以下で、本発明の実施形態における添付図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、一部である。創造的な努力なしに本発明の実施形態に基づいて、当業者によって取得されるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に入るべきである。
本発明の実施形態における端末は、NFC機能をサポートすることができる(以下、NFC端末と総称される)。たとえば、端末は、ユーザ機器(UE、User Equipment)を含んでもよく、具体的には、移動局(MS、Mobile Station)、モバイル端末(Mobile Terminal)、携帯電話(Mobile Telephone)、携帯電話(handset)、ポータブル機器(portable equipment)などを含んでもよいが、それらに限定されない。ユーザ機器は、無線アクセスネットワーク(RAN、Radio Access Network)を使用して、1つまたは複数のコアネットワークと通信することができる。たとえば、ユーザ機器は、携帯電話(もしくは「セルラー」フォンと呼ばれる)、またはワイヤレス通信機能を有するコンピュータであってもよい。本発明の実施形態における端末は、ポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、または車載モバイル装置であってもよい。本発明の実施形態は、本発明の実施形態における端末がNFC機能をサポートする限り、それらに限定されない。
本発明の実施形態の理解を助けるために、最初に、本発明の実施形態の説明におけるいくつかの関連技術が記載される。
NFC通信を実行することにより、ユーザは、別のデバイスに近接するデバイスをタッチまたは移動することによってのみ、ビジュアル、セキュア、および非接触の情報交換、コンテンツ交換、およびトランザクションなどの動作を実現することができる。
NFCは13.56MHzの周波数で動作し、106kbit/s、212kbit/s、424kbit/s、および848kbit/sなどのレートをサポートする。通信の有効範囲は0〜20 cmである。NFCは、RFID技術に基づいてピアツーピア(P2P、Peer−to−Peer)通信機能を追加する。P2P通信の2つのパーティのデバイスは同等であるが、RFID通信の2つのパーティのデバイスは1次と2次の関係を有する。
NFC端末は、(NFC通信プロセスにおけるNFC端末の役割の観点から)3つのモード:カードエミュレーション(CE、Card Emulation)モード、リーダ/ライタ(R/W、Reader/Writer)モード、およびピアツーピア(P2P、Peer−to−Peer)モードで動作する。
CEモード:NFC機能を有するデバイスは、非接触カードまたはNFCタグ(Tag)としてエミュレートされる。CEモードは、銀行カード、交通カード、会員カード、クーポン、身分証明書などの個人認証またはモバイル支払いのシナリオで使用される。このモードでは、モバイルデバイスに電力がないか電源がオフの場合でも、モバイルデバイスのカードとしての使用に影響はない。
R/Wモード:NFC機能を有する携帯電話は、リーダ/ライタの役割を果たし、NFCタグまたはカードからデータを読み取ることができる。R/Wモードは、銀行カードPOSまたは交通POSなどの識別認証またはモバイル支払いのシナリオ、およびタグリーダ/ライタのシナリオで使用される。
P2Pモード:NFC機能を有する2つの端末は、互いとのピアツーピア通信リンクを確立し、次いで、データ交換を実行することができる。P2Pモードは、接触カード共有、ウェブページ共有、NFC経由のブルートゥース(登録商標)ペアリング、またはwifiのシナリオで使用される。
別のNFC端末と通信するとき、NFC端末は、コマンドまたは応答のどちらが送信されるかに応じて、2つのモードで動作することができる。
ポールモード(Poll Mode):このモードは、NFC端末がピアエンドにある別のNFC端末にコマンドを送信し、別のNFC端末から返された応答を受信するときに使用される。
リッスンモード(Listen Mode):このモードは、NFC端末がピアエンドにある別のNFC端末から送信されたコマンドを受信し、別のNFC端末に応答を返すときに使用される。
現在、NFC端末がCEモードで動作し、非接触カード(すなわち、カードエミュレーションアプリケーション)またはNFCタグとして働くとき、リッスンモードのみを使用することができ、NFC端末はリッスン側(listen side)端末として使用され、NFC端末がR/Wモードで動作し、リーダ/ライタとして働くとき、ポールモードのみを使用することができ、NFC端末はポール側(Poll side)端末として使用され、 NFC端末がP2Pモードで動作するとき、ポールモードまたはリッスンモードが使用されてもよい。具体的には、NFC端末がイニシエータ(initiator)として働くときにポールモードが使用され、NFC端末がターゲット(target)として働くときにリッスンモードが使用される。
NFC通信は、4つのフェーズ:技術検出、衝突検出、デバイス起動(すなわち、プロトコル起動)、データ交換、およびデバイス解放(すなわち、プロトコル停止)を含む。それに対応して、NCI仕様では、NFCCリセット、NFCC初期化、およびNFCC構成の後、主に以下のフェーズ:無線周波数発見(RF Discovery、技術検出および競合検出を含む)、無線周波数インターフェース起動(RF Interface Activation、プロトコル起動を含んでもよい)、データ交換、および無線周波数インターフェース停止(RF Interface Deactivation)が存在する。
NFC関連仕様は、主に、NFC Forum(NFCフォーラム)によって定義され、NFCデバイス間の相互運用性を保証する。NFC技術が徐々に普及するにつれて、NFC機能は、プリンタ、テレビ、サウンドボックス、携帯電話、およびカメラなどの多くの電子製品と統合されている。NFC Forumはまた、デバイスがNFC機能をサポートしているかどうかを識別するために使用されるN−MARKフラグを送り出している。
現在、NFC通信規格は、NFC−A、NFC−B、NFC−F、またはNFC−Vなどの、複数のタイプの無線周波数RF技術を規定している。
各RF技術は、通信を完了するために使用される標準定義の伝送パラメータのグループ、たとえば、RFキャリア、通信モード、ビットレート、変調モード、ビットコーディング、フレームフォーマット、プロトコル、およびコマンドセットに対応する。現在、NFCによってカバーされる4つのRF技術は、すべて13.56MHzのRFキャリアを使用し、同じRFプロトコルおよび同じコマンドセットに対応するが、独自の変調モード、ビットコーディング、およびフレームフォーマットを使用してもよい。
現在、NFC通信規格は、複数のタイプのRFプロトコル、すなわち、NFCデータ交換プロトコル(NFC−DEP、NFC Data Exchange Protocol)、ISOデータ交換プロトコル(ISO−DEP、ISO Data Exchange Protocol)(すなわち、タイプ4タグT4Tプロトコル)、タイプ1タグ(T1T、Type 1 Tag)プロトコル、タイプ2タグ(T2T、Type 2 Tag)プロトコル、タイプ3タグ(T3T、Type 3 Tag)プロトコル、またはタイプ5タグ(T5T、Type 5 Tag)プロトコルなどの、2つのNFC端末間で通信が実行されるときに使用されるプロトコルを定義する。NFC−DEPプロトコルは、ISO/IEC18092に基づいて、NFC Forumによって定義された半二重伝送プロトコル(Half−duplex transmission protocol)であり、ISO−DEPプロトコルは、ISO/IEC14443およびEMV Clessに基づいて、NFC Forumによって定義された半二重伝送プロトコルであり、プロトコルはNFC−A技術またはNFC−B技術に基づき、T1Tプロトコルは、NFC−A技術のタイプ1タグに基づいて、NFC Forumによって定義されたType 1 Tag Platform仕様であり、T2Tプロトコルは、NFC−A技術のタイプ2タグに基づいて、NFC Forumによって定義されたType 2 Tag Platform仕様であり、T3Tプロトコルは、NFC−F技術のタイプ3タグに基づいて、NFC Forumによって定義されたType 3 Tag Platform仕様であり、T5Tプロトコルは、NFC−V技術のタイプ5タグに基づいて、NFC Forumによって定義されたType 5 Tag Platform仕様であり、T4Tプロトコルは、NFC−A技術またはNFC−B技術のタイプ4タグに基づいて、NFC Forumによって定義されたType 4 Tag Platform仕様である。プロトコルの上位レイヤ伝送プロトコルは、ISO−DEPプロトコルであってもよい。
現在、RF技術は複数のRFプロトコルに対応してもよく、1つのRFプロトコルは複数のRF技術に対応してもよい。RF技術とRFプロトコルとの間の対応関係が以下の表1に示されている。
開発コスト、開発サイクル、および端末ベンダとチップベンダとの間の互換性などの問題を考慮して、NFC Fourmは、NFCコントローラインターフェース(NCI、NFC Controller Interface)仕様を定義し、DHとNFCCとの間の論理インターフェースのセットを定義し、したがって、DHおよびNFCCによって実行されるすべての論理機能を分類する。現在、NCI仕様は、複数の無線周波数インターフェース(RF Interface)、すなわち、NCI仕様で定義されたISO−DEP RF InterfaceもしくはNFC−DEP RF Interfaceなどのいくつかのプロトコルロジックを含む論理エンティティ、または、フレーム無線周波数インターフェースFrame RF Interfaceなどのトランスペアレント伝送が可能な論理エンティティを定義する。
DHは、RF Interfaceを使用して別のNFC端末とのRF通信を実行することができる。NCI仕様で定義されたRFインターフェースのアーキテクチャでは、RFインターフェースより下の機能はNFCCによって実行され、RFインターフェースより上の機能はDHによって実行される。したがって、RFインターフェースが低い場合、NFCCによって実行される機能ロジックが少なくなり、NFCC用に構成される必要があるRFパラメータが少なくなる。RFパラメータは、異なるRF技術用に構成されたパラメータ、および異なるRFプロトコル用に構成されたパラメータを含んでもよい。詳細については、NCI仕様を参照されたい。詳細は本明細書には記載されない。加えて、(RF技術およびRFモード、ならびにRF発見に必要な発見頻度などの)RF発見に関連する構成、データ交換フェーズにおけるルーティングに関連する構成などは、RFパラメータとは異なる構成パラメータとして理解されてもよく、RFパラメータによってカバーされる他のコンテンツとして理解されてもよい。このことは本発明の実施形態では限定されない。
加えて、RF Interfaceは、必ずしも一対一でRF Protocolに対応するとは限らない(以下の表2を参照)。しかしながら、DHは、NFCC用のRFインターフェースマッピング構成を実行するときに、RF Protocolごとに最大1つのRF Interfaceのみを構成することができる。
NDEF RF Interfaceの場合、NFCCは、T1Tプロトコル、T2Tプロトコル、T3Tプロトコル、T4Tプロトコル、およびT5TプロトコルのすべてをNDEF RF protocolとして見なす。
本発明の実施形態におけるDHは、NFCフォーラム(NFC Forum)によって定義されたNC仕様で使用される用語である。DHは、欧州電気通信標準化機構(ETSI、European Telecommunication Standards Institute)によって定義されたHCI仕様における端末ホスト(Terminal Host)に対応してもよい。加えて、グローバルプラットフォーム国際標準化機構(GP、Global Platform)によって定義された仕様における管理エンティティ(ME、Managing Entity)がTerminal Host上に実装されている場合、DHは管理ホスト(MH、Managing Host)と呼ばれる場合もある。本発明の実施形態はそれに限定されない。
本発明の実施形態におけるNFCCは、NFCフォーラムによって定義されたNCI仕様で使用される用語である。NFCCは、ETSIによって定義されたHCI仕様における非接触フロントエンド(CLF、Contactless Front−end)に対応してもよい。この場合、HCI内のホストコントローラ(Host Controller)は、NFCC上に実装されてもよい。本発明の実施形態はそれに限定されない。
本発明の実施形態におけるNFCEEは、NFCフォーラムによって定義されたNCI仕様で使用される用語である。NFCEEは、ETSIによって定義されたHCI仕様におけるユニバーサル集積回路カード(UICC、Universal Integrated Circuit Card)、組込み型安全要素(eSE、Embedded Secure Element)、または安全デジタルメモリカード(SDカード、Secure Digital Memory Card)などのホスト(Host)に対応してもよい。NFCEEはまた、GPによって定義された仕様における安全要素(SE、Secure Element)、またはカードエミュレーション環境(CEE、Card Emulation Environment)に対応してもよい。本発明の実施形態はそれに限定されない。
本発明の実施形態における第1のルーティングメカニズムは、たとえば、NCIプロトコルで定義された強制近距離無線通信実行環境ルーティング(forced NFCEE routing)メカニズムであってもよい。DHは、(RF_SET_FORCED_NFCEE_ROUTING_CMDなどの)forced NFCEEルーティング構成コマンドを使用することにより、NFCC向けの第1のNFCEE(たとえば、NFCCに接続されるかまたはNFCC内に配置された複数のNFCEEのうちの1つ)を指すルーティングエントリを構成することができる。この場合、第1のNFCEEはforced NFCEEと呼ばれる場合がある。したがって、NFCCは、どの電力状態(power state)で、受信されたデータフレームをforced NFCEEにルーティングすることができるかを判定する。たとえば、電力状態フィールドは、どの電力状態でルーティングメカニズムが利用可能であるか、またはどの電力状態でルーティングメカニズムが利用できないかを指定するために使用されてもよい。電力状態フィールド内の1ビットが1つの電力状態に対応すると仮定すると、それに対応して、ルーティングメカニズムが対応する電力状態で利用可能であるかどうかを指定するようにビット値が設定されてもよい。たとえば、ビット値が1bに設定されているとき、それは、対応する電力状態でルーティングメカニズムが利用可能であることを示し、そうでない場合、利用できない。確かに、電力フィールド内の1オクテットは、1つの電力状態に対応してもよい。このことは本発明では限定されない。
本発明の実施形態では、前述の電力状態は、第1の端末の(バッテリオンまたはバッテリオフなどの)電源状態、(画面オンまたは画面オフなどの)画面状態、(アンロックまたはロックなどの)ロック解除状態などに関連し、第1の端末に関して記載された状態であり、バッテリオフ(battery off)、スイッチオフ(switched off)、およびスイッチオン(switched on)を含むが、それらに限定されず、スイッチオン状態は、画面オンおよびアンロック、画面オフおよびアンロック、画面オンおよびロック、または画面オフおよびロックなどの状態を含んでもよい。本発明はそれらに限定されない。
GPによって定義されたスタンドアロン安全要素(standalone SE)は、管理エンティティ(Managing Entity)と通信することができず、非集約モード(non−aggregated mode)で動作することのみができる、カードエミュレーション環境(CEE、Card Emulation Environment)である。非集約モードでは、複数のCEEを有するNFC端末は、ただ1つのCEEを使用可能にすることができる。したがって、使用可能なCEE上の非接触アプリケーションのみが利用可能であり、NFC端末上の他のCEE上のすべての非接触アプリケーションは利用できない。言い換えれば、NFC端末上のStandalone SEが使用可能であるとき、NFC端末上の他のCEEはすべて使用できない、すなわち、他のCEE上のすべての非接触アプリケーションは利用できない。
いくつかの既存のNFCEEはCEモードのみをサポートするが、P2Pモードをサポートすることはできない。したがって、NFCEEのうちの1つが第1のルーティングメカニズムを使用するとき、NFCEE内のカードエミュレーションアプリケーションは利用可能であるが、(DHなどの)他のエンティティ内のP2Pアプリケーションは正常に使用することができない。たとえば、CEモードのみをサポートするNFCEEは、たとえば、Standalone SEであってもよい。以下では、一例としてStandalone SEを使用する。Standalone SEが使用可能であるとき、Standalone SEは、forced NFCEE routingメカニズムを使用してforced NFCEEとして設定されてもよい。この場合、データ交換フェーズにおいて、ピアNFCデバイスによって送信されたデータフレームを受信した後、NFCCは、forced NFCEEにデータフレームをそのままルーティングすることができる。現在、Standalone SEはCEモードのみをサポートし、P2Pモードをサポートすることができず、DHのみがP2Pモードをサポートするので、ピアによって送信されたデータがNFC−DEPプロトコルデータ(すなわち、NFC−DEPプロトコルがP2P通信に必要なRFプロトコルである場合のP2Pデータ)であるとき、NFCCはStandalone SEにデータをそのまま転送する。Standalone SEはNFC−DEPプロトコルデータを処理することができないので、P2P通信は失敗する。加えて、現在の電力状態(current power state)において、forced NFCEE routingメカニズムが利用できない(前述の例に記載されたように、現在の電力状態に対応するビット値が0bである)とき、 NFCCによって受信されたRFプロトコル起動コマンドがNFC−DEPプロトコルを起動するために使用されるコマンド(たとえば、ATR_REQ)である場合、NFCCは、forced NFCEE routingメカニズムに従ってコマンドに応答しない。この場合、NFC−DEPプロトコルは起動されない、すなわち、その後P2P通信も実行されない。したがって、(Standalone SEなどの)いくつかのNFCEEが第1のルーティングメカニズムを使用するとき、カードエミュレーションアプリケーションはNFCEEで使用可能であるが、(DHなどの)別のエンティティ内のP2Pアプリケーションは正常に使用することができない。
前述の問題に鑑みて、本発明の一実施形態は、データフレームをルーティングするための方法を提供する。図1〜図4を参照して、以下では、本発明の一実施形態による、データフレームをルーティングするための方法を詳細に記載する。
図1〜図5に示された以下の実施形態では、第1のNFC端末がリッスンモードを使用し、リッスン側端末として動作することに留意されたい。
図1は、本発明の一実施形態による、データフレームをルーティングするための方法の概略フローチャートである。図1に示された方法は第1の端末に適用され、第1の端末はデバイスホストDHおよび近距離無線通信コントローラNFCCを含み、第1の端末内の第1のルーティングメカニズムは使用可能状態にある。第1のルーティングメカニズムの具体的な形態は、以下の機能を実装することができる限り、本発明のこの実施形態では限定されない、すなわち、DHは、ルーティング構成コマンドを使用することにより、 NFCC向けの(第1のNFCEEと呼ばれる)特定のNFCEEを指す少なくとも1つのルーティングエントリを構成し、電力状態フィールドを使用することにより、どの電力状態でルーティングメカニズムが利用可能であるかを示す(たとえば、電力状態フィールド内の1ビットが1つの電力状態に対応してもよく、電力状態に対応するビット値が1に設定されたとき、それは第1のルーティングメカニズムがその電力状態で利用可能であることを示す)ことができ、その結果、NFCCは、どの電力状態で、受信されたデータフレームをルートターゲット、すなわち、第1のNFCEEにルーティングすることができるかを判定することを理解されたい。本発明のこの実施形態では、第1のルーティングメカニズムは、たとえば、NCI仕様で定義された強制近距離無線通信実行環境ルーティングforced NFCEE routingメカニズムであってもよい。この場合、設定された対応する電力状態フィールドはforced power stateであってもよく、対応するルートターゲットはforced NFCEE、たとえばStandalone SEであってもよい。しかしながら、本発明のこの実施形態はそれに限定されない。具体的には、図1に示された方法100はNFCCによって実行されてもよい。方法100は以下のステップを含む。
110.NFCCが第2の端末によって送信されたデータフレームを受信する。
第2の端末は、第1の端末のピアエンドにある別のNFC端末と呼ばれる場合があり、以下、ピアデバイスと呼ばれることを理解されたい。
たとえば、第1の端末が第2の端末との近距離無線通信を実行するとき、第1の端末のNFCCは、アンテナを使用することにより、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信することができる。
120.現在起動されている無線周波数RFプロトコルが第1のRFプロトコルである場合、NFCCが第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理する。
130.現在起動されているRFプロトコルが第2のRFプロトコルである場合、NFCCが第1のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングする。第1のRFプロトコルはNFC−DEPプロトコルを含み、第2のRFプロトコルは非NFC−DEPプロトコルを含む。
言い換えれば、NFCCは、第1のルーティングメカニズムに従ってルートターゲットを決定し、ルートターゲットにデータフレームをルーティングする。このようにしてルートターゲットを決定することは、第2のプリセットルールに従ってNFCCによってデータフレームを処理することと呼ばれる場合もある。
本発明のこの実施形態では、第1のRFプロトコルに対応するデータタイプがピアツーピアP2Pアプリケーションデータである限り、第1のRFプロトコルは他のプロトコルをさらに含んでもよい。本発明のこの実施形態は、NFC−DEPプロトコルに限定されない。第2のRFプロトコルは、ISO−DEPプロトコル、T1Tプロトコル、T2Tプロトコル、T3Tプロトコル、またはT5Tプロトコルを含んでもよい。本発明のこの実施形態における第2のRFプロトコルは、第2のRFプロトコルに対応するデータタイプが非P2Pアプリケーション(たとえば、カードエミュレーションアプリケーションまたはNFCタグ)のデータである限り、他のプロトコルをさらに含んでもよい。本発明のこの実施形態はそれに限定されない。
具体的には、第1の端末が第2の端末との近距離無線通信を実行するとき、第1の端末のNFCCは、アンテナを使用することにより、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信することができる。データフレームを取得した後、NFCCは、現在起動されているRFプロトコルのタイプに応じてデータフレームを処理し、異なるRFプロトコルタイプに対して異なる処理モードを使用することができる。たとえば、現在起動されている無線周波数RFプロトコルが第1のRFプロトコルである場合、すなわち、データフレームがP2Pアプリケーションのデータである場合、NFCCは第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理し、現在起動されているRFプロトコルが第2のRFプロトコルである場合、すなわち、データフレームが非P2Pアプリケーションのデータ、たとえば、カードエミュレーションアプリケーションのデータである場合、NFCCは第1のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングする。
したがって、本発明のこの実施形態では、受信されたデータフレームに対応する異なるRFプロトコルタイプに対して異なるデータフレーム処理モードを使用することにより、(第1のNFCEE、たとえば、Standalone SEとも呼ばれる)特定のNFCEEが使用可能であるとき、(DHなどの)別のエンティティ上のP2Pアプリケーションを正常に使用することができる。
第1のNFCEEは、NFCCに直接接続されるか、またはNFCC内に配置されたNFCEEであってもよいことに留意されたい。
本発明のこの実施形態では、現在起動されているRFプロトコルが第2のRFプロトコルであり、第2のRFプロトコルが非NFC−DEPプロトコル、すなわち、ISO−DEPプロトコル、タイプ1タグT1Tプロトコル、タイプ2タグT2Tプロトコル、タイプ3タグT3Tプロトコル、またはタイプ5タグT5Tプロトコルであるとき、NFCCは、第1のルーティングメカニズム、たとえば、NCI仕様で定義されたforced NFCEE routingメカニズムを使用してルートターゲットを決定し、ルートターゲットにデータフレームをルーティングすることができる。ルートターゲットは、(Standalone SEなどの)forced NFCEEであってもよく、forced NFCEEは、NFCC向けのforced NFCEE routingメカニズムをDHが構成するときにforced NFCEE routingが設定されるNFCEEであってもよい。
この実施形態では、NFCCは、第1のルーティングメカニズムに従ってルートターゲットを決定し、具体的には、現在の電力状態(current power state)で forced NFCEE routingメカニズムが利用可能である(すなわち、forced power stateを示すフィールド内の現在の電力状態に対応するビット値が1bなどのプリセット値である)場合、forced NFCEE(すなわち、forced NFCEEを示すフィールド内のNFCEE IDに対応するNFCEE)をルートターゲットとして決定する。forced NFCEE routingメカニズムが現在の電力状態で利用可能であると判定する前に、NFCCは、さらに、ルーティングメカニズムに対応する電力状態フィールドの値(すなわち、forced power stateの値)をチェックすることができる。第1の端末の電力状態が変わる場合があるので、データフレームを受信した後、NFCCは、forced power stateフィールド内の現在の電力状態に対応するビット値がプリセット値、たとえば、プリセット値1bであるかどうかをチェックし、現在の電力状態のビット値がプリセット値であるとき、NFCEEにデータフレームをルーティングするか、そうでない場合、データフレームのルーティングを終了することができる。
第1のルーティングメカニズムを使用するための前提条件は、NFCCがデータフレームを受信したとき、第1のルーティングメカニズムが使用可能であるとNFCCが判定する(たとえば、forced NFCEE routing stateを示すフィールドに対応する値が、たとえば、1である場合、NFCCはforced NFCEE routingメカニズムが使用可能enabledであると見なす)ことであることに留意されたい。詳細については、NCI仕様を参照されたい。詳細は本発明には記載されない。
本発明のこの実施形態では、具体的な実装形態において、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、NFCCは、現在起動されているRFプロトコルが第1のRFプロトコルであるかどうかを判定してもよく、現在起動されているRFプロトコルが第2のRFプロトコルであるかどうかを判定してもよいことに留意されたい。現在起動されているRFプロトコルが第1のRFプロトコルであるか第2のRFプロトコルであるかを判定する方式は、以下の方式のうちの1つであってもよい。
(1)受信されたデータフレームのフォーマットに従って判定し、たとえば、データフレームのフォーマットがNFC−DEPフレームフォーマット(NFC−DEP frame format)に準拠する場合、NFC−DEPプロトコルが現在起動されていると見なし、またはデータフレームのフォーマットがISO−DEP情報ブロックフォーマット(ISO−DEP I−Block format)に準拠する場合、ISO−DEPプロトコルが現在起動されていると見なすこと、あるいは
(2)起動されているRFインターフェースに従って判定し、たとえば、現在起動されているRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合、NFC−DEPプロトコルが起動されていると見なし、または現在起動されているRFインターフェースがISO−DEP RFインターフェースである場合、ISO−DEPプロトコルが起動されていると見なすこと、あるいは
(3)RFプロトコル起動フェーズにおいてNFCCによって以前に受信されたRFプロトコル起動コマンドに従って判定し、たとえば、 以前に受信されたRFプロトコル起動コマンドが、NFC Forumによって定義されたDigitalプロトコルで定義されたATR_REQである場合、NFC−DEPプロトコルが現在起動されていると見なし、または以前に受信されたRFプロトコル起動コマンドが、Digitalプロトコルで定義されたRATS commandもしくはATTRIB commandである場合、ISO−DEPプロトコルが現在起動されていると見なすこと、あるいは
(4)前述の(1)および(3)、または(2)および(3) に従って判定し、たとえば、データフレームのフォーマットが(NFC−AもしくはNFC−BもしくはNFC−FもしくはNFC−Vなどの)RF技術の無線周波数フレームフォーマット(RF Frame)に準拠し、以前に起動されたRFプロトコル起動コマンドがATR_REQである場合、NFC−DEPプロトコルが現在起動されていると見なし、または現在起動されているRFインターフェースがFrame RFインターフェースであり、以前に起動されたRFプロトコル起動コマンドが、RATS commandもしくはATTRIB commandである場合、ISO−DEPプロトコルが現在起動されていると見なすこと。
本発明のこの実施形態では、現在起動されているRFプロトコルがNFC−DEPプロトコルと見なされてもよいこは、現在起動されているRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースであることを意味するか、または受信されたデータフレームのフォーマットがNFC−DEPフレームフォーマットに準拠することを意味し、同様に、現在起動されているRFプロトコルがISO−DEPプロトコルと見なされてもよいことは、現在起動されているRFインターフェースがISO−DEP RFインターフェースであることを意味するか、または受信されたデータフレームのフォーマットがISO−DEP情報ブロックフォーマットに準拠することを意味する。
場合によっては、別の実施形態では、ステップ120において、NFCCは第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングする。
言い換えれば、NFCCは、第2のルーティングメカニズムに従って第1のルートターゲットを検索し、第1のルートターゲットにデータフレームをルーティングする。本明細書では、第1のルートターゲットは、たとえば、DHであってもよいし、デバイスホスト近距離無線通信実行環境DH−NFCEE(すなわち、DHに直接接続されているか、またはデバイスホストDH内に配置されたNFCEE)であってもよい。
あるいは、ステップ120において、NFCCはDHにデータフレームを転送する。
すなわち、現在起動されている無線周波数RFプロトコルがNFC−DEPプロトコルであるとき、NFCCは、データがP2Pアプリケーションデータであると判断することができる。DHのみがP2Pモードをサポートすることができるので、NFCCはDHにデータフレームをそのまま転送することができる。
このようにして、P2Pデータは正しいエンティティにルーティングされ、さらに処理のために正しいアプリケーションに転送され得る、すなわち、P2Pアプリケーションを正常に使用することができる。したがって、従来技術において特定のNFCEE(たとえば、Standalone SE)が使用可能であるとき、(DHなどの)別のエンティティ上のP2Pアプリケーションを正常に使用することができないという問題が解決され、この場合、カードエミュレーションアプリケーションとP2Pアプリケーションの両方を正常に使用することができる。
あるいは、別の実施形態では、ステップ120において、NFCCは現在起動されているRFインターフェースに従ってデータフレームを処理する。
すなわち、現在起動されている無線周波数RFプロトコルがNFC−DEPプロトコルである場合、現在起動されている異なるRFインターフェースに従って異なるルーティングが実行されてもよい。
NCI仕様によれば、リッスンモードにおいて、RFプロトコルとRFインターフェースとの間の対応関係が表3に示されてもよいことに留意されたい。
前述の表から分かるように、DHがRFインターフェースマッピング構成(RF Interface Mapping Configuration)を実行するとき、NFC−DEPプロトコル向けに構成されたマッピングされたインターフェースは、NFC−DEP RFインターフェースであってもよく、フレーム無線周波数Frame RFインターフェースであってもよい。確かに、リッスンモードの場合、NCIで定義された(RF_DISCOVER_MAP_CMDなどの)特定のコマンドを使用してDHがRFインターフェースマッピング構成を実行しないとき、NFCCがNFC−DEP RFインターフェースをサポートする場合、NFCCはデフォルトでNFC−DEPプロトコル(NFC−DEP RF Protocol)をNFC−DEP RFインターフェースにマッピングし、NFCCがISO−DEP RFインターフェースをサポートする場合、NFCCはデフォルトでISO−DEPプロトコル(SIO−DEP RF Protocol)をISO−DEP RFインターフェースにマッピングし、そうでない場合、NFCCはNFC−DEPプロトコルまたはISO−DEPプロトコルをFrame RFインターフェースにマッピングする。加えて、リッスンモードの場合、NFCCはまた、TxT(x=1、2、3、5)プロトコルなどの別のプロトコルをFrame RFインターフェースにマッピングする。
それに対応して、別の実施形態では、ステップ120において、現在起動されているRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合、NFCCは、第2のルーティングメカニズムまたはプロトコルベースのルート選択メカニズムに従ってデータフレームをルーティングする。
言い換えれば、NFCCは、第2のルーティングメカニズムに従って第1のルートターゲットを検索し、第1のルートターゲットにデータフレームをルーティングする。本明細書では、第1のルートターゲットはデバイスホストDHであってもよいし、デバイスホスト近距離無線通信実行環境DH−NFCEE(すなわち、DHに直接接続されているか、またはデバイスホストDH内に配置されたNFCEE)として理解されてもよい。
本発明のこの実施形態では、第2のルーティングメカニズムは、リッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムおよびプロトコルベースのルーティングエントリモードを含んでもよく、プロトコルベースのルーティングエントリモードはプロトコルベースのルート選択メカニズムを含む。しかしながら、本発明のこの実施形態は、第2のルーティングメカニズムが同様の機能を実装し、正しいエンティティにP2Pデータをルーティングすることができる限り、listen mode routingメカニズムに限定されない。
たとえば、第2のルーティングメカニズムは、NCI仕様で定義されたリッスンモードルーティングメカニズム(listen mode routing)を含んでもよく、すなわち、第1の端末は、リッスンモードルーティングテーブル(listen mode routing table)に従ってルートターゲットを検索し、リッスンモードルーティングテーブルは、AIDベースのルーティングエントリ(AID−based routing entry)、APDUパターンベースのルーティングエントリ(APDU Pattern−based routing entry)、SCベースのルーティングエントリ(System Code−based routing entry)、プロトコルベースのルーティングエントリ(Protocol−based routing entry)、または技術ベースのルーティングエントリ(Technology−based routing entry)のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
具体的には、NFCCは、リッスンモードルーティングメカニズムに従ってルートターゲットを検索することができる、すなわち、
1.ISO−DEP RFインターフェースが起動された場合、AIDベースのルート選択プロセスもしくはAPDUパターンベースのルート選択プロセスに従ってルートターゲットを検索し、または
2.ISO−DEP RFインターフェースが起動されていない場合、(1)NFC−F技術が現在使用されているとき、SCベースのルート選択プロセスに従ってルートターゲットを検索し、もしくは(2)別のRF技術が現在使用されているとき、順番にプロトコルベースのルート選択プロセスおよび技術ベースのルート選択プロセスに従ってルートターゲットを検索する。
技術ベースのルート選択プロセスに従ってルートターゲットを検索することは、一致したRFプロトコルが見つかるまで、データフレームに対応するRFプロトコルを各プロトコルベースのルーティングエントリと照合することであり、この場合、ルートターゲットは決定されてもよい。
リッスンモードルーティングメカニズムに従ってルートターゲットを検索するプロセスについては、NCI仕様を参照されたい。詳細は本明細書には記載されない。
具体的には、NFCCは、プロトコルベースのルーティングエントリに基づいてルートターゲットをさらに検索することができ、プロトコルベースのルーティングエントリモードは、以下の2つのモードを含んでもよいが、それらに限定されない。
モード1:NFCCは、対応するプロトコルベースのルーティングエントリモードに基づいて、すなわち、前述のルーティングテーブル内のNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリに従って直ちにルートターゲットを決定し、NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリはDHまたはDH−NFCEEを指すことができ、DHがNFCC向けのリッスンモードルーティングテーブルを構成するときに設定される。
モード2:NFCCは、プロトコルベースのルート選択プロセスに従って、すなわち、プロトコルベースのルート選択メカニズムに基づいて直ちにルートターゲットを決定する(詳細については、NCI仕様内のProtocol−based Route Selection Processを参照されたい)、すなわち、NFCCは、前述のリッスンモードルーティングテーブル内のプロトコルベースのルーティングエントリを探し、一致したプロトコルベースのルーティングエントリが見つかるまで、第1のプロトコルベースのルーティングエントリから照合を開始する。たとえば、プロトコルベースのルーティングエントリ内の現在の電力状態に対応するビット値が1bであり、プロトコルが一致する(すなわち、データフレームに対応するRFプロトコルが、プロトコルベースのルーティングエントリに対応するRFプロトコルと一致する)場合、プロトコルベースルーティングエントリに対応するNFCEEがルートターゲットとして決定され、プロトコルベースのルーティングエントリ内の現在の電力状態に対応するビット値が0bであり、プロトコルベースのルーティングエントリに対応するルートブロックビット(route blocked bit)が1bであり、プロトコルが一致する場合、ルートターゲットが見つからないと見なされ、ルート選択処理全体が終了する。最後のプロトコルベースのルーティングエントリが照合された後にマッチングが成功しなかった場合、プロトコルベースのルート選択プロセスは終了し、その後、ルート選択プロセス全体が終了してもよいか、または(NCI仕様で定義された技術ベースのルート検索プロセスなどの、詳細はここでは記載されない)別のルート選択プロセスが、ルートターゲットの検索を続行するために使用されてもよい。
具体的には、NFCCは、技術ベースのルーティングエントリに基づいてルートターゲットをさらに検索することができ、技術ベースのルーティングエントリモードは、以下の2つのモードを含んでもよいが、それらに限定されない。
モード1:NFCCは、対応する技術ベースのルーティングエントリモードに基づいて、すなわち、前述のルーティングテーブル内のNFC−AまたはNFC−F技術ベースのルーティングエントリに従って直ちにルートターゲットを決定し、NFC−AまたはNFC−F技術ベースのルーティングエントリはDHまたはDH−NFCEEを指すことができ、DHがNFCC向けのリッスンモードルーティングテーブルを構成するときに設定される。
モード2:NFCCは、技術ベースのルート選択プロセスに従って、すなわち、技術ベースのルート選択メカニズムに基づいて直ちにルートターゲットを決定する(詳細については、NCI仕様内のTechnology−based Route Selection Processを参照されたい)、すなわち、NFCCは、前述のリッスンモードルーティングテーブル内の技術ベースのルーティングエントリを探し、一致した技術ベースのルーティングエントリが見つかるまで、第1の技術ベースのルーティングエントリから照合を開始する。具体的な実装形態は、前述のプロトコルベースのルート選択プロセスと同様である。詳細は本明細書では再び記載されない。
現在起動されているRFインターフェースがフレーム無線周波数Frame RFインターフェースである場合、NFCCはDHにデータフレームを転送する。
この実施形態では、データフレームを受信した後にDHがデータフレームを処理する方法、たとえば、アプリケーションまたは(NFCEEなどの)別のエンティティにデータフレームを転送する方法は、具体的な状況に応じてDHによって決定される。このことは本発明では限定されない。
場合によっては、別の実施形態では、第1のRFプロトコルは、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドであるとNFCCが判断した後に、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信することにより、NFCCによって起動される。
具体的には、リッスンモードにおいて、NFCCは、第2の端末によって送信されたRFプロトコル起動コマンドを受信し、RFプロトコル起動コマンドは、第1の起動コマンドまたは第2の起動コマンドであってもよく、第1の起動コマンドは第1のRFプロトコルを起動するために使用され、第2の起動コマンドは第2のRFプロトコルを起動するために使用される。
この実施形態では、NFCCは、RFプロトコル起動コマンドのタイプを判定し、具体的な実装形態では、RFプロトコル起動コマンドが(Digitalプロトコルで定義されたATR_REQなどの)第1の起動コマンドであるかどうかを判定することができ、またはRFプロトコル起動コマンドが(Digitalプロトコルで定義されたRATS commandもしくはATTRIB commandなどの)第2の起動コマンドであるかどうかを判定することができる。
RFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、NFCCは、(NFC−DEPプロトコルなどの)第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための(Digitalプロトコルで定義されたATR_RESなどの)応答を第2の端末に送信する。具体的には、NFCCは、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースのタイプに応じて、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信することができる。
RFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドである場合、NFCCは、具体的な状況に応じて、(ISO−DEPプロトコルなどの)第2のRFプロトコルを起動するために、第2の起動コマンドに応答するための(Digitalプロトコルで定義されたRATS ResponseまたはATTRIB Responseなどの)応答を第2の端末に送信するべきかどうかを判定する。具体的には、NFCCは、第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態で利用可能であるかどうかに応じて、応答するべきかどうかを判定する。たとえば、NFCCが第2のRFプロトコル起動コマンドを受信すると、
(forced NFCEE routingなどの)第1のルーティングメカニズムが使用可能(すなわち、enabled)であると判定され、ルーティングメカニズム向けにDHによって構成された(forced power stateなどの)電力状態オクテット内の現在の電力状態(current power state)に対応するビット値が(0bなどの)第1のプリセット値である場合、NFCCは応答しなくてもよいいか、もしくは第2の端末にエラー応答を直接送信してもよく、または
(forced NFCEE routingなどの)第1のルーティングメカニズムが使用可能(すなわち、enabled)であると判定され、ルーティングメカニズム向けにDHによって構成された(forced power stateなどの)電力状態フィールド内の現在の電力状態(current power state)に対応するビット値が(1bなどの)第2のプリセット値である場合、NFCCは、第2のRFプロトコルを起動するために、第2の端末に応答を直接送信してもよい。この実施形態では、NFCCが第1の起動コマンドまたは第2の起動コマンドに応答し、対応する第1のRFプロトコルまたは第2のRFプロトコルを起動した後、第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された場合、上述されたステップ110〜130に従ってデータフレームがルーティングされる。詳細は本明細書では再び記載されない。確かに、第2の起動コマンドに対して応答が行われないか、またはエラー応答が送信されると、第2のRFプロトコルは起動されず、その後のデータ交換フェーズも実行することができず、すなわち、NFC通信が終了する。
本発明のこの実施形態では、第1の起動コマンドを使用して起動される第2のRFプロトコルがP2P通信で使用することができ、第2の起動コマンドを使用して起動される第2のRFプロトコルがカードエミュレーションアプリケーションにおいて使用することができ、またはNFCタグを読み書きすることができる限り、第1の起動コマンド、第2の起動コマンド、ならびに対応する第1のRFプロトコルおよび第2のRFプロトコルの具体的な名前または内容は限定されない。
加えて、第2のRFプロトコルがT1Tプロトコル、T2Tプロトコル、T3Tプロトコル、またはT5Tプロトコルであるとき、RFプロトコルは対応するRFプロトコル起動コマンドをもたないが、デバイス検出中に検出されたときに起動されるので、RFプロトコル起動コマンドを決定することは、RFプロトコルに適用できない可能性がある。しかしながら、前述のデータ交換フェーズにおいてデータフレームが受信されたとき、第2のRFプロトコルのカバレージは影響を受けない。
さらに、別の実施形態では、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースは、NFC−DEP RFインターフェースまたはFrame RFインターフェースを含み、 NFCCにより、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信するステップは、
マッピングされたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合(これは、NFCCがRF起動コマンドを構文解析もしくは処理することができるか、または対応する応答を生成することができることを意味する)、NFCCにより、第1の起動コマンドに応答するための(ATR_RESなどの)応答を第2の端末に直接送信するステップ、あるいは
マッピングされたRFインターフェースがFrame RFインターフェースである場合(これは、NFCCがRFプロトコル起動コマンドに対する対応する応答を生成することができないが、RFプロトコル起動コマンドを識別することができることを意味する)、NFCCにより、DHに第1の起動コマンドを転送し、DHによって送信され、第1の起動コマンドに応答するために使用される(ATR_REQなどの)応答を第2の端末に送信するステップ
を含んでもよい。
マッピングされたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースであるとき、NFCCによって実行される機能ロジックはFrame RFインターフェース用の機能ロジックよりも多いので、NFCCは第1の起動コマンドに直接応答することができ、したがって、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に直接送信することができる。
マッピングされたRFインターフェースがFrame RFインターフェースであるとき、NFCCによって実行される機能ロジックは少なく、NFCCは、基本的にトランスペアレント伝送のみを実行し、第1の起動コマンドに直接応答することはできない。したがって、NFCCは、DHに第1の起動コマンドを転送し、DHによって送信され、第1の起動コマンドに応答するために使用される応答を第2の端末に送信する。この場合、NFCCは、受信されたRFプロトコル起動コマンドがどの起動コマンドであるかを識別することが可能であってもよいことに留意されたい。
場合によっては、別の実施形態では、方法は、
NFCCが、第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態フィールド内の現在の電力状態に対応するビット値が第1のプリセット値であると判断すること
をさらに含んでもよい。
具体的には、第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態では利用できないとNFCCが判断すると理解されてもよい。現在の電力状態は、RF発見プロセス、より具体的には、RFプロトコル起動コマンドを受信したとき、またはそのときの前後の事前設定された時間範囲における第1の端末の電力状態である。
具体的には、NFCCは、(forced NFCEE routingなどの)第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態(forced Power State)フィールド内の現在の電力状態(current power state)に対応するビット値が第1のプリセット値であると判断する。
たとえば、第1のプリセット値は0bである、すなわち、現在の電力状態に対応するビットが0bであるとNFCCが判断した後、NFCCは、RFプロトコル起動コマンドのタイプに応じて異なる処理を実行する。たとえば、RFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドであるとき、NFCCは、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースのタイプに応じて、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信する。RFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドであるとき、NFCCは、応答しなくてもよいか、またはピアにエラー応答を送信してもよい。この場合、NFC通信は終了し、第2の端末はNFCCにデータを送信しない。
場合によっては、別の実施形態では、ステップ120において、起動されたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルであり、すなわち、NFCCは現在起動されているRFプロトコルが第1のRFプロトコルであると判断し、または
データフレームのフォーマットがNFC−DEP frame formatである場合、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルであり、すなわち、NFCCは現在起動されているRFプロトコルが第1のRFプロトコルであると判断し、または
RFプロトコル起動フェーズにおいて受信されたRFプロトコル起動コマンドがATR_REQである場合、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルであり、すなわち、NFCCは現在起動されているRFプロトコルが第1のRFプロトコルであると判断する。
この実施形態では、現在起動されているRFプロトコルが第1のRFプロトコルであるかどうかを判定することは、前述の方式(1)〜(4)のいずれかの1つに従って実行されてもよい。詳細は本明細書では再び記載されない。
場合によっては、別の実施形態では、方法は、
NFCCが、第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態ビット内の現在の電力状態に対応するビット値が第2のプリセット値であると判断すること
をさらに含んでもよい。
具体的には、第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態で利用可能であるとNFCCが判断すると理解されてもよい。現在の電力状態は、RF発見プロセスまたはデータ交換フェーズ、より具体的には、RFプロトコル起動コマンドもしくはデータフレームを受信したとき、またはそのときの前後の事前設定された時間範囲における第1の端末の電力状態である。
具体的には、NFCCは、(forced NFCEE routingなどの)第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態(forced power state)フィールド内の現在の電力状態(current power state)に対応するビット値が第2のプリセット値であると判断する。
たとえば、第2のプリセット値は1bであってもよく、すなわち、現在の電力状態のビットが1bであるとNFCCが判断した後、NFCCは、RFプロトコル起動コマンドのタイプに応じて異なる処理を実行する。たとえば、RFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドであるとき、NFCCは、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信し、RFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドであるとき、NFCCは、第2のRFプロトコルを起動するために、第2の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信する。確かに、第2の端末に応答する方法は、RFプロトコル起動コマンドに対応するRFプロトコルにマッピングされたRFインターフェースに従って決定されてもよい。詳細は上述されており、本明細書では再び記載されない。
場合によっては、別の実施形態では、方法は、
NFCCが、DHがNFCCから第1のNFCEEに関する情報を知った後、NFCC向けにDHによって構成された第1のルーティングメカニズムを受信することであって、第1のNFCEEに関する情報が、NFCCがNFCEE発見を実行するときにDHに報告されるか、またはNFCCがDHの要求を受信した後にDHにフィードバックされ、第1のNFCEEに関する情報が、少なくとも第1のNFCEEがスタンドアロン安全要素Standalone SEであることを示す情報を含む、受信すること
をさらに含んでもよい。
言い換えれば、無線周波数発見の前、すなわち、NFCCがRFプロトコル起動コマンドを取得する前、具体的には、NFCC初期化フェーズにおいて、NFCCは、forced NFCEE routingメカニズムなどの、DHによって構成された第1のルーティングメカニズムを受信する。具体的には、NFCCがNFCEE発見を実行するときに第1のNFCEEに関する情報がDHに報告された後、DHは、第1のNFCEEに関する情報に従ってNFCC向けの第1のルーティングメカニズムを構成する。
たとえば、NFCCが、NFCEE検出プロセスにおいて、第1のNFCEEがStandalone SEであることを発見した場合、NFCCはその情報をDHに報告し、(サポートされているRF技術またはサポートされているRFプロトコルなどの)第1のNFCEEに格納されているアプリケーションに関する情報さえ報告し、この場合、DHは、NFCC向けの第1のルーティングメカニズムを構成する、すなわち、第1のNFCEEへのforced NFCEE routingを設定する(第1のNFCEEの状態は確実に使用可能である)、すなわち、ルートターゲットを第1のNFCEEとして設定することができ、第1のNFCEEは、forced NFCEE routingメカニズムに対応するforced NFCEE routingと呼ばれる。あるいは、NFCCは、DHの要求を受信した後、第1のNFCEEに関する情報をDHに報告し、次いで、DHは、NFCC向けの第1のルーティングメカニズムを構成する。たとえば、DHがNFCEE情報を取得するための要求をNFCCに送信した場合、NFCCは、情報を取得した後に、第1のNFCEEに関する情報をDHにフィードバックする(具体的な取得方式は限定されない)。第1のNFCEEがStandalone SEであることをDHが知った場合、DHは、NFCC向けの第1のルーティングメカニズムを構成する、すなわち、第1のNFCEEへのforced NFCEE routingを設定する(第1のNFCEEの状態は確実に使用可能である)、すなわち、ルートターゲットを第1のNFCEEとして設定することができ、第1のNFCEEは、forced NFCEE routingメカニズムに対応するforced NFCEE routingと呼ばれる。
本発明のこの実施形態では、第1のNFCEEはStandalone SEでなくてもよいが、サービス要件(たとえば、第1のNFCEEがNFC端末上のユニークなNFCEEであるか、または第1のNFCEEを制御するパーティ(たとえば、SIMカードを制御する事業者)が、ビジネスポリシーの理由で、第1のNFCEEがNFC端末上で使用可能であるときに他のNFCEEが使用可能になることができない、など)などの理由に起因して、DHが第1のNFCEE向けの第1のルーティングメカニズムを構成する限り、別の通常のNFCEEであることに留意されたい。このことは本発明のこの実施形態では限定されない。
前述の説明では、forced NFCEE routingメカニズムは第1のルーティングメカニズムの一例である。現在のNCI仕様によれば、DHは、(以下の表4に示されたRF_SET_FORCED_NFCEE_ROUTING_CMDなどの)専用構成コマンドを使用することにより、NFCC向けのforced NFCEE routingメカニズムを構成する、すなわち、NFCC向けに、特定のNFCEE(第1のNFCEE)を指す少なくとも1つのルーティングエントリを構成し、(forced power stateなどの)電力状態オクテットまたはフィールドを使用することにより、どの電力状態でルーティングメカニズムが利用可能であるかを指定することができる(たとえば、電力状態オクテット内の1ビットは1つの電力状態に対応してもよく、電力状態に対応するビット値が1bに設定されると、それは、その電力状態でルーティングメカニズムが利用可能であることを示す)。この場合、第1のNFCEEはforced NFCEEと呼ばれる場合がある。したがって、NFCCは、どの電力状態で受信されたデータフレームをforced NFCEEにルーティングすることができるかを判断する。
場合によっては、別の実施形態では、方法は、
NFCCが、DH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション(すなわち、NFCを使用して連絡先カードまたはウェブページなどのコンテンツを共有することができるアプリケーションまたはサービスなどのP2Pアプリケーション)向けにDHによって構成されたRFパラメータを受信し、第1のNFCEE内の(ISO−DEPプロトコル、T1Tプロトコル、T2Tプロトコル、T3Tプロトコル、またはT5Tプロトコルなどの)非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション(すなわち、カードエミュレーションアプリケーションおよび/またはタイプ1/2/3/4/5のタグアプリケーション)向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを受信すること
をさらに含んでもよい。
言い換えれば、無線周波数発見の前、すなわち、NFCCがRFプロトコル起動コマンドを取得する前、具体的には、NFCC初期化フェーズにおいて、NFCCはDHによって構成されたRFパラメータを受信する。
本発明のこの実施形態では、DHおよびNFCEEは、それぞれ、NFCC向けのそれらのアプリケーションに関連するRFパラメータ(たとえば、RF技術関連パラメータ、RFプロトコル関連パラメータ、RF発見構成関連パラメータ、およびルーティング構成関連パラメータさえも)を構成し、次いで、NFCCは、RF発見に使用するためのRFパラメータを管理または結合することに留意されたい。NFCCが異なるエンティティからのRFパラメータを管理または結合する具体的なプロセスについては、図3および図4の対応する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
図1を参照して、以上で、本発明のこの実施形態による、データフレームをルーティングするための方法を詳細に記載した。要約すると、第1のルーティングメカニズムが使用可能である(たとえば、NCI仕様で定義されたforced NFCEE routing stateの値がforced NFCEE routing enabledの状態を示す)とき、処理は以下のフェーズを含む。
I.RF発見フェーズ(すなわち、NFCC状態機械で定義されたRFST_DISCOVERY状態、ここで、フェーズは、技術検出、デバイス検出、および(RFプロトコル起動として理解され得る)デバイス起動を含んでもよく、デバイスの起動に成功したとき、それはフェーズが終了したことを意味し、データ交換フェーズが始まる)
1.第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態で利用可能であるかどうか(たとえば、forced NFCEE routingメカニズムのforced power stateにおける現在の電力状態に対応するビット値が1bであるとき、それはルーティングメカニズムが利用可能であることを示し、そうでない場合、利用できないことを示す)にかかわらず、このフェーズで受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンド(すなわち、ATR_REQなどの、第1のRFプロトコルを起動するために使用されるコマンド)である場合、NFCCは、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための(ATR_RESなどの)応答をピアに送信する必要がある。
2.このフェーズで受信されたRFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンド(すなわち、RATSコマンドまたはATTRIBコマンドなどの、第2のRFプロトコルを起動するために使用されるコマンド)である場合、現在の電力状態で第1のルーティングメカニズムが利用可能であるという条件が満たされるとき、第2のRFプロトコルを起動するために、NFCCは第2の起動コマンドに応答するための(RATS応答またはATTRIB応答などの)応答をピアに返し、そうでない場合、すなわち、現在の電力状態で第1のルーティングメカニズムが利用可能であるという条件が満たされないとき、または現在の電力状態で第1のルーティングメカニズムが利用できないという条件が満たされると理解されてもよいとき、NFCCは応答しないか、またはピアにエラー応答を送信する。
RF発見フェーズにおいてRFプロトコル起動コマンドが受信された後の前述の2つの処理分岐1および2は、以下の実装形態を含むが、それらに限定されない。
(1)NFCCは、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドであるか第2の起動コマンドであるかを判定し、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、第1の起動コマンドに応答するための応答をピアに返し、または受信されたRFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドである場合、現在の電力状態で第1のルーティングメカニズムが利用可能であるかどうかを判定し、第1のルーティングメカニズムが利用可能である場合、NFCCは、第2の起動コマンドに応答するための応答をピアに返し、もしくは第1のルーティングメカニズムが利用できない場合、NFCCは応答しないか、もしくはピアにエラー応答を直接送信する。
(2)NFCCは、現在の電力状態で第1のルーティングメカニズムが利用可能であるかどうかを判定し、第1のルーティングメカニズムが利用可能である場合、受信されたRFプロトコル起動コマンドに応答するための応答をピアに返し、または第1のルーティングメカニズムが利用できない場合、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドであるか第2の起動コマンドであるかを判定し、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、NFCCは第1の起動コマンドに応答するための応答をピアに返し、もしくは受信されたRFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドである場合、NFCCは応答しないか、もしくはピアにエラー応答を送信する。
II.データ交換フェーズ(すなわち、NFCC状態機械で定義されたRFST_LISTEN_ACTIVE状態)
1.このフェーズで受信されたデータフレームがP2Pアプリケーションデータである場合、すなわち、現在起動されているRFプロトコルが(NFC−DEPプロトコルなどの)第1のRFプロトコルである場合、第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態で利用可能であるかどうか(たとえば、forced NFCEE routingメカニズムのforced power stateにおける現在の電力状態に対応するビット値が1bであるとき、それはルーティングメカニズムが利用可能であることを示し、そうでない場合、利用できないことを示す)にかかわらず、NFCCは、DHにデータフレームをルーティングするために、第1のプリセット値を使用して受信されたデータフレームを処理する(すなわち、第2のルーティングメカニズムを直接使用するか、または特定のRFインターフェースで第2のルーティングメカニズムを使用するか、またはDHにデータフレームをそのまま転送する)。
2.受信されたデータフレームが非P2Pアプリケーションデータである(すなわち、データフレームがP2Pデータではない、たとえば、カードエミュレーションアプリケーションデータまたはNFCタグデータである、より具体的には、カードエミュレーションアプリケーションまたはNFCタグ内のコンテンツを読み取るために使用されるデータである)場合、すなわち、現在起動されているRFプロトコルが(非NFC−DEPプロトコルなどの)第2のRFプロトコルである(すなわち、現在起動されているRFプロトコルがNFC−DEPプロトコルではなく、前述のISO−DEPプロトコル、T1T、T2T、T3T、またはT5Tのうちのいずれか1つであってよい)場合、かつ現在の電力状態で第1のルーティングメカニズムが利用可能であるという条件が満たされるとき、NFCCは、(forced NFCEEなどの)第1のNFCEEにデータフレームをルーティングするために、第1のルーティングメカニズムを使用して受信されたデータフレームを処理し、そうでない場合、すなわち、現在の電力状態で第1のルーティングメカニズムが利用可能であるという条件が満たされないとき、または現在の電力状態で第1のルーティングメカニズムが利用できないという条件が満たされていると理解されてもよいとき、NFCCはデータフレームを処理しない、すなわち、データフレームは無視される。
データ交換フェーズにおいてデータフレームが受信された後の上記の2つの処理分岐1および2の具体的な実装形態は、RF発見フェーズに関する説明の中の2つの実装形態(1)および(2)と同様である。詳細は本明細書では再び記載されない。しかしながら、このことは本発明のこの実施形態では限定されない。
前述の「現在の」は、NFCCが様々な動作を実行するとき、たとえば、RF発見フェーズでRFプロトコル起動コマンドが受信されたとき、または、データ交換フェーズでデータフレームが受信されたときを示す。したがって、電力状態の場合、NFCCが様々な動作を実行するとき、電力状態が変化する可能性がある。すなわち、NFCCが様々な動作を実行するとき、現在の電力状態が指す具体的な状態も異なる場合がある。たとえば、RF発見フェーズでRFプロトコル起動コマンドが受信されたとき、現在の電力状態は第1の電力状態であるが、データフレームが後のデータ交換フェーズで受信されたとき、現在の電力状態は第1の電力状態とは異なる第2の電力状態になる。
図2Aおよび図2Bを参照して、以下で、第1のルーティングメカニズムがforced NFCEE routingであり、第2のルーティングメカニズムがリッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムまたはプロトコルベースのルート選択メカニズムである一例を使用することにより、本発明の一実施形態による、かつRF発見フェーズにおいてRFプロトコル起動コマンドが受信された後に、データ交換フェーズにおいてデータフレームが受信された後に使用される実施形態(2)による、データフレームをルーティングするための方法を詳細に記載する。確かに、これは一例にすぎない。
具体的には、図2Aおよび図2Bの第1の端末と第2の端末との間の近距離無線通信を実行するためのルーティング方法が、第1の端末の視点から記載される。第1の端末はDHおよびNFCCを含む。図2Aおよび図2Bに示されたように、方法200は以下のステップを含む。
210.DHがNFCCを構成する。
具体的には、NFCC初期化フェーズにおいて、DHは(NCI仕様で定義されたCORE_SET_CONFIG_CMDなどの)専用コマンドを使用してNFCCを構成する。NFCC構成には、少なくとも、RFインターフェースマッピング構成(RF Interface Mapping Configuration、すなわち、DHがRF_DISCOVER_MAP_CMDを使用してRFプロトコルごとに対応するRFインターフェースを構成する)、および第1のルーティングメカニズム構成(すなわち、DHがRF_SET_FORCED_NFCEE_ROUTING_CMDを使用してforced NFCEE routingメカニズムを構成する)が含まれる。RFインターフェースマッピング構成はデフォルト構成であってもよい。すなわち、DHは、前述の対応するコマンドを使用して構成を実行する必要はなく、NFCCはデフォルトマッピング関係を直接使用することができる。詳細については、前述の実施形態の中の対応する説明を参照されたい。詳細は本明細書では再び記載されない。
NFCC構成は、RFパラメータの構成、たとえば、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、および/またはNFC−V技術に関連するパラメータ、ISO−DEPおよびNFC−DEPなどのRFプロトコルに関連するパラメータ、ならびにRF技術およびモードおよび発見頻度などのRF発見に関連するパラメータをさらに含んでもよく、AIDベースのルーティングエントリ、APDUパターンベースのルーティングエントリ、SCベースのルーティングエントリ、プロトコルベースのルーティングエントリ、または技術ベースのルーティングエントリのうちのいずれか1つまたは複数を含んでもよい、リッスンモードルーティングテーブルの構成などの、第2のルーティングメカニズムの構成をさらに含んでもよいことに留意されたい。詳細については、前述の実施形態の中の対応する説明を参照されたい。詳細は本明細書では再び記載されない。
220.NFCCがRFプロトコル起動コマンドを受信する。
具体的には、RF発見プロセスにおいて、NFCCは、第2の端末によって送信されたRFプロトコル起動コマンドをリッスンモード(listion mode)で受信する。
RFプロトコル起動コマンドを受信した後、NFCCは、forced NFCEE routing向けにDHによって構成された(以下の表6に示されたような)電力状態フィールド内の現在の電力状態(current power state bit)に対応するビット値に応じて、対応する処理を実行する。
前述の表では、ビットbnはn番目の電力状態に対応し、ここで、n=1、2、3…であり、n番目の電力状態は、前述の実施形態において列挙された電力状態のうちの1つであり、本明細書では再び記載されない。
bnの値が1bであるとき、それはforced NFCEE routingがn番目の電力状態で利用可能であることを示し、bnの値が0bであるとき、それはforced NFCEE routingがn番目の電力状態で利用できないことを示すと仮定する。
この実施形態は、一例として1オクテットの電力状態フィールドを使用して記載される。しかしながら、本発明のこの実施形態における電力フィールドはそれに限定されず、たとえば、1.5オクテット、2オクテット、または3オクテットであってもよい。本発明のこの実施形態はそれに限定されない。
現在の電力状態に対応するビット値が0であるとき、以下のプロセスが実行される。
231.RFプロトコル起動コマンドがATR_REQであるかどうかを判定する。
具体的には、RFプロトコル起動コマンドがATR_REQであるとき、それはアプリケーションがP2Pアプリケーションであることを示し、その後、ステップ232が実行される。RFプロトコル起動コマンドがATR_REQではないとき、それはアプリケーションがP2Pアプリケーションではないことを示し、ステップ238が実行されて手順を終了する、すなわち、RFプロトコル起動は実行されない。
232.NFCCがNFC−DEPプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースのタイプを判定する。
具体的には、NFCCは、NFC−DEPプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースであるかFrame RFインターフェースであるかを判定する。RFインターフェースマッピング構成に関する詳細については、図1の実施形態の中の対応する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
RFインターフェースがフレーム無線周波数Frame RFインターフェースであるとき、ステップ233〜235が実行される。RFインターフェースがNFC−DEPインターフェースであるとき、ステップ236および237が実行される。
233.NFCCがDHにコマンドを転送し、DHによって返されたATR_RES応答を受信する。
234.NFCCが第2の端末にATR_RESを転送してRFプロトコル起動を完了する(Frame RFインターフェースが以前に起動されたか、またはこのときに起動されたと見なされてもよい)。
235.データフレームを受信した後、NFCCがDHにデータを転送してデータ交換を実行する。
236.NFCCが第2の端末にATR_RES応答を返してRFプロトコル起動を完了する(NFC−DEP RFインターフェースがこのときに起動されたと見なされてもよい)。
237.データフレームを受信した後、NFCCが第2のルーティングメカニズムに従って(たとえば、リッスンモードルーティングテーブルlisten mode routing tableに従って、またはプロトコルベースのルーティングエントリに従って)、ターゲットNFCEEを検索し、ターゲットNFCEEにデータフレームをルーティングする。
ターゲットNFCEEはDHであってもよく、DH−NFCEEとして理解されてもよいことを理解されたい。
このステップでは、第2のルーティングメカニズムに従ってターゲットNFCEEを検索する具体的な実装形態は、前述の実施形態の中の対応する説明と同様である。詳細は本明細書では再び記載されない。
238.手順を終了する。
この実施形態では、RFプロトコル起動コマンドをATR_REQと判定するステップ231の後に、NFCCは、前述のステップ232〜234またはステップ232および236を置き換えるために、第2の端末にATR_RES応答を直接返すことができる。
前述のステップ235およびステップ237は結合されてもよいことに留意されたい。データフレームを受信した後、NFCCが受信されたデータフレームを処理用にDHにそのまま転送するか、データフレームを受信した後、NFCCが次のステップ243〜248に従って処理を実行する。
本発明のこの実施形態では、ステップ231は以下のステップと置き換えられてもよい、すなわち、ステップ231において、RFプロトコル起動コマンドが別のコマンドであるかどうかが判定されてもよい。たとえば、別のコマンドは、ISO−DEPプロトコルを起動するために使用されるRATSまたはATTRIBコマンド(Command)を含んでもよい。RFプロトコル起動コマンドが別のコマンドであるとき、それは、次に起動されるべきRFプロトコルが(カードエミュレーションアプリケーションまたはNFCタグなどの)非P2Pアプリケーション内で使用されてもよいことを示し、ステップ238が実行されて手順を終了する、すなわち、RFプロトコル起動は実行されない。RFプロトコル起動コマンドが別のコマンドではないとき、それは、次に起動されるべきRFプロトコルがP2Pアプリケーション内で使用されてもよいことを示し、その後、ステップ232が実行される。
ステップ220は再開され、現在の電力状態に対応するビット値が1であるとき、以下のプロセスが実行される。
241.RFプロトコルを起動する。
具体的には、RFプロトコル起動コマンドを受信した後、NFCCは、RFプロトコル起動コマンドのタイプに応じて対応するRFプロトコルを起動し、同期してリッスンモードlisten modeでRFインターフェースを起動することができる。たとえば、RFプロトコル起動コマンドがATR_REQであるとき、NFC−DEPプロトコルが起動され、NFC−DEP RFインターフェースが同期して起動され、RFプロトコル起動コマンドがRATS commandまたはATTRIB commandであるとき、ISO−DEPプロトコルが起動され、ISO−DEP RFインターフェースが同期して起動され、以下同様である。
242.NFCCがデータフレームを受信する。
具体的には、NFCCは第2の端末によって送信されたデータフレームを受信する。
243.起動されたプロトコルがNFC−DEPプロトコルであるかどうかを判定する。
具体的には、起動されたプロトコルがNFC−DEPプロトコルであると判定すると、NFCCはステップ244または245または246を実行し、そうでない場合、ステップ247を実行する。
たとえば、NFCCは、起動されたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースであるとき、現在起動されているRFプロトコルはNFC−DEPプロトコルであり、またはデータフレームのフォーマットが近距離無線通信データ交換プロトコルフレームフォーマットNFC−DEP frame formatであるとき、現在起動されているRFプロトコルはNFC−DEPプロトコルであり、またはRFプロトコル起動フェーズで受信されたRFプロトコル起動コマンドが属性要求ATR_REQコマンドであるとき、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルであると判断することができる。
現在起動されているRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースまたはFrame RFインターフェースであるとNFCCが判定すると、ステップ244は省略されてもよいことに留意されたい。
本明細書では、起動されたプロトコルがNFC−DEPプロトコルであるかどうかを判定することは、図1の実施形態の中の対応する判定方法に対応することができる。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
244.現在起動されているRFインターフェースのタイプを判定する。
具体的には、NFCCは、NFC−DEPプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースであるかFrame RFインターフェースであるかを判定すること、または現在起動されているRFインターフェースがどのRFインターフェースであるかを直接判定することにより、現在起動されているRFインターフェースのタイプを判定する。
RFインターフェースがフレーム無線周波数Frame RFインターフェースであるとき、ステップ246が実行される。RFインターフェースがNFC−DEPインターフェースであるとき、ステップ245が実行される。
ステップ244はオプションであることに留意されたい。
245.NFCCがlisten mode routing tableに従ってルートターゲットを検索し、ルートターゲットにデータフレームをルーティングする。
ルートターゲットはDHであってもよく、DH−NFCEEとして理解されてもよい。
ステップ245はオプションであることに留意されたい。
246.NFCCがDHにデータフレームをルーティングしてデータ交換を実行する。
247.NFCCがforced NFCC routingメカニズムに従ってルートターゲットを検索し、データフレームをルーティングする。
ルートターゲットはforced NFCEEであってもよい。
このステップでは、forced NFCEE routingメカニズムに基づいてルートターゲットを検索する際に、(電力状態がRF発見フェーズから現在のデータ交換フェーズまでに変化する可能性があるので)現在の電力状態でルーティングメカニズムが利用可能であるかどうか、たとえば、ルーティングメカニズムに対応する現在の電力状態のビット値が1bであるかどうかに応じて対応する処理が実行されてもよく、ルーティングメカニズムが利用可能である場合、ルートターゲットはforced NFCEEとして決定され、またはルーティングメカニズムが利用できない場合、データフレームは無視される。
248.手順を終了する。
本発明のこの実施形態の中のステップ244は省略されてもよいことに留意されたい。すなわち、NFCCが、起動されたプロトコルがNFC−DEPプロトコルであると判定すると、NFCCはDHにデータフレームをそのまま転送するか、または第2のルーティングメカニズム(すなわち、listen mode routingメカニズムまたはプロトコルベースのルーティングエントリ)を使用してルートターゲットを直接検索し、ルートターゲットにデータフレームをルーティングすることができる。
その上、ステップ243〜247の場合、前のステップ242の後に、第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態で利用可能であるかどうかがさらに最初に判定されてもよく、第1のルーティングメカニズムが利用可能である場合、現在起動されているRFプロトコルのタイプに応じて処理が実行される、すなわち、それぞれステップ244およびステップ247の方式でルートターゲットが検索され、または第1のルーティングメカニズムが利用できない場合、同様に現在起動されているRFプロトコルのタイプに応じて処理が実行されるが、この場合、ステップ247の処理結果が異なる。この場合、ステップ247の結果はデータフレームを無視するように決定することであるが、第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態で利用可能であるとき、ステップ247の結果は、forced NFCEEがルートターゲットであると判断することである。
したがって、本発明のこの実施形態では、(forced NFCEE routingなどの)第1のルーティングメカニズムが使用可能であるとき、現在の電力状態のビット(current power state bit)が1に設定されると、使用されるべきルーティングメカニズムは、受信されたデータフレームに対応するRFプロトコル、あるいは、さらに現在起動されているRFインターフェース、すなわち、(listen mode routingメカニズムなどの)第2のルーティングメカニズムを使用してデータフレームをルーティングするべきか、もしくは第1のルーティングメカニズムを使用してデータフレームをルーティングするべきかを判定すること、またはDHもしくはDH−NFCEEにデータフレームをそのまま転送することに応じて決定される。current power state bitが0に設定されると、受信されたRFプロトコル起動コマンド、またはさらに起動されるべきRFプロトコルにDHによってマッピングされたRFインターフェースに応じて、応答するべきかどうか、またはどのように応答するかに関するルーティングプロセスが決定される。したがって、本発明のこの実施形態では、異なるプロトコルタイプの場合、異なる処理モードがデータフレームに使用される。したがって、(第1のNFCEE、たとえば、Standalone SEとも呼ばれる)特定のNFCEEが使用可能であるとき、(DHなどの)別のエンティティ上のP2Pアプリケーションを正常に使用することができない問題が解決され、この場合、カードエミュレーションアプリケーションとP2Pアプリケーションの両方を正常に使用することができる。
図3は、本発明の一実施形態による、データフレームをルーティングするための方法の概略フローチャートである。図3に示された方法は第1の端末に適用される。第1の端末は、デバイスホストDHおよび近距離無線通信コントローラNFCCを含む。図3に示された方法は、図1の第1のルーティングメカニズムが使用可能であり、第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態で利用できない(たとえば、第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態(forced power state)フィールド内の現在の電力状態(current power state)に対応するビット値が(0bなどの)第1のプリセット値である)ときの一例と見なされてもよい。図3および図1の対応する内容については、図1の対応する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細な説明は適宜省略される。
具体的には、図3に示された方法300は以下のステップを含む。
310.NFCCが第2の端末によって送信されたRFプロトコル起動コマンドを受信する。
320.RFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、NFCCが第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信し、第1の起動コマンドは第1のRFプロトコルを起動するために使用され、第1のRFプロトコルは近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEPを含む。
330.NFCCが第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、NFCCが第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理する。
具体的には、リッスンモードにおいて、NFCCは、第2の端末によって送信されたRFプロトコル起動コマンドを受信し、RFプロトコル起動コマンドは、第1の起動コマンドまたは第2の起動コマンドであってもよい。第1の起動コマンドは、第1のRFプロトコルを起動するために使用される。たとえば、第1の起動コマンドはATR_REQであってもよい。第2の起動コマンドは、ISO−DEPプロトコルを起動するために使用されるRATSまたはATTRIBコマンド(Command)であってもよい。この実施形態では、NFCCは、RFプロトコル起動コマンドのタイプを判定することができ、具体的な実装形態では、RFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドであるかどうかを判定することができ、またはRFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドであるかどうかを判定することができる。RFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、NFCCは、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための(Digitalプロトコルで定義されたATR_RESなどの)応答を第2の端末に送信する。NFCCが第2の端末によって送信されたデータフレーム(たとえば、P2Pアプリケーションのデータフレーム)を受信した後、NFCCは第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理する。
具体的には、本発明のこの実施形態では、第1のルーティングメカニズムが使用可能であるが現在の電力状態で利用できないとNFCCが判断すると、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、NFCCは、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信し、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドでない、すなわち、それが第2の起動コマンドである場合、NFCCは、応答しないか、または第2の端末にエラー応答を送信する。本発明のこの実施形態では、第1のRFプロトコルに対応するデータタイプがP2Pアプリケーションデータである限り、第1のRFプロトコルは他のプロトコルをさらに含んでもよい。本発明のこの実施形態は、NFC−DEPプロトコルに限定されない。第2のRFプロトコルは、ISOデータ交換プロトコル(ISO−DEP、ISO Data Exchange Protocol)、タイプ1タグ(T1T、Type 1 Tag)プロトコル、タイプ2タグ(T2T、Type 2 Tag)プロトコル、タイプ3タグ(T3T、Type 3 Tag)プロトコル、またはタイプ5タグ(T5T、Type 5 Tag)プロトコルを含んでもよい。
したがって、本発明のこの実施形態では、第1のルーティングメカニズムが使用可能状態であるが現在の電力状態では利用できないとき、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドとして判定された後、第1のプロトコル(たとえば、NFC−DEPプロトコル)を起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答が第2の端末に送信される。加えて、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、NFCCは第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理する。したがって、第1のルーティングメカニズムが使用可能であるとき、P2Pアプリケーションが正常に使用され、従来技術において、第1のルーティングメカニズムが使用可能であるが現在の電力状態では利用できないときに、P2P通信に必要なRFプロトコルを起動できないので、P2P通信を実行することができないという問題が解決される。
場合によっては、別の実施形態では、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースは、NFC−DEP RFインターフェースまたはFrame RFインターフェースを含み、 NFCCが、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信することは、
マッピングされたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合、NFCCが、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に直接送信すること、または
マッピングされたRFインターフェースがFrame RFインターフェースである場合、NFCCが、DHに第1の起動コマンドを転送し、DHによって送信され、第1の起動コマンドに応答するために使用される応答を第2の端末に送信すること
を含む。
すなわち、NFCCは、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースのタイプに応じて、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信することができる。具体的には、リッスンモードにおいて、NFCCは、第2の端末によって送信されたRFプロトコル起動コマンドを受信し、RFプロトコル起動コマンドは、第1の起動コマンドまたは第2の起動コマンドであってもよく、第1の起動コマンドは第1のRFプロトコルを起動するために使用される。RFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、NFCCは、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための(Digitalプロトコルで定義されたATR_RESなどの)応答を第2の端末に送信する。具体的には、NFCCは、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースのタイプに応じて、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信することができる。
NFCCは、第1のRFプロトコルにマッピングされたデフォルトRFインターフェースのタイプに応じて、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信することもできる。具体的には、(NFC−DEPプロトコルなどの)第1のRFプロトコルにマッピングされたNFCCのデフォルトRFインターフェースは、(NFC−DEP RFインターフェースなどの)第1のRFインターフェースなので、NFCCは、第1の起動コマンドに応答するための応答(すなわち、ATR_RES)を第2の端末に直接送信することができる。
場合によっては、別の実施形態では、方法は、
RFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドであるとき、NFCCが、応答を送信しないか、または第2の端末にエラー応答を送信すること
をさらに含む。
具体的には、RFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドであるとき、NFCCは応答しないか、またはピアにエラー応答を送信することもできる。この場合、NFC通信は終了し、第2の端末はNFCCにデータフレームを送信しない。具体的には、NFCCがRFプロトコル起動コマンドを受信したとき、(forced NFCEE routingなどの)第1のルーティングメカニズムが使用可能(すなわち、enabled)であると判定されるが、第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態では利用できない(たとえば、ルーティングメカニズム向けにDHによって構成された(forced power stateなどの)電力状態オクテット内の現在の電力状態(current power state)に対応するビット値が0bである)場合、NFCCは、応答しなくてもよいか、または第2の端末にエラー応答を直接送信してもよい。
場合によっては、別の実施形態では、NFCCが第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理することは、
NFCCが第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすること、または
NFCCがDHにデータフレームを転送すること
を含む。
場合によっては、別の実施形態では、NFCCが第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理することは、
現在起動されているRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合、NFCCが第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすること、または
現在起動されているRFインターフェースがフレーム無線周波数Frame RFインターフェースである場合、NFCCがDHにデータフレームを転送すること
を含む。
本発明のこの実施形態では、第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理するプロセスについては、図1の第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理することに関する対応する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
場合によっては、別の実施形態では、第2のルーティングメカニズムは、プロトコルベースのルート選択メカニズムまたはリッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムを含む。
本発明のこの実施形態では、第2のルーティングメカニズムおよび第2のルーティングメカニズムに従ってNFCCによってデータフレームを処理する方式については、図1の対応する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
場合によっては、別の実施形態では、方法は、
NFCCが、DHがNFCCから第1のNFCEEに関する情報を知った後、NFCC向けにDHによって構成された第1のルーティングメカニズムを受信することであって、第1のNFCEEに関する情報が、NFCCがNFCEE発見を実行するときにDHに報告されるか、またはNFCCがDHの要求を受信した後にDHにフィードバックされ、第1のNFCEEに関する情報が、少なくとも第1のNFCEEがスタンドアロン安全要素Standalone SEであることを示す情報を含む、受信すること
をさらに含む。
本発明のこの実施形態では、第1のNFCEEに関する情報は、(カードエミュレーションアプリケーションまたはNFCタグなどの)第1のNFCEE内のアプリケーションによってサポートされるRF技術に関連するパラメータ、サポートされるRFプロトコルに関連するパラメータなどをさらに含んでもよい。
それに対応して、情報を取得した後、DHは、NFCC向けに、情報に従ってDH上のアプリケーション用の適切なRFパラメータをさらに構成することができる。たとえば、DH上のアプリケーション用のRF技術パラメータはNFCC向けに構成される。具体的には、第1のNFCEE内のアプリケーションによってサポートされるRF技術がNFC−A技術を含む場合、DHは、NFCC向けに、DH上のP2Pアプリケーション用のNFC−F技術に関連するパラメータを構成することができる。このようにして、第2の端末は、RF発見プロセス内のNFC−F技術検出プロセスを実行することにより、DH上のP2Pアプリケーションに対応するRFプロトコルを検出することができる。別の例を挙げると、listen mode routingメカニズムに対応するルーティングテーブル内のプロトコルベースのルーティングエントリまたは技術ベースのルーティングエントリなどの、DH上のアプリケーション用の第2のルーティングメカニズムに関するコンテンツがNFCC向けに構成される。具体的には、第1のNFCEE内のアプリケーションによってサポートされるRF技術がNFC−F技術を含む場合、DHは、DHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを設定することに加えて、DHを指すNFC−A技術ベースのルーティングエントリを設定し、かつ/または第1のNFCEEを指すNFC−F技術ベースのルーティングエントリを設定することなどができる。設定は本明細書では網羅的に列挙されない。
場合によっては、別の実施形態では、第1のルーティングメカニズムは、強制近距離無線通信実行環境ルーティングforced NFCEE routingメカニズムである。
場合によっては、別の実施形態では、方法は、
NFCCが、DH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けにDHによって構成されたRFパラメータを受信し、第1のNFCEE内の非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを受信すること
をさらに含む。
本発明のこの実施形態では、NFCC向けにDH上のP2Pアプリケーションに関連するRFパラメータを構成するとき、DHは第1のNFCEEに関する情報を上述されたように見なしてもよい。詳細は本明細書では再び記載されない。
本発明のこの実施形態では、第1のルーティングメカニズムの定義、第1のルーティングメカニズムの構成、およびDH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーションに関連するRFパラメータ、および第1のNFCEE内の非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーションに関連するRFパラメータをNFCCが取得し、異なるエンティティからのRFパラメータをNFCCが管理および結合する具体的な方式については、図1または図4の対応する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
加えて、本発明のこの実施形態では、第1のルーティングメカニズムが使用可能であり、現在の電力状態で利用可能であるとNFCCが判定すると、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、NFCCは、第1のRFプロトコルを起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信し、次いで、データ交換フェーズにおいて、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信すると、NFCCはまた、第1のプリセットルールを使用してデータフレームを処理することができ、または受信されたRFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドである場合、NFCCは、第2のRFプロトコルを起動するために、第2の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信し、次いで、データ交換フェーズにおいて、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信すると、NFCCは、第1のルーティングメカニズムを使用してデータフレームを処理することができる。
図4は、本発明の一実施形態による、データフレームをルーティングするための方法の概略フローチャートである。図4に示された方法は第1の端末に適用される。第1の端末は、デバイスホストDHおよび近距離無線通信コントローラNFCCを含む。図4に示された方法400は以下のステップを含む。
410.NFCCが、NFCC向けにDHによって構成された第1の情報がプリセット情報であるかどうかを判定する。
プリセット情報は、第1のルーティングメカニズムが利用できない(第1のルーティングメカニズムが使用できないと見なされてもよいか、または第1のルーティングメカニズムが使用可能であるが、その後、メカニズムがデータフレームをルーティングするために使用されないと見なされてもよい)し、(本明細書では第1のNFCEEと呼ばれる)特定のNFCEEによって構成された無線周波数RFパラメータおよびDHによって構成されたRFパラメータが利用可能であることを示すために使用される。
たとえば、第1の情報はforced NFCEE routing stateであってもよく、第1のルーティングメカニズムはforced NFCEE routingメカニズムであってもよく、第1のNFCEEはforced NFCEE routingメカニズムにおけるforced NFCEEであってもよい。
第1の情報はforced NFCEE routing stateに限定されず、DHによって構成される他の情報であってもよいことに留意されたい。たとえば、DHは、別のコマンドを使用してNFCC向けの第1の情報を構成し、第1の情報は、RF発見プロセスにおいて、特定のNFCEEおよびDHによって構成されたRFパラメータを使用するようにNFCCに指示し、データ交換フェーズにおいて、第1のルーティングメカニズムを使用してデータフレーム用のルートターゲットを検索するのではなく、(リッスンモードルーティングメカニズム、またはプロトコルベースのルーティングエントリモードもしくは技術ベースのルーティングエントリモードなどの)前述の第2のルーティングメカニズム、あるいは別のメカニズムを使用してルートターゲットを検索するようにNFCCに指示すために使用される。受信されたデータフレームがNFC−DEPプロトコルデータであることが分かった場合、別のメカニズムがDHにデータフレームをそのまま転送し、または受信されたデータフレームが(ISO−DEPプロトコル、もしくはT1T/T2T/T3T/T5Tプロトコルなどの)非NFC−DEPプロトコルデータであることが分かった場合、第1のNFCEEにデータフレームをそのまま転送する。要約すると、第1の情報を構成する方式は本発明では限定されない。
第1の情報がforced NFCEE routing stateであると仮定して、DHによって第1の情報を構成する具体例を以下に記載する。たとえば、DHがNFCC向けにforced NFCEE routingメカニズムを構成するとき、DHは第1のNFCEEをforced NFCEEとして設定し、forced NFCEE routingメカニズムのforced NFCEE routing stateをプリセット値に設定し、プリセット値は、NFCCがDHとforced NFCEEの両方のRF構成を受け入れるが、forced NFCEE routingメカニズムは使用できない(すなわち、利用できない)ことを示し、加えて、DHがNFCC向けのlisten mode routing tableを構成するとき、DHは、DHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリおよび/またはNFC−A/NFC−F技術ベースのルーティングエントリ、ならびにforced NFCEEを指すISO−DEPプロトコルベースのルーティングエントリおよび/またはNFC−A/NFC−B/NFC−F/NFC−V技術ベースのルーティングエントリを構成する。
本発明のこの実施形態では、DHは、(RF_SET_FORCED_NFCEE_ROUTING_CMDなどの)特定のコマンドを使用してプリセット値を構成することができる。たとえば、プリセット値は、以下の表7の2であってもよく、以下の表8の2であってもよい。このことは本発明のこの実施形態では限定されない。
表7では、NFCC向けにDHによって構成された第1の情報がプリセット情報である、すなわち、第1の情報に対応する値がプリセット値2であるとき、NFCCは、第1の情報の値1に対応するメカニズムまたはそのメカニズムと同等な機能が利用できないと判断する、すなわち、NFCCは、forced NFCEE routingメカニズムまたはそのメカニズムと同等な機能が利用できないと判断する。この場合、その後受信されるデータフレームの場合、NFCCは、前述の実施形態に記載されたforced NFCEE routingメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすることはできないが、この実施形態における次のステップ内の処理方法を使用する。
表8では、NFCC向けにDHによって構成された第1の情報がプリセット情報である、すなわち、第1の情報に対応する値がプリセット値2であるとき、NFCCは、第1の情報の値1(表8のforced NFCEE routingの利用可能なサブ状態1)に対応するメカニズムまたはそのメカニズムと同等な機能が利用できないと判断する、すなわち、NFCCは、forced NFCEE routingメカニズムまたはそのメカニズムと同等な機能が利用できないと判断する。この場合、その後受信されるデータフレームの場合、NFCCは、前述の実施形態に記載されたforced NFCEE routingメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすることはできないが、この実施形態における次のステップ内の処理方法を使用する。
前述の例に基づいて、RF発見プロセスにおいて、NFCCは、forced NFCEE routing stateの値がプリセット値であるかどうかを判定する、すなわち、NFCCは、forced NFCEE routing stateの値が2であるかどうかを判定する。
ステップ410の前に、NFCCは、DH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けにDHによって構成されたRFパラメータを受信することができ、forced NFCEE内の非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けにforced NFCEEによって構成されたRFパラメータを受信することに留意されたい。
420.第1の情報がプリセット情報である場合、NFCCが第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータおよびDHによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行する。
ステップ410の例に基づいて、第1の情報が2であるとき、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータおよびDHによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行する。
このステップでは、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータおよびDHによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行する必要がある。具体的には、NFCCは、たとえば、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータおよびDHによって構成されたRFパラメータを結合または置換する。このことは本発明では限定されない。
RFパラメータ管理について、以下で説明用に一例を使用してもよい。
たとえば、DH上のP2PアプリケーションがNFC−AおよびNFC−Fをサポートするとき、NFCC向けにDHによって構成されたRFパラメータには、(NCI仕様で定義されているListen A Parametersなどの)NFC−A技術パラメータ、(NCI仕様で定義されているListen F Parametersなどの)NFC−F技術パラメータが含まれ、確かに、(NCI仕様で定義されているListen NFC−DEP Parametersなどの)NFC−DEPプロトコルパラメータが含まれてもよく、第1のNFCEE内のカードエミュレーションアプリケーションがNFC−B技術をサポートし、ISO−DEPプロトコルをサポートするとき、NFCC向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータには、(NCI仕様で定義されているListen B Parametersなどの)NFC−B技術パラメータが含まれ、確かに、(NCI仕様で定義されているListen ISO−DEP Parametersなどの)ISO−DEPプロトコルパラメータが含まれてもよく、この場合、NFCCは、DHおよび第1のNFCEEによってそれぞれ構成されたRFパラメータを結合することができる。このようにして、第1の端末がリッスンモードで動作するとき、RF発見プロセスを実行することにより、第2の端末は、第1の端末上でサポートされるすべてのRFプロトコル、すなわち、DH上のP2Pアプリケーションに対応するNFC−DEPプロトコルおよび第1のNFCEE内のカードエミュレーションアプリケーションに対応するISO−DEPプロトコルを検出することができる。
別の例を挙げる、DH上のP2PアプリケーションがNFC−AおよびNFC−Fをサポートするとき、NFCC向けにDHによって構成されたRFパラメータには、NFC−A技術パラメータおよびNFC−F技術パラメータが含まれ、NFC−DEPプロトコルパラメータが含まれてもよく、第1のNFCEE内のカードエミュレーションアプリケーションがNFC−A技術をサポートし、ISO−DEPプロトコルをサポートするとき、NFCC向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータには、NFC−A技術パラメータが含まれ、ISO−DEPプロトコルパラメータが含まれてもよく、この場合、NFCCは、DHによって構成されたNFC−A技術パラメータを、第1のNFCEEによって構成されたNFC−A技術パラメータと置き換えることができる。したがって、RF発見プロセスにおいて、第2の端末は、第1の端末上でサポートされるすべてのRFプロトコルを最も良く検出するように試みることができる。
要約すると、第1のNFCEE内のアプリケーションによってサポートされるRF技術が、DH上のアプリケーションによってサポートされるRF技術と重複または競合するとき、NFCCは、それに対応して、前述の方式で、DHによって構成されたRFパラメータを、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータと置き換えることができる。確かに、他の方式が使用されてもよく、具体的な方式は実装者(たとえば、NFCチップベンダ)によって決定される。このことは本発明では限定されない。
確かに、NFCCによってRFパラメータを管理するための前提条件は、NFCCがRFパラメータを管理または結合する能力を有し、NFCCがパラメータ管理を実行することをDHが許可することである。たとえば、DHは、NFCC_CONFIG_CONTROLパラメータの値を構成することにより、NFCCがパラメータ管理を実行することを許可するどうかを決定することができる。
430.第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、NFCCが事前設定されたルーティングメカニズムに従ってデータフレームを処理する。
場合によっては、ステップ430において、起動されたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースであるか、または起動されたRFインターフェースがISO−DEP RFインターフェースであるか、または起動されたRFインターフェースがFrame RFインターフェースであり、起動されたRFプロトコルが非NFC−DEPプロトコルであるとき、NFCCは、(1)リッスンモードルーティングメカニズムに従って(すなわち、listen mode routing tableに従って)、または(2)プロトコルベースのルート選択プロセスもしくは技術ベースのルート選択プロセスに従って、 または(3)対応するプロトコルベースのルーティングエントリもしくは技術ベースのルーティングエントリに直接従って(たとえば、データフレームがNFC−DEPプロトコルに対応するとき、NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを直接使用すること、データフレームがNFC−A技術に対応する場合、NFC−A技術ベースのルーティングエントリを直接使用することなどによって)ルートターゲットを検索し、ルートターゲットにデータフレームを転送し、ルートターゲットはDHまたは特定のNFCEE(第1のNFCEE)である。前述のリッスンモードルーティングメカニズムおよびプロトコルベースのルート選択プロセスは、前述の実施形態の対応する説明の中のそれらと同じであり、詳細は本明細書では再び記載されない。技術ベースのルート選択プロセスは、プロトコルベースのルーティングエントリが技術ベースのルーティングエントリと置き換えられることを除き、前述のプロトコルベースのルート選択プロセスと同様である。
場合によっては、別の実施形態では、ステップ420において、RF発見プロセスは、NFCCが第1の端末上でサポートされるすべてのRFプロトコルを第2の端末に通知するプロセスであり、その結果、第2の端末は、すべてのRFプロトコルのうちの1つに従って、第1の端末に対応するデータフレームを送信する。すべてのRFプロトコルのうちの1つには、NFC−DEPプロトコルまたは非NFC−DEPプロトコルが含まれる。
あるいは、別の実施形態では、ステップ430において、第2の端末によって送信され、NFCCによって受信されたデータフレームに対応するRFプロトコルは、第1の端末によってサポートされ、RF送信プロセスを実行することにより第2の端末によって検出されるすべてのRFプロトコルのうちの1つである。データフレームに対応するRFプロトコルには、NFC−DEPプロトコルまたは非NFC−DEPプロトコルが含まれる。
本発明のこの実施形態では、第1の端末内のDH上のP2Pアプリケーションは、NFC−DEPプロトコルをサポートすることができ、第1のNFCEE内の(カードエミュレーションアプリケーションまたはNFCタグなどの)非P2Pアプリケーションは、非NFC−DEPプロトコルをサポートすることができる。具体的には、別の実施形態では、ステップ430において、起動されたRFプロトコルが近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEPであるとき、NFCCはプロトコルベースのルート選択メカニズムに従ってデータフレームをルーティングし、またはNFCCはDHにデータフレームを転送し、あるいは
起動されたRFプロトコルが非NFC−DEPプロトコルであるとき、NFCCはプロトコルベースのルート選択メカニズムもしくは技術ベースのルート選択メカニズムに従ってデータフレームをルーティングし、またはNFCCは第1のNFCEEにデータフレームを転送する。
本発明のこの実施形態では、プロトコル/技術ベースのルート選択メカニズム、すなわち、プロトコル/技術ベースのルート選択プロセスは、前述の実施形態の対応する説明の中のそれと同じである。詳細は本明細書では再び記載されない。その上、この実施形態では、起動されたRFプロトコルがNFC−DEPプロトコルまたは非NFC−DEPプロトコルである場合、NFCCは、前述の実施形態1に記載されたように、対応するプロトコルベースのルーティングエントリに基づいて、または対応する技術ベースのルーティングエントリに基づいて、またはリッスンモードルーティングメカニズムに従って、受信されたデータフレームをそのままルーティングすることもできる。具体的な方式は本明細書では再び記載されない。
さらに、プロトコルベースのルート選択メカニズムに対応するプロトコルベースのルーティングエントリは、少なくともDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、および第1のNFCEEを指す非NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを含み、または
プロトコルベースのルート選択メカニズムに対応するプロトコルベースのルーティングエントリは、少なくともDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを含み、技術ベースのルート選択メカニズムに対応する技術ベースのルーティングエントリは、少なくとも第1のRF技術に基づき第1のNFCEEを指すルーティングエントリを含み、第1のRF技術は、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、もしくはNFC−V技術のうちの少なくとも1つを含む。
場合によっては、別の実施形態では、ステップ430において、NFCCは、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングし、第2のルーティングメカニズムは、リッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムを含む。
本発明のこの実施形態では、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータとDHによって構成されたRFパラメータの両方を使用して、RFプロトコルおよびRFインターフェースの起動を完了し、次いで、ピアNFCデバイスから送信されたデータフレームを受信した後、NFCCは、ルートターゲットにデータフレームを転送するために、第2のルーティングメカニズムに従って(すなわち、listen mode routing tableに従って)ルートターゲットを検索する。listen mode routing tableでは、NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリはDHを指す必要があり、または、NFC−AもしくはNFC−F技術ベースのルーティングエントリはDHを指す必要がある。このようにして、受信されたP2PアプリケーションデータをDHにルーティングできることが保証され得る。
したがって、本発明のこの実施形態では、現在の第1の情報がプリセット情報であるとき、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータとDHによって構成されたRFパラメータの両方を使用してRF発見プロセスを実行する。このようにして、第1の端末のDH上にP2Pアプリケーションが存在し、第1のNFCEE内に非P2Pアプリケーションが存在するとき、RF発見プロセスは、ピア第2の端末がローカルのP2Pアプリケーションおよび非P2Pアプリケーションを発見する (すなわち、ローカルのP2Pアプリケーションに対応する第1のRFプロトコルおよび非P2Pアプリケーションに対応する第2のRFプロトコルを発見する)ことを可能にできることが保証され、その結果、第2の端末は、サービス要件に従って(NFC−DEPプロトコルまたは非NFC−DEPプロトコルなどの)対応するRFプロトコルを起動し、RFプロトコル起動後のデータ交換フェーズにおいて、すなわち、第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、データフレームは事前設定されたルーティングルールに従って処理される。これにより、従来技術において、(Standalone SEなどの)いくつかの特定のNFCEEが使用可能であるとき、RF発見プロセスを実行することにより、DH上のP2Pアプリケーションに対応する(NFC−DEPプロトコルなどの)RFプロトコルがピアによって検出することができないので、DH上のP2Pサービスが利用できないという問題が解決される。
本発明のこの実施形態における非NFC−DEPプロトコルは、ISOデータ交換プロトコル(ISO−DEP、ISO Data Exchange Protocol)、タイプ1タグ(T1T、Type 1 Tag)プロトコル、タイプ2タグ(T2T、Type 2 Tag)プロトコル、タイプ3タグ(T3T、Type 3 Tag)プロトコル、またはタイプ5タグ(T5T、Type 5 Tag)プロトコルを含んでもよい。
場合によっては、別の実施形態では、第2のルーティングメカニズム向けにDHによって構成されたルーティングテーブルは、少なくともDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、または第1のRF技術に基づきDHを指すルーティングエントリを含み、第1のRF技術は、NFC−A技術またはNFC−F技術のうちの少なくとも1つを含む。
さらに、別の実施形態では、ルーティングテーブルがDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを含むとき、ルーティングテーブルは、第1のNFCEEを指す非NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、および/もしくは第2のRF技術に基づき第1のNFCEEを指すルーティングエントリをさらに含み、第2のRF技術は、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、もしくはNFC−V技術のうちの少なくとも1つを含み、または
ルーティングテーブルが、第1のRF技術に基づきDHを指すルーティングエントリを含むとき、ルーティングテーブルは、第1のNFCEEを指す非NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、および/もしくは第3のRF技術に基づき第1のNFCEEを指すルーティングエントリをさらに含み、第3のRF技術は、第1のRF技術を除く、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、もしくはNFC−V技術のうちの少なくとも1つを含む。
具体的には、listen mode routing tableの構成に関して、DHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリをDHが構成する場合、DHは、(ISO−DEPプロトコル、もしくはT1T/T2T/T3T/T5Tプロトコルなどの)RFプロトコルタイプ、または(Standalone SEなどの)第1のNFCEE内の非接触アプリケーションによってサポートされる(NFC−A/NFC−B/NFC−F/NFC−Vなどの)RF技術タイプに応じて、対応するプロトコルベースのルーティングエントリ、またはStandalone SEを指す技術ベースのルーティングエントリを構成することができる。あるいは、P2Pサービスによってサポートされる(NFC−A/NFC−Fなどの)RF技術タイプに応じて、DHを指す対応する技術ベースのルーティングエントリをDHが構成する場合、DHは、第1のNFCEE内の非接触アプリケーションによってサポートされるRFプロトコルタイプまたはRF技術タイプに応じて、対応するプロトコルベースのルーティングエントリ、またはStandalone SEを指す技術ベースのルーティングエントリを構成することができる。この場合、構成されたNFCEEを指す技術ベースのルーティングエントリ、およびDHを指す技術ベースのルーティングエントリは、同じRF技術に基づくことはできない。たとえば、DH上のP2PサービスがNFC−A技術およびNFC−F技術をサポートし、NFCEE内の非接触アプリケーションがNFC−A技術をサポートする場合、DHは、NFCEEを指すNFC−A技術に基づくルーティングエントリ(すなわち、NFC−A技術ベースのルーティングエントリ)を設定することができ、DHを指すNFC−F技術に基づくルーティングエントリ(すなわち、NFC−F技術ベースのルーティングエントリ)を設定することができる。他の設定モードは、本明細書では網羅的に列挙されない。
RFパラメータの構成に関して、DH上にP2Pアプリケーションが存在する場合、DHは、NFC−A技術および/またはNFC−F技術に関連する(poll sideおよびlisten sideを含む)パラメータ、ならびにNFCC用のNFC−DEPプロトコルに関連する(poll sideおよびlisten sideを含む)をパラメータを構成し、Standalone SE上に非接触アプリケーションが存在する場合、Standalone SEは、対応するRF技術のパラメータ(listen side)およびNFCC用の対応するRFプロトコルに関連するパラメータ(listen side)を構成する。Standalone SE上のアプリケーションによってサポートされるRF技術が、NFC−Aおよび/またはNFC−Fを含むとき、NFCCは、Standalone SE上のカードアプリケーションに対応するRF技術パラメータを使用することにより、DH上のP2Pアプリケーションに対応するRF技術パラメータを置換することができ、または置換の代わりにRF技術パラメータを結合することができる。RFパラメータ管理については、上記の対応する説明を参照されたい。詳細は本明細書では再び記載されない。
場合によっては、一実施形態では、本発明のこの実施形態における方法は、
NFCCが、第1のNFCEEに関する情報をDHに送信すること
をさらに含んでもよく、
第1のNFCEEに関する情報は、NFCCがNFCEE発見を実行するときにDHに報告されるか、またはNFCCがDHの要求を受信したときにDHにフィードバックされ、第1のNFCEEに関する情報は、第1のNFCEEがスタンドアロン安全要素Standalone SEであり、かつ/または第1のNFCEE内のアプリケーションによってサポートされるRFプロトコルタイプもしくはRF技術タイプであることを含む。
上述されたプリセット情報および/またはルーティングテーブルは、第1のNFCEEに関する情報に従って、NFCC向けにDHによって構成されてもよい。
たとえば、第1の端末上にStandalone SEが存在し、SEが使用可能であるとき、NFCCはNFCEE Discoveryプロセスを実行することによってSEに関する情報を取得し、次いで、NFCEE_DISCOVER_NTFを使用してSEに関する情報をDHに報告することができる。報告方式は、以下の表を使用すること、たとえば、
NFCEEステータス(NFCEE Status)にStandalone SEが使用可能であることを示す状態:0x03を追加すること、または表8に示されたNFCEE情報TLV(NFCEE Information TLV)[0…m]内の拡張を行い、第1のNFCEEがStandalone SEであることを示すタイプ type:0x05を追加すること
によって拡張される。
上記は2つの例にすぎない。このことは本発明の解決策では限定されない。加えて、本発明の解決策では、Standalone SEおよびStandalone SEに関する情報は、他の手段によって取得されてもよい。情報は、(カードエミュレーションアプリケーションまたはNFCタグなどの)非接触アプリケーションによってサポートされるRFプロトコルタイプ、またはRF技術などである。
本発明のこの実施形態では、NFCC向けにDHおよびNFCEEによってRFパラメータを構成する方式は、NFCC向けにDHおよびNFCEEによってRFパラメータを構成する前述の方式と同様であることを理解されたい。詳細は本明細書では再び記載されない。
上記では、第1の情報がプリセット情報であるときに、NFCCにより、RFパラメータを使用しデータフレームをルーティングするための方法を記載した。以下では、第1の情報がプリセット情報でないときの具体的なデータルーティング方法を記載する。異なるルーティング方法が異なるプリセット情報に使用され、例を使用して別々に記載される。
あるいは、別の実施形態では、第1の情報がプリセット情報でない場合、方法は、
第1のルーティングメカニズムが利用できないことを示すために第1の情報が使用され、NFCCがDHによって構成されたRFパラメータのみを使用するとき、NFCCが、RF発見プロセスを実行するために、DHによって構成されたRFパラメータを使用することと、
NFCCが第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、NFCCが、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすることと
をさらに含んでもよい。
第1の情報がforced NFCEE routing stateであるステップ410内の例に基づいて、第1の情報の値が表7に示された値0または表8に示された第1状態の値0であるとき、NFCCは、DHによって構成されたRFパラメータのみを使用する。この場合、NFCCは、DHによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行する。
すなわち、第1の情報が非プリセット値、たとえば、0であり、NFCCがDHによって構成されたRFパラメータのみを使用できることを非プリセット値が示す場合、NFCCは、DHによって構成されたRFパラメータを使用することによってRF発見プロセスを完了し、次いで、データフレームをルーティングするために、データフレームを受信した後、listen mode routing tableに従ってルートターゲットを検索する。
具体的な実装形態では、(Standalone SEなどの)第1のNFCEEが使用できないとき、たとえば、第1の端末上の少なくとも1つの別のNFCEEが使用可能状態にあるとき、DHは、DH上のP2Pアプリケーションに関連するRFパラメータおよび別のNFCEE内のアプリケーションに関連するRFパラメータに対して計算を実行し、次いで、(前述の listen mode routing tableを含む)NFCC向けのRFパラメータを構成することができる。この場合、NFCCは、listen mode routing tableを使用し、listen mode routingメカニズムに基づいて、受信されたデータフレームをルーティングすることができる。
詳細については、図1のlisten mode routingルーティングメカニズムに従ってルートターゲットを検索する具体的なのプロセスを参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
あるいは、別の実施形態では、第1の情報がプリセット情報でない場合、方法は、
第1のルーティングメカニズムが利用可能であることを示すために第1の情報が使用され、NFCCが第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータのみを使用するとき、NFCCが、RF発見プロセスを実行するために、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを使用することと、
NFCCが第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、NFCCが、第1のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすることと
をさらに含んでもよい。
たとえば、第1の情報はforced NFCEE routing stateである。第1の情報の値が表7に示された値1または表8に示された第2の状態の値1であるとき、NFCCは、第1のルーティングメカニズムに従って、第1のNFCEEがルートターゲットであると判断し、第1のNFCEEにデータフレームを転送する。
すなわち、第1の情報が非プリセット値、たとえば、1であり、NFCCが第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータのみを使用できることを非プリセット値が示す場合、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを使用することによってRF発見プロセスを完了し、次いで、データフレームをルーティングするために、データフレームを受信した後、forced NFCEE routingメカニズムに従って、第1のNFCEEをルートターゲットとして決定する。
具体的な実装形態では、(Standalone SEなどの)第1のNFCEEが使用可能であるとき、第1のNFCEEは、アプリケーションに関連するRFパラメータに従って計算を実行し、次いで、NFCC向けに(前述のlisten mode routing tableを含む)RFパラメータを構成し、DHがNFCC向けの第1のルーティングメカニズムを構成した後、NFCCは、第1のルーティングメカニズムを使用して、受信されたデータフレームをルーティングすることができる。
具体的には、forced NFCC routingメカニズムに従ってルートターゲットを検索する具体的なプロセスについては、図1のforced NFCC routingメカニズムに従ってルートターゲットを検索することに関する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
プリセット情報が2である一例が上記の説明に使用されていることに留意されたい。しかしながら、本発明のこの実施形態におけるプリセット情報はそれに限定されない。プリセット情報は任意の値であってもよく、たとえば、1または2であってもよい。
本発明のこの実施形態では、DHが第1のNFCEEに関する情報を取得しない場合、第1のNFCEEは、NFCC向けのすべてのRFパラメータ、たとえば、すべてのアプリケーションによってサポートされるRFプロトコルに関連するパラメータ、サポートされるRF技術に関連するパラメータ、およびルーティング関連パラメータを構成することができる。
図4に示された前述の実施形態では、RFパラメータ管理は、ルーティング関連パラメータを管理することをさらに含んでもよいことに留意されたい。たとえば、DH上のP2PアプリケーションがNFC−A技術をサポートするとき、DHは、NFCC向けに、DHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリおよび/またはDHを指すNFC−A技術ベースのルーティングエントリを構成し、
第1のNFCEE内の(たとえば、ISO−DEPプロトコルに対応する)カードエミュレーションアプリケーションがNFC−B技術をサポートするとき、第1のNFCEEは、NFCC向けに、第1のNFCEEを指すISO−DEPプロトコルベースのルーティングエントリおよび/または第1のNFCEEを指すNFC−B技術ベースのルーティングエントリを構成し、
この場合、NFCCは、それぞれ、DHおよびNFCEEによって構成されたルーティングエントリを結合することができる。このようにして、第2の端末が第1の端末によってサポートされる任意のRFプロトコルを使用して第1の端末と通信するとき、第1の端末内のNFCCはデータフレームを正しくルーティングすることができる。別の例を挙げると、DH上のP2PアプリケーションがNFC−A技術をサポートするとき、DHは、NFCC向けに、DHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリおよび/またはDHを指すNFC−A技術ベースのルーティングエントリを構成し、
第1のNFCEE内の(たとえば、ISO−DEPプロトコルに対応する)カードエミュレーションアプリケーションがNFC−A技術およびNFC−B技術をサポートするとき、第1のNFCEEは、NFCC向けに、第1のNFCEEを指すISO−DEPプロトコルベースのルーティングエントリならびに/または第1のNFCEEを指すNFC−A技術およびNFC−B技術ベースのルーティングエントリを構成し、
この場合、RFパラメータを管理するとき、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたNFC−A技術ベースのルーティングエントリを、DHによって構成されたNFC−A技術ベースのルーティングエントリと置き換えるが、すべての他のルーティングエントリを確保することができる。要約すると、第1のNFCEE内のアプリケーションによってサポートされるRF技術が、DH上のアプリケーションによってサポートされるRF技術と重複または競合するとき、NFCCは、それに対応して、前述の方式で、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを、DHによって構成されたRFパラメータと置き換える。確かに、他の方式が使用されてもよく、具体的な方式は実装者(たとえば、NFCチップベンダ)によって決定される。このことは本発明では限定されない。
図5を参照して、以下で、第1のルーティングメカニズムがforced NFCEE routingであり、第2のルーティングメカニズムがリッスンモードルーティング listen mode routingメカニズムである一例を使用することにより、本発明の一実施形態による、データフレームをルーティングするための方法を詳細に記載する。
具体的には、図5の第1の端末と第2の端末との間の近距離無線通信を実行するためのルーティング方法が、第1の端末の視点から記載される。第1の端末はDHおよびNFCCを含む。具体的には、図5に示された方法500は以下のステップを含む。
510.DHがNFCCを構成する。
具体的には、NFCC向けのforced NFCEE routingメカニズムを構成するとき、DHは、forced NFCEE routingメカニズムのforced NFCEE routing stateをプリセット値に設定する。たとえば、プリセット値は、表7の値2または表8の第3の状態の値2である。プリセット値は、NFCCがDHとforced NFCEEの両方のRF構成を受け入れることを許可されるが、forced NFCEE routingメカニズムが使用できない(Disabled)ことを示す。加えて、NFCC向けのlisten mode routing tableを構成するとき、DHは、DHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングまたはNFC−A/F技術ベースのルーティングエントリを構成し、第1のNFCEEを指すISO−DEPプロトコルベースのルーティングエントリまたはNFC−A/B/F/V技術ベースのルーティングエントリを構成する。
NFCC構成は、RFパラメータの構成、たとえば、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、および/またはNFC−V技術に関連するパラメータ、ならびにISO−DEPおよびNFC−DEPなどのRFプロトコルに関連するパラメータをさらに含んでもよく、AIDベースのルーティングエントリ、APDUパターンベースのルーティングエントリ、SCベースのルーティングエントリ、プロトコルベースのルーティングエントリ、または技術ベースのルーティングエントリのうちのいずれか1つまたは複数を含んでもよい、リッスンモードルーティングテーブルの構成などの第2のルーティングメカニズムの構成をさらに含んでもよいことに留意されたい。詳細については、図4の前述の実施形態におけるステップ410の中の対応する説明を参照されたい。詳細は本明細書では再び記載されない。
520.NFCCが、forced NFCEE routing stateの値がプリセット値であるかどうかを判定する。
具体的には、forced NFCEE routing stateの値がプリセット値である場合、たとえば、プリセット値が表7の値2または表8の第3の状態の値2である場合、ステップ531〜533が実行され、forced NFCEE routing stateがプリセット値でない場合、異なる値に従って異なるステップが実行される。具体的には、forced NFCEE routing stateの値が表7の値0または表8の第1の状態の値0であるとき、ステップ541、532、および533が実行され、forced NFCEE routing stateの値が表7の値1または表8の第2の状態の値1であるとき、ステップ551〜553が実行される。
次のステップ531で第1の情報を設定することは、DH上のP2Pアプリケーションと第1のNFCEE内のアプリケーションの両方が利用可能である(すなわち、アクティブ状態にある)シナリオに適用可能であってもよく、
次のステップ541で第1の情報を設定することは、第1のNFCEE内のアプリケーションが利用できない、すなわち、(P2Pアプリケーションもしくはカードエミュレーションアプリケーションなどを含む)DH上のアプリケーションおよび/または別のNFCEE内のアプリケーションが利用可能であるシナリオに適用可能であってもよく、
次のステップ551で第1の情報を設定することは、第1のNFCEE内のアプリケーションのみが利用可能であるシナリオに適用可能であってもよい。具体的な実装形態では、どの値(ステップ531、541、または551に対応する値)に第1の情報が設定されるかは、実際の状況(たとえば、第1の端末が事業者によってカスタマイズされた機械であり、第1のNFCEE(たとえば、物理キャリアがSIMカードである)が利用可能であるとき、他のNFCEEが利用不可であるべきことが必要とされる)に応じて実装者によって決定されてもよく、または端末ユーザの設定(たとえば、ユーザによって設定されたどのNFCEEが使用可能であるか、およびどのNFCEEが使用できないか、もしくはNFCEEがアクティブであるアプリケーション、およびNFCEEが非アクティブであるアプリケーション、もしくはどのアプリケーションが現在のNFC通信でユーザによって選択されているか)に応じて決定されてもよい。
531.NFCCが第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータとDHによって構成されたRFパラメータの両方を使用してRF発見プロセスを実行する。
すなわち、NFCCは、forced NFCEEによって構成されたRFパラメータとDHによって構成されたRFパラメータの両方を使用して、listen modeでRFインターフェースの起動(RFプロトコル起動)を完了する。
このステップでは、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータおよびDHによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行する必要がある。具体的には、NFCCは、たとえば、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータおよびDHによって構成されたRFパラメータを結合または置換する。このことは本発明では限定されない。
詳細については、図4の実施形態におけるステップ420の対応する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
532.NFCCがデータフレームを受信する。
具体的には、NFCCは第2の端末によって送信されたデータフレームを受信する。
この場合、第2の端末と第1の端末との間で起動されるRFプロトコルは、第1の端末上でサポートされるすべてのRFプロトコルのうちのいずれか1つ、たとえば、DH上のP2PアプリケーションによってサポートされるNFC−DEPプロトコルであってもよく、第1のNFCEE内の非P2PアプリケーションによってサポートされるISO−DEPプロトコル、T1Tプロトコル、T2Tプロトコル、T3Tプロトコル、またはT5Tプロトコルのうちのいずれか1つまたは複数であってもよい。
533.listen mode routing tableに従ってルートターゲットを検索し、ルートターゲットにデータフレームをルーティングする。
ルートターゲットはDHまたは第1のNFCEEであってもよい。
この場合、第1の端末上の第1のNFCEEが使用可能であるとき、DH上のP2Pアプリケーションは依然利用可能である。
具体的には、listen mode routing tableに従ってターゲットを検索することは、ステップ510においてNFCC向けに構成された特定のルーティングエントリに依存する。使用されたルーティングモードについては、図4の実施形態におけるステップ430の対応する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
541.NFCCがDHによって構成されたRFパラメータのみを使用してRF発見プロセスを実行する。
すなわち、NFCCは、DHによって構成されたRFパラメータのみを使用してRF発見プロセスを実行し、listen modeでRFインターフェース起動(RFプロトコル起動)を完了する。その後、ステップ532および533が実行される。
この場合、DHのみがNFCCの向けのパラメータを構成することに留意されたい。第1のNFCEEが使用可能ではないか、または第1のNFCEE内のアプリケーションに関連するRFパラメータが他の理由によりNFCC向けに構成されていないので、RF発見プロセスにおいて、第2の端末は第1のNFCEEによってサポートされるRFプロトコルを検出することができず、第1のNFCEEによってサポートされるRFプロトコルを起動することができず、その後受信されたデータフレームは第1のNFCEEにルーティングされない、または別の使用可能なNFCEE内のアプリケーションによってサポートされるRFプロトコルが、第1のNFCEEによってサポートされるRFプロトコルと同じであり、第2の端末によって検出されてもよい場合でも、ルーティング関連構成内に第1のNFCEEを指すルーティングエントリが存在しないので、その後受信されたデータフレームは第1のNFCEEにルーティングされない。これはステップ541とステップ531との間の違いである。このステップの場合、DHおよび/または別のNFCEEのアプリケーションが利用可能である。具体的には、このステップで第1の情報を対応する値に設定するべきかどうかは、実装者によって決定されてもよく、ユーザの設定に従って決定されてもよい。
551.NFCCが第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータのみを使用してRF発見プロセスを実行する。
すなわち、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータのみを使用して、listen modeでRFインターフェース起動(RFプロトコル起動)を完了する。
この場合、第1のNFCEEのみがNFCC向けのパラメータを構成することに留意されたい。DH上にP2Pアプリケーションが存在する場合、P2Pアプリケーションに関連するRFパラメータはNFCC向けに構成されない。したがって、RF発見プロセスにおいて、第2の端末は、DH上のP2Pアプリケーションによってサポートされる(NFC−DEPプロトコルなどの)RFプロトコルを検出することができず、P2Pアプリケーションに対応するRFプロトコルは、第1の端末と第2の端末との間で起動されず、その後P2Pデータは受信されない、すなわち、受信されたデータフレームがDHにルーティングされない、またはルーティング関連構成内にDHを指すルーティングエントリが存在しないので、その後受信されるデータフレームはDHにルーティングされない。このステップの場合、第1のNFCEEのアプリケーションのみが利用可能である。具体的には、このステップで第1の情報を対応する値に設定するべきかどうかは、実装者によって決定されてもよく、ユーザの設定に従って決定されてもよい。
552.NFCCがデータフレームを受信する。
具体的には、NFCCは第2の端末によって送信されたデータフレームを受信する。
この場合、第2の端末によって送信されるデータフレームは、第1のNFCEE内のアプリケーション向けに送信されてもよい。
553.NFCCがforced NFCC routingメカニズムに従ってルートターゲットを検索し、データフレームをルーティングする。
ルートターゲットはforced NFCEEであってもよい。この場合、第1のNFCEEはforced NFCEEである。
具体的には、forced NFCC routingメカニズムに従ってルートターゲットを検索する具体的なプロセスについては、図1のforced NFCC routingメカニズムに従ってルートターゲットを検索することに関する説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細は再び記載されない。
したがって、本発明のこの実施形態では、現在の第1の情報がプリセット情報であるとき、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータとDHによって構成されたRFパラメータの両方を使用してRF発見プロセスを実行する。このようにして、第1の端末のDH上にP2Pアプリケーションが存在し、第1のNFCEE内に非P2Pアプリケーションが存在するとき、RF発見プロセスは、ピア第2の端末がローカルのP2Pアプリケーションおよび非P2Pアプリケーションを発見することを可能にできることが保証され、その結果、第2の端末は、サービス要件に従って(NFC−DEPプロトコルまたは非NFC−DEPプロトコルなどの)対応するRFプロトコルを起動し、第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、データフレームは事前設定されたルーティングルールに従って処理される。これにより、従来技術において、(Standalone SEなどの)いくつかの特定のNFCEEが使用可能であるとき、DHによってサポートされるP2Pアプリケーションに対応する(NFC−DEPプロトコルなどの)RFプロトコルがRF発見プロセスを実行することによりピアによって検出することができないので、DH上のP2Pサービスが利用できないという問題が解決される。
図1および図5の前述の例は、本発明の実施形態を例の中の特定の値または特定のシナリオに限定する代わりに、当業者が本発明の実施形態を理解するのを助けるものであるにすぎないことに留意されたい。明らかに、当業者は実際の状況に応じて様々な均等な修正および変形を行うことができる。本発明の実施形態は、修正および変形を包含するものである。
前述のプロセスのシーケンス番号は実行シーケンスを意味しないことを理解されたい。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能および内部ロジックに従って決定されるべきであり、本発明の実施形態の実装プロセスに対するいかなる制限とも解釈されるべきではない。
図1〜図5の前述の実施形態は、第1の端末がリッスンモードにおいてリッスン側の端末として動作する解決策である。本発明の実施形態では、従来技術の問題を解決するために、他の解決策が使用されてもよい。たとえば、第1の端末上の第1のNFCEEが使用可能であり、DHが第1のNFCEE向けに(forced NFCEE routingメカニズムなどの)第1のルーティングメカニズムを構成して、DH上のP2Pアプリケーションも利用可能にするとき、NFCC向けのP2Pアプリケーション用にDHによって構成されたRFパラメータは、Pollモードに関連するパラメータ、たとえば、NCI仕様のPoll側のNFC−AまたはNFC−F技術関連パラメータ、Poll側のNFC−DEPプロトコル関連パラメータ、Poll Active Parameters、およびPoll側のRF発見構成関連パラメータを含んでもよい。このようにして、第1の端末は、Pollモードで動作し、第1の端末と第2の端末との間でRFプロトコルを起動し、RFプロトコルに基づいて第2の端末とのP2P通信を実行することができる。この場合、第1の端末は、listenモードで第1のNFCEE内の非接触アプリケーションを使用し、PollモードでDH上のP2Pアプリケーションを使用する。このことは本発明の実施形態では限定されない。
上記では、図1〜図5を参照して、本発明の実施形態による、データフレームをルーティングするための方法を詳細に記載した。以下では、図6〜図11を参照して、本発明の実施の形態による近距離無線通信コントローラを記載し、図12を参照して、本発明の実施の形態による近距離無線通信端末を記載する。
図6は、本発明の一実施形態によるNFCCの概略ブロック図である。図6に示されたNFCCは、図1および図2Aおよび図2Bに対応し、図1および図2Aおよび図2BのNFCCに関連する各プロセスを実現することができる。NFCC600内のすべてのモジュールの動作および/または機能は、図1および図2Aおよび図2Bの方法実施形態の中の対応する手順をそれぞれ実現するものである。詳細については、前述の方法実施形態における説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細な説明は適宜省略される。
具体的には、図6に示されたNFCC600は第1の端末内に配置されてもよい。第1の端末はデバイスホストDHをさらに含んでもよい。第1の端末内の第1のルーティングメカニズムは使用可能状態にある。NFCC600は、第1の受信ユニット610と、第1の処理ユニット620と、第2の処理ユニット630とを含む。
具体的には、第1の受信ユニット610は、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信するように構成される。第1の処理ユニット620は、現在起動されている無線周波数RFプロトコルが第1のRFプロトコルである場合、第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理するように構成される。第2の処理ユニット630は、現在起動されているRFプロトコルが第2のRFプロトコルである場合、第1のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングするように構成される。第1のRFプロトコルは近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEPを含み、第2のRFプロトコルは非NFC−DEPプロトコルを含む。
したがって、本発明のこの実施形態では、受信されたデータフレームに対応する異なるRFプロトコルタイプに対して異なるデータフレーム処理モードを使用することにより、(第1のNFCEE、たとえば、Standalone SEとも呼ばれる)特定のNFCEEが使用可能であるとき、(DHなどの)別のエンティティ上のP2Pアプリケーションを正常に使用することができる。
場合によっては、別の実施形態では、第1の処理ユニットは、具体的に、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすること、または
DHにデータフレームを転送すること
を行うように構成される。
あるいは、別の実施形態では、第1の処理ユニットは、具体的に、
現在起動されているRFインターフェースが近距離無線通信データ交換プロトコル無線周波数NFC−DEP RFインターフェースである場合、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすること、または
現在起動されているRFインターフェースがフレーム無線周波数Frame RFインターフェースである場合、DHにデータフレームを転送すること
を行うように構成される。
場合によっては、別の実施形態では、第2のルーティングメカニズムは、プロトコルベースのルート選択メカニズムまたはリッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムを含む。
場合によっては、別の実施形態では、NFCCは、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドであると判断された後に、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信するように構成された送信ユニットをさらに含み、
第1のRFプロトコルは、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信することにより、送信ユニットによって起動される。
さらに、別の実施形態では、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースは、NFC−DEP RFインターフェースまたはFrame RFインターフェースを含み、
送信ユニットは、具体的に、マッピングされたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に直接送信すること、または
マッピングされたRFインターフェースがFrame RFインターフェースである場合、DHに第1の起動コマンドを転送し、DHによって送信され、第1の起動コマンドに応答するために使用される応答を第2の端末に送信することを行うように構成される。
場合によっては、別の実施形態では、NFCCは、
第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態フィールド内の現在の電力状態に対応するビット値が第1のプリセット値であると判断するように構成された第1の判断ユニット
をさらに含む。
場合によっては、別の実施形態では、起動されたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースであるとき、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルであり、または
データフレームのフォーマットが近距離無線通信データ交換プロトコルフレームフォーマットNFC−DEP frame formatであるとき、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルであり、または
RFプロトコル起動フェーズで受信されたRFプロトコル起動コマンドが属性要求ATR_REQコマンドであるとき、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルである。
場合によっては、別の実施形態では、NFCCは、
第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態フィールド内の現在の電力状態に対応するビット値が第2のプリセット値であると判断するように構成された第2の判断ユニット
をさらに含む。
場合によっては、別の実施形態では、NFCCは、
DHがNFCCから第1のNFCEEに関する情報を知った後、NFCC向けにDHによって構成された第1のルーティングメカニズムを受信するように構成された第3の受信ユニットであって、第1のNFCEEに関する情報が、NFCCがNFCEE発見を実行するときにDHに報告されるか、またはNFCCがDHの要求を受信した後にDHにフィードバックされ、第1のNFCEEに関する情報が、少なくとも第1のNFCEEがスタンドアロン安全要素Standalone SEであることを示す情報を含む、第3の受信ユニット
をさらに含む。
場合によっては、別の実施形態では、第1のルーティングメカニズムは、強制近距離無線通信実行環境ルーティングforced NFCEE routingメカニズムであり、第1のNFCEEは、強制近距離無線通信実行環境forced NFCEEである。
場合によっては、別の実施形態では、NFCCは、
DH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けにDHによって構成されたRFパラメータを受信し、第1のNFCEE内の非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを受信するように構成された第4の受信ユニット
をさらに含む。
場合によっては、別の実施形態では、非NFC−DEPプロトコルは、ISO−DEPプロトコル、タイプ1タグT1Tプロトコル、タイプ2タグT2Tプロトコル、タイプ3タグT3Tプロトコル、またはタイプ5タグT5Tプロトコルを含む。
図7は、本発明の一実施形態によるNFCCの概略ブロック図である。図7に示されたNFCCは図3に対応し、図3のNFCCに関連する各プロセスを実現することができる。NFCC300内のすべてのモジュールの動作および/または機能は、図3の方法実施形態の中の対応する手順をそれぞれ実現するものである。詳細については、前述の方法実施形態における説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細な説明は適宜省略される。
具体的には、図7に示されたNFCC700は第1の端末内に配置されてもよい。第1の端末はデバイスホストDHをさらに含む。第1の端末内の第1のルーティングメカニズムは使用可能状態にある。NFCC700は、第1の受信ユニット710と、応答ユニット720と、処理ユニット730とを含む。
具体的には、第1の受信ユニット710は、NFCCにより、第2の端末によって送信されたRFプロトコル起動コマンドを受信するように構成される。
応答ユニット720は、RFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信するように構成され、第1の起動コマンドは第1のRFプロトコルを起動するために使用され、第1のRFプロトコルは近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEPを含む。
処理ユニット730は、NFCCが第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理するように構成される。
したがって、本発明のこの実施形態では、第1のルーティングメカニズムが使用可能であるが現在の電力状態では利用できないとき、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドとして判定された後、第1のプロトコル(たとえば、NFC−DEPプロトコル)を起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答が第2の端末に送信されてもよい。加えて、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、NFCCは第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理する。したがって、第1のルーティングメカニズムが使用可能であるとき、P2Pアプリケーションが正常に使用され、従来技術において、第1のルーティングメカニズムが使用可能状態にあるが現在の電力状態では利用できないときに、P2P通信に必要なRFプロトコルを起動することができないので、P2P通信を実行することができないという問題が解決される。
場合によっては、別の実施形態では、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースは、NFC−DEP RFインターフェースまたはFrame RFインターフェースを含み、応答ユニット720は、具体的に、
マッピングされたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に直接送信すること、または
マッピングされたRFインターフェースがFrame RFインターフェースである場合、DHに第1の起動コマンドを転送し、DHによって送信され、第1の起動コマンドに応答するために使用される応答を第2の端末に送信すること
を行うように構成される。
場合によっては、別の実施形態では、NFCC700は、
第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態フィールド内の現在の電力状態に対応するビット値が第1のプリセット値であると判断するように構成された判断ユニット
をさらに含んでもよい。
場合によっては、別の実施形態では、NFCC700は、
RFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドである場合、NFCCにより、第2の端末にエラー応答を送信するように構成された確認応答ユニット
をさらに含んでもよい。
あるいは、RFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドである場合、NFCCは応答を送信しなくてもよい。
場合によっては、別の実施形態では、処理ユニットは、具体的に、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングするように構成されるか、または
NFCCがDHにデータフレームを転送する。
あるいは、別の実施形態では、処理ユニットは、具体的に、
現在起動されているRFインターフェースが近距離無線通信データ交換プロトコル無線周波数NFC−DEP RFインターフェースである場合、NFCCにより、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすること、または
現在起動されているRFインターフェースがフレーム無線周波数Frame RFインターフェースである場合、NFCCにより、DHにデータフレームを転送すること
を行うように構成される。
場合によっては、別の実施形態では、第2のルーティングメカニズムは、プロトコルベースのルート選択メカニズムまたはリッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムを含む。
場合によっては、別の実施形態では、NFCCは、
DHがNFCCから第1のNFCEEに関する情報を知った後、NFCC向けにDHによって構成された第1のルーティングメカニズムを受信するように構成された第2の受信ユニットであって、第1のNFCEEに関する情報が、NFCCがNFCEE発見を実行するときにDHに報告されるか、またはNFCCがDHの要求を受信した後にDHにフィードバックされ、第1のNFCEEに関する情報が、少なくとも第1のNFCEEがスタンドアロン安全要素Standalone SEであることを示す情報を含む、第2の受信ユニット
をさらに含む。
場合によっては、別の実施形態では、第1のルーティングメカニズムは、強制近距離無線通信実行環境ルーティングforced NFCEE routingメカニズムである。
場合によっては、別の実施形態では、方法は、
DH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けにDHによって構成されたRFパラメータを受信し、第1のNFCEE内の非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを受信するように構成された第3の受信ユニット
をさらに含んでもよい。
図8は、本発明の一実施形態によるNFCCの概略ブロック図である。図8に示されたNFCCは図4および図5に対応し、図4および図5のNFCCに関連する各プロセスを実現することができる。NFCC800内のすべてのモジュールの動作および/または機能は、図4および図5の方法実施形態の中の対応する手順をそれぞれ実現するものである。詳細については、前述の方法実施形態における説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細な説明は適宜省略される。
具体的には、図8に示されたNFCC800は第1の端末内に配置されてもよい。第1の端末はデバイスホストDHをさらに含む。 NFCC800は、判断ユニット810と、第1の発見ユニット820と、第1の処理ユニット830とを含む。
具体的には、判断ユニット810は、NFCC向けにDHによって構成された第1の情報がプリセット情報であるかどうかを判定するように構成される。
第1の発見ユニット820は、第1の情報がプリセット情報である場合、第1のNFCEEによって構成された無線周波数RFパラメータおよびDHによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行するように構成される。
第1の処理ユニット830は、第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、事前設定されたルーティングメカニズムに従ってデータフレームを処理するように構成される。
したがって、本発明のこの実施形態では、現在の第1の情報がプリセット情報であるとき、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータとDHによって構成されたRFパラメータの両方を使用してRF発見プロセスを実行する。このようにして、第1の端末のDH上にP2Pアプリケーションが存在し、第1のNFCEE内に非P2Pアプリケーションが存在するとき、RF発見プロセスは、ピア第2の端末がローカルのP2Pアプリケーションおよび非P2Pアプリケーションを発見する (すなわち、ローカルのP2Pアプリケーションに対応する第1のRFプロトコルおよび非P2Pアプリケーションに対応する第2のRFプロトコルを発見する)ことを可能にできることが保証され、その結果、第2の端末は、サービス要件に従って対応する(NFC−DEPプロトコルまたは非NFC−DEPプロトコルなどの)RFプロトコルを起動し、RFプロトコル起動後のデータ交換フェーズにおいて、すなわち、第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、データフレームは事前設定されたルーティングルールに従って処理される。これにより、従来技術において、(Standalone SEなどの)いくつかの特定のNFCEEが使用可能であるとき、RF発見プロセスを実行することにより、DH上のP2Pアプリケーションに対応する(NFC−DEPプロトコルなどの)RFプロトコルがピアによって検出することができないので、DH上のP2Pサービスが利用できないという問題が解決される。
場合によっては、別の実施形態では、第1の処理ユニットは、具体的に、
起動されたRFプロトコルが近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEPであるとき、プロトコルベースのルート選択メカニズムに従ってデータフレームをルーティングするか、またはDHにデータフレームを転送すること、あるいは
起動されたRFプロトコルが非NFC−DEPプロトコルであるとき、プロトコルベースのルート選択メカニズムもしくは技術ベースのルート選択メカニズムに従ってデータフレームをルーティングするか、または第1のNFCEEにデータフレームを転送すること
を行うように構成される。
さらに、別の実施形態では、プロトコルベースのルート選択メカニズムに対応するプロトコルベースのルーティングエントリは、少なくともDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、および第1のNFCEEを指す非NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを含み、または
プロトコルベースのルート選択メカニズムに対応するプロトコルベースのルーティングエントリは、少なくともDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを含み、技術ベースのルート選択メカニズムに対応する技術ベースのルーティングエントリは、少なくとも第1のRF技術に基づき第1のNFCEEを指すルーティングエントリを含み、第1のRF技術は、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、もしくはNFC−V技術のうちの少なくとも1つを含む。
あるいは、別の実施形態では、第1の処理ユニットは、具体的に、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングするように構成され、第2のルーティングメカニズムは、リッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムを含む。
さらに、別の実施形態では、第2のルーティングメカニズム向けにDHによって構成されたルーティングテーブルは、少なくともDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、または第1のRF技術に基づきDHを指すルーティングエントリを含み、第1のRF技術は、NFC−A技術またはNFC−F技術のうちの少なくとも1つを含む。
さらに、別の実施形態では、ルーティングテーブルがDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを含むとき、ルーティングテーブルは、第1のNFCEEを指す非NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、および/もしくは第2のRF技術に基づき第1のNFCEEを指すルーティングエントリをさらに含み、第2のRF技術は、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、もしくはNFC−V技術のうちの少なくとも1つを含み、または
ルーティングテーブルが、第1のRF技術に基づきDHを指すルーティングエントリを含むとき、ルーティングテーブルは、第1のNFCEEを指す非NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、および/もしくは第3のRF技術に基づき第1のNFCEEを指すルーティングエントリをさらに含み、第3のRF技術は、第1のRF技術を除く、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、もしくはNFC−V技術のうちの少なくとも1つを含む。
場合によっては、別の実施形態では、NFCCは、
第1のNFCEEに関する情報をDHに送信するように構成された送信ユニット
をさらに含み、第1のNFCEEに関する情報は、NFCCがNFCEE発見を実行するときにDHに報告されるか、またはNFCCがDHの要求を受信したときにDHにフィードバックされ、第1のNFCEEに関する情報は、第1のNFCEEがスタンドアロン安全要素Standalone SEであり、かつ/または第1のNFCEE内のアプリケーションによってサポートされるRFプロトコルタイプもしくはRF技術タイプであることを含む。
さらに、別の実施形態では、NFCCは、DH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けにDHによって構成されたRFパラメータを受信し、第1のNFCEE内の非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを受信するように構成された受信ユニットをさらに含む。
さらに、別の実施形態では、NFCCは、
第1の情報がプリセット情報ではないと判断ユニットが判断した場合、第1のルーティングメカニズムが利用できないことを示すために第1の情報が使用され、NFCCがDHによって構成されたRFパラメータのみを使用するとき、DHによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行するように構成された第2の発見ユニットと、
第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングするように構成された第2の処理ユニットと
をさらに含む。
さらに、別の実施形態では、NFCCは、
第1の情報がプリセット情報ではないと判断ユニットが判断した場合、第1のルーティングメカニズムが利用であることを示すために第1の情報が使用され、NFCCが第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータのみを使用するとき、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行するように構成された第3の発見ユニットと、
第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、第1のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングするように構成された第3の処理ユニットと
をさらに含む。
さらに、別の実施形態では、第1のルーティングメカニズムは、強制近距離無線通信実行環境ルーティングforced NFCEE routingメカニズムである。
図9は、本発明の一実施形態によるNFCCの概略ブロック図である。図9に示されたNFCCは、図1および図2Aおよび図2Bに対応し、図1および図2Aおよび図2BのNFCCに関連する各プロセスを実現することができる。NFCC900内のすべてのモジュールの動作および/または機能は、図1および図2Aおよび図2Bの方法実施形態の中の対応する手順をそれぞれ実現するものである。詳細については、前述の方法実施形態における説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細な説明は適宜省略される。
具体的には、図9に示されたNFCC900は第1の端末内に配置されてもよい。第1の端末はデバイスホストDHをさらに含む。第1の端末内の第1のルーティングメカニズムは使用可能状態にある。NFCC900は、プロセッサ910およびメモリ920を含み、場合によっては、バスシステム930およびトランシーバ940をさらに含んでもよい。具体的には、トランシーバ940は、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信するように構成される。プロセッサ910は、メモリ920に記憶された命令を実行して、現在起動されている無線周波数RFプロトコルが第1のRFプロトコルである場合、第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理すること、または現在起動されているRFプロトコルが第2のRFプロトコルである場合、第1のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすることを行うように構成される。第1のRFプロトコルは近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEPを含み、第2のRFプロトコルは非NFC−DEPプロトコルを含む。
したがって、本発明のこの実施形態では、受信されたデータフレームに対応する異なるRFプロトコルタイプに対して異なるデータフレーム処理モードを使用することにより、(第1のNFCEE、たとえば、Standalone SEとも呼ばれる)特定のNFCEEが使用可能であるとき、(DHなどの)別のエンティティ上のP2Pアプリケーションを正常に使用することができる。
本発明の前述の実施形態で開示された方法は、プロセッサ910内に適用されてもよく、プロセッサ910によって実施されてもよい。プロセッサ910は集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有する。一実装プロセスでは、前述の方法の各ステップは、プロセッサ910内のハードウェアの集積論理回路、またはソフトウェアの形態の命令を使用することによって完了されてもよい。プロセッサ910は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、または個別ハードウェア構成要素であってもよい。プロセッサは、本発明の実施形態で開示された方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本発明の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサによって直接実行および完了されてもよく、復号プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールの組合せを使用することによって実行および完了されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ、電気的消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタなどの、当技術分野の成熟記憶媒体内に配置されてもよい。記憶媒体はメモリ920内に配置される。プロセッサ910は、メモリ920内の情報を読み取り、プロセッサ910のハードウェアと組み合わされて前述の方法のステップを完了する。バスシステム930は、データバスに加えて、電源バス、制御バス、状態信号バスなどをさらに含んでもよい。しかしながら、説明を明確にするために、図の中の様々なタイプのバスはバスシステム930としてマークされる。トランシーバ940は送信機回路および受信機回路を含んでもよく、通信インターフェースをさらに含んでもよく、またはアンテナをさらに含んでもよく、もしくは送信機回路および受信機回路と結合されたアンテナを含んでもよい。トランシーバ940は集積回路チップであってもよく、信号を受信し送信することが可能である。たとえば、NFCCが、トランシーバ940を使用することにより、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信するとき、トランシーバ940は、一般に、外部NFC端末とのNFC通信を実現する無線周波数回路である。別の例を挙げると、NFCCが、トランシーバ940を使用することにより、受信されたデータフレームをDHに送信するか、または第1のNFCCに関する情報をDHに送信するか、またはDHに第1の起動コマンドを転送し、DHによって返され、第1の起動コマンドに応答するために使用される応答を受信するとき、トランシーバ940は、一般に、第1の端末内のDHとNFCCとの間または第1のNFCEEとNFCCとの間の通信を実行する回路である。
場合によっては、別の実施形態では、プロセッサ910は、具体的に、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすること、または
DHにデータフレームを転送すること
を行うように構成される。
あるいは、別の実施形態では、現在起動されているRFインターフェースが近距離無線通信データ交換プロトコル無線周波数NFC−DEP RFインターフェースである場合、プロセッサ910は第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングし、または
現在起動されているRFインターフェースがフレーム無線周波数Frame RFインターフェースである場合、プロセッサ910はDHにデータフレームを転送する。
場合によっては、別の実施形態では、第2のルーティングメカニズムは、プロトコルベースのルート選択メカニズムまたはリッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムを含む。
場合によっては、別の実施形態では、トランシーバ940は、
受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドであると判断された後に、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信するようにさらに構成され、
第1のRFプロトコルは、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信することにより、トランシーバ940によって起動される。
さらに、別の実施形態では、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースは、NFC−DEP RFインターフェースまたはFrame RFインターフェースを含み、
トランシーバ940は、具体的に、マッピングされたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に直接送信すること、または
マッピングされたRFインターフェースがFrame RFインターフェースである場合、DHに第1の起動コマンドを転送し、DHによって送信され、第1の起動コマンドに応答するために使用される応答を第2の端末に送信すること
を行うように構成される。
場合によっては、別の実施形態では、プロセッサ910は、第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態フィールド内の現在の電力状態に対応するビット値が第1のプリセット値であると判断するようにさらに構成されたる。
場合によっては、別の実施形態では、起動されたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースであるとき、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルであり、または
データフレームのフォーマットが近距離無線通信データ交換プロトコルフレームフォーマットNFC−DEP frame formatであるとき、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルであり、または
RFプロトコル起動フェーズで受信されたRFプロトコル起動コマンドが属性要求ATR_REQコマンドであるとき、現在起動されているRFプロトコルは第1のRFプロトコルである。
場合によっては、別の実施形態では、プロセッサ910は、第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態フィールド内の現在の電力状態に対応するビット値が第2のプリセット値であると判断するようにさらに構成されたる。
場合によっては、別の実施形態では、トランシーバ940は、DHがNFCCから第1のNFCEEに関する情報を知った後、NFCC向けにDHによって構成された第1のルーティングメカニズムを受信するようにさらに構成され、第1のNFCEEに関する情報は、NFCCがNFCEE発見を実行するときにDHに報告されるか、またはNFCCがDHの要求を受信した後にDHにフィードバックされ、第1のNFCEEに関する情報は、少なくとも第1のNFCEEがスタンドアロン安全要素Standalone SEであることを示す情報を含む。
場合によっては、別の実施形態では、第1のルーティングメカニズムは、強制近距離無線通信実行環境ルーティングforced NFCEE routingメカニズムであり、第1のNFCEEは、強制近距離無線通信実行環境forced NFCEEである。
場合によっては、別の実施形態では、トランシーバ940は、DH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けにDHによって構成されたRFパラメータを受信し、第1のNFCEE内の非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを受信するようにさらに構成される。
場合によっては、別の実施形態では、非NFC−DEPプロトコルは、ISO−DEPプロトコル、タイプ1タグT1Tプロトコル、タイプ2タグT2Tプロトコル、タイプ3タグT3Tプロトコル、またはタイプ5タグT5Tプロトコルを含む。
図10は、本発明の一実施形態によるNFCCの概略ブロック図である。図10に示されたNFCCは図3に対応し、図3のNFCCに関連する各プロセスを実現することができる。NFCC1000内のすべてのモジュールの動作および/または機能は、図3の方法実施形態の中の対応する手順をそれぞれ実現するものである。詳細については、前述の方法実施形態における説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細な説明は適宜省略される。
具体的には、図10に示されたNFCC1000は第1の端末内に配置されてもよい。第1の端末はデバイスホストDHをさらに含む。第1の端末内の第1のルーティングメカニズムは使用可能状態にある。NFCC1000は、プロセッサ1010およびメモリ1020を含み、場合によっては、バスシステム1030およびトランシーバ1040をさらに含んでもよい。具体的には、トランシーバ1040は、第2の端末によって送信されたRFプロトコル起動コマンドを受信し、RFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドである場合、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に送信するように構成され、第1の起動コマンドは第1のRFプロトコルを起動するために使用され、第1のRFプロトコルは近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEPを含む。プロセッサ1010は、メモリ1020に記憶された命令を実行して、NFCCが第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理するように構成される。
したがって、本発明のこの実施形態では、第1のルーティングメカニズムが使用可能であるが現在の電力状態では利用できないとき、受信されたRFプロトコル起動コマンドが第1の起動コマンドとして判定された後、第1のプロトコル(たとえば、NFC−DEPプロトコル)を起動するために、第1の起動コマンドに応答するための応答が第2の端末に送信されてもよい。加えて、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信した後、NFCCは第1のプリセットルールに従ってデータフレームを処理する。したがって、第1のルーティングメカニズムが使用可能であるとき、P2Pアプリケーションが正常に使用され、従来技術において、第1のルーティングメカニズムが現在の電力状態では利用できないときに、P2P通信に必要なRFプロトコルを起動することができないので、P2P通信を実行することができないという問題が解決される。
本発明の前述の実施形態で開示された方法は、プロセッサ1010内に適用されてもよく、プロセッサ1010によって実施されてもよい。プロセッサ1010は集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有する。一実装プロセスでは、前述の方法の各ステップは、プロセッサ1010内のハードウェアの集積論理回路、またはソフトウェアの形態の命令を使用することによって完了されてもよい。プロセッサ1010は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、または個別ハードウェア構成要素であってもよい。プロセッサは、本発明の実施形態で開示された方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本発明の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサによって直接実行および完了されてもよく、復号プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールの組合せを使用することによって実行および完了されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ、電気的消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタなどの、当技術分野の成熟記憶媒体内に配置されてもよい。記憶媒体はメモリ1020内に配置される。プロセッサ1010は、メモリ1020内の情報を読み取り、プロセッサ1010のハードウェアと組み合わされて前述の方法のステップを完了する。バスシステム1030は、データバスに加えて、電源バス、制御バス、状態信号バスなどをさらに含んでもよい。しかしながら、説明を明確にするために、図の中の様々なタイプのバスはバスシステム1030としてマークされる。トランシーバ1040は送信機回路および受信機回路を含んでもよく、通信インターフェースをさらに含んでもよく、またはアンテナをさらに含んでもよく、もしくは送信機回路および受信機回路と結合されたアンテナを含んでもよい。トランシーバ1040は集積回路チップであってもよく、信号を受信し送信することが可能である。たとえば、NFCCが、トランシーバ1040を使用することにより、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信するとき、トランシーバ1040は、一般に、外部NFC端末とのNFC通信を実現する無線周波数回路である。別の例を挙げると、NFCCが、トランシーバ1040を使用することにより、受信されたデータフレームをDHに送信するか、または第1のNFCCに関する情報をDHに送信するか、またはDHに第1の起動コマンドを転送し、DHによって返され、第1の起動コマンドに応答するために使用される応答を受信するとき、トランシーバ1040は、一般に、第1の端末内のDHとNFCCとの間または第1のNFCEEとNFCCとの間の通信を実行する回路である。
場合によっては、別の実施形態では、第1のRFプロトコル向けにDHによって構成されたマッピングされたRFインターフェースは、NFC−DEP RFインターフェースまたはFrame RFインターフェースを含み、トランシーバ1040は、具体的に、
マッピングされたRFインターフェースがNFC−DEP RFインターフェースである場合、第1の起動コマンドに応答するための応答を第2の端末に直接送信すること、または
マッピングされたRFインターフェースがFrame RFインターフェースである場合、DHに第1の起動コマンドを転送し、DHによって送信され、第1の起動コマンドに応答するために使用される応答を第2の端末に送信すること
を行うように構成される。
場合によっては、別の実施形態では、プロセッサ1010は、第1のルーティングメカニズム向けにDHによって構成された電力状態フィールド内の現在の電力状態に対応するビット値が第1のプリセット値であると判断するようにさらに構成されたる。
場合によっては、別の実施形態では、プロセッサ1010は、RFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドである場合、第2の端末にエラー応答を送信するようにさらに構成される。
あるいは、RFプロトコル起動コマンドが第2の起動コマンドである場合、NFCCは応答を送信しなくてもよい。
場合によっては、別の実施形態では、プロセッサ1010は、具体的に、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングするか、またはDHにデータフレームを転送するように構成される。
あるいは、別の実施形態では、プロセッサ1010は、具体的に、現在起動されているRFインターフェースが近距離無線通信データ交換プロトコル無線周波数NFC−DEP RFインターフェースである場合、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングすること、または
現在起動されているRFインターフェースがフレーム無線周波数Frame RFインターフェースである場合、DHにデータフレームを転送すること
を行うように構成される。
場合によっては、別の実施形態では、第2のルーティングメカニズムは、プロトコルベースのルート選択メカニズムまたはリッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムを含む。
場合によっては、別の実施形態では、トランシーバ1040は、DHがNFCCから第1のNFCEEに関する情報を知った後、NFCC向けにDHによって構成された第1のルーティングメカニズムを受信するようにさらに構成され、第1のNFCEEに関する情報は、NFCCがNFCEE発見を実行するときにDHに報告されるか、またはNFCCがDHの要求を受信した後にDHにフィードバックされ、第1のNFCEEに関する情報は、少なくとも第1のNFCEEがスタンドアロン安全要素Standalone SEであることを示す情報を含む。
場合によっては、別の実施形態では、第1のルーティングメカニズムは、強制近距離無線通信実行環境ルーティングforced NFCEE routingメカニズムである。
場合によっては、別の実施形態では、トランシーバ1040は、DH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けにDHによって構成されたRFパラメータを受信し、第1のNFCEE内の非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを受信するようにさらに構成される。
図11は、本発明の一実施形態によるNFCCの概略ブロック図である。図11に示されたNFCCは図4および図5に対応し、図4および図5のNFCCに関連する各プロセスを実現することができる。NFCC1100内のすべてのモジュールの動作および/または機能は、図4および図5の方法実施形態の中の対応する手順をそれぞれ実現するものである。詳細については、前述の方法実施形態における説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細な説明は適宜省略される。
具体的には、図11に示されたNFCC1100は第1の端末内に配置されてもよい。第1の端末はデバイスホストDHをさらに含む。NFCC1100は、プロセッサ1110およびメモリ1120を含み、場合によっては、バスシステム1130およびトランシーバ1140をさらに含んでもよい。具体的には、
具体的には、プロセッサ1110は、メモリ1120に記憶された命令を実行して、NFCC向けにDHによって構成された第1の情報がプリセット情報であるかどうかを判定し、第1の情報がプリセット情報である場合、第1のNFCEEによって構成された無線周波数RFパラメータおよびDHによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行するように構成されるトランシーバ1140は、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信するように構成される。プロセッサ1110は、第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、事前設定されたルーティングメカニズムに従ってデータフレームを処理するように構成される。
したがって、本発明のこの実施形態では、現在の第1の情報がプリセット情報であるとき、NFCCは、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータとDHによって構成されたRFパラメータの両方を使用してRF発見プロセスを実行する。このようにして、第1の端末のDH上にP2Pアプリケーションが存在し、第1のNFCEE内に非P2Pアプリケーションが存在するとき、RF発見プロセスは、ピア第2の端末がローカルのP2Pアプリケーションおよび非P2Pアプリケーションを発見する (すなわち、ローカルのP2Pアプリケーションに対応する第1のRFプロトコルおよび非P2Pアプリケーションに対応する第2のRFプロトコルを発見する)ことを可能にできることが保証され、その結果、第2の端末は、サービス要件に従って対応する(NFC−DEPプロトコルまたは非NFC−DEPプロトコルなどの)RFプロトコルを起動し、RFプロトコル起動後のデータ交換フェーズにおいて、すなわち、第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、データフレームは事前設定されたルーティングルールに従って処理される。これにより、従来技術において、(Standalone SEなどの)いくつかの特定のNFCEEが使用可能であるとき、RF発見プロセスを実行することにより、DH上のP2Pアプリケーションに対応する(NFC−DEPプロトコルなどの)RFプロトコルがピアによって検出することができないので、DH上のP2Pサービスが利用できないという問題が解決される。
本発明の前述の実施形態で開示された方法は、プロセッサ1110内に適用されてもよく、プロセッサ1110によって実施されてもよい。プロセッサ1110は集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有する。一実装プロセスでは、前述の方法の各ステップは、プロセッサ1110内のハードウェアの集積論理回路、またはソフトウェアの形態の命令を使用することによって完了されてもよい。プロセッサ1110は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、または個別ハードウェア構成要素であってもよい。プロセッサは、本発明の実施形態で開示された方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本発明の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサによって直接実行および完了されてもよく、復号プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールの組合せを使用することによって実行および完了されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ、電気的消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタなどの、当技術分野の成熟記憶媒体内に配置されてもよい。記憶媒体はメモリ1120内に配置される。プロセッサ1110は、メモリ1120内の情報を読み取り、プロセッサ1110のハードウェアと組み合わされて前述の方法のステップを完了する。バスシステム1130は、データバスに加えて、電源バス、制御バス、状態信号バスなどをさらに含んでもよい。しかしながら、説明を明確にするために、図の中の様々なタイプのバスはバスシステム1130としてマークされる。トランシーバ1140は送信機回路および受信機回路を含んでもよく、通信インターフェースをさらに含んでもよく、またはアンテナをさらに含んでもよく、もしくは送信機回路および受信機回路と結合されたアンテナを含んでもよい。トランシーバ1140は集積回路チップであってもよく、信号を受信し送信することが可能である。たとえば、NFCCがトランシーバ1140を使用することにより、第2の端末によって送信されたデータフレームを受信するとき、トランシーバ1140は、一般に、外部NFC端末とのNFC通信を実現する無線周波数回路である。別の例を挙げると、NFCCが、トランシーバ1140を使用することにより、DHによって構成された第1の情報を受信するか、または受信されたデータフレームをDHに送信するか、または第1のNFCCに関する情報をDHに送信するとき、トランシーバ1140は、一般に、第1の端末内のDHとNFCCとの間または第1のNFCEEとNFCCとの間の通信を実行する回路である。
場合によっては、別の実施形態では、プロセッサ1110は、具体的に、
起動されたRFプロトコルが近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEPであるとき、プロトコルベースのルート選択メカニズムに従ってデータフレームをルーティングするか、またはDHにデータフレームを転送すること、あるいは
起動されたRFプロトコルが非NFC−DEPプロトコルであるとき、プロトコルベースのルート選択メカニズムもしくは技術ベースのルート選択メカニズムに従ってデータフレームをルーティングするか、または第1のNFCEEにデータフレームを転送すること
を行うように構成される。
さらに、別の実施形態では、プロトコルベースのルート選択メカニズムに対応するプロトコルベースのルーティングエントリは、少なくともDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、および第1のNFCEEを指す非NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを含み、または
プロトコルベースのルート選択メカニズムに対応するプロトコルベースのルーティングエントリは、少なくともDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを含み、技術ベースのルート選択メカニズムに対応する技術ベースのルーティングエントリは、少なくとも第1のRF技術に基づき第1のNFCEEを指すルーティングエントリを含み、第1のRF技術は、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、もしくはNFC−V技術のうちの少なくとも1つを含む。
あるいは、別の実施形態では、プロセッサ1110は、具体的に、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングするように構成され、第2のルーティングメカニズムは、リッスンモードルーティングlisten mode routingメカニズムを含む。
さらに、別の実施形態では、第2のルーティングメカニズム向けにDHによって構成されたルーティングテーブルは、少なくともDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、または第1のRF技術に基づきDHを指すルーティングエントリを含み、第1のRF技術は、NFC−A技術またはNFC−F技術のうちの少なくとも1つを含む。
さらに、別の実施形態では、ルーティングテーブルがDHを指すNFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリを含むとき、ルーティングテーブルは、第1のNFCEEを指す非NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、および/もしくは第2のRF技術に基づき第1のNFCEEを指すルーティングエントリをさらに含み、第2のRF技術は、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、もしくはNFC−V技術のうちの少なくとも1つを含み、または
ルーティングテーブルが、第1のRF技術に基づきDHを指すルーティングエントリを含むとき、ルーティングテーブルは、第1のNFCEEを指す非NFC−DEPプロトコルベースのルーティングエントリ、および/もしくは第3のRF技術に基づき第1のNFCEEを指すルーティングエントリをさらに含み、第3のRF技術は、第1のRF技術を除く、NFC−A技術、NFC−B技術、NFC−F技術、もしくはNFC−V技術のうちの少なくとも1つを含む。
場合によっては、別の実施形態では、トランシーバ1140は、第1のNFCEEに関する情報をDHに送信するようにさらに構成され、第1のNFCEEに関する情報は、NFCCがNFCEE発見を実行するときにDHに報告されるか、またはNFCCがDHの要求を受信したときにDHにフィードバックされ、第1のNFCEEに関する情報は、第1のNFCEEがスタンドアロン安全要素Standalone SEであり、かつ/または第1のNFCEE内のアプリケーションによってサポートされるRFプロトコルタイプもしくはRF技術タイプであることを含む。
さらに、別の実施形態では、トランシーバ1140は、DH上のNFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けにDHによって構成されたRFパラメータを受信し、第1のNFCEE内の非NFC−DEPプロトコルに準拠するアプリケーション向けに第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを受信するようにさらに構成される。
さらに、別の実施形態では、プロセッサ1110は、第1の情報がプリセット情報ではないと判断された場合、第1のルーティングメカニズムが利用できないことを示すために第1の情報が使用され、NFCCがDHによって構成されたRFパラメータのみを使用するとき、DHによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行し、第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、第2のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングするようにさらに構成される。
さらに、別の実施形態では、プロセッサ1110は、第1の情報がプリセット情報ではないと判断された場合、第1のルーティングメカニズムが利用可能であることを示すために第1の情報が使用され、NFCCが第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータのみを使用するとき、第1のNFCEEによって構成されたRFパラメータを使用してRF発見プロセスを実行し、NFCCにより、第2の端末によって送信されたデータフレームが受信された後、第1のルーティングメカニズムに従ってデータフレームをルーティングするようにさらに構成される。
さらに、別の実施形態では、第1のルーティングメカニズムは、強制近距離無線通信実行環境ルーティングforced NFCEE routingメカニズムである。
本出願において提供されたいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法は他の方式で実装されてもよいことを理解されたい。たとえば、記載された装置実施形態は一例にすぎない。たとえば、ユニット分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実装形態では他の分割であってもよい。たとえば、複数のユニットまたは構成要素は組み合わされるか、もしくは別のシステムに統合されてもよく、または、いくつかの特徴は無視されるか、もしくは実行されなくてもよい加えて、表示または説明された相互結合もしくは直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェース、装置もしくはユニット間の間接結合もしくは通信接続、または電気接続、機械接続、もしくは他の形態の接続を介して実装されてもよい。
図12は、本発明の一実施形態による、NFC端末(すなわち、第1の端末)の概略ブロック図である。図12に示されたNFC端末1200はNFCC1210およびDH1220を含む。NFCC1210およびDH1220は、それぞれ、図6〜図11のNFCCおよびDHに対応する。詳細については、前述の実施形態における説明を参照されたい。繰返しを避けるために、本明細書では詳細な説明は適宜省略される。
前述の例は、本発明の実施形態の範囲を限定する代わりに、当業者が本発明の実施形態をより良く理解するのを助けるものであるにすぎないことに留意されたい。当業者は、上述された例に応じて様々な均等な修正または変更を行うことができ、そのような修正または変更も本発明の実施形態の範囲内に入る。
前述のプロセスのシーケンス番号は実行シーケンスを意味しないことを理解されたい。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能および内部ロジックに従って決定されるべきであり、本発明の実施形態の実装プロセスに対するいかなる制限とも解釈されるべきではない。
本明細書全体を通して言及された「1つの実施形態」または「一実施形態」は、実施形態に関係する特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味しないことを理解されたい。したがって、本明細書全体を通して現れる「1つの実施形態では」または「一実施形態では」は、同じ実施形態を参照しない。加えて、これらの特定の特徴、構造、または特性は、任意の適切な方式を使用して、1つまたは複数の実施形態において組み合わされてもよい。前述のプロセスのシーケンス番号は、本発明の様々な実施形態における実行シーケンスを意味しないことを理解されたい。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能および内部ロジックに従って決定されるべきであり、本発明の実施形態の実装プロセスに対するいかなる制限とも解釈されるべきではない。
加えて、「システム」および「ネットワーク」という用語は、本明細書において互換的に使用される場合がある。本明細書内の「および/または」という用語は、関連するオブジェクトを記述するための関連付け関係のみを記載し、3つの関係が存在する場合があることを表す。たとえば、Aおよび/またはBは、以下の3つのケースを表すことができる:Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在する。加えて、本明細書内の文字「/」は、一般に、関連するオブジェクト間の「または」関係を示す。
本出願の実施形態において、「Aに対応するB」は、BがAに関連付けられ、BがAに応じて決定されてもよいことを示すことを理解されたい。しかしながら、Bに応じてAを決定することは、BがAのみに応じて決定されることを意味せず、すなわち、BがAおよび/または他の情報に応じて決定されてもよいことをさらに理解されたい。
本明細書で開示された実施形態に記載された例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの組合せによって実装される場合があることを、当業者なら認識されよう。ハードウェアとソフトウェアとの間の互換性を明確に記載するために、上記は、機能に従って各例の構成およびステップを全体的に記載している。機能がハードウェアによって実施されるか、またはソフトウェアによって実施されるかは、技術的解決策の特定の用途および設計制約条件に依存する。当業者は、様々な方法を使用して、特定の用途ごとに記載された機能を実装することができるが、その実装形態が本発明の範囲を超えると考えられるべきではない。
便利で簡潔な説明のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法実施形態内の対応するプロセスに対して参照を行うことができ、本明細書では詳細は再び記載されないことは、当業者なら明確に理解されよう。
別々の部分として記載されたユニットは、物理的に分かれていても、分かれていなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理ユニットであってもそうでなくてもよく、1つの場所に配置されてもよく、複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部またはすべては、本発明の実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の必要に応じて選択されてもよい。
加えて、本発明の実施形態における機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよく、またはユニットの各々は物理的に単独で存在してもよく、または2つ以上のユニットは1つのユニットに統合されてもよい。統合ユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
前述の実施形態の説明により、当業者は、本発明がハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せによって実装されてもよいことを明確に理解することができる。本発明がソフトウェアによって実装されると、前述の機能は、コンピュータ可読媒体内に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体内で1つもしくは複数の命令もしくはコードとして送信されてもよい。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ記憶媒体および通信媒体が含まれ、通信媒体には、コンピュータプログラムが1つの場所から別の場所に送信されることを可能にする任意の媒体が含まれる。記憶媒体は、コンピュータにアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよい。以下に例を提供するが、限定を課すものではない:コンピュータ可読媒体には、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは別の光ディスクストレージ、またはディスク記憶媒体もしくは別の磁気ストレージデバイス、または命令もしくはデータ構造の形態で予想されるプログラムコードを搬送もしくは記憶することができ、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体が含まれてもよい。加えて、いかなる接続もコンピュータ可読媒体として適切に定義されてもよい。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバ/ケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用することにより、ウェブサイト、サーバ、または別のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ/ケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、それらが属する媒体の固定に含まれる。たとえば、本発明によって使用されるディスク(Disk)およびディスク(disc)には、コンパクトディスクCD、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、およびブルーレイディスクが含まれ、ディスク(Disk)は一般に磁気的手段によってデータをコピーし、ディスク(disc)はレーザ手段によって光学的にデータをコピーする。前述の組合せも、コンピュータ可読媒体の保護範囲内に含まれるべきである。