JP6868279B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、機台の内部に封入した所定個数の遊技球を循環させて遊技を行う弾球遊技機に関する。
近年、機台の内部に所定個数の遊技球を封入して、該遊技球を循環させることにより遊技を行う、所謂封入式の弾球遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる構成は、封入した遊技球を遊技領域へ発射し、該遊技領域を介して該遊技球を回収して、回収した遊技球を再び発射することによって、所定個数の遊技球を循環させるものであり、遊技者が、貸球や賞球として遊技球を直に入手することが無く、該遊技球が払い出される上皿や下皿を備えていない。そして、機台に接続されたカードユニットに、遊技者の所有する遊技価値(残高や持ち球数など)を記憶したICカードを挿入し、該ICカードと該遊技価値のデータをやり取りすることで、遊技を行うことができるようになっている。
特開2016−179274号公報
上述した封入式の弾球遊技機は、遊技領域に設けられた入賞口への遊技球の入球を検知し、該検知に従って遊技を進行させる主制御装置(第一の主制御装置)と、持球数の増減管理と発射装置の制御とを行う枠制御装置(第二の主制御装置)とを備え、該主制御装置と枠制御装置とが双方向通信可能に設けられている。こうした主制御装置と枠制御装置との構成は、賞球の払い出しを行う一般的な弾球遊技機でも同様であった。ところが、こうした構成では、枠制御装置がICカードを挿入するカードユニット(以下、CRユニットという)とデータや信号を送受信可能であることから、カードユニットと枠制御装置とを介して主制御装置に外部からアクセスされる虞があった。
この虞は、管理遊技機(上記した封入遊技機を含む)では一層危惧される。管理遊技機は、CRユニットが遊技店(ホール)内の管理コンピュータ(所謂、ホールコンピュータ)に接続され、該管理コンピュータが広域ネットワークによりカード会社情報管理センタと接続されている。そのため、こうした管理遊技機では、広域ネットワークを介することによって、外部から主制御装置にアクセスされる可能性が高まる。
もし仮に、主制御装置に外部から不正にアクセスされてしまうと、該主制御装置を不正に操作されて、不正な利益を生ずるという問題が懸念される。そのため、主制御装置を枠制御装置からアクセス不能とする構成が求められていた。
一方、上述した特許文献1の従来構成は、遊技者により遊技が行われていない非遊技状態で、省電力モードに切り替える構成であり、該非遊技状態となったタイミングと該非遊技状態が解消されたタイミングとを枠制御装置が判断し、これら各タイミングで枠制御装置から送信された信号に従って、主制御装置が通常電力モードと省電力モードとに切り替える処理を行っていた。ここで、枠制御装置は、発射装置や持球の増減管理を行うため、前記各タイミングを正確に検知できることから、主制御装置は、該タイミングで送信する信号に従って前記切り替え処理を行うことで、非遊技状態で適正に省電力モードを実行できた。
しかしながら、上述したように主制御装置へアクセス不能な構成とすると、枠制御装置から信号を受信できないことから、従来構成と同様に省電力モードへの切り替えを行うことができないという問題が生ずる。そのため、主制御装置へのアクセス不能な構成とするために、こうした問題の解決が必要であった。
本発明は、主制御装置を外部からアクセス不能に設けると共に、通常電力モードと省電力モードとの切り替えを適正に制御し得る弾球遊技機を提案するものである。
上記課題に鑑みて為された請求項1に係る発明は、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入賞口とアウト口とを備えた遊技盤と、該遊技盤に設けられ、演出図柄を表示する演出図柄表示装置と、該遊技領域へ遊技球を発射する発射装置と、前記入賞口またはアウト口に入球した遊技球を回収して、前記発射装置へ再供給する球循環手段とを備え、機台の内部に封入された所定個数の遊技球を循環させる弾球遊技機において、所定の前記入賞口への遊技球の入球を契機として、遊技者に所定の利得を供与する特別遊技を実行制御する主制御装置と、該主制御装置から信号を受信可能かつ該主制御装置へ信号を送信不能に設けられ、前記発射装置および球循環手段を作動制御する枠制御装置と、前記主制御装置から信号を受信可能かつ該主制御装置へ信号を送信不能に設けられ、通常電力モードと該通常電力モードよりも消費電力の少ない省電力モードとのいずれかによって前記演出図柄表示装置を作動制御する演出制御装置とを備えてなり、前記主制御装置は、前記遊技領域へ発射された遊技球を検知する球検知手段と、該球検知手段による遊技球の非検知に基づいて、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態か否かを判定する非遊技状態判定手段と、前記非遊技状態判定手段により非遊技状態と判定された場合に、前記演出制御装置に、前記省電力モードへ移行させる省電力指示信号を送信する省電力送信手段と、前記省電力モードの実行中に、前記球検知手段が遊技球を検知すると、前記演出制御装置に、前記通常電力モードへ移行させる復帰指示信号を送信する復帰送信手段とを備え、前記演出制御装置は、前記省電力指示信号を受信すると、省電力モードに移行し、該省電力モードの実行中に前記復帰指示信号を受信すると、通常電力モードに移行するモード変換手段を備えたものであることを特徴とする弾球遊技機である。
ここで、「入賞口」は、遊技球の入球を契機として特別図柄や普通図柄の当否抽選を行う所謂始動口、遊技球の入球を契機として所定数の賞球を発生させる所謂一般入賞口などを示す。そして、「所定の入賞口」には、前記始動口が好適である。
「特別遊技」は、例えば、大入賞口を開閉させる大当り遊技や小当り遊技、普通電動役物を作動させる遊技などが好適である。
「特別遊技による利得」は、賞球のように直接的な利益に限らず、特別な遊技状態(例えば、大当り確率が高確率になる確率変動状態、特別図柄や普通図柄の変動時間が短縮される時短状態など)に移行することや、特別な演出(例えば、通常では表示されないレア演出画像など)を行うことであっても良い。
「球検知手段」は、遊技領域へ発射された遊技球を検知するものであれば良く、例えば、発射装置から発射された遊技球が遊技領域に到達した箇所で、遊技球を検知できるセンサやスイッチなどを適用することができる。又は、遊技領域に発射された遊技球は入賞口やアウト口のいずれかに入球することから、各入賞口とアウト口とに設けられた検知手段(センサやスイッチなど)を、本発明の「球検知手段」として適用することもできる。
「非遊技状態判定手段」は、球検知手段による遊技球の非検知に基づいて、主制御装置が非遊技状態を判定するものであれば、該球検知手段の非検知のみにより非遊技状態の判定をするものであっても良いし、該球検知手段の非検知と他の条件(主制御装置で制御される作動によって判定可能な条件)との組合せによって非遊技状態の判定をするものであっても良い。ここで、前者の具体例としては、所定時間に亘って球検知手段が遊技球を非検知であると、非遊技状態と判定する構成が適用できる。一方、後者の具体例としては、所定時間に亘って球検知手段が遊技球を非検知であることに加えて、所定時間に亘って前記した特別図柄の当否抽選が行われず且つ特別遊技も実行されていないという条件が成立すると、非遊技状態を判定する構成が適用できる。
かかる構成にあっては、主制御装置から枠制御装置へ一方向にのみ通信可能な構成であることから、枠制御装置から主制御装置へアクセスできず、外部から主制御装置への不正なアクセスを防止できる。そして、枠制御装置から主制御装置へ信号を送信できないことから、該枠制御装置と主制御装置との間に不正基板を追加する不正行為(所謂、ぶら下げゴト)を防止することもできる。
さらに、本構成は、主制御装置が非遊技状態判定手段で非遊技状態と判定したことにより、省電力モードを実行開始し、該主制御装置が球検出手段で遊技球検知したことにより、省電力モードを終了するようにしたから、枠制御装置から主制御装置へ信号を送信不能な構成であっても、遊技者が遊技を行っていない状態で、確実かつ正確に省電力モードを実行制御できる。換言すれば、本構成は、発射装置等の遊技球発射を制御する枠制御装置から情報や信号を主制御装置が入力不能な構成であるものの、該主制御装置が、自身に入力可能な情報や信号と自身で処理する内容とによって、非遊技状態と該非遊技状態の解消とを正確に検知できる。そのため、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態で、省電力モードを確実かつ適正に実行でき、機台の消費電力を低減できる。
更に、上述した請求項1に係る弾球遊技機にあって、前記枠制御装置は、遊技を行うために必要な遊技媒体に関する情報が記憶されたカードを挿入可能なカードユニット装置と接続されており、貸出操作が行われることにより前記遊技媒体に関する情報を前記カードユニット装置から前記枠制御装置に移行可能であり、枠制御装置により作動可能に設けられ、省電力モードの実行を報知する電力モード報知手段を備えてなり、主制御装置の省電力送信手段は、非遊技状態判定手段により非遊技状態と判定した場合に、演出制御装置に省電力指示信号を送信する処理内容と、枠制御装置に省電力モードへの移行を示す省電力情報信号を送信する処理内容とを備え、前記電力モード報知手段は、前記省電力情報信号の受信に伴って前記枠制御装置により作動されて、省電力モードの実行を報知する一方、前記貸出操作が行われことに基づいて、前記省電力モードの実行の報知を終了するものであることを特徴とする。
ここで、「電力モード報知手段」は、枠制御装置により作動制御可能であれば、該枠制御装置が直接的に作動制御できるものであっても良いし、該枠制御装置が所定の制御装置などを介して間接的に作動制御できるものであっても良い。尚、前記所定の制御装置としては、枠制御装置と電気的に接続されて遊技者の持球の管理などを行うCRユニット等が適用できる。さらに、「電力モード報知手段」は、枠制御装置による作動制御でのみ報知を行う構成であっても良いし、報知にかかる作動を制御する制御機能を自ら備えた構成や、枠制御装置以外の制御装置によっても作動制御可能な構成であっても良い。また、「電力モード報知手段」は、報知用の演出画像を表示する表示装置、報知用の音声を発生するスピーカ、および報知用の光を発生するランプのいずれであっても良いし、さらには、これらのなかの複数を備えたものであっても良い。
また、「カード」は、持球数や投入した価値媒体に相当するクレジット残高を記憶したICカードなどの記憶媒体であれば良い。
また、「カードユニット装置」は、前記カードを挿入可能な所定の挿入口を備えてなると共に、カードが挿入されると該カードに記憶された情報を読み取り可能な装置であれば良い。
また、持球数に関する情報、投入した価値媒体(投入金額)に関する情報、及び、所謂「貯玉」に関する情報等を総じて、或いはその一部を指して、「遊技媒体」と呼称している。
さらに、「カードユニット装置」は、前記カードに記憶された情報を挿入しなくても読み取れる構成、すなわち所定の領域にカードを翳すことで情報を読み取り可能な構成であっても良い。
かかる構成にあっては、非遊技状態で、演出図柄表示装置を省電力モードで表示制御していることを、電力モード報知手段によって報知することから、該省電力モードの実行中でも、遊技者に遊技開始可能であることを報知できる。そのため、遊技者が、省電力モードを実行中の機台を、故障中などの理由により使用不可であると勘違いしてしまうことを防止できる。
また、貸出操作が行われことに基づいて、省電力モードの実行の報知を終了することから、該終了の報知を、主制御装置の球検知手段による遊技球検知よりも前に実行可能である。そのため、省電力モードの実行の報知の終了は、省電力モードの解除前に実行できる。これにより、省電力モードの解除前であっても、遊技者による遊技開始の操作によって該省電力モードの実行報知が終了されることで、通常通り遊技を開始できることを遊技者に報知できる。そのため、遊技者は、省電力モード報知の終了によって、安心して遊技を開始できる。
また、本発明の第一発明は、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入賞口とアウト口とを備えた遊技盤と、該遊技盤に設けられ、演出図柄を表示する演出図柄表示装置と、該遊技領域へ遊技球を発射する発射装置と、前記入賞口またはアウト口に入球した遊技球を回収して、前記発射装置へ再供給する球循環手段とを備え、機台の内部に封入された所定個数の遊技球を循環させる弾球遊技機において、所定の前記入賞口への遊技球の入球を契機として、遊技者に所定の利得を供与する特別遊技を実行制御する主制御装置と、該主制御装置から信号を受信可能かつ該主制御装置へ信号を送信不能に設けられ、前記発射装置および球循環手段を作動制御する枠制御装置と、前記主制御装置から信号を受信可能かつ該主制御装置へ信号を送信不能に設けられ、通常電力モードと該通常電力モードよりも消費電力の少ない省電力モードとのいずれかによって前記演出図柄表示装置を作動制御する演出制御装置とを備えてなり、前記主制御装置は、前記遊技領域へ発射された遊技球を検知する球検知手段と、該球検知手段による遊技球の非検知に基づいて、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態か否かを判定する非遊技状態判定手段と、前記非遊技状態判定手段により非遊技状態と判定された場合に、前記演出制御装置に、前記省電力モードへ移行させる省電力指示信号を送信する省電力送信手段と、前記省電力モードの実行中に、前記球検知手段が遊技球を検知すると、前記演出制御装置に、前記通常電力モードへ移行させる復帰指示信号を送信する復帰送信手段とを備え、前記演出制御装置は、前記省電力指示信号を受信すると、省電力モードに移行し、該省電力モードの実行中に前記復帰指示信号を受信すると、通常電力モードに移行するモード変換手段を備えたものであることを特徴とする弾球遊技機である。
一方、本発明の第二発明は、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入賞口とアウト口とを備えた遊技盤と、該遊技盤に設けられ、演出図柄を表示する演出図柄表示装置と、該遊技領域へ遊技球を発射する発射装置と、前記入賞口またはアウト口に入球した遊技球を回収して、前記発射装置へ再供給する球循環手段とを備え、機台の内部に封入された所定個数の遊技球を循環させる弾球遊技機において、所定の前記入賞口への遊技球の入球を契機として、遊技者に所定の利得を供与する特別遊技を実行制御する主制御装置と、前記発射装置および球循環手段を作動制御する枠制御装置と、通常電力モードと該通常電力モードよりも消費電力の少ない省電力モードとのいずれかによって前記演出図柄表示装置を作動制御する演出制御装置とを備え、前記主制御装置と枠制御装置とが、該主制御装置から枠制御装置へ一方向にのみ通信可能に配設されると共に、前記主制御装置と演出制御装置とが、該主制御装置から演出制御装置へ一方向にのみ通信可能に配設され、さらに、該枠制御装置と演出制御装置とが、少なくとも該枠制御装置から演出制御装置へ一方向に通信可能に配設されてなるものであり、前記枠制御装置に信号を送信可能に配設され、遊技者による遊技開始の操作を検知する操作検知手段を備え、前記主制御装置は、前記遊技領域へ発射された遊技球を検知する球検知手段と、該球検知手段による遊技球の非検知に基づいて、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態か否かを判定する非遊技状態判定手段と、前記非遊技状態判定手段により非遊技状態と判定された場合に、前記演出制御装置に、前記省電力モードへ移行させる省電力指示信号を送信する省電力送信手段とを備え、前記枠制御装置は、前記操作検知手段から遊技開始操作の検知を示す信号を受信すると、前記演出制御装置に、前記通常電力モードへ移行させる復帰指示信号を送信する復帰送信手段を備え、前記演出制御装置は、前記省電力指示信号を受信すると、省電力モードに移行し、該省電力モードの実行中に、前記枠制御装置から復帰指示信号を受信すると、通常電力モードに移行するモード変換手段を備えたものであることを特徴とする弾球遊技機である。
ここで、「入賞口」(所定の入賞口)、「特別遊技」、「特別遊技による利得」、「球検知手段」、および「非遊技状態判定手段」は、上述した請求項1に係る発明及び第一発明と同様に規定することができる。
「操作検知手段」は、枠制御装置に直接的に信号を入力可能に設けられたものであっても良いし、他の制御装置を介して入力可能に設けられたものであっても良い。例えば、発射装置による遊技球の発射を検知するもの、発射装置を作動させる発射ハンドルの操作を検知するもの等のように、遊技者による遊技開始の操作を直接的に検知する手段を適用できる。又は、持球数に相当するクレジット残高を記憶した記憶媒体(ICカードなど)を、所定の挿入口に挿入すること等のように、遊技開始に繋がる操作を検知する手段を適用しても良い。尚、後者の手段(ICカードの挿入などの検知手段)が、前記した他の制御装置(CRユニット)を介して入力可能に設けられたものに相当する。
かかる構成にあっても、枠制御装置から主制御装置へアクセスできないことから、上述した請求項1に係る発明及び第一発明と同様に、外部から主制御装置への不正なアクセスを防止できると共に、主制御装置と枠制御装置との間に不正基板を取り付ける不正行為を防止できる。さらに、本構成は、主制御装置が非遊技状態判定手段で非遊技状態と判定したことにより、省電力モードを実行開始し、操作検知手段による遊技開始の検知に伴って枠制御装置から演出制御装置へ送信する復帰指示信号により、省電力モードを終了するようにしたから、枠制御装置から主制御装置へ信号を送信不能な構成であっても、遊技者が遊技を行っていない状態で、一層確実かつ正確に省電力モードを実行制御できる。特に、省電力モードの終了タイミングが、遊技者による遊技開始の操作に合わせたものとなるため、遊技者の感じる遊技開始タイミングと通常電力モードへの移行タイミングとの時間的な差を可及的に少なくできる。そのため、この時間的な差によって遊技者に不快感が生じてしまうことを、可及的に抑制できる。
本発明にかかるパチンコ機1の正面図である。 パチンコ機1とCRユニット46とを分解して示す説明図である。 パチンコ機1の裏面図である。 パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 メインルーチンの概要を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 当否判定処理を示すフローチャート1である。 当否判定処理を示すフローチャート2である。 当否判定処理を示すフローチャート3である。 当否判定処理を示すフローチャート4である。 大当り遊技処理を示すフローチャート1である。 大当り遊技処理を示すフローチャート2である。 大当り遊技処理を示すフローチャート3である。 実施例1の、省電力モードへの移行時における信号伝達態様を示す説明図である。 実施例1の、通常電力モードへの移行時における信号伝達態様を示す説明図である。 実施例1の非遊技判定処理を示すフローチャートである。 実施例1の遊技開始検知処理を示すフローチャートである。 実施例1の電力モード変換処理を示すフローチャートである。 実施例1の省電力指示処理を示すフローチャートである。 実施例1の省電力報知処理を示すフローチャートである。 演出図柄表示装置6の表示画面における表示態様を示す説明図である。 ユニット表示装置47の表示画面における表示態様を示す説明図である。 実施例2の、通常電力モードへの移行時における信号伝達態様を示す説明図である。 実施例2の省電力報知処理を示すフローチャートである。 実施例3の、通常電力モードへの移行時における信号伝達態様を示す説明図である。 実施例3の省電力指示処理を示すフローチャートである。 実施例3の省電力報知処理を示すフローチャートである。 実施例4の、通常電力モードへの移行時における信号伝達態様を示す説明図である。 実施例4の省電力指示処理を示すフローチャートである。 実施例5のパチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。 実施例5の、通常電力モードへの移行時における信号伝達態様を示す説明図である。 実施例5の省電力報知処理を示すフローチャートである。 実施例6の、通常電力モードへの移行時における信号伝達態様を示す説明図である。 実施例6の省電力報知処理を示すフローチャートである。 実施例7の、通常電力モードへの移行時における信号伝達態様を示す説明図である。
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
パチンコ機1は、図1,2に示すように、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51によって構成の各部を保持する構造である。外枠51には、その左側上下に設けられたヒンジを介して、内枠70(図3参照)が該外枠51に対して開閉可能に取り付けられている。また、内枠70の前面には、前枠(ガラス枠)52が該内枠70に対して開放可能に取り付けられおり、前枠52には、図示しない板ガラスが脱着可能に設けられている。さらに、この板ガラスの奥側(後側)には、内枠70に取り付けられた遊技盤2が配設されている。
前枠52には、その上部左右に、スピーカ66が配設されており、該スピーカ66から発せられる遊技音や警報音によって、遊技の趣向性を向上させたり、遊技者に注意喚起する。また、前枠52には、遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65が複数配設されており、該発光によって遊技の趣向性を向上させる。さらに、前枠52の下部中央部分には、後述するCRユニット46のユニット表示装置47が脱着可能に取り付けられる取付部55が設けられている。そして、この取付部55の右方に、発射ハンドル64が配設されている。この発射ハンドル64は、遊技者によって時計回りに回動操作されることで、発射装置31(図3参照)を可動させて、遊技球を遊技盤2の遊技領域3に向かって発射する。
また、前枠52には、上記の取付部55(ユニット表示装置47)の直上部位に、遊技可能な持球数を表示する持球数表示装置61と、枠制御装置81側で保有する持球数情報をCRユニット46側へ移動させるための計数スイッチ62とが配設されている。さらに、計数スイッチ62の左方に、遊技者が操作可能な演出ボタン63が配設されている。
本実施例のパチンコ機1は、所謂封入式遊技機であって、ICカードの読み書きなどを行うカードユニット(CRユニット)46が隣接されている。CRユニット46には、ICカードを挿入および取り出し可能なカード挿入口49と、紙幣を挿入可能な紙幣挿入口48とを備え、さらに、該CRユニット46の下部から右方へ突出するように、ユニット表示装置47が設けられている。ユニット表示装置47は、上記した前枠52の取付部55に脱着可能に設けられており、CRユニット46がパチンコ機1の左側に隣接された状態で、該取付部55を覆うように取り付けられる。このユニット表示装置47は、タッチパネル式のLCD画面を備え、該画面に、前記カード挿入口49に挿入されたICカードに記憶されたクレジット残高(又は、クレジット残高内で貸出可能な遊技球数)などが表示される。そして、このクレジット残高(又は、貸出可能な球数)は、遊技球の貸出や返却に応じて更新される。尚、このユニット表示装置47の表示態様については、その詳細を後述する。
また、パチンコ機(封入式遊技機)1は、CRユニット46を介してホールコンピュータ87に接続されていると共に、外部の情報管理センタと広域ネットワークを介して管理コンピュータとにも接続されている(図示せず)。これにより、各パチンコ機1は、夫々の認証情報に基づいて、メーカーからの出荷情報、設置された遊技店の情報、遊技店間での移動情報、廃棄情報等が管理され、不正な使用や不正な改造などを防ぐ高いセキュリティ能力を有している。
遊技盤2には、ガイドレール3aによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられ、該遊技領域3には多数の遊技釘(図示せず)が植設されている。遊技領域3の中央部には、図示しないセンターケースが配設されており、該センターケースの中央に演出図柄表示装置6(全体の図示は省略)のLCD画面が前方から視認可能に配設されている。このセンターケースには、図示しないワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。
センターケースの直下(演出図柄表示装置6の下方)には、第一始動口11が配設され、該センターケースの右方には、普通図柄作動ゲート17と第二始動口12とが上下に並んで配設されている。第二始動口12は開閉可能な翼片を備えた普通電動役物により構成されており、この翼片の開放状態でのみ遊技球を入賞可能とする構成である。さらに、第一始動口11の直下には、大入賞口14が配設されている。また、第一始動口11の左方に、四個の一般入賞口15が配設されている。これら一般入賞口15は、遊技球を常時入賞可能な構成である。
遊技領域3の最下流部には、アウト口16が配設されており、該遊技領域3に発射された遊技球がいずれの入賞口14,15や始動口11,12にも入賞しなかった場合に、該アウト口16に入球する。
遊技盤2の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普図保留数表示装置8と、第一特別図柄保留数表示装置18と、第二特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第一特別図柄表示装置9および第二特別図柄表示装置10とが配設されている。
図3は、パチンコ機1の裏面図である。パチンコ機1の裏側には、上記の遊技盤2を脱着可能に取り付けた内枠70が外枠51に収納されている。内枠70の上部には、上記の遊技領域3へ遊技球を発射する発射装置31が配設されており、該発射装置31により発射された遊技球は、遊技領域3の左上部から該遊技領域3内に飛び出して、該遊技領域3を流下する。また、内枠70の下部には、遊技領域3へ発射された遊技球を回収し、回収した遊技球を研磨する研磨装置35が設置されている。この研磨装置35は、上述した始動口11,12、大入賞口14、各一般入賞口15、およびアウト口16と、図示しない回収路とを介して連通されており、これら始動口11,12、大入賞口14、各一般入賞口15、およびアウト口16に入球した遊技球が該回収路を通って送られてくる。また、内枠70には、研磨装置35で研磨された遊技球を前記発射装置31へ送る揚送装置33が上下方向に沿って配設されている。こうした発射装置31、回収路、研磨装置35、および揚送装置33によって、遊技球を循環させる構成が設けられている。すなわち、発射装置31から遊技領域3へ発射された遊技球は、前記の始動口11,12やアウト口16などのいずれかに入球した後に、前記の回収路から研磨装置35へ送られ、さらに揚送装置33を介して再び発射装置31へ供給される。尚、発射装置31、回収路、研磨装置35、および揚送装置33は、従前から知られている構成のものを適用できることから、その詳細な説明を省略する。
また、パチンコ機1の裏側には、主制御装置80、枠制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、電源装置(図示せず)が配設されている。主制御装置80、演出図柄制御装置82、およびサブ統合制御装置83は、遊技盤2に設けられており、枠制御装置81および電源装置は、内枠70に設けられている。
図4は、パチンコ機1の電気配線を示すブロック図である。尚、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板や電源基板等は記載されていない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、枠制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら各制御装置のCPUにより、2ms周期の割込信号により各ROMに搭載されたプログラムを開始し、各種制御を実行する。尚、枠制御装置81は、後述するように、性能等表示装置60の情報、遊技者の持球数情報、およびクレジット残高に関わる情報などを扱うことから、万が一、電源供給が遮断された場合にもこれら情報を保持できるように、不揮発性メモリ(フラッシュメモリや不揮発性RAMなど)を用いることがあり得る。これにより、電源供給が遮断された場合にも、遊技者が不利益を被る可能性を低減できる。
主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、第一始動口11に入球した遊技球を検出する第一始動口スイッチ11a、第二始動口12に入球した遊技球を検出する第二始動口スイッチ12a、普通図柄作動ゲート17を通過した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、各一般入賞口15に入球した遊技球を夫々検出する各一般入賞口スイッチ15a、アウト口16に入球した遊技球を検知するアウト口スイッチ16a、磁気を検知する磁石センサ、電波を検知する電波センサ等からの検出信号が入力される。
主制御装置80は、そのROMに搭載されたプログラムに従って動作して、上記の検出信号等に基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、該コマンドを枠制御装置81およびサブ統合制御装置83へ出力する。また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板71を介して、第一特別図柄表示装置9、第二特別図柄表示装置10、および普通図柄表示装置7の表示制御を行うと共に、第一特別図柄保留数表示装置18、第二特別図柄保留数表示装置19、および普図保留数表示装置8の点灯制御を行う。さらに、主制御装置80には、遊技盤中継端子板74を介して、大入賞口ソレノイド14bおよび普通電動役物ソレノイド12bも接続されている。主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド12bを制御することで第二始動口12の開閉を制御する。また、主制御装置80は、図柄変動や大当り等の管理用の信号を出力し、該出力信号は、枠制御装置81からCRユニット46を介してホールコンピュータに送られる。さらに、主制御装置80は、賞球数表示装置99が接続されており、賞球数の表示制御を行う。尚、この賞球数表示装置99により、夫々の入賞口(始動口、一般入賞口、大入賞口など)に入賞した際に発生した賞球数を、遊技者が把握し易い。但し、封入式遊技機では、枠制御装置81により表示制御される持球数表示装置61を備えており、該持球数表示装置61で前記賞球数を把握することも可能であるから、賞球数表示装置99は必須のものではない。
主制御装置80と枠制御装置81とは、該主制御装置80から枠制御装置81への一方向のみで通信可能とするように接続されている。すなわち、主制御装置80から枠制御装置81へ向けて信号を送信可能で、該信号を枠制御装置81が受信可能である一方、枠制御装置81からは、主制御装置80へ向けて信号を送信不能である。そのため、本実施例の構成では、枠制御装置81で管理または制御する情報(遊技球の発射や循環などに関する情報)を、主制御装置80へ送信できない。そして、遊技進行の全般を統括する主制御装置80は、外部から一切信号を入力することができない(遊技に関する入賞情報や、上述した各種スイッチからの入力は除く)。これにより、遊技性能に影響を与えようとするような不正な信号を主制御装置80に入力させることを、構造的に排除でき、極めて不正に強い(不正され難い)構成となっている。
枠制御装置81には、遊技球等貸出装置75を介してCRユニット46が通信可能に接続されている。そして、CRユニット46のユニット表示装置47とも通信可能に接続されており、枠制御装置81には、該ユニット表示装置47に設けられた貸出スイッチ58および返却スイッチ59から夫々の信号が入力される。枠制御装置81は、CRユニット46に挿入されたICカードに記憶されるクレジット残高や持球数情報の把握、前記貸出スイッチ58から受信した貸出信号に応じた持球数の設定、前記返却スイッチ59から受信した返却信号に応じたクレジット残高の返却処理、枠制御装置81側で管理していた持球数を計数スイッチ62の操作に応じてICカードに記憶させる持球数移動処理などを行う。また、枠制御装置81は、CRユニット46を介してホールコンピュータ87と通信可能に接続されており、パチンコ機1の遊技情報を該ホールコンピュータ87に送信する。
また、枠制御装置81には、発射操作部中継端子板76を介して、ハンドルボリューム101から発射ハンドル64の回動量信号、発射停止スイッチ103から発射停止信号、およびタッチスイッチ102からタッチ信号が夫々入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を回動操作することで出力され、タッチ信号は、遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止信号は、遊技者が発射停止スイッチ103を押すことで出力される。なお、タッチ信号が入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。さらに、前記発射操作部中継端子板76および操作部中継端子板73を介して、上記した計数スイッチ62と持球数表示装置61とが接続されており、枠制御装置81は、計数スイッチ62の操作信号が入力されると共に、持球数表示装置61を表示制御する。尚、持球数表示装置61は、枠制御装置81側で遊技者が保有している持球数(遊技者が遊技に使用可能な遊技球の球数)を、表示するものであり、発射装置31による発射、又は入賞球センサ120の検知とアウト球センサ121の検知とによる減算と、また、始動口11,12、一般入賞口15、および大入賞口14への入賞による夫々の賞球数の加算とにより随時更新される持球数を、リアルタイムで表示する。
また、枠制御装置81は、発射装置中継端子板77を介して、発射装置31の球送センサ104、発射入口センサ105、発射モータ106、および球送りソレノイド107が接続されている。球送センサ104は、発射装置31の発射位置に送られた遊技球を検知するものであり、遊技球の検知信号を出力する。また、発射入口センサ105は、上記した揚送装置33から発射装置31に供給される遊技球を検知するものであり、該遊技球の検知信号を出力する。そして、枠制御装置81は、上記のハンドルボリューム101、発射停止スイッチ103、タッチスイッチ102、球送センサ104、および発射入口センサ105から送信される各信号に基づいて、発射モータ106および球送りソレノイド107を駆動制御して遊技球を発射または停止させる。
さらに、枠制御装置81は、研磨装置中継端子盤78を介して、カセットスイッチ108、研磨モータセンサ109、カセットモータ110、および研磨モータ111が接続されており、該カセットスイッチ108と研磨モータセンサ109とからの検知信号に基づいて、カセットモータ110と研磨モータ111とを駆動制御することで、上記の研磨装置35を駆動させる。尚、研磨装置35は、消耗品であることから、カセット形式の構造として、取り替えを容易にしている。また、枠制御装置81は、揚送中継端子板79を介して、揚送入口センサ113、揚送モータ監視センサ114、および揚送モータ112が接続されており、該揚送入口センサ113および揚送モータ監視センサ114からの検知信号に基づいて揚送モータ112を駆動制御することで、上記の揚送装置33を駆動させる。
さらにまた、枠制御装置81は、内枠中継端子板72を介して、入賞球センサ120、アウト球センサ121、適正量センサ122、満タンセンサ123、および夜間監視スイッチ124が接続されており、これら各センサやスイッチからの信号が入力される。ここで、入賞球センサ120は、始動口11,12、大入賞口14、および一般入賞口15の各入賞口と上記研磨装置35とを連通する回収路に配設されており、これら各入賞口に入賞した遊技球を検知するものである。また、アウト球センサ121は、アウト口16と上記研磨装置35とを連通する回収路に配設されており、アウト口16に入球した遊技球を検知するものである。また、適正量センサ122は、機台の内部で循環させる遊技球の適正量を検知するものである。さらに、枠制御装置81には、ガラス枠開放スイッチ125や内枠開放スイッチ126も接続され、これらからの検知信号が入力される。
また、枠制御装置81には、性能等表示装置60も接続されている。性能等表示装置60は、遊技釘を不正に調整することにより機台の性能を変えられてしまうことを防止するために配設されたものであり、通常状態におけるベース値を表示する。尚、通常状態のベース値は、主制御装置80から通常状態であることを示されている場合に(通常状態を示す信号を受信している場合に)、発射装置31に遊技球を送る球送りセンサ104による遊技球の検知、又は入賞球センサ120とアウト球センサ121とによる遊技球の検知によって、発射された遊技球の数を確認し、この発射数と、主制御装置80から送信される賞球数情報に示された賞球数とにより、戻り球数を算出して得られる。ここで、発射数は1分間で概ね100個であることから、例えば、約10時間で発射される60000個を発射したときのベース値を、確定した値として用いることができる。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されたデータおよびコマンドを受信し、これらを演出表示制御用、音制御用およびランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンドなどを演出図柄制御装置82へ送信し、音制御用およびランプ制御用のデータを自身に含まれている各制御部位(音声制御装置およびランプ制御装置しての機能部品)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによって、スピーカ66から音声を出力制御し、ランプ制御装置としての機能部は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって、各種LEDやランプ65を発光制御する。尚、サブ統合制御装置83と主制御装置80との間は、主制御装置80からサブ統合制御装置83への一方向通信のみの回路として構成されている。すなわち、主制御装置80からサブ統合制御装置83へ向けて信号を送信可能で、該信号をサブ統合制御装置83が受信可能である一方、サブ統合制御装置83からは、主制御装置80へ向けて信号を送信不能である。
さらに、サブ統合制御装置83には、演出ボタン63やジョグダイヤル等の操作を夫々検出するスイッチが接続されており、各スイッチが遊技者による操作を検出すると、その信号が入力される。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から送信されたデータおよびコマンド(主制御装置80から送信されたものと、サブ統合制御装置83で主制御装置80からの入力および演出ボタン等の入力に基づいて生成されたもの)に基づく制御を行い、擬似図柄などの演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示する。
電源装置(図示せず)は、外部のAC電源から供給される電力により直流電圧を生成する直流電源として構成されており、該電源装置に設けられた電源スイッチの操作によってパチンコ機1を構成する各部位に電力を供給する。この電源装置は、コンデンサなどから構成されるバックアップ電源を備えており、AC電源から電力供給中に該バックアップ電源に電力を蓄える。これにより、停電時には、主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力供給し、AC電源からの電力供給が停止後も、一定期間にわたって主制御装置80のRAM内のデータが保持される。尚、バックアップ電源は、主制御装置80に設けても良いし、電源装置以外の他の装置に設けて良い。この場合には、電源装置は、AC電源から電力供給されている状態で、バックアップ電源を備えた装置へ供給信号を出力し、電力供給が停止した状態で、バックアップ電源を備えた装置へ停電信号を出力する。
CRユニット46は、上記カード挿入口49に挿入されたICカードに対して、クレジット残高や該ICカードで保有する持球数などの情報を読み取り及び書き込みする処理を行う。そして、ICカードから読み取った情報を、枠制御装置81へ送信する。これにより、枠制御装置81は、クレジット残高や貸出可能な球数などの情報を、遊技の進行に従って適宜更新して管理すると共に、ユニット表示装置47でクレジット残高や貸出可能な球数を表示する。さらに、遊技終了の際には、精算された持球数を、枠制御装置81からCRユニット46へ送信し、ICカードの情報を更新する。
尚、CRユニット46は、こうした処理を行う制御基板(以下、ユニット制御基板)が設けられている。そして、このユニット制御基板は、CPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えており、該CPUにより、該ROMに搭載されたプログラムに従って、前記各処理を実行する。
次に、本実施例のパチンコ機1の動作について説明する。
パチンコ機1は、機台の内部に所定数の遊技球を封入して、封入した遊技球を循環させて遊技を行う構成であるため、遊技に使用する遊技球の持球数を示すデータを遊技の進行に従って増減処理することによって管理するのみであり、実際の遊技球を貸し出したり、賞球として遊技球を払い出したりしない。
遊技者が遊技を開始する際には、CRユニット46のカード挿入口49にICカードが挿入され、該ICカードから読み取ったクレジット残高又は持球数の情報が、ユニット表示装置47で表示される。そして、遊技者がユニット表示装置47の貸出操作領域158(図22参照)を操作(貸出操作)すると、貸出スイッチ58がON作動し、該操作に応じてクレジット残高から持球数に変換され、該クレジット残高の減少に伴って、持球数に係る情報が枠制御装置81に移行して、枠制御装置81側で保有する持球数が増加する。一方、持球数を有する場合には、貸出操作領域158(持球用の操作領域を別途設定して、クレジット残高による貸し出しと選択的に操作できるようにしても良い。そして、持球数の貸し出しでは、ICカードで保有された持球数から所定単位(例えば125個)分を枠制御装置81側に移行させる処理を行う。)を操作することにより、枠制御装置81側で保有する持球数に加算される。こうして枠制御装置81側で保有された持球数の範囲内で遊技を行うことができる。尚、枠制御装置81側で保有された持球数は、持球数表示装置61で表示される。
遊技者による発射ハンドルの操作により遊技が開始されると、遊技球の発射毎に持球が消化されると共に、上記した始動口11,12や一般入賞口15へ入賞する毎に発生する賞球によって、該持球が増える。遊技中では、このように持球数が増減し、該増減に従って持球数表示装置61の表示が更新される。
遊技領域に発射された遊技球が普通図柄作動ゲート17を通過(図4の普通図柄作動スイッチ17aが遊技球を検知)すると、普通図柄表示装置7で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄が所定の当り態様であると、普通電動役物の羽根部材が駆動して、第二始動口12へ遊技球が入賞可能となる。ここで、普通電動役物の羽根部材は、一回の普通図柄の当りによって、通常状態で0.2秒間の開放を一回実行し、時短状態で1秒間の開放を三回実行する。尚、こうした時短状態における普通電動役物の開放作動を、該普通電動役物の開放延長機能と言う。
第一始動口11に遊技球が入賞(図4の第一始動口スイッチ11aが遊技球を検出)すると、第一特別図柄表示装置9で第一特別図柄が変動を開始し、所定時間後に停止する。また、第二始動口12に遊技球が入賞(図4の第二始動口スイッチ12aが遊技球を検出)すると、第二特別図柄表示装置10で第二特別図柄が変動を開始し、所定時間後に停止する。こうした第一特別図柄および第二特別図柄の変動中は、演出図柄表示装置6で各特別図柄の変動に連動した擬似図柄の演出変動を表示する。この演出図柄表示装置6での擬似図柄の表示によって、各特別図柄の変動や当りハズレを認識できる。ここで、第一特別図柄と第二特別図柄とは、第一始動口11と第二始動口12への入賞順に関係無く、第二特別図柄の変動を優先して実行する。具体的には、第一特別図柄の保留記憶がある場合、第二特別図柄の変動が停止し且つ該第二特別図柄の保留記憶が無い状態となって、保留記憶されている第一特別図柄の変動を開始する。
第一特別図柄表示装置9で停止した第一特別図柄および第二特別図柄表示装置10で停止した第二特別図柄が所定の大当り態様であると、大入賞口14を開閉する大当り遊技を実行する。また、演出図柄表示装置6では、第一特別図柄および第二特別図柄の当り態様に対応する態様で擬似図柄が表示される。
大当り遊技では、大入賞口14を開閉する開閉ラウンドを所定回数(例えば、16回)繰り返し実行する。大入賞口14には、後述する大入賞口ソレノイド14bの駆動によって開閉作動する扉部材が設けられており、該扉部材の開閉作動により、遊技球を入球可能な開放状態と入球不能な閉鎖状態とに変換される。そして、扉部材による所定の開閉動作によって、一回の開閉ラウンドが実行され、大当り遊技では、この開閉ラウンドが16回繰り返し実行される。
本実施例のパチンコ機1は、確率変動機として構成されている。すなわち、本構成による遊技は、大入賞口14を閉鎖した遊技と該大入賞口14を開放する上記の大当り遊技とに大別され、大入賞口14を閉鎖した遊技には、通常確率状態(以下、通常状態という)と、該通常状態に比べて特別図柄の当り確率が高くなる高確率状態(以下、確率変動状態という)とが設定されており、大当り遊技の終了後に、該通常状態と確率変動状態とのいずれかに移行する。ここで、通常状態では、特別図柄の当り確率が1/220に設定され、確率変動状態では、特別図柄の当り確率が1/30に設定されている。
さらに、通常状態では、大当り遊技から移行後に、規定回数(例えば、100回)だけ時短状態となる。この時短状態では、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮されると共に、開放延長機能の作動により普通電動役物の開放時間と開放回数とが増加される。また、確率変動状態では、前記時短状態と同様に、特別図柄および普通図柄の変動時間が短縮され且つ普通電動役物の開放時間と開放回数とが増加される。尚、開放延長機能は、普通電動役物の開放時間のみを増加するものであっても良いし、開放回数のみを増加するものであっても良い。
また、このように遊技が進行している状態では、発射装置31により発射された遊技球が、始動口11,12、一般入賞口15、又はアウト口16のいずれかに入球する。大当り遊技中では、さらに大入賞口14に入球する。こうして入球した遊技球は、上記した回収路を介して、研磨装置35へ送られ、その後に、揚送装置33を介して、再び発射装置31へ供給される。このように機台の内部に封入された所定個数の遊技球が循環され、上述した遊技が進行する。
次に、主制御装置80および枠制御装置81で実行される各種プログラムの処理について説明する。
主制御装置80で実行されるメインルーチンを、図5のフローチャートに示す。メインルーチンは、S10〜S22までの本処理と、該本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返されるS25の残余処理とから構成され、2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。マイコンによるハード割り込みが実行されると、先ず正常割込であるか否かを判断する(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いか否かを判断するためのものである。
ここで、否定判定(すなわち、正常割り込みでないと判定)されると(S10:No)、初期設定(S11)を実行し、残余処理(S25)に移行する。この初期設定では、例えば、上記RAMの所定領域への所定値の書き込み、特別図柄および普通図柄を初期図柄とする等のRAMの作業領域への各初期値の書き込み等が実行される。一方、肯定判定(すなわち、正常割り込みであると判定)されると(S10:Yes)、初期値乱数の更新処理(S12)、大当り決定用乱数の更新処理(S13)、大当り図柄決定用乱数の更新処理(S14)、当り決定用乱数の更新処理(S15)、リーチ判定用乱数の更新処理(S16)、変動パターン決定用乱数の更新処理(S17)、入賞確認処理(S18)、当否判定処理(S19)、特別遊技処理(S20)、不正監視処理(S21)、枠制御装置81等に各種情報を送信する各出力処理(S22)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内で初期値乱数の更新処理(S25)をループ処理する。
尚、本実施例の封入式のパチンコ機1では、上述したように、主制御装置80には他の制御装置からの信号が一切入力されない構成である。そのため、ホールコンピュータ87などの外部の制御装置との通信は、上記した出力処理(S22)等によって、主制御装置80から枠制御装置81に各情報内容を送信し、該枠制御装置81を介して行われる。こうした構成により、主制御装置80に対して不正を働くことが困難であるため、本実施例のパチンコ機1は、高いセキュリティ能力を有している。
次に、主制御装置80で実行される始動入賞処理を、図6のフローチャートに示す。この始動入賞処理は、上記したメインルーチンの入賞確認処理(S18)でコールされるサブルーチンの一つである。
始動入賞処理では、第一始動口スイッチ11aが遊技球を検知したか否かを判定し(S50)、否定判定の場合には(S50:No)、S70に進む。S50が肯定判定の場合には(S50:Yes)、第一保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する(S55)。S55で肯定判定の場合には(S55:Yes)、S70へ進み、否定判定の場合には(S55:No)、第一抽出乱数保留記憶処理(S60)を実行する。第一抽出乱数保留記憶処理(S60)では、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第一保留記憶として記憶すると共に、第一保留記憶の数を示す第一保留数カウンタに1を加算して、該第一保留数カウンタの情報を、サブ統合制御装置83に送信する。
S70は、S60、S50の否定判定、またはS55の肯定判定に続いて実行される処理であり、第二始動口スイッチ12aが遊技球を検知したか否かを判定する。否定判定の場合には(S70:No)、始動入賞処理を終了し、肯定判定の場合には(S70:Yes)、第二保留記憶の数が上限値(例えば、4個)に達しているか否かを判定する(S75)。S75で肯定判定の場合には(S75:Yes)、始動入賞処理を終了し、否定判定の場合には(S75:No)、第二抽出乱数保留記憶処理(S80)を実行する。第二抽出乱数保留記憶処理(S80)では、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、第二保留記憶として記憶すると共に、第二保留記憶の数を示す第二保留数カウンタに1を加算して、該第二保留数カウンタの情報を、サブ統合制御装置83に送信する。
尚、サブ統合制御装置83は、第一保留数カウンタの情報および第二保留数カウンタの情報を受信すると、該情報にしたがって、第一特別図柄保留数表示装置18および第二特別図柄保留数表示装置19を点灯させるために必要な処理を行う。
次に、主制御装置80で実行する当否判定処理を、図7〜10のフローチャートを用いて説明する。当否判定処理は、メインルーチンから実行される処理である。
当否判定処理では、図7に示すように、特別電動役物の作動中(すなわち、大当り遊技または小当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S100)。そして、肯定判定の場合には(S100:Yes)、当否判定処理を終了し、否定判定の場合には(S100:No)、S105に進む。S105では、第一,第二特別図柄の変動表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S105:Yes)、図8のS250に進み、否定判定の場合には(S105:No)、S110に進む。S110では、第一,第二特別図柄の確定表示中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S110:Yes)、図9のS300に進み、否定判定の場合には(S110:No)、S115に進む。
S115では、第二保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S115:Yes)、S120に進み、否定判定の場合には(S115:No)、S125に進む。S120では、第二保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第二保留記憶を選択し、当該第二保留記憶に記憶された情報(乱数値等の数値データ)を大当り判定用の所定のバッファに移動させる。その後に、S135に進む。
S125では、第一保留記憶があるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S125:Yes)、S130に進み、否定判定の場合には(S125:No)、当否判定処理を終了する。S130では、第一保留記憶の数をデクリメントすると共に、最も古い第一保留記憶を選択し、上記S120と同様に、当該第一保留記憶に記憶された情報を大当り判定用の所定のバッファに移動処理させ、その後に、S135に進む。尚、本実施例の当否判定処理では、第一保留記憶よりも第二保留記憶を優先して、当否判定の対象とする。そのため、第一保留記憶は、第二保留記憶が無い場合にのみ、当否判定の対象となる。
S135では、確率変動状態であることを示す確変フラグが1か否かを判定し、肯定判定の場合には(S135:Yes)、S140に進み、否定判定の場合には(S135:No)、S145に進む。
S140では、確率変動状態用の当否判定用テーブル(確変テーブル)を選択し、選択した確変テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。ここで、本実施例では、選択した確変テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS140の処理後に、図7のS150に進む。
一方、S145では、通常状態用の当否判定用テーブル(通常テーブル)を選択し、選択した通常テーブルに基づいて、大当り判定用のバッファに移動された大当り判定用乱数を、大当りか否か判定し、当該大当り判定用乱数に係る保留記憶を消化する。ここで、本実施例では、選択した通常テーブルに基づいて、大当り判定用乱数が、小当りか否かも判定する。このS145の処理後に、図7のS150に進む。
図8のS150では、S140又はS145の判定結果に基づいて、大当りか否かを判定し、肯定判定の場合には(S150:Yes)、S155に進み、否定判定の場合には(S150:No)、S170に進む。
S155では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき大当り図柄を決定する。そして、S160に進む。S160では、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定し、S165に進む。S165では、大当り遊技のラウンド数、大入賞口の開放パターン、大当り遊技に係る演出時間、インターバル時間、及び大当り遊技の演出態様等を設定し、S200に進む。
一方、S150の否定判定から続くS170では、S140又はS145の判定結果に基づいて、小当りか否かを判定する。ここで、肯定判定の場合には(S170:Yes)、S175に進み、否定判定の場合には(S170:No)、S190に進む。
S175では、消化した保留記憶に係る大当り図柄決定用乱数に基づき小当り図柄を決定し、S180に進む。S180では、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定し、S185に進む。S185では、小当り遊技における大入賞口の開放パターン、小当り遊技に係る演出時間、および小当り遊技の演出態様などを設定し、S200に進む。尚、S185では、後述するS195と同様に、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタや、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタの更新も行う。
さらに、S170の否定判定から続くS190では、消化した保留記憶に係る変動パターン決定用乱数等に基づき、特別図柄の変動時間等を決定すると共に、これに先だって、ハズレ図柄を決定する処理を行う。このS190の後に、S195に進む。S195では、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタや、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数を示すカウンタの更新などを行う。そして、S200に進む。尚、本実施例では、S190でハズレ図柄を決定する処理を行うようにしたが、これに限らず、S190の前に、ハズレ図柄を決定する処理を備えた構成であっても良い。
S200では、上記したS120およびS130でデクリメントした保留記憶の数を示す保留数コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。さらに、特別図柄の変動時間や大当り抽選の結果等を示す変動開始コマンドをサブ統合制御装置83に送信すると共に、特別図柄の変動を開始させ、当否判定処理を終了する。尚、変動開始コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、大当り抽選の結果、特別図柄の変動時間をもとに、特別図柄の変動時間と同じ時間の演出の中から演出図柄表示装置6にて表示する疑似演出を選択し、選択した疑似演出を表示させる。
上記したS105の肯定判定から続く図9のS250では、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S250:Yes)、S255に進み、否定判定の場合には(S250:No)、当否判定処理を終了する。S255では、特別図柄の変動表示を終了し、特別図柄の確定図柄(すなわち、上記したS255で決定した大当り図柄、S175で決定した小当り図柄、又はS190で決定したハズレ図柄)を表示させると共に、サブ統合制御装置83に、演出図柄の確定表示を実行させる図柄確定コマンドを送信し、当否判定処理を終了する。
また、上記したS110の肯定判定から続く図10のS300では、特別図柄の確定表示の継続時間が終了したか否かを判定し、肯定判定の場合には(S300:Yes)、S305に進み、否定判定の場合には(S300:No)には、当否判定処理を終了する。S305では、特別図柄の確定表示を終了し、S310に進む。S310では、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S310:Yes)、S315に進み、否定判定の場合には(S310:No)、S360に進む。S315では、確率変動状態であることを示す確変フラグを参照して、確変フラグ=1である場合には確変フラグをクリアし(S320)、S325に進む。S325では、時短状態であることを示す時短フラグを参照して、時短フラグ=1である場合には時短フラグをクリアし(S330)、S340に進む。その後、状態指定コマンド送信処理(S340)、条件装置作動開始処理(S345)、役物連続作動装置作動開始処理(S350)、大当り開始演出処理(S355)を順次実行することで、大当り遊技の態様を示すコマンドや、大当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して大当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。
一方、S310の否定判定から続くS360では、確変フラグを参照し、該フラグ=1である場合には(S360:Yes)、確変モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数(確変回数)を参照する(S365)。そして、確変回数=0である場合には(S365:Yes)、確変フラグをクリアし(S370)、S375に進む。S375では、時短フラグを参照し、該フラグ=1である場合には(S375:Yes)、時短モード中に実行可能な大当り抽選の残り回数(時短回数)を参照する(S380)。そして、時短回数=0である場合には(S380:Yes)、時短フラグをクリアし(S385)、S390に進む。S390では、状態指定コマンド送信処理を実行し、S395に進む。
S395では、確定表示された特別図柄が小当りになる図柄か否かを判定し、肯定判定の場合には(S395:Yes)、S400に進み、特別電動役物作動開始処理(S400)、小当り開始演出処理(S405)を順次実行することで、小当り遊技の態様を示すコマンドや、小当り遊技の開始を指示するコマンド等をサブ統合制御装置83に送信する等して小当り遊技を開始し、当否判定処理を終了する。また、S395で否定判定の場合(S395:No)には、当否判定処理を終了する。
次に、主制御装置80で実行する大当り遊技処理を、図11〜13のフローチャートを用いて説明する。この大当り遊技処理は、上記した当否判定処理により大当りとなった場合に、上記したメインルーチンの特別遊技処理(S20)でコールされるサブルーチンの一つである。
大当り遊技処理では、図11に示すように、役物連続作動装置の作動中(すなわち、大当り遊技の実行中)であるか否かを判定する(S500)。ここで、肯定判定の場合には(S500:Yes)、S505に進み、否定判定の場合には(S500:No)、大当り遊技処理を終了する。
S505では、大入賞口14の開放中であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S505:Yes)、図12のS550に進み、否定判定の場合には(S505:No)、S510に進む。S510では、大当り遊技における各開閉ラウンドのインターバル中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S510:Yes)、図12のS570に進み、否定判定の場合には(S510:No)、S515に進む。S515では、大当り遊技の終了演出中であるか否かを判定する。肯定判定の場合には(S515:Yes)、図13のS600に進み、否定判定の場合には(S515:No)、S520に進む。
S520では、大当り遊技における開始演出時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S520:Yes)、S525に進み、否定判定の場合には(S520:No)、大当り遊技処理を終了する。S525では、大入賞口開放処理を実行し、大入賞口14を開放させると共に、該大入賞口14を開放開始したことを示すコマンドを、枠制御装置81へ送信する。S525の後に、大当り遊技処理を終了する。
上記のS505の肯定判定から続く図12のS550では、大入賞口14に入賞した遊技球の数が10個となったか否かを判定する。肯定判定の場合には(S550:Yes)、S560に進み、否定判定の場合には(S550:No)、S555に進む。S555では、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S555:Yes)、S560に進み、否定判定の場合には(S555:No)、大当り遊技処理を終了する。S560では、大入賞口閉鎖処理を実行し、大入賞口14を閉鎖させると共に、該大入賞口14の閉鎖を示すコマンドを、枠制御装置81へ送信する。S560の後に、S565に進む。S565では、大当り遊技の各ラウンドのインターバルを設定する大当りインターバル処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。
一方、上記のS510の肯定判定から続くS570では、大当り遊技のインターバル時間が経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S570:Yes)、S575に進み、否定判定の場合には(S570:No)、大当り遊技処理を終了する。S575では、最終ラウンド(16ラウンド)の終了か否かを判定し、肯定判定の場合には(S575:Yes)、S580に進み、否定判定の場合には(S575:No)、S585に進む。S580では、大当り遊技を終了させる際の演出を行う大当り終了演出処理を実行し、大当り遊技処理を終了する。S585では、大入賞口開放処理を実行し、大入賞口14を開放させると共に、該大入賞口14を開放開始したことを示すコマンドを、枠制御装置81へ送信する。S585の後に、大当り遊技処理を終了する。
また、上記のS515の肯定判定から続く図13のS600では、終了演出の時間が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S600:Yes)、S605に進み、該S605とS610とを順次実行する一方、否定判定の場合には(S600:No)、大当り遊技処理を終了する。S605とS610とでは、役物連続作動装置と条件装置とを停止させ、S615に進む。S615では、大当り遊技後に確率変動状態に移行するか否かを判定する。肯定判定の場合には(S615:Yes)、確率変動状態を継続する大当り抽選の回数(確変回数)を設定し(S620)、確変フラグをセットし(S625)、S630に進む。S630では、大当り遊技後に時短状態とするか否かを判定し、肯定判定の場合には(S630:Yes)、時短状態を継続する大当り抽選の回数(時短回数)を設定すると共に(S635)、時短フラグをセットし(S640)、S645に進む。S645とS650とでは、サブ統合制御装置83に対して、大当り遊技に関する演出を終了させる大当り終了コマンドを送信する処理と、状態指定コマンド送信処理とを実行し、大当り遊技処理を終了する。
次に、本発明の要部について説明する。
本実施例のパチンコ機1は、遊技者が遊技を行っていない非遊技状態で、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を省電力モードで駆動され、その後に遊技者による遊技が開始されると、該省電力モードから通常電力モードに移行されるものである。通常電力モードと省電力モードとは、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を作動制御するサブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82によって選択的に実行される。
本実施例にあっては、主制御装置80が、非遊技状態であるか否かを判定する非遊技判定処理(図16)と、遊技開始を検知する遊技開始検知処理(図17)とを備え、サブ統合制御装置83が、通常電力モードと省電力モードとに切り替える電力モード変換処理(図18)を備える。さらに、枠制御装置81が、省電力モードの報知を指示する信号をCRユニット46へ送信する省電力指示処理(図19)を備えると共に、CRユニット46が、省電力モードを報知する省電力報知処理(図20)を備える。
すなわち、省電力モードへの移行の際は、図14に示すように、主制御装置80が、非遊技判定処理(図16)により、非遊技状態を示す信号をサブ統合制御装置83と枠制御装置81とに送信する。サブ統合制御装置83は、この信号を受信すると、電力モード変換処理(図18)により、省電力モードへ移行する。そして、枠制御装置81は、この信号を受信すると、省電力モード報知の指示信号をCRユニット46に送信し、CRユニット46は、ユニット表示装置47で、省電力モードの報知を行う。
一方、省電力モードの終了の際は、図15に示すように、主制御装置80が、遊技開始検知処理(図17)により、遊技開始を示す信号をサブ統合制御装置83へ送信し、サブ統合制御装置83が、電力モード変換処理(図18)により、通常電力モードへ移行する。また、CRユニット46は、遊技開始の操作を検知すると、ユニット表示装置47で、省電力モードの終了を報知する。尚、本実施例では、省電力モード終了の際に、主制御装置80とサブ統合制御装置83とによる通常電力モードへの移行と、CRユニット46による省電力モード終了の報知とが、夫々独立して実行される。
以下に、上記した主制御装置80で実行される非遊技判定処理(図16)と遊技開始検知処理(図17)、サブ統合制御装置83で実行される電力モード変換処理(図18)、枠制御装置81で実行される省電力指示処理(図19)、およびCRユニット46で実行される省電力報知処理(図20)について詳述する。
主制御装置80により実行される非遊技判定処理を、図16のフローチャートを用いて説明し、遊技開始検知処理を、図17のフローチャートを用いて説明する。これら非遊技判定処理と遊技開始検知処理とは、メインルーチンの出力処理(S22)でコールされるサブルーチンである。
図16の非遊技判定処理では、S1000で、非遊技フラグ=1か否かを判定する。ここで、非遊技フラグは、遊技者が遊技を行っていないと判定した非遊技状態か否かを示すためのものであり、非遊技フラグ=1の場合に該非遊技状態を示す。S1000で、非遊技フラグ=1の場合には(S1000:Yes)、非遊技判定処理を終了し、非遊技フラグ=0の場合には(S1000:No)、S1005に進む。
S1005では、大当り遊技中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1005:Yes)、S1065へ進み、否定判定の場合には(S1005:No)、S1010に進む。
S1010では、第一特別図柄表示装置9と第二特別図柄表示装置10とで特別図柄が変動中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1010:Yes)、S1065へ進み、否定判定の場合には(S1010:No)、S1015に進む。
S1015では、第一保留記憶と第二保留記憶とがあるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1015:Yes)、S1065へ進み、否定判定の場合には(S1015:No)、S1020に進む。
S1020では、第一始動口スイッチ11a、第二始動口スイッチ12a、一般入賞口スイッチ15a、およびアウト口スイッチ16aで遊技球を検知したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1020:Yes)、S1065へ進み、否定判定の場合には(S1020:No)、S1025に進む。
S1025では、タイマカウンタTに1加算する処理を行い、S1030に進む。S1030では、待機フラグ=1か否かを判定する。ここで、待機フラグは、演出図柄表示装置6で待機表示態様の表示中(図21(B))か否かを示すためのものであり、待機フラグ=1の場合に待機表示態様の表示中を示す。S1030で、肯定判定の場合には(S1030:Yes)、S1050へ進み、否定判定の場合には(S1030:No)、S1035に進む。
S1035では、上記タイマカウンタTが所定の設定値M1に達したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1035:Yes)、S1040へ進み、否定判定の場合には(S1035:No)、非遊技判定処理を終了する。ここで、設定値M1は、例えば、3分間に相当する値が設定される。これにより、タイマカウンタTが設定値M1に達した場合には、大当り遊技が実行されておらず、第一特別図柄および第二特別図柄が変動されておらず、第一保留記憶および第二保留記憶が無い状態で、遊技球が3分間発射されていないと判定する。すなわち、遊技の進行していない状態が、3分間継続したと判定する。尚、設定値M1は、3分間以外にも、1分間や5分間に相当する値を設定する等、適宜設定可能である。
S1040では、待機信号送信処理を実行して、待機表示態様の表示実行を指示する待機信号を、サブ統合制御装置83に送信する。このS1040の次に、S1045により待機フラグ=1として、非遊技判定処理を終了する。
一方、上記したS1030の肯定判定から続くS1050では、上記タイマカウンタTが設定値M2に達したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1050:Yes)、S1055へ進み、否定判定の場合には(S1050:No)、非遊技判定処理を終了する。ここで、設定値M2は、上記した設定値M1の示す時間よりも長時間に相当する値が設定される。例えば、5分間に相当する値が設定される。これにより、タイマカウンタTが設定値M2に達した場合には、遊技の進行していない状態が、上記した待機表示態様の表示開始時点(TがM1に達した時点)から、さらに2分間継続したと判定する。尚、設定値M2は、上記の設定値M1の時間よりも後の時間に相当する値であれば、適宜設定することが可能である。
S1055では、省電力信号送信処理を実行して、省電力モードの実行を指示する省電力指示信号を、サブ統合制御装置83へ送信すると共に、省電力モードの実行を示す省電力情報信号を、枠制御装置81へ送信する。このS1055の次に、非遊技フラグ=1として、S1065に進む。このように、タイマカウンタTが設定値M2に達すること、すなわち、上記した遊技の進行していない状態が5分間継続したことによって、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態と、判定する。
S1065では、待機フラグ=0として、S1070に進む。S1070では、タイマカウンタTをクリアして、非遊技判定処理を終了する。
また、図17の遊技開始検知処理では、S1100で、非遊技フラグ=1か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1100:Yes)、S1105へ進み、否定判定の場合には(S1100:No)、遊技開始検知処理を終了する。
S1105では、第一始動口スイッチ11a、第二始動口スイッチ12a、一般入賞口スイッチ15a、およびアウト口スイッチ16aで遊技球を検知したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1105:Yes)、S1110へ進み、否定判定の場合には(S1105:No)、遊技開始検知処理を終了する。
S1110では、復帰信号送信処理を実行して、通常電力モードへの移行を指示する復帰指示信号を、サブ統合制御装置83に送信する。尚、復帰信号送信処理では、この移行を示す信号を、枠制御装置81へ送信して、該枠制御装置81に省電力モードの終了を知らせるようにしても良い。
このS1110の次に、S1115により非遊技フラグ=0として、遊技開始検知処理を終了する。
次に、サブ統合制御装置83で実行される電力モード変換処理を、図18のフローチャートを用いて説明する。この電力モード変換処理は、サブ統合制御装置83で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
電力モード変換処理では、S1200で、省電力モードの実行中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1200:Yes)、S1230に進み、否定判定の場合には(S1200:No)、S1205に進む。
S1205では、上記した待機表示態様の表示中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1205:Yes)、S1220に進み、否定判定の場合には(S1205:No)、S1210に進む。
S1210では、主制御装置80から上記の待機信号を受信したか否かを判定する。そして、待機信号を受信している場合には(S1210:Yes)、S1215に進み、待機信号を受信していない場合には(S1210:No)、電力モード変換処理を終了する。
S1215では、待機表示処理を実行する。この待機表示処理では、予め設定された待機表示用のデータおよびコマンドを演出図柄制御装置82へ送信する。さらに、待機演出用の音データに基づいて、待機演出音をスピーカ66から出力制御すると共に、該待機演出用の光データに基づいて、待機演出光をランプ65で発光制御する。また、演出図柄制御装置82では、サブ統合制御装置83から前記した待機表示用のデータおよびコマンドを受信すると、所定の待機演出図柄を、演出図柄表示装置6で表示する。このS1215の実行後に、電力モード変換処理を終了する。
一方、S1205の肯定判定から続くS1220では、省電力指示信号を受信したか否かを判定する。そして、省電力指示信号を受信している場合には(S1220:Yes)、S1225に進み、省電力指示信号を受信していない場合には(S1220:No)、電力モード変換処理を終了する。
S1225では、省電力モード変換処理を実行する。この省電力モード変換処理では、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65の作動制御を、通常電力モードから省電力モードに切り替える処理を行う。すなわち、省電力モード変換処理では、省電力モード用のデータおよびコマンドを演出図柄制御装置82へ送信すると共に、スピーカ66での音声停止とランプ65での消灯とを行う。そして、演出図柄制御装置82では、演出図柄表示装置6で省電力モード用の表示態様を表示する(図21(C)参照)。ここで、通常電力モードは、予め定められた総消費電力を超えない範囲で、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を作動制御して、遊技進行に従う演出表示、演出音、および演出光を生じさせる。さらに、この通常電力モードにより、前記待機表示処理による待機演出態様の表示も行う。また、省電力モードでは、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65で要する消費電力が、前記通常電力モードでの総消費電力よりも少ない所定電力以下となるようにする。具体的には、演出図柄表示装置6で、省電力モード用の表示態様を表示させると共に、前記したようにスピーカ66で音声停止し、ランプ65を消灯する。
一方、S1200の肯定判定から続くS1230では、主制御装置80から復帰指示信号を受信したか否かを判定する。そして、復帰指示信号を受信している場合には(S1230:Yes)、S1235に進み、復帰指示信号を受信していない場合には(S1230:No)、電力モード変換処理を終了する。
S1235では、通常電力モード復帰処理を実行する。この通常電力モード復帰処理では、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65の作動制御を、省電力モードから通常電力モードに切り替える処理を行う。すなわち、通常電力モード復帰処理では、通常電力モードでの演出用のデータおよびコマンドを演出図柄制御装置82へ送信すると共に、スピーカ66で通常の演出音を出力制御し且つランプ65で通常の演出光を発光制御する。これにより、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65で、遊技の進行に従う演出が行われる。
次に、枠制御装置81で実行される省電力指示処理を、図19のフローチャートを用いて説明する。この省電力指示処理は、枠制御装置81で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
省電力指示処理では、S1300で、主制御装置80から上記の省電力情報信号を受信したか否かを判定する。そして、省電力情報信号を受信している場合には(S1300:Yes)、S1305に進み、省電力情報信号を受信していない場合には(S1300:No)、省電力指示処理を終了する。
S1305では、報知信号送信処理を行う。この報知信号送信処理では、省電力モードの報知を指示する報知指示信号を、CRユニット46(ユニット制御基板)に送信する。そのS1305の後に、省電力指示処理を終了する。
次に、CRユニット46で実行される省電力報知処理を、図20のフローチャートを用いて説明する。この省電力報知処理は、CRユニット46で定期的に実行される処理である。
省電力報知処理では、S1400で、省電力モードを示す報知を実行中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1400:Yes)、S1415に進み、否定判定の場合には(S1400:No)、S1405に進む。尚ここで、省電力モードを示す報知は、ユニット表示装置47で、省電力モードを示す表示態様を表示することにより、実行される報知である。
S1405では、枠制御装置81から上記の報知指示信号を受信したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1405:Yes)、S1410に進み、否定判定の場合には(S1405:No)、省電力報知処理を終了する。
S1410では、省電力表示処理を行う。この省電力表示処理では、ユニット表示装置47の表示画面で、省電力モードであることを示す表示態様を表示する(図22(B)参照)。この表示態様の表示により、上述した演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を省電力モードとしていることを、報知する。尚、この表示態様の表示は、後述する報知終了処理(S1420)の実行まで継続して表示される。
S1410の後は、省電力報知処理を終了する。
一方、S1400の肯定判定から続くS1415では、カード挿入口49にICカードが挿入されたか否かを判定する。ここで、カード挿入口49には、ICカードを検知して、該ICカードと所定の情報(クレジット残高や持球数など)の情報をやり取り可能な入出力手段が設けられており、該入出力手段がICカードを検知したか否かにより、前記S1415の判定が行われる。このS1415で、肯定判定の場合には(S1415:Yes)、S1420に進み、否定判定の場合には(S1415:No)、省電力報知処理を終了する。
S1420では、報知終了処理を行う。この報知終了処理では、上記した省電力表示処理(S1410)で表示した表示態様(省電力モードを示す表示態様)を表示終了させると共に、ユニット表示装置47で、省電力モードによる状態から復帰することを示す表示態様を表示させる(図22(C)参照)。尚、この復帰を示す表示態様の表示は、所定時間(例えば、30秒間)の表示後に、表示終了するようにしても良いし、上述した主制御装置80の遊技開始検知処理による遊技開始の検知に基づいて、表示終了するようにしても良い(図示せず)。いずれにしても、ユニット表示装置47は、カード挿入時や球貸し時などの遊技開始の際に、遊技者が真っ先に注目する表示装置であることから、ここでの報知により、遊技者は、省電力モードであること及び遊技を開始すれば通常モードに切り替わることを認識しながら、遊技者を開始できるようになる。
S1420の後は、省電力報知処理を終了する。
このように本実施例1では、図14に示すように、主制御装置80が、図16の非遊技判定処理により、遊技の進行していない状態が所定時間(5分間)継続すると、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態と判定して、サブ統合制御装置83へ省電力指示信号を送信し且つ枠制御装置81へ省電力情報信号を送信する。サブ統合制御装置83では、省電力指示信号を受信すると、図18の電力モード変換処理により、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を省電力モードで作動制御する。一方、枠制御装置81は、省電力情報信号を受信すると、CRユニット46を介して、ユニット表示装置47で、省電力モードの実行中であることを表示する。
また、図15に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者が遊技を開始するために、ICカードをCRユニット46のカード挿入口49に挿入すると、CRユニット46は、図20の省電力報知処理の報知終了処理により、前記した省電力モードの終了を表示する。一方、遊技者が遊技球を発射すると、主制御装置80が、図17の遊技開始処理で該遊技球を検知することによって、サブ統合制御装置83が省電力モードから通常電力モードに移行させる。こうして通常通り、遊技の進行に従って、演出が行われる。
次に、省電力モードによる演出図柄表示装置6での表示態様と、ユニット表示装置47で該省電力モードを報知する表示態様とを、図21と図22とにより説明する。
演出図柄表示装置6の表示態様を、図21に示す。ここで、図21(A)は、通常電力モードによる遊技中の表示態様の一例であり、図21(B)は、通常電力モードによる上記待機表示態様の一例である。そして、図21(C)は、省電力モードによる表示態様の一例である。
図21(A)は、遊技中における演出図柄表示装置6での表示態様の一例であり、特別図柄の変動中での表示例を示す。特別図柄の変動中では、演出図柄表示装置6の表示画面で、該特別図柄の変動に対応して演出図柄141が変動表示されると共に、所定のキャラクタ図柄(熊の達吉)142が表示される。
図21(B)は、上記した電力モード変換処理の待機表示処理(S1215)に基づいて、演出図柄表示装置6で表示される待機表示態様である。この待機表示態様では、演出図柄141が停止表示されると共に、キャラクタ図柄142が表示される。さらに、パチンコ機1の機種名を示す図柄143が表示される。このように待機表示態様では、前記した遊技中で表示されない図柄143が表示されることで、待機状態であることを示している。尚、本実施例では、キャラクタ図柄142に、「熊の達吉」の表情の異なる二種類の図柄を少なくとも備えており、遊技中の表示態様と待機表示態様とで、表情の異なる「熊の達吉」のキャラクタ図柄142が選択的に表示される。
図21(C)では、上記した電力モード変換処理の省電力モード変換処理(S1225)に基づいて、演出図柄表示装置6で表示される省電力モード用の表示態様を示す。この省電力モード用の表示態様では、演出図柄表示装置6の表示画面の明度を低下させると共に、省電力モードであることを示す図柄(「省電力モード中です」の文字図柄)145および省電力モードの解除を案内する図柄(「遊技を開始すれば通常状態に復帰します」の文字図柄)146のみを表示する。こうして演出図柄表示装置6の表示画面の明度低下により、該演出図柄表示装置6での消費電力を抑制する。尚、省電力モード変換処理(S1225)では、上述したように、スピーカ66を出力停止させ、かつランプ65を発光停止させることから、これらスピーカ66やランプ65による消費電力も抑制できる。
一方、ユニット表示装置47の表示態様を図22に示す。ユニット表示装置47は、タッチパネル式の液晶表示器であり、通常の遊技が進行している状態では、図22(A)のように、該ユニット表示装置47の表示画面上に、貸出操作領域158、返却操作領域159、および残高図柄157が表示される。貸出操作領域158は、遊技者によりタッチされることで、貸出スイッチ58がON作動されて、その信号が枠制御装置81へ送信される。同様に、返却操作領域159は、遊技者によりタッチされることにより、返却スイッチ59がON作動されて、その信号が枠制御装置81へ送信される。また、残高図柄157は、持球に交換可能なクレジット残高を表示し、クレジット残高が増減する毎に、枠制御装置81によって表示内容が更新される。
図22(B)は、上記した省電力報知処理の省電力表示処理(S1410)によって、ユニット表示装置47で表示される省電力モードを示す表示態様の一例である。この省電力モードを示す表示態様では、省電力モードであることを示す省電力報知図柄(「只今、遊技機は省電力状態です。」の文字図柄)161と、該省電力モードの解除を案内する図柄(「遊技を開始すれば通常状態に復帰しますのでご安心ください。」の文字図柄)162とを表示する。尚ここで、省電力報知態様の表示中は、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態であることから、通常、ICカードも挿入されていない。そのため、残高図柄157は「0」を表示する。
図22(C)は、上記した省電力報知処理の報知終了処理(S1420)によって、ユニット表示装置47で表示される、通常電力モードへの移行を示す表示態様の一例である。この表示態様では、省電力モードを終了することを示す復帰図柄(「省電力状態から復帰します。」の文字図柄)165と、通常電力モードへの移行を案内する図柄(「遊技球を発射すれば通常状態に復帰します。」の文字図柄)166とを表示する。これら表示の終了は、遊技球が発射されて入賞口などに入球して、この入球信号を主制御装置80が入力することにより通常電力モードに移行し、さらに該通常電力モードに移行したことを示す状態信号が枠制御装置81に送信されることに基づいて、行うことができる。その他に、表示開始から所定時間経過により表示終了したり、貸出スイッチ58の操作により表示終了したりするようにしても良い。尚、これら表示は、ICカードの挿入に基づいて行われることから、該ICカードに記憶されたクレジット残高が、残高図柄157で表示される。
本実施例1のパチンコ機1は、主制御装置80が、非遊技判定処理(図16)により,非遊技状態か否かを正確かつ安定して判定でき、この判定結果に基づいて省電力モードに移行すると共に、遊技開始検知処理(図17)により、遊技の開始を正確かつ安定して判定でき、この判定結果に基づいて通常電力モードに移行する。これにより、遊技者による遊技が行われていない状態で適正に省電力モードを実行して、消費電力の抑制を行うことができる。
そして、このように主制御装置80は、自身に入力される検知信号(始動口スイッチ11a,12a、一般入賞スイッチ15a、アウト口スイッチ16a等からの信号)と、自身で制御する内容(大当り遊技中、特別図柄の変動中、保留記憶の有無)とに基づいて、前記非遊技判定処理と遊技開始検知処理とを実行する。そのため、枠制御装置81(およびサブ統合制御装置83)から主制御装置80へアクセスできない構成であっても、省電力モードと通常電力モードとの切り替えを適正なタイミングで実行できる。
さらに、本構成は、前記非遊技判定処理による判定結果に基づいて、枠制御装置81を介して、省電力モードの実行中であることをユニット表示装置47で報知する。そして、省電力モード中にICカードが挿入されると、ユニット表示装置47で省電力モードの終了を示す報知を行う。これにより、ユニット表示装置47で、省電力モードの実行を示す報知を、該省電力モードの開始タイミングに合わせて正確かつ安定して行うことができる。また、ICカードの挿入に伴って省電力モードの終了を報知することで、該報知が省電力モードの解除前に実行される。これにより、ICカードを挿入すれば、省電力モードの解除前であっても、通常通り遊技を開始できることを、遊技者に報知できる。そのため、遊技者は、省電力モードが解除されていない状態でも、安心して遊技を開始できる。
このように本実施例1の構成では、枠制御装置81から主制御装置80へアクセスできないものの、主制御装置80からサブ統合制御装置83および枠制御装置81へ信号を送信するのみで、省電力モードと通常電力モードとの切り替えを的確に実行でき、該切り替えの際に適正なタイミングでユニット表示装置47での報知を行うことができる。
本構成によれば、枠制御装置81から主制御装置80へアクセスできないことから、外部から主制御装置80への不正なアクセスを防止できる。特に、本実施例のパチンコ機1は、機台の内部に封入した所定個数の遊技球を循環させる封入式(管理遊技機)であることから、枠制御装置81がCRユニット46を介してデータや信号の送受信を行うため、該枠制御装置81が外部と比較的容易に通信可能である。こうした封入式の構成にあって、前記のように主制御装置80への不正なアクセスを防止できるため、該主制御装置80に対する不正防止効果が極めて高い。
また、仮に、主制御装置80と枠制御装置81との間に不正な基板が取り付けられたとしても、該不正な基板から主制御装置80へアクセスできないことから、こうした不正な基板を取り付ける不正行為(所謂、ぶら下げゴト)を防止する効果も高い。
また、本実施例では、省電力モードの実行前の、遊技者が遊技を実行していない状態で、演出図柄表示装置6で待機表示態様を表示し、該待機表示態様の後に省電力モードに移行するようにしている。このように、遊技者による遊技が実行されていない状況が、十分な時間経過した後に、省電力モードへの移行を行うようにしたから、遊技が実行されていない非遊技状態で、確実に、省電力モードへの移行を実行できる。
実施例2の構成は、省電力モードの終了の際に、ユニット表示装置47の貸出操作領域158が操作されると、該ユニット表示装置47で、該省電力モードの終了を報知するようにしたものである。尚、省電力モードへの移行の際には、上述した実施例1と同様の各処理を実行する(図14参照)。
具体的には、図23に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者が遊技を開始するために、ICカードをCRユニット46のカード挿入口49に挿入して、ユニット表示装置47の貸出操作領域158を操作すると、該操作を検知したCRユニット46が、後述の省電力報知処理(図24)により、ユニット表示装置47で、省電力モードを示す表示態様を表示終了する。すなわち、実施例2では、CRユニット46で実行する図24の省電力報知処理を、上述した実施例1の省電力報知処理(図20)に換えて実行する。こうした省電力報知処理以外は、実施例1と同じであることから、詳細については適宜省略する。
尚、本実施例2の構成にあっても、封入式のパチンコ機1であり、主制御装置80から枠制御装置81への一方向にのみ通信可能な構成である。
本実施例2の省電力報知処理を、図24のフローチャートを用いて説明する。この省電力報知処理も、実施例1と同様に、CRユニット46で定期的に実行される処理である。
省電力報知処理では、S1500で、省電力の報知を実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1500:Yes)、S1515に進み、否定判定の場合には(S1500:No)、S1505に進む。
S1500の否定判定から続くS1505およびS1510は、省電力モードへの移行の際に実行される処理であり、上述した実施例1の省電力報知処理(図20)のS1405およびS1410と同様の処理であることから、説明を省略する。
S1500の肯定判定から続くS1515では、ユニット表示装置47の貸出操作領域158が操作されたか否かを判定する。ここで、貸出操作領域158が操作されたか否かは、貸出スイッチ58のON信号を入力した否かにより判定される。このS1515で肯定判定の場合には(S1515:Yes)、S1520に進み、否定判定の場合には(S1515:No)、省電力報知処理を終了する。
S1520では、カード挿入口49にICカードが挿入されているか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1520:Yes)、S1525に進み、否定判定の場合には(S1520:No)、省電力報知処理を終了する。
S1525では、報知終了処理を行う。この報知終了処理では、上述した実施例1の報知判定処理(図20)のS1420と同様に、省電力表示処理(S1510)により表示した表示態様(省電力モードの表示態様)を表示終了させると共に、省電力モードによる状態から復帰することを示す表示態様を表示させる(図22(C)参照)。
S1525の後は、省電力報知処理を終了する。
本実施例2では、省電力モードに移行される際には(図14)、上述した実施例1と同様に、主制御装置80が、非遊技判定処理(図16)により非遊技状態と判定すると、サブ統合制御装置83と枠制御装置81とに信号を送信する。サブ統合制御装置83は、電力モード変換処理により、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を省電力モードで作動制御する。そして、CRユニット46は、枠制御装置81から送信された報知指示信号に基づいて、上記の省電力報知処理(図24)の省電力表示処理(S1510)により、ユニット表示装置47で省電力モードを示す表示態様を表示する(図22(B)参照)。
一方、図23に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者がICカードをCRユニット46のカード挿入口49に挿入してユニット表示装置47の貸出操作領域158を操作すると、CRユニット46は、図24の省電力報知処理の報知終了処理(S1525)により、前記した省電力モードを示す表示態様を表示終了し且つ通常電力モードへの移行を示す表示態様を表示する(図22(C)参照)。さらに、遊技者が遊技球を発射すると、上述した実施例1と同様に、主制御装置80が、図17の遊技開始処理で該遊技球を検知することによって、サブ統合制御装置83が省電力モードから通常電力モードに移行させる。これにより、通常通り、遊技の進行に従って演出が行われる。
尚、本実施例2にあっても、上述した実施例1と同様に、省電力モードへの移行前に、演出図柄表示装置6で待機表示態様を表示する(図21(B)参照)。
そして、実施例2にあっても、演出図柄表示装置6とユニット表示装置47とでは、上述した実施例1と同様に、省電力モードによる表示態様、該省電力モードを示す表示態様、省電力モードからの復帰を示す表示態様などが表示される(図21,22参照)。
このように本実施例2の構成は、ユニット表示装置47で省電力モードの終了を報知する契機が、ユニット表示装置47の貸出操作領域158の操作であること以外、上述した実施例1と同様である。したがって、本実施例2の構成にあっても、上述した実施例1と同様の作用効果を奏し得る。尚、遊技者は一旦ICカードを挿入したものの、思い直して他の機台に移動することもあり得ることから、貸出操作を前記契機とすることにより、該貸出操作で遊技開始の意思があると見なすことができるため、不要な表示態様の変更を行わなくて済むという優れた利点もある。
実施例3の構成は、省電力モードの終了の際に、枠制御装置81が、発射装置31による遊技球の発射を検知すると、CRユニット46を介して、ユニット表示装置47で省電力モードの終了を報知するようにしたものである。具体的には、図25に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者による発射ハンドル64の操作により発射装置31が遊技球を発射すると、該遊技球の発射を検知した枠制御装置81が、省電力モードの終了報知を指示する報知終了信号を、CRユニット46に送信する。そして、CRユニット46が、該報知終了信号の受信に伴って、ユニット表示装置47で、省電力モードを示す表示態様を表示終了する。尚、本実施例3の構成にあっても、封入式のパチンコ機1であり、主制御装置80から枠制御装置81への一方向にのみ通信可能な構成である。
実施例3では、枠制御装置81が実行する図26の省電力指示処理によって、遊技球の発射検知に従って省電力モードの報知終了信号を送信する処理を実行し、CRユニット46が実行する図27の省電力報知処理により、省電力モードを示す表示態様を表示終了する処理を実行する。すなわち、実施例3では、図26の省電力指示処理を、実施例1の省電力指示処理(図19)に換えて実行すると共に、図27の省電力報知処理を、実施例1の省電力指示処理(図20)に換えて実行する。こうした省電力指示処理と省電力報知処理以外は、上述した実施例1,2と同様であり、詳細については適宜省略する。
本実施例3の省電力指示処理を、図26のフローチャートを用いて説明する。この省電力指示処理は、枠制御装置81で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
省電力指示処理では、S1600で、省電力モードの実行中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1600:Yes)、S1615に進み、否定判定の場合には(S1600:No)、S1605に進む。尚ここで、省電力モードの実行中か否かの判定は、省電力情報信号の受信と、遊技開始検知処理(図17)の復帰信号送信処理により主制御装置80から送信される信号とに基づいて行われる。
S1600の否定判定から続くS1605およびS1610は、主制御装置80から省電力情報信号を受信した場合に報知信号送信処理を行う処理であり、上述した実施例1の省電力指示処理(図19)のS1300およびS1305と同様の処理であることから、説明を省略する。
S1600の肯定判定から続くS1615では、遊技球の発射信号を入力したか否かを判定する。ここで、遊技球の発射信号は、発射装置31で遊技球が発射されたことにより、枠制御装置81に入力される信号であり、発射入口センサ105が遊技球の検知に応じて発する信号である。このS1615で、遊技球の発射信号を入力した場合には(S1615:Yes)、S1620に進み、該発射信号を入力してない場合には(S1615:No)、省電力指示処理を終了する。
S1620では、終了信号送信処理を行う。この終了信号送信処理では、省電力モードの報知終了を指示する報知終了信号を、CRユニット46(ユニット制御基板)に送信する。このS1620の後に、省電力指示処理を終了する。
次に、省電力報知処理を、図27のフローチャートを用いて説明する。この省電力報知処理も、実施例1と同様に、CRユニット46で定期的に実行される処理である。
省電力報知処理では、S1700で、省電力モードを示す報知を実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1700:Yes)、S1715に進み、否定判定の場合には(S1700:No)、S1705に進む。
S1700の否定判定から続くS1705およびS1710は、省電力モードへの移行の際に実行される処理であり、上述した実施例1の省電力報知処理(図20)のS1405およびS1410と同様の処理であることから、説明を省略する。
S1700の肯定判定から続くS1715では、枠制御装置81から報知終了信号を受信したか否かを判定する。そして、報知終了信号を受信した場合には(S1715:Yes)、S1720に進み、報知終了信号を受信していない場合には(S1715:No)、省電力報知処理を終了する。
S1720では、報知終了処理を行う。この報知終了処理では、上述した実施例1の報知判定処理(図20)のS1420と同様に、省電力表示処理(S1710)により表示した表示態様(省電力モードを示す表示態様)を表示終了させると共に、省電力モードによる状態から復帰することを示す表示態様を表示させる(図22(C)参照)。
S1720の後は、省電力報知処理を終了する。
本実施例3では、省電力モードに移行される際には(図14)、上述した実施例1と同様に、主制御装置80の非遊技判定処理(図16)およびサブ統合制御装置83の電力モード変換処理(図18)により、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を省電力モードで作動制御する。そして、前記非遊技判定処理(図16)、枠制御装置81の省電力指示処理(図26)、およびCRユニット46の省電力報知処理(図27)により、ユニット表示装置47で省電力モードを示す表示態様を表示する(図22(B)参照)。
一方、図25に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者が、ICカードをCRユニット46のカード挿入口49に挿入した後に、発射ハンドル64を回動操作することで、発射装置31により遊技球が発射されると、枠制御装置81は、図26の省電力指示処理により報知終了信号をCRユニット46に送信する。CRユニット46は、枠制御装置81から報知終了信号を受信すると、図27の省電力報知処理の報知終了処理(S1720)により、前記した省電力モードを示す表示態様を表示終了し且つ通常電力モードへの移行を示す表示態様を表示する(図22(C)参照)。さらに、発射された遊技球が、始動口11,12、一般入賞口15、またはアウト口16に入球すると、上述した実施例1と同様に、サブ統合制御装置83が省電力モードから通常電力モードに移行させる。これにより、通常通り、遊技の進行に従って演出が行われる。
尚、本実施例3にあっても、上述した実施例1と同様に、省電力モードへの移行前に、演出図柄表示装置6で待機表示態様を表示する。
そして、実施例3にあっても、演出図柄表示装置6とユニット表示装置47とでは、上述した実施例1と同様に、省電力モードによる表示態様、該省電力モードを示す表示態様、省電力モードからの復帰を示す表示態様などが表示される(図21,22参照)。
このように本実施例3の構成は、ユニット表示装置47で省電力モードの終了を表示する契機が、発射装置31による遊技球の発射であること以外、上述した実施例1と同じである。したがって、本実施例3の構成にあっても、上述した実施例1と同様、省電力モードと通常電力モードとの切り替えを適正なタイミングで実行できるという作用効果、外部から主制御装置80への不正なアクセスを防止できるという作用効果、主制御装置80と枠制御装置81との間に不正な基板を取り付ける不正行為を防止する作用効果を奏し得る。
さらに、本実施例3では、遊技球の発射により、ユニット表示装置47で省電力モードの終了報知を行うことから、通常電力モードの復帰前に、正常に遊技開始されることを遊技者に報知できる。これにより、省電力モードが解除されていない状態でも、遊技者に安心感を与えることができる。また、遊技球の発射を契機とすることにより、遊技者が実際に遊技を開始したことを契機とすることができるため、無駄な表示態様の変更を行わずに済むことができるという優れた利点もある。
また、実施例1と同様に、待機表示態様を表示することから、これによる作用効果も同様に生じ得る。
実施例4の構成は、省電力モードの終了の際に、主制御装置80が遊技開始検知処理(図17)により、遊技領域3に発射された遊技球を検知すると、枠制御装置81とCRユニット46とを介して、ユニット表示装置47で省電力モードの終了を報知するようにしたものである。具体的には、図28に示すように、省電力モードの実行中に、遊技領域3に発射された遊技球が、始動口11,12、一般入賞口15、およびアウト口16のいずれかに入球すると、該入球を検知した主制御装置80が、通常電力モードへの移行を示す信号を、サブ統合制御装置83と枠制御装置81とに送信する。そして、枠制御装置81は、該移行の信号を受信すると、省電力モードの終了報知を指示する信号を、CRユニット46に送信し、CRユニット46は、該指示信号の受信に伴って、ユニット表示装置47で省電力モードを示す表示態様を表示終了する。
こうした省電力モードの終了の際に実行される該省電力モードの終了報知は、主制御装置80の遊技開始検知処理(図17)、枠制御装置81の省電力指示処理(図29)、およびCRユニット46の省電力報知処理(図27)により実行される。ここで、実施例4の遊技開始検知処理は、復帰信号送信処理(S1110)の処理内容が異なる以外は実施例1と同じであることから、図17を用いて説明する。また、実施例4の省電力報知処理は、実施例3と同様の処理である。
尚、実施例4にあっては、上記した遊技開始検知処理、省電力指示処理、および省電力報知処理以外は上述した実施例1と同様であることから、詳細については適宜省略する。また、本実施例4の構成にあっても、封入式のパチンコ機1であり、主制御装置80から枠制御装置81への一方向にのみ通信可能な構成である。
実施例4の遊技開始検知処理(図17)では、非遊技フラグ=1の状態で、第一始動口スイッチ11a、第二始動口スイッチ12a、一般入賞口スイッチ15a、およびアウト口スイッチ16aのいずれかにより遊技球を検知したことによって、S1105で肯定判定(S1105:Yes)すると、S1110の復帰信号送信処理を実行する。この復帰信号送信処理では、通常電力モードへの移行を指示する復帰指示信号をサブ統合制御装置83に送信すると共に、通常電力モードへの移行を示す復帰信号を枠制御装置81に送信する。
尚、サブ統合制御装置83は、前記復帰指示信号を受信すると、上述した実施例1と同様に、電力モード変換処理(図18)により、通常電力モードに切り替えて、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を作動制御する。
次に、本実施例4の省電力指示処理を、図29のフローチャートを用いて説明する。この省電力指示処理は、枠制御装置81で定期的(例えば、2ms周期のタイマ割り込み処理)に実行される処理である。
省電力指示処理では、S1800で、省電力モードの実行中か否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1800:Yes)、S1815に進み、否定判定の場合には(S1800:No)、S1805に進む。
S1800の否定判定から続くS1805およびS1810は、主制御装置80から省電力情報信号を受信した場合に報知信号送信処理を行う処理であり、上述した実施例1の省電力指示処理(図19)のS1300およびS1305と同様の処理であることから、説明を省略する。
S1800の肯定判定から続くS1815では、主制御装置80から復帰信号を受信したか否かを判定する。そして、復帰信号を受信した場合には(S1815:Yes)、S1820に進み、該復帰信号を受信してない場合には(S1815:No)、省電力指示処理を終了する。
S1820では、終了信号送信処理を行う。この終了信号送信処理では、省電力モードの報知終了を指示する報知終了信号を、CRユニット46(ユニット制御基板)に送信する。このS1820の後に、省電力指示処理を終了する。
CRユニット46の省電力報知処理(図27)では、枠制御装置81から報知終了信号を受信すると、ユニット表示装置47で、省電力モードを示す表示態様を表示終了させる。
本実施例4では、省電力モードに移行される際には(図14)、上述した実施例1と同様に、主制御装置80の非遊技判定処理(図16)およびサブ統合制御装置83の電力モード変換処理(図18)により、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を省電力モードで作動制御する。そして、前記非遊技判定処理(図16)、枠制御装置81の省電力指示処理(図29)、およびCRユニット46の省電力報知処理(図27)により、ユニット表示装置47で省電力モードを示す表示態様を表示する(図22(B)参照)。
一方、図28に示すように、省電力モードの実行中に、遊技領域3に発射された遊技球が、始動口11,12、一般入賞口15、およびアウト口16のいずれかに入球すると、これを検知した主制御装置80が、遊技開始検知処理(図17)により復帰指示信号をサブ統合制御装置83に送信すると共に、復帰信号を枠制御装置81に送信する。枠制御装置81は、該復帰信号の受信に基づいて、図29の省電力指示処理により報知終了信号をCRユニット46に送信し、該CRユニット46は、該報知終了信号の受信に基づいて、ユニット表示装置47で前記した省電力モードを示す表示態様を表示終了する。また、サブ統合制御装置83は、上述した実施例1と同様に、省電力モードから通常電力モードに移行させる。これにより、通常通り、遊技の進行に従って演出が行われる。
尚、本実施例4にあっても、上述した実施例1と同様に、省電力モードへの移行前に、演出図柄表示装置6で待機表示態様を表示する。
そして、本実施例4では、通常電力モードに移行する際に、ユニット表示装置47で、省電力モードを示す表示態様を表示終了させて、通常の表示態様(図22(A))に戻す。そのため、実施例1のように、復帰図柄(図22(C))の表示態様を表示しない。尚、これ以外は、演出図柄表示装置6とユニット表示装置47とで、実施例1と同様の表示態様が表示される(図21、図22(A),(B)参照)。
このように本実施例4の構成は、省電力モード中における、始動口11,12、一般入賞口15、およびアウト口16のいずれかへの遊技球入球を契機として、ユニット表示装置47で該省電力モードを示す表示態様を表示終了するようにしたものであり、これ以外は上述した実施例1と同じである。したがって、本実施例4の構成にあっても、上述した実施例1と同様、省電力モードと通常電力モードとの切り替えを適正なタイミングで実行できるという作用効果、外部から主制御装置80への不正なアクセスを防止できるという作用効果、主制御装置80と枠制御装置81との間に不正な基板を取り付ける不正行為を防止する作用効果を奏し得る。
さらに、本実施例4では、主制御装置80による始動口11,12、一般入賞口15、およびアウト口16のいずれかへの入球検知により、ユニット表示装置47で省電力モードの終了報知を行うことから、該終了報知が、サブ統合制御装置83による通常電力モードへの移行とほぼ同期して実行される。これにより、省電力モードから通常電力モードへの移行を、遊技者に一層容易かつ明確に報知できる。そのため、遊技者は、その後に、安心して遊技を進めることができる。本実施例は、他の実施例と異なり、通常電力モードに移行した後に報知する構成であることから、省電力モードの終了時でのみ、確実に表示態様を変えることができる。
また、実施例1と同様に、待機表示態様を表示することから、これによる作用効果も同様に生じ得る。
実施例5の構成は、図30に示すように、枠制御装置81とサブ統合制御装置83とが、該枠制御装置81からサブ統合制御装置83への一方向にのみ通信可能に接続されたものであり、該枠制御装置81からサブ統合制御装置83に送信された復帰指示信号に基づいて、省電力モードから通常電力モードに移行させるようにしている。具体的には、図31に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者がICカードをCRユニット46のカード挿入口49に挿入すると、該ICカードを検知したCRユニット46が、復帰信号を枠制御装置81に送信する。そして、枠制御装置81は、この復帰信号を受信すると、通常電力モードへの復帰用の復帰指示信号をサブ統合制御装置83に送信し、該サブ統合制御装置83は、該復帰指示信号の受信に伴って、通常電力モードに移行する処理を行う。
尚、本実施例5の構成にあっても、封入式のパチンコ機1であり、枠制御装置81およびサブ統合制御装置83から主制御装置80へ信号やデータを送信不能な構成である。
実施例5では、省電力モードへの移行の際に、上述した実施例1と同様の各処理を実行し(図14参照)、省電力モードの終了の際には、CRユニット46の省電力報知処理(図32)と、枠制御装置81の省電力指示処理(図29)と、サブ統合制御装置の電力モード変換処理(図18)とにより、省電力モードから通常電力モードへの移行を行う。ここで、本実施例5では、実施例1の遊技開始検知処理を備えず、図29の省電力指示処理を、実施例1の省電力指示処理(図19)に換えて実行し、図32の省電力報知処理を、実施例1の省電力報知処理(図20)に換えて実行する。そして、これら処理以外は、実施例1と同じであることから、詳細については適宜省略する。尚、図18の電力モード変換処理は、上述した実施例1と同様の処理を行うものであり、図29の省電力指示処理は、終了信号送信処理(S1820)の処理内容が異なるのみで、他の処理内容は上述した実施例4と同様に実行される。
本実施例5のCRユニット46の省電力報知処理を、図32のフローチャートを用いて説明する。この省電力報知処理も、実施例1と同様に、CRユニット46で定期的に実行される処理である。
省電力報知処理では、S1900で、省電力モードを示す報知を実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1900:Yes)、S1915に進み、否定判定の場合には(S1900:No)、S1905に進む。
S1900の否定判定から続くS1905およびS1910は、省電力モードへの移行の際に実行される処理であり、上述した実施例1の省電力報知処理(図20)のS1405およびS1410と同様の処理であることから、説明を省略する。
S1900の肯定判定から続くS1915では、カード挿入口49にICカードが挿入されたか否かを判定する。このS1915で、肯定判定の場合には(S1915:Yes)、S1920に進み、否定判定の場合には(S1915:No)、省電力報知処理を終了する。
S1920では、復帰信号送信処理を実行して、遊技開始を示す復帰信号を、サブ統合制御装置83に送信する。
このS1920の次に、S1925の報知終了処理を行う。この報知終了処理では、省電力表示処理(図19)により表示した表示態様(省電力モードを示す表示態様)を表示終了させる。
S1925の後は、省電力報知処理を終了する。
枠制御装置81の省電力指示処理では、図29に示すように、CRユニット46から復帰信号を検知すると(S1815:Yes)、S1820の終了信号送信処理を行い、通常電力モードへの移行を指示する復帰指示信号を、サブ統合制御装置83へ送信する。
サブ統合制御装置83の電力モード変換処理では、図18に示すように、枠制御装置81から復帰指示信号を受信すると(S1230:Yes)、S1235の通常電力モード復帰処理を実行する。
本実施例5では、省電力モードに移行される際には(図14)、上述した実施例1と同様に、主制御装置80の非遊技判定処理(図16)およびサブ統合制御装置83の電力モード変換処理(図18)により、演出図柄表示装置6、スピーカ66、およびランプ65を省電力モードで作動制御する。そして、前記非遊技判定処理(図16)、枠制御装置81の省電力指示処理(図29)、およびCRユニット46の省電力報知処理(図32)により、ユニット表示装置47で省電力モードを示す表示態様を表示する(図22(B)参照)。
一方、図31に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者がICカードをCRユニット46のカード挿入口49に挿入すると、CRユニット46は、図32の省電力報知処理の報知終了処理により、前記した省電力モードを示す表示態様を表示終了すると共に、復帰信号送信処理により、復帰信号を枠制御装置81に送信する。枠制御装置81は、図29の省電力指示処理により、通常電力モードの復帰用の復帰指示信号をサブ統合制御装置83へ送信し、サブ統合制御装置83は、図18の電力モード変換処理により、通常電力モードに移行する処理を行う。これにより、通常通り、遊技の進行に従って演出が行われる。
尚、本実施例5では、上述した実施例4と同様に、通常電力モードに移行する際に、ユニット表示装置47で、省電力報知図柄の表示終了させて、通常の表示態様(図22(A))に戻す。これ以外は、演出図柄表示装置6とユニット表示装置47とで、実施例1と同様の表示態様が表示される(図21、図22(A),(B)参照)。
このように本実施例5の構成は、省電力モード中における、CRユニット46のカード挿入口49へのICカードの挿入を契機として、省電力モードから通常電力モードに移行するようにしたものであり、枠制御装置81から信号を送信可能としたサブ統合制御装置83に、ICカードの挿入検知に伴って復帰指示信号を送信することにより、通常電力モードに移行する処理を実行する。本実施例では、ICカードを挿入すれば、通常電力モードに移行することから、遊技者が、遊技球を発射する前に、通常電力モードへの移行を確認でき、一層安心して遊技を開始できる。
さらに、本実施例5にあっても、上述した実施例1と同様、省電力モードと通常電力モードとの変換を適正なタイミングで実行できるという作用効果、外部から主制御装置80への不正なアクセスを防止できるという作用効果、主制御装置80と枠制御装置81との間に不正な基板を取り付ける不正行為を防止する作用効果を奏し得る。また、実施例1と同様に、待機表示態様を表示することから、これによる作用効果も同様に生じ得る。
実施例6の構成は、上述した実施例5と同様に、枠制御装置81とサブ統合制御装置83とが該枠制御装置81からサブ統合制御装置83へ一方向にのみ通信可能とするように設けられ、該枠制御装置81からサブ統合制御装置83に送信された復帰指示信号に基づいて、省電力モードから通常電力モードに移行させるようにしている。具体的には、図33に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者がICカードをCRユニット46のカード挿入口49に挿入して、ユニット表示装置47の貸出操作領域158を操作すると、該操作を検知したCRユニット46が、復帰信号を枠制御装置81に送信する。そして、枠制御装置81は、この復帰信号を受信すると、通常電力モードへ移行することを指示する復帰指示信号をサブ統合制御装置83に送信し、該サブ統合制御装置83は、該復帰指示信号の受信に伴って、通常電力モードに復帰する処理を行う。
尚、本実施例6の構成にあっても、封入式のパチンコ機1であり、枠制御装置81およびサブ統合制御装置83から主制御装置80へ信号やデータを送信不能な構成である。
実施例6では、省電力モードへの移行の際に、上述した実施例1と同様の各処理を実行し(図14参照)、省電力モードの終了の際には、CRユニット46の省電力報知処理(図34)と、枠制御装置81の省電力指示処理(図29)と、サブ統合制御装置の電力モード変換処理(図18)とにより、省電力モードから通常電力モードへの移行を行う。すなわち、本実施例6は、図34の省電力報知処理を、上述の実施例5の省電力指示処理(図32)に換えて実行する。この省電力報知処理以外は、上述した実施例5と同じであることから、詳細については適宜省略する。
本実施例6のCRユニット46の省電力報知処理を、図34のフローチャートを用いて説明する。この省電力報知処理も、実施例5(および実施例1)と同様に、CRユニット46で定期的に実行される処理である。
省電力報知処理では、S2000で、省電力モードを示す報知を実行中であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S2000:Yes)、S2015に進み、否定判定の場合には(S2000:No)、S2005に進む。
S2000の否定判定から続くS2005およびS2010は、省電力モードへの移行の際に実行される処理であり、上述した実施例1の省電力報知処理(図20)のS1405およびS1410と同様の処理であることから、説明を省略する。
S2000の肯定判定から続くS2015では、ユニット表示装置47の貸出操作領域158が操作されたか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S2015:Yes)、S2020に進み、否定判定の場合には(S2015:No)、省電力報知処理を終了する。
S2020では、カード挿入口49にICカードが挿入されているか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S2020:Yes)、S2025に進み、否定判定の場合には(S2020:No)、省電力報知処理を終了する。
S2025では、復帰信号送信処理を実行して、遊技開始を示す復帰信号を、サブ統合制御装置83に送信する。この次のS2025では、報知終了処理を実行して、省電力表示処理(図19)により表示した表示態様(省電力モードを示す表示態様)を表示終了させる。
S2025の後は、省電力報知処理を終了する。
本実施例6では、省電力モードに移行される際には(図14)、上述した実施例1,5と同様に、省電力モードに移行する処理を実行すると共に、ユニット表示装置47で省電力モードの実行を報知する処理を実行する。
一方、図33に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者がICカードをCRユニット46のカード挿入口49に挿入してユニット表示装置47の貸出操作領域158を操作すると、CRユニット46は、図34の省電力報知処理の報知終了処理により、前記した省電力モードを示す表示態様を表示終了すると共に、復帰信号送信処理により、復帰信号を枠制御装置81に送信する。そして、上述した実施例5と同様に、枠制御装置81を介してサブ統合制御装置83へ復帰指示信号を送信することにより、該サブ統合制御装置83が通常電力モードに移行する処理を行う。
尚、実施例6にあっても、演出図柄表示装置6とユニット表示装置47とでは、上述した実施例5と同様に、省電力モードへの移行に伴う表示態様、および通常電力モードへの移行に伴う表示態様が表示される。
このように本実施例6の構成は、省電力モード中における、ユニット表示装置47の貸出操作領域158の操作を契機として、省電力モードから通常電力モードに移行するようにしたものであり、該契機以外は、上述した実施例5と同様である。そのため、本実施例では、ICカードを挿入してユニット表示装置47の貸出操作領域158を操作すれば、通常電力モードに移行することから、遊技者が、遊技球を発射する前に、通常電力モードへの移行を確認でき、一層安心して遊技を開始できる。
したがって、本実施例6の構成にあっても、上述した実施例5と同様の作用効果を奏し得る。
実施例7の構成は、上述した実施例5と同様に、枠制御装置81とサブ統合制御装置83とが該枠制御装置81からサブ統合制御装置83へ一方向にのみ通信可能とするように設けられ、該枠制御装置81からサブ統合制御装置83に送信された復帰指示信号に基づいて、省電力モードから通常電力モードに移行させるようにしている。具体的には、図35に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者による発射ハンドル64の操作により発射装置31が遊技球を発射すると、該遊技球の発射を検知した枠制御装置81が、通常電力モードへの移行を指示する復帰指示信号を、サブ統合制御装置83に送信すると共に、省電力モードの終了報知を指示する報知終了信号を、CRユニット46に送信する。そして、サブ統合制御装置83は、該復帰指示信号の受信に伴って、通常電力モードに移行する処理を行う。一方、CRユニット46は、前記報知終了信号の受信に伴って、ユニット表示装置47で省電力モードを示す表示態様を表示終了する。
尚、本実施例7の構成にあっても、封入式のパチンコ機1であり、枠制御装置81およびサブ統合制御装置83から主制御装置80へ信号やデータを送信不能な構成である。
実施例7では、省電力モードへの移行の際に、上述した実施例1と同様の各処理を実行し(図14参照)、省電力モードの終了の際には、枠制御装置81の省電力指示処理(図26)と、CRユニット46の省電力報知処理(図27)と、サブ統合制御装置の電力モード変換処理(図18)とにより、省電力モードから通常電力モードへの移行を行う。すなわち、本実施例7では、図26の省電力指示処理を、実施例5の省電力指示処理(図29)に換えて実行すると共に、図27の省電力報知処理を、実施例5の省電力報知処理(図32)に換えて実行する。省電力指示処理と省電力報知処理以外は、上述した実施例5を同じであることから、詳細については適宜省略する。さらに、本実施例7の省電力指示処理(図26)は、終了信号送信処理の処理内容が異なるのみで、他の処理内容は上述した実施例3の省電力指示処理と同様に実行される。また、本実施例7の省電力報知処理(図27)は、実施例3の省電力報知処理と同様に実行される。
本実施例の省電力指示処理では、図26に示すように、遊技球の発射信号を入力すると(S1615:Yes)、S1620の終了信号送信処理を行い、通常電力モードへの移行を指示する復帰指示信号を、サブ統合制御装置83へ送信すると共に、省電力モードの報知終了を指示する報知終了信号を、CRユニット46へ送信する。
本実施例の省電力報知処理では、図27に示すように、報知終了信号を受信すると(S1715:Yes)、S1720の報知終了処理を行い、ユニット表示装置47で、省電力モードを示す表示態様を表示終了させる。
サブ統合制御装置83の電力モード変換処理では、図18に示すように、枠制御装置81から復帰指示信号を受信すると(S1230:Yes)、S1235の通常電力モード復帰処理を実行する。
本実施例7では、省電力モードに移行される際には(図14)、上述した実施例1,5と同様に、省電力モードに移行する処理を実行すると共に、ユニット表示装置47で省電力モードの実行を報知する処理を実行する。
一方、図35に示すように、省電力モードの実行中に、遊技者が発射ハンドル64を回動操作することで、発射装置31により遊技球が発射されると、枠制御装置81は、図26の省電力指示処理により、復帰指示信号をサブ統合制御装置83に送信すると共に、報知終了信号をCRユニット46に送信する。そして、サブ統合制御装置83は、通常電力モードに移行する処理を行い、CRユニット46は、省電力モードを示す表示態様を表示終了する
尚、実施例7にあっても、演出図柄表示装置6とユニット表示装置47とでは、上述した実施例5と同様に、省電力モードへの移行に伴う表示態様、および通常電力モードへの移行に伴う表示態様が表示される。
このように本実施例7の構成は、省電力モード中における、発射装置31による遊技球の発射を契機として、省電力モードから通常電力モードに移行するようにしたものであり、該契機以外は、上述した実施例5と同様である。そのため、本実施例では、遊技球を発射すれば、通常電力モードに移行することから、遊技者による発射ハンドル64の操作により、遊技者に安心感を与えることができる。
したがって、本実施例7の構成にあっても、上述した実施例5と同様の作用効果を奏し得る。
尚、上述した本実施例1〜7にあって、パチンコ機1が、本発明にかかる弾球遊技機に相当する。
始動口11,12、大入賞口14、および一般入賞口15が、本発明にかかる入賞口に相当し、該始動口11,12が、特別遊技の実行契機となる所定の入賞口に相当する。
始動口11,12および大入賞口14への遊技球の入賞が、入賞口への入球に相当する。
研磨装置35、揚送装置33、および回収路が、本発明にかかる球循環手段に相当する。
大当り遊技が、本発明にかかる特別遊技に相当し、該大当り遊技による大入賞口14の開閉作動が、本発明にかかる所定の利得に相当する。
サブ統合制御装置83および演出図柄制御装置82が、本発明にかかる演出制御装置に相当する。
始動口スイッチ11a,11b、一般入賞口スイッチ15a、アウト口スイッチ16aが、本発明にかかる球検知手段に相当する。
非遊技判定処理(図16)が、本発明にかかる非遊技状態判定手段に相当する。
非遊技判定処理(図16)の省電力信号送信処理(S1055)が、本発明にかかる省電力送信手段に相当する。
実施例1〜4の遊技開始検知処理(図17)が、本発明の請求項1に係る発明及び第一発明にかかる復帰送信手段に相当する。
電力モード変換処理(図18)が、本発明にかかるモード変換手段に相当する。
実施例1〜4のユニット表示装置47が、本発明にかかる電力モード報知手段に相当する。
実施例5におけるCRユニット46(ICカードの挿入検知)、実施例6における貸出操作領域158と貸出スイッチ58、および実施例7における発射入口センサ105が、本発明にかかる操作検知手段に相当する。
実施例5,6における省電力指示処理(図29)と実施例7における省電力指示処理(図26)とが、本発明の第二発明にかかる復帰送信手段に相当する。
次に、上述した本実施例の別例を以下に説明する。
上述した実施例にあっては、省電力モードに移行する前に、演出図柄表示装置で待機表示態様を表示し、その後に省電力モードに移行するようにした構成であるが、その他の構成として、該待機表示態様を表示せずに、省電力モードに移行するようにしても良い。また、上述した実施例にあって、省電力モードから通常電力モードに移行する際に、演出図柄表示装置で前記待機表示態様を一旦表示させ、その後に遊技の進行に係る演出を表示するようにしても良い。特に、実施例5〜7は、遊技領域に発射した遊技球が始動口やアウト口などに入球する前に通常電力モードに移行することから、演出図柄表示装置で前記待機表示態様を表示させることが好適である。また、サブ統合制御装置83に入力される演出ボタン63を操作することにより前記待機表示態様を表示させるようにしても良い。この場合には、ICカードを挿入しなくとも遊技者が演出ボタン63を操作すれば待機表示態様が表示されることから、故障中か否かが分からない際などで、遊技可能な遊技機であることを確認することができる。
また、上述した実施例は、大当たり遊技中および特別遊技の変動中で無く、かつ保留記憶の無い状態で、始動口、入賞口、およびアウト口への入球が所定時間無い場合に、非遊技状態と判定するようにしたものであるが、該非遊技状態と判定する条件は、主制御装置80に入力される信号や該主制御装置80での制御内容に基づいて適宜設定することができる。例えば、始動口やアウト口などへの入球が所定時間無いことのみを前記条件とすることも可能である。又は、発射装置により発射された遊技球を検知するセンサを、遊技領域への入口近傍に配設し、該センサによる遊技球の非検知に基づいて、非遊技状態と判定するようにしても良い。さらに、このセンサによる遊技球の非検知が、大当たり遊技中および特別遊技の変動中で無く、かつ保留記憶の無い状態で、所定時間継続したことを条件として、非遊技状態と判定するようにしても良い。尚、こうしたセンサを設けた構成では、該センサが、本発明の球検知手段に相当する。
また、上述した実施例3,7では、発射装置31の発射入口センサ105による遊技球検知を、遊技者による遊技開始の検知として設定したものであるが、これに限らず、ハンドルボリューム101による発射ハンドル64の回動量信号、又はタッチスイッチ102によるタッチ信号を受信することを、遊技者による遊技開始の検知として設定するようにしても良い。
また、上述した実施例5〜7の構成は、実施例1〜4と同様にユニット表示装置で省電力モードを示す表示態様を表示するようにしたものであるが、これに限らず、該ユニット表示装置では、省電力モードを示す表示態様を表示しない構成としても良い。これは、実施例5〜7の構成では、ユニット表示装置で、省電力モードを示す表示態様が、省電力モードの開始タイミングと同期して表示開始され、該省電力モードの終了タイミングと同期して表示終了することから、演出図柄表示装置での省電力モードによる表示態様と同期して実行されて、二重に報知することになってしまうためである。
尚当然であるが、演出図柄表示装置6で表示される待機表示態様および省電力モード中の表示態様、およびユニット表示装置47で表示される、省電力モードを示す表示態様および通常電力モードへの移行を示す表示態様は、上述した実施例1〜7に限定されず、様々な表示態様を実施可能である。
尚、上述した別例は、夫々独立した構成とする他に、複数の別例を組み合わせた構成とすることも、当然ながら可能である。
1 パチンコ機(弾球遊技機)
2 遊技盤
3 遊技領域
6 演出図柄表示装置
11 第一始動口(入賞口)
11a 第一始動口スイッチ(球検知手段)
12 第二始動口(入賞口)
12a 第二始動口スイッチ(球検知手段)
14 大入賞口(入賞口)
15 一般入賞口(入賞口)
15a 一般入賞口スイッチ(球検知手段)
16 アウト口
16a アウト口スイッチ(球検知手段)
31 発射装置
33 揚送装置
35 研磨装置
46 CRユニット
47 ユニット表示装置(電力モード報知手段)
58 貸出スイッチ(操作検知手段)
80 主制御装置
81 枠制御装置
82 演出図柄制御装置(演出制御装置)
83 サブ統合制御装置(演出制御装置)
105 発射入口センサ(操作検知手段)
158 貸出操作領域(操作検知手段)

Claims (1)

  1. 遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入賞口とアウト口とを備えた遊技盤と、
    該遊技盤に設けられ、演出図柄を表示する演出図柄表示装置と、
    該遊技領域へ遊技球を発射する発射装置と、
    前記入賞口またはアウト口に入球した遊技球を回収して、前記発射装置へ再供給する球循環手段と
    を備え、機台の内部に封入された所定個数の遊技球を循環させる弾球遊技機において、
    所定の前記入賞口への遊技球の入球を契機として、遊技者に所定の利得を供与する特別遊技を実行制御する主制御装置と、
    該主制御装置から信号を受信可能かつ該主制御装置へ信号を送信不能に設けられ、前記発射装置および球循環手段を作動制御する枠制御装置と、
    前記主制御装置から信号を受信可能かつ該主制御装置へ信号を送信不能に設けられ、通常電力モードと該通常電力モードよりも消費電力の少ない省電力モードとのいずれかによって前記演出図柄表示装置を作動制御する演出制御装置と
    を備えてなり、
    前記主制御装置は、
    前記遊技領域へ発射された遊技球を検知する球検知手段と、
    該球検知手段による遊技球の非検知に基づいて、遊技者による遊技が行われていない非遊技状態か否かを判定する非遊技状態判定手段と、
    前記非遊技状態判定手段により非遊技状態と判定された場合に、前記演出制御装置に、前記省電力モードへ移行させる省電力指示信号を送信する省電力送信手段と、
    前記省電力モードの実行中に、前記球検知手段が遊技球を検知すると、前記演出制御装置に、前記通常電力モードへ移行させる復帰指示信号を送信する復帰送信手段と
    を備え、
    前記演出制御装置は、
    前記省電力指示信号を受信すると、省電力モードに移行し、該省電力モードの実行中に前記復帰指示信号を受信すると、通常電力モードに移行するモード変換手段を備え、
    前記枠制御装置は、遊技を行うために必要な遊技媒体に関する情報が記憶されたカードを挿入可能なカードユニット装置と接続されており、
    貸出操作が行われることにより前記遊技媒体に関する情報を前記カードユニット装置から前記枠制御装置に移行可能であり、
    前記枠制御装置により作動可能に設けられ、省電力モードの実行を報知する電力モード報知手段を備えてなり、
    主制御装置の省電力送信手段は、非遊技状態判定手段により非遊技状態と判定した場合に、演出制御装置に省電力指示信号を送信する処理内容と、枠制御装置に省電力モードへの移行を示す省電力情報信号を送信する処理内容とを備え、
    前記電力モード報知手段は、前記省電力情報信号の受信に伴って前記枠制御装置により作動されて、省電力モードの実行を報知する一方、前記貸出操作が行われことに基づいて、前記省電力モードの実行の報知を終了するものであることを特徴とする弾球遊技機。
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