本発明に係る遊技機の実施形態について、遊技機の一種である弾球遊技機の一例としてのパチンコ機100を説明し、その後に変形例や他の種類の遊技機を説明する。まず、パチンコ機100の実施形態について、構造的な構成、電気的な構成、各種の制御処理を順に説明する。
<構造的な構成>
まず、図1から図9を主に参照して、パチンコ機100の構造部分の構成について説明する。図1〜図4は、パチンコ機100の各種状態を示す斜視図であり、図1はパチンコ機100の閉鎖状態を示し、図2は外枠101に対して前ブロック102及び中間ブロック103が一体的に開放されている状態を示し、図3は中間ブロック103に対して前ブロック102が開放されている状態を示し、図4は中間ブロック103に対して後ブロック104が開放されている状態を示している。また、図5は、パチンコ機100の正面図であり、図6は、図5の状態からパチンコ機100の前ブロック102を取り外した状態を示している。なお、各図において各種の配線は省略されており、また、図3及び図6において遊技盤400の構成の一部は省略されている。
パチンコ機100は、例えば、図1〜図4に示すように、外枠101と、前ブロック102と、中間ブロック103と、後ブロック104とを備え、これら各部位を所定の操作により相対的に変位可能に構成されている。
外枠101は、パチンコ機100の本体部分を支持する本体支持手段としての機能を有している。外枠101は、例えば、図2に示すように、天板部111、底板部112、左側板部113及び右側板部114が組み付けられた略四辺形状の枠体であり、パチンコ機100を設置する遊技場に設けられた遊技機設置設備(島設備)に嵌め込まれると共に固定具(図示せず)によって強固に固定される。なお、パチンコ機100において外枠101は必須の構成ではなく、外枠101又は外枠101と同一の内形形状を有し、外枠101を除いたパチンコ機100の構成に相当する本体部分を支持する支持機構や、その本体部分を施錠する施錠機構の一部が島設備に備え付けられた構成としても良い。
外枠101における左右方向の一方側(左側板部113側)には、中間ブロック支持機構121,122が設けられている。この中間ブロック支持機構121,122によって外枠101と中間ブロック103とが接続(連結)され、パチンコ機100の本体部分が、パチンコ機100の正面視における左右方向の一端側(左側)を回動基端側とし、他端側(右側)を回動先端側として前方へ回動可能に構成されている。
中間ブロック支持機構121,122は、例えば、図1に示すように、外枠101の上端部と下端部とに離間して設けられている。中間ブロック支持機構121,122の各々は、例えば、外枠101に設けられる軸支持部によって、中間ブロック103に設けられる軸部が下側より支持され、軸支持部に設けられる軸孔に軸部が差し込まれた状態とされることにより、回動可能に構成されている。なお、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分を回動可能とする構成は、上記構成に限らず、中間ブロック103側に軸孔を設け、外枠101側に軸部を形成するなど、他の構成としても良い。
中間ブロック支持機構121,122には、所定の取り外し操作によって外枠101と中間ブロック103との接続状態を解除する機能が設けられ、中間ブロック103を含むパチンコ機100の本体部分が外枠101に対して取り外し可能に取り付けられている。例えば、外枠101に対して中間ブロック103を一定量以上開放し、且つ、上方側へ一定量移動させるという所定の取り外し操作をすることにより、外枠101に対する中間ブロック103の接続状態が解除される。これにより、外枠101に対してパチンコ機100の本体部分が取り外し可能とされている。
中間ブロック103に対して前側には、前ブロック102が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる前ブロック支持機構131,132によって中間ブロック103と前ブロック102とが接続されている。前ブロック支持機構131,132は、中間ブロック支持機構121,122と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して前ブロック102を前方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に構成されている。
中間ブロック103に対して後側には、後ブロック104が重なるようにして配置され、正面視左側に設けられる後ブロック支持機構136,137(図8参照)によって中間ブロック103と後ブロック104とが接続されている。後ブロック支持機構136,137には、中間ブロック支持機構121,122及び前ブロック支持機構131,132と同様の構成とされ、中間ブロック103に対して後ブロック104を後方へ回動可能に支持し、且つ、所定の取り外し操作により取り外し可能に支持する構成とされている。
また、パチンコ機100には、外枠101に対する中間ブロック103の開閉を規制する中間ブロック施錠機構と、中間ブロック103に対する前ブロック102の開閉を規制する前ブロック施錠機構と、中間ブロック施錠機構及び前ブロック施錠機構の解錠や施錠を行うために操作される錠操作機構とが設けられている。また、図3に示すように、中間ブロック103には、前ブロック102の開口を通してパチンコ機100の前面側に露出する錠操作機構としてのキーシリンダ141が設けられている。
キーシリンダ141に対する所定の操作として、操作キー(図示せず)による右回転操作をした場合には、中間ブロック103に設けられた中間ブロック施錠機構の可動部143が作動する。これにより、中間ブロック施錠機構の一部として外枠101に設けられた被係合部142と可動部143との係合が解除されて、中間ブロック103は外枠101に対して開閉許容状態となる。
一方、キーシリンダ141に対する所定の操作キーによる左回転操作に応じて、中間ブロック103に設けられた前ブロック施錠機構の可動部144が作動する。これにより、前ブロック施錠機構の一部として前ブロック102に設けられた被係合部145と可動部144との係合が解除されて、前ブロック102は中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103に対する後ブロック104の開閉を規制する後ブロック開閉規制機構が設けられている。この後ブロック開閉規制機構により、中間ブロック103に対して後ブロック104は、開閉が禁止された状態(開閉禁止状態)と開閉が許容された状態(開閉許容状態)とを所定の操作によって切り替え可能とされている。
後ブロック開閉規制機構は、例えば、図4に示すように、中間ブロック103に設けられる2つの開閉規制部150A,150Bと、後ブロック104に設けられる1つの開閉規制部150Cとによって構成されている。これら3つの開閉規制部150A〜150Cには、回転操作が可能な回動片151A〜151Cが設けられている。回動片151A〜151Cは、回転操作により、後ブロック104の閉鎖状態において前後に重なるように配置される開口部分との係合状態が変化し、これにより、開閉禁止状態に対応した開閉禁止姿勢と、開閉許容状態に対応した開閉許容姿勢とを切り替え操作可能とされている。全ての回動片151A〜151Cを開閉許容姿勢にすると各回動片151A〜151Cが開口を通過可能となって、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉許容状態となる。なお、開閉禁止姿勢及び開閉許容姿勢としては、開閉禁止状態と開閉許容状態が回動片151A〜151Cの位置及び向きの少なくともいずれかの変化により切り替えられれば良く、一定位置で回転のみする構成としても良いし、一定方向に移動する構成としても良いし、移動と回転との組合せにより動作する構成としても良い。以下、各装置における構成部材が複数の姿勢の間を移行する場合における姿勢の変化についても同様とする。
3つの回動片151A〜151Cのうち、それらの一部に相当する2つの回動片151A,151Bは、図2に示すように、後ブロック104の開閉禁止状態において後ブロック104に形成された開口を通してパチンコ機100の背面側に露出し、残り部分に相当する1つの回動片151Cは、図6に示すように、中間ブロック103の前側に露出している。このため、パチンコ機100の背面側、又は中間ブロック103の前面側といった一方側からの操作だけでは、全ての回動片151A〜151Cを開閉許容姿勢に切り替えることはできず、これにより、防犯性が高められている。
また、パチンコ機100には、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動を規制する遊技球移動規制機構が設けられている。遊技球移動規制機構は、例えば、図3及び図6に示すように、中間ブロック103に設けられた流下規制片161と、前ブロック102に設けられた規制変更部162との組合せにより構成され、前ブロック102が位置する前方側へ流下規制片161がコイルバネ(図示せず)により付勢される構成とされている。
中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖された状態(前ブロック102の閉鎖状態)においては、流下規制片161は、遊技球の流下を許容する移動許容状態とされ、具体的には、規制変更部162により中間ブロック103の後方側へ押圧されて押し込まれる。流下規制片161は、移動許容状態において中間ブロック103から前ブロック102に遊技球を誘導するための誘導通路(図示せず)に対して後側にずれて配置される。これにより、前ブロック102の閉鎖状態においては、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が許容される。
一方、中間ブロック103に対して前ブロック102が開放された状態(前ブロック102の開放状態)においては、規制変更部162による流下規制片161の押圧が解除され、前ブロック102の閉鎖状態に比べて流下規制片161が前ブロック102側へ突出する移動禁止状態とされる。流下規制片161は、移動禁止状態において誘導通路内に突出し、下流側への遊技球の流下を阻止する。これにより、中間ブロック103から前ブロック102への遊技球の移動が禁止される。
また、パチンコ機100には、図2に示すように、例えば中間ブロック103の後側であって回動先端側(背面視左側)における下端部に、外枠101に対して中間ブロック103が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ108が設けられ、また、図3に示すように、例えば中間ブロック103の前側であって回動先端側(正面視右側)における下端部に、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されているか否かを検出する開閉検出スイッチ109が設けられている。
次に、前ブロック102、中間ブロック103及び後ブロック104の各構成について順に説明する。
前ブロック102は、図1及び図3に示すように、パチンコ機100の前面の略全体を形成し、前後方向に厚みを有する略長方形状の部材であり、パチンコ機100の前側表面部分を装飾する前面装飾手段としての機能を有している。前ブロック102は、合成樹脂製の基枠201を主体に構成され、基枠201の前後に複数の機能部品を取り付けて構成されている。基枠201の前面側には、パチンコ機100の前面を形成する前面装飾体210が、前ブロック102の正面視中央部分を含んで形成される開口210Aの外縁に沿って開口210Aを囲った状態にして取り付けられている。前ブロック102を構成する基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態においては、前面装飾体210が取り付けられた外周部を除いた広範囲にわたって開口210Aが前後方向に貫通形成される。この開口210Aを通じて、前ブロック102の後側に位置する遊技盤400を含む中間ブロック103が遊技者から視認可能に構成されている。
また、前ブロック102には、図1及び図3に示すように、開口210Aを塞ぐように基枠201の背面側に設けられた中央パネル220と、遊技球を貯留する主貯留機構230と、遊技球を貯留する補助貯留機構240と、主貯留機構230に貯留されている遊技球を発射するために遊技者によって操作される発射操作装置250とを備えている。
また、前ブロック102には、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の一部として、開口210Aの周縁を囲う開口周縁部211と、開口210Aに対して下側において前方に突出する上側突出部217と、上側突出部217に対して下側に位置して前方に突出する下側突出部218と、下側突出部218の右側であって上側突出部217及び下側突出部218より奥側に位置する概ね平坦な領域で構成されて発射操作装置250が配置される平坦部219とが形成されている。上側突出部217には、主貯留機構230が配置され、下側突出部218には、補助貯留機構240が配置される。
中央パネル220は、基枠201と前面装飾体210とを組み合わせた状態において前後方向に貫通形成される開口210Aを塞ぎつつ後方側を視認可能とするカバー体としての機能を有している。中央パネル220は、例えば、図1及び図3に示すように、基枠201の後方側から取着されるパネル枠221(図3参照)と、パネル枠221の前側に嵌め込まれた光透過性の前方板222(図1参照)と、パネル枠221の後側に前方板222と所定の間隙を隔てて略平行に嵌め込まれた光透過性の後方板223(図3参照)とを備えている。
主貯留機構230は、遊技進行に応じて獲得した遊技球や、遊技場から貸し出された遊技球を貯留する機能を有している。主貯留機構230は、例えば、図1に示すように、貯留部231と、球抜き機構(図示せず)と、その球抜き機構を作動させる球抜き操作部材232とを備えている。貯留部231には、パチンコ機100の内部から貯留部231へ遊技球を流入させる流入口231Aと、貯留部231からパチンコ機100の内部へ遊技球を流出させる流出口(図示せず)と、流出口より上流側に形成される放出口(図示せず)とが設けられている。この放出口の開放により貯留部231から遊技球がパチンコ機100の内部に取り込まれることなく遊技者側に放出される。球抜き機構は、遊技球の放出先を、流出口と放出口との間で切り換える機能を有している。
遊技進行に応じて獲得した遊技球や、後述する貸出操作装置292に対する貸出操作に応じて貸し出された遊技球は、主に流入口231Aを通して貯留部231に流入する。また、貯留部231は、上方側に開口形成されており、この開口部分を通じて、遊技者が所有する遊技球が手操作により投入されたり、遊技場において貸し出される遊技球が供給されたりする。
貯留部231に流入した遊技球は一列に整列させられながら流出口及び放出口の形成されている側(図1の右上側)へ順次に案内される。球抜き操作部材232に対する球抜き操作(例えば、押下操作)が行われていない場合には遊技球は流出口を通して後述する発射装置330(図3参照)に誘導される。一方、球抜き操作部材232に対する球抜き操作が行われている場合には、遊技球は放出口を通して補助貯留機構240(図1参照)に誘導される。
補助貯留機構240は、図1及び図5に示すように、遊技球の流入口241A,241C(図5参照)及び放出口241B(図1参照)を有する貯留部241と、放出口241Bを開閉させる球抜き機構243と、その球抜き機構243を作動させる球抜き操作部材242とを備えている。遊技進行に応じて獲得した遊技球等は主に主貯留機構230に流入するが貯留部231が満杯であれば流入口241Aを通して貯留部241に流入する。また、球抜き操作部材232に対する球抜き操作に応じても、遊技球は流入口241Cを通して貯留部231から貯留部241に流入する。
貯留部241の底面は放出口241Bに向けて下降傾斜している。球抜き操作部材242に対する球抜き操作(例えば、押圧操作)によって放出口241Bを開放すると、貯留部241に貯留されている全ての遊技球を順次にパチンコ機100の外部に放出できる。なお、球抜き操作部材242に対する球抜き操作によって放出口241Bが完全に開放された場合には、球抜き操作部材242に対する復帰操作(例えば、再度の押圧操作)がなされるまで、その開放状態に維持される。流入口241Aの奥方には貯留部241に過剰に遊技球が貯留されているか否かを検出する球溢れスイッチ249(図10参照)が設けられている。
発射操作装置250は、図1及び図5に示すように、前面装飾体210の平坦部219から前方に突出する台座251と、台座251の周囲に設けられた回動自在な発射ハンドル252と、発射ハンドル252の回転操作量を検出する可変抵抗器253(図10参照)と、発射ハンドル252に遊技者が接触していることを検出する接触センサ254(図10参照)と、発射ハンドル252の回転操作に伴う遊技球の射出を遊技者の操作によって無効化する発射停止スイッチ255(図5参照)とを含んでいる。遊技者によって発射ハンドル252が回転操作されると、その回転操作量に対応する強度で発射装置330(図3参照)から遊技球が遊技盤400(図3参照)に向けて射出される。なお、接触センサ254によって発射ハンドル252と遊技者との接触が検出されていない場合や、発射停止スイッチ255の操作によって発射操作が無効化されている場合には、発射ハンドル252が回転操作されていても発射装置330から遊技球は射出されない。
また、前ブロック102における前面装飾体210の奥方には、枠発光装置271〜275(図10参照)が設けられている。枠発光装置271〜275は、前面装飾体210の開口周縁部211に対して奥側に重なるようにして配置され、基枠201に取り付けられている。開口周縁部211は、図5に示すように、上側中央縁部211Aと、上側中央縁部211Aに対して左右両側に位置する左上側縁部211B及び右上側縁部211Cと、左上側縁部211Bに対して下側に位置する左側縁部211Dと、右上側縁部211Cに対して下側に位置する右側縁部211Eとを発光部として有し、それぞれの発光部に対応して枠発光装置271〜275が設置されている。
枠発光装置271〜275は、上側中央縁部211Aに対応する上中央枠発光装置271と、左上側縁部211Bに対応する左上枠発光装置272と、右上側縁部211Cに対応する右上枠発光装置273と、左側縁部211Dに対応する左側枠発光装置274と、右側縁部211Eに対応する右側枠発光装置275(図10参照)とにより構成されている。枠発光装置271〜275の各々は、1又は複数の発光手段としての発光ダイオード(LED)と、LEDを制御するための抵抗等の電子部品と、これら電子部品を一体化して電気的に接続するプリント基板とを有している。
また、前ブロック102には、図5に示すように、例えばその開口周縁部211の上部に、左上音響出力口211Fと、右上音響出力口211Gとが設けられ、また、それら左上音響出力口211F及び右上音響出力口211Gのそれぞれに対応して左上音響装置281及び右上音響装置282(図3及び図10参照)が設けられている。左上音響装置281及び右上音響装置282は、前面装飾体210の開口周縁部211の奥方(後方)に位置するようにして基枠201に取り付けられている。
また、前ブロック102には、図1に示すように、例えば上側突出部217の上面右側部分に、遊技球貸出装置290が設けられている。遊技球貸出装置290は、パチンコ機100に並んで配置されるカードユニット(図示せず)に投入された紙幣やカード等の残額に応じた数値を表示する度数表示装置291と、遊技球の貸し出しを受ける際に遊技者によって操作される貸出操作装置292と、カードユニットに投入された紙幣やカード等を返却させる際に遊技者によって操作される返却操作装置293とを含んでいる。カードユニットに紙幣やカード等を投入して、それらの金額に対応する数値が度数表示装置291に表示されている有効状態において、貸出操作装置292に対して貸出操作が行われると、貸出操作に応じて所定の個数の遊技球が後ブロック104の払出装置540(図8参照)から貸し出され、遊技球の貸し出しに伴って度数表示装置291の表示が更新される。一方、有効状態において返却操作装置293に対して返却操作が行われると、返却操作に応じて残額に対応する紙幣の等価物や残額を記録したカードがカードユニットから返却される。
また、前ブロック102には、図1に示すように、遊技者によって発射操作とは別の入力操作が可能な入力操作装置260が設けられている。入力操作装置260は、例えば、押込操作が可能な押圧操作装置261と、回転操作が可能な回転操作装置262と、上下左右の方向操作が可能な選択操作装置263とを備えている。これら操作装置261〜263により、パチンコ機100において実行される演出を選択する演出選択操作や、パチンコ機100の演出を実行する各装置の音量や光量を設定する装置設定操作、或いは、遊技者に関する情報を入力して前回以前の遊技に応じたパチンコ機100の演出を実行可能とする演出設定操作等が実行可能とされ、これら操作を必要に応じて遊技者や遊技場の管理者が実行可能とされている。
例えば、詳細は後述するが、押圧操作装置261は、装飾図柄表示装置479(図7参照)にて装飾図柄が変動表示される期間中に所定の示唆演出を現出させるための操作装置として機能する。なお、「示唆演出」とは、装飾図柄表示装置479において装飾図柄が確定表示された後の特別遊技状態への遷移しやすさの程度(または期待度)を示唆する演出である。
なお、入力操作装置260において遊技者が接触する入力操作部(例えば、回転操作装置262における円環状の回転操作部)は、モータやソレノイド等の入力操作部駆動手段によって回転、上下動、又は、振動等の動作がパチンコ機100の制御(例えば、副制御基板940(図10参照)の制御)により実行可能に構成されることが好ましく、入力操作の前後、又は、入力操作中のいずれか又は複数のタイミングで入力部分を動作させることにより、入力操作を積極的に促すなど入力操作を伴う演出を多様にすることができる。
次に、中間ブロック103について説明する。中間ブロック103は、前ブロック102と略同一サイズの略長方形状をした部材であり、前ブロック102と後ブロック104とが取り付けられることにより、パチンコ機100の本体部分を一体化した状態にする機能を有している。中間ブロック103は、基枠301に対して遊技盤400を含む複数の機能部品を取り付けて構成されている。
中間ブロック103は、図3及び図4に示すように、開口を有する基枠301と、基枠301の開口を覆いつつ前面側より取着される遊技盤400(図3参照)と、基枠301に対して遊技盤400を回動自在及び着脱自在に支持する遊技盤支持機構と、基枠301に対して遊技盤400の位置を固定する遊技盤固定機構と、遊技盤400に遊技球を射出する発射装置330(図3参照)と、遊技盤400の背面側に装着されて遊技進行を統括的に制御する主制御装置370(図4参照)と、主制御装置370からの命令に基づいて遊技演出や状態報知を制御する副制御装置390(図4参照)とを備えている。
基枠301には、図3に示すように、後述する払出装置540(図8参照)から放出された遊技球を前ブロック102に誘導する誘導通路が内部に形成される誘導通路部301Aと、複数の配線(図示せず)や信号中継装置311が位置する開孔301Bとが設けられている。開孔301Bは、遊技盤400より下側において前後方向に貫通する形状をなし、開孔301Bに挿通される複数の配線は、前ブロック102に設けられる種々の装置(例えば、枠発光装置271〜275、左上音響装置281及び右上音響装置282)と、中間ブロック103の背面側や後ブロック104に設けられる装置(例えば、主制御装置370や副制御装置390)とを電気的に接続するための配線を含み、信号中継装置311は、その配線の一部を中継する中継基板としての機能を有している。
遊技盤400は、図3に示すように、排出口401A等の遊技球が前後に通過可能な貫通孔を有する平板状の基体401と、基体401の左下から右上に亘り滑らかに湾曲する外レール402と、基体401の右下から左上に亘り滑らかに湾曲する内レール403と、内レール403の左上側の先端に取着された戻り球防止機構404と、外レール402の右上側の先端に取着される反跳防止部材405とを備えている。外レール402は、後述する発射装置330から発射された遊技球を遊技領域内へ誘導するものである。戻り球防止機構404は、外レール402及び内レール403が平行に対向する間部分で形成される発射通路401Bから遊技領域内へ一旦放出された遊技球が発射通路401Bに戻ることを防止する。反跳防止部材405は、遊技盤400の上部中央を越えて右側に向かった遊技球が再び上部中央を経由して左側に戻るような遊技球の大幅な反跳を防止する衝撃吸収性を有し、例えば、制振ゴム等の材料により形成されている。
前ブロック102の背面側下部には、図3に示すように、戻り球通路部163が形成されている。発射装置330から発射通路401Bの方向へ遊技球を誘導する誘導部材335と外レール402との間には間隙があり、発射装置330から発射されたが戻り球防止機構404を超えるに至らず発射通路401Bを逆戻りする遊技球は、この間隙の下方に配置される戻り球通路部163を介して流入口241A(図5参照)から補助貯留機構240(図5参照)に返却される。
戻り球防止機構404を超えて進行した遊技球は、遊技領域に到達し、遊技領域内を自重により落下しながら移動(流下)する。遊技領域は、略円形状の外周形状をなし、遊技球の直径より僅かに大きな前後幅を有する領域を大部分とする形状に区画されている。遊技領域は、概ね、外レール402と内レール403とで外周部分が区画され、前側が中央パネル220の後方板223によって略平面状に区画され、後側が遊技盤400の基体401によって略平面状に区画されている。なお、遊技領域に設けられる各種の構造物については後述する。
発射装置330は、図3に示すように、主貯留機構230に貯留されている遊技球を順次に発射位置に送り出す球送り機構331と、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332(図10参照)と、発射位置に配置された遊技球を射出する発射機構333と、発射機構333を駆動する発射ソレノイド334(図10参照)と、発射機構333から発射された遊技球を遊技盤400の発射通路401Bに誘導する誘導部材335とを備えている。発射装置330は、上述のように発射操作装置250に対する発射操作に応じて作動し、発射操作装置250に対する発射操作に応じて発射ソレノイド334の駆動制御が変化して発射力が調整される。
主制御装置370は、図4に示すように、主制御基板920(図10参照)と、主制御基板920を収容する2つ割り構造の基板ケース371とを備えている。主制御基板920は、痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース371の内部に収容されている。
また、主制御装置370は、遊技盤400の背面側に回動自在に取り付けられている。具体的には、遊技盤400の基体401に対して背面側に取り付け部372が回動可能に連結固定され、その取り付け部372に主制御装置370が取り付けられている。これにより、主制御装置370の背面側(表面側)だけでなく、取り付け部372を回動操作することで主制御装置370の前面側(裏面側)も、遊技盤400に主制御装置370を取り付けたままで容易に確認可能とされている。取り付け部372に対して主制御装置370は、痕跡を残さずには取り外しできないように連結しても良く、主制御装置370の取り外し状況を管理し易くしても良い。
副制御装置390は、副制御基板940(図10参照)と、副制御基板940を収容する2つ割り構造の基板ケース391とを備えている。副制御基板940は、例えば、主制御基板920と同様に痕跡を残さずには開封できないように封止された透光性を有する基板ケース391の内部に収容された状態にして遊技盤400の背面側に取り付けられている。
ここで、遊技盤400において、遊技領域に配置される各種の構造物について、図7を主に参照して説明する。図7は、遊技盤400の正面図である。
遊技盤400は、図7に示すように、基体401と、遊技球の流下方向や流下速度に変化を与える釘411や風車412等の流下変化部材と、基体401の概ね中央に配置された中央構造体420と、中央構造体420に対して下側に配置された中始動入賞装置431と、中央構造体420に対して右下側に配置された第2特別図柄に係る始動装置(具体的には、右始動入賞装置432)と、右始動入賞装置432の下方に配置された大入賞装置433,434(具体的には、下大入賞装置433及び上大入賞装置434)と、右始動入賞装置432の上側(上流側)に配置された普通図柄に係る始動装置436と、遊技盤400の右上側であって上下の大入賞装置433,434に対して上方(上流側)に配置された役連作動装置435と、中始動入賞装置431の左右両側に配置された一般入賞装置439A,439Bとを備えている。
なお、中始動入賞装置431は、2つの入賞装置(具体的には、左側中始動入賞装置431A及び右側中始動入賞装置431B)が一体化された入賞装置である。左側中始動入賞装置431Aは、第1特別図柄に係る始動装置であり、右側中始動入賞装置431Bは、右始動入賞装置432と同様の第2特別図柄に係る始動装置である。つまり、中始動入賞装置431は、第1特別図柄に係る始動装置、及び、第2特別図柄に係る始動装置としての2つの機能を有する入賞装置である。
中始動入賞装置431は、入口611から進入した遊技球を、左側中始動入賞装置431Aまたは右側中始動入賞装置431Bのいずれかに振り分ける振分部620を備える。振分部620は、遊技球が入口611から進入する毎に、遊技球の振り分け先となる入賞装置431A,431Bが交互に切り替えられるよう構成される。これにより、中始動入賞装置431に進入した遊技球は、基本的に、左側中始動入賞装置431Aまたは右側中始動入賞装置431Bへと交互に進入する。
なお、中始動入賞装置431は、入口611から進入した遊技球の一部を、いずれの中始動入賞装置431A,431Bに進入させることなく、非常に低確率で中始動入賞装置431の右側または左側に形成された開口から遊技盤400上に排出する機能を有する。入口611から進入した遊技球が、始動入賞装置431A,431Bに進入することなく、排出される確率は、例えば、1/100程度であり、好ましくは、1/1000程度であってもよい。
また、遊技盤400には、上記した左側中始動入賞装置431A等に対応して遊技球の通過を検出する検出手段としてのスイッチが複数設けられており(図10参照)、各スイッチに対応した所定領域への遊技球の進入が検出可能とされている。例えば、左側中始動入賞装置431Aに進入した遊技球を検出する中始動入賞スイッチ(左側中始動入賞スイッチ441A)、右側中始動入賞装置431Bに進入した遊技球を検出する中始動入賞スイッチ(右側中始動入賞スイッチ441B)、右始動入賞装置432に進入した遊技球を検出する右始動入賞スイッチ442、下大入賞装置433に進入した遊技球を検出する下大入賞スイッチ443、上大入賞装置434に進入した遊技球を検出する上大入賞スイッチ444、役連作動装置435に進入した遊技球を検出する役連作動スイッチ445、始動装置436に進入した遊技球を検出する始動スイッチ446、下大入賞装置433の内部に形成された非特定通路(図示せず)に進入した遊技球を検出する非特定通路スイッチ447、下大入賞装置433の内部に形成された特定通路(図示せず)に進入した遊技球を検出する特定通路スイッチ448、一般入賞装置439A,439Bに進入した遊技球を各々検出する一般入賞スイッチ449A,449B等が遊技盤400に設置されている。
また、遊技盤400には、不正防止のために各種センサが設けられており(図10参照)、パチンコ機100に発生した異常を検出可能とされている。例えば、磁気センサ491、振動センサ492、電波センサ493等が遊技盤400に設置されている。
中央構造体420及び始動装置436の遊技球の入口部分は入球口を構成し、各入球口に進入した遊技球は遊技領域に放出される。各入賞装置、具体的には、左側中始動入賞装置431A、右側中始動入賞装置431B、右始動入賞装置432、下大入賞装置433、上大入賞装置434及び一般入賞装置439A,439Bの遊技球の入口部分は入賞口を構成し、各入賞口に進入した遊技球は基体401に形成された貫通孔を通して基体401の背面側に形成された回収排出通路(図示せず)に案内される。また、各入賞装置に進入しなかった遊技球は、遊技領域の最下流側部分に設けられる排出口401Aを通して回収排出通路へ案内される。回収排出通路に案内された遊技球は、パチンコ機100から遊技場に設けられた遊技球循環装置(図示せず)に排出される。いずれかの入賞装置に遊技球が進入した場合には、入賞装置の種類に応じた所定の個数の遊技球が払出装置540(図8及び図9参照)から払い出される。
なお、各入賞装置は、他の入賞装置と別々に構成されても良いし、中始動入賞装置431のように、2以上の入賞装置(例えば、左側中始動入賞装置431A及び右側中始動入賞装置431B)が一体化された装置によって入賞装置が構成されても良い。また、左側中始動入賞装置431A等の始動装置については必ずしも遊技球が進入した場合に所定の個数の遊技球が払い出される入賞口とする必要はなく、遊技球が払い出されることなく遊技領域に再び放出される入球口としても良い。
一般入賞装置439A及び一般入賞装置439Bの各々は、それらへの遊技球の進入確率を変化させず、進入した遊技球を基体401の背面側へ誘導する。中始動入賞装置431は、入口611への進入確率は変化させないものの、上述したように、中始動入賞装置431に進入した遊技球の一部は、左右の中始動入賞装置431A,431Bのいずれにも進入することなく(すなわち、基体401の背面側へ誘導されることなく)、遊技盤400上(すなわち、遊技領域)に排出される。
また、第2特別図柄に係る右始動入賞装置432は、その内部への遊技球の進入確率を変化させる機構を有している。なお、遊技球の進入確率を変化させる機構は、第2特別図柄に係る始動装置のみに設ける必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、第1特別図柄に係る始動装置、一般入賞装置439A,439B、第1特別図柄に係る始動装置と第2特別図柄に係る始動装置とを含む中始動入賞装置431のような入賞装置のいずれか又は複数に設けても良い。また、遊技球の進入確率を変化させる機構は、電気的に駆動されるソレノイド等の駆動手段により構成しても良いし、所定領域へ入球した遊技球の自重により動作する機構に代表される機械的に動作する機構により構成しても良い。
第2特別図柄に係る右始動入賞装置432は、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入確率を変化させる右進入規制機構452と、右進入規制機構452を駆動する右進入規制ソレノイド462(図10参照)とを備えている。右進入規制機構452は、右進入規制ソレノイド462によって駆動される2つの可動片を備えており、右進入規制機構452が進入禁止姿勢である場合には、2つの可動片が進入口(入賞口)を狭窄する(又は閉鎖する)配置をとることによって遊技球は右始動入賞装置432に進入できないが、右進入規制機構452が進入許容姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が拡大するような配置をとることによって遊技球は右始動入賞装置432に進入できるようになる。右進入規制機構452は、普通図柄に係る始動装置436へ進入した遊技球が始動スイッチ446で検出されることに基づく抽選(以下において「普通図柄抽選」とも称す)で当選した場合に、右進入規制ソレノイド462による駆動に応じて所定の回数及び所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。
下大入賞装置433には、図7に示すように、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する下進入規制機構453と、下進入規制機構453の姿勢を変化させる下進入規制ソレノイド463(図10参照)と、非誘導姿勢と誘導姿勢との間の移行によって、下大入賞装置433に進入した遊技球を非特定通路又は特定通路に振り分ける振分機構(図示せず)と、振分機構の姿勢を変化させて遊技球の誘導先を切り換える切換ソレノイド465(図10参照)とが設けられている。下大入賞装置433の下進入規制機構453が進入禁止姿勢である場合には、下進入規制機構453が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は下大入賞装置433に進入できないが、下進入規制機構453が進入許容姿勢である場合には、下進入規制機構453が進入口を開放することによって遊技球は下大入賞装置433に進入できるようになる。また、下大入賞装置433に進入した遊技球は、振分機構が前方に突出する非誘導姿勢である場合には非特定通路に案内され、振分機構が後方に没入する誘導姿勢である場合には特定通路に誘導される。特定通路、非特定通路及び振分機構は、遊技状態の移行を多様にするために設けられ、特定通路へ遊技球が進入した場合には、遊技者に特典として有利な遊技状態が付与される。
上大入賞装置434には、図7に示すように、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する上進入規制機構454と、上進入規制機構454の姿勢を変化させる上進入規制ソレノイド464(図10参照)とが設けられている。上進入規制機構454が進入禁止姿勢である場合には、上進入規制機構454が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は上大入賞装置434に進入できないが、上進入規制機構454が進入許容姿勢である場合には、上進入規制機構454が進入口を開放することによって遊技球は上大入賞装置434に進入できるようになる。
なお、右進入規制機構452等の内部への遊技球の進入確率を変化させる機構としての進入許容姿勢及び進入禁止姿勢としては、各機構を構成して各装置の入賞口(又は入球口)に遊技球が進入可能な特別状態と、遊技球が進入不能な通常状態とを切り替える動作部材の姿勢変化に対応し、各姿勢に応じて動作部材の位置及び向きの少なくともいずれかが異なるものであれば良い。また、右進入規制機構452等の遊技球の進入確率を変化させる機構として、遊技球が進入不能な状態を通常状態とする必要は必ずしもなく、通常状態においても遊技球の進入を許容し、特別状態においては通常状態より遊技球が進入し易い状態に動作部材の姿勢が変化する構成としても良い。
下大入賞装置433及び上大入賞装置434には、大当りの抽選に当選した場合に遊技球が進入可能となる。具体的には、第1特別図柄に係る左側中始動入賞装置431Aへ進入した遊技球が左側中始動入賞スイッチ441Aで検出されることに基づく抽選(以下において「第1特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合、又は、第2特別図柄に係る右側中始動入賞装置431B若しくは右始動入賞装置432へ進入した遊技球が右側中始動入賞スイッチ441B若しくは右始動入賞スイッチ442で検出されることに基づく抽選(以下において「第2特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合には、下進入規制ソレノイド463又は上進入規制ソレノイド464の少なくとも一方が作動する。この作動によって所定の回数に亘り所定の時間だけ下進入規制機構453又は上進入規制機構454の少なくとも一方が進入許容姿勢をとる。また、振分機構は、下進入規制機構453の進入許容姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド465の作動に応じて誘導姿勢に移行し、更に誘導姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド465の停止に応じて非誘導姿勢に戻る。
役連作動装置435は、下大入賞装置433及び上大入賞装置434が作動を開始するために必要な条件を設定するための装置である。大当りの抽選に当選した後には、役連作動装置435の遊技球の通過を条件として、下大入賞装置433又は上大入賞装置434のいずれかが作動を開始する。このため、遊技者は、大当りに当選した場合、自らの意図するタイミングで特別遊技状態を開始させることができる。なお、必ずしも役連作動装置435の遊技球の通過を条件として、下大入賞装置433又は上大入賞装置434のいずれかが作動を開始する構成とする必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、予め定めた時間の経過により下大入賞装置433又は上大入賞装置434のいずれかが作動を開始する構成としても良い。
また、遊技盤400には、図7に示すように、図柄の変動表示や抽選結果を表示する表示装置471〜473と、遊技の保留回数を表示する表示装置476〜478とが一体化された複数の発光部を有する表示器が、遊技盤400の一部に相当する左下部分に設けられている。複数の発光部は、各装置に対応する発光領域に予め区画され、各装置の状態が発光状態によって表示される。
具体的には、遊技盤400には、第1特別図柄抽選に伴って、第1特別図柄を変動表示したり、第1特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471と、第2特別図柄抽選に伴って、第2特別図柄を変動表示したり、第2特別図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472と、第1特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置476と、第2特別図柄に係る単位遊技の保留回数を表示する特別図柄保留表示装置477とが設けられている。第1特別図柄に係る単位遊技の権利及び第2特別図柄に係る単位遊技の権利はそれぞれ最大4回まで保留される。ここで、単位遊技とは、1回の始動入賞に基づいて実行される1回分の遊技であり、1回の始動入賞に基づいて実行される抽選の当否判定と、その当否判定に基づいた抽選結果を表示するまでの変動表示の開始から終了までを含む一連の遊技をいう。
第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合には、左側中始動入賞装置431Aに進入した遊技球が左側中始動入賞スイッチ441A(図10参照)によって検出されたとしても第1特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。同様に、第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合に、右側中始動入賞装置431B又は右始動入賞装置432に進入した遊技球が右側中始動入賞スイッチ441B(図10参照)又は右始動入賞スイッチ442(図10参照)によって検出されたとしても第2特別図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471及び第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の各々は、複数の発光部で構成されており、主制御基板920(図10参照)によって制御される。第1特別図柄の表示及び第2特別図柄の表示の各々は、複数の発光部の発光パターン(発光色を含む発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せ)によって表現される。第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476及び第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477は、2個の単色の発光部の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400には、普通図柄抽選に伴って、普通図柄を変動表示したり、普通図柄を抽選結果に応じた停止図柄で確定表示したりする普通図柄表示装置473と、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留回数を表示する普通図柄保留表示装置478とが設けられている。普通図柄に係る単位遊技の権利は最大4回まで保留される。普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されている場合には、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出されたとしても普通図柄に係る単位遊技の権利は追加されない。
普通図柄表示装置473は、複数の発光部で構成されており、主制御基板920(図10参照)によって制御される。普通図柄は、複数の発光部の発光パターンによって表現される。また、普通図柄保留表示装置478は、2個の単色の発光部の発光状態(消灯、点灯、点滅)の組合せによって保留回数を表示する。
また、遊技盤400には、中央構造体420の後方に重なるようにして、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技において、装飾図柄を変動表示したり、装飾図柄を確定表示したりする装飾図柄表示装置479が設けられている。装飾図柄の変動表示及び確定表示は、副制御基板940により制御され、主制御基板920による第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と同期している。装飾図柄の変動表示においては、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示よりも複雑かつ多様な演出が実行される。なお、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び確定表示と装飾図柄の変動表示及び確定表示とは、必ずしも完全に一致するタイミングで変動開始したり、確定表示として停止表示をしたりする必要はなく、各タイミングに僅かな時間差を設けつつ略同じタイミングで変動を開始し、略同じタイミングで確定表示が行われる設定としても良い。
また、遊技盤400は、各種の構造物の裏側に設けられた盤面発光装置490(図10参照)を備えており、盤面発光装置490は、副制御基板940による制御に基づいて遊技進行に伴う各種の発光演出や発光による状態報知を実行する。
ここで、各種の遊技状態及び遊技状態間の移行について説明する。通常時の遊技状態(以下において「通常遊技状態」とも略記する)は、第1特別図柄、第2特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が長い状態(以下において「非時短状態」とも称す)に対応する。
第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、その当選に基づいて移行する特別遊技状態中に遊技球が特定通路(下大入賞装置433の内部通路)へ進入するか否かに対応して、特別遊技状態後に移行する遊技状態が異なる。特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入しなかった場合には、第1特別図柄抽選、第2特別図柄及び普通図柄の変動表示時間が非時短状態よりも短い状態(以下において「時短状態」とも称す)であって、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態と同一の状態(以下において「低確率状態」とも称す)である遊技状態(以下において「時短遊技状態」とも称す)へ移行する。一方、特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入した場合には、時短状態であって、かつ、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率が通常遊技状態より高い状態(以下において「高確率状態」とも称す)である遊技状態(以下において「確変遊技状態」とも称す)へ移行する。
時短遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、50回)となるまで維持されるが、その後は通常遊技状態に戻る。また、確変遊技状態は、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の総数が所定の回数(例えば、100回)となるまで維持されるが、その後は通常遊技状態に戻る。
なお、遊技状態及び遊技状態間の移行について、必ずしも上述した構成とする必要はなく、例えば、高確率状態が次回の大当りの当選まで継続する構成としても良いし、他の内容によって上記遊技状態の少なくとも1つを構成しても良いし、上述した各遊技状態とは別の遊技状態を更に含む構成としても良いし、上述した条件とは異なる条件によって遊技状態間が移行する構成としても良い。
次に、遊技盤400の主要な装置の動作について概ね時系列に沿って説明する。主制御基板920においては、特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄で共通)に係る当選乱数、大当り図柄乱数、停止パターン乱数、各種の変動パターン乱数が生成されており、各種の遊技状態において第1特別図柄に係る始動装置である左側中始動入賞装置431Aに進入した遊技球が左側中始動入賞スイッチ441A(図10参照)によって検出された場合に第1特別図柄の始動入賞となる。第1特別図柄の始動入賞時に、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、特別図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。
第1特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、特別遊技状態中でなく、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中でもなく、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていない場合には、それらの乱数の格納の直後に開始される。また、特別遊技状態中でない場合であっても、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中や第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、今回の入賞より前に保留されていた全ての特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)に係る単位遊技の終了後に、今回の始動入賞に基づく単位遊技が開始される。特別遊技状態中に第1特別図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、その乱数による単位遊技は、特別遊技状態後において今回の始動入賞より前に保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の後に開始される。
また、第2特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、特別遊技状態中でなく、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中でもなく、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていない場合には、それらの乱数の格納の直後に開始される。また、特別遊技状態中でない場合であっても、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中や第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されている場合には、今回の入賞より前に保留されていた全ての特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)に係る単位遊技の終了後に、今回の始動入賞に基づく単位遊技が開始される。特別遊技状態中に第2特別図柄の始動入賞に基づいて各乱数が取得された場合には、その乱数による単位遊技は、特別遊技状態後において今回の始動入賞より前に保留されていた全ての特別図柄に係る単位遊技の後に開始される。
すなわち、始動入賞の順に第1特別図柄と第2特別図柄に係る単位遊技が実行される。なお、必ずしも始動入賞の順に第1特別図柄と第2特別図柄に係る単位遊技が実行される構成とする必要はなく、いずれか一方の特別図柄が他の特別図柄に優先して実行される構成としても良く、例えば、第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技が第1特別図柄に係る単位遊技に優先して実行される構成であっても良い。すなわち、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る単位遊技中に、第1特別図柄の始動入賞となり、その後に第2特別図柄の始動入賞となった場合には、後から始動入賞となった第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技が優先して実行される構成であっても良いし、また、2つの特別図柄が択一的でなく同時に変動可能な構成であっても良い。
第1特別図柄の始動入賞に基づく第1特別図柄抽選において大当りに当選している場合には、更に、取得された大当り図柄乱数に基づいて第1特別図柄抽選の大当り当選に対応する停止図柄(大当り図柄)の種類が決定される。この停止図柄の種類と大当りの種類とが対応し、例えば、下進入規制機構453又は上進入規制機構454が進入許容姿勢をとる回数に相当するラウンド数(例えば、6ラウンドと16ラウンド)や、特別遊技状態後に移行する遊技状態(確変遊技状態へ移行させるか否か)といった遊技状態の種類に対応して大当りの種類が複数種類設定され、その種類毎に大当り図柄が設定されている。第1特別図柄抽選において大当りに当選しなかった場合には、大当り図柄とは別のハズレ図柄が停止図柄として設定される。
第1特別図柄抽選の後に、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値、各種の変動パターン乱数の値、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数に基づいて、第1特別図柄の変動表示時間が決定されると共に、装飾図柄の変動パターンが選択される。装飾図柄の変動パターンには、大別して、第1特別図柄に係る停止図柄(大当り図柄またはハズレ図柄)に対応する装飾図柄が確定表示される前にリーチ表示がなされる変動パターン(以下において「リーチ変動パターン」とも称す)と、第1特別図柄に係る停止図柄がハズレ図柄である場合に対応する装飾図柄が確定表示される前にリーチ表示がなされない変動パターンとがある。
なお、「リーチ表示」とは、第1特別図柄または第2特別図柄に係る単位遊技における装飾図柄の変動表示が開始された後、装飾図柄表示装置479における左右の表示領域に先に確定表示した装飾図柄の組み合わせに相当する一部の組合せが大当りとなるための条件を満たしており、中央の表示領域にて変動表示が継続する残りの装飾図柄が確定表示された際の表示結果(すなわち、停止図柄)の次第によって大当りとなる可能性があることを遊技者に示唆する表示である。
リーチ表示には、比較的短い変動表示時間(例えば、略25秒〜略30秒)のリーチ表示であるノーマルリーチと、ノーマルリーチより長い変動表示時間(例えば、略60秒〜略180秒)のリーチ表示であるスーパーリーチとが含まれる。なお、リーチ表示の種別は、ノーマルリーチとスーパーリーチとの2種類であることに限らず、スーパーリーチより長い変動表示時間のリーチ表示であるスペシャルリーチなどを含む3種類以上であってもよい。
リーチ変動パターンは、ノーマルリーチおよびスーパーリーチといったリーチ表示の種別ごとに設けられている。なお、ノーマルリーチは、1種類のみが設定されていてもよいし、変動表示時間の異なる複数種類が設定されていてもよい。ノーマルリーチが複数種類設定されている場合、リーチ変動パターンは、各種類のノーマルリーチ毎に設けられている。同様に、スーパーリーチもまた、1種類のみが設定されていてもよいし、変動表示時間の異なる複数種類が設定されていてもよい。スーパーリーチが複数種類設定されている場合、リーチ変動パターンは、各種類のスーパーリーチ毎に設けられている。
第1特別図柄の変動表示時間が決定され、装飾図柄の変動パターンが選択された後、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471における第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示(変動演出)が開始され、第1特別図柄にあっては変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、装飾図柄にあっては変動表示時間に亘って変動パターンに従った変動表示が継続される。その後、変動表示時間の経過に伴って、第1特別図柄に係る停止図柄が確定表示され、また、装飾図柄として第1特別図柄の停止図柄に対応する図柄が確定表示される。第1特別図柄及び装飾図柄の確定表示は少なくとも所定の一定時間に亘って継続される。
第1特別図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第1特別図柄の確定表示後に、遊技状態は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態においては、下大入賞装置433の下進入規制機構453及び上大入賞装置434の上進入規制機構454が、大当りの種類に応じた所定の順序で所定の回数だけ進入許容姿勢となる。下進入規制機構453及び上進入規制機構454における各回の進入許容姿勢中において、所定の個数(例えば、8個)の遊技球が大入賞スイッチ443,444によって検出された場合、又は、所定の最大進入許容時間(例えば、29.5秒)が経過した場合には、下進入規制機構453又は上進入規制機構454は進入禁止姿勢に移行する。その後、所定の進入禁止時間の経過後に、再度、下進入規制機構453又は上進入規制機構454のいずれかが進入許容姿勢に復帰する。この進入規制動作が大当りの種類に対応した所定の順序で所定の回数だけ繰り返される。
下進入規制機構453及び上進入規制機構454は、特別遊技状態中においていずれか一方のみが進入許容姿勢をとる構成とされ、特別遊技状態の開始から所定の待機時間が経過した後(オープニング期間後)に初回の進入許容姿勢に一方が移行する。また、最終回の進入禁止姿勢への復帰から所定の進入禁止時間が経過し、更にその後に所定の待機時間が経過した後(エンディング期間後)に特別遊技状態は終了する。特別遊技状態の終了後には、上述のように、時短遊技状態又は確変遊技状態に移行する。
各種の遊技状態において、第2特別図柄に係る始動装置である右側中始動入賞装置431B又は右始動入賞装置432に進入した遊技球が右側中始動入賞スイッチ441B(図10参照)又は右始動入賞スイッチ442(図10参照)によって検出された場合に第2特別図柄の始動入賞となる。第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技の制御は、上述した第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。すなわち、第2特別図柄の始動入賞時に第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、特別図柄に係る各乱数が取得されて、この始動入賞に基づく単位遊技が実行される。また、第2特別図柄抽選に応じた停止図柄の決定、装飾図柄の変動パターンの選択、変動表示の実行、及び、遊技状態の移行制御等についても、第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。
各種の遊技状態において、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出された場合、普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、普通図柄に係る当選乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。このとき、普通図柄に係る単位遊技中でなければ、その格納の直後に、その取得された普通図柄に係る単位遊技が開始される。一方、普通図柄に係る単位遊技中であれば、既得の普通図柄に係る単位遊技の権利に基づく単位遊技の終了後に、その取得された普通図柄に係る単位遊技が開始される。
普通図柄に係る単位遊技においては、当選乱数の値に基づいて当選したか否かが判定され、当選した場合には、停止図柄として所定の当り図柄が設定される。一方、普通図柄抽選において当選しなかった場合には、停止図柄として所定のハズレ図柄が設定される。普通図柄抽選後に、普通図柄表示装置473において普通図柄の変動表示が開始され、非時短状態にあっては所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続され、時短状態にあっては非時短状態よりも短い所定の変動表示時間に亘って一定のパターンによる変動表示が継続される。遊技状態に応じた所定の時間の経過に伴って、普通図柄に係る停止図柄が一定時間に亘って確定表示される。
普通図柄に係る停止図柄が当り図柄である場合には、普通図柄の確定表示後に、右始動入賞装置432の右進入規制機構452が少なくとも1回は進入許容姿勢に移行する。具体的には、非時短状態(通常遊技状態及び特別遊技状態)において当選した場合には、右始動入賞装置432が所定の最大進入許容時間(例えば、略0.1秒)に亘って進入許容状態へ移行し、時短状態(時短遊技状態及び確変遊技状態)における当選の場合には、右始動入賞装置432が非時短状態の場合より長い所定の最大進入許容時間(例えば、略4.8秒)に亘って間欠的に(例えば、3回に分けて)進入許容姿勢に移行する。但し、所定の個数(例えば、10個)の遊技球が右始動入賞スイッチ442によって検出された場合には、右進入規制機構452は最大進入許容時間の経過を待たずに進入禁止姿勢に移行し、また、進入許容姿勢への移行回数が所定の回数に到達していなくても、今回の普通図柄に係る単位遊技における右始動入賞装置432の動作が終了する。
次に、本実施形態のパチンコ機100の遊技性に関する構成について説明する。
右始動入賞装置432への始動入賞に基づく第2特別図柄抽選(以下、この抽選を「右側特別図柄抽選」と称することがある)を受けるためには、まず、普通図柄抽選において当選しなければならず、更に、その当選に基づく右始動入賞装置432の進入許容状態において遊技球が右始動入賞装置432へ進入しなければならない。通常遊技状態における普通図柄に係る当りの当選確率は時短遊技状態における当選確率と同一であるが、通常遊技状態における当りの当選に基づく右始動入賞装置432の進入許容状態の滞在時間(例えば、略0.1秒)が時短状態における滞在時間(例えば、略4.8秒)に比べて極めて短く設定されているために、通常遊技状態において、右側特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、中始動入賞装置431への始動入賞に基づく第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選(以下、これらの抽選を「中央側特別図柄抽選」と称することがある)を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に小さくしている。逆に、時短遊技状態や確変遊技状態等の時短状態においては、右側特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、中央側特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に大きくしている。
したがって、遊技者は、中央側特別図柄抽選において大当りに当選し、その後の特別遊技状態において遊技球を特定通路へ進入させることによる確変遊技状態への移行を目指して遊技する。一方、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、各遊技状態が終了する前に右側特別図柄抽選において大当りに当選することを目指して遊技する。
具体的には、遊技盤400には、遊技球が流下する遊技領域の中央部に中央構造体420が設けられ、主に中央構造体420の左側から遊技球を流下させる遊技手法(左打ち遊技手法)と、主に中央構造体420の右側から遊技球を流下させる遊技手法(右打ち遊技手法)とが選択的に行える構成となっている。遊技者は、通常遊技状態においては、左打ち遊技手法によって遊技を行い、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、右打ち遊技手法によって遊技を行う。また、下大入賞装置433及び上大入賞装置434が中央構造体420に対して右側に配置されているので、特別遊技状態においても右打ち遊技手法によって遊技を行う。
次に、後ブロック104について説明する。図8及び図9は、それぞれ、パチンコ機100を示す背面側斜視図及び背面図である。なお、図8においては、理解の容易のために、外枠101を省略して示している。
後ブロック104は、図8及び図9に示すように、基体501に他の部材や装置が取着されて構成されている。この基体501と中間ブロック103とが後ブロック支持機構136,137によって接続されることにより、後ブロック104が中間ブロック103に対して開閉可能に支持されている。
後ブロック104は、遊技球を貯留する球貯留部としての遊技球タンク510と、遊技球タンク510の下流側に連続して遊技球を(例えば、1列に)整流させると共に1段に整列させる球整列部としてのタンクレール520と、タンクレール520の下流側においてタンクレール520から流入した遊技球を誘導する球誘導部としてのケースレール530と、ケースレール530の下流側において遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを実行する払出装置540と、払出装置540の下流側において払出装置540から流出した遊技球を基体501に形成された誘導通路(図示せず)に誘導する球誘導部としての誘導部材550と、払出装置540による遊技球の払い出しや遊技球の貸し出しを制御する払出制御装置560と、外部電力を各種の装置等で必要とする所定の電圧の電力に変換して出力する電力供給手段としての機能と発射操作装置250に対する発射操作に基づく遊技球の射出を主制御基板920と協同して制御する発射制御手段としての機能とを有する電源・発射制御装置570と、払出制御装置560及び遊技球貸出装置290(図1参照)とパチンコ機100の側方に配置されるカードユニット(図示せず)との間の信号を中継する中継装置950とを備えている。
基体501は、樹脂(例えば、ABS樹脂)により一体成型されており、前側部分に対応するベース部502と、ベース部502よりも後方に位置した保護カバー部503とを含んでいる。ベース部502は、その上側部分が後ブロック104の外形に沿って略枠状に形成されると共に、下側部分が前後方向に厚みを有する略平坦状に形成されており、他の装置が取り付けられる被取付部としての機能を有している。
保護カバー部503は、前後方向に厚みを有する略板状に形成されている。また、保護カバー部503は、中間ブロック103の背面全域を覆う形状でなく、主制御装置370の一部といった頻繁に検査や確認が必要な中間ブロック103の背面における一部をパチンコ機100の背面に露出するための窓部を形成する大きさに設定されている。保護カバー部503の背面には、主制御装置370及び副制御装置390における発熱の放熱性を向上させる機能を有する多数の通気孔503Aが形成されている。
遊技球タンク510は、上方に開口した横長の箱型容器であり、その長手方向の一端側に、島設備の球循環装置(図示せず)から供給される遊技球が逐次補給される。遊技球タンク510における遊技球の供給される側と異なる長手方向の一端側には開口(図示せず)が形成されている。遊技球タンク510の底面は長手方向に緩やかに傾斜し、遊技球タンク510に供給された遊技球は開口側に自重によって移動する。また、遊技球タンク510の底面は、長手方向に比して、長手方向と直交する方向(前後方向)にも傾斜し、開口が設けられる側(例えば、前側)に優位に遊技球を誘導する。また、遊技球タンク510の底面には、その上に重なるようにして金属製の帯電防止板(図示せず)が取着され、帯電防止板が接地電位に接続されて遊技球タンク510内及びその下流側の遊技球の静電気が除去される。
タンクレール520は、遊技球タンク510の開口が形成される側に取り付けられ、遊技球タンク510の開口を通して遊技球が流入する。タンクレール520は、遊技球が1列に並んで通過する幅を有する略樋状の遊技球の通路を形成する通路形成部材521と、通路形成部材521により形成される通路の上面として次第に高さが低くなる天面部を有してその通路を流下する遊技球を上下に重なった高さから次第に1段の高さに整流する整流部材522とを備えている。タンクレール520により形成される通路は、下流側に向けて緩やかに傾斜しており、遊技球タンク510とは反対側へ遊技球を誘導する。
ケースレール530は、タンクレール520の下側に連続するように縦長に形成されており、タンクレール520からの遊技球が流入する。ケースレール530には、遊技球が勢いよく流れないように左右に湾曲しつつ下方に連続している。また、ケースレール530における球通路の途中部分には、球切れを検出するための球切れ検出部539が設けられている。球切れ検出部539には、貯留球スイッチ591(図10参照)が内蔵され、貯留球スイッチ591によって、ケースレール530又はその上流側で球詰り等が発生してケースレール530内に遊技球が正常に補給されていない球切れ状態を検出する。
払出装置540は、遊技球を送り出す送出機構と、送出機構を駆動する駆動手段としての払出モータ542(図10参照)と、払出計数スイッチ592(図10参照)とを備えている。払出制御装置560による制御に基づく払出モータ542の作動に応じて、球通路に貯留されている遊技球が下流側へ放出される。放出された遊技球の球通路の通過は、払出計数スイッチ592に検出され、これにより、払出制御装置560(払出制御基板930)が遊技球の払い出し数を計数する。
払出制御装置560及び電源・発射制御装置570は、図8及び図9に示すように、後ブロック104の背面側下部に位置するように基体501のベース部502における下部背面に重なるようにして取り付けられている。これら払出制御装置560及び電源・発射制御装置570を含む後ブロック104は、機種変更等において遊技盤400を別の遊技盤に交換した場合にも、継続利用可能とされている。
払出制御装置560は、払出制御基板930(図10参照)と、払出制御基板930を収容する基板ケースとを備え、払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、開封の痕跡を残さずに開封できないように封止された基板ケースの内部に収容されている。
電源・発射制御装置570は、電源・発射制御基板900(図10参照)と、電源・発射制御基板900を収容する基板ケースとを備え、電源・発射制御基板900は、主制御基板920と同様に、封止された基板ケースの内部に収容されている。
<電気的な構成>
次に、パチンコ機100の電気的構成について説明する。図10は、パチンコ機100の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機100は、図10に示すように、電源・発射制御基板900、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等の制御回路装置を備えている。なお、図10において、各種の信号を中継するだけの中継回路装置については省略している。以下に、これらの主要な制御回路装置を個別に詳細に説明する。
電源・発射制御基板900は、パチンコ機100の各部に電源供給路(図中の破線)を介して所定の電圧の電力を供給する電源部901と、発射操作装置250の操作に応じて発射装置330の駆動を制御する発射制御部902と、初期化スイッチ907からの初期化信号や球溢れスイッチ249からの球溢れ信号を中継する信号中継部903とを備えている。
電源部901は、外部より供給される外部電力(例えば、交流24ボルト)を取り込んで内部電力(例えば、直流24ボルト)に変換すると共に、その内部電力から各種の電力を生成する。電源部901により生成される電力は、各種のソレノイドや各種のモータ等の機器を駆動するための駆動用電圧(例えば、直流12ボルト)の電力、各種のスイッチを駆動したり制御処理を実行したりするための制御用電圧(例えば、直流5ボルト)の電力、主制御基板920のRAMの内容を保持させるためのバックアップ用電圧の電力等を含んでいる。
電源部901は、内部電力から生成した各種の電力を、電源監視基板910、主制御基板920、払出制御基板930、副制御基板940等に供給する。具体的には、電源監視基板910に対しては、内部電力、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給される。主制御基板920に対しては、駆動用電圧、制御用電圧及びバックアップ電圧の電力が供給され、これら電力は、電源監視基板910の電源監視部911を介して供給される。払出制御基板930に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。副制御基板940に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。発射制御部902及び信号中継部903に対しては、駆動用電圧及び制御用電圧の電力が供給される。
電源部901には、電源スイッチ909が接続されており、電源スイッチ909がオフ状態である場合には外部電力の取り込みが停止される。なお、電源スイッチ909をオフ状態にしたり、電源スイッチ909を介して電源部901に接続される電源プラグ(図示せず)を外部電力の供給コンセント(図示せず)から抜脱したりすることによってパチンコ機100の内部への電力の供給が停止している状態や、外部電力自体の供給が停止している状態を「停電状態」と総称する。
電源部901は、停電状態への移行後においても所定の期間にわたり制御用電圧の電力を正常に出力するように構成されている。これによって、主制御基板920は、現在の制御状態に復帰できるように状態を保存して制御を終了させることができる。
発射制御部902は、主制御基板920と協同して、発射装置330の球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334の駆動を制御する。なお、球送りソレノイド332及び発射ソレノイド334は、所定条件が整っている場合に作動が許可される。具体的には、遊技者が発射ハンドル252(図1参照)に触れていることが接触センサ254からの接触センサ信号に基づいて検知されていること、発射を停止させるための発射停止スイッチ255が操作されていないことを条件に、発射制御部902はオン状態の発射許可信号を主制御基板920に出力する。また、発射許可信号と発射異常信号とに基づいて主制御基板920は発射ソレノイド制御信号及び球送りソレノイド制御信号を発射制御部902に出力する。発射制御部902は、オン状態の球送り制御信号に基づいて球送りソレノイド332を作動させ、オン状態の発射ソレノイド制御信号の受信と可変抵抗器253の抵抗値とに基づいて発射ソレノイド334を作動させる。これによって、発射装置330から可変抵抗器253の抵抗値(発射ハンドル252の回転操作量)に応じた強さで遊技球が順次に発射される。
信号中継部903は、初期化スイッチ907が押下された場合に、主制御基板920へオン状態の初期化信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の初期化信号の受信に応じて主制御基板920のRAMに保存された保存情報を初期化する。なお、初期化スイッチ907は、必ずしも信号中継部903を介して主制御基板920に信号を出力する構成とする必要はなく、例えば、初期化スイッチ907を主制御基板920に直接搭載する等して基板ケース371内に初期化スイッチ907が収容される構成としても良く、これにより信号が伝送される区間を狙った不正な信号入力を抑止することができる。
また、信号中継部903は、球溢れスイッチ249が遊技球を検出した場合に、主制御基板920へオン状態の球溢れ信号を出力する。主制御基板920においては、オン状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に低速払出信号を出力し、低速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度(払出装置540からの遊技球の払出速度)を低速化させる。また、主制御基板920は、オフ状態の球溢れ信号の検知に基づいて払出制御基板930に高速払出信号を出力し、高速払出信号を受信した払出制御基板930は、払出モータ542の回転速度を高速化させる。
電源監視基板910は、電源・発射制御基板900からの電力供給状態を監視する電源監視部911と、電源・発射制御基板900と主制御基板920との間の電力供給及び各種の信号の伝達を中継する信号中継部912とを含んでいる。電源監視部911は、停電状態への移行に応じて主制御基板920へ停電信号を出力するものでもあり、電源部901から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満である状態が所定の時間だけ継続した場合に停電状態であると判断して、オン状態の停電信号を主制御基板920へ出力する。主制御基板920は、オン状態の停電信号の受信によって停電状態への移行を認識する。
主制御基板920は、パチンコ機100の動作を統括的に制御する。主制御基板920には、1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)が搭載されている。MPUは、演算処理装置としてのCPU(図示せず)と、CPUにより実行される各種の制御プログラムや固定データを記憶したROM(図示せず)と、制御プログラムの実行に際して一時的に各種のデータ等を記憶するRAM(図示せず)とを含んでいる。主制御基板920には、その他、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。主制御基板920のRAMは、停電状態への移行後においても電源・発射制御基板900からのバックアップ電圧の電力供給によって内部データを維持(バックアップ)できる構成となっている。
払出制御基板930は、主制御基板920からの指示に応じた払出装置540による遊技球の払い出し動作や遊技球貸出装置290の操作に応じた払出装置540による遊技球の貸し出し動作を制御する。払出制御基板930は、主制御基板920と同様に、CPU(図示せず)、ROM(図示せず)及びRAM(図示せず)を含む1チップマイコンとしてのMPU(図示せず)、タイマ回路(図示せず)、カウンタ回路(図示せず)、クロック発生回路(図示せず)、信号送受信回路(図示せず)等の各種回路が搭載されている。
払出制御基板930は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920及び中継装置950とは双方向の情報入出力通信が可能に接続され、開閉検出スイッチ108,109、貯留球スイッチ591、及び、払出計数スイッチ592とは、一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、払出モータ542とは、一方向のみの情報出力通信のみが可能に接続されている。なお、払出制御基板930のRAMは、主制御基板920のRAMと同様に、停電状態において一定の期間にわたって内部データを維持可能とするバックアップ機能を有する構成としても良いし、主制御基板920のRAMとは異なり、停電状態において内部データを維持しない構成としても良い。
副制御基板940は、主制御基板920からの指示に基づいて、各種の演出装置や各種の発光装置や各種の音響装置等の動作を制御する。副制御基板940は、他の装置と情報通信可能に接続する接続手段としての入出力ポートが搭載されており、例えば、主制御基板920とは一方向のみの情報入力通信のみが可能に接続され、入力操作装置260とは双方向に情報通信可能に接続され、装飾図柄表示装置479等とは一方向の情報出力通信のみが可能に接続されている。
<各種の制御処理>
次に、主制御基板920によって実行される各種の制御処理について説明する。主制御基板920における制御処理は、大別すると、停電状態からの復帰に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本形態では2ms(ミリ秒)周期で)メイン処理に割込みをかけて実行されるタイマ割込み処理とで構成されている。
まず、図11を参照して、主制御基板920によって実行されるメイン処理について説明する。図11は、主制御基板920のメイン処理(図11においては「主制御メイン処理」と略記)を示すフローチャートである。
主制御基板920のメイン処理において、まず、主制御基板920の立ち上げや各種の情報を初期設定するための一連の制御開始処理(プログラム開始処理S1001〜乱数初期設定処理S1019)が一度だけ実行され、その後は、割込みを禁止する割込み禁止処理S1020と、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)及び大当り図柄乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)並びに普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する乱数初期値更新処理S1021と、変動表示時間(変動時間)や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタ(RAMの一部の領域)の値を更新する変動用カウンタ更新処理S1022と、割込みを許可する割込み許可処理S1023とが繰り返し実行される。なお、割込み許可処理S1023の前にタイマ割込みの要求が発生した場合には、割込み許可処理S1023の直後にタイマ割込み処理が実行される。
一連の制御開始処理において、プログラムの実行を制御するスタックポインタ(RAMの一部の領域)に初期値を設定するプログラム開始処理S1001と、割込みモードを設定する割込みモード設定処理S1002と、払出制御基板930及び副制御基板940等が立ち上がるまで所定の時間だけ待機する立上待機処理S1003とが実行される。
立上待機処理S1003の後に、電源・発射制御基板900の初期化スイッチ907からの初期化信号の出力状態の判定処理S1004、停電情報(RAMの一部の領域)の値の判定処理S1005、保存情報の記憶状態の判定処理S1007が行われ、これらの判定結果に基づいてRAMの保存情報を消去するか否かが判定される。ここで、保存情報とは、停電前の遊技の状態に復帰させるために必要な情報であって、停電前に遊技の進行に応じて更新されていたRAMの一部の領域に対応し、実行中の単位遊技に関するカウンタの値や、始動入賞によって格納されたカウンタの値等が例示される。
保存情報の記憶状態は、次のように判定される。まず、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出して(チェックサム算出処理S1006)、その現在のチェックサム値と前回の停電状態への移行に伴い停電監視処理S1202(図12参照)において算出されたチェックサム値の2の補数であるRAM判定値との排他的論理和が「0」であるか否か(判定処理S1007)が判定され、これにより、現在のチェックサム値と停電状態への移行時のチェックサム値とが同一であるか否かが判定される。
初期化信号がオン状態である場合(S1004:Y)、停電情報が停電状態への移行時に保存情報を保存して終了したことを示す所定の停電値でない場合(S1005:N)、又は、保存情報が正常に保持されていない場合(S1007:N)には、RAMの保存情報を消去するRAMクリア処理S1008が実行される。保存情報が正常に保持されていると判断された後(S1007:Y)、又は、RAMクリア処理S1008が実行された後には、主制御基板920に接続されている各種の装置を初期化するハードウェア初期化処理S1009が実行される。
ハードウェア初期化処理S1009の後には、停電情報が停電値であるか否かの判定処理S1010が実行される。停電情報が停電値である場合(S1010:N)には、保持情報の復帰を含め各種の情報を初期設定するRAM復帰設定処理S1011と、その設定完了を示す復帰コマンドが設定される(復帰コマンド出力処理S1012)。RAM復帰設定処理S1011における保持情報の復帰によって、前回の停電状態への移行直前の制御状態に主制御基板920の制御状態が復帰する。
一方、停電情報が停電値でない場合(S1010:Y)には、保持情報の復帰は行わずに各種の情報が初期設定され(RAM初期設定処理S1013)、その設定完了を示す初期化コマンドが出力される(初期化コマンド出力処理S1014)。
なお、RAM復帰設定処理S1011及びRAM初期設定処理S1013において、停電情報は停電値と異なる所定の通電値に設定され、また、前回の停電状態への移行直前において不正検知エラー等の各種のエラー状態が発生していてもそれらのエラー状態は全て解除される。また、主制御基板920から払出制御基板930及び副制御基板940の双方に復帰コマンドか初期化コマンドのいずれかが出力され、復帰コマンド又は初期化コマンドを受信した払出制御基板930及び副制御基板940の各々においても所定の初期化処理が実行される。
立上時の状況に応じたRAMの初期設定(判定処理S1004〜初期化コマンド出力処理S1014)の後に、前回の停電状態への移行時に条件装置が作動していた場合には、特別遊技状態に復帰させるための準備が行われる(特別遊技状態復帰準備処理S1015)。具体的には、特別遊技状態復帰準備処理S1015においては、条件装置と役物連続作動装置の作動状態が判定され、停電状態時における遊技の状況に対応した処理が、副制御基板940において実行される。
特別遊技状態復帰準備処理S1015の後には、時短状態フラグが設定されているか否かを判定することにより時短状態であるか非時短状態であるかが判定され(判定処理S1016)、時短状態である場合(S1016:Y)には、時短コマンドが出力される(時短コマンド出力処理S1017)。一方、非時短状態である場合(S1016:N)には、非時短コマンドが出力される(非時短コマンド出力処理S1018)。その後、特別図柄に係る当選乱数カウンタ(RAMの一部の領域)の値が初期化される(乱数初期設定処理S1019)。
次に、図12を参照して、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。図12は、主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理(図中では「主制御割込み処理」と略記)を示したフローチャートである。
主制御基板920のタイマ割込み処理では、まず、タイマ割込みを開始させるための割込み開始処理S1201が実行される。具体的には、割込み制御レジスタに所定の値が設定される。これにより、本タイマ割込み以外の割込みが禁止される。その後に、パチンコ機100の遊技の進行制御や各種センサの監視等といった実質的な制御に係る停電監視処理S1202〜外部情報出力処理S1221が順次に実行される。但し、各種の不正の検知に基づいて遊技進行が停止されている場合(S1207:Y)には、制御信号出力処理S1208〜外部情報出力処理S1221は実行されない。最後に、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理S1222が実行されて、今回のタイマ割込み処理が終了する。以下において、各種の主要な処理について個別に説明する。
停電監視処理S1202においては、電源監視基板910の電源監視部911から出力されている停電信号の出力状態に基づいて停電情報(RAMの一部の領域)の値が更新される。具体的には停電信号の出力状態が3度に亘り確認され、3度ともオン状態が検出された場合に停電状態であると判定される。この判定において停電状態であると判定されなかった場合には、停電情報は通電値に維持される。
一方、停電監視処理S1202において停電状態であると判定された場合には、以下の処理が実行される。まず、停電情報の値がRAM復帰設定処理S1011又はRAM初期設定処理S1013(図11参照)において設定された通電値から所定の停電値に変更される。また、RAMの所定の範囲の記憶領域に対するチェックサム値を算出し、そのチェックサム値の2の補数をRAM判定値として設定する。これにより、パチンコ機100は、遊技の進行や各種センサの監視等といった実質的な制御を行わない無限ループに入り、RAM判定値が設定された後のRAMの状態がバックアップ電力に基づいて保持される。なお、停電信号の出力状態が3度に亘り確認されるために、停電信号の受信を初めて検知してから、タイマ割込みの各処理は2回に亘り実行される。
乱数更新処理S1203においては、特別図柄に係る当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。但し、変更後の値が特別図柄に係る当選乱数カウンタに対する循環初期値と同一の値となる場合には、特別図柄に係る当選乱数カウンタの値が、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定され、また、循環初期値も当選乱数初期値カウンタと同一の値に設定される。
大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数カウンタについても、特別図柄に係る当選乱数カウンタの場合と同様にして更新される。ただし、各カウンタの規定最大値と規定最小値とにより定められる更新範囲としては各カウンタに固有の値が設定され、複数のカウンタが非同期で更新される構成とされ、各カウンタの循環初期値には各カウンタに固有の初期値カウンタが参照される。例えば、特別図柄に係る当選乱数カウンタと特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、大当り図柄乱数カウンタと大当り図柄乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一であり、普通図柄に係る当選乱数カウンタと普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタとは値の範囲が同一である。
乱数初期値更新処理S1204においては、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタ、大当り図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタが更新される。具体的には、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値(例えば、「576」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。特別図柄に係る図柄乱数初期値カウンタ及び普通図柄に係る当選乱数初期値カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、特別図柄に係る当選乱数初期値カウンタの場合と同様にして更新される。
変動用カウンタ更新処理S1205においては、変動表示時間(変動時間)や変動パターン等を決定するための第1の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタの値が更新される。具体的には、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値(例えば、「187」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、第1の変動種別カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。第2の変動種別カウンタ〜第4の変動種別カウンタについても、規定最大値や規定最小値がそれらのカウンタに固有の値であること以外は、第1の変動種別カウンタの場合と同様にして更新される。
なお、特別図柄及び普通図柄に係る各当選乱数カウンタ、大当り図柄乱数カウンタ、停止パターン選択カウンタ並びに各変動種別カウンタは、必ずしも上記構成とする必要はなく、上記カウンタの少なくとも一部を他の構成としても良く、例えば、初期値カウンタを利用しないで一定の初期値から更新する構成としても良いし、プログラムを利用しないで乱数生成用ICにより構成して必要に応じて値を参照する構成としても良い。
遊技停止判定処理S1206においては、不正検知情報が不正検知値である場合には、遊技停止値に更新されると共に、遊技進行を停止させるための各種の情報が設定される。一方、不正検知情報が不正検知値でない場合や既に遊技停止値である場合には、遊技進行を停止させるための各処理は実行されずに遊技停止判定処理S1206は終了する。なお、不正検知情報は、不正検知処理S1211において各種の不正の発生が検知された場合に不正検知値に設定される。また、判定処理S1207においては、不正検知情報が遊技停止値であるか否かによって遊技停止中であるか否かが判定される。
制御信号出力処理S1208においては、出力バッファに格納された制御データに基づいて、第1の特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2の特別図柄に係る特別図柄表示装置472及び普通図柄に係る普通図柄表示装置473等の各種の報知装置を制御する信号が出力される。また、出力バッファに格納された制御データに基づいて、球送りソレノイド332、発射ソレノイド334、右進入規制ソレノイド462、下進入規制ソレノイド463、上進入規制ソレノイド464、切換ソレノイド465等の各種のアクチュエータを制御する信号が出力される。
スイッチ読込処理S1209においては、中始動入賞スイッチ441A,441B、右始動入賞スイッチ442、下大入賞スイッチ443、上大入賞スイッチ444、役連作動スイッチ445、始動スイッチ446、非特定通路スイッチ447、特定通路スイッチ448、及び、一般入賞スイッチ449A,449Bの各々からの信号状態が読み込まれて、各種のスイッチによる遊技球の検出状態の変化が検知される。
具体的には、スイッチ読込処理S1209において、各種のスイッチからの信号状態が所定の時間間隔を隔てて2度に亘り入力バッファ(RAMの一部の領域)に読み込まれ、各種のスイッチからの信号ごとに、1回目に読み込まれた信号状態(以下において「第1の信号状態」と略記する)と、2回目に読み込まれた信号状態(以下において「第2の信号状態」と略記する)と、前回のタイマ割込みで検知された検出状態(以下において「前回の検出状態」と略記する)とに基づいて、各種のスイッチの検出状態の変化が検知される。そして、各スイッチに対して、前回の検出状態がオフ状態である場合において、第1の信号状態がオン状態であり、第2の信号状態がオン状態である場合には、オン状態移行と判断されて、スイッチの種類に応じた検出フラグ(RAMの一部の領域)が設定される。なお、停電監視処理S1202で説明したように、電源供給が停止したとしても、タイマ割込みの各処理が2回に亘り実行されるために、電源供給が停止した直後に各種のスイッチのオン状態が開始された場合であっても各種のスイッチの検出フラグを正確に設定することができる。
タイマ更新処理S1210においては、特別図柄及び普通図柄の変動表示、各遊技状態の制御、及び、不正監視等に使用される各種のタイマ(RAMの所定の領域)が更新される。
不正検知処理S1211においては、各種の入賞装置に強制的に遊技球を進入させたり、各種の入賞装置を強制的に作動させたりするような不正行為が検知される。具体的には、右始動入賞装置432、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の強制的な進入許容姿勢への移動、加振による下大入賞装置433の特定通路への遊技球の誘導、電波による右始動入賞装置432、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の強制的な誤作動の誘発、磁気吸着による各種の入賞装置への遊技球の誘導、左側中始動入賞装置431A、右側中始動入賞装置431B、右始動入賞装置432、下大入賞装置433及び上大入賞装置434への異常なタイミングでの遊技球の誘導等の不正行為が行われた可能性の高い状況の発生を検知する。
入賞検知応答処理S1212においては、遊技盤400に設けられた各種のスイッチによる遊技球の検出に基づく制御が実行される。具体的には、左側中始動入賞スイッチ441A(図10参照)及び右側中始動入賞スイッチ441B(図10参照)による遊技球の検出に基づいて、中始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、中始動入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第1払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。また、右始動入賞スイッチ442(図10参照)による遊技球の検出に基づいて右始動入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、第1払出カウンタが更新される。また、下大入賞スイッチ443(図10参照)による遊技球の検出に基づいて下大入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合や、上大入賞スイッチ444(図10参照)による遊技球の検出に基づいて上大入賞スイッチ検出フラグが設定されている場合には、大入賞カウンタ(RAMの所定の領域)及び第2払出カウンタ(RAMの所定の領域)が更新される。
発射制御処理S1213においては、発射装置330による遊技球の発射を制御するための発射関連情報が更新される。具体的には、球送り機構331を駆動する球送りソレノイド332の作動フラグ及び発射機構333を駆動する発射ソレノイド334の作動フラグが更新される。
入力信号監視処理S1214においては、払出制御基板930を介した開閉検出スイッチ108(図10参照)からの信号の出力状態に基づいて、外枠101(図1及び図2参照)に対して中間ブロック103(図1及び図2参照)が閉鎖されているか否かが検知される。また、払出制御基板930(図10参照)を介した開閉検出スイッチ109からの信号の出力状態に基づいて、中間ブロック103(図2及び図3参照)に対して前ブロック102(図2及び図3参照)が閉鎖されているか否かが検知される。
払出状態監視処理S1215においては、払出制御基板930から出力される払出制御状態を示す情報が監視され、必要に応じて、払出制御状態に応じた各種の払出状態コマンドが設定される。なお、払出状態コマンドを受信した副制御基板940は、払出状態コマンドの種類に応じた報知を装飾図柄表示装置479、左上音響装置281及び右上音響装置282等に実行させる。
払出信号出力処理S1216においては、必要に応じて、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタの値に基づいて各種の賞球コマンドを設定し、払出制御基板930に出力する。なお、第1払出カウンタ及び第2払出カウンタは、賞球コマンドの設定に応じて更新される。例えば、第1払出カウンタは、1回の入賞に相当する遊技球が検出される毎に1ずつ加算され、その入賞に基づく賞球コマンドが設定される毎に1ずつ減算される。払出制御基板930では、その入賞に対応する数(例えば、3個)の遊技球を払い出す制御を実行する毎に(詳細には、払い出しが完了する少し前に)、主制御基板920に賞球コマンドを要求し、賞球の払い出しが継続している状況においては、主制御基板920から更なる賞球コマンドが出力される。第2払出カウンタは、第1払出カウンタとは賞球数が異なる入賞(例えば、13個)に対応して更新されるカウンタであり、第2払出カウンタの値に基づく賞球コマンドを払出制御基板930が受信した場合には、払出制御基板930は、その賞球コマンドに対応した数分の遊技球を払い出す制御を実行する。
特別図柄関連処理S1217においては、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御及び第1特別図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476の動作制御が実行される。また、第1特別図柄に係る単位遊技の制御において、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471の動作制御が実行され、第1特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の動作制御が更に実行される。
また、第1特別図柄に係る単位遊技において、装飾図柄の変動表示および確定表示を装飾図柄表示装置479に表示させるための各情報が選択される。例えば、第1特別図柄に係る単位遊技において装飾図柄表示装置479にて実行する装飾図柄の変動表示の変動パターンが、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値、各種の変動パターン乱数の値、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数に基づいて選択される。
また、特別図柄関連処理S1217においては、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御及び第2特別図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477の動作制御が実行される。また、第2特別図柄に係る単位遊技の制御において、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472の動作制御が実行され、第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、下大入賞装置433及び上大入賞装置434の動作制御が更に実行される。
また、第2特別図柄に係る単位遊技において、装飾図柄の変動表示および確定表示を装飾図柄表示装置479に表示させるための各情報が選択される。例えば、第2特別図柄に係る単位遊技において装飾図柄表示装置479にて実行する装飾図柄の変動表示の変動パターンが、現在の遊技状態、抽選結果、停止パターン乱数の値、各種の変動パターン乱数の値、第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数に基づいて選択される。
普通図柄関連処理S1218においては、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御並びに普通図柄に係る単位遊技の制御が実行される。具体的には、普通図柄に係る単位遊技の権利の保留制御において、普通図柄保留表示装置478の動作制御が実行される。また、普通図柄に係る単位遊技の制御において、普通図柄に係る普通図柄表示装置473の動作制御が実行され、普通図柄抽選に当選した場合には更に右始動入賞装置432の動作制御が実行される。
表示制御処理S1219においては、特別図柄関連処理S1217における第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471、第2特別図柄に係る特別図柄表示装置472、第1特別図柄に係る特別図柄保留表示装置476及び第2特別図柄に係る特別図柄保留表示装置477等の動作を制御するために更新される各種の情報に基づいて、それらの装置を具体的に作動させるための出力データが合成される。合成された出力データは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1208において各装置に出力される。
また、表示制御処理S1219においては、特別図柄関連処理S1217において選択された、装飾図柄の変動表示および確定表示を装飾図柄表示装置479に表示させるための各情報に対応する各種コマンドが設定される。例えば、特別図柄関連処理S1217において選択された変動パターンに対応する変動パターンコマンドが設定される。設定されたコマンドは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1208において副制御基板940に出力される。副制御基板940は、主制御基板920から受信したコマンドに基づいて装飾図柄表示装置479を制御する。
モータ制御処理S1220においては、各種のモータの動作制御が実行される。外部情報出力処理S1221においては、パチンコ機100に電気的に接続されるデータ表示装置(図示せず)や管理装置(図示せず)等の外部装置に出力する出力データが設定される。
<装飾図柄の変動表示において現出する示唆演出>
本実施形態のパチンコ機100においては、特別図柄表示装置471または特別図柄表示装置472における特別図柄の変動表示に対応する、装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示が所定のリーチ表示(例えば、スーパーリーチ)を含む態様である場合、押圧操作装置261を押込操作することで所定の示唆演出を現出させることが可能に構成される。
図13から図16を参照して、装飾図柄の変動表示において現出する示唆演出について説明する。図13は、装飾図柄の変動表示において示唆演出が現出する時期を説明するためのタイムチャートである。なお、図13では、示唆演出が現出可能な変動表示の一例として、変動表示時間が90秒であるスーパーリーチを含む変動表示を例示する。図14から図16は、それぞれ、図13のタイムチャートに沿った装飾図柄表示装置479の画面遷移を示す模式図である。
図13に示すように、時刻tsにおいて、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期する装飾図柄の変動表示が装飾図柄表示装置479において開始されると、装飾図柄を構成する各図柄のスクロールが開始される。なお、装飾図柄の変動表示を構成する表示データは、副制御基板940のROM(図示せず)に、副制御基板940が主制御基板920から受信可能な各変動パターンコマンドに対応付けられて準備されている。
なお、本実施形態のパチンコ機100では、装飾図柄は、左列の図柄(以下において「左図柄」とも称す)と、右列の図柄(以下において「右図柄」とも称す)と、左図柄と右図柄との間の図柄(以下において「中図柄」とも称す)との3列の図柄から構成される。図13に示す例では、左図柄、中図柄、および右図柄が、それぞれ、「6」、「5」、および「3」で停止していた装飾図柄の変動表示が開始されたものとする。
時刻tsにおいて装飾図柄の変動表示が開始されてから所定時間後(例えば、4秒後)、第1操作可能期間が開始される(時刻t1)。時刻t1において開始された第1操作可能期間は、開始から所定時間後(例えば、3秒後)に終了する(時刻t2)。時刻t1から時刻t2までの第1操作可能期間は、遊技者が、押圧操作装置261に対する押込操作を行うことが可能な期間である。なお、時刻t2は、必ずしも第1操作可能期間の開始から所定時間後とする必要はなく、遊技者が、押圧操作装置261に対する押込操作を行ったタイミングで第1操作可能期間を終了して、その操作に対応した表示をするようにしてもよく、以下に説明する他の操作可能期間においても、押込操作を行ったタイミングで各操作可能期間を終了して、操作に対応した演出の表示を開始してもよい。
時刻t1において第1操作可能期間が開始されると、図14に示すように、装飾図柄を変動表示する装飾図柄表示装置479には、押圧操作装置261に対する押込操作が可能であることを遊技者に想起させる画像601と、押圧操作装置261に対する押込操作を促す演出上のコメントとして「敵が来た!」との文字602とが表示される。
画像601および文字602の表示に係る各表示データは、副制御基板940のROM(図示せず)に準備されており、副制御基板940の制御によって第1操作可能期間の開始時期(すなわち、時刻t1)において装飾図柄表示装置479に表示され、当該期間の終了時期(すなわち、時刻t2)において消去される。
第1操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行わなかった場合、図13に示すように、時刻tsにおいて装飾図柄の変動表示が開始されてから所定時間後(例えば、15秒後)のタイミングで、変動表示中の装飾図柄のうち、左図柄が停止する(時刻t4)
一方、第1操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行った場合、時刻t2において第1操作可能期間が終了すると、示唆演出の1つである第1特別演出が開始される。第1特別演出としては、図14に示すように、パターン1Aと、パターン1Bと、パターン1Cとの3種類が準備されており、これらの3種類の中から選択された1のパターンの第1特別演出が副制御基板940の制御によって時刻t2において開始される。
パターン1Aは、「○○軍が来た!」との文字611Aと、装飾図柄表示装置479の画面の周囲を囲う赤色の枠(赤枠)612Aとを含むパターンである。パターン1Bは、「盗賊が来た!」との文字611Bと、装飾図柄表示装置479の画面の周囲を囲う黄色の枠(黄枠)612Bとを含むパターンである。パターン1Cは、「ねこが来た!」との文字611Cと、装飾図柄表示装置479の画面の周囲を囲う青色の枠(青枠)612Cとを含むパターンである。パターン1A、パターン1B、およびパターン1Cの表示に係る各表示データは、副制御基板940のROM(図示せず)に準備されている。なお、文字と枠との組合せは毎回同一となるように設定する必要はなく、文字と、枠とがそれぞれ抽選によって選択されるようにしてもよい。
パターン1A、パターン1B、またはパターン1Cのいずれを第1特別演出として選択するかの抽選(以下において「第1特別演出抽選」とも称す)は、副制御基板940による制御によって行われる。具体的に、第1特別演出抽選は、副制御基板940が、副制御基板940に設けられた第1特別演出選択カウンタ(RAMの一部の領域)の値を取得し、当該第1特別演出選択カウンタの値に対し、副制御基板940のROMに準備された第1特別演出選択テーブルを参照することによって行われる。
第1特別演出選択カウンタは、所定時間毎(例えば、4ms(ミリ秒)毎)に更新され、更新タイミングにおいて、当該カウンタの値が、規定最大値(例えば、「99」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、当該カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。
副制御基板940が第1特別演出抽選により第1特別演出のパターンを選択するタイミングは、副制御基板940が現在実行中の装飾図柄の変動表示に対応する変動パターンコマンドを主制御基板920から受信したタイミングであってもよく、第1操作可能期間が開始または終了するタイミングであってもよい。
第1特別演出選択テーブルとしては、現在実行中の装飾図柄の変動表示に対応する第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選において大当りに当選している場合に参照される第1当り時テーブルと、当該抽選において大当りに当選していない場合に参照される第1外れ時テーブルとが準備されている。
第1当り時テーブルおよび第1外れ時テーブルにおける各パターン(パターン1A,パターン1B,パターン1C)の選択確率は、各特別図柄抽選における当選確率や、現在実行中の装飾図柄の変動表示(すなわち、リーチ表示を含む変動表示)が各特別図柄抽選において大当りに抽選しなかった場合に選択される確率などを考慮して設定されている。
具体的には、パターン1Aが現出した場合に、現在変動表示中の装飾図柄が確定表示された後(すなわち、現在変動表示中の装飾図柄に対応する第1特別図柄または第2特別図柄が確定表示された後)に特別遊技状態に遷移する可能性が最も高くなるよう設定され、パターン1Cが現出した場合に、現在変動表示中の装飾図柄が確定表示された後に特別遊技状態に遷移する可能性が最も低くなるよう設定されている。
よって、第1特別演出が現出した場合、遊技者は、各パターンに含まれる文字を見ることで、特別遊技状態に対する期待度を認識する。つまり、遊技者は、パターン1Aに含まれる「○○軍が来た!」との文字611Aを見た場合に、特別遊技状態に対する期待度を最も高くする一方で、パターン1Cに含まれる「ねこが来た!」との文字611Cを見た場合に、特別遊技状態に対する期待度を最も低くする。
同様に、遊技者は、第1特別演出が現出した場合に、各パターンの枠部分を見ることで、特別遊技状態に対する期待度を認識する。つまり、遊技者は、枠612Aが赤色であるパターン1Aを見た場合に、特別遊技状態に対する期待度を最も高くする一方で、枠612Cが青色であるパターン1Cを見た場合に、特別遊技状態に対する期待度を最も低くする。
本実施形態のパチンコ機100において、第1当り時テーブルは、パターン1Aの選択確率が最も高く(例えば、60%)、パターン1Bの選択確率が2番目に高く(例えば、20%)、パターン1Cの選択確率が最も低くなる(例えば、10%)よう設定されている。一方、第1外れ時テーブルは、パターン1Cの選択確率が最も高く(例えば、60%)、パターン1Bの選択確率が2番目に高く(例えば、20%)、パターン1Aの選択確率が最も低くなる(例えば、10%)よう設定されている。
図13に示すように、第1特別演出は、当該第1特別演出が開始されてから所定時間後(例えば、3秒後)に終了する(時刻t3)。なお、第1特別演出(パターン1A,パターン1B,パターン1C)は、現在実行中の装飾図柄の変動表示より前方の画層に表示されるので、時刻t3において第1特別演出が終了すると、実行中の装飾図柄の変動表示が再度現出する。その後、時刻t4において左図柄が停止する。
時刻t4において左図柄が停止してから所定時間後(例えば、5秒後)、右図柄が停止前の低速変動(スクロール)中に、第2操作可能期間が開始される(時刻t5)。時刻t5において開始された第1操作可能期間は、開始から所定時間後(例えば、3秒後)に終了する(時刻t6)。時刻t5から時刻t6までの第2操作可能期間は、遊技者が、押圧操作装置261に対する押込操作を行うことが可能な期間である。
時刻t5において第2操作可能期間が開始されると、図15に示すように、装飾図柄表示装置479には、押圧操作装置261に対する押込操作が可能であることを遊技者に想起させる画像603が表示される。画像603の表示に係る表示データは、副制御基板940のROM(図示せず)に準備されており、副制御基板940の制御によって第2操作可能期間の開始時期(すなわち、時刻t5)において装飾図柄表示装置479に表示され、当該期間の終了時期(すなわち、時刻t6)において消去される。
第2操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行わなかった場合、図13に示すように、時刻tsにおいて装飾図柄の変動表示が開始されてから所定時間後(例えば、30秒後)のタイミングで、低速スクロール(低速変動)する右図柄がリーチ表示となるよう停止する(時刻t7)。例えば、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合に左図柄、中図柄、および右図柄が同じ図柄で確定停止する構成において、図15に示すように、左図柄が「7」で停止している場合に、時刻t7において右図柄が「7」で停止することでリーチ表示が発生する。
一方、第2操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行った場合、時刻t6において第2操作可能期間が終了すると、示唆演出の1つである第2特別演出が副制御基板940の制御によって開始される。第2特別演出としては、図15に示すように、パターン2Aと、パターン2Bと、パターン2Cと、パターン2Dとの4種類が準備されており、これらの4種類の中から選択された1のパターンの第2特別演出が時刻t6において開始される。
パターン2Dは、第2操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行わなかった場合と同様、低速スクロールする右図柄がリーチ表示となるよう停止するパターンである。
パターン2Cは、図15に示すように、低速スクロールする右図柄がリーチ表示となるよう一時的に停止した後に再度動き出し(表示Q1)、右図柄がリーチ表示となる「7」から1つだけずれた「8」で停止し(表示Q2)、中図柄が短く一時的に停止する(表示Q3)。これら表示Q1〜Q3からなる一連の表示Qが表示されると、左右中3列の図柄が再スクロールする。再スクロールする各列の図柄は、左図柄が時刻t4において停止した図柄と同じ図柄で停止した後、右図柄が低速スクロールを経てリーチ表示となるよう停止する。すなわち、パターン2Cは、変動表示が擬似的に2回行われているかのような連続演出として構成されたパターンである。
パターン2Bは、再スクロールされた3列の図柄において右図柄が低速スクロールする部分まではパターン2Cと同様である。パターン2Bでは、その後に一連の表示Qが再度行われた後、左右中3列の図柄が2度目の再スクロールを開始する。2度目の再スクロールを開始した各列の図柄は、左図柄が時刻t4において停止した図柄と同じ図柄で停止した後、右図柄が低速スクロールを経てリーチ表示となるよう停止する。すなわち、パターン2Bは、変動表示が擬似的に3回行われているかのような連続演出として構成されたパターンである。
パターン2Aは、2度目の再スクロールにおいて右図柄が低速スクロールする部分まではパターン2Bと同様である。パターン2Aでは、その後に一連の表示Qが再度行われた後、左右中3列の図柄が3度目の再スクロールを開始する。3度目の再スクロールを開始した各列の図柄は、左図柄が時刻t4において停止した図柄と同じ図柄で停止した後、右図柄が低速スクロールを経てリーチ表示となるよう停止する。すなわち、パターン2Aは、変動表示が擬似的に4回行われているかのような連続演出として構成されたパターンである。
また、第2特別演出のうち、連続演出を行うパターン(パターン2A,パターン2B,パターン2C)については、装飾図柄表示装置479の画面の周囲を囲う各色の枠が演出中に現出する。例えば、パターン2Cでは、図15に示すように、一連の表示Qを構成する表示Q3(すなわち、中図柄が短く一時的に停止する表示)において青枠613Cが現出する。
一方、パターン2Bでは、1回目に行われる一連の表示Qを構成する表示Q3において青色の枠613B1が現出し、2回目に行われる一連の表示Qを構成する表示Q3において黄色の枠が現出する。つまり、1回目に行われる一連の表示Qと、2回目に行われる一連の表示Qとで異なる色の枠が現出する。
また、パターン2Aでは、1回目に行われる一連の表示Qを構成する表示Q3において青色の枠613A1が現出し、2回目に行われる一連の表示Qを構成する表示Q3において黄色の枠が現出し、3回目に行われる一連の表示Qを構成する表示Q3において赤色の枠が現出する。つまり、1回目に行われる一連の表示Qと、2回目に行われる一連の表示Qと、3回目に行われる一連の表示Qとで異なる色の枠が現出する。パターン2Aにおいては、さらに、3度目の再スクロールを経て右図柄が停止する前に虹色(レインボー色)の枠が現出する場合があり、この場合には、当該変動表示が大当りの当選に対応し、変動表示の後に必ず特別遊技状態へ遷移する設定とされている。
上述したパターン2A、パターン2B、およびパターン2C表示に係る各表示データは、副制御基板940のROM(図示せず)に準備されている。なお、パターン2Dについては、実行中の装飾図柄の変動表示を構成する表示データを流用する。
パターン2A、パターン2B、パターン2C、またはパターン2Dのいずれを第2特別演出として選択するかの抽選(以下において「第2特別演出抽選」とも称す)は、副制御基板940による制御によって行われる。具体的に、第2特別演出抽選は、副制御基板940が、副制御基板940に設けられた第2特別演出選択カウンタ(RAMの一部の領域)の値を取得し、当該第2特別演出選択カウンタの値に対し、副制御基板940のROMに準備された第2特別演出選択テーブルを参照することによって行われる。
第2特別演出選択カウンタは、所定時間毎(例えば、4ミリ秒毎)に更新され、更新タイミングにおいて、当該カウンタの値が、規定最大値(例えば、「99」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、当該カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。なお、上述した第1特別演出選択カウンタと共通するカウンタを第2特別演出選択カウンタとして使用する構成としてもよい。
副制御基板940が第2特別演出抽選により第2特別演出のパターンを選択するタイミングは、副制御基板940が現在実行中の装飾図柄の変動表示に対応する変動パターンコマンドを主制御基板920から受信したタイミングであってもよく、第2操作可能期間が開始または終了するタイミングであってもよい。
第2特別演出選択テーブルとしては、現在実行中の装飾図柄の変動表示に対応する第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選において大当りに当選している場合に参照される第2当り時テーブルと、当該抽選において大当りに当選していない場合に参照される第2外れ時テーブルとが準備されている。
第2当り時テーブルおよび第2外れ時テーブルにおける各パターン(パターン2A,パターン2B,パターン2C,パターン2D)の選択確率は、各特別図柄抽選における当選確率や、現在実行中の装飾図柄の変動表示(すなわち、リーチ表示を含む変動表示)が各特別図柄抽選において大当りに抽選しなかった場合に選択される確率などを考慮して設定されている。
具体的には、パターン2Aが現出した場合に、現在変動表示中の装飾図柄が確定表示された後(すなわち、現在変動表示中の装飾図柄に対応する第1特別図柄または第2特別図柄が確定表示された後)に特別遊技状態に遷移する可能性が最も高くなるよう設定され、パターン2Dが現出した場合に、現在変動表示中の装飾図柄が確定表示された後に特別遊技状態に遷移する可能性が最も低くなるよう設定されている。また、パターン2Bおよびパターン2Cについては、それぞれ、当該可能性が2番目および3番目に高くなるよう設定されている。
よって、第2特別演出として、変動表示が擬似的に4回行われているかのような連続演出を行うパターン2Aが現出した場合、遊技者は特別遊技状態に対する期待度を最も高くする一方で、押圧操作装置261を操作したにもかかわらず、連続演出がされることなくリーチ表示となるパターン2Dが現出した場合、遊技者はその期待度を最も低くする。
また、第2特別演出のうち、連続演出を行うパターン2A、パターン2B、およびパターン2Cにおいては、装飾図柄表示装置479の画面の周囲を囲う各色の枠(枠613C、枠613B1、および枠613A1など)が現出する構成とされる。各パターンにおいて枠の色が変化する回数は、パターン2Aにおいて4回行われ、パターン2Bにおいて2回行われ、パターン2Cにおいて1回行われるので、遊技者は、枠の色が変化する毎に、特別遊技状態に対する期待度を向上させる。
さらに、パターン2A、パターン2B、およびパターン2Cにおける枠の色の変化は、第1特別演出を構成する各パターン(パターン1A,パターン1B,パターン1C)と同様、特別遊技状態に遷移する可能性が高くなるにつれて青色→黄色→赤色の順で変化するよう構成されている。つまり、第2特別演出においては、連続演出を行う各パターン(パターン2A,パターン2B,パターン2C)における枠の色の変化順が、特別遊技状態に遷移する可能性との間に一定の規則性があるよう構成されている。よって、遊技者は、枠の色が当該規則性に沿って順次変化するにつれて、特別遊技状態に対する期待度を相乗的に増幅させる。
本実施形態のパチンコ機100において、第2当り時テーブルは、パターン2Aの選択確率が最も高く(例えば、60%)、パターン2Bの選択確率が2番目に高く(例えば、30%)、パターン2Cの選択確率が3番目に高く(例えば、8%)、パターン2Dの選択確率が最も低くなる(例えば、2%)よう設定されている。一方、第2外れ時テーブルは、パターン2Dの選択確率が最も高く(例えば、70%)、パターン2Cの選択確率が2番目に高く(例えば、18%)、パターン2Bの選択確率が3番目に高く(例えば、10%)、パターン2Aの選択確率が最も低くなる(例えば、2%)よう設定されている。
図13に示すように、第2特別演出は、当該第2特別演出が開始されてから所定時間後に、右図柄がリーチ表示となるよう停止することで終了する(時刻t10)。なお、図13においては、第2特別演出の終了時期である時刻t10として1つの時期しか図示されていないが、第2特別演出の実行時間は各パターン(パターン2A,パターン2B,パターン2C,パターン2D)によって異なっているので、第2特別演出の各パターンに応じた4つの時期が時刻t10となり得る。
例えば、パターン2Dにおいては、第2操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行わなかった場合における右図柄の停止時期である時刻t7が時刻t10となる。一方、パターン2Aにおいては、例えば、時刻tsにおいて装飾図柄の変動表示が開始されてから60秒後のタイミングが時刻t10となる。また、パターン2Bおよびパターン2Cにおいては、それぞれ、例えば、時刻tsにおいて装飾図柄の変動表示が開始されてから40秒および50秒後のタイミングが時刻t10となる。
なお、第2特別演出の実行時間は、予め選択された変動表示時間に対応するようにしてもよく、例えば、各パターン(パターン2A,パターン2B,パターン2C,パターン2D)に対応して再スクロールの回数が多いほど、変動表示時間の長い変動表示が選択される構成とし、主制御基板920によって変動表示時間が決定されることで再スクロールの回数が決定されてパターンが定められる構成としてもよい。また、右図柄が停止した後に実行される演出(バトル演出)の長さを異ならせ、各パターンにおいて1回目及び2回目以降における右図柄停止のタイミングは一致し、各パターンに対応して異なる長さの演出を実行する構成としてもよい。
時刻t7、または、第2特別演出終了後の時刻t10において右図柄がリーチ表示で停止すると、第3操作可能期間が開始される。第3操作可能期間は、開始から所定時間後(例えば、3秒後)に終了する(時刻t8または時刻t11)。かかる第3操作可能期間は、遊技者が、押圧操作装置261に対する押込操作を行うことが可能な期間である。
右図柄がリーチ表示で停止したことで第3操作可能期間が開始されると、図16に示すように、装飾図柄表示装置479には、押圧操作装置261に対する押込操作が可能であることを遊技者に想起させる画像605と、押圧操作装置261に対する押込操作を促す演出上のコメントとして「助っ人募集!」との文字606とが表示される。
画像605および文字606の表示に係る各表示データは、副制御基板940のROM(図示せず)に準備されており、副制御基板940の制御によって第3操作可能期間の開始時期において装飾図柄表示装置479に表示され、当該期間の終了時期において消去される。
図13に示すように、時刻t7において開始された第3操作可能期間が時刻t8において終了すると、当該第3操作可能期間中に遊技者が押圧操作装置261を押圧操作したか否かにかかわらず、示唆演出の1つであるバトル演出が副制御基板940の制御によって開始される。また、時刻t10において開始された第3操作可能期間が時刻t11において終了した場合も同様に、当該第3操作可能期間中に遊技者が押圧操作装置261を押圧操作したか否かにかかわらず、バトル演出が副制御基板940の制御によって開始される。
バトル演出は、最終的に中図柄が停止するまでを、○○軍や盗賊やねこなどの敵とみなしたキャラクタと戦いの状況によって表す映像演出である。バトル演出としては、図16に示すように、パターン4Aと、パターン4Bと、パターン4Cと、パターン4Dとの4種類が準備されており、これらの4種類の中から選択された1のパターンのバトル演出が時刻t8または時刻t11において開始される。
パターン4Aは、敵に対して圧倒的に優先な状況で戦っている様子を表したパターンである。パターン4Bは、敵に対して優先な状況で戦っている様子を表したパターンである。パターン4Cは、敵に対して劣勢な状況で戦っている様子を表したパターンである。パターン4Dは、敵に対して圧倒的に劣勢な状況で戦っている様子を表したパターンである。
パターン4A、パターン4B、パターン4C、およびパターン4Dの表示に係る各表示データは、副制御基板940のROM(図示せず)に準備されている。これらの各パターン4A,4B,4C,4Dは、それぞれ、各々の戦いの状況を示す映像演出に対応する表示データのみが準備される構成であってもよいし、第1特別演出において現出可能な敵の種類ごとに戦いの状況を示す複数種類の映像演出に対応する表示データが準備される構成であってもよい。
なお、各パターン4A,4B,4Cは、右図柄が時刻t7において停止した場合(すなわち、第2操作時期に押圧操作装置261が押圧操作されなかった場合)に使用される長い演出時間のパターンと、第2特別演出終了後の時刻t10において停止した場合(すなわち、第2操作時期に押圧操作装置261が押圧操作された場合)に使用される短い演出時間のパターンとがそれぞれ準備されている。一方、パターン4Dについては、右図柄が停止する時刻が、第2特別演出が行われたか否か(すなわち、第2操作時期に押圧操作装置261が押圧操作されたか否か)にかかわらず同じであるので、第2操作時期に押圧操作装置261が押圧操作された場合とされなかった場合とで共用する1の演出時間のパターンが準備されている。
パターン4A、パターン4B、パターン4C、またはパターン4Dのいずれをバトル演出として選択するかの抽選(以下において「バトル演出抽選」とも称す)は、副制御基板940による制御によって行われる。具体的に、バトル演出抽選は、副制御基板940が、副制御基板940に設けられたバトル演出選択カウンタ(RAMの一部の領域)の値を取得し、当該バトル演出選択カウンタの値に対し、副制御基板940のROMに準備されたバトル演出選択テーブルを参照することによって行われる。
バトル演出選択カウンタは、所定時間毎(例えば、4ミリ秒毎)に更新され、更新タイミングにおいて、当該カウンタの値が、規定最大値(例えば、「99」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、当該カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。なお、上述した第1特別演出選択カウンタまたは第2特別演出選択カウンタの少なくとも1つと共通するカウンタをバトル演出選択カウンタとして使用する構成としてもよい。
副制御基板940がバトル演出抽選によりバトル演出のパターンを選択するタイミングは、副制御基板940が現在実行中の装飾図柄の変動表示に対応する変動パターンコマンドを主制御基板920から受信したタイミングであってもよく、第3操作可能期間が開始または終了するタイミングであってもよい。
バトル演出選択テーブルとしては、現在実行中の装飾図柄の変動表示に対応する第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選において大当りに当選している場合に参照される第4当り時テーブルと、当該抽選において大当りに当選していない場合に参照される第4外れ時テーブルとが準備されている。
第4当り時テーブルおよび第4外れ時テーブルにおける各パターン(パターン4A,パターン4B,パターン4C,パターン4D)の選択確率は、各特別図柄抽選における当選確率や、現在実行中の装飾図柄の変動表示(すなわち、リーチ表示を含む変動表示)が各特別図柄抽選において大当りに抽選しなかった場合に選択される確率などを考慮して設定されている。
具体的には、パターン4Aが現出した場合に、現在変動表示中の装飾図柄が確定表示された後(すなわち、現在変動表示中の装飾図柄に対応する第1特別図柄または第2特別図柄が確定表示された後)に特別遊技状態に遷移する可能性が最も高くなるよう設定され、パターン4Dが現出した場合に、現在変動表示中の装飾図柄が確定表示された後に特別遊技状態に遷移する可能性が最も低くなるよう設定されている。また、パターン4Bおよびパターン4Cについては、それぞれ、当該可能性が2番目および3番目に高くなるよう設定されている。
よって、バトル演出として、敵に対して圧倒的に優先な状況で戦っている様子を表した映像演出を行うパターン4Aが現出した場合、遊技者は特別遊技状態に対する期待度を最も高くする一方で、敵に対して圧倒的に劣勢な状況で戦っている様子を表した映像演出を行うパターン4Dが現出した場合、遊技者はその期待度を最も低くする。
本実施形態のパチンコ機100において、第4当り時テーブルは、パターン4Aの選択確率が最も高く(例えば、80%)、パターン4Bの選択確率が2番目に高く(例えば、15%)、パターン4Cの選択確率が3番目に高く(例えば、5%)、パターン4Dの選択確率が最も低くなる(例えば、0%)よう設定されている。一方、第4外れ時テーブルは、パターン4Dの選択確率が最も高く(例えば、80%)、パターン4Cの選択確率が2番目に高く(例えば、15%)、パターン4Bの選択確率が3番目に高く(例えば、4%)、パターン4Aの選択確率が最も低くなる(例えば、1%)よう設定されている。
時刻t8または時刻t11において開始されたバトル演出は、図13に示すように、時刻tsにおいて装飾図柄の変動表示が開始されてから所定時間後(図13に示す例では、90秒後)のタイミングで、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選の抽選結果に応じた図柄で中図柄が最終的に停止する(すなわち、装飾図柄が確定表示される)ことで終了する(時刻te)。
第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合に左図柄、中図柄、および右図柄が同じ図柄で確定停止する構成において、左図柄および右図柄がいずれも「7」で停止している場合、第1または第2特別図柄抽選が大当りに当選していれば、時刻teにおいて中図柄は「7」で最終的に停止する。一方、第1または第2特別図柄抽選が大当りに当選していなければ、時刻teにおいて中図柄は「7」以外の図柄(例えば、「8」)で最終的に停止する。この停止の直前又は停止と同時に、バトル演出の結果も表示され、第1または第2特別図柄抽選が大当りに当選していれば味方側のキャラクタが勝利する画像が表示され、当選していなければ敵側のキャラクタが勝利して味方側が敗れる画像が表示される。
図13に示すように、時刻t7において開始された第3操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行った場合、時刻t8において第3操作可能期間が終了すると、示唆演出の1つである第3特別演出が副制御基板940の制御によって開始される。また、時刻t10において開始された第3操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行った場合も同様に、時刻t11において第3操作可能期間が終了すると第3特別演出が開始される。
第3特別演出としては、図16に示すように、パターン3Aと、パターン3Bと、パターン3Cとの3種類が準備されており、これらの3種類の中から選択された1のパターンの第3特別演出が時刻t8において開始される。なお、上述したように、時刻t8または時刻t11においては、バトル演出も開始されるが、第3特別演出はバトル演出より前方の画層に表示されるので、遊技者は、当該第3特別演出が終了するまでの間、装飾図柄表示装置479の画面に当該第3特別演出を見ることになる。
パターン3Aは、「○○○マンが来た!」との文字614Aと、装飾図柄表示装置479の画面の周囲を囲う赤色の枠615Aとを含むパターンである。パターン3Bは、「格闘家が来た!」との文字614Bと、装飾図柄表示装置479の画面の周囲を囲う黄色の枠615Bとを含むパターンである。パターン3Cは、「犬が来た!」との文字614Cと、装飾図柄表示装置479の画面の周囲を囲う青色の枠615Cとを含むパターンである。パターン3A、パターン3B、およびパターン3Cの表示に係る各表示データは、副制御基板940のROM(図示せず)に準備されている。
パターン3A、パターン3B、またはパターン3Cのいずれを第1特別演出として選択するかの抽選(以下において「第3特別演出抽選」とも称す)は、副制御基板940による制御によって行われる。具体的に、第3特別演出抽選は、副制御基板940が、副制御基板940に設けられた第3特別演出選択カウンタ(RAMの一部の領域)の値を取得し、当該第3特別演出選択カウンタの値に対し、副制御基板940のROMに準備された第3特別演出選択テーブルを参照することによって行われる。
第3特別演出選択カウンタは、所定時間毎(例えば、4ミリ秒毎)に更新され、更新タイミングにおいて、当該カウンタの値が、規定最大値(例えば、「99」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、当該カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。なお、上述した第1特別演出選択カウンタ、第2特別演出選択カウンタ、または、バトル演出選択カウンタの少なくとも1つと共通するカウンタを第3特別演出選択カウンタとして使用する構成としてもよい。
副制御基板940が第3特別演出抽選により第3特別演出のパターンを選択するタイミングは、副制御基板940が現在実行中の装飾図柄の変動表示に対応する変動パターンコマンドを主制御基板920から受信したタイミングであってもよく、第3操作可能期間が開始または終了するタイミングであってもよい。
第3特別演出選択テーブルとしては、現在実行中の装飾図柄の変動表示に対応する第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選において大当りに当選している場合に参照される第3当り時テーブルと、当該抽選において大当りに当選していない場合に参照される第3外れ時テーブルとが準備されている。
第3当り時テーブルおよび第3外れ時テーブルにおける各パターン(パターン3A,パターン3B,パターン3C)の選択確率は、各特別図柄抽選における当選確率や、現在実行中の装飾図柄の変動表示(すなわち、リーチ表示を含む変動表示)が各特別図柄抽選において大当りに抽選しなかった場合に選択される確率などを考慮して設定されている。
具体的には、パターン3Aが現出した場合に、現在変動表示中の装飾図柄が確定表示された後(すなわち、現在変動表示中の装飾図柄に対応する第1特別図柄または第2特別図柄が確定表示された後)に特別遊技状態に遷移する可能性が最も高くなるよう設定され、パターン3Cが現出した場合に、現在変動表示中の装飾図柄が確定表示された後に特別遊技状態に遷移する可能性が最も低くなるよう設定されている。
よって、第3特別演出が現出した場合、遊技者は、各パターンに含まれる文字を見ることで、特別遊技状態に対する期待度を認識する。つまり、遊技者は、パターン3Aに含まれる「○○○マンが来た!」との文字614Aを見た場合に、特別遊技状態に対する期待度を最も高くする一方で、パターン3Cに含まれる「犬が来た!」との文字614Cを見た場合に、特別遊技状態に対する期待度を最も低くする。
同様に、遊技者は、第3特別演出が現出した場合に、各パターンの枠部分を見ることで、特別遊技状態に対する期待度を認識する。つまり、遊技者は、枠615Aが赤色であるパターン3Aを見た場合に、特別遊技状態に対する期待度を最も高くする一方で、枠615Cが青色であるパターン3Cを見た場合に、特別遊技状態に対する期待度を最も低くする。
特に、第3特別演出を構成する各パターン(パターン3A,パターン3B,パターン3C)の枠の色と特別遊技状態に遷移する可能性との相関性が、第1特別演出を構成する各パターン(パターン1A,パターン1B,パターン1C)と同様に構成されているので、遊技者は、枠の色の規則性から、第3特別演出における枠の色に対する特別遊技状態に対する期待度を感覚的に判断できる。
本実施形態のパチンコ機100において、第3当り時テーブルは、パターン3Aの選択確率が最も高く(例えば、70%)、パターン3Bの選択確率が2番目に高く(例えば、25%)、パターン3Cの選択確率が最も低くなる(例えば、5%)よう設定されている。一方、第3外れ時テーブルは、パターン3Cの選択確率が最も高く(例えば、80%)、パターン3Bの選択確率が2番目に高く(例えば、18%)、パターン3Aの選択確率が最も低くなる(例えば、2%)よう設定されている。
図13に示すように、時刻t8または時刻t11において開始した第3特別演出は、当該開始から所定時間後(例えば、3秒後)に終了する(時刻t9または時刻t12)。なお、第3特別演出(パターン3A,パターン3B,パターン3C)は、バトル演出より前方の画層に表示されるので、遊技者は、時刻t9または時刻t12において第3特別演出が終了したことで、装飾図柄表示装置479の画面にバトル演出を見ることになる。
上述した通り、本実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示が所定のリーチ表示を含む態様である場合に、押圧操作装置261を押込操作することで所定の示唆演出を現出させることができる。
図13に示した例では、1回の装飾図柄の変動表示が行われる間に、押圧操作装置261を押込操作できる操作可能期間が3回(すなわち、第1操作可能期間、第2操作可能期間、および第3操作可能期間)設けられており、各操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261を押込操作することで、操作された時期に応じた示唆演出(すなわち、第1特別演出、第2特別演出、および第3特別演出)を装飾図柄表示装置479に現出(表示)させることができる。
よって、図13に示す例の装飾図柄の変動表示においては、1回の変動表示が行われる間に、3回の操作可能期間が設けられているので、各操作可能期間における押圧操作装置261の操作の有無に応じて、種々のパターン(より詳細には、8通りのパターン)で示唆演出を現出させることができる。
まず、第1のパターンは、時刻t1で開始される第1操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t2において第1特別演出を現出させ、時刻t5で開始される第2操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t6において第2特別演出を現出させ、時刻t10で開始される第3操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t11において第3特別演出およびバトル演出を現出させるパターンである。
第2のパターンは、時刻t1で開始される第1操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t2において第1特別演出を現出させ、時刻t5で開始される第2操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t6において第2特別演出を現出させ、時刻t10で開始される第3操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで、時刻t11において第3特別演出を現出させることなくバトル演出のみを現出させるパターンである。
第3のパターンは、時刻t1で開始される第1操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t2において第1特別演出を現出させ、時刻t5で開始される第2操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで第2特別演出を現出させず、時刻t7で開始される第3操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t8において第3特別演出およびバトル演出を現出させるパターンである。
第4のパターンは、時刻t1で開始される第1操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t2において第1特別演出を現出させ、時刻t5で開始される第2操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで第2特別演出を現出させず、時刻t7で開始される第3操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで、時刻t8において第3特別演出を現出させることなくバトル演出のみを現出させるパターンである。
第5のパターンは、時刻t1で開始される第1操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで第2特別演出を現出させず、時刻t5で開始される第2操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t6において第2特別演出を現出させ、時刻t10で開始される第3操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t11において第3特別演出およびバトル演出を現出させるパターンである。
第6のパターンは、時刻t1で開始される第1操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで第2特別演出を現出させず、時刻t5で開始される第2操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t6において第2特別演出を現出させ、時刻t10で開始される第3操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで、時刻t11において第3特別演出を現出させることなくバトル演出のみを現出させるパターンである。
第7のパターンは、時刻t1で開始される第1操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで第2特別演出を現出させず、時刻t5で開始される第2操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで第2特別演出を現出させず、時刻t7で開始される第3操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行うことで、時刻t8において第3特別演出およびバトル演出を現出させるパターンである。
第8のパターンは、時刻t1で開始される第1操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで第2特別演出を現出させず、時刻t5で開始される第2操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで第2特別演出を現出させず、時刻t7で開始される第3操作可能期間において押圧操作装置261に対する押込操作を行わないことで、時刻t8において第3特別演出を現出させることなくバトル演出のみを現出させるパターンである。
このように、1回の変動表示が行われる間に、複数回設けられた操作可能期間が設けられる場合、各操作可能期間における押圧操作装置261の操作の有無に応じて、複数通りのパターンのうち1のパターンで示唆演出を現出させることができる。
以上、複数回の操作可能期間が設けられた変動表示の一例として、変動表示時間が90秒であるスーパーリーチを含む変動表示を例示したが、本実施形態のパチンコ機100においては、変動表示時間が90秒以外の長さのスーパーリーチを含む変動表示においても、同様に複数回の操作可能期間が設けられた構成とされる。なお、含まれるリーチ表示の種別にかかわらず、変動表示時間が所定時間より長い変動表示(リーチ表示を含む変動表示)に対し、複数回の操作可能期間が設けられている構成であってもよい。設けられる操作可能期間の数は、変動表示時間の長さに応じて異なっていてもよい。また、1回の変動表示に設けられる操作可能期間の数は1回であってもよい。
なお、詳細は後述するが、本実施形態のパチンコ機100においては、図13に示したスーパーリーチを含む変動表示のような、複数の示唆演出が現出可能な変動表示が行われた後、遊技状態が特別遊技状態に遷移した場合、当該特別遊技状態に遷移する前に装飾図柄表示装置479において行われていた装飾図柄の変動表示を、当該変動表示中に現出可能な示唆演出を含めて復元できるよう構成される。
かかる構成を実現するため、副制御基板940は、図13に示したスーパーリーチを含む変動表示のような、複数の示唆演出が現出可能な変動表示が実行され、かつ、当該変動表示に対応する特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)の抽選結果が大当りである場合に、装飾図柄の変動表示が開始される直前における各列の停止図柄(例えば、図13の例における「653」)と、第1特別演出抽選の抽選結果と、第2特別演出抽選の抽選結果と、第3特別演出抽選の抽選結果と、バトル演出抽選の抽選結果と、装飾図柄の確定表示における各列の停止図柄(例えば、図13の例における「777」)とをRAMの所定領域に各々記憶する。
これらの情報(すなわち、装飾図柄の変動表示前の停止図柄、装飾図柄の確定表示の停止図柄、および各演出抽選の抽選結果)は、これら全ての情報を所定のタイミングで記憶する構成であってもよいし、複数のタイミングで各タイミングに1または複数の情報を記憶する構成であってもよい。情報を記憶するタイミングとしては、変動表示が終了するタイミング(すなわち、確定表示が表示されるタイミング)であってもよいし、変動表示が開始するタイミングであってもよいし、各演出抽選が行われるタイミングであってもよい。
<特別遊技状態における示唆演出の復元>
1回の変動表示が行われる間に複数の示唆演出が現出する構成においては、後で現出した示唆演出が、先に現出した示唆演出より特別遊技状態に遷移する可能性が低いものであった場合、遊技者が、現在実行中の変動表示から特別遊技状態に遷移することの期待を失って遊技に落胆する虞がある。遊技者は、そのような落胆を防ぐために、操作可能期間に押圧操作装置261を敢えて操作しないという選択をすることができる。
しかしながら、装飾図柄の確定表示が第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選において大当りに当選したことを示す表示であった場合など、場合によっては、遊技者は、自身の意思で現出させなかった示唆演出を現出させていたらどうなっていたかを後になって知りたくなることがある。
かかる事例に対し、本実施形態のパチンコ機100においては、特別遊技状態の期間中に、当該特別遊技状態に遷移する前に装飾図柄表示装置479において行われていた装飾図柄の変動表示を、当該変動表示中に現出可能な示唆演出を含めて復元できるよう構成される。
以下、図17を参照して、当該構成について説明する。図17(a)は、特別遊技状態において、当該特別遊技状態に遷移する前に行われていた装飾図柄の変動表示を復元するか否かを遊技者が選択可能な画面の一例を示す画面図である。図17(b)は、特別遊技状態において装飾図柄の変動表示が復元された場合に表示される画面の一例を示す画面図である。
本実施形態のパチンコ機100においては、図13に示したスーパーリーチを含む変動表示のような、複数の示唆演出が現出可能な変動表示が行われた後、遊技状態が特別遊技状態に遷移した場合、当該特別遊技状態に実行される複数回のラウンド(例えば、16ラウンド)のうち、所定のラウンド(例えば、3回目のラウンド)が開始されると、当該特別遊技状態に遷移する前に行われていた装飾図柄の変動表示を復元するか否かを遊技者が選択可能な画面(以下において「復元選択画面」とも称す)として、図17(a)に示すような画面が装飾図柄表示装置479に表示される。
復元選択画面は、図17(a)に示すように、当該特別遊技状態に遷移する前に行われていた装飾図柄の変動表示を復元可能であることを遊技者に報せる文字621と、装飾図柄の変動表示を復元するために押圧操作装置261に対する押込操作が可能であることを遊技者に想起させる画像622とが、特別遊技状態における現在のラウンド数を遊技者に報せるラウンド数表示631を含む特別遊技状態画面に表示された画面として構成される。
文字621および画像622は、特別遊技状態において所定のラウンド(例えば、3回目のラウンド)が開始されるタイミングで特別遊技状態画面に表示され、表示が開始されてから所定時間後(例えば、5秒後)に消去される。つまり、復元選択画面は、特別遊技状態において所定のラウンドが開始されてから、5秒などの所定時間が経過するまでの期間に亘り装飾図柄表示装置479に表示される。なお、文字621および画像622の表示に係る各表示データは、副制御基板940のROM(図示せず)に準備されており、副制御基板940によって表示および消去の制御がされる。
復元選択画面が表示される期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行った場合、副制御基板940は、実行中の特別遊技状態に遷移する前に行われていた装飾図柄の変動表示に関してRAMの所定領域に記憶した各情報(すなわち、装飾図柄の変動表示前の停止図柄、装飾図柄の確定表示の停止図柄、および各演出抽選の抽選結果)に基づき、当該装飾図柄の変動表示を、その変動表示中に現出可能な示唆演出を含めて復元する。
つまり、上述した図13の例であれば、「653」で停止していた装飾図柄の変動表示が開始され、第1操作可能期間が到来すると、図17(b)に示すように、画像601および文字602が表示される。その後、第1操作可能期間に押圧操作装置261が操作されると、記憶された第1特別演出抽選の抽選結果に応じた第1特別演出が実行される。
左図柄が「7」で停止した後に第2操作可能期間が到来すると、画像603が表示される。その後、第2操作可能期間に押圧操作装置261が操作されると、記憶された第2特別演出抽選の抽選結果に応じた第2特別演出が実行される。
リーチ表示となるよう右図柄が「7」で停止した後に第3操作可能期間が到来すると、画像605および文字606が表示される。その後、第3操作可能期間に押圧操作装置261が操作されると、記憶された第3特別演出抽選の抽選結果に応じた第3特別演出と、記憶されたバトル演出抽選の抽選結果に応じたバトル演出とが表示され、実行中の変動表示の変動表示時間(例えば、図13の例では90秒)が経過したタイミングで、中図柄が「7」で最終的に停止する。つまり、装飾図柄が「777」で確定表示される。
一方、第3操作可能期間に押圧操作装置261が操作されない場合には、記憶されたバトル演出抽選の抽選結果に応じたバトル演出が表示され、押圧操作装置261が操作された場合と同様、実行中の変動表示の変動表示時間が経過したタイミングで、中図柄が「7」で最終的に停止する。
よって、実行中の特別遊技状態に遷移する前に行われていた装飾図柄の変動表示が上記のように復元された場合、遊技者は、3回設けられた操作可能期間(第1操作可能期間、第2操作可能期間、および第3操作可能期間)のうち、全ての操作可能期間または一部の操作可能期間に押圧操作装置261を押込操作することで、第1特別演出、第2特別演出、または第3特別演出のうち、自身が見たいと思う特別演出を見ることができる。
つまり、復元された装飾図柄の変動表示において、当該特別遊技状態の前に行われていた装飾図柄の変動表示中に押圧操作装置261の操作を行った操作可能期間に相当する操作可能期間に対して遊技者が押圧操作装置261を操作した場合、当該遊技者は、復元された装飾図柄の変動表示においても、当該特別遊技状態の前に行われていた装飾図柄の変動表示中に見た特別演出を再度見ることができる。
その一方で、復元された装飾図柄の変動表示において、当該特別遊技状態の前に行われていた装飾図柄の変動表示中に押圧操作装置261の操作を行わなかった操作可能期間に相当する操作可能期間に対して遊技者が押圧操作装置261を操作した場合、当該遊技者は、当該特別遊技状態の前に行われていた装飾図柄の変動表示中に見ることのなかった特別演出を、復元された装飾図柄の変動表示において見ることができる。
よって、例えば、図13に示す例の装飾図柄の変動表示においては、上述したように、第1から第8までの8通りのパターンで示唆演出(第1特別演出、第2特別演出、第3特別演出、およびバトル演出)を現出させることができるが、復元された装飾図柄の変動表示において、当該特別遊技状態の前に行われていた装飾図柄の変動表示において現出させたパターンと同じパターンで示唆演出を現出こともできるし、異なるパターンで示唆演出を現出こともできる。
ここで、装飾図柄の変動表示の復元は、必ずしも変動表示の開始から終了までの全期間を復元するものとする必要はなく、変動表示における一部を復元してもよいし、始動入賞が発生してから大当りの当選に対応する変動表示が実行されるまでの複数回の変動表示が実行される期間を復元可能としてもよいし、遊技者が復元する時期を選択可能にしてもよい。
なお、特別遊技状態における3回目のラウンドと7回目のラウンドに復元選択画面を表示する等、特別遊技状態中に復元選択画面が複数回表示される構成としてもよい。つまり、特別遊技状態中に装飾図柄の変動表示を複数回復元できる構成であってもよい。装飾図柄の変動表示を複数回復元できる構成とすることで、遊技者は、特別遊技状態の前に行われていた装飾図柄の変動表示において現出させたパターンと異なる複数種類のパターンで示唆演出を現出させることが可能となる。
実行中の特別遊技状態に遷移する前に行われていた装飾図柄の変動表示が装飾図柄表示装置479に復元された場合には、図17(b)に示すように、当該復元が行われている間も遊技者が現在のラウンド数を認識できるよう、現在のラウンド数を示すラウンド数表示641を所定の領域(例えば、画面の右下部分)に表示する。ラウンド数表示641の表示は、副制御基板940により制御される。なお、ラウンド数表示641の表示に代えて、特別遊技状態画面の縮小画面を所定の領域に表示する構成としてもよい。
<保留満タン演出>
本実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数と第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数とがいずれも最大回数、すなわち、両特別図柄に対する保留が合計で8個に達した場合に、所定の演出(以下、この演出を「保留満タン演出」とも称す)が所定条件で装飾図柄表示装置479に現出する構成とされている。
保留満タン演出は、保留が合計で8個に達したタイミングで即座に実行される演出であってもよいし、又は、一定期間(例えば、所定回数(例えば、10回)の変動表示が実行されるまで、又は、所定の時間(例えば、5分)が経過するまでの期間)継続する特別期間が開始されて、その特別期間の開始が装飾図柄表示装置479の表示領域の背景色を変化させたり、表示画面の周縁部分に特定の色を表示させたりすることで遊技者に示唆される演出であってもよい。また、保留満タン演出は、保留が8個に達したタイミングで特定の効果音が出力されたり、変動表示中において特別期間以外では登場することのない特定のキャラクタが登場したり、装飾図柄の変動表示が特定の動き(例えば、高速移動)をしたり、保留表示の色が1の保留毎に当該保留に対する特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の抽選結果に対しての期待度を示す色(例えば、保留を示す表示部の色が、青、黄、赤、虹色で表示され、その色順は、他の期待度を示す色と規則性が統一されていることが好ましい。)で表示されるなどの演出であり、特別期間以外などの他の状況では全く見られない、または、なかなか見られない特別感のある演出である。
本実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数と第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数とがいずれも最大回数(保留回数の上限)に達した場合に、これら全ての保留の中に、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)に当選している保留が含まれるか否かで保留満タン演出の現出確率が異なるよう構成される。
より詳細には、最大回数分の保留の中に特別図柄抽選に当選している保留が含まれる場合には、特別図柄抽選に当選している保留が含まれない場合に比べて高確率で保留満タン演出が現出されるよう構成される。例えば、図18に示すように、最大回数分の保留の中に特別図柄抽選に当選している保留が含まれる場合には、保留満タン演出は80%の確率で現出されるが、特別図柄抽選に当選している保留が含まれない場合には、保留満タン演出は10%の確率でしか現出されない。
保留満タン演出を現出させるか否かの抽選(以下において「保留満タン演出抽選」とも称す)は、副制御基板940による制御によって行われる。具体的に、保留満タン演出抽選は、副制御基板940が、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した場合に、副制御基板940に設けられた保留満タン演出カウンタ(RAMの一部の領域)の値を取得し、当該保留満タン演出カウンタの値に対し、副制御基板940のROMに準備された保留満タン演出選択テーブルを参照することによって行われる。
主制御基板920は、各特別図柄に対する保留回数が変動する毎に所定のタイミングで保留回数に係る情報を副制御基板940に通知する。副制御基板940は、主制御基板920から通知された情報に基づき、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達したか否かを判断することができる。
なお、主制御基板920は、例えば、各特別図柄の始動入賞が生じたことで当該特別図柄に対する保留回数が増えたタイミングで、各特別図柄の保留回数に係る情報を含む所定のコマンド(以下において、このコマンドを「保留コマンド」とも称す)を副制御基板940に送信することで、保留回数に係る情報を副制御基板940に通知する。また、主制御基板920は、例えば、主制御基板920が変動パターンコマンドを送信するタイミング(すなわち、特別図柄に対する保留回数が減るタイミング)で、保留回数に係る情報を含む変動パターンコマンドを副制御基板940に送信することで、保留回数に係る情報を副制御基板940に通知する。
保留コマンドは、各特別図柄の保留回数に係る情報とともに、各特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)の抽選結果に係る情報を含む。副制御基板940は、主制御基板920から保留コマンドを受信した場合に、特別図柄抽選の抽選結果に係る情報を、当該保留コマンドの受信順(すなわち、始動入賞が生じた順)に関連付けてRAMの所定領域に記憶し、その後、対応する保留が消化された(すなわち、保留されていた単位遊技が実行された)場合に当該情報を消去する。副制御基板940は、RAMに記憶される当該情報に基づき、第1特別図柄および第2特別図柄に対する保留の中に、特別図柄抽選に当選している保留が含まれているか否かを判断できる。
保留満タン演出カウンタは、所定時間毎(例えば、4ms(ミリ秒)毎)に更新され、更新タイミングにおいて、当該カウンタの値が、規定最大値(例えば、「99」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、当該カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。
保留満タン演出選択テーブルとしては、最大回数分の保留の中に特別図柄抽選に当選している保留が含まれる場合に参照する第1テーブルと、最大回数分の保留の中に特別図柄抽選に当選している保留が含まれない場合に参照する第2テーブルとが準備されている。第1テーブルは、予め決められた確率(例えば、図18に示す例のように80%の確率)で保留満タン演出の現出が選択されるよう設定される。第2テーブルもまた、予め決められた確率(例えば、図18に示す例のように10%の確率)で保留満タン演出の現出が選択されるよう設定される。
副制御基板940は、保留満タン演出抽選において保留満タン演出の現出が選択された場合、保留満タン演出を実行する。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、副制御基板940が、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した場合に保留満タン演出抽選を行う構成としたが、主制御基板920が、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した場合に、副制御基板940が行う保留満タン演出抽選と同様の保留満タン演出抽選を行う構成としてもよい。かかる構成においては、主制御基板920は、保留満タン演出抽選において保留満タン演出の現出が選択された場合に、その旨を報せる情報を副制御基板940に通知し、副制御基板940は、当該情報を主制御基板920から受信した場合に保留満タン演出を実行する。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、特別遊技状態の期間中に、当該特別遊技状態に遷移する前に装飾図柄表示装置479において行われていた装飾図柄の変動表示を、当該変動表示中に押圧操作装置261を操作することで現出させることができる示唆演出(第1特別演出、第2特別演出、第3特別演出)を含めて復元できるよう構成される。
そのため、装飾図柄の変動表示の期間中、遊技者が、示唆演出を現出させるために設けられている操作可能期間において押圧操作装置261の操作を意図的に行わなかった場合であっても、当該遊技者は、押圧操作装置261の操作を行わなかったことで見ることのなかった示唆演出を後で復元して見ることができる。
これにより、装飾図柄の変動表示の期間中に見ることが可能であった示唆演出を自分の意思で見なかったことに対して後悔をするなど、遊技者が遊技に負の感情を抱く可能性を低減することができるので、遊技に対する興趣の減退を抑制できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数と第2特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数とがいずれも最大回数に達した場合に、保留満タン演出が所定条件で装飾図柄表示装置479に現出する構成とされている。よって、遊技者は、各特別図柄に対する保留回数を増やすという目的を持つことになるので、遊技意欲が向上する。
特に、最大回数分の保留の中に特別図柄抽選に当選している保留が含まれる場合には、特別図柄抽選に当選している保留が含まれない場合に比べて高確率で保留満タン演出が現出されるよう構成されている。つまり、保留の中に特別図柄抽選に当選している保留が含まれる場合において、特別図柄抽選に当選している保留が含まれていない場合に比べて保留満タン演出が現出され易くなるので、保留満タン演出の現出によって遊技者に特別遊技状態の発生を期待させる状況を作ることができる。よって、遊技の進行に気持ちのメリハリをつけることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、保留満タン演出の抽選結果を、遊技者に対して、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る変動表示とは別の変動表示によって遊技者に示唆する構成としてもよく、例えば、保留満タン演出の抽選が実行される契機となる保留回数が上限に達したタイミングで、装飾図柄表示装置479の表示領域の一部(例えば、右上角部)に正面視円形状で周方向に「当たり」と「ハズレ」の表示が付された扇形の領域が順に並べられたルーレットを表示し、各領域のいずれかが順に明るく点灯して表示されるルーレット演出による変動表示を実行し、保留満タン演出の抽選結果に対応して、最後に、「当たり」又は「ハズレ」の領域で点灯部分が停止する演出を実行し、その後に、保留満タン演出が実行されるようにしてもよい。これにより、保留満タン演出が実行される可能性のある状況であることを遊技者に判り易く示すことができる。
<第2実施形態>
次に、図19を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態のパチンコ機100においては、1回の変動表示が行われる間に現出可能な複数の示唆演出のうち、2回目以降の示唆演出の実行を遊技者がキャンセルできる機能(以下、この機能を「示唆演出キャンセル機能」とも称す)を備えている。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図19は、示唆演出キャンセル機能を説明するためのタイムチャートである。なお、図19では、図13に示した変動表示時間が90秒であるスーパーリーチを含む変動表示において示唆演出を遊技者がキャンセルする場合を例示する。
図19に示すように、時刻t1から時刻t2までの第1操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261を操作したことで、時刻t2から時刻t3の期間で第1特別演出が行われた場合、時刻t3において第1特別演出が終了した後、時刻ta1(例えば、第1特別演出が終了してから1秒後)において第1キャンセル可能期間が開始される。当該第1キャンセル可能期間は、時刻ta1から所定時間後(例えば、3秒後)の時刻ta2において終了する。
なお、第1キャンセル可能期間は、第2操作可能期間が開始される前までの期間に設けられていればよい。よって、例えば、第1特別演出が終了する時刻t3において第1キャンセル可能期間が開始される構成であってもよいし、左図柄が停止する時刻t4に第1キャンセル期間が終了する構成であってもよい。
第1キャンセル期間においては、副制御基板940の制御によって、副制御基板940のROM(図示せず)に準備された表示データに基づく、遊技者に以降の示唆演出の表示をキャンセルできることを報せる文字や画像などが表示される。例えば、遊技者に以降の示唆演出の表示をキャンセルできることを報せるコメントを示す文字が表示されたり、押圧操作装置261に対する押込操作が可能であることを遊技者に想起させる、画像601と同様の画像が表示される。
第1キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行った場合、第2操作可能期間および第3操作可能期間が発生せず、時刻t7において右図柄がリーチ表示となるよう停止すると、非バトル演出が副制御基板940の制御によって開始される。
非バトル演出は、第1特別演出やバトル演出などの示唆演出とは異なり、装飾図柄が確定表示された後の特別遊技状態に遷移しやすさの程度を想起させない態様の演出である。非バトル演出は、例えば、当該変動表示において現出可能な第1特別演出などの示唆演出に登場するキャラクタの紹介映像であり、その表示データは、副制御基板940のROMに準備されている。
図19に示すように、第2操作可能期間は、第1キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261を操作しないことを条件として、時刻t5において開始される。時刻t5から時刻t6までの第2操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261を操作したことで、時刻t6から時刻t10の期間で第2特別演出が行われた場合には、当該第2特別演出の実行期間内の時刻ta3(例えば、第2特別演出が終了する5秒前)において第2キャンセル可能期間が開始される。当該第2キャンセル可能期間は、時刻ta3から所定時間後(例えば、3秒後)の時刻ta4において終了する。
なお、第2キャンセル可能期間は、第3操作可能期間が開始される前までの期間に設けられていればよい。よって、例えば、第2特別演出が開始する時刻t6において第2キャンセル可能期間が開始される構成であってもよいし、右図柄が停止する(または、当該第2特別演出が終了する)時刻t10に第2キャンセル期間が終了する構成であってもよい。
第2キャンセル期間においては、上述した第1キャンセル期間と同様、副制御基板940の制御によって、副制御基板940のROMに準備された表示データに基づく、遊技者に以降の示唆演出の表示をキャンセルできることを報せる文字や画像などが表示される。
第2キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行った場合、第3操作可能期間が発生せず、時刻t10において右図柄がリーチ表示となるよう停止すると、第1キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261に押込操作を行った場合と同様の非バトル演出が副制御基板940の制御によって開始される。
なお、第2キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261を操作したことで時刻t10において開始される非バトル演出の演出時間は、第2特別演出がパターン2Dであった場合を除き、第1キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261を操作したことで時刻t7において開始されるバトル演出より短い。
第2キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261を操作したことで時刻t10において開始されるバトル演出の表示データもまた、第1キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261を操作したことで時刻t7において開始されるバトル演出の表示データと同様、副制御基板940のROMに準備されている。
図19に図示はしないが、第3操作可能期間は、第1キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261を操作せず、かつ、第2キャンセル期間において遊技者が押圧操作装置261を操作しないことを条件として、時刻t7において開始される。なお、第3操作可能期間が発生した場合、当該第3操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261を操作するか否かにかかわらず、示唆演出として少なくともバトル演出が現出する。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、1回の変動表示が行われる間に現出可能な複数の示唆演出(第1特別演出、第2特別演出、第3特別演出、バトル演出)のうち、2回目以降の示唆演出(第2特別演出、第3特別演出、バトル演出)の実行を遊技者がキャンセルできる機能(示唆演出キャンセル機能)を備えているので、後で現出した示唆演出が、先に現出した示唆演出より特別遊技状態に遷移する可能性が低いことを示す状況を抑制することができる。よって、遊技者が、後で現出した示唆演出の内容によって特別遊技状態の発生に対する期待を失い、それにより、遊技に対する興趣の減退を抑制できる。
<第3実施形態>
次に、図20を参照して、第3実施形態について説明する。第3実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄の変動表示中に発生する操作可能期間において押圧操作装置261を操作した場合には、所定の示唆演出が自機であるパチンコ機100の装飾図柄表示装置479に表示される一方で、当該操作可能期間において選択操作装置263を操作した場合には、所定の示唆演出が他のパチンコ機100の装飾図柄表示装置479に表示されるよう構成される。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図20は、自機となる第3実施形態のパチンコ機100(以下、このパチンコ機を便宜的に「パチンコ機100A」とも称す)と、当該パチンコ機100と通信可能に接続された他のパチンコ機100(以下、このパチンコ機を便宜的に「パチンコ機100B」とも称す)とを示す模式図である。
図20に示すように、パチンコ機100Aは、LAN651を介してパチンコ機100Bと通信可能に接続される。なお、パチンコ機100Aとパチンコ機100Bとの接続は、LAN651に限らず、ケーブルなどで直接接続されていても、Bluetooth(登録商標)などの各種規格による無線接続であってもよい。
また、パチンコ機100Aの通信相手となるパチンコ機100Bは、パチンコ機100Aの右隣など、パチンコ機100Aに対して特定の位置に設置されているパチンコ機100であってもよいし、遊技場(ホール)に設置された複数のパチンコ機100のうち、パチンコ機100Aから指定した所定のパチンコ機100であってもよい。なお、パチンコ機100Aの通信相手となるパチンコ機100Bは、1台でも複数台であってもよい。
パチンコ機100Aにおいて装飾図柄の変動表示中に操作可能期間(例えば、第1実施形態における第1操作可能期間)が発生した場合に、当該操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261を押込操作した場合には、当該操作可能期間に対応する示唆演出(例えば、第1実施形態における第1特別演出)が自機であるパチンコ機100Aの装飾図柄表示装置479に表示される。
一方、パチンコ機100Aにおいて発生した操作可能期間において遊技者が選択操作装置263に対して所定方向(例えば、右方向)の方向操作を行った場合には、当該操作可能期間に対応する示唆演出に関する情報を、LAN651を介して、通信相手として予め決められているパチンコ機100Bに送信する。
パチンコ機100Aがパチンコ機100Bに送信する情報(当該操作可能期間に対応する示唆演出に関する情報)は、当該示唆演出として選択されたパターン(例えば、第1実施形態における第1特別演出抽選により選択された第1特別演出のパターン)を示す情報を含む。パチンコ機100Bへの情報の送信は、パチンコ機100Aの副制御基板940の制御によって行われる。
パチンコ機100Bは、パチンコ機100Aから当該情報を受信した場合、受信した情報に基づき、パチンコ機100Aにおいて選択されたパターンの示唆演出、すなわち、操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261を押込操作した場合にパチンコ機100Aの装飾図柄表示装置479に表示される示唆演出(例えば、第1実施形態における第1特別演出)を、パチンコ機100Bの装飾図柄表示装置479に表示する。パチンコ機100Bにおける当該表示制御は、パチンコ機100Bの副制御基板940の制御によって行われる。
つまり、本実施形態のパチンコ機100Aにおいては、装飾図柄の変動表示中に発生した操作可能期間中に遊技者が押圧操作装置261を押込操作した場合には、当該操作可能期間に対応する示唆演出を自機であるパチンコ機100Aの装飾図柄表示装置479に表示することができ、当該操作可能期間中に遊技者が選択操作装置263に対して所定の方向操作を行った場合には、当該操作可能期間に対応する示唆演出を他のパチンコ機であるパチンコ機100Bの装飾図柄表示装置479に表示することができる。
なお、パチンコ機100Bは、パチンコ機100Aから受信した情報に基づいて示唆演出をパチンコ機100Bの装飾図柄表示装置479に表示する際、パチンコ機100Bの副制御基板940の制御によって、パチンコ機100Bの遊技に基づいてパチンコ機100Bの装飾図柄表示装置479に表示されていた画面(例えば、変動表示が行われている画面)の縮小画面を、当該装飾図柄表示装置479の所定の領域(例えば、画面の右下部分)に表示する。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100Aにおいては、装飾図柄の変動表示中に発生する操作可能期間において押圧操作装置261を操作した場合、自機であるパチンコ機100Aの装飾図柄表示装置479に示唆演出が表示され、その一方で、当該操作可能期間において選択操作装置263を操作した場合には、他のパチンコ機100Bの装飾図柄表示装置479に示唆演出が表示される。
このように、操作可能期間において押圧操作装置261を操作するか選択操作装置263を操作するかで、示唆演出の表示位置を変えることができるので、示唆演出を遊技者の操作に応じて表示させる遊技に多様性を持たせることが可能となり、その興趣を向上させることができる。
特に、操作可能期間において選択操作装置263を操作した場合、示唆演出が他のパチンコ機100Bの装飾図柄表示装置479に表示されるので、当該示唆演出を他のパチンコ機100Bで遊技をする他の遊技者と共に見ることができ、一人で遊技を行う場合とは異なる興趣を得ることができる。
<第4実施形態>
次に、図21を参照して、第4実施形態について説明する。第4実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄の変動表示中に発生する操作可能期間において押圧操作装置261でなく選択操作装置263を操作した場合には、所定の示唆演出が装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示が表示される領域とは別の領域に表示されるよう構成される。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図21は、装飾図柄の変動表示中に発生する操作可能期間に選択操作装置263を操作した場合における装飾図柄表示装置479の表示内容の一例を示す画面図である。パチンコ機100において装飾図柄の変動表示中に操作可能期間(例えば、第1実施形態における第1操作可能期間)が発生した場合に、当該操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261を押込操作した場合には、当該操作可能期間に対応する示唆演出(例えば、第1実施形態における第1特別演出)が装飾図柄表示装置479の画面全体に表示される。
一方、パチンコ機100において発生した操作可能期間において遊技者が選択操作装置263に対して所定方向(例えば、右方向)の方向操作を行った場合には、図21に示すように、当該操作可能期間に対応する示唆演出が装飾図柄表示装置479における右側の領域479Aに表示される。
示唆演出が表示される右側の領域479Aに対し、左側の領域479Bには、当該操作可能期間において遊技者が押圧操作装置261を操作しなかった場合の表示内容(例えば、第1実施形態における第1操作可能期間後の変動表示)が表示される。
右側の領域479Aに表示される示唆演出が終了した場合、装飾図柄の変動表示の続きが装飾図柄表示装置479の画面全体に表示される。あるいは、装飾図柄の変動表示の続きが左側の領域479Bで表示され、右側の領域479Aには何も表示しない構成であってもよく、左右の各領域479A,479Bにおいて装飾図柄の変動表示の続きが表示される構成であってもよい。
なお、本実施形態における上述した表示に係る制御は、いずれも副制御基板940によって行われる。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄の変動表示中に発生する操作可能期間において押圧操作装置261でなく選択操作装置263を操作した場合、示唆演出が装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示が表示される領域とは別の領域に表示される。
このように、操作可能期間において押圧操作装置261を操作するか選択操作装置263を操作するかで、示唆演出の表示位置を変えることができるので、示唆演出を遊技者の操作に応じて表示させる遊技に多様性を持たせることが可能となり、その興趣を向上させることができる。
また、遊技者は、選択操作装置263を操作したことで表示される示唆演出と、押圧操作装置261または選択操作装置263のいずれも操作されなかった場合に装飾図柄表示装置479に表示される内容とを同時に見ることができるので、遊技に対する興趣が好適に向上する。
<第5実施形態>
次に、図22を参照して、第5実施形態について説明する。第1実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄および第2特別図柄に係る各単位遊技の権利の保留回数がいずれも最大回数(保留回数の上限)に達した場合に、これら全ての保留の中に、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)に当選している保留が含まれるか否かで保留満タン演出の現出確率が異なる構成であった。
これに対し、第5実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄および第2特別図柄に係る各単位遊技の権利の保留回数がいずれも最大回数(保留回数の上限)に達した場合に、その到達が所定期間内における何回目の到達であるかに応じて保留満タン演出の現出確率が異なるよう構成される。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
具体的に、本実施形態のパチンコ機100では、所定期間において、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した回数が増えるにつれて保留満タン演出の現出確率が高くなる部分が存在するよう構成される。以下において、上記「所定期間」を「保留回数監視期間」とも称す。
例えば、図22に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達したのが、所定期間中の1回目である場合には、保留満タン演出は50%の確率で現出され、2回目である場合には、保留満タン演出は70%の確率で現出され、3回目である場合には、保留満タン演出は80%の確率で現出され、4回目以降である場合には、保留満タン演出は95%の確率で現出される。
ここで、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数が所定期間中に複数回にわたって上限に達した場合に、保留満タン演出の現出確率を異ならせるだけでなく、演出内容も異ならせる構成としてもよい。予め定めた複数回にわたって所定期間中に保留満タン演出の現出が選択された場合に遊技者に特典が付与されるようにしてもよく、その特典として、例えば、所定期間中に複数回にわたって保留満タン演出の現出が選択された場合に限って回数毎に異なるキャラクタを用いた演出によって保留満タン演出を実行するようにしてもよいし、又は、所定期間中に複数回にわたって保留満タン演出の現出が選択された場合には、その後の特別遊技状態中において上記した装飾図柄の変動表示の復元を可能とし、所定期間中に保留満タン演出の現出が選択される回数が多いほど復元可能な回数が増加するようにしてもよい。これにより、一旦、保留満タン演出の現出が選択されて、保留満タン演出が実行された場合であっても、所定期間中に再度保留回数が上限に達するように遊技者に遊技を継続させる意欲を抱かせることができ、遊技者が保留満タン演出に見入ってしまって遊技を中断して遊技機の稼働が低下してしまう事態を抑制することができる。
本実施形態のパチンコ機100において、保留回数監視期間は、ある時期において第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した時点を始点とし、これらの保留回数が全て消化されるまで(すなわち、第1または第2特別図柄に係る単位遊技が当該最大回数だけ行われるまで)の期間とする。
なお、上記始点から、第1または第2特別図柄に係る単位遊技が、当該最大回数より多い又は少ない所定回数だけ行われるまでの期間を保留回数監視期間としてもよいし、上記始点から、予め決められた時間が経過するまでの期間を保留回数監視期間としてもよい。また、保留回数監視期間の始点としては、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した時点に限らず、予め決められた時刻(例えば、毎時0分など)であってもよく、遊技者が所定の方法で指示した時点であってもよい。
本実施形態のパチンコ機100において、保留満タン演出抽選は、第1実施形態のパチンコ機100と同様、副制御基板940が、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した場合に、副制御基板940に設けられた保留満タン演出カウンタ(RAMの一部の領域)の値を取得し、当該保留満タン演出カウンタの値に対し、副制御基板940のROMに準備された保留満タン演出選択テーブルを参照することによって行われる。
本実施形態の保留満タン演出選択テーブルとしては、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達したのが、保留回数監視期間における1回目である場合に参照する第1テーブルと、2回目である場合に参照する第2テーブルと、3回目である場合に参照する第3テーブルと、4回目以降である場合に参照する第4テーブルとが準備されている。
第1テーブルは、予め決められた確率(例えば、図22に示す例のように50%の確率)で保留満タン演出の現出が選択されるよう設定され、第2テーブルもまた、予め決められた確率(例えば、図22に示す例のように70%の確率)で保留満タン演出の現出が選択されるよう設定される。第3テーブルおよび第4テーブルもまた、同様に予め決められた確率で保留満タン演出の現出が選択されるよう設定される。
副制御基板940は、保留回数監視期間中である場合に設定される期間フラグ(RAMの一部の領域)と、保留回数監視期間中に第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した回数を計数する到達カウンタ(RAMの一部の領域)と、保留回数監視期間の残り期間を計数する残期間カウンタ(RAMの一部の領域)とを備えている。なお、到達カウンタおよび残期間カウンタの初期値は「0」である。
副制御基板940は、期間フラグが設定されていない状態で、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した場合、期間フラグを設定し、到達カウンタに1を加算し、第1特別図柄および第2特別図柄に対する保留回数の上限値の合計(本実施形態では、「8」)を残期間カウンタに設定する。そして、副制御基板940は、第1テーブルを参照して保留満タン演出抽選を行い、保留満タン演出の現出が選択された場合に保留満タン演出を実行する。
副制御基板940は、期間フラグが設定された状態で、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達した場合、到達カウンタに1を加算し、残期間カウンタから1を減算する。そして、副制御基板940は、保留満タン演出選択テーブルのうち、到達カウンタの値に応じたテーブルを参照して保留満タン演出抽選を行い、保留満タン演出の現出が選択された場合に保留満タン演出を実行する。
また、副制御基板940は、残期間カウンタを更新したことで残期間カウンタの値が「0」になった場合、保留回数監視期間が終了したとして、期間フラグの設定を解除するとともに、到達カウンタに初期値である「0」を設定する。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、副制御基板940が保留満タン演出抽選を行う構成としたが、主制御基板920が、副制御基板940が行う保留満タン演出抽選と同様の保留満タン演出抽選を行う構成としてもよい。かかる構成においては、主制御基板920は、保留満タン演出抽選において保留満タン演出の現出が選択された場合に、その旨を報せる情報を副制御基板940に通知し、副制御基板940は、当該情報を主制御基板920から受信した場合に保留満タン演出を実行する。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄および第2特別図柄に係る各単位遊技の権利の保留回数がいずれも最大回数(保留回数の上限)に達した場合に、その到達が所定期間内における何回目の到達であるかに応じて保留満タン演出の現出確率が異なるよう構成される。
よって、所定期間内においては、各特別図柄に対する保留回数が再度上限に達した場合には、その前に当該保留回数が上限に達した場合に比べて示唆演出が現出し易くなるので、遊技者は、各特別図柄に対する保留回数を増やすという目的を持って、各特別図柄に係る始動装置への進入を狙って遊技球を発射する遊技に臨むことができる。これにより、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
<第6実施形態>
次に、図23を参照して、第6実施形態について説明する。第6実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄および第2特別図柄に係る各単位遊技の権利の保留回数を増やし易く(保留を貯め易く)構成される。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
特別遊技状態においては、当該特別遊技状態中に発射した遊技球によって特別図柄に係る単位遊技の保留回数が上限に達し易い傾向にあるので、装飾図柄の変動表示においてリーチ表示が現出した場合、それを見た遊技者が、その後に特別遊技状態が発生することを考慮して特別遊技状態の発生前(すなわち、変動表示中)に保留回数を増やさないよう、遊技球の発射を止めてしまう事例は少なくない。つまり、装飾図柄の変動表示におけるリーチ表示の現出は、特別図柄に係る単位遊技の保留が増え難い原因の1つとなり得る。
これに対し、本実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄表示装置479において実行する装飾図柄の変動表示としてリーチ表示を含む変動表示が選択されている場合(すなわち、副制御基板940が、主制御基板920からリーチ表示を含む変動表示に対応する変動パターンコマンドを受信した場合)に、第1特別図柄または第2特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合には、所定の確率で、選択された変動表示と同じ変動表示時間(変動時間)の、リーチ表示を含まない変動表示(すなわち、完全ハズレ変動表示)を複数回分含む変動表示が実行されるよう構成される。
例えば、図23(a)は、リーチ表示を含む変動表示の一例を示すタイムチャートである。この例において、当該変動表示の変動表示時間は60秒である。遊技者は、リーチ表示を含む変動表示において、右図柄が停止してリーチ表示が発生すると、その後に中図柄が停止するまでの比較的長い期間において遊技球の発射を止めてしまう傾向にある。
一方、図23(b)は、完全ハズレ変動表示の一例を示すタイムチャートである。リーチ表示を含む変動表示の変動表示時間は、完全ハズレ変動表示の変動表示時間より長く構成される。この例において、当該変動表示の変動表示時間は20秒である。
図23(c)は、変動表示時間が20秒である完全ハズレ変動表示から構成される、変動表示時間が60秒である変動表示を示すタイムチャートである。図23(c)に示すように、図23(b)に示す完全ハズレ変動表示を3回繰り返すことで、図23(a)に示すリーチ表示を含む変動表示と同じ変動表示時間(すなわち、60秒)の変動表示が構成される。
なお、副制御基板940のROMに予め準備されているリーチ表示を含む変動表示の各々に対し、リーチ表示を含む変動表示と同じ変動表示時間の変動表示を構成するために完全ハズレ変動表示をどのように組み合わせるかを規定する情報は予め副制御基板940のROMに準備されている。副制御基板940は、当該情報に基づいて、リーチ表示を含む変動表示と同じ変動表示時間となるよう、対象となる完全ハズレ変動表示を組み合わせて変動表示を構成する。
一方で、装飾図柄表示装置479において実行する装飾図柄の変動表示としてリーチ表示を含む変動表示が選択されている場合に、第1特別図柄または第2特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がない場合もまた、特別図柄抽選に当選している保留がある場合と同様に、所定の確率で、選択された変動表示と同じ変動表示時間の、完全ハズレ変動表示を複数回分含む変動表示が実行されるよう構成される。
ただし、本実施形態のパチンコ機100においては、完全ハズレ変動表示を複数回分含む変動表示が実行される確率は、第1特別図柄または第2特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合の方が、第1特別図柄または第2特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がない場合に比べて高い。
完全ハズレ変動表示を複数回分含む変動表示を実行するか否かの抽選(以下において「非リーチ態様抽選」とも称す)は、副制御基板940による制御によって行われる。具体的に、非リーチ態様抽選は、副制御基板940が、主制御基板920からリーチ表示を含む変動表示に対応する変動パターンコマンドを受信した場合に、副制御基板940に設けられた選択カウンタ(RAMの一部の領域)の値を取得し、当該選択カウンタの値に対し、副制御基板940のROMに準備された選択テーブルを参照することによって行われる。
選択カウンタは、所定時間毎(例えば、4ms(ミリ秒)毎)に更新され、更新タイミングにおいて、当該カウンタの値が、規定最大値(例えば、「99」)と異なる値である場合には、現在値より「1」だけ大きい値に変更され、当該カウンタの値が規定最大値である場合には、規定最小値(「0」)に変更される。
選択テーブルとしては、第1特別図柄または第2特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合に参照する第1テーブルと、第1特別図柄または第2特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がない場合に参照する第2テーブルとが準備されている。第1テーブルは、予め決められた確率(例えば、80%の確率)で、受信した変動パターンコマンドが示す変動表示と同じ変動表示時間の、完全ハズレ変動表示を複数回分含む変動表示の実行が選択されるよう設定される。第2テーブルもまた、予め決められた確率(例えば、10%の確率)で、受信した変動パターンコマンドが示す変動表示と同じ変動表示時間の、完全ハズレ変動表示を複数回分含む変動表示の実行が選択されるよう設定される。
副制御基板940は、非リーチ態様抽選において、受信した変動パターンコマンドが示す変動表示と同じ変動表示時間の、完全ハズレ変動表示を複数回分含む変動表示の実行が選択された場合、当該完全ハズレ変動表示を複数回分含む変動表示を実行する。
なお、主制御基板920から受信したリーチ変動パターンが示す変動表示が、その後に特別遊技状態を発生する(すなわち、特別図柄抽選に当選している)場合、副制御基板940は、完全ハズレ変動表示の組み合わせからなる変動表示における停止図柄(確定表示)が大当り図柄となるよう制御する。
図23においては、リーチ表示を含む変動表示の変動表示時間が、完全ハズレ変動表示の変動表示時間の整数倍である場合を例示したが、リーチ表示を含む変動表示の変動表示時間が、完全ハズレ変動表示の変動表示時間の整数倍でない場合、副制御基板940は、1または複数の完全ハズレ変動表示の各変動表示時間を延長したり短縮したりすることで、全体の変動表示時間が、主制御基板920から受信したリーチ変動パターンに対応する変動表示(リーチ表示を含む変動表示)の変動表示時間となるよう制御する。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄の変動表示としてリーチ表示を含む変動表示が選択されている場合に、第1特別図柄または第2特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合には、所定の確率で、選択された変動表示と同じ変動表示時間の、リーチ表示を含まない変動表示(すなわち、完全ハズレ変動表示)を複数回分含む変動表示が実行されるよう構成される。
このように、リーチ表示を含む変動表示を実行し難くすることで、リーチ表示が現出した場合に遊技者が遊技球の発射を止めてしまう事象を抑制することができるので、第1特別図柄および第2特別図柄に係る各単位遊技の権利の保留回数を増やし易く(保留を貯め易く)することができる。よって、上述した保留満タン演出が行われる構成においては、各特別図柄に対する保留が貯まりやすくなったことで、保留満タン演出が現出し易くなるので、遊技者が保留満タン演出を見られないことで不満を抱き難くなり、遊技に対する興趣の減退を抑制できる。
各特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合に限って、リーチ表示を含む変動表示に代えて、リーチ表示を含まない変動表示を複数回分含む変動表示を現出させるので、各特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合の方が、特別図柄抽選に当選している保留がない場合に比べて、保留が貯まり易い。よって、各特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合の方が、特別図柄抽選に当選している保留がない場合に比べて保留満タン演出が現出し易くなり、保留満タン演出の現出によって遊技者に特別遊技状態の発生を期待させる状況を作ることができる。これにより、遊技の進行に気持ちのメリハリをつけることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、リーチ表示を含まない変動表示を複数回分含む変動表示がリーチ表示を含む変動表示に代えて現出されるので、リーチ表示を含む変動表示に対応する変動表示時間の、リーチ表示を含まない変動表示の表示データを専用で持つ必要がなく、リーチ表示を含む変動表示より短い変動表示時間の、リーチ表示を含まない変動表示の表示データを流用することができる。これにより、パチンコ機100における記憶容量の消費量が好適に抑制される。
<第7実施形態>
次に、図24から図29を参照して、第7実施形態について説明する。第1実施形態に係るパチンコ機100においては、装飾図柄表示装置479の画面に装飾図柄を表示(変動表示、停止表示)する構成としたが、第7実施形態に係るパチンコ機100においては、各外周面に装飾図柄が描かれた円筒状のリール711L,711M,711Rを並べて設け、これらリール711L,711M,711Rを各々回動させることで装飾図柄を変動表示させる。なお、以下の説明において、第1実施形態から第6実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、図24および図25を参照して、本実施形態の遊技盤400Xにおける構造的構成について説明する。図24は、第7実施形態に係るパチンコ機100における遊技盤400Xの正面図である、また、図25(a)は、リール装置710の正面図であり、図25(b)は、中リール711Mの正面図である。
遊技盤400Xもまた、遊技盤400と同様、外レール402と内レール403とによって基体401の前面側に略円形状に形成された遊技領域を備えており、発射装置330から発射された遊技球が戻り球防止機構404を超えて遊技領域に進入した場合には、当該遊技球は遊技領域内を自重により落下しながら移動(流下)する。
図24に示すように、遊技盤400Xには、釘411や風車412等の流下変化部材や、基体401の概ね中央に配置された中央構造体420などが遊技盤400と同様に設けられているとともに、中央構造体420に対して下側に配置された上側始動入賞装置1431、上側始動入賞装置1431に対して下側に配置された下側始動入賞装置1432、下側始動入賞装置1432に対して下側に配置された大入賞装置1434、および、中央構造体420の左右両側に配置された始動装置1436A,1436Bとが設けられている。ここで、上側始動入賞装置1431は、中始動入賞装置431と同様、2つの入賞装置(具体的には、左側始動入賞装置1431A及び右側始動入賞装置1431B)が一体化された入賞装置である。
遊技盤400Xには、上記した左右の始動入賞装置1431A,1431B、下側始動入賞装置1432、および左右の始動装置1436A,1436Bにそれぞれ対応して遊技球の通過を検出する検出手段としてのスイッチ(図示せず)が複数設けられており、各スイッチに対応した所定領域への遊技球の進入が検出可能とされている。
具体的に、左側始動入賞装置1431Aに進入した遊技球を検出する左側始動入賞スイッチ、右側始動入賞装置1431Bに進入した遊技球を検出する右側始動入賞スイッチ、下側始動入賞装置1432に進入した遊技球を検出する下側始動入賞スイッチ、大入賞装置1434に進入した遊技球を検出する大入賞スイッチ、左側始動装置1436Aに進入した遊技球を検出する左側始動スイッチ、および右側始動装置1436Bに進入した遊技球を検出する右側始動スイッチが遊技盤400に設置されている。これらの各スイッチは、一般入賞装置439A,439Bに進入した遊技球を各々検出する一般入賞スイッチ449A,449B(図10参照)と同様、主制御基板920に接続されている。
なお、以下においては、便宜上、上記の左側始動入賞スイッチ、右側始動入賞スイッチ、下側始動入賞スイッチ、大入賞スイッチ、左側始動スイッチ、および右側始動スイッチを、それぞれ「左側始動入賞スイッチ1441A」、「右側始動入賞スイッチ1441B」、「下側始動入賞スイッチ1442」、「大入賞スイッチ1444」、「左側始動スイッチ1446A」、および「右側始動スイッチ1446B」とも称す。
左側始動入賞装置1431A、右側始動入賞装置1431B、下側始動入賞装置1432、および大入賞装置1434における遊技球の入口部分は入賞口を構成し、各入賞口に進入した遊技球は基体401に形成された貫通孔を通して基体401の背面側に形成された回収排出通路(図示せず)に案内される。その一方で、各入賞装置に進入しなかった遊技球は、排出口401Aを通して回収排出通路へ案内される。いずれかの入賞装置に遊技球が進入した場合には、入賞装置の種類に応じた所定の個数の遊技球が払出装置540(図8及び図9参照)から払い出される。上記各入賞装置に対し、左側始動装置1436Aおよび右側始動装置1436Bにおける遊技球の入口部分は入球口を構成し、各入球口に進入した遊技球は遊技領域に放出される。
左側始動入賞装置1431Aは、左側中始動入賞装置431Aと同様、第1特別図柄に係る始動装置であり、右側始動入賞装置1431Bは、右側中始動入賞装置431Bと同様、第2特別図柄に係る始動装置である。つまり、上側始動入賞装置1431は、第1特別図柄に係る始動装置、及び、第2特別図柄に係る始動装置としての2つの機能を有する入賞装置である。
上側始動入賞装置1431は、入口1611から進入した遊技球を左側始動入賞装置1431Aまたは右側始動入賞装置1431Bのいずれかに振り分ける振分部(図24には図示せず)を備える。当該振分部は、基体401の裏面側に設けられており、入口1611から進入した遊技球は、図示されない通路によって基体401の裏面側へと案内され、当該振分部による振り分けに供される。
上側始動入賞装置1431の振分部は、振分部620と同様、遊技球が入口1611から進入する毎に、遊技球の振り分け先となる入賞装置1431A,1431Bが交互に切り替えられるよう構成される。これにより、上側始動入賞装置1431に進入した遊技球は、基本的に、左側始動入賞装置1431Aまたは右側始動入賞装置1431Bへと交互に進入する。
上側始動入賞装置1431は、入口1611への進入確率が変化しないよう構成される。その一方で、上側始動入賞装置1431は、入口1611から進入した遊技球の一部を、左右いずれの始動入賞装置1431A,1431Bに進入させることなく、非常に低確率で所定位置に形成された排出口から回収排出通路(図示せず)へと排出する機能を有する。つまり、入口1611を経て上側始動入賞装置1431に進入した遊技球の一部は、左右の始動入賞装置1431A,1431Bのいずれにも進入することなく、回収排出通路へと排出される。なお、入口1611から進入した遊技球が、始動入賞装置1431A,1431Bに進入することなく、回収排出通路へと排出される確率は、例えば、1/100程度であり、好ましくは、1/1000程度であってもよい。
下側始動入賞装置1432は、右始動入賞装置432と同様、第2特別図柄に係る始動装置である。下側始動入賞装置1432は、右始動入賞装置432と同様、その内部への遊技球の進入確率を変化させる機構を有している。なお、遊技球の進入確率を変化させる機構は、下側始動入賞装置1432のみに設ける必要はなく、それに代えて、又は、それに加えて、上側始動入賞装置1431などの他の入賞装置の1または複数に設けても良い。また、遊技球の進入確率を変化させる機構は、電気的に駆動されるソレノイド等の駆動手段により構成しても良いし、所定領域へ入球した遊技球の自重により動作する機構に代表される機械的に動作する機構により構成しても良い。
下側始動入賞装置1432は、右始動入賞装置432と同様、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入確率を変化させる進入規制機構1452と、進入規制機構1452を駆動する進入規制ソレノイド(図示せず)とを備えている。進入規制機構1452を駆動する進入規制ソレノイドは、右進入規制ソレノイド462(図10参照)と同様、主制御基板920に接続されている。なお、以下においては、進入規制機構1452を駆動する上記の進入規制ソレノイドを、便宜上、「進入規制ソレノイド1462」とも称す。
進入規制機構1452は、進入規制ソレノイド1462によって駆動される2つの可動片を備えており、進入規制機構1452が進入禁止姿勢である場合には、2つの可動片が進入口(入賞口)を狭窄する(又は閉鎖する)配置をとることによって遊技球は下側始動入賞装置1432に進入できないが、進入規制機構1452が進入許容姿勢である場合には、2つの可動片がそれらの先端部の間隔が拡大するような配置をとることによって遊技球は下側始動入賞装置1432に進入できるようになる。
進入規制機構1452は、普通図柄に係る左右の始動装置1436A,1436Bへ進入した遊技球が始動スイッチ1446で検出されることに基づく抽選(以下において「普通図柄抽選」とも称す)で当選した場合に、進入規制ソレノイド1462による駆動に応じて所定の回数及び所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。
大入賞装置1434は、上大入賞装置434と同様、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する進入規制機構1454と、進入規制機構1454の姿勢を変化させる進入規制ソレノイド(図示せず)とを備えている。なお、進入規制機構1454の姿勢を変化させる進入規制ソレノイドは、上進入規制ソレノイド464(図10参照)と同様、主制御基板920に接続されている。なお、以下においては、進入規制機構1454の姿勢を変化させる上記の進入規制ソレノイドを、便宜上、「進入規制ソレノイド1464」とも称す。
進入規制機構1454は、大入賞装置1434の前面側に配置されて進入規制ソレノイド1464によって駆動される板状の可動片を備えており、進入規制機構1454が進入禁止姿勢である場合には、当該可動片が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は大入賞装置1434に進入できないが、進入規制機構1454が進入許容姿勢である場合には、当該可動片が下辺を軸として前方に押し倒されて進入口を開放することによって遊技球は大入賞装置1434に進入できるようになる。
大入賞装置1434は、大当りの抽選に当選した場合に遊技球が進入可能となる。具体的には、第1特別図柄に係る左側始動入賞装置1431Aへ進入した遊技球が左側始動入賞スイッチ1441Aで検出されることに基づく抽選(つまり、第1特別図柄抽選)に当選した場合、又は、第2特別図柄に係る右側始動入賞装置1431B若しくは下側始動入賞装置1432へ進入した遊技球が右側始動入賞スイッチ1441B若しくは下側始動入賞スイッチ1442で検出されることに基づく抽選(つまり、第2特別図柄抽選)に当選した場合に、大入賞装置1434の進入規制ソレノイド1464が作動する。この作動によって所定の回数に亘り所定の時間だけ進入規制機構1454が進入許容姿勢をとる。
また、図24に示すように、遊技盤400には、装飾図柄表示装置479に代えて装飾図柄を表示(変動表示、停止表示)する装置として、リール装置710が中央構造体420の開口内に設けられている。リール装置710は、遊技盤400の裏面側に配置された板状の基体701に取り付けられている。
リール装置710は、図25(a)に示すように、左右方向に並べて配置された3つの回動体、すなわち、円筒状に形成された左リール711L、中リール711M、および右リール(右図柄列)711Rを備える。なお、左リール711Lは、左図柄列を構成し、中リール711Mは、中図柄列を構成し、右リール711Rは、右図柄列を構成する。
各リール711L,711M,711Rは、その中心軸線が当該リール711L,711M,711Rの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール711L,711M,711Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設されている。
これら各リール711L,711M,711Rは、それぞれがステッピングモータよりなるリール用駆動モータ(図25には図示せず)に接続され、各リール用駆動モータの駆動によって回動する。なお、以下においては、便宜上、左リール711L、中リール711M、右リール711Rに接続される各リール用駆動モータを、それぞれ、「リール用駆動モータ721L」、「リール用駆動モータ721M」、および「リール用駆動モータ721R」とも称す。
リール用駆動モータ721L,721M,721Rは、いずれも副制御基板940に接続されており、副制御基板940の制御によって各々独立して駆動される。これにより、各リール711L,711M,711Rは、個別に、すなわち、各々独立して回動することができる。
本実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄は各リール711L,711M,711Rの外周面には描かれており、これらのリール711L,711M,711Rを個別に回動させることで、装飾図柄の変動表示が実現される。装飾図柄は、主図柄712と、主図柄712より小さく形成された副図柄713とから構成される。
主図柄712は、大当り図柄を構成可能な図柄である。主図柄712は、例えば、数字や数字に対応するキャラクタなど、個別の数値を規定する情報(以下、この情報を「数字情報」)を含む図柄として構成され、本実施形態においては、「1」から「9」までの各数字が付された図柄として構成され、大当り図柄は、同一の主図柄712が3つ並んだ組合せによって構成される。
主図柄712は、「1」から「9」までの各数字が各リール711L,711M,711Rを周回するように順次配置される。より詳細には、左リール711Lおよび右リール711Rにおいて、「1」から「9」までのうち一部(具体的には、「4」)を除く各数字が付された各主図柄712は、各リール711L,711Rが正面視左側から見て時計回りに回動した場合に降順で推移するように配置される。一方、中リール711Mにおいて、「1」から「9」までの各数字が付された各主図柄712は、中リール711Mが正面視左側から見て時計回りに回動した場合に昇順で推移するように配置される。なお、「4」に対応する箇所には、副図柄713が配置される構成について例示するが、「4」の数字が付された主図柄712が各リール711L,711M,711Rに含まれる構成としてもよい。
副図柄713は、大当り図柄を構成し得ない図柄である。本実施形態において、副図柄713は、数字情報を含まない所定の絵柄の図柄として構成される。副図柄713は、各リール711L,711M,711Rに設けられる第1副図柄713Aと、図25(b)に示すように中リール711Mに1つだけ設けられる第2副図柄713Bとから構成される。
本実施形態のパチンコ機100においては、第2副図柄713Bは、中リール711Mにおける「3」の数字が付された主図柄712と「5」の数字が付された主図柄712の間に配置される。この第2副図柄713Bは、主図柄712における「4」の図柄に代えて設けられ、他の副図柄713としての第1副図柄713Aと比較して遊技者が認識し易いように、大きな絵柄によって構成されている。
また、第1副図柄713Aは、中リール711Mにおける「3」の数字が付された主図柄712と「5」の数字が付された主図柄712の間を除く、各リール711L,711M,711Rに配置された各主図柄712の間に配置される。
各リール711L,711M,711Rは、その前方側が基体701の前面より前方に突出した状態で配置されており、正面視左側から見て略半円状の断面を有し左右方向に延びる光透過性を有する樹脂カバーによって覆われている。当該樹脂カバーは、一面側(例えば、裏面側)に所定の装飾デザイン(例えば、魚群)が細かな凹凸によって形成された導光板として構成され、当該樹脂カバーに対する上下左右の少なくとも一側(例えば、上側と下側の両側)に設けられた発光部(図示せず)から光を照射することで当該所定の装飾デザインの画像を正面から視認可能に表示することができる。
また、遊技盤400には、図24に示すように、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)に係る単位遊技の保留回数を表示する保留ランプ720が、中央構造体420の開口内であってリール装置710に対して下側の位置に設けられている。保留ランプ720は、第1特別図柄および第2特別図柄に対する保留回数の上限値の合計に相当する数(本実施形態では、8個)の発光可能な部位によって構成されている。具体的には、各保留ランプ720の奥側にLED等の発光手段がそれぞれ設けられ、副制御基板940が発光手段を制御し、保留ランプ720として発光手段の前側に重なる透光性を有する発光部が点灯または消灯するように構成される。保留ランプ720は、副制御基板940に接続され、副制御基板940による制御によって特別図柄に係る単位遊技の保留回数の増減に応じて各ランプが個別に点灯または消灯される。
また、遊技盤400には、抽選結果表示装置730が、中央構造体420の開口内であって保留ランプ720に対して右側に設けられている。抽選結果表示装置730は、保留満タン演出の抽選結果を特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)に係る変動表示とは別の変動表示によって遊技者に示唆する装置であり、複数個(本実施形態では、4個)のランプから構成される。抽選結果表示装置730は、副制御基板940に接続され、副制御基板940による制御によって各ランプが個別に点灯または消灯される。
ここで、図26を参照して、上記抽選結果表示装置730の動作について説明する。図26は、抽選結果表示装置730の動作を説明するための正面図である。なお、図26においては、リール装置710および保留ランプ720を合わせて表示している。
図26に示すように、抽選結果表示装置730は、4つのランプ730A〜730Dから構成される。第1ランプ730Aは、ランプ730A〜730Dのうち、最も小さいランプであり、最も左側に配置される。第2ランプ730Bは、2番目に小さいランプであり、第1ランプ730Aの右側に配置される。第3ランプ730Cは、2番目に大きいランプであり、第2ランプ730Bの右側に配置される。第4ランプ730Dは、最も大きいランプであり、第3ランプ730Cの右側に配置される。
リール装置710による装飾図柄の変動表示中、すなわち、各リール711L,711M,711Rの回動中に、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)に係る単位遊技の保留回数が上限に達すると、抽選結果表示装置730は、図26(a)に示すように、ランプ730A〜730Dのうち1のランプが、第1ランプ730Aから右方向(矢印Q方向)に1つずつルーレットのように順次移動するように点灯し、第4ランプ730Dが点灯した後は、第1ランプ730Aに再度戻って第1ランプ730Aから右方向に順次移動して点灯するパターンを繰り返す変動表示(以下、この変動表示を「ランプ変動表示」とも称す)を実行する。
抽選結果表示装置730による上記ランプ変動表示は、ランプ730A〜730Dにおける点灯ランプの移動速度(ランプの点灯間隔)が速い高速変動を行った後、当該移動速度が次第に遅くなっていき、当該ランプ変動表示の開始から所定の変動表示時間が経過したタイミングで、ランプ730A〜730Dのうち保留満タン演出の抽選結果に応じたランプが点灯することで最終的に停止(停止表示)する。
より詳細には、保留満タン演出抽選において保留満タン演出の現出が選択された場合には、図26(b)に示すように、抽選結果表示装置730は、各ランプ730A〜730Dによるランプ変動表示を行った後、第4ランプ730Dの点灯で停止表示される。一方、保留満タン演出抽選において保留満タン演出の現出が選択されなかった場合には、抽選結果表示装置730は、第4ランプ730D以外のランプ、すなわち、第1ランプ730A、第2ランプ730B、または第3ランプ730Cのいずれかで停止表示される。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、抽選結果表示装置730において停止表示が行われるタイミングが、リール装置710において行われる装飾図柄の変動表示においてリーチ表示が現出してから確定表示がされるまでの期間(以下、この期間を「リーチ演出期間」とも称す)から外れるよう、抽選結果表示装置730による変動表示(ランプ変動表示)の変動表示時間を調整する構成を備えている。
具体的に、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)に係る単位遊技の保留回数が上限に達したことで抽選結果表示装置730によるランプ変動表示が開始した場合、当該ランプ変動表示に対し予め決められた基本の変動表示時間(例えば、3秒)の経過タイミング(すなわち、抽選結果表示装置730において停止表示が行われるタイミング)が、リール装置710において行われる装飾図柄の変動表示におけるリーチ演出期間である場合、ランプ変動表示の変動表示時間が延長される。
副制御基板940は、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)に係る単位遊技の保留回数が上限に達したことで抽選結果表示装置730によるランプ変動表示を開始する場合に、実行中の装飾図柄の変動表示がリーチ表示を含む変動表示であるかを判断する。
次に、副制御基板940は、上記判断において、実行中の装飾図柄の変動表示がリーチ表示を含む変動表示であると判断した場合、ランプ変動表示が基本の変動表示時間だけ行われた場合に、実行中の装飾図柄の変動表示におけるリーチ演出期間中に抽選結果表示装置730において停止表示されるタイミングが到来するかを判断する。
さらに、副制御基板940は、上記判断において、実行中の装飾図柄の変動表示におけるリーチ演出期間中に抽選結果表示装置730において停止表示されるタイミングが到来すると判断した場合、抽選結果表示装置730において停止表示されるタイミングが、実行中の装飾図柄の変動表示におけるリーチ演出期間が終了した後(すなわち、確定表示がされた後)に到来するよう、ランプ変動表示の変動表示時間を延長する。
例えば、実行中の装飾図柄の変動表示において確定表示が表示されるタイミングから所定時間後(例えば、3秒後)に抽選結果表示装置730において停止表示されるタイミングが到来するよう、ランプ変動表示の変動表示時間を延長する。なお、実行中の装飾図柄の変動表示において確定表示が表示されるタイミングで抽選結果表示装置730において停止表示されるタイミングが到来するよう、ランプ変動表示の変動表示時間を延長してもよい。
あるいは、ランプ変動表示が基本の変動表示時間だけ行われた場合に抽選結果表示装置730において停止表示されるタイミングから、実行中の装飾図柄の変動表示において確定表示が表示されるタイミングまでの期間(以下、この期間を「リーチ演出残期間」とも称す)に応じて、一律の時間分だけランプ変動表示の変動表示時間を延長してもよい。かかる場合、例えば、リーチ演出残期間が5秒以下であれば、ランプ変動表示の変動表示時間を6秒延長し、リーチ演出残期間が5秒以上かつ10秒以下であれば、ランプ変動表示の変動表示時間を11秒延長するようにしてもよい。
次に、図27から図29を参照して、第7実施形態に係るパチンコ機100にて実行される先読演出について説明する。なお、「先読演出」は、示唆演出の一種であり、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)に係る単位遊技の権利が保留されている場合に、当該保留に対する特別図柄の抽選結果に基づいて、当該保留の消化により行われる単位遊技の終了後に発生する特定の遊技状態(例えば、特別遊技状態)について予告する演出である。
ここで、単位遊技の終了後に発生する特定の遊技状態について予告する先読演出としては、当該演出が発生した場合に必ず特定の遊技状態に遷移する演出であってもよいし、または、当該演出が発生した場合に特定の遊技状態に遷移する場合があるものの特定の遊技状態に遷移しない場合にも実行され得る演出であってもよく、特定の遊技状態への遷移を遊技者に期待させる演出を含む。また、先読演出は、演出が実行された単位遊技の終了の直後に発生する特定の遊技状態を予告する演出に限らず、1回以上の変動表示が実行された後に発生する特定の遊技状態を予告する演出であってもよい。
図27および図28は、第2副図柄前兆予告が行われる場合におけるリール装置710による表示の遷移を示す模式図であり、図29は、カウントダウン予告が行われる場合におけるリール装置710による表示の遷移を示す模式図である。
第2副図柄前兆予告、および、カウントダウン予告は、いずれも先読演出の一種である。副制御基板940は、主制御基板920から受信した所定の演出対象情報に基づいて先読演出を実行するか否かと、先読演出を実行する場合にどの種類の先読演出を実行するかを決定する。
具体的に、主制御基板920は、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の始動入賞が発生した場合、当該始動入賞の発生に基づき取得した乱数の値に基づき、当該始動入賞に対応する特別図柄抽選を行うとともに、当該始動入賞に対応する特別図柄の変動表示時間を決定する。この決定は、当該始動入賞に基づいて実行される変動表示が開始される前に行われる。主制御基板920は、特別図柄抽選の抽選結果に当選したか否かに対応する情報(以下、「当否対応情報」とも称す)、および、決定された、又は決定されることとなる変動表示時間に対応する情報(以下、「変動表示時間対応情報」とも称す)を演出対象情報とし、当該演出対象情報を含むコマンドを副制御基板940に出力する。
ここで、演出対象情報は、主制御基板920が始動入賞の発生に基づき取得した乱数の値に基づいて選定または決定した情報であってもよく、例えば、当選したか否かを示す情報と変動表示時間を示す情報とを演出対象情報としてもよく、例えば、変動表示時間としてリーチ表示を含む変動表示であるか否かなど大まかな変動表示時間を示す情報を変動表示時間対応情報として出力してもよい。また、取得した乱数の値そのものを演出対象情報とし、主制御基板920が取得した乱数の値そのものを副制御基板940に出力し、主制御基板920と副制御基板940との両方に同一の選定方法によって特別図柄抽選の抽選結果と変動表示時間とを決定する制御を含む構成としてもよい。
なお、演出対象情報を含むコマンドは、保留コマンドであってもよいし、演出対象情報の出力専用のコマンドであってもよい。また、演出対象情報は、変動表示時間対応情報を含まず、当否情報のみから構成されてもよい。副制御基板940は、演出対象情報を主制御基板920から受信した場合、当該演出対象情報と、特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数とに基づき、当該演出対象情報に対応する単位遊技の終了後に発生する遊技状態を予告するための先読演出を実行するか否かを決定する。副制御基板940は、先読演出の実行を決定した場合には、実行する先読演出の種類を決定する。なお、先読演出の実行が決定された場合、当該先読演出に対応する演出対象情報に対する特別図柄の単位遊技を「先読み対象の変動表示」とも称す。
まず、図27および図28を参照して、第2副図柄前兆予告について説明する。第2副図柄前兆予告は、中リール711Mの第2副図柄713Bを含むハズレ図柄が停止図柄として有効ラインの1つである中段ラインL2に表示された後、先読み対象の変動表示が実行されるまで中リール711Mを変動(回動)させず停止したままとする先読演出である。当該第2副図柄前兆予告の制御は、副制御基板940によって行われ、以下に説明する各リール711L,711M,711Rの制御が副制御基板940によって行われる。
なお、「有効ライン」は、そのライン上に大当り図柄が停止図柄として表示された場合に特別遊技状態に遷移するラインである。本実施形態のパチンコ機100においては、図27に示すように、最も上側の上段ラインL1、最も下側の下段ラインL3、および上段ラインL1と下段ラインL3との間の中段ラインL2の3つの有効ラインが設定されている。なお、有効ラインとしては、上記形態に限らず、右上がり及び右下がりの斜め2つの有効ラインを含めた5つの有効ラインとするなど更に多くしてもよいし、中段ラインL2のみとするなど少なくしてもよい。
例えば、特別図柄の単位遊技の保留回数が2である状態で先読み対象となる特別図柄の始動入賞が発生した場合、図27に示すように、先読み対象の2つ前の変動表示が開始された後、当該変動表示は、中リール711Mの第2副図柄713Bを含むハズレ図柄が停止図柄として有効ラインの1つである中段ラインL2に停止表示されることで終了する。
より詳細には、先読み対象の2つ前の変動表示において変動する各リール711L,711M,711Rは、まず、中リール711Mが、中段ラインL2に第2副図柄713Bを表示した状態で停止するように制御する。第2副図柄713Bは、大当り図柄を構成しない図柄であるので、中段ラインL2に第2副図柄713Bが表示されたことにより、中段ラインL2に大当り図柄が停止表示されることはなく、中段ラインL2に停止表示される停止図柄として既にハズレ図柄が停止表示されていることが遊技者に示される。
中リール711Mが停止すると、次いで、左リール711Mが、中段ラインL2に主図柄712を表示した状態で停止するように制御する。各リール711L,711M,711Rにおいては、主図柄712と副図柄713(713A,713B)が周方向に交互に配置されているので、中段ラインL2に中リール711Mの第2副図柄713Bが停止表示された状態で、当該中段ラインL2に左リール711Rの主図柄712を停止表示することで、上段ラインL1、中段ラインL2、および下段ラインL3のいずれにおいても、左リール711Lの図柄と中リール711Rの図柄とでリーチ表示が形成されず、全ての有効ラインL1〜L3で既にハズレ図柄が停止表示されていることが遊技者に示される。
左リール711Lの停止後には、右リール711Rが停止するように制御する。右リール711Rは、先読み対象の変動表示であるか、先読み対象の前に行われる変動表示であるかによって、中段ラインL2に停止表示される停止図柄が異なるように制御する。先読み対象の前に行われる変動表示である場合には、中段ラインL2に停止した左リール711Lの主図柄712との組合せでリーチ表示とはならない主図柄712又は副図柄713が停止するように制御する。よって、先読み対象の2つ前の変動表示においては、各有効ラインのいずれにも、左右のリール711L,711Rによってリーチ表示が形成されない状態が遊技者に示されて、ハズレ図柄で変動表示が停止表示する。
先読み対象の2つ前の変動表示の終了後、次に保留されていた特別図柄の単位遊技における変動表示(先読み対象の1つ前の変動表示)が開始される。当該変動表示においては、中リール711Mを変動(回動)させず停止した状態で(すなわち、第2副図柄713Bが中段ラインL2に表示された状態を維持したままで)、左右のリール711L,711Rの変動が開始される。
なお、「中リール711Mを変動(回動)させず停止した状態」とは、中リール711Mが完全に停止することに限らず、第2副図柄713Bが中段ラインL2を含む所定の範囲内で揺動などの動作を伴うものであってもよく、例えば、中段ラインL2としての仮想的な直線に正面視で重なる範囲内で第2副図柄713Bが上下に動作しつつ停止した状態であってもよく、この状態は、中リール711Mを変動(回動)させず停留させた状態としてもよい。
先読み対象の1つ前の変動表示において変動する左右のリール711L,711Rは、まず、左リール711Lが、中段ラインL2にいずれかの主図柄712を表示した状態で停止するように制御する。よって、当該変動表示においても、上述した先読み対象の2つ前の変動表示と同様、右リール711Rが変動表示している状況で全ての有効ラインで既にハズレ図柄が停止表示されていることが遊技者に示され、左リール711Lの図柄と中リール711Rの図柄とでリーチ表示が形成されることが抑制されている。
ここで、本実施形態における先読演出は、左リール711Lと右リール711Rのみを変動させ、これら2つのリール711L,711Rによってリーチ表示が形成されるか、形成されないか、そして、リーチ表示がいずれの主図柄712で形成されるのかを遊技者が注目できるように、敢えて、中リール711Mの変動を行わない変動表示を設定している。この場合に、左リール711Lの図柄と中リール711Mの図柄とによって大当り図柄の一部の組合せが停止表示されてしまうと、左リール711Lと右リール711Rを注目させる演出であると遊技者が認識できず、左リール711Lと中リール711Mとによってリーチ表示が形成されて、特別の演出に発展することを期待させてしまう可能性がある。このため、先読演出の実行中には、左リール711Lが停止した時点で、左リール711Lの図柄と中リール711Mの図柄とによっては、リーチ表示が形成されないように制御している。
なお、先読演出は、先読み対象の変動表示に対して何回前の変動表示から先読演出が開始されたかに応じて特別遊技状態へ遷移する確率(期待度)を異ならせて制御することは好ましく、変動表示が連続して実行される回数が多いほど、特別遊技状態へ遷移する確率(期待度)が高く設定されるように制御することが好ましく、また、大当り図柄としての主図柄712の種類に応じて特別遊技状態で遊技者が獲得し得る賞球数(例えば、ラウンド数)を異ならせて設定したり、特別遊技状態の後に遷移する遊技状態が大当り図柄としての主図柄712の種類に応じて異なるように設定することが先読演出において左リール711Lと右リール711Rとに停止表示されるリーチ表示を構成する主図柄712の種類を注目させることができて好ましい。
左リール711Lの停止後には、実行中の変動表示の前の変動表示と同様に、中段ラインL2に停止した左リール711Lの主図柄712との組合せでリーチ表示とはならない主図柄712又は副図柄713が停止表示されるように、右リール711Rが停止するように制御する。これにより、先読み対象の1つ前の変動表示においても、上述した先読み対象の2つ前の変動表示と同様、各有効ラインL1,L2,L3のいずれにも、左右のリール711L,711Rによってリーチ表示が形成されない状態を遊技者に示され、ハズレ図柄で変動表示が停止表示する。
ここで、先読演出中の、右リール711Rの停止制御として、左リール711Lの主図柄712との組合せでリーチ表示となるか、それともならないかを遊技者が時間をかけて注目できるように、左リール711Lの主図柄712と組み合わせてリーチ表示を形成し得る右リール711Rの主図柄712(本実施形態においては、同一の主図柄712)を中段ラインL2の近くで少し手前側となる上側にて移動をゆっくりにし、中段ラインL2に重なるところで止まりそうなほどに更に低速になるように制御する。そして、先読み対象の前の変動表示では、中段ラインL2に重なるところで止まりそうな状態から、すっと下側に当該主図柄712が移動し、その主図柄712は下段ラインL3に停止し、中段ラインL2には副図柄713が停止するように制御してもよい。
先読み対象の1つ前の変動表示の終了後、先読み対象の変動表示が開始される。当該先読み対象の変動表示においても、上述した先読み対象の2つ前の変動表示と同様、中リール711Mを変動させず停止した状態で、左右のリール711L,711Rの変動が行われる。
先読み対象の変動表示において変動する左右のリール711L,711Rは、図28に示すように、中段ラインL2にリーチ表示を形成して停止表示するように制御する。例えば、先読み対象の変動表示では、上記例示した先読み対象より前の変動表示と同様に、左リール711Lに停止している主図柄712と同一の主図柄712が中段ラインL2に重なるところで止まりそうなほどに更に低速になるように制御し、その後、中段ラインL2に重なるところで止まりそうな状態から、ピタリと当該主図柄712が中段ラインL2に停止するように制御してもよい。
先読み対象の変動表示において左右のリール711L,711Rがリーチ表示を形成しつつ停止表示された後には、中リール711Mの変動が開始され、その後、中リール711Mが停止することで、先読み対象の変動表示が終了する。中リール711Mの停止によって、中段ラインL2に大当り図柄が停止表示された場合には、当該停止表示の後(すなわち、当該先読み対象の変動表示の終了後)、遊技状態が特別遊技状態に遷移する。一方、中リール711Mの停止によって、中段ラインL2にハズレ図柄が停止表示された場合には、当該停止表示の後、遊技状態は特別遊技状態に遷移することなく通常遊技状態とされる。
なお、第2副図柄前兆予告については、上記において、特別図柄の単位遊技の保留回数が2である状態で先読み対象となる特別図柄の始動入賞が発生した場合を例示したが、特別図柄の単位遊技の保留回数が1である状態で先読み対象となる特別図柄の始動入賞が発生した場合や、特別図柄の単位遊技の保留回数が3以上である状態で先読み対象となる特別図柄の始動入賞が発生した場合にも同様に第2副図柄前兆予告を行う構成としてもよい。
次に、図29を参照して、カウントダウン予告について説明する。カウントダウン予告は、先読み対象の変動表示より前の変動表示において、先読み対象の変動表示が実行するまでに実行される変動表示の回数を、主図柄712に含まれる数字によってカウントダウンする先読演出である。当該カウントダウン予告の制御は、副制御基板940によって行われる。
例えば、特別図柄の単位遊技の保留回数が3である状態で先読み対象となる特別図柄の始動入賞が発生した場合、図29に示すように、先読み対象の3つ前の変動表示が開始された後、当該変動表示は、中リール711Mにおける「3」の数字が付された主図柄712が中段ラインL2に位置した状態で停止された後、左右のリール711L,711Rが各有効ラインL1,L2,L3において停止図柄がハズレ図柄となるよう停止されることで終了する。
先読み対象の3つ前の変動表示の終了後、次に保留されていた特別図柄の単位遊技における変動表示(先読み対象の2つ前の変動表示)が開始される。当該変動表示は、中リール711Mにおける「2」の数字が付された主図柄712が中段ラインL2に位置した状態で停止された後、左右のリール711L,711Rが各有効ラインL1,L2,L3において停止図柄がハズレ図柄となるよう停止されることで終了する。
先読み対象の2つ前の変動表示の終了後、先読み対象の1つ前の変動表示が開始され、当該変動表示は、中リール711Mにおける「1」の数字が付された主図柄712が中段ラインL2に位置した状態で停止された後、左右のリール711L,711Rが各有効ラインL1,L2,L3において停止図柄がハズレ図柄となるよう停止されることで終了する。
先読み対象の1つ前の変動表示の終了後、先読み対象の変動表示が開始され、大当り図柄またはハズレ図柄が停止図柄として停止される。先読み対象の変動表示においては、左リール711L、右リール711R、および中リール711Mの順で停止する。
なお、カウントダウン予告については、上記において、特別図柄の単位遊技の保留回数が3である状態で先読み対象となる特別図柄の始動入賞が発生した場合を例示したが、特別図柄の単位遊技の保留回数が2である状態で先読み対象となる特別図柄の始動入賞が発生した場合や、特別図柄の単位遊技の保留回数が4以上である状態で先読み対象となる特別図柄の始動入賞が発生した場合にも同様にカウントダウン予告を行う構成としてもよい。また、特別図柄の単位遊技の保留回数が2である状態で先読み対象となる特別図柄の始動入賞が発生した場合にカウントダウン予告を行う構成としてもよい。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、特別図柄の保留回数が上限に達した場合、抽選結果表示装置730において、所定の変動表示時間に亘るランプ変動表示が行われた後、ランプ730A〜730Dのうち停止表示されたランプの位置によって保留満タン演出抽選の抽選結果が報知されるので、ランプ変動表示が実行される期間において、保留満タン演出の実行に対する期待感を好適に増幅させることができる。
特に、保留満タン演出抽選において保留満タン演出の現出が選択された場合と、保留満タン演出の現出が選択されなかった場合とで、停止表示されるランプの位置が異なるので、遊技者は、保留満タン演出の現出が選択されたか否かを、停止表示されたランプの位置から感覚的に判断し易い。また、保留満タン演出抽選の抽選結果を報せるための停止表示は、抽選結果表示装置730を構成するランプ730A〜730Dの範囲内で行われるので、停止表示を見る際に遊技者の視線が散り難く、遊技者は停止表示の位置を把握し易い。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、抽選結果表示装置730において保留満タン演出抽選の抽選結果を表示する場合、停止表示(すなわち、保留満タン演出抽選の抽選結果の表示)が行われるタイミングがリーチ演出期間から外れるよう構成されている。よって、リーチ演出期間に実行される示唆演出など遊技者が注目したい演出中に抽選結果表示装置730における停止表示が行われることを抑制できる。これにより、リーチ演出期間に実行される示唆演出などの演出に遊技者の興味を集中させることができるので、示唆演出などによって実行中の変動表示に対して遊技者が抱く期待感を好適に向上させることができる。また、抽選結果表示装置730における停止表示の表示時期が示唆演出などの表示時期と重ならないことで、遊技者が、抽選結果表示装置730により表示された保留満タン演出抽選の抽選結果を見逃すことを抑制できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、第2副図柄前兆予告として、中リール711Mの第2副図柄713Bを含むハズレ図柄が中段ラインL2に停止表示した後、先読み対象の変動表示より前に実行される変動表示、および、先読み対象の変動表示において、中リール711Mを停止させたまま、左右のリール711L,711Rの変動表示を行うので、遊技者は、左右のリール711L,711Rの変動表示が開始されたことで、その後に到来する、先読み対象の変動表示に対する抽選結果への期待感を増幅させることができる。
特に、先読み対象の変動表示より前の変動表示から停止されていた中リール711Mは、左右のリール711L,711Rによって中段ラインL2にリーチ表示が形成されたことに同期して変動を開始するので、先読み対象の変動表示の終了時期(すなわち、先読み対象の変動表示に対する抽選結果の表示)が近づいたことを強く印象付け、それにより、先読み対象の変動表示に対する抽選結果への期待感をより一層高めることができる。
また、第2副図柄前兆予告においては、左右のリール711L,711Rに先立ち停止された中リール711Mは、その後に、左右のリール711L,711Rによって中段ラインL2にリーチ表示が形成されたことに同期して変動されるまで停止され続けるので、先読み対象の変動表示において変動する中リール711Mに対する遊技者の注目を集め易く、先読み対象の変動表示に対する抽選結果への期待感を好適に高めることができる。
また、第2副図柄前兆予告においては、先読み対象の変動表示より前の変動表示から停止されていた中リール711Mにおいて、中段ラインL2に停止表示され続ける第2副図柄713Bは、大当り図柄を構成しない図柄であるので、先読み対象の変動表示より前に実行される変動表示において、すなわち、先読み対象の変動表示が実行される前に、中段ラインL2に大当り図柄が停止表示される状況を防止できる。
また、第2副図柄前兆予告においては、先読み対象の変動表示より前の変動表示において、第2副図柄713Bのような、大当り図柄を構成しない図柄の一部が中段ラインL2の中図柄列(中リール711M)に当該変動表示の全期間において表示され続けるので、遊技者は、先読み対象の変動表示より前の変動表示では大当り図柄が中段ラインL2に表示されないことを認識し、それにより、その後の到来する先読み対象の変動表示に対する期待感を益々増幅させることができる。
特に、第2副図柄前兆予告においては、中段ラインL2の中図柄列(中リール711M)に停止表示される図柄が、副図柄713のうち中リール711Mに唯一設けられた第2副図柄713Bとされているので、遊技者の注目を集め易く、第2副図柄前兆予告が開始されたことを遊技者に認識させ易い。また、本実施形態の第2副図柄前兆予告においては、第2副図柄713Bは、複数の有効ラインL1,L2,L3のうち、真ん中に位置する中段ラインL2の中図柄列(中リール711M)に表示されるので、この点においても、遊技者の注目を集め易く、第2副図柄前兆予告が開始されたことを遊技者に認識させ易い。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、カウントダウン予告として、先読み対象の変動表示より前の変動表示において、先読み対象の変動表示が実行するまでに実行される変動表示の回数を、中リール711Mの主図柄712に含まれる数字によってカウントダウンするので、遊技者は、実行中の変動表示において、中リール711Mの主図柄712を視認することで、その後に先読み対象の変動表示が実行されるまでに実行される変動表示の回数を把握することができる。当該回数は変動表示が行われる毎にカウントダウンされていくので、次第に近づく先読み対象の変動表示に対する抽選結果への期待感を増幅させることができる。
また、カウントダウン予告においては、先読み対象の変動表示が実行されるまでに実行される変動表示の回数のカウントダウンは、装飾図柄(主図柄712、副図柄713)を変動表示させるリールの主図柄712を用いて行われるので、当該カウントダウンを遊技者が見逃すことを抑制できる。
また、カウントダウン予告においては、先読み対象の変動表示が実行されるまでに実行される変動表示の回数のカウントダウンを行う中リール711Mは、左右のリール711L,711Rに先立って停止されるので、カウントダウンが行われるリール(中リール711M)を、他のリール(左右のリール711L,711R)と区別して把握し易いので、遊技者が当該カウントダウンを見逃すことを抑制できる。
<第8実施形態>
次に、図30から図32を参照して、第8実施形態について説明する。第8実施形態に係るパチンコ機100においては、遊技盤400Xの基体401を、光透過性(透光性)を有する平板状の部材として構成し、かかる基体401の特性を利用して遊技の興趣を高める工夫が施されている。なお、以下の説明において、第1実施形態から第7実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、図30および図31を参照して、光透過性を有する基体401を利用して、リール装置710を正面視で視認可能な表示領域とその外側部分とによってリール装置710の表示領域を超えて表示される演出用の発光表示の一例としての魚群について説明する。図30(a)は、遊技盤400Xにおけるリール装置710付近の拡大正面図であり、図30(b)は、図30(a)のA−A線における遊技盤400Xの主要な構成の簡略的な断面図である。図31(a)は、図30(a)のB−B線におけるリール装置710を含む主要な構成の簡略的な断面図であり、図31(b)は、リール装置710の表示領域を超えて表示される魚群を説明するための正面図である。
なお、図30(a)、図30(b)、および図31(b)においては、中央構造体420の図示を省略している。また、図30(b)においては、参考のために、基体401に設けられた釘411の一部を図示するとともに、リール装置710の樹脂カバー715の外形を二点鎖線で図示し、後方板223を一点鎖線で図示している。また、図31(a)においては、参考のために、後方板223を一点鎖線で図示している。また、図30(b)および図31(a)においては、断面のハッチングを省略している。
本実施形態のパチンコ機100において、遊技盤400Xの基体401は、光透過性を有する平板状の部材として構成される。基体401には、図30(a)に示すように、中央構造体420が取り付けられる開口を構成する開口401Dが形成されている。なお、中央構造体420は、前方から開口401Dに嵌め込むことで取り付けられて奥側に表示される魚群の一部を視認可能なように透光性を有する樹脂材料によって構成されるものであり、図30においては図示を省略している。
基体401の前面には、リール装置710に対して左側および右側に、左方向を向いて連続する魚の群れ(魚群)の一部を構成する魚の絵柄741が種々のサイズで描かれ、例えば、透光性を有する着色塗料の印刷によって描かれている。基体401に描かれる魚の絵柄741には、絵柄741Aのように、開口401Dの周縁(縁端)によって一部が途切れた絵柄も含まれている。
遊技盤400の裏面側に配置される基体701もまた、基体401と同様、光透過性を有する平板状の部材として構成される。図30(a)に示すように、基体701の前面には、開口401Dの内側であってリール装置710に対して左側および右側に、絵柄741によって描かれる魚とともに左方向を向く魚群の一部を構成する魚の絵柄742が種々のサイズで描かれている。
基体701に描かれる魚の絵柄742には、絵柄742Aのように、それ自体では魚の一部でしかないが、開口401Dの周縁によって一部が途切れた絵柄741(例えば、絵柄741A)と対になって正面から見たときに1匹の魚を構成する絵柄も含まれている。
また、基体701に描かれる魚の絵柄742には、絵柄742B,742C,742Dのように、リール装置710の樹脂カバー715との境界によって一部が途切れた絵柄も含まれている。なお、樹脂カバー715の左側に描かれる絵柄742B、および、樹脂カバー715の右側に描かれる絵柄742Dは、1匹の魚が左右に分断された絵柄の一方側と他方側であってもよく、これにより、絵柄が左右方向において連続して一体的な対象物としての魚群を表現していることを遊技者に判りやすく表示することができる。
図30(b)に示すように、基体401の裏側には、盤面発光装置490の一部である盤面発光装置490Aが設けられている。盤面発光装置490Aは、LED等の発光手段E1が基体401の位置する前方に向けて光を照射可能に配置されている。よって、基体401における魚の絵柄741が描かれた領域の裏側に配置されている発光手段E1を点灯(発光)させることで、光の中に浮かび上がる絵柄741を表示することができる。
一方、基体701の裏側には、盤面発光装置490の一部である盤面発光装置490Bが設けられている。盤面発光装置490Bは、基体701に向けられたLED等の発光手段E2および発光手段E4(図31(a)参照)を備えている。よって、基体701における魚の絵柄742が描かれた領域の裏側に配置されている発光手段E2を点灯させることで、光の中に浮かび上がる絵柄742を表示することができる。
また、図30(b)に示すように、基体401の開口401Dと基体701の周縁との間には、基体401,701に対して略垂直な前後方向に延びる、光透過性を有する板状の側壁部702が設けられている。側壁部702の表面(開口401D内を向く面)には、開口401Dの周縁によって一部が途切れた絵柄741(例えば、絵柄741A)と、当該絵柄741と対になる絵柄742(例えば、絵柄742A)との間を繋ぐ絵柄(図示せず)が描かれている。これにより、絵柄741と絵柄742との組み合わせによって構成される魚が、基体401と基体701との段差によって分断されて見えることを抑制できる。
側壁部702の裏側(開口401Dの外側)には、盤面発光装置490の一部である盤面発光装置490Cが設けられている。盤面発光装置490Cは、側壁部702に向けて光を照射可能に設けられたLED等の発光手段E3を備えている。よって、側壁部702における絵柄が描かれた領域の裏側に配置されている発光手段E3を点灯させることで、光の中に浮かび上がる当該絵柄を表示することができる。
リール装置710の樹脂カバー715は、各リール711L,711M,711Rの前方側を覆う光透過性(透光性)を有するカバーである。本実施形態の樹脂カバー715は、図31(a)に示すように、側断面が中リール711Mなどの各リールの断面に沿って湾曲する円弧状に構成される。樹脂カバー715は、基体701と一体化された透光性の外カバー715Aと、外カバー715Aの後側に配置される導光板715Bとを備えている。
導光板715Bは、光透過性を有する樹脂板の一面側(例えば、裏面側)に、左方向を向く魚群の一部を構成する魚の絵柄743が細かな凹凸によって形成されている。盤面発光装置490Bに設けられているLED等の発光手段E4は、導光板715Bの上端に対する上方側に当該上端に沿って配列されるとともに、導光板715Bの下端に対する下方側に当該下端に沿って配列されている。
導光板715Bは、発光手段E4が点灯されない場合には前側から裏側が視認可能となって、遊技者は、図30(a)に示すように、樹脂カバー715(外カバー715Aおよび導光板715B)を介して、各リール711L,711M,711Rを視認することができる。その一方で、発光手段E4が点灯された場合には、発光手段E4から発光された光が導光板715Bの上下端に入射し、それにより、導光板715B(樹脂カバー715)には、図31(b)に示すように、魚群の一部を構成する魚の絵柄743が表示される。
導光板715Bに表示される魚の絵柄743には、絵柄743B,743Cのように、それ自体では魚の一部が描かれた絵柄でしかないが、樹脂カバー715との境界によって一部が途切れた絵柄742(例えば、絵柄742B,742C)と対になって正面から見たときに1匹の魚を構成する絵柄も含まれている。
絵柄743B,743Cなど、樹脂カバー715との境界によって一部が途切れた絵柄742と対になって1匹の魚を構成する絵柄743は、樹脂カバー715における最前に位置する頂部より下側における所定の領域R1,R2の範囲内に表示されるよう形成される。
なお、当該「所定の領域」は、例えば、樹脂カバー715の頂部(外カバー715Aの頂部)と外カバー715Aの上下端との高低差(前後方向の高さ)における頂部側から2/5より下側の領域であり、好ましくは、当該高低差における頂部側から1/2より下側の領域であり、当該高低差における頂部側から3/5より下側の領域であってもよい。また、当該「所定の領域」の基体701側の端は、基体701に接していてもよいし、接していなくてもよいが、基体701に接していることが好ましい。
領域R1,R2は、樹脂カバー715の頂部付近に比べて、基体701の表面(前面)からの距離が近いので、樹脂カバー715との境界によって一部が途切れた絵柄742(例えば、絵柄742B,742C)と、当該絵柄742と対になる絵柄743(例えば、絵柄743B,743C)との高低差(前後方向の高さ)を低く抑えることができる。よって、これらの絵柄742,743の対を正面から見たときの歪みを抑制できるので、絵柄742と絵柄743とが対になって形成される魚の絵柄に対する違和感を生じ難くすることができる。
ここで、リール装置710の各リール711L,711M,711Rは、側面視で前側に円弧状に膨出した形状であり、また、導光板715B(樹脂カバー715)も、各リール711L,711M,711Rの表面形状に沿った形で前側に円弧状に膨出した形状に構成されている。このため、遊技球が流下する遊技領域を形成する基体401と、その前側に位置する透明板(後方板223)との間か、その間に近い前方に位置するように、各リール711L,711M,711Rと導光板715B(樹脂カバー715)の前端を配置しても、リール装置710における正面視で視認可能な表示領域の上下の端部は、基体401の前面よりも後方側にずれて位置することとなる。基体701は、リール装置710における正面視で視認可能な表示領域の上下の端部と略同一の前後位置となるように平面状に配置されており、これにより、導光板715Bに表示される魚の絵柄743と、基体701に表示される絵柄742との一体感を表現することができるし、遊技者側から見て基体701の内側に位置する各リール711L,711M,711Rの図柄が基体701に表示される絵柄742と比較して強調して表示することができ、当否の結果を遊技者に判り易く表示することができる。
本実施形態のパチンコ機100においては、発光手段E4を点灯して導光板715Bに魚の絵柄743を表示させることに加えて、発光手段E1〜E3を点灯することで、左方向を向く魚群を、基体401における右側から、リール装置710(樹脂カバー715)を挟んで基体401における左側までの広い領域で表示させることができる。このとき、発光手段E1〜E4の点灯タイミングを制御することで、リール装置710を挟む広い領域において右から左へと魚群が移動する演出を行うことができる。
次に、図32を参照して、入口1611から上側始動入賞装置1431に進入した遊技球の流下経路が遊技者に視認可能な構成について説明する。
図32(a)は、第8実施形態に係るパチンコ機100の遊技盤400Xにおける上下の始動入賞装置1431,1432付近の拡大正面図である。図32(b)は、図32(a)のC−C線における遊技盤400Xの断面図であり、図32(c)は、図32(a)を上側から見た上面図である。図32(d)は、第8実施形態に係るパチンコ機100を遊技中の遊技者が左下方向を斜め見た場合における情報表示部753付近の見え方を示す図である。
なお、図32(a)においては、振分部1620を概略的な外形で図示している。図32(c)においては、上側始動入賞装置1431における右側部分を省略するとともに、案内通路1612、第1通路1613A,1613B、および第2従通路1614Aにおける上側の面を省略している。
また、図32(b)および図32(c)においては、遊技機正面視における左側の情報表示部753の上側から右下方向に並ぶ釘411A(釘411の一部)以外、釘411の図示を省略するとともに、下側始動入賞装置1432の図示を省略している。また、図32(b)においては、参考のために、釘411Aのうち1本を基体401に埋没する部分を含めて図示するとともに、それ以外の釘411Aにおける基体401の前側に突出する部分を二点鎖線で図示し、後方板223を一点鎖線で図示している。図32(c)においては、参考のために、釘411Aにおける基体401の前側に突出する部分を二点鎖線で図示し、後方板223を一点鎖線で図示している。
また、図32(b)および図32(c)においては、参考のため、入口1611から上側始動入賞装置1431に進入した遊技球の一部を図示するとともに、上側始動入賞装置1431内における一部の流下経路を矢印により図示している。
図32(a)から図32(c)に示すように、遊技盤400Xの基体401の裏側(後側)には、入口1611から上側始動入賞装置1431に進入した遊技球を振分部1620へと案内する案内通路1612と、振分部1620により振り分けられた遊技球が流下する左右の第1通路1613A,1613Bと、左右の第1通路1613A,1613Bからそれぞれ分岐する第2通路1614A,1614Bとが設けられている。
これらの各通路1612,1613A,1613B,1614A,1614Bは、図32(b)および図32(c)に示すように、基体401の裏側(後側)に設けられた通路形成部材1631により形成される。通路形成部材1631は、光透過性を有する樹脂から構成される。
図32(b)および図32(c)に示すように、案内通路1612は、入口1611から進入した遊技球(例えば、遊技球P1)を、基体401の裏側に誘導すべく当該基体401に貫通形成された開口401Cから振分部1620の上方となる位置まで奥側(後方側)へと誘導した後、振分部1620の上方側において当該遊技球を下方に案内する通路である。
案内通路1612を通過した遊技球は、振分部1620による振り分けに供される。なお、振分部1620は、第7実施形態のパチンコ機100における上側始動入賞装置1431の振分部に相当する。つまり、振分部1620は、振分部620と同様、遊技球が入口1611から進入する毎に、その振り分け先を交互に切り替える。
具体的に、振分部1620は、案内通路1612により案内された遊技球を、遊技機正面視において振分部1620に対して左側に位置する左側第1通路1613A、または、遊技機正面視において振分部1620に対して右側に位置する右側第1通路1613Bへと交互に振り分ける。
左側第1通路1613Aは、図32(a)に示すように、当該左側第1通路1613Aにおける上流側の通路を構成する上流側通路1613A1と、上流側通路1613A1を通過した遊技球のうち後述する左側第2通路1614Aに進入しなかった遊技球が流下する下流側通路1613A2とから構成される。
上流側通路1613A1は、図32(c)に示すように、振分部1620により左側に振り分けられた遊技球(例えば、遊技球P2)を、左側に案内した後に奥側(後方側)へと案内し、その後、略垂直下方向(図32(c)における紙面垂直に表から裏方向)に案内する通路である。
下流側通路1613A2は、図32(a)および図32(c)に示すように、上流側通路1613A1から分岐する左側第2通路1614Aの入口より下流側に設けられる通路である。下流側通路1613A2は、上流側通路1613A1により略垂直下方向に誘導された遊技球を、引き続き略垂直下方向に案内した後、回収排出通路(図示せず)へと案内する。
左側第2通路1614Aは、図32(a)から図32(c)に示すように、上流側通路1613A1における下方に延びる部分において左方に分岐して形成される通路である。左側第2通路1614Aは、左側第1通路1613A(上流側通路1613A1)から進入した遊技球(例えば、遊技球P3)を、左側に案内した後、遊技球P4のように略垂直下方向に案内し、その後、回収排出通路へと案内する。
上流側通路1613A1を通過する遊技球が左側第2通路1614Aに進入する確率は、当該遊技球が下流側通路1613A2に進入する確率に比べて非常に低い確率とされている。上流側通路1613A1を通過する遊技球が左側第2通路1614Aに進入する確率は、例えば、1/200程度であり、好ましくは、1/2000程度であってもよい。
図32(a)に示すように、左側始動入賞スイッチ1441Aは、下流側通路1613A2を流下する遊技球を検出可能に設けられている。よって、左側第1通路1613Aを通過する遊技球が、上流側通路1613A1から下流側通路1613A2に進入した場合、当該遊技球は左側始動入賞スイッチ1441Aにより検出される。
したがって、振分部1620により左側第1通路1613Aに振り分けられた遊技球は、下流側通路1613A2を通過することで左側始動入賞装置1431Aに進入し、左側始動入賞スイッチ1441Aにより検出されて第1特別図柄の始動入賞となる。
その一方で、左側第1通路1613Aを通過する遊技球が、上流側通路1613A1から左側第2通路1614Aに進入した場合、当該遊技球は左側始動入賞スイッチ1441Aにより検出されることはない。よって、上流側通路1613A1を通過する遊技球が、下流側通路1613A2に進入することなく左側第2通路1614Aに進入した場合には、第1特別図柄の始動入賞とはならない。
一方、右側第1通路1613Bは、図32(a)に示すように、当該右側第1通路1613Bにおける上流側の通路を構成する上流側通路1613B1と、上流側通路1613B1を通過した遊技球のうち後述する右側第2通路1614Bに進入しなかった遊技球が流下する下流側通路1613B2とから構成される。
上流側通路1613B1は、図32(c)に示すように、振分部1620により右側に振り分けられた遊技球を、右側に案内した後、上流側通路1613A1と同様に奥側(後方側)へと案内し、その後、略垂直下方向に案内する通路である。
下流側通路1613B2は、図32(a)に示すように、上流側通路1613B1から分岐する右側第2通路1614Bの入口より下流側に設けられる通路である。下流側通路1613B2は、上流側通路1613B1により略垂直下方向に誘導された遊技球を、引き続き略垂直下方向に案内した後、回収排出通路へと案内する。
右側第2通路1614Bは、図32(a)に示すように、上流側通路1613B1における下方に延びる部分において右方に分岐して形成される通路である。右側第2通路1614Bは、右側第1通路1613B(上流側通路1613B1)から進入した遊技球を、右側に案内した後略垂直下方向に案内し、その後、回収排出通路へと案内する。
上流側通路1613B1を通過する遊技球が右側第2通路1614Bに進入する確率は、当該遊技球が下流側通路1613B2に進入する確率に比べて非常に低い確率とされている。上流側通路1613B1を通過する遊技球が右側第2通路1614Bに進入する確率は、例えば、1/200程度であり、好ましくは、1/2000程度であってもよい。
図32(a)に示すように、右側始動入賞スイッチ1441Bは、下流側通路1613B2を流下する遊技球を検出可能に設けられている。よって、右側第1通路1613Bを通過する遊技球が、上流側通路1613B1から下流側通路1613B2に進入した場合、当該遊技球は右側始動入賞スイッチ1441Bにより検出される。
したがって、振分部1620により右側第1通路1613Bに振り分けられた遊技球は、下流側通路1613B2を通過することで右側始動入賞装置1431Bに進入し、右側始動入賞スイッチ1441Bにより検出されて第2特別図柄の始動入賞となる。
その一方で、右側第1通路1613Bを通過する遊技球が、上流側通路1613B1から右側第2通路1614Bに進入した場合、当該遊技球は右側始動入賞スイッチ1441Bにより検出されることはない。よって、上流側通路1613B1を通過する遊技球が、下流側通路1613B2に進入することなく右側第2通路1614Bに進入した場合には、第2特別図柄の始動入賞とはならない。
基体401における領域Jは、図32(a)において太線で囲った範囲内に相当し、この範囲内には、上述した絵柄741などの画像が描かれておらず、画像などが描かれた領域に比べて前側から後側を見たときの視認性が高い領域として構成される。当該領域Jは、図32(a)に示すように、左右の上流側通路1613A1,1613B1の全体と、左右の下流側通路1613A2,1613B2および左右の第2通路1614A,1614Bの各一部の前側に重なる位置に設けられている。
上述したように、各通路1613A1,1613B1,1613A2,1613B2,1614A,1614Bを形成する通路形成部材1631は、光透過性を有する樹脂から構成されるので、遊技者は、入口1611から上側始動入賞装置1431に進入した遊技球の流下経路を基体401の領域Jを介して視認し得る。
よって、遊技者は、遊技球が入口1611に進入した場合に、基体401の領域Jを介して当該遊技球の流下経路を視認することで、当該遊技球が、振分部1620によって左右のいずれに振り分けられたかや、特別図柄の始動入賞が発生する通路(すなわち、下流側通路1613A2,1613B2)に進入したかを知ることができる。
本実施形態のパチンコ機100においては、図32(a)に示すように、遊技盤400Xにおける特徴的な領域を遊技者に報せる情報表示部751〜754が設けられている。
情報表示部751は、上側始動入賞装置1431の前面における入口1611付近に設けられる。情報表示部751の表面には「IN」の文字列が表示されている。よって、遊技者は、「IN」の文字列を見ることで、遊技球が進入した領域が上側始動入賞装置1431の入口1611であることを認識できる。つまり、情報表示部751に表示される「IN」の文字列は、情報表示部751が付された領域(すなわち、入口1611)が上側始動入賞装置1431の入口であることを遊技者が認識可能な情報(以下、この情報を「始動入賞装置入口情報」とも称す)として機能する。
情報表示部752は、左右の各下流側通路1613A2,1613B2における第2通路1614A,1614Bとの分岐位置に近い位置に重なるよう、基体401の前面に設けられる。情報表示部752の表面には「ラッキー」の文字列が表示されている。
よって、遊技者は、「ラッキー」の文字列を見ることで、遊技球が進入した領域(すなわち、下流側通路1613A2,1613B2)が、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の始動入賞となる領域であることを認識できる。つまり、情報表示部752に表示される「ラッキー」の文字列は、情報表示部752が付された領域(すなわち、下流側通路1613A2,1613B2)が、遊技球が進入した場合に特別図柄の始動入賞が発生する領域であることを遊技者が認識可能な情報(以下、この情報を「始動入賞領域情報」とも称す)として機能する。
情報表示部753は、左右の第2通路1614A,1614Bの入口よりやや下流側に重なるよう、通路形成部材1631における第2通路1614A,1614Bの左または右に延びる通路を構成する通路壁のうち、遊技機正面視後側となる通路壁(例えば、図32(c)の通路壁部1631A)の裏側に設けられる。情報表示部753の表面には「OUT」の文字列が表示されている。
よって、遊技者は、「OUT」の文字列を見ることで、遊技球が進入した領域(すなわち、第2通路1614A,1614B)が、特別図柄の始動入賞とならない領域に進入したことを認識できる。つまり、情報表示部753に表示される「OUT」の文字列は、情報表示部753が付された領域(すなわち、左右の第2通路1614A,1614B)が、遊技球が進入しても特別図柄の始動入賞が発生しない領域であることを遊技者が認識可能な情報(以下、この情報を「非始動入賞領域情報」とも称す)として機能する。
情報表示部754は、下側始動入賞装置1432に進入した遊技球を基体401の裏側(後側)誘導する開口1432Aに重なるよう、下側始動入賞装置1432の前面に設けられる。情報表示部754の表面には「GO」の文字列が表示されている。
開口1432Aに進入した遊技球は、下側始動入賞スイッチ1442により検出されるので、遊技者は、「GO」の文字列を見ることで、遊技球が進入した領域が第2特別図柄の始動入賞となる領域であることを認識できる。つまり、情報表示部754に表示される「GO」の文字列は、情報表示部752に表示される「ラッキー」と同様の始動入賞領域情報として機能する。
情報表示部751〜754のうち、情報表示部751,752,754の表面には、始動入賞装置入口情報や始動入賞領域情報のような、特別図柄の始動入賞に対する期待を遊技者に与える情報が表示されている。かかる情報表示部751,752,754は、上下の始動入賞装置1431,1432および基体401の前面といった、遊技者が前方板222および後方板223を介して直接視認できる位置に設けられている。
よって、情報表示部751,752,754が比較的視認され易い位置に配置されているので、各情報表示部751,752,754に対応する領域に遊技球が進入した場合に遊技者が抱く特別図柄の始動入賞に対する期待を好適に増幅させることができる。
図32(a)に示すように、左側の情報表示部753の上側から右側にかけては、右下がりに並ぶ5本の釘411Aが配置されている。左側の情報表示部753は、図32(b)および図32(c)に示すように、これらの5本の釘411Aが配列される上下方向の範囲および左右方向の範囲のいずれの範囲内にも収まるように設けられている。
左側の情報表示部753に対し、かかる配置で釘411Aが立設されたことで、遊技中であることで視点がパチンコ機100の前側に位置する遊技者が左下方向を斜め見た場合、当該遊技者には、図32(d)に示すように、左側の情報表示部753が5本の釘411Aの後側に重なって見える。
これにより、遊技中の遊技者が左下方向を斜め見た場合における左側の情報表示部753の視認性は、前側に重なる5本の釘411Aによって阻害される。情報表示部753の表面には、「OUT」の文字列(すなわち、非始動入賞領域情報)のような、特別図柄の始動入賞に対する遊技者の期待を減退させる情報が表示されているが、5本の釘411Aによって情報表示部753の視認性が阻害されたことで、当該情報表示部753に表示される「OUT」の文字列の印象は遊技者に残り難い。
入口1611から上側始動入賞装置1431に進入した遊技球が情報表示部753に対応する領域(すなわち、左右の第2通路1614A,1614B)に進入した場合であっても、特別図柄の始動入賞とならないことが情報表示部753によって遊技者に強く印象付けられることを抑制できる。これにより、遊技球が入口1611から上側始動入賞装置1431に進入したにもかかわらず、特別図柄の始動入賞とならなかったことに対する遊技者の落胆を抑制できる。
また、右側の情報表示部753についても、左側の情報表示部753と同様に、当該情報表示部753の上側から左側にかけては、左下がりに並ぶ5本の釘411Bが配置され(図32(a)参照)、当該情報表示部753は、これら5本の釘411Bが配列される上下方向の範囲および左右方向の範囲のいずれの範囲内にも収まるように設けられている。
よって、遊技中であることで視点がパチンコ機100の前側に位置する遊技者が右下方向を斜め見た場合、当該遊技者には、右側の情報表示部753が5本の釘411Bの後側に重なって見えるので、当該情報表示部753の視認性は、前側に重なる5本の釘411Aによって阻害される。これにより、上述した左側の情報表示部753の場合と同様、特別図柄の始動入賞とならなかったことに対する遊技者の落胆を抑制できる。
また、図32(a)に示すように、左右の情報表示部753は、いずれも、その表面に表示される「OUT」の文字列が、各情報表示部753に対応する釘411Aまたは釘411Bの配列方向に沿って配列される。つまり、左側の情報表示部753に表示される「OUT」の文字列は、釘411Aの配列と同様に右下がりに配列され、右側の情報表示部753に表示される「OUT」の文字列は、釘411Bの配列と同様に左下がりに配列される。
このように、情報表示部753に表示される文字列を、釘411Aまたは釘411Bの配列方向に沿って配列することで、例えば、図32(d)に示すように、当該文字列の全体を釘411Aの後側に重ねることが可能となるので、情報表示部753の視認性を好適に低下させることができる。
また、情報表示部753は、図32(c)に示すように、基体401の裏側(後側)に設けられているので、基体401を介して視認される情報表示部753の視認性は、基体401を介することなく視認できる情報表示部751,752,754の視認性より低い。
特に、情報表示部753の前方には、基体401だけでなく、通路壁部1631Aなど、第2通路1614A,1614Bの左または右に延びる通路を構成する通路壁部のうち遊技機正面視における前後の通路壁部が存在するので、情報表示部753の視認性がさらに低下する。
したがって、情報表示部753の前側に、基体401および通路壁部1631Aが重なっているので、情報表示部753に表示される「OUT」の文字列の印象はさらに印象に残り難い。これにより、遊技球が入口1611から上側始動入賞装置1431に進入したにもかかわらず、第1特別図柄の始動入賞とならなかった場合における遊技者の落胆を好適に抑制できる。
また、図32(c)に示すように、上流側通路1613A1は、遊技球を左側に案内した後、奥側に案内する通路として構成されるので、上流側通路1613A1の左端を構成する通路壁部1631Bは、基体401に対して略垂直かつ上下方向に延びる壁面として構成される。本実施形態のパチンコ機100においては、通路壁部1631Bは、左下方向を斜め見た遊技者の視界において左側の情報表示部753の前側に重なるよう配置されているので、情報表示部753の視認性は、前側に重なる通路壁部1631Bによって阻害される。よって、かかる点においても、情報表示部753に表示される「OUT」の文字列の印象が遊技者に残り難くなるので、特別図柄の始動入賞とならなかったことに対する遊技者の落胆をより好適に抑制できる。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、左方向を向いて連続する魚群を、基体401における右側から、リール装置710(樹脂カバー715)を挟んで基体401における左側までの広い領域で表示させることができるので、樹脂カバー715の導光板715Bのみを用いて魚群を表示させる場合に比べて、魚群の表示による演出を印象度の高いものにすることができる。
特に、基体701にも、左方向を向いて連続する魚群の一部を構成する絵柄742を表示する構成であるので、本実施形態のパチンコ機100のように、基体401の開口401Dと導光板715Bとの間に構造上の離間が生じている場合であっても、導光板715Bに表示される絵柄743と、基体401に表示される絵柄741との間に生じる不連続を、絵柄742によって補うことができる。これにより、導光板715Bによる表示領域を超えて表示される魚群による演出を、不連続による不自然さが抑制された好適な演出として実現できる。
また、基体401における開口401Dの周縁と基体701との遊技機正面視における境界部に絵柄741と絵柄742とによる1匹の魚を表示する構成したので、左方向を向いて連続する魚群の連続性が当該境界部において不自然となることを抑制できる。同様に、導光板715Bと基体701との遊技機正面視における境界部に絵柄743と絵柄742とによる1匹の魚を表示する構成したので、左方向を向いて連続する魚群の連続性が当該境界部において不自然となることも抑制できる。
また、側壁部702にも、開口401Dの周縁によって一部が途切れた絵柄741と、当該絵柄741と対になる絵柄742との間を繋ぐ絵柄(図示せず)が表示されるので、基体401と基体701との高低差による高さ方向(前後方向)の不連続を、側壁部702に表示される絵柄によって補うことができる。よって、左方向を向いて連続する魚群による演出における不連続による不自然さをより好適に抑制できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、遊技中の遊技者が左下または右下方向を斜め見た場合における情報表示部753の視認性が、情報表示部753の前側に重なる釘411A,411Bや、通路壁部1631Aや、通路壁部1631Bによって阻害されるので、遊技球が入口1611から上側始動入賞装置1431に進入したにもかかわらず、特別図柄の始動入賞とならなかった場合における遊技者の落胆を好適に抑制することができる。
その一方で、情報表示部753は、遊技機正面視において釘411A,411Bが重ならない位置に設けられているので、情報表示部753を遊技機正面から見た場合には「OUT」の文字を十分に視認させることができる。よって、情報表示部753は、遊技機正面から見た遊技者に対し、当該情報表示部753が付された領域が、遊技球が進入しても特別図柄の始動入賞が発生しない領域であることを好適に報せることができる。
<第9実施形態>
次に、図33を参照して、第9実施形態について説明する。第9実施形態に係るパチンコ機100においては、押圧操作装置261などから発光した光を反射可能なハーフミラー761A,761Bがリール装置710の樹脂カバー715に設けられている。なお、以下の説明において、第1実施形態から第8実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図33(a)は、第9実施形態のリール装置710の正面図であり、図33(b)は、図33(a)のD−D線におけるリール装置710の簡略的な断面図である。図33(c)は、遊技機正面視における左右方向の略中央の位置で垂直方向に切断したパチンコ機100の模式的な断面図であり、図33(d)は、押圧操作装置261および波動ランプ771の上面図である。
なお、図33(b)においては、導光板715Bおよび盤面発光装置490Bの図示を省略している。また、図33(c)においては、パチンコ機100が設置された島10を合わせて図示している。また、図33(c)においては、参考のために、遊技中の遊技者Xの頭部を図示するともに、上中央枠発光装置271および押圧操作装置261の発光による光の光路を二点鎖線で図示している。また、図33(b)および図33(c)においては、断面のハッチングを省略している。
図33(a)および図33(b)に示すように、リール装置710の樹脂カバー715の一面側(本実施形態では、外カバー715Aの表側)には、上下方向に並ぶ有効ラインのうち、中段ラインの表示領域を残し、当該中段ラインの表示領域の上側と下側にそれぞれハーフミラー761Aおよびハーフミラー761Bが設けられている。なお、本実施形態の樹脂カバー715は、導光板715B(図33(b)には図示せず)を有する構成としたが、導光板715Bを有さない単なる透明なカバーであってもよい。
ハーフミラー761A,761Bは、半透過性の鏡であり、樹脂カバー715の裏側(後側)からの光を前方に透過する一方で、樹脂カバー715の表側(前側)からの光を反射することができる。なお、ハーフミラー761A,761Bとしては、アルミを蒸着させた透明板などを適宜用いることができる。
本実施形態において、各リール711L,711M,711Rは、外周面に透過性の装飾図柄が描かれた中空の円筒体として構成される。各リール711L,711M,711Rは共通する内部構成を備え、以下、図33(b)を参照して、中リール711Mの内部構造を代表的に説明する。
図33(b)に示すように、中リール711Mの内部には、当該中リール711Mにおける外周面のうち、樹脂カバー715から視認可能な領域に内側から光を照射する3つの発光装置718A〜718Cが設けられている。
発光装置718A〜718Cのうち、最も上側に配置される発光装置718Aは、中リール711Mにおける外周面のうち、図柄の有効ラインのうち、上段ラインの領域に光を照射する発光装置であり、前方やや上側を向けられたLED等の発光手段E6を備えている。発光手段E6を点灯(発光)させることで、中リール711Mの外周面に描かれる図柄のうち、上段ラインに位置する図柄を発光表示させることができる。
一方、最も下側に配置される発光装置718Cは、有効ラインのうち、下段ラインの領域に光を照射する発光装置であり、前方やや下側を向けられたLED等の発光手段E8を備えている。発光手段E8を点灯させることで、中リール711Mの外周面に描かれる図柄のうち、下段ラインに位置する図柄を発光表示させることができる。
発光装置718Aと発光装置718Bとの間に配置される発光装置718Bは、有効ラインのうち、中段ラインの領域に光を照射する発光装置であり、略水平に前方に向けられたLED等の発光手段E7を備えている。発光手段E7を点灯させることで、中リール711Mの外周面に描かれる図柄のうち、中段ラインに位置する図柄を発光表示させることができる。
これらの発光装置718A〜718Cの点灯(発光)および消灯は、各々独立して、副制御基板940により制御される。よって、上段ラインに位置する図柄、中段ラインに位置する図柄、および下段ラインに位置する図柄を、各々独立して発光表示させることができる。
発光装置718Aと発光装置718Bとの間には、区画壁719Aが設けられている。区画壁719Aは、発光装置718A(発光手段E6)から発光された光が中段ラインの領域に進入することを阻止するとともに、発光装置718B(発光手段E7)による光が上段ラインの領域に進入することを阻止する機能を有する。
また、発光装置718Bと発光装置718Cとの間には、区画壁719Bが設けられている。区画壁719Bは、発光装置718B(発光手段E7)から発光された光が下段ラインの領域に進入することを阻止するとともに、発光装置718C(発光手段E8)による光が中段ラインの領域に進入することを阻止する機能を有する。
発光装置718Aが点灯(発光)された場合、中段ラインの表示領域の上側に設けられたハーフミラー761Aは、発光手段E6からの光を前方に透過し、それにより、上段ラインに位置する図柄が前方から視認可能となる。一方、当該位置のハーフミラー761Aは、発光装置718Aなどが消灯された場合に裏側(後側)から光が照射されなくなったことで、表側(前側)が鏡と化し、それにより、表側(後側)からの光を反射する。
同様に、発光装置718Cが点灯された場合、中段ラインの表示領域の下側に設けられたハーフミラー761Bは、発光手段E8からの光を前方に透過し、それにより、下段ラインに位置する図柄が前方から視認可能となる。一方、当該位置のハーフミラー761Bは、発光装置718Cなどが消灯された場合に裏側(後側)から光が照射されなくなったことで、表側(前側)が鏡と化し、それにより、表側(後側)からの光を反射する。
図33(c)に示すように、各リール711L,711M,711Rの前側を覆う樹脂カバー715は、基体701から前方に側断面視において円弧状に突出する。ハーフミラー761A,761Bは、樹脂カバー715の上側部分および下側部分に当該樹脂カバー715(外カバー715A)の表面に沿って設けられているので、上側に設けられたハーフミラー761Aは、発光装置718Aなどが消灯された場合に、側断面視において前方上側を向く凸面を有する鏡として機能する。また、下側に設けられたハーフミラー761Bは、発光装置718Cなどが消灯された場合に、側断面視において前方下側を向く凸面を有する鏡として機能する。
本実施形態のパチンコ機100において、樹脂カバー715の上側部分に設けられたハーフミラー761Aは、前面装飾体210の上側中央縁部211A(図5参照)に設けられた上中央枠発光装置271から発光された光を反射し、その反射光を遊技中の遊技者が視認可能な位置に設けられている。これにより、上中央枠発光装置271が点灯された場合、遊技者は、図33(a)に示すように、ハーフミラー761Aに映る、発光した上中央枠発光装置271の像G1を視認し得る。
本実施形態の押圧操作装置261は、副制御基板940の制御によって点灯(発光)または消灯するよう構成される。つまり、押圧操作装置261は、遊技者により押下操作される操作部が透光性を有する発光部として構成されており、当該発光部の奥側に設けられたLED等の発光手段を副制御基板940により制御することで点灯または消灯する。
本実施形態のパチンコ機100において、樹脂カバー715の下側部分に設けられたハーフミラー761Bは、押圧操作装置261から発光された光を反射し、その反射光を遊技中の遊技者が視認可能な位置に設けられている。これにより、押圧操作装置261が点灯された場合、遊技者は、図33(a)に示すように、ハーフミラー761Bに映る、発光した押圧操作装置261の像G2を視認し得る。
また、図33(d)に示すように、押圧操作装置261の左右には、波動ランプ771が設けられている。波動ランプ771は、押圧操作装置261の側から外方に向かって配列される3つのランプ771A〜771Cから構成される。波動ランプ771を構成する各ランプ771A〜771Cは、その奥側にLED等の発光手段がそれぞれ設けられており、当該発光手段を副制御基板940により制御することで、当該発光手段の前側に重なる透光性を有する発光部が点灯または消灯するように構成される。
本実施形態のパチンコ機100において、樹脂カバー715の下側部分に設けられたハーフミラー761ABは、波動ランプ771(ランプ771A〜771C)から発光された光を反射し、その反射光を遊技中の遊技者が視認可能な位置に設けられている。これにより、波動ランプ771が点灯された場合、遊技者は、図33(a)に示すように、ハーフミラー761Bに映る、発光した波動ランプ771の像G3を視認し得る。
なお、樹脂カバー715における中段ラインの表示領域には、ハーフミラー761A,761Bが配置されていないので、発光装置718Bなどを常時点灯することで、各リール711L,711M,711Rの中段ラインに位置する図柄を遊技者に常時視認させることができる。
図33(c)に示すように、保留ランプ720は、下側のハーフミラー761Bの後端側(基体701に近い側)に設けられている。下側のハーフミラー761Bは、側断面視において前方下側を向く凸面に構成されるので、保留ランプ720の光はハーフミラー761Bによって下方に向けて反射されやすく、遊技者の目に入り難い。
よって、ハーフミラー761Bに映る像G2(押圧操作装置261の像)や像G3(波動ランプ771の像)の視認性が、ハーフミラー761Bに映る保留ランプ720の像によって阻害されることを抑制できる。
また、押圧操作装置261および波動ランプ771が樹脂カバー715より前方下側に位置しているのに対し、保留ランプ720は、下側のハーフミラー761Bの後端側であって、押圧操作装置261や波動ランプ771より当該ハーフミラー761Bに近い位置に設けられている。
そのため、押圧操作装置261の像G2や波動ランプ771の像G3がハーフミラー761Bの前側領域(樹脂カバー715の頂部側の領域)において視認し得るのに対し、遊技者が視認し得る保留ランプ720の像はハーフミラー761Bの後端側に限定される。よって、ハーフミラー761Bに映る保留ランプ720の像が遊技者によって視認される場合であっても、当該保留ランプ720の像による、像G2および像G3の視認性の阻害は生じ難い。
なお、図33(c)に図示していないが、抽選結果表示装置730もまた、保留ランプ720と同様に、下側のハーフミラー761Bの後端側(基体701に近い側)であって、押圧操作装置261や波動ランプ771より当該ハーフミラー761Bに近い位置に設けられているので、像G2および像G3の視認性は、ハーフミラー761Bに映る抽選結果表示装置730の像によって阻害されにくい。
図33(a)に示すように、左リール711Lと中リール711Mとの間、および、中リール711Mと右リール711Rとの間には、各リール711L,711M,711Rの周回方向に沿って略円形に構成される仕切り部717が設けられている。仕切り部717は、各リール711L,711M,711Rとは独立して回転しないよう固定的に設けられており、仕切り部717の前面側うちハーフミラー761Bの裏側となる領域に、リール脇ランプ717Aが設けられている。
リール脇ランプ717Aは、その奥側にLED等の発光手段がそれぞれ設けられており、当該発光手段を副制御基板940により制御することで、当該発光手段の前側に重なる透光性を有するリール脇ランプ717Aとしての発光部が点灯または消灯するように構成される。
本実施形態において、リール脇ランプ717Aは、例えば、押圧操作装置261または波動ランプ771の点灯タイミングに同期するタイミングで、押圧操作装置261または波動ランプ771の発光色に対応する色(同じ色、特定の対応関係にある色)で発光されるよう構成される。リール脇ランプ717Aは、ハーフミラー761Bの裏側に設けられているので、リール脇ランプ717Aが点灯した場合、遊技者は、ハーフミラー761Bを透過するリール脇ランプ717Aの光を視認し得る。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、側断面視において前方上側を向く凸面を有する鏡となる上側のハーフミラー761Aは、上中央枠発光装置271から発光された光を反射し、その反射光を遊技中の遊技者が視認可能な位置に設けられている。よって、遊技者は、上中央枠発光装置271が点灯された場合に、ハーフミラー761Aに映る像G1を視認することで、上中央枠発光装置271に視線を移すことなく、上中央枠発光装置271が発光したこと、および、上中央枠発光装置271が何色で発光されたかを認識することができる。
上中央枠発光装置271など、上側中央縁部211Aに設けられる枠発光装置は、装飾図柄が変動表示される期間中に行われる示唆演出の一部として発光されることがある。遊技者は、一般的に、装飾図柄の変動表示中は当該変動表示に注目したいと思う傾向があるので、示唆演出の一部として上中央枠発光装置271が発光された場合であっても、遊技者は装飾図柄の変動表示を見ながら、ハーフミラー761Aに映る像G1から上中央枠発光装置271の発光状況を認識することが可能となる。
また、側断面視において前方下側を向く凸面を有する鏡となる下側のハーフミラー761Bは、押圧操作装置261および波動ランプ771から発光された光を反射し、その反射光を遊技中の遊技者が視認可能な位置に設けられている。よって、遊技者は、押圧操作装置261または波動ランプ771が点灯された場合に、ハーフミラー761Bに映る像G2または像G3を視認することで、押圧操作装置261や波動ランプ771に視線を移すことなく、押圧操作装置261や波動ランプ771が発光したこと、および、押圧操作装置261や波動ランプ771が何色で発光されたかを認識することができる。
押圧操作装置261は、当該押圧操作装置261の操作が可能になる操作可能期間や、当該操作可能期間より前に当該操作可能期間を報せる報知期間に同期して発光されることがある。なお、操作可能期間としては、示唆演出の1つである特別演出を表示させるために押圧操作装置261を操作可能な期間や、音量調節を行うために押圧操作装置261を操作可能な期間や、遊技中に流れる音楽を変更するために押圧操作装置261を操作可能な期間などが含まれる。
遊技者は、一般的に、装飾図柄の変動表示中は当該変動表示に注目したいと思う傾向があるので、装飾図柄の変動表示中に押圧操作装置261が発光された場合であっても、遊技者は装飾図柄の変動表示を見ながら、ハーフミラー761Bに映る像G2から押圧操作装置261の発光状況を認識することが可能となる。よって、遊技者が、押圧操作装置261の発光に気づかず、押圧操作装置261の操作時期(操作可能時期)を逃すことを抑制できる。
波動ランプ771もまた、押圧操作装置261と同様、押圧操作装置261の操作可能期間や、当該操作可能期間に対する報知期間に同期して発光されることがある。しかし、装飾図柄の変動表示中に波動ランプ771が発光された場合であっても、遊技者は装飾図柄の変動表示を見ながら、ハーフミラー761Bに映る像G3から波動ランプ771の発光状況を認識することが可能となる。よって、遊技者が、波動ランプ771の発光に気づかず、押圧操作装置261の操作時期を逃すことを抑制できる。
また、押圧操作装置261の操作時期と関係なく、示唆演出の一部として押圧操作装置261や波動ランプ771が発光される場合にも、遊技者は、装飾図柄の変動表示を見ながら、ハーフミラー761Bに映る像G2や像G3を視認することで当該示唆演出を認識することができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、押圧操作装置261または波動ランプ771の点灯タイミングに同期するタイミングで、リール脇ランプ717Aが、押圧操作装置261または波動ランプ771の発光色に対応する色で発光されるよう構成される。よって、操作時期の報知が、ハーフミラー761Bによる反射光(すなわち、ハーフミラー761Bに映る像G2,G3)によってだけでなく、遊技者が注目しやすいリール間に設けられたリール脇ランプ717Aからの直接光によって行われるので、遊技者が操作時期の報知を見逃すことをより好適に抑制できる。
<第10実施形態>
次に、図34を参照して、第10実施形態について説明する。第10実施形態に係るパチンコ機100においては、各リール711L,711M,711Rによって表示される各図柄列の表示領域が可変に構成される。なお、以下の説明において、第1実施形態から第9実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図34(a)は、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域が基本的な表示領域である場合におけるリール装置710の正面図であり、図34(b)は、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域が縮小された表示領域である場合におけるリール装置710の正面図である。図34(c)は、図柄列の表示領域を可変にする機構を模式的に示すリール装置710の上面図であり、図34(d)は、図柄列の表示領域が縮小された状態を模式的に示すリール装置710の上面図である。なお、図34(c)および図34(d)において、歯車781〜783は、歯部の形状を省略した円として図示している。
図34(a)に示すように、本実施形態のパチンコ機100においては、基本的に、各リール711L,711M,711Rは、これら各リールの中心軸線が同一線上となるよう配置される。これにより、各リール711L,711M,711Rの図柄列は、基本的な状態において、互いに重なることなく左右方向に一列に並ぶ。よって、基本的な状態において、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域は、長さW1の幅(左右方向の長さ)に構成される。
本実施形態のパチンコ機100においては、遊技者が所定の操作部(例えば、押圧操作装置261)を操作した場合に、各リール711L,711M,711Rが移動し、それにより、図34(b)に示すように、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域の幅が長さW1より短い長さW2となる。つまり、本実施形態のパチンコ機100においては、遊技者が所定の操作部を操作することで、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域を縮小することができる。
図34(c)に示すように、左リール711Lと中リール711Mとの間、および、中リール711Mと右リール711Rとの間には、各リール711L,711M,711Rの周回方向に沿って略円形に構成される仕切り部717が設けられている。2つの仕切り部717は、中リール711Mを回転可能に中リール711Mの回転軸を支持する。
2つの仕切り部717の一方(本実施形態では、右側の仕切り部717)の後側には、中リール711Mの回転軸を横切り後側に略水平方向に延びる延設部786が設けられている。右側の仕切り部717および延設部786の右側面(すなわち、中リール711Mから離れる側の面)には、歯車781の歯部に対する歯切りがされたラックギア(図示せず)が、略水平方向に直線的に形成されている。
歯車781は、副制御基板940により駆動制御される駆動機構(図示せず)に接続され、副制御基板940による駆動機構の駆動制御によって動作する。歯車781は、仕切り部717および延設部786に形成されたラックギアに歯合されるよう設けられており、これにより、仕切り部717および延設部786に形成されたラックギアと歯車781とによるラックアンドピニオン機構によって、中リール711Mを前後方向に移動させることができる。
左リール711Lには、当該左リール711Lの回転軸から左側に略水平方向に延びる延設部787が設けられている。延設部787における後側面には、歯車782の歯部に対する歯切りがされたラックギア(図示せず)が、略水平方向に直線的に形成されている。
歯車782は、副制御基板940により駆動制御される駆動機構(図示せず)に接続され、副制御基板940による駆動機構の駆動制御によって動作する。歯車782は、延設部787に形成されたラックギアに歯合されるよう設けられており、これにより、延設部787に形成されたラックギアと歯車782とによるラックアンドピニオン機構によって、左リール711Lを左右方向に移動させることができる。
右リール711Rには、当該右リール711Rの回転軸から右側に略水平方向に延びる延設部788が設けられている。延設部788における後側面には、歯車783の歯部に対する歯切りがされたラックギア(図示せず)が、略水平方向に直線的に形成されている。
歯車783は、副制御基板940により駆動制御される駆動機構(図示せず)に接続され、副制御基板940による駆動機構の駆動制御によって動作する。歯車783は、延設部788に形成されたラックギアに歯合されるよう設けられており、これにより、延設部788に形成されたラックギアと歯車783とによるラックアンドピニオン機構によって、右リール711Rを左右方向に移動させることができる。
各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域が図34(a)に示す状態で、遊技者が所定の操作部(例えば、押圧操作装置261)を操作した場合、まず、歯車781が作動し、それにより、中リール711Mが、左リール711Lおよび右リール711Rより後側となるよう、後方(矢印M1方向)に移動する。
次に、歯車782および歯車783が作動し、それにより、左リール711Lが右方向(矢印M2方向)に移動し、右リール711Rが左方向(矢印M3方向)に移動する。なお、本実施形態のパチンコ機100においては、左リール711Lおよび右リール711Rの移動量は略同一であるとする。
これにより、図34(b)に示すように、右方向に移動する左リール711Lと、左方向に移動する右リール711Rとによって、これらのリール711L,711Rの後方に位置する中リール711Mの表示領域が、主図柄の数字情報を認識可能な範囲で縮小される。よって、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域が幅方向(左右方向)に縮小される。
なお、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域が図34(b)に示す状態で、遊技者が所定の操作部(例えば、押圧操作装置261)を操作した場合には、左右のリール711L,711Rが左右方向に開くよう動作した後、中リール711Mが前方に移動し、図34(a)に示す状態に戻る。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、遊技者が所定の操作部(例えば、押圧操作装置261)を操作することで、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域を縮小することができるので、遊技者に装飾図柄の変動表示を見難いと感じさせることを抑制できる。
また、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域が縮小される場合、リーチ表示を構成し得る図柄列である左図柄列(左リール711L)と右図柄列(右リール711R)が、中図柄列(中リール711M)より前側に位置し、それにより、表示領域の縮小前と同じ大きさの図柄でリーチ表示を表示することができる。よって、各図柄列の表示領域を縮小されたことで、リーチ表示に対する期待感が失われることを抑制できる。
また、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域が縮小される場合、中リール711Mが後側(奥側)に移動して、左右のリール711L,711Rが互いに近づく方向に略同一の距離だけ移動するよう構成される。よって、各図柄列の表示領域の中心が縮小によって移動することを抑制できる。これにより、各図柄列の表示領域の縮小による、装飾図柄の変動表示を見る際の遊技者の視線が縮小によって左または右に移動することを抑制できる。
<第11実施形態>
次に、図35から図40を参照して、第11実施形態について説明する。第11実施形態に係るパチンコ機100においては、湾曲部分を有する導光板715Bを含む導光板ユニット810を好適に組み立て可能に構成される。なお、以下の説明において、第1実施形態から第10実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図35は、前側から見た遊技盤400Xの分解斜視図である。なお、図35においては、遊技盤400Xの背面側に装着された主制御装置370および副制御装置390を合わせて図示している。また、図35においては、内外のレール402,403や釘411等の基体401の前面側に配設された構造物の一部の図示を省略している。
図35に示すように、遊技盤400Xにおいては、基体401の裏側に、リール装置710を保持するドラムベース801が配設されている。3列のリール711L,711M,711Rを備えるリール装置710は、ドラムベース800の後側(裏側)から当該ドラムベース801に装着される。樹脂カバー715は、基体701等とともに後述する導光板ユニット810としてドラムベース801の前側に装着される。
図36は、前側から見たドラムベース801の分解斜視図であり、図37は、導光板ユニット810を後側から見た斜視図である。図35に示すように、ドラムベース801は、基体401の外形と略同一の外形を有する樹脂製の基体である。ドラムベース801は、リール装置710の取り付け位置に開口801Aが貫通形成されている。リール装置710は、リール711L,711M,711Rの側を開口801Aの裏側から差し込み、ねじ等の固定部材(図示せず)で固定することでドラムベース801に装着される。
開口801Aに対する左側および右側には、LEDなどの発光手段802が搭載された基板803が設けられている。発光手段802は、基体401における魚の絵柄741が描かれた領域、および、基体701における魚の絵柄742が描かれた領域の後側に位置して、これらの領域へ向けて光を照射可能な発光手段である。つまり、本実施形態のパチンコ機100における発光手段802は、第8実施形態のパチンコ機100における発光手段E1(図30(b)参照)および発光手段E2(図30(b)参照)に相当する。発光手段802の発光制御は副制御基板940によって行われる。
本実施形態のパチンコ機100における基板803は、第8実施形態のパチンコ機100における盤面発光装置490A(図30(b)参照)、および、盤面発光装置490B(図30(b)参照)のうちリール装置710に対する左右の部分に相当する。なお、本実施形態のパチンコ機100においては、盤面発光装置490C(図30(b)参照)に相当する基板の図示は省略している。
開口801Aに対する下側には、保留ユニット809が設けられている。保留ユニット809は、保留ランプ720および抽選結果表示装置730などが搭載された基板(図示せず)と、当該基板の前面を覆う光透過性を有するカバー部とを備えている。
基板803および保留ユニット809の前側には、導光板ユニット810が配設される。導光板ユニット810は、基体701に一体化された外カバー715Aと、外カバー715Aの後側に配置される導光板715B(図36参照)と、導光板715Bの湾曲部分を外カバー715Aの湾曲部分に対し左右両側でそれぞれ押さえることが可能な押さえ部材811(図36参照)と、導光板715Bの上端面に光を照射する発光手段(図示せず)を含む光源ユニット812と、導光板715Bの下端面に光を照射する発光手段834を含む光源ユニット813とを備えている。
基体701における外カバー715Aに対する左右両側および上側には、透光性を有する着色塗料によって魚の絵柄742が印刷された絵柄シール703および絵柄シール704が前面側に貼付されている。絵柄シール703の後側には当該絵柄シール703に向けて光を照射可能な発光手段802が位置している。また、絵柄シール704の後側には、光源ユニット812の基板822(図36参照)の上面における前端側に配置されて当該絵柄シール704へ向けて光を照射可能なLEDなどの発光手段825が位置している。
絵柄シール703の後側に位置する発光手段802、および、絵柄シール704の後側に位置する発光手段825を点灯(発光)させることで、光の中に浮かび上がる絵柄742を表示することができる。本実施形態のパチンコ機100における発光手段825は、第8実施形態のパチンコ機100における発光手段E2(図30(b)参照)に相当する。発光手段825の発光制御は副制御基板940によって行われる。
基体701における絵柄シール703の貼付位置の裏側の領域701Aには、細かな凹凸状をなす光拡散加工(例えば、シボ加工)が施されている。また、図37ならびに後述する図39および図40において図示はしていないが、基体701における絵柄シール703の貼付位置の裏側の領域もまた、領域701Aと同様の光拡散加工が施されている。かかる光拡散加工を施すことで、発光手段802または発光手段825からの照射光によって絵柄シール703または絵柄シール704の各領域の全体を光らせることができる。
図35に示すように、導光板ユニット810の上前側には、LEDなどの発光手段804および発光手段805が搭載された基板806が設けられている。発光手段804は、中央構造体420の上側部分の後側に位置して、前方へ向けて光を照射する発光手段である。発光手段805は、基体401における中央構造体420より上側部分の後側に位置して、前方へ向けて光を照射する発光手段である。これらの発光手段804,805の発光制御は副制御基板940によって行われる。基板806の前側には、発光手段804,805から照射された光を拡散させるレンズ807が設けられている。
次に、図38および図40を参照して、導光板ユニット810の構成についてより詳細に説明する。図38は、前側から見た導光板ユニット810の分解斜視図である。図39および図40は、いずれも、後側から見た導光板ユニット810の分解斜視図である。なお、図38および図40において、ねじ871A,871B,872A,872B,881A,881B,882A,882B,896の図示は省略している。
図38および図39に示すように、導光板ユニット810の最前には、基体701に一体化された外カバー715Aが配置される。外カバー715Aの正面は、リール装置710のリール711L,711M,711Rの曲面に沿って湾曲する湾曲部715A1と、湾曲部715A1の左右端と基体701との間に連設される側部715A2とを備える。
湾曲部715A1の後側(裏側)の面(リール装置710を向く側の面)における下側部分には、細かな凹凸状をなす光拡散加工(例えば、シボ加工)が施された領域715A3(図39参照)が設けられている。湾曲部715A1の上側にも、領域715A3と同様、細かな凹凸状をなす光拡散加工が施された帯状の領域(図示せず)が後側の面に設けられている。
なお、湾曲部715A1の下側に形成された領域715A3、および、上側に形成された領域715A3と同様の帯状の領域は、それぞれ、遊技機正面視において下段ラインL3(図27参照)および上段ラインL1(図27参照)に停止表示された各図柄に重ならないよう設けられている。また、左右の側部715A2における内側の面(リール装置710を向く側の面)にもまた、細かな凹凸状をなす光拡散加工(例えば、シボ加工)が施されている。
外カバー715Aに連設された基体701の後側(裏側)の面には、後方に突出する突起部891(図39参照)が、外カバー715Aの左右の各端辺に沿って設けられている。突起部891の略中央には、押さえ部材811を固定する際に使用するねじ896を螺合可能なねじ穴が形成されている。このねじ穴と、ねじ896とは、長手方向が前後方向になるようにして配置され、押さえ部材811を外カバー715Aの後側に離間させた位置に配置した後に、ねじ896の締め付けによって、次第に、前後方向の相対位置を近づけるようにして一体化可能となっている。
外カバー715Aに対する左右側に各々設けられた突起部891の上側および下側には、突起部892,893(図39参照)が基体701の後側の面から後方に突設されている。上側に位置する2つの突起部892は、光源ユニット812の貫通孔843A,843B(図38参照)にそれぞれ挿通される突起である。一方、下側に位置する2つの突起部893は、光源ユニット813の貫通孔853A,853Bにそれぞれ挿通される突起である。
突起部892の略中央には、光源ユニット812を固定する際に使用するねじ871A,871B(図39参照)を螺合可能なねじ穴が形成されている。一方、突起部893の略中央には、光源ユニット813を固定する際に使用するねじ881A,881B(図39参照)を螺合可能なねじ穴が形成されている。これらねじ穴と、ねじ871A,871B,881A,881Bは、長手方向が前後方向になるようにして配置され、光源ユニット812,813を外カバー715Aの後側に離間させた位置に配置した状態で、ねじ871A,871B,881A,881Bの固定操作(仮止め)によって、光源ユニット812,813と、外カバー715Aとの前後の分離がなくなるように一体化し、その後に、上下方向の適切な位置合わせや、後述する導光板715Bの変形を徐々に矯正しつつ完全な固定操作をして一体化をすることができる。
また、外カバー715Aの周囲には、導光板ユニット810をドラムベース801に固定するねじ(図示せず)を挿通する貫通孔701Bが形成されている。導光板ユニット810の組み付けが完了した後、貫通孔701Bの後側から挿通したねじをドラムベース801の裏側における所定の位置に形成されたねじ穴(図示せず)に螺合することで、導光板ユニット810をドラムベース801に固定することができる。
基体701に一体化された外カバー715Aの後側には、導光板715Bが配置される。導光板715Bは、リール装置710のリール711L,711M,711Rの曲面に沿って湾曲して外カバー715Aの湾曲部715A1の後側に配置される湾曲部715B1と、湾曲部715B1に対する上側に位置する平面部715B2と、湾曲部715B1に対する下側に位置する平面部715B3とを備えている。発光表示される魚の絵柄743は、湾曲部715B1の一面側(例えば、裏面側)に細かな凹凸によって形成されている。
ここで、導光板715Bは、リール装置710のリール711L,711M,711Rの曲面に沿って湾曲して設けられるので、リール装置710のリール711L,711M,711Rの曲面に沿って前側に全体的に一定距離離間した位置に、湾曲部715B1に発光表示される魚の絵柄743を配置することができる。このため、遊技者の身長や体勢などによって遊技者の視点位置が変化しても、リール装置710に対して、その前側に魚の絵柄743が重なって表示される位置は大きくずれを生じさせることがなく、魚の絵柄743を、リール711L,711M,711Rの表面から一定距離前側に位置した適切な位置に表示することができる。
導光板715Bの下側には、導光板715Bの下端面715B4(図39参照)に光を照射する光源ユニット813が配置される。光源ユニット813は、導光板715Bにおける下側の平面部715B3に対し後側に配置される基板ベース831と、基板ベース831に保持される基板832と、平面部715B3に対し前側に配置されるリフレクタ833とを備えている。
基板ベース831は、基板832を収容可能に下側と前側が開放された凹部831A(図38参照)を備えており、基板832は、凹部831Aに収容されて固定される。基板832には、当該基板832の上側となる面に複数の発光手段834が、当該基板832の前側となる長手方向の端辺に沿って配列されている。
発光手段834は、導光板715Bの下端面715B4に光を照射する発光手段であり、LEDなど、光の照射方向(出力方向)に指向性を有する発光手段により構成される。本実施形態のパチンコ機100における発光手段834は、第8実施形態のパチンコ機100における発光手段E4(図31参照)に相当する。発光手段834の発光制御は副制御基板940によって行われる。
発光手段834は、光源ユニット813が導光板715Bに対して固定された状態において、導光板715Bの下端面715B4の下側に光の照射方向を当該下端面715B4に向けて(すなわち、上方を向けて)当該下端面715B4に沿って並ぶよう設けられている。そのため、複数の発光手段834は、基板832が凹部831Aに収容された状態においては、図38に示すように、基板ベース831における前側の面831Bより前方に突出している。
リフレクタ833は、導光板715Bを挟んで基板ベース831の面831Bに対向する面833B(図39参照)が、その表面に鏡面加工(例えば、クロムメッキなど)が施された光不透過性の面として構成される。同様に、基板ベース831の面831Bもまた、その表面に鏡面加工が施された光不透過性の面として構成される。これにより、光源ユニット813が導光板715Bに対して固定された状態において、導光板715Bの下端面715B4の下側から当該下端面715B4に向けて照射された発光手段834の光は、面831Bおよび面833Bによる反射によって導光板715Bの下端面715B4に適切に入射されるよう当該下端面715B4へと誘導される。
基板ベース831における遊技機正面視の左端側には、貫通孔851Aが設けられており、貫通孔851Aより内側(遊技機正面視における貫通孔851Aの右側)には、貫通孔852Aが設けられている。一方、基板ベース831における遊技機正面視の右端側には、貫通孔851Bが設けられており、貫通孔851Bより内側(遊技機正面視における貫通孔851Bの左側)には、貫通孔852Bが設けられている。
リフレクタ833における遊技機正面視の左端側には、光源ユニット813が導光板715Bに対して固定された状態において貫通孔851Aに連通する貫通孔853Aが設けられている。一方、リフレクタ833における遊技機正面視の右端側には、光源ユニット813が導光板715Bに対して固定された状態において貫通孔851Bに連通する貫通孔853Bが設けられている。
また、リフレクタ833における貫通孔853Aより内側(遊技機正面視における貫通孔853Aの右側)には、後側の面833B(図39参照)から後方に突出する突起部854A(図39参照)が設けられている。突起部854Aは、光源ユニット813を導光板715Bに取り付ける際に、導光板715Bにおける遊技機正面視の左下側に形成された貫通孔862A、および、基板ベース831の貫通孔852Aに挿通される突起である。
一方、リフレクタ833における貫通孔853Bより内側(遊技機正面視における貫通孔853Bの左側)には、後側の面833B(図39参照)から後方に突出する突起部854Bが設けられている。突起部854Bは、光源ユニット813を導光板715Bに取り付ける際に、導光板715Bにおける遊技機正面視の右下側に形成された貫通孔862B、および、基板ベース831の貫通孔852Bに挿通される突起である。
突起部854Aの略中央には、ねじ882Aを螺合可能なねじ穴が形成されており、突起部854Bの略中央には、ねじ882Bを螺合可能なねじ穴が形成されている。よって、突起部854Aが貫通孔862Aおよび貫通孔852Aに挿通され、突起部854Bが貫通孔862Bおよび貫通孔852Bに挿通されるよう、基板ベース831とリフレクタ833とを組み合わせた後、ねじ882Aを突起部854Aのねじ穴に螺合し、ねじ882Bを突起部854Bのねじ穴に螺合することで、図40に示すように、光源ユニット813を導光板715Bに固定する(取り付ける)ことができる。
ここで、ねじ882A,882Bは、長手方向が前後方向になるようにして配置されている。このため、ねじ882A,882Bの固定操作(仮止め)によって、基板ベース831と、リフレクタ833との前後の分離がなくなるように一体化し、その後に、光源ユニット813と、導光板715Bとの相対位置及び角度を、無理な変形が生じないように、ゆっくりと位置合わせしつつ、完全な固定操作をして一体化をすることができる。
図39に示すように、導光板715Bに形成された貫通孔862Aは、当該貫通孔862Aに挿入された突起部854Aの当該貫通孔862Aに対する位置の変位が上下左右のいずれも殆ど許容されないよう、突起部854Aの外径に合った大きさの略円形状に構成されている。よって、貫通孔862Aに挿通された突起部854Aは、当該貫通孔862Aによりほぼ一定の位置に位置決めされる。
これに対し、貫通孔862Bは、上下方向の最大高さH3が貫通孔862Aの上下方向の最大高さと同じであるが、左右方向の最大幅W4が貫通孔862Aの左右方向の最大幅W3より大きい、突起部854Bの外径に対し左右方向にやや大きい長穴形状に構成されている。よって、貫通孔862Bに挿通された突起部854Bは、当該貫通孔862Bに対する上下方向については、貫通孔862Aに挿入された突起部854Aと同様、ほぼ一定の位置に位置決めされるが、貫通孔862Bに対する左右方向については、位置決めの許容範囲が上下方向に比べて大きい。これにより、光源ユニット813に設けられる複数の発光手段834の各々と、導光板715Bの下側の端面715B4(図39参照)との距離を略一定に近づけて、導光板715Bによる魚の絵柄743の発光表示を、左右方向において光量のバラツキが少ない、見栄えのよいものとすることができる。
光源ユニット813が導光板715Bに固定されると、基板ベース831の貫通孔851Aとリフレクタ833の貫通孔853Aとが連通するとともに、基板ベース831の貫通孔851Bとリフレクタ833の貫通孔853Bが連通する。連通する貫通孔851A,853Aに挿通したねじ881A、および、連通する貫通孔851B,853Bに挿通したねじ881Bを、基体701から後方に突設された突起部893(図39参照)に螺合することで、導光板715Bの下側に固定された光源ユニット813を基体701に固定することができる。
図39に示すように、リフレクタ833の貫通孔853A、および、当該貫通孔853Aに対応する基板ベース831の貫通孔851Aは、上下方向の最大高さH5が左右方向の最大幅W5より大きい、突起部893の外径に対し上下方向にやや大きい長穴形状に構成されている。なお、最大高さH5は、貫通孔862A,862Bにおける上下方向の最大高さH3より大きい。同様に、リフレクタ833の貫通孔853B、および、当該貫通孔853Bに対応する基板ベース831の貫通孔851Bもまた、貫通孔853Aと同形状、すなわち、突起部893の外径に対し上下方向にやや大きい長穴形状に構成されている。
よって、連通する貫通孔851A,853A、および、連通する貫通孔851B,853Bにそれぞれ挿通される突起部893は、貫通孔851A,853Aまたは貫通孔851B,853Bに対する上下方向の変位が、左右方向の変位に比べて許容されている。これにより、光源ユニット813の基体701に対する位置決めの許容範囲は、上下方向のほうが左右方向に比べて大きい。
導光板715Bの上側には、導光板715Bの上端面715B5(図39参照)に光を照射する光源ユニット812が配置される。光源ユニット812は、導光板715Bにおける上側の平面部715B2に対し後側に配置される基板ベース821と、基板ベース821に保持される基板822と、平面部715B2に対し前側に配置されるリフレクタ823とを備えている。
基板ベース821は、基板822を収容可能に上側と前側が開放された凹部821Aを備えており、基板822は、凹部821Aに収容されて固定される。基板822には、当該基板822の下側となる面に複数の発光手段(図示せず)が、当該基板822の前側となる長手方向の端辺に沿って配列されている。なお、以下においては、便宜上、基板822の下側となる面に設けられた発光手段を「発光手段824」とも称す。
発光手段824は、導光板715Bの上端面715B5に光を照射する発光手段であり、発光手段834と同様の、光の照射方向(出力方向)に指向性を有するLEDなどの発光手段により構成される。本実施形態のパチンコ機100における発光手段824は、第8実施形態のパチンコ機100における発光手段E4(図31参照)に相当する。発光手段824の発光制御は副制御基板940によって行われる。
発光手段834は、光源ユニット812が導光板715Bに対して固定された状態において、導光板715Bの上端面715B5の上側に光の照射方向を当該上端面715B5に向けて(すなわち、下方を向けて)当該上端面715B5に沿って並ぶよう設けられている。そのため、複数の発光手段824は、基板822が凹部821Aに収容された状態においては、基板ベース821における前側の面821Bより前方に突出している。
また、基板822には、当該基板822における上側となる面の前端側に、絵柄シール704に向けて(すなわち、前方に向けて)光を照射するLEDなどの発光手段825が設けられている。
リフレクタ823は、導光板715Bを挟んで基板ベース821の面821Bに対向する面823B(図39参照)が、リフレクタ833の面833Bと同様、その表面に鏡面加工が施された光不透過性の面として構成される。基板ベース821の面821Bもまた、その表面に鏡面加工が施された光不透過性の面として構成される。これにより、光源ユニット812が導光板715Bに対して固定された状態において、導光板715Bの上端面の上側から当該上端面715B5に向けて照射された発光手段824の光は、面821Bおよび面823Bによる反射によって導光板715Bの上端面715B5に適切に入射されるよう当該上端面715B5へと誘導される。
基板ベース821における遊技機正面視の左端側には、貫通孔841Aが設けられており、貫通孔841Aより内側(遊技機正面視における貫通孔841Aの右側)には、貫通孔842Aが設けられている。一方、基板ベース821における遊技機正面視の右端側には、貫通孔841Bが設けられており、貫通孔841Bより内側(遊技機正面視における貫通孔841Bの左側)には、貫通孔842Bが設けられている。
リフレクタ823における遊技機正面視の左端側には、光源ユニット812が導光板715Bに対して固定された状態において貫通孔841Aに連通する、貫通孔841Aと同形状の貫通孔843Aが設けられている。一方、リフレクタ823における遊技機正面視の右端側には、光源ユニット812が導光板715Bに対して固定された状態において貫通孔841Bに連通する、貫通孔841Bと同形状の貫通孔843Bが設けられている。
また、リフレクタ823における貫通孔843Aより内側(遊技機正面視における貫通孔843Aの右側)には、後側の面823B(図39参照)から後方に突出する突起部844Aが設けられている。突起部844Aは、光源ユニット812を導光板715Bに取り付ける際に、導光板715Bにおける遊技機正面視の左上側に形成された貫通孔861A、および、基板ベース821の貫通孔842Aに挿通される突起である。
一方、リフレクタ823における貫通孔843Bより内側(遊技機正面視における貫通孔843Bの左側)には、後側の面823B(図39参照)から後方に突出する突起部844Bが設けられている。突起部844Bは、光源ユニット812を導光板715Bに取り付ける際に、導光板715Bにおける遊技機正面視の右上側に形成された貫通孔861B、および、基板ベース821の貫通孔842Bに挿通される突起である。
突起部844Aの略中央には、ねじ872Aを螺合可能なねじ穴が形成されており、突起部844Bの略中央には、ねじ872Bを螺合可能なねじ穴が形成されている。よって、突起部844Aが貫通孔861Aおよび貫通孔842Aに挿通され、突起部844Bが貫通孔861Bおよび貫通孔842Bに挿通されるよう、基板ベース821とリフレクタ823とを組み合わせた後、ねじ872Aを突起部844Aのねじ穴に螺合し、ねじ872Bを突起部844Bのねじ穴に螺合することで、図40に示すように、光源ユニット812を導光板715Bに固定する(取り付ける)ことができる。
ここで、ねじ872A,872Bは、長手方向が前後方向になるようにして配置されている。このため、ねじ872A,872Bの固定操作(仮止め)によって、基板ベース821と、リフレクタ823との前後の分離がなくなるように一体化し、その後に、光源ユニット812と、導光板715Bとの相対位置及び角度を、無理な変形が生じないように、ゆっくりと位置合わせしつつ、完全な固定操作をして一体化をすることができる。
導光板715Bに形成された貫通孔861Aは、上述した貫通孔862Aと同様、当該貫通孔861Aに挿入された突起部844Aの当該貫通孔861Aに対する位置の変位が上下左右のいずれも殆ど許容されないよう、突起部844Aの外径に合った大きさの略円形状に構成されている。よって、貫通孔861Aに挿通された突起部844Aは、当該貫通孔861Aによりほぼ一定の位置に位置決めされる。
貫通孔861Bもまた、上述した貫通孔862Bと同様、突起部844Bの外径に対し左右方向にやや大きい長穴形状に構成されている。よって、貫通孔861Bに挿通された突起部844Bは、当該貫通孔862Bに対する上下方向については、貫通孔861Aに挿入された突起部844Aと同様、ほぼ一定の位置に位置決めされるが、貫通孔861Bに対する左右方向については、位置決めの許容範囲が上下方向に比べて大きい。これにより、光源ユニット812に設けられる複数の発光手段824の各々と、導光板715Bの上側の端面715B5(図39参照)との距離を略一定に近づけて、導光板715Bによる魚の絵柄743を、左右方向において光量のバラツキが少ない、見栄えのよいものとすることができる。
光源ユニット812が導光板715Bに固定されると、基板ベース821の貫通孔841Aとリフレクタ823の貫通孔843Aとが連通するとともに、基板ベース821の貫通孔841Bとリフレクタ823の貫通孔843ABが連通する。連通する貫通孔841A,843Aに挿通したねじ871A、および、連通する貫通孔841B,843Bに挿通したねじ871Bを、基体701から後方に突設された突起部892(図39参照)に螺合することで、導光板715Bの上側に固定された光源ユニット812を基体701に固定することができる。
リフレクタ823の貫通孔843A,843B、および、当該貫通孔843A,843Bにそれぞれ対応する基板ベース821の貫通孔841A,841Bは、いずれも、上述した貫通孔853A,853B,841A,841Bと同様、突起部892の外径に対し上下方向にやや大きい長穴形状に構成されている。よって、光源ユニット812の基体701に対する位置決めの許容範囲は、上述した光源ユニット813の場合と同様、上下方向のほうが左右方向に比べて大きい。
導光板715Bの後側には、押さえ部材811が当該導光板715Bの左右両端側に配置されている。押さえ部材811は、外カバー715Aの湾曲部715A1の湾曲形状に沿った形状に構成される押さえ部811Aと、押さえ部811Aの両端を結ぶ枠部から遊技機正面視における右または左側に突設された取付部811Bとを備えている。取付部811Bは、基体701から後方に突設された突起部891(図39参照)に対応する位置に設けられており、突起部891のねじ穴に連通する貫通孔が形成されている。よって、取付部811Bの貫通孔に挿通したねじ896を突起部891のねじ穴に螺合することで、押さえ部材811を基体701に固定することができる。
本実施形態のパチンコ機100においては、図40に示すように、光源ユニット812,813が固定された導光板715Bの湾曲部715B1を外カバー715Aの湾曲部715A1の後側に配置した後、ねじ871A,871B,881A,881Bによって光源ユニット812,813を基体701に固定するに先立ち、左右の押さえ部材811をねじ896で基体701に固定する。
押さえ部811Aは、押さえ部材811が基体701に固定された状態において、導光板715Bの湾曲部715B1を湾曲部715A1に対して(湾曲部715A1に向けて)押圧するための部位である。押さえ部811Aは、外カバー715Aの湾曲部715A1の湾曲形状に沿った前端部を有する形状に構成されている。このため、押さえ部材811を基体701に固定した(取り付けた)場合に、導光板715Bの湾曲部715B1が予め定めた外カバー715Aの湾曲部715A1と、押さえ部811Aとの隙間内から外れた形に変形していれば、押さえ部811Aが湾曲部715B1の左右両端側を押圧し、それにより、湾曲部715B1の形状が湾曲部715A1の形状に合うよう矯正された状態で保持される。
ここで、導光板715Bの湾曲部715B1は、外カバー715Aの湾曲部715A1と、押さえ部材811の押さえ部811Aとの少なくとも一方と必ずしも接触する必要はなく、一定量以上の変形が生じた場合に限って接触する設計寸法に設定してもよいし、いずれかに必ず接触する寸法設定としてもよい。
また、左右の押さえ部材811をねじ896で基体701に固定する場合、外カバー715Aの湾曲部715A1と、押さえ部材811の押さえ部811Aとの隙間は、ねじ871A,871B,881A,881Bを後側から固定するに従って狭まるように、ねじ896を固定する構成となっている。このため、外カバー715Aの湾曲部715A1と、押さえ部材811の押さえ部811Aとによって、導光板715Bの湾曲部715B1の一定量以上の変形を徐々に矯正していくことができ、しかも、その矯正には、ねじ896の締め込みによる力を利用することができるので、作業者は、容易に、且つ、導光板715B等の破損を抑制しつつ、押さえ部材811の取付作業を行うことができる。
押さえ部材811は、押さえ部811Aと、押さえ部811Aの両端を結ぶ枠部との間が、一方の面から他方の面に光を透過可能な開口を有する網目状に形成されているので、押さえ部材811の内側においてリール装置710や導光板715Bから発光された光は、押さえ部材811を介して外側へと通過する。外カバー715Aの側部715A2は当該光によって発光する。
なお、本実施形態においては、上述したように、ねじ871A,871B,881A,881Bによって光源ユニット812,813を基体701に固定する前に、押さえ部材811をねじ896で基体701に固定する構成としたが、光源ユニット812,813をねじ871A,871B,881A,881Bによって基体701に対して仮固定してから、押さえ部材811をねじ896で基体701に固定し、その後に、ねじ871A,871B,881A,881Bによる基体701に対する光源ユニット812,813の固定を行う構成としてもよい。ねじ871A,871B,881A,881Bによる仮止めを行うことで、外カバー715Aに対する導光板715Bの位置を概ね位置決めできるので、導光板715Bを精度よく取り付けることができる。
また、ねじ871A,871B,881A,881Bによって光源ユニット812,813を基体701に固定する固定位置を四隅とする範囲内に、光源ユニット812,813と、導光板715Bとを一体化するねじ872A,872B,882A,882Bが配置された固定位置が設けられている。具体的には、光源ユニット812と導光板715Bとを一体化するための2つのねじ872A,872Bの各々の近くで、それらねじ872A,872Bを挟む両外側に、光源ユニット812を基体701に固定する固定位置(ねじ871A,871B)が設けられている。また、光源ユニット813と導光板715Bとを一体化するための2つのねじ882A,882Bの各々の近くで、それらねじ882A,882Bを挟む両外側に、光源ユニット813を基体701に固定する固定位置(ねじ881A,881B)が設けられている。このため、光源ユニット812,813と導光板715Bとを一体化した形状は、光源ユニット813を基体701に固定する状況において変化させることなく保持し易くして、導光板715Bの性能不良を抑制でき、導光板715Bを用いた魚の絵柄724は見栄えよく発光表示可能とすることができる。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、上側の光源ユニット812の左右両側に形成された貫通孔841A,843Aおよび貫通孔841B,843Bが、基体701に形成された突起部892の外径に対し上下方向にやや大きい長穴形状に構成される。同様に、同様に、下側の光源ユニット813の左右両側に形成された貫通孔851A,853Aおよび貫通孔851B,853Bもまた、基体701に形成された突起部893の外径に対し上下方向にやや大きい長穴形状に構成される。
よって、光源ユニット812,813の基体701に対する位置決めの許容範囲は導光板715Bの板面が連続する方向(上下方向)に比較的許容されるので、光源ユニット812,813が上下に取り付けられた導光板715Bを、光源ユニット812,813を介して基体701に固定することで、導光板715Bの湾曲部715B1が製造誤差などによって変形している場合であっても、当該変形に伴う、導光板715Bの板面が連続する方向(上下方向)の変位が許容される。よって、湾曲部分を含む導光板715Bの製造コストを抑えるために、導光板715Bの製造上のバラツキを大きく許容したとしても、導光板715Bを基体701および外カバー715Aと一体化する際に、湾曲部715B1に対する上下方向の負荷(すなわち、湾曲部715B1を引き伸ばしたり押し縮めたりする力)がかかることを抑制でき、導光板ユニット810の組み立て時に導光板715Bが破損することを抑制できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、導光板715Bの上側の左右に形成された貫通孔861A,861Bは、いずれも、当該貫通孔861A,861Bに挿通される光源ユニット812の突起部844A,844Bに対する位置の上下方向の変位が殆ど許容されない大きさに構成されている。同様に、導光板715Bの下側の左右に形成された貫通孔862A,862Bもまた、いずれも、当該貫通孔862A,862Bに挿通される光源ユニット813の突起部854A,854Bに対する位置の上下方向の変位が殆ど許容されない大きさに構成されている。
よって、光源ユニット812,813を、導光板715Bに対し、当該導光板715Bの板面が連続する方向(上下方向)において好適な位置にて位置決めして一体化することができる。これにより、導光板715Bの上側の端面715B5(図39参照)に対する発光手段824の位置と、導光板715Bの下側の端面715B4(図39参照)に対する発光手段834の位置とをいずれも好適に合わせることができるので、発光手段824または発光手段834の位置ずれによる導光板715Bの性能不良を抑制でき、導光板715Bを用いた魚の絵柄724は見栄えよく発光表示可能とすることができる。
なお、導光板715Bの上側の左右に形成された貫通孔861A,861Bのうち、一方の貫通孔861Aは、対応する突起部844Aに対する位置の左右方向の変位が殆ど許容されない大きさに構成されているのに対し、他方の貫通孔861Bは、対応する突起部844Bに対する位置の左右方向の変位が比較的許容されるよう構成されている。同様に、導光板715Bの下側の左右に形成された貫通孔862A,862Bのうち、一方の貫通孔862Aもまた、対応する突起部854Aに対する位置の左右方向の変位が殆ど許容されない大きさに構成されているのに対し、他方の貫通孔862Bは、対応する突起部854Bに対する位置の左右方向の変位が比較的許容されるよう構成されている。
よって、光源ユニット812における突起部844A,844Bの設置位置、または、光源ユニット813における突起部854A,854Bの設置位置に製造誤差などがあったとしても、当該製造誤差を貫通孔861Bまたは貫通孔862により許容される左右方向の変位によって吸収することができる。これにより、突起部844A,844B,854A,854Bの製造誤差が、導光板715Bに対する、光源ユニット812,813の上下方向における位置決め精度に悪影響を及ぼすことを抑制できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、光源ユニット812,813が上下に取り付けられた導光板715Bの湾曲部715B1の左右両側を、押さえ部材811によって湾曲部715A1に対して押圧した後に、光源ユニット812,813が基体701に固定される。
よって、湾曲部715B1の形状を押さえ部材811によって予め湾曲部715A1の形状に矯正された状態で、導光板715Bが外カバー715Aに一体化された基体701に固定されるので、導光板715Bの湾曲部715B1が製造誤差などによって変形している場合であっても、導光板715Bを基体701に固定する際に、湾曲部715B1に対する上下方向の負荷(すなわち、湾曲部715B1を引き伸ばしたり押し縮めたりする力)がかかることを抑制できる。かかる点においても、導光板ユニット810の組み立て時に導光板715Bが破損することを抑制できる。
<第12実施形態>
次に、図41を参照して、第12実施形態について説明する。第12実施形態に係るパチンコ機100においては、導光板715Bの光り方に特徴を有する。なお、以下の説明において、第1実施形態から第11実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図41(a)は、導光板715Bにおける下側の端面715B4に入射した光の進行方向を説明する模式図であり、図41(b)は、光り方の一例を示す導光板715Bの正面図である。
図41(a)に示すように、導光板715Bにおける下側の端面715B4は、正面視(又は、導光板715Bの厚み方向に沿った方向視)において1の発光手段834の左右幅より小さな左右幅を有する台形状の凹部Zが複数連続する形状に構成される。また、導光板715Bにおける下側の端面715B4は、1の発光手段834による光の照射幅より小さな左右幅に台形状の各凹部Zが形成され、1の発光手段834による光の照射幅の中に、複数の凹部Zが位置する形状に構成される。この複数の凹部Zは、1の発光手段834による光の照射幅の中に5以上設けられることが好ましく、10以上設けられることが好適である。各凹部Zを構成する台形の幅は、0.5mm以下に設定されることが好ましく、0.1mm以下に設定されることが好適である。
凹部Zは、凹部Zの底となる略水平に延びる辺Z1と、辺Z1の左端C1に連設されて左下方向に延びる辺Z2と、辺Z1の右端C2に連設されて右下方向に延びる辺Z3とを備えている。
端面715B4の下側に配置される発光手段834は、上述したように、LEDなど、光の照射方向(出力方向)に指向性を有する発光手段により構成される。よって、凹部Zの辺Z1は、導光板715Bの下側に光源ユニット813が取り付けられた状態において、発光手段834による光の照射方向(出力方向)に対して略直交する。つまり、発光手段834から照射された光は凹部Zの辺Z1に対して略垂直に入射するので、辺Z1から入射した光は、当該辺Z1に対して略垂直な方向(矢印F1方向)に導光板715B内を進む。
導光板715Bは、アクリル樹脂など、屈折率(絶対屈折率)が1より大きな樹脂から構成されているので、発光手段834による光の照射方向に対して傾いている辺Z2または辺Z3から入射した光は、(sin(入射角φ1)/sin(屈折角φ2))=(導光板715Bの屈折率/空気の屈折率)の関係に従って屈折する。なお、この場合、入射角φ1は、空気中から導光板715B(辺Z2または辺Z3)に入射する光の入射角であり、屈折角φ2は、導光板715Bに入射した光の屈折角である。
例えば、導光板715Bがアクリル樹脂から構成される場合、導光板715Bの屈折率は、アクリル樹脂の屈折率である略1.5である。なお、以下においては、導光板715Bの屈折率を便宜的に1.5として計算する。一方、空気の屈折率が略1(以下、便宜的に空気の屈折率を1とする)であることから、辺Z2または辺Z3から入射した光は、(sin(入射角φ1)/sin(屈折角φ2))=1.5の関係に従って屈折する。
凹部Zの辺Z2に対する発光手段834による光の入射角φ1は、凹部Zにおいて左下方向に傾く辺Z2と略水平に延びる辺Z1とのなす角の角度θ1に等しい、すなわち、入射角φ1=角度θ1であるので、辺Z2から入射した光の屈折角φ2は、sin(屈折角φ2)=(sin(角度θ1)/1.5)を満たすφ2の値である。例えば、角度θ1が略41°である場合、屈折角φ2は略26°となる。
つまり、左下方向に傾く辺Z2と辺Z1とのなす角の角度θ1が略41°である場合、発光手段834から照射された光は、導光板715Bにおける凹部Zの辺Z2に対し略41°の入射角φ1で入射し、略26°の屈折角φ2で屈折して導光板715B内を矢印F2方向に進む。これにより、角度θ1が略41°である場合に、辺Z2から入射した光の進行方向(矢印F2方向)は、辺Z1から入射した光の進行方向(矢印F1方向)に対して左方向に略15°の角度θ2だけ傾いた方向となる。
角度θ2の大きさは、角度θ1の大きさに応じて変化する。したがって、凹部Zにおいて隣接する二辺である辺Z1と辺Z2のなす角(すなわち、角度θ1)を変化させることで、辺Z1および辺Z2からそれぞれ入射した各光の進行方向のなす角(すなわち、角度θ2)を変化させることができる。例えば、辺Z1と辺Z2のなす角の角度θ1を略60°とすることで、辺Z1および辺Z2からそれぞれ入射した各光の進行方向のなす角の角度θ2を略25°にすることができる。
凹部Zの辺Z3についても、辺Z2と同様、辺Z3に対する発光手段834による光の入射角φ1は、凹部Zにおいて右下方向に傾く辺Z3と略水平に延びる辺Z1とのなす角に等しい。よって、辺Z1に対する辺Z3の角度に応じて、辺Z3から入射した光の進行方向(矢印F3方向)を、辺Z1から入射した光の進行方向(矢印F1方向)に対して傾けることができる。
図41(a)に示す例では、辺Z1と辺Z3とのなす角は、辺Z1と辺Z2とのなす角の角度θ1に等しく構成されているので、辺Z1および辺Z3からそれぞれ入射した各光の進行方向のなす角は、辺Z1および辺Z2からそれぞれ入射した各光の進行方向のなす角の角度θ2に等しい。よって、角度θ2が略15°である場合、凹部Zから入射した光は、発光手段834による光の照射方向にほぼ等しい方向(矢印F1方向)に進行する光と、当該光に対して左右に略15°傾く方向(矢印F2および矢印F3方向)に進行する光とに分離される。なお、辺Z1と辺Z2とのなす角の角度θ1、および、辺Z1と辺Z3とのなす角の角度θ2は、必ずしも同じにする必要はない。
辺Z1から入射した光の進行方向(矢印F1方向)と辺Z2から入射した光の進行方向(矢印F2方向)とが角度θ2で交差するので、辺Z1と辺Z2との交点(すなわち、辺Z1の左端C1)から角度θ2に等しい角度θ3で広がる領域D1においては、辺Z1から入射した光、および、辺Z2から入射した光のいずれも進入しない領域(または、矢印F1方向または矢印F2方向に進む光に比べて弱い光が進入する領域)となる。
同様に、辺Z1から入射した光の進行方向(矢印F1方向)と辺Z3から入射した光の進行方向(矢印F3方向)とが所定の角度で交差するので、辺Z1と辺Z3との交点(すなわち、辺Z1の右端C2)から当該角度に等しい角度で広がる領域D2もまた、辺Z1から入射した光、および、辺Z3から入射した光のいずれも進入しない領域(または、矢印F1方向または矢印F3方向に進む光に比べて弱い光が進入する領域)となる。
導光板715Bにおける下側の端面715B4に上述した凹部Zを複数連続して設けることで、図41(b)に示すように、導光板715Bの下側から入射した光を三方向に分離させて導光板715B内を上方向に進行させることができる。
つまり、端面715B4のうち範囲K1に対して照射された光は、範囲K1に含まれる各凹部Zの辺Z1から入射して矢印F1方向(すなわち、発光手段834による光の照射方向にほぼ等しい方向)に進行する光によって構成される帯状の領域981Aと、辺Z2から入射して矢印F2方向に進行する光によって構成される帯状の領域981Bと、辺Z3から入射して矢印F3方向に進行する光によって構成される帯状の領域981Cとを形成する。
なお、下側の端面715B4から入射されて導光板715Bにより導光される光は、前方に突出して湾曲する湾曲部715B1の頂部Xを越えたあたりで導光板715Bからほぼ抜け出てしまうように導光板715Bの湾曲の曲率や、板厚を設定してもよい。この場合、領域981A,領域981B,領域981Cを進行する光は、湾曲部715B1の頂部Xを越えたあたりで消失し、それより上側部分には届かない。また、発光手段834による光の照射強度は、端面715B4から入射されて導光板715Bにより導光される光が湾曲部715B1の頂部Xまでは、少なくとも到達可能となるように設定することが好ましい。
発光手段834が複数色の光を発光可能な発光手段で構成される場合に、発光手段834が範囲K1に所定の色の光(例えば、赤色光)を照射した場合、領域981A、領域981B、および領域981C内において当該色の光を進行させることができる。よって、発光手段834が範囲K1に対し赤色光を照射した場合、導光板715Bの湾曲部715B1の一面側に細かい凹凸で描かれた魚の絵柄743のうち、領域981A,981B,981Cのみが重なる部分については、これらの領域981A,981B,981Cにおいて上方側へと進行する赤色光によって赤色で発光表示される。
また、上述したように、凹部Zは、発光手段834からの照射光が進入しない領域D1,D2を形成する形状に構成されているので、領域981Aと領域981Bとの間には、端面715B4における範囲K1に照射された光が進行しない領域982が形成される。同様に、領域981Aと領域981BCとの間には、範囲K1に照射された光が進行しない領域983が形成される。よって、湾曲部715B1に描かれた魚の絵柄743のうち、領域982および領域983内の部分は範囲K1に照射された光による発光表示がなされない。これにより、例えば、範囲K1に赤色光が照射された場合には、領域981Bと領域98Cとの間の範囲内をまだらな赤色で発光表示することができる。
また、端面715B4のうち範囲K1とは異なる範囲K2に対し、範囲K1に照射した色とは異なる色(例えば、青色光)を照射した場合、範囲K2に含まれる各凹部Zの辺Z1から入射して矢印F1方向に進行する領域983A〜983Cとは異なる色の光によって構成される帯状の領域983Aと、辺Z2から入射して矢印F2方向に進行する領域983A〜983Cとは異なる色の光によって構成される帯状の領域983Bと、辺Z3から入射して矢印F3方向に進行する領域983A〜983Cとは異なる色の光によって構成される帯状の領域983Cとを形成することができる。
よって、発光手段834が範囲K2に対し青色光を照射した場合、導光板715Bの湾曲部715B1の一面側に細かい凹凸で描かれた魚の絵柄743のうち、領域983A,983B,983Cのみが重なる部分については、これらの領域983A,983B,983Cにおいて上方側へと進行する青色光によって青色で発光表示される。
また、発光手段834が範囲K1に対し赤色光を照射し、発光手段834が範囲K2に対し青色光を照射した場合には、湾曲部715B1に描かれた魚の絵柄743のうち、領域981A,981B,981Cおよび領域983A,983B,983Cが重なる部分については、領域981A,981B,981Cを進行する赤色光と、領域983A,983B,983Cを進行する青色光との混色により、紫色で発光表示される。
導光板715Bにおける上側の端面715B5についても、上述した下側の端面715B4と同様の正面視において台形状の凹部Zを設けることで、図41(b)に示すように、導光板715Bの上側から入射した光を三方向に分離させて導光板715B内を下方向に進行させることができる。
つまり、端面715B5のうち範囲K3に対して照射された光は、範囲K3に含まれる各凹部Zの辺Z1から入射して矢印F1方向(すなわち、発光手段824による光の照射方向にほぼ等しい方向)に進行する光によって構成される帯状の領域991Aと、辺Z2から入射して矢印F2方向に進行する光によって構成される帯状の領域991Bと、辺Z3から入射して矢印F3方向に進行する光によって構成される帯状の領域991Cとを形成する。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、図41(b)に示す例のように、上側の端面715B5に形成される凹部Zは、領域991Aにおける光の進行方向(すなわち、矢印F1方向)と、領域991Bまたは領域991Cにおける光の各進行方向(すなわち、矢印F2,F3方向)とがなす角が、領域981Aにおける光の進行方向と、領域981Bまたは領域981Cにおける光の各進行方向とがなす角と異なるよう設定されている。つまり、上側の端面715B5に形成される凹部Zは、辺Z1に対する辺Z2または辺Z3のなす角が、下側の端面715B4に形成される凹部Zにおける辺Z1に対する辺Z2または辺Z3のなす角と異なるよう設定されている。
領域991Aにおける光の進行方向(すなわち、矢印F1方向)と、領域991Bまたは領域991Cにおける光の各進行方向(すなわち、矢印F2,F3方向)とがなす角を、領域981Aにおける光の進行方向と、領域981Bまたは領域981Cにおける光の各進行方向とがなす角と異ならせることで、湾曲部715B1における魚の絵柄743の発光表示にランダム性を持たせることができ、当該絵柄743の発光表示が単調になることを抑制できる。
また、図41(b)に示す例においては、端面715B5のうち遊技機正面視における左端側に位置する範囲K4に対して照射された光が、範囲K4に含まれる各凹部Zの辺Z1から入射して矢印F1方向に進行する光によって構成される帯状の領域993Aと、辺Z2から入射して矢印F2方向に進行する光によって構成される帯状の領域931Bとの二方向に分離する導光となるよう構成されている。
かかる光の導光は、範囲K4に含まれる凹部Zについて、辺Z3(すなわち、遊技機正面視における端面715B5の左端側の辺)が、辺Z1に対して略直交する(すなわち、発光手段824による光の照射方向に対して略平行になる)形状とすることで実現できる。
発光手段824から範囲K4に対して照射された光を遊技機正面視における左方向に導光したとしても、湾曲部715B1に到達する前に遊技機正面視における導光板715Bの左端から抜け出してしまうので、当該方向に導光させる意味がない。よって、領域993Aおよび領域993Bの二方向に光を導光させることで、発光手段824が照射した光を無駄なく湾曲部715B1に伝達することができる。
なお、端面715B5のうち遊技機正面視における右端側に位置する範囲K4と同様の範囲についても、当該範囲に含まれる凹部Zを、辺Z1から入射して矢印F1方向に進行する光によって構成される帯状の領域と、辺Z3から入射して矢印F3方向に進行する光によって構成される帯状の領域との二方向に導光する形状に構成してもよい。つまり、当該範囲に含まれる凹部Zを、辺Z2(すなわち、遊技機正面視における端面715B5の右端側の辺)が辺Z1に対して略直交する形状としてもよい。
また、下側の端面715B4についても、遊技機正面視における左右端側の所定の範囲において、当該範囲に含まれる凹部Zの形状を、範囲K4に含まれる凹部Zと同様に、辺Z1から入射して矢印F1方向に進行する光によって構成される帯状の領域と、辺Z2またはZ3から入射して矢印F2方向または矢印F3方向に進行する光によって構成される帯状の領域との二方向に導光する形状に構成してもよい。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、導光板715Bにおける上側の端面715B5、および、下側の端面715B4が、正面視において台形状の凹部Zを複数連続する形状に構成されるので、発光手段824,825から導光板715Bに入射された光が進行しない、または、比較的弱い光となって進行する所定の方向(領域D1,D2が形成される方向)を含み、当該所定の方向に対し、発光手段824,825を中心として一方および他方に傾く両方向側の領域(例えば、領域982に対する領域981A,981C)で当該所定の方向に延びる部分より強く光るよう、発光手段824,825から照射された光を導光板715Bにおいて進行(導光)させることができる。よって、導光板715Bの光り方にランダム性を持たせることができるので、絵柄743の発光表示が単調になることを抑制でき、それにより、導光板715Bにおける表示態様の多様化を実現可能にする。
<第13実施形態>
次に、図42および図43を参照して、第13実施形態について説明する。第13実施形態に係るパチンコ機100においては、第10実施形態に係るパチンコ機100と同様、各リール711L,711M,711Rによって表示される各図柄列の表示領域が可変に構成される。なお、以下の説明において、第1実施形態から第12実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、図42(a)、図42(b)、および図42(c)を参照して、本実施形態のパチンコ機100における左右のリール711L,711Rの構造的構成について説明する。図42(a)は、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列が基本的な状態である場合におけるリール装置710の正面図である。
本実施形態のパチンコ機100では、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列が基本的な状態である場合、図42(a)に示すように、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の幅、すなわち、各図柄列における、各リール711L,711M,711Rの回転軸線に沿った方向の長さは、いずれも、長さW11の等幅に構成される。
3列のリール711L,711M,711Rのうち、左右のリール711L,711Rは、中リール711Mの側に位置する第1リール体1701と、中リール711Mから離れる側に位置する第2リール体1702との組合せにより構成される。
第1リール体1701は、中リール711Mから離れる側が開口された円筒状に構成され、第2リール体1702は、中リール711Mの側が開口された、第1リール体1701より一回り小さい直径を有する円筒状に構成される。第2リール体1702の開口側縁端1702Aを、開口側縁端1701A側から第1リール体1701に挿入することで、1の円筒体であるリール711L,711Rを形成する。
左右のリール711L,711Rは、上述のように、第1リール体1701と第2リール体1702とを組合せた円筒体であるので、第1リール体1701に対する第2リール体1702の挿入量を変化させることで、各リール711L,711Rによる各図柄列の幅(すなわち、各リール711L,711Rの幅)を変化させることができる。
図42(b)は、基本的な状態において、回転軸1701Bを通り当該回転軸1701Bに沿って切断した左リール711Lの部分的な断面図であり、図42(c)は、左リール711Lの図柄列の幅が狭く(小さく)された状態において、回転軸1701Bを通り当該回転軸1701Bに沿って切断した左リール711Lの部分的な断面図である。なお、図42(b)および図42(c)においては、断面のハッチングの図示を省略している。
図42(b)に示すように、左リール711Lは、遊技機正面視において左側に位置する第2リール体1702の開口側縁端1702Aを、遊技機正面視において右側に位置する第1リール体1701の開口側縁端1701A側から挿入して形成された円筒体である。
第1リール体1701の側面における回転軸線上の位置には、当該側面から内側に延びる回転軸1701Bが設けられている。回転軸1701Bは、第1リール体1701の内側に設けられたベース(図示せず)に固定されたリール用駆動モータ721Lに接続される。
図示はしないが、第1リール体1701および第2リール体1702は、各リール体1701,1702が互いに周方向に位置ずれしないよう係合されている。これにより、リール用駆動モータ721Lを駆動した場合には、第1リール体1701と第2リール体1702とが一体的に回動する。
なお、第1リール体1701および第2リール体1702の周方向の位置ずれを抑制する構成としては、例えば、第1リール体1701および第2リール体1702のうち外側に位置する第1リール体1701の外周面に対する裏側の面には、当該面から内側に突出する凸部(図示せず)を回転軸方向に相当する左右方向に連続して設ける一方で、内側に位置する第2リール体1702の外周面の表面には、第1リール体1701の凸部に対応する位置に当該凸部に対応する凹部(図示せず)を設け、第1リール体1701の凸部と第2リール体1702の凹部とを係合させる構成が例示される。
かかる構成においては、一対の凸部と凹部は、各リール体1701,1702の周方向に少なくとも1つ形成される。当該一対の凸部と凹部は、複数設けることによって各リール体1701,1702の周方向のずれをより好適に抑制することができ、その数が増えるほど、各リール体1701,1702の周方向のずれを好適に抑制できる。当該一対の凸部と凹部の設置位置は、特に限定されないが、左リール711Lの外周面に描かれた装飾図柄の描画位置を避けて設けることで、左リール711Lにおける装飾図柄の見た目が凹部の形成によって損なわれることを抑制できる。
また、第1リール体1701および第2リール体1702の周方向の位置ずれを抑制する他の構成としては、例えば、第1リール体1701における外周面より内側に、当該外周面の半径より小さな半径の周方向の面(以下、「第1内周面」とも称す)を設ける一方で、第2リール体1702における外周面より内側に、第1リール体1701の第1内周面より一回り小さな半径の周方向の面(以下、「第2内周面」とも称す)を設けて、第1内周面の内面には、当該内面から内側に突出する凸部を回転軸方向に相当する左右方向に連続して設け、第2内周面の外面には、第1リール体1701の凸部に対応する位置に当該凸部に対応する凹部を設け、これらの凸部と凹部とを係合させる構成であってもよい。
図42(b)に示すように、第2リール体1702の外周面に対する裏側の面には、周方向に全周に亘って延びる係合溝1702Bが形成されている。本実施形態では、係合溝1702Bは、第2リール体1702の外周面に対する裏側の面に、当該面から内側に突出して周方向に全周に亘って延びる2本の突出部1702Cを、係合溝1702Bの距離で離間して略平行に設けることで形成される。つまり、係合溝1702Bは、2本の突出部1702Cの間の溝から構成される。なお、係合溝1702Bは、第2リール体1702の外周面に対する裏側の面に形成した溝であってもよい。
左リール711Lの内部には、第2リール体1702を第1リール体1701に対して可動させるための駆動源となる駆動ソレノイド1711が当該リール711Lの外周面側に設けられている。駆動ソレノイド1711は、第1リール体1701の内側に、当該第1リール体1701の回動(すなわち、左リール711Lの回動)に対して変動しないよう設けられたベース(図示せず)に固定されたソレノイド本体1711Aと、ソレノイド本体1711Aに対して出没可能なプランジャ1711Bとを備えている。
プランジャ1711Bは、ソレノイド本体1711Aから離れる側の先端が略L字状に折れ曲がった形状に構成される。なお、以下においては、プランジャ1711Bにおけるソレノイド本体1711Aから離れる側の先端を単に「プランジャ1711Bの先端」とも称する。プランジャ1711Bの先端は、第2リール体1702に形成された係合溝1702Bに、当該係合溝1702Bに対して摺動可能に係合される。
駆動ソレノイド1711は、主制御基板920に接続され、主制御基板920による制御によって、プランジャ1711Bがソレノイド本体1711A側から突出する突出姿勢と、プランジャ1711Bがソレノイド本体1711A側に没入する没入姿勢とを切り替え可能に構成される。
駆動ソレノイド1711は、基本的な状態において突出姿勢に維持され、装飾図柄の変動表示中に図柄列の幅を狭める所定のタイミングが到来した場合に没入姿勢に移行する。なお、本実施形態のパチンコ機100において、「図柄列の幅を狭める所定のタイミング」は、装飾図柄の変動表示における加速期間、すなわち、各リール711L,711M,711Rの回動が所定の速度に至るまでの加速期間内に設定された所定のタイミングである。
駆動ソレノイド1711が突出姿勢である場合、図42(a)に示すように、左図柄列の幅(すなわち、左リール711Lの幅)は、基本的な状態における図柄列の幅である長さW11とされる。
一方、駆動ソレノイド1711が没入姿勢である場合、プランジャ1711Bがソレノイド本体1711A側に没入したことで、第2リール体1702の係合溝1702Bがプランジャ1711Bによって第1リール体1701の側に引き寄せられる。
プランジャ1711Bは、係合溝1702Bに対して摺動可能に係合されているので、装飾図柄の変動表示中(すなわち、左リール711Lの回動中)に駆動ソレノイド1711が没入姿勢に移行した場合には、プランジャ1711Bによって第1リール体1701の側に引き寄せられる力は、左リール711Lの回動によって係合溝1702Bの全周に亘って作用する。
よって、駆動ソレノイド1711が没入姿勢に移行した場合には、第2リール体1702の全体が、第1リール体1701の側、すなわち、中リール711Mの側に向かう右方向(すなわち、図42(c)における矢印M11方向)に引き寄せられる。これにより、第1リール体1701に対する第2リール体1702の挿入量が、駆動ソレノイド1711が突出姿勢である場合(すなわち、左リール711Lが基本的な状態である場合)に比べて増えるので、左図柄列の幅が小さくなる。具体的に、左図柄列の幅は、長さW11から当該長さW11より短い長さW12に変化する。
なお、駆動ソレノイド1711は、装飾図柄の変動表示における加速期間中、すなわち、各リール711L,711M,711Rが比較的低速に回動する期間中に没入姿勢に移行されるので、プランジャ1711Bが第2リール体1702を第1リール体1701の側に引き寄せる力は、第2リール体1702の全周に亘って均等にかかりやすい。これにより、第1リール体1701に対する第2リール体1702の挿入量が増える過程において不具合が生じることを抑制できる。
右リール711Rは、図42(b)および図42(c)に示す左リール711Lの断面を左右反転させた形状と同形状である。よって、右リール711Rにおいては、駆動ソレノイド1711を没入姿勢に移行することで、第1リール体1701に対して右側に位置する第2リール体1702の移動方向が左リール711Lの場合と反対方向である左方向(すなわち、矢印M11方向とは逆方向)になること以外、左リール711Lと同様に動作する。よって、右図柄列の幅(すなわち、右リール711Rの幅)は、駆動ソレノイド1711が没入姿勢に移行した場合に長さW11からW12に変化する。
第2リール体1702を第1リール体1701に対して可動させるための駆動源は、駆動ソレノイド1711である必要はなく、ステッピングモータやDCモータ等の各種モータであってもよい。各種モータを駆動源とする場合、モータによって駆動されて、第2リール体1702の全体を第1リール体1701の側に引き寄せる駆動機構を設ける構成とすればよい。
次に、図42(a)、図42(d)、図42(e)、および図43を参照して、本実施形態のパチンコ機100における各リール711L,711M,711Rによって表示される各図柄列の表示領域の大きさの変化について説明する。
図42(d)は、左右のリール711L,711Rによる左右の図柄列の幅が狭くされた場合におけるリール装置710の正面図であり、図42(e)は、各リール711L,711M,711Rの移動によって各図柄列の表示領域が縮小された場合におけるリール装置710の正面図である。
なお、左右の図柄列の幅の変化は、上述したように装飾図柄の変動表示中に行われるが、図42(d)においては、装飾図柄の形状が識別し易いよう、各図柄列が停止しているかのように図示している。同様に、各リール711L,711M,711Rの移動による各図柄列の表示領域の縮小もまた、後述するように装飾図柄の変動表示中に行われるが、図42(e)においては、装飾図柄の形状が識別し易いよう、各図柄列が停止しているかのように図示している。
また、図43は、各図柄列の表示領域の大きさを変化させる場合における各構成の動作を表すタイミングチャートである。なお、図43のタイミングチャートは、各構成の動作順を概念的に示すものであり、時刻t1から時刻t8までの各タイミングの間隔が必ずしも実際の時間間隔に比例するものではない。
本実施形態のパチンコ機100においては、第1特別図柄に係る単位遊技の権利または第2特別図柄に係る単位遊技の権利がいずれも保留されていない状態において、第1特別図柄または第2特別図柄に係る単位遊技における図柄の変動表示が開始された場合に、左右の図柄列の幅(すなわち、左右のリール711L,711Rの幅)が狭められる。
具体的に、図43に示すように、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る単位遊技の権利が保留されていない状態において、第1特別図柄または第2特別図柄に係る単位遊技における図柄の変動表示が開始されると(時刻t1)、各リール711L,711M,711Rに対するリール用駆動モータ721L,721M,721Rが停止状態から回転し始める。これにより、各リール711L,711M,711Rが回転し始め、装飾図柄の変動表示が開始される。
リール用駆動モータ721L,721M,721Rの回転速度は、時刻t1において開始された後、時刻t4において、各リール711L,711M,711Rの回動が所定の速度に達するまで徐々に加速される。これにより、装飾図柄の変動速度が徐々に加速される。つまり、時刻t1から時刻t4までの期間が、装飾図柄の変動表示における加速期間である。
装飾図柄の変動表示における加速期間内における、時刻t1から所定時間後(例えば、0.5秒後)である時刻t2のタイミングで、左右のリール711L,711Rにそれぞれ設けられた駆動ソレノイド1711が駆動され(すなわち、非通電状態から通電状態に切り替えられ)、それに伴い、突出姿勢から没入姿勢に切り替わる。
駆動ソレノイド1711が没入姿勢に切り替わったことで、各リール711L,711Rにおける第2リール体1702の係合溝1702Bは、駆動ソレノイド1711のプランジャ1711Bによって第1リール体1701の側に引き寄せられる。第2リール体1702の第1リール体1701に対する変位は、各リール711L,711Rの回転を利用して徐々に大きくなり、時刻t3において、変位し得る最大値に到達する。
これにより、駆動ソレノイド1711が突出姿勢にある場合(すなわち、基本的な状態)に最大幅である長さW11であった左右のリール711L,711の各幅(図42(a)参照)は、時刻t3において、図42(d)に示すように、最小幅である長さW12となる。なお、時刻t3は、加速期間が終了した後の時刻であってもよい。
左右のリール711L,711の各幅が長さW11から長さW12に狭められたことで、3列のリール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域の幅は、基本的な状態での長さW21(図42(a)参照)から、図42(d)に示すように、当該長さW21より短い長さW22に変化する。
このように、本実施形態のパチンコ機100においては、装飾図柄の変動表示中(より詳細には、装飾図柄の変動表示における加速期間中)に、左右のリール711L,711(左右の図柄列)の各幅を狭めることで、各リール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域の大きさを、基本的な状態での表示領域の大きさより小さくすることができる。
本実施形態のパチンコ機100においては、各リール711L.711M,711Rの外周面に描かれる主図柄は、図42(a)に示すように、7セグメント表示器で表示されるアラビア数字、すなわち、1本の略水平方向に延びる横線と、当該横線の両端側に配置された2本の縦線とから構成される数字である。
3列のリール711L.711M,711Rのうち、第1リール体1701と第2リール体1702との組み合わせから構成される左右のリール711L,711Rにおいては、当該数字を構成する2本の縦線が各リール体1701,1702にそれぞれ描かれ、1本の横線が両リール体1701,1702に跨って描かれている。
よって、駆動ソレノイド1711の駆動によって左右の図柄列の幅(すなわち、左右のリール711L,711Rの幅)が狭められた場合には、図42(d)に示すように、主図柄である数字を構成する横線が見かけ上短くなるだけであるので、左右の図柄列の幅を狭めたことで数字の外観が不自然になることを抑制できる。
なお、各リール711L.711M,711Rの外周面に描かれる主図柄は、必ずしも、図42(a)に示すような、7セグメント表示器で表示されるアラビア数字である必要はなく、各種の書体のアラビア数字であってもよく、アラビア数字以外の数字であってもよい。また、各リール711L.711M,711Rの外周面に描かれる主図柄は、必ずしも数字である必要はなく、各数値に対応する絵柄であってもよい。
左右のリール711L,711Rの外周面に描かれる副図柄は、図柄列の幅方向の略中央に配置されているため、図42(d)に示すように、左右の図柄列の幅が狭められた場合に第1リール体1701の裏側に隠れて視認不可となる。よって、左右の図柄列の幅が狭められた場合には、副図柄が見た目上消失するので、左右のリール711L,711Rにおける主図柄の存在を際立たせることができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、上述した第10実施形態のパチンコ機100と同様、左右のリール711L,711Rが右または左方向に移動可能であるとともに、中リール711Mが後方に移動可能に構成されているので、各リール711L,711M,711Rの移動によっても各図柄列の表示領域を縮小することが可能である。
図43に示すように、リール用駆動モータ721L,721M,721Rの回転速度は、各リール711L,711M,711Rの回動が所定の速度に達するまで(時刻t4)加速された後、これらのリール711L,711M,711Rが当該所定の速度で回動するよう維持される。これにより、時刻t4以降、装飾図柄は、リール用駆動モータ721L,721M,721Rの回転速度が減速されるまでの期間において、所定の速度で高速変動する。
装飾図柄の高速変動中における、時刻t4から所定時間後(例えば、0.5秒後)である時刻t5のタイミングで、駆動機構(図示せず)の制御によって歯車781(図34(c)参照)の動作が開始され、それにより、中リール711Mは徐々に後方へと移動する。その後、歯車781の動作は、時刻t6において停止され、それにより、中リール711Mは、左右のリール711L,711Rより後側となる所定の位置で停止する。
時刻t6から所定時間後(例えば、0.5秒後)である時刻t7のタイミングで、駆動機構(図示せず)の制御によって歯車782,783(図34(c)参照)の動作が開始される。これにより、左右のリール711L,711Rは、互いに近づく方向(すなわち、3列のリール711L,711M,711Rの並び方向の中央側)へと徐々に移動する。つまり、図42(e)に示すように、左リール711Lは右方向(矢印M12方向)に徐々に移動し、右リール711Rは左方向(矢印M13方向)に徐々に移動する。
時刻t7において開始された歯車782,783の動作は、時刻t8において停止され、それにより、左右のリール711L,711Rは、その一部が中リール711Mの前方に重なる所定の位置で停止する。
3列の各リール711L,711M,711Rが上述のように移動したことで、これらのリール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域の幅は、左右のリール711L,711の各幅を狭めることで成し得た長さW22(図42(d)参照)から、図42(e)に示すように、当該長さW22より短い長さW23に変化する。
リール711L,711M,711Rの移動によって各図柄列の表示領域の幅が長さW23にまで短くされた場合、左右のリール711L,711Rが互いに近づく方向に寄ったことで、遊技者は、これらのリール711L,711Rによる停止図柄を一目で視認することが可能となる。
なお、本実施形態のパチンコ機100においては、3列のリール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域の幅が上述のように狭められた場合には、当該表示領域の幅は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る単位遊技における図柄の変動表示の開始後に、特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていない状況において、当該変動表示における高速変動の後であって当該変動表示が停止する前に基本的な状態(図42(a)参照)に戻される。つまり、3列のリール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域の幅が狭められた場合、特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されている間、狭められた表示領域の幅に維持される。
各図柄列の表示領域の幅を基本的な状態に戻す手順は、例えば、装飾図柄の変動表示が高速変動から停止するまでの減速期間において、駆動ソレノイド1711を突出姿勢に移行させることで左右の図柄列の幅(すなわち、左右のリール711L,711Rの幅)を、基本的な状態での幅(長さW11)まで広げ、その後、当該変動表示が停止した後に、各リール711L,711M,711Rの配置を基本的な状態での配置(図42(a)に示す配置)に戻す構成であってもよく、装飾図柄の変動表示が高速変動である間に各リール711L,711M,711Rの配置を戻した後に、当該変動表示の減速期間において、左右の図柄列の幅を戻す構成であってもよい。あるいは、左右の図柄列の幅、および、各リール711L,711M,711Rの配置の両方を、装飾図柄の変動表示の減速期間に戻す構成であってもよい。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、左右のリール711L,711が、その幅を変化可能に構成されているので、左右のリール711L,711の各幅を狭めることで、3列のリール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域を小さく(より詳細には、各図柄列の表示領域の幅を狭める)ことができる。よって、装飾図柄の変動表示の表示領域全体を遊技者の視界に入れ易くすることができ、遊技者に装飾図柄の変動表示を見難いと感じさせることを抑制できる。
また、左右のリール711L,711の各幅を狭めた後、各リール711L,711M,711Rを移動させることで、各図柄列の表示領域をさらに小さくすることができるので、装飾図柄の変動表示の表示領域全体を遊技者の視界により好適に入れ易くすることができる。
左右のリール711L,711の各幅の縮小による各図柄列の表示領域の縮小、および、各リール711L,711M,711Rの移動による各図柄列の表示領域の縮小は、いずれも装飾図柄の変動表示中に行われるので、左右のリール711L,711Rが中リール711Mより先に停止表示される構成において、遊技者は、左右のリール711L,711Rのうち一方のリールが停止した後、当該一方のリールの図柄(主図柄である数字)を視認しながら、他方のリールの図柄によってリーチ表示が構成されることを期待しながら他方のリールの動きを視認することができる。よって、遊技者は、左右のリール711L,711Rが停止するまでの期間において、視線を大きく動かすことなくリーチ表示の形成に対する期待感に集中することができ、当該期間における装飾図柄の変動表示を存分に楽しむことができる。
なお、図42(e)に示すように、中リール711Mの前方に左右のリール711L,711Rが重なった場合には、中リール711Mの外周面に描かれる主図柄の数字の一部が左右のリール711L,711Rによって隠される。よって、中リール711Mによる停止図柄の内容を判別し難くなるので、遊技者は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の抽選結果を判別し難くなるものの、特別図柄表示装置471または特別図柄表示装置472に表示された確定表示を見ることで、当該抽選結果を把握できる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、3列のリール711L,711M,711Rによる各図柄列の表示領域の幅が狭められた場合、当該狭められた表示領域の幅は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る単位遊技の権利が保留されている間に亘って維持される。よって、特別図柄の単位遊技の権利が保留されていることで、装飾図柄の変動表示が連続して実行される間、遊技者は、視線を大きく動かすことなく装飾図柄の変動表示を楽しむことができる。
<第14実施形態>
次に、図44および図45を参照して、第14実施形態について説明する。第14実形態に係るパチンコ機100においては、第12実施形態に係るパチンコ機100と同様、導光板715Bの光り方に特徴を有する。なお、以下の説明において、第1実施形態から第13実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
まず、図44(a)および図44(b)を参照して、本実施形態に係るパチンコ機100が備える導光板715Bの構造的構成について説明する。図44(a)は、後側から見た本実施形態の導光板715Bの斜視図であり、図44(b)は、左右方向の略中央を上下方向に切断した導光板715Bの断面図である。なお、図44(b)においては、導光板715Bの突起部1721に取り付けられた駆動ソレノイド1731を合わせて図示している。また、図44(b)においては、断面のハッチングの図示を省略している。
図44(a)に示すように、導光板715Bにおける上下の平面部715B2,715B3の裏面側(後側の面)には、各平面部715B2,715B3の左右方向の略中央に突起部1721が突設されている。突起部1721は、導光板715Bの上側に配置され光源ユニット812(図40参照)より下側に位置するとともに、導光板715Bの下側に配置される光源ユニット813(図40参照)より上側に位置する。突起部1721は、後側端面から前方に延びる係合穴を備えており、当該係合穴には、図44(b)に示すように、駆動ソレノイド1731のプランジャ1731Bが係合される。
駆動ソレノイド1731は、基体401に設けられたベース(図示せず)に固定されたソレノイド本体1731Aと、ソレノイド本体1731Aに対して出没可能なプランジャ1731Bとを備えている。図44(b)に示すように、上側の突起部1721に取り付けられる駆動ソレノイド1731は、プランジャ1731Bが下方を向くように取り付けられ、下側の突起部1721に取り付けられる駆動ソレノイド1731は、プランジャ1731Bが上方を向くように取り付けられる。
プランジャ1731Bは、ソレノイド本体1731Aから離れる側の先端が略L字状に折れ曲がった形状に構成される。なお、以下においては、プランジャ1731Bにおけるソレノイド本体1731Aから離れる側の先端を単に「プランジャ1731Bの先端」とも称する。プランジャ1731Bは、その先端を突起部1721の係合穴に差し込むことで係合される。
駆動ソレノイド1731は、主制御基板920に接続され、主制御基板920による制御によって、プランジャ1731Bがソレノイド本体1731A側から突出する突出姿勢と、プランジャ1731Bがソレノイド本体1731A側に没入する没入姿勢とを切り替え可能に構成される。
駆動ソレノイド1731は、基本的な状態において突出姿勢に維持され、所定のタイミングが到来した場合に没入姿勢に移行する。なお、「駆動ソレノイド1731を没入姿勢に移行する所定のタイミング」としては、例えば、導光板715Bによる発光表示を利用する種々の演出のうち、特定の示唆演出などの所定の演出の開始タイミングであってもよく、所定の確率で選ばれた演出の開始タイミングであってもよく、遊技者が所定の操作部(例えば、押圧操作装置261)を操作したタイミングであってもよい。
駆動ソレノイド1731が没入姿勢に移行した場合、突起部1721の係合穴に係合されたプランジャ1731Bによって、図44(b)に示すように、導光板715Bの上側は、上方(矢印M31方向)に引っ張られ、導光板715Bの下側は、下方(矢印M32方向)に引っ張られる。これにより、導光板715Bの湾曲部715B1が上下方向に引き伸ばされるので、湾曲部715B1の曲率半径は、駆動ソレノイド1731の作動前(すなわち、駆動ソレノイド1731が突出姿勢である場合)に比べて大きくなる。
なお、光源ユニット812は、導光板715Bに対して固定されているので、駆動ソレノイド1731が没入姿勢に移行した場合であっても、導光板715Bの上端面715B5とともに上方に変位する。同様に、光源ユニット813もまた、導光板715Bに対して固定されているので、駆動ソレノイド1731が没入姿勢に移行した場合であっても、導光板715Bの下端面715B4とともに下方に変位する。
よって、光源ユニット812の発光手段824と上端面715B5との位置関係、および、光源ユニット813の発光手段834と下端面715B4との位置関係は、いずれも、駆動ソレノイド1731の姿勢(突出姿勢または没入姿勢)にかかわらず略一定である。つまり、発光手段824から上端面715B5に入射される光の出力、および、発光手段834から下端面715B4に入射される光の出力は、いずれも、駆動ソレノイド1731の姿勢にかかわらず略一定である。
次に、図44(c)、図44(d)、および図45を参照して、駆動ソレノイド1731の姿勢に応じた導光板715Bの光り方について説明する。図44(c)は、駆動ソレノイド1731が突出状態である場合における、導光板715Bの上側部分の模式的な断面図であり、図44(d)は、駆動ソレノイド1731が没入状態である場合における、導光板715Bの上側部分の模式的な断面図である。
光源ユニット812から、導光板715Bの上端面715B5に入射された光は、導光板715Bの表裏における導光板715Bの材質(例えば、アクリル樹脂)と空気との臨界角を利用し、導光板715B内を屈折しながら下方へと導光される。
魚の絵柄743が導光板715Bの裏面(矢印B方向の側の面)に描かれている場合、導光板715B内を導光する光が当該導光板715Bの裏側において屈折する位置(以下、この位置を「裏側屈折位置」とも称する)において、当該位置に描かれた絵柄743の部分が、当該位置とは異なる位置に描かれた絵柄743の部分に比べて強く発光表示される。よって、駆動ソレノイド1731が突出姿勢である場合には、図44(c)に示すように、導光板715Bにおける裏側屈折位置である位置PAにおいて、絵柄743が比較的強く発光表示される。
駆動ソレノイド1731が突出姿勢から没入姿勢に移行した場合、それに伴って湾曲部715B1の曲率半径が変化した(より詳細には、当該曲率半径が大きくなった)ことで、図44(d)に示すように、導光板715Bにおける裏側屈折位置は、駆動ソレノイド1731が突出姿勢である場合の位置PAから、位置PBへと変化する。これにより、絵柄743が比較的強く発光表示される位置は、駆動ソレノイド1731が突出姿勢である場合とは異なる位置に変化する。
図45は、導光板715Bの画面部分の正面図である。導光板715Bの画面部分(すなわち、湾曲部715B1)を正面から見た場合、駆動ソレノイド1731が突出姿勢である場合に位置PA1、位置PA2、および位置PA3(図45(a)参照)であった裏側屈折位置は、駆動ソレノイド1731が没入姿勢に移行したことで、それぞれ、位置PB1、位置PB2、および位置PB3(図45(b)参照)に変化する。
なお、光源ユニット813から、導光板715Bの下端面715B4に入射されて当該導光板715B内を下方へと導光される光が、当該導光板715Bの裏側において屈折する位置(すなわち、裏側屈折位置)は、湾曲部715B1の頂部Xより下方側において、光源ユニット813から導光板715Bの下端面715B4に入射された光と同様、駆動ソレノイド1731の姿勢に応じて変化する。
具体的に、導光板715Bの下端面715B4に入射された光については、駆動ソレノイド1731が突出姿勢である場合に位置PC1、位置PC2、および位置PC3(図45(a)参照)であった裏側屈折位置は、駆動ソレノイド1731が没入姿勢に移行したことで、それぞれ、位置PD1、位置PD2、および位置PD3(図45(b)参照)に変化する。
このように、駆動ソレノイド1731の作動によって湾曲部715B1の曲率半径を変化させることで、導光板715Bに表示可能な魚の絵柄743のうち、強く発光する位置(すなわち、絵柄743が光る位置)を変化させることができる。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、湾曲部715B1の曲率半径を変化させることで、魚の絵柄743が光る位置を変化させることができるので、導光板715Bに発光表示される魚の絵柄743の光り方や発色が一様になることを抑制できる。よって、絵柄743の発光表示が単調になることを抑制できるので、導光板715Bにおける表示態様の多様化を実現可能にする。
また、導光板715Bの発光表示の変化は、湾曲部715B1の曲率半径の変化によって実現されるので、設置した導光板715Bをそのまま利用しつつ、導光板715Bの発光表示を変化させることができる。
<第15実施形態>
次に、図46を参照して、第15実施形態について説明する。第15実形態に係るパチンコ機100においては、2枚の導光板1751および導光板1771を利用して、導光板の発光表示による演出の多様化を図る。なお、以下の説明において、第1実施形態から第14実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図46は、前後方向に重なる2枚の導光板1751および導光板1771の正面図である。なお、図46においては、一方の導光板1771を可動するための導光板支持部1772および歯車1773を合わせて図示している。また、図46においては、図面の理解を容易にするために、導光板1771などの一部の構成を太線で図示している。
導光板1751は、光透過性を有する平板状の導光板である。導光板1751は、装飾図柄表示装置479のような、装飾図柄を表示可能な画面を有する表示装置の前側に当該表示装置に重なるように配置される。
導光板1751を構成する光透過性を有する樹脂板の一面側(例えば、裏面側)には、図46(b)に示すように、左方向を向く魚群の一部を構成する魚の絵柄1761が細かな凹凸によって形成されている。
導光板1751の上下には、当該導光板1751の上端面および下端面にそれぞれ光を入射するLED等の発光手段(図示せず)が、上端面または下端面に沿って配列されている。当該発光手段を副制御基板940により発光制御することで、導光板1751に魚の絵柄1761を発光表示することができる。
具体的に、発光手段を消灯することで、図46(a)に示すように、魚の絵柄1761は発光表示されず、発光手段を点灯することで、図46(b)に示すように、魚の絵柄1761を発光表示することができる。これにより、例えば、導光板1751の上端面および下端面に沿って配列された発光手段の点灯および消灯のタイミングを制御することで、絵柄1761による魚群が導光板1751における右から左へと移動しているかのように見える演出を行うことができる。
導光板1771は、左右方向の幅が導光板1751より狭く構成された、光透過性を有する平板状の導光板である、導光板1771は、導光板1751の後側に当該導光板1751に重なるとともに、装飾図柄表示装置479のような表示装置の前側に当該表示装置に重なるように配置される。
導光板1771を構成する光透過性を有する樹脂板の一面側(例えば、裏面側)には、図46(a)に示すように、左方向を向く魚群の一部を構成する魚の絵柄1781が細かな凹凸によって形成されている。
導光板1771の上下には、当該導光板1771の上端面および下端面にそれぞれ光を入射するLED等の発光手段(図示せず)が、上端面または下端面に沿って配列されている。当該発光手段を副制御基板940により発光制御することで、導光板1771に魚の絵柄1781を発光表示することができる。具体的に、発光手段を点灯することで、図46(a)および図46(b)に示すように、魚の絵柄1781を発光表示することができる。なお、発光手段を消灯することで、魚の絵柄1781を発光表示しないようにすることができる。
導光板1771の上側には、左右方向に延びて、発光手段が取付けられた導光板1771を上側から支持する導光板支持部1772が設けられている。導光板支持部1772の上側面には、歯車1773の歯部に対する歯切りがされたラックギア(図示せず)が、左右方向に直線的に形成されている。
歯車1773は、基体401に設けられたベース(図示せず)に固定されている。歯車1773は、副制御基板940により駆動制御される駆動機構(図示せず)に接続され、副制御基板940による駆動機構の駆動制御によって動作する。歯車1773は、導光板支持部1772に形成されたラックギアに歯合されるよう設けられており、これにより、導光板支持部1772に形成されたラックギアと歯車1773とによるラックアンドピニオン機構によって、導光板1771を左右方向(矢印M41方向およびその反対方向)に移動させることができる。
なお、導光板1771の下側には、左右方向に延びて、発光手段が取付けられた導光板1771を下側から摺動可能に支持する溝状のレール部(図示せず)が固定的に設けられており、導光板1771の下端側は、左右方向に移動する場合には当該レール部によって誘導される。
図46に示す例においては、導光板1771は、導光板1771の右端と導光板1751の右端とが重なる位置を初期位置とし、導光板1771の左端と導光板1751の左端とが重なる位置まで移動可能に構成される。なお、導光板1771の初期位置は、必ずしも、導光板1771の右端と導光板1751の右端とが重なる位置であることに限らず、導光板1771の右端が、導光板1751の右端より右側となる位置であってもよいし、左側となる位置であってもよい。同様に、導光板1771の移動範囲の終点は、必ずしも、導光板1771の左端と導光板1751の左端とが重なる位置であることに限らず、導光板1771の左端が、導光板1751の左端より左側となる位置であってもよいし、右側となる位置であってもよい。
このように、導光板1771は、歯車1773の作動によって左右方向に移動可能に設けられているので、魚の絵柄1781を発光表示させた導光板1771を左方向に移動させることで、絵柄1761による魚群が右から左へと魚群が移動しているかのように見える演出を行うことができる。よって、例えば、図46(a)に示すように、導光板1751において魚の絵柄1761を発光表示させない状態で、魚の絵柄1781を発光表示させた導光板1771を移動させることで、導光板1751に表示可能な魚群の大きさに比べて小さい(すなわち、進行方向の幅が狭い)魚群が移動する演出を遊技者に見せることができる。
また、導光板1771は、導光板1751に対して相対的に移動可能であるので、図46(b)に示すように、導光板1751に魚の絵柄1761を発光表示させた状態で、魚の絵柄1781を発光表示させた導光板1771を移動させた場合、絵柄1781による魚群(導光板1771に発光表示される魚群)が、絵柄1761による魚群(導光板1751に発光表示される魚群)に対して異なる相対速度で移動しているかのように見せることができる。これにより、1枚の導光板1751のみで、絵柄1761による魚群が導光板1751における右から左へと移動しているかのように見せる場合に比べて、導光板1751の範囲内における魚群の挙動を複雑にすることができる。
なお、導光板1771を左方向(M41方向)に移動させた後は、導光板1771の発光表示を利用する演出の終了後、発光手段を消灯した後(すなわち、魚の絵柄1781を発光表示させない状態にした後)、歯車1773を作動させて初期位置まで右方向に移動させる。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、導光板1751に加え、当該導光板1751に対して相対的に移動可能な導光板1771が設けられているので、1枚の導光板1751のみで魚群の発光表示を行う場合に比べて、導光板1751の範囲内における魚群の挙動を複雑にすることができる。また、2枚の導光板1751,1771を固定的に(すなわち、一方が他方に対して相対的に移動しないよう)設けられている場合に比べても、導光板1751の範囲内における魚群の挙動を複雑にすることができる。よって、遊技者が前方から視認可能な魚群の表示態様のバリエーションが増えるので、導光板による画像の表示態様の多様化を実現できる。
また、導光板1751および導光板1771は、前後方向に重ねて設けられるので、導光板1751に表示される絵柄1761と、導光板1771に表示される絵柄1781とで奥行き感を表現することができるので、かかる点においても、遊技者が前方から視認可能な魚群の表示態様のバリエーションを増やすことが可能とになるので、導光板による画像の表示態様の多様化を実現できる。
<第16実施形態>
次に、図47を参照して、第16実施形態について説明する。第16実施形態に係るパチンコ機100においては、遊技者が始動入賞の発生間隔に関する情報を把握し易いよう工夫を加えた。なお、以下の説明において、第1実施形態から第15実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図47(a)は、本実施形態のパチンコ機100における装飾図柄表示装置479の表示領域を説明するための画面図である。図47(a)に示すように、装飾図柄表示装置479の画面の下側には、保留回数表示領域1810が設けられている。保留回数表示領域1810は、特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていることを示す保留アイコン1812(図47(b)参照)を表示可能な領域である。
保留回数表示領域1810には、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る単位遊技の権利の保留回数の上限値の合計に相当する数(本実施形態では、8個)のアイコン表示領域A1〜A8が設けられている。特別図柄に対する保留回数(特別図柄に係る単位遊技の権利の保留回数)が増える毎に、最も左側のアイコン表示領域A1から右方向に(すなわち、アイコン表示領域A8へ向けて)1つずつ、アイコン表示領域に保留アイコン1812が表示される。よって、遊技者は、保留回数表示領域1810に表示された保留アイコン1812の数から、保留されている特別図柄に係る単位遊技の権利の数(すなわち、保留されている特別図柄の変動表示の数)を把握することができる。なお、特別図柄の種別毎に、すなわち、第1特別図柄の保留回数を左側の4つのアイコン表示領域A1〜A4にて表示し、第2特別図柄の保留回数を右側の4つのアイコン表示領域A5〜A8にて表示してもよい。
装飾図柄表示装置479の画面の右上側には、台状態アイコン表示領域1820が設けられている。台状態アイコン表示領域1820は、後述する台状態アイコン1821が表示される領域である。詳細は後述するが、遊技者は、台状態アイコン表示領域1820に表示された台状態アイコン1821の数によって、当該台状態アイコン1821が表示されたパチンコ機100の状態を判断できる。
図47(b)は、保留回数の増加に伴う装飾図柄表示装置479の画面遷移を示す模式図である。特別図柄の変動表示が実行されておらず、単位遊技の権利が保留されてなく、特別遊技状態でもない状態(以下、この状態を「非変動状態」とも称す)において特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の始動入賞が発生した場合、当該始動入賞に対応する特別図柄に係る単位遊技の権利は一旦保留されるが、直ぐに特別図柄の変動表示が開始される。よって、当該変動表示の開始に伴い、特別図柄に対する保留回数は0(ゼロ)となる。以下においては、非変動状態において発生した特別図柄の始動入賞を便宜的に「第1の始動入賞」とも称する。
第1の始動入賞に対応する特別図柄の変動表示が開始されると、特別図柄に対する保留回数が1になるまでの間、図47(b)に示すように、保留予定アイコン1811がアイコン表示領域A1に表示される。保留予定アイコン1811は、次に予定される特別図柄の始動入賞が発生するまで、アイコン表示領域A1〜A8のうち、「現在の保留回数+1」の保留回数に対応するアイコン表示領域に表示される所定形状(図47(b)に示す例では丸形状)のアイコンである。
保留予定アイコン1811は、その表示態様が、最後に(すなわち、前回に)発生した始動入賞からの経過時間に応じて変化するよう構成される。図47(b)に示す例においては、保留予定アイコン1811内に表示される数値が、当該経過時間の秒数を示す数値として時間経過とともに変化するよう構成される。
なお、始動入賞の発生間隔(すなわち、最後に発生した始動入賞からの経過時間)は、副制御基板940に設けられた所定のタイマまたはカウンタを用いて計測される。具体的に、副制御基板940は、当該副制御基板940に設けられた所定のタイマまたはカウンタを用い、各特別図柄の始動入賞が発生したことに基づき主制御基板920から送信された所定のコマンド(例えば、保留コマンド)の受信タイミングの間隔を、始動入賞の発生間隔として計測する。あるいは、主制御基板920に設けた所定のタイマまたはカウンタを用いて、最後に発生した始動入賞からの経過時間を計測し、その計測結果を副制御基板940に送信する構成であってもよい。
また、図47(b)に示す例においては、保留予定アイコン1811の大きさが当該経過時間に応じて変化するよう構成される。具体的に、保留予定アイコン1811の大きさは、最後に発生した始動入賞の発生時期に所定の最小の大きさで表示され、当該始動入賞(最後に発生した始動入賞)からの経過時間に応じて徐々に大きく変化し、最小の大きさから所定時間後(図47(b)に示す例では、10.0秒)にアイコン表示領域A1〜A8に表示可能な最大の大きさに達する。
保留予定アイコン1811が最大の大きさに達しても次の始動入賞が発生していない場合、保留予定アイコン1811は、最小の大きさに戻り、当該最小の大きさから再び徐々に大きく変化する。保留予定アイコン1811は、次の始動入賞が発生するまで、最小の大きさから最大の大きさへの変化と、最大の大きさになった場合に最初の大きさに戻ることとを繰り返す。
第1の始動入賞に対応する変動表示が開始されてから非変動状態に戻るまでの期間内に、第1の始動入賞に続く新たな特別図柄の始動入賞(以下においては、当該始動入賞を便宜的に「第2の始動入賞」とも称する)が発生した場合、特別図柄に対する保留回数は1となり、アイコン表示領域A1には、図47(b)に示すように、保留予定アイコン1811に代わり、保留アイコン1812が表示される。
第2の始動入賞の発生によってアイコン表示領域A1に表示される保留アイコン1812は、第2の始動入賞の発生時期における保留予定アイコン1811の大きさと同じ大きさを有し、第1の始動入賞が発生してからの経過時間を示す数値を含む。
よって、保留アイコン1812は、特別図柄に係る単位遊技の権利が保留されていることを示すアイコンであるとともに、最後の始動入賞が発生してからの時間経過に応じて表示態様が変化していた保留予定アイコン1811の、次の新たな始動入賞が発生したことに伴う確定表示でもある。したがって、各アイコン表示領域A1〜A8に表示される各保留アイコン1812は、各保留アイコン1812に対応する特別図柄の始動入賞の発生時期と、当該始動入賞に対する前回の(すなわち、当該始動入賞の発生前において最後に発生した)特別図柄の始動入賞の発生時期との時間間隔を反映した表示態様で表示される。
本実施形態のパチンコ機100においては、保留アイコン1812は、保留予定アイコン1811とは異なる表示色で表示され、例えば、保留予定アイコン1811は青色で、保留アイコン1812は赤色で表示されたり、保留予定アイコン1811は薄く背景が透ける色で、保留アイコン1812は濃色であって背景が透けない色で表示される。よって、遊技者は、保留回数表示領域1810に表示されたアイコンが、保留予定アイコン1811であるか保留アイコン1812であるかを表示色の違いによって区別し易い。なお、保留予定アイコン1811および保留アイコン1812の各表示色が同じである構成であってもよく、保留予定アイコン1811および保留アイコン1812の形状を各々異ならせる構成であってもよい。
アイコン表示領域A1に表示される保留アイコン1812が表示された場合、すなわち、第1の始動入賞に対応する変動表示が開始されてから非変動状態に戻るまでの期間内に第2の始動入賞が発生した場合には、「現在の保留回数+1」である「2」の保留回数に対応するアイコン表示領域A2に保留アイコン1812が表示され、アイコン表示領域A1に保留アイコン1812が表示された場合と同様、その表示態様が、最後に発生した始動入賞からの経過時間に応じて変化する。
なお、第1の始動入賞に対応する変動表示が開始されてから非変動状態に戻るまでの期間内に第2の始動入賞が発生しなかった場合、アイコン表示領域A1に表示されていた保留予定アイコン1811は、必ず、または一定の条件で消去される。この一定の条件としては、遊技者が発射操作装置250に手を触れて無く、発射操作を終了した場合が例示され、または、大当り抽選に当選して特別遊技状態へ移行する場合が例示される。
また、特別図柄に対する保留が消化された場合、すなわち、実行中の変動表示が終了した場合に、アイコン表示領域A1に表示された保留アイコン1812は消去され、アイコン表示領域A2〜A8に表示されている保留アイコン1812は、その表示態様を保ったまま、表示中のアイコン表示領域からその左隣のアイコン表示領域に移動する。
保留予定アイコン1811もまた、特別図柄に対する保留が消化されたことに伴い、アイコン表示領域A2〜A8のうち、表示中のアイコン表示領域からその左隣のアイコン表示領域に移動して、表示態様の変化を継続する。そして、保留予定アイコン1811がアイコン表示領域A1に表示されている状態で、次の始動入賞が発生せず、第1の始動入賞に対応する変動表示が開始されてから非変動状態に戻るまでの期間が終了した場合、アイコン表示領域A1に表示されていた保留予定アイコン1811は消去される。
よって、例えば、図47(b)に示すように、保留回数が1である場合に、第2の始動入賞に続く新たな特別図柄の始動入賞(以下においては、当該始動入賞を便宜的に「第3の始動入賞」とも称する)が発生した場合、特別図柄に対する保留回数は2となって、保留アイコン1812が保留予定アイコン1811の確定表示としてアイコン表示領域A2に表示されるとともに、保留予定アイコン1811がアイコン表示領域A3に表示される。
次に、台状態アイコン表示領域1820について説明する。台状態アイコン表示領域1820には、電源スイッチ909の操作によってパチンコ機100が起動した初期状態においては、予め決められている最大個数(本実施形態においては、10個)の台状態アイコン1821が表示されている。
所定の遊技期間中(本実施形態においては、通常遊技状態において発射装置330から遊技球が発射されている発射操作の期間中)に、1の始動入賞が発生してから、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性を疑うに足る期間として予め設けられた所定の第1期間(例えば、60秒)が経過しても、新たな始動入賞が発生しなかった場合には、台状態アイコン表示領域1820に表示中の台状態アイコン1821のうち、1の台状態アイコン1821が消去される。
つまり、通常遊技状態において発射装置330から遊技球が発射されている期間中、特別図柄の始動入賞の発生間隔が、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性を疑うに足る期間(すなわち、第1期間)を超える事象が生じる毎に、台状態アイコン表示領域1820に表示される台状態アイコン1821は、その数がゼロになるまで1つずつ減少する。よって、台状態アイコン表示領域1820に表示される台状態アイコン1821の数が少ないほど、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が高いことを示している。
なお、発射装置330から遊技球が発射されている期間中であるか否かの判断は、接触センサ254による、発射ハンドル252と遊技者との接触の検出に基づき行ってもよいし、発射通路401Bを経て遊技領域内に進入した遊技球を検出可能なセンサを設け、当該センサによる遊技球(遊技領域内に進入した遊技球)の検出に基づき行ってもよいし、遊技領域から排出された遊技球が通過する回収排出通路にセンサを設け、当該センサによる遊技球(遊技領域から排出された遊技球)の検出に基づき行ってもよい。
その一方で、発射装置330から遊技球が発射されている期間中に、1の始動入賞が発生してから、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が低い期間として予め設けられた、前記第1期間より短い所定の第2期間(例えば、10秒)が経過する前に新たな始動入賞が発生する事象が所定の基準回数(例えば、3回)だけ連続して生じた場合には、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が低いことを示すので、1の台状態アイコン1821を台状態アイコン表示領域1820に追加する。なお、台状態アイコン表示領域1820に表示されている台状態アイコン1821が最大個数に達している場合は、最大個数の台状態アイコン1821の表示を維持する。
第2期間より短い発生間隔で発生する特別図柄の始動入賞が基準回数を超えて連続する場合には、当該基準回数を超えて特別図柄の始動入賞が発生する毎に、台状態アイコン1821が1つずつ追加される。第2期間より短い発生間隔で発生する特別図柄の始動入賞が基準回数だけ連続した後、第2期間より短い発生間隔で発生する特別図柄の始動入賞の数を再度ゼロから数え始める構成とし、第2期間より短い発生間隔で発生する特別図柄の始動入賞が基準回数だけ連続して生じる毎に、台状態アイコン1821を1つずつ追加してもよい。
台状態アイコン表示領域1820に表示される台状態アイコン1821の数は、電源スイッチ909がオフ状態とされるまで(すなわち、パチンコ機100が起動している間)、初期値(最大個数)に戻されることなく、上述のように更新された値に維持される。よって、遊技者は、各パチンコ機100の台状態アイコン表示領域1820に表示される台状態アイコン1821の数を参照して、遊技の行われていないパチンコ機100の中から、遊技するためのパチンコ機100を選ぶことができる。なお、台状態アイコン1821の数を初期値に戻すための操作装置を設け、当該操作装置が操作された場合に台状態アイコン1821の数を初期値に戻す構成としてもよく、当該操作装置は遊技場の店員が操作可能で遊技者が操作不能な位置として、例えば、パチンコ機100の背面側に設けてもよい。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、保留回数表示領域1810の各アイコン表示領域A1〜A8に表示される各保留アイコン1812が、各保留アイコン1812に対応する特別図柄の始動入賞の発生時期と、当該始動入賞に対する前回の(すなわち、当該始動入賞の発生前において最後に発生した)特別図柄の始動入賞の発生時期との時間間隔を反映した表示態様で表示される。
よって、特別図柄の始動入賞の発生間隔が保留アイコン1812の表示態様に反映されるので、遊技者は、保留回数表示領域1810に表示された1または複数の保留アイコン1812の各表示態様に基づいて、非変動状態において特別図柄の始動入賞が発生したことで当該始動入賞に対応する変動表示が開始されてから、非変動状態に再度戻るまでの期間内における、特別図柄の始動入賞の発生のし易さの程度(つまり、当該期間において特別図柄の始動入賞が発生し易いか否か)を把握することができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、次に予定される特別図柄の始動入賞の発生前に、最後に発生した始動入賞からの経過時間に応じて表示態様が変化される保留予定アイコン1811が保留回数表示領域1810に表示されるので、遊技者は、当該表示態様の変化の様子から、最後に始動条件が成立してからの経過時間を感覚的に把握することができる。
また、本実施形態のパチンコ機100においては、所定の遊技期間中における特別図柄の始動入賞の発生間隔が、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性を疑うに足る期間として予め設けられた所定の第1期間を超えたか、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が低い期間として予め設けられた所定の第2期間より短いかに基づいて、台状態アイコン1821の数が更新される。
よって、当該パチンコ機100の状態、より詳細には、特別図柄の始動入賞の発生に係る状態(例えば、釘411の状態)が、台状態アイコン表示領域1820に表示される台状態アイコン1821の数に反映されるので、遊技者は、台状態アイコン表示領域1820に表示された台状態アイコン1821の数に基づき、当該台状態アイコン1821が表示されたパチンコ機100の状態を判断することができる。
特に、台状態アイコン1821の数の更新は、所定の遊技期間中(本実施形態においては、通常遊技状態において発射装置330から遊技球が発射されている期間中)において発生した特別図柄の始動入賞の間隔に基づいて更新されるので、遊技が行われていないことで特別図柄の始動入賞の発生間隔が長くなってしまう事象を除外することができる。よって、台状態アイコン1821の数とパチンコ機100の状態との関係に対する信頼性を高めることができる。
<第17実施形態>
次に、図48〜図50を参照して、第17実施形態について説明する。第17実施形態に係るパチンコ機100においては、特別遊技状態の後に移行し得る確変遊技状態と、時短遊技状態とを好適に実行可能な構成を付加している。なお、以下の説明において、第1実施形態から第16実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図48は、本実施形態のパチンコ機100における始動入賞に基づく抽選結果の種別と、変動時間、表示演出、大入賞口開放ラウンド数、遊技状態移行先、時短状態の有無といった仕様を示した説明図である。この仕様に対応した固定値データは主制御基板920のROMに記憶され、上記実施形態と同様のプログラムによって、主制御基板920によって制御される。なお、図48では、他の種別との間で関連性の深い項目については、太い枠線で囲って表示している。
本実施形態のパチンコ機100は、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選における大当りの当選確率として、低確率状態と、高確率状態とが設定され、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選に当選すると、大当り1と、大当り2とのいずれかが選定される。大当りの当選確率は、例えば、低確率状態で略320分の1、高確率状態で略137分の1に設定され、大当り種別の選定確率は、例えば、大当り1が65%、大当り2が35%に設定されている。なお、変動時間や表示演出等は、確変遊技状態と、時短遊技状態とを好適に実行可能な構成について例示し、右打ち遊技手法によって始動入賞が発生する時短状態中の第2特別図柄に係る構成のみについて説明し、第1特別図柄に係る構成および通常遊技状態における変動表示等の構成については一部の説明を省略する。
ここで、第1特別図柄に関する仕様として、通常遊技状態(低確率状態)における大当りとして、特別遊技状態の後に確変遊技状態へ移行し、次回の大当りまで確変遊技状態が継続する回数無制限の確変遊技状態へ移行する大当りを少なくとも含む大当りが設定されている。なお、第1特別図柄に関する仕様として、通常遊技状態(低確率状態)における大当りとして、他の大当りを含んでもよく、例えば、特別遊技状態の後に確変遊技状態へ移行する大当りとして、一定回数の単位遊技を実行しても大当りに当選しない場合に通常遊技状態に戻る回数制限の確変遊技状態へ移行する大当りを含む設定としてもよく、特別遊技状態の後に一定回数の単位遊技を実行しても大当りに当選しない場合に通常遊技状態に戻る回数制限の時短遊技状態とる大当りを含む設定としてもよい。
確変遊技状態と、時短遊技状態は、いずれも時短状態であって、普通図柄の変動表示時間が非時短状態よりも短い状態である。本実施形態のパチンコ機100では、確変遊技状態と、時短遊技状態とにおいて変動表示は同一の選定条件によって設定される形を例示している。また、本実施形態のパチンコ機100では、確変遊技状態から時短遊技状態への移行を遊技者が認識し難いように、詳細には遅れて認識できるように構成されている。具体的には、時短遊技状態への移行は、100回の時短遊技状態における単位遊技で大当りに当選しなければ通常遊技状態へ移行することが確定してから一定以上の時間経過後に遊技者が認識可能に制御され、80回目の単位遊技に相当する時短遊技状態の単位遊技の残り回数が20回となったタイミングにおける変動表示及び演出の表示制御と、そのタイミングとは異なる時期における変動表示及び演出の表示制御とは、制御を異ならせている。
まず、図48(A)を参照して、時短状態中の第2特別図柄に関する仕様であって、時短遊技状態の単位遊技の残り回数が20回でない基本的な仕様について説明する。
大当り1に当選すると、変動時間が60秒から120秒に設定された長時間の変動表示が行われ、装飾図柄表示装置479には、例えば、戦国時代の武将が戦闘するなどのバトル演出が実行され、結果として、遊技者が選定したり、予め主役として設定されるキャラクタが勝利する演出が行われてから、複数の図柄が大当りに対応した図柄で停止する。そして、15ラウンドの特別遊技状態が発生し、特別遊技状態の後には時短状態を伴う確変遊技状態へ移行し、確変遊技状態が次の大当りの当選する単位遊技の実行まで継続する。
大当り2に当選すると、略0.5秒の短時間に設定された変動時間で変動表示から結果表示が行われ、その後に大入賞装置(例えば、下大入賞装置433)が略0.2秒の進入許容姿勢を2回とって大入賞口を開放する2ラウンドの特別遊技状態を発生させる。この進入許容姿勢の間のインターバル時間は略0.6秒に設定され、トータルで略1.0秒の特別遊技状態が発生する。この特別遊技状態における進入許容姿勢は、遊技球の発射時間間隔(略0.6秒)の半分以下の時間長さに設定されて遊技球がほとんど大入賞装置に進入しないようにすることが好ましく、これにより、大当り2の発生時期を遊技者が認識し難くすることができる。
大当り2に当選して特別遊技状態が終了した後には、回数制限のある時短遊技状態へ移行し、100回の特別図柄に係る単位遊技で大当りに非当選となると、通常の遊技状態へ移行する。その回数制限としての100回以内で、大当り1に当選すると、確変遊技状態へ移行し、大当り2に当選すると、その当選後に改めて上限に相当する100回の特別図柄に係る単位遊技で構成された時短遊技状態が開始される。
ここで、遊技者にとって、確変遊技状態中における大当り2の当選は、遊技状態が確変遊技状態から時短遊技状態へ移行する契機となり、しかも、時短遊技状態は、回数制限があるため、大当り2の当選を、即座に遊技者に認識させてしまうと、遊技者が遊技の継続意欲を少なくしてしまうなどの、残念な気持ちを抱かせてしまう可能性がある。このため、本実施形態におけるパチンコ機100では、大当り2の当選を即座には遊技者に認識させず、時短遊技状態の最後に近いタイミングで、前に大当り2に当選していたことを認識可能とする構成としている。このため、時短遊技状態において確変遊技状態への移行に対応する大当り1に当選すれば、大当り2の当選を遊技者が認識しないで済むので、確変遊技状態が継続する確率を設定確率以上に高いもののように、演出を通じて遊技者に認識させることができる。
大当り2に当選した場合には、特別図柄抽選に非当選となったハズレと同様の表示演出が実行される。ハズレの変動時間は、略1.5秒に設定され、大当り2の変動時間と、特別遊技状態の発生時間である大入賞口が開放される特別遊技状態の時間とを合わせた時間と略同一となっている。装飾図柄表示装置479の表示画面には、遊技者が予め選んだキャラクタが表示され、「バトル待機中」の文字が表示され続ける。そして、表示画面の端部で、例えば、3mmなどの極めて小さく表示された数字等の図柄で変動表示と停止表示とが繰り返し表示され、遊技者は、図柄の変動表示と停止表示とがほとんど視認し得ず、「バトル待機中」の状態が継続している状況を視認する。なお、大当り2に当選した場合における装飾図柄表示装置479での変動表示の停止タイミングは、特別遊技状態の終了するタイミングと同一の変動開始から略1.5秒とし、停止結果もハズレと同じく、大当りに対応した図柄とは異なる図柄表示とし、ハズレの変動表示と見た目も、時間も略同一の変動表示とすることが好ましく、これによっても、大当り2の発生時期を遊技者が認識し難くすることができる。
特別図柄抽選として、大当り1,2に非当選となった場合において、大入賞装置が作動して大入賞口を開放させる当選として、小当りが設定されている。小当りは、遊技状態が他の遊技状態へ遷移することなく、以前の状態を維持する当りであって、大入賞装置に遊技球が進入し得る小当り遊技状態を発生させる設定とされている。例えば、略234分の1の確率で小当りに当選し、大当り2と同様に大入賞装置が動作する。装飾図柄表示装置479の表示画面は、大当り2に当選した場合と同様(同一)の表示内容に制御される。特別図柄の変動表示としては略0.5秒で短時間の変動表示が実行され、その後に、大入賞装置が略0.2秒の進入許容姿勢を2回とって大入賞口を開放する2ラウンドの小当り遊技状態を発生させる。これにより、遊技者は、大入賞装置に注意を向けていても、大当り2と小当りとの区別をすることができず、大当り2の発生時期を認識し難くすることができる。
特別図柄抽選に非当選となった場合には、ハズレの結果となり、大当り2及び小当りよりは時間の長い略1.5秒の短時間の変動表示が実行され、装飾図柄表示装置479の表示内容としては「バトル待機中」の文字が表示され続ける。ハズレの結果によっては、遊技状態は移行せず、時短状態も以前の状態が継続される。
ここで、特別図柄の変動表示は、特別図柄表示装置471,472においては、略0.5秒のタイミングで変動停止し、大当り1、大当り2、小当り、ハズレのそれぞれに対応した停止図柄が表示される。このため、遊技機の検査などにおいては、特別図柄表示装置471,472の表示内容を管理することで、遊技状態の正確な移行状況を認識可能としている。なお、パチンコ機100を管理する管理装置に、パチンコ機100の状況に対応した情報を外部出力する外部端子を備えた装置を設け、これにより、大当り1、大当り2、小当り、ハズレのそれぞれに対応した情報を出力し、遊技場においても、遊技状態の正確な移行状況を管理可能としてもよい。
次に、図48(B)を参照して、時短状態中の第2特別図柄に関する仕様であって、時短遊技状態の単位遊技の残り回数が20回(以下、「特別演出回」ともいう)に対して設定された仕様について説明する。なお、特別演出回に対して設定された仕様は、他の回に対して設定された場合と変動時間と表示演出の設定が異なり、大入賞口の開放するラウンド数、遊技状態の移行先および時短状態の設定有無は同一である。
特別演出回で大当り1に当選した場合には、特別演出回でないタイミングと同一の変動表示及び演出の制御が行われ、バトル演出で最終的に勝利し、15ラウンドの特別遊技状態へ移行してから、確変遊技状態が開始される。
特別演出回で大当り2に当選した場合には、大当り1と同様の時間長さに変動時間が設定され、変動表示の途中までは大当り1と同様に、装飾図柄表示装置479の表示画面に他のキャラクタが登場し、戦闘を行うバトル演出が表示される。そして、変動表示の後半で、他のキャラクタが登場して遊技者が選択等したキャラクタが敗北し、遊技者にとって残念な状況が発生したことを表現する。ただし、大当り2に当選した場合には、残り20回まで少なくなった時短遊技状態における単位遊技の残り回数が100回に増大されるため、ハズレや小当りと比較すると、遊技者にとって有利な状況となる。
特別演出回で小当りに当選した場合には、特別図柄表示装置472の結果表示を除いて大当り2の当選と全く同様に、表示制御が行われる。このため、特別演出回で、小当りに当選したのか、大当り2に当選したのかは、装飾図柄表示装置479を視認していても、大入賞装置の動作を確認しても、遊技者は認識できない。これにより、いずれの当選だったのかを、次回以降の19回の時短遊技状態で遊技者に演出を通じて認識させることができる。
例えば、大当り2及び小当りの当選の後に、装飾図柄表示装置479の表示画面に、小当りだった場合における時短状態の残り回数に対応する表示を行い、例えば、「時短残り19回」と表示してから、変動表示の実行に同期して残り回数を減算して表示する。そして、小当りの場合には、「時短残り0回」となって通常遊技状態へ移行し、大当り2の場合には、「時短残り0回」と表示する代わりに、「バトル再開」の表示をし、時短遊技状態が継続することを遊技者に示唆してもよい。これにより、遊技者は、通常遊技状態へ移行する条件が既に成立していて、残り19回の単位遊技で大当り抽選に当選しなければ、通常遊技状態へ移行することを容易に認識することができる。
特別演出回で特別図柄に係る抽選に非当選となってハズレとなった場合には、特別図柄表示装置472の結果表示を除いて、小当りおよび大当り2の当選と全く同様に、表示制御が行われる。また、小当りおよび大当り2では、大入賞装置が略1.0秒動作することとなるため、ハズレの場合には、変動時間としては、その分短く設定されている。特別演出回で、小当りに当選したのか、大当り2に当選したのか、それともハズレとなったのかは、装飾図柄表示装置479を視認していても認識できない。ただし、大入賞装置の動作を確認することでハズレであるのか、それ以外であるのかは認識できる。また、ハズレの後にも、装飾図柄表示装置479の表示画面に、時短状態の残り回数に対応する表示を行ってもよい。
なお、大当り2と小当りにおける変動時間と、ハズレの変動時間とは必ずしも大入賞口が開放する特別遊技状態および小当り遊技状態の時間(略1.0秒)に対応する時間分を異ならせる必要はなく、同一の変動時間に設定してもよい。また、短時間の変動においては変動時間の差の割合が大きくなってしまうので、例えば、略2秒以下の変動時間においては、時間差を設けて設定し、2秒を超える変動時間には時間差を設けずに設定するなど、一部のみに時間差を設けた変動時間を設定してもよい。
次に、図49を参照して無敵タイム演出について説明する。無敵タイム演出は、変動表示中に所定の演出表示としての「無敵タイム」の文字と「無敵タイム」の期間(以下、無敵期間ともいう)を示すタイマを装飾図柄表示装置479の表示画面に表示することで、一定時間内でのバトル演出の実行を指示する表示条件(いわゆる、ミッション)が出され、その表示条件を満たした変動表示において大当りとなる演出である。この無敵タイム演出は、時短遊技状態の残り回数を参照し、特別演出回において実行されることとなるバトル演出が、特別演出回よりも前に終了する無敵期間中に表示された場合に、大当りを発生させる演出として設定されている。
図49は、副制御基板940のメイン処理におけるフローチャートの一部である表示演出設定処理S2000を示した図である。表示演出設定処理S2000は、副制御基板940のROMの固定値データの一部である制御プログラムとして記憶され、副制御基板940の初期処理が終了した後のメイン処理の一部として一定時間毎(例えば、10ms毎)に実行される処理である。
表示演出設定処理S2000では、まず、時短状態中であるか否かが確認される(S2001)。時短状態としては時短遊技状態および確変遊技状態の両方があり、時短状態中でなければ(S2001:N)、無敵タイム演出の実行を設定するためのS2002からS2015の処理をスキップし、無敵タイム演出以外の表示制御を行う他の処理S2016を実行してから、表示演出設定処理S2000を終了する。S2016の処理では、無敵タイム演出の表示内容の更新を含む演出の表示制御が行われる。
S2001の処理で時短状態中であると判定されると(S2001:Y)、無敵タイムが既に設定されている無敵期間中か否かが判定される(S2002)。無敵タイムが設定されているか否かは、無敵期間中にオンとなるフラグ(副制御基板940のRAMの一部領域)を参照して判定される。S2002の処理で無敵タイムが設定されている無敵期間中であると判定されると(S2002:Y)、無敵タイム演出の実行を設定するためのS2003からS2015の処理をスキップし、S2016の処理へ移行する。
S2002の処理で無敵期間中でないと判定された場合には(S2002:N)、演出設定用に一定範囲内で生成される乱数値(例えば、0〜65535)を生成している抽選用カウンタ値(副制御基板940のRAMの一部領域)を取得し(S2003)、その抽選用カウンタ値を用いて無敵タイム演出の実行有無や期間長さを抽選で決定する準備をしてから、S2004の処理へ移行する。
S2004の処理では、無敵タイムを設定するか否かを決定する(S2004)。この決定は、例えば、抽選用カウンタ値が「0〜655」の範囲内であるか否かを判定して行われ、その範囲外であるなど無敵タイムを設定しないと判定されれば(S2004:N)、処理をS2016へ移行する。
S2004の処理において、無敵タイムを設定する値の範囲内であると判定された場合には(S2004:Y)、時短状態の残り回数(残回数)を取得する(S2005)。時短状態の残り回数は、時短遊技状態における100回の単位遊技の進行状況を副制御基板940によって監視することで確認され、また、確変遊技状態中であれば、100回以上時短状態における単位遊技の残回数が存在することになるので、100回として、その後の判定が行われる。
S2006の処理では、残回数が70回以上であるか否かが判定される(S2006)。時短状態における変動表示は、1回当り略1.5秒の短時間変動が実行されるため、残回数が70回以上あれば(S2006:Y)、時短状態の残回数が20回で実行される特別演出回までには50回以上の変動表示が実行される。従って、残回数の「50」に変動時間の「略1.5秒」を乗じた略75秒は、特別演出回までに時間を要する。この場合には、その特別演出回までにかかる時間よりも短い無敵期間である「60秒」を設定するか否かを抽選するために、抽選用カウンタ値が「7」の倍数であるか否かを判定し(S2007)、「7」の倍数であれば(S2007:Y)、無敵タイムを開始する設定を行い(S2008)、処理をS2016へ移行する。これにより、無敵タイムを設定すると判定された場合であって、特別演出回までに略75秒以上かかる状況において、一定確率(略7分の1)の確率で無敵期間が「60秒」の無敵タイムが設定される。
S2006の処理で時短状態の残回数が70回より少ないと判定された場合(S2006:N)、および、S2007の処理で抽選用カウンタ値が「7」の倍数でないと判定された場合(S2007:N)、残回数が50回以上であるか否かが判定される(S2009)。残回数が50回以上であれば、「30」に「略1.5秒」を乗じた略45秒は、特別演出回までに時間を要する。この場合には、その特別演出回までにかかる時間よりも短い無敵期間である「40秒」を設定するか否かを抽選するために、抽選用カウンタ値が「5」の倍数であるか否かを判定し(S2010)、「5」の倍数であれば(S2010:Y)、「40秒」の無敵タイムを開始する設定を行い(S2011)、処理をS2016へ移行する。
S2009の処理で時短状態の残回数が50回より少ないと判定された場合(S2009:N)、および、S2010の処理で抽選用カウンタ値が「5」の倍数でないと判定された場合(S2010:N)、残回数が40回以上であるか否かが判定される(S2012)。残回数が40回以上であれば、「20」に「略1.5秒」を乗じた略30秒は、特別演出回までに時間を要する。この場合には、その特別演出回までにかかる時間よりも短い無敵期間である「20秒」を設定するか否かを抽選するために、抽選用カウンタ値が「3」の倍数であるか否かを判定し(S2013)、「3」の倍数であれば(S2013:Y)、「20秒」の無敵タイムを開始する設定を行い(S2013)、処理をS2016へ移行する。
S2013の処理で「3」の倍数でないと判定された場合には、特別演出回までに要する最低の時間である略30秒よりも短い無敵期間である「10秒」の無敵タイムを開始する設定を行い(S2013)、処理をS2016へ移行する。
ここで、無敵期間の長さは、短いほど高確率で設定されるように抽選され、長い期間ほど低確率で設定されるように抽選され、これにより、無敵期間が高確率で発生する遊技性を付加することができる一方、長い無敵期間を稀に発生するものにして、その発生によってバトル演出の開始を時折長時間にわたって強く期待する演出を実現している。
なお、無敵期間は、「10秒」、「20秒」、「40秒」及び「60秒」の4種類に限らず、更に種類を多くしてもよく、少なくしてもよく、また、時間長さも異なる設定を含むようにしてもよい。また、S2004の処理で、既に始動入賞が発生していて大当り1の当選が決定している場合には、その当選が決定していない場合より高確率で無敵期間を設定するようにしてもよく、これにより、無敵期間が発生した後に大当り1が発生し易くなるので、無敵タイム演出を遊技者にとって望ましいものとすることができる。
次に、図50を参照して、本実施形態のパチンコ機100における遊技状態の移行と表示内容を含む動作について説明する。図50は、遊技状態の移行と表示内容との関係を示すタイムチャートであり、経過時間に応じて右側に状態が進行する場合を例示している。また、図50(a)は、大当り2の後の時短遊技状態において大当り1が発生しないで通常遊技状態へ移行する例を示し、図50(b)は、大当り2の当選後の時短遊技状態において大当り1に当選して確変遊技状態が実行される例を示し、図50(c)は、図50(b)と比べて大当り2の当選が無しで大当り1に当選して確変遊技状態が実行される例を示している。
図50(a)に示すように、まず、通常遊技状態(図50では「通常」と表示)においては、通常演出として、装飾図柄表示装置479では、特別図柄1に係る始動入賞に基づいた変動表示の演出が行われる。この通常遊技状態で確変遊技状態へ移行する大当りに当選すると、特別遊技状態として例えば15ラウンドの大当り遊技が行われ、大当り中の演出が装飾図柄表示装置479の表示画面に表示される。特別遊技状態の後には確変遊技状態となり、右打ち遊技手法によって特別図柄2に係る始動入賞に基づいた変動表示が主に実行され、その変動表示において大当り1及び大当り2に当選しなければ、「バトル待機中」の表示が装飾図柄表示装置479の表示画面に継続して表示される。
確変遊技状態中に、大当り2に当選した場合には、遊技球がほぼ大入賞装置に進入し得ない略1.0秒の短時間の特別遊技状態(図示略)を経由して、時短遊技状態へ移行する。その短時間の特別遊技状態中を含めて「バトル待機中」の表示が装飾図柄表示装置479の表示画面に継続して表示され、遊技者は、時短遊技状態へ状態が移行したことを気づきにくい。大当り確率は、時短遊技状態へ移行することで低確率となるため、遊技者には、確変遊技状態が長く継続していることを期待させつつも、大当り確率を低く設定し易くし、射倖性を抑えた遊びやすい遊技性を遊技者に提供することができる。
時短遊技状態へ移行した後に、大当りに非当選で80回の単位遊技が実行され、時短状態の残回数が残り20回になると、長時間のバトル演出の変動表示が実行されて、バトルに敗北する演出表示が、装飾図柄表示装置479の表示画面に表示される。遊技者は、この表示をもって、大当り2に既に当選して時短遊技状態が残り20回の単位遊技で終了することを認識し、その後の20回の単位遊技で表示画面に、バトル終了の表示や、確変遊技状態の開始後に何度バトルに勝利したかを示す実績結果が表示され、時短遊技状態を含む遊技者にとって有利な遊技状態が終了し、通常遊技状態へ戻る。
ここで、図50(a)の下部に示すように、時短残20回より前のバトル待機の期間中に大当り1に当選した場合、そのタイミングで、バトル演出が実行されてからバトルに勝利する演出が表示され、特別遊技状態として15ラウンドの大当り遊技が開始される。このため、時短残20回より前のバトル待機の期間中に発生するバトル演出は、必ずバトル勝利となる演出となり、この期間中においては、バトル演出の開始が大当り1の発生に対応する期間となっている。このため、図50(a)の下部に示すように、時短残20回より前のバトル待機中に、装飾図柄表示装置479の表示画面に「無敵タイム」と表示され、無敵期間としての残り時間が減算表示される無敵タイム演出が設定されても、この期間中にバトル演出が発生する場合は、この無敵期間中に大当り1に当選した場合である。すなわち、バトルに敗北しない無敵期間であるために、無敵タイム演出が設定可能となっている。
「無敵タイム」は、上記した表示演出設定処理S2000(図49参照)によって、図50(a)に示すように、バトル敗北の演出が実行されるより前に必ず終了するタイミングで設定され、無敵タイムの終了後には、バトル演出が開始されてからバトルに敗北する結果が表示され、その表示後に、時短遊技状態を含む有利な遊技状態が終了する。遊技者は、無敵タイムとしてバトル演出の実行が指示された状態を視認した後に、バトル演出自体を視認することができるので、バトル演出の内容を遊技者に経験させ、次回の遊技に対しての具体的な内容を想像できるようにして遊技の意欲を抱かせることができる。
図50(b)には、時短残20回より前のバトル待機中に、大当り2に当選して時短遊技状態となり、その後に、大当り1に当選して再び確変遊技状態となる場合を示している。また、図50(c)には、図50(b)と比べて大当り2の当選なしで大当り1に当選して確変遊技状態が発生(継続)する場合を示している。図50(b)と図50(c)とを比較すると、遊技状態の移行は異なるものの、特別図柄2の変動が開始されてからの装飾図柄表示装置479の表示内容はバトル待機の状態で大当り1の当選まで継続しており、その表示内容は同様となる。このため、通常遊技状態への移行の機会となる大当り2の当選を、バトル待機の演出を大当り2の当選した単位遊技においても継続することで、遊技者に認識できないようにすることができる。よって、確変遊技状態が継続していたかの印象を付与し易くして、確変技状態から時短遊技状態へ移行していたり、時短遊技状態の残り回数が減算されていて通常遊技状態への移行が近づいた状況を知る機会を抑制することができる。
このように、通常遊技状態において、特別遊技状態の後に確変遊技状態へ移行する大当りに当選して特別遊技状態と回数無制限(上限回数無設定)の確変遊技状態とが発生し、その確変遊技状態において大当り2に当選すると、特別遊技状態と時短遊技状態とが発生する。この時短遊技状態は、始動条件の成立に基づく単位遊技が100回実行されるか、又は、当該100回の単位遊技の実行中に大当りに当選するまで少なくとも継続する回数制限(上限回数設定)の時短遊技状態である。そして、その確変遊技状態において大当り2に当選した場合に、確変遊技状態において大当り2に当選していない場合に表示されていた表示内容としてのバトル待機の表示が継続して表示される。このため、遊技者は、装飾図柄表示装置479の表示内容を視認していても、確変遊技状態から時短遊技状態へ移行したことを認識できず、その後に79回の大当り非当選の単位遊技が実行された後に80回目の単位遊技において所定の演出表示としてのバトル敗北の演出を視認して、大当り2に当選し、100回の大当り非当選の単位遊技が終了したら、通常遊技状態へ戻ることを、遅れて認識することができる。
一方、確変遊技状態において大当り2に当選して時短遊技状態へ移行しても、バトル敗北の演出が表示される前に、大当り1に当選した場合には、特別遊技状態を経て、確変遊技状態へ移行し、確変遊技状態が改めて開始されることとなり、この場合には、予定されていた100回の大当り非当選の単位遊技が終了したタイミングでのバトル敗北の演出表示が表示されなくなる。従って、遊技者に対しては、バトル敗北の演出表示を視認することで、大当り2に当選し、通常遊技状態へ戻る可能性が高くなった状況を、表示内容によって認識する機会を少なくすることができる。よって、大当りの当選のうち、通常遊技状態に戻る大当り2に当選する確率に比べて、バトル敗北の演出表示を視認する確率は低く抑えることができ、遊技者には、あたかも大当り2の当選確率が低く設定されて、確変遊技状態が継続する確率が高い遊技機であるかの印象を与えやすくすることができる。これにより、有利な遊技状態への移行確率や、有利な遊技状態の継続確率は抑えつつ、遊技者にとって好適な演出表示を実行可能とするパチンコ機100を提供することができる。
また、100回に上限回数が制限された時短遊技状態において、無敵タイムの期間が時短遊技状態の残り回数に応じて設定される。そして、無敵タイムの期間が経過した後に、80回目の単位遊技の実行まで大当りに当選していなければ、キャラクタが戦闘するバトル演出の表示であって大当りの非当選に対応したバトル敗北の表示が装飾図柄表示装置479に表示され、キャラクタが動作する演出表示が実行される。無敵タイムの期間を示す期間表示は、時短遊技状態における単位遊技の残回数が一定以上残存している場合に行われるので、バトル敗北の表示は無敵タイムの期間終了後に必ず実行されるように設定することができる。
一方、無敵タイムの期間内に、大当り1に当選した場合には、キャラクタが戦闘するバトルで勝利する演出表示が実行される。すなわち、無敵タイムの表示をすることで、バトル演出が開始された場合には、勝利した場合に有利な遊技状態へ移行するキャラクタが必ず勝利することとなる表示条件を提示し、その表示条件を満たした場合に特別遊技状態が発生する遊技性を遊技者に提供することができる。従って、無敵タイムおよび無敵期間の表示が表示された後に、所定のキャラクタが動作する演出表示を、遊技者が視認する機会を必ず発生させることができ、遊技者にとって、演出内容を気にさせてしまうような不満を抱かせる状況を低減し、遊技を継続しやすくすることができる。
<第18実施形態>
次に、図51から図57を参照して、第18実施形態について説明する。第18実施形態のパチンコ機100においては、遊技球の出球率(機械割、ペイアウト率)を設定するための設定変更機能を備えている。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態における構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図51は、第18実施形態のパチンコ機100における遊技盤400Xの正面図である。遊技盤400Xは、釘411や風車412等の流下変化部材や、基体401の概ね中央に配置された中央構造体420などが遊技盤400と同様に設けられているとともに、中央構造体420に対して下側に配置された、第1特別図柄に係る始動装置である中始動入賞装置2431と、中央構造体420に対して右側に配置された、第2特別図柄に係る始動入賞装置である右始動入賞装置2432と、中始動入賞装置2431に対して下側に配置された下大入賞装置2434と、右始動入賞装置2432に対して下側に配置された上大入賞装置2433と、下大入賞装置2434の左右両側に配置された一般入賞装置2439A,2439Bとが設けられている。
遊技盤400Xには、上記した中始動入賞装置2431等に対応して遊技球の通過を検出する検出手段としてのスイッチが複数設けられており(図53参照)、各スイッチに対応した所定領域への遊技球の進入が検出可能とされている。例えば、中始動入賞装置2431に進入した遊技球を検出する中始動入賞スイッチ2441、右始動入賞装置2432に進入した遊技球を検出する右始動入賞スイッチ2442、上大入賞装置2433に進入した遊技球を検出する上大入賞スイッチ2443、下大入賞装置2434に進入した遊技球を検出する下大入賞スイッチ2444、役連作動スイッチ445、始動スイッチ446、上大入賞装置2433の内部に形成された非特定通路(図示せず)に進入した遊技球を検出する非特定通路スイッチ2447、上大入賞装置2433の内部に形成された特定通路(図示せず)に進入した遊技球を検出する特定通路スイッチ2448、一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球を各々検出する一般入賞スイッチ2449A,2449B等が遊技盤400Xに設置されている。
各入賞装置、具体的には、中始動入賞装置2431、右始動入賞装置2432、上大入賞装置2433、下大入賞装置2434及び一般入賞装置2439A,2439Bの遊技球の入口部分は入賞口を構成し、各入賞口に進入した遊技球は基体401に形成された貫通孔を通して基体401の背面側に形成された回収排出通路(図示せず)に案内される。また、各入賞装置に進入しなかった遊技球は、遊技領域の最下流側部分に設けられる排出口401Aを通して回収排出通路へ案内される。
回収排出通路には、発射球検知スイッチ451(図53参照)が設けられている。発射球検知スイッチ451は、例えば、遊技球が通過する検知孔を有する通過型のセンサにより構成される。発射球検知スイッチ451によって検知された遊技球数は、遊技領域内に発射された遊技球数に対応し、この遊技球数に対応した信号が、パチンコ機100の背面側に設けられる外部端子板580(図52参照)を介して出力される。なお、発射球検知スイッチ451による遊技球の検知は、スイッチ読込処理S1209(図55参照)において、発射球検知スイッチ451からの信号状態に基づいて行われる。
回収排出通路において発射球検知スイッチ451により通過が検知された遊技球は、パチンコ機100の背面側下部に設けられる排出口を経由して、パチンコ機100から遊技場に設けられた遊技球循環装置(図示せず)に排出される。いずれかの入賞装置に遊技球が進入した場合には、入賞装置の種類に応じた所定の個数の遊技球が払出装置540(図52参照)から払い出される。
第2特別図柄に係る右始動入賞装置2432は、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入確率を変化させる右進入規制機構2452と、右進入規制機構2452を駆動する右進入規制ソレノイド2462(図53参照)とを備えている。右進入規制機構2452は、右進入規制ソレノイド2462によって駆動される可動片を備えており、右進入規制機構2452が進入禁止姿勢である場合には、可動片が進入口(入賞口)を閉鎖する配置をとることによって遊技球は右始動入賞装置2432に進入できないが、右進入規制機構2452が進入許容姿勢である場合には、可動片が進入口内に遊技球を誘導する配置をとることによって遊技球は右始動入賞装置2432に進入できるようになる。右進入規制機構2452は、普通図柄に係る始動装置436へ進入した遊技球が始動スイッチ446で検出されることに基づく抽選(以下において「普通図柄抽選」とも称す)で当選した場合に、右進入規制ソレノイド2462による駆動に応じて所定の回数及び所定の時間だけ進入許容姿勢に移行する。
上大入賞装置2433には、図51に示すように、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する上進入規制機構2453と、上進入規制機構2453の姿勢を変化させる上進入規制ソレノイド2463(図53参照)と、非誘導姿勢と誘導姿勢との間の移行によって、上大入賞装置2433に進入した遊技球を非特定通路又は特定通路に振り分ける振分機構(図示せず)と、振分機構の姿勢を変化させて遊技球の誘導先を切り換える切換ソレノイド2465(図53参照)とが設けられている。上大入賞装置2433の上進入規制機構2453が進入禁止姿勢である場合には、上進入規制機構2453が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は上大入賞装置2433に進入できないが、上進入規制機構2453が進入許容姿勢である場合には、上進入規制機構2453が進入口を開放することによって遊技球は上大入賞装置2433に進入できるようになる。また、上大入賞装置2433に進入した遊技球は、振分機構が前方に突出する非誘導姿勢である場合には非特定通路に案内され、振分機構が後方に没入する誘導姿勢である場合には特定通路に誘導される。特定通路、非特定通路及び振分機構は、遊技状態の移行を多様にするために設けられ、特定通路へ遊技球が進入した場合には、遊技者に特典として有利な遊技状態(例えば、確変遊技状態)が付与される。
下大入賞装置2434には、図51に示すように、進入許容姿勢と進入禁止姿勢との間の移行によって、その内部への遊技球の進入を規制する下進入規制機構2454と、下進入規制機構2454の姿勢を変化させる下進入規制ソレノイド2464(図53参照)とが設けられている。下進入規制機構2454が進入禁止姿勢である場合には、下進入規制機構2454が進入口(入賞口)を閉鎖することによって遊技球は下大入賞装置2434に進入できないが、下進入規制機構2454が進入許容姿勢である場合には、下進入規制機構2454が進入口を開放することによって遊技球は下大入賞装置2434に進入できるようになる。
上大入賞装置2433及び下大入賞装置2434には、大当りの抽選に当選した場合に遊技球が進入可能となる。具体的には、第1特別図柄に係る中始動入賞装置2431へ進入した遊技球が中始動入賞スイッチ2441で検出されることに基づく抽選(以下において「第1特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合、又は、第2特別図柄に係る右始動入賞装置2432へ進入した遊技球が右始動入賞スイッチ2442で検出されることに基づく抽選(以下において「第2特別図柄抽選」とも称す)に当選した場合には、上進入規制ソレノイド2463又は下進入規制ソレノイド2464の少なくとも一方が作動する。この作動によって所定の回数に亘り所定の時間だけ上進入規制機構2453又は下進入規制機構2454の少なくとも一方が進入許容姿勢をとる。また、振分機構は、上進入規制機構2453の進入許容姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド2465の作動に応じて誘導姿勢に移行し、更に誘導姿勢への移行から所定の時間後に切換ソレノイド2465の停止に応じて非誘導姿勢に戻る。
また、遊技盤400Xには、7セグメント表示器により構成される釘状態レベル表示装置474(図53参照)が、前ブロック102が中間ブロック103に対して開放された状態において視認可能となる位置(例えば、遊技盤400の左上隅部分)に設けられている。この釘状態レベル表示装置474は、遊技者からは視認し得なく、又は視認困難に構成され、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖された状態では遊技者から視認し得ない位置(例えば、前ブロック102の裏側に重なる位置であって中央パネル220の光透過性を有する視認部から外れた位置)に配置されている。
ここで、各種の遊技状態及び遊技状態間の移行について説明する。第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選において大当りに当選した場合には、その当選に基づいて移行する特別遊技状態中に遊技球が特定通路(上大入賞装置2433の内部通路)へ進入するか否かに対応して、特別遊技状態後に移行する遊技状態が異なる。特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入しなかった場合には、時短遊技状態(すなわち、時短状態であって、かつ、低確率状態である遊技状態)へ移行する。一方、特別遊技状態中に遊技球が特定通路へ進入した場合には、確変遊技状態(すなわち、時短状態であって、かつ、高確率状態である遊技状態)へ移行する。
なお、遊技状態及び遊技状態間の移行について、必ずしも上述した構成とする必要はなく、例えば、高確率状態が次回の大当りの当選まで継続する構成としても良いし、他の内容によって上記遊技状態の少なくとも1つを構成しても良いし、上述した各遊技状態とは別の遊技状態を更に含む構成としても良いし、上述した条件とは異なる条件によって遊技状態間が移行する構成としても良い。
次に、遊技盤400Xの主要な装置の動作について概ね時系列に沿って説明する。各種の遊技状態において第1特別図柄に係る中始動入賞装置2431に進入した遊技球が中始動入賞スイッチ2441(図53参照)によって検出された場合に第1特別図柄の始動入賞となる。第1特別図柄の始動入賞時に、第1特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていない場合には、特別図柄に係る当選乱数、大当り図柄乱数及び停止パターン乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。
第1特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技は、遊技盤400において第1特別図柄の始動入賞に基づいて取得された乱数による単位遊技と同様に開始される。
第1特別図柄の始動入賞に基づく第1特別図柄抽選において大当りに当選している場合、遊技盤400において第1特別図柄の始動入賞に基づく第1特別図柄抽選において大当りに当選している場合と同様、取得された大当り図柄乱数に基づいて第1特別図柄抽選の大当り当選に対応する停止図柄(大当り図柄)の種類が決定される。
第1特別図柄抽選の後に、遊技盤400のときと同様に、第1特別図柄の変動表示時間が決定されると共に、装飾図柄の変動パターンが選択される。その後、第1特別図柄に係る特別図柄表示装置471における第1特別図柄の変動表示及び装飾図柄表示装置479における装飾図柄の変動表示(変動演出)が、遊技盤400のときと同様に開始され、継続され、そして、変動表示時間の経過に伴って、第1特別図柄および装飾図柄にそれぞれ係る停止図柄が確定表示される。
第1特別図柄に係る停止図柄が大当り図柄である場合には、第1特別図柄の確定表示後に、遊技状態は特別遊技状態に移行する。特別遊技状態においては、上大入賞装置2433の上進入規制機構2453及び下大入賞装置2434の下進入規制機構2454が、大当りの種類に応じた所定の順序で所定の回数だけ進入許容姿勢となる。上進入規制機構2453及び下進入規制機構2454における各回の進入許容姿勢中において、所定の個数(例えば、8個)の遊技球が大入賞スイッチ2443,2444によって検出された場合、又は、所定の最大進入許容時間(例えば、29.5秒)が経過した場合には、上進入規制機構2453又は下進入規制機構2454は進入禁止姿勢に移行する。その後、所定の進入禁止時間の経過後に、再度、上進入規制機構2453又は下進入規制機構2454のいずれかが進入許容姿勢に復帰する。この進入規制動作が大当りの種類に対応した所定の順序で所定の回数だけ繰り返される。
上進入規制機構2453又は下進入規制機構2454は、特別遊技状態中においていずれか一方のみが進入許容姿勢をとる構成とされ、特別遊技状態の開始から所定の待機時間が経過した後(オープニング期間後)に初回の進入許容姿勢に一方が移行する。また、最終回の進入禁止姿勢への復帰から所定の進入禁止時間が経過し、更にその後に所定の待機時間が経過した後(エンディング期間後)に特別遊技状態は終了する。特別遊技状態の終了後には、上述のように、時短遊技状態又は確変遊技状態に移行する。
各種の遊技状態において、第2特別図柄に係る右始動入賞装置2432に進入した遊技球が右始動入賞スイッチ2442によって検出された場合に第2特別図柄の始動入賞となる。第2特別図柄の始動入賞に基づく単位遊技の制御は、上述した第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。すなわち、第2特別図柄の始動入賞時に第2特別図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、特別図柄に係る各乱数が取得されて、この始動入賞に基づく単位遊技が実行される。また、第2特別図柄抽選に応じた停止図柄の決定、装飾図柄の変動パターンの選択、変動表示の実行、及び、遊技状態の移行制御等についても、第1特別図柄に係る制御と同様に実行される。
各種の遊技状態において、始動装置436に進入した遊技球が始動スイッチ446によって検出された場合、普通図柄に係る単位遊技の権利が最大回数まで保留されていなければ、普通図柄に係る当選乱数が取得されて、主制御基板920のRAMの所定の領域に格納される。
普通図柄に係る単位遊技は、遊技盤400のときと同様に行われ、普通図柄に係る停止図柄が当り図柄である場合には、普通図柄の確定表示後に、右始動入賞装置2432の右進入規制機構2452が少なくとも1回は進入許容姿勢に移行する。具体的には、非時短状態(通常遊技状態及び特別遊技状態)において当選した場合には、右始動入賞装置2432が所定の最大進入許容時間(例えば、略0.1秒)に亘って進入許容状態へ移行し、時短状態(時短遊技状態及び確変遊技状態)における当選の場合には、右始動入賞装置2432が非時短状態の場合より長い所定の最大進入許容時間(例えば、略4.8秒)に亘って間欠的に(例えば、3回に分けて)進入許容姿勢に移行する。但し、所定の個数(例えば、10個)の遊技球が右始動入賞スイッチ2442によって検出された場合には、右進入規制機構2452は最大進入許容時間の経過を待たずに進入禁止姿勢に移行し、また、進入許容姿勢への移行回数が所定の回数に到達していなくても、今回の普通図柄に係る単位遊技における右始動入賞装置2432の動作が終了する。
次に、本実施形態のパチンコ機100の遊技性について説明する。第2特別図柄抽選を受けるためには、まず、普通図柄抽選において当選しなければならず、更に、その当選に基づく右始動入賞装置2432の進入許容状態において遊技球が右始動入賞装置2432へ進入しなければならない。通常遊技状態における普通図柄に係る当りの当選確率は時短遊技状態における当選確率と同一であるが、通常遊技状態における当りの当選に基づく右始動入賞装置2432の進入許容状態の滞在時間(例えば、略0.1秒)が時短状態における滞在時間(例えば、略4.8秒)に比べて極めて短く設定されているために、通常遊技状態において、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に小さい。逆に、時短遊技状態や確変遊技状態等の時短状態においては、第2特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会は、第1特別図柄抽選を受けられる単位時間当りの機会よりも大幅に大きい。
したがって、遊技者は、第1特別図柄抽選において大当りに当選し、その後の特別遊技状態において遊技球を特定通路へ進入させることによる確変遊技状態への移行を目指して遊技する。一方、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、各遊技状態が終了する前に第2特別図柄抽選において大当りに当選することを目指して遊技する。よって、遊技者は、通常遊技状態においては、左打ち遊技手法によって遊技を行い、時短遊技状態及び確変遊技状態においては、右打ち遊技手法によって遊技を行う。また、上大入賞装置2433及び下大入賞装置434が中央構造体420に対して右側に配置されているので、特別遊技状態においても右打ち遊技手法によって遊技を行う。
図52は、第18実施形態のパチンコ機100の背面図である。図52に示すように、本実施形態のパチンコ機100の背面側には、背面設定スイッチ905が設けられている。背面設定スイッチ905は、本パチンコ機100の出球率を予め定めた複数段階(例えば、6段階や9段階など)のいずれか1段階に設定するための設定操作を有効化するための設定有効化装置である。
背面設定スイッチ905に所定のキー(図示せず)を挿入して所定位置(本実施形態では、初期位置から時計回りに略90°回転させた位置)まで回転させることで出球率の設定変更を有効化(許容)することができる。出球率の設定変更がこのように有効化された状態で所定の設定操作(本実施形態においては、初期化スイッチ907の押下)を行うことで出球率の設定変更が有効に行われる。
出球率の設定変更が有効に行われた場合、設定された各段階に応じて所定の遊技態様が変更される。つまり、背面設定スイッチ905および初期化スイッチ907の操作による出球率の設定変更は、遊技態様の設定変更であるともいえる。
本実施形態のパチンコ機100においては、出球率の設定変更(すなわち、遊技態様の設定変更)により設定された各段階に応じて、初当り確率(本実施形態においては、第1特別図柄抽選の当選確率)と、確変継続率(本実施形態においては、確変遊技状態において第2特別図柄抽選を経由して特別遊技状態へ移行した場合に当該特別遊技状態後に確変遊技状態に移行する確率)との組み合わせが異なる9種類の遊技態様のいずれかを選択することができる。よって、出球率の設定変更(遊技態様の設定変更)が有効に行われた場合には、設定された段階に応じた初当り確率および継続確率となるよう第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選の各当選確率を変化させる(すなわち、各当選確率に応じた確率抽選データを使用する)ことで出球率の調整が行われる。
具体的に、本実施形態のパチンコ機100においては、初当り確率が大幅に低いが確変継続率が大幅に高いトップタイプと、初当り確率が中程度であり確変継続率も中程度であるミドルタイプと、初当り確率が大幅に低いが確変継続率が大幅に高いボトムタイプとを選択できる。さらに、これらの各タイプにおいて、各タイプの初当り確率が、各タイプ間の初当り確率の幅よりも小幅に細分化された3段階の確率状態(以下、確率設定状態ともいう)、すなわち、3段階の中で初当り確率が最も低い第1段確率と、2番目に低い初当り確率である第2段確率と、初当り確率が最も高い第3段確率とを選択できる。
トップタイプにおいて、中始動入賞装置2431および右始動入賞装置2432への入賞に伴う賞球数は他のタイプよりも少ないが、上大入賞装置2433及び下大入賞装置2434への入賞に伴う賞球数は他のタイプよりも多くなっている。一方、ボトムタイプにおいて、中始動入賞装置2431および右始動入賞装置2432への入賞に伴う賞球数は他のタイプよりも多いが、上大入賞装置2433及び下大入賞装置2434への入賞に伴う賞球数は他のタイプよりも少なくなっている。
ここで、トップタイプ、ミドルタイプ、およびボトムタイプのいずれも賞球数は同一の数に設定してもよい。これにより、トップタイプ、ミドルタイプ、およびボトムタイプのいずれの設定であるのか遊技者が賞球数から判定することを不能とし、いずれのタイプであるかの設定を推測する遊技性を長時間にわたって付加することができる。
また、トップタイプ、ミドルタイプ、およびボトムタイプのいずれも確率設定状態の段階に応じて遊技者にとっての利益率は変化するが、いずれのタイプであっても確率設定状態の段階が同一であれば遊技者にとっての利益率は実質的に同一に設定されている。このため、タイプの変更によって確率の設定を変更しても、遊技場側が獲得する一定期間(例えば、1日)当たりの利益は予測しやすく、遊技場の管理をし易くすることができる。
なお、出球率の設定変更によって変更する遊技態様としては、上述したような、初当り確率と確変突入率との組合せであることに必ずしも限定される必要はなく、例えば、初当り確率または確変突入率のいずれかであってもよい。また、初当り確率および確変突入率以外の抽選確率、例えば、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選の当選確率、普通図柄抽選の当選確率や、第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選において小当たりが選択される確率や、確変突入率(本実施形態においては、第2特別図柄抽選での当選を経由する確変遊技状態への突入率)や、特別遊技状態後に移行した確変遊技状態が終了する確率(例えば、確変遊技状態中に図柄の変動表示が実行される毎に行われる転落抽選において確変遊技状態の終了が選択される確率)などであってもよく、これらの各遊技態様の2つ以上の組合せであってもよい。
背面設定スイッチ905より上方には、設定表示装置906が設けられている。背面設定スイッチ905の操作によって出球率の設定変更(遊技態様の設定変更)が有効に行われた場合、現在設定されている遊技態様に対応する設定表示情報が設定表示装置906に表示される。設定表示情報は、タイプを表す英字と確率設定状態を表す数字との組み合わせから構成される。本実施形態のパチンコ機100においては、トップタイプ、ミドルタイプ、およびボトムタイプの各タイプを、それぞれ、「T」、「M」および「B」の英字で表す。また、各タイプの確率設定状態は、第1段確率を「1」で表し、第2段確率を「2」で表し、第3段確率を「3」で表す。
よって、例えば、トップタイプの第1段確率の遊技態様である場合に設定表示装置906に表示される設定表示情報は「T1」であり、ミドルタイプの第3段確率の遊技態様である場合に設定表示装置906に表示される設定表示情報は「M3」であり、ボトムタイプの第2段確率の遊技態様である場合に設定表示装置906に表示される設定表示情報は「B2」である。
また、図52に示すように、後方から見た後ブロック104の右上側端部には、外部端子板580が設けられている。外部端子板580には、特別遊技状態中に信号出力するための出力端子、発射球検知スイッチ451によって検知された遊技球数に対応した信号を出力するための出力端子などが設けられている。
図53は、第18実施形態のパチンコ機100の電気的構成を示すブロック図である。図53に示すように、背面設定スイッチ905および設定表示装置906は、信号中継部903に接続されている。
信号中継部903は、背面設定スイッチ905が所定のキー(図示せず)により時計回りに略90°回転された場合に主制御基板920へ出力されるオン状態の設定信号を中継する。主制御基板920においては、背面設定スイッチ905からオン状態の設定信号を受信したことに応じて遊技態様の変更を許容する。また、信号中継部903は主制御基板920から設定表示装置906へ出力された設定表示信号を中継する。設定表示装置906は、受信した設定表示信号に対応する設定表示情報を表示する。
次に、本実施形態のパチンコ機100において主制御基板920によって実行される各種の制御処理について説明する。図54は、第18実施形態のパチンコ機100における主制御基板920のメイン処理(図54においては「主制御メイン処理」と略記)を示すフローチャートである。
本実施形態のパチンコ機100における主制御基板920のメイン処理は、第1実施形態のパチンコ機100における主制御基板920のメイン処理と同様、停電状態からの復帰に伴い起動される処理である。
以下、第1実施形態のパチンコ機100における主制御基板920のメイン処理と相違する部分について説明する。本実施形態のパチンコ機100における主制御基板920のメイン処理では、図54に示すように、立上待機処理S1003の後に、電源・発射制御基板900の背面設定スイッチ905からの設定信号の出力状態の判定処理S2001が行われる。
具体的に、背面設定スイッチ905からの設定信号が、背面設定スイッチ905が所定のキーにより操作されていることを示すオン状態である場合(S1005:Y)、RAMの実質的に全領域の情報を消去するRAMクリア処理S2002が実行される。具体的には、RAMクリア処理S2002においては、RAMに格納されている設定対応情報を除く実質的にすべての領域の情報が消去される。
なお、設定対応情報は、予め定めた複数段階(本実施形態においては、9種類)の遊技態様の各々に対応する情報であり、設定中の遊技態様に対応する設定態様情報がRAMに格納されている。よって、RAMクリア処理S2002により、主制御基板920のRAMにおける設定対応情報の記憶領域を除く実質的にすべての領域の情報が消去され、設定変更を許可する状態となる。
設定変更を許可する状態となると、RAMに格納されている設定対応情報に対応する遊技態様を識別する設定表示信号が設定表示装置906に出力される。設定表示装置906は、主制御基板920から受信した設定表示信号に対応する設定表示情報を表示する。つまり、設定表示装置906には、RAMに格納されている設定対応情報に対応する設定表示情報が表示される。
次いで、背面設定スイッチ905からの設定信号がオフ状態となるまで遊技態様の設定を変更する設定変更処理S2003が実行される。なお、背面設定スイッチ905からの設定信号は、背面設定スイッチ905が所定のキーにより操作されていない状態においてオフ状態となる。
遊技態様の設定変更は、背面設定スイッチ905が所定のキーにより操作された状態において初期化スイッチ907を押下することによって行われる。具体的に、当該状態において、主制御基板920が初期化スイッチ907の押下に基づく初期化信号を受信する毎に、設定対応情報が順次変更される。具体的には、予め定められた9種類の遊技態様を循環的に選択する順序(例えば、・・・→T1→T2→T3→M1→M2→M3→B1→B2→B3→T1→T2→・・・)が予め決められており、選択される遊技態様は、初期化スイッチ907が押下される毎に当該順序に従って順次変更される。
当該変更が行われる毎に選択中の遊技態様に対応する値が設定対応情報としてRAMに格納される。RAMに格納される設定対応情報が変更される毎に、当該設定対応情報に対応する設定表示信号が設定表示装置906に出力され、変更後の設定対応情報に対応する設定表示情報が設定表示装置906に表示される。
よって、遊技場の管理者等の設定変更者は、背面設定スイッチ905が所定のキーにより操作された状態において、本パチンコ機100に対して設定したい遊技態様を選択されるまで初期化スイッチ907の押下を繰り返した後、中始動入賞装置2431に遊技球を入賞させることで、遊技態様の選択を完了させることができる。よって、設定変更処理S2003は、初期化スイッチ907の押下による遊技態様の選択後に、中始動入賞装置2431に遊技球が入賞されたことで終了する。
背面設定スイッチ905からの設定信号がオフ状態となった場合(S2004:Y)、遊技態様の設定に係る情報(すなわち、設定対応情報)を除く各種の情報を新たにRAMに初期設定するRAM変更設定処理S2005が実行される。これにより、実質的に主制御基板920の立ち上げが終了し、RAMに格納された設定対応情報に対応する遊技態様で遊技が進行することが確定する。
RAM変更設定処理S2005の後、RAMの設定完了を示す設定済コマンドを払出制御基板930に出力する設定済コマンド出力処理S2006が実行される。払出制御基板930は、主制御基板920が出力した設定済コマンドを受信したことにより、主制御基板920が通常の遊技処理に移行することを認識できると共に、いずれの遊技態様で動作するかを認識できる。
設定済コマンド出力処理S2006の後は、特別遊技状態復帰準備処理S1015以降の処理が実行される。また、立上待機処理S1003の後、背面設定スイッチ905からの設定信号がオフ状態である場合には(S1005:N)、判定処理S1004以降の処理が実行される。
図55は、第18実施形態のパチンコ機100の主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理(図中では「主制御割込み処理」と略記)を示したフローチャートである。本実施形態のパチンコ機100の主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理は、第1実施形態のパチンコ機100の主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理と同様、定期的に(本形態では2ms(ミリ秒)周期で)メイン処理に割込みをかけて実行される処理である。
以下、第1実施形態のパチンコ機100の主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理と相違する部分について説明する。本実施形態のパチンコ機100の主制御基板920によって実行されるタイマ割込み処理では、図55に示すように、遊技進行が停止されていない場合(S1207:N)に実行される処理の一部として、図56を参照して後述する釘状態関連処理S2020と、図57を参照して後述する設定示唆情報関連処理S2021とが割込み許可処理S1222の前に実行される。
図56は、釘状態関連処理S2020を示したフローチャートである。釘状態関連処理S2020は、一般入賞装置2439A,2439Bの入賞口の入口やその近傍に設けられた釘411の状態を検出し、当該検出に基づく結果を表示出力する処理である。具体的に、釘状態関連処理S2020は、釘411の状態の検出に係る前半の各処理S1401〜S1405と、当該検出に基づく結果の表示に係る後半の各処理S1501〜S1504とから構成される。
釘状態関連処理S2020では、図56に示すように、まず、一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球数(以下「一般入賞数」と称す)、および、遊技領域内に発射された遊技球数(以下、「発射球数」と称す)を計数する期間(以下、「計数期間」と称す)中であるか否かを判定する(S1401)。このように、当該計数期間中に限って一般入賞数および発射球数の計数することで、発射球数に対する一般入賞数の割合(すなわち、発射球数に対する、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の進入割合)を算出した場合に、その算出結果に不正や数値の平均化などによる悪影響が及び難くされている。
なお、S1401の判定基準となる「計数期間」は、例えば、電源部901から電力が供給されている全期間中のうち、予め定められた計数有効期間としてもよく、電源部901から電力が供給されている全期間中のうち、予め定められた計数無効期間を除いた期間としてもよい。
「計数有効期間」は、例えば、遊技球が発射装置330から発射される期間としてもよい。遊技球が発射装置330から発射されているか否かは、例えば、発射ハンドル252の回転操作量を検出する可変抵抗器253、または、発射ハンドル252に遊技者が接触していることを検出する接触センサ254の検出状態に基づいた所定の発射操作の有無によって判定してもよい。例えば、可変抵抗器253により発射ハンドル252に対して回転操作が加えられていることが検出された場合に、遊技球が発射装置330から発射されていると判定してもよいし、接触センサ254により発射ハンドル252に対する接触が検出された場合に、遊技球が発射装置330から発射されていると判定してもよい。
また、「計数有効期間」は、所定の発射操作が実行されているか、又は、実行終了後の流下経過時間以内に、発射球検知スイッチ451によって遊技球が検知された場合としてもよい。この所定の発射操作実行終了後の流下経過時間としては、遊技球が発射されてから発射球検知スイッチ451に検知される時間のうち、最も時間のかかる経路を経由した最大時間(例えば、15秒)を含む時間に設定することが好ましく、流下経過時間は、実際に計測した最大時間に、設計上のバラツキを考慮した十分な時間に設定することが好ましい。また、所定の発射操作が開始された後の一定時間は、計数有効期間としないように、例えば、遊技球が発射されてから発射球検知スイッチ451に検知される時間のうち最も時間の短い経路を経由した最短時間(例えば、5秒)を除いた時間に計数有効期間を設定してもよい。
「計数無効期間」は、例えば、特別遊技状態中としてもよい。特別遊技状態中であるか否かは、例えば、外部端子板580からの信号の出力状態に基づいて判定できる。具体的に、例えば、特別遊技状態中であることを示す信号が外部端子板580から出力開始されてから、当該信号の出力が終了するまでの期間を、特別遊技状態中と判定できる。
また、「計数無効期間」は、例えば、前ブロック102が開放状態(すなわち、前ブロック102が中間ブロック103に対して開放された状態)である期間としてもよい。前ブロック102が開放状態であるか否かは、払出制御基板930(図53参照)を介した開閉検出スイッチ109からの信号の出力状態に基づき判定できる。
前ブロック102が開放状態であるときに一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球は、遊技領域を流下して適切に進入した遊技球でなく、工場の出荷検査員、遊技をしながら不正行為を行う者(以下、不正行為者という)、又は、遊技場側の関係者(例えば、遊技場の従業員)が一般入賞装置2439A,2439Bに投入した遊技球である可能性がある。前ブロック102が開放状態である期間を計数期間から除外することで、一般入賞装置2439A,2439Bに投入された遊技球を計数対象から外すことができる。
あるいは、例えば、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の連続投入が検出された場合に、以降の所定期間を計数無効期間としてもよい。これにより、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の連続投入が検出された後に、さらに行われる連続投入によって一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球を計数対象から外すことが可能となる。
なお、一般入賞装置2439A,2439Bに遊技球が連続投入されたか否かは、例えば、所定時間内に各一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球の数や、各一般入賞装置2439A,2439Bに進入する遊技球の進入間隔などから検出してもよい。
例えば、各一般入賞装置2439A,2439Bに対し、遊技球が所定時間(例えば、3秒)内に所定個(例えば、10個)で進入した場合に、一般入賞装置2439A,2439Bに遊技球が連続投入されたと検出してもよい。また、各一般入賞装置2439A,2439Bに対し、所定間隔(例えば、0.5秒間隔)で所定個(例えば、5個)以上の遊技球が進入した場合に、一般入賞装置2439A,2439Bに遊技球が連続投入されたと検出してもよい。
一方、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の連続投入が検出された後に計数無効期間とする「所定期間」は、例えば、予め定められた期間(例えば、10分間)としてもよいし、その後に連続して一般入賞装置2439A,2439Bに遊技球が投入される期間としてもよい。「その後に連続して一般入賞装置2439A,2439Bに遊技球が投入される期間」は、例えば、連続投入が検出された後、その連続投入に引き続いて当該検出と同じ条件で連続投入が検出される期間としてもよい。あるいは、連続投入が間欠的に行われることを考慮して、数十秒から数分程度(例えば、30秒程度や1分程度など)の間に上記連続投入の検出と同じ条件で連続投入が検出される期間を「その後に連続して一般入賞装置2439A,2439Bに遊技球が投入される期間」としてもよい。
また、各一般入賞装置2439A,2439Bに対して遊技球が検出された後の無効期間(例えば、3秒)は、遊技球の進入に対する計数を無効にする計数無効期間とし、遊技球が短時間に連続して投入されても、最初の所定無効数(例えば、1球または2球)のみを計数対象とし、後続の一定数の遊技球の進入を無効にしてもよいし、また、最初の所定無効数を含めて連続投入された全ての遊技球の進入を計数対象から除外して無効にしてもよい。この無効期間は、一般入賞装置2439A,2439Bに対して遊技球が進入する確率を考慮して設定してもよく、例えば、遊技球の進入確率が最高の発射操作(例えば、左打ち遊技手法または右打ち遊技手法のいずれか)において遊技球が連続進入する確率に対応させて、当該確率が高いほど、無効期間を短く設定し、確率が低い場合に無効期間を長く設定してもよい。また、一般入賞装置2439A,2439Bに遊技球が進入した場合に払い出される個数(払出数)に対応した時間に設定してもよく、例えば、払出数が少ない個数(例えば、3球)の入賞装置に対しては、短い無効期間(例えば、略1.2秒)を設定し、払出数が多い個数(例えば、15球)の入賞装置に対しては、長い無効期間(例えば、略2.4秒)を設定してもよい。また、計数無効期間としては、遊技球の発射時間間隔(例えば、0.6秒)に対応した時間を設定してもよく、例えば、遊技球の発射時間間隔の2倍以上の無効期間(略1.2秒以上)を設定してもよく、4倍以上の無効期間(略2.4秒以上)を設定してもよい。また、所定無効数についても、遊技球の進入確率が高いほど多く設定し、進入確率が低い場合に少なく設定することが好ましい。そして、複数の入賞装置(例えば、一般入賞装置2439Aと、一般入賞装置2439B)に対して、それぞれ一般入賞数カウンタと、発射球数カウンタとを設け、別々に釘状態レベルを出力可能にしてもよく、この場合に、計数が行われる各入賞装置において、遊技球の進入確率の高低又は払出数の多少の少なくとも一方が異なる設定とし、当該設定に対応して、無効期間の長短または所定無効数の多少の少なくとも一方が異なる設定とすることが好ましい。
なお、前ブロック102が開放状態であり、かつ、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の連続投入が検出された場合に、以降の所定期間を計数無効期間とするなど、複数の条件の組合せが成立した場合に無効期間を発生させるようにしてもよい。これにより、遊技場側の関係者が一般入賞装置2439A,2439Bに連続投入した遊技球を計数対象から好適に除外することができる。
あるいは、S1401の判定基準となる「計数期間」は、例えば、電源部901から電力が供給されている全期間中のうち、予め定められた計数開始条件が成立した後の所定期間としてもよい。「予め定められた計数開始条件」は、例えば、予め定められた計数開始時刻(例えば、午前11時や午後3時など)としてもよいし、予め定められた期間毎(例えば、2時間毎)の計数開始時期としてもよい。また、「予め定められた計数開始条件」は、例えば、予め定められたタイミング(例えば、第1または第2特別図柄に係る当選乱数カウンタが計数開始条件として予め定められた所定値となったタイミングや、計数開始条件として予め定められた操作が行われたタイミングなど)としてもよい。なお、上記の計数開始時刻や、計数開始時期の間隔や、所定のタイミングは、必ずしも、毎日や毎回において同じである必要はなく、予め設定した異なる複数種類の設定のうちいずれかの設定を選択するようにしてもよく、その選択順序は、予め定めた順序(例えば、曜日毎に異なる設定となるように)選択してもよいし、いずれを選択するかを抽選により決定するようにして都度ランダムに変更するようにしてもよい。また、計数開始条件は1日に複数回が成立するようにしてもよい。
また、予め定められた計数開始条件が成立した後に計数期間とする「所定期間」は、例えば、予め定められた計数終了条件が成立するまでの期間としてもよい。「予め定められた計数終了条件」は、例えば、予め定められた計数終了時刻(例えば、午後1時や午後6時など)としてもよく、予め定められたタイミングとしてもよい。計数終了条件として予め定められたタイミングとしては、例えば、計数期間として予め定められた期間(例えば、30分間)が経過したタイミングとしてもよいし、第1特別図柄に係る当選乱数カウンタが計数終了条件として予め定められたとなったタイミングとしてもよいし、計数終了条件として予め定められた操作が行われたタイミングとしてもよい。
なお、計数開始条件と計数終了条件とは、上記例示した条件を適宜組み合わせてもよい。例えば、予め定められた計数開始時刻を計数開始条件とし、予め定められた計数終了時刻を計数終了条件としてもよく、第1特別図柄に係る当選乱数カウンタが計数開始条件として予め定められたとなったタイミングを計数開始条件とし、計数期間として予め定められた期間が経過したタイミング(例えば、30分間)が経過したタイミングを計数終了条件としてもよい。
あるいは、電源部901からパチンコ機100への電力の供給が開始された後、特別図柄に係る当選乱数カウンタ(第1特別図柄に係る当選乱数カウンタ、または第2特別図柄に係る当選乱数カウンタ)の値を、予め定められたN回目(Nは1以上の整数)に取得するタイミングを計数開始条件としてもよい。また、その場合、当該N回目に取得した特別図柄に係る当選乱数カウンタの値に基づいて、計数終了条件としての期間が決定される構成としてもよい。つまり、予め定められたN回目に取得した当選乱数カウンタの値に基づいて、計数期間が異なる構成としてもよい。このとき、予め定められたN回目に取得した当選乱数カウンタの値が取得される毎に計数開始条件が成立する構成としてもよい。
なお、S1401の判定基準となる「計数期間」としては、上述した、電源部901から電力が供給されている全期間中のうち、予め定められた計数有効期間または予め定められた計数無効期間を除いた期間、または、電源部901から電力が供給されている全期間中のうち、予め定められた計数開始条件が成立した後の所定期間のいずれかである必要はなく、これらの期間がいずれも採用される構成としてもよい。
また、S1401の判定基準となる「計数期間」として、電源部901から電力が供給されている全期間中のうち、予め定められた計数開始条件が成立した後の所定期間が採用される場合には、単独の種類の計数開始条件が成立した後の所定期間が前記「所定期間」である必要はなく、異なる種類の計数開始条件(例えば、予め定められた計数開始時刻と、予め定められた計数開始タイミングなど)がそれぞれ成立した後の各所定期間が前記「計数期間」である構成としてもよいし、異なる種類の計数開始条件を組み合わせた計数開始条件が成立した後の所定期間が前記「計数期間」である構成としてもよい。
S2020において、計数期間中でないと判定した場合(S1401:N)、後述するS1401〜S1405,S1501〜S1504の各処理は実行せずに、主制御割込み処理に復帰(リターン)する。なお、計数期間中でないと判定した場合(S1401:N)に、S1501の処理から制御を開始し、S1501〜S1504の各処理を実行してから主制御割込み処理に復帰するようにしてもよい。
一方、S2020において、計数期間中であると判定した場合(S1401:Y)、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の進入を検知した否かを判定する(S1402)。具体的に、一般入賞スイッチ2449A,2449B(図53参照)による遊技球の検出に基づいて、各スイッチ449A,449Bにそれぞれ対応する一般入賞スイッチ検出フラグ(主制御基板920のRAMにおける所定の領域)が設定されている場合に、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の進入を検知したと判定する。
一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の進入を検知したと判定した場合(S1402:Y)、一般入賞数カウンタ(主制御基板920のRAMにおける所定領域)を更新し(S1403)、判定処理S1404を実行する。一方、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の進入を検知していないと判定した場合(S1402:N)、S1403の処理は実行せずに、判定処理S1404を実行する。
具体的に、S1403では、一般入賞スイッチ2449Aに対応する一般入賞スイッチ検出フラグ、または、一般入賞スイッチ2449Bに対応する一般入賞スイッチ検出フラグのいずれか一方が設定されている場合には、一般入賞数カウンタに「1」を加算する。一方、一般入賞スイッチ2449Aに対応する一般入賞スイッチ検出フラグ、および、一般入賞スイッチ2449Bに対応する一般入賞スイッチ検出フラグの両方が設定されている場合には、一般入賞数カウンタに「2」を加算する。
なお、一般入賞数カウンタが設けられるRAMは、電源部901からバックアップ電圧が供給されているので、電源部901からの駆動用電圧および制御用電圧の電力の供給が停止された場合においても、一般入賞数カウンタの記憶内容は保持される。つまり、所定のスイッチ(図示せず)を操作することでRAMの保存情報を消去しない限り、パチンコ機100が停電状態である場合においても、一般入賞数カウンタの記憶内容は保持される。
S1404では、発射球を検知したか否かを判定する。具体的に、発射球検知スイッチ451(図53参照)による遊技球の検出に基づいて、発射球検知スイッチ451に対応する発射球検知スイッチ検出フラグ(主制御基板920のRAMにおける所定の領域)が設定されている場合に、発射球を検知したと判定する。
発射球を検知したと判定した場合(S1404:Y)、発射球数カウンタ(主制御基板920のRAMにおける所定領域)を更新し(S1405)、判定処理S1501を実行する。一方、発射球を検知していないと判定した場合(S1404:N)、S1405の処理は実行せずに、判定処理S1501を実行する。
具体的に、S1405では、発射球検知スイッチ検出フラグが設定されている場合には、発射球数カウンタに「1」を加算する。なお、発射球数カウンタは、電源部901からバックアップ電圧が供給されるRAMに設けられているので、上述した一般入賞数カウンタと同様、所定のスイッチ(図示せず)を操作することでRAMの保存情報を消去しない限り、パチンコ機100が停電状態である場合においても、発射球数カウンタの記憶内容は保持される。
S1501では、前ブロック102が開放状態であるか否かを判定する。具体的に、払出制御基板930(図53参照)を介した開閉検出スイッチ109からの信号の出力状態が、中間ブロック103に対して前ブロック102が閉鎖されていないことを示す場合に、前ブロック102が開放状態であると判定する。
前ブロック102が開放状態であると判定した場合(S1501:Y)、一般入賞数カウンタの値を発射球数カウンタの値で除した値(すなわち、一般入賞数カウンタの値/発射球数カウンタの値)を算出する(S1502)。S1502において算出された値は、一般入賞装置2439A,2439Bの入賞口の入口やその近傍に設けられた釘411の状態を反映する。
つまり、S1502において算出された値が、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の入賞が設計値通りになる場合の値として予め定められている基準値に近い値である程、釘411(より詳細には、一般入賞装置2439A,2439Bの入賞口の入口やその近傍に設けられた釘411)が、パチンコ機100の製造時における設定に従う適切な状態である可能性が高いことを示す。なお、本実施形態における以下の説明において「基準値」は、上述した「一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の入賞が設計値通りになる場合の値として予め定められている基準値」であるとする。
一方、S1502において算出された値が基準値から離れた値である程、一般入賞装置2439A,2439Bの入賞口の入口やその近傍に設けられた釘411が、パチンコ機100の製造時における設定から逸脱した状態である可能性が高い。つまり、当該差分が大きい程、釘411が適切な状態から大きく外れている可能性が高い。
なお、本実施形態では、S1502において、一般入賞数カウンタの値を発射球数カウンタの値で除した値(すなわち、一般入賞数カウンタの値/発射球数カウンタの値)を算出する構成としたが、除数(割る方)とする値は、発射装置330から遊技領域内に発射された遊技球の数が増加に応じて増加する値であれば、必ずしも、発射球数(すなわち、発射球数カウンタにより計数される値)である必要はない。
例えば、計数期間中や電源部901から電力が供給されている全期間中など、所定の期間中における、第1特別図柄および/または第2特別図柄の変動表示回数や、普通図柄の表示回数や、特別遊技状態の発生回数などを、一般入賞数カウンタの値(被除数)に対する除数として採用してもよい。あるいは、発射装置330から発射された遊技球数を計数し、当該計数された遊技球数、または、当該遊技球数から、発射装置330から発射されたが遊技領域に到達できない遊技球数として予め定められている値を差し引いた値を、一般入賞数カウンタの値(被除数)に対する除数として採用してもよい。
S1502において算出された値に基づき、釘状態レベルを算出する(S1503)。「釘状態レベル」は、釘411(より詳細には、一般入賞装置2439A,2439Bの入賞口の入口やその近傍に設けられた釘411)の状態が、パチンコ機100の製造時における設定に対して適切であるか不適切であるかを、段階的なレベルで表した情報である。例えば、S1502において算出された値が、基準値を含む第1範囲(例えば、基準値×±5%を両端とする範囲)内の値である場合、釘状態レベルは、釘411の状態が適切であることを示す「1」とされる。
一方、S1502において算出された値が、第1範囲の外側(すなわち、基準値より離れる側)である場合、釘状態レベルは、「1」より大きな値とされ、それにより、釘411が適切な状態から外れている可能性があることを示す。例えば、S1502において算出された値が、第1範囲の外側に設定される第2範囲(例えば、基準値より離れる側の端が基準値×±10%である範囲)内の値である場合、釘状態レベルは「2」とされ、第2範囲の外側(すなわち、基準値より離れる側)である場合、釘状態レベルは「3」とされる。つまり、釘411が適切な状態から大きく外れている程、釘状態レベルは大きい値とされる。
なお、本実施形態においては、釘状態レベルを3段階に区分する場合を例示したが、必ずしも、釘状態レベルの区分が3段階である必要はない。例えば、釘状態レベルは、少なくとも、釘411の状態が適切であることを示す区分と、釘411が適切な状態から外れている可能性があることを示す区分との2段階に区分する構成としてもよい。また、釘状態レベルを4段階以上に区分する構成としてもよい。
また、本実施形態においては、S1502において算出された値(すなわち、一般入賞数カウンタの値/発射球数カウンタの値)から、釘状態レベルを算出する構成としたが、一般入賞数カウンタの値から釘状態レベルを算出する構成としてもよい。つまり、発射球数カウンタの値を用いることなく、釘状態レベルを算出する構成としてもよい。
次に、S1503において算出された釘状態レベルを出力する処理を実行し(S1504)、主制御割込み処理に復帰する。本実施形態では、S1505において、釘状態レベルを示す数値を、7セグメント表示器により構成される釘状態レベル表示装置474(図53参照)に表示する。例えば、釘状態レベルが「1」である場合、釘状態レベル表示装置474には「1」が表示される。
一方、S1501において前ブロック102が開放状態であると判定した場合(S1501:N)、S1502〜S1504の各処理は実行せずに、主制御割込み処理に復帰する。なお、本実施形態においては、前ブロック102が開放状態であることを条件として、S1502およびS1503の処理を行う構成としたが、S1502の処理、または、S1502およびS1503の処理を、前ブロック102の状態に関わらずに行う構成としてよい。
図57は、設定示唆情報関連処理S2021を示したフローチャートである。設定示唆情報関連処理S2021は、設定示唆情報の出力条件として設定されている条件が成立した場合に、設定示唆情報を出力する処理である。
ここで、「設定示唆情報」は、現在設定されている遊技態様(すなわち、その時点において主制御基板920のRAMに格納されている設定対応情報)が、設定可能に予め定められた複数段階(本実施形態においては、9種類)の遊技態様のいずれであるかを示唆する情報であり、設定対応情報が9種類のいずれであるかを完全に識別可能な情報であってもよいし、設定対応情報の一部のみ(例えば、タイプのみ)が識別可能な情報であってもよく、また、設定対応情報が9種類のいずれであるかに対応して選択率が異なるように設定されることで遊技者が設定を推測可能な情報であってもよく、例えば、設定対応情報のタイプに対応して異なる情報が設定され、例えば、1〜9の数字のうち、トップタイプであれば大きい値が高確率で選択され、ミドルタイプであれば中間の「5」の値が最も選択され、中間である「5」より大きくなったり、小さくなったりする数字ほど選択されにくく、ボトムタイプであれば小さい値ほど高確率で選択される設定とし、いずれのタイプであるか明確には判らないものの、設定示唆情報としての数字が設定対応情報に対応するようにしてもよい。
設定示唆情報関連処理S2021では、上述した釘状態関連処理S2020(図56参照)のS1503の処理にて算出された釘状態レベルについて設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する判定処理S1601を行う。具体的に、判定処理S1601においては、釘状態レベルが「2」以上である場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する。 釘状態レベルについて設定示唆情報の出力条件が成立すると判定された場合(S1601:Y)、設定示唆情報の出力が実行され(S1606)、主制御割込み処理に復帰する。S1606の処理においては、具体的に、現在設定されている遊技態様に対応する設定示唆情報を所定の表示部に表示させるための制御データが設定される。なお、当該所定の表示部は、装飾図柄表示装置479などの図柄表示装置であってもよいし、設定示唆情報を表示するための専用の表示部であってもよい。
例えば、設定示唆情報が装飾図柄表示装置479に表示される構成である場合、S1606の処理において、設定示唆情報を装飾図柄表示装置479に表示させるための制御データ(コマンド)が設定される。ここで設定されたコマンドは、次回のタイマ割込みに基づく制御信号出力処理S1208において副制御基板940に出力される。副制御基板940は、当該コマンドの受信に応じて、装飾図柄表示装置479の所定位置(例えば、右隅部)に、受信したコマンドに応じた設定示唆情報を表示させる。
S1606の処理により表示出力される設定示唆情報としては、設定表示装置906に表示される設定表示情報と同様の、タイプを表す英字と確率設定状態を表す数字との組み合わせであってもよいし、各遊技態様を示すキャラクタであってもよいし、各遊技態様を示す数値や記号や図形や色やテキストなどであってもよいし、「高確率の設定かも!」などの感覚的な表現を示すテキストであってもよいし、棒グラフ状などで各遊技態様を識別可能にした図形などであってもよい。
また、装飾図柄表示装置479に表示される設定示唆情報は、設定対応情報が9種類のいずれであるかを完全に識別可能な情報に限らず、設定対応情報が9種類のいずれであるかを遊技者が推測可能な情報、例えば、設定対応情報が9種類のいずれであるかに対応して少なくとも一部の選択率が異なるように設定されることで遊技者が設定を推測可能な情報であってもよい。例えば、濃淡が10段階で設定された色が、トップタイプであれば濃い色ほど高確率で選択され、ミドルタイプであれば中間の色が最も選択され、中間色より濃くなったり、淡くなったりする色ほど選択されにくく、ボトムタイプであれば淡い色ほど高確率で選択される設定とし、いずれのタイプであるか明確には判らないものの、設定示唆情報としての色を確認して推測可能にするなど、タイプおよび確率設定状態の少なくともいずれかを示唆する情報としてもよく、この場合に、色に限らず、タイプ毎又はキャラクタ毎に選択率の異なる複数種類のキャラクタであってもよく、所定のキャラクタの種類がタイプに対応し、確率設定状態に対応してキャラクタの大きさが変化するようにしてもよい。
また、装飾図柄表示装置479に表示される設定示唆情報は、特別図柄抽選によって実行される変動表示の一部によって構成してもよく、変動表示における図柄の種類によって設定示唆情報を表示してもよく、例えば、確率設定状態として遊技者にとって有利な確率設定ほど、特定の図柄(例えば、「7」の数字を含む図柄)が選択されやすくしたり、「1」から「9」の数字を含む図柄のうち大きな数字を含む図柄が選択され易いようにしてもよい。ここで、設定示唆情報が出力される回数は、1回に限らず、1回の設定示唆情報の出力条件の成立によってS1606の処理を複数回繰り返し、複数の設定示唆情報が出力されるようにしてもよく、例えば、1回の設定示唆情報の出力条件の成立によって毎回決められた複数回(例えば、2回)の情報出力としてもよいし、抽選によって出力される回数が異なるようにしてもよく、或いは、設定示唆情報の出力条件が成立した段階における遊技の状況に応じて回数が異なるようにしてもよい。この場合において、遊技者が発射停止をせずに発射を継続した場合ほど、設定示唆情報が表示される回数が多くなるように構成することは好ましく、例えば、変動表示の実行が保留されている回数が多いほど、設定示唆情報が出力される回数を多くしてもよく、又は、変動表示の実行が上限まで保留されている状況で更に始動入賞が発生した回数を計数し、その回数に対応して当該回数が多いほど設定示唆情報の表示回数が多くなるようにしてもよい。
なお、S1606の処理により実行される設定示唆情報の出力は、所定の表示部への表示出力である必要は必ずしもなく、音響装置281,282からの特定の音声出力(例えば、他の状況では出力されない「キュイン」という高い音)や、盤面発光装置490や枠発光装置271〜275による特定の光の発光(例えば、他の状況では発光しない虹色の発光)または、少なくとも一部分が他の状況では常時発光される発光部分の一定時間以上の消灯などであってもよい。かかる場合、盤面発光装置490による光の発光または消灯を利用して、発射装置330により遊技球が発射されるタイミングで遊技盤400Xの盤面を数秒程度(例えば、1秒程度)消灯した後に再度発光させることで、所謂「遅れ演出」を行うようにしてもよい。
なお、S1606の処理により実行される設定示唆情報の出力は、所定の表示部への表示出力である必要は必ずしもなく、音響装置281,282からの音声出力や、盤面発光装置490や枠発光装置271〜275による光の発光などであってもよい。また、S1606の処理において、設定示唆情報を出力するか否かを抽選によって決定するなど他の条件の成立を設定示唆情報を出力する条件としてもよく、S1606の処理が実行された場合の所定確率(例えば、略10分の1の確率)で設定示唆情報が出力されるようにしてもよい。
設定示唆情報関連処理S2021では、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の進入について設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する判定処理S1602を行う。具体的に、判定処理S1602においては、一般入賞装置2439Aまたは一般入賞装置2439Bのうち、予め定められた1の一般入賞装置(例えば、一般入賞装置2439B)に遊技球が進入した場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する。一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の進入について設定示唆情報の出力条件が成立すると判定された場合(S1602:Y)、設定示唆情報の出力が実行される(S1606)。
また、設定示唆情報関連処理S2021では、始動入賞(始動条件)の発生間隔について設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する判定処理S1603を行う。具体的に、判定処理S1603においては、所定の遊技期間中(例えば、通常遊技状態において発射装置330から遊技球が発射されている発射操作の期間中)に、第1特別図柄または第2特別図柄の始動入賞(すなわち、中始動入賞装置2431または右始動入賞装置2432への遊技球の入賞)が発生してから、予め決められた所定の期間(例えば、60秒)が経過しても新たな特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の始動条件が成立しない状況が発生した場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する。始動入賞の発生間隔について設定示唆情報の出力条件が成立すると判定された場合(S1603:Y)、設定示唆情報の出力が実行される(S1606)。
始動入賞の発生間隔(すなわち、最後に発生した始動入賞からの経過時間)は、副制御基板940に設けられた所定のタイマまたはカウンタを用いて計測される。具体的に、副制御基板940は、当該副制御基板940に設けられた所定のタイマまたはカウンタを用い、各特別図柄の始動入賞が発生したことに基づき主制御基板920から送信された所定のコマンド(例えば、保留コマンド)の受信タイミングの間隔を、始動入賞の発生間隔として計測する。あるいは、主制御基板920に設けた所定のタイマまたはカウンタを用いて、最後に発生した始動入賞からの経過時間を計測し、その計測結果を副制御基板940に送信する構成であってもよい。
なお、判定処理S1603においては、所定の遊技期間中に、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の始動条件が成立してから、所定の期間が経過しても新たな特別図柄の始動条件が成立しない状況が、所定の監視期間内(例えば、最初に当該状況が発生してから1時間以内)に所定の回数(例えば、5回)発生した場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定してもよい。また、例えば、上述した第16実施形態のパチンコ機100のように、所定の遊技期間中に、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の始動条件が成立してから、所定の期間(第16実施形態における「第1期間」)が経過しても新たな特別図柄の始動条件が成立しない状況が生じる毎に、装飾図柄表示装置479に表示される台状態アイコン1821(図47参照)が1つずつ消去される構成において、台状態アイコン1821が所定の数(例えば、5個)より少なくなった場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定してもよい。
あるいは、所定の遊技期間中に、特別図柄の始動条件が成立してから、所定の期間が経過しても新たな特別図柄の始動条件が成立しない状況が、所定の監視期間内に少なくとも1回発生し、かつ、特別図柄の始動条件が成立してから新たな特別図柄の始動条件が成立しない期間の累計が当該監視期間内において所定値(例えば、10分)に達した場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定してもよい。また、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の始動条件が成立してから、所定の期間(例えば、2秒)が経過するまでに新たな特別図柄の始動条件が成立した回数が所定の回数(例えば、4回)発生した場合に、設定示唆情報の出力条件の成立と判定するなど、特別図柄の始動条件が短期間で多数回成立した場合に設定示唆情報の出力条件が成立すると判定してもよい。
上述したように、設定示唆情報関連処理S2021の判定処理S1601〜S1603においては、設定示唆情報の出力条件として、遊技盤400Xに設けられた所定の入賞装置(例えば、一般入賞装置2439A,2439B、中始動入賞装置2431、右始動入賞装置2432)への遊技球の進入に関する種々の所定の条件について、当該条件が成立したか否かの判定を行う。そして、当該所定の条件が成立した場合に、S1606の処理により設定示唆情報の出力が実行される。
また、図57に示すように、設定示唆情報関連処理S2021では、特別遊技状態である場合に(S1604:Y)、特別遊技状態における設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する判定処理S1605を行う。具体的に、判定処理S1605においては、特別遊技状態中に、球溢れスイッチ249から貯留部241に過剰に遊技球が貯留されていることを示す球溢れ信号を受信した場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する。特別遊技状態における設定示唆情報の出力条件が成立すると判定された場合(S1602:Y)、設定示唆情報の出力が実行される(S1606)。
ここで、特別遊技状態中において、球溢れスイッチ249から貯留部241に過剰に遊技球が貯留されるには、球抜き操作部材242に対する球抜き操作(例えば、押圧操作)がされず放出口241Bが閉鎖された状況が一定時間以上継続しなければならず、この球抜き操作は遊技者の意思によって実行するかしないかを選択することができる。このため、常に放出口241Bを開放させているような状況では、設定示唆情報の出力条件が成立せず、球溢れ信号の出力が設定示唆情報の出力条件となっていることを知っている遊技者に限定して、容易に、設定示唆情報の出力条件を成立し易くすることができる。これにより、一部の遊技者に対して直接的には価値を得ることのできない間接的な特典を付与するなどの新たな遊技性を付加することができ、また、発射操作とは別の操作部を利用して遊技者が設定示唆情報を獲得する新たな遊技性を付加することができる。
なお、判定処理S1605においては、特別遊技状態中に、上大入賞装置2433または下大入賞装置2434に遊技球が進入する速度が所定値以上(例えば、少なくとも1の所定のラウンドにおいて8秒で8個の遊技球が大入賞装置2433,2434)に進入した場合や、特別遊技状態中に確変遊技状態の継続回数が所定回数(例えば、10回)に達した場合などに、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成であってもよい。また、遊技者の意思によって実行するかしないかを選択することが可能な操作として、所定のラウンドにおいて大入賞装置2433,2434に遊技球を全く進入しないように発射操作を停止する、特別遊技状態において左打ち遊技手法を行って中始動入賞装置2431の始動入賞を発生させるなど、一部の賞球の獲得機会を失う発射操作をすることで、遊技者が設定示唆情報を獲得する新たな遊技性を付加してもよい。
したがって、上述した設定示唆情報関連処理S2021においては、予め決められている各種の設定示唆情報の出力条件が成立した場合に、S1606の処理により設定示唆情報の出力が実行される。
釘状態レベルは、釘411の状態が、パチンコ機100の製造時における設定に対して適切であるか不適切であるかを、段階的なレベルで表した情報であるので、その値が「2」以上である場合、釘411が適切な状態から外れ、それにより、遊技者に不利益が生じる可能性がある。
同様に、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の始動入賞が発生してから、予め決められた所定の期間(例えば、60秒)が経過しても新たな特別図柄の始動条件が成立しない状況が発生する場合、釘411の状態など、特別図柄の始動入賞(すなわち、中始動入賞装置2431または右始動入賞装置2432への遊技球の入賞)の発生に係る異常があり、それにより、遊技者に不利益が生じる可能性がある。
これらに対し、判定処理S1601または判定処理S1603において釘状態レベルまたは始動入賞の発生間隔について設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定し、成立すると判定されたことを条件として設定示唆情報を出力させることで、遊技者に本パチンコ機100における遊技球の出球率(機械割、ペイアウト率)が低い状況であることを示唆することができ、それにより、本パチンコ機100による遊技の継続の有無を判断する材料を増やして遊技者に好適に判断させることができる。
また、一般入賞装置2439Bには、特別遊技状態や時短遊技状態や確変遊技状態において右打ち遊技手法により遊技を行った場合に、右始動入賞装置2432や上大入賞装置2433に進入しなかった遊技球が進入する。よって、一般入賞装置2439Bに遊技球が進入した場合に判定処理S1602において設定示唆情報の出力条件が成立すると判定し、当該成立を条件として設定示唆情報を出力させることで、右打ち遊技手法により遊技を行う場合に、目的とする右始動入賞装置2432や上大入賞装置2433に遊技球が進入せずとも、遊技球が一般入賞装置2439Bに進入する楽しみを遊技者に与えることができる。
また、特別遊技状態中に球溢れ信号を受信することは、特別遊技状態中に一定以上の多くの遊技球を獲得できたことを示す。よって、特別遊技状態中に球溢れ信号を受信した場合に判定処理S1605において設定示唆情報の出力条件が成立すると判定し、当該成立を条件として設定示唆情報を出力させることで、特別遊技状態中に所定の条件が成立した場合の特典として設定示唆情報を遊技者に与えることができる。
また、本実施形態のパチンコ機100では、特別図柄関連処理S1217にて特別図柄(第1特別図柄、第2特別)に係る単位遊技において行われる特別図柄および装飾図図柄の変動表示時間(変動時間)が、現在設定されている遊技態様に対応して選択可能に構成される。
具体的に、選択可能な複数種類の変動表示時間に対し、設定可能に予め定められた遊技態様を予め割り当て、遊技態様に対応して変動表示時間を変化させるか否かを抽選する抽選に当選した場合に、現在設定されている遊技態様に対し割り当てられている変動表示時間の変動パターンを選択する。設定可能に予め定められた遊技態様に対し選択可能な種々の変動表示時間の変動パターンは、主制御基板920のROMにテーブルとして予め格納されている。
なお、設定可能に予め定められた遊技態様に対する変動表示時間の割り当ては、遊技態様のタイプ毎など、2以上の遊技態様に対して同じ変動表示時間が割り当てられる構成であってもよいし、設定可能に予め定められた各段階の遊技態様のそれぞれに対し各々異なる変動表示時間が割り当てられる構成であってもよい。
また、現在設定されている遊技態様に基づく変動パターンの選択は、対応する各特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)の抽選結果が当選である場合に限って行われる構成であってもよいし、対応する各特別図柄抽選の抽選結果が当選でない場合に限って行われる構成であってもよい。
特別図柄関連処理S1217において、現在設定されている遊技態様に対し割り当てられている変動表示時間の変動パターンが選択されることで、現在設定されている遊技態様に応じた変動表示時間の変動表示が実行される。これにより、遊技者は、装飾図柄の変動表示の長さに応じて、設定されている遊技態様の種類を推測する(認識する)ことができる。
なお、設定可能に予め定められた遊技態様に対する変動表示時間の割り当ては、設定可能に予め定められた各段階の遊技態様のうち、最も有利である遊技態様(例えば、各タイプの第3段確率の遊技態様)が、設定可能に予め定められた遊技態様に対し選択可能な種々の変動表示時間のうち、長い変動表示時間が選択され易くしてもよい。有利である遊技態様に対する変動表示時間を長くすることで、遊技者は、装飾図柄の変動表示の時間の長さにも注意して遊技を行い、最も有利である遊技態様が設定されていることを期待することができる。
また、設定可能に予め定められた遊技態様の有利度が高いほど、長い変動表示時間が割り当てられる構成であってもよい。これにより、遊技者は、装飾図柄の変動表示の長さに応じて、設定されている遊技態様の有利度を推測することができる。
次に、以上説明した本実施形態のパチンコ機100の作用及び効果を説明する。
本実施形態のパチンコ機100においては、所定の条件が成立した場合に、現在設定されている遊技態様に対応する設定示唆情報が表示出力されるので、遊技者は、それを視認することで本パチンコ機100における現在の遊技態様の種類、すなわち、遊技球の出球率(機械割、ペイアウト率)を好適に認識することが可能となる。
また、現在設定されている遊技態様に応じた変動表示時間の変動パターンが選択されるので、遊技者は、装飾図柄の変動表示の長さに応じて、設定されている遊技態様の種類を好適に認識し得る。
なお、本発明は、上記各実施形態に限られることはなく、例えば、以下に記載するように変形して実施しても良い。この場合に、以下に記載する各構成を上記各実施形態に対して適用しても良く、以下に記載する複数の構成を組み合わせて上記各実施形態に対して適用しても良い。
(1)第1実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第1実施形態においては、実行中の装飾図柄の変動表示に対して、各特別演出抽選の抽選結果などの情報が記憶される構成としたが、実行中の装飾図柄の変動表示と、当該実行中の装飾図柄の変動表示の前に実行された装飾図柄の変動表示とを含む、複数(例えば、4つ)の装飾図柄の変動表示の各々に対して、各装飾図柄の変動表示が実行される毎に各特別演出抽選の抽選結果などの情報が記憶される構成としてもよい。なお、かかる構成においては、各装飾図柄の変動表示に対応する特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)の抽選結果が大当りでない場合であっても、各特別演出抽選の抽選結果などの情報を記憶するものとする。
このように、実行中の装飾図柄の変動表示に対応する特別図柄抽選の抽選結果が大当りである場合に、その後に遷移した特別遊技状態において、遊技者は、大当り図柄で確定停止した装飾図柄の変動表示において現出可能な示唆演出だけでなく、当該装飾図柄の変動表示より前に行われた装飾図柄の変動表示において現出可能な示唆演出を復元することで、特別遊技状態に遷移するまでの示唆演出の履歴を知ることができる。
また、上記第1実施形態においては、特別遊技状態において示唆演出を復元可能な構成としたが、示唆演出を復元可能な時期としては、特別遊技状態に限る必要はなく、例えば、装飾図柄の変動表示中に、当該変動表示より前に実行された装飾図柄の変動表示において現出可能であった示唆演出を復元する構成であってもよく、所謂「客待ち演出」(すなわち、パチンコ機100が遊技者により遊技されない時間が所定時間経過した場合に装飾図柄表示装置479に表示される、タイトル表示やデモ表示など遊技状態とは無関係の演出表示)の期間中を利用する構成であってもよい。
なお、かかる構成においては、各装飾図柄の変動表示に対応する特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)の抽選結果が大当りでない場合であっても、各特別演出抽選の抽選結果などの情報を記憶するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態においては、装飾図柄の変動表示中に現出可能な示唆演出を復元できる構成としたが、装飾図柄表示装置479に表示される保留状況を示す画像を用いて行われる、各保留(すなわち、保留されている各単位遊技の権利)に対する特別遊技状態の発生確率を示唆する示唆演出についても復元できる構成としてもよい。すなわち、装飾図柄の変動表示が開始される前に現出可能な示唆演出を含めて装飾図柄の変動表示を復元できる構成としてもよく、これにより、変動表示が開始される前であって始動入賞が発生した後の長期の期間にわたって変動表示を復元することができる。この場合には、実行中の特別遊技状態に遷移する前に行われていた装飾図柄の変動表示に関してRAMの所定領域に記憶する情報として、保留表示の色として期待度を示す色を表示した場合における各保留表示に対しての色に対応する情報や、大当りの当選に対応する始動入賞が発生したタイミングにおける保留の個数、保留が消化される毎に実行された変動表示に関する情報についても、副制御基板940が記憶することが、より正確に大当りの発生までの経緯を再現することができて好ましい。
また、上記第1実施形態においては、操作可能期間に押圧操作装置261を操作することで、複数種類の中から選択された示唆演出が現出される構成としたが、1の操作可能期間に操作可能な操作態様が複数設定され、各操作態様に複数種類の示唆演出が対応付けられている構成としてもよい。
この場合、操作可能期間において複数の操作態様のうちいずれかの操作態様で押圧操作装置261や選択操作装置263が操作された場合に、操作された操作態様に対応付けられた複数の示唆演出の中から選択された示唆演出が現出される構成としてもよい。例えば、所定の操作可能期間に選択操作装置263に対して右方向の操作を行った場合に、当該操作に対応付けられている示唆演出を構成する複数種類のパターンのうち、選択された1のパターンが現出し、同じ操作可能期間に選択操作装置263に対して左方向の操作を行った場合に、当該操作に対応付けられている示唆演出を構成する複数種類のパターンのうち、選択された2のパターンが現出する構成であってもよい。
このように、同じ操作可能期間において異なる複数の操作態様での操作が可能である場合には、当該操作可能期間に、それら複数の操作態様のうち1の操作態様(例えば、選択操作装置263に対する右方向の操作)で操作を行うことで、必然的に他の操作態様(例えば、選択操作装置263に対する左方向の操作)での操作によって見られる示唆演出を見ることができなくなる。これに対し、後に当該操作可能期間に現出可能な示唆演出を復元可能にすることで、遊技者は、現出が排他的となる示唆演出も後に見ることができるので、遊技者に満足感を与えることができ、それにより、遊技に対する興趣を好適に向上させることができる。
また、上記第1実施形態においては、示唆演出として、装飾図柄表示装置479に表示される映像演出を例示したが、示唆演出が映像演出に限られる必要はない。例えば、音響装置281,282から出力される音(音声、音楽)による演出、各種発光装置490,271〜275から出力される光による演出、および動作可能に設けられた構造物の動作による演出などが示唆演出の要素であってもよい。
映像演出、音による演出、光による演出、および構造物の動作による演出といった要素の組み合わせに応じて異なる示唆演出が構成されてもよい。この場合、操作可能期間における操作態様の違いで、含まれる要素が異なる示唆演出を現出させるようにしてもよい。例えば、選択操作装置263に対し右方向の操作を行った場合に、映像演出、音による演出、光による演出、および構造物の動作による演出とから構成される示唆演出を現出させ、選択操作装置263に対し左方向の操作を行った場合に、映像演出と音による演出とから構成される示唆演出を現出させ、選択操作装置263に対し上方向の操作を行った場合に、映像演出のみから構成される示唆演出を現出させるようにしてもよい。
(2)第2実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第2実施形態においては、示唆演出である特別演出(第1特別演出、第2特別演出)の終了後から、次の操作可能期間(第2操作可能期間、第3操作可能期間)が開始される前までの間にキャンセル可能期間(第1キャンセル可能期間、第2キャンセル可能期間)を設ける構成としたが、示唆演出の終了後から、次の示唆演出が開始されるまでの間にキャンセル可能期間を設ける構成としてもよい。
あるいは、示唆演出の実行を指示する操作装置と、示唆演出の実行のキャンセルを指示する操作装置とを異なる操作装置として、操作可能期間がキャンセル可能期間を兼ねる構成としてもよい。操作可能期間がキャンセル可能期間を兼ねる構成においては、当該期間中の最初に操作された操作装置に対応する処理(すなわち、示唆演出の実行、または、示唆演出の実行のキャンセル)を行うようにしてもよいし、当該期間中の最後に操作された操作装置に対応する処理を行うようにしてもよい。
また、上記第2実施形態においては、1回の変動表示が行われる間に現出可能な複数の示唆演出のうち、2回目以降の示唆演出の実行を遊技者が示唆演出キャンセル機能によってキャンセルできる構成としたが、変動表示の開始前または開始直後にキャンセル可能期間を設け、当該変動表示が行われる間に現出可能な示唆演出の実行を全てキャンセルできる構成としてもよい。
また、上記第2実施形態においては、操作可能期間が設けられた変動表示において現出可能な示唆演出(すなわち、遊技者が操作した場合に現出する示唆演出)を、示唆演出キャンセル機能によってキャンセルできる構成としたが、装飾図柄の変動表示中に遊技者の操作とは無関係に自動的に現出する示唆演出を遊技者が示唆演出キャンセル機能によってキャンセルできる構成としてもよい。
また、上記第2実施形態においては、キャンセル可能期間に遊技者が押圧操作装置261を操作した場合に、以降の操作可能期間を発生させないことで、以降の示唆演出を表示させない構成としたが、以降の操作可能期間を発生させるものの、当該操作可能期間における遊技者の操作を無効にすることで、以降の示唆演出を表示させない構成としてもよい。
また、上記第2実施形態においては、キャンセル可能期間に遊技者が押圧操作装置261を操作した場合に、以降の示唆演出を表示させない構成としたが、キャンセル可能期間に遊技者が押圧操作装置261を操作した場合に、当該キャンセル可能期間の前に現出された示唆演出より特別遊技状態の発生確率が低い示唆演出が現出される構成としてもよい。
(3)第3および第4実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第3および第4実施形態においては、所定の操作可能期間に押圧操作装置261が操作された場合に、当該操作可能期間に応じた示唆演出が、他のパチンコ機100の装飾図柄表示装置479や、自機であるパチンコ機100の装飾図柄表示装置479における別の領域に表示される構成としたが、押圧操作装置261が操作された以降の装飾図柄の変動表示の全てが、他のパチンコ機100の装飾図柄表示装置479や、自機であるパチンコ機100の装飾図柄表示装置479における別の領域に表示される構成であってもよい。なお、押圧操作装置261が操作された以降の装飾図柄の変動表示の全てが他のパチンコ機の装飾図柄表示装置479に表示される構成においては、以降の操作可能期間において他のパチンコ機100の操作装置(押圧操作装置261など)を用いて操作できる構成としてもよい。
(4)第5実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第5実施形態においては、保留満タン演出選択テーブルとして、第1特別図柄および第2特別図柄に対する各保留回数がいずれも最大回数に達したのが、保留回数監視期間における1回目である場合に参照する第1テーブルと、2回目である場合に参照する第2テーブルと、3回目である場合に参照する第3テーブルと、4回目以降である場合に参照する第4テーブルとが準備される構成としたが、これらの各テーブル(第1テーブル、第2テーブル、第3テーブル)が、それぞれ、保留の中に特別図柄抽選に当選している保留が含まれる場合に参照する当り時テーブルと、保留の中に特別図柄抽選に当選している保留が含まれていない場合に参照する外れ時テーブルとに分かれている構成としてもよい。
当り時テーブルと外れ時テーブルとを持たせることで、保留の中に特別図柄抽選に当選している保留が含まれる場合において、特別図柄抽選に当選している保留が含まれていない場合に比べて保留満タン演出が現出され易くなるので、保留満タン演出の現出によって遊技者に特別遊技状態の発生を期待させる状況を作ることができる。よって、遊技の進行に気持ちのメリハリをつけることができるので、遊技の興趣をより好適に向上させることができる。
(5)第6実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第6実施形態においては、完全ハズレ変動表示(リーチ表示を含まない変動表示)を複数回行うことで、リーチ表示を含む変動表示に対応する変動表示時間の変動表示を行う構成としたが、リーチ表示を含む変動表示に対応する変動表示時間の完全ハズレ変動表示が専用で準備されている構成としてもよい。
また、上記第6実施形態においては、装飾図柄の変動表示としてリーチ表示を含む変動表示が選択されている場合に、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合には、選択された変動表示と同じ変動表示時間の、リーチ表示を含まない変動表示を複数回分含む変動表示を実行する構成としたが、選択された変動表示より短い変動表示時間の、リーチ表示を含まない変動表示を実行する構成としてもよい。
また、上記第6実施形態においては、装飾図柄の変動表示としてリーチ表示を含む変動表示が選択されている場合に、特別図柄に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合には、選択された変動表示と同じ変動表示時間の、リーチ表示を含まない変動表示を複数回分含む変動表示を所定の確率で実行することで、保留を貯め易くする構成としたが、保留を貯め易くする構成はこれに限定されない。
例えば、特別図柄に係る始動装置の入口部分に、当該始動装置の内部への遊技球の進入確率を変化させる進入規制機構が設けられている場合に、当該進入規制機構の姿勢を始動装置の内部に遊技球が進入しやすい(または、内部への遊技球の進入を許容する)姿勢に変化させることで、保留を貯め易くするようにしてもよい。あるいは、リーチ表示が行われてから中図柄が最終的に停止するまでの期間を短くすることで、遊技者が遊技球の発射を止め得る期間を短くさせ、それにより、保留を貯め易くするようにしてもよい。
また、上記第6実施形態において、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対する保留の中に特別図柄抽選に当選している保留がある場合には、当選している保留がない場合に比べて、装飾図柄の変動表示として長い時間の変動表示が選択され易い条件に基づいて変動表示時間を選択するようにしてもよい。
(6)第7実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第7実施形態においては、各リール711L,711M,711Rが円筒状に形成されるドラムである構成としたが、各リール711L,711M,711Rは、外周面に装飾図柄が描かれ、ローラの駆動によって回動される周回ベルトであってもよい。
上記第7実施形態においては、リール装置710において行われる変動表示(すなわち、各リール711L,711M,711Rの変動による装飾図柄の変動表示)を用いて第2副図柄前兆予告やカウントダウン予告を行う構成としたが、第2副図柄前兆予告やカウントダウン予告などの先読演出を、装飾図柄表示装置479の画面に表示される装飾図柄の変動表示を用いて行う構成としてもよい。
上記第7実施形態においては、実行中の装飾図柄の変動表示におけるリーチ演出期間中に抽選結果表示装置730において停止表示されるタイミングが到来すると判断された場合には、ランプ変動表示の変動表示時間を延長することで、抽選結果表示装置730において停止表示が行われるタイミングをリーチ演出期間から外す構成とした。抽選結果表示装置730において停止表示が行われるタイミングをリーチ演出期間から外す構成としては、上記方法に限らず、例えば、抽選結果表示装置730において停止表示が行われるタイミングがリーチ演出期間より前になるよう、ランプ変動表示の変動表示時間を短縮する構成としてもよい。
あるいは、ランプ変動表示の変動表示時間を変更することなく、実行中の装飾図柄の変動表示における変動表示時間を短くすることで、抽選結果表示装置730において停止表示が行われるタイミングをリーチ演出期間から外す構成としてもよい。かかる変形例においては、実行中の装飾図柄の変動表示における変動表示時間が短くされるので、リーチ演出期間に実行される示唆演出を遊技者に見せつつ、保留満タン演出抽選の抽選結果を早期に見せることができる。
また、抽選結果表示装置730において停止表示されるタイミングが複数の変動表示を利用した先読演出の実行中に到来する場合には、抽選結果表示装置730において停止表示されるタイミングが当該先読演出における先読み対象の変動表示の終了後に到来するよう、ランプ変動表示の変動表示時間を延長するようにしてもよい。
また、先読演出の実行が決定されている場合や先読演出の実行中など、予め定めた特別の演出表示が実行されている場合や、特別の演出表示が実行されることが確定している場合には、副制御基板940は、保留満タン演出を実行しないように選択する制御を設けてもよい。
また、枠発光装置271〜275の発光によって行われる演出や、リール装置710における導光板として構成される樹脂カバーに画像が表示することで行われる演出が実行されている時期に、抽選結果表示装置730において停止表示が行われないよう、当該演出の実行期間を調整したり、ランプ変動表示の変動表示時間を調整する構成としてもよい。
上記第7実施形態においては、第2副図柄前兆予告において、先読み対象の変動表示より前の変動表示から停止されていた中リール711Mは、先読み対象の変動表示において、左右のリール711L,711Rによって中段ラインL2にリーチ表示が形成されたことに同期して変動を開始する構成としたが、停止されていた中リール711Mの変動は、先読み対象の変動表示の終了時期(すなわち、停止表示される時期)より所定時間前(例えば、5秒前)に開始される構成であってもよい。
なお、停止されていた中リール711Mの変動は、リーチ表示の発生に同期して開始されることに限らず、枠発光装置271〜275の発光によって行われる演出や、リール装置710における導光板として構成される樹脂カバーに画像が表示することで行われる演出に同期して開始される構成であってもよい。
上記第7実施形態においては、第2副図柄前兆予告において、先読み対象の変動表示より前の変動表示において、中段ラインL2に第2副図柄713B(すなわち、大当り図柄を構成しない図柄)が表示された状態で中リール711Mが停止表示された場合、その後の変動表示において、中リール711Mの第2副図柄713を当該変動表示の最初から最後まで中段ラインL2に維持しながら、左右のリール711L,711Rが変動する構成とした。
これに代えて、または、これに加えて、先読み対象の変動表示より前の変動表示において、左右のリール711L,711Rが中段ラインL2にリーチ表示を構成しない図柄で停止表示された場合、その後の変動表示において、左右のリール711L,711Rにおける中段ラインL2の図柄を当該変動表示の最初から最後まで維持しながら、中リール711Mを変動する構成としてもよい。
なお、かかる構成においては、先読み対象の2つ以上前の変動表示において、変動する中リール711Mを中段ラインL2に第2副図柄713Bまたは第1副図柄713Aが表示された状態で停止表示し、次の変動表示において中リール711Mを再度変動する。その後、先読み対象の1つ前の変動表示において、中リール711Mを中段ラインL2に主図柄712が表示された状態で停止表示し、中リール711Mが停止された状態で左右のリール711L,711Rを変動し、一方のリール(例えば、左リール711L)を先に停止する。このとき、中段ラインL2に表示された当該リールの主図柄712が、中段ラインL2に表示された中リール711Mの主図柄712とともにリーチ表示を構成し得る。左右のリール711L,711Rのうち一方のリールを停止した後、他方のリールを停止する。
上記第7実施形態においては、第2副図柄前兆予告において、左リール711L,711M,711Rの装飾図柄が、主図柄712と副図柄713(713A,713B)が周方向に交互に配置される構成としたが、中リール711Mの次に停止される左リール711Lについて、主図柄712と主図柄712との間に3つ以上の副図柄713を連続して配置したり、「3」が付された主図柄712と「5」が付された主図柄712との間に複数の副図柄713を連続して配置する構成としてもよい。
かかる構成によれば、中段ラインL2に中リール711Mの第2副図柄713Bが停止表示された状態で、当該中段ラインL2に左リール711Rにおける連続する副図柄713を配置することで、上段ラインL1、中段ラインL2、および下段ラインL3のいずれにおいても、左リール711Lの図柄と中リール711Rの図柄とでリーチ表示が形成されることを抑制できる。
上記第7実施形態においては、中リール711Mに設けた第2副図柄713Bを用いて第2副図柄前兆予告を行う構成としたが、第2副図柄713Bを左リール711Lまたは右リール711Rに設け、左リール711Lまたは右リール711Rに設けた第2副図柄713Bを用いて第2副図柄前兆予告と同様の先読演出を行う構成としてもよい。
上記第7実施形態においては、カウントダウン予告において、先読み対象の変動表示が実行するまでに実行される変動表示の回数のカウントダウンは、中リール711Mが最終的に停止したときに表示される主図柄712の内容(主図柄712に含まれる数字)によって行われる構成としたが、変動途中の一時的な停止によって当該カウントダウンを行う構成としてもよい。
上記第7実施形態においては、各リール711L,711M,711Rに設けられた主図柄712は全て数字を含む図柄としたが、カウントダウン予告においてカウントダウンを行わない左リール711L,711Rについては、主図柄712が、数字以外の数字情報を含む図柄から構成されていてもよい。また、カウントダウン予告においてカウントダウンを行う中リール711Mについては、主図柄712が、カウントダウン予告でのカウントダウンに用いる可能性がある数字(例えば、「3」、「2」、「1」)を含む図柄と、数字以外の数字情報を含む図柄から構成されていてもよく、少なくとも「1」と「2」とを含む図柄から構成されることが好ましい。
上記第7実施形態においては、カウントダウン予告において、先読み対象の変動表示が実行するまでに実行される変動表示の回数のカウントダウンを、中リール711Mの主図柄712によって構成としたが、当該カウントダウンを行うリールは、中リール711Mに限らず、左リール711Lや右リール711Rであってもよい。
上記第7実施形態においては、カウントダウン予告において、先読み対象の変動表示が実行するまでに実行されている先読演出中の変動表示の回数をカウントダウンによって表示する構成としたが、先読演出中の変動表示が実行される毎にカウントアップによって予告演出を構成するようにしてもよく、主図柄712が、カウントアップ予告でのカウントアップに用いる可能性がある数字(例えば、「1」、「2」、「3」)を含む図柄から構成されるようにしてもよい。
(7)第8実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第8実施形態においては、左方向を向いて連続する魚群がリール装置710の両側に表示される構成としたが、リール装置710の右側または左側のみであってもよい。
上記第8実施形態においては、領域Jが、光透過性を有する基体401の一部である構成としたが、光透過性を有さない基体に光透過性を有する領域Jが形成される構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、遊技中の遊技者が左下方向を斜め見た場合に左側の情報表示部753の前側に通路形成部材1631の一部(通路壁部1631A,1631B)が重なる構成としたが、情報表示部753の視認性を阻害する専用の部材が、遊技中の遊技者が左下方向を斜め見た場合に情報表示部753の前側に重なる構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、入口1611から進入した後、下流側通路1613A2,1613B2に進入した遊技球が始動入賞スイッチ1441A,1411Bに検出された場合には、特典として、特別図柄の始動入賞(すなわち、特別図柄抽選の抽選条件)が成立する構成とした。これに代えて、下流側通路1613A2,1613B2に進入した遊技球が検出部によって検出された場合、抽選条件を成立させることなく一定数の遊技球が賞球(特典)として付与される構成であってもよい。
上記第8実施形態においては、入口1611から進入した遊技球が第2通路1614A,1614Bに進入した場合、特別図柄の始動入賞が成立しない構成としたが、下流側通路1613A2,1613B2に進入した場合より価値の低い特典(例えば、賞球数や、特別図柄抽選の当選確率や、特別図柄抽選に当選した後の遊技状態)が付与される構成であってもよい。
(8)第9実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第9実施形態においては、ハーフミラー761A,761Bが設けられる樹脂カバー715の形状が、側断面視において円弧状である構成としたが、ハーフミラー761A,761Bがそれぞれ前方上側および前方下側を向く形状であればよい。例えば、樹脂カバー715の形状が、断面視において台形状など、前方上側を向く斜面と前方下側を向く斜面とを少なくとも有する形状であってもよく、前方上側を向く凸面と前方下側を向く凸面と、これらの凸面の間に連設される平面とから構成される形状であってもよい。
上記第9実施形態においては、樹脂カバー715の上側と下側にハーフミラー761A,761Bを設ける構成としたが、樹脂カバー715の上側または下側のいずれか一方にハーフミラー761Aまたはハーフミラー761Bを設ける構成としてもよい。
上記第9実施形態においては、下側のハーフミラー761Bの裏側となる領域にリール脇ランプ717Aを設ける構成としたが、これに加えて、または、これに代えて、上側のハーフミラー761Aの裏側となる領域にリール脇ランプ717Aと同様のリール脇ランプを設ける構成としてもよい。また、仕切り部717の前面側の全体にリール脇ランプ717Aと同様のリール脇ランプを設ける構成としてもよい。
上記第9実施形態においては、リール装置710の樹脂カバー715にハーフミラー761A,761Bを設ける構成としたが、装飾図柄表示装置479のような液晶表示装置の表面に設けたカバーに、押圧操作装置261による像G2などを遊技者が視認可能となるよう、側断面視において円弧状などの突出部を設け、当該突出部にハーフミラー761A,761Bを設ける構成としてもよい。
上記第9実施形態においては、押圧操作装置261が点灯(発光)可能な構成としたが、押圧操作装置261が光を発しない構成としてもよい。押圧操作装置261が光を発しない構成であっても、遊技者は、ハーフミラー761Bに映る波動ランプ771の像G3を視認することで、押圧操作装置261の操作可能期間を認識できる。
(9)第10実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第10実施形態においては、各リール711L,711M,711Rによって装飾図柄の変動表示を行うリール装置710において、各図柄列の表示領域を縮小する場合を例示したが、装飾図柄表示装置479のような液晶表示装置に本発明を適用してもよい。例えば、液晶表示装置に表示される装飾図柄の図柄列のうち、中図柄列を縮小し、左右の図柄列が縮小された中図柄列の両側に配置されるよう左右の図柄列を移動させるようにしてもよい。
上記第10実施形態においては、中リール711Mを後方に移動した後、左右のリール711L,711Rを中リール711Mに近づく向きに移動する構成としたが、中リール711Mの位置はそのままに、左右のリール711L,711Rを後方に移動したのち、中リール711Mに近づく向きに移動する構成としてもよい。
あるいは、左リール711Lの位置をそのままに、中リール711Mを左リール711Lより後側となるよう後方に移動させた後に左リール711Lに近づく向きに移動し、次いで、右リール711Rを中リール711Mより後側となるよう後方に移動させた後に中リール711Mに近づく向きに移動することで、各図柄列の表示領域を縮小する構成であってもよい。
上記第10実施形態において、中リール711Mを後方に移動した後、左右のリール711L,711Rを中リール711Mに近づく向きに移動した場合に、後側に位置する中リール711Mの内部に設けられるLED等の発光手段の輝度を、中リール711Mより前側に位置する左右のリール711L,711Rの内部に設けられるLED等の発光手段の輝度より高くなるようにしてもよい。なお、各リール711L,711M,711Rの内部に設けられる発光手段の輝度は、副制御基板940により制御される。
かかる変形例によれば、後側に位置する中リール711Mの内部に設けられる発光手段の輝度を、左右のリール711L,711Rの内部に設けられる発光手段の輝度より高くすることで、中リール711Mが左右のリール711L,711Rより後側に位置することで、中リール711Mの図柄が見え難くなることを抑制できる。
(10)第11実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第11実施形態においては、リール装置710の前側に配置される導光板715Bを含む導光板ユニット810を例示したが、導光板715Bと同様の湾曲部分を有する導光板が所定の動作を行うキャラクタなどの可動体の前側に配置される場合に、当該導光板を含む導光板ユニットに対して本発明を適用してもよい。
上記第11実施形態においては、導光板715Bの湾曲部715B1は、リール装置710のリール711L,711M,711Rの曲面に沿って略円筒状に湾曲する構成であって、側面視で略円弧状に湾曲する構成について説明したが、必ずしも側面視で円弧状とする必要はなく、曲線又は折れ線を含むものとするなど、前側に突出する他の形状によって構成してもよい。
上記第11実施形態においては、基体701の後側に後方に突設された突起部892に対し、光源ユニット812の貫通孔841A,843Aおよび貫通孔841B,843Bを挿通する構成としたが、光源ユニット812の前側(すなわち、リフレクタ823の前側)に前方に突設された突設部を設け、当該突設部に対応する取付孔を基体701に設ける構成としてもよい。かかる場合、基体701設ける取付孔を、貫通孔841Aなどと同様、当該取付孔に対応する突設部の外径に対し上下方向にやや大きい長穴形状に構成することで、上記第11実施形態において貫通孔841Aなどを突起部892部の外径に対し上下方向にやや大きい長穴形状に構成した場合と同様の効果を奏する。同様に、光源ユニット813の前側に前方に突設された突設部を設け、当該突設部に対応する取付孔を基体701に設ける構成としてもよい。
上記第11実施形態においては、導光板715Bの上下に光源ユニット812,813を固定した(取り付けた)後に、光源ユニット812,813を介して導光板715Bを外カバー715Aと一体化された基体701に固定する構成とした。これに代えて、光源ユニット812,813に相当する上下の光源ユニットを外カバー715Aと一体化された基体701に固定した後に、当該光源ユニットに導光板715Bを固定する構成としてもよい。
上記第11実施形態においては、押さえ部材811の押さえ部811Aは、外カバー715Aの湾曲部715A1の湾曲形状に沿った側面視で略円弧状の前端部の形状に構成したが、必ずしも、湾曲部715A1の湾曲形状に倣った形状とする必要はなく、1又は複数の突出部を、外カバー715Aの湾曲部715A1に向けて突出した形状とし、導光板715Bの湾曲部715B1の一部として、変形を矯正したい部位を、部分的に矯正する構成としてもよい。この場合に、導光板715Bの湾曲部715B1の上下方向における略中央の高さ位置であって、最も前側に突出している部位の後側を押さえる中央押さえ部を少なくとも設けることは好ましく、これにより、導光板715Bの湾曲部715B1が設定した湾曲より曲率半径が大きく、曲がり量が不足した状況において、導光板715Bの湾曲部715B1を効率良く矯正することができる。また、導光板715Bの湾曲部715B1の上下方向における上下の端側の高さ位置であって、湾曲部715B1の後側に位置する部位の後側を押さえる上下押さえ部を少なくとも設けることは好ましく、これにより、導光板715Bの湾曲部715B1が設定した湾曲より曲率半径が小さく、曲がり量が過剰となった状況において、導光板715Bの湾曲部715B1を効率良く矯正することができる。
(11)第12実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第12実施形態においては、導光板715Bの上下の端面715B4,715B5に正面視において辺Z1〜Z3を有する台形状の凹部Zを設ける構成としたが、端面715B4,715B5に設ける凹部の形状は必ずしも台形状である必要はない。例えば、山状に連続する2辺からなる凹部や、4つ以上の辺を含む凹部であってもよい。
上記第11実施形態においては、導光板715Bの上下の端面715B4,715B5に設ける凹部Zは、連続する二辺の交わりによる角部を有する構成としたが、領域D1,D2のように、光が進入しない、または、矢印F1〜F3方向に進む光に比べて弱い光が進入する領域が形成される程度であれば、当該角が丸みを帯びていたり面取りされていてもよい。
上記第12実施形態においては、導光板715Bの上下の端面715B4,715B5に正面視において台形状の凹部Zを設けることで、領域D1,D2のように、光が進入しない、または、矢印F1〜F3方向に進む光に比べて弱い光が進入する所定の方向を含む導光を実現する構成としたが、凹部Zの形状を円弧状として、黒塗りまたはメッキ等により部分的に光が入らないようすることで前記所定の方向を構成してもよい。あるいは、前記所定の方向を構成可能な専用の部品を、導光板715Bの端面715B4と発光手段834との間、または、端面715B5と発光手段824との間に設ける構成としてもよい。
上記第12実施形態においては、湾曲部715B1を有する導光板715Bの上下の端面715B4,715B5に凹部Zを設けることで導光板715Bの光り方にランダム性を持たせる構成としたが、湾曲部を有さない平板状の導光板の端面に凹部Zと同様の凹部を設けた場合においても、当該導光板の光り方にランダム性を持たせることができる。
(12)第13実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第13実施形態においては、各リール711L,711M,711Rによって装飾図柄の変動表示を行うリール装置710において、左右のリール711L,711Rの幅を変化させる構成としたが、装飾図柄表示装置479のような液晶表示装置に本発明を適用してもよい。つまり、液晶表示装置に表示される装飾図柄の図柄列のうち、左右の図柄列の幅を変化させる構成であってもよい。
上記第13実施形態においては、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に係る単位遊技の権利が保留されていない状態において、第1特別図柄または第2特別図柄に係る単位遊技における図柄の変動表示が開始された場合に、左右のリール711L,711Rの幅を変化させる構成としたが、遊技者が所定の操作部(例えば、押圧操作装置261)を操作した場合に、左右のリール711L,711Rの幅を変化させる構成としてもよい。
上記第13実施形態においては、3列のリール711L,711M,711Rのうち、装飾図柄が最後に停止表示される中リール711Mは、左右のリール711L,711Rの一部が前方に重なって状態で停止される構成としたが、左右のリール711L,711Rによってリーチ表示が形成された場合には、左右のリール711L,711Rを移動させて中リール711Mの全体が前方から視認可能になるよう構成してもよい。
上記第13実施形態においては、左右のリール711L,711の各幅の縮小による各図柄列の表示領域の縮小と、各リール711L,711M,711Rの移動による各図柄列の表示領域の縮小とを行う構成としたが、各リール711L,711M,711Rの移動による各図柄列の表示領域の縮小を行わない構成であってもよい。
上記第13実施形態においては、左右のリール711L,711を互いに近づく方向に移動させることで、各図柄列の表示領域の幅を小さくする構成としたが、少なくとも1のリールをリールの並び方向の一方側または他方側に移動させることで、各図柄列の表示領域の幅を小さくする構成としてもよい。例えば、左右のリール711L,711のうち一方のリールのみを、3列のリール711L,711M,711Rの左または右方向に移動させることで、各図柄列の表示領域の幅を小さくする構成としてもよい。
上記第13実施形態においては、各リール711L,711Rの回動を利用することで、1の駆動ソレノイド1711で、第2リール体1702を第1リール体1701の側に引き寄せる構成としたが、駆動ソレノイド1711と同様の駆動ソレノイドを各リール711L,711Rの周方向に複数設ける構成としてもよい。駆動ソレノイドをリールの周方向に複数設けることで、リールが停止状態であっても第2リール体1702を第1リール体1701の側に引き寄せることが可能となる。
上記第13実施形態においては、第1リール体1701に対する第2リール体1702の挿入量を変化させることで、リール(リール711L,711R)の幅を変化させる構成とした。これに代えて、リールの外周面を伸縮可能な材質で構成し、リールの左右方向(幅方向)の一側を他側から引っ張ることで、リールの外周面を収縮させ、それにより、リールの幅を狭める構成としてもよい。
上記第13実施形態においては、各リール711L.711M,711Rの外周面に描かれた数字によって主図柄が形成される構成としたが、各リール711L.711M,711Rの外周面に電気的な制御によって数字などの図柄を表示可能なディスプレイを設け、当該ディスプレイに主図柄を表示させる構成としてもよい。かかる場合、左右のリール711L,711Rの幅が狭められた場合に、その幅に応じた大きさの主図柄を表示する構成としてもよい。
(13)第14実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第14実施形態においては、導光板715Bを駆動ソレノイド1731によって上下方向に引き伸ばすことで、湾曲部715B1の曲率半径を変化させる(大きくする)構成としたが、導光板715Bを上下方向に押し縮めることで、湾曲部715B1の曲率半径を変化させる(小さくする)構成としてもよい。
上記第14実施形態においては、湾曲部715B1を有する導光板715Bを用い、湾曲部715B1の曲率半径を変化させることで、導光板715B内を導光する光が当該導光板715B内の裏表において屈折する位置を変化させ、それにより、魚の絵柄743が光る位置を変化させる構成とした。これに代えて、平面状の導光板を緩やかに曲げることで、当該導光板内の裏表において屈折する位置を変化させる構成としてもよい。
(14)第15実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第15実施形態においては、平板状の導光板1751および導光板1771を前後方向に重ねる構成としたが、導光板715Bのような湾曲した2枚の導光板を前後方向に重ねる構成としてもよい。湾曲した2枚の導光板を前後方向に重ねる場合、これら2枚の導光板の後側には、リール装置710のような装飾図柄を表示可能なリール装置や、所定の動作を行うキャラクタなどの可動体を配置する構成としてもよい。
上記第15実施形態においては、前後方向に重ねた導光板1751および導光板1771のうち、後側に位置する導光板1771を、導光板1751に対して相対的に移動可能に構成したが、前後方向に重ねた導光板のうち、前側に位置する導光板を後側に位置する導光板に対して相対的に移動可能に構成してもよい。
上記第15実施形態においては、平板状の導光板1751および導光板1771を前後方向に重ねる構成としたが、3枚以上の導光板を重ね、少なくとも1枚の導光板を他の導光板に対して相対的に移動させる構成としてもよい。
上記第15実施形態においては、固定的に設けた導光板1751に対し、移動可能に設けた導光板1771を相対的に移動させる構成としたが、2枚の導光板をいずれも移動可能に設け、これら2枚の導光板のうち一方を、他方に対して移動させる構成としてもよい。
上記第15実施形態においては、導光板1771を導光板1751に対し左右方向に相対的に移動させる構成としたが、一方の導光板に対する他方の導光板の移動方向は、必ずしも左右方向である必要はなく、上下方向など左右方向以外の所定方向としてもよい。また、一方の導光板に対する他方の導光板の相対的な移動方向は、必ずしも直線的な方向である必要はなく、曲線的に動くものであってもよい。
(15)第16実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第16実施形態においては、特別図柄に対する保留回数を装飾図柄表示装置479に表示される保留アイコン1812の数によって表す構成において、特別図柄の始動入賞の発生間隔に応じて保留アイコン1812の表示態様を異ならせる構成としたが、リール装置710の下側に設けられる保留ランプ720のような、特別図柄に対する保留回数をランプの点灯個数によって表す構成において、各保留回数に対応する各ランプの表示態様(例えば、発光色、点滅間隔、若しくは、輝度のいずれか、又は、複数の組合せなど)を特別図柄の始動入賞の発生間隔に応じて異ならせる構成としてもよい。
上記第16実施形態においては、特別図柄に対する保留回数を装飾図柄表示装置479に表示される保留アイコン1812の数によって表す構成において、特別図柄の始動入賞の発生間隔に応じて保留アイコン1812の表示態様を異ならせる構成としたが、これに代えて、又は、これに加えて、普通図柄に対する保留回数を表示する場合に保留アイコンの表示態様を異ならせる構成としてもよいし、確変遊技状態中などに始動入賞が発生する右始動入賞装置432への始動入賞に対しての保留回数を表示する場合に保留アイコンの表示態様を異ならせる構成としてもよい。
上記第16実施形態においては、特別図柄の始動入賞の発生間隔に応じて保留アイコン1812の表示態様を異ならせる構成としたが、これに代えて、又は、これに加えて、特別図柄の始動入賞の発生間隔に応じて特別図柄の変動表示の内容を異ならせるように制御してもよい。例えば、特別図柄の始動入賞の発生間隔が短い場合には当該始動入賞に対する特別図柄の変動時間が短く設定され、この始動入賞の発生間隔が短い場合と比較して特別図柄の始動入賞の発生間隔が長い場合には当該始動入賞に対する特別図柄の変動時間が長く設定され易いように制御してもよいし、逆に、特別図柄の始動入賞の発生間隔が長い場合には当該始動入賞に対する特別図柄の変動時間が短く設定され、この始動入賞の発生間隔が長い場合と比較して特別図柄の始動入賞の発生間隔が短い場合には当該始動入賞に対する特別図柄の変動時間が長く設定され易いように制御してもよい。また、この特別図柄の始動入賞の発生間隔の長短に応じた制御は、保留回数に応じた変動時間の制御によって実行してもよく、保留回数が多い所定個数の場合に開始される特別図柄の変動表示の方が、当該所定個数より少ない他の個数の場合に開始される特別図柄の変動表示より長い変動時間が設定され易いように制御してもよい。
上記第16実施形態においては、次に予定される特別図柄の始動入賞の発生前に、最後に発生した始動入賞からの経過時間に応じて表示態様が変化される保留予定アイコン1811を装飾図柄表示装置479に表示する構成としたが、リール装置710の下側に設けられる保留ランプ720のような、特別図柄に対する保留回数をランプの表示態様(例えば、発光色や点滅間隔など)を、保留予定アイコン1811と同様、次に予定される特別図柄の始動入賞の発生前に、最後に発生した始動入賞からの経過時間に応じて変化させる構成であってもよい。
上記第16実施形態においては、保留予定アイコン1811および保留アイコン1812は、いずれも、円の大きさと数値とで最後に発生した始動入賞からの経過時間を表す構成としたが、円の大きさ(形状の大きさ)または数値のうちいずれか一方で当該経過時間を表す構成としてもよい。また、保留予定アイコン1811または保留アイコン1812の位置または向きを、基準となる位置または向きから、最後に発生した始動入賞からの経過時間に応じて変化させることで、当該アイコンの位置または向きによって最後に発生した始動入賞からの経過時間を表す構成としてもよい。
上記第16実施形態においては、保留予定アイコン1811および保留アイコン1812は、いずれも、円の大きさによって最後に発生した始動入賞からの経過時間を表す構成としたが、少なくとも一方は、棒グラフ状など他の形態によって最後に発生した始動入賞からの経過時間を表す構成としてもよい。
上記第16実施形態においては、保留予定アイコン1811および保留アイコン1812は、その大きさが、所定の最小の大きさと所定の最大の大きさとの間に収まる構成としたが、所定の最大の大きさを設けることなく、最後に発生した始動入賞からの経過時間が長くなるほど、その大きさが大きくなる構成であってもよい。
上記第16実施形態においては、保留予定アイコン1811および保留アイコン1812は、いずれも、最後に発生した始動入賞からの経過時間を示す数値を表示する構成としたが、経過時間を示す数値に加えて、または、経過時間を示す数値に代えて、当該経過時間中に発射された遊技球の発射数を示す数値を表示する構成であってもよい。
上記第16実施形態においては、保留予定アイコン1811は、最後に発生した始動入賞からの経過時間に応じて変化する構成としたが、所定の遊技期間中における経過時間に応じて変化するものとしてもよく、例えば、遊技球が発射装置330から発射されていない状況においては、当該変化を一時停止する構成としてもよいし、遊技状態が通常遊技状態である場合にのみ経過時間に応じて変化し、特別遊技状態、時短遊技状態、および、確変遊技状態といった一部の遊技状態においては、一時停止するものであってもよい。かかる構成によれば、特別遊技状態中において遊技者が遊技球の発射を止める止め打ちや、遊技球が流下する位置を異ならせた遊技状態によって生じる異常な値が保留予定アイコン1811の表示態様や確定表示である保留アイコン1812の表示態様に反映されることを抑制できる。
上記第16実施形態においては、台状態アイコン表示領域1820の表示内容(すなわち、台状態アイコン1821の数)の更新条件である「所定の遊技期間」として、発射装置330から遊技球が発射されている期間を例示したが、当該「所定の遊技期間」としては、電力の供給によってパチンコ機100が起動している間(パチンコ機100の電源がオンである間)であってもよい。
また、中央構造体に対する左右の各領域に遊技球を打ち分け可能な(すなわち、左打ち遊技手法および右打ち遊技手法による遊技が可能な)構成のパチンコ機において、左打ち遊技手法による遊技、または、右打ち遊技手法による遊技のいずれかで特別図柄の始動入賞が発生しない(または、特別図柄の始動入賞が実質的に発生しない)場合には、左打ち遊技手法または右打ち遊技手法による遊技のうち、特別図柄の始動入賞を発生し得る遊技である場合に限って、発射装置330から遊技球が発射されている期間を「所定の遊技期間」としてもよい。かかる場合、左打ち遊技手法による遊技よって発射した遊技球が高確率で通過する所定の領域、または、右打ち遊技手法による遊技よって発射した遊技球が高確率で通過する所定領域のうち、少なくとも一方の領域にセンサを設けることで、左打ち遊技手法による遊技であるか、右打ち遊技手法による遊技であるかを判別できる。
上記第16実施形態においては、パチンコ機100の状態が台状態アイコン1821の数に反映される構成としたが、台状態アイコン1821の数に加え、パチンコ機100において遊技が行われた遊技時間(例えば、発射装置330から遊技球が発射されている期間の合算からなる時間)を表示する構成としてもよい。
上記第16実施形態においては、所定の遊技期間中における特別図柄の始動入賞の発生間隔が、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性を疑うに足る期間として予め設けられた所定の第1期間を超えた場合に、台状態アイコン1821の数が減り、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が低い期間として予め設けられた所定の第2期間が経過する前に新たな始動入賞が発生する事象が所定の回数だけ連続して生じた場合に、台状態アイコン1821の数が増える構成としたが、前者において台状態アイコン1821の数が増え、後者において台状態アイコン1821の数が減る構成であってもよい。
上記第16実施形態においては、所定の遊技期間中における特別図柄の始動入賞の発生間隔が、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性を疑うに足る期間として予め設けられた所定の第1期間を超えた場合に、台状態アイコン表示領域1820に表示中の台状態アイコン1821のうち、1の台状態アイコン1821が消去される構成としたが、1の台状態アイコン1821の表示態様を、最後の始動入賞が発生してからの時間経過に応じて変化させ、特別図柄の始動入賞の発生間隔が第1期間を超えたタイミングで当該台状態アイコン1821を消去するとしてもよい。台状態アイコン1821を消去する場合には、当該アイコンが爆ぜるなどのアニメーションによって消去するようにしてもよい。
上記第16実施形態においては、所定の遊技期間中における特別図柄の始動入賞の発生間隔が、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性を疑うに足る期間として予め設けられた所定の第1期間を超えた場合に、台状態アイコン表示領域1820に表示中の台状態アイコン1821のうち、1の台状態アイコン1821が消去される構成としたが、特別図柄の始動入賞の発生間隔が当該第1期間を超える事象が所定の複数回(例えば、2回)連続した場合に、1の台状態アイコン1821を消去する構成としてもよい。
上記第16実施形態においては、所定の遊技期間中における特別図柄の始動入賞の発生間隔が、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性を疑うに足る期間として予め設けられた所定の第1期間を超えた場合に、台状態アイコン表示領域1820に表示中の台状態アイコン1821のうち、1の台状態アイコン1821が消去される構成としたが、発生間隔が長くなるにつれて、消去される台状態アイコン1821が増える構成であってもよい。
上記第16実施形態においては、所定の遊技期間中、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が低い期間として予め設けられた所定の第2期間が経過する前に新たな始動入賞が発生する事象が所定の回数だけ連続して生じた場合、1の台状態アイコン1821を台状態アイコン表示領域1820に追加する構成としたが、かかる場合に追加する台状態アイコン1821の数は2以上であってもよい。
また、所定の第2期間より短い所定の第3期間が経過する前に次の特別図柄の始動入賞が発生する事象が所定の回数(例えば、3回)だけ連続して生じた場合には、所定の第2期間が経過する前に次の特別図柄の始動入賞が発生する事象が所定の回数(例えば、3回)だけ連続した場合に比べて多くの台状態アイコン1821を台状態アイコン表示領域1820に追加する構成としてもよい。
上記第16実施形態においては、所定の遊技期間中、所定の第2期間が経過する前に新たな始動入賞が発生する事象が所定の回数だけ連続して生じた場合、1の台状態アイコン1821を台状態アイコン表示領域1820に追加する構成としたが、特別図柄の始動入賞の発生間隔が当該第2期間より前となる特定の値(例えば、3.0秒)となる事象が所定の回数(例えば、3回)だけ連続して生じた場合には、台状態アイコン1821の追加に加えて、または、台状態アイコン1821の追加に代えて、遊技場の管理者などが当該パチンコ機100に対して設定した遊技球の出球率(機械割、ペイアウト率)の設定値を装飾図柄表示装置479やその他の表示装置に表示する構成としてもよい。
上記第16実施形態においては、所定の遊技期間中における特別図柄の始動入賞の発生間隔が、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が高い期間と、低い期間とに関する条件の成立で、台状態アイコン1821の数を変化させる構成としたが、これに代えて、又は、これに加えて、台状態アイコン1821の大きさを異ならせてもよく、異常の可能性が高い期間に関する条件の成立で、1つの台状態アイコン1821が拡大し、異常の可能性が低い期間に関する条件の成立で、当該台状態アイコン1821が縮小するようにしてもよいし、台状態アイコン1821に代えて、又は、台状態アイコン1821に加えて、異常の可能性が高い期間に関する条件の成立と、異常の可能性が低い期間に関する条件の成立とのそれぞれで更新される数字を表示し、異常の可能性が高い期間に関する条件の成立回数と、異常の可能性が低い期間に関する条件の成立回数とを別々に計数してもよいし、10の数字を予め表示し、異常の可能性が高い期間に関する条件の成立にて1の数を減算し、異常の可能性が低い期間に関する条件の成立にて1の数を加算して表示してもよい。
上記第16実施形態においては、所定の遊技期間中における特別図柄の始動入賞の発生間隔が、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が高い期間として始動入賞が長い期間を設定し、低い期間として始動入賞が短時間で連続して生じた場合を例示したが、これに代えて、又は、これに加えて、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が高い期間として始動入賞が短時間で連続して生じた短い期間を設定し、特別図柄の始動入賞の発生に係る異常の可能性が低い期間として始動入賞が一定以上に長い期間を設定した台状態アイコンを表示するようにしてもよい。
(16)第17実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第17実施形態においては、確変遊技状態において、大当り1及び2に当選して他の遊技状態へ移行することに対応した演出として、バトル演出を例示したが、他の演出によって遊技状態の移行を示してもよく、例えば、車のレースなど競争を行う表示をする構成とし、バトル待機に対応する演出として複数の車が並走し、遊技者が選択した特定のキャラクタがレースで勝利するか敗北するかによって他の遊技状態への移行を示す演出を行う構成としてもよいし、設定された目標に到達することを目標とする演出としてもよく、例えば高跳びを行う演出表示をする構成とし、バトル待機に対応する演出としてトレーニングを行い、バトル演出に対応する演出として高跳びを行い、設定された高さのバーを超えるか超えないかによって他の遊技状態への移行を示す演出を行う構成としてもよい。
上記第17実施形態においては、確変遊技状態において、大当り1及び2に当選して他の遊技状態へ移行することに対応した演出として、キャラクタが動作を行う演出を例示したが、他の演出によって遊技状態の移行を示してもよく、例えば、バトル待機に対応する演出として、「当」と「終」とを含む複数の図柄で構成された図柄列が変動し続け、バトル勝利に対応する演出として大当り1の発生に対応する「当」の図柄が表示画面の中央部分で停止し、バトル敗北に対応する演出として「終」の図柄が表示画面の中央部分で停止する演出を行うようにしてもよい。
上記第17実施形態においては、100回に上限回数が制限された時短遊技状態において、最後に近い回数に相当する80回目の単位遊技においてバトル敗北の演出表示が実行される構成について説明したが、99回の単位遊技まで大当りに非当選の場合にバトル待機の演出を表示し、最後の100回目にバトル敗北の演出表示を行うようにしてもよく、他の50回目等に行うようにしてもよく、バトル演出として、例えば、50回、70回、90回等の複数回の単位遊技において、ストーリーが進行するバトル敗北の演出表示を行うようにしてもよい。
上記第17実施形態においては、特別演出回以外において大当り1に当選しなければ、一定の短時間に設定された変動時間の変動表示が行われる単位遊技が実行される構成について説明したが、2種類以上の変動時間が選択して設定されるようにした変動表示が行われる単位遊技が実行されるようにしてもよく、特別演出回においても必ずしも一定の長時間の変動時間の変動表示が行われる単位遊技が実行される構成に限らず他の変動時間の変動表示が行われ得る構成であってもよい。
上記第17実施形態においては、特定遊技回以外において大当り1に当選しなければ、一定の短時間に設定された変動時間の変動表示が行われる単位遊技が実行される構成について説明したが、2種類以上の変動時間が選択して設定されるようにした変動表示が行われる単位遊技が実行されるようにしてもよく、特別演出回においても必ずしも一定の長時間の変動時間の変動表示が行われる単位遊技が実行される構成に限らず他の変動時間の変動表示が行われ得る構成であってもよい。
上記第17実施形態においては、無敵タイム演出として無敵期間を残り時間で表示する構成について説明したが、無敵期間は、必ずしも残り時間で表示する必要はなく、残りの単位遊技の回数で表示してもよく、表示演出設定処理S2000のS2008,S2011,S2014,S2015の各処理において、無敵タイムとしての時間でなく、変動回数として特別演出回に到達しない変動表示の回数が設定される構成としてもよい。
(17)第18実施形態に係るパチンコ機100の変形例
上記第18実施形態においては、遊技場の管理者等の設定変更者がパチンコ機100に設けられたスイッチ(背面設定スイッチ905、初期化スイッチ907)を操作することで出球率の設定変更(すなわち、遊技態様の設定変更)を行う構成とした。これに代えて、パチンコ機100と通信可能な外部装置(例えば、所謂「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理装置)や携帯端末装置(携帯可能な端末装置)が、遊技態様を次の遊技態様に変更する指示に対応する信号、または、設定する遊技態様を示す情報を通信によってパチンコ機100に入力する構成としてもよい。
上記第18実施形態においては、判定処理S1601において、S1503の処理にて算出された釘状態レベルについて設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する構成としたが、これに代えて、判定処理S1601において、S1502の処理にて算出した値、すなわち、(一般入賞数カウンタの値/発射球数カウンタの値)について設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する構成としてもよい。また、判定処理S1601において、所定の期間(例えば、1時間)において計数された一般入賞数カウンタの値について設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する構成としてもよい。
あるいは、第1特別図柄および/または第2特別図柄の変動表示回数や、普通図柄の表示回数や、特別遊技状態の発生回数などを、一般入賞数カウンタの値(被除数)に対する除数として採用した場合に、一般入賞数カウンタの値を当該除数で序した値について、判定処理S1601において設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する構成であってもよい。
また、発射装置330から発射された遊技球数を計数し、当該計数された遊技球数、または、当該遊技球数から、発射装置330から発射されたが遊技領域に到達できない遊技球数として予め定められている値を差し引いた値を、一般入賞数カウンタの値(被除数)に対する除数として採用した場合に、一般入賞数カウンタの値を当該除数で序した値について、判定処理S1601において設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する構成であってもよい。
上記第18実施形態においては、判定処理S1601において、釘状態レベルが「2」以上である場合に設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成としたが、釘状態レベルが「1」である場合など、釘411が適切な状態である可能性が高いことを示す値である場合に設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成としてもよい。
上記第18実施形態においては、判定処理S1602において、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の進入について設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する構成としたが、一般入賞装置2439A,2439Bだけでなく、中始動入賞装置2431などの始動入賞装置を含む入賞装置への遊技球の進入について設定示唆情報の出力条件が成立するか否かを判定する構成であってもよい。
上記第18実施形態においては、一般入賞装置2439Aまたは一般入賞装置2439Bのうち、予め定められた1の一般入賞装置(例えば、一般入賞装置2439B)に遊技球が進入した場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成を例示したが、予め定められた1の一般入賞装置に予め決められた所定の個数(例えば、5個)の遊技球が進入した場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成としてもよい。
上記第18実施形態においては、一般入賞装置2439Aまたは一般入賞装置2439Bのうち、予め定められた1の一般入賞装置(例えば、一般入賞装置2439B)に遊技球が進入した場合に、設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成を例示したが、一般入賞装置2439Aまたは一般入賞装置2439Bのいずれに遊技球が進入した場合においても設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成であってもよい。つまり、予め決められた複数の(2以上の)入賞装置のいずれかに遊技球が進入した場合に、判定処理S1601において設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成であってもよい。また、予め決められた複数の(2以上の)入賞装置の両方に遊技球が進入した場合に、判定処理S1601において設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成であってもよい。
また、予め決められた複数の入賞装置に予め決められた所定の順序で(例えば、一般入賞装置2439B、一般入賞装置2439Aの順で)遊技球が進入した場合に、判定処理S1601において設定示唆情報の出力条件が成立すると判定する構成であってもよい。つまり、予め決められた入賞装置が複数設けられている場合に、これら複数の入賞装置への遊技球の進入だけでなく、当該進入の順序を設定示唆情報の出力条件の要件として含める構成としてもよい。これにより、遊技者は、予め決められた複数の入賞装置に予め決められた所定の順序で遊技球を進入させた特典として設定示唆情報を得ることができる。よって、遊技者は、予め決められた複数の入賞装置に予め決められた所定の順序で遊技球を進入させる遊技を楽しむことができる。
上記第18実施形態においては、特別遊技状態中において、遊技者の意思によって実行するかしないかを選択することが可能な操作によって設定示唆情報の出力条件を成立させることが可能な場合について説明したが、これに限らず、他の操作によって設定示唆情報の出力条件を成立させる構成としてもよい。例えば、左打ち遊技手法によって遊技を行うことで遊技者にとって有利となる通常遊技状態において、左打ち遊技手法とは別の右打ち遊技手法を行った場合に設定示唆情報の出力条件が成立し易くしてもよく、この場合には、例えば、役連作動装置435などの右打ち遊技手法で発射された遊技球が高確率(略50%以上が好ましく、略70%以上が好適)で通過可能な領域とすることは遊技者が設定示唆情報の出力条件を容易に成立させることができて好ましく、また、他の機能が付加された領域であって通常遊技状態において使用されない領域を遊技球が通過することを設定示唆情報の出力条件とすることは部品点数を抑えつつ当該領域を高確率で遊技球が通過可能に設定し易くすることができて好ましい。また、通常遊技状態において球溢れスイッチ249から貯留部241に過剰に遊技球が貯留されていることを示す球溢れ信号を受信した場合に設定示唆情報の出力条件の成立とし、遊技球の貸し出し操作を行った遊技者が球抜き操作部材232(図1参照)を操作して球溢れスイッチ249から貯留部241に過剰に遊技球が貯留されるように積極的な操作をすることによって設定示唆情報を獲得する遊技性を付加してもよい。
上記第18実施形態においては、設定示唆情報関連処理S2021において、判定処理S1601,S1602,S1603,S1605のうち、いずれか1の判定処理において設定示唆情報の出力条件が成立すると判定されると、設定示唆情報の出力が実行される構成としたが、複数の判定処理において設定示唆情報の出力条件の一部が個別に設定され、全ての条件が成立した場合に設定示唆情報の出力条件が成立したとして設定示唆情報の出力が実行される構成としてもよい。例えば、判定処理S1601,S1602,S1603,S1605の全てにおいて各々の設定示唆情報の出力条件が成立すると判定された場合に、設定示唆情報の出力が実行される構成であってもよい。
上記第18実施形態においては、特別図柄(第1特別図柄、第2特別)に係る単位遊技において行われる特別図柄および装飾図図柄の変動表示時間(変動時間)が、現在設定されている遊技態様に対応して選択可能である構成としたが、装飾図柄表示装置479にて装飾図柄が変動表示される期間内に設定された所定の操作可能期間中に押圧操作装置261が操作された場合に現出する所定の示唆演出の演出時間が、現在設定されている遊技態様に対応して選択可能である構成としてもよい。例えば、第1実施形態のパチンコ機100のような、装飾図柄の変動表示中に操作可能期間(例えば、変動表示時間が90秒であるスーパーリーチを含む変動表示において発生可能な第1〜第3操作可能期間)が発生可能な遊技機において、当該操作可能期間中に押圧操作装置261を押込操作場合に現出する所定の示唆演出の演出時間が、現在設定されている遊技態様に対応して選択可能である構成としてもよい。 上記第18実施形態においては、遊技態様に対応して変動表示時間を変化させるか否かを抽選する抽選に当選した場合に、現在設定されている遊技態様(すなわち、その時点において主制御基板920のRAMに格納されている設定対応情報)に対し割り当てられている変動表示時間の変動パターンを選択する構成としたが、遊技態様に対応して変動表示時間を変化させるか否かを抽選する抽選に当選した場合に、主制御基板920のRAMに格納されている設定対応情報を副制御基板940に出力し、副制御基板940において現在設定されている遊技態様に対し割り当てられている変動表示時間の変動パターンを選択する構成であってもよい。また、遊技態様に対応して変動表示時間を変化させるか否かを抽選する抽選を副制御基板940において行う構成であってもよい。
上記第18実施形態においては、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の連続投入が検出された後に計数無効期間を設けることで、当該計数無効期間に一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球を一般入賞数として計数しない構成とした。この場合、連続投入の検出に利用した遊技球は、一般入賞数カウンタにより一般入賞数として計数されているが、連続投入が検出された場合に、一般入賞数カウンタから、かかる検出に利用した遊技球の数だけ値を差し引く構成としてもよい。
上記第18実施形態においては、S1401の判定基準となる「計数期間」となり得る期間についていくつか例示したが、大入賞装置2433,2434のような大入賞装置が中央構造体420に対して右下側に配置されている場合には、上記例示に代えて、または、上記例示に加えて、通常遊技状態が開始されたことを計数開始条件とし、通常遊技状態が終了するまでの期間を前記「計数期間」としてもよい。
一般入賞装置2439A,2439Bのうち、中始動入賞装置2431に対して左側に配置された一般入賞装置2439Aには、左打ち遊技手法によってのみ遊技球が進入(入賞)可能であるのに対し、中始動入賞装置2431に対して右側に配置された一般入賞装置2439Bには、左打ち遊技手法または右打ち遊技手法のいずれによっても遊技球が進入(入賞)可能である。ここで、大入賞装置2433,2434のような大入賞装置が中央構造体420に対して右下側に配置されている遊技機においては、特別遊技状態において、遊技者は右打ち遊技手法によって遊技を行うことになる。そのため、特別遊技状態中に遊技球が一般入賞装置439Bに進入したことで、一般入賞数カウンタによって計数される一般入賞数、および、そのように計数された一般入賞数に基づき算出された釘状態レベルが、一般入賞装置2439A,2439Bの入賞口の入口やその近傍に設けられた釘411の状態を適切に反映しない値となる可能性がある。
これに対し、通常遊技状態が開始されたことを計数開始条件とし、通常遊技状態が終了するまでの期間を前記「計数期間」とすることで、特別遊技状態中に一般入賞装置2439Bに進入した遊技球を計数対象から好適に除外することが可能となる。よって、一般入賞数カウンタによって計数される一般入賞数、および、そのように計数された一般入賞数に基づき算出された釘状態レベルを、一般入賞装置2439A,2439Bの入賞口の入口やその近傍に設けられた釘411の状態を適切に反映した値として精度良く取得することが可能となる。
なお、通常遊技状態の開始は、例えば、外部端子板580からの信号の出力状態に基づいて判定できる。具体的に、例えば、特別遊技状態中であることを示す信号が外部端子板580から出力されなくなった場合に、通常遊技状態が開始されたと判定できる。
あるいは、大入賞装置2433,2434のような大入賞装置が中央構造体420に対して右下側に配置されている遊技機においては、特別遊技状態中に左打ち遊技手法が行われている可能性は低い。よって、発射ハンドル252の回転操作量に基づいて、左打ち遊技手法が行われているか否かを判定し、左打ち遊技手法が行われている場合を通常遊技状態であるとしてもよい。
上記第18実施形態においては、前ブロック102が開放状態である期間を「計数無効期間」の一例として例示したが、前ブロック102が閉鎖状態である期間を「計数無効期間」としてもよい。また、前ブロック102が閉鎖状態であり、かつ、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の連続投入が検出された場合における、以降の所定期間を「計数無効期間」としてもよい。前ブロック102が閉鎖状態であり、かつ、一般入賞装置2439A,2439Bへの遊技球の連続投入が検出された場合における、以降の所定期間を「計数無効期間」とすることで、例えば、遊技領域の一部に遊技球が滞留した球詰まり状態が発生し、その球詰まり状態によって遊技領域の一部における遊技球の流下が不能となることで一般入賞装置2439A,2439Bに連続して遊技球が進入してしまう状況が発生した場合に、これら遊技球の少なくとも一部の進入について一般入賞数カウンタが更新されないようにすることができる。これにより、球詰まり状態で遊技者が遊技球を発射し続け、一般入賞装置2439A,2439Bへ不正に遊技球を連続して進入させた場合に対して、一般入賞数カウンタの更新としては、それらの遊技球の一部を除いた遊技球の進入数に対応させることができる。よって、パチンコ機100の性能が設計値通りであるか否かをより適切に計数することができる。また、不正に磁石を利用して一般入賞装置2439A,2439Bに連続して遊技球を進入させる不正行為が行われた場合にも、それら遊技球の少なくとも一部の進入について一般入賞数カウンタが更新されないようにすることができ、パチンコ機100の性能をより適切に評価することができる。
上記第18実施形態においては、釘411が適切な状態から外れている可能性があることを示す区分を2区分に細分化する一方で、釘411の状態が適切であることを示す区分は細分化されることなく1区分とする場合を例示したが、釘411の状態が適切であることを示す区分を2区分以上に細分化する構成としてもよい。
上記第18実施形態においては、釘411の状態が適切であることを示す釘状態レベルを最小値である「1」とし、釘411が適切な状態から外れている可能性が高い程、釘状態レベルが大きくなる構成としたが、釘411の状態が適切であることを示す釘状態レベルを最大値とし、釘411が適切な状態から外れている可能性が高い程、釘状態レベルが小さくなる構成としてもよい。
上記第18実施形態においては、計数の対象とする入賞装置を、進入したことで賞球が付与されるが、大当り抽選とは無関係であるとともに、進入確率を変化可能な可動片も設けられていない一般入賞装置2439A,2439Bに限る構成としたが、始動入賞装置2431,2432のように進入したことで大当りの抽選が行われる入賞装置や、進入確率を変化可能な可動片が入口部分に設けられた右始動入賞装置2432などを計数の対象とし、各入賞装置について釘状態レベルを算出する構成としてもよい。
上記第18実施形態においては、複数の一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球を各々検出する複数の一般入賞スイッチ2449A,2449Bを別々に設ける構成について説明したが、複数の一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球の通路を下流側にて合流する構成とし、共通の入賞スイッチによって一般入賞数を計数してもよい。また、一般入賞数の計数に用いる入賞スイッチは、賞球の払い出しに用いられるスイッチであってもよいし、賞球の払い出しに用いられるスイッチとは別に設けてもよい。
上記第18実施形態においては、複数の一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球を各々検出する複数の一般入賞スイッチ2449A,2449Bに対して、一般入賞数をまとめて計数する構成としたが、一般入賞数カウンタを、複数の一般入賞スイッチ449A,449Bに対応して別々に設け、一般入賞数や、釘状態レベルとして、複数の一般入賞装置2439A,2439Bに対して別々に表示してもよい。この場合に、入賞数カウンタによって入賞数を計数するための入賞スイッチは、特定の遊技手法(例えば、左打ち遊技手法)が行われた場合に、当該遊技手法によってのみ遊技球が進入可能となる入賞装置(又は入賞口、例えば、一般入賞装置2439A)と、別の遊技手法(例えば、右打ち遊技手法)によって遊技球が進入可能となる入賞装置(又は入賞口、例えば、一般入賞装置2439B)とに対して別々に設けることが好ましく、これにより、各入賞装置の入賞口の入口やその近傍に設けられた釘411等の遊技球の流下に影響する部材の配置状態を適切に反映した値として一般入賞数及び釘状態レベルを精度良く取得することが可能となる。
上記第18実施形態においては、1の計数期間に対して一般入賞数を計数して釘状態レベルを表示する構成について説明したが、複数の計数期間に対して別々に一般入賞数を計数する構成としてもよい。例えば、一般入賞数カウンタを、複数の遊技状態(例えば、通常遊技状態と、特別遊技状態)に対応して別々に設け、一般入賞数や、釘状態レベルとして、各遊技状態に対応して別々に表示してもよい。
上記第18実施形態においては、一般入賞数および発射球数の計数をパチンコ機100(より詳細には、主制御基板920)にて行う構成としたが、計数期間中に一般入賞装置2439A,2439Bに進入した遊技球数、および、計数期間中における発射球数を管理装置が取得可能な構成とし、当該管理装置において釘状態レベルを算出する構成としてもよい。
(18)本発明を上記各実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当りすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当り状態が発生するまで、大当り期待値が高められるようなパチンコ機として実施しても良い。また、大当り図柄が表示された後に、所定の領域に球が入賞することを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。また、球が循環する封入式のパチンコ機に実施しても良い。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球等の各種遊技機として実施するようにしても良い。また、パチンコ機に限定されることはなく、スロットマシンに適用しても良く、パチンコ機とスロットマシンとを融合した形式のパロット等の遊技機に適用しても良い。
<上記各実施形態から抽出される発明>
以下、上記した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて課題及び効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用しても良い。
<特徴10>
複数列の図柄を各々変動表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に前記複数列の図柄の変動表示の変動態様(装飾図柄の変動パターン)を選択する変動態様選択手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記複数列の図柄を、前記変動態様選択手段により選択された変動態様で変動表示した後、前記抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記複数列の図柄が前記第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後、通常遊技状態より有利な特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記抽選手段による抽選結果のうち、前記変動実行手段による前記複数列の図柄の変動表示の実行が保留されている抽選結果を、所定個数を上限として所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶可能な保留記憶手段(主制御基板920)と、
該保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の数が上限に達した場合に、所定の確率で所定の特別演出を前記表示部にて表示する特別演出表示手段(副制御基板940)と、を備え、
前記変動態様選択手段は、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶される抽選結果の数が増加し易くなる変動態様を選択することを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
また、従来のパチンコ機には、遊技球が、表示装置にて図柄の変動表示が行われている最中に始動口に入球した場合、大当りの抽選に用いる当り情報(抽選結果に対応する情報であり、抽選結果に相当する)が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として保留記憶されるよう構成されたものがある(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、当り情報が上限値に達してしまうと、遊技球が始動口に入球したとしても、その入球に対する当り情報は記憶されず無駄になるだけである。
これに対し、特徴10に記載の遊技機であれば、所定の上限値まで抽選結果を好適に保留記憶可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合、複数列の図柄の変動表示の変動態様が変動態様選択手段により選択され、変動実行手段により、当該選択された変動態様で複数列の図柄が表示部にて変動表示された後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、複数列の図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
前記抽選手段による抽選結果のうち、変動実行手段による複数列の図柄の変動表示の実行が保留されている抽選結果は、保留記憶手段によって所定個数を上限として所定の記憶部に記憶可能に構成される。そのように記憶部に記憶された抽選結果の数が上限に達した場合には、特別演出表示手段により、所定の特別演出が所定の確率で表示部に表示される。よって、遊技者は、記憶部に記憶される抽選結果の数を増やすという目的を持って始動条件の成立を狙う遊技に臨むことができる。これにより、保留記憶手段によって抽選結果を所定個数(上限)まで記憶部に記憶可能な遊技機に対する遊技者の遊技意欲を向上できる。
変動態様選択手段は、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて、保留記憶手段により記憶部に記憶される抽選結果の数が増加し易くなる変動態様を選択するよう構成されている。
よって、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、保留記憶手段によって記憶部に記憶される抽選結果の数が増加し易くなるので、当該記憶部に記憶される抽選結果の数が上限に達し易くなって、特別演出の表示可能性が高まる。これにより、遊技者が特別演出を見られないことで不満を抱き難くなるので、遊技に対する興趣の減退を抑制できる。
また、記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合に、記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて特別演出が表示され易くなるので、特別演出の表示によって遊技者に特別遊技状態の発生を期待させる状況を作ることができる。よって、遊技の進行に気持ちのメリハリができるので、遊技に対する興趣を向上できる。
なお、特徴10に記載の遊技機における「特別演出」は、表示部に表示される演出に限らず、表示部に表示される演出に代えて、または、表示部に表示される演出に加えて、音による演出、光による演出、動作可能な構造体の動作による演出、もしくは、それらの一部または全てを組み合わせた演出であってもよい。よって、特徴10における「特別演出表示手段」は、表示を含めた種々の特別演出を実行する「特別演出実行手段」であってもよい。
また、特徴10に記載の遊技機において、保留記憶手段により記憶部に記憶される(保留される)情報は、「抽選結果」の記載に代えて、「抽選手段による抽選に用いる情報」としてもよいし、「抽選結果に対応する情報」としてもよい。
<特徴11>
複数列の図柄を各々変動表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に前記複数列の図柄の変動表示の変動態様(装飾図柄の変動パターン)を選択する変動態様選択手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記複数列の図柄を、前記変動態様選択手段により選択された変動態様で変動表示した後、前記抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記複数列の図柄が前記第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後、通常遊技状態より有利な特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記抽選手段による抽選結果のうち、前記変動実行手段による前記複数列の図柄の変動表示の実行が保留されている抽選結果を、所定個数を上限として所定の記憶部に記憶可能な保留記憶手段(副制御基板940)と、
該保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の数が上限に達した場合に、所定の確率で所定の特別演出を前記表示部にて表示する特別演出表示手段(副制御基板940)と、を備え、
前記変動態様選択手段により選択可能な変動態様は、前記第1結果を示す図柄の組み合わせのうち一部を構成した状態で図柄を停止表示した後に、変動表示が継続される残りの図柄を前記抽選手段による抽選結果に応じた図柄で停止表示するリーチ表示態様と、前記リーチ表示態様を含まない非リーチ表示態様と、を少なくとも含み、
前記変動態様選択手段は、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて高確率で非リーチ表示態様を選択することを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
また、従来のパチンコ機には、遊技球が、表示装置にて図柄の変動表示が行われている最中に始動口に入球した場合、大当りの抽選に用いる当り情報(抽選結果に対応する情報であり、抽選結果に相当する)が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として保留記憶されるよう構成されたものがある(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、当り情報が上限値に達してしまうと、遊技球が始動口に入球したとしても、その入球に対する当り情報は記憶されず無駄になるだけである。
これに対し、特徴11に記載の遊技機であれば、所定の上限値まで抽選結果を好適に保留記憶可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合、複数列の図柄の変動表示の変動態様が変動態様選択手段により選択され、変動実行手段により、当該選択された変動態様で複数列の図柄が表示部にて変動表示された後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、複数列の図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
前記抽選手段による抽選結果のうち、変動実行手段による複数列の図柄の変動表示の実行が保留されている抽選結果は、保留記憶手段によって所定個数を上限として所定の記憶部に記憶可能に構成される。そのように記憶部に記憶された抽選結果の数が上限に達した場合には、特別演出表示手段により、所定の特別演出が所定の確率で表示部に表示される。よって、遊技者は、記憶部に記憶される抽選結果の数を増やすという目的を持って始動条件の成立を狙う遊技に臨むことができる。これにより、保留記憶手段によって抽選結果を所定個数(上限)まで記憶部に記憶可能な遊技機に対する遊技者の遊技意欲を向上できる。
変動態様選択手段は、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて高確率で非リーチ表示態様を選択するよう構成されている。よって、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、非リーチ表示態様の変動表示が表示され易い。
リーチ表示態様の変動表示が表示された場合、遊技者は、その後に特別遊技状態が発生することを考慮して変動表示中に遊技球の発射を止めてしまうことがある。これに対し、特徴11に記載の遊技機においては、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には非リーチ表示態様の変動表示が表示され易くなるので、遊技者が変動表示中に遊技球の発射を止めることを抑制できる。
これにより、保留記憶手段により記憶部に記憶される抽選結果の数が増加し易くなるので、当該記憶部に記憶される抽選結果の数が上限に達し易くなって、特別演出の表示可能性が高まる。これにより、遊技者が特別演出を見られないことで不満を抱き難くなるので、遊技に対する興趣の減退を抑制できる。
また、記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合に、記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて、非リーチ表示態様の変動表示が表示され易くなるので、記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合に特別演出をより表示され易くすることができる。よって、特別演出の表示によって遊技者に特別遊技状態の発生を期待させる状況を作ることができるので、遊技の進行に気持ちのメリハリができ、遊技に対する興趣を向上できる。
なお、特徴11に記載の遊技機における「特別演出」は、表示部に表示される演出に限らず、表示部に表示される演出に代えて、または、表示部に表示される演出に加えて、音による演出、光による演出、動作可能な構造体の動作による演出、もしくは、それらの一部または全てを組み合わせた演出であってもよい。よって、特徴11における「特別演出表示手段」は、表示を含めた種々の特別演出を実行する「特別演出実行手段」であってもよい。
また、特徴11に記載の遊技機において、保留記憶手段により記憶部に記憶される(保留される)情報は、「抽選結果」の記載に代えて、「抽選手段による抽選に用いる情報」としてもよいし、「抽選結果に対応する情報」としてもよい。
<特徴12>
特徴11に記載の遊技機であって、
前記始動条件が成立した場合に複数列の図柄の変動表示に係る変動時間を決定する変動時間決定手段を備え、
前記変動態様選択手段は、前記変動時間決定手段により決定された変動時間に対応する前記変動態様を選択するものであり、
前記変動態様選択手段は、前記変動時間決定手段により決定された変動時間が前記リーチ表示態様に対応する場合に、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、前記変動時間決定手段により決定された変動時間より短い変動時間の前記非リーチ表示態様を、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて高確率で選択し、
前記変動実行手段は、前記変動時間決定手段により決定された変動時間が前記リーチ表示態様に対応し、かつ、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれる場合に、前記変動態様選択手段により前記変動時間決定手段により決定された変動時間より短い変動時間の前記非リーチ表示態様が選択された場合には、選択された前記非リーチ表示態様を1または複数回行うことで、前記変動時間決定手段により決定された変動時間の変動表示を行うことを特徴とする遊技機。
特徴12に記載の遊技機であれば、変動時間決定手段により決定された変動時間がリーチ表示態様に対応する場合に、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、変動態様選択手段により、変動時間決定手段により決定された変動時間より短い変動時間の非リーチ表示態様が、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて高確率で選択される。
変動時間決定手段により決定された変動時間がリーチ表示態様に対応し、かつ、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合に、変動態様選択手段により変動時間決定手段により決定された変動時間より短い変動時間の非リーチ表示態様が選択された場合には、変動実行手段により、選択された前記非リーチ表示態様を1または複数回行うことで、変動時間決定手段により決定された変動時間の変動表示が行われる。
よって、リーチ表示態様に対応する変動時間の非リーチ表示態様の変動表示を行うために、リーチ表示態様より短い変動時間の非リーチ表示態様に係るデータを流用することができ、リーチ表示態様に対応する変動時間の非リーチ表示態様に係るデータを専用に準備する必要がない。これにより、遊技機における記憶容量の消費量を好適に抑制できる。
<特徴20>
図柄を表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記図柄の変動表示を行った後、前記抽選結果に応じた図柄を停止図柄とする停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われた後、通常遊技状態より有利な特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作部(押圧操作装置261)と、
前記抽選手段により前記第1結果が得られた前記始動条件が成立してから、前記変動実行手段により当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われるまでの期間における少なくとも一部から構成される演出実行可能期間(装飾図柄の変動表示の実行期間)内に設定された1または複数の操作時期に操作可能とされる前記操作部の複数の操作態様の各々に対し、各操作態様が行われた場合に実行される各特別演出を、それぞれ、複数種類の演出の中から選択する特別演出選択手段(副制御基板940)と、
前記演出実行可能期間内に設定された前記1または複数の操作時期に、当該1または複数の操作時期に操作可能とされる前記操作部の複数の操作態様のうち、第1の操作態様で前記操作部が操作された場合に、当該第1の操作態様に対して前記特別演出選択手段により選択された特別演出を前記表示部に表示する第1特別演出表示手段(副制御基板940)と、
前記演出実行可能期間内に設定された前記1または複数の操作時期に操作可能とされる前記操作部の複数の操作態様の各々に対して前記特別演出選択手段によりそれぞれ選択された各特別演出を示す演出情報を、当該各特別演出を復元可能に所定の記憶部(副制御基板940のRAM)に記憶する記憶制御手段(副制御基板940)と、
前記演出実行可能期間の終了後に設定された所定の復元可能期間内に、前記複数の操作態様のうち第2の操作態様で前記操作部が操作された場合、前記記憶制御手段により前記記憶部に記憶された演出情報に基づいて、当該第2の操作態様に対して前記特別演出選択手段により選択された特別演出を前記表示部に表示する第2特別演出表示手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
近年においては、所定のタイミングで遊技者が演出ボタンを操作することで、表示装置における表示内容が変更されたり、スピーカから対応する音声が出力されたり等の所定の演出が実行される遊技機も知られている(例えば、特開2016−193329号公報参照)。
しかしながら、遊技者が所定のタイミングで演出ボタンを操作したことに基づき所定の演出が実行されるよう構成された従来の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、所定のタイミングで遊技者が演出ボタンを操作すれば、遊技者は当該演出ボタンの操作に対応する演出を体験することができるが、そのタイミングで遊技者が演出ボタンを操作しなければ、遊技者は該演出ボタンの操作に対応する演出を体験することができない。
これに対し、特徴20に記載の遊技機であれば、遊技者が所定のタイミングで操作部を操作したことに基づき所定の演出が好適に実行されるよう構成された遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合、変動実行手段により、図柄の変動表示が表示部にて行われた後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
抽選手段により第1結果が得られた始動条件が成立してから、変動実行手段により当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われるまでの期間における少なくとも一部から構成される演出実行可能期間内には操作時期が設定されている。当該操作時期に操作可能とされる操作部の複数の操作態様の各々に対し、各操作態様が行われた場合に実行される各特別演出が、特別演出選択手段により、それぞれ、複数種類の演出の中から選択される。特別演出選択手段により選択された各特別演出を示す演出情報は、記憶制御手段により、当該各特別演出を復元可能に所定の記憶部に記憶される。
演出実行可能期間内に設定された1または複数の操作時期に、当該1または複数の操作時期に操作可能とされる複数の操作態様のうち第1の操作態様で操作部が操作された場合には、第1特別演出表示手段により、当該第1の操作態様に対して特別演出選択手段により選択された特別演出が表示部に表示される。
その一方で、演出実行可能期間の終了後に設定された所定の復元可能期間内に、前記複数の操作態様のうち第2の操作態様で操作部が操作された場合には、記憶制御手段によって記憶部に記憶された演出情報に基づいて、当該第2の操作態様に対して特別演出選択手段により選択された特別演出が表示部に表示される。
よって、演出実行可能期間内における所定の操作時期に第2の操作態様で操作部を操作しなかった場合であっても、復元可能期間内に第2の操作態様で操作部を操作することで、遊技者は、自身が演出実行可能期間における所定の操作時期に第2の操作態様で操作部の操作をしなかったために見ることができなかった特別演出(第2の操作態様に対応する特別演出)を復元させて見ることができる。これにより、演出実行可能期間において自身の意思で一部または全ての特別演出を見なかったことに対して後悔するなど、遊技者が遊技に負の感情を抱く可能性を低減できるので、遊技に対する興趣の減退が抑制される。
なお、特徴20に記載の遊技機における「特別演出」は、表示部に表示される演出に限らず、表示部に表示される演出に代えて、または、表示部に表示される演出に加えて、音による演出、光による演出、動作可能な構造体の動作による演出、もしくは、それらの一部または全てを組み合わせた演出であってもよい。よって、特徴20における「第1特別演出表示手段」および「第2特別演出表示手段」は、それぞれ、表示を含めた種々の特別演出を実行する「第1特別演出実行手段」および「第2特別演出実行手段」であってもよい。
<特徴21>
特徴20に記載の遊技機であって、
前記演出実行可能期間は、前記変動実行手段により実行される図柄の変動表示の実行期間を含み、
前記図柄の変動表示の実行期間内には複数の前記操作時期が設定され、
前記第2特別演出表示手段は、前記復元可能期間内に、前記複数の操作態様のうち、前記第1の操作態様で前記操作部が操作された前記操作時期より後の前記操作時期に第2の操作態様で前記操作部が操作された場合、前記記憶制御手段により前記記憶部に記憶された演出情報に基づいて、当該第2の操作態様に対して前記特別演出選択手段により選択された特別演出を前記表示部に表示することを特徴とする遊技機。
特徴21に記載の遊技機であれば、図柄の変動表示の実行期間内において異なる操作時期に第1の操作態様または第2の操作態様で操作部を操作可能な構成において、図柄の変動表示の実行期間内における先の操作時期に第1の操作態様で操作部を操作することで、第1の操作態様に対応する特別演出を表示させたが、その後の操作時期に第2の操作態様で操作部を操作せず、第2の操作態様に対応する特別演出を表示させなかった場合であっても、復元可能期間内に第2の操作態様で操作部を操作することで、遊技者は、第2の操作態様に対応する特別演出を復元させて見ることができる。
図柄の変動表示の実行期間内に複数の操作時期が設けられている場合、各操作時期に対して表示可能な特別演出がその後の特別遊技状態の発生確率を示唆する演出である場合、後で表示された特別演出が、先に表示された特別演出より特別遊技状態に遷移する可能性が低いことを示唆する演出であった場合、遊技者は、特別遊技状態に遷移することの期待を失って遊技に落胆する虞がある。遊技者は、そのような落胆を防ぐために、後の操作時期に操作部を操作しないという選択もできるが、後の操作時期に操作部を操作しなかった場合に、その後に特別遊技状態に遷移した場合など、後になって、自身の意思で表示させなかった特別演出を表示させていたらどうなっていたかを知りたくなることがある。
これに対し、特徴21に記載の遊技機であれば、遊技者は、復元可能期間に第2の操作態様に対応する特別演出を復元させて見ることができるので、遊技者に満足感を与えることができ、遊技に対する興趣を好適に向上させることができる。
<特徴22>
特徴20または特徴21に記載の遊技機であって、
前記第2特別演出表示手段は、前記復元可能期間内に、前記複数の操作態様のうち、前記第1の操作態様で前記操作部が操作された前記操作時期に第2の操作態様で前記操作部が操作された場合、前記記憶制御手段により前記記憶部に記憶された演出情報に基づいて、当該第2の操作態様に対して前記特別演出選択手段により選択された特別演出を前記表示部に表示することを特徴とする遊技機。
特徴22に記載の遊技機であれば、演出実行可能期間内において共通する操作時期に第1の操作態様または第2の操作態様で操作部を操作可能な構成において、演出実行可能期間において第1の操作態様で操作部を操作したことで、必然的に第2の操作態様で操作部を操作できなかった場合であっても、遊技者は、復元可能期間に第2の操作態様に対応する特別演出を復元させて見ることができる。これにより、演出実行可能期間において遊技者が見ることができなかった特別遊技を見ることができるので、遊技者に満足感を与えることができ、遊技に対する興趣を好適に向上させることができる。
<特徴30>
図柄を表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記図柄の変動表示を行った後、前記抽選結果に応じた図柄を停止図柄とする停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われた後、通常遊技状態より有利な特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な第1操作部(押圧操作装置261)と、
該第1操作部とは異なる位置に設けられて遊技者が操作可能な第2操作部(選択操作装置263)と、
前記抽選手段により前記第1結果が得られた前記始動条件が成立してから、前記変動実行手段により当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われるまでの期間における少なくとも一部から構成される演出実行可能期間(装飾図柄の変動表示の実行期間)内に設定された操作時期に前記第1操作部が操作された場合に実行される特別演出を、複数種類の演出の中から選択する特別演出選択手段(副制御基板940)と、
前記演出表示可能期間内に設定された操作時期に前記第1操作部が操作された場合に、当該操作時期における当該第1操作部の操作に対して前記特別演出選択手段により選択された特別演出を前記表示部における所定の位置に表示し、当該操作時期に前記第2操作部が操作された場合には、当該操作時期における前記第1操作部の操作に対して前記特別演出選択手段により選択された特別演出が前記所定の位置とは異なる位置に表示するよう制御する特別演出制御手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
近年においては、所定のタイミングで遊技者が演出ボタンを操作することで、表示装置における表示内容が変更されたり、スピーカから対応する音声が出力されたり等の所定の演出が実行される遊技機も知られている(例えば、特開2016−193329号公報参照)。
しかしながら、遊技者が所定のタイミングで演出ボタンを操作したことに基づき所定の演出が実行されるよう構成された従来の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、遊技者が操作ボタンを操作したことで表示装置に表示される演出は常に同じ領域に表示されるので、その点においては、目新しさもなく単調であった。
これに対し、特徴30に記載の遊技機であれば、遊技者が所定のタイミングで操作部を操作したことに基づき所定の演出が好適に実行されるよう構成された遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合、変動実行手段により、図柄の変動表示が表示部にて行われた後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
抽選手段により第1結果が得られた始動条件が成立してから、変動実行手段により当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われるまでの期間における少なくとも一部から構成される演出実行可能期間内には操作時期が設定されている。当該操作時期に操作部が操作された場合に実行される各特別演出が、特別演出選択手段により、それぞれ、複数種類の演出の中から選択される。
演出実行可能期間内に設定された操作時期に第1操作部が操作された場合には、特別演出制御手段により、操作時期における当該第1操作部の操作に対して特別演出選択手段により選択された特別演出が表示部における所定の位置に表示される。その一方で、当該操作時期に第2操作部が操作された場合には、特別演出制御手段により、当該操作時期における第1操作部の操作に対して特別演出選択手段により選択された特別演出が前記所定の位置とは異なる位置に表示される。
よって、第1操作部を操作するか第2操作部を操作するかで特別演出の表示位置を変えることができるので、特別演出を遊技者の操作に応じて表示させる遊技に多様性を持たせることが可能となり、その興趣を向上させることができる。
<特徴31>
特徴30に記載の遊技機であって、
前記特別演出制御手段は、前記演出表示可能期間内に設定された操作時期に前記第2操作部が操作された場合に、当該操作時期における前記第1操作部の操作に対して前記特別演出選択手段により選択された特別演出を示す演出情報を他の遊技機に送信して、当該特別演出を当該他の遊技機の表示部に表示することを特徴とする遊技機。
特徴31に記載の遊技機であれば、演出表示可能期間内に設定された操作時期に第2操作部が操作された場合には、特別演出制御手段により、当該操作時期における第1操作部の操作に対して特別演出選択手段により選択された特別演出を示す演出情報を他の遊技機に送信することで、当該特別演出を当該他の遊技機の表示部に表示する。
よって、特別演出を他の遊技機の表示部に表示させることができるので、特別演出を他の遊技者と共に見ることができ、一人で遊技を行う場合とは異なる興趣を得ることができる。
<特徴32>
特徴30に記載の遊技機であって、
前記特別演出制御手段は、前記演出表示可能期間内に設定された操作時期に前記第2操作部が操作された場合には、当該操作時期における前記第1操作部の操作に対して前記特別演出選択手段により選択された特別演出が、前記表示部における前記所定の位置とは異なる位置に表示し、前記所定の位置に、前記操作時期に前記第1操作部または前記第2操作部のいずれも操作されなかった場合に前記表示部に表示される内容を表示することを特徴とする遊技機。
特徴32に記載の遊技機であれば、演出表示可能期間内に設定された操作時期に第2操作部が操作された場合には、特別演出制御手段により、当該操作時期における第1操作部の操作に対して特別演出選択手段により選択された特別演出が、表示部における所定の位置(すなわち、当該操作時期において第1操作部を操作した場合に特別演出が表示される位置)とは異なる位置に表示される。その一方で、表示部における所定の位置には、前記操作時期に第1操作部または第2操作部のいずれも操作されなかった場合に表示部に表示される内容が表示される。
よって、遊技者は、第2操作部を操作したことで表示される特別演出と、第1操作部または第2操作部のいずれも操作されなかった場合に表示部に表示される内容とを同時に見ることができるので、遊技に対する興趣を好適に向上させることができる。
<特徴33>
特徴30または特徴31に記載の遊技機であって、
前記演出情報を他の遊技機から受信可能な受信手段(パチンコ機100Bの副制御基板940)を備え、
前記特別演出制御手段は、他の遊技機から送信された前記演出情報を前記受信手段により受信した場合に、当該演出情報が示す特別演出を前記表示部に表示することを特徴とする遊技機。
特徴33に記載の遊技機であれば、他の遊技機から送信された演出情報を受信した場合には、特別演出表示手段により、受信した演出情報に基づき、当該演出情報が示す特別演出が表示部に表示される。よって、他の遊技機から受信した演出情報に基づく特別演出を表示部に表示させることができるので、他の遊技機で遊技する他の遊技者と共に特別演出を見ることができ、一人で遊技を行う場合とは異なる興趣を得ることができる。
<特徴40>
図柄を表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記図柄の変動表示を行った後、前記抽選結果に応じた図柄を停止図柄とする停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われた後、通常遊技状態より有利な特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記抽選結果のうち、前記変動実行手段による図柄の変動表示の実行が保留されている抽選結果を、所定個数を上限として所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶可能な保留記憶手段(主制御基板920)と、
該保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の数が上限に達した場合に、所定の確率で所定の特別演出を前記表示部にて表示する特別演出表示手段(副制御基板940)と、を備え、
前記特別演出表示手段は、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれない場合より高い確率で前記特別演出を表示することを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
また、従来のパチンコ機には、遊技球が、表示装置にて図柄の変動表示が行われている最中に始動口に入球した場合、大当りの抽選に用いる当り情報(抽選結果に対応する情報であり、抽選結果に相当する)が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として保留記憶されるよう構成されたものがある(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、当り情報が上限値に達してしまうと、遊技球が始動口に入球したとしても、その入球に対する当り情報は記憶されず無駄になるだけである。
これに対し、特徴40に記載の遊技機であれば、所定の上限値まで抽選結果を好適に保留記憶可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合、変動実行手段により、図柄の変動表示が表示部にて行われた後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
前記抽選手段による抽選結果のうち、変動実行手段による図柄の変動表示の実行が保留されている抽選結果は、保留記憶手段によって所定個数を上限として所定の記憶部に記憶可能に構成される。そのように記憶部に記憶された抽選結果の数が上限に達した場合には、特別演出表示手段により、所定の特別演出が所定の確率で表示部に表示される。よって、遊技者は、記憶部に記憶される抽選結果の数を増やすという目的を持って始動条件の成立を狙う遊技に臨むことができる。これにより、保留記憶手段によって抽選結果を所定個数(上限)まで記憶部に記憶可能な遊技機に対する遊技者の遊技意欲を向上できる。
特別演出表示手段は、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれない場合より高い確率で特別演出を表示するよう構成されている。
よって、記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合に、記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて特別演出が表示され易くなるので、特別演出の表示によって遊技者に特別遊技状態の発生を期待させる状況を作ることができる。よって、遊技の進行に気持ちのメリハリができるので、保留記憶手段によって抽選結果を所定個数(上限)まで記憶部に記憶可能な遊技機における興趣を向上できる。
なお、特徴40に記載の遊技機における「特別演出」は、表示部に表示される演出に限らず、表示部に表示される演出に代えて、または、表示部に表示される演出に加えて、音による演出、光による演出、動作可能な構造体の動作による演出、もしくは、それらの一部または全てを組み合わせた演出であってもよい。よって、特徴40における「特別演出表示手段」は、表示を含めた種々の特別演出を実行する「特別演出実行手段」であってもよい。
また、特徴40に記載の遊技機において、保留記憶手段により記憶部に記憶される(保留される)情報は、「抽選結果」の記載に代えて、「抽選手段による抽選に用いる情報」としてもよいし、「抽選結果に対応する情報」としてもよい。
<特徴50>
図柄を表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記図柄の変動表示を行った後、前記抽選結果に応じた図柄を停止図柄とする停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われた後、通常遊技状態より有利な特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記抽選結果のうち、前記変動実行手段による図柄の変動表示の実行が保留されている抽選結果を、所定個数を上限として所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶可能な保留記憶手段(主制御基板920)と、
該保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の数が上限に達した場合に、所定の確率で所定の特別演出を前記表示部にて表示する特別演出表示手段(副制御基板940)と、を備え、
前記特別演出表示手段は、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の数が所定の第1時期において上限に達した後、当該第1時期を含む所定期間内における所定の第2時期において前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の数が再度上限に達した場合には、前記第1時期において前記特別演出を表示させる場合より高い確率で前記特別演出を表示することを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
また、従来のパチンコ機には、遊技球が、表示装置にて図柄の変動表示が行われている最中に始動口に入球した場合、大当りの抽選に用いる当り情報(抽選結果に対応する情報であり、抽選結果に相当する)が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として保留記憶されるよう構成されたものがある(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、当り情報が上限値に達してしまうと、遊技球が始動口に入球したとしても、その入球に対する当り情報は記憶されず無駄になるだけである。
これに対し、特徴50に記載の遊技機であれば、所定の上限値まで抽選結果を好適に保留記憶可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合、変動実行手段により、図柄の変動表示が表示部にて行われた後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
抽選手段による抽選結果のうち、変動実行手段による図柄の変動表示の実行が保留されている抽選結果は、保留記憶手段によって所定個数を上限として所定の記憶部に記憶可能に構成される。そのように記憶部に記憶された抽選結果の数が上限に達した場合には、特別演出表示手段により、所定の特別演出が所定の確率で表示部に表示される。よって、遊技者は、記憶部に記憶される抽選結果の数を増やすという目的を持って始動条件の成立を狙う遊技に臨むことができる。これにより、保留記憶手段によって抽選結果を所定個数(上限)まで記憶部に記憶可能な遊技機に対する遊技者の遊技意欲を向上できる。
特別演出表示手段は、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の数が所定の第1時期において上限に達した後、当該第1時期を含む所定期間内における所定の第2時期において保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の数が再度上限に達した場合には、第1時期において特別演出を表示させる場合より高い確率で特別演出を表示するよう構成されている。
よって、所定期間内においては、記憶部に記憶された抽選結果の数が再度上限に達した場合には、その前に当該抽選結果の数が上限に達した場合に比べて特別演出が表示され易くなるので、遊技者は、記憶部に記憶される抽選結果の数を増やすという目的を持って始動条件の成立を狙う遊技に臨むことができる。これにより、保留記憶手段によって抽選結果を所定個数(上限)まで記憶部に記憶可能な遊技機に対する遊技者の遊技意欲を向上できる。
なお、特徴50に記載の遊技機における「特別演出」は、表示部に表示される演出に限らず、表示部に表示される演出に代えて、または、表示部に表示される演出に加えて、音による演出、光による演出、動作可能な構造体の動作による演出、もしくは、それらの一部または全てを組み合わせた演出であってもよい。よって、特徴50における「特別演出表示手段」は、表示を含めた種々の特別演出を実行する「特別演出実行手段」であってもよい。
また、特徴50に記載の遊技機において、保留記憶手段により記憶部に記憶される(保留される)情報は、「抽選結果」の記載に代えて、「抽選手段による抽選に用いる情報」としてもよいし、「抽選結果に対応する情報」としてもよい。
<特徴51>
特徴50に記載の遊技機において、
前記特別演出表示手段は、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の数が所定の第1時期において上限に達した後、前記第2時期において前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の数が再度上限に達した場合に、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、前記保留記憶手段により前記記憶部に記憶された抽選結果の中に前記第1結果を示す抽選結果が含まれない場合より高い確率で前記特別演出を表示することを特徴とする遊技機。
特徴51に記載の遊技機であれば、特別演出表示手段は、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の数が所定の第1時期において上限に達した後、第2時期において保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の数が再度上限に達した場合に、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合には、保留記憶手段により記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれない場合より高い確率で特別演出を表示するよう構成されている。
よって、記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれる場合に、記憶部に記憶された抽選結果の中に第1結果を示す抽選結果が含まれない場合に比べて特別演出が表示され易くなるので、特別演出の表示によって遊技者に特別遊技状態の発生を期待させる状況を作ることができる。よって、遊技の進行に気持ちのメリハリができるので、遊技に対する興趣を向上できる。
<特徴60>
図柄を表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記図柄の変動表示を行った後、前記抽選結果に応じた図柄を停止図柄とする停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われた後、通常遊技状態より有利な特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記抽選手段により前記第1結果が得られた前記始動条件が成立してから、前記変動実行手段により当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われるまでの期間内に設定された所定の第1時期に表示可能な第1特別演出として、その後の前記特別遊技状態の発生確率を示唆する複数種類の特別演出の中から1の特別演出を選択する第1特別演出選択手段(副制御基板940)と、
前記第1特別演出選択手段により選択された第1特別演出を前記第1時期において前記表示部に表示する第1特別演出手段(副制御基板940)と、
遊技者が操作可能な操作部(押圧操作装置261)と、
前記第1時期に前記第1特別演出手段により前記第1特別演出が実行されてから、前記期間内における前記第1時期より後ろに設定された所定の第2時期が到来する前に前記操作部が操作された場合、当該第1特別演出により示唆される前記特別遊技状態の発生確率が所定の確率より高い場合には、前記特別遊技状態の発生確率を示唆する第2特別演出を前記第2時期において前記表示部に表示しない、または、当該第1特別演出より高い前記特別遊技状態の発生確率を示唆する前記第2特別演出が前記表示部に表示されるよう制御する第2特別演出制御手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
近年においては、図柄の変動表示中に様々なキャラクタ図柄等の表示を行い、そのキャラクタ図柄等が表示される度に、表示されたキャラクタ図柄等の種別に応じた大当りとなる期待度を、遊技者に対して示唆するものが知られている(例えば、特開2009−153699号公報参照)。
しかしながら、大当りへの期待度を遊技者に示唆する演出が図柄の変動表示中に表示されるよう構成された従来の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、図柄の変動表示中、後に表示されたキャラクタ図柄等の表示が、先に表示されたキャラクタ図柄等の表示に比べて、当該表示によって示唆される大当りへの期待度が低い場合、遊技者の大当りに対する期待感は、先の表示によって一旦高まるが、後の表示によって失われてしまうために、遊技に対する興趣が減退する虞があった。
これに対し、特徴60に記載の遊技機であれば、遊技者が所定のタイミングで操作部を操作したことに基づき所定の演出が好適に実行されるよう構成された遊技機を提供することができる。所定の始動条件が成立した場合、変動実行手段により、図柄の変動表示が表示部にて行われた後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
抽選手段により第1結果が得られた始動条件が成立してから、変動実行手段により当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われるまでの期間内に設定された所定の第1時期に表示可能な第1特別演出が、第1特別演出選択手段により、その後の前記特別遊技状態の発生確率を示唆する複数種類の特別演出の中から選択される。選択された第1特別演出は、第1特別演出手段により、第1時期において表示部に表示される。
第1時期に第1特別演出手段により第1特別演出が実行されてから、前記期間(抽選手段により第1結果が得られた始動条件が成立してから、変動実行手段により当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われるまでの期間)内における第1時期より後ろに設定された所定の第2時期が到来する前に操作部が操作された場合、当該第1特別演出により示唆される特別遊技状態の発生確率が所定の確率より高い場合には、第2特別演出制御手段の制御により、特別遊技状態の発生確率を示唆する第2特別演出が第2時期において表示部に表示されない、または、当該第1特別演出より高い特別遊技状態の発生確率を示唆する第2特別演出が表示部に表示される。
よって、第1特別演出より後に、当該第1特別演出より低い特別遊技状態の発生確率を示唆する第2特別演出が表示されることを抑制できるので、第1特別演出の後に第2特別演出が行われる構成において、遊技者が特別遊技状態の発生に対する期待を失って、遊技に対する興趣が減退することを抑制できる。
なお、特徴60に記載の遊技機における「特別演出」は、表示部に表示される演出に限らず、表示部に表示される演出に代えて、または、表示部に表示される演出に加えて、音による演出、光による演出、動作可能な構造体の動作による演出、もしくは、それらの一部または全てを組み合わせた演出であってもよい。よって、特徴60における「第1特別演出表示手段」は、表示を含めた種々の特別演出を実行する「第1特別演出実行手段」であってもよく、「第2特別演出制御手段」は、表示を含めた種々の特別演出を実行するよう制御するものであってもよい。
<特徴70>
変動表示の回数に対応する2以上の数字情報が付された2つの図柄(主図柄712)を少なくとも含む複数の図柄が周回するよう配置された回胴体(中リール711M)を所定の図柄列とし、当該回胴体を含む複数の回胴体(左リール711L、中リール711M、右リール711R)を並べて構成される複数の図柄列の各々を、前記複数の回胴体を各々回胴させることによって各々変動表示可能な表示部(リール装置710)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記複数の図柄列を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記複数の図柄列が前記第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記変動実行手段により前記変動表示が行われている場合に前記始動条件が成立した場合には、所定個数を上限として、前記抽選手段による抽選結果に対応する情報を所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶することで、当該情報を、前記変動実行手段により当該情報に対応する前記変動表示が実行されるまで保留する保留手段(主制御基板920)と、
該保留手段により保留された前記抽選結果に対応する情報であって少なくとも2以上の変動表示が実行された後に実行される所定の変動表示の実行に対応する演出対象情報に基づいて、所定の演出を実行する演出実行手段(副制御基板940)と、を備え、
前記所定の演出は、前記変動実行手段により前記所定の変動表示より前に実行される変動表示において、前記複数の図柄列のうち前記所定の回胴体に表示される図柄列の図柄が、前記所定の変動表示が実行されるまでに実行される変動表示の回数に対応する数字情報が付された図柄で遊技者が視認可能に停止する演出であることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、始動入賞口に遊技球が入賞したことを契機として、図柄表示装置で演出図柄の変動表示を開始するとともに大当り抽選を行い、大当り抽選の結果に基づいて大当りを発生させると判定した場合は、大当り図柄(例えば、「777」)で演出図柄を停止表示した後に大当りを発生させる構成が知られている。
また、従来のパチンコ機には、大当り抽選の結果を先読みし、演出図柄の変動中に先読演出を行うものがある(例えば、特開2009−291480号公報参照)。先読演出とは、演出図柄の変動中に始動入賞口に遊技球が入賞した場合は、保留球数を加算するとともに、その入賞タイミングで取得した乱数値に基づいて大当り抽選を行い、その抽選結果に基づいて、当該保留球の消化により行われる演出図柄の変動表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出のことである。例えば、1番目の保留球について大当り抽選の結果が大当りである場合は、現在の変動表示の次の変動表示が終了した場合に大当りが発生することを予告する。
しかしながら、先読演出を行う従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、先読演出への遊技者の興味を高めるべく、当該先読演出の多様化が求められている。
また、従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
また、従来のパチンコ機には、遊技球が、表示装置にて図柄の変動表示が行われている最中に始動口に入球した場合、大当りの抽選に用いる当り情報(抽選結果に対応する情報であり、抽選結果に相当する)が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として保留記憶されるよう構成されたものがある(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な従来構成の遊技機について未だ改良の余地がある可能性があった。当該課題は、以下の特徴80〜B0に記載の遊技機にも共通の課題である。
これに対し、特徴70に記載の遊技機であれば、先読演出の多様化が図られた遊技機を提供することができる。また、特徴70に記載の遊技機であれば、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な構成を好適に活用可能な遊技機を提供することができる。すなわち、表示部が、変動表示の回数に対応する2以上の数字情報が付された2つの図柄を少なくとも含む複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を所定の図柄列とし、当該回胴体を含む複数の回胴体を並べて構成される複数の図柄列の各々を、前記複数の回胴体を各々回胴させることによって各々変動表示可能に構成される。
所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、前記表示部にて前記複数の図柄列が変動表示され、その後、抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、複数の図柄列が第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
変動実行手段により変動表示が行われている場合に始動条件が成立した場合には、保留手段により、抽選手段による抽選結果に対応する情報が所定の記憶部に記憶され、それにより、当該情報を、所定個数を上限として、変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留することができる。
保留手段により保留された抽選結果に対応する情報であって少なくとも2以上の変動表示が実行された後に実行される所定の変動表示の実行に対応する演出対象情報に基づいて、演出実行手段により、所定の演出として、変動実行手段によって所定の変動表示より前に実行される変動表示において、複数の図柄列のうち所定の回胴体に表示される図柄列の図柄が、所定の変動表示が実行されるまでに実行される変動表示の回数に対応する数字情報が付された図柄で遊技者が視認可能に停止する演出が実行される。
よって、遊技者は、実行中の変動表示において、所定の回胴体に表示される図柄列の図柄に付された数字情報を視認することで、その後に所定の変動表示が実行されるまでに実行される変動表示の回数を当該数字情報から把握することができる。当該回数は変動表示が行われる毎にカウントダウンされていくので、次第に近づく所定の変動表示に対する抽選結果への期待感を増幅させ、それにより、遊技に対する興趣を向上できる。
また、所定の変動表示が実行されるまでに実行される変動表示の回数のカウントダウンは、変動表示する回胴体に表示される図柄列の図柄によって行われるので、当該カウントダウンを遊技者が見逃すことを抑制できる。
また、変動表示する図柄列は、回胴体に限らず、液晶表示装置等による画像表示によって実行する遊技機もあるものの、画像表示によって変動表示を実行する場合には、開発コストが高くなったり、部品コストが高くなり易く、また、立体的な回胴体による変動表示を好む遊技者も多く存在する。このとき、立体的な回胴体を用いて変動表示を行う遊技機では、変動表示される図柄とは別に、上記したカウントダウンの回数を表示しようとすると、表示装置のコストが付加されてしまう。
これに対して、特徴70に記載の遊技機であれば、立体的な回胴体に数字情報が付される図柄を含む構成とし、この図柄によって抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄の一部を構成することができる。このため、立体的な回胴体を用いて変動表示を行う遊技機にて、回胴体に表示する図柄の表示サイズは大きく設定して遊技者に図柄を視認し易くし、且つ、コスト増を抑制しつつ、所定の変動表示が実行されるまでのカウントダウンの表示が図柄によって行われる演出を備えた遊技機を提供することができる。
なお、特徴70に記載の遊技機における「…数字情報が付された図柄で遊技者が視認可能に停止する」とは、当該数字情報が付された図柄が完全に停止することに限定されず、当該図柄が所定の範囲内で停留して揺動などの動作を伴うものであってもよく、当該図柄の最終的な停止でなく変動途中の一時的な停止であってもよい。
<特徴71>
特徴70に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、前記変動実行手段により前記所定の変動表示より前に実行される変動表示において、前記所定の回胴体に表示される図柄列の図柄は、当該所定の回胴体とは異なる回胴体が変動している状態で、前記所定の変動表示が実行されるまでに実行される変動表示の回数に対応する数字情報が付された図柄で遊技者が視認可能に停止する演出であることを特徴とする遊技機。
特徴71に記載の遊技機であれば、遊技者は、実行中の変動表示において、他の回胴体(所定の回胴体とは異なる回胴体)が変動している状態で、所定の回胴体に表示される図柄列の図柄に付された数字情報を視認することで、その後に所定の変動表示が実行されるまでに実行される変動表示の回数を当該数字情報から把握することができる。よって、遊技者は、複数の回胴体の中から、所定の回胴体を他の回胴体と区別して把握し易いので、当該所定の回胴体において行われるカウントダウンを遊技者が見逃すことを抑制できる。
<特徴80>
図柄を表示可能な表示部(リール装置710、装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記図柄を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示する第1変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記第1変動実行手段によって当該第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記第1変動実行手段により前記図柄の変動表示が行われている場合に前記始動条件が成立した場合には、所定個数を上限として、前記抽選手段による抽選結果に対応する情報を所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶することで、当該情報を、前記第1変動実行手段により当該情報に対応する前記図柄の変動表示が実行されるまで保留する保留手段(主制御基板920)と、
該保留手段により保留された前記抽選結果に対応する情報の数が上限に達した場合に、所定の確率で所定の特別演出の実行を選択する特別演出選択手段(副制御基板940)と、
前記保留手段により保留された前記抽選結果に対応する情報の数が上限に達した場合であって前記特別演出選択手段により前記特別演出の実行が選択された場合に、前記表示部または該表示部とは異なる第2表示部(抽選結果表示装置730)にて所定の第2変動表示を行った後、所定の停止態様で停止表示する第2変動実行手段(副制御基板940)と、
該第2変動実行手段により前記第2変動表示が前記所定の停止態様で停止表示された場合、前記特別演出を実行する特別演出実行手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
また、従来のパチンコ機には、遊技球が、表示装置にて図柄の変動表示が行われている最中に始動口に入球した場合、大当りの抽選に用いる当り情報(抽選結果に対応する情報であり、抽選結果に相当する)が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として保留記憶されるよう構成されたものがある(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、当り情報が上限値に達してしまうと、遊技球が始動口に入球したとしても、その入球に対する当り情報は記憶されず無駄になるだけである。
これに対し、特徴80に記載の遊技機であれば、所定の上限値まで抽選結果を好適に保留記憶可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、第1変動実行手段により、図柄が表示部にて変動表示された後、抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
第1変動実行手段により変動表示が行われている場合に始動条件が成立した場合には、保留手段により、抽選手段による抽選結果に対応する情報が所定の記憶部に記憶され、それにより、当該情報を、所定個数を上限として、変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留することができる。
保留手段により保留された抽選結果に対応する情報の数が上限に達した場合には、特別演出選択手段により、所定の確率で所定の特別演出の実行が選択される。特別演出の実行が選択された場合、第2変動実行手段により、表示部または該表示部とは異なる第2表示部にて所定の第2変動表示が行われた後、所定の停止態様で停止表示され、その後、特別演出実行手段により特別演出が実行される。
よって、特別演出選択手段により特別演出の実行が選択された場合には、当該特別演出が特別演出実行手段により実行されるので、遊技者は、保留される抽選結果に対応する情報の数を増やすという目的を持って始動条件の成立を狙う遊技に臨むことができる。これにより、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な遊技機に対する遊技者の遊技意欲を向上できる。
また、特別演出選択手段により特別演出が選択されたか否かが、第2変動表示後の停止表示として遊技者に報知されるので、保留された抽選結果に対応する情報の数が上限に達してから、第2変動表示が終了するまでの期間(すなわち、第2変動表示の実行期間中)において、特別演出の実行に対する遊技者の期待感を好適に増幅させることができる。
なお、特徴80に記載の遊技機における「特別演出」は、表示部に表示される演出、音による演出、光による演出、または、動作可能な構造体の動作による演出であってもよく、あるいは、これらの演出の一部または全てを組み合わせた演出であってもよい。
また、特徴80に記載の遊技機における第2変動実行手段は、保留手段により保留された抽選結果に対応する情報の数が上限に達した場合に、表示部または該表示部とは異なる第2表示部にて所定の第2変動表示を行った後、特別演出選択手段により特別演出の実行が選択されている場合に所定の停止態様で停止表示し、特別演出の実行が選択されていない場合に所定の停止態様とは異なる停止態様で停止表示するとしてもよい。
<特徴81>
特徴80に記載の遊技機であって、
前記第2変動実行手段は、前記表示部または前記第2表示部にて所定の範囲内で変動する前記第2変動表示を行った後、前記特別演出選択手段により前記特別演出の実行が選択された場合と前記特別演出の実行が選択されなかった場合とで前記所定の範囲内における異なる位置で停止表示を行うことを特徴とする遊技機。
特徴81に記載の遊技機であれば、第2変動実行手段により第2変動表示が行われた場合、特別演出選択手段により特別演出の実行が選択された場合と、特別演出の実行が選択されなかった場合とで、当該第2変動表示後の停止表示の位置が異なっているので、遊技者は、特別演出の実行が選択されたか否かを停止表示の位置から感覚的に判断し易い。特に、当該停止表示は所定の範囲に限られるので、遊技者が停止表示の位置を把握し易い。
<特徴90>
複数の図柄列を各々変動表示可能な表示部(リール装置710、装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記複数の図柄列を変動表示した後、前記抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記複数の図柄列が前記第1結果に対応する図柄の組み合わせで停止表示された後、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記変動実行手段により変動表示が行われている場合に前記始動条件が成立した場合には、所定個数を上限として、前記抽選手段による抽選結果に対応する情報を所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶することで、当該情報を、前記変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留する保留手段(主制御基板920)と、
該保留手段により保留された前記抽選結果に対応する情報の数が上限に達した場合に、所定の確率で所定の特別演出の実行を選択する特別演出選択手段(副制御基板940)と、
該特別演出選択手段により前記特別演出の実行が選択された場合に、前記特別演出を実行する特別演出実行手段(副制御基板940)と、
前記特別演出選択手段により前記特別演出の実行が選択された場合であって、前記変動実行手段によって前記変動表示が実行されている場合には、当該変動表示の内容として所定の注目表示が表示されている時期とは異なる時期に、前記特別演出の実行が選択されたことを遊技者が認識可能に表示する選択結果表示手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
また、従来のパチンコ機には、遊技球が、表示装置にて図柄の変動表示が行われている最中に始動口に入球した場合、大当りの抽選に用いる当り情報(抽選結果に対応する情報であり、抽選結果に相当する)が予め定められた所定数(例えば、4個)を上限として保留記憶されるよう構成されたものがある(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、当り情報が上限値に達してしまうと、遊技球が始動口に入球したとしても、その入球に対する当り情報は記憶されず無駄になるだけである。
これに対し、特徴90に記載の遊技機であれば、所定の上限値まで抽選結果を好適に保留記憶可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、複数の図柄列が表示部にて変動表示された後、抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、複数の図柄列が第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
変動実行手段により変動表示が行われている場合に始動条件が成立した場合には、保留手段により、抽選手段による抽選結果に対応する情報が所定の記憶部に記憶され、それにより、当該情報を、所定個数を上限として、変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留することができる。
保留手段により保留された抽選結果に対応する情報の数が上限に達した場合には、特別演出選択手段により、所定の確率で所定の特別演出の実行が選択される。特別演出の実行が選択された場合、当該特別演出が特別演出実行手段により実行される。よって、特別演出選択手段により特別演出の実行が選択された場合には、当該特別演出が特別演出実行手段により実行されるので、遊技者は、保留される抽選結果に対応する情報の数を増やすという目的を持って始動条件の成立を狙う遊技に臨むことができる。これにより、所定の上限値まで抽選結果を保留記憶可能な遊技機に対する遊技者の遊技意欲を向上できる。
また、特別演出選択手段により特別演出の実行が選択された場合であって、変動実行手段によって変動表示が実行されている場合には、特別演出の実行が選択されたことが、選択結果表示手段により、当該変動表示の内容として所定の注目表示が表示されている時期とは異なる時期に遊技者が認識可能に表示される。
よって、特別演出の実行が選択されたことを示す表示が注目表示の表示時期と重ならないので、遊技者は、特別演出の実行が選択されたことを示す表示を見逃し難い。また、変動表示の内容として所定の注目表示が表示されている場合には、当該注目表示に遊技者を専念させることができるので、注目表示による実行中の変動表示に対する期待感を好適に向上させることができる。
なお、特徴90に記載の遊技機における「所定の注目表示」は、複数の図柄列のうち一部の図柄列が第1結果に対応する図柄の組み合わせのうち一部を構成した状態で停止表示するまでの表示(所謂「リーチ表示」)であってもよく、表示部でのキャラクタ(例えば、魚の群れ)の表示や発光部の発光などによる示唆演出(特別遊技状態への遷移しやすさの程度または期待度を示唆する演出)であってもよい。
また、特徴90に記載の遊技機における「特別演出」は、表示部に表示される演出、音による演出、光による演出、または、動作可能な構造体の動作による演出であってもよく、あるいは、これらの演出の一部または全てを組み合わせた演出であってもよい。
<特徴91>
特徴90に記載の遊技機であって、
前記選択結果表示手段は、前記特別演出選択手段により前記特別演出の実行が選択された場合であって、前記変動実行手段によって実行される変動表示において前記所定の注目表示が表示される場合には、当該注目表示の終了時期を早め、当該注目表示の終了後に、前記特別演出の実行が選択されたことを遊技者が認識可能に表示することを特徴とする遊技機。
特徴91に記載の遊技機であれば、特別演出選択手段により特別演出の実行が選択された場合であって、変動実行手段によって実行される変動表示において所定の注目表示が表示される場合には、選択結果表示手段により、当該注目表示の終了時期が早められ、特別演出の実行が選択されたことが当該注目表示の終了後に遊技者が認識可能に表示される。これにより、遊技者に注目表示を見せつつ、特別演出の実行が選択されたことを示す表示を早期に見せることができる。
<特徴92>
特徴90または特徴91に記載の遊技機であって、
前記所定の注目表示は、前記複数の図柄列のうち一部の図柄列が前記第1結果に対応する図柄の組み合わせのうち一部を構成した状態で停止表示した後、残りの図柄列を前記抽選手段による抽選結果に応じた図柄で停止表示するまでの表示であり、
前記選択結果表示手段は、前記特別演出選択手段により前記特別演出の実行が選択された場合であって、前記変動実行手段によって実行される変動表示において前記所定の注目表示が表示される場合には、前記所定の注目表示の終了後に、前記特別演出の実行が選択されたことを遊技者が認識可能に表示することを特徴とする遊技機。
特徴92に記載の遊技機であれば、特別演出選択手段により特別演出の実行が選択された場合であって、変動実行手段によって実行される変動表示において所定の注目表示が表示される場合には、選択結果表示手段により、特別演出の実行が選択されたことが当該注目表示の終了後に遊技者が認識可能に表示される。ここで、当該注目表示は、複数の図柄列のうち一部の図柄列が第1結果に対応する図柄の組み合わせのうち一部を構成した状態で停止表示した後、残りの図柄列を抽選手段による抽選結果に応じた図柄で停止表示するまでの表示であり、遊技者に特別遊技状態への遷移を期待させる表示であるので、当該注目表示に遊技者を専念させることで、注目表示による実行中の変動表示に対する期待感を好適に向上させることができる。
<特徴A0>
複数の図柄列を各々変動表示可能な表示部(リール装置710、装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記複数の図柄列を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記複数の図柄列が前記第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記変動実行手段により変動表示が行われている場合に前記始動条件が成立した場合には、所定個数を上限として、前記抽選手段による抽選結果に対応する情報を所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶することで、当該情報を、前記変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留する保留手段(主制御基板920)と、
該保留手段により保留された前記抽選結果に対応する情報であって少なくとも1以上の変動表示が実行された後に実行される所定の変動表示の実行に対応する演出対象情報に基づいて、所定の演出を実行する演出実行手段(副制御基板940)と、を備え、
前記所定の演出は、
前記第1結果に対応する停止図柄が停止表示された場合に前記特別遊技状態へ遷移することとなる所定の表示領域(中段ラインL2)に、前記複数の図柄列が前記第1結果とは異なる抽選結果に対応する停止図柄であって前記特別遊技状態へ遷移しない所定の図柄の組合せとなる停止図柄で停止表示する第1の変動表示を実行し、
該第1の変動表示を実行した後、前記変動実行手段により前記所定の変動表示より前に実行される1以上の変動表示、または、前記所定の変動表示において、前記所定の図柄の組合せに含まれる一部の図柄であって当該一部の図柄を含めると前記所定の表示領域に前記第1結果に対応する停止図柄を停止表示し得ない一部の図柄(第2副図柄713B)が前記所定の表示領域に表示された状態を維持したまま、前記複数の図柄列のうち当該一部の図柄を含む図柄列(中図柄列)とは異なる他の図柄列(左図柄列、右図柄列)が変動する第2の変動表示を開始し、
前記所定の変動表示において行われる所定の注目表示に同期して、または、当該所定の変動表示の終了時期より所定時間前のタイミングで、前記複数の図柄列のうち前回以前から停止していた図柄列(中図柄列)の変動を開始する演出であることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、始動入賞口に遊技球が入賞したことを契機として、図柄表示装置で演出図柄の変動表示を開始するとともに大当り抽選を行い、大当り抽選の結果に基づいて大当りを発生させると判定した場合は、大当り図柄(例えば、「777」)で演出図柄を停止表示した後に大当りを発生させる構成が知られている。
また、従来のパチンコ機には、大当り抽選の結果を先読みし、演出図柄の変動中に先読演出を行うものがある(例えば、特開2009−291480号公報参照)。先読演出とは、演出図柄の変動中に始動入賞口に遊技球が入賞した場合は、保留球数を加算するとともに、その入賞タイミングで取得した乱数値に基づいて大当り抽選を行い、その抽選結果に基づいて、当該保留球の消化により行われる演出図柄の変動表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出のことである。例えば、1番目の保留球について大当り抽選の結果が大当りである場合は、現在の変動表示の次の変動表示が終了した場合に大当りが発生することを予告する。
しかしながら、先読演出を行う従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、先読演出への遊技者の興味を高めるべく、当該先読演出の多様化が求められている。
これに対し、特徴A0に記載の遊技機であれば、先読演出の多様化が図られた遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、複数の図柄列が表示部にて変動表示された後、抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、複数の図柄列が第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
変動実行手段により変動表示が行われている場合に始動条件が成立した場合には、保留手段により、抽選手段による抽選結果に対応する情報が所定の記憶部に記憶され、それにより、当該情報を、所定個数を上限として、変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留することができる。
保留手段により保留された抽選結果に対応する情報であって少なくとも1以上の変動表示が実行された後に実行される所定の変動表示の実行に対応する演出対象情報に基づいて、所定の演出が演出実行手段により実行される。
具体的に、当該所定の演出においては、まず、第1結果に対応する停止図柄が停止表示された場合に特別遊技状態へ遷移することとなる所定の表示領域に、複数の図柄列が、第1結果とは異なる抽選結果に対応する停止図柄であって特別遊技状態へ遷移しない所定の図柄の組合せとなる停止図柄で停止表示する第1の変動表示が実行される。
第1の変動表示が実行された後、変動実行手段により所定の変動表示より前に実行される1以上の変動表示、または、所定の変動表示において、第1の変動表示において停止表示された停止図柄である所定の図柄の組合せに含まれる一部の図柄であって、当該一部の図柄を含めると所定の表示領域に第1結果に対応する停止図柄を停止表示し得ない一部の図柄が所定の表示領域に表示された状態を維持したまま、複数の図柄列のうち当該一部の図柄を含む図柄列とは異なる他の図柄列が変動する第2の変動表示が開始される。
そして、所定の変動表示において行われる所定の注目表示に同期して、または、当該所定の変動表示の終了時期より所定時間前のタイミングで、複数の図柄列のうち前回以前から停止していた図柄列(すなわち、第1の変動表示において停止表示された停止図柄のうち所定の表示領域に表示される一部の図柄を含む図柄列)の変動が開始される。
よって、所定の変動表示より前に実行される1以上の変動表示、または、所定の変動表示においては、第2変動表示として、第1の変動表示において停止表示された停止図柄のうち一部の図柄を所定の表示領域に表示された状態を維持したまま、当該一部の図柄を含む図柄列とは異なる他の図柄列の変動が行われるので、遊技者は第2変動表示が開始されたことで、その後に到来する、所定の変動表示に対する抽選結果の表示(停止表示)への期待感を増幅させ、それにより、遊技に対する興趣を向上できる。
特に、所定の変動表示より前の変動表示から停止されていた図柄列が、当該所定の変動表示において行われる所定の注目表示に同期して、または、当該所定の変動表示の終了時期より所定時間前のタイミングで変動を開始するので、所定の変動表示の終了時期が近づいたことを強く印象付け、それにより、所定の変動表示に対する抽選結果への期待感をより一層高めることができる。
また、所定の変動表示より前の変動表示から停止されていた図柄列において所定の表示領域に表示される図柄(第1の変動表示において停止表示された停止図柄のうち一部の図柄)は、当該図柄を含めると所定の表示領域に第1結果に対応する停止図柄を停止表示し得ない図柄であるので、所定の変動表示より前に実行される1以上の変動表示において、第2変動表示として変動する他の図柄列が停止した場合に第1結果に対応する停止図柄が停止表示されることを防止できる。
なお、特徴A0に記載の遊技機における「所定の注目表示」は、複数の図柄列のうち一部の図柄列が第1結果に対応する図柄の組み合わせのうち一部を構成した状態で停止表示するまでの表示(所謂「リーチ表示」)であってもよく、表示部でのキャラクタ(例えば、魚の群れ)の表示や発光部の発光などによる示唆演出(特別遊技状態への遷移しやすさの程度または期待度を示唆する演出)であってもよい。
<特徴A1>
特徴A0に記載の遊技機であって、
前記第1変動表示は、前記他の図柄列が変動している状態で、前記他の図柄列とは異なる図柄列における前記第1結果を構成し得ない図柄が前記所定の表示領域に停止した後、前記所定の図柄の組合せとなる停止図柄となるよう前記他の図柄列が停止することを特徴とする遊技機。
特徴A1に記載の遊技機であれば、第1変動表示において、他の図柄列に先立ち停止された図柄列が、その後の所定の変動表示において行われる所定の注目表示に同期して、または、当該所定の変動表示の終了時期より所定時間前のタイミングで再変動されるまで停止されるので、当該最変動される図柄列に対する遊技者の注目を集め易く、当該最変動による所定の変動表示に対する抽選結果への期待感を好適に高めることができる。
<特徴B0>
複数の図柄列を各々変動表示可能な表示部(リール装置710、装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記複数の図柄列を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって当該第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記変動実行手段により変動表示が行われている場合に前記始動条件が成立した場合には、所定個数を上限として、前記抽選手段による抽選結果に対応する情報を所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶することで、当該情報を、前記変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留する保留手段(主制御基板920)と、
該保留手段により保留された前記抽選結果に対応する情報であって少なくとも1以上の変動表示が実行された後に実行される所定の変動表示の実行に対応する演出対象情報に基づいて、所定の演出を実行する演出実行手段(副制御基板940)と、を備え、
前記所定の演出は、前記変動実行手段により前記所定の変動表示より前に実行される変動表示として、前記第1結果に対応する停止図柄を構成しない一部の図柄(第2副図柄713B)を、前記第1結果に対応する停止図柄が停止表示された場合に前記特別遊技状態へ遷移することとなる所定の表示領域(中段ラインL2)に当該変動表示の全期間において表示し続け、前記複数の図柄列のうち前記一部の図柄を含む図柄列(中図柄列)とは別の図柄列(左図柄列、右図柄列)を変動表示した後、当該別の図柄列を停止表示する演出であることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、始動入賞口に遊技球が入賞したことを契機として、図柄表示装置で演出図柄の変動表示を開始するとともに大当り抽選を行い、大当り抽選の結果に基づいて大当りを発生させると判定した場合は、大当り図柄(例えば、「777」)で演出図柄を停止表示した後に大当りを発生させる構成が知られている。
また、従来のパチンコ機には、大当り抽選の結果を先読みし、演出図柄の変動中に先読演出を行うものがある(例えば、特開2009−291480号公報参照)。先読演出とは、演出図柄の変動中に始動入賞口に遊技球が入賞した場合は、保留球数を加算するとともに、その入賞タイミングで取得した乱数値に基づいて大当り抽選を行い、その抽選結果に基づいて、当該保留球の消化により行われる演出図柄の変動表示が終了した場合に発生する遊技状態について予告する演出のことである。例えば、1番目の保留球について大当り抽選の結果が大当りである場合は、現在の変動表示の次の変動表示が終了した場合に大当りが発生することを予告する。
しかしながら、先読演出を行う従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、先読演出への遊技者の興味を高めるべく、当該先読演出の多様化が求められている。
これに対し、特徴B0に記載の遊技機であれば、先読演出の多様化が図られた遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、複数の図柄列が表示部にて変動表示された後、抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、複数の図柄列が第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
変動実行手段により変動表示が行われている場合に始動条件が成立した場合には、保留手段により、抽選手段による抽選結果に対応する情報が所定の記憶部に記憶され、それにより、当該情報を、所定個数を上限として、変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留することができる。
保留手段により保留された抽選結果に対応する情報であって少なくとも1以上の変動表示が実行された後に実行される所定の変動表示の実行に対応する演出対象情報に基づいて、所定の演出が演出実行手段により実行される。所定の演出が実行されることで、その後に到来する、所定の変動表示に対する抽選結果の表示(停止表示)への期待感を増幅させることができ、それにより、遊技に対する興趣を向上できる。
当該所定の演出においては、変動実行手段により所定の変動表示より前に実行される変動表示において、第1結果に対応する停止図柄を構成しない一部の図柄が、第1結果に対応する停止図柄が停止表示された場合に特別遊技状態へ遷移することとなる所定の表示領域に当該変動表示の全期間において表示され続けて、複数の図柄列のうち前記一部の図柄を含む図柄列とは別の図柄列が変動表示された後に、当該別の図柄列が停止表示される。
よって、所定の変動表示より前に実行される変動表示において、第1結果に対応する停止図柄を構成しない一部の図柄が当該変動表示の開始から終了まで表示されることを見せることで、遊技者は、当該変動表示では第1結果に対応する停止図柄が表示されないことを認識し、それにより、その後の到来する所定の変動表示に対する期待感を益々増幅させることができる。
なお、特徴B0に記載の遊技機において、変動表示の全期間において所定の表示領域に表示される「第1結果に対応する停止図柄を構成しない図柄」は、複数の図柄列のうち1の図柄列に含まれる図柄であってもよいし、複数の図柄列のうち1の図柄列を除く図柄列の一部または全部に含まれる複数の図柄であってもよい。
<特徴C0>
発射装置(発射装置330)から発射された遊技球が流下する遊技領域を備えた遊技機であって、
前記遊技領域において所定の方向側へ遊技球を誘導可能に並んで立設された複数の遊技釘からなる球誘導釘部(釘411A、釘411B)と、
該球誘導釘部を構成する前記複数の遊技釘の基端側を支持し、前側から後側を透視可能な光透過性を有する板状の光透過性釘支持部材(基体401の領域J)と、
該光透過性釘支持部材の後側に設けられる第1通路(左側第1通路1613A、右側第1通路1613B)と、
前記遊技領域を流下する遊技球のうち所定の入口(入口1611)から進入した遊技球を前記第1通路へ誘導する通路構成部(案内通路1612)と、
前記第1通路に沿って流下する遊技球を検出可能な検出部(左側始動入賞スイッチ1441A、右側始動入賞スイッチ1441B)と、
該検出部により遊技球が検出された場合に所定の特典を付与する特典付与手段(主制御基板920)と、
前記検出部より上流側において前記第1通路とは異なる方向へ分岐して設けられた第2通路であって、前記第1通路から遊技球が進入した場合、当該遊技球は前記検出部により検出されることのない第2通路(左側第2通路1614A、右側第2通路1614B)と、
該第2通路が、遊技球が進入した場合に前記所定の特典が付与されない領域であることを遊技者が認識可能な所定特典無付与情報(非始動入賞領域情報)を表示する情報表示部(情報表示部753)と、を備え、
該情報表示部は、前記光透過性釘支持部材よりも後側であって、遊技機正面視において前記複数の遊技釘に重ならず、前記遊技機の前側に遊技者の視点が位置した場合における所定の斜め方向視において前記複数の遊技釘の奥側に重なる位置に設けられていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた入賞口(例えば、始動口)に入球した遊技球が検知センサ(入賞スイッチ)により検出されると、遊技における特典を付与する構成(例えば、始動入賞が発生して大当り抽選が行われ、当該大当り抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成)が知られている(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
また、従来のパチンコ機において、所定の入口から進入した遊技球を始動口に案内する案内通路に対し、当該案内通路から分岐して始動口への入賞を検知する検知センサに検出されることがない分岐通路を設けることで、当該入口に遊技球が進入したとしても、その一部が始動入賞とならないように構成されることがある。
しかしながら、上記遊技機に代表されるように、所定の入口から案内通路へ進入した遊技球の一部が所定の特典を付与する入賞とならないように他の通路を設けた場合に、当該他の通路の存在を遊技者に好適に認識させる構成において改良の余地がある可能性がある。
例えば、所定の入口から進入した遊技球が進入可能な、上記分岐通路のような始動入賞とならない領域の存在を遊技者が認識できるよう所定の情報を表示した場合、当該情報によって、始動入賞とならない領域の存在を遊技者に報せることができる一方で、始動入賞とならない領域に遊技球が進入した場合に遊技者が遊技をつまらなく感じてしまう可能性もあった。
これに対し、特徴C0に記載の遊技機であれば、遊技球が検出された場合に所定の特典が付与される検出部に通じる所定の入口から進入した遊技球の一部が所定の特典を付与する入賞とならないようにする他の通路を設けた構成であって、当該他の通路の存在を好適に表示可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技領域を流下する遊技球のうち所定の入口から進入した遊技球は、通路構成部によって第1通路へと誘導される。第1通路に沿って流下する遊技球が検出部により検出された場合、特典付与手段によって所定の特典が付与される。
一方、検出部より上流側には第1通路とは異なる方向へ分岐する第2通路が設けられており、第1通路を流下する遊技球の一部は第2通路を通過し得る。遊技球が第2通路に進入した場合、当該遊技球は検出部により検出されない。よって、所定の入口から進入した遊技球が、第1通路を流下して検出部により検出された場合には、遊技者は所定の特典を得ることができるが、第1通路から第2通路に進入した場合には、遊技者は所定の特典を得ることができない。
第1通路は、前側から後側を透視可能な光透過性を有する板状の光透過釘支持部材の裏側に設けられているので、遊技者は、第1通路を流下する遊技球を視認することができ、また、当該第1通路から第2通路への遊技球の進入を視認し得る。
光透過性釘支持部材よりも後側には、情報表示部が設けられている。当該情報表示部には、第2通路が、遊技球が進入した場合に所定の特典が付与されない領域であることを遊技者が認識可能な所定特典無付与情報が表示される。よって、当該所定特典無付与情報を視認した遊技者は、第2通路が、遊技球が進入した場合に所定の特典が付与されない領域であることを把握する。
情報表示部は、遊技機の前側に遊技者の視点が位置した場合における所定の斜め方向視において複数の遊技釘の奥側に重なる位置に設けられているので、遊技中であることで視点が遊技機の前側に位置する遊技者は、所定の斜め方向を見た場合に複数の遊技釘の奥側に重なる情報表示部を見ることになる。よって、遊技中の遊技者は、複数の遊技釘によって所定特典無付与情報を認識し難いので、所定の入口から進入した遊技球が第1通路を経て第2通路に進入した場合であっても、所定の特典が付与されないことに対する遊技者の落胆を好適に抑制できる。
その一方で、光透過性釘支持部材は、球誘導釘部を構成する複数の遊技釘の基端側を支持する部材として構成されるが、情報表示部は、遊技機正面視において複数の遊技釘に重ならない位置に設けられている。よって、遊技機正面からの情報表示部の視認性は十分に確保されるので、所定特典無付与情報を好適に報せることができる。
なお、特徴C0に記載の「所定の特典」としては、始動入賞の発生、抽選条件、抽選確率、抽選に当選した場合に発生する特別遊技状態、遊技球の払出数などが例示される。
また、特徴C0に記載の「所定の斜め方向視において前記複数の遊技釘の奥側に重なる位置」は、所定の斜め方向視において前記複数の遊技釘に対して当該斜め方向の先端側に重なる位置としてもよい。
<特徴C1>
特徴C0に記載の遊技機であって、
前記光透過性釘支持部材よりも後側に配置されて、遊技機正面視において前記情報表示部の前側に重なる部位(通路壁部1631A)を有する第1後側部(通路形成部材1631)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C1に記載の遊技機であれば、光透過性釘支持部材よりも後側には、遊技機正面視において情報表示部の前側に重なる部位を有する第1後側部が設けられているので、前方から見て第1後側部の後側に重なる所定特典無付与情報の視認性を低くすることができる。これにより、遊技中の遊技者は、所定特典無付与情報をさらに認識し難くなるので、所定の入口から進入した遊技球が第1通路を経て第2通路に進入した場合における遊技者の落胆をより好適に抑制できる。
<特徴C2>
特徴C0または特徴C1に記載の遊技機であって、
前記光透過性釘支持部材よりも後側に配置されて、前記遊技機の前側に遊技者の視点が位置した場合における前記所定の斜め方向視において前記情報表示部の前側に重なる部位(通路壁部1631B)を有する第2後側部(通路形成部材1631)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴C2に記載の遊技機であれば、光透過性釘支持部材よりも後側には、遊技機の前側に遊技者の視点が位置した場合における所定の斜め方向視において情報表示部の前側に重なる部位を有する第2後側部が設けられているので、前方から見て第2後側部の後側に重なる所定特典無付与情報の視認性を低くすることができる。これにより、遊技中の遊技者は、所定特典無付与情報をさらに認識し難くなるので、所定の入口から進入した遊技球が第1通路を経て第2通路に進入した場合における遊技者の落胆をより好適に抑制できる。
<特徴C3>
特徴C0から特徴C2のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定特典無付与情報は、前記所定の特典が付与されない領域であることを示す所定の文字列から構成され、
前記所定の文字列は、前記遊技機の前側に遊技者の視点が位置した場合における前記所定の斜め方向視において前記情報表示部の前側に重なる前記複数の遊技釘の配列に沿って配列されていることを特徴とする遊技機。
特徴C3に記載の遊技機であれば、所定特典無付与情報は、所定の文字列から構成され、当該所定の文字列は、遊技機の前側に遊技者の視点が位置した場合における所定の斜め方向視において情報表示部の前側に重なる複数の遊技釘の配列に沿って配列される。よって、所定特典無付与情報を構成する文字列の多くの領域が、前記所定の斜め方向視において複数の遊技釘に重なるように配置されるので、遊技中の遊技者は、所定特典無付与情報をさらに認識し難い。よって、所定の入口から進入した遊技球が第1通路を経て第2通路に進入した場合における遊技者の落胆をより好適に抑制できる。
<特徴D0>
遊技球が流下可能な遊技領域が前面側に形成されるとともに、前記遊技領域内に形成された開口を有する遊技板(基体401)と、
該遊技板より後側に設けられて、遊技機正面視において前記開口内に位置する装飾面(基体701)と、
複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の図柄列として、当該回胴体を複数並べて構成される複数の図柄列の各々を、各回胴体を回動させることによって各々変動表示可能に構成された変動表示部であって、前記遊技板における前記開口内に設けられて、前記複数の図柄を視認可能に前記複数の回胴体の一部が前記開口より前側に突出する変動表示部(リール装置710)と、
前記複数の図柄を視認可能に前記複数の回胴体の前側に重なる位置に設けられ、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に略円弧形状に突出する板状に構成された表示カバー部であって、該板状の板面が連続する方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光を照射した場合に当該光によって所定の画像(絵柄743)を発光表示可能な導光部(導光板715B)を有する表示カバー部(樹脂カバー715)と、
前記遊技板における前記開口の周縁の少なくとも一部であって、前記導光部が表示可能な前記所定の画像の少なくとも一方側に設けられる遊技板画像表示部であって、前記所定の画像とともに所定の方向側に連続する装飾画像(左方向を向く魚群)の一部を構成する遊技板画像表示部(絵柄741)と、備え、
前記装飾面は、遊技機正面視において前記表示カバー部における前記導光部と前記遊技板画像表示部との間に設けられて、前記所定の画像および前記遊技板画像表示部とともに前記連続する装飾画像の一部を構成する装飾面画像表示部(絵柄742)を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
かかる従来のパチンコ機においては、液晶表示装置に、抽選結果に対応した図柄を表示したり、様々な演出画像を表示させることで遊技の興趣向上を図っている。また、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体に図柄を印刷等して抽選結果を表示する構成も知られている。しかしながら、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を備えた遊技機においては、演出用の表示領域を広範囲に設けることが難しい場合がある。
これに対し、特徴D0に記載の遊技機であれば、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を備えた遊技機であっても、広範囲な演出用の表示領域を好適に設置可能な遊技機を提供することができる。すなわち、変動表示部が、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の図柄列として、当該回胴体を複数並べて構成される複数の図柄列の各々を、各回胴体を回動させることによって各々変動表示可能に構成される。当該変動表示部は、遊技板における遊技領域内に形成された開口内に、複数の回胴体の一部が複数の図柄を視認可能に当該開口より前側に突出して設けられている。
変動表示部における複数の図柄を視認可能に複数の回胴体の前側に重なる位置には、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に略円弧形状に突出する板状に構成された表示カバー部が設けられている。表示カバー部は、当該表示カバー部における板状の板面が連続する方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光を照射した場合に当該光によって所定の画像を発光表示可能な導光部を有する。
遊技板における開口の周縁の少なくとも一部であって、表示カバー部の導光部が表示可能な所定の画像の少なくとも一方側には、遊技板画像表示部が設けられている。当該遊技板画像表示部は、導光部が表示可能な所定の画像とともに所定の方向側に連続する装飾画像の一部を構成するので、所定の方向側に連続する装飾画像を、導光部による表示範囲を超えて表示することができる。これにより、所定の方向側に連続する装飾画像による演出を、当該装飾画像が導光部のみを用いて表示される場合に比べて印象度の高いものにすることができる。
しかしながら、遊技板の開口と表示カバー部との間に構造上の離間が生じている場合、導光部に表示される所定の画像と遊技板画像表示部との間の不連続によって、所定の方向側に連続する装飾画像による演出に不自然な感じを与える可能性がある。
これに対し、特徴D0に記載の遊技機によれば、遊技機正面視において遊技板の開口内に位置する装飾面が遊技板より後側に設けられ、当該装飾面の、遊技機正面視において導光部と遊技板の遊技板画像表示部との間には、所定の方向側に連続する装飾画像の一部となる装飾面画像表示部が設けられている。
これにより、遊技板の開口と表示カバー部(導光部)との間に構造上の離間が生じている場合であっても、導光部に表示される所定の画像と遊技板画像表示部との間に生じる不連続を、装飾面画像表示部で補うことができる。よって、導光部による表示範囲を超えて表示される所定の方向側に連続する装飾画像による演出を、不連続による不自然さが抑制された好適な演出として実現できる。
<特徴D1>
特徴D0に記載の遊技機であって、
前記遊技板における前記開口の周縁部と前記装飾面との間に設けられた、前記遊技板および前記装飾面に対して交差する方向に延びる側壁面(側壁部702)を備え、
前記側壁面は、前記装飾面画像表示部と前記遊技板画像表示部との間に設けられて、前記装飾面画像表示部および前記遊技板画像表示部とともに、前記連続する装飾画像の一部を構成する側壁面画像表示部(絵柄741と絵柄742との間を繋ぐ絵柄)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1に記載の遊技機であれば、遊技板における開口の周縁部と装飾面との間には、遊技板および装飾面に対して交差する方向に延びる側壁面が設けられている。当該側壁面には、装飾面の装飾面画像表示部と遊技板の画像表示部との間に側壁面画像表示部が設けられている。当該側壁面画像表示部は、装飾面画像表示部および遊技板画像表示部とともに、所定の方向側に連続する装飾画像の一部となるよう構成されている。よって、遊技板と装飾面との高低差による高さ方向の不連続を側壁面画像表示部によって補うことができる。これにより、所定の方向側に連続する装飾画像の連続性が向上するので、所定の方向側に連続する装飾画像による演出における不連続による不自然さをより好適に抑制できる。
<特徴D2>
特徴D0または特徴D1に記載の遊技機であって、
前記導光部は、前記所定の方向側に連続する装飾画像を構成する一の画像の一部である第1画像(絵柄743B,743C)を、前記表示カバー部における最前に位置する頂部より下側における所定の領域(領域R1,R2)に、前記所定の画像の一部として表示可能に構成され、
前記装飾面画像表示部は、前記導光部に表示される前記第1画像に隣接する位置に表示されて、前記第1画像とともに前記一の画像を形成する第2画像(絵柄742B,742C)を含むことを特徴とする遊技機。
特徴D2に記載の遊技機であれば、導光部に表示された第1画像と、装飾面画像表示部に表示された第2画像とから、前記所定の方向側に連続する装飾画像を構成する一の画像が形成される。これにより、所定の方向側に連続する装飾画像を構成する一の画像を導光部と装飾面との境界部に配置できるので、当該装飾画像における連続性を好適に高めることができる。
特に、第1画像は、表示カバー部における最前に位置する頂部より下側における所定の領域に表示されるので、装飾面画像表示部(装飾面)に表示される第2画像との高低差(前後方向の高さ)を低く抑えることができる。よって、第1画像と第2画像とから構成される一の画像の歪みを抑制できるので、当該一の画像に対する違和感を生じ難くすることができる。
<特徴E0>
遊技球が流下可能な遊技領域が前面側に形成されるとともに、前記遊技領域内に形成された開口を有する遊技板(基体401)と、
該遊技板における前記開口内に配置されて、複数の図柄列を変動表示可能な変動表示部(リール装置710)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記変動表示部にて、前記複数の図柄列を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記複数の図柄列が前記第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記停止図柄が表示される位置より前側に突出して設けられた表示カバー部(樹脂カバー715)と、
該表示カバー部に対して遊技機正面視下側で上方側に向けて配置されて遊技者が操作可能である、発光可能な操作部(押圧操作装置261)と、
該操作部に対する入力が有効になる操作有効期間(操作可能期間)、または、該操作有効期間より前であって該操作有効期間を報せる報知期間と同期して所定の色で前記操作部を発光させる発光制御手段(副制御基板940)と、
前記表示カバー部における最前に位置する頂部より下側における所定の領域に設けられて、前記操作部から発光した光を、遊技者が反射光を視認可能に反射可能な反射部(ハーフミラー761B)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。
近年においては、所定のタイミングで遊技者が演出ボタン(操作部)を操作することで、表示装置における表示内容が変更されたり、スピーカから対応する音声が出力されたり等の所定の演出が実行される遊技機も知られている(例えば、特開2016−193329号公報参照)。かかるタイプの遊技機には、操作部を発光可能に構成することで、当該操作部の操作時期を遊技者に報せるものがある。
しかしながら、操作部の発光によって当該操作部の操作時期を遊技者に報せるよう構成された従来の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、遊技者は、表示装置にて行われる変動表示を注視しがちであるため、表示装置より下方に設けられる操作部の発光により報知される当該操作部の操作時期を認識し難いという問題点があった。
これに対し、特徴E0に記載の遊技機であれば、操作部の発光によって当該操作部の操作時期を遊技者に報せる構成において、当該操作部の操作時期を好適に遊技者に認識させることが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技球が流下可能な遊技領域が前面側に形成される遊技板には、遊技機正面視において当該遊技領域内に開口が形成されており、当該開口内には、複数の図柄列を変動表示可能な変動表示部が設けられている。所定の始動条件が成立した場合、変動実行手段により、複数の図柄列の変動表示が変動表示部にて行われた後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
停止図柄が表示される位置より前側には、表示カバー部が突出して設けられている。当該表示カバー部に対して遊技機正面視下側には、遊技者が操作可能な操作部が上方側に向けて配置されている。当該操作部は、発光可能に構成される。当該操作部は、発光制御手段により制御されて、当該操作部に対する入力が有効になる操作有効期間、または、当該操作有効期間より前であって当該操作有効期間を報せる報知期間と同期して所定の色で発光される。
ここで、表示カバー部における最前に位置する頂部より下側における所定の領域には、操作部から発光した光を、遊技者が反射光を視認可能に反射可能な反射部が設けられているので、遊技者は、操作部から発光した光を反射部による反射光として視認することができる。これにより、遊技者が変動表示部に注目する状況であっても、当該遊技者が操作部の発光による当該操作部の操作時期の報知を見逃し難く、当該操作時期を認識し易い。
また、反射部による反射光を利用して遊技者に操作部の操作時期を報知するので、当該報知のために制御負荷が増大することはない。よって、かかる点においても、操作部の操作時期を好適に遊技者に認識させることができる。また、操作部の操作時期を画像等によって報知するための画像表示装置(例えば、液晶表示装置)などを専用に設ける必要がないので、製造コストや制御負荷の増大を招くことがなく、かかる点においても、操作部の操作時期を好適に遊技者に認識させることができる。
<特徴E1>
特徴E0に記載の遊技機であって、
前記変動表示部は、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の前記図柄列として、当該回胴体を複数並べて構成される前記複数の図柄列の各々を、各回胴体を回動させることによって各々変動表示可能に構成され、前記複数の回胴体の一部が前記遊技板における前記開口より前側に突出して設けられ、
前記表示カバー部は、前記複数の図柄を視認可能に前記複数の回胴体の前側に重なる位置に設けられ、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に略円弧形状に突出する板状に構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴E1に記載の遊技機であれば、変動表示部が、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の図柄列とし、当該回胴体を含む複数の回胴体を並べて構成される複数の図柄列の各々を、これら複数の回胴体を各々回胴させることによって各々変動表示可能に構成される。図柄の変動表示がLCD等の表示部の画面に表示される遊技機であれば、当該表示部の画面上に所定の文字列や所定の画像を表示することによって操作有効期間の報知が可能である。しかし、回胴体の回胴によって図柄の変動表示を行う特徴E1の遊技機においては、その構造上、回胴体に文字列や画像を表示することが難しい。
これに対し、特徴E1に記載の遊技機においては、複数の回胴体の一部が遊技板の開口より前側に突出して設けられた変動表示部の前側に、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に略円弧形状に突出する板状の表示カバー部が設けられている。当該表示カバー部における最前に位置する頂部より下側における所定の領域に反射部を設けることで、操作部から発光した光を反射部による反射光として遊技者に視認させることができる。
<特徴E2>
特徴E1に記載の遊技機であって、
前記遊技板における前記開口内であって、遊技機正面視における前記所定の領域の後端側かつ下側に設けられた所定の表示部(保留ランプ720、抽選結果表示装置730)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E2に記載の遊技機であれば、遊技板における開口内に設けられる所定の表示部は、遊技機正面視における所定の領域の後端側かつ下側に設けられているので、所定の表示部による表示内容が反射部に映る領域を、当該反射部の後端側の限定的な領域に止めることができる。これにより、反射部により反射される発光部の光の視認性が、反射部に映った所定の表示部による表示内容によって阻害されることを抑制できる。また、反射部を大きくすることなく(すなわち、表示カバー部の前方への突出を大きくすることなく)、反射部において発光部の光が反射される領域(発光部の光による像が形成される領域)を当該反射部の前方側に大きく確保することができる。
<特徴F0>
遊技球が流下可能な遊技領域が前面側に形成されるとともに、前記遊技領域内に形成された開口を有する遊技板(基体401)と、
該遊技板における前記開口内に配置されて、複数の図柄列を変動表示可能な変動表示部(リール装置710)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記変動表示部にて、前記複数の図柄列を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記複数の図柄列が前記第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記停止図柄が表示される位置より前側に突出して設けられた表示カバー部(樹脂カバー715)と、
該表示カバー部に対して遊技機正面視下側で上方側に向けて配置されて遊技者が操作可能な操作部(押圧操作装置261)と、
該操作部に対して一方側に配置された、発光可能な発光部(波動ランプ771)と、
前記操作部に対する入力が有効になる操作有効期間(操作可能期間)、または、該操作有効期間より前であって該操作有効期間を報せる報知期間と同期して所定の色で前記発光部を発光させる発光制御手段(副制御基板940)と、
前記表示カバー部における最前に位置する頂部より下側における所定の領域に設けられて、前記発光部から発光した光を、遊技者が反射光を視認可能に反射可能な反射部(ハーフミラー761B)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。
近年においては、所定のタイミングで遊技者が演出ボタン(操作部)を操作することで、表示装置における表示内容が変更されたり、スピーカから対応する音声が出力されたり等の所定の演出が実行される遊技機も知られている(例えば、特開2016−193329号公報参照)。かかるタイプの遊技機には、操作部の周辺に設けられた発光部を発光可能に構成することで、操作部の操作時期を遊技者に報せるものがある。
しかしながら、発光部の発光によって操作部の操作時期を遊技者に報せるよう構成された従来の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、遊技者は、表示装置にて行われる変動表示を注視しがちであるため、表示装置より下方に設けられる操作部の周辺に設けられた発光部の発光により報知される操作部の操作時期を認識し難いという問題点があった。
これに対し、特徴F0に記載の遊技機であれば、操作部の周辺に設けられたの発光部の発光によって当該操作部の操作時期を遊技者に報せる構成において、当該操作部の操作時期を好適に遊技者に認識させることが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、遊技球が流下可能な遊技領域が前面側に形成される遊技板には、遊技機正面視において当該遊技領域内に開口が形成されており、当該開口内には、複数の図柄列を変動表示可能な変動表示部が設けられている。所定の始動条件が成立した場合、変動実行手段により、複数の図柄列の変動表示が変動表示部にて行われた後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
停止図柄が表示される位置より前側には、表示カバー部が突出して設けられている。当該表示カバー部に対して遊技機正面視下側には、遊技者が操作可能な操作部が上方側に向けて配置されている。当該操作部に対する一方側には、発光可能な発光部が配置されている。当該発光部は、発光制御手段により制御されて、操作部に対する入力が有効になる操作有効期間、または、当該操作有効期間より前であって当該操作有効期間を報せる報知期間と同期して所定の色で発光される。
ここで、表示カバー部における最前に位置する頂部より下側における所定の領域には、発光部から発光した光を、遊技者が反射光を視認可能に反射可能な反射部が設けられているので、遊技者は、発光部から発光した光を反射部による反射光として視認することができる。これにより、遊技者が変動表示部に注目する状況であっても、当該遊技者が発光部の発光による操作部の操作時期の報知を見逃し難く、当該操作時期を認識し易い。
また、反射部による反射光を利用して遊技者に操作部の操作時期を報知するので、当該報知のために制御負荷が増大することはない。よって、かかる点においても、操作部の操作時期を好適に遊技者に認識させることができる。また、操作部の操作時期を画像等によって報知するための画像表示装置(例えば、液晶表示装置)などを専用に設ける必要がないので、製造コストや制御負荷の増大を招くことがなく、かかる点においても、操作部の操作時期を好適に遊技者に認識させることができる。
<特徴F1>
特徴F0に記載の遊技機であって、
前記変動表示部は、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の前記図柄列として、当該回胴体を複数並べて構成される前記複数の図柄列の各々を、各回胴体を回動させることによって各々変動表示可能に構成され、前記複数の回胴体の一部が前記遊技板における前記開口より前側に突出して設けられ、
前記表示カバー部は、前記複数の図柄を視認可能に前記複数の回胴体の前側に重なる位置に設けられ、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に略円弧形状に突出する板状に構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴F1に記載の遊技機であれば、変動表示部が、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の図柄列とし、当該回胴体を含む複数の回胴体を並べて構成される複数の図柄列の各々を、これら複数の回胴体を各々回胴させることによって各々変動表示可能に構成される。図柄の変動表示がLCD等の表示部の画面に表示される遊技機であれば、当該表示部の画面上に所定の文字列や所定の画像を表示することによって操作時期の報知が可能である。しかし、回胴体の回胴によって図柄の変動表示を行う特徴F1の遊技機においては、その構造上、回胴体に文字列や画像を表示することが難しい。
これに対し、特徴F1に記載の遊技機においては、複数の回胴体の一部が遊技板の開口より前側に突出して設けられた変動表示部の前側に、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に略円弧形状に突出する板状の表示カバー部が設けられている。当該表示カバー部における最前に位置する頂部より下側における所定の領域に反射部を設けることで、操作部から発光した光を反射部による反射光として遊技者に視認させることができる。
<特徴F2>
特徴F1に記載の遊技機であって、
前記回胴体と前記回胴体との間に設けられた、発光可能な第2発光部(リール脇ランプ717A)を備え、
前記発光制御手段は、前記操作有効期間または前記報知期間に同期して所定の色で前記発光部を発光させる場合に、前記発光部から発光させた色と同じ色で第2発光部を発光させることを特徴とする遊技機。
特徴F2に記載の遊技機であれば、回胴体と回胴体との間には発光可能な第2発光部が設けられている。当該第2発光部は、発光制御手段により、操作有効期間または報知期間に同期して発光される発光部と同じ色で発光される。よって、操作時期の報知が、反射部による反射光だけでなく、遊技者が注目しやすい変動表示部(より詳細には、回胴体と回胴体との間)に設けられた第2発光部からの直接光によって行われるので、遊技者が操作時期の報知を見逃すことを好適に抑制できる。
<特徴F3>
特徴F1またはF2に記載の遊技機であって、
前記回胴体は、前記図柄を発光表示可能に構成され、
前記反射部は、前側から入射する光を反射し、後側から入射する光を透過可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴F3に記載の遊技機であれば、反射部は、前側から入射する光を反射し、後側から入射する光を透過可能に構成されているので、回胴体における図柄を発光表示させることで、発光表示された図柄を、反射部を介して遊技者に視認させることができる。よって、反射部を回胴体における図柄の前方に重ねて配置させることができるので、表示カバー部のサイズが大きくなり過ぎることを抑制できる。
<特徴F4>
特徴F1から特徴F3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記遊技板における前記開口内であって、遊技機正面視における前記所定の領域の後端側かつ下側に設けられた所定の表示部(保留ランプ720、抽選結果表示装置730)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴F4に記載の遊技機であれば、遊技板における開口内に設けられる所定の表示部は、遊技機正面視における所定の領域の後端側かつ下側に設けられているので、所定の表示部による表示内容が反射部に映る領域を、当該反射部の後端側の限定的な領域に止めることができる。これにより、反射部により反射される発光部の光の視認性が、反射部に映った所定の表示部による表示内容によって阻害されることを抑制できる。また、反射部を大きくすることなく(すなわち、表示カバー部前方への突出を大きくすることなく)、反射部において発光部の光が反射される領域(発光部の光による像が形成される領域)を当該反射部の前方側に大きく確保することができる。
<特徴G0>
複数の図柄列を変動表示可能な変動表示部(リール装置710)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記変動表示部にて、前記複数の図柄列を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記複数の図柄列が前記第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
遊技者が操作可能な操作部(押圧操作装置261)と、
遊技者により前記操作部が操作された場合に、前記複数の図柄列のうち、前記第1結果に対応する停止図柄の組み合わせのうち一部を構成可能な少なくとも2の図柄列(左図柄列、右図柄列)の位置を移動させることで当該少なくとも2の図柄列が表示される表示範囲を小さくする表示領域制御手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
かかる従来のパチンコ機は、表示装置(表示部)を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
しかしながら、上記遊技機に代表されるように、表示部において図柄の変動表示が行われる遊技機においては未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、変動表示される図柄が大きく表示される場合、大きな図柄によって遊技者に変動表示に対する強い印象を与えることができる一方で、遊技者によっては、変動表示が行われる領域が視界に対して大きくなり過ぎて変動表示を見難いと感じることがあった。
これに対し、特徴G0に記載の遊技機であれば、表示部の見た目を、遊技者が必要に応じて好適に変化させることが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合、変動実行手段により、複数の図柄列の変動表示が変動表示部にて行われた後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
遊技者が操作可能な操作部が設けられており、当該操作部が遊技者によって操作された場合には、複数の図柄列のうち、第1結果に対応する停止図柄の組み合わせのうち一部を構成可能な少なくとも2の図柄列の位置が、表示領域制御手段により移動され、それにより、当該少なくとも2の図柄列が表示される表示範囲が小さくされる。このように、遊技者が必要に応じて操作部を操作することで、複数の図柄列の表示領域を小さくすることができるので、遊技者に変動表示を見難いと感じさせることを抑制できる。
また、少なくとも2の図柄列の位置を移動することで、当該少なくとも2の図柄列が表示される表示範囲を小さくするので、表示範囲が小さくされる前後で、当該少なくとも2の図柄列の見た目の大きさに変化はなく、表示範囲が小さくされたことでこれらの図柄列が見難くなることを抑制できる。特に、当該少なくとも2の図柄列は、第1結果に対応する停止図柄の組み合わせのうち一部を構成可能な図柄列であるので、遊技者は、当該少なくとも2の図柄列によって第1結果に対応する停止図柄の組み合わせのうち一部が表示された場合に、遊技者は、当該表示を好適に視認し得る。
なお、特徴G0に記載の「表示範囲を小さくする」とは、表示範囲の上下方向または左右方向のいずれか一方を小さくすることであってもよく、表示範囲の上下方向および左右方向の両方を小さくすることであってもよい。
<特徴G1>
特徴G0に記載の遊技機であって、
前記変動表示部は、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の前記図柄列として、当該回胴体を複数並べて構成される前記複数の図柄列の各々を、各回胴体を回動させることによって各々変動表示可能に構成され、
前記遊技機は、
前記複数の回胴体のうち、前記第1結果に対応する停止図柄の組み合わせのうち一部を構成可能な少なくとも2の図柄列に対応する第1回胴体(左リール711L、右リール711R)を遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向に移動可能な第1移動手段(歯車782,783、歯車782,783に対応するラックギア)と、
前記複数の回胴体のうち、前記第1回胴体とは異なる第2の回胴体(中リール711M)を遊技機正面視における後方側に移動可能な第2移動手段(歯車781、歯車781に対応するラックギア)と、を備え、
前記表示領域制御手段は、遊技者により前記操作部が操作された場合に、前記第2回胴体を第2移動手段により前記第1回胴体より後側となるよう移動した後、前記第1回胴体を前記第1移動手段により移動させることで前記複数の図柄列の表示領域を小さくすることを特徴とする遊技機。
特徴G1に記載の遊技機であれば、変動表示部が、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の図柄列とし、当該回胴体を含む複数の回胴体を並べて構成される複数の図柄列の各々を、これら複数の回胴体を各々回胴させることによって各々変動表示可能に構成される。
複数の回胴体のうち、第1結果に対応する停止図柄の組み合わせのうち一部を構成可能な少なくとも2の図柄列に対応する第1回胴体は、第1移動手段により、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向に移動可能に構成される。一方、複数の回胴体のうち、第1回胴体とは異なる第2の回胴体は、第2移動手段により、遊技機正面視における後方側に移動可能に構成される。
操作部が遊技者によって操作された場合には、表示領域制御手段によって、第2回胴体が第2移動手段により第1回胴体より後側となるよう移動された後、第1回胴体が第1移動手段により移動される。これにより、複数の図柄列の表示領域を小さくすることができる。
<特徴G2>
特徴G1に記載の遊技機であって、
前記第1回胴体は、前記複数の回胴体のうち、少なくとも両端に位置する回胴体であり、
前記第1移動手段は、前記複数の回胴体のうち両端に位置する前記第2回胴体を互いに近づける方向にそれぞれ略同一の距離だけ移動可能に構成されることを特徴とする遊技機。
特徴G2に記載の遊技機であれば、操作部が遊技者によって操作された場合、複数の回胴体のうち両端に位置する第2回胴体は、第1移動手段により、互いに近づける方向にそれぞれ略同一の距離だけ移動される。よって、複数の図柄列の表示領域の中心が縮小によって移動することを抑制できる。これにより、複数の図柄列の表示領域の縮小による、図柄の変動表示を見る際の遊技者の視線の変化を抑制できる。
<特徴H0>
所定の構造物(リール装置710)を前方側から視認可能に該構造部の前側に重なる位置に設けられ、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に湾曲して突出する板状の(又は略一定の厚みに形成された)導光湾曲部(湾曲部715B1)を有する導光部材であって、厚み方向に交差する所定の連続方向(又は、板面が連続する所定の連続方向、若しくは、光を導光可能な所定の連続方向)に沿って光が進行するように所定の端部側(端面715B4,715B5)から光が入射された場合に該光によって所定の画像(絵柄743)を少なくとも前記導光湾曲部に発光表示可能な導光部材(導光板715B)と、
該導光部材における少なくとも前記導光湾曲部の前側に重ねて設けられ、該導光部材に発光表示された前記所定の画像を前方側から視認可能な光透過性を有し、前記導光湾曲部に沿った湾曲形状のカバー湾曲部(湾曲部715A1)を有するカバー部(外カバー715A)と、
前記導光部材における前記所定の端部側に入射される光を出力する発光手段(発光手段824,834)を有する光源ユニット(光源ユニット812,813)と、
前記導光部材と前記カバー部とが一体化される場合に使用される部位であって前記導光湾曲部の変形に伴う前記所定の連続方向に沿った変位を許容する第1取付部(突起部892、貫通孔841A,841B,843A,843B、突起部893、貫通孔851A,851B,853A,853B)と、
前記導光部材と前記光源ユニットとが一体化される場合に使用される部位であって前記第1取付部と比べて前記所定の連続方向に沿った変位を許容しない第2取付部(突起部844A、貫通孔861A,842A、突起部844B、貫通孔861B,842B、突起部854A、貫通孔862A,852A、突起部854B、貫通孔862B,852B)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。近年では、端面から光を入射することで所定のデザインを発光表示させる導光板を遊技領域に設けることで演出が多様化されたパチンコ機が知られている(例えば、特開2015−80625号公報)。
しかしながら、平板状の導光板でなく、湾曲した板状の部分(湾曲部分)を有する導光部材については、ユニット化する際の組み立て時などにおいて問題が生じる可能性がある。例えば、湾曲部分が設計通りの形状に精度良く製造できないと、所定のデザインを見栄え良く発光表示させることができない可能性がある。一方、湾曲部分を含む導光部材の許容誤差を少なくして高精度で製造しようとすると、導光部材のコストが高くなって遊技機としてのコストが増大してしまう。また、導光板の湾曲部分が変形するように過剰に力が加わると、光源と導光部材との位置ずれが生じて、導光機能を損なってしまう可能性があった。
これに対し、特徴H0に記載の遊技機であれば、湾曲部分を有する導光部材を含むユニットを好適に組み立て可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の構造物を前方側から視認可能に該構造部の前側に重なる位置には、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に湾曲して突出する板状の導光湾曲部を有する導光部材が設けられている。当該導光部材は、所定の連続方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光が入射された場合に該光によって所定の画像を少なくとも前記導光湾曲部に発光表示可能に構成される。当該導光部材における所定の端部側に光が入射されるよう、光源ユニットに発光手段が設けられている。このため、導光湾曲部の後側に、前側に湾曲して突出する形状を含む所定の構造物が配置された場合に、その所定の構造物の前に、全体的に距離を大きく離間させることなく、所定の画像を表示することができる。よって、遊技者の身長や体勢などによって遊技者の視点位置が変化しても、所定の構造物に対して、その前側に所定の画像が重なって表示される位置は大きくずれを生じさせることがなく、所定の画像を適切な位置に表示することができる。
また、導光部材における少なくとも導光湾曲部の前側には、導光湾曲部に沿った湾曲形状のカバー湾曲部を有するカバー部が重ねて設けられている。当該カバー部は、導光部材に発光表示された所定の画像を前方側から視認可能な光透過性を有している。
ここで、導光部材とカバー部とが一体化される場合に使用される部位である第1取付部は、導光湾曲部の変形に伴う所定の連続方向に沿った変位を許容するよう構成されている。よって、導光湾曲部が製造上のバラツキなどによって変形して製造される場合であっても、当該変形に伴う所定の連続方向に沿った変位は第1取付部によって許容されるので、所定の連続方向に沿った導光部材の製造上のバラツキを大きく許容して湾曲部分を含む導光部材の製造コストを抑えることができる。
その一方で、導光部材と光源ユニットとが一体化される場合に使用される部位である第2取付部は、第1取付部と比べて、所定の連続方向に沿った変位を許容しないよう構成されている。これにより、導光部材と光源ユニットとを所定の連続方向において製造上のバラツキを少なく好適な位置に位置決めして一体化することができるので、導光部材を用いた所定の画像は見栄えよく表示可能とすることができる。
<特徴H1>
所定の構造物(リール装置710)を前方側から視認可能に該構造部の前側に重なる位置に設けられ、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に湾曲して突出する板状の(又は略一定の厚みに形成された)導光湾曲部(湾曲部715B1)を有する導光部材であって、厚み方向に交差する所定の連続方向(又は、板面が連続する所定の連続方向、若しくは、光を導光可能な所定の連続方向)に沿って光が進行するように所定の端部側(端面715B4,715B5)から光が入射された場合に該光によって所定の画像(絵柄743)を少なくとも前記導光湾曲部に発光表示可能な導光部材(導光板715B)と、
該導光部材における少なくとも前記導光湾曲部の前側に重ねて設けられ、該導光部材に発光表示された前記所定の画像を前方側から視認可能な光透過性を有し、前記導光湾曲部に沿った湾曲形状のカバー湾曲部(湾曲部715A1)を有するカバー部(外カバー715A)と、
前記導光部材における前記所定の端部側に入射される光を出力する発光手段(発光手段824,834)を有する光源ユニット(光源ユニット812,813)と、
前記導光部材と前記カバー部とが一体化される場合に使用される部位であって前記所定の連続方向の方が、当該連続方向に交差する交差方向より位置決めの許容範囲が大きく設定された第1取付部(突起部892、貫通孔841A,841B,843A,843B、突起部893、貫通孔851A,851B,853A,853B)と、
前記導光部材と前記光源ユニットとが一体化される場合に使用される部位であって前記第1取付部と比べて前記所定の連続方向における位置決めの許容範囲が小さく設定された第2取付部(突起部844A、貫通孔861A,842A、突起部844B、貫通孔861B,842B、突起部854A、貫通孔862A,852A、突起部854B、貫通孔862B,852B)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。近年では、端面から光を入射することで所定のデザインを発光表示させる導光板を遊技領域に設けることで演出が多様化されたパチンコ機が知られている(例えば、特開2015−80625号公報)。
しかしながら、平板状の導光板でなく、湾曲した板状の部分(湾曲部分)を有する導光部材については、ユニット化する際の組み立て時などにおいて問題が生じる可能性がある。例えば、湾曲部分が設計通りの形状に精度良く製造できないと、所定のデザインを見栄え良く発光表示させることができない可能性がある。一方、湾曲部分を含む導光部材の許容誤差を少なくして高精度で製造しようとすると、導光部材のコストが高くなって遊技機としてのコストが増大してしまう。また、導光板の湾曲部分が変形するように過剰に力が加わると、光源と導光部材との位置ずれが生じて、導光機能を損なってしまう可能性があった。
これに対し、特徴H1に記載の遊技機であれば、湾曲部分を有する導光部材を含むユニットを好適に組み立て可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の構造物を前方側から視認可能に該構造部の前側に重なる位置には、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に湾曲して突出する板状の導光湾曲部を有する導光部材が設けられている。当該導光部材は、所定の連続方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光が入射された場合に該光によって所定の画像を少なくとも前記導光湾曲部に発光表示可能に構成される。当該導光部材における所定の端部側に光が入射されるよう、光源ユニットに発光手段が設けられている。このため、導光湾曲部の後側に、前側に湾曲して突出する形状を含む所定の構造物が配置された場合に、その所定の構造物の前に、全体的に距離を大きく離間させることなく、所定の画像を表示することができる。よって、遊技者の身長や体勢などによって遊技者の視点位置が変化しても、所定の構造物に対して、その前側に所定の画像が重なって表示される位置は大きくずれを生じさせることがなく、所定の画像を適切な位置に表示することができる。
また、導光部材における少なくとも導光湾曲部の前側には、導光湾曲部に沿った湾曲形状のカバー湾曲部を有するカバー部が重ねて設けられている。当該カバー部は、導光部材に発光表示された所定の画像を前方側から視認可能な光透過性を有している。
ここで、導光部材とカバー部とが一体化される場合に使用される部位である第1取付部は、所定の連続方向の方が、当該連続方向に交差する交差方向より位置決めの許容範囲が大きく設定されている。よって、導光湾曲部が製造上のバラツキなどによって変形して製造される場合であっても、所定の連続方向に沿った連続方向の位置決めの許容範囲は第1取付部によって比較的大きく設定されているので、所定の連続方向に沿った導光部材の製造上のバラツキを大きく許容して湾曲部分を含む導光部材の製造コストを抑えることができる。
その一方で、導光部材と光源ユニットとが一体化される場合に使用される部位である第2取付部は、所定の連続方向における位置決めの許容範囲が第1取付部に比べて小さく設定されている。これにより、導光部材と光源ユニットとを所定の連続方向において製造上のバラツキを少なく好適な位置に位置決めして一体化することができるので、導光部材を用いた所定の画像は見栄えよく表示可能とすることができる。
<特徴H2>
特徴H0または特徴H1に記載の遊技機であって、
前記第1取付部は、
前記カバー部における前記カバー湾曲部に連続する平面部の裏側、または、前記光源ユニットの表側における所定の位置に突設された第1支持部(突起部892,893)と、
前記第1支持部を挿通可能に前記光源ユニットまたは前記カバー部に設けられた第1孔部であって、前記所定の連続方向の方が当該連続方向に交差する交差方向より長く形成された第1孔部(貫通孔841A,841B,843A,843B,851A,851B,853A,853B)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴H2に記載の遊技機であれば、第1取付部は、カバー部におけるカバー湾曲部に連続する平面部の裏側、または、光源ユニットの表側における所定の位置に突設された第1支持部を挿通可能な第1孔部が、光源ユニットまたはカバー部に設けられている。第1孔部は、所定の連続方向の方が当該連続方向に交差する交差方向より長く形成されている。よって、第1取付部を、所定の連続方向の方が交差方向より位置決めの許容範囲を大きくすることができるとともに、導光湾曲部の変形に伴う所定の連続方向(板面が連続する方向)に沿った変位を許容できるよう構成することができる。
<特徴H3>
特徴H2に記載の遊技機であって、
前記第2取付部は、
前記導光部材における前記交差方向の両端側にそれぞれ設けられた第2孔部であって、前記所定の連続方向の長さが、前記第1孔部における前記連続方向の長さに比べて短く形成された第2孔部(貫通孔861A,861B,貫通孔862A,862B)と、
該第2孔部に対して挿通可能に前記光源ユニットに形成される第2支持部(突起部844A,844B、突起部854A,854B)と、を備え、
前記交差方向の一方側に設けられた前記第2孔部(貫通孔861B,862B)における前記交差方向の長さは、前記交差方向の他方側に設けられた前記第2孔部(突起部844A,854A)における前記交差方向の長さより長く形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴H3に記載の遊技機であれば、第2取付部は、導光部材における前記交差方向の両端側にそれぞれ設けられた第2孔部と、該第2孔部に対して挿通可能に光源ユニットに設けられた第2支持部とを備えている。前記交差方向の両端側にそれぞれ設けられた第2孔部は、いずれも、所定の連続方向の長さが、第1孔部における所定の連続方向の長さに比べて短く形成されている。よって、第2取付部を、第1取付部と比べて所定の連続方向における位置決めの許容範囲が小さく設定できるとともに、第1取付部と比べて所定の記連続方向(板面が連続する方向)に沿った変位を許容しないよう構成できる。
また、前記交差方向の両端側にそれぞれ設けられた第2孔部のうち、前記交差方向の一方側に設けられた第2孔部における前記交差方向の長さは、前記交差方向の他方側に設けられた第2孔部における前記交差方向の長さより長く形成されているので、前記交差方向の両端側にそれぞれ設けられた第2孔部の設置位置に製造誤差などがあったとしても、当該製造誤差を前記交差方向に吸収することができる。これにより、第2孔部の位置の製造誤差が、導光部材に対する、所定の連続方向における光源ユニットの位置決め精度に悪影響を及ぼすことを抑制できる。
<特徴H4>
特徴H0から特徴H3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記カバー湾曲部の後側に重なる前記導光湾曲部を、当該カバー湾曲部に対し、当該カバー湾曲部に沿って押さえた状態で保持可能な湾曲保持部(押さえ部材811)を備え、
前記導光部材は、前記湾曲保持部により前記導光湾曲部が保持された後に、前記第1取付部によって前記カバー部と一体化されることが可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴H4に記載の遊技機であれば、導光部材は、第1取付部によってカバー部と一体化される前に、カバー湾曲部の後側に重ねられた導光湾曲部が湾曲保持部によって当該カバー湾曲部に対して当該カバー湾曲部に沿って押さえられた状態で保持される。よって、導光湾曲部が製造上のバラツキなどによって一定量以上に変形して製造される場合に、当該導光湾曲部の形状を湾曲保持部によってカバー湾曲部の形状に矯正した状態で、第1取付部による導光部材とカバー部との一体化を可能とすることができる。よって、導光湾曲部を含む導光部材の製造上のバラツキを大きく許容しつつ導光湾曲部の形状は一定の範囲内に矯正することができ、導光部材を用いた所定の画像は見栄えよく表示可能とすることができる。
<特徴H5>
所定の構造物(リール装置710)を前方側から視認可能に該構造部の前側に重なる位置に設けられ、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に湾曲して突出する板状の(又は略一定の厚みに形成された)導光湾曲部(湾曲部715B1)を有する導光部材であって、厚み方向に交差する所定の連続方向(又は、板面が連続する所定の連続方向、若しくは、光を導光可能な所定の連続方向)に沿って光が進行するように所定の端部側(端面715B4,715B5)から光が入射された場合に該光によって所定の画像(絵柄743)を少なくとも前記導光湾曲部に発光表示可能な導光部材(導光板715B)と、
該導光部材における少なくとも前記導光湾曲部の前側に重ねて設けられ、該導光部材に発光表示された前記所定の画像を前方側から視認可能な光透過性を有し、前記導光湾曲部に沿った湾曲形状のカバー湾曲部(湾曲部715A1)を有するカバー部(外カバー715A)と、
前記導光部材における前記所定の端部側に入射される光を出力する発光手段(発光手段824,834)を有する光源ユニット(光源ユニット812,813)と、を備え、
前記光源ユニットおよび前記カバー部の一方は、他方と一体化される場合に、当該他方に対する、前記所定の連続方向に沿った方向の位置決めを所定の範囲で許容する取付部(貫通孔841A,841B,843A,843B,851A,851B,853A,853B)を備え、
前記導光部材は、前記光源ユニットと前記カバー部とを前記取付部によって一体化することで、前記光源ユニットを介して前記カバー部に一体化されることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。近年では、端面から光を入射することで所定のデザインを発光表示させる導光板を遊技領域に設けることで演出が多様化されたパチンコ機が知られている(例えば、特開2015−80625号公報)。
しかしながら、平板状の導光板でなく、湾曲した板状の部分(湾曲部分)を有する導光部材については、ユニット化する際の組み立て時などにおいて問題が生じる可能性がある。例えば、湾曲部分が設計通りの形状に精度良く製造できないと、所定のデザインを見栄え良く発光表示させることができない可能性がある。一方、湾曲部分を含む導光部材の許容誤差を少なくして高精度で製造しようとすると、導光部材のコストが高くなって遊技機としてのコストが増大してしまう。また、導光板の湾曲部分が変形するように過剰に力が加わると、光源と導光部材との位置ずれが生じて、導光機能を損なってしまう可能性があった。
これに対し、特徴H5に記載の遊技機であれば、湾曲部分を有する導光部材を含むユニットを好適に組み立て可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の構造物を前方側から視認可能に該構造部の前側に重なる位置には、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に湾曲して突出する板状の導光湾曲部を有する導光部材が設けられている。当該導光部材は、所定の連続方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光が入射された場合に該光によって所定の画像を少なくとも前記導光湾曲部に発光表示可能に構成される。当該導光部材における所定の端部側に光が入射されるよう、光源ユニットに発光手段が設けられている。このため、導光湾曲部の後側に、前側に湾曲して突出する形状を含む所定の構造物が配置された場合に、その所定の構造物の前に、全体的に距離を大きく離間させることなく、所定の画像を表示することができる。よって、遊技者の身長や体勢などによって遊技者の視点位置が変化しても、所定の構造物に対して、その前側に所定の画像が重なって表示される位置は大きくずれを生じさせることがなく、所定の画像を適切な位置に表示することができる。
また、導光部材における少なくとも導光湾曲部の前側には、導光湾曲部に沿った湾曲形状のカバー湾曲部を有するカバー部が重ねて設けられている。当該カバー部は、導光部材に発光表示された所定の画像を前方側から視認可能な光透過性を有している。
ここで、導光部材は、光源ユニットとカバー部とを一体化することで、光源ユニットを介してカバー部に一体化されるので、導光部材に光源ユニットを予め一体化させておくことで、導光部材に対する光源の位置を好適に合わせることができる。
また、光源ユニットおよびカバー部の一方は、他方と一体化される場合に、取付部によって、当該他方に対する、所定の連続方向に沿った方向の位置決めが所定の範囲で許容されるよう構成されている。よって、導光湾曲部が製造上のバラツキなどによって変形して製造される場合であっても、当該導光部材が光源ユニットを介してカバー部と一体化される際には、所定の連続方向の製造誤差を取付部によって吸収されるので、所定の連続方向に沿った導光部材の製造上のバラツキを大きく許容して湾曲部分を含む導光部材の製造コストを抑えることができる。
<特徴J0>
厚み方向に交差する所定の連続方向(又は、板面が連続する所定の連続方向、若しくは、光を導光可能な所定の連続方向)に沿って光が進行するように所定の端部側(端面715B4,715B5)から光が入射された場合に当該光によって所定の画像(絵柄743)を発光表示可能な導光部(湾曲部715B1)を有する導光部材(導光板715B)と、
該導光部材における前記所定の端部側に入射される光を出力する複数の発光手段(発光手段824,834)と、
該発光手段から前記導光部材に入射された光が部分的に弱い光となって進行するか、または、当該光が進行しない所定の方向(領域D1,D2)を含む導光とする導光手段(凹部Z)と、を備え、
該導光手段は、前記所定の方向に対して前記導光部材の板面に沿って前記光源を中心として一方及び他方に傾いた両方向側で当該所定の方向に延びる部分より強く光るよう、前記発光手段からの光を導光することを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。近年では、端面から光を入射することで所定のデザインを発光表示させる導光板を遊技領域に設けることで演出が多様化されたパチンコ機が知られている(例えば、特開2015−80625号公報)。
しかしながら、導光板(導光部材)によって所定のデザインを表示する態様は、LEDなどの光源の色に従って一様に光るものであり、導光によって表示される態様のバリエーションが乏しくなりがちであるという問題点があった。
これに対し、特徴J0に記載の遊技機であれば、導光部材による画像の表示態様の多様化を実現可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の連続方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光が入射された場合に当該光によって所定の画像を発光表示可能な導光部を有する導光部材が設けられている。当該導光部材における所定の端部側に光が入射されるように、光を出力する複数の発光手段が設けられている。
また、導光手段により、発光手段から導光部材に入射された光が部分的に弱い光となって進行するか、または、当該光が進行しない所定の方向を含む導光となる。このため、導光手段により、当該所定の方向に対して導光部材の板面に沿って発光手段を中心として一方及び他方に傾いた両方向側で当該所定の方向に延びる部分より強く光らせる部分を設けることができる。これにより、導光部材の光り方を一様でなくランダムにすることができるので、導光部材による画像の表示態様の多様化を実現し得る。
なお、特徴J0における所定の画像には、複数の発光手段によって出力された光によって表示される画像を少なくとも含むとしてもよい。
<特徴J1>
厚み方向に交差する所定の連続方向(又は、板面が連続する所定の連続方向、若しくは、光を導光可能な所定の連続方向)に沿って光が進行するように所定の端部側(端面715B4,715B5)から光が入射された場合に当該光によって所定の画像(絵柄743)を発光表示可能な導光部(湾曲部715B1)を有する導光部材(導光板715B)と、
該導光部材における前記所定の端部側に入射される光を出力する複数の発光手段(発光手段824,834)と、
該発光手段から前記導光部材に入射された光を少なくとも二方向(矢印F1方向、矢印F2方向、矢印F3方向)に分離して当該導光部材内を進行させ、分離された各方向の光の間に当該光より弱く光る、または、当該光が届かない領域(領域D1,D2)を形成するよう構成された導光手段(凹部Z)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。近年では、端面から光を入射することで所定のデザインを発光表示させる導光板を遊技領域に設けることで演出が多様化されたパチンコ機が知られている(例えば、特開2015−80625号公報)。
しかしながら、導光板(導光部材)によって所定のデザインを表示する態様は、LEDなどの光源の色に従って一様に光るものであり、導光によって表示される態様のバリエーションが乏しくなりがちであるという問題点があった。
これに対し、特徴J1に記載の遊技機であれば、導光部材による画像の表示態様の多様化を実現可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の連続方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光が入射された場合に当該光によって所定の画像を発光表示可能な導光部を有する導光部材が設けられている。当該導光部材における所定の端部側に光が入射されるよう、光を出力する複数の発光手段が設けられている。
また、導光手段により、発光手段から導光部材に入射された光を少なくとも二方向に分離して当該導光部材内を進行させ、分離された各方向の光の間に当該光より弱く光る、または、当該光が届かない領域を形成することができる。これにより、導光部材の光り方を一様でなくランダムにすることができるので、導光部材による画像の表示態様の多様化を実現し得る。
なお、特徴J1における所定の画像には、複数の発光手段によって出力された光によって表示される画像を少なくとも含むとしてもよい。
<特徴J2>
特徴J0または特徴J1に記載の遊技機であって、
前記導光手段は、前記導光部材における前記所定の端部側の端面に形成された、2以上の辺(辺Z1,Z2,Z3)と、前記2以上の辺のうち、前記光源による光の出力方向とのなす角が異なる隣接する二辺により形成される頂部(左端C1、右端C2)と、を備えている凹部であることを特徴とする遊技機。
特徴J1に記載の遊技機であれば、前記導光手段は、導光部材における所定の端部側の端面に形成された、少なくとも2以上の辺と、当該2以上の辺のうち、光源による光の出力方向とのなす角が異なる隣接する二辺により形成される頂部とを備える凹部であるので、専用の部品を取り付けることなく、導光部材の端部の形状の加工によって導光部材の光り方をランダムにすることができる。
<特徴K0>
複数の図柄列を変動表示可能な変動表示部(リール装置710)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記変動表示部にて、前記複数の図柄列を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する停止図柄で停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記複数の図柄列が前記第1結果に対応する停止図柄で停止表示された後、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生する遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記変動実行手段による前記図柄の変動表示中に、当該変動表示が行われる前記図柄の変動方向に交差する所定の方向における当該図柄の幅を小さく変更する図柄幅変更制御手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
かかる従来のパチンコ機は、表示装置(表示部)を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。
しかしながら、上記遊技機のように、表示部において図柄の変動表示が行われる遊技機においては未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、変動表示される図柄が大きく表示される場合、大きな図柄によって遊技者に変動表示に対する強い印象を与えることができる一方で、遊技者によっては、変動表示が行われる領域が視界に対して大きくなり過ぎて変動表示を見難いと感じることがあった。
これに対し、特徴K0に記載の遊技機であれば、遊技者に変動表示を見難いと感じさせることを抑制可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合、変動実行手段により、複数の図柄列の変動表示が変動表示部にて行われた後、抽選手段による抽選結果に応じた図柄の組み合わせで停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、図柄が第1結果を示す図柄の組み合わせで停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
変動実行手段による図柄の変動表示中、図柄幅変更制御手段によって、当該変動表示が行われる図柄の変動方向に交差する所定の方向における当該図柄の幅が小さく変更される。これにより、変動表示が行われる領域を小さくすることが可能となる。変動表示が行われる領域を小さくすることで、遊技者に変動表示を見難いと感じさせることを抑制できる。
<特徴K1>
特徴K0に記載の遊技機であって、
所定の上限回数を限度として前記変動実行手段による前記図柄の変動表示の実行を保留する保留手段(主制御基板920)と、
前記変動実行手段による前記図柄の変動表示中であって、当該変動表示の後に前記保留手段によって変動表示の実行が保留されていない状況において、当該変動表示における高速変動の後であって当該変動表示が停止する前に、前記図柄幅変更制御手段によって小さく変更された前記図柄の幅を大きく変更する図柄幅復元制御手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K1に記載の遊技機であれば、変動実行手段による図柄の変動表示中であって、当該変動表示の後に保留手段によって変動表示の実行が保留されていない状況においては、当該変動表示における高速変動の後であって当該変動表示が停止する前に、図柄幅復元制御手段によって、図柄幅変更制御手段によって小さく変更された図柄の幅が大きく変更される。
これにより、変動表示の実行が保留されている間、図柄幅変更制御手段によって小さく変更された図柄の幅を維持することができる。よって、保留された図柄の変動表示が連続して実行される間、変動表示が行われる領域を見易い状態に維持することができる。
<特徴K2>
特徴K0または特徴K1に記載の遊技機であって、
前記変動実行手段による前記図柄の変動表示中に前記図柄幅変更制御手段により当該図柄の幅が小さく変更された場合、当該変更後に、前記複数の図柄列における並び方向の全幅が狭くなるよう、前記複数の図柄列のうち少なくとも1の図柄列を構成する図柄の表示位置を前記並び方向に沿って移動させることで、前記複数の図柄列が表示される表示範囲を小さく変更する図柄表示領域制御手段(副制御基板940)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K2に記載の遊技機であれば、変動実行手段による図柄の変動表示中に図柄幅変更制御手段により当該図柄の幅が小さく変更された場合には、当該変更後に、表示領域制御手段によって、複数の図柄列における並び方向の全幅が狭くなるよう、当該複数の図柄列のうち少なくとも1の図柄列を構成する図柄の表示位置が前記並び方向に沿って移動され、それにより、当該複数の図柄列が表示される表示範囲が小さく変更される。よって、図柄の幅の変動だけでなく図柄の表示位置を移動させることで、変動表示が行われる領域を、図柄の幅を小さく変更することで小さくする以上に小さくすることができる。
<特徴K3>
特徴K0から特徴K2のいずれかに記載の遊技機であって、
前記変動表示部は、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の前記図柄列として、当該回胴体を複数並べて構成される前記複数の図柄列の各々を、各回胴体を回動させることによって各々変動表示可能に構成され、
前記複数の図柄列を構成する複数の前記回胴体のうち、少なくとも一部の回胴体は、当該回胴体の回動方向に交差する前記所定の方向の伸縮を可能にする伸縮機構(第1リール体1701、第2リール体1702)と、当該回胴体内に設けられて、当該回胴体の回動軸に略直交する側面における周縁側に作用して前記伸縮機構を伸縮させる作動手段(駆動ソレノイド1711)と、を備え、
前記図柄幅変更制御手段は、前記変動実行手段による前記複数の図柄列の変動表示が変動停止から高速変動に到達するまでの加速期間中に、前記回胴体の前記作動手段を作動させて前記伸縮機構を収縮することで、前記図柄の幅を小さく変更することを特徴とする遊技機。
特徴K3に記載の遊技機であれば、変動表示部が、複数の図柄が周回するよう配置された立体的な回胴体を1の図柄列とし、当該回胴体を含む複数の回胴体を並べて構成される複数の図柄列の各々を、これら複数の回胴体を各々回胴させることによって各々変動表示可能に構成される。
複数の図柄列を構成する複数の回胴体のうち、少なくとも一部の回胴体は、当該回胴体の回動方向に交差する所定の方向の伸縮が伸縮機構によって可能にされており、当該伸縮機構は、当該回胴体内に設けられた作動手段が当該回胴体の回動軸に略直交する側面における周縁側に作用することで伸縮される。
変動実行手段による前記複数の図柄列の変動表示が変動停止から高速変動に到達するまでの加速期間中に、図柄幅変更制御手段によって、当該図柄列を構成する回胴体の作動手段が作動されて伸縮機構が収縮されることで、図柄の幅が小さく変更される。
よって、図柄列が立体的な回胴体である場合であっても、変動表示が行われる領域を小さくすることが可能となり、変動表示が行われる領域を小さくすることで、遊技者に変動表示を見難いと感じさせることを抑制できる。
また、作動手段の作動は、複数の図柄列の変動表示が変動停止から高速変動に到達するまでの加速期間中に行われるので、当該作動手段によって回胴体の回動軸に略直交する側面における周縁側に作用する力が均等にかかりやすく、所定の方向に伸縮する伸縮機構の収縮に不具合が生じることを抑制できる。
<特徴L0>
所定の構造物(リール装置710)を前方側から視認可能に該構造部の前側に重なる位置に設けられ、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に湾曲して突出する板状の(又は略一定の厚みに形成された)導光湾曲部(湾曲部715B1)を有する導光部材であって、厚み方向に交差する所定の連続方向(又は、板面が連続する所定の連続方向、若しくは、光を導光可能な所定の連続方向)に沿って光が進行するように所定の端部側(端面715B4,715B5)から光が入射された場合に該光によって所定の画像(絵柄743)を少なくとも前記導光湾曲部に発光表示可能な導光部材(導光板715B)と、
該導光部材における前記所定の端部側に入射される光を出力する発光手段(発光手段824,834)と、
前記発光手段から前記所定の端部側に入射される光の出力が略一定に保たれた状態にて、前記発光手段から入射された光による前記導光湾曲部の発光表示を変化させることが可能な変化手段(駆動ソレノイド1731)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。近年では、端面から光を入射することで所定のデザインを発光表示させる導光板を遊技領域に設けることで演出が多様化されたパチンコ機が知られている(例えば、特開2015−80625号公報)。
しかしながら、導光板(導光部材)によって所定のデザインを表示する態様は、LEDなどの光源から入射された光によって一様に光るものであり、導光によって表示される態様のバリエーションが乏しくなりがちであるという問題点があった。
これに対し、特徴L0に記載の遊技機であれば、導光部材による画像の表示態様の多様化を実現可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の構造物を前方側から視認可能に該構造部の前側に重なる位置には、遊技機正面視における前後方向に交差する所定の方向側から見た断面が前方側に湾曲して突出する板状の導光湾曲部を有する導光部材が設けられている。当該導光部材は、厚み方向に交差する所定の連続方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光が入射された場合に該光によって所定の画像を少なくとも前記導光湾曲部に発光表示可能に構成される。当該導光部材における所定の端部側に光が入射されるよう、発光手段が設けられている。
このように、導光湾曲部に所定の画像を表示できるので、当該導光湾曲部の後側に、前側に湾曲して突出する形状を含む所定の構造物が配置された場合に、その所定の構造物の前に、全体的に距離を大きく離間させることなく、所定の画像を表示することができる。よって、遊技者の身長や体勢などによって遊技者の視点位置が変化しても、所定の構造物に対して、その前側に所定の画像が重なって表示される位置は大きくずれを生じさせることがなく、所定の画像を適切な位置に表示することができる。
また、発光手段から入射された光による導光湾曲部の発光表示が、変化手段により、当該発光手段から導光部材における所定の端部側に入射される光の出力が略一定に保たれた状態にて変化可能に構成される。よって、導光湾曲部の発光表示が一様になり難くなって、導光部材による画像の表示態様の多様化を実現し得る。
なお、特徴L0に記載の遊技機において、変化手段による導光湾曲部の発光表示の変化としては、例えば、当該導光湾曲部に発光表示される前記所定の画像の光り方の変化であってもよいし、当該画像の光る位置の変化であってもよいし、発光表示される当該画像の色の変化であってもよい。
<特徴L1>
特徴L0に記載の遊技機であって、
前記変化手段は、前記発光手段と前記導光部材の前記所定の端部との位置関係が略一定に保たれた状態にて、前記導光湾曲部の曲率を変化させることで、前記発光手段から入射された光による前記導光湾曲部の発光表示の変化を可能にすることを特徴とする遊技機。
特徴L1に記載の遊技機であれば、発光手段から入射された光による導光湾曲部の発光表示が、変化手段により、発光手段と導光部材における所定の端部との位置関係が略一定に保たれた状態にて、当該導光部材における導光湾曲部の曲率を変化させることで変化可能に構成される。よって、設置した導光部材をそのまま用いて導光湾曲部の発光表示を変化させることができる。
<特徴M0>
厚み方向に交差する所定の連続方向(又は、板面が連続する所定の連続方向、若しくは、光を導光可能な所定の連続方向)に沿って光が進行するように所定の端部側(導光板1751の上端面、下端面)から光が入射された場合に当該光によって所定の第1画像(絵柄1761)を発光表示可能な第1導光部を有する第1導光部材(導光板1751)と、
該第1導光部材における前記所定の端部側に入射される光を出力する第1発光手段(導光板1751の上下に設けられた発光手段)と、
前記第1導光部材の前側または後側に設けられた第2導光部材であって、厚み方向に交差する所定の連続方向(又は、板面が連続する所定の連続方向、若しくは、光を導光可能な所定の連続方向)に沿って光が進行するように所定の端部側(導光板1771の上端面、下端面)から光が入射された場合に当該光によって所定の第2画像(絵柄1781)を発光表示可能な第2導光部を前記第1導光部に重ねて配置可能に有する第2導光部材(導光板1771)と、
該第2導光部材における前記所定の端部側に入射される光を出力する第2発光手段(導光板1771の上下に設けられた発光手段)と、
前記第1導光部または前記第2導光部の一方が他方に対して相対的に移動するよう、前記第1導光部材または前記第2導光部材のうち少なくとも一方を、前記第1導光部材と前記第2導光部材との重なり方向に対して交差する方向に移動させる移動手段(導光板支持部1772、歯車1773)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に入球した場合に、その入球に応じて抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。近年では、端面から光を入射することで所定のデザインを発光表示させる導光板を遊技領域に設けることで演出が多様化されたパチンコ機が知られている(例えば、特開2015−80625号公報)。
しかしながら、導光板(導光部材)にて発光表示される所定のデザインは当該導光板上における表示位置が固定的であるので、導光によって表示される態様のバリエーションが乏しくなりがちであるという問題点があった。
これに対し、特徴M0に記載の遊技機であれば、導光部材による画像の表示態様の多様化を実現可能な遊技機を提供することができる。すなわち、厚み方向に交差する所定の連続方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光が入射された場合に当該光によって所定の第1画像を発光表示可能な導光部を有する第1導光部材が設けられている。当該第1導光部材における所定の端部側に光が入射されるよう、第1発光手段が設けられている。
第1導光部材の前側または後側には、厚み方向に交差する所定の連続方向に沿って光が進行するように所定の端部側から光が入射された場合に当該光によって所定の第2画像を発光表示可能な導光部を有する第2導光部材が設けられている。当該第2導光部材における所定の端部側に光が入射されるよう、第2発光手段が設けられている。
第1導光部材または第2導光部材のうち少なくとも一方は、移動手段により、第1導光部材と第2導光部材との重なり方向に対して交差する方向に移動され、それにより、第1導光部または第2導光部の一方を他方に対して相対的に移動させることができる。第1導光部または第2導光部の一方が他方に対して相対的に移動可能であるので、第1導光部材および第2導光部材が固定的に(すなわち、一方が他方に対して相対的に移動しないよう)設けられている場合に比べて、第1導光部材および第2導光部材の前方から遊技者が視認可能な第1画像と第2画像との組み合わせによる表示態様のバリエーションを増やすことができる。よって、導光部材による画像の表示態様の多様化を実現し得る。
<特徴N0>
識別情報を変動表示可能な変動表示部(リール装置710、装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記変動表示部にて、前記識別情報を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する識別情報を停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記第1結果に対応する識別情報を停止表示し、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生させる遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記変動実行手段により変動表示が行われている場合に前記始動条件が成立した場合には、所定個数を上限として、前記抽選手段による抽選結果に対応する情報を所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶し、前記変動実行手段による当該情報に対応する変動表示の実行を保留する保留手段(主制御基板920)と、
該保留手段により変動表示の実行が保留されている前記情報の数に対応する保留表示(保留アイコン1812)を、当該情報の数に対応して表示可能な保留表示部(保留回数表示領域1810)と、
前記保留手段により少なくとも1の変動表示の実行が保留されている状況で新たな前記始動条件が成立した場合に、当該新たな始動条件の成立に対応する前記保留表示として、既に変動表示の実行が保留されていた第1の保留表示と、当該第1の保留表示に対する前記始動条件が成立してから前記新たな始動条件が成立するまでの時間間隔に応じて当該第1の保留表示とは異なる表示態様とした第2の保留表示とを前記保留表示部に表示可能な保留表示制御手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、遊技領域に設けられた始動口に入球したことで始動条件が成立して抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、かかる従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、遊技者は、遊技中のパチンコ機について、始動条件の成立し易さの程度を、ある程度の期間に亘って行った遊技に基づいては、遊技球を発射した数に対する始動条件の成立回数等によって感覚的に把握し得るが、ある時期における短期的な始動条件の成立し易さの程度は把握し難い可能性がある。遊技球の発射力を調整する場合などにおいては、短期的な始動条件の成立し易さが把握し易いことが好ましい。
これに対し、特徴N0に記載の遊技機であれば、遊技者がある時期における短期的な始動条件の成立し易さの程度を把握可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、識別情報が変動表示部にて変動表示された後、抽選手段による抽選結果に対応する識別情報が停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、第1結果に対応する識別情報で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
変動実行手段により変動表示が行われている場合に始動条件が成立した場合には、保留手段により、抽選手段による抽選結果に対応する情報が所定の記憶部に記憶され、それにより、当該情報を、所定個数を上限として、変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留することができる。保留手段により変動表示の実行が保留されている情報の数に対応する保留表示は、当該情報の数に対応して保留表示部に表示される。
保留手段により少なくとも1の変動表示の実行が保留されている状況で新たな始動条件が成立した場合には、保留表示制御手段により、当該新たな始動条件の成立に対応する保留表示として、既に変動表示の実行が保留されていた第1の保留表示と、当該第1の保留表示に対する始動条件が成立してから前記新たな始動条件が成立するまでの時間間隔に応じて当該第1の保留表示とは異なる表示態様とした第2の保留表示とが保留表示部に表示される。
よって、遊技者は、第2の保留表示の表示態様から、第1の保留表示に対する始動条件が成立してから第2の保留表示に対応する始動条件が成立するまでの時間間隔を認識することができる。これにより、遊技者は、始動条件の成立し易さの程度を好適に把握でき、例えば、ある時期における短期的な始動条件の成立し易さの程度を把握し得る。
<特徴N1>
特徴N0に記載の遊技機であって、
前記保留手段により少なくとも1の変動表示の実行が保留されている状況で新たな前記始動条件が成立した場合に、当該新たな始動条件の成立に対応して前記変動実行手段により実行される前記識別情報の変動表示の変動時間を、前記第1の保留表示に対する前記始動条件が成立してから前記新たな始動条件が成立するまでの時間間隔に応じて異なるよう設定する変動時間設定手段を備えていることを特徴とする遊技機。
<特徴N2>
特徴N0に記載の遊技機であって、
前記始動条件が成立してから前記新たな始動条件が成立するまでの時間間隔に応じて前記識別情報の変動表示の変動時間が異なるように、前記変動時間を、前記保留手段により変動表示の実行が保留されている前記情報の数に応じた値に設定する変動時間設定手段を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴N1及びN2に記載の遊技機であれば、保留手段により少なくとも1の変動表示の実行が保留されている状況で新たな始動条件が成立した場合に、変動時間設定手段により、当該新たな始動条件の成立に対応して変動実行手段により実行される識別情報の変動表示の変動表示期間を、1の始動条件が成立してから、新たな始動条件が成立するまでの時間間隔に応じて異ならせることができ、識別情報の変動表示の変動時間を、始動条件の成立間隔に応じた設定にすることができる。
<特徴P0>
識別情報を変動表示可能な変動表示部(リール装置710、装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記変動表示部にて、前記識別情報を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する識別情報を停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記第1結果に対応する識別情報を停止表示し、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生させる遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記変動実行手段により変動表示が行われている場合に前記始動条件が成立した場合には、所定個数を上限として、前記抽選手段による抽選結果に対応する情報を所定の記憶部(主制御基板920のRAM)に記憶し、前記変動実行手段による当該情報に対応する変動表示の実行を保留する保留手段(主制御基板920)と、
該保留手段により変動表示の実行が保留されている前記情報の数に対応する保留表示(保留アイコン1812)を、当該情報の数に対応して表示可能な保留表示部(保留回数表示領域1810)と、
前記保留手段により少なくとも1の変動表示の実行が保留されている状況で、その後に予定される次の前記始動条件の成立に対応する所定の表示(保留予定アイコン1811)を前記保留表示部に表示する保留表示制御手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、遊技領域に設けられた始動口に入球したことで始動条件が成立して抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、かかる従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、遊技者は、遊技中のパチンコ機について、始動条件の成立に伴って抽選が行われるのか、それとも始動条件の成立に伴っては抽選が行われない状況であるのかを認識できない可能性がある。
これに対し、特徴P0に記載の遊技機であれば、遊技者が始動条件の成立に伴って抽選が行われるのか否かを好適に認識可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、識別情報が変動表示部にて変動表示された後、抽選手段による抽選結果に対応する識別情報が停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、第1結果に対応する識別情報で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
変動実行手段により変動表示が行われている場合に始動条件が成立した場合には、保留手段により、抽選手段による抽選結果に対応する情報が所定の記憶部に記憶され、それにより、当該情報を、所定個数を上限として、変動実行手段により当該情報に対応する変動表示が実行されるまで保留することができる。保留手段により変動表示の実行が保留されている情報の数に対応する保留表示は、当該情報の数に対応して保留表示部に表示される。
保留手段により少なくとも1の変動表示の実行が保留されている状況においては、保留表示制御手段によって、その後に予定される次の始動条件の成立に対応する所定の表示が保留表示部に表示される。このため、次の始動条件の成立に対応する保留表示の表示態様を遊技者が予め認識することができるので、遊技の進行状況を認識しやすくすることができる。
<特徴P1>
特徴P0に記載の遊技機において、前記保留表示制御手段は、前記所定の表示の表示態様を、最後に前記始動条件が成立してからの経過時間に応じて変化させ、前記次の始動条件が新たに成立した場合における当該所定の表示の表示態様に対応した表示態様にて、当該次の始動条件の成立に対応する前記保留表示を表示することを特徴とする遊技機。
特徴P1に記載の遊技機によれば、所定の表示の表示態様は、保留表示制御手段によって、最後に始動条件が成立してからの経過時間に応じて変化され、当該次の始動条件が新たに成立した場合に当該次の始動条件の成立に対応する保留表示の表示態様として確定される。
よって、最後に始動条件が成立してからの経過時間に応じて変化する所定の表示の表示態様が、次の始動条件が新たに成立した場合に当該次の始動条件の成立に対応する保留表示の表示態様として確定するので、遊技者は、確定した保留表示の表示態様から、最後に始動条件が成立してから新たに始動条件が成立するまでに要した経過時間を認識することができる。これにより、遊技者は、ある時期における短期的な始動条件の成立し易さの程度を把握し得る。従って、発射操作の位置を調整する場合などにおいて、短期的な始動条件の成立し易さを把握し易くすることができる。
特に、最後に始動条件が成立してからの経過時間に応じて保留表示の表示態様が変化するので、遊技者は、当該表示態様の変化の様子から、最後に始動条件が成立してからの経過時間を感覚的に把握することができる。
なお、特徴P1に記載の遊技機において、「前記次の始動条件が新たに成立した場合に当該所定の表示の表示態様を当該次の始動条件の成立に対応する前記保留表示の表示態様として確定する」とは、次の始動条件の成立に対応する保留表示の表示態様が、必ずしも所定の表示の表示態様の全てを引き継いで確定する必要はなく、所定の表示の表示態様のうち、少なくとも、最後に始動条件が成立してからの経過時間に応じて変化した部分の一部または全てを引き継いで確定する構成であればよい。
<特徴Q0>
識別情報を変動表示可能な変動表示部(リール装置710、装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件が成立した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記変動表示部にて、前記識別情報を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する識別情報を停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記抽選手段による抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記第1結果に対応する識別情報を停止表示し、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生させる遊技制御手段(主制御基板920)と、
所定の遊技期間中に、前記始動条件が成立してから所定の第1期間が経過しても、新たな前記始動条件が成立しなかった場合、所定の表示(台状態アイコン1821)が表示される所定の表示部(台状態アイコン表示領域1820)の表示内容を更新する表示制御手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来、遊技機の代表例としてパチンコ機がある。従来の典型的なパチンコ機においては、遊技領域に設けられた始動口に入球したことで始動条件が成立して抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合に、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている(例えば、特開2016−22147号公報参照)。
しかしながら、かかる従来構成の遊技機については未だ改良の余地がある可能性があった。例えば、遊技者は、所定のパチンコ機について、始動条件の成立し易さの程度を、ある程度の期間に亘って行った遊技に基づいて感覚的に把握し得るが、始動条件が成立し難いと感じた場合に、それが、偶然によるものであるか、台の不具合によるものであるかの判断は難しい。
これに対し、特徴Q0に記載の遊技機であれば、遊技機の状態に対する判断を遊技者が行い易い遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、識別情報が変動表示部にて変動表示された後、抽選手段による抽選結果に対応する識別情報が停止表示される。このとき、抽選結果が所定の第1結果であれば、第1結果に対応する識別情報で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
所定の遊技期間中に、始動条件が成立してから所定の第1期間が経過しても、新たな始動条件が成立しなかった場合には、所定の表示が表示される所定の表示部の表示内容が、表示制御手段によって更新される。
よって、所定の表示部の表示内容が更新されるほど、始動条件を成立し難くしている何らかの不具合が存在する可能性が高いので、遊技者は、所定の表示部の表示内容を確認することで、当該遊技機の状態を判断できる。
また、所定の表示部の表示内容は、所定の遊技期間中における始動条件の成立間隔に基づいて更新されるので、遊技が行われていないことで始動条件の成立間隔が長くなる事象を除外することができる。よって、所定の表示部の表示内容に対する信頼性を高めることができる。
なお、特徴Q0に記載の遊技機において、「所定の遊技期間中」としては、遊技者が遊技を行っている期間中としてもよく、遊技球が発射されている期間中としてもよく、遊技球が発射される条件が成立している期間中としてもよく、所定の遊技状態中(例えば、通常遊技状態中)としてもよく、識別情報の変動表示が行われている期間中としてもよく、上記した条件または他の条件を含む複数の条件が成立している期間中であってもよい。
<特徴Q1>
特徴Q0に記載の遊技機であって、
前記表示制御手段は、前記所定の表示(台状態アイコン1821)が表示される所定の表示部(台状態アイコン表示領域1820)の表示内容を所定方向(台状態アイコン1821が減る方向)に段階的に更新することを特徴とする遊技機。
なお、表示制御手段は、始動条件が成立してから所定の第1期間が経過しても、新たな前記始動条件が成立しなかった回数に応じた複数種類の態様に更新するとしてもよい。
<特徴Q2>
特徴Q1に記載の遊技機であって、
前記表示制御手段は、
所定の遊技期間中に、前記始動条件が成立してから前記第1期間より短い所定の第2期間が経過する前に新たな前記始動条件が成立することが所定の回数だけ連続した場合に、前記所定の表示部の表示内容を前記所定方向とは反対の方向(台状態アイコン1821が増える方向)に所定の段階分だけ戻すことを特徴とする遊技機。
特徴Q2に記載の遊技機であれば、所定の遊技期間中に、始動条件が成立してから第1期間より短い所定の第2期間が経過する前に新たな始動条件が成立することが所定の回数だけ連続した場合、所定の表示が表示される所定の表示部の表示内容が、表示制御手段によって所定方向とは反対の方向に所定の段階分だけ戻される。
始動条件が成立してから第2期間が経過する前に新たな始動条件が成立することが所定の回数だけ連続した場合には、始動条件を成立し難くする不具合が存在する可能性が低いので、所定の表示部の表示内容を所定方向とは反対の方向に所定の段階分だけ戻すことで、当該遊技機の状態を所定の表示部の表示内容に好適に反映させ得る。
<特徴R0>
所定の始動条件が成立した場合に所定の特定遊技開始条件が成立したか否かを判定する判定手段(主制御基板920の処理の一部)と、
該判定手段の判定結果に対応した情報を表示する判定情報表示手段(特別図柄表示装置471,472)と、
前記判定手段によって前記特定遊技開始条件が成立したと判定された場合に、通常の遊技状態に比べて遊技者に有利な特定遊技状態(特別遊技状態、確変遊技状態および時短遊技状態)を発生させる特定遊技状態制御手段(主制御基板920の特別遊技状態、確変遊技状態および時短遊技状態を制御する各処理)と、
前記特定遊技開始条件が成立したか否かに対応した結果を表示する表示手段を制御する表示制御手段(副制御基板940)とを備えた遊技機であって、
前記特定遊技状態制御手段は、
前記特定遊技状態として、
遊技球が進入した場合に所定の遊技価値が付与される可変入賞部を所定の進入許容姿勢に制御する特別遊技状態と、
前記通常の遊技状態より前記始動条件が成立し易い遊技状態であって前記通常の遊技状態より前記特定遊技開始条件が高確率で成立する第1遊技状態(確変遊技状態)と、
前記通常の遊技状態より前記始動条件が成立し易い遊技状態であって前記特定遊技開始条件が前記第1遊技状態より低い確率で成立する第2遊技状態(時短遊技状態)と、を少なくとも発生させ、
前記判定手段によって第1の特定遊技開始条件(大当り1)が成立したと判定された場合には、前記特別遊技状態と前記第1遊技状態とを発生させ、当該第1遊技状態を、次に、特定遊技開始条件が成立するまで少なくとも継続する制御を行い、
前記第1遊技状態において、前記判定手段によって第2の特定遊技開始条件(大当り2)が成立したと判定された場合には、前記特別遊技状態と前記第2遊技状態とを発生させ、当該第2遊技状態を、前記始動条件の成立に基づく単位遊技(変動表示の開始から結果表示までの1回の遊技)が所定回数(100回)実行されるか、又は、当該所定回数の単位遊技の実行中に前記特定遊技開始条件が成立するまで少なくとも継続し、前記第2遊技状態において前記単位遊技が前記所定回数実行された場合には通常の遊技状態へ移行する制御を行い、
前記表示制御手段は、
前記第1遊技状態において前記第2の特定遊技開始条件が成立した場合に、前記第1遊技状態において前記第2の特定遊技開始条件が成立していない場合に表示されていた表示内容(バトル待機の表示)を継続して表示し、当該第2の特定遊技開始条件の成立によって移行した前記第2遊技状態において予め定めた回数以上(80回)の単位遊技が実行された後であって当該予め定めた回数以上の単位遊技において前記特定遊技開始条件が成立していない場合に、前記第2の特定遊技開始条件の成立に対応する所定の演出表示(バトル敗北の演出表示)を表示する手段を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球して始動入賞となった場合に抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合には、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、特別遊技状態の後に、確変遊技状態や、時短遊技状態といった遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移した後に通常遊技状態に戻る構成が知られている。
また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。そして、図柄の変動表示中には、様々なキャラクタ図柄等の演出表示を行い、表示されたキャラクタ図柄の種別等に応じた大当りとなる期待度を、遊技者に対して示唆するものが知られている(例えば、特開2009−153699号公報参照)。
しかしながら、有利な遊技状態への移行確率や、有利な遊技状態の継続する確率を高く設定すると射倖性が高くなるため、その確率は低く設定することが望まれることがある。一方、有利な遊技状態への移行確率や継続確率を低く設定し、有利な遊技状態から通常遊技状態へ移行する確率を高く設定すると、その分、通常遊技状態への移行を示唆する演出表示の実行頻度が高くなってしまい、演出表示を視認することで遊技の継続意欲を削がれ、射倖性の高い遊技機へと移動してしまう可能性がある。すなわち、有利な遊技状態への移行確率や、有利な遊技状態の継続確率は低く抑えつつ、遊技者にとって好適な演出表示を実行することは難しいという問題点があった。
特徴R0に記載の遊技機によれば、第1の特定遊技開始条件が成立すると、特定遊技状態としての、特別遊技状態と第1遊技状態とが発生し、第1遊技状態において第2の特定遊技開始条件が成立すると、特別遊技状態と第2遊技状態とが発生する。この第2遊技状態は、始動条件の成立に基づく単位遊技が所定回数実行されるか、又は、当該所定回数の単位遊技の実行中に特定遊技開始条件が成立するまで少なくとも継続する。
そして、第1遊技状態において第2の特定遊技開始条件が成立した場合に、第1遊技状態において第2の特定遊技開始条件が成立していない場合に表示されていた表示内容が継続して表示される。このため、遊技者は、表示手段の表示内容を視認していても、第1遊技状態から第2遊技状態へ移行したことを認識できず、予め定めた回数以上の単位遊技が実行された後に所定の演出表示を視認して、第2の特定遊技開始条件が成立し、所定回数単位遊技が終了したら、通常の遊技状態へ戻ることを、遅れて認識することができる。
一方、第2遊技状態へ移行しても、所定の演出表示が表示される前に、特定遊技開始条件が成立した場合には、特別遊技状態を経て、第1遊技状態などの別の遊技状態へ移行したり、第2遊技状態が改めて開始されることとなり、この場合には、予定されていたタイミングでの所定の演出表示が表示されなくなる。従って、遊技者に対しては、所定の演出表示を視認することで、第2の特定遊技開始条件が成立し、通常の遊技状態へ戻る可能性が高くなった状況を、表示内容によって認識する機会を少なくすることができる。よって、特定遊技開始条件の成立のうち、通常遊技状態に戻る第2の特定遊技開始条件の成立する確率に比べて、所定の演出表示を視認する確率は低く抑えることができ、遊技者には、あたかも第2特定遊技開始条件の成立確率が低く設定されて、特定遊技状態が継続する確率が高い遊技機であるかの印象を与えやすくすることができる。これにより、有利な遊技状態への移行確率や、有利な遊技状態の継続確率は抑えつつ、遊技者にとって好適な演出表示を実行可能とする遊技機を提供することができるという効果がある。
なお、表示制御手段が、表示されていた表示内容を継続して表示するとは、キャラクタが表示されている場合において当該キャラクタの表示態様を、第1遊技状態において前記第2の特定遊技開始条件が成立した場合における単位遊技と、当該単位遊技の前に実行された単位遊技とで、遊技者から見て変化が生じていないと視認できる程度に同一であればよく、必ずしも完全に一致している場合だけでなく、異なる場合であってもよい。また、継続して表示される表示内容は、キャラクタが表示される場合に限らず、図柄の変動表示として、略同一の変動時間で、変動表示が実行されて略同一の結果表示が行われる表示内容であってもよい。
また、表示制御手段の所定の演出表示を表示する手段によって、所定の演出表示を表示する確率は、第2の特定遊技開始条件の成立によって移行した第2遊技状態において予め定めた回数以上の単位遊技が実行された後であって当該予め定めた回数以上の単位遊技において特定遊技開始条件が成立していない場合に、100%の確率、すなわち、必ず所定の演出表示を表示するものであってもよいが、少なくとも50%を超える高確率で所定の演出表示を表示すればよく、70%を超える高確率で所定の演出表示を表示する設定とすることが好ましく、90%を超える高確率で所定の演出表示を表示する設定とすることが好適である。
<特徴R1>
特徴R0に記載の遊技機であって
前記表示制御手段は、
前記第2遊技状態における前記所定回数のうちの最後または最後に近い所定回の単位遊技が実行されるまで前記特定遊技開始条件が成立していなければ、当該最後又は所定回の単位遊技において、所定のキャラクタが動作する演出表示であって当該第2遊技状態へ移行することとなった前記第2の特定遊技開始条件の成立に対応した第1の演出表示を前記表示手段に表示させる第1演出制御手段と、
前記第2遊技状態における前記所定回数のうちの最後または最後に近い所定回の単位遊技が実行されるより前に前記第1の特定遊技開始条件が成立した場合には、当該第1の特定遊技開始条件の成立した単位遊技において、前記所定のキャラクタが動作する演出表示であって前記第1の特定遊技開始条件の成立に対応した第2の演出表示を前記表示手段に表示させる第2演出制御手段と、
前記第1遊技状態において前記第2の特定遊技開始条件の成立した単位遊技においては前記所定のキャラクタが動作する演出表示を前記表示手段に表示せず、前記第1遊技状態において表示されていた所定の表示内容を継続して表示する所定表示継続手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
特徴R1に記載の遊技機によれば、遊技者は、同一のキャラクタが動作する演出によって、いずれの特定遊技開始条件が成立したかを知ることができ、成立した特定遊技開始条件を、一部分が共通する演出内容によって簡易に知ることができる。また、第2の特定遊技開始条件が成立しても、その後の一定期間内に第1の特定遊技開始条件が成立すれば、第2の演出表示が実行され、通常の遊技状態へ移行することとなった第2の特定遊技開始条件の成立に対応した第1の演出表示を視認しないで済み、第2の特定遊技開始条件の成立を認識しないで済むようにすることができる。よって、第1の遊技状態が継続していたかの印象を付与し易くして、第1の遊技状態から第2の遊技状態へ移行していたり、通常の遊技状態への移行が近づいた状況を知る機会を抑制することができる。
<特徴R2>
特徴R0又はR1に記載の遊技機であって、
前記表示手段は、識別情報を変動表示可能な表示部を備え、
前記表示制御手段は、前記所定の表示内容として、短時間の変動表示(5秒以下の変動表示または2秒以下の変動表示)を前記単位遊技が実行される毎に繰り返して表示することを特徴とする遊技機。
特徴R2に記載の遊技機によれば、変動表示の内容を遊技者が視認しても、第1の遊技状態から第2の遊技状態へ移行したことを視認しなくて済むので、第1の遊技状態が継続しているかの印象を更に付与し易くすることができる。
<特徴R3>
特徴R2に記載の遊技機であって、
前記表示制御手段は、前記短時間の変動表示として、前記第1遊技状態において前記第2の特定遊技開始条件が成立した場合における特定の変動表示を、当該変動表示の前及び後において実行される前記特定遊技開始条件が成立しない場合における通常の変動表示の変動時間より短い時間で表示することを特徴とする遊技機。
特徴R3に記載の遊技機によれば、第1遊技状態において第2の特定遊技開始条件が成立した場合における特定の変動表示は、当該変動表示の前及び後において実行される変動表示であって特定遊技開始条件が成立しない場合における通常の変動表示の変動時間より短い時間で表示される。このため、その変動時間の時間差の期間中に特別遊技状態として、短時間で終了する特別遊技状態を設定しても、遊技者が、その特別遊技状態の発生を認識し難くすることができる。よって、第2の特定遊技開始条件の成立した単位遊技の変動表示についても当該単位遊技によって発生する特別遊技状態についても遊技者からは認識し難くして、第1の遊技状態が継続しているかの印象を一層付与し易くすることができる。
<特徴R4>
特徴R3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態制御手段は、前記第2の特定遊技開始条件が成立した場合には、前記第1の特定遊技開始条件が成立した場合とは異なる特別遊技状態であって、前記特定の変動表示と前記通常の変動表示の時間差と略同一の時間で終了する短時間の特別遊技状態を発生させることを特徴とする遊技機。
特徴R4に記載の遊技機によれば、第2の特定遊技開始条件の成立を遊技者からは一層認識し難くして、第1の遊技状態が継続しているかの印象を一層付与し易くすることができる。
<特徴S0>
所定の始動条件が成立した場合に所定の特定遊技開始条件が成立したか否かを判定する判定手段(主制御基板920の処理の一部)と、
該判定手段の判定結果に対応した情報を表示する判定情報表示手段(特別図柄表示装置471,472)と、
前記判定手段によって前記特定遊技開始条件が成立したと判定された場合に、通常の遊技状態に比べて遊技者に有利な特定遊技状態(特別遊技状態、確変遊技状態および時短遊技状態)を発生させる特定遊技状態制御手段(主制御基板920の特別遊技状態、確変遊技状態および時短遊技状態を制御する各処理)と、
前記特定遊技開始条件が成立したか否かに対応した結果を表示する表示手段を含む表示内容を制御する表示制御手段とを備えた遊技機であって、
前記特定遊技状態制御手段(副制御基板940)は、
前記判定手段によって回数制限の特定遊技開始条件(大当り2)が成立したと判定された場合には、前記通常の遊技状態より有利な特定遊技状態として、前記始動条件の成立に基づく単位遊技(変動表示の開始から結果表示までの1回の遊技)が所定回数実行されるか、又は、当該所定回数の単位遊技の実行中に前記特定遊技開始条件が成立するまで少なくとも継続する回数制限遊技状態を発生させる制御を行い、
前記表示制御手段は、
前記回数制限遊技状態における前記所定回数のうちの最後または最後に近い所定回(80回)の単位遊技が実行されるまで前記特定遊技開始条件が成立していなければ、所定のキャラクタが動作する演出表示であって当該回数制限遊技状態へ移行することとなった前記回数制限の特定遊技開始条件の成立に対応した第1の演出表示(バトル敗北)を前記表示手段に表示させる制御を行う第1演出制御手段と、
前記回数制限遊技状態における前記所定回数のうちの最後または最後に近い所定回の単位遊技が実行されるより前に前記特定遊技開始条件が成立した場合に、所定のキャラクタが動作する演出表示であって前記特定遊技開始条件の成立に対応した第2の演出表示(バトル勝利)を前記表示手段に表示させる制御を行う第2演出制御手段と、
前記回数制限遊技状態において前記単位遊技の実行回数が一定以上残存している場合に所定の確定演出期間を示す期間表示(無敵タイムおよび無敵期間の表示)を行う期間演出制御手段と、を備え
前記確定演出期間中には前記特定遊技開始条件が成立した場合に限定して前記第2の演出表示が表示されて前記所定のキャラクタが動作する演出表示が実行されることを特徴とする遊技機。
従来の典型的なパチンコ機において、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球して始動入賞となった場合に抽選を行い、当該抽選において大当りに当選した場合には、特別遊技状態となって多数の遊技球が入賞口へ入球可能となる構成が知られている。また、特別遊技状態の後に、確変遊技状態や、時短遊技状態といった遊技者にとって有利な遊技状態へ遷移した後に通常遊技状態に戻る構成が知られている。
また、かかるパチンコ機は表示装置を備えており、当該表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて図柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示として上記抽選結果に応じた停止結果が表示される。また、変動表示中に所定の演出表示を表示する指示などの表示条件(いわゆる、ミッション)が出され、例えば、「(7)の図柄でリーチをかけろ」の表示が表示画面に表示され、その表示期間中に実行される変動表示で当該指示を満たす演出表示が表示画面に表示された場合に、その後に大当りとなることが確定する演出を行うものもある(例えば、特開2008−136553号公報参照)。
しかしながら、表示条件が出される演出表示の制御としては、所定の抽選に当選しなければ、当該演出表示は表示画面に表示されないように制御される。このため、遊技者としては、その演出内容に興味を抱いても、その内容の確認が出来ない場合も生じてしまう。この場合には、演出内容が気になってしまったり、本当は、演出が表示されていたのに見落としてしまって、大当りを見過ごしてしまったのではという、不安感を抱かせてしまう可能性もある。
特徴S0に記載の遊技機によれば、表示条件が出される演出表示の制御を好適に実行可能な遊技機を提供することができる。すなわち、回数制限遊技状態において、所定回数のうちの最後または最後に近い所定回の単位遊技が実行されるまで特定遊技開始条件が成立していなければ、所定のキャラクタが動作する演出表示であって特定遊技開始条件の非成立に対応した第1の演出表示を前記表示手段に表示させる所定のキャラクタが動作する演出表示が、確定演出期間が経過した後に実行されるので、遊技者は、確定演出期間の経過後に、有利な遊技状態における遊技を継続して行えば、当該演出を、第1の演出表示によって必ず確認することができる。また、確定演出期間を示す期間表示は、回数制限遊技状態において単位遊技の実行回数が一定以上残存している場合に行われるので、第1の演出表示は確定演出期間の終了後に実行されるように設定することができる。そして、確定演出期間内に、特定遊技開始条件が成立した場合には、第2の演出表示が表示されて所定のキャラクタが動作する演出表示が実行されるので、確定演出期間における期間表示に伴って所定のキャラクタを表示するなどの表示条件を提示し、その表示条件を満たした場合に特別遊技状態が発生する遊技性を遊技者に提供することができる。従って、期間表示が表示された後に、所定のキャラクタが動作する演出表示を、遊技者が視認する機会を必ず発生させることができ、遊技者にとって、演出内容を気にさせてしまうような不満を抱かせる状況を低減し、遊技を継続しやすい遊技機とすることができる。
<特徴S1>
特徴S0に記載の遊技機であって、
前記期間演出表示制御手段は、期間長さの異なる確定演出期間を示す複数種類の期間表示を行うものであって、前記回数制限遊技状態における前記単位遊技の残存している回数が所定数以上の場合に選択される長い確定演出期間の期間表示を含む期間表示を行うことを特徴とする遊技機。
特徴S1に記載の遊技機によれば、期間長さの異なる確定演出期間を示す複数種類の期間表示が行われ、その一部として、単位遊技の残存回数が所定数以上の場合に選択される長い確定演出期間の期間表示を含むので、表示される期間表示によって回数制限遊技状態における単位遊技の残存回数を推測する遊技性を付加することができる。
なお、回数制限遊技状態における単位遊技の残存している回数とは、回数制限遊技状態において始動条件が成立しても特定遊技開始条件が非成立となった単位遊技であって未だ変動表示が実行されていない(開始されていない、又は、終了していないとしてもよい)単位遊技の残存している回数としてもよい。
<特徴T0>
所定の入口から進入した遊技球が流下する遊技領域(遊技領域)と、
該遊技領域内に設けられて、遊技球が進入可能な複数の入球口(一般入賞装置2439A,2439Bなど)と、
該複数の入球口のうち予め決められた入球口に遊技球が進入した場合に、当該遊技球が進入した前記入球口に応じた所定の特典を付与する特典付与手段(主制御基板920)と、
遊技における所定の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、当該抽選確率として設定される確率に対応する確率情報を記憶する設定記憶手段(主制御基板920のRAM)と
該設定記憶手段に記憶する前記確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する前記確率情報に変更する操作に対応する操作情報を入力可能な入力手段(背面設定スイッチ905、初期化スイッチ907)と、
前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報を前記入力手段により入力された前記操作情報に対応する前記確率情報に変更する設定変更手段(主制御基板920)と、
前記複数の入球口のうち前記予め決められた入球口への遊技球の進入に関する所定の条件が成立した場合に、前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報に対応する設定出力情報を出力する設定出力手段(主制御基板920、副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
なお、特徴T0に記載の遊技機において、「予め決められた入球口への遊技球の進入に関する所定の条件」には、例えば、複数の入球口のうち予め決められた1または2以上の入球口に遊技球が進入すること、複数の入球口のうち予め決められた2以上の入球口に予め決められた順序で遊技球が進入すること、複数の入球口のうち予め決められた1または2以上の入球口に予め決められた所定の個数の遊技球が進入すること、複数の入球口のうち予め決められた入球口への進入に応じて更新される進入数情報、または、該進入数情報に対応して計数される対応情報について予め決められた条件が成立すること、所定の遊技期間中に、複数の入球口のうち予め決められた1または2以上の入球口への遊技球の進入に基づく始動条件が成立してから予め決められた所定の期間が経過しても、新たな始動条件が成立しない状況が予め決められた所定の回数発生すること、等が含まれる。
<特徴U0>
所定の入口から進入した遊技球が流下する遊技領域(遊技領域)と、
該遊技領域内に設けられて、遊技球が進入可能な複数の入球口(一般入賞装置2439A,2439Bなど)と、
該複数の入球口のうち予め決められた入球口に遊技球が進入した場合に、当該遊技球が進入した前記入球口に応じた所定の特典を付与する特典付与手段(主制御基板920)と、
遊技における所定の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、当該抽選確率として設定される確率に対応する確率情報を記憶する設定記憶手段(主制御基板920のRAM)と、
該設定記憶手段に記憶する前記確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する前記確率情報に変更する操作に対応する操作情報を入力可能な入力手段(背面設定スイッチ905、初期化スイッチ907)と、
前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報を前記入力手段により入力された前記操作情報に対応する前記確率情報に変更する設定変更手段(主制御基板920)と、
前記複数の入球口のうち前記予め決められた入球口への遊技球の進入を含む所定の条件が成立した場合に、前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報に対応する設定出力情報を出力する設定出力手段(主制御基板920、副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、通常遊技状態から遊技者にとって有利な遊技状態への移行抽選における当選確率を複数段階で設定できる機能を有する遊技機が知られている。かかる機能を有する従来の典型的な遊技機においては、遊技場の管理者等が専用の鍵を用いて所定のキースイッチを操作することで前記当選確率の設定を変更することができる(例えば、特開2007−202870号公報参照)。
しかしながら、遊技状態の移行抽選における当選確率など、所定の抽選において所定の抽選結果が選ばれる抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴T0および特徴U0に記載の遊技機であれば、遊技性を好適に向上することが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、設定記憶手段には、遊技における所定の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、当該抽選確率として設定される確率に対応する確率情報が記憶される。入力手段には、設定記憶手段に記憶する確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する確率情報に変更する操作に対応する操作情報が入力される。設定記憶手段に記憶される確率情報は、設定変更手段により、入力手段により入力された操作情報に対応する確率情報に変更される。これにより、所定の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率を、入力手段により入力された操作情報に応じた確率に変更できる。
所定の入口から進入した遊技球が流下する遊技領域内には、遊技球が進入可能な複数の入球口が設けられており、これらの複数の入球口のうち予め決められた入球口に遊技球が進入した場合には、当該遊技球が進入した入球口に応じた所定の特典が特典付与手段により付与される。複数の入球口のうち予め決められた入球口への遊技球の進入に関する所定の条件が成立した場合、設定記憶手段に記憶される確率情報に対応する設定出力情報が設定出力手段によって出力される。よって、設定記憶手段に記憶される確率情報、すなわち、所定の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率に対応する情報を、設定出力手段による出力に基づき遊技者に示唆することができる。従って、遊技者は、予め決められた入球口に遊技球が進入することを含む所定の条件の成立を通じて、遊技中の遊技機についての確率情報を推測する遊技性を付加することができる。例えば、自身の嗜好に適した遊技機であるか、異なる遊技機であるかを考え、遊技を継続するのか、それとも他の遊技機に移動するのかといった選択要素の1つとして、推測した確率情報を利用することができるので、抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性を向上することができる。
また、遊技者が確率情報を推測するための所定の条件を成立させるために、遊技領域内の予め決められた入球口への遊技球の進入に関する所定の条件を成立させる必要性を生じさせることができる。このため、遊技状態の移行抽選などの抽選結果に注目しがちな遊技機において、予め決められた入球口への遊技球の進入についても注目する機会を増やすことができ、予め決められた入球口の配置や数の設定等によって遊技を多様化するなど、遊技球の流下を利用した遊技機における遊技性を向上することができる。
特に、特徴U0に記載の遊技機においては、複数の入球口のうち予め決められた入球口への遊技球の進入を含む所定の条件が成立した場合に、設定記憶手段に記憶される確率情報に対応する設定出力情報が設定出力手段によって出力されるので、遊技者は、所定の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率に対応する情報を、予め決められた入球口に遊技球を進入させた特典として得ることができる。よって、遊技者は、予め決められた入球口に遊技球が進入することを楽しみながら遊技を行うことができる。
<特徴U1>
特徴U0に記載の遊技機であって、
前記設定出力手段は、前記所定の条件の少なくとも一部として、前記複数の入球口のうち予め決められた2以上の前記入球口に予め決められた所定の順序で遊技球が進入することを条件として、前記設定出力情報を出力することを特徴とする遊技機。
特徴U1に記載の遊技機であれば、複数の入球口のうち予め決められた2以上の入球口に予め決められた所定の順序で遊技球が進入した場合を、所定の条件(すなわち、複数の入球口のうち予め決められた入球口への遊技球の進入を含む所定の条件)の少なくとも一部が成立したとして設定記憶手段に記憶される確率情報に対応する設定出力情報が設定出力手段によって出力される。これにより、遊技者は、予め決められた2以上の入球口に予め決められた所定の順序で遊技球を進入させた特典として、所定の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率に対応する情報を得る遊技性を享受することができる。よって、遊技者は、予め決められた2以上の入球口に予め決められた所定の順序で遊技球を進入させる遊技を楽しむことができる。
<特徴V0>
遊技球を発射する発射手段(発射装置330)と、
該発射手段により発射されて所定の入口から進入した遊技球が流下する遊技領域(遊技領域)と、
該遊技領域内に設けられて、遊技球が進入可能な入球口(一般入賞装置2439A,2439B)と、
該入球口に遊技球が進入した場合に所定の特典を付与する特典付与手段(主制御基板920)と、
遊技における所定の抽選にて所定の抽選結果が選ばれるとして設定可能な複数の確率のうち、当該抽選確率として設定される確率に対応する確率情報を記憶する設定記憶手段(主制御基板920のRAM)と
該設定記憶手段に記憶する前記確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する前記確率情報に変更する操作に対応する操作情報を入力可能な入力手段(背面設定スイッチ905、初期化スイッチ907)と、
前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報を前記入力手段により入力された前記操作情報に対応する前記確率情報に変更する設定変更手段(主制御基板920)と、
前記入球口への遊技球の進入に応じて更新される進入数情報(一般入賞数)を記憶する進入数記憶手段(主制御基板920のRAM)と、
該進入数記憶手段に記憶される前記進入数情報、または、該進入数情報に対応して計数される対応情報(釘状態レベル)に対応して成立する条件を少なくとも含む所定の条件が成立した場合に、前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報に対応する設定出力情報を出力する設定出力手段(主制御基板920、副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、通常遊技状態から遊技者にとって有利な遊技状態への移行抽選における当選確率を複数段階で設定できる機能を有する遊技機が知られている。かかる機能を有する従来の典型的な遊技機においては、遊技場の管理者等が専用の鍵を用いて所定のキースイッチを操作することで前記当選確率の設定を変更することができる(例えば、特開2007−202870号公報参照)。
しかしながら、遊技状態の移行抽選における当選確率など、所定の抽選において所定の抽選結果が選ばれる抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴V0に記載の遊技機であれば、遊技性を好適に向上することが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、設定記憶手段には、遊技における所定の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、当該抽選確率として設定される確率に対応する確率情報が記憶される。入力手段には、設定記憶手段に記憶する確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する確率情報に変更する操作に対応する操作情報が入力される。設定記憶手段に記憶される確率情報は、設定変更手段により、入力手段により入力された操作情報に対応する確率情報に変更される。これにより、所定の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率を、入力手段により入力された操作情報に応じた確率に対応する情報に変更できる。
発射手段により発射されて所定の入口から進入した遊技球が流下する遊技領域内には、遊技球が進入可能な入球口が設けられており、当該入球口に遊技球が進入した場合には、当該入球口に応じた所定の特典が特典付与手段により付与される。予め決められた入球口への遊技球の進入に関する所定の条件が成立した場合、設定記憶手段に記憶される確率情報に対応する設定出力情報が設定出力手段によって出力される。よって、設定記憶手段に記憶される確率情報、すなわち、所定の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率に対応する情報を、設定出力手段による出力に基づき遊技者に示唆することができる。従って、遊技者は、予め決められた入球口に遊技球が進入することを含む所定の条件の成立を通じて、遊技中の遊技機についての確率情報を推測する遊技性を付加することができる。例えば、自身の嗜好に適した遊技機であるか、異なる遊技機であるかを考え、遊技を継続するのか、それとも他の遊技機に移動するのかといった選択要素の1つとして、推測した確率情報を利用することができるので、抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性を向上することができる。
また、遊技者が確率情報を推測するための所定の条件を成立させるために、遊技領域内の予め決められた入球口への遊技球の進入に関する所定の条件を成立させる必要性を生じさせることができる。このため、遊技状態の移行抽選などの抽選結果に注目しがちな遊技機において、予め決められた入球口への遊技球の進入についても注目する機会を増やすことができ、予め決められた入球口の配置や数の設定等によって遊技を多様化するなど、遊技球の流下を利用した遊技機における遊技性を向上することができる。
また、進入数記憶手段には、入球口への遊技球の進入に応じて更新される進入数情報が記憶されている。進入数記憶手段に記憶される進入数情報、または、該進入数情報に対応して計数される対応情報について所定の条件が成立した場合に、設定記憶手段に記憶される確率情報に対応する設定出力情報が設定出力手段によって出力される。進入数情報および対応情報は、入球口への遊技球の進入状況が反映される情報であるので、入球口への遊技球の進入状況に応じて、所定の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率に対応する情報を出力させることができる。
これにより、例えば、所定の条件が、進入数情報および対応情報が入球口への遊技球の進入に関して遊技機の性能が設計値通りでない可能性を示唆する値である場合、遊技者に対して、不利益を被る可能性がある状況であることを示唆することができ、設定出力手段により出力された情報も活用して遊技中の遊技機による遊技の継続の有無を遊技者に判断させることが可能となる。
<特徴X0>
識別情報を表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件の成立として予め決められた入球口へ遊技球が進入した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記識別情報を変動表示した後、前記抽選手段による前記所定の抽選の抽選結果に対応する識別情報(停止図柄)を停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記所定の抽選の抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記第1結果に対応する識別情報(第1結果を示す停止図柄)を停止表示し、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生させる遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記所定の抽選にて前記第1結果が選ばれる抽選確率または前記所定の抽選とは異なる第2の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、前記所定の抽選にて前記第1結果が選ばれる抽選確率または前記第2の抽選にて前記所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定される確率に対応する確率情報を記憶する設定記憶手段(主制御基板920のRAM)と
該設定記憶手段に記憶する前記確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する前記確率情報に変更する操作に対応する操作情報を入力可能な入力手段(背面設定スイッチ905、初期化スイッチ907)と、
前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報を前記入力手段により入力された前記操作情報に対応する前記確率情報に変更する設定変更手段(主制御基板920)と、
所定の遊技期間中に、前記始動条件が成立してから所定の第1期間が経過しても、新たな前記始動条件が成立しない状況が所定の回数発生することを含む所定の条件が成立した場合に、前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報に対応する設定出力情報を出力する設定出力手段(主制御基板920、副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、通常遊技状態から遊技者にとって有利な遊技状態への移行抽選における当選確率を複数段階で設定できる機能を有する遊技機が知られている。かかる機能を有する従来の典型的な遊技機においては、遊技場の管理者等が専用の鍵を用いて所定のキースイッチを操作することで前記当選確率の設定を変更することができる(例えば、特開2007−202870号公報参照)。
しかしながら、遊技状態の移行抽選における当選確率など、所定の抽選において所定の抽選結果が選ばれる抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴X0に記載の遊技機であれば、遊技性を好適に向上することが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、識別情報が表示部にて変動表示された後、抽選手段による所定の抽選の抽選結果に対応する識別情報が停止表示される。このとき、当該所定の抽選の抽選結果が所定の第1結果であれば、第1結果に対応する識別情報で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
設定記憶手段には、所定の抽選にて第1結果が選ばれる抽選確率または当該所定の抽選とは異なる第2の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、所定の抽選にて第1結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定される確率に対応する確率情報が記憶される。入力手段には、設定記憶手段に記憶する確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する確率情報に変更する操作に対応する操作情報が入力される。設定記憶手段に記憶される確率情報は、設定変更手段により、入力手段により入力された操作情報に対応する確率情報に変更される。これにより、所定の抽選において第1の結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率を、入力手段により入力された操作情報に応じた確率に変更できる。
予め決められた入球口への遊技球の進入に関する所定の条件が成立した場合、設定記憶手段に記憶される確率情報に対応する設定出力情報が設定出力手段によって出力される。よって、設定記憶手段に記憶される確率情報、すなわち、所定の抽選において第1結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率に対応する情報を、設定出力手段による出力に基づき遊技者に示唆することができる。従って、遊技者は、予め決められた入球口に遊技球が進入することを含む所定の条件の成立を通じて、遊技中の遊技機についての確率情報を推測する遊技性を付加することができる。例えば、自身の嗜好に適した遊技機であるか、異なる遊技機であるかを考え、遊技を継続するのか、それとも他の遊技機に移動するのかといった選択要素の1つとして、推測した確率情報を利用することができるので、抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性を向上することができる。
また、遊技者が確率情報を推測するための所定の条件を成立させるために、遊技領域内の予め決められた入球口への遊技球の進入に関する所定の条件を成立させる必要性を生じさせることができる。このため、遊技状態の移行抽選などの抽選結果に注目しがちな遊技機において、予め決められた入球口への遊技球の進入についても注目する機会を増やすことができ、予め決められた入球口の配置や数の設定等によって遊技を多様化するなど、遊技球の流下を利用した遊技機における遊技性を向上することができる。
また、所定の遊技期間中に、始動条件が成立してから所定の第1期間が経過しても、新たな始動条件が成立しない状況が所定の回数発生した場合に、設定記憶手段に記憶される確率情報に対応する設定出力情報が設定出力手段によって出力される。始動条件が成立してから所定の第1期間が経過しても新たな始動条件が成立しない状況は、遊技者にとって望ましくない状況であり、他の遊技機において遊技をする場合に比べて遊技者が不利益を被る可能性がある。これに対し、当該状況下で、設定出力手段により出力された情報も活用して遊技中の遊技機による遊技の継続の有無を遊技者に判断させることが可能となる。
なお、特徴X0に記載の遊技機における設定出力手段の記載に代えて、所定の始動条件の成立として予め決められた入球口へ遊技球が進入することを含む所定の条件が成立した場合に、設定記憶手段に記憶される前記確率情報に対応する設定出力情報を出力する設定出力手段を備えているとしてもよい。
<特徴Y0>
識別情報を表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件の成立として予め決められた入球口へ遊技球が進入した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記識別情報を変動表示した後、前記抽選手段による前記所定の抽選の抽選結果に対応する識別情報(停止図柄)を停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記所定の抽選の抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記第1結果に対応する識別情報(第1結果を示す停止図柄)を停止表示し、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生させる遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記所定の抽選にて前記第1結果が選ばれる抽選確率または前記所定の抽選とは異なる第2の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、前記所定の抽選にて前記第1結果が選ばれる抽選確率または前記第2の抽選にて前記所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定される確率に対応する確率情報を記憶する設定記憶手段(主制御基板920のRAM)と
該設定記憶手段に記憶する前記確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する前記確率情報に変更する操作に対応する操作情報を入力可能な入力手段(背面設定スイッチ905、初期化スイッチ907)と、
前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報を前記入力手段により入力された前記操作情報に対応する前記確率情報に変更する設定変更手段(主制御基板920)と、
前記所定の抽選にて前記第1結果が得られた前記始動条件が成立してから、前記変動実行手段により当該第1結果に対応する識別情報の停止表示が行われるまでの期間における少なくとも一部から構成される演出として、演出時間が異なる複数種類の演出の中から、前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報に応じた演出時間の演出を選択する演出選択手段(主制御基板920,副制御基板940)と、
前記演出選択手段により選択された演出を前記表示部に表示する演出表示制御手段(副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、通常遊技状態から遊技者にとって有利な遊技状態への移行抽選における当選確率を複数段階で設定できる機能を有する遊技機が知られている。かかる機能を有する従来の典型的な遊技機においては、遊技場の管理者等が専用の鍵を用いて所定のキースイッチを操作することで前記当選確率の設定を変更することができる(例えば、特開2007−202870号公報参照)。
しかしながら、遊技状態の移行抽選における当選確率など、所定の抽選において所定の抽選結果が選ばれる抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性について未だ改良の余地がある可能性があった
これに対し、特徴Y0に記載の遊技機であれば、遊技性を好適に向上することが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、識別情報が表示部にて変動表示された後、抽選手段による所定の抽選の抽選結果に対応する識別情報が停止表示される。このとき、当該所定の抽選の抽選結果が所定の第1結果であれば、第1結果に対応する識別情報で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
設定記憶手段には、所定の抽選にて第1結果が選ばれる抽選確率または当該所定の抽選とは異なる第2の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、所定の抽選にて第1結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定される確率に対応する確率情報が記憶される。入力手段には、設定記憶手段に記憶する確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する確率情報に変更する操作に対応する操作情報が入力される。設定記憶手段に記憶される確率情報は、設定変更手段により、入力手段により入力された操作情報に対応する確率情報に変更される。これにより、所定の抽選において第1の結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率を、入力手段により入力された操作情報に応じた確率に変更できる。
演出時間が異なる複数種類の演出の中から、設定記憶手段に記憶される確率情報に応じた演出時間の演出が、演出選択手段により、所定の抽選にて第1結果が得られた始動条件が成立してから、変動実行手段により当該第1結果に対応する識別情報の停止表示が行われるまでの期間における少なくとも一部から構成される演出として選択され、演出表示制御手段により表示部に表示される。
したがって、設定記憶手段に記憶される確率情報、すなわち、所定の抽選において第1結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率が、所定の抽選にて第1結果が得られた始動条件が成立してから、変動実行手段により当該第1結果に対応する識別情報の停止表示が行われるまでの期間における少なくとも一部から構成される演出の演出時間に反映される。よって、遊技者は当該演出の演出時間から、所定の抽選において第1結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率を推測する遊技性を付加することができる。例えば、自身の嗜好に適した遊技機であるか、異なる遊技機であるかを考え、遊技を継続するのか、それとも他の遊技機に移動するのかといった選択要素の1つとして、推測した確率情報を利用することができるので、抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性を向上することができる。
また、遊技者が確率情報を推測するために、演出時間の長さを注目する機会を増やすことができる。このため、遊技状態の移行抽選などの抽選結果に注目しがちな遊技機において、注目する対象を増やすことができるので、遊技球の流下を利用した遊技機における遊技性を向上することができる。
<特徴Y1>
特徴Y0に記載の遊技機であって、
前記演出選択手段は、前記複数の確率のうち遊技者にとって最も有利である確率に対し、前記複数種類の演出のうち最も演出時間が長い演出が実行されやすい確率で演出を選択することを特徴とする遊技機。
特徴Y1に記載の遊技機であれば、設定可能な複数の確率のうち遊技者にとって最も有利である確率に対し、複数種類の演出のうち最も演出時間が長い演出が実行されやすい確率で選択されるので、遊技者は、演出が長く行われる場合において、最も有利な確率が設定されていることを期待することができる。
<特徴Y2>
特徴Y0または特徴Y1に記載の遊技機であって、
遊技者が操作可能な操作部(押圧操作装置261)を備え、
前記演出選択手段により選択される前記演出は、前記所定の抽選にて前記第1結果が得られた前記始動条件が成立してから、前記変動実行手段により当該第1結果に対応する識別情報の停止表示が行われるまでの期間における少なくとも一部から構成される演出の実行可能期間内に設定された所定の操作時期に前記操作部に対する所定の操作が行われた場合に実行される特別演出であることを特徴とする遊技機。
特徴Y2記載の遊技機であれば、
所定の抽選にて第1結果が得られた始動条件が成立してから、変動実行手段により当該第1結果を示す停止図柄の停止表示が行われるまでの期間における少なくとも一部から構成される演出の実行可能期間内には操作時期が設定されている。演出選択手段により選択される演出は、前記操作時期に操作部に対する所定の操作が行われた場合に実行される特別演出である。よって、遊技者は前記操作時期に操作部に対して所定の操作を行うことで、当該操作に基づき実行される特別演出の演出時間から、所定の抽選において第1結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率を推測することができる。
<特徴Z0>
識別情報を変動表示可能な表示部(装飾図柄表示装置479)と、
所定の始動条件の成立として予め決められた入球口へ遊技球が進入した場合に所定の抽選を行う抽選手段(主制御基板920)と、
前記始動条件が成立した場合に、前記表示部にて、前記識別情報を変動表示した後、前記抽選手段による抽選結果に対応する識別情報(停止図柄)を停止表示する変動実行手段(副制御基板940)と、
前記所定の抽選の抽選結果が所定の第1結果である場合、前記変動実行手段によって前記第1結果に対応する識別情報(第1結果を示す停止図柄)を停止表示し、通常遊技状態より有利な遊技状態である特別遊技状態を発生させる遊技制御手段(主制御基板920)と、
前記所定の抽選にて前記第1結果が選ばれる抽選確率または前記所定の抽選とは異なる第2の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、前記所定の抽選にて前記第1結果が選ばれる抽選確率または前記第2の抽選にて前記所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定される確率に対応する確率情報を記憶する設定記憶手段(主制御基板920のRAM)と
該設定記憶手段に記憶する前記確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する前記確率情報に変更する操作に対応する操作情報を入力可能な入力手段(背面設定スイッチ905、初期化スイッチ907)と、
前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報を前記入力手段により入力された前記操作情報に対応する前記確率情報に変更する設定変更手段(主制御基板920)と、
前記特別遊技状態中に成立可能な条件を含む所定の条件が成立した場合に、前記設定記憶手段に記憶される前記確率情報に応じた制御を実行する制御実行手段(主制御基板920、副制御基板940)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機として、通常遊技状態から遊技者にとって有利な遊技状態への移行抽選における当選確率を複数段階で設定できる機能を有する遊技機が知られている。かかる機能を有する従来の典型的な遊技機においては、遊技場の管理者等が専用の鍵を用いて所定のキースイッチを操作することで前記当選確率の設定を変更することができる(例えば、特開2007−202870号公報参照)。
しかしながら、遊技状態の移行抽選における当選確率など、所定の抽選において所定の抽選結果が選ばれる抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性について未だ改良の余地がある可能性があった。
これに対し、特徴Z0に記載の遊技機であれば、遊技性を好適に向上することが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、所定の始動条件が成立した場合には、変動実行手段により、識別情報が表示部にて変動表示された後、抽選手段による所定の抽選の抽選結果に対応する識別情報が停止表示される。このとき、当該所定の抽選の抽選結果が所定の第1結果であれば、第1結果に対応する識別情報で停止表示された後に、遊技制御手段によって通常遊技状態より有利な特別遊技状態が発生する。
設定記憶手段には、所定の抽選にて第1結果が選ばれる抽選確率または当該所定の抽選とは異なる第2の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定可能な複数の確率のうち、所定の抽選にて第1結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選にて所定の抽選結果が選ばれる抽選確率として設定される確率に対応する確率情報が記憶される。入力手段には、設定記憶手段に記憶する確率情報を前記複数の確率のうちいずれかの確率に対応する確率情報に変更する操作に対応する操作情報が入力される。設定記憶手段に記憶される確率情報は、設定変更手段により、入力手段により入力された操作情報に対応する確率情報に変更される。これにより、所定の抽選において第1の結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率を、入力手段により入力された操作情報に応じた確率に変更できる。
特別遊技状態中に成立可能な条件を含む所定の条件が成立した場合、設定記憶手段に記憶される確率情報に応じた制御が制御実行手段により実行される。よって、遊技者は、制御実行手段による制御により現出した内容に基づいて、設定記憶手段に記憶される確率情報、すなわち、所定の抽選において第1結果が選ばれる抽選確率または第2の抽選において所定の結果が選ばれる抽選確率として現在設定されている確率を推測する遊技性を付加することができる。例えば、自身の嗜好に適した遊技機であるか、異なる遊技機であるかを考え、遊技を継続するのか、それとも他の遊技機に移動するのかといった選択要素の1つとして、推測した確率情報を利用することができるので、抽選確率を複数段階で設定可能な遊技機の遊技性を向上することができる。
なお、特徴Z0に記載の遊技機において、特別遊技状態中に成立可能な条件として、特別遊技状態中における予め決められた入球口への遊技球の進入を含むようにすることは好ましい。遊技者が確率情報を推測するための所定の条件を成立させるために、遊技領域内の予め決められた入球口への遊技球の進入に関する所定の条件を成立させる必要性を生じさせることができる。このため、遊技状態の移行抽選などの抽選結果に注目しがちな遊技機において、予め決められた入球口への遊技球の進入についても注目する機会を増やすことができ、予め決められた入球口の配置や数の設定等によって遊技を多様化するなど、遊技球の流下を利用した遊技機における遊技性を向上することができる。
また、特徴Z0に記載の遊技機において、特別遊技状態中に成立可能な条件として、特別遊技状態中に遊技者が遊技領域に遊技球を発射する発射操作を行う操作部とは別の操作部に対しての操作によって成立させることが可能な条件とすることは好ましい。これにより、特別遊技状態中において、発射操作とは別の操作にも注意を向ける遊技性を付加することができ、単に発射操作を継続するだけでなく、別の操作も加えて遊技者が確率情報を獲得することが可能となる新たな遊技性を付加することができる。
なお、特徴10〜Z0に記載の少なくとも1つの特徴を他のいずれか又は複数の特徴に組み合わせて適用しても良い。以下には、上記した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ機:遊技者が操作する発射操作手段と、その発射操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く通路部と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。