JP6855971B2 - 鉄道車両の逸脱検知装置及び方法、並びに逸脱判定方法 - Google Patents

鉄道車両の逸脱検知装置及び方法、並びに逸脱判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉄道車両がレールから逸脱したことを検知する装置、及びこの装置を用いて鉄道車両がレールから逸脱したことを検知又は判定する方法に関するものである。
脱線時、脱線したことに気付かず走行を継続して鉄道車両がレールから逸脱した場合、被害が大きくなることが考えられる。従って、脱線時は、鉄道車両がレールから逸脱したことを早期に検知して鉄道車両を停車させることで、脱線時の安全性を向上することができる。
そこで、脱線時における鉄道車両のレールからの逸脱を防止する方法として、軸箱の外面下部に逸脱防止用のストッパを取付ける技術が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1で提案された技術は、鉄道車両がレールから逸脱したことを検知することについての考慮はなされていない。従って、地震等により走行中の鉄道車両に大きな震動が加わったときに、前記ストッパがレールと接触せずにレールを乗り越えた場合、乗務員が逸脱に気付かず運転を続けてしまう可能性がある。
一方、脱線の検知に関しては、従来から種々の技術が提案されている。
その一つに、車体に加わる加速度を計測し、計測値から抽出した信号が閾値を超えた場合に、脱線したものと判定する技術がある(例えば特許文献2)。
しかしながら、走行中に発生する車両振動のような動揺をモニタリングした測定値が閾値を超えたかどうかで脱線したかどうかの判定を行う場合、設定した閾値によっては脱線しても当該閾値を超えない可能性がある。その場合、脱線したことに気付かず走行を継続することになって、鉄道車両がレールから逸脱する可能性がある。
また、通常の走行状態における台車のボギー角と、脱線時の台車のボギー角の差を検知し、それを脱線検知に利用する技術がある(特許文献3)。
しかしながら、車両が脱線した時に必ず前記ボギー角の差が大きくなるわけではないので、前記ボギー角の差を検知しても脱線を検知することができない場合がある。その場合、脱線後に走行を継続することになって、鉄道車両がレールから逸脱する可能性がある。
特許第5504319号公報 特許第3458872号公報 特公昭58−2869号公報
本発明が解決しようとする問題点は、軸箱の外面下部に逸脱防止用のストッパを取付けただけでは、当該ストッパがレールと接触せずにレールを乗り越えた場合、乗務員が逸脱に気付かず運転を続けてしまう可能性があるという点である。
また、車体に加わる加速度の計測値から抽出した信号が閾値を超えたかどうか、或いは、通常の走行状態における台車のボギー角と脱線時の台車のボギー角の差で脱線を検知する技術では、脱線を検知できない場合がある。その場合、脱線後に走行を継続することになって、レールから逸脱する可能性があるという点である。
本発明は、脱線時、鉄道車両のレールからの逸脱をより確実に検知或いは判定することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、
本発明の鉄道車両の逸脱検知装置は、
脱線時に鉄道車両がレールから逸脱したことを検知する装置であって、
鉄道車両の隣り合う車体間に設置され、前記隣り合う車体間の折れ角θ1が所定の角度α1を超えた時に破損する第1破損予定部材と、
前記第1破損予定部材の破損を把握する第1把握手段と、
を備えたことを最も主要な特徴としている。
また、本発明の鉄道車両の逸脱検知方法は、
脱線時に鉄道車両がレールから逸脱したことを検知する方法であって、
鉄道車両の隣り合う車体間の折れ角θ1が所定の角度α1を超えた時に第1破損予定部材が破損するように前記所定の角度α1を設定する第1ステップと、
前記隣り合う車体間に前記第1破損予定部材を設置する第2ステップと、
前記第1破損予定部材の破損を把握する第3ステップと、
を含むことを最も主要な特徴としている。
本発明では、隣り合う車体間の折れ角θ1が所定の角度α1を超えた時に第1破損予定部材が破損するという物理現象を第1把握手段で把握することにより、脱線時の逸脱を直接的に検知することができる。
前記第1破損予定部材としては、例えば伝送線を採用する。この場合、当該伝送線の断線を前記第1把握手段で把握する。
その際、前記伝送線をブレーキの開信号線とした場合、断線と同時にブレーキ開信号が途切れるので、自動的に鉄道車両にブレーキをかけることができる。
また、例えば空気ばねの空気配管などの流体の配管を前記第1破損予定部材としてもよい。この場合、当該流体の配管からの流体の漏れを前記第1把握手段で把握することになる。
本発明において、例えば、以下のようにa,b,cを定義した場合(図1参照)、隣り合う車体間の前記折れ角θ1は下記数式1で求めることができる。また、前記所定の角度α1は下記数式2で求めることができる。
a:鉄道車両2の隣り合う車体2a,2a間を連結する連結装置1,1の連結位置P1と、連結装置1の連結部の位置P2間の距離
b:隣り合う車体2a,2aの折れ角中心Cと、連結装置1の連結部の位置P2間の距離
c:鉄道車両2の上方から見て、車体2aが直線区間走行時に対して傾いた際に、隣り合う車体2a,2a同士が折れ角中心C側で最初に干渉する位置と、連結装置1の連結部の位置P2間の距離
Figure 0006855971
Figure 0006855971
本発明において、鉄道車両の台車と当該台車が支持する車体との間に、台車と車体間のボギー角θ2が所定の角度α2を超えた時に破損する第2破損予定部材を設置し、当該第2破損予定部材の破損も把握すれば、逸脱検知の信頼性がより高くなる。
本発明では、脱線時の逸脱を、車両振動が閾値を超えたかどうか、或いは台車のボギー角の検知という間接的な方法で検知するのではなく、例えば、伝送線の断線、或いは空気配管からの空気の漏れという物理現象により直接的に検知する。従って、脱線時の逸脱をより確実に検知することができる。
隣り合う車体間の折れ角θ1と、第1破損予定部材が破損する所定の角度α1について説明する、鉄道車両の連結部分の概略平面図で、(a)は直線区間走行時、(b)は曲線区間走行時である。 台車と車体間のボギー角θ2を説明する図である。 連結器と緩衝器の間に連結部を有する連結装置の、前記連結部に第1破損予定部材を取付けた第1の本発明の逸脱検知装置の要部を説明する図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。 第1の本発明の逸脱検知装置の要部を示す斜視図である。 連結器と緩衝器が一体となって緩衝器の車体への取付け側に連結部を有する連結装置の、前記連結部と車体の間に第1破損予定部材を取付けた第1の本発明の逸脱検知装置の他の例の要部を説明する図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。 第1の本発明の逸脱検知装置の他の例の要部を示す斜視図である。 第1の本発明の逸脱検知装置の他の例を備えた鉄道車両を説明する平面図で、(a)は正常時、(b)は逸脱時である。 第1破損予定部材に加えて、台車と車体間に第2破損予定部材を取付けた第2の本発明の逸脱検知装置を備えた鉄道車両を説明する平面図で、(a)は正常時、(b)は逸脱時である。 逸脱防止用ガイドにも伝送線を取付けた第3の本発明の逸脱検知装置を備えた鉄道車両を説明する平面図で、(a)は正常時、(b)は脱線時、(c)は逸脱時である。
本発明では、脱線時の逸脱をより確実に検知するという目的を、隣り合う車体間の折れ角θ1が所定の角度α1を超えた時に第1破損予定部材が破損するという物理現象を第1把握手段で把握することにより直接的に検知することで実現した。
以下、本発明の着想から課題解決に至るまでの経過について説明した後、本発明を添付図面を用いて説明する。
脱線時に鉄道車両がレールから逸脱した場合、この逸脱した鉄道車両2の車体2aと、当該車体2aと隣り合う脱線していない車体2aとの間の折れ角θ1は、通常の走行時における折れ角θ01よりも大きくなる。
前記折れ角θ1は、隣り合う車体2a,2a間を連結する連結装置1,1の連結位置P1と連結装置1の連結部1cの位置P2間の距離aと、隣り合う車体2a,2aの折れ角中心Cと前記連結部1cの位置P2間の距離bを用いて、上記数式1で求めることができる(図1参照)。
なお、前記折れ角中心Cとは、上方から見て車体2aが直線区間走行時に対して傾いている場合に、連結位置P1を通る直線区間走行時の車体2aの幅方向に平行な線と、連結部1cの位置P2を通る前記傾いている場合の車体2aの幅方向に平行な線の交点をいう。
そこで、発明者らは、隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1が、通常の走行時における折れ角θ01を超えて鉄道車両が逸脱したと考えられる所定の角度α1となったことを把握することにより、脱線時における鉄道車両の逸脱を確実に検知できると考えた。
前記所定の角度α1は、上方から見て、直線区間走行時に対して車体2aが傾いた際に、隣り合う車体2a,2a同士が前記折れ角中心C側で最初に干渉する位置と、連結装置1の連結部1cの位置P2間の距離をcとした場合、上記数式2で求めることができる(図1参照)。
隣り合う車体2a,2a同士が前記折れ角中心C側で最初に干渉する位置は、例えば、台車枠の側ばりに設置される左右変位規制用ストッパSである。但し、前記ストッパSが取付けられていない鉄道車両2の場合は、鉄道車両2の上方から見て、車体2aが直線区間走行時に対して傾いた際に最初に干渉する位置とする。
発明者らは、さらに、台車2bと車体2aとの間のボギー角θ2(図2参照)が通常の走行時におけるボギー角θ02や単なる脱線時におけるボギー角を超え、鉄道車両がレールから大きく逸脱したと考えられる所定の角度α2となったことを把握すれば、逸脱検知の信頼性をより高めることができると考えた。
本発明は、発明者らの上記考えに基づいてなされたものである。
(第1の発明例:図3〜7)
すなわち、本発明の逸脱検知装置は、脱線時、鉄道車両2がレール4から逸脱した際に、隣り合う車体2a,2aの間の折れ角θ1が所定の角度α1を超えた時に破損する第1破損予定部材3と、この第1破損予定部材3の破損を把握する第1把握手段5を有するものである。
上記構成の本発明装置を用いて鉄道車両2の逸脱を検知する場合、先ず、前記所定の角度α1を設定する(第1ステップ)。この所定の角度α1は、脱線時に鉄道車両2が逸脱したと考えることができる隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1であり、当該所定の角度α1を超えた時に第1破損予定部材3が破損する角度である。
具体的には、前記所定の角度α1は、隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1が、通常の走行時における折れ角θ01(例えば18°程度)を超える角度、例えば20°に設定する。
所定の角度α1の上限は特に限定されないが、あまり大きすぎると逸脱の検知が遅くなって被害が大きくなる。従って、所定の角度α1は、鉄道車両2が必ずレール4から逸脱していると考えられる折れ角θ1よりも5°大きな角度を上限とすることが望ましい。
次に、隣り合う車体2a,2a間に前記第1破損予定部材3を設置する(第2ステップ)。この第1破損予定部材3の設置位置としては、例えば隣り合う車体2a,2aを繋ぐ連結装置1,1の連結部1cが適している。
その際、図3,4に示すような、連結器1aと緩衝器1bの間に、鉄道車両2の幅方向及び高さ方向に回転自在に連結する連結部1cを有する連結装置1の場合は、前記幅方向の回転部分に設置する。
また、図5,6に示すような、連結器1aと緩衝器1bが一体となって緩衝器1bの車体2aへの取付け側に3次元方向の回転が自在な連結部1cを有する連結装置1の場合は、前記連結部1cと車体2aの間に設置する。
一方、前記第1破損予定部材3としては、隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1が所定の角度α1を超えた時に破損するものであればよく、例えば伝送線などのメタル線を採用する。このメタル線の設置に際しては、アタッチメント方式による脱着可能な構造としておけば、容易に設置することができる。
前記第1破損予定部材3としてメタル線を採用する場合、隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1が、通常の走行時における折れ角θ01では断線しないように、例えば図7(a)に示すように、余裕を持たせてメタル線を這わせて設置する。
そして、通常の走行時における折れ角θ01よりも大きい所定の角度α1を超えた場合に、図7(b)に示すように、メタル線が断線するように設置する。図7(a)に示す3aは第1破損予定部材3(メタル線)の余裕部、図7(b)に示す3bは第1破損予定部材3(メタル線)が断線した箇所である。
一方、前記第1破損予定部材3としてメタル線を採用する場合、第1把握手段5はメタル線の導通を監視する検知器を採用する。
脱線時に鉄道車両2がレール4から逸脱して、隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1が前記所定の角度α1を超えた場合には第1破損予定部材3が破損する。従って、第1破損予定部材3であるメタル線の一方端部と他方端部を鉄道車両2に設置した第1把握手段5である検知器に接続し、メタル線の導通を監視して把握する(第3ステップ)。これにより、確実に鉄道車両2の逸脱を検知することができる。
メタル線の導通が途切れたことを検知器が検知した後は、無線或いは優先伝送線を用いて逸脱した鉄道車両2の制御装置に逸脱情報を送信し、ブレーキを作動させて鉄道車両2を停車させる。
本発明において、前記第1破損予定部材3をブレーキの開信号線とした場合、断線と同時にブレーキ開信号が途切れるので、自動的に鉄道車両2にブレーキをかけることができる。
(第2の発明例:図8)
上記第1の発明例の構成に、図8に示すように、台車2bと車体2aとの間のボギー角θ2が所定の角度α2を超えた時に破損する第2破損予定部材6と、当該第2破損予定部材6の破損を把握する第2把握手段7を加えたものでも良い。
当該構成の本発明装置を用いて鉄道車両2の逸脱を検知する場合、前記所定の角度α1に加えて所定の角度α2を設定する(第11ステップ)。この所定の角度α2は、脱線時に鉄道車両2が逸脱したものと考えることができるボギー角θ2であり、当該所定の角度α2を超えた時に第2破損予定部材6が破損する角度である。
次に、隣り合う車体2a,2a間に前記第1破損予定部材3を、台車2bと車体2aとの間に前記第2破損予定部材6を、それぞれ設置する(第12ステップ)。
この第2破損予定部材6の設置位置は、通常の走行時におけるボギー角θ02の場合は第2破損予定部材6が破損せず、ボギー角θ2が所定の角度α2を超えた時に破損するような、台車2bと車体2aとの間の部位である。
前記第2破損予定部材6としては、台車2bと車体2aとの間のボギー角θ2が所定の角度α2を超えた時に破損するものであればよく、例えば第1破損予定部材3と同様の伝送線などのメタル線を採用する。
この場合、ボギー角θ2が、通常の走行時におけるボギー角θ02では断線しないように、例えば図8(a)に示すように、余裕を持たせる一方、ボギー角θ2が前記所定の角度α2を超えた場合に、図8(b)に示すように、メタル線が断線するように設置する。図8(a)に示す6aは第2破損予定部材6(メタル線)の余裕部、図8(b)に示す6bは第2破損予定部材6(メタル線)が断線した箇所である。
前記第2破損予定部材6としてメタル線を採用する場合、第1把握手段5と同様、第2把握手段7はメタル線の導通を監視する検知器を採用する。
脱線時に鉄道車両2がレール4から逸脱して、隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1が前記所定の角度α1を超えた場合には第1破損予定部材3が破損する。また、台車2bと車体2aとの間のボギー角θ2が前記所定の角度α2を超えた場合には第2破損予定部材6が破損する。
従って、第1破損予定部材3と第2破損予定部材6である各メタル線の一方端部と他方端部を鉄道車両2に設置した第1把握手段5と第2把握手段7である各検知器に接続し、各メタル線の導通を監視して把握する(第13ステップ)。
そして、例えば、第1破損予定部材3(メタル線)及び第2破損予定部材6(メタル線)の導通が途切れたことを検知器が検知した時は、鉄道車両が逸脱したものと判定する(第14ステップ)。これにより、より確実に鉄道車両2の逸脱を判定することができる。
鉄道車両2が逸脱したものと判定した後は、無線或いは優先伝送線を用いて逸脱した鉄道車両2の制御装置に逸脱情報を送信し、ブレーキを作動させて鉄道車両2を停車させる。
(第3の発明例:図9)
図9は、図8に示した第2の発明例の構成に加えて、逸脱防止用ガイド8のレール4との当接面に伝送線、例えばメタル線9を設置し、脱線時に、逸脱防止用ガイド8がレール4に当接した時に断線するようにしたものである。
このように逸脱防止用ガイド8のレール4への当接面にメタル線9を設置した場合、このメタル線9の断線により、図9(c)に示したような鉄道車両2の逸脱だけでなく、図9(b)に示したような鉄道車両2の脱線をも検知することができる。
上記本発明は、鉄道車両2の逸脱を、車体に加わる加速度や角速度等の物理量が予め設定した閾値を超えたかどうかという間接的な方法ではなく、第1、第2破損予定部材3,6の破損という物理的現象により直接的に検知するものである。従って、鉄道車両2がレール4から逸脱したことをより確実に検知することができる。
本発明は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
上記発明例では、第1、第2破損予定部材3,6として伝送線(メタル線)を採用したものについて説明している。しかしながら、伝送線に替えて空気配管などの流体の配管を採用し、当該流体の配管からの流体の漏れを検知するものでも良い。
この場合、例えば空気配管を空気ばねと連通させることで、空気ばねに設置されている応荷重装置用のセンサを第1、第2の把握手段5,7として使用することができる。
また、上記第2の発明例では、第1破損予定部材3(メタル線)及び第2破損予定部材6(メタル線)の導通が途切れたことを検知した時に鉄道車両の逸脱と判定している。しかしながら、第1破損予定部材3(メタル線)又は第2破損予定部材6(メタル線)の何れかの導通が途切れたことを検知した時に鉄道車両の逸脱と判定してもよい。
また、上記発明例では、隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1を超える所定の角度α1を20°としている。しかしながら、鉄道車両2への連結装置1の取付け位置などによって、鉄道車両毎に隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1が相違する。従って、鉄道車両毎に、通常走行時の隣り合う車体2a,2a間の折れ角θ1を超える所定の角度α1を求めておく必要がある。
また、上記発明例では、第1、第2破損予定部材3,6(メタル線)は余裕を持たせて設置し、通常の走行時の折れ角θ01、ボギー角θ02を超えた時に破損するものについて説明している。しかしながら、これに限らず、余裕を持たせないで設置し、通常の走行時の折れ角θ01、ボギー角θ02では伸縮して破損せず、通常の走行時の折れ角θ01、ボギー角θ02を超えた時には伸縮許容量を超えて破損するものを使用してもよい。
また、上記発明例では、連結器1aと緩衝器1bと連結部1cからなる連結装置1で隣り合う車体2a,2aを連結する場合について説明したが、緩衝器を有さない連結装置で隣り合う車体2a,2aを連結する場合にも適用できる。
1 連結装置
1a 連結器
1b 緩衝器
1c 連結部
2 鉄道車両
2a 車体
2b 台車
3 第1破損予定部材(メタル線)
4 レール
5 第1把握手段(検知器)
6 第2破損予定部材(メタル線)
7 第2把握手段(検知器)

Claims (14)

  1. 脱線時に鉄道車両がレールから逸脱したことを検知する装置であって、
    鉄道車両の隣り合う車体間に設置され、前記隣り合う車体間の折れ角θ1が所定の角度α1を超えた時に破損する第1破損予定部材と、
    前記第1破損予定部材の破損を把握する第1把握手段と、
    を備えたことを特徴とする鉄道車両の逸脱検知装置。
  2. 鉄道車両の隣り合う車体間の前記折れ角θ1がθ1=sin-1(a/b)、前記所定の角度α1がα1=sin-1(a/c)であることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両の逸脱検知装置。
    ただし、
    a:鉄道車両の隣り合う車体間を連結する連結装置の連結位置P1と、前記連結装置の連結部の位置P2間の距離
    b:車体の折れ角中心C(鉄道車両の上方から見て、車体が直線区間走行時に対して傾いている場合に、前記連結位置P1を通る直線区間走行時の前記車体の幅方向に平行な線と、前記連結部の位置P2を通る直線区間走行時に対して傾いている場合の前記車体の幅方向に平行な線の交点)と、連結装置の前記連結部の位置P2間の距離
    c:鉄道車両の上方から見て、車体が直線区間走行時に対して傾いた際に、隣り合う車体同士が前記折れ角中心C側で最初に干渉する位置と、連結装置の前記連結部の位置P2間の距離
  3. 前記第1破損予定部材は伝送線であり、前記第1把握手段は前記伝送線の断線を把握する手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両の逸脱検知装置。
  4. 前記伝送線がブレーキの開信号線であることを特徴とする請求項3に記載の鉄道車両の逸脱検知装置。
  5. 前記第1破損予定部材は流体の配管であり、前記第1把握手段は前記流体の配管からの流体の漏れを把握する手段であることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両の逸脱検知装置。
  6. 前記流体の配管は空気ばねの空気配管であることを特徴とする請求項5に記載の鉄道車両の逸脱検知装置。
  7. 脱線時に鉄道車両がレールから逸脱したことを検知する装置であって、
    鉄道車両の隣り合う車体間に設置され、前記隣り合う車体間の折れ角θ1が、所定の角度α1を超えた時に破損する第1破損予定部材と、
    前記第1破損予定部材の破損を把握する第1把握手段と、
    鉄道車両の台車と前記台車が支持する車体との間に設置され、前記台車と前記台車が支持する前記車体間のボギー角θ2が所定の角度α2を超えた時に破損する第2破損予定部材と、
    前記第2破損予定部材の破損を把握する第2把握手段と、
    を備えたことを特徴とする鉄道車両の逸脱検知装置。
  8. 脱線時に鉄道車両がレールから逸脱したことを検知する方法であって、
    鉄道車両の隣り合う車体間の折れ角θ1が所定の角度α1を超えた時に第1破損予定部材が破損するように前記所定の角度α1を設定する第1ステップと、
    前記隣り合う車体間に前記第1破損予定部材を設置する第2ステップと、
    前記第1破損予定部材の破損を把握する第3ステップと、
    を含むことを特徴とする鉄道車両の逸脱検知方法。
  9. 鉄道車両の隣り合う車体間の前記折れ角θ1がθ1=sin-1(a/b)、前記所定の角度α1がα1=sin-1(a/c)であることを特徴とする請求項8に記載の鉄道車両の逸脱検知方法。
    ただし、
    a:鉄道車両の隣り合う車体間を連結する連結装置の連結位置P1と、前記連結装置の連結部の位置P2間の距離
    b:車体の折れ角中心C(鉄道車両の上方から見て、車体が直線区間走行時に対して傾いている場合に、前記連結位置P1を通る直線区間走行時の前記車体の幅方向に平行な線と、前記連結部の位置P2を通る直線区間走行時に対して傾いている場合の前記車体の幅方向に平行な線の交点)と、連結装置の前記連結部の位置P2間の距離
    c:鉄道車両の上方から見て、車体が直線区間走行時に対して傾いた際に、隣り合う車体同士が前記折れ角中心C側で最初に干渉する位置と、連結装置の前記連結部の位置P2間の距離
  10. 前記第1破損予定部材は伝送線であり、前記第3ステップでは前記伝送線の断線を把握することを特徴とする請求項8又は9に記載の鉄道車両の逸脱検知方法。
  11. 前記伝送線がブレーキの開信号線であることを特徴とする請求項10に記載の鉄道車両の逸脱検知方法。
  12. 前記第1破損予定部材は流体の配管であり、前記第3ステップでは前記流体の配管からの流体の漏れを把握することを特徴とする請求項8又は9に記載の鉄道車両の逸脱検知方法。
  13. 前記流体の配管は空気ばねの空気配管であることを特徴とする請求項12に記載の鉄道車両の逸脱検知方法。
  14. 脱線時に鉄道車両がレールから逸脱したことを判定する方法であって、
    鉄道車両の隣り合う車体間の折れ角θ1が所定の角度α1を超えた時に第1破損予定部材が破損するように前記所定の角度α1を設定し、鉄道車両の台車と前記台車が支持する車体間のボギー角θ2が所定の角度α2を超えた時に第2破損予定部材が破損するように前記所定の角度α2を設定する第11ステップと、
    前記隣り合う車体間に前記第1破損予定部材を設置し、前記台車と前記台車が支持する前記車体との間に前記第2破損予定部材を設置する第12ステップと、
    前記第1破損予定部材と前記第2破損予定部材の破損を把握する第13ステップと、
    前記第1破損予定部材の破損又は前記第2破損予定部材の破損のうち、いずれか一方を把握した時に、鉄道車両がレールから逸脱したと判定する第14ステップと、
    を含むことを特徴とする鉄道車両の逸脱判定方法。
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