JP6851279B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本開示は、燃料ガスと酸化剤ガスとを供給することにより発電する燃料電池を備える燃料電池システムに関するものである。
従来技術として、特許文献1に開示されるような燃料電池システムが存在する。この燃料電池システムは、水素ガスの配管系より供給される水素ガスおよび酸素ガスの配管系より供給される酸素ガスの供給を受けて、電力を発生する燃料電池を備えている。そして、酸素ガスの配管系は、酸素ガス供給流路と、酸素ガス供給流路に設けられるコンプレッサと、酸素オフガス排気流路と、酸素オフガス排気流路を開閉する電磁バルブを備えている。
特開2005−285686号公報
しかしながら、上記した燃料電池システムでは、燃料電池で生成された水(生成水)が電磁バルブに付着するおそれがあるため、寒冷地では電磁バルブが凍結するおそれがあり、電磁バルブが凍結して閉固着すると開弁することが困難になるおそれがある。そのため、上記した燃料電池システムでは、寒冷地において燃料電池システムを起動する際に、電磁バルブが凍結により閉固着して電磁バルブを開弁することができず、燃料電池システムを起動できないおそれがある。そこで、電磁バルブの閉固着を解除するために電磁バルブのモータ(駆動手段)に対して高電流を継続して通電させて開弁させようとすると、モータに備わるコイルが発熱して、電磁バルブのモータの耐久性が低下するおそれがある。
そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、燃料電池からの酸化剤ガスの排出を制御する下流側弁が閉固着した場合に、下流側弁の駆動部の耐久性を維持しつつ、下流側弁の閉固着を解除できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、燃料電池と、前記燃料電池に酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給通路と、前記酸化剤ガス供給通路に設けられて酸化剤ガスを前記燃料電池に供給するコンプレッサと、前記酸化剤ガス供給通路にて前記コンプレッサと前記燃料電池との間に設けられた上流側弁と、前記燃料電池に供給された酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出通路と、前記酸化剤ガス排出通路に設けられた下流側弁と、前記酸化剤ガス供給通路と前記酸化剤ガス排出通路とに接続されたバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられ前記バイパス通路を流れる酸化剤ガスの流量を制御するバイパス弁と、各種制御を行う制御部と、を有する燃料電池システムにおいて、前記下流側弁は、モータの駆動によって開閉する弁装置であり、前記制御部は、システム起動時に、前記上流側弁及び前記バイパス弁を全開状態に開弁させ、前記コンプレッサの回転数を所定回転数に制御した状態で、前記バイパス弁を前記全開状態から全閉状態へ閉弁させることにより、前記下流側弁の閉固着を解除する閉固着解除制御を行うこと、を特徴とする。
この態様によれば、システム起動時に、バイパス弁を開弁させてコプレッサ圧抜き状態としてコンプレッサを起動させ、コンプレッサの回転数を所定回転数まで上昇させる。そして、その後、全開状態のバイパス弁を閉弁させて全閉状態にして、コンプレッサ圧を急上昇させて、コンプレッサに接続する燃料電池内の圧力であるスタック圧を急上昇させることができる。そのため、システム起動時に、スタック圧を急上昇させて、下流側弁の閉固着を解除することができる。また、下流側弁の閉固着を解除するために下流側弁の駆動部に対して高電流を継続して通電させなくてもよいので、駆動部の不具合の発生を防ぐことができる。したがって、下流側弁が閉固着した場合に、下流側弁の駆動部の耐久性を維持しつつ、下流側弁の閉固着を解除できる。
上記の態様においては、前記閉固着解除制御では、前記バイパス弁を閉弁させた後、前記バイパス弁の開閉を繰り返すこと、が好ましい。
この態様によれば、コンプレッサの回転数を所定回転数まで上昇させた状態で、全開状態のバイパス弁を全閉状態にしてスタック圧を急上昇させ、全閉状態のバイパス弁を全開状態にしてスタック圧を急降下させることを繰り返し行うことができる。そのため、システム起動時に、スタック圧を急上昇および急降下させて、より効果的に、下流側弁の閉固着を解除することができる。
上記の態様においては、前記制御部は、前記閉固着解除制御を行う前に、前記下流側弁の閉固着の有無を判定する閉固着判定を行い、前記下流側弁の閉固着が有ると判定された場合に、前記閉固着解除制御を行うこと、が好ましい。
この態様によれば、システム起動時に、下流側弁の閉固着が無い場合には、閉固着解除制御を行わないようにして、コンプレッサの回転数を所定回転数まで上昇させないようにすることができる。そのため、コンプレッサの回転数を高い回転数まで上昇させることによるNV特性(騒音振動特性)やコンプレッサの信頼性(耐久性)の低下を抑制できる。
上記の態様においては、前記制御部は、前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させた後に、前記閉固着判定を行うこと、が好ましい。
この態様によれば、閉固着解除制御を行う前に、下流側弁にて開弁駆動力を発生させることにより下流側弁の閉固着を解除できたときには、閉固着解除制御を行わないようにすることができる。そのため、閉固着解除制御を行うためにコンプレッサの回転数を所定回転数まで上昇させる必要がなくなる。したがって、コンプレッサの回転数を高い回転数まで上昇させることによるNV特性やコンプレッサの信頼性の低下を抑制できる。
上記の態様においては、前記制御部は、前記閉固着解除制御を行うときに、前記バイパス弁を閉弁させるとともに、前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させること、が好ましい。
この態様によれば、閉固着解除制御を行うときに、全開状態のバイパス弁を全閉状態にしてスタック圧を急上昇させるとともに、下流側弁にて開弁駆動力を発生させることにより、下流側弁の閉固着を解除する力を増加させることができる。そのため、システム起動時に、下流側弁の閉固着を解除し易くなる。
上記の態様においては、前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させるタイミングは、前記バイパス弁を閉弁させた後、所定時間が経過したときであること、が好ましい。
この態様によれば、バイパス弁を閉弁させた後に時間が経過してスタック圧が十分に上昇してから、下流側弁にて開弁駆動力を発生させることができる。そのため、下流側弁の閉固着を解除する力をさらに増加させることができる。したがって、システム起動時に、より確実に、下流側弁の閉固着を解除することができる。
上記の態様においては、前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させるタイミングは、前記バイパス弁を閉弁させた後、前記燃料電池内におけるスタック圧が所定圧よりも高くなったときであること、が好ましい。
この態様によれば、バイパス弁を閉弁させた後にスタック圧が十分に高くなってから、下流側弁にて開弁駆動力を発生させることができる。そのため、下流側弁の閉固着を解除する力をさらに増加させることができる。したがって、システム起動時に、より確実に、下流側弁の閉固着を解除することができる。
上記の態様においては、前記制御部は、前記バイパス弁を閉弁させるとともに、前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させた後に、前記下流側弁の閉固着の有無を判定する閉固着判定を行い、前記下流側弁の閉固着が無いと判定した場合には、前記閉固着解除制御を終了すること、が好ましい。
この態様によれば、閉固着解除制御を行うときに、バイパス弁を閉弁させるとともに、下流側弁にて開弁駆動力を発生させることにより、下流側弁の閉固着が解除されたときには、その時点で閉固着解除制御を終了して、システムを起動するための通常の制御を行うことができる。そのため、システムを起動するための通常の制御へ移行した以降は、下流側弁の閉固着を解除するためにコンプレッサの回転数を所定回転数まで上昇させる必要がなくなる。したがって、コンプレッサの回転数を高い回転数まで上昇させることによるNV特性やコンプレッサの信頼性の低下を最小限に抑えることができる。また、システムを起動するための通常の制御へ移行した以降は、下流側弁の閉固着を解除するために下流側弁の駆動部に対して高電圧を印加する必要がなくなる。そのため、下流側弁の信頼性の低下を最小限に抑えることができる。
本開示の燃料電池システムによれば、燃料電池からの酸化剤ガスの排出を制御する下流側弁が閉固着した場合に、下流側弁の駆動部の耐久性を維持しつつ、下流側弁の閉固着を解除できる。
実施形態に係る燃料電池システムの概略構成図である。 第1実施形態における制御フローチャートを示す図である。 スタック温度とコンプレッサ回転数との関係図である。 スタック温度と昇圧回数との関係図である。 第1実施形態における制御タイムチャートの一例を示す図である。 第2実施形態の実施例1における制御フローチャートを示す図である。 第2実施形態の実施例1における制御タイムチャートの一例を示す図である。 第2実施形態の実施例2における制御フローチャートを示す図である。 第2実施形態の実施例2における制御タイムチャートの一例を示す図である。 第3実施形態における制御フローチャートを示す図である。 第3実施形態における制御タイムチャートの一例を示す図である。 第3実施形態における制御タイムチャートの一例を示す図である。 第3実施形態における制御タイムチャートの一例を示す図である。 第4実施形態における制御フローチャートを示す図である。 第4実施形態における制御タイムチャートの一例を示す図である。
本開示の燃料電池システムの実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1実施形態>
本開示に係る実施形態である燃料電池システムについて、図1を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、燃料電池車に搭載され、その駆動用モータ(図示略)に電力を供給する燃料電池システムに、本開示を適用した場合について説明する。
本実施形態の燃料電池システム101は、図1に示すように、燃料電池スタック(燃料電池)111と、水素系112と、エア系113を有する。
燃料電池スタック111は、燃料ガスの供給と酸化剤ガスの供給を受けて発電を行う。本実施形態では、燃料ガスは水素ガスであり、酸化剤ガスはエアである。すなわち、燃料電池スタック111は、水素系112からの水素ガスの供給と、エア系113からのエアの供給を受けて発電を行う。そして、燃料電池スタック111で発電された電力は、インバータ(図示略)を介して駆動用モータ(図示略)に供給される。なお、燃料電池スタック111には、燃料電池スタック111内の圧力(スタック圧)を検出するスタック圧センサ111Pが備わっている。
水素系112は、燃料電池スタック111のアノード側に設けられている。この水素系112は、水素供給通路121、水素排出通路122、充填通路123を備えている。水素供給通路121は、水素タンク131から燃料電池スタック111へ水素ガスを供給するための通路である。水素排出通路122は、燃料電池スタック111から排出される水素ガス(以下、適宜、「水素オフガス」という。)を排出するための通路である。充填通路123は、充填口151から水素タンク131に水素ガスを充填するための通路である。
水素系112は、水素供給通路121において、水素タンク131側から順に、主止弁132、高圧レギュレータ133、中圧リリーフ弁134、圧力センサ135、インジェクタ部136、低圧リリーフ弁137、圧力センサ138を備えている。主止弁132は、水素タンク131から水素供給通路121への水素ガスの供給と遮断を切り換える弁である。高圧レギュレータ133は、水素ガスを減圧するための圧力調整弁である。中圧リリーフ弁134は、水素供給通路121における高圧レギュレータ133とインジェクタ部136の間の圧力が所定圧力以上になると開弁して圧力を所定圧力未満に調整する弁である。圧力センサ135は、水素供給通路121における高圧レギュレータ133とインジェクタ部136の間の圧力を検出するセンサである。インジェクタ部136は、水素ガスの流量を調節する機構である。低圧リリーフ弁137は、水素供給通路121におけるインジェクタ部136と燃料電池スタック111の間の圧力が所定圧力以上になると開弁して圧力を所定圧力未満に調整する弁である。圧力センサ138は、水素供給通路121におけるインジェクタ部136と燃料電池スタック111の間の圧力を検出するセンサである。
また、水素系112は、水素排出通路122において、燃料電池スタック111側から順に、気液分離器141、排気排水弁142が配置されている。気液分離器141は、水素オフガス内の水分を分離する機器である。排気排水弁142は、気液分離器141からエア系113の希釈器182への水素オフガスや水分の排出と遮断を切り換える弁である。
エア系113は、燃料電池スタック111のカソード側に設けられている。このエア系113は、エア供給通路(酸化剤ガス供給通路)161、エア排出通路(酸化剤ガス排出通路)162、バイパス通路163を備えている。エア供給通路161は、燃料電池システム101の外部から燃料電池スタック111へ、エアを供給するための通路である。エア排出通路162は、燃料電池スタック111から排出されるエア(以下、適宜、「エアオフガス」という。)を排出するための通路である。バイパス通路163は、エア供給通路161とエア排出通路162とに接続され、エア供給通路161から燃料電池スタック111を介さずにエア排出通路162へ、エアを流すための通路である。
エア系113は、エア供給通路161において、エアクリーナ171側から順に、コンプレッサ172、インタークーラ173、入口封止弁(上流側弁)174を備えている。エアクリーナ171は、燃料電池システム101の外部から取り込んだエアを清浄化する機器である。コンプレッサ172は、エアを燃料電池スタック111に供給する機器である。インタークーラ173は、エアを冷却する機器である。入口封止弁174は、燃料電池スタック111へのエアの供給と遮断を切り換える弁である。本実施形態では、入口封止弁174は、エア供給通路161にてコンプレッサ172と燃料電池スタック111との間に設けられている。
また、エア系113は、エア排出通路162において、燃料電池スタック111側から順に、出口統合弁(下流側弁)181、希釈器182が配置されている。
出口統合弁181は、燃料電池スタック111からのエアオフガスの排出と遮断を切り換える弁(封止機能を有する弁)であるとともに、燃料電池スタック111の背圧を調整して燃料電池スタック111からのエアオフガスの排出量を制御する弁(調圧(流量制御)機能を有する弁)である。
希釈器182は、エアオフガス及びバイパス通路163を流れるエアにより、水素排出通路122から排出される水素オフガスを希釈する機器である。
また、エア系113は、バイパス通路163において、バイパス弁191を備えている。バイパス弁191は、バイパス通路163におけるエアの流量を制御する弁である。
また、燃料電池システム101は、システムの制御を司るコントローラ(制御部)201を備えている。コントローラ201は、燃料電池システム101に備わる各機器を制御するとともに各種判定を行う。なお、燃料電池システム101は、その他、燃料電池スタック111の冷却を行う冷却系(不図示)も有する。なお、本実施形態では、コントローラ201は、例えばECUである。
以上のような構成の燃料電池システム101において、水素供給通路121から燃料電池スタック111に供給された水素ガスは、燃料電池スタック111にて発電に使用された後、燃料電池スタック111から水素オフガスとして水素排出通路122と希釈器182を介して、燃料電池システム101の外部に排出される。また、エア供給通路161から燃料電池スタック111に供給されたエアは、燃料電池スタック111にて発電に使用された後、燃料電池スタック111からエアオフガスとしてエア排出通路162と希釈器182を介して、燃料電池システム101の外部に排出される。
ここで、燃料電池スタック111で生成された水(生成水)が出口統合弁181に付着するため、寒冷地では出口統合弁181が凍結するおそれがある。そして、出口統合弁181が凍結により閉固着してしまうと、燃料電池システム101を起動する際に、出口統合弁181を開弁することができず、燃料電池システム101を起動できないおそれがある。そのため、燃料電池システム101では、システム起動時に、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除するための凍結解除制御(閉固着解除制御)を実施している。
そこで、燃料電池システム101のシステム起動時における制御について説明する。具体的には、コントローラ201が、図2に示す制御フローチャートに基づく制御を実行する。
まず、図2に示すように、システムの起動要求の有無を判断する(ステップS1)。そして、システムの起動要求が有る場合(ステップS1:YES)には、燃料電池スタック111内の温度であるスタック温度tstを取り込む(ステップS2)。スタック温度tstは、例えば、燃料電池スタック111に設けられた温度センサ(不図示)により検出される。
次に、スタック温度tstに応じて規定される起動制御コンプレッサ回転数Comprpm2と、スタック温度tstに応じて規定される出口弁開度toutと、を求める(ステップS3)。
ここで、起動制御コンプレッサ回転数Comprpm2は、システム起動時のコンプレッサ172の目標回転数である。そして、起動制御コンプレッサ回転数Comprpm2を求める際には、例えば、図3に示すスタック温度tstと起動制御コンプレッサ回転数Comprpm2との関係図を使用する。なお、図3に示すように、スタック温度tstが低いほど起動制御コンプレッサ回転数Comprpm2は高くなり、スタック温度tstが高いほど起動制御コンプレッサ回転数Comprpm2は低くなる。
また、出口弁開度toutは、システム起動時の出口統合弁181の目標開度である。そして、出口弁開度toutを求める際には、スタック温度tstと出口弁開度toutとの関係図(不図示)を使用する。なお、スタック温度tstが低いほど出口弁開度toutは大きくなり、スタック温度tstが高いほど出口弁開度toutは小さくなる。
次に、入口封止弁174を開弁する(ステップS4)。すなわち、全閉状態の入口封止弁174を開弁して全開状態にする。なお、このとき、バイパス弁191及び出口統合弁181は全閉状態になっている。
次に、コンプレッサ172を起動してコンプレッサ172の回転数を起動制御コンプレッサ回転数Comprpm2に制御し、かつ、出口統合弁181の開度を出口弁開度toutに制御し(ステップS5)、出口弁開度taoutを取り込む(ステップS6)。ここで、出口弁開度taoutは、出口統合弁181の実開度(現在の開度)であり、例えば、出口統合弁181に設けられた開度センサ(不図示)により検出される。
次に、(taout≦(tout−α))の条件を満たすか否かの判断を行う(ステップS7)。すなわち、出口弁開度taoutが開度(tout−α)以下か否かの判断を行う。さらに、言い換えると、実開度である出口弁開度taoutが目標開度である出口弁開度toutに達しているか否かの判断を行う。本実施形態では、このようにして、凍結解除制御を行う前に、出口統合弁181の凍結による閉固着の有無を判定する凍結判定(閉固着判定)を行う。なお、微少開度αは、数度(例えば、2°〜3°)である。
そして、(taout≦(tout−α))の条件を満たす場合(ステップS7:YES)、すなわち、出口統合弁181の実開度が目標開度に達していない場合には、凍結解除フラグ(図2で「X凍結解除」と表記)が「0」であるか否かを判断する(ステップS8)。なお、凍結解除フラグは、「0」の場合には凍結解除が未完了であることを示し、「1」の場合には凍結解除が完了していることを示す。
そして、凍結解除フラグが「0」である場合(ステップS8:YES)には、出口統合弁181の凍結による閉固着があると考えられるので、凍結解除制御を起動するため(行うため)、バイパス弁191を開弁する(ステップS9)。すなわち、バイパス弁191のモータへの通電をOFFからONにし、全閉状態のバイパス弁191を開弁して全開状態にする。
次に、スタック温度tstに応じた凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1(所定回転数、凍結破壊回転数)と、スタック温度tstに応じた昇圧回数nを求める(ステップS10)。
ここで、凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1は、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除するために設定されるコンプレッサ172の回転数である。そして、凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1を求める際には、例えば、図3に示すスタック温度tstと凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1との関係図を使用する。なお、図3に示すように、スタック温度tstが低いほど凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1は高くなり、スタック温度tstが高いほど凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1は低くなる。また、凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1は、前記の起動制御コンプレッサ回転数Comprpm2よりも高い。
また、昇圧回数nは、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除するために、スタック圧を急上昇させる回数である。そして、昇圧回数nを求める際には、例えば、図4に示すスタック温度tstと昇圧回数nとの関係図を使用する。なお、図4に示すように、スタック温度tstが低いほど昇圧回数nは段階的に多くなり、スタック温度tstが高いほど昇圧回数nは段階的に少なくなる。
次に、コンプレッサ172の回転数を、凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1に制御する(ステップS11)。次に、ステップS5でコンプレッサ172を起動した後、A秒(例えば、1秒〜3秒)経過したら(ステップS12:YES)、バイパス弁191を閉弁させる(ステップS13)。すなわち、バイパス弁191のモータへの通電をONからOFFにし、全開状態のバイパス弁191を閉弁させて全閉状態にする。このようにして、本実施形態では、バイパス弁191を開弁させてコンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1に制御した状態で、バイパス弁191を閉弁させる。また、ステップS13において、以下の数式に示すように、バイパス弁191の開閉回数Nbyp(i)を1回分増加させる。
[数1]
Nbyp(i)=Nbyp(i−1)+1
そして、バイパス弁191の閉弁を開始後、B秒(例えば、1秒)経過したら(ステップS14:YES)、バイパス弁191を開弁させる(ステップS15)。すなわち、全閉状態のバイパス弁191を開弁して全開状態にする。
次に、Nbyp(i)≦nの条件を満たすか否かを判断する(ステップS16)。すなわち、バイパス弁191の開閉回数Nbyp(i)が昇圧回数n以下であるか否かを判断する。このようにして、バイパス弁191の開閉回数Nbyp(i)が、出口統合弁181の凍結による閉固着の解除を完了させるために必要な所定の回数を超えたか否かを判断する。
そして、Nbyp(i)≦nの条件を満たす場合(ステップS16:YES)には、出口統合弁181の凍結による閉固着の解除が未完了なので、バイパス弁191の開弁を開始後、C秒(例えば、1秒)経過したら(ステップS17:YES)、ステップS13の処理に戻る。
一方、Nbyp(i)≦nの条件を満たさない場合(ステップS16:NO)には、出口統合弁181の凍結による閉固着の解除が完了したので、凍結解除フラグを「1」にして(ステップS18)、ステップS5の処理に戻る。
また、ステップS7において、(taout≦(tout−α))の条件を満たさない場合(ステップS7:NO)、通常起動制御ルーチンへ移行して、システムを起動するための通常の制御を行う。このようにして、出口統合弁181の実開度が目標開度に達した場合には、出口統合弁181の凍結による閉固着が無いと判断して、システムを起動するための通常の制御を行う。
また、ステップS8において凍結解除フラグが「1」である場合(ステップS8:NO)には、出口統合弁181の凍結による閉固着の解除が完了している。そこで、ステップS19〜S21の制御を行った後、起動制御ルーチンへ移行して、システムを起動するための制御を行う。
上記の制御フローチャートに基づく制御が実行されることにより、例えば、図5に示すような制御タイムチャートで表される制御が実行される。図5に示すように、時刻T1で燃料電池システム101の起動要求がなされたので、入口封止弁174が全開状態にされる。そして、このとき、出口弁開度taoutが所定開度(tout−α)よりも小さいため、出口統合弁181の実開度が目標開度に達しておらず、かつ、凍結解除フラグが「0」であるので、凍結判定として、出口統合弁181の凍結による閉固着があると判定される。そこで、バイパス弁191が全開状態にされ、コンプレッサ172の回転数が凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1に制御される。そして、この状態で、時刻T1からA秒経過後の時刻T2で、凍結解除制御が開始され、バイパス弁191が全閉状態にされる。すると、コンプレッサ圧(コンプレッサ172の吐出圧力)が急上昇して、コンプレッサ172に接続する燃料電池スタック111内の圧力であるスタック圧が凍結破壊急昇圧まで急上昇する。
その後、時刻T2からB秒経過後の時刻T3で、バイパス弁191が全開状態にされる。すると、コンプレッサ圧が急降下して、スタック圧が急降下する。その後、時刻T3からC秒経過後の時刻T4で、再び、バイパス弁191が全閉状態にされ、スタック圧が凍結破壊急昇圧まで急上昇する。その後、時刻T4からB秒経過後の時刻T5で、凍結解除フラグが「1」になったので、時刻T5からA秒経過後の時刻T6で凍結解除制御が終了して、時刻T6以降で通常のシステム起動時における制御である発電起動制御(エア供給制御)が行われる。なお、時刻T1から時刻T2までの時間は、コンプレッサ172を起動させてコンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1まで上昇させるためのタービン起動時間である。
以上のように本実施形態では、コントローラ201は、システム起動時に、入口封止弁174及びバイパス弁191を開弁させ、コンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1に制御する。そして、コントローラ201は、この状態で、バイパス弁191を閉弁させることにより、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除する凍結解除制御を行う。
このようにして、本実施形態では、システム起動時に、まず、バイパス弁191を開弁させてコプレッサ圧抜き状態としてコンプレッサ172を起動させ、コンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1まで上昇させる。そして、その後、全開状態のバイパス弁191を閉弁させて全閉状態にして、コンプレッサ圧を急上昇させて、スタック圧を急上昇させることができる。そのため、寒冷地でのシステム起動時に、スタック圧を急上昇させて、出口統合弁181における凍結部分を衝撃破壊して、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除することができる。
また、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除するために出口統合弁181のモータに対して高電流を継続して通電させなくてもよいので、モータのコイルの発熱による不具合(例えば、発熱断線など)の発生を防ぐことができる。
また、コンプレッサ172の回転数を上昇させるだけでは、コンプレッサ圧の急昇圧は期待できない。しかしながら、本実施形態では、まずバイパス弁191を開弁させて、バイパス弁191を介してコプレッサ圧が抜ける状態としながら、コンプレッサ172の回転数を上昇させる。そして、その後、コンプレッサ172の回転数が十分に上昇してからバイパス弁191を閉弁させて、バイパス弁191を介してコプレッサ圧が抜けない状態とすることにより、コンプレッサ圧を急上昇させて、そして、これに伴いスタック圧を急上昇させることができる。
以上のように本実施形態では、出口統合弁181が凍結により閉固着した場合に、出口統合弁181のモータの耐久性を維持しつつ、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除できる。
また、本実施形態における凍結解除制御では、バイパス弁191を閉弁させた後、バイパス弁191の開閉を繰り返す。
このようにして、コンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1まで上昇させた状態で、全開状態のバイパス弁191を全閉状態にしてスタック圧を急上昇させ、全閉状態のバイパス弁191を全開状態にしてスタック圧を急降下させることを繰り返し行うことができる。そのため、寒冷地でのシステム起動時に、スタック圧を急上昇および急降下させて、より効果的に、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除することができる。
また、コンプレッサ172の回転数を降下させるだけでは、コンプレッサ圧の急降下は期待できない。しかしながら、本実施形態では、バイパス弁191を閉弁させてコンプレッサ圧を急上昇させた後、バイパス弁191を開弁させて、バイパス弁191を介してコプレッサ圧が抜ける状態とする。そして、これにより、コンプレッサ圧を急降下させて、そして、これに伴いスタック圧を急降下させることができる。
コントローラ201は、凍結解除制御を行う前に、出口統合弁181の凍結による閉固着の有無を判定する凍結判定(閉固着判定)を行い、出口統合弁181の凍結による閉固着が有ると判定された場合に、凍結解除制御を行う。
これにより、システム起動時に、出口統合弁181の凍結による閉固着が無い場合には、凍結解除制御を行わないようにして、コンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1まで上昇させないようにできる。そのため、コンプレッサ172の回転数を高い回転数まで上昇させることによるNV特性(騒音振動特性)やコンプレッサ172の信頼性(耐久性)の低下を抑制できる。
<第2実施形態>
(実施例1)
次に、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。そこで、まず、第2実施形態の実施例1について説明する。
本実施例では、図6に示すように、第1実施形態と同様に、コンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1に制御して(ステップS111,112)、バイパス弁191を閉弁させる(ステップS113)。そして、その後、b秒(例えば、0.2秒)経過したら(ステップS114:YES)、出口統合弁181にて開弁駆動力(開弁させようとする力)を発生させるために出口統合弁181への通電を実施する(ステップS115)。このとき、例えば、出口統合弁181のモータ(駆動部)に対して、電圧がデューティ比(Duty比)100%で500ms(0.5秒)印加される。
なお、その後、バイパス弁191を開弁して(ステップS117)、スタック圧を急降下させる際に、出口統合弁181への通電を停止(出口統合弁181のモータへの電圧の印加を解除)するとしてもよい。
上記の制御フローチャートに基づく制御が実行されることにより、例えば、図7に示すような制御タイムチャートで表される制御が実行される。図7に示すように、時刻T2からb秒経過後および時刻T4からb秒経過後に、出口統合弁181のモータに対して、電圧がデューティ比100%で所定時間(例えば、500ms)印加され、これにより、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させる。
以上のように本実施例においては、コントローラ201は、凍結解除制御を行うときに、バイパス弁191を閉弁させるとともに、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させる。
このようにして、凍結解除制御を行うときに、バイパス弁191を全閉状態にしてスタック圧を急上昇させるとともに、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させることにより、出口統合弁181の凍結を粉砕する力(閉固着を解除する力)を増加させることができる。そのため、寒冷地でのシステム起動時に、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除し易くなる。
また、本実施例においては、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させるタイミングは、バイパス弁191を閉弁させた後、b秒が経過したときである。
このようにして、バイパス弁191を閉弁させた後に時間が経過してスタック圧が十分に上昇してから、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させることができる。そのため、出口統合弁181の凍結を粉砕する力をさらに増加させることができる。したがって、寒冷地でのシステム起動時に、より確実に、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除することができる。
(実施例2)
次に、実施例2について説明する。本実施例では、コントローラ201が、図8に示す制御フローチャートに基づく制御を実行する。すなわち、コンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1に制御した(ステップS211)後、コンプレッサ圧pmcompを取り込む(ステップS212)。なお、コンプレッサ圧pmcompは、実際の(現在の)コンプレッサ圧であり、例えば、コンプレッサ172に設けられた圧力センサ(不図示)により検出される。
そして、その後、バイパス弁191を閉弁させた(ステップS214)後、コンプレッサ圧pmcompが圧力Dよりも高くなったら(ステップS215:YES)、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させるために出口統合弁181への通電を実施する(ステップS216)。このようにして、バイパス弁191を閉弁させた後、コンプレッサ圧pmcompが圧力Dよりも高くなり、スタック圧が圧力Dよりも高くなったら、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させる。
上記の制御フローチャートに基づく制御が実行されることにより、例えば、図9に示すような制御タイムチャートで表される制御が実行される。図9に示すように、時刻T2の後および時刻T4の後に、スタック圧が圧力Dよりも高くなったときに、出口統合弁181のモータに対して、電圧がデューティ比100%で所定時間(例えば、500ms)印加され、これにより、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させる。
以上のように本実施例では、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させるタイミングは、バイパス弁191を閉弁させた後、スタック圧が所定圧Dよりも高くなったときである。
このようにして、バイパス弁191を閉弁させた後にスタック圧が十分に高くなってから、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させることができる。そのため、出口統合弁181の凍結を粉砕する力をさらに増加させることができる。したがって、寒冷地でのシステム起動時に、より確実に、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除することができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明するが、第1,2実施形態と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。
本実施形態では、コントローラ201が、図10に示す制御フローチャートに基づく制御を実行する。具体的には、凍結解除フラグが「0」である場合(ステップS308:YES)には、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させるために出口統合弁181への通電を実施する(ステップS309)。次に、出口弁開度taoutを取り込み(ステップS310)、(taout≦(tout−α))の条件を満たすか否かの判断を行う(ステップS311)。
そして、(taout≦(tout−α))の条件を満たす場合(ステップS311:YES)には、出口統合弁181の凍結による閉固着が継続しているので、凍結解除制御(ステップS312以降の処理)を行う。
一方、(taout≦(tout−α))の条件を満たさない場合(ステップS311:NO)には、出口統合弁181の凍結による閉固着が解除したので、凍結解除制御を行わないで、通常起動制御ルーチンへ移行する。
上記の制御フローチャートに基づく制御が実行されることにより、例えば、図11に示すような制御タイムチャートで表される制御が実行される。図11に示すように、時刻T1で、燃料電池システム101の起動要求がなされ、入口封止弁174が全開状態となり、コンプレッサ172が起動し、出口統合弁181の実開度の出口弁開度taoutが目標開度の出口弁開度toutに達した。そのため、出口統合弁181の凍結による閉固着が解除したので、時刻T2以降で、凍結解除制御を行わないで、通常起動制御ルーチンによる処理を行って発電起動制御(エア供給制御)が行われる。
また、例えば、図12に示すような制御タイムチャートで表される制御が実行される。図12に示すように、時刻T1で、燃料電池システム101の起動要求がなされ、入口封止弁174が全開状態となり、コンプレッサ172が起動し、その後、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させるために出口統合弁181への通電が実施される。すると、出口統合弁181の実開度の出口弁開度taoutが開度(tout−α)よりも大きくなった。そのため、出口統合弁181の凍結による閉固着が解除したので、時刻T3以降で、凍結解除制御を行わないで、発電起動制御が行われる。
また、例えば、図13に示すような制御タイムチャートで表される制御が実行される。図13に示すように、時刻T1で、燃料電池システム101の起動要求がなされ、入口封止弁174が全開状態となり、コンプレッサ172が起動し、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させるために出口統合弁181への通電が実施される。しかしながら、出口統合弁181は全閉状態であり、出口統合弁181が凍結による閉固着が継続しているので、時刻T3以降で凍結解除制御が行われ、その後、時刻T8以降で発電起動制御が行われる。
以上のように本実施形態では、コントローラ201は、凍結解除制御を行う前に、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させた後に、出口統合弁181の凍結による閉固着の有無を判定する凍結判定を行う。
このようにして、凍結解除制御を行う前に、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させることにより出口統合弁181の凍結による閉固着を解除できたときには、出口統合弁181の凍結による閉固着が無いと判定して、凍結解除制御を行わないようにすることができる。そのため、凍結解除制御を行うためにコンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1まで上昇させる必要がなくなる。したがって、コンプレッサ172の回転数を高い回転数まで上昇させることによるNV特性やコンプレッサ172の信頼性の低下を抑制できる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明するが、第1〜3実施形態と同等の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に述べる。
本実施形態では、コントローラ201が、図14に示す制御フローチャートに基づく制御を実行する。具体的には、バイパス弁191が閉弁した(ステップS414)後、コンプレッサ圧pmcompが圧力Dよりも高くなったとき(ステップS415:YES)に、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させるために出口統合弁181への通電を実施する(ステップS416)。そして、実開度である出口弁開度taoutを取り込み(ステップS417)、(taout≦(tout−α))の条件を満たすか否かの判断を行う(ステップS418)。そして、(taout≦(tout−α))の条件を満たしていない場合、すなわち、実開度の出口弁開度taoutが所定開度(tout−α)よりも大きい場合(ステップS418:NO)には、出口統合弁181の凍結による閉固着が解除されたので、通常起動制御ルーチンの処理へ移行する。
上記の制御フローチャートに基づく制御が実行されることにより、例えば、図15に示すような制御タイムチャートで表される制御が実行される。図15に示すように、時刻T4で、バイパス弁191が閉弁して全閉状態になり、スタック圧が圧力Dよりも高くなったときに、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させるために出口統合弁181への通電が実施される。すると、出口統合弁181の実開度の出口弁開度taoutが開度(tout−α)よりも大きくなった。そこで、時刻T6で凍結解除制御が終了し、時刻T6以降で発電起動制御が行われる。
以上のように本実施形態では、コントローラ201は、凍結解除制御を行うときに、バイパス弁191を閉弁させるとともに、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させた後に、出口統合弁181の凍結による閉固着の有無を判定する凍結判定(閉固着判定)を行う。そして、コントローラ201は、出口統合弁181の凍結による閉固着が無いと判定した場合には、凍結解除制御を終了する。
このようにして、凍結解除制御を行うときに、バイパス弁191を閉弁させるとともに、出口統合弁181にて開弁駆動力を発生させることにより、出口統合弁181の凍結による閉固着が解除されたときには、その時点で凍結解除制御を終了して、システムを起動するための通常の制御を行うことができる。そのため、システムを起動するための通常の制御へ移行した以降は、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除するためにコンプレッサ172の回転数を凍結解除コンプレッサ回転数Comprpm1まで上昇させる必要がなくなる。したがって、コンプレッサ172の回転数を高い回転数まで上昇させることによるNV特性やコンプレッサ172の信頼性の低下を最小限に抑えることができる。また、システムを起動するための通常の制御へ移行した以降は、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除するために出口統合弁181のモータに対して高電圧を印加する(電圧がデューティ比(Duty比)100%で500ms(0.5秒)印加される)必要がなくなる。そのため、出口統合弁181の信頼性の低下を最小限に抑えることができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
上記においては、出口統合弁181の凍結による閉固着を解除する例について説明した。しかしながら、例えば、出口統合弁181の弁体と弁座のいずれか一方にゴムシール(封止部材)が設けられ、出口統合弁181のゴムシールにおける張り付きによる閉固着を解除する場合にも、本開示を適用することもできる。
101 燃料電池システム
111 燃料電池スタック
111P スタック圧センサ
112 水素系
113 エア系
161 エア供給通路
162 エア排出通路
163 バイパス通路
172 コンプレッサ
174 入口封止弁(上流側弁)
181 出口統合弁(下流側弁)
182 希釈器
191 バイパス弁
201 コントローラ
tst スタック温度
Comprpm1 凍結解除コンプレッサ回転数
Comprpm2 起動制御コンプレッサ回転数
tout 出口弁開度(目標開度)
taout 出口弁開度(実開度)
α 微少開度
n 昇圧回数
pmcomp コンプレッサ圧

Claims (8)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池に酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス供給通路と、前記酸化剤ガス供給通路に設けられて酸化剤ガスを前記燃料電池に供給するコンプレッサと、前記酸化剤ガス供給通路にて前記コンプレッサと前記燃料電池との間に設けられた上流側弁と、前記燃料電池に供給された酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス排出通路と、前記酸化剤ガス排出通路に設けられた下流側弁と、前記酸化剤ガス供給通路と前記酸化剤ガス排出通路とに接続されたバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられ前記バイパス通路を流れる酸化剤ガスの流量を制御するバイパス弁と、各種制御を行う制御部と、を有する燃料電池システムにおいて、
    前記下流側弁は、モータの駆動によって開閉する弁装置であり、
    前記制御部は、
    システム起動時に、前記上流側弁及び前記バイパス弁を全開状態に開弁させ、前記コンプレッサの回転数を所定回転数に制御した状態で、前記バイパス弁を前記全開状態から全閉状態へ閉弁させることにより、前記下流側弁の閉固着を解除する閉固着解除制御を行うこと、
    を特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1の燃料電池システムにおいて、
    前記閉固着解除制御では、前記バイパス弁を閉弁させた後、前記バイパス弁の開閉を繰り返すこと、
    を特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1または2の燃料電池システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記閉固着解除制御を行う前に、前記下流側弁の閉固着の有無を判定する閉固着判定を行い、前記下流側弁の閉固着が有ると判定された場合に、前記閉固着解除制御を行うこと、
    を特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項3の燃料電池システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させた後に、前記閉固着判定を行うこと、
    を特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つの燃料電池システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記閉固着解除制御を行うときに、前記バイパス弁を閉弁させるとともに、前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させること、
    を特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項5の燃料電池システムにおいて、
    前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させるタイミングは、前記バイパス弁を閉弁させた後、所定時間が経過したときであること、
    を特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項5の燃料電池システムにおいて、
    前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させるタイミングは、前記バイパス弁を閉弁させた後、前記燃料電池内におけるスタック圧が所定圧よりも高くなったときであること、
    を特徴とする燃料電池システム。
  8. 請求項5乃至7のいずれか1つの燃料電池システムにおいて、
    前記制御部は、
    前記バイパス弁を閉弁させるとともに、前記下流側弁にて開弁駆動力を発生させた後に、前記下流側弁の閉固着の有無を判定する閉固着判定を行い、前記下流側弁の閉固着が無いと判定した場合には、前記閉固着解除制御を終了すること、
    を特徴とする燃料電池システム。
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