本発明が適用されたスロットマシンの実施例について図面を用いて説明する。本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。スロットマシン1の内部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ同数ずつ配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が、スロットマシン1の正面の略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示されて遊技者側から見えるように配置されている。また、図2に示すように、各リールには、各々が識別可能な複数種類の図柄(「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイ」、「プラム」)が所定の順序で配列されている。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良い。また、本実施例では、リール2L、2C、2Rにより図柄を可変表示させる可変表示部を構成しているが、可変表示部は、リール以外であっても良く、例えば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで図柄を変動表示させることが可能な構成でも良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示部を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示部を構成しても良い。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数(本実施例では、3)の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードや、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様に対応する操作情報(ナビ情報)、有利区間に制御されている旨を示す有利区間表示等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20、が設けられた遊技用表示部13が設けられている。また、スロットマシン1の正面には、画像等を表示可能な液晶表示器51が、設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールを停止させる操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
スロットマシン1の前面扉1bの内側には、所定キー操作によりスロットマシン1の外部からのエラー状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、スロットマシン1の内部に設けられた後述のホッパータンク側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入されてホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ29が設けられている(図示略)。
また、スロットマシン1の内部には、メイン制御部41からの制御信号に応じて前述のリール2L、2C、2Rを回転させたり停止させたりするためのリールユニット34、メイン制御部41からの制御信号に応じてメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーユニット35が設けられている。
また、スロットマシン1の内部には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
図3に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって遊技の制御が行われ、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出の制御が行われる。
遊技制御基板40には、前述のMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、リールユニット34のリールセンサ(図示略)、ホッパーユニット35の払出センサ及び満タンセンサ(図示略)、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類等の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述のクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1~3BETLED14~16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールユニット34、ホッパーユニット35が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータにより構成され、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。
演出制御基板90には、前述の液晶表示器51、音声を出力可能なスピーカ、リール2L、2C、2Rの所定位置を背面側から照射可能なリールLED55、ゲームの進行に関与せず、演出に用いられる演出用スイッチ56、演出に用いられる演出用装飾LED57(左側演出用装飾LED57L及び右側演出用装飾LED57R)、後述のデモ演出(デモンストレーション演出)の実行態様を通常モードに制御するか、エコモード(節電状態)に制御するかの設定に用いられる演出用モード設定スイッチ58等の演出装置が接続されており、これら演出装置の出力状態は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により制御可能となっている。サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御等を行うようになっている。尚、演出用モード設定スイッチ58は、スロットマシン1の内部に設けられており、スロットマシン1の設置されている店舗の店員等により操作できるが、遊技者により操作できないようになっている。
液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)に表示領域が配置されるように設けられている。液晶表示器51の背面側の各リール2L、2C、2Rは、液晶表示器51の表示領域のうち透視窓3に対応する透過領域及び透視窓3を介して遊技者側から視認可能である。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わる構成である。詳しくは、内部抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源スイッチ39をONにする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONにすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFにされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
尚、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38は、スロットマシン1の内部に設けられ、所定のキー操作により開放可能な前面扉1bを開放しない限り操作不可能とされており、スロットマシン1が設置される遊技店の店員のうち所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。特に、設定キースイッチ37は、さらにキー操作を要することから、遊技店の店員の中でも、設定キースイッチ37の操作を行うためのキーを所持する店員のみが操作可能とされている。また、リセットスイッチ23は、前面扉1bを開放する必要はないが、所定のキーを用いたキー操作を必要とするため、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、リセット/設定スイッチ38は、通常時においてはエラー状態を解除するためのリセットスイッチとしても機能するようになっている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはMAXBETスイッチ6を操作してクレジットを使用して賭数を設定する。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、予め定められた入賞ラインLN(図1参照、本実施例では、リール2L、2C、2Rの中段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定されている)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。また、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転され、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動される。リール2L、2C、2Rが回転されている状態で、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rに対して停止制御が行われ、当該リールの回転が停止され、当該リールの図柄が透視窓3に表示結果として導出表示される。
停止制御では、各ストップスイッチについて操作が行われたときから最大停止遅延時間(本実施例では、190ms(ミリ秒))以内に、操作に対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御が行われる。リール2L、2C、2Rを1分間に80回転させ、80(回転)×21(1リール当たりの図柄コマ数、例えば、21コマ)=1680コマ分の図柄を変動させるので、予め定められた最大停止遅延時間(190ms)が経過するまでの間では、最大で4コマ分の図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止制御では、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分(引込範囲)の図柄から一の図柄を選択して、リール2L、2R、2Rに導出させることが可能である。
これにより、停止制御では、各リール2L、2C、2Rについて対応するストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで回転を停止させる際に、後述する内部抽選にて当選している入賞役を構成する図柄が、ストップスイッチが操作されたときの図柄から4コマ先までの引込範囲内にある場合には、当該図柄を入賞ラインLN上に引き込んで、ストップスイッチが操作されたリールの回転を停止させる一方で、内部抽選にて当選している入賞役を構成する図柄が、当該引込範囲内にない場合には、内部抽選にて当選していない入賞役を構成する図柄が、入賞ラインLN上に停止しないように、いずれの入賞役も構成しない図柄を入賞ラインLN上に引き込んで、ストップスイッチが操作されたリールの回転を停止させるように制御することが可能である。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた入賞役の図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
本実施例のスロットマシン1において、入賞となる役(以下、入賞役と呼ぶ)の種類は、遊技状態に応じて定められ、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次ゲームを開始可能となる再遊技が付与される再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態(特別状態)への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。内部抽選は、メイン制御部41が、前述の各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7の操作が検出された時)に、乱数を用いて決定するものである。
各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次ゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次ゲームへ持ち越されるようになっている。
また、内部抽選では、予め定められた所定の操作態様(例えば、停止操作順、操作タイミング)で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われた場合よりも有利となる小役、再遊技役(以下、ナビ対象役と呼ぶ場合がある。)が当選し得るようになっている。ナビ対象役には、例えば、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合に停止する停止態様よりも有利な停止態様となる役や、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合よりも有利な停止態様が停止する割合が高い役等を含む。また、有利な停止態様とは、メダルの付与を伴う停止態様だけでなく、有利な遊技状態への移行を伴う停止態様、不利な遊技状態への移行が回避される停止態様なども含む。
メイン制御部41は、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を特定可能なナビ情報を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(AT)に制御可能である。メイン制御部41は、ATに制御される権利が遊技者に対して付与されることで、ATの制御を開始してATに制御する。そして、ATに制御している場合には、ナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行して、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様(例えば、押し順、操作タイミング等)を遊技補助表示器12を用いて報知するとともに、遊技者にとって有利となる操作態様を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信することで、当該操作態様を液晶表示器51等を用いて報知するナビ演出を実行させる。ナビ報知及びナビ演出により報知される操作態様にて、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することで、内部抽選にて当選したナビ対象役を確実に入賞させることができるようになっている。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、メダルの払出枚数やエラーコード、ナビ情報を表示させることが可能な遊技補助表示器12を備え、ナビ報知の制御において遊技補助表示器12を用いてナビ情報を報知する構成であるが、ナビ情報のみを表示させることが可能な専用の表示器を備え、ナビ報知の制御において当該専用の表示器を用いてナビ情報を報知する構成でも良い。
メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が開始されることで、リセットの発生により、タイマ割込みが禁止に設定された状態で起動し、ROM41bに格納されているプログラムに従って各種処理を行う。以下、メイン制御部41が行う各種処理の制御内容について、図4~図7に基づいて説明する。
[初期設定処理について]
メイン制御部41が行う初期設定処理の制御内容について、図4に基づいて説明する。
メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が開始されて起動した後は、まず、起動時設定処理を行って、すべての出力ポートを初期化し、メイン制御部41が備える内部レジスタをROM41bの所定領域に予め設定されている内蔵レジスタ初期化テーブルに基づいて初期化する。そして、起動時設定処理を終了させた後、タイマ割込みを禁止に設定した状態で、初期設定処理を開始させる。
図4に示すように、初期設定処理では、まず、RAM41cの所定領域のパリティ等に基づいてRAM41cが正常であるか否かを診断するRAM診断処理を行う(Sa1)。RAM診断処理では、RAM41cの所定領域のパリティや、前回のスロットマシン1への電力供給が停止されたときにRAM41cの所定領域に設定されたRAM破壊診断用固定データに基づき、RAM41cに異常があるか否かを判定する。そして、当該判定の結果を特定可能な診断結果データをRAM41cの所定領域に設定して、RAM診断処理を終了する。
Sa1のステップにおいてRAM診断処理を行った後、所定の入力ポートを参照して、設定キースイッチ37がON状態であるか否かを判定する(Sa2)。そして、設定キースイッチ37がON状態でないと判定した場合は、Sa1のステップにおけるRAM診断処理により設定された診断結果データに基づいてRAM41cに異常があるか否かを判定して(Sa3)、RAM41cに異常がないと判定した場合は、復帰処理を行う(Sa4)。
復帰処理では、外部出力基板から外部出力信号を出力するための出力バッファをクリアする処理、RAM41cのスタックポインタを電断時の状態に復帰させる処理、メイン制御部41の入力ポートに入力される各種スイッチ類の検出信号等の入力状態に関する入力状態データ(各種スイッチ類の現在の入力状態を示す入力データ、前回と今回の入力データが同じ状態である旨を示す確定データ、確定データが前回値から変化した旨を示すエッジデータ)を更新する処理、電断前の制御状態に復帰した旨を示す復帰コマンドをサブ制御部91に送信する処理、電断から復帰した旨を示す電断復帰フラグをRAM41cの所定領域に設定する等を行う。
Sa4のステップにおいて復帰処理を行った後は、タイマ割込みを許可に設定して(Sa5)、初期設定処理を終了させ、タイマ割込処理に移行させた後、スロットマシン1への電力供給が停止される前に行っていたメイン処理における処理に復帰する。
一方、Sa3のステップにおいて、RAM41cに異常があると判定した場合は、タイマ割込みを許可に設定した後(Sa6)、エラー処理に移行させる。
エラー処理では、遊技の進行を不能化するエラー状態に制御する。また、発生しているエラーの種類を特定可能なエラーコードをサブ制御部91に対して送信するとともに、当該エラーコードを遊技補助表示器12に表示させるように制御する。そして、発生しているエラーの種類に応じたエラー状態の解除条件が成立したことが特定されるまでエラー状態の制御を行う。初期設定処理においてRAMに異常があると判定されたことにより移行されたエラー処理では、設定キースイッチ37をONにした状態でスロットマシン1への電力供給を開始させることによって後述の設定変更状態に移行させ、RAM41cのすべての記憶領域を初期化させることで、RAM41cのデータの異常を確実に解消してエラー状態を解除することができるようになっている。一方、設定キースイッチ37をON状態にせずにスロットマシン1への電力供給を開始させた場合には、RAM41cの異常が再び検出されることで、再度、エラー状態に制御されることとなる。
Sa2のステップにおいて設定キースイッチ37がON状態であると判定した場合は、設定変更処理を行う(Sa7)。
設定変更処理では、RAM41cのすべての記憶領域を初期化して、遊技場側にて設定値を変更することが可能な設定変更状態に移行させる。そして、設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38及びスタートスイッチ7が所定の手順で操作されることにより設定値を確定させ、設定キースイッチ37がOFFにされたことが検出されることで、設定変更処理を終了させる。
Sa7のステップにおいて、設定変更処理を行った後は、設定変更時初期化処理を行う(Sa8)。設定変更時初期化処理では、設定変更処理が行われて設定値が確定されたことに伴って、RAM41cの記憶領域のうち、確定された設定値が記憶されている所定領域を除くすべての使用可能領域を初期化する。当該使用可能領域の初期化により、メイン制御部41による遊技の進行に関する制御状態を含む所定データが予め定められた所定の初期値に再設定(初期化)されることとなる。尚、遊技の進行に関する制御状態には、後述する遊技開始待ち処理などの各処理においてエラーが検出された場合に制御されるエラー状態が含まれる。
Sa8のステップにおいて、設定変更時初期化処理を行った後は、メイン処理に移行させ、メイン処理の先頭のステップの処理(Sb1のステップにおける遊技開始待ち処理)から各処理を順次行わせる。
このように、初期設定処理では、RAM41cの異常が検出されることなく、復帰処理を行って、タイマ割込処理を経てメイン処理に復帰する場合には、復帰処理(Sa4)において、電断から復帰した旨を示す電断復帰フラグをRAM41cの所定領域に設定するようになっており、後述のリール制御処理するように、電断復帰フラグが設定されるRAM41cの所定領域を参照することで、スロットマシン1への電力供給が再開されたタイミングであるか否かを特定できるようになっている。
[メイン処理及びタイマ割込処理について]
メイン制御部41が行うメイン処理の制御内容について、図5に基づいて説明する。メイン処理は、一単位の遊技毎に繰り返し実行される処理であり、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当する。
メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を行う。
図5に示すように、メイン処理では、まず、遊技が開始されるまで待機する遊技開始待ち処理を行う(Sb1)。遊技開始待ち処理では、例えば、賭数を設定可能な状態で待機し、メダルの投入による賭数の設定操作またはMAXBETスイッチ6による賭数の設定操作が行われたときに賭数を設定する処理や、規定数の賭数が設定されている状態でスタートスイッチ7が操作されたときに内部抽選用の乱数値をラッチしてRAM41cの所定領域に記憶させる処理、規定数の賭数が設定されている状態でスタートスイッチ7が操作されたときにゲームを開始させる処理等を行う。
また、遊技開始待ち処理では、待機中に、タイマ割込処理により、投入メダルセンサの出力状態に基づいてメダルの投入に関するエラー(例えば、メダル詰まり等のセレクタエラー)が検出された場合や、ホッパーユニット35からの信号に基づいてメダルの払い出しに関するエラー(メダル払出口9でのメダル詰まり等のホッパーエラー)が検出された場合に、遊技の進行を不能化するエラー状態に制御する。エラー状態に制御する際には、検出されたエラーの種類を特定可能なエラーコードをサブ制御部91に対して送信するとともに、当該エラーコードを遊技補助表示器12に表示させるように制御する。そして、発生しているエラーの種類に応じたエラー状態の解除条件が成立したことが特定されることで、エラー状態を終了させて待機状態に復帰する。
次いで、ゲームが開始されることに伴って内部抽選を行う内部抽選処理を行う(Sb2)。内部抽選処理では、Sb1のステップにおいてスタートスイッチ7が操作されたときにラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて、各抽選対象役への入賞を許容するか(すなわち、所定の表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。
内部抽選処理を行った後は、リール2L、2C、2Rの回転制御及び停止制御を行うリール制御処理を行う(Sb3)。リール制御処理では、後述するように、リール2L、2C、2Rを所定の定速状態で回転させるための処理や、回転中のリールについてストップスイッチによる停止操作が行われることで、該当するリールを停止操作に応じた停止位置で停止させるための処理等を行う。そして、すべてのリール2L、2C、2Rが停止され、かつ第3停止操作(遊技において回転される3つのリール2L、2C、2Rを停止させるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作のうち、3番目にリールを停止させるストップスイッチの操作)が終了された後に、リール制御処理を終了させる。
リール制御処理を行った後は、ゲームを終了させる際の各種設定等を行う遊技終了時設定処理を行う(Sb4)。遊技終了時設定処理では、まず、リール2L、2C、2Rに停止された図柄組合せ(導出された表示結果)が入賞の発生する図柄組合せ(入賞表示結果組合せ)であるか否か、及び入賞の発生する図柄組合せである場合には、入賞が発生する入賞役の種類を判定する入賞判定処理を行う。そして、当該入賞判定処理により小役の入賞が発生していると判定された場合には、小役の入賞に伴い所定枚数のメダルをホッパーユニット35から払い出す処理を行う。また、入賞判定処理により再遊技役の入賞が発生していると判定された場合には、再遊技役の入賞に伴い再遊技を付与して規定数の賭数を設定する処理を行う。また、入賞判定処理により特別役の入賞が発生していると判定された場合には、遊技状態を特別役の入賞に伴い移行される特別状態へ移行させる処理を行う。また、払出されるメダルの枚数を遊技補助表示器12に表示させるための処理や再遊技の付与による賭数の設定に伴って1~3BETLED14~16を点灯状態に制御するための処理等を行う。
Sb4のステップにおいて遊技終了時設定処理を行った後は、Sb1のステップの遊技開始待ち処理に戻り、上述の各処理を順次繰り返し実行する。
メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ミリ秒)毎に、メイン処理に割り込んで所定の各種処理を行うタイマ割込処理を行うことが可能である。タイマ割込処理の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
タイマ割込処理では、メイン制御部41が備える各種表示器(クレジット表示器11や遊技補助表示器12等)をメイン処理の各種処理にて設定された所定態様に制御する処理、メイン処理におけるリール制御処理により設定された各種要求に応じた態様にリールモータの回転、停止を制御する処理、メイン制御部41の入力ポートに入力される各種スイッチ類の検出信号等の入力状態に関する入力状態データ(各種スイッチ類の現在の入力状態を示す入力データ、前回と今回の入力データが同じ状態である旨を示す確定データ、確定データが前回値から変化した旨を示すエッジデータ)を更新する処理、スロットマシン1への電力供給が停止されたことが特定される場合に、RAM41cの破壊診断用データの設定等を行う処理(後述の電断処理)等を行う。
前述のメイン処理では、ゲームの進行や状況等に応じてコマンドを生成してコマンドキューに設定するコマンド格納処理を適宜実行する。そして、コマンドキューに設定されたコマンドは、その後のタイマ割込処理において実行されるコマンド送信処理によりサブ制御部91に対して順次送信されるようになっている。
メイン制御部41が送信するコマンドには、例えば、内部当選コマンド、ナビ報知コマンド、停止コマンド、入賞判定コマンド、制御状態コマンド、リセットスイッチコマンド、復帰コマンド等が含まれる。メイン制御部41がゲームの進行や状況等に応じて所定コマンドを送信することで、サブ制御部91は、受信したコマンドに基づいてゲームの進行や状況等に応じた演出態様に各種演出装置の出力を制御し、所定演出内容の演出を行うことが可能である。尚、メイン制御部41は、ゲームの進行や状況等に応じてこれら以外のコマンドも適宜送信可能である。
内部当選コマンドは、当該ゲームにおける内部抽選の抽選結果を特定可能なコマンドであり、内部抽選処理において内部抽選が行われたときに送信される。当該内部当選コマンドに基づいて、内部抽選の抽選結果として、いずれかの役が当選したか否か、及びいずれかの役が当選した場合には、当選した役の種類を特定可能である。また、内部当選コマンドは、内部抽選の抽選結果として、ATの制御において遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を報知する対象となるAT対象役が当選した場合に、遊技者にとって有利となる操作態様を特定できないようになっている。
ナビ報知コマンドは、ATの制御が行われており、内部抽選にてAT対象役が当選した場合に、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を特定可能なコマンドであり、内部抽選処理において内部抽選が行われたときに送信される。ナビ報知コマンドは、ATの制御が行われている場合には、当該コマンドに基づいて当選しているAT対象役に応じて遊技者にとって有利となる操作態様を特定可能である一方、ATの制御が行われていない場合には、当該コマンドに基づいて標準操作態様(例えば、左中右の押し順)を特定可能であり、遊技者にとって有利となる操作態様を特定できないようになっている。また、内部抽選の抽選結果として、AT対象役以外の役が当選した場合、及びいずれの役も当選したかった場合にも、標準操作態様が特定可能となるようになっている。
停止コマンドは、遊技者によりストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことに伴い停止するリール2L、2C、2Rが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、及び停止するリールの停止位置(図柄番号)を特定可能なコマンドであり、回転中のリールに対してストップスイッチが操作されて、該当するリールの停止制御が行われる毎に送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せを特定可能なコマンドであり、第3停止操作(回転制御が開始された3つのリール2L、2C、2Rを停止させるストップスイッチの操作のうち、3番目のリールを停止させる操作)に係るストップスイッチが押下された後、当該ストップスイッチが離されて、第3停止操作が終了されたときに送信される。入賞判定コマンドは、第3停止操作が終了されたときに送信されるので、サブ制御部91は、当該コマンドに基づいて、第3停止操作が終了されたことを特定可能である。
制御状態コマンドは、遊技者にとって有利な有利状態(ATの制御が行われてナビ報知が行われる状態)に制御されているか否かを特定可能なコマンドであり、各ゲームの開始時及び終了時に送信される。
リセットスイッチコマンドは、リセットスイッチ23が所定期間以上の時間にわたり継続して操作された旨を特定可能なコマンドであり、賭数が設定されていない場合に、リセットスイッチ23の操作が開始され、当該操作が継続されている時間が所定期間(本実施例では、3秒)に到達したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
[リール制御処理について]
メイン制御部41がメイン処理において行うリール制御処理について、図6に基づいて説明する。
図6に示すように、リール制御処理では、まず、リール回転処理を行って(Sc1)、前回ゲームでのリールの回転開始時点から所定のウェイトタイム(本実施例では、4.1秒)が経過していることを条件に、全てのリールについて定速状態まで加速させる旨を示す加速要求をRAM41cの所定領域に設定して、タイマ割込処理によるリールの回転制御を開始させる。また、リール回転処理では、全てのリール2L、2C、2Rについて、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルをRAM41cの所定領域に設定する。これにより、タイマ割込処理による各リール2L、2C、2Rの加速制御中に、各リール2L、2C、2Rの停止制御テーブルが設定されることとなる。
尚、タイマ割込処理では、RAM41cの所定領域に設定されている各種要求(例えば、加速要求、停止要求等)に応じた態様でリールモータの回転、停止を制御するように、リールモータの励磁パターンを設定し、の各励磁相の励磁状態が順次更新する。これにより、例えば、加速要求をRAM41cに設定することにより、リールモータ32L、32C、32Rの励磁パターンとしてリールモータを加速させる励磁パターンが選択されて、当該励磁パターンに基づいてリールモータの各励磁相の励磁状態が順次更新されることとなり、リールの回転を始動させて所定の定速状態まで加速させる制御が開始される。そして、各リールについて回転状態が定速状態に達したときには、該当するリールの回転状態が定速状態に達した旨を特定可能なリール速度状態フラグをRAM41cの所定領域にリール毎に設定する。そして、当該定速状態での回転が維持されるように制御される。
Sc1のステップにおいてリール回転処理を行った後は、タイマ割込待ち処理を行う(Sc2)。タイマ割込待ち処理では、タイマ割込を許可に設定して、タイマ割込処理が1回行われるまで待機する。
Sc2のステップのタイマ割込待ち処理が終了した後は、タイマ割込を禁止に設定し(Sc3)、その後、タイマ割込処理により更新されてRAM41cの所定領域に設定されるリール速度状態フラグを参照し、当該リール速度状態フラグに基づいて、回転制御中のリールの回転状態が定速状態であるか否かをリール毎に特定し、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されているか否かを判定する(Sc4)。そして、Sc4のステップにおいて、少なくともいずれか1つのリールが定速回転で回転しておらず、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されている状況でないと判定した場合には、Sc2のステップに戻り、Sc2~Sc4のステップの各処理を繰り返し行って、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されている状況となるまで待機する。
Sc2のステップに戻り、Sc2~Sc4のステップを繰り返し行って待機した後、Sc2のステップのタイマ割込待ち処理において行われるタイマ割込処理により、回転制御中の全てのリールについて回転状態が定速状態であることを特定可能にリール速度状態フラグが更新されることで、その後に行われるSc4のステップにおいて、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されていると判定されることとなる。
一方、Sc4のステップにおいて、停止操作が済んでいない回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されていると判定した場合には、回転制御を行っている全てのリールについて対応するストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効に設定する(Sc5)。尚、当該回転制御を行っているリールについて停止操作の受付が既に有効に設定されている場合には、有効な状態を維持する。
そして、Sc5のステップにおいて停止操作の受付を有効に設定した後は、回転制御中のリールについて停止操作の受付が有効な状態で、ストップスイッチによる有効な停止操作が検出されたか否かを判定する(Sc6)。停止操作が検出されたか否かの判定では、タイマ割込処理により更新されるストップスイッチ8L、8C、8Rのエッジデータを参照して、回転制御中のリールに対応するストップスイッチのうち確定データがOFF状態からON状態に変化したものがある場合に、当該ストップスイッチについて有効な停止操作が検出されたと判定する。これにより、ストップスイッチのON状態が一定期間(最低でも約2.24ms)以上継続して検知されたことを条件に、当該ストップスイッチによる有効な停止操作が検出されるので、静電気などのノイズによってストップスイッチのON状態が誤って検出されるようなことが防止される。
尚、本実施例では、回転制御中のリールについて停止操作の受付が有効な状態で、ストップスイッチの確定データがOFF状態からON状態に変化したことが検出されること、すなわち連続する所定回数のタイマ割込処理においてストップスイッチのON状態が検出されることで、回転制御中のリールについて有効な停止操作が検出されたと判定する構成であるが、1回のタイマ割込処理においてストップスイッチのON状態が検出されることで、有効な停止操作が検出されたと判定する構成であっても良い。
Sc6のステップにおいて、有効な停止操作が検出されていないと判定した場合には、Sc2のステップに戻り、Sc2~Sc6のステップを繰り返し行って、有効な停止操作が検出されるまで待機する。一方、Sc6のステップにおいて有効な停止操作が検出されたと判定した場合には、リール回転停止処理を行って(Sc7)、Sc6のステップにおいて検出された有効な停止操作に対応するリールの回転を停止させるための制御を行う。その後、Sc7のステップにおいて停止制御が行われた該当リールが停止したか否かを判定し(Sc8)、当該リールが停止していないと判定した場合には、当該リールが停止するまで待機し、当該リールが停止していると判定した場合に、全てのリール2L、2C、2Rについて有効な停止操作が行われて停止したか否かを判定し(Sc9)、全てのリール2L、2C、2Rが停止していない場合には、Sc2のステップに戻り、停止していない残りのリールについてSc2~Sc9のステップの制御を行う。
そして、全てのリール2L、2C、2Rについて有効な停止操作が行われ、Sc9のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rが停止したと判定した場合には、前述の初期設定処理により電断復帰フラグが設定されるRAM41cの所定領域を初期化した後(Sc10)、タイマ割込待ち処理を行う(Sc11)。その後、第3停止のストップスイッチが操作中であるか否、すなわち第3停止のストップスイッチの押下が終了されて、当該ストップスイッチの確定データがOFF状態となっているか否かを判定し(Sc12)、当該ストップスイッチの確定データがON状態であり操作中である場合には、Sc10のステップに戻り、Sc10~Sc12のステップの各処理を行いつつ、当該第3停止のストップスイッチの操作が終了されるまで待機する。
そして、Sc12のステップでは、第3停止のストップスイッチの操作が終了されて、Sc11のタイマ割込待ち処理により、当該ストップスイッチの確定データがOFF状態に更新されることで、第3停止のストップスイッチが操作中でないと判定される。その後、RAM41cの所定領域を参照して電断復帰フラグが設定されているか否かを判定する(Sc13)。
前述のように、電断復帰フラグが設定されるRAM41cの所定領域は、Sc10のステップにおいて初期化されるようになっているので、当該所定領域には、Sc10~Sc12までのステップが行われる期間、すなわち第3停止のストップスイッチの押下操作が継続されている期間において、スロットマシン1への電力供給が停止され、電力供給が再開されて初期設定処理が行われた場合には、当該初期設定処理のSa4のステップにおいて行われる復帰処理により電断復帰フラグが設定されていることとなる。一方、第3停止のストップスイッチの押下操作が継続されている期間に、スロットマシン1への電力供給が停止されなかった場合には、電断復帰フラグは設定されないこととなる。また、スロットマシン1への電力供給が開始されたときに行われる初期設定処理の終了後には、タイマ割込み処理が行われた後、スロットマシン1への電力供給が停止される前に行っていたメイン処理における処理に復帰するようになっており、第3停止のストップスイッチの押下操作が継続されている期間(Sc10~Sc12までのステップが行われる期間)においてスロットマシン1への電力供給が停止されて、電力供給が再開された場合には、リール制御処理のSc11のステップからメイン処理が再開されることとなる。そして、スロットマシン1への電力供給が再開されたときに、第3停止のストップスイッチの操作(押下)が継続されている場合には、初期設定処理の終了後に行われるタイマ割込み処理により当該ストップスイッチについてON状態の確定データが作成される。そして、Sc12のステップにおいて当該確定データに基づき第3停止のストップスイッチが操作中であると判定されて、第3停止のストップスイッチの操作が終了されるまで、Sc10~Sc12のステップの処理が繰り返し行われることとなる。また、スロットマシン1への電力供給が再開されたときに、第3停止のストップスイッチの(押下)が終了されている場合には、初期設定処理の終了後に行われるタイマ割込み処理により当該ストップスイッチについてOFF状態の確定データが作成され、Sc12のステップにおいて第3停止のストップスイッチが操作中でないと判定されることで、Sc13のステップへ進むこととなる。
Sc13のステップにおいて、RAM41cの所定領域に電断復帰フラグが設定されていると判定した場合には、タイマ割込所定回数待ち処理を行って(Sc14)、タイマ割込処理が所定回数(本実施例では、2回)行われるまで待機し、タイマ割込処理が所定回数行われた後に、電断復帰フラグが設定されるRAM41cの所定領域を初期化して、電断復帰フラグをクリアし(Sc15)、リール制御処理を終了させてメイン処理に戻る。一方、Sc13のステップにおいて、電断復帰フラグが設定されていないと判定した場合には、Sc14及びSc15のステップの各処理を行うことなく、リール制御処理を終了させてメイン処理に戻る。
リール制御処理が終了された後のメイン処理では、遊技終了時設定処理が行われ、当該遊技終了時設定処理において入賞判定処理等の各種処理が行われることとなる。
尚、実施例では、第3停止のストップスイッチの確定データがOFF状態となっていること、すなわち連続する所定回数のタイマ割込処理において当該ストップスイッチについて入力データのOFF状態が検出されることで、第3停止のストップスイッチが操作中でないと判定する構成であるが、入力データがOFF状態となっていること、すなわち1回のタイマ割込処理において当該ストップスイッチについて入力データのOFF状態が検出されることで、当該ストップスイッチの操作が終了されたと判定する構成であっても良い。
このように、リール制御処理では、第3停止のストップスイッチの操作(押下)が継続されている期間(Sc10~Sc12のステップが行われる期間)において、スロットマシン1への電力供給が停止されない場合には、Sc12のステップにおいて第3停止のストップスイッチが操作中でないと判定したとき、すなわち当該ストップスイッチの操作が終了されたときに、Sc13のステップへ進み、Sc10のステップにより初期化された状態のRAM41cの所定領域を参照して、電断復帰フラグが設定されていないことに基づいて、タイマ割込所定回数待ち処理(Sc14)を行うことなく、リール制御処理を終了させて、メイン処理に戻るようになっている。
一方、リール制御処理では、第3停止のストップスイッチの操作(押下)が継続されている期間(Sc10~Sc12までのステップが行われる期間)において、スロットマシン1への電力供給が停止され、当該ストップスイッチの操作(押下)が終了された状態で、スロットマシン1への電力供給が再開された場合には、初期設定処理及び当該初期設定処理後のタイマ割込処理により第3停止のストップスイッチの確定データがOFF状態に更新された状態でSc11のステップに復帰することとなる。その後、Sc12のステップにおいて当該ストップスイッチの確定データ(OFF状態)に基づき第3停止のストップスイッチが操作中でないと判定されることで、Sc13のステップへ進む。そして、初期設定処理により電断復帰フラグが設定された状態のRAM41cの所定領域を参照し(Sc13)、当該電断復帰フラグが設定されていることに基づいて、タイマ割込所定回数待ち処理を行うことで(Sc14)、所定期間(タイマ割込処理が所定回数行われるのに要する時間)が経過した後に、リール制御処理を終了させて、メイン処理に戻るようになっている。
また、リール制御処理では、第3停止のストップスイッチの操作(押下)が継続されている期間(Sc10~Sc12までのステップが行われる期間)において、スロットマシン1への電力供給が停止され、当該ストップスイッチの操作(押下)が継続された状態で、スロットマシン1への電力供給が再開された場合には、初期設定処理及び当該初期設定処理後のタイマ割込処理により第3停止のストップスイッチの確定データがON状態に更新された状態でSc11のステップに復帰することとなる。その後、Sc12のステップにおいて当該ストップスイッチの確定データに基づき第3停止のストップスイッチが操作中であると判定されることで、Sc10のステップへ戻り、Sc10~Sc12のステップの各処理が行われることとなる。すなわち、第3停止のストップスイッチの操作(押下)が継続されている期間において、スロットマシン1への電力供給が停止され、当該ストップスイッチの操作(押下)が継続された状態で、スロットマシン1への電力供給が再開された場合には、第3停止のストップスイッチの操作(押下)が継続されている期間において、スロットマシン1への電力供給が停止されない場合と同様に、Sc10のステップにおいて電断復帰フラグが設定されるRAM41cの所定領域が初期化された後、Sc12のステップにおいて第3停止のストップスイッチが操作中でないと判定したときに、Sc13のステップへ進むこととなる。そして、Sc10のステップにより初期化された状態のRAM41cの所定領域を参照して、電断復帰フラグが設定されていないことに基づいて、タイマ割込所定回数待ち処理(Sc14)を行うことなく、リール制御処理を終了させて、メイン処理に戻るようになっている。
[電断処理について]
次に、スロットマシン1への電力供給が停止されて停電が発生している場合に、メイン制御部41が行う電断処理について、図7に基づいて説明する。
図7に示すように、電断処理では、先ず、メイン制御部41が備える全てのレジスタをRAM41cの所定領域に設けられたスタック領域に退避する(Sd1)。
次いで、破壊診断用データをRAM41cの所定領域にセットする(Sd2)。そして、コマンドを出力する出力ポートを含む全ての出力ポートの出力状態を初期化する(Sd3)。これにより、当該電断処理が開始される前に出力されたコマンドに対応する出力ポートの出力状態も初期化される。
次いで、RAM41cの所定領域について排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算して、RAM41cの所定領域にセットする(Sd4)。そして、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sd5)。その後、電圧が低下してメイン制御部41のメインCPU41aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下することで、メイン制御部41は、内部的に動作停止状態になり、電断の際に確実に動作停止する。
以上の処理によって、AC100Vの電力供給が停止される場合には、電断処理が行われて、破壊診断用データ及びRAMパリティ調整用データがバックアップ電源により停電中においてもデータが保持されるようにバックアップされているRAM41cの所定領域に記録され、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされる。
[入賞報知演出について]
サブ制御部91が行う入賞報知演出について、図8~図13に基づいて説明する。
前述のように、メイン制御部41は、内部抽選により各役への入賞を許容するか否かを決定するようになっており、内部抽選にて抽選対象とされる役(以下、内部抽選対象役と呼ぶ場合がある)には、押し順小役、押し順再遊技役、特定小役、特別役が含まれる。各内部抽選対象役には、1または複数の入賞役が含まれ、内部抽選にて一の内部抽選対象役が当選したときには、当該内部抽選対象役に含まれる入賞役(例えば、後述の増加役、特定リプレイ、前述の特別役等)が同時に当選したこととなる。そして、内部抽選にて当選した内部抽選対象役に含まれる入賞役の図柄組合せが表示結果としてリール2L、2C、2Rに停止することで、当該入賞役について入賞が発生することとなる。
押し順小役は、賭数よりも多い枚数(本実施例では、9枚)のメダルが払い出される増加役(本実施例では、「ベル‐ベル‐ベル」が入賞ラインLNに停止されることで入賞が発生する役)と、賭数以下の枚数(本実施例では、1枚)のメダルが払い出される減少役が入賞役として含まれる内部抽選対象役であり、予め割り当てられた所定操作態様(本実施例では、操作順)でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、押し順小役に含まれる入賞役のうち増加役が入賞する一方で、対応する操作態様以外の操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、押し順小役に含まれる入賞役のうち減少役が入賞することもあるが、いずれの入賞役も入賞しないこともある役である。内部抽選対象役には、増加役が入賞する所定操作態様が異なる複数の押し順小役が含まれており、押し順小役の当選時には、当選した種類の押し順小役に応じた所定操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたか否かによって払い出されるメダル枚数の期待値を変えることができる。
押し順再遊技役は、入賞役として特定リプレイ(本実施例では、「赤7‐赤7‐赤7」が入賞ラインLNに停止されることで入賞が発生する役)と、所定リプレイ(本実施例では、「リプレイ‐リプレイ‐リプレイ」が入賞ラインLNに停止されることで入賞が発生する役)が含まれる内部抽選対象役である。特定リプレイ及び所定リプレイは、入賞により再遊技(リプレイゲーム)が付与される再遊技役である。また、押し順再遊技役は、予め割り当てられた特定操作態様(本実施例では、左リールを第1停止とする操作順及び各リールに「赤7」を停止させることが可能な操作タイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、押し順再遊技役に含まれる入賞役のうち特定リプレイの図柄組合せを入賞ラインLNに停止させることが可能である一方で、当該特定操作態様以外の操作態様(本実施例では、操作順及び操作タイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、押し順再遊技役に含まれる入賞役のうち所定リプレイの図柄組合せが入賞ラインLNに停止される役である。内部抽選対象役には、特定操作態様が異なる複数の押し順再遊技役が含まれており、押し順再遊技役の当選時には、当選した種類の押し順再遊技役に応じた特定操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、特定リプレイの図柄組合せを入賞ラインLNに停止させることができる。
特定小役は、他の内部抽選対象役に比較して内部抽選にて当選する確率が低い一方で、特別役と同時に当選する割合が他の役に比較して高い役である。特定小役に含まれる入賞役の図柄組合せ(表示結果)が入賞ラインLNに停止することで、特別役が同時に当選した可能性が高い旨が示唆される。また、内部抽選にて特定小役が当選することで、前述のATに制御される権利を付与するか否かが決定されるAT抽選が行われる。特定小役の当選を契機として行われるAT抽選では、他の内部抽選対象役の当選を契機として行われる場合に比較して、高い確率でATに制御される権利を付与する旨が決定されるようになっており、特定小役に含まれる入賞役の入賞が発生した場合には、他の入賞が発生した場合に比較して有利な状況である。
特別役は、前述のように特別役の図柄組合せ(特別表示結果)が入賞ラインLNに停止して入賞が発生することで、遊技者にとって有利な遊技状態(特別状態)へ移行される役である。
メイン制御部41は、各遊技の開始時に内部抽選の当選結果(当選の有無、及び当選した内部抽選対象役の種類等)を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。また、各遊技においてすべてのリール2L、2C、2Rの回転が停止され、かつ第3停止操作に係るストップスイッチの操作が終了されたときに、前述の遊技終了時設定処理において入賞判定処理を行い、入賞判定の結果(入賞の有無、入賞ラインLNに揃った図柄組合せ(表示結果))を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。
これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、各遊技が開始された後、入賞が発生したことが特定されるときに、入賞が発生した旨を報知する入賞報知演出を行うことが可能である。サブ制御部91は、液晶表示器51、リールLED55、演出用装飾LED57のうち少なくともいずれか1つを用いて入賞報知演出を行い、入賞が発生した入賞役の種類や当該入賞報知演出を行う状況(例えば、後述の通常時、電断復帰時1~3、エラー解除時)に応じて後述する出力態様に各演出装置の出力を制御する。サブ制御部91は、入賞報知演出を開始した後は、後述の所定条件(例えば、所定期間が経過すること、スタートスイッチ7が操作されること等)が成立することで入賞報知演出を終了させる。
図8(a)に示すように、サブ制御部91は、遊技中にスロットマシン1への電力供給が停止されること(以下、電断と呼ぶことがある)がない場合、及び遊技中に電断が発生したが、当該遊技に係る第3停止操作が行われる前に電断から復帰される場合(通常時)であり、かつ前述のATの制御が行われている場合において、押し順小役に含まれる増加役が入賞したことが特定されるときには、押し順小役(増加役)に関する入賞報知演出を行うように制御して、後述するように、液晶表示器51に入賞報知画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から入賞報知音を出力させ、リールLED55及び演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させるように制御する(図9参照)。
また、サブ制御部91は、通常時であり、かつATの制御が行われるAT状態への移行条件が成立した後、最初に内部抽選にて押し順再遊技役が当選した遊技において、当該押し順再遊技役に含まれる特定リプレイが入賞したことが特定されるときに、入賞報知演出を行うように制御して、後述するように、液晶表示器51に入賞報知画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から入賞報知音を出力させ、リールLED55及び演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させるように制御する(図10参照)。
一方、サブ制御部91は、遊技中であって第3停止操作が行われている状態(第3停止操作に係るストップスイッチの押下が継続されている状態)であるときに電断が発生した後、当該操作が継続されている状態で、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰される場合(電断復帰時1)には、前述のATの制御が行われている場合において、押し順小役に含まれる増加役が入賞したことが特定されるときにも、AT状態への移行条件が成立した場合において、押し順再遊技役に含まれる特定リプレイが入賞したことが特定されるときにも、入賞報知演出を行わないように制御し、液晶表示器51に入賞報知画像を表示させないとともに、スピーカ53、54から入賞報知音を出力させず、リールLED55及び演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させないように制御する(図17(a)(b)(c)参照)。
また、サブ制御部91は、遊技中であって第3停止操作が行われている状態であるときに電断が発生した後、当該操作が終了された状態で、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰される場合(電断復帰時2)には、前述のATの制御が行われている場合において、押し順小役に含まれる増加役が入賞したことが特定されるときにも、AT状態への移行条件が成立した場合において、押し順再遊技役に含まれる特定リプレイが入賞したことが特定されるときにも、入賞報知演出を行わないように制御し、液晶表示器51に入賞報知画像を表示させないとともに、スピーカ53、54から入賞報知音を出力させず、リールLED55及び演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させないように制御する(図17(a)(b)(c)参照)。
また、サブ制御部91は、入賞報知演出を行っているときに電断が発生した後、当該電断から復帰される場合(電断復帰時3)には、電断が発生したときに、押し順小役に含まれる増加役の入賞を報知する入賞報知演出を行っていた場合でも、押し順再遊技役に含まれる特定リプレイの入賞を報知する入賞報知演出を行っていた場合でも、当該電断から復帰したときに、入賞報知演出を再開させないように制御し、液晶表示器51に入賞報知画像を表示させないとともに、スピーカ53、54から入賞報知音を出力させず、リールLED55及び演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させないように制御する(図17(d)(b)(c)参照)。
また、サブ制御部91は、特定小役及び特別役以外の役(例えば、押し順小役や押し順再遊技役等)に関する入賞報知演出を行っているときにエラー(例えば、メダルの投入に関するエラーやメダルの払い出しに関するエラー)が発生したときには、入賞報知演出を終了させて、メイン制御部41側にてエラー状態に制御されている旨を報知するエラー報知演出を開始させる。そして、当該エラー状態が解除されたとき(エラー解除時)には、エラー報知演出を終了させる。このエラー解除時には、エラー報知演出を行う前すなわちエラーが発生したときに、押し順小役に含まれる増加役の入賞を報知する入賞報知演出を行っていた場合でも、エラー報知演出を行う前に押し順再遊技役に含まれる特定リプレイの入賞を報知する入賞報知演出を行っていた場合でも、当該エラーが解除されたときに入賞報知演出を再開させないように制御し、液晶表示器51に入賞報知画像を表示させないとともに、スピーカ53、54から入賞報知音を出力させず、リールLED55及び演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させないように制御する(図23参照)。
図8(b)に示すように、サブ制御部91は、通常時であり、特定小役に含まれる入賞役が入賞したことが特定されるときには、特定小役に関する入賞報知演出を行うように制御して、後述するように、液晶表示器51に特定小役入賞報知画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から特定小役入賞報知音を出力させ、リールLED55及び演出用装飾LED57を特定小役入賞報知態様で点灯させるように制御する(図11参照)。
一方、サブ制御部91は、電断復帰時1であり、特定小役に含まれる入賞役が入賞したことが特定されるときには、特定小役に関する入賞報知演出を行うように制御するが、通常時とは異なり、リールLED55のみを用いて入賞報知演出を行うように制御する。すなわち、リールLED55を特定小役入賞態様で点灯させるように制御する一方で、液晶表示器51に特定小役入賞報知画像を表示させないように制御する。スピーカ53、54及び演出用装飾LED57については、後述の起動時報知演出の制御を優先して出力態様を制御することにより、スピーカ53、54からから特定小役入賞報知音を出力させず、演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させないように制御する。
また、サブ制御部91は、電断復帰時2であり、特定小役に含まれる入賞役が入賞したことが特定されるときにも、特定小役に関する入賞報知演出を行うように制御するが、通常時とは異なり、リールLED55のみを用いて入賞報知演出を行うように制御する。すなわち、リールLED55を特定小役入賞態様で点灯させるように制御する一方で、液晶表示器51に特定小役入賞報知画像を表示させないように制御する。スピーカ53、54及び演出用装飾LED57については、後述の起動時報知演出の制御を優先して出力態様を制御することにより、スピーカ53、54からから特定小役入賞報知音を出力させず、演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させないように制御する(図19、図21参照)。
また、サブ制御部91は、電断復帰時3であり、電断が発生したときに特定小役に関する入賞報知演出を行っていた場合には、当該電断から復帰したときに当該入賞報知演出を再開させるように制御するが、通常時等とは異なり、リールLED55のみを用いて特定小役に関する入賞報知演出を行うように制御する。すなわち、リールLED55を特定小役入賞態様で点灯させるように制御する一方で、液晶表示器51に特定小役入賞報知画像を表示させないように制御する。スピーカ53、54及び演出用装飾LED57については、後述の起動時報知演出の制御を優先して出力態様を制御することにより、スピーカ53、54からから特定小役入賞報知音を出力させず、演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させないように制御する(図23参照)。
また、サブ制御部91は、特定小役に関する入賞報知演出を行っているときにエラー(例えば、メダルの投入に関するエラーやメダルの払い出しに関するエラー)が発生したときには、入賞報知演出の制御を継続させつつ、エラー報知演出の制御を行う。エラー報知演出が行われる期間では、当該エラー報知演出に関連する演出装置の出力態様は、当該エラー報知演出の態様に優先して制御される。そして、エラー解除時には、エラー報知演出を終了させる一方、入賞報知演出の制御を継続させて、液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57の出力態様を、エラーの発生前から継続されている出力態様に制御する。これにより、エラー解除時には、液晶表示器51に特定小役入賞報知画像を表示させるとともに、リールLED55及び演出用装飾LED57を特定小役入賞報知態様で点灯させる制御を再開させる(図24参照)。尚、スピーカ53、54からの出力については、エラーの発生前に出力の開始された特定小役入賞報知音がエラー解除時に継続中であれば、当該特定小役入賞報知音をスピーカ53、54から出力するように制御し、特定小役入賞報知音がエラー解除時に継続中でなければ、制御状態に応じた音声(例えば、通常演出時に出力される通常演出音や、AT状態において出力される有利状態演出音等)をスピーカ53、54から出力するように制御することで、エラー解除時には、入賞報知演出が開始されたときから経過した時間に応じて、特定小役入賞報知音が出力されることもあるが、特定小役入賞報知音が出力されないこともある。
図8(c)に示すように、サブ制御部91は、通常時であり、特別役が入賞したことが特定されるときには、特別役に関する入賞報知演出を行うように制御して、後述するように、液晶表示器51に特別役入賞報知画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から特別役入賞報知音を出力させ、リールLED55及び演出用装飾LED57を特別役入賞報知態様で点灯させるように制御する(図12参照)。
一方、サブ制御部91は、電断復帰時1であり、特別役が入賞したことが特定されるときには、特別役に関する入賞報知演出を行うように制御するが、通常時とは異なり、液晶表示器51に特別役入賞報知画像を表示させるとともに、リールLED55を特別役入賞態様で点灯させるように制御する一方で、スピーカ53、54から特別役入賞報知音を出力させず、演出用装飾LED57を特別役入賞報知態様で点灯させないように制御する。
また、サブ制御部91は、電断復帰時2であり、特別役が入賞したことが特定されるときには、特別役に関する入賞報知演出を行うように制御するが、通常時とは異なり、液晶表示器51に特別役入賞報知画像を表示させるとともに、リールLED55を特別役入賞態様で点灯させるように制御する一方で、スピーカ53、54から特別役入賞報知音を出力させず、演出用装飾LED57を特別役入賞報知態様で点灯させないように制御する。
また、サブ制御部91は、電断復帰時3において、電断が発生したときに特別役に関する入賞報知演出を行っていた場合には、当該電断から復帰したときに当該入賞報知演出を再開させるように制御するが、通常時とは異なり、液晶表示器51に特別役入賞報知画像を表示させるとともに、リールLED55を特別役入賞態様で点灯させるように制御する一方で、スピーカ53、54から特別役入賞報知音を出力させず、演出用装飾LED57を特別役入賞報知態様で点灯させないように制御する。
また、サブ制御部91は、特別役に関する入賞報知演出を行っているときにエラー(例えば、メダルの投入に関するエラーやメダルの払い出しに関するエラー)が発生したときには、入賞報知演出の制御を継続させつつ、エラー報知演出の制御を行う。そして、エラー解除時には、エラー報知演出を終了させる一方、入賞報知演出の制御を継続させて、液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57の出力態様を、エラーの発生前から継続されている出力態様に制御する。これにより、エラー解除時には、液晶表示器51に特別役入賞報知画像を表示させるとともに、リールLED55及び演出用装飾LED57を特別役入賞報知態様で点灯させる制御を再開させる。尚、スピーカ53、54からの出力については、特定小役に関する入賞報知演出と同様に、エラー解除時には、入賞報知演出が開始されたときから経過した時間に応じて、特別役入賞報知音が出力されることもあるが、特別役入賞報知音が出力されないこともある。
次いで、押し順小役、押し順再遊技役、特定小役、特別役に関する入賞報知演出の演出態様について、図9~図12に基づいて説明する。
図9に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、ATの制御によりナビ報知が行われる遊技において、押し順小役に含まれる増加役(本実施例では、「ベル‐ベル‐ベル」が入賞ラインLNに停止する図柄組合せの役)が入賞したことが特定されるときに、液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いて押し順小役に関する入賞報知演出を開始させるように制御する。そして、予め定められた終了条件(本実施例では、入賞報知演出を開始させたときから所定期間(本実施例では、10秒)が経過すること、当該所定期間が経過するまでにメダルの投入またはMAXBETスイッチ6による賭数設定操作または精算スイッチ10によるクレジットの精算操作が行われること、メイン制御部41側にてエラー状態に制御されること、のうち少なくともいずれか1の条件が成立すること)が成立したときに、当該押し順小役に関する入賞報知演出を終了させるように制御する。
押し順小役に関する入賞報知演出では、押し順小役に含まれる増加役の入賞が発生した旨を報知する入賞報知画像(本実施例では、所定キャラクタ及びベルの画像と、「GET!」の文字画像)を液晶表示器51に表示させるとともに、小役の入賞が発生した旨を報知する入賞報知音(本実施例では、増加役の入賞に伴い払出されるメダル枚数を示唆する払出音)をスピーカ53、54から出力させる。さらに、入賞が発生した旨を報知する入賞報知態様(本実施例では、白色態様及び所定時間間隔で点滅する態様)でリールLED55及び演出用装飾LED57を点灯させることで、押し順小役の増加役が入賞した旨を報知する。
図10に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、AT状態への移行条件が成立した後、最初に内部抽選にて押し順再遊技役が当選した遊技において、当該押し順再遊技役に含まれる特定リプレイ(本実施例では、「赤7‐赤7‐赤7」が入賞ラインLNに停止する図柄組合せの役)が入賞したことが特定されるときに、液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いて押し順再遊技役に関する入賞報知演出を開始させるように制御する。そして、予め定められた終了条件(本実施例では、次遊技を開始するためのスタートスイッチ7が操作されること、メイン制御部41側にてエラー状態に制御されること、のうち少なくともいずれか1の条件が成立すること)が成立したときに、当該押し順再遊技役に関する入賞報知演出を終了させるように制御する。
押し順再遊技役に関する入賞報知演出では、押し順再遊技役に含まれる特定リプレイの入賞が発生した旨を報知する入賞報知画像(本実施例では、特定リプレイの図柄組合せ「赤7 赤7 赤7」の画像)を液晶表示器51に表示させるとともに、再遊技役の入賞が発生した旨を報知する入賞報知音(本実施例では、再遊技役の入賞に伴う賭数設定音)をスピーカ53、54から出力させる。さらに、入賞が発生した旨を報知する入賞報知態様(本実施例では、白色態様及び所定時間間隔で点滅する態様)でリールLED55及び演出用装飾LED57を点灯させることで、特定リプレイが入賞した旨を報知する。
図11に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、内部抽選にて特定小役が入賞し、当該特定小役に含まれる入賞役が入賞したことが特定されるときに、液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いて特定小役に関する入賞報知演出を開始させるように制御する。そして、予め定められた終了条件(本実施例では、規定数の賭数が設定されている状態でのスタートスイッチ7の操作または精算スイッチ10によるクレジットの精算操作が行われること)が成立したときに、当該特定小役に関する入賞報知演出を終了させるように制御する。尚、本実施例では、特定小役に関する入賞報知演出を、規定数の賭数が設定されている状態でスタートスイッチ7による操作が行われることを条件に終了させる構成であるが、例えば、メダルの投入またはMAXBETスイッチ6による賭数設定の操作や演出用スイッチ56による操作が行われること等、遊技者により所定操作が行われることを条件に終了させる構成でも良い。
特定小役に関する入賞報知演出では、特定小役に含まれる入賞役(本実施例では、「チェリー‐any‐any」(anyは、いずれの図柄でも良い旨を示す)が入賞ラインLNに停止する図柄組合せの役)の入賞が発生した旨を報知する特定小役入賞報知画像(本実施例では、入賞役を構成する図柄「チェリー」の画像)を液晶表示器51に表示させるとともに、特定小役の入賞が発生した旨を報知する特定小役入賞報知音(本実施例では、入賞役の入賞に伴い払出されるメダル枚数を示唆する払出音、及び特定小役の入賞時に出力される特定音)をスピーカ53、54から出力させる。さらに、特定小役の入賞が発生した旨を報知する特定小役入賞報知態様(本実施例では、赤色態様及び所定時間間隔で点滅する態様)でリールLED55及び演出用装飾LED57を点灯させることで、特定小役の入賞役が入賞した旨を報知する。
図12に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、特別役が入賞したことが特定されるときに、液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いて特別役に関する入賞報知演出を開始させるように制御する。そして、予め定められた終了条件(本実施例では、次遊技を開始するための規定数の賭数が設定された状態で、スタートスイッチ7が操作されること)が成立したときに、当該特別役に関する入賞報知演出を終了させるように制御する。
特別役に関する入賞報知演出では、特別役の入賞が発生した旨を報知する特別役入賞報知画像(本実施例では、所定キャラクタの画像及び「ボーナス開始!」の文字画像)を液晶表示器51に表示させるとともに、特別役の入賞が発生した旨を報知する特別役入賞報知音(本実施例では、所定時間にわたるファンファーレ音)をスピーカ53、54から出力させる。さらに、特別役の入賞が発生した旨を報知する特別役入賞報知態様(本実施例では、虹色態様で点灯する態様)でリールLED55及び演出用装飾LED57を点灯させることで、特別役の入賞役が入賞した旨を報知する。
[起動時報知演出について]
次いで、起動時報知演出の演出態様について、図13に基づいて説明する。
サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が停止されるときに、各演出装置の制御状態を、サブ制御部91が備えるRAMに記憶させ、電力供給が再開されたときに当該RAMに記憶されているデータに基づいて、各演出装置の制御状態を電力供給が停止される前の状態に復帰させるように制御する。
また、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が再開された際に、演出用の画像や映像、文字等を表示させるためのデータを演出制御基板90に設けられたROMから液晶表示器51のRAMに予め読み込ませる起動時処理を行う。そして、当該起動時処理が終了した後に、液晶表示器51のRAMに読み込まれたデータを用いて、制御状態に応じた画像等を表示領域に表示させるように制御する。サブ制御部91は、当該起動時処理を行っている期間にわたり、起動時演出の制御を行って、液晶表示器51、スピーカ53、54、演出用装飾LED57を所定出力態様に制御することで、スロットマシン1が再起動された旨を報知することが可能である。
液晶表示器51に演出画像等のデータをROMからRAMに予め読み込ませる際には、後述するローディング画像を表示させるためのデータや後述するスロットマシン1の管理情報(後述の遊技履歴やエラー履歴等)を表示させる際に用いられる文字データを優先して読み込ませ、当該データの読み込みが終了した後に、通常の遊技での演出に用いられる画像や映像等のデータを読み込ませるように制御する。文字データを優先して読み込ませることで、液晶表示器51の再起動後、比較的早い段階で、ローディング画像や管理情報を表示させることが可能となっている。
図13に示すように、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が停止されて再起動したときには、起動時報知演出を行うように制御して、液晶表示器51、スピーカ53、54、演出用装飾LED57を用いて、スロットマシン1が再起動された旨を報知する。
起動時報知演出では、液晶表示器51のRAMに文字データを読み込み終えた後から、演出に用いられる画像や映像等のデータを当該RAMに読み込み終えるまでの所定期間にわたり、スロットマシン1が起動中である旨を示唆するローディング画像(本実施例では、起動中である旨を示唆する「Loading…」の文字画像、及び起動時処理の進行状況を示唆する「60%」の文字画像)を液晶表示器51に表示させる。当該ローディング画像のうち起動時処理の進行状況を示唆する文字画像部分については、起動時処理の進行状況に応じて所定間隔毎(例えば、起動時処理が5%進む毎等)に順次更新する。そして、通常の遊技での演出に用いられる画像等のデータを当該RAMに読み込み終えた後、ローディング画像の表示を終了させる。
また、起動時報知演出では、スロットマシン1が再起動された旨を報知する起動時音(本実施例では、所定の警告音)を所定期間(本実施例では、スロットマシン1の再起動後、30秒間)にわたりスピーカ53、54から出力させるように制御する。
また、起動時報知演出では、スロットマシン1が再起動された旨を報知する起動時態様(本実施例では、赤色態様及び所定時間間隔で点滅する態様)で所定期間(本実施例では、スロットマシン1の再起動後、30秒間)にわたり演出用装飾LED57を点灯させるように制御する。
[入賞判定処理の実行タイミングと入賞報知演出の演出態様について]
通常時(遊技中に電断が生じない場合、及び遊技中に電断が発生したが、当該遊技に係る第3停止操作が行われる前に電断から復帰される場合)において、メイン制御部41が入賞判定処理を開始するタイミング、及びサブ制御部91が行う入賞報知演出の演出態様について、図14及び図15に基づいて説明する。
図14に示すように、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理を行っているときに、規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7による遊技の開始操作が行われることで、リール制御処理を開始して、リール2L、2C、2Rの回転を開始させ、ストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作が行われる毎に該当するリールを停止させる。そして、第3停止操作に係るストップスイッチが押下されて当該停止操作が開始された後、当該第3停止操作に係るストップスイッチが離されて当該停止操作が終了されることで、リール制御処理を終了させて、入賞判定処理を行う。
以下、通常時において第3停止操作が開始されたときから、当該第3停止操作が終了されるときまでの期間を第1特定期間と呼ぶ場合がある。また、通常時において第3停止操作が終了されたときから、入賞判定処理が行われるときまでの期間を第2特定期間と呼ぶ場合がある。
また、メイン制御部41は、当該遊技においてATの制御を行っており、内部抽選にて押し順小役が当選した場合には、スタートスイッチ7による遊技の開始操作が行われたときから、第3停止操作が行われるときまでの期間にわたり、ナビ報知を行うように制御する。
これに対して、サブ制御部91は、図15(a)~(d)に示すように、メイン制御部41側にてリール制御処理が行われる遊技中においては、メイン制御部41側でのATに関する制御状態(ATの制御が行われるAT状態や、ATの制御が行われない非AT状態等)に応じて通常演出または有利状態演出を行うように制御する(図15においては通常演出)。通常演出では、非AT状態において表示する通常演出画像(本実施例では、所定キャラクタが街中を散策する画像)を液晶表示器51に表示させ、非AT状態において出力する通常演出音(本実施例では、自動車の走行音や歩行者の足音等の街中の音)をスピーカ53、54から出力させるように制御する。また、有利状態演出では、AT状態において表示する有利状態演出画像(本実施例では、所定キャラクタが宇宙空間を飛行する画像、図17(a)等参照)を液晶表示器51に表示させ、通常演出音とは異なりAT状態において出力する有利状態演出音(本実施例では、AT状態において出力するBGM)をスピーカ53、54から出力させるように制御する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41によりナビ報知が行われるときには、スタートスイッチ7による遊技の開始操作が行われたときから、第3停止操作が行われるときまでの期間にわたり、ナビ報知により報知されるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を報知するナビ演出を行うように制御する(図27等参照)。
そして、図14に示すように、メイン制御部41は、入賞判定処理において、いずれかの役の入賞が発生しているか否かを判定し、入賞の有無及び入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ(本実施例では、特定小役に含まれる「チェリー‐any‐any」(anyはいずれの図柄でも良い旨を示す)の図柄組合せ)を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。その後、入賞判定処理によりいずれかの小役の入賞が発生していると判定された場合には、メダルの払出処理を行って、入賞した小役に応じた所定枚数のメダル(本実施例では、2枚)をホッパーユニット35から払い出すとともに、払い出されるメダルの枚数を遊技補助表示器12に表示させるように制御する。払出処理の終了後には、遊技開始待ち処理を開始して次遊技の開始に関する操作(規定数の賭数が設定された状態でのスタートスイッチ7の操作)が行われるまで待機する。
これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、いずれかの役の入賞が発生したことが特定されるときには、図15(e)に示すように、第1態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いて入賞報知演出を行う態様、すなわち発生した入賞に対応する入賞報知画像を液晶表示器51に表示させ、発生した入賞に対応する入賞報知音をスピーカ53、54から出力させ、発生した入賞に対応する入賞報知態様でリールLED55及び演出用装飾LED57を点灯させる態様)で入賞報知演出を行って、入賞が発生した旨を報知する。その後、発生した入賞の種類に応じた終了条件(本実施例では、特定小役に対応する終了条件(規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7が操作されること))が成立することで、入賞報知演出を終了させる。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、いずれかの役の入賞が発生したことが特定される前に、スロットマシン1への電力供給が停止され、かつ電力供給が開始された場合には、その後、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、いずれかの役の入賞が発生したことが特定されるときに、前述のように電断が発生しない場合と同様に、第1態様で入賞報知演出を行うように制御して、入賞が発生した旨を報知する。
次いで、電断復帰時1(遊技中であって第3停止操作が行われている状態で電断が発生した後、当該操作が継続されている状態で、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰される場合)であり、かつ特定小役が入賞する場合において、メイン制御部41が入賞判定処理を開始するタイミング、及びサブ制御部91が行う入賞報知演出の演出態様について、図14及び図16に基づいて説明する。
メイン制御部41は、電断復帰時1においては、前述の通常時と同様に、当該遊技の第3停止操作に係るストップスイッチが離されて当該停止操作が終了されることで、リール制御処理を終了させて、入賞判定処理を行う。その後の処理についても、通常時と同様に、順次行う。
これに対してサブ制御部91は、図16(a)(b)に示すように、遊技中であって第3停止に係るストップスイッチが押下されおり、当該操作が継続されているときに、スロットマシン1への電力供給が停止され、当該操作が継続されている状態で、スロットマシン1への電力供給が再開された場合(電断復帰時1)、すなわち図14に示す第1特定期間中に電断が発生し、かつ電断から復帰した場合には、電断から復帰したときに、図16(c)に示すように、起動時報知演出の制御を行ってローディング画像を液晶表示器51に表示させつつ、起動時態様で演出用装飾LED57を点灯させるように制御するとともに、起動時音をスピーカ53、54から出力させるように制御する。そして、図16(d)に示すように、液晶表示器51において画像等のデータのRAMへの読み込みが終了したときに、当該遊技の第3停止に係るストップスイッチの操作が継続されている場合には、電断が発生する前の制御状態に対応する演出画像(本実施例では、通常演出画像)を液晶表示器51に表示させるように制御する。
その後、当該遊技の第3停止に係るストップスイッチの操作が終了されるときに、入賞報知演出を行うように制御する。この際の入賞報知演出では、電断からの復帰に伴う起動時報知演出の開始後、所定期間が経過した後に、当該遊技の第3停止操作が終了された場合には、前述の通常時のうち遊技中に電断が生じない場合と同様に、第1態様(図15(e)参照)で入賞報知演出を行うように制御する一方、電断からの復帰に伴う起動時報知演出の開始後、所定期間が経過する前に、当該遊技の第3停止操作が終了された場合には、図16(e)に示すように、スピーカ53、54及び演出用装飾LED57では起動時報知演出の制御を優先して行わせ、液晶表示器51及びリールLED55により入賞報知を行うように制御することで、第1態様と異なる第2態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57のうち少なくとも1つの演出装置を用いずに入賞報知演出を行う態様であり、本実施例では、スピーカ53、54及び演出用装飾LED57を用いず、発生した入賞に対応する特定小役入賞報知画像を液晶表示器51に表示させ、発生した入賞に対応する特定小役入賞報知態様でリールLED55を点灯させる態様)で入賞報知演出を行うように制御する。
また、電断復帰時1であり、かつ特別役が入賞する場合においても、メイン制御部41は、第3停止操作が終了されたタイミングで入賞判定処理を開始し、サブ制御部91は、第2態様(スピーカ53、54及び演出用装飾LED57を用いず、発生した入賞に対応する特別役入賞報知画像を液晶表示器51に表示させ、発生した入賞に対応する特別役入賞報知態様でリールLED55を点灯させる態様)で入賞報知演出を行うように制御する(図示略)。
次いで、電断復帰時2(遊技中であって第3停止操作が行われている状態で電断が発生した後、当該操作が終了された状態で、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰される場合)であり、かつ内部抽選にて押し順小役が当選している場合、及び押し順小役に関する入賞報知演出を行っているときに、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰される場合おいて、メイン制御部41が入賞判定処理を開始するタイミング、及びサブ制御部91が行う入賞報知演出の演出態様について、図17に基づいて説明する。
メイン制御部41は、電断復帰時2であり、かつ内部抽選にて押し順小役が当選している場合には、電断から復帰した際に、リール制御処理に復帰し、当該リール制御処理においてタイマ割込所定回数待ち処理を行って、所定期間が経過するまで待機した後に、遊技終了時設定処理にて入賞判定処理を行う。そして、当該入賞判定処理にていずれかの小役の入賞が発生していると判定した場合には、払出処理を行い、入賞した小役に応じた枚数のメダルを払い出す処理を行うとともに、払い出されるメダル枚数を遊技補助表示器12に表示させるように制御する。
また、電断復帰時2であり、かつ内部抽選にて押し順小役が当選している場合においても、内部抽選にて押し順小役が当選している場合と同様に、メイン制御部41は、電断から復帰してタイマ割込所定回数待ち処理を行って、所定期間が経過するまで待機した後に入賞判定処理を行う。
図17(a)に示すように、電断復帰時2であり、かつ内部抽選にて押し順小役が当選している場合や、図17(d)に示すように、押し順小役に関する入賞報知演出を行っているときに、電断が発生して復帰する場合には、図17(c)に示すように、サブ制御部91は、入賞報知演出を行わないように制御することで、電断から復帰した後、所定期間が経過するまで、起動時報知演出の制御により、起動時音がスピーカ53、54から出力され、起動時態様で演出用装飾LED57が点灯されるように制御されることとなる。
また、押し順再遊技役に関する入賞報知演出を行っているときに、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰される場合おいても、押し順小役に関する入賞報知演出を行っているときに、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰される場合と同様に、サブ制御部91は、入賞報知演出を行わないように制御することで、電断から復帰した後、所定期間が経過するまで、起動時報知演出の制御により、起動時音がスピーカ53、54から出力され、起動時態様で演出用装飾LED57が点灯されるように制御されることとなる(図示略)。
次いで、電断復帰時2(遊技中であって第3停止操作が行われている状態で電断が発生した後、当該操作が終了された状態で、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰される場合)であり、かつ内部抽選にて特定小役が当選している場合において、メイン制御部41が入賞判定処理を開始するタイミング、及びサブ制御部91が行う入賞報知演出の演出態様について、図18及び図19に基づいて説明する。
図18に示すように、メイン制御部41は、遊技中であって第3停止操作が行われている状態で電断が発生した後、当該操作が終了された状態で、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰されることで、まず初期設定処理を行った後、リール制御処理に復帰し、当該リール制御処理においてタイマ割込所定回数待ち処理を行って、所定期間が経過するまで待機した後に、リール制御処理を終了させて、入賞判定処理を行う。以下、スロットマシン1への電力供給が再開されたときから、入賞判定処理が行われるまでの期間を第3特定期間と呼ぶ場合がある。
電断復帰時2において、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰されたときからメイン制御部41が入賞判定処理を行うときまでの第3特定期間では、電断から復帰に伴い初期設定処理を行った後、さらにリール制御処理において電断から復帰に伴いタイマ割込所定回数待ち処理を行うことで、前述の通常時において、第3停止操作が終了されたときから入賞判定処理を行うときまでの第2特定期間に比較して長くなるようになっている。これにより、スロットマシン1への電力供給が停止される前の状態に復帰させるのに伴う制御に要する時間が十分に確保されるため、入賞が発生する図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止された後、入賞判定処理が行われる前にスロットマシン1への電力供給が停止した場合でも適切な制御を行うことができるようになっている。
これに対してサブ制御部91は、電断復帰時2には、まず、起動時報知演出の制御を行って、図19(c)に示すように、ローディング画像を液晶表示器51に表示させ、所定期間にわたり起動時音をスピーカ53、54から出力させ、所定期間にわたり起動時態様で演出用装飾LED57を点灯させるように制御する。
この状態で、図19(d)に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、入賞が発生した旨が特定されるときに、入賞報知演出の制御を行う。この際、液晶表示器51では、液晶表示器51において画像等のデータのRAMへの読み込みが終了するまで、ローディング画像の表示を継続させ、スピーカ53、54からの起動時音の出力及び演出用装飾LED57の起動時態様での点灯は、起動時報知演出の制御を開始してから所定期間が経過するまで継続させるように制御する。
そして、入賞報知演出の制御では、スピーカ53、54及び演出用装飾LED57については、先に行われている起動時報知演出の制御を優先させて、特定小役入賞報知音をスピーカ53、54から出力させず、特定小役入賞報知態様で演出用装飾LED57を点灯させないように制御する。また、液晶表示器51に特定小役入賞報知画像を表示させない一方で、リールLED55を特定小役入賞報知態様で点灯させるように制御して、第2態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57のうち少なくとも1つの演出装置を用いずに入賞報知演出を行う態様であり、本実施例では、液晶表示器51、スピーカ53、54及び演出用装飾LED57を用いず、発生した入賞に対応する特定小役入賞報知態様でリールLED55を点灯させる態様)で入賞報知演出を行う。
その後、図19(e)に示すように、液晶表示器51において画像等のデータのRAMへの読み込みが終了したときに、液晶表示器51におけるローディング画像の表示を終了させて、電断が発生する前の制御状態に応じた演出画像(本実施例では、通常演出画像)を表示させるように制御する。この際、スピーカ53、54の出力態様及び演出用装飾LED57の点灯態様は、起動時報知演出の制御を開始してから所定期間が経過していない場合には、起動時音の出力及び起動時態様での点灯を継続させる。その後、当該所定時間が経過したときに、スピーカ53、54から通常演出音を出力させ、演出用装飾LED57を通常演出態様での点灯させるように制御態様を切り替える(図示略)。
次に、電断復帰時2(遊技中であって第3停止操作が行われている状態で電断が発生した後、当該操作が終了された状態で、スロットマシン1への電力供給が再開されて電断から復帰される場合)における入賞報知演出の開始タイミングの変形例について、図20及び図21に基づいて説明する。
本実施例のサブ制御部91は、遊技中であって第3停止操作が行われている状態でスロットマシン1への電力供給が停止された後、当該第3停止操作が終了された状態でスロットマシン1への電力供給が再開された場合おいて、先ず、起動時報知演出の制御を行って、液晶表示器51のRAMに演出等に用いる画像等のデータを読み込ませる読込制御を行っている旨を報知するローディング画像を液晶表示器51に表示させるとともに、スピーカ53、54から起動時音を出力させ、リールLED55及び演出用装飾LED57を起動時態様で点灯させるように制御し、その後、メイン制御部41側で入賞判定処理が行われることで入賞判定の結果として特定小役または特別役が入賞した旨を特定可能なコマンドを受信したときに、入賞報知演出の制御を行う一方、起動時報知演出の制御の行われている演出装置(液晶表示器51、スピーカ53、54、演出用装飾LED57)については、当該起動時報知演出を優先して行わせ、起動時報知演出の制御の行われていない演出装置(リールLED55)について、入賞報知演出の制御を行う構成であるが、サブ制御部91は、遊技中であって第3停止操作が行われている状態でスロットマシン1への電力供給が停止された後、当該第3停止操作が終了された状態でスロットマシン1への電力供給が再開された場合おいて、起動時報知演出の制御を行い、当該制御が終了された後に、入賞報知演出の制御を開始することで、起動時報知演出の制御の終了後に所定の演出装置について一斉に入賞報知演出の制御を行う構成でも良い。また、本実施例のサブ制御部91は、液晶表示器51、スピーカ53、54、演出用装飾LED57を用いて起動時報知演出を行う構成であるが、これらの演出装置のうち少なくとも1つを用いて起動時報知演出を行う構成でも良い。
例えば、図20に示すように、これらのような構成として、サブ制御部91は、遊技中であって第3停止操作が行われている状態でスロットマシン1への電力供給が停止された後、当該第3停止操作が終了された状態でスロットマシン1への電力供給が再開された場合おいて、液晶表示器51のみに対して起動時報知演出の制御を行い、液晶表示器51にローディング画像を表示させて(図21(c)参照)、液晶表示器51のRAMに演出等に用いる画像等のデータを読み込ませる制御が終了することで、起動時報知演出の制御を終了させる。そして、液晶表示器51にローディング画像を表示させている期間中に、メイン制御部41側にて入賞判定処理が行われ、特定小役や特別役の入賞が発生した旨が特定された場合には、起動時報知演出の制御が終了された後に、入賞報知演出の制御を開始して、リールLED55及び演出用装飾LED57を所定の入賞報知態様で点灯させるように制御することで、第2態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57のうち少なくとも1つの演出装置を用いずに入賞報知演出を行う態様であり、本変形例では、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いず、発生した入賞に対応する入賞報知態様でリールLED55及び演出用装飾LED57を点灯させる態様)で入賞報知演出を行う(図21(d)参照)。
次に、電断復帰時3(入賞報知演出を実行しているときに電断が発生した後、当該電断から復帰される場合)であり、特定小役に関する入賞報知演出を行っているときに電断が発生した場合において、サブ制御部91が行う入賞報知演出の演出態様について、図22に基づいて説明する。
図22(a)に示すように、サブ制御部91は、特定小役に関する入賞報知演出を行っているときに電断が発生した後、電断から復帰した場合には、図22(c)に示すように、スロットマシン1への電力供給が再開されたときに、起動時報知演出の制御を開始して、ローディング画像を液晶表示器51に表示させるとともに、スピーカ53、54から起動時音を出力させ、演出用装飾LED57を起動時態様で点灯させるように制御する。そして、液晶表示器51のRAMに演出等に用いる画像等のデータを読み込ませる制御が終了することで、液晶表示器51におけるローディング画像の表示を終了させて、電断が発生する前の制御状態に対応する演出画像(本実施例では、通常演出画像)を表示させるように切り替える。また、サブ制御部91は、起動時報知演出の制御を開始した後、サブ制御部91側のRAMに記憶されている電断前の演出制御状態を参照して、特定小役に関する入賞報知演出を行っていた旨が特定される場合には、特定小役に関する入賞報知演出を再開させるように制御する。この際、起動時報知演出の制御が行われている演出装置(液晶表示器51、スピーカ53、54、演出用装飾LED57)については、当該起動時報知演出の制御を優先させて、起動時報知演出の制御が行われていない演出装置(リールLED55)については、入賞報知演出の制御を行わせるように制御することで、特定小役入賞報知態様でリールLED55を点灯させるように制御する。これにより、電断復帰時3であり、特定小役に関する入賞報知演出を行っているときに電断が発生した場合において、入賞報知演出を再開させるときには、第2態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57のうち少なくとも1つの演出装置を用いずに入賞報知演出を行う態様であり、実施例では、液晶表示器51、スピーカ53、54、演出用装飾LED57を用いず、発生した入賞に対応する入賞報知態様でリールLED55を点灯させる態様)で入賞報知演出を行う。
[エラー状態解除後の演出態様について]
押し順小役(増加役)に関する入賞報知演出が行われているときに、メイン制御部41側にてエラー状態に制御された後、当該エラー状態が解除されたときに演出態様について、図23に基づいて説明する。
図23(a)に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41側にてAT状態に制御されているときには、AT状態に制御されている旨を示唆する有利状態演出を行う。そして、当該有利状態演出を行っている場合、すなわちAT状態に制御されている場合に、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、押し順小役が当選した遊技において、当選している押し順小役に含まれる増加役の入賞が発生した旨が特定されるときには、有利状態演出の制御を継続して行いつつ押し順小役(増加役)に関する入賞報知演出を行って、液晶表示器51に入賞報知画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から入賞報知音を出力させ、リールLED55及び演出用装飾LED57を入賞報知態様で点灯させるように制御する。
この状態で、メイン制御部41は、例えば、投入メダルセンサ31の入力信号に基づいてセレクタエラーを検出したときには、エラー状態に制御して遊技の進行を不能化するとともに、遊技補助表示器12に表示されている表示態様をRAM41cの所定領域に退避させた後、当該セレクタエラーが発生している旨を示すエラーコード(例えば、E5)を遊技補助表示器12に表示させ、当該エラーコードを特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。
これに対して、図23(b)に示すように、サブ制御部91は、押し順小役(増加役)に関する入賞報知演出を行っている状態で、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいてエラー状態に制御される旨が特定される場合には、当該入賞報知演出の制御を終了させる一方で、有利状態演出の制御を継続させつつエラー報知の制御を行う。当該エラー報知の制御では、受信したコマンドに基づいて特定される発生しているエラーの種類を報知するエラー報知画像(本実施例では、所定キャラクタの画像及び発生しているエラーの種類を示す文字画像「セレクタエラー(E5)」)を液晶表示器51に表示させるとともに、スピーカ53、54からエラーが発生している旨を報知するエラー報知音(本実施例では、所定の警告音)を出力させ、リールLED55及び演出用装飾LED57をエラー報知態様(本実施例では、通常演出態様や入賞報知態様等の他の制御により制御される態様と比較して最も明るく目立つ態様)で点灯させるように制御する。
そして、メイン制御部41は、前述のエラー状態を解除するための所定操作が検出されることで、エラー状態を解除して、当該エラー状態が解除された旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。また、遊技補助表示器12におけるエラーコードの表示を終了させて、エラーコードを表示させる前の表示態様(本実施例では、払出枚数を表示する表示態様)に戻すように制御する。
これに対して、図23(c)に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいてエラー状態が解除された旨が特定されることで、エラー報知の制御を終了させる。この際、エラー報知の制御を開始する前に行っていた入賞報知演出の制御を再開させる制御を行わず、入賞報知演出の制御が行われているときに行われていた有利状態演出の制御を継続して行うように制御する。これにより、エラー報知の制御が終了された後には、有利状態演出画像が液晶表示器51に表示されるとともに、有利状態演出音がスピーカ53、54から出力させるように制御される。また、通常態様でリールLED55を点灯させるとともに、有利状態態様で演出用装飾LED57を点灯させるように制御されることとなる。
また、特に図示しないが、サブ制御部91は、メイン制御部41によりエラー状態に制御される前に押し順再遊技役に関する入賞報知演出を行っていた場合にも、エラー状態に制御されることで当該入賞報知演出の制御を終了させて、エラー状態に制御される期間にわたりエラー報知を行うように制御し、エラー状態が解除された後には、エラー状態に制御される前に押し順小役に関する入賞報知演出を行っていた場合と同様に、エラー報知の制御を開始する前に行っていた入賞報知演出の制御を再開させる制御を行わず、入賞報知演出の制御が行われているときに行われていた有利状態演出の制御を継続して行うように制御するようになっている。
次に、特定小役に関する入賞報知演出が行われているときに、メイン制御部41側にてエラー状態に制御された後、当該エラー状態が解除されたときに演出態様について、図24に基づいて説明する。
図24(a)に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41側にて非AT状態に制御されているときには、非AT状態に制御されている旨を示唆する通常演出を行う。そして、例えば、通常演出を行っている場合、すなわちAT状態に制御されていない場合に、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、特定小役が当選した遊技において、当選している特定小役に含まれる入賞役の入賞が発生した旨が特定されるときには、通常演出の制御を継続して行いつつ特定小役に関する入賞報知演出を行って、液晶表示器51に特定小役入賞報知画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から特定小役入賞報知音を出力させ、リールLED55及び演出用装飾LED57を特定小役入賞報知態様で点灯させるように制御する。
この状態で、メイン制御部41は、例えば、セレクタエラーを検出したときには、エラー状態に制御して遊技の進行を不能化するとともに、遊技補助表示器12に表示されている表示態様をRAM41cの所定領域に退避させた後、当該セレクタエラーが発生している旨を示すエラーコード(例えば、E5)を遊技補助表示器12に表示させ、当該エラーコードを特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。
これに対して、図24(b)に示すように、サブ制御部91は、特定小役に関する入賞報知演出を行っている状態で、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいてエラー状態に制御される旨が特定される場合には、当該入賞報知演出の制御及び通常演出の制御を継続させつつエラー報知の制御を行う。当該エラー報知の制御では、入賞報知演出の制御に優先させて各演出装置の出力態様を制御することで、エラー報知画像を液晶表示器51に表示させるとともに、スピーカ53、54からエラー報知音を出力させ、リールLED55及び演出用装飾LED57をエラー報知態様で点灯させるように制御する。
そして、メイン制御部41は、前述のエラー状態を解除するための所定操作が検出されることで、エラー状態を解除して、当該エラー状態が解除された旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。また、遊技補助表示器12におけるエラーコードの表示を終了させて、エラーコードを表示させる前の表示態様に戻すように制御する。
これに対して、図24(c)に示すように、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいてエラー状態が解除された旨が特定されることで、エラー報知の制御を終了させる。そして。入賞報知演出の制御が行われている前から行われていた入賞報知演出の制御及び通常演出の制御を継続して行うように制御する。これにより、エラー報知の制御が終了された後には、通常演出画像及び特定小役入賞報知画像が液晶表示器51に表示されるとともに、通常演出音がスピーカ53、54から出力させるように制御される。また、特定小役入賞態様でリールLED55及び演出用装飾LED57を点灯させるように制御されることとなる。すなわち、特定小役に関する入賞報知演出が行われているときに、エラー状態に制御された後、当該エラー状態が解除されたときには、サブ制御部91により行われる入賞報知演出は、第1態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いる態様)とは異なる第2態様(スピーカ53、54を用いずに、液晶表示器51、リールLED55、演出用装飾LED57を用いる態様)で再開されることとなる。
また、特に図示しないが、サブ制御部91は、メイン制御部41によりエラー状態に制御される前に特別役に関する入賞報知演出を行っていた場合にも、エラー状態に制御される期間にわたりエラー報知を行うように制御し、エラー状態が解除された後には、エラー状態に制御される前に特定小役に関する入賞報知演出を行っていた場合と同様に、入賞報知演出の制御が行われている前から行われていた入賞報知演出の制御及び通常演出または有利様態演出の制御を継続して行うように制御するようになっている。
尚、本実施例では、サブ制御部91は、特定小役に関する入賞報知演出を行っているときに、メイン制御部41側にてエラー状態に制御された後、当該エラー状態が解除されたときには、エラー状態に制御される前に行っていた入賞報知演出を継続して行うように制御することで、入賞報知演出を第1態様とは異なる第2態様(スピーカ53、54を用いずに、液晶表示器51、リールLED55、演出用装飾LED57を用いる態様)で再開させる構成であるが、サブ制御部91は、入賞報知演出を行っているときにエラー状態に制御された場合には、入賞報知演出を一旦終了させるように制御して、当該エラー状態が解除されたときに第2態様(少なくともリールLED55を用いる態様)で入賞報知演出を新たに開始させるように制御する構成でも良い。
[持越中演出について]
サブ制御部91が行う持越中演出(所定小役入賞持越中演出、所定再遊技役入賞持越中演出、非所定入賞持越中演出、共通持越中演出)について、図25に基づいて説明する。
前述のように、メイン制御部41は、内部抽選対象役を抽選対象として内部抽選を行う。そして、内部抽選にて当選した内部抽選対象役に含まれる入賞役の図柄組合せが入賞ラインLNに停止することで、当該入賞役の入賞が発生することとなる。内部抽選対象役には、リール2L、2C、2Rを停止させるストップスイッチ8L、8C、8Rスイッチの操作態様(本実施例では、操作順及び操作タイミング)に関わらず、所定枚数のメダルが払出される小役の入賞が発生する所定小役(本実施例では、「ベル‐ベル‐ベル」の図柄組合せが左リールの上段、中リールの中段、右リールの下段にわたるラインLM3に停止し、9枚のメダルが払出される小役)と、リール2L、2C、2Rを停止させるストップスイッチ8L、8C、8Rスイッチの操作態様(本実施例では、操作順及び操作タイミング)に関わらず、再遊技が付与される再遊技役の入賞が発生する所定再遊技役(本実施例では、「リプレイ‐リプレイ‐リプレイ」の図柄組合せが入賞ラインLNに停止する役)と、入賞に伴い遊技者にとって有利な特別状態へ移行される特別役(本実施例では、「青7‐青7‐青7」の図柄組合せの役)が含まれる。
また、メイン制御部41は、内部抽選にて特別役が当選した遊技において、当該当選した特別役が入賞される場合には、遊技者にとって有利な特別状態に移行させる制御を行う。また、内部抽選にて特別役が当選した遊技において、当該当選した特別役が入賞されない場合には、当該特別役が当選している状態を、当該特別役が入賞するまで、次ゲームへ持ち越すように制御する。以下、特別役の当選が持ち越されている状態を持越状態と呼ぶことがある。
これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて持越状態である旨が特定される場合であって、所定の実行条件(例えば、持越状態となっていから所定期間(例えば、3ゲーム等)が経過した後の遊技であること、持越中演出を行うか否かを決定する抽選に当選したこと等)が成立している遊技において、持越状態である旨を示唆する持越中演出を行う。持越中演出には、持越状態における遊技において内部抽選にて所定小役が当選している旨を示唆する所定小役入賞持越中演出と、持越状態における遊技において内部抽選にて所定再遊技役が当選している旨を示唆する所定再遊技役入賞持越中演出と、持越状態における遊技において内部抽選にていずれの役も当選していない旨を示唆する非所定入賞持越中演出と、持越状態における遊技において電断から復帰した旨を示唆する共通持越中演出と、が含まれる。
図25(a)に示すように、サブ制御部91は、持越状態であり、かつ内部抽選にていずれの役も当選していないことが特定される遊技において、非所定入賞持越中演出を行うように制御することが可能である。非所定入賞持越中演出では、当選している特別役の図柄組合せ画像(本実施例では、「青7-青7-青7」の図柄組合せの画像)を液晶表示器51に表示させる一方で、他の役の当選を示唆する後述の当選役示唆画像を液晶表示器51に表示させないように制御することで、持越状態における遊技において内部抽選にていずれの役も当選していない旨を示唆する。当該非所定入賞持越中演出が行われることで、遊技者は、当該遊技において当選している特別役の図柄組合せをリール2L、2C、2Rに停止させることが可能である旨を認識することができる。
図25(b)に示すように、サブ制御部91は、持越状態であり、かつ内部抽選にて所定小役が当選していることが特定される遊技において、所定小役入賞持越中演出を行うように制御することが可能である。所定小役入賞持越中演出では、当選している特別役の図柄組合せ画像(本実施例では、「青7-青7-青7」の図柄組合せの画像)を液晶表示器51に表示させるとともに、当該遊技において当選している所定小役を示唆する当選役示唆画像(本実施例では、「ベル」の図柄の画像)を液晶表示器51に表示させるように制御することで、持越状態における遊技において内部抽選にて所定小役が当選している旨を示唆する。
図25(c)に示すように、サブ制御部91は、持越状態であり、かつ内部抽選にて所定再遊技役が当選していることが特定される遊技において、所定再遊技役入賞持越中演出を行うように制御することが可能である。所定再遊技役入賞持越中演出では、当選している特別役の図柄組合せ画像(本実施例では、「青7-青7-青7」の図柄組合せの画像)を液晶表示器51に表示させるとともに、当該遊技において当選している再遊技役を示唆する当選役示唆画像(本実施例では、「リプレイ」の図柄の画像)を液晶表示器51に表示させるように制御することで、持越状態における遊技において内部抽選にて再遊技役が当選している旨を示唆する。
図25(d)に示すように、サブ制御部91は、持越状態の遊技において持越中演出のうち非所定入賞持越中演出、所定小役入賞持越中演出、所定再遊技役入賞持越中演出のいずれかを行っているときに、スロットマシン1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときには、持越中演出を再開させるが、電力供給が停止されたときに行われていたいずれの種類の持越中演出の態様では再開させずに、いずれの種類の持越中演出を行っていた場合でも、共通の共通持越中演出の態様で再開させることで、持越状態における遊技における遊技である旨の示唆を継続するとともに、当該遊技において電断から復帰した旨を示唆する。尚、サブ制御部91は、持越状態の遊技であっても、電断が発生したときに、当該持越中演出を行っていない場合には、当該電断から復帰したときに、共通持越中演出を含むいずれの持越中演出も行わないように制御する。
共通持越中演出では、当選している特別役の図柄組合せ画像(本実施例では、「青7-青7-青7」の図柄組合せの画像)とともに、当該遊技において電断から復帰した旨を示唆する復帰示唆画像(本実施例では、「~電断から復帰しました~」の文字画像)を液晶表示器51に表示させることで、遊技における遊技である旨及び当該遊技において電断から復帰した旨を示唆する。
このように、本実施例のサブ制御部91は、持越中演出として所定小役入賞持越中演出を行っているときにも、持越中演出として所定再遊技役入賞持越中演出を行っているときにも、電断から復帰すことで、共通持越中演出を行うことで、持越中演出を再開させるので、遊技者は、所定小役入賞持越中演出を行っているときに電断から復帰したときだけでなく所定再遊技役入賞持越中演出を行っているときに電断から復帰したときときにも持越状態における遊技中であることを認識できる。
また、サブ制御部91は、所定小役入賞持越中演出を行っているときに電断から復帰したときと所定再遊技役入賞持越中演出を行っているときに電断から復帰したときときと、共通持越中演出を行うことで、異なる演出を実行せずに済み、電断から復帰したときの処理負担を軽減できる。
また、サブ制御部91は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様に関わらず入賞が発生する所定小役が当選しているときに所定小役入賞持越中演出を行い、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様に関わらず入賞が発生する所定再遊技役が当選しているときに所定小役入賞持越中演出を行い、いずれの入賞持越中演出を行っているときにも、電断から復帰すことで、共通持越中演出を行うので、共通持越中演出の演出態様と所定小役入賞持越中演出及び所定小役入賞持越中演出の演出態様とが異なり、共通持越中演出によって所定小役や所定再遊技役の当選が示唆されなくても遊技者に不利益が発生しないようにすることができる。
また、サブ制御部91は、持越状態の遊技であっても、電断が発生したときに、当該持越中演出を行っていない場合には、当該電断から復帰したときに、共通持越中演出を含むいずれの持越中演出も行わないので、未だ持越中演出を行っていない状況で電断から復帰した場合でも、遊技者に対して持越状態であることが特定されてしまうことを防止できる。
[特定ナビ演出について]
サブ制御部91が行う特定ナビ演出について、図26に基づいて説明する。
本実施例では、メイン制御部41が抽選対象とする内部抽選対象役には、特定操作態様(本実施例では、右中左の操作順、かつ各リール2L、2C、2Rにおいて「白7」を入賞ラインLNに停止可能な操作タイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、特定図柄組合せ(「白7‐白7‐白7」の図柄組合せ)がリール2L、2C、2Rに停止されて再遊技役の入賞が発生して再遊技が付与される一方、特定操作態様以外の操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、特定図柄組合せ以外の図柄組合せが停止されるが、特定操作態様で操作された場合と同様に、再遊技役の入賞が発生して再遊技が付与される特定再遊技役が含まれる。
メイン制御部41は、内部抽選にて特定再遊技役が当選したときに、当該特定再遊技役が当選した旨を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信するが、特定操作態様を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信することがない。また、ATの制御が行われているか否かにかかわらず、内部抽選にて特定再遊技役が当選したときにナビ報知を行わず、遊技補助表示器12に特定操作態様を特定可能なナビ番号を表示させないようになっている。
これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、メイン制御部41側にてAT状態に制御されており、内部抽選にて特定再遊技役が当選した旨が特定されるときには、当選している特定再遊技役の特定操作態様を液晶表示器51を用いて報知する特定ナビ演出を行うように制御する。
図26(a)に示すように、特定ナビ報知の制御では、特定再遊技役の当選を示唆する図柄組合せ示唆画像(本実施例では、「白7」画像)と、特定操作態様を示唆する特定ナビ演出画像(本実施例では、右中左の停止順を示唆する「321」の数字画像及び左向き矢印の画像)を液晶表示器51に表示させることで、内部抽選にて特定再遊技役が当選しており、特定操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することで、特定図柄組合せをリール2L、2C、2Rに停止させることが可能である旨を報知する。
図26(b)に示すように、サブ制御部91は、特定ナビ演出を行っている状態で、電断が発生した後、電断から復帰したときには、前述のローディング画像等を表示させる制御を経て、電断が発生する前の制御状態に応じた演出画像(本実施例では、有利状態演出画像)を表示させ、電断が発生する前に制御していた点灯態様(本実施例では、通常態様)でリールLED55及び演出用装飾LED57を点灯させるように制御する一方で、電断が発生する前に行っていた特定ナビ演出を再開させないように制御する。
このように、本実施例のサブ制御部91は、内部抽選にて特定再遊技役が当選することで、メイン制御部41側にてナビ報知が行われないが、サブ制御部91側にて特定操作態様を報知する特定ナビ演出を行うことが可能である。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41側にてナビ報知が行われておらず、内部抽選に当選している役に応じた特定操作態様が報知されていない状況では、特定ナビ演出を行っており、サブ制御部91側にて内部抽選に当選している役に応じた特定操作態様を報知しているときでも、電断から復帰した場合に、特定ナビ演出を再開させないようになっており、当該特定ナビ演出を再開しないことで電断からの復帰後の制御を簡素化できる。
[特典付与可能性示唆演出について]
サブ制御部91が行う特典付与可能性示唆演出について、図27~図29に基づいて説明する。
メイン制御部41は、前述のようにATの制御を行っているときにナビ報知を行うナビ対象役が内部抽選にて当選することで、ナビ報知の制御を行い、遊技者にとって有利な操作態様を特定可能なナビ番号を遊技補助表示器12に表示させて、遊技者にとって有利な操作態様を報知するナビ報知する。また、ナビ報知の制御では、遊技者にとって有利な操作態様を特定可能なナビ番号を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信するようになっている。
これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、メイン制御部41側にてATの制御が行われており、内部抽選にてナビ対象役が当選したこと、かつ、遊技者にとって有利な操作態様を特定可能なナビ番号が特定される場合には、ナビ演出の制御を行って、メイン制御部41側のナビ報知により報知される遊技者にとって有利な操作態様を液晶表示器51を用いて報知する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41による内部抽選にて特別役と同時に当選し得る所定役が当選したことが特定される場合に、特典として特別役が当選している可能性を示唆する特典付与可能性示唆演出を行うか否かを決定する示唆演出抽選を行う。当該示唆演出抽選では、所定役とともに特別役が当選した場合に、特典付与可能性示唆演出を行う旨が決定される割合が高く設定されている。尚、本実施例では、特典付与可能性示唆演出により特別役が当選している可能性を示唆する構成であるが、特典として、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態への移行が許容されることなど)が付与されることや、有利状態に制御される期間(固定値、終了条件によって変動する平均値等)が付与されることなどを適用しても良い。
また、特典付与可能性示唆演出では、遊技を開始するスタートスイッチ7の操作が行われることで開始され、ストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作が行われる毎に、段階的に進行されるとともに、全てのリール2L、2C、2Rが停止された後も継続され、全てのリール2L、2C、2Rが停止された後に、特別役が当選しているか否かを報知する結果報知が行われるようになっている。
次いで、図27に基づいて特典付与可能性示唆演出の流れ及び演出態様について説明する。
図27(a)に示すように、サブ制御部91は、示唆演出抽選を行って、特典付与可能性示唆演出を行う旨が決定された場合には、所定の前兆期間(例えば、3~5ゲーム等)が経過した後の遊技の開始時に特典付与可能性示唆演出の制御を開始する。本実施例の特典付与可能性示唆演出では、所定キャラクタが対決するバトル演出を適用して、特典付与可能性示唆演出の開始時には、例えば、まず、バトル演出画像(開始時)(本実施例では、味方キャラクタと敵キャラクタが対峙する画像)を液晶表示器51に表示させる。また、バトル演出音(本実施例では、バトル演出時に出力される所定BGM)をスピーカ53、54から出力させるように制御する。
また、サブ制御部91により特典付与可能性示唆演出が行われる遊技において、メイン制御部41側にてナビ報知の制御が行われる場合には、メイン制御部41は、遊技者にとって有利な操作態様を特定可能なナビ番号を遊技補助表示器12に表示させて、当該操作態様を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信する。
これに対して、サブ制御部91は、特典付与可能性示唆演出が行われる遊技において、メイン制御部41側にてATの制御が行われ、ナビ報知が行われる旨が特定される場合には、当該遊技の開始時に、ナビ報知により報知される操作態様を報知するナビ演出画像(本実施例では、右中左の操作順を報知する「321」の数字画像)を液晶表示器51にバトル演出画像と合わせて表示させるように制御する。また、ナビ報知により報知される操作態様を示唆するナビ演出音をスピーカ53、54から出力させるように制御する。
図27(b)~(d)に示すように、特典付与可能性示唆演出及びナビ演出を開始させた後には、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作される毎に、特典付与可能性示唆演出を進行させるようにバトル演出画像を更新するとともに、操作されたストップスイッチに対応するようにナビ演出画像を更新するように制御する。この間、メイン制御部41は、第3停止操作が検出されるまで、遊技補助表示器12におけるナビ番号の表示を維持し、第3停止操作が検出されることで、当該ナビ番号を非表示に制御する。
図27(e)に示すように、サブ制御部91は、すべてのリール2L、2C、2Rが停止され、かつ第3停止操作が終了されたことが特定されることで、特典付与可能性示唆演出を更に進行させて確定報知を行うように制御する。確定報知では、バトル演出画像(終了時)(本実施例では、味方キャラクタが勝利した旨を示唆するキャラクタの画像、及び味方キャラクタが勝利した旨を示唆する「勝利」の文字画像)を液晶表示器51に表示させるように制御する。
図28(a)(b)に示すように、サブ制御部91は、液晶表示器51において特典付与可能性示唆演出及びナビ演出を行っているときに、電断が発生した後、電断から復帰したときには、一遊技のいずれの段階で電断が発生した場合でも、ナビ演出を再開するように制御する一方で特典付与可能性示唆演出を再開しないように制御する。特典付与可能性示唆演出を再開しないことで電断からの復帰後の制御を簡素化できるとともに、ナビ演出は再開するので、遊技者に不利益が生じることを防止できる。
また、サブ制御部91は、液晶表示器51において特典付与可能性示唆演出及びナビ演出を行っているときに、電断が発生した後、電断から復帰し、ナビ演出を再開させる際には、未だ停止されていないリールがいずれであるかに関わらず、第1停止操作から第3停止操作までの操作順を示す共通のナビ演出画像(本実施例では、右中左の操作順を示す「321」の数字画像)を液晶表示器51に表示させることで、ナビ演出を再開させるようになっており、ナビ演出画像を表示する処理を簡素化できるようになっている。
また、特典付与可能性示唆演出は、遊技を開始するスタートスイッチ7の操作が行われることで開始され、全てのリール2L、2C、2Rが停止された後も継続されるようになっており、特典付与可能性示唆演出の実行中において、遊技を開始するスタートスイッチ7の操作が行われたときから、全てのリール2L、2C、2Rが停止されるまでの期間のいずれのタイミングにおいて、電断が発生した後、電断から復帰したときも、特典付与可能性示唆演出を再開しないように制御する。バトル演出のいずれのタイミングで電断が発生しても、その後、バトル演出を再開させないことで、電断からの復帰後の制御を簡素化できる。
また、図29(a)(b)に示すように、サブ制御部91は、液晶表示器51において特典付与可能性示唆演出及びナビ演出を行っているときに、ナビ報知及びナビ演出により報知される操作態様と異なる操作対応でリールの停止操作が行われた場合に、ナビ演出を終了する一方でバトル演出を継続するように制御する。ナビ報知及びナビ演出により報知される操作態様と異なる操作対応でリールの停止操作が行われた場合にナビ演出が終了する場合でも特典付与可能性示唆演出を継続させることで、特典として特別役が当選している可能性に対する期待感を持続させることができる。
一方、メイン制御部41は、ナビ報知により報知されている操作態様と異なる操作対応でリールの停止操作が行われた場合でも、当該遊技における第3停止操作が行われるまで、ナビ報知の制御を継続させて、遊技補助表示器12にナビ番号の表示を継続させる。
また、図29(b)(c)に示すように、サブ制御部91は、ナビ報知及びナビ演出により報知される操作態様と異なる操作対応でリールの停止操作が行われたことにより、ナビ演出を終了させたが、特典付与可能性示唆演出を継続しているときに、電断が発生した後、電断から復帰したときには、特典付与可能性示唆演出を再開させないように制御する。ナビ報知及びナビ演出により報知される操作態様とは異なる操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合にナビ演出が終了される場合でも特典付与可能性示唆演出は継続するので、特典の付与に対する期待感を持続させることができるとともに、特典付与可能性示唆演出を行っているときに電断が発生し、電断から復帰するときには、特典付与可能性示唆演出を終了させるので、電力供給の再開後の制御を簡素化できる。
[履歴表示及び演出メニュー表示について]
サブ制御部91が行う履歴表示及び演出メニュー表示について、図30に基づいて説明する。
サブ制御部91は、前述のように、スロットマシン1への電力供給が再開された際に、演出用の画像や映像、文字等を表示させるためのデータを、演出制御基板90に設けられたROMから液晶表示器51のRAMに予め読み込ませる起動時処理を行う。起動時処理では、前述のローディング画像を表示させるためのデータや後述するスロットマシン1の管理情報(後述の遊技履歴やコマンド履歴等)を表示させる際に用いられる文字データ(以下、第1データと呼ぶ)を優先して読み込ませ、当該第1データの読み込みが終了することで、スロットマシン1の管理情報(後述の遊技履歴やエラー履歴等)を液晶表示器51に表示させることが可能となる。そして、第1データ(ローディング画像を表示させるためのデータ等)のRAMへの読み込みが終了した後、通常の遊技での演出(通常演出画像や有利状態演出画像、演出メニュー画像、操作要求演出画像等)に用いられる画像や映像等のデータ(以下、第2データと呼ぶ)を読み込ませるように制御する。当該第2データの読み込みが終了することで、遊技に関する演出を開始することが可能となる。その後、サブ制御部91は、当該サブ制御部91のRAMに記憶されているデータや遊技の進行状況、遊技者による操作の有無等に基づいて、所定の演出画像を順次表示させるように制御する。
図30(a)に示すように、サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が再開された際に、起動時処理を開始した後、液晶表示器51のRAMに第1データを読み込ませる処理が終了することで、液晶表示器51におけるローディング画像(本実施例では、「Loading… ‐30%‐」の文字画像)の表示を開始させるように制御する。
そして、図30(b)に示すように、液晶表示器51においてローディング画像の表示を開始させた以降に、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、スロットマシン1の設置されている店舗の係員等によりリセットスイッチ23が長押し操作(本実施例では、所定時間(例えば、3秒間)以上にわたり押下状態が継続される操作)が行われたことが特定される場合には、履歴表示画像(本実施例では、履歴表示の標題と、選択可能な項目画像(「簡易履歴表示」「詳細履歴表示」「コマンド履歴表示」))を液晶表示器51に表示させるように制御する。
そして、図30(c)に示すように、サブ制御部91は、液晶表示器51において履歴表示画像が表示されている状態で、演出用スイッチ56による操作が検出されることで、当該操作により選択される項目に対応する表示画像を液晶表示器51に表示させることが可能である。履歴表示画像が表示されている状態で演出用スイッチ56の操作により、例えば、「簡易履歴表示」の項目が選択されることで、対応する表示画像として、簡易履歴表示画像(本実施例では、スロットマシン1にて検出されたエラーの簡易的な履歴を含む表示画像)を表示させ(図30(c)参照)、「詳細履歴表示」の項目が選択されることで、対応する表示画像として、詳細履歴表示画像(本実施例では、スロットマシン1にて検出されたエラーの履歴の詳細な内容を含む表示画像)を表示させ(図示略)、「コマンド履歴表示」の項目が選択されることで、対応する表示画像として、コマンド履歴表示画像(本実施例では、サブ制御部91によるコマンドの受信履歴を含む表示画像)を表示させる(図示略)。
図30(d)に示すように、サブ制御部91は、起動時処理による第2データの液晶表示器51のRAMへの読み込みが終了した後、電断が発生する前の制御状態に応じた演出画像(本実施例では、通常演出画像)を液晶表示器51に表示させるように制御する。その後、メイン制御部41から受信するコマンドに基づいて、賭数が設定されていない状態で、遊技者等により演出用スイッチ56の操作が行われたことが特定されることで、演出メニュー画像を液晶表示器51に表示させることが可能である。
サブ制御部91は、演出メニュー画像が表示されている状態で、遊技者等により演出用スイッチ56等が操作されることで、スピーカ53、54から出力される演出関連音声の音量を調整可能な「音量調整」の画面、スロットマシン1のリールの図柄配列や配当等が表示される「図柄配列・配当表示」の画面や、スロットマシン1における所定期間(例えば、1週間分等)における遊技履歴(例えば、特別状態や有利状態に制御された回数等)が表示される「遊技履歴表示」の画面を、表示させることが可能である。
サブ制御部91は、すべてのリール2L、2C、2Rについて回転が停止され、かつ第3停止操作が終了されたタイミングや、遊技の進行状況に応じて予め定められたタイミングにおいて、演出用スイッチ56の操作を要求する操作要求演出を実行し(図示略)、当該演出用スイッチ56が操作されることで、特典(例えば、特別役の当選)が付与される旨の決定がされているか否かを報知する結果報知を行うことが可能であり(図示略)、当該操作要求演出や結果報知を前述の第2データを用いて行うことが可能である。サブ制御部91は、スロットマシン1への電力供給が再開された際に、起動時処理を開始した後、第1データのRAMへの読み込みが終了し、さらに第2データのRAMへの読み込みが終了した後、操作要求演出の実行条件が成立することで、演出用スイッチ56の操作を要求する旨を示唆する操作要求画像(例えば、演出用スイッチ56の画像及び「押せ!」の文字画像等)を液晶表示器51に表示させることで操作要求演出を行い、当該操作要求画像を表示させている状態で、演出用スイッチ56の操作が行われることで、特典が付与されるか否かを示唆する結果画像(例えば、特典が付与される旨を報知する所定キャラクタの画像及び「勝利」の文字画像、特典が付与されない旨を報知する所定キャラクタの画像及び「残念」の文字画像等)を液晶表示器51に表示させることで結果報知を行うように制御する。
このように、サブ制御部91は、電断から復帰した際に、起動時処理を行い、第1データを優先して液晶表示器51のRAMに読み込ませて、ローディング画像等の表示を可能な状態とし、係員等によりリセットスイッチ23の操作が行われたことに基づいて、履歴表示画像を液晶表示器51に表示させることが可能である。
また、サブ制御部91は、電断から復帰した際に行う起動時処理において、第1データを液晶表示器51のRAMに読み込ませた後、第2データを液晶表示器51のRAMに読み込ませて、演出画像等を表示可能な状態とし、遊技者等により演出用スイッチ56の操作が行われたことに基づいて、演出メニュー画像や操作要求演出の結果報知画像等を液晶表示器51に表示させることが可能である。
サブ制御部91は、電断から復帰した際に、起動時処理を行い、第1データを優先して液晶表示器51のRAMに読み込ませて、ローディング画像等の表示を可能な状態とし、その後、第2データをRAMに読み込ませることで、演出画像を表示可能な状態とするように制御するので、第2データのRAMへの読み込みが完了する前であり、ローディング画像を液晶表示器51に表示させている場合であっても、重要度が比較的高いリセットスイッチ23の長押し操作による履歴表示画像の表示開始条件が成立した場合に、履歴表示画像を液晶表示器51に表示させることができるので、重要度の高い履歴表示画像の表示を早く行うことができる。
また、起動時処理では、第1データを優先して液晶表示器51のRAMに優先して読み込ませることで、第2データを読み込ませて、演出画像等を液晶表示器51に表示させることが可能となるタイミングより早いタイミングで、第1データの読み込みが完了するようになっている。これにより、遊技者等により操作可能な演出用スイッチ56の操作に基づいて表示される演出メニュー画像や操作要求演出の結果報知画像等を表示するための第2データの液晶表示器51のRAMへの読み込みが完了する前であり、液晶表示器51にローディング画像を表示させている場合であっても、係員等により操作可能なリセットスイッチ23が操作された場合は、履歴表示画像が液晶表示器51に表示されるので、係員等の操作による表示をいち早く行うことができるようになっている。
[作用効果]
従来のスロットマシンとして、入賞が発生したときに、リールを背後から照射するリールバックランプを所定の態様で点灯させることなどにより、入賞が発生したことを報知する入賞報知演出を実行する構成ものがある。
このような構成のスロットマシンでは、遊技の進行に応じた個々の動作が一連の動作として繰り返されるが、これらの動作が適正に行われるとは限らず、途中で電力供給が停止する場合など、種々の状況が複合して発生し得る。
これに対して、本実施例のスロットマシン1は、遊技の制御を行うメイン制御部41と、演出の制御を行うサブ制御部91と、遊技者がリール2L、2C、2Rを停止させるために操作するストップスイッチ8L、8C、8Rと、を備える。メイン制御部41は、すべてのリール2L、2C、2Rについてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作に応じて回転を停止させ、かつ第3停止操作が終了された後に、リール2L、2C、2Rに停止された図柄組合せが入賞の発生する入賞役の図柄組合せであるか否かを判定する入賞判定処理を行う構成であり、サブ制御部91は、メイン制御部41側での入賞判定処理により入賞役の図柄組合せが停止したと判定されたときに、入賞が発生した旨を報知する入賞報知演出を実行可能な構成である。また、メイン制御部41は、すべてのリール2L、2C、2Rの回転が停止され、かつ、第3停止操作が継続されている状態で、スロットマシン1に対する電力供給が停止された後、第3停止操作が終了された状態で、電力供給が開始された場合に、入賞判定処理を行う構成であり、リール2L、2C、2Rに入賞役の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、第3停止操作が終了された状態で電力供給が開始された場合に、電力供給が開始されたときから入賞判定処理が行われるときまでの期間は、リール2L、2C、2Rに入賞役の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止されることなく、第3停止操作が終了された場合に、当該第3停止操作が終了されたときから入賞判定処理が行われるときまでの期間よりも長くなるように設定されている。また、サブ制御部91は、リール2L、2C、2Rに入賞役(特定小役、特別役)の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止されることなく第3操作が終了された場合には、入賞報知演出を第1態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いる態様)で行う一方、リール2L、2C、2Rに入賞役(特定小役、特別役)の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、当該第3停止操作が終了された状態で電力供給が開始された場合には、入賞報知演出を第2態様(第1態様とは異なる態様であり、スピーカ53、54、演出用装飾LED57を用いずに、少なくともリールLED55を用いる態様)で行う構成である。
この構成によれば、リール2L、2C、2Rに入賞役の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、第3停止操作が終了された状態で電力供給が開始された場合に、電力供給が開始されたときから入賞判定処理が行われるときまでの期間が、入賞役の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態で電力供給が停止されることなく、第3停止操作が停止された場合に、第3停止操作が停止されたときから入賞判定処理が行われるときまでの期間よりも長くなるように設定されているので、スロットマシン1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給停止前の状態への復帰に伴う制御に要する時間を十分に確保することができるため、入賞役の図柄組合せが停止された後、入賞判定処理が行われる前に、電力供給が停止した場合でも、電力供給が再開された後に適切な制御を行うことができる。
また、リール2L、2C、2Rに入賞役(特定小役、特別役)の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態で電力供給が停止されることなく、第3停止操作が終了された場合には、入賞報知演出を第1態様で行う一方、入賞役(特定小役、特別役)の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態で電力供給が停止された後、第3停止操作が終了された状態で電力供給が開始された場合には、入賞報知演出を第2態様で行うので、入賞判定処理が行われる前に電力供給が停止された場合でも、電力供給が再開された後に、入賞役(特定小役、特別役)の入賞が発生した旨を報知するとともに電力供給が再開された際の処理を軽減して適切な制御を行うことができる。
本実施例のメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rに入賞役の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、第3停止操作がされている状態で電力供給が開始された場合に、当該第3停止操作が終了されるときまで入賞判定処理を行わない構成である。
この構成によれば、第3停止操作が終了されていないにも関わらず、瞬間的な停電により入賞判定処理が行われてしまうことを防止できる。
本実施例のサブ制御部91は、リール2L、2C、2Rに入賞役(特定小役、特別役)の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、第3停止操作が終了された状態で電力供給が開始された場合に、入賞報知演出を行う構成であって、スロットマシン1に対する電力供給が開始された後、液晶表示器51に特定演出(通常演出や有利状態演出等)を実行させるための準備処理を行うとともに、当該準備処理を開始してから終了するまでの準備期間に亘って液晶表示器51に準備期間中である旨を示唆するローディング画像を表示させるように制御し、リールLED55を用いて入賞報知演出を第2態様で行うことが可能であり、第2態様は、準備期間が経過する前からリールLED55を点灯状態に制御して入賞報知演出を行う態様である。
このような構成では、準備期間が経過する前から入賞報知演出を行うことで、スロットマシン1に対する電力供給が停止される前に入賞が発生した旨の報知をいち早く行うことができる。
また、本実施例のサブ制御部91は、入賞報知演出の第2態様として、準備期間が経過する前からリールLED55を点灯状態に制御して入賞報知演出を行う構成であり、第2態様では、スピーカ53、54及び演出用装飾LED57を用いずにリールLED55を用いて入賞報知演出を行う構成である。
このような構成では、入賞報知演出が準備処理の邪魔となることがなく、好適なタイミングでリールLED55を用いて入賞報知演出を行うことができる。
また、本実施例のサブ制御部91は、入賞報知演出の第2態様として、準備期間が経過する前からリールLED55を点灯状態に制御して入賞報知演出を行う構成であり、第2態様では、スピーカ53、54及び演出用装飾LED57を用いずにリールLED55を用いて入賞報知演出を行う構成であり、スピーカ53、54及び演出用装飾LED57では起動時報知演出を優先して行うように制御する構成である。
このような構成では、スピーカ53、54及び演出用装飾LED57では起動時報知演出を行うことで、準備処理の実行中であることを認識し易くできる。
尚、本実施例では、サブ制御部91は、リール2L、2C、2Rに入賞役の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、当該第3停止操作が終了された状態で電力供給が開始された場合に、リールLED55を用いて入賞報知演出を第2態様で行うことが可能であり、第2態様は、準備期間が経過する前からリールLED55を点灯状態に制御して入賞報知演出を行う態様であるが、サブ制御部91は、入賞報知演出の第2態様として、準備期間が経過するまでリールLED55を非点灯状態に制御して入賞報知演出を行わず、準備期間が経過したときからリールLED55を点灯状態に制御して入賞報知演出を行う構成でも良い。
この構成によれば、リール2L、2C、2Rに入賞役の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態で電力供給が停止された後、第3停止操作が終了された状態で電力供給が開始された場合には、液晶表示器51に特定演出を実行させるための準備処理が行われる準備期間が経過するまで入賞報知演出を行わず、準備期間が経過したときから入賞報知演出を行うので、入賞報知演出が準備処理の邪魔となることがなく、好適なタイミングで入賞報知演出を行うことができる。
本実施例のサブ制御部91は、スロットマシン1に対する電力供給が開始された後、液晶表示器51に特定演出(通常演出や有利状態演出等)を実行させるための準備処理を行うとともに、当該準備処理を開始してから終了するまでの準備期間に亘って液晶表示器51に準備期間中である旨を示唆するローディング画像を表示させるように制御することが可能な構成であり、ローディング画像を表示させる期間に亘って演出用装飾LED57を点灯状態(起動時態様)に制御する構成である。
この構成によれば、準備期間に亘って液晶表示器51にローディング画像が表示されるだけでなくリールLED55が点灯状態(起動時態様)に制御されるので、準備処理の実行中であることを認識し易くできる。
尚、本実施例では、サブ制御部91は、スロットマシン1に対する電力供給が開始された後、液晶表示器51に特定演出(通常演出や有利状態演出等)を実行させるための準備処理を行う準備期間に亘ってローディング画像を表示させるとともに、当該準備期間に亘って演出用装飾LED57を点灯状態(起動時態様)に制御する構成であるが、準備期間に亘ってリールLED55を非点灯状態に制御する構成でも良い。
この構成によれば、準備期間に亘って液晶表示器51にローディング画像が表示されるだけでなくリールLED55が非点灯態様に制御されるので、準備処理の実行中であることを認識し易くできる。
本実施例のサブ制御部91は、液晶表示器51に第1画像(通常演出画像や有利状態演出画像、演出メニュー画像等)を表示するために、サブ制御部91が備えるROM中の第2データを液晶表示器51のRAMに読み込ませる第1設定が完了した後、第1条件(賭数の設定されていない状態で、遊技者等による演出用スイッチ56の操作が行われること)が成立したことに基づいて第1画像(演出メニュー画像)を液晶表示器51に表示させることが可能であるとともに、第2画像(履歴表示画像)を表示するために、サブ制御部91が備えるROM中の第1データを液晶表示器51のRAMに読み込ませる第2設定が完了した後、第1条件よりも重要度の高い第2条件(スロットマシン1の設置される店舗の係員等によるリセットスイッチ23の長押し操作が行われること)が成立したことに基づいて、第2画像を液晶表示器51に表示させることが可能であり、スロットマシン1に対する電力供給が開始された際に行う起動時処理において、第1データを第2データに優先して液晶表示器51のRAMに読み込ませるように制御することで、電力供給が開始された後、第1設定が完了するタイミングよりも、第2設定が完了するタイミングの方が早くなるように設定を行い、第1設定が完了するまで液晶表示器51にローディング画像を表示させるように制御する一方、第1設定が完了する前に第2条件が成立した場合は、液晶表示器51に第2画像を表示させるように制御する構成である。
この構成によれば、重要度の低い第1条件の成立に基づいて表示される第1画像を液晶表示器51に表示するための第1設定が完了する前であり、液晶表示器51にローディング画像が表示されている場合であっても、重要度の高い第2条件が成立した場合は、第2画像が液晶表示器51に表示されるので、重要度の高い表示をいち早く行うことができる。
本実施例のサブ制御部91は、遊技者等が操作可能な演出用スイッチ56と、遊技者が操作できず、スロットマシン1が設置されている店舗の係員が操作可能なリセットスイッチ23を備え、液晶表示器51に第1画像(演出メニュー画像)を表示するための第2データを液晶表示器51のRAMに読み込ませる第1設定が完了した後、第1条件として演出用スイッチ56が操作されたことに基づいて第1画像(演出メニュー画像)を液晶表示器51に表示させることが可能であるとともに、第2画像(履歴表示画像)を表示するための第1データを液晶表示器51のRAMに読み込ませる第2設定が完了した後、第2条件としてリセットスイッチ23が長押し操作(所定時間(本実施例では、3秒間)以上継続される操作)されたことに基づいて第2画像(履歴表示画像)を液晶表示器51に表示させることが可能であり、スロットマシン1に対する電力供給が開始された際に行う起動時処理において、第1データを第2データに優先して液晶表示器51のRAMに読み込ませるように制御することで、電力供給が開始された後、第1設定が完了するタイミングよりも、第2設定が完了するタイミングの方が早くなるように設定を行い、第1設定が完了するまで液晶表示器51にローディング画像を表示させるように制御する一方、第1設定が完了する前にリセットスイッチ23の長押し操作が行われた場合は第2画像を表示させる構成である。
この構成によれば、遊技者により操作可能な演出用スイッチ56の操作に基づいて表示される第1画像を表示するための第1設定が完了する前であり、液晶表示器51にローディング画像が表示されている場合であっても、係員により操作可能なリセットスイッチ23が操作された場合は、第2画像が液晶表示器51に表示されるので、係員の操作による表示をいち早く行うことができる。
本実施例のメイン制御部41は、内部抽選にて特別役が当選し、当選した特別役の図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止して入賞が発生すれば特別状態に制御する一方、特別役の図柄組合せが停止されなければ当該特別役の当選した状態を以降の遊技に持ち越した持越状態に制御する構成であり、サブ制御部91は、複数種類の演出を実行可能であり、メイン制御部41側にて持越状態に制御されている遊技において内部抽選にて特別役とは異なる内部抽選対象役が当選していないとき、すなわちいずれの一般役も当選していないときには、非所定入賞持越中演出を行う一方、持越状態に制御されている遊技において内部抽選にて特別役とは異なる内部抽選対象役が当選したとき、すなわち特別役といずれかの一般役が重複して当選しているときには、所定入賞持越中演出(所定小役入賞持越中演出または再遊技役入賞持越中演出)を実行し、非所定入賞持越中演出の実行中にスロットマシンに対する電力供給が停止されて電力供給が再開されたときと、所定入賞持越中演出の実行中にスロットマシン1に対する電力供給が停止されて電力供給が再開されたときと、で共通する共通持越中演出を実行し、当該共通持越中演出は、持越状態における遊技中である旨及びスロットマシン1に対する電力供給が再開された旨を示唆する構成である。
この構成によれば、遊技者は、非所定入賞持越中演出の実行中に電断が発生して復帰したときだけでなく所定入賞持越中演出の実行中に電断が発生して復帰したときときにも持越状態における遊技中であることを認識できるとともに、持越中演出の実行中に電力供給が停止して復帰したときと所定入賞持越中演出の実行中に電力供給が停止して復帰したときときと、で異なる演出を実行せずに済み、電力供給が停止して復帰したときの処理負担を軽減できる。
尚、本実施例では、サブ制御部91は、共通持越中演出により、持越状態における遊技中である旨及びスロットマシン1に対する電力供給が再開された旨を示唆する構成であるが、共通持越中演出では、少なくとも持越状態における遊技中である旨を示唆する構成であれば良く、共通持越中演出において持越状態における遊技中である旨のみを示唆する構成でも良い。このような構成でも、遊技者は、非所定入賞持越中演出の実行中に電断が発生して復帰したときだけでなく所定入賞持越中演出の実行中に電断が発生して復帰したときときにも持越状態における遊技中であることを認識できるとともに、持越中演出の実行中に電力供給が停止して復帰したときと所定入賞持越中演出の実行中に電力供給が停止して復帰したときときと、で異なる演出を実行せずに済み、電力供給が停止して復帰したときの処理負担を軽減できる。
本実施例のメイン制御部41は、内部抽選にて特別役とは異なる内部抽選対象役を抽選対象として抽選を行うことが可能であり、特別役とは異なる内部抽選対象役には、少なくとも所定小役と再遊技役が含まれる構成である。また、サブ制御部91は、特別役の当選が持ち越されている持越状態での遊技において内部抽選にて所定小役が当選したときに所定小役入賞持越中演出を実行し、持越状態での遊技において内部抽選にて所定再遊技役が当選したときに所定再遊技役入賞持越中演出を実行し、所定小役入賞持越中演出の実行中にスロットマシン1に対する電力供給が停止された後に電力供給が再開されたときと、所定再遊技役入賞持越中演出の実行中にスロットマシン1に対する電力供給が停止された後に電力供給が再開されたときとで、共通する共通持越中演出を実行する構成である。
この構成によれば、遊技者は、所定小役入賞持越中演出の実行中に電力供給が停止されて復帰したときだけでなく所定再遊技役入賞持越中演出の実行中に電力供給が停止されて復帰したときときにも持越状態での遊技中であることを認識できるとともに、所定小役入賞持越中演出の実行中に電力供給が停止されて復帰したときと所定再遊技役入賞持越中演出の実行中に電力供給が停止されて復帰したときとで、異なる演出を実行せずに済み、電力供給が停止されて復帰したときの処理負担を軽減できる。
本実施例のメイン制御部41は、内部抽選にて所定小役が当選したときにも、内部抽選にて所定再遊技役が当選したときにも、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様に関わらず、当選している抽選対象役に応じた入賞役の図柄組合せを停止させるようにリール2L、2C、2Rの停止制御を行う構成である。
この構成によれば、持越中演出の演出態様と所定入賞持越中演出(所定小役入賞持越中演出、所定再遊技役入賞持越中演出)の演出態様とが異なり、所定小役や所定再遊技役が当選している旨が持越中演出によって示唆されなくても、遊技者に不利益を発生させないようにすることができる。
本実施例のサブ制御部91は、メイン制御部41側にて持越状態に制御されている遊技において非所定入賞持越中演出及び所定入賞持越中演出(所定小役入賞持越中演出、所定再遊技役入賞持越中演出)の実行を開始していないときに、スロットマシン1に対する電力供給が停止した後に電力供給が再開しても持越中演出(非所定入賞持越中演出、所定入賞持越中演出、共通持越中演出)を実行しない構成である。
この構成によれば、持越状態における遊技中に、スロットマシン1に対する電力供給が停止されて復帰したときに、電力供給停止前に非所定入賞持越中演出または所定入賞持越中演出を実行していなければ、持越中演出は実行されないため、未だ非所定入賞持越中演出または所定入賞持越中演出が実行されていない状況で電力供給が停止されて復帰した場合でも、遊技者に対して持越状態であることが特定されてしまうことを防止できる。
本実施例のサブ制御部91は、メイン制御部41側にて入賞判定処理により第1入賞(押し順小役の入賞及び押し順再遊技役の入賞)に対応する図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止したと判定されたときに、第1入賞報知演出(押し順小役に関する入賞報知演出、押し順再遊技役に関する入賞報知演出)を行う一方、入賞判定処理により第2入賞(特別役の入賞)に対応する図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止したと判定されたときに、第2入賞報知演出(特別役に関する入賞報知演出)を行い、第1入賞報知演出を行っているときにスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときには、第1入賞報知演出を行わず、第2入賞報知演出を行っているときにスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときには、第2入賞報知演出を行う構成である。
この構成によれば、いずれかの入賞の発生に対応する入賞報知演出を行っているときに電力供給が停止された場合に、電力供給が停止される前に行っていた入賞報知演出の種類に応じて、電力供給の再開後の制御を簡素化できるとともに、第2入賞(特別役の入賞)が発生していた場合には、当該第2入賞の発生を遊技者に対して確実に認識させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、メイン制御部41側にて入賞判定処理により第1入賞(押し順小役の入賞及び押し順再遊技役の入賞)に対応する図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止したと判定されたときに、第1入賞報知演出(押し順小役に関する入賞報知演出、押し順再遊技役に関する入賞報知演出)を行う一方、入賞判定処理により第2入賞(特別役の入賞)に対応する図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止したと判定されたときに、第2入賞報知演出(特別役に関する入賞報知演出)を行い、第1入賞報知演出を行っているときにスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときには、第1入賞報知演出を行わず、第2入賞報知演出を行っているときにスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときには、第2入賞報知演出を行う構成であり、メイン制御部41は、第2入賞(特別役の入賞)が発生した後には、第1入賞(押し順小役の入賞及び押し順再遊技役の入賞)が発生した後の状態よりも有利な状態(特別状態)に制御する構成である。
この構成によれば、入賞報知演出を行っているときに電力供給が停止された場合に、第1入賞(押し順小役の入賞及び押し順再遊技役の入賞)が発生した後の状態よりも有利な状態となる第2入賞(特別役の入賞)が発生したことを遊技者に対して確実に認識させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、第1入賞報知演出(押し順小役に関する入賞報知演出、押し順再遊技役に関する入賞報知演出)を開始させた後には、所定期間(本実施例では、10秒)が経過したときに当該演出を終了させるのに対して、第2入賞報知演出(特別役に関する入賞報知演出)を開始させた後には、規定数の賭数が設定された状態で、スタートスイッチ7が操作されるまで継続させ、当該スタートスイッチ7が操作されることで当該第2入賞報知演出を終了させる構成である。
この構成によれば、第2入賞(特別役の入賞)が発生していた場合に、当該第2入賞の発生を遊技者に対して確実に認識させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いて入賞報知演出(特定小役に関する入賞報知演出、特別役に関する入賞報知演出)を行うことが可能な構成であり、当該入賞報知演出を行っているときにスロットマシン1に対する電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合には、リールLED55を用いて入賞報知演出を行うが、スピーカ53、54及び演出用装飾LED57を用いた入賞報知演出を実行しない構成である。
この構成によれば、入賞報知演出を行っているときに電力供給が停止された場合に、電力供給の再開後の制御を簡素化できるとともに、該当する役が入賞が発生したことを遊技者に対して認識させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、リール2L、2C、2Rに入賞役(特定小役、特別役)の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止されることなく第3操作が終了された場合には、入賞報知演出を第1態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いる態様)で行う一方、リール2L、2C、2Rに入賞役(特定小役、特別役)の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、当該第3停止操作が終了された状態で電力供給が開始された場合には、入賞報知演出を第2態様(第1態様とは異なる態様であり、スピーカ53、54、演出用装飾LED57を用いずに、リールLED55を用いる態様)で行う構成であり、入賞報知演出の第1態様は、リールLED55及び演出用装飾LED57を用いて行う態様であり、第2態様は、リールLED55を用いるが、演出用装飾LED57を用いずに行う態様である。
この構成によれば、リール2L、2C、2Rに入賞役(特定小役、特別役)の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続している状態で電力供給が停止することなく、当該第3停止操作が解除された場合には、リールLED55及び演出用装飾LED57を用いて入賞報知演出が実行される一方で、リール2L、2C、2Rに入賞役(特定小役、特別役)の図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続している状態で電力供給が停止し、当該第3停止操作が終了された状態で電力供給が開始した場合には、リールLED55を用いて演出用装飾LED57を用いずに入賞報知演出が行われるので、電力供給の再開後の制御を簡素化できるとともに、入賞が発生していたことを遊技者に対して認識させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、所定押し順小役に関する入賞報知演出及び押し順再遊技役に関する入賞報知演出を第1態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いる態様)で行っているときに遊技の進行が不能化されるエラー状態となった後にエラー状態から復帰されたときには、当該入賞報知演出を行わない構成であり、エラー状態から復帰したときには、第1態様で入賞報知演出を行わない構成である。
この構成によれば、所定押し順小役に関する入賞報知演出及び押し順再遊技役に関する入賞報知演出の実行中にエラー状態となった場合には、エラー状態から復帰しても当該入賞報知演出が実行されないため、エラー復帰時の制御を簡素化できる。
本実施例のサブ制御部91は、特定小役に関する入賞報知演出及び特別役に関する入賞報知演出を第1態様(液晶表示器51、スピーカ53、54、リールLED55、演出用装飾LED57を用いる態様)で行っているときに遊技の進行が不能化されるエラー状態となった後にエラー状態から復帰されたときには、エラー状態となる前に行っていた入賞報知演出を継続して行うように制御して、入賞報知演出を、第1態様よりも簡素な第2態様(スピーカ53、54を用いずに、液晶表示器51、リールLED55、演出用装飾LED57を用いる態様)で再開させることで、第1態様で入賞報知演出を行わない構成である。
この構成によれば、特定小役に関する入賞報知演出及び特別役に関する入賞報知演出を第1態様で行っているときにエラー状態となった場合には、エラー状態から復帰しても第1態様で当該入賞報知演出が実行されないため、エラー復帰時の制御を簡素化できる。
本実施例のサブ制御部91は、メイン制御部41により行われるナビ報知により報知されるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を報知するナビ演出と、特典の付与に関する情報として特別役が当選している可能性を示唆する特典付与可能性示唆演出を実行可能であり、ナビ演出を行いかつ特典付与可能性示唆演出を行っているときにスロットマシン1に対する電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合に、ナビ演出を再開させる一方で特典付与可能性示唆演出を再開させない構成である。
この構成によれば、特典付与可能性示唆演出を再開させないことで電力供給の再開後の制御を簡素化できるとともに、ナビ演出を再開させるので、遊技者に不利益が生じることを防止できる。
尚、本実施例では、サブ制御部91は、特典付与可能性示唆演出としてバトル演出を行う構成であるが、特典付与可能性示唆演出としてバトル演出以外の演出態様にて、特典の付与に関する情報を示唆する構成でも良い。また、本実施例では、特典付与可能性示唆演出において、特典として特別役が当選している可能性を示唆する構成であるが、特典として、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態への移行が許容されることなど)が付与されることや、有利状態に制御される期間(固定値、終了条件によって変動する平均値等)が付与されることなどを示唆する構成でも良い。
本実施例のサブ制御部91は、特典の付与に関する情報として特別役が当選している可能性を示唆する特典付与可能性示唆演出を実行可能であり、スタートスイッチ7が操作されたときに特典付与可能性示唆演出を開始させるとともに、複数のリール2L、2C、2Rの全てが停止された後も特典付与可能性示唆演出を継続して行い、当該特典付与可能性示唆演出を行う遊技においてスタートスイッチ7が操作されてから全てのリール2L、2C、2Rが停止されるまでの間に電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合には、特典付与可能性示唆演出を再開させない構成である。
この構成によれば、特典付与可能性示唆演出が行われている間のいずれのタイミングであっても、電力供給が停止された後には、特典付与可能性示唆演出を再開させないことで電力供給の再開後の制御を簡素化できる。
本実施例のサブ制御部91は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を報知するナビ演出と、特典の付与に関する情報を示唆する特典付与可能性示唆演出を実行可能な構成であり、ナビ演出を行い、かつ特典付与可能性示唆演出を行っているときに、ナビ演出により報知している操作態様とは異なる操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合に、ナビ演出を終了させる一方で特典付与可能性示唆演出を継続させる。そして、ナビ演出を終了させた後、特典付与可能性示唆演出を継続させているときに、電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合には、特典付与可能性示唆演出を再開させないように制御する構成である。
この構成によれば、ナビ演出により特定可能な操作態様とは異なる操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合にナビ演出が終了される場合でも特典付与可能性示唆演出は継続されるので、特典の付与に対する期待感を持続させることができるとともに、電力供給の再開後の制御を簡素化できる。
本実施例のメイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を特定可能なナビ報知を行うことが可能であり、サブ制御部91は、ナビ報知により報知されるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を特定可能なナビ演出を行うことが可能な構成であり、ナビ報知及びナビ演出が行われているときに、スロットマシン1に対する電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合に、メイン制御部41は、ナビ報知を再開させ、サブ制御部91は、ナビ演出を再開させる。一方、ナビ報知が行われずナビ演出が行われているときに、スロットマシン1に対する電力供給が停止された後に電力供給が再開された場合に、サブ制御部91は、ナビ演出を再開させない構成である。
この構成によれば、メイン制御部41側でナビ報知がされていない状況では、ナビ演出を再開させないことで電力供給の再開後の制御を簡素化できるとともに、メイン制御部41側でもナビ報知がされている状況では、ナビ演出を再開させるので、遊技者に不利益が生じることを防止できる。
本実施例のサブ制御部91は、スロットマシン1に対する電力供給が開始されたときに電断からの復帰を報知する起動時報知演出を行うことが可能であり、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、当該第3停止操作が終了された状態で、電力供給が開始された場合に、入賞報知演出を第2態様で行う構成であり、入賞報知演出の第2態様では、少なくともリールLED55を入賞報知態様として入賞報知演出を行う一方で、スピーカ53、54からは起動時音を出力させ、演出用装飾LED57を起動時態様で点灯させることで、起動時報知演出を優先させる態様である。
この構成によれば、入賞報知演出よりも起動時報知演出が優先されるので、電断から復帰した旨を周囲に認識させることができる。
スロットマシン1は、遊技の制御を行うメイン制御部41を備え、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rに入賞の発生する図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシン1に対する電力供給が停止された後、当該第3停止操作が終了された状態で、電力供給が開始された場合に、リール制御処理にてタイマ割込所定回数待ち処理を行って、所定期間が経過するまで待機した後に、遊技終了時設定処理にて入賞判定処理を行う構成である。
この構成によれば、スロットマシン1に対する電力供給が開始された場合に、リール制御処理にてタイマ割込所定回数待ち処理を行うことで、所定期間が経過するまで待機するので、電力供給停止前の状態に復帰させるのに伴う制御に要する時間を確実に確保することができる。
本実施例のメイン制御部41は、電力供給が開始されたときに電力供給停止前の制御状態に復帰させるための復帰処理を行う初期設定処理を含む各種処理を行うことが可能であり、リール2L、2C、2Rに入賞の発生する図柄組合せが停止され、第3停止操作が継続されている状態でスロットマシンに対する電力供給が停止された後、当該第3停止操作が終了された状態で、電力供給が開始された場合に、初期設定処理では、確定データに基づいてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作状態を判定する処理を行わず、当該初期設定処理の終了後、電力供給停止前の制御状態に復帰してからの処理(リール制御処理)において、確定データに基づいてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作状態を判定する処理を行う構成である。
この構成によれば、初期設定処理では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作状態を判定する処理は行わず、復帰処理の終了後、電力供給停止前の制御状態に復帰してからの処理においてストップスイッチ8L、8C、8Rの操作状態を判定する処理を行うので、復帰処理を簡素にできる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。