以下、パチンコ遊技機に具体化した実施形態を図1〜図9にしたがって説明する。
図1及び図2に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10には、遊技盤YBが備えられている。遊技盤YBの盤面には、正面視ほぼ円形状の遊技領域YBaが画成されている。遊技領域YBaには、パチンコ遊技機10の前面に配設された発射ハンドルHDを遊技者が操作することによって打ち出された遊技球が流下案内されるようになっている。また、遊技領域YBaのほぼ中央には、演出実行手段としての演出表示装置11が設けられている。演出表示装置11は、画像を表示する画像表示部GHを有している。演出表示装置11の画像表示部GHは、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。演出表示装置11では、演出図柄(飾り図柄)を用いた図柄変動ゲームなど、画像を用いた各種の表示演出が表示される。
また、パチンコ遊技機10には、発光演出を行う装飾ランプLaが設けられている。装飾ランプLaは、パチンコ遊技機10を構成する枠(例えば前枠)や遊技盤YBに配置されている。また、パチンコ遊技機10には、効果音や楽曲などの各種の音を出力し、音声演出を行うスピーカ(音出力部)Spが設けられている。
図2に示すように、遊技盤YBの遊技領域YBaには、遊技球が入球可能な複数の入賞口(入球口)が配設されている。入賞口には、第1始動口12と、第2始動口13と、大入賞口14と、を含む。
第1始動口12は、遊技球の入球によって図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る入球口である。また、第1始動口12は、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入球口である。この実施形態において第1始動口12は、演出表示装置11の下方に位置しており、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。第1始動口12には入球した遊技球を遊技盤YBの裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第1始動口12に入球した遊技球を検出する手段(図3に示す始動センサ(スイッチ)SE1)が配設されている。
第2始動口13は、遊技球の入球によって図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る入球口である。また、第2始動口13は、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入球口である。この実施形態において第2始動口13は、第1始動口12の右方に位置している。第2始動口13は、所定条件(普通図柄の当選)が成立していないときには遊技球を入球させることができない、若しくは入球し難いように閉鎖されている。そして、第2始動口13は、所定条件(普通図柄の当選)の成立により、遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易いように開放される。第2始動口13は、アクチュエータから動力を受けて開放する。この実施形態において第2始動口13を開放させるアクチュエータは、図3に示すアクチュエータAC1である。また、第2始動口13には入球した遊技球を遊技盤YBの裏側に導く図示しない球通路が連設されており、その球通路には第2始動口13に入球した遊技球を検出する手段(図3に示す始動センサ(スイッチ)SE2)が配設されている。この実施形態において第2始動口13は、当該第2始動口13の入球口を開閉させるとともにアクチュエータによって動作する開閉部材を有する始動口である。
大入賞口14は、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する入球口である。この実施形態において大入賞口14は、演出表示装置11の右下方に位置している。大入賞口14は、所定条件(特別図柄の当選)が成立していないときには遊技球を入球させることができないように特別可変部材15により閉鎖されている。そして、大入賞口14は、所定条件(特別図柄の当選)の成立により、遊技球を入球させることができる、若しくは入球し易いように開放される。すなわち、特別可変部材15は、大入賞口14に遊技球が入球可能な開状態、及び大入賞口14に遊技球が入球不能な閉状態を取り得るように動作可能な開閉手段に相当する。特別可変部材15は、アクチュエータから動力を受けて開状態を取り得る。この実施形態において特別可変部材15を動作させるアクチュエータは、図3に示すアクチュエータAC2である。
また、図4に示すように大入賞口14には、入球した遊技球を遊技盤YBの裏側に導く球通路16が連設されており、その球通路16には大入賞口14に入球した遊技球を検知する手段(図3に示すカウントセンサ(スイッチ)CS)が配設されている。また、この実施形態の大入賞口14は、球通路16として、非特定球通路16aと、特定球通路16bと、を有する。特定球通路16bには、特定球通路16bに流入した遊技球を検知する手段(図3に示す特定領域センサ(スイッチ)TS)が配設されている。
また、図4に示すように、球通路16において非特定球通路16aと特定球通路16bとの分岐部位には、遊技球を非特定球通路16a又は特定球通路16bの何れかに振分ける振分部材17が配設されている。そして、この実施形態のパチンコ遊技機10は、特定球通路16bに振分けられた遊技球が特定領域センサTSで検知されることにより、後述する確率変動状態(確変状態)の付与条件が成立する。すなわち、特定領域センサTSは、特定領域を通過する遊技球を検知可能な特定検知手段に相当する。なお、カウントセンサCSは、振分部材17よりも球通路16の上流側に配設されている。このため、カウントセンサCSでは大入賞口14に入球した全ての遊技球が検知される一方で、特定領域センサTSでは、非特定球通路16a、及び特定球通路16bのうち特定球通路16bへ振分けられた遊技球のみが検知される。この実施形態において、特定球通路16bが特定領域に対応し、非特定球通路16aが非特定領域に対応する。そして、特定球通路16b、及び非特定球通路16aを有する大入賞口14が特定入球口に対応する。
図4に示す振分部材17は、揺動片を備えた揺動タイプである。振分部材17の揺動片は、非特定球通路16aの入口を遮る一方で特定球通路16bの入口を遮らない第1位置(図中に実線で示す位置)と、非特定球通路16aの入口を遮らない一方で特定球通路16bの入口を遮る第2位置(図中に二点鎖線で示す位置)と、に揺動する。パチンコ遊技機10は、振分部材17が第1位置、及び第2位置の何れを取っているかを遊技者が視認可能に構成されている。第1位置が第1振分状態に相当し、第2位置が第2振分状態に相当する。なお、振分部材17の揺動片は、アクチュエータ(ソレノイドやモータなど)から動力を受けて動作する。この実施形態において振分部材17の揺動片を動作させるアクチュエータは、図3に示すアクチュエータAC3である。
揺動タイプの振分部材17では、揺動片が第1位置(実線)のとき、非特定球通路16aは遊技球の入球を許容しない非許容状態を取り得る一方で、特定球通路16bは遊技球の入球を許容する許容状態を取り得る。また、揺動タイプの振分部材17では、揺動片が第2位置(二点鎖線)のとき、非特定球通路16aは遊技球の入球を許容する許容状態を取り得る一方で、特定球通路16bは遊技球の入球を許容しない非許容状態を取り得る。このように、この実施形態において、振分部材17は、大入賞口14に入球した遊技球が特定球通路16bを通過し易い第1位置、及び大入賞口14に入球した遊技球が非特定球通路16aを通過し易い第2位置を取り得るように動作可能な振分手段に相当する。
また、図2に示すように遊技領域YBaには、作動ゲート18が配設されている。この実施形態において作動ゲート18は、遊技領域YBaの右方の領域であって、第2始動口13や大入賞口14の上方に位置している。作動ゲート18には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口18aが開口されている。ゲート口18aには、入球し、通過する遊技球を検出する手段(図3に示すゲートセンサ(スイッチ)GS)が配設されている。作動ゲート18のゲート口18aは、遊技球の入球によって普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る入球口である。第2始動口13は、作動ゲート18へ遊技球が入球することによって行われる普通図柄の当り抽選に当選し、普通図柄の当り図柄が普通図柄変動ゲームで導出された後、閉鎖状態から開放状態へ動作する。
この実施形態において上記した第1始動口12、第2始動口13、及び大入賞口14は、遊技球の入球によって賞球払出しの対象となる入球装置であり、遊技球の入球によって賞球の払出条件が成立する。一方、作動ゲート18は、遊技球の入球によって賞球払出しの対象となる入球装置ではなく、遊技球が入球しても賞球の払出条件は成立しない。
この実施形態において、遊技者は、発射ハンドルHDの発射強度の強弱を調整することで、左方の領域及び右方の領域に遊技球を打ち分け、第1始動口12、第2始動口13、大入賞口14又は作動ゲート18へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的には、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右方の領域に流下案内され易く、第2始動口13、大入賞口14又は作動ゲート18へ入球する可能性がある。なお、右打ちは、遊技球を右方の領域へ到達させるために勢いよく発射させる必要があることから、発射強度を最大強度若しくは最大強度よりも若干弱い強度で調整して行う。
一方、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左方の領域に流下案内され易く、第1始動口12へ入球する可能性がある。また、左打ちは、右打ちのときほど遊技球を勢いよく発射させる必要がないので、発射させた遊技球が右方の領域へ到達しない程度の強度に調整して行う。この実施形態では、右打ちを行った場合、第1始動口12に遊技球が入球し得ないよう、遊技釘などの遊技部品によって遊技球の流路が形成されている。なお、遊技部品は、右打ちを行ったときには第1始動口12への入球を規制するように配置されていてもよいし、左打ちを行ったときに比べて第1始動口12へ入球し難い(入球する確率を極めて低くする)ように配置されていてもよい。
この実施形態において「左方の領域」とは、遊技盤YBを正面視したときに遊技領域YBaを左右に二等分する中心線Cよりも左側に位置する領域である。また、この実施形態において「右方の領域」とは、遊技盤YBを正面視したときに前記中心線Cよりも右側に位置する領域である。パチンコ遊技機10において発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球は、遊技盤YBを正面視したときの左側に位置する打出通路19で案内され、その打出通路19の最下流に位置する逆戻り防止弁20を通過して遊技領域YBaに到達される。このため、「左方の領域」とは打出通路19寄りの領域でもあり、その逆に「右方の領域」とは打出通路19から離れた領域でもある。そして、左方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域YBaに位置する演出表示装置11の左側をとおり、遊技領域YBaの最下方に位置するアウト口21へ向かう。また、右方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域YBaに位置する演出表示装置11の右側をとおり、前記アウト口21へ向かう。
また、遊技盤YBには、図3に示す、特別図柄表示装置23a,23b、保留表示装置24a,24b、及び普通図柄表示装置25が配設されている。これらの表示装置は、パチンコ遊技機10を正面視した場合に遊技者が視認可能な遊技盤YBの部位に位置している。例えば、これらの表示装置は、遊技盤YBの遊技領域に配設されている飾り部材や、遊技盤YBのコーナー飾り部材などに配設されている。
特別図柄表示装置23a,23bは、特別図柄を用いた図柄変動ゲームを行い、当該図柄変動ゲームにおいて大当り抽選の抽選結果に応じた特別図柄が導出される。特別図柄表示装置23aは第1特別図柄の図柄変動ゲームを行う表示装置であり、特別図柄表示装置23bは第2特別図柄の図柄変動ゲームを行う表示装置である。第1始動口12に遊技球が入球し、検出された場合には、第1特別図柄の図柄変動ゲームの始動条件が成立する。一方、第2始動口13に遊技球が入球し、検出された場合には、第2特別図柄の図柄変動ゲームの始動条件が成立する。第1特別図柄と第2特別図柄では、始動条件の成立を契機に大当り抽選が行われるが、その大当り抽選に当選する確率は同一確率である。なお、第1特別図柄と第2特別図柄では、大当り抽選に当選した場合に決定される大当りの種類や同一種類の大当りの決定割合を異ならせることにより、大当り抽選に当選した際の有利度(例えば、賞球の多少、入球率向上状態の付与期間など)を異ならせてもよい。
始動条件が成立した場合には、大当り抽選の抽選結果を導出するために特別図柄表示装置23a又は特別図柄表示装置23bで特別図柄の図柄変動ゲームが行われる。このとき、特別図柄表示装置23a又は特別図柄表示装置23bで特別図柄の図柄変動ゲームが行われることに伴って、当該図柄変動ゲームで導出される特別図柄に応じた結果を導出する図柄変動ゲームが演出表示装置11においても演出図柄を用いて行われる。
特別図柄表示装置23a,23bは、発光体を備えた表示装置である。特別図柄の図柄変動ゲームでは、表示装置を構成する発光体を任意に組み合わせたものが特別図柄として導出される。特別図柄には、大当り抽選に当選した場合に導出される大当り図柄と大当り抽選に当選しなかった場合に導出されるはずれ図柄とを含む。この実施形態では、大当り抽選に当選し、特別図柄の変動ゲームにおいて大当り図柄が導出された後、大当り遊技が生起される。
大当り遊技は、大入賞口14への遊技球の入球を許容するラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。そして、大当り遊技が生起される場合、最初のラウンド遊技が開始する前にオープニング時間が設定され、そのオープニング時間中には大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。また、大当り遊技が生起される場合、最終のラウンド遊技が終了するとエンディング時間が設定され、そのエンディング時間中には大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われる。このように、大当り遊技は、複数回のラウンド遊技を含んで構成される。
保留表示装置24aは実行が保留されている第1特別図柄の図柄変動ゲームの数(始動保留数)を表示する表示装置であり、保留表示装置24bは実行が保留されている第2特別図柄の図柄変動ゲームの数(始動保留数)を表示する表示装置である。普通図柄表示装置25は普通図柄を用いた普通図柄変動ゲームを行い、当該普通図柄変動ゲームにおいて普通図柄の当り抽選の抽選結果に応じた普通図柄が導出される。
次に、この実施形態のパチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動機能を備えている。確率変動機能は、大当り遊技の終了後に大当り抽選の当選確率を低確率(通常確率)から高確率に変動させる確率変動状態(以下、「確変状態」と示す)を付与することができる機能である。確変状態は、大当り抽選の当選確率が低確率である非確率変動状態(以下、「非確変状態」と示す)に比して、大当り抽選に当選し易く、遊技者にとって有利な遊技状態である。
この実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り遊技を構成するラウンド遊技において大入賞口14へ入球し、特定球通路16bへ流入した遊技球が特定領域センサTSで検知されることを条件として大当り遊技の終了後に確変状態を付与するパチンコ遊技機(所謂、「V確変機」)である。すなわち、この実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り遊技において特定領域センサTSで遊技球が検知されなかった場合、当該大当り遊技の終了後に確変状態を付与せず、非確変状態となるパチンコ遊技機である。このため、この実施形態では、大当り遊技において特定領域センサTSで遊技球が検知された場合は、確変状態となり、大当り遊技において特定領域センサTSで遊技球が検知されなかった場合は、大当り遊技の終了後、非確変状態となる。
また、この実施形態のパチンコ遊技機10は、確変状態を非確変状態へ転落させるかの転落抽選に当選したことにより、遊技状態を確変状態から非確変状態へ移行させるパチンコ遊技機(所謂、「転落抽選機」)である。すなわち、この実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り遊技が生起されるまで、又は転落抽選に当選するまで確変状態が継続されるパチンコ遊技機である。このように、パチンコ遊技機10における確変状態は、大当り遊技を生起することとは異なる終了条件(転落抽選に当選)の成立によって終了することができる。
また、この実施形態のパチンコ遊技機10は、入球率向上機能を備えている。入球率向上機能は、所定の入球口としての第2始動口13への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上される入球率向上状態を付与することができる機能である。入球率向上状態は、所謂「電サポ状態」、「高ベース状態」である。なお、以下の説明では、入球率向上状態が付与されていない状態を「非入球率向上状態」と示す場合がある。非入球率向上状態は、所謂「非電サポ状態」、「低ベース状態」である。
入球率向上状態は、例えば次に示す4つの制御のうち任意に選択された1の制御を実行すること、又は複数の制御を組み合わせて実行すること、により実現できる。第1の制御は、普通図柄変動ゲームの変動時間を、非入球率向上状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、非入球率向上状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、普通図柄の当り抽選に当選したことに基づく第2始動口13の合計開放時間を、非入球率向上状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、普通図柄の当り抽選に当選したことに基づく第2始動口13の開放回数を、非入球率向上状態のときよりも多くする制御、及び普通図柄の当り抽選に当選したことに基づく第2始動口13の1回の開放時間を非入球率向上状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を実行するとよい。第4の制御は、特別図柄変動ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、非入球率向上状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を実行する場合、入球率向上状態は、所謂「変動時間短縮状態」となる。
入球率向上状態は、例えば、入球率向上状態が付与されてから規定回数(例えば100回)の特別図柄の図柄変動ゲームを実行するまで、規定回数に達する前に次の大当り遊技が生起されるまで、又は規定回数に達した後に転落抽選若しくは大当り抽選に当選するまで付与される。この実施形態のパチンコ遊技機10の場合、規定回数は第1特別図柄の図柄変動ゲームと第2特別図柄の図柄変動ゲームとの合算回数である。
また、パチンコ遊技機10には、図3に示す、主制御基板30、副制御基板31を含む各種基板が搭載されている。
主制御基板30は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムなどを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cと、を有する。また、主制御基板30は、乱数生成回路30dを有する。
主制御用CPU30aは、各種センサSE1,SE2,CS,GS,TSの検出信号を受信するようになっている。また、主制御用CPU30aは、各種表示装置(特別図柄表示装置23a,23b、保留表示装置24a,24b、普通図柄表示装置25など)の表示内容を制御するとともに、アクチュエータAC1〜AC3の動作を制御する。
主制御用ROM30bに格納されている情報には、遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラム、特別図柄の変動パターン(メイン変動パターン)を特定する情報や、各種の判定値などがある。メイン変動パターンは、特別図柄が変動を開始してから特別図柄が確定停止表示される迄の間の変動時間(演出時間)を特定可能である。メイン変動パターンは、大当り変動用の変動パターンと、はずれ変動用の変動パターンとに分類可能である。大当り変動は、大当り抽選に当選した場合に行われる演出であって、特別図柄の図柄変動ゲームにおいては最終的に大当り図柄が導出される。はずれ変動は、大当り抽選に当選しなかった場合に行われる演出であって、特別図柄の図柄変動ゲームにおいては最終的にはずれ図柄が導出される。なお、はずれ変動には、演出図柄の図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が行われてはずれとなる変動と、演出図柄の図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が行われずにはずれとなる変動と、がある。また、各種の判定値には、大当り抽選に用いる大当り判定値、普通図柄の当り抽選に用いる普通当り判定値、転落抽選に用いる転落判定値などを含む。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ、始動保留数など)が記憶される。
主制御用CPU30aは、各種のソフトウェア乱数の値を所定の制御周期(割込み周期)毎に更新し、主制御用RAM30cに記憶させる乱数更新処理(ソフトウェア乱数生成処理)を実行する。ソフトウェア乱数には、特別図柄の大当り図柄を決定するときに用いる大当り図柄乱数、変動パターンを振分けるときに用いる変動パターン振分乱数などを含む。乱数生成回路30dは、マイクロプロセッサに搭載された図示しないクロック回路から供給される内部システムクロック(例えば10MHz)の1周期毎に値を1更新することにより、ハードウェア乱数を生成する。ハードウェア乱数は、特別図柄の大当り抽選に用いる大当り乱数、普通図柄の当り抽選に用いる普通当り乱数、転落抽選に用いる転落抽選乱数などがある。
図3に示すように、副制御基板31は、主制御基板30から一方向で制御情報(制御信号)が送信されるように主制御基板30と電気的に接続されている。副制御基板31は、制御動作を所定の手順で実行することができる副制御用CPU31aと、副制御用CPU31aの制御プログラムを格納する副制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる副制御用RAM31cと、を有する。
副制御基板31の副制御用CPU31aは、主制御基板30から送信される制御情報(制御コマンド)をもとに当該制御情報に応じた制御を行う。例えば、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、特別図柄表示装置23a,23bの表示内容の制御に加えて、変動の開始(ゲームの開始)を指示する制御情報を副制御用CPU31aに送信する。当該制御情報を受信した副制御用CPU31aは、演出表示装置11において演出図柄の図柄変動ゲームを行わせるように表示内容を制御する。また、副制御用CPU31aは、パチンコ遊技機10の枠や遊技盤YBに設けられた各種の装飾ランプLaの点灯/非点灯の制御や、スピーカSpの音声出力の制御などを行う。これらの装飾ランプLaや、スピーカSpなどによる演出は、演出図柄の図柄変動ゲームに合わせて行われたり、待機状態であるときなどに行われたりする。
以下、主制御基板30の主制御用CPU30aが、遊技を制御するために行う処理(通常処理)について説明する。
最初に、各種センサSE1,SE2,CS,GS,TSからの遊技球の検出信号の受信に関する処理(受信処理(入力処理))について説明する。
主制御用CPU30aは、第1始動口12への入球によって始動センサSE1からの検出信号を受信している場合、第1特別図柄の始動保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。そして、主制御用CPU30aは、第1特別図柄の始動保留数が上限数未満である場合、始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置24aを制御する。
また、主制御用CPU30aは、第2始動口13への入球によって始動センサSE2からの検出信号を受信している場合、第2特別図柄の始動保留数が上限数(この実施形態では4)未満であるかを判定する。そして、主制御用CPU30aは、第2特別図柄の始動保留数が上限数未満である場合、始動保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置24bを制御する。
なお、主制御用CPU30aは、始動保留数が上限数に達している場合、始動保留数を加算しない。一方、主制御用CPU30aは、始動保留数を加算した場合、加算後の始動保留数を特定可能な情報(保留指定コマンドなど)を副制御基板31に送信する。始動保留数を特定可能な情報を受信した副制御用CPU31aは、演出表示装置11に当該情報から特定可能な始動保留数を示す画像を表示させる。
また、主制御用CPU30aは、始動保留数の上限数未満で遊技球が入球した場合、その入球を契機に各種乱数の値を取得するとともに、該取得した各種乱数の値を特定可能な乱数情報を、主制御用RAM30cに記憶させる。乱数情報は、乱数の値によって構成されていてもよいし、乱数の値を、当該値を特定可能な他の情報に変換した情報によって構成されていてもよい。また、主制御用CPU30aは、乱数情報を記憶させる場合、その乱数の値の取得契機となった遊技球の入球順序(情報の記憶順序)と、先に入球した遊技球の入球順序(情報の記憶順序)とを特定可能なように主制御用RAM30cに記憶させる。なお、主制御用CPU30aは、乱数の値を取得する場合、大当り乱数の値や転落抽選乱数の値を乱数生成回路30dから取得し、大当り図柄乱数の値や変動パターン振分乱数の値を主制御用RAM30cから取得する。
また、主制御用CPU30aは、始動センサSE1,SE2及びカウントセンサCSからの検出信号を受信した場合の処理において、所定個数の賞球を払出すための賞球処理を行う。賞球処理では、パチンコ遊技機10が備える図示しない払出制御基板に送信する払出指定コマンド(払出信号)を生成して、送信する。払出指定コマンドを受信した払出制御基板は、パチンコ遊技機10が備える図示しない球払出装置を作動させて、所定個数の遊技球を賞球として払出す。
また、主制御用CPU30aは、ゲートセンサGSからの検知信号を受信した場合の処理において、作動ゲート18を遊技球が通過したことを特定可能なゲート通過コマンド(ゲート通過情報)を副制御基板31に送信する。また、主制御用CPU30aは、ゲートセンサGSからの検知信号を受信した場合の処理において、普通保留数(普図ゲームの数)を記憶する処理や普通当り抽選などに用いる各種乱数を取得する処理を行う。普通保留数は、第1特別図柄及び第2特別図柄の各始動保留数と同様に上限数(この実施形態では4)が定められている。このため、主制御用CPU30aは、普通保留数が上限数未満である場合、普通保留数を1加算して書き換えるとともに、加算後の普通保留数を表示させるように図示しない普通図柄保留表示装置を制御する。
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技中に特定領域センサTSからの検知信号を受信した場合の処理において、確変状態の付与条件が成立していることを特定可能な情報(フラグなど)を主制御用RAM30cに記憶させるように制御する。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技中ではないときに特定領域センサTSからの検知信号を受信した場合には、確変状態の付与条件が成立していることを特定可能な情報(フラグなど)を主制御用RAM30cに記憶させるように制御しない。
次に、大当り抽選の抽選結果を導出させる特別図柄の図柄変動ゲームの実行に関する処理(特図変動処理)について説明する。なお、主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば4ms)毎に特図変動処理を実行する。
特図変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームの開始条件が成立したかを判定する。この判定において主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ大当り遊技中ではない場合に開始条件が成立したと判定する一方で、特別図柄の図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中である場合に開始条件が成立していないと判定する。そして、主制御用CPU30aは、開始条件が成立していない場合、特図変動処理を終了する。
主制御用CPU30aは、前述した開始条件が成立している場合、第2特別図柄の始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が零よりも大きいかを判定する。そして、第2特別図柄の始動保留数が零よりも大きい場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄の図柄変動ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、主制御用CPU30aは、第2特別図柄の始動保留数が零の場合、第1特別図柄の始動保留数を読み出し、その読み出した始動保留数が零よりも大きいかを判定する。そして、第1特別図柄の始動保留数が零よりも大きい場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄の図柄変動ゲームを開始させるように所定の処理を行う。この実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別図柄の図柄変動ゲームと第2特別図柄の図柄変動ゲームとを同時に実行させず、第2特別図柄の図柄変動ゲームを優先的に実行させる仕様である。
なお、第1特別図柄の始動保留数と第2特別図柄の始動保留数の何れもが零の場合、主制御用CPU30aは、デモンストレーション演出(以下、「デモ演出」と示す)を実行させるための処理を行う。デモ演出は、パチンコ遊技機10が待機状態であることを例えば、演出表示装置11などの装置を利用して報知し、客寄せ効果を得るための演出である。
第2特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄の始動保留数を1減算して書き換えるとともに、減算後の始動保留数を表示させるように保留表示装置24bを制御する。また、主制御用CPU30aは、始動保留数を減算した場合、減算後の始動保留数を特定可能な情報(保留指定コマンドなど)を副制御基板31に送信する。
次に、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。
乱数情報を取得した主制御用CPU30aは、最初に転落抽選乱数の値と転落判定値とを比較し、転落抽選を行う。転落抽選に当選する確率は一定確率であり、この実施形態のパチンコ遊技機10では、約1/1260に設定されている。転落抽選に当選する確率は、転落抽選用乱数の取り得る数値に対して「転落する」に当選する値(転落判定値)の個数の割合によって規定できる。なお、転落抽選は、特図変動処理を実行する時点が確変状態である場合に行ってもよいし、非確変状態であっても行い、非確変状態であるときには抽選結果を採用しないようにしてもよい。
そして、主制御用CPU30aは、確変状態であるときに転落抽選に当選した場合、遊技状態を特定可能な情報(例えば管理フラグ)を、確変状態を示す情報から非確変状態を示す情報へ変更する。一方、主制御用CPU30aは、確変状態であるときに転落抽選に当選しなかった場合、遊技状態を特定可能な情報を、確変状態を示す情報のまま維持する。遊技状態を特定可能な情報は、主制御用RAM30cに記憶されている。
次に、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される大当り乱数の値と大当り判定値とを比較し、大当り抽選を行う。大当り抽選において主制御用CPU30aは、遊技状態を特定可能な情報をもとに大当り抽選時(すなわち、特図変動処理の実行時)が確変状態であるか、非確変状態であるかを判定し、その判定結果をもとに異なる当選確率で大当り抽選を行う。
大当り抽選の当選確率は、大当り乱数の取り得る数値に対して大当りに当選する値(大当り判定値)の個数の割合によって規定できる。この実施形態のパチンコ遊技機10では、非確変状態(低確率)における大当り抽選の当選確率は、約1/199に設定されているとともに、確変状態(高確率)における大当り抽選の当選確率は、約1/96に設定されている。
大当り抽選において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから取得した大当り乱数の値が大当り判定値と一致するかを判定する。そして、大当り乱数の値と大当り判定値とが一致した場合には、大当り抽選に当選する。大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、大当り処理を行う。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される大当り図柄乱数の値に基づき、特別図柄の大当り図柄を決定する。この決定した大当り図柄が、特別図柄の図柄変動ゲームで導出される確定停止図柄となる。なお、特別図柄の大当り図柄は、大当りの種類に対応付けられている。このため、大当り図柄を決定することは大当りの種類を決定することになる。
また、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、大当りに当選した場合に選択可能な大当り変動用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。
また、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選しなかった場合、はずれ処理を行う。はずれ処理において主制御用CPU30aは、特別図柄のはずれ図柄を決定する。この決定したはずれ図柄が、特別図柄の図柄変動ゲームで導出される確定停止図柄となる。また、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン振分乱数の値に基づき、はずれ変動用の変動パターンを決定する。はずれ変動用の変動パターンを決定する場合、主制御用CPU30aは、リーチありの変動パターン又はリーチなしの変動パターンの何れかを決定する。
なお、主制御用CPU30aは、第1特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、前述した第2特別図柄の制御と同様の制御を、第1特別図柄を対象にして行う。つまり、主制御用CPU30aは、第1特別図柄の始動保留数の減算、転落抽選、大当り抽選、大当り抽選の結果に基づく大当り処理又ははずれ処理を行う。
また、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームの実行に関する処理として、前述した処理の結果をもとに、副制御基板31の副制御用CPU31aに遊技演出の制御を指示する制御情報(制御コマンド)を生成する処理を行う。当該処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU30aが行うコマンド送信処理によって所定のタイミングで副制御用CPU31aに送信される。
主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、制御情報として図柄変動ゲームを開始させることを特定可能な変動開始コマンド(変動開始情報)を生成する。変動開始コマンドには、前述した大当り処理又ははずれ処理において決定した変動パターンを特定可能な情報も含む。また、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、制御情報として特別図柄を特定可能な特図コマンド(特図情報)を生成する。特別図柄の大当り図柄は大当りの種類と対応していることから、特図情報によって大当りの種類を特定可能である。このため、特図コマンドは、当否を特定可能な情報でもあり、また大当りの種類を特定可能な情報でもある。
また、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させてからの経過時間が所定の変動時間(変動パターンに定められている時間)に達した場合、制御情報として特別図柄の図柄変動ゲームを終了させることを特定可能な変動停止コマンド(変動終了情報)を生成する。なお、主制御用CPU30aは、特別図柄の図柄変動ゲームを開始させる場合、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始させるように特別図柄表示装置23a又は特別図柄表示装置23bの表示内容を制御するとともに、変動時間の計測を開始する。そして、主制御用CPU30aは、決定したメイン変動パターンに定められている変動時間の経過時に、決定している特別図柄を導出させるように特別図柄表示装置23a又は特別図柄表示装置23bの表示内容を制御する。
次に、大当り抽選に当選したことによって行われる大当り遊技の進行に関する処理について説明する。
この実施形態の大当り遊技は、大当り遊技の開始に伴うオープニングと、大入賞口14を開放させるラウンド遊技と、大当り遊技の終了に伴うエンディングと、から構成されている。つまり、大当り遊技は、オープニング→ラウンド遊技→エンディングというように段階的に進行する。そして、主制御用CPU30aは、大当り遊技の進行に関する処理として、副制御基板31の副制御用CPU31aに遊技演出の制御を指示する制御情報(制御コマンド)を生成する処理と、大入賞口を開放及び閉鎖させる処理を行う。前記処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU30aが行うコマンド送信処理によって所定のタイミングで副制御用CPU31aに送信される。以下、詳細に説明する。
主制御用CPU30aは、オープニングを開始させる場合、制御情報としてオープニングコマンドを生成する。オープニングコマンドは、オープニングの開始時に副制御用CPU31aに送信される。また、主制御用CPU30aは、1回のラウンド遊技を開始させる場合、制御情報として開放コマンドを生成するとともに、終了条件の成立によって1回のラウンド遊技を終了させる場合、制御情報として閉鎖コマンドを生成する。開放コマンドは、ラウンド遊技の開始時に副制御用CPU31aに送信されるとともに、閉鎖コマンドは、ラウンド遊技の終了時に副制御用CPU31aに送信される。
主制御用CPU30aは、ラウンド遊技において大入賞口14を開放させる場合、特別可変部材15が開状態を取るようにアクチュエータAC2を第1状態(例えば励磁の状態)に制御し、大入賞口14を閉鎖させる場合、特別可変部材15が閉状態を取るようにアクチュエータAC2を第2状態(例えば非励磁の状態)に制御する。主制御用CPU30aが開閉手段を制御する開閉制御手段に相当する。この実施形態においてラウンド遊技の終了条件は、予め定めた上限数(例えば、10個)の入球があったこと、若しくは大入賞口14の開放時間が予め定めた上限時間に達したこと、の何れかが成立したことである。すなわち、ラウンド遊技の終了条件には、当該ラウンド遊技において大入賞口14に入球した遊技球の数が予め定めた上限数に達したことを契機として成立する終了条件が含まれる。また、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技においてアクチュエータAC3を制御し、振分部材17の動作を制御する。つまり、主制御用CPU30aは、振分部材17が第1位置(特定球通路16bが許容状態(図4の実線))、又は第2位置(非特定球通路16aが許容状態(図4の二点鎖線))を取り得るように振分部材17の動作を制御する。主制御用CPU30aは、振分部材17を制御する振分制御手段に相当する。この実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技を構成するラウンド遊技ごとに振分部材17の動作態様が定められている。
また、主制御用CPU30aは、最後のラウンド遊技の終了後、エンディングを開始させる場合、制御情報としてエンディングコマンドを生成する。エンディングコマンドは、エンディングの開始時に副制御用CPU31aに送信される。主制御用CPU30aは、エンディングの終了時、主制御用RAM30cに確変状態の付与条件が成立していることを特定可能な情報が記憶されている場合、確変状態に制御し、主制御用RAM30cに確変状態の付与条件が成立していることを特定可能な情報が記憶されていない場合、非確変状態に制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、エンディングの終了時、主制御用RAM30cに確変状態の付与条件が成立していることを特定可能な情報が記憶されているか否かに基づいて、確変状態、又は非確変状態に制御する。主制御用CPU30aは、特定領域センサTSにより遊技球が検知されたことを条件として、大当り遊技の終了後に確変状態に制御する遊技状態制御手段に相当する。
次に、遊技状態に関する処理について説明する。
この処理において主制御用CPU30aは、制御情報として遊技状態を特定可能な制御情報を生成する。前記処理で生成された各種の制御情報は、主制御用CPU30aが行うコマンド送信処理によって所定のタイミングで副制御用CPU31aに送信される。
主制御用CPU30aは、遊技状態を非確変状態かつ非入球率向上状態とする場合、その遊技状態を特定可能な状態指定コマンドとして状態1指定コマンド(遊技状態情報)を生成する。また、主制御用CPU30aは、遊技状態を確変状態かつ入球率向上状態とする場合、その遊技状態を特定可能な状態指定コマンドとして状態2指定コマンド(遊技状態情報)を生成する。また、主制御用CPU30aは、遊技状態を非確変状態かつ入球率向上状態とする場合、その遊技状態を特定可能な状態指定コマンドとして状態3指定コマンド(遊技状態情報)を生成する。また、主制御用CPU30aは、入球率向上状態の付与期間を変動回数で管理する場合、実行された特別図柄の図柄変動ゲームの回数をカウントし、入球率向上状態の終了条件が成立したときに入球率向上状態の終了を特定可能な状態指定コマンドとして終了コマンド(遊技状態情報)を生成する。
生成された遊技状態情報は、例えば電源投入時(復電時)や遊技状態の変遷時などに、副制御用CPU31aに送信される。例えば、大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態かつ入球率向上状態とする場合、大当り遊技の終了に伴って状態2指定コマンドが副制御用CPU31aに送信される。なお、遊技状態情報は、例示した制御情報に限らず、副制御用CPU31aに認識させる必要のある遊技状態毎に設定されている。
次に、普通当り抽選の抽選結果を導出させる普通図柄変動ゲームの実行に関する処理(普図変動処理)について説明する。
普図変動処理において主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの開始条件が成立したかを判定する。この判定において主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ普通図柄の当り遊技中ではない場合に開始条件が成立したと判定する一方で、普通図柄変動ゲームの実行中、又は普通図柄の当り遊技中である場合に開始条件が成立していないと判定する。そして、主制御用CPU30aは、開始条件が成立していない場合、普図変動処理を終了する。
主制御用CPU30aは、前述した開始条件が成立している場合、普通保留数を読み出し、その読み出した普通保留数が零よりも大きいかを判定する。そして、普通保留数が零よりも大きい場合、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームを開始させるように所定の処理を行う。一方、主制御用CPU30aは、普通保留数が零の場合、普図変動処理を終了する。
普通図柄変動ゲームを開始させる場合、主制御用CPU30aは、普通保留数を1減算して書き換える。そして、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている乱数情報(普通当り乱数)のうち、最先に記憶された乱数情報を取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した乱数情報から特定される普通当り乱数の値と普通当り判定値とを比較し、普通当り抽選を行う。この実施形態のパチンコ遊技機10は、入球率向上機能を備えている。このため、入球率向上状態において普通図柄の確率変動制御を実行するように構成する場合、普通当り抽選において主制御用CPU30aは、普通当り抽選時が入球率向上状態であるか、非入球率向上状態であるかによって異なる当選確率で普通当り抽選を行う。
この実施形態では、非入球率向上状態時の当選確率を零(普通当りなし)としており、入球率向上状態時の当選確率を100%(はずれなし)としている。なお、普通当り抽選の当選確率は、普通当り乱数の取り得る数値に対して普通当りに当選する値(普通当り判定値)の個数の割合によって規定できる。
普図変動処理の説明に戻り、普通当り抽選において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから取得した普通当り乱数の値が普通当り判定値と一致するかを判定する。そして、普通当り乱数の値と普通当り判定値とが一致した場合には、普通当り抽選に当選する。普通当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、普通当り処理を行う。普通当り処理において主制御用CPU30aは、普通図柄の当り図柄を決定するとともに、普通図柄変動ゲームの変動時間を特定可能な普通図柄の変動パターンを決定する。この決定した普通図柄の当り図柄が、普通図柄変動ゲームで導出される確定停止図柄となる。一方、主制御用CPU30aは、普通当り抽選に当選しなかった場合、普通はずれ処理を行う。普通はずれ処理において主制御用CPU30aは、普通図柄のはずれ図柄を決定するとともに、普通図柄の変動パターンを決定する。この決定した普通図柄のはずれ図柄が、普通図柄変動ゲームで導出される確定停止図柄となる。
そして、主制御用CPU30aは、普通当り抽選の抽選結果をもとに行う普通当り処理又は普通はずれ処理での決定結果にしたがい、普通図柄表示装置25で普通図柄変動ゲームを実行させるとともに、変動時間の経過後に普通図柄の当り図柄又は普通図柄のはずれ図柄を確定停止表示させる。また、主制御用CPU30aは、普通当り抽選に当選している場合、普通図柄変動ゲームの終了後、普通当り遊技を生起させる。普通当り遊技では、第2始動口13を所定の開放パターンで開放させることにより、遊技球の入球を許容する許容状態を取り得るように制御する。
次に、演出制御プログラムに基づいて、副制御基板31の副制御用CPU31aが実行する各種処理について説明する。副制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから制御コマンドを受信すると、その制御コマンドに応じて各種処理を実行する。そして、この実施形態において副制御用CPU31aは演出の実行を制御する演出制御手段として機能する。
最初に、演出図柄変動処理について説明する。
演出図柄変動処理において、副制御用CPU31aは、特図コマンドを受信すると、特図コマンドにより指定された特別図柄に基づき、演出図柄の図柄変動ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。副制御用CPU31aは、特別図柄の大当り図柄が指定された場合には、演出図柄による大当りの組み合わせを決定する。また、副制御用CPU31aは、特別図柄のはずれ図柄が指定された場合には、変動開始コマンドから特定されるメイン変動パターンに基づき、演出図柄の図柄変動ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。具体的に言えば、副制御用CPU31aは、リーチありのはずれ変動用の変動パターンが指定されたときには、リーチ形成図柄を含むはずれの組み合わせを決定する。また、副制御用CPU31aは、リーチなしのはずれ変動用の変動パターンが指定されたときには、リーチ形成図柄を含まないはずれの組み合わせを決定する。
この実施形態において、演出図柄の図柄変動ゲームでは、左列、中列、右列からなる3列の演出図柄による組み合わせが導出される。そして、演出図柄の図柄変動ゲームでは、所定の複数列(この実施形態では左列と右列の2列)に同一の演出図柄が導出されることによってリーチが形成され、残りの列(この実施形態では中列の1列)を導出させるためのリーチ演出が行われる。このため、所定の複数列に導出された同一の演出図柄がリーチ形成図柄となり、リーチ形成図柄を含むはずれの組み合わせは所定の複数列が同一の演出図柄であって、残りの列が所定の複数列の演出図柄とは異なる演出図柄である組み合わせとなる。また、リーチ形成図柄を含まないはずれの組み合わせは所定の複数列が異なる図柄であって、残りの列については所定の複数列の演出図柄との一致性を問わない組み合わせとなる。因みに、この実施形態の大当りの組み合わせは、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる組み合わせである。つまり、大当りの組み合わせにも、リーチ形成図柄を含んでいる。
また、この実施形態では、大当りの組み合わせによって、特別図柄の大当り図柄を示唆している。例えば、大当りの組み合わせが「777」のときには、大当りの組み合わせが「777」ではないときに比して、遊技者にとって有利な大当り図柄が決定されたことを示唆する。なお、特別図柄の大当り図柄は、大当りの組み合わせによって示唆されないようにしてもよく、別の演出によって示唆されるようにしてもよい。
また、副制御用CPU31aは、変動開始コマンドを受信すると、当該コマンドから特定可能なメイン変動パターンの種類をもとに、演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容などを制御するためのサブ変動パターンを決定する。サブ変動パターンは、演出図柄の図柄変動ゲームの変動内容(演出内容)を特定可能である。
サブ変動パターンを決定した副制御用CPU31aは、そのサブ変動パターンで特定される変動内容で演出図柄の図柄変動ゲームが表示されるように演出表示装置11(画像表示部GH)の表示内容を制御する。そして、副制御用CPU31aは、メイン変動パターンから特定される変動時間の経過により、演出図柄の図柄変動ゲームを終了させ、演出図柄の組み合わせを導出させるように画像表示部GHの表示内容を制御する。なお、この実施形態では、変動停止コマンドの受信を契機として、演出図柄の図柄変動ゲームを終了させているが、副制御用CPU31aの制御によりメイン変動パターンから特定される変動時間を計測し、演出図柄の図柄変動ゲームを終了させるようにしてもよい。つまり、主制御基板30から変動停止コマンドを送信せずに、演出図柄の図柄変動ゲームの終了を制御してもよい。
また、演出表示装置11の制御において副制御基板31の副制御用CPU31aは、実行させる画像演出を選択し、その選択した画像演出に必要なデータをROMから読み出す。なお、副制御基板31には、演出表示装置11に表示させるキャラクタ画像データ、具体的には人物、文字、図形又は記号(飾り図柄を含む)を予め格納したキャラクタROMを備え、キャラクタROMから必要なデータを読み出してもよい。そして、副制御基板31の副制御用CPU31aは、読み出したデータをVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に出力する。VDPは、入力されたデータに基づいて表示制御を実行し、画像表示部GHに画像を表示させる。
その他、副制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから送信される制御コマンドを受信すると、その制御コマンドに応じた制御を実行する。
例えば、大当り遊技中、副制御用CPU31aには、大当り遊技であることを特定可能な制御コマンドが送信されている。例えば、このような制御コマンドには、オープニングの開始を特定可能なオープニングコマンド、各ラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンド、エンディングの開始を特定可能なエンディングコマンドを含む。そして、これらのコマンドを受信した副制御用CPU31aは、オープニング演出、各ラウンド演出、エンディング演出を画像表示部GHなどで実行させる。
以下、この実施形態のパチンコ遊技機10における大当り遊技の構成について説明する。
図5に示すように、パチンコ遊技機10は、第1特別図柄の大当り抽選に当選した場合に導出される大当り図柄として、大当り図柄ZA、大当り図柄ZB、及び大当り図柄ZCを備えている。第1特別図柄の大当り抽選に当選したときに行われる大当り図柄乱数を用いた抽選による大当り図柄ZA〜ZCの当選確率は所定の確率に定められている。例えば、大当り図柄ZA〜ZCの当選確率は、大当り図柄乱数の取り得る数値(例えば、0〜199)を各大当り図柄に当選する値として振分けた個数によって規定される。図5では、大当り図柄ZAには、4個の数値が振分けられており、大当り図柄ZBには、4個の数値が振分けられており、大当り図柄ZCには、192個の数値が振分けられている場合を例示している。
また、この実施形態において、大当り図柄ZAの大当り遊技は、10回(10R)のラウンド遊技で構成されており、大当り図柄ZB,ZCの大当り遊技は、4回(4R)のラウンド遊技で構成されている。また、大当り図柄ZA〜ZCの大当り遊技を構成するラウンド遊技では、何れもラウンド遊技の終了後にラウンド間インターバル時間が規定されており、何れのラウンド遊技であってもラウンド間インターバル時間には、1.5秒が規定されている。また、大当り図柄ZA〜ZCの大当り遊技を構成するラウンド遊技では、ラウンド遊技の上限時間として、何れも25秒が規定されている。
図6に示すように、パチンコ遊技機10は、第2特別図柄の大当り抽選に当選した場合に導出される大当り図柄として、第1特別図柄の大当り抽選に当選した場合に導出される大当り図柄ZA〜ZCとは異なる大当り図柄を備えている。具体的に、第2特別図柄の大当り抽選に当選した場合に導出される大当り図柄には、大当り図柄Za、大当り図柄Zb、大当り図柄Zc、大当り図柄Zd、大当り図柄Ze、大当り図柄Zf、大当り図柄Zg、大当り図柄Zh、大当り図柄Zi、大当り図柄Zj、大当り図柄Zk、大当り図柄Zl、及び大当り図柄Zmがある。第2特別図柄の大当り抽選に当選したときに大当り図柄乱数を用いた抽選による大当り図柄Za〜Zmの当選確率は所定の確率に定められている。例えば、大当り図柄Za〜Zmの当選確率は、大当り図柄乱数の取り得る数値(例えば、0〜199)を各大当り図柄に当選する値として振分けた個数によって規定される。図6では、大当り図柄Zaには、88個の数値が振分けられており、大当り図柄Zbには、6個の数値が振分けられており、大当り図柄Zcには、6個の数値が振分けられており、大当り図柄Zdには、11個の数値が振分けられている場合を例示している。同様に、大当り図柄Zeには、10個の数値が振分けられており、大当り図柄Zfには、13個の数値が振分けられており、大当り図柄Zgには、13個の数値が振分けられており、大当り図柄Zhには、11個の数値が振分けられている場合を例示している。また同様に、大当り図柄Ziには、11個の数値が振分けられており、大当り図柄Zjには、11個の数値が振分けられており、大当り図柄Zkには、2個の数値が振分けられており、大当り図柄Zlには、5個の数値が振分けられており、大当り図柄Zmには、13個の数値が振分けられている場合を例示している。
また、この実施形態において、大当り図柄Za〜Zcの大当り遊技は、10回(10R)のラウンド遊技で構成されており、大当り図柄Zd,Ze,Zkの大当り遊技は、8回(8R)のラウンド遊技で構成されている。また、大当り図柄Zf,Zg,Zlの大当り遊技は、6回(6R)のラウンド遊技で構成されており、大当り図柄Zh,Zi,Zj,Zmの大当り遊技は、4回(4R)のラウンド遊技で構成されている。また、大当り図柄Za〜Zmの大当り遊技を構成するラウンド遊技では、何れもラウンド遊技の終了後にラウンド間インターバル時間が規定されており、何れのラウンド遊技であってもラウンド間インターバル時間には、1.5秒が規定されている。また、大当り図柄Za〜Zmの大当り遊技を構成するラウンド遊技では、ラウンド遊技の上限時間として、何れも25秒が規定されている。
また、大当り図柄ZA〜ZC、及び大当り図柄Za〜Zmの大当り遊技を構成するラウンド遊技では、各ラウンド遊技の開始から当該ラウンド遊技の終了条件が成立するまでにわたって大入賞口14が開放される。これにより、この実施形態では、ラウンド遊技において遊技球を発射していることを条件として、大当り図柄ZA〜ZC、及び大当り図柄Za〜Zmの大当り遊技を構成するラウンド遊技のうち何れのラウンド遊技であっても同数の出玉が期待できる。したがって、1回の大当り遊技中に獲得が期待できる出玉数は、大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数に比例する。すなわち、この実施形態において、1回の大当り遊技中に獲得が期待できる出玉数は、大当り図柄ZB,ZC,Zh,Zi,Zj,Zm<Zf,Zg,Zl<Zd,Ze,Zk<ZA,Za〜Zcの順に多くなっている。
図7に示すように、各大当り遊技を構成するラウンド遊技において、大入賞口14に入球した遊技球が特定球通路16bに振分けられた後、特定領域センサTSで検知されることにより、確変状態の付与条件が成立する。そして、大当り遊技が終了するときに確変状態の付与条件が成立している場合には、当該大当り遊技の終了後の遊技状態が確変状態となる。また、各大当り遊技の終了後には、大当り遊技が終了するときに確変状態の付与条件が成立している場合、及び確変状態の付与条件が成立していない場合の何れであっても、少なくとも規定回数(100回)の間、入球率向上状態とする。なお、入球率向上状態は、規定回数に達するときに非確変状態である場合、規定回数の到達によって終了する。また、入球率向上状態は、規定回数を超えて確変状態が継続される場合、転落抽選に当選し、非確変状態となる第1条件、及び大当り抽選に当選する第2条件の何れか一方が成立するまで継続する。この場合、入球率向上状態は、固定値である100回に、転落抽選に当選し、非確変状態となるまで、又は大当り抽選に当選するまでの回数であるα回(変動値)を加算した分、継続する。
図8に示すように、振分部材17の第1位置への動作には、第1の動作と、第2の動作と、がある。第1の動作は、振分部材17が第1位置を取った後、第1振分終了条件の成立により第2位置を取る動作である。また、第2の動作は、振分部材17が第1位置を取った後、第2振分終了条件の成立により第2位置を取る動作である。第1振分終了条件は、第1の動作が開始してから第1時間(例えば、0.028秒)が経過することにより成立し、第2振分終了条件は、第2の動作が開始したときにおけるラウンド遊技が終了してから第1時間よりも長い第2時間(例えば、1.4秒)が経過することにより成立する。このため、第2の動作は、第1の動作に比して、振分部材17が第1位置を取っている時間が長い。これにより、第2の動作は、第1の動作に比して、特定球通路16bを通過し易い動作となっている。以下の説明では、第1の動作を「ショート動作」と示し、第2の動作を「ロング動作」と示す。
次に、大当り図柄ZA〜ZC、及び大当り図柄Za〜Zmの大当り遊技について説明する。
まず、各大当り遊技を構成するラウンド遊技について説明する。
大当り図柄ZA〜ZC、及び大当り図柄Za〜Zmの大当り遊技は、何れも大当り遊技を構成するラウンド遊技において、大入賞口14に入球した遊技球が特定球通路16bに振分けられた後、特定領域センサTSで検知されることにより、確変状態の付与条件が成立する。すなわち、各大当り遊技では、確変状態の付与条件が同じである。その一方で、この実施形態のパチンコ遊技機10は、各大当り遊技を構成するラウンド遊技における振分部材17の動作態様を複数備えることにより、特定球通路16bの通過し易さを、各大当り遊技を構成するラウンド遊技毎に定めている。すなわち、この実施形態では、各大当り遊技を構成するラウンド遊技の違いにより確変状態が付与される期待度が異なっている。
また、この実施形態におけるラウンド遊技には、振分部材17が動作を行う特定ラウンド遊技と、振分部材17が動作を行わない非特定ラウンド遊技がある。この実施形態において、振分部材17は、第2位置(非特定球通路16aが許容状態(図4の二点鎖線))を初期位置としており、ラウンド遊技において振分部材17が動作を行わない場合、当該ラウンド遊技において振分部材17が第2位置を取っている状態から動作しない。すなわち、非特定ラウンド遊技は、特定球通路16bが許容状態を取らないため、特定球通路16bを遊技球が通過不能なラウンド遊技である。このように、特別可変部材15が開状態を取ることで、特定球通路16bを有する大入賞口14への入球が許容されている場合であっても、振分部材17が第2位置を取っている場合には、特定球通路16bへの遊技球の入球が許容されない。すなわち、大入賞口14が開放されている場合であっても振分部材が第2位置を取っている場合には、特定球通路16bを遊技球が通過不能である。また、仮に、振分部材17が第1位置を取っている場合であっても、特別可変部材15が閉状態を取ることで、大入賞口14が閉鎖されている場合には、そもそも大入賞口14への遊技球の入球が許容されないため、特定球通路16bを遊技球が通過不能である。すなわち、ラウンド遊技では、特別可変部材15の動作態様、及び振分部材17の動作態様の組み合わせにより、当該ラウンド遊技における特定領域の通過し易さが異なる。
また、この実施形態において、振分部材17が動作を行う特定ラウンド遊技には、ラウンド遊技においてショート動作、及びロング動作を行う第1特定ラウンド遊技と、ラウンド遊技においてショート動作を行う一方で、ロング動作を行わない第2特定ラウンド遊技と、がある。すなわち、第1特定ラウンド遊技は、第2特定ラウンド遊技と振分部材17の動作態様が異なる。この実施形態においてショート動作及びロング動作を行うタイミングは、ラウンド遊技において大入賞口14へ入球した遊技球の総数(以下、入球総数と示す)で規定されている。ラウンド遊技における入球総数は、カウントセンサCSからの検知信号を受信する主制御用CPU30aによって計数される。このラウンド遊技における入球総数は、ラウンド遊技の開始毎に零クリアされ、ラウンド遊技中は検知信号を1回受信する毎に入球総数を1加算する。なお、1回の検知信号は1個の遊技球の入球に相当する。
第1特定ラウンド遊技、及び第2特定ラウンド遊技におけるショート動作を行うタイミングは、入球総数として特別数(例えば、1個)の遊技球をカウントしたときである。すなわち、第1特定ラウンド遊技、及び第2特定ラウンド遊技では、大入賞口14へ入球した遊技球として特別数の遊技球がカウントセンサCSで検知されたタイミングで振分部材17は第1位置へ動作する。この実施形態において、ショート動作では、ラウンド遊技において特別数の遊技球がカウントセンサCSに検知されてから第1位置を取った後、極めて短い時間の経過で第2位置を取る。このため、ショート動作は、大入賞口14へ入球した遊技球が特定球通路16bを通過不能な動作である。すなわち、第2特定ラウンド遊技は、特定球通路16bを遊技球が通過不能なラウンド遊技である。また、この実施形態において、第1特定ラウンド遊技、及び第2特定ラウンド遊技では、ショート動作の動作態様が同じである。
第1特定ラウンド遊技におけるロング動作のタイミングは、入球総数として特定数の遊技球をカウントしたときである。この実施形態において、特定数には、第1特定数(例えば、2個)と、第1特定数よりも多い第2特定数(例えば、10個)と、がある。すなわち、第1特定ラウンド遊技には、ラウンド遊技における入球総数が第1特定数のときに振分部材17がロング動作を行う第1特定ラウンド遊技と、ラウンド遊技における入球総数が第2特定数のときに振分部材17がロング動作を行う第1特定ラウンド遊技と、がある。ラウンド遊技における入球総数が第1特定数のときに振分部材17がロング動作を行う動作態様が振分部材17の第1動作態様に相当し、ラウンド遊技における入球総数が第2特定数のときに振分部材17がロング動作を行う動作態様が振分部材17の第2動作態様に相当する。また、この実施形態において、第2特定数には、ラウンド遊技に予め定められた上限数と同じ値が定められている。以下の説明では、ラウンド遊技における入球総数が第1特定数のときに振分部材17がロング動作を行う第1特定ラウンド遊技を第1態様による第1特定ラウンド遊技と示し、ラウンド遊技における入球総数が第2特定数のときに振分部材17がロング動作を行う第1特定ラウンド遊技を第2態様による第1特定ラウンド遊技と示す場合がある。
この実施形態においてロング動作では、特定数の遊技球がカウントセンサCSに検知されたタイミングで第1位置を取るとともに、ラウンド遊技が終了してから第2時間が経過したタイミングで第2位置を取る。第2時間は、カウントセンサCSに検知された遊技球が振分部材17に達するまでに十分な時間として設定されている。このため、第1特定ラウンド遊技では、入球総数が第1特定数となったときにロング動作が行われる場合、及び入球総数が第2特定数となったときにロング動作が行われる場合の何れであっても、特定球通路16bを通過する可能性が極めて高い。すなわち、第1特定ラウンド遊技は、特定球通路16bを通過可能なラウンド遊技である。このように、第1特定ラウンド遊技が開始されてから当該第1特定ラウンド遊技が終了するまでの期間において、大入賞口14に特別数の遊技球が入球した場合、当該第1特定ラウンド遊技では、振分部材17が第1位置を取った後、振分終了条件の成立に伴って振分部材17が第2位置を取るようになっている。その後、第1態様による第1特定ラウンド遊技が開始されてから当該第1特定ラウンド遊技が終了するまでの期間において大入賞口14に入球した遊技球が第1特定数となった場合、振分部材17が第1位置を取る。また、第2態様による第1特定ラウンド遊技が開始されてから当該第1特定ラウンド遊技が終了するまでの期間において大入賞口14に入球した遊技球が第2特定数となった場合、振分部材17が第1位置を取る。これに対し、第2特定ラウンド遊技が開始されてから当該第2特定ラウンド遊技が終了するまでの期間において大入賞口14に特別数の遊技球が入球した場合、当該第2特定ラウンド遊技では、振分部材17が第1位置を取った後、振分終了条件の成立に伴って振分部材17が第2振分状態を取る。その一方で、第2特定ラウンド遊技が開始されてから当該第2特定ラウンド遊技において、大入賞口14に特定数の遊技球が入球しても振分部材17が第1位置を取らない。
次に、大当り図柄ZA〜ZC、及び大当り図柄Za〜Zmの大当り遊技の構成について説明する。
図9に示すように、大当り図柄ZAの大当り遊技では、1〜4回目までは第1態様による第1特定ラウンド遊技が実行され、5〜10回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄ZBの大当り遊技では、1〜3回目までは第2特定ラウンド遊技が実行され、4回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄ZCの大当り遊技では、1〜4回目まで第2特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。
また、大当り図柄Zaの大当り遊技では、1〜4回目までは第1態様による第1特定ラウンド遊技が実行され、5〜10回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄Zbの大当り遊技では、1,2,4回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、3回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行され、5〜10回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄Zcの大当り遊技では、1〜3回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、4回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行され、5〜10回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。
また、大当り図柄Zdの大当り遊技では、1,3,4回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、2回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行され、5〜8回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄Zeの大当り遊技では、1〜3回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、4回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行され、5〜8回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄Zfの大当り遊技では、2〜4回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、1回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行され、5,6回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。
また、大当り図柄Zgの大当り遊技では、1,2,4回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、3回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行され、5,6回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄Zhの大当り遊技では、2〜4回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、1回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄Ziの大当り遊技では、1,3,4回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、2回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄Zjの大当り遊技では、1〜3回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、4回目には第2態様による第1特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。
また、大当り図柄Zkの大当り遊技では、1〜4回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、5〜8回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄Zlの大当り遊技では、1〜4回目には第2特定ラウンド遊技が実行され、5,6回目までは非特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。大当り図柄Zmの大当り遊技では、1〜4回目まで第2特定ラウンド遊技が実行されるように構成されている。
このように、大当り図柄ZAの大当り遊技は、第1態様による第1特定ラウンド遊技、及び非特定ラウンド遊技によって構成され、大当り図柄ZBの大当り遊技は、第2態様による第1特定ラウンド遊技、及び第2特定ラウンド遊技により構成され、大当り図柄ZCの大当り遊技は、第2特定ラウンド遊技により構成されている。また、大当り図柄Zaの大当り遊技は、第1態様による第1特定ラウンド遊技、及び非特定ラウンド遊技により構成されており、大当り図柄Zb〜Zgの大当り遊技は、第2態様による第1特定ラウンド遊技、第2特定ラウンド遊技、及び非特定ラウンド遊技により構成されている。また、大当り図柄Zh〜Zjの大当り遊技は、第2態様による第1特定ラウンド遊技、及び第2特定ラウンド遊技により構成され、大当り図柄Zk、及び大当り図柄Zlの大当り遊技は、第2特定ラウンド遊技、及び非特定ラウンド遊技により構成され、大当り図柄Zmの大当り遊技は、第2特定ラウンド遊技により構成されている。
以下、この実施形態のパチンコ遊技機10の作用について説明する。
図9に示すように、大当り図柄ZA,Za(以下、第1大当り図柄グループと示す)の大当り遊技は、何れも10回のラウンド遊技で構成されている。また、第1大当り図柄グループの大当り遊技は、何れも4回の特定ラウンド遊技を含んで構成されるとともに、4回の特定ラウンドの全てが第1特定ラウンド遊技である。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成するラウンド遊技には、第1特定ラウンド遊技、及び非特定ラウンド遊技を含む一方で、第2特定ラウンド遊技を含まない。これに対して、4〜8回のラウンド遊技で構成されている大当り図柄ZB,Zd,Ze,Zf,Zg,Zh,Zi,Zj(以下、第2大当り図柄グループと示す)の大当り遊技は、何れも4回の特定ラウンド遊技を含んで構成される一方で、4回の特定ラウンド遊技のうち第1特定ラウンド遊技は1回であり、第2特定ラウンド遊技は3回である。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第2大当り図柄グループの大当り遊技に比して1回の大当り遊技で期待される出玉数が多い。また、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成するラウンド遊技における第1特定ラウンド遊技の回数は、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成するラウンド遊技における第1特定ラウンド遊技と第2特定ラウンド遊技の総数と同じである。その一方で、第1大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合には、第2大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合に比して、第1特定ラウンド遊技が実行される回数が多い。このように、第1大当り図柄グループの大当り遊技、及び第2大当り図柄グループの大当り遊技では、第1特定ラウンド遊技の回数が多い第1大当り図柄グループの大当り遊技の方が大当り遊技で期待される出玉数が増加するように構成されている。
また、第2大当り図柄グループの大当り遊技には、非特定ラウンド遊技を含まず構成される大当り図柄ZB,Zh,Zi,Zjの大当り遊技がある。このため、大当り図柄ZB,Zh,Zi,Zjの大当り遊技では、大当り遊技を構成するラウンド遊技のうち何れのラウンド遊技が実行される場合も特定ラウンド遊技が実行される。
また、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技には、ラウンド遊技における入球総数が第1特定数のときに振分部材17がロング動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれる。これに対して、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技には、ラウンド遊技における入球総数が第2特定数のときに振分部材17がロング動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれる一方で、ラウンド遊技における入球総数が第1特定数のときに振分部材17がロング動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれない。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技における振分部材17の動作態様は、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技における振分部材17の動作態様と異なる。その一方で、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技において、大入賞口14に第1特定数の遊技球が入球した後の振分部材17の動作態様は、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技において大入賞口14に第2特定数の遊技球が入球した後の振分部材17の動作態様と同じである。このため、特定球通路16bを通過可能な第1特定ラウンド遊技であっても、大当り遊技の種類が異なることにより、ラウンド遊技における振分部材17の動作態様が異なる。ここで、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技においてロング動作を行う契機となる入球総数は、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技に予め定められた上限数と同じである。このため、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技が実行されるときには、ラウンド遊技の終了とともに振分部材17が第1位置を取る。
また、大当り図柄ZC,Zk,Zl,Zmの大当り遊技(以下、第3大当り図柄グループと示す)は、1回の大当り遊技で期待される出玉数が第2大当り図柄グループのうち大当り図柄ZB,Zh,Zi,Zjの大当り遊技と同じである。また、第3大当り図柄グループの大当り遊技は、1回の大当り遊技で期待される出玉数が第2大当り図柄グループのうち大当り図柄Zd,Ze,Zf,Zgの大当り遊技に比して少ない。その一方で、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数は、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と同じである。そして、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成するラウンド遊技には、第2特定ラウンド遊技が含まれる一方、第1特定ラウンド遊技が含まれない。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して、1回の大当り遊技で期待される出玉数が少ない第3大当り図柄グループの大当り遊技では、特定球通路16bを遊技球が通過可能な第1特定ラウンド遊技が実行されない一方で、振分部材17がショート動作を行う第2特定ラウンド遊技が実行される。この実施形態において、第1大当り図柄グループの大当り遊技が第1大当り遊技に相当し、第2大当り図柄グループの大当り遊技が第2大当り遊技に相当し、第3大当り図柄グループの大当り遊技が第3大当り遊技に相当する。
また、この実施形態において、大当り図柄Zb,Zc,Zd,Ze,Zf,Zg,Zh,Zi,Zj(以下、特別大当り図柄グループと示す)の大当り遊技のうち、任意の1又は複数の大当り遊技が第1特別大当り遊技に相当する。また、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち第1特別大当り遊技とは異なる1又は複数の大当り遊技が第2特別大当り遊技に相当する。以下、説明の便宜上、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技と、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技とは別の大当り遊技とを取り上げて説明する場合がある。なお、所定の大当り遊技が第1特別大当り遊技に相当し、別の大当り遊技が第2特別大当り遊技に相当する。
大当り図柄Zb,Zc,Zd,Ze,Zf,Zg,Zh,Zi,Zj(以下、特別大当り図柄グループと示す)の大当り遊技は、何れも大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技の回数が4回である。すなわち、大当り遊技のうち所定の大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技の回数は、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技とは別の大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技の回数と同じである。また、特別大当り図柄グループの大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における特定ラウンド遊技が実行される順序は、何れの大当り遊技も同じである。その一方で、特別大当り図柄グループの大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における第1特定ラウンド遊技が実行される順序は、大当り遊技の種類によって異なっている。すなわち、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における特定ラウンド遊技が実行される順序は、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技とは別の大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における特定ラウンド遊技が実行される順序と同じである。その一方で、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における第1特定ラウンド遊技が実行される順序は、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技とは別の大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における第1特定ラウンド遊技が実行される順序と異なる。
また、特別大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技は、何れも第2態様による第1特定ラウンド遊技である。このため、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技が実行されるときにおける振分部材17の動作態様は、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技とは別の大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技が実行されるときにおける振分部材17の動作態様と同じである。また、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数は、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技とは別の大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数とは異なる。
以上詳述したように、この実施形態は、以下の効果を有する。
(1)この実施形態によれば、第1特定ラウンド遊技は、第2特定ラウンド遊技、及び非特定ラウンド遊技に比して、特定球通路16bを通過し易いラウンド遊技であり、特定球通路16bを遊技球が通過する場合には、大当り遊技の終了後に次の大当り遊技が付与され易い確変状態に制御される。このため、大当り遊技が多く付与されることに期待する遊技者は、第1特定ラウンド遊技が実行されることに期待する。また、第2大当り図柄グループの大当り遊技に比して1回の大当り遊技で期待される出玉数が多くなり易い第1大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合には、第2大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合に比して第1特定ラウンド遊技が実行される回数が多くなるように構成されている。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技、及び第2大当り図柄グループの大当り遊技のうち何れかの大当り遊技が実行される場合には、1回の大当り遊技で期待される出玉数に比例して大当り遊技の終了後に確変状態に制御され易い。これにより、第1大当り図柄グループの大当り遊技が付与されたときの興趣を向上できる。
(2)この実施形態によれば、第2大当り図柄グループの大当り遊技は、第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して、1回の大当り遊技で期待される出玉数が少なく、且つ、大当り遊技終了後の遊技状態が確変状態に制御され難い。その一方で、このような第2大当り図柄グループの大当り遊技であっても、当該第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成するラウンド遊技は、振分部材17が動作する特定ラウンド遊技のみを含んで構成される第2大当り図柄グループの大当り遊技がある。このため、第2大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合であっても、全てのラウンド遊技で振分部材17が動作するため、大当り遊技の終了後、次の大当り遊技が付与され易い確変状態に制御されるかもしれないという期待を遊技者に抱かせることができる。
(3)この実施形態によれば、第3大当り図柄グループの大当り遊技は、1回の大当り遊技で期待される出玉数が第2大当り図柄グループの大当り遊技と同じである、又は、第2大当り図柄グループの大当り遊技に比して少ない。すなわち、第3大当り図柄グループの大当り遊技は、1回の大当り遊技で期待される出玉数が第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して少ない。また、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技は、全て第2特定ラウンド遊技である。すなわち、第3大当り図柄グループの大当り遊技は、第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して、1回の大当り遊技で期待される出玉数が少なく、且つ、大当り遊技終了後の遊技状態が確変状態に制御され難い。このような第3大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合であっても、第2特定ラウンド遊技が実行されることによって、大当り遊技の終了後、次の大当り遊技が付与され易い確変状態に制御されるかもしれないという期待を遊技者に抱かせることができる。
(4)この実施形態によれば、第1大当り図柄グループの大当り遊技と、第2大当り図柄グループの大当り遊技とは、第1特定ラウンド遊技における振分部材17の動作態様が異なる。このため、第1特定ラウンド遊技が行われる際に、振分部材17の動作態様に多様性を持たせることができる。そして、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成するラウンド遊技には、振分部材17が第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれない。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技、及び第2大当り図柄グループの大当り遊技のうち何れかの大当り遊技が実行される場合、振分部材17が第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技が実行されるときには、第1大当り図柄グループの大当り遊技であることを特定可能となる。このため、振分部材17の動作態様により、1回の大当り遊技で期待される出玉数を推測することができる。これにより、大入賞口14に入球した遊技球が特定領域を通過するか否かに注目させるだけでなく、振分部材17の動作態様にも注目させることができる。
(5)この実施形態によれば、第1特定ラウンド遊技では、大入賞口14に入球した遊技球が第1特定数であるときと、第2特定数であるときと、の2つの異なるタイミングで振分部材17が第1位置を取り得る。このため、ラウンド遊技が行われる際に、大入賞口14に入球した遊技球の数に興味を持たせることができる。
(6)この実施形態によれば、第1特定ラウンド遊技と第2特定ラウンド遊技の総数が同じであっても第1特定ラウンド遊技の回数が異なることで第1大当り図柄グループの大当り遊技と、第2大当り図柄グループの大当り遊技と、で大当り遊技の終了後に次の大当り遊技が付与され易い確変状態に制御される割合を変化させることができる。そして、第1大当り図柄グループの大当り遊技において特定ラウンド遊技が行われる場合には、第1特定ラウンド遊技を含む一方で第2特定ラウンド遊技を含まないため、第1大当り図柄グループの大当り遊技が付与されたときの興趣を向上できる。
(7)この実施形態によれば、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技と、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技と、で特定数が異なることにより、第1特定ラウンド遊技における振分部材17の動作態様に多様性を持たせることができる。
(8)この実施形態によれば、第2大当り図柄グループの大当り遊技において第1特定ラウンド遊技が実行される場合、振分部材17が第1位置を取るのは、当該第1特定ラウンド遊技の終了条件として予め定められた上限数の遊技球が大入賞口14に入球したときとなる。このため、第2大当り図柄グループの大当り遊技において第1特定ラウンド遊技が実行される場合、当該ラウンド遊技が終了するまで、特定球通路16bを通過することを遊技者に秘匿することができる。これにより、第1特定ラウンド遊技と異なるラウンド遊技が実行される場合であっても、ラウンド遊技中のみならず、ラウンド遊技の終了後まで、遊技球が特定球通路16bを通過するかもしれないという期待を遊技者に抱かせることができる。
(9)この実施形態によれば、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技と、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技とは、特定数が異なる一方で、大入賞口14に特定数の遊技球が入球した後の振分部材17の動作態様は同じである。これにより、振分部材17の制御が煩雑になることを抑制しつつ、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技と、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技とで、異なる動作態様により振分部材17を動作させることができる。
(10)この実施形態によれば、1回の第1特定ラウンド遊技では、当該第1特定ラウンド遊技が開始されてから当該第1特定ラウンド遊技が終了するまでの期間において、大入賞口14に入球した遊技球が特別数となった場合、及び特定数となった場合のそれぞれで振分部材17が第1位置を取る。その一方、1回の第2特定ラウンド遊技では、当該第2特定ラウンド遊技が開始されてから当該第2特定ラウンド遊技が終了するまでの期間において、大入賞口14に入球した遊技球が特別数となった場合、振分部材17が第1位置を取るものの、特定数となった場合には、振分部材17が第1位置を取らない。このため、特定ラウンド遊技における振分部材17の動作態様に多様性を持たせることができる。さらに、ラウンド遊技では、大入賞口14に入球した遊技球が特別数となったときに振分部材17が第1位置を取るか否かに注目させることができるとともに、特定数となったときにも振分部材17が第1位置を取るか否かに注目させることができる。
(11)この実施形態によれば、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における特定ラウンド遊技が実行される順序は、別の大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における特定ラウンド遊技が実行される順序と同じである。このため、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち何れかの大当り遊技が実行されるとき、振分部材17の動作態様からは一見しただけでは何れの大当り遊技が実行されているかを判別し難い。しかしながら、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技と、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技とは別の大当り遊技とでは、大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における第1特定ラウンド遊技が実行される順序が異なる。このため、振分部材17の動作態様に注意していれば、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち何れの大当り遊技が実行されているかを判別可能である。したがって、遊技者に大当りの種類を判別する楽しみを与えることができる。
(12)この実施形態によれば、特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち所定の大当り遊技において第1特定ラウンド遊技が実行されるタイミングは、別の大当り遊技において第1特定ラウンド遊技が実行されるタイミングと異なるものの、第1特定ラウンド遊技が実行されるときの振分部材17の動作態様が同じである。このため、振分部材17の動作態様に注意していれば、何れの大当り遊技が実行されたかを特定し易い。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・大当り遊技のうち、任意に選択された1又は複数の大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技では、1回の第1特定ラウンド遊技において、大入賞口14に特定数の遊技球が入球した後、所定数の遊技球が入球した場合、副制御用CPU31aは、特殊演出を実行させるように演出装置を制御してもよい。すなわち、パチンコ遊技機10は、大当り遊技のうち、任意に選択された1又は複数の大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技では、1回の第1特定ラウンド遊技において、大入賞口14に特定数の遊技球が入球した後、所定数の遊技球が入球したことを条件として特殊演出を実行するようにしてもよい。例えば、特殊演出を実行する演出装置は、演出表示装置11、装飾ランプLa、及びスピーカSpのうち任意に選択された1又は複数から構成されているとよい。この場合、特殊演出は、大当り遊技のうち、任意に選択された1又は複数の大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技において、大入賞口14に特定数の遊技球が入球した後、所定数の遊技球の入球したとき以外には、実行されない演出であるとよい。
・第1大当り図柄グループの大当り遊技には、1回の大当り遊技で期待される出玉数が異なる複数の大当り遊技が含まれていてもよい。
・第2大当り図柄グループの大当り遊技には、第1大当り図柄グループの大当り遊技と1回の大当り遊技で期待される出玉数が同じ大当り遊技が含まれていてもよく、第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して1回の大当り遊技で期待される出玉数が多い大当り遊技が含まれていてもよい。また、第2大当り図柄グループの大当り遊技は、第1大当り図柄グループの大当り遊技と1回の大当り遊技で期待される出玉数が同じ大当り遊技であってもよく、第1大当り図柄グループの大当り遊技とは1回の大当り遊技で期待される出玉数が異なる大当り遊技であってもよい。例えば、第1大当り図柄グループの大当り遊技とは1回の大当り遊技で期待される出玉数が異なる大当り遊技とは、第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して1回の大当り遊技で期待される出玉数が多い大当り遊技、又は第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して1回の大当り遊技で期待される出玉数が少ない大当り遊技である。
・第3大当り図柄グループの大当り遊技には、第1大当り図柄グループの大当り遊技と1回の大当り遊技で期待される出玉数が同じ大当り遊技が含まれていてもよく、第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して1回の大当り遊技で期待される出玉数が多い大当り遊技が含まれていてもよい。また、第3大当り図柄グループの大当り遊技は、第1大当り図柄グループの大当り遊技と1回の大当り遊技で期待される出玉数が同じ大当り遊技であってもよく、第1大当り図柄グループの大当り遊技とは1回の大当り遊技で期待される出玉数が異なる大当り遊技であってもよい。例えば、第1大当り図柄グループの大当り遊技とは1回の大当り遊技で期待される出玉数が異なる大当り遊技とは、第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して1回の大当り遊技で期待される出玉数が多い大当り遊技、又は第1大当り図柄グループの大当り遊技に比して1回の大当り遊技で期待される出玉数が少ない大当り遊技である。
・第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技の回数とは異なる回数の特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。具体的に、第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技の回数に比して多い回数の特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよく、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技の回数に比して少ない回数の特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合には、第2大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合に比して特定ラウンド遊技が実行される回数が多くてもよく、第2大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合に比して、第1特定ラウンド遊技が実行される回数が少なくてもよい。
・第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技の回数とは異なる回数の特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。具体的に、第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技の回数に比して多い回数の特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよく、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技の回数に比して少ない回数の特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合には、第3大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合に比して特定ラウンド遊技が実行される回数が多くてもよく、第3大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合に比して、第1特定ラウンド遊技が実行される回数が少なくてもよい。
・第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と同数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよく、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数に比して少ない回数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合には、第2大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合と第1特定ラウンド遊技が実行される回数が同数であってもよく、第2大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合に比して、第1特定ラウンド遊技が実行される回数が少なくてもよい。
・第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と同数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよく、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数に比して少ない回数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。すなわち、第1大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合には、第3大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合と第1特定ラウンド遊技が実行される回数が同数であってもよく、第3大当り図柄グループの大当り遊技が実行される場合に比して、第1特定ラウンド遊技が実行される回数が少なくてもよい。
・第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第2特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。この場合、第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数と同数の第2特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよく、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第2特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。例えば、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第2特定ラウンド遊技を含む大当り遊技とは、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数に比して多い回数の第2特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技である。また、例えば、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第2特定ラウンド遊技を含む大当り遊技とは、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数に比して少ない回数の第2特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技である。また、第1大当り図柄グループの大当り遊技が第2特定ラウンド遊技を含んで構成される場合、第1大当り図柄グループの大当り遊技は、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数と同数の第2特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。また、第1大当り図柄グループの大当り遊技が第2特定ラウンド遊技を含んで構成される場合、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第2特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技であってもよい。例えば、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第2特定ラウンド遊技を含む大当り遊技とは、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数に比して多い回数の第2特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技である。また、例えば、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第2特定ラウンド遊技を含む大当り遊技とは、第3大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第2特定ラウンド遊技の回数に比して少ない回数の第2特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技である。
・第3大当り図柄グループの大当り遊技は、第1特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。この場合、第3大当り図柄グループの大当り遊技は、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と同数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよく、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。例えば、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第1特定ラウンド遊技を含む大当り遊技とは、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数に比して多い回数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技である。また、例えば、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第1特定ラウンド遊技を含む大当り遊技とは、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数に比して少ない回数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技である。また、第3大当り図柄グループの大当り遊技が第1特定ラウンド遊技を含んで構成される場合、第3大当り図柄グループの大当り遊技は、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と同数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。また、第3大当り図柄グループの大当り遊技が第1特定ラウンド遊技を含んで構成される場合、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技であってもよい。例えば、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第1特定ラウンド遊技を含む大当り遊技とは、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数に比して多い回数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技である。また、例えば、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数と異なる回数の第1特定ラウンド遊技を含む大当り遊技とは、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技の回数に比して少ない回数の第1特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技である。
・第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技には、振分部材17が第2動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれてもよい。この場合、第1大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技には、振分部材17が第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれてもよく、振分部材17が第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれなくてもよい。
・第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技には、振分部材17が第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれてもよい。この場合、第2大当り図柄グループの大当り遊技を構成する特定ラウンド遊技には、振分部材17が第2動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれてもよく、振分部材17が第2動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれなくてもよい。
・特別大当り図柄グループの大当り遊技のうち任意に選択された1又は複数の大当り遊技を構成するラウンド遊技には、第1態様による第1特定ラウンド遊技が含まれていてもよい。
・特別大当り図柄グループの大当り遊技には、当該大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における特定ラウンド遊技が実行される順序が異なる複数の大当り遊技が含まれていてもよい。
・特別大当り図柄グループの大当り遊技には、当該大当り遊技を構成するラウンド遊技が実行される順序における第1特定ラウンド遊技が実行される順序が異なる複数の大当り遊技が含まれていてもよい。
・特別大当り図柄グループの大当り遊技には、当該大当り遊技を構成する第1特定ラウンド遊技が実行されるときにおける振分部材17の動作態様が異なる複数の大当り遊技が含まれていてもよい。
・特別大当り図柄グループの大当り遊技は、何れも同じ回数のラウンド遊技を含んで構成されていてもよい。
・特別大当り図柄グループの大当り遊技を構成するラウンド遊技には、振分部材17が第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技が含まれてもよい。
・第1特定ラウンド遊技では、振分部材17が第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技、及び振分部材17が第2動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技に加えて、又は代えて、振分部材17が第1動作態様、及び第2動作態様とは異なる第3動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技があってもよい。例えば、第3動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技は、第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技に比して遊技球が特定領域を通過し易い第1特定ラウンド遊技であってもよく、第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技に比して遊技球が特定領域を通過し難い第1特定ラウンド遊技であってもよい。また、例えば、第3動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技は、第2動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技に比して遊技球が特定領域を通過し易い第1特定ラウンド遊技であってもよく、第2動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技に比して遊技球が特定領域を通過し難い第1特定ラウンド遊技であってもよい。また、例えば、第3動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技は、第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技に比して遊技球が特定領域を通過し難い一方で、第2動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技に比して遊技球が特定領域を通過し易い第1特定ラウンド遊技であってもよい。また、例えば、第3動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技は、第2動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技に比して遊技球が特定領域を通過し難い一方で、第1動作態様による動作を行う第1特定ラウンド遊技に比して遊技球が特定領域を通過し易い第1特定ラウンド遊技であってもよい。
・第2大当り図柄グループの大当り遊技には、非特定ラウンド遊技を含まず構成される大当り遊技を含んでいなくてもよい。すなわち、第2大当り図柄グループの大当り遊技は、非特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技であってもよい。
・第3大当り図柄グループの大当り遊技には、非特定ラウンド遊技を含まず構成される大当り遊技を含んでいなくてもよい。すなわち、第3大当り図柄グループの大当り遊技は、非特定ラウンド遊技を含んで構成される大当り遊技であってもよい。
・各ラウンド遊技では、特別可変部材15の動作態様を一定とし、振分部材17の動作態様によって特定球通路16bの通過し易さを異ならせていたがこれに限らない。例えば、特別可変部材15の動作態様は、ラウンド遊技毎に任意に定めてもよい。この場合、振分部材17の動作態様を一定とし、特別可変部材15の動作態様を異ならせてもよい。例えば、入球総数が特定数に達したことを条件として、特定球通路16bを通過し易い動作態様で特別可変部材15が動作するように構成してもよい。すなわち、特別可変部材15の動作態様、及び振分部材17の動作態様の組み合わせによって特定球通路16bの通過し易さを異ならせてもよい。例えば、第1特定ラウンド遊技と、第2特定ラウンド遊技とは、特別可変部材15の動作態様、及び振分部材17の動作態様の少なくとも一方が異なることにより特定球通路16bの通過し易さが異なるとよい。
・第2特定ラウンド遊技は、特定球通路16bを通過可能なラウンド遊技であってもよい。この場合、第1特定ラウンド遊技に比して特定球通路16bを通過し易いラウンド遊技であってもよく、第1特定ラウンド遊技に比して特定球通路16bを通過し難いラウンド遊技であってもよい。
・大当りの種類を任意に変更してもよい。また、大当り遊技を構成するラウンド遊技の回数を任意に変更してもよい。
・各大当り遊技を構成するラウンド遊技のうち、何れのラウンド遊技を第1態様による第1特定ラウンド遊技、第2態様による第1特定ラウンド遊技、第2特定ラウンド遊技、及び非特定ラウンド遊技とするかは任意に変更してもよい。
・第1特定ラウンド遊技において、ショート動作、及びロング動作を行うタイミングは任意に変更してもよい。また、第2特定ラウンド遊技において、ショート動作を行うタイミングは任意に変更してもよい。つまり、ショート動作やロング動作を行う契機を任意に変更してもよい。例えば、第1特定数は、第2特定数と同じであってもよく、第2特定数より多くてもよい。また、例えば、特定数には、ラウンド遊技に予め定められた上限数より多い数が定められていてもよい。また、例えば、特別数は、特定数より多くてもよい。この場合、ロング動作中であってもショート動作の条件が成立したときには、ロング動作に代えてショート動作が実行されるようにするとよい。
・1回の特定ラウンド遊技においてショート動作やロング動作を複数回行うようにしてもよい。この場合、ロング動作を行う特定ラウンド遊技が第1特定ラウンド遊技に相当し、ロング動作を行わない特定ラウンド遊技が第2特定ラウンド遊技に相当する。
・振分部材17の動作は、ショート動作とロング動作の2種類に限らず、3種類としてもよい。例えば、ショート動作とロング動作の許容時間との間の許容時間とした動作を設けてもよい。
・非特定球通路16aを流下する遊技球を検知するセンサを設けてもよい。この場合、当該センサによって非特定球通路16aに振分けられた遊技球の数が所定数となったことを条件として、所定数となったタイミングからラウンド遊技が終了するまでに次の遊技球が入球した場合には、次の遊技球が特定球通路16bに振分けられるように振分装置が動作するようにしてもよい。すなわち、1のラウンド遊技において、非特定球通路16aに振分けられた遊技球の数が所定数となった状況では、当該ラウンド遊技において新たな遊技球が大入賞口14に入球するとき、当該新たな遊技球が特定球通路16bに振分けられるようになっていてもよい。
・大入賞口14に加えて別の大入賞口を備えていてもよい。この場合、別の大入賞口は、特定球通路(特定領域)、及び非特定球通路(非特定領域)を含んで構成されていてもよく、特定球通路(特定領域)、及び非特定球通路(非特定領域)を含まず構成されていてもよい。別の大入賞口が特定球通路(特定領域)、及び非特定球通路(非特定領域)を含まず構成される場合、大入賞口14、及び別の大入賞口のうち別の大入賞口のみが開放されるラウンド遊技は、非特定ラウンド遊技に相当する。
・振分終了条件には、別の条件を定めてもよい。例えば、特定数よりも多い数の遊技球が入球したことを終了条件としてもよく、特定球通路16b(特定領域)、及び非特定球通路16a(非特定領域)の少なくとも一方を通過することを終了条件としてもよい。
・パチンコ遊技機10は、第1特定ラウンド遊技の実行を示唆する演出を実行可能に構成されていてもよい。例えば、ロング動作が行われることに伴って、所定の演出を実行することにより、第1特定ラウンド遊技が実行されることを示唆してもよい。また、例えば、特定球通路16bを遊技球が通過したことを契機として所定の演出を実行することにより第1特定ラウンド遊技が実行されることを示唆してもよい。また、例えば、確変状態が付与されることを示唆する演出を実行することにより、第1特定ラウンド遊技が実行されることを示唆してもよい。この場合、確変状態が付与されることを示唆する演出は、第1特定ラウンド遊技が実行される前に実行されてもよく、第1特定ラウンド遊技の実行中に実行されてもよく、第1特定ラウンド遊技の終了後に実行されてもよい。
・大当り抽選の当選確率(確変状態時、非確変状態時)や転落抽選の当選確率を任意に変更してもよい。
・設定機能を備えていてもよい。この場合、非確変状態における大当り抽選の当選確率、及び確変状態における大当り抽選の当選確率は、設定されている設定値に応じて変化する一方で、転落確率は一定であるとよい。これによれば、確変状態である場合、転落抽選に当選する前に大当り抽選に当選する確率が設定値により異なることとなる。このため、設定値に応じて、連荘期間における出玉数を異ならせることができる。
・副制御基板31をサブ統括制御基板とし、副制御基板31とは別に演出表示装置11を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプLaを専門に制御する発光制御基板、スピーカSpを専門に制御する音声制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて副制御基板としてもよい。
・また、単一の基板に主制御基板30の主制御用CPU30aと副制御基板31の副制御用CPU31aとを搭載してもよい。また、上記の別例において、表示制御基板、発光制御基板、及び音声制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、若しくは複数の基板としてもよい。
・パチンコ遊技機10は、V確変機かつ転落抽選機であるが、確変状態の継続条件(換言すれば終了条件)を変更してもよい。例えば、次回の大当りに当選するまでを確変状態の継続条件としてもよい。この場合、入球率向上状態は確変状態が継続している間、付与される。また、入球率向上状態は、非確変状態であれば実施形態に記載したように規定回数まで付与される。また、確変状態の継続条件を、大当り遊技の終了後、所定回数の図柄変動ゲームが実行されるまでとしてもよい。この場合、入球率向上状態は確変状態が継続している間、付与されてもよいし、確変状態を継続させる回数よりも多い回数、付与されてもよい。なお、確変状態の継続条件を図柄変動ゲームの回数とするパチンコ遊技機は、ST機(回数切り機)とも呼ばれる。また、この別例におけるST機は、非確変状態となり得る。この別例のパチンコ遊技機10は、V確変機としての機能を有するが、転落抽選機としての機能は有さない。
・小当り抽選や小当り遊技を利用した状態(例えば、小当りRUSH)を生起可能に構成してもよい。例えば、小当り抽選や小当り遊技を利用した状態は、高ベース状態に比して、有利な状態であってもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段を備え、前記演出には、特殊演出があり、前記第1大当り遊技を構成する前記第1特定ラウンド遊技が開始してから当該ラウンド遊技が終了するまでの期間において前記特定入球口に前記特定数の遊技球が入球した後、所定数の遊技球が入球した場合、当該所定数の遊技球の入球を契機として特殊演出が実行されるとよい。