JP6869629B2 - Optical film manufacturing method - Google Patents
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Description
本発明は、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムに適用可能であって、ディスプレイ装置の画面に直接手書きする構成の電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムに関する。 The present invention is an optical film applicable to an electronic pen input system that detects input coordinates by a dot pattern and inputs various information, and is applicable to an electronic pen input system having a configuration in which handwriting is directly performed on the screen of a display device. Regarding.
従来、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムが提供されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発したアノトペン(Anoto(登録商標) pen)による電子ペン入力システムが知られている。 Conventionally, an electronic pen input system that detects input coordinates by a dot pattern and inputs various information has been provided, and a typical example thereof is an anoto pen (Anoto (registered trademark) pen) developed by Anoto of Sweden. Electronic pen input systems are known.
このような電子ペン入力システムに関して、特許文献1には、可視光を透過すると共に、近赤外線又は紫外線を拡散反射するフィルム上に、近赤外線又は紫外線を吸収する層をパターン印刷することにより、ディスプレイ装置の画面に直接手書きするタイプの電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムが提案されている。
Regarding such an electronic pen input system,
また特許文献2には、コレステリック液晶のらせん軸方向を各領域で異ならせることにより、適宜、白色光を反射表示することが可能な反射板の構成が開示されている。また特許文献3には、コレステリック液晶層を波型のような状態にして拡散反射層を作成する構成が開示されている。
Further,
ディスプレイ装置の画面に直接手書きするタイプの入力システムにあっては、今後、更に普及すると考えられる。これによりこのような入力システムに適用可能な光学フィルムにあっては、従来に比して一段と簡易な構成により簡易に作成可能であることが望まれる。 Input systems that handwrite directly on the screen of display devices are expected to become more widespread in the future. Therefore, it is desired that the optical film applicable to such an input system can be easily produced with a simpler configuration than the conventional one.
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムに関して、従来に比して一段と簡易な構成により簡易に作成可能な光学フィルムを提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of such a situation, and the optical film applicable to an electronic pen input system that detects input coordinates by a dot pattern and inputs various information is much simpler than the conventional one. It is an object of the present invention to provide an optical film that can be easily produced by various configurations.
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、透光性フィルム材に形成された粗面の上に、直接、コレステリック液晶による液晶層を作成する、との着想に至り、本発明を完成するに至った。 The present inventor has made extensive studies to solve the above problems, and has come up with the idea of directly creating a liquid crystal layer made of cholesteric liquid crystal on a rough surface formed of a translucent film material. The invention was completed.
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。 Specifically, the present invention provides the following.
(1) 可視光域で透光性である透光性フィルム材による基材に設けられた粗面に、塗工液を塗工して乾燥、硬化させることにより、前記粗面に直接、コレステリック液晶による液晶層を作製する液晶層作製工程を備える光学フィルムの製造方法。 (1) By applying a coating liquid to a rough surface provided on a base material made of a translucent film material that is translucent in the visible light region, drying and curing, the cholesteric is directly applied to the rough surface. A method for manufacturing an optical film including a liquid crystal layer manufacturing step for manufacturing a liquid crystal layer made of liquid crystal.
(1)によれば、近赤外線を選択的に反射するコレステリック液晶の特徴を有効に利用して、このコレステリック液晶による液晶層を粗面に直接作製するだけの簡易な構成、工程により近赤外線を拡散反射し、可視光を透過する光学フィルムを提供することができる。 According to (1), near-infrared rays are produced by a simple configuration and process in which a liquid crystal layer made of the cholesteric liquid crystal is directly formed on a rough surface by effectively utilizing the characteristics of a cholesteric liquid crystal that selectively reflects near-infrared rays. An optical film that diffusely reflects and transmits visible light can be provided.
(2) (1)において、前記粗面は、算術平均粗さRaが0.01μm以上1μm以下である光学フィルムの製造方法。 (2) In (1), the rough surface is a method for producing an optical film having an arithmetic mean roughness Ra of 0.01 μm or more and 1 μm or less.
(2)によれば、より具体的構成により、近赤外線を拡散反射し、可視光を透過する光学フィルムを提供することができる。 According to (2), it is possible to provide an optical film that diffusely reflects near infrared rays and transmits visible light with a more specific configuration.
(3) (1)又は(2)において、
さらに前記基材の少なくとも一方の面に前記粗面を作製する粗面作製工程を備える光学フィルムの製造方法。
(3) In (1) or (2)
A method for producing an optical film, further comprising a rough surface preparation step of producing the rough surface on at least one surface of the base material.
(3)によれば、例えばサンドブラスト等による粗面作製方法を適用して粗面化して、より具体的構成により、近赤外線を拡散反射し、可視光を透過する光学フィルムを提供することができる。 According to (3), it is possible to provide an optical film that diffuses and reflects near infrared rays and transmits visible light by applying a rough surface preparation method such as sandblasting to roughen the surface and using a more specific configuration. ..
(4) (1)、(2)、(3)の何れかにおいて、
さらに近赤外線を吸収するドットによるドットパターンを作製するドットパターンの作製工程を備える光学フィルムの製造方法。
(4) In any of (1), (2) and (3),
A method for manufacturing an optical film, further comprising a process for producing a dot pattern in which dots that absorb near infrared rays are used to produce a dot pattern.
(5) (1)、(2)、(3)の何れかにおいて、
近赤外線を吸収するドットによるドットパターンが作製されたドットパターンフィルムと積層する積層工程を備える光学フィルム。
(5) In any of (1), (2) and (3),
An optical film comprising a laminating process of laminating with a dot pattern film in which a dot pattern made of dots that absorb near infrared rays is produced.
(4)又は(5)によれば、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムに適用可能であって、例えばディスプレイ装置の画面に直接手書きする構成の電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムを提供することができる。 According to (4) or (5), it is applicable to an electronic pen input system that detects input coordinates by a dot pattern and inputs various information, for example, an electronic pen having a configuration of directly handwriting on the screen of a display device. An optical film applicable to an input system can be provided.
本発明によれば、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムに適用可能な光学フィルムに関して、従来に比して一段と簡易な構成により簡易に作成可能な光学フィルムを提供することができる。 According to the present invention, with respect to an optical film applicable to an electronic pen input system that detects input coordinates by a dot pattern and inputs various information, an optical film that can be easily produced with a simpler configuration than before. Can be provided.
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す図である。この画像表示装置1は、画像表示パネル2のパネル面(視聴者側面)に、電子ペン入力システムに係る光学フィルム3が配置されて、対応する電子ペン等とにより電子ペン入力システムが構成される。
[First Embodiment]
FIG. 1 is a diagram showing an image display device according to the first embodiment of the present invention. In the
ここでこの電子ペン入力システムは、ドットパターンにより入力座標を検出して各種の情報を入力する電子ペン入力システムであり、ディスプレイ装置の画面に直接手書きする構成の電子ペン入力システムである。この実施形態において、この電子ペン入力システムは、対応する電子ペンから照明用の近赤外線を送出すると共に、この近赤外線の反射光による撮像結果を当該電子ペンで取得して処理することにより、光学フィルム3に設けられたドットパターンを検出して入力座標を検出し、これにより画像表示パネル2による表示画像の視聴を何ら損なくことなく、手書きによりデータ入力できるように構成される。なおここで近赤外線は、波長が約0.7μm〜2.5μmの電磁波である。
Here, this electronic pen input system is an electronic pen input system that detects input coordinates by a dot pattern and inputs various information, and is an electronic pen input system having a configuration in which handwriting is performed directly on the screen of a display device. In this embodiment, the electronic pen input system emits near-infrared rays for illumination from the corresponding electronic pen, and obtains and processes the image pickup result by the reflected light of the near-infrared rays by the electronic pen to perform optics. The dot pattern provided on the
ここで画像表示パネル2は、液晶表示パネル、有機ELによる画像表示パネル等、種々の構成を広く適用することができる。また電子ペンは、近赤外線を送出してペン先が接触している部位を照明する光源、この接触している部位の撮像結果を取得する撮像手段、撮像手段で取得した撮像結果を処理して、この撮像結果で検出されるドットパターンによりペン先の入力座標を検出するデータ処理回路等が設けられる。
Here, various configurations such as a liquid crystal display panel and an image display panel using an organic EL can be widely applied to the
〔光学フィルム〕
光学フィルム3は、図2に示すように、紫外線硬化性樹脂等の透明の接着剤によりドットパターンフィルム4と、拡散反射フィルム5とを積層して作製され、拡散反射フィルム5側が画像表示パネル2のパネル面側となるようにして、感圧接着剤、紫外線硬化性樹脂による接着剤等により画像表示パネル2のパネル面に配置される。
[Optical film]
As shown in FIG. 2, the
ここでドットパターンフィルム4は、可視光域では透明であって、近赤外線を選択的に吸収するドットパターンが形成されたフィルムである。また拡散反射フィルム5は、可視光域では透明であって、近赤外線を拡散反射するフィルムである。これにより光学フィルム3は、ドットパターンフィルム4を透過した電子ペンからの照明用の近赤外線を拡散反射フィルム5により拡散反射すると共に、この拡散反射した近赤外線をドットパターンフィルム4のドットパターンにより選択的に吸収する。その結果、光学フィルム3は、拡散反射フィルム5で拡散反射した近赤外線による明るい背景に、ドットパターンフィルム4によるドットパターンを撮影できるように構成され、確実にドットパターンを検出して入力座標を検出できるように構成される。また可視光域では透明であることにより、画像表示パネル2による画像表示には、何ら障害を与えることなく、確実に入力座標を検出できるように構成される。
Here, the
〔ドットパターンフィルム〕
ここでドットパターンフィルム4は、可視光域では比較的透明であって、近赤外線を選択的に吸収するドット7を、透明フィルム材による基材8に印刷して形成され、これにより画像表示パネル2による画像表示には、何ら障害を与えることなく、電子ペンからの照明用の近赤外線をこのドットパターンにより吸収するように形成される。
[Dot pattern film]
Here, the
ここでこの基材8に係る透明フィルム材は、TAC(トリアセチルセルロース)フィルム材、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム材、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム材等、画像表示パネル2のパネル面に配置される各種光学フィルムに適用される透明フィルム材を広く適用することができる。また近赤外線吸収剤は、可視光域で比較的透明であり、効率良く近赤外線を吸収することが可能な、かつ透明フィルム材に印刷可能な各種の材料を広く適用することができ、例えば、ジインモニウム系、フタロシアニン系、シアニン系、等の化合物を利用することができる。またドット7の印刷方法は、特に限定されず公知の方法を用いることができ、例えば、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、孔版印刷法、インキジェット印刷法等を適用することができる。なおドットパターンフィルム4は、必要に応じて最表面にハードコート層等の保護層が作製される。
Here, the transparent film material according to the
なお転写法、印刷等により、直接、拡散反射フィルム5の表面にドットパターンを作製することにより、基材8を省略するようにしてもよい。ここで転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。
The
〔拡散反射フィルム〕
拡散反射フィルム5は、可視光域では透明であって、近赤外線を選択的に拡散反射する拡散反射層9を、透光性フィルム材による基材10に作製して形成される。拡散反射フィルム5は、基材10の拡散反射層9側面が粗面Mにより形成される。拡散反射層9は、コレステリック液晶による液晶層であり、基材10の粗面Mに、直接、塗工液を塗工して乾燥、硬化させて作製される。
[Diffuse reflective film]
The diffuse
ここでコレステリック液晶による液晶層は、液晶材料がらせん構造(コレステリック構造)を有し、可視光域では透明であり、近赤外線を選択的に反射することが周知である。このような液晶材料による液晶層は、例えば特開2003−215342号公報に開示のように、配向層の配向規制力により液晶材料を配向させるようにして、この配向層を凹凸面上に作製することにより、液晶材料のらせん構造に係る中心軸方向(らせん軸方向)を種々に異ならせて近赤外線の拡散反射を図ることができる。しかしながらこのようにして拡散反射層を作製する場合には、配向層の構成が必要となり、構成、工程が複雑になるばかりでなく、らせん軸方向を極端に変動させると可視光領域で白濁して見えるようになることによりディスプレイ等への応用には難があることが分かった。 Here, it is well known that the liquid crystal layer made of cholesteric liquid crystal has a spiral structure (cholesteric structure) in the liquid crystal material, is transparent in the visible light region, and selectively reflects near infrared rays. As disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2003-215342, for example, a liquid crystal layer made of such a liquid crystal material is formed on an uneven surface by aligning the liquid crystal material with an orientation restricting force of the alignment layer. As a result, the diffuse reflection of near infrared rays can be achieved by making the central axis direction (spiral axis direction) related to the spiral structure of the liquid crystal material different. However, when the diffuse reflection layer is produced in this way, it is necessary to configure the alignment layer, which not only complicates the configuration and process, but also becomes cloudy in the visible light region when the spiral axis direction is extremely changed. It was found that it is difficult to apply it to displays, etc. by becoming visible.
そこでこの実施形態において、拡散反射フィルム5は、基材10の一方の面を粗面Mとし、この粗面Mに直接コレステリック液晶の塗工液を塗工し、乾燥、硬化させて拡散反射層9が作製される。ここでこのように基材10に直接コレステリック液晶の塗工液を塗工して液晶層を作製する場合にあって、塗工面が平坦な面である場合、液晶層に係る液晶材料のらせん軸方向は、ほぼ法線方向を向いていることになる。
Therefore, in this embodiment, in the diffuse
しかしながら塗工面が粗面Mである場合、近赤外線に対して拡散反射性を示すことが判った。これは液晶材料のらせん軸方向が、粗面Mに応じた揺らぎを生じることによるもの、及び、粗面Mからの反射の影響と考えられる。これにより拡散反射フィルム5では、粗面を備えた基材10に、塗工液を塗工して液晶材料による液晶層を作製するだけの簡易な構成、工程により可視領域では透明で近赤外線を選択的に拡散反射できるように構成される。
However, it was found that when the coated surface is a rough surface M, it exhibits diffuse reflectance to near infrared rays. It is considered that this is because the spiral axis direction of the liquid crystal material causes fluctuations according to the rough surface M and the influence of reflection from the rough surface M. As a result, the diffuse
ここで粗面Mは、粗さが荒すぎると、画像表示パネル2の表示画面が、にじんだように見て取られて、これにより表示画面の鮮明度が低下して画質が劣化する。これとは逆に、粗面Mに十分な粗さが確保されていない場合、近赤外領域での拡散反射の効率が低下することになり、この実施形態に係る電子ペン入力システムでは、撮像結果におけるドットパターンと背景とで十分な輝度比を確保できなくなり、入力座標の位置検出精度が低下することになる。
Here, if the roughness of the rough surface M is too rough, the display screen of the
これにより粗面Mの粗さは、算術平均粗さRaが0.01μm以上1μm以下、より好ましくは0.01μm以上0.5μm以下であることが望ましい。またこの粗さは、十点平均粗さRzが0.05μm以上3μm以下、より好ましくは、0.1μm以上1.5μm以下であることが望ましい。なおこれら算術平均粗さRa及び十点平均粗さRzは、JIS B 0601(1994)による。 Therefore, it is desirable that the roughness of the rough surface M is such that the arithmetic average roughness Ra is 0.01 μm or more and 1 μm or less, more preferably 0.01 μm or more and 0.5 μm or less. Further, it is desirable that the ten-point average roughness Rz is 0.05 μm or more and 3 μm or less, more preferably 0.1 μm or more and 1.5 μm or less. The arithmetic average roughness Ra and the ten-point average roughness Rz are based on JIS B 0601 (1994).
ところで光学フィルム3は、この種の画像表示パネルに配置するフィルム材に要求されるヘイズ値を満足することも必要である。しかしながら拡散反射の効率を充分に確保する観点からは、粗面Mの粗さを充分に確保することが必要であり、その結果、光学フィルム3は、ヘイズ値が増大することになる。しかしながら実施例等について後述するように、粗面Mに塗工液を塗工して拡散反射層9を作製する場合、基材10単体で計測した場合に比して粗面Mによるヘイズ値が低下することになる。これにより基材10は、ヘイズ値が80以下5以上により、好ましくは40以下5以上により、より好ましくは、20以下5以上により作製される。粗面Mに塗工液を塗工した後のヘイズ値は20以下1以上となるが、画像をより鮮明にしたい場合は、10以下0.5以上とした方がより好ましい。またこれにより拡散反射フィルム5は、可視光域(波長400nm以上750nm以下の範囲)において、直進光及び拡散光による透過率が80%以上に作成される。また法線に対して5度の角度で入射し、法線に対して60度の角度で受光した際の近赤外線の反射率が0.2%以上であるように作成される。
By the way, the
なおこのように塗工面を粗面とすることにより、拡散反射層9に係る塗工液を塗工する際の、塗工液のハジキも低減することができる。
By making the coated surface rough in this way, it is possible to reduce the repelling of the coating liquid when the coating liquid related to the diffuse
〔基材〕
ここでこの基材10に係る透光性フィルム材は、TAC(トリアセチルセルロース)フィルム材、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム材、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム材等、画像表示パネル2のパネル面に配置される各種光学フィルムに適用される透光性フィルム材を広く適用することができる。
〔Base material〕
Here, the translucent film material according to the
基材10に係る粗面Mにあっては、サンドブラストによる粗面化処理による場合、表面に粗面Mに対応する微細凹凸形状を作製してなる平板、ロール版等に基材を加熱押圧して粗面を作製する場合、エッチングによる場合等、種々の粗面化処理を広く適用することができる。なおエッチングによる粗面化処理は、例えばPETフィルムをアルカリ溶液によりエッチング処理する場合に代表される。また基材10を構成する樹脂に、フィラーを混入することにより粗面Mを作製するようにしてもよい。
Regarding the rough surface M related to the
またこのような基材表面の直接の粗面化処理に代えて、粗面を備えた粗面層を設けるようにしてもよい。ここでこのような粗面層は、賦型樹脂層を使用した賦型処理により作製することができる。またこのような粗面層は、反射防止フィルムに適用される各種の反射防止層を適用することができる。より具体的に、このような粗面を備えた反射防止層としては、エンボス加工による場合、透光性の微粒子の混入により表面を粗面とする場合、塗工液中の固体成分の凝集により表面を凹凸形状とする場合(いわゆるケミカルマット面である)、微細な凹部を多数設けた板状またはロール状金型に紫外線硬化型樹脂を塗布した基材を押し付けて凹部形状を凸部形状として転写する方法(いわゆる賦形)等、各種の手法を広く適用することができる。 Further, instead of the direct roughening treatment of the surface of the base material, a rough surface layer having a rough surface may be provided. Here, such a rough surface layer can be produced by a shaping process using a shaping resin layer. Further, as such a rough surface layer, various antireflection layers applied to the antireflection film can be applied. More specifically, as an antireflection layer having such a rough surface, when embossing is performed, when the surface is roughened by mixing of translucent fine particles, solid components in the coating liquid are aggregated. When the surface has an uneven shape (so-called chemical mat surface), a base material coated with an ultraviolet curable resin is pressed against a plate-shaped or roll-shaped mold provided with many fine concave portions to make the concave shape into a convex shape. Various methods such as a transfer method (so-called shaping) can be widely applied.
〔拡散反射層〕
拡散反射層9は、対応する塗工液を塗工、乾燥、硬化して作製される。ここで拡散反射層9は、厚みが薄い場合には、粗面Mに係る微細凹凸形状がその表面に現れ易くなり、その結果、画像表示パネル2の表示画面が、にじんだように見て取られて、これにより表示画面の鮮明度が低下して画質が劣化する。これとは逆に、厚みが厚すぎる場合には、拡散反射の効率が低下することになり、この実施形態に係る電子ペン入力システムでは、入力座標の位置検出精度が低下することになる。そこで拡散反射層9は、厚み0.5μm以上20μm以下により、より好ましくは1μm以上10μm以下、更に好ましくは1μm以上5μm以下により作製される。
[Diffuse reflection layer]
The diffuse
拡散反射層9は、近赤外線波長域の電磁波を反射する組成物からなり、この組成物は、ネマチック規則性を有するネマチック液晶と、このネマチック液晶に対して旋回性を有するカイラル剤とを含有する。またこの組成物は、レベリング剤、重合開始剤、添加剤等を含有してもよい。
The diffuse
(ネマチック液晶)
ネマチック液晶は、ネマチック液晶構造を形成し得る液晶材料であれば特に限定されるものではないが、硬化後に光学的に安定した拡散反射層が得られる点で、分子の片末端又は両末端に重合性の官能基を有する液晶材料が好ましい。両末端に重合性の官能基を有する液晶材料は加熱時の信頼性が良好になる点で優れているが、コーティングして溶媒を蒸発させて硬化(架橋)させる前の液晶相の温度範囲を広げられる点で、片末端に重合性の官能基を有する液晶材料と両末端に重合性の官能基を有する液晶材料の混合材料とすることが量産性を考慮すると好ましい。
(Nematic LCD)
The nematic liquid crystal is not particularly limited as long as it is a liquid crystal material capable of forming a nematic liquid crystal structure, but is polymerized at one end or both ends of the molecule in that an optically stable diffuse reflection layer can be obtained after curing. A liquid crystal material having a sex functional group is preferable. A liquid crystal material having polymerizable functional groups at both ends is excellent in that it improves reliability during heating, but the temperature range of the liquid crystal phase before coating and evaporating the solvent to cure (crosslink) is set. In terms of spreading, it is preferable to use a mixed material of a liquid crystal material having a polymerizable functional group at one end and a liquid crystal material having a polymerizable functional group at both ends in consideration of mass productivity.
このような液晶材料として、例えば、下記の一般式(1)で表わされる化合物のほか、下記の式(2−i)〜(2−xii)で表される化合物を挙げることができる。また、これらの化合物を単独で、もしくは混合して用いることができる。
上記一般式(1)において、R1及びR2はそれぞれ水素又はメチル基を示すが、液晶相を示す温度範囲の広さからR1及びR2はともに水素であることが好ましい。Xは水素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、シアノ基、ニトロ基のいずれであっても差し支えないが、塩素又はメチル基であることが好ましい。また、上記一般式(1)において、分子鎖両端の(メタ)アクリロイロキシ基と芳香環とのスペーサーであるアルキレン基の鎖長を示すa及びbは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数をとり得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。a=b=0である場合、安定性に乏しく、加水分解を受けやすい上に、化合物自体の結晶性が高いため、液晶相を示す温度範囲が狭い点で好ましくない。また、a又はbのいずれかが13以上である場合、アイソトロピック転移温度(TI)が低いため、液晶相を示す温度範囲が狭い点で好ましくない。 In the above general formula (1), R 1 and R 2 each represent a hydrogen or a methyl group, but it is preferable that both R 1 and R 2 are hydrogen because of the wide temperature range indicating the liquid crystal phase. X may be hydrogen, chlorine, bromine, iodine, an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, a methoxy group, a cyano group, or a nitro group, but is preferably a chlorine or methyl group. Further, in the above general formula (1), a and b indicating the chain lengths of the (meth) acryloyloxy groups at both ends of the molecular chain and the alkylene group which is a spacer between the aromatic rings are individually arbitrary in the range of 2 to 12. It can take an integer, but is preferably in the range of 4-10, more preferably in the range of 6-9. When a = b = 0, the stability is poor, the compound is easily hydrolyzed, and the compound itself has high crystallinity, which is not preferable because the temperature range showing the liquid crystal phase is narrow. Further, when either a or b is 13 or more, the isotropic transition temperature (TI) is low, which is not preferable because the temperature range indicating the liquid crystal phase is narrow.
(カイラル剤)
カイラル剤は、光学活性な部位を有する低分子化合物であり、主として分子量1500以下の化合物である。カイラル剤は主として、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料が発現する正の一軸ネマチック規則性にらせん構造を誘起させる目的で用いられる。この目的が達成される限り、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料との間で溶液状態あるいは溶融状態において相溶し、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料の液晶性を損なうことなく、これに所望のらせん構造を誘起できるものであれば、カイラル剤としての低分子化合物の種類は特に限定されない。
(Chirar agent)
The chiral agent is a low molecular weight compound having an optically active site, and is mainly a compound having a molecular weight of 1500 or less. Chiral agents are mainly used for the purpose of inducing a helical structure in the positive uniaxial nematic regularity expressed by a polymerizable liquid crystal material exhibiting nematic regularity. As long as this purpose is achieved, it will be compatible with the polymerizable liquid crystal material exhibiting nematic regularity in a solution state or in a molten state without impairing the liquid crystal property of the polymerizable liquid crystal material exhibiting nematic regularity. The type of low molecular weight compound as a chiral agent is not particularly limited as long as it can induce a desired spiral structure.
なお、このようにして液晶にらせん構造を誘起させるために用いられるカイラル剤は、少なくとも分子中に何らかのキラリティーを有していることが必要である。従って、ここで用いられるカイラル剤としては、例えば1つあるいは2つ以上の不斉炭素を有する化合物、キラルなアミンやキラルなスルフォキシド等のようにヘテロ原子上に不斉点がある化合物、あるいはクムレンやビナフトール等の軸不斉を持つ光学活性な部位を有する化合物が挙げられる。 The chiral agent used to induce a helical structure in the liquid crystal in this way needs to have at least some chirality in the molecule. Therefore, the chiral agent used here includes, for example, a compound having one or more asymmetric carbons, a compound having an asymmetric point on a hetero atom such as a chiral amine or a chiral sulfoxide, or cumulene. Examples thereof include compounds having optically active sites having axial chirality such as and binaphthol.
しかしながら、選択されたカイラル剤の性質によっては、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料が形成するネマチック規則性の破壊、配向性の低下、あるいはカイラル剤が非重合性の場合には、液晶材料の硬化性の低下や、硬化後のフィルムの信頼性の低下を招くおそれがある。さらに、光学活性な部位を有するカイラル剤の多量な使用は、液晶材料のコストアップを招く。従って、短いらせんピッチ長のコレステリック規則性を有する選択反射層を形成する場合には、液晶材料に含有させる光学活性な部位を有するカイラル剤としては、らせん構造を誘起させる効果の大きなカイラル剤を選択することが好ましく、具体的には下記の一般式(3)、(4)、(5)、(6)、(7)又は(8)で表されるような、分子内に軸不斉を有する低分子化合物を用いることが好ましい。
上記一般式(3)又は(4)において、R4は水素又はメチル基を示す。Yは下記に示す式(i)〜(xxiv)の任意の一つであるが、中でも、式(i)、(ii)、(iii)、(v)及び(vii)のいずれか一つであることが好ましい。また、アルキレン基の鎖長を示すc及びdは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数をとり得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。c又はdの値が0又は1である場合、安定性に欠け、加水分解を受けやすく、結晶性も高いため、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料との間の相溶性が低下し、濃度によっては相分離する可能性がある点で、好ましくない。一方、c又はdの値が13以上である場合、融点(Tm)が低いため、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料との間の相溶性が低下し、濃度によっては相分離する可能性がある点で、好ましくない。
このようなカイラル剤は、特に重合性を有する必要はない。しかしながら、カイラル剤が重合性を有している場合、ネマチック規則性を示す重合性の液晶材料と重合され、コレステリック規則性が安定的に固定化されるので、熱安定性等の点で好ましい。特に、分子の両末端に重合性の官能基があることが、耐熱性の良好な選択反射層を得る上で好ましい。 Such a chiral agent does not need to be particularly polymerizable. However, when the chiral agent has polymerizable property, it is polymerized with a polymerizable liquid crystal material exhibiting nematic regularity, and the cholesteric regularity is stably immobilized, which is preferable in terms of thermal stability and the like. In particular, it is preferable that both ends of the molecule have polymerizable functional groups in order to obtain a selective reflection layer having good heat resistance.
(レベリング剤)
レベリング剤は、液晶材料のコレステリック構造の形成を促すために用いられる。レベリング剤は、拡散反射層において液晶材料のコレステリック配列を促進できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン系化合物、フッ素系化合物、アクリル系化合物等を挙げることができる。レベリング剤の市販品としては、ビックケミー・ジャパン社製のBYK−361N、AGCセイケミカル社製のS−241等を用いることができる。なお、レベリング剤は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
(Leveling agent)
Leveling agents are used to promote the formation of cholesteric structures in liquid crystal materials. The leveling agent is not particularly limited as long as it can promote the cholesteric arrangement of the liquid crystal material in the diffuse reflection layer, and examples thereof include silicon-based compounds, fluorine-based compounds, and acrylic-based compounds. As commercially available leveling agents, BYK-361N manufactured by Big Chemie Japan, S-241 manufactured by AGC Seichemical Co., Ltd. and the like can be used. The leveling agent may be one kind or two or more kinds.
レベリング剤の含有量は、液晶材料のコレステリック構造を所望の規則性で形成できる範囲内であれば特に限定されるものではないが、組成物100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下であることが好ましく、0.03質量部以上1.0質量部以下であることがより好ましい。0.01質量部未満であると、コレステリック構造を所望の規則性で得られないため、好ましくない。5.0質量部を超えると、コレステリック構造が所望の規則性で得られないために、好ましくない。 The content of the leveling agent is not particularly limited as long as the cholesteric structure of the liquid crystal material can be formed with a desired regularity, but is 0.01 part by mass or more with respect to 100 parts by mass of the composition. It is preferably 0 parts by mass or less, and more preferably 0.03 parts by mass or more and 1.0 part by mass or less. If it is less than 0.01 parts by mass, the cholesteric structure cannot be obtained with the desired regularity, which is not preferable. If it exceeds 5.0 parts by mass, the cholesteric structure cannot be obtained with the desired regularity, which is not preferable.
(重合開始剤)
重合開始剤は、カイラル剤及びレベリング剤の作用によりコレステリック構造を形成した液晶材料を、当該コレステリック構造を維持したまま架橋し、コレステリック構造が乱されにくくするために用いられる。重合開始剤は、液晶材料の重合反応を促進できるものであれば特に限定されるものではなく、照射するエネルギーの種類に応じて適宜選択すればよい。重合開始剤として、光重合開始剤及び熱重合開始剤等を挙げることができる。また重合開始剤の量は、所望の重合反応が生じる程度であれば特に限定されるものではなく、適宜決定すればよい。
(Polymerization initiator)
The polymerization initiator is used to crosslink a liquid crystal material having a cholesteric structure formed by the action of a chiral agent and a leveling agent while maintaining the cholesteric structure, so that the cholesteric structure is less likely to be disturbed. The polymerization initiator is not particularly limited as long as it can accelerate the polymerization reaction of the liquid crystal material, and may be appropriately selected depending on the type of energy to be irradiated. Examples of the polymerization initiator include a photopolymerization initiator and a thermal polymerization initiator. The amount of the polymerization initiator is not particularly limited as long as a desired polymerization reaction occurs, and may be appropriately determined.
(溶媒)
また、液晶材料、カイラル剤、レベリング剤、重合開始剤を分散させるため、通常、組成物は溶媒に分散されている。溶媒は、上記の成分を分散できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シクロヘキサノン等を挙げることができるが、乾燥速度を向上させるためにトルエン、MEK、MIBK等の溶媒を適宜混合させても良い。
(solvent)
Further, in order to disperse the liquid crystal material, the chiral agent, the leveling agent, and the polymerization initiator, the composition is usually dispersed in a solvent. The solvent is not particularly limited as long as it can disperse the above components, and examples thereof include cyclohexanone, but solvents such as toluene, MEK, and MIBK are appropriately mixed in order to improve the drying rate. You may let me.
〔製造工程〕
光学フィルム3は、次の工程を経て製造される。
〔Manufacturing process〕
The
〔ドットパターンフィルムの製造工程〕
(ドットパターン印刷工程)
この製造工程は、ロールにより提供される長尺フィルム形状による基材10をロールより引き出して搬送しながら、例えば、フレキソ印刷法、グラビア印刷法、孔版印刷法、インキジェット印刷法等により、ドットパターンを印刷する。また必要に応じてハードコート層等の保護層を作製した後、ロールに巻き取って次工程に搬送する。
[Manufacturing process of dot pattern film]
(Dot pattern printing process)
In this manufacturing process, the
〔拡散反射フィルムの製造工程〕
(粗面作製工程)
この製造工程は、ロールにより提供される長尺フィルム形状による基材10をロールより引き出して搬送しながら、例えばサンドブラスト処理により基材10の一方の面を粗面化する。なお表面に粗面Mに対応する微細凹凸形状を作製してなる平板、ロール版等に基材を加熱押圧して粗面を作製する場合、エッチングによる場合等にあっては、サンドブラスト処理に代えて、これらの処理が施される。また粗面層を作製する場合には、上述した各種の構成に対応する材料による塗工液を塗工、乾燥、硬化する工程が、サンドブラスト処理に代えて実行される。
[Manufacturing process of diffuse reflection film]
(Rough surface preparation process)
In this manufacturing process, one surface of the
(液晶層作製工程(拡散反射層作製工程))
続いて光学フィルム3の製造工程は、拡散反射層9に係る塗工液を塗工した後、乾燥硬化して拡散反射層9を作製する。ここで塗工液の塗工には、種々の塗工方法を広く適用することができ、例えば、スロットダイコート法、ロールコート法、バーコート法、スピンコート法、ブレードコート法等を挙げることができる。
(Liquid crystal layer manufacturing process (diffuse reflection layer manufacturing process))
Subsequently, in the manufacturing process of the
ここで塗工後の乾燥は、塗工液に含まれる溶媒を除去するために行われるが、乾燥の温度によって、分光曲線が変化する。乾燥温度が低温であれば溶媒の蒸発が十分でなくなるばかりでなく液晶配向状態が不完全な状態となる。一方、乾燥温度が高温であるとコレステリック相が等方相に移行してしまう。従って目的とする特性を確保する観点より、乾燥温度は、65℃を超えて120℃未満であることが好ましく、70℃を超えて100℃未満であることがより好ましい。 Here, the drying after coating is performed to remove the solvent contained in the coating liquid, but the spectral curve changes depending on the drying temperature. If the drying temperature is low, not only the solvent does not evaporate sufficiently, but also the liquid crystal orientation state becomes incomplete. On the other hand, when the drying temperature is high, the cholesteric phase shifts to the isotropic phase. Therefore, from the viewpoint of ensuring the desired characteristics, the drying temperature is preferably more than 65 ° C. and less than 120 ° C., and more preferably more than 70 ° C. and less than 100 ° C.
乾燥後の硬化は、電磁波の照射により実行され、より具体的には紫外線の照射により実行され、この照射によるカイラル剤及びレベリング剤の作用によりコレステリック構造を形成した液晶材料を、当該コレステリック構造を維持したまま架橋し、コレステリック構造が乱されにくくするためである。 Curing after drying is performed by irradiation with electromagnetic waves, more specifically by irradiation with ultraviolet rays, and a liquid crystal material having a cholesteric structure formed by the action of a chiral agent and a leveling agent due to this irradiation maintains the cholesteric structure. This is because the bridge is bridged as it is, and the cholesteric structure is less likely to be disturbed.
電磁波は、波長200〜450nmの波長域の光が好ましく、波長300〜450nmの波長域の光がより好ましい。この光を供給する光源は、特に限定されるものではなく、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、炭素アーク灯、水銀蒸気アーク、蛍光ランプ、アルゴングローランプ、ハロゲンランプ、白熱ランプ、低圧水銀灯、フラッシュUVランプ、ディープUVランプ、キセノンランプ、タングステンフィラメントランプ、太陽光等が挙げられる。これらの光源を用い、積算光量が25mJ/cm2〜800mJ/cm2、好ましくは25mJ/cm2〜400mJ/cm2、より好ましくは50mJ/cm2〜200mJ/cm2の範囲となるように光を照射することにより、拡散反射層9を硬化させることができる。積算光量が25mJ/cm2未満であると、液晶材料の重合が不十分になり、結果として液晶材料のコレステリック構造が乱され得るため、好ましくない。800mJ/cm2を超えると、レベリング剤が拡散反射層の表面に表れる可能性があるため、好ましくない。
The electromagnetic wave is preferably light in a wavelength range of 200 to 450 nm, and more preferably light in a wavelength range of 300 to 450 nm. The light source that supplies this light is not particularly limited, and is, for example, a high-pressure mercury lamp, an ultra-high-pressure mercury lamp, a carbon arc lamp, a mercury vapor arc, a fluorescent lamp, an argon glow lamp, a halogen lamp, an incandescent lamp, a low-pressure mercury lamp, or a flash. Examples thereof include UV lamps, deep UV lamps, xenon lamps, tungsten filament lamps, and sunlight. With these light sources, integrated light quantity 25mJ / cm 2 ~800mJ / cm 2 , preferably 25mJ / cm 2 ~400mJ / cm 2 , more preferably light such that the range of 50mJ / cm 2 ~200mJ / cm 2 The diffuse
(積層工程)
ドットパターンフィルムの製造工程で作製されたドットパターンフィルムと、拡散反射フィルムの製造工程で作製された拡散反射フィルムとを搬送しながら一方のフィルム材に紫外線硬化性樹脂の塗工液を塗工して乾燥した後、積層し、紫外線の照射により一体化する。その後、画像表示パネル2への配置に供する接着剤層を作製した後、セパレータフィルムを配置し、所望の大きさに切断して光学フィルム3を作製する。
(Laminating process)
While transporting the dot pattern film produced in the production process of the dot pattern film and the diffuse reflection film produced in the production process of the diffuse reflection film, one film material is coated with a coating liquid of an ultraviolet curable resin. After drying, they are laminated and integrated by irradiation with ultraviolet rays. Then, after producing an adhesive layer to be arranged on the
これらにより光学フィルム3においては、単に粗面を作製した透光性フィルム材に、コレステリック液晶による液晶層を作製するだけで、近赤外線のみを選択的に拡散反射する透明の拡散反射フィルムを作製することができ、これにより従来に比して簡易な構成、工程により、ディスプレイ装置の画面に直接手書きするタイプのデータ入力システムに適用可能な光学フィルムを提供することができる。
As a result, in the
〔実施例1〕
以下に、光学フィルム3を構成する拡散反射フィルム5の実施例を詳述するものの、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[Example 1]
Although examples of the diffuse
[塗工液の調製]
両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンとアクリレートとの間にスペーサーを有する液晶材料95.3質量部と、両側の末端に重合可能なアクリレートを有する右旋回性のカイラル剤(商品名:CNL-715,ADEKA社製)4.03質量部とをシクロヘキサノン溶液500質量部に溶解させて、拡散反射層の作製に供する塗工液を作製した。このとき、シクロヘキサノン溶液は、液晶性モノマー分子及びカイラル剤の合計100質量部に対して5.0質量部の光重合開始剤(商品名:イルガキュア184,BASF社製)と、液晶性モノマー分子及びカイラル剤の合計100質量部に対して0.03質量部のレベリング剤(商品名:BYK−361N,固形分:30質量%,ビックケミー・ジャパン社製)とを含んでいた。
[Preparation of coating liquid]
A right-handed chiral agent having 95.3 parts by mass of a liquid crystal material having a polymerizable acrylate at both ends and a spacer between the mesogen and the acrylate in the center, and a polymerizable acrylate at both ends. Product name: CNL-715, manufactured by ADEKA Corporation) 4.03 parts by mass was dissolved in 500 parts by mass of a cyclohexanone solution to prepare a coating liquid to be used for preparing a diffuse reflection layer. At this time, the cyclohexanone solution contains 5.0 parts by mass of a photopolymerization initiator (trade name: Irgacure 184, manufactured by BASF) with respect to 100 parts by mass of the total of the liquid crystal monomer molecule and the chiral agent, and the liquid crystal monomer molecule and the liquid crystal monomer molecule. 0.03 parts by mass of a leveling agent (trade name: BYK-361N, solid content: 30% by mass, manufactured by Big Chemie Japan Co., Ltd.) was contained with respect to 100 parts by mass of the total amount of the chiral agent.
なお塗工液の塗工に供した液晶材料は、下記の構造式により表される化合物を使用した。
またカイラル剤は、下記の構造式により表される化合物である。なお(8−1)のカイラル剤は、(8)と同一のカイラル剤である。
[拡散反射層の形成]
続いて、バーコーターを用いて、粗面を有するPETフィルムによる基材(算術平均粗さRa0.43μm、十点平均粗さRz4.1μm、ヘイズ値77.1、厚み50μm)上に、硬化後の膜厚が4μmとなるように上記の塗工液を塗布した。なおこの粗面はサンドブラスト処理によるものである。次いで、この塗工液に含まれるシクロヘキサノンを80℃、2分間の条件で蒸発させて乾燥した後、紫外線照射装置「Hバルブ」(フュージョン社製)を用いて積算光量が50mJ/cm2になるように紫外線を照射することで、液晶材料とカイラル剤とを3次元架橋してポリマー化し、拡散反射層を形成した。なお、積算光量の測定は、紫外線光量計「UV−351」(オーク製作所社製)を用いてJIS R1709法にしたがって測定した。なお拡散反射層の作製によりコーティング面の算術平均粗さRaは0.032μmまで低下しており、ヘイズ値も18.3まで低下していた。なおヘイズ値は、ISO 14782 (JIS K7136)の規定により計測した。
[Formation of diffuse reflection layer]
Then, using a bar coater, after curing on a substrate (arithmetic mean roughness Ra 0.43 μm, ten-point average roughness Rz 4.1 μm, haze value 77.1,
<反射率の測定>
図3は、拡散反射フィルム5の計測結果を示す図である。符号LTは全透過光(直進光及び拡散透過光)による透過率であり、符号LRは、全反射光(正反射光及び拡散反射光)による反射率であり、この計測結果から拡散反射フィルム5が可視光域では透明であり、近赤外線で選択的に反射率が増大することが判る。正反射を含む拡散反射率LRは、紫外可視分光光度計「V−670」(日本分光株式会社)に積分球ユニット「ISN−723」(日本分光株式会社製)を装着して測定した。
<Measurement of reflectance>
FIG. 3 is a diagram showing the measurement results of the diffuse
各受光角度における反射率は、拡散反射層を成膜したフィルムの法線方向に対して5度の角度から光線を入射して、紫外可視近分光光度計「V−670」(日本分光株式会社製)に自動絶対反射率測定ユニット「ARMN−735」(日本分光株式会社製)を装着して測定した。符号LR5〜LR60(LR5、LR10、LR15、LR20、LR25、LR30、LR35、LR40、LR45、LR50、LR55、LR60)は、それぞれ反射角5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度で計測された反射光の受光光量による反射率である。反射角10度〜60度の反射特性LR10〜LR60により、近赤外線における拡散反射の状況を見て取ることができる。 The reflectance at each light receiving angle is the ultraviolet visible near spectrophotometer "V-670" (JASCO Corporation) by injecting light from an angle of 5 degrees with respect to the normal direction of the film on which the diffuse reflection layer is formed. The automatic absolute reflectance measuring unit "ARMN-735" (manufactured by JASCO Corporation) was attached to (manufactured by JASCO Corporation) for measurement. The symbols LR5 to LR60 (LR5, LR10, LR15, LR20, LR25, LR30, LR35, LR40, LR45, LR50, LR55, LR60) have reflection angles of 5 degrees, 10 degrees, 15 degrees, 20 degrees, 25 degrees, and 30 respectively. It is the reflectance according to the amount of received light of the reflected light measured at degrees, 35 degrees, 40 degrees, 45 degrees, 50 degrees, 55 degrees, and 60 degrees. With the reflection characteristics LR10 to LR60 having a reflection angle of 10 to 60 degrees, the situation of diffuse reflection in near infrared rays can be seen.
図4は、拡散反射層9の拡散反射による反射率を示す図である。この図4の計測結果は、図3の計測結果を部分的に拡大したものであり、計測に係る入射角及び反射角は、図3と同一であることにより対応する符号を付して示す。なおこの図4における符号LR5の反射率は、反射角が入射角と等しい5度であることにより、拡散反射層9とは逆側面の基材10の空気との界面反射の反射光量を含むものであり、正しい拡散反射の反射率を示すものでは無い。
FIG. 4 is a diagram showing the reflectance of the diffuse
この図4の計測結果によれば、入射角5度に対応する反射角5度より反射角が大きくなるに従って徐々に反射率が低下していることが判り、拡散反射層9による拡散反射の状況を見て取ることができる。また反射角10度〜60度の反射特性LR10〜LR60により、近赤外線における拡散反射の状況をより詳細に見て取ることができる。
According to the measurement result of FIG. 4, it is found that the reflectance gradually decreases as the reflection angle becomes larger than the reflection angle of 5 degrees corresponding to the incident angle of 5 degrees, and the state of diffuse reflection by the diffuse
図5は、図4の計測結果をさらに拡大して示す図である。この図5によれば、より詳細に拡散反射層9による拡散反射の状況を見て取ることができる。また可視光域における直進光及び拡散光による透過率が80%以上であり、これらの図面の作成に供する光学特性の計測において、60度における近赤外線の反射率が0.2%以上であることを確認することができた。
FIG. 5 is a diagram showing the measurement result of FIG. 4 in a further enlarged manner. According to FIG. 5, the situation of diffuse reflection by the diffuse
〔比較例1〕
図6及び図7は、図3及び図4との対比により、何ら粗面化処理していないPETフィルム基材(算術平均粗さRa0.004μm、十点平均粗さRz0.025μm、ヘイズ値1.0、厚み50μm)に、コレステリック液晶による液晶層を作製した場合の計測結果を示す図であり、図3及び図4と同一の符号により各計測結果を示す。なおこの図6及び図7の計測に使用したサンプルは、粗面を作製していない点を除いて、図3〜図5の計測に供した拡散反射フィルムと同一に作製した。
[Comparative Example 1]
6 and 7 show PET film base materials without any roughening treatment (arithmetic mean roughness Ra 0.004 μm, ten-point average roughness Rz 0.025 μm, haze value 1) in comparison with FIGS. 3 and 4. It is a figure which shows the measurement result at the time of making the liquid crystal layer by a cholesteric liquid crystal in .0,
図6及び図7によれば、近赤外線における選択的な反射特性を見てとることができる。なお符号LR5による反射角5度における拡散反射光の反射率の近赤外線以外での増減(脈動)は、液晶層を作製していない側の基材表面(空気との界面)からの反射光との干渉によるものと考えられる。しかしながら拡散反射成分については、殆んど検出できていないことが判る。 According to FIGS. 6 and 7, the selective reflection characteristics in the near infrared rays can be seen. The increase / decrease (pulsation) of the reflectance of diffusely reflected light at a reflection angle of 5 degrees according to the symbol LR5 other than near infrared rays is the same as the reflected light from the base material surface (interface with air) on the side where the liquid crystal layer is not formed. It is considered that this is due to the interference of. However, it can be seen that the diffuse reflection component can hardly be detected.
〔実施例2〕
図8〜図10は、図3〜図5との対比により、実施例2の拡散反射フィルムの計測結果を示す図である。この実施例2の拡散反射フィルムは、いわゆるケミカルマット面による粗面を備えた透光性フィルム材を基材に適用した点を除いて、実施例1の拡散反射フィルムと同一に構成される。なおこれによりこの実施例2の透光性フィルム材は、透光性フィルム材による基材の一方の面に、ケミカルマット面を構成する粗面層が積層された構成であり、基材にケミカルマット面に係る塗工液を塗工、乾燥、硬化して作製される。この透光性フィルム材は、粗面が、算術平均粗さRa0.273μm、十点平均粗さRz0.98μmであり、全体としてヘイズ値は16.4、厚みは128μmである。なお拡散反射層をコーティング後の、コーティング面の算術平均粗さRaは0.011μmまで低下しており、ヘイズ値も2.0まで低下していた。
[Example 2]
8 to 10 are diagrams showing the measurement results of the diffuse reflection film of Example 2 in comparison with FIGS. 3 to 5. The diffuse reflection film of Example 2 is configured in the same manner as the diffuse reflection film of Example 1 except that a translucent film material having a rough surface with a so-called chemical matte surface is applied to the base material. As a result, the translucent film material of Example 2 has a structure in which a rough surface layer constituting a chemical matte surface is laminated on one surface of the base material made of the translucent film material, and the base material is chemically treated. It is produced by applying, drying, and curing the coating liquid for the matte surface. The rough surface of this translucent film material has an arithmetic average roughness Ra 0.273 μm and a ten-point average roughness Rz 0.98 μm, and has a haze value of 16.4 and a thickness of 128 μm as a whole. The arithmetic mean roughness Ra of the coated surface after coating the diffuse reflection layer was reduced to 0.011 μm, and the haze value was also reduced to 2.0.
この図8〜図10の計測結果によれば、実施例1の場合と同様に、近赤外線における拡散反射を確認することができ、また可視光域での透明性を確認することができ、これによりケミカルマット面による粗面の場合でも、近赤外線を選択的に拡散反射できることが判る。また可視光域における直進光及び拡散光による透過率が80%以上であり、これらの図面の作成に供する光学特性の計測において、60度における近赤外線の反射率が0.2%以上であることを確認することができた。 According to the measurement results of FIGS. 8 to 10, it is possible to confirm the diffuse reflection in the near infrared rays and the transparency in the visible light region as in the case of the first embodiment. Therefore, it can be seen that near infrared rays can be selectively diffusely reflected even when the surface is rough due to the chemical matte surface. Further, the transmittance of straight light and diffused light in the visible light region is 80% or more, and the reflectance of near infrared rays at 60 degrees is 0.2% or more in the measurement of the optical characteristics used for creating these drawings. I was able to confirm.
〔実施例3〕
図11〜図13は、図3〜図5との対比により、実施例3の拡散反射フィルムの計測結果を示す図である。この実施例3の拡散反射フィルムは、いわゆるフィラーを含有するPETからなり、そのフィラーの一部が表面に出て若干の粗面となっている透光性フィルム材を基材に適用した点を除いて、実施例1の拡散反射フィルムと同一に構成される。この透光性フィルム材は、粗面が、算術平均粗さRa0.024μm、十点平均粗さRz0.163μmであり、全体としてヘイズ値は7.1、厚みは50μmである。
[Example 3]
11 to 13 are diagrams showing the measurement results of the diffuse reflection film of Example 3 in comparison with FIGS. 3 to 5. The diffuse reflection film of Example 3 is made of PET containing a so-called filler, and a translucent film material in which a part of the filler is exposed on the surface and has a slightly rough surface is applied to the base material. Except for this, it is configured in the same manner as the diffuse reflection film of Example 1. The rough surface of this translucent film material has an arithmetic average roughness Ra of 0.024 μm and a ten-point average roughness Rz of 0.163 μm, and has a haze value of 7.1 and a thickness of 50 μm as a whole.
この図11〜図13の計測結果によれば、実施例1の場合と同様に、近赤外線における拡散反射を確認することができ、また可視光域での透明性を確認することができ、これによりフィラーの混入による粗面の場合でも、近赤外線を選択的に拡散反射できることが判る。また可視光域における直進光及び拡散光による透過率が80%以上であり、これらの図面の作成に供する光学特性の計測において、60度における近赤外線の反射率が0.2%以上であることを確認することができた。 According to the measurement results of FIGS. 11 to 13, the diffuse reflection in the near infrared rays can be confirmed and the transparency in the visible light region can be confirmed as in the case of the first embodiment. Therefore, it can be seen that near infrared rays can be selectively diffusely reflected even in the case of a rough surface due to the mixing of filler. Further, the transmittance of straight light and diffused light in the visible light region is 80% or more, and the reflectance of near infrared rays at 60 degrees is 0.2% or more in the measurement of the optical characteristics used for creating these drawings. I was able to confirm.
〔実施例4〕
図14〜図16は、図3〜図5との対比により、実施例4の拡散反射フィルムの計測結果を示す図である。この実施例4の拡散反射フィルムは、微細な凹部を多数設けたロール状金型に透明な紫外線硬化型樹脂を塗布したPETフィルムを押し付けて凹部形状を凸部形状として転写した、いわゆる賦形して粗面とした点を除いて、実施例1の拡散反射フィルムと同一に構成される。この透光性フィルム材は、粗面が、算術平均粗さRa0.145μm、十点平均粗さRz0.741μmであり、全体としてヘイズ値は7.9、厚みは100μmである。なお拡散反射層をコーティング後の、コーティング面の算術平均粗さRaは0.012μmまで低下しており、ヘイズ値も1.7まで低下していた。
[Example 4]
14 to 16 are diagrams showing the measurement results of the diffuse reflection film of Example 4 in comparison with FIGS. 3 to 5. The diffuse reflection film of Example 4 is a so-called shaped mold in which a PET film coated with a transparent ultraviolet curable resin is pressed against a roll-shaped mold provided with a large number of fine recesses to transfer the concave shape as a convex shape. It is configured in the same manner as the diffuse reflection film of Example 1 except that the surface is roughened. The rough surface of this translucent film material has an arithmetic average roughness Ra 0.145 μm and a ten-point average roughness Rz 0.741 μm, and has a haze value of 7.9 and a thickness of 100 μm as a whole. The arithmetic mean roughness Ra of the coated surface after coating the diffuse reflection layer was reduced to 0.012 μm, and the haze value was also reduced to 1.7.
この図14〜図16の計測結果によれば、実施例1の場合と同様に、近赤外線における拡散反射を確認することができ、また可視光域での透明性を確認することができ、これにより賦形による粗面の場合でも、近赤外線を選択的に拡散反射できることが判る。また可視光域における直進光及び拡散光による透過率が80%以上であり、これらの図面の作成に供する光学特性の計測において、60度における近赤外線の反射率が0.2%以上であることを確認することができた。 According to the measurement results of FIGS. 14 to 16, it is possible to confirm the diffuse reflection in the near infrared rays and the transparency in the visible light region as in the case of the first embodiment. Therefore, it can be seen that near infrared rays can be selectively diffusely reflected even in the case of a rough surface due to shaping. Further, the transmittance of straight light and diffused light in the visible light region is 80% or more, and the reflectance of near infrared rays at 60 degrees is 0.2% or more in the measurement of the optical characteristics used for creating these drawings. I was able to confirm.
〔比較例2〕
図17及び図18は、図3及び図4との対比により、比較例2の計測結果を示す図である。この図17及び図18は、コピー用紙の計測結果である。この図17及び図18の計測結果では、可視光域から近赤外線領域まで拡散反射している状況を見て取ることができる。実施例1〜4に係る近赤外線における選択的な拡散反射の特性と比較すると、1%弱の反射率が拡散反射層により得られれば、紙と同程度の拡散反射率を得ることができると考えられる。
[Comparative Example 2]
17 and 18 are diagrams showing the measurement results of Comparative Example 2 in comparison with FIGS. 3 and 4. 17 and 18 are the measurement results of the copy paper. In the measurement results of FIGS. 17 and 18, it can be seen that the diffuse reflection is performed from the visible light region to the near infrared region. Compared with the characteristics of selective diffuse reflection in near infrared rays according to Examples 1 to 4, if a reflectance of less than 1% is obtained by the diffuse reflector layer, a diffuse reflectance equivalent to that of paper can be obtained. Conceivable.
なおこれら図3〜図16の計測結果においては、波長850nmで急激な計測変化が発生しているものの、この変化は、波長による受光器の切替によるものであり、このことは白色のコピー用紙(図17及び図18)を使用して拡散反射率を計測することにより確認した。 In the measurement results of FIGS. 3 to 16, although a sudden measurement change occurs at a wavelength of 850 nm, this change is due to the switching of the receiver depending on the wavelength, which is due to the white copy paper (white copy paper). It was confirmed by measuring the diffuse reflectance using FIGS. 17 and 18).
図19は、実施例、比較例の角度依存性を示す図である。この図19は、図3〜図18の計測結果において、反射率の最も大きな波長を検出し、この検出した波長を中心とした±5nmの範囲で、受光角度毎に、複数の計測箇所による計測結果を平均値化してプロットしたものであり、符号L1〜L4は実施例1〜実施例4の計測結果であり、符号LL1及びLL2は、比較例1、比較例2の計測結果である。なお比較例2における計測中心波長は、910nmである。 FIG. 19 is a diagram showing the angle dependence of Examples and Comparative Examples. In FIG. 19, the wavelength having the highest reflectance is detected in the measurement results of FIGS. 3 to 18, and the measurement is performed by a plurality of measurement points for each light receiving angle in the range of ± 5 nm centered on the detected wavelength. The results are averaged and plotted, reference numerals L1 to L4 are measurement results of Examples 1 to 4, and reference numerals LL1 and LL2 are measurement results of Comparative Examples 1 and 2. The measurement center wavelength in Comparative Example 2 is 910 nm.
この図19によれば、実施例1〜4に拡散反射フィルムは、両面が平滑面であるPETフィルム(比較例1:LL1)より近赤外線を広い反射角で拡散反射しており、白色コピー用紙(比較例2:LL2)に比して約半分位の拡散反射率であることが判る。 According to FIG. 19, in Examples 1 to 4, the diffuse reflection film diffuse-reflects near infrared rays at a wider reflection angle than the PET film (Comparative Example 1: LL1) having smooth surfaces on both sides, and is a white copy paper. It can be seen that the diffuse reflectance is about half that of (Comparative Example 2: LL2).
〔実施例5〕
この実施例5は、拡散反射層の塗工液を以下のようにして作製した点を除いて、上述の実施例1〜4と同一に拡散反射フィルムを作製した。この実施例5では、(7−1)について上述した液晶材料に代えて、(7−1)の液晶材料と(9)の液晶材料とを質量比7:3により調整し、2官能液晶と単官能液晶との混合液晶により塗工液を作製した。このように、2官能液晶と単官能液晶の混合液晶とすることにより、液晶相の温度範囲が拡大し、塗工液の取り扱いが容易となる。
In Example 5, a diffuse reflection film was prepared in the same manner as in Examples 1 to 4 described above, except that the coating liquid for the diffuse reflection layer was prepared as follows. In Example 5, instead of the liquid crystal material described above for (7-1), the liquid crystal material of (7-1) and the liquid crystal material of (9) are adjusted to have a mass ratio of 7: 3, and a bifunctional liquid crystal is used. A coating liquid was prepared from a mixed liquid crystal with a monofunctional liquid crystal. By using a mixed liquid crystal of a bifunctional liquid crystal and a monofunctional liquid crystal in this way, the temperature range of the liquid crystal phase is expanded and the coating liquid can be easily handled.
またカイラル剤には、(8−1)のカイラル剤に代えて、(10)のカイラル剤を適用した。なおこの(10)のカイラル剤は、(8−1)のカイラル剤に比して、低コストで合成し易い等の利点を備えている。なおカイラル剤の使用量は、実施例1の使用量の約8%増しであり、反射波長がほぼ実施例1と同一になるように、調整した。
溶剤には、シクロヘキサノンに替えて、MEK(メチルエチルケトン)とMIBK(メチルイソブチルケトン)とを質量比6:4により混合して使用した。この混合溶剤によれば、シクロヘキサノンのみによる場合に比して、より塗工膜が乾燥し易すくなり、より大量生産に向いた塗工液とすることができる。 As the solvent, MEK (methyl ethyl ketone) and MIBK (methyl isobutyl ketone) were mixed and used in a mass ratio of 6: 4 instead of cyclohexanone. According to this mixed solvent, the coating film becomes easier to dry as compared with the case of using only cyclohexanone, and a coating liquid suitable for mass production can be obtained.
この実施例5によっても、上述の実施例1〜4と同様の効果を確認することができた。 Also in this Example 5, the same effect as in Examples 1 to 4 described above could be confirmed.
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
[Other Embodiments]
Although the specific configuration suitable for carrying out the present invention has been described in detail above, the present invention can be variously modified in the configuration of the above-described embodiment without departing from the spirit of the present invention.
すなわち上述の実施形態では、拡散反射フィルム及びドットパターンフィルムを積層する場合、拡散反射フィルムの拡散反射層にドットパターンを作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、拡散反射フィルムの基材側にドットパターンを作製すると共に、この拡散反射フィルムの表裏を反転させて配置するようにしてもよい。また転写法により拡散反射層のみドットパターンフィルムに転写するようにしてもよい。 That is, in the above-described embodiment, the case where the diffuse reflection film and the dot pattern film are laminated and the case where the dot pattern is formed on the diffuse reflection layer of the diffuse reflection film have been described, but the present invention is not limited to this, and the present invention is not limited to this. A dot pattern may be produced on the base material side, and the front and back surfaces of the diffuse reflection film may be inverted and arranged. Further, only the diffuse reflection layer may be transferred to the dot pattern film by the transfer method.
また上述の実施例では、ネマチック液晶とカイラル剤によるコレステリック液晶を用いて光拡散層を作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、高分子又は中分子コレステリック液晶を用いて光拡散層を作製するようにしてもよい。 Further, in the above-described embodiment, the case where the light diffusion layer is produced by using the nematic liquid crystal and the cholesteric liquid crystal using the chiral agent has been described, but the present invention is not limited to this, and the light diffusion is limited to the polymer or medium molecule cholesteric liquid crystal. Layers may be made.
また上述の実施の形態では、本発明の光学フィルムを画像表示パネルのパネル面に配置して電子ペン入力システムを構成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、印刷物等、種々の部材の表面に配置して電子ペン入力システムを構成する場合にも広く適用することができる。 Further, in the above-described embodiment, the case where the optical film of the present invention is arranged on the panel surface of the image display panel to form an electronic pen input system has been described, but the present invention is not limited to this, and various types such as printed matter and the like are described. It can also be widely applied when it is arranged on the surface of a member to form an electronic pen input system.
1 画像表示装置
2 画像表示パネル
3 光学フィルム
4 ドットパターンフィルム
5 拡散反射フィルム
7 ドット
8 基材
9 拡散反射層
10 基材
1
Claims (4)
可視光域で透光性である透光性フィルム材による基材に設けられた粗面に、塗工液を塗工して乾燥、硬化させることにより、前記粗面に直接、コレステリック液晶による拡散反射層を作製する拡散反射層作製工程を備え、
前記基材は、フィラーを含有した樹脂により形成され、前記フィラーの一部が表面から突出することにより前記粗面が形成されており、前記拡散反射層を設ける前の単体でヘイズ値が80以下5以上であり、
前記粗面は、算術平均粗さRaが0.01μm以上1μm以下である
光学フィルムの製造方法。 A method of manufacturing an optical film placed on the surface of an image display panel.
By applying a coating liquid to a rough surface provided on a base material made of a translucent film material that is translucent in the visible light region, drying and curing, the rough surface is directly diffused by a cholesteric liquid crystal. It is equipped with a diffuse reflection layer manufacturing process for manufacturing a reflective layer.
The base material is formed of a resin containing a filler, and the rough surface is formed by projecting a part of the filler from the surface, and the haze value is 80 or less by itself before the diffuse reflection layer is provided. 5 or more der is,
The rough surface is a method for producing an optical film having an arithmetic average roughness Ra of 0.01 μm or more and 1 μm or less.
請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。 According to claim 1, the diffuse reflection layer manufacturing step cures the coating liquid by irradiating electromagnetic waves in a wavelength range of 200 nm or more and 450 nm or less with an integrated light amount of 25 mJ / cm 2 or more and 800 mJ / cm 2 or less. The method for producing an optical film according to the above.
請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムの製造方法。 The method for producing an optical film according to claim 1 or 2 , further comprising a step of producing a dot pattern using dots that absorb near infrared rays.
請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムの製造方法。 The method for producing an optical film according to claim 1 or 2 , further comprising a laminating step of laminating with a dot pattern film in which a dot pattern formed by dots that absorb near infrared rays is produced.
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