JP6856054B2 - 溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法に関し、溶融亜鉛系めっき鋼板の中で、特にめっき外観に影響をおよぼすめっき層と鋼板との界面に存在する界面酸化物の分析方法に関する。
溶融亜鉛系めっき鋼板は、建材、土木、家電、自動車用鋼板などとして広く利用されている。近年、ZnにさらにAlとMgを添加したAl−Mg−Zn合金めっき鋼板は、優れた耐食性および美麗な表面外観を有するため、建材、土木分野を中心に適用が広がっている。これらの溶融亜鉛系めっき鋼板に求められる品質特性は、耐食性、耐プレス成型性、溶接性、化成処理性など多岐にわたるが、めっき外観も重要な要求特性である。
しかしながら溶融亜鉛系めっき鋼板では、めっき浴の凝固過程や厚みのむらによって、湯だれ、ふくれ、凹み等の外観不良が発生し問題となることがある。これらの外観不良は、めっき浴中の異物が付着することが主な原因であると考えられている。特にめっき浴の表面に生成し浮遊している酸化膜は、鋼板がめっき浴に侵入し通過する際に巻き込まれて、鋼板とめっき浴の界面に酸化膜が取り込まれ、界面の合金化反応を阻害する。その結果、凝固後のめっき層には凹み、変色、光沢異常などの外観不良が生じる。外観の良好な溶融亜鉛系めっき鋼板を安定的に製造するためには、外観不良を引き起こすめっき層/鋼板界面の酸化膜(以下、界面酸化物と称する。)の量や組成などを正確に把握することが極めて重要である。
界面酸化物の量や組成は、めっき層/鋼板界面の薄膜試料を作製し透過電子顕微鏡で観察し、見積もることができる。この方法で求めた見積もり結果を外観との相関関係に適用するためには、複数箇所の薄膜試料を作製しこれらの観察に基づく平均値を求める必要があり、膨大な作業負荷が必要であった。このため、界面酸化物のみを抽出して分析する手法が必要とされている。
特許文献1には、Zn基合金をよう素の溶媒としてアルコールとエステルを用いた抽出液中に浸漬して、Zn基合金中のZn酸化物を抽出する方法(よう素エステル法)が開示されている。
特開平5−10861号公報
しかしながら、特許文献1のよう素エステル法を溶融亜鉛系めっき鋼板に適用すると、界面酸化物の量が透過電子顕微鏡による組織観察からの見積もり値より高めに定量されるため、外観との相関関係が得られなかった。さらに特許文献1のよう素エステル法は、Znより易酸化性元素であるAlやMgを含む酸化物の抽出に適用できるかどうか明らかではないといった課題があった。
本発明はこれらの課題を解決すべく、溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物を抽出分離し定量分析する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためには、めっき最表層の自然酸化膜や、めっき層内部に存在するドロスや合金相等の影響を受けず、界面酸化物のみを全量選択的に抽出することが要件となる。そこで本発明者らは、界面酸化物のみを正確に抽出する方法を鋭意検討し、以下の知見を得た。
(1)従来のよう素エステル法では、界面酸化物だけでなくめっき層表面に存在する自然酸化膜も抽出してしまう。これが界面酸化物の量を概算見積もり値より高めに定量してしまう原因である。
(2)非水溶媒系の電解抽出液中でめっき鋼板を定電位電解することにより、Zn基合金(Znを主体とした合金)を選択的に溶解して、めっき層を自然酸化膜とともに剥離することができ、自然酸化膜の混入を防止することができる(第一の電解処理)。
(3)したがって、Zn基合金のみが選択的に溶解する(下地鋼板は溶解しない)電位に設定して定電位電解を完了させる必要がある。しかしながら、めっき層全てを定電位電解により溶解させると、下地鋼板がわずかに溶解してしまい、下地鋼板表層に存在する界面酸化物の一部が消失する。このため、界面酸化物を正確に抽出するためには、めっき層すべてを剥離するのではなく、めっき層と下地鋼板の界面に存在する界面合金層を下地鋼板上に残留する条件で定電位電解をする必要がある。
本発明の要旨構成は、次のとおりである。
[1]非水溶媒系である第一の電解抽出液中で溶融亜鉛系めっき鋼板を定電位電解する第一の電解処理工程と、
非水溶媒系である第二の電解抽出液中で前記第一の電解処理工程後の鋼板を定電流または定電位電解する第二の電解処理工程と、
前記第二の電解処理工程後の鋼板の電解残渣を抽出する工程と、
前記電解残渣を分析する工程と、
を有する溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
[2]前記第一の電解処理工程における電位は、電位電流密度曲線を求めることにより決定する電位である[1]に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
[3]前記第一の電解抽出液および前記第二の電解抽出液は、アルコールを非水溶媒とし、電解質として前記アルコールに可溶な塩化物を0.5〜4質量%含有し、かつ金属錯形成剤を30体積%以下含有する電解抽出液である[1]または[2]に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
[4]前記第一の電解抽出液および前記第二の電解抽出液の非水溶媒は、メタノールまたはエタノールまたはプロパノールのいずれか1つである[1]〜[3]のいずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
[5]前記電解質は、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩の塩化物である[3]または[4]に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
本発明によれば、溶融亜鉛系めっき鋼板の外観の不良要因となるめっき層と鋼板との界面に存在する界面酸化物の種類と量を定量的に評価することが可能となる。これにより、界面酸化物と操業条件との関係から、最適な操業条件を見出すことが可能である。
図1は、実施例におけるAl−Mg−Zn系めっき鋼板の界面酸化物の量と表面外観との関係を示すグラフである。
本発明の分析方法は、非水溶媒系である第一の電解抽出液中で溶融亜鉛系めっき鋼板を定電位電解する第一の電解処理工程と、非水溶媒系である第二の電解抽出液中で前記第一の電解処理工程後の鋼板を定電流または定電位電解する第二の電解処理工程と、前記第二の電解処理工程後の鋼板の電解残渣を抽出する工程と、前記電解残渣を分析する工程と、
を有する。本発明の分析方法について、以下に説明する。
<第一の電解処理工程および第二の電解処理工程>
本発明では、まず、非水溶媒系である第一の電解抽出液中で溶融亜鉛系めっき鋼板を定電位電解する。これにより、溶融Zn系合金めっき層のみをめっき層表面に存在する自然酸化膜とともに剥離除去する。したがって、第一の電解処理により、界面酸化物を保持した状態の下地鋼板を得ることができる。
第一の電解抽出液としては、非水溶媒系とする。非水溶媒系とすることにより、めっき層の酸化が起こらず、新たな酸化物を生成させることがない。
第一の電解処理では、溶融亜鉛系めっき鋼板における溶融Zn系合金めっき層のみを選択的に溶解する電位に設定して定電位電解することにより、界面合金層および界面酸化物を下地鋼板に残留させることができ、溶融Zn系合金めっき層のみを剥離することができる。溶融Zn系合金めっき層のみを選択的に溶解する電位とは、界面酸化物や下地鋼板を溶解しない電位であり、電解液抽出液の種類と濃度によって変化する。このため、本発明では、第一の電解処理における電位は、電位電流密度曲線を求めることにより、決定することができる。
たとえば10%AA系電解抽出液(10vol%アセチルアセトン−1mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)の場合の電解電位は、−500mV vs SCEが好適である。ただし、実際の電解においては、下地鋼板が溶解しない電位であっても、鋼板はわずかに溶解してしまい、鋼板表層に存在する界面酸化物の一部が消失してしまうことが明らかになった。そこで界面酸化物の消失を防止するためには、下地の鋼板が露出する電流値が0mAとなるまで電解せず、界面合金層が残留する電流値で電解処理を停止することが好ましい。電解処理を停止する電流値は、下地鋼板が露出しない電流値であれば特に限定はしないが、めっき層の残存量が多いと次に述べる第二の電解処理に長時間を要する。このため、0.1〜0.2mAで電解を終了することが望ましい。以上の電解処理により、界面酸化膜物を下地鋼板上に確実に保持することができる。
次に、界面酸化物を保持した下地鋼板を、第一の電解抽出液から引き上げて、メタノール等で十分洗浄した後、直ちに第二の電解抽出液中で第二の電解処理を行う。第二の電解処理の目的は、下地鋼板を酸化させることなく溶解して、界面酸化物を下地鋼板から剥離させることである。したがって、電解抽出液は、第一の電解抽出液同様、非水溶媒系とする。
第二の電解処理では、下地鋼板を溶解して界面酸化物を下地鋼板から剥離できればよいので、定電位電解または定電流電解のいずれかであればよい。なお、定電流電解を行う場合、たとえば電流密度20mA/cm程度で電解処理することができる。
第一の電解抽出液および第二の電解抽出液としては、アルコールを非水溶媒とし、電解質としてアルコールに可溶な塩化物を0.5〜4質量%含有し、かつ金属錯形成剤を30体積%以下含有する電解抽出液が好適である。第一の電解抽出液および第二の電解抽出液としては、具体的にはたとえば、10%AA系電解抽出液(10vol%アセチルアセトン−1mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)、4%MS系電解液(4vol%サリチル酸メチル−1mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)などが挙げられる。
電解抽出液の非水溶媒、すなわち電解抽出液の溶媒であるアルコールとしては、メタノールまたはエタノールまたはプロパノールのいずれか1つであることが好ましい。なお、電解質を容易に溶解することや、コストなどの面から、メタノールとすることがより好ましい。
また、電解抽出液に含まれる電解質としての塩化物は、塩化リチウム、塩化ナトリウムなどのアルカリ金属塩または塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩を利用できる。なお、少ない含有量で高い電気伝導性を得ることが可能な塩化テトラメチルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩がより好適である。また、電解質の含有量は、0.5〜4質量%とすることが好ましい。電解質の含有量が0.5質量%未満の場合、電解質不足で溶液抵抗が高くなり、電解ができない場合がある。なお電解質の含有量が4質量%を超えても、電流効率は濃度に応じて上昇せず、コスト高になる。よって、電解質の含有量は、0.5〜4質量%とすることが好ましい。
電解抽出液に含まれる金属錯形成剤としては、使用する電解液を構成する非水溶媒(メタノール、エタノールまたはプロパノール)に可溶な物質であれば特に制約はなく、アセチルアセトンまたはサリチル酸メチルまたはマレイン酸等を1種以上含むことが望ましい。金属錯形成剤の含有量は、合計で30体積%以下とすることが好ましい。金属錯形成剤形成剤が30体積%を超えると、溶液抵抗が高くなり電解速度が遅くなる。
<電解残渣を抽出する工程>
剥離した界面酸化物は、電解残渣としてメンブレンフィルター上に濾過捕集することで、界面酸化物のみを回収することが可能である(電解残渣の抽出)。
<電解残渣を分析する工程>
次に捕集した電解残渣、すなわち界面酸化物の分析を行う(電解残渣の分析)。分析方法については特に限定するものではなく、酸分解やアルカリ融解法などによる溶液化と、原子吸光法やICP発光分光分析法等の原子スペクトル分析を組み合わせて実施すればよい。なお、これらの分析に先立って、電子顕微鏡やX線回折により、界面酸化物の構成元素と結晶構造を測定することもできる。
以上の工程により、本発明によれば、溶融亜鉛系めっき鋼板の外観の不良要因となるめっき層と鋼板との界面に存在する界面酸化物を分析することができる。したがって、溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の種類と量を定量的に評価することが可能となる。
表1に示すように、表面外観が異なる溶融亜鉛−5%Al−0.5%Mg系めっき鋼板(板厚1.6mm、めっき付着量70g/m)について、本発明の分析方法を用いて界面酸化物を定量し、界面酸化物中のMg量と表面外観との関係を評価した。なお、表面外観は、目視で0点(良好)から5点(劣悪)の1点刻みである。
各試料から、25mm×25mmに切り出したものを試験片として使用した。
本発明例について、各試験片の裏面をテープでマスキングし、表1に示す組成に調整した第一の電解抽出液250ml中に試料を浸漬し、表1に示す電位に固定して電流値が0.1mAに下がるまで定電位電解を行った。次に、各試験片を取り出しメタノールでよく洗浄した後、表1に示す第2の電解抽出液250ml中で電流密度20mA/cmにて定電流電解を行った。電解残渣をポリカーボネート製のニュークリポアフィルタ上に捕集し、アルカリ融解によりフィルタごと分解して溶液化した後、ICP発光分光分析法によりMgを定量し、界面酸化物中のMg量を求めた。
なお、第一の電解処理および第二の電解処理における電解抽出液としては、表1に示すように、非水溶媒系である10%AA系(10vol%アセチルアセトン−1mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)、4%MS系(4vol%サリチル酸メチル−1mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)、10%MA系(10mass%無水マレイン酸−2mass%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール)をそれぞれ用いた。
また、比較例として、表1に示すように、第一の電解処理において、水溶系の電解抽出液として5%NaOH−2%TEA水溶液(5%水酸化ナトリウム−2%トリエタノールアミン−5%塩化ナトリウム水溶液)を用いた。また、第二の電解処理において水溶系の電解抽出液としてクエン酸系電解液(15%クエン酸Na−30%クエン酸−1.2%臭化カリウム水溶液)を用いた。
また、透過電子顕微鏡を用いてめっき層と鋼板界面について断面観察することにより、Mg量を見積もった。具体的には、外観不良部を3カ所選び、それぞれの部位で集束イオンビーム加工装置を用いて、めっき層と鋼板の界面の薄膜試料を作製し、界面酸化物の明視野像を撮影するとともに、エネルギー分散型X線分光装置により界面に垂直方向にライン分析を各3ヶ所行い、界面酸化物の平均厚みとMg量の平均組成を求めた。別途、画像解析装置で外観不良部の面積率を測定し、前述の界面酸化物の平均厚みと平均組成から、25mm×25mm当たりのMg量に換算した。
表1に電解条件および評価結果を示す。
Figure 0006856054
表1中のNo.1〜13、およびNo.21、22は本発明法により界面酸化物を抽出しMg量を求めた結果である。界面酸化物中のMg量は、予め界面酸化物の組成および厚みなどを透過電子顕微鏡で調査し、得られた情報から見積もられるMg量と同等であった。
また、No.1〜3はいずれも試料Aについて、No.4、5はいずれも試料Bについて、異なる第一の電解抽出液と第二の電解抽出液との組み合わせで電解処理を試みたものである。いずれも、同一の試料であれば、電解抽出液の組み合わせによらずほぼ同等の定量結果が得られていることがわかる。
No.14〜17は、第一の電解処理に用いる第一の電解抽出液を水溶系の溶媒とした場合の比較例である。No.18、19は、第一の電解処理について定電流電解し、第二の電解処理を行わなかった場合の比較例である。No.20は、第二の電解処理に用いる第二の電解抽出液を水溶系の溶媒とした場合の比較例である。界面酸化物中のMg量は、予め界面酸化物の組成および厚みなどを透過電子顕微鏡で調査し、得られた情報から見積もられるMg量と同等にならなかった。
また、図1に、表面外観と界面酸化物中のMg量との関係を示す。
図1に示すように、本発明例について、界面酸化物中のMg量は、表面外観と相関関係があることが明らかである。すなわち、表面外観が悪いほど、界面酸化物中のMg量が多い。一方、比較例について、界面酸化物中のMg量は、表面外観との相関はなく、いずれも本発明のMg量よりも高値を示した。
No.14〜17およびNo.20については、第一もしくは第二の電解処理の際に、界面酸化物以外のMg含有化合物を抽出していること、あるいは目的の界面酸化物の他に、水溶液系電解液中で不導態化により生じた酸化物諸共抽出してしまうことが高値を示した原因と考えられる。また、No.18、19は、目的の界面酸化物と共にめっき最表層に存在する自然酸化膜を抽出してしまうため、高値となったものと考えられる。
以上の結果から、本発明によれば、溶融亜鉛系めっき鋼板の外観不良要因となるめっき層と鋼板との界面に存在する界面酸化物の定量評価が可能である。

Claims (5)

  1. 非水溶媒系である第一の電解抽出液中で溶融亜鉛系めっき鋼板を定電位電解し、溶融亜鉛系合金めっき層のみを溶解する第一の電解処理工程と、
    非水溶媒系である第二の電解抽出液中で前記第一の電解処理工程後の鋼板を定電流または定電位電解し、下地鋼板を溶解して界面酸化物を下地鋼板から剥離する第二の電解処理工程と、
    前記第二の電解処理工程後の鋼板の電解残渣を抽出する工程と、
    前記電解残渣を分析する工程と、
    を有する溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
  2. 前記第一の電解処理工程における電位は、電位電流密度曲線を求めることにより決定する電位である請求項1に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
  3. 前記第一の電解抽出液および前記第二の電解抽出液の非水溶媒は、メタノールまたはエタノールまたはプロパノールのいずれか1つである請求項1または2に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
  4. 前記第一の電解抽出液および前記第二の電解抽出液は、アルコールを非水溶媒とし、電解質として前記アルコールに可溶な塩化物を0.5〜4質量%含有し、かつ金属錯形成剤を30体積%以下含有する電解抽出液である請求項1〜3のいずれかに記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
  5. 前記電解質は、アルカリ金属塩またはアンモニウム塩の塩化物である請求項に記載の溶融亜鉛系めっき鋼板の界面酸化物の分析方法。
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