実施の形態1.
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、ユーザが操作するクライアント端末であるMFPなどの画像処理装置、ネットワークを介して接続されたサーバにおいて構成されるクラウドサービスを利用するためのクラウドシステムについて説明する。なお、本実施形態における画像処理装置は、画像読取装置を含むMFP(Multi Function Peripheral:複合機)を例として説明する。
図1は、本実施形態に係るクラウドシステム1の運用形態を例示した図である。図1に示すように、本実施形態に係るクラウドシステム1は、画像処理装置2、サーバなどのクラウドサービス6を提供するサービス提供装置3、ネットワーク4を含む。また、PC(Personal Computer)などの情報処理装置をクライアント端末5としてネットワーク4を介して含む構成であってもよい。なお、図1に示す以上の数の画像処理装置2およびクライアント端末5を含んで構成されてもよい。
画像処理装置2は、撮像機能、画像形成機能および通信機能などを備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能なMFP(Multi Function Peripheral、複合機)である。また、画像処理装置2は、PC1から送信されてきた命令情報に含まれる画像情報に基づいてCMYKもしくはモノクロの描画情報を生成し、生成された描画情報に基づいて画像形成出力を実行するカラープリンタやモノクロプリンタとしての機能を有する。さらに、画像処理装置2は、スキャナで読み取った画像に基づいて文書データを生成するためのソフトウェアが搭載されている。画像処理装置2は、ネットワーク4を介してサービス提供装置3とデータの送受信を実行する。
サービス提供装置3は、ネットワーク4を介して受信したデータを記憶するサーバなどの記憶装置を備える。クラウドサービス6は、ひとつ以上のサービス提供装置3によって、ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーションなどの機能を実現するコンピューティングサービスを提供するものである。画像処理装置2やクライアント端末5は、ネットワーク4を介してサービス提供装置3に接続することにより、クラウドサービス6によって実現される機能を利用することができる。
クライアント端末5は、PCの他、スマートフォンやタブレット端末などの情報処理端末によって実現されてもよく、クライアント端末5は、ネットワーク4を介してサービス提供装置3とデータの送受信を行う。
次に、本実施形態に係るクライアント端末5のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態に係るクライアント端末5のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、本実施形態においては、サービス提供装置3もクライアント端末5とほぼ同様のハードウェア構成である。図2に示すように、本実施形態に係るクライアント端末5はCPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40およびI/F50がバス90を介して接続されている。
また、クライアント端末5は、上記した構成に加え、I/F50を介してLCD(Liquid Crystal Display)などの表示部60、操作部70が接続されている。なお、サービス提供装置3は、表示部60および操作部70を含まない構成であってもよい。
CPU10は演算手段であり、クライアント端末5全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェアなどのプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーションのプログラムファイルなどが格納されている。
I/F50は、バス90と各種のハードウェアやネットワークなどを接続し制御する。表示部60は、ユーザがクライアント端末5の状態を確認するためのディスプレイなどの表示装置である。操作部70は、ユーザがクライアント端末5において、情報を入力するための入力部であり、本実施形態においては、タッチパネルやハードキーなどによって構成される。
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40もしくは光学ディスクなどの記録媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10がそれらのプログラムに従って演算を行うことにより、サービス提供装置3、クライアント端末5におけるソフトウェア制御部がそれぞれ構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、サービス提供装置3、クライアント端末5の機能を実現する機能ブロックがそれぞれ構成される。
次に、本実施形態に係る画像処理装置2のハードウェア構成について説明する。図3は本実施形態に係る画像処理装置2のハードウェア構成を示すブロック図である。画像処理装置2は、コントローラ200とエンジン部33とをPCI(Peripheral Component Interface)バスで接続した構成となる。
コントローラ200は、画像処理装置2全体の制御と描画、通信、操作部からの入力を制御する。エンジン部33は、PCIバスに接続可能なプリンタエンジンなどであり、たとえば白黒プロッタ、1ドラムカラープロッタ、4ドラムカラープロッタ、スキャナまたはファックスユニットなどである。なお、このエンジン部33には、プロッタなどのいわゆるエンジン部分に加えて、誤差拡散やガンマ変換などの画像処理部分が含まれる。
コントローラ200は、CPU21、ノースブリッジ(NB)23、システムメモリ(MEM‐P)22、サウスブリッジ(SB)24、ローカルメモリ(MEM‐C)27、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)26、ハードディスクドライブ(HDD)35を含む。また、ノースブリッジ(NB)23とASIC26とが、AGP(Accelerated Graphics Port)バス25によって接続される。さらに、MEM‐P22は、ROM(Read Only Memory)22a、RAM(Random Access Memory)22bを含む。
CPU21は、画像処理装置2を制御し、NB23、MEM−P22、SB24を含むチップセットを含む構成であり、このチップセットを介して他の機器と接続される。NB23は、CPU21とMEM−P22、SB24、AGPバス25とを接続するためのブリッジであり、MEM−P22に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを含む構成である。MEM−P22は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM22aとRAM22bとを含む。
ROM22aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM22bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。SB24は、NB23とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB24は、PCIバスを介してNB23と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインタフェース(I/F)部が接続される構成であってもよい。
ASIC26は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス25、PCIバス、HDD35およびMEM−C27をそれぞれ接続するブリッジの機能を実現する。ASIC26は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC26の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM−C27を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などをおこなう複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部33との間でPCIバスを介したデータ転送をおこなうPCIユニットとを含む。
ASIC26には、PCIバスを介してFCU(Facsimile Control Unit)28、USB(Universal Serial Bus)29、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インタフェース31、NFC(Near field radio communication)インタフェース32が接続される。操作表示部34はASIC26に直接接続されている。MEM−C27は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリである。
FCU28は、画像処理装置2におけるファクシミリの送受信を制御する。USB29は、画像処理装置2と、画像処理装置2にUSB接続されている外部の端末との間でデータの送受信を行う。IEEE1394インタフェース31は、画像処理装置2と、画像処理装置2にIEEE1394端子を介して接続されている外部の端末との間でデータの送受信を行う。NFCインタフェース32は、非接触型の近距離無線通信を行う。
HDD35は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージであり、画像処理装置2において実行されるアプリケーションのプログラムファイルが保存されている。AGPバス25は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM−P22に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にするものである。
なお、画像処理装置2において実行されるアプリケーションのプログラムファイルは、コントローラ200において、CPU21によってRAM22bに展開される。そして、CPU21が展開されたプログラムに従ってCPU21が演算処理を行うことによってアプリケーションが実行される。
次に、本実施形態に係る画像処理装置2の機能構成について図4を参照して説明する。図4は、本実施形態に係る画像処理装置2のコントローラ200において実行されるソフトウェアの構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、本実施形態に係る画像処理装置2は、通信制御部201、インストール制御部202、アプリケーション起動制御部203、モード制御部204、設定制御部205、画面表示制御部206を含む。
通信制御部201は、ネットワーク4を介して接続されているサービス提供装置3やクライアント端末5とデータの送受信を行い、さらに、サービス提供装置3やクライアント端末5を識別するための情報、例えば、IPアドレスを取得する。
インストール制御部202は、画像処理装置2にアプリケーションをインストールする、もしくは、アンインストールする。インストール制御部202は、ネットワーク4を介してアプリケーションのインストールを行ってもよく、さらに、USB29、IEEE1394インタフェース31を介してアプリケーションのインストールを行ってもよい。インストール制御部202は、プロダクトIDなどの識別子を含む情報テーブルによってインストールされたアプリケーションを識別する。
アプリケーション起動制御部203は、画像処理装置2にインストールされているアプリケーションを保持し、操作表示部34に表示されているアプリケーションの図形情報であるアイコンが操作された場合に、アイコンが操作されたアプリケーションを起動する。
モード制御部204は、アプリケーション起動制御部203におけるアプリケーションのインストール状態に関する情報を定期的に取得し、画像処理装置2において第2のモードである汎用機モードから第1のモードである専用機モードへ切り替えるか否かを判定する。そして判定結果に基づいて、それぞれのモードに応じた画面表示を画面表示制御部206に実行させる。また、モード制御部204は、汎用機モードおよび専用機モードにおける動作を制御する。汎用機モードおよび専用機モードについて、詳細は後述する。
設定制御部205は、画像処理装置2に搭載されているアプリケーションの初期設定値を制御する。
画面表示制御部206は、操作表示部34に表示される画面の表示を制御する。なお、本実施形態において画面表示制御部206は、画像処理装置2が汎用機モードであるか、もしくは、専用機モードであるかによって、操作表示部34に表示される画面の表示を制御する。
また、図5に示すように、画像処理装置2は、認証制御部207を含む構成であってもよい。認証制御部207は、画像処理装置2の使用登録を行ったユーザのアカウントを管理し、さらに、ユーザ認証を行う操作のひとつとして、NFCインタフェース32によって認識されたICカードから入力されたユーザIDなどのユーザ識別情報を取得する。
次に、本実施形態に係るサービス提供装置3における機能構成について図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係るサービス提供装置3のソフトウェア構成を示す機能ブロック図である。図6に示すように、本実施形態に係るサービス提供装置3は、通信制御部301、アプリケーション制御部302を含む。
通信制御部301は、ネットワーク4を介して接続されている画像処理装置2やクライアント端末5とデータの送受信を行う。また、通信制御部301は、他のサービス提供装置3とのデータの送受信を行う。
アプリケーション制御部302は、クラウドサービス6を使用するためのウェブアプリケーションを実行するプラットフォームとして機能する。アプリケーション制御部302は、通信制御部301を介して画像処理装置2やクライアント端末5から受信した画像データなどのコンテンツを記憶し、クラウドサービス6のユーザからの要求に応じてネットワーク4を介して画像処理装置2やクライアント端末5に送信するなどの処理を行うことができる。
また、アプリケーション制御部302は、画像処理装置2に搭載されたブラウザにクラウドサービス6を利用するためのアプリケーションの操作画面を表示し、コピーやスキャンなどの機能の実行を制御することができる。なお、本実施形態においては、複数のサービス提供装置3を互いに接続してクラウドサービス6が提供されている。
クラウドサービス6は、仮想アプリケーションサーバ、仮想ストレージ、ネットワーク4を介したアプリケーションやグループウェア、また、ネットワーク4を介した仮想サーバ、デスクトップの仮想化、共有ディスクなどのサービスを提供する。
また、図7に示すように、サービス提供装置3は、ブラウザアプリケーション配布制御部303を含む構成であってもよい。ブラウザアプリケーション配布制御部303は、クラウドサービス6を使用するための専用ブラウザアプリケーションを配布する。また、複数のサービス提供装置3が互いに接続されてクラウドサービス6が構築されている場合には、どれかひとつのサービス提供装置3にブラウザアプリケーション配布制御部303が含まれる構成であってもよい。
なお、クラウドサービス6を使用するための専用ブラウザアプリケーションを画像処理装置2およびクライアント端末5にインストールするために、USB29、IEEE1394インタフェース31を介して専用ブラウザアプリケーションのインストールを行う構成であってもよい。
以上説明したように、クラウドシステム1においては、クラウドサービス6を利用するための専用ブラウザアプリケーションを画像処理装置2にインストールする。専用ブラウザアプリケーションがインストールされると、インストール制御部202は、操作表示部34に、クラウドサービス6を使用するためのアプリケーションを示すURLが埋め込まれて記述されているショートカットアイコン(以後、「クラウドアイコン80」と記載する)を作成する。
クラウドサービス6を利用する場合、ユーザは、操作表示部34に表示されているクラウドアイコン80を押下する。アプリケーション起動制御部203は、クラウドアイコン80が押下されると、クラウドサービス6の専用ブラウザアプリケーションを起動させ、クラウドサービス6を使用するためのアプリケーションを示すURLを指定してサービス提供装置3にアクセスする。
画面表示制御部206は、専用ブラウザアプリケーションが起動すると、そのブラウザ画面を操作表示部34に表示する。ユーザは、操作表示部34に表示されたブラウザ画面からクラウドサービス6を利用するためのユーザIDやパスワードなどの認証情報を入力する。入力された認証情報はアプリケーション制御部302によって認証され、ユーザはクラウドサービス6を利用することができるようになる。
しかし、セキュリティなどの観点から、画像処理装置2を使用するユーザに対してユーザ認証などを行っている場合、まず、画像処理装置2に対してユーザの認証操作を行った後でクラウドサービス6に対するユーザの認証操作を行わなければ、ユーザはクラウドサービス6を利用することができない。
そこで、本実施形態に係る画像処理装置2においては、図8に示すようにコピー、スキャン、プリント、FAXなどを行うために画像処理装置2にインストールされているアプリケーションの実行指示や、これらのアプリケーションを実行するためのコピーアイコン81、スキャンアイコン82、プリントアイコン83、FAXアイコン84が表示されているモードを「汎用機モード」、図9に示すようにクラウドサービス6のみを利用するために、クラウドサービス6を利用するためのクラウドアイコン80のみが操作表示部34に表示されているモードを「専用機モード」とする。
そして、画像処理装置2において、汎用機モードと専用機モードとを切り替えて実行することによって、クラウドサービス6を使用する際の認証処理などを簡素化することによって、クラウドシステム1の利便性を高めることができる。
次に、図8を参照して、本実施形態に係る汎用機モード時の操作表示部34の表示態様について説明する。図8は、本実施形態に係る汎用機モードにおける操作表示部34の画面の表示態様である。
図8に示すように、汎用機モード時の操作表示部34に表示される画面には、コピー、スキャン、プリント、FAXなどの機能を実行するために画像処理装置2にインストールされているアプリケーションの実行指示や、これらのアプリケーションを実行するためのアイコンが表示されている。また、それぞれの機能について、図10に示すような初期設定値が設定されている。
図10は、本実施形態に係る汎用機モード時の初期設定値を示す図である。図10に示すように、画像処理装置2においてコピー、スキャン、プリント、FAXなどの機能を実行する際の初期設定値として、「ユーザ管理:あり」、「ユーザ認証:有効」、「シングルサインオン:無効」、「省エネモードタイマー:1分」、・・・、といった値が設定されている。
「ユーザ管理」とは、ユーザ認証されたユーザが画像処理装置2のどの機能を実行したかを記録するか否かを設定する設定値であり、図10に示すように、汎用機モードではデフォルト値として「あり」が設定されている。
「ユーザ認証」とは、画像処理装置2の機能の利用が許可されているユーザであるかを認証するための設定値であり、図10に示すように、汎用機モードではデフォルト値として「有効」が設定されている。
「シングルサインオン」は、クラウドサービス6にログインする際の設定値であり、汎用機モードではデフォルト値として「無効」が設定されている。
「省エネモードタイマー」は、画像処理装置2に対して何らかの操作が行われない時間が所定以上継続された場合に省電源制御を実行する省エネモードに移行するための設定値であり、汎用機モードではデフォルト値として「1分」が設定されている。
なお、汎用機モード時の初期設定値は、ユーザの任意の値に変更することができ、ユーザは操作表示部34を操作して所望の値を入力することによって初期設定値を変更することができる。これらの初期設定値は、図8の汎用機モード時の操作表示部34に表示される画面上のアイコンのそれぞれに対応したアプリケーションを実行する際の設定値である。
次に、専用機モード時の初期設定値について図11を参照して説明する。図11は、本実施形態に係る専用機モード時の初期設定値を示す図である。図11に示すように、画像処理装置2においてクラウドサービス6を利用する際の初期設定値として、「ユーザ管理:なし」、「ユーザ認証:無効」、「シングルサインオン:有効」、「省エネモードタイマー:10分」、・・・、といった値が設定されている。
専用機モードの場合、画像処理装置2では、ユーザが行う認証処理を簡素化するために、「シングルサインオン」を「有効」にする。専用機モードでは、図9に示すように、操作表示部34に表示される画面には、クラウドアイコン80のみが表示されるため、クラウドサービス6を利用する際に、ユーザが設定する項目は、操作表示部34に表示されるクラウドサービス6のブラウザから設定することができる。ユーザは、クラウドサービス6にストレージされているデータなどの出力対象の画像を画像処理装置2に印刷出力させる場合に、どのトレイの用紙を使用するかなどをクラウドサービス6のブラウザを操作して設定する。
図12(A)に示すように、汎用機モードでは、認証制御部207によってユーザ管理およびユーザ認証を行なうため、ユーザ情報は、画像処理装置2に記憶されている。しかし、専用機モードでは、図12(B)に示すように、クラウドサービス6に利用登録されているユーザ情報を利用してユーザ認証を実行するため、画像処理装置2では、ユーザ管理およびユーザ認証を行なう必要がなくなる。そのため、専用機モードでは、ユーザ管理およびユーザ認証は無効と設定されている。
なお、図12(B)に示すように、シングルサインオン機能によって、例えば、クラウドサービス6に利用登録がされているユーザ情報が記憶されているICカードなどをNFCインタフェース32にタッチさせると、該ユーザ情報とICカードとを紐付けして、一意にユーザ認証を行うことができる。そのため、専用機モードでは、シングルサインオンが有効と設定されている。
また、専用機モードの場合、画像処理装置2は、サービス提供装置3と定期的に通信を行っている。したがって、省エネモードタイマー機能については、汎用機モード時よりも長い時間が設定されている。なお、省エネモードタイマー機能についての初期設定値は、ユーザの任意の値に変更することができ、ユーザは操作表示部34を操作して所望の値を入力することによって初期設定値を変更することができる。
以上説明したように、本実施形態においては、クラウドサービス6を利用するユーザの利便性の向上を目的として、汎用機モードと専用機モードとを画像処理装置2に設定することができる。
画像処理装置2が汎用機モードである場合、あらゆるアプリケーションが実行され得るため画像処理装置2を利用するための認証情報として、ユーザを識別するユーザ情報が含まれたアドレス帳のようなログイン情報を持っている。
しかし、汎用機モードの画像処理装置2において、クラウドサービス6を利用するためには、クラウドサービス6に対しての認証処理が必要となる。このような場合、ユーザは画像処理装置2とクラウドサービス6との両方に対して認証操作を行う必要があるため、ユーザにとっては利便性が低いものとなってしまう。
これに対して、画像処理装置2が記憶しているユーザ情報とクラウドサービス6において記憶されているユーザ情報とを関連つけることによって、画像処理装置2か、もしくは、クラウドサービス6においてのみ認証処理をすることで、汎用機モードの画像処理装置2からクラウドサービス6を利用することができる。
しかし、画像処理装置2に記憶されているユーザ情報のアドレス帳の更新や、クラウドサービス6のユーザ情報の更新がそれぞれ異なるタイミングで行われた場合、それぞれのユーザ情報に差異が発生してしまう。さらに、クラウドサービス6に複数の画像処理装置2が接続されている場合には、このような差異がクラウドシステム1の複雑化を招き、ユーザの利便性をさらに低下させる原因となってしまう。
そこで本実施形態においては、画像処理装置2が専用機モードである場合、画像処理装置2の認証処理を無効化し、クラウドサービス6の認証操作のみをユーザが行うことによって、クラウドサービス6を利用可能にすることができる。したがって、クラウドシステム1の複雑化やユーザの操作の煩雑さを回避することができるため、クラウドシステム1を利用するユーザの利便性を高めることができる。
次に、図面を参照して、本実施形態に係る画像処理装置2における汎用機モードから専用機モードへの切り替えを行う処理の流れについて説明する。画像処理装置2を専用機モードへ切り替えるためには、クラウドサービス6を利用するための専用ブラウザアプリケーションを画像処理装置2にインストールする必要がある。まず、図13を参照して、クラウドサービス6を利用するための専用ブラウザアプリケーションを画像処理装置2にインストールする処理の流れについて説明する。
図13は、クラウドサービス6を利用するための専用ブラウザアプリケーションを画像処理装置2にインストールする処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図13においては、クラウドサービス6を構成するサービス提供装置3からクラウドサービス6を利用するための専用ブラウザアプリケーションを画像処理装置2にインストールする処理を例として説明する。
インストール制御部202は、通信制御部201を介してサービス提供装置3に専用ブラウザアプリケーションの取得要求を送信する(S1301)。ブラウザアプリケーション配布制御部303は、専用ブラウザアプリケーションの取得要求を受信すると、専用ブラウザアプリケーションをインストールするためのファイルを画像処理装置2に送信する(S1302)。
インストール制御部202は、サービス提供装置3から受信したファイルをRAM22bに展開して、専用ブラウザアプリケーションをインストールする(S1303)。専用ブラウザアプリケーションのインストールが完了すると、アプリケーション起動制御部203は、クラウドアイコン80を操作表示部34に作成し(S1304)、本処理を終了する。
次に、本実施形態に係る画像処理装置2における汎用機モードから専用機モードへの切り替えを行う処理の流れについて説明する。図14は、本実施形態に係る画像処理装置2における汎用機モードから専用機モードへの切り替えを行う処理の流れを示すフローチャートである。
モード制御部204は、インストール制御部202からアプリケーションのインストール状態に関する情報であるインストール情報を取得する(S1401)。S1401で取得した情報に、クラウドサービス6を利用するための専用ブラウザアプリケーションをインストールしたことを示す情報がない場合(S1402/NO)、モード制御部204は、S1401の処理から再度実行する。
S1401で取得した情報に、クラウドサービス6を利用するための専用ブラウザアプリケーションをインストールしたことを示す情報が含まれる場合(S1402/YES)、モード制御部204は、画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードに切り替えるか否かを判定する(S1403)。
なお、S1402の処理において、モード制御部204は、S1401で取得した情報にプロダクトIDなどの識別子によって専用ブラウザアプリケーションであることを特定可能な情報が含まれているか否かに基づいて専用ブラウザアプリケーションをインストールしたことを示す情報が含まれるか否かを判定する。なお、インストール制御部202は、専用ブラウザアプリケーションであることを示す識別子が含まれる情報テーブルを持っている。
また、モード制御部204は、専用ブラウザアプリケーションのインストールが成功したか否かによって、画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードに切り替えるか否かを判定する。このとき、モード制御部204は、専用ブラウザアプリケーションのインストールが成功している場合にはインストールが成功したと判定する。
画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードに切り替えない場合(S1404/NO)、モード制御部204は、再度S1503から処理を実行する。画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードに切り替える場合(S1404/YES)、モード制御部204は、画面表示制御部206に、クラウドアイコン80のみが表示される専用機モードの画面へと表示を切り替える要求を送信する(S1405)。画面表示制御部206は、モード制御部204からの要求に従って、図9に示すようにクラウドアイコン80のみが操作表示部34に表示されるように画面を切り替えて表示する(S1406)。
次に、モード制御部204は、設定制御部205に、画像処理装置2において設定されている初期設定値を、図11に示すように、専用機モードの初期設定値へと変更させる要求を送信する(S1407)。設定制御部205は、モード制御部204からの要求に従って、図11に示すように、画像処理装置2に設定されている初期設定値を専用機モードの初期設定値へと変更する(S1408)。
S1408の処理において、設定制御部205は、「ユーザ管理:あり」、「ユーザ認証:有効」、「シングルサインオン:無効」、「省エネモードタイマー:1分」、・・・、となっていた画像処理装置2の初期設定値を、「ユーザ管理:なし」、「ユーザ認証:なし」、「シングルサインオン:有効」、「省エネモードタイマー:10分」、・・・、と変更する。
設定制御部205から専用機モードの初期設定値へ変更した通知を受信すると、モード制御部204は、画像処理装置2のモードを「専用機モード」へと切り替えて(S1409)、本処理を終了する。
なお、S1403の処理において、モード制御部204は、画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードに切り替えるか否かを判定する場合に、操作表示部34に、図15に示すようなダイアログを表示させるように画面表示制御部206に要求してもよい。図15に示すように、画像処理装置2に専用ブラウザアプリケーションがインストールされている場合に、画面表示制御部206は、画像処理装置2のモードをユーザの操作に基づいて切り替えるための設定画面であるダイアログを表示する。
ダイアログに表示されている「OK」キーが押下された場合、モード制御部204は、S1404の処理において、画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードに切り替える(S1404/YES)と判定する。一方で、所定の時間「OK」キーが押下されない、もしくは、「Cancel」キーが押下された場合、モード制御部204は、画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードに切り替えない(S1404/NO)と判定する。
以上説明したように、本実施形態においては、汎用機モードと専用機モードとを切り替えて画像処理装置2に設定することができる。画像処理装置2が専用モードの場合、画像処理装置2の認証処理を無効化し、クラウドサービス6の認証処理のみユーザが認証処理を行うための操作を終えることができる。したがって、クラウドシステム1の複雑化やユーザの操作の煩雑さを回避することができるため、クラウドシステム1を利用するユーザの利便性を高めることができる。
実施の形態2.
図16に示すように、クラウドサービス6に複数の画像処理装置2が接続されてクラウドシステム1が構成されることがある。このように構成されるクラウドシステム1においては、それぞれの画像処理装置2をクライアント端末5に接続し、画像処理装置2の動作状況を管理しているものがある。
クライアント端末5で管理されている画像処理装置2には、クラウドサービス6専用の機器として用いられるものと、クラウドサービス6には接続せずにユーザに利用されるものとがある。実施の形態1では、専用ブラウザのアプリケーションがインストールされている画像処理装置2は、専用モードへと切り替えられるが、クラウドサービス6には接続せずに画像処理装置2を利用したいというユーザのニーズもある。
そこで、本実施形態においては、クライアント端末5で、画像処理装置2を個別に識別する情報、例えば、画像処理装置2の機番情報などを管理し、クラウドサービス6に接続する画像処理装置2の機番情報のみをアプリケーション制御部302にて記憶することによって、特定の画像処理装置2のみを専用機モードに設定して利用可能とする。
図17は、本実施形態に係る汎用機モードと専用機モードとを切り替えて画像処理装置2に設定する処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図17に示す処理は、図14のS1403で実行される処理に相当する。
モード制御部204は、クラウドサービス6に利用登録されている画像処理装置2の機番情報をクラウドサービス6に要求する(S1701)。アプリケーション制御部302は、クラウドサービス6に利用登録されている機番情報を、画像処理装置2a〜2cに送信する(S1702)。
画像処理装置2a〜2cのそれぞれのモード制御部204は、機番情報を取得する(S1703)と、画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードに切り替えるか否かを判定する(S1404)。モード制御部204は、自機である画像処理装置2の機番情報がクラウドサービス6に利用登録されている場合(S1404/YES)、S1405以降と同様の処理を実行して、画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードへと切り替える。したがって、モード制御部204は、機番情報を取得する機番情報取得部として機能する。
モード制御部204は、自機である画像処理装置2の機番情報がクラウドサービス6に利用登録されていない場合(S1404/NO)、本処理を終了させる。以上説明したように、本実施形態では、クラウドサービス6の専用機として使用する画像処理装置2と、クラウドサービス6には接続せずに使用する画像処理装置2とに分けて画像処理装置2のモードを制御することができる。
実施の形態3.
図18に示すように、画像処理装置2を利用するユーザには、クラウドサービス6への利用登録がされていないユーザが存在する場合がある。このような場合、実施の形態1では、専用ブラウザのアプリケーションがインストールされている画像処理装置2は、専用モードへと切り替えられるが、特定のユーザにのみクラウドサービス6を利用させたいというニーズもある。
そこで、本実施形態においては、画像処理装置2でクラウドサービス6への利用登録が認証された特定のユーザを識別するユーザ情報などを管理し、この特定のユーザを識別するユーザ情報をアプリケーション制御部302にて記憶することによって、特定のユーザが画像処理装置2を使用する場合に専用機モードに設定する。
図19は、本実施形態に係る汎用機モードと専用機モードとを切り替えて画像処理装置2に設定する処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図19に示す処理は、図15のS1403で実行される処理に相当する。
モード制御部204は、クラウドサービス6に利用登録されている特定のユーザのユーザ情報をクラウドサービス6に要求する(S1901)。アプリケーション制御部302は、クラウドサービス6に利用登録されている特定のユーザのユーザ情報を、画像処理装置2に送信する(S1902)。
モード制御部204は、特定のユーザのユーザ情報を取得する(S1903)と、画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードに切り替えるか否かを判定する(S1404)。モード制御部204は、画像処理装置2で認証されたユーザのユーザ情報が特定のユーザのユーザ情報に含まれている場合(S1404/YES)、S1405以降と同様の処理を実行して、画像処理装置2を汎用機モードから専用機モードへと切り替える。
モード制御部204は、画像処理装置2で認証されたユーザのユーザ情報が特定のユーザのユーザ情報に含まれていない場合(S1404/NO)、本処理を終了させる。以上説明したように、本実施形態では、ユーザごとに画像処理装置2のモードを切り替えることにより、特定のユーザのみがクラウドサービス6にアクセスしやすいようにすることができる。
実施の形態4.
図20に示すように、クラウドサービス6に複数の画像処理装置2が接続されてクラウドシステム1が構成されることがある。このように構成されるクラウドシステム1においては、それぞれの画像処理装置2が、汎用機モードであったり、専用機モードであったり、モードがばらばらなまま運用されていることがある。
そこで、本実施形態においては、クラウドシステム1を構成する複数の画像処理装置2のうち、所定以上の画像処理装置2が専用モードである場合に、クラウドシステム1を構成する他の画像処理装置2も専用機モードに設定して利用可能とする。
図21は、本実施形態に係る汎用機モードと専用機モードとを切り替えて画像処理装置2に設定する処理の流れを示すシーケンス図である。なお、図21および図22に示す処理は、図14のS1403で実行される処理に相当する。また、本実施形態では、汎用機モードの画像処理装置2A、専用機モードの画像処理装置2B、2Cを含み、クラウドシステム1が構成されているものとする。
画像処理装置2Aのモード制御部204Aは、GETメソッドなどを送信してクラウドシステム1において接続されている他の画像処理装置2のIPアドレスなどを取得する(S2101)。ここでは、画像処理装置2Bおよび画像処理装置2CのIPアドレスが取得できたと仮定する。
モード制御部204Aは、画像処理装置2Bおよび画像処理装置2Cに、それぞれに設定されているモードを識別するためのモード情報の送信を要求する(S2102)。画像処理装置2Bおよび画像処理装置2Cのモード制御部204B、204Cは、モード情報を画像処理装置2Aに送信する(S2103、S2104)。
モード制御部204Aは、モード情報を取得する(S2105)と、画像処理装置2Aを、汎用機モードから専用機モードに切り替えるか否かを判定する(S2106)。
図22は、本実施形態に係る汎用機モードから専用機モードに切り替えるか否かを判定する処理の流れを示すフローチャートである。モード制御部204Aは、取得した画像処理装置2のモードが専用機モードであった場合(S2201/YES)、カウントを1インクリメントし(S2202)、接続されている他の画像処理装置2の全てに対してS2201からの処理を実行する(S2203/NO)。
モード制御部204Aは、取得した画像処理装置2のモード情報が汎用機モードであった場合(S2201/NO)、S2203の処理を実行する。モード制御部204Aは、接続されている他の画像処理装置2の全てに対してS2201からの処理の実行が完了すると(S2203/YES)、S2202のカウント値が所定の値以上、すなわち、専用機モードで動作する画像処理装置2が所定数以上存在するか否かを判定する(S2204)。
S2202のカウント値が所定の値以上である場合(S2204/YES)、モード制御部204Aは、S1405からの処理を実行して画像処理装置2Aを専用機モードへと切り替える(S2205)。S2202のカウント値が所定の値未満である場合(S2204/NO)、モード制御部204Aは、本処理を終了する。以上説明したように、本実施形態では、クラウドシステム1を構成する他の画像処理装置2B、2Cのモードに従って画像処理装置2Aのモードを切り替えることができる。
実施の形態5.
クラウドシステム1においては、それぞれの画像処理装置2において認証されているユーザと、クラウドサービス6の利用登録がされているユーザとが異なる状態で運用されていることがある。
そこで、本実施形態においては、クラウドサービス6の利用登録および画像処理装置2の認証処理がされているユーザが所定以上存在する場合に、その画像処理装置2を専用機モードに設定して利用可能とする。
図23は、本実施形態に係る汎用機モードと専用機モードとを切り替えて画像処理装置2に設定する処理の流れを示すフローチャートである。モード制御部204は、アプリケーション制御部302からクラウドサービス6の利用登録がされているユーザのユーザ情報の一覧を取得する(S2301)。クラウドサービス6の利用登録がされているユーザのユーザ情報が、第1ユーザ情報である。
次に、モード制御部204は、設定制御部205から画像処理装置2において利用認証処理がされているユーザのユーザ情報の一覧を取得する(S2302)。画像処理装置2において利用認証処理がされているユーザのユーザ情報が第2ユーザ情報である。
モード制御部204は、S2301で取得したユーザ情報の一覧と、S2302で取得したユーザ情報の一覧とからそれぞれひとつずつのユーザ情報を選択し(S2303、S2304)、選択したそれぞれのユーザ情報が一致するか否か判定する(S2305)。
選択したそれぞれのユーザ情報が一致する場合(S2305/YES)、モード制御部204はカウントを1インクリメントし(S2306)、S2301で取得したユーザ情報の一覧と、S2302で取得したユーザ情報の一覧とからそれぞれ選択されるユーザ情報の組のすべてにS2305の処理を実行する(S2307/NO)。
選択したそれぞれのユーザ情報が一致しない場合(S2305/NO)、モード制御部204はS2301で取得したユーザ情報の一覧と、S2302で取得したユーザ情報の一覧とからそれぞれ選択されるユーザ情報の組のすべてにS2305の処理を実行する(S2307/NO)。
モード制御部204はS2301で取得したユーザ情報の一覧と、S2302で取得したユーザ情報の一覧とからそれぞれ選択されるユーザ情報の組のすべてにS2305の処理を実行すると(S2307/YES)、選択したそれぞれのユーザ情報が一致した組が所定数以上あるか否かを判定する(S2308)。
選択したそれぞれのユーザ情報が一致した組が所定数以上ある場合(S2308/YES)、モード制御部204は、S1405からの処理を実行して画像処理装置2Aを専用機モードへと切り替える(S2309)。選択したそれぞれのユーザ情報が一致した組が所定数未満である場合(S2308/NO)、モード制御部204は、本処理を終了する。以上説明したように、本実施形態では、画像処理装置2およびクラウドサービス6に利用認証されているユーザが所定以上いるか否かによって画像処理装置2のモードを切り替えることができる。
実施の形態6.
実施の形態1から実施の形態5において、画像処理装置2が専用機モードへときりかえられた場合、アプリケーション制御部302は、操作表示部34に表示されているブラウザに、図24に示すPINコードの入力画面を表示させる。
ユーザによって、ブラウザに表示されたPINコードの入力画面にPINコードが入力されると、アプリケーション制御部302は、入力されたPINコードによって指定されたジョブを画像処理装置2に実行させる。
図25および図26に示すように、PINコードによって指定されたジョブの実行中には、画面表示制御部206によって実行中のジョブをユーザに通知する画面が操作表示部34に表示される。図25は、画像処理装置2がPINコードによってスキャン処理を実行している際に表示される画面であり、図26は、画像処理装置2がPINコードによって印刷出力処理を実行している際に表示される画面である。
なお、PINコードは、専用モード時の画像処理装置2において、操作表示部34に表示される専用ブラウザアプリケーションからユーザの任意の値に変更することができる。さらに、クライアント端末5からユーザの任意の値に設定することもできる。ユーザの任意によって画像処理装置2およびクライアント端末5において設定された任意の値は、アプリケーション制御部302に記憶される。