JP6865774B2 - 電気化学システムにおける廃棄物管理 - Google Patents

電気化学システムにおける廃棄物管理 Download PDF

Info

Publication number
JP6865774B2
JP6865774B2 JP2018563400A JP2018563400A JP6865774B2 JP 6865774 B2 JP6865774 B2 JP 6865774B2 JP 2018563400 A JP2018563400 A JP 2018563400A JP 2018563400 A JP2018563400 A JP 2018563400A JP 6865774 B2 JP6865774 B2 JP 6865774B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous medium
electrochemical system
electrochemical
aluminum
electrolyte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018563400A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019505979A (ja
JP2019505979A5 (ja
Inventor
ジェイソン アール. コバクス,
ジェイソン アール. コバクス,
デイビッド エイチ. ポーター,
デイビッド エイチ. ポーター,
イアン エス. マッケイ,
イアン エス. マッケイ,
トーマス ビー. ミルネス,
トーマス ビー. ミルネス,
Original Assignee
オープン ウォーター パワー, インコーポレイテッド
オープン ウォーター パワー, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オープン ウォーター パワー, インコーポレイテッド, オープン ウォーター パワー, インコーポレイテッド filed Critical オープン ウォーター パワー, インコーポレイテッド
Publication of JP2019505979A publication Critical patent/JP2019505979A/ja
Publication of JP2019505979A5 publication Critical patent/JP2019505979A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6865774B2 publication Critical patent/JP6865774B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/06Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
    • H01M8/0693Treatment of the electrolyte residue, e.g. reconcentrating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B1/00Electrolytic production of inorganic compounds or non-metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B9/00Cells or assemblies of cells; Constructional parts of cells; Assemblies of constructional parts, e.g. electrode-diaphragm assemblies; Process-related cell features
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04201Reactant storage and supply, e.g. means for feeding, pipes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/08Fuel cells with aqueous electrolytes
    • H01M8/083Alkaline fuel cells
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/22Fuel cells in which the fuel is based on materials comprising carbon or oxygen or hydrogen and other elements; Fuel cells in which the fuel is based on materials comprising only elements other than carbon, oxygen or hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/001Processes for the treatment of water whereby the filtration technique is of importance
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/46Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/52Treatment of water, waste water, or sewage by flocculation or precipitation of suspended impurities
    • C02F2001/5218Crystallization
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2101/00Nature of the contaminant
    • C02F2101/10Inorganic compounds
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M12/00Hybrid cells; Manufacture thereof
    • H01M12/04Hybrid cells; Manufacture thereof composed of a half-cell of the fuel-cell type and of a half-cell of the primary-cell type
    • H01M12/06Hybrid cells; Manufacture thereof composed of a half-cell of the fuel-cell type and of a half-cell of the primary-cell type with one metallic and one gaseous electrode
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M2300/00Electrolytes
    • H01M2300/0002Aqueous electrolytes
    • H01M2300/0014Alkaline electrolytes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2016年2月23日に出願された米国仮出願第62/298,877号、2016年7月13日に出願された米国仮出願第62/361,786号の各々に対する優先権を主張するものであり、これらの各々の全体の開示は、その全体が本明細書中に開示されているかのように参照により本明細書中に援用される。
本発明は、概して、廃棄物管理のためのシステムおよび方法に関し、排他的ではないが、より具体的には、電気化学システムにおける廃棄物管理に関する。
本概要は、発明を実施するための形態の節において以下でさらに説明される、一連の概念を簡略化形態で紹介するために提供される。本概要は、請求される主題の主要な特徴または不可欠な特徴を識別もしくは除外することを意図するものでも、請求される主題の範囲を判定する際に補助として使用されることを意図するものでもない。
本開示は、電気化学システムにおける廃棄物管理に関する。本発明の主題は、ある場合には、相互に関連する製品、特定の問題の代替的解決策、および/または1つもしくはそれを上回るシステムならびに/または物品の複数の異なる用途を伴う。
一側面では、実施形態は、電気化学システムを動作させる方法に関する。本方法は、アルミニウムを含む固体が多孔質媒体の表面上に沈殿させられるように、多孔質媒体を通して電気化学システムの電解質を輸送するステップを含み、固体内のアルミニウムの少なくとも一部は、電気化学システム内で実施される電気化学反応の生成物から生じる。
一実施形態では、沈殿の少なくとも10重量%は、多孔質媒体の細孔内で生じる。
一実施形態では、電解質は、ポンプによって、重力によって、温度勾配、上昇ガスの気泡、もしくは超臨界流体によって引き起こされる対流によって、または分子拡散によって、多孔質媒体を通して輸送される。
一実施形態では、固体は、水酸化アルミニウム(Al(OH)、酸化アルミニウム(Al)、および水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))のうちの少なくとも1つを含む。
一実施形態では、多孔質媒体は、連続気泡発泡体、プリズム媒体、ポリマー、および官能化表面のうちの少なくとも1つを含む。
一実施形態では、多孔質媒体の細孔の平均細孔直径は、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、かつ10cm未満またはそれと等しい。
一実施形態では、多孔質媒体の少なくとも一部は、多孔質媒体を損傷することなく、システムから除去されることが可能である。
一実施形態では、電気化学システムは、ガスおよび超臨界流体のうちの少なくとも1つを生成する、電気化学反応を受ける。
一実施形態では、本方法はさらに、アルミニウムが、電気およびアルミニウムを含む生成物を生成するために酸素または水と反応させられ、アルミニウムを含む生成物の少なくとも一部が、多孔質媒体の表面上に沈殿させられるように、電気化学システムを動作させるステップを含む。
一実施形態では、本方法はさらに、多孔質媒体が電気化学システムの動作中に膨張されるように、電気化学システムを動作させるステップを含む。
さらに別の側面では、実施形態は、アルミン酸塩廃棄物を収集するための方法に関する。本方法は、水酸化アルミニウムが連続気泡発泡体上に沈殿させられるように、連続気泡発泡体を通して過飽和アルミン酸塩流を輸送するステップを含み、沈殿の少なくとも10重量%は、連続気泡発泡体の細孔内で生じる。
一実施形態では、過飽和流は、ポンプによって、重力によって、温度勾配、上昇ガスの気泡、もしくは超臨界流体によって引き起こされる対流によって、または分子拡散によって、連続気泡発泡体を通して輸送される。
さらに別の側面では、実施形態は、電気化学システムに関する。本システムは、アルミニウムを含む、電気化学的活性材料を含む、第1の電極と、第2の電極と、多孔質媒体とを備え、多孔質媒体は、多孔質媒体が弛緩状態であるときの多孔質媒体の幾何学的体積の80%未満またはそれと等しい幾何学的体積を占有するように、使用に先立って圧縮され、多孔質媒体はさらに、電解質によってアクセス可能である電気化学システムの体積の少なくとも5%を構成する累積細孔体積、または電解質によってアクセス可能である電極の表面積を除外する、電解質によってアクセス可能である電気化学システムの表面積の少なくとも10%を構成する累積表面積のいずれかを画定する、外部からアクセス可能な細孔を含有する。
さらに別の側面では、実施形態は、電気化学システムに関する。本システムは、アルミニウムを含む、電気化学的活性材料を含む、電極と、多孔質媒体とを備え、多孔質媒体は、アルミニウムを含む固体が多孔質媒体の表面上に沈殿させられることができるように構成される。
一実施形態では、電気化学システムは、液体および超臨界流体電解質のうちの少なくとも1つに流体的に接続されるポンプを備える。
一実施形態では、電気化学システムは、アルミニウム・水ベースの電気化学またはアルミニウム・空気ベースの電気化学システムである。
一実施形態では、電極はさらに、ガリウム、インジウム、マグネシウム、およびスズのうちの少なくとも1つを含む。
一実施形態では、多孔質媒体は、連続気泡発泡体、プリズム媒体、ポリマー、および官能化表面のうちの少なくとも1つを含む。
一実施形態では、多孔質媒体の細孔の平均細孔直径は、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、かつ10cm未満またはそれと等しい。
一実施形態では、多孔質媒体の少なくとも一部は、多孔質媒体を損傷することなく、システムから除去されることが可能である。
一実施形態では、電気化学システムは、ガスおよび超臨界流体のうちの少なくとも1つを生成する、電気化学反応を受けるように構成される。
一実施形態では、多孔質媒体は、多孔質媒体が弛緩状態である、および/または使用のために膨張されるときの多孔質媒体の幾何学的体積の80%未満またはそれと等しい幾何学的体積を占有するように、使用に先立って圧縮される。
一実施形態では、多孔質媒体は、電解質によってアクセス可能である電気化学システムの体積または表面積の少なくとも5%を占有する。
本発明の他の利点および新規の特徴は、付随する図面と併せて考慮されるときに、本発明の種々の非限定的実施形態の以下の詳細な説明から明白となろう。本明細書ならびに参照することによって組み込まれる文書が、矛盾するおよび/または一貫性のない開示を含む場合においては、本明細書が優先するものとする。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
電気化学システムを動作させる方法であって、前記方法は、
アルミニウムを含む固体が多孔質媒体の表面上に沈殿させられるように、前記多孔質媒体を通して前記電気化学システムの電解質を輸送するステップ
を含み、
前記固体内の前記アルミニウムの少なくとも一部は、前記電気化学システム内で実施される電気化学反応の生成物から生じる、方法。
(項目2)
前記沈殿の少なくとも10重量%は、前記多孔質媒体の細孔内で生じる、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記電解質は、ポンプによって、重力によって、温度勾配、上昇ガスの気泡、もしくは超臨界流体によって引き起こされる対流によって、または分子拡散によって、前記多孔質媒体を通して輸送される、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記固体は、水酸化アルミニウム(Al(OH ))、酸化アルミニウム(Al )、および水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))のうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記多孔質媒体は、連続気泡発泡体、プリズム媒体、ポリマー、および官能化表面のうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記多孔質媒体の細孔の平均細孔直径は、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、かつ10cm未満またはそれと等しい、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記多孔質媒体の少なくとも一部は、前記多孔質媒体を損傷することなく、前記システムから除去されることが可能である、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記電気化学システムは、ガスおよび超臨界流体のうちの少なくとも1つを生成する電気化学反応を受ける、項目1に記載の方法。
(項目9)
アルミニウムが、電気と前記アルミニウムを含む生成物とを生成するために酸素または水と反応させられ、前記アルミニウムを含む前記生成物の少なくとも一部が、前記多孔質媒体の表面上に沈殿させられるように、前記電気化学システムを動作させるステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記多孔質媒体が前記電気化学システムの動作中に膨張されるように、前記電気化学システムを動作させるステップをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目11)
水酸化アルミニウムが連続気泡発泡体上に沈殿させられるように、前記連続気泡発泡体を通して過飽和アルミン酸塩流を輸送するステップを含み、前記沈殿の少なくとも10重量%は、前記連続気泡発泡体の細孔内で生じる、アルミン酸塩廃棄物を収集するための方法。
(項目12)
前記過飽和流は、ポンプによって、重力によって、温度勾配、上昇ガスの気泡、もしくは超臨界流体によって引き起こされる対流によって、または分子拡散によって、前記連続気泡発泡体を通して輸送される、項目11に記載の方法。
(項目13)
電気化学システムであって、前記電気化学システムは、
アルミニウムを含む電気化学的活性材料を含む電極と、
多孔質媒体と
を備え、
前記多孔質媒体は、アルミニウムを含む固体が前記多孔質媒体の表面上に沈殿させられることができるように構成される、電気化学システム。
(項目14)
前記電気化学システムは、液体および超臨界流体電解質のうちの少なくとも1つに流体的に接続されるポンプを備える、項目13に記載のシステム。
(項目15)
前記電気化学システムは、アルミニウム・水ベースの電気化学システムまたはアルミニウム・空気ベースの電気化学システムである、項目13に記載のシステム。
(項目16)
前記電極はさらに、ガリウム、インジウム、マグネシウム、およびスズのうちの少なくとも1つを含む、項目13に記載のシステム。
(項目17)
前記多孔質媒体は、連続気泡発泡体、プリズム媒体、ポリマー、および官能化表面のうちの少なくとも1つを含む、項目13に記載のシステム。
(項目18)
前記多孔質媒体の細孔の平均細孔直径は、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、かつ10cm未満またはそれと等しい、項目13に記載のシステム。
(項目19)
前記多孔質媒体の少なくとも一部は、前記多孔質媒体を損傷することなく、前記システムから除去されることが可能である、項目13に記載のシステム。
(項目20)
前記電気化学システムは、ガスおよび超臨界流体のうちの少なくとも1つを生成する電気化学反応を受けるように構成される、項目13に記載のシステム。
(項目21)
前記多孔質媒体は、前記多孔質媒体が弛緩状態である、および/または使用のために膨張されるときの前記多孔質媒体の幾何学的体積の80%未満またはそれと等しい幾何学的体積を占有するように、使用に先立って圧縮される、項目13に記載のシステム。
(項目22)
前記多孔質媒体は、電解質によってアクセス可能である前記電気化学システムの体積または表面積の少なくとも5%を占有する、項目13に記載のシステム。
本発明の非限定的実施形態は、概略的であり、一定の縮尺で描かれることを意図していない、付随する図面を参照して、一例として説明されるであろう。図では、図示される各同じまたはほぼ同じ構成要素は、典型的には、単一の数字によって表される。明確にする目的のため、全ての構成要素が、全ての図で標識されるわけでも、当業者が本発明を理解することを可能にするために例証が必要ではない、示される本発明の各実施形態の全ての構成要素であるわけでもない。
図1Aは、ある実施形態による、電気化学システムの概略図である。
図1Bは、いくつかの実施形態による、複数の容器を備える電気化学システムの概略図である。
図1Cは、いくつかの実施形態による、外部負荷に結合された電気化学システムの概略図である。
図1Dは、ある実施形態による、複数の容器を備え、外部負荷に結合された電気化学システムの概略図である。
図1Eは、いくつかの実施形態による、バイパスを備える電気化学システムの概略図である。
図2は、ある実施形態による、多孔質媒体を通した電解質の輸送を図示する概略図である。
図3Aは、いくつかの実施形態による、緊張状態での圧縮された多孔質媒体の概略図である。
図3Bは、いくつかの実施形態による、弛緩状態での多孔質媒体の概略図である。
図3Cは、ある実施形態による、組み合わせられる前の乾燥多孔質媒体および電解質の概略図である。
図3Dは、いくつかの実施形態による、組み合わせられた後の湿潤多孔質媒体および電解質の概略図である。
図4は、ある実施形態による、多孔質媒体として使用され得る、例示的発泡体の写真である。
図5Aは、いくつかの実施形態による、多孔質媒体として使用され得る、例示的プリズム媒体の斜視図概略図である。
図5Bは、図5Aに示される例示的プリズム媒体の正面図概略図である。
図5Cは、図5Aおよび5Bに示される例示的プリズム媒体の側面図概略図である。
図5Dは、いくつかの実施形態による、多孔質媒体として使用され得る、例示的プリズム媒体の斜視図概略図である。
図5Eは、図5Dに示される例示的プリズム媒体の正面図概略図である。
図5Fは、図5Dおよび5Eに示される例示的プリズム媒体の側面図概略図である。
図6は、いくつかの実施形態による、例示的プリズム媒体の写真である。
図7は、例示的電気化学システムの概略図である。
種々の実施形態が、本明細書の一部を形成し、具体的な例示的実施形態を示す、付随する図面を参照して、以下でさらに完全に説明される。しかしながら、本開示の概念は、多くの異なる形態で実装されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示の概念、技法、および実装の範囲を当業者に完全に伝えるために、徹底的かつ完全な開示の一部として提供される。実施形態は、方法、システム、またはデバイスとして実践されてもよい。故に、実施形態は、ハードウェア実装、完全にソフトウェア実装、またはソフトウェアおよびハードウェア側面を組み合わせる実装の形態をとってもよい。以下の詳細な説明は、したがって、限定的な意味で捉えられるものではない。
本明細書での「一実施形態」または「実施形態」の言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、もしくは特性が、本開示による少なくとも1つの例示的実装または技法に含まれることを意味する。本明細書の種々の場所での「一実施形態では」という語句の出現は、必ずしも全て同一の実施形態を参照しているとは限らない。
加えて、本明細書で使用される用語は、主に可読性および指導目的のために選択されており、開示される主題を線引きまたは制限するように選択されていない場合がある。故に、本開示は、本明細書で議論される概念の範囲について限定的ではなく例証的であることを意図している。
アルミニウムを含む電気化学的活性材料が採用される、電気化学システム等の電気化学システムにおける廃棄物管理が、概して、説明される。ある実施形態は、多孔質媒体を備える電気化学システムに関連する。多孔質媒体は、電気化学システムの電解質等の液体によって浸潤され得る、外部からアクセス可能な細孔を備えることができる。いくつかの実施形態によると、電気化学システムの電解質は、アルミニウムを含む固体が多孔質媒体の表面上に沈殿させられるように、多孔質媒体を通して輸送される。多孔質媒体上に沈殿させられる固体内のアルミニウムの少なくとも一部は、ある実施形態によると、電気化学システム内で実施される電気化学反応の生成物から生じることができる。例えば、ある実施形態によると、電気化学システムは、アルミニウムを含む、電極を含むことができ、電極内のアルミニウムは、発電するために使用される電気化学反応で反応することができる。アルミニウムは、ある実施形態によると、アルミン酸塩廃棄物を形成することができる。アルミン酸塩廃棄物は、いくつかの実施形態によると、例えば、水酸化アルミニウム(Al(OH))、酸化アルミニウム(Al)、および/または水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))の形態で、電解質から電気化学システム内の多孔質媒体の表面上に沈殿することができる。
ある実施形態によると、以下でさらに詳細に説明されるように、多孔質媒体内の細孔は、電解質によってアクセス可能である電気化学システムの表面積の比較的大きい割合を提供することができる。多孔質媒体は、いくつかの実施形態によると、電解質によってアクセス可能である電気化学システムの全体積の比較的大きい割合を構成する、全細孔体積を含むことができる。いずれの特定の理論によっても拘束されるわけではないが、そのような多孔質媒体の使用は、その上もしくは内側で沈殿が生じ得る、比較的大きい表面積および/または体積を提供することができ、これは、多孔質媒体上もしくは内で生じる、電気化学システム内で生じる全ての沈殿の比較的大きい割合をもたらし得ると考えられる。多孔質媒体は、随意に、以下で議論されるように、その内側で沈殿を増加させる、または別様に濃縮する、官能化表面を有してもよい。比較的大きい割合のアルミニウム含有沈殿物が多孔質媒体上または内で形成されるように、電気化学システムを構成することによって、望ましくない場所における(例えば、電極の上または間、それを通して電解質が輸送される導管上もしくは内等)沈殿は、低減または排除されることができる。
ある実施形態によると、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、アルミニウム・水電気化学システムおよびアルミニウム・空気電気化学システム等のアルミニウムベースの電気化学システムで特に有用であり得る。非限定的実施例として、アルミニウム・水(Al−HO)燃料電池およびバッテリは、概して、電解質中に蓄積し得る、廃棄物として溶解アルミン酸塩を生成する。これらのデバイスの閉サイクル動作中に、アルミン酸塩廃棄物の濃度は、概して、セルがその溶解限度に達するまで動作するにつれて増加し、その後、アルミン酸塩は、固体水酸化アルミニウムとして沈殿し始める。本沈殿物は、概して、燃料電池システムのポンプ、弁、または他の内部構成要素の動作に干渉し得る、硬質プラークを形成する。本燃料電池技術を商業的に使用するために、電解質からアルミン酸塩および水酸化アルミニウム沈殿物を除去するためのエネルギー効率的方法が望ましい。ある実施形態によると、沈殿物形成の場所を制御するための多孔質媒体の使用は、電気化学システムの電気化学的活性材料がアルミニウムを含む、電気化学システムからの固体アルミニウム含有廃棄物の比較的容易な局所化および後続の除去を可能にすることができる。
ある実施形態は、電気化学システムに関連する。本明細書で使用されるように、「電気化学システム」は、1つまたはそれを上回る化学反応を介して電流を生成するように構成されるシステムである。「電気化学反応」は、直接または間接的に電子を生成もしくは消費する、電気化学システム内のこれらの反応である。電気化学反応で生成される電子は、電流を生成するようにアノードとカソードとの間で移送されることができる。電流は、例えば、電気を外部負荷に提供するために使用されることができる。概して、電気化学反応は、少なくとも1つの酸化反応および少なくとも1つの還元反応を含むであろう。大抵の場合、酸化電気化学反応は、反応生成物として電子を生成し、還元電気化学反応は、反応物質として電子を消費する。「電気化学的活性材料」は、電気化学反応で電子を生成および/または消費するように反応する、電気化学システム内の材料である。電気化学システムは、カソードにおいて反応する電気化学的活性材料を指す、「カソード電気化学的活性材料」を含むことができる。電気化学システムはまた、アノードにおいて反応する電気化学的活性材料を指す、「アノード電気化学的活性材料」を含んでもよい。例示的電気化学システム100が、図1Aに示されている。
ある実施形態では、電気化学システムは、第1の電極を備える。概して、「電極」は、還元および酸化反応が放電中に起こる、電気化学システム内の固体材料に対応する。アノードは、酸化が放電中に起こる電極であり、カソードは、還元が放電中に起こる電極である。電極は、概して、電極を通した電子の移送を促進するように電流コレクタとして作用することができる、少なくとも1つの導電性材料を備えるであろう。本明細書で使用されるような電極は、電流コレクタ(存在する場合)および電流コレクタと接触する任意の固体電気化学的活性材料を両方とも含むが、アノードをカソードに接続する任意の電子伝導性リード線を含まない。電気化学的活性材料が固体形態ではない事例において(例えば、水および可溶化水酸化物イオンが非固体電気化学的活性材料であることができる、アルミニウム・水燃料電池の場合において)、非固体電気化学的活性材料は、「電極」という用語が本明細書で使用される際に、電極の一部を構成しない。非限定的実施例として、図1Aの電気化学システム100は、第1の電極110を備える。
電気化学システムはまた、ある実施形態によると、第2の電極も備える。例えば、図1Aでは、電気化学システム100は、第2の電極120を備える。
電気化学システムはまた、ある実施形態によると、例えば、電解質(例えば、動作中に電気化学システムの電極の間のイオンの輸送を促進し得る、例えば、液体電解質)、容器(例えば、任意の好適なコンテナ)、外部電気接続、および同等物等の他の随意の構成要素を含んでもよい。そのような随意の構成要素は、例えば、以下でさらに詳細に説明される。
いくつかの実施形態では、電気化学システムは、電子が第1の電極から第2の電極に移送される、電気化学プロセスを介して、電気を生成してもよい。例えば、ある実施形態では、電気化学システムは、アルミニウムおよび水が電気化学的活性材料である電気化学反応によって電気が生成される、アルミニウム・水電気化学システムであってもよい。 アルミニウム・水電気化学システムの動作中、電子は、金属アルミニウムから、負荷に、カソードに、次いで、電解質に移送されることができる。アルミニウム・水電気化学システムでは、アルミン酸塩イオンならびに水素ガスおよび/または超臨界流体は、反応生成物として生成されてもよい。水酸化物イオンは、いくつかのそのようなシステムによると、アノードとカソードとの間で往復させられてもよい。例えば、あるアルミニウム・水電気化学システムでは、反応Aにおいて以下で示されるように、アルミニウム金属は、反応生成物としてアルミン酸塩イオン(Al(OH) )および電子を生成するように、アノードにおいて水酸化物イオンと反応することができる。
Figure 0006865774
アノードにおいて生成される電子は、電子が水酸化物イオン(OHイオン)および水素(H)を生成するように水と反応し得る、カソードに(例えば、電極リード線等の導電性材料を介して)移送されてもよい。反応Bは、本プロセスを例証する。
Figure 0006865774
そのような例示的電気化学システムの中の電気化学的活性材料は、アルミニウムおよび水を含む。
いくつかの実施形態では、電気化学システムは、アルミニウムおよび酸素が電気化学的活性材料である電気化学反応を介して、電気が生成される、アルミニウム・空気電気化学システムであってもよい。アルミニウム・空気システムの動作中、電子は、金属アルミニウムから、負荷に、カソードに、次いで、酸素に移送されることができる。アルミニウム・空気電気化学システムでは、アルミン酸塩イオンならびに水素ガスおよび/または超臨界流体は、反応生成物として生成されてもよい。水酸化物イオンは、いくつかのそのようなシステムでは、アノードとカソードとの間で往復させられてもよい。例えば、ある例示的システムでは、上記の反応Aで示される電気化学反応は、アノードにおいて起こってもよい。カソードでは、酸素および水は、反応Cで示されるように、電子および水酸化物イオンを形成するように反応してもよい。
Figure 0006865774
そのような例示的電気化学システムの中の電気化学的活性材料は、アルミニウムおよび酸素を含む。
ある実施形態によると、電気化学システムは、多孔質媒体を備えてもよい。例えば、図1Aでは、電気化学システム100は、多孔質媒体130を備える。多孔質媒体は、概して、内側で細孔が画定される固体材料を含む。本明細書で使用されるように、「細孔」は、導管、空隙、または通路を指し、その少なくとも一部は、内側で細孔が形成される固体材料内に留まりながら、連続ループが細孔の周囲に引き寄せられ得るように、内側で細孔が形成される固体材料によって囲繞される。「外部からアクセス可能な細孔」は、多孔質媒体が作製される固体材料によって完全には囲繞されず、したがって、多孔質媒体が作製される固体材料の外側から流体(例えば、液体、ガス、および/または超臨界流体)によってアクセス可能である、多孔質媒体内の細孔である。外部からアクセス可能な細孔は、ある実施形態によると、電気化学システムの電解質によってアクセス可能であり得る。多孔質媒体が形成される固体材料によって完全に囲繞される材料内の空隙(したがって、多孔質媒体の外側からアクセス可能ではない、例えば、閉鎖セル)は、外部からアクセス可能な細孔ではない。多孔質媒体が固体粒子の凝集を含む場合において、細孔は、粒子間細孔(すなわち、例えば、隙間に、粒子がともに充塞されるときに粒子の間で画定される細孔)および粒子内細孔(すなわち、個々の粒子の外皮内に位置する細孔)を両方とも含むことを理解されたい。細孔は、例えば、円形、楕円形、多角形(例えば、長方形、三角形等)、不整形、および同等物等の任意の好適な断面形状を備えてもよい。
ある実施形態では、多孔質媒体は、電気化学システムの動作中にある利点を提供してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、電気化学システムは、(例えば、いったん副産物が電解質中で飽和または過飽和すると)沈殿することが可能である副産物が生成される、電気化学反応を使用して、電気を生成してもよい。1つの非限定的実施例では、電気化学システムが(例えば、上記で説明されるような)アルミニウム・水および/またはアルミニウム・空気電気化学システムである、ある場合において、副産物は、水酸化アルミニウム(Al(OH))、酸化アルミニウム(Al)、および水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))等のアルミニウムを含む、固体(本明細書の他の場所では沈殿物とも称される)を形成するように沈殿することが可能である、アルミン酸塩イオンを含んでもよい。多孔質媒体を伴わない電気化学システムでは、副産物は、ポンプ、弁、および電気化学的活性表面等の望ましくない場所を含む、電気化学システム内の任意の場所で沈殿し得る。これらの固体沈殿物の形成は、例えば、それらの機能が損なわれるように、システム構成要素上に蓄積することによって、電気化学システムの性能に悪影響を及ぼし得る。したがって、必ずしも全てではないがある実施形態によると、沈殿が生じる電気化学システム内の場所を制御することが有利であり得る。そのようなシステムの中への多孔質媒体の組み込みは、ある実施形態によると、沈殿が生じ得る表面積および/または体積を提供してもよい。ある実施形態では、多孔質媒体は、ある場合には、(電気化学システム内の他の場所に対して)多孔質媒体上または内で優先的沈殿を誘発し得る、沈殿が生じる可能性を増加させる条件を誘発することが可能であり得る。いくつかのそのような場合において、電気化学反応副産物の全沈殿の比較的大きい割合が、多孔質媒体上または内で生じる。したがって、ある場合において、多孔質媒体の組み合わせは、所望されない場所で沈殿を低減または防止することによって、電気化学システムの性能を実質的に改良し得る。
いくつかの実施形態では、電気化学システムは、内側に電極および多孔質媒体が位置する、少なくとも1つの容器を備える。電気化学システムの動作中、電解質もまた、そのような実施形態では、概して、容器内に存在する。図1Aは、単一の容器140が、電極110と、電極120と、多孔質媒体130とを含有する、1つのそのような実施形態を図示する。図1Aは、電極および多孔質媒体が同一の容器内に含有される実施形態を図示するが、他の配列も可能である。例えば、いくつかの実施形態では、電極は、1つの容器の中に含有されてもよく、多孔質媒体は、別の容器の中に含有されてもよい。そのような実施形態の一実施例が、図1Bに図示されている。図1Bでは、電極110および120は、第1の容器140A内に含有され、多孔質媒体130は、第2の容器140B内に含有される。いくつかのそのような実施形態では、電気化学システムの動作中、電解質は、例えば、ポンプまたは他の好適な電解質輸送方法を使用して、第1の容器と第2の容器との間で輸送されてもよい。例えば、図1Bでは、電気化学システムは、導管152を介して第1の容器140Aに流体的に接続された随意のポンプ150を備える。ポンプ150はまた、導管152、第1の容器140A、および第2の導管154を介して第2の容器140Bに流体的に接続される。導管156は、第2の容器140Bの出口をポンプ150に流体的に接続する。ポンプは、図1Bでは第1の容器の直接上流にあるものとして図示されているが、他の場合では、ポンプは、第1の容器の直接下流に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、電解質は、第2の容器(例えば、多孔質媒体を含有する)の中へ第1の容器(例えば、少なくとも1つの電極を含有する)から外に輸送され、続いて、第2の容器から外に輸送され、第1の容器の中へ戻ることができる。例えば、図1Bでは、電解質は、(導管154を介して)第2の容器140Bの中へ第1の容器140Aから外に輸送され、続いて、(導管156および152を介して)第2の容器から外に輸送され、第1の容器の中へ戻ることができる。
本明細書に説明される発明のシステムに加えて、発明の方法も提供される。ある実施形態によると、発明の方法は、本明細書の他の場所に説明される電気化学システムのうちのいずれか等の電気化学システムを動作させるステップを含む。電気化学システムを動作させるステップは、ある実施形態によると、少なくとも1つの電気化学反応が電気化学システム内で続くことを可能にするステップを含むことができる。いくつかのそのような実施形態では、電気化学反応は、電流を生成することができる。電流は、電気化学システムに電気的に結合される外部負荷に給電するために使用されることができる。例えば、図1Cおよび1Dを参照して、外部電気負荷160は、電気化学システムによって生成される電流が外部電気負荷に給電するように、(例えば、電気リード線162および164を使用して)電気化学システムに結合されることができる。ある実施形態によると、電気化学反応は、電気化学システム内で続くことができるが、電気化学反応は、以下でさらに詳細に説明されるように、電気化学システム内で沈殿物の全体または一部を形成し得る、少なくとも1つの反応生成物を生成することができる。
ある実施形態によると、発明の方法は、多孔質媒体を通して電気化学システムの電解質を輸送するステップを含む。電解質は、いくつかのそのような実施形態によると、電気化学システムの動作中に、多孔質媒体を通して輸送されてもよい。概して、電気化学システムの電解質は、電気化学システムの電気化学反応に関与するイオンの貯蔵および/または輸送のための媒体として作用する、流体(例えば、ガス、液体、ならびに/もしくは超臨界流体)を含む。ある実施形態によると、電解質は、液体および/または超臨界流体(例えば、液体または超臨界水溶液等の液体水ならびに/もしくは超臨界水)を含む。ある場合には、電解質流体はまた、電気化学的活性材料として機能することもできる。例えば、電気化学システムがアルミニウム・水および/またはアルミニウム・空気電気化学システム(例えば、その実施例が上記で説明される)を備える、ある実施形態では、水は、電解質(例えば、アノードとカソードとの間の水酸化物イオンの輸送を促進する)および電気化学的活性材料(例えば、反応BならびにCに示されるように、例えば、カソードにおいて電子と反応する)の両方として機能してもよい。ある発明の実施形態(システムおよび方法の両方を含む)で使用され得る電解質に関する付加的詳細が、以下および本明細書の他の場所で提供される。
多孔質媒体を通して電解質を輸送するステップは、その好適な非限定的実施例が以下ならびに本明細書の他の場所でさらに詳細に説明される、種々の機構および/または装置を使用して達成されてもよい。ある実施形態によると、多孔質媒体を通した電解質の輸送は、電解質が、多孔質媒体の1つの外側境界から、多孔質媒体の少なくとも1つの細孔を通って、多孔質媒体の第2の外側境界から外へ進行するように、電解質を流動させるステップを含む。第2の外側境界は、ある実施形態によると、第1の外側境界の反対にあり得る。図2は、電解質240が多孔質媒体230を通して輸送されるように、電気化学システム201が動作される、発明の方法の一実施例を示す。
上記のように、電気化学システム内の電気化学反応は、1つまたはそれを上回る副産物を生成することができる。これらの副産物は、(例えば、あるアルミニウム・水および/またはアルミニウム・空気電気化学システムの中のアルミン酸塩の形態で)電気化学システムの動作中に電解質内に蓄積してもよい。ある発明の方法は、電気化学システムの多孔質媒体上または内で電気化学システムの電気化学反応の1つまたはそれを上回る生成物を沈殿させるステップに関連する。いくつかの実施形態では、アルミニウムを含む固体は、多孔質媒体の表面上に沈殿させられてもよい。ある実施形態によると、固体内のアルミニウムの少なくとも一部は、電気化学システム内で実施される電気化学反応の生成物から生じる。上記で説明されるように、これは、あるアルミニウム・水電気化学システムおよび/またはアルミニウム・空気電気化学システムの場合、水酸化アルミニウム(Al(OH))、酸化アルミニウム(Al)、ならびに/もしくは水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))等の固体の形態を成してもよい。図2は、固体250が電解質240から多孔質媒体230の表面上に沈殿させられる、そのような方法の1つの例示的実施形態を示す。固体250は、ある実施形態によると、電気化学システム内で電流を生成するために使用される電気化学反応の副産物を含んでもよい。例えば、固体250は、電気化学的活性材料(例えば、金属アルミニウム)から生じるアルミニウムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、固体250は、水酸化アルミニウム(Al(OH))、酸化アルミニウム(Al)、および/または水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))を含む。
ある実施形態によると、アルミン酸塩廃棄物を収集する発明の方法が説明される。本明細書に説明されるアルミン酸塩廃棄物を収集する発明の方法は、ある実施形態によると、本明細書の他の場所で説明される電気化学システムのうちのいずれかを利用してもよい。ある実施形態によると、アルミン酸塩廃棄物は、例えば、電気化学システム(例えば、アルミニウム・空気またはアルミニウム・水電気化学システムの中に存在し得るような、アルミニウムを含む電気化学的活性材料を含む、電気化学システム)内の電気化学反応の副産物であってもよい。いくつかの実施形態では、アルミン酸塩廃棄物は、電解質の一部であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、過飽和アルミン酸塩廃棄物流は、電解質の一部であることができる。
ある実施形態によると、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔はそれぞれ、細孔体積を有し、外部からアクセス可能な細孔はともに、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積を画定する。概して、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積は、流体(例えば、電気化学システムの電解質)によって占有されることが可能である多孔質媒体内の体積と考えられることができる。所与の多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積は、水置換性試験を使用することによって判定されてもよい。そのような試験は、以下のように行われてもよい。第1に、気泡が多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔に混入されないことを確実にするように注意して、多孔質媒体が、水の初期の既知の体積を含有する容器に添加される。多孔質媒体および水の複合体積が、次いで、測定される。変位体積が、次いで、多孔質媒体および水の複合体積から水の初期の既知の体積を減算することによって判定される。外部からアクセス可能な細孔体積が、次いで、多孔質媒体の幾何学的体積から変位体積を減算することによって判定される。構造の「幾何学的体積」は、構造の外部幾何学的表面によって拘束される体積に対応する。構造の「幾何学的表面」は、構造の外側境界によって画定される表面に対応し、内部表面積(例えば、多孔質構造の細孔内の面積)を含まない。概して、拡大の助けを借りずに視認されることができる構造に関して、幾何学的表面および幾何学的体積の寸法は、巨視的測定ツール(例えば、定規等)を使用して測定されることができる。類似測定が、好適な拡大ツールの助けを借りて、より小型の構造について行われることができる。
ある実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積は、電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積の比較的大きな割合を構成してもよい。電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積は、電気化学システムの電解質によって占有されることが可能である電気化学システム内の体積を指す。所与の電気化学システムの電解質でアクセス可能な体積は、多孔質媒体内の外部からアクセス可能な体積、ならびに電解質によって占有されることができる電気化学システムの残りの体積を含む。
電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積は、以下のように判定されてもよい。最初に、多孔質媒体が、電気化学システムから除去される。次に、水が、電気化学システムの動作中に電解質によって占有されることができる体積の全て、ならびに多孔質媒体の固体成分の除去によって残された空隙を占有するように、水が電気化学システムに添加される。例えば、電極および多孔質媒体が電気化学システムの動作中に単一の容器内に含有される場合において、多孔質媒体は、(電極が残留する一方で)容器から除去され、水は、容器が充填されるまで添加されるであろう。別の実施例として、電気化学システムの動作中に、電極が第1の容器内に含有され、多孔質媒体が第2の容器内に含有される場合において、多孔質媒体は、(電極が第1の容器の中に残留する一方で)第2の容器から除去され、水は、第1および第2の容器、ならびに動作中に電解質によって充填され得る第1および第2の容器を接続する任意の導管が充填されるまで、添加されるであろう。電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積(VEA,system)は、次いで、以下のように計算される。
Figure 0006865774
added waterは、水が、電気化学システムの動作中に電解質によって占有されることができる体積の全て、ならびに多孔質媒体の固体成分の除去によって残された空隙を占有するように、電気化学システムに添加される水の体積に対応し、VPM,geomは、(上記で説明されるように計算される)多孔質媒体の幾何学的体積であり、VEA,pmは、(上記で説明されるように計算される)多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積である。
ある実施形態によると、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積は、電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積の比較的大きい割合を構成してもよい。本割合は、以下の方程式2に示されるように、電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積で多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積を除算し、100%で結果を乗算することによって、計算される。
Figure 0006865774
いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積は、電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、または少なくとも75%を構成する。ある実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積は、電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積の最大25%、最大50%、最大75%、最大90%、最大95%、またはそれを上回るものを構成する。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、少なくとも5%および最大95%等)。他の範囲も、可能である。以下でさらに説明されるように、上記の範囲が任意の状態の多孔質媒体に適用され得ることも理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積は、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、および/または電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に(例えば、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積が電気化学システムの動作中に電解質を含有するときに)、これらの範囲のうちのいずれかの範囲内の電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積のある割合を構成してもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積は、多孔質媒体が緊張または弛緩している(例えば、圧縮されている、もしくは圧縮されていない)、湿潤または乾燥しているときに、これらの範囲のうちのいずれかの範囲内の電気化学システムの電解質がアクセス可能な体積のある割合を構成してもよい。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電気化学システムの動作中に電解質によってアクセス可能である、表面積の比較的大きい割合を構成してもよい。多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、概して、外部流体(例えば、電気化学システムの動作中の電解質)によって接触されることができる多孔質媒体が作製される、固体材料の全表面積を指す。多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、ブルナウアー・エメット・テラー(BET)理論を使用して判定されてもよい。簡潔には、ガスが、等温的に単層内の多孔質媒体のアクセス可能な表面上に物理吸着されるように導入される(例えば、その沸点−195.79℃におけるN)。結果として生じた吸着等温線は、比p/pが0.05を上回り、0.35未満である限り、物理吸着ガスの平衡圧力(p)、飽和圧力(p)、質量、および吸着熱の関数である、BETプロットと称される線形関係を生じさせる。BETプロットからの線形回帰係数を用いると、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積(SAea)は、以下のように判定されることができる。
Figure 0006865774
は、物理吸着材料の単層の体積であり、Nは、アボガドロ数(6.023×1023)であり、sは、物理吸着材料の吸着断面(例えば、Nガスが使用されるときは16.2平方オングストローム)であり、Vは、吸着ガスのモル体積である。
ある実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積の比較的高い割合を構成してもよい。電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積は、電気化学システムの電解質によって占有されることが可能である電気化学システム内の固体表面の表面積を指す。所与の電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積は、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積、ならびに電解質によって占有されることができる電気化学システムの固体表面の残りの表面積を含む。電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積は、電解質が電気化学システムの動作中に接触することが可能である、電気化学システム内の固体表面(例えば、電極、多孔質媒体の固体表面、電気化学システムの容器の内面等)の表面積を判定するように、上記で説明されるようなブルナウアー・エメット・テラー(BET)理論を使用して判定されてもよい。
ある実施形態によると、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積の比較的大きい割合を構成してもよい。本割合は、以下の方程式4に示されるように、電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積(SAEA,system)で多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積(SAEA,pm)を除算し、100%で結果を乗算することによって、計算される。
Figure 0006865774
いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、または少なくとも75%を構成する。ある実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積の最大25%、最大50%、最大75%、最大90%、最大95%、またはそれを上回るものを構成する。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、少なくとも5%および最大95%等)。他の範囲も、可能である。以下でさらに説明されるように、上記の範囲が任意の状態の多孔質媒体に適用され得ることも理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、および/または電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に(例えば、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積が電気化学システムの動作中に電解質を含有するときに)、これらの範囲のうちのいずれかの範囲内の電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積のある割合を構成してもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、多孔質媒体が緊張または弛緩している(例えば、圧縮されている、もしくは圧縮されていない)、湿潤または乾燥しているときに、これらの範囲のうちのいずれかの範囲内の電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積のある割合を構成してもよい。
ある実施形態によると、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電極の電解質がアクセス可能な表面積を除外して、電解質によってアクセス可能である電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積の比較的大きい割合を構成してもよい。本割合は、以下の方程式5に示されるように、電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積(SAEA,system)と電極の電解質がアクセス可能な表面積(SAEA,electrodes)との間の差で多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積(SAEA,pm)を除算することによって、計算される。
Figure 0006865774
電極の電解質がアクセス可能な表面積は、上記で説明されるように、ブルナウアー・エメット・テラー(BET)理論を使用して判定されることができる。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電極の電解質がアクセス可能な表面積を除外して、電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積の少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、または少なくとも75%を構成する。ある実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電極の電解質がアクセス可能な表面積を除外して、電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積の最大25%、最大50%、最大75%、最大90%、最大95%、またはそれを上回るものを構成する。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、少なくとも5%および最大95%等)。他の範囲も、可能である。以下でさらに説明されるように、上記の範囲が任意の状態の多孔質媒体に適用され得ることも理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、および/または電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に(例えば、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積が、電気化学システムの動作中に電解質を含有するときに)、これらの範囲のうちのいずれかの範囲内の電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積のある割合を構成してもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積は、多孔質媒体が緊張または弛緩している(例えば、圧縮されている、もしくは圧縮されていない)、湿潤または乾燥しているときに、これらの範囲のうちのいずれかの範囲内の電気化学システムの電解質がアクセス可能な表面積のある割合を構成してもよい。
ある実施形態によると、多孔質媒体は、電気化学システムの動作に先立って、および/または動作中に、幾何学的体積の変化を受けることが可能であり得る。(多孔質媒体の幾何学的体積の判定が上記で説明される)。
例えば、いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、変形可能であり得る。「変形可能」という用語は、概して、実質的に無傷のままである一方で(すなわち、材料の85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%が無傷のままであるように)、サイズおよび/または形状を変化させる材料の能力を指す。ある実施形態では、多孔質媒体は、多孔質媒体が実質的に無傷のままである一方で(すなわち、多孔質媒体の少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%が無傷のままであるように)、力が寸法の元の長さに対して多孔質媒体の寸法の長さを少なくとも5%(または少なくとも10%、少なくとも20%、もしくは少なくとも50%)だけ改変するために使用されることができるように、十分に変形可能であり得る。いくつかのそのような実施形態では、多孔質媒体は、多孔質媒体の少なくとも1つの寸法を縮小する圧縮力を受けた後に、これらの程度の変形可能性を呈してもよい。いくつかのそのような実施形態では、多孔質媒体は、多孔質媒体の少なくとも1つの寸法を延長する引張力を受けた後に、これらの程度の変形可能性を呈してもよい。
ある実施形態では、多孔質媒体は、弾性であり得る。「弾性」という用語は、概して、その元の形状からの収縮、拡張、または歪曲後に自発的にその元の形状に実質的に戻る材料の能力を指す。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、圧縮力が印加され得、圧縮力が除去された後に、多孔質媒体が実質的にその元の形状およびサイズに戻り得るように、弾性であり得る。ある実施形態では、多孔質媒体は、力が、寸法の元の長さに対して多孔質媒体の寸法の長さを少なくとも5%(または少なくとも10%、少なくとも20%、もしくは少なくとも50%)だけ改変するために使用されることができ、力が除去された後に、多孔質媒体の寸法が、その元の値の5%以内(または2%以内、1%以内、もしくは0.1%以内)である値に自発的に戻るように、十分に弾性であり得る。いくつかのそのような実施形態では、多孔質媒体は、多孔質媒体の少なくとも1つの寸法を縮小する圧縮力を受けた後に、これらの弾性を呈してもよい。いくつかのそのような実施形態では、多孔質媒体は、多孔質媒体の少なくとも1つの寸法を延長する引張力を受けた後に、これらの弾性を呈してもよい。
例証すると、力が印加された後に、寸法が、その元の値の0.95倍もしくはそれ未満である値まで縮小されるとき、または寸法が、その元の値の1.05倍もしくはそれを上回る値まで増加される場合に、力は、寸法の長さを少なくとも5%だけ改変すると言われる。また、力が除去された後、力が除去された後に他の力の印加がなく、寸法の長さが寸法の元の長さの0.95〜1.05倍である値に戻るときに、寸法の長さは、その元の値の5%以内である値に自発的に戻ると言われる。弾性多孔質媒体の使用が要求されず、他の実施形態では、多孔質媒体が非弾性であることを理解されたい。
多孔質媒体は、例えば、多孔質媒体の固体成分が、多孔質媒体の圧縮および/または膨張(弾性の場合、再膨張ならびに/もしくは再圧縮)を可能にする、十分に変形可能および/または弾性である材料から作製されるときに、変形可能ならびに/もしくは弾性であり得る。そのような材料の実施例は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリプロピレン、ポリアクリル酸、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリ(テトラフルオロエチレン)(例えば、Teflon(R))、および/またはこれらのうちの2つもしくはそれを上回るものの混合物を含むが、それらに限定されない。ある実施形態によると、比較的高い多孔性を有する多孔質媒体の使用(例えば、比較的高度に多孔質の発泡体、比較的高度に多孔質の多孔質プリズム媒体)は、より低い多孔性レベルで観察されるであろう、さらなる変形可能性および/または弾性を付与し得る。当業者は、本開示を考慮して、日常的にすぎない実験を用いて所望の変形可能性および/または弾性を付与するように、好適な材料ならびに構成を選択することが可能であろう。
ある場合において、多孔質媒体は、多孔質の幾何学的体積を、圧縮力が存在しない場合に多孔質媒体を有するであろう幾何学的体積よりも小さくする、1つまたはそれを上回る圧縮力を受け得る。多孔質媒体の幾何学的体積の変化もまた、いくつかの実施形態では、多孔質媒体が(例えば、液体および/または超臨界流体で)湿潤されるときに起こり得る。例えば、ある実施形態では、多孔質媒体は、乾燥しているときには、第1の比較的小さい幾何学的体積を有し、湿潤されるとき(例えば、多孔質媒体の細孔が、電解質によって浸潤されるとき)には、第2の比較的大きい幾何学的体積を有してもよい。例えば、ある場合には、多孔質媒体の表面と液体および/または超臨界流体との間の相互作用は、多孔質媒体の幾何学的体積を膨張させる(湿潤される前に多孔質媒体の表面に存在する表面力に対する)表面力の変化を生じ得る。そのような挙動は、例えば、多孔質媒体が作製される固体材料が、多孔質媒体の細孔に浸潤する液体(例えば、電解質の液体)のものに類似する親水性または疎水性を有するときに、観察されることができる。例えば、多孔質媒体の細孔に浸潤する水含有電解質の場合、多孔質媒体が作製される固体材料上または内の極性官能基の存在は、多孔質媒体の幾何学的体積の膨張につながり得る。ある実施形態による、多孔質媒体の幾何学的体積の膨張が観察されるように、水と相互作用することができる材料の実施例は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアクリル酸、アクリロニトリルブタジエンスチレン、および/またはこれらのうちの2つもしくはそれを上回るものの混合物を含むが、それらに限定されない。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、使用中に多孔質媒体によって占有される幾何学的体積未満である、使用に先立った(例えば、最初の使用に先立った)幾何学的体積を占有してもよい。例えば、ある場合には、多孔質媒体は、使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)圧縮力を受けてもよい。いくつかのそのような場合において、圧縮力は、圧縮力が低減または除去された後に、多孔質媒体が体積を膨張させるように、(例えば、収縮バンド、収縮フィルム、ばね、または他の圧縮力源等の圧縮力源を破裂させる、除去する、もしくは別様に排除することによって)使用に先立って、または使用中に低減もしくは除去されてもよい。別の実施例として、ある場合には、多孔質媒体は、使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)乾燥し得る。いくつかのそのような場合において、多孔質媒体は、多孔質媒体が湿潤された後に、多孔質媒体が体積を膨張させるように、(例えば、多孔質媒体を電解質等の液体および/または超臨界流体に暴露することによって)使用に先立って、もしくは使用中に湿潤されてもよい。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、緊張状態(例えば、圧縮状態)であるときに第1の幾何学的体積、弛緩状態(例えば、非圧縮状態)であるときに第2の幾何学的体積を占有することが可能であり得る。弛緩状態であるときの多孔質媒体の幾何学的体積は、いかなる外部応力も受けておらず、むしろ、周囲環境内で定常機械的状態に留まることを可能にされるときの多孔質媒体の幾何学的体積を測定することによって判定されることができる。いくつかの実施形態によると、多孔質媒体の幾何学的体積は、弛緩状態であるときよりも緊張状態下(例えば、圧縮力下)にあるときに小さくあり得る。ある実施形態によると、多孔質媒体は、弛緩状態で占有するよりも実質的に小さい幾何学的体積を占有するように、使用に先立って圧縮されてもよい。図3Aは、多孔質媒体が(矢印232によって表される)圧縮力下で第1の状態であるときの多孔質媒体230の例示的概略図である。一方で、図3Bでは、多孔質媒体230は、図3Aに図示される圧縮力を受けず、したがって、図3Bの多孔質媒体230は、図3Aで多孔質媒体230によって占有されるよりも大きい幾何学的体積を占有する。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、第1の幾何学的体積を備える第1の状態から、第2の幾何学的体積を備える第2の状態までの変化を受け得、第1の状態および第2の状態は、両方とも弛緩状態である。いくつかのそのような実施形態では、第1の状態は、使用に先立った多孔質媒体の状態に対応し、第2の状態は、使用のために膨張されるときの多孔質媒体の状態に対応する。いくつかのそのような実施形態では、多孔質媒体は、電気化学システムの電解質等の流体で多孔質媒体を湿潤させることによって、使用のために膨張されることができる。図3C−3Dは、1つのそのような実施例を図示する概略図である。図3Cでは、多孔質媒体230は、電気化学システム内の設置に先立った(および電気化学システムの電解質で多孔質媒体を湿潤させることに先立った)乾燥した多孔質媒体に対応する。図3Dでは、多孔質媒体230は、電気化学システムの電解質240内に配置され(かつそれによって湿潤され)、多孔質媒体の幾何学的体積を膨張させている。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、弛緩状態では、使用中に媒体によって占有される幾何学的体積未満である幾何学的体積を占有してもよい。例えば、ある実施形態によると、弾性多孔質媒体は、使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)小さい幾何学的体積内に貯蔵され、次いで、より大きい幾何学的体積を占有するように(例えば、使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って、および/または使用中に))機械的に伸張されてもよい。
その非膨張状態での(例えば、使用に先立った(例えば、最初の使用に先立った)、湿潤に先立った)多孔質媒体の幾何学的体積は、ある実施形態によると、その膨張状態での(例えば、使用中、湿潤後、外部から印加された応力の除去後の)多孔質媒体の幾何学的体積よりも実質的に小さくあり得る。いくつかの実施形態では、その非膨張状態での(例えば、使用に先立った(例えば、最初の使用に先立った)、湿潤に先立った)多孔質媒体の幾何学的体積は、その膨張状態での(例えば、使用中、湿潤後、外部から印加された応力の除去後の)多孔質媒体の幾何学的体積の80%未満またはそれと等しい、60%未満またはそれと等しい、もしくは40%未満またはそれと等しい。いくつかの実施形態では、その非膨張状態での(例えば、使用に先立った(例えば、最初の使用に先立った)、湿潤に先立った)多孔質媒体の幾何学的体積は、その膨張状態での(例えば、使用中、湿潤後、外部から印加された応力の除去後の)多孔質媒体の幾何学的体積の少なくとも5%、少なくとも10%、または少なくとも20%である。これらの範囲の組み合わせも、可能である(例えば、少なくとも5%、および80%未満またはそれと等しい)。他の範囲も、可能である。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、電気化学システム動作中に膨張を受けることが可能であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、電気化学システムは、多孔質媒体が、全体的または部分的に、必要に応じて膨張するように、動作されてもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体の膨張は、自動膨張および/または手動膨張を含んでもよい。ある実施形態によると、多孔質媒体の膨張は、電気化学システム動作中に起こる物理および/または化学反応に基づいて起こり得る。非限定的実施例は、電解質への多孔質媒体の暴露、多孔質媒体上の電気化学反応生成物の沈殿、電解質のpHの変化、電気化学システムの圧力の変化、および電気化学システムの温度の変化を含む。ある実施形態による、本膨張を達成するために使用され得る1つの方法は、全体的または部分的に多孔質媒体を含有する、真空密閉されたプラスチックの袋の中へ電解質もしくは水を送出することである。
1つの非限定的例証的実施例として、いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、圧縮状態で貯蔵され、その後、(例えば、電気化学システムの動作の開始時、および/または電解質(例えば、水)が電気化学システムに添加されるときに)多孔質媒体の全てが膨張される。
別の非限定的例証的実施例として、いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、圧縮状態で貯蔵され、その後、多孔質媒体の(全てではなく)一部が膨張される。多孔質媒体の膨張部分は、動作中に沈殿物を収集することができる。いくつかのそのような実施形態では、多孔質媒体の第1の膨張部分が沈殿物を収集した後(例えば、第1の膨張部分の外部からアクセス可能な細孔が、沈殿物によって少なくとも50%、少なくとも75%、または少なくとも90%占有されるときに)、多孔質媒体の第2の部分は、膨張され、新しい沈殿物を収集するために使用されることができる。いくつかのそのような実施形態では、多孔質媒体の第2の膨張部分が沈殿物を収集した後(例えば、第2の膨張部分の外部からアクセス可能な細孔が、沈殿物によって少なくとも50%、少なくとも75%、または少なくとも90%占有されるときに)、多孔質媒体の第3の部分は、膨張され、新しい沈殿物を収集するために使用されることができる。いくつかの実施形態では、多孔質媒体の圧縮部分は、離散単位(例えば、真空包装、収縮バンド、または他の力の源を使用して、個別に圧縮される、例えば、発泡体の離散体積)で貯蔵されて膨張されることができる。他の実施形態では、多孔質媒体の圧縮部分は、より連続的な様式で膨張されることができる。いくつかのそのような実施形態では、(例えば、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔が、沈殿物によって少なくとも50%、少なくとも75%、または少なくとも90%占有されるように)沈殿物で少なくとも部分的に充填されている、使用済みの媒体は、例えば、電気化学システムから取り除かれる、または電気化学システム内に貯蔵されることができる。
上記で説明される多孔質媒体の性質は、任意の状態で(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、多孔質媒体が緊張または弛緩している(例えば、圧縮されている、もしくは圧縮されていない)ときに、および/または多孔質媒体が湿潤もしくは乾燥しているときに)多孔質媒体に適用されてもよい。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、比較的大きくあり得る。例えば、いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、1cmを上回るまたはそれと等しい、10cmを上回るまたはそれと等しい、100cmを上回るまたはそれと等しい、1,000cmを上回るまたはそれと等しい、もしくは10,000cmを上回るまたはそれと等しい幾何学的体積を占有してもよい。ある実施形態では、多孔質媒体は、1m未満またはそれと等しい、10,000cm未満またはそれと等しい、1,000cm未満またはそれと等しい、100cm未満またはそれと等しい、もしくは10cm未満またはそれと等しい幾何学的体積を占有してもよい。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、1cmを上回るまたはそれと等しい、および10cm未満またはそれと等しい)。他の範囲も、可能である。多孔質媒体は、任意の状態で(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、多孔質媒体が緊張または弛緩している(例えば、圧縮されている、もしくは圧縮されていない)ときに、および/または多孔質媒体が湿潤もしくは乾燥しているときに)上記で説明される幾何学的体積のうちのいずれかを占有してもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、上記で説明される幾何学的体積のうちのいずれかを占有する。
多孔質媒体内の細孔は、種々の好適なサイズを有してもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、2.5マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、5マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、10マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、50マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、100マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、500マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、1mmを上回るまたはそれと等しい、もしくは1cmを上回るまたはそれと等しい最大断面寸法を有する、少なくともいくつかの細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、10cm未満またはそれと等しい、5cm未満またはそれと等しい、1cm未満またはそれと等しい、1mm未満またはそれと等しい、500マイクロメートル未満またはそれと等しい、もしくは100マイクロメートル未満またはそれと等しい最大断面寸法を有する、少なくともいくつかの細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)を含んでもよい。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、および10cm未満またはそれと等しい)。他の範囲も、可能である。所与の細孔に関して、細孔の最大断面寸法は、細孔の長さと垂直である、細孔の一方の壁から細孔の対向壁まで延在する最長距離に対応する。当業者は、所与の細孔の長さが、流体が細孔に進入するであろう点と細孔の対向端(例えば、流体が細孔の一方の端部から細孔の別の端部まで輸送されるときに、流体が細孔から退出するであろう点であり得る)との間に延在する、細孔の寸法に対応することを理解するであろう。上記の範囲は、任意の状態で(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、多孔質媒体が緊張または弛緩している(例えば、圧縮されている、もしくは圧縮されていない)ときに、および/または多孔質媒体が湿潤もしくは乾燥しているときに)多孔質媒体に適用されてもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に上記で説明される性質を有する、少なくともいくつかの細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)を含む。
多孔質媒体の平均細孔直径は、種々の実施形態によると、いくつかの好適な値を有してもよい。多孔質媒体の平均細孔直径は、例えば、侵入多孔度測定によって判定されてもよい。簡潔には、本手順は、多孔質媒体を通して既知の圧力で非湿潤性の高表面張力液体(例えば、水銀)に侵入することを伴う。平均細孔直径(D)は、次いで、ウォッシュバーン方程式を通して実験測定を関連させることから計算されることができる。
Figure 0006865774
は、液体(例えば、水銀)の圧力であり、Pは、ガスの圧力であり(例えば、真空チャンバ内で実施されるときはゼロ)、σは、液体の表面張力であり(例えば、20℃で水銀については約480mN/m)、θは、侵入液体の接触角(例えば、水銀については約140°)である。いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔の平均細孔直径は、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しく、2.5マイクロメートルを上回るまたはそれと等しく、5マイクロメートルを上回るまたはそれと等しく、10マイクロメートルを上回るまたはそれと等しく、50マイクロメートルを上回るまたはそれと等しく、100マイクロメートルを上回るまたはそれと等しく、500マイクロメートルを上回るまたはそれと等しく、1mmを上回るまたはそれと等しく、もしくは1cmを上回るまたはそれと等しくあり得る。いくつかの実施形態では、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔の平均細孔直径は、10cm未満またはそれと等しく、5cm未満またはそれと等しく、1cm未満またはそれと等しく、1mm未満またはそれと等しく、500マイクロメートル未満またはそれと等しく、もしくは100マイクロメートル未満またはそれと等しくあり得る。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、および10cm未満またはそれと等しい)。他の範囲も、可能である。上記の範囲は、任意の状態で(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、多孔質媒体が緊張または弛緩している(例えば、圧縮されている、もしくは圧縮されていない)ときに、および/または多孔質媒体が湿潤もしくは乾燥しているときに)多孔質媒体に適用されてもよい。いくつかの実施形態では、上記の範囲は、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、多孔質媒体に適用される。
ある実施形態によると、多孔質媒体内の外部からアクセス可能な細孔の累積体積の少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%は、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、2.5マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、5マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、10マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、50マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、100マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、500マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、1mmを上回るまたはそれと等しい、もしくは1cmを上回るまたはそれと等しい直径を有する、細孔で構成される。いくつかの実施形態では、多孔質媒体内の外部からアクセス可能な細孔の累積体積の少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%は、10cm未満またはそれと等しい、5cm未満またはそれと等しい、1cm未満またはそれと等しい、1mm未満またはそれと等しい、500マイクロメートル未満またはそれと等しい、もしくは100マイクロメートル未満またはそれと等しい直径を有する、細孔で構成される。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、および10cm未満またはそれと等しい)。上記の範囲は、任意の状態で(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、多孔質媒体が緊張または弛緩している(例えば、圧縮されている、もしくは圧縮されていない)ときに、および/または多孔質媒体が湿潤もしくは乾燥しているときに)多孔質媒体に適用されてもよい。いくつかの実施形態では、上記の範囲は、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、多孔質媒体に適用される。
ある実施形態によると、多孔質媒体内の外部からアクセス可能な細孔は、伸長である。いくつかの実施形態では、多孔質媒体内の外部からアクセス可能な細孔のうちの少なくともいくつか(例えば、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、またはそれを上回る)は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも1000、またはそれを上回るアスペクト比を有する。いくつかの実施形態では、多孔質媒体内の外部からアクセス可能な細孔によって占有される体積の少なくとも一部(例えば、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、またはそれを上回る)は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも1000、またはそれを上回るアスペクト比を有する、細孔によって占有される。
いくつかの実施形態では、外部からアクセス可能な細孔は、多孔質媒体の幾何学的体積の比較的大きい割合を構成してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、多孔質媒体の幾何学的体積の少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、またはそれを上回るものは、外部からアクセス可能な細孔で構成される。他の範囲も、可能である。例えば、いくつかの実施形態では、多孔質媒体の幾何学的体積の少なくとも5%、少なくとも10%、または少なくとも25%は、外部からアクセス可能な細孔で構成される。外部からアクセス可能な細孔は、任意の状態で(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、多孔質媒体が緊張または弛緩している(例えば、圧縮されている、もしくは圧縮されていない)ときに、および/または多孔質媒体が湿潤もしくは乾燥しているときに)上記で説明される多孔質媒体の幾何学的体積の割合のうちのいずれかを構成してもよい。いくつかの実施形態では、外部からアクセス可能な細孔は、電気化学システムの動作中の少なくとも1つの時点の間に、上記で説明される多孔質媒体の幾何学的体積の割合のうちのいずれかを構成する。
多孔質媒体は、種々の形態を成してもよい。ある実施形態では、多孔質媒体は、多孔質媒体の1つの外部幾何学的表面から、多孔質媒体を通した、多孔質媒体の別の外部幾何学的表面までの流体の輸送を可能にする、浸透細孔網を有する、固体材料を含む。例えば、ある場合には、多孔質媒体内の細孔網は、第1の外部幾何学的表面から、多孔質媒体を通した、第1の幾何学的表面の反対にある第2の幾何学的表面を介して多孔質媒体から外へ流体の輸送を可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、流体が多孔質媒体の大部分を通して多孔質媒体の外側に輸送され得るように、構成されることができる。ある実施形態では、多孔質媒体は、少なくとも一部の流体が、多孔質媒体の幾何学的体積の内側の75%内、内側の50%内、内側の40%内、内側の30%内、内側の20%内、内側の10%内、または内側の5%内にある少なくとも1つの場所を通して、多孔質媒体の外側から輸送され得るように、構成されることができる。幾何学的体積の幾何学的中心から、問題になっている場所を通して、幾何学的体積の縁まで外向きにラインセグメントを描くことによって、場所が多孔質媒体の幾何学的体積の「内側のX%内」にあるかどうかを判定することができる。問題になっている場所が幾何学的体積の幾何学的中心の最近傍の線のX%内に入る場合、場所は、幾何学的体積の「内側のX%内」に入ると言われるであろう。75%を実施例にとると、問題になっている場所が幾何学的体積の幾何学的中心の最近傍のラインセグメントの75%内に入る場合、場所は、幾何学的体積の「内側の75%内」に入ると言われるであろう。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、連続気泡発泡体を含む。図4は、ある実施形態による、多孔質媒体として使用されることができる、例示的連続気泡発泡体400の写真である。図4では、連続気泡発泡体400は、内側に細孔404が存在する、固体材料402(例えば、ポリマー材料、金属材料、セラミック材料、または本明細書の他の場所で説明されるものを含む、任意の他の好適な材料)の相互接続網を含む。市販の連続気泡発泡体の非限定的実施例は、Wisconsin Foam Products(Madison, Wisconsin)から入手可能な連続気泡ポリウレタンフォーム、All−Foam Products Company(Buffalo Grove, IL)から入手可能なフィルタ発泡体、The Foam Factory(Macomb, MI)から入手可能な連続気泡発泡体、Quality Foam Packaging(Lake Elsinore, CA)から入手可能な連続気泡ポリエステルポリウレタンフォーム、Buffalo Felt Products Corp.(West Seneca, NY)から入手可能な連続気泡発泡体、およびUltramet(Pacoima,CA)から入手可能なセラミック連続気泡発泡体を含む。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、プリズム媒体を含んでもよい。概して、プリズム媒体は、幾何学的プリズムに類似する形状を有する通路を備える、多孔質媒体である。ある実施形態によると、プリズム媒体内の幾何学的プリズム形の通路は、それらの長さに沿った一貫した断面形状を有する。通路の断面は、円形(例えば、通路が円筒形状を有する場合)、楕円形(例えば、楕円形プリズムの場合)、三角形(例えば、三角形プリズムの場合)、および多角形(例えば、多角形プリズムの場合、規則的または別様)を含むが、それらに限定されない、種々の形状を有することができる。ある実施形態では、通路の断面形状は、長方形(例えば、長方形プリズムの場合)であることができる。いくつかの実施形態では、通路の断面形状は、正方形であることができる。ある実施形態では、通路の断面形状は、六角形(例えば、ハニカム構造の場合)であることができる。他の断面形状も、可能である。
図5A−5Cは、ある実施形態による、例示的プリズム媒体500を図示する概略図である。図5Aは、プリズム媒体500の斜視図であり、図5Bは、プリズム媒体500の正面図であり、図5Cは、プリズム媒体500の側面図である。図5A−5Cでは、プリズム媒体500は、内側に通路504が存在する、固体材料502(例えば、ポリマー材料、金属材料、セラミック材料、または本明細書の他の場所で説明されるものを含む、任意の他の好適な材料)を含む。図5A−5Cに示される例示的実施形態では、プリズム媒体の通路は、円形断面を有する。上記のように、他の場合では、他の断面形状も採用され得る。
いくつかの実施形態では、プリズム媒体は、プリズム媒体を形成するように複数の別個の通路をともに束にすることによって、形成されることができる。例えば、図5A−5Cでは、プリズム媒体500は、ある実施形態によると、プリズム媒体500を形成するように複数の中空円筒構造506をともに束にすることによって、形成されることができる。そのようなプリズム媒体の別の実施例が、図6に示されている。図6は、通路604を備える円筒602をともに束にすることによって形成されたプリズム媒体600の写真である。
いくつかの実施形態では、プリズム媒体は、プリズム通路が固体材料内に形成されるように、固体材料を押出することによって、および/またはプリズム通路を形成するように、固体材料から材料を穿孔、エッチング、もしくは別様に除去することによって、形成されることができる。図5D−5Fは、プリズム通路がバルク材料に形成されている、1つのそのような実施形態の概略図である。図5Dは、プリズム媒体550の斜視図であり、図5Eは、プリズム媒体550の正面図であり、図5Fは、プリズム媒体550の側面図である。図5D−5Fでは、プリズム媒体550は、内側に通路554が存在する、固体材料552(例えば、ポリマー材料、金属材料、セラミック材料、または本明細書の他の場所で説明されるものを含む、任意の他の好適な材料)を含む。図5D−5Fに示される例示的実施形態では、プリズム媒体の通路は、円形断面を有する。上記のように、他の場合では、他の断面形状も採用され得る。
いくつかの実施形態では、プリズム媒体内の通路は、比較的低い屈曲度を有することができる。屈曲度(またはτ)は、以下の方程式7に示されるように、(2)通路の一方の端部を通路の他方の端部に接続する線分(Lsegment)によって辿られる距離に対する、(1)通路の長さ(Lpass)に沿って通路の断面の幾何学的中心に沿って辿られる距離の比を指す。
Figure 0006865774
本定義によって、波形または別様の曲線状通路は、比較的高い屈曲度を有し、完全に直線状の通路は、1の屈曲度を有するであろう。いくつかの実施形態では、プリズム媒体内の通路の少なくともいくつか(例えば、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、またはそれを上回る)は、2未満またはそれと等しい、1.9未満またはそれと等しい、1.8未満またはそれと等しい、1.7未満またはそれと等しい、1.6未満またはそれと等しい、1.5未満またはそれと等しい、1.4未満またはそれと等しい、1.3未満またはそれと等しい、1.2未満またはそれと等しい、1.1未満またはそれと等しい、1.05未満またはそれと等しい、もしくは1.01未満またはそれと等しい屈曲度を有する。いくつかの実施形態では、プリズム媒体内の通路によって占有される体積の少なくとも一部(例えば、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、またはそれを上回る)は、2未満またはそれと等しい、1.9未満またはそれと等しい、1.8未満またはそれと等しい、1.7未満またはそれと等しい、1.6未満またはそれと等しい、1.5未満またはそれと等しい、1.4未満またはそれと等しい、1.3未満またはそれと等しい、1.2未満またはそれと等しい、1.1未満またはそれと等しい、1.05未満またはそれと等しい、もしくは1.01未満またはそれと等しい屈曲度を有する、通路によって占有される。
ある実施形態によると、プリズム媒体内の通路は、伸長である。いくつかの実施形態では、プリズム媒体内の通路の少なくともいくつか(例えば、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、またはそれを上回る)は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも1000、またはそれを上回るアスペクト比を有する。いくつかの実施形態では、プリズム媒体内の通路によって占有される体積の少なくとも一部(例えば、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%、またはそれを上回る)は、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも1000、またはそれを上回るアスペクト比を有する、通路によって占有される。プリズム媒体内の通路のアスペクト比は、(2)通路の最大断面寸法に対する、(1)通路の長さに沿った通路の断面の幾何学的中心に沿って辿られる距離の比として表される。例えば、図5B−5Cを参照すると、通路504のアスペクト比は、距離512で距離510を除算することによって判定されるであろう。
ある実施形態によると、多孔質媒体は、例えば、多孔質媒体上または内の沈殿物の形成を補助し得る、表面特徴を備えてもよい。好適な表面特徴の非限定的実施例は、テクスチャリング、スパイク、および/または波形を含む。いくつかの実施形態では、表面特徴は、多孔質媒体の表面積および/または表面粗度を増加させてもよい。当業者は、二乗平均平方根表面粗度を判定するための技法に精通している。簡潔には、原子間力顕微鏡または粗面計等の表面プロファイリング器具が、位置座標(x)の関数として高さ(zxi)の微視的表面トポグラフィを取得するために使用されることができる。次いで、二乗平均平方根表面粗度(R)は、以下の方程式を通して計算されてもよい。
Figure 0006865774
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、1ナノメートルを上回るまたはそれと等しい、10ナノメートルを上回るまたはそれと等しい、100ナノメートルを上回るまたはそれと等しい、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、2.5マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、5マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、10マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、25マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、50マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、100マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、250マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、もしくは500マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい二乗平均平方根表面粗度(R)を有する。ある実施形態では、多孔質媒体は、1mm未満またはそれと等しい、500マイクロメートル未満またはそれと等しい、250マイクロメートル未満またはそれと等しい、100マイクロメートル未満またはそれと等しい、50マイクロメートル未満またはそれと等しい、25マイクロメートル未満またはそれと等しい、もしくは10マイクロメートル未満またはそれと等しい、平均平方根表面粗度を備えてもよい。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、および1mm未満またはそれと等しい)。他の範囲も、可能である。
多孔質媒体は、種々の材料から加工されてもよい。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、水および/または12〜15の範囲内のpHを有する水酸化カリウムのアルカリ性水溶液に暴露されるときに安定している、材料を含んでもよい。材料は、概して、材料が、少なくとも12時間(およびある場合には、少なくとも24時間、少なくとも48時間、少なくとも96時間、または少なくとも192時間)の期間にわたって環境に暴露されることができ、その時間の間に、材料が、環境と媒体との間の相互作用(例えば、化学または物理的反応)に起因して、その構造の15重量%未満(またはある場合には、10重量%未満、5重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、もしくは0.1重量%未満)を失うときに、所与の環境で「安定している」と言われる。ある実施形態によると、多孔質媒体は、電気化学システムの動作中に、その構造の15重量%未満、10重量%未満、5重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、または0.1重量%未満を失う。
いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、少なくとも12時間(およびある場合には、少なくとも24時間、少なくとも48時間、少なくとも96時間、または少なくとも192時間)の期間後に、多孔質媒体が、水への暴露に先立ったその最大引張強度の50%未満、25%未満、10%未満、5%未満、2%未満、もしくは1%未満を失うように、水に暴露されることができる。ある実施形態によると、多孔質媒体は、少なくとも12時間(およびある場合には、少なくとも24時間、少なくとも48時間、少なくとも96時間、または少なくとも192時間)の期間後に、多孔質媒体が、アルカリ性水溶液への暴露に先立ったその最大引張強度の50%未満、25%未満、10%未満、5%未満、2%未満、もしくは1%未満を失うように、12〜15の範囲内のpHを伴う水酸化カリウムのアルカリ性水溶液に暴露されることができる。ある実施形態によると、多孔質媒体は、電気化学システムの動作中に、電気化学システムの動作に先立ったその最大引張強度の50%未満、25%未満、10%未満、5%未満、2%未満、もしくは1%未満を失う。
ある実施形態では、多孔質媒体は、有機ポリマー等のポリマーを含んでもよい。好適なポリマーの非限定的実施例は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリプロピレン、ポリアクリル酸、ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリ(テトラフルオロエチレン)(例えば、Teflon(R))、および/またはこれらのうちの2つもしくはそれを上回るものの混合物を含む。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、金属(例えば、鉄(例えば、ステンレス鋼の場合)、ニッケル、チタン、および/またはこれらならびに/もしくは他の金属の合金)を含む。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、金属酸化物(例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、および/またはこれらならびに/もしくは他の金属酸化物の組み合わせ)を含む。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、アルミナセラミック等のセラミックを含む。
ある実施形態によると、多孔質媒体の表面の少なくとも一部は、官能化されてもよい。官能化は、多孔質媒体の表面化学を修飾するステップ、多孔質媒体の表面において化学官能基を導入するステップ、および/または多孔質媒体の表面に付着する材料の層を堆積させるステップを含んでもよい。ある実施形態によると、多孔質媒体を官能化するステップは、官能化の非存在下であるが、別様に同じ条件下で多孔質媒体の表面上に生じるであろう沈殿の量に対して、沈殿が多孔質媒体の表面に生じる程度を増進してもよい。
ある実施形態では、多孔質媒体の表面を官能化するステップは、多孔質媒体表面上に官能酸化物基を形成するステップを伴ってもよい。これらの酸化物基は、次いで、水酸化アルミニウム結晶化のための活性部位としての役割を果たすことができる。酸化物基は、酸素プラズマまたはオゾンで多孔質媒体の表面を処理することによって、形成されてもよい。
他の実施形態では、多孔質媒体の表面を官能化するステップは、多孔質媒体の表面上に粉末水酸化アルミニウム等の粒子を播種する、または埋め込むステップを伴ってもよい。埋め込まれた、または播種された場所は、次いで、水酸化アルミニウム結晶化のための付加的核形成部位としての役割を果たすことができる。
他の実施形態では、結晶性水酸化アルミニウムまたは任意の他の結晶性材料の層は、多孔質媒体の表面にわたって堆積させられてもよい。結晶性水酸化アルミニウムの層は、次いで、水酸化アルミニウム結晶化のための付加的核形成部位としての役割を果たすことができる。
結晶性水酸化アルミニウムの層を堆積させるためのいくつかの異なる方法がある。これらの方法は、水酸化アルミニウムを溶解させる条件下で水溶液を作成するステップを伴ってもよい。水酸化アルミニウム溶解度を増加させるためのこれらの方法は、以下、すなわち、溶液の温度を上昇させるステップ、アルミン酸塩の形態で溶解に有利に働くように溶液のpHを増加させるステップ、および正電荷を持つアルミニウムイオンの形態で水酸化アルミニウム溶解に有利に働くように溶液のpHを減少させるステップのうちの少なくとも1つを含んでもよい。多孔質媒体は、溶液中に設置されてもよく、条件は、水酸化アルミニウムがもはや可溶性ではなくなり、多孔質媒体上に沈殿するように変化させられてもよい。
他の方法は、水酸化アルミニウムの溶解度を低減させ、多孔質媒体上で沈殿を引き起こすように、上記で説明される溶液へのメタノールおよびエタノール等の非水性溶媒の添加を伴うステップを含んでもよい。
代替として、多孔質媒体は、固体アルミニウムを伴うアルカリ性電解質の中に設置されてもよい。アルミニウムおよび水酸化物の反応は、多孔質媒体上に沈殿することができる水酸化アルミニウムを生成する。
他の実施形態では、官能化ポリマーの層は、多孔質媒体の表面上に堆積されることができる。本官能化ポリマーの層は、次いで、水酸化アルミニウム結晶化のための付加的核形成部位としての役割を果たすことができる。
単一の多孔質媒体が図に示されているが、他の場合では、多孔質媒体は、複数の別個の単位で構成され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、少なくとも5個、少なくとも10個、またはそれを上回る別個の部品で構成されてもよい。いくつかの実施形態によると、多孔質媒体は、接触しているが、分離可能である部品で構成されてもよい。すなわち、多孔質媒体の別個の部品は、共有化学結合を壊すことなく、相互から分離されることが可能であり得る。ある実施形態では、電気化学システムの多孔質媒体は、相互から分離される、別個の多孔質材料片で構成されることができる。いくつかのそのような実施形態では、多孔質媒体の部品は、例えば、沈殿の悪影響を低減させる、または最小限にする領域中で沈殿を誘発するように、電気化学システム内の複数の場所に分配されることができる。
ある実施形態によると、多孔質媒体の少なくとも一部(または全て)は、電気化学システムから除去されることが可能であり得る。いくつかの実施形態では、多孔質媒体の除去は、多孔質媒体の自動除去および/または手動除去を含む。
ある実施形態によると、沈殿が多孔質媒体上または内で生じた後に、多孔質媒体を通した電解質流は、停止されてもよい。多孔質媒体を通した電解質流を停止するステップは、例えば、電気化学システムから多孔質媒体を除去するステップ、および/または電解質がもはや多孔質媒体を通って流動しなくなるように電解質の流路を改変することによるステップを含むことができる。例えば、図1Eでは、多孔質媒体130Aを通した電解質流を停止するステップは、例えば、容器140Bから離れ、導管158および159を介して容器140C(多孔質媒体130Bを含有する)に向かって電解質流を再ルーティングすることによって、達成されてもよい。
ある実施形態によると、多孔質媒体は、多孔質媒体を実質的に損傷することなく、電気化学システムから除去されることが可能であり得る。ある実施形態によると、多孔質媒体は、多孔質媒体を実質的に損傷することなく、手動で(例えば、ユーザによって)電気化学システムから除去されることが可能であり得る。多孔質媒体への実質的損傷は、概して、多孔質媒体の体積の少なくとも25%(およびある場合には、少なくとも15%、少なくとも10%、または少なくとも5%)の恒久的変形または分解を指す。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、多孔質媒体の25%を上回るもの(およびある場合には、15%を上回る、10%を上回る、または5%を上回るもの)を分解することなく、(例えば、手動で)電気化学システムから除去されることが可能である。多孔質媒体への損傷は、引き裂くこと、穿孔すること、化学的に分解すること等の多くの形態を含み得る。いくつかの実施形態では、多孔質媒体への損傷は、多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔体積および/または外部からアクセス可能な表面積の縮小を含み得る。いくつかの実施形態では、多孔質媒体は、いかなる共有結合も壊すことなく、電気化学システムから除去されることが可能であり得る。
ある発明の実施形態は、沈殿が多孔質媒体の1つまたはそれを上回る表面上で生じるように、多孔質媒体を通して電解質を輸送するステップを含む。いくつかの実施形態では、多孔質媒体を通した輸送は、閉ループシステム(すなわち、電解質がシステムを通して継続的に循環させられるシステム)内で起こってもよい。いくつかの実施形態では、電解質を輸送するステップは、それが多孔質媒体を通って流動するように、駆動力を電解質に印加するステップを含んでもよい。ある実施形態によると、駆動力は、(例えば、電解質を流動させる圧力降下を確立するために)ポンプを使用することによって、重力によって(例えば、重力が多孔質媒体を通して電解質を押進させるように、電気化学システムの構成要素を配列することによって)、熱対流によって、またはこれらの組み合わせを使用して、電解質に印加されてもよい。いくつかの実施形態では、電解質は、例えば、電気化学システム内の温度勾配によって引き起こされる、熱的に駆動された対流によって輸送されてもよい。ある実施形態によると、温度勾配は、電気化学反応に起因して存在し得る。例えば、ある場合には、(例えば、電極における)電気化学反応は、電解質の一部を加熱し得る、熱を生成し得る。電解質の加熱された部分は、次いで、多孔質媒体を通して電極の少なくとも一部を輸送させ得る、熱的に誘発された対流を介して、電極から離れるように輸送されてもよい。ある実施形態では、電解質は、電気化学システム内のガスおよび/または超臨界流体の上昇気泡によって引き起こされる、対流によって輸送されてもよい。いくつかの実施形態によると、ガスおよび/または超臨界流体気泡は、電気化学反応の生成物を含んでもよい。例えば、ある実施形態では、ガスおよび/または超臨界流体気泡は、水素を含んでもよい。水素は、例えば、アルミニウム・水またはアルミニウム・空気電気化学システム内の電気化学反応の副産物として生成されてもよい。
いくつかの実施形態では、発明の方法は、アルミニウムを含む、固体の沈殿を含んでもよい。概して、沈殿は、液体中で溶解させられる1つまたはそれを上回る種からの固体の形成を伴う。いくつかの実施形態では、沈殿は、飽和または過飽和電解質(すなわち、その溶解度限界における、もしくはそれを上回るレベルで存在する、溶解種を含有する電解質)から生じてもよい。ある実施形態では、沈殿は、液体中のアルミン酸塩の溶解度限界における、またはそれを超える量でアルミン酸塩を含有する、液体(例えば、電解質液体)から生じてもよい。当業者によって理解されるように、液体中の所与の種の溶解度、したがって、液体がその種に対して飽和または過飽和しているかどうかは、液体ならびに種の混合物の溶媒タイプ、pH、温度、および/または圧力とともに変動し得る。概して、水性電解質中のアルミン酸塩イオンの溶解度は、以下に示される方程式9および10の使用によって概算されることができる。
Figure 0006865774
Figure 0006865774
sp(T,P)は、所与の温度Tおよび圧力Pにおけるアルミン酸塩の溶解度であり、TおよびPは、参照温度および圧力であり、ΔVは、反応と関連付けられるモル体積の変化であり、ΔHは、参照条件における反応の標準エンタルピーであり、[OH (aq)]は、水性水酸化物イオンの濃度であり、[Al(OH) (aq)]は、水性アルミン酸塩イオンの濃度である。
理論によって拘束されることを所望するわけではないが、沈殿の少なくとも2つの方法、すなわち、不均一沈殿および均一沈殿が可能であることも認識される。均一沈殿は、次いで、成長プロセスを介して質量を増加させる、溶液の大部分内の結晶の核形成を伴うプロセスによって生じる。対照的に、不均一沈殿は、固体(すなわち、沈殿物)が固体表面と沈殿物の前駆体を含む液体との間の界面において固体表面上に形成されるときに生じる。いくつかの実施形態では、電気化学システム内の電気化学反応の生成物の少なくとも一部は、多孔質媒体の表面上に不均一に沈殿させられる。例えば、アルミニウム・水電気化学システムまたはアルミニウム・空気電気化学システムが採用される、ある実施形態では、電気化学システムの中で生成されるアルミン酸塩副産物の少なくとも一部は、多孔質媒体の表面上に沈殿させられることができる。
ある実施形態によると、沈殿は、多孔質媒体の表面上等の表面上に生じてもよい。「表面上に」生じる沈殿は、直接表面上の沈殿物の初期不均一沈殿ならびに最初に形成された沈殿物を覆う沈殿物の後続のさらなる不均一沈殿を両方とも含むことを理解されたい。したがって、「表面上に」形成される沈殿物は、その表面と直接接触し得る、または下層の沈殿物を介してその表面と間接的に接触し得る。故に、いくつかの実施形態では、表面上の沈殿は、沈殿の初期段階中に(例えば、その間に、表面は、沈殿物が水酸化アルミニウム(Al(OH))、酸化アルミニウム(Al)、および/または水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))を含む、ある場合において、アルミン酸塩等の沈殿物の前駆体を含有する電解質に直接暴露され得る)表面上に直接配置される固体をもたらし得る。また、ある実施形態では、表面上の沈殿は、沈殿の以降の段階中に(例えば、相当量の沈殿物がすでに表面上に蓄積した状態となった後に)表面上に間接的に配置される固体をもたらし得る。
上記のように、沈殿が生じる表面は、ある実施形態によると、多孔質媒体の外部からアクセス可能な表面積等の多孔質媒体の表面を含む。いくつかの実施形態では、電気化学システムの電気化学反応の生成物から、動作中に電気化学システム内で形成される沈殿物の比較的大きい割合が、多孔質媒体の表面上および/または多孔質媒体の細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)内で生じる。ある実施形態によると、多孔質媒体の表面上および/または多孔質媒体の細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)内でそのような沈殿物の比較的大きい割合を形成することによって、沈殿物形成の場所は、制御されることができ、これは、本明細書の他の場所で説明されるように、不要な場所での沈殿物形成を低減または防止することができる。ある実施形態によると、電気化学システムの電気化学反応の生成物から、動作中に電気化学システム内で形成される沈殿物の少なくとも10重量%、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、もしくは少なくとも99重量%(および/またはいくつかの実施形態では、最大99.9重量%、最大99.99重量%、もしくは最大100重量%)が、多孔質媒体の表面上および/または多孔質媒体の細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)内で生じる。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、少なくとも10重量%および最大100重量%)。他の範囲も、可能である。電気化学システムの電気化学反応の生成物から、多孔質媒体の表面上および/または多孔質媒体の細孔内で形成される沈殿物の重量割合を判定するために、以下の分析を行うであろう。沈殿物が形成されるように電気化学システムを動作させた後、多孔質媒体の表面上および/または多孔質媒体の細孔内で形成され、電気化学システムの中で行われる電気化学反応の生成物を含む、沈殿物の質量を判定するであろう(すなわち、mpm)。次いで、電気化学システムの中の他の場所で形成され、電気化学システムの中で行われる電気化学反応の生成物を含む、沈殿物の質量を判定するであろう(すなわち、moutside)。電気化学システムの電気化学反応の生成物から、多孔質媒体の表面上および/または多孔質媒体の細孔内で形成される沈殿物の重量割合(すなわち、wt%pm)が、次いで、以下のように判定されるであろう。
Figure 0006865774
いくつかの実施形態では、電気化学システムの電気化学反応の生成物から、動作中に電気化学システム内で形成される沈殿物の比較的大きい割合が、多孔質媒体の1つまたはそれを上回る表面上で不均一沈殿として生じる。例えば、いくつかの実施形態では、電気化学システムの電気化学反応の生成物から、動作中に電気化学システム内で形成される沈殿物の少なくとも10重量%、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、もしくは少なくとも99重量%(および/またはいくつかの実施形態では、最大99.9重量%、最大99.99重量%、もしくは最大100重量%)が、多孔質媒体の1つまたはそれを上回る表面上で不均一沈殿として生じる。いくつかの実施形態では、電気化学システムの電気化学反応の生成物から、動作中に電気化学システム内で形成される沈殿物の比較的大きい割合が、多孔質媒体の細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)内の1つまたはそれを上回る表面上で不均一沈殿として生じる。例えば、いくつかの実施形態では、電気化学システムの電気化学反応の生成物から、動作中に電気化学システム内で形成される沈殿物の少なくとも10重量%、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、もしくは少なくとも99重量%(および/またはいくつかの実施形態では、最大99.9重量%、最大99.99重量%、もしくは最大100重量%)が、多孔質媒体の細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)内の1つまたはそれを上回る表面上で不均一沈殿として生じる。
いくつかの実施形態では、電気化学システムの電気化学反応の生成物から、動作中に電気化学システム内で形成される沈殿物の比較的大きい割合が、多孔質媒体の細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)内で生じる。例えば、いくつかの実施形態では、電気化学システムの電気化学反応の生成物から、動作中に電気化学システム内で形成される沈殿物の少なくとも10重量%、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、もしくは少なくとも99重量%(および/またはいくつかの実施形態では、最大99.9重量%、最大99.99重量%、もしくは最大100重量%)が、多孔質媒体の細孔(例えば、外部からアクセス可能な細孔)内で生じる。
電気化学システム内で形成される沈殿物は、種々の材料で作製されてもよい。いくつかの実施形態によると、沈殿物は、電気化学システム内で実施される電気化学反応の生成物を含んでもよい。例えば、ある実施形態によると、沈殿物は、電気化学反応中に生成される原子および/またはイオンを含んでもよい。1つの非限定的実施例として、電気化学システムがアルミニウム・水電気化学システムまたはアルミニウム・空気電気化学システムである特定の実施形態等の特定の実施形態では、アルミン酸塩が、電気化学システムの中で行われる電気化学反応の副産物として生成されてもよい。アルミン酸塩は、次いで、ある実施形態によると、例えば、水酸化アルミニウム(Al(OH))、酸化アルミニウム(Al)、および/または水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))の形態で、電気化学システム内(例えば、多孔質媒体の表面上および/または多孔質媒体の細孔内)で沈殿させられてもよい。
いくつかの実施形態では、形成される沈殿物の比較的高い割合が、電気化学反応中に生成される生成物(例えば、原子および/またはイオン)で構成される。そのような状況は、反応物質が、電気化学システム内(例えば、多孔質媒体の表面上)に貯蔵され、反応物質が、電気化学反応の生成物および反応物質を両方とも含有する固体生成物を形成するように電気化学反応の生成物と反応する、状況とは対照的である。ある実施形態によると、電気化学システム内(例えば、多孔質媒体の表面上および/または多孔質媒体の外部からアクセス可能な細孔等の細孔内)で電気化学反応の生成物から形成される、沈殿物の少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも99重量%、または全ては、電気化学反応の生成物で構成される。そのような沈殿物は、「自己形成する」と見なされ得る。ある実施形態では、沈殿物は、塩のカチオンおよびアニオンが両方とも、電気化学システムの電気化学反応を介して生成される生成物である、塩を含んでもよい。いくつかの実施形態によると、沈殿物は、塩ではない沈殿物を含んでもよい。
形成される沈殿物の高い割合が、電気化学反応中に生成される生成物で構成される、状況の1つの非限定的実施例は、アルミニウム・水またはアルミニウム・空気電気化学システムの中のアルミン酸塩からの沈殿物の形成を伴う。上記のように、アルミン酸塩(Al(OH) )は、アルミニウム・水およびアルミニウム・空気電気化学システムの中で電気化学反応の副産物として生成されることができる。アルミン酸塩がその飽和限界において、またはそれを上回って電解質中に存在するとき、アルミン酸塩は、例えば、水酸化アルミニウム(Al(OH))、酸化アルミニウム(Al)、および水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))の形態で沈殿することができる。これらの場合の3つ全てにおいて、沈殿物中に存在するアルミニウム、酸素、および水素原子は全て、アルミン酸塩から生じる。したがって、そのような場合において、形成される沈殿物の約100重量%は、電気化学システムの電気化学反応中に生成される生成物(すなわち、アルミン酸塩)で構成される。
いくつかの実施形態では、沈殿物は、アルミニウムを含んでもよい。形成され得る、アルミニウムを含む沈殿物の非限定的実施例は、水酸化アルミニウム(Al(OH))、酸化アルミニウム(Al)、および水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))を含む。これらの沈殿物は、ある実施形態によると、単独で、または組み合わせて形成されてもよい。沈殿物は、任意の好適な多形体であってもよい。ある実施形態によると、沈殿物は、ギブサイト、バイヤライト、ドイライト、ノードストランダイト、擬ベーマイト、およびベーマイトのうちの1つまたはそれを上回るものであってもよい。
ある実施形態によると、沈殿後に、沈殿物および多孔質媒体が作製される固体材料は、複合材料を形成することができる。いくつかのそのような実施形態では、沈殿物は、沈殿物および多孔質媒体によって形成される複合材料の幾何学的体積の比較的大きい割合を占有する。例えば、ある場合には、沈殿が行われた後に、沈殿物および多孔質媒体の固体材料は、沈殿物が、複合材料の幾何学的体積の少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、またはそれを上回るものを占有する、複合材料を形成する。そのような複合材料は、ある実施形態によると、その体積が、比較的大量の外部からアクセス可能な細孔および内側で細孔が形成される比較的少量の閉鎖セルおよび固体材料で構成される、多孔質媒体を使用することによって、形成されてもよい。いくつかの実施形態では、内側で沈殿が生じる多孔質媒体の幾何学的体積の少なくとも50%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、またはそれを上回るものは、沈殿に先立って外部からアクセス可能な細孔で構成される。他の範囲も、可能である。例えば、いくつかの実施形態では、沈殿物および多孔質媒体の固体材料は、沈殿物が複合材料の幾何学的体積の少なくとも5%、少なくとも10%、または少なくとも25%を占有する、複合材料を形成する。いくつかの実施形態では、内側で沈殿が生じる多孔質媒体の幾何学的体積の少なくとも5%、少なくとも10%、または少なくとも25%は、沈殿に先立って外部からアクセス可能な細孔で構成される。
いくつかの実施形態では、沈殿が行われた後に、沈殿物および多孔質媒体の固体材料は、沈殿物が、複合材料の質量の少なくとも50重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、少なくとも98重量%、またはそれを上回るものを構成する、複合材料を形成する。他の範囲も、可能である。例えば、いくつかの実施形態では、沈殿物および多孔質媒体の固体材料は、沈殿物が、複合材料の質量の少なくとも5%、少なくとも10%、または少なくとも25%を構成する、複合材料を形成する。
いくつかの実施形態では、沈殿後に、沈殿物と、多孔質媒体が作製される固体材料とを含む、複合材料は、少なくとも1.0g/cm、少なくとも1.1g/cm、少なくとも1.5g/cm、少なくとも1.8g/cm、少なくとも2.0g/cm、少なくとも2.2g/cm、少なくとも2.4g/cm、もしくは少なくとも2.5g/cm(および/またはいくつかの実施形態では、最大2.6g/cmもしくはそれを上回る)の密度を有する。
上記のように、ある実施形態は、発明の電気化学システムおよび/または電気化学システムを動作させる発明の方法に関連する。いくつかの実施形態では、電気化学システムは、燃料電池であってもよい。当業者によって理解されるであろうように、燃料電池は、電気化学反応に関与する反応物質のうちの少なくとも1つが動作中に外部場所から燃料電池の中へ輸送されるように構成される、電気化学システムである。いくつかの実施形態では、電気化学システムの電気化学反応に関与する反応物質のうちの1つを上回るもの(または全て)が、動作中に外部場所から燃料電池の中へ輸送される。燃料電池は、いくつかの実施形態では、電気化学システムの電気化学反応に関与する少なくとも1つの反応物質が、動作中に外部場所から燃料電池の中へ輸送されないように構成されてもよい(例えば、反応物質は、燃料電池の動作に先立って燃料電池の中へ事前装填されてもよい)。
ある実施形態では、電気化学システムは、バッテリであってもよい。当業者によって理解されるであろうように、バッテリは、電気化学システムの電気化学反応に関与する、いかなる反応物質も電気化学システムの動作中に電気化学システムの中へ輸送されないように構成される、電気化学システムである。すなわち、バッテリでは、電気化学システムの電気化学反応に関与する全ての反応物質は、動作に先立って電気化学システム内に位置する。誤解を避けるために、全ての電気化学システムは、燃料電池またはバッテリのいずれかとして分類されることができる。
いくつかの実施形態では、電気化学システムは、水活性化電気化学システムであることができる。水活性化電気化学システムは、動作中に水を消費するものである。いくつかの実施形態では、電気化学システムは、水が電気化学システム内の電気化学的活性材料であるように構成されることができる。
電気化学システムは、概して、非再充電可能(すなわち、一次)および再充電可能(すなわち、二次)電気化学システムに分類されることができる。ある場合において、本明細書に説明される実施形態は、非再充電可能電気化学システムで採用されるときに特に有用であり得る。
電気化学システムの第1の電極(例えば、アノードであり得る)は、種々の材料で作製されることができる。ある実施形態では、第1の電極は、アルミニウムを含んでもよい。第1の電極内のアルミニウムは、いくつかのそのような実施形態では、電気化学的活性形態であってもよい。いくつかの実施形態によると、第1の電極中のアルミニウムは、元素アルミニウム(すなわち、0の酸化状態を有するアルミニウム)である。例えば、第1の電極中のアルミニウムは、アルミニウム金属の形態で、および/またはアルミニウムを含有する合金の成分としてあってもよい。イオンアルミニウムが、ある実施形態によると、第1の電極内に存在し得る。アルミニウムが電極の中に存在する電気化学システムの実施例は、例えば、アルミニウム・水電気化学システムおよびアルミニウム・空気電気化学システムを含む。
いくつかの実施形態では、第1の電極は、51重量%を上回るまたはそれと等しい、60重量%を上回るまたはそれと等しい、70重量%を上回るまたはそれと等しい、80重量%を上回るまたはそれと等しい、90重量%を上回るまたはそれと等しい、95重量%を上回るまたはそれと等しい、もしくは99重量%を上回るまたはそれと等しい量でアルミニウムを含有する。ある実施形態では、第1の電極は、100重量%未満またはそれと等しい、99重量%未満またはそれと等しい、95重量%未満またはそれと等しい、90重量%未満またはそれと等しい、80重量%未満またはそれと等しい、70重量%未満またはそれと等しい、もしくは60重量%未満またはそれと等しい量でアルミニウムを含有する。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、51重量%を上回るまたはそれと等しい、および100重量%未満またはそれと等しい)。他の範囲も、可能である。
ある実施形態では、アルミニウムは、(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って))第1の電極内に存在する全ての固体電気化学的活性材料の比較的大きい割合を構成する。例えば、いくつかの実施形態では、アルミニウムは、(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って))第1の電極内に存在する全ての固体電気化学的活性材料の51重量%を上回るまたはそれと等しい、60重量%を上回るまたはそれと等しい、70重量%を上回るまたはそれと等しい、80重量%を上回るまたはそれと等しい、90重量%を上回るまたはそれと等しい、95重量%を上回るまたはそれと等しい、もしくは99重量%を上回るまたはそれと等しいものを構成する。ある実施形態では、アルミニウムは、(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って))第1の電極内に存在する全ての固体電気化学的活性材料の100重量%未満またはそれと等しい、99重量%未満またはそれと等しい、95重量%未満またはそれと等しい、90重量%未満またはそれと等しい、80重量%未満またはそれと等しい、70重量%未満またはそれと等しい、もしくは60重量%未満またはそれと等しいものを構成する。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、51重量%を上回るまたはそれと等しい、および100重量%未満またはそれと等しい)。他の範囲も、可能である。
いくつかの実施形態では、第1の電極はまた、(アルミニウムを含むことに加えて)少なくとも1つの非アルミニウム金属を含んでもよい。いくつかの実施形態では、非アルミニウム金属は、電気化学的活性形態であることができる。ある実施形態では、非アルミニウム金属は、電気化学的に活性ではない形態であることができる。第1の電極の中に存在し得る好適な非アルミニウム金の非限定的実施例は、ガリウム、インジウム、マグネシウム、およびスズを含む。これらの金属はそれぞれ、アルミニウム含有合金の成分として、および/またはイオンとして、独立して元素形態で存在し得る。
第1の電極はまた、いくつかの実施形態によると、電流コレクタを含むこともできる。電流コレクタは(固体電気化学的活性材料とは対照的に)、概して、電気化学的に活性ではなく、単純に、電極の中および/または外への電子の移送を促進する。いくつかの実施形態では、電流コレクタは、導電性層(例えば、金属層、炭素層)の形態である。電流コレクタはまた、導電性メッシュ(例えば、金属メッシュ、炭素メッシュ)の形態でもあり得る。ある実施形態では、電極内の固体電気化学的活性材料は、それ自体が電子輸送を促進するために十分に導電性であり得、その場合、電気化学的に活性ではない電流コレクタ材料が不在であり得る。
第2の電極(例えば、カソードであり得る)はまた、種々の好適な材料を含有してもよい。いくつかの実施形態では、第2の電極は、固体電気化学的活性材料を殆どまたは全く含有しない。例えば、第2の電極は、いくつかの実施形態では、(例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って))10重量%未満、5重量%未満、2重量%未満、1重量%未満、または0.1重量%未満の量で固体電気化学的活性材料を含有してもよい。当然ながら、他の実施形態では、第2の電極は、例えば、電気化学システムの使用に先立って(例えば、最初の使用に先立って)、相当量の固体電気化学的活性材料(例えば、10重量%を上回る、25重量%を上回る、またはそれを上回る)を含有してもよい。
第2の電極は、ある実施形態によると、電流コレクタを備えることができる。第2の電極の電流コレクタは、ある実施形態によると、いくつかの好適な形状因子のうちのいずれかにおける導電性材料であることができる。いくつかの実施形態では、第2の電極の電流コレクタは、発泡体、プレート、または導電性材料のメッシュの形態であることができる。第2の電極の電流コレクタは、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、および/またはそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない、いくつかの材料で作製されることができる。いくつかの実施形態では、第2の電極の電流コレクタの少なくとも一部(または全体)は、触媒でコーティングされることができる。好適な触媒の実施例は、白金、ニッケル、鉄、モリブデン、コバルト、およびそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。
ある実施形態では、第2の電極は、ガスおよび/または超臨界流体相酸素ならびに/もしくは水等の流体電気化学的活性材料と接触し得る。アルミニウム・水電気化学システムでは、例えば、第2の電極は、典型的には、水(例えば、アルミニウム・水電気化学システムの水性電解質の一部を形成し得る)と接触している。別の実施例として、アルミニウム・空気電気化学システムでは、第2の電極は、典型的には、両方とも電気化学的活性材料としての役割を果たす、(例えば、水性電解質の一部としての)水ならびにガスおよび/または超臨界流体相酸素の両方と接触している。
いくつかの実施形態では、第1のおよび/または第2の電極は、流体電解質(例えば、液体ならびに/もしくは超臨界流体電解質)と接触し得る。いくつかの実施形態では、第1のおよび/または第2の電極は、液体電解質と接触している。概して、電解質は、イオンを伝導することが可能であるが、電気化学システムの短絡をもたらすために十分な量の電気を伝導することが可能ではない。電気化学システムの中の電解質の存在は、ある場合において、電気化学システムの動作中に酸化還元反応を受けながら、電極が不変のままであることを可能にし得る。
電解質は、常に、電気化学システムの中に存在しているわけではない場合がある。例えば、ある場合には、電気化学システムは、電気化学システムが使用中になるまで、電解質のいくつかの成分を含み得ない。これは、例えば、乾燥状態で電気化学システムを輸送することが所望されるとき、および/または(例えば、水性電解質が使用され、水が使用の時点で容易に利用可能である場合において)電解質材料の成分が使用の時点で容易に利用可能であるときに、当てはまり得る。いくつかの実施形態では、電気化学システムは、電解質塩(例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、または別の好適な塩)を含むが、水を含まない。いくつかのそのような実施形態では、水は、使用の時点で電気化学システムに添加されてもよい。したがって、電気化学システム内の電解質の存在は、随意である。
概して、上記のように、電解質は、アノードとカソードとの間のイオンの輸送のための媒体としての役割を果たす。ある実施形態によると、電解質は、1つまたはそれを上回る溶解種を含んでもよい。いくつかの実施形態では、電解質は、1つまたはそれを上回る溶解塩を含んでもよい。そのような塩の非限定的実施例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムならびにカリウムの組み合わせ、および/または他の塩を含むが、それらに限定されない。塩は、ある実施形態によると、電気化学システムの中でpH緩衝剤として作用してもよい。いくつかの実施形態では、電解質は、水酸化物イオンを含有する水溶液を含む。いくつかの実施形態では、電解質は、カリウムイオンを含有する水溶液を含む。ある実施形態では、電解質は、含水水酸化カリウムを含む。電解質はまた、ある実施形態によると、電気化学システムによって採用される電気化学反応の1つまたはそれを上回る副産物を含有してもよい。副産物は、ある場合には、イオン形態であってもよい。例えば、いくつかの実施形態では、電解質は、可溶化アルミン酸塩を含有することができる。
いくつかの実施形態では、電解質は、水性電解質である。いくつかのそのような実施形態では、電解質は、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、少なくとも90重量%、もしくはそれを上回る量で水を含有する。
ある実施形態によると、電解質は、塩基性電解質である。塩基性電解質は、ある実施形態によると、任意の好適なアルカリ性pHを有してもよい。いくつかの実施形態では、電解質は、8を上回るまたはそれと等しい、9を上回るまたはそれと等しい、10を上回るまたはそれと等しい、11を上回るまたはそれと等しい、12を上回るまたはそれと等しい、13を上回るまたはそれと等しい、14を上回るまたはそれと等しい、もしくは15を上回るまたはそれと等しいpHを有してもよい。ある実施形態によると、電解質は、16未満またはそれと等しい、15未満またはそれと等しい、14未満またはそれと等しい、13未満またはそれと等しい、12未満またはそれと等しい、11未満またはそれと等しい、10未満またはそれと等しい、もしくは9未満またはそれと等しいpHを有してもよい。上記で参照された範囲の組み合わせも、可能である(例えば、12を上回るまたはそれと等しい、および15未満またはそれと等しい)。他の範囲も、可能である。
いくつかの実施形態では、電気化学システムは、標準動作中に沈殿物を形成しない電気化学反応の1つまたはそれを上回る生成物を生成することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、電気化学システムは、動作中にガスおよび/または超臨界流体を生成してもよい。いくつかの実施形態では、ガス状および/または超臨界水素(H)が、電気化学システムの動作中に電気化学反応の生成物として生成されてもよい。例えば、上記の反応Bを参照すると、あるアルミニウム・水電気化学システムでは、ガス状および/または超臨界水素(H)が、水とアノードからの電子との間の反応の生成物として生成されてもよい。水素もまた、いくつかの実施形態によると、アルミニウム・空気電気化学システムの動作中に生成されてもよい。いくつかの実施形態では、ガスおよび/または超臨界流体電気化学副産物は、動作中に電気化学システムから外へ輸送されてもよい。
ある実施形態では、電気化学システムは、付加的構成要素を備えてもよい。例えば、電気化学システムはさらに、ある実施形態によると、電気接触パッドおよび/または導線(例えば、外部電気負荷に接続されることができる)を備えてもよい。いくつかの実施形態では、電気化学システムは、動作中に電気化学システムによって給電され得る、外部電気負荷に接続されることができる。
付加的構成要素の他の非限定的実施例は、ポンプ、弁、貯蔵タンク、流量計、および混合器を含む。いくつかの実施形態では、電気化学システムは、電解質に流体的に接続されるポンプを備えてもよい。ある実施形態では、電気化学システムは、電気化学システム動作中に生成される任意のガスまたは超臨界流体(例えば、水素)が逃散することを可能にすることができる弁を備えてもよい。いくつかの実施形態では、電気化学システムは、容器の中へ水および/または海水を入れることが可能である弁を備えてもよい。加えて、いくつかの実施形態では、構造、支持体、および非伝導性セパレータ等の付加的構成要素が、存在し得る。
本明細書に説明される電気化学システムは、種々の好適な温度で動作されてもよい。ある実施形態によると、電気化学システムは、電解質が液体および/または超臨界流体形態で留まるような温度で動作される。ある実施形態では、電気化学システムは、電解質が液体形態で留まるような温度で動作される。例えば、ある実施形態によると、電気化学システムは、大気圧(すなわち、1気圧)またはそれを上回る圧力下に(例えば、水中で静水圧によって課せられる上昇した圧力に)あるときに、0℃〜100℃の間の任意の温度で動作されてもよい。
本明細書に説明される電気化学システムは、種々の好適な圧力で動作されてもよい。ある実施形態によると、電気化学システムは、電解質が液体および/または超臨界流体形態で留まるような圧力で動作される。ある実施形態では、電気化学システムは、電解質が液体形態で留まるような圧力で動作される。
ある実施形態によると、電気化学システムの動作は、電気化学システムが含水環境で少なくとも部分的に沈められている間に行われることができる。したがって、ある実施形態は、含水環境で電気化学システムを少なくとも部分的に沈めるステップを含む。例えば、図1Aを参照すると、いくつかの実施形態では、環境170は、含水環境であることができる。
いくつかのそのような実施形態では、電気化学システムが少なくとも部分的に沈められる環境は、比較的高い割合で水を含有する。例えば、いくつかの実施形態では、電気化学システムが少なくとも部分的に沈められる環境は、少なくとも50重量%、少なくとも75重量%、少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、または少なくとも99重量%の量で水を含有する。いくつかの実施形態では、含水環境は、生理食塩水であることができる。例えば、含水環境は、海水であることができる。ある実施形態では、電気化学システムが含水環境の中へ沈められるとき、含水環境内の水の少なくとも一部が、電気化学システムの中へ輸送される。水は、次いで、ある実施形態によると、電気化学反応において反応物質として(例えば、アルミニウム・水またはアルミニウム・空気電気化学システムの中で反応物質として)使用されてもよい。
上記のように、ある実施形態は、アルミニウム・水電気化学システムおよびアルミニウム・空気電気化学システム等の、アルミニウムを含む電気化学的活性材料を含む、電気化学システムにおける沈殿制御に関連する。沈殿トラップを含み得る、本開示のある実施形態は、限定されないが、発泡体等の多孔質媒体の中で、次いで、システムから放出されることができる、水酸化アルミニウム沈殿物の大部分(例えば、圧倒的大部分)を受動的に収集して局所化するために、不均一沈殿反応速度論を利用する。pH14における水性条件下で、優勢な水性アルミニウム種は、いくつかの実施形態では、概して、アルミン酸塩である。ある実施形態による、発生する重要な化学反応は、アルミン酸塩の過飽和によって引き起こされる水酸化アルミニウムの沈殿である。これは、アルミニウム廃棄物が、概して、以下の反応を通して、溶解水性種から固体生成物への相転移を受けるためである。
Figure 0006865774
アルミン酸塩が溶解度限界を上回る濃度で存在するとき、アルミン酸塩は、ある実施形態によると、概して、2つの機構を通して沈殿する。第1に、いくつかのそのような実施形態によると、小さい結晶が、概して、均一沈殿と称されるプロセスで、流体の大部分の体積内で核を成すであろう。第2に、いくつかのそのような実施形態によると、有利な(例えば、粗もしくは官能化)表面がある場合、または(例えば、添加されるか、もしくは均一沈殿を通して形成されるかのいずれかである)溶液中に存在する種粒子がある場合、不均一沈殿が、概して、流体と固体表面との間の界面で生じるであろう。不均一沈殿に関して、反応がアルミン酸塩濃度に関して一次であり、単一アルミン酸塩アニオンが接触し、界面において反応することによって、反応が駆動されることを含意すると考えられる。加えて、不均一沈殿速度は、沈殿のための表面空孔の数に略比例すると考えられ、これは、ひいては、システムの全表面積に略比例すると考えられる。不均一沈殿速度は、概して、表面の組成および粗度を含む、表面性質に依存すると考えられる。
実施形態の1つのセットでは、それを通して、Al−HO燃料電池、バッテリ、または類似システムからのアルミン酸塩廃棄物が、多孔質媒体の中で受動的に収集されることができる、プロセスが説明される。これは、類似システムで採用される他の廃棄物制御方法と明確に異なる一意のアプローチであると考えられる。
ポンプは、プロセスを駆動する特定の分野で説明されるが、重力等の異なる駆動力が、本目的を達成するために使用され得る。唯一の要件は、ある実施形態によると、沈殿トラップを通した流動である。
Al−HO燃料電池が、本明細書のある分野で説明されるが、ある実施形態は、アルカリ性条件下で任意の過飽和アルミン酸塩廃棄物流、または化学的適合性発泡体およびコンテナの適切な代用とともに中性もしくは酸性条件下で過飽和アルミン酸塩廃棄物流を採用し得る。
ある実施形態によると、沈殿トラップは、連続気泡発泡体または他の連続気泡多孔質媒体を含有する、化学的適合性チャンバを備える。ある実施形態は、断続的または連続的のいずれかで、水酸化アルミニウム沈殿物で飽和した多孔質媒体を新鮮多孔質媒体と置換するために機械を使用する。
いくつかの実施形態では、発泡体は、沈殿トラップとしての役割を果たすように、以下の2つの試験のうちの少なくとも1つを満たす。いくつかの実施形態では、発泡体は、吸着し、ポリマー基質を通して拡散することなく、液体が発泡体を横断することを可能にする、完全浸透細孔網があることを意味する、連続気泡である。いくつかの実施形態では、発泡体は、一連のアルカリ性溶液(pH12〜15)に暴露されたときに化学的に適合性である(すなわち、安定している)。ポリエステル・ポリエーテル混合物が使用されているが、任意の化学的適合性発泡体(例えば、約数センチメートル〜数十ミクロンの細孔を伴う)が、ある実施形態によると、本目的を達成し得る。性能は、概して、発泡体の具体的表面積に基づいて変動し、表面積が広いほど沈殿トラップの有効性が増加するであろう。化学的に安定し、横断可能細孔の類似体積を形成する、他の多孔質媒体もまた、ある実施形態によると、使用され得る。
ある実施形態によると、沈殿トラップへの入口は、アルミン酸塩で過飽和している。プロセスの効率は、ある実施形態によると、限定されないが、温度を低下させることまたは圧力を上昇させること等の、入口における飽和限界を低下させるように状態変数を調節することによって、改良されることができる。
いくつかの実施形態では、アルカリ性電解質は、閉鎖系を作成するように再循環させられるが、これは、随意であり、発泡体の中で沈殿物を収集するためには要求されない。いくつかの実施形態では、流れが、上記のように、アルミン酸塩の過飽和濃度を伴って沈殿トラップに進入する。無限サイズに接近する沈殿トラップに関して、循環電解質中のアルミン酸塩の濃度は、ある実施形態によると、飽和濃度に接近するであろう。
ある実施形態によると、単一の通過で除去されることができる、アルミン酸塩の理論的最大量は、アルミン酸塩の過飽和濃度と多孔質媒体内の温度および圧力におけるアルミン酸塩の溶解度限界との間の差に対応する。多孔質媒体の中の過飽和電解質の滞留時間が無限に接近すると、除去されるアルミン酸塩の量は、ある実施形態によると、概して、本理論的最大値に接近するであろう。
ある実施形態によると、沈殿トラップは、溶液が液体状態で留まる限り機能する。いくつかの実施形態では、沈殿トラップは、大気圧(すなわち、1気圧)で0℃〜100℃の間の温度について機能する。いくつかの実施形態では、上流のより低い温度は、フィードの中のアルミン酸塩の溶解度限界を低下させることに起因して、除去されるアルミン酸の正味量を増加させる。いくつかの実施形態では、沈殿トラップは、超臨界遷移によって決定付けられる温度の上限を伴って、大気圧を上回る圧力で機能するであろう。いくつかのそのような実施形態では、上昇した圧力は、沈殿した水酸化アルミニウムの高密度結晶性構造が平衡反応によって支持されるため、除去されるアルミン酸塩の正味量を増加させるであろう。ある実施形態によると、プロセスは、海底において一般的な圧力(例えば、最大約1,000バール)で機能する。
いくつかの実施形態によると、本プロセスによって作製される生成物(例えば、唯一の生成物)は、結晶性水酸化アルミニウムで充填されたポリマー発泡体である。付加的生成物は、Al−HO燃料電池システムの具体的実施例で必ずしも所望されないが、ある実施形態によると、本沈殿物充填発泡体は、回収され、水酸化アルミニウムは、付加的処理を通して再循環させられ得る。
ある実施形態によると、発泡体は、(例えば、濾床型設計で起こり得る、固体粒子を沈降させること、または除外することとは対照的に)不均一沈殿のための部位として使用される。ある実施形態は、発泡体の固体・液体界面において化学反応を伴う。いくつかのそのような実施形態では、水性アルミン酸塩イオンは、活性部位(例えば、表面に沿った粗点、酸化物基、または第1の層が堆積させられた後に、既存の水酸化アルミニウム)と反応する。ある実施形態によると、重要な設計パラメータは、発泡体の全表面積および/または発泡体内の滞留時間を含む。ある実施形態によると、発泡体の表面自体が、随意に、(例えば、活性炭フィルタまたは吸着膜のように)有利な化学相互作用を介して溶質を取り込むように官能化されてもよい。
ある実施形態によると、既製の連続気泡発泡体もしくは他の多孔質媒体が、沈殿および/または濾過デバイスを組み立てるために使用されることができる。高い多孔性および具体的表面積を伴う発泡体は、概して、ある実施形態によると、沈殿が形成するためのより活性な部位を有し、したがって、より有効であろう。加えて、プロセスは、ある実施形態によると拡張可能であり、いくつかの実施形態では、ある場合には、過飽和水溶液が液相である限り、温度および圧力等の一連の外因性条件下で有効であろう。
本明細書に説明される、あるシステムおよび方法に関連して使用されることができる、電気化学システムおよび方法の非限定的実施例は、例えば、それぞれが、あらゆる目的で参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2015年5月7日に国際特許出願第PCT/US2015/029596号として出願され、2015年11月12日に公開され、「Hydrogen Management in Electrochemical Systems」と題された国際特許公開第WO2015/171849号、および2015年9月2日に国際特許出願第PCT/US2015/048046号として出願され、2016年3月10日に公開され、「Injection of Water in Electrochemical Systems」と題された国際特許公開第WO2016/036795号で提供される。
以下の実施例は、本発明のある実施形態を例証することを意図しているが、本発明の全範囲を例示するわけではない。
(実施例1)
本実施例は、多孔質発泡体が沈殿トラップとして使用された、アルミニウム・水燃料電池(Al−HO燃料電池)の動作を説明する。図7は、本沈殿トラップ試験装置を示す、概略図である。蠕動ポンプと、Al−HO燃料電池と、沈殿トラップとを含む、実験設定が、図7に示される順序で組み立てられた。
ポンプは、Cole Parmer Master Flex L/S蠕動ポンプであった。全ての構成要素接続は、6.4mm内径を伴うCole Parmer #17シリコーン管類を使用した。ポンプは、100mL/分の流速で連続的に起動された。Al−HO燃料電池は、1000mLビーカと、約200gの厚さ4.5mmのアルミニウム片とを含んだが、アルミニウムの量は、廃棄物の生成を加速または減速する役割のみを果たす。700mLの1.0M水性KOH溶液が、電解質として使用された。電解質が、HOの蒸発および枯渇を考慮し、水面下でポンプ吸引管を保つように、約80mLの蒸留水で約2日毎に注ぎ足された。沈殿トラップは、Wisconsin Foamsから入手された30ppi連続気泡ポリエステル・ポリエーテル混合発泡体で充填された、中型サイズのTop Fin(R) Aquarium Gravel Vacuumからの中心管および2つの端部キャップを含んだ。温度は、制御されず、最大9日の期間にわたって10℃〜25℃の間で変動させられた。
上記で説明される実験装置を動作させた後、質量で水酸化アルミニウム重量の93%が、発泡体の中で局所化された。残りの7%は、大部分がビーカの中にあり、管類の全体を通して分配された。
(実施例2)
本実施例は、実施例1で説明される多孔質発泡体が、上記で参照される図6に示される構造に類似する、沈殿トラップを形成するように、変動する直径の包装されたストローと置換された、実施例1で説明されるものに類似するシステムの動作を説明する。6mm、5mm、および2mmの直径である、市販の飲料用ストローおよびコーヒーのかき混ぜ棒が、中型サイズのTopFin(R) Aquarium Gravel Vacuumに包装された。別様に、実験設定は、実施例1で説明されるものと同じであった。温度は、制御されず、最大5日の期間にわたって15℃〜25℃の間で変動させられた。別様に、手順は、実施例1で説明されるものと同じであった。
実施例1に関して上記で説明されるような実験装置を動作させた後、質量で水酸化アルミニウム重量の約41%が、発泡体の中で局所化された。残り(約59%)は、管類の中である程度の分布を伴って、大部分がビーカに局所化された。
本発明のいくつかの実施形態が、本明細書に説明され、図示されているが、当業者は、機能を果たす、および/または結果ならびに/もしくは本明細書に説明される利点のうちの1つまたはそれを上回るものを取得するための種々の他の手段および/または構造を容易に想定し、そのような変形例ならびに/もしくは修正はそれぞれ、本発明の範囲内であると見なされる。より一般的には、当業者は、本明細書に説明される全てのパラメータ、寸法、材料、および構成は、例示的であるように意図されており、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成は、本発明の教示が使用される、1つもしくは複数の具体的用途に依存するであろうことを容易に理解するであろう。当業者は、日常的にすぎない実験を使用して、本明細書に説明される本発明の具体的実施形態の多くの均等物を認識する、または確認することができるであろう。したがって、前述の実施形態は、一例のみとして提示され、添付の請求項およびその均等物の範囲内で、本発明は、具体的に説明されて請求される以外に実装され得ることを理解されたい。本発明は、本明細書に説明される各個々の特徴、システム、物品、材料、および/または方法を対象とする。加えて、そのような特徴、システム、物品、材料、および/または方法が相互に非一貫性ではない場合、2つもしくはそれを上回るそのような特徴、システム、物品、材料、および/または方法の任意の組み合わせは、本発明の範囲内に含まれる。
明細書および請求項において本書で使用されるような不定冠詞「a」および「an」は、明確に反対に示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
明細書および請求項において本書で使用されるような語句「および/または」は、そのように結合される要素、すなわち、ある場合には接合的に存在し、他の場合では離接的に存在する要素の「いずれか一方または両方」を意味すると理解されるべきである。明確に反対に示されない限り、具体的に識別されるこれらの要素に関連するか、または関連しないかどうかにかかわらず、「および/または」節によって具体的に識別される要素以外の他の要素が、随意に、存在し得る。したがって、非限定的実施例として、「Aおよび/またはB」の言及は、「〜を備える」等の非制約的用語と併せて使用されるとき、一実施形態では、BがないA(随意に、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、AがないB(随意に、A以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、AおよびBの両方(随意に、他の要素を含む)等を指すことができる。
明細書および請求項において本書で使用されるように、「または」は、上記で定義されるような「および/または」と同一の意味を有すると理解されるべきである。例えば、リストの中の項目を分離するとき、「または」もしくは「および/または」は、包含的である、すなわち、いくつかの要素または要素のリストのうちの少なくとも1つの包含であるが、1つを上回るもの、および随意に、付加的な列挙されていない項目も含むとして解釈されるものとする。「〜のうちの1つのみ」または「〜のうちの正確に1つ」、もしくは請求項で使用されるとき、「〜から成る」等の明確に反対に示される用語のみが、いくつかの要素または要素のリストのうちの正確に1つのリストの包含を指すであろう。一般に、本明細書で使用されるような用語「または」は、「いずれか」、「〜のうちの1つの」、「〜のうちの1つのみ」、もしくは「〜のうちの正確に1つ」等の排他性の用語によって先行されるときに、排他的代替物(すなわち、「両方ではなく一方または他方」)を示すものとして解釈されるのみとする。「本質的に〜から成る」は、請求項で使用されるとき、特許法の分野で使用されるようなその通常の意味を有するものとする。
明細書および請求項において本書で使用されるように、語句「少なくとも1つ」は、1つまたはそれを上回る要素のリストを参照して、要素のリストの中の要素のうちのいずれか1つまたはそれを上回るものから選択されるが、要素のリスト内に具体的に列挙されるありとあらゆる要素のうちの少なくとも1つを必ずしも含むわけではなく、要素のリストの中の要素の任意の組み合わせを除外しない、少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきである。本定義はまた、具体的に識別されるこれらの要素に関連するか、または関連しないかどうかにかかわらず、語句「少なくとも1つ」が指す要素のリスト内に具体的に識別される要素以外の要素が、随意に存在し得ることも可能にする。したがって、非限定的実施例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または同等に「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、もしくは同等に「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Bが存在しない、随意に、1つを上回るAを含む、少なくとも1つ(および随意に、B以外の要素を含む)、別の実施形態では、Aが存在しない、随意に、1つを上回るBを含む、少なくとも1つ(および随意に、A以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、随意に、1つを上回るAを含む、少なくとも1つ、および随意に、1つを上回るBを含む、少なくとも1つ(ならびに随意に、他の要素を含む)等を指すことができる。
請求項ならびに上記の明細書では、「〜を備える」、「〜を含む」、「〜運搬する」、「〜を有する」、「〜を含有する」、「〜伴う」、「〜を保持する」、および同等物等の全ての移行句は、被制約的である、すなわち、「〜を含むがそれに限定されない」を意味すると理解されるものである。移行句「〜から成る」および「「本質的に〜から成る」のみが、米国特許庁特許審査便覧第2111.03項に記載されるように、それぞれ、制約的または半制約的移行句であるものとする。

Claims (29)

  1. 電気化学システムであって、
    アルミニウムを含む電気化学的活性アノード材料を含む電極と、
    電気化学的活性カソード材料を含む電極と、
    孔質媒体と
    を備え、
    前記孔質媒体は、細孔を有し、これにより、前記電気化学システムの電解質が前記多孔質媒体を通して輸送されるときに、アルミニウムと水との間の電気発生電気化学反応の生成物であるアルミニウムを含む固体が前記孔質媒体の表面上に不均一に沈殿し、前記多孔質媒体は、電極よりも大きい表面積または体積のうちの少なくとも1つを有し、これにより、前記固体の沈殿の少なくとも50重量%は、前記電極上ではなく、前記孔質媒体の細孔内で生じる、電気化学システム。
  2. 前記電気化学システムは、水素が溶解したガスおよび液体電解質に流体的に接続されるように構成されたポンプをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記電気化学的活性アノード材料を含む電極は、アルミニウムの大部分組成と、ガリウム、インジウム、マグネシウム、およびスズのうちの少なくとも1つの小部分組成とを含む、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記孔質媒体は、連続気泡発泡体、プリズム媒体、ポリマー、および官能化表面のうちの少なくとも1つを含み、前記プリズム媒体は、路を備える多孔質媒体であり、前記通路は、前記通路の長さに沿って一貫した断面形状を有し、前記孔質媒体は、ポリ(テトラフルオロエチレン)を含まない、請求項1に記載のシステム。
  5. 前記孔質媒体の細孔の平均細孔直径は、100マイクロメートルを上回るまたはそれと等しく、かつ1cm未満またはそれと等しい、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記固体は、前記孔質媒体の表面上に不均一に沈殿する、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記電気化学システムは、ガスを生成する電気化学反応を受けるように構成される、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記孔質媒体は、前記孔質媒体が弛緩状態でありかつ/または使用のために膨張させられるときの前記孔質媒体の幾何学的体積未満の幾何学的体積を占有するように、使用に先立って圧縮される、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記孔質媒体は、電解質によってアクセス可能である前記電気化学システムの体積または表面積の少なくとも5%を占有する、請求項1に記載のシステム。
  10. アルミン酸塩廃棄物を収集するための方法であって、
    電気化学システムの電解質が細孔を有する連続気泡発泡体を通して輸送されるときに、アルミニウムと水との間の電気発生電気化学反応の生成物である水酸化アルミニウムが前記連続気泡発泡体上に不均一に沈殿させられるように、前記続気泡発泡体を通して過飽和水性アルミン酸塩流を輸送すること
    を含み、前記連続気泡発泡体は、電極よりも大きい表面積または体積のうちの少なくとも1つを有し、これにより、前記沈殿の少なくとも50重量%は、前記電極上ではなく、前記続気泡発泡体の細孔内で生じる、方法。
  11. 前記過飽和流は、ポンプによって、重力によって、温度勾配、上昇ガスの気泡によって引き起こされる対流によって、または分子拡散によって、前記続気泡発泡体を通して輸送される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記連続気泡発泡体は、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい平均細孔直径を有する細孔を含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記続気泡発泡体は、容器内に位置付けられ、前記続気泡発泡体の少なくとも一部は、前記容器から除去されることが可能であり、前記容器は、電解質で充填され、前記連続気泡発泡体および前記電極を含む、請求項10に記載の方法。
  14. 前記続気泡発泡体は、前記過飽和水性アルミン酸塩流の輸送中に膨張させられる、請求項10に記載の方法。
  15. 前記電気化学反応は、アルミニウムの大部分組成と、ガリウム、インジウム、マグネシウム、およびスズのうちの少なくとも1つの小部分組成とを含む電極によって引き起こされる、請求項10に記載の方法。
  16. 前記続気泡発泡体を通して前記過飽和水性アルミン酸塩流を輸送することは、前記過飽和水性アルミン酸塩流に流体的に接続されたポンプを使用して、前記続気泡発泡体を通して前記過飽和水性アルミン酸塩流を送出することを含む、請求項10に記載の方法。
  17. 前記続気泡発泡体の少なくとも一部を電気化学システムから除去することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  18. 電気化学システムを動作させる方法であって、前記方法は、
    孔質媒体を通して前記電気化学システムの水性電解質を輸送することであって、これにより、アルミニウムを含む固体を前記孔質媒体の表面上に不均一に沈殿させ、前記多孔質媒体は、前記電気化学システムの電解質が前記多孔質媒体を通して輸送されるときに外部からアクセス可能である細孔を有し、これにより、前記沈殿の少なくとも10重量%は、前記多孔質媒体の表面上で生じる、こと
    を含み、
    前記固体内の前記アルミニウムは、前記電気化学システムの電極を使用して実施されるアルミニウムと水との間の電気発生電気化学反応の生成物から生じる、方法。
  19. 前記沈殿の少なくとも50重量%は、前記孔質媒体内で生じる、請求項18に記載の方法。
  20. 前記電解質は、ポンプによって、重力によって、温度勾配または上昇ガスの気泡によって引き起こされる対流によって、または分子拡散によって、前記孔質媒体を通して輸送される、請求項18に記載の方法。
  21. 前記固体は、水酸化アルミニウム(Al(OH))、酸化アルミニウム(Al)、および水酸化酸化アルミニウム(AlO(OH))のうちの少なくとも1つを含む、請求項18に記載の方法。
  22. 前記孔質媒体は、連続気泡発泡体、プリズム媒体、ポリマー、および官能化表面のうちの少なくとも1つを含み、前記プリズム媒体は、通路を備える多孔質媒体であり、前記通路は、前記通路の長さに沿って一貫した断面形状を有する、請求項18に記載の方法。
  23. 前記孔質媒体の少なくとも一部は、前記システムから除去されることが可能である、請求項18に記載の方法。
  24. 前記電気化学システムは、ガスを生成する電気化学反応を受ける、請求項18に記載の方法。
  25. 前記孔質媒体が前記電気化学システムの動作中に膨張させられるように、前記電気化学システムを動作させることをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  26. 前記孔質媒体は、ポリ(テトラフルオロエチレン)を含まない、請求項18に記載の方法。
  27. 前記孔質媒体の細孔の平均細孔直径は、10マイクロメートルと1cmとの間である、請求項18に記載の方法。
  28. 電気化学システムを動作させる方法であって、前記方法は、
    孔質媒体を通して前記電気化学システムの水性電解質を輸送することであって、前記孔質媒体は、細孔を有し、これにより、前記電気化学システムの電解質が前記多孔質媒体を通して輸送されるときに、アルミニウムを含む固体を前記孔質媒体の表面上に不均一に沈殿させ、これにより、前記沈殿の少なくとも10重量%は、前記多孔質媒体の表面上で生じる、こと
    を含み、
    前記固体内のアルミニウムは、前記電気化学システムの電極を使用して実施されるアルミニウムと水との間の電気発生電気化学反応の生成物から生じ、前記孔質媒体の細孔の平均細孔直径は、1マイクロメートルを上回るまたはそれと等しい、方法。
  29. 電気化学システムを動作させる方法であって、前記方法は、
    孔質媒体を通して前記電気化学システムの水性電解質を輸送することであって、前記孔質媒体は、細孔を有し、これにより、前記電気化学システムの電解質が前記多孔質媒体を通して輸送されるときに、アルミニウムを含む固体を前記孔質媒体の表面上に不均一に沈殿させ、前記多孔質媒体は、電極よりも大きい表面積または体積のうちの少なくとも1つを有し、これにより、前記沈殿の少なくとも50重量%は、前記電極上ではなく、前記多孔質媒体の細孔内で生じる、こと
    を含み、
    前記固体内のアルミニウムは、前記電気化学システムの電極を使用して実施されるアルミニウムと水との間の電気発生電気化学反応の生成物から生じ、前記孔質媒体の細孔の平均細孔直径は、100マイクロメートルと1cmとの間であ、方法。
JP2018563400A 2016-02-23 2017-02-23 電気化学システムにおける廃棄物管理 Active JP6865774B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662298877P 2016-02-23 2016-02-23
US62/298,877 2016-02-23
US201662361786P 2016-07-13 2016-07-13
US62/361,786 2016-07-13
PCT/US2017/018994 WO2017147218A1 (en) 2016-02-23 2017-02-23 Waste management in electrochemical systems

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019505979A JP2019505979A (ja) 2019-02-28
JP2019505979A5 JP2019505979A5 (ja) 2020-02-13
JP6865774B2 true JP6865774B2 (ja) 2021-04-28

Family

ID=59685551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018563400A Active JP6865774B2 (ja) 2016-02-23 2017-02-23 電気化学システムにおける廃棄物管理

Country Status (6)

Country Link
US (3) US10003095B2 (ja)
EP (1) EP3419935B1 (ja)
JP (1) JP6865774B2 (ja)
AU (1) AU2017223492B2 (ja)
CA (1) CA3015515C (ja)
WO (1) WO2017147218A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA3015515C (en) * 2016-02-23 2023-11-21 Open Water Power, Inc. Waste management in electrochemical systems
CA3132449C (en) * 2019-04-12 2023-08-01 Jeffrey A. Knopf Large particle, high performance catalytic tape
JP2023509705A (ja) * 2020-01-06 2023-03-09 エル3ハリス オープン ウォーター パワー, インコーポレイテッド 電解質の設計方法およびシステム
US11251452B2 (en) * 2020-01-08 2022-02-15 Institute of Nuclear Energy Research, Atomic Energy Council, Executive Yuan, R.O.C. Method of restoring electrolyte of vanadium redox flow battery through electrolysis
FR3137379A1 (fr) * 2022-07-04 2024-01-05 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Séparateur de sels comprenant une structure poreuse déformable formant un support de précipitation et d’évacuation de sels, Installation de gazéification de biomasse associée.

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
LU36131A1 (ja) * 1957-06-06
US4305999A (en) * 1974-01-21 1981-12-15 Solomon Zaromb Electrochemical power generation
US4719156A (en) * 1987-03-05 1988-01-12 Eltech Systems Corporation Efficient electrical power generation system
CA1309134C (en) * 1987-09-25 1992-10-20 Wilfrid B. O'callaghan Metal/air battery with recirculating electrolyte
NZ230197A (en) * 1988-08-09 1990-11-27 Alcan Int Ltd Aluminium battery with an aluminium alloy anode and containing tin in the anode and/or the electrolyte
US4994332A (en) * 1989-07-11 1991-02-19 Eltech Systems Corporation Metal hydroxide crystallizer and filter
CA2082184A1 (en) * 1991-12-13 1993-06-14 Richard Coin Crystallizer filter
WO2008157411A1 (en) * 2007-06-14 2008-12-24 Kansas State University Research Foundation Fluidized bed precipitator
WO2010065890A1 (en) * 2008-12-05 2010-06-10 Fluidic, Llc Electrochemical cells connected in fluid flow series
GB0921045D0 (en) * 2009-12-01 2010-01-13 Spruce Fuel Cells Llp Electrode, fuel cell and battery
JP5396506B2 (ja) * 2012-04-23 2014-01-22 シャープ株式会社 金属空気電池およびエネルギーシステム
WO2015076299A1 (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 シャープ株式会社 金属電極カートリッジ、金属空気電池および金属電極カートリッジの充電方法
CN106663830B (zh) * 2014-04-13 2019-07-05 奥科宁克有限公司 用于碱水溶液再生的系统和方法
US10886548B2 (en) 2014-05-07 2021-01-05 L3 Open Water Power, Inc. Hydrogen management in electrochemical systems
CA2961351C (en) 2014-09-05 2023-07-11 Open Water Power, Incorporated Injection of water in electrochemical systems
US9666899B2 (en) * 2015-03-30 2017-05-30 Nanotek Instruments, Inc. Active cathode layer for metal-sulfur secondary battery
CA3015515C (en) * 2016-02-23 2023-11-21 Open Water Power, Inc. Waste management in electrochemical systems

Also Published As

Publication number Publication date
US20180212263A1 (en) 2018-07-26
EP3419935A1 (en) 2019-01-02
US10147961B2 (en) 2018-12-04
CA3015515A1 (en) 2017-08-31
CA3015515C (en) 2023-11-21
EP3419935B1 (en) 2024-02-21
US10003095B2 (en) 2018-06-19
US20180183082A1 (en) 2018-06-28
JP2019505979A (ja) 2019-02-28
EP3419935A4 (en) 2019-11-20
AU2017223492A1 (en) 2018-09-06
US10230119B2 (en) 2019-03-12
WO2017147218A1 (en) 2017-08-31
US20180019492A1 (en) 2018-01-18
AU2017223492B2 (en) 2021-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6865774B2 (ja) 電気化学システムにおける廃棄物管理
Kong et al. Holey graphene hydrogel with in-plane pores for high-performance capacitive desalination
Li et al. The capacitive deionization behaviour of a carbon nanotube and reduced graphene oxide composite
Xie et al. MnO2-decorated hierarchical porous carbon composites for high-performance asymmetric supercapacitors
Liu et al. Electrodeposited manganese dioxide/activated carbon composite as a high-performance electrode material for capacitive deionization
Ding et al. Controlled synthesis of hierarchical NiO nanosheet hollow spheres with enhanced supercapacitive performance
Tang et al. Synthesis of capsule-like porous hollow nanonickel cobalt sulfides via cation exchange based on the Kirkendall effect for high-performance supercapacitors
Gu et al. Facile fabrication of graphene–polypyrrole–Mn composites as high-performance electrodes for capacitive deionization
EP3655568B1 (en) Methods for fabrication of porous solid materials
Ding et al. SnO 2 nanosheet hollow spheres with improved lithium storage capabilities
Chen et al. Preparation of a macroporous flexible three dimensional graphene sponge using an ice-template as the anode material for microbial fuel cells
Li et al. Controllable synthesis of a hollow core-shell Co-Fe layered double hydroxide derived from Co-MOF and its application in capacitive deionization
US9656862B2 (en) High surface area nano-structured graphene composites and capacitive devices incorporating the same
Gong et al. Enabling a large accessible surface area of a pore-designed hydrophilic carbon nanofiber fabric for ultrahigh capacitive deionization
Ye et al. Facile synthesis of palladium nanodendrites supported on graphene nanoplatelets: an efficient catalyst for low overpotentials in lithium–oxygen batteries
EP3426818A1 (en) Chemical vapor deposition process to build 3d foam-like structures
Ramandi et al. Design of new, efficient, and suitable electrode material through interconnection of ZIF-67 by polyaniline nanotube on graphene flakes for supercapacitors
JP2019505979A5 (ja)
Gupta et al. Graphene-based aerogels with carbon nanotubes as ultrahigh-performing mesoporous capacitive deionization electrodes for brackish and seawater desalination
WO2019239407A1 (en) Intermittently-flowable electrodes for electrochemical systems
Tran et al. An ultralight and flexible sodium titanate nanowire aerogel with superior sodium storage
Husein Facile one-pot synthesis of porous N-doped graphene based NiO composite for parabens removal from wastewater and its reusability
US20150085427A1 (en) High surface area nano-structured graphene composites and capacitive devices incorporating the same
WO2012109665A1 (en) High surface area nano-structured graphene composites and capac!tive devices incorporating the same
Zhang et al. A facile one-pot route towards three-dimensional graphene-based microporous N-doped carbon composites

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191227

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20191227

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200515

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6865774

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250