[スロットマシンの外観の構造]
本発明が適用されたスロットマシンの実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された実施形態のスロットマシンの正面図である。図1を用いて、スロットマシン1の外観構造について説明する。また、図2は、スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。図3はスロットマシンの内部構造図を示す筐体の正面図である。図1に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されている。また、リール2L、2C、2Rは、図1に示すように、各リール2に配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように筐体1aの内部に配置されている。
図4はリールの図柄配列を示す図であって、図4に示すように、リール2L、2C、2Rの外周部には、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図7参照)によって回転され、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化して表示される。また、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55(図7参照)と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射する。ここで、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図7参照)、およびリールセンサ33L、33C、33Rからなる装置をリールユニット2ともいう。また、以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図1に示すように、前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
液晶表示器51の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられており、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。また、前面扉1bには、操作手段の一例として、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)の範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いられる演出用スイッチ56が設けられている。なお、以下では、ストップスイッチ8L、8C、8Rをまとめてストップスイッチ8とも称する。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図7参照)が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図7参照)がそれぞれ設けられている。演出用スイッチ56の内部には、演出用スイッチ56の操作が有効である旨を点灯により報知する演出用LED56a(図7参照)が設けられている。
MAXBETスイッチ6の左側には遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数等が表示される遊技補助表示器12、後述のナビ報知によるリールの停止順を識別可能な情報が表示されるナビ表示器12A等が設けられている(図5参照)。
[スロットマシン1の内部構造]
図2および図3を用いてスロットマシン1の内部構造について説明する。図2に示すように、前面扉1bの内側には、設定値表示器24、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、メダルセレクタ29、および演出制御基板90が設けられている。また、前面扉1bの内側には、図2では図示を省略しているものとして、リセットスイッチ23、流路切替ソレノイド30、投入メダルセンサ31、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図7参照)等が設けられている。
ここで、リセットスイッチ23は、所定のキー操作により後述するエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するスイッチである。設定値表示器24には後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される。打止スイッチ36aは所定の契機に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するためのスイッチである。自動精算スイッチ36bは、所定の契機に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するためのスイッチである。流路切替ソレノイド30は、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための装置である。投入メダルセンサ31はメダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出するセンサである。メダルセレクタ29には投入メダルセンサ31の上流側で異物の挿入を検出する投入口センサ26が設けられている。演出制御基板90は、遊技状態に応じた演出が制御する。
筐体1aの内部には、図2および図3に示すように、リールユニット2、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留または払い出すホッパーユニット34、オーバーフロータンク35、電源ボックス100、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、遊技制御基板40等が設けられている。
ホッパーユニット34は、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図7参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなる。オーバーフロータンク35は、ホッパーユニット34の側部に設けられており、ホッパータンク34aから溢れたメダルを貯留する。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35aが設けられている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成である。そのため、電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
遊技制御基板40は、図3に示すように、透明な樹脂を成形した基板ケース120aに収容された状態で筐体1aに取り付けられており、遊技制御基板によって遊技の進行が制御される。遊技制御基板40には、遊技機の射幸性を判断するのに必要な情報が表示される遊技機情報表示器50が遊技制御基板40の正面側(遊技者側)の下部に配置されている。遊技機情報表示器50は7セグメント表示器で構成されており、後述するメイン制御部41により集計され、遊技機情報表示器50に表示されるスロットマシン1における有利区間割合等の情報を、店員等が認識できるようになっている。基板ケース120aが透明な樹脂からなるため、遊技機情報表示器50は、遊技制御基板40が基板ケース120aに封入されている状態で、当該基板ケース120aの外部から表示内容を視認可能となっている。
[遊技用表示部13]
次に、スロットマシン1の前面扉1bに設けられた遊技用表示部13の構成について図5および図6を用いて説明する。遊技用表示部13は、遊技者が他の領域と区別することができるような態様で前面扉1bに設けられている。具体的には、遊技用表示部13を示す領域と他の領域との間に枠線が描かれている。なお、他の領域と遊技用表示部13を示す領域とを区別する方法としては、他の領域と遊技用表示部13を示す領域とで色を変えるようにしてもよいし、遊技用表示部13をタッチパネルや液晶画面等の他の領域とは異なる材質で構成するようにしてもよい。
遊技用表示部13には、メイン制御部41により制御される報知部として、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、ナビ表示器12A、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、および、リプレイ中LED20が設けられている。1BETLED14により、賭数が1設定されている旨が報知される。2BETLED15により、賭数が2設定されている旨が報知される。3BETLED16により賭数が3設定されている旨が報知される。投入要求LED17によりメダルの投入が可能な状態が報知される。スタート有効LED18により、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨が報知される。ウェイト中LED19により、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨が報知される。リプレイ中LED20によりリプレイゲーム中である旨が報知される。これらの各種LEDは、点灯により各種情報を報知する。また、遊技補助表示器12には、メダル枚数だけでなく、エラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される。
遊技用表示部13に設けられた、クレジット表示器11、遊技補助表示器12およびナビ表示器12Aの各種報知部は、互いに近傍に配置されており、遊技者がそれぞれを判別可能な態様で遊技用表示部13に設けられている。ここで、近傍とは、遊技者が一目で両者における表示を視認可能な範囲、または、互いに類似した態様で配置されている場合に表示内容を誤認する虞のある範囲のことをいう。
以下、遊技者がそれぞれを判別可能な態様について具体的に説明する。ナビ表示器12Aはクレジット表示器11および遊技補助表示器12と縦並びにも横並びにもならない位置に配置されている。つまり、ナビ表示器12Aの中央を通るナビ縦軸121Aと遊技補助表示器12の中央を通る遊技補助縦軸121とが一致せず、かつ、ナビ表示器12Aの中央を通るナビ横軸122Aと遊技補助表示器12の中央を通る遊技補助横軸122とが一致しないようにナビ表示器12Aは配置されている。同様に、クレジット表示器11の中央を通る横軸および縦軸のいずれとも、ナビ縦軸121Aおよびナビ横軸122Aが一致しないようにナビ表示器12Aは配置されている。これにより、ナビ表示器12Aはクレジット表示器11および遊技補助表示器12と縦並びにも横並びにもならない位置に配置されることになるため、遊技者がナビ表示器12Aとクレジット表示器11および遊技補助表示器12とを誤認することを防止することができる。
また、クレジット表示器11および遊技補助表示器12を構成する枠の形状はいずれも長方形であるのに対して、ナビ表示器12Aを構成する枠の形状は六角形である。これにより、遊技者はナビ表示器12Aと、クレジット表示器11および遊技補助表示器12とを判別できる。また、クレジット表示器11の下端には「CREDIT」という文字が表示されており、遊技補助表示器12の下端には「PAY」という文字が表示されている。これにより、遊技者はクレジット表示器11と遊技補助表示器12とを判別できる。
図6(a)に、遊技補助表示器12の構成を示す。図6(a)に示すように、遊技補助表示器12は、第1〜第7セグメントをそれぞれ点灯/消灯可能な2つの表示器12L、12Rからなり、それぞれのセグメントを赤色に点灯させることが可能な表示器である。遊技補助表示器12の各セグメントは、遊技制御基板40上に設けられた所定の出力バッファに格納されている点灯態様データに基づいて、LED駆動回路47により駆動されることで、所定の点灯態様での点灯状態または消灯状態に制御されるようになっている。
図6(b)に、ナビ表示器12Aの構成を示す。図6(b)に示すように、ナビ表示器12Aは第1〜第7セグメントをそれぞれ点灯/消灯可能な2つの表示部からなり、それぞれのセグメントを赤色に点灯させることで2文字を表示可能な表示器である。ナビ表示器12Aの各セグメントは、遊技制御基板40上に設けられた所定の出力バッファに格納されている点灯態様データに基づいて、LED駆動回路47により駆動されることで、所定の点灯態様での点灯状態または消灯状態に制御されるようになっている。
なお、遊技補助表示器12およびナビ表示器12Aとして、それぞれのセグメントを白色、桃色、黄色、橙色、赤色、緑色、青色等のいずれかの色または複数色に点灯させることが可能な表示器や液晶表示器等を用いてもよい。また、遊技補助表示器12とナビ表示器12Aとにおいて、それぞれのセグメントを異なる色に点灯させるようにしてもよい。具体的には、遊技補助表示器12としては、赤色に点灯させることが可能な表示器を用い、ナビ表示器12Aとしては、青色に点灯させることが可能な表示器を用いるようにしてもよい。このように、遊技者はナビ表示器12Aと遊技補助表示器12とを構成する色によって互いに表示器を識別することができ、遊技者がナビ表示器12Aと遊技補助表示器12とを誤認することを防止することができる。
[スロットマシン1に設けられた各種基板]
図2および図3に示すように、スロットマシン1には各種基板が設けられている。各種基板の役割について、スロットマシン1の構成を示すブロック図である、図7を用いてスロットマシン1に設けられた各種基板について説明する。スロットマシン1には、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されている。これら接続されたスイッチ類の検出信号が遊技制御基板40に入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、ナビ表示器12A、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されている。また、遊技制御基板40には電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されている。これら遊技制御基板40に接続された電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の進行に関する処理を行うメイン制御部41、制御用クロックを生成する制御用クロック生成回路42、乱数用クロックを生成する乱数用クロック生成回路43、および、遊技制御基板40に直接的または間接的に接続されたスイッチ類から入力された検出信号をメイン制御部41に伝送するスイッチ検出回路44、メイン制御部41から出力された各種信号を各電気部品に伝送するモータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46およびLED駆動回路47、並びに、所定状態においてメイン制御部41に各種信号を出力する電断検出回路48、およびリセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源の電圧を監視して電圧の低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時等の電力供給が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図8は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)41a、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41c等を備えて構成される。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、固定データ読出動作、変動データ書込動作、変動データ読出動作、受信動作、送信動作等も行われる。
ここで、固定データ読出動作とはCPU41aがROM41bから固定データを読み出す動作である。変動データ書込動作とはCPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる動作である。変動データ読出動作とはCPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す動作である。受信動作とは、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512等を介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける動作である。送信動作とはCPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513等を介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する動作である。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリア等を提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
メイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。なお、本実施形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としてもよい。
メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、図7に示すように、演出用スイッチ56が接続されており、演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。また、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成である。しかし、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよい。また、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御を行ってもよい。演出装置としては、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノ等を演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90は、演出の制御を行うサブ制御部91と、表示制御回路92と、LED駆動回路93a〜eと、音声出力回路94と、リセット回路95と、スイッチ検出回路96と、時計装置97と、電断検出回路98と、その他の回路等、が搭載されている。
ここで、表示制御回路92は、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う。LED駆動回路93a〜eは、演出効果LED52およびリールLED55の駆動制御を行う。音声出力回路は、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う。リセット回路95は、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与える。スイッチ検出回路96は、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出する。時計装置97は、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する。電断検出回路98は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する。また、演出制御基板90は、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにより構成されている。
サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、ROM91bに記憶されている演出制御用のプログラム等に従って演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定時間間隔(約2ms)ごとに割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行するごとに、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
エラー状態は、リセット操作(リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作)により解除される通常エラー状態と、前述した設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない特殊エラー状態と、を含む。RAM異常エラー状態は、特殊エラー状態であり、一度RAM異常エラー状態に制御されると、設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
[設定値について]
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。また、メイン制御部41は、設定変更状態に移行することに伴いRAM41cを初期化することとなるため、設定値を変更する操作は、メイン制御部41の制御状態を初期化する操作としても機能することとなる。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
[ゲームの流れ]
本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。賭数はメダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化され、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。
ここで、本実施形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
また、本実施形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(たとえば、ベル‐ベル‐ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
また、本実施形態では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(たとえば、「ベル‐スイカ‐チェリーb」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せ(たとえば、「スイカ‐スイカ‐スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。以下では、所定の図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったときに無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄の組合せを、指標となる図柄の組合せと呼び、指標となる図柄の組合せを構成する図柄を指標図柄と呼ぶ。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
本実施形態では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
なお、本実施形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。また、本実施形態では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器等の画像表示装置にて可変表示装置が構成されていてもよい。
本実施形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
[ゲーム制御処理]
メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると、所定の乱数回路から乱数値を抽出し、当該抽出した乱数値に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理が行われる。内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L〜2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる。
リール2L〜2Rが停止してリール回転処理が終了すると、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞等が発生したか否かを判定する入賞判定処理が行われる。入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算や、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ボーナス中のメダル払出枚数を計数してボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグ(小役・再遊技役等の当選フラグ)の消去等)が行われる。
払出処理が終了すると、ゲーム終了時処理が行われる。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する等の処理を実行する。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
[内部抽選]
次に、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、内部抽選の結果を示す当選番号をRAM41cに設定する。当選番号は、内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等に用いられる。
また、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選番号に基づいて当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、特別役格納ワークおよび一般役格納ワークをクリアする。
また、内部抽選では、遊技者にとって有利となる停止順を報知するナビ報知を実行可能な有利状態であるAT(アシストタイム)に制御されていない状態においてATに制御するか否かが決定されるとともに、ATに制御されている状態において当該ATの残りゲーム数を上乗せするか否かが決定される。内部抽選でATが当選した場合には、その後ATに制御され、ATの残りゲーム数の上乗せが当選した場合には、当選したゲーム数がATの残りゲーム数に加算されることとなる。
[停止制御について]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リール回転処理において、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、当選番号およびROM41bに格納されているテーブルインデックス、テーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。つまり、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施形態では、いずれかの役に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合等、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、次のように操作される。入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われる。入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われる。当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。また、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。なお、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行ってもよい。
また、本実施形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合等、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されているため、4コマの引込範囲で再遊技役を構成する図柄を必ず任意の位置に停止させることができる。そのため、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。また、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
本実施形態においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させるごとにその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっている。前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していれば、ウェイトを発生させず、その時点で当該ゲームにおける遊技のためのリールの回転を開始させる。一方、前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していなければ、ウェイトを発生させて、規定時間に到達した時点でリールの回転を開始させる。具体的には、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間(本実施形態では4.1秒)以上であれば、その時点で当該ゲームにおける遊技のためのリールの回転を開始させる。一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間未満であれば、ウェイトを発生させて、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間に到達するまで待機し、規定時間に到達した時点でリールの回転を開始させる。
なお、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止制御を行う構成は、これに限るものではない。たとえば、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としてもよい。
[各種コマンドについて]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技状態コマンド、AT状態コマンド、内部当選コマンド、押し順コマンド、リール加速情報コマンド、加速完了コマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、デモコマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
遊技状態コマンドは、当該ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
AT状態コマンドは、後述するAT中か否か、ATの残りゲーム数等を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、遊技状態コマンドの後に送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであって、AT状態コマンドの後に送信される。内部当選コマンドは、特別役が当選しているか否かを特定可能な第1の内部当選コマンドと、一般役が当選しているか否かを特定可能な第2の内部当選コマンドと、を含み、第1の内部当選コマンドが送信された後に、第2の内部当選コマンドが送信される。
押し順コマンドは、停止順を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときであって、内部当選コマンドが送信された後、および各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに、停止コマンドが送信された後に送信される。なお、後述のナビ報知が実行されるゲームにおいては、ゲーム開始時から遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドが送信され、後述のナビ報知が実行されないゲームにおいては、有利な停止順が確定するまでは遊技者にとって有利な停止順を特定不能な押し順コマンドが送信され、有利な停止順が確定したときから遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドが送信される。
遊技状態コマンド、AT状態コマンド、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したことを特定可能である。
リール加速情報コマンドは、遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨を特定可能なコマンドであり、遊技の進行に伴いリールの回転を開始するときに送信する。
加速完了コマンドは、遊技の開始に伴うリールの加速が完了した旨を特定可能なコマンドであり、遊技が開始された際にリール2L、2C、2Rの回転が開始させた後、最初に全てのリール2L、2C、2Rが定速回転となったときに送信される。
停止操作時コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに送信される。
滑りコマ数コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに、対応する停止操作時コマンドが送信された後に送信される。
停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに、対応する滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。
停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われるごとに送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたことおよび停止するリールを特定可能である。
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。
遊技終了コマンド、入賞判定コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲームを進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
デモコマンドは、デモ状態(デモンストレーション状態)へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施形態では30秒)経過してデモ状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。デモ状態とは、スロットマシン1側が遊技者による操作を待つ状態であって、所謂、待機状態や客待ち状態ともいう。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。また、エラーコマンドはサブ制御部91だけでなく、遊技場内のすべての遊技機と通信可能なホールコンピュータにも送られる。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了および設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、およびドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
これらコマンドは、メイン処理またはタイマ割込処理(メイン)において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
[サブ制御部91が実行する演出の制御について]
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターンごとに、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されている。サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。なお、本実施形態において、サブ制御部91は、新たに受信したコマンドに基づく演出を優先して実行することとしたが、新たに受信したコマンドに基づく演出を優先して実行するか否かを判定してもよい。優先するべきと判定した場合は実行中の演出を中止し新たに受信したコマンドに基づく演出を実行し、優先するべきではないと判定した場合は実行中の演出が終了した後に新たに受信したコマンドに基づく演出を実行してもよい。また、サブ制御部91は、新たにコマンドを受信した場合に、当該コマンドに基づく演出を実行するタイミングを決定してもよい。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択する。サブ制御部91は、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定する。つまり、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
[抽選対象役について]
次に、図9〜図11を参照して、内部抽選において遊技状態ごとに抽選対象役(ATを含む)として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。図9〜図11は、メイン制御部41による内部抽選における抽選対象役について、抽選対象となる遊技状態、設定差およびAT抽選の有無、およびナビ対象となるか否かについて説明するための図である。
本実施形態では、内部抽選の対象となる抽選対象役として、再遊技役に関する抽選対象役(図9参照)、小役および特別役に関する抽選対象役であってATの制御に関連するもの(図10参照)、小役および特別役に関する抽選対象役であってATの制御に関連しないもの(図11参照)が予め定められている。各抽選対象役には、遊技状態に応じて判定値数が設定されている。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。また、各抽選対象役について、遊技状態に応じて抽選対象とされる場合には、4以上の判定値数が予め設定されており(図9〜図11では、「○」で示す)、「4/65536」以上の確率で当選する。一方で、遊技状態に応じて抽選対象とされない場合には、判定値数として0が設定されており(図9〜図11では、「‐」で示す)、当該抽選対象役が当選しないようになっている。
また、各抽選対象役は、予め定められた入賞役が含まれており、内部抽選にて一の抽選対象役が当選することで、当該抽選対象役に含まれる入賞役の入賞が許容されることとなり、入賞が許容された入賞役を構成する図柄の組合せがリール2L、2C、2Rの入賞ラインLN上に揃って停止されることで入賞が発生する。入賞ラインLN上に停止した図柄の組合せの入賞役が再遊技役である場合には、再遊技が付与される。入賞ラインLN上に停止した図柄の組合せの入賞役が小役である場合には、当該入賞役に応じて予め定められたメダルの枚数が払い出される。入賞ラインLN上に停止した図柄の組合せの入賞役が特別役である場合には、特別状態に制御されることとなる。
また、内部抽選にて抽選対象となる一部の抽選対象役は、ATに制御する契機、またはATゲーム数を上乗せする契機となるAT抽選対象役である。図9〜11において、「AT抽選」の欄に○が示されている抽選対象役はAT抽選対象役である。内部抽選が行われるゲームの開始時に、ATに制御されていない状態においてAT選対象役が当選することで、ATに制御する旨が決定される。また、内部抽選が行われるゲームの開始時に、ATに制御されている状態においてAT抽選対象役が当選することで、当該ATの残りゲーム数を上乗せする旨が決定され、当選したAT抽選対象役の種類に応じて予め定められた上乗せゲーム数がATの残りゲーム数に上乗せされる。
なお、本実施形態では、一部の抽選対象役がAT抽選対象役であって、AT抽選対象役が当選することで、AT、上乗せゲームが当選する構成であるが、これに限ったものではない。たとえば、AT抽選対象役が当選することで、ATに制御するか否かを決定するAT抽選、上乗せゲームを付与するか否かを決定する上乗せ抽選を行うようにしてもよい。AT抽選、上乗せ抽選に当選したときは、ATに制御する期間、上乗せするゲーム数を抽選によって決定してもよい。すなわち、AT、上乗せゲームを付与するか否かを決定する際に、内部抽選の結果が所定の結果となったことを契機として2段階目の抽選を行う構成であってもよい。また、メイン制御部41は、AT、上乗せゲームを付与するか否かを決定する際に、ATについては、内部抽選の結果のみに基づいて決定し、上乗せゲーム数については、内部抽選の結果が所定の結果となったことを契機として2段階目の抽選を行って決定する構成であってもよい。また、メイン制御部41は、AT、上乗せゲームを付与するか否かを決定する際に、ATについては、内部抽選の結果が所定の結果となったことを契機として2段階目の抽選を行って決定し、上乗せゲーム数については、内部抽選の結果のみに基づいて決定する構成であってもよい。また、メイン制御部41は、AT、上乗せゲームを付与するか否かを決定する際に、3段階以上の抽選を行う構成であってもよい。
抽選対象役のうち特別役に関する抽選対象役は、遊技状態が特別役が持ち越されていない通常遊技状態か、特別役が持ち越されている持越中(内部中)か、特別状態であるRB(BB1、2中のRB含む)かによって内部抽選の対象となる抽選対象役またはその判定値数(当選確率)の少なくとも一方が異なる。小役に関する抽選対象役は、遊技状態が通常遊技状態か、持越中(内部中)か、BB1中のRB(BB1)か、BB2中のRB(BB2)か、RB入賞によるRB(図中RB)かによって内部抽選の対象となる抽選対象役またはその判定値数(当選確率)の少なくとも一方が異なる。再遊技役に関する抽選対象役については、遊技状態がRT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、RT4であるかによって内部抽選の対象となる抽選対象役またはその判定値数(当選確率)の少なくとも一方が異なる。
図9に示すように、再遊技に関する抽選対象役として、通常再遊技、RT2移行再遊技1、RT2移行再遊技2、RT2移行再遊技3、RT2移行再遊技4、RT2移行再遊技5、RT2移行再遊技6、RT3移行再遊技、RT1移行再遊技1、RT1移行再遊技2、RT1移行再遊技3、RT1移行再遊技4、RT1移行再遊技5、RT1移行再遊技6、有利状態移行再遊技1、有利状態移行再遊技1+AT、有利状態移行再遊技2、有利状態移行再遊技2+ATが含まれる。ここで、「+AT」とはAT抽選対象役であることを示している。これらの各抽選対象役には、一または複数の再遊技役が入賞役として含まれており、内部抽選にて再遊技に関する抽選対象役が当選することで、いずれかの再遊技役が必ず入賞して、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
RT0において、再遊技に関する抽選対象役のうち通常再遊技については、4以上の判定値数が設定されており、その他の再遊技に関する抽選対象役については、0の判定値数が設定されている。RT1において、通常再遊技、RT2移行再遊技1〜6、有利状態移行再遊技1+AT、有利状態移行再遊技2+ATについては、4以上の判定値数が設定されている。その他の再遊技に関する抽選対象役については、0の判定値数が設定されている。RT2において、通常再遊技、RT3移行再遊技、RT1移行再遊技1〜6、有利状態移行再遊技1+AT、有利状態移行再遊技2+ATについては、4以上の判定値数が設定されている。その他の再遊技に関する抽選対象役については、0の判定値数が設定されている。RT3において、通常再遊技、RT1移行再遊技1〜6、有利状態移行再遊技1+AT、有利状態移行再遊技2+ATについては、4以上の判定値数が設定されている。その他の再遊技に関する抽選対象役については、0の判定値数が設定されている。内部中において、通常再遊技については、4以上の判定値数が設定されている。有利状態移行再遊技1+AT、有利状態移行再遊技2+ATについては、無効とされており、内部抽選において読み出されないようになっており、その他の再遊技に関する抽選対象役については、0の判定値数が設定されている。RBにおいて、これらの再遊技に関する抽選対象役については、0の判定値数が設定されている。
4以上の判定値数が設定されている抽選対象役については、当該判定値数が設定されている遊技状態において内部抽選にて当選し得ることとなり、実質的な抽選対象となる。一方、0の判定値数が設定されている抽選対象役については、当該判定値数が設定されている遊技状態において内部抽選にて当選することがなく、実質的な抽選対象とならない。たとえば、有利状態移行再遊技1+ATおよび有利状態移行再遊技2+ATは、いずれの遊技状態でも4以上の判定値数が設定されているので、いずれの遊技状態においても実質的な抽選対象となる。一方で、有利状態移行再遊技1および有利状態移行再遊技2は、いずれの遊技状態においても0の判定値数が設定されているので、いずれの遊技状態においても実質的な抽選対象とならない。
また、図9に示すように、再遊技に関する抽選対象役については、設定差が設けられておらず、スロットマシン1の設定値(1〜6)によらず同様の確率で内部抽選にて当選する。
再遊技に関する抽選対象役のうち有利状態移行再遊技1+ATおよび有利状態移行再遊技2+ATは、AT抽選対象役となっており、ATに制御されていない状態で当該抽選対象役が当選したときには、ATに当選したこととなり、ATに制御されている状態で当該抽選対象役が当選したときには、ATの残りゲーム数の上乗せが当選したこととなる。一方、他の再遊技に関する抽選対象役が当選したときには、ATが当選しなかったこと(非当選)となる。
再遊技に関する抽選対象役のうちRT2移行再遊技1〜6、RT1移行再遊技1〜6は、ナビ対象となっており、ATに制御されている状態で、これらの抽選対象役が当選したときには、ナビ報知が行われる。
図10に示すように、小役および特別役に関する抽選対象役であって、ATの制御に関連する抽選対象役として、チェリー、チェリー+AT、スイカ、スイカ+AT、押し順ベル1、押し順ベル2、押し順ベル3、押し順ベル4、押し順ベル5、押し順ベル6、SB、RB+チェリー、RB+チェリー+AT、RB+スイカ、RB+スイカ+AT、BB1+チェリー、BB1+チェリー+AT、BB1+スイカ、BB1+スイカ+AT、BB2+チェリー、BB2+チェリー+AT、BB2+スイカ、BB2+スイカ+ATが含まれる。これらの各抽選対象役には、一または複数の小役、特別役が入賞役として含まれており、内部抽選にて小役および特別役に関する抽選対象役が当選した場合には、入賞役として小役が入賞したときには、当該小役に応じたメダルの枚数が払出され、入賞役として特別役が入賞したときには、当該特別役に応じた特別状態に制御され、いずれの入賞役も入賞しなかったときには、はずれとなる。
RT0〜3および内部中において、小役および特別役に関する抽選対象役のうちチェリー+AT、スイカ+AT、押し順ベル1、押し順ベル2、押し順ベル3、押し順ベル4、押し順ベル5、押し順ベル6、SB、RB+チェリー+AT、RB+スイカ+AT、BB1+チェリー+AT、BB1+スイカ+AT、BB2+チェリー+AT、BB2+スイカ+ATについては、4以上の判定値数が設定されている。RT0〜3および内部中において、小役および特別役に関する抽選対象役のうち、チェリー、スイカ、RB+チェリー、RB+スイカ、BB1+チェリー、BB1+スイカ、BB2+チェリー、BB2+スイカについては、0の判定値数が設定されている。RBにおいて、小役および特別役に関する抽選対象役のうちチェリー、スイカ、押し順ベル1、押し順ベル2、押し順ベル3、押し順ベル4、押し順ベル5、押し順ベル6については、4以上の判定値数が設定されている。RBにおいて、小役および特別役に関する抽選対象役のうち、チェリー+AT、スイカ+AT、RB+チェリー、RB+チェリー+AT、RB+スイカ、RB+スイカ+AT、BB1+チェリー、BB1+チェリー+AT、BB1+スイカ、BB1+スイカ+AT、BB2+チェリー、BB2+チェリー+AT、BB2+スイカ、BB2+スイカ+ATについては、0の判定値数が設定されている。
なお、本実施形態では、RBにおいて、AT抽選対象役(小役+AT、特別役+小役+AT、特別役+AT)の判定値数を0と設定することで、RB中(BB1中、BB2中、RB中)において後述のAT、ATの上乗せゲーム数が当選することがない構成としている。しかし、RB中においても、AT抽選対象役の判定値数を4以上に設定して、AT、ATの上乗せゲーム数が当選し得る構成としてもよい。このような構成として、たとえば、スロットマシン1の設定値(1〜6)に応じて内部抽選にて当選する確率に差が設けられていない特別役の当選を契機に制御されるRB中において、AT抽選対象役の判定値数を4以上として、AT、ATの上乗せゲーム数が当選し得る構成としてもよい。また、スロットマシン1の設定値(1〜6)に応じて内部抽選にて当選する確率に差が設けられている特別役の当選を契機に制御されるRB中において、AT抽選対象役の判定値数を4以上として、AT、ATの上乗せゲーム数が当選し得る構成としてもよい。
図10に示すように、小役および特別役に関する抽選対象役であって、ATの制御に関連する抽選対象役については、いずれの抽選対象役も設定差が設けられておらず、スロットマシン1の設定値(1〜6)によらず同様の確率で内部抽選にて当選する。
小役および特別役に関する抽選対象役のうちチェリー+AT、スイカ+AT、RB+チェリー+AT、RB+スイカ+AT、BB1+チェリー+AT、BB1+スイカ+AT、BB2+チェリー+AT、BB2+スイカ+ATは、AT抽選の対象となっている。ATに制御されていない状態でこれらの抽選対象役が当選したときには、ATに当選したこととなる。ATに制御されている状態でこれらの抽選対象役が当選したときには、ATの残りゲーム数の上乗せが当選したこととなる。一方、他の小役および特別役に関する抽選対象役であって、ATの制御に関連する抽選対象役が当選したときには、ATが当選しなかったこと(非当選)となる。
小役および特別役に関する抽選対象役のうち押し順ベル1〜6は、ナビ対象となっており、ATに制御されている状態で、これらの抽選対象役が当選したときには、ナビ報知が行われる。一方、他の小役および特別役に関する抽選対象役であって、ATの制御に関連する抽選対象役が当選したときには、ATに制御されているか否かに関わらず、ナビ報知は行われない。
内部中やRB(RB、BB1中のRB、BB2中のRB含む)では、特別役、特別役+AT、特別役+一般役は内部抽選の対象とならない。
図11に示すように、小役および特別役に関する抽選対象役であって、ATの制御に関連しない抽選対象役として、ベル、RB、BB1、BB1+特別再遊技、BB2、BB2+特別再遊技が含まれる。これらの各抽選対象役には、一または複数の小役、特別役、再遊技役が入賞役として含まれており、内部抽選にて小役および特別役に関する抽選対象役が当選した場合に、入賞役として小役が入賞したときには、当該小役に応じたメダルの枚数が払出され、入賞役として特別役が入賞したときには、当該特別役に応じた特別状態に制御され、入賞役として特別再遊技が入賞したときには、リプレイゲーム(再遊技)が付与され、いずれの入賞役も入賞しなかったときには、はずれとなる。
RT0〜3、内部中において、小役および特別役に関する抽選対象役のうちベル、RB、BB1、BB1+特別再遊技、BB2、BB2+特別再遊技については、4以上の判定値数が設定されている。RBにおいて、ベルについては、4以上の判定値数が設定されており、RB、BB1、BB1+特別再遊技、BB2、BB2+特別再遊技については、判定値数が0に設定されている。
図11に示すように、小役および特別役に関する抽選対象役であって、ATの制御に関連しない抽選対象役については、いずれの抽選対象役も設定差が設けられており、スロットマシン1の設定値(1〜6)に応じて異なる確率で内部抽選にて当選する。
小役および特別役に関する抽選対象役であって、ATの制御に関連しない抽選対象役については、いずれもAT抽選対象役ではない。これらの抽選対象役が当選したときは、AT、上乗せゲーム数は、はずれとなる。
小役および特別役に関する抽選対象役であって、ATの制御に関連しない抽選対象役については、いずれもナビ対象となっておらいない。これらの抽選対象役が当選したときには、ATに制御されているか否かに関わらず、ナビ報知は行われない。
[遊技状態について]
次に、メイン制御部41が制御する遊技状態の遷移、および遊技状態の概要について、図12、図13に基づいて説明する。図12は、メイン制御部41により制御される遊技状態(RT1〜4、内部中、RB(BB1中のRB、BB2中のRB、RB入賞のRBを含む))の遷移を説明するための図である。図13は、遊技状態の概要を示す図である。
本実施形態では、メイン制御部41が制御する遊技状態には、通常遊技状態としてRT0、RT1、RT2、RT3、特別役(RB、BB1、BB2)が持ち越されている内部中、特別状態としてボーナス(RB、BB1中のRB、BB2中のRB)が含まれ、いずれか一の遊技状態に制御される。
RT0は、ボーナス(BB1〜3、RB)の終了時に移行する。そして、RT0は、RT2に移行してからのゲーム数に関わらず、所定の特定図柄が入賞ラインLN上に停止すること、またはSBが入賞することによりRT1に移行するか、特別役の当選により内部中に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率はナビ報知に従った停止順で停止操作が行われたか否かに関わらず100%未満となる。
RT1は、RT0において、所定の特定図柄が入賞ラインLN上に停止すること、またはSBが入賞すること、RT2、RT3において、所定の特定図柄が入賞ラインLN上に停止すること、またはRT1移行再遊技、SBが入賞することにより移行する。RT1は、RT1に移行してからのゲーム数に関わらず、RT2移行再遊技が入賞することによりRT2に移行するか、特別役の当選により内部中に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率はナビ報知に従った停止順で停止操作が行われたか否かに関わらず100%未満となる。
RT2は、RT1においてRT2移行再遊技が入賞することにより移行する。RT2は、RT2に移行してからのゲーム数に関わらず、所定の特定図柄が入賞ラインLN上に停止することによりRT1に移行するか、RT3移行再遊技が入賞することによりRT3に移行するか、特別役が当選して内部中に移行することで終了する。RT2においては、1ゲームあたりのメダルの払出率は、少なくともナビ報知に従った停止順で停止操作が行われることで100%を超える。
RT3は、RT2においてRT3移行再遊技が入賞することにより移行する。RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、所定の特定図柄が入賞ラインLN上に停止すること、またはRT1移行再遊技、SBが入賞することによりRT1に移行するか、特別役が当選して内部中に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は、少なくともナビ報知に従った停止順で停止操作が行われることで100%を超える。
RT2またはRT3中にナビ報知が実行されるATに制御される状態(AT中ともいう)をART状態ともいう。RT2およびRT3においては、RT1よりも再遊技役の当選確率が高く、かつAT中ではナビ報知に従った停止順で停止操作が行われることで、メダルの払出率が100%を超えるため、メダルの払出率が100%未満であるRT1状態に比べて遊技者にとって有利な状態となる。
内部中は、RT0〜3において特別役(RB、BB1、BB2)の当選により移行する。内部中は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中に移行する契機となった特別役が入賞してボーナス(RB、BB1中のRB、BB2中のRB)に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は、ナビ報知に従った停止順で停止操作が行われたか否かに関わらず100%未満となる。
RB(RB)は、内部中においてRBの入賞により移行する。RBは、12ゲームが消化されるか、小役に6回入賞することで終了する。また、RBにおいては、特別役および再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜3よりも高く高確率(約1/1.0)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%を超える。
図13に示すように、BB1、BB2(RB)は、内部中においてBB1、BB2の入賞により移行する。BB1、BB2は、BB1、BB2に移行してからのゲーム数に関わらず、BB1、BB2中に払い出されたメダルの総数が規定数(本実施形態では、316枚)を超えることで終了する。また、BB1、BB2においては、常時上述のRBに制御され、BB1、BB2中のRBにおいては、特別役および再遊技役が内部抽選の対象外とされることから、小役の当選確率は、RT0〜3よりも高く高確率(約1/1.0)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は100%を超える。
RT0〜3、内部中、ボーナス(RB、BB1、BB2)のうち、ボーナス(RB、BB1、BB2)が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。また、RT0〜3のうちRT2、3は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0、1に比較して高い点において、RT0、1よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT2、3、内部中のうちRT2、3は、1ゲームあたりのメダルの払出率が内部中に比較して高い点において、内部中よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
[入賞ラインLN上に停止する図柄の組合せ]
次に、内部抽選の抽選対象役の種類および停止順に応じてリールの入賞ラインLN上に停止する図柄の組合せについて、図14および図15を用いて説明する。図14および図15は、抽選対象役により停止操作態様に応じて停止する図柄組合せについて説明するための図である。
図14に示すように、内部抽選にて抽選対象役としてRT2移行再遊技1〜6が当選している場合は、その種類および停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。RT2移行再遊技1〜6には、入賞役として少なくともRT2移行再遊技役と通常再遊技役が含まれている。RT2移行再遊技役は、入賞することでリプレイゲームが付与される再遊技役を含むとともに遊技状態がRT2に移行される移行役である。通常再遊技役は、入賞することでリプレイゲームが付与されるのみの再遊技役である。
たとえば、RT2移行再遊技1が当選したときに、左中右の停止順(第1停止として左リール、第2停止として中リール、第3停止として右リールを停止させる停止順)により停止操作が行われる場合には、RT2移行再遊技役を構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。一方、左中右の停止順以外の停止順で停止操作が行われる場合には、通常再遊技役を構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。RT2移行再遊技2〜6が当選したときにも、RT2移行再遊技1が当選したときと同様に、RT2移行再遊技2〜6の種類に応じて予め定められた所定の停止順で停止操作が行われる場合には、RT2移行再遊技役を構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。一方、所定の停止順以外の停止順で停止操作が行われる場合には、通常再遊技役を構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。
これにより、RT1においてRT2移行再遊技1〜6の当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることでRT2移行再遊技役が入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできない。停止順が一致すれば、RT2移行再遊技役を入賞させることによりRT2へ移行させることができる。停止順が一致しなければ通常再遊技役が入賞してRT1が維持される。
内部抽選にて抽選対象役としてRT1移行再遊技1〜6が当選している場合には、その種類および停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。RT1移行再遊技1〜6には、入賞役として少なくともRT1移行再遊技役と通常再遊技役が含まれている。RT1移行再遊技役は、入賞することでリプレイゲームが付与される再遊技役であるとともに遊技状態がRT1に移行される移行役である。通常再遊技役は、入賞することでリプレイゲームが付与されるのみの再遊技役である。
RT1移行再遊技1〜6が当選したときには、RT1移行再遊技1〜6の種類に応じて予め定められた所定の停止順で停止操作が行われる場合には、通常再遊技役を構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。一方、所定の停止順以外の停止順で停止操作が行われる場合には、RT1移行再遊技役を構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。
これにより、RT2、RT3においてRT1移行再遊技1〜6の当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで通常再遊技役が入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできない。停止順が一致すれば、通常再遊技役を入賞させることによりRT1へ移行されることを回避することができる。停止順が一致しなければRT1移行再遊技役が入賞してRT1に移行される。
内部抽選にて抽選対象役としてRT3移行再遊技が当選している場合には、その種類および停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なることは無い。RT3移行再遊技には、入賞役として少なくともRT3移行再遊技役が含まれており、RT3移行再遊技役は、入賞することでリプレイゲームが付与される再遊技役であるとともに遊技状態がRT3に移行される移行役である。
RT3移行再遊技が当選したときには、停止順に関わらず、RT3移行再遊技役を構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。これにより、RT2においてRT3移行再遊技の当選時には、停止順に関わらず、RT3移行再遊技役が入賞し、当該RT3移行再遊技が入賞することにより、RT3へ移行されることとなる。
内部抽選にて抽選対象役として有利状態移行再遊技1、2が当選している場合、その種類および停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なることは無い。有利状態移行再遊技1には、入賞役として少なくとも有利状態移行再遊技役1が含まれており、有利状態移行再遊技役1は、入賞することでリプレイゲームが付与される再遊技役であるとともに有利状態(AT状態)に移行される移行役である。有利状態移行再遊技2には、入賞役として少なくとも有利状態移行再遊技役2が含まれており、有利状態移行再遊技役2は、入賞することでリプレイゲームが付与される再遊技役であるとともに有利状態(AT状態)に移行される移行役である。
有利状態移行再遊技1、2が当選したときには、停止順に関わらず、当選している有利状態移行再遊技役1、2を構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。これにより、RT1〜3において有利状態移行再遊技1、2の当選時には、停止順に関わらず、有利状態移行再遊技役が入賞し、当該有利状態移行再遊技役が入賞することにより、有利状態へ移行されることとなる。
図15に示すように、内部抽選にて抽選対象役として押し順ベル1〜6が当選している場合には、その種類および停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。押し順ベル1〜6には、入賞役として少なくともベルと特殊小役が含まれており、ベルは、入賞することで所定の枚数のメダルの払出が行われる小役である。また、特殊小役は、入賞することで、ベルの入賞時よりも少ない所定の枚数のメダルの払出が行われる小役である。
たとえば、押し順ベル1が当選したときに、左中右の停止順により停止操作が行われる場合には、ベルを構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。一方、左中右の停止順以外の停止順で停止操作が行われる場合には、特殊小役を構成する図柄の組合せまたはメダルの付与を伴わない特定図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。また、押し順ベル2〜6が当選したときにも、押し順ベル1が当選したときと同様に、押し順ベル2〜6の種類に応じて予め定められた所定の停止順で停止操作が行われる場合には、ベルを構成する図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。一方、所定の停止順以外の停止順で停止操作が行われる場合には、特殊小役を構成する図柄の組合せまたはメダルの付与を伴わない特定図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止する。
このため、押し順ベル1〜6の当選時には、押し順ベル1〜6の種類に応じた停止順で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。RT2やRT3では、停止順が一致しない場合に特定図柄が停止することから、停止順が一致しなければ一定の割合でRT1へ移行する。
内部抽選にて抽選対象役としてSBが当選している場合には、停止順に関わらず、SB入賞を構成する特定図柄が優先して入賞ラインLNに停止する。このため、RT0〜3において、SB当選時には、特定図柄を停止可能なタイミングで停止操作が行われることで、SB入賞を構成する特定図柄が停止してRT1へ移行してしまうこととなる。
内部抽選にて抽選対象役としてRB1+チェリー、BB1+チェリー、BB2+チェリーが当選している場合には、停止順に関わらず、チェリーの構成図柄が優先して入賞ラインLNに停止する。また、内部抽選にて抽選対象役としてRB1+スイカ、BB1+スイカ、BB2+スイカが当選している場合には、停止順に関わらず、スイカの構成図柄が優先して入賞ラインLNに停止する。これにより、これらの特別役+小役の当選時には、小役の構成図柄を停止可能なタイミングで停止操作が行われることで、小役の構成図柄が停止して、当選している特別役は次ゲーム以降に持ち越される(内部中に移行する)。また、小役の構成図柄を停止不可能なタイミングかつ当選している特別役の構成図柄を停止可能なタイミングで停止操作が行われることで、当選している特別役の構成図柄が停止して、ボーナスに移行する。
内部抽選にて抽選対象役としてBB1+特別再遊技、BB2+特別再遊技が当選している場合には、停止順に関わらず、特別再遊技の構成図柄が優先して入賞ラインLNに停止する。これにより、これらの特別役+特別再遊技の当選時には、特別再遊技の構成図柄が停止して、当選している特別役は次ゲーム以降に持ち越される(内部中に移行する)。
[ATについて]
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じたナビ対象役(報知対象役)に当選することにより、ナビ報知を実行する。遊技状態に応じた報知対象役とは、RT1であるときにはRT2移行再遊技1〜6、押し順ベル1〜6であり、RT2であるときにはRT1移行再遊技1〜6、押し順ベル1〜6である。ナビ報知は、当選番号に基づいて遊技者にとって有利となる停止順を、ナビ表示器12Aの点灯態様を変化させることにより遊技者が識別可能に報知することである。また、メイン制御部41は、当選番号に基づいて遊技者にとって有利となる停止順を特定可能な押し順コマンド、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は液晶表示器51等を用いたナビ演出を実行する。なお、メイン制御部41は、AT中ではない通常状態であっても、特別役に当選し内部中に移行した等の一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、サブ制御部91にナビ演出を実行させるようにしてもよい。
本実施形態のサブ制御部91が実行するナビ演出は、ナビ報知により報知された遊技者にとって有利な停止順を、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知する。たとえば、左中右の停止順を報知する場合には、「123」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声として、たとえば、「左中右!」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。また、左リールを第1停止とする停止順を報知する場合には、「1‐‐」(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声としては、たとえば、「左!」(左リールが第1停止であることを示す)(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いたものに限らず、演出効果LED52、リールLED55等を用いて実行するものであってもよい。
ナビ報知およびナビ演出では、RT1においてRT2移行再遊技1〜6のいずれかが当選したときには、RT2移行再遊技が入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT1において押し順ベル1〜6のいずれかが当選したときには、ベルが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてもRT3においてRT1移行再遊技1〜6のいずれかが当選したときには、通常再遊技が入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT2においてもRT3においても押し順ベル1〜6が当選したときには、ベルが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、SBが当選したときには、SBが当選した旨を識別可能に報知する。
このように、ナビ報知およびナビ演出では、遊技者にとって有利となる停止順が識別可能に報知される。このため、遊技者は、ナビ演出に従った停止順で停止操作を行うことにより、意図的に、RT1においてRT2移行再遊技を入賞させてRT2へ移行させること、ベルを入賞させることができ、RT2、3において通常再遊技を入賞させてRT1移行再遊技の入賞を回避すること、ベルを入賞させること、特定図柄の停止を回避することができ、SBの入賞を回避することができる。
本実施形態においてメイン制御部41は、内部抽選でATに制御するか否かを決定する。そして、メイン制御部41は、内部抽選でATに当選した場合には、前兆期間を経てATに制御する。メイン制御部41は、ATの制御を開始するときにATフラグをRAM41cの所定領域にセットする。そして、ATの残りゲーム数が0となったときにATフラグをリセットする。RT1において、ATの制御を開始した後、RT2へ移行するまでの状態を準備状態とも呼ぶ。メイン制御部41は、準備状態において、対象役の当選時にナビ報知を実行する。この際、RT1においては、RT2移行再遊技1〜6の当選時にナビ報知の対象となり、RT2移行再遊技1〜6の当選時にRT2移行再遊技を入賞させる停止順がナビ報知により報知される。そのため、報知された停止順に従って停止操作を行うことによりRT2移行再遊技を入賞させてRT1からRT2に移行させることが可能となる。また、準備状態において、押し順ベル1〜6の当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することが可能となる。
メイン制御部41は、RT1においてRT2移行再遊技が入賞してRT2に移行することで準備状態を終了する。本実施形態において、AT中にRT2に移行するときは、遊技者にとって有利な状態であるART状態に移行することとなる。メイン制御部41は、準備状態を終了したことに伴い、所定ゲーム数をRAM41cに割り当てられたATの残りゲーム数として設定し、ATの残りゲーム数の計数を開始する。RT2に移行した後も、押し順ベル1〜6の当選時にベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することが可能となるとともに、特定図柄の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、RT2に移行した後は、RT1移行再遊技1〜6の当選時に通常再遊技を入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、RT1移行再遊技の入賞を回避しつつ、RT3移行役が当選するまで待機し、RT3移行役を入賞させてRT3へ移行させることができる。RT1へ移行してしまうことを回避でき、また、SBの当選時にSBが当選した旨が報知されるので、SBの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
ATの開始後、1ゲーム消化するごとに残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となった場合には、ATの制御を終了する。これに伴いナビ報知が実行されなくなるので、押し順ベル1〜6の当選時に特定図柄の停止を回避すること、RT1移行再遊技1〜6の当選時にRT1移行再遊技の入賞を回避することが不可能となり、特定図柄の停止またはRT1移行再遊技の入賞によりRT1に移行することで一連のATの制御が終了することとなる。ATの開始後、残りゲーム数が0となる前に内部抽選にてATの残りゲーム数の上乗せが当選した場合には、当選したゲーム数をATの残りゲーム数に加算する。
ATの開始後、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合にはRT1の終了によりATを中断し、これに伴いATのゲーム数の計数も中断する。AT中に特別役が当選し、ATが中断した場合には、その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御し、当該ボーナス終了後に移行するRT0において特定図柄が停止してRT1に移行した時点でATの制御を再開し、これに伴い準備状態を経てRT2に再度移行することでATの残りゲーム数の計数を再開する。本実施形態においては、AT中にボーナスに移行し、ボーナス終了後に再度ART状態に移行したときであっても開始演出を実行する。なお、AT中にボーナスに移行し、ボーナス終了後に再度ART状態(ATかつRT2またはRT3に制御されている状態)に移行したときは、開始演出を実行しないようにしてもよい。
また、メイン制御部41は、AT中の押し順ベル1〜6の当選時に、ベルが入賞する停止順をナビ報知により報知するようになっており、報知された停止順を無視して停止操作を行った場合には、ベルが入賞してRT2、3が維持される場合もあるが、特定図柄が停止してRT1へ移行してしまう場合もある。また、RT1移行再遊技1〜6の当選時に、報知された停止順を無視して停止操作を行った場合には、RT1移行再遊技が入賞してRT1へ移行してしまうこととなる。AT中に、RT2、3からRT1に移行した場合にはATは継続し、1ゲーム消化するごとにATの残りゲーム数を1減算させつつ、準備状態と同様に、RT1におけるRT2移行再遊技11〜6の当選時にRT1移行再遊技を入賞させる停止順をナビ報知により報知し、報知された停止順に従って停止操作が行われることによりRT1移行再遊技を入賞させてRT1からRT2に移行させることが可能である。
[メイン制御部41が実行するナビ報知]
次に、本実施形態のメイン制御部41がナビ表示器12Aを用いて行うナビ報知による報知態様について図16に基づいて説明する。
メイン制御部41は、ナビ表示器12Aの出力バッファに点灯態様データとしてナビ報知表示データを設定することで、ナビ表示器12Aにナビ番号を表示させ、ナビ報知を行うことが可能である。また、メイン制御部41は、重要度の高いエラーを特定可能な情報をナビ表示器12Aに表示させることが可能である。重要度とは、予め定められた所定の基準に基づいて設定されており、安全性、不正行為を防止する観点、遊技者に注意喚起する観点、および店舗管理の観点等の基準に基づき定義され、遊技機の製造メーカで設定されるものである。
表示させる内容ごとに定められているナビ表示器12Aに表示する点灯態様データが、メイン制御部41のROM41bの所定領域にナビ表示器12A用の点灯態様データテーブルとして記憶されている。また、点灯態様データテーブルにおいては、点灯態様データごとに予め番号が割り当てられており、一の番号が、一の点灯態様データに対応するように設定されている。メイン制御部41は、ナビ表示器12Aの出力バッファに点灯態様データを設定する際には、一桁(一文字)ずつに対応して設けられたRAM41cの所定領域に、該当する表示器に表示させる表示内容に対応する番号を設定し、表示データ格納処理を実行することで、RAM41cの所定領域に設定された番号に応じた点灯態様データによりナビ表示器12Aに所定の内容を表示させることが可能である。これにより、ナビ報知を行う場合にも、エラー報知を行う場合にも、点灯態様データテーブルに記憶されている点灯態様データに対応する番号を指定することで、共通の点灯態様データを用いて、ナビ表示器12Aに所定の表示内容を表示させることが可能である。
表示データ格納処理では、RAM41cの所定領域の番号を参照し、当該番号に対応する点灯態様データをナビ表示器12A用の点灯態様データテーブルから特定し、特定された点灯態様データを、ナビ報知表示データ、エラー表示データとして、当該RAM41cの所定領域に対応する表示器の出力バッファに格納する。これにより、当該出力バッファに格納されている点灯態様データに基づいて、該当する表示器の各セグメントがLED駆動回路47により駆動されることで、所定の表示内容がナビ表示器12Aに表示される。なお、メイン制御部41は、表示器の各セグメントの点灯態様(点灯または消灯)を指定するデータを、該当する表示器の出力バッファに格納することで、表示データ格納処理を実行することなく、点灯態様データを表示器の出力バッファに直接格納して、当該点灯態様データに基づいて表示器を表示させてもよい。これにより、点灯態様データテーブルに設定されていない点灯態様であっても、ナビ表示器12Aに表示させることが可能である。
図16に示すように、メイン制御部41は、ナビ報知表示データを設定する際に、ナビ番号が標準押し順の番号「0」であり、ナビ報知を行わないときには、ナビ報知表示データとして出力バッファの初期値を設定する。すなわちナビ表示器12Aの出力バッファを初期化して、2つの表示部の第1〜第7セグメントを全て消灯状態に設定することで、ナビ表示器12Aを非表示に制御する。ここで、以下、ナビ表示器12Aを非表示に制御することを、「ナビ表示器12Aの表示をクリアする」ともいう。また、ナビ番号が標準押し順以外のナビ番号「1」〜「9」のいずれかであり、ナビ報知を行うときには、ナビ番号の数字を表示させるようにナビ表示器12Aの各セグメントを点灯状態とし、その他のセグメントを消灯状態とするナビ報知表示データを出力バッファに設定することで、ナビ表示器12Aにナビ番号を表示するように制御する。また、特別役が当選しており、かつ実施条件(本実施形態では、特別役の当選後、所定数(たとえば、5ゲーム)が行われることで成立する)が成立している場合に、特別役に応じた図柄を示唆するナビ番号を含むナビ報知表示データを選択した場合には、当該ナビ番号の数字を表示させるようにナビ表示器12Aの各セグメントを点灯状態とし、その他のセグメントを消灯状態とするナビ報知表示データを出力バッファに設定することで、ナビ表示器12Aにナビ番号を表示するように制御する。
報知される停止順(左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左、左第1停止、中第1停止、右第1停止)ごとに、点灯するセグメントの組合せが異なることで、点灯中のセグメントの組合せからナビ番号が識別可能に表示される。これにより、ナビ報知として、内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利となる停止順を、ナビ表示器12Aを用いて報知することができる。また、特別役が当選しており、かつ実施条件が成立している場合には、当選している特別役に応じた図柄(青7、赤7、白7、BAR)が示唆されるナビ番号(「10」〜「13」)が認識可能に表示される。これにより、遊技者にとって有利な停止操作のタイミングとして所定の図柄を示唆するになっており、ナビ報知として、特別役を入賞させることが可能な停止操作のタイミングを、ナビ表示器12Aを用いて報知することができる。
[サブ制御部91が実行するナビ演出]
次に、サブ制御部91が実行するナビ演出について説明する。サブ制御部91は、押し順コマンド、第1の内部当選コマンドおよび第2の内部当選コマンドに基づいて、メイン制御部41側でナビ報知が行われていることが特定される場合に、ナビ演出を行う。サブ制御部91は、ナビ演出を行う際には、第2の内部当選コマンドに基づいて報知対象役の当選が特定されるとともに、押し順コマンドに基づいてナビ番号が「0」以外であること、すなわち遊技者にとって有利な押し順が標準押し順以外であることが特定される場合に、押し順コマンドに基づいて特定されるナビ番号に応じた停止順を示す停止順画像を液晶表示器51に表示させる。
また、サブ制御部91は、ナビ演出において特別役の当選を示唆する演出として、第1の内部当選コマンドに基づいて特別役が当選したことが特定される場合には、その後、上述の特別役のナビ報知の実施条件が成立する所定ゲーム数(本実施形態では、5ゲーム)が経過したときに、内部抽選にて特別役が当選した旨を報知する確定報知(液晶表示器51に特別役が当選した旨を示すメッセージおよび画像等を表示させる)を行う。確定報知を行った後、すなわち特別役のナビ報知の実施条件が成立した後は、押し順コマンドに基づいて特定されるナビ番号が、特別役の所定の図柄を示唆するものである場合に、当該ナビ番号に応じて所定の図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を行うことで、特別役の入賞を促す特別役入賞促進演出(たとえば、ナビ番号に基づいて特定される所定の図柄の画像を表示させる液晶表示器51に表示させる等)が実行される。このように、サブ制御部91は、第1の内部当選コマンドに基づいて特別役が当選した後所定のゲーム数が行われて、メイン制御部41側で特別役のナビ報知の実施条件が成立したと判定されるときに確定報知を行うので、メイン制御部41は、特別役のナビ報知の実施条件が成立した以降に、特別役を入賞させることが可能な図柄を示唆するナビ番号を含む押し順コマンドを送信することで、確定報知が行われた以降に当該ナビ番号に基づく特別役入賞促進演出をサブ制御部91に行わせることができる。
なお、ナビ演出として、停止順画像に加えて、入賞する可能性がある役を示唆する画像を液晶表示器51に表示させてもよい。たとえば、報知対象役として押し順ベル1〜6が当選している場合は、「ベル」の画像を表示することで、ベルの入賞の可能性を示唆してもよい。RT2移行再遊技1〜6、RT1移行再遊技1〜6が当選している場合には、遊技状態コマンド等に基づいて特定されるメイン制御部41側での遊技状態に基づいて、入賞する可能性がある再遊技役群の種類(RT2移行再遊技1〜6、RT1移行再遊技1〜6のいずれか)を特定し、特定した再遊技役に含まれる役(たとえば、RT2移行再遊技1〜6では、RT2移行再遊技、RT1移行再遊技1〜6では、通常再遊技)に応じた演出を行うことで、遊技者にとって有利な役の入賞の可能性を示唆してもよい。
[メダルの払出枚数の表示態様]
メイン制御部41は、小役に入賞した際に払出されるメダルの枚数を遊技補助表示器12を用いて報知する。遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示する態様について、図17を用いて説明する。図17は、払出枚数の報知態様を示す図である。遊技補助表示器12についてもナビ表示器12Aと同様に、表示させる内容ごとに定められている遊技補助表示器12に表示する点灯態様データが、メイン制御部41のROM41bの所定領域に一桁ずつ遊技補助表示器12用の点灯態様データテーブルが記憶されている。
図17に示すように、払出枚数表示データを出力バッファに設定して、メダルの払出枚数を表示させるように遊技補助表示器12の各セグメントを点灯状態とする払出枚数表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示するように制御する。たとえば、8枚のメダルが払い出されるときには、表示器12Rの第1〜第7セグメントを点灯させる一方で、表示器12Lの第1〜第7セグメントを消灯させる。
[エラー報知について]
図18を用いて、エラーを検出し、エラーを検出した遊技における処理を終了するタイミングで報知されるエラー報知について説明する(たとえば、リール2が回転している際に、エラーが発生した場合には、第3停止操作がされた後に発生したエラーが報知される)。図18はエラー報知によるメイン制御部41に制御される報知部としての、遊技補助表示器12とナビ表示器12Aの表示態様を示す図である。メイン制御部41は、ゲームの進行中にエラーを検出したときには、当該エラーの種類に応じて予め定められているエラーコードをRAM41cの所定領域に設定しRAM41cに設定されているエラーコードを含むエラー表示データを遊技補助表示器12の出力バッファに設定する。また、発生したエラーの種類によっては、エラー表示データをナビ表示器12Aの出力バッファにも設定する。
図18には、エラーの種類ごとに遊技補助表示器12の表示態様、エラー内容、エラーの解除条件、ナビ表示器の表示態様を示す。エラーは、RAM異常エラー、払出エラー、投入エラー、および、満タンエラーを含み、払出エラーとして払出エラー1〜3を含み、投入エラーとして投入エラー1〜3を含む。
RAM異常エラーとは、電断が発生して再起動した際に、RAM41cのデータが電断前のデータと一致しない等の異常を検出した場合に判定されるエラーである。不正行為者や店員等がメイン制御部41に不正にアクセスしてRAM41cの記憶情報を改ざんするなどの不正行為を行った場合にRAM異常エラーは発生する可能性がある。
払出エラー1とは、ホッパータンク34aにメダルが貯留されていないことが検出された場合等、ホッパータンク34aが空である場合に判定されるエラーである。ホッパータンク34a内のメダルを遊技者が不正に取り出すという不正行為を行った場合に払出エラー1が発生する可能性がある。払出エラー2とは、ホッパータンク34a内において払出されたメダルが詰まったことが検出された場合等、ホッパータンク34aからメダル払出口9の間でメダルが詰まった場合に判定されるエラーである。遊技者がスロットマシン1内にメダル以外の異物を投入する等の不正行為を行った場合に払出エラー2は発生する可能性がある。払出エラー3とは、正規のタイミングとは異なるタイミングでメダルの払い出し(ホッパータンク34aからメダル払出口9にメダルが払い出されること)が生じたときに検出されるエラーである。ここで、正規のタイミングとは、払出処理が実行されているタイミングである。払出エラー3は、遊技者(不正行為者)がメダル払出口から何らかの方法で不正にメダルを取り出そうとするときに生じ得るエラーであって、不正行為が行われている可能性があるときに発生する可能性がある。
投入エラー1とは、メダルセレクタ29内でメダルが詰まる等、メダルセレクタ29内でメダルが滞留状態であることが検出された場合に判定されるエラーである。遊技者が、スロットマシン1内に異物を投入するという不正行為をしたことで、異物とともに投入した正規のメダルがメダルセレクタ29内で詰まり、投入エラー1は発生する可能性がある。投入エラー2とは、正規のタイミングとは異なるタイミングでメダルセレクタ29内のメダルの通過が生じたとき(メダル投入部4からホッパータンク34aにメダルが入ったとき)に検出されるエラーである。ここで、正規のタイミングとは、クレジットに空きがある状態(たとえば、クレジットされているメダル数が50枚未満の状態)または賭け数が最大値に到達していない状態(たとえば、賭け数が3枚未満の状態)、かつ、リールが回転していない状態である。通常、正規のタイミングとは異なるタイミングで、メダル投入部4からメダルが投入された場合には、メダルの流路として、流路切替ソレノイド30によりメダル払出口9側の流路が選択されているため、ホッパータンク34aには入らず、メダル払出口9からメダルが払出されることになる。つまり、正規のタイミングとは異なるタイミングでメダル投入部4からホッパータンク34a方向にメダルが流下し投入エラー2が発生しているときは、不正行為者により何かしらの不正行為が行われている可能性がある。投入エラー3とは、メダル投入部4からホッパータンク34aまでの流路を正規の通過順とは異なる順路でメダルが通過したときに発生するエラーである。たとえば、投入エラー3はメダルの逆流が生じたときなどに発生するエラーであって、投入エラー3が発生しているときは、不正行為が行われている可能性がある。
満タンエラーとは、オーバーフロータンク35が満タン状態であることが満タンセンサ35aにより検出された場合に判定されるエラーである。満タンエラーが発生した場合には、オーバーフロータンク35からメダルが溢れ、スロットマシン1の内部にメダルがこぼれるといった安全上の問題が発生する虞はある。また、満タンエラーは、遊技者の不正行為によって生じるエラーではない。
これらのエラーは、エラーの種類ごとに設定されたエラーコードを遊技補助表示器12に表示することで報知される。また、これらのエラーのうち、不正な手法で利益を獲得する不正行為が行われたことで発生した可能性のある重要度の高いエラーについては、遊技補助表示器12に加えてナビ表示器12Aにもエラーの発生を示す情報を表示することで報知する。また、不正行為が行われたことで発生した可能性のあるエラーのなかで、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない特に重要度の高いRAM異常エラーについては、遊技補助表示器12に表示される内容と同じ「E8」がナビ表示器12Aにも表示される。不正行為が行われたことで発生した可能性のあるエラーのなかで、リセット操作により解除されるエラーについては、遊技補助表示器12に表示される内容に関わらず、ナビ表示器12Aには「E」が表示される。また、重要度の低いエラーについては、遊技補助表示器12にエラーコードを表示することで報知され、ナビ表示器12Aの表示は変化しない。
このように、重要度が高いエラーが発生したときには、ナビ表示器12Aを用いてエラーの発生が報知されるものの、重要度が低い満タンエラーが発生したときにはナビ表示器12Aを用いてはエラーの発生が報知されない。そのため、重要度に応じてエラーの報知を行うことができ、エラーの報知を好適に行うことができる。また、重要度の高いエラーについては2つの表示器(ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12)を用いて報知するため、1つの表示器を用いて報知するときに比べて、遊技者および店員の注目を集めることができる。
また、重要度が高いRAM異常エラーを報知する際に、ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12のいずれにおいても「E8」を表示することでエラーの発生を報知するため、異常の発生を分かりやすく報知できる。
また、重要度の低い満タンエラーについて遊技補助表示器12を用いて報知する場合は、ナビ表示器12Aの表示態様は変化しない。そのため、ナビ表示器12Aの表示態様がエラーとは関係のない態様に変わったり、表示がクリアされたりすることによって、エラーの発生が分かりにくくなることを防止することができるとともに、遊技補助表示器12の報知態様に注目させることができる。また、満タンエラーが発生した場合には、ナビ表示器12Aの報知態様を変えないため、満タンエラーが発生したときにおいては、異常が解除された後のナビ表示器12Aの報知態様をどうするか等の判断をする処理が必要ない。また、払出エラーおよび投入エラーが発生した場合には、ナビ表示器12Aに共通して「E」の表示がされる。そのため、いずれの報知態様にするか否か等を判定する必要がなく、具体的には、満タンエラーおよびRAM異常エラー以外のエラーが発生した場合には「E」をナビ表示器12Aに表示すると決定するため、処理負担を軽減することができる。
上述したように、エラーの重要度は、予め所定の基準で定められるものである。重要度は、安全性からの基準、不正行為を防止する観点からの基準、遊技者へ注意喚起する観点からの基準、および店舗管理の観点からの基準など様々な基準に基づき定義され、遊技機の製造メーカで設定される。たとえば、遊技者への注意喚起に関するエラー、不正な手法で利益を獲得する不正行為の防止に関するエラー、安全性に関するエラーの順に重要度が高くなるように遊技機の製造メーカで設定する。なお、エラーの種類については、一例であって、リールの回転時において、所定の回転速度に達しない等の他のエラーについても表示するようにしてもよい。また、エラーの重要度についても一例であって、重要度は所定の基準で定めるものであればよい。また、本実施形態においては、エラーの重要度を3段階に分けたが、2段階以下、あるいは4段階以上に分けてもよい。また、エラーの種類ごとに重要度を分けてもよい。
図18に示すように、メイン制御部41は、エラー表示データを設定する際には、エラーコードの英字および数字を表示させるように遊技補助表示器12およびナビ表示器12Aの各セグメントを点灯状態とし、その他のセグメントを消灯状態とするエラー表示データを出力バッファに設定することで、エラーの種類ごとに設定されたエラーコードを遊技補助表示器12およびナビ表示器12Aに表示させるように制御する。ここで、遊技補助表示器12には、検出されたエラーの種類を特定可能なエラーコードが表示される。遊技補助表示器12において、表示器12Lの第1、2、4、5、7セグメントを点灯させることで、「E」の文字を表示させ、表示器12Rのセグメントのうちエラーコードの数字に対応するセグメントを点灯させる。また、ナビ表示器12Aにおいても、エラー報知をする際には少なくとも「E」の文字が表示される。これにより、遊技補助表示器12およびナビ表示器12Aにエラーコードを表示させる際には、ナビ報知や払出枚数表示では表示されることがない英字「E」が表示されるので、エラーコードを報知する際の点灯態様と、ナビ報知や払い出しメダル枚数の報知での点灯態様とを異ならせることができる。これにより、遊技補助表示器12を用いて、エラー報知が行われているのか、あるいは払い出されるメダルの枚数の報知が行われているのかが誤認されることを防止できる。また、ナビ表示器12Aにおいても、ナビ報知が行われているのか、あるいはエラー報知が行われているのかが誤認されることを防止できる。
エラー報知は、予め定められている所定のエラー解除条件(図18参照)が成立したときに、出力バッファを初期化することで、遊技補助表示器12およびナビ表示器12Aでのエラーコードの表示がクリアされる。ナビ表示器12Aについては、ナビ表示器12Aにエラーが報知されているか否かに関わらず、エラー解除条件が成立したときにナビ表示器12Aの表示をクリアするようにしてもよい。このようにすることで、ナビ表示器12Aを用いてエラーが報知されているか否かを判定する必要がなく、メイン制御部41の処理負担を軽減することができる。なお、ナビ表示器12Aを用いてエラーが報知されているか否かを判定し、エラーが報知されている場合に限ってナビ表示器12Aの表示をクリアするようにしてもよい。
[AT中における表示の切替タイミング]
AT中における遊技補助表示器12およびナビ表示器12Aの表示の切替タイミングについて、エラーが発生ないときとエラーが発生したときとに分けて図19〜図22を用いて説明する。図中の残35Gの文字画像が表示された長方形の図面は液晶表示器51を示し、その下に描かれた3つの長方形は左から左リール2L、中リール2C、右リール2Rを表している。また、図中の透視窓に対応する箇所に示された下向きの矢印はリールが回転中であることを示している。また、透視窓に対応する箇所に示された「ベル」という文字は、入賞ラインLNにベル図柄が停止していることを示している。また、液晶表示器51に表示された「残35G」とは残りのATゲーム数を示している。また、液晶表示器51に表示された「2、1、3」は停止順を示しており、中ストップスイッチ8C、左ストップスイッチ8L、右ストップスイッチ8Rの順番でストップスイッチ8を操作することを示している。図19〜図22においては、いずれもATゲーム数が残り35ゲームであって、9枚の払い出しが発生する押し順ベルが当選し、ベルが入賞した場合における演出を示している。また、当選した押し順ベルに対応する操作手順(正解手順)は「中左右」であって、ナビ番号は「3」である。
エラーが発生しないときについて図19を用いて説明する。図19は、AT中の1ゲームの間に実行される演出画面、ナビ表示器12A、および遊技補助表示器12を用いた演出について説明するための演出図面であって、エラーが発生しないときの演出図面である。図19(A)においては、スタートスイッチ7が押下されたタイミングで内部抽選がされ、押し順ベルに当選し、当選した押し順ベルに対応する操作手順が液晶表示器51及びナビ表示器12Aによって報知される。また、このときは、遊技補助表示器12の表示はクリアされている。次に図19(B)に示すように、第3停止操作にかかるストップスイッチ8が押下されたタイミングでナビ表示器12Aの表示がクリアされる。また、ストップスイッチ8が押下されたタイミングで停止制御が実行され、入賞ライン上にベルが揃い、ベルが入賞する。
次に図19(C)に示すように、第3停止操作にかかるストップスイッチ8から遊技者の手が離れたとき(第3停止操作離しタイミング)に、遊技補助表示器12にメダルの払い出し枚数として「9」が表示される。図19(D)に示すように、遊技補助表示器12に表示されたメダルの払い出し枚数は、ゲームの開始に関する操作である賭数の設定にかかる操作(MAXBETスイッチ6への操作)がされたタイミングにクリアされる。図19(E)に示すように、スタートスイッチ7が操作されたタイミングで図19(A)と同様に当選した抽選対象役に応じたナビ報知およびナビ演出が実行される。
このように、ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングが、ナビ報知の情報が必要なくなる第3停止操作にかかるストップスイッチ8が押されたタイミングであるため、不要な情報を報知させておくことで遊技者を困惑させることを防止することができ、ナビ表示器12Aにより報知されているナビ報知を好適なタイミングで更新できる。遊技補助表示器12に表示する入賞に関連する情報であるメダルの払い出し枚数を表示するタイミングが、入賞の発生有無が判定可能な第3停止操作にかかるストップスイッチ8への操作を終了したタイミングであるため、遊技者が1ゲーム内における最終操作を終了したタイミングで遊技補助表示器12の表示を入賞に関連する情報にすることができる。これにより、遊技者は1ゲームにおける最終操作を終了したタイミングで入賞に関する情報を確認することができる。また、ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングと、遊技補助表示器12の表示の更新タイミングとが異なるため、各表示器に表示される情報が異なる情報であることを遊技者に認識させることができる。また、遊技補助表示器12に表示されたメダルの払い出し枚数は、ゲームの開始に関する操作である賭数の設定にかかる操作(MAXBETスイッチ6への操作)がされたタイミングにクリアされる。そのため、遊技補助表示器12に表示されたメダルの払い出し枚数がいつの遊技のときに発生した入賞であるかがわかりやすく、遊技補助表示器12により報知されている情報を好適なタイミングで更新できる。
なお、ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングを、第3停止操作にかかるストップスイッチ8が押されたタイミングとしたが、第3停止操作にかかるストップスイッチ8に対する操作に関連するタイミング、たとえば、ストップスイッチ8から手が離れたタイミングであってもよい。つまり、ストップスイッチ8を押している間はナビ表示器12Aの表示は維持され、ストップスイッチ8から手が離れたタイミング(ストップスイッチ8への操作により出力される操作信号の出力が停止したタイミング)でナビ表示12Aの表示が更新されるようにしてもよい。ここで、操作とは、所定の操作部において、遊技者の操作によって出力される操作信号をメイン制御部41が検出したとき、および当該検出によって所定の処理を実行開始するとき、操作信号が検出された後であって当該操作信号が検出されなくなったときを含む。また、入賞の発生有無を判定可能なタイミングでもよく、たとえば、ナビ表示器12Aに表示された操作手順とは異なる手順で操作した場合にあっては、異なる手順で操作したときにナビ表示器12Aの表示をクリアしてもよい。また、当選した抽選対象役の入賞が第2停止操作がされたタイミングで判定可能な場合は、第2停止操作がされたタイミングであってもよい。また、メダルの払い出し枚数の表示の仕方は、払出し枚数の合計値を一回で表示するものであってもよいし、1から順番に表示されていき合計値で表示を維持するものであってもよい。また、合計値を表示して、1ずつ減算されていき最終的に0が表示されるようにしてもよい。なお、「表示器の表示の更新」とは、表示器に表示が変わることをいい、表示されていない状態から所定の情報が変更される状態に変わること、所定の情報が表示されている状態から別の表法が表示されている状態に変わること、所定の情報が表示されている状態から表示されていない状態に変わることを含む。
次にエラーが発生したときについて図20〜22を用いて説明する。図20〜22の(A)〜(C)における演出は図19(A)〜(C)における演出と共通する。
第3停止操作にかかるストップスイッチ8が操作され、メダルの払い出しがされたタイミングで満タンエラーが発生した場合の演出について図20を用いて説明する。満タン状態であることが満タンセンサ35aにより検出されたタイミング(満タンエラーが発生したタイミング)でエラーフラグがRAM41cの所定領域に記憶される。そして、メイン制御部41は、ゲーム終了時に行なわれるゲーム終了時処理においてエラーフラグがセットされているかを判定し、セットされている場合には、エラー状態に制御する。エラー状態とは、遊技者からの操作を受付けない状態であって、具体的には、スタートスイッチ7やストップスイッチ8等の操作手段への操作が無効化される。発生したエラーを特定可能なエラーコマンドがサブ制御部91に送信される。送られたエラーコマンドに基づいて、サブ制御部91は液晶表示器51を用いてエラー情報を報知するとともに、遊技者のするべき行動を指示するための情報が報知される。具体的には、図20(F1)の(イ)に示すように、「満タンエラー 呼び出しボタンを押して下さい」という文字画像が液晶表示器51に表示される。また、図20(F1)の(エ)に示すように、メイン制御部41は、遊技補助表示器12に満タンエラーを特定可能なエラーコードとして「E4」を表示する(図18参照)。このとき、図20(F1)の(ウ)に示すように、満タンエラーは不正行為によって発生したエラーの可能性が低いため、ナビ表示器12Aの表示は変わらない。
なお、エラーが発生したタイミングにおいてナビ表示器12Aの表示がすでにクリアされている例について説明したが、ナビ表示器12Aにナビ番号が表示されている場合に次ゲームの開始によりナビ表示器12Aの表示が更新されるような場合にあっては、満タンエラーが発生したときも、ナビ表示器12Aにはナビ番号が表示されたままとなる。このようにすることで、エラーが報知されている間も、操作手順について確認することができる。なお、満タンエラーについては、不正行為によって発生したエラーの可能性が低いため、ゲーム終了時またはメダルの払い出しが実行されたタイミングに限り満タンエラーの検出を行うようにしてもよいし、常に満タンエラーについて検出するようにしてもよい。
第3停止操作にかかるストップスイッチ8が操作され、メダルの払い出しがされたタイミングで払出エラー1が発生した場合の演出について図21を用いて説明する。払出エラー1が発生した場合も、満タンエラーが発生したときと同様、払出エラー1が発生したタイミングでエラーフラグがRAM41cの所定領域に記憶される。そして、メイン制御部41は、ゲーム終了時に行なわれるゲーム終了時処理においてエラーフラグがセットされているかを判定し、セットされている場合には、エラー状態に制御し、サブ制御部91は液晶表示器51を用いてエラー情報等を報知する。満タンエラーが発生したときと異なる点は、払出エラー1はホッパータンク34aのメダルが空であって、遊技者が不正にホッパータンク34a内のメダルを獲得した虞があるときに発生するエラーであるから、遊技補助表示器12に加えてナビ表示器12Aを用いてエラーが報知される点である。具体的には、図21(F1)の(ウ)に示すように、ナビ表示器12Aに「E」が表示される。
第3停止操作にかかるストップスイッチ8が操作され、メダルの払い出しがされたタイミングで電断が発生し、電断から復旧したときにRAM異常エラーが発生した場合の演出について図22を用いて説明する。RAM異常エラーが発生した場合も、満タンエラーが発生したときと同様、エラーが発生したタイミングでエラーフラグがRAM41cの所定領域に記憶される。そして、メイン制御部41は、ゲーム終了時に行なわれるゲーム終了時処理においてエラーフラグがセットされているかを判定し、セットされている場合には、エラー状態に制御し、サブ制御部91は液晶表示器51を用いてエラー情報等を報知する。満タンエラーが発生したときと異なる点は、RAM異常エラーが発生した場合は、不正行為者が不正行為を行っている虞があることに加え、新たな設定値が設定されるまでエラーが解除されないため、特に重要度が高いエラーであることを遊技者および店員に報知するため、遊技補助表示器12と同じ態様でナビ表示器12Aにエラーコードが表示される。
このように、エラーの重要度によって、ナビ表示器12Aの表示を変えることによって、遊技者および定員に発生したエラーの重要度を示唆することができる。具体的には、ナビ表示器12Aの表示は変化がなく、遊技補助表示器12にエラーコードが表示された場合は、重要度の低いエラーが発生したことを、遊技者および店員は認識することができる。ナビ表示器12Aに「E」が表示され、遊技補助表示器12にエラーコードが表示された場合は、重要度が中程度に高いエラーが発生したことを、遊技者および店員は認識することができる。ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12のいずれにもエラーコードが表示された場合は、重要度が高いエラーが発生したことを、遊技者および店員は認識することができる。また、本実施例においては、エラーの解除方法が他のエラーとは異なるRAM異常エラーが発生したときに限って、ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12のいずれにもエラーコードが表示される構成とした。このような構成にすることで、定員は、2つの表示器の表示内容を見ることでエラーの解除方法を想起することができる。
ここで、本実施例においては、メダルの払い出しが行われている際にエラーが発生する例について説明したが、リールが回転中にエラーが発生した場合は、第3停止操作が行われ、メダルの払い出し等の1ゲームを終了するために必要な処理を実行した後にエラー報知がされる。つまり、遊技者が遊技の進行のために必要な操作をすべて終了した後であるゲーム終了時処理において、エラー報知をするか否かが判定される。このとき、ナビ表示器12Aと遊技補助表示器12と、2つの表示器を用いてエラーを報知する場合に、ナビ表示器12Aにナビ番号が表示されている場合、エラーを報知するタイミングが遊技者が遊技の進行のために必要な操作をすべて終了した後であるから、ナビ表示器12Aに表示されたナビ番号の情報が不要になったタイミングでナビ表示器12Aの表示がエラー内容に更新される。そのため、遊技者がナビ番号に関する報知がされているのか、エラーに関する報知がされているのかを誤認することを防止することができる。
[内部当選コマンド設定処理]
次に、メイン制御部41が内部抽選に基づいて内部当選コマンドを設定するために実行する内部当選コマンド設定処理の制御内容について、図23〜図25に基づいて説明する。内部当選コマンド設定処理によって設定された第1の内部当選コマンドおよび第2の内部当選コマンドにより後述する押し順コマンドを設定することができ、押し順コマンドを設定することで前述のナビ報知およびナビ演出を実行することができる。図23は、メイン制御部が送信する第1の内部当選コマンドにおける特別役の当選番号、送信用当選番号、およびナビ番号を示す図である。図24は、メイン制御部が送信する第2の内部当選コマンドにおける小役および再遊技役の当選番号、送信用当選番号、およびナビ番号を示す図である。図25は、メイン制御部が行う内部当選コマンド設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
図23および図25に示すように、抽選対象役の種類ごとに当選番号が予め割り当てられており、持ち越されることがある抽選対象役、すなわち特別役の種類ごとの当選番号が設定された特別役当選番号テーブルと、持ち越されることがない抽選対象役、すなわち一般役の種類ごとの当選番号が設定された一般役当選番号テーブルとがROM41bの所定領域に格納されている。
図23に示すように、特別役当選番号テーブルでは、いずれの特別役も当選していない場合、すなわちはずれの場合、当選番号は「0」が割り当てられている。BB1、BB2、RB、SBの当選番号として「1」〜「4」が割り当てられている。図24に示すように、一般役当選番号テーブルでは、いずれの一般役も当選していない場合、すなわちはずれの場合、当選番号として「0」が割り当てられている。再遊技に関する抽選対象役の当選番号として「1」〜「16」が割り当てられている。小役に関する抽選対象役の当選番号として「20」〜「28」が割り当てられている。このように、特別役当選番号テーブルおよび一般役当選番号テーブルでは、内部抽選の抽選対象役と当選番号とが対応して設定されている。
メイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、内部抽選処理を実行し、内部抽選にて特別役および一般役のうちいずれかの役が当選している場合には、当選が判定された抽選対象役に対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定し、いずれの役も当選していない場合には、はずれに対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定する。一般役の当選を示す当選番号は1ゲーム終了ごとにクリアされる一方で、特別役の当選を示す当選番号は当選した特別役が入賞されるまで維持され、当選した特別役が入賞することでクリアされる。
メイン制御部41は、当選番号を設定した後、内部当選コマンド設定処理を実行して、RAM41cの所定領域に設定されている内部当選番号に基づいて第1の内部当選コマンドおよび第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定し、その後のタイマ割込処理(メイン)により、第1の内部当選コマンドおよび第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
具体的には、図25に示すように、内部当選コマンド設定処理では、まず、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を取得し(Sf1)、取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定し(Sf2)、当該送信用当選番号に基づいて第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する。メイン制御部41が送信するコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表すようになっており、メイン制御部41は、第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第1の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに特別役の送信用当選番号を格納する。
Sf3のステップにおいて、第1の内部当選コマンドを格納した後には、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号を取得し(Sf4)、取得した当選番号が、2未満であるか否か(Sf5)、15未満であるか否か(Sf6)、22未満であるか否か(Sf7)、28未満であるか否か(Sf8)、を順次判定して、取得した当選番号が予め定められた複数の所定範囲のいずれの範囲にあるかを判定する。
そして、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満であると判定した場合、すなわち当選番号が0または1である場合には、当該取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf12)。また、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満でないと判定し、Sf6のステップにおいて15未満であると判定した場合、すなわち当選番号が2〜14のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に2を設定する(Sf11)。また、Sf6のステップにおいて当選番号が15未満でないと判定し、Sf7のステップにおいて22未満であると判定した場合、すなわち当選番号が20、21のいずれかである場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf12)。また、Sf7のステップにおいて当選番号が22未満でないと判定し、Sf8のステップにおいて28未満であると判定した場合、すなわち当選番号が22〜27のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に22を設定する(Sf9)。また、Sf8のステップにおいて当選番号が28未満でないと判定した場合、すなわち当選番号が28である場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf12)。
そして、Sf9、Sf11、Sf12のステップにおいて一般役の送信用当選番号をRAM41cの所定領域に設定した後は、当該送信用当選番号に基づいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する(Sf10)。メイン制御部41は、第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第2の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに一般役の送信用当選番号を格納する。
Sf10のステップにおいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納した後は、内部当選コマンド設定処理を終了してメイン処理(メイン)に戻る。
このように、本実施形態の内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第1の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。
また、内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号が第1の所定範囲(0〜1、15〜21、28)内にある場合には、当該当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第1の所定範囲(0〜1、16〜21、28)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて内部抽選による当選番号を特定できるようになっている。
一方、当選番号が第2の所定範囲(2〜14)内にある場合には、第2の所定範囲に含まれる一の当選番号(2)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第2の所定範囲(2〜14)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第2の所定範囲(2〜14)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第2の所定範囲(2〜14)内にあることを特定できるようになっている。
また、当選番号が第3の所定範囲(22〜27)内にある場合には、第3の所定範囲に含まれる一の当選番号(22)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第3の所定範囲(22〜27)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第3の所定範囲(22〜27)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第3の所定範囲(22〜27)内にあることを特定できるようになっている。
内部当選コマンド設定処理において設定された第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
[押し順コマンド送信処理の制御内容]
次に、メイン制御部41が行う押し順コマンド送信処理の制御内容について、図26および図27に基づいて説明する。図26は、メイン制御部がナビ報知により報知するナビ番号を示す図である。図27は、メイン制御部が行う押し順コマンド設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
本実施形態では、ナビ報知によるリールの停止順を識別可能なナビ番号(0〜9)、およびナビ報知により示唆する所定の図柄を識別可能なナビ番号(10〜13)が予め割り当てられ、抽選対象役のうち報知対象役は、その種類ごとにナビ番号が予め割り当てられており、抽選対象役の種類ごとのナビ番号が設定されたナビ番号テーブルがROM41bの所定領域に格納されている。
図26に示すように、ナビ番号として、標準押し順(本実施形態では、左リール2Lを第1停止とする停止順)を示す0、第1停止を左リール2L、第2停止を中リール2C、第3停止を右リール2Rとする停止順を示す1、第1停止を左リール2L、第2停止を右リール2R、第3停止を中リール2Cとする停止順を示す2、第1停止を中リール2C、第2停止を左リール2L、第3停止を右リール2Rとする停止順を示す3、第1停止を中リール2C、第2停止を右リール2R、第3停止を左リール2Lとする停止順を示す4、第1停止を右リール2R、第2停止を左リール2L、第3停止を中リール2Cとする停止順を示す5、第1停止を右リール2R、第2停止を中リール2C、第3停止を左リール2Lとする停止順を示す6、左リール2Lを第1停止とする停止順すなわち左第1停止を示す7、中リール2Cを第1停止とする停止順すなわち中第1停止を示す8、右リール2Rを第1停止とする停止順すなわち右第1停止を示す9、が設定されている。また、ナビ番号として、赤7の図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を示唆する10、青7の図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を示唆する11、白7の図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を示唆する12、BARの図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を示唆する13、が設定されている。
なお、本実施形態では、ナビ番号0により特定される標準押し順として、左リール2Lを第1停止とする停止順を適用しているが、標準押し順は、遊技者にとって不利にも有利にもならない標準的な押し順であれば、他の停止順であってもよい。
ナビ番号テーブルでは、特別役の種類ごとにナビ番号が設定されており、図23に示すように、BB1については、10、BB2については、11、RBについては、12、SBについては、13が設定されている。なお、特別役が当選していないはずれの場合には、0が設定されている。
また、ナビ番号テーブルでは、抽選対象役のうち報知対象役について、図24に示すように、その種類ごとにナビ番号が設定されており、RT2移行再遊技1、RT1移行再遊技1、押し順ベル1については、「1」が、RT2移行再遊技2、RT1移行再遊技2、押し順ベル2については、「2」が、RT2移行再遊技3、RT1移行再遊技3、押し順ベル3については、「3」が、RT2移行再遊技4、RT1移行再遊技4、押し順ベル4については、「4」が、RT2移行再遊技5、RT1移行再遊技5、押し順ベル5については、「5」が、RT2移行再遊技6、RT1移行再遊技6、押し順ベル6については、「6」が設定されている。なお、抽選対象役のうち報知対象役ではない、通常再遊技、RT3移行再遊技、有利状態移行再遊技1、2、チェリー、スイカ、ベルについては、ナビ番号が設定されていない。
メイン制御部41は、スタート操作が行われたとき、および各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、RAM41cの所定領域に設定されている一般役の当選番号に応じた押し順コマンドをコマンドキューに設定する押し順コマンド設定処理を実行し、その後のタイマ割込処理(メイン)により、押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
具体的には、図27に示すように、押し順コマンド設定処理では、まず、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役および一般役の当選番号を取得した後(Sg1)、RAM41cの所定領域に設定されているナビ報知中であるか否かを示す所定のフラグを参照して、ナビ報知が行われる状態(AT中、または非AT中でナビ報知が行われる場合、後述の特別役のナビ報知の実施条件が成立した以降から特別役が入賞するまでの状態)であるか否かを判定する(Sg2)。Sg2のステップにおいて、ナビ報知が行われる状態でないと判定した場合は、リール2L、2C、2Rの停止状況および内部抽選の結果に基づいて、入賞ラインLNに停止する役が確定しているか否かを判定し(Sg5)、入賞ラインLNに停止する役が確定していない場合は、標準ナビ番号(本実施形態では、0)を送信用ナビ番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sg6)。
一方、Sg2のステップにおいてナビ報知が行われる状態であると判定した場合、Sg5のステップで入賞ラインLNに停止する役が確定していると判定した場合は、ROM41bの所定領域に記憶されているナビ番号テーブルを参照して、Sg1のステップで取得した特別役および一般役の当選番号に対応するナビ番号を送信用ナビ番号としてRAM41cの所定領域に設定する。
この際、内部当選番号に基づいてRT2移行再遊技1〜6が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じてRT2移行再遊技の組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。また、RT1移行再遊技1〜6が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて通常再遊技の組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
また、内部当選番号に基づいて押し順ベル1〜6が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じてベルの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
また、内部当選番号に基づいて特別役(BB1、BB2、RB、SB)のいずれかが当選しており、特別役のナビ報知の実施条件(本実施形態では、特別役の当選後、所定ゲーム数(たとえば、5ゲーム)が経過すること)が成立した以降であり、かついずれの小役も当選していないこと(はずれ)が特定される場合には、当選している特別役の種類に応じて、当該特別役を構成する図柄を示唆するナビ番号(10〜13)を送信用ナビ番号として設定する。なお、特別役のナビ報知の実施条件は、特別役に当選したことを契機としてもよい。
Sg3のステップまたはSg6のステップにおいて送信用ナビ番号をRAM41cの所定領域に設定した後は、当該送信用ナビ番号に基づいて押し順コマンドをコマンドキューに格納する(Sg4)。メイン制御部41は、押し順コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に押し順コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに送信用ナビ番号を格納する。
Sg4のステップにおいて押し順コマンドをコマンドキューに格納した後は、押し順コマンド設定処理を終了してメイン処理(メイン)に戻る。
このように、本実施形態のメイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行することで、ナビ報知の実行中である場合には、遊技者にとって有利な停止操作態様を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定し、ナビ報知の実行中でない場合には、遊技者にとって有利な停止操作態様を特定不可能であり、遊技者にとって不利にも有利にも標準的な停止操作態様である停止順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施形態のメイン制御部41は、停止操作が行われるごとに、押し順コマンド設定処理を実行することで、ナビ報知の実行中でない場合であっても、入賞ラインLNに停止する役が確定している場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施形態のメイン制御部41は、押し順コマンド設定処理が実行されることにより、たとえば、遊技状態がRT1であり、ナビ報知が行われない状態で、RT2移行再遊技1が当選した場合であり、いずれのリール2L、2C、2Rも停止していないときには、RT2移行再遊技、通常再遊技が停止可能であるが、いずれの役が停止するかは確定していないので、標準ナビ番号(「0」)が送信用ナビ番号として設定され、当該送信用ナビ番号を含む押し順コマンドが設定されることとなる。また、第1停止として左リール2Lが停止されたときには、未だRT2移行再遊技、通常移行再遊技が停止可能であり、いずれの役が停止するか確定していないので、送信用ナビ番号として標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定される。そして、第1停止として左リール2Lが停止された後、第2停止として中リール2Cが停止されたときには、その後の右リール2Rの停止によりRT2移行再遊技のみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順(RT2移行再遊技を入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号(「1」)が送信用ナビ番号として設定される。また、第1停止において左リール2L以外のリールが停止されたとき、第1停止として左リール2Lが停止された後、第2停止として中リール2C以外のリールが停止されたときには、その後の停止順に関わらず、通常再遊技のみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「1」)が送信用ナビ番号として設定される。
また、遊技状態がRT1であり、ナビ報知が行われない状態で、RT2移行再遊技2〜6が当選した場合にも、RT2移行再遊技1が当選した場合と同様にして、RT2移行再遊技、通常再遊技のいずれの役が停止するかは確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、RT2移行再遊技、通常再遊技のいずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、たとえば、遊技状態がRT2、3であり、ナビ報知が行われない状態で、RT1移行再遊技1が当選した場合であり、いずれのリール2L、2C、2Rも停止していないときには、RT1移行再遊技、通常再遊技が停止可能であるが、いずれの役が停止するかは確定していないので、RT1移行再遊技の停止順を特定することができない標準ナビ番号(「0」)が送信用ナビ番号として設定され、当該送信用ナビ番号を含む押し順コマンドが設定されることとなる。そして、第1停止として左リール2Lが停止されたときには、通常再遊技のみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順(通常再遊技を入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号(「1」)が送信用ナビ番号として設定される。また、第1停止として中リール2Cまたは右リール2Rが停止されたときには、RT1移行再遊技のみが停止することが確定するので、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「1」)が送信用ナビ番号として設定される。
また、遊技状態がRT2、3であり、ナビ報知が行われない状態で、RT1移行再遊技2〜6が当選した場合にも、RT1移行再遊技1が当選した場合と同様にして、RT1移行再遊技、通常再遊技のいずれの役が停止するかは確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、RT1移行再遊技、通常再遊技のいずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、ナビ報知が行われない状態で、押し順ベル1〜6が当選した場合にも、RT2移行再遊技1〜6が当選した場合と同様にして、ベル、特殊小役のいずれの役または特定図柄が停止するかが確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、いずれの役または特定図柄が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順(ベルを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
このように、本実施形態では、メイン制御部41は、ATの制御を行っていない状態で、報知対象役が当選した場合に、遊技者にとって有利な停止順が確定するタイミングで、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む押し順コマンドを設定してサブ制御部91に対して送信するようになっている。有利な停止順が確定するタイミングとは、3択の役(遊技者にとって有利な停止順が3通りである役)では、第1停止操作が行われたタイミングであり、6択の役(遊技者にとって有利な停止順が6通りである役、たとえば、本実施形態のRT2移行再遊技1〜6、RT1移行再遊技1〜6、押し順ベル1〜6)では、第1停止操作が行われて、遊技者にとって有利な役が停止しないことが確定したタイミング、または第2停止操作が行われたタイミングである。
また、特別役の当選が持ち越されている状態で、特別役が当選して所定のナビ報知の実施条件が成立した以降のゲームでは、内部抽選結果がいずれの小役も当選していないはずれとなった場合には、当選している一の特別役を構成する図柄を示唆するナビ番号(「10」〜「13」)を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
[入賞判定処理]
メイン制御部41は、スタート操作が行われた後、全てのリール2L、2C、2Rが停止したときに、各リール2L、2C、2Rに停止された図柄の組合せに応じて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール2L、2C、2Rについて、入賞ラインLNに入賞役を構成する図柄の組合せが停止しているか否かを判定し、入賞役を構成する図柄の組合せが停止していると判定した場合には、入賞番号テーブルを参照して、停止している入賞役を構成する図柄の組合せに対応する入賞番号をRAM41cの所定領域に設定する一方、入賞役を構成する図柄の組合せが停止していないと判定した場合には、はずれを示す「0」を入賞番号としてRAM41cの所定領域に設定して、入賞判定処理を終了する。入賞判定処理を実行した後、入賞判定処理によって判定した結果をサブ制御部91に送信するために入賞判定結果によって設定された入賞番号を特定するデータをコマンドキューに格納する入賞判定コマンド設定処理が実行される。
[入賞判定コマンド設定処理]
次に、メイン制御部41が行う入賞判定コマンド設定処理の制御内容について、図28に基づいて説明する。図28は、メイン制御部が行う入賞判定コマンド設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
特別役および一般役について入賞役の種類ごとに入賞番号が予め割り当てられており、入賞役の種類ごとに入賞番号が設定された入賞番号テーブルがROM41bの所定領域に格納されている。
図28に示すように、入賞判定コマンド設定処理では、入賞判定処理における入賞判定結果に基づいてRAM41cの所定領域に設定された入賞番号を取得し(Sh1)、当該入賞番号に基づいて入賞判定コマンドをコマンドキューに格納して(Sh2)、入賞判定コマンド設定処理を終了する。メイン制御部41は、入賞判定コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に入賞判定コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに入賞番号を格納する。
入賞判定コマンド設定処理において設定された入賞判定コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信される。
[ゲーム終了時処理]
メイン制御部41は、入賞判定コマンド設定処理が実行された後、ゲーム終了時処理を実行する。ゲーム終了時処理においては、入賞判定処理の判定結果に基づいて遊技補助表示器12およびナビ表示器12Aの表示を更新するための表示器更新処理および、入賞役に応じた各種演出を実行するための処理、メダルの払い出し処理が実行されるとともに、次ゲームの遊技状態等を設定する処理が行われる。
[表示器更新処理]
ゲーム終了時処理において実行される処理のうち、表示器更新処理について、図29を用いて説明する。表示器更新処理においては、第3停止操作としてストップスイッチ8が押下されたか否かが判定される(S250)。ストップスイッチが押下されていないと判定された場合(S250でNO)、処理を終了する。次にストップスイッチが押下されたと判定された場合(S250でYES)、ナビ表示器12Aに表示がされているか否か、つまりナビ報知がされているか否かが判定される(S251)。ナビ表示器12Aに表示がされていると判定された場合(S251でYES)、ナビ表示器12Aの表示がクリアされる(S252)。
次に、ナビ表示器12Aに表示がされていないと判定された場合(S251でNO)およびナビ表示器12Aの表示がクリアされた後は、第3停止操作として操作されたストップスイッチ8への押下を離したか否かを判定する。ストップスイッチ8への押下が離されるまで次の処理が待機される。ストップスイッチ8への押下が離されたと判定された場合(S253でYES)、小役に入賞したか否かを判定する(S254)。小役に入賞したか否かは入賞判定処理により得られた入賞番号に基づいて判定することができる。小役に入賞したと判定された場合(S254でYES)、遊技補助表示器12に小役の入賞によって得られるメダルの払い出し枚数を表示し(S255)、表示器更新処理を終了する。
小役に入賞しなかったと判定された場合(S254でNO)、再遊技役に入賞したか否かが判定される(S256)。再遊技役に入賞したと判定された場合(S256でYES)、リプレイフラグがRAM41cの所定領域にセットされ(S257)、表示器更新処理を終了する。再遊技役に入賞しなかったと判定された場合(S256でNO)、つまり特別役に入賞したか、あるいは、いずれの抽選対象役にも入賞しなかった場合、表示器更新処理を終了する。
再遊技役に入賞した場合にセットされるリプレイフラグは、次遊技が開始されるときに実行される賭数設定処理(BET処理)において、リプレイフラグがセットされているかが判定され、リプレイフラグがセットされている場合においては、自動BETがされ、リプレイフラグがクリアされる。
なお、表示器更新処理はゲーム終了時処理中に実行されるものとしたが、入賞判定処理が実行された後であって、1ゲームに関する処理が終了するまでの間であればどのタイミングで実行されてもよい。また、表示器更新処理において、第3停止操作にかかるストップスイッチ8が押下された後、ナビ表示器12Aの表示をクリアした後に入賞判定処理を実行するようにしてもよい。
本実施形態の入賞判定コマンド設定処理では、入賞判定処理においてRAM41cに設定された入賞番号を、そのまま含む入賞判定コマンドをコマンドキューに設定するので、入賞番号を特定可能な特殊なコマンド等に変換する処理を行うことなく、処理負荷を削減することができる。
本実施形態では、入賞役の種類ごとに入賞番号が割り当てられてROM41bの所定領域に格納されているので、入賞番号を含む入賞判定コマンドを受信したサブ制御部91では、入賞番号に基づいて各リール2L、2C、2Rに停止している図柄の組合せを特定して、演出を実行することが可能となっている。
従来のスロットマシンは、遊技の制御を行う遊技制御部と、演出の制御を行う演出制御部とを含む構成であり、遊技制御部は、所定の報知対象役が当選した場合に内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチの操作手順を報知するナビ報知が実行されるATに制御するか否かを決定し、ATに制御する場合に、ナビ報知を実行するとともに、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドを、ATに制御しているか否かに関わらず、演出制御部に対して送信し、演出制御部は、内部当選コマンドに基づいて内部抽選結果を特定し、遊技制御部においてATに制御されている場合には、特定した内部抽選結果に基づいて遊技者にとって有利な操作手順を報知するナビ演出を実行する構成である。
このような構成では、演出制御部は、ATに制御しているか否かに関わらず、内部当選コマンドに基づいて遊技者にとって有利となる操作手順を特定可能であるので、演出制御部側に不正がなされることで、遊技制御部においてATに制御する旨が決定されていないにも関わらず、内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な操作手順が特定され、当該操作手順が演出制御部により報知されてしまう可能性がある。
これに対して、本実施形態のメイン制御部41は、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドとして、内部抽選結果として特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンドおよび一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドを内部当選コマンド設定処理において設定し、設定された当該コマンドをサブ制御部91に対して送信可能であり、内部当選コマンド設定処理では、ATに制御されているか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定するので、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順が特定されることなく、ATに制御されているか否かに関わらず、共通の第2の内部当選コマンドを送信するので、第2の内部当選コマンドの送信に係る処理を簡素化できるとともに、サブ制御部91側に不正がなされてもATに制御されていない状態で遊技者にとって有利な停止順がナビ演出により報知されてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイ(RT2移行再遊技1〜6、RT1移行再遊技1〜6)と、押し順ベル(押し順ベル1〜6)と、を含み、メイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当該報知対象役が押し順リプレイであるか押し順ベルであるかを特定できるように第2の内部当選コマンドを設定して、サブ制御部91に対して送信するので、内部抽選結果が報知対象役となったときに、サブ制御部91側で報知対象役が押し順リプレイであるか押し順ベルであるかを特定でき、サブ制御部91は、報知対象役の種類に応じて異なる演出を行うことも可能となる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、ATに制御しており、ナビ報知が実行される状態において、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できる押し順コマンドを設定する押し順コマンド設定処理を実行し、設定した押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、ナビ報知が実行される状態においてサブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順を報知するナビ演出を行うことができる。
また、本実施形態では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと押し順ベルとを含み、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態で内部抽選結果が押し順リプレイとなったときと、押し順ベルとなったときと、すなわちナビ報知が実行される状態において内部抽選にて当選した報知対象役が異なる種類であっても、遊技者にとって有利な停止順が共通の場合に、該遊技者にとって有利な停止順を特定できる共通のナビ番号を含む押し順コマンドを設定するので、押し順コマンドの種類を削減することができる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態では、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定する一方で、ナビ報知が実行される状態以外の状態では、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できないが標準押し順(左第1停止)を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定するので、ナビ報知が実行される状態であるか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、ナビ番号を含む押し順コマンドを設定する処理を共通化することができる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われるごとに該当するリール2L、2C、2Rを段階的に停止させる構成であり、遊技者にとって有利な停止順は、全てのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作、すなわち第3停止の操作が完了するよりも前に確定するようになっている。たとえば、押し順ベル1〜6の当選時には、第1停止操作が行われることで、ベルが入賞させられるか否かが確定し、RT2移行再遊技1〜6の当選時には、第1停止操作が行われることで、RT2移行再遊技が入賞させられるか否かが確定し、RT1移行再遊技1〜6の当選時には、第2停止操作が行われることで、通常再遊技が入賞させられるか否かが確定するようになっている。メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理では、ナビ報知が実行される状態以外の状態において内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順が確定した段階、すなわち第1停止、第2停止の操作が行われたとき以降に、内部当選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定して送信することで、サブ制御部91に不正が施されても遊技者にとって有利な停止順が特定されることを防止しつつ、内部抽選結果が報知対象役となったときにサブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順で操作されたか否かに応じた演出を行うことができる。
また、内部抽選結果が報知対象役となったときに設定される当選番号として、所定の数値範囲からなる連続する数値が割り当てられているとともに、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できる。そのため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できる。
また、本実施形態では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと、押し順ベルと、を含み、内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号、すなわち内部抽選結果がRT2移行再遊技1〜6、RT1移行再遊技1〜6の各抽選対象役の当選番号として、第1の数値範囲(2〜14)の連続する数値が割り当てられている。また、内部抽選結果が押し順ベルとなったときの当選番号、すなわち内部抽選結果が押し順ベル1〜6の各抽選対象役の当選番号として、第2の数値範囲(22〜27)の連続する数値が割り当てられている。そのため、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当選番号が第1の数値範囲であるか、第2の数値範囲であるかに応じて、内部抽選結果が押し順リプレイであるか、押し順ベルであるかを判定できる。よって、内部当選コマンド設定処理において第2の内部当選コマンドを設定する処理を簡素化できる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、第1の状態(RT1)および第2の状態(RT2、RT3)を含む複数の遊技状態に制御することが可能である。また、各遊技状態では、内部抽選において決定される報知対象役としての押し順リプレイの種類が異なる(本実施形態では、たとえば、RT1では、RT2移行再遊技1〜6が抽選対象役である一方で、RT1移行再遊技1〜6が抽選対象役でなく、RT2、3では、RT1移行再遊技1〜6が抽選対象役である一方で、RT2移行再遊技1〜6が抽選対象役でなく、遊技状態RT1と、RT2、3とで、内部当選の対象となる報知対象役の種類が異なる)構成である。そして、遊技状態が第1の状態において内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号、および遊技状態が第2の状態において内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号は、いずれも第1の数値範囲(2〜14)に割り当てられている。そのため、内部当選コマンド設定処理において、第1の状態においても第2の状態においても内部抽選結果が押し順リプレイであるか否かを判定するための処理を共通化できる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、ATに制御していない状態において内部抽選結果が、報知対象役以外の役またははずれであるときには、該内部抽選結果に応じた当選番号(本実施形態では、0〜1、15〜21、28)を含む第2の内部当選コマンドを設定し、内部抽選結果が報知対象役である押し順リプレイであるときには、第1の数値範囲(2〜14)に含まれる一の当選番号(本実施形態では、2)を含み、内部抽選結果が報知対象役である押し順ベルであるときには、第2の数値範囲(22〜27)に含まれる一の当選番号(本実施形態では、22)を含む第2の内部当選コマンドを設定する。これにより、ATに制御していない状態において、内部抽選結果が、報知対象役であっても報知対象役以外の役またははずれであっても、内部抽選結果に対応する当選番号を含む第2の内部当選コマンドを送信する。そのため、内部抽選結果が報知対象役であるか否かかかわらず、第2の内部当選コマンドを作成して送信する処理を共通化することができる。
[エラー報知処理について]
次にエラーが発生した場合にメイン制御部41が実行するエラー報知処理について図30に基づいて説明する。入賞判定処理がされた後に実行されるゲーム終了時処理においてエラー報知処理が実行される。まずエラーフラグがセットされているか否かが判定され(SA260)。エラーフラグは、エラーを検出したタイミングで当該エラーの種類を特定できるようにRAM41cの所定領域に記憶される。エラーフラグがセットされていないと判定された場合(SA260でNO)、エラー報知処理を終了する。エラーフラグがセットされていると判定された場合(SA260でYES)、エラー状態に移行する(S261)。エラー状態に移行すると、スタートスイッチ7やストップスイッチ8等の操作手段への操作が不能となる。
エラー状態に移行した後、発生したエラーが満タンエラーであるか否かが判定される(S262)。満タンエラーであると判定された場合(S262でYES)、遊技補助表示器に「E4」を表示して(S263)、エラー報知処理を終了する。満タンエラーではないと判定された場合(S262でNO)、発生したエラーがRAM異常エラーであるか否かが判定される(S264)。RAM異常エラーであると判定された場合(S264でYES)、遊技補助表示器12に「E8」が表示され(S265)、ナビ表示器12Aにも「E8」が表示され、エラー報知処理を終了する。RAM異常エラーではないと判定された場合(S264でNO)、発生したエラーは払出エラー1〜3および投入エラー1〜3のいずれかであるから、ナビ表示器12Aに「E」が表示されるとともに(S267)、遊技補助表示器12に発生したエラーの種類に応じてエラーコードを表示して(S268)、エラー報知処理を終了する。
つまり、本実施例においては、エラーが発生したタイミングではなく、当該エラーが発生したゲームの終了タイミングで発生したエラーについて報知される。
[遊技制御基板と試験装置との接続について]
遊技制御基板と試験装置との接続について、図31を用いて説明する。図31は、スロットマシンと試験装置との間で入出力される信号を示す図である。図31に示すように、遊技制御基板40は、第1インターフェイス基板(IF1)1100および第2インターフェイス基板(IF2)1200を介して試験装置1300と接続可能とされており、スロットマシン1における遊技の結果に関連して発生する試験信号が遊技制御基板40から試験装置1300に対して出力されるとともに、試験装置1300から遊技制御基板40に対して試験用信号が入力されるようになっており、遊技制御基板40と試験装置1300を接続することにより自動的にシミュレーション試験を行うことが可能とされている。
遊技制御基板40には、IF1基板1100に接続され、第1の試験信号を出力する第1情報出力回路40aおよび試験用信号を入力する入力回路40d、IF2基板1200に接続され、第2の試験信号を出力する第2情報出力回路40bが搭載されている。
第1の試験信号は、制御状態および遊技の結果を示すものであり、投入要求ランプ信号、スタート可能ランプ信号、BB中信号、RBゲーム中信号、リプレイゲーム中信号、第1〜3リールストップ可能ランプ信号、第1〜3リールインデックス信号、払出要求信号、払出カウント信号、打止信号、設定値表示用7セグメント表示a〜g信号、内部当選フラグ1〜8信号、信号遅延中信号、第1リールモータ励磁信号、第2リールモータ励磁信号、第3リールモータ励磁信号を含む。これら第1の試験信号は、メイン制御部41の制御によって出力されるようになっている。
投入要求ランプ信号は、投入要求LED17の駆動信号、すなわち投入要求LED17が点灯しているか否かを示す信号であり、メダルの投入が要求されている状態か否かを特定可能とされている。
スタート可能ランプ信号は、スタート有効LED18の駆動信号、すなわちスタート有効LED18が点灯しているか否かを示す信号であり、ゲームの開始操作が要求されている状態か否かを特定可能とされている。
BB中信号、RBゲーム中信号、リプレイゲーム中信号は、各々遊技状態がBB中、RB中、リプレイゲーム中を示す信号であり、その時点の遊技状態を特定可能とされている。
第1〜3リールストップ可能ランプ信号は、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rの駆動信号、すなわち左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rが点灯しているか否かを示す信号であり、左リール、中リール、右リールの停止操作が可能か否かを特定可能とされている。
第1〜3リールインデックス信号は、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号であり、左リール、中リール、右リールの基準位置の通過を特定可能とされている。
払出要求信号は、ホッパーモータ34bの駆動信号、すなわちホッパーモータ34bが駆動しているか否かを示す信号であり、メダルの払出動作が行われている旨を特定可能とされている。
払出カウント信号は、入賞に伴うメダルの払い出しを検出するごとに出力される信号であり、試験装置1300側でメダルの払い出しをカウントさせるための信号である。
打止信号は、打止状態に制御されている旨を示す信号である。
設定値表示用7セグメント表示a〜g信号は、設定値表示器24の各セグメントを構成するLEDの駆動信号であり、設定値表示器24に表示されている設定値を特定可能とされている。
内部当選フラグ1〜8信号は、役の当選状況を示す信号である。また、信号遅延中信号は、ゲーム中の演出等の実行に伴い信号を遅延させている状態である旨を示す信号である。
第1〜3リールモータ励磁信号は、リールモータ32L、32C、32R、すなわち左リール、中リール、右リールを駆動するリールモータの駆動信号であり、各リールの駆動状況を特定可能とされている。
試験用信号は、投入スイッチ信号、リールスタートスイッチ信号、第1〜3リールストップスイッチ信号、払出スイッチ信号、打止解除スイッチ信号、設定キースイッチ信号、設定スイッチ信号を含み、試験装置1300から遊技制御基板40に対して入力される。これら試験用信号は、スロットマシン1が備える各種スイッチやセンサの検出信号と同様に機能する信号であり、遊技制御基板40が備えるスイッチ検出回路44により検出され、メイン制御部41により各試験用信号に対応したスイッチやセンサの検出が判定されるようになっている。
投入スイッチ信号は、投入メダルセンサ31に対応する信号であり、リールスタートスイッチ信号は、スタートスイッチ7に対応する信号である。第1〜3リールストップスイッチ信号は、ストップスイッチ8L、8C、8Rに各々対応する信号である。払出スイッチ信号は、払出センサ34cに対応する信号である。打止解除スイッチ信号は、リセットスイッチ23に対応する信号である。設定キースイッチ信号は、設定キースイッチ37に対応する信号である。設定スイッチ信号は、リセット/設定スイッチ38に対応する信号である。
第1情報出力回路40aは、第1の試験信号をIF1基板1100に対して出力するための回路であり、第1情報出力回路40aから出力された第1の試験信号は、IF1基板1100を介して試験装置1300に対して出力される。
入力回路40dは、試験装置1300から出力された試験用信号をIF1基板1100を介して入力するための回路であり、入力回路40dに入力された試験用信号は、スイッチ検出回路44により検出される。
IF1基板1100は、第1情報出力回路40aから出力される第1の試験信号が入力される入力端子と、入力された第1の試験信号を試験装置1300に対して出力する出力端子とを備えている。入力端子と出力端子とは、フォトカプラを介して接続されており、第1情報出力回路40aから出力された第1の試験信号に含まれる情報は、電気的に絶縁された状態で試験装置1300側に伝達されるようになっている。また、IF1基板1100は、試験装置1300から出力される試験用信号が入力される入力端子と、入力された試験用信号を入力回路40dに対して出力する出力端子とを備えている。入力端子と出力端子とは、フォトカプラを介して接続されており、試験装置1300から出力された試験用信号に含まれる情報は、電気的に絶縁された状態で入力回路40dに伝達されるようになっている。なお、入力端子と出力端子とが電気的に絶縁された状態で、第1の試験信号や試験用信号が伝達される構成であれば良く、たとえば、フォトインタラプタやアイソレータを介して入力端子と出力端子とを接続する構成であってもよい。
第2の試験信号は、ナビ報知により報知される操作態様を示すものであり、ゲーム開始信号、ナビ報知信号を含む。第2の試験信号は、メイン制御部41の制御によって出力されるようになっている。
ゲーム開始信号は、ゲームの開始を示す信号である。また、ナビ中信号は、上述のナビ表示器12Aを用いて行うナビ報知に関する制御において、ナビ報知が実行されて、当選した報知対象役の種類や遊技者にとって有利な停止操作態様を示すナビ番号がナビ表示器12Aに表示されているときにon状態となり、ナビ報知が実行されておらず、ナビ番号がナビ表示器12Aに表示されていないときにoff状態となることで、ナビ報知が実行中であるか否かを示す信号である。
表示信号は、遊技補助表示器12を用いて行う払い出し枚数を表示する制御、エラー情報を報知する制御およびナビ表示器12Aを用いて行うナビ報知に関する制御において、ナビ報知表示データ、払出枚数表示データ、エラー表示データが遊技補助表示器12またはナビ表示器12Aの出力バッファに設定されたことに基づいて、遊技補助表示器12の表示器12L、12Rの第1〜7セグメントまたはナビ表示器12Aの2桁の第1〜7セグメントをナビ番号、払出枚数、エラーコードのいずれかを表示する点灯態様で点灯させるための駆動信号であり、ナビ報知に係る情報、入賞の発生により払い出されたメダル枚数に係る情報、エラー発生時にその内容を示すエラーコードに係る情報等の複数の情報を含む。
ナビ報知信号は、第2情報出力回路に搭載されている変換回路40cにより、表示信号からナビ報知に係る情報のみが抽出されることで生成される信号であって、ナビ報知中にナビ番号を表示させる点灯態様でナビ表示器12Aの第1〜7セグメントを点灯させるための駆動信号であり、ナビ報知により報知される停止操作態様を示すナビ番号を特定可能な信号である。
第2情報出力回路40bは、第2の試験信号をIF2基板1200に対して出力するための回路であり、第2情報出力回路40bから出力された第2の試験信号は、IF2基板1200を介して試験装置1300に対して出力される。
また、第2情報出力回路40bには、遊技制御基板40に設けられたナビ表示器12Aに入力されるナビ中信号および表示信号が遊技制御基板40上で分岐されて入力されるようになっているとともに、ナビ中信号に基づいて表示信号を有効化または無効化することで表示信号をナビ報知信号に変換して出力する変換回路40cが設けられており、ナビ中信号出力時におけるナビ表示器12Aの表示信号をナビ報知信号としてIF2基板1200に対して出力可能になっている。
IF2基板1200は、第2情報出力回路40bから出力される第2の試験信号が入力される入力端子と、入力された第2の試験信号(ゲーム開始信号、ナビ報知信号)に基づいて試験装置1300側で認識可能な第2の試験信号に変換するIF2制御部1203と、IF2制御部1203により生成された第2の試験信号を試験装置1300に対して出力する出力端子と、を備えている。
IF2制御部1203は、CPU、RAM、ROM、CPUをリセットするためのリセット回路等により構成されており、第2情報出力回路40bから出力されたナビ報知信号を、停止実行位置信号、停止リール指定信号、停止ストローブ信号に変換して出力する。IF2制御部1203から出力される停止実行位置信号、停止リール指定信号、停止ストローブ信号は、フォトカプラを介して出力端子から出力されるようになっており、IF2制御部1203側と試験装置1300側とが電気的に絶縁された状態で信号が伝達されるようになっている。なお、IF2制御部1203と出力端子とが電気的に絶縁された状態で、停止実行位置信号、停止リール指定信号、停止ストローブ信号が伝達される構成であれば良く、たとえば、フォトインタラプタやアイソレータを介してIF2制御部1203と出力端子とを接続する構成であってもよい。
停止実行位置信号は、後述する停止リール指定信号が示すリールについて現在の遊技状態、演出態様に応じて最も推奨する停止操作位置を示す信号であり、最も推奨する停止操作位置に含まれる該当するリールのリールモータのステップ数(0〜336)を特定可能とされている。
停止リール指定信号は、停止実行位置信号が示す停止操作位置での停止操作を推奨するリールが左リールであるか、中リールであるか、右リールであるか、を指定する信号であり、停止実行位置信号が示す停止操作位置での停止操作を適用するリールを特定可能とされている。
停止ストローブ信号は、停止実行位置信号および停止リール指定信号の取得を要求する信号である。
また、遊技制御基板40とIF1基板1100とは電源線を介して接続され、遊技制御基板40から電源線を介してIF1基板1100に搭載されたフォトカプラ等のデバイスが用いる電力が供給される。一方、遊技制御基板40とIF2基板1200とは、電源線により接続されることはなく、IF1基板1100とIF2基板1200とが電源線を介して接続され、遊技制御基板40からIF1基板1100に供給された電力の一部がIF1基板1100を介して、IF2基板1200に搭載されたIF2制御部1203やフォトカプラ等のデバイスが用いる電力として供給される。このため、遊技制御基板40から電源線を介してIF1基板1100に対して供給される電力として、IF1基板1100に搭載されたデバイスが用いる電力と、IF2基板1200に搭載されたデバイスが用いる電力と、の双方が確保される電力が供給されるようになっている。
また、本実施形態において遊技制御基板40には、IF1基板1100およびIF2基板1200からの配線を接続可能な接続端子、および第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを搭載可能なソケットが設けられているともに、メイン制御部41および各種駆動回路から出力された第1の試験信号を第1情報出力回路40aのソケットに伝達するための配線パターン、第2の試験信号を第2情報出力回路40bのソケットに伝達するための配線パターンおよび接続端子から入力回路40dを介してスイッチ検出回路44へ試験用信号を伝達するための配線パターンが形成されており、メイン制御部41および各種駆動回路から出力された第1の試験信号および第2の試験信号がこれら配線パターン、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40bおよび接続端子を介して出力されるとともに、接続端子、入力回路40dおよび配線パターンを介して入力された試験用信号がスイッチ検出回路44に入力されるようになっている。
また、接続端子は、たとえば、IF1基板1100からのプローブを接続可能な信号ピンやIF1基板1100からのケーブルを接続可能なコネクタにて構成されているため、これら接続端子を介してIF1基板1100からの配線を簡単に接続することが可能となる。
また、接続端子は、IF1基板1100、IF2基板1200を接続するために便宜的に設けられたものであり、これらの試験信号および試験用信号の入出力が行われる接続端子は、遊技店に出荷されるスロットマシンの遊技制御基板40には必要のないものである。このため、本実施形態の遊技制御基板40には、接続端子が設けられた部分を切断するための複数の切断孔が形成され、これら切断孔に沿って切断できるようになっており、遊技店への出荷時には、接続端子が設けられた部分を切断して不要な信号の入出力ができない状態とすることができる。これにより、たとえば、ホール機器にて内部当選フラグ1〜8信号を検出し、内部当選フラグ1〜8信号から内部当選フラグの当選状況を特定してその旨を報知する等、試験信号が試験以外の目的で容易に利用できてしまうことを防止できる。また、遊技制御基板40に対して不要な信号が容易に入力されてしまうことを防止できる。
また、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40bは、IF1基板1100、IF2基板1200に対して第1の試験信号、第2の試験信号を出力するために便宜的に設けられたものであり、入力回路40dは、IF1基板1100から試験用信号を入力するために便宜的に設けられたものであり、遊技店に出荷されるスロットマシンの遊技制御基板40には必要のないものである。このため、本実施形態の遊技制御基板40には、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを搭載可能なソケットが設けられており、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを容易に取り外すことができるようになっており、遊技店への出荷時には、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを取り外して不要な信号の入出力ができない状態とすることができる。これにより、たとえば、ホール機器にて内部当選フラグ1〜8信号を検出し、内部当選フラグ1〜8信号から内部当選フラグの当選状況を特定してその旨を報知する等、試験信号が試験以外の目的で容易に利用できてしまうことを防止できる。また、遊技制御基板40に対して不要な信号が容易に入力されてしまうことを防止できる。
本実施形態では、このような試験用信号、試験信号のやりとりをスロットマシン1と試験装置1300との間で行うことにより、自動的にシミュレーション試験が行われるようになっており、試験装置1300では、これらの試験結果としてスロットマシン1の払出率を出力することが可能とされている。詳しくは、試験対象となる期間に投入スイッチ信号を出力した回数(メダルの消費枚数)に対する、試験対象となる期間に払出カウント信号を検出した回数(メダルの払い出し枚数)の割合を算出し、その結果(消費枚数/払出枚数)が払出率として出力されることとなる。
IF2制御部1203は、ゲーム開始信号をメイン制御部41が出力した時点から最大2秒の間に、ナビ報知の有無に応じて、まず停止リール指定信号を第1停止リールとして推奨するリールを示す出力状態に更新するとともに、停止実行位置信号を当該リールに対して推奨する停止操作位置を示す出力状態に更新し、これら停止リール指定信号および停止実行位置信号の更新完了後、一定時間(50ms)にわたり停止ストローブ信号を出力し、推奨する第1停止リールおよびその停止操作位置を試験装置1300に対して通知し、停止ストローブ信号の停止後、一定時間(50ms)待機する。次いで、同様の手順で、順次推奨する第2停止リールおよびその停止操作位置を試験装置1300に対して通知し、第3停止リールおよびその停止操作位置を試験装置1300に対して通知する。第3停止リールおよびその停止操作位置の通知後、一定時間(50ms)経過した時点で停止実行位置信号および停止リール指定信号をクリアする。
このようにIF2制御部1203が、推奨する操作態様に従って、第1停止リールおよびその停止操作位置、第2停止リールおよびその停止操作位置、第3停止リールおよびその停止操作位置を順次試験装置1300に対して通知することで、試験装置1300が推奨する操作手順を特定できるようになっている。
なお、本実施形態では、第1停止リールおよびその停止操作位置、第2停止リールおよびその停止操作位置、第3停止リールおよびその停止操作位置を試験装置1300に対して最大2秒の間に連続して通知する構成であるが、これらを連続して送信することなく、ゲーム開始時、リール停止時に順次送信する構成としてもよい。
IF2制御部1203のROMには、ナビ報知の有無に応じて推奨する操作態様が予め登録された推奨操作態様テーブルが格納されており、IF2制御部1203は、ナビ報知の有無に応じて推奨する操作態様を推奨操作手順テーブルから取得し、取得した操作態様に基づいて停止実行位置信号および停止リール指定信号の出力を行う。なお、予め登録された推奨操作態様テーブルを持たず、ナビ報知の有無に応じてIF2制御部1203が推奨操作態様を判断するプログラムを用いて推奨する操作態様を取得するようにしてもよい。
本実施形態では、ナビ報知信号が、ナビ報知が行われていない旨を示し、BB、RBの当選を示唆するナビ番号(10〜13)が出力されていない場合には、左中右の停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについて、取りこぼしの生じ得るチェリー、スイカの構成図柄をいずれも引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する。なお、このような操作態様は、ナビ報知が行われていない状況において最もメダルの払出率が高くなる操作態様に該当する。
また、ナビ報知信号が、ナビ報知が行われている旨を示し、BB、RBの当選を示唆するナビ番号(10〜13)が出力されている場合には、左中右の停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについて、ナビ番号に応じた特別役を構成する図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する。たとえば、特別役としてBB1が当選しており、ナビ番号として11が出力されている場合には、回転中の各リールについて、「赤7」の図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力し、特別役として他のBB2、RB、SBが当選しており、ナビ番号として10、12、13が出力されている場合には、出力されているナビ番号に応じて「青7」「白7」「BAR」の図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する。
また、ナビ報知信号が、ナビ報知が行われている旨を示す場合には、ナビ報知信号から特定される停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについて任意の停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する。
このように本実施形態では、ナビ報知の有無に応じて推奨する操作態様を取得し、取得した操作態様を示す停止実行位置信号および停止リール指定信号を試験装置1300に対して出力するので、試験装置1300側でナビ報知の有無に応じて推奨する操作態様にてリールストップスイッチ信号を出力することが可能となり、試験装置1300による試験によって市場の払出率に近い払出率を得ることができる。
また、本実施形態では、内部抽選の結果として特別役(BB、RB)が当選した後、メイン制御部41側にて決定された特別役のナビ報知の実施条件が成立した以降において、当選している特別役を構成する図柄を示唆するナビ番号(10〜13)を設定して、当該ナビ番号に対応する図柄を停止させる操作態様を示す停止実行位置信号および停止リール指定信号を試験装置1300に対して出力するので、市場のスロットマシンにおいて内部抽選での特別役の当選後、サブ制御部91による確定報知により特別役の当選が報知された後に、特別役を入賞させる停止操作態様で操作が行われて、特別役が入賞されるのと同様に、特別役のナビ報知の実施条件が成立して、確定報知が行われる以降のゲームにおいて、ナビ番号を出力し、特別役を入賞させる操作態様にてリールストップスイッチ信号を出力することが可能となり、試験装置1300による試験によって市場の払出率に近い払出率を得ることができる。
また、本実施形態では、停止実行位置信号として推奨するストップスイッチ信号の出力タイミングに対応するリールモータのステップ数を特定可能な信号が試験装置1300に対して出力されるので、リールに配置された図柄数や1図柄に割り当てられたステップ数がスロットマシンの機種によって異なる場合であっても、試験装置1300側で停止実行位置信号に対するストップスイッチ信号の出力制御を共通化することができる。
本実施形態のスロットマシン1と、スロットマシンによる遊技の試験を行うことが可能な試験装置1300と、を含む試験システムは、遊技制御基板40から出力される試験信号のうち第1の試験信号は、IF1基板1100を介して試験装置に出力され、第2の試験信号は、IF2基板1200を介して試験装置1300に出力される構成である。
このような構成において、IF1基板1100およびIF2基板1200に対して電源を供給するために、電力線を遊技制御基板40からIF1基板1100およびIF2基板1200に対してそれぞれ接続すると、遊技制御基板40と1のインターフェイス基板(IF1)およびIF2基板1200と間の配線が多くなってしまう。
これに対して、本実施形態では、遊技制御基板40と、IF1基板1100とは電源線を介して接続可能とされ、遊技制御基板40から、IF1基板1100に対して直接電源が供給される一方で、遊技制御基板40からIF2基板1200には直接電源が供給されず、IF1基板1100に対して供給された電源が該IF1基板1100からIF2基板1200に対して供給されるようになっているので、遊技制御基板40と、IF1基板1100およびIF2基板1200と、の間の配線を少なくできる。
また、本実施形態のスロットマシン1は、遊技制御基板40が、IF1基板1100を介して試験装置1300に対して第1の試験信号を出力可能であり、IF2基板1200を介して試験装置1300に対して第2の試験信号を出力可能な構成であり、遊技制御基板40は、IF1基板1100と電源線を介して接続可能であって、遊技制御基板40からIF1基板1100に対して直接電源を供給可能である一方で、IF2基板1200と電源線を介して接続されず、遊技制御基板40からIF2基板1200には直接電源が供給されることがなく、IF1基板1100を介してIF2基板1200に対して電源を供給可能であるので、遊技制御基板40と、IF1基板1100およびIF2基板1200と、の間の配線を少なくできる。
また、本実施形態では、遊技制御基板40は、第2の試験信号として、ナビ報知に係る情報を含むナビ報知信号をIF2基板1200に対して出力可能であり、IF2基板1200は、ナビ報知信号に基づいて試験装置1300にて入力可能な態様の信号(停止実行位置信号、停止リール指定信号、停止ストローブ信号)を生成するIF2制御部1203を備えており、IF2制御部1203は、遊技制御基板40からIF1基板1100を介して供給される電源により動作するようになっているので、遊技制御基板40からIF2基板1200に対して電源を出力する必要がなく、第2の試験信号を出力するのみでIF2制御部1203により試験装置1300にて入力可能な態様の信号が生成されて、試験装置1300に対して出力されることとなり、遊技制御基板40から出力される試験信号を簡素化することができる。
また、本実施形態では、IF1基板1100およびIF2基板1200には、フォトカプラが搭載され、各基板における入力端子と出力端子とは、フォトカプラを介して接続されており、遊技制御基板40から出力された第1の試験信号および第2の試験信号は、IF1基板1100およびIF2基板1200に搭載されたフォトカプラを介して試験装置に出力されることで、スロットマシン1と試験装置1300とが電気的に接続されないので、一方の機器の異常により他方の機器が破損してしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、遊技制御基板40は、ナビ報知により報知されるリール2L、2C、2Rの停止順を表示するナビ表示器12Aがスロットマシン1に搭載されており、ナビ報知によりナビ表示器12Aを点灯させるための駆動信号である表示信号が分岐されて、第2情報出力回路40bを介してナビ報知信号としてIF2基板に対して出力されるようになっていることで、ナビ表示器12Aの駆動信号をナビ報知信号として利用することができる。
[遊技機情報表示器50について]
本実施形態では、前述のように遊技制御基板40に遊技機情報表示器50が搭載されており(図3参照)、遊技機の射幸性を判断するのに必要な情報が表示されるようになっている。遊技機情報表示器50について、スロットマシンの内部構造図を示す筐体の正面図である図3と遊技機情報表示器の表示例を示す図である図32とを用いて、遊技機情報表示器50の設置位置について説明する。図3に示すように、遊技制御基板40は、透明な樹脂を成形した基板ケース120aに収容された状態で筐体1aに取り付けられており、遊技機情報表示器50は、遊技制御基板40が基板ケース120aに収容され、筐体1aに取り付けられた状態で、基板ケース120aを介してその表示内容を視認できるようになっている。
このため、前面扉1bを開放した状態において基板ケース120aを介して遊技機情報表示器50の表示内容が視認できるようになっている。また、筐体1aの内部では、遊技機情報表示器50の表示内容の視認性が妨げられないようになっている。詳しくは、遊技機情報表示器50の表示側の位置に、スロットマシン1に設けられたリール等の部品全般、他の基板等が設けられることがなく、遊技機情報表示器50の表示側の位置を、スロットマシン1に設けられた電子部品同士を接続する配線が通過しないようになっている。また、遊技機情報表示器50を搭載した遊技制御基板40を収納する基板ケース120aにおいて、封印シールや開封者を記入するための記入部、スロットマシン1や遊技制御基板40の管理情報や管理履歴等の情報が表示されるラベル、当該ラベルが貼着される貼着部、当該情報が印字、刻印される表示部、放熱穴、放熱用のファン等の部品等が遊技機情報表示器50の表示側の位置を避けて設けられている。
また、基板ケース120aは、遊技制御基板40を収容した後封止されるようになっており、封止された状態では、痕跡を残すことなく封止を解除して開放することができないようになっている。封止する方法としては、封止片をワンウェイネジで封止したり、ケースの一部を溶着したり、剥がした後が残る封印シールを貼着したりする方法等がある。これにより、遊技機情報表示器50と遊技制御基板40とを接続する接続線を断線させて、基板ケース120aに封入された遊技制御基板40に搭載されている遊技機情報表示器50が正しく表示内容を表示することができないようにしたり、遊技機情報表示器50の表示面にシール等を貼着して視認性を阻害するような不正が行われることを防止できる。
メイン制御部41は、図32に示すように、過去6000ゲーム間の有利区間割合、総累計ゲーム数に対する有利区間割合、過去6000ゲーム間の連役払出比率、過去6000ゲーム間の役物払出比率、過去6000ゲーム間の有利区間払出比率、総累計払出数に対する連役払出比率、総累計払出数に対する役物払出比率、総累計払出数に対する有利区間払出比率を遊技機情報表示器50に表示させる制御を行う。
過去6000ゲーム間の有利区間割合とは、過去6000ゲーム間においてATに関連する有利区間に制御されたゲーム数の割合である。ATに関連する有利区間とは、AT非当選の状態においてATに当選したときから、当選したATに伴うATの制御が全て終了し、非ATに移行するまでの期間である。総累計ゲーム数に対する有利区間割合は、工場出荷時或いは何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてからの累計ゲーム数である総累計ゲーム数に対してATに関連する有利区間に制御されたゲーム数の割合である。過去6000ゲーム間の連役払出比率とは、過去6000ゲーム間において払い出されたメダル数の累計である総払出枚数に占める過去6000ゲーム間において制御されたBB中に払い出されたメダル数の累計である連役払出枚数の比率である。過去6000ゲーム間の役物払出比率とは、過去6000ゲーム間において払い出されたメダル数の累計である総払出枚数に占める過去6000ゲーム間において制御されたBB中およびRB中に払い出されたメダル数の累計である役物払出枚数の比率である。過去6000ゲーム間の有利区間払出比率とは、過去6000ゲーム間において払い出されたメダル数の累計である総払出枚数に占める過去6000ゲーム間において制御されたATに関連する有利区間中に払い出されたメダル数の累計である有利区間払出枚数の比率である。総累計払出数に対する連役払出比率とは、工場出荷時或いは何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてからのメダルの払出枚数の累計である総累計払出数に占める工場出荷時或いは何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までにおいて制御されたBB中に払い出されたメダル数の累計である連役払出枚数の比率である。総累計払出数に対する役物払出比率とは、総累計払出数に占める工場出荷時或いは何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までにおいて制御されたBB中およびRB中に払い出されたメダル数の累計である役物払出枚数の比率である。総累計払出数に対する有利区間払出比率とは、総累計払出数に占める工場出荷時或いは何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までにおいて制御されたATに関連する有利区間中に払い出されたメダル数の累計である有利区間払出枚数の比率である。
なお、本実施形態では、ボーナスとして、RBと、RBが連続して作動するBBのみを搭載する構成であるが、全ての種類の小役の入賞が許容されるが、一部のリールについて引込が制限されるCT、CTが連続して作動するCBを搭載する構成であっても良く、CTを搭載する場合には、CT中に払い出されたメダル数は、役物払出比率に反映され、CBを搭載する場合には、CB中に払い出されたメダル数は、連役払出比率に反映されることとなる。
メイン制御部41は、電源投入後、電力供給が停止するまでの期間において過去6000ゲーム間の有利区間割合、総累計ゲーム数に対する有利区間割合、過去6000ゲーム間の連役払出比率、過去6000ゲーム間の役物払出比率、過去6000ゲーム間の有利区間払出比率、総累計払出数に対する連役払出比率、総累計払出数に対する役物払出比率、総累計払出数に対する有利区間払出比率を、図32に示す表示順にて所定期間(本実施形態では、30秒間)ごとに切り替えて遊技機情報表示器50に表示させる。
この際、遊技機情報表示器50には、上位2桁に現在表示中の表示内容を示す略記(たとえば、表示順1の過去6000ゲーム間の有利区間比率が表示されている場合には、「A1」)が表示され、下2桁に現在表示すべきデータが表示される。本実施形態では、いずれの割合、比率については%で表示されるようになっている。
また、本実施形態のメイン制御部41は、有利区間割合、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を、図32に示す表示順にて所定期間ごとに切り替えて表示させる際に、これらの表示が一巡し終えるまでの一の期間内においては、ゲームが進行されて、これらの値が新たな値に更新され得る場合であっても、新たな値に更新することを制限して、元の値を用いて表示を一巡させる。詳しくは、これらの表示が一巡し終えるまでの一の期間内において、ゲームが進行されて、これらの値が新たな値に更新され得る場合には、新たな値を演算してRAM41cの所定領域に記憶させるが、遊技機情報表示器50に表示内容を表示させるための出力バッファに当該新たな値を設定することなく、元の値を設定することで、遊技機情報表示器50における表示を元の値を用いて一巡させ、一巡の表示が終了したときから、新たな値を出力バッファに設定することで、その後、新たな値で表示を行うようにしてもよいし、これらの表示が一巡し終えるまでの一の期間内において、これらの値が新たな値に更新され得る場合には、新たな値を求めるための演算を行うことを制限して、遊技機情報表示器50における表示を一巡させ、一巡の表示が終了した際に、新たな値を求めるための演算を行い、その後、当該新たな値を用いて遊技機情報表示器50における表示を行うようにしてもよい。このようにすることで、遊技機情報表示器50における表示内容が一巡するまでの期間において、異なる時期に演算された有利区間割合等の表示内容が混在してしまうことを防止できる。
また、メイン制御部41は、過去6000ゲーム間の有利区間割合、総累計ゲーム数に対する有利区間割合が規定割合(たとえば、70%)を超える場合には、通常と異なる表示態様(たとえば、通常が常時点灯であれば点滅点灯等)にて有利区間割合を表示する。また、メイン制御部41は、過去6000ゲーム間の連役払出比率、総累計払出数に対する連役払出比率が規定割合(たとえば、60%)を超える場合には、通常と異なる表示態様(たとえば、通常が常時点灯であれば点滅点灯等)にて連役払出比率を表示する。また、メイン制御部41は、過去6000ゲーム間の役物払出比率、総累計払出数に対する役物払出比率が規定割合(たとえば、70%)を超える場合には、通常と異なる表示態様(たとえば、通常が常時点灯であれば点滅点灯等)にて役物払出比率を表示する。また、メイン制御部41は、過去6000ゲーム間の有利区間払出比率、総累計払出数に対する有利区間払出比率が規定割合(たとえば、80%)を超える場合には、通常と異なる表示態様(たとえば、通常が常時点灯であれば点滅点灯等)にて有利区間払出比率を表示する。
このように有利区間割合、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率が規定割合を超えると、通常と異なる表示態様にて表示されるようになっており、射幸性が高い状態に制御されている可能性があることを警告できるようになっている。
また、メイン制御部41は、6000ゲームに到達していない状態には、たとえば、遊技機情報表示器50の上位2桁の表示を点滅させる等、通常とは異なる表示態様に制御することで、集計が6000ゲームに到達していないことが認識できるようになっており、表示されている割合、比率に偏りが生じている可能性が認識できるようになっている。
また、メイン制御部41は、過去6000ゲーム間の有利区間割合、総累計ゲーム数に対する有利区間割合、過去6000ゲーム間の連役払出比率、過去6000ゲーム間の役物払出比率、過去6000ゲーム間の有利区間払出比率、総累計払出数に対する連役払出比率、総累計払出数に対する役物払出比率、総累計払出数に対する有利区間払出比率を算出するために用いるデータが正常か否かを判定し、異常と判定された場合(総払出枚数より役物払出枚数、連役払出枚数、有利区間払出枚数が多い場合、格納された値がある一定のデータ形式(01繰り返し等)である場合等)には、異常と判定されたデータおよび当該データに関連するデータを初期化し、遊技機情報表示器50に異常が検知された旨の表示(たとえば、「FFFF」)をさせて、その旨を報知するようになっており、これらのデータの算出が正常に行われていないことを認識できるようになっている。
また、メイン制御部41は、データの収集を開始してから6000ゲームに到達するまでの期間、すなわち過去6000ゲーム間の有利区間割合、総累計ゲーム数に対する有利区間割合、過去6000ゲーム間の連役払出比率、過去6000ゲーム間の役物払出比率、過去6000ゲーム間の有利区間払出比率、総累計払出数に対する連役払出比率、総累計払出数に対する役物払出比率、総累計払出数に対する有利区間払出比率等を算出するためのデータが不十分な期間において、遊技機情報表示器50の表示内容が、データの収集を開始してから6000ゲーム以降の表示態様とは異なる態様(たとえば、一定間隔ごとに点滅させる等)表示されるようになっており、表示内容を算出するためのデータが不十分な期間であることを認識できるようになっている。
後述するように総累計データのオーバーフローを回避する処理において、当該総累計データ等を初期化した場合には、その旨を特定可能に、上述のように有利区間割合、役物払出比率、連役払出比率、有利区間払出比率等として正しい情報が表示されないように不正に操作された可能性がある場合とは異なる態様で、報知することが好ましく、このようにすることで、オーバーフローを回避する処理より総累計データが初期化されたこととを、有利区間割合等として正しい情報が表示されないようにするための不正な操作による初期化とは、別に認識させることができる。
次に、メイン制御部41が、これらの情報を表示するためのデータの集計、計算方法について図33と図34に基づいて説明する。図33は、遊技機情報表示器に表示されるデータの集計方法を示す図である。図34は、抽出処理において抽出されるデータを示す図である。
メイン制御部41は、上述の有利区間割合等のスロットマシン1に関する情報を集計して計算し、当該計算結果に基づく情報を、遊技制御基板40に搭載された遊技機情報表示器50に表示させる処理として遊技機情報表示処理を実行することが可能である。遊技機情報表示処理を行うためのプログラムは、上述の非遊技プログラムに含まれており、遊技機情報表示処理を実行する際にメイン制御部41が用いる各種データは、ROM41bの非遊技データ領域に記憶されている。また、メイン制御部41は、当該遊技機情報表示処理を実行する際に、RAM41cの非遊技データ領域をワークとして使用するようになっている。なお、メイン制御部41が遊技機情報表示処理を実行する際に使用する当該非遊技データ領域は、バックアップ電源によりバックアップされており、スロットマシン1への電力供給が停止しても、バックアップ電源により電力が供給される限り当該非遊技データ領域の記憶内容が保存されるようになっている。また、メイン制御部41は、上述のように設定値を変更する操作が行われることで、RAM41cの遊技データ領域に記憶されているデータは初期化されることとなるが、遊技機情報表示処理を実行する際に使用する当該非遊技データ領域は、設定値を変更する操作が行われる際や他の遊技データ領域について初期化条件が成立した際にも、初期化対象とされないようになっており、特に、上述の有利区間割合等のスロットマシン1に関する情報を集計し、計算し、表示させるためのデータが初期化されることがないようになっている。
図33に示すように、メイン制御部41のRAM41cにおける非遊技データ領域の所定領域には、スロットマシン1において行われたゲーム回数を計数可能なゲーム回数カウンタ、1ゲームごとに1加算され、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)が経過するごとに初期化される第1のゲーム数カウンタ、1ゲームごとに1加算され、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)を所定数(本実施形態では、15)で分割した所定期間(本実施形態では、400ゲーム)が経過するごとに初期化される第2のゲーム数カウンタ、1ゲームごとに1加算されるが初期化されることがない第3のゲーム数カウンタが設けられている。また、1セット分のデータを計数可能な第1〜第5のデータ計数バッファ、1セットで2バイトのデータを格納可能なバッファが15セット設けられている第1〜第5のリングバッファが設定されている。
メイン制御部41は、第1〜第5のデータ計数バッファおよび第1〜第5のリングバッファを用いて、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)において付与されたメダルの総枚数である総払出枚数、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)においてBBまたはRBに制御されている期間に付与されたメダルの枚数である役物払出枚数、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)においてBBに制御されている期間に付与されたメダルの枚数である連役払出枚数、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)においてATに制御される有利区間(ATに当選した後、ATに制御されてからATの残りゲーム数が0となりATの制御が終了されるまでの期間)において付与されたメダルの枚数である有利区間払出枚数、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)においてATに制御される有利区間(ATに当選した後、ATに制御されてからATの残りゲーム数が0となりATの制御が終了されるまでの期間)のゲーム数である遊技区間ゲーム回数を計数することが可能である。
具体的には、メイン制御部41は、小役の入賞に伴いメダルの払い出しが行われた場合には、第1のデータ計数バッファに、払い出されたメダルの枚数を加算し、BBまたはRBに制御されている期間において、小役の入賞に伴いメダルが払出された際に、当該払い出されたメダルの枚数を第2のデータ計数バッファに加算し、BBに制御されている期間において、小役の入賞に伴いメダルが払出された際に、当該払い出されたメダルの枚数を第3のデータ計数バッファに加算し、ATに制御される有利区間(ATに当選した後、ATに制御されてからATの残りゲーム数が0となりATの制御が終了されるまでの期間)において、小役の入賞に伴いメダルが払出された際に、当該払い出されたメダルの枚数を第4のデータ計数バッファに加算し、ATに制御される有利区間(ATに当選した後、ATに制御されてからATの残りゲーム数が0となりATの制御が終了されるまでの期間)においてゲームが行われた際に、第5のデータ計数バッファに1ゲームを加算する。なお、本実施形態では、メイン制御部41は、小役入賞の発生が判定されたタイミングで、第1〜第4のデータ計数バッファにメダル数を加算する構成であるが、第1〜第4のデータ計数バッファにメダル数が加算されるタイミングは、小役入賞の発生により実際にメダルが付与されたタイミング(クレジットの加算または実際のメダルの払出の検出)でもよい。
そして、第2のゲーム数カウンタに基づいて、所定期間が経過したことが特定されるごとに、第1〜第5のリングバッファの所定のセットのバッファ(前回更新されたセット+1セット目のバッファ、初回または前回更新されたセットが15セット目の場合は1セット目のバッファ)を初期化し、第1〜第5のデータ計数カウンタ値を、第1〜第5のリングバッファの所定のセットのバッファに加算するとともに、第1〜第5のデータ計数バッファ値を、RAM41cの非遊技データ領域に設けられた3バイトの集計データ領域A’〜D’、F’にそれぞれ加算する。また、RAM41cの非遊技データ領域に設けられた3バイトの集計データ領域a’〜d’、f’を初期化し、第1〜第5のリングバッファの1セット目から15セット目までの全てのセットのバッファのデータを、対応する集計データ領域a’〜d’、f’に順次加算する。その後、第1〜第5のデータバッファを初期化する。また、集計データ領域E’を第3のゲーム数カウンタの値に更新する。
これらの処理を行うことにより、所定期間ごとに、第1〜第5のリングバッファの所定のセットのバッファのデータ、集計データ領域a’〜d’、f’、A’〜F’がそれぞれ最新の情報に更新されることとなる。
また、メイン制御部41は、所定期間が経過したことが特定されるごとに、集計データ領域a’〜d’、A’〜D’をそれぞれ最新の情報に更新した後、当該集計データ領域のうち集計データ領域a’A’に設定されているデータが3バイトに達しているか否かを判定して、3バイトに達していないデータについては、当該集計データ領域a’、A’のデータをRAM41cの非遊技データ領域に設けられた2バイトの二次演算データ領域a、Aに設定する。一方、3バイトに達しているデータについて所定の16ビット分のデータを抽出する抽出処理を行い、抽出されたデータを対応する二次演算データ領域a、Aに設定する。図34(a)に示すように、抽出処理では、集計データ領域のデータを参照して、最上位の位を特定し、当該最上の位を示す最上位データをRAM41cの非遊技データ領域の所定領域に設定する。そして、当該最上位の位以下の16ビットのデータを抽出する。
また、当該集計データ領域のうちb’〜d’については、集計データ領域b’〜d’のデータにそれぞれ100を乗算した値を、RAM41cの非遊技データ領域に設けられた3バイトの一次演算データ領域b”〜d”にそれぞれ設定する。その後、集計データ領域aについて抽出処理が行われたか否かを参照し、集計データ領域aについて抽出処理が行われていない場合には、当該集計データ領域b”〜d”のデータをRAM41cの非遊技データ領域に設けられた2バイトの二次演算データ領域b〜dに設定する。一方、集計データ領域aについて抽出処理が行われている場合には、抽出処理を行い、集計データ領域aの抽出処理において特定された最上位を特定し、当該最上位以下の16ビット分のデータを抽出して、二次演算データ領域b〜dに設定する。
また、当該集計データ領域のうちB’〜D’については、集計データ領域B’〜D’のデータにそれぞれ100を乗算した値を、RAM41cの非遊技データ領域に設けられた3バイトの一次演算データ領域B”〜D”にそれぞれ設定する。その後、集計データ領域Aについて抽出処理が行われたか否かを参照し、集計データ領域Aについて抽出処理が行われていない場合には、当該集計データ領域B”〜D”のデータをRAM41cの非遊技データ領域に設けられた2バイトの二次演算データ領域B〜Dに設定する。一方、集計データ領域Aについて抽出処理が行われている場合には、抽出処理を行い、集計データ領域Aの抽出処理において特定された最上位を特定し、当該最上位以下の16ビット分のデータを抽出して、二次演算データ領域B〜Dに設定する。
そして、メイン制御部41は、二次演算データ領域bのデータを、二次演算データ領域aのデータで除算することで、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)における総払出枚数の割合を算出し、二次演算データ領域cのデータを、二次演算データ領域aのデータで除算することで、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)における役物出枚数の割合を算出し、二次演算データ領域cのデータを、二次演算データ領域aのデータで除算することで、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)における連役出枚数の割合を算出し、二次演算データ領域dのデータを、二次演算データ領域aのデータで除算することで、特定期間(本実施形態では、6000ゲーム)における有利区間払出枚数の割合を算出する。
また、二次演算データ領域Bのデータを、二次演算データ領域Aのデータで除算することで、スロットマシン1における累計の総払出枚数の割合を算出し、二次演算データ領域Bのデータを、二次演算データ領域Aのデータで除算することで、スロットマシン1における累計の役物出枚数の割合を算出し、二次演算データ領域Cのデータを、二次演算データ領域Aのデータで除算することで、スロットマシン1における累計の連役出枚数の割合を算出し、二次演算データ領域Dのデータを、二次演算データ領域Aのデータで除算することで、スロットマシン1における累計の有利区間払出枚数の割合を算出する。
また、メイン制御部41は、所定期間が経過したことが特定されるごとに、集計データ領域f’、E’、F’をそれぞれ最新の情報に更新した後、当該集計データ領域のうち集計データ領域E’に設定されているデータが3バイトに達しているか否かを判定して、3バイトに達していない場合には、当該集計データ領域E’のデータをRAM41cの非遊技データ領域に設けられた2バイトの二次演算データ領域Eに設定する。一方、3バイトに達している場合には抽出処理を行い、抽出されたデータを対応する二次演算データ領域Eに設定する。
また、当該集計データ領域f’については、集計データ領域f’のデータに100を乗算した値を、RAM41cの非遊技データ領域に設けられた3バイトの一次演算データ領域f”に設定する。その後、集計データ領域f”に設定されているデータが3バイトに達しているか否かを判定して、3バイトに達していない場合には、当該集計データ領域f”のデータをRAM41cの非遊技データ領域に設けられた2バイトの二次演算データ領域fに設定する。一方、3バイトに達している場合には抽出処理を行い、抽出されたデータを対応する二次演算データ領域fに設定する。
また、集計データ領域fについて抽出処理が行われたか否かを参照し、集計データ領域fについて抽出処理が行われていない場合には、所定期間のゲーム数である6000をRAM41cの非遊技データ領域に設けられた2バイトの二次演算データ領域gに設定する。一方、集計データ領域fについて抽出処理が行われている場合には、所定期間のゲーム数である6000について抽出処理を行い、集計データ領域fの抽出処理において特定された最上位を特定し、当該最上位以下の16ビット分のデータを抽出して、二次演算データ領域gに設定する。
また、当該集計データ領域F’については、集計データ領域F’のデータに100を乗算した値を、RAM41cの非遊技データ領域に設けられた3バイトの一次演算データ領域F”に設定する。その後、集計データ領域Eについて抽出処理が行われたか否かを参照し、集計データ領域Eについて抽出処理が行われていない場合には、当該集計データ領域F”のデータをRAM41cの非遊技データ領域に設けられた2バイトの二次演算データ領域Fに設定する。一方、集計データ領域Eについて抽出処理が行われている場合には、抽出処理を行い、集計データ領域Eの抽出処理において特定された最上位を特定し、当該最上位以下の16ビット分のデータを抽出して、二次演算データ領域Fに設定する。
そして、メイン制御部41は、二次演算データ領域Fのデータを、二次演算データ領域Eのデータで除算することで、スロットマシン1における総累計のゲーム数における有利区間ゲーム回数の割合を算出し、二次演算データ領域fのデータを、二次演算データ領域gで除算することで、所定期間における有利区間ゲーム回数の割合を算出する。
メイン制御部41は、所定時間ごとに、二次演算データ領域の該当領域を参照して、所定期間の総払出枚数の割合、総累計の総払出枚数の割合、所定期間の連役払出枚数の割合、所定期間の役物払出枚数の割合、所定期間の有利区間払出枚数の割合、総累計の連役払出枚数の割合、総累計の役物払出枚数の割合、総累計の有利区間払出枚数の割合を特定して、遊技機情報表示器50の出力バッファに設定することで、遊技機情報表示器50に表示させる。
メイン制御部41は、所定期間が経過したときに、第1〜第5リングバッファのデータに基づいて二次演算データを算出する、すなわち所定期間が経過するごとに、二次演算データを更新するので、所定期間が経過するまでは前回算出された二次演算データが維持され、当該二次演算データに基づいて、遊技機情報表示器50に総払出枚数等を表示させるので、前回の所定期間が経過した後、次の所定期間が経過するまでは、前回の所定期間が経過したときの、総払出枚数等が遊技機情報表示器50に表示されることとなる。
なお、所定時間ごとに、上述の総払出枚数等に加えて、所定期間の有利区間ゲーム回数、累計の有利区間ゲーム回数を特定して、遊技機情報表示器50の出力バッファに設定することで、遊技機情報表示器50に表示させる構成としてもよい。
また、本実施形態では、3バイトからなる総累計データがオーバーフローし得る場合、すなわち総支払枚数等のデータが3バイト以上の数値に達し得る場合には、オーバーフローを回避する処理を実行して、一度関連するデータを消去する。
詳しくは、総累計データが予め定められた規定数に達したときに、当該規定数に達した総累計データおよび当該総累計データに関連するデータを初期化する。この際、規定数に達した総累計データに関連するデータは、演算に用いられる全てのデータ(本実施形態では、総支払枚数、役物払出枚数、連役払出枚数、ゲーム回数、有利区間ゲーム回数の集計データの全て)を初期化するようにしてもよいし、相対的に関連性の高い一部データ(たとえば、総累計データとして総払出枚数の集計データA’が規定数に達した場合には、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率の演算の際に集計データA’とともに用いられる連役払出枚数の集計データB’比率、役物払出枚数の集計データC’、有利区間払出枚数の集計データD’、総累計データとしてゲーム数の集計データE’が規定数に達した場合には、有利区間割合(F/E)の演算の際に集計データE’とともに用いられる有利区間ゲーム回数の集計データF’)を初期化するようにしてもよい。
なお、総累計データが予め定められた規定数に達したときに、当該規定数に達した総累計データおよび当該総累計データに関連するデータを、所定の比率で減少させる(たとえば、総累計データを現在の値を0.5倍する等)ことで、総累計データのオーバーフローを回避するようにしても良く、この際に、規定数に達した総累計データおよび当該総累計データに関連するデータの全てのデータを所定の比率で減少させるようにしてもよいし、規定数に達した総累計データおよび当該総累計データと相対的に関連性の高い一部データを所定の比率で減少させるようにしてもよい。
また、総累計データが予め定められた規定数に達したときに、当該規定数に達した総累計データおよび当該総累計データに関連するデータを初期化または減少等する場合において、総累計データの規定数は、総累計データの最大値(RAM41cの各集計データ領域(3バイト)に格納可能な値の最大値)であってもよいし、総累計データの最大値よりも小さな所定の値(3バイト内で切りのいい値、たとえば、「16000000(10進数)」等)であってもよい。
また、本実施形態では、3バイトからなる総累計データがオーバーフローし得る場合、すなわち総支払枚数等のデータが3バイト以上の数値に達し得る場合には、オーバーフローを回避する処理として、一度関連するデータを消去する構成であるが、関連するデータを消去せずに、計数を停止する構成であってもよい。
また、これら遊技機情報表示器50に表示されるデータは、1ゲームごとに実施するようにしてもよいし、入賞が発生したゲームだけ実施するようにしてもよい。
遊技機に用いられるマイクロコンピュータは小数点以下の演算を行うことができないため、本実施形態では、以下の第1の演算方法を用いて演算を行っている。第1の演算方法においては、まず、分子の値を100倍する。そしてこの100倍した値を分母の値で除算する。これにより小数点以下の演算を行うことなく割合を算出することができる。つまり、被除数を100倍することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000倍すればよい。
なお、小数点以下の演算を行うことができないマイクロコンピュータが行う演算方法としては、以下の第2の演算方法を用いてもよい。第2の演算方法では、まず、分母の値を100で除算する。そしてこの100で除算した値で分子の値を除算する。これにより小数点以下の演算を行うことなく割合を算出することができる。つまり、除数を100で除算することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000で除算すればよい。
また、遊技機に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。従って、本実施形態では、演算を容易にするために、下位ビットを必要に応じて切り捨てるようになっている。このような演算方法を用いることで遊技機で用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になる一方で誤差が生じる。ただし、算出するための期間が長くなることにより誤差は縮小され、本来の数値に近似することとなる。このため、本実施形態では、演算の対象となる値が2バイト以下の場合には、下位ビットを切り捨てることなく、そのままの値を用いて演算を行い、演算の対象となる値が2バイトを超える場合に、下位ビットを切り捨てた値を用いて演算を行うようになっている。
従来のスロットマシンでは、予め定められた設計値に基づいて遊技者にとって有利な状態に制御されるようになっている。
しかしながら、このような従来の方法では、遊技店に設置された後は、予め定められた設計値に基づいて有利な状態に制御されているか否かを確認することが困難であった。
これに対して本実施形態では、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において付与されたメダルの総数に占める特定期間における有利期間(BB、RB、有利区間)において付与されたメダルの総数の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率が算出され、遊技機情報表示器50に表示されるので、スロットマシン1が市場に出荷された後も予め定められた設計値に基づいて有利な状態に制御されているか否かを確認することができる。
また、本実施形態では、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において有利期間(有利区間)に制御されたゲーム数の割合である有利区間比率が算出され、遊技機情報表示器50に表示されるので、市場に出荷された後も射幸性の度合いとなる情報を確認することができる。
なお、本実施形態では、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において有利区間に制御されたゲーム数の割合である有利区間比率が算出され、遊技機情報表示器50に表示される構成であるが、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)においてBB、RB等のボーナスに制御されたゲーム数の割合が算出され、遊技機情報表示器50に表示される構成としても良く、このような構成でも市場に出荷された後も射幸性の度合いとなる情報を確認することができる。
また、本実施形態では、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)の連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する際に、これらの元となるデータが所定条件を満たすか否かに応じて異なる算出方法により連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出するので、これらの元となるデータに合わせて最適な算出方法を選択することができる。たとえば、特定期間における払出総数、特定期間の有利区間における払出総数が、2バイト以内であれば、算出の元となるデータを加工することなくそのまま用いて連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する一方、特定期間における払出総数、特定期間の有利区間における払出総数が、2バイトを超える場合であれば、算出の元となるデータを2バイト以内のデータに加工してから連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出することで、誤差の少ない最適な算出方法にて連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出することができる。
なお、本実施形態では、第1の期間(過去6000ゲーム間)において付与されたメダルの総数に占める第1の期間における有利期間(BB、RB、有利区間)において付与されたメダルの総数の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率、第2の期間(工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において付与されたメダルの総数に占める第2の期間における有利期間(BB、RB、有利区間)において付与されたメダルの総数の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率が算出され、それぞれ遊技機情報表示器50に表示されるとともに、第1の期間における連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する場合にも、第2の期間における連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する場合にも、共通の算出方法により連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率が算出される構成であるが、第1の期間における連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する方法と、第2の期間における連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する方法とが異なる構成としてもよい。たとえば、上記の例では、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出するにあたり、分子を100倍して結果が%となるようにしているが、分母を1/100倍して結果が%となるようにすると、第1の期間における総払出枚数は、2バイト以内に収めることができる。このような構成においては、第1の期間における連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する場合には、算出の元となるデータを加工することなくそのまま用いて連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する一方、第2の期間における連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する場合には、算出の元となるデータを2バイト以内のデータに加工してから連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出することで、用いるデータの容量に応じて最適な方法で連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出することができるようになる。
また、本実施形態では、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)の連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する際に用いるデータが、特定期間における総払出枚数、特定期間における有利区間の総払出枚数とは別個に記憶されるので、特定期間の連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を簡単な手順で算出することができる。
また、本実施形態では、特定ゲーム数(6000ゲーム)の期間における連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出するにあたり、特定ゲーム数を所定数(15)で分割した所定ゲーム数(400ゲーム)の期間の総払出枚数、所定ゲーム数の期間の役物払出枚数、所定ゲーム数の期間の連役払出枚数、所定ゲーム数の期間の有利区間払出枚数をそれぞれ記憶する15セットのバッファからなるリングバッファを備え、これらリングバッファに記憶された総払出枚数、役物払出枚数、連役払出枚数、有利区間払出枚数をそれぞれ合算することで、特定ゲーム数の期間における総払出枚数、役物払出枚数、連役払出枚数、有利区間払出枚数を算出し、特定ゲーム数(6000ゲーム)の期間における連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出するようになっており、直近の特定ゲーム数における連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を容易に算出することができる。
また、本実施形態では、特定ゲーム数(6000ゲーム)の期間における有利区間割合を算出するにあたり、特定ゲーム数を所定数(15)で分割した所定ゲーム数(400ゲーム)の期間の有利区間のゲーム数をそれぞれ記憶する15セットのバッファからなるリングバッファを備え、これらリングバッファに記憶された有利区間のゲーム数を合算することで、特定ゲーム数の期間における有利区間のゲーム数を算出し、特定ゲーム数(6000ゲーム)の期間における有利区間のゲーム数を算出するようになっており、直近の特定ゲーム数における有利区間のゲーム数を容易に算出することができる。
また、本実施形態では、遊技制御基板40は、透明な樹脂を成形した基板ケース120aに収容された状態で筐体1aに取り付けられており、遊技機情報表示器50は、遊技制御基板40が基板ケース120aに収容され、筐体1aに取り付けられた状態で、基板ケース120aを介してその表示内容を視認できるようなっている。また、基板ケース120aは、遊技制御基板40を収容した後封止されるようになっており、封止された状態では、痕跡を残すことなく封止を解除して開放することができないようになっている。このため、遊技機情報表示器50に不正な細工がされることを防止できる。
また、本実施形態では、RAM41cに遊技の進行に応じたデータが記憶される遊技RAM領域と、遊技機情報表示器50に役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率等を表示するために用いられるデータが記憶される非遊技RAM領域と、を備え、設定変更状態への移行等によりRAM41cの初期化条件が成立した場合に、遊技RAM領域のデータは初期化される一方、非遊技RAM領域のデータは初期化されないので、初期化条件が成立した場合でも、それ以前のデータを加味して役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率等を算出して表示することができる。
本実施形態では、メイン制御部41により、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において付与されたメダルの総数に占める特定期間における有利期間(BB、RB、有利区間)において付与されたメダルの総数の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出し、遊技制御基板40に搭載された遊技機情報表示器50に表示させる構成であり、遊技機情報表示器50は、遊技制御基板40が基板ケース120aに封入されている状態で、当該基板ケース120aの外部から表示内容を視認可能となっているとともに、遊技制御基板40に封入された基板ケース120aは、筐体1aの内部に配置されるようになっており、筐体1aの内部は、遊技機情報表示器50の視認性を妨げないように構成されているため、スロットマシン1の前面扉1bを開放するだけで遊技機情報表示器50の表示を確認することが可能であり、遊技機情報表示器50の表示に基づいて、設計値に基づいて有利な状態に制御されているか否かを容易に確認することができる。
本実施形態では、メイン制御部41により、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において付与されたメダルの総数に占める特定期間における有利期間(BB、RB、有利区間)において付与されたメダルの総数の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出し、遊技制御基板40に搭載された遊技機情報表示器50に表示させる構成であり、ボーナス中、有利区間中やボーナスの持越中に設定変更がされてボーナスや有利区間が強制的に終了されたり、持越中のボーナスがクリアされたり、ボーナスの持越中のままゲームが規定数以上行われたり、故意に有利区間を終了させる操作が行われたり、遊技機情報表示器50に接続不良が生じたりしたこと、すなわち有利区間割合、役物払出比率、連役払出比率、有利区間払出比率等として正しい情報が表示されないように不正に操作された可能性があることを検出するようになっており、有利区間割合、役物払出比率、連役払出比率、有利区間払出比率等として正しい情報が遊技機情報表示器50により適正に表示されなくなる可能性のある事象が発生したことが検知されるので、これらの情報が適正に表示されないようにする不正を防止できる。
本実施形態では、メイン制御部41により、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において付与されたメダルの総数に占める特定期間における有利期間(BB、RB、有利区間)において付与されたメダルの総数の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出し、遊技制御基板40に搭載された遊技機情報表示器50に表示させる構成であり、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する際に用いる総支払枚数等のデータが3バイト以上の数値に達する場合には、オーバーフローを回避する処理を実行して、一度関連するデータを消去することで、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出する際に用いる総支払枚数等のデータが上限値を超えることが回避されるため、連役払出比率等を算出する際に用いる総支払枚数等のデータが上限値を超えてしまう状況に至っても、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出して、これらの情報を遊技機情報表示器50に表示させることができる。
本実施形態では、メイン制御部41により、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において付与されたメダルの総数に占める特定期間における有利期間(BB、RB、有利区間)において付与されたメダルの総数の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出し、遊技制御基板40に搭載された遊技機情報表示器50に表示させる構成であり、メイン制御部41は、遊技機情報表示器50において連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率等の情報を、所定の表示順にて周期的(本実施形態では、30秒ごと)に切り替えて表示するようになっており、これら連役払出比率等の表示が一巡し終えるまでの一の期間内においては、これらの値が新たな値に更新され得る場合であっても、新たな値に更新することを制限して、元の値を用いて表示を一巡させるので、遊技機情報表示器50において連役払出比率等の多くの情報を効率良く表示することができるとともに、一の周期で表示される複数種類の情報として同時期に更新された情報が表示されるので、一の周期中に異なる時期の情報が混在してしまうことを防止できる。
本実施形態では、メイン制御部41により、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において付与されたメダルの総数に占める特定期間における有利期間(BB、RB、有利区間)において付与されたメダルの総数の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出し、遊技制御基板40に搭載された遊技機情報表示器50に表示させる構成であり、メイン制御部41は、過去6000ゲーム間の有利区間割合、総累計ゲーム数に対する有利区間割合、過去6000ゲーム間の連役払出比率、過去6000ゲーム間の役物払出比率、過去6000ゲーム間の有利区間払出比率、総累計払出数に対する連役払出比率、総累計払出数に対する役物払出比率、総累計払出数に対する有利区間払出比率を算出するために用いるデータが正常か否かを判定し、これらのデータの少なくともいずれかに異常と判定された場合には、異常と判定されたデータおよび当該データに関連するデータを初期化し、異常が検知された旨の表示(たとえば、「FFFF」)を遊技機情報表示器50にさせて、その旨を報知するようになっているので、有利区間割合等を算出するのに必要なデータが初期化されたことで、これらのデータの算出が正常に行われておらず、有利区間割合等が正常な値ではない可能性を認識させることができる。
本実施形態では、メイン制御部41により、特定期間(過去6000ゲーム間、工場出荷時または何らかの原因でRAM41cのデータが初期化されてから現在までの期間)において付与されたメダルの総数に占める特定期間における有利期間(BB、RB、有利区間)において付与されたメダルの総数の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出し、遊技制御基板40に搭載された遊技機情報表示器50に表示させる構成であり、メイン制御部41は、ゲームの進行に応じて小役入賞の発生が判定されたタイミング、すなわち、メダルが払い出される小役の図柄組合せリールに停止されたときに、メダルが実際に払い出されて、払い出しが完了するのを待つことなく、データ計数バッファにメダル数を加算するので、小役の入賞に伴う払い出しが完了するのを待つことなく連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率の算出に用いられるデータを更新することができる。
なお、本実施形態では、メイン制御部41は、ゲームの進行に応じて小役入賞の発生が判定されたタイミングで、データ計数バッファにメダル数を加算する構成であるが、データ計数バッファにメダル数が加算されるタイミングは、小役入賞の発生により実際にメダルが付与されたタイミング(クレジットの加算または実際のメダルの払出の検出)とする構成であっても良く、このような構成とすることで、メダルが払い出される小役の図柄組合せリールに停止されたときに、メダルが実際に払い出されて、払い出しが完了してから、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率の算出に用いられるデータを更新することができる。
以上、本発明の本実施形態および変形例を図面により説明してきたが、本発明はこれらの本実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記本実施形態および変形例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用してもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記本実施形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用してもよい。
[主な効果]
(1) 図18に示すように、不正行為を防止する観点から重要度が高い払出エラー、投入エラー、RAM異常エラーが発生したときには、ナビ表示器12Aを用いてエラーの発生が報知されるものの、重要度が低い満タンエラーが発生したときにはナビ表示器12Aを用いてはエラーの発生が報知されない。そのため、重要度に応じてエラーの報知を行うことができ、エラーの報知を好適に行うことができる。また、重要度の高いエラーについては2つの表示器(ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12)を用いて報知するため、1つの表示器を用いて報知するときに比べて、遊技者および店員の注目を集めることができる。
(2) 図18に示すように、重要度が高いRAM異常エラーを報知する際に、ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12のいずれにおいても「E8」を表示することでエラーの発生を報知するため、異常の発生を分かりやすく報知できる。
(3) 重要度の低い満タンエラーについて遊技補助表示器12を用いて報知する場合は、ナビ表示器12Aの表示態様は変化しない。そのため、ナビ表示器12Aの表示態様がエラーとは関係のない態様に変わったり、表示がクリアされたりすることによって、エラーの発生が分かりにくくなることを防止することができるとともに、遊技補助表示器12の報知態様に注目させることができる。また、満タンエラーが発生した場合には、ナビ表示器12Aの報知態様を変えないため、満タンエラーが発生したときにおいては、異常が解除された後のナビ表示器12Aの報知態様をどうするか等の判断をする処理が必要ない。
(4) 図19(B)の(ウ)に示すように、ナビ表示器12Aに表示された表示の更新タイミングが、ナビ報知の情報が必要なくなる第3停止操作にかかるストップスイッチ8に対する操作に関連したタイミングであるため、不要な情報を報知させておくことで遊技者を困惑させることを防止することができ、ナビ表示器12Aにより報知されているナビ報知を好適なタイミングで更新できる。
(5) 図19(C)の(エ)に示すように、遊技補助表示器12に表示する入賞に関連する情報であるメダルの払い出し枚数を表示するタイミングが、入賞の発生有無が判定可能な第3停止操作にかかるストップスイッチ8への操作を終了したタイミングであるため、遊技者が1ゲーム内における最終操作を終了したタイミングで遊技補助表示器12の表示を入賞に関連する情報にすることができる。これにより、遊技者は1ゲームにおける最終操作を終了したタイミングで入賞に関する情報を確認することができる。また、図19(B)の(ウ)および図19(C)の(エ)に示すように、ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングと、遊技補助表示器12を更新するタイミングとが異なるため、各表示器に表示される情報が異なる情報であることを遊技者に認識させることができる。
(6) 図19(D)の(エ)に示すように、遊技補助表示器12に表示されたメダルの払い出し枚数は、ゲームの開始に関する操作である賭数の設定にかかる操作(MAXBETスイッチ6への操作)がされたタイミングにクリアされる。そのため、遊技補助表示器12に表示されたメダルの払い出し枚数がいつの遊技のときに発生した入賞であるかがわかりやくす、遊技補助表示器12により報知されている情報を好適なタイミングで更新できる。
(7) 図18に示すように、満タンエラーが発生した場合は、エラーが報知されている間もナビ表示器12Aの表示は変化しない。そのため、ナビ表示器12Aに表示されたナビ番号の更新タイミングが次遊技の開始タイミングとした場合には、エラー報知されている間もナビ表示器12Aにナビ番号が表示されたままになるため、遊技者は操作手順を確認することができる。
(8) 図5に示すように、他の領域と区別された遊技用表示部13を示す領域内であって、遊技補助表示器12とナビ表示器12Aとが互いに近傍に配置されており、かつ、遊技者が遊技補助表示器12とナビ表示器12Aとを判別可能な態様で配置されている。そのため、遊技者が遊技補助表示器12とナビ表示器12Aとを誤認することを防止することができる。
(9) 遊技補助表示器12として、赤色に点灯させることが可能な表示器を用い、ナビ表示器12Aとして、青色に点灯させることが可能な表示器を用いるようにしてもよく、このようにすることで、遊技者はナビ表示器12Aと遊技補助表示器12とを構成する色によって2つの表示器を識別することができ、遊技者がナビ表示器12Aと遊技補助表示器12とを誤認することを防止することができる。
(10) 図5に示すように、ナビ表示器12Aの中央を通るナビ縦軸121Aと遊技補助表示器12の中央を通る遊技補助縦軸121とが一致せず、かつ、ナビ表示器12Aの中央を通るナビ横軸122Aと遊技補助表示器12の中央を通る遊技補助横軸122とが一致しないようにナビ表示器12Aは配置されている。そのため、ナビ表示器12Aは遊技補助表示器12と縦並びにも横並びにもならない位置に配置されることになり、遊技者がナビ表示器12Aと遊技補助表示器12とを誤認することを防止することができる。
(11) 図5に示すように、遊技補助表示器12を構成する枠の形状は長方形であるのに対して、ナビ表示器12Aを構成する枠の形状は六角形である。これにより、遊技者は枠の形状によってナビ表示器12Aと遊技補助表示器12とを判別することができ、遊技者がナビ表示器12Aと遊技補助表示器12とを誤認することを防止することができる。
(12) 過去6000ゲーム間において付与された総払出枚数に占めるBB、RB等の有利区間において付与された連役払出枚数、役物払出枚数、有利区間払出枚数等の割合である連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率等が算出され、遊技機情報表示器50に表示されるので、市場に出荷された後も予め定められた設計値に基づいて有利に制御されているか否かを確認することができる。また、図3に示すように、遊技機情報表示器50の視認性が妨げないように構成されているため、設計値に基づいて有利に制御されているか否かを容易に確認することができる。
(13) 過去6000ゲーム間を15個に分割した400ゲーム間において付与された総払出枚数を記憶する領域と、400ゲーム間のうちBB、RB等の有利に制御された期間において付与された連役払出枚数、役物払出枚数、有利区間払出枚数等を記憶する領域と、をそれぞれ15個備えている。また、過去6000ゲーム間の総払出枚数は15セットのバッファを備えたリングバッファに記憶された総払出枚数を合算することで算出される。また、過去6000ゲーム間の連役払出枚数、役物払出枚数、有利区間払出枚数等は15セットのバッファを備えたリングバッファに記憶された連役払出枚数、役物払出枚数、有利区間払出枚数等を合算することで算出される。そのため、400ゲーム間における総払出し枚数や、連役払出枚数、役物払出枚数、有利区間払出枚数を容易に算出することができる。
(14) サブ制御部91のRAM91cには、遊技の進行に応じたデータが記憶される遊技RAM領域と、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率等を算出するのに必要なデータが記憶される非遊技RAM領域とが備えられている。また、設定変更操作が行われたことに応じて、遊技RAM領域に記憶されたデータは初期化される一方で、非遊技RAM領域に記憶されたデータは初期化されない。そのため、設定変更操作が行われた場合でも、設定変更操作が行われる以前のデータを加味して連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率等を算出して、これらの情報を遊技機情報表示器50に表示できる。
(15) 有利区間割合が算出され、遊技機情報表示器50に有利区間割合が表示されるので、市場に出荷された後も予め定められた設計値に基づいて有利に制御されているか否かを確認することができる。また、図3に示すように、遊技機情報表示器50の視認性が妨げないように構成されているため、設計値に基づいて有利に制御されているか否かを容易に確認することができる。
(16) 過去6000ゲーム間を15で分割した400ゲーム間のうちBB、RB、有利区間に制御されたゲーム数である有利区間ゲーム数を記憶するリングバッファを15セット備え、過去6000ゲーム間の有利区間ゲーム数を15セットのバッファを備えたリングバッファに記憶された有利区間ゲーム数を合算することで算出する。そのため直近の400ゲーム間における有利区間ゲーム数を容易に算出することができる。
(17)RAM41cには、遊技の進行に応じたデータが記憶される遊技RAM領域と、有利区間割合等を算出するのに必要なデータが記憶される非遊技RAM領域とが設けられている。また、設定変更操作が行われたときに、遊技RAM領域に記憶されたデータは初期化される一方で、非遊技RAM領域に記憶されたデータは初期化されない。そのため、設定変更操作が行われたときでも、それ以前のデータを加味して有利区間割合等を算出して報知することができる。
(18) 図3に示すように、遊技機情報表示器50が遊技制御基板40に搭載されるとともに、遊技制御基板40が痕跡を残すことなく開放不能な基板ケース120aに収容された状態で報知内容が確認可能とされている。そのため、遊技機情報表示器50に不正な細工がされることを防止できる。
変形例
本発明は、上記実施形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施形態の変形例について説明する。
[ナビ表示器12Aの表示の更新タイミング]
実施形態では、ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングを図19(B)に示すように、第3停止操作にかかるストップスイッチ8を押下したタイミングとしたが、異なるタイミングで更新してもよい。図35〜37を用いて、ナビ表示器12Aに表示されたナビ番号を更新するタイミングの主な3つの変形例について説明する。
(1) ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングを、入賞の発生有無に関連した処理を実行しているときとしてもよい。具体的には、図35に示すように、表示器更新処理において、小役に入賞している場合は(SA250でYES)、払出処理を実行した後に(SA251)、ナビ表示器12Aの表示をクリアするようにしてもよい(SA255)。また、再遊技役に入賞している場合は(SA252でYES)、リプレイフラグをセットし(SA253)、ナビ表示器12Aの表示を更新せずに表示器更新処理を終了する。また、再遊技役と小役のいずれにも入賞していない場合(SA252でYES)、つまり特別役に入賞したか、あるいは、いずれの抽選対象役にも入賞しなかった場合は、いずれの処理も行わないでナビ表示器12Aの表示をクリアするようにしてもよい(SA255)。
再遊技役に入賞している場合は、表示器更新処理においては、ナビ表示器12Aの表示を更新することなく、処理を終了する。再遊技役に入賞している場合は、次遊技が開始されるときに実行される賭数設定処理(BET処理)において、自動BETがされ、リプレイフラグがクリアされたタイミングでナビ表示器12Aの表示が更新される。
このように、遊技が終了するタイミングである、入賞の発生有無に関連した処理の実行に関連したタイミングで、タイミングでナビ表示器12Aの表示が更新されるため、遊技の区切りをナビ表示器12Aの表示を更新することによって表すことができ、ナビ表示器12Aに表示されているナビ番号を好適なタイミングで更新できる。
なお、入賞の発生有無に関連した処理の実行に関連したタイミングとは、入賞の発生有無に関連した処理の実行を開始するタイミング、実行中のタイミング、処理を終了したときのタイミングを含む。また、入賞の発生有無に関連した処理とは、入賞判定処理や自動BET処理、払出処理等を含む。つまり、ナビ表示器12Aの更新は、表示器更新処理を設けずに、入賞判定処理において、入賞判定を開始したタイミングでナビ表示器12Aの表示を更新するようにしてもよい。また、小役に入賞していると判定したタイミングでナビ表示器12Aの表示を更新するようにしてもよい。また、メダルの払出処理を実行するときまたは払出処理の実行中にナビ表示器12Aの表示を更新するようにしてもよい。また、払出処理を開始したタイミングでナビ表示器12Aの表示を更新するようにしてもよい。再遊技役に入賞している場合においても、入賞判定処理において、再遊技役に入賞していると判定したタイミングでナビ表示器12Aの表示を更新するようにしてもよい。また、表示器更新処理を設けず、入賞判定処理において再遊技役に入賞していると判定したときにリプレイフラグをセットするとともにナビ表示器12Aの表示を更新するようにしてもよい。また、自動BETを実行するとき、または自動BETの実行中にナビ表示器12Aの表示を更新するようにしてもよい。また、遊技状態の移行が伴う抽選対象役に入賞している場合は、遊技状態を移行する処理をするタイミングでナビ表示器を更新するようにしてもよい。
また、ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングを、入賞の発生有無に関連した処理を実行しているときとした場合であっても、実施形態のように、遊技補助表示器12の表示の更新タイミングを第3停止操作にかかるストップスイッチ8から遊技者の手が離れたときとした場合、ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングと遊技補助表示器12の表示の更新タイミングとが異なるため、各表示器に表示される情報が異なる情報であることを遊技者に認識させることができる。
入賞の発生有無に関連した処理に関連した処理を実行しているときにナビ表示器12Aに表示されたナビ番号が更新される場合に、遊技補助表示器12だけを用いてエラーを報知するときは、エラーの報知時に入賞した抽選対象役に応じてナビ表示器12Aの表示内容が異なる。具体的には、ナビ表示器12Aにナビ番号が表示されているときに、再遊技役に入賞した場合(たとえば、再遊技役に対応する表示結果が導出表示された場合)、次遊技中に実行される自動BET時にナビ表示器12Aの表示が更新される。一方、小役に入賞した場合(たとえば、小役に対応する表示結果が導出表示された場合)、払出処理が実行されるときにナビ表示器12Aの表示が更新される。そのため、エラーの報知時において、ナビ表示器12Aにナビ番号が表示されているときに、再遊技役に入賞した場合は、ナビ表示器12Aにはナビ番号が表示されたままとなる。また、エラーの報知時において、ナビ表示器12Aにナビ番号が表示されているときに、小役に入賞した場合は、ナビ表示器12Aの表示はクリアされている。また、同様に、はずれ時または特別役に入賞した場合も、当該遊技に関する処理中にナビ表示器12Aの表示がクリアされるため、エラーの報知時にはナビ表示器12Aの表示はクリアされている。
入賞の発生有無に関連した処理を実行しているときにナビ表示器12Aに表示されたナビ番号が更新される場合に、遊技補助表示器12だけを用いてエラーを報知するときは、いずれの抽選対象役に入賞した場合であっても、異常の発生の有無に関わらず同じ処理をすればよいため、スロットマシンの処理負担を軽減することができる。
(2) ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングを、遊技者が遊技の開始に関する操作をしたときとしてもよい。具体的には、図36(D’)に示すように、当該遊技において再遊技役に入賞していないときは、当該遊技の次の遊技の開始に関する操作であるMAXBETスイッチ6への操作がされたときにナビ表示器12Aの表示を更新してもよい。また、当該遊技において再遊技役に入賞しているときは、当該遊技の次の遊技の開始に関する操作であるスタートスイッチ7への操作がされたときにナビ表示器12Aの表示を更新してもよい。
このように、次の遊技が開始されるタイミングである、遊技者が遊技の開始に関する操作をしたときに、ナビ表示器12Aに表示されているナビ番号の表示が更新されるため、次の遊技の開始をナビ表示器12Aの表示を更新することで分かりやすく表すことができ、ナビ表示器12Aに表示されているナビ番号を好適なタイミングで更新できる。
なお、遊技者が遊技の開始に関する操作として、MAXBETスイッチ6への操作やスタートスイッチ7への操作としたが、1枚BETスイッチへの操作、メダル投入部4へのメダル投入が含まれる。また、次遊技の開始において、遊技者に所定の操作部(たとえば、演出用スイッチ56)への操作が示唆されている場合は、当該操作部への操作も遊技の開始に関する操作に含む。また、遊技者が遊技の開始に関する操作がされたときに、遊技補助表示器12に表示された入賞に関する情報をクリアさせてもよい。このようにすることで、入賞が発生した遊技の次の遊技が開始されるタイミングで、遊技補助表示器12に表示された入賞に関する情報をクリアされるため、当該入賞情報にかかる入賞がいつの遊技のときに発生した入賞であるかがわかりやすく、遊技補助表示器12により報知されている情報を好適なタイミングで更新できる。
(3) ナビ表示器12Aの表示の更新タイミングを、遊技が行われていない非遊技期間が所定時間に達したときとしてもよい。具体的には、図37(C’)および(G)に示すように、第3停止操作にかかるストップスイッチ8への操作を終了したとき(ストップスイッチ8から遊技者の手が離れたとき)から賭数が設定されずに30秒間経過したときに、ナビ表示器12Aに表示されているナビ番号がクリアされる。このとき、デモ状態に移行され、デモコマンドがサブ制御部91に送信され、サブ制御部91は液晶表示器51にデモ中であることを示す表示として、スロットマシン1の消費電力を低下させる制御を行う旨が設定されている場合は「省電力中」という文字画像が表示される。また、スロットマシン1の消費電力を低下させる制御を行う旨が設定されていない場合は、所定のデモ画像が表示される。また、デモ状態に移行されたタイミングで、遊技補助表示器12にメダルの払い出し枚数が表示されている場合は、表示をクリアするようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者が遊技を止めた可能性のあるタイミングである、デモ状態に移行したタイミングで、ナビ表示器12Aに表示されているナビ番号の表示が更新されるため、他の遊技者が遊技を開始しようとしたときにナビ表示器12Aにナビ番号が表示されたままになっていることにより、遊技者を困惑させることを防止することができ、ナビ表示器12Aに表示されているナビ番号を好適なタイミングで更新できる。また、図37(G)(エ)に示すように、遊技者が遊技を止めた可能性のあるタイミングで遊技補助表示器12に表示された入賞に関する情報であるメダルの払い出し枚数もクリアされる。そのため、他の遊技者が遊技を開始しようとしたときに、遊技補助表示器12に表示された入賞に関する情報が表示されていることを防ぐことができ、メダルの枚数が払い出されているか否かについて遊技者を困惑させることを防止することができる。また、遊技補助表示器12に表示された入賞に関する情報がいつの遊技で発生したものなのかが変わりやすく、遊技補助表示器12により報知されている情報を好適なタイミングで更新できる。
なお、非遊技期間とは、第3停止操作にかかるストップスイッチ8への操作を終了したとき(ストップスイッチ8から遊技者の手が離れたとき)から、賭数が設定されるまでの期間としたがこれに限らない。たとえば、遊技者がメダルを精算したときから、次の遊技者がメダルを投入するまでの期間としてもよい。このような場合にあっては、遊技者がメダルを精算したときを起算点として、メダルの投入がされずに3秒等の短い期間が経過したときにナビ表示器12Aに表示されたナビ番号がクリアされるようにしてもよい。また、メダルを精算したときにナビ表示器12Aに表示されたナビ番号がクリアされるようにしてもよい。また、第3停止操作にかかるストップスイッチ8への操作を終了したときを起算点としたが、メニュー画面に関する操作が有効となったときを起算点としてもよい。このような場合にあっては、メニュー画面に関する操作が有効になってから、遊技の開始に関する操作(MAXBETスイッチ6への操作、スタートスイッチ7への操作等)がされずに所定期間経過した場合に、ナビ表示器12Aの表示をクリアするようにしてもよい。ここで、メニュー画面に関する操作が有効になってから遊技の開始に関する操作がされていない期間は、メニュー画面に関する操作がされている場合であっても、非遊技期間である。
なお、ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12に表示された情報は、遊技の開始に関する操作がされたとき、および非遊技期間が所定時間に達したときのいずれかのタイミングで更新されるものであってもよい。このようにすることで、ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12に表示された情報を確実に更新することができる。
[エラー状態に移行するタイミング]
実施形態では、エラー状態へは、ゲーム終了時処理においてエラーフラグがセットされている場合に以降するとしたが、異なるタイミングでエラー状態に移行するか否かを判定するとともに、エラー状態に移行するようにしてもよい。図38および図39を用いて、エラー状態に移行するタイミングの変形例およびAT中にエラー状態に移行したときの遊技補助表示器12およびナビ表示器12Aの表示の態様について説明する。
エラー状態へは、エラーが発生したタイミングで移行するようにしてもよい。具体的には、図38に示すエラー報知処理がタイマ割込処理(メイン)において実行され、一定時間間隔でエラーが発生しているか否かが検知され、エラーが発生したと判定された場合に(SA260でYES)エラー状態に移行するようにしてもよい(S260)。
リール2の回転中にエラーが発生した場合について図39を用いて説明する。ここで、RAM異常エラーが発生した場合にのみナビ表示器12Aにエラーコードが表示され、他のエラー(払出エラー1〜3、投入エラー1〜3、満タンエラー)が発生した場合にはナビ表示器12Aの表示は変化しない例について説明する。
図39においては、AT中であって、リール2が回転している際に、投入エラー2が発生した例について説明する。図39(A)においては、スタートスイッチ7が押下されたタイミングで内部抽選がされ、押し順ベルに当選し、当選した押し順ベルに対応する操作手順が液晶表示器51及びナビ表示器12Aによって報知される。その後、リール2の回転中に、遊技者(不正行為者)が何らかの方法でメダル投入口4からメダルを投入し、ホッパータンク34a内にメダルを入れたことでエラーが発生する(F4)。メイン制御部41は、エラーが発生すると(エラーが検出されると)、エラー状態に移行し、遊技者からの操作を受付けないように制御するとともに、発生したエラーを特定可能なエラーコマンドがサブ制御部91に送信される。送られたエラーコマンドに基づいて、サブ制御部91は液晶表示器51を用いてエラー情報等を報知する。また、投入エラー2においては、ナビ表示器12Aの表示は変わらないため、ナビ表示器12Aにナビ番号が表示されたままとなる。一方、遊技補助表示器12には、エラーコードとして「E6」が表示される。その後、図39(H)に示すように、エラーが解除されると、遊技者からの操作が受付けられるようになるとともに、遊技補助表示器12の表示がクリアされる。
ここで、ナビ表示器12Aにナビ番号が表示されているときにエラーが発生し、エラーコードをナビ表示器12Aに表示する場合は、エラーが解除された後に元の表示(ナビ番号の表示)に戻す。なお、エラーが解除されたときに、当該ナビ番号に応じた操作手順で操作する状況にない場合にあっては、ナビ表示器12Aの表示をクリアするようにしてもよい。
なお、リールの回転制御中にエラーを検出した場合には、全てのリールが停止されたときにエラーを報知し、リールの回転制御中以外のときにエラーを検出した場合には、エラーを検出したときにエラーを報知するようにしてもよい。
[ナビ表示器12Aの設置位置および表示態様について]
本実施形態においては、遊技者がナビ表示器12Aと遊技補助表示器12とを判別できるように遊技者がナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12を配置する方法として、縦並びにも横並びにもならない位置に配置することとした。しかし、たとえば、ナビ表示器12Aの大きさと、遊技補助表示器12の大きさとを変えることで、判別できるようにしてもよい。具体的には、ナビ表示器12Aと遊技補助表示器12の表示領域が異なるように設計してもよいし、ナビ表示器12Aと遊技補助表示器12に表示される情報の大きさが異なるようにしてもよい。また、枠を設けるか否かによって判別できるようにしてもよい。また、遊技補助表示器12とナビ表示器12Aは遊技用表示部13の領域内に配置されているものとしたが、遊技者が視野を変えずに同時に視認できる範囲の近傍に配置されていればよい。また、表示する桁数を変えることで判別できるようにしてもよい。具体的には、ナビ表示器12Aには3桁で情報を報知し、遊技補助表示器12には2桁で情報を報知するようにしてもよい。
また、ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12はいずれも7セグメントディスプレイとしたが、これに限ったものではない。たとえば、液晶表示画面や14セグメントディスプレイ、異なる色のランプを点灯させるもの等、複数のパターンで報知できるものであればよい。
また、ナビ表示器12Aと遊技補助表示器12とを判別する方法として、ナビ表示器12Aには、英字と数字を表示することのできる7つのセグメントに加えて、英字および数字とは異なる「.」等の表示ができるように、8つ目のセグメントを設けてもよい。また、ナビ表示器12Aに表示する操作態様を識別可能な表示として、遊技補助表示器12で表示されるメダルの払い出し枚数を報知する表示(たとえば、「8」等)を含まないようにしてもよい。また、ナビ表示器12Aにおいては、操作態様に関する情報であることがわかるように、遊技補助表示器12には表示されない情報を報知してもよい。たとえば、ナビ表示器12Aにおいては、1桁目にナビ番号を表示し、2桁目に「−」を表示させてもよい。
[エラー状態について]
本実施形態においては、エラー状態とは、遊技者からの操作を受付けない状態であって、具体的には、スタートスイッチ7やストップスイッチ8等の操作手段への操作が無効化される状態であるとしたが、エラーの種類によって、操作手段への操作が無効とするか否か異なる制御をしてもよい。たとえば、遊技の進行を継続しても安全上問題のないエラーについては、エラー報知はするものの、操作手段への操作は有効にしたままにしてもよい。
[エラーの報知態様について]
本実施形態においては、ナビ表示器12Aおよび遊技補助表示器12の両方を用いてエラーを報知する場合は、いずれの表示器にも「E」の文字を表示させるようにしたが、2つの表示器にそれぞれ異なる態様でエラーに関する情報を表示させてもよい。たとえば、ナビ表示器12Aを7セグメントディスプレイにし、遊技補助表示器12がLEDランプとしてもよく、ナビ表示器12Aには「E」の文字を表示させ、遊技補助表示器12においてはLEDランプを赤色に点灯させるようにしてもよい。また、2つの表示器において同じ態様でエラーを報知するとは、全く同じ表示をすることだけでなく、いずれにも「E」の文字を含む画像を表示させることや、いずれの表示器にも同じ色で情報を表示させること、共通するキャラクタやアイコンを表示させることを含む。また、不正行為が確実に発生していると判断できるようなエラーが発生した場合や、不正行為が繰り返し行われておりエラーが所定回数異常発生しているような場合には、不正行為者にはエラーを報知せずに、店員にだけエラーが発生していることが分かるようにエラーコマンドをホールコンピュータに送信してもよい。このようにすることで、不正行為者に気づかれることなく、店員が不正行為を行っている遊技者を発見することができる。
また、本実施形態においては、全てのエラーについて、発生した場合には液晶表示器51にも表示するようにしたが、重要度の低いエラーについては、液晶表示器51にはエラー内容を報知しないか、あるいは、重要度の高いエラーに比べて目立たないようにエラーを報知するようにしてもよい。具体的には、満タンエラーが発生した場合は、遊技の進行を停止させることなく、液晶表示器51の右端に「ホッパーが満タンです」という文字画像を表示させるようにしてもよい。
[ナビ報知について]
ナビ報知を行う際に、ナビ番号(0〜13)をナビ表示器12Aに表示させることが報知態様は、実施形態において開示した態様以外であってもよい。
たとえば、図40に示すように、ナビ表示器12Aとして、本実施形態の遊技補助表示器12と同じように、表示器12AL、12ARを用いてもよい。この場合に、遊技補助表示器12と判別ができるようにするために、右下に英字または文字を構成するセグメントとは別に8つ目のセグメントを設けてもよい。たとえば、この複数の表示器12AL、12ARのうち主に第2の表示器を用いて、ナビ番号を表示させるようにしてもよい。
詳しくは、図40(a)に示すように、メイン制御部41は、ナビ報知を行う際に、ナビ番号が10未満である場合には、当該ナビ番号を示す1桁の数字をナビ表示器12Aのうち表示器12ALに表示させ、ナビ番号が10以上である場合には、ナビ番号を示す1桁目(一の位)の数字をナビ表示器12Aのうち表示器12ARに表示させるとともに、2桁目(十の位)の数字をナビ表示器12Aのうち表示器12ALに表示させることで、ナビ表示器12Aにおいて、ナビ番号を表示させる際には、ナビ表示器12Aのうち主に表示器12ALを用いるようにしてもよい。また、メダルの払い出し枚数については、遊技補助表示器12を用いて表示するとしたが、ナビ表示器12Aに表示させるようにしてもよい。このとき、メダルの払い出し枚数か、あるいはナビ番号かを判別することができるように、ナビ番号を表示する場合には表示器12AL、12ARの右下に設けられた8つ目のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
ナビ報知によりナビ表示器12Aに表示されるナビ番号により識別可能な遊技者にとって有利な停止操作態様は、複数の操作順のうちいずれかの操作順で操作する操作態様や、複数の異なる操作タイミングのうちいずれかの操作タイミングで操作する操作態様であってもよいし、これらの組合せによる操作態様等であってもよい。
本実施形態においては、メイン制御部41は、内部当選により当選した報知対象役に応じて遊技者にとって有利なリール2L、2C、2Rの停止順をナビ報知により報知する構成である。しかし、メイン制御部41は、ナビ報知により、複数の異なる操作タイミングのうちいずれかの操作タイミングで操作する操作態様、複数の操作順のうちいずれかの操作順で操作する操作態様、これらの組合せによる操作態様を報知する構成であってもよい。このような構成においても、メイン制御部41は、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な操作態様を特定することができないように第2の内部当選コマンドを設定することで、サブ制御部91側で、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な操作態様が特定されることがない。
本実施形態においては、メイン制御部41は、遊技者にとって有利な有利操作態様として、複数の異なる操作タイミング(「青7」、「赤7」、「白7」、「BAR」を入賞ラインLNに停止させるタイミング)のうちいずれかの操作タイミングで操作する操作態様、複数の操作順(たとえば、左中右、左右中の操作順等)のうちいずれかの操作順で操作する操作態様を、ナビ報知により報知する構成であるが、これらの組合せによる操作態様等を報知する構成であってもよい。
また、メイン制御部41は、ナビ表示器12Aにおいてナビ番号だけを表示するものとしたが、図40(b)および(c)に示すように、ナビ報知を行う際に、ナビ表示器12Aを構成する表示器のうち一の表示器12ALにナビ番号を表示させ、異なる表示器12ARには、ナビ報知を実行しており、ナビ番号を表示中である旨を示すナビ中記号として「.」や「=」を表示させてもよい。
また、ナビ報知を行う際に、ナビ表示器12Aにナビ中記号を表示させる場合に、ナビ中記号は、固定の表示であってもよいし、所定のタイミングごとに変化する表示であっても良い。たとえば、メイン制御部41は、図40(d)に示すように、ナビ中記号を停止操作が行われるごとに変化させてもよいし、ナビ中記号を所定時間ごとに変化させてもよい。このような構成では、ナビ中記号が変化することで、ナビ中記号を認識され易くすることができる。また、ナビ中記号を停止操作が行われるごとに変化させようにすることで、表示されているナビ中記号の表示態様によって、行われているリール2L、2C、2Rの停止操作が、第1停止操作か、第2停止操作か、第3停止操作かを把握することができる。
また、ナビ報知としてナビ表示器12Aの表示態様は、停止順を直接的に示すような表示態様(たとえば、図41の変形例1)であってもよいし、停止順を直接的に想起するようなものではなく、点灯するセグメントの組合せから即座に停止順を識別することが困難なものであり、対応表等がなければ容易に識別できない表示態様(たとえば、図41の変形例2)であってもよい。
具体的には、図41の変形例1として示すように、たとえば、左リール2Lのリール番号を「1」、中リール2Cのリール番号を「2」、右リール2Rのリール番号を「3」として、2つのナビ表示器12Aのうちの左に位置する表示器に第1停止のリール番号を表示し、他方の右に位置する表示器に第2停止のリール番号を表示することで(ナビ表示器12Aに、たとえば、「21」を表示させることで、中左右の停止順であることを示す)、ナビ報知として停止順を直接的に示唆してもよい。また、青7の図柄を「b7」、赤7の図柄を「r7」、白7の図柄を「S7」、BARの図柄を「br」として、これら「b7」「r7」「S7」「br」を遊技補助表示器12に表示することで、青7、赤7、白7、BARの図柄を示唆することで、停止タイミングを直接的に示唆してもよい。
また、図41において変形例2として示すように、予め停止順に、即座に停止順を識別することが困難なセグメントの組合せ(たとえば、左中右の停止順を示唆するセグメントの組合せとして、左に位置する表示器の第2セグメント、左に位置する表示器の第4および第6セグメント組合せ等)を割り当て、該当するセグメントを点灯させることで、即座に停止順を識別することは困難であるが、対応表等を用いることで識別することが可能な表示態様により、停止順を示唆してもよい。
[メダルの払い出し枚数の表示方法について]
本実施形態において、遊技補助表示器12においてメダルの払出枚数を表示させる場合には、メダルの払出枚数を示す数字のみを遊技補助表示器12に表示させる構成としたが、遊技補助表示器12を構成する表示器として2つの表示器が設けられており、一の表示器にはメダルの払出枚数を表示し、別の表示器は補助的に用いてもよい。たとえば、別の表示器には、払出中である旨を示す払出中記号(たとえば、「=」や「」)を表示させるようにしてもよい。
[遊技補助表示器12に表示内容について]
本実施形態において、遊技補助表示器12には、小役に入賞した場合に限って遊技補助表示器12にメダルの払い出し枚数を表示するものとした。しかし、これに限らず、再遊技役に入賞した場合に、「r」、特別役に入賞した場合には「88」のように、遊技者に有利な特典が付与される権利が得られる抽選対象役に入賞した場合にも、特定の情報を報知するようにしてもよい。このような場合にあっては、再遊技役に入賞した場合は、自動BETがされたタイミングで遊技補助表示器12の表示をクリアしてもよい。また、特別役に入賞した場合は、次遊技の開始に関する操作が行われたときに表示をクリアしてもよい。なお、遊技補助表示器12の表示をクリアするタイミングはこれに限ったものではない。
[スロットマシンについて]
本実施形態においては、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。また、遊技玉を発射して遊技を行うことが可能な遊技領域を備え、遊技領域に設けられた所定領域を遊技玉が通過することに応じて賭数の設定が可能となるスロットマシンであってもよい。
また、本実施形態においては、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを複数備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数のリールの表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであれば、3つのリールを備えるものに限らず、1のリールしか備えないものや、3以外の複数のリールを備えるスロットマシンであってもよい。
[ナビ報知の開始タイミングについて]
本実施形態では、メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときにナビ報知が開始されることとしたが、これに限るものではない。たとえば、リール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御を開始させるときから、ゲームの進行に伴いストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となるまでの一の開始タイミングから、リール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御を開始させるとき、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となったときのいずれかの一のタイミングでナビ報知が開始されてもよい。
このような構成のうち、特に、一の開始タイミングを、規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7が操作されたとき、リール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御を開始させるときのいずれかとすることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となる前に、遊技補助表示器12でのナビ番号の表示を開始させることができる。また、一の開始タイミングを、リール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御を開始させるとき、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となったときのいずれかとすることで、たとえば、スタートスイッチ7が操作された後からリール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御が開始されるまでの期間において、リールを通常のゲームと異なる態様で回転させるリール演出等を行う構成としたり、遊技の進行を所定時間遅延させるフリーズ状態に制御しても、当該リール演出やフリーズ状態等の終了後に、遊技補助表示器12でのナビ番号の表示を開始させることができ、リール演出等を行っている期間に、ナビ番号が表示されてしまうことを制限することができる。また、一の開始タイミングを、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となったときとすることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となるまでの期間において生じる事象、たとえば、上述のリール演出や電断からの復帰に伴うリールの再加速等が生じるか否かに関わらず、ゲーム開始の際の所定のタイミングで、遊技補助表示器12でのナビ番号の表示を開始させることができる。
[ナビ演出が開始されるタイミング]
本実施形態では、サブ制御部91は、ナビ演出を行う場合には、押し順コマンドを受信したときに、ナビ演出を開始させる構成であるが、ナビ演出が開始されるタイミングは、メイン制御部41側にてストップスイッチの停止操作が有効化される以前であれば良く、たとえば、ゲームの開始に伴いリール2L、2C、2Rの回転を開始させる旨を示すリール加速情報コマンドを受信したタイミングや、押し順コマンド受信した以降から遊技の開始に伴いリールを所定の定速回転まで加速させる制御が完了した旨を示す加速完了コマンドを受信する以前までの期間内のタイミング等であってもよい。特に、停止操作が有効化されるときに、メイン制御部41側でのナビ報知が開始されるとともにサブ制御部91側でのナビ演出を開始される構成とすることで、ナビ報知が行われる状態であっても、スタート操作を行ったときから停止操作が有効化されるときまでの期間において、ナビ報知およびナビ演出により報知対象役の当選が示唆されることがないので、当該期間にわたり内部抽選にて当選した役への期待感を維持することができる。また、特に、ゲームに関するリールの回転を開始したとき以降に、メイン制御部41側でのナビ報知が開始されるとともにサブ制御部91側でのナビ演出を開始される構成とすることで、たとえば、メイン制御部41が、スタート操作が行われた後からゲームに関するリールの回転制御を開始するまでの期間において、遊技の進行を遅延させるフリーズ状態に制御し、フリーズ状態においてリールを用いたリール演出を実行可能な構成である場合に、スタート操作が行われた後からゲームに関するリールの回転制御を開始するまでの期間、すなわちフリーズ状態に制御されている期間において、ナビ報知およびナビ演出により報知対象役の当選が示唆されることがないので、当該期間にわたり内部抽選にて当選した役への期待感を維持することができる。
また、ナビ演出を終了するタイミングは、少なくとも停止順によってゲームの結果が変化する場合に行われる構成であれば良く、たとえば、ナビ報知およびナビ演出により示唆される停止順以外の停止順でのストップスイッチが操作されることで報知対象役が入賞しないことが確定した場合、第1停止操作または第2停止操作が行われることで一の役のみが入賞することが確定した場合等においては、メイン制御部41側にてナビ報知が終了されるより前に、ナビ演出が終了される構成としてもよい。このような構成とすることで、ゲームの結果が確定した以降にもナビ演出が継続されないようにすることができる。
[各種コマンドについて]
本実施形態のメイン制御部41は、2バイトで構成されるコマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、本実施形態で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いてもよい。また、本実施形態では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成してもよい。
本実施形態のメイン制御部41は、2バイトで構成される第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、当該各コマンドの2バイト目に送信用当選番号を含む構成であるが、本実施形態で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良く、たとえば、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをそれぞれ3バイトの信号で構成し、3バイト目に特別役の送信用当選番号または一般役の送信用当選番号を含める構成や、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドを3バイトからなる一の信号で構成し、2バイト目に特別役の送信用当選番号を含み、3バイト目に一般役の送信用当選番号を含める構成としてもよい。
[内部当選コマンド設定処理について]
本実施形態では、特別役および一般役の当選番号を別々に分けて割り当てる構成、すなわち特別役当選番号テーブルにおいて特別役(BB1、BB2、RB、SB)の種類およびはずれに対応する特別役の当選番号を設定し、一般役当選番号テーブルにおいて一般役の種類およびはずれに応じた一般役の当選番号を設定する構成であり、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて特別役の当選番号および一般役の当選番号をRAM41cの所定領域に各々設定する構成である。しかし、特別役と一般役とに分けずに当選番号を割り当てる構成、たとえば、「BB1」、「小役」、「BB1+同時に当選する小役(たとえば、図10に示すBB1+チェリー等)」をそれぞれ一の抽選対象役として当選番号を割り当てる構成であってもよい。このような構成では、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて一の当選番号をRAM41cの所定領域に設定することで、当該一の当選番号のみに基づいて特別役および小役が当選しているか否かを判定して、所定制御(内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等)を行うことができる。
また、本実施形態のメイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、ATに制御されている状態か否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定する構成である。しかし、ATに制御されている状態でないときには、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定する一方で、ATに制御されている状態であるときには、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当選した報知対象役の種類に応じた当選番号、たとえば、押し順リプレイとしてRT1移行再遊技1が当選したときには、当選番号「8」、押し順ベルとして押し順ベル6が当選したときには、当選番号「27」を含む第2の内部当選コマンドを設定することで、ATに制御されている状態であるときには、当選した報知対象役の種類を特定可能な第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であってもよい。このような構成では、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から、報知対象役の種類に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定できるので、サブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順をナビ演出により報知することができる。また、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から内部抽選における抽選対象役の当選番号を特定できるので、内部当選した抽選対象役に含まれる入賞役の種類に応じた演出、たとえば、RT1移行再遊技1が当選している場合に、RT1移行再遊技1に含まれる通常再遊技が入賞する可能性を示唆する演出を行うことができる。
また、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理を実行せず、押し順コマンドを送信しない構成としても良く、このような構成とすることで、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から、報知対象役の種類に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定でき、サブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順をナビ演出により報知することができるとともに、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
本実施形態では、メイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、遊技状態に関わらず、同じ種類の報知対象役のグループ(本実施形態では、押し順リプレイのグループ、押し順ベルのグループ)ごとに一律に同じ送信用当選番号(本実施形態では、押し順リプレイのグループに対して「2」、押し順ベルのグループに対して一律に「22」)を設定して、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成である。しかし、内部当選コマンド設定処理において、同じ送信用当選番号が設定される報知対象役のグループは、少なくとも、ATに制御されているか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないようにすればよい。たとえば、一の遊技状態において抽選対象となる同じ種類の報知対象役のグループについては、一のグループごとに遊技者にとって有利な役が一ずつ含まれるように複数のグループに分けて、分けられたグループごとに異なる送信用当選番号を設定する構成としてもよい。これにより、サブ制御部91側で複数のグループのうちいずれかのグループに属する報知対象役が当選したかを特定し、特定したグループに応じた演出を実行することが可能となる。
押し順リプレイの当選番号と押し順ベルの当選番号とは、それぞれが連続する数値範囲に設定されていれば良く、押し順リプレイの当選番号が設定される第1の数値範囲と押し順ベルの当選番号が設定される第2の数値範囲とが連続する構成であってもよい。このような構成であっても、本実施形態と同様に、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できる。
本実施形態では、一般役の当選番号として1〜28が割り当てられており、第1の数値範囲(2〜14)に報知対象役である押し順リプレイの当選番号が連続して設定され、第2の数値範囲(22〜27)に報知対象役である押し順ベルの当選番号が連続して設定され、非報知対象役の当選番号が、第1の数値範囲、第2の数値範囲の前後の数値範囲に分散されて設定される構成であるが、第3の数値範囲に全ての非報知対象役の当選番号が連続して設定される構成であってもよい。このような構成とすることで、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できるとともに、非報知対象役に対して割り当てられた当選番号が所定の数値範囲にあるか否かを判定する処理を簡素化することができる。
[押し順コマンド設定処理について]
本実施形態では、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態以外の状態において、報知対象役が当選した場合に、リール2L、2C、2Rの停止操作が行われて停止する役が確定したと判定されたときに、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む押し順コマンドを設定し、当該押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成である。しかし、リール2L、2C、2Rの停止操作が行われて停止する役が確定した後に、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンドは、押し順コマンドとは別のコマンドでもあってもよい。たとえば、内部抽選にて当選した報知対象役の当選番号を含む別のコマンドを送信することで、当選した報知対象役の種類に基づいて遊技者にとって有利な停止順を特定可能とする構成であってもよいし、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む別途コマンドを設ける構成であってもよい。このような構成においては、メイン制御部41は、内部抽選が行われたときにのみ、押し順コマンド設定処理を実行し、その後、停止する役が確定したときに、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンドを設定する処理を行う構成とすることで、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
また、本実施形態では、メイン制御部41は、内部抽選が行われたとき、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行する構成であり、停止する役が確定した後には、押し順コマンド設定処理が行われるごとに、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成である。しかし、停止する役が確定した後に遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドは、少なくとも停止する役が確定したときに一度送信される構成であれば良く、停止する役が確定して、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドを送信した後には、押し順コマンド設定処理を実行しない構成であってもよい。このような構成とすることで、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
本実施形態では、メイン制御部41は、ナビ報知を行う状態において、内部抽選が行われたとき、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行する構成である。しかし、ナビ報知を行う状態である場合には、内部抽選が行われたときにのみ、押し順コマンド設定処理を実行する構成であってもよい。このような構成とすることで、ナビ報知を行う状態である場合に、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
[遊技制御基板と試験装置との接続について]
第3者機関が試験を行うために提供するスロットマシンは、通常、数台程度であり、その他、遊技店に出荷される量産用のスロットマシンは、これら試験信号や試験用信号の入出力を行う必要性が低いことから、これら量産用のスロットマシンには、配線パターンは形成されているものの前述した接続端子を設けない遊技制御基板40を搭載するようにしても良く、これにより量産用のスロットマシンの製造コストを軽減することができる。更にこの場合には、遊技制御基板40に試験信号や試験用信号を伝達するための配線パターンは形成されているため、接続端子を実装するのみでIF1基板1100、IF2基板1200や試験装置1300を簡単に接続することが可能となる。また、試験用のスロットマシンのみ試験信号や試験用信号を伝達するための配線パターンおよびIF1基板1100、IF2基板1200や試験装置1300と接続するための接続端子を設け、量産用のスロットマシンには、これら配線パターンや接続端子を設けない構成としてもよい。すなわちメイン制御部41が試験信号の出力制御を行うが、実際に試験信号が出力されない構成としてもよい。これにより量産用のスロットマシンの製造コストを更に軽減できる。
また、量産用のスロットマシンには、配線パターンは形成されているものの前述した第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dのソケットを設けない遊技制御基板40を搭載するようにしても良く、これにより量産用のスロットマシンの製造コストを軽減することができる。更にこの場合には、遊技制御基板40に試験信号や試験用信号を伝達するための配線パターンは形成されているため、ソケットを実装して、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを取り付けるのみでIF1基板、IF2基板や試験装置1300を簡単に接続することが可能となる。また、試験用のスロットマシンのみ試験信号や試験用信号を伝達するための配線パターンおよび第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを取り付けるためのソケットを設け、量産用のスロットマシンには、これら配線パターンやソケットを設けない構成としてもよい。すなわちメイン制御部41が試験信号の出力制御を行うが、実際に試験信号が出力されない構成としてもよい。これにより量産用のスロットマシンの製造コストを更に軽減できる。
遊技制御基板40側で、試験装置1300にて入力可能な態様の第2の試験信号を生成し、当該第2の試験信号をIF2基板1200を介して試験装置1300に出力する構成としてもよい。
また、IF1基板1100は、遊技制御基板40から出力された第1の試験信号を中継するのみであるが、IF1基板1100においてもCPU等が搭載された制御部を搭載し、遊技制御基板40から出力された第1の試験信号を試験装置1300にて入力可能な態様に変化する構成としても良く、このような構成とすることで、遊技制御基板40から出力される試験信号を簡素化することができる。
本実施形態では、メイン制御部41は、ATに制御する場合にナビ報知を実行可能であり、遊技制御基板40は、遊技の結果を示す第1の試験信号をIF1基板1100に対して出力する第1情報出力回路40aと、ナビ報知に係る情報を含むナビ報知信号を第2の試験信号をIF2基板1200に対して出力する第2情報出力回路40bとを備える構成であるが、メイン制御部41がナビ報知を実行せず、遊技制御基板40がIF2基板1200に対してナビ報知信号を出力しない構成としても良く、このような構成においては、本実施形態の第1情報出力回路40aと共通の回路を用いて、遊技の結果を示す試験信号をIF1基板1100に対して出力するようにすることで、ナビ報知を実行する手段およびナビ報知信号を出力する手段を備えるか否かに関わらず、遊技制御基板40において遊技の結果を示す試験信号をIF1基板1100に対して出力するための回路を共通化することができる。
本実施形態では、表示信号およびナビ中信号が第2情報出力回路40bに入力され、第2情報出力回路40b内の変換回路により表示信号からナビ報知に係る情報のみが抽出されてナビ報知信号が生成され、ナビ報知信号が第2情報出力回路40bからIF2基板1200に対して送信される構成であるが、ナビ報知に係る情報のみが含まれる信号をメイン制御部41が直接生成して、当該信号を第2情報出力回路40bに入力することで第2情報出力回路40bからIF2基板1200に対して送信する構成としてもよい。
また、サブ制御部91に対して送信される第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド、押し順コマンドの全部または一部のデータを利用してナビ報知信号として出力する構成としても良く、このような構成とすることで、ナビ報知信号を出力するためだけの信号を生成せずに済む。このような構成として、たとえば、メイン制御部41が、IF2制御部1203に対して押し順コマンドを送信可能な構成とし、IF2制御部1203は、押し順コマンドに基づいてナビ番号を特定し、当該ナビ番号に応じたリールの停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについてナビ番号に応じた構成図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する構成としてもよい。
本実施形態では、ナビ報知によりナビ表示器12Aを点灯させる点灯態様は、報知対象役の当選時において一の点灯態様によりナビ表示器12Aが点灯されることで、第1停止から第3停止までのすべての停止順を特定でき、当該点灯態様でナビ表示器12Aを点灯させる駆動信号が分岐され、IF2基板1200を介して試験装置1300に対して送信される構成であるが、ナビ報知によりナビ表示器12Aを点灯させる点灯態様は、次に停止操作すべきリール2L、2C、2Rを示した後、停止操作が行われるごとに点灯態様を切り替えることで停止順を順次特定できるように報知する構成であっても良く、このような構成においては、報知対象役の当選時に第1停止から第3停止までのすべての停止順を特定可能な信号をメイン制御部41が生成して、IF2基板1200を介して試験装置1300に対して送信するように構成することが好ましく、これにより、試験装置1300側でより早い段階でナビ報知により報知された停止順を特定することが可能となる。
本実施形態では、ナビ報知として、遊技者にとって有利となる停止操作態様(停止順や停止操作タイミング)を報知する構成であるが、演出として遊技者にとっての有利度が変化することがないが所定の停止操作態様でリールの停止操作を行われるためのナビ報知を行う構成であってもよい。このような構成として、たとえば、停止順によらず入賞して再遊技が付与される一の再遊技役として、一の停止順(たとえば、右中左の停止順)で操作が行われることで第1の図柄の組合せ(たとえば、「赤7‐赤7‐赤7」)が停止し、他の停止順(たとえば、左中右の停止順)で停止操作が行われることで、第1の図柄の組合せとは異なる図柄の組合せ(たとえば、「リプレイ‐リプレイ‐リプレイ」)が停止する構成において、メイン制御部41側にて演出として第1の図柄の組合せを停止させることを決定した場合には、一の停止順を示すナビ番号を出力し、第1の図柄の組合せを停止させないことを決定した場合には、他の停止順を示すナビ番号を出力する構成とすることで、演出として第1の図柄の組合せを停止させる場合に、IF2制御部1203は、押し順コマンドに基づいてナビ番号を特定し、当該ナビ番号に応じたリールの停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについてナビ番号に応じた構成図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力することで、試験装置1300による試験によっても市場のスロットマシンに近い停止操作を行わせることができる。
また、このような構成とすることで、たとえば、第1の図柄の組合せが停止されることを条件として、次ゲーム以降の有利度が変化させる構成(第1の図柄の組合せが停止することで所定の遊技状態に移行される構成や、第1の図柄の組合せが停止することで、ATに制御されるゲーム数が上乗せされる構成等)であって、ナビ番号により第1の図柄の組合せを停止させる停止操作態様が遊技者に示唆される構成においても、ナビ番号に応じたリールの停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについてナビ番号に応じた構成図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力することで、試験装置1300による試験によって市場の払出率に近い払出率を得ることができる。
また、このような構成とすることで、たとえば、同じ有利度合の役(たとえば、リプレイ)であり、第1の図柄の組合せにより構成される役および第2の図柄の組合せにより構成される役が、内部抽選にて当選している場合に、単に演出として第1の図柄の組合せをリールに停止させるために、当該第1の図柄の組合せの役を入賞させることが可能な停止操作態様を示すナビ番号を出力する場合に、ナビ番号に応じたリールの停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについてナビ番号に応じた構成図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力することで、試験装置1300による試験によって市場のスロットマシンにおいて停止されるリールの停止態様の内容に近い内容でリールを停止させることができる。
[遊技機情報表示器50の表示制御]
異常と判定されたデータ及び当該データに関連するデータを初期化する際には、例えば、過去6000ゲーム間に対する有利区間割合、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率のうちの少なくともいずれか1つが異常と判定された場合には、これらの全てに関するデータを初期化するようにしてもよいし、一部データのみを初期化するようにしてもよい。また、過去6000ゲーム間に対するデータの一部に異常が判定された際に、過去6000ゲーム間および総累計ゲーム数に対するデータの全てを初期化したり、逆に、総累計ゲーム数に対するデータの一部に異常が判定された際に、過去6000ゲーム間および総累計ゲーム数に対するデータの全てを初期化するようにしてもよい。
また、過去6000ゲーム間および総累計ゲーム数に対する有利区間割合、連役払出比率、役物払出比率、有利区間払出比率を算出するために用いるデータが正常か否かを判定し、異常と判定された場合には、その旨を報知し、その後、所定の操作(たとえば、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、設定キースイッチ37等のスイッチ類が所定の手順で操作されること)されることで、当該データに関する初期化を行うようにしてもよい。
また、異常が判定された旨の報知では、上述のように、遊技機情報表示器50に異常が検知された旨の表示(たとえば、「FFFF」)をさせて、その旨を報知してもよいし、異常が判定された際に、その旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信し、サブ制御部91側において液晶表示器51等により異常が判定された旨を報知させるようにしてもよい。
本実施形態では、電源投入後、電力供給が停止するまでの期間において過去6000ゲーム間の有利区間割合、総累計ゲーム数に対する有利区間割合、過去6000ゲーム間の連役払出比率、過去6000ゲーム間の役物払出比率、過去6000ゲーム間の有利区間払出比率、総累計払出数に対する連役払出比率、総累計払出数に対する役物払出比率、総累計払出数に対する有利区間払出比率が、所定期間ごとに切り替えて表示されるようになっているが、前面扉1bの開放状態が検出されている場合のみ表示されるようにしたり、所定の操作スイッチ(たとえばリセット/設定スイッチ38)の操作が検出されている場合のみ表示されるようにしたり、ゲーム中でないときに表示されるようにしたり、設定変更状態や設定確認中に表示されるようにしたり、電源投入後から所定期間のみ表示されるようにしたりしてもよい。また、所定期間ごとに自動で切り替わるのではなく、所定の操作がされるごとに表示内容が切り替わるようにしてもよい。
本実施形態では、遊技機情報表示器50の表示内容を算出するために用いるデータ異常が判定されたことや表示内容を算出するためのデータが不十分な期間であることが遊技機情報表示器50を用いて報知される構成であるが、その旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91が制御する表示器や演出装置にて確認できるようにしてもよい。
本実施形態では、過去6000ゲーム間の有利区間割合、総累計ゲーム数に対する有利区間割合、過去6000ゲーム間の連役払出比率、過去6000ゲーム間の役物払出比率、過去6000ゲーム間の有利区間払出比率、総累計払出数に対する連役払出比率、総累計払出数に対する役物払出比率、総累計払出数に対する有利区間払出比率が、遊技機情報表示器50に表示される構成であるが、これらの表示に加えて設定変更によってRAM41cが初期化されたこと、スロットマシン1に設けられた配線(バックアップ電源の配線等)の断線検出があったとき等に、その旨が認識可能となる内容が遊技機情報表示器50に表示されるようにしてもよい。
特に、ボーナス中、有利区間中やボーナスの持越中に設定変更がされてボーナスや有利区間が強制的に終了されたり、持越中のボーナスがクリアされた場合、ボーナスの持越中のままゲームが規定数以上行われたり、故意に有利区間を終了させる操作が行われたりしたこと(たとえば、AT中のRT2、RT3において、故意にRT1移行再遊技やSBを入賞させたり、特定図柄を停止させてRT1に移行させる操作が行われる場合、すなわち故意に遊技者にとって相対的に有利な遊技状態から不利な遊技状態に移行された場合等)を検出した場合、および、遊技機情報表示器50が断線等が生じたことにより正常に接続されていない可能性を検出した場合には、その旨を特定可能に報知する。このようにすることで、有利区間割合、役物払出比率、連役払出比率、有利区間払出比率等として正しい情報が表示されないように不正に操作された可能性があることを認識することができる。
なお、有利区間割合、役物払出比率、連役払出比率、有利区間払出比率等として正しい情報が表示されないように不正に操作された可能性がある場合には、その旨を検出して当該検出の履歴をメイン制御部41側で記録し、当該検出時には報知することなく、その後、所定の操作(たとえば、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8R、設定キースイッチ37等のスイッチ類を所定の手順で操作すること、遊技制御基板40に検査用端末等の所定の外部機器を接続すること等)が行われることで、これらの履歴を、メイン制御部41側に設けられた表示器(たとえば、遊技機情報表示器50等)やサブ制御部91側に設けられた表示器(たとえば、液晶表示器51等)、スロットマシン1の外部の表示器等により確認できるようにしてもよい。
また、設定変更がされたこと、断線検出がされたこと、遊技機情報表示器50の接続不良が発生して有利区間割合、役物払出比率、連役払出比率、有利区間払出比率等として正しい情報が表示されない可能性があること、上述のように有利区間割合、役物払出比率、連役払出比率、有利区間払出比率等として正しい情報が表示されないように不正に操作された可能性があること、をサブ制御部91が制御する表示器や演出装置にて確認できるようにしてもよい。また、ボーナス中、有利区間中やボーナスの持越中に設定変更がされてボーナスや有利区間が強制的に終了されたり、持越中のボーナスがクリアされたこと、有利区間割合、役物払出比率、連役払出比率、有利区間払出比率等として正しい情報が表示されないように不正に操作された可能性があることが検出されたことの履歴をサブ制御部91側で記録し、所定の操作でこれらの履歴を確認できるようにしてもよい。
[特典について]
前述した例では、特典として、BB当選、AT当選、ATに制御可能にするATゲーム数など、メダルやパチンコ玉の払出率に直接影響を及ぼす価値を例示した。しかし、特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的に、AT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器51において表示などであってもよい。
また、特典の一例としてATゲーム数を例示したが、ATに関する特典としては、これに限らず、たとえば、ATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行う場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
[有利な状態について]
前述した例では、有利な状態として、スロットマシンについては小役の当選確率が所定状態であるときよりも高確率となるビッグボーナス(BB)やATを例示したが、遊技者にとって有利な状態であればこれに限るものではなく、以下においてスロットマシンの例を説明する。
有利な状態は、たとえば、所定の入賞役の当選確率が高確率となるレギュラーボーナス(RB)やリプレイタイム(RT)、小役の集中状態や、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなるとともに毎ゲームにおいてすべての小役の発生が許容された状態となるチャレンジタイム(CT)、入賞役の当選確率などを変化させるものではなく当選した小役を入賞させるための操作手順を所定期間(たとえば50ゲーム消化するまでの間)に亘って報知する擬似ボーナスなどであってもよい。また、これらの有利な状態に制御される確率が高確率となる状態であってもよく、また、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が高確率で上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、本実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。また、通信回線網上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件の成立確率が高確率となる状態等、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる状態などであってもよい。また、有利な状態への移行を許容するか否かを決定する許容決定手段は、内部抽選処理に限らず、入賞役とは無関係に決定する手段であってもよい。
また、有利な状態とは、たとえば、特典を付与するか否かを決定する特典付与抽選において、「特典が付与される確率」、および「特典が付与されることが決定されたときに付与される特典の価値(または特典量の期待値)」のうちの少なくとも一方が、通常の状態(有利な状態とは異なる状態)よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、特典付与抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。また、有利な状態とは、特典を付与させるために消化することが必要な消化必要ゲーム数が、通常の状態よりも少なくなる状態としてもよい。
たとえば、特典をATゲーム数とした場合には、有利な状態とは、通常の状態よりも、「AT抽選でのAT当選確率」、および「AT抽選でのAT当選した場合に付与されるATゲーム数の価値」のうちの少なくとも一方が、通常の状態よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、AT抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。たとえば、通常の状態でのAT抽選の実行契機が、第1役当選および第2役当選とした場合には、有利な状態でのAT抽選の実行契機は、第1役当選および第2役当選に加えて第3役当選としてもよい。
[演出や報知について]
前述した例では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、たとえば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(本実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1b等に取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化等、本実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
[ATについて]
上記スロットマシンの例では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選等が含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御等が含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。さらに、メイン制御部41は、たとえばAT抽選の高確率状態に制御するとき等抽選確率を向上させるときに、その旨をランプやLED(たとえば、ナビ表示器12A、遊技補助表示器12等)の点灯制御によって報知するようにしてもよい。より具体的に、メイン制御部41は、ナビ表示器12Aによりナビ演出を所定回数実行することによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。あるいは、メイン制御部41は、サブ制御部91にナビ演出を所定回数実行させることによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。たとえば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理等を行うようにしてもよい。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。