JP6869834B2 - Exhaust control valve - Google Patents
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- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
Description
この明細書に開示される技術は、エンジンの排気系に設けられ、排気の流れを制御するために使用される排気制御弁に関する。 The technology disclosed herein relates to an exhaust control valve provided in the exhaust system of an engine and used to control the flow of exhaust.
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される技術(「排気ガス切替弁」)が知られている。この技術は、排気ガスの流路を含むハウジングと、流路を貫通するようにハウジングに配置された弁軸と、流路にて弁軸と一体に設けられた弁体と、弁軸の両端部を回転可能に支持するためにハウジングに設けられた一対のブッシュ型の軸受と、弁軸の両端部にて軸受と流路との間にて弁軸とハウジングとの間に設けられたシール部材とを備えたEGRクーラバイパスバルブに関する。ここで、両軸受は、滑り軸受であり、弁軸とハウジングとの間に接触状態で介在されており、排気ガスから弁軸に伝わる熱をハウジングへ伝えることでシール部材の過熱を抑制する手段を構成している。
Conventionally, as this kind of technology, for example, the technology described in
ところで、特許文献1に記載の技術では、流路と軸受とシール部材との配置の関係において、軸受がその軸方向に所定の軸受幅を有する。この軸受幅が大きいほどシール部材の過熱抑制効果が高くなり、シール部材の耐熱性を向上させることができる。しかしながら、軸受の軸方向における端面から流路までの端面距離等の要素によっては、過熱抑制効果に関する上記関係が成り立たなくなる場合があることがわかってきた。例えば、端面距離を一定とした場合、軸受幅を大きくすると、シール部材が流路に近付くことになり、シール部材が過熱しやすくなってしまう。そこで、流路と軸受とシール部材との配置や寸法の関係において、シール部材の耐熱性を向上させることができる最適な軸受幅が問題となる。
By the way, in the technique described in
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、流路と軸受とシール部材との配置や寸法の関係において、シール部材の耐熱性を有効に向上させることを可能とした排気制御弁を提供することにある。 This disclosure technique was made in view of the above circumstances, and its purpose is to be able to effectively improve the heat resistance of the seal member in relation to the arrangement and dimensions of the flow path, the bearing, and the seal member. The purpose is to provide an exhaust control valve.
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、排気の流路を含むケーシングと、流路を貫通してケーシングに配置された弁軸と、弁軸は軸端部を含むことと、流路に配置され、弁軸と一体に設けられた弁体と、弁軸をケーシングに対して回転可能に支持するために軸端部に設けられた滑り軸受と、滑り軸受はその軸方向において第1端と第2端を含むことと、弁体と滑り軸受との間にて滑り軸受の第1端に接して配置され、軸端部とケーシングとの間をシールするためのシール部材と、シール部材は軸端部と接する部分の軸方向において第1端と第2端を含み、第2端が滑り軸受の第1端と接することとを備え、弁軸を回転させて弁体を開閉させることにより、流路における排気の流れを制御するように構成した排気制御弁において、弁軸の軸方向における距離であって、滑り軸受の第2端から、流路においてシール部材に最も近い壁面までの距離を端面距離(Le)と定義し、シール部材の第1端から第2端までの距離をシール距離(Ls)と定義し、軸端部の直径を軸径(Ds)と定義し、弁軸の軸方向における距離であって、滑り軸受の軸方向における幅を軸受幅(Wb)と定義すると、シール部材の温度を低くするために、軸受幅(Wb)を以下の式(F1)を満たすように設定した
Wb=A+B*Le−C*Ls+(E+F)*Ds ・・・(F1)
A,B,C,E,F:所定の係数
Wb≦Le−Ls
ことを趣旨とする。
In order to achieve the above object, the technique according to
A, B, C, E, F: Predetermined coefficient
Wb ≤ Le-Ls
The purpose is that.
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、排気の流路を含むケーシングと、流路を貫通してケーシングに配置された弁軸と、弁軸は軸端部を含むことと、流路に配置され、弁軸と一体に設けられた弁体と、弁軸をケーシングに対して回転可能に支持するために軸端部に設けられた滑り軸受と、滑り軸受はその軸方向において第1端と第2端を含むことと、弁体と滑り軸受との間にて滑り軸受の第1端に接して配置され、軸端部とケーシングとの間をシールするためのシール部材と、シール部材は軸端部と接する部分の軸方向において第1端と第2端を含み、第2端が滑り軸受の第1端と接することとを備え、弁軸を回転させて弁体を開閉させることにより、流路における排気の流れを制御するように構成した排気制御弁において、弁軸の軸方向における距離であって、滑り軸受の第2端から、流路においてシール部材に最も近い壁面までの距離を端面距離(Le)と定義し、シール部材の第1端から第2端までの距離をシール距離(Ls)と定義し、軸端部の直径を軸径(Ds)と定義し、流路とシール部材との間にて軸端部の外周に括れが設けられ、括れの直径を括れ径(Dn)と定義し、弁軸の軸方向における距離であって、滑り軸受の軸方向における幅を軸受幅(Wb)と定義すると、シール部材の温度を低くするために、軸受幅(Wb)を以下の式(F2)を満たすように設定した
Wb=A+B*Le−C*Ls+E*Ds+F*Dn ・・・(F2)
A,B,C,E,F:所定の係数
Wb≦Le−Ls
ことを趣旨とする。
In order to achieve the above object, the technique according to
A, B, C, E, F: Predetermined coefficient
Wb ≤ Le-Ls
The purpose is that.
請求項1及び2に記載の技術によれば、流路と軸受とシール部材との配置や寸法の関係において、シール部材の耐熱性を有効に向上させることができる。
According to the techniques according to
<第1実施形態>
以下、排気制御弁をEGRクーラユニットに使用されるEGRクーラバイパスバルブに具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
<First Embodiment>
Hereinafter, the first embodiment in which the exhaust control valve is embodied in the EGR cooler bypass valve used in the EGR cooler unit will be described in detail with reference to the drawings.
[EGRクーラユニットの概要について]
図1に、この実施形態のEGRクーラバイパスバルブ(以下、単に「バイパスバルブ」という。)1を備えた並列フロー式のEGRクーラユニット2の概略を断面図により示す。このEGRクーラユニット2は、EGR通路(図示略)の途中に設けられ、クーラケーシング3と、クーラケーシング3の入口側に設けられた入口パイプ4と、クーラケーシング3の出口側に設けられたバイパスバルブ1及び出口パイプ5とを備える。クーラケーシング3は、クーラ通路6と、クーラ通路6を迂回したバイパス通路7と、クーラ通路6の入口6aとバイパス通路7の入口7aが合流する合流部8とを含む。クーラ通路6とバイパス通路7は互いに並列に配置される。入口パイプ4は合流部8に接続される。バイパスバルブ1は、クーラ通路6の出口6bとバイパス通路7の出口7bに接続される。出口パイプ5は、バイパスバルブ1の出口側に接続される。クーラ通路6には、エンジンの冷却水が流れる熱交換器9が設けられる。クーラ通路6と熱交換器9によりEGRクーラが構成される。入口パイプ4と出口パイプ5は、それぞれEGR通路に接続される。入口パイプ4に流入したEGRガスは、クーラ通路6を通過することで熱交換器9により冷却される。バイパス通路7を通過するEGRガスは冷却されない。
[Overview of EGR cooler unit]
FIG. 1 shows an outline of a parallel flow type
[バイパスバルブについて]
図2に、この実施形態のバイパスバルブ1を断面図により示す。図1、図2に示すように、このバイパスバルブ1は、EGRクーラ(クーラ通路6及び熱交換器9)と、バイパス通路7とを含むクーラケーシング3と共に使用され、EGRクーラを通過するEGRガスの流量と、バイパス通路7を通過するEGRガスの流量とを同時に調節するようになっている。このバイパスバルブ1は、主要な構成要素として、バルブケーシング11、二つの弁体12,13、弁軸14、減速機構15及びDCモータ16を備える。バルブケーシング11は、二つの流路17,18を含むアルミ製の本体ケーシング19と、本体ケーシング19の開口端を閉鎖する合成樹脂製のエンドフレーム20とを含む。二つの弁体12,13、弁軸14及びDCモータ16は、本体ケーシング19に設けられる。減速機構15は、本体ケーシング19とエンドフレーム20との間に設けられる。
[About bypass valve]
FIG. 2 shows a cross-sectional view of the
本体ケーシング19は、クーラ通路6の出口6bに連通するクーラ流路17と、バイパス通路7の出口7bに連通するバイパス流路18とを含み、クーラ流路17とバイパス流路18とが隔壁21を介して仕切られる。クーラ流路17には、クーラ通路6を通過したEGRガスが流れる。バイパス流路18には、バイパス通路7を通過したEGRガスが流れる。クーラ流路17には、同流路17を開閉するための板状をなすクーラ弁体12が配置される。バイパス流路18には、同流路18を開閉するための板状をなすバイパス弁体13が配置される。この実施形態で、クーラ弁体12及びバイパス弁体13はそれぞれバタフライ式弁体であり、一つの弁軸14に一体に固定される。弁軸14は、本体ケーシング19にて、クーラ流路17、隔壁21及びバイパス流路18を貫通して配置される。クーラ弁体12は、クーラ流路17にて弁軸14に固定され、バイパス弁体13は、バイパス流路18にて弁軸14に固定される。また、クーラ弁体12とバイパス弁体13は、互いに位相を所定角度ずらした状態で弁軸14に固定される。従って、弁軸14を一方向へ回転させることにより、クーラ弁体12が開方向へ回動すると共に、バイパス弁体13が閉方向へ回動する。一方、弁軸14を逆方向へ回転させることにより、クーラ弁体12が閉方向へ回動すると共に、バイパス弁体13が開方向へ回動する。図2は、クーラ弁体12が全閉でバイパス弁体13が全開の状態を示す。
The
図2に示すように、弁軸14を本体ケーシング19に対して回転可能に支持するために弁軸14の両端部には一対をなす軸受22,23が設けられる。弁軸14は、その両端に第1軸端部14aと第2軸端部14bを含む。二つの弁体12,13は、第1軸端部14aと第2軸端部14bとの間にて弁軸14上に固定される。クーラ弁体12は、第1軸端部14aに隣接して配置され、バイパス弁体13は、第2軸端部14bに隣接して配置される。ここで、第1軸端部14aは、クーラ弁体12より外側(弁軸14の一端側)の全範囲を含み、第2軸端部14bは、バイパス弁体13より外側(弁軸14の他端側)の全範囲を含むと定義することができる。本体ケーシング19と第1軸端部14aとの間には、転がり軸受(ボールベアリング)22が設けられる。一方、本体ケーシング19と第2軸端部14bとの間には、滑り軸受23が設けられる。本体ケーシング19には、第2軸端部14bの先端に対応して、プラグ24が設けられる。また、クーラ弁体12と転がり軸受22との間にて、転がり軸受22のクーラ弁体12に近い側面には、その側面に隣接して、第1軸端部14aと本体ケーシング19との間をシールするための第1シール部材26が設けられる。更に、バイパス弁体13と滑り軸受23との間にて、滑り軸受23のバイパス弁体13に近い側面には、その側面に接して、第2軸端部14bと本体ケーシング19との間をシールするための第2シール部材27が設けられる。両シール部材26,27は、樹脂又はゴムより形成される。これらシール部材26,27として、例えば、「PTFEシール」を採用することができる。第1シール部材26は、クーラ流路17から第1軸端部14aと本体ケーシング19との間への異物や水分の侵入を防止するようになっている。第2シール部材27は、バイパス流路18から第2軸端部14bと本体ケーシング19との間への異物や水分の侵入を防止するようになっている。
As shown in FIG. 2, in order to rotatably support the
図2において、エンドフレーム20は、本体ケーシング19に対し複数のクリップ(図示略)により着脱可能に固定される。エンドフレーム20の内側には、弁軸14の第1軸端部14aに対応して配置され、各弁体12,13の開度(バルブ開度)を検出するための開度センサ31が設けられる。この開度センサ31は、ホールIC等により構成され、弁軸14の回転角度をバルブ開度として検出するように構成される。第1軸端部14aの先端には、樹脂ギヤであるメインギヤ32が固定される。ここで、第1軸端部14aの先端は、金属製のレバー28を介してメインギヤ32に接続され、メインギヤ32と一体回転可能に構成される。また、メインギヤ32と本体ケーシング19との間には、各弁体12,13を閉方向又は開方向へ付勢するためのリターンスプリング33が設けられる。メインギヤ32の表側には、凹部32aが形成され、その凹部32aには磁石34が収容される。この磁石34は、板ばねよりなる押さえ板35により押さえ付けられて固定される。従って、メインギヤ32が、各弁体12,13及び弁軸14と一体に回転することにより、磁石34の磁界が変化し、その磁界の変化を開度センサ31がバルブ開度として検出するようになっている。
In FIG. 2, the
この実施形態で、DCモータ16は、本体ケーシング19の凹部19aに収容され、その両端が留め材36と板ばね37を介して本体ケーシング19に固定される。そして、図1、図2に示すように、DCモータ16は、各弁体12,13を開閉駆動するために、減速機構15を介して弁軸14に駆動連結される。DCモータ16の出力軸16a上には、モータギヤ38が固定される。モータギヤ38は、中間ギヤ39を介してメインギヤ32に駆動連結される。中間ギヤ39は、大径ギヤ39aと小径ギヤ39bを含む二段ギヤであり、ピンシャフト40を介して本体ケーシング19に回転可能に支持される。大径ギヤ39aには、モータギヤ38が連結され、小径ギヤ39bには、メインギヤ32が連結される。この実施形態では、メインギヤ32、中間ギヤ39及びモータギヤ38により減速機構15が構成され、メインギヤ32と中間ギヤ39は、軽量化のために樹脂より形成される。
In this embodiment, the
このバイパスバルブ1は、弁軸14を回転させて各弁体12,13を開閉させることにより、各流路17,18におけるEGRガスの流れを制御するように構成される。従って、図2に示すように、クーラ弁体12が全閉及びバイパス弁体13が全開の状態から、DCモータ16が通電により作動し、モータギヤ38が一方向へ回転することにより、その回転が中間ギヤ39により減速されてメインギヤ32に伝達される。これにより、弁軸14及び各弁体12,13が、リターンスプリング33の付勢力に抗して回動され、クーラ流路17が開かれ、バイパス流路18が閉じられる。また、各弁体12,13をある開度に保持するために、DCモータ16に通電により回転力を発生させることにより、その回転力がモータギヤ38、中間ギヤ39及びメインギヤ32を介し保持力として弁軸14及び各弁体12,13に伝達される。この保持力がリターンスプリング33の付勢力に均衡することにより、各弁体12,13がそれぞれある中間開度に保持される。また、図2に示すように、クーラ弁体12が全閉位置に配置されたときは、バイパス弁体13が全開位置に配置され、EGRクーラを迂回した冷却されないEGRガスがバイパス通路7及びバイパス流路18を流れる。また、クーラ弁体12が全開位置に配置されたときは、バイパス弁体13が全閉位置に配置され、EGRクーラで冷却されたEGRガスがクーラ通路6及びクーラ流路17を流れる。この実施形態で、両弁体12,13はそれぞれ全閉位置と全開位置に切り替え配置されると共に、全閉位置と全開位置との間の任意の中間開度に配置可能となっている。このように両弁体12,13の開度を制御することにより、クーラ流路17を通過するEGRガス流量とバイパス流路18を通過するEGRガス流量をそれぞれ調節し、出口パイプ5から流れ出るEGRガスの温度を任意に制御できるようになっている。
The
[バイパスバルブの技術的特徴について]
ここで、弁軸14の第1軸端部14aは、メインギヤ32等を含む減速機構15を介してDCモータ16に駆動連結されている。また、メインギヤ32には、バルブ開度を検出するための開度センサ31と対をなす磁石34が固定される。そのため、開度センサ31の検出精度を確保するためには、第1軸端部14aの回転を精密(リジッド)に支持する必要がある。また、各シール部材26,27は樹脂又はゴムを要素として構成されることから、各流路17,18を流れるEGRガスによる熱害から各シール部材26,27を保護する必要がある。特に、バイパス流路18には、EGRクーラで冷却されないより高温(最大720℃前後)のEGRガスが流れることから、第2シール部材27の熱害が特に問題になる。また、樹脂製のメインギヤ32もEGRガスによる熱害から保護する必要がある。そこで、この実施形態のバイパスバルブ1は、次のような技術的特徴を備える。
[Technical features of bypass valve]
Here, the first shaft end portion 14a of the
すなわち、クーラ流路17及びクーラ弁体12は、第1軸端部14aに隣接して配置され、バイパス流路18及びバイパス弁体13は、第2軸端部14bに隣接して配置される。また、転がり軸受22は、第1軸端部14aの回転を精密に支持するために、高い精度と耐熱性を確保できるように構成される。ここで、転がり軸受22は、第1軸端部14aに伝わる熱を本体ケーシング19へ逃がすことはできるものの、その伝熱性は滑り軸受23に比べて小さい。一方、滑り軸受23は、第2軸端部14bから本体ケーシング19への放熱を促進できるように構成される。第2軸端部14bには、バイパス流路18を流れる冷却されないEGRガスの熱が伝わるので、その熱を本体ケーシング19へ円滑に逃がすために滑り軸受23が使用される。加えて、滑り軸受23の近傍にて本体ケーシング19には、冷却水が流れる冷却水通路19bが形成される。この冷却水通路19bを流れる冷却水により、滑り軸受23及び第2軸端部14bを冷却するようになっている。
That is, the
また、第1シール部材26よりも多くの熱を受ける第2シール部材27の温度を低くするために、バイパス流路18と滑り軸受23と第2シール部材27との配置や寸法の関係において、次のような関係が成立するように設定される。図3に、図2の一部であって、バイパス流路18、バイパス弁体13、第2シール部材27、滑り軸受23及び第2軸端部14bの部分を拡大して断面図により示す。図2、図3に示すように、この実施形態では、バイパス流路18と第2シール部材27との間にて、第2軸端部14bの外周には、同軸端部14bの一部を縮径する括れ14cが設けられる。
Further, in order to lower the temperature of the
図3において、第2軸端部14bは軸端面14dを含む。滑り軸受23は、その軸方向において第1端23aと第2端23bを含む。第2シール部材27は、バイパス弁体13と滑り軸受23との間にて滑り軸受23の第1端23aに接して配置され、第2軸端部14bと本体ケーシング19との間をシールするために設けられる。第2シール部材27は第2軸端部14bと接する部分の軸方向において第1端27aと第2端27bを含み、第2端27bが滑り軸受23の第1端23aと接する。ここで、弁軸14の軸方向における距離であって、滑り軸受23の第2端23bから、バイパス流路18において第2シール部材27に最も近い壁面18aまでの距離を端面距離Leと定義する。また、第2シール部材27の第1端27aから第2端27bまでの距離をシール距離Lsと定義する。更に、第2軸端部14bの直径を軸径Dsと定義し、括れ14cの直径を括れ径Dnと定義する。そして、弁軸14の軸方向における距離であって、滑り軸受23の軸方向における幅を軸受幅Wbと定義すると、第2シール部材27の温度を低くするために、軸受幅Wbを以下の式(F2)の関係を満たすように設定した。
Wb=A+B*Le−C*Ls+E*Ds+F*Dn ・・・(F2)
ここで、A,B,C,E,Fは、所定の係数である。上記式(F2)は、軸受幅Wbを従属変数とし、端面距離Le、シール距離Ls及び軸径Dsを独立変数とし、A,B,C,E,Fを所定の係数として表した線形回帰モデルであって、所定の回帰分析により得られたものである。
In FIG. 3, the second
Wb = A + B * Le-C * Ls + E * Ds + F * Dn ... (F2)
Here, A, B, C, E, and F are predetermined coefficients. The above equation (F2) is a linear regression model in which the bearing width Wb is a dependent variable, the end face distance Le, the seal distance Ls, and the shaft diameter Ds are independent variables, and A, B, C, E, and F are expressed as predetermined coefficients. And it was obtained by a predetermined regression analysis.
ここで、軸受幅Wbに対する第2シール部材27の温度の関係を解析した結果を以下に説明する。この解析の前提条件は以下の通りである。図2に示すバイパスバルブ1を使用し、第2軸端部14bのバイパス流路18と接する端部の温度を「500℃」に設定すると共に、冷却水通路19bに「105℃」の温水を「毎分2.5リットル」流した。このとき使用した滑り軸受23の径方向の厚みは「4.26mm」であった。ここで、本体ケーシング19の材質は「アルミ」であった。弁軸14の材質は「ステンレス」であった。滑り軸受23の材質は「銅焼結材」であった。第2シール部材27の材質は「PTFE」あった。
Here, the result of analyzing the relationship between the temperature of the
図4に、端面距離Leを「30mm,40mm,50mm」の間で変えた場合の軸受幅Wbに対する第2シール部材27の温度(シール温度)Tcの関係をグラフにより示す。図4に示すように、シール温度Tcは、軸受幅Wbを「3mm〜15mm」の間で変化させることで二次曲線的に変化する。ここで、端面距離Leが「30mm」の場合は、軸受幅Wbが「約6mm」となるときに、シール温度Tcは「約215℃」で最も低くなる。端面距離Leが「40mm」の場合は、軸受幅Wbが「約7.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約180℃」で最も低くなる。端面距離Leが「50mm」の場合は、軸受幅Wbが「約8.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約160℃」で最も低くなる。つまり、この場合は、端面距離Leが「30mm,40mm,50mm」の間で大きくなるに連れて、最低のシール温度Tcが「215℃〜160℃」の範囲で低くなり、最適な軸受幅Wbが「6mm〜8.5mm」の範囲で大きくなることがわかる。
FIG. 4 graphically shows the relationship between the temperature (seal temperature) Tc of the
図5に、軸径Dsを「φ4,φ8,φ12」の間で変えた場合の軸受幅Wbに対する第2シール部材27のシール温度Tcの関係をグラフにより示す。図5に示すように、シール温度Tcは、軸受幅Wbを「3mm〜15mm」の間で変化させることで二次曲線的に変化する。ここで、軸径Dsが「φ12」の場合は、軸受幅Wbが「約7mm」となるときに、シール温度Tcは「約235℃」で最も低くなる。軸径Dsが「φ8」の場合は、軸受幅Wbが「約6.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約215℃」で最も低くなる。軸径Dsが「φ4」の場合は、軸受幅Wbが「約5.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約190℃」で最も低くなる。つまり、この場合は、軸径Dsが「φ12、φ8、φ4」の間で小さくなるに連れて、最低のシール温度Tcが「235℃〜190℃」の範囲で低くなり、最適な軸受幅Wbが「7mm〜5.5mm」の範囲で小さくなることがわかる。
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the seal temperature Tc of the
図6に、シール距離Lsを「1mm,3mm,5mm」の間で変えた場合の軸受幅Wbに対する第2シール部材27のシール温度Tcの関係をグラフにより示す。図6に示すように、シール温度Tcは、軸受幅Wbを「3mm〜15mm」の間で変化させることで二次曲線的に変化する。ここで、シール距離Lsが「5mm」の場合は、軸受幅Wbが「約6mm」となるときに、シール温度Tcは「約240℃」で最も低くなる。シール距離Lsが「3mm」の場合は、軸受幅Wbが「約7mm」となるときに、シール温度Tcは「約215℃」で最も低くなる。シール距離Lsが「1mm」の場合は、軸受幅Wbが「約8mm」となるときに、シール温度Tcは「約190℃」で最も低くなる。つまり、この場合は、シール距離Lsが「5mm,3mm,1mm」の間で小さくなるに連れて、最低のシール温度Tcが「240℃〜190℃」の範囲で低くなり、最適な軸受幅Wbが「6mm〜8mm」の範囲で大きくなることがわかる。
FIG. 6 graphically shows the relationship between the seal temperature Tc of the
図7に、括れ径Dnに対する第2シール部材27のシール温度Tcの関係をグラフにより示す。ここで、前提条件は、端面距離Leが「34.5mm」、シール距離Lsが「5mm」、軸受幅Wbが「7mm」である。軸径Dsが「8mm」の第2軸端部14bに対し、括れ径Dnを「5.5mm〜8.0mm」の範囲で増加させた場合のシール温度Tcの変化を示す。このグラフから、括れ径Dnが小さくなるほどシール温度Tcが低くなることがわかる。例えば、括れ径Dnを「6mm」とした場合は、括れ14cがない場合(括れ径Dnが「8mm」)の場合と比べて「37℃」の温度低減効果があることがわかる。
FIG. 7 is a graph showing the relationship between the sealing temperature Tc of the second sealing
図8に、熱源(バイパス流路18の壁面)からの距離に対する弁軸14(第2軸端部14b)の温度(弁軸温度)との関係をグラフにより示す。直線A1,A2は、端面距離Leを相対的に長くした場合の熱源からの距離変化に対する弁軸温度の変化を示す。直線(実線)A1は、軸受幅Wbが相対的に小さい場合を示し、直線(破線)A2は、軸受幅Wbが相対的に大きい場合を示す。二つの直線A1,A2の比較からわかるように、軸受幅Wbが相対的に大きい場合(直線A2)は、軸受幅Wbが相対的に小さい場合(直線A1)に比べて、熱源からの距離が相対的に短くてもシール温度Tcが相対的に低くなることがわかる。すなわち、軸受幅Wbを大きくすれば、シール温度Tcが相対的に低くなることがわかる。これに対し、図8の直線B1,B2は、端面距離Leを相対的に短くした場合の熱源からの距離変化に対する弁軸温度の変化を示す。直線(実線)B1は、軸受幅Wbが相対的に小さい場合を示し、直線(破線)B2は、軸受幅Wbが相対的に大きい場合を示す。二つの直線B1,B2の比較からわかるように、軸受幅Wbが相対的に大きい場合(直線B2)は、軸受幅Wbが相対的に小さい場合(直線B1)に比べて、熱源からの距離が相対的に短ければシール温度Tcは相対的に低くならないことがわかる。すなわち、端面距離Leが小さい場合は大きい場合に比べて温度勾配が大きくなり、軸受幅Wbが大きくてもシール温度Tcが相対的に低くならない。従って、端面距離Le、軸受幅Wb、シール距離Ls及び軸径Dsの関係から、シール温度Tcを低くできる最適な軸受幅Wbが問題となる。
FIG. 8 graphically shows the relationship between the distance from the heat source (the wall surface of the bypass flow path 18) and the temperature (valve shaft temperature) of the valve shaft 14 (
そこで、本願出願人は、上記した各種パラメータの関係について回帰分析をすることにより、第2シール部材27の温度を低くするために、軸受幅Wbを以下の式(F2)の関係を満たすように設定することができた。
Wb=A+B*Le−C*Ls+E*Ds+F*Dn ・・・(F2)
ここで、A,B,C,E,Fは所定の係数である。係数Aは、一例として「1.426」であり、その標準誤差は「0.531」である。係数Bは、一例として「0.08366」であり、その標準誤差は「0.007」である。係数Cは、一例として「0.3192」であり、その標準誤差は「0.055」である。係数Eは、一例として「0.2902」であり、その標準誤差は「0.028」である。係数Fは、一例として「0.2216」であり、その標準誤差は「0.052」である。ここで、係数BはAの約1/14であり、係数Cは係数Bの約4倍であり、係数Eは係数Cの約0.9倍であり、係数Fは係数Eの約0.76倍である。係数A以外の係数B,C,E,Fの中の重みとしては、係数C,Eが相対的に大きく、シール距離Lsと軸径Dsの軸受幅Wbへの影響が大きいと考えられる。これら係数A,B,C,E,Fの数値より、式(F2)を次のような式(F2A)に書き換えることができる。
Wb=1.426+0.08366*Le−0.3192*Ls+0.2902*Ds+0.2216*Dn ・・・(F2A)
Therefore, the applicant of the present application performs a regression analysis on the relationship between the various parameters described above so that the bearing width Wb satisfies the relationship of the following equation (F2) in order to lower the temperature of the
Wb = A + B * Le-C * Ls + E * Ds + F * Dn ... (F2)
Here, A, B, C, E, and F are predetermined coefficients. The coefficient A is "1.426" as an example, and its standard error is "0.531". The coefficient B is, for example, "0.083666", and its standard error is "0.007". The coefficient C is "0.3192" as an example, and its standard error is "0.055". The coefficient E is "0.2902" as an example, and its standard error is "0.028". The coefficient F is "0.2216" as an example, and its standard error is "0.052". Here, the coefficient B is about 1/14 of A, the coefficient C is about 4 times the coefficient B, the coefficient E is about 0.9 times the coefficient C, and the coefficient F is about 0. It is 76 times. As the weights in the coefficients B, C, E, and F other than the coefficient A, the coefficients C and E are relatively large, and it is considered that the sealing distance Ls and the shaft diameter Ds have a large influence on the bearing width Wb. From the numerical values of these coefficients A, B, C, E, and F, the equation (F2) can be rewritten into the following equation (F2A).
Wb = 1.426 + 0.08366 * Le-0.3192 * Ls + 0.2902 * Ds + 0.2216 * Dn ・ ・ ・ (F2A)
ここで、シール温度Tcを低くできる最適な軸受幅Wbに対する端面距離Le、シール距離Ls、軸径Ds、括れ14cの径(括れ径)Dnの影響について説明する。図9に、式(F2A)によって得られた各種パラメータの関係を表により示す。端面距離Leは「30mm,40mm,50mm」の間で変化し、シール距離Lsは「1mm,3mm,5mm」の間で変化し、軸径Dsは「8mm,12mm」の間で変化し、括れ径Dnは「6mm,8mm」の間で変化する。これらの組み合わせによって、「6.03mm〜8.52mm」の間で最適な軸受幅Wbを得ることができた。
Here, the effects of the end face distance Le, the seal distance Ls, the shaft diameter Ds, and the diameter (constriction diameter) Dn of the
最適な軸受幅Wbは、一例として、次のような手順で決定することができる。すなわち、先ず、第2軸端部14bのバイパス流路18に最も近い端部の温度を設定(予測)する。次に、軸径Ds、括れ径Dn、シール距離Lsを予め任意に決定する。これにより、軸受幅Wbと端面距離Leとの対応関係が出る。次に、第2シール部材27の温度が要件を満たす範囲で、最小の端面距離Leを決定する。このときの軸受幅を、最適な軸受幅Wbとして決定する。
The optimum bearing width Wb can be determined, for example, by the following procedure. That is, first, the temperature of the end portion of the second
ここで、例えば、図6のグラフから、最適な軸受幅Wbbを矢印で示す範囲に求めることができる。この最適な軸受幅Wbbの範囲は、中央値に対し「±1mm」の範囲を有し、シール温度Tcの最低温度に対し「±5℃」の範囲を有する。図10に、第2シール部材27のシール温度Tcと寿命(耐久性)の関係をグラフにより示す。このグラフから、シール温度Tcが所定値T1となる場合の寿命を所定値α2とすると、所定値T1−5(℃)の場合の寿命は所定値α1(<α2)となり、所定値T1+5(℃)の場合の寿命は所定値α3(>α2)となることがわかる。このように軸受幅Wbの最適化によってシール温度Tcが「5℃」変わるだけで、シール部材27の寿命が倍増又は半減するほどの効果があることがわかる。
Here, for example, from the graph of FIG. 6, the optimum bearing width Wbb can be obtained in the range indicated by the arrow. The range of the optimum bearing width Wbb has a range of "± 1 mm" with respect to the median value and a range of "± 5 ° C." with respect to the minimum temperature of the seal temperature Tc. FIG. 10 is a graph showing the relationship between the seal temperature Tc of the
以上説明したように、この実施形態のバイパスバルブ1によれば、所定の前提条件下で、軸受幅Wb、端面距離Le、シール距離Ls、軸径Ds、括れ径Dnの関係を式(F2)の関係を満たすように設定することにより、第2シール部材27の温度を低くすることができ、第2シール部材27の寿命を伸ばすことができる。すなわち、バイパス流路18と滑り軸受23と第2シール部材27との配置や寸法の関係において、滑り軸受22の軸受幅Wbを上記のように設定することで、第2シール部材27の耐熱性を有効に向上させることができる。
As described above, according to the
ここで、端面距離Leは、バイパスバルブ1の小型化要請によってある所定値に決められる。従って、端面距離Leを固定すると、第2シール部材27のシール温度Tcは、バイパス流路18を流れるEGRガスの熱量によって変わり得る。例えば、このシール温度Tcは、軸受幅Wbが大きくなるほど第2シール部材27がバイパス流路18に近付くことから高くなり、軸受幅Wbが小さくなるほど第2シール部材27がバイパス流路18から遠ざかることから温度が低くなる。その反面、軸受幅Wbが大きくなるほど第2軸端部14bから本体ケーシング19への放熱量が多くなり、その分だけ第2シール部材27に伝わる熱が少なくなる。また、第2シール部材27は、そのシール距離Lsが小さくなるほど温度が高くなる。この実施形態では、これらの相乗作用を考慮して、第2シール部材27のシール温度Tcを低くできる最適な軸受幅Wbを求めることができる。
Here, the end face distance Le is determined to a predetermined value in response to a request for miniaturization of the
<第2実施形態>
次に、排気制御弁をEGRクーラユニットに使用されるバイパスバルブに具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
<Second Embodiment>
Next, a second embodiment in which the exhaust control valve is embodied as a bypass valve used in the EGR cooler unit will be described in detail with reference to the drawings.
図11に、バイパス流路18、バイパス弁体13、第2シール部材27、滑り軸受23及び第2軸端部14bの部分を拡大して図3に準ずる断面図により示す。この実施形態では、第2軸端部14bから括れ14cを省略した点で第1実施形態と異なる。
FIG. 11 shows an enlarged cross-sectional view of the
図12に、端面距離Leを「30mm,40mm,50mm」の間で変えた場合の軸受幅Wbに対する第2シール部材27のシール温度Tcの関係をグラフにより示す。図12に示すように、シール温度Tcは、軸受幅Wbを「3mm〜15mm」の間で変化させることで二次曲線的に変化する。ここで、端面距離Leが「30mm」の場合は、軸受幅Wbが「約7.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約245℃」で最も低くなる。端面距離Leが「40mm」の場合は、軸受幅Wbが「約7.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約210℃」で最も低くなる。端面距離Leが「50mm」の場合は、軸受幅Wbが「約8mm」となるときに、シール温度Tcは「約185℃」で最も低くなる。つまり、この場合は、端面距離Leが「30mm,40mm,50mm」の範囲で大きくなるに連れて、最低のシール温度Tcが「245℃〜185℃」の範囲で低くなり、最適な軸受幅Wbが「7.5mm〜8mm」の範囲で大きくなることがわかる。
FIG. 12 is a graph showing the relationship between the seal temperature Tc of the
図13に、軸径Dsを「φ4,φ8,φ12」の間で変えた場合の軸受幅Wbに対する第2シール部材27のシール温度Tcの関係をグラフにより示す。図13に示すように、シール温度Tcは、軸受幅Wbを「3mm〜15mm」の間で変化させることで二次曲線的に変化する。ここで、軸径Dsが「φ12」の場合は、軸受幅Wbが「約7.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約265℃」で最も低くなる。軸径Dsが「φ8」の場合は、軸受幅Wbが「約7.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約245℃」で最も低くなる。軸径Dsが「φ4」の場合は、軸受幅Wbが「約5.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約215℃」で最も低くなる。つまり、この場合は、軸径Dsが「φ12,φ8,φ4」の範囲で小さくなるに連れて、最低のシール温度Tcが「265℃〜215℃」の範囲で低くなり、最適な軸受幅Wbが「7.5mm〜5.5mm」の範囲で小さくなることがわかる。
FIG. 13 is a graph showing the relationship between the seal temperature Tc of the
図14に、シール距離Lsを「1mm,3mm,5mm」の間で変えた場合の軸受幅Wbに対する第2シール部材27のシール温度Tcの関係をグラフにより示す。図14に示すように、シール温度Tcは、軸受幅Wbを「3mm〜15mm」の間で変化させることで二次曲線的に変化する。ここで、シール距離Lsが「5mm」の場合は、軸受幅Wbが「約5.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約265℃」で最も低くなる。シール距離Lsが「3mm」の場合は、軸受幅Wbが「約7.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約245℃」で最も低くなる。シール距離Lsが「1mm」の場合は、軸受幅Wbが「約7.5mm」となるときに、シール温度Tcは「約215℃」で最も低くなる。つまり、この場合は、シール距離Lsが「5mm,3mm,1mm」の範囲で小さくなるに連れて、最低のシール温度Tcが「265℃〜215℃」の範囲で低くなり、最適な軸受幅Wbが「5.5mm〜7.5mm」の範囲で大きくなることがわかる。
FIG. 14 is a graph showing the relationship between the seal temperature Tc of the
そこで、この実施形態では、第2軸端部14bに括れ14cがない場合において、本願出願人は、上記した各種パラメータの関係につき回帰分析をすることにより、第2シール部材27のシール温度Tcを低くするために、軸受幅Wbを以下の式(F1)の関係を満たすように設定することができた。
Wb=A+B*Le−C*Ls+(E+F)*Ds ・・・(F1)
ここで、A,B,C,E,Fは所定の係数である。係数Aは、一例として「1.426」であり、その標準誤差は「0.531」である。係数Bは、一例として「0.08366」であり、その標準誤差は「0.007」である。係数Cは、一例として「0.3192」であり、その標準誤差は「0.055」 である。係数Eは、一例として「0.2902」であり、その標準誤差は「0.028」である。係数Fは、一例として「0.2216」であり、その標準誤差は「0.052」である。ここで、係数BはAの約1/14であり、係数Cは係数Bの約4倍であり、係数Eは係数Cの約0.9倍であり、係数Fは係数Eの約0.76倍である。これら係数A,B,C,E,Fの数値より、式(F1)を次のような式(F1A)に書き換えることができる。
Wb=1.426+0.08366*Le−0.3192*Ls+0.5118*Ds ・・・(F1A)
Therefore, in this embodiment, when the second
Wb = A + B * Le-C * Ls + (E + F) * Ds ... (F1)
Here, A, B, C, E, and F are predetermined coefficients. The coefficient A is "1.426" as an example, and its standard error is "0.531". The coefficient B is, for example, "0.083666", and its standard error is "0.007". The coefficient C is "0.3192" as an example, and its standard error is "0.055". The coefficient E is "0.2902" as an example, and its standard error is "0.028". The coefficient F is "0.2216" as an example, and its standard error is "0.052". Here, the coefficient B is about 1/14 of A, the coefficient C is about 4 times the coefficient B, the coefficient E is about 0.9 times the coefficient C, and the coefficient F is about 0. It is 76 times. From the numerical values of these coefficients A, B, C, E, and F, the equation (F1) can be rewritten into the following equation (F1A).
Wb = 1.426 + 0.08366 * Le-0.3192 * Ls + 0.5118 * Ds ... (F1A)
以上説明したように、この実施形態のバイパスバルブ1でも、所定の前提条件下で、軸受幅Wb、端面距離Le、シール距離Ls、軸径Dsの関係を式(F1)の関係を満たすように設定することにより、第2シール部材27の温度を低くすることができ、第2シール部材27の寿命を伸ばすことができる。すなわち、バイパス流路18と滑り軸受23と第2シール部材27との配置や寸法の関係において、滑り軸受22の軸受幅Wbを上記のように設定することで、第2シール部材27の耐熱性を有効に向上させることができる。
As described above, also in the
なお、この開示技術は前記各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。 It should be noted that this disclosure technique is not limited to each of the above-described embodiments, and a part of the configuration may be appropriately modified and implemented within a range that does not deviate from the purpose of the disclosure technique.
(1)前記各実施形態では、排気制御弁を特定構造のバイパスバルブ1に具体化したが、その他の構造のバイパスバルブに具体化することもできる。この場合、上記した各種パラメータWb,Le,Ls,Dsの関係を上記した式(F1)又は式(F2)の関係で設定することができる。
(1) In each of the above embodiments, the exhaust control valve is embodied in a
(2)前記各実施形態では、一対の軸受22,23のうち、一方が転がり軸受22で他方が滑り軸受23で構成されたバイパスバルブ1に具体化したが、一対の軸受の両方が滑り軸受で構成されるバイパスバルブに具体化することもできる。
(2) In each of the above embodiments, of the pair of
この開示技術は、エンジンの排気系に設けられる各種排気制御弁に利用することができる。 This disclosed technology can be used for various exhaust control valves provided in the exhaust system of an engine.
1 バイパスバルブ
11 バルブケーシング
13 バイパス弁体
14 弁軸
14b 第2軸端部
14c 括れ
18 バイパス流路
18a 最も近い壁面
19 本体ケーシング
23 滑り軸受
23a 第1端
23b 第2端
27 第2シール部材
27a 第1端
27b 第2端
Le 端面距離
Ls シール距離
Ds 軸径
Dn 括れ径
Wb 軸受幅
Wbb 最適な軸受幅
Tc シール温度
1
Claims (2)
前記流路を貫通して前記ケーシングに配置された弁軸と、
前記弁軸は軸端部を含むことと、
前記流路に配置され、前記弁軸と一体に設けられた弁体と、
前記弁軸を前記ケーシングに対して回転可能に支持するために前記軸端部に設けられた滑り軸受と、
前記滑り軸受はその軸方向において第1端と第2端を含むことと、
前記弁体と前記滑り軸受との間にて前記滑り軸受の前記第1端に接して配置され、前記軸端部と前記ケーシングとの間をシールするためのシール部材と、
前記シール部材は前記軸端部と接する部分の軸方向において第1端と第2端を含み、前記第2端が前記滑り軸受の前記第1端と接することと
を備え、前記弁軸を回転させて前記弁体を開閉させることにより、前記流路における前記排気の流れを制御するように構成した排気制御弁において、
前記弁軸の軸方向における距離であって、前記滑り軸受の前記第2端から、前記流路において前記シール部材に最も近い壁面までの距離を端面距離(Le)と定義し、
前記シール部材の前記第1端から前記第2端までの距離をシール距離(Ls)と定義し、
前記軸端部の直径を軸径(Ds)と定義し、
前記弁軸の軸方向における距離であって、前記滑り軸受の軸方向における幅を軸受幅(Wb)と定義すると、
前記シール部材の温度を低くするために、前記軸受幅(Wb)を以下の式(F1)を満たすように設定した
Wb=A+B*Le−C*Ls+(E+F)*Ds ・・・(F1)
A,B,C,E,F:所定の係数
Wb≦Le−Ls
ことを特徴とする排気制御弁。 With the casing including the exhaust flow path,
A valve shaft arranged in the casing through the flow path,
The valve shaft includes the shaft end and
A valve body arranged in the flow path and integrally provided with the valve shaft,
A slide bearing provided at the end of the shaft to rotatably support the valve shaft with respect to the casing.
The plain bearing includes the first end and the second end in the axial direction thereof.
A sealing member arranged between the valve body and the slide bearing in contact with the first end of the slide bearing and for sealing between the shaft end and the casing.
The seal member includes a first end and a second end in the axial direction of a portion in contact with the shaft end portion, the second end is in contact with the first end of the slide bearing, and the valve shaft is rotated. In an exhaust control valve configured to control the flow of the exhaust in the flow path by opening and closing the valve body.
The distance in the axial direction of the valve shaft from the second end of the slide bearing to the wall surface closest to the seal member in the flow path is defined as the end face distance (Le).
The distance from the first end to the second end of the seal member is defined as the seal distance (Ls).
The diameter of the shaft end is defined as the shaft diameter (Ds).
The axial distance of the valve shaft, and the axial width of the slide bearing, is defined as the bearing width (Wb).
Wb = A + B * Le-C * Ls + (E + F) * Ds ... (F1) in which the bearing width (Wb) is set so as to satisfy the following formula (F1) in order to lower the temperature of the sealing member.
A, B, C, E, F: Predetermined coefficient
Wb ≤ Le-Ls
Exhaust control valve characterized by that.
前記流路を貫通して前記ケーシングに配置された弁軸と、
前記弁軸は軸端部を含むことと、
前記流路に配置され、前記弁軸と一体に設けられた弁体と、
前記弁軸を前記ケーシングに対して回転可能に支持するために前記軸端部に設けられた滑り軸受と、
前記滑り軸受はその軸方向において第1端と第2端を含むことと、
前記弁体と前記滑り軸受との間にて前記滑り軸受の前記第1端に接して配置され、前記軸端部と前記ケーシングとの間をシールするためのシール部材と、
前記シール部材は前記軸端部と接する部分の軸方向において第1端と第2端を含み、前記第2端が前記滑り軸受の前記第1端と接することと
を備え、前記弁軸を回転させて前記弁体を開閉させることにより、前記流路における前記排気の流れを制御するように構成した排気制御弁において、
前記弁軸の軸方向における距離であって、前記滑り軸受の前記第2端から、前記流路において前記シール部材に最も近い壁面までの距離を端面距離(Le)と定義し、
前記シール部材の前記第1端から前記第2端までの距離をシール距離(Ls)と定義し、
前記軸端部の直径を軸径(Ds)と定義し、
前記流路と前記シール部材との間にて前記軸端部の外周に括れが設けられ、
前記括れの直径を括れ径(Dn)と定義し、
前記弁軸の軸方向における距離であって、前記滑り軸受の軸方向における幅を軸受幅(Wb)と定義すると、
前記シール部材の温度を低くするために、前記軸受幅(Wb)を以下の式(F2)を満たすように設定した
Wb=A+B*Le−C*Ls+E*Ds+F*Dn ・・・(F2)
A,B,C,E,F:所定の係数
Wb≦Le−Ls
ことを特徴とする排気制御弁。 With the casing including the exhaust flow path,
A valve shaft arranged in the casing through the flow path,
The valve shaft includes the shaft end and
A valve body arranged in the flow path and integrally provided with the valve shaft,
A slide bearing provided at the end of the shaft to rotatably support the valve shaft with respect to the casing.
The plain bearing includes the first end and the second end in the axial direction thereof.
A sealing member arranged between the valve body and the slide bearing in contact with the first end of the slide bearing and for sealing between the shaft end and the casing.
The seal member includes a first end and a second end in the axial direction of a portion in contact with the shaft end portion, the second end is in contact with the first end of the slide bearing, and the valve shaft is rotated. In an exhaust control valve configured to control the flow of the exhaust in the flow path by opening and closing the valve body.
The distance in the axial direction of the valve shaft from the second end of the slide bearing to the wall surface closest to the seal member in the flow path is defined as the end face distance (Le).
The distance from the first end to the second end of the seal member is defined as the seal distance (Ls).
The diameter of the shaft end is defined as the shaft diameter (Ds).
A constriction is provided on the outer circumference of the shaft end portion between the flow path and the seal member.
The diameter of the constriction is defined as the constriction diameter (Dn).
The axial distance of the valve shaft, and the axial width of the slide bearing, is defined as the bearing width (Wb).
Wb = A + B * Le-C * Ls + E * Ds + F * Dn ... (F2) in which the bearing width (Wb) is set to satisfy the following formula (F2) in order to lower the temperature of the sealing member.
A, B, C, E, F: Predetermined coefficient
Wb ≤ Le-Ls
Exhaust control valve characterized by that.
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