波に変換するモデム手段と、前記モデム手段の出力信号に基づいて前記逆位相の電波を生成する位相変換手段とをさらに含み、前記所定の周波数が異なる複数の周波数を含むとき、前記モデム手段と前記位相変換手段とは、それぞれ、前記異なる複数の周波数の各々に対応して設けられる、請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記逆位相波発射手段は、前記回転放物面反射鏡の回転放物面の中心と同じ中心である同心円上に配置される、請求項1からの何れか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記逆位相波発射手段は、前記同心円上に複数配置される、請求項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記逆位相波発射手段は、前記同心円上に等間隔で配置される、請求項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記逆位相波発射手段はパッチアンテナであり、前記回転放物面反射鏡の回転放物面の中心と同じ中心である同心円上に複数配置される前記パッチアンテナの各々は、前記逆位相の電波の給電点から長さが均等なマイクロストリップ線路を用いて接続される、請求項1からの何れか1項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記逆位相波発射手段はパッチアンテナであり、前記所定の周波数が異なる複数の周波数を含むとき、前記異なる複数の周波数毎に、それぞれ異なる種類のパッチアンテナが設けられる、請求項1からの何れか1項に記載のアンテナ装置。
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