(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別、または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて、または当該表示に代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、遊技効果ランプ9の点灯や消灯、可動体32の動作、あるいは、これらの一部または全部を含む任意の演出装置を用いた演出として行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読予告演出がある。先読予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと、または電断からの復旧中であることを、報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
[特徴部21TMに関する説明]
次に、特徴部21TMに関して説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図8−1に示すような主基板11、演出制御基板12、ターミナル基板(情報出力基板)21TM016といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
なお、前述した図2に示すように、主基板11には、第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B、並びに、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4B等の各種部品が接続されており、演出制御基板12には、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の各種演出装置が接続されているが、図8−1では、これらを省略している。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、図8−3に示すように、基板ケース21TM201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載され、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
また、主基板11には、図8−3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能な表示モニタ21TM029が設けられており、該表示モニタ21TM029に、入賞に関する各種の入賞情報を表示する機能も備えている。なお、表示モニタ21TM029の左側方には表示切替スイッチ21TM030が設けられており、該表示切替スイッチ21TM030の操作によって表示モニタ21TM029に表示されている情報を切り替えることが可能となっている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号の他、電源断信号、クリア信号、リセット信号等の各種信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、ターミナル基板21TM016からセキュリティ信号等の各種の信号の出力を行うための情報出力回路112が搭載されている。
また、図8−1に示す主基板11は、図8−3に示すように、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース21TM201に封入されており、主基板11の中央には表示モニタ21TM029(例えば、7セグメント)が配置され、表示モニタ21TM029の右側には表示切替スイッチ21TM030が配置されている。表示モニタ21TM029および表示切替スイッチ21TM030は、主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11の背面中央下部には、後述する設定変更モードまたは設定確認モードに切り替えるための錠スイッチ21TM051(図8−1参照)が設けられている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、第1〜第4一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ21TM029に表示されるようになっており、これら入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。つまり、パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、あらかじめ定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1では、当該パチンコ遊技機1において、設置後にどのような調整を加えられたかを認識できるようになっている。
また、電源基板は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケースに封入されており、電源基板の背面右側下部には、後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052と、電源スイッチ21TM055が設けられている。遊技場の店員等が、パチンコ遊技機1に電源電圧が供給されていない状態で、電源スイッチ21TM055を操作することで、主基板11、演出制御基板12、払出制御基板21TM037等の各基板に所定の動作電圧が供給される。さらに、電源スイッチ21TM055が操作されるタイミングで、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100にクリア信号が入力され、後述する初期化処理(RAMクリア)が実行される。同じ電源基板上において、電源スイッチ21TM055とクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を近くに配置することで、電源投入操作および初期化操作を行い易いようにしている。
なお、錠スイッチ21TM051およびクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、錠スイッチ21TM051はキー操作を要することから、遊技店の店員のなかでも、錠スイッチ21TM051の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ21TM051は、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるが、該切替操作を実行可能であると共に該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチであっても良い。
なお、錠スイッチ21TM051は、ON状態またはOFF状態を維持可能である。即ち、遊技場の店員等により力を加えられなくても、錠スイッチ21TM051は、ON状態またはOFF状態を維持可能である。また、錠スイッチ21TM051は、OFF状態でのみキーを挿抜可能な構成とする。このような構成によれば、遊技場の店員等は、キーを回収するために錠スイッチ21TM051をOFF状態としなければならないので、遊技場の店員等が錠スイッチ21TM051をON状態としたまま放置してしまうことを防ぐことができる。
なお、図8−3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側の下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられており、該ノズル内には、パチンコ遊技機1内から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ21TM070が設けられている。該排出口スイッチ21TM070は、スイッチ回路110に接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図8−2は、払出制御基板21TM037および球払出装置21TM097などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図8−2に示すように、払出制御基板21TM037には、払出制御用CPU21TM371を含む払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵されている。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370、RAM(図示せず)、払出制御用プログラムを格納したROM(図示せず)およびI/Oポート等は、払出制御基板21TM037を構成する。すなわち、払出制御基板21TM037は、払出制御用CPU21TM371、RAMおよびROMを有する払出制御用マイクロコンピュータ21TM370と、I/Oポートとで実現される。また、I/Oポートは、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に内蔵されていてもよい。
球切れスイッチ21TM187、満タンスイッチ21TM048および払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372fに入力される。なお、この実施の形態では、払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力されたあと、I/Oポート21TM372aおよび出力回路21TM373Bを介して主基板11に出力される。
また、払出制御基板21TM037には、図8−2に示すように、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3の開放を検知する遊技機枠開放センサと、遊技盤2の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠3aの開放を検知する扉枠開放センサと、を備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が接続されており、これらのセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。なお、遊技機用枠3の開放が検知されたときの検知信号と、ガラス扉枠3aの開放が検知されたときの検出信号とは、異なる端子に入力されることにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、区別して認識可能となっている。
また、払出モータ位置センサ21TM295からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372eに入力される。払出モータ位置センサ21TM295は、払出モータ21TM289の回転位置を検出するための発光素子(LED)と受光素子とによるセンサであり、遊技球が詰まったこと、すなわちいわゆる球噛みを検出するために用いられる。払出制御基板21TM037に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、球切れスイッチ21TM187からの検出信号が球切れ状態を示していたり、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。
さらに、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、打球発射装置からの球発射を停止させるために、発射基板21TM090に対してローレベルの満タン信号を出力する。発射基板21TM090のAND回路21TM091が出力する発射モータ21TM094への発射モータ信号は、発射基板21TM090から発射モータ21TM094に伝えられる。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの満タン信号は、発射基板21TM090に搭載されたAND回路21TM091の入力側の一方に入力され、駆動信号生成回路21TM092からの駆動信号(発射モータ21TM094を駆動するための信号であって、電源基板からの電源を供給する役割を果たす信号である。)は、AND回路21TM091の入力側の他方に入力される。そして、AND回路21TM091の発射モータ信号が発射モータ21TM094に入力される。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が満タン信号を出力している間は、発射モータ21TM094への発射モータ信号の出力が停止される。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370には、遊技制御用マイクロコンピュータ100とシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路21TM380が内蔵されている。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370とは、シリアル通信回路21TM505,21TM380を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の接続確認を行うために、一定の間隔(例えば1秒)で信号(賞球要求信号、受信ACK信号)をやり取り(送受信)している。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路21TM505を介して、一定の間隔で接続確認を行うための信号(この実施の形態における賞球要求信号)を送信し、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの賞球要求信号を受信した場合、その旨を通知する信号(受信ACK信号)を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この実施の形態では、賞球要求信号や受信ACK信号に特定のデータを乗せることにより、賞球要求信号や受信ACK信号を送受信するタイミングにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間で特定のデータをやり取りするように構成している。例えば、入賞が発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、払い出すべき賞球個数を示すデータを、賞球要求信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた賞球要求信号を 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球払出動作が終了すると、賞球終了を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。また、所定のエラー(球貸し、満タン、球切れなどのエラー)が発生した場合には、エラーの内容を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372bを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号をターミナル基板(枠用外部端子基板と盤用外部端子基板とを含む)21TM160に出力する。なお、出力ポート21TM372bの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図8−2では記載省略されている。
また、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372cを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED21TM374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート21TM372bを介して、点灯/消灯を指示するための信号を賞球LED21TM053および球切れLED21TM054に出力する。なお、払出制御基板21TM037の入力ポート21TM372fには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ21TM375からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ21TM375は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
さらに、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの払出モータ21TM289への駆動信号は、出力ポート21TM372aおよび中継基板21TM072を介して球払出装置21TM097の払出機構部分における払出モータ21TM289に伝えられる。なお、出力ポート21TM372aの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図8−3では記載省略されている。
遊技機に隣接して設置されているカードユニット21TM050には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット21TM050には、使用可表示ランプ、連結台方向表示器、カード投入表示ランプおよびカード挿入口が設けられている。インタフェース基板(中継基板)21TM066には、度数表示LED21TM060、球貸し可LED21TM061、球貸スイッチ21TM062および返却スイッチ21TM063が接続される。
インタフェース基板21TM066からカードユニット21TM050には、遊技者の操作に応じて、球貸スイッチ21TM062が操作されたことを示す球貸スイッチ信号および返却スイッチ21TM063が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット21TM050からインタフェース基板21TM066には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート21TM372fおよび出力ポート21TM372dを介して送受信される。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間には、インタフェース基板21TM066が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図8−2に示すように、インタフェース基板21TM066を介してカードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間で送受信されることになる。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板21TM037に搭載されている 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号の入力状態によってカードユニット21TM050の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチが操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。
そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット21TM050からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ21TM289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット21TM050からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。
カードユニット21TM050で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板21TM037から供給される。すなわち、カードユニット21TM050に対する電源基板からの電力供給は、払出制御基板21TM037およびインタフェース基板21TM066を介して行われる。この例では、インタフェース基板21TM066内に配されているカードユニット21TM050に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット21TM050を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット21TM050に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
本実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6,5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
図8−4(A)〜(F)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図8−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」、「4」、「5」、「6」である場合よりも低い確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(D)に示すように、設定値4に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(E)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」である場合よりも高い確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(F)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」である場合よりも高い確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図8−4(A)〜(F)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りF)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。なお、図8−4(A)〜(F)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、本実施例では、CPU103は、図8−4(A)〜(F)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
なお、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個、3個、4個、5個、または7個以上であってもよい。
(設定示唆演出)
設定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。図8−5(1)、(2)、および(3)は、設定示唆演出の例を示している。図8−5(1)は、大当り終了画面において「晴れ」態様のエンディング画像が選択された例、図8−5(2)は、大当り終了画面において「曇り」態様のエンディング画面が選択された例、図8−5(3)は、大当り終了画面において「雨」態様のエンディング画像が選択された例を示している。また、図8−5(4)は、設定示唆演出の態様を、設定コマンドが指定した設定値に基づいて決定するためのテーブルの具体例を示す説明図である。
CPU103は、設定値を指定する設定コマンドを演出制御用CPU120に送信している。また、CPU103は、大当り遊技状態が終了したときに、画像表示装置5においてエンディング演出を実行するための演出制御用コマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドにより指定された設定値をRAM102に記憶することにより、記憶した設定値に基づいてエンディング演出の態様を決定可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに送信される演出制御用コマンドに基づいて、画像表示装置5に、大当り遊技状態が終了したことを報知する文字(「BONUS終了」の文字)と共に、記憶している設定値に基づいて決定された態様(晴れの態様、曇りの態様、雨の態様)のエンディング画像を表示することが可能となる。
図8−5(4)に示すテーブルには、設定コマンドで指定された設定値が「1,2」である場合、「3,4」である場合、および「5,6」である場合について、それぞれ、設定示唆演出の態様を、図8−5(1)に示す「晴れ」態様に決定する場合、図8−5(2)に示す「曇り」態様に決定する場合、および図8−5(3)に示す「雨」態様に決定する場合、の判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「1」または「2」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「3」または「4」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、高い割合(例えば50%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「5」または「6」である場合には、高い割合(例えば50%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、低い割合(例えば20%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。
このように、設定値に応じて設定示唆演出の各態様の決定割合を異ならせることにより、遊技者は設定示唆演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。本例では、遊技者は、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、特に、「晴れ」態様でエンディング演出が実行されることに期待することになる。
(電源投入時処理)
次に、電源投入時処理について説明する。
図8−6〜図8−8は、パチンコ遊技機1の電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ100において実行される処理の一例を示す図である。
図8−6に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、電源が投入された後に、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS21TM4010)。この処理は、データチェックとしてパリティチェックを行う。
チェック結果が正常であれば(ステップS21TM4010でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値、例えば、0〜5の何れかに合致するか否かを確認する(ステップS21TM4020)。本例では設定値格納領域に格納されている設定値として、0、1、2、3、4、および5の6つの数字を正規の値としており、大当り確率が異なる6段階の設定値を設けている。本例における設定値0は前述した図8−4等で示す設定値1に相当し、本例における設定値1は前述した図8−4等で示す設定値2に相当し、本例における設定値2は前述した図8−4等で示す設定値3に相当し、本例における設定値3は前述した図8−4等で示す設定値4に相当し、本例における設定値4は前述した図8−4等で示す設定値5に相当し、本例における設定値5は前述した図8−4等で示す設定値6に相当する。
ここで、本例では、パチンコ遊技機1が遊技機メーカから出荷される際(遊技場に設置される前)には、設定値格納領域に、上記正規の値のうち最も大当り確率が低い値(本例では0)が記憶されているものとする。なお、設定値格納領域のデータが壊れている場合には、正規の値となっていない場合がある。設定値が正規の値であれば(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS21TM4030)。設定変更中フラグは、後述する設定変更モードに移行したときにセットされ(ステップS21TM4580)、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられたときにクリアされる(ステップS21TM4720)。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップS21TM4030でNO)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4040)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4040でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4050)。RAMクリアフラグの値は、RAMクリア(遊技状態の初期化)が実行されることに決定されたか否かを示す値であり、値が1である場合にはRAMクリアが実行されることに決定されたことを示している。本例では、RAMクリアフラグが1にセットされた時点では実際にRAMクリアは実行されておらず、設定変更モードに制御される場合には、設定変更モードに関する処理が終了した後にRAMクリアが実行されることになる。
RAMクリアフラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域には含まれない。そのため電源断が発生した場合にはRAMクリアフラグの値は保持されず、電源復旧時のRAMクリアフラグの値は0(初期値が非セット状態)となっている。なお、遊技状態が初期化されることの報知は、設定変更モードまたは設定確認モードに制御される前に行われるようにしても良く、後述するように、設定変更モードまたは設定確認モードの終了後に行われるようにしても良い。
一方、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であれば(ステップS21TM4040でNO)、CPU103は、ステップS21TM4060に移行する。
次いで、CPU103は、遊技機用枠3またはガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4060)。ここで、前述したように、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により検出可能となっており、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、遊技機用枠3の開放状態が検出された旨を通知し、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、ガラス扉枠3aの開放状態が検出された旨を通知することで、遊技制御用マイクロコンピュータ100側で、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となっている。
なお、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から遊技制御用マイクロコンピュータ100に対して、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される構成とした場合(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100が遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300を備える場合)には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、これらの検出信号の入力によって、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となる。
CPU103が、遊技機用枠3の開放状態またはガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4060でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4070)。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4070でYES)、図8−7に示す、設定変更モードまたは設定確認モードに関連したステップS21TM4510以降の処理、に移行する。設定変更モードに移行した場合には設定値の確認および変更が可能となり、設定確認モードに移行した場合には設定値の確認が可能となる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値であり(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中に電源断が発生していない場合には(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、且つ、錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)ことを条件として、設定値の変更や確認の一方または双方が可能となる。一方、遊技機用枠3が閉鎖状態であるか(ステップS21TM4060でNO)、または、錠スイッチ21TM051がOFF状態である(ステップS21TM4070でNO)場合には、設定変更モードおよび設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
本実施形態では、設定値の変更を許可しないものの設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である、という2つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4060およびステップS21TM4070の判定処理によって、これら(1)および(2)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)に移行可能としている。また、これら(1)および(2)の条件に加えて、さらに、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(YES)と判定されたことに基づいてRAMクリアフラグがセットされていることを条件として、後述するように、設定値を変更することが可能な状態(設定変更モード)に移行可能となっている。
前述したように、設定値を確認または変更するために操作しなければならない錠スイッチ21TM051は、遊技盤2の裏面側に設けられており、遊技機用枠3を開放状態としなければ操作することができない。仮に、遊技機用枠3が開放状態となっていないにもかかわらず、錠スイッチ21TM051が操作されたということは、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300に異常があるか、または、何らかの不正な手段で設定値の確認または変更が行われようとしている可能性がある。このような状態で、設定値の確認または変更を許可することは不適切であるため、本実施形態では、遊技機用枠3が開放状態となっていないときには、パチンコ遊技機1を設定確認モードおよび設定変更モードの何れにも制御させないようにしている。
なお、本実施形態では、(1)の条件として、遊技機用枠3またはガラス扉枠3aの何れか一方が開放状態となっているときには、パチンコ遊技機1を設定確認モードまたは設定変更モードに制御可能としているが、このような形態に限らず、仮に、ガラス扉枠3aが開放状態となっていても、遊技機用枠3が開放状態となっていなければ、設定確認モードおよび設定変更モードの何れにも制御させないようにしても良い。
一方、ステップS21TM4060で、遊技機用枠3の開放状態またはガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4060でNO)、即ち、遊技機用枠3およびガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合には、設定変更モードおよび設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。また、ステップS21TM4070で、錠スイッチ21TM051がOFF状態であることが確認されると(ステップS21TM4070でNO)、設定変更モードおよび設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が異常であれば(ステップS21TM4010でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定値格納領域に格納されている値のチェックにおいて(ステップS21TM4020)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定変更中フラグのチェックにおいて(ステップS21TM4030)、設定変更中フラグがセットされていることが確認された場合には(ステップS21TM4030でYES)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。
ここで、仮に、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合であっても、バックアップRAM領域の一部が壊れている場合には、ステップS21TM4010でNOと判定されて、ステップS21TM4120に移行する。即ち、設定値格納領域に格納されている値が不適切である可能性がある場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、仮に、バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が正常であっても(ステップS21TM4010でYES)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、前回の電源断発生時に設定変更モードに制御されていた場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。
ステップS21TM4120において、CPU103は、遊技機用枠3またはガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4120)。CPU103が、遊技機用枠3の開放状態またはガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4120でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4130)。
錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4130でYES)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4140)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4140でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4150)。そして、図8−7に示す、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理が実行される。
一方、ステップS21TM4120で、遊技機用枠3の開放状態またはガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4120でNO)、即ち、遊技機用枠3およびガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合、ステップS21TM4130で、錠スイッチ21TM051がON状態となっていない場合(ステップS21TM4130でNO)、ステップS21TM4140において、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態となっていない場合(ステップS21TM4140でNO)には、CPU103は、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理を実行することなく、設定値格納領域に格納されている設定値が異常である可能性があることを示す設定値異常エラーコマンドを演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、設定値異常エラーコマンドを受信すると、画像表示装置5において、設定値が異常である可能性があることを報知する。例えば「設定値が異常である可能性があります」というメッセージを表示する。さらに、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。例えば「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する。なお、スピーカ8L、8Rからの音声出力により、同様の報知を行うようにしても良い。
次いで、演出制御用CPU120は、電源断となるまで所定のループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220の繰り返し)を実行する。
このループ処理では、CPU103が、4msのウエイト(ステップS21TM4200)を行った後に、表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示すること等により、「設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140で全てYESと判定されること)が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと」を報知する(ステップS21TM4210)。そして、セキュリティ信号線の一端が接続されている出力端子(端子番号10)からセキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4220)。セキュリティ信号はセキュリティ信号線の他端が接続されている外部装置(例えば、複数の遊技機の情報を管理するホールコンピュータ、当該遊技機に対応して設けられるカードユニットまたは呼出ランプ装置等)に入力される。
ループ処理の期間は、表示モニタ21TM029が備える7セグメント表示器に、4ms毎に「E」の文字が表示されることになる。4msのウエイトを設けることで7セグメント表示器に過度の熱が滞留して表示器にダメージを及ぼすことを防止するようにしている。また、ループ処理の期間はセキュリティ信号が継続して出力されている。セキュリティ信号を外部出力することで、ホールコンピュータ等の外部装置において、セキュリティ信号が入力されたことに基づいて当該パチンコ遊技機1で所定事象(本例では、設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと)が発生した可能性を特定可能となる。
ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理は、電力供給が停止するまで(電源スイッチ21TM055がOFFとされるまで)継続されることになる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、および、設定変更中に電源断が発生した場合(即ち、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合であり、ステップS21TM4030でYESと判定される場合)、のいずれかに該当する場合には、この状態で遊技を行わせるべきではなく、通常遊技処理(例えば、賞球処理や特別図柄プロセス処理等を含む遊技制御用タイマ割込処理)に移行する前に、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させる必要がある。そのため、RAMクリアフラグをセットして設定変更モードに移行させるようにしている。
本実施形態では、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態であり、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、およびステップS21TM4140の判定処理によって、これら(1)〜(3)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)に移行可能としている。
仮に、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していなければ、設定値の変更が許可されないため、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させることができず、通常遊技処理に移行させることができない。そのため、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、およびステップS21TM4140の判定処理のうち、何れかでNOと判定された場合には、前述したループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行する。
ループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行してしまうと通常遊技処理に移行することができなくなるため、遊技場の店員等は、一旦パチンコ遊技機1を電源断として再度電源を投入しなければならない。このように、設定変更モードに移行するための条件が成立していない場合には、一旦は電源断を行わせて、次の電源投入時に(1)〜(3)の条件を全て成立させるようにして、設定変更モードに移行させ、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させるようにしている。
なお、CPU103は、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していない場合には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bを、予め定められた電源断指示態様で発光させることにより、電源をOFF状態とするように促すようにしても良い。
本実施形態では、設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップS21TM4030でNO)、設定値の変更を許可しないものの、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするために、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)、という2つの条件が必要となっている。
しかしながら、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)、という2つの条件が成立している場合であっても、設定確認モードに制御されることはない。これら(1)および(2)の条件が成立している場合であっても、(3)ステップS21TM4140でクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態でない(NO)と判定された場合には、設定変更モードおよび設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御されることになる。
次に、設定変更モードおよび設定確認モードに関連する処理について、図8−7および図8−8を用いて説明する。図8−7の処理において、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値(本例では0〜5の何れか)に合致するか否かを確認する(ステップS21TM4510)。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合には(ステップS21TM4510でYES)、ステップS21TM4530に移行する。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4510でNO)、CPU103は、設定値格納領域に、正規の値として、最も大当り確率が低い「0」を格納する(ステップS21TM4520)。そして、ステップS21TM4530に移行する。
次いで、CPU103は、4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後に、電源断用処理を実行する(ステップS21TM4540)。電源断用処理において、CPU103は、不測の停電等を含む電源断に基づく電源断信号が入力されているか否かを確認して、電源断信号が入力されている場合には、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。即ち、電源断用処理では所定のバックアップ領域にチェックデータを格納する。
これにより、設定変更モードまたは設定確認モードに制御されているときに(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の繰返し処理、または、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570およびステップS21TM4650の繰返し処理が行われているときに)、電源断が発生した場合、電源復旧後のステップS21TM4010で適切にデータチェックが実行されることになる。
次いで、CPU103は、設定値格納領域に格納されている設定値(本例では0〜5)に対応した値を、表示モニタ21TM029に表示させる(ステップS21TM4550)。ここで、表示モニタ21TM029に表示される値は、設定値格納領域に格納されている値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)である。遊技場の店員は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しているため、設定値格納領域に格納されている値をそのまま表示モニタ21TM029に表示させてしまうと、遊技場の店員が実際の設定値を誤って認識してしまうおそれがある。従って、本例では[設定値格納領域に格納されている値+1]を、設定値として表示モニタ21TM029に表示させるようにしている。次いで、CPU103は、セキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4560)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグが0であるか否かを確認する(ステップS21TM4570)。RAMクリアフラグが0であれば(ステップS21TM4570でYES)、即ち、モード(ここでは設定確認モード)終了後にRAMクリアが実行されない場合には、CPU103は、設定確認モードに制御されたことを指定する設定確認モードコマンドを送信し(ステップS21TM4650)、ステップS21TM4680に移行する。演出制御用CPU120は、設定確認モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定確認モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定確認モードに制御されていることを報知することが可能となる。
一方、RAMクリアフラグが1であれば(ステップS21TM4570でNO)、即ち、モード(ここでは設定変更モード)終了後にRAMクリアが実行される場合には、CPU103は、設定値の変更が行われている可能性があることを示す設定変更中フラグをセットする(ステップS21TM4580)。設定変更中フラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域に含まれるため、電源断の状態となっても、設定変更中フラグの値は保持される。そのため設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、次回の電源投入時に設定変更中フラグの値が1の状態(セット状態)となっている。
次いで、CPU103は、設定変更モードに制御されたことを指定する設定変更モードコマンドを送信する(ステップS21TM4590)。演出制御用CPU120は、設定変更モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定変更モードに制御されていることを報知することが可能となる。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを示す設定切替スイッチ情報を入力し(ステップS21TM4600)、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを確認する(ステップS21TM4610)。
設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されていなければ(ステップS21TM4610でNO)、CPU103は、ステップS21TM4680に移行する。設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には(ステップS21TM4610でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を更新して(ステップS21TM4620)、ステップS21TM4680に移行する。更新された設定値は次回のステップS21TM4550で表示モニタ21TM029に表示される。
遊技場の店員が、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作する(ステップS21TM4610でYES)毎に、設定値格納領域に格納されている設定値が更新される(ステップS21TM4620)。例えば、正規の設定値が0〜5の範囲であり、設定変更モードに制御されたとき(電源投入時、前回の電源断発生時)に設定値格納領域に格納されていた設定値が3であったとすると、設定変更操作毎に、設定値格納領域に格納される設定値が、3→4→5→0→1→2→3の順序で更新され、これに応じて、表示モニタ21TM029に表示される情報が、4→5→6→1→2→3→4の順序で更新されることになる。
ここで、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)およびセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)、並びに設定確認モードコマンドの送信(ステップS21TM4650)を実行可能であるが、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)および設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行できない状態は、設定値の確認は可能であるか設定値の変更はできない設定確認モードに相当する。設定確認モードに制御されている期間は、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570およびステップS21TM4650の処理が繰り返し実行されることになる。
設定確認モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であること(ステップS21TM4040でNOと判定されてRAMクリアフラグが0のままであること)に基づいて制御される。
また、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)およびセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)を実行可能であると共に、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)および設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行可能な状態は、設定値の確認および変更が可能な設定変更モードに相当する。
設定変更モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070またはステップS21TM4130でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること(ステップS21TM4040またはステップS21TM4140でYESと判定されて、ステップS21TM4050またはステップS21TM4150でRAMクリアフラグが1に設定されていること)に基づいて制御される。
なお、設定確認モードコマンドに関しては、設定確認モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定確認モードコマンドを送信したときに、設定確認モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定確認モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定確認モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定確認モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定確認モードコマンドを送信可能としても良い。同様に、設定変更モードコマンドに関しては、設定変更モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定変更モードコマンドを送信したときに、設定変更モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定変更モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定変更モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定変更モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定変更モードコマンドを送信可能としても良い。
CPU103は、ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であるか否かを確認する。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4680でNO)、再び4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後にステップS21TM4540以降の処理を繰り返す。即ち、RAMクリアフラグの値が0であれば設定確認モードの制御を継続し、RAMクリアフラグの値が1であれば設定変更モードの制御を継続する。
ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば(ステップS21TM4680でYES)、CPU103は、設定変更モードまたは設定確認モードを終了させて、セキュリティ信号タイマの値として1000msを設定する(ステップS21TM4710)。セキュリティ信号タイマの値として所定時間が設定されることで、その後、通常遊技処理に移行した際の情報出力処理において、セキュリティ信号タイマの値が所定時間から0msになるまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。例えば、遊技制御用タイマ割込処理が2ms毎に実行される場合には、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、0msになった時点でセキュリティ信号の出力が停止される。従って、ステップS21TM4710の時点では、設定変更モードが終了したのか、あるいは、設定確認モードが終了したのかにかかわらず、セキュリティ信号の残り出力期間が1000msに設定されていることになる。
即ち、図8−9(1)に示すように、設定変更モードおよび設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し(ステップS21TM4560)、設定変更モードおよび設定確認モードの何れかの制御の終了に対応して、設定変更モードおよび設定確認モードの何れかの制御の終了から少なくとも1secが経過するまでセキュリティ信号を継続して出力するようにセキュリティ信号タイマの値をセットする(ステップS21TM4710)。
ここで、ステップS21TM4560でセキュリティ信号の出力を開始する処理は、設定変更モードに制御されるか、あるいは設定確認モードに制御されるかにかかわらず(何れのモードに制御されるかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。また、ステップS21TM4710においてセキュリティ信号の残り出力期間をセットする処理も、設定変更モードに制御されたのか、あるいは設定確認モードに制御されたのかにかかわらず(何れのモードに制御されたかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。このように、設定変更モードに制御される場合と、設定確認モードに制御される場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御および出力終了制御を共通化することにより、セキュリティ信号の出力制御を簡素化し、制御負担を軽減させることができる。
また、設定変更モードおよび設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し、設定変更モードおよび設定確認モードの何れかの制御の終了に対応してセキュリティ信号の出力を停止することにより、ホールコンピュータ等の外部装置に対して、当該遊技機が設定変更モードまたは設定確認モードに制御された可能性があることを適切に通知することができる。
ここで、設定変更モードまたは設定確認モードの制御が終了した直後のステップS21TM4710では、設定変更モードに制御された場合と、設定確認モードに制御された場合とで共通の値(1000ms)をセキュリティ信号タイマにセットしている。しかしながら、設定変更モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御および出力終了制御を両方とも共通化してしまうと、外部装置側で何れのモードに制御されたのかを把握することが困難となってしまう。
そこで、本実施形態では、図8−9(2)に示すように、設定変更モードに制御された場合、即ちRAMクリアフラグが1にセットされている場合には、一旦はステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1000msをセットした後に、後述するステップS21TM4770でNOと判定されたことに基づいて、RAMクリア後のステップS21TM1465でセキュリティ信号タイマの値として30000msを再セットする(上書きする)ようにしている。即ち、セキュリティ信号の残り出力期間を一旦は1secにセットした後に、セキュリティ信号の残り出力期間を30secに再セットする(上書きする)ようにしている。
以上に示した信号出力制御を行った場合、セキュリティ信号の最終的な出力停止タイミングは、図8−9(2)に示すように、設定確認モードに制御されていた場合には設定確認モード終了から1secが経過したタイミングとなり、設定変更モードに制御されていた場合には設定変更モード終了から30secが経過したタイミングとなる。
具体的には、設定確認モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われず、セキュリティ信号タイマの値が1秒から変更されなかった場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が1000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続し、設定変更モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われた場合であり、セキュリティ信号タイマの値が1秒から30秒に変更された場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が30000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続することになる。なお、設定確認モードに制御されていた場合、設定変更モードに制御されていた場合に、遊技制御用タイマ割込処理に移行する前のタイミングで、セキュリティ信号タイマの値が所定時間(1000msまたは30000ms)から0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続するようにして、セキュリティ信号の出力終了後に遊技制御用タイマ割込処理に移行するようにしても良い。
このように、設定確認モードの制御が終了した場合と、設定変更モードの制御が終了した場合とで、少なくとも1secはセキュリティ信号が継続して出力されることになり、設定変更モードに制御された場合には、設定変更モードの制御が終了してから30secが経過するまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。このような構成により、セキュリティ信号の出力制御を共通化しつつ、設定確認モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力期間を異ならせることができる。
その結果、外部装置においては、初期化処理が実行されずに設定確認モードに制御されたのか、または、初期化処理が実行されて設定変更モードに制御されたのかを把握することも可能となる。例えば、セキュリティ信号の出力期間が30秒未満であれば初期化処理が実行されることなく設定確認モードに制御されたことを特定可能であり、セキュリティ信号の出力期間が30秒以上であれば初期化処理が実行されて設定変更モードに制御された可能性があることを推定可能となる。
なお、磁気異常等の遊技停止対象エラーが異常検出センサにより検出された場合にも、セキュリティ信号が出力されることになる。この場合のセキュリティ信号は、遊技機の電源がOFFとなるまで継続して出力される。また、CPU103は、異常検出センサにより異常が検出されたことに基づいてRAM102のバックアップ領域(ただし初期化処理によりクリアされる領域)に異常検出フラグをセットする。そして、電源復旧時に異常検出フラグがセットされていることに基づいて、セキュリティ信号を4分間出力するものとする。
ここで、電源復旧時に設定確認モードに制御された場合には、RAMクリアが実行されないため、信号出力処理において異常検出フラグの値が初期化されずにセットされたままの状態となっており、セキュリティ信号を電源ONから4分間継続して出力することが可能である。即ち、セキュリティ信号の出力期間を、設定確認モードの制御終了から1秒が経過するまでの期間に限定させないことが可能となる。一方で、電源復旧時に設定変更モードに制御された場合には、RAMクリアが実行されることになるため、その後の信号出力処理において異常検出フラグがクリアされた状態となっており(電源断発生時に異常が検出されていたか否かが不明な状態となっており)、結果として、セキュリティ信号の出力期間は、設定変更モードの終了から30秒が経過するまでの期間(RAMクリアの実行に応じた期間)となる。
なお、図8−7のステップS21TM4710に示す例では、セキュリティ信号タイマの値として1秒を設定するようにしているが、このような形態に限らず、設定変更モードまたは設定確認モードの終了後に最初に設定するセキュリティ信号タイマの値は、少なくともセキュリティ信号が出力されたことを外部装置側で認識可能な期間であれば良く、例えば50ms以上であれば良い。即ち、設定変更モードが終了した場合と設定確認モードが終了した場合とで、共通の50msをセキュリティ信号タイマの値として設定しても良い。
ステップS21TM4710の処理の後、CPU103は、設定変更中フラグをクリアする(ステップS21TM4720)。ここで、設定変更中フラグがクリアされたことにより、これ以降に電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグがセットされていない(ステップS21TM4030でNO)と判定されることになる。
次いで、CPU103は、表示モニタ21TM029に表示している設定値を消去する(ステップS21TM4730)。そして、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5の何れか)を設定コマンドにセットして、その設定コマンドを送信する(ステップS21TM4760)。なお、電源投入時に設定変更モードおよび設定確認モードの何れのモードにも制御されない場合であっても、ステップS21TM4760の処理は実行されることになり、設定コマンドが送信される。
ここで、遊技者は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しており、演出制御用CPU120側で、設定コマンドが指定する値(設定値格納領域に格納されている値)をそのまま画像表示装置5に表示してしまうと、遊技者が設定値を誤って理解してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、演出制御用CPU120側で、設定コマンドにより指定される値(0〜5)に1を加算した値を設定値(1〜6)として認識し、設定値1〜6の範囲で、設定値を示唆する演出を実行するようにしている。
なお、このような形態に限らず、CPU103が、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)を設定コマンドにセットして、演出制御用CPU120に送信するようにしても良い。これにより、設定コマンドが指定する設定値の範囲は1〜6となり、遊技者が通常認識している範囲と合致することになる。演出制御用CPU120側では、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)をそのまま画像表示装置5に表示したり、あるいは、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)を示唆する演出を実行することで、適切に設定値を報知または示唆することができる。また、演出制御用CPU120側で、受信した設定コマンドが指定する設定値に対して加算処理を行うことも不要となり、演出制御用CPU120側の制御負担を軽減できる。
前述したように、演出制御用CPU120は、設定コマンドの受信により、設定確認モードまたは設定変更モードが終了したことを特定可能である。また、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS21TM4770)。
ここで、RAMクリアフラグの値が0である(ステップS21TM4770でYES)ということは、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値である(ステップS21TM4020でYES)、と判定され、且つ、設定変更中に電源断が発生しておらず(ステップS21TM4030でNO)、さらに、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態である(ステップS21TM4040でNO)ということであるから、RAMクリアを伴わない電源断復旧時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が0である場合、電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であった場合の処理を実行して、割込許可後に遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。即ち、設定変更モードおよび設定確認モードの何れにも制御されなかった場合、または、設定確認モードの制御が終了した場合には、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であることに基づいてRAMクリアを実行することなく、電源断復旧時のコマンドとしてバックアップコマンドを送信して、通常遊技処理に移行することになる。
演出制御用CPU120では、このバックアップコマンド(復旧時のコマンド)を受信したことに基づいて、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を認識する。演出制御用CPU120は、バックアップコマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置において、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を報知することが可能である。
一方、RAMクリアフラグの値が1である(ステップS21TM4770でNO)ということは、ステップS21TM4050またはステップS21TM4150で、RAMクリアが1に設定されており、RAMクリアを実行することに決定されているということであるから、RAMクリアを伴う電源投入時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が1である場合、セキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する処理、および電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が異常であった場合の処理を実行して、割込許可後に遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。
図8−8に示すように、CPU103は、RAMクリアフラグが1であることに基づいてRAMクリア処理を行う(ステップS21TM1410)。RAMクリア処理では、RAM102の遊技状態情報格納領域に格納されている電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶等)はクリアされて、初期値が設定されるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値はクリアされず、RAMクリア処理の前から変更されない。また、設定値毎に、連比、役比、およびベース等の各集計値(表示モニタ21TM029に表示可能な遊技情報)が記憶されている領域も、クリアされず、これら設定値毎の各集計値は、RAMクリア処理の前から変更されない。そして、表示モニタ21TM029に「C」の文字を表示すること等により、遊技状態が初期化されたことを報知する(ステップS21TM1420)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。
このRAMクリア処理において設定値格納領域に格納されている設定値をクリアさせない理由は、(a)設定変更モードに制御されなかった場合には、電源投入時に設定値格納領域には正規の値が格納されていたことになり(ステップS21TM4020でYES)、(b)設定変更モードに制御された場合には、設定値格納領域の値が0に設定されたか(ステップS21TM4520)または設定変更モード中の操作によって正規の値が格納されている(ステップS21TM4610およびステップS21TM4620)ためである。さらに、RAMクリア処理以降は、設定変更モードに制御することができず、設定値格納領域に格納されている値を変更する機会がないためである。
次いで、CPU103は、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS21TM1430)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS21TM1440)。ステップS21TM1430およびステップS21TM1440の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
ステップS21TM1430、ステップS21TM1440の実行後、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出す(ステップS21TM1450)。後述する遊技制御用タイマ割込処理では、ここで読み出された設定値に基づいて特別図柄プロセス処理における大当り判定が実行される。次いで、CPU103は、電源投入時(あるいは設定変更モードの終了時)に初期化処理が行われたことを指定する初期化コマンドを送信する(ステップS21TM1460)。演出制御用CPU120では、この初期化コマンドを受信したことに基づいて、初期化処理が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を認識する。演出制御用CPU120は、初期化コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置において、遊技状態等の初期化が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を報知することが可能である。
次いで、CPU103は、セキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する(ステップS21TM1465)。これにより、設定変更モード終了後のステップS21TM4710で設定されていたセキュリティ信号タイマの値(1秒)が、RAMクリアが実行されたことに対応した値(30秒)に変更(上書き)されることになる。また、設定変更モードおよび設定確認モードの何れのモードにも制御されることなくRAMクリアが実行された場合には、ステップS21TM4710が実行されることなく(セキュリティ信号タイマの値として1秒が設定されることなく)、セキュリティ信号タイマの値が、RAMクリアが実行されたことに対応した30秒に設定される。一方、RAMクリアが実行されなかった場合(設定確認モードに制御された場合を含む)には、このステップS21TM1465の処理は実行されないので、セキュリティ信号タイマの値はステップS21TM4710で設定された1秒のままである。
このステップS21TM1465または前述したステップS21TM4710で、セキュリティ信号タイマの値が設定されたことにより、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理においてセキュリティ信号が出力されることになり(情報出力処理)、その後、割込許可により遊技制御用タイマ割込処理が実行される毎に、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、セキュリティ信号タイマの値が0となったタイミングでセキュリティ信号の出力が停止されることになる。
そして、CPU103は、シリアル通信回路21TM505の設定処理を実行する(ステップS21TM1480)。この設定処理では、主基板11の出力回路21TM067から払出制御基板21TM037の入力回路21TM373Aに接続確認信号が出力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100のシリアル通信回路21TM505と、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のシリアル通信回路21TM380との通信を実行可能な状態に設定する。
次に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS21TM1490)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS21TM1500において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
次いで、CPU103は、表示用乱数更新処理(ステップS21TM1520)および初期値用乱数更新処理(ステップS21TM1530)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS21TM1510)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS21TM1540)。これにより、遊技制御用タイマ割込み処理を実行可能な通常遊技処理に移行する。本実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3およびガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3またはガラス扉枠3aの状態によらず)、電源断復旧時の処理に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3およびガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3またはガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源断復旧時の処理に移行しても良い。
また、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3およびガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3またはガラス扉枠3aの状態によらず)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3およびガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3またはガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しても良い。
以上に示したように、遊技場の店員等は、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をON状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定変更モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させること(RAMクリアを実行させること)ことが可能となる。また、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をOFF状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定確認モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させない(ステップS21TM4040またはステップS21TM4140でNOと判定させてRAMクリアフラグを1に設定させないこと)ことが可能となる。このように、遊技場の店員は、パチンコ遊技機1を設定変更モードおよび設定確認モードの何れに制御させるのかを選択可能であると共に、遊技状態等を初期化させるか否かも選択可能となっている。
前述したように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされている場合には、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことになるため、設定値が不安定な状態となっており、遊技場側で確定させようとしている設定値が設定値格納領域に格納されていない可能性がある。図8−6〜図8−8に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、通常遊技処理に移行させず遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御可能なようにしており、遊技停止状態への制御に対応してセキュリティ信号を出力するようにしている(ステップS21TM4220)。
このような構成とすることにより、設定値が不安定な状態で遊技が開始される(遊技制御用タイマ割込処理が実行される)ことを防止するとともに、電源が投入されたときに、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことを外部装置に通知可能としている。
また、図8−6〜図8−8に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、設定変更モードに移行するための条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140が全てYESであること)が成立していない場合に、設定値異常エラーコマンドを送信する(ステップS21TM4190)とともに、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示するエラー表示を行う(ステップS21TM4210)。
図8−10に示す例では、表示モニタ21TM029を構成する各7セグメント表示器21TM029A〜21TM029Dに、それぞれ「E」の文字を表示することで、遊技場の店員に異常の発生(設定変更モードに制御されていた状態で電源断が発生した可能性があること)を明確に報知するようにしている。また、設定値異常エラーコマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示することにより、遊技場の店員等に、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。
本例では、(a)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立している場合、即ち、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、と判定された場合には、設定変更モードに制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)は実行されず、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われないことになる。
ここで、設定変更モードコマンド(ステップS21TM4590)を受信した演出制御用CPU120では、画像表示装置5に設定変更モードに制御されたこと、即ち、設定変更操作(設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作)に応じて設定値の変更が可能であることを報知できる。例えば、「設定変更モード中です」というメッセージや、「設定変更操作を行って設定値を変更して下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示させることができる。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されていることを把握可能であり、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
一方で、(b)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立していない場合、即ち、上記(i)〜(iii)のうちの何れかの条件が不成立の場合には、設定変更モードに制御されることなく、設定値異常エラーコマンド送信(ステップS21TM4190)後に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われることになる。
このように、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われる場合には、遊技機の状態として、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず電源復旧後に設定変更モードへの移行条件が成立していない状態であることが報知されることになる。この場合には、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されておらず、遊技停止状態となっていること(電源を再投入して設定変更モードに制御させる必要があること)を把握可能である。従って、一端電源をOFFにした後に、設定変更モードへの移行条件(i)〜(iii)が全て成立するように操作して電源を再投入する。そして、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
このように、設定変更モードにおいて電源断が発生した場合には、電源復旧時に遊技機の状態を適切に報知することができる。
ここで、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立している(a)の場合には、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることなく自動的に設定変更モードに移行されることになり、不要なエラー表示を回避して適切に設定値の変更を促すことができる。
一方で、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立していない(b)の場合には、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず、電源復旧時に設定変更モードに移行できない状態となっているため、強制的に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御され、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることになる。これにより、設定値が確定していない不安定な状態での遊技の進行を制限することができ、適切な遊技制御を実現できる。
なお、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための移行条件(i)〜(iii)が全て成立している場合と、移行条件(i)〜(iii)の何れかが成立していない場合とで、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドとして異なるコマンドを送信するようにしても良い。
例えば、移行条件が成立している場合には、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドであり且つ設定変更モードに移行されたこと(あるいは移行する条件が成立していること)を示すコマンドを送信し、このコマンドを受信した演出制御用CPU120では、「設定値が異常である可能性があります」というメッセージおよび「自動的に設定変更モードに制御されます」というメッセージを画像表示装置5に表示させるようにすると良い。一方、移行条件が成立していない場合には、前述したようにステップS21TM4190の設定値異常エラーコマンドを送信すると良い。
設定変更モードまたは設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、遊技機用枠3およびガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているときに、(1)錠スイッチ21TM051が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、錠スイッチ操作コマンドが送信され、(2)設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、設定切替スイッチ操作コマンドが送信されることになる。
そして、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、錠スイッチ操作コマンドや設定切替スイッチ操作コマンドの一方または双方を受信したことに基づいて、設定変更モードおよび設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず、設定値を変更させるための操作が行われたことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、錠スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5において「錠スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。また、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、「設定切替スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モードおよび設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず設定値を変更させるための操作が行われたことを明確に把握して、不正が行われていないか等を確認することができる。
なお、このような形態に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モードまたは設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、錠スイッチ21TM051が操作されたか否か、および、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否か、を確認することなく、錠スイッチ操作コマンドおよび設定切替スイッチ操作コマンドを送信しないようにしても良い。このように、通常遊技処理(遊技制御用タイマ割込処理)が実行されている期間は、設定値を変更するための操作および設定値を確認するための操作の実行状況を確認しないようにすることで、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御負担を軽減することが可能になる。
(電源投入時処理の変形例)
図8−6に示した例では、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、という3条件が成立していることを確認した場合にのみ、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行した(ステップS21TM4570でNO)。
このような形態に限らず、図8−11に示すように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かを確認することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行する(ステップS21TM4570でNO)ようにしても良い。
図8−11に示す処理では、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)に、(i)〜(iii)の条件が成立しているか否かを判定することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに制御され(ステップS21TM4570でNO)、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に相当する処理)には制御されない部分が、図8−6に示した処理と異なる。それ以外の部分は、図8−6〜図8−8に示した処理と同様である。
このような形態とした場合であっても、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていることに基づいて、RAMクリアフラグが1に設定されて設定変更モードに移行されることになり、設定変更中に電源断が発生した場合の遊技機の状態を適切に定めることができる。
図8−11に示す例では、設定変更中フラグがセットされていない場合には(ステップS21TM4030でNO)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3条件が成立していることに基づいて、設定変更モードに制御される(ステップS21TM4570でNOと判定されて、設定値格納領域の設定値を変更可能な状態となる)のに対して、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず、強制的に設定変更モードに制御されることになる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグが設定されていることに基づいて、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず自動的に設定変更モードに制御されることにより、設定値を確定させるための作業性を向上させることができる。
ここで、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)という条件が成立していない場合でも、設定変更モードに制御されることになる。その結果、設定変更モードにおいては、錠スイッチ21TM051がOFF状態のままで、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値が変更されることになる(図8−7のステップS21TM4610〜ステップS21TM4620)。
前述したように、設定変更モードを終了させる条件は、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替えることである(ステップS21TM4680でYESと判定させることである)。そのため、設定値の変更操作を行った遊技場の店員は、設定値を確定して設定変更モードを終了させるために、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば、一旦、錠スイッチ21TM051をOFF状態からON状態に切り替えた後に、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える(ステップS21TM4680でYESと判定させる)ことになる。
このように、設定変更中フラグがセットされていない場合と(ステップS21TM4030でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合とで(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードの制御を開始させる条件を異ならせる一方で、設定変更モードの制御を終了させる条件(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)は共通化することで、設定変更モードの制御を終了させる条件を明確にして、適切に通常遊技処理に移行させるようにしている。
ここで、設定変更中フラグがセットされている(ステップS21TM4030でYES)ことに基づいて設定変更モードに制御された場合に、錠スイッチ21TM051をON状態にするように促す報知を行うようにしても良い。例えば、CPU103は、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグを1に設定するとともに、設定値異常エラーコマンドを送信する(前述したステップS21TM4190に相当する処理を実行する)ようにしておき、設定値異常エラーコマンド(ステップS21TM4110)を受信した演出制御用CPU120が、「錠スイッチを一旦ONにして、設定値変更後にOFFに切り替えて下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示するようにしても良い。
なお、図8−6〜図8−8、並びに図8−11に示した処理においては、設定変更中フラグがセットされている状態では通常遊技処理に移行できないようになっている。そのため、遊技機メーカーが、パチンコ遊技機1を出荷する際(遊技場への設置前)に、予め設定変更中フラグをセットさせておくことで、その後、遊技場側では、設定変更モードを経て設定値を変更し、設定変更モードを終了させなければ、当該パチンコ遊技機1での遊技を行わせることができなくなる。これにより、遊技場でパチンコ遊技機1を設置する際に、確実に設定変更モードに制御させて設定変更操作を行わせ、設定値を確定させる措置をとるようにすることができる。
(設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御)
次に、設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御に関して、図8−12を用いて説明する。図8−7に示した例では、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されることで、設定値格納領域に格納されている設定値自体が変更されることになる。
まず、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられる前(設定変更モード終了前)に電源断が発生した場合の制御に関して、図8−12(1)を用いて説明する。
順番1に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。本例では、この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「0」が格納されている。次いで、順番2に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「0」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「1」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番3に示すように、設定変更モードにおいて、1回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「0」から「1」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「2」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。さらに、順番4に示すように、設定変更モードにおいて、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「1」から「2」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態のままで、即ち、設定変更モードを終了させる操作が行われる前に、電源断が発生したものとする。このとき、設定値格納領域には、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が格納された状態である。電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番6に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード中の電源断発生時に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番7に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
なお、順番6の電源投入時には、設定変更中フラグがセットされた状態であるため、前述した図8−11に示した制御を適用する場合、錠スイッチ21TM051がOFF状態であっても(またはクリアスイッチ21TM052がOFF状態であっても)、自動的に設定変更モードに制御されることになる。そのため、順番6および順番7における錠スイッチ21TM051の状態は、OFF状態である場合がある。
このように、設定変更モードにおいて設定値の変更が行われて、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされることなく(設定変更モードを終了させることなく)電源断が発生した場合には、電源復旧時に、前回の設定変更モードにおける変更後の設定値が設定値格納領域に保持された状態となっている。従って、電源復旧時には、既に予定していた設定値が設定されている場合もあり、この場合には、遊技場の店員は改めて設定値を変更する操作を行わずとも、設定変更モードを終了させて遊技機を通常遊技処理に移行させれば良いため、作業性を向上させることができる。
次に、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられた後(設定変更モード終了後)に電源断が発生した場合の制御に関して、図8−12(2)を用いて説明する。
順番1〜順番4に関しては、図8−12(1)に示した例と同様であり、説明を省略する。次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられたことにより、設定変更モードが終了する。これにより、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が、最終的な設定値として確定する。このとき設定値格納領域には設定値として「2」が格納されており、表示モニタ21TM029には、確定した設定値に1を加算した「3」が表示されている。
その後に、順番6に示すように、電源スイッチ21TM055をOFF状態とする操作が行われて、電力供給が停止された状態となったものとする。この電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番7に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード終了時に最終的に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番8に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
図8−12(1)および(2)に示すように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合と、設定変更モードの制御が終了した後に電力供給が停止された場合とで、何れの場合にも、電源復旧時には、前回の設定変更モードにおける設定変更操作に応じて変更された後の設定値、即ち電源断直前に設定値格納領域に格納されていた設定値が、有効な設定値(電源復旧時に設定格納領域に格納されている設定値)となっている。
なお、図8−12に示した設定値の記憶制御に限られない。即ち、設定変更モードに制御されたときに設定値格納領域に格納されている設定値を設定情報一時記憶領域にコピーして、設定変更モードに制御されているときに設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には、設定値格納領域の設定値を変更せずに設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を変更し、設定変更モードを終了させる操作(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)が行われたことに基づいて、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を設定値格納領域に格納して(上書きして)設定値を確定させるようにしても良い。なお、この場合に表示モニタ21TM029に表示させる設定値は、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)となり、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値が変更されることに応じて、表示モニタ21TM029に表示される設定値も変化することになる。
このような構成とすることで、電源投入に伴い設定変更モードに制御され、設定変更操作が行われた場合(表示モニタ21TM029に表示される設定値が変更された場合)であっても、設定変更モードを終了させる操作が完了することなく(錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられることなく)、電源断が発生した場合には、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は、電源投入時(設定変更モードにおいて設定変更操作が行われる前)から変更されていないことになる。即ち、電力供給停止状態では、前回の電源投入時に設定値格納領域に格納されていた設定値が引き続き保持されていることになる。従って、電源復旧後に設定変更モードまたは設定確認モードに制御されたときに表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示される設定値は、前回の電源投入時にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値に応じた値となる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合の設定値を適切に定めることができる。また、設定変更モードが終了していない不安定な状態において電力供給が停止された場合に、設定値の変更を制限することができる。
上記の実施形態に示した設定変更モードおよび設定確認モードに関連した制御は、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられており、設定値に応じて大当り確率が異なる遊技機に対して適用可能であるが、これに限らず、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられているものの、設定値によらず大当り確率は共通である(例えば、設定値0〜5の全てに関して大当り確率が300分の1である)遊技機に対しても適用可能である。
また、本特徴部21TMでは、以下に示す発明が開示されている。
特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。また、特開2014−200506号公報(段落0102)に示すように、主制御基板の外部出力端子から、「大当たり信号」等が出力される遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機に関しては、設定値の変更等の際に、設定に関連する制御状態を外部装置側で把握することが必要となる場合があるが、特開2014−200506号公報(段落0102)に記載されている従来の遊技機の信号出力技術を適用しても、外部装置側でこれを把握することが困難であるという課題がある。手段O1〜手段O4に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定に関連する制御状態を遊技機外部に適切に通知可能な遊技機を提供することにある。
手段O1の遊技機は、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
設定値を確認可能な設定確認モードに制御可能な設定確認モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570およびステップS21TM4650を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記設定変更モードおよび前記設定確認モードの何れかの制御の開始に対応して特定信号(セキュリティ信号)を出力する特定信号出力手段(ステップS21TM4560でセキュリティ信号を出力する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
特定信号が出力される期間に関する値(セキュリティ信号タイマの値)を設定する設定手段(セキュリティ信号タイマの値をセットする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、
前記設定手段は、前記設定変更モードに制御される場合と前記設定確認モードに制御される場合とで共通の所定値を設定可能であり(ステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1秒を設定し)、
前記特定信号出力手段は、前記設定変更モードおよび前記設定確認モードの何れかの制御の終了に対応して、少なくとも前記所定値に対応した期間が経過するまで特定信号を出力する(設定確認モードの終了に伴い設定確認モードの終了から1秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力し、設定変更モードの終了に伴い設定変更モードの終了から30秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定に関連する遊技機の状態を外部装置に適切に通知できる。
手段O2の遊技機は、
手段O1の遊技機であって、
遊技状態を初期化する初期化手段(ステップS21TM4050、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグがセットされていることに基づいてRAMクリア(ステップS21TM1410)を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)を備え、
前記初期化手段は前記設定変更モードの制御に伴い遊技状態を初期化し(設定変更モードに制御される場合には、設定変更モードに制御された後にRAMクリアが実行されており)、
前記設定手段は、前記所定値を設定した後(ステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1秒を設定した後)に、前記所定値に対応した期間よりも長い期間に対応した特定値を設定可能であり(RAMクリアが実行される場合にはステップS21TM1465でセキュリティ信号タイマの値として30秒を設定可能であり)、
前記特定信号出力手段は、前記設定変更モードの制御の終了に対応して、前記特定値に対応した期間が経過するまで特定信号を出力する(設定変更モードの終了に伴い設定変更モードの終了から30秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードの制御が終了した場合および設定確認モードの制御が終了した場合の何れの場合にも少なくとも所定値に対応した期間は特定信号が出力されることになり、設定変更モードに制御された場合には所定値に対応した期間よりも長い期間、特定信号が出力されることになるため、設定手段による設定処理を共通化しつつ設定変更モードと設定確認モードとで異なる出力期間を設定することが可能となる。
手段O3の遊技機は、
手段O1または手段O2の遊技機であって、
前記設定変更モードにおいて、前記設定変更モードを終了させるための特定操作(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFとされたことの検出)が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止された場合に特定情報(設定変更中フラグ)を記憶する特定情報記憶手段(RAM102のバックアップ領域において、設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)を備え、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、遊技停止状態とするとともに特定信号を出力する(設定変更モードに移行するための条件が成立していないことに基づいてステップS21TM4200〜ステップS21TM4220の処理を電源断まで繰り返し実行する)ことが可能である
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードの制御中に電力供給が停止された場合に、電力供給再開時に遊技機の状態を外部装置に適切に通知することができる。
手段O4の遊技機は、
手段O1〜手段O3から選択される何れかの遊技機であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御用タイマ割込処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記遊技制御手段は、
表示手段(表示モニタ21TM029)と、
前記設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記設定変更モードにおいて、前記設定変更モードを終了させるための特定操作が行われることなく(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFとされる操作が検出されることなく)当該遊技機への電力供給が停止された場合に特定情報を記憶する特定情報記憶手段(RAM102のバックアップ領域において、設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を有し、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記表示手段においてエラー報知を実行するとともに前記演出制御手段にエラーコマンドを送信することが可能であり(ステップS21TM4190で設定値異常エラーコマンドを送信し、ステップS21TM4210のエラー表示において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示することが可能であり)、
前記演出制御手段は、前記エラーコマンドを受信したことに応じて、設定値を変更するための操作を促す報知を行う(画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する)
ことを特徴とする。
これによれば、遊技場の店員に対して遊技機の状態を適切に報知できるとともに、設定値を変更するための操作を促すことができる。
また、特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機では、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に報知する必要がある。手段P1〜手段P4に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に報知する遊技機を提供することにある。
手段P1の遊技機は、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記設定変更モードに制御されたことを特定可能な特定情報を記憶する特定情報記憶手段(設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、
前記特定情報記憶手段は、当該遊技機への電力供給が停止された後も前記特定情報を記憶可能であり(設定変更中フラグの値はRAM102のバックアップ領域に格納されており)、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、エラー報知を実行可能なエラー報知手段(設定変更モードへの移行条件が成立していない場合にステップS21TM4210でエラー表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ100)をさらに備える
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードにおいて電力供給が停止された場合に遊技機の状態を適切に報知することができる。
手段P2の遊技機は、
手段P1の遊技機であって、
前記設定変更モード制御手段は、設定変更条件が成立していること(電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること)に基づいて前記設定変更モードに制御可能であり、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記設定変更条件が成立していることに基づいて、前記エラー報知を実行することなく前記設定変更モードに制御可能である(電源投入時に、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、ステップS21TM4140ですべてYESと判定されたことに基づいて、ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に移行することなく設定変更モードに移行する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードに制御される条件が成立しているときにはエラー報知を実行することなく設定変更モードに制御されることになり、不要なエラー報知を回避して適切に設定値の変更を促すことができる。
手段P3の遊技機は、
手段P1または手段P2の遊技機であって、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記エラー報知を実行するとともに遊技停止状態とすることが可能である(電源投入時に、設定変更モードへの移行条件が成立していない場合には(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140の何れかでNOと判定された場合には)、設定変更モードに移行することなくステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に移行する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定値が不安定な状態での遊技の進行を制限することができ、適切な遊技制御を実現できる。
手段P4の遊技機は、
手段P1〜手段P3から選択される何れかの遊技機であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御用タイマ割込処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記遊技制御手段は、
表示手段(表示モニタ21TM029)と、
前記設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記特定情報記憶手段と、を有し、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記表示手段において前記エラー報知を実行するとともに前記演出制御手段にエラーコマンドを送信することが可能であり(ステップS21TM4190で設定値異常エラーコマンドを送信し、ステップS21TM4210のエラー表示において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示することが可能であり)、
前記演出制御手段は、前記エラーコマンドを受信したことに応じて、設定値を変更するための操作を促す報知を行う(画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する)
ことを特徴とする。
これによれば、遊技場の店員に対して遊技機の状態を適切に報知できるとともに、設定値を変更するための操作を促すことができる。
また、特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機では、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に定める必要がある。手段Q1〜手段Q5に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に定める遊技機を提供することにある。
手段Q1の遊技機は、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記設定変更モードに制御されたことを特定可能な特定情報を記憶する特定情報記憶手段(設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、
前記特定情報記憶手段は、当該遊技機への電力供給が停止された後も前記特定情報を記憶可能であり(設定変更中フラグの値はRAM102のバックアップ領域に格納されており)、
前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記設定変更モードに制御する(電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御する)
ことを特徴とする。
これによれば、遊技状態の初期化を伴う設定変更モードにおいて電力供給が停止された場合に遊技機の状態を適切に定めることができる。
なお、手段Q1の遊技機が、前記設定変更モードの制御に対応して遊技状態を初期化する初期化手段(例えば、ステップS21TM4050、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグがセットされていることに基づいてRAMクリア(ステップS21TM1410)を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)を更に備えていても良い。
手段Q2の遊技機は、
手段Q1の遊技機であって、
前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されていないときには設定変更条件が成立していることに基づいて前記設定変更モードに制御し(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされていない場合には(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、RAMクリアフラグが1である(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であったことにより設定変更モード終了後にRAMクリアが実行される)、という設定変更モードに移行するための条件が成立していることに基づいて設定変更モードに移行し)、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されている場合には前記設定変更条件が成立しているか否かにかかわらず前記設定変更モードに制御する(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モード制御中に電源断が発生した場合には、電源復旧時に特定情報が記憶されていることに基づいて、設定変更条件が成立していないときにも設定変更モードに制御されることになるため、作業性を向上させることができる。
手段Q3の遊技機は、
手段Q1または手段Q2の遊技機であって、
前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合の移行操作(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされていないときには(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、RAMクリアフラグが1である(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であったことにより設定変更モード終了後にRAMクリアが実行される)、という設定変更モードに移行するための条件が成立していること)に基づいて前記設定変更モードに制御することが可能であり、前記設定変更モードに制御されているときの特定操作(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたこと)に基づいて前記設定変更モードを終了させることが可能であり、
前記特定情報記憶手段は、前記設定変更モードに制御されるときに前記特定情報を記憶し(設定変更モードの制御が開始されたステップS21TM4580のタイミングで設定変更中フラグをセットし)、前記特定操作に基づいて前記設定変更モードが終了するときに前記特定情報を消去し(設定変更モードの制御が終了したステップS21TM4720のタイミングで設定変更中フラグをクリアし)、
前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときには前記移行操作が行われたか否かにかかわらず前記設定変更モードに制御し(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御し)、前記特定操作に基づいて前記設定変更モードを終了させる(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいて設定変更モードを終了させる)
ことを特徴とする。
これによれば設定変更モードの制御を終了させる条件を適切に定めることができる。
手段Q4の遊技機は、
手段Q1〜手段Q3から選択される何れかの遊技機であって、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)を記憶する設定値記憶手段(設定値が格納されるRAM102の設定値格納領域)を備え、
前記設定値記憶手段に記憶されている設定値に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能であり、
前記設定変更モードに制御されているときの変更操作に基づいて前記設定値記憶手段に記憶されている設定値を変更し(ステップS21TM4610で設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には設定値格納領域に格納されている設定値を変更し)、
前記設定変更モード制御手段は、前記設定変更モードに制御されているときの特定操作に基づいて前記設定変更モードを終了させ(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいて設定変更モードを終了させ)、
前記設定値記憶手段は、前記設定変更モードに制御されている場合に前記特定操作が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止されたときに、前記設定変更モードにおいて前記変更操作により変更された後の設定値を継続して記憶する(設定値格納領域はRAM102のバックアップ領域に形成されており、設定変更モード中に設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されると設定値格納領域に格納されている設定値自体が変更されることになるため、設定変更モード中に電源断が発生した場合でも変更操作により変更された後の設定値が保持される)
ことを特徴とする。
これによれば、電力供給が再開されたときに、電源断発生前の設定変更モードにおいて変更操作により変更された後の設定値が設定値記憶手段に記憶されており、当該設定値に応じた制御が実行されることになるため作業性を向上できる。
手段Q5の遊技機は、
手段Q1〜手段Q3から選択される何れかの遊技機であって、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)を記憶する設定値記憶手段(設定値が格納されるRAM102の設定値格納領域)を備え、
前記設定値記憶手段に記憶されている設定値に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能であり、
前記設定変更モード制御手段は、前記設定変更モードに制御されているときの変更操作と(設定変更モードにおいて設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には設定値格納領域に格納されている設定値ではなく設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値のみを変更し)、該変更操作後の特定操作とに基づいて前記設定値記憶手段に記憶されている設定値を変更するとともに前記設定変更モードを終了させ(設定変更モードにおいて錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいてそのとき設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を設定値格納領域に格納して有効な設定値として確定させるとともに設定変更モードを終了させ)、
前記設定値記憶手段は、前記設定変更モードに制御されている場合に前記特定操作が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止されたときに、前記設定変更モードにおいて前記変更操作が行われる前の設定値を記憶する(設定変更モード中に設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合でも錠スイッチ21TM051がOFFに切り替えられなければ設定値格納領域に格納されている設定値自体は変更されないため、設定変更モード中に電源断が発生した場合には設定変更モードに制御される前の設定値が保持される)
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードが終了していない不安定な状態において電力供給が停止された場合に、設定値の変更を制限することができる。
(特徴部15AK、16AKに関する説明)
図9−1は、特徴部15AK、16AKに関し、画像表示装置5における画面表示の構成例15AKP0を示している。構成例15AKP0において、画像表示装置5の画面上には、アクティブ表示エリア15AKA1、第1保留表示エリア15AKB1、第2保留表示エリア15AKB2が設けられている。アクティブ表示エリア15AKA1では、実行中の可変表示に対応した演出画像の表示によるアクティブ表示が行われる。第1保留表示エリア15AKB1では、第1保留記憶数に応じて、実行が保留されている可変表示に対応した演出画像の表示による保留表示が行われる。第2保留表示エリア15AKB2では、第2保留記憶数に応じて、実行が保留されている可変表示に対応した演出画像の表示による保留表示が行われる。このように、アクティブ表示エリア15AKA1、第1保留表示エリア15AKB1、第2保留表示エリア15AKB2では、可変表示に関する情報に基づいて特定表示となるアクティブ表示や保留表示が可能である。第1保留表示エリア15AKB1における保留表示は「第1保留表示」とも称され、第2保留表示エリア15AKB2における保留表示は「第2保留表示」とも称される。
第1保留表示エリア15AKB1は、例えば右詰めで第1保留表示が行われるように表示領域が構成されていればよい。第1保留表示エリア15AKB1には、第1保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号の「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づいて、第1特図ゲームに対応した第1保留記憶数が増加する。このとき、第1保留表示エリア15AKB1にて他の第1保留表示がなければ、第1保留表示エリア15AKB1で保留番号が「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第1保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を示す演出画像の表示を追加する。第1保留表示エリア15AKB1に他の第1保留表示があれば、第1保留表示エリア15AKB1で他の第1保留表示が行われている表示部位の左隣にあり非表示状態となっている表示部位(保留番号が「2」〜「4」のいずれかに対応した表示部位)にて、増加分の第1保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を示す演出画像の表示を追加する。第1保留表示エリア15AKB1にて1または複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示エリア15AKB1で保留番号が「1」に対応した右端の表示部位にて、第1保留表示を消去(消化)する。このとき、他の保留番号である「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示があれば、それらの第1保留表示を、消去した表示部位の方向である右側に移動(シフト)させる。このように、第1保留表示エリア15AKB1では、第1保留記憶数に応じて、未だ開始されずに実行が保留されている第1特図ゲームに対応する第1保留表示が可能である。また、第1保留表示エリア15AKB1では、保留表示画像となる演出画像を表示することにより、可変表示に関する対応表示として、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示に含まれる第1保留表示を行うことができる。
第2保留表示エリア15AKB2は、例えば左詰めで第2保留表示が行われるように表示領域が構成されていればよい。第2保留表示エリア15AKB2には、第2保留記憶数の上限値である「4」にあわせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号の「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づいて、第2特図ゲームに対応した第2保留記憶数が増加する。このとき、第2保留表示エリア15AKB2にて他の第2保留表示がなければ、第2保留表示エリア15AKB2で保留番号が「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第2保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を示す演出画像の表示を追加する。第2保留表示エリア15AKB2に他の第2保留表示があれば、第2保留表示エリア15AKB2で他の第2保留表示が行われている表示部位の右隣にあり非表示状態となっている表示部位(保留番号が「2」〜「4」のいずれかに対応した表示部位)にて、増加分の第2保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を示す演出画像の表示を追加する。第2保留表示エリア15AKB2にて1または複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示エリア15AKB2で保留番号が「1」に対応した左端の表示部位にて、第2保留表示を消去(消化)する。このとき、他の保留番号である「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示があれば、それらの第2保留表示を、消去した表示部位の方向である左側に移動(シフト)させる。このように、第2保留表示エリア15AKB2では、第2保留記憶数に応じて、未だ開始されずに実行が保留されている第2特図ゲームに対応する第2保留表示が可能である。また、第2保留表示エリア15AKB2では、保留表示画像となる演出画像を表示することにより、可変表示に関する対応表示として、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示に含まれる第2保留表示を行うことができる。
アクティブ表示エリア15AKA1では、第1特図ゲームの開始に対応して、第1保留表示エリア15AKB1にて消去(消化)された第1保留表示に応じたアクティブ表示が開始される。また、アクティブ表示エリア15AKA1では、第2特図ゲームの開始に対応して、第2保留表示エリア15AKB2にて消去(消化)された第2保留表示に応じたアクティブ表示が開始される。アクティブ表示エリア15AKA1では、アクティブ表示画像となる演出画像を表示することにより、可変表示に関する対応表示として、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を行うことができる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。アクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示のときとは異なる表示態様に変化する場合があってもよい。
構成例15AKP0における画像表示装置5の画面上には、第1保留表示エリア15AKB1と第2保留表示エリア15AKB2との間に、アクティブ表示エリア15AKA1が配置されている。これに対し、アクティブ表示エリア15AKA1や、第1保留表示エリア15AKB1、第2保留表示エリア15AKB2は、画像表示装置5の画面上における任意の位置に配置されていればよい。例えばアクティブ表示エリア15AKA1の配置は変更せずに、第1保留表示エリア15AKB1と第2保留表示エリア15AKB2とを入れ替えて配置したものでもよい。
特徴部15AK、16AKでは、先読予告演出の一例として、「保留表示変化」の予告演出が実行される。「保留表示変化」の予告演出は、第1保留表示エリア15AKB1における第1保留表示や第2保留表示エリア15AKB2における第2保留表示のうちで少なくとも1つの保留表示が、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化するか否かに応じた割合や、変化した場合の表示態様に応じた割合で、その保留表示に対応する可変表示において「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを予告する。「保留表示変化」の予告演出により、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示色が、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば青色、緑色、赤色のいずれかなど)へと変化することで、保留表示の表示態様における変化を認識可能にして、所定割合で可変表示結果が「大当り」となることを示唆できればよい。また、保留表示における表示柄が通常時とは異なる特定柄(例えばサクラ柄など)へと変化することで、可変表示結果が「大当り」となる割合が通常よりも高いことを示唆できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示の表示態様が所定のメッセージ(例えば「秘」など)を示す表示態様に変化することにより、表示色が特定色に変化する割合が通常よりも高いことを示唆できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する割合が高いことを示唆する保留表示は、示唆保留表示とも称する。「保留表示変化」の予告演出は、保留表示予告あるいは保留表示変化演出とも称する。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と、保留表示の表示態様が変化しない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保留表示変化成功演出とも称する。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しない演出は、保留表示変化失敗演出とも称する。その他、保留表示変化演出には、保留表示変化共通演出が含まれている。保留表示変化演出が実行されるときには、まず、保留表示の表示態様が変化する場合でも変化しない場合でも共通の演出態様で保留表示変化共通演出が実行される。保留表示変化共通演出の一例として、所定のキャラクタを示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示され、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出が実行される。保留表示変化共通演出に含まれる作用演出は、第1保留表示エリア15AKB1における第1保留表示や第2保留表示エリア15AKB2における第2保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、所定割合で保留表示の表示態様が変化することを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用可動部材を所定動作態様で動作させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化する。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化する保留表示変化成功演出は、第1成功演出としての保留変化演出ともいう。一方、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない保留表示変化失敗演出は、第1失敗演出としての保留変化ガセ演出とも称する。
保留表示変化演出の演出態様に対応して、保留表示用となる複数の変化演出パターンが予め用意されている。保留表示用の変化演出パターンは、保留表示用となる複数の変化演出種別のうち、いずれか1つの変化演出種別に含まれている。保留表示用の変化演出種別は、例えば保留表示変化演出の演出態様などに基づいて分類(グループ化)された保留表示用の変化演出パターンを含むように構成されていればよい。一例として、保留表示用となる複数の変化演出パターンを、保留表示変化演出にて表示されるキャラクタの種類で分類(グループ化)して、保留表示用となる複数の変化演出種別のいずれかを構成すればよい。他の一例として、保留表示用となる複数の変化演出パターンを保留表示変化演出が実行される演出期間で分類(グループ化)してもよい。保留表示用の各変化演出種別には、保留表示変化演出の演出態様や演出期間に応じて、単一または複数の変化演出パターンが分類される。
特徴部15AK、16AKでは、先読予告演出とは異なる予告演出の一例として、「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示エリア15AKA1におけるアクティブ表示が、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化するか否かに応じた割合や、変化した場合の表示態様に応じた割合で、実行が開始された可変表示において「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを予告する。「アクティブ表示変化」の予告演出では、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示の表示色が、「保留表示変化」の予告演出が実行される場合と同様に、通常時における所定色(例えば白色)とは異なる特定色(例えば青色、緑色、赤色のいずれかなど)へと変化することで、アクティブ表示の表示態様における変化を認識可能にして、所定割合で可変表示結果が「大当り」となることを示唆できればよい。また、表示柄、メッセージ、キャラクタなどを示す演出画像の表示態様が、通常時とは異なる表示態様に変化可能としてもよい。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示予告あるいはアクティブ表示変化演出とも称する。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示の表示態様が変化する場合と、アクティブ表示の表示態様が変化しない場合とがある。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、アクティブ表示変化成功演出とも称する。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、アクティブ表示変化失敗演出とも称する。その他、アクティブ表示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれている。アクティブ表示変化演出が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様が変化する場合でも変化しない場合でも共通の演出態様でアクティブ表示変化共通演出が実行される。アクティブ表示変化共通演出では、保留表示変化共通演出と同様に、例えば所定のキャラクタを示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示され、アクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。アクティブ表示変化共通演出に含まれる作用演出は、アクティブ表示エリア15AKA1におけるアクティブ表示に作用を及ぼすことにより、所定割合でアクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光部材の一部または全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用可動部材を所定動作態様で動作させたりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化する。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化するアクティブ表示変化成功演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しない。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ表示変化失敗演出は、第2失敗演出としてのアクティブ変化ガセ演出とも称する。
アクティブ表示変化演出の演出態様に対応して、アクティブ表示用となる複数の変化演出パターンが予め用意されている。アクティブ表示用の変化演出パターンは、アクティブ表示用となる複数の変化演出種別のうち、いずれか1つの変化演出種別に含まれている。アクティブ表示用の変化演出種別は、例えばアクティブ表示変化演出の演出態様などに基づいて分類(グループ化)されたアクティブ表示用の変化演出パターンを含むように構成されていればよい。一例として、アクティブ表示用となる複数の変化演出パターンを、アクティブ表示変化演出にて表示されるキャラクタの種類で分類(グループ化)して、アクティブ表示用となる複数の変化演出種別のいずれかを構成すればよい。他の一例として、アクティブ表示用となる複数の変化演出パターンをアクティブ表示変化演出が実行される演出期間で分類(グループ化)してもよい。アクティブ表示用の各変化演出種別には、アクティブ表示変化演出の演出態様や演出期間に応じて、単一または複数の変化演出パターンが分類される。
図9−2は、特徴部15AK、16AKに関し、始動口入賞時コマンドとして用いられる演出制御コマンドの構成例を示している。特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドとして、始動口入賞指定コマンドが予め用意されている。また、始動入賞判定処理では、保留記憶数を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。保留記憶数を指定する演出制御コマンドとして、保留記憶数通知コマンドが予め用意されている。さらに、始動入賞判定処理では、先読判定の判定結果を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。先読判定の判定結果を指定する演出制御コマンドとして、入賞時判定結果コマンドが予め用意されている。このように、始動口入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドと、入賞時判定結果コマンドとを含んでいる。
図9−2(A)は、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。始動口入賞指定コマンドは、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとを含んでいる。なお、添字Hは16進数であることを示している。保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとを含んでいる。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHは、先読判定の判定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、第1保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)を実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第1始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンドが送信される。可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、第2保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)を実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第2始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104などから抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。
図9−2(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC403H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、特図ゲームの表示結果が「ハズレ」に決定されることにより大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内である場合に送信され、特図ゲームの表示結果が「大当り」に決定されることにより大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。なお、コマンドC400Hは、入賞時判定が制限されていることを通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。これに対し、コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。さらに、コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや、特定の変動パターンに決定されるか否かといった、入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図9−3は、特徴部15AK、16AKに関する変動パターンの構成例を示している。これらの変動パターンは、上記実施例における変動パターンの一部または全部に代えて、あるいは上記実施例における変動パターンの一部または全部とともに、使用可能となるように予め用意されていればよい。複数の変動パターンは、特図変動時間や飾り図柄の可変表示態様が異なる。特図変動時間は、第1特図ゲームや第2特図ゲームなどの特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。特徴部15AK、16AKに関する複数の変動パターンには、「非リーチ」、「リーチ」、「大当り」のいずれかに対応した変動パターンが含まれている。「非リーチ」は、飾り図柄の可変表示の表示結果として非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる場合である。「リーチ」は、飾り図柄の可変表示の表示結果として大当り組合せでないリーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる場合である。「大当り」は、飾り図柄の可変表示の表示結果として大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる場合である。「非リーチ」に対応した変動パターンは非リーチ変動パターンであり、「リーチ」に対応した変動パターンはリーチ変動パターンであり、「大当り」に対応した変動パターンは大当り変動パターンである。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、あわせてハズレ変動パターンともいう。リーチ変動パターンや大当り変動パターンには、ノーマルリーチとなるリーチ演出を実行した後に可変表示の表示結果が停止表示される「ノーマル」の変動パターンと、ノーマルリーチとなるリーチ演出を実行した後にスーパーリーチとなるリーチ演出に発展し、スーパーリーチとなるリーチ演出を実行してから可変表示の表示結果が停止表示される「スーパー」の変動パターンとが含まれている。スーパーリーチとなるリーチ演出には、互いに演出態様が異なるスーパーAとスーパーBのリーチ演出がある。
図9−4は、変動パターン決定テーブルの構成例を示している。変動パターン決定テーブルとして、図9−4(A)に示す大当り変動パターン決定テーブル15AKT01、図9−4(B1)に示すハズレ変動パターン決定テーブル(通常時)15AKT02、図9−4(B2)に示すハズレ変動パターン決定テーブル(時短中)15AKT03といった、複数のテーブルが予め用意されていればよい。ハズレ変動パターン決定テーブル(通常時)15AKT02と、ハズレ変動パターン決定テーブル(時短中)15AKT03とは、ハズレ変動パターン決定テーブルに含められる。大当り変動パターン決定テーブル15AKT01は、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に用いられる。ハズレ変動パターン決定テーブル(通常時)15AKT02は、時短制御が行われない通常状態にて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に用いられる。ハズレ変動パターン決定テーブル15AKT03(時短中)15AKT03は、時短制御が行われる時短状態にて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に用いられる。特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理では、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合、あるいは時短制御が行われない通常時に「ハズレ」となる場合、時短制御が行われる時短中に「ハズレ」となる場合に応じて、選択された変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時やハズレ時の変動パターンが決定される。変動パターンを決定するときには、変動パターン決定用の乱数値を示す数値データが、変動用乱数バッファから読み出される。変動用乱数バッファは、特別図柄プロセス処理のステップS101にて始動入賞判定処理が実行されたときに、抽出された乱数値を記憶可能である。演出制御用CPU120は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値を、選択した変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている決定値と比較する。そして、変動パターンごとに割り当てられた決定値の範囲のうちで、いずれの範囲に変動パターン決定用の乱数値が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、「ハズレ」となる場合にリーチ態様とするか否かが決定されてもよい。
大当り変動パターン決定テーブル15AKT01において、変動パターンPA3−2、PA3−3といった、「スーパー」の変動パターンに対して割り当てられた決定値の個数は、変動パターンPA3−1といった、「ノーマル」の変動パターンに対して割り当てられた決定値の個数よりも多くなるように、各変動パターンに決定値が割り当てられている。これに対し、ハズレ変動パターン決定テーブル15AKT02、15AKT03において、変動パターンPA2−1といった、「ノーマル」の変動パターンに対して割り当てられた決定値の個数は、変動パターンPA2−2、PA2−3といった、「スーパー」の変動パターンに対して割り当てられた決定値の個数よりも多くなるように、各変動パターンに決定値が割り当てられている。これにより、スーパーリーチとなるリーチ演出が実行されてから可変表示の表示結果が停止表示されるときには、ノーマルリーチとなるリーチ演出が実行されてもスーパーリーチとなるリーチ演出が実行されずに可変表示の表示結果が停止表示されるときよりも、大当り期待度(大当り信頼度)が高くなる。
ハズレ変動パターン決定テーブル(通常時)15AKT02では、第1保留記憶数が0、1、または2以上のうちで、いずれの値であるかに応じて、割り当てられた決定値の個数が異なる変動パターンが含まれるように設定されてもよい。このような設定により、第1保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間(特図変動時間)を異ならせることができればよい。第1保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第1保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。ハズレ変動パターン決定テーブル(時短中)15AKT03では、第2保留記憶数が0、1、または2以上のうちで、いずれの値であるかに応じて、割り当てられた決定値の個数が異なる変動パターンが含まれるように設定されてもよい。このような設定により、第2保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間(特図変動時間)を異ならせることができればよい。第2保留記憶数が所定値(例えば「2」)以上であるときには、第2保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。加えて、ハズレ変動パターン決定テーブル(時短中)15AKT03では、特図変動時間が長い変動パターンよりも特図変動時間が短い変動パターンに対して、ハズレ変動パターン決定テーブル(通常時)15AKT02よりも割り当てられた決定値の個数が多くなるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。これにより、時短制御が行われる時短中であるときに、時短制御が行われない通常時よりも、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を短縮することができればよい。
時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しにくく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、通常時に第2特図を用いた特図ゲームの実行を開始して可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、第2保留記憶数にかかわらず、第1保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、通常時に第2特図を用いた特図ゲームの実行を開始して可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、第2保留記憶数にかかわらず、特図ゲームを開始する時点における第1保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2保留記憶数にかかわらずハズレ変動パターン決定テーブル(通常時)15AKT02とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、通常時に第2特図を用いた特図ゲームの実行を開始して可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、ハズレ変動パターン決定テーブル(通常時)15AKT02における「第1保留記憶数」を「第2保留記憶数」に読み替えて、第2保留記憶数に応じたテーブルデータを参照することで、変動パターンの決定が行われてもよい。
時短制御が行われる時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすく、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、時短中に第1特図を用いた特図ゲームの実行を開始する場合には、第2保留記憶数が0になっている。そのため、時短中に第1特図を用いた特図ゲームの実行を開始して可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、第1保留記憶数にかかわらず、第2保留記憶数が所定値(例えば「0」)である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1保留記憶数にかかわらずハズレ変動パターン決定テーブル(時短中)15AKT03とは決定値の割当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、時短中に第1特図を用いた特図ゲームの実行を開始して可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には、ハズレ変動パターン決定テーブル15AKT03における「第2保留記憶数」を「第1保留記憶数」に読み替えて、第1保留記憶数に応じたテーブルデータを参照することで、変動パターンの決定が行われてもよい。
ハズレ変動パターン決定テーブル15AKT02、15AKT03において、「スーパー」の変動パターンPA2−2、PA2−3に対して割り当てられた決定値の範囲は、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じて変化する部分と、第1保留記憶数や第2保留記憶数にかかわらず変化しない部分とを含んでいてもよい。例えばハズレ変動パターン決定テーブル(通常時)15AKT02において、変動パターンPA2−2、PA2−3に割り当てられた決定値の範囲は、第1保留記憶数が0の場合に「292」〜「300」となり、第1保留記憶数が1または2以上の場合に「295」〜「300」となる。ハズレ変動パターン決定テーブル(時短中)15AKT03において、変動パターンPA2−2、PA2−3に割り当てられた決定値の範囲は、第2保留記憶数が0、1、または2以上のいずれであっても「295」〜「300」となる。例えば変動パターン決定用の乱数値が「1」〜「300」の範囲で更新可能な場合に、ハズレ変動パターン決定テーブル15AKT02、15AKT03において、変動パターンPA2−2、PA2−3に対して割り当てられた決定値の範囲が、第1保留記憶数に応じて変化する「291」〜「294」の部分と、第1保留記憶数や第2保留記憶数にかかわらず変化しない「295」〜「300」の部分とを含むように設定されてもよい。このような設定では、変動パターン決定用の乱数値が「295」〜「300」の範囲内であれば、第1保留記憶数や第2保留記憶数にかかわらず「スーパー」の変動パターンに確定する。同様に考えて、例えば変動パターン決定用の乱数値が「289」〜「294」の範囲内であれば、第1保留記憶数や第2保留記憶数にかからわらず、「スーパー」の変動パターンとなるか否かは不確実であるものの、少なくとも「ノーマル」の変動パターンを含めたリーチ演出が実行される変動パターンに確定してもよい。
可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、「スーパー」の変動パターンに確定する決定値の範囲は、スーパーリーチ確定範囲とする。可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、「ノーマル」の変動パターンを含めたリーチ演出が実行される変動パターンに確定する決定値の範囲は、リーチ確定範囲とする。特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理は、先読判定する処理として、可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する大当り先読判定処理と、変動パターンが特定パターンに決定されるか否かを判定する特定パターン先読判定処理とを含んでいる。大当り先読判定処理では、表示結果決定テーブルを用いて、表示結果決定用の乱数値に基づき、可変表示の表示結果が「大当り」となるか否かを判定する。このとき、表示結果決定用の乱数値が大当り確定範囲に含まれていれば、可変表示が「大当り」であると判定(入賞時判定)する。特定パターン先読判定処理は、大当り先読判定処理にて可変表示の表示結果が「大当り」とはならないと判定された場合に、スーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を用いて、変動パターン決定用の乱数値に基づき、変動パターンが特定パターンに決定されるか否かを判定する。
始動入賞が発生したときの保留記憶数(第1保留記憶数、第2保留記憶数)は、実際に可変表示が開始されるときの保留記憶数と一致するとはかぎらず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示の開始時における変動パターンの決定とで、保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくとも「スーパー」の変動パターンあるいは「ノーマル」の変動パターンを含めたリーチ演出が実行される変動パターンに割り当てられた決定値は、保留記憶数にかかわらず共通の部分を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における保留記憶数にかかわらず、「スーパー」の変動パターンに確定したか否かや、「ノーマル」の変動パターンを含めたリーチ演出が実行される変動パターンに確定したか否かを、判定することができる。
特定パターン先読判定処理では、例えば変動パターン決定用の乱数値が「295」〜「300」の範囲に含まれる場合に、スーパーリーチ確定範囲に含まれるので、可変表示が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定(入賞時判定)し、変動パターン決定用の乱数値が「289」〜「294」の範囲に含まれる場合に、リーチ確定範囲に含まれるので、可変表示が「ハズレ時リーチ確定」であると判定(入賞時判定)すればよい。なお、特定パターン先読判定処理において、変動パターン決定用の乱数値がスーパーリーチ確定範囲にもリーチ確定範囲にも含まれないときには、可変表示が「ハズレ時一般」であると判定(入賞時判定)すればよい。先読判定である入賞時判定による判定結果のうち、「大当り」は可変表示の表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御される場合に対応し、「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」は可変表示の表示結果が「ハズレ」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されない場合に対応している。
演出制御メイン処理のステップS75にて実行されるコマンド解析処理では、第1始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合に、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。また、コマンド解析処理では、第2始動口入賞指定コマンドとともに入賞時判定結果コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンドを受信した場合に、RAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンドおよび入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1保留記憶数に対応している。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンドおよび入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2保留記憶数に対応している。
図9−5(A)は、特徴部15AK、16AKに関する保留表示データ記憶部15AKM1の構成例を示している。保留表示データ記憶部15AKM1は、例えばRAM122の所定領域(例えば演出制御バッファ設定部)などに設けられていればよい。保留表示データ記憶部15AKM1では、第1特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、第1保留表示エリア15AKB1にて第1保留表示を行うための各種データや、第2保留表示エリア15AKB2にて第2保留表示を行うための各種データを、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部15AKM1として、第1特図ゲームの保留記憶表示に対応する第1保留表示データ記憶部と、第2特図ゲームの保留記憶表示に対応する第2保留表示データ記憶部とが設けられていればよい。保留表示データ記憶部15AKM1には、例えば第1保留表示エリア15AKB1や第2保留表示エリア15AKB2における保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、保留表示画像、変化演出用カウンタの値を特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。保留表示データ記憶部15AKM1は、第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファの一部(例えば入賞時判定結果コマンドの格納領域)または全部を用いて、あるいは、第1始動入賞コマンドバッファおよび第2始動入賞コマンドバッファとは別個の記憶部として、構成されていればよい。
保留表示データにより記憶可能な入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される先読判定の判定結果を示している。入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される入賞時判定結果には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。入賞時判定結果コマンドにより「大当り」の入賞時判定結果が通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「大当り」とすることが特定される。入賞時判定結果コマンドにより「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかが通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「ハズレ」とすることが特定される。保留表示データにより記憶可能な保留表示画像は、第1保留表示エリア15AKB1や第2保留表示エリア15AKB2に表示されることで、未だ開始されていない特図ゲームの有無や保留数を認識可能にする演出画像である。保留表示データにより記憶可能な変化演出用カウンタの値は、保留表示変化演出が実行される可変表示よりも前に実行される可変表示の残り回数を示している。
図9−5(B1)〜(B4)は、特徴部15AK、16AKに関する保留表示やアクティブ表示に使用可能な複数の演出画像を示している。この実施例では、保留表示やアクティブ表示に使用可能な複数の演出画像として、4つの表示画像HGW、HGB、HGG、HGRが予め用意されている。保留表示やアクティブ表示に使用可能な表示画像が用意される数量は、4つに限定されず、任意の設計に基づく複数画像であればよい。表示画像HGWは、コインを示すキャラクタの白色表示を行う場合の演出画像である。表示画像HGBは、コインを示すキャラクタの青色表示を行う場合の演出画像である。表示画像HGGは、コインを示すキャラクタの緑色表示を行う場合の演出画像である。表示画像HGRは、コインを示すキャラクタの赤色表示を行う場合の演出画像である。保留表示やアクティブ表示は、通常時の表示態様として、表示画像HGWによるコインを示すキャラクタの白色表示が行われる。保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出は、保留表示やアクティブ表示の表示色が青色、緑色、赤色のいずれかとなる場合を含んでいる。このうち、表示色が赤色となる場合には、表示色が青色や緑色となる場合よりも、大当り期待度が高くなる。表示色が緑色となる場合には、表示色が青色となる場合よりも、大当り期待度が高くなる。
図9−6は、先読予告設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。先読予告設定処理では、始動口入賞時コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップ15AKS001)。始動口入賞時コマンドには、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドが含まれている。ステップ15AKS001では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップ15AKS001にてコマンド受信がない場合には(ステップ15AKS001;No)、先読予告設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップ15AKS001;Yes)、受信したコマンドによる通知内容を特定する(ステップ15AKS002)。例えば、入賞時判定結果コマンドによる通知内容として、入賞時判定結果を特定する。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップ15AKS003)。「入賞時判定制限中」以外である場合には(ステップ15AKS003;No)、保留表示変化演出の有無を決定する(ステップ15AKS004)。ステップ15AKS004では、乱数回路124などにより更新される保留表示変化演出実行決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出実行決定テーブルを参照することなどにより、保留表示変化演出の有無として、保留表示変化演出を実行するか否かを決定すればよい。ステップ15AKS004では、保留表示変化演出を実行しない場合における「演出なし」、あるいは保留表示変化演出を実行する場合における「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。
ステップ15AKS004に続いて、変化演出用カウンタの初期値を決定する(ステップ15AKS005)。ステップ15AKS005では、ステップ15AKS004にて決定された保留表示変化演出の有無や、今回の始動入賞に対応して保留表示データが記憶される保留番号、入賞時判定結果などに応じて、変化演出用カウンタの初期値が決定されるようにすればよい。ステップ15AKS003にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合や(ステップ15AKS003;Yes)、ステップ15AKS005にて変化演出用カウンタの初期値を決定した後には、保留表示画像を決定する(ステップ15AKS006)。ステップ15AKS006では、ステップ15AKS004にて決定された保留表示変化演出の有無と入賞時判定結果の一部または全部に応じて、保留表示画像が複数種類のいずれかに決定されるようにすればよい。なお、ステップ15AKS003にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合には、表示画像HGWを保留表示画像に決定して、保留番号に対応する表示部位がコインを示すキャラクタの白色表示となるように設定すればよい。あるいは、ステップ15AKS003にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合に対応する保留表示画像として、「入賞時判定制限中」以外であると判定された場合とは異なる表示を行う演出画像が用いられてもよい。
ステップ15AKS006にて保留表示画像を決定した後には、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップ15AKS007)、先読予告設定処理を終了する。ステップ15AKS007では、保留表示データ記憶部における記憶内容の更新が行われてもよい。このときには、保留表示データ記憶部における空き領域の先頭に、入賞時判定結果コマンドから特定された入賞時判定結果、ステップ15AKS006にて決定された保留表示画像、ステップ15AKS005にて決定された変化演出用カウンタの初期値をそれぞれ示す保留表示データを格納することで記憶させればよい。第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第1特図保留記憶数が1増加した場合には、ステップ15AKS007によって、第1保留表示エリア15AKB1での第1保留表示を1増加させるように、新たな第1保留表示を追加する。これに対し、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより第2特図保留記憶数が1増加した場合には、ステップ15AKS007によって、第2保留表示エリア15AKB2での第2保留表示を1増加させるように、新たな第2保留表示を追加する。ステップ15AKS007では、ステップ15AKS006にて決定された保留表示画像を直ちに表示して、通常の表示態様とは異なる表示態様での保留表示を可能にしてもよい。あるいは、ステップ15AKS007では、ステップ15AKS006での決定結果にかかわらず、まずは表示画像HGWを表示させることで、通常時の表示態様となるコインを示すキャラクタの白色表示が行われるようにしてもよい。その後、保留記憶の消化に伴う保留表示のシフトが行われることに対応して、ステップ15AKS006にて決定した保留表示画像の表示へと変更されてもよい。
図9−7は、保留表示変化演出の有無に関する決定例を示している。先読予告設定処理のステップ15AKS004では、例えば保留番号や入賞時判定結果に応じた割合で、保留表示変化演出の有無が決定される。この決定例において、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で、保留表示変化演出を実行する「演出あり」に決定できる。これに対し、保留番号が「1」である場合には、保留表示変化演出を実行しない「演出なし」に決定される。したがって、始動入賞の発生に基づく可変表示よりも前に保留されている可変表示がない期間という時期的な限界を定めて、その期間内に発生した始動入賞に基づく保留表示については保留表示変化演出が実行されないように制限が設けられる。
図9−8は、変化演出用カウンタの初期値に関する決定例を示している。先読予告設定処理では、ステップ15AKS004にて保留表示変化演出を実行する「演出あり」に決定された場合に、ステップ15AKS005において、例えば保留番号や入賞時判定結果などに応じた割合で、変化演出用カウンタの初期値が「1」〜「3」のいずれかに決定される。これに対し、ステップ15AKS004にて保留表示変化演出を実行しない「演出なし」に決定された場合には、ステップ15AKS005において、変化演出用カウンタの初期値が「0」に決定される。したがって、変化演出用カウンタの値が「0」以外となる保留表示に対応して、保留表示変化演出が実行される。
先読予告設定処理のステップ15AKS005では、例えば「演出あり」で保留番号が「3」または「4」の場合に、入賞時判定結果が「大当り」であるか「大当り」以外であるかに応じて異なる割合で、変化演出用カウンタの初期値が決定されるようにすればよい。これらの場合に、入賞時判定結果が「大当り」であれば、「大当り」以外であるよりも高い割合で、変化演出用カウンタの初期値が小さい値に決定される。このように、入賞時判定結果が「大当り」であるか否かに応じて、変化演出用カウンタの初期値について決定割合を異ならせてもよい。こうすることで、始動入賞の発生に基づき保留表示が開始されてから保留表示変化演出が実行されるまでの期間に応じて異なる割合で、保留表示変化演出の対象となった保留表示に対応する可変表示において可変表示結果が「大当り」となることを示唆できる。より一般的に、保留表示が開始されてから保留表示変化演出が実行されるまでの期間に応じて異なる割合で、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることを示唆できればよい。なお、変化演出用カウンタの初期値は、既に保留表示データ記憶部に記憶されている変化演出用カウンタの値に基づいて決定されることがあってもよい。例えば、既に保留表示データ記憶部に記憶されている変化演出用カウンタの値のうちに、「1」以上となるものがある場合には、その値よりも大きい値となるように、今回の保留表示に対応する変化演出用カウンタの初期値が決定されてもよい。この場合でも、変化演出用カウンタの初期値は保留番号未満となるように決定することで、保留表示に対応する可変表示が開始されるまでに、保留表示変化演出の実行が可能となる。保留表示データ記憶部に記憶される変化演出用カウンタの値が「1」以上で重複しないようにすれば、複数の異なる保留表示を対象とした保留表示変化演出が、1回の可変表示において実行されてしまうことを防止して、煩雑な演出の実行を抑制することができる。
図9−9は、保留表示画像の決定例を示している。先読予告設定処理では、ステップ15AKS004にて保留表示変化演出を実行しない「演出なし」に決定された場合に、ステップ15AKS006において、例えば入賞時判定結果に応じた割合で、保留表示画像が複数種類のいずれかに決定される。ステップ15AKS004にて保留表示変化演出を実行する「演出あり」に決定された場合には、ステップ15AKS006において、表示画像HGWを保留表示画像に決定すればよい。「演出なし」に対応した保留表示変化演出なしの場合には、入賞時判定結果に応じて、保留表示画像に決定可能な表示画像や決定割合が異なっている。例えば、入賞時判定結果が「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「大当り」のいずれかである場合には、所定割合で表示画像HGGを保留表示画像に決定可能となる一方、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」である場合には、表示画像HGGを保留表示画像に決定不可となる。入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」または「大当り」である場合には、所定割合で表示画像HGRを保留表示画像に決定可能となる一方、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」または「ハズレ時リーチ確定」である場合には、表示画像HGRを保留表示画像に決定不可となる。また、例えば入賞時判定結果が「大当り」である場合には、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」のいずれかである場合よりも高い割合で、表示画像HGRが保留表示画像に決定される。このような設定により、保留表示画像を用いた保留表示が行われた場合に、その表示色に応じた所定割合で可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを示唆できる。また、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示を、大当り遊技状態といった有利状態に制御される期待度が異なる複数の表示態様により表示可能となる。
図9−10は、可変表示開始設定処理として、演出制御プロセス処理のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップ15AKS021)。ステップ15AKS021では、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定すればよい。変動パターン指定コマンドや表示結果通知コマンドは、特別図柄プロセス処理のステップS111にて変動パターン設定処理が実行されたときに、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。変動パターン指定コマンドは、使用パターンとして決定された変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特図表示結果決定用の乱数値を用いて決定された可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。なお、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合と可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合は、まとめて可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」であるともいう。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合と可変表示内容が「確変(大当り)」の場合は、まとめて可変表示内容が「大当り」であるともいう。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合のうち、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合には「ノーマル」の変動パターンによるリーチ演出が実行され、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合には「スーパー」の変動パターンによるリーチ演出が実行される。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示の表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄が最終停止図柄に決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定すればよい。次に、乱数回路124などにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定すればよい。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定すればよい。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合には、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄が最終停止図柄に決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定すればよい。さらに、乱数回路124などにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定すればよい。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄および右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄が最終停止図柄に決定される。この場合は、乱数回路124などにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定すればよい。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合には、ステップ15AKS021において、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かの決定が行われてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップ15AKS021にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
ステップ15AKS021にて最終停止図柄などを決定した後には、変化演出設定処理が実行される(ステップ15AKS022)。続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップ15AKS023)。ステップ15AKS023では、例えば変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、ステップ15AKS022の変化演出設定処理による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターン(保留表示変化演出制御パターンまたはアクティブ表示変化演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットしてもよい。なお、特図変動時演出制御パターン、保留表示変化演出制御パターン、アクティブ表示変化演出制御パターンとして、別個の演出制御パターンをセットするものに限定されず、各演出の実行設定の組合せに対応した1の演出制御パターンをセットするものであってもよい。こうして演出制御パターンが決定されると、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップ15AKS024)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップ15AKS025)。このときには、例えばステップ15AKS023にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
ステップ15AKS025にて変動開始の設定を行った後には、可変表示の開始に対応して、第1保留表示エリア15AKB1における第1保留表示や第2保留表示エリア15AKB2における第2保留表示といった、保留表示などを更新するための設定を行う(ステップ15AKS026)。例えば、第1特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第1保留表示エリア15AKB1において、保留番号が「1」に対応した表示部位(左端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移動(シフト)させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行(開始)される場合には、第2保留表示エリア15AKB2において、保留番号が「1」に対応した表示部位(右端の表示部位)を消去(消化)するとともに、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ右方向に移動(シフト)させる。これにより、保留表示のシフトが行われる。なお、第1特図保留記憶数および第2特図保留記憶数がいずれも「0」であるときに、第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて直ちに可変表示が開始される場合には、第1保留表示や第2保留表示を更新することなく、アクティブ表示エリア15AKA1におけるアクティブ表示を更新するための設定が行われてもよい。この場合には、アクティブ表示における通常時の表示態様として、表示画像HGWにより、コインを示すキャラクタの白色表示によるアクティブ表示を、アクティブ表示エリア15AKA1にて開始させればよい。ステップ15AKS026により保留表示などを更新した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ15AKS027)、可変表示開始設定処理を終了する。
図9−11は、変化演出設定処理として、可変表示開始設定処理のステップ15AKS022にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変化演出設定処理では、保留表示データ記憶内容を確認する(ステップ15AKS101)。保留表示データ記憶内容は、保留表示データ記憶部15AKM1において、各々の保留番号と関連付けて記憶されている入賞時判定結果、保留表示画像、変化演出用カウンタの値などを示すデータの内容である。続いて、「0」以外の値になっている変化演出用カウンタがあるか否かを判定する(ステップ15AKS102)。変化演出用カウンタの値は、保留表示変化演出が未だ実行されていなければ、「0」以外になる。したがって、「0」以外の値になっている変化演出用カウンタの有無を判定することで、未だ実行されていない保留表示変化演出の設定があるか否かを判定できる。
「0」以外の値になっている変化演出用カウンタがあると判定された場合には(ステップ15AKS102;Yes)、その変化演出用カウンタの値を1減算(デクリメント)するように更新する(ステップ15AKS103)。このような更新(減算更新)の結果として、変化演出用カウンタの値が「0」になったものがあるか否かを判定する(ステップ15AKS104)。ステップ15AKS103にて1減算された変化演出用カウンタの値が「0」になった場合には、今回の可変表示において保留表示変化演出を実行することになる。すなわち、ステップ15AKS104にて値が「0」になった変化演出用カウンタがあると判定された場合には(ステップ15AKS104;Yes)、保留表示用の変化演出種別を決定し(ステップ15AKS105)、その決定結果に基づいて、保留表示用の変化演出パターンを決定する(ステップ15AKS106)。
ステップ15AKS102にて「0」以外の値になっている変化演出用カウンタがないと判定された場合や(ステップ15AKS102;No)、ステップ15AKS104にて値が「0」になった変化演出用カウンタがないと判定された場合(ステップ15AKS104;No)、あるいは、ステップ15AKS106にて保留表示用の変化演出パターンを決定した後には、アクティブ表示変化演出の有無を決定する(ステップ15AKS107)。ステップ15AKS107では、乱数回路124などにより更新されるアクティブ表示変化演出実行決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアクティブ表示変化演出実行決定テーブルを参照することなどにより、アクティブ表示変化演出の有無として、アクティブ表示変化演出を実行するか否かを決定すればよい。ステップ15AKS107では、アクティブ表示変化演出を実行しない場合における「演出なし」、あるいはアクティブ表示変化演出を実行する場合における「演出あり」のうちで、いずれかに決定される。なお、ステップ15AKS107では、アクティブ表示の表示態様が表示画像HGWを用いた白色表示とは異なる場合に、アクティブ表示変化演出を実行しない「演出なし」に決定してもよい。
その後、ステップ15AKS107での決定結果が「演出なし」であるか否かを判定する(ステップ15AKS108)。このとき、「演出なし」であれば(ステップ15AKS108;Yes)、変化演出設定処理を終了する。「演出あり」の場合には(ステップ15AKS108;No)、アクティブ表示用の変化演出種別を決定し(ステップ15AKS109)、その決定結果に基づいて、アクティブ表示用の変化演出パターンを決定してから(ステップ15AKS110)、変化演出設定処理を終了する。
図9−12は、特徴部15AK、16AKに関する変化演出種別と変化演出パターンの構成例を示している。この実施例では、複数の変化演出種別として、変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1、ZHB2が予め用意されている。変化演出種別ZHA1には変化演出パターンZHA1−0〜ZHA1−3が含まれ、変化演出種別ZHA2には変化演出パターンZHA2−0〜ZHA2−3が含まれ、変化演出種別ZAB1には変化演出パターンZHB1−N、ZHB1−0〜ZHB1−3が含まれ、変化演出パターンZHB2−N、ZHB2−0〜ZHB2−3が含まれている。各々の変化演出パターンに対応する演出画像は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行する場合に表示されるキャラクタなどの演出画像を示している。各々の変化演出パターンに対応する演出後表示は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行した後の表示態様に対応する保留表示画像やアクティブ表示画像を示している。各々の変化演出パターンに対応する演出実行時間は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行が開始されてから終了するまでの所要時間を示している。
変化演出種別ZHA1に分類される変化演出パターンZHA1−0〜ZHA1−3は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出において、演出画像15AKG01が表示され、演出期間が演出実行時間T01となる変化演出パターンである。変化演出種別ZHA2に分類される変化演出パターンZHA2−0〜ZHA2−3は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出において、演出画像15AKG02が表示され、演出期間が演出実行時間T01となる変化演出パターンである。変化演出種別ZHB1に分類される変化演出パターンZHB1−N、ZHB1−0〜ZHB1−3は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出において、少なくとも演出画像15AKG11が表示され、演出期間が演出実行時間T10また演出実行時間T11となる変化演出パターンである。変化演出種別ZHB2に分類される変化演出パターンZHB2−N、ZHB2−0〜ZHB2−3は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出において、少なくとも演出画像15AKG12が表示され、演出期間が演出実行時間T20または演出実行時間T21となる変化演出パターンである。ここで、演出実行時間T10は演出実行時間T01よりも長く、演出実行時間T11は演出実行時間T10よりも長くなるように設定されていればよい。また、演出実行時間T20は演出実行時間T10よりも長く、演出実行時間T21は演出実行時間T20よりも長くなるように設定されていればよい。このように、変化演出種別や変化演出パターンに応じて、演出期間に対応した演出実行時間を設定できればよい。
図9−13(A)は、保留表示用の変化演出種別に関する決定例を示している。変化演出設定処理のステップ15AKS105では、例えば入賞時判定結果に応じた割合で、保留表示用の変化演出種別が決定される。この決定例では、入賞時判定結果に応じて異なる割合で、変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1、ZHB2のいずれかを、保留表示用の変化演出種別に決定することができる。このうち、変化演出種別ZHA1、ZHA2は、入賞時判定結果に応じた決定割合が互いに共通している。より具体的に、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」の場合には変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合がいずれも40/100であり、入賞時判定結果が「ハズレ時リーチ確定」の場合には変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合がいずれも35/100であり、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合には変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合がいずれも30/100であり、入賞時判定結果が「大当り」の場合には変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合がいずれも15/100である。これにより、保留表示用の変化演出種別が変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかとなる場合には、大当り期待度が同一(同程度)になる。
変化演出種別ZHB1は、入賞時判定結果に応じた決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2とは相違している。より具体的に、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」の場合には変化演出種別ZHB1の決定割合が15/100であり、入賞時判定結果が「ハズレ時リーチ確定」の場合には変化演出種別ZHB1の決定割合が20/100であり、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」または「大当り」の場合には変化演出種別ZHB1の決定割合が25/100である。一方において、変化演出種別ZHB1は、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」のいずれかである「ハズレ」の場合に、決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2よりも低くなる。他方において、変化演出種別ZHB1は、入賞時判定結果が「大当り」の場合に、決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2よりも高くなる。これにより、保留表示用の変化演出種別が変化演出種別ZHB1となる場合には、変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかとなる場合よりも、大当り期待度が高くなる。
変化演出種別ZHB2は、入賞時判定結果に応じた決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1とは相違している。より具体的に、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」の場合には変化演出種別ZHB2の決定割合が5/100であり、入賞時判定結果が「ハズレ時リーチ確定」の場合には変化演出種別ZHB2の決定割合が10/100であり、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合には変化演出種別ZHB2の決定割合が15/100であり、入賞時判定結果が「大当り」の場合には変化演出種別ZHB2の決定割合が45/100である。一方において、変化演出種別ZHB2は、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」のいずれかである「ハズレ」の場合に、決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1よりも低くなる。他方において、変化演出種別ZHB2は、入賞時判定結果が「大当り」の場合に、決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1よりも高くなる。これにより、保留表示用の変化演出種別が変化演出種別ZHB2となる場合には、変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1のいずれかとなる場合よりも、大当り期待度が高くなる。
図9−13(B)は、アクティブ表示用の変化演出種別に関する決定例を示している。変化演出設定処理のステップ15AKS109では、例えば可変表示内容に応じた割合で、アクティブ表示用の変化演出種別が決定される。この決定例では、可変表示内容に応じて異なる割合で、変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1、ZHB2のいずれかを、アクティブ表示用の変化演出種別に決定することができる。このうち、変化演出種別ZHA1、ZHA2は、可変表示内容に応じた決定割合が互いに共通している。より具体的に、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合がいずれも40/100であり、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合には変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合がいずれも35/100であり、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合には変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合がいずれも30/100でり、可変表示内容が「大当り」の場合には変化演出種別の決定割合が15/100である。これにより、アクティブ表示用の変化演出種別が変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかとなる場合には、大当り期待度が同一(同程度)となる。
変化演出種別ZHB1は、可変表示内容に応じた決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2とは相違している。より具体的に、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には変化演出種別ZHB1の決定割合が15/100であり、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合には変化演出種別ZHB1の決定割合が20/100であり、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」または「大当り」の場合には変化演出種別ZHB1の決定割合が25/100である。一方において、変化演出種別ZHB1は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」のいずれかである「ハズレ」の場合に、決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2よりも低くなる。他方において、変化演出種別ZHB1は、可変表示内容が「大当り」の場合に、決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2よりも高くなる。これにより、アクティブ表示用の変化演出種別が変化演出種別ZHB1となる場合には、変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかとなる場合よりも、大当り期待度が高くなる。
変化演出種別ZHB2は、可変表示内容に応じた決定割合が変化種別種別ZHA1、ZHA2、ZHB1とは相違している。より具体的に、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には変化演出種別ZHB2の決定割合が5/100であり、可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」の場合には変化演出種別ZHB2の決定割合が10/100であり、可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」の場合には変化演出種別ZHB2の決定割合が15/100であり、可変表示内容が「大当り」の場合には変化演出種別ZHB2の決定割合が45/100である。一方において、変化演出種別ZHB2は、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマルリーチ(ハズレ)」、「スーパーリーチ(ハズレ)」のいずれかである「ハズレ」の場合に、決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1よりも低くなる。他方において、変化演出種別ZHB2は、可変表示内容が「大当り」の場合に、決定割合が変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1よりも高くなる。これにより、アクティブ表示用の変化演出種別が変化演出種別ZHB2となる場合には、変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1のいずれかとなる場合よりも、大当り期待度が高くなる。
図9−14は、変化演出パターンの決定例を示している。変化演出設定処理のステップ15AKS106、15AKS110では、例えば変化演出種別の決定結果や可変表示の表示結果などに応じた割合で、保留表示用やアクティブ表示用の変化演出パターンが決定される。この決定例では、変化演出種別の決定結果に応じて、異なる変化演出パターンに決定可能となる。図9−14(A)は変化演出種別ZHA1の場合を示し、図9−14(B)は変化演出種別ZHA2の場合を示し、図9−14(C)は変化演出種別ZHB1を示し、図9−14(D)は変化演出種別ZHB2の場合を示している。それぞれの場合では、保留表示用やアクティブ表示用として決定された変化演出種別に含まれる変化演出パターンのうちから、使用パターンとなるいずれかの変化演出パターンが決定可能となる。変化演出設定処理のステップ15AKS106では、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」のいずれかである場合に予告対象となる可変表示の表示結果が「ハズレ」であるとし、入賞時判定結果が「大当り」である場合に予告対象となる可変表示の表示結果が「大当り」であるとして、それぞれの可変表示結果に応じた割合で変化演出パターンを決定すればよい。
変化演出種別ZHA1の場合に、可変表示の表示結果が「ハズレ」に対応して、変化演出パターンZHA1−0の決定割合が最も高くなり、変化演出パターンZHA1−1、ZHA1−2、ZHA1−3の順に決定割合が低下する。変化演出種別ZHA1の場合に、可変表示の表示結果が「大当り」に対応して、変化演出パターンZHA1−3の決定割合が最も高くなり、変化演出パターンZHA1−2、ZHA1−1、ZHA1−0の順に決定割合が低下する。変化演出パターンZHA1−0は演出後表示が表示画像HGWであり、変化演出パターンZHA1−1は演出後表示が表示画像HGBであり、変化演出パターンZHA1−2は演出後表示が表示画像HGGであり、変化演出パターンZHA1−3は演出後表示が表示画像HGRである。このような設定により、変化演出種別ZHA1の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行され、保留表示やアクティブ表示が表示画像HGRに変化すると大当り期待度が最も高くなり、表示画像HGG、HGBの順に大当り期待度が低下する。変化演出種別ZHA1の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行され、保留表示やアクティブ表示が表示画像HGWのまま変化しなかければ大当り期待度が最も低くなる。
変化演出種別ZHA2の場合に、可変表示の表示結果が「ハズレ」に対応して、変化演出パターンZHA2−0の決定割合が最も高くなり、変化演出パターンZHA2−1、ZHA2−2、ZHA2−3の順に決定割合が低下する。変化演出種別ZHA2の場合に、可変表示の表示結果が「大当り」に対応して、変化演出パターンZHA2−3の決定割合が最も高くなり、変化演出パターンZHA2−2、ZHA2−1、ZHA2−0の順に決定割合が低下する。変化演出パターンZHA2−0は演出後表示が表示画像HGWであり、変化演出パターンZHA2−1は演出後表示が表示画像HGBであり、変化演出パターンZHA2−2は演出後表示が表示画像HGGであり、変化演出パターンZHA2−3は演出後表示が表示画像HGRである。このような設定により、変化演出種別ZHA2の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行され、保留表示やアクティブ表示が表示画像HGRによる赤色表示に変化すると大当り期待度が最も高くなり、表示画像HGGによる緑色表示、表示画像HGBによる青色表示の順に、大当り期待度が低下する。変化演出種別ZHA2の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行され、保留表示やアクティブ表示が表示画像HGWによる白色表示のまま変化しなければ大当り期待度が最も低くなる。
変化演出種別ZHB1の場合に、可変表示の表示結果が「ハズレ」に対応して、変化演出パターンZHB1−Nの決定割合が最も高くなり、変化演出パターンZHB1−0、ZHB1−1、ZHB1−2、ZHB1−3の順に決定割合が低下する。変化演出種別ZHB1の場合に、可変表示の表示結果が「大当り」に対応して、変化演出パターンZHB1−3の決定割合が最も高くなり、変化演出パターンZHB1−2、ZHB1−1、ZHB1−0、ZHB1−Nの順に決定割合が低下する。変化演出パターンZHB1−Nは演出画像15AKG11のみが表示され演出後表示が表示画像HGWであり、変化演出パターンZHB1−0は演出画像15AKG11、15AKG20が表示され演出後表示が表示画像HGWであり、変化演出パターンZHB1−1は演出画像15AKG11、15AKG20が表示され演出後表示が表示画像HGBであり、変化演出パターンZHB1−2は演出画像15AKG11、15AKG20が表示され演出後表示が表示画像HGGであり、変化演出パターンZHB1−3は演出画像15AKG11、15AKG20が表示され演出後表示が表示画像HGRである。このような設定により、変化演出種別ZHB1の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行され、保留表示やアクティブ表示が表示画像HGRによる赤色表示に変化すると大当り期待度が最も高くなり、表示画像HGGによる緑色表示、表示画像HGBによる青色表示の順に、大当り期待度が低下する。変化演出種別ZHB1の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行され、保留表示やアクティブ表示が表示画像HGWによる白色表示のまま変化しなければ大当り期待度が最も低くなり、そのうちでも、演出画像15AKG20が表示されない場合には、表示される場合よりも大当り期待度が低くなる。
変化演出種別ZHB2の場合に、可変表示の表示結果が「ハズレ」に対応して、変化演出パターンZHB2−Nの決定割合が最も高くなり、変化演出パターンZHB2−0、ZHB2−1、ZHB2−2、ZHB2−3の順に決定割合が低下する。変化演出種別ZHB2の場合に、可変表示の表示結果が「大当り」に対応して、変化演出パターンZHB2−3の決定割合が最も高くなり、変化演出パターンZHB2−2、ZHB2−1、ZHB2−0、ZHB2−Nの順に決定割合が低下する。変化演出パターンZHB2−Nは演出画像15AKG12のみが表示され演出後表示が表示画像HGWであり、変化演出パターンZHB2−0は演出画像15AKG12、15AKG20が表示され演出後表示が表示画像HGWであり、変化演出パターンZHB2−1は演出画像15AKG12、15AKG20が表示され演出後表示が表示画像HGBであり、変化演出パターンZHB2−2は演出画像15AKG12、15AKG20が表示され演出後表示が表示画像HGGであり、変化演出パターンZHB2−3は演出画像15AKG12、15AKG20が表示され演出後表示が表示画像HGRである。このような設定により、変化演出種別ZHB2の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行され、保留表示やアクティブ表示が表示画像HGRによる赤色表示に変化すると大当り期待度が最も高くなり、表示画像HGGによる緑色表示、表示画像HGBによる青色表示の順に、大当り期待度が低下する。変化演出種別ZHB2の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行され、保留表示やアクティブ表示が表示画像HGWによる白色表示のまま変化しなければ大当り期待度が最も低くなり、そのうちでも、演出画像15AKG20が表示されない場合には、表示される場合よりも大当り期待度が低くなる。
変化演出種別ZHA1、ZHA2、ZHB1、ZHB2のいずれであっても、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行されて演出後表示が表示画像HGRによる赤色表示となった場合に、大当り期待度が最も高くなり、表示画像HGG、HGB、HGWの順に大当り期待度が低下する。保留表示やアクティブ表示は、表示色に応じて大当り遊技状態に制御される期待度が異なる複数の表示態様により表示可能である。また、変化演出種別ZHB1、ZHB2のいずれかであれば、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で演出画像15AKG20が表示される場合と表示されない場合とがあり、演出画像15AKG20が表示されない場合には、表示される場合よりも大当り期待度が低くなる。このように、変化演出種別が異なる場合であっても、演出後表示となる表示画像による保留表示やアクティブ表示の表示色に応じた大当り期待度の高低関係は変化しない。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出態様が異なる場合であっても、演出後表示に応じた大当り期待度を遊技者が認識しやすくして、可変表示の表示結果が「大当り」となる期待感を適切に高めることができる。
図9−15は、可変表示中演出処理として、演出制御プロセス処理のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップ15AKS041)。ステップ15AKS041では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップ15AKS041;No)、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップ15AKS042)。保留表示変化演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ15AKS023にて決定された演出制御パターン(保留表示変化演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(ステップ15AKS042;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップ15AKS043)。ステップ15AKS043では、保留表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。
ステップ15AKS042にて保留表示変化演出期間ではないと判定された場合や(ステップ15AKS042;No)、ステップ15AKS043による制御を行った後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップ15AKS044)。アクティブ表示変化演出期間は、例えば可変表示開始設定処理のステップ15AKS023にて決定された演出制御パターン(アクティブ表示変化演出制御パターンなど)において、予め定められていればよい。アクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップ15AKS044;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップ15AKS045)。なお、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出は、共通の演出制御を行うことにより実行されてもよい。この場合、ステップ15AKS042〜15AKS045に代えて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出に共通する表示変化演出期間であるか否かを判定し、表示変化演出期間であると判定された場合には、表示変化演出制御パターンに従って保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われればよい。
ステップ15AKS044にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定された場合や(ステップ15AKS044;No)、ステップ15AKS045による制御を行った後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップ15AKS046)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間である場合には(ステップ15AKS046;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップ15AKS047)。リーチ演出期間ではない場合や(ステップ15AKS046;No)、ステップ15AKS047による制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップ15AKS048)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップ15AKS041にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップ15AKS041;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップ15AKS049)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップ15AKS049;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップ15AKS049;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップ15AKS050)。続いて、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップ15AKS051)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップ15AKS052)、可変表示中演出処理を終了する。
図9−16〜図9−22は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行例を示している。図9−16は、変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかに対応して、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合の演出実行例を示している。図9−17は、保留表示変化演出が実行されたことにより、演出後表示に対応した保留表示となる場合の演出実行例を示している。図9−18は、アクティブ表示変化演出が実行されたことにより、演出後表示に対応したアクティブ表示となる場合の演出実行例を示している。
図9−16(A1)は、変化演出種別ZHA1が保留表示用の変化演出種別に決定された場合に対応して、演出画像15AKG01が表示される場合の演出実行例15AK101を示している。図9−16(A2)は、変化演出種別ZHA2が保留表示用の変化演出種別に決定された場合に対応して、演出画像15AKG02が表示される場合の演出実行例15AK102を示している。演出実行例15AK101、15AK102では、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の可変表示が行われているときに、第1保留表示エリア15AKB1において保留番号「1」〜「3」に対応した保留表示(第1保留表示)が行われているとともに、アクティブ表示エリア15AKA1において実行中の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。保留番号が「3」に対応した第1保留表示は、演出実行例15AK101、15AK102における可変表示よりも1回前の可変表示を実行中に発生した始動入賞に基づいて、保留番号が「3」に対応した第1保留表示として開始され、演出実行例15AK101、15AK102の可変表示が開始されることに伴い、保留番号が「3」の表示部位へとシフトしたものであればよい。この第1保留表示が開始されるときに、先読予告設定処理のステップ15AKS004により保留表示変化演出を実行する「演出あり」に決定され、ステップ15AKS005により変化演出用カウンタの初期値が「1」に決定される。
演出実行例15AK101の場合には、変化演出設定処理のステップ15AKS105にて変化演出種別ZHA1が保留表示用の変化演出種別に決定される。演出実行例15AK102の場合には、変化演出設定処理のステップ15AKS105にて変化演出種別ZHA2が保留表示用の変化演出種別に決定される。変化演出設定処理のステップ15AKS106では、変化演出種別の決定結果などに応じて、保留表示用の変化演出パターンが決定される。演出実行例15AK101では、変化演出パターンZHA1−0〜ZHA1−3のいずれかが、保留表示用の変化演出パターンに決定されている。演出実行例15AK102では、変化演出パターンZHA2−0〜ZHA2−3のいずれかが、保留表示用の変化演出パターンに決定されている。演出実行例15AK101では、予告対象となる保留表示に重畳して演出画像15AKG01が表示され、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出が実行される。演出実行例15AK102では、予告対象となる保留表示に重畳して演出画像15AKG02が表示され、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出が実行される。
図9−17(A)は、保留表示変化演出が実行され、表示画像HGWに対応する演出後表示により保留表示が白色表示のまま変更されない場合の演出実行例15AK201を示している。図9−17(B)は、保留表示変化演出が実行され、表示画像HGBに対応する演出後表示により保留表示が青色表示に変更された場合の演出実行例15AK202を示している。図9−17(C)は、保留表示変化演出が実行され、表示画像HGGに対応する演出後表示により保留表示が緑色表示に変更された場合の演出実行例15AK203を示している。図9−17(D)は、保留表示変化演出が実行され、表示画像HGRに対応する演出後表示により保留表示が赤色表示に変更された場合の演出実行例15AK204を示している。
演出実行例15AK101の場合に、変化演出パターンZHA1−0による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK201のような表示画像HGWを表示させることで、保留表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となる保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK101の場合に、変化演出パターンZHA1−1による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK202のような表示画像HGBを表示させることで、保留表示の表示態様が青色表示に変更される。演出実行例15AK101の場合に、変化演出パターンZHA1−2による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK203のような表示画像HGGを表示させることで、保留表示の表示態様が緑色表示に変更される。演出実行例15AK101の場合に、変化演出パターンZHA1−3による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK204のような表示画像HGRを表示させることで、保留表示の表示態様が赤色表示に変更される。
演出実行例15AK102の場合に、変化演出パターンZHA2−0による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK201のような表示画像HGWを表示させることで、保留表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となる保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK102の場合に、変化演出パターンZHA2−1による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK202のような表示画像HGBを表示させることで、保留表示の表示態様が青色表示に変更される。演出実行例15AK102の場合に、変化演出パターンZHA2−2による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK203のような表示画像HGGを表示させることで、保留表示の表示態様が緑色表示に変更される。演出実行例15AK102の場合に、変化演出パターンZHA2−3による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK204のような表示画像HGRを表示させることで、保留表示の表示態様が赤色表示に変更される。
図9−16(B1)は、変化演出種別ZHA1がアクティブ表示用の変化演出種別に決定された場合に対応して、演出画像15AKG01が表示される場合の演出実行例15AK111を示している。図9−16(B2)は、変化演出種別ZHA2がアクティブ表示用の変化演出種別に決定された場合に対応して、演出画像15AKG02が表示される場合の演出実行例15AK112を示している。演出実行例15AK111の可変表示が開始されるときには、変化演出設定処理のステップ15AKS109にて変化演出種別ZHA1がアクティブ表示用の変化演出種別に決定される。演出実行例15AK112の可変表示が開始されるときには、変化演出設定処理のステップ15AKS109にて変化演出種別ZHA2がアクティブ表示用の変化演出種別に決定される。変化演出設定処理のステップ15AKS110では、変化演出種別の決定結果などに応じて、アクティブ表示用の変化演出パターンが決定される。演出実行例15AK111では、変化演出パターンZHA1−0〜ZHA1−3のいずれかが、アクティブ表示用の変化演出パターンに決定されている。演出実行例15AK112では、変化演出パターンZHA2−0〜ZHA2−3のいずれかが、アクティブ表示用の変化演出パターンに決定されている。演出実行例15AK111では、予告対象となるアクティブ表示に重畳して演出画像15AKG01が表示され、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出が実行される。演出実行例15AK112では、予告対象となるアクティブ表示に重畳して演出画像15AKG02が表示され、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出が実行される。
図9−18(A)は、アクティブ表示変化演出が実行され、表示画像HGWに対応する演出後表示によりアクティブ表示が白色表示のまま変更されない場合の演出実行例15AK211を示している。図9−18(B)は、アクティブ表示変化演出が実行され、表示画像HGBに対応する演出後表示によりアクティブ表示が青色表示に変更される場合の演出実行例15AK212を示している。図9−18(C)は、アクティブ表示変化演出が実行され、表示画像HGGに対応する演出後表示によりアクティブ表示が緑色表示に変更される場合の演出実行例15AK213を示している。図9−18(D)は、アクティブ表示変化演出が実行され、表示画像HGRに対応する演出後表示によりアクティブ表示が赤色表示に変更される場合の演出実行例15AK214を示している。
演出実行例15AK111の場合に、変化演出パターンZHA1−0によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK211のような表示画像HGWを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となるアクティブ表示変化失敗演出(アクティブ変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK111の場合に、変化演出パターンZHA1−1によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK212のような表示画像HGBを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が青色表示に変更される。演出実行例15AK111の場合に、変化演出パターンZHA1−2によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK213のような表示画像HGGを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が緑色表示に変更される。演出実行例15AK111の場合に、変化演出パターンZHA1−3によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK214のような表示画像HGRを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が赤色表示に変更される。
演出実行例15AK112の場合に、変化演出パターンZHA2−0によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK211のような表示画像HGWを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となるアクティブ表示変化失敗演出(アクティブ変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK112の場合に、変化演出パターンZHA2−1によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK212のような表示画像HGBを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が青色表示に変更される。演出実行例15AK112の場合に、変化演出パターンZHA2−2によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK213のような表示画像HGGを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が緑色表示に変更される。演出実行例15AK112の場合に、変化演出パターンZHA2−3によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK214のような表示画像HGRを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が赤色表示に変更される。
図9−19は、変化演出種別ZHB1が保留表示用の変化演出種別に決定された場合の演出実行例15AK301〜15AK304を示している。図9−19(A)に示す演出実行例15AK301の可変表示が開始されるときに、変化演出設定処理のステップ15AKS105にて変化演出種別ZHB1が保留表示用の変化演出種別に決定される。ステップ15AKS106では、変化演出種別の決定結果などに応じて、変化演出パターンZHB1−N、ZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかが、保留表示用の変化演出パターンに決定される。変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンの保留表示変化演出では、図9−19(B)に示す演出実行例15AK302のように、キャラクタを示す演出画像15AKG11が表示される。演出実行例15AK302では、キャラクタを示す演出画像15AKG11が表示され、予告対象となる保留番号が「3」の第1保留表示に作用を及ぼすような作用演出が実行される。演出実行例15AK302において作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による演出は、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出に含められる。変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンを用いた保留表示変化演出の演出期間において、演出実行例15AK302のような示唆演出が実行される期間は、第1演出期間となる。
演出実行例15AK302の場合に、変化演出パターンZHB1−Nによる保留表示変化演出では、図9−19(C1)に示す演出実行例15AK303のような表示画像HGWを直ちに表示させることで、保留表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となる保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK302の場合に、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出では、図9−19(C2)に示す演出実行例15AK304のような演出画像15AKG20を表示させる。演出画像15AKG20は、保留表示やアクティブ表示となるコインを示すキャラクタが回転している様子を示す演出画像である。このように、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出では、演出実行例15AK302のような作用演出が実行された後に、変化演出パターンZHB1−Nによる保留表示変化演出にて表示されない演出画像15AKG20を表示する。演出実行例15AK304における演出画像15AKG20の表示による演出は、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出に含められる。変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出の演出期間において、演出実行例15AK304のような示唆演出が実行される期間は、第1演出期間よりも後の第2演出期間となる。変化演出パターンZHB1−Nによる保留表示変化演出の演出期間は、第1演出期間を含む一方で、第2演出期間を含まない。
演出実行例15AK304の場合に、変化演出パターンZHB1−0による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK201のような表示画像HGWを表示させることで、保留表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となる保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK304の場合に、変化演出パターンZHB1−1による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK202のような表示画像HGBを表示させることで、保留表示の表示態様が青色表示に変更される。演出実行例15AK304の場合に、変化演出パターンZHB1−2による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK203のような表示画像HGGを表示させることで、保留表示の表示態様が緑色表示に変更される。演出実行例15AK304の場合に、変化演出パターンZHB1−3による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK204のような表示画像HGRを表示させることで、保留表示の表示態様が赤色表示に変更される。
こうして、変化演出パターンZHB1−Nによる保留表示変化演出では、演出実行例15AK302のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK303のような保留表示がコインの回転動作を示すことなく表示態様が変化しない。変化演出パターンZHB1−0による保留表示変化演出では、演出実行例15AK302のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK304のような保留表示がコインの回転動作を示した後に表示態様が変化しない。変化演出パターンZHB1−1〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出では、演出実行例15AK302のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK304のような保留表示がコインの回転動作を示した後に表示態様が変化する。したがって、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出は、演出実行例15AK302のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK303のような保留表示が特定動作を示すことなく表示態様が変化しないときと、演出実行例15AK304のような保留表示が特定動作を示した後に表示態様が変化しないときと、演出実行例15AK304のような保留表示が特定動作を示した後に表示態様が変化するときとがある。
図9−20は、変化演出種別ZHB2が保留表示用の変化演出種別に決定された場合の演出実行例15AK311〜15AK314を示している。図9−20(A)に示す演出実行例15AK311の可変表示が開始されるときに、変化演出設定処理のステップ15AKS105にて変化演出種別ZHB2が保留表示用の変化演出種別に決定される。ステップ15AKS106では、変化演出種別の決定結果などに応じて、変化演出パターンZHB2−N、ZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかが、保留表示用の変化演出パターンに決定される。変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンの保留表示変化演出では、図9−20(B)に示す演出実行例15AK312のように、キャラクタを示す演出画像15AKG12が表示される。変化演出種別ZHB2に対応して演出実行例15AK312で表示される演出画像15AKG12は、変化演出種別ZHB1に対応した演出実行例15AK302で表示される演出画像15AKG11とは異なるキャラクタを示している。演出実行例15AK312では、キャラクタを示す演出画像15AKG12が表示され、予告対象となる保留番号が「3」の第1保留表示に作用を及ぼすような作用演出が実行される。演出実行例15AK312において作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による演出は、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出に含められる。変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンを用いた保留表示変化演出の演出期間において、演出実行例15AK312のような示唆演出が実行される期間は、第1演出期間となる。
演出実行例15AK312の場合に、変化演出パターンZHB2−Nによる保留表示変化演出では、図9−20(C1)に示す演出実行例15AK313のような表示画像HGWを直ちに表示させることで、保留表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となる保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK312の場合に、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出では、図9−20(C2)に示す演出実行例15AK314のような演出画像15AKG20を表示させ、予告対象となる第1保留表示のコインを示すキャラクタが回転している様子を示す演出態様となる。このように、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出では、演出実行例15AK312のような作用演出が実行された後に、変化演出パターンZHB2−Nによる保留表示変化演出にて表示されない演出画像15AKG20を表示する。演出実行例15AK314における演出画像15AKG20の表示による演出は、保留表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出に含められる。変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出の演出期間において、演出実行例15AK314のような演出画像15AKG20が表示される期間は、第1演出期間よりも後の第2演出期間となる。変化演出パターンZHB2−Nによる保留表示変化演出の演出期間は、第1演出期間を含む一方で、第2演出期間を含まない。
演出実行例15AK314の場合に、変化演出パターンZHB2−0による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK201のような表示画像HGWを表示させることで、保留表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となる保留表示変化失敗演出(保留変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK314の場合に、変化演出パターンZHB2−1による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK202のような表示画像HGBを表示させることで、保留表示の表示態様が青色表示に変更される。演出実行例15AK314の場合に、変化演出パターンZHB2−2による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK203のような表示画像HGGを表示させることで、保留表示の表示態様が緑色表示に変更される。演出実行例15AK314の場合に、変化演出パターンZHB2−3による保留表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK204のような表示画像HGRを表示させることで、保留表示の表示態様が赤色表示に変更される。
こうして、変化演出パターンZHB2−Nによる保留表示変化演出では、演出実行例15AK312のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK313のような保留表示がコインの回転動作を示すことなく表示態様が変化しない。変化演出パターンZHB2−0による保留表示変化演出では、演出実行例15AK312のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK314のような保留表示がコインの回転動作を示した後に表示態様が変化しない。変化演出パターンZHB2−1〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出では、演出実行例15AK312のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK314のような保留表示がコインの回転動作を示した後に表示態様が変化する。したがって、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出は、演出実行例15AK312のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK313のような保留表示が特定動作を示すことなく表示態様が変化しないときと、演出実行例15AK314のような保留表示が特定動作を示した後に表示態様が変化しないときと、演出実行例15AK314のような保留表示が特定動作を示した後に表示態様が変化するときとがある。
図9−21は、変化演出種別ZHB1がアクティブ表示用の変化演出種別に決定された場合の演出実行例15AK401〜15AK404を示している。図9−21(A)に示す演出実行例15AK401の可変表示が開始されるときに、変化演出設定処理のステップ15AKS109にて変化演出種別ZHB1がアクティブ表示用の変化演出種別に決定される。ステップ15AKS110では、変化演出種別の決定結果などに応じて、変化演出パターンZHB1−N、ZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかが、アクティブ表示用の変化演出パターンに決定される。変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンのアクティブ表示変化演出では、図9−21(B)に示す演出実行例15AK402のように、キャラクタを示す演出画像15AKG11が表示される。演出実行例15AK402では、キャラクタを示す演出画像15AKG11が表示され、予告対象となるアクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出が実行される。演出実行例15AK402において作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による演出は、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出に含められる。変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンを用いたアクティブ表示変化演出の演出期間において、演出実行例15AK402のような示唆演出が実行される期間は、第1演出期間となる。
演出実行例15AK402の場合に、変化演出パターンZHB1−Nによるアクティブ表示変化演出では、図9−21(C1)に示す演出実行例15AK403のような表示画像HGWを直ちに表示させることで、アクティブ表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となるアクティブ表示変化失敗演出(アクティブ変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK402の場合に、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出では、図9−21(C2)に示す演出実行例15AK404のような演出画像15AKG20を表示させる。変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出では、演出実行例15AK402のような作用演出が実行された後に、変化演出パターンZHB1−Nによるアクティブ表示変化演出において表示されない演出画像15AKG20を表示する。演出実行例15AK404における演出画像15AKG20の表示による演出は、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出に含められる。変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出の演出期間において、演出実行例15AK404のような演出画像15AKG20が表示される期間は、第1演出期間よりも後の第2演出期間となる。変化演出パターンZHB1−Nによるアクティブ表示変化演出は、第1演出期間を含む一方で、第2演出期間を含まない。
演出実行例15AK404の場合に、変化演出パターンZHB1−0によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK211のような表示画像HGWを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となるアクティブ表示変化失敗演出(アクティブ変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK404の場合に、変化演出パターンZHB1−1によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK212のような表示画像HGBを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が青色表示に変更される。演出実行例15AK404の場合に、変化演出パターンZHB1−2によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK213のような表示画像HGGを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が緑色表示に変更される。演出実行例15AK404の場合に、変化演出パターンZHB1−3によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK214のような表示画像HGRを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が赤色表示に変更される。
こうして、変化演出パターンZHB1−Nによるアクティブ表示変化演出では、演出実行例15AK402のような変化演出が実行された場合に、演出実行例15AK403のようなアクティブ表示がコインの回転動作を示すことなく表示態様が変化しない。変化演出パターンZHB1−0によるアクティブ表示変化演出では、演出実行例15AK402のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK404のようなアクティブ表示がコインの回転動作を示した後に表示態様が変化しない。変化演出パターンZHB1−1〜ZHB1−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出では、演出実行例15AK402のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK404のようなアクティブ表示がコインの回転動作を示した後に表示態様が変化する。したがって、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出は、演出実行例15AK402のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK403のようなアクティブ表示が特定動作を示すことなく表示態様が変化しないときと、演出実行例15AK404のようなアクティブ表示が特定動作を示した後に表示態様が変化しないときと、演出実行例15AK404のようなアクティブ表示が特定動作を示した後に表示態様が変化するときとがある。
図9−22は、変化演出種別ZHB2がアクティブ表示用の変化演出種別に決定された場合の演出実行例15AK411〜15AK414を示している。図9−22(A)に示す演出実行例15AK411の可変表示が開始されるときに、変化演出設定処理のステップ15AKS109にて変化演出種別ZHB2がアクティブ表示用の変化演出種別に決定される。ステップ15AKS110では、変化演出種別の決定結果などに応じて、変化演出パターンZHB2−N、ZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかが、アクティブ表示用の変化演出パターンに決定される。変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンのアクティブ表示変化演出では、図9−22(B)に示す演出実行例15AK412のように、キャラクタを示す演出画像15AKG12が表示される。変化演出種別ZHB2に対応して演出実行例15AK412で表示される演出画像15AKG12は、変化演出種別ZHB1に対応した演出実行例15AK402で表示される演出画像15AKG11とは異なるキャラクタを示している。演出実行例15AK412では、キャラクタを示す演出画像15AKG12が表示され、予告対象となるアクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出が実行される。演出実行例15AK412において作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による演出は、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出に含められる。変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンを用いたアクティブ表示変化演出の演出期間において、演出実行例15AK412のような示唆演出が実行される期間は、第1演出期間となる。
演出実行例15AK412の場合に、変化演出パターンZHB2−Nによるアクティブ表示変化演出では、図9−22(C1)に示す演出実行例15AK413のような表示画像HGWを直ちに表示させることで、アクティブ表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となるアクティブ表示変化失敗演出(アクティブ変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK412の場合に、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出では、図9−22(C2)に示す演出実行例15AK414のような演出画像15AKG20を表示させ、予告対象となるアクティブ表示のコインを示すキャラクタが回転している様子を示す演出態様となる。このように、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出では、演出実行例15AK412のような作用演出が実行された後に、変化演出パターンZHB2−Nによるアクティブ表示変化演出にて表示されない演出画像15AKG20を表示する。演出実行例15AK414における演出画像15AKG20の表示による演出は、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出に含められる。変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出の演出期間において、演出実行例15AK414のような演出画像15AKG20が表示される期間は、第1演出期間よりも後の第2演出期間となる。変化演出パターンZHB2−Nによるアクティブ表示変化演出の演出期間は、第1演出期間を含む一方で、第2演出期間を含まない。
演出実行例15AK414の場合に、変化演出パターンZHB2−0によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK211のような表示画像HGWを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が白色表示のまま変更されない。これにより、通常時の表示態様と同一の表示態様となるアクティブ表示変化失敗演出(アクティブ変化ガセ演出)が実行される。演出実行例15AK414の場合に、変化演出パターンZHB2−1によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK212のような表示画像HGBを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が青色表示に変更される。演出実行例15AK414の場合に、変化演出パターンZHB2−2によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK213のような表示画像HGGを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が緑色表示に変更される。演出実行例15AK414の場合に、変化演出パターンZHB2−3によるアクティブ表示変化演出では、演出後表示として演出実行例15AK214のような表示画像HGRを表示させることで、アクティブ表示の表示態様が赤色表示に変更される。
こうして、変化演出パターンZHB2−Nによるアクティブ表示変化演出では、演出実行例15AK412のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK413のようなアクティブ表示がコインの回転動作を示すことなく表示態様が変化しない。変化演出パターンZHB2−0によるアクティブ表示変化演出では、演出実行例15AK412のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK414のようなアクティブ表示がコインの回転動作を示した後に表示態様が変化しない。変化演出パターンZHB2−1〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出では、演出実行例15AK412のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK414のようなアクティブ表示がコインの回転動作を示した後に表示態様が変化する。したがって、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出は、演出実行例15AK412のような作用演出が実行された場合に、演出実行例15AK413のようなアクティブ表示が特定動作を示すことなく表示態様が変化しないときと、演出実行例15AK414のようなアクティブ表示が特定動作を示した後に表示態様が変化しないときと、演出実行例15AK414のようなアクティブ表示が特定動作を示した後に表示態様が変化するときとがある。
図9−23は、可変表示の開始による特別図柄や飾り図柄の変動開始から、表示結果の停止表示による変動終了までの期間にて、変化演出種別や変化演出パターンに応じた保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合の演出期間を示している。図9−23(A)は、変化演出種別ZHA1、ZHA2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合の演出期間である。図9−23(B1)は、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−Nによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合の演出期間である。図9−23(B2)は、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合の演出期間である。図9−23(C1)は、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−Nによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合の演出期間である。図9−23(C2)は、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合の演出期間である。
タイミングz00では、可変表示の開始により特別図柄や飾り図柄の変動開始となる。その後、タイミングz01にて、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行が開始される。変化演出種別ZHA1、ZHA2に含まれる変化演出パターンの場合には、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間が演出実行時間T01(例えば1秒)となり、タイミングz02にて演出が終了する。例えば変化演出種別ZHA1に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にて予告対象となる保留表示に重畳して演出画像15AKG01を表示する示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T01が経過してタイミングz02に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンの演出後表示に対応する表示画像を用いた保留表示となる。変化演出種別ZHA1に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にてアクティブ表示に重畳して演出画像15AKG01を表示する示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T01が経過してタイミングz02に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンの演出後表示に対応する表示画像を用いたアクティブ表示となる。変化演出種別ZHA2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にて予告対象となる保留表示に重畳して演出画像15AKG02を表示する示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T01が経過してタイミングz02に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンの演出後表示に対応する表示画像を用いた保留表示となる。変化演出種別ZHA2に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にてアクティブ表示に重畳して演出画像15AKG02を表示する示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T01が経過してタイミングz02に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンの演出後表示に対応する表示画像を用いたアクティブ表示となる。
変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−Nの場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間は、第1演出期間のみとなり、演出実行時間T10(例えば2秒)となる。演出実行時間T10は演出実行時間T01よりも長く、タイミングz02よりも遅いタイミングz03にて、変化演出パターンZHB1−Nによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が終了する。例えば変化演出パターンZHB1−Nによる保留表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にて予告対象となる保留表示に対する作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T10が経過してタイミングz03に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンZHB1−Nの演出後表示に対応する表示画像HGWを用いた保留表示となる。この場合に、保留表示の表示態様は変化しない。変化演出パターンZHB1−Nによるアクティブ表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にてアクティブ表示に対する作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T10が経過してタイミングz03に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンZHB1−Nの演出後表示に対応する表示画像HGWを用いたアクティブ表示となる。この場合に、アクティブ表示の表示態様は変化しない。
変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間は、第1演出期間だけでなく第2演出期間を含み、演出実行時間T11(例えば3.5秒)となる。演出実行時間T11は、第2演出期間に対応した演出実行時間T12(例えば1.5秒)の部分が演出実行時間T10よりも長くなる。そして、タイミングz03よりも遅いタイミングz04にて、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が終了する。例えば変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にて予告対象となる保留表示に対する作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T10が経過してタイミングz03に達すると、演出画像15AKG11の表示などを終了し、演出画像15AKG20の表示により保留表示が特定動作を示す示唆演出の実行を開始する。その後、さらに演出実行時間T12が経過し、タイミングz01からの経過時間が演出実行時間T11となりタイミングz04に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンの演出後表示に対応する表示画像を用いた保留表示となる。変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にてアクティブ表示に対する作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T10が経過してタイミングz03に達すると、演出画像15AKG11の表示などを終了し、演出画像15AKG20の表示によりアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の実行を開始する。その後、さらに演出実行時間T12が経過し、タイミングz01からの経過時間が演出実行時間T11となるタイミングz04に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンの演出後表示に対応する表示画像を用いたアクティブ表示となる。
変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−Nの場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間は、第1演出期間のみとなり、演出実行時間T20(例えば4秒)となる。演出実行時間T20は演出実行時間T10よりも長く、タイミングz03よりも遅いタイミングz05にて、変化演出パターンZHB2−Nによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が終了する。例えば変化演出パターンZHB2−Nによる保留表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にて予告対象となる保留表示に対する作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T20が経過してタイミングz05に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンZHB2−Nの演出後表示に対応する表示画像HGWを用いた保留表示となる。この場合に、保留表示の表示態様は変化しない。変化演出パターンZHB2−Nによるアクティブ表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にてアクティブ表示に対する作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T20が経過してタイミングz05に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンZHB2−Nの演出後表示に対応する表示画像HGWを用いたアクティブ表示となる。この場合に、アクティブ表示の表示態様は変化しない。
変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3の場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間は、第1演出期間だけでなく第2演出期間を含み、演出実行時間T21(例えば5.5秒)となる。演出実行時間T21は、第2演出期間に対応した演出実行時間T22(例えば1.5秒)の部分が演出実行時間T20よりも長くなる。演出実行時間T22は、演出実行時間T12と同一であればよい。そして、タイミングz05よりも遅いタイミングz06にて、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が終了する。例えば変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にて予告対象となる保留表示に対する作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T20が経過してタイミングz05に達すると、演出画像15AKG12の表示などを終了し、演出画像15AKG20の表示により保留表示が特定動作を示す示唆演出の実行を開始する。その後、さらに演出実行時間T22が経過し、タイミングz01からの経過時間が演出実行時間T21となりタイミングz06に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンの演出後表示に対応する表示画像を用いた保留表示となる。変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出を実行する場合には、タイミングz01にてアクティブ表示に対する作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出の実行を開始し、演出実行時間T20が経過してタイミングz05に達すると、演出画像15AKG12の表示などを終了し、演出画像15AKG20の表示によりアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の実行を開始する。その後、さらに演出実行時間T22が経過し、タイミングz01からの経過時間が演出実行時間T21となるタイミングz06に達すると、示唆演出の終了に伴い変化演出パターンの演出後表示に対応する表示画像を用いたアクティブ表示となる。
変化演出種別ZHA1に含まれる変化演出パターンZHA1−0〜ZHA1−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、保留表示やアクティブ表示に重畳して演出画像15AKG01を表示する示唆演出が実行される。変化演出種別ZHA2に含まれる変化演出パターンZHA2−0〜ZHA2−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、保留表示やアクティブ表示に重畳して演出画像15AKG02を表示する示唆演出が実行される。変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−N、ZHB1−0〜ZHB1−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出が実行される。また、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、作用演出が実行された後に演出画像15AKG20の表示により保留表示やアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出が実行される。変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−N、ZHB2−0〜ZHB2−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出が実行される。また、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、作用演出が実行された後に演出画像15AKG20の表示により保留表示やアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出が実行される。
保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、保留表示やアクティブ表示に重畳して演出画像15AKG01、15AKG02のいずれかを表示する示唆演出が実行される場合と、作用演出を伴う演出画像15AKG11、15AKG12のいずれかを表示する示唆演出が実行される場合とで、演出期間を異ならせることができる。また、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出が実行される場合と、作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出が実行される場合とで、演出期間を異ならせることができる。作用演出を伴う演出画像15AKG11、15AKG12のいずれかを表示する示唆演出が実行される場合には、作用演出が実行された後に演出画像15AKG20の表示による示唆演出が実行されない場合と実行される場合とで、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間を異ならせることができる。このように、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出では、演出画像の種類による表示内容に応じて、演出期間を異ならせることができる。
変化演出設定処理のステップ15AKS105では、例えば図9−13(A)に示した入賞時判定結果に応じた割合で、保留表示用の変化演出種別が決定される。このときには、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合が、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合よりも高くなる。これに対し、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が、変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合よりも高くなる。また、変化演出種別ZHB1と変化演出種別ZHB2とでは、入賞時判定結果に応じた決定割合が相違している。変化演出設定処理のステップ15AKS106では、例えば図9−14に示した可変表示結果に応じた割合で、保留表示用の変化演出パターンが決定される。このときには、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出後表示を表示画像HGWとする変化演出パターンの決定割合が、演出後表示を表示画像HGW以外とする変化演出パターンの決定割合よりも高くなる。これに対し、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、演出後表示を表示画像HGW以外とする変化演出パターンの決定割合が、演出後表示を表示画像HGWとする変化演出パターンの決定割合よりも高くなる。
変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合は、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に高くなる一方で、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」の場合に低くなる。変化演出種別ZHB1の決定割合は、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に、変化演出種別ZHA1、ZHA2と比べて低くなる一方で、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」の場合に、変化演出種別ZHA1、ZHA2と比べて高くなる。変化演出種別ZHB2の決定割合は、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に低くなる一方で、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「大当り」の場合に高くなる。また、変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかに含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンとでは、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合や「大当り」の場合に、演出後表示が表示画像HGWを用いた白色表示となる変化演出パターンの決定割合や、演出後表示が表示画像HGW以外を用いて白色表示とならない変化演出パターンの決定割合が、異なっている。これにより、保留表示の表示態様が変化するか否かの割合は、変化演出種別の決定結果に応じて異なっている。
それぞれの変化演出種別に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出の演出期間は、変化演出種別などに応じて異なっている。そして、変化演出種別の決定割合が相違することなどにより、保留表示の表示態様が変化するか否かの割合は、保留表示変化演出の演出期間に応じて異なっている。例えば、変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかに含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出は、演出期間が演出実行時間T01となり、可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に実行されやすいので、保留表示の表示態様が変化する割合は低くなる。変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出は、演出期間が演出実行時間T10または演出実行時間T11となり、可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に変化演出種別ZHA1、ZHA2よりも実行されにくく、可変表示の表示結果が「大当り」の場合に変化演出種別ZHA1、ZHA2よりも実行されやすいので、保留表示の表示態様が変化する割合は高くなる。変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出は、演出期間が演出実行時間T20または演出実行時間T21となり、可変表示の表示結果が「大当り」の場合に実行されやすいので、保留表示の表示態様が変化する割合は、さらに高くなる。
変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかに含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB1、ZHB2のいずれかに含まれる変化演出パターンとでは、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合や「大当り」の場合に応じた決定割合が異なっている。また、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンとでは、予告対象となる保留表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合や「大当り」の場合に応じた決定割合が異なっている。これにより、保留表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、変化演出種別の決定結果に応じて異なっている。それぞれの変化演出種別に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出の演出期間は、変化演出種別が相違すれば異なる演出実行時間になるので、保留表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、保留表示変化演出の演出期間に応じて異なっている。
例えば、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、変化演出種別ZHB1よりも変化演出種別ZHB2の方が保留表示用の変化演出種別に決定されやすい。そして、可変表示の表示結果が「大当り」の場合には、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−3の決定割合よりも、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−4の決定割合が高くなる。可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合でも、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−3の決定割合よりも、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−3の決定割合が高くなる。したがって、演出期間が演出実行時間T11となる保留表示変化演出が実行された場合よりも、演出期間が演出実行時間T21となる保留表示変化演出が実行された場合に、演出後表示に対応する保留表示が表示画像HGRを用いた赤色表示となる割合は高くなる。また、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−2の決定割合よりも、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−2の決定割合が高くなる。これにより、演出期間が演出実行時間T11となる保留表示変化演出が実行された場合よりも、演出期間が演出実行時間T21となる保留表示変化演出が実行された場合に、演出後表示に対応する保留表示が表示画像HGGを用いた緑色表示となる割合は高くなる。保留表示の表示態様は、演出期間が演出実行時間T11よりも長い演出実行時間T21となる保留表示変化演出が実行された場合に、演出期間が演出実行時間T21よりも短い演出実行時間T11となる保留表示変化演出が実行された場合と比べて、大当り期待度が高い表示態様に変化する割合が高くなる。
変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出の演出期間と、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出の演出期間とでは、作用演出を実行する示唆演出の第1演出期間に応じて、演出全体の演出期間が異なっている。例えば、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出が実行される場合に、作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出の第1演出期間である演出実行時間T10と比べて、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出が実行される場合に、作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出の第1演出期間である演出実行時間T20は長くなる。このように、変化演出種別ZHB1であるか変化演出種別ZHB2であるかに応じて、示唆演出の第1演出期間が異なる。これに対し、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出の演出期間と、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出の演出期間とでは、演出画像15AKG20の表示により保留表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間が同一時間であっても、演出全体の演出期間は異なっている。例えば、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出が実行される場合に、演出画像15AKG20の表示により保留表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間である演出実行時間T12は、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出が実行される場合に、演出画像15AKG20の表示により保留表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間である演出実行時間T22と、同一の時間長になる。このように、変化演出種別ZHB1であるか変化演出種別ZHB2であるかにかかわらず、示唆演出の第2演出期間は同一の時間長となる。したがって、保留表示の表示態様が変化するか否かの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含む保留表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間に応じて異なっている。また、保留表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含む保留表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間に応じて異なっている。
変化演出設定処理のステップ15AKS109では、例えば図9−13(B)に示した可変表示内容に応じた割合で、アクティブ表示用の変化演出種別が決定される。このときには、実行が開始される可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合が、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合よりも高くなる。これに対し、実行が開始される可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が、変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合よりも高くなる。また、変化演出種別ZHB1と変化演出種別ZHB2とでは、可変表示内容に応じた決定割合が相違している。変化演出設定処理のステップ15AKS110では、例えば図9−14に示した可変表示結果に応じた割合で、アクティブ表示用の変化演出パターンが決定される。このときには、実行が開始される可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出後表示を表示画像HGWとする変化演出パターンの決定割合が、演出後表示を表示画像HGW以外とする変化演出パターンの決定割合よりも高くなる。これに対し、実行が開始される可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、演出後表示を表示画像HGW以外とする変化演出パターンの決定割合が、演出後表示を表示画像HGWとする変化演出パターンの決定割合よりも高くなる。
変化演出種別ZHA1、ZHA2の決定割合は、実行が開始される可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に高くなる一方で、実行が開始される可変表示の表示結果が「大当り」の場合に低くなる。変化演出種別ZHB1の決定割合は、実行が開始される可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に、変化演出種別ZHA1、ZHA2と比べて低くなる一方で、実行が開始される可変表示の表示結果が「大当り」の場合に、変化演出種別ZHA1、ZHA2と比べて高くなる。変化演出種別ZHB2の決定割合は、実行が開始される可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に低くなる一方で、実行が開始される可変表示の表示結果が「大当り」の場合に高くなる。また、変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかに含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンとでは、実行が開始される可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合や「大当り」の場合に、演出後表示が表示画像HGWを用いた白色表示となる変化演出パターンの決定割合や、演出後表示が表示画像HGW以外を用いて白色表示とならない変化演出パターンの決定割合が、異なっている。これにより、アクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合は、変化演出種別の決定結果に応じて異なっている。
それぞれの変化演出種別に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出の演出期間は、変化演出種別などに応じて異なっている。そして、変化演出種別の決定割合が相違することなどにより、アクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合は、アクティブ表示変化演出の演出期間に応じて異なっている。例えば、変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかに含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出は、演出期間が演出実行時間T01となり、可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に実行されやすいので、アクティブ表示の表示態様が変化する割合は低くなる。変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出は、演出期間が演出実行時間T10または演出実行時間T11となり、可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合に変化演出種別ZHA1、ZHA2よりも実行されにくく、可変表示の表示結果が「大当り」の場合に変化演出種別ZHA1、ZHA2よりも実行されやすいので、アクティブ表示の表示態様が変化する割合は高くなる。変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出は、演出期間が演出実行時間T20または演出実行時間T21となり、可変表示の表示結果が「大当り」の場合に実行されやすいので、アクティブ表示の表示態様が変化する割合は、さらに高くなる。
変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかに含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB1、ZHB2のいずれかに含まれる変化演出パターンとでは、アクティブ表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合や「大当り」の場合に応じた決定割合が異なっている。また、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンとでは、アクティブ表示に対応する可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合や「大当り」の場合に応じた決定割合が異なっている。これにより、アクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、変化演出種別の決定結果に応じて異なっている。それぞれの変化演出種別に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出の演出期間は、変化演出種別が相違すれば異なる演出実行時間になるので、アクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、アクティブ表示変化演出の演出期間に応じて異なっている。
例えば、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に、変化演出種別ZHB1よりも変化演出種別ZHB2の方がアクティブ表示用の変化演出種別に決定されやすい。そして、可変表示の表示結果が「大当り」の場合には、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−3の決定割合よりも、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB1−4の決定割合が高くなる。可変表示の表示結果が「ハズレ」の場合でも、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−3の決定割合よりも、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−3の決定割合が高くなる。したがって、演出期間が演出実行時間T11となるアクティブ表示変化演出が実行された場合よりも、演出期間が演出実行時間T21となるアクティブ表示変化演出が実行された場合に、演出後表示に対応するアクティブ表示が表示画像HGRを用いた赤色表示となる割合は高くなる。また、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−2の決定割合よりも、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−2の決定割合が高くなる。これにより、演出期間が演出実行時間T11となるアクティブ表示変化演出が実行された場合よりも、演出期間が演出実行時間T21となるアクティブ表示変化演出が実行された場合に、演出後表示に対応するアクティブ表示が表示画像HGGを用いた緑色表示となる割合は高くなる。アクティブ表示の表示態様は、演出期間が演出実行時間T11よりも長い演出実行時間T21となるアクティブ表示変化演出が実行された場合に、演出時間が演出実行時間T21よりも短い演出実行時間T11となるアクティブ表示変化演出が実行された場合と比べて、大当り期待度が高い表示態様に変化する割合が高くなる。
変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出の演出期間と、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出の演出期間とでは、作用演出を実行する示唆演出の第1演出期間に応じて、演出全体の演出期間が異なっている。例えば、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出が実行される場合に、作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出の第1演出期間である演出実行時間T10と比べて、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによるアクティブ表示変化演出が実行される場合に、作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出の第1演出期間である演出実行時間T20は長くなる。これに対し、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出の演出期間と、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出の演出期間とでは、演出画像15AKG20の表示によりアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間が同一時間であっても、演出全体の演出期間は異なっている。例えば、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出が実行される場合に、演出画像15AKG20の表示によりアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間である演出実行時間T12は、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによるアクティブ表示変化演出が実行される場合に、演出画像15AKG20の表示によりアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間である演出実行時間T22と、同一の時間長になる。これにより、アクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含むアクティブ表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間に応じて異なっている。また、アクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含むアクティブ表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間に応じて異なっている。
(変形および応用等について)
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変更および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、変化演出設定処理のステップ15AKS105にて保留表示用の変化演出種別を決定する場合や、変化演出設定処理のステップ15AKS109にてアクティブ表示用の変化演出種別を決定する場合に、変動短縮の有無にかかわらず、入賞時判定結果や可変表示内容に応じた割合で変化演出種別を決定するものとして説明した。変動短縮は、第1保留記憶数や第2保留記憶数などの保留記憶数が所定値以上であるときに、所定値未満であるときよりも平均的な可変表示時間を短縮する制御であればよい。あるいは、変動短縮は、時短制御が行われる時短中であるときに、時短制御が行われない通常時よりも平均的な可変表示時間を短縮する制御であればよい。このような変動短縮が行われる場合には、変動短縮が行われない場合とは異なる割合で、変化演出種別が決定されてもよい。なお、変動短縮が行われない場合には、上記実施の形態と同様に、図9−13で示した決定割合で、変化演出種別が決定されるものであればよい。
図9−24は、変形例1として、変動短縮が行われる変動短縮ありの場合について、変変化演出種別の決定例を示している。このうち、図9−24(A)は、保留表示用の変化演出種別に関する決定例を示している。図9−24(B)は、アクティブ表示用の変化演出種別に関する決定例を示している。例えば変化演出設定処理のステップ15AKS105では、変動短縮ありの場合に、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」であれば、変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかを保留表示用の変化演出種別に決定し、変化演出種別ZHB1、ZHB2がいずれも保留表示用の変化演出種別には決定されないようにする。また、変化演出設定処理のステップ15AKS109では、変動短縮ありの場合に、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」であれば、変化演出種別ZHA1、ZHA2のいずれかを保留表示用の変化演出種別に決定し、変化演出種別ZHB1、ZHB2がいずれも保留表示用の変化演出種別には決定されないようにする。
一般的に、変動短縮は、「非リーチ」に対応した変動パターンとして、通常時よりも可変表示時間が短い変動パターンを用いることにより、実現可能となる。可変表示時間が短い変動パターンでは、変化演出種別ZHB1、ZHB2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間を確保できないおそれがある。そこで、変動短縮ありの場合には、入賞時判定結果や可変表示内容に応じて、変化演出種別ZHB1、ZHB2が保留表示用やアクティブ表示用の変化演出種別に決定されない場合があるように、制限が設けられてもよい。例えば、変動短縮ありの場合には、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」であるという範囲や可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」であるという範囲において、変化演出種別ZHB1、ZHB2が決定されないように、限界となる制限を設けてもよい。このように、可変表示時間が所定時間未満であるという範囲において、可変表示時間が所定時間以上である場合に決定可能な変化演出種別の一部について決定されないように、限界となる制限を設けてもよい。あるいは、可変表示時間が所定時間未満であるという範囲において、可変表示時間が所定時間以上である場合に決定可能な変化演出種別の一部について決定されにくいように、限界となる制限を設けてもよい。あるいは、可変表示時間が所定時間未満であるという範囲において、可変表示時間が所定時間以上である場合に決定可能な変化演出パターンの一部について決定されないように、限界となる制限を設けてもよい。あるいは、可変表示時間が所定時間未満であるという範囲において、可変表示時間が所定時間以上である場合に決定可能な変化演出パターンの一部について決定されにくいように、限界となる制限を設けてもよい。
上記実施の形態において、変化演出設定処理のステップ15AKS105にて保留表示用の変化演出種別を決定する場合や、変化演出設定処理のステップ15AKS109にてアクティブ表示用の変化演出種別を決定する場合に、入賞時判定結果と可変表示内容とが対応付けられた割合により、変化演出種別を決定するものとして説明した。例えば、ステップ15AKS105にて入賞時判定結果が「ハズレ時一般」である場合には、ステップ15AKS109にて可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合と、同一の割合で変化演出種別が決定される。ステップ15AKS105にて入賞時判定結果が「ハズレ時リーチ確定」である場合には、ステップ15AKS109にて可変表示内容が「ノーマルリーチ(ハズレ)」である場合と、同一の割合で変化演出種別が決定される。ステップ15AKS105にて入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合には、ステップ15AKS109にて可変表示内容が「スーパーリーチ(ハズレ)」である場合と、同一の割合で変化演出種別が決定される。ステップ15AKS105にて入賞時判定結果が「大当り」である場合には、ステップ15AKS109にて可変表示内容が「大当り」である場合と、同一の割合で変化演出種別が決定される。これに対し、保留表示用の変化演出種別を決定する場合には、アクティブ表示用の変化演出種別を決定する場合と、異なる割合で変化演出種別が決定されてもよい。
図9−25は、変形例2として、異なる割合で変化演出種別が決定される場合の決定例を示している。このうち、図9−25(A)は、保留表示用の変化演出種別に関する決定例を示している。図9−25(B)は、アクティブ表示用の変化演出種別に関する決定例を示している。例えば変化演出設定処理のステップ15AKS105では、ステップ15AKS109と比べて、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が低くなるようにしてもよい。逆に、変化演出設定処理のステップ15AKS105では、ステップ15AKS109と比べて、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が高くなるようにしてもよい。あるいは、変化演出設定処理のステップ15AKS105では、ステップ15AKS109と比べて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が低くなり、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が高くなるようにしてもよい。あるいは、変化演出設定処理のステップ15AKS105では、ステップ15AKS109と比べて、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合には変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が高くなり、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が低くなるようにしてもよい。その他、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が連動して変化するものに限定されず、例えば変化演出種別ZHB1の決定割合が高くなるときには変化演出種別ZHB2の決定割合が低くなり、変化演出種別ZHB1の決定割合が低くなるときには変化演出種別ZHB2の決定割合が高くなるといった、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が逆相関あるいは相関なく変化するものであってもよい。これにより、保留表示変化演出が実行される場合であるか、アクティブ表示変化演出が実行される場合であるかに応じて、演出期間が相違する演出態様での実行割合が異なり、演出期間の相違に従った保留表示やアクティブ表示が変化する割合や変化後の表示態様の割合も異なることになるので、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
保留表示用の変化演出種別を決定する場合に、アクティブ表示用の変化演出種別を決定する場合と、異なる割合で変化演出種別が決定されるものに限定されず、保留表示用の変化演出パターンを決定する場合に、アクティブ表示用の変化演出パターンを決定する場合と、異なる割合で変化演出パターンが決定されるものであってもよい。例えば、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンを決定するときに、変化演出設定処理のステップ15AKS105では、ステップ15AKS109と比べて、変化演出パターンZHB1−N、ZHB1−0の決定割合が低くなり、変化演出パターンZHB1−1〜ZHB1−3の決定割合が高くなるようにしてもよい。逆に、変化演出設定処理のステップ15AKS105では、ステップ15AKS109と比べて、変化演出パターンZHB1−N、ZHB1−0の決定割合が高くなり、変化演出パターンZHB1−1〜ZHB1−3の決定割合が低くなるようにしてもよい。これにより、保留表示変化演出が実行される場合であるか、アクティブ表示変化演出が実行される場合であるかに応じて、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合を異ならせることができる。また、保留表示変化演出が実行される場合であるか、アクティブ表示変化演出が実行される場合であるかに応じて、保留表示やアクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合を異ならせてもよい。
上記実施の形態において、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間と、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間は、作用演出を伴う演出画像15AKG11、15AKG12の表示による示唆演出の第1演出期間と、演出画像15AKG20の表示により保留表示やアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間とを含んでいる。そして、示唆演出の第1演出期間は変化演出種別ZHB1であるか変化演出種別ZHB2であるかに応じて異なり、示唆演出の第2演出期間は変化演出種別ZHB1であるか変化演出種別ZHB2であるかにかかわらず同一の時間長となる。この場合に、保留表示の表示態様が変化するか否かの割合や、保留表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含む保留表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間に応じて異なるものとして説明した。また、アクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合や、アクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含むアクティブ表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間に応じて異なるものとして説明した。
これに対し、示唆演出の第1演出期間は変化演出種別ZHB1であるか変化演出種別ZHB2であるかにかかわらず同一の時間長となり、示唆演出の第2演出期間は変化演出種別ZHB1であるか変化演出主種別ZHB2であるかに応じて異なるようにしてもよい。一方において、例えば変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合に、作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出の第1演出期間である演出実行時間T10は、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合に、作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出の第1演出期間である演出実行時間T20と、同一の時間長としてもよい。他方において、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合に、演出画像15AKG20の表示により保留表示やアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間である演出実行時間T12と比べて、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合に、演出画像15AKG20の表示により保留表示やアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間である演出実行時間T22は長くなるようにしてもよい。この場合に、保留表示の表示態様が変化するか否かの割合や、保留表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含む保留表示変化演出の演出期間のうち、第2演出期間に応じて異なるものとしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合や、アクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含む保留表示変化演出の演出期間のうち、第2演出期間に応じて異なるものとしてもよい。
あるいは、示唆演出の第1演出期間は変化演出種別ZHB1であるか変化演出種別ZHB2であるかに応じて異なり、示唆演出の第2演出期間は変化演出種別ZHB1であるか変化演出種別ZHB2であるかにかかわらず同一の時間長となる場合に、第1演出期間に対応した示唆演出が第2演出期間に対応した示唆演出に重畳して実行されることで、変化演出種別ZHB1であるか変化演出種別ZHB2であるかに応じて、第2演出期間に対応した示唆演出を認識可能または認識容易な期間が異なるようにしてもよい。一方において、例えば図9−23(B2)に示したように、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合には、演出期間が演出実行時間T10の第1演出期間と演出実行時間T12の第2演出期間とを含み、タイミングz03にて第1演出期間が終了して第2演出期間が開始され、タイミングz04にて第2演出期間が終了することで、演出全体では演出実行時間T11となる。他方において、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合には、演出実行時間T20の第1演出期間にて、タイミングz03に達すると、第2演出期間における示唆演出の実行が開始されてもよい。この場合に、作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出は、演出画像15AKG20の表示により保留表示やアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出に重畳して実行される。そのため、第2演出期間における示唆演出である演出画像15AKG20の表示は、遊技者が認識できない表示態様、または認識しにくい表示態様となる。その後、タイミングz05に達すると、第1演出期間が終了することで、第2演出期間における示唆演出を認識可能あるいは認識容易となる。そして、タイミングz04に達すると、タイミングz03からの経過時間が、第2演出期間である演出実行時間T12と同一の演出実行時間T22になるので、第2演出期間が終了することで、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行が終了すればよい。これにより、演出全体では変化演出種別ZHB1と同様に演出実行時間T11となる。この場合に、保留表示の表示態様が変化するか否かの割合や、保留表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含む保留表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間に応じて異なるものとしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合や、アクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含むアクティブ表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間に応じて異なるものとしてもよい。
あるいは、示唆演出における第1演出期間と第2演出期間の組合せが、変化演出種別ZHB1であるか変化演出種別ZHB2であるかに応じて異なるようにしてもよい。一方において、例えば変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合に、作用演出を伴う演出画像15AKG11の表示による示唆演出の第1演出期間である演出実行時間T10と比べて、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合に、作用演出を伴う演出画像15AKG12の表示による示唆演出の第1演出期間である演出実行時間T20は長くなるようにしてもよい。他方において、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3のいずれかによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合に、演出画像15AKG20の表示により保留表示やアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間である演出実行時間T12と比べて、変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3のいずれかによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合に、演出画像15AKG20の表示により保留表示やアクティブ表示が特定動作を示す示唆演出の第2演出期間である演出実行時間T22は短くなるようにしてもよい。この場合に、演出全体の演出期間は、変化演出パターンZHB1−0〜ZHB1−3に対応した演出実行時間T11と変化演出パターンZHB2−0〜ZHB2−3に対応した演出実行時間T21とが、同一の時間長となってもよいし、異なる時間長となってもよい。そして、保留表示の表示態様が変化するか否かの割合や、保留表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含む保留表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間または第2演出期間のいずれかに応じて、あるいは第1演出期間と第2演出期間との組合せに応じて、異なるものとしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合や、アクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合は、第1演出期間と第2演出期間とを含むアクティブ表示変化演出の演出期間のうち、第1演出期間または第2演出期間のいずれかに応じて、あるいは第1演出期間と第2演出期間との組合せに応じて、異なるものとしてもよい。このように、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合と、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される場合には、演出全体の演出期間が同一の演出実行時間であるとしても、その演出期間に含まれる第1演出期間と第2演出期間とのうち、少なくともいずれかの演出実行時間に応じて、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合が異なるものとしてもよいし、保留表示やアクティブ表示の表示態様が複数の表示態様の何れに変化するかの割合が異なるものとしてもよい。
上記実施の形態では、変化演出設定処理のステップ15AKS105にて保留表示用の変化演出種別を決定する場合や、変化演出設定処理のステップ15AKS109にてアクティブ表示用の変化演出種別を決定する場合に、演出実行前の保留表示やアクティブ表示の表示態様にかかわらず、入賞時判定結果や可変表示内容に応じた割合で変化演出種別を決定するものとして説明した。特に、上記実施の形態では、保留表示やアクティブ表示の表示態様が表示画像HGWを用いた白色表示である場合に、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行して表示態様が変化可能となるものとして説明した。これに対し、演出実行前の保留表示やアクティブ表示の表示態様に応じて、異なる割合で変化演出種別が決定されてもよい。演出実行前の保留表示やアクティブ表示の表示態様は、演出前表示ともいう。
例えば変化演出設定処理のステップ15AKS105、15AKS109では、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示である場合に、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示ではない場合と比べて、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が低くなるようにしてもよい。逆に、変化演出設定処理のステップ15AKS105、15AKS109では、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示である場合に、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示ではない場合と比べて、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が高くなるようにしてもよい。あるいは、変化演出設定処理のステップ15AKS105、15AKS109では、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示である場合に、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示ではない場合と比べて、可変表示の表示結果が「ハズレ」に対応して変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が低くなり、可変表示の表示結果が「大当り」に対応して変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が高くなるようにしてもよい。あるいは、変化演出設定処理のステップ15AKS105、15AKS109では、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示である場合に、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示ではない場合と比べて、可変表示の表示結果が「ハズレ」に対応して変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が高くなり、可変表示の表示結果が「大当り」に対応して変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が低くなるようにしてもよい。その他、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が連動して変化するものに限定されず、例えば変化演出種別ZHB1の決定割合が高くなるときには変化演出種別ZHB2の決定割合が低くなり、変化演出種別ZHB1の決定割合が低くなるときには変化演出種別ZHB2の決定割合が高くなるといった、変化演出種別ZHB1、ZHB2の決定割合が逆相関あるいは相関なく変化するものであってもよい。
また、変化演出設定処理のステップ15AKS106、15AKS110では、演出前表示に応じて異なる割合で変化演出パターンが決定されてもよい。例えば、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンを決定するときに、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示である場合には、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示ではない場合と比べて、変化演出パターンZHB1−2、ZHB1−3の決定割合が低くなるようにしてもよい。逆に、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示である場合には、演出前表示が表示画像HGWを用いた白色表示ではない場合と比べて、変化演出パターンZHB1−2、ZHB1−3の決定割合が高くなるようにしてもよい。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される前の表示態様と演出期間との組合せに応じて、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合を異ならせることができる。保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される前の表示態様と演出期間との組合せに応じて、保留表示やアクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合を異ならせてもよい。保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される前の表示態様と、演出期間との組合せに応じて、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合を異ならせたり、保留表示やアクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合を異ならせたりすることで、演出実行前の表示態様や演出期間に応じて、表示態様の変化に関する期待感が異なるので、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態において、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンとでは、作用演出を伴う演出画像の表示として、異なるキャラクタを示す演出画像の表示に応じて、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間を異ならせるものとして説明した。これに対し、共通するキャラクタを示す演出画像の表示であっても、演出画像の表示期間、表示回数、移動量、回転量、移動速度、回転速度、移動方向、回転方向、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、演出画像の異なる表示態様に応じて、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間を異ならせたものであってもよい。また、変化演出種別ZHB1に含まれる変化演出パターンと、変化演出種別ZHB2に含まれる変化演出パターンとでは、演出画像15AKG20の表示により保留表示やアクティブ表示が特定動作を示す場合に、例えばコインの回転動作における回転期間、回転回数、回転速度、回転方向、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、演出画像の異なる表示態様に応じて、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間を異ならせたものであってもよい。
保留表示変化演出の演出期間と、アクティブ表示変化演出の演出期間は、共通の演出期間としてもよいし、異なる演出期間としてもよい。保留表示変化演出の演出期間を、アクティブ表示変化演出の演出期間と異ならせる場合には、保留表示変化演出の演出期間より後にアクティブ表示変化演出の演出期間としてもよいし、アクティブ表示変化演出の演出期間よりも後にアクティブ表示変化演出の演出期間としてもよい。保留表示やアクティブ表示となる演出画像の表示は、コインのキャラクタを示すものに限定されず、任意の形状や模様、色彩を示すものであればよい。変化演出種別や変化演出パターンの構成や決定割合は、上記実施の形態で示されたものに限定されず、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間に応じて、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合が異なるように、あるいは保留表示やアクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合が異なるように、構成あるいは設定されたものであればよい。
(特徴部15AKの課題解決手段および効果に関する説明)
可変表示を行い、例えば大当り遊技状態など、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばアクティブ表示や保留表示など、可変表示に対応する特定表示を、有利状態に制御される期待度が異なる複数の表示態様により表示可能な、例えばアクティブ表示エリア15AKA1、第1保留表示エリア15AKB1、第2保留表示エリア15AKB2などの特定表示手段と、特定表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出を実行可能な、例えば可変表示中演出処理のステップ15AKS042〜15AKS045を実行する演出制御用CPU120などの示唆演出実行手段とを備え、例えば図9−12〜図9−14に示されるように、示唆演出の演出期間に応じて、特定表示の表示態様が変化するか否かの割合が異なる。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出の演出期間は、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのような第1演出期間と、例えば演出実行例15AK304、15AK314、15AK404、15AK414などのような第1演出期間よりも後の期間である第2演出期間とを含み、例えば図9−12〜図9−14、図9−23に示されるように、第1演出期間に応じて、特定表示の表示態様が変化するか否かの割合が異なるようにしてもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのように、第1演出期間に応じて、異なる示唆演出画像を表示可能であってもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出の演出期間は、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのような第1演出期間と、例えば演出実行例15AK304、15AK314、15AK404、15AK414などのような第1演出期間よりも後の期間である第2演出期間とを含み、第2演出期間に応じて、特定表示の表示態様が変化するか否かの割合が異なるようにしてもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出は、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのように、特定表示に作用する作用演出を含み、作用演出が実行された場合に、例えば演出実行例15AK304、15AK314、15AK404、15AK414などのように、特定表示が特定動作を示した後に表示態様が変化するときと、例えば演出実行例15AK303、15AK313、15AK403、15AK413などのように、特定表示が特定動作を示すことなく表示態様が変化しないときとがあってもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出は、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのように、特定表示に作用する作用演出を含み、作用演出が実行された場合に、例えば演出実行例15AK202〜15AK204、15AK212〜15AK214などのように、特定表示が特定動作を示した後に表示態様が変化するときと、例えば演出実行例15AK201、15AK211などのように、特定表示が特定動作を示した後に表示態様が変化しないときとがあってもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出として、例えば演出実行例15AK101、15AK102、15AK111、15AK112などのように、演出期間が一定となる第1示唆演出と、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのように、演出期間が異なる第2示唆演出とのうちで、いずれかの演出を実行可能であり、例えば図9−12〜図9−14に示されるように、第1示唆演出が実行された場合と、第2示唆演出が実行された場合とに応じて、特定表示の表示態様が変化するか否かの割合が異なるようにしてもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
特定表示の表示態様として、複数の表示態様があり、示唆演出が実行される前の特定表示の表示態様と、示唆演出の演出期間との組合せに応じて、特定表示の表示態様が変化するか否かの割合が異なるようにしてもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部16AKの課題解決手段および効果に関する説明)
可変表示を行い、例えば大当り遊技状態など、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えばアクティブ表示や保留表示など、可変表示に対応する特定表示を、有利状態に制御される期待度が異なる複数の表示態様により表示可能な、例えばアクティブ表示エリア15AKA1、第1保留表示エリア15AKB1、第2保留表示エリア15AKB2などの特定表示手段と、特定表示の表示態様が変化することを示唆する示唆演出を実行可能な、例えば可変表示中演出処理のステップ15AKS042〜15AKS045を実行する演出制御用CPU120などの示唆演出実行手段とを備え、例えば図9−12〜図9−14に示すように、示唆演出の演出期間に応じて、特定表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合が異なる。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出の演出期間は、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのような第1演出期間と、例えば演出実行例15AK304、15AK314、15AK404、15AK414などのような第1演出期間よりも後の期間である第2演出期間とを含み、例えば図9−12〜図9−14、図9−23に示されるように、第1演出期間に応じて、特定表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合が異なるようにしてもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのように、第1演出期間に応じて、異なる示唆演出画像を表示可能であってもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出の演出期間は、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのような第1演出期間と、例えば演出実行例15AK304、15AK314、15AK404、15AK414などのような第1演出期間よりも後の期間である第2演出期間とを含み、第2演出期間に応じて、特定表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合が異なるようにしてもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出は、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのように、特定表示に作用する作用演出を含み、作用演出が実行された場合に、例えば演出実行例15AK304、15AK314、15AK404、15AK414などのように、特定表示が特定動作を示した後に表示態様が変化するときと、例えば演出実行例15AK303、15AK313、15AK403、15AK413などのように、特定表示が特定動作を示すことなく表示態様が変化しないときとがあってもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出は、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのように、特定表示に作用する作用演出を含み、作用演出が実行された場合に、例えば演出実行例15AK202〜15AK204、15AK212〜15AK214などのように、特定表示が特定動作を示した後に表示態様が変化するときと、例えば演出実行例15AK201、15AK211などのように、特定表示が特定動作を示した後に表示態様が変化しないときとがあってもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
示唆演出として、例えば演出実行例15AK101、15AK102、15AK111、15AK112などのように、演出期間が一定となる第1示唆演出と、例えば演出実行例15AK302、15AK312、15AK402、15AK412などのように、演出期間が異なる第2示唆演出とのうちで、いずれかの演出を実行可能であり、例えば図9−12〜図9−14に示されるように、第1示唆演出が実行された場合と、第2示唆演出が実行された場合とに応じて、特定表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合が異なるようにしてもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
特定表示の表示態様として、複数の表示態様があり、示唆演出が実行される前の特定表示の表示態様と、示唆演出の演出期間との組合せに応じて、特定表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合が異なるようにしてもよい。これにより、表示態様の変化に対する遊技者の興味を適切に高めて、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部15AK、16AKに関する構成は、特徴部21TMに関する構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、設定されている設定値に応じて異なる割合で、保留表示用やアクティブ表示用の変化演出種別や変化演出パターンが決定されるようにすることで、設定されている設定値に応じて、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間(第1演出期間、第2演出期間、演出全体の演出期間など)となる演出実行時間の割合を異ならせたり、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するか否かの割合を異ならせたり、保留表示やアクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するかの割合を異ならせたりしてもよい。あるいは、設定されている設定値を、遊技者に示唆できる、または示唆しやすくなるように、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の演出期間、保留表示やアクティブ表示の表示態様が変化するか否か、保留表示やアクティブ表示の表示態様が複数の表示態様のいずれに変化するか、あるいは、これらの一部または全部が設定値に応じて異なる割合で決定されてもよい。