JP6863635B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】強調表示しつつも尻すぼみ感を低減できる遊技機を提供することを目的とする。【解決手段】結果表示として付与するATゲーム数の画像の拡大および縮小を繰り返す結果拡縮表示を行った後、結果表示としてATゲーム数の画像を所定サイズで表示する上乗せ演出において、結果拡縮表示中におけるATゲーム数の画像の拡大時のサイズは、所定サイズよりも大きいサイズであって、拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズに向けて小さくなる。【選択図】図28

Description

本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
遊技機の一例として、複数種類の図柄が配列されたリールを複数備え、メダル等を用いて賭数が設定された状態でスタートスイッチが操作されることにより役抽選を行うとともにリールの回転を開始し、役抽選の結果とストップスイッチの操作態様(押し順、操作タイミング等)とに基づいてリールの回転を停止し、すべてのリールが停止したときの入賞ライン上の図柄の組合せに応じてメダル払出等を含む特典を付与可能なスロットマシンが存在する。また、遊技者にとって有利な状態として、所定の役(たとえば、小役あるいはリプレイ等)の当選確率を向上させるボーナスやRT(Replay Time)、役抽選の結果が複数の役に当選する結果となったときに特典がより大きな役を入賞させるための遊技者にとって有利となる操作情報を報知するAT(Assist Time)が設けられているスロットマシンも存在する。また、パチンコ球を遊技領域に発射して、遊技領域に設けられている始動入賞口に入賞することにより複数種類の図柄を可変表示させた後に停止させて図柄組合せを表示するパチンコ遊技機などが知られている。
また、このような遊技機には、数値などの報知画像などを一時的に拡大して強調表示した後に、縮小させて結果表示するものがあった。
特開2017−127359号公報
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機においては、拡大表示時および結果表示時各々における報知画像の表示サイズの乖離が大きく、かつ、拡大表示時の表示サイズから結果表示時の表示サイズに一気に縮小される。このため、結果表示の際に尻すぼみ感を遊技者に抱かせてしまう虞があり、改善の余地がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、強調表示しつつも尻すぼみ感を低減できる遊技機を提供することを目的とする。
本発明のある局面に従う遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、遊技の進行にかかわる事項を報知するための報知画像を表示領域に表示する報知画像表示手段を備え、前記報知画像表示手段は、報知画像の拡大および縮小を繰り返す拡縮表示を行った後、結果表示として報知画像を所定サイズで表示する拡縮報知手段を含み、前記拡縮表示中における報知画像の拡大時のサイズは、前記所定サイズよりも大きいサイズであって、拡大および縮小を繰り返す毎に前記所定サイズに向けて小さくなる。
この構成によると、結果表示として報知画像を所定サイズで表示するまでに、当該報知画像について拡大および縮小が繰り返されるため当該報知画像を強調表示することができる。さらに、報知画像の拡大時のサイズを拡大および縮小の繰り返しに応じて所定サイズに向けて小さくすることにより強調表示と結果表示とのサイズの乖離を徐々に小さくして遊技者の目を慣らすことができる。その結果、結果表示の際の尻すぼみ感を軽減できる。
好ましくは、前記報知画像は、遊技者にとっての有利度合いの大きさを示唆する有利度事項を特定可能とする報知画像を含み、前記報知画像表示手段は、所定条件の成立に応じて大きな有利度合いを示唆する有利度事項を特定可能な報知画像に更新する更新手段を含み、結果表示としての有利度合いを示唆する有利度事項を特定可能となる結果報知画像まで前記更新手段により更新させた後において前記拡縮報知手段による表示を開始し、前記更新手段は、前記結果報知画像に更新するまでの途中段階であって所定の有利度合いを示唆する有利度事項を特定可能となる報知画像に更新するときには、当該報知画像の拡大および縮小を繰り返す途中拡縮表示を行った後に更新を再開し、前記途中拡縮表示中における報知画像の拡大時のサイズの変化態様は、前記拡縮表示中における報知画像の拡大時のサイズの変化態様とは異なる。
この構成によると、結果報知画像に更新するまでの途中段階においても途中拡縮表示が行われるため、途中の報知画像についても強調表示することができる。また、途中拡縮表示中においては、結果表示の際の拡縮表示中の変化態様と異ならせることにより、結果表示であると遊技者に誤認させてしまうことを防止しつつ、更新がまだまだ継続することへの期待感を創出することができる。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの前面扉を開放した状態の斜視図である。 リールの展開図である。 スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御処理を説明するためのフローチャートである。 押し順バッファ設定処理を説明するためのフローチャートである。 疑似遊技処理を説明するためのフローチャートである。 リール起動処理を説明するためのフローチャートである。 当選役グループについて説明するための図である。 (a)は有利期間移行条件を成立させる当選役グループを説明するための図であり、(b)はAT移行抽選条件を成立させる当選役グループおよびAT当選確率を説明するための図である。 リール制御について説明するための図である。 有利期間中における状態遷移の概要を説明するための図である。 遊技状態の遷移について説明するための図である。 遊技特定用ランプ制御処理を説明するためのフローチャートである。 ナビ関連処理を説明するためのフローチャートである。 AT中において疑似遊技が発生したときの各種制御内容を説明するためのタイミングチャートである。 報知用表示器、液晶表示器、および、遊技特定用ランプの表示態様例を示す図である。 通常中において疑似遊技が発生したときの各種制御内容を説明するためのタイミングチャートである。 報知用表示器、液晶表示器、および、遊技特定用ランプの表示態様例を示す図である。 通常中において疑似遊技が発生する遊技において有利期間報知ランプが点灯するときの各種制御内容を説明するためのタイミングチャートである。 報知用表示器、液晶表示器、および、遊技特定用ランプの表示態様例を示す図である。 疑似停止パターンを説明するためのタイミングチャートである。 報知用表示器における表示開始タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 有利期間報知ランプの点灯開始タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 疑似遊技特定報知に関するタイミングを説明するためのタイミングチャートである。 疑似遊技特定報知の画像を説明するための図である。 上乗せ演出が実行された場合の液晶表示器における表示例を説明するための図である。 上乗せ演出中における途中拡縮表示および結果拡縮表示各々における報知ゲーム数の表示サイズの変化態様を説明するための図である。 上乗せ演出中における切替表示において切り替えられる数値について説明するための図である。 レベルアップ演出が実行された場合の液晶表示器における表示例を説明するための図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。本発明に係る遊技機の具体例として、メダルを遊技媒体(遊技価値)として用いて遊技を実行可能なスロットマシンを挙げて説明する。しかし、遊技機は、このようなスロットマシンに限定されず、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を実行可能な遊技機や、遊技媒体(メダルなど有体物の遊技価値)を用いるものではなく内部的に付与される得点(電磁的方法により記録された情報など無体物の遊技価値)を用いて遊技を実行可能な遊技機などの他の遊技機であってもよい。
<スロットマシンの構成例>
図1および図2を参照してスロットマシンの全体構成を説明する。図1は、スロットマシンの正面図である。図2は、スロットマシンの前面扉が開放された状態を示す斜視図である。
スロットマシン1は、前面に開口を有する箱状の筐体3と、筐体3の一辺において開閉自在に取り付けられた前面扉5とを含む部材から構成される。筐体3の前面は、前面扉5が筐体3に対して閉じられることにより閉塞される。前面扉5は、遊技場の管理者が管理する扉用鍵により筐体3に対して施錠・解除が可能となる。前面扉5が筐体3に対して閉じられた状態であるか否かは、扉センサ20により検出される。
図1に示すように、前面扉5の中央部分には、表示窓7が設けられている。表示窓7からは、複数種類の図柄が配列されているリール11L、11M、11R(以下、まとめてリール11L〜11Rともいう)を視認できる。リール11L〜11Rが回転すると、表示窓7からは、リール11L〜11R各々に配列されている図柄が可変表示している状態を視認できる。このように、表示窓7およびリール11L〜11Rにより、複数の図柄を可変表示する可変表示部13が形成される。
可変表示部13は、複数の可変表示列10を備えている。具体的に、可変表示部13は、表示窓7のうちリール11Lの前方に相当する部分とリール11Lとから構成される左可変表示列10L、表示窓7のうちリール11Mの前方に相当する部分とリール11Mとから構成される中可変表示列10M、および、表示窓7のうちリール11Rの前方に相当する部分とリール11Rとから構成される右可変表示列10Rを備えている。リール11L〜11Rが停止している状態において、左可変表示列10L、中可変表示列10M、および右可変表示列10R各々は、上段・中段・下段に図柄を停止表示できる。このため、表示窓7からは、9つの図柄を視認できる。
本実施形態では、役の入賞判定対象となる入賞ラインとして、左可変表示列10Lの中段、中可変表示列10Mの上段、右可変表示列10Rの下段により構成されるラインが設定されている。表示窓7には、入賞ラインNLが描かれている。
前面扉5の表示窓7の上方には、液晶表示器27が設けられている。液晶表示器27は、遊技(ゲーム)の進行に応じて、所定の画像を表示することにより演出を実行する。また、前面扉5の液晶表示器27の上方には、予め定められた役の図柄組合せや払出枚数等が刷られた説明パネル29が設けられ、さらに、説明パネル29の上方および左右各々には、ランプ部33L、33M、33Rが設けられている。ランプ部33L、33M、33Rは、LEDなどの光源を備え、遊技の進行に応じて発光することにより演出を実行する。
前面扉5の表示窓7の左側には、クレジット表示器45と、ペイアウト表示器46と、報知用表示器60とが配設されている。報知用表示器60は、遊技者にとって有利となる操作態様(例えば、操作タイミング、押し順など。以下、有利操作態様ともいう)や役抽選の結果などを特定するための所定情報を報知する表示器である。報知用表示器60は、例えば7セグメントLEDにより構成され、各セグメントの点灯態様に応じて有利操作態様にかかわる操作情報等を報知する。また、報知用表示器60は、7セグメントLEDの右下にドットLEDが搭載されており、当該ドットLEDにより有利期間報知ランプ80が構成されている。
有利期間報知ランプ80は、有利操作態様を報知可能なAT遊技を許容できる有利な期間(以下、有利期間という)であることを報知する表示器である。有利期間報知ランプ80は、有利期間において点灯可能となり、少なくとも有利操作態様が報知されるときには点灯し、有利期間が終了して通常期間に移行されるときに消灯する。
クレジット表示器45は、遊技者所有のメダルのうち、スロットマシン1内において貯留(記憶)されているメダルの枚数であるクレジットを表示する。クレジットの上限枚数は50に設定されている。ペイアウト表示器46は、役の入賞が発生したときにメダル(遊技媒体)の払出枚数を表示するとともに、エラー情報や設定示唆情報など各種情報の表示にも兼用される表示器である。設定示唆情報とは、設定値1〜6のうちの少なくともいずれかの設定値を特定可能にする情報であって、設定されている設定値を示唆する情報をいう。クレジット表示器45、ペイアウト表示器46は、報知用表示器60と同様に、例えば7セグメントLEDにより構成され、各セグメントの点灯態様に応じて情報を報知する。
前面扉5の表示窓7の右側には、遊技特定用ランプ82が配設されている。遊技特定用ランプ82からの光を照射する照射面には、例えば光の色に応じて、「疑似遊技」という文字、「AT」という文字、および「CZ」という文字のいずれかが浮き出て遊技者が視認可能となるようにチェンジング加工が施されている。このため、遊技特定用ランプ82の点灯態様(点灯色)を変化させることにより、遊技の進行に応じて、「疑似遊技」、「AT」、および「CZ」のいずれかを報知することが可能となる。図1では、後述する疑似遊技中である旨を示す「疑似遊技」が報知されている状態が示されている。
前面扉5の表示窓7の下方には、各種の操作部が設けられている。操作部としては、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、演出操作部81、チャンススイッチ81F、スタートスイッチ19、精算スイッチ23、ストップスイッチ21L、21M、21R(以下、まとめてストップスイッチ21L〜21Rともいう)、および、メダル投入口25が設けられている。
ベットスイッチ15は、クレジットを用いて1枚分のメダルを賭数設定するための操作を検出するスイッチである。最大ベットスイッチ17は、クレジットを用いて最大賭け枚数分のメダルを賭数設定するための操作を検出するスイッチである。最大賭け枚数とは、1回の遊技(以下、1遊技ともいう)について賭数設定できる最大の枚数(本実施形態では「3」に設定。)をいう。なお、最大ベットスイッチ17にはLEDが内蔵されており賭数設定できる状態となると所定の態様(点滅状態、点灯状態)で発光するようになっている。
演出操作部81は、遊技履歴等を表示させる遊技者メニュー状態や設定履歴等を表示させる管理者メニュー状態へ移行させるための操作等を検出するスイッチである。チャンススイッチ81Fは、演出に関わる操作を検出するスイッチである。演出に関わる操作には、演出を実行・発展させるための操作、演出モードやキャラクタ等を選択するための操作、および遊技履歴等を表示させる遊技者メニュー状態や設定履歴等を表示させる管理者メニュー状態へ移行させるための操作等を含む。
スタートスイッチ19は、リール11L〜11R各々を回転させて図柄の可変表示を開始させるための操作を検出するスイッチである。精算スイッチ23は、クレジットあるいは設定済の賭数に相当する枚数分のメダルを払い出させるための操作を検出するスイッチである。ストップスイッチ21L〜21Rは、各々、リール11L〜11Rのうちの対応するリールの回転を停止させて図柄の可変表示を停止させるための操作を検出するスイッチである。また、ストップスイッチ21L〜21Rは、後述する疑似遊技中においてリールの回転を停止させて図柄を疑似停止させるための操作をも検出するスイッチである。また、スタートスイッチ19は、疑似遊技中においてリールを疑似停止させた状態において当該疑似遊技を終了させて本遊技としてのリール回転を開始させるための操作をも検出するスイッチである。メダル投入口25は、遊技者がメダルを投入するための開口である。
スタートスイッチ19、精算スイッチ23、ストップスイッチ21L〜21R、演出操作部81およびチャンススイッチ81Fを含む各種スイッチは、各々に対応する操作部(ボタン部)への操作を検出する。各種スイッチに対応する操作部は、光を透過する透過部材から構成されている。また、各種スイッチに対応する操作部の内部には、例えばLEDなどの光源が搭載されており、遊技の進行に応じて操作可能なタイミング(操作を有効に受付けるタイミング)等において発光することにより演出を実行する。
前面扉5における各種の操作部の下方には、キャラクタなどが刷られた下部パネル35が設けられている。また、下部パネル35の左右には、それぞれ下部ランプ部37L、37Rが設けられている。下部ランプ部37L、37Rは、例えばLEDなどの光源を備え、遊技の進行に応じて発光することにより演出を実行する。
また、下部パネル35の下方には、役入賞の発生等に応じてメダルを払い出すためのメダル払出口39、および、メダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。メダル払出口39の左右には、各々、遊技の進行に応じて効果音や音声などを出力することによる演出を行うためのスピーカ31L、31Rが設けられている。
次に、スロットマシン1の筐体3の内部構成について説明する。図2に示すように、スロットマシン1の筐体3内の中央には、リール11L〜11Rを横並びに収容するためのリールユニット9が設けられている。リールユニット9は、筐体3内の後壁に固定されている。リールユニット9は、リールモータ14L、14M、14R(図4参照。以下、リールモータ14L〜14Rともいう。)と、位置センサ55L、55M、55R(図4参照。以下、位置センサ55L〜55Rともいう)とを備えている。
リールモータ14L〜14Rは、各々、リールユニット9のフレームに対して横並びに固定されており、その回転軸にリール11L〜11Rのうちの対応するリールが固定されている。これにより、リールモータ14L〜14Rが駆動制御されることにより回転・停止する。リールモータ14L〜14Rは、例えばステッピングモータにより構成されている。
位置センサ55L〜55Rは、各々、リール11L〜11Rに設けられた突起部がリール回転に伴って所定位置を通過したことを検出するためのセンサである。位置センサ55L〜55Rは、例えばフォトインタラプタにより構成されている。位置センサ55L〜55Rは、各々対応するリールの突起部を検出したときに、そのリールの所定位置の図柄(例えば、図3の図柄番号19番の図柄)が表示窓7の中段に位置するように構成されている。
リールユニット9の上方には、メイン制御基板63およびサブ制御基板73が各々基板ケースに収納された状態で設置されている。基板ケースは、収納されている制御基板などに対して仮に不正が行われた場合、その痕跡を容易に判別可能にするために、たとえば一部の部材を破壊等しなければ制御基板に接触できない構造を有している。また、メイン制御基板63とサブ制御基板73とは、基板間を接続する信号線により電気的に接続されている。
リールユニット9の下方には、ホッパーユニット43が設けられている。ホッパーユニット43は、ホッパー容器42と、満タンセンサ58(図4参照)と、ホッパーモータ57(図4参照)と、払出センサ54(図4参照)とを備えている。
ホッパー容器42は、メダル投入口25から受け入れられたメダルを貯留するための容器である。満タンセンサ58は、ホッパー容器42の所定位置に設けられ、ホッパー容器42に貯留されたメダルが所定量に達した満タン状態であることを検出するセンサである。
ホッパーモータ57は、所定の払出条件が成立したときに駆動し、ホッパー容器42に貯留されたメダルを所定枚数排出するために駆動するモータである。ホッパーモータ57は、たとえばDCモータ(Direct Current Motor)により構成されている。払出センサ54は、ホッパーモータ57によりホッパー容器42から排出されるメダルを1枚ずつ検出するセンサである。払出センサ54により検出されたメダルは、前面扉5の裏面側の下方に設けられたメダルシュート47を介して、メダル払出口39から払い出される。
ホッパーユニット43の左側方には、スロットマシン1が備える各種装置に電力を供給するための電源ユニット49が配設されている。電源ユニット49には、電源スイッチ50、リセットスイッチ52、および、変更処理開始スイッチ56が配設されている。
電源スイッチ50は、スロットマシン1への電力供給の有無を切り換えるスイッチである。リセットスイッチ52は、設定値を変更可能な設定変更処理中において設定値の切り換え操作を検出するためのスイッチである。リセットスイッチ52は、エラーが発生した際にエラー解除するためのスイッチとしても用いられる。変更処理開始スイッチ56は、設定変更処理用のキーシリンダからなり、設定変更処理に移行させるための操作を検出するスイッチである。変更処理開始スイッチ56を含む筐体3の内部に設けられているスイッチは、前面扉5を開放しているときに操作可能となるスイッチである。このため、基本的には、遊技場の管理者のみが操作可能となる。
設定値は、遊技者にとっての有利度合いを特定するための値である。具体的に、設定値は、役抽選において予め定められている役に当選する当選確率を特定するための値である。役抽選においては、設定されている設定値に応じた当選確率を用いることにより役に当選する確率を異ならせることができる。つまり、設定されている設定値が異なるときには、同じ役であっても、役抽選において当選する当選確率が異なる場合が生じる。その結果、設定されている設定値に応じて、遊技を所定回数実行する間に払出されるメダルの枚数が異なり、その結果、払出率を異ならせることができる。このため、設定値は、遊技者にとっての有利度合いを特定するための値であるとともに、払出率を特定するための値であるともいえる。設定値としては、例えば、当選確率が異なる1〜6(本実施形態においては、設定値1、2、5、6の4段階)が設けられており、設定値1が最も低い払出率であり、設定値6が最も高い払出率となっている。なお、設定値は、1〜6の6段階に設けられているものであってもよい。設定値の変更は、遊技場の管理者が管理する設定変更用鍵により変更処理開始スイッチ56をONにした状態で電源を投入することにより設定変更処理に移行させることにより可能となる。
設定値は、設定変更処理中にリセットスイッチ52を操作することにより順次切替える(例えば…5→6→1→2→5…)ことができる。設定変更処理中は、ペイアウト表示器46に設定値が表示される。設定変更処理では、スタートスイッチ19への操作が検出された後、変更処理開始スイッチ56をOFFにすることにより、そのときに表示されていた設定値を記憶する。これにより、設定値の変更が完了し、以降の遊技においては、記憶された設定値に基づき後述する役抽選等が行われる。なお、設定変更処理が行われたときには、スロットマシン1のRAM65が初期化される。
前面扉5の裏面側には、メダル投入口25の裏側に相当する位置にメダルセレクタ48が配設されている。メダルセレクタ48は、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものであるか否かを物理的に選別し、正規のメダルについてはホッパー容器42に貯留させるための第1流路40側に誘導する一方、非正規のメダルについては外部へ排出させるための第2流路44側に誘導する構造を有する。
また、メダルセレクタ48は、切替ソレノイド51(図4参照)と、投入センサ53(図4参照)とを備えている。切替ソレノイド51は、遊技状況(例えばリール回転中、クレジット上限到達時等)に応じて投入されたメダルを強制的に第2流路44側に切替えるためのソレノイドである。投入センサ53は、メダル投入口25から投入されたメダルのうち第1流路40側に誘導されたメダルを1枚ずつ検出するセンサである。投入センサ53により検出されたメダルは、前面扉5が閉じられた状態においてホッパー容器42に貯留される。これに対し、第2流路44側に誘導されたメダルは、メダルシュート47を介してメダル払出口39から排出される。
次に、図3を参照して、リール11L〜11R各々の図柄配列の構成について説明する。リール11L〜11Rには、各々、図3に示すとおり複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。図3では、説明の便宜上、複数種類の図柄を「R7」「B7」「BAR」「REP」「BEL1」「BEL2」「WM」「CH1」「CH2」「ST」などといった文字列で示しているが、実際にはこれら文字列に対応する絵柄が配列されている。例えば、「R7」として赤色の「7」の絵柄、「B7」として青色の「7」の絵柄、「BAR」として「BAR」の絵柄、「BEL1」として「ベル」の絵柄、「REP」として「リプレイ」の絵柄などが配列されている。複数種類の図柄は、他の図柄と識別可能な態様であれば絵柄に限るものではなく、模様や、記号、数字など、どのようなものであってもよい。なお、「BEL1」「BEL2」は、外観が類似する絵柄により構成されているため、これらをまとめて「BEL」ともいう。同様に、「CH1」「CH2」についても、外観が類似する絵柄により構成されているため、これらをまとめて「CH」ともいう。
図3においては、その左端に、リール11L〜11R各々に図柄が配置されている図柄配置領域に対応させて図柄番号0〜19を示している。図柄番号0〜19は、本実施形態のリール11L〜11R各々において、どの図柄配置領域の図柄であるかを特定するための番号である。
本実施形態の場合、例えば、図柄番号0〜19までの図柄が印刷されたリールテープがリール11L〜11R各々の周面に貼り付けられている。このため、リール11L〜11Rが回転すると、図柄番号…19→18→17→…2→1→0→19→18…といったように、予め定められた順に複数の図柄を表示窓7において可変表示させることができる。
以上のような構成を備えるスロットマシン1は、まずメダル投入口25へのメダル投入あるいはベットスイッチ15等が操作されて1ゲームの開始に必要な規定数分のメダルが賭数設定されることにより回転開始可能な状態になり、スタートスイッチ19が操作されることにより、リール11L〜11Rを回転させて図柄を可変表示して1遊技を開始する。本実施形態においては、「ボーナス状態」以外の遊技状態の規定数として「3」および「2」が定められており、「ボーナス状態」の規定数としてはボーナス状態の種類に応じて後述するように「3」または「2」のいずれかが定められている。つまり、「ボーナス状態」以外の遊技状態においては、賭数が「3」および「2」のいずれでも遊技が可能となるが、「ボーナス状態」においては、ボーナス状態の種類に応じて賭数が「3」または「2」のいずれかでしか遊技を行うことができない。なお、規定数は、これに限らず、他の値であってもよく、また、遊技状態にかかわらず同じ値が設定されるものであってもよい。
1遊技が開始された後においては、リール回転中においてストップスイッチ21L〜21Rが操作されることにより対応するリールの回転を停止させ、リール11L〜11Rすべての回転が停止することにより1遊技を終了する。スロットマシン1は、リール11L〜11Rすべての回転が停止したときの図柄組合せなど(表示結果、遊技結果)に応じて遊技者に対して所定の特典を新たに付与する。所定の特典としては、例えば、遊技状態の移行、メダル等を新たに用いることなく次回遊技の賭数を自動設定、遊技用価値の付与である所定枚数のメダル払出(あるいはクレジット加算)等が挙げられるが、これらに限るものではない。
また、スロットマシン1では、スタートスイッチ19への操作によりリール11L〜11Rの回転が開始されてからリール11L〜11R各々の回転速度が定常回転速度(所定速度)となるまでの間において、ストップスイッチ21L〜21Rへの操作を契機として、回転中のリールを疑似的に停止(当該停止を疑似停止ともいう)させて図柄組合せを表示させるリール演出(以下、疑似遊技ともいう)を実行可能である。疑似遊技は、役抽選の結果や、有利な状態の開始あるいは終了から消化したゲーム数、乱数抽選、遊技状態の移行、AT当選や上乗せ当選等、予め定められている特定条件が成立することにより実行される。なお、疑似遊技は、スタートスイッチ19への操作によりリール11L〜11Rの回転が開始されてからリール11L〜11R各々の回転速度が定常回転速度となるまでの間(後述する本停止有効化されるまでの間であるともいえる)において行われるものであれば、疑似遊技(リール回転後に図柄組合せ疑似停止させる動作)を複数回行うものであってもよい。
次に、図4を参照して、スロットマシン1の電気的な構成について説明する。図4に示すとおり、スロットマシン1には、メイン制御基板63、サブ制御基板73、電源ユニット49、および、外部出力基板90などが設けられている。
メイン制御基板63は、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装された基板である。サブ制御基板73は、遊技の進行に応じた演出の制御を行うサブCPU71が実装された基板である。電源ユニット49は、外部から供給される電力を用いて、スロットマシン1に搭載された各種電気部品を駆動するための電源を生成する。外部出力基板90は、遊技の進行に応じた信号をスロットマシン1の外部(例えば、ホールコンピュータ、台毎データ表示器等)に出力する基板である。
メインCPU61は、遊技の進行を制御するための遊技制御プログラムを記憶するROM67と、遊技に関するデータなどを一時的に記憶するRAM65とを備え、ROM67に格納された遊技制御プログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を有している。
メインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶されている遊技制御プログラムを実行し、メイン制御基板63に接続されたスイッチ(操作手段)やセンサ(検出手段)からの信号に基づいて遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、スロットマシン1においてエラーが発生しているか否かを判定する。エラーには、例えば、投入センサ53により所定時間以上検知されているセレクターエラー、満タンセンサ58によりホッパー容器42が満タンであることが検知されている満タンエラー、ホッパーモータ57を駆動しているにもかかわらず払出センサ54により所定時間以上検知されていないメダル切れエラーなどを含む。
メイン制御基板63に接続されたスイッチやセンサには、図4に示される、投入センサ53、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、スタートスイッチ19、扉センサ20、ストップスイッチ21L〜21R、精算スイッチ23、リセットスイッチ52、変更処理開始スイッチ56、位置センサ55L〜55R、払出センサ54、満タンセンサ58などが含まれる。
また、メインCPU61は、遊技の進行に関する処理を行って、メイン制御基板63に接続された機器類を駆動制御する。メイン制御基板63に接続された機器類には、図4に示される、切替ソレノイド51、クレジット表示器45、ペイアウト表示器46、報知用表示器60、有利期間報知ランプ80、リールモータ14L〜14R、ホッパーモータ57、および、各種LEDなどが含まれる。また、メイン制御基板63には、7セグメントLEDからなる表示器が搭載されている。メイン制御基板63には、全遊技期間に対して有利期間に滞在している有利期間滞在比率、総払出枚数に対するボーナスでの払出枚数の役物比率、総遊技回数に対するボーナス入賞からボーナス終了までの遊技回数の役物等状態比率、メダルの総払出枚数に対して有利期間中におけるナビ演出(指示)による払出枚数とボーナス状態中における払出枚数との合計払出枚数が占める比率(例えば、指示込役物比率ともいう)などを表示する表示器が搭載されている。なお、有利期間滞在比率、役物比率、役物等状態比率、および指示込役物比率などは、メイン制御基板63に搭載されている表示器に表示するものに限らず、別個に設けられた表示器(例えば、ペイアウト表示器46等)に表示するものであってもよい。この場合、メインCPU61は、例えばリセットスイッチ52が操作されたときに、有利期間滞在比率、役物比率、役物等状態比率、および指示込役物比率などを表示器に表示するようにしてもよい。
メイン制御基板63は、遊技の進行に応じて、サブ制御基板73に対して各種のコマンドを送信する。サブ制御基板73は、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて演出の制御を行う。一方、サブ制御基板73からメイン制御基板63に対しては、コマンドを送ることはできない。コマンドは、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して一方向にのみ送信される。
サブ制御基板73に搭載されているサブCPU71は、演出を制御するための演出制御プログラムを記憶するROM77と、演出に関するデータなどを一時的に記憶するRAM75とを備え、ROM77に格納された演出制御プログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を有している。
サブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて、ROM77に記憶されている演出制御プログラムを実行し、遊技の進行に応じた演出内容の決定等を行い、その結果に基づいてサブ制御基板73に接続された機器類を駆動制御して演出を行う。サブ制御基板73に接続された機器類には、図4に示される、スピーカ31L、31R、液晶表示器27、各種ランプ・LED、演出操作部81、チャンススイッチ81F、および遊技特定用ランプ82などが含まれる。液晶表示器27は、表示領域に画像を表示させるための表示処理を実行する表示制御部を含む。表示制御部は、サブ制御基板73からの表示制御用のコマンドに基づいて表示処理を実行して、液晶表示器27の表示領域に所定の画像を表示する。また、表示制御部は、表示内容に応じてコマンドをサブ制御基板73に送信することも可能である。サブ制御基板73は、表示制御部からのコマンドに基づいて、スピーカ31L、31Rおよび各種ランプ・LED等に対応するコマンドを送信することにより、表示領域に表示する画像に対応する音や光による演出を実行させる。サブCPU71により制御される各種ランプ・LEDには、各種スイッチに対応する操作部の内部に搭載されているLEDを含む。サブCPU71は、エコモードであるか否かに応じて、制御されているモードに対応する消費電力となるように当該LED等を制御することにより、操作部を光らせることができる。
演出操作部81には、決定用の決定スイッチ81aと、選択用の左選択スイッチ81b、右選択スイッチ81c、上選択スイッチ81d、および下選択スイッチ81e(これらをまとめて上下左右スイッチともいう)とが設けられている。サブCPU71は、予め定められた演出を実行させるときや発展させる際にチャンススイッチ81Fへの操作を促す促進演出を実行し、チャンススイッチ81Fが操作されることにより予め定められた演出を実行あるいは発展させる制御を行う。また、サブCPU71は、液晶表示器27などにより実行する演出(キャラクタや背景)の種類が異なる複数種類の演出モードのうちからいずれかを設定できる演出モード選択可能状態(演出モード選択画面表示中)において、上下左右スイッチが操作されることによりいずれかの演出モードを選択し、決定スイッチ81aが操作されることにより選択されている演出モードを設定する。
さらに、サブCPU71は、変更処理開始スイッチ56が操作されて設定変更処理に移行されているときに決定スイッチ81aが操作されることにより管理者メニュー状態に移行させて、管理者メニュー画面を液晶表示器27において表示可能にする。管理者メニュー画面では、「日時設定」、「設定変更履歴」の表示、「携帯連動サービスON/OFF設定」、および「エコモードの設定」などを行うことができる。エコモードとは、サブ制御基板73に接続された機器類による演出実行により消費される電力を通常時よりも節約するモードをいう。エコモードが設定されているときには、通常時よりも、例えば、液晶表示器27、各種ランプ・LEDの輝度を低くする制御や、駆動時間あるいは点灯時間を短くする制御、スピーカ31L、31Rから出力される音量を低くする制御などが行われる。
サブCPU71は、リール11L〜11Rのいずれも回転しておらず、かつ遊技の進行に応じて発生する特定の演出(例えば、複数遊技にわたって連続する連続演出、チャンススイッチ81Fへの操作を促すチャンスボタン演出、疑似遊技中、疑似遊技において図柄組合せが疑似停止された後であって本遊技に移行するまでの間など)が実行されていないときに、決定スイッチ81aが操作されることにより、遊技者メニュー状態に移行させて、遊技者メニュー画面を液晶表示器27において表示可能にする。
また、遊技者メニュー画面においては、演出操作部81への操作に応じて、例えば、入賞の発生回数や発生確率などの役履歴の確認や、遊技者の遊技履歴を蓄積するための携帯連動サービス(以下では、携帯連動ともいう)の設定、スピーカ31L、31Rから出力される音量設定、液晶表示器27の輝度調整などを行うことができる。なお、エコモードの設定は、管理者メニュー状態において設定可能となる例について説明するが、これに限らず、遊技者メニュー状態において設定可能となるものであってもよい。
サブCPU71は、管理者メニュー状態および遊技者メニュー状態において上下左右スイッチが操作されることにより表示する項目や対象を選択し、決定スイッチ81aが操作されることにより選択されている項目や対象に応じた処理を実行する。なお、サブCPU71は、特定の演出を実行しているときであっても、決定スイッチ81aが操作されることにより遊技者メニュー状態に移行させるようにしてもよい。この場合、サブCPU71は、特定のレイヤに特定の演出の画像を描き、決定スイッチ81aが操作されることにより、特定のレイヤよりも優先度が高いレイヤにおいて、遊技者メニュー状態における遊技者メニュー画面の画像を描くことにより、遊技者メニュー画面を優先して表示するようにしてもよい。なお、遊技者メニュー画面表示中においては、特定のレイヤにおける特定の演出を継続して実行するものであってもよく、また特定のレイヤにおける特定の演出を一旦終了するものであってもよい。
また、遊技者メニュー画面表示中に特定のレイヤで特定の演出を継続して実行する場合であって、当該演出がチャンススイッチ81Fへの操作を促すチャンスボタン演出を伴わない連続演出であるときには、決定スイッチ81aの操作で遊技者メニュー画面を表示可能にする一方、当該演出がチャンススイッチ81Fへの操作を促すチャンスボタン演出であるときには、決定スイッチ81aが操作されたとしても遊技者メニュー画面を表示しないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者メニュー画面表示中においてチャンスボタン演出を発展させるためのスイッチを操作してしまい意図せずに演出を発展させてしまうことを防止できる。
また、サブCPU71は、リール11L〜11Rのいずれも回転しておらず、かつ遊技の進行に応じて発生する特定の演出(例えば、複数遊技にわたって連続する連続演出、チャンススイッチ81Fへの操作を促すチャンスボタン演出、疑似遊技中、疑似遊技において図柄組合せが疑似停止された後であって本遊技に移行するまでの間など)が実行されていないときであって、いずれの操作も検出されることなく所定時間が経過している状態(以下では、待機状態、あるいは遊技待機中ともいう)において、予め定められているデモ演出を実行する。デモ演出は、複数種類設けられている。サブCPU71は、遊技待機中に制御されたときに停止している図柄(表示結果)に応じた種類のデモ演出を実行する。また、デモ演出実行中において操作(例えば、賭数を設定するための操作など)が検出されたときには、復帰時演出が実行可能となる。サブCPU71は、デモ演出が開始されてから操作が検出されるまでの時間に応じて復帰時演出を実行する。デモ演出および復帰時演出は、ともに、液晶表示器27において予め定められているデモ画面や復帰時画面を表示することにより行われる演出である。
さらに、サブCPU71は、予め定められた演出を実行させるときや発展させる際にチャンススイッチ81Fへの操作を促す促進演出を実行し、チャンススイッチ81Fが操作されることにより予め定められた演出を実行あるいは発展させる制御を行う。また、サブCPU71は、液晶表示器27などにより実行する演出(キャラクタや背景)の種類が異なる複数種類の演出モードのうちからいずれかを設定できる演出モード選択可能状態(演出モード選択画面表示中)において、演出操作部81の上下左右スイッチが操作されることによりいずれかの演出モードを選択し、決定スイッチ81aが操作されることにより選択されている演出モードを設定する。
<遊技制御処理>
メインCPU61は、ROM67に記憶されている遊技制御プログラムに基づいて、遊技の進行を制御するための遊技制御処理を行う。図5は、遊技制御処理の一例を説明するための図である。
メインCPU61は、投入センサ53からの検出信号、ベットスイッチ15あるいは最大ベットスイッチ17からの操作信号、および再遊技役の入賞時に設定される再遊技フラグなどに応じて、賭数を設定するための賭数設定処理を行う。賭数設定処理では、賭数が設定されたときに賭数設定コマンドを出力する。また、賭数設定処理では、精算スイッチ23からの操作信号に基づいて、ホッパーモータ57を駆動させる駆動信号を出力して、クレジット分あるいは設定済の賭数分に相当する枚数のメダルを払い出すための精算処理が行われる。
遊技制御処理におけるステップS01においては、設定された賭数が規定数に達しているか否かが判定される。ステップS01において賭数が規定数に達していると判定されなかったときには、ステップS01の処理が繰り返される。ステップS01において賭数が規定数に達していると判定されたときには、スタートスイッチ19への操作を有効に受け付ける回転開始可能な状態(有効化)となり、ステップS02においてスタートスイッチ19への操作が検出されたか否か、つまりスタートレバーが作動したか否かが判定される。ステップS02においてスタートレバーが作動したと判定されなかったときには、ステップS02の処理が繰り返される。ステップS02においてスタートレバーが作動したと判定されたときには、ステップS03の内部抽選処理へ移行する。内部抽選処理へ移行する際には、実際に設定された賭数(メダル枚数)を特定可能なベットコマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても1遊技に対して賭数設定されたメダル枚数を特定可能となる。
ステップS03の内部抽選処理では、所定範囲(例えば0〜65535)で乱数値を更新する乱数回路から役抽選用の乱数値を抽出し、抽出した値(以下、抽出値という)に基づいて予め定められた複数種類の役のいずれかに当選するか否かを抽選する役抽選が行われる。役抽選では、図9で示す役抽選の対象となる当選役グループ各々について当選確率を特定可能な役抽選用テーブルが参照される。役抽選用テーブルは、ROM67の所定領域に格納されている。
役の種別としては、ボーナス役と、再遊技役と、小役とが設けられている。ボーナス役は、小役の当選確率が高いボーナス状態への移行を伴う移行役である。再遊技役(以下、リプレイともいう)は、入賞したときに前述の再遊技フラグを設定する役である。賭数設定処理では、再遊技フラグが設定されている場合、遊技者所有のメダル(あるいはクレジット)を新たに用いることなく、次に(今から)開始される遊技(今回遊技)の規定数に対応した賭数を次回遊技の賭数として自動設定する役である。小役は、所定枚数のメダルの払い出し(あるいはクレジット加算)を伴う役である。
ボーナス役としては、例えば、役名称を「RBB役1」〜「RBB役5」(以下、まとめてボーナス役、あるいは「RBB役」ともいう)とする複数種類の役と、「SB役」が設けられている。「RBB役1」〜「RBB役5」のうち「RBB役1」〜「RBB役3」と「SB役」とは、賭数として「3」が設定されている遊技において当選・入賞可能となる。一方、「RBB役4」および「RBB役5」は、賭数として「2」が設定されている遊技において当選・入賞可能となる。「RBB役1」〜「RBB役5」の図柄組合せ(入賞となる組合せ)には、各々、例えば、「B7」「R7」「BAR」などの図柄からなる組合せが予め定められている。RBB役に入賞したときには、ボーナス状態に制御される。ボーナス状態は、払出されたメダルの枚数が、入賞したボーナス役に対応するメダル枚数(例えば、RBB1〜RBB3:36枚、RBB4,5:5枚)を超えた遊技で終了する。また、「SB役」の図柄組合せには、例えば、「BEL」「CH」など、後述する小役や再遊技役などを構成する図柄を含む組合せ(例えば、停止されたことを一見して遊技者が把握し難いばらけ目の組合せ等)が予め定められている。なお、「SB役」の図柄組合せは、「B7」「R7」「BAR」などの図柄からなる組合せが定められているものであってもよい。SB役に入賞したときには、次の1遊技だけシングルボーナス状態に制御される。
また、再遊技役としても、例えば、役名称を「通常RP役」や、「R7揃いRP役」、「B7揃いRP役」、「BAR揃いRP役」、「BARテンパイRP役」(以下、まとめて、「RP役」ともいう)とする複数種類の役が設けられている。これらを含む再遊技役の図柄組合せ(入賞となる組合せ)には、各々、「REP」「BEL」「B7」「R7」などの図柄からなる組合せが予め定められている。例えば、「通常RP役」の図柄組合せが入賞ラインNL上に停止されたときには、「REP」がいずれかのライン(例えば中段ライン(中段・中段・中段)等)に停止される。また、「R7揃いRP役」の図柄組合せが入賞ラインNL上に停止されたときには、「R7」がいずれかのラインに停止される。また、「B7揃いRP役」、「BAR揃いRP役」各々の図柄組合せが入賞ラインNL上に停止されたときには、対応する「B7」、「BAR」がいずれかのラインに停止される。また、「BARテンパイRP役」の図柄組合せが入賞ラインNL上に停止されたときには、「BAR」がいずれかのライン上の左中・中右・左右のいずれか2箇所にテンパイして停止される。
小役としては、例えば、役名称を「正解AT役」「1枚役」「スイカ役1」「スイカ役2」「チェリー役」とする複数種類の役が設けられている。「正解AT役」の図柄組合せ(入賞となる組合せ)が入賞ラインNL上に停止されたときには、「BEL」がいずれかのライン上に揃って停止される。「スイカ役1」「スイカ役2」は、まとめて「WM役」ともいう。「WM役」の図柄組合せが入賞ラインNL上に停止されたときには、「WM」がいずれかライン上に揃って停止される場合がある。「チェリー役」の図柄組合せが入賞ラインNL上に停止されたときには、「CH」がいずれかライン上に揃って停止される場合がある。他の小役についても同様に、「REP」「BEL」「WM」「CH」「B7」「R7」などの図柄からなる組合せが予め定められている。なお、小役が入賞したときには、小役に対して予め定められている枚数のメダルが払出される。例えば、「正解AT役」の払出枚数は、「10」に定められている。「スイカ役1」「スイカ役2」の払出枚数は、「3」に定められている。「1枚役」「チェリー役」の払出枚数は、「1」に定められている。このため、「1枚役」「チェリー役」をまとめて1枚役ともいう。なお、他の小役についても同様に、入賞したときの払出枚数が予め定められている。このようなメダル(遊技の進行に供する遊技価値)の付与は、疑似遊技では行われずに本遊技において行われる。
内部抽選処理では、予め定められた役から構成される複数種類の当選役グループ毎に役抽選が行われる。図9を参照して、本実施形態における当選役グループについて説明する。
ボーナス役を含む当選役グループとしては、「RBB1」〜「RBB5」および「SB」が設けられている。「RBB1」〜「RBB5」は、それぞれ1つのボーナス役(前述した「RBB役1〜5」のうちのいずれか)から構成される当選役グループであり、「SB」は、「SB役」から構成される当選役グループである。なお、ボーナス役を含む当選役グループは、ボーナス役のみならず、他の役(例えばスイカ役、チェリー役など)と同時に当選する当選役グループを含むものであってもよい。
再遊技役の当選役グループとしては、「MRP1」「NRP1」〜「NRP3」が設けられている。「MRP1」「NRP1」〜「NRP3」は、各々、「通常RP役」、「R7揃いRP役」、「B7揃いRP役」、「BAR揃いRP役」、および「BARテンパイRP役」等を含む複数種類の再遊技役のうちの予め定められた役の組合せから構成される当選役グループである。「MRP1」「NRP1」〜「NRP3」各々を構成する役の組合せは、他の再遊技役の当選役グループを構成する役の組合せと異なるように定められている。例えば、「MRP1」「NRP3」は、ともに「通常RP役」を含む一方、両者で異なる再遊技役を含むことにより、各々を構成する役の組合せが異なるように定められている。また、「NRP1」「NRP2」は、ともに「通常RP役」、「R7揃いRP役」、「B7揃いRP役」、「BAR揃いRP役」、および「BARテンパイRP役」を含む一方、両者で異なる再遊技役を含むことにより、各々を構成する役の組合せが異なるように定められている。
小役の当選役グループとしては、「A_LC1」〜「A_RC2」、「B_LC1」〜「B_RC2」、「CH」、「WM1」、「WM2」、「SP1」、「SP2」、「BE」、「ALL1」、および「ALL2」が設けられている。これらの小役の当選役グループは、各々、「正解AT役」「1枚役」「スイカ役1」「スイカ役2」および「チェリー役」等を含む複数種類の小役のうちの予め定められた役の組合せから構成される当選役グループである。「A_LC1」〜「A_RC2」、「B_LC1」〜「B_RC2」、「CH」、「WM1」、「WM2」、「SP1」、「SP2」、「BE」、「ALL1」、および「ALL2」各々を構成する役の組合せは、他の小役の当選役グループを構成する役の組合せと異なるように定められている。例えば、「A_LC1」〜「A_RC2」、「B_LC1」〜「B_RC2」「BE」「ALL2」は、ともに「正解AT役」および「1枚役」を含む一方、それぞれで異なる小役を含むことにより、各々を構成する役の組合せが異なるように定められている。「A_LC1」〜「A_RC2」、「B_LC1」〜「B_RC2」は、AT中においてナビ演出の対象となるため、AT役ともいう。また、「CH」には、少なくとも「チェリー役」が含まれる。「WM1」「WM2」は、ともに「スイカ役1」「スイカ役2」を含む一方、それぞれで異なる小役を含むことにより、両者を構成する役の組合せが異なるように定められている。
これら複数種類の当選役グループのうち役抽選の対象となる当選役グループは、複数種類の遊技状態毎に定められている。また、役抽選における当選確率にかかわる判定値は、当選役グループ、制御されている遊技状態、および設定されている設定値に応じて定められている。
スロットマシン1において制御可能となる遊技状態としては、いずれのRBB役も当選していない「RT0」、RBB役1〜RBB役3のいずれかが当選している「RT1」、RBB役4およびRBB役5のいずれかが当選している「RT2」、RBB役1〜RBB役5各々の入賞に伴うボーナス状態である「RBB1」〜「RBB5」、SB役の入賞に伴うシングルボーナス状態である「SB」などが設けられている。「RT0」〜「RT2」は、まとめて一般遊技状態ともいう。また、ボーナス状態である「RBB1」〜「RBB5」は、まとめてRBBともいう。
図9の遊技状態欄には、3枚賭け時のRT0〜RT2、2枚賭け時のRT0〜RT2、RBB1〜5・SB各々において、役抽選の対象となる当選役グループを〇印で示し、役抽選の対象ではない当選役グループを×印で示している。特に、RBB1〜RBB3およびSBは、RT0中であって3枚賭け時のみにおいて役抽選の対象となり、RBB4、5は、RT0中であって2枚賭け時のみにおいて役抽選の対象となるように定められている。
内部抽選処理では、現在の遊技状態において役抽選の対象となる当選役グループの判定値(設定されている設定値に応じた判定値)を読み出し、抽出値から減算した値(抽出値を更新)が所定値(例えば0)よりも小さい値になっているか否かを判定する判定処理を行い、小さい値になっていなければ(例えば0以上のとき)次の当選役グループについての判定処理を行うというサイクルを繰り返す。
いずれかの当選役グループについての判定処理において所定値よりも小さい値になっていると判定したときには、この当選役グループに当選していると判定し、当該当選役グループに含まれる役の当選フラグをRAM65の所定領域に設定して役抽選を終了する。このため、当選役グループに当選する確率は、「当選役グループの判定値/65536」となる。役抽選において読み出される判定値が大きいほど所定値よりも小さい値になりやすくなるため、当選確率が高い当選役グループであるといえる。一方、役抽選の対象となるすべての当選役グループについて判定処理を行ったが所定値よりも小さい値になっていないと判定されたときには、いずれの当選役グループにも当選していない「はずれ」であると判定する。内部抽選処理は、いずれかの当選役グループに当選していると判定されるか、いずれの当選役グループにも当選しておらず「はずれ」であると判定されると役抽選を終了する。
ここで、当選役グループのうちの「A_LC1」〜「B_RC2」までの小役の当選確率と、「SB」中における抽選対象役の当選確率とについて説明する。まず、「A_LC1」〜「B_RC2」の当選確率は、2枚賭け時のRT0〜RT2であるときよりも3枚賭け時のRT0〜RT2であるときの方が、高確率となるように判定値が定められている。より具体的には、3枚賭け時のRT0〜RT2における「A_LC1」〜「B_RC2」の当選確率は、後述するナビ演出が実行され得るAT中における払出率(例えば、ペイアウト率=(期待できる払出枚数)/(賭数設定に用いる枚数)×100)が1以上となる確率となるように、判定値が定められている。これに対し、2枚賭け時のRT0〜RT2における「A_LC1」〜「B_RC2」の当選確率は、後述するナビ演出が実行され得るAT中であっても、払出率が1未満となる確率となるように、判定値が定められている。払出率が1未満となる状態は、(期待できる払出枚数)から(賭数設定に用いる枚数)を差し引いた差引枚数が0未満となる状態であるとも言い換えることができる。
また、「SB」中においては、図9に示すように、「ALL1」と「ALL2」とが抽選対象役に定められている。後述するように、「ALL1」に当選した遊技においては、メダルが1枚払出され、「ALL2」に当選した遊技においてはメダルが10枚払出される。しかし、「SB」中における抽選対象役の当選確率は、「ALL2」よりも「ALL1」の方が、高確率となるように判定値が定められている。より具体的に、「ALL1」および「ALL2」各々の当選確率は、「SB」中の払出率が1未満となる確率となるように、判定値が定められている。
図5に戻り、ステップS03における内部抽選処理が行われた後においては、ステップS04において役抽選において当選した当選役グループの種別を特定可能な当選種別コマンドをサブ制御基板73に出力するための処理を行う。例えば、RBB役に当選したときにはいずれかの「RBB役」に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力し、RP役に当選したときにはいずれかの再遊技役に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力し、「A_LC1」〜「A_RC2」、「B_LC1」〜「B_RC2」などに当選したときにはAT役に当選していることを特定可能な当選種別コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、当選役グループの種別に応じた演出を実行可能となる。
ステップS05では、押し順バッファ設定処理が行われる。図6(a)は、押し順バッファ設定処理を説明するためのフローチャートである。RAM65には、ストップスイッチ21L〜21Rに対する停止操作の態様(押し順等)が定められている値を記憶するための押し順バッファが設けられている。
押し順バッファ設定処理におけるステップS31では、まず、押し順バッファに記憶されている値がクリア、つまり「0」の値に更新される。ステップS32では、有利操作態様を報知するときとなるAT中であるか否かが判定される。ステップS32においてAT中であると判定されなかったときには、押し順バッファ設定処理を終了する。一方、ステップS32においてAT中であると判定されたときには、ステップS33において有利期間報知ランプ80を点灯させる処理が行われる。なお、すでに有利期間報知ランプ80が点灯しているときには、当該点灯が維持される。
ステップS34においては、有利操作態様を報知する対象となる当選役グループであるAT役に当選しているか否かが、当選フラグ等に基づいて判定される。ステップS34においてAT役に当選していると判定されなかったときには、押し順バッファ設定処理を終了する。一方、ステップS34においてAT役に当選していると判定されたときには、ステップS35において成立したAT役に応じて特定(選択)した値が、押し順バッファに保存(記憶)される。ステップS35において値を特定する際には、成立したAT役に対応する有利操作態様に合致する操作態様が定められている値のうちからいずれかの値が特定される。押し順バッファに保存された値は、少なくとも図5のステップS14において取得されるまで保持され、次回の遊技におけるステップS31を実行時にクリアされる。
図6(b)は、押し順バッファに記憶され得る値と、当該値に定められている停止操作態様(操作関連情報)であって、報知用表示器60に表示される表示内容と、液晶表示器27に表示される表示内容とが示されている。報知用表示器60に表示される表示内容としては、図6(b)において「1」〜「12」が例示されている。液晶表示器27に表示される表示内容としては、丸付の「1」〜「3」の数字や、「?」、「×」が示されており、左から左リールについての押し順や正解・不正解等に関する情報・中リールについての押し順や正解・不正解等に関する情報・右リールについての押し順や正解・不正解等に関する情報が示されている。
例えば、値「1」に対しては、報知用表示器60に表示される表示内容として「1」が定められており、液晶表示器27に表示される表示内容として「1・2・3」が定められており、左リール11Lを第1停止させ、中リール11Mを第2停止させ、右リール11Rを第3停止させる操作態様(いわゆる1択となる有利操作態様)が定められている。また、値「5」に対しては、報知用表示器60に表示される表示内容として「5」が定められており、液晶表示器27に表示される表示内容として「2・3・1」が定められており、右リール11Rを第1停止させ、左リール11Lを第2停止させ、中リール11Mを第3停止させる操作態様が定められている。また、値「7」に対しては、報知用表示器60に表示される表示内容として「7」が定められており、液晶表示器27に表示される表示内容として「1・?・?」が定められており、左リール2Lを第1停止させることが正解手順であり、第2停止が中リール11Mおよび右リール11Rのいずれであるかを特定できないこと(いわゆる2択となる有利操作態様)が示されている。また、値「10」に対しては、報知用表示器60に表示される表示内容として「10」が定められており、液晶表示器27に表示される表示内容として「×・?・?」が定められており、左リール2Lが第1停止ではなく不正解手順であり、第1停止が中リール11Mおよび右リール11Rのいずれであるか、および第2停止が残りのリールのいずれであるかを特定できないこと(いわゆる4択となる有利操作態様)が示されている。なお、値「0」には、報知用表示器60に表示される表示内容が定められておらず報知用表示器60が非表示状態となり、液晶表示器27については任意となっている。任意とは、例えば、遊技者の停止操作の態様にかかわらず遊技の結果が同じとなる当選役グループ(リプレイ)に当選しているときや、疑似遊技を実行しているときなどに限り、液晶表示器27において「リプレイ」といった画像や、任意の押し順を報知することが許容され得ることをいう。
AT役のうち「正解AT役」を入賞させるための有利操作態様として、左リール11Lを第1停止させて、次に中リール11Mを第2停止させ、最後に右リール11Rを第3停止させる態様が定められている「A_LC1」に当選している場合、ステップS35では、「A_LC1」の有利操作態様として適切な値である「1」「7」「11」「12」のいずれかを特定して、当該値が押し順バッファに保存(記憶)される。いずれかの値を特定する際には、AT中の払出率に関するモードや、有利期間における純増枚数・消化ゲーム数などの遊技の進行に応じて更新される特定のパラメータに基づいて割合が変化するものであってもよく、同じ割合となるものでもよい。さらに、AT中におけるメダルの純増枚数を変化させるために当選したAT役の有利操作態様を所定割合で報知しないように制御する場合には、値「0」も含めていずれかの値を特定するようにしてもよい。また、当選役グループの種類から複数の値のいずれかが特定されるものに限らず、当選役グループの種類から一義的に一の値が特定されるように定められているものであってもよい。例えば、上述のいわゆる1択となる有利操作態様しか有していない遊技機であれば、AT中であって「A_LC1」に当選したときは値「1」を特定するようにしてもよい。
図5に戻り、ステップS06においては、スタートレバー後のAT系抽選処理として第1関連処理が行われる。ステップS06の第1関連処理では、有利期間にかかわる処理が行われる。本実施形態においては、通常期間において、所定の有利期間移行条件が成立することにより有利期間に制御可能となる。有利期間は、有利一般、チャンスゾーン(以下、CZという)、および、アシストタイム(以下、ATという)を含む。有利一般は、CZに移行するか否かのCZ移行抽選を実行可能な期間である。CZは、AT遊技を実行可能なATに移行するか否かのAT移行抽選を実行可能な期間である。有利一般は、CZあるいはAT遊技を実行可能なATに移行するか否かの移行抽選(CZ移行抽選、AT移行抽選)を実行可能な期間である。CZは、ATに移行するか否かのAT移行抽選を実行可能な期間である。AT移行抽選においてATに移行する旨が決定される割合は、有利一般中であるときよりもCZ中であるときの方が高い。
有利期間のうちの有利一般およびCZは、当該期間中の払出率が1を超えない期間(例えば、有利期間中非出玉期間ともいう)であるのに対し、ATは、AT遊技が行われる結果、AT中の払出率が1を超える期間(例えば、有利期間中出玉期間ともいう)であるといえる。有利期間においては、まず有利一般に制御される。また、有利一般中においては、所定のCZ移行抽選条件が成立することにより行われるCZ移行抽選において当選することによりCZに制御可能となる。また、有利一般中およびCZ中においては、所定のAT移行抽選条件が成立することにより行われるAT移行抽選において当選することによりATに制御可能となる。よって、有利期間は、ATに制御可能な期間であるといえる。また、有利期間のうちのATは、遊技者にとって有利な有利状態であるといえる。
所定の有利期間移行条件は、内部抽選処理における役抽選の結果に基づいて成立する条件である。図10(a)は、有利期間移行条件を成立させる当選役グループを示している。有利期間移行条件は、当選役グループのうちの「SB」、「A_LC1」〜「B_RC2」、「CH」、「WM1」、「WM2」、「SP1」、「SP2」、「BE」のうちのいずれかに当選することにより成立して、有利期間に制御される。なお、有利期間への移行条件は、当選確率に設定差が設けられている当選役グループに当選することによっても成立し、当選確率に設定差が設けられていない当選役グループに当選することによっても成立する。また、有利期間への移行条件は、役抽選における当選確率が制御されている状態の種類にかかわらず一律に定められている特定の当選役グループに当選することにより成立するものであってもよい。「役抽選における当選確率が制御されている状態の種類にかかわらず一律に定められている」とは、いずれの状態においても役抽選における当選確率が一律に定められているものをいう。
また、所定のCZ移行抽選条件および所定のAT移行抽選条件各々についても、例えば図10(b)に示す当選役グループ(SB、「A_LC1」〜「B_RC2」、「CH」、「WM1」、「WM2」、「SP1」、「SP2」、「BE」)のいずれかに当選することにより成立する。AT移行抽選条件が成立したときには、図10(b)に示すように、当選している当選役グループの種類に応じて予め定められているAT当選確率で、AT移行抽選において当選する。このため、通常期間において例えば「SB」に当選したときには、有利移行条件が成立することにより有利期間に制御され、CZ移行抽選条件およびAT移行抽選条件が成立して抽選が行われ、AT移行抽選において当選した場合には当該有利期間のうちATに制御される場合も生じ得る。なお、有利期間移行条件、CZ移行抽選条件およびAT移行抽選条件が全く同じ条件である例を示しているが、これに限らず、全く異なる条件であってもよく、さらには一部が共通する条件を含むものであってもよい。
有利期間を終了させる条件は、後述するように有利期間の上限値(例えば上限ゲーム数:1500)到達を示す有利期間カウンタ=1500となることにより成立する第1の条件と、有利期間において賭数とメダル付与数とに基づく差数を累計した累計数が最低となる最下値を0として基点とし、該基点からの現在の累計数が有利期間の上限値(例えば上限累計数:2400)に到達することにより成立する第2の条件を含む。累計数は、有利期間中において更新される累計数カウンタの値に応じて特定される。有利期間カウンタおよび累計数カウンタは、ともに、RAM65の所定領域において更新される。なお、第1の条件である上限ゲーム数1500や、第2の条件である上限累計数2400については、必ずしもその数値に到達するとは限らず、これらの条件を超えることのない数値で有利期間が終了されることもあり、例えば、第1の条件においては1450前後で終了したり、第2の条件においては2300前後で終了したりするようにしてもよい。
有利期間を終了させる条件としては、さらに、ATゲーム数やATナビ回数が終了したことや、ATが終了した後における有利一般中においてCZあるいはATに移行されることなく遊技を所定回数消化することや、ATが終了した後におけるCZ中においてATに移行されることなく遊技を所定回数消化することなどにより成立する第3の条件などを含む。以下においては、有利期間(有利一般、CZおよびATのいずれか)を終了させる条件をまとめて「有利期間を終了させる条件(有利期間終了条件)」ともいう。有利期間を終了させる条件は、少なくとも第1の条件と第2の条件とを含むものであれば、本実施形態において例示したものに限らず、他の予め定められている事象により成立し得る条件であってもよい。
第1関連処理では、有利期間中において、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件(例えば所定の当選役グループに当選)、および今回遊技の終了に伴って当該有利期間が終了し得る状況(例えば今回遊技により有利期間の上限遊技回数(1500)あるいは上限累計数(2400)に到達等)であるか否かを判定し、成立させ得る状況であるときには当該条件が成立する可能性があることを煽る演出を実行する。例えば、メインCPU61は、すべてのセグメントを点滅させる態様でペイアウト表示器46、報知用表示器60等を駆動制御する。
ステップS07においては、遊技機に関する試験等を円滑に行うための試験用信号を外部出力装置90を介して外部に出力するための処理が行われる。試験用信号には、当選している役の種類や、当該役に対応する最適な押し順あるいは最適な押し位置(停止操作タイミング等)を特定可能な情報が含まれる。
ステップS08においては、サブ制御基板73に対してコマンドが送信される。ステップS08において出力されるコマンドには、有利期間やATに関連する情報を特定するためのコマンドや、押し順バッファに記憶した値を特定するための情報を含む押し順コマンドなどが含まれる。これにより、サブ制御基板73側においても押し順バッファに記憶した値に対応する表示内容(図6(b)参照)である操作態様を報知するための演出を液晶表示器27等において実行可能となる。また、前述した所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件、および今回遊技の終了に伴って当該有利期間が終了し得る状況であるときには、メインCPU61は成立する可能性がある条件を特定可能な条件関連コマンドをサブ制御基板73に出力する。これにより、例えば、所定のCZ移行抽選条件、所定のAT移行抽選条件、および有利期間を終了させる条件各々について成立する可能性を液晶表示器27により報知することができる。このように、第1関連処理は、有利期間にかかわる条件等が成立し得るか否かに応じた処理を実行するものである。実際に有利期間に移行させるための処理、および有利期間を終了させる条件が成立したか否かを判定して有利期間を終了させるための処理等については、例えば後述するステップS19等の処理により行われる。
ステップS09においては、RBBなどのボーナス中であるか、または、2枚賭時の遊技であるかが判定される。ステップS09においてボーナス中であると判定されたときや、2枚賭時の遊技であると判定されたときには、ステップS12へ移行する。ステップS09においてボーナス中であると判定されず、かつ2枚賭時の遊技であるとも判定さなかったときには、ステップS10において特定条件が成立しており疑似遊技が実行されるときであるか否かが判定される。ステップS10において疑似遊技が実行されるときであると判定されなかったときには、ステップS12へ移行する。ステップS10において疑似遊技が実行されるときであると判定されたときには、ステップS11において疑似遊技処理が行われる。
図7は、疑似遊技処理を説明するためのフローチャートである。ステップS41においては、サブ制御基板73に対して疑似遊技開始コマンドが送信される。これにより、サブ制御基板73側において疑似遊技が開始される旨を特定できる。その結果、サブ制御基板73側においては、例えば、遊技特定用ランプ82や液晶表示器27等を用いて疑似遊技中であることが特定可能となる疑似遊技特定報知を行うことが可能となる。また、サブ制御基板73側においては、例えば、有利期間中であるかAT中であるかにかかわらず、疑似遊技中において停止操作の態様(例えば、押し順、停止タイミング、狙う図柄等)を液晶表示器27において表示することが可能となる。ステップS42においては、疑似遊技リール起動処理が行われる。疑似遊技リール起動処理では、疑似遊技を開始するために、リールモータ14L〜14Rを駆動制御して、リール11L〜リール11Rを回転させる処理が行われる。
ステップS43においては、振動制御フラグがセットされる。振動制御フラグとは、疑似遊技中においてストップスイッチへの操作に応じて疑似停止されているリールを、一定時間(例えば、500msec)毎に微振動させる処理を行うためのフラグである。ステップS44においては、疑似停止有効化処理が行われる。疑似停止有効化処理では、例えば、ステップS42における疑似遊技リール起動処理により開始されたリール11L〜11R各々の回転速度が一定速度に到達した後(例えば、リールモータ14L〜14Rの励磁パターンが一定速度となる励磁パターンとなった後)、リール11L〜11R各々の基準位置が位置センサ55L〜55R各々により検出されることにより疑似停止操作可能な状態となり、ストップスイッチ21L〜21Rへの疑似停止操作を有効に受け付ける状態(疑似停止有効化)とする。また、疑似停止有効化処理では、疑似停止有効化に伴って、ストップスイッチ21L〜21R各々の操作部の内部に搭載されているLED(停止可ランプともいう)を疑似態様(例えば、赤色)で点灯させる処理が行われる。なお、疑似停止有効化処理において疑似停止有効化とする一定速度とは、例えば、前述した定常回転速度である所定速度と同じ速度であってもよく、また、所定速度よりも遅い速度や、所定速度よりも速い速度などであってもよい。また、疑似停止有効化とする一定速度は、定常回転速度のように一つの速度に定められているものではなく、例えば、疑似遊技毎に複数の速度からいずれかが特定される(つまり、疑似遊技毎に異なる)ものであってもよい。
ステップS45においては、疑似遊技リール停止処理が行われる。疑似遊技リール停止処理では、回転中のリールに対応するストップスイッチへの操作により、当該リールの回転を終了させて疑似停止させる処理が行われる。なお、疑似遊技リール停止処理では、ストップスイッチへの操作態様(例えば、押し順、操作タイミング等)に応じた位置でリールを疑似停止させるもの(後述するステップS16におけるリール停止処理と同様)であってもよく、ストップスイッチへの操作態様(操作タイミング、押し順、操作の有無などを含む)にかかわらず予め定められている位置や予め決定される位置等でリールを疑似停止させるものであってもよい。なお、疑似遊技において疑似停止させる位置つまり疑似停止させる図柄が、予め定められている場合や予め決定される場合、メイン制御基板63は、予め定められている図柄あるいは予め決定される図柄であって疑似停止させる予定の図柄を特定可能な情報(疑似停止予定図柄コマンド)をサブ制御基板73側へ送信するようにしてもよい。サブ制御基板73側においては、当該疑似停止予定図柄コマンドに基づいて疑似遊技中に報知するナビ演出等の報知内容を決定(例えば、後述する図15のステップS121)するようにしてもよい。なお、メイン制御基板63は、疑似停止させる予定の図柄を特定可能な疑似停止予定図柄コマンドを送信する例について説明したが、予め定められている場合として、疑似遊技が発生したときには特定の図柄組合せが必ず疑似停止される場合、サブ制御基板73側においては、ステップS41において送信される疑似遊技開始コマンドに基づいて特定の図柄組合せに対応する報知内容を特定(例えば、後述する図15のステップS121)するようにしてもよい。
また、疑似遊技リール停止処理では、ストップスイッチへの操作に応じてリールを疑似停止させたときに、当該疑似停止させたリールと当該リールに配列されている図柄とを特定可能な情報(例えば、疑似停止図柄特定用コマンド等)や、すべてのリールが疑似停止されたときに疑似停止されている図柄組合せを特定可能な情報(例えば、疑似停止図柄組合せ特定用コマンド等)をサブ制御基板73側へ出力するようにしてもよい。また、サブ制御基板73側においては、疑似停止図柄特定用コマンドや疑似停止図柄特定用コマンドに基づいて、疑似停止されている図柄に応じた演出を行うようにしてもよい。
また、振動制御フラグがセットされている間においては、疑似停止しているリールを制御するリールモータに対して励磁相を変化させる励磁信号を一定時間(例えば、500msec)毎に出力する。これにより、疑似遊技中において疑似停止しているリールを一定時間(例えば、500msec)毎に微振動させることができる。
ストップスイッチ等への操作に応じて疑似停止させる場合、疑似遊技中における疑似遊技リール停止処理では、当該操作を有効に受け付けてから、当該操作に対応するリールの入賞ラインNL上に位置する図柄から予め定められた引込み可能範囲(停止上限範囲)内および当該引込み可能範囲を超えて配列されている図柄のいずれかを入賞ラインNLに引き込んで当該リールを疑似停止させる処理を行う。引込み可能範囲は、後述するように4図柄先までの範囲である。引込み可能範囲を超えて配列されている図柄とは、4を超える所定数図柄先までに配列されている図柄である。所定数とは、リールに配列されている1周分の図柄数(20図柄)や、1回転させた後にいずれの図柄も停止可能となる2周分の図柄数(40図柄)、30などの任意の図柄数などであってもよい。このため、疑似遊技中における疑似遊技リール停止処理では、操作されたときに入賞ラインNL上にある図柄から4図柄先までに配列されている図柄および4図柄を超えて5図柄以上先に配列されている図柄を入賞ラインNL上に疑似停止可能となる。
ステップS46においては、すべてのリールが疑似停止したか否かが判定される。ステップS46においてすべてのリールが疑似停止していると判定されなかったときには、ステップS48において、疑似遊技が開始されてから所定時間(例えば5分等)が経過したか否かが判定される。ステップS48において疑似遊技が開始されてから所定時間が経過したと判定されたときには、ステップS49において回転中のリールを強制的に疑似停止させて、ステップS50へ移行する。強制的に疑似停止させる際、遊技者にとって最適な態様で疑似停止される。最適な態様とは、例えば、押し順バッファに記憶されている値に応じた停止操作の態様であってもよく、また、後述するように疑似遊技中にサブ制御基板73側において報知する押し順等をメイン制御基板63側において決定する場合には当該押し順等となる態様であってもよい。
一方、ステップS48において疑似遊技が開始されてから所定時間が経過したと判定されなかったときには、ステップS47において疑似遊技を途中でキャンセルするための疑似キャンセル操作が行われたか否かを判定する。疑似キャンセル操作としては、例えば、精算スイッチ23への操作である。なお、疑似キャンセル操作としては、精算スイッチ23などの他の機能を生じさせるための操作を受け付ける操作手段を兼用して当該操作手段への操作としてもよく、また、疑似キャンセル専用の操作手段への操作としてもよい。
ステップS47において、疑似キャンセル操作が行われたと判定されたときには、ステップS51へ移行する。なお、疑似キャンセル操作が行われたと判定されたときには、ステップS49へ移行させるようにしてもよい。一方、ステップS47において疑似キャンセル操作が行われたと判定されなかったときには、ステップS45へ移行する。
ステップS46においてすべてのリールが疑似停止していると判定されたときや、ステップS49が行われた後においては、ステップS50においてスタートレバーが作動したか否かが判定される。スタートレバーが作動したと判定されなかったときには、ステップS50の処理が繰り返される。スタートレバーが作動したと判定されたときには、ステップS51においてサブ制御基板73に対して疑似遊技終了コマンドが送信される。これにより、サブ制御基板73側において疑似遊技が終了した旨を特定でき、例えば、疑似遊技中であることが特定可能となる疑似遊技特定報知を終了することや、液晶表示器27において表示している停止操作の態様(例えば、押し順、停止タイミング、狙う図柄等)などを消去することが可能となる。
特定条件が成立することにより、複数回の疑似遊技が行われる場合には、ステップS50においてスタートレバーが作動したと判定されたときに、次回も疑似遊技を行うか否かを判定し、次回も疑似遊技を行う場合にはステップS42に移行し、疑似遊技を終了する場合にはステップS51に移行される。また、特定条件が成立した際に、疑似遊技を行う回数が決定されるものであってもよく、このように予め複数回の疑似遊技を行うことが決定されている場合であって、ステップS50においてスタートレバーが作動したと判定されたときに未だ未消化の疑似遊技があるか否かを判定し、未だ未消化の疑似遊技がある場合にはステップS42に移行し、未消化の疑似遊技がない場合にはステップS51に移行される。
ステップS50においてスタートレバーが作動したと判定されることにより、ステップS42に移行する場合を除き、疑似遊技が終了して、ランダム遅延処理を行った後にリール回転させて疑似遊技ではなく遊技価値や特典の付与にかかわる図柄組合せを停止させるための遊技に移行されることとなる。疑似遊技では、疑似停止された図柄組合せ等にかかわらず遊技価値や特典が付与されることがない。疑似遊技ではなく遊技価値や特典の付与にかかわる図柄組合せを停止させるための遊技は、疑似遊技と区別するために本遊技(あるいは通常遊技)という。本遊技においては、本停止が可能となり、疑似遊技においては、疑似停止が可能となる。
なお、ステップS50においてスタートレバーが作動したと判定されなかったときであっても、疑似遊技が開始(リール回転開始)されてから所定時間が経過していると判定されるときには、スタートレバーが作動したものとみなして、次の処理(例えば、ステップS51、疑似遊技の回数等に応じてステップS42等)に移行させるようにしてもよい。
ステップS43においてセットされた振動制御フラグは、以降においても維持され、後述するようにランダム遅延後においてすべてのリールの回転が開始されたときにリセットされる。このため、疑似停止しているリールに対して一定時間毎に発生する微振動は、ランダム遅延処理開始後においても継続され、ランダム遅延処理後においてすべてのリールの回転が開始されるまで継続する。
図5に戻り、ステップS12においては、ウェイトタイムが経過しているか否かが判定される。ウェイトタイムは、次遊技のストップスイッチの停止有効化となるまでの期間が一定期間以上となるようにするものである。ウェイトタイムは、例えば4.1秒に定められており、前回遊技においてリール11L〜11R各々の回転が開始されてから計測が開始されるものであってもよい。ステップS12においてウェイトタイムが経過していると判定されなかったときには、ステップS12の処理が繰り返される。
ステップS12においてウェイトタイムが経過していると判定されたときには、ステップS13において押し順バッファの値として「0」が記憶されているか否かが判定される。押し順バッファの値が「0」の場合とは、例えば、図6(a)のステップS31においてクリアされた後に、AT中でないためにステップS35の処理が行われなかった場合である。ステップS13において押し順バッファの値として「0」が記憶されていると判定されたときには、ステップS15に移行される。これにより、報知用表示器60において停止操作の態様が報知されず、非表示状態となる。一方、ステップS13において押し順バッファの値として「0」が記憶されていると判定されなかったときには、ステップS14において押し順バッファの値を取得し、当該値に対応する表示内容であって遊技者にとって有利な停止操作の態様を特定可能となる停止操作情報を報知用表示器60に表示する。これにより、報知用表示器60において有利操作態様が報知され得る。なお、ステップS14において報知用表示器60により有利操作態様を報知する処理は、疑似遊技が発生した場合であっても、当該疑似遊技を行うための処理(ステップS11等)の終了後に行われる。このため、仮に、押し順バッファの値として「0」以外の値が記憶されている場合であっても、疑似遊技中に報知用表示器60において有利操作態様が報知されることはない。
ステップS15においては、リール起動処理が行われる。図8は、リール起動処理を説明するためのフローチャートである。ステップS61においては、疑似遊技終了後であるか否か、または、疑似遊技中に発生した電断復帰後であるか否かが判定される。疑似遊技終了後であるとも疑似遊技中に発生した電断復帰後であるとも判定されなかったときには、ステップS63へ移行する。疑似遊技終了後であると判定されたときあるいは疑似遊技中に発生した電断復帰後であると判定されたときには、ステップS62においてランダム遅延ウェイト処理を行う。ランダム遅延ウェイト処理とは、例えば、回転開始対象となるリールの回転開始タイミングを遅延させる遅延時間を決定し、当該遅延時間が経過するまで待機するための処理である。遅延時間は、ランダム遅延ウェイト処理毎に、例えば5.96msec〜750.96msecの範囲内から乱数抽選などによりランダムに決定される。ランダム遅延ウェイト処理では、決定した遅延時間が経過するまで待機し、遅延時間が経過したと判定されたときに次の処理(ステップS62の場合にはステップS63)に移行する。ステップS63では、リールモータ14Lを駆動制御して、左リール11Lを回転させる左リール起動処理が行われる。これにより、疑似遊技終了後でも疑似遊技中に発生した電断復帰後でもないときには、即座に左リール11Lの回転が開始されるのに対し、疑似遊技終了後または疑似遊技中に発生した電断復帰後においては、ランダムに遅延させた後に左リール11Lの回転が開始される。
ステップS64においては、疑似遊技終了後であるか否か、または、疑似遊技中に発生した電断復帰後であるか否かが判定される。疑似遊技終了後であるとも疑似遊技中に発生した電断復帰後であるとも判定されなかったときには、ステップS66へ移行する。疑似遊技終了後であると判定されたときあるいは疑似遊技中に発生した電断復帰後であると判定されたときには、ステップS65においてランダム遅延ウェイト処理を行う。ステップS66では、リールモータ14Cを駆動制御して、中リール11Mを回転させる中リール起動処理が行われる。これにより、疑似遊技終了後でも疑似遊技中に発生した電断復帰後でもないときには、即座に中リール11Mの回転が開始されるのに対し、疑似遊技終了後または疑似遊技中に発生した電断復帰後においては、ランダムに遅延させた後に中リール11Mの回転が開始される。
ステップS67においては、疑似遊技終了後であるか否か、または、疑似遊技中に発生した電断復帰後であるか否かが判定される。疑似遊技終了後であるとも疑似遊技中に発生した電断復帰後であるとも判定されなかったときには、ステップS69へ移行する。疑似遊技終了後であると判定されたときあるいは疑似遊技中に発生した電断復帰後であると判定されたときには、ステップS68においてランダム遅延ウェイト処理を行う。ステップS69では、リールモータ14Rを駆動制御して、右リール11Rを回転させる処理が行われる。これにより、疑似遊技終了後でも疑似遊技中に発生した電断復帰後でもないときには、即座に右リール11Rの回転が開始されるのに対し、疑似遊技終了後または疑似遊技中に発生した電断復帰後においては、ランダムに遅延させた後に右リール11Rの回転が開始される。なお、ステップS63やステップS66、ステップS68においてリールの回転が開始されるまでは、振動制御フラグがセットされていることにより、一定時間毎に微振動が発生することになる。振動制御フラグは、すべてのリールの回転が開始されたときにステップS70においてリセットされる。また、すべてのリールの回転が開始されたときには、サブ制御基板73に対してリール回転開始コマンドが送信される。図8のステップS61〜S69で示した処理は、まとめてランダム遅延処理ともいう。
ステップS71においては、リール11L〜11R各々の回転速度が定常回転速度に到達し(例えば、リールモータ14L〜14Rの励磁パターンが所定速度となる励磁パターンとなった後)、リール11L〜11R各々の基準位置が位置センサ55L〜55R各々により検出されることにより停止操作可能な状態であるか否かが判定される。ステップS71において停止操作可能な状態であると判定されなかったときには、ステップS71の処理が繰り返される。ステップS71において停止操作可能な状態であると判定されたときには、ステップS72においてリール停止有効化処理が行われる。リール停止有効化処理では、ストップスイッチ21L〜21Rへの停止操作(本遊技における停止操作を本停止操作ともいい、本遊技における停止を本停止ともいう)を有効に受け付ける状態(本停止有効化)とするとともに、ストップスイッチ21L〜21R各々の操作部の内部に搭載されているLED(停止可ランプともいう)を通常態様(例えば、青色)で点灯させる処理が行われる。なお、本停止有効化とは、本遊技における停止操作を有効に受け付ける状態とすることであるのに対し、ステップS44で示した疑似遊技における疑似停止操作を有効に受け付ける状態とする疑似停止有効化とは異なるものである。
図5に戻り、ステップS16においては、リール停止処理が行われる。リール停止処理では、回転中のリールに対応するストップスイッチへの操作により、当該リールの回転を終了させて停止させる処理が行われる。より具体的に、リール停止処理では、停止操作可能な状態においてストップスイッチを操作したときに、例えば当該ストップスイッチに対応するリールの入賞ラインNL上に位置する図柄から予め定められた引込み可能範囲(停止上限範囲)内に配列されている図柄のいずれかを入賞ラインNLに引き込んで当該リールを停止させる処理を行う。引込み可能範囲は、4図柄先までの範囲である。このため、本遊技中におけるリール停止処理では、停止操作されたときに入賞ラインNL上にある図柄から4図柄先までに配列されている図柄を入賞ラインNL上に停止可能となる。
役抽選においていずれかの役に当選している場合は、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ライン上に引き込むことができるときに、当該図柄を入賞ライン上に引き込んで停止させる。これに対して、いずれの役にも当選していない場合は、いずれの役にも入賞しないはずれ図柄組合せとなる図柄を入賞ライン上に引き込み停止させる。このため、ストップスイッチへの操作が行われたときに、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ラインNL上に引込み可能であれば当該図柄を引込んで入賞ラインNL上に停止させることができる一方、当選していない役の図柄組合せを入賞ラインNL上に停止させてしまうことがない。
なお、本実施形態は、上述の通り、「役抽選においていずれかの役に当選している場合は、当選している役を構成する図柄を引込み可能範囲内で入賞ライン上に引き込むことができる」ものである。ここで、役抽選は「当選役グループ」毎に行われるものであるため、前記「当選している役」は、詳しくは、当選した「当選役グループ」を構成するいずれかの役に相当するものとなる。
リール停止処理では、引込み可能範囲内の図柄を入賞ラインNL上に停止させることができるものの、引込み可能範囲外の図柄については入賞ラインNL上に停止させることができない。このため、リール11L〜11Rの図柄配列において、役を構成する図柄が引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する役については、役抽選において当選していても、操作タイミングが合わなければ入賞ラインNL上に当該役を構成する図柄を引き込むことができずに、当該役を取りこぼしてしまう場合(非入賞)が生じる。
RBB役を構成する図柄(例えば、「B7」「R7」「BAR」などの図柄)は、各々、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する。例えば、リール11Lにおいて、「B7」図柄は、2つしか配列されておらず、図柄番号3〜12の図柄が入賞ラインNL上を通過中にストップスイッチ21Lを停止操作したときには、「B7」図柄を入賞ラインNL上に停止させることができない。このため、RBB役は、当選していてもストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングによっては入賞ラインにボーナス役を構成する図柄を引き込むことができない場合があり、取りこぼす可能性がある。よって、RBB役のいずれかに当選しているときには、当選しているボーナス役を引込み可能範囲内で引込むリール制御を行うものの、いずれの役にも入賞しない場合が生じる。なお、RBB役については、当選した遊技において入賞させることができなかった場合、RBB内部当選状態であるRT1またはRT2に制御されて当該RBB役に入賞するまで当該ボーナス役の当選フラグを持ち越す処理が行われる。
CB役を構成する図柄(例えば、「BEL」「CH」などの図柄)には、リールの図柄配列において引込み可能範囲内に存在しない個所が存在する図柄を含む。例えば、CB役を構成する図柄のうち中図柄が「CH1」により構成される。この場合、リール11Mにおいて、「CH1」図柄は、1つしか配列されておらず、図柄番号3〜17の図柄が入賞ラインNL上を通過中にストップスイッチ21Mを停止操作したときには、「CH1」図柄を入賞ラインNL上に停止させることができない。このため、SB役は、当選していてもストップスイッチの操作タイミングによっては入賞ラインにSB役を構成する図柄を引き込むことができない場合があり、取りこぼす可能性がある。よって、SB役のいずれかに当選しているときには、当選しているSB役を引込み可能範囲内で引込むリール制御を行うものの、SB役に入賞しない場合が生じる。なお、SB役については、RBB役と異なり、当選した遊技において入賞させることができなかった場合には当該SB役の当選フラグはクリアされて、次遊技以降に持ち越されることはない。
「MRP1」「NRP1」〜「NRP3」を構成する図柄(例えば、「REP」「BEL」「B7」「R7」などの図柄)は、各々、リール11L〜11Rのすべてにおいて引込み可能範囲内に配列されている図柄と、引込み可能範囲内に配列されていない図柄とを含む。しかし、「MRP1」「NRP1」〜「NRP3」に当選したときには、複数種類の再遊技役に同時に当選し、ストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングにかかわらず、同時当選している再遊技役のいずれかを入賞させることができる。
リール停止処理では、複数種類の役に当選しているときには、当選している役の種類(役抽選の結果)およびストップスイッチ21L〜21Rの操作タイミングおよび押し順(操作態様)に応じて、優先して引き込む対象が予め定められている。図11(a)は、3枚賭け時のRT0中またはRT1中の当選役グループ毎に行われるリール制御および停止可能な出目の例を説明するための図である。「NRP1」に当選しているときには、図11に記載のとおり、リール11Lを第1停止させたときには、「通常RP役」を他の当選役よりも入賞ラインNL上に優先して引き込むリール制御を行い、リール11Mを第1停止させたときには、「BAR揃いRP役」および「B7揃いRP役」を他の当選役よりも入賞ラインNL上に優先して引き込むリール制御を行い、リール11Rを第1停止させたときには、「R7揃いRP役」および「BARテンパイRP役」を他の当選役よりも入賞ラインNL上に優先して引き込むリール制御を行う。同様に、「NRP2」に当選しているときには、図11に記載のとおり、リール11Lを第1停止させたときには、「通常RP役」を他の当選役よりも入賞ラインNL上に優先して引き込むリール制御を行い、リール11Mを第1停止させたときには、「R7揃いRP役」および「BARテンパイRP役」を他の当選役よりも入賞ラインNL上に優先して引き込むリール制御を行い、リール11Rを第1停止させたときには、「BAR揃いRP役」および「B7揃いRP役」を他の当選役よりも入賞ラインNL上に優先して引き込むリール制御を行う。なお、「MRP1」や「NRP3」に当選しているときには、ストップスイッチ21L〜21Rの操作態様にかかわらず、「通常RP役」を入賞ラインNL上に優先して引き込むリール制御を行う。
次に、小役のうち「A_LC1」〜「A_RC2」、「B_LC1」〜「B_RC2」のいずれかに当選しているときのリール停止処理について説明する。「A_LC1」〜「A_RC2」、「B_LC1」〜「B_RC2」のいずれかに当選しているときには、第1停止させたリールの種類および第2停止させたリールの種類に応じて優先して引き込む対象が異なるように定められている。
例えば、「A_LC1」に当選しているときにおいて、図11に示すように、左第1停止(左のリール11Lを第1停止)した後、中第2停止(中のリール11Mを第2停止)したとき(L−C−R)には、「正解AT役」を他の役よりも優先して引き込むように定められている。また、「正解AT役」を構成する図柄は、引込み可能範囲内に配列されているために、「正解AT役」の取りこぼしが発生することはない。よって、「A_LC1」に当選しているときにおいて、左第1停止・中第2停止したときには、必ず「正解AT役」に入賞するようにリール制御が行われる。「正解AT役」に入賞したときには、例えば、10枚のメダル払出を伴う。
一方、「A_LC1」に当選しているときにおいて、中あるいは右第1停止(中あるいは右のリール11Mあるいは11Rを第1停止)したときや、左第1停止した後に右第2停止したときには、「正解AT役」よりも同時当選している他の役を優先して引き込むように定められている。「A_LC1」に当選しているときにおいて左第1停止した後に右第2停止したときには、1/2の割合(タイミング)で入賞ラインNL上に引き込み可能な図柄から構成されている「1枚役」を優先して引き込むように定められている。このため、ストップスイッチの操作タイミングによって、「1枚役」を構成する図柄を、1/2の割合で入賞ラインに引き込み入賞させ、1/2の割合でいずれも入賞させることができない場合が生じる。つまり、1/2の割合で1枚役が入賞する。また、「A_LC1」に当選しているときにおいて中あるいは右第1停止したときには、1/4の割合(タイミング)で入賞ラインNL上に引き込み可能な図柄から構成されている「1枚役」を優先して引き込むように定められており、ストップスイッチの操作タイミングによって1/4の割合でいずれかの役を入賞ラインに引き込み入賞させ、3/4の割合でいずれも入賞させることができない場合が生じる。つまり、1/4の割合で1枚役が入賞する。
また、「A_LC2」当選時においても、左第1停止・中第2停止したとき(L−C−R)には、「正解AT役」を他の役よりも優先して引き込み、「正解AT役」に入賞するようにリール制御が行われる。これに対し、左第1停止した後に右第2停止したときには、1/2の割合(タイミング)で入賞ラインNL上に引き込み可能な図柄から構成されている「1枚役」を優先して引き込み、1/2の割合で1枚役を入賞ラインに引き込み入賞させ、1/2の割合でいずれも入賞させることができない場合が生じる。また、中あるいは右第1停止したときには、1/4の割合(タイミング)で入賞ラインNL上に引き込み可能な図柄から構成されている「1枚役」を優先して引き込むように定められており、ストップスイッチの操作タイミングによって1/4の割合で1枚役を入賞ラインに引き込み入賞させ、3/4の割合でいずれも入賞させることができない場合が生じる。
次に、「A_LR1」当選時においては、左第1停止・右第2停止したとき(L−R−C)には、「正解AT役」を他の役よりも優先して引き込み、「正解AT役」に入賞するようにリール制御が行われる。これに対し、左第1停止した後に中第2停止したときには、1/2の割合(タイミング)で入賞ラインNL上に引き込み可能な図柄から構成されている「1枚役」を優先して引き込み、1/2の割合で1枚役を入賞ラインに引き込み入賞させ、1/2の割合でいずれも入賞させることができない場合が生じる。また、中あるいは右第1停止したときには、1/4の割合(タイミング)で入賞ラインNL上に引き込み可能な図柄から構成されている「1枚役」を優先して引き込むように定められており、ストップスイッチの操作タイミングによって1/4の割合で1枚役を入賞ラインに引き込み入賞させ、3/4の割合でいずれも入賞させることができない場合が生じる。
「A_LR2」〜「B_RC2」当選時においても、図11に示すように、「正解AT役」に対応する押し順で停止操作されたときには当該「正解AT役」に入賞するようにリール制御が行われ、それ以外の押し順で停止操作されたときには当該押し順に応じた割合で1枚役に入賞するようにリール制御が行われる。このように、「A_LC1」〜「B_RC2」は、押し順に応じて入賞ラインNLに優先して引き込む役が異なり、「正解AT役」に入賞したときには「BEL」がライン上に停止するため、押し順ベルともいう。
「A_LC1」〜「B_RC2」のいずれかに当選しているときにおいて、「正解AT役」を入賞させる押し順は、正解手順ともいう。前述したAT中において「A_LC1」〜「B_RC2」のいずれかに当選したときには、有利操作態様として正解手順を特定可能な情報が報知可能となる。このように、「A_LC1」〜「B_RC2」は、AT中においてナビ演出の対象となるためナビ対象役ともいう。なお、「B_LC1」〜「B_RC2」については、遊技状態がRT1中であるときには、押し順にかかわらず必ず「正解AT役」に入賞するようにリール制御が行われる。
前述したように、3枚賭け時のRT0中またはRT1中における「A_LC1」〜「B_RC2」の当選確率は、ナビ演出が実行され得るAT中における払出率が1以上となる確率となるように、判定値が定められている。このため、3枚賭け時の遊技において有利期間に制御されてATに制御されたときには、遊技者所有のメダルが増加する期待感を遊技者に抱かせることができる。
本実施形態においては、2枚賭け時のRT0中等における「A_LC1」〜「B_RC2」のいずれかに当選しているときでも、3枚賭け時のRT0中またはRT1中(図11(a)に示す内容)と同じリール制御が行われる。しかし、前述したように、2枚賭け時のRT0中またはRT2中における「A_LC1」〜「B_RC2」の当選確率は、3枚賭け時のRT0中等よりも低く、ナビ演出が実行され得るATを仮に実施したとしても(ナビ演出が仮に実行されたとしても)払出率が1未満となる確率となるように判定値が定められている。このため、2枚賭け時の遊技において仮にナビ演出が実行されたときであっても、平均すると遊技者所有のメダル枚数が増えることを期待できない。さらに、2枚賭け時の遊技においては、3枚賭け時の遊技よりも、「A_LC1」〜「B_RC2」に当選して正解押し順により「正解AT役」に入賞し得ることを期待できる割合が低くなる。このため、2枚賭け時の遊技においては、仮にナビ演出が実行されたとしても当該ナビ演出によるメリットを十分に享受できるとはいえない。
次に、小役のうち「CH」に当選したときには、「チェリー役」を優先して入賞ラインNL上に引き込むリール制御が行われるため、図11に記載のとおり、「チェリー役」を入賞させることができる。「WM1」に当選したときには、「スイカ役1」を優先して入賞ラインNL上に引き込むリール制御が行われるため、図11に記載のとおり、「スイカ役1」を入賞させることができる。「WM2」に当選したときには、「スイカ役2」を優先して入賞ラインNL上に引き込むリール制御が行われるため、図11に記載のとおり、「スイカ役2」を入賞させることができる。「SP1」に当選したときには、例えば、当選している所定の役を引き込み、当該役を取りこぼしたときに図11に記載のとおり、はずれ図柄組合せのうち予め定められた「チャンス目1」が停止可能となる。「SP2」に当選したときには、例えば、当選している所定の役を引き込み、当該役を取りこぼしたときに図11に記載のとおり、はずれ図柄組合せのうち予め定められた「チャンス目2」が停止可能となる。「BE」に当選したときには、押し順にかかわらず必ず「正解AT役」に入賞するようにリール制御が行われる。このように、押し順にかかわらず共通して「正解AT役」に入賞するため、「BE」は、「共通ベル」ともいう。
また、ボーナス役の当選が持ち越されている状態(RBB内部当選状態)において再遊技役や小役に当選したときにおけるリール停止処理では、ボーナス役よりも再遊技役や小役を優先して引き込むように定められている。
リール停止処理では、いずれの役にも当選していない場合、いずれの役にも入賞しないはずれ図柄組合せとなる図柄を入賞ライン上に引き込み停止させる。いずれの役にも当選していない場合であって、例えば特定操作態様(右のリール11Rを第1停止)で停止操作されたときには、「B7」「R7」「BAR」などの図柄をいずれかのラインに引き込みつつはずれ図柄組合せとなるようにリール制御が行われる。これにより、「NRP1」や「NRP2」に当選しているときと類似する図柄組合せを停止させることができ、「NRP1」や「NRP2」に当選していることに対する期待感を抱かせることができる。
図11(b)は、SB中の当選役グループ毎に行われるリール制御および停止可能な出目の例を説明するための図である。SB中における抽選対象役は、RT0中やRT1中などと異なり、「ALL1」と「ALL2」とが定められている。「ALL1」に当選したときには、押し順にかかわらず、メダル1枚の払出を伴う「SB中役1」に入賞するようにリール制御が行われる。「ALL2」に当選したときには、押し順にかかわらず、メダル10枚の払出を伴う「SB中役2」に入賞するようにリール制御が行われる。
しかし、前述したように、「SB」中における抽選対象役の当選確率は、「ALL2」よりも「ALL1」の方が、高くなるように判定値が定められている。さらに、「ALL1」および「ALL2」各々の当選確率は、「SB」中の払出率が1未満となる確率となるように、判定値が定められている。このため、「SB」中の遊技において仮にナビ演出が実行されたときであっても、平均すると遊技者所有のメダル枚数が増えることを期待できない。さらに、「SB」中の遊技においては、押し順にかかわらず当選役に応じた出目が停止されるため、例えば「A_LC1」〜「B_RC2」当選時のように正解押し順により「正解AT役」などの有利度合いが高い出目が停止し得ることが期待できず、仮にナビ演出が実行されたとしても当該ナビ演出によるメリットを享受できない。
リール停止処理においては、リール11L〜11Rのいずれかが停止する毎に、停止したリール、および停止位置(例えば、中段に停止されている図柄の図柄番号等)などを特定可能なリール停止コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73は、停止したリール、および停止位置が特定可能となり、対応する演出を実行可能となる。
ステップS17においては、リール11L〜11Rすべてが停止したか否かが判定される。ステップS17においてリール11L〜11Rすべてが停止したと判定されなかったときには、ステップS16へ移行する。一方、ステップS17においてリール11L〜11Rすべてが停止したと判定されたときには、ステップS18へ移行する。
ステップS18においては、報知用表示器60において操作情報が表示されているときに、当該報知用表示器60を非表示状態とする。ステップS19においては、リール停止後のAT系抽選処理として第2関連処理が行われる。ステップS19の第2関連処理では、通常期間において有利期間移行条件が成立したことに基づいて有利期間に制御する。第2関連処理では、有利期間中における状態の遷移を制御するための処理を実行する。ここで、図12を用いて、有利期間中における状態遷移の概要を説明する。
第2関連処理では、通常期間において有利期間移行条件が成立することに基づいて有利期間に制御する。有利期間移行条件は、例えば図10(a)に示す当選役グループ(SB、「A_LC1」〜「B_RC2」、「CH」、「WM1」、「WM2」、「SP1」、「SP2」、「BE」)のうちのいずれかに当選することにより成立する。このため、遊技の大半は、有利期間において行われる。有利期間中においては、当該有利期間が開始されてからの賭数とメダル付与数とに基づく差数を累計した累計数が最低となる最下値を0として基点とし、該基点からの現在の累計数(いわゆるMY値)や遊技回数がカウントされる。
通常期間から有利期間に制御されたときには、図12に示すように有利一般に制御される。有利一般中においては、CZ移行抽選において当選する確率(遊技者にとっての有利度合い)が異なる、低確・通常・高確等の複数種類のモードのうちのいずれかに制御されるようにしてもよく、例えば、通常期間から有利期間に制御されたときには、複数種類のモードのうち、CZ移行抽選において当選する確率が高いモードに制御されてもよい。このようにすることで、AT終了直後の通常期間から有利期間に制御されるときに、遊技者の期待感を持続させることができる。また、有利一般中におけるAT移行抽選の有利度合い(例えばAT当選する割合等)も、低確・通常・高確等のモードの種類に応じて異なるようにしてもよい。なお、CZ移行抽選やAT移行抽選の一方または両方は一定となるように定められていてもよい。
また、通常期間から有利期間に制御されるときには、ATに制御するまでに要する天井遊技回数を設定する。ATは、天井遊技回数に到達することやAT当選することにより制御される状態である点において、役抽選においてボーナスに当選することにより制御可能となるRBB等とは異なる。天井遊技回数とは、ATに強制的に制御する回数である。有利期間が開始されてから消化した遊技回数が天井遊技回数に到達することにより、ATに制御される。天井遊技回数は、所定のゲーム数(例えば999回)に一律に定められているものであってもよく、また、通常期間から有利期間に制御されるときに複数のゲーム数(例えば、250回、500回、999回)のうちから抽選により決定されるものであってもよい。
通常期間中において例えばSB当選によるCZ移行抽選や、有利一般中におけるCZ移行抽選において当選したときには、所定期間(例えば所定ゲーム数消化する期間等)に亘りCZに制御される。CZにおいてAT移行当選することなく所定期間が経過したときには、再び有利一般に制御される。通常期間中において例えばSB当選によるCZ移行抽選や有利一般またはCZにおけるAT移行抽選において当選したときや、天井遊技回数に到達したときには、ATに制御される。
AT中は、「押し順ベル」および「RT移行リプレイ」(以下、まとめてナビ対象役ともいう)に当選したときに有利操作態様(正解手順)を報知するナビ演出が実行される。また、AT中においては、ATに制御可能とするATゲーム数を上乗せするか否か(上乗せ抽選)、1回のATの終了条件が成立(例えばATゲーム数を消化)した後に再度ATに制御するか否か(ATストック抽選)、1回のATの終了条件が成立した後にATストックがない場合に有利一般およびCZのいずれに制御するか(AT終了後状態抽選)などについて抽選する各種AT中抽選が行われる。各種AT中抽選は、例えば、内部抽選において所定の当選役グループ(例えば、「RBB」、「SB」、「CH」、「WM1」、「WM2」、「SP1」、「SP2」など)に当選することにより行われる。また、ATストック抽選では、当選することにより、ATに制御可能な回数(ATストック回数)を1加算する。ATストック回数は、AT終了後においてATに繰返し制御可能となり、制御される毎に1ずつ減算される。なお、AT中における各種AT中抽選の有利度合い(当選確率等)は、一律に定められているものであってもよく、また、複数のモード(低確率モード、通常確率モード、高確率モードなど)のうち制御されているモードに応じた有利度合いとなるようにしてもよい。さらに、各モードにおいては、レベル(レベル1〜10など)が定められており、同じモードであっても当該レベルに応じてAT中における各種AT中抽選の有利度合いが異なる。なお、低確率モードや通常確率モードにおけるレベルは、各々、上位のモード(低確率であれば通常確率、通常確率であれば高確率)に移行することに対する期待度を示すものであってもよい。各モードにおけるレベルは、例えば、内部抽選において所定の当選役グループに当選することや、所定ゲーム数消化することにより更新可能となる。より具体的には、所定の当選役グループに当選、あるいは所定ゲーム数消化することにより、レベルアップ抽選を行い、当選したときにアップさせるレベル数を決定する。
各種AT中抽選のうち上乗せ抽選において、ATゲーム数が上乗せされたときには、当該ATの残りATゲーム数に加算される。また、制御中のATの終了条件が成立したときであって、ATストック回数が1以上であるときには、再度ATに制御される。また、制御中のATの終了条件が成立したときであって、ATストック回数が1以上ではないときには、AT終了後状態抽選の結果に応じて、有利一般およびCZのいずれかに制御される。
次に、ステップS20においては、払出処理が行われる。払出処理では、入賞ラインNL上の図柄組合せ(疑似遊技ではなく本遊技において停止された図柄組合せ)に基づいて、当該図柄組合せに対応する処理を実行する。例えば、小役が入賞したときには、入賞した小役の種類に対応して予め定められている払出枚数分のメダルを払い出すか、あるいはクレジット加算するための払出処理を実行する。払出処理では、メダル払出あるいはクレジット加算により遊技者に付与されたメダル枚数(0枚を含む)を特定可能な払出コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においても1遊技の結果として遊技者に付与されたメダル枚数を特定可能となる。また、再遊技役が入賞したときには、再遊技フラグを設定するための処理を実行する。払出処理では、入賞ラインNL上の図柄組合せ、入賞の有無、入賞した役の種類等を特定可能な遊技結果コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、入賞ラインNL上の図柄組合せに応じた演出を実行可能となる。また、払出処理では、遊技の結果に応じて、有利期間滞在比率、役物比率、役物等状態比率、および指示込役物比率等を算出するために用いる各種カウンタの値を更新して、当該有利期間滞在比率、役物比率、役物等状態比率、および指示込役物比率等を算出してRAM65の所定領域に記憶する。このような払出処理は、疑似遊技では行われず、本遊技において行われる。
ステップS21においては、有利期間が終了するか否かを判定する。有利期間は、有利期間中の遊技回数が上限遊技回数の1500に到達することにより第1の条件が成立するか、有利期間中の賭数とメダル付与数とに基づく差数を累計した累計数が最低となる最下値を0として基点とし、該基点からの現在の累計数上限累計数の2400に到達することにより第2の条件が成立することにより終了する。このような、第1の条件および第2の条件が成立するまでの残り遊技回数あるいは累計数が所定値未満となったときには、エンディングに制御される。具体的には、AT中において、有利期間中の遊技回数が1200に到達したときや、有利期間中の差数が2000に到達したときにエンディングに制御される。エンディング中においても、ナビ演出が実行されるように定められている。エンディングは、第1の条件または第2の条件が成立するまで継続し、第1の条件または第2の条件が成立することにより有利期間終了条件が成立したときに、通常期間に制御する。このときにも、有利期間中に更新されていた差数や遊技回数等、有利期間に関するすべての情報がリセットされる。また、ATが終了した後におけるCZ中においてATに移行されることなく遊技を所定回数消化することなどにより成立する第3の条件が成立したときや、有利一般およびCZ中のAT移行抽選において当選することなく所定の終了条件が成立(例えば、予め定められたゲーム数を消化したときなど)したときにも、有利期間が終了する。
ステップS21において有利期間が終了すると判定されたときには、ステップS22において有利期間終了時の初期化処理が行われる。有利期間終了時の初期化処理においては、有利期間中に更新されていた差数や遊技回数等、有利期間に関するすべての情報がリセット(初期化)される。ステップS23においては、有利期間の終了に伴い、有利期間報知ランプ80を消灯する。これにより、1遊技に関する遊技制御処理が終了する。
なお、1遊技が終了する際には、遊技状態設定処理なども行われる。遊技状態設定処理としては、例えば、役抽選あるいは遊技の結果等に基づいて、次回以降の遊技状態を特定可能な遊技状態フラグを設定する。遊技状態フラグは、RAM65の所定領域に記憶される。メインCPU61は、遊技状態フラグに基づいて、現在制御されている遊技状態を特定する。図13には、遊技状態の遷移が示されている。
遊技状態設定処理は、設定変更等により初期化されると「RT0」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。「RT0」中においては、賭数の規定数として「3」および「2」が定められている。「RT0」中において賭数「3」を設定した遊技において「RBB役1」〜「RBB役3」のいずれかに当選したが入賞しなかったときには、「RT1」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。「RBB役1」〜「RBB役3」に当選した遊技あるいは当該当選が持ち越されている「RT1」中の遊技において「RBB役1」〜「RBB役3」のうちの当選しているRBB役に入賞したときには、ボーナス状態である「RBB1」〜「RBB4」のうち入賞したRBB役に対応するRBBを特定可能な遊技状態フラグを設定して、RBBに制御する。
一方、「RT0」中において賭数「2」を設定した遊技において「RBB役4」または「RBB役5」に当選したが入賞しなかったときには、「RT2」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。「RT2」では、賭数の規定数として「3」および「2」が定められている。「RBB役4」または「RBB役5」に当選した遊技において当選しているRBB役に入賞したときには、ボーナス状態である「RBB4」または「RBB5」のうち入賞したRBB役に対応するRBBを特定可能な遊技状態フラグを設定して、RBBに制御する。
遊技状態設定処理は、RBB中における払出枚数を計数し、払出枚数が入賞したボーナス役の種類に応じた枚数を超えたときに「RT0」を特定可能な遊技状態フラグを設定する。これにより、「RT0」において「RBB役」に当選・非入賞のときにRBB内部当選状態としての「RT1」または「RT2」に制御し、「RBB役」に入賞したときにボーナス状態である「RBB」に制御する。RBBにおいて規定数払出があったときには、RBB終了となり「RT0」に制御される。また、「RT0」中において賭数「3」を設定した遊技において「SB役」に当選かつ入賞したときには、「SB」に制御する。「SB」は、1回の遊技で終了となり、その後、再び「RT0」に制御される。
ここで、遊技状態の遷移について説明する。以下では、まず、有利期間のうちのATに制御されないとき(以下、非ATともいう)の遊技状態の遷移について説明する。有利期間のうちの非AT中においては、「A_LC1」〜「B_RC2」に当選しても、有利操作態様を報知するAT遊技が行われることがない。このため、意図的に「正解AT役」を入賞させることはできない。一方、有利期間のうちのATに制御されているときには、「A_LC1」〜「B_RC2」に当選したときに、「正解AT役」を入賞させるための有利操作態様が報知用表示器60および液晶表示器27により報知可能となる。これにより、有利操作態様が報知された場合には、停止操作を誤らない限り、確実に「正解AT役」を入賞させることができる。その結果、有利期間のうちのAT中においては、メダルが10枚払い出される割合が高まる。
また、遊技状態設定処理では、次回以降の遊技がいずれの遊技状態(RBB、SB、RT0〜RT2のいずれ)であるのか、通常期間、有利期間のうちの有利一般、CZ、およびAT(残りATゲーム数カウンタの値を含む)のうちのいずれであるか、有利期間中において更新される各種情報(各種AT中抽選を行う条件の成立、AT開始、CZ開始)などを特定可能な状態コマンドを出力する。これにより、サブ制御基板73側においては、次回以降の状態に応じた演出を実行可能となる。なお、1遊技に関する遊技制御処理が終了する際には、賭数をクリアして次回の賭数設定を可能にするための処理なども行われる。
<演出制御処理>
サブCPU71は、メイン制御基板63からのコマンドに基づいて、ROM77に記憶されている演出制御プログラムを実行し、遊技の進行に応じて演出実行の有無および種類を乱数抽選により決定する演出抽選を行い、その抽選結果に基づいてサブ制御基板73に接続された液晶表示器27、スピーカ31L、31R、および各種ランプ・LEDなどの演出手段を駆動制御するための演出制御処理を行う。所定の演出を実行するための演出実行手段は、サブCPU71により行われる演出制御処理に含まれる。演出制御処理により実行される演出例を以下に説明する。
演出制御処理では、役抽選において当選した当選役グループの種別を特定可能な当選種別コマンドを受信したときには、当選役グループの種別に応じた演出を実行可能となる。演出制御処理は、当選種別コマンドを受信したことに基づいて、例えば、「RBB」の当選種別コマンド受信時は「ボーナス確定!」などを含む確定画面を液晶表示器27に表示する演出や、「押し順ベル」を特定可能な当選種別コマンドに基づいてベルと類似色の「黄色い風船」の画像を液晶表示器27に表示する演出を実行する。これにより、遊技者は当選した当選役グループを推測しながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出制御処理では、AT中において押し順バッファに記憶された値を特定するための押し順コマンドを受信したときに、当該コマンドから特定される表示内容(図6(b)参照)を有利操作態様として液晶表示器27に表示する演出を実行する。これにより、AT中においてナビ対象役のいずれかに当選したときに正解手順で停止操作を行って、確実に「正解AT役」を入賞させることが可能となる。有利操作態様を特定可能な画像は、ナビ演出ともいう。また、疑似遊技中であるときには、疑似遊技に対応する各種演出が実行される。疑似遊技に対応する各種演出には、上記ナビ演出と同様に停止操作の態様を報知する演出や、疑似遊技中である旨を報知する演出などが含まれる。また、演出制御処理では、メイン制御基板63側において制御されている状態に応じて液晶表示器27において表示する背景画像の種類を制御する処理や、遊技特定用ランプ82を対応する態様で制御する処理が行われる。
図14は、演出制御処理に含まれる遊技特定用ランプ制御処理を説明するためのフローチャートである。遊技特定用ランプ制御処理においては、メイン制御基板63側において制御される状態等に応じて遊技特定用ランプ82の点灯態様を制御するための処理が行われる。ステップS101においては、例えば、第2関連処理において送信される状態コマンドに基づきCZ開始を特定するためのCZ開始コマンドを受信したか否かが判定される。ステップS101においてCZ開始コマンドを受信したと判定されなかったときには、ステップS103へ移行する。ステップS101においてCZ開始コマンドを受信したと判定されたときには、ステップS102において遊技特定用ランプ80をCZ態様(例えば、黄色で点灯)で制御する。これにより、「CZ」という文字を視認可能となるように浮き上がらせることができ、「CZ」中であることを遊技者に報知できる。
ステップS103においては、例えば、第2関連処理において送信される状態コマンドに基づきAT開始を特定するためのAT開始コマンドを受信したか否かが判定される。ステップS103においてAT開始コマンドを受信したと判定されなかったときには、ステップS105へ移行する。ステップS103においてAT開始コマンドを受信したと判定されたときには、ステップS104において遊技特定用ランプ80をAT態様(例えば、青色で点灯)で制御する。これにより、「AT」という文字を視認可能となるように浮き上がらせることができ、「AT」中であることを遊技者に報知できる。
ステップS105においては、疑似遊技開始コマンド(図7のステップS41参照)を受信したか否かが判定される。ステップS105において疑似遊技開始コマンドを受信したと判定されなかったときには、ステップS108へ移行する。ステップS105において疑似遊技開始コマンドを受信したと判定されたときには、ステップS106において遊技特定用ランプ80を疑似遊技態様(例えば、赤色で点灯)で制御する。これにより、「疑似遊技」という文字を視認可能となるように浮き上がらせることができ、「疑似遊技」中であることを遊技者に報知できる。ステップS107においては、疑似遊技中である旨を特定するための疑似遊技フラグがセットされる。なお、ステップS106において遊技特定用ランプ80を疑似遊技態様で制御するタイミングで、液晶表示器27においても疑似遊技中である旨を報知するための画像(疑似遊技特定報知の画像)が表示される。
ステップS108においては、疑似遊技終了コマンド(図7のステップS51参照)を受信したか否かが判定される。ステップS108において疑似遊技終了コマンドを受信したと判定されなかったときには、遊技特定用ランプ制御処理を終了する。ステップS108において疑似遊技終了コマンドを受信したと判定されたときには、ステップS109において遊技特定用ランプ80を状態コマンドに基づき現在制御中の状態に応じた態様で制御する。これにより、現在制御中の状態を報知できる。なお、「疑似遊技」、「CZ」、および「AT」のいずれでもないときには、遊技特定用ランプ82が無点灯状態に制御され、何らの文字も視認できない状態となる。ステップS110においては、疑似遊技の終了に伴って、疑似遊技フラグがリセットされる。なお、ステップS109において遊技特定用ランプ80の疑似遊技態様での制御を終了するタイミングで、液晶表示器27においても疑似遊技中である旨を報知するための画像(疑似遊技特定報知の画像)を非表示とする。
図15は、演出制御処理に含まれるナビ関連処理を説明するためのフローチャートである。ナビ関連処理においては、停止操作の態様を報知するナビ演出を制御するための処理が行われる。ステップS120においては、疑似遊技フラグがセット(図14のステップS107参照)されているか否かが判定される。つまり、疑似遊技中であるか否かが判定される。ステップS120において疑似遊技フラグがセットされていると判定されなかったときには、ステップS125へ移行する。ステップS120において疑似遊技フラグがセットされていると判定されたときには、有利期間中であるか否かやAT中であるか否かにかかわらず、ステップS121において疑似停止に関する報知内容を決定し、所定タイミングで報知される。
疑似停止に関する報知内容は、例えば、停止操作の態様である押し順を示唆する情報や、狙うべき図柄を示唆する情報が含まれる。ステップS121における疑似停止に関する報知内容は、メイン制御基板63側からの押し順コマンドから特定される値に定められている停止操作の態様に基づいて決定されるものであってもよく、また、役抽選の結果に応じて決定されるものなどであってもよい。
また、ステップS121における疑似停止に関する報知内容は、メイン制御基板63側における役抽選の結果に関係なく、メイン制御基板63側において疑似停止させる位置として予め決定されている位置であって疑似停止させる図柄を前述した疑似停止予定図柄コマンドなどから特定し、当該図柄に対応した内容としてもよい。例えば、メイン制御基板63側において疑似停止させる予定の図柄が決定されて疑似停止予定図柄コマンドが送信される場合、ステップS121においては、当該疑似停止予定図柄コマンドに基づいて疑似停止される予定の図柄に応じて疑似遊技中に報知するナビ演出等の報知内容を決定するようにしてもよい。また、疑似遊技が発生したときには特定の図柄組合せが必ず疑似停止される場合、ステップS121においては、疑似遊技開始コマンドに基づいて特定の図柄組合せに対応する報知内容を特定するようにしてもよい。さらに、ステップS121における疑似停止に関する報知内容は、メイン制御基板63側における決定結果(例えば、押し順コマンドから特定される値等)にかかわらず、サブ制御基板73側で独自に決定するものであってもよく、例えばステップS121において乱数抽選等でランダムに決定されるものであってもよい。
また、所定タイミングとしては、例えば、疑似遊技におけるリール回転が開始されるタイミング、リール回転が開始されて一定速度(疑似停止有効化となる速度)に到達したタイミング、疑似遊技中における疑似停止操作が有効化されたタイミングなどのいずれかのタイミングが定められている。
ステップS122においては、疑似遊技フラグがリセット(図14のステップS110参照)されたか否かが判定される。ステップS122において疑似遊技フラグがリセットされていると判定されたときには、ステップS125に移行する。ステップS122において疑似遊技フラグがリセットされていると判定されなかったときには、ステップS123において前回操作(例えば、スタートレバー操作、疑似停止のためのストップスイッチへの操作等)から所定時間(例えば、3分)経過したか否かが判定される。ステップS123において前回操作から所定時間経過したと判定されなかったときには、ステップS122へ移行する。一方、ステップS123において前回操作から所定時間経過したと判定されたときには、ステップS124において疑似停止のためのストップスイッチへの操作を促すための疑似停止操作促進演出を行って、ステップS122へ移行する。疑似停止操作促進演出としては、例えば、「疑似停止させましょう!」といったメッセージが液晶表示器27に表示される。これにより、遊技者に対して疑似停止させるための操作を促すことができる。
ステップS125においては、押し順コマンドを受信したか否かが判定される。ステップS125において押し順コマンドを受信したと判定されなかったときには、ナビ関連処理を終了する。一方、ステップS125において押し順コマンドを受信していると判定されたときには、ステップS126において押し順コマンドに基づくナビ演出の報知内容を決定し、所定タイミングで報知される。ナビ演出の報知内容としては、例えば、押し順コマンドから特定される値に定められている停止操作の態様を示唆するものであって、図6(b)の液晶表示器に表示される表示内容が決定される。また、所定タイミングとしては、疑似遊技終了後におけるランダム遅延処理の開始に関連(対応)するタイミングであって、例えば、リール回転が開始されるタイミング、リール回転が開始されて定常回転速度(停止有効化となる速度)に到達したタイミング、停止操作(本停止)が有効化されたタイミングなどのいずれかのタイミングが定められている。
ステップS127においては、リールが回転中であるか否か、つまり遊技中であるか否かが判定される。ステップS127においてリールが回転中であると判定されたときには、ステップS128において前回操作(例えば、スタートレバー操作、ストップスイッチへの停止操作等)から所定時間(例えば、1分)経過したか否かが判定される。ステップS128において前回操作から所定時間経過したと判定されなかったときには、ステップS130へ移行する。一方、ステップS128において前回操作から所定時間経過したと判定されたときには、ステップS129においてストップスイッチへの停止操作を促すための停止操作促進演出を行って、ステップS130へ移行する。停止操作促進演出としては、例えば、「リールを停止させましょう!」といったメッセージが液晶表示器27に表示される。これにより、遊技者に対してリールを停止させるための操作を促すことができる。
ステップS130においては、ナビ演出による報知内容に合致しない操作が受け付けられたか否か、つまり操作ミスがあったか否かが判定される。ステップS130において操作ミスがあったと判定されなかったときには、ステップS127へ移行する。ステップS130において操作ミスがあったと判定されたときには、ステップS131において実行中のナビ演出を途中で終了してステップS127へ移行する。
(AT中に疑似遊技が発生したときの例)
次に、疑似遊技中および疑似遊技終了後における各種制御内容について、より具体的に説明する。図16は、AT中において疑似遊技が発生したときの各種制御内容を説明するためのタイミングチャートである。図16には、上から、遊技状態の種類、遊技数(遊技目)、最大ベットスイッチ17への操作の有無、スタートスイッチ19への操作の有無、液晶表示器27の表示内容、左リール11L〜右リール11R各々の状態、左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R各々への操作の有無、有利期間報知ランプ80の点灯状態、疑似遊技特定報知の報知状態、および、報知用表示器60の表示内容が示されており、左から右にかけて時間の経過が示されている。また、図17は、図16に対応する報知用表示器60、液晶表示器27、および、遊技特定用ランプ82の表示態様例を示す図である。
図16では、遊技状態欄に示されるように「AT遊技中」であって、遊技数欄に示されるように「N−1遊技目」、「N遊技目」、および「N+1遊技目」の遊技内容が示されている。また、遊技数欄においては、遊技数(遊技目)とともに、「疑似遊技」と示すことにより疑似遊技中である旨を示し、「本遊技」と示すことにより疑似遊技ではない本遊技中である旨を示している。図16では、AT中であり有利操作態様が報知され得る状態であるため、有利期間報知ランプ欄に示されるように有利期間報知ランプ80が「ON」となり点灯している状態が示されている。
タイミング1は、「N−1遊技目」の遊技に対する賭数の設定操作が行われたタイミングが示され、タイミング2は、「N−1遊技目」の遊技を開始するためのスタートレバーが操作されたタイミングが示されている。AT中であるためAT役に当選しているときには、タイミング2の液晶欄および報知用表示器欄に示されるように、液晶表示器27において押し順バッファに記憶されている値に応じたサブ側のナビ演出が実行される(図15のステップS126参照)とともに、報知用表示器60において「ON」となり押し順バッファに記憶されている値に応じた表示内容が表示される(図5のステップS14参照)。
図17(a)には、「N−1遊技目」における表示態様例が示されている。報知用表示器60においては、押し順バッファの値「1」に対応する表示内容として「1」が表示されるとともに、液晶表示器27においては、画面の下方領域において押し順バッファの値「1」に対応する表示内容として「1・2・3」が表示され、有利操作態様が報知されている。また、AT中であるため、有利期間報知ランプ80が点灯した状態となっているとともに、遊技特定用ランプ82がAT態様で制御されている。また、液晶表示器27の画面の上方領域においては、ATの進行に応じて更新されるAT関連遊技情報が表示されている。AT関連遊技情報としては、例えば、画面左上方においてATの残りゲーム数として「LAST:350G」が示されるとともに、ATにおいて消化したゲーム数として「TOTAL150G」が示され、画面右上方においてATにおける純増枚数として「GET:350」が示されている。
図16に戻り、タイミング2以降において示すように、スタートレバーが操作されたことに伴って、左リール11L〜右リール11R各々の回転が開始されて定常回転速度で回転する状態に制御される。左リール11L〜右リール11R欄における右上がり方向の実線は、リールが定常回転速度である所定速度に到達するまで加速している状態を示し、水平方向の実線は、リールが一定となる速度で回転している状態を示している。
定常回転速度に到達して停止操作が有効化された後においては、左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R各々への停止操作に応じて、対応するリールが停止する(図5のステップS16)。左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R欄における垂直方向の実線は、各々、停止操作が行われたタイミングを示している。また、左リール11L〜右リール11R欄における垂直方向の実線は、回転していたリールが停止した状態を示している。図16の「N−1遊技目」における例では、ナビ演出等に従って、左リール11Lを第1停止し、中リール11Mを第2停止し、右リール11Rを第3停止している様子が示されている。報知用表示器60は、すべてのリールが停止されたタイミングで非表示状態となる(図5のステップS18)。つまり、図17(a)の報知用表示器60に表示されている「1」は、すべてのリールが停止されたタイミングで非表示状態となる。一方、液晶表示器27におけるナビ演出は、次の遊技の賭数を設定するための操作を受け付けたときに終了する(図16のタイミング3参照)。なお、液晶表示器27におけるナビ演出についても、すべてのリールが停止されたタイミングで終了するようにしてもよい。
タイミング3は、「N遊技目」の遊技に対する賭数の設定操作が行われたタイミングが示され、タイミング4は、「N遊技目」の遊技を開始するためのスタートレバーが操作されたタイミングが示されている。「N遊技目」においては、特定条件が成立しており、スタートレバー操作時のタイミング4〜5に亘って疑似遊技が発生している例を示している。疑似遊技中であっても、有利期間報知ランプ80の点灯状態は維持される。また、スタートレバー操作時においては、タイミング4の液晶欄および疑似遊技特定報知欄に示されるように、液晶表示器27においてサブ側のナビ演出等が実行される(図15のステップS121参照)とともに、疑似遊技特定報知が実行される(図14のステップS106参照)。これに対し、タイミング4の報知用表示器欄に示されるように、AT中であって仮にAT役に当選しているときであっても、疑似遊技中においては、報知用表示器60が非表示状態に維持され、報知用表示器60により停止操作の態様を特定するための情報が表示されることがない。なお、図16のタイミング4におけるスタートレバーへの操作は、疑似遊技を開始する契機となる操作であり、また、疑似遊技後において本遊技が開始されるため、後において本遊技を開始するための操作でもある。
図17(b)には、「N遊技目」における疑似遊技開始時の表示態様例が示されている。報知用表示器60においては、AT中であって仮にAT役に当選しているときであっても、疑似遊技中において停止操作の態様が示唆されることがなく非表示状態となるが、有利期間報知ランプ80については、点灯状態が維持されている。一方、液晶表示器27においては、画面の下方領域において押し順を示す表示内容として「3・2・1」が表示されている。疑似遊技中において液晶表示器27にナビ演出が発生した場合においては、本遊技中の液晶表示器27におけるナビ演出についての制御内容(図15のステップS130、S131等)とは異なり、当該ナビ演出により示唆される押し順等で停止操作できずに操作ミスを生じさせたとしても当該ナビ演出がその後も継続して表示される。
また、疑似遊技特定報知としては、液晶表示器27の下方の帯領域において「疑似遊技中」といったメッセージをスクロールさせる画像が表示されるとともに、遊技特定用ランプ82が疑似遊技態様で制御されている。なお、液晶表示器27の画面の上方領域におけるAT関連遊技情報は、「N−1遊技目」における遊技の結果に応じて更新されている。
図16に戻り、タイミング4以降において示すように、疑似遊技中であってもタイミング2以降で示した本遊技等と同様に、スタートレバーへの操作に伴って左リール11L〜右リール11R各々の回転が開始され、一定速度で回転した状態に制御される。一定速度に到達して疑似停止有効化された後に、左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R各々への疑似停止操作に応じて、対応するリールを疑似停止させることができる。左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R欄における垂直方向の点線は、各々、疑似停止操作が行われたタイミングを示している。図16の「N遊技目」の疑似遊技における例では、ナビ演出等に従って、右リール11Rを第1停止し、中リール11Mを第2停止し、左リール11Lを第3停止している様子が示されている。また、左リール11L〜右リール11R欄における垂直方向の実線であって欄内の高さ半分まで下がる実線は、回転していたリールが疑似停止した状態を示し、半分の高さから水平方向に延びる線は、疑似停止したリールが一定時間(500msec)毎に微振動している状態を示している。
図17(c)には、「N遊技目」における疑似遊技においてすべてのリールが疑似停止したときの表示態様例が示されている。すべてのリールが疑似停止したときには、疑似遊技の結果として所定の画像が液晶表示器27に表示される。図17(c)の例では、液晶表示器27の画面中央領域においてベル図柄に対応する画像が表示されている。疑似遊技において図柄組合せが疑似停止したときに表示される画像としては、入賞ラインNL上に停止されている図柄のみならず、入賞ラインNL上に停止されていない図柄に関する画像を表示することが許容されている。これに対し、本遊技において図柄組合せが表示されたときには、入賞ラインNL上に停止されている図柄に関する画像を表示することが可能であるが、入賞ラインNL上に停止されていない図柄に関する画像を表示することはできない。液晶表示器27において所定の画像が表示される点を除き、疑似遊技において図柄組合せが疑似停止されたときであっても、他の機器(報知用表示器60、有利期間報知ランプ80、遊技特定用ランプ82)の状態やATに関する遊技情報などは維持される。図17(c)に示す疑似遊技特定報知は、疑似遊技が終了するまで継続し、スタートレバー操作が行われて疑似遊技が終了するタイミングに合わせて終了する(図7のステップS50、S51、図14のステップS105〜S110参照)。
タイミング5は、「N遊技目」における疑似遊技において図柄組合せが疑似停止された後においてスタートレバーが操作されたタイミングが示されている。疑似遊技において図柄組合せが疑似停止された後においてスタートレバーが操作されたときには、AT役に当選していることを条件として、タイミング5の液晶欄および報知用表示器欄に示されるように、液晶表示器27において押し順バッファに記憶されている値に応じたサブ側のナビ演出が実行される(図15のステップS126参照)とともに、報知用表示器60において「ON」となり押し順バッファに記憶されている値に応じた表示内容が表示される(図5のステップS14参照)。
図17(d)には、「N遊技目」の本遊技における表示態様例が示されている。報知用表示器60においては、押し順バッファの値「6」に対応する表示内容として「6」が表示されるとともに、液晶表示器27においては、画面の下方領域において押し順バッファの値「6」に対応する表示内容として「3・2・1」が表示され、有利操作態様が報知されている。また、AT中であるため、有利期間報知ランプ80が点灯した状態が継続されるとともに、遊技特定用ランプ82がAT態様で制御されている。また、液晶表示器27の画面の上方領域におけるAT関連遊技情報は継続して表示される。
また、「N遊技目」の疑似遊技において図柄組合せが疑似停止された後においてスタートレバーが操作されたタイミング5においては、リール毎に回転開始タイミングをランダムに遅延させる処理(図8のステップS61〜S69)が行われる。このため、まず、ランダムに遅延した時間経過後に左リール11Lの回転が開始され、次に、ランダムに遅延した時間経過後に中リール11Mの回転が開始され、最後に、ランダムに遅延した時間経過後に右リール11Rの回転が開始される。タイミング5以降において示すように、スタートレバーが操作されたことに伴って、左リール11L〜右リール11R各々の回転が開始されて定常回転速度で回転している状態となり、停止操作が有効化された後においては、左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R各々への停止操作に応じて、対応するリールが停止する(図5のステップS16)。図16の「N遊技目」の本遊技における例では、ナビ演出等に従って、右リール11Rを第1停止し、中リール11Mを第2停止し、左リール11Lを第3停止している様子が示されている。報知用表示器60は、すべてのリールが停止されたタイミングで非表示状態となる。つまり、図17(d)の報知用表示器60に表示されている「6」は、すべてのリールが停止されたタイミングで非表示状態となる。一方、液晶表示器27におけるナビ演出は、次の遊技の賭数を設定するための操作を受け付けたときに終了する。なお、液晶表示器27におけるナビ演出についても、すべてのリールが停止されたタイミングで終了するようにしてもよい。タイミング5におけるスタートレバーへの操作は、疑似遊技が終了してランダム遅延処理を行った後に本遊技に移行させるための操作であるため、以下では、当該操作を導入操作ともいう。
タイミング6は、「N+1遊技目」の遊技に対する賭数の設定操作が行われたタイミングが示され、タイミング7は、「N+1遊技目」の遊技を開始するためのスタートレバーが操作されたタイミングが示されている。AT中であるためAT役に当選しているときには、「N−1遊技目」等と同様に、液晶表示器27において押し順バッファに記憶されている値に応じたサブ側のナビ演出が実行されるとともに、報知用表示器60において「ON」となり押し順バッファに記憶されている値に応じた表示内容が表示される。しかし、図16におけるタイミング7では、AT役に当選していない場合を示しているため、液晶欄や報知用表示器欄および図17(d)に示すように、液晶表示器27においてサブ側のナビ演出が実行されることがなく、かつ、報知用表示器60において停止操作の態様に関する表示内容が表示されることはない。なお、AT中であるため、有利期間報知ランプ80が点灯した状態が維持されるとともに、遊技特定用ランプ82がAT態様で制御が維持される。また、液晶表示器27の画面の上方領域におけるAT関連遊技情報は更新表示される。
(通常中に疑似遊技が発生したときの例)
図18は、通常中(例えば、非AT中、非有利期間中等)において疑似遊技が発生したときの各種制御内容を説明するためのタイミングチャートである。図18における通常中とは、有利期間報知ランプ80が点灯しておらず、図12に示す有利一般に制御されている状態とする。また、図18においては、AT当選せず、有利期間報知ランプ80が点灯する契機も成立しなかった場合の例を示している。なお、図18についても、図16と同様の項目が上から示されており、左から右にかけて時間の経過が示されている。また、図19は、図18に対応する報知用表示器60、液晶表示器27、および、遊技特定用ランプ82の表示態様例を示す図である。
図18では、遊技状態欄に示されるように「通常遊技中」であって、遊技数欄に示されるように「N−1遊技目」、「N遊技目」、および「N+1遊技目」の遊技内容が示されている。図18では、通常中であり有利操作態様が報知され得ない状態であるため、有利期間報知ランプ欄に示されるように有利期間報知ランプ80が「OFF」となり点灯していない状態が示されている。
タイミング1は、「N−1遊技目」の遊技に対する賭数の設定操作が行われたタイミングが示され、タイミング2は、「N−1遊技目」の遊技を開始するためのスタートレバーが操作されたタイミングが示されている。通常中であるため仮にAT役に当選したとしても、タイミング2の液晶欄および報知用表示器欄に示されるように、液晶表示器27においてサブ側のナビ演出が実行されることがなく、かつ、報知用表示器60において停止操作の態様に関する表示内容が表示されることはない。
図19(a)には、「N−1遊技目」における表示態様例が示されている。報知用表示器60および液晶表示器27のいずれにおいても、停止操作の態様に関する内容が表示されていない。また、通常中であるため、有利期間報知ランプ80は点灯しておらず、かつ、有利一般中であるため、遊技特定用ランプ82については、点灯しておらず文字等を視認できない状態に制御されている。また、液晶表示器27の画面においては、通常中に対応する通常画面が表示される。
図18に戻り、タイミング2以降において示すように、スタートレバーが操作されたことに伴って、左リール11L〜右リール11R各々の回転が開始されて定常回転速度で回転する状態に制御される。定常回転速度に到達して停止操作が有効化された後においては、左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R各々への停止操作に応じて、対応するリールが停止する(図5のステップS16)。
タイミング3は、「N遊技目」の遊技に対する賭数の設定操作が行われたタイミングが示され、タイミング4は、「N遊技目」の遊技を開始するためのスタートレバーが操作されたタイミングが示されている。「N遊技目」においては、特定条件が成立しており、スタートレバー操作時のタイミング4〜5に亘って疑似遊技が発生している例を示している。スタートレバー操作時においては、タイミング4の液晶欄および疑似遊技特定報知欄に示されるように、液晶表示器27においてサブ側のナビ演出等が実行可能となる(図15のステップS121参照)とともに、疑似遊技特定報知が実行される(図14のステップS106参照)。しかし、通常中であるため、疑似遊技中であっても、有利期間報知ランプ80については非点灯状態が維持され、仮にAT役に当選しているときであっても報知用表示器60については非表示状態が維持される。なお、図18のタイミング4におけるスタートレバーへの操作は、疑似遊技を開始する契機となる操作であり、また、疑似遊技後において本遊技が開始されるため、後において本遊技を開始するための操作でもある。
図19(b)には、「N遊技目」における疑似遊技開始時の表示態様例が示されている。液晶表示器27においては、画面の下方領域において押し順を示す表示内容として「3・2・1」が表示されるとともに、画面中央において所定のキャラクタ画像が表示される。疑似遊技中に液晶表示器27においてナビ演出が発生した場合においては、本遊技中の液晶表示器27におけるナビ演出についての制御内容(図15のステップS130、S131等)とは異なり、当該ナビ演出により示唆される押し順等で停止操作できずに操作ミスを生じさせたとしても当該ナビ演出がその後も継続して表示される。また、疑似遊技特定報知としては、液晶表示器27の下方の帯領域において「疑似遊技中」といったメッセージをスクロールさせる画像が表示されるとともに、遊技特定用ランプ82が疑似遊技態様で制御されている。一方、有利期間報知ランプ80については非点灯状態が維持され、仮にAT役に当選しているときであっても報知用表示器60については非表示状態が維持され、停止操作の態様に関する内容が表示されることはない。
図18に戻り、タイミング4に示すように、疑似遊技中であっても、タイミング2以降で示した本遊技等と同様に、スタートレバーへの操作に伴って左リール11L〜右リール11R各々の回転が開始され、一定速度で回転した状態に制御される。一定速度に到達して疑似停止有効化された後に、左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R各々への疑似停止操作に応じて、対応するリールを疑似停止させることができる。疑似停止されているリールは、一定時間(500msec)毎に微振動する状態に制御される。
「N遊技目」における疑似遊技においてすべてのリールが疑似停止したときには、AT中であるときと同様に、疑似遊技の結果として所定の画像が液晶表示器27に表示される。液晶表示器27におけるサブ側のナビ演出および疑似遊技特定報知は、疑似遊技が終了するまで継続し、スタートレバー操作が行われて疑似遊技が終了するタイミングに合わせて終了する。
タイミング5は、「N遊技目」の疑似遊技において図柄組合せが疑似停止された後においてスタートレバーが操作(導入操作)されたタイミングが示されている。疑似遊技において図柄組合せを疑似停止させた後、スタートレバーが操作されたときにおいても同様に、タイミング5の液晶欄および報知用表示器欄や図19(c)に示すように、有利期間報知ランプ80については非点灯状態が維持され、報知用表示器60において停止操作の態様に関する内容が表示されることはなく、液晶表示器27においてサブ側のナビ演出が実行されることもない。
また、「N遊技目」の疑似遊技において図柄組合せが疑似停止された後においてスタートレバーが操作されたタイミング5においては、リール毎に回転開始タイミングをランダムに遅延させる処理(図8のステップS61〜S69)が行われる。タイミング5以降において示すように、スタートレバーが操作されたことに伴って、ランダム遅延を発生させて左リール11L〜右リール11R各々の回転が開始されて定常回転速度で回転している状態となり、停止操作が有効化された後においては、左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R各々への停止操作に応じて、対応するリールが停止する(図5のステップS16)。
タイミング6は、「N+1遊技目」の遊技に対する賭数の設定操作が行われたタイミングが示され、タイミング7は、「N+1遊技目」の遊技を開始するためのスタートレバーが操作されたタイミングが示されている。通常中であるため仮にAT役に当選したとしても、液晶欄や報知用表示器欄および図17(d)に示すように、液晶表示器27においてサブ側のナビ演出が実行されることがなく、また、報知用表示器60において停止操作の態様に関する表示内容が表示されることはない。
(疑似遊技が発生する遊技において有利期間報知ランプが点灯するときの例)
図20は、通常中において疑似遊技が発生する遊技において有利期間報知ランプが点灯するときの各種制御内容を説明するためのタイミングチャートである。図20における通常中とは、有利期間報知ランプ80が点灯しておらず、図12に示すCZに制御されている状態とする。また、図20においては、AT当選に応じて疑似遊技が発生する遊技において有利期間報知ランプ80が点灯する契機が成立した場合の例を示している。なお、図20についても、図16等と同様の項目が上から示されており、左から右にかけて時間の経過が示されている。また、図21は、図20に対応する報知用表示器60、液晶表示器27、および、遊技特定用ランプ82の表示態様例を示す図である。
図20では、遊技状態欄に示されるように「通常遊技中」であって、遊技数欄に示されるように「N−1遊技目」、「N遊技目」、および「N+1遊技目」の遊技内容が示されている。図20のタイミング1においては、通常中であり有利操作態様が報知され得ない状態であるため、有利期間報知ランプ欄に示されるように有利期間報知ランプ80が「OFF」となり点灯していない状態が示されている。タイミング1は、「N−1遊技目」の遊技に対する賭数の設定操作が行われたタイミングが示され、タイミング2は、「N−1遊技目」の遊技を開始するためのスタートレバーが操作されたタイミングが示されている。通常中であるため仮にAT役に当選したとしても、タイミング2の液晶欄および報知用表示器欄に示されるように、液晶表示器27においてサブ側のナビ演出が実行されることがなく、かつ、報知用表示器60において停止操作の態様に関する表示内容が表示されることはない。
図21(a)には、「N−1遊技目」における表示態様例が示されている。報知用表示器60および液晶表示器27のいずれにおいても、停止操作の態様に関する内容が表示されていない。また、通常中であるため、有利期間報知ランプ80は点灯していない。遊技特定用ランプ82については、CZ態様で制御されている(図14のステップS102)。また、液晶表示器27の画面においては、通常中(ここではCZ)に対応する通常画面が表示される。
図20に戻り、タイミング2以降において示すように、スタートレバーが操作されたことに伴って、左リール11L〜右リール11R各々の回転が開始されて定常回転速度で回転する状態に制御される。定常回転速度に到達して停止操作が有効化された後においては、左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R各々への停止操作に応じて、対応するリールが停止する(図5のステップS16)。
タイミング3は、「N遊技目」の遊技に対する賭数の設定操作が行われたタイミングが示され、タイミング4は、「N遊技目」の遊技を開始するためのスタートレバーが操作されたタイミングが示されている。「N遊技目」における遊技は、有利期間報知ランプ80を点灯させると決定された遊技であって、かつ、特定条件が成立しておりスタートレバー操作時のタイミング4〜5に亘って疑似遊技が発生する遊技の一例を示している。なお、ここでは、有利期間報知ランプ80を点灯させる決定と、特定条件の成立とに関連性を有していない例を示しているが、これに限らず、有利期間報知ランプ80を点灯させると決定されることにより、特定条件が成立するものであってもよく、また、有利期間報知ランプ80が非点灯状態であるときにおける役抽選の結果に応じて特定条件が成立することにより、有利期間報知ランプ80を点灯させることが決定されるものであってもよい。
図20の例では、疑似遊技が開始されるタイミング4において、有利期間報知ランプ80が点灯状態に制御される(図6のステップS33参照)。疑似遊技が開始されるタイミングにおいて有利期間報知ランプ80を点灯状態に制御するタイミングは、本遊技において停止操作の態様を示唆する内容を報知するまでのタイミングであればよく、例えば、疑似遊技におけるリールの回転が開始されたとき、疑似遊技におけるリールの回転速度が一定速度に到達したとき、疑似停止操作が有効化されたとき、疑似遊技において最初にリールが疑似停止されたとき、疑似遊技において最後のリールが疑似停止されたときなどであってもよい。
また、スタートレバー操作時においては、タイミング4の液晶欄および疑似遊技特定報知欄に示されるように、液晶表示器27においてサブ側のナビ演出等が実行される(図15のステップS121参照)とともに、疑似遊技特定報知が実行される(図14のステップS106参照)。これに対し、タイミング4の報知用表示器欄に示されるように、仮にAT役に当選しているときであっても、疑似遊技中においては、報知用表示器60が非表示状態に維持され、報知用表示器60により停止操作の態様を特定するための情報が表示されることがない。なお、図20のタイミング4におけるスタートレバーへの操作は、疑似遊技を開始する契機となる操作であり、また、疑似遊技後において本遊技が開始されるため、後において本遊技を開始するための操作でもある。
図21(b)には、「N遊技目」における疑似遊技開始時の表示態様例が示されている。有利期間報知ランプ80については、点灯状態となり得るが、報知用表示器60においては、仮にAT役に当選しているときであっても疑似遊技中において停止操作の態様が示唆されることがなく非表示状態が維持される。一方、液晶表示器27においては、ナビ演出等の一例として、画面の中央領域においてBAR図柄を狙わせる狙え画像が表示される。狙え画像は、リールに配列されている「BAR」図柄を示唆するBAR図柄示唆部と、操作態様(逆押し)を示唆する操作態様示唆部(左向き矢印)とを含む。また、BAR図柄示唆部には、「狙え!」といった文字画像部が含まれている。これにより、「BAR」図柄を逆押しで狙って停止させることを遊技者に促すことができる。
また、疑似遊技特定報知としては、液晶表示器27の下方の帯領域において「疑似遊技中」といったメッセージをスクロールさせる画像が表示されるとともに、遊技特定用ランプ82が疑似遊技態様で制御されている。
図20に戻り、タイミング4に示すように、疑似遊技中であっても、タイミング2以降で示した本遊技等と同様に、スタートレバーへの操作に伴って左リール11L〜右リール11R各々の回転が開始され、一定速度で回転した状態に制御される。一定速度に到達して疑似停止有効化された後に、左ストップスイッチ21L〜右ストップスイッチ21R各々への疑似停止操作に応じて、対応するリールを疑似停止させることができる。図20の「N遊技目」の疑似遊技における例では、狙え画像に従って、右リール11Rを第1停止し、中リール11Mを第2停止し、左リール11Lを第3停止している様子が示されている。疑似停止されているリールは、一定時間(500msec)毎に微振動する状態に制御される。
図21(c)および図21(d)には、各々「N遊技目」における疑似遊技においてすべてのリールが疑似停止されたときの表示態様例が示されている。すべてのリールを疑似停止させてBAR揃いとなったときには、図21(c)に示すように、疑似遊技の結果としてAT移行当選している旨を示唆する演出画像(例えば、ギザギザマーク内に「AT獲得」といったメッセージ)が表示される。これに対し、すべてのリールを疑似停止させてBAR揃いとならなかったときには、図21(d)に示すように、疑似遊技の結果としてAT移行当選していなかったかのような演出画像(例えば、「シ〜〜ン」といったメッセージ)が表示される。
疑似遊技中のリール制御においてBAR揃いとなるか否かは、AT当選しているか否かに応じて図7のステップS45において特定される。図7のステップS45においては、例えば、AT当選しているときには疑似停止操作の態様に応じてBAR揃いとなるリール制御を実行可能とする一方、AT当選していないときには、疑似停止操作の態様にかかわらずBAR揃いとならないリール制御を実行する。なお、AT当選しているときには、疑似停止操作の態様にかかわらずBAR揃いとなるリール制御かあるいは疑似停止操作の態様にかかわらずBAR揃いとならないリール制御を行うものであってもよい。なお、液晶表示器27において疑似停止された図柄組合せに応じた所定の画像が表示される点を除き、疑似遊技において図柄組合せが疑似停止されたときであっても、他の機器(報知用表示器60、有利期間報知ランプ80、遊技特定用ランプ82)の状態などは維持される。図21(c)および図21(d)に示す疑似遊技特定報知は、疑似遊技が終了するまで継続し、スタートレバー操作が行われて疑似遊技が終了するタイミングに合わせて終了する。なお、図21(c)〜図21(g)においては、説明の便宜上、遊技特定用ランプ82を報知用表示器60の下に図示している。
タイミング5は、「N遊技目」の疑似遊技において図柄組合せが疑似停止された後においてスタートレバーが操作(導入操作)されたタイミングが示されている。AT当選しておりかつAT役に当選していることを条件として、タイミング5の液晶欄および報知用表示器欄に示されるように、液晶表示器27において押し順バッファに記憶されている値に応じたサブ側のナビ演出が実行される(図15のステップS126参照)とともに、報知用表示器60において「ON」となり押し順バッファに記憶されている値に応じた表示内容が表示される(図5のステップS14参照)。
図21(e)には、「N遊技目」の疑似遊技において図21(c)の表示態様となった後の本遊技における表示態様例が示されている。報知用表示器60においては、押し順バッファの値「6」に対応する表示内容として「6」が表示されるとともに、液晶表示器27においては、画面の下方領域において押し順バッファの値「6」に対応する表示内容として「3・2・1」が表示され、有利操作態様が報知されている。また、AT中であるため、有利期間報知ランプ80が点灯した状態が継続されるとともに、遊技特定用ランプ82がAT態様で制御されている。また、液晶表示器27の画面の上方領域におけるAT関連遊技情報が表示される。
AT当選している場合であっても、図7のステップS45においては疑似停止操作の態様に応じたリール制御が行われるため、疑似停止操作の態様によってはBAR揃いとならない場合が生じ得る。この場合には、「N遊技目」の疑似遊技において図21(d)の表示態様となった後、図21(f)に示す表示態様となってAT当選している旨が報知されてから、図21(e)に移行される。スタートレバー操作により疑似遊技が終了してランダム遅延処理(図8のステップS61〜S69)が開始されるときに、図21(f)に示すように、AT移行当選している旨を示唆する演出画像(例えば、ギザギザマーク内に「復活獲得」といったメッセージ)が表示される。これにより、遊技者に対してAT当選していた旨が報知される。その後において、図21(e)に移行される。図21(f)においても、図21(e)と同様に、報知用表示器60においては、押し順バッファの値「6」に対応する表示内容として「6」が表示され、有利操作態様が報知されている。なお、図21(f)ついては、タイミング的に、先に報知用表示器60において有利操作態様が報知され、その後(例えば2秒経過後等)において、AT移行当選している旨を示唆する演出画像(例えば、ギザギザマーク内に「復活獲得」といったメッセージ)が表示されるものであってもよい。この場合には、報知用表示器60の表示に遊技者を注目させることができる(注目度を向上させることができる)。また、AT中であるため、有利期間報知ランプ80が点灯した状態が継続されるとともに、遊技特定用ランプ82がAT態様で制御されている。なお、図21(f)の例では、液晶表示器27におけるサブ側のナビ演出が表示されておらず、かつAT関連遊技情報が表示されていないが、図21(f)の段階においてもこれらの情報(図21(e)と同様)を表示するようにしてもよい。
次に、疑似遊技でBAR不揃いとなり図21(d)に示す表示態様となった後であって、AT当選していなかったときの表示態様について例示する。疑似遊技において図柄組合せが疑似停止された後においてスタートレバーが操作されたときであって、AT当選していなかったときには、図21(g)に示すように、有利期間報知ランプ80について点灯状態が維持されるものの、報知用表示器60において停止操作の態様に関する内容が表示されることはなく、液晶表示器27においてサブ側のナビ演出が実行されることもない。また、疑似遊技特定報知も終了し、疑似遊技前の状態であるCZに戻るため、遊技特定用ランプ82がCZ態様で制御される。なお、有利期間報知ランプ80の点灯状態は、1遊技が終了するときに行われる図5のステップS21〜ステップS23の処理に従って消灯状態に制御される。なお、図20のタイミング6以降については、図16のタイミング6以降と同様であるため説明を省略する。
なお、図21(g)では、疑似遊技前のCZ(有利期間)が維持されるとともに、有利期間報知ランプ80の点灯状態も維持される例について説明した。しかし、疑似遊技が行われて図21(d)に示す疑似遊技の結果(はずれ)が報知された後においては、CZ(有利期間)を終了させて、有利期間報知ランプ80を消灯させるとともに、遊技特定用ランプ82を無点灯状態に制御して、何らの文字も視認できない状態となるようにしてもよい。つまり、有利期間報知ランプ80については、消灯状態(図21(a))において疑似遊技が開始されることにより点灯状態(図21(b))とした後に、当該疑似遊技後における本遊技が終了したとき(図21(d)の遊技終了時)に有利期間を終了させるとともに消灯させるようにしてもよい。
(疑似停止パターンについて)
上記の実施形態では、疑似遊技中において疑似停止している間(図7や図16等で示した振動制御フラグがセットされている間)におけるリールの疑似停止パターンとして、図22(a)に示すように、当該リールを駆動させるためのリールモータに対して一定時間(500msec)毎に励磁相を変化させる励磁信号を出力することにより、微振動させる例(疑似停止パターン1)について説明した。図22(a)における左リールモータ14L〜右リールモータ14R欄における疑似停止操作後の細長い立ち上がり部分は、一定時間(500msec)毎に疑似停止しているリールが微振動している状態を示している。
しかし、疑似停止しているリールの疑似停止パターンは、図22(a)に示すものに限るものではない。例えば、図22(b)に示す疑似停止パターン2としてもよい。疑似停止パターン2では、疑似停止しているリールを駆動させるためのリールモータに対して一定時間(500msec)毎に、励磁相を変化させず前回出力時と同じ励磁相を励磁するための励磁信号を出力する例を示している。図22(b)における左リールモータ14L〜右リールモータ14R欄における上向き矢印は、一定時間(500msec)毎に、疑似停止しているリールに対応するリールモータに前回出力時と同じ励磁相を励磁するための励磁信号を出力している状態を示している。同じ励磁相を励磁するための励磁信号が出力されるため、リールモータ自体は回転せず、リール自体も振動等が生じず遊技者は励磁信号が出力されていることを特定できない。
また、図22(c)に示す疑似停止パターン3としてもよい。疑似停止パターン3では、疑似遊技において回転されたリールのうち最初のリールが疑似停止されてから最後のリールが疑似停止されるまでの間においては、図22(b)に示す疑似停止パターン2の態様で励磁信号を出力し、最後のリールが疑似停止されてからランダム遅延後に回転させるまでの間においては、図22(a)に示す疑似停止パターン1の態様で励磁信号を出力するパターンである。また、疑似停止パターン3においては、最後のリールの疑似停止を契機として疑似停止パターン2の態様から疑似停止パターン1の態様に切り替える際、既に疑似停止している他のリールのうち励磁信号を出力するタイミングを最初に迎えるリールの励磁タイミングに合わせて、疑似停止しているすべてのリールに対して疑似停止パターン1の態様で励磁信号を出力するようにしてよい。図22(c)の例では、左リール11Lおよび中リール11Mを疑似停止させて最後に右リール11Rを疑似停止させた場合であって、既に疑似停止している左リール11Lおよび中リール11Mのうち励磁信号を出力するタイミングを最初に迎える中リール11Mの励磁タイミング(図22(c)におけるタイミング1)に合わせて、左リールモータ14L〜右リールモータ14Rのすべてに疑似停止パターン1の態様で励磁信号を出力するようにしてもよい。これにより、微振動させるタイミングを疑似停止しているリール間において一致させることができる。
なお、疑似停止パターンとしては、図22(c)とは逆に、例えば、疑似遊技において回転されているリールのうち最初のリールが疑似停止されてから最後のリールが疑似停止されるまでの間においては、疑似停止パターン1の態様で励磁信号を出力し、最後のリールが疑似停止されてからランダム遅延後に回転されるまでの間においては、疑似停止パターン2の態様で励磁信号を出力するパターンを設けてもよい。
(報知用表示器における表示開始タイミングについて)
上記の実施形態では、AT中においてAT役に当選したときに報知用表示器60において停止操作の態様を表示する例を示した(図6、図5のステップS14)。また、報知用表示器60において表示開始するタイミングについて、AT中であって疑似遊技が発生しない通常遊技時においては、スタートレバー操作後からリール回転開始までの間におけるウェイトタイムの経過判定(図5のステップS12)においてウェイトタイムが経過していると判定されたタイミングを例示した(図5のステップS14)。つまり、図23(a)の実施例のタイミングに示すように、スタートレバー操作後に行われるウェイト判定1においてウェイトタイムが経過していると判定されたときに報知用表示器60における表示を開始する例について説明した。
しかし、ウェイトタイムの経過判定は、リールの回転開始後から停止有効化するまでの所定タイミングにおいて行うようにしてもよい。例えば、図23(a)に示すように、リール回転を開始(図23(a)のタイミング3)させた後から停止有効化(図23(a)のタイミング4)するまでの所定タイミングにおいてウェイトタイムの経過判定を行うようにしてもよい(ウェイト判定2)。この場合、ウェイト判定2は、例えば、図8のステップS61〜ステップS71のいずれかが行われるまでのタイミングにおいて行うようにしてもよい。また、AT中であって疑似遊技が発生しない通常遊技時では、当該ウェイト判定2においてウェイトタイムが経過していると判定されたときに報知用表示器60における表示を開始するようにしてもよい(図23(a)のタイミング1)。
また、AT中であって疑似遊技が発生しない通常遊技時において報知用表示器60における表示を開始するタイミングは、ウェイト判定においてウェイトタイムが経過していると判定されたときに限らず、ウェイトの有無にかかわらず、例えば、スタートレバーが操作されたとき(図23(a)のタイミング2)であってもよく、リールの回転が開始されたとき(図23(a)のタイミング3)であってもよく、停止有効化されたとき(図23(a)のタイミング4)であってもよい。つまり、AT中であって疑似遊技が発生しない通常遊技時においては、報知用表示器60を制御するための処理(ステップS13およびS14に相当)を、タイミング2とする場合には、例えば図5のステップS02でYESと判定されてステップS03〜ステップS05の処理を行った後に行い、タイミング3とする場合には図8のステップS63あるいはステップS69が開始されるときに行い、タイミング4とする場合には図8のステップS71においてYESと判定されたときに行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、疑似遊技が発生しない通常遊技時においては、リール11L〜11Rがすべて同時に回転開始する例について説明した。しかし、図23(a’)に示すように、リール11L〜11Rを所定順で回転開始させるもの(第1に左リールが回転し、続いて中リールが回転し、最後に右リールが回転するようなもの)であってもよい。この場合、AT中であって疑似遊技が発生しない通常遊技時において報知用表示器60における表示を開始するタイミングは、図23(a)で示したタイミングに限らず、リール11L〜11Rのうちで最初にリールが回転開始されたとき(図23(a’)のタイミングa、図8のステップS63に相当する処理が行われたとき)であってもよく、最後にリールが回転開始されたとき(図23(a’)のタイミングb、図8のステップS69に相当する処理が行われたとき)であってもよい。
一方、AT中であって疑似遊技が発生した後においては、疑似遊技後のみ行われる図8のステップS62、ステップS65、およびステップS68などのランダム遅延ウェイト処理の開始に関連するタイミングとして、疑似遊技においてすべてのリールが疑似停止されている状態においてスタートレバーが操作されたタイミング(疑似遊技終了後においてウェイトタイムが経過していないことは現実的にあり得えない)を例示し、当該タイミングで報知用表示器60における表示を開始する例について説明した。疑似遊技においてすべてのリールが疑似停止されている状態においてスタートレバーが操作されたタイミングとは、ランダム遅延処理において遅延時間が決定されるよりも前のタイミングともいえる。なお、疑似遊技においてすべてのリールが疑似停止されている状態においてスタートレバーが操作されたとき(図7のステップS50でYESと判定されたとき)には、ステップS12を経由することなく、ステップS13へ移行するようにしてもよい。
しかし、AT中であって疑似遊技が発生した後に報知用表示器60において停止操作の態様の表示を開始するタイミングは、疑似遊技後のみ行われる図8のステップS62、ステップS65、およびステップS68などのランダム遅延ウェイト処理の開始に関連するタイミングであれば、疑似遊技中においてスタートレバーが操作されたタイミングに限らず、当該スタートレバー操作により開始されるランダム遅延処理のうち、例えば、ステップS62において遅延時間が決定された後であって遅延時間の計測が開始されるとき(図23(b)のタイミング1)であってもよく、遅延時間が経過して最初にリールの回転が開始されるとき(図23(b)のタイミング2)であってもよく、最後のリールの回転が開始されるとき(図23(b)のタイミング3)であってもよい。つまり、AT中であって疑似遊技が発生した後においては、報知用表示器60を制御するための処理(ステップS13およびS14に相当)を、例えば、タイミング1とする場合にはステップS62において遅延時間が決定された後であって遅延時間の計測を開始するときに行い、タイミング2とする場合には図8のステップS63が開始されるときに行い、タイミング3とする場合には図8のステップS69が開始されるときに行うようにしてもよい。
また、AT中であって疑似遊技が発生した後に報知用表示器60において停止操作の態様を示唆する内容の表示を開始するタイミングは、図23(b)に示す実施例のタイミングからタイミング1あるいはタイミング2までの所定タイミングであって、特定の処理(例えば、遅延計測が開始等)が開始あるいは終了したときに関連するタイミングに限らず、例えば、ランダム遅延処理が開始されてから所定時間(例えば、100msec)経過したときなどであってもよい。
(有利期間報知ランプの点灯開始タイミングについて)
上記の実施形態では、疑似遊技が発生しない通常遊技時であるか疑似遊技発生時であるかにかかわらず、スタートレバーが操作されたときに有利期間報知ランプ80の点灯を開始する例を示した(図5のステップS02、S05および図6のステップS33)。つまり、AT中であって有利操作態様を報知する場合には、図24(a)および図24(b)の実施例のタイミングに示すように、通常遊技時においても疑似遊技発生時においても、スタートレバーが操作されたときに有利期間報知ランプ80の点灯を開始する例について説明した。
しかし、有利期間報知ランプ80の点灯を開始するタイミングは、少なくとも有利操作態様が報知されるまでのタイミングであればこれに限るものではない。通常遊技時において有利期間報知ランプ80の点灯を開始するタイミングは、図24(a)に示すように、有利操作態様を報知する本遊技の前回遊技が終了したタイミング1であってもよい。なお、前回遊技が終了したタイミング1とは、すべてのリール回転が停止したときや、リール回転停止後における払出処理が終了したとき、次の遊技の賭数設定が可能となったときなどであってもよい。
また、疑似遊技発生時において有利期間報知ランプ80の点灯を開始するタイミングは、図24(b)に示すように、本遊技において有利操作態様を報知する遊技の前回遊技が終了したタイミング2や、疑似遊技においてすべてのリールが疑似停止したタイミング3、疑似遊技を終了させて本遊技に移行させるためのスタートレバーが操作(導入操作)されたタイミング4であってもよい。なお、タイミング4としては、本遊技において停止操作の態様を示唆する内容を報知するまでのタイミングであればよく、例えば、図8のステップS61〜S69で示したランダム遅延処理が開始されるあるいは開始されたときに関連するタイミングであってもよい。具体的に、タイミング4としては、疑似遊技を終了させて本遊技のリール回転を開始させるためのスタートレバーが操作されてランダム遅延処理が開始されるタイミングや、ステップS62において遅延時間が決定された後であって遅延時間の計測が開始されるとき(後述する図25(b)のタイミング1参照)であってもよく、遅延時間が経過して最初にリールの回転が開始されるとき(後述する図25(b)のタイミング2参照、図8のステップS63が行われるとき)であってもよく、最後のリールの回転が開始されるとき(後述する図25(b)のタイミング3参照、図8のステップS69が行われるとき)などであってもよい。また、前回遊技が終了したタイミング2とは、すべてのリール回転が停止したときや、リール回転停止後における払出処理が終了したとき、次の遊技の賭数設定が可能となったときなどであってもよい。
(疑似遊技特定報知に関するタイミングについて)
上記の実施形態では、図25(a)の実施例のタイミングに示すように、疑似遊技を発生させる遊技を開始するためのスタートレバーが操作されたときに疑似遊技特定報知を開始する例を示した(図5のステップS02、S11および図7のステップS41、図14のステップS105、S106)。しかし、疑似遊技特定報知を開始するタイミングは、疑似遊技開始に関連するタイミングであればこれに限らず、例えば、図25(a)に示すように、疑似遊技におけるリールの回転が開始されたタイミング1や、リールの回転速度が一定速度に到達したタイミング2、疑似停止操作が有効化されたタイミング3などであってもよい。
また、上記の実施形態では、図25(b)の実施例のタイミングに示すように、疑似遊技を終了させて本遊技のリール回転を開始させるためのスタートレバーが操作されたときに疑似遊技特定報知を終了する例を示した(図7のステップS50、S51、図14のステップS108、S109)。しかし、疑似遊技特定報知を開始するタイミングは、図8のステップS61〜S69で示したランダム遅延処理が開始されるあるいは開始されたときに関連するタイミングであれば、疑似遊技を終了させて本遊技のリール回転を開始させるためのスタートレバーが操作されてランダム遅延処理が開始されるタイミングに限らず、スタートレバー操作により開始されるランダム遅延処理のうち、例えば、ステップS62において遅延時間が決定された後であって遅延時間の計測が開始されるとき(図25(b)のタイミング1)であってもよく、遅延時間が経過して最初にリールの回転が開始されるとき(図25(b)のタイミング2、図8のステップS63が行われるとき)であってもよく、最後のリールの回転が開始されるとき(図25(b)のタイミング3、図8のステップS69が行われるとき)であってもよく、停止有効化されるとき(図25(b)のタイミング4、図8のステップS72が行われるとき)などであってもよい。
(疑似遊技特定報知の画像について)
上記の実施形態では、疑似遊技特定報知の画像として、図26に示すように液晶表示器27の長手方向に沿った帯状の帯領域において「疑似遊技中」といった文字画像をスクロールさせる例について説明した。帯領域の外周は、例えば黒色などの単色で囲われ、かつ液晶表示器27の表示領域の縁(例えば下辺)と重ならない位置に定められている。また、帯領域の長さLと、スクロールさせる文字画像の長さMと、文字画像の間隔Nとの関係は、(M+N)≦L/2となるように定められている。
<スロットマシン1が備える技術的事項および効果の例>
(1−1) 従来からメイン制御手段によって制御される報知手段によって遊技者にとって有利な操作態様を報知する遊技機がある。このような遊技機においては、1遊技を開始するためのスタート操作等が行われたときに当該報知手段によって有利な操作態様が報知される。しかし、このような遊技機において、リールを用いた演出である疑似遊技を行う場合において、疑似遊技を行わない場合と同じタイミング(あるいは同じ契機等)で当該報知手段によって有利な操作態様を報知してしまうと、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を遊技者に抱かせてしまう虞や、疑似遊技であるのか本遊技であるのかが不明となり混乱を招いてしまう虞があった。
そこで、上記実施形態におけるスロットマシン1では、図23等に示すように、疑似遊技が発生しない通常遊技時においては図23(a)に例示したいずれかのタイミング(以下、第1タイミングという)で報知用表示器60における有利操作態様の表示を開始するのに対し、疑似遊技が発生した後においては第1タイミングではなく図8のステップS62、ステップS65、およびステップS68などのランダム遅延ウェイト処理の開始に関連するタイミングであって図23(b)に例示したいずれかのタイミング(以下、第2タイミングという)で報知用表示器60における有利操作態様の表示を開始する。
これにより、疑似遊技が発生しない通常遊技時と、疑似遊技発生後とにおいて、報知用表示器60における有利操作態様の表示を開始するタイミング(契機)を異ならせることができる。また、疑似遊技が発生する場合においては、第1タイミングにおいて報知用表示器60における有利操作態様の表示が開始されることがない。その結果、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。また、疑似遊技が発生した後においては、本遊技の開始を準備しているランダム遅延処理に関連する本遊技の準備段階であって少なくとも停止有効化されるまでに、報知用表示器60における有利操作態様の表示が開始される。このため、有利操作態様の表示が開始されるまでに、遊技者によって誤って先に停止操作がされてしまうことを防止することができる。その結果、遊技者の利益を低減させてしまうことを防止できる。
また、第1タイミングを停止有効化されたとき(図23(a)のタイミング4)とした場合、疑似遊技が発生しない通常遊技では、停止有効化されるときに報知用表示器60における有利操作態様の表示が開始されるため、遊技者は操作直前の表示に従いスムーズに遊技(停止操作)を行うことができる。また、疑似遊技終了後である場合にはランダム遅延の開始にあわせて報知用表示器60における有利操作態様の表示が開始されるため、疑似遊技を終了させた遊技者に対して、次のストップスイッチへの停止操作が本遊技において停止有効化された操作となることを事前に報知でき、疑似遊技でないことを事前に報知できる。その結果、疑似遊技の惰性で本遊技における停止操作を遊技者に行わせてしまうことを防止できる。
さらに、疑似遊技終了後も第1タイミングで有利操作態様を報知するとなると、疑似遊技を伴わない第1タイミングよりも遅いタイミングで有利操作態様を報知することとなる。その結果、当該遊技における遊技進行のスピードが遅くなってしまいテンポよく遊技を進め難くなってしまう問題が生じる。このような問題を解消するために、疑似遊技終了後においては、疑似遊技を伴った第1タイミングよりも早いタイミングとなる第2タイミングで有利操作態様を報知することで、遊技進行のスピードが遅くなってしまうことを極力抑えテンポよく遊技を進めることができる。
(1−2) 上記(1−1)に関連して、第2タイミングをランダム遅延処理において遅延時間が決定されるまでのタイミング(例えば図23(b)の実施例のタイミング、あるいはタイミング1)とした場合、疑似遊技終了後において早々と報知用表示器60における有利操作態様の表示が開始される。このため、遊技者に対して早いタイミングで安堵感を抱かせることができる。また、早々と有利操作態様が報知されるため、疑似遊技終了後の本停止有効化になったときにすぐに有利操作態様で停止操作を行うことができるため遊技進行スピードが滞ることを防止することができる。
(1−3) 上記(1−1)に関連して、第2タイミングを、遅延時間が経過して最初にリールの回転が開始されるタイミング(図23(b)のタイミング2)とした場合や、遅延時間が経過して最後にリールの回転が開始されるタイミング(図23(b)のタイミング3)とした場合、疑似遊技終了後におけるリールの回転開始タイミングに合わせて報知用表示器60における有利操作態様の表示が開始される。このため、報知用表示器60における有利操作態様の表示が何らの動作もなく突然開始されるものと比較して、遊技者に違和感を抱かせてしまうことを防止できる。
また、第2タイミングを遅延時間が経過して最後にリールの回転が開始されるタイミング(図23(b)のタイミング3)とした場合、疑似停止されているすべてのリールの回転が開始されていることとなるタイミングで有利操作態様の報知が行われることで、疑似遊技が終了して本遊技が開始されることを確実に把握できるタイミングで有利操作態様が報知される。このため、疑似遊技の終了とこれに伴った本遊技の開始を把握できつつ有利操作態様を把握することができる。
(2−1) 従来からメイン制御手段によって制御される報知手段によって遊技者にとって有利な操作態様を報知する遊技機がある。このような遊技機においては、1遊技を開始するためのスタート操作等が行われたときに当該報知手段によって有利な操作態様が報知される。しかし、このような遊技機において、リールを用いた演出である疑似遊技を行う場合において、疑似遊技を行わない場合と同じように当該報知手段によって有利な操作態様を報知してしまうと、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を遊技者に抱かせてしまう虞や、疑似遊技であるのか本遊技であるのかが不明となり混乱を招いてしまう虞があった。
そこで、上記実施形態におけるスロットマシン1では、図16に示したように、AT中において疑似遊技が発生していない通常遊技(例えば、図16の「N−1遊技目」の遊技)においては、報知用表示器60および液晶表示器27各々において停止操作の態様が報知される場合があるようにする一方で、疑似遊技中(例えば、図16の「N遊技目」の疑似遊技)においては、液晶表示器27においては停止操作の態様が報知される場合があるようにしつつも、報知用表示器60においては停止操作の態様が報知される場合がないようにし、当該疑似遊技終了後の本遊技(例えば、図16の「N遊技目」の本遊技)においては、報知用表示器60においても停止操作の態様が報知される場合があるようにしている。
これにより、疑似遊技中においてはAT中であっても報知用表示器60において有利操作態様が表示されることがない。その結果、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。また、疑似遊技終了後の本遊技においては、AT役等に当選しているときなどにおいて報知用表示器60において有利操作態様が表示される場合があるため、遊技者の利益を低減させてしまうことを防止できる。一方、疑似遊技中であっても液晶表示器27においてサブ側のナビ演出等が実行される場合があるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(2−2) 図17(b)および図17(d)に示したように、「N遊技目」の疑似遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出により報知される停止操作の態様(押し順321)と、当該疑似遊技終了後における本遊技において報知用表示器60により報知される停止操作の態様(「6」が表示されている、「6」は図6(b)から押し順321)とが同じ内容を示す場合であっても、「N遊技目」の疑似遊技中においては報知用表示器60において停止操作の態様を報知する場合がなく、「N遊技目」の疑似遊技終了後であってランダム遅延処理が開始されるタイミング(図23(b)参照)において報知用表示器60において停止操作の態様を報知する場合がある。
これにより、報知される停止操作の態様にかかわらず疑似遊技中においては報知用表示器60において停止操作の態様が報知されない。このため、誤解を遊技者に抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。また、疑似遊技終了後においては、本遊技の準備段階であるランダム遅延処理が開始されるタイミングにおいて報知用表示器60において停止操作の態様を報知する場合がある。このため、停止操作の態様が報知されるまでに、遊技者によって誤って先に停止操作がされてしまうことを防止することができる。その結果、遊技者の利益を低減させてしまうことを防止できる。
(3−1) 従来からメイン制御手段によって制御される報知手段によって遊技者にとって有利な操作態様を報知する遊技機がある。このような遊技機においては、有利な操作態様を報知可能である旨を報知するものもある。しかし、このような遊技機において、リールを用いた演出である疑似遊技を行う場合において、疑似遊技を行わない場合と同じように当該報知手段によって有利な操作態様を報知してしまうと、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を遊技者に抱かせてしまう虞や、疑似遊技であるのか本遊技であるのかが不明となり混乱を招いてしまう虞がある。また、有利な操作態様を報知可能である旨の報知を、疑似遊技中においてどのように制御すべきかについて着眼したものはなく、何らの検討もされていなかった。
そこで、上記実施形態におけるスロットマシン1では、有利期間中においては、図16に示したようにAT遊技中などにおいて、報知用表示器60および液晶表示器27各々において停止操作の態様を報知する場合があり、有利期間報知ランプ80を点灯状態とする場合があり(図16の「N−1遊技目」参照)、AT遊技中であってかつ有利期間報知ランプ80が点灯状態となっているときであっても、疑似遊技中においては報知用表示器60において停止操作の態様を報知する場合がない一方で有利期間報知ランプ80の点灯状態を継続するものであり(図16の「N遊技目」の疑似遊技中参照)、疑似遊技終了後の本遊技では報知用表示器60において停止操作の態様を報知する場合がある(図16の「N遊技目」の本遊技中参照)ようにしている。
これにより、AT遊技中においては疑似遊技中であっても有利期間報知ランプ80が点灯状態に維持される。このため、有利期間報知ランプ80の点灯状態を終了してしまうことによりAT遊技が終了してしまったのではないかといった不信感を遊技者に抱かせてしまうことを未然に防止できる。一方、疑似遊技中においては報知用表示器60において停止操作の態様が報知されず、疑似遊技終了後に報知用表示器60において停止操作の態様が報知され得る。このため、疑似遊技中であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を遊技者に抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。また、疑似遊技終了後においては停止操作の態様が報知され得るため、遊技者の利益を低減させてしまうことを防止できる。
(3−2) また、上記実施形態におけるスロットマシン1では、図18に示したように通常遊技中などであっても疑似遊技中においては液晶表示器27において停止操作の態様を報知する場合がある一方で、報知用表示器60において停止操作の態様が報知される場合がなく、さらに、有利期間報知ランプ80が点灯状態となる場合もないようにした(図18の「N遊技目」の疑似遊技参照)。
これにより、通常遊技中であっても疑似遊技中においては液晶表示器27において停止操作の態様が報知される場合があるため、遊技の興趣を向上させることができる。一方、通常遊技中であって液晶表示器27において停止操作の態様が報知される場合であっても、報知用表示器60において停止操作の態様が報知される場合がない。このため、疑似遊技中であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を遊技者に抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。また、通常遊技中であって液晶表示器27において停止操作の態様が報知される場合であっても、有利期間報知ランプ80が点灯状態となる場合がない。このため、ATなどに移行されたのではないかといった誤解を生じさせてしまうことを防止できる。
(4) 従来からメイン制御手段によって制御される報知手段によって遊技者にとって有利な操作態様を報知する遊技機がある。しかし、このような遊技機において、リールを用いた演出である疑似遊技を行う場合において、疑似遊技を行わない場合と同じように当該報知手段によって有利な操作態様を報知してしまうと、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を遊技者に抱かせてしまう虞や、疑似遊技であるのか本遊技であるのかが不明となり混乱を招いてしまう虞がある。また、疑似遊技が行われる場合において、報知すべき有利な操作態様をどのように特定すべきかについて着眼したものはなく、何らの検討もされていなかった。
そこで、上記実施形態におけるスロットマシン1では、図6(a)のステップS35において特定した値を押し順バッファに保存し、図5のステップS14において保存されている値を取得して少なくとも報知用表示器60において報知する停止操作の態様を特定するようにする。また、AT中であって疑似遊技が発生しないときには、例えば図16の「N−1遊技目」のように報知用表示器60および液晶表示器27各々において停止操作の態様を報知する場合があるようにする。さらに、停止操作の態様を報知するとなったときであって疑似遊技が発生するときには、当該疑似遊技開始する前に図6(a)のステップS35において特定した値を押し順バッファに保存し、疑似遊技中においては報知用表示器60において停止操作の態様を報知する場合がない一方で押し順バッファの値を保持し、疑似遊技終了後に図5のステップS14において保持している押し順バッファの値から特定される停止操作の態様を報知用表示器60において報知するようにした。
これにより、AT中であっても疑似遊技中においては報知用表示器60において停止操作の態様が報知されない。このため、疑似遊技中であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を遊技者に抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。一方、疑似遊技終了後においては、当該疑似遊技を開始する前に図6(a)のステップS35において特定されて記憶された値であって、少なくとも当該疑似遊技が行われている間にわたって保持されている押し順バッファの値に基づく停止操作の態様が報知用表示器60において報知される。このため、報知用表示器60において停止操作の態様を報知するための処理負担を疑似遊技開始前と疑似遊技終了後とに分散できる。また、疑似遊技開始前に特定された押し順バッファの値が用いられるため、疑似遊技開始前および疑似遊技終了後など複数回に亘って停止操作の態様を特定するための値をAT役などに基づいて特定する処理を行う必要がなく、処理負担を軽減できる。
(5−1) 従来からメイン制御手段によって制御される報知手段によって遊技者にとって有利な操作態様を報知する遊技機がある。また、このような遊技機においては、有利な操作態様を報知可能である旨を報知するものや、リールを用いた演出である疑似遊技を行うものがある。しかし、有利な操作態様を報知可能である旨を報知あるいは終了するタイミングや、疑似遊技を開始あるいは終了するタイミングをどのように規定すべきかについて着眼したものはなく、何らの検討もされていなかった。
そこで、上記実施形態におけるスロットマシン1では、疑似遊技中であることを特定可能な疑似遊技態様と、当該疑似遊技が終了したことや疑似遊技中でないことを特定可能なその他の態様とを含む複数種類の態様のうちのいずれか報知可能とする遊技特定用ランプ82や液晶表示器27(以下、遊技特定用ランプ82等ともいう)を設けた。その上で、遊技特定用ランプ82等については、図25(a)に示すように、疑似遊技を開始させるスタートレバー操作や当該スタートレバー操作に関連するタイミング(実施例のタイミングおよびタイミング1〜3各々)を契機として疑似遊技特定報知を開始し、図25(b)に示すように、疑似遊技を終了させるスタートレバー操作や当該スタートレバー操作に関連するタイミング(実施例のタイミングおよびタイミング1〜4各々)を契機として疑似遊技特定報知を終了するようにした。これに対して、有利期間報知ランプ80については、図24(a)の実施例のタイミングや図24(b)の実施例のタイミングおよびタイミング4に示すように、スタートレバー操作を契機として点灯状態とし、図5のステップS23に示すように、有利期間を終了させる遊技においてリール11L〜11Rのうち一のリールのみが回転している状態で当該リールの回転を停止させるための停止操作に基づくタイミング(ステップS17でYES)以降であって、遊技終了処理(例えばステップS19、S20等の処理)が完了するまでの間のタイミングで消灯状態になるようにした。
これにより、スタートレバー操作を行う際には、遊技特定用ランプ82等において疑似遊技特定報知が行われること、および、有利期間報知ランプ80が点灯状態となることの双方に対する期待感を遊技者に抱かせることができる。これに対して、遊技特定用ランプ82等において疑似遊技特定報知が終了するタイミングと有利期間報知ランプ80が消灯状態となるタイミングとが異なるため、疑似遊技が終了することと有利期間が終了することとの双方が同時に報知されてしまい遊技者の期待を大きく落胆させてしまうことを防止できる。また、遊技特定用ランプ82等および有利期間報知ランプ80各々に対する遊技者の注目先をタイミング的に分散させることができ、遊技者が見逃してしまうことを低減させることができる。
(5−2) また、図24には、有利期間報知ランプ80を点灯状態とする他の例が示されており、例えば、図24(a)のタイミング1や図24(b)のタイミング2、3に示すように、疑似遊技特定報知を開始し得るスタートレバー操作とは異なるタイミングを契機として点灯状態とし、図5のステップS23に示すように、有利期間を終了させる遊技においてリール11L〜11Rのうち一のリールのみが回転している状態で当該リールの回転を停止させるための停止操作に基づくタイミング(ステップS17でYES)以降であって、遊技終了処理(例えばステップS19、S20等の処理)が完了するまでの間のタイミングで消灯状態になるようにした例についても示している。
この場合においては、遊技特定用ランプ82等において疑似遊技特定報知が行われるタイミングと有利期間報知ランプ80が点灯状態となるタイミングとが異なるため、疑似遊技が開始されることに対する期待感と、有利期間やATが開始されることに対する期待感とをタイミング的に分散させることができる。また、遊技特定用ランプ82等において疑似遊技特定報知が終了するタイミングと有利期間報知ランプ80が消灯状態となるタイミングとが異なるため、疑似遊技が終了することと有利期間が終了することとの双方が同時に報知されてしまい遊技者の期待を大きく落胆させてしまうことを防止できる。また、遊技特定用ランプ82等および有利期間報知ランプ80各々に対する遊技者の注目先をタイミング的に分散させることができ、遊技者が見逃してしまうことを低減させることができる。
(5−3) 従来からメイン制御手段によって制御される報知手段によって遊技者にとって有利な操作態様を報知する遊技機がある。しかし、このような遊技機において、リールを用いた演出である疑似遊技を行う場合において、疑似遊技を行わない場合と同じように当該報知手段によって有利な操作態様を報知してしまうと、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を遊技者に抱かせてしまう虞や、疑似遊技であるのか本遊技であるのかが不明となり混乱を招いてしまう虞がある。
そこで、上記実施形態におけるスロットマシン1では、AT中において疑似遊技の実行契機となる特定条件が成立しているときに報知用表示器60において停止操作の態様を報知するタイミングを、図16の「N遊技目」の疑似遊技に示すように、遊技特定用ランプ82等において疑似遊技特定報知が行われているタイミングと重複するタイミングではなく、疑似遊技終了後におけるランダム遅延処理の開始に関連するタイミング(図23(b)の実施例のタイミング、タイミング1〜3等)とした。なお、この場合における疑似遊技特定報知を終了するタイミングは、図25(b)における実施例のタイミングであり、図25(b)に示すタイミング1〜4ではないものとする。
これにより、遊技特定用ランプ82等において疑似遊技特定報知が行われているにもかかわらず、報知用表示器60により停止操作の態様が報知されてしまうことがない。その結果、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。また、疑似遊技終了後においては、本遊技の開始を準備しているランダム遅延処理に関連する本遊技の準備段階であって少なくとも停止有効化されるまでに、報知用表示器60において停止操作の態様が表示される。このため、停止操作の態様が報知されるまでに、遊技者によって誤って先に停止操作がされてしまうことを防止することができる。その結果、遊技者の利益を低減させてしまうことを防止できる。
(5−4) 上記(5−3)において、さらに、報知用表示器60において停止操作の態様を表示することに対応させて液晶表示器27においてナビ演出を行うタイミングは、図16の「N遊技目」の疑似遊技に示すように、遊技特定用ランプ82等において疑似遊技特定報知が行われているタイミングと重複するタイミングではなく、疑似遊技終了後におけるランダム遅延処理の開始に関連するタイミング(図15のステップS126、疑似遊技終了後におけるランダム遅延処理の開始に関連(対応)するタイミングであって、例えば、リール回転が開始されるタイミング、リール回転が開始されて定常回転速度に到達したタイミング、停止操作が有効化されたタイミングなどのいずれかのタイミング)とした。
これにより、遊技特定用ランプ82において疑似遊技特定報知が行われているにもかかわらず、液晶表示器27により停止操作の態様が報知されてしまうことがない。その結果、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。また、疑似遊技終了後においては、本遊技の開始を準備しているランダム遅延処理に関連する本遊技の準備段階であって少なくとも停止有効化されるまでに、液晶表示器2において停止操作の態様が表示される。このため、停止操作の態様が報知されるまでに、遊技者によって誤って先に停止操作がされてしまうことを防止することができる。その結果、遊技者の利益を低減させてしまうことを防止できる。
(6) 上記のスロットマシン1では、図5のステップS09〜S11に示したように、疑似遊技は、ボーナス中でもなく設定されている賭数が2枚賭時でないとき(具体的には3枚賭時であるとき)に実行可能となる。ボーナス中であるときや設定されている賭数が2枚賭時であるときなどは、ステップS09においてYESと判定されるため、仮に特定条件が成立している状態であっても疑似遊技が実行されない。これにより、ボーナス中以外の状態において疑似遊技を実行可能とすることが、遊技の興趣を向上させることができる。また、疑似遊技が実行されるようにすべく、遊技者に対して3枚賭の遊技を推奨することができる。さらに、この場合における2枚賭時やボーナス中は遊技者にとって遊技媒体の多くの獲得が3枚賭時等に比べて期待できない低期待状態であり、当該低期待状態においては疑似遊技が発生しないようにすることで、低期待状態において疑似遊技で期待感を煽られることにより遊技者が抱く不満を未然に防ぐことを目的として、このような不満を未然に防ぐことができる。
(7) 上記のスロットマシン1では、疑似遊技中に液晶表示器27において表示される疑似遊技特定報知の画像に関して、図26を参照して説明したように、「疑似遊技中」といった文字画像をスクロールさせる帯領域の外周が、例えば黒色などの単色で囲われており、さらに、液晶表示器27の表示領域の縁(例えば下辺)と重ならない位置に定められている。これにより、疑似遊技特定報知の画像が遊技画面の背景等に溶け込んでしまい確認し難くなることを防止できる。
また、帯領域の長さLと、スクロールさせる文字画像の長さMと、文字画像の間隔Nとの関係は、(M+N)≦L/2となるように定められている。このため、疑似遊技特定報知の画像においては、文字画像のスクロール位置にかかわらず、スクロールされている文字画像に、文字画像の始点である(疑)から終点である(中)までが表示されている文字画像が必ず含まれることとなる。その結果、スクロールされているタイミングにかかわらず、文字画像全体を遊技者に視認させることができる。従来の遊技機においては疑似遊技が実行される可能性がある遊技機において、疑似遊技と本遊技とを誤認することがないように疑似遊技と本遊技との違いが明確に分かるようにすることが求められているところ、当該(7)に記載のような疑似遊技特定報知の画像の表示態様を工夫することにより、誤認することを未然に防ぐことができる。
(8) 上記のスロットマシン1では、図15に示したように、疑似遊技中においてナビ演出等を実行可能であり(ステップS121)、また、疑似遊技が発生していない通常遊技中においてもナビ演出を実行可能である(ステップS126)。通常遊技中におけるナビ演出は、ステップS130およびS131で示すように、操作ミスした場合に当該ナビ演出を終了する。これに対して、疑似遊技中におけるナビ演出等は、ステップS122〜S124の間においてステップS130およびS131に相当する処理が行われないため、操作ミスした場合であっても当該ナビ演出等がその後も継続する。すなわち疑似遊技中におけるナビ演出等については、通常遊技中におけるナビ演出とは異なる取扱いがされ得るように定められている。従来から疑似遊技が実行される可能性がある遊技機において疑似遊技における遊技者の参加意欲の向上が求められているところ、これにより、液晶表示器27において表示するナビ演出等のバリエーションを増やすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、ナビ演出の態様を異ならせることによって、疑似遊技と本遊技(通常遊技)との違いをナビ演出の違いによっても把握することができる。
(9) 上記のスロットマシン1では、有利期間滞在比率、役物比率、役物等状態比率、および指示込役物比率等を算出するために用いる各種カウンタの値を更新や、当該有利期間滞在比率、役物比率、役物等状態比率、および指示込役物比率等の算出を、ステップS11における疑似遊技処理中や、ステップS15におけるリール起動処理(ランダム遅延処理を含む)中などにおいて行わず、図5のステップS20に示すようにすべてのリールが停止した後の処理(例えば払出処理など)において行う。これにより、処理負担を分散させることができる。従来から疑似遊技は本遊技の一部として行われるところ、疑似遊技における疑似停止や、疑似停止によって停止された表示結果によって遊技回数や払出、枚数が更新されてしまうと各種カウンタが正確な数値を計数や算出ができなくなってしまう虞があるところ、疑似遊技においては各種カウンタの更新は行わないことで、このような虞を未然に防ぐことができる。
(10) 上記のスロットマシン1では、ストップスイッチ21L〜21R各々の操作部の内部に搭載されているLEDである停止可ランプについて、本遊技中において停止有効化している旨を報知する態様(図8のステップS72)と、疑似遊技中において停止有効化している旨を報知する態様(図7のステップS44)とを異ならせている。従来からの疑似遊技が実行される可能性がある遊技機において疑似遊技と本遊技とを誤認することがないように疑似遊技と本遊技との違いが明確に分かるようにすることが求められているところ、これにより、停止可ランプの態様からも、疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。
(11) 上記のスロットマシン1において疑似遊技特定報知を行う遊技特定用ランプ82は、点灯態様を変化させることにより、AT中である旨や、CZ中出ある旨を報知可能である。従来から疑似遊技が実行される可能性がある遊技機において疑似遊技と本遊技とを誤認することがないように疑似遊技と本遊技との違いが明確に分かるようにすることが求められているところ、これにより、疑似遊技であることを明確に把握できる遊技特定用ランプ82を備えつつ限りある前面扉5のスペースを有効活用できる。
(12) 上記のスロットマシン1では、図22(a)等で示したように、リールを疑似停止している間においては、ランダム遅延処理が開始されておりリール回転が遅延されている間においても一定時間毎に励磁信号を出力して微振動等させる。従来から疑似遊技中においては本遊技と異なるリール制御が求められているところ、これにより、本遊技においてリール回転が実際に開始されるまでの間においても、遊技者に対して疑似停止であった旨を報知できる。
(13) 上記のスロットマシン1では、図21(b)に示す疑似遊技中においてナビ演出等が実行されたときであって、当該ナビ演出等と合致する停止操作を行ったとき(図21ではBAR揃い:成功時)には、図21(e)に示すように報知用表示器60および液晶表示器27において停止操作の態様が表示されるのに対し、当該ナビ演出等と合致する停止操作を行うことができなかったとき(図21ではBAR不揃い:失敗時)には、図21(f)に示すようにランダム遅延開始時に報知用表示器60において停止操作の態様が表示されるとともに液晶表示器27において復活報知が行われた後に図21(e)に移行する。従来から疑似遊技における遊技者の参加意欲の向上が求められているところ、これにより、疑似遊技中における停止操作の態様に応じて遊技者に有利・不利を生じさせることを防止できるとともに、失敗時であっても復活することに対する期待感を持続させることができる。
(14) 上記のスロットマシン1では、払出率が1未満となる非出玉期間である通常遊技中であっても疑似遊技を実行可能であり(図18参照)、払出率が1以上となる出玉期間であるAT中などにおいて疑似遊技が実行されたときは、図16の「N遊技目」や図23(b)に示すように、ランダム遅延処理の開始に関連するタイミングで報知用表示器60において停止操作の態様を表示する。従来から疑似遊技の活用については工夫が求められているところ、これにより、出玉期間であることを示唆できる。
(15) 上記のスロットマシン1では、疑似遊技中に電断して復帰した場合、図8のステップS61等において疑似遊技中の電断復帰後であると判定されて、ステップS62等のランダム遅延ウェイト処理が行われる。これにより、リールの位置関係が所定の関係を維持したまま本遊技における停止有効化がされてしまうことを防止できる。また、図7のステップS47で示したように、疑似遊技中においては、疑似キャンセル操作を行うことにより当該疑似遊技を途中で終了させることができる。この場合においても、図8のステップS61等において疑似遊技後であると判定されて、疑似遊技中の電断復帰後と同様に、ランダム遅延処理が行われる。従来の遊技機においては処理負荷を軽減することが求められているところ、これにより、新たな処理を付加することなく、疑似キャンセルを可能としつつ、当該疑似キャンセル後においても、リールの位置関係が所定の関係を維持したまま本遊技における停止有効化がされてしまうことを防止できる。
(16) 上記のスロットマシン1では、図7のステップS48およびS49で示したように、疑似遊技が開始されてから所定時間(例えば5分等)が経過したときに、回転中のリールを強制的に疑似停止させる。強制的に疑似停止させる際、遊技者にとって最適な態様で疑似停止される。従来から疑似遊技が長引いてしまい本遊技の進行に影響を及ぼす恐れがあったところ、これにより、遊技者に対して不利益を生じさせないようにしつつも、疑似遊技が行われることにより遊技の進行が停滞してしまうことを防止できる。
(17) 上記のスロットマシン1では、図14のステップS109で示したように、疑似遊技が終了したときに、遊技特定用ランプ82を疑似遊技開始前の状態に応じた態様で制御する。これにより、疑似遊技開始前の状態がAT中であったときには、AT態様で制御し、疑似遊技開始前の状態が有利一般であったときには、非点灯状態に制御する。
(18) 上記のスロットマシン1では、図25で示したように、疑似遊技特定報知の終了タイミングは、スタートレバーが操作されたタイミング(ランダム遅延処理が開始される前のタイミング)とするものに限らず、当該スタートレバーが操作されたことに関連するタイミング1〜4のいずれのタイミングであってもよい。これにより、ランダム遅延処理が開始された後においても疑似遊技特定報知を継続して表示できるため、疑似遊技が継続していること(2回目の疑似遊技等)に対する期待感を持続等させることができる。
(19) 上記のスロットマシン1では、図17(c)で説明したように、疑似遊技において図柄組合せが疑似停止したときに表示される画像としては、入賞ラインNL上に停止されている図柄のみならず、入賞ラインNL上に停止されていない図柄に関する画像を表示することが許容されている。これに対し、本遊技において図柄組合せが表示されたときには、入賞ラインNL上に停止されている図柄に関する画像を表示することが可能であるが、入賞ラインNL上に停止されていない図柄に関する画像を表示することはできない。このため、疑似遊技において図柄組合せが疑似停止されたときに表示される画像のバリエーションを増やすことができる。
(20) 上記のスロットマシン1では、図15のステップS123およびS124において、疑似遊技中において前回操作から所定時間(例えば、3分)経過したと判定されたときに、「疑似停止させましょう!」といった疑似停止操作促進演出を行う。これに対して、図15のステップS128およびS129において、本遊技中において前回操作から所定時間(例えば、1分)経過したと判定されたときに、「リールを停止させましょう!」といった停止操作促進演出(疑似停止操作促進演出とは異なる態様)を行う。従来から疑似遊技と本遊技とを誤認することがないようにすることが求められているところ、これにより、促進演出によっても疑似遊技であるにもかかわらず本遊技であるかのような誤解を抱かせてしまうことや混乱を招いてしまうことを防止できる。なお、疑似停止操作促進演出の態様と、停止操作促進演出の態様とは、同じ態様としてもよい。
(21) 上記のスロットマシン1では、有利期間報知ランプ60とは異なるデバイスである遊技特定用ランプ82を搭載させて、当該遊技特定用ランプ82により疑似遊技特定報知を行う。従来から疑似遊技と本遊技とを誤認することがないようにすることが求められているところ、これにより、有利期間報知ランプ60を有利期間である旨を報知する専用のデバイスとなるため、有利期間であるか否かを遊技者が分かり難くなるといった不具合を未然に防止できる。
<各種演出について>
スロットマシン1においては、遊技の進行に応じて各種演出が実行される。サブCPU71は、遊技の進行に応じてメインCPU61からのコマンドに基づき、液晶表示器27や、各種ランプ、スピーカ31L、31Rなどを用いて各種演出を実行する。
各種演出には、例えば、ATゲーム数やストックなどの特典が付与されるか否かを報知する当否示唆演出や、遊技の進行にかかわる事項として遊技者にとっての有利度合いの大きさを示唆する有利度事項(例えば、付与されたATゲーム数、移行されるモードなど)を特定可能に報知する有利度報知演出、遊技にかかわる数値(各モードにおけるレベルなど)を更新する数値更新演出などが含まれる。以下では、有利度報知演出の一例として、上乗せされたATゲーム数を報知する上乗せ演出を例示し、数値更新演出の一例として、モードのレベルアップを報知するレベルアップ演出を例示する。
図27は、上乗せ演出が実行された場合の液晶表示器27における表示例を説明するための図である。図27では、液晶表示器27の表示例を主に説明するが、上乗せ演出実行時には、液晶表示器27における表示に対応する態様で各種ランプが制御されるとともに、所定の効果音やBGMがスピーカ31L、31Rから出力されているものとする。本実施形態における上乗せ演出では、後述するように、2桁の数値が切り替えられる間と、3桁の数値が切り替えられる間とが生じ得る。このため、上乗せ抽選において当選し得るATゲーム数等を知らない遊技者の目線に立てば、上乗せ演出中において2桁の数値が切り替えられている間においては「10」〜「99」の範囲内の数値(10、11、12…、99。合計90個の数値)を、ATゲーム数の取り得る数値(取り得る候補となる数値)として把握することになる。また、上乗せ演出中において3桁の数値が切り替えられている間においては「100」〜「999」の範囲内の数値(100、101、102…、999。合計900個の数値)を、ATゲーム数の取り得る数値(取り得る候補となる数値)として把握することになる。一方、スロットマシン1の上乗せ抽選では、内部的に「10」「20」「30」…「100」「110」…「200」「210」…「300」といった、10ゲーム毎のゲーム数のうちのいずれかが付与されるATゲーム数(以下、付与ゲーム数ともいう)として決定され得るものとする。このため、上乗せ演出においては、上乗せされることを遊技者が特定できるものの、最終的に数値がいくつまで更新されて付与ゲーム数がいくつになるのか遊技者が事前に特定することができないため、遊技の興趣を向上させることができる。図27では、付与ゲーム数として「100」が決定されている場合を例示する。
上乗せ演出では、上乗せ当選した旨(例えば、「上乗せ獲得!」といったメッセージ等)を報知した後に、図27(a)に示すように画面中央に報知ゲーム数(付与されることが確定報知されるゲーム数)の初期値として「0」が表示されるとともに、上方に「上乗せ」といったメッセージが表示され、下方に「連打だ!」といったチャンススイッチ81Fへの操作を促すメッセージが表示(促進表示)される。なお、初期値は、「0」に限らず、決定され得る数値のうちの最小値である「10」であってもよく、上乗せ演出毎にランダムに決定される数値や、付与ゲーム数の大きさに応じて決定される数値などであってもよい。
促進表示に応じて遊技者によるチャンススイッチ81Fへの操作(例えば、連打、あるいは長押し)が検出されると、表示される数値が第1時間毎に切り替えられて変動しているかのような切替表示(図27(b)および図27(c)等)を第2時間に亘って行った後に、切替表示前の報知ゲーム数である「0」に所定ゲーム数として例えば10ゲーム加算された「10」が報知ゲーム数として第3時間に亘って一旦停止表示される(図27(d))。一旦停止表示された報知ゲーム数が付与ゲーム数に未だ到達していないときには、再度切替表示(図27(e)および図27(f)等)を第2時間に亘って行った後に、前回報知ゲーム数である「10」に所定ゲーム数加算された「20」が報知ゲーム数として第3時間に亘って一旦停止表示される。
以降においては、切替表示を第2時間に亘って行った後に所定ゲーム数加算されたゲーム数が報知ゲーム数として第3時間に亘って一旦停止表示することを繰り返すことにより、報知ゲーム数が「20」→「30」→「40」→「50」…といったように大きな値に更新される。前述したように上乗せ演出においては、最終的に数値がいくつまで更新されて付与ゲーム数がいくつになるのか遊技者が事前に特定することができないため、遊技の興趣を向上させることができる。
図27(g)は、報知ゲーム数が「50」となるときの表示例である。上乗せ演出では、報知ゲーム数が予め定められたゲーム数(例えば、50、100、150、200…といった、50ゲーム毎のゲーム数など。以下、区切りゲーム数ともいう)に到達するときに、当該報知ゲーム数(区切りゲーム数)である「50」の拡大および縮小を繰り返す途中拡縮表示(図27(g)および図27(h)等)を第4時間に亘って行うことにより、当該報知ゲーム数まで到達したことを強調して報知する。
途中拡縮表示が行われた後においては、再度切替表示(図27(i)等)を行った後に、前回報知ゲーム数である「50」に所定ゲーム数加算されたゲーム数が報知ゲーム数として一旦停止表示することを繰り返すことにより、報知ゲーム数が「60」→「70」→「80」→「90」…といったように大きな値に更新される。
図27(k)は、報知ゲーム数が「100」となるときの表示例である。「100」は、前述の区切りゲーム数でもあるが、図27においては付与ゲーム数でもある。上乗せ演出において付与ゲーム数に到達するときには、当該報知ゲーム数である「100」の拡大および縮小を繰り返す途中拡縮表示(図27(k)および図27(m)等)を行うことにより、当該報知ゲーム数を強調して報知する。なお、途中拡縮表示の対象が付与ゲーム数である場合においても第4時間に亘って当該途中拡縮表示を行うものであってもよく、途中拡縮表示の対象が付与ゲーム数である場合には、後述するように結果拡縮表示が実行されるため、第4時間よりも短い時間に亘って当該途中拡縮表示を行うようにしてもよく、また、通常の途中拡縮表示よりも拡大および縮小を行う回数が少なくなるようにしてもよい。なお、付与ゲーム数を報知する際には、区切りゲーム数であるか否かにかかわらず、途中拡縮表示を行うようにしてもよく、区切りゲーム数である場合にのみ途中拡縮表示を行い、区切りゲーム数でない場合には途中拡縮表示を行わずに結果拡縮表示に移行するようにしてもよい。
報知ゲーム数(付与ゲーム数)について途中拡縮表示が行われた後においては、当該付与ゲーム数を一旦非表示として所定演出(例えば、所定の敵キャラクタを倒す演出等)を実行した後に、付与ゲーム数である旨を報知する結果拡縮表示(例えば、図27(n)等)を第5時間に亘って実行する。結果拡縮表示では、付与ゲーム数である「100」を途中拡縮表示の縮小時よりもさらに小さい表示サイズで表示開始し、当該付与ゲーム数が奥側から手前側に移動表示するかのように徐々に拡大表示した後、当該付与ゲーム数である「100」の拡大および縮小を繰り返し、その後、結果表示として「100」を一定の表示サイズで固定表示することにより付与されるATゲーム数である旨を報知する。結果拡縮表示においては、付与ゲーム数の下方に「GET」といったメッセージ画像が一体として付加されており、付与ゲーム数と「GET」といったメッセージ画像とが一体として拡大および縮小される。
前述した第1時間〜第5時間は、予め定められている時間であればよく、例えば、第1時間<第2時間<第3時間<第4時間<第5時間の大小関係となるように定められているものや、第1時間<第2時間<第3時間<第4時間=第5時間の大小関係となるように定められているものなどであってもよい。具体的に、第1時間は、0.02秒、第2時間は、0.1秒、第3時間は、0.15秒、第4時間は、0.35秒、第5時間は、0.5秒などに定められているものや、第1時間は、0.1秒、第2時間は、0.5秒、第3時間は、1秒、第4時間および第5時間は、2秒などに定められているものであってもよく、その他の時間が定められているものであってもよい。
次に、図28を参照して、上乗せ演出中における途中拡縮表示および結果拡縮表示各々における報知ゲーム数の表示サイズの変化態様を説明する。図28では、報知ゲーム数が「50」である場合について例示し、時間の経過に応じて報知ゲーム数の表示サイズが変化している様子が例示されている。また、図28では、表示サイズの変化を分かり易くするために、報知ゲーム数「50」に重畳させて、実線、短点線(点線の長さが比較的短い点線)、長点線(点線の長さが比較的長い点線)、一点鎖線、二点鎖線が示されている。
図28(a)は、途中拡縮表示における報知ゲーム数の拡大時および縮小時各々の表示サイズの一例を説明するための図である。途中拡縮表示では、タイミング1において「50」が表示された後、徐々に拡大表示されてタイミング2に示す表示サイズ(短点線参照)に変化する。その後、徐々に縮小表示させてタイミング3に示す表示サイズ(長点線参照)に変化した後、再び徐々に拡大表示させてタイミング4に示す表示サイズ(短点線参照)に変化し、再び徐々に縮小表示させてタイミング5に示す表示サイズ(長点線参照)に変化する。
途中拡縮表示では、このような拡縮表示が第4時間に亘って繰り返される。途中拡縮表示における拡大時の表示サイズおよび縮小時の表示サイズは、図28(a)に例示されるように、繰り返し回数にかかわらず一定となるように定められている。なお、途中拡縮表示における拡大時の表示サイズは、後述する結果表示時の所定サイズ(図28(b)のタイミング8に示すサイズ)よりも大きく、途中拡縮表示における縮小時の表示サイズは、拡大時の表示サイズよりも小さいものであればよく、例えば、所定サイズと同じでもよく、所定サイズよりも小さいものでもよく、所定サイズよりも大きいものでもよい。
図28(b)は、結果拡縮表示における報知ゲーム数(付与ゲーム数でもある)の拡大時および縮小時各々の表示サイズの一例を説明するための図である。なお、図28における結果拡縮表示では、報知ゲーム数のみ示しているが、前述したとおり、付与される報知ゲーム数の下方に「GET」といったメッセージ画像が一体として付加されており、報知ゲーム数と「GET」といったメッセージ画像とが一体として拡大および縮小されているものとする。
結果拡縮表示では、図28(b)のタイミング1で示すように途中拡縮表示の縮小時よりもさらに小さい表示サイズで表示開始され、徐々に拡大表示させてタイミング2に示す表示サイズ(短点線参照)に変化した後、徐々に縮小表示させてタイミング3に示す表示サイズ(長点線参照)に変化する。結果拡縮表示開始時に表示される報知ゲーム数の表示サイズは、図28(b)のタイミング1で示すサイズよりも小さいサイズであってもよく、また、全く見えない状態(表示サイズがゼロとなるサイズ)から開始して表示サイズを徐々に大きくするようなものであってもよい。また、結果拡縮表示開始時における報知ゲーム数は、表示サイズを拡大させるものに加えてあるいは替えて、透過度(透明度)が高い状態(薄い状態)から低い状態(濃い状態)に徐々に変化させるものであってもよい。タイミング3の後、再び徐々に拡大表示させてタイミング4に示す表示サイズ(一点鎖線参照)に変化した後、再び徐々に縮小表示させてタイミング5に示す表示サイズ(長点線参照)に変化する。その後、再び徐々に拡大表示させてタイミング6に示す表示サイズ(二点鎖線参照)に変化した後、再び徐々に縮小表示させてタイミング7に示す表示サイズ(長点線参照)に変化する。以降においても拡大および縮小が繰り返される。その後のタイミング8は、拡縮表示完了後において結果表示として「50」を一定の表示サイズ(実線参照、以下、所定サイズともいう)で固定表示することにより付与されるATゲーム数が報知される。
図28(b)に示す結果拡縮表示における縮小時の表示サイズは、拡大および縮小の繰り返し回数にかかわらず一定となるように定められているのに対し、拡大時の表示サイズは、結果表示時の所定サイズよりも大きく、拡大および縮小を繰り返す毎に結果表示時の所定サイズ(タイミング8参照)に徐々に近づくように、当該所定サイズに向けて小さくなるように定められている(タイミング2>タイミング4>タイミング6…)。なお、図28(b)に示す結果拡縮表示における縮小時の表示サイズは、拡大時の表示サイズよりも小さいものであればよく、所定サイズよりも小さいものに限らず、所定サイズと同じでもよく、所定サイズよりも大きいものでもよい。このような結果拡縮表示中においては、拡大により遊技者にインパクトを与えるとともに、所定サイズに徐々に近づくため尻すぼみ感を低減しつつも、なおかつ、縮小時の表示サイズを一定としたことにより、データ量や画像表示処理の負担を軽減できる。
結果拡縮表示における変化態様は、拡大時の表示サイズが結果表示時の所定サイズよりも大きく、拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズに向けて徐々に小さくなるように定められているものであれば図28(b)に示すものに限るものではない。図28(c)では、拡大時の表示サイズが結果表示時の所定サイズよりも大きく、拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズに向けて徐々に小さくなることに加えて、縮小時の表示サイズが所定サイズよりも小さく、拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズに向けて徐々に大きくなる結果拡縮表示の変化態様を例示している。タイミング2、4、6に示すように、拡大時の表示サイズが拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズ(タイミング8:実線参照)に向けて徐々に小さくなるのに対し、タイミング3、5、7に示すように、縮小時の表示サイズが拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズに向けて徐々に大きくなっている(タイミング3:長点線→タイミング5:一点鎖線→タイミング7:二点鎖線)ことが示されている。このような結果拡縮表示中においては、結果表示時の所定サイズが最大拡大時と最小縮小時との間のサイズとなるため、遊技者の目が慣れやすくかつサイズの収束をより自然に見せることができ、さらに縮小時の表示サイズが徐々に大きくなることにより、尻すぼみ感をより一層低減できる。
図28(d)では、拡大時の表示サイズが結果表示時の所定サイズよりも大きく、拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズに向けて徐々に小さくなることに加えて、縮小時の表示サイズが所定サイズよりも大きく、拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズに向けて徐々に小さくなる結果拡縮表示の変化態様を例示している。タイミング2、4、6に示すように、拡大時の表示サイズが拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズ(タイミング8:実線参照)に向けて徐々に小さくなるのに対し、タイミング3、5、7に示すように、縮小時の表示サイズが拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズに向けて徐々に小さくなっている(タイミング3:長点線→タイミング5:二点鎖線→タイミング7:一点鎖線)ことが示されている。このような結果拡縮表示中においては、拡大時の表示サイズも縮小時の表示サイズも結果表示時の所定サイズよりも大きくなるため、遊技者に対してより一層のインパクトを与えることができる。
なお、結果表示時の所定サイズは、図28(b)〜図28(d)各々において異なるが、液晶表示器27に表示される際には図28(b)〜図28(d)各々において同じサイズであるものとする。
次に、図29を参照して、上乗せ演出中における切替表示(図27(b)、(c)等)において切り替えられる数値について説明する。上乗せ演出中における切替表示では、切替表示前に表示していた報知ゲーム数から連続する数値ではなく、予め定められた切替用の数値が所定の順序で切り替えられる。
2桁の報知ゲーム数が表示された後の切替表示中における切替用の数値としては、当該報知ゲーム数の数値にかかわらず図29(a)に示すように「27」と「61」とが定められている。このため、「0」あるいは2桁の報知ゲーム数が表示された後の切替表示においては、第1時間毎に「27」→「61」→「27」→「61」→…といったように切り替える表示が、第2時間に亘って行われる。なお、2桁の切替用の数値は、これに限るものではない。一の位と十の位の数値の組合せは、例えば、偶数と奇数との組合せ、ゾロ目以外、0〜9までの前半(0〜4)と後半(5〜9)との組合せ、などとすることにより、ランダム感を創出できるため好ましい。
3桁の報知ゲーム数が表示された後の切替表示中における切替用の数値としては、当該報知ゲーム数の数値にかかわらず図29(a)に示すように「327」と「861」とが定められている。このため、3桁の報知ゲーム数が表示された後の切替表示においては、第1時間毎に「327」→「861」→「327」→「861」→…といったように切り替える表示が、第2時間に亘って行われる。なお、3桁の切替用の数値についても、これに限るものではない。一の位と十の位と百の位の数値の組合せは、例えば、偶数と奇数との組合せ(少なくとも、偶数と、奇数とのいずれもが含まれる組合せ)、ゾロ目以外(少なくとも同じ数値が隣り合う桁で並ぶことがない組合せ)、0〜9までの前半(0〜4)と後半(5〜9)との組合せ(少なくとも、前半と、後半とのいずれもが含まれる組合せ)、などとすることにより、ランダム感を創出できるため好ましい。また、「327」および「861」は、2桁時の切替用の数値のうちの「27」および「61」各々の百の位として「3」および「8」を付加した数値である。これにより、例えば桁数が変わった場合に、2桁の切替用の数値をベースとし、増えた桁の値のみを新たに加えた数値とすることで、設計開発の面および遊技中における画像表示処理の面における負担を軽減できる。
前述したように、本実施形態では、例えば、上乗せ抽選において当選し得るATゲーム数を知らない遊技者の目線に立てば、「10」〜「999」の範囲内における数値を取り得る数値(990個の数値)として把握するところ、上乗せ演出では、取り得る数値の個数(990個)よりも少ない個数の数値のうちで切り替える切替表示が繰り返し行われる。また、前述したとおり、上乗せ抽選では、内部的に10ゲーム毎となる合計30個(2桁切替時には10、20…、90の計9個。3桁切替時には100、110…300の計21個。)のゲーム数のうちから付与ゲーム数が決定されるところ、上乗せ演出では、決定され得る数値の個数(30個)よりも少ない個数の数値を用いて切り替える切替表示が繰り返し行われるものともいえる。
図29(a)では、切替用の数値のパターン1を例示したが、切替表示において切り替えられる数値は、その個数が、取り得る数値の個数(990個)や決定され得る数値の個数(30個)よりも少ない個数に定められているものであれば、図29(a)に示すものに限らず、例えば図29(b)に例示する切替用の数値のパターン2のように定められているものであってもよい。
2桁の報知ゲーム数が表示された後の切替表示中における切替用の数値としては、当該報知ゲーム数の数値にかかわらず図29(b)に示すように「27」、「61」、「35」、「80」、「49」が定められており、2桁の報知ゲーム数が表示された後の切替表示においては第1時間毎に「27」→「61」→「35」→「80」→「49」→「27」…といったように切り替える表示が、第2時間に亘って行われる。なお、「80」は奇数が含まれない数値であるが、このように、切替用の数値の一部に上記組合せ(偶数と奇数との組合せ、ゾロ目以外、前半と後半との組合せ)とは異なる組合せを含むようにしてもよく、これにより、より一層のランダム感を創出できる。
3桁の報知ゲーム数が表示された後の切替表示中における切替用の数値としては、当該報知ゲーム数の数値にかかわらず図29(b)に示すように「327」、「861」、「235」、「780」、「549」が定められており、3桁の報知ゲーム数が表示された後の切替表示においては第1時間毎に「327」→「861」→「235」→「780」→「549」→「327」…といったように切り替える表示が、第2時間に亘って行われる。なお、「327」、「861」、「235」、「780」、「549」は、2桁時の切替用の数値各々の百の位として所定の数値を付加した数値である。
なお、図29(a)および図29(b)のいずれであっても、2桁の報知ゲーム数が表示された後の切替表示において、例えば当該切替表示後に表示する報知ゲーム数等が3桁となる場合には、当該切替表示中において2桁の切替用の数値での切り替えから3桁の切替用の数値での切り替えに移行させるようにしてもよく、切替表示開始時から3桁の切替用の数値での切り替えるようにしてもよい。
また、図29では、2桁の切替用の数値として、2桁の数値が定められている例について説明した。しかし、2桁の切替用の数値としては、百の位を「0」とした3桁の数値が定められているものであってもよく、切替表示が3桁の数値を切り替えることにより行われるものであってもよい。この場合における上乗せ演出では、百の位が「0」となる数値が切り替えられている間であっても、上乗せ抽選において当選し得るATゲーム数を知らない遊技者の目線に立てば、「10」〜「999」の範囲内の数値(10、11、12…、999。合計990個の数値)を、ATゲーム数の取り得る数値(取り得る候補となる数値)として把握させることになる。
次に、数値更新演出の一例であるレベルアップ演出について説明する。図30は、レベルアップ演出が実行された場合の液晶表示器27における表示例を説明するための図である。図30では、液晶表示器27の表示例を主に説明するが、上乗せ演出実行時には、液晶表示器27における表示に対応する態様で各種ランプが制御されるとともに、所定の効果音やBGMがスピーカ31L、31Rから出力されているものとする。レベルアップ演出は、前述したレベルアップ抽選において当選することなどにより更新条件が成立することにより実行される。レベルアップ演出の一例として、図30では、例えば、AT中におけるモードが通常確率モードであって、レベル「3」であるときに、レベルアップ抽選で当選しアップさせるレベル数として「2」に決定されたときのレベルアップ演出の表示例を説明する。AT中の通常確率モードにおいては、図30(a)に示すように、恐竜を模したキャラクタが画面中央領域に表示され、右下の第1表示領域において現在のレベルを特定可能な「Level 3」といった数値画像が表示される。
図30(b)は、レベルアップ演出が開始されたときの表示例を示している。レベルアップ演出は、図30(b)に示すように、画面中央のキャラクタに重畳する第2表示領域において、爆発画像(ギザギザマーク)とともに、レベルアップさせるレベル数(更新分)を特定可能な画像として「Level 2 UP」といった更新画像を表示することにより開始される。なお、更新画像は、第1表示領域における数値画像よりも大きな表示サイズで表示される。
レベルアップ演出開始後においては、図30(c)に例示されるように、時間の経過とともに、爆発画像(ギザギザマーク)の範囲が拡大して背後のキャラクタ等の画像や数値画像と重畳する範囲が拡大するとともに、当該拡大に応じて更新画像が第1表示領域に向けて移動表示される。また、更新画像の表示サイズは、移動表示に伴って数値画像と同じ表示サイズに向けて徐々に縮小する。
図30(d)は、爆発の範囲がさらに拡大した所定のタイミング(レベルアップ演出が開始されてから第1のタイミング)で数値画像が非表示となるとともに、更新画像がさらに縮小しつつ移動表示している表示例を示している。なお、非表示とは、液晶表示器27の表示状態から遊技者が視認不可能となる状態(見た目上において遊技者が視認できない状態)であって、表示処理によりRAMの所定領域に画像をそもそも描画しないものの他、画像を描画しているものの当該画像よりも優先度が高いレイヤによって液晶表示器27に表示されないものなどを含む。更新画像のうち「UP」の画像は、移動途中の予め定められているタイミングで非表示となり「Level 2」のみとなる。また、以降において、更新画像は、移動表示して数値画像と重畳する度合いが大きくなるに連れて透過度が徐々に高くなる。
レベルアップ演出においては、レベルアップ演出が開始されてから第2のタイミングに到達することにより、図30(e)に示すように、爆発画像が非表示となり第1表示領域において未だ更新されていない数値画像(Level 3)が再び表示されるとともに、当該数値画像とほぼ同じ表示サイズまで縮小されるとともに透過度が高くなった更新画像が当該数値画像に重畳して表示される。図30(e)では、グレーが薄くなっている態様で更新画像を図示することにより、当該更新画像の透過度が高くなっていることを示している。更新画像は、その後、所定位置(例えば、数値画像にぴったりと重畳する位置、あるいは、数値画像とのずれが所定範囲となる位置)まで移動したときに非表示となる。その結果、図30(f)に示すように、更新画像が非表示となり、第1表示領域において未だ更新されていない数値画像のみが表示された状態となる。
レベルアップ演出においては、第1表示領域において未だ更新されていない数値画像のみが表示された状態となってから所定時間経過したときに、図30(g)に示すように、数値画像のうちの数値である「3」が、更新後の「5」に滑るようにすり替えられて(すり替え演出)、「Level 5」に更新表示される。レベルを特定可能な数値は、その数値(レベル)に応じた態様(色、フォント等)で表示される。このため、図30(g)では、数値画像のうちの「5」を「3」とは異なる態様(黒色)で示すことにより、「5」に応じた態様で表示されていることを示している。つまり、レベルの段階を数値自体およびその数値の態様(色等の違い)により明確に表示しつつ、すり替えをより自然に見せるために、すり替えを行う対象が少なくなるよう「Level」といった文字の色等の態様を共通(あるいは類似するものでもよい)とし、レベルを特定可能な数値についてのみ当該レベルに応じて異なる態様としている。しかし、これに限らず、レベルを特定可能な数値は、その数値に限らず共通の態様で表示されるものであってもよい。なお、数値画像が「3」から「5」に更新される際に、すり替え演出に替えてあるいは加えて、少なくともレベルを特定可能とする数値の部分に所定の画像処理を行うようにしてもよい。所定の画像処理としては、少なくとも数値部分の画像の明度を瞬間的に高くする処理(例えば、極めて眩しいために画像の視認性を大幅に低下させる明度に変化、遊技者の目を眩ませる点において演出効果が高い明度に変化等、フラッシュ演出、目眩まし演出)であってもよい。
なお、図30(a)では、通常確率モード中である場合について例示したが、他の確率モードにおいても同様に、モードに応じたキャラクタが表示されるとともに、第1表示領域において現在のレベルが表示されるものとし、レベルアップの際には図30(b)〜図30(g)で例示したレベルアップ演出と同様の演出が実行されるものとする。
<スロットマシン1における上乗せ演出・レベルアップ演出により奏される効果の例>
(1) 上記のスロットマシン1の有利度報知演出の一例である上乗せ演出中の結果拡縮表示(図27(n)、図28(b)〜図28(d)等)においては、遊技の進行にかかわる事項を報知するための報知画像の一例として付与される報知ゲーム数の画像について、拡大および縮小を繰り返す結果拡縮表示を行った後、結果表示として報知ゲーム数の画像を所定サイズで表示するものであって、結果拡縮表示中における報知ゲーム数の画像の拡大時のサイズは、図28(b)〜図28(d)等に示すように、所定サイズよりも大きいサイズであって拡大および縮小を繰り返す毎に所定サイズに向けて小さくなるように定められている。これにより、結果表示として付与される報知ゲーム数の画像を所定サイズで表示するまでに、当該報知ゲーム数の画像について拡大および縮小が繰り返されるため当該報知ゲーム数を強調表示することができる。さらに、付与される報知ゲーム数の画像の拡大時のサイズを拡大および縮小の繰り返しに応じて所定サイズに向けて小さくすることにより強調表示と結果表示とのサイズの乖離を徐々に小さくして遊技者の目を慣らすことができる。その結果、結果表示の際の尻すぼみ感を軽減できる。
また、上乗せ演出においては、結果拡縮表示を行うまでの途中段階であって、更新される報知ゲーム数が予め定められている区切りゲーム数となるときには、当該区切りゲーム数の画像の拡大および縮小を繰り返す途中拡縮表示を行った後に更新を再開することができ、当該途中拡縮表示中における区切りゲーム数の画像の拡大時の表示サイズの変化態様は、結果拡縮表示中における報知ゲーム数の画像の拡大時の表示サイズの変化態様とは異なり、図28(a)に示すように一定の表示サイズとなるように定められている。これにより、結果拡縮表示を行うまでの途中段階においても途中拡縮表示が行われるため、途中の報知ゲーム数の画像についても強調表示することができる。また、途中拡縮表示中においては、結果拡縮表示中の変化態様と異ならせることにより、拡大および縮小されている報知ゲーム数が結果表示であると遊技者に誤認させてしまうことを防止しつつ、更新がまだまだ継続することへの期待感を創出することができる。
(2) 上記のスロットマシン1における上乗せ演出は、例えば、上乗せ当選して付与条件が成立することにより実行される。また、上乗せ演出において結果表示として付与ゲーム数を報知するまでの間においては、上乗せの決定範囲(「10」〜「999」)内において取り得る数値の個数(合計990個)よりも少ない個数の数値(図29)を切り替える切替表示が繰り返し行われる(図27参照)。これにより、結果表示として付与ゲーム数の画像を表示するまでの間において取り得るすべての数値について、表示用の画像データを予め準備したり当該画像データに基づいて順次描画して切替表示する必要がないため、設計開発の面および遊技中における画像表示処理の面における負担を軽減できる。また、切替表示中において切り替え表示するゲーム数画像の個数を低減できるため、より高速に切り替えられているかのような印象を遊技者に抱かせることができる。
また、図29に示す切替用の数値は、ATゲーム数が上乗せされる前の残りATゲーム数およびATゲーム数を上乗せした後の残りATゲーム数にかかわらず、共通態様である。また、切替用の数値は、切替表示前の報知ゲーム数の数値にかかわらず、共通態様である。このため、負担をより一層軽減できる。
また、切替用の2桁以上の数値は、桁同士で異なる値が定められている。また、切替表示中においては、切替用の数値が昇順でも降順でもない順で切り替える。また、図29(b)に示す切替用の数値は、0〜9までのいずれの値をも含むとともに、2桁時の切替用の数値に含まれる0〜9までの値は、いずれも同じ個数(1個)含む。これにより、よりランダムに切り替えられているかのような印象を遊技者に抱かせることができる。なお、図29(b)に示す3桁時の切替用の数値に含まれる0〜9までの値についても、2桁時と同様に、いずれも同じ個数含むようにしてもよい。
また、結果表示として報知ゲーム数を報知するまでの間においては、上乗せ抽選において決定され得る数値の個数(30個)よりも少ない個数の数値を切り替える切替表示が繰り返し行われる(図27参照)ともいえる。これにより、結果表示として付与ゲーム数の画像を表示するまでの間において上乗せ抽選で決定され得るすべての数値について、表示用の画像データを予め準備したり当該画像データに基づいて順次描画して切替表示する必要がないため、設計開発の面および遊技中における画像表示処理の面における負担を軽減できる。また、切替表示中において切り替え表示するゲーム数画像の個数を低減できるため、より高速に切り替えられているかのような印象を遊技者に抱かせることができる。
(3) 上記のスロットマシン1の数値更新演出の一例であるレベルアップ演出においては、図30で示したように、現在のレベルを特定可能な数値画像が表示される第1表示領域に向けて、レベルアップさせるレベル数(更新分)を特定可能な更新画像を移動表示することにより数値画像と更新画像とが関連性を有していることについて視覚を通して遊技者に認識させることができるため、遊技にかかわる数値であるレベルが更新されることを明確に分かり易く報知できる。また、移動表示する更新画像に目を取られてしまい、元のレベルを忘れてしまった場合であっても、図30(f)に示すように、更新画像が所定位置まで移動することにより非表示となり未だ更新されていない数値画像が表示され、その後に更新されるため、更新前に元のレベルを遊技者に認識させた上で更新されたことを確実に遊技者に認識させることができる。
また、図30(d)に示すように、更新画像が表示された後の第1のタイミングにおいて数値画像が非表示となり、図30(e)に示すように、更新画像が非表示となる以前の第2のタイミングにおいて未だ更新されていない数値画像が再び表示される。これにより、数値画像が非表示となることにより更新画像の注目度合いを高めることができる。また、更新画像が非表示となる以前に数値画像が再び表示されるためレベルに関する画像が何も表示されていない状態にはならないため、遊技者に不信感や違和感を抱かせてしまうことを防止できる。
また、数値画像が非表示となる第1のタイミングから更新画像が非表示となる以前の第2のタイミングまでにおいては、数値画像のみならず、更新画像周辺の他の画像(例えばキャラクタ等)も視認し難い状況となる。これにより、第1のタイミングから第2のタイミングまでにおける更新画像の注目度合いをより一層高めることができる。なお、数値画像が非表示となる第1のタイミングから更新画像が非表示となる以前の第2のタイミングまでにおいては、数値画像のみならず、キャラクタについても非表示となるようにしてもよい。
また、更新画像は、第1表示領域に表示される数値画像へ重畳するにつれて透過度が高くなるとともに、数値画像よりも大きいサイズから数値画像と同じサイズへ変化する。これにより、レベルアップ演出開始時においては更新画像を大きなサイズで表示することにより当該更新画像を目立たせつつ、数値画像に近づくにつれて透過度が高くかつ数値画像と同じサイズに向けて小さくなるため、数値画像から特定可能となる数値に更新されることを分かり易く遊技者に報知できる。
<変形例>
上記実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下に、実施形態に対する変更を例示する。
(1) 上記実施形態においては、遊技者にとっての有利度合いの大きさを示唆する有利度事項として、付与されるATゲーム数を例示した。しかし、遊技者にとっての有利度合いの大きさを示唆する有利度事項としては、これに限らず、付与されるストック数や、遊技者にとっての有利度合いが異なるモードの種類(例えば、低確率モード、通常確率モード、高確率モード、○○RUSH、真○○RUSH、超○○RUSHなど)、所定の演出などにおいて遊技者にとって有利な結果が報知される期待度(☆★★、☆☆★、☆☆☆等)、所定の演出などにおいて登場する敵キャラクタの種類(大ボス、中ボス、ザコ等)などであってもよい。
上記実施形態における上乗せ演出では、開始された後、チャンススイッチ81Fへの操作が検出されることにより、図27に示す一連の表示が時間の経過に応じて進行する例について説明した。しかし、図27に示す一連の表示は、チャンススイッチ81Fへの操作が検出されている間(例えば、長押し操作中)に応じて進行するものであってもよく、切替表示から一旦停止、途中拡縮演出、あるいは、結果拡縮演出への移行は、チャンススイッチ81Fへの操作や遊技を進行するための操作(例えば、スタートスイッチ、ストップスイッチ等)が検出されることを契機とするものであってもよい。
上記実施形態における上乗せ演出の途中拡縮表示中や結果拡縮表示中において、拡大および縮小が繰り返される回数は、一定であるものに限らず、都度変化するものであってもよい(例えば、報知ゲーム数に応じて異なり、報知ゲーム数が大きいほど繰り返される回数も多くなる等)。また、拡大および縮小が繰り返される回数は、途中拡縮表示と、結果拡縮表示とで異なるように定められているものであってもよい。
上記実施形態の結果拡縮表示においては、拡大時の表示サイズが拡大および縮小を繰り返す毎に小さくなる例について説明したが、拡大時の表示サイズが拡大および縮小を繰り返した結果として1回目の拡大時よりも小さくなるものであれば、拡大および縮小の前後において拡大時の表示サイズが変化していない回を含むものであってもよい。具体的には、図28(b)において、タイミング2とタイミング4の報知ゲーム数の表示サイズが同じであって、タイミング6となったときに報知ゲーム数の表示サイズが小さくなるようなものであってもよい。また、拡縮を行う際の最初(1段階目)から最後(結果表示の1つ手前の段階)まで同じ傾向で段階的にサイズ変化するものに限らず、結果拡縮表示における結果表示前の少なくともいずれかの段階において表示サイズが結果表示に近づくよう変化するものであればよい。
上記実施形態における結果表示の際には、数値画像あるいは数値画像およびGET画像を拡縮させない例について説明したが、これに限らず、当該画像を例えば上下左右等に揺動させるようにしてもよい。揺動する時間は、一定時間であってもよく、当該画像の表示を非表示とするまでであってもよい。また、揺動幅(揺動範囲)は、時間経過とともに徐々に小さく(狭く)なるものであってもよい。これにより、拡縮(強調)が終了したことや、結果表示が拡縮時(例えば拡大時)よりも表示サイズが小さくなることなどによる演出効果の低減を抑制できる。
(2) 上記実施形態の切替表示においては、図29に例示した切替用の数値を順次切り替えて表示する例について説明したが、切替表示中において表示する数値画像は、一旦停止や途中拡縮表示、結果拡縮表示される数値画像よりも視認性が低下する態様(透過率が高い、明度が低い、数値に所定の模様(スクロール模様、ギザギザ模様等)が重畳される等)で表示されるものであってもよい。また、切替表示中においては、数値を順次切り替えることなく、所定の模様(スクロール模様等)だけが表示(あるいは複数種類の模様を切り替えて表示)されるものであってもよく、また、切替表示中においては、数値が次の数値に切り替えられる間において所定の模様だけが表示され得るもの(間に挟むもの)であってもよい。切替表示中においては、「所定の模様だけ表示」→「切替用の数値(例えば、27)+所定の模様表示」→「所定の模様だけ表示」→「次の切替用の数値(例えば、61)+所定の模様表示」…といったように切り替えるものや、「所定の模様だけ表示」→「切替用の数値(例えば、27)+所定の模様表示」→「切替用の数値(例えば、27)だけ表示」→「切替用の数値(例えば、27)+所定の模様表示」→「所定の模様だけ表示」→「次の切替用の数値(例えば、61)+所定の模様表示」…といったように切り替えるものなどであってもよい。
上記実施形態においては、結果表示として表示される数値を遊技者が特定・把握できないため、切替表示が繰り返される毎にどこまで続くかといった期待感を向上させることができるが、切替表示中において所定の終了条件が成立(所定の操作、時間経過等)することにより結果表示するものであってもよい。つまり、切替表示を繰り返し行わずに、1回行った後に結果表示(結果拡縮表示等)に移行するものであってもよい。
上記実施形態においては、一旦停止から切替表示を介して次の一旦表示や途中拡縮表示、結果拡縮表示に移行する例について説明したが、例えば、切替表示を介することなく一旦停止から、次の一旦停止や途中拡縮表示、結果拡縮表示に移行する場合が生じ得るものであってもよい。また、一旦停止から途中拡縮表示や結果拡縮表示に移行する場合に限って、切替表示を介さずに移行するようにしてもよい。
(3) 上記実施形態の数値更新演出の遊技にかかわる数値として、モード等のレベルを例示したが、数値であればこれに限らず、例えば、遊技者にとって有利な状態に継続して制御可能となるゲーム回数(例えば、上乗せ演出に適用)であってもよく、ナビ対象役当選時にナビ演出を所定確率で実行する場合に、当該ナビ演出を実行する確率(例えば、ナビ実行確率上乗せ演出に適用)であってもよい。
(リール回転開始時について)
上記実施形態におけるリール回転開始の際に、本遊技では図5のステップS15の処理を行い、疑似遊技では図7のステップS42の処理を行う例について説明した。具体的に、本遊技における図5のステップS15の処理では、本遊技用の処理(例えば、ステップS61〜ステップS69)が行われるのに対し、疑似遊技における図7のステップS42の処理では、疑似遊技用の処理が行われる。このため、上記実施形態では、リール回転開始の際における本遊技における図5のステップS15の処理内容と、疑似遊技における図7のステップS42の処理内容とが異なる例、つまりリール回転開始のための処理として、本遊技専用の処理と、疑似遊技専用の処理とが設けられている例について説明した。一方、リール回転開始の際にリールモータに対して励磁信号を出力するための励磁パターン(制御用データ)については、本遊技における図5のステップS15の処理と、疑似遊技では図7のステップS42の処理とで、同じ制御用データを用いるものであってもよく、また、異なる制御用データを用いるものであってもよい。
また、リール回転開始の際に用いる処理は、本遊技と疑似遊技とで同じ処理(すべて共通化、一部共通化)としてもよい。また、リール回転開始の際に用いる処理は、本遊技と疑似遊技とで同じ処理(すべて共通化、一部共通化)を行うようにした場合においても、リール回転開始の際に用いる励磁パターン(制御用データ)は、本遊技と疑似遊技とで同じデータ(すべて共通化、一部共通化)としてもよく、異なるデータとしてもよい。なお、本遊技と疑似遊技とで同じデータ(すべて共通化、一部共通化)とする場合で、かつ、本遊技において到達させるべき定常回転速度(所定速度)と、疑似遊技において到達させるべき一定速度とが異なる場合には、速度が速い方(例えば、本遊技における定常回転速度)の制御用データをROM等に記憶させ、速度が速い方まで到達させる場合(例えば、本遊技開始時)には当該制御用データを用いてリール回転制御を行うのに対し、速度が遅い方まで到達させる場合(例えば、疑似遊技開始時)には当該制御用データのうち遅い速度に到達するまでの制御用データを用いてリール回転制御を行うようにしてもよい。
(停止有効化について)
上記実施形態において、本遊技において本停止有効化するための処理としてはウェイトタイム経過判定(図5のステップS12)後に図8のステップS71、S72の処理を行い、疑似遊技において疑似停止有効化するための処理としてはウェイトタイム経過判定(図5のステップS12)前のステップS11における図7のステップS44の処理を行う例について説明した。つまり、本停止有効化あるいは疑似停止有効化するための処理は、本遊技と疑似遊技とでタイミング的に異なる例について説明した。しかし、これに限らず、本停止有効化あるいは疑似停止有効化するための処理は、タイミング的に同じとなるようにしてもよい。例えば、図5のウェイトタイム経過判定(図5のステップS12)後において、ステップS09〜ステップS11を行うとともに、ステップS15を行うようにしてもよい。これにより、本遊技であるか疑似遊技であるかにかかわらず、ウェイトタイム経過までリールの回転開始を待機させ、リール回転後において停止有効化するための処理を行うことができる。この場合、停止有効化するための処理は、本遊技と疑似遊技とで同じ処理(すべて共通化、一部共通化)としてもよい。停止有効化するための処理を同じ処理とした場合であって、本遊技において到達させるべき定常回転速度(所定速度)と疑似遊技において到達させるべき一定速度とが異なる場合には、ある速度に到達したか否かの基準速度として本遊技開始時か疑似遊技開始時かに応じた速度を読み出して設定するようにしてもよい。
(リール回転停止時について)
上記実施形態におけるリール回転停止の際に、本遊技では図5のステップS16の処理を行い、疑似遊技では図7のステップS45の処理を行う例について説明した。図5のステップS16の処理では、停止操作したときに例えば当該ストップスイッチに対応するリールの入賞ラインNL上に位置する図柄から予め定められた引込み可能範囲内に配列されている図柄のいずれかを入賞ラインNLに引き込んで停止させる処理であって、具体的には引込み可能範囲内において当選役に応じた停止位置を決定するための停止位置決定データが用いられる。停止位置決定データは、ROM67に予め記憶されている。一方、図7のステップS45の処理では、ステップS16におけるリール停止処理と同じ処理が行われるものであってもよい例について説明した。つまり、リール回転停止の際に用いる処理は、本遊技と疑似遊技とで同じ処理(すべて共通化、一部共通化)としてもよい。この場合、ステップS45の処理では、ステップS16の処理で用いられる停止位置決定データそのものを用いるものであってもよい。しかし、遊技機(スロットマシン)の内部処理的にはそのもののデータを本遊技と同じように用いた場合、本遊技か疑似遊技かの区別がつかなくなり、例えば検査等において混乱を生じさせてしまう可能性がある。このため、ステップS45の処理においてROM67に記憶されている停止位置決定データを用いるときに、ステップS16の処理において用いる停止位置決定データと全く同じデータであるが、使用するデータを特定するための識別情報(例えばデータラベル等)についてはステップS16の処理において用いる場合と異ならせるようにしたり、使用する際にRAM65の所定領域に一旦書き込む際にその書き込み先のアドレスをステップS16の処理において書き込む際のアドレスと異ならせるようにしてもよい。これにより、効率的な検査を行うことが可能な遊技機を提供することができる。
(疑似遊技特定報知の開始契機・終了契機について)
上記実施形態においては、図5において、疑似遊技に関するステップS09〜S11の処理を行った後に、ステップS12においてウェイトタイム経過判定を行う例について説明した。このため、図7のステップS41における処理である疑似遊技開始コマンドが、図5のステップS02においてスタートレバーが作動したと判定されたときに送信され、また、図7のステップS51における処理である疑似遊技終了コマンドが、ウェイトタイム経過判定を行う前に送信される例について説明した。これにより、少なくともサブ制御基板73側における疑似遊技特定報知が、疑似遊技を行う契機となったスタートレバーが操作されたときに開始される。しかし、疑似遊技特定報知は、スタートレバーが操作されたことに応じて開始されるものであればこれに限らず、例えば、図5のウェイトタイム経過判定(図5のステップS12)後において、ステップS09〜ステップS11を行うようにしてもよい。この場合には、図7のステップS41における疑似遊技開始コマンドが、スタートレバー操作後であってウェイトタイムが経過したときに送信される。その結果、疑似遊技を行う契機となったスタートレバーが操作されたときであって、ウェイトタイムが経過していると判定されたことを契機として疑似遊技特定報知を開始することができる。
また、特定条件が成立しているときにおいてステップS10において疑似遊技実行と判定されたときには、ステップS11へ移行し、ステップS41において疑似遊技開始コマンドを送信して疑似遊技特定報知を開始させ(図14のステップS106)、疑似遊技後において導入操作が行われたとき(図7のステップS50)には、ステップS51において疑似遊技終了コマンドを送信して疑似遊技特定報知を終了させる(図7のステップS109)例について説明した。しかし、疑似遊技を行う契機となったスタートレバーへの操作に応じたタイミングで所定のコマンドが送信(例えば、図25(a)に示すいずれかのタイミングなどにおいて送信されるコマンド)されて疑似遊技の開始をサブ制御基板73側において特定可能であるときには、ステップS41において疑似遊技開始コマンドを送信しないようにしてもよい。また、疑似遊技の終了に応じたタイミングで所定のコマンドが送信(例えば、図25(b)に示すいずれかのタイミングなどにおいて送信されるコマンド)されて疑似遊技の終了をサブ制御基板73側において特定可能であるときには、ステップS51において疑似遊技終了コマンドを送信しないようにしてもよい。なお、この場合であっても、ステップS41における疑似遊技開始コマンドおよびステップS51における疑似遊技終了コマンドは、遊技機を所定の試験機に接続して試験を行うときに試験機側に向けて送信することが可能となるように構成されているものであってもよい。
(スタートレバー(スタートスイッチ19)への操作促進演出について)
上記実施形態において、スタートレバーが操作可能なタイミングにおいて、例えば遊技者に対する期待感を高めるために、当該スタートレバーへの操作を促すレバー操作促進演出(例えば、「レバーを叩け!」といったメッセージ表示等)が行われるものであってもよい。レバー操作促進演出は、役抽選やAT移行抽選等の結果に応じて、遊技者にとって有利度合いが高いときには低いときよりも高い割合で実行し得るものであってもよい。ただし、レバー操作促進演出は、規定数の賭数が設定された直後であって1遊技を開始するためのスタートレバーへの操作を受け付け可能な遊技前期間(図5のステップS02の判定処理を繰り返している期間)においては、実行されないかあるいは当該遊技前期間でないときよりも低い割合でしか実行されないようにしてもよい。遊技前期間においてはスタートレバー操作により疑似遊技が開始されるのかすぐに本遊技が開始されるのかが不明な期間であるところ、このような不明な期間においてレバー操作促進演出を実行してスタートレバー操作に注目させすぎてしまうことや、遊技者に対して必要以上に期待感を抱かせてしまうことを防止できる。一方、導入操作や次回の疑似遊技を開始させるための操作を受け付け可能な期間(図7のステップS50の判定処理を繰り返している期間)においては、レバー操作促進演出を実行してもよく、例えば、遊技前期間よりも高い割合で実行されるようにしてもよい。
(疑似停止中の報知態様について)
上記実施形態において、疑似遊技中においては、疑似遊技特定報知を行い、疑似遊技中であって疑似停止中においては、図22(a)に示したように一定時間毎に疑似停止しているリールを微振動させる例について説明した。つまり、リールが疑似停止しているときには、一定時間毎に微振動すること、および、疑似遊技特定報知を行うことにより、疑似遊技中における疑似停止である旨を報知する例について説明した。しかし、リールが疑似停止しているときにおいて、疑似遊技特定報知が行われるときには、微振動させる疑似停止パターン1(図22(a))ではなく、微振動させない疑似停止パターン2(図22(b))としてもよい。また、逆に、疑似停止パターン1により疑似停止を行っているときには、少なくとも当該期間において疑似遊技特定報知を行わないようにしてもよい。つまり、疑似停止パターン1により疑似停止を行う場合には、当該疑似停止している期間のみ疑似遊技特定報知を行わないものであってもよく、当該疑似停止パターン1による疑似停止を行うこととなる疑似遊技が開始されてから終了するまでの期間に亘って疑似遊技特定報知を行わないものであってもよい。また、疑似遊技中においては原則的に疑似遊技特定報知を行うが疑似停止中においては例外的に疑似遊技特定報知を一時的に中断し、疑似遊技が複数回行われる場合には疑似停止が終了してリール回転が開始されるときに疑似遊技特定報知を再開するものであってもよい。
さらに、疑似遊技特定報知として、遊技特定用ランプ82による報知と、液晶表示器27による報知とが行われる例について説明したが、疑似遊技特定報知を行う場合には、遊技特定用ランプ82による報知および液晶表示器27による報知のうちの少なくともいずれか一方のみが行われるものであればよい。また、疑似遊技中においては、遊技者に対する特典(例えば、付与あるいは上乗せ等されるATゲーム数の大きさ、ATを継続するか否かの継続率の高さ、設定値の高さ等)の有利度合いに応じて、疑似停止パターンの種類(疑似停止パターン1か疑似停止パターン2か等)と、疑似遊技特定報知の種類(遊技特定用ランプ82か液晶表示器27か等)との組合せが選択されるようにしてもよい。これにより、疑似遊技中における報知態様の組合せから特典の有利度合いを予測するといった面白みを提供することができる。
上記実施形態では、疑似停止しているリールの微振動、遊技特定用ランプ82、および、液晶表示器27各々によって、疑似遊技中である旨を報知する例について説明した。しかし、疑似遊技中である旨は、疑似停止しているリールの微振動、遊技特定用ランプ82、および、液晶表示器27のうちのいずれかにより報知可能であればよい。また、遊技特定用ランプ82により疑似遊技特定報知を行わない場合であっても、当該遊技特定用ランプ82においては、AT中やCZ中である旨を報知可能であるが、これに限らず、遊技特定用ランプ82により疑似遊技特定報知を行わない場合には当該遊技特定用ランプ82を遊技機に備えないようにしてもよい(備える必要はない)。例えば、液晶表示器27において疑似遊技特定報知を行う場合には、遊技特定用ランプ82を遊技機に搭載させないようにしてもよい。
(ランダム遅延時間の計測開始タイミングについて)
上記実施形態における図8のステップS62等で説明したランダム遅延ウェイト処理では、例えば、回転開始対象となるリールの回転開始タイミングを遅延させる遅延時間を決定した後に、当該遅延時間の計測を開始して、遅延時間が経過したときにリール回転を開始するために次のステップS63等へ移行する処理が行われる。ここで、遅延時間の計測を開始するタイミングは、遅延時間を決定した後であれば、決定したタイミングであってもよいが、例えば、疑似停止しているリールのうち遅延の対象となるリールを微振動させるための励磁信号の励磁パターンが所定状態となったタイミングとしてもよい。つまり、遅延時間決定後から当該遅延の対象となるリールの励磁パターンが所定状態となるまでは、遅延時間の計測開始を待機させて、所定状態となったタイミングから遅延時間の計測を開始するようにしてもよい。疑似停止によりリールが微振動していることを考慮せずに遅延時間の計測を開始してしまうと、遅延時間経過時において当該リールが様々な励磁パターンにより励磁されていることが考えられ、その結果、遅延時間経過時の励磁パターンによってはリール回転開始するための励磁パターンで励磁したときに脱調等を発生させてしまう虞がある。しかし、上記のように遅延時間の計測を開始するタイミングを疑似停止しているリールのうち遅延の対象となるリールを微振動させるための励磁信号の励磁パターンが所定状態となったタイミングとすることにより、ランダム遅延経過後に用いられる回転開始のための励磁パターンにてスムーズに回転開始を行うことができる。
具体的に、遅延時間経過後においてリール回転を開始するための励磁パターンが、例えば1相→1相+2相→2相→2相+3相→…と定められている場合において、疑似停止時における微振動で1相となっているタイミングにおいて遅延時間経過して上記励磁パターンでの励磁が開始された場合には、リールをスムーズに回転開始させることができる。一方、疑似停止時における微振動で2相となっているタイミングにおいて遅延時間経過して上記励磁パターンでの励磁が開始された場合には、2相励磁から1相励磁となるため、リール回転と逆方向に一旦励磁されてしまうため、リールをスムーズに回転開始させることができない虞があり、場合によっては脱調してしまう虞がある。しかし、上記のように遅延時間の計測を開始するタイミングを疑似停止しているリールのうち遅延の対象となるリールを微振動させるための励磁信号の励磁パターンが所定状態となったタイミングとすることにより、ランダム遅延経過後に用いられる回転開始のための励磁パターンにてスムーズに回転開始を行うことができる。
なお、所定状態としては、例えば、疑似停止時における微振動で2相や2相+3相となっているタイミングにおいて遅延時間経過することがないように予め設計されている状態(励磁状態)である。つまり、励磁パターンが例えば1相のときに設定され得るいずれの遅延時間の計測が開始されたときであっても当該遅延時間経過時には励磁パターンが1相となっている場合には、励磁パターンが1相の状態が所定状態となる。また、励磁パターンが例えば2相+3相のときに設定され得るいずれの遅延時間の計測が開始されたときであっても当該遅延時間経過時には励磁パターンが1相となっている場合には、励磁パターンが2相+3相の状態が所定状態となる。また、リールが微振動していないときに設定され得るいずれの遅延時間の計測が開始されたときであっても当該遅延時間経過時には励磁パターンが1相となっている場合には、リールが微振動していない状態が所定状態となる。
(その他)
上記実施形態においては、疑似遊技特定報知を行う遊技特定用ランプ82について、サブ制御基板73に電気的に接続されており、当該サブ制御基板73側において制御される例について説明した。しかし、遊技特定用ランプ82は、メイン制御基板63と電気的に接続し、当該メイン制御基板63側において制御されるようにしてもよい。また、遊技特定用ランプ82は、疑似遊技特定報知を行っているときには疑似遊技中である旨のみを報知可能としつつ、疑似遊技中でない他の状態(ATやCZ等)においては当該状態である旨を兼用して報知する例について説明したが、これに限らず、疑似遊技特定報知のみを行う専用のランプであってもよい。
上記実施形態においては、図8のステップS61〜S69に示したように、左リール11L、中リール11M、右リール11Rの順に、一つのリールについて遅延時間を決定して当該遅延時間に亘って回転開始を遅延させた後に回転開始させることにより、次のリールについてのランダム遅延処理に移行する例について説明した。しかし、ランダム遅延処理は、リール11L〜11R各々の位置関係をランダムにばらけさせるものであればこれに限らず、例えば、ランダム遅延処理を開始するときにリール11L〜リール11R各々についての遅延時間を決定した後、遅延時間の計測を開始して、決定された遅延時間が経過したリールから順に回転開始させるようにしてもよい。
上記実施形態では、図22等において、疑似停止しているリールを一定時間(例えば、500msec)毎に微振動等させるように、リールモータに対して励磁信号を出力する例について説明した。しかし、一定時間経過するまでに励磁信号を出力するものであればこれに限らず、例えば、一定時間未満の時間(予め定められている時間、あるいは、ランダムに特定される時間)経過で励磁信号を出力する場合があるものであってもよい。また、一定時間未満の第1時間毎に励磁信号を出力する第1励磁パターンと、一定時間未満の第2時間(>第1時間)毎に励磁信号を出力する第2励磁パターンとを含む複数種類の励磁パターンを設け、例えば、遊技者に対する特典(例えば、付与あるいは上乗せ等されるATゲーム数の大きさ、ATを継続するか否かの継続率の高さ、設定値の高さ等)の有利度合いに応じて有利度合いが高いほど第1励磁パターンよりも第2励磁パターンが選択される割合が高くなるように、疑似遊技毎に励磁パターンを決定し、当該励磁パターンに基づいて当該疑似遊技中において疑似停止しているリールを制御するようにしてもよい。これにより、疑似停止されているリールの励磁パターンから特典の有利度合いを予測するといった面白みを提供することができる。
また、疑似停止しているリールに対する微振動等させる態様は、1種類に限らず、複数種類定められているもの、つまり微振動などの動作をさせる際の励磁信号のパターンが複数種類定められているものであってもよい。複数種類の動作には、例えば、振動により動かす振り幅や、振動させる時間、振動させる速さ・間隔等の複数種類のパラメータのうちの少なくともいずれかが異なるものであればよい。また、疑似停止されているリールを、第1種類の態様で動作させる第1励磁パターンと、第2種類の態様(第1種類よりも振り幅が大きい、振動させる時間が長い等)で動作させる第2励磁パターンとを含む複数種類の励磁パターンを設け、例えば、遊技者に対する特典(例えば、付与あるいは上乗せ等されるATゲーム数の大きさ、ATを継続するか否かの継続率の高さ、設定値の高さ等)の有利度合いに応じて有利度合いが高いほど第1励磁パターンよりも第2励磁パターンが選択される割合が高くなるように、疑似遊技毎に励磁パターンを決定し、当該励磁パターンに基づいて当該疑似遊技中において疑似停止しているリールを制御するようにしてもよい。これにより、疑似停止されているリールの励磁パターンから特典の有利度合いを予測するといった面白みを提供することができる。
また、特定条件が成立することにより行われ得る疑似遊技の回数の決定について、例えば、特定条件が成立したときに、遊技者に対する特典(例えば、付与あるいは上乗せ等されるATゲーム数の大きさ、ATを継続するか否かの継続率の高さ、設定値の高さ等)の有利度合いに応じて有利度合いが高いほど、多い回数に決定される割合が高くなるように、疑似遊技の回数を決定するようにしてもよい。また、他の例として、特定条件が成立して疑似遊技を開始するときに、疑似遊技を継続させる継続率を複数種類の継続率(例えば、30%、60%、90%等)のうちから決定し、1回の疑似遊技が終了した後に次の疑似遊技を行うか否かを当該継続率に従って決定することにより、疑似遊技の回数を特定するものであってもよい。この場合、遊技者に対する特典(例えば、付与あるいは上乗せ等されるATゲーム数の大きさ、ATを継続するか否かの継続率の高さ、設定値の高さ等)の有利度合いに応じて有利度合いが高いほど、高い継続率に決定される割合が高くなるように、継続率を決定するようにしてもよい。これにより、疑似遊技の実行回数から特典の有利度合いを予測するといった面白みを提供することができる。また、特定条件についても、遊技者に対する特典(例えば、付与あるいは上乗せ等されるATゲーム数の大きさ、ATを継続するか否かの継続率の高さ、設定値の高さ等)の有利度合いに応じて有利度合いが高いほど、成立する割合が高くなるように、特定条件の成否を決定(特定)するようにしてもよい。
上記実施形態における疑似遊技では、リール11L〜リール11Rすべてについて、回転させた後にストップスイッチへの操作に応じて疑似停止させる例について説明したが、これに限らず、例えば、リール11L〜リール11Rすべてについて回転させた後、リール11Lおよびリール11Rについては時間経過等に応じて自動的に疑似停止させるのに対し、リール11Mについてのみストップスイッチ21Mに対する操作に応じて疑似停止させるものであってもよい。また、疑似遊技は、ストップスイッチへの操作に応じて疑似停止させた図柄組合せ(例えば、BAR揃い)について、時間経過等に応じて自動的にリール11L〜リール11Rすべてについて回転させた後に再度図柄組合せ(例えば、BAR揃い)を自動的に疑似停止させた後にランダム遅延処理等に移行可能とするものであってもよく、また、ストップスイッチへの操作に応じて疑似停止させた図柄組合せ(例えば、BAR揃いに限らない)について、時間経過等に応じて自動的にリール11L〜リール11Rすべてについて回転させた後に予め定められている図柄組合せ(例えば、BAR揃い)を自動的に疑似停止させた後にランダム遅延処理等に移行可能とするものであってもよい。
また、疑似遊技中においては、時間経過に応じてリールが自動停止されることなく、本遊技と同様に、ストップスイッチへの操作によってのみ疑似停止を行うものであってもよい。また、疑似遊技中においては、途中でキャンセルできないものとし、本遊技と同様に、ストップスイッチへの操作によってのみ終了するものであってもよい。具体的に、図7の疑似遊技処理において、ステップS48およびS49の処理、および、ステップS47の処理の少なくともいずれか一方を行わないようにしてもよい。例えば、ステップ46においてNOと判定されたときには、ステップS45へ移行されるものであってもよく、また、ステップ46においてNOと判定されたときにはステップS47へ移行されるものやステップS48においてNOと判定されたときにはステップS45へ移行されるものであってもよい。これにより、疑似遊技への遊技者の介入度合いを向上させることができる。
上記実施形態における図7のステップS42における疑似遊技リール起動処理では、疑似遊技ではない通常遊技時と同様に、リール11L〜リール11Rすべてを同時に回転させる例について説明したが、これに限るものではなく、例えば、リール回転を所定順で開始させるものであってもよい(例えば、図23(a’)参照)。
上記実施形態では、疑似遊技において次の処理(本遊技、あるいは次回の疑似遊技)に移行させるために、スタートレバーへの操作を要する例について説明した。しかし、疑似遊技において次の処理(例えば、ランダム遅延処理、あるいは次回の疑似遊技)に移行させるための操作としては、スタートレバーへの操作に替えてあるいは加えて賭数設定操作としてもよい。また、スタートレバーへの操作を要することなく、疑似遊技においてすべてのリールが疑似停止してから所定時間(例えば3秒)が経過することにより次の処理(例えば、ランダム遅延処理、あるいは次回の疑似遊技)に自動的に移行するようにしてもよい。
上記実施形態では、図6のステップS34においてAT役に当選していると判定されなかったときにもステップS35に移行するようにし、ステップS35において値として「0」を押し順バッファに保存するようにしてもよい。この場合においては、図5のステップS13の判定処理を行わないようにし、ステップS14において値が「0」である場合には、報知用表示器60を非表示状態とするようにしてもよい。
上記実施形態では、疑似遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出等の内容については、サブ制御基板73側の図12のステップS121にて決定する例について説明したが、これに限らず、メイン制御基板63側において疑似遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出等の内容を決定し、当該決定内容をサブ制御部73に送信して液晶表示器27に表示するようにしてもよい。例えば、メイン制御基板63は、疑似遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出等の内容を、役抽選の結果に応じて決定するものや、乱数抽選等でランダムに決定するものであってもよい。また、メイン制御基板63は、メイン制御基板63側において疑似停止させる位置や図柄を決定する場合、疑似遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出等の内容を、当該疑似停止させる位置や図柄に応じて決定するものであってもよく、当該疑似停止させる位置や図柄に応じて予め定められている内容に決定するものであってもよい。
上記実施形態では、AT中であって擬似遊技が発生しない通常遊技では、報知用表示器60において停止操作の態様を表示し、液晶表示器27においてはメインからの押し順コマンドから特定される値(押し順バッファに記憶されている値)に基づいて停止操作の態様を表示する例について説明した。しかし、AT中であって擬似遊技においては、押し順コマンドから特定される値にかかわらず任意のナビ演出等を液晶表示器27で実行可能である一方、報知用表示器60においては、液晶表示器27のナビ演出等にかかわらず停止操作の態様を表示しないが、擬似遊技開始前に当選した役の当選役情報(当選フラグ)は保持するものであり、当該擬似遊技終了後において、報知用表示器60および液晶表示器27各々において当選役情報に基づいて停止操作の態様を報知するようにしてもよい。
上記実施形態における図5のステップS14においては、疑似遊技が発生した後であるか否かにかかわらず、疑似遊技発生前に押し順バッファにおいて記憶された値に基づいて報知する停止操作の態様を特定する例について説明したが、疑似遊技発生前に押し順バッファにおいて記憶された値を用いるものではなく、例えば、疑似遊技終了後のタイミングにおいて値(図6(b)参照)を特定して、当該値に基づく停止操作の態様を報知用表示器60において報知するようにしてもよい。
上記実施形態において、遊技特定用ランプ82により照射され疑似遊技特定報知に用いられる領域(例えば、図17(b)等で示す「疑似遊技」の文字を囲っている領域)は、単色の縁で覆われている。また、遊技特定用ランプ82により疑似遊技特定報知に用いられる領域(例えば、図17(b)等で示す「疑似遊技」の文字を囲っている領域の面積)は、例えば、ボーナス当選等の報知などに用いられる領域や有利期間報知ランプ80の報知に用いられる領域よりも大きく定められているものであってもよい。また、遊技特定用ランプ82により疑似遊技特定報知に用いられる領域は、例えば、リール11L〜11Rに配列されている図柄(例えば、BAR図柄)と異なる大きさが定められており、当該図柄の80%の大きさに定められているものや、当該図柄の150%の大きさに定められているものであってもよい。また、遊技特定用ランプ82により疑似遊技特定報知に用いられる領域は、例えば、リール11L〜11Rに配列されている図柄(例えば、BAR図柄)と異なる大きさが定められており、当該図柄の80%の大きさに定められているものや、当該図柄の150%の大きさに定められているものであってもよい。また、疑似遊技特定報知に用いられる疑似遊技態様は、赤色で点灯させる態様である例について説明したが、リール11L〜11Rに配列されている図柄のいずれにも用いられていない色で点灯させる態様であってもよく、リール11L〜11Rに配列されている図柄に用いられている色と色相環において反対側に位置する色で点灯させる態様であってもよい。
上記実施形態においてメイン制御基板63に電気的に接続されている各種LEDには、規定数の賭数が設定されておりスタートレバー操作によりリール回転(本遊技のリール回転のみならず、特定条件が成立しており本遊技前に行われる疑似遊技のリール回転を含む)を開始可能な状態である旨を報知するレバー有効化報知用のLED(開始操作有効化報知手段)を含むものであってもよい。レバー有効化報知用のLEDは、例えば、前面扉5の表示窓7の左側の所定位置であって遊技者が視認可能な位置に設けられている。レバー有効化報知用のLEDは、例えば、図5のステップS01において規定数の賭数が設定されることによりYESと判定されたときに点灯状態となりレバー有効化が報知され、ステップS02においてスタートレバーが操作されてYESと判定されたときにレバー有効化ではない旨の消灯状態となる。これに対して、疑似遊技中においてすべての図柄が疑似停止されることにより図7のステップS46においてYESと判定されたときであって、スタートレバーへの操作(導入操作)が有効化されるときであっても、レバー有効化報知用のLEDを再び点灯状態に制御しない。これにより、導入操作を受け付け可能な期間であってもレバー有効化が報知されることがない。その結果、すでに設定された賭数に対するレバー操作を検出済である状態において、新たな賭数を設定していないにもかかわらず再度レバー有効化である旨を報知することにより、疑似遊技が本遊技であったかのような誤解を遊技者に抱かせてしまうことを防止できる。
上記実施形態では、図15のステップS121の決定結果に応じて、図17(b)および図17(d)に示したように、「N遊技目」の疑似遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出により報知される停止操作の態様(押し順321)と、当該疑似遊技終了後における本遊技において報知用表示器60により報知される停止操作の態様(「6」が表示されている、「6」は図6(b)から押し順321)とが同じ内容を示す場合が生じ得る例について説明したが、図15のステップS121の決定結果に応じて、図17(b)および図17(d)に示したように、「N遊技目」の疑似遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出により報知される停止操作の態様(押し順321)と、当該疑似遊技終了後における本遊技において報知用表示器60により報知される停止操作の態様(「6」が表示されている、「6」は図6(b)から押し順321)とが異なる内容を示す場合も生じ得る。これにより、疑似遊技中の報知内容と本遊技中の報知内容との組合せのバリエーションを豊富にすることができる。
これに対して、図15のステップS121においては、例えば、液晶表示器27に表示するナビ演出により報知される停止操作の態様として、本遊技において報知用表示器60により報知される停止操作の態様(「6」が表示されている、「6」は図6(b)から押し順321)と必ず同じ内容となるように決定するようにしてもよく、また逆に、本遊技において報知用表示器60により報知される停止操作の態様(「6」が表示されている、「6」は図6(b)から押し順321)とは必ず異なる内容となるように決定するようにしてもよい。
上記実施形態では、例えば、図17(b)および図17(c)で例示したように、本遊技において報知用表示器60で停止操作の態様を表示(メイン制御基板63側で表示)することに対応させて液晶表示器27において表示(サブ制御基板73側で表示)するナビ演出等の態様(色や、形、デザイン、大きさなど)と、報知用表示器60での表示に対応するものではなく疑似遊技中(メイン制御基板63側で非表示時)において液晶表示器27において表示(サブ制御基板73側で表示)するナビ演出等の態様とが、同じである例について説明した。つまり、本遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出と、疑似遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出とは、同じ内容(押し順等)を報知する場合、同じ態様(色や、形、デザイン、大きさなど)となる例について説明した。しかし、本遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出と、疑似遊技中において液晶表示器27に表示するナビ演出とは、同じ内容(押し順等)を報知する場合であっても、態様(色や、形、デザイン、大きさなど)が異なるようにしてもよい。これにより、液晶表示器27に表示するナビ演出等の態様からも、疑似遊技が本遊技であったかのような誤解を遊技者に抱かせてしまうことを防止できる。
上記実施形態では、可変表示部13が3つの左可変表示列10L〜右可変表示列10Rを備える例について説明するが、これに限らず、1つの可変表示列を備える遊技機であっても、4つ以上の可変表示列を備える遊技機であってもよい。また、可変表示部13は、リール11L〜11Rにより構成される例を示したが、これに限らず、液晶表示器や7セグメントLEDなどの表示装置により構成されるものであってもよい。また、可変表示部13に対して入賞ラインとして1本のみ設定されている例について説明したが,これに限らず、複数の入賞ラインが設定されているものであってもよい。
1 スロットマシン、11L,11M,11R リール、14L,14M,14R リールモータ、21L,21M,21R ストップスイッチ、27 液晶表示器、63 メイン制御基板、73 サブ制御基板。

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    遊技の進行にかかわる事項を報知するための報知画像を表示領域に表示する報知画像表示手段を備え、
    前記報知画像表示手段は、報知画像の拡大および縮小を繰り返す拡縮中表示を行った後、報知画像を拡縮表示をすることなく所定のサイズで表示する拡縮後表示を行う拡縮報知手段を含み、
    前記拡縮報知手段は、
    第1のタイミングにおいて報知画像を第1のサイズで表示し、
    前記第1のタイミングよりも後である第2のタイミングにおいて報知画像を前記第1のサイズよりも大きい第2のサイズで拡大表示し、
    前記第2のタイミングよりも後である第3のタイミングにおいて報知画像を前記第2のサイズよりも小さい第3のサイズで縮小表示し、
    前記第3のタイミングよりも後である第4のタイミングにおいて報知画像を前記第2のサイズよりも小さく、前記第3のサイズよりも大きい第4のサイズで拡大表示し、
    前記第4のタイミングよりも後である第5のタイミングにおいて報知画像を前記第4のサイズよりも小さく、前記第3のサイズよりも大きい第5のサイズで縮小表示し、
    前記第5のタイミングよりも後である第6のタイミングにおいて報知画像を前記第4のサイズよりも小さく、前記第5のサイズよりも大きい前記所定のサイズで拡縮後表示を行い、
    前記第1のサイズは前記第2のサイズ、前記第3のサイズ、前記第4のサイズ、前記第5のサイズ、および前記所定のサイズよりも小さい、遊技機。
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