JP6855767B2 - Pointer device and clock - Google Patents
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Description
この発明は、時計や計器などに用いられる指針装置およびそれを備えた時計に関する。 The present invention relates to a pointer device used for a clock, an instrument, or the like, and a clock provided with the pointer device.
例えば、時計においては、特許文献1に記載されているように、指針軸に指針を取り付け、この指針を指針軸の回転に応じて運針させることにより、指針が時刻を指示するように構成されたものが知られている。
For example, in a timepiece, as described in
しかしながら、このような時計の指針では、針本体を金属で形成し、ハカマと称する固定部を針本体の材料と異なる合成樹脂で形成した構成であるから、固定部によって針本体が形状の制約を受けることになり、このため針本体を自由な形状に形成することができず、デザイン性に乏しいばかりか、金属製の針本体によって重量が重くなるという問題がある。 However, in such a watch pointer, the hand body is made of metal and the fixing part called a hakama is made of a synthetic resin different from the material of the hand body. Therefore, the fixing part restricts the shape of the hand body. Therefore, the needle body cannot be formed into a free shape, and not only the design is poor, but also the metal needle body increases the weight.
また、このような時計の指針では、針本体を合成樹脂で形成し、ハカマと称する固定部を金属で形成した構成のものも知られているが、このような構成のものでも、上述した構成のものと同様、固定部によって針本体が形状の制約を受けるため、針本体を自由な形状に形成することができず、デザイン性に乏しいばかりか、金属製の固定部によって重量が重くなるという問題が生じる。 Further, in such a timepiece pointer, there is also known a structure in which the hand body is made of synthetic resin and the fixing portion called a hakama is made of metal. However, even in such a structure, the above-mentioned structure is also known. Since the needle body is constrained by the shape of the fixed part, the needle body cannot be formed into a free shape, and not only is the design poor, but the metal fixing part makes the weight heavier. Problems arise.
この発明が解決しようとする課題は、デザイン性を高め、かつ軽量化を図ることができる指針装置およびそれを備えた時計を提供することである。 An object to be solved by the present invention is to provide a pointer device capable of enhancing design and weight reduction, and a timepiece provided with the pointer device.
この発明は、針本体と、指針軸と、前記指針軸に固定される固定部と、を備え、前記固定部は、前記固定部の中心部に設けられて内周面が非円形状に形成された嵌合孔を有し前記指針軸に対して非回転状態で取り付けられる回転止め部と、前記嵌合孔の外周から所定の距離離間した位置に形成された円弧状のスリット孔を含む逃し部と、を備え、前記指針軸に対して非回転状態で取り付けられる回転止め部を備え、前記針本体と前記固定部とを合成樹脂で一体に形成したことを特徴とする指針装置である。 The present invention includes a needle body, a pointer shaft, and a fixing portion fixed to the pointer shaft. The fixing portion is provided at the center of the fixing portion and the inner peripheral surface is formed in a non-circular shape. relief including a rotation stopping portion attached nonrotatably relative the the pointer shaft has a fitting hole that is, the fitting hole arcuate slit hole formed at a predetermined distance spaced apart position from the outer circumference of the The pointer device is provided with a portion and a rotation stop portion which is attached to the pointer shaft in a non-rotating state, and the needle body and the fixing portion are integrally formed of synthetic resin.
この発明によれば、固定部によって針本体が形状の制約を受けることがなく、針本体と固定部とを自由な形状に形成することができるので、デザイン性を高めることができると共に、軽量化を図ることができる。 According to the present invention, the needle body is not restricted in shape by the fixing portion, and the needle body and the fixing portion can be formed in a free shape, so that the design can be improved and the weight can be reduced. Can be planned.
以下、図1〜図6を参照して、この発明を腕時計に適用した一実施形態について説明する。
この腕時計は、図1に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1は、その3時側に竜頭などのスイッチ部2が設けられ、12時側と6時側とに時計バンド3が取り付けられた構成になっている。
Hereinafter, an embodiment in which the present invention is applied to a wristwatch will be described with reference to FIGS. 1 to 6.
As shown in FIG. 1, this wristwatch includes a
また、この腕時計ケース1は、図1に示すように、その上部開口部に時計ガラス4が取り付けられ、下部に裏蓋(図示せず)が取り付けられた構成になっている。この腕時計ケース1の内部には、時計モジュール5が収納されている。この時計モジュール5は、指針6を運針させて時刻を指示する時計ムーブメント(図示せず)、時刻などの情報を電気光学的に表示する表示部7、およびこれらを駆動する回路部などの時計機能に必要な各種の電子部品(いずれも図示せず)を備えている。
Further, as shown in FIG. 1, the
ところで、この腕時計の指針6は、図1に示すように、時針8と分針9とを備えている。この指針6は、図2〜図4に示すように、指針軸10にそれぞれ取り付けられ、これらの指針軸10の回転に応じてそれぞれ運針するように構成されている。この場合、指針6が指針軸10に取り付けられることにより、指針装置が構成されている。
By the way, as shown in FIG. 1, the
また、指針軸10は、図1に示すように、時針8が取り付けられる筒車である時針車の時針軸と、この時針軸に挿入されて分針9が取り付けられる二番車である分針車の分針軸と、を備えている。これら指針軸10は、金属または硬質の合成樹脂によって形成されている。
Further, as shown in FIG. 1, the
指針6である時針8と分針9とのうち、例えば、分針9は、図2〜図5に示すように、針本体11と、指針軸10に固定される固定部12と、を備え、これらがABS樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)などの硬質の合成樹脂によって一体に成型された構成になっている。
Of the
この場合、針本体11は、図5(a)および図5(b)に示すように、固定部12の外周端部から側方に延出されたほぼ帯板状に形成されている。すなわち、この針本体11は、固定部12から延出された先端側(図5(a)では右側)に向けて次第に細くなるように長く形成されている。
In this case, as shown in FIGS. 5A and 5B, the
また、この針本体11は、図5(b)および図6(b)に示すように、その外周縁に補強壁11aが、固定部12に対応する箇所を除いて、そのほぼ全周に亘って枠状に一体に形成された構成になっている。この補強壁11aは、針本体11の肉厚を薄く形成しても、針本体11の剛性を確保するように構成されている。
Further, as shown in FIGS. 5 (b) and 6 (b), the
このため、この補強壁11aは、図5(b)および図6(b)に示すように、針本体11が先細のほぼ帯板状に形成されていても、針本体11の撓みや捩れを防ぐように構成されている。これにより、針本体11は、その肉厚が薄く形成されて針本体11の重量が軽くなるように構成されている。
Therefore, as shown in FIGS. 5 (b) and 6 (b), the reinforcing
固定部12は、図2〜図5に示すように、ほぼ円板状に形成され、針本体11の端部11b(図5(a)では左端部)に連結された状態で一体に形成されている。また、この固定部12は、その外周端部に装飾部13が針本体11と反対側に突出した状態で一体に形成されている。
As shown in FIGS. 2 to 5, the
一方、この固定部12は、図2〜図4に示すように、指針軸10に対して非回転状態で取り付けられる回転止め部14と、指針軸10に対する軸方向への抜け出しを阻止する抜止め部15と、を備えている。回転止め部14は、固定部12の中心部に設けられて、指針軸10の嵌入部10aが嵌合する嵌合孔14aを備えている。
On the other hand, as shown in FIGS. 2 to 4, the
すなわち、嵌合孔14aは、図2および図5(a)に示すように、その内周面が八角形に形成されているが、八角形以上の多角形に形成されていることが望ましい。また、指針軸10の嵌入部10aは、その外周面が嵌合孔14aと同じ大きさの八角形に形成されているが、嵌合孔14aと同様、八角形以上の多角形に形成されていることが望ましい。
That is, as shown in FIGS. 2 and 5A, the inner peripheral surface of the
これにより、回転止め部14は、図2および図3に示すように、指針軸10の嵌入部10aが固定部12の嵌合孔14aに嵌入すると、嵌合孔14aの八角形以上の多角形と嵌入部10aの八角形以上の多角形とが噛み合うことにより、固定部12が指針軸10に対して非回転状態で取り付けられるように構成されている。
As a result, as shown in FIGS. 2 and 3, when the
この場合、固定部12の中心部の下面には、図3、図4、図5(b)および図6(a)に示すように、円筒形状のガイド筒部16が嵌合孔14aと同一軸上に対応した状態で固定部12と一体に形成されている。このガイド筒部16は、固定部12の下面側に位置する内径が嵌合孔14aの内径とほぼ同じ大きさで、固定部12の下面から下側に向かうに従って次第にガイド筒部16の内径が大きくなるように形成されている。
In this case, on the lower surface of the central portion of the
また、このガイド筒部16は、図3および図4に示すように、その軸方向つまり上下方向の長さが、針本体11の補強壁11aの上下方向の長さよりも長く形成されている。これにより、ガイド筒部16は、その下側から指針軸10の嵌入部10aが固定部12の嵌合孔14aに嵌入する際に、指針軸10の嵌入部10aをガイド筒部16の内周面でガイドしながら、指針軸10の嵌入部10aを固定部12の嵌合孔14aに導いて確実にかつ容易に嵌合させるように構成されている。
Further, as shown in FIGS. 3 and 4, the
一方、抜止め部15は、図3、図4および図6(a)に示すように、固定部12の嵌合孔14aの内周面に設けられて、指針軸10の嵌入部10aの外周面に設けられた係止部15bに係合する規制部15aを備えている。この規制部15aは、固定部12の嵌合孔14aの内面に突出して設けられた断面三角形状の突起部である。係止部15bは、指針軸10の外周に環状に設けられたV字形状の溝部である。
On the other hand, as shown in FIGS. 3, 4 and 6 (a), the retaining
これにより、抜止め部15は、図3および図4に示すように、固定部12の嵌合孔14aに指針軸10の嵌入部10aが嵌合した際に、嵌合孔14aの内周面に設けられた規制部15aが指針軸10の嵌入部10aの外周面に設けられた係止部15bに係合することにより、指針軸10に対する固定部12の軸方向の位置を規制して、固定部12が指針軸10から抜け出さないように構成されている。
As a result, as shown in FIGS. 3 and 4, the retaining
また、固定部12には、図2、図5(a)および図6(a)に示すように、嵌合孔14aに指針軸10の嵌入部10aを嵌入させる際に、嵌合孔14aが弾力的に押し広げられるように、嵌合孔14aを変形させるための逃し部17が設けられている。この逃し部17は、嵌合孔14aの外周から針本体11の長手方向に対して直交する方向に離れた位置に設けた複数のスリット孔であり、嵌合孔14aを中心として嵌合孔14aの外周に沿う円弧状に形成されている。
Further, as shown in FIGS. 2, 5 (a) and 6 (a), the fixing
これにより、固定部12の嵌合孔14aは、図2、図5(a)および図6(a)に示すように、その嵌合孔14aに指針軸10の嵌入部10aが嵌入して、嵌合孔14aの規制部15aが嵌入部10aの係止部15bに係合する際に、逃し部17である複数のスリット孔が固定部12の径方向に収縮変形することにより、嵌合孔14aを弾力的に押し広げるように変形させて、指針軸10の嵌入部10aの係合部15bに嵌合孔14aの規制部15aを係合させ易くするように構成されている。
As a result, as shown in FIGS. 2, 5 (a) and 6 (a), the
一方、固定部12の装飾部13は、図2および図5に示すように、固定部12にその外周端部から針本体11と反対側に向けて突出した状態で一体に形成されている。すなわち、この装飾部13は、固定部12の外周にほぼ扇形状に形成されている。この装飾部13には、円形状およびほぼ四角形状の複数の装飾凹部18が固定部12の外周に沿って形成されている。また、この装飾部13は、固定部12を中心とする針本体11の重量バランスをとるように形成されている。
On the other hand, as shown in FIGS. 2 and 5, the
この場合、固定部12と装飾部13との各外周縁には、図3、図4、図5(b)、および図6(a)に示すように、補強壁12a、13aがこれらのほぼ全周に亘って枠状に一体に形成されている。すなわち、これら補強壁12a、13aは、針本体11の補強部11aに連続した状態で全周に亘って一体に形成されている。
In this case, as shown in FIGS. 3, 4, 5 (b), and 6 (a), reinforcing
また、これら補強壁12a、13aは、図3、図4、図5(b)および図6(a)に示すように、その上下方向(厚み方向)の長さが、針本体11の補強壁11aの上下方向の長さよりも長く、かつ固定部12の下面に設けられたガイド筒部16の上下方向の長さよりも短い長さで形成されている。
Further, as shown in FIGS. 3, 4, 5 (b) and 6 (a), these reinforcing
これにより、これら補強壁12a、13aは、針本体11の補強壁11aと同様、固定部12と装飾部13との各肉厚を薄く形成しても、固定部12と装飾部13との剛性を確保して、固定部12と装飾部13との撓みや捩れを防ぐように構成されている。このため、固定部12と装飾部13とは、その各肉厚が薄く形成されて固定部12と装飾部13との重量が軽くなるように構成されている。
As a result, the reinforcing
ところで、指針6である時針8は、図1に示すように、その針本体の長さが分針9の針本体11の長さよりも短い長さに形成されており、これ以外は分針9と同様に形成されている。この場合、時針8が取り付けられる筒車である時針車の時針軸は、図示しないが、分針軸が回転可能に挿入する筒状に形成されている。また、この時針軸は、分針軸と同様、嵌入部の外周面が八角形以上の多角形に形成され、その外周面に抜止め部の係止部が形成された構成になっている。
By the way, as shown in FIG. 1, the
次に、このような腕時計における指針6の作用について説明する。
まず、指針6である分針9を製作する場合には、上金型と下金型とで構成される成型用の金型内にABS樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)などの硬質の合成樹脂を射出して固化させた上、金型を上金型と下金型とに離型させて、固化した合成樹脂を取り出すだけで、先細のほぼ帯板状の針本体11とほぼ円板状の固定部12とほぼ扇形状の装飾部13とが一体に形成された分針9が得られる。
Next, the operation of the
First, when manufacturing the
すなわち、針本体11は固定部12の外周の端部に一体に形成される。固定部12は、その中心部に嵌合孔14aが八角形以上の多角形状に形成され、この嵌合孔14aの内周面に規制部15aが断面三角状に突出して形成され、かつこの嵌合孔14aの下側にガイド筒部16が形成されると共に、嵌合孔14aから外周側に離れた箇所に逃し部17が形成される。
That is, the
装飾部13は固定部12の外周の端部に針本体11と反対側に突出して形成される。この装飾部13には複数の装飾凹部18が形成される。また、針本体11の外周縁には補強壁11aが固定部12に対応する箇所を除いてそのほぼ全周に亘って枠状に形成され、固定部12の外周縁と装飾部13の外周縁とには、それぞれ補強壁12a、13aが針本体11の補強壁11aに連続した状態で、これらの全周に沿って枠状に形成される。
The
このときには、針本体11、固定部12、および装飾部13は、これら補強壁11a、12a、13aによって針本体11、固定部12、および装飾部13の剛性が確保されて、針本体11、固定部12、および装飾部13の撓みや捩れが阻止されることにより、針本体11、固定部12、および装飾部13の各肉厚が薄く形成されている。
At this time, the
この場合、ガイド筒部16は、その内径が固定部12の下面から下側に向かうに従って次第に大きくなるように形成されていることにより、金型を上金型と下金型とに離型させて金型内から取り出す際に、下金型内からその下部側から上部側に向けて容易にかつ良好に取り出することができる。
In this case, the
また、嵌合孔14a内に設けられた抜止め部15の規制部15aは、上金型と下金型との離型ラインであるパーテングライン上に位置させることにより、金型を上金型と下金型とに離型させて金型内から取り出す際に、上金型と下金型とが上下に離れることにより、規制部15aが嵌合孔14aの内周面に断面三角状に突出していても、金型内から容易にかつ良好に取り出すことができる。
Further, the restricting
このような指針6である分針9を指針軸10に取り付ける際には、指針軸10の先端部(図3では上端部)に設けられた嵌入部10aを分針9の下側から固定部12のガイド筒部16内に挿入させて固定部12の嵌合孔14aに嵌入させる。
When the
このときには、ガイド筒部16における固定部12の下面側の内径が嵌合孔14aの内径と同じ大きさで、固定部12の下面から下側に向かうに従って次第にガイド筒部16の内径が大きくなるように形成されていることにより、指針軸10の嵌入部10aを固定部12の嵌合孔14aに良好に嵌入させることができる。
At this time, the inner diameter of the lower surface side of the fixing
すなわち、指針軸10の嵌入部10aを固定部12の嵌合孔14aに挿入する際には、指針軸10の嵌入部10aをガイド筒部16の内周面でガイドしながら、指針軸10の嵌入部10aを固定部12の嵌合孔14aに導くことにより、指針軸10の嵌入部10aをガイド筒部16によって固定部12の嵌合孔14aに確実にかつ良好に嵌入させること
ができる。
That is, when the
この場合には、嵌合孔14aの内周面が八角形以上の多角形に形成され、指針軸10の嵌入部10aの外周面が嵌合孔14aと同じ大きさの八角形以上の多角形に形成されていることにより、指針軸10に対する分針9の回転を阻止するための回転止め部14が構成されている。
In this case, the inner peripheral surface of the
このため、指針軸10の嵌入部10aが固定部12の嵌合孔14aに嵌合した際には、嵌入部10aの八角形以上の多角形と嵌合孔14aの八角形以上の多角形とが噛み合うことにより、固定部12が指針軸10に対して非回転状態で取り付けられる。これにより、指針軸10に対して分針9が回転することがなく、分針9が指針軸10と共に回転して運針する。
Therefore, when the
この場合、回転止め部14は、指針軸10の嵌入部10aの外周面が八角形以上の多角形で、固定部12の嵌合孔14aの内周面が八角形以上の多角形であることにより、指針軸10に対する指針6の回転方向における取付位置を調整する際に、45度以下の角度で指針軸10に対する指針6の取付角度を調整することができる。
In this case, the
また、このときには、抜止め部15が、固定部12の嵌合孔14aの内周面に突出して設けられた規制部15aと、固定部12の嵌合孔14aに嵌合する指針軸10の嵌入部10aの外周面に窪んで設けられた係止部15bと、を備えているので、固定部12の嵌合孔14aに指針軸10の嵌入部10aが嵌合した際に、嵌合孔14aの内周面の規制部15aが指針軸10の嵌入部10aの外周面の係止部15bに係合する。
Further, at this time, the retaining
すなわち、規制部15aは、固定部12の嵌合孔14aの内周面に設けられた断面三角形状の突起部であり、係止部15bは、指針軸10の嵌入部10aの外周面に環状に設けられた断面V字形状の溝部である。このため、固定部12の嵌合孔14aに指針軸10の嵌入部10aが嵌合すると、嵌合孔14aの規制部15aが指針軸10の嵌入部10aの係止部15bに係合する。これにより、指針軸10に対する固定部12の軸方向の位置が規制されて、固定部12が指針軸10から抜け出すことなく固定される。
That is, the restricting
このように嵌合孔14aの規制部15aが指針軸10の嵌入部10aの係止部15bに係合する際には、固定部12に設けられた逃し部17である複数のスリット孔が固定部12の径方向に収縮変形することにより、嵌合孔14aが弾力的に押し広げられるように変形する。このため、指針軸10の嵌入部10aが嵌合孔14aに嵌合する際に、嵌合孔14aの規制部15aを指針軸10の嵌入部10aの係止部15bに係合させ易くして確実にかつ良好に係合させることができる。
When the restricting
ところで、指針6である時針8は、その針本体の長さが分針9よりも短いだけで、分針9と同じ構成であるから、分針9と同様に製作することができ、かつ分針9と同様に指針軸10に取り付けることができる。
By the way, since the
このように、この腕時計の指針6によれば、針本体11と、指針軸10に固定される固定部12と、を合成樹脂で一体に形成したことにより、固定部12によって針本体11が形状の制約を受けることがないため、針本体11と固定部12とを自由な形状に形成することができ、これにより指針6のデザイン性を高めることができると共に、指針6の軽量化を図ることができる。
As described above, according to the
この場合、固定部12は、指針軸10に対して非回転状態で取り付けられる回転止め部14と、指針軸10に対する軸方向への抜け出しを阻止する抜止め部15と、を備えているので、固定部12を指針軸10に取り付けた際に、回転止め部14によって固定部12を指針軸10に対して回転することなく取り付けることができ、これにより指針軸10の回転と共に固定部12を確実に回転させることができると共に、抜止め部15によって固定部12が指針軸10から抜け出すことがなく、固定部12を指針軸10に確実にかつ良好に取り付けることができる。
In this case, since the fixing
すなわち、回転止め部14は、固定部12の中心部に設けられて内周面が非円形状である八角形以上の多角形に形成された嵌合孔14aと、指針軸10に設けられ、外周面が嵌合孔14aと同じ非円形状である八角形以上の多角形に形成されて嵌合孔14aに嵌入する嵌入部10aと、を備えていることにより、固定部12の嵌合孔14aに指針軸10の嵌入部10aを嵌合させると、嵌合孔14aの多角形と嵌入部10aの多角形とを噛み合せることができる。
That is, the
このため、この回転止め部14は、嵌合孔14aの多角形と嵌入部10aの多角形との噛み合いによって、固定部12を指針軸10に対して非回転状態で取り付けることができ、これにより固定部12が指針軸10に対して回転することがなく、指針軸10の回転と共に固定部12を確実に回転させることができるので、指針軸10を中心に針本体11を良好に運針させることができる。
Therefore, the
この場合、回転止め部14は、固定部12の嵌合孔14aの内周面が八角形以上の多角形で、指針軸10の嵌入部10aの外周面が固定部12の嵌合孔14aと同じ八角形以上の多角形であることにより、指針軸10に対する指針6の回転方向における取付位置を調整する際に、45度以下の角度で指針軸10に対する指針6の取付角度を調整することができる。
In this case, the
また、抜止め部15は、固定部12の嵌合孔14aの内周面に設けられた規制部15aと、指針軸10の嵌入部10aの外周面に設けられて規制部15aが係合して、指針軸10に対する固定部12の軸方向の位置を規制する係止部15bと、を備えていることにより、指針軸10に対する固定部12の軸方向の位置を規制して、固定部12が指針軸10から抜け出さないように、固定部12を指針軸10に確実に固定することができる。
Further, the retaining
すなわち、規制部15aは、固定部12の嵌合孔14aの内周面に設けられた断面三角形状の突起部であり、係止部15bは、指針軸10の嵌入部10aの外周面に環状に設けられた断面V字形状の溝部であるため、固定部12の嵌合孔14aに指針軸10の嵌入部10aを嵌合させた際に、嵌合孔14aの規制部15aを指針軸10の嵌入部10aの係止部15bに確実にかつ良好に係合させることができる。
That is, the restricting
このため、この抜止め部15は、嵌合孔14aの規制部15aが指針軸10の嵌入部10aの係止部15bに係合することにより、指針軸10に対する固定部12の軸方向の位置を簡単にかつ確実に規制することができるので、固定部12が指針軸10から抜け出さないように、固定部12を指針軸10に確実に固定させることができる。
Therefore, the retaining
この場合、固定部12は、その中心部の嵌合孔14aに指針軸10の嵌入部10aが嵌入して規制部15aが係止部15bに係合する際に、嵌合孔14aを弾力的に押し広げるように変形させるための逃し部17を備えていることにより、嵌合孔14aの規制部15aを指針軸10の嵌入部10aの係止部15bに係合させ易くして確実にかつ良好に係合させることができる。
In this case, the fixing
すなわち、逃し部17は、固定部12に設けられた複数のスリット孔であり、固定部12の嵌合孔14aに指針軸10の嵌入部10aが嵌入して規制部15aが係止部15bに係合する際に、逃し部17である複数のスリット孔を固定部12の径方向に収縮変形させることができるので、嵌合孔14aを弾力的に押し広げるように変形させることができ、これにより嵌合孔14aの規制部15aを指針軸10の嵌入部10aの係止部15bに係合させ易くすることができる。
That is, the
また、この腕時計の指針6では、固定部12に針本体11と反対側に突出する装飾部13が一体に形成されていることにより、この装飾部13によって装飾性を高めることができ、これによっても指針6のデザイン性を高めることができると共に、この装飾部13によって固定部12を中心とする針本体11の重量バランスをとることができ、これにより指針軸10を中心に指針6をバランス良く良好に運針させることができる。
Further, in the
すなわち、この装飾部13は、固定部12の外周端にほぼ扇形状に形成され、この装飾部13に円形状および矩形状の複数の装飾凹部18が固定部12の外周に沿って形成されていることにより、装飾部13の形状および複数の装飾凹部18によって、指針6の装飾性を、より一層、高めることができ、これにより指針6のデザイン性を更に向上させることができる。
That is, the
さらに、この腕時計の指針6では、針本体11と固定部12と装飾部13との各外周縁に補強壁11a、12a、13aがこれらの全周に亘って連続した状態で枠状に設けられていることにより、これら補強壁11a、12a、13aによって針本体11と固定部12と装飾部13との各剛性を確保して、指針6の強度を高めることができる。
Further, in the
このため、この腕時計の指針6では、補強壁11a、12a、13aによって針本体11と固定部12と装飾部13との撓みや捩れを確実にかつ良好に防ぐことができると共に、針本体11と固定部12と装飾部13との各肉厚を薄く形成することができ、これにより指針6の更なる軽量化を図ることができる。これにより、針本体11と固定部12と装飾部13との各肉厚を薄く形成しても、指針6を安定した状態で良好に運針させることができる。
Therefore, in the
なお、上述した実施形態では、指針6として、時針8と分針9とに適用した場合について述べたが、この発明はこれに限らず、秒針にも適用することができるほか、副表示の副針などの機能針にも適用することができる。
In the above-described embodiment, the case where the
また、上述した実施形態では、回転止め部14が、指針6の固定部12に設けられた嵌合孔14aと、指針軸10に設けられた嵌入部10aと、を備え、嵌合孔14aの内周面を八角形以上の多角形に形成し、嵌入部10aの外周面を嵌合孔14aの内周面と同じ八角形以上の多角形に形成した場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば嵌合孔14aの内周面と嵌入部10aの外周面とを三角形、四角形、五角形、六角形などの多角形に形成しても良く、また楕円形状やスプライン形状などの円形以外の非円形状に形成しても良い。
Further, in the above-described embodiment, the
また、上述した実施形態では、抜止め部15が、固定部12の嵌合孔14aの内周面に設けられた規制部15aと、指針軸10の嵌入部10aの外周面に設けられた係合部15bと、を備え、規制部15aが嵌合孔14aの内周面に設けられた突起部であり、係止部15bが嵌入部10aの外周面に環状に設けられた溝部である場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば規制部15aが嵌合孔14aの内周面に環状に設けられた溝部で、係止部15bが嵌入部10aの外周面に設けられた突起部であっても良い。
Further, in the above-described embodiment, the retaining
さらに、上述した実施形態およびその各変形例では、指針式の腕時計に適用した場合について述べたが、この発明は必ずしも腕時計である必要はなく、例えばトラベルウオッチ、目覚まし時計、置き時計、掛け時計などの各種の指針式の時計に適用することができる。また、この発明は、必ずしも時計である必要はなく、測定器やメータなどの計器にも適用することができる。 Further, in the above-described embodiment and each modification thereof, a case where it is applied to a pointer-type wristwatch has been described, but the present invention does not necessarily have to be a wristwatch, and various types such as a travel watch, an alarm clock, a table clock, and a wall clock. It can be applied to the pointer type watch. Further, the present invention does not necessarily have to be a clock, and can be applied to instruments such as measuring instruments and meters.
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
Although one embodiment of the present invention has been described above, the present invention is not limited to this, and includes the invention described in the claims and the equivalent range thereof.
Hereinafter, the inventions described in the claims of the present application will be added.
(付記)
請求項1に記載の発明は、針本体と、指針軸と、前記指針軸に固定される固定部と、を備え、前記固定部は、前記指針軸に対して非回転状態で取り付けられる回転止め部を備え、前記針本体と前記固定部とを合成樹脂で一体に形成したことを特徴とする指針装置である。
(Additional note)
The invention according to
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の指針装置において、前記固定部は、前記指針軸に対する軸方向への抜け出しを阻止する抜止め部を備えていることを特徴とする指針装置である。
The invention according to
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の指針装置において、前記回転止め部は、前記固定部の中心部に設けられて内周面が非円形状に形成された嵌合孔と、前記指針軸に設けられ、外周面が前記嵌合孔と同じ非円形状に形成されて前記嵌合孔に嵌入する嵌入部と、を備えていることを特徴とする指針装置である。
The invention according to
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の指針装置において、前記抜止め部は、前記固定部の嵌合孔の内周面に設けられた規制部と、前記指針軸の嵌入部の外周面に設けられて前記規制部が係合することにより、前記指針軸に対する前記固定部の軸方向の位置を規制する係止部と、を備えていることを特徴とする指針装置である。
The invention according to
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の指針装置において、前記固定部は、前記嵌合孔に前記指針軸の前記嵌入部が嵌入して前記規制部が前記係止部に係合する際に、前記嵌合孔を弾力的に押し広げるように変形させるための逃し部を備えていることを特徴とする指針装置である。
The invention according to
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の指針装置において、前記固定部には、前記針本体と反対側に突出する装飾部が一体に形成されていることを特徴とする指針装置である。
The invention according to
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の指針装置において、前記針本体と前記固定部と前記装飾部とのうち、少なくとも前記針本体の外周縁には補強壁がほぼ全周に亘って枠状に設けられていることを特徴とする指針装置である。
According to the invention of
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載された指針装置を備えていることを特徴とする時計である。
The invention according to
1 腕時計ケース
5 時計モジュール
6 指針
8 時針
9 分針
10 指針軸
10a 嵌入部
11 針本体
11a 補強壁
12 固定部
12a 補強壁
13 装飾部
13a 補強壁
14 回転止め部
14a 嵌合孔
15 抜止め部
15a 規制部
15b 係止部
16 ガイド筒部
17 逃し部
18 装飾凹部
Claims (8)
指針軸と、
前記指針軸に固定される固定部と、
を備え、
前記固定部は、前記固定部の中心部に設けられて内周面が非円形状に形成された嵌合孔を有し前記指針軸に対して非回転状態で取り付けられる回転止め部と、前記嵌合孔の外周から所定の距離離間した位置に形成された円弧状のスリット孔を含む逃し部と、を備え、
前記針本体と前記固定部とを合成樹脂で一体に形成したことを特徴とする指針装置。 With the needle body
Pointer axis and
A fixed portion fixed to the pointer shaft and
With
The fixing unit includes a rotation stopper for the inner circumferential surface provided in the center portion of the fixing portion is mounted in a non-rotating state with respect to the pointer shaft has a fitting hole formed in a non-circular shape, wherein A relief portion including an arcuate slit hole formed at a position separated from the outer periphery of the fitting hole by a predetermined distance is provided.
A pointer device characterized in that the needle body and the fixing portion are integrally formed of synthetic resin.
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