JP6854518B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
パチンコ遊技機では、外郭に開閉可能な遊技機枠が設けられていて、遊技機枠の内部に遊技球が流下可能な遊技領域が形成された遊技盤が設けられている。そして、遊技者の操作により、遊技領域に向けて遊技球が発射されるようになっている。遊技領域には一般的に、始動口、大入賞口、一般入賞口等の各種入賞口と、遊技球が各種入賞口に入賞しないで進入可能なアウト口とが設けられている。
下記特許文献1に記載の遊技機では、各入賞口のそれぞれに、入賞した遊技球を検出可能な入賞口センサが設けられていて、更に、アウト口に入賞した遊技球を検出可能なアウト口センサが設けられている。そのため、各入賞口センサにより検出された遊技球の数と、アウト口センサにより検出された遊技球の数とに基づいて、遊技領域を流下した全ての遊技球の数(発射球数、排出球数)を把握することが可能になっている。
特開2000−116922号公報
しかしながら上記特許文献1に記載の遊技機では、発射球数を把握するために、各入賞口センサとアウト口センサという多くのセンサを用いている。そのため、簡易的に発射球数を検出する方法ではなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。すなわちその課題は、簡易的な方法で発射球数を検出することが可能な遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
枠状の基枠部と前記基枠部に対して開閉可能な開閉部とを含む遊技機枠と、
前記遊技機枠の内部に取付けられていて遊技球が流下可能な遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な入賞口と、
前記遊技領域を流下する遊技球が前記入賞口に入賞しないで進入可能なアウト口と、を備える遊技機において、
前記遊技機枠は、裏側の下部に、枠側制御基板を取付けることが可能な下側取付部を備え、
前記下側取付部は、
前記入賞口に入賞した遊技球及び前記アウト口を通過した遊技球を流下させて当該下側取付部外へ排出する排出部と、着脱可能な着脱ユニットと、を備え、
前記着脱ユニットは、
前記排出部に連通することで当該排出部から流入する遊技球を当該下側取付部外へ排出可能な連通部と、
前記排出部から流入する遊技球を検出可能な排出球検出手段と、を備えていることを特徴とする遊技機である。
本発明の遊技機によれば、簡易的な方法で発射球数を検出することが可能である。
実施形態に係る遊技機の斜視図である。 同遊技機が備える遊技機枠の構造を示す斜視図である。 実施形態に係る遊技機の正面図である。 実施形態に係る遊技機の右側面図である。 同遊技機が備える遊技盤の正面図である。 図5に示すA部分の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 図2に示す内枠の斜視図である。 図7に示す内枠の分解斜視図である。 図8に示す内枠本体の下側部の拡大斜視図である。 図9のV1−V1線に沿った断面図である。 図10のV2−V2線に沿った断面図である。 下流側排出路と排出口センサと排出口とを示す断面図である。 (A)は段部により遊技球が球詰まりした状態を説明するための図であり、(B)は球詰まりした遊技球が崩れることを説明するための図である。 図1に示す遊技機枠を後方側から見たときの斜視図である。 図14に示す遊技制御基板と主基板ケースとの分解斜視図である。 図15に示す7セグ表示器の正面図である。 図16に示す7セグ表示器においてダイナミック点灯制御を説明するための図である。 前扉の分解斜視図である。 上側装飾ユニットが中間状態である場合の遊技機の正面図である。 上側装飾ユニットが最終状態である場合の遊技機の正面図である。 前扉の上部の右側面図である。 上側装飾ユニットが最終状態であり、左上部ユニット及び右上部ユニットが開放状態である場合の遊技機の正面図である。 左上部ユニットの構造を示す斜視図である。 上側装飾ユニットが最終状態であり、左上部ユニット及び右上部ユニットが開放状態であり、回転体が反転した状態である場合の遊技機の正面図である。 図24に示した状態から裏側レンズ部を右回りに回転させた状態の遊技機の正面図である。 回転体の前後回転駆動部を示す右側面図である。 回転体の煽り動作を示す右側面図である。 飾り羽根の動作を示す図である。 回転体の左右回転駆動部を示す図である。 昇降ユニットの構造を示す斜視図である。 第1可動装飾体の上昇動作を説明するための図である。 第2可動装飾体の上昇動作を説明するための図である。 上側装飾ユニットが中間状態であるときの前扉を斜め下から見た斜視図である。 上側装飾ユニットが最終状態であるときの前扉を斜め下から見た斜視図である。 上側装飾ユニットの窪み部に遊技球が載っている状態を示す斜視図である。 上側装飾ユニットの復帰動作に応じて遊技球が窪み部から落ちる様子を示す斜視図である。 窪み部から落ちた遊技球が上側装飾ユニットの外部に排出される様子を示す斜視図である。 第1可動装飾体のストッパー機構を示す図である。 発光表示部の分解斜視図である。 発光表示部による発光演出を説明するための図である。 上側装飾ユニットの分解斜視図である。 上側装飾ユニットが最終状態にある場合の前扉を後方から見た斜視図である。 上側装飾ユニットが初期状態にある場合の前扉を下方から見た斜視図である。 上側装飾ユニットが中間状態にある場合の前扉を下方から見た斜視図である。 上側装飾ユニットが最終状態にある場合の前扉を下方から見た斜視図である。 上側装飾ユニットが最終状態にあり、左上部ユニット及び右上部ユニットが開放状態にある場合の前扉を下方から見た斜視図である。 実施形態に係る遊技機の遊技制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機の演出制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 同遊技機における上側装飾ユニットの電気的な構成を示すブロック図である。 当たり種別判定テーブルである。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)大当たり判定テーブルである。(B)リーチ判定テーブルである。(C)普通図柄当たり判定テーブルである。(D)普通図柄変動パターン選択テーブルである。 特図変動パターン判定テーブルである。 電チューの開放パターン決定テーブルである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 入力処理のフローチャートである。 出力処理のフローチャートである。 サブ側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 第2形態において内枠の背面側を示す斜視図である。 図60に示す内枠の下側を拡大した斜視図である。 図60に示す内枠から外付けユニットを取外した状態を示す分解斜視図である。 図62に示す内枠を下方から見た斜視図である。 図63に示す内枠の排出経路部を示す断面図である。 外付けユニットの分解斜視図である。 (A)第2形態の外付けユニットを右斜め上方から見た斜視図である。(B)第2形態の外付けユニットを左斜め下方から見た斜視図である。 第3形態において内枠を下方から見た斜視図である。 図67に示す内枠の排出経路部を示す断面図である。 (A)第3形態の外付けユニットを右斜め上方から見た斜視図である。(B)第3形態の外付けユニットを左斜め下方から見た斜視図である。 第4形態の外付けユニットの分解斜視図である。 変更例に係る遊技機の正面図である。 他の変更例に係る遊技機の右側面図である。
1.遊技機の構造
本発明の実施形態であるパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において遊技機の一例としてのパチンコ遊技機の各部の左右方向は、そのパチンコ遊技機に対面する遊技者にとっての左右方向に一致させて説明する。また、パチンコ遊技機の各部の前方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者に近づく方向とし、パチンコ遊技機の各部の後方向をパチンコ遊技機に対面する遊技者から離れる方向として説明する。
図1に示すように、実施形態のパチンコ遊技機PY1は、遊技機枠2を備えている。遊技機枠2は、図2に示すように、外枠22と内枠21と前扉23(前枠)とを備えている。外枠22は、パチンコ遊技機PY1の外郭部を形成する縦長方形状の枠体である。内枠21は、外枠22の内側に配置されていて、後述の遊技盤1を取付ける縦長方形状の枠体である。前扉23は、外枠22及び内枠21の前面側に配置されていて、遊技盤1を保護する縦長方形状のものである。前扉23は、遊技者に正対する部分であり、種々の飾り付けがなされている。前扉23は、前面部に相当する。なお、外枠22を「基枠部」とした場合、内枠21及び前扉23が「開閉部」に相当することになり、内枠21が「第1の開閉部」であり、前扉23が「第2の開閉部」ということができる。
遊技機枠2は、左端側にヒンジ部24を備えて構成されている。このヒンジ部24により、前扉23は、外枠22及び内枠21に対してそれぞれ回動自在になっていて、内枠21は、外枠22及び前扉23に対してそれぞれ回動自在になっている。前扉23の中央には開口部23aが形成されていて、遊技者が後述の遊技領域6を視認できるように透明の透明板23tが開口部23aに取付けられている。開口部23aに取付けられた透明板23tのうち開口部23aの内側に位置する部分を、窓部23mと称する。透明板23tは、本形態ではガラス板であるが、透明な合成樹脂板であってもよい。すなわち、透明板23tは、前方から遊技領域6を視認可能なものであればよい。
この遊技機枠2の内枠21には、その内枠21が外枠22に対して開放(回動)していることを検出可能な枠開放センサ(枠開放検出手段)2aが設けられている。そのため、内枠21が外枠22に対して閉鎖しているときには、枠開放センサ2aが内枠21の開放を検出していない状態(OFF状態)になる。一方、内枠21が外枠22に対して開放しているときには、枠開放センサ2aが内枠21の開放を検出している状態(ON状態)になり、ON状態を示す検出信号を出力する。以下では、内枠21の外枠22に対する開放を、遊技機枠2の開放として説明することがある。
本形態の枠開放センサ(枠開放検出手段)2aは、フォトスイッチ(フォトセンサ)である。しかしながら、押しボタンとスプリングとによって物理的な接触を検出するスイッチや、圧力スイッチ(圧力センサ)、近接スイッチ(近接センサ)等であっても良く、適宜変更可能である。なお枠開放検出手段は、内枠21の外枠22に対する開放を検出するものに限られるわけではない。例えば、前扉23の内枠21に対する開放を検出するものであっても良く、内枠21の外枠22に対する開放と、前扉23の内枠21に対する開放の両方を検出できるものであっても良い。また枠開放検出手段の配置箇所は、内枠21に限られるものではなく、外枠22や前扉23であっても良く、適宜変更可能である。
図1、図3、及び図4に示すように、前扉23は、上側装飾ユニット200と、左側装飾ユニット210と、右側装飾ユニット220と、操作機構ユニット230とを備えている。なお、これらの各ユニットは、ベース枠23w(図2参照)の前面側に取付けられている。
操作機構ユニット230は、前扉23の下側に配されるものである。操作機構ユニット230は、右下部に、回転角度に応じた発射強度で遊技球を発射させるためのハンドル72k(発射操作部)を備えている。また操作機構ユニット230の上側には、遊技球(貸球や賞球)を貯留する上皿34が設けられているとともに、遊技の進行に伴って実行される演出時などに遊技者が操作し得る入力部40k(演出ボタン)やセレクトボタン42k(十字キー)が設けられている。また操作機構ユニット230の下側には、上皿34に収容しきれない遊技球を貯留する下皿35が設けられている。
また操作機構ユニット230は、上皿34や入力部40k等が設けられている上側部38の左前部には、左下装飾部231が設けられている。左下装飾部231は、透光可能な合成樹脂部材からなり、内蔵されている後述の左下枠ランプ232(LED)が放つ光を透過させる。また操作機構ユニット230の上側部38の右前方には、右下装飾部233が設けられている。右下装飾部233は、透光可能な合成樹脂部材からなり、内蔵されている後述の右下枠ランプ234(LED)が放つ光を透過させる。左下装飾部231の前面の下側および左側の左下縁部231aと、右下装飾部233の前面の下側および右側の右下縁部233aには、光を拡散させるためのローレット加工が施されている。よって、左下枠ランプ232が発光すると、左下装飾部231の左下縁部231aは面発光し、右下枠ランプ234が発光すると、右下装飾部233の右下縁部233aは面発光する。
左側装飾ユニット210は、前扉23における窓部23mの左側に配されるものである。左側装飾ユニット210は、透光可能な合成樹脂部材からなる左中装飾部211と、左中装飾部211に後方から光を入射させる左中枠ランプ212(LED)を備えている。左中装飾部211は、前扉23における窓部23mの左側を上下方向に沿って装飾している。左中装飾部211の前面部211aには、光を拡散させるためのローレット加工が施されている。左中枠ランプ212は、前扉23における窓部23mの左側に上下方向に沿って複数配置されている。左中枠ランプ212が点灯すると、左中装飾部211の前面部211aが面発光する。なお、左側装飾ユニット210の下部には、左中装飾部211と比べて後方に奥まっている逃げ部219(左中装飾部211よりも前方に突出していない部分)が設けられている。この逃げ部219は、上皿34に遊技球を供給するためにホールに設置される装置(「象の鼻」と通称される装置)を配するスペースを確保するためのものである。
右側装飾ユニット220は、前扉23における窓部23mの右側に配されるものである。右側装飾ユニット220は、透光可能な合成樹脂部材からなる右中装飾部221と、右中装飾部221に後方から光を入射させる右中枠ランプ222(LED)を備えている。右中装飾部221は、前扉23における窓部23mの右側を上下方向に沿って装飾している。右中装飾部221の前面部221aには、光を拡散させるためのローレット加工が施されている。右中枠ランプ222は、前扉23における窓部23mの右側に上下方向に沿って複数配置されている。右中枠ランプ222が点灯すると、右中装飾部221の前面部221aが面発光する。なお、右側装飾ユニット220には、左側装飾ユニット210の逃げ部219に相当するものは設けられていない。
上側装飾ユニット200は、前扉23の上側に配されており、左側装飾ユニット210、右側装飾ユニット220、操作機構ユニット230よりも前方に突出している(図4)。上側装飾ユニット200は、左右方向中央に配された中央上部ユニット400と、中央上部ユニット400の左方に配された左上部ユニット500と、中央上部ユニット400の右方に配された右上部ユニット550とを有している。
左上部ユニット500の前方部分には、透光可能な合成樹脂部材からなる左上装飾部525が設けられている。左上装飾部525の前面部525aには、光を拡散させるためのローレット加工が施されている。左上部ユニット500に内蔵された左上枠ランプ528(LED)を点灯させると、左上装飾部525の前面部525aが面発光する。また、右上部ユニット550の前方部分には、透光可能な合成樹脂部材からなる右上装飾部575が設けられている。右上装飾部575の前面部575aには、光を拡散させるためのローレット加工が施されている。右上部ユニット550に内蔵された右上枠ランプ578(LED)を点灯させると、右上装飾部575の前面部575aが面発光する。
ここで、右上装飾部575(前面部575a)、右中装飾部221(前面部221a)、および右下装飾部233(右下縁部233a)は、形状的に、正面視略J字形状(図3)に繋がり、また右側面視略逆C字形状(図4)に繋がるように立体的にデザインされている。また、左上装飾部525(前面部525a)、左中装飾部211(前面部211a)、および左下装飾部231(左下縁部231a)は、逃げ部219を除いて、右側の各装飾部とは左右対称の形状にデザインされている。前扉23の右側で繋がる前面部575a、前面部221a、及び右下縁部233aは、外側(前扉23の上下左右の縁寄り)よりも内側(前扉23の窓部23m寄り)が前方に位置するように傾斜している。また、前扉23の左側で繋がる前面部525a、前面部211a、及び左下縁部231aも、外側よりも内側が前方に位置するように傾斜している。
各種の枠ランプ(右上枠ランプ578、右中枠ランプ222、右下枠ランプ234、左上枠ランプ528、左中枠ランプ212、左下枠ランプ232)を発光させると、前扉23の右上から右下までの上下のライン(詳細には、上下方向の中央が上端や下端よりも後方に位置するように湾曲したライン、図4)と、前扉23の左上から左下までの上下のライン(逃げ部219を除く)が強調されて発光する。なお、逃げ部219を設けることなく、左側の各装飾部が形状的に繋がるように構成してもよい。
なお、右上装飾部575、右中装飾部221、右下装飾部233を総称する場合、右側装飾部700(あるいは右側レンズ部700)と言う。右側装飾部700は、前扉23の右側部730を上下方向に装飾している(図3)。また、前面部575a、前面部221a、右下縁部233aを総称する場合、右側発光面部701と言う。また、左上装飾部525、左中装飾部211、左下装飾部231を総称する場合、左側装飾部705(あるいは左側レンズ部705)と言う。左側装飾部705は、前扉23の左側部720を上下方向に装飾している(図3)。また、前面部525a、前面部211a、左下縁部231aを総称する場合、左側発光面部706と言う。また、右上枠ランプ578、右中枠ランプ222、右下枠ランプ234を総称する場合、右側枠ランプと言う。また、左上枠ランプ528、左中枠ランプ212、左下枠ランプ232を総称する場合、左側枠ランプと言う。
なお、上側装飾ユニット200の詳細な構成については後述する。
遊技機枠2には、図5に示す遊技盤1が取付けられている。図5に示すように、遊技盤1には、ハンドル72kの操作により発射された遊技球が流下する遊技領域6が、レール部材62で囲まれて形成されている。また遊技盤1には、後述の盤ランプ54が設けられている。また遊技領域6には、遊技球を誘導する複数の遊技くぎが突設されている。
また遊技領域6の中央付近には、液晶表示装置である画像表示装置50(演出表示手段)が設けられている。なお画像表示装置は、有機EL表示装置などの他の画像表示装置であってもよい。画像表示装置50の表示画面50a(表示部)には、後述の第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄EZ(装飾図柄)の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。なお、演出図柄EZを表示する演出を演出図柄変動演出という。演出図柄変動演出を「装飾図柄変動演出」や単に「変動演出」と称することもある。
演出図柄表示領域は、例えば「左」「中」「右」の3つの演出図柄表示領域からなる。左演出図柄表示領域には左演出図柄EZ1が表示され、中演出図柄表示領域には中演出図柄EZ2が表示され、右演出図柄表示領域には右演出図柄EZ3が表示される。演出図柄EZはそれぞれ、例えば「1」〜「8」までの数字をあらわした複数の図柄からなる。画像表示装置50は、左演出図柄EZ1、中演出図柄EZ2、右演出図柄EZ3の組み合わせによって、後述の第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bにて表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(つまりは大当たり抽選の結果)を、わかりやすく表示する。
例えば大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示する。また、はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これにより、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。つまり遊技者は、一般的には大当たり抽選の結果を第1特図表示器81aや第2特図表示器81bにより把握するのではなく、画像表示装置50にて把握する。なお、演出図柄表示領域の位置は固定的でなくてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下方向にスクロールする態様がある。
画像表示装置50は、上記のような演出図柄EZを用いた演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技に並行して行われる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出(客待ち演出)などを表示画面50aに表示する。なお演出図柄変動演出では、数字等の演出図柄EZのほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄EZ以外の演出画像も表示される。
また画像表示装置50の表示画面50aには、後述の第1特図保留や第2特図保留の記憶数に応じて保留アイコンHA(演出保留画像)を表示する保留アイコン表示領域がある。保留アイコンHAの表示により、後述の第1特図保留表示器83aにて表示される第1特図保留の記憶数や、後述の第2特図保留表示器83bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域6の中央付近であって画像表示装置50の前方には、センター枠61(内側壁部)が配されている。センター枠61の下部には、上面を転動する遊技球を、後述の第1始動口11へと誘導可能なステージ61sが形成されている。またセンター枠61の左部には、入口から遊技球を流入させ、出口からステージ61sへ遊技球を流出させるワープ61wが設けられている。またセンター枠61の上部には、上下動可能な盤可動体55kが設けられている。盤可動体55kは、表示画面50aの上方の原点位置から表示画面50aと前後で重なる演出位置に移動可能なものである。
遊技領域6における画像表示装置50の下方には、遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口11を備える第1始動入賞装置11Dが設けられている。第1始動口11を、第1入球口や、固定入球口、第1始動入賞口、第1始動領域ともいう。また第1始動入賞装置11Dを、第1入球手段や、固定入球手段、第1始動入賞装置ともいう。第1始動口11への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大当たり抽選、すなわち大当たり乱数等の取得と判定)の契機となっている。
また遊技領域6における第1始動口11の下方には、第2始動口12を備える普通可変入賞装置(普通電動役物いわゆる電チュー)12Dが設けられている。第2始動口12を、第2入球口や、可変入球口、第2始動入賞口、第2始動領域ともいう。電チュー12Dを、第2入球手段や、可変入球手段、第2始動入賞装置ともいう。第2始動口12への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となっている。
電チュー12Dは、開状態と閉状態とをとる電チュー開閉部材12k(入球口開閉部材)を備え、電チュー開閉部材12kの作動によって第2始動口12を開閉するものである。電チュー開閉部材12kは、後述の電チューソレノイド12sにより駆動される。電チュー開閉部材12kが開状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が可能となり、閉状態にあるときには、第2始動口12への遊技球の入球が不可能となる。つまり、第2始動口12は、遊技球の入球し易さが変化可能な始動口である。なお、電チューは、電チュー開閉部材が開状態にあるときの方が閉状態にあるときよりも第2始動口への入球を容易にするものであれば、閉状態にあるときに第2始動口への入球を不可能とするものでなくてもよい。
また、遊技領域6における第1始動口11の右方には、大入賞口14を備えた大入賞装置(特別電動役物)14Dが設けられている。大入賞口14を、特別入賞口ともいう。また大入賞装置14Dを、アタッカー(AT)や、特別入賞手段、特別可変入賞装置ともいう。大入賞装置14Dは、開状態と閉状態とをとるAT開閉部材14k(特別入賞口開閉部材)を備え、AT開閉部材14kの作動により大入賞口14を開閉するものである。AT開閉部材14kは、後述のATソレノイド14sにより駆動される。大入賞口14は、AT開閉部材14kが開状態であるときだけ遊技球が入球可能となる。
また、センター枠61の右方には、遊技球が通過可能なゲート13が設けられている。ゲート13を、通過口や通過領域ともいう。ゲート13への遊技球の通過は、電チュー12Dを開放するか否かを決める普通図柄抽選(すなわち普通図柄乱数(当たり乱数)の取得と判定)の実行契機となっている。さらに遊技領域6の下部には、複数の一般入賞口10が設けられている。また遊技領域6の最下部には、遊技領域6へ打ち込まれたもののいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域6外へ排出するアウト口19が設けられている。
このように各種の入賞口等が配されている遊技領域6には、左右方向の中央より左側の左遊技領域6L(第1遊技領域)と、右側の右遊技領域6R(第2遊技領域)とがある。左遊技領域6Lを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、左打ちという。一方、右遊技領域6Rを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を、右打ちという。本形態のパチンコ遊技機PY1では、左打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第1流路R1といい、右打ちにて遊技したときに遊技球が流下する流路を、第2流路R2という。
第1流路R1上には、第1始動口11と、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第1流路R1を流下するように遊技球を打ち込むことで、第1始動口11への入賞を狙うことができる。なお、第1流路R1上にゲートは配されていないため、左打ちをしている場合に電チュー12Dが開放されることはない。
一方、第2流路R2上には、ゲート13と、大入賞装置14Dと、電チュー12Dと、アウト口19とが設けられている。遊技者は第2流路R2を流下するように遊技球を打ち込むことで、ゲート13への通過や、第2始動口12及び大入賞口14への入賞を狙うことができる。
また図5に示すように、遊技盤1の右下部には表示器類8が配置されている。表示器類8には、図6に示すように、第1特別図柄を可変表示する第1特図表示器81a、第2特別図柄を可変表示する第2特図表示器81b、及び、普通図柄(普図)を可変表示する普図表示器82が含まれている。第1特別図柄を、第1特図又は特図1ともいい、第2特別図柄を第2特図又は特図2ともいう。また、普通図柄を普図ともいう。
また表示器類8には、第1特図表示器81aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器83a、第2特図表示器81bの作動保留(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器83b、および普図表示器82の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器84が含まれている。
第1特別図柄の可変表示は、第1始動口11への遊技球の入賞を契機として行われる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口12への遊技球の入賞を契機として行われる。なお以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄(特図)ということがある。また、第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81bを総称して特図表示器81ということがある。また、第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83bを総称して特図保留表示器83ということがある。
特図表示器81では、特別図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づく抽選(特別図柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特別図柄の種類(つまり当選した大当たりの種類)に応じた開放パターンにて大入賞口14を開放させる大当たり遊技(特別遊技の一例)が行われる。なお、特別遊技における大入賞口の開放パターンについては後述する。
具体的には特図表示器81は、例えば横並びに配された8個のLED(Light Emitting Diode)から構成されており、その点灯態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示するものである。例えば大当たり(後述の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当たり図柄を表示する。また、ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右にあるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なおハズレ図柄は、特定特別図柄ではない。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞(入球)があると、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報、判定用情報)は、後述の特図保留記憶部105に一旦記憶される。詳細には、第1始動口11への入賞であれば第1特図保留として、後述の第1特図保留記憶部105aに記憶され、第2始動口12への入賞であれば第2特図保留として、後述の第2特図保留記憶部105bに記憶される。各々の特図保留記憶部105に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本形態における上限値はそれぞれ「4」となっている。
特図保留記憶部105に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、第1始動口11または第2始動口12への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がその入賞後にすぐに行えない場合、すなわち特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その入賞に対する大当たり抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような特図保留の数は、特図保留表示器83に表示される。具体的には特図保留表示器83はそれぞれ、例えば4個のLEDで構成されており、特図保留の数だけLEDを点灯させることにより特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート13への遊技球の通過を契機として行われる。普図表示器82では、普通図柄を可変表示(変動表示)したあと停止表示することにより、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口12を開放させる補助遊技が行われる。なお、第2始動口12の開放パターンについては後述する。
具体的には普図表示器82は、例えば2個のLEDから構成されており(図6参照)、その点灯態様によって普通図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば抽選結果が当たりである場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当たり図柄を表示する。また抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLEDのみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯させる態様を採用してもよい。なお普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯するという態様である。なお変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、全LEDが一斉に点滅するなどなんでもよい。
本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通図柄乱数(当たり乱数)の値は、後述の普図保留記憶部106に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部106に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態における上限値は「4」となっている。
普図保留記憶部106に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って本パチンコ遊技機PY1では、ゲート13への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐに行えない場合、すなわち普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっても、所定数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することができるようになっている。
そしてこのような普図保留の数は、普図保留表示器84に表示される。具体的には普図保留表示器84は、例えば4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示する。
2.内枠の構成及び排出口センサの配置
次に図7〜図13に基づいて、内枠21を詳細に説明する。本形態では、内枠21に排出口センサ30aを設けたことに特徴があるが、この点については後述する。内枠21は、図7に示すように、内枠本体21aと、発射機構21bと、施錠装置21cとを備えている。
内枠本体21aは、図8に示すように、枠状に形成されていて、下側に発射機構21bを取付ける下側部21fを有し、右下側に施錠装置21cを有している。また内枠本体21aは、後方(裏側)に透明な合成樹脂材で構成された裏ケース21kを有している。発射機構21bは、遊技球を遊技領域6に向けて発射させるための機構であり、前方側に発射機構本体21dを有し、後方側に取付プレート21eを有している。発射機構本体21dは、取付プレート21eを介して内枠本体21aの下側部21fに取付けられている。
施錠装置21cは、遊技機枠2の閉鎖状態を維持するものである。つまり、施錠装置21cによって、内枠21の外枠22に対する閉鎖状態が維持されると共に、前扉23の内枠21に対する閉鎖状態が維持される。施錠装置21cに対して鍵を差し込んで、時計方向に回すと、内枠21の外枠22に対する閉鎖状態が解除され、反時計方向に回すと、前扉23の内枠21に対する閉鎖状態が解除されるようになっている。
ここで、図9は、図8に示す内枠本体21aの下側部21fの拡大斜視図である。下側部21fは、上側に左右方向に長く開口している落下進入部21gを有している。落下進入部21gは、遊技領域6に打込まれた遊技球が遊技盤1外へ排出された際に、それらの遊技球を進入させる部分である。つまり、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14、一般入賞口10の各種入賞口に入賞した遊技球と、アウト口19に進入した遊技球は、遊技盤1外へ流下して、全て落下進入部21gに進入するようになっている。
ここで、図10は、図9のV1−V1線に沿った断面図である。内枠本体21aの下側部21fは、内部に受け部21hと流入口21jと排出経路部25(排出通路)とを有している。受け部21hは、落下進入部21gに進入した遊技球を受け止める部分であり、左右方向に長く形成されている。そして、受け部21hは、流入口21jに向かって斜め下方に傾斜した傾斜面になっていて、受け止めた遊技球を全て流入口21jに向かわせる。流入口21jは、内枠本体21aの左右方向のほぼ中央に設けられていて、上下方向に開口している。そして流入口21jは、流入した遊技球を全て排出経路部25に向かわせる。こうして、遊技領域6に打込まれた遊技球は、各入賞口に入賞する又はアウト口19に進入した後に、内枠本体21aの下側部21fの内部にて、落下進入部21g、受け部21h、流入口21jを通って、全て排出経路部25に向かうことになる。
ここで、図11は、図10のV2−V2線に沿った断面図である。排出経路部25は、進入した遊技球を当該パチンコ遊技機PY1の外側へ排出するまでの経路である。排出経路部25は、図11に示すように、後方側に後壁部27を有し、上側に上壁部28を有し、下側に下壁部29を有している。また排出経路部25は、図10に示すように前側に前壁部26を有している。こうして、図11に示すように、排出経路部25の上流側では、前壁部26(図10参照)と後壁部27と上壁部28(後述する上流側壁部28a)と下壁部29とによって囲まれた上流側排出路Q1が形成されている。
上流側排出路Q1において、前壁部26と後壁部27との前後方向の距離は(間隔)、遊技球の直径(11mm)よりも僅かに大きい長さ(例えば13mm)である。つまり前壁部26と後壁部27との前後方向の距離は、遊技球の直径の2倍の長さ(22mm)よりも小さい。従って、上流側排出路Q1では、遊技球が前後方向において2つ並ぶことがないようにしている。
図10に示すように、前壁部26のうち上流側排出路Q1に対応する部分では、蛇行している前側蛇行壁部26aが形成されている。即ち、前側蛇行壁部26aには、下流側(左側)に向かうに従って、前方側に湾曲している部分と、後方側に湾曲している部分とが交互に形成されている。また図11に示すように、後壁部27のうち上流側排出路Q1に対応する部分では、蛇行している後側蛇行壁部27aが形成されている。即ち、後側蛇行壁部27aには、下流側に向かうに従って、前方側に湾曲している部分と、後方側に湾曲している部分とが交互に形成されている。これら前側蛇行壁部26aと後側蛇行壁部27aとは、前後方向に略平行に配されている。
こうして上流側排出路Q1において、前側蛇行壁部26a及び後側蛇行壁部27a(蛇行部)によって、流下する遊技球を蛇行させることが可能である。よって、上流側排出路Q1に勢い良く遊技球が流れ込んできても、遊技球の流下速度を減少させることが可能である。つまり、上流側排出路Q1には、様々な流下速度で遊技球が流れ込んでくるものの、前側蛇行壁部26a及び後側蛇行壁部27aによって各遊技球の速度をほぼ一定速度まで減速させて均すことが可能である。
上壁部28は、図11に示すように、主に流入口21jから左斜め下方に延びるように形成されている。そして上壁部28は、右側(上流側)に上流側壁部28aを有し、左側(下流側)に下流側壁部28bを有し、上流側壁部28aと下流側壁部28bとの間に、段差状の段部28cを有している。上流側壁部28aは、上流側から下流側に向かって下方へ直線状に傾斜している。下流側壁部28bは、上流側から下流側に向かって下方へ円弧状に湾曲している。段部28cについては、後に詳しく説明するが、段部28cよりも下流にて遊技球が流れる流路を「下流側排出路Q2」と呼ぶことにする。
下壁部29は、図11に示すように、流入口21jから下流側に向かって円弧状に湾曲していて、湾曲している部分の下端から下流側に向かって僅かに下方へ傾斜した直線状になっている。そして下壁部29は、直線状に傾斜している部分の下端から屈曲して、下方に延びる下流部29aを有している。
図11において、下流側排出路Q2を流下する遊技球は、図11の矢印で示す方向(後方)に向かう。図11の矢印で示す方向と、図12の矢印で示す方向とは、同じ方向(後方)である。図12に示す下流側排出路Q2は、上述した下壁部29の下流部29aと、前側L字壁部31と、後側L字壁部32と、図示しない左側壁部とに囲まれている。前側L字壁部31は、略L字状に曲がっていて、上端にて上述した前壁部26と一体になっている。また後側L字壁部32は、略L字状に曲がっていて、上端にて上述した後壁部27に一体的になっている。
下流側排出路Q2は、その断面を構成する任意(全て)の一辺が、遊技球の直径(11mm)以上であって、且つ遊技球の直径の2倍の長さ(22mm)よりも短くなるように構成されている。つまり、下流側排出路Q2の断面積は、遊技球の断面積よりも僅かに大きく、遊技球が同時に2球以上通過できない断面積になっている。従って、下流側排出路Q2(通過部)において、遊技球は1球ずつしか流下(通過)できないようになっている。
下流側排出路Q2の下端には、パチンコ遊技機PY1外へ遊技球を排出する排出口33が設けられている。そして排出口33には、排出口33を通過する遊技球を検出可能な排出口センサ30a(排出球検出手段)が設けられている。排出口センサ30aは、電磁式のスイッチである近接スイッチで構成されている。具体的に、排出口センサ30aは、高周波発振回路を有し、高周波発振回路の検出コイルのインピーダンスの変化によって金属体(遊技球)を検出するものである。なお、排出口センサ30aは、電磁式のスイッチである近接スイッチに限られるものではなく、光学式のフォトセンサや、機械式のスイッチ(マイクロスイッチ)等であっても良い。
本パチンコ遊技機PY1では、下流側排出路Q2において1球ずつ遊技球が流下していく。そして、遊技球が排出口33から1球ずつ当該パチンコ遊技機PY1の外部(遊技機島の設備等)へ排出される。このときに、排出口センサ30aにより、排出口33を通過する遊技球を1球ずつ検出することが可能である。ここで、排出口33を通過する遊技球は、各種入賞口(第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14、一般入賞口10)に入賞した遊技球、又はアウト口19に進入した遊技球であって、言い換えれば、遊技領域6に打込まれた全ての遊技球(発射球数)である。こうして、内枠本体21aの下側部21fに設けた1つの排出口センサ30aにより、発射球数を1球ずつ精度良く検出することが可能である。なお、遊技領域6に打込まれた全ての遊技球の数は、総発射球数と呼ぶこともできる。また、パチンコ遊技機PY1外に排出される全ての遊技球の数と同じことであるため、排出球数、総排出球数、アウト球数と呼ぶこともできる。
ところで、発射球数を検出するために、以下の2つの方法が考えられる。先ず第1の方法として、アウト口19にセンサを設けて、このセンサによる検出と、各種入賞口のセンサ(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、大入賞口センサ14a、一般入賞口センサ10a)による検出とを用いる方法である。しかしながらこの方法では、遊技球を検出するセンサの数が多くなって、センサの数が多い分だけ、誤検出する可能性が高まる。またセンサの数が多いことによって、簡易的な方法で発射球数を検出する方法とはいえない。
また第2の方法として、レール部材62(図5参照)の付近にて遊技領域6に向けて発射される遊技球を検出するセンサを設けて、そのセンサによって発射球数を検出する方法が考えられる。しかしながら、この方法では、そのセンサが発射された遊技球を検出した後に、勢いが弱くて戻ってきた遊技球を再び検出するおそれがあり、精度良く発射球数を検出できない可能性がある。
そこで本形態のように、内枠本体21aから当該パチンコ遊技機PY1外へ遊技球を排出する直前の下流側排出路Q2を、遊技球が1球ずつ通過できるように構成する。その上で、下流側排出路Q2に設けた排出口センサ30aにより、上記した2つの方法に比べて、精度良く且つ簡易的な方法で発射球数を検出することが可能である。
次に、図13(A)(B)に基づいて、上壁部28に段部28cを設けた理由について説明する。段部28cは、2球以上の遊技球が同時に通過することを規制して、当該段部28cよりも下流側(下流側排出路Q2)では遊技球を1球ずつ通過させるためのものである。段部28cは、略直角の角部分を形成するように段差状になっていて、この段部28cにより、上流側壁部28aが下流側壁部28bよりも高くなっている。
上流側排出路Q1(段部28cよりも上流側)では、上下方向の長さが遊技球の直径の2倍(22mm)以上になっている。例えば図13(A)に示すように、上流側排出路Q1の所定部分SBでは、上下方向の長さH1が24mmになっている。そのため、上流側排出路Q1のうち段部28cよりも上流側では、図13(A)に示すように、遊技球が上下方向において2つ並ぶことがあり得る。つまり、下側の遊技球J1に対して上側の遊技球J2が乗り上がることがあり得る。なお上述したように、上流側排出路Q1では、遊技球が前後方向において2つ並ぶことはない。
これに対して、上壁部28のうち段部28cが形成されている部分では、上下方向の長さH2が遊技球の直径の2倍(22mm)未満になっている。具体的に長さH2は、20mmである。従って、段部28cでは、遊技球が上下方向において2つ並ぶことがない(図13(A)参照)。なお段部28c及び下流側排出路Q2でも、遊技球が前後方向において2つ並ぶことがない。こうして排出経路部25では、段部28cを境に遊技球が1球ずつしか通過できないようにしている。即ち、段部28cを境に2条から1条にして、下流側排出路Q2では遊技球が1球ずつ流下(通過)するようにしている。
ところで本形態では、図13(A)に示すように、下側の遊技球J1と上側の遊技球J2とが上下方向に並んだときに、上側の遊技球J2が段部28cの角に当接して、球詰まり(球噛み)が生じるおそれがある。しかしながらこれは問題にならない。即ち、図13(B)に示すように、球詰まりが生じていても、上流(後ろ)から流下してきた遊技球J3が下側の遊技球J1に当接する。これにより、下側の遊技球J1が下流側に押されて、球詰まりを解消できるからである。
こうして本形態では、段部28cを敢えて形成することで、軽度の球詰まりが生じ得るものの、重度の球詰まりを確実に防止するという技術的思想がある。即ち、段部28cを形成しないで、例えば排出経路部25の断面積が徐々に小さくなる流路を設ける構成が考えられる。この構成の場合、球詰まりが生じたときに、設計開発者の意図しない状態で遊技球が固定されるおそれがある。そうなると、上流から流下してきた遊技球が当接したとしても、球詰まりが解消しない可能性がある。
そこで本形態では、球詰まりが生じたときには、図13(A)に示すように、上側の遊技球J2が下側の遊技球J1に乗り上げて、上側の遊技球J2が段部28cの角に当接した状態が積極的に作られるようにしている。これにより、設計開発者の意図しない状態で遊技球が固定されるのを回避している。そしてこの状態であれば、下側の遊技球J1には比較的大きな拘束力(固定力)が作用することにはならず、図13(B)に示すように、上流から流下してきた遊技球J3との当接で、球詰まりを解消し易くすることが可能である。以上により、段部28cによって、軽度の球詰まりを作っても、すぐに球詰まりを解消させることが可能である。
なお、排出経路部25では、遊技機枠2の裏側(後方側)にある貯留タンクと異なり、それほど多くの遊技球が一度に流れ込むわけではない。つまり、上流側排出路Q1には、およそ1分間に60球程度の遊技球が流下するのであって、上流側排出路Q1にある各遊技球に作用する圧力は、貯留タンクにある各遊技球に作用する圧力よりも少ない。よって、上述したように、段部28cによって球詰まりが生じても(図13(A)参照)、上側の遊技球J2と下側の遊技球J1とが、大きな力で固定されることはほぼ生じない。
特に本形態では、段部28cよりも上流側(上流側排出路Q1)において、前側蛇行壁部26a及び後側蛇行壁部27aにより、各遊技球の速度をほぼ一定速度まで減速させて、できるだけ1球ずつ段部28cの方へ流れ込むようにしている。こうして、段部28cに向かって、複数の遊技球が勢い良く流れ込むのを回避している。その結果、段部28cにて、大きな力で固定されるような球詰まりが生じるのを防ぐことが可能である。
3.ベースの表示
次に、図14〜図17に基づいて、ベースの表示について説明する。本形態では、後述する7セグ表示器150にてベースを表示可能な点に特徴がある。ベース(特定値)は、遊技者が発射した遊技球の数である発射球数(総発射球数)に対して遊技者が獲得した賞球数(総賞球数)の割合のことである。7セグ表示器150にて、ベースを確認することで、本パチンコ遊技機PY1に不正な改造が施されていたり、故障や不具合が生じていることを把握することが可能である。
なお本形態において、ベースには3種類ある。通常遊技状態(非時短状態)でのベースと、時短状態(高確率状態且つ時短状態、又は低確率状態且つ時短状態)でのベースと、大当たり遊技状態でのベース(大当たり遊技の開始から終了までのベース)である。通常遊技状態でのベースは、通常遊技状態に限ってカウントされた発射球数に対する賞球数の割合である。時短状態でのベースは、時短状態に限ってカウントされた発射球数に対する賞球数の割合である。大当たり遊技状態でのベースは、大当たり遊技状態に限ってカウントされた発射球数に対する賞球数の割合である。こうして遊技状態毎に区切った各ベースを確認できることにより、全ての遊技状態に対するベースだけを確認できる場合に比べて、パチンコ遊技機PY1の異常をより正確に判断することが可能である。
図14は、図1に示す遊技機枠2を後方側から見たときの斜視図である。図14に示すように、内枠21の内部(遊技機枠2の裏側)には、後述する遊技制御基板100が配されている。遊技制御基板100は、遊技基板ケース107に収容されている。遊技基板ケース107は、遊技盤1の裏ユニット(図示省略)の後側に脱着可能に取付けられている。また遊技制御基板100よりも下方には、後述する払出制御基板170が配されている。払出制御基板170は、払出基板ケース171に収容されている。払出基板ケース171は、払出制御基板170を収容している状態で、内枠21の下側の後方部に脱着可能に取付けられている。
図15に示すように、遊技基板ケース107は、遊技制御基板100上の電子部品(集積回路等)の見通しを妨げないように透明な合成樹脂で構成されている。この遊技基板ケース107は、後方側に配される後方側ケース107aと、前方側に配される前方側ケース107bとによって2分割される構造である。遊技制御基板100の左下部(図15の右下)には、ベースを表示可能な7セグ表示器150(表示手段)が一体的に取付けられている。
図14に示すように、パチンコ遊技機PY1がホールに設置されている状態において、遊技機枠2が閉鎖(内枠21が外枠22に対して閉鎖)されていれば、遊技制御基板100及び7セグ表示器150を視認することが不可能である。これに対して、遊技機枠2を開放(内枠21を外枠22に対して開放)させれば、透明な裏ケース21k及び後方側ケース107aを介して、遊技制御基板100及び7セグ表示器150を視認することが可能である。こうして、7セグ表示器150で表示されるベースを確認するためには、内枠21(遊技機枠2)を開放させてから行うようになっている。
遊技制御基板100(遊技制御用マイコン101)は、後述する演出制御基板120等と異なり、試験において適正動作の検査対象になっている。つまり、遊技制御用マイコン101による制御処理は適正であることが保証されるようになっている。従って、遊技制御用マイコン101によってベースの表示が行われるのであれば、ベースの表示の信頼性が高い。要するに、ベースの表示自体が不正に行われるのを回避するために、7セグ表示器150を遊技制御基板100上に配して、ベースの表示を遊技制御用マイコン101に行わせている。その結果、ベースを確認する人に対して、信頼性のある情報としてのベースを把握させることが可能である。
図16に示すように、7セグ表示器150は、所謂4連7セグであり、合計で32個の点灯(発光)する部分を備えている。具体的に、7セグ表示器150は、左から右に向かって順番に、第1点灯領域151と第2点灯領域152と第3点灯領域153と第4点灯領域154とを備えている。そして4つの点灯領域(表示領域)151、152、153、154は、それぞれ「0」〜「9」までの数字を表すことができるように、8個の点灯部(LED素子)LB1〜LB8、LB9〜LB16、LB17〜LB24、LB25〜LB32を有している。なお4連7セグは市場に多く流通している流通品であるため、4連7セグ(7セグ表示器150)を用いることで、表示器を安価に構成することが可能である。
次に、7セグ表示器150での表示について説明する。第1点灯領域151では、通常遊技状態でのベース(以下「通常ベース」と呼ぶ)、又は時短状態でのベース(以下「時短ベース」と呼ぶ)をパーセント(百分率)で表示する場合の十の位の数字を表示させる。但し、通常ベース及び時短ベースは1(100%)を超えることがほぼあり得ないが、大当たり遊技状態でのベース(以下「大当たりベース(出玉率)」と呼ぶ)はほぼ1を超えることになる。従って、第1点灯領域151では、大当たりベースをパーセントで表示する場合の百の位を表示させる。
第2点灯領域152では、通常ベース又は時短ベースをパーセントで表示する場合の一の位の数字を表示させるのに対して、大当たりベースをパーセントで表示する場合の十の位を表示させる。なお、7セグ表示器150において、大当たりベースをパーセントで表示する場合の一の位を表示させることはない。大当たりベースのうち有効数字の3桁目まで確認するのはほとんど無意味であるためである。
第3点灯領域153では、第1点灯領域151及び第2点灯領域152で表示しているベースが、通常ベースと時短ベースと大当たりベースの何れであるかを示すようになっている。本形態では、通常ベースを表示している場合には、第3点灯領域153で「1」を表示する。また時短ベースを表示している場合には、第3点灯領域153で「2」を表示する。また大当たりベースを表示している場合には、第3点灯領域153で「3」を表示する。
第4点灯領域154では、第1点灯領域151及び第2点灯領域152で表示しているベースが、有効値又は参考値のどちらであるかを示すようになっている。有効値又は参考値を示す意味は、ベースがある程度収束した値になっているか否かを示すことである。本形態では、電源が投入されてから現時点までの発射球数(通常遊技状態での発射球数(通常発射球数)と時短状態での発射球数(時短発射球数)と大当たり遊技状態での発射球数(大当たり発射球数)の合計)が「100000」発以上であるという第1条件、又は電源が投入されてから現時点までに特別図柄の変動表示が実行された変動回数が「3000」(所定回転数)回以上であるという第2条件の何れかの条件が満たされていれば、ベースがある程度収束した値(有効値)とみなすようにしている。その反対に、上記した第1条件又は第2条件の何れも満たしていなければ、ベースがある程度収束していない値(参考値)とみなすようにしている。
次に、図17に基づいて、7セグ表示器150でのダイナミック点灯制御について説明する。ダイナミック点灯制御では、4ms毎に、4つの点灯領域151,152,153,154のうち点灯させ得る点灯領域を順次切替える。これにより、残像現象を利用して、人間の目には4つの点灯領域151,152,153,154で同時に発光(点灯)しているように見せることが可能である。
例えば、ダイナミック点灯制御により、有効値としての時短ベースを「60」%で示すこととする。この場合には、遊技制御用マイコン101が、図17(A)に示すように、第1点灯領域151で、点灯部LB1,LB3,LB4,LB5,LB6,LB7を点灯させる。続いて4ms後に、遊技制御用マイコン101が、図17(B)に示すように、第2点灯領域152で、点灯部LB9,LB10,LB11,LB12,LB13,LB14を点灯させる。続いて4ms後に、遊技制御用マイコン101が、図17(C)に示すように、第3点灯領域153で、点灯部LB17,LB18,LB20,LB21,LB23を点灯させる。続いて4ms後に、遊技制御用マイコン101が、図17(D)に示すように、第4点灯領域154で、点灯部LB26,LB27を点灯させる。
その後、遊技制御用マイコン101は、図17(A)⇒図17(B)⇒図17(C)⇒図17(D)の点灯制御を上述したように繰り返す。これにより、ベースを確認する人の目には、7セグ表示器150において「6021」を示す発光態様で同時に発光しているように見える。その結果、ベースを確認する人は、有効値としての時短ベースが「60」%であるのを把握することが可能である。
ここで本形態では、後述するRAMクリアスイッチ193を操作する度に、7セグ表示器150にて、通常ベースと時短ベースと大当たりベースの表示を切替えるようにしている。具体的に、第1点灯領域151及び第2点灯領域152で通常ベースが表示されているときにRAMクリアスイッチ193を操作すると、第1点灯領域151及び第2点灯領域152では時短ベースの表示に切替わる。そしてこのときには、第3点灯領域153では、時短ベースであることを示す表示として、「2」が表示される。続いて、RAMクリアスイッチ193を操作すると、第1点灯領域151及び第2点灯領域152では大当たりベースの表示に切替わる。そしてこのときには、第3点灯領域153では、大当たりベースであることを示す表示として、「3」が表示される。続いて、RAMクリアスイッチ193を操作すると、第1点灯領域151及び第2点灯領域152では通常ベースの表示に切替わる。そしてこのときには、第3点灯領域153では、通常ベースであることを示す表示として、「1」が表示される。
以上により、RAMクリアスイッチ193という既存の操作手段を用いて、通常ベースと時短ベースと大当たりベースの表示を切替えることができる。従って、表示を切替えるための新たな操作手段を用いることがなくて、7セグ表示器150という1つの表示器によって、通常ベースと時短ベースと大当たりベースという3つのベースを逐次把握することが可能である。
4.上側装飾ユニットの構成
次に図3及び図18〜図46に基づいて、上側装飾ユニット200の構成を詳細に説明する。図18に示すように、上側装飾ユニット200は、前扉23のベース枠23wの上部に取付けられている。上側装飾ユニット200は、昇降ユニット300と、中央上部ユニット400と、左上部ユニット500と、右上部ユニット550とを備えている。中央上部ユニット400、左上部ユニット500、右上部ユニット550は、昇降ユニット300の前面側に配された取付ベース331に組付けられている。なお、前扉23における上側装飾ユニット200を除いた部分を前扉基部710と言う。
昇降ユニット300は、上側装飾ユニット200の昇降動作を行うものである(図3および図19〜図21)。左上部ユニット500および右上部ユニット550は、開閉動作を行うものである(図20および図22)。中央上部ユニット400は、前後回転動作(反転動作、図22および図24)と、左右回転動作(キメ動作、図24および図25)を行うものである。
まず昇降動作について説明する。上側装飾ユニット200は、図3に示す初期状態から、2段階、上方に伸びることができる。1段階、上方に伸びた状態が、図19に示す中間状態であり、2段階、上方に伸びた状態が、図20に示す最終状態である。
上側装飾ユニット200は、図20に示すように、最終状態において最下段に位置する固定装飾体310と、最上段に位置する第1可動装飾体330と、中段に位置する第2可動装飾体250とを備えている。第1可動装飾体330と第2可動装飾体250とを総称する場合、可動装飾体と言う。
固定装飾体310は、昇降ユニット300に設けられており、前扉23のベース枠23w(図18)に取付けられたまま動くことのないものである。固定装飾体310には、後述する発光表示部312が設けられている。
第1可動装飾体330は、中央上部ユニット400、左上部ユニット500、右上部ユニット550、及びこれらのユニットが取付けられる取付ベース331(図18)を備えている。第1可動装飾体330は、固定装飾体310に対して2段階、上方に移動可能なものである。第1可動装飾体330は、図3に示す初期位置では、固定装飾体310と前後方向で重なるように、固定装飾体310の前方に位置する。また図19に示す中間位置では、固定装飾体310よりも上方に位置する。また図20に示す最終位置では、中間位置よりもさらに上方に位置する。
第2可動装飾体250は、昇降ユニット300に設けられており、固定装飾体310よりも前方、且つ、第1可動装飾体330よりも後方に配されている。第2可動装飾体250は、固定装飾体310に対して1段階だけ、上方に移動可能なものである。第2可動装飾体250は、上側装飾ユニット200が初期状態にあるときには、第1可動装飾体330の後方に隠れている(図3)。なお、この位置が第2可動装飾体250の初期位置である。また、上側装飾ユニット200が初期状態にあるときは、固定装飾体310も第1可動装飾体330および第2可動装飾体250の後方に隠れている。
また第2可動装飾体250は、上側装飾ユニット200の初期状態から中間状態への変形時には、第1可動装飾体330の後方に隠れたまま第1可動装飾体330とともに上方に移動する。よって、上側装飾ユニット200が中間状態にあるときもまだ、第1可動装飾体330の後方に隠れている(図19)。なお、この時点で固定装飾体310は遊技者から視認可能となる。
そして第2可動装飾体250は、上側装飾ユニット200が中間状態から最終状態に変形したときには、第1可動装飾体330に追従することなくその位置に留まる。これにより、遊技者から視認可能となる(図20)。なお、この位置が第2可動装飾体250の最終位置である。
このように上側装飾ユニット200は、初期状態(図3)では、最も前方に位置する第1可動装飾体330だけが遊技者から視認可能となっており、中間状態(図19)では、第1可動装飾体330と固定装飾体310とが上下に並んで視認可能となる。そして最終状態(図20)では、第1可動装飾体330、第2可動装飾体250、及び固定装飾体310が、上から下にかけてこの順に配置されて視認可能となる。
上側装飾ユニット200が初期状態にあるときの前扉23の上下方向の長さ(第1の長さ)をX1(図3)、上側装飾ユニット200が中間状態にあるときの前扉23の上下方向の長さ(第2の長さ)をX2(図19)、上側装飾ユニット200が最終状態であるときの前扉23の上下方向の長さ(第3の長さ)をX3(図20)とすると、各長さの関係は、X1<X2<X3となる。つまり本形態では、上側装飾ユニット200が変形することにより、遊技機枠2(前扉23)が上に伸びることとなる。ちなみに、X3は、X1の1.25倍程度である。しかも、上側装飾ユニット200における第1可動装飾体330の左右方向の幅W1(図19)は、前扉23の左右方向の幅W2よりは若干短いが、窓部23mの左右方向の幅W3よりは長い。つまり第1可動装飾体330は、比較的幅のある可動物(遊技機枠2と同程度の幅をもつ可動物)であり、これが上方に移動する。よって、単に遊技機枠2(前扉23)に配された可動物が動いただけの印象とはならず、遊技機枠2(前扉23)全体が上に伸びたような印象を遊技者に与えることが可能となっている。なお、前扉23の左側部720の上前方部(左上前方部721)および右側部730の上前方部(右上前方部731)は、第1可動装飾体330に含まれている。つまり、左上前方部721および右上前方部731は上側装飾ユニット200の変形時に移動する箇所である。
ここで、図21(A)〜(C)に示すように、第1可動装飾体330は、真上に移動するのではなく、上斜め前方に向かって移動する。即ち、第1可動装飾体330の移動方向は、上下方向の成分と前後方向の成分とを含んでいる。このため、真上に移動する構成と比べて、遊技機枠2(前扉23)の一部がずれたような印象を与え易くなっている。具体的には、デザイン的に繋がっていた右上装飾部575(左上装飾部525)と右中装飾部221(左中装飾部211)とが上下に分離しつつ、右上装飾部575(左上装飾部525)が右中装飾部221(左中装飾部211)に対して前方にずれる。これにより、遊技機枠2(前扉23)のデザインが崩れる。よって、遊技者に対して遊技機枠2がずれたような斬新な印象を与えることが可能となっている。なお、右上装飾部575を右側可動装飾部とも言い、右中装飾部221および右下装飾部233(図20)を総称して右側固定装飾部704と言う。また、左上装飾部525を左側可動装飾部とも言い、左中装飾部211および左下装飾部231を総称して左側固定装飾部709と言う。
なお、昇降ユニット300の機構については後述する。
次に、左上部ユニット500および右上部ユニット550の開閉動作について、図20、図22及び図23に基づいて説明する。図20に示した状態を、左上部ユニット500および右上部ユニット550の閉塞状態(閉状態)といい、図22に示す状態を、左上部ユニット500および右上部ユニット550の開放状態(開状態)という。左上部ユニット500と右上部ユニット550は、左右対称の形状をしており、構成要素は同じである。よって以下では、左上部ユニット500について説明し、右上部ユニット550については詳細な説明を省略する。
図23に示すように、左上部ユニット500は、左側可動体510と、左側可動体510を駆動させるための開閉駆動部530とを備えている。開閉駆動部530は、ステッピングモータである左上部モータ531と、左上部モータ531の回転軸に取付けられた駆動ギア532と、駆動ギア532と噛み合っている従動ギア533と、従動ギア533と噛み合っている扇形ギア部534とを備えている。扇形ギア部534は、左側可動体510に固定されている。よって、左上部モータ531を駆動することにより、駆動ギア532、従動ギア533、扇形ギア部534が連動し、左側可動体510は、軸部材511を回転中心として回転する。
左側可動体510は、閉塞状態において遊技者に視認されない内側部材512と、閉塞状態において遊技者に視認される外側部材520とが組み合わされたものである。内側部材512は、円形状の内側レンズ部513と、内側レンズ部513を囲う内側本体部515とを備えており、外側部材520は、円形状の外側レンズ部521(図20)と、外側レンズ部521を囲う外側本体部523とを備えている。内側本体部515および外側本体部523は、透光性を有する合成樹脂からなる。左側可動体510の前方部分が、上述した左上装飾部525であり、左上装飾部525の前面部525aは、外側本体部523の前面部である。
また左側可動体510は、内側部材512と外側部材520との間に、左上枠ランプ528(LED)が両面に実装されたLED基板を内蔵している。左上枠ランプ528が点灯すると、左上装飾部525の前面部525aが面発光する。また、左上部ユニット500が閉塞状態(図20)であれば、外側レンズ部521を通った光が遊技者からよく見え、左上部ユニット500が開放状態(図22)であれば、内側レンズ部513を通った光が遊技者からよく見える。
また左上部ユニット500は、内側に(つまり左上部ユニット500が開放状態である場合に遊技者に見える内側部材512の表面512a側に)、左鏡面部527を備えている(図22)。この左鏡面部527によって、開閉駆動部530(図23)が遊技者から見えないようになっている。左上部ユニット500が開放状態である場合、左上枠ランプ528の光であって内側レンズ部513等を通った光の一部が、左鏡面部527で反射する。よって、左上部ユニット500が開放状態である場合の発光演出の演出効果が、左鏡面部527がない場合よりも高められる。
なお、右上部ユニット550については、左側可動体510に対応する構成を右側可動体560と称し、左上部モータ531に対応する構成を右上部モータ581と称し、左鏡面部527に対応する構成を右鏡面部577と称し、残りの構成を左上部ユニット500における構成と同様の名称および符号とする。また、右側可動体560の前方部分が上述の右上装飾部575であり、右側可動体560における外側本体部523の前面部が、右上装飾部575の前面部575aである。また、右側可動体560は、内側部材512と外側部材520との間に、右上枠ランプ578(LED)が両面に実装されたLED基板を内蔵している。
左側可動体510および右側可動体560の回転量は90度程度である。左側可動体510および右側可動体560は、閉塞状態では前面部525a,575aを内側に向けるように斜めに配されているが(図20)、開放状態では前面部525a,575aを外側に向ける(図22)。左上部ユニット500および右上部ユニット550が開放状態である場合の第1可動装飾体330の左右方向の幅をW4(図22)とすると、W4は、左上部ユニット500および右上部ユニット550が閉塞状態である場合の第1可動装飾体330の左右方向の幅W1(図19)よりも長い。なお、左側可動体510及び右側可動体560の回転量は適宜設計できる。例えば、左上部ユニット500および右上部ユニット550が開放状態である場合、第1可動装飾体330の左右方向の幅が前扉23の幅W2よりも長くなるように構成してもよい。
次に、中央上部ユニット400の前後回転動作(反転動作)および左右回転動作(キメ動作)について、図22および図24〜図29に基づいて説明する。図22に示す状態を中央上部ユニット400の初期状態といい、図24に示す状態を中央上部ユニット400の反転状態といい、図25に示す状態を中央上部ユニット400のキメ状態(最終状態)という。
中央上部ユニット400は、左右方向に沿う回転軸を中心に前方に回転可能な回転体401を備えている。回転体401は、初期状態において遊技者に正対する表側装飾部410(図22)と、反転状態およびキメ状態において遊技者に正対する裏側装飾部430(図24、図25)とを備えている。表側装飾部410は、縦長の八角形状にデザインされた表側レンズ部411と、表側レンズ部411が取付けられる正面視円形状の表側ベース部材420とを備えている。表側装飾部410には、第1中央枠ランプ428(LED)が内蔵されている。表側レンズ部411は、周縁部から中心部414にかけて後方に窪んだ形状となっており、中心部414は、それ以外の箇所よりも細かく凹凸がつけられている。第1中央枠ランプ428が点灯すると、その光は表側レンズ部411を通って前方に出射される。つまり、表側レンズ部411が発光する。
裏側装飾部430は、図24に示すように、半球形状の裏側レンズ部431と、裏側レンズ部431が取付けられる正面視円形状の裏側ベース部材440とを備えている。裏側ベース部材440は、表側装飾部410の表側ベース部材420に対して同心円となるように組付けられており、裏側ベース部材440と表側ベース部材420とは合わせて円柱形状をなしている。
裏側レンズ部431は、中央上部ユニット400が反転状態(図24)にある場合に正面視円形状となるように配されている。裏側レンズ部431の半球面には、所定のデザインが施されている。裏側レンズ部431は、裏側ベース部材440に対して、前後方向に沿う回転軸を中心に回転可能に取付けられている。裏側レンズ部431の原点位置は、図24に示す位置であり、ここから右に90度回転することにより、図25に示す状態となる。図25に示す位置が、裏側レンズ部431の動作位置である。つまり裏側レンズ部431は、中央上部ユニット400が反転状態である場合、所定のデザイン(実施形態では手のデザイン)が横向きに寝ている状態にあり、キメ動作によって右に90度回転することにより、所定のデザインの向きが正される。
また裏側装飾部430は、裏側レンズ部431の右回転に伴って出現する5枚の飾り羽根450を備えている(図25)。各飾り羽根450は、透光性を有する合成樹脂からなる。飾り羽根450の前面には凹凸が付けられている。飾り羽根450は、裏側レンズ部431と裏側ベース部材440との間に配されている。飾り羽根450は、裏側レンズ部431が動作位置から原点位置(図24)に戻るのに伴って収納される。
裏側レンズ部431には、第2中央枠ランプ448(LED)が内蔵されている。第2中央枠ランプ448が点灯すると、裏側レンズ部431におけるデザインが施されている箇所が発光する。また、第2中央枠ランプ448の光の一部は飾り羽根450を導通する。よって、飾り羽根450も一部発光する。
ここで、回転体401の前後回転動作(反転動作)は、図26に示す前後回転駆動部460によって実現される。図26に示すように、前後回転駆動部460は、ステッピングモータである第1中央上部モータ461と、第1中央上部モータ461の回転軸に取付けられた第1ギア462、第1ギア462に噛み合う第2ギア463、第2ギア463に噛み合う第3ギア464、第3ギア464に噛み合うギア部(不図示)を有する原動車465、原動車465の回転に応じて断続的に回転する従動車468を備えている。原動車465は、回転体401の回転軸に取付けられている。よって、第1中央上部モータ461が駆動されると、第1ギア462、第2ギア463、第3ギア464、原動車465が連動し、回転体401が回転する。
原動車465と従動車468はゼネバ機構を構成している。原動車465には、回転体401側とは反対の端面に2つのピン部466が設けられている。原動車465が回転することにより、ピン部466が従動車468のスロット469に入り込み、従動車468を回転させる。これにより、従動車468は断続的に回転する。従動車468には、回転体401の原点位置を検知する第1フォトセンサ475の発光部と受光部の間に入り込む第1遮蔽部471と、回転体401の終点位置を検知する第2フォトセンサ476の発光部と受光部との間に入り込む第2遮蔽部472とが設けられている。また従動車468の回転体401側の端面には、不図示の突起部が設けられている。この突起部は、回転体401の原点位置と終点位置において、不図示の被当接部に当接するようになっている。これにより、回転体401の回転範囲が原点位置と終点位置の間に規制される。すなわち、従動車468は、回転体401の回転範囲を規制する手段としても機能する。
このような前後回転駆動部460により、回転体401の前後回転動作が実現されている。図26(B)は、回転体401が原点位置(図26(A))から前向きに半周回転した状態であり、図26(C)は、回転体401が原点位置から前向きに1周半回転した状態である。つまり、回転体401は、原点位置から前向きに1周半回転すると終点位置に到達する。回転体401の回転範囲を半周とせずに1周半とすることで、よりインパクトの強い可動演出が可能となる。
なお、回転体401の動作パターンには、図26に示した第1動作パターン(裏側レンズ部431を前方に位置させる動作パターン)の他に、図27に示す第2動作パターンがある。第2動作パターンは、回転体401を原点位置から前向きに1/6周回転させ(図27(B))、原点位置に戻す(図27(A))という動作を複数回繰り返す動作パターンである。本形態では、第1動作パターンは、大当たり当選を報知するために利用され、第2動作パターンは、大当たりの期待感を煽るために利用される。
次に、裏側レンズ部431の左右回転動作(キメ動作)について説明する。裏側レンズ部431のキメ動作は、裏側レンズ部431が右に90度回転する動作である(図24および図25)。この動作に伴って5枚の飾り羽根450が、収納状態(裏側レンズ部431の後方に収納された状態)から、出現状態(裏側レンズ部431の径方向外側に露出した状態)に変化する。具体的には図28(A)に示すように、裏側ベース部材440に回転可能に取付けられている5枚の飾り羽根450が、収納状態からそれぞれ反時計方向に回転することにより、図28(B)に示す出現状態に変化する。
裏側レンズ部431および飾り羽根450の動作は、図29に示す左右回転駆動部480によって実現される。図29は、中央上部ユニット400が反転状態(図24)にあるときの後方から見た裏側ベース部材440の内部である。左右回転駆動部480は、外周の一部にギア部482が設けられた円盤部材481と、円盤部材481の湾曲溝部483に軸部486が嵌っている扇状歯車485と、扇状歯車485と噛み合っている従動歯車488と、扇状歯車485を付勢するトーションばね490とを備えている。扇状歯車485、従動歯車488、及びトーションばね490は、各飾り羽根450に対応して、5つずつ設けられている。また、円盤部材481には、各扇状歯車485の軸部486に対応して、5つの湾曲溝部483が設けられている。
各従動歯車488は、各飾り羽根450の回転軸451(図28)に取付けられている。また、円盤部材481は、裏側レンズ部431の回転軸に取付けられている。つまり、裏側レンズ部431の回転軸は、裏側ベース部材440の中心に設けられた挿通孔441(図28)に挿通され、円盤部材481の中心部481a(図29)にビス止めされている。
図29では図示を省略するが、円盤部材481のギア部482には、ステッピングモータである第2中央上部モータ494の回転軸に固定された駆動ギアが噛み合っている。よって、第2中央上部モータ494が駆動されると、円盤部材481および裏側レンズ部431が共に回転する。また、円盤部材481が回転すると、各扇状歯車485が軸部486を湾曲溝部483にガイドされつつ、トーションばね490の付勢力により回転する。その結果、従動歯車488と飾り羽根450とが回転する(図28(A)及び図29)。これにより、中央上部ユニット400は、図24に示した反転状態から図25に示したキメ状態に変形する。なお、第2中央上部モータ494を逆回転させれば、裏側レンズ部431および飾り羽根450はキメ動作とは逆方向に回転する。これにより、図25に示したキメ状態から図24に示した反転状態に戻る。
次に、昇降ユニット300の駆動機構について図30〜図32に基づいて説明する。図30に示すように、昇降ユニット300は、後端に配されたベースプレート301と、固定装飾体310と、第2可動装飾体250と、取付ベース331(第1可動装飾体330のうち中央上部ユニット400等を取付ける部材)と、昇降駆動部350とを備えている。昇降駆動部350は、昇降ユニット300の右端部と左端部の2箇所に同じ構成のものが設けられている。昇降駆動部350によって、上側装飾ユニット200の昇降動作が実現される。
昇降駆動部350は、ステッピングモータである昇降モータ351と、駆動ギア352と、2段ギア353と、特殊ギア355と、第1アーム370と、第1ねじりコイルばね375と、第2アーム380と、第2ねじりコイルばね385とを備えている。
昇降モータ351の出力軸には駆動ギア352が取付けられている。駆動ギア352には、2段ギア353の外側ギア353aが噛み合っている。2段ギア353の内側ギア353bには、特殊ギア355のギア部356が噛み合っている。特殊ギア355は、ギア部356に金属板358が取付けられたものである。金属板358は、ギア部356の歯先円よりも径方向外側に延びている延設部360を備えている。延設部360は、1周にわたって設けられているのではなく、およそ1/3周程度の範囲で設けられている。金属板358の延設部360には、左右方向に伸びる係合軸部362が固定されている。この係合軸部362は、第1アーム370の長孔部371に係合している。なお、ベースプレート301には、特殊ギア355の回転範囲を規制するための前方突起部302が設けられている。特殊ギア355の原点位置では延設部360の一端360aが前方突起部302の下面にあたり、特殊ギア355の終点位置では延設部360の他端360bが前方突起部302の上面にあたる。
第1アーム370は、側面視略L字形状とされ、基端部370aが、ベースプレート301に取付けられた第1軸部303に軸支されている。第1軸部303には、第1ねじりコイルばね375が取付けられている。第1ねじりコイルばね375の一端は、ベースプレート301側に取付けられ、他端は第1アーム370に取付けられている。第1ねじりコイルばね375は、第1可動装飾体330が上昇する向きの付勢力を第1アーム370に対して与える。
また、第1アーム370の先端部370bは、取付ベース331(第1可動装飾体330の一部)の右側部333Rの下部に軸支されている。また、取付ベース331の右端面の上部には、取付ブラケット335が固定されており、取付ブラケット335には、右側脚部336Rが固定されている。右側脚部336Rの上下方向の長さは、取付ベース331の右側部333Rの上下方向の長さよりも長い。なお、取付ベース331の右側部333Rと右側脚部336Rとの間には、後述の掛止部340が固定されている。
また昇降ユニット300は、昇降モータ351や、2段ギア353、特殊ギア355等が組付けられるギア組付部材390と、円弧状のガイド溝部397を有するガイドプレート396とを備えている。ガイドプレート396は、ギア組付部材390の外側(図30では右側)に取付けられている。ガイドプレート396のガイド溝部397には、右側脚部336Rの下端部に設けられた係合軸部338が係合している。なお、ギア組付部材390の上部前方には、後述の規制部391が設けられている。
また昇降駆動部350は、3つのフォトセンサを有している。1つは、第1可動装飾体330の初期位置を検知するための初期位置用フォトセンサPS1であり、もう1つは、第1可動装飾体330の中間位置を検知するための中間位置用フォトセンサPS2であり、もう1つは、第1可動装飾体330の最終位置を検知するための最終位置用フォトセンサPS3である。各フォトセンサPS1〜PS3は、ギア組付部材390に取付けられている。初期位置用フォトセンサPS1および最終位置用フォトセンサPS3の受光部と発光部との間を遮蔽する遮蔽部355aは、特殊ギア355に設けられている。これに対して、中間位置用フォトセンサPS2の受光部と発光部との間を遮蔽する遮蔽板357は、特殊ギア355の回転軸に取付けられている。遮蔽板357は、円形状であり、取付状態においてガイドプレート396の外側(図30では右側)に位置する。
また、第2アーム380は、側面視略I字形状とされ、基端部380aが、ベースプレート301に取付けられた第2軸部304に軸支されている。第2軸部304には、第2ねじりコイルばね385が取付けられている。第2ねじりコイルばね385の一端は、ベースプレート301側に取付けられ、他端は第2アーム380に取付けられている。第2ねじりコイルばね385は、第2可動装飾体250が上昇する向きの付勢力を第2アーム380に対して与えている。なお、ベースプレート301には、第1軸部303および第2軸部304をカバーする軸カバー389が設けられている。また、第2アーム380の基端部380a側には、内側(図30では左側)に膨出している膨出部381が設けられている。
また、第2アーム380の先端部380bは、第2可動装飾体250の右側部の下部に軸支されている。また、第2可動装飾体250の右側部の上部には、左右方向に延びる係合軸部251が設けられている。この係合軸部251は、取付ベース331(第1可動装飾体330の一部)の右側部333Rの内側(図30では左側)に設けられている直線溝部339に係合している。
なお、昇降ユニット300の左端部も、図30に示した右端部と同様に構成されている。昇降ユニット300の左端部については、取付ベース331の右側部333Rに対応する構成を左側部333L(図35)と称し、右側脚部336Rに対応する構成を左側脚部336L(図35)と称し、残りの構成は昇降ユニット300の右端部の構成と同様の名称および符号とする。
上側装飾ユニット200は、このような昇降駆動部350によって、次のように動作する。すなわち、昇降モータ351が駆動されると、図31に示すように、駆動ギア352、2段ギア353、特殊ギア355が連動し、特殊ギア355の係合軸部362が第1アーム370の長孔部371内を摺動する。これにより、第1アーム370が第1可動装飾体330を持ち上げる方向(図中時計方向)に回動する。第1ねじりコイルばね375(図30)は、第1アーム370が回動するのを付勢力により補助する。
第1アーム370が回動するのに連れて、第1可動装飾体330は、右側脚部336Rの係合軸部338をガイドプレート396のガイド溝部397にガイドされつつ、上斜め前方に移動する。初期位置(図31(A))では第1アーム370の長孔部371の上端にあった係合軸部362が、長孔部371の下端まで移動したところが、第1可動装飾体330の中間位置(図31(B))である。この状態では、ガイド溝部397の下端にあった係合軸部338が、ガイド溝部397の中間部まで移動している。
このように第1可動装飾体330が上昇するのに伴って、図32に示すように、第2可動装飾体250も上昇する。第2可動装飾体250は、初期位置では係合軸部251が第1可動装飾体330の直線溝部339の上端に係合しており、上昇を規制されている(図32(A))。第1可動装飾体330が上昇すると、第2アーム380が第2ねじりコイルばね385(図30)に付勢されて、第2可動装飾体250を持ち上げる方向(図中時計方向)に回動する。そのため、第2可動装飾体250は、第1可動装飾体330に追従して上昇する(図32(B))。よって、第1可動装飾体330が中間位置に至るまで、第2可動装飾体250は第1可動装飾体330の後方に隠れたまま上昇する。
第1可動装飾体330の中間位置では、第2可動装飾体250の係合軸部251は、まだ直線溝部339の上端に位置したままである。また、この位置において、第2アーム380の膨出部381(図30)が軸カバー389に当接するため、第2アーム380のこれ以上の回動が規制される。よって、この位置が、第2可動装飾体250の最終位置となる。
さらに昇降モータ351を駆動させると、図31(B)及び(C)に示すように、第1可動装飾体330が中間位置からさらに上昇を開始する。具体的には、特殊ギア355が回転し、これに応じて特殊ギア355の係合軸部362が第1アーム370の長孔部371の下端から上端まで摺動する。これにより、第1アーム370が回動し、第1可動装飾体330は、係合軸部338をガイド溝部397にガイドされつつ、最終位置まで上昇する。最終位置では、係合軸部338はガイド溝部397の上端まで移動している。
第1可動装飾体330が中間位置から最終位置まで移動しても、図32(B)及び(C)に示すように、第2可動装飾体250は上昇することなくその場に留まる。よって、第2可動装飾体250の係合軸部251の位置は変わらないまま、第1可動装飾体330の直線溝部339だけが上昇する。第1可動装飾体330が最終位置にあるときには、係合軸部251は直線溝部339の下端に位置する。
ここで、ガイド溝部397は、右側面視で前方に膨らむように湾曲しているが(図31)、下端397aよりも上端397bが前方にあり、上端397bよりも、下端397aから上端397bに至るまでの途中の箇所397c(中間部から上端397bに至るまでの途中の箇所397c)が前方にある。この途中の箇所397cを、最前方位置397cという。つまり、ガイド溝部397は、第1可動装飾体330を中間位置から最終位置に到達させる過程で(最前方位置397cから上端397bまでの区間で)、右側脚部336R(あるいは左側脚部336L)の係合軸部338を後方にガイドする。
このため、第1可動装飾体330はその動作の終盤で、第2可動装飾体250の上部を後方に押し込むように作用する。つまり、第2可動装飾体250は、第2アーム380に対する取付軸を回転中心として後方に回動する(図32(B)及び(C))。これにより、第2可動装飾体250は、第1可動装飾体330が中間位置に位置していたときよりも、起立することとなる(前方に向かって斜め上向きに傾斜している第2可動装飾体250の鉛直面に対する傾斜角が小さくなる)。よって、第2可動装飾体250と固定装飾体310の上部との隙間(図32(B)のL1、図32(C)のL2)は、第1可動装飾体330が中間位置に位置しているときよりも最終位置に位置しているときの方が小さくなる(L1>L2)。また第1可動装飾体330の取付ベース331と第2可動装飾体250との隙間(図32(B)のL3、図32(C)のL4)も、第1可動装飾体330が中間位置に位置していたときよりも最終位置に位置しているときの方が小さくなる(L3>L4)。
このように本形態では、第1可動装飾体330は、初期位置から中間位置までの移動により固定装飾体310との間隔を広げ、中間位置から最終位置までの移動により固定装飾体310との間隔を狭める(図32)。これに応じて、第2可動装飾体250の鉛直面に対する傾きは、第1可動装飾体330が中間位置に至るまでは大きくなるが、最終位置に至ることで小さくなる。したがって、第1可動装飾体330が最終位置にあるときには、第1可動装飾体330、第2可動装飾体250、および固定装飾体310が比較的隙間なく配置されるため、遊技者からは一体感のある1つの演出装置として視認され易くなっている。
なお、図33は、第1可動装飾体330が中間位置にあるときの上側装飾ユニット200を右斜め下から見た斜視図であり、図34は、第1可動装飾体330が最終位置にあるときの上側装飾ユニット200を右斜め下から見た斜視図である。図33に示すように、第1可動装飾体330が中間位置にあるときには、第2可動装飾体250と固定装飾体310との間に隙間RSが大きく見える。これに対して、第1可動装飾体330が最終位置にあるときには、図34に示すように第2可動装飾体250と固定装飾体310との隙間RSは小さくなる。
ここで、上側装飾ユニット200における球排出構造について主に図30及び図35〜図37に基づいて説明する。上側装飾ユニット200が最終状態にある場合(つまり第1可動装飾体330が最終位置にある場合)、固定装飾体310や第2可動装飾体250とともに、上側装飾ユニット200の左右両側に配された昇降駆動部350も露出する(図20)。上述したように本形態では、ギア組付部材390に、規制部391が設けられている(図30)。規制部391は、ギア組付部材390の上部前方から上斜め前方に突出している。ギア組付部材390の上部前方は、特殊ギア355をカバーする部分であるため、特殊ギア355のギア部356の形状に合わせて湾曲している。その湾曲した上面から規制部391が突出している。よって、規制部391の元部の後方側は、下方に窪んだ窪み部393(特定部に相当)となっている。
図35は第1可動装飾体330が最終位置にある場合の後方から見た斜視図である。第1可動装飾体330が最終位置にある場合、窪み部393の内側(図35では左側)には、特殊ギア355の延設部360が位置している。また、窪み部393の外側(図35では右側)には、左側脚部336Lが位置している。すなわち、窪み部393の左右は、延設部360と左側脚部336Lとで囲われている。
そして第1可動装飾体330が最終位置にある場合、第1アーム370と左側脚部336Lとの隙間を通して遊技球を窪み部393に置くことができてしまう。窪み部393に置かれた遊技球は、規制部391により前方への移動を規制され、特殊ギア355の延設部360により内側(左側)への移動を規制されるため、窪み部393に留まる(図35)。
ここで、上側装飾ユニット200が最終状態から中間状態、初期状態と戻る場合に、仮に窪み部393に遊技球が留まったままとなってしまうと、次に上側装飾ユニット200が開くまで遊技球を取り出すことができなくなってしまう。つまり、遊技者に持ち球を戻せなくなってしまう。また、このように上側装飾ユニット200の内部に遊技球が入ったままになってしまうと、上側装飾ユニット200の動作時に遊技球が噛んで予定通りの動作ができなかったり、上側装飾ユニット200が故障する原因になったりすることが考えられる。
そこで本形態では、窪み部393に遊技球が載せられてしまっても、上側装飾ユニット200が初期状態に戻る過程で遊技球が上側装飾ユニット200の外部に排出されるようになっている。具体的には、第1可動装飾体330を最終位置から初期位置に戻すために昇降モータ351を駆動させると、特殊ギア355が回転する。そして、図36に示すように、第1可動装飾体330が中間位置を過ぎたくらいで、特殊ギア355における延設部360のない個所が窪み部393の内側(図36では左側)に位置する。つまり、窪み部393の内側が開放され(窪み部393の内側に延設部360が位置しなくなり)、これにより、遊技球が内側に転がる。なお、特殊ギア355の周縁部における延設部360のない個所を、球逃がし部と称する。
窪み部393から内側へ転がった遊技球は、第1アーム370と第2アーム380の間を通って(図36)、上側装飾ユニット200の左下部201Lの上面202に落下する(図37)。上側装飾ユニット200の左下部201Lの上面202は、右側(内側)から左側(外側)にかけて下方に傾斜するように湾曲している第1傾斜面202aと、後方から前方にかけて下方に傾斜している第2傾斜面202bとを有している。窪み部393から落下した遊技球は、まず第1傾斜面202aに落下し、第1傾斜面202aを転動して第2傾斜面202bに到達する。そして、第2傾斜面202bを転動して上側装飾ユニット200の外部に排出される。なお、第2傾斜面202bから落下した遊技球が上皿34に入るように構成しておくとよい。上側装飾ユニット200における右端部については、左端部と左右対称の構成であるため説明を省略するが、左下部201Lに対応する構成を右下部201R(図20)と称するものとする。
なお、上側装飾ユニット200における窪み部393以外の箇所に遊技球が嵌ることはない。例えば、上側装飾ユニット200におけるギア組付部材390とガイドプレート396との間隙L5(図37)は遊技球の直径未満となっている。よって、ギア組付部材390とガイドプレート396の間に遊技球が入ることはない。
次に、第1可動装飾体330の予定外の移動を防止するためのストッパー機構について図19及び図27に基づいて説明する。上述したように、第1可動装飾体330には、取付ベース331の左右の端部に、掛止部340(図19)が取り付けられている。掛止部340は、図19および図27に示すように、取付ブラケット335の前側プレート335aと対向する本体プレート341と、本体プレート341の外側(図中右側)の端部から延び、右側脚部336Rにビス止めされている取付プレート342とを備えている。
また、ギア組付部材390の上部前方には、規制部391(突状部)が設けられている。ギア組付部材390の上部前方は、特殊ギア355をカバーする部分であり、特殊ギア355のギア部356の形状に合わせて湾曲している。その湾曲した上面から、規制部391が上斜め前方に突出している。規制部391と掛止部340とにより、ストッパー機構が構成される。
上側装飾ユニット200が初期状態にある場合(第1可動装飾体330が初期位置にある場合)、規制部391と掛止部340とは、図27に示す位置関係にある。即ち、規制部391は、取付ブラケット335と掛止部340とに挟まれた空間(前側に取付ブラケット335が位置し、後ろ側に掛止部340が位置する空間)にある。言い換えれば、規制部391は、掛止部340と取付ブラケット335との間に嵌っている。但しこの状態では、規制部391と掛止部340とは接触してはいない。なお、第1可動装飾体330において、掛止部340等によって形成される規制部391が嵌る部分を嵌合部と称する。
仮に、初期位置にある第1可動装飾体330に対して、前方へ垂れ下がる向きの荷重(つまり第1可動装飾体330が落下するような荷重)が一定量以上かかった場合、掛止部340が規制部391に当接する。つまり、第1可動装飾体330の左右両端部にある2つの掛止部340,340が、それぞれ規制部391,391に引っ掛かる。そのため、第1可動装飾体330が初期位置から大きくずれずに留まる。言い換えれば、上側装飾ユニット200から第1可動装飾体330が外れて落下するのが抑制される。もちろん、昇降モータ351の誤作動等で第1可動装飾体330に対して初期位置よりも前方に垂れ下がる向きの荷重がかかった場合にも、2つの掛止部340,340が規制部391,391に引っ掛かるため、第1可動装飾体330の不測の移動が抑制される。
特に本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が中央上部ユニット400や左上部ユニット500、右上部ユニット550といった可動式の重量物を備えているため、規制部391と掛止部340とを設けておき、第1可動装飾体330が完全に落下することがないように補強しておくことが安全性の観点から好ましい。
なお、上側装飾ユニット200が最終状態にある場合(第1可動装飾体330が最終位置にある場合)や上側装飾ユニット200が中間状態にある場合(第1可動装飾体330が中間位置にある場合)には、掛止部340,340は、第1可動装飾体330に前向きの荷重がかかっても規制部391に当接しない位置(具体的には規制部391から見て上斜め前方)にある(図24、図25参照)。つまり、第1可動装飾体330が最終位置や中間位置にある場合には、規制部391は嵌合部から外れており、掛止部340は規制部391に係合不可能である。第1可動装飾体330が初期位置に戻ることで、掛止部340は、規制部391の後方に近接するようになり(図27参照)、第1可動装飾体330に前向きの荷重がかかった場合に、規制部391に係合可能となる。
次に、上側装飾ユニット200における固定装飾体310について図34及び図39〜図41に基づいて説明する。図34に示すように、固定装飾体310は、前側カバー311と、発光表示部312と、スピーカユニット318とを備えている。前側カバー311は、固定装飾体310の前面側に配されているものであり、遊技者が視認可能な表面には、所定形状のデザインが施されている。前側カバー311には発光表示部312を前方に臨ませる開口部311aが設けられている。
発光表示部312は、図39に示すように、透光性を有したスモーク色の前面パネル313と、前面パネル313の裏面側に配される着色シート314と、着色シート314の後方に配される固定部用LED基板316とを備えている。前面パネル313は、前側カバー311に対して後方から開口部311aを塞ぐように取付けられている(図34)。固定部用LED基板316には、複数のLED(固定部用LED317)が面実装されている。固定部用LED317の発光面は前向きである。
着色シート314は、図40(A)に示すように、殆ど透光性を有しない黒色部314aと、透光性を有した青色部314bと、透光性を有した赤色部314cと、着色されていない未着色部314dとを備えている。これにより発光表示部312は、固定部用LED317を発光させていないときには、図40(B)に示すように前面パネル313のスモーク色により全体が黒っぽくなって柄が見えない状態となる。これに対して、固定部用LED317を青色で発光させると、図40(C)に示す柄(「CHANCE」の文字の柄)で発光し、固定部用LED317を赤色で発光させると、図40(D)に示す柄(「HYPER CHANCE」の文字の柄)で発光する。
詳述すると、着色シート314は、図40(C)の柄と図40(D)の柄とを重ねた時に、何れの柄にも含まれない部分を黒色部314aとしていると共に、何れの柄にも含まれる部分を未着色部314dとしている。また、図40(C)の柄と図40(D)の柄とを重ねた時に、図40(C)の柄のみの部分を青色部314bとしていると共に、図40(D)の柄のみの部分を赤色部314cとしている。
従って、固定部用LED317を青色に発光させると、青色部314bと未着色部314dでは光が透過し、黒色部314aと赤色部314cでは光が透過しない。よって、図40(C)のような柄(「CHANCE」の文字の柄)が青色に発光することとなる。また、固定部用LED317を赤色に発光させると、赤色部314cと未着色部314dでは光が透過し、黒色部314aと青色部314bでは光が透過しない。よって、図40(D)のような柄(「HYPER CHANCE」の文字の柄)が赤色に発光することとなる。なお、LEDを白色で発光させた場合は、図40(A)のような柄が発光する。
このように、発光表示部312は、固定部用LED317の発光色に応じて、異なる柄(本形態では予告文字)を発光表示させることが可能である。よって、どちらの柄が表示されるのかに対して期待を持たせ、遊技興趣を向上することが可能となっている。なお本形態では、発光表示部312が「CHANCE」の予告文字を表示した場合よりも、「HYPER CHANCE」の予告文字を表示した場合の方が、高い大当たり当選期待度が示される。「CHANCE」の予告文字を表示する表示態様を第1表示態様といい、「HYPER CHANCE」の予告文字を表示する表示態様を第2表示態様という。
スピーカユニット318は、図34及び図41に示すように、前側カバー311および発光表示部312の後方であって、ベースプレート301の前方に配されている。スピーカユニット318は、左右2つのスピーカ600,600と、複数の穴が形成された網目部603を2つ有する網目板602と、スピーカ600,600および網目板602が固定される支持部材605とを備えている。
各スピーカ600は、音声を出力する振動板601が下向きとなるように、支持部材605に取付けられている。スピーカ600は、前後方向よりも左右方向が長い底面視略長方形状である。
網目板602は、固定装飾体310の下面を構成するものであり、左右方向中央部が最も高く、左右両端部が最も低いアーチ形状である。網目部603は、網目板602の左右に1つずつ設けられている。左の網目部603は、左のスピーカ600の振動板601の下方に位置し、右の網目部603は、右のスピーカ600の振動板601の下方に位置する。網目板602は、網目部603によりスピーカ600から出力される音を通しつつ、スピーカ600を保護する。
本形態では、振動板601が真下に向くようにスピーカ600が配されている。そのため、振動板601が下斜め前を向くようにスピーカ600を傾けて配置するよりも前後方向の取付けスペースを小さくすることが可能となっている。また2つのスピーカ600,600がそれぞれ振動板601,601を真下に向けて配置されている。よって、アーチ形状の網目板602における網目部603の形状に倣って各振動板601が内側を向くようにスピーカ600を配置するよりも、各スピーカ600から出力される音同士の干渉を抑制することが可能である。よって、特定の位置に遊技者の頭があるときにしか音が良く聞こえないといった不都合を防ぐことが可能である。つまり本形態では、複数のスピーカ600を振動板601が下を向くように配置することにより、スピーカ600のコンパクトな配置(特に比較的大きめのスピーカのコンパクトな配置)と、良好な音の聞こえ方を両立している。
また本形態では、スピーカ600が下向きに音を出力するため、振動板601を前向きに配した構成に比べて、遊技者の頭上から音が降ってくるような印象を与えることが可能となっており、従来にない音響効果を実現することが可能となっている。
ところで本形態では、上側装飾ユニット200が初期状態であるときには、スピーカ600の前方に回転体401が位置している(図3)。よって、このときには、スピーカ600からの音が多少こもって聞こえることがある。これに対して上側装飾ユニット200が中間状態(図19)、最終状態(図20)と変形することによって、スピーカ600の前方から回転体401が退く。よって、上側装飾ユニット200の変形とともに、スピーカ600からの音がよりクリアに遊技者に聞こえるようになる。本形態では、上側装飾ユニット200が初期状態から中間状態に変形する場合には、スピーカ600から第1の効果音を出力し、上側装飾ユニット200が中間状態から最終状態に変形する場合には、スピーカ600から第2の効果音を出力する。よって、これらの効果音は、上側装飾ユニット200が初期状態にある場合の音声よりも遊技者にクリアに聞こえる。つまり本形態では、上側装飾ユニット200の変形とスピーカ600から出力される音の聞こえ方の変化とが連携した斬新な演出効果が発揮されることとなる。
なお、第1の効果音と第2の効果音はどのような効果音であってもよい。また、これらの効果音が同じであってもよい。
次に、上側装飾ユニット200における第2可動装飾体250について図34及び図42に基づいて説明する。図34及び図42に示すように、第2可動装飾体250は、前面側に配されている前側装飾部260と、前側装飾部260の後方に配された可動部用LED基板270(図42)とを備えている。可動部用LED基板270には、複数のLED(可動部用LED271)が発光面を前向きにして面実装されている。可動部用LED基板270は、前側を前側装飾部260に覆われ(図34)、後ろ側を無色透明の合成樹脂部材からなるケース部材280に覆われている(図42)。ケース部材280は、前方を開口させた箱状である。すなわち、第2可動装飾体250は、前側装飾部260とケース部材280とによって形成される薄板状のハウジングに可動部用LED基板270を内蔵したものである。なお、ケース部材280の左側部の上部と右側部の上部とに、上述した係合軸部251が取付けられている。
図34に示すように、前側装飾部260には、所定のデザインを成すように複数の開口部261が設けられており、各開口部261には、透光可能なレンズ部材263が嵌められている。可動部用LED271を発光させると、その光はレンズ部材263によって拡散されて前方側へ出射される。なお、前側装飾部260に施されているデザインは、回転体401の表側レンズ部411のデザインを模したものである。
詳細には第2可動装飾体250には、回転体401の表側レンズ部411のデザインを模した八角形のデザインの装飾発光部265が左右に5つ設けられている。各装飾発光部265の左右両側には、直線状の仕切発光部267が設けられている。可動部用LED271は、レンズ部材263と前後で重なる位置に配されている。これらの可動部用LED271は、白色、青色、赤色、虹色等、種々の発光色で発光され、また、点灯、点滅等、種々の点灯方式で発光される。例えば、可動部用LED271の発光態様には、単色で点灯する第1発光態様と、虹色で点滅する第2発光態様とがある。本形態では、第1発光態様で発光した場合よりも第2発光態様で発光した場合の方が、高い大当たり当選期待度が示される。なお、発光態様は適宜変更可能であり、例えば、所定の点滅速度で点滅する発光態様を第1発光態様とし、第1発光態様よりも速い点滅速度で点滅する発光態様を第2発光態様としてもよい。
また前側装飾部260の表面260aには、銀メッキが施されている。従って、レンズ部材263に拡散された可動部用LED271の光や、第2可動装飾体250以外の箇所に設けられたLEDの光が、前側装飾部260の表面260aで反射し、発光演出の演出効果を高めることが可能となっている。
ここで本形態における発光演出について図43〜図46に基づいて説明する。図43〜図46は、遊技機枠2の上部(主に上側装飾ユニット200)を底面側から見た斜視図であり、図43は、上側装飾ユニット200が初期状態であるときを示し、図44は、上側装飾ユニット200が中間状態であるときを示し、図45は、上側装飾ユニット200が最終状態で、且つ、左上部ユニット500および右上部ユニット550が閉塞状態であるときを示し、図46は、上側装飾ユニット200が最終状態で、且つ、左上部ユニット500および右上部ユニット550が開放状態であるときを示している。
図43に示すように、上側装飾ユニット200が初期状態である場合、上側装飾ユニット200における発光箇所は、回転体401と、左上部ユニット500と、右上部ユニット550との3か所である。よって、上側装飾ユニット200を利用した発光演出としては、回転体401の表側装飾部410、左上部ユニット500、右上部ユニット550を所定の発光態様で発光させる発光演出が実行される。なお、左中装飾部211や右中装飾部221等の上側装飾ユニット200以外の発光箇所も所定の発光態様で発光する。
上側装飾ユニット200が初期状態から中間状態に変形すると、図44に示すように、固定装飾体310における発光表示部312が遊技者から視認可能に露出する。この状態では、上側装飾ユニット200が初期状態である場合の発光演出に加えて、発光表示部312に「CHANCE」を発光表示する発光演出、あるいは「HYPER CHANCE」を発光表示する発光演出も実行される。つまり、発光箇所が、回転体401、左上部ユニット500、右上部ユニット550、および発光表示部312の4か所に増える。しかも単に発光箇所が増えているだけではなく、新たな発光箇所が出現し、そこが発光するため、発光範囲が拡大している。
さらに上側装飾ユニット200が中間状態から最終状態に変形すると、図45に示すように、第2可動装飾体250が遊技者から視認可能に露出する。この状態では、上側装飾ユニット200が中間状態である場合の発光演出に加えて、装飾発光部265および仕切発光部267が発光する発光演出も実行される。つまり、発光箇所が、回転体401、左上部ユニット500、右上部ユニット550、発光表示部312、および第2可動装飾体250(装飾発光部265および仕切発光部267)の5か所に増える。この場合も、単に発光箇所が増えているだけではなく、新たな発光箇所が出現し、そこが発光するため、発光範囲が拡大している。
また、上側装飾ユニット200が最終状態である場合に、左上部ユニット500および右上部ユニット550が閉塞状態から開放状態に変形すると、図46に示すように、左鏡面部527(リフレクター部の一例)および右鏡面部577(リフレクター部の一例)が露出する。また本形態では、中央上部ユニット400にも、回転体401の左下方から右下方にかけて、中央鏡面部599(リフレクター部の一例)が設けられている。中央鏡面部599の左部および右部は、左上部ユニット500および右上部ユニット550が閉塞状態である場合には遊技者から視認不能に隠れているが(図45)、左上部ユニット500および右上部ユニット550が開放状態となることにより露出する(図46)。
この状態では、左上部ユニット500の左上枠ランプ528や右上部ユニット550の右上枠ランプ578等の各種のランプの光が、各鏡面部(左鏡面部527、右鏡面部577、中央鏡面部599)に反射する。また、これらの光は、第2可動装飾体250における前側装飾部260の表面260aでも反射する。よって、図45に示した状態(左上部ユニット500および右上部ユニット550が閉塞状態である状態)よりも、上側装飾ユニット200における広い範囲が光ることとなる。
このように本形態では、上側装飾ユニット200の変形に応じて、発光箇所が段階的に増えていく(発光領域が段階的に拡大していく)。具体的には、図43〜図46に示した4段階で変形していく。しかも本形態では、上側装飾ユニット200が徐々に遊技者の頭上に覆い被さるように、前方且つ上方に伸びていく(図21)。従って、遊技者の頭上がどんどん明るく覆われていく斬新な発光演出を行うことが可能となっている。これにより、遊技興趣を向上することが可能となっている。
5.遊技機の電気的構成
次に図47〜図49に基づいて、本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明する。図47及び図48に示すようにパチンコ遊技機PY1は、大当たり抽選や遊技状態の移行などの遊技利益に関する制御を行う遊技制御基板100(主制御基板)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行う演出制御基板120(サブ制御基板)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板170等を備えている。なお、遊技制御基板100は、メイン制御部を構成し、演出制御基板120は、後述する画像制御基板140、音声制御基板161、及びサブドライブ基板162とともにサブ制御部199を構成する。
なお、サブ制御部199は、少なくとも演出制御基板120を備え、演出手段(画像表示装置50やスピーカ600、盤ランプ54、盤可動体55k、各種の枠ランプ、各種の枠可動体等)を用いた遊技演出を制御可能であればよい。各種の枠ランプには、左下枠ランプ232、左中枠ランプ212、左上枠ランプ528、右下枠ランプ234、右中枠ランプ222、右上枠ランプ578、第1中央枠ランプ428、第2中央枠ランプ448、固定部用LED317、可動部用LED271がある。また各種の枠可動体には、昇降ユニット300、左上部ユニット500、右上部ユニット550、中央上部ユニット400がある。
またパチンコ遊技機PY1は、電源基板190を備えている。電源基板190は、遊技制御基板100、演出制御基板120、及び払出制御基板170に対して電力を供給するとともに、これらの基板を介してその他の機器に対して必要な電力を供給する。電源基板190には、バックアップ電源回路192が設けられている。バックアップ電源回路192は、本パチンコ遊技機PY1に対して電力が供給されていない場合に、後述する遊技制御基板100の遊技用RAM(Random Access Memory)104や演出制御基板120の演出用RAM124に対して電力を供給する。従って、遊技制御基板100の遊技用RAM104や演出制御基板120の演出用RAM124に記憶されている情報は、パチンコ遊技機PY1の電断時であっても保持される。また、電源基板190には、電源スイッチ191が接続されている。電源スイッチ191のON/OFF操作により、電源の投入/遮断が切替えられる。なお、遊技制御基板100の遊技用RAM104に対するバックアップ電源回路を遊技制御基板100に設けたり、演出制御基板120の演出用RAM124に対するバックアップ電源回路を演出制御基板120に設けたりしてもよい。
また電源基板190には、遊技制御基板100に対して遊技用RAM104に記憶されている情報を遊技用CPU102にクリアさせるためのRAMクリアスイッチ(RAMクリア操作手段)193が実装されている。図14に示すように遊技制御基板100が本パチンコ遊技機PY1の裏側(後面側)に配されている他、電源基板190を含むその他の各種制御基板も本パチンコ遊技機PY1の裏側に配されている。そのため、遊技機枠2(内枠21)を開放可能なホールの従業員やベースを確認(検査)する人等でなければ、RAMクリアスイッチ193や電源スイッチ191を操作することはできない。すなわち、RAMクリアスイッチ193や電源スイッチ191は、実質的に遊技者による操作が不可能な操作手段といえる。RAMクリアスイッチ193の操作に基づく信号は、電源基板190から遊技制御基板100に出力される。なおRAMクリアスイッチ193の配置箇所は、電源基板190に限られるものではなく、適宜変更可能であり、例えば遊技制御基板100であっても良い。
図47に示すように、遊技制御基板100には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)101が実装されている。遊技制御用マイコン101には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶した遊技用ROM(Read Only Memory)103、ワークメモリとして使用される遊技用RAM104、遊技用ROM103に記憶されたプログラムを実行する遊技用CPU(Central Processing Unit)102、データや信号の入出力を行うための遊技用I/O(Input/Output)ポート118が含まれている。遊技用RAM104には、上述した特図保留記憶部105(第1特図保留記憶部105aおよび第2特図保留記憶部105b)と普図保留記憶部106とが設けられている。なお、遊技用ROM103は外付けであってもよい。
遊技制御基板100には、中継基板110を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、遊技制御基板100には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには遊技制御基板100から信号が出力される。具体的にはセンサ類としては、第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、ゲートセンサ13a、大入賞口センサ14a、一般入賞口センサ10a、排出口センサ30a、枠開放センサ2aが接続されている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11内に設けられて第1始動口11に入賞した遊技球を検出するものである。第2始動口センサ12aは、第2始動口12内に設けられて第2始動口12に入賞した遊技球を検出するものである。ゲートセンサ13aは、ゲート13内に設けられてゲート13を通過した遊技球を検出するものである。大入賞口センサ14aは、大入賞口14内に設けられて大入賞口14に入賞した遊技球を検出するものである。一般入賞口センサ10aは、一般入賞口10内に設けられて一般入賞口10に入賞した遊技球を検出するものである。排出口センサ30aは、排出口33内(下流側排出路Q2の下端)に設けられて(図12参照)排出口33に進入した(下流側排出路Q2を通過する)遊技球を検出するものである。枠開放センサ2aは、内枠21に設けられて(図2参照)、内枠21の外枠22に対する開放(遊技機枠2の開放)を検出するものである。
またソレノイド類としては、電チューソレノイド12s、およびATソレノイド14sが接続されている。電チューソレノイド12sは、電チュー12Dの電チュー開閉部材12kを駆動するものである。ATソレノイド14sは、大入賞装置14DのAT開閉部材14kを駆動するものである。
さらに遊技制御基板100には、特図表示器81(第1特図表示器81aおよび第2特図表示器81b)、普図表示器82、特図保留表示器83(第1特図保留表示器83aおよび第2特図保留表示器83b)、および普図保留表示器84が接続されている。すなわち、これらの表示器類8の表示制御は、遊技制御用マイコン101によりなされる。
また遊技制御基板100は、払出制御基板170に各種コマンドや信号を送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板170から信号を受信する。払出制御基板170には、カードユニットCU(パチンコ遊技機PY1に隣接して設置され、挿入されているプリペイドカード等の情報に基づいて球貸しを可能にするもの)、および賞球払出装置73が接続されているとともに、発射制御回路175を介して発射装置72が接続されている。発射装置72には、ハンドル72k(図5参照)が含まれる。
また遊技制御基板100には、7セグ表示器150が取付けられている(図15参照)。7セグ表示器150では、遊技制御用マイコン101からの信号に基づいて、ダイナミック点灯制御が実行される(図17参照)。
払出制御基板170は、遊技制御用マイコン101からの信号や、パチンコ遊技機PY1に接続されたカードユニットCUからの信号に基づいて、賞球払出装置73の賞球モータ73mを駆動して賞球の払い出しを行ったり、貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため賞球センサ73aにより検知されて、賞球センサ73aによる検知信号が払出制御基板170に出力される。
なお遊技者による発射装置72のハンドル72k(図1参照)の操作があった場合には、タッチスイッチ72aがハンドル72kへの接触を検知し、発射ボリューム72bがハンドル72kの回転量を検知する。そして、発射ボリューム72bの検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射ソレノイド72sが駆動されることとなる。本パチンコ遊技機PY1においては、0.6秒程度で一発の遊技球が発射されるようになっている。
また遊技制御基板100は、演出制御基板120に対し各種コマンドを送信する。遊技制御基板100と演出制御基板120との接続は、遊技制御基板100から演出制御基板120への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、遊技制御基板100と演出制御基板120との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図48に示すように、演出制御基板120には、プログラムに従ってパチンコ遊技機PY1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン(以下「演出制御用マイコン」)121が実装されている。演出制御用マイコン121には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶した演出用ROM123、ワークメモリとして使用される演出用RAM124、演出用ROM123に記憶されたプログラムを実行する演出用CPU122、データや信号の入出力を行うための演出用I/Oポート138が含まれている。なお、演出用ROM123は外付けであってもよい。
また図48に示すように、演出制御基板120には、画像制御基板140、音声制御基板161(音声制御回路)、サブドライブ基板162(サブドライブ回路)が接続されている。画像制御基板140には画像表示装置50が接続され、音声制御基板161にはスピーカ600が接続されている。また図48および図49に示すように、サブドライブ基板162には、盤ランプ54、盤可動体55k、複数の枠ランプ(左中枠ランプ212、左下枠ランプ232、右中枠ランプ222、右下枠ランプ234)が接続されているとともに、枠上部中継基板180を介して、上側装飾ユニット200に搭載されている各種の電子部品が接続されている。
具体的には、枠上部中継基板180には、昇降ユニット300の昇降モータ351、初期位置用フォトセンサPS1、中間位置用フォトセンサPS2、最終位置用フォトセンサPS3、固定部用LED317、可動部用LED271が接続されている。また枠上部中継基板180には、中央上部ユニット400の第1中央上部モータ461、第2中央上部モータ494、第1フォトセンサ475、第2フォトセンサ476、第1中央枠ランプ428、第2中央枠ランプ448が接続されている。また枠上部中継基板180には、左上部ユニット500の左上部モータ531および左上枠ランプ528が接続されており、右上部ユニット550の右上部モータ581、右上枠ランプ578が接続されている。
図48に示すように、演出制御基板120の演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板140の画像用CPU141に画像表示装置50の制御を行わせる。画像制御基板140は、画像表示等の制御のためのプログラム等を記憶した画像用ROM142、ワークメモリとして使用される画像用RAM143、及び、画像用ROM142に記憶されたプログラムを実行する画像用CPU141を備えている。なお、画像用ROM142には、画像表示装置50に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。
また演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板161を介してスピーカ600から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ600から出力する音声等の音響データは、演出制御基板120の演出用ROM123に格納されている。なお、音声制御基板161にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板161にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ600を画像制御基板140に接続し、画像制御基板140の画像用CPU141に音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、画像制御基板140の画像用ROM142に音響データを格納してもよい。
また図48および図49に示すように、演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162、枠上部中継基板180を介して、各種の枠ランプ(左中枠ランプ212、左上枠ランプ528等)や盤ランプ54等のランプの点灯制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、各ランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプ駆動データともいう)を作成し、発光パターンデータに従って各ランプの発光を制御する。なお、発光パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
さらに演出制御用マイコン121は、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて、サブドライブ基板162、枠上部中継基板180を介して、各種の枠可動体(昇降ユニット300、中央上部ユニット400、左上部ユニット500、右上部ユニット550)や盤可動体55k等の可動体の駆動制御を行う。詳細には演出制御用マイコン121は、各可動体の動作態様を決める動作パターンデータ(可動体駆動データともいう)を作成し、動作パターンデータに従って、各可動体の駆動制御を行う。動作パターンデータの作成には演出制御基板120の演出用ROM123に格納されているデータを用いる。
なお、サブドライブ基板162にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や、可動体の駆動制御を行わせてもよい。さらにこの場合、サブドライブ基板162にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
また演出制御基板120には、入力部検知センサ40a(演出ボタン検知センサ)およびセレクトボタン検知センサ42aが接続されている。入力部検知センサ40aは、入力部40k(図1参照)が押下操作されたことを検出するものである。入力部40kが押下操作されると入力部検知センサ40aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。セレクトボタン検知センサ42aは、セレクトボタン42k(図1参照)が押下操作されたことを検知するものである。セレクトボタン42kが押下操作されるとセレクトボタン検知センサ42aから演出制御基板120に対して検知信号が出力される。
なお図47〜図49は、あくまで本パチンコ遊技機PY1における電気的な構成を説明するための機能ブロック図であり、図47〜図49に示す基板だけが設けられているわけではない。遊技制御基板100を除いて、図47〜図49に示す何れか複数の基板を1つの基板として構成しても良く、図47〜図49に示す1つの基板を複数の基板として構成しても良い。
6.大当たり等の説明
本形態のパチンコ遊技機PY1では、大当たり抽選(特別図柄抽選)の結果として、「大当たり」と「はずれ」がある。「大当たり」のときには、特図表示器81に「大当たり図柄」が停止表示される。「はずれ」のときには、特図表示器81に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示された特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口14を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技を特別遊技ともいう。
大当たり遊技は、本形態では、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OPとも表記する)と、最終回のラウンド遊技が終了した後のエンディング(EDとも表記する)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、OPの終了又は前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始又はEDの開始によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放のラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別は図50に示す通りである。図50に示すように、本形態では大きく分けて2つの種別がある。確変大当たりと通常大当たりである。確変大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する高確率状態に制御する大当たりである。通常大当たりは、大当たり遊技後の遊技状態を後述する通常確率状態(低確率状態)に制御する大当たりである。
より具体的には、特図1の抽選(第1特別図柄の抽選)にて当選可能な確変大当たり及び通常大当たりは、1Rから8Rまでは大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、9Rから16Rまでは大入賞口14を1R当たり最大0.1秒にわたって開放する大当たりである。つまり、これらの大当たりの総ラウンド数は16Rであるものの、実質的なラウンド数は8Rである。実質的なラウンド数とは、1ラウンド当たりの入賞上限個数(本形態では8個)まで遊技球が入賞可能なラウンド数のことである。これらの大当たりでは9Rから16Rまでは、大入賞口14の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。なお、特図1の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特図1_確変図柄」が停止表示され、「通常大当たり」に当選した場合には、第1特図表示器81aに「特図1_通常図柄」が停止表示される。
また、特図2の抽選(第2特別図柄の抽選)にて当選可能な確変大当たり及び通常大当たりは、1Rから16Rまで大入賞口14を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する大当たりである。つまり、これらの大当たりは実質的なラウンド数も16Rである。特図2の抽選によって「確変大当たり」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特図2_確変図柄」が停止表示され、「通常大当たり」に当選した場合には、第2特図表示器81bに「特図2_通常図柄」が停止表示される。
いずれの大当たりに当選した場合であっても、大当たり遊技後には後述する電サポ制御状態(高ベース状態)に制御される。電サポ制御状態は、高確率状態に伴って制御される場合には次回の大当たり当選まで継続する。一方、通常確率状態(低確率状態)に伴って制御される場合には、電サポ回数(時短回数)が100回に設定される。電サポ回数とは、電サポ制御状態における特別図柄の変動表示の上限実行回数のことである。
なお図50に示すように、特図1の抽選および特図2の抽選における大当たりの振分率は、共に確変大当たりが65%、通常大当たりが35%となっている。但し、特図1の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には実質的なラウンド数が8ラウンドの大当たり遊技が実行される一方、特図2の抽選に基づいて大当たりに当選した場合には実質的なラウンド数が16ラウンドの大当たり遊技が実行される点で、特図1の抽選よりも特図2の抽選の方が、遊技者にとって有利となるように設定されている。
ここで本パチンコ遊技機PY1では、大当たりか否かの抽選は「大当たり乱数」に基づいて行われ、当選した大当たりの種別の抽選は「当たり種別乱数」に基づいて行われる。図51(A)に示すように、大当たり乱数は0〜65535までの範囲で値をとる。当たり種別乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。なお、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得される乱数には、大当たり乱数および当たり種別乱数の他に、「リーチ乱数」および「変動パターン乱数」がある。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がはずれである場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決める乱数である。リーチとは、複数の演出図柄のうち変動表示されている演出図柄が残り一つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば「7↓7」の状態)のことである。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面50a内で多少揺れているように表示されていたり、拡大と縮小を繰り返すように表示されていたりしてもよい。このリーチ乱数は、0〜255までの範囲で値をとる。
また、変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数である。変動パターン乱数は、0〜99までの範囲で値をとる。また、ゲート13への通過に基づいて取得される乱数には、図51(B)に示す普通図柄乱数(当たり乱数)がある。普通図柄乱数は、電チュー12Dを開放させる補助遊技を行うか否かの抽選(普通図柄抽選)のための乱数である。普通図柄乱数は、0〜65535までの範囲で値をとる。
7.遊技状態の説明
次に、本形態のパチンコ遊技機PY1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機PY1の特図表示器81および普図表示器82には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能がある。特図表示器81の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(非高確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。すなわち、大当たりと判定される大当たり乱数の値が通常確率状態で用いる大当たり判定テーブルよりも多い大当たり判定テーブルを用いて、大当たり判定を行う(図52(A)参照)。つまり、特図表示器81の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特図表示器81による特別図柄の可変表示の表示結果(すなわち停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高くなる。
また、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)が、非時短状態よりも短くなっている。すなわち、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図53参照)。つまり、特図表示器81の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。
特図表示器81の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特図表示器81の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普図表示器82の確率変動機能および変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。よって、時短状態では、普通図柄抽選における当選確率が非時短状態よりも高くなっている。すなわち、当たりと判定される普通図柄乱数(当たり乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当たり判定テーブルよりも多い普通図柄当たり判定テーブルを用いて、当たり判定(普通図柄の判定)を行う(図52(C)参照)。つまり、普図表示器82の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普図表示器82による普通図柄の可変表示の表示結果が、普通当たり図柄となる確率が高くなる。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本形態では、普通図柄の変動時間は非時短状態では7秒であるが、時短状態では1秒である(図52(D)参照)。さらに時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放時間が、非時短状態よりも長くなっている(図54参照)。すなわち、電チュー12Dの開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における電チュー12Dの開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図54参照)。すなわち、電チュー12Dの開放回数増加機能が作動している。
普図表示器82の確率変動機能と変動時間短縮機能、および電チュー12Dの開放時間延長機能と開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、電チュー12Dが頻繁に開放され、第2始動口12へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー12Dにより第2始動口12への入賞をサポートする制御)が実行されている状態である。よって、高ベース状態を電サポ制御状態や入球容易状態ともいう。これに対して、低ベース状態を非電サポ制御状態や非入球容易状態ともいう。
高ベース状態は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普図表示器82の確率変動機能、普図表示器82の変動時間短縮機能、電チュー12Dの開放時間延長機能、および電チュー12Dの開放回数増加機能のうち一つ以上の機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも電チュー12Dが開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
本形態のパチンコ遊技機PY1では、確変大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、所定回数(本形態では10000回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。つまり本形態では、高確高ベース状態は実質的に次回の大当たり当選まで継続する。なお、高確高ベース状態の終了条件を、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることだけとしてもよい。
また、通常大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(本形態では100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、又は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。
なお、パチンコ遊技機PY1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」と称することとする。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特典遊技状態」と称することとする。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域6R(図5参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御により低ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されやすくなっており、第1始動口11への入賞よりも第2始動口12への入賞の方が容易となっているからである。そのため、普通図柄抽選の契機となるゲート13へ遊技球を通過させつつ、第2始動口12へ遊技球を入賞させるべく右打ちを行う。これにより左打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお本パチンコ遊技機PY1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技を行う。
これに対して、低ベース状態では、左打ちにより左遊技領域6L(図5参照)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー12Dが開放されにくくなっており、第2始動口12への入賞よりも第1始動口11への入賞の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口11へ遊技球を入賞させるべく左打ちを行う。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞を得ることができる。
8.パチンコ遊技機の制御動作
次に、図55〜図57に基づいて遊技制御用マイコン101(制御手段)の動作について説明し、図58及び図59に基づいて演出制御用マイコン121の動作について説明する。まず、遊技制御用マイコン101の動作について説明する。
[メイン側タイマ割り込み処理]遊技制御用マイコン101は、図55に示すメイン側タイマ割り込み処理を例えば4msecといった短時間毎に繰り返す。まず、遊技制御用マイコン101は、大当たり抽選に用いる大当たり乱数、大当たりの種別を決めるための当たり種別乱数、演出図柄変動演出においてリーチ状態とするか否か決めるためのリーチ乱数、変動パターンを決めるための変動パターン乱数、普通図柄抽選に用いる普通図柄乱数(当たり乱数)等を更新する乱数更新処理を行う(S101)。なお各乱数の少なくとも一部は、カウンタIC等からなる公知の乱数生成回路を利用して生成される所謂ハードウェア乱数であってもよい。全ての乱数をハードウェア乱数とする場合、ソフトウェアによる乱数の更新処理は必要ない。また乱数発生回路は、遊技制御用マイコン101に内蔵されていてもよい。
次に、遊技制御用マイコン101は、後述する入力処理を行う(S102)。続いて、遊技制御用マイコン101は、始動口センサ検出処理(S103)、特別動作処理(S104)、および普通動作処理(S105)を実行する。始動口センサ検出処理(S103)では、第1始動口センサ11a又は第2始動口センサ12aによる入賞検知があれば、入賞検知のあった始動口に対応する保留記憶が4個未満であることを条件に大当たり乱数等の乱数(大当たり乱数、当たり種別乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数(図51(A)参照))を取得する。また、ゲートセンサ13aによる通過検知があれば、普図保留が4個未満であることを条件に普通図柄乱数(図51(B)参照)を取得する。
特別動作処理(S104)では、始動口センサ検出処理(S103)にて取得した大当たり乱数等の乱数を所定の判定テーブル(図50,図52(A)(B),図53参照)を用いて判定する。そして、大当たり抽選の結果を示すための特別図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。この特別図柄の表示に際しては、特別図柄の変動表示の変動パターンの情報を含む変動開始コマンドを遊技用RAM104の所定の記憶領域にセットする。そして、大当たり乱数の判定の結果、大当たりに当選していた場合には、大当たりの種別に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図50参照)に従って大入賞口14を開放させる大当たり遊技(特別遊技)を行う。この大当たり遊技の実行に際しては、当選した大当たり図柄の種別の情報を含むオープニングコマンドを遊技用RAM104の所定の記憶領域にセットする。なお特別動作処理(S104)において、大当たり乱数等の乱数の記憶がない場合には、演出制御用マイコン121に客待ち演出を実行させるための客待ち待機コマンドをセットする。
普通動作処理(S105)では、始動口センサ検出処理(S103)にて取得した普通図柄乱数を所定の判定テーブル(図52(C)参照)を用いて判定する。そして、その判定結果を報知するための普通図柄の表示(変動表示と停止表示)を行う。普通図柄乱数の判定の結果、普通当たり図柄に当選していた場合には、遊技状態に応じた所定の開放パターン(開放時間や開放回数、図54参照)に従って電チュー12Dを開放させる補助遊技を行う。次に、遊技制御用マイコン101は、後述する出力処理(S106)を実行して、本処理を終える。
[入力処理]図56に示すように、入力処理(S102)ではまず、主にパチンコ遊技機PY1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ11a,第2始動口センサ12a、大入賞口センサ14a、一般入賞口センサ10a、排出口センサ30a、枠開放センサ2a(図47参照))が検知した検出信号を読み込む(S201)。そして、その検出信号が排出口センサ30aの検出に基づく信号(排出検知信号)であるか否かを判定する(S202)。
ステップS202にて、排出検知信号であると判定すれば(S202でYES)、排出球数(排出口33を通過した遊技球の数、即ち発射球数)をカウントするカウンタの値を「1」だけ加算する排出球数カウント処理(発射球数カウント処理)を実行して(S203)、ステップS204に進む。こうして、排出口センサ30aによる検出に基づいて、発射球数をカウントすることが可能である。但し本形態では、ステップS203の処理は、具体的に以下のようになっている。即ち、遊技状態毎にカウンタが区分けされていて、通常遊技状態であれば、通常排出球数カウンタの値を加算して、時短状態であれば、時短排出球数カウンタの値を加算して、大当たり遊技状態であれば、大当たり排出球数カウンタの値を加算する。こうして、遊技状態毎の発射球数(排出球数)をカウントしている。ステップS202にて、排出検知信号でないと判定すれば(S202でNO)、ステップS203をパスして、ステップS204に進む。
ステップS204では、ステップS201で読み込んだ検出信号が、賞球の払い出し(各種入賞口への入賞)に係る入賞検知信号であるか否かを判定する(S204)。入賞検知信号であれば(S204でYES)、遊技用ROM103に記憶されている賞球数テーブル(図示省略)を参照する。そして、賞球数をカウントするカウンタの値を、入賞口の種類に応じた賞球数の値だけ加算する賞球数カウント処理を実行する(S205)。但し本形態では、ステップS205の処理は、具体的に以下のようになっている。即ち、遊技状態毎にカウンタが区分けされていて、通常遊技状態であれば、通常賞球数カウンタの値を加算して、時短状態であれば、時短賞球数カウンタの値を加算して、大当たり遊技状態であれば、大当たり賞球数カウンタの値を加算する。こうして、遊技状態毎の賞球数をカウントしている。またこのステップS205においては、入賞口の種類に応じた賞球数を払い出すための賞球コマンドを遊技用RAM104の出力バッファにセットする。この賞球コマンドは、後述する出力処理(S106)により払出制御基板170に送信される。ステップS204にて、入賞検知信号でないと判定すれば(S204でNO)、ステップS205をパスして、ステップS206に進む。
ステップS206では、遊技機枠2が(内枠21が外枠22に対して)開放しているか否か、即ち枠開放センサ2aからON状態の検出信号を受信したか否かを判定する。受信していれば(S206でYES)、続いて、客待ち状態であるか否かを判定する(S207)。客待ち状態は、特別図柄の変動表示が実行されておらず、且つ大当たり遊技が実行されていない状態のことである。客待ち状態であれば(S207でYES)、ベース演算処理を実行する(S208)。
ベース演算処理(S208)では、通常ベース、時短ベース、大当たりベースを演算する。具体的には、通常賞球数カウンタの値を通常排出球数カウンタの値で除算して、通常ベースを演算する。また、時短賞球数カウンタの値を時短排出球数カウンタの値で除算して、時短ベースを演算する。また、大当たり賞球数カウンタの値を大当たり排出球数カウンタの値で除算して、大当たりベースを演算する。一方、ステップS206の判定結果がNOである場合、又はステップS207の判定結果がNOである場合には、ステップS208のベース演算処理を実行することなく、ステップS209に進む。
こうして本形態では、遊技機枠2が開放していて且つ客待ち状態であるという表示条件が成立する場合に限って、ベース演算処理(S208)を行う。これは以下の理由に基づく。即ち、パチンコ遊技機PY1の遊技制御用マイコン101には、処理能力に制限がある。そして、特別図柄の変動表示の実行中や大当たり遊技状態への制御中(遊技制御状態)では、客待ち状態に比べて、遊技制御用マイコン101にとって、負荷が大きい制御処理の実行中になる。従って、仮に遊技制御用マイコン101が特別図柄の変動表示に関わる制御処理(特定の制御処理)又は大当たり遊技状態の制御中での制御処理(特定の制御処理)に加えて、負荷が大きい除算の処理を行うベース演算処理(S208)まで実行することになると、過大な処理負担になる可能性がある。以上のことから、制御処理の負担が大きい遊技制御状態では、ベース演算処理(S208)を行わず、制御処理の負担が小さい客待ち状態では、ベース演算処理(S208)を行うことにより、遊技制御用マイコン101の制御処理の負担を分散させることが可能である。また後述するように、遊技機枠2が閉鎖している又は客待ち状態でない場合(表示条件が成立しない場合)には、7セグ表示器150にベースを表示しない。そのため、ベースを表示しないときにはベース演算処理(S208)を実行しないことで、無駄な制御処理を行わないようにしている。
ステップS209では、RAMクリアスイッチ193が操作されたか否かを判定する。操作されていなければ(S209でNO)、ステップS211に進む。一方、操作されていれば(S209でYES)、現時点での表示フラグの値を切替える(S210)。ここで表示フラグについて説明する。表示フラグは、通常ベースと時短ベースと大当たりベースのうちどのベースを表示するのかを示すものである。表示フラグの値が「1」である場合には、通常ベースを表示することを示している。表示フラグの値が「2」である場合には、時短ベースを表示することを示している。表示フラグの値が「3」である場合には、大当たりベースを表示することを示している。こうして、ステップS210の処理では、表示フラグの値が「1」であれば「2」に切替わり、表示フラグの値が「2」であれば「3」に切替わり、表示フラグの値が「3」であれば「1」に切替わるようになっている。
ステップS211では、その他の入力設定処理を実行して、本処理を終える。例えば磁気センサや衝撃センサ等の検出による不正検知信号を入力した場合には、その他の入力設定処理(S211)として不正報知を行うための処理を実行する。
[出力処理]図57に示すように、出力処理(S106)ではまず、遊技制御用マイコン101は、遊技機枠2が(内枠21が外枠22に対して)開放しているか否か、即ち枠開放センサ2aによる検出があるか否かを判定する(S301)。遊技機枠2が閉鎖している(S301でNO)、即ち枠開放センサ2aによる検出がなければ、遊技表示処理を実行して(S306)、ステップS307に進む。遊技表示処理(S306)は、遊技の進行に係る遊技情報(特別図柄や遊技状態等)を表示器類8に表示(変動表示や停止表示も含む)させるための処理である。
一方、遊技機枠2が開放していれば(S301でYES)、続いて、客待ち状態であるか否かを判定する(S302)。客待ち状態でなければ(S302でNO)、遊技中であることになり、遊技表示処理を実行して(S306)、ステップS307に進む。これに対して、客待ち状態であれば(S302でYES)、表示フラグの値を確認する(S303)。つまり、表示フラグの値が「1」又は「2」或いは「3」であるかを確認する。これにより、表示するベースが、通常ベース又は時短ベース或いは大当たりベースの何れであるかを判断する。
続いて、表示するベースが、有効値又は参考値のどちらであるかを判断する有効値判断処理を実行する(S304)。具体的には、電源が投入されてから現時点までの発射球数(通常発射球数と時短発射球数と大当たり発射球数の合計)が「100000」発以上であるという第1条件、又は電源が投入されてから現時点までに特別図柄の変動表示が実行された変動回数が「3000」(所定回転数)回以上であるという第2条件の何れかの条件が満たされていれば、ベースがある程度収束した値(有効値)と判断する。一方、上記した第1条件又は第2条件の何れも満たされていなければ、ベースは未だ収束していない値(参考値)と判断する。
そしてステップS305では、ダイナミック点灯制御によって、7セグ表示器150にベースを表示するためのベース表示処理を実行して、ステップS307に進む。こうして、ベース表示処理(S305)により、第1点灯領域151及び第2点灯領域152にて、ベースの値が2桁で表示される。また第3点灯領域153では、表示しているベースの値が、通常ベース又は時短ベース或いは大当たりベースの何れであるかが示される。また第4点灯領域154では、表示しているベースの値が有効値であるか又は参考値であるのかが示される(図17参照)。
ステップS307では、その他の出力設定処理として、遊技制御基板100の遊技用RAM104に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等を、演出制御基板120や払出制御基板170等に出力して、本処理を終える。
こうして本形態では、遊技機枠2が閉鎖していたり、特別図柄の変動表示や大当たり遊技の実行中であれば、遊技表示処理(S306)を実行する。一方、遊技機枠2が開放していて、特別図柄の変動表示及び大当たり遊技が実行されていなければ、ベース表示処理(S305)を実行する。言い換えると、7セグ表示器150にベースを表示させるための表示条件(以下、単に「表示条件」ともいう)を、遊技機枠2が開放していて且つ客待ち状態であることに制限している。このように表示条件を制限しているのは、以下の理由に基づく。
先ず、ベースを確認する人に信頼性のある情報としてのベースを確認させるべく、7セグ表示器150は遊技制御基板100に配されている(図15参照)。そのため、遊技機枠2を開放しなければ7セグ表示器150を視認できないことになる。従って、表示条件を、7セグ表示器150が視認できるようになる遊技機枠2の開放とするのは、好適である。言い換えれば、遊技機枠2が開放しているときには、基本的に遊技者による遊技が行われていないこととして、表示器類8に遊技情報(特別図柄等)を表示させなくても良いという点で好適である。
但し、遊技機枠2が開放された直後において、未だ特別図柄の変動表示が実行されていたり、遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球して特別図柄の変動表示が開始されてしまう場合はあり得る。この場合には、表示器類8に遊技情報を表示しなければならない。即ち、7セグ表示器150でベースを表示しないようにする必要がある。こうして、表示条件を遊技機枠2の開放中であることに加えて、客待ち状態であることに制限している。なお、ベースは遊技者に対して見せるものではなく、本パチンコ遊技機PY1に不正な改造が施されているか否かを検査する人に対して見せるものであり、基本的に検査時だけに表示されていれば十分である。従って、遊技中にベースを表示する必要はなく、表示条件を上記したように制限しても全く問題にならない。
以上の遊技制御用マイコン101における処理と並行して、演出制御用マイコン121は図58および図59に示す処理を行う。以下、演出制御用マイコン121の動作について説明する。
[サブ側タイマ割り込み処理]演出制御用マイコン121は、図58に示すようなサブ側タイマ割り込み処理を所定の短時間毎に繰り返す。サブ側タイマ割り込み処理ではまず、受信コマンド解析処理(S1001)を行う。
[受信コマンド解析処理]図59に示すように受信コマンド解析処理(S1001)では、演出制御用マイコン121はまず、遊技制御用マイコン101から変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する(S1101)。受信していなければ、ステップS1104に進むが、受信していれば、変動演出パターン選択処理(S1102)を行う。
変動演出パターン選択処理(S1102)では、変動演出パターン決定用乱数を取得するとともに、変動開始コマンドの解析結果等に基づいて一つのテーブルを選択し、その選択したテーブルを用いて、取得した変動演出パターン決定用乱数を判定することにより、変動演出パターンを選択する。なお、選択した変動演出パターンを示すデータは演出用RAM124の所定の記憶領域に格納される。この変動演出パターンの選択により、変動演出中における発光演出や可動体駆動演出(可動演出)の実行の有無やそのタイミングといった詳細までを含めて演出の内容が決定される。
なお発光演出には、盤ランプ54を発光させる演出や、枠ランプ(右下枠ランプ234、右中枠ランプ222、右上枠ランプ578、左下枠ランプ232、左中枠ランプ212、左上枠ランプ528、第1中央枠ランプ428、第2中央枠ランプ448、固定部用LED317、可動部用LED271)を発光させる演出がある。また可動体駆動演出には、盤可動体55kを動作させる演出や、枠可動体(昇降ユニット300、中央上部ユニット400、左上部ユニット500、右上部ユニット550)を動作させる演出がある。
次に演出制御用マイコン121は、ステップS1102で選択した変動演出パターンで変動演出を開始させるための変動演出開始コマンドを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする(S1103)。そしてステップS1104に進む。
ステップS1104では演出制御用マイコン121は、遊技制御用マイコン101からオープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。受信していなければ、ステップS1107に進むが、受信していれば、大当たり演出パターン選択処理(S1105)を行う。
大当たり演出パターン選択処理(S1105)では、オープニングコマンドの解析結果に基づいて、大当たり遊技中に実行する大当たり演出の演出パターン(大当たり演出パターン)を選択する。なお、ここで選択した大当たり演出パターンを示すデータは演出用RAM124の所定の記憶領域に格納される。この大当たり演出パターンの選択により、大当たり遊技中における発光演出や可動体駆動演出の実行の有無やそのタイミングといった詳細までを含めて演出の内容が決定される。
次に演出制御用マイコン121は、ステップS1105で選択した大当たり演出パターンで大当たり演出を開始させるための大当たり演出開始コマンドを、演出用RAM124の所定の記憶領域にセットする(S1106)。その後、その他の処理として他の受信コマンドに基づく処理を行って(S1107)、受信コマンド解析処理を終える。
図58に戻り、演出制御用マイコン121は、受信コマンド解析処理(S1001)に続いてコマンド送信処理(S1002)を行う。コマンド送信処理(S1002)では、受信コマンド解析処理でセットした各種コマンドを画像制御基板140に送信する。コマンド送信処理が実行されると、コマンドを受信した画像制御基板140は、画像表示装置50を用いて各種の演出(変動演出や大当たり演出、客待ち演出など)を実行する。例えば、ステップS1103でセットされた変動演出開始コマンドを受信した画像制御基板140は、変動演出開始コマンドに指定された内容の変動演出を実行する。
続いて演出制御用マイコン121は、音声処理(S1003)を行う。音声処理(S1003)では、受信コマンド解析処理で選択した演出パターンの演出に合うタイミングでスピーカ600から音声等を出力させるべく、音データ(スピーカ600からの音声や効果音等の出力を制御するデータ)を作成したり、音声制御基板161に出力したりする。
特に本形態では、上側装飾ユニット200を変形させる場合、特定の効果音(上述した第1の効果音や第2の効果音)をスピーカ600から出力する。
続いて演出制御用マイコン121は、ランプ処理(S1005)を行う。ランプ処理(S1005)では、受信コマンド解析処理で選択した演出パターンの演出に合うタイミングで盤ランプ54や、各種の枠ランプ(右下枠ランプ234、右中枠ランプ222、右上枠ランプ578、左下枠ランプ232、左中枠ランプ212、左上枠ランプ528、第1中央枠ランプ428、第2中央枠ランプ448、固定部用LED317、可動部用LED271)を発光させるべく、ランプ駆動データ(盤ランプ54や枠ランプの発光を制御するデータ)を作成したり、サブドライブ基板162に出力したりする。
特に本形態では、上側装飾ユニット200を初期状態から中間状態に変形させる場合、発光表示部312の固定部用LED317を青色または赤色で発光させる。また、上側装飾ユニット200を中間状態から最終状態に変形させる場合、第2可動装飾体250の可動部用LED271を所定の発光態様(上述した第1発光態様あるいは第2発光態様)で発光させる。また、左上部ユニット500および右上部ユニット550を閉塞状態から開放状態に変形させた場合には、左上部ユニット500の左上枠ランプ528と右上部ユニット550の右上枠ランプ578を特定の発光態様(閉塞状態のときとは異なる発光色)で発光させる。また、回転体401に反転動作とキメ動作を行わせた場合には、第2中央枠ランプ448を特定の発光態様(虹色)で発光させる。なお、上側装飾ユニット200が初期状態にある場合にも、回転体401の第1中央枠ランプ428や、左上部ユニット500の左上枠ランプ528、右上部ユニット550の右上枠ランプ578、左中枠ランプ212、右中枠ランプ222、左下枠ランプ232、右下枠ランプ234といった各種の枠ランプを、所定の発光態様(例えば単色)で発光させる。上述したランプの発光態様は適宜変更可能である。
続いて演出制御用マイコン121は、可動体処理(S1006)を行う。可動体処理(S1006)では、受信コマンド解析処理で選択した演出パターンの演出に合うタイミングで盤可動体55kや、各種の枠可動体(昇降ユニット300、中央上部ユニット400、左上部ユニット500、右上部ユニット550)を駆動させるべく、可動体駆動データ(盤可動体55kや枠可動体の動作を制御するデータ)を作成したり、サブドライブ基板162に出力したりする。
具体的には、盤可動体55kの出現タイミングであれば、盤可動体55kを待機位置から動作位置に移動させるための可動体駆動データ(出現駆動データ)をサブドライブ基板162に出力し、盤可動体55kの復帰タイミングであれば、盤可動体55kを動作位置から待機位置に移動させるための可動体駆動データ(復帰駆動データ)をサブドライブ基板162に出力する。これにより、所定の盤可動体駆動演出が実行される。
また、上側装飾ユニット200を初期状態から中間状態に変形させる場合、中間状態から最終状態に変形させる場合、逆に初期状態に戻す場合等には、各種の動作に応じた可動体駆動データ(昇降モータ351を駆動させるためのデータ)をサブドライブ基板162に出力する。
また、左上部ユニット500や右上部ユニット550を閉塞状態から開放状態に変形させる場合、逆に開放状態から閉塞状態に戻す場合等には、各種の動作に応じた可動体駆動データ(左上部モータ531や右上部モータ581を駆動させるためのデータ)をサブドライブ基板162に出力する。
また、回転体401に前後回転動作(反転動作)を行わせ、裏側レンズ部431に左右回転動作(キメ動作)を行わせる場合、逆に回転体401を表側装飾部410が前方を向いている状態に戻す場合等には、各種の動作に応じた可動体駆動データ(第1中央上部モータ461や第2中央上部モータ494を駆動させるためのデータ)をサブドライブ基板162に出力する。また、回転体401に上述した第2動作パターン(図27)の動作(煽り動作)を行わせる場合、その動作に応じた可動体駆動データ(第1中央上部モータ461を駆動させるためのデータ)をサブドライブ基板162に出力する。
なお本形態では、1回の変動演出中に、上側装飾ユニット200を初期状態から中間状態に変形させる第1動作、中間状態から最終状態に変形させる第2動作、最終状態において左上部ユニット500および右上部ユニット550を閉塞状態から開放状態に変形させる第3動作、回転体401に反転動作とキメ動作を行わせる第4動作を行うことがある。例えば、第1動作はSPリーチの発展前に行われ、第2動作はSPリーチの発展時に行われ、第3動作はSPリーチの中盤で所謂チャンスアップとして行われ、第4動作はSPリーチの終盤(例えば味方キャラクタと敵キャラクタがバトルをするバトル演出のSPリーチでは勝敗の分岐点で勝利に分岐したタイミング、つまり大当たり当選報知のタイミング)で行われる。これによれば、上側装飾ユニット200が変形するほど大当たり当選に期待が持てるようになるため、遊技興趣を向上可能である。
なおSPリーチ(スーパーリーチ)とは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、ノーマルリーチよりも高い大当たり当選期待度を示すリーチ演出である(図53参照)。本形態では、SPリーチはノーマルリーチを経て発展的に実行される。また本形態では、回転体401の煽り動作を、1回の変動演出中における第1動作の前や、第1動作と第2動作の間や、第2動作と第3動作の間にチャンスアップとして行うことがある。
上側装飾ユニット200の初期状態から中間状態への変形タイミング、中間状態から最終状態への変形タイミング、最終状態から中間状態への復帰タイミング、中間状態から初期状態への復帰タイミング、中間状態を維持する期間、最終状態を維持する期間は、適宜変更可能である。また、左上部ユニット500の閉塞状態から開放状態への開放タイミング、開放状態から閉塞状態への閉塞タイミング、開放状態を維持する期間、右上部ユニット550の閉塞状態から開放状態への開放タイミング、開放状態から閉塞状態への閉塞タイミング、開放状態を維持する期間は、適宜変更可能である。また、回転体401の反転動作およびキメ動作の実行タイミング、煽り動作の実行タイミングは、適宜変更可能である。
具体的には例えば、昇降ユニット300、左上部ユニット500、右上部ユニット550、中央上部ユニット400の各部を、SPリーチの発展時に動作させたり、大当たり当選報知時に動作させたり、高確率状態への移行確定を報知するために動作させたりすることができる。また、昇降ユニット300、左上部ユニット500、右上部ユニット550、中央上部ユニット400を、大当たり中は変形後の状態で維持させたり、高確率状態中は変形後の状態で維持させたりすることができる。
また、入力部40k(演出ボタン)を所定の操作方法(一発押しや連打、長押し等)で遊技者に押させるスイッチ演出として、枠可動体を用いた可動体駆動演出や枠ランプを用いた発光演出を行ってもよい。あるいは、客待ち演出として、枠可動体を用いた可動体駆動演出や枠ランプを用いた発光演出を行ってもよい。
また例えば、大当たり変動(大当たり当選に基づく変動)において、上側装飾ユニット200を初期状態にしたまま、左上部ユニット500および右上部ユニット550を開放状態に制御し、さらに回転体401に反転動作とキメ動作とを行わせてもよい。この場合、その後の大当たり遊技において、左上部ユニット500および右上部ユニット550を開放状態にしたまま上側装飾ユニット200を中間状態に制御し、さらにその後に高確率状態に移行した場合に、上側装飾ユニット200を最終状態に制御してもよい。このように構成すると、大当たり変動中、大当たり遊技中、高確率状態中と遊技が進行するにつれて、遊技機枠2(前扉23)が上に伸び上がっていくという斬新な見た目で興趣を向上可能である。なお、大当たり遊技後に高確率状態に移行しない場合(低確高ベース状態に移行する場合)は、上側装飾ユニット200を中間状態のままとしてもよいし、初期状態に戻してもよい。回転体401は、少なくとも大当たり遊技が終了するまでには、表側装飾部410が正面を向いている状態に戻しておくとよい。次の大当たり当選報知として回転体401を動作させることができるからである。
また、大当たり変動において上側装飾ユニット200を最終状態まで変形させた場合、その後の大当たり遊技中や高確率状態(あるいは高ベース状態)中まで上側装飾ユニット200が最終状態を維持するようにしてもよい。このように構成すれば遊技者にとって有利な状態である場合は、遊技機枠2(前扉23)が伸びた状態に維持されることとなり、遊技者の高揚感を持続させ易くなるとともに、ホール来店者の注目を集め易くなる。
9.本形態の効果等
〈A〉以上詳細に説明したように本形態のパチンコ遊技機PY1では、前扉23の上下方向の長さが変化可能であるため(図3、図19、図20)、前扉23の動作によって遊技興趣を高め得る。特に本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が初期位置から中間位置、中間位置から最終位置と2段階上方に移動できるため、前扉23が上方に伸びている印象をより強く遊技者に与えることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330の左右方向の幅W1(図19)は、窓部23mの幅W3よりも長いため、前扉23の左右方向の幅感が維持されたまま、前扉23が上方に伸びている見た目となる。よって、遊技者に斬新な印象を与えることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、上下方向に移動可能な第1可動装飾体330に、さらに左側可動体510や右側可動体560、中央上部ユニット400といった可動物が設けられているため、上側装飾ユニット200の変形バリエーションを多様化でき、上側装飾ユニット200を用いた演出の演出効果を一層高めることが可能である(図20、図22、図24、図25)。
〈B〉また本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が移動することで、右側装飾部700(右上装飾部575、右中装飾部221および右下装飾部233)のうちの右側可動装飾部(右上装飾部575)が、右側固定装飾部704(右中装飾部221および右下装飾部233)を残して移動し、左側装飾部705(左上装飾部525、左中装飾部211および左下装飾部231)のうちの左側可動装飾部(左上装飾部525)が、左側固定装飾部709(左中装飾部211および左下装飾部231)を残して移動する。これにより、前扉23を装飾している装飾部(右側装飾部および左側装飾部)のデザインが崩れる。よって、前扉23の一部がずれたような斬新な印象を遊技者に与え(図21)、遊技興趣を高めることが可能である。
特に本形態のパチンコ遊技機PY1では、前扉23を上下方向に沿って装飾している左側装飾部705および右側装飾部700の一部(左上装飾部525および右上装飾部575)が、前方にも移動するため(図21)、前扉23の一部がずれる感じを遊技者に与え易くなっている。また本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が初期位置から中間位置へ、中間位置から最終位置へと段階的に移動するため、前扉23の一部がずれる感じを一層大きく遊技者に与えることが可能となっている。また本形態のパチンコ遊技機PY1では、発光箇所である左側装飾部705や右側装飾部700がずれるため、斬新な前扉23の変形演出となっている。
〈C〉また本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が初期位置から中間位置まで移動する間は、第2可動装飾体250は第1可動装飾体330に追従し、第1可動装飾体330が中間位置から最終位置まで移動するときは、第2可動装飾体250が追従しない(図3、図19、図20)。よって、第2可動装飾体250の出現に面白みが出るため、遊技興趣を向上可能である。特に本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が最終位置に至ることで第2可動装飾体250の装飾発光部265、仕切発光部267が視認可能となり(図45)、これらの部分による演出効果が発揮されるため、遊技興趣を一層向上可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が中間位置から最終位置に至ることで、第2可動装飾体250が固定装飾体310側に近づくため(図32〜図34)、第1可動装飾体330、第2可動装飾体250、及び固定装飾体310が一体感のあるものとなり、上側装飾ユニット200による演出の演出効果を高め得る。
〈D〉また本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が最終位置にある間に、いたずら等により上側装飾ユニット200の窪み部393に遊技球が置かれても(図35)、第1可動装飾体330が初期位置に移動する際に、特殊ギア355(延設部360)が動いて窪み部393から遊技球を逃がす(図36)。そして、窪み部393からこぼれた遊技球は第1傾斜面202aおよび第2傾斜面202bを転がって上側装飾ユニット200の外に排出される(図37)。よって、上側装飾ユニット200の内部に遊技球が溜まってしまい、第1可動装飾体330の動作に不具合が出る等の事態を防止可能である。
〈E〉また本形態のパチンコ遊技機PY1では、前扉23の上部に設けられた比較的幅広の第1可動装飾体330が初期位置から前側に移動しようとした場合には、掛止部340が規制部391にひっかかるようになっている(図27)。よって、第1可動装飾体330の予定外の移動(特に本形態では落下)によるケガ等の発生や、第1可動装飾体330自体、あるいはその周辺の部材の破損、損傷を防止可能である。
特に本形態のパチンコ遊技機PY1では、初期位置から最終位置まで変位可能な第1可動装飾体330に、左側可動体510、右側可動体560、中央上部ユニット400といった可動物が搭載されている。よって、第1可動装飾体330の演出効果を高めつつも、可動物(左側可動体510、右側可動体560、中央上部ユニット400)を搭載したことで重くなった第1可動装飾体330の落下を防止可能である。
〈F〉また本形態のパチンコ遊技機PY1では、スピーカ600の近傍にある第1可動装飾体330の変形時に特定の音(効果音)を出力することで、遊技興趣を向上可能である。特に本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が初期状態から中間状態、中間状態から最終状態と変形していくことで、スピーカ600の前方の空間が開けることになる(図31、図43〜図45)。そのため、第1可動装飾体330の変形時に出力される効果音が、第1可動装飾体330の変形前に出力されていた音よりも聞こえやすい音となる。よって、第1可動装飾体330の変形と音響品質の向上とによって上側装飾ユニット200の変形演出の演出効果を高める(演出の壮大さを高める)ことが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330を有する上側装飾ユニット200にスピーカ600が内蔵されている(つまり、動作する部分の近くに音の出力源がある)。そのため、スピーカ600から出力される音を、第1可動装飾体330の動作と関連付け易くすることが可能である。よって、第1可動装飾体330の動作時の遊技興趣を一層向上可能である。また、第1可動装飾体330の近くにスピーカ600があるため、第1可動装飾体330の動作がスピーカ600から出力される音の響き方に影響を与え易くなっている。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、スピーカ600が前扉23の上部に下向きに取付けられているため(図41、図43)、窓部23mの前方に頭を位置させている遊技者に対して、頭上から降り注ぐように音が出力されることとなり、音による興趣向上を見込める。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、スピーカ600よりも前方に位置する第1可動装飾体330がさらに前方に移動すること(図21)、第1可動装飾体330がスピーカ600よりも上方に移動すること、左側可動体510及び右側可動体560の動作によって第1可動装飾体330の左右方向の幅が広がること(図46)等によって、スピーカ600から出力される音の反響の状態が変わり、音の聞こえ方が変わることに期待できる。よって、音による演出効果の向上を見込める。特に図46に示す状態では、遊技者の頭上に半ドーム形状(ドームを縦に半分に割ったような形状)の覆いが形成されたようになるので、音の反響の状態が変わり、音響品質の向上を見込める。
〈G〉また本形態のパチンコ遊技機PY1では、可動装飾体(第1可動装飾体330及び第2可動装飾体250)が移動することで発光表示部312が出現するため(図44)、上側装飾ユニット200を利用した斬新な発光演出が可能となり、発光演出による興趣向上を見込める。また本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330にも表側レンズ部411や左上装飾部525、右上装飾部575といった発光箇所があり、これらの発光箇所は、第1可動装飾体330が初期位置にある場合に発光され、これらの発光箇所と発光表示部312とが、第1可動装飾体330が中間位置にある場合に発光される。よって、第1可動装飾体330の移動の前後で、発光箇所が増えることになるため、発光演出の派手さが変化することとなり、さらなる興趣向上を見込める。
さらに本形態のパチンコ遊技機PY1では、第1可動装飾体330が中間位置から最終位置に移動すると、第2可動装飾体250の装飾発光部265および仕切発光部267が出現する(図45)。よって、第1可動装飾体330が初期位置、中間位置、最終位置と移動する度に、発光箇所が増えていく斬新な発光演出が可能となり、さらなる興趣向上を見込める。加えて本形態のパチンコ遊技機PY1では、左側可動体510及び右側可動体560を開放状態にすることで左鏡面部527、右鏡面部577、中央鏡面部599が露出し(図46)、光を反射するようになるため、一層明るくなり、発光演出の演出効果を高めることが可能である。
〈H〉また本形態のパチンコ遊技機PY1では、内枠21に設けられている排出経路部25は、各種入賞口に入賞した遊技球とアウト口19を通過した遊技球とを、下流側排出路Q2により1球ずつ流下させることが可能である(図13(A)(B)参照)。そして、排出口センサ30aが、下流側排出路Q2を通過する遊技球を1球ずつ検出することが可能である。こうして、排出口センサ30aによって、精度良く且つ簡易的な方法で、遊技領域6を流下した全ての遊技球の数(発射球数)を検出することが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、図13(A)に示すように、排出経路部25において段部28cを境に、遊技球を1球ずつ通過させることが可能である。こうして、遊技球を1球ずつしか通過させない部位を積極的に作ることで、意図しないで遊技球が詰まって、完全に流下しなくなる重度の不具合を生じ難くすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、排出経路部25の上壁部28に設けられた段部28cにより、図13(A)に示すように、下側の遊技球J1と上側の遊技球J2とが上下に重なるように詰まった場合、詰まった下側の遊技球J1に対して、図13(B)に示すように、後から流下した遊技球J3が当接する。これにより、下側の遊技球J1と上側の遊技球J2との重なりを崩すことが可能であり、段部28cにて遊技球を1球ずつ通過させることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、上流側排出路Q1に設けられている前側蛇行壁部26a及び後側蛇行壁部27aにより、流下する遊技球の速度を低減させると共に、動きを均すことが可能である。これにより、排出経路部25での球詰まりを生じ難くすることが可能である。
また本形態のパチンコ遊技機PY1では、遊技制御用マイコン101は、各種入賞口のセンサ(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、大入賞口センサ14a、一般入賞口センサ10a,入賞球検出手段)による検出信号と、排出口センサ30aによる検出信号(排出検知信号)とに基づいて、ベースを演算することが可能である。そして図14に示すように、遊技制御基板100には、7セグ表示器150が取付けられている。これにより、遊技制御用マイコン101は、7セグ表示器150にて、ベース(通常ベース、時短ベース、大当たりベース)を表示することが可能である。よって、ベースの値を検査(確認)する人は、ベースの値が予め定められた範囲内であるか否かを逐次確認することが可能である。
10.変更例
以下、変更例について説明する。なお、変更例の説明において、上記形態のパチンコ遊技機PY1と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。勿論、変更例に係る構成同士を適宜組み合わせて構成してもよい。また、上記形態および下記変更例中の技術的特徴は、本明細書において必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
<第2形態>
第2形態のパチンコ遊技機PY1について、上記形態(第1形態)のパチンコ遊技機PY1との比較を踏まえつつ、説明する。第1形態では、発射球数を検出するために、既存の内枠に対して、遊技球が1球ずつしか通過しない下流側排出路Q2(図13(A)参照)を形成して、その下流側排出路Q2に排出口センサ30aを設けるようにした。しかしながら、発射球数を検出可能にするための第1形態の方法(構成)では、既存の内枠に対して、下流側排出路Q2の形成及び排出口センサ30aの組み込みを強いるため、設計変更による負担が大きい。
そこで第2形態では、設計変更の負担を小さくしつつ、発射球数が検出できるように、以下のように構成されている。図60は、第2形態の内枠21Aの背面側(後方側)を示す斜視図である。図60に示すように、内枠21Aの背面側では、裏ケース21kが配されていて、裏ケース21kよりも下方に、払出基板ケース171が配されている。なお裏ケース21kの下側の前方には、遊技制御基板100と、7セグ表示器150が配されている(図14参照)。第2形態では、内枠21Aに対して、払出基板ケース171よりも下方に外付けユニット90が取付けられている点に特徴がある。
図61は、図60に示す内枠21Aの下側を拡大した斜視図である。図62は、図60に示す内枠21Aから外付けユニット90を取外した状態を示す分解斜視図である。図61及び図62から分かるように、外付けユニット90は、内枠21Aの背面側の下端部にて、着脱可能になっている。なお図61に示すように、裏ケース21kの左下部21k1よりも前方には、当該裏ケース21kの内部と上下方向に連通する連通空間SP1が形成されている。
図63は、図62に示す内枠21A(外付けユニット90が取外されている内枠21A)を下方から見た斜視図である。図63に示すように、内枠21Aの底部21mには、排出口33Aが形成されている。排出口33A(排出部)は、上下方向に延びる貫通孔であって、流下する遊技球を遊技機枠2(内枠21A)外へ排出するものである。ここで図64は、内枠21Aの排出経路部25Aを示す断面図である。
図64に示すように、第2形態の排出経路部25Aは、各種入賞口に入賞した遊技球とアウト口19を通過した遊技球とを、内枠21A外へ排出するまでの経路である。従って、第1形態で説明したように、遊技領域6に打込まれた遊技球は、各入賞口に入賞する又はアウト口19に進入した後に、内枠本体21aの下側部21f(図9参照)の内部にて、落下進入部21g(図9参照)、受け部21h、流入口21jを通って、全て排出経路部25Aに向かうことになる。そして、排出経路部25Aを流下する遊技球は、排出経路部25Aの下端にある排出口33Aから、内枠21A外へ排出される。
ここで第2形態の排出経路部25Aでは、第1形態の排出経路部25(図13(A)参照)と異なり、遊技球を1球ずつ流下させる下流側排出路Q2及び段部28c等が設けられていない。排出経路部25Aでは、図示しない前壁部と後壁部との前後方向の距離が、遊技球の直径の2倍の長さ(22mm)よりも小さく、遊技球が前後方向において2つ並ばないようになっている。その一方で、図64に示す一方側壁部28Aと他方側壁部29Aとの間の上下方向の距離H3、及び左右方向の距離H4は、遊技球の直径の2倍の長さ(22mm)よりも大きく、且つ遊技球の直径の3倍の長さ(33mm)よりも小さい。
こうして第2形態の排出経路部25Aは、遊技球を2球並べた状態で流下可能な2条で構成されている。つまり、第2形態の排出口33Aは、遊技球を左右方向に2球並べて同時に排出可能である(図63参照)。なお第2形態の排出経路部25A(内枠21A)では、第1形態のように、発射球数を検出するためのセンサ(排出口センサ30a)が設けられていない。
以上、第2形態の排出経路部25Aは、既存の構成から何ら変更されていないものである。これに対して、第1形態の排出経路部は、既存の構成(排出経路部25A)に対して、下流側排出路Q2及び段部28c等を新たに設けたものである。要するに、第2形態の内枠21Aは、既存の構成から何ら変更されていないものであるのに対して、第1形態の内枠21は、下流側排出路Q2、段部28c、排出口センサ30a等による設計変更が施されたものである。
次に、第2形態の特徴である外付けユニット90について説明する。外付けユニット90(着脱ユニット)は、図61及び図62に示すように、内枠21Aの背面側の下端部に露出した状態で取付けられている。つまり外付けユニット90は、内枠21A(遊技機枠2)よりも外側にて独立して配されている。よって、外付けユニット90の着脱を行う際には、その他の部品を取付けたり、取外す必要がないため、容易に行うことが可能である。外付けユニット90は、図65に示すように、3分割可能な構造であり、ユニット本体91と、連結部材92と、支持ガイド93とを備えている。なお外付けユニット90は、制御基板を備えておらず、遊技の進行や演出に何ら関係のないユニットであると言える。
ユニット本体91は、図65に示すように、左右方向に長いものであり、左右方向の中央に後方へ突出する凸部91aを有している。ユニット本体91は、左端部91b及び右端部91cにて、取付ビスBS1,BS2を介して、内枠21Aの背面側の下端部に取付けられている(図61参照)。
連結部材92は、図65に示すように、左右方向に長いものであり、左右両端部と左右方向の中央部にて、連結ビスBS4,BS5,BS6を介して、ユニット本体91の凸部91aに取付けられている。この連結部材92の左方側には、上方に起立した起立部92aが設けられている。起立部92aは、取付ビスBS3(図61参照)を介して、内枠21Aの背面側の下端部に取付けられている。こうして外付けユニット90は、3つの取付ビスBS1,BS2,BS3を用いて、内枠21Aに着脱可能になっている。
支持ガイド93(支持部材)は、図65に示すように、上下方向に長いものであり、円筒状の取付部93aと、取付部93aから上方に延びるガイド部93bとを有している。この支持ガイド93は、取付部93aにて支持ビスBS7を用いて、連結部材92の起立部92aに設けられた円筒部92bに取付けられている。ここで支持ビスB7の締結を緩めれば、支持ガイド93を図65に示す矢印の方向に回転させることが可能であり、ガイド部93bが延びる方向を上方以外に変更することが可能である。ガイド部93bは、後述するハーネスHN1,HN2を組付けて、ハーネスHN1,HN2が上方に延びるようにガイド(支持)するものである。
この外付けユニット90では、ユニット本体91と連結部材92とが連結している状態において、図66(A)に示すように、連通部94が設けられている。連通部94は、外付けユニット90が内枠21Aの背面側の下端部に取付けられている状態で、内枠21Aの底部21mの排出口33A(図63参照)と上下方向に連通するものである。つまり連通部94は、平面視において、排出口33Aの大きさと略一致するように設けられている。従って、排出口33Aから内枠21A(遊技機枠2)外へ排出された遊技球は、外付けユニット90の連通部94に流入する。そして、連通部94の上端から流入した遊技球は、連通部94の下端から外付けユニット90外へ、即ちパチンコ遊技機PY1外へ排出されることになる。
連通部94は、図65及び図66(A)に示すように、上下方向に貫通している貫通部分であり、前後方向よりも左右方向に長く形成されている。連通部94の左右方向の中央には、区画壁94aが形成されている。この区画壁94aにより、連通部94の左側に左側連通口94b(分配流路部)が設けられ、連通部94の右側に右側連通口94c(分配流路部)が設けられている。区画壁94aは、連通部94へ流入する遊技球を左側連通口94b又は右側連通口94cに振り分け易くするために、上側が凸状の略三角柱形状になっている。
左側連通口94b及び右側連通口94cは、それぞれ1球ずつ遊技球を流下させて、外付けユニット90外(パチンコ遊技機PY1)外へ遊技球を排出させるものである。つまり、左側連通口94bと右側連通口94cとは、それぞれ遊技球を1球ずつ流下(排出)させる断面形状(断面積)になっていて、2球以上の遊技球を同時に排出できないようになっている。
図66(A)に示すように、左側連通口94bには、左側連通口センサ95が配されている。左側連通口センサ95(排出球検出手段)は、左側連通口94bを流下する遊技球を検出可能なものである。また右側連通口94cには、右側連通口センサ96が配されている。右側連通口センサ96(排出球検出手段)は、右側連通口94cを流下する遊技球を検出可能なものである。左側連通口センサ95と右側連通口センサ96は、電磁式のスイッチである近接スイッチで構成されている。具体的に、左側連通口センサ95と右側連通口センサ96は、高周波発振回路を有し、高周波発振回路の検出コイルのインピーダンスの変化によって金属体(遊技球)を検出するものである。なお左側連通口センサ95と右側連通口センサ96は、電磁式のスイッチである近接スイッチに限られるものではなく、光学式のフォトセンサや、機械式のスイッチ(マイクロスイッチ)等であっても良い。
上述したように、第2形態の排出口33A(図63参照)から遊技球が排出されると、その遊技球は外付けユニット90の連通部94の上側に流入する。このとき、連通部94の上側に流入した遊技球は、区画壁94aによって、左側連通口94b又は右側連通口94cの何れかに振り分けられる(分配される)。その後、遊技球が左側連通口94bに振り分けられれば、その遊技球は、左側連通口センサ95に検出される。この場合、検出された遊技球は、左側連通口94bの下側から外付けユニット90(パチンコ遊技機PY1)外へ排出される。一方、遊技球が右側連通口94cに振り分けられれば、その遊技球は、右側連通口センサ96に検出される。この場合、検出された遊技球は、右側連通口94cの下側から外付けユニット90(パチンコ遊技機PY1)外へ排出される。
なお第2形態の排出口33A(図63参照)では、遊技球が左右方向に2球並んで排出される場合がある。この場合には、左側に配されている遊技球は、左側連通口94bに流入し、右側に配されている遊技球は、右側連通口94cに流入する。そして、各遊技球は、左側連通口センサ95と右側連通口センサ96とにそれぞれ検出されるようになっている。
図66(A)(B)に示すように、左側連通口センサ95には、ハーネスHN1の下端部が接続されていて、右側連通口センサ96には、ハーネスH2の下端部が接続されている。ハーネスH1は、左側連通口センサ95による検出信号を送信するものであり、ハーネスHN2は、右側連通口センサ96による検出信号を送信するものである。ハーネスHN1,HN2は、主に上下方向に延びていて、ハーネスHN1,HN2の上側は、図61に示す連通空間SP1を通して裏ケース21kの内部に挿入されている。そして、ハーネスHN1,HN2の上端部は、それぞれ遊技制御基板100(制御基板)に接続されている。
こうして、左側連通口センサ95による検出信号及び右側連通口センサ96による検出信号は、それぞれハーネスHN1,HN2を介して遊技制御基板100に入力される。これにより、上記形態(第1形態)で説明したように、遊技制御基板100(遊技制御用マイコン101)は、排出球数(発射球数)をカウントして(図56に示すステップS203参照)、7セグ表示器150にてベースを表示することが可能である(図57に示すステップS305参照)。なおベースを演算する条件及びベースを表示する条件は、上記形態と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図66(A)(B)に示すように、ハーネスHN1,HN2は、支持ガイド93のガイド部93bに結束バンドを介して支持されている。これにより、ハーネスHN1,HN2は、上下方向に延びる姿勢、つまり左側連通口センサ95及び右側連通口センサ96から遊技制御基板100の方へ延びる姿勢が保たれる。その結果、ハーネスHN1,HN2の上端部を遊技制御基板100に着脱し易くすることが可能である。
上述したように支持ガイド93は、外付けユニット90の連結部材92に対して着脱可能なものである。そのため、支持ガイド93は、長さが異なるその他の支持ガイドに容易に交換可能である。よって例えば、左側連通口センサ95及び右側連通口センサ96から遊技制御基板100までの距離が比較的長い場合には、長い支持ガイド93を連結部材92に取付ける。一方、左側連通口センサ95及び右側連通口センサ96から遊技制御基板100までの距離が比較的短い場合には、長い支持ガイド93を連結部材92に取付ける。
こうして、パチンコ遊技機PY1の機種に応じて、遊技制御基板100の配置が変わっても、最適な長さの支持ガイド93を連結部材92に取付けることで、ハーネスHN1,HN2の組付け性を常に良好に保つことが可能である。更に、上述したように、図61に示す支持ビスBS7の締結を緩めれば、支持ガイド93のガイド部93bが延びる方向を上方以外に調整することが可能である。よって、支持ガイド93の長さの調整だけでなく、ガイド部93bが延びる方向の調整により、ハーネスHN1,HN2の組付け性を最適にすることが可能である。
以上、第2形態のパチンコ遊技機PY1によれば、図60に示すように、内枠21Aの背面側の下端部に外付けユニット90を取付けると、遊技領域6を流下した全ての遊技球が、内枠21Aの排出口33A(図63参照)を介して、外付けユニット90の連通部94に流入する。そして、連通部94に流入した遊技球は、左側連通口94b又は右側連通口94cを流下して、外付けユニット90外(パチンコ遊技機PY1)外へ排出される。このとき、左側連通口センサ95又は右側連通口センサ96により、左側連通口94b又は右側連通口94cを流下する遊技球を検出することが可能である。こうして、既存の遊技機枠2(内枠21A)に対して、外付けユニット90を取付けるという簡易的な方法で、発射球数を検出することが可能なパチンコ遊技機PY1にすることが可能である。
つまり第2形態では、第1形態と異なり、内枠21A自体に、下流側排出路Q2が設けられておらず、且つ排出口センサ30aが組み込まれているわけではない。従って、既存の遊技機枠2(内枠21A)をそのまま利用しつつ、簡易的な方法で発射球数を検出することが可能である。
特に第2形態のように、発射球数を検出するために、外付けユニット90を遊技機枠2(内枠21A)に取付ける方法では、以下のメリットがある。即ち、発射球数を検出するのは、発射球数に基づくベースを演算するためである。そしてベース(特定値)を表示するのは、パチンコ遊技機PY1に不正な改造や故障等が生じていないかを検査員等に示すためである。しかしながら、検査員にとっては、検査時において検査対象となるパチンコ遊技機PY1にだけベースを確認できれば十分であって、複数のパチンコ遊技機PY1において同時にベースを確認するわけではない。
上記した事情に鑑みると、第1形態の方法では、対象となる全てのパチンコ遊技機PU1の内枠21において、下流側排出路Q2と排出口センサ30aとを設けるため、設計変更によるコストの上昇が大きくなる。これに対して、第2形態の方法では、対象となる全てのパチンコ遊技機PU1の内枠21Aに対して、外付けユニット90を取付ける必要がなく、1つの遊技場において1つ或いは少数の外付けユニット90を用意すれば良い。そして、検査員がベースを確認する場合にだけ、検査対象となるパチンコ遊技機PY1の内枠21Aに外付けユニット90を取付けて、ベースを表示させれば良い。こうして、ベースを常時確認するわけではないという事情により、第2形態の方が、第1形態よりも、コストの上昇を抑えて、簡易的に実施することが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機PY1によれば、内枠21Aが、排出口33Aから遊技球を2球(複数)同時に排出可能な構成になっている(図63及び図64参照)。この場合には、図66(A)に示すように、遊技球を1球ずつ流下させる左側連通口94b及び右側連通口94cを有する連通部94と、左側連通口センサ95及び右側連通口センサ96とを備える外付けユニット90を取付ければ良い。つまり、外付けユニット90であれば、排出口33Aから連通部94へ遊技球が2球同時に流入しても、それらの遊技球を左側連通口94bと右側連通口94cとに分配して、左側連通口センサ95と右側連通口センサ96とで検出することが可能である。よって、連通口が2つ無くて、1つの連通口と1つの連通口センサとを備える外付けユニット(第4形態の外付けユニット90C,図70参照)に比べて、球詰まりを生じ難くして、確実に遊技球を検出することが可能である。
また第2形態のパチンコ遊技機PY1によれば、外付けユニット90において、ハーネスHN1,HN2を支持する支持ガイド93が着脱可能になっている。従って、左側連通口センサ95及び右側連通口センサ96から遊技制御基板100までの距離に応じて、適切な長さの支持ガイド93を取付けることが可能である。これにより、パチンコ遊技機PY1の機種に応じて、遊技制御基板100の位置が変わっても、ハーネスHN1,HN2の上端部を遊技制御基板100に接続し易くすることが可能である。
なお第2形態のパチンコ遊技機PY1でも、第1形態のパチンコ遊技機PY1と同様、7セグ表示器150にて、発射球数に基づくベース(特定値)を表示することが可能である。ベースを表示することの作用効果は、第1形態で説明した作用効果と同様であるため、説明を省略する。
<第3形態>
次に第3形態のパチンコ遊技機PY1について、図67〜図69に基づいて説明する。図67は、第3形態において内枠21Bを下方から見た斜視図である。図67に示すように、内枠21Bの底部21mには、排出口33B(排出部)が形成されている。ここで図68は、図67に示す内枠21Bの排出経路部25Bを示す断面図である。
図68に示すように、第3形態の排出経路部25Bは、第1形態の排出経路部25と同様に、上流側排出路Q1(図13(A)参照)、下流側排出路Q2、段部28cが設けられている。そして、排出経路部25Bの下端が、排出口33Bになっていて、遊技球を1球ずつ内枠21B(遊技機枠2)外へ排出可能である。つまり、遊技領域6に打込まれた遊技球は、排出経路部25Bを流下して、排出口33Bから1球ずつ排出される。但し第3形態の排出経路部25Bには、第1形態と異なり、排出口センサ30aが設けられていない。
図69(A)(B)は、第3形態の外付けユニット90B(着脱ユニット)を示す斜視図である。外付けユニット90Bが内枠21Bの背面側の下端部に取付けられている状態では、外付けユニット90Bの連通部94Bが、内枠21Bの排出口33B(図67参照)に上下方向に連通するようになっている。つまり連通部94Bは、平面視において、排出口33Bの大きさと略一致するように設けられている。従って、排出口33Bから内枠21B(遊技機枠2)外へ排出された遊技球は、外付けユニット90Bの連通部94Bに1球ずつ流入するようになっている。連通部94Bは、上端から流入した遊技球を、下端から外付けユニット90B外へ、即ちパチンコ遊技機PY1外へ1球ずつ排出するものである。
連通部94Bには、連通口センサ97が配されている。連通口センサ97(排出球検出手段)は、連通部94Bを流下する遊技球を検出可能なものである。連通口センサ97には、ハーネスHN3の下端部が接続されている。ハーネスHN3の上端部は、遊技制御基板100に接続されている。外付けユニット90Bのその他の構成は、第2形態の外付けユニット90の構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
以上、第3形態のパチンコ遊技機PY1によれば、内枠21Bが、排出口33Bから遊技球を1球ずつ排出可能な構成になっている(図67参照)。この場合には、図69(A)に示すように、遊技球を1球ずつ流下させる1つの連通部94Bと、1つの連通口センサ97とを備える外付けユニット90Bを取付ければ良い。つまり、第3形態の外付けユニット90Bであれば、1つの連通部94Bと1つの連通口センサ97とを備えるものであるため、2つの連通口94b,94cと2つの連通口センサ95,96とを備える第2形態の外付けユニット90(図66(A)参照)に比べて、外付けユニット自体を安価に構成することが可能である。そして、ハーネスHN3が1本で済むため、遊技制御基板100への接続を簡易にすることが可能である。更に、遊技制御基板100にとっては、連通口センサ97と接続するハーネスの接続部を1個だけ設ければ良い。よって、第2形態のように、ハーネスHN1,HN2(図66(A)参照)の接続部を2個設ける必要がないため、遊技制御基板100の設計変更による負担を軽減することが可能である。
<第4形態>
次に第4形態のパチンコ遊技機PY1について、図70に基づいて説明する。第4形態の内枠21Aは、第2形態で説明した内枠21Aと同じ構成である。つまり、第4形態の内枠21Aの排出口33A(排出部)は、第2形態の内枠21Aと排出口33A(図63参照)と同様に、遊技球が左右方向に2球並んで排出可能な2条になっている。
図70は、第4形態の外付けユニット90Cの分解斜視図である。この外付けユニット90Cが内枠21Aの背面側の下端部に取付けられている状態では、外付けユニット90Cの連通部94Cが、内枠21Aの排出口33A(図63参照)に上下方向に連通するようになっている。但し、連通部94Cの右側には、下方に向かって連通部94Cの流路を狭くする傾斜部98が設けられている。そのため、連通部94Cの上端側(上流側)は、遊技球を2球同時に流入可能な大きさであるものの、連通部94Cの下端側(下流側)は、外付けユニット90C外へ遊技球を1球ずつ排出させる大きさになっている。つまり、第4形態の連通部94Cは、遊技球を2球同時に流入可能であるものの、遊技球を1球ずつしか排出しないように構成されている。そして連通部94の下端側には、遊技球を検出可能な連通口センサ99(排出球検出手段)が配されている。
以上、第4形態のパチンコ遊技機PY1によれば、内枠21Aが、排出口33Aから遊技球を2球(複数)同時に排出可能な構成になっている(図63及び図64参照)。この場合には、図70(A)に示す外付けユニット90Cを取付けることも可能である。第4形態の外付けユニット90Cであれば、1つの連通口センサ99が設けられているだけであるため、第2形態の外付けユニット90に比べて、安価に構成することが可能である。更に、連通口センサ99と遊技制御基板100とを接続するハーネスが1本で済むため、第2形態に比べて、遊技制御基板100との接続を簡易にすることが可能である。更に、遊技制御基板100にとって、連通口センサ99と接続するハーネスの接続部を1個だけ設ければ良いため、遊技制御基板100の設計変更による負担を軽減することが可能である。但し、第4形態の外付けユニット90Cでは、連通部94Cが上端から下端に向かって流路を狭くするものであるため、第2形態の外付けユニット90(連通部94)に比べて、球詰まりが生じる可能性が高いというデメリットがある。
<その他の変形例>
上記第1形態において、右上装飾部575(左上装飾部525)と右中装飾部221(左中装飾部211)とが上下に分離したときにできる間隙部分に、これらの装飾部と繋がるデザインの装飾部(及び枠ランプ)を設けてもよい。つまり、右上装飾部575(左上装飾部525)と右中装飾部221(左中装飾部211)とが上下に分離すると、これらの装飾部と繋がるデザインの装飾部が出現する構成としてもよい。このように構成すると、上側装飾ユニットが変形したときでも前扉のデザインの連続性が維持されるため、前扉が上に伸びた印象をより強く与えることが可能となる。
また上記第1形態では、上側装飾ユニット200は、初期状態から中間状態、中間状態から最終状態と、上方に2段階伸びることが可能な構成としたが、所定方向への移動の段階数は、3段階以上であってもよい。1段階だけとする場合、第2可動装飾体250を設けなくてもよい。
また上記第1形態では、前扉23が上方に伸びる構成としたが、左方、右方、前方等伸びる方向は別の方向であってもよい。左方や右方に伸びる構成の場合、左方や右方に移動する可動部の上下方向の長さは、前扉の上下方向の長さと同じ程度であるとよい。また、前方に伸びる構成の場合、前方に移動する可動部の上下方向の長さは、前扉の上下方向の長さと同じ程度であるとよい。また上記形態では、第1可動装飾体330は上斜め前方に移動する構成としたが(図21)、真上に移動する構成としてもよい。
また上記第1形態では、第1可動装飾体330の左右方向の幅W1(図19)を、窓部の幅W3よりも長いが前扉23の幅W2よりも短い長さとしたが、第1可動装飾体の左右方向の幅を、前扉の左右方向の幅と全く同じ長さにしてもよい。このように構成すれば、前扉が初期状態と完全に同じ幅感で上に伸びることになり、上記形態よりも前扉23が上に伸びている印象を強めることが見込める。但し、第1可動装飾体330が上記形態くらいの横幅であれば、十分に前扉23が初期状態と同じ幅感で上に伸びている印象を遊技者に与えることが可能である。
また上記第1形態では、装飾部の一部を含む可動装飾部(右上装飾部575や左上装飾部525を含む第1可動装飾体330)が初期位置から前方に移動することで前扉23の一部がずれた印象を与えるように構成したが(図21)、装飾部の一部を含む可動装飾部のずれ方向は、前後方向、左右方向、上下方向、これらを組み合わせた方向、時計方向、反時計方向のいずれであってもよい。例えば、図71は、左右方向右向きにずれる例を示し、図72は、上下方向下向きにずれる例を示している。
図71に示す例では、右上装飾部575Xや左上装飾部525Xを含む可動装飾体330Xが右下にずれることで前扉23Xの左中装飾部211Xや右中装飾部221Xとのデザイン的な繋がりが崩れている。また、図72に示す例では、右上装飾部575Y(左上装飾部)を含む可動装飾体330Yが下前方にずれることで前扉23Yの右中装飾部221Y(左中装飾部)とのデザイン的な繋がりが崩れている。
また上記第1形態では、前扉23の左側部に左側装飾部(左下装飾部231、左中装飾部211および左上装飾部525)を設け、前扉23の右側部に右側装飾部(右下装飾部233、右中装飾部221および右上装飾部575)を設けたが、左右いずれかの側部にだけ装飾部を設けてもよい。
また上記第1形態では、第2可動装飾体250は第1可動装飾体330が中間位置から最終位置に移動する際に、位置を変えない構成としたが(図32(B)(C))、第1可動装飾体330に多少追従するものであってもよい。
また上記第1形態では、第2可動装飾体250は、装飾発光部265や仕切発光部267を備えていて発光演出を行うことが可能なものとしたが、前面等の表面にデザインが施されているだけで発光機能を備えていないものであってもよい。この場合、デザインが施されている面が演出部に相当する。
また上記第1形態では、固定装飾体310が、着色シート314を有する発光表示部312(図40に示すように「CHANCE」の文字や「HYPER CHANCE」の文字を表示することが可能な表示部)を備える構成としたが、固定装飾体が有する表示部は、文字等の柄を表示できないものでもよい。例えば、単なる発光部(LEDを有していて発光が可能なもの)であってもよい。
また、固定装飾体が有する表示部は、ドットマトリクス表示器、7セグメント表示器、液晶表示装置、EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、文字やキャラクタ等がデザインされた部分等、どのようなものであってもよい。また、このような表示部は、第2可動装飾体250に設けられていてもよい。この場合、表示部は演出部に相当する。
また上記第1形態では、左上部ユニット500と右上部ユニット550は同じように動作する構成としたが、左上部ユニット500だけ動作したり、右上部ユニット550だけ動作したり、互いに異なる動作をしたりしてもよい。例えば、左上部ユニット500を閉塞状態から開放状態に切り替えるとともに右上部ユニット550を開放状態から閉塞状態に切り替え、続いて、左上部ユニット500を開放状態から閉塞状態に切り替えるとともに右上部ユニット550を閉塞状態から開放状態に切り替える動作を繰り返し行う動作パターン(揺動動作パターン)があってもよい。この場合、揺動動作パターンの方が、開放維持パターン(左上部ユニット500および右上部ユニット550をともに閉塞状態から開放状態に制御しこれを維持する動作パターン)よりも、高い大当たり当選期待度が示されるようにするとよい。
また上記第1形態において、普通図柄の変動表示に並行して、普通図柄抽選の結果を報知する演出(普図演出)を行うこととしてもよい。この場合、普図演出として、上側装飾ユニット200を用いた演出を行ってもよい。
また、上側装飾ユニット200を用いた演出を、所謂先読み演出(例えば連続予告)として行ってもよい。先読み演出とは、始動入賞によって取得された判定用情報(大当たり乱数等の乱数値)に基づいて特定された始動入賞コマンドを利用して、その始動入賞に基づく特図変動(特別図柄の変動表示)の開始直前の当否判定よりも前にその始動入賞に対する大当たり期待度を示唆する演出である。具体的には例えば、連続する4回の特図変動にわたる連続予告として、1回目の特図変動に伴う変動演出では、上側装飾ユニット200を初期状態から中間状態に変形させ、2回目の特図変動に伴う変動演出では、上側装飾ユニット200を中間状態から初期状態に戻し、3回目の特図変動に伴う変動演出では、再び上側装飾ユニット200を初期状態から中間状態に変形させ、4回目の特図変動に伴う変動演出では、中間状態から最終状態に変形させる。この場合、4回目の変動は、SPリーチに発展する変動であるとよい。また、表示画面50aに特定の背景を表示させるとよい。つまり画像表示装置50上でもゾーン予告を行うとよい。この構成によれば、上側装飾ユニット200が一旦初期状態に戻ったのにもかかわらず再び中間状態へと変形するため、遊技者の注意を惹き、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、上側装飾ユニット200の可動範囲を設定できるようにしてもよい。つまり、上側装飾ユニット200が最終状態まで移動できる通常設定と、中間状態までしか移動できない第1制限設定と、中間状態にも移動できない(初期状態のまま昇降しない)第2制限設定とに設定できるようにしてもよい。可動範囲の設定は、電源投入時の初期設定でしか設定できない(つまりホール店員等でないと設定できない)ようにしてもよいし、入力部40k等の操作により遊技者でもできるようにしてもよい。可動範囲を制限することは、遊技店内の島設備(例えば、大当たり回数や変動回数を表示するデータ表示器等)の都合上、上側装飾ユニット200を最終状態や中間状態に変形させられない場合に特に効果的である。
また上記第1形態では、上側装飾ユニット200を前扉23に設けたが、上側装飾ユニット200に含まれる技術的思想は、盤可動体(遊技盤が備える可動体)にも適用可能である。例えば、変形に伴って発光範囲が拡大する盤可動体、球排出構造を備えた盤可動体、ストッパー機構を備えた盤可動体、第1可動装飾体が最終位置に至ることにより第2可動装飾体と固定装飾体との距離が近づく盤可動体等を構成することができる。
また上記第1形態では、球排出構造として図35〜図37に示す構成を用いたが、球排出構造は、可動物の動き等に応じて適宜変更可能である。可動物が初期位置に戻る際に遊技球を押して、装置外へ排出する構成としてもよいし、遊技球が転がる傾斜面(上記形態では第1傾斜面202aや第2傾斜面202b)の無い構成としてもよい。また、遊技球が装置内に留まってしまう原因は、上記形態のような延設部360が窪み部393からの落下を阻止してしまうことに限られない。
また上記第1形態では、第1可動装飾体330の落下を規制するためにストッパー機構(規制部391や掛止部340)を設けたが、可動物が設計範囲外(予定されている可動範囲外)の位置へ移動するのを規制するものであれば、規制部や掛止部によって規制される動作は落下に限られない。例えば、前後方向、左右方向、上下方向への移動や、回転等を規制するものでもよい。規制の方法は、上記形態のように掛止部340が規制部391にひっかかる構造以外でもよい。例えば、可動物全体が他の部材にあたることで移動が規制される構造であってもよい。
また上記第1形態では、スピーカ600を有する上側装飾ユニット200を前扉23の上部に設けたが、スピーカと演出用の可動物を有した装飾体ユニットを、前扉の下部、左部、右部など、上部以外の位置に配してもよい。また、スピーカは、演出用の可動物とユニット化されていなくてもよい。
また上記第1形態において、上側装飾ユニット200が初期状態にある場合(第1可動装飾体330が初期位置にある場合)は、表側装飾部410、左上装飾部525、右上装飾部575を白色で点灯させる割合(派手でない発光態様の割合)が、赤色で点灯させる割合(派手な発光態様の割合)よりも高く、上側装飾ユニット200が最終状態である場合(第1可動装飾体が最終位置にある場合)は、表側装飾部410、左上装飾部525、右上装飾部575を白色で点灯させる割合が、赤色で点灯させる割合よりも低くなるようにしてもよい。このような構成によれば、第1可動装飾体330の位置によって発光部(表側装飾部410、左上装飾部525、右上装飾部575)の発光態様の仕様が変化するため、遊技興趣を向上可能である。
また上記各形態において、内枠21,21A,21B(内枠本体21a)の下側にて、遊技機枠2外へ遊技球を排出する排出経路部25,25A,25B(排出通路)を設けた。しかしながら、排出通路を設ける部位は、内枠21に限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、外枠22の下側にて、遊技機枠2外へ遊技球を排出する排出通路を設けても良い。又は、前扉23の下側(操作機構ユニット230)にて、遊技機枠2外へ遊技球を排出する排出通路を設けても良い。また排出通路を設ける部位は、遊技機枠2の下側に限られるものではなく、左側、右側、上側であっても良い。また遊技球が排出される方向も、左方、右方、上方であっても良い。また上述したように、排出通路の部位を変更した場合には、勿論、遊技球を1球ずつ通過させる通過部(下流側排出路Q2)の部位も併せて変更すれば良い。
また上記第2〜第4形態において、外付けユニット90,90B,90Cを内枠21の背面側の下端部に着脱可能にした。しかしながら、上述したように排出経路部25、25A,25B(排出口33,33A,33B)の配置に応じて、外付けユニット90,90B,90Cを外枠22,前扉23に着脱可能にしても良い。また外付けユニット90,90B,90Cを、内枠21の背面側の下端部に限られず、上端部、左端部、右端部や正面側に着脱可能にしても良い。
また上記第2〜第4形態において、外付けユニット90,90B,90Cは、遊技球を検出可能なセンサ(左側連通口センサ95,右側連通口センサ96,連通口センサ97,99)を1つ又は2つ備えるようになっていた。しかしながら、外付けユニットが、遊技球を検出可能なセンサ(排出球検出手段)を3つ以上備えていても良い。
また上記第2〜第4形態において、外付けユニット90,90B,90Cは、ユニット本体91と連結部材92と支持ガイド93とを備えて、3分割可能な構造であった。しかしながら、外付けユニット90,90B,90Cの構成は、適宜変更可能であり、単一部材又は2部材で構成されていたり、4部材以上で構成されていも良い。また外付けユニット90,90B,90Cに、発光手段、操作手段、スピーカ等の演出手段が設けられていても良い。
また上記第2〜第4形態において、外付けユニット90,90B,90Cは、内枠21の背面側の下端部にて露出した状態で取付けられるものであった。しかしながら、外付けユニット90,90B,90Cは、例えば内枠21の内部にて、完全に隠れるように(視認不可能な状態で)取付けられるものであっても良い。
上記第2〜第4形態においては、発射球数を検出するために、外付けユニット90,90B,90Cを内枠21に取付けるようにした。しかしながら、内枠21の排出口33,33A,33Bに合わせて、センサ(排出球検出手段)だけを固定するように取付けても良い。つまり、着脱可能なユニットとして構成されていないセンサを内枠21の外側に取付けることで、発射球数を検出するようにしても良い。
また上記各形態において、遊技機枠2の排出口33,33A,33B(排出部)は、遊技球を1球ずつ又は2球同時に排出可能になっていた。しかしながら、遊技機枠2外へ遊技球を排出する排出部は、遊技球を3球以上同時に排出可能になっていても良い。この場合には、その排出部と連通する連通口(連通部)を有する外付けユニットを、遊技機枠2に取付けるようにすれば良い。こうして、排出部の大きさに応じて、外付けユニット90,90B,90Cが備える連通部の大きさも、適宜変更可能である。
また上記第2形態において、図66(A)に示すように、外付けユニット90が、連通部94に流入する遊技球を、左側連通口94b(分配流路部)又は右側連通口94c(分配流路部)に振り分けるように構成されていた。しかしながら、外付けユニットは、連通部に流入する遊技球を3つ以上の連通口(分配流路部)に振り分けるように構成されていても良い。
また上記第1形態において、上流側排出路Q1では、前壁部26と後壁部27との前後方向の距離が、遊技球の直径よりも僅かに大きく、且つ遊技球の直径の2倍の長さ未満であった。そのため、上流側排出路Q1では、遊技球が前後方向において2つ並ばないようになっていた。しかしながら、上流側排出路Q1では、前壁部26と後壁部27との前後方向の距離が、遊技球の直径の2倍以上であっても良い。つまり、遊技球が前後方向において2つ並ぶようになっていても良い。なおこの場合には、その上流側排出路Q1において、上壁部28と下壁部29との上下方向の距離が、遊技球の直径よりも僅かに大きく、且つ遊技球の直径の2倍の長さ未満であると良い。これにより、遊技球が上下方向において2つ並ばないようにできるからである。
また上記第1形態において、2球以上の遊技球が同時に通過することを規制する段部28cが、上壁部28に設けられていた。しかしながら、段部28cを設ける部位は、適宜変更可能である。従って、段部は、前壁部26、後壁部27、下壁部29に設けられていても良い。また段部28c、略直角の角部分を形成するように設けられていたが(図11参照)、段部の形状は、適宜変更可能である。例えば段部は、鋭角の角部分や、鈍角の角部分を形成するように設けられていたり、断面形状として円弧状になっても良い。
また上記第1形態において、図13に示すように、段部28cによって、遊技球が同時に2球以上通過できる状態から、遊技球が1球しか通過できない状態に変わるようにした。しかしながら、段部28cの大きさを変えることで、遊技球が同時に3球以上通過できる状態から、遊技球が1球しか通過できない状態に変わるようにしても良い。例えば図13(A)に示す長さH1が、遊技球の直径の3倍(33mm)以上になっていて、段部28cが上下方向に長く形成されていても良い。
また上記第1形態において、図13(A)に示すように、段部28cが形成されている部分では、上下方向の長さH2が20mmであった。しかしながら、長さH2は、遊技球の直径以上であって、遊技球の直径の2倍未満であれば良く、適宜変更可能である。
また上記第1形態において、遊技球を蛇行させるための蛇行部を、前壁部26に設けた前側蛇行壁部26aと、後壁部27に設けた後側蛇行壁部27aとによって構成した。しかしながら、蛇行部は、上壁部28に設ける上側蛇行壁部と、下壁部29に設ける下側蛇行壁部とによって構成しても良く、適宜変更可能である。また、平行(対向)する2つの蛇行壁部によって、蛇行部を構成する必要はなく、1つの蛇行壁部だけとしても良い。
また上記第1形態において、前側蛇行壁部26a及び後側蛇行壁部27a(減速部)によって、遊技球の流下速度を減速させるようにした。しかしながら、減速部の構成は、その他の構成であっても良く、適宜変更可能である。例えば下壁部29に微小な凸部を流下方向に沿って連続的に設けたり、ゴムや樹脂材を貼り付けることによって、遊技球の流下速度を減少させるようにしても良い。
また上記各形態では、ベースを表示する表示手段として、図16に示すように各点灯部LB1〜LB32が配置されている4連7セグを用いた。しかしながら表示手段は、4連7セグに限られるものではなく、表示器類8のように点灯部が不作為(バラバラ)に配されているものであったり、液晶表示装置、有機ELディスプレイ等であっても良く、適宜変更可能である。
また上記各形態において、7セグ表示器150にベースを表示させるための表示条件を、遊技機枠2が開放していて且つ客待ち状態であることとした。しかしながら表示条件は、適宜変更可能であり、例えば、遊技機枠2の開放だけ、又は客待ち状態だけとしても良い。或いは、RAMクリアスイッチ193が操作されたこととしても良い。
また上記各形態では、7セグ表示器150(表示手段)でベース(特定値)を表示可能にした。しかしながら表示手段で表示する特定値は、ベースに限られるものではなく、排出口センサ30aの検出に基づく特定値であれば、適宜変更可能である。例えば特定値として、単に発射球数(通常発射球数、時短発射球数、大当たり発射球数)を表示したり、出玉(賞球数−発射球数)、又は出率を表示しても良い。出率は電源が投入された時点から現時点までに獲得した賞球数(総賞球数)のうち役物の作動に基づいて獲得した賞球数の割合である。そして出率の中には、役物比率と連続役物比率とがある。役物比率は、賞球数のうち、普通電動役物(電チュー12D)及び特別電動役物(大入賞装置14D)を含む全ての役物の作動に基づいて獲得した賞球数(役物賞球数)の割合である。連続役物比率は、賞球数のうち、特別電動役物を連続して作動させることに基づいて獲得した賞球数(連続役物賞球数)の割合のことである。つまり連続役物比率は、総賞球数のうち、大当たり遊技の実行のみに基づいて獲得した賞球数の割合のことである。
また上記各形態では、遊技制御用マイコン101(制御手段)が、排出口センサ30a,左側連通口センサ95,右側連通口センサ96,連通口センサ97,99による検出信号(排出検知信号)を入力した。しかしながら、遊技制御用マイコン101以外の制御手段、例えば演出制御用マイコン121や、画像用CPU141等が、排出口センサ30a,左側連通口センサ95,右側連通口センサ96,連通口センサ97,99による検出信号を入力しても良い。そしてこの場合には、遊技制御用マイコン101以外の制御手段(演出制御用マイコン121や画像用CPU141等)が、ベースや出率等の特定値を演算して、7セグ表示器150等の表示手段で、特定値や特定の画像を表示するようにしても良い。
また上記各形態では、通常遊技状態と時短状態と大当たり遊技状態という遊技状態毎に区切って、ベース(通常ベース、時短ベース、大当たりベース)を演算して表示した。しかしながら、ベースを区切る範囲は適宜変更可能であり、例えば大当たり遊技状態以外のベースと、大当たり遊技状態でのベースとを演算して表示するようにしても良い。また、遊技状態で区切らずに、電源が投入されてから現時点までの全ての状態を考慮したベースを演算して表示するようにしても良い。或いは、特定の状態(例えば時短状態)だけに限ったベースを演算して表示するようにしても良い。
また上記各形態では、電源が初めて投入された時点(所定の開始時点)から、発射球数を計測した。しかしながら、例えば、或る特定の日時(2017年1月1日)や、ホールの従業員等が特定の設定を開始した時点から等、所定の開始時点からの発射球数を計測しても良い。
また上記各形態では、発射球数が100000発未満且つ変動回数が3000回未満であれば、第4点灯領域154で「0」を表示して、ベースが参考値であることを示した。一方、発射球数が100000発以上又は変動回数が3000回以上であれば、第4点灯領域154で「1」を表示して、ベースが有効値であることを示した。しかしながら、発射球数が100000発未満且つ変動回数が3000回未満であれば、第1点灯領域151及び第2点灯領域152でベースを表示せず(つまり参考値としてのベースを示さず)、発射球数が100000発以上又は変動回数が3000回以上であれば、第1点灯領域151及び第2点灯領域152でベースを表示するようにしても良い。この場合には、ベースを確認する人に対して、ベースが表示されていることを条件に、ある程度収束した値としてのベース(有効値としてのベース)と判断させることが可能である。
また上記各形態では、発射球数が100000発以上であるという第1条件と、変動回数が3000回以上であるという第2条件の何れか一方を満たせば、ベースが有効値であることを示した。しかしながら、第1条件及び第2条件の両方を満たせば、ベースが有効値であることを示すようにしても良い。また第1条件又は第2条件の何れか一方しか設けないようにして、ベースが有効値であるか否かを示すようにしても良い。そして第1条件だけを設けた場合に、第1条件を満たせばベースを表示するが、第1条件を満たさなければベースを表示しないようにしても良い。また第2条件だけを設けた場合に、第2条件を満たせばベースを表示するが、第2条件を満たさなければベースを表示しないようにしても良い。またパチンコ遊技機PY1に初めて電源が投入されてからの時間を計測して、その計測した時間が所定時間(例えば10時間)に達するという第3条件を満たせば、ベースが有効値であることを示すようにしても良い。また第1条件と第2条件と第3条件の中から適宜組合せた条件で、ベースが有効値であることを示すようにしても良い。
また上記各形態では、ベースがある程度収束した有効値であると判断するために、発射球数が100000発(所定値)以上であるか否かという判定、又は変動回数が3000回(所定回転数)以上であるか否かという判定を行った。しかしながら、上記した発射球数の値や所定回転数の値は適宜変更可能であり、例えば発射球数が300000発(所定値)以上であるか否かという判定、又は変動回数が10000回(所定回転数)以上であるか否かという判定を行っても良い。
また上記各形態では、ベースが有効値であるのを報知するために第4点灯領域154で「1」(特定の数字)を表示した。しかしながら、有効値であることを報知するための特定の数字は、「1」に限られるものではなく、「7」であっても良く適宜変更可能である。またベースが有効値であるの報知するために、必ずしも数字を表示する必要はない。例えば、第4点灯領域154で「―」を表示すれば、ベースが有効値であるのを報知しても良い。またベースが有効値であるのを第4点灯領域154以外の点灯領域で報知しても良く、適宜変更可能である。
また上記各形態では、7セグ表示器150にベースを表示させることにより、ベースを報知するようにした。しかしながら、スピーカ600(音出力手段)からベースを示す音声を出力させることにより、ベースを報知するようにしても良い。この場合には遊技制御基板100が、演算されたベースの情報を含むコマンドを演出制御基板120に送信し、演出制御用マイコン121がベースの情報を含むコマンドに基づいて音声制御基板161を制御(音声制御)することになる。なお上記した表示条件の成立に基づいて、7セグ表示器150でベースを表示させると共に、スピーカ600からベースを示す音声を出力するようにしても良い。
また上記各形態では、7セグ表示器150での表示によって、ベースが有効値であるのを報知した。しかしながら、ベースが有効値であることの報知は、適宜変更可能である。例えば、画像表示装置50やサブ液晶表示装置で特定の表示を行ったり、盤ランプ54や枠ランプ等の発光手段を特定の発光態様で発光させたり、スピーカ600から特定の報知音を出力させることにより、ベースが有効値であるのを報知しても良い。
また上記各形態では、表示器類8での遊技情報の表示と、7セグ表示器150でのベースの表示とを択一的に行うようにした。しかしながら、表示器類8での遊技情報の表示と、7セグ表示器150でのベースの表示とを同時に実行できるようにしても良い。
また上記各形態では、遊技制御状態であるとき、即ち特別図柄の変動表示に関わる制御処理(特定の制御処理)又は大当たり遊技状態の制御中での制御処理(特定の制御処理)を実行しているときには、ベースを演算しない(ベース演算処理(S208、図56参照)を実行しない)ようにした。しかしながら、ベースを演算しない場合は、適宜変更可能であり、例えば時短状態での制御中での制御処理(特定の制御処理)を実行しているときには、ベースを演算しないようにしても良い。また例えば発射球数が特定数に達するまでは、ベースを演算しないようにしても良い。
また上記各形態では、当選した大当たり図柄の種類に基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機として構成したが、いわゆるV確機(大入賞口内の特定領域(V領域)の通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)として構成してもよい。また上記形態では、一旦高確率状態に制御されると次の大当たり遊技の開始まで高確率状態への制御が続く遊技機(いわゆる確変ループタイプの遊技機)として構成したが、いわゆるST機(確変の回数切りの遊技機)として構成してもよい。また、いわゆる1種2種混合機や、ハネモノタイプの遊技機として構成してもよい。すなわち、本明細書に示されている発明は、遊技機のゲーム性を問わず、種々のゲーム性の遊技機に対して好適に採用することが可能である。
また、特別遊技として、小当たり遊技(大入賞口の総開放時間が所定時間(例えば1.8秒)以下と短い特別遊技)を行うことがあってもよい。小当たり遊技の実行中の状態を小当たり遊技状態と言う。
また、大入賞口(大入賞装置)は、複数(例えば2つ)あってもよい。この場合には、第1大入賞口と、第1大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第1大入賞口センサと、第2大入賞口と、第2大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第2大入賞口センサとが設けられている遊技機になる。
また上記各形態では、第1始動口11又は第2始動口12への入賞に基づいて取得する乱数(判定用情報)として、大当たり乱数等の4つの乱数を取得することとしたが、一つの乱数を取得してその乱数に基づいて、大当たりか否か、当たりの種別、リーチの有無、及び変動パターンの種類を決めるようにしてもよい。すなわち、始動入賞に基づいて取得する乱数の個数および各乱数において何を決定するようにするかは任意に設定可能である。
また上記各形態では、大当たりに当選してそのことを示す特別図柄が停止表示されたことを制御条件として、大当たり遊技状態(特別遊技状態)に制御されるパチンコ遊技機として構成した。これに対して、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)として構成してもよい。つまり、スロットマシンの筐体が、上側装飾ユニット200、左側装飾ユニット210、右側装飾ユニット220を備えている構成としてもよい。この場合、筐体の前面側に開閉可能に取付けられているものが、前扉(前面部)に相当する。また筐体内のリールを視認可能にするためのものが、窓部に相当する。
また、スロットマシンのタイプは、どのようなタイプであってもよい。ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの入賞によって獲得メダルを増やす所謂ノーマル機(Aタイプのスロットマシン)であれば、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等のボーナスを実行している状態が特別遊技状態に相当する。また、小役に頻繁に入賞可能なART(アシストリプレイタイム)やAT(アシストタイム)等の特別な遊技期間にて獲得メダルを増やす所謂ART機やAT機であれば、ARTやAT中の状態が特別遊技状態に相当する。また、ノーマル機では特別遊技状態への制御条件は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選した上で、有効化された入賞ライン上に、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行契機となる図柄の組み合せが各リールの表示結果として導出表示されることである。また、ART機やAT機では特別遊技状態への制御条件は、例えば、ARTやATの実行抽選に当選した上で、規定ゲーム数を消化するなどしてARTやATの発動タイミングを迎えることである。
11.上記した実施の形態に示されている発明
上記した実施の形態には、以下の各手段の発明が示されている。以下に記す手段の説明では、上記した実施の形態における対応する構成名や表現、図面に使用した符号を参考のためにかっこ書きで付記している。但し、各発明の構成要素はこの付記に限定されるものではない。
〈手段A〉
手段A1に係る発明:
遊技者が正対する前面部(前扉23)を備え、
前記前面部は、特定方向(上下方向)の長さが第1の長さ(X1)である第1状態(図3参照)から、前記特定方向の長さが前記第1の長さよりも長い第2状態(図19参照)に変形することが可能であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技者が正対する前面部の長さが変化可能であるため、前面部の動作による演出効果を高め得る。
手段A2に係る発明:
手段A1に記載の遊技機であって、
前記前面部は、前記特定方向に直交する方向(左右方向)における一方の側部の一部(左側部720の上部の一部、左上前方部721)および他方の側部の一部(右側部730の上部の一部、右上前方部731)を含む可動部(第1可動装飾体330)が前記特定方向(上方)に移動することにより、前記第2状態(図19参照)に変形するものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、前面部における特定方向に直交する方向の両側部を含む可動部が特定方向に移動するため、前面部が特定方向に直交する方向の長さを維持したまま特定方向に伸びているような斬新な見た目となる。その結果、前面部の動作による演出効果を高め得る。
手段A3に係る発明:
手段A2に記載の遊技機であって、
前記特定方向は、上下方向であり、
前記特定方向に直交する方向は、左右方向であり、
前記可動部は、前記前面部における左側部の上部の一部(左上前方部721)および右側部の上部の一部(右上前方部731)を含むものである(図19参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、前面部の左側部および右側部が、上方に移動可能な可動部を構成しているため、前面部が左右の幅を維持したまま上方に伸びているような斬新な見た目となる。その結果、前面部の動作による演出効果を高め得る。
手段A4に係る発明:
手段A2又は手段A3に記載の遊技機であって、
前記可動部は、前記第2状態よりもさらに前記特定方向に移動することが可能である(図20参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部が第2状態よりもさらに特定方向に移動できるため、前面部が特定方向に伸びる印象をより強く遊技者に与えることが可能となる。
手段A5に係る発明:
手段A2から手段A4までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動部は、初期状態(閉塞状態、図20参照)から演出状態(開放状態、図22参照)に変形可能な変形部(左側可動体510、右側可動体560)を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定方向に移動可能な可動部に、さらに変形部が設けられているため、前面部の変形による演出効果を一層高めることが可能となる。
ところで、特開2013−59691号公報に記載の遊技機では、遊技に際して、前扉に設けられている可動部を動作させる可動演出を行う。具体的にはこの文献に記載の遊技機では、前扉の上部に、発光可能な発光部を備えた可動部が配されている。可動部は、発光部を露出させない閉状態と、発光部を露出させる開状態とをとり得る。可動部が閉状態から開状態に変わって発光部が露出することにより、演出効果が発揮される。しかしながらこの文献に記載の遊技機には、可動演出の演出効果を向上させるため、さらなる改良の余地がある。そこで上記したA1〜A5に係る発明は、特開2013−59691号公報に記載の遊技機に対して、「前面部は、特定方向の長さが第1の長さである第1状態から、特定方向の長さが第1の長さよりも長い第2状態に変形することが可能である」という点で相違している。これにより、可動演出の演出効果の向上という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
〈手段B〉
手段B1に係る発明:
遊技者が正対する前面部(前扉23)を備え、
前記前面部は、
当該前面部を装飾する装飾部(左下装飾部231、左中装飾部211および左上装飾部525からなる左側装飾部705、右下装飾部233、右中装飾部221および右上装飾部575からなる右側装飾部700)の一部(左上装飾部525である左側可動装飾部、右上装飾部575である右側可動装飾部)を含む可動部(第1可動装飾体330)と、
前記装飾部の残りの部分(左下装飾部231および左中装飾部211からなる左側固定装飾部709、右下装飾部233および右中装飾部221からなる右側固定装飾部704)を含む固定部(前扉基部710)と、を備え、
前記可動部は、所定の方向(上斜め前方)に移動可能なものである(図21参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部が移動することで装飾部の一部も移動するため、前面部を装飾している装飾部のデザインが崩れる。これにより、前面部の一部がずれたような斬新な印象を遊技者に与えることが可能となる。その結果、前面部の動作による演出効果を高め得る。
手段B2に係る発明:
手段B1に記載の遊技機であって、
前記装飾部は、前記前面部を第1の方向(上下方向)に沿って装飾しているものであり、
前記可動部は、前記第1の方向とは異なる第2の方向(前後方向の成分を含む方向)に移動可能なものである(図21参照)ことを特徴とする遊技機。
なお、第2の方向は、第1の方向以外の方向の成分を含んでいればよい。具体的には、第1の方向が上下方向であり、第2の方向が上下方向の成分と前後方向の成分とを含む方向である構成を例示できる。
この構成の遊技機によれば、前面部を第1の方向に沿って装飾している装飾部の一部が、第1の方向とは異なる第2の方向に移動するため、前面部の一部がずれる感じを遊技者に与え易くすることが可能となる。
手段B3に係る発明:
手段B2に記載の遊技機であって、
前記装飾部は、前記前面部における左側部(720)および右側部(730)のうちの少なくとも一方の側部を、前記第1の方向である上下方向に沿って装飾しているものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、前面部の左側部又は右側部を上下方向に沿って装飾している装飾部の一部が移動する斬新な前面部の変形演出を実行可能となる。
手段B4に係る発明:
手段B1から手段B3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記装飾部は、透光可能なものであり、
前記前面部は、前記装飾部に光を入射させる発光部(左下枠ランプ232、左中枠ランプ212、左上枠ランプ528からなる左枠ランプ、右下枠ランプ234、右中枠ランプ222、右上枠ランプ578からなる右枠ランプ)を有していることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、発光演出に利用される装飾部の一部が分離する斬新な前面部の変形演出を実行可能となる。
手段B5に係る発明:
手段B1から手段B4までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動部は、第1の位置(中間位置、図21(B)参照)に移動する場合と、第1の位置よりも移動量が大きい第2の位置(最終位置、図21(C)参照)に移動する場合とがあることを特徴とする遊技機。
なお、移動量(固定部からの移動量)が大きいとは、移動距離(固定部からの移動距離)が長いことを意味する。
この構成の遊技機によれば、第1の位置だけでなく、これよりも移動量の大きい第2の位置にも移動できるため、前面部の一部がずれる感じを一層大きく遊技者に与えることが可能となる。
手段B6に係る発明:
手段B1から手段B5までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動部は、初期状態(閉塞状態、図20参照)から演出状態(開放状態、図22参照)に変形可能な変形部(左側可動体510、右側可動体560)を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部に変形部が設けられているため、前面部の変形による演出効果を一層高めることが可能となる。
ところで、特開2004−16722号公報に記載の遊技機では、遊技に際して、可動部を動作させる可動演出を行う。具体的にはこの文献に記載の遊技機では、前扉の上部に、演出用の可動部が配されている。演出用の可動部は、マンホールを模した収納部から人形を飛び出させるものである。しかしながらこの文献に記載の遊技機には、可動演出の演出効果を向上させるため、さらなる改良の余地がある。そこで上記したB1〜B6に係る発明は、特開2004−16722号公報に記載の遊技機に対して、「前面部は、当該前面部を装飾する装飾部の一部を含む可動部と、装飾部の残りの部分を含む固定部と、を備え、可動部は、所定の方向に移動可能なものである」という点で相違している。これにより、可動演出の演出効果の向上という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
〈手段C〉
手段C1に係る発明:
第1装飾体(固定装飾体310)と、前記第1装飾体に対して移動可能な第2装飾体(第2可動装飾体250)および第3装飾体(第1可動装飾体330)と、を備え、
前記第2装飾体は、
前記第3装飾体が第1位置(初期位置、図3参照)から第2位置(中間位置、図19参照)まで移動するときには前記第3装飾体に追従し、
前記第3装飾体が第2位置(中間位置、図19参照)から第3位置(最終位置、図20参照)まで移動するときには前記第3装飾体に追従しない、あるいは追従の程度が小さいものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第3装飾体が第1位置から第3位置まで移動する途中で第2装飾体が置いて行かれる挙動により、演出を斬新なものとし、遊技興趣を向上可能である。
手段C2に係る発明:
手段C1に記載の遊技機であって、
前記第2装飾体は、前面側に演出部(装飾発光部265、仕切発光部267)を有し、
前記演出部は、
前記第3装飾体が前記第2位置にあるときには、遊技者から視認不可能あるいは視認困難とされており(図33参照)、
前記第3装飾体が前記第3位置に移動すると、遊技者から視認可能となる(図34参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第3装飾体が第3位置に至ることで第2装飾体の演出部が視認可能となり、この演出部による演出効果が発揮されるため、演出を斬新なものとし、遊技興趣を向上可能である。
手段C3に係る発明:
手段C1又は手段C2に記載の遊技機であって、
後方から前方に向かって前記第1装飾体、前記第2装飾体、前記第3装飾体の順に配されており、
前記第2装飾体および前記第3装飾体は、初期位置よりも前方かつ上方に移動可能なものであり、
前記第3装飾体(第1可動装飾体330)は、前記第2位置(中間位置)から前記第3位置(最終位置)に移動するときに、前記第2装飾体(第2可動装飾体250)を前記第1装飾体(固定装飾体310)側に近づける(図32参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第3装飾体が第2位置から第3位置に至ることで、第2装飾体が第1装飾体側に近づくため、第1〜第3装飾体が一体感のあるものとなり、装飾体による演出の演出効果を高めることが可能となる。
手段C4に係る発明:
手段C1から手段C3までのいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者が正対する前面部(前扉23)を備え、
前記第1装飾体、前記第2装飾体、および前記第3装飾体は、前記前面部の上部に配されていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、前面部の上部に配された装飾体の斬新な変形により、遊技興趣を向上可能である。
ところで、上記したC1〜C4に係る発明は、特開2004−16722号公報に記載の遊技機に対して、「第2装飾体は、第3装飾体が第1位置から第2位置まで移動するときには第3装飾体に追従し、第3装飾体が第2位置から第3位置まで移動するときには第3装飾体に追従しない、あるいは追従の程度が小さい」という点で相違している。これにより、可動演出の演出効果の向上という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
〈手段D〉
手段D1に係る発明:
第1の位置(初期位置、図3参照)から第2の位置(最終位置、図20参照)に変位可能な装飾体(第1可動装飾体330)を有する装飾体ユニット(上側装飾ユニット200)を備え、
前記装飾体ユニットは、
前記装飾体が前記第2の位置にあるときには、遊技球が載置され得る特定部(窪み部393、図35参照)が露出するものであり、
前記装飾体が前記第2の位置から前記第1の位置に変位する際に、前記特定部に載置されていた遊技球が当該装飾体ユニットの外に排出されるように構成されている(図35〜図37参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、装飾体が第2の位置にある間に、いたずら等により装飾体ユニットの特定部に遊技球が置かれても、装飾体が第1の位置に移動する際に、その遊技球が装飾体ユニットの外に排出される。よって、装飾体ユニットの内部に遊技球が溜まってしまい、装飾体の動作に不具合が出る等の事態を防止可能である。
手段D2に係る発明:
手段D1に記載の遊技機であって、
前記装飾体ユニットは、前記装飾体とともに動作する可動部(延設部360を有する特殊ギア355)を備え、
前記可動部は、前記装飾体が前記第2の位置にあるときには前記特定部から遊技球がこぼれるのを規制し(図35参照)、前記装飾体が前記第2の位置から前記第1の位置に変位するのに伴って前記特定部から遊技球を逃がすように構成されている(図36参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、装飾体が第2の位置から第1の位置に移動する際に、可動部が動いて特定部から遊技球を逃がすことで、遊技球が特定部に残るのを防止することが可能となる。
手段D3に係る発明:
手段D2に記載の遊技機であって、
前記装飾体ユニットは、前記特定部からこぼれた遊技球を当該装飾体ユニットの外に誘導する傾斜部(第1傾斜面202a、第2傾斜面202b)を有している(図37参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、特定部からこぼれた遊技球が傾斜部を転がって装飾体ユニットの外に排出されるため、装飾体ユニットの内部に遊技球が残るのを防止することが可能となる。
ところで、特開2004−16722号公報に記載の遊技機では、遊技に際して、可動部を動作させる可動演出を行う。具体的にはこの文献に記載の遊技機では、前扉の上部に、演出用の可動部が配されている。演出用の可動部は、マンホールを模した収納部から人形を飛び出させるものである。しかしながらこの文献に記載の遊技機には、人形を飛び出させた際、いたずら等により収納部に遊技球などの異物を詰め込まれ、可動部の動作に不具合が生じることが懸念される。そこで上記したD1〜D3に係る発明は、特開2004−16722号公報に記載の遊技機に対して、「装飾体が第2の位置から第1の位置に変位する際に、特定部に載置されていた遊技球が装飾体ユニットの外に排出されるように構成されている」という点で相違している。これにより、可動部の動作に不具合が生じ難い遊技機を提供するという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
〈手段E〉
手段E1に係る発明:
初期位置(図3参照)から動作位置(最終位置、図20参照)に変位可能な装飾体(第1可動装飾体330)と、
前記装飾体が前記初期位置から前記動作位置とは異なる位置へ移動するのを規制可能な規制部(規制部391、図38参照)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、規制部により装飾体が意図しない方向に移動するのを規制することが可能となる。
手段E2に係る発明:
手段E1に記載の遊技機であって、
前記装飾体は、第1の方向(例えば上下方向)に移動可能なものであり、
前記規制部は、前記装飾体が前記第1の方向と交差する第2の方向(例えば前方)に移動するのを規制可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、規制部により装飾体が移動方向と交差する方向に移動するのを防止することが可能となる。
手段E3に係る発明:
手段E2に記載の遊技機であって、
前記装飾体は、前記第2の方向へ移動する場合に前記規制部にひっかかる掛止部(掛止部340)を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、掛止部が規制部にひっかかることで、装飾体の予定外の移動を防止することが可能となる。
手段E4に係る発明:
手段E2又は手段E3に記載の遊技機であって、
内側を視認可能な窓部(窓部23m)を有する前面部(前扉23)を備え、
前記装飾体は、前記前面部の上部に配されていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、前面部の上部に装飾体が設けられている遊技機において規制部により装飾体の予定外の移動を防止しているため、前面部に設けられた装飾体の予定外の移動による遊技者等のケガや装置の破損等を防止することが可能である。
手段E5に係る発明:
手段E4に記載の遊技機であって、
前記装飾体の左右方向の幅寸法(W1、図19参照)は、前記窓部の左右方向の幅寸法(W3)以上であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、比較的幅広の装飾体が移動するため、装飾体の動作による演出効果を向上可能であるとともに、このような幅広の装飾体の予定外の移動を規制部により防止することで安全性を確保することが可能である。
手段E6に係る発明:
手段E4又は手段E5に記載の遊技機であって、
前記装飾体は、初期状態(閉塞状態、図20参照)から演出状態(開放状態、図22参照)に変形可能な変形部(左側可動体510、右側可動体560)を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、初期位置から動作位置に変位可能な装飾体に、さらに変形部が設けられているため、前面部の変形による演出効果を一層高めることが可能であるとともに、変形部があることで装飾体が比較的重くなってしまっても規制部により予定外の移動を防止することが可能である。
ところで、特開2004−16722号公報に記載の遊技機では、遊技に際して、可動部を動作させる可動演出を行う。具体的にはこの文献に記載の遊技機では、前扉の上部に、演出用の可動部が配されている。演出用の可動部は、貝の殻であり、閉じた状態から開くことが可能なものである。ここでこの文献に記載の遊技機のように、可動部を有する遊技機においては、可動部が意図しない方向に移動することがないように工夫しておくことが望まれる。そこで上記したE1〜E6に係る発明は、特開2004−16722号公報に記載の遊技機に対して、「装飾体が初期位置から動作位置とは異なる位置へ移動するのを規制可能な規制部を備えている」という点で相違している。これにより、可動部が意図しない方向に移動するのを防ぐという課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
〈手段F〉
手段F1に係る発明:
音を出力するスピーカ(600)と、
第1状態(初期状態、図3参照)から第2状態(最終状態、図20参照)に変形可能な可動体(第1可動装飾体330)と、を備え、
前記可動体は、前記スピーカの近傍に配されており(図41参照)、
前記スピーカは、前記可動体の前記第2状態への変形時に、特定の音(例えば第2の効果音)を出力可能であることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、スピーカの近傍にある可動体の変形時に特定の音を出力することで、遊技興趣を向上可能である。
手段F2に係る発明:
手段F1に記載の遊技機であって、
前記可動体は、
前記スピーカの前方に配されており、
前記第1状態において正面視で前記スピーカと重なる範囲よりも、前記第2状態において正面視で前記スピーカと重なる範囲の方が少ないものである(図3、図20参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動体が第1状態から第2状態に変形することで、スピーカの前方の空間が開けることになるため、可動体の変形後に出力される音が、可動体の変形前に出力されていた音よりも聞こえやすい音となる。よって、可動体の変形と音による演出の演出効果を高めることが可能となる。
手段F3に係る発明:
手段F1又は手段F2に記載の遊技機であって、
前記スピーカと前記可動体とを有する装飾体ユニット(上側装飾ユニット200)を備え、
前記スピーカは、前記装飾体ユニットにおける固定部(固定装飾体310)に設けられており、
前記可動体は、前記固定部に対して移動可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動体を有する装飾体ユニットにスピーカが内蔵されているため、スピーカから出力される音を、可動体の動作と関連付け易くすることが可能となり、可動体の動作時の遊技興趣を向上可能である。
手段F4に係る発明:
手段F3に記載の遊技機であって、
内側を視認可能な窓部(窓部23m)を有する前面部(前扉23)を備え、
前記装飾体ユニットは、前記前面部における上部に設けられており、
前記スピーカは、下向きに音を出すように前記窓部の前方に配されていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、スピーカが前面部の上部に下向きに取り付けられているため、窓部の前方に頭を位置させている遊技者に対して、頭上から降り注ぐように音が出力されることとなり、音による興趣向上を見込める。
手段F5に係る発明:
手段F1から手段F4までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体は、
前記スピーカよりも前方に位置しており、
前記第1状態よりも前記第2状態の方が前方に位置するものである(図31、図32参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、スピーカよりも前方に位置する可動体がさらに前方に移動することにより、スピーカから出力される音の聞こえ方が変わることに期待でき、音による演出効果の向上を見込める。
手段F6に係る発明:
手段F1から手段F5までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体は、
前記第1状態よりも前記第2状態の方が上方に位置するものであり、
前記第2状態では前記スピーカよりも上方に位置するものである(図32、図34)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動体がスピーカよりも上方に移動することにより、スピーカから出力される音の聞こえ方が変わることに期待でき、音による演出効果の向上を見込める。
手段F7に係る発明:
手段F1から手段F6までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体は、第1位置(閉塞状態の位置、図20参照)から第2位置(開放状態の位置、図22参照)に変位可能な可動部材(左側可動体510、右側可動体560)をさらに備え、
前記可動部材は、
前記可動体が前記第2状態である場合に、前記第2位置に位置することがあり(図22参照)、
前記第2位置に変位することにより前記可動体の左右方向の幅を広げるものである(図19における幅W1、図22における幅W4)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材の動作によって可動体の左右方向の幅が広がるため、スピーカから出力される音の聞こえ方が変わることに期待でき、音による演出効果の向上を見込める。
ところで、特開2016−198559号公報に記載の遊技機では、前扉の上部にスピーカを配している。具体的にはこの文献に記載の遊技機では、前扉の左上部と右上部とにスピーカを設けるとともに、遊技機の左右中央で遊技する遊技者が音を聞き取りやすいように、前方に向けて出力された音を内側に向ける構造を有している。しかしながらこの文献に記載の遊技機には、音の出力を伴う演出による遊技の興趣を向上させるため、さらなる改良の余地がある。そこで上記したF1〜F7に係る発明は、特開2016−198559号公報に記載の遊技機に対して、「可動体は、スピーカの近傍に配されており、スピーカは、可動体の第2状態への変形時に、特定の音を出力可能である」という点で相違している。これにより、音の出力を伴う演出による遊技興趣の向上という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
〈手段G〉
手段G1に係る発明:
第1発光部(発光表示部312)を有する第1装飾体(固定装飾体310)と、
前記第1装飾体に対して移動可能な第2装飾体(第1可動装飾体330)と、を備え、
前記第1発光部は、
前記第2装飾体の移動前は遊技者から視認不可能又は視認し難く(図43参照)、
前記第2装飾体の移動により遊技者から視認し易くなる(図44参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第2装飾体が移動することで第1発光部が出現するため、斬新な発光演出が可能となり、発光演出による興趣向上を見込める。
手段G2に係る発明:
手段G1に記載の遊技機であって、
前記第2装飾体は、第2発光部(表側装飾部410、左上装飾部525、右上装飾部575)を有し、
前記第2装飾体が前記第1装飾体に対して移動前の第1の位置(初期位置、図43参照)にあるときには、前記第2発光部が発光することがあり、
前記第2装飾体が前記第1装飾体に対して移動後の第2の位置(中間位置、図44参照)にあるときには、前記第1発光部および前記第2発光部が発光することがあることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第2装飾体の移動の前後で、発光する部分が増えることになるため、発光演出の派手さが変化することとなり、さらなる興趣向上を見込める。
手段G3に係る発明:
手段G2に記載の遊技機であって、
第3発光部(装飾発光部265、仕切発光部267)を有する第3装飾体(第2可動装飾体250、図45参照)を備え、
前記第2装飾体(第1可動装飾体330)は、前記第2の位置(中間位置、図44参照)からさらに第3の位置(最終位置、図45参照)に移動可能なものであり、
前記第3発光部は、前記第2装飾体が前記第3の位置に移動することにより遊技者から視認し易くなるものであり、
前記第2装飾体が前記第3の位置にあるときには、前記第1発光部、前記第2発光部、及び、前記第3発光部が発光することがあることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、第2装飾体が第1の位置、第2の位置、第3の位置と変位する度に、発光する部分が増えていく斬新な発光演出が可能となり、さらなる興趣向上を見込める。
手段G4に係る発明:
手段G1から手段G3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2装飾体は、特定の面(内側部材512の表面512a、図46参照)を露出させない閉状態(図45参照)から前記特定の面を露出させる開状態(図46参照)に変形可能な可動部材(左側可動体510,右側可動体560)をさらに備え、
前記可動部材は、光を反射可能なリフレクター部(左鏡面部527、右鏡面部577)を前記特定の面側に備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、可動部材を開状態にすることでリフレクター部が露出し、光を反射するようになるため、一層明るくなり、発光演出の演出効果を高めることが可能である。
手段G5に係る発明:
手段G1から手段G4までのいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者が正対する前面部(前扉23)を備え、
前記第1装飾体および前記第2装飾体は、前記前面部の上部に配されていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、前面部の上部に配された装飾体が変形し、発光することにより、遊技者の頭上が明るくなる。よって、斬新な発光演出とすることが可能となる。
ところで、特開2017−80477号公報に記載の遊技機では、枠ランプや盤ランプといった演出用の発光部を有する。具体的にはこの文献に記載の遊技機では、前扉に設けられた枠ランプを、遊技盤の中央に配された表示装置や、その周囲に配された盤ランプとともに所定の発光態様で発光させることにより、一定の演出効果を発揮している。しかしながらこの文献に記載の遊技機には、発光部を利用した演出による遊技興趣の向上のため、さらなる改良の余地がある。そこで上記したG1〜G5に係る発明は、特開2017−80477号公報に記載の遊技機に対して、「第1装飾体に対して移動可能な第2装飾体を備え、第1装飾体が有する第1発光部は、第2装飾体の移動前は遊技者から視認不可能又は視認し難く、第2装飾体の移動により遊技者から視認し易くなる」という点で相違している。これにより、発光部を利用した演出による遊技興趣の向上という課題を解決する(作用効果を奏する)ことが可能である。
〈手段H〉
手段H1に係る発明:
枠状の基枠部(外枠22、又は、外枠22及び内枠21)と前記基枠部に対して開閉可能な開閉部(内枠21及び前扉23、又は、前扉23)とを含む遊技機枠(2)と、
遊技球が流下可能な遊技領域(6)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な入賞口(第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14、一般入賞口10)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が前記入賞口に入賞しないで進入可能なアウト口(19)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記遊技機枠は、
前記入賞口に入賞した遊技球及び前記アウト口を通過した遊技球を流下させて当該遊技機外へ排出する排出通路(排出経路部25)を備え、
前記排出通路は、
流下する遊技球を1球ずつ通過させる通過部(下流側排出路Q2)と、
前記通過部を通過する遊技球を検出可能な排出球検出手段(排出口センサ30a)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技機枠に設けられている排出通路は、入賞口に入賞した遊技球とアウト口を通過した遊技球とを通過部により1球ずつ流下させることが可能である。そして、排出球検出手段が、通過部を通過する遊技球を1球ずつ検出することが可能である。こうして、排出球検出手段によって、精度良く且つ簡易的な方法で、遊技領域を流下した全ての遊技球の数(発射球数)を検出することが可能である。
手段H2に係る発明:
手段H1に記載の遊技機であって、
前記排出通路は、
前記通過部よりも上流側にて段差状に形成された段部(28c)を備え、
前記段部にて2球以上の遊技球が同時に通過することを規制することで、遊技球を1球ずつ通過させることが可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、段部を境に、遊技球を1球ずつ通過させることが可能である。こうして、遊技球を1球ずつしか通過させない部位を積極的に作ることで、意図しないで遊技球が詰まって、完全に流下しなくなる重度の不具合を生じ難くすることが可能である。
手段H3に係る発明:
手段H2に記載の遊技機であって、
前記段部は、前記排出通路の上壁部(28)に設けられていて、
前記段部よりも上流側(上流側排出路Q1)では、上下方向の長さ(H1)が遊技球の直径の2倍(22mm)以上である一方、
前記段部が形成されている部分では、上下方向の長さ(H2)が遊技球の直径の2倍未満である(図13(A)参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、排出通路の上壁部に設けられた段部により、遊技球が上下に重なるように詰まった場合、詰まった下側の遊技球に対して後ろから流下した遊技球が当接する。これにより、遊技球の上下の重なりを崩すことが可能であり、段部にて遊技球を1球ずつ通過させることが可能である。
手段H4に係る発明:
手段H1から手段H3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記排出通路は、前記通過部よりも上流側にて流下する遊技球を蛇行させることが可能な蛇行部(前側蛇行壁部26a及び後側蛇行壁部27a)を備えている(図10及び図11参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、蛇行部により、流下する遊技球の速度を低減させると共に、動きを均すことが可能である。これにより、排出通路での球詰まりを生じさせ難くすることが可能である。
手段H5に係る発明:
手段H1から手段H4までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記排出球検出手段による検出信号を入力可能な制御手段(遊技制御用マイコン101)と、
所定の表示手段(7セグ表示器150)と、を備え、
前記制御手段は、前記排出球検出手段による検出信号に基づいて特定値(ベース)を演算して、前記表示手段に前記特定値を表示させることが可能(ステップS307のベース表示処理を実行可能)なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、当該遊技機の外部装置ではなく、遊技機が備える表示手段にて、遊技領域を流下した全ての遊技球の数(総発射球数)に基づく特定値を表示することが可能である。
手段H6に係る発明:
手段H5に記載の遊技機であって、
前記入賞口に入賞した遊技球を検出可能な入賞球検出手段(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ12a、大入賞口センサ14a、一般入賞口センサ10a)を備え、
前記制御手段は、
前記特定値として、前記入賞球検出手段による検出信号と前記排出球検出手段による検出信号とに基づいて、遊技者が発射した遊技球の数である発射球数に対して遊技者が獲得した総賞球数の割合であるベース(通常ベース、時短ベース、大当たりベース)を演算可能(ステップS208のベース演算処理を実行可能)なものであり、
前記表示手段に前記ベースを表示させることが可能(ステップS307のベース表示処理を実行可能)なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、表示手段にベースが表示されるため、ベースが予め定められた範囲内であるか否かを逐次確認することが可能である。
手段H7に係る発明:
枠状の基枠部(外枠22)と前記基枠部に対して開閉可能な開閉部(内枠21及び前扉23)とを含む遊技機枠(2)と、
遊技球が流下可能な遊技領域(6)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な入賞口(第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14、一般入賞口10)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が前記入賞口に入賞しないで進入可能なアウト口(19)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記遊技機枠は、
前記入賞口に入賞した遊技球及び前記アウト口を通過した遊技球を流下させて当該遊技機外へ排出する排出通路(排出経路部25)を備え、
前記排出通路は、
流下する遊技球を1球ずつ通過させる通過部(下流側排出路Q2)と、
前記通過部を通過する遊技球を検出可能な排出球検出手段(排出口センサ30a)と、
前記通過部よりも上流側にて段差状に形成された段部(28c)と、
前記段部よりも上流側にて遊技球を減速させることが可能な減速部(前側蛇行壁部26a及び後側蛇行壁部27a)と、を備え、
前記段部にて2球以上の遊技球が同時に通過することを規制することで、前記通過部にて遊技球を1球ずつ通過させることが可能なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技機枠に設けられている排出通路は、入賞口に入賞した遊技球とアウト口を通過した遊技球とを減速部にて減速させる。そして、減速した遊技球を段部にて2球以上の遊技球が同時に通過することを規制することで、通過部にて遊技球を1球ずつ流下させることが可能である。その結果、排出球検出手段が、通過部を通過する遊技球を1球ずつ検出することが可能である。こうして、減速部と段部とによって、排出通路での球詰まりを生じさせ難くしつつ、排出球検出手段によって、精度良く且つ簡易的な方法で、遊技領域を流下した全ての遊技球の数(発射球数)を検出することが可能である。
ところで、特開2000−116922号公報に記載の遊技機においては、各入賞口センサにより検出された遊技球の数と、アウト口センサにより検出された遊技球の数とに基づいて、遊技領域を流下した全ての遊技球の数(発射球数、排出球数)を把握することが可能になっている。しかしながら、発射球数を把握するために、各入賞口センサとアウト口センサという多くのセンサを用いている。そのため、センサの数が多い分だけ、誤検出が生じる可能性が高くなってしまい、且つ簡易的に発射球数を検出する方法ではなかった。そこで上記した手段H1〜H7に係る発明は、特開2000−116922号公報に記載の遊技機に対して、遊技機枠は、入賞口に入賞した遊技球及びアウト口を通過した遊技球を流下させて当該遊技機外へ排出する排出通路を備え、排出通路は、流下する遊技球を1球ずつ通過させる通過部と、前記通過部を通過する遊技球を検出可能な排出球検出手段と、を備えている点で相違している。これにより、精度良く且つ簡易的に発射球数を検出するという課題を解決(作用効果を奏する)ことが可能である。
〈手段I〉
手段I1に係る発明:
枠状の基枠部(外枠22、又は、外枠22及び内枠21)と前記基枠部に対して開閉可能な開閉部(内枠21及び前扉23、又は、前扉23)とを含む遊技機枠(2)と、
遊技球が流下可能な遊技領域(6)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な入賞口(第1始動口11、第2始動口12、大入賞口14、一般入賞口10)と、
前記遊技領域を流下する遊技球が前記入賞口に入賞しないで進入可能なアウト口(19)と、を備える遊技機(パチンコ遊技機PY1)において、
前記遊技機枠は、前記入賞口に入賞した遊技球及び前記アウト口を通過した遊技球を流下させて当該遊技機枠外へ排出する排出部(排出口33,33A,33B)を備え、
前記排出部から排出された遊技球を検出可能な排出球検出手段(左側連通口センサ95,右側連通口センサ96,連通口センサ97,99)を備えていることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、排出球検出手段により、排出部から遊技機枠外へ排出された遊技球を検出することが可能である。つまり、遊技機枠自体に排出球検出手段が組み込まれているわけではない。従って、既存の遊技機枠をそのまま利用しつつ、簡易的な方法で、遊技領域を流下した全ての遊技球の数(発射球数)を検出することが可能である。
手段I2に係る発明:
手段I1に記載の遊技機であって、
前記遊技機枠に着脱可能な着脱ユニット(外付けユニット90,90B,90C)を備え、
前記着脱ユニットは、前記排出部に連通することで当該排出部から流入する遊技球を当該遊技機外へ排出可能な連通部(94,94B,94C)を備え、
前記排出球検出手段は、前記着脱ユニットに設けられていて、前記連通部を流下する遊技球を検出可能なものである(図66(A),図69(A),図70参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、遊技機枠に着脱ユニットを取付けると、遊技領域を流下した全ての遊技球が、遊技機枠の排出部を介して着脱ユニットの連通部に流入して、連通部から遊技機外へ排出される。このとき、排出球検出手段により、連通部を流下する遊技球を検出することが可能である。こうして、既存の遊技機枠に対して着脱ユニットを取付けるという簡易的な方法で、発射球数を検出可能な遊技機にすることが可能である。その一方で、発射球数を検出する必要がない場合には、着脱ユニットを遊技機枠から取外しておくことも可能である。
手段I3に係る発明:
手段I2に記載の遊技機であって、
前記排出部(排出口33B,図67参照)は、1球ずつ遊技球を排出可能なものであり、
前記連通部(94B,図69(A)参照)は、前記排出部から1球ずつ流入する遊技球を当該遊技機外へ1球ずつ排出可能なものであり、
前記着脱ユニット(外付けユニット90B)は、前記排出球検出手段(連通口センサ97)を1つ備えている(図69(A)参照,第3形態)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、排出部が1球ずつ遊技球を排出する構成の場合、発射球数を検出するために、1つの排出球検出手段を備える着脱ユニットを遊技機枠に取付けるだけで良い。つまり、複数の排出球検出手段を備える着脱ユニットを取付ける必要がない。従って、簡易な構成である着脱ユニットの取付けで、発射球数を検出することが可能である。
手段I4に係る発明:
手段I2に記載の遊技機であって、
前記排出部(排出口33A,図63参照)は、複数の遊技球を同時に排出可能なものであり、
前記連通部(94,図66(A)参照)は、前記排出部から同時に流入する複数の遊技球を1球ずつ流下させる複数の分配流路部(左側連通口94b,右側連通口94c)を備え、前記分配流路部のそれぞれから当該遊技機外へ1球ずつ遊技球を排出可能なものであり、
前記着脱ユニット(外付けユニット90)は、前記分配流路部のそれぞれに前記排出球検出手段(左側連通口センサ95,右側連通口センサ96)を備えている(図66(A)参照,第2形態)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、排出部が複数の遊技球を同時に排出する構成の場合、遊技球を1球ずつ流下させる複数の分配流路部と、分配流路部のそれぞれに排出球検出手段とを備える着脱ユニットを、遊技機枠に取付ければ良い。これにより、排出部が1球ずつ遊技球を排出する構成でなくても、発射球数を検出することが可能である。即ち、着脱ユニットの構成を排出部の構成に合わせることで、任意の遊技機枠に対応することが可能である。
手段I5に係る発明:
手段I2から手段I4までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記排出球検出手段の検出信号を入力可能な制御基板(遊技制御基板100)と、
前記排出球検出手段と前記制御基板とを接続可能なハーネス(HN1,HN2,HN3)と、を備え、
前記着脱ユニットは、前記ハーネスを支持する支持部材(支持ガイド93)を備え、
前記支持部材は、前記制御基板の方へ延びるように前記着脱ユニットに着脱可能なものである(図65参照)ことを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、排出球検出手段から、当該排出球検出手段の検出信号を入力する制御基板までの距離に応じて、適切な長さの支持部材を取付ける。これにより、支持部材に支持されているハーネスを制御基板に接続し易くすることが可能である。即ち、長さが調整された支持部材を着脱ユニットに取付けることで、制御基板の任意の配置に対応することが可能である。
手段I6に係る発明:
手段I5に記載の遊技機であって、
所定の表示手段(7セグ表示器150)を備え、
前記制御基板は、遊技の結果に影響を及ぼす制御処理を実行可能な主基板(遊技制御基板100)であり、
前記主基板は、前記排出球検出手段による検出信号に基づいて特定値(ベース)を演算して、前記表示手段に前記特定値を表示させることが可能(ステップS305のベース表示処理を実行可能)なものであることを特徴とする遊技機。
この構成の遊技機によれば、主基板によって、当該遊技機が備える表示手段にて、遊技領域を流下した全ての遊技球の数(発射球数)に基づく特定値を表示することが可能である。
ところで、特開2000−116922号公報に記載の遊技機においては、各入賞口センサにより検出された遊技球の数と、アウト口センサにより検出された遊技球の数とに基づいて、遊技領域を流下した全ての遊技球の数(発射球数、排出球数)を把握することが可能になっている。しかしながら、発射球数を把握するために、各入賞口センサとアウト口センサという多くのセンサを用いている。そのため、簡易的に発射球数を検出する方法ではなかった。そこで上記した手段I1〜I6に係る発明は、特開2000−116922号公報に記載の遊技機に対して、遊技機枠は、入賞口に入賞した遊技球及びアウト口を通過した遊技球を流下させて当該遊技機枠外へ排出する排出部を備え、排出部から排出された遊技球を検出可能な排出球検出手段を備えている点で相違している。これにより、簡易的な方法で発射球数を検出することが可能な遊技機を提供するという課題を解決(作用効果を奏する)ことが可能である。
PY1…パチンコ遊技機
2…遊技機枠
6…遊技領域
10…一般入賞口
10a…一般入賞口センサ
11…第1始動口
11a…第1始動口センサ
12…第2始動口
12a…第2始動口センサ
14…大入賞口
14a…大入賞口センサ
19…アウト口
21…内枠
22…外枠
23…前扉(前面部)
25…排出経路部
26a…前側蛇行壁部
27a…後側蛇行壁部
28…上壁部
28c…段部
30a…排出口センサ
33,33A,33B…排出口
90,90A,90B…外付けユニット
93…支持ガイド
94,94B,94C…連通部
94b…左側連通口
94c…右側連通口
95…左側連通口センサ
96…右側連通口センサ
97,99…連通口センサ
100…遊技制御基板
150…7セグ表示器
Q1…上流側排出路
Q2…下流側排出路

Claims (2)

  1. 枠状の基枠部と前記基枠部に対して開閉可能な開閉部とを含む遊技機枠と、
    前記遊技機枠の内部に取付けられていて遊技球が流下可能な遊技領域を有する遊技盤と、
    前記遊技領域を流下する遊技球が入賞可能な入賞口と、
    前記遊技領域を流下する遊技球が前記入賞口に入賞しないで進入可能なアウト口と、を備える遊技機において、
    前記遊技機枠は、裏側の下部に、枠側制御基板を取付けることが可能な下側取付部を備え、
    前記下側取付部は、
    前記入賞口に入賞した遊技球及び前記アウト口を通過した遊技球を流下させて当該下側取付部外へ排出する排出部と、着脱可能な着脱ユニットと、を備え、
    前記着脱ユニットは、
    前記排出部に連通することで当該排出部から流入する遊技球を当該下側取付部外へ排出可能な連通部と、
    前記排出部から流入する遊技球を検出可能な排出球検出手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記排出部は、1球ずつ遊技球を排出可能なものであり、
    前記連通部は、前記排出部から1球ずつ流入する遊技球を当該遊技機外へ1球ずつ排出可能なものであり、
    前記着脱ユニットは、前記排出球検出手段を1つ備えていることを特徴とする遊技機。
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