本発明に係る遊技機を実施するための形態を図面に基づいて以下に説明すると、図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aが設けられている。入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口Aを形成する。第1始動入賞口Aに遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aの右側方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図9参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口A、後述する第1始動入賞口Bや第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口A,B、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左方位置)には、上記した第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普通図柄表示器20、普図保留表示器25C等が纏めて配置されている遊技情報表示部200が設けられている。また、遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置には、演出に応じて動作する第1可動体装置400、第2可動体装置500が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図9参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図9参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、後述する第3分岐路711fに遊技球が進入可能となる。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口Aまたは後述する第1始動入賞口Bに遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、第1可動体装置400、第2可動体装置500の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組み合わせとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組み合わせの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組み合わせでない所定のリーチ組み合わせ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図9に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。スイッチ回路110には、前述したゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第1始動口スイッチ22B、第2始動口スイッチ22C、第1カウントスイッチ23A、第2カウントスイッチ23B、第3カウントスイッチ23C、第4カウントスイッチ23D、第5カウントスイッチ23E、第6カウントスイッチ23F、第7カウントスイッチ23G、第1アウトスイッチ41A、第2アウトスイッチ41B、第3アウトスイッチ41Cが接続されている。また、ソレノイド回路111には、前述したソレノイド82、ソレノイド81、ソレノイド86がそれぞれ接続されている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、を備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22A、第1始動口スイッチ22Bおよび第2始動口スイッチ22C)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、第1可動体装置400、第2可動体装置500の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、第1可動体装置400、第2可動体装置500を動作させる信号を当該第1可動体装置400、第2可動体装置500又は当該第1可動体装置400、第2可動体装置500を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、第1可動体装置400、第2可動体装置500の制御(第1可動体装置400、第2可動体装置500を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。
特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
次いで、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する変動パターン設定処理、特別図柄を変動させるための設定や特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を行う特別図柄変動処理、特別図柄の変動を停止させて確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う特別図柄停止処理を行う。また、変動表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理を実行する。
演出制御プロセス処理では、画像表示装置5の第1保留記憶表示エリア及び第2保留記憶表示エリアでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する。次いで、演出制御プロセスフラグの値に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する変動パターン指定コマンド受信待ち処理、飾り図柄の変動が開始されるように制御する飾り図柄変動開始処理、飾り図柄変動開始処理にてセットされたプロセスデータに応じて変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等の制御や変動時間の終了を監視するとともに、画像表示装置5の表示制御、スピーカ8L,8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光及び演出装置300、第1可動体装置400、第2可動体装置500の駆動制御等を行う飾り図柄変動中処理、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う飾り図柄変動停止処理を行う。
当り表示処理においては、変動時間の終了後、画像表示装置5に当り(大当りや小当り)の発生を報知するための画面を表示する制御を行う。当り遊技中処理においては、大当り遊技中の制御を行う。当り終了演出処理においては、画像表示装置5において、当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
このように演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、飾り図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が飾り図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
本実施の形態では、以下に説明する可動体ユニットによる演出や、可動体ユニット、スピーカ8L,8R、及び遊技効果ランプ9等による複合演出や、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したことを条件に実行される操作演出といった各種演出が各種予告として実行可能とされている。
(遊技領域に関する説明)
本実施の形態のパチンコ遊技機1の遊技領域は、該遊技領域の略中央位置に配設された画像表示装置5の周囲を囲うセンター飾り枠の左側の左遊技領域2Lと右側の右遊技領域2Rとに分かれており、打球操作ハンドルにて弱めに打ち出された(左打ち)遊技球は左遊技領域2L(第1流下経路)を流下し、打球操作ハンドルにより強めに打ち出された(右打ち)遊技球はセンター飾り枠の上方に形成された上方経路2Cを通過して右遊技領域2R(第2流下経路)を流下するようになっている。
また、左遊技領域2Lには、一般入賞口10と入賞球装置6Aとが配置されており、右遊技領域2Rには、遊技球が内部を通過可能な入賞ユニット700が配置されている。このため、遊技球は、左遊技領域2Lを流下することによって一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口Aに入賞可能となっており、右遊技領域2Rを流下することによって入賞ユニット700内に設けられた第1始動入賞口B、第2始動入賞口、大入賞口、通過ゲート、普電入賞口等(いずれも詳細は後述)に入賞可能となっている。尚、本実施の形態において第1始動入賞口Aに入賞した遊技球は、第1始動口スイッチ22A(図9参照)にて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。一般入賞口10に入賞した遊技球は、第7カウントスイッチ23G(図9参照)にて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。そして、該第1始動口スイッチ22Aにおいて遊技球が検出されたことにもとづいて第1特別図柄の可変表示が実行されるようになっている。
尚、本実施の形態における入賞球装置6Aの下方には左遊技領域2Lや右遊技領域2Rを流下してきた遊技球が進入する第1アウト口が形成されており、該第1アウト口に進入した遊技球は、第1アウトスイッチ41Aにて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出される。
図2〜図5に示すように、入賞ユニット700は、遊技盤2に対して前方から取り付けられる前部ユニット700Aと、遊技盤2に対して後方から取り付けられる後部ユニット700Bと、から主に構成されている。入賞ユニット700の上端部には開口部700aが形成されており、該開口部700aから遊技球が入賞ユニット700内に進入可能となっている。そして、入賞ユニット700内には、開口部700aから該入賞ユニット700内に進入した遊技球が流下可能な第1遊技球流路711及び第2遊技球流路712が形成されている。
第1遊技球流路711の上流部には、該第1遊技球流路711から第1分岐路711bが分岐する第1分岐部711aが設けられており、第1遊技球流路711の中流部には、該第1遊技球流路711から第2分岐路711dが分岐する第2分岐部711cが設けられている。更に、第1遊技球流路711の下流部には、該第1遊技球流路711から第3分岐路711fが分岐する第3分岐部711eが設けられている。
入賞ユニット700の下部には、特別可変入賞球装置7が設けられている。該特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図9参照)の駆動によって開閉駆動させる大入賞口扉を備え、該大入賞口によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。大入賞口は、入賞ユニット700の下部において、上向きに開放するように形成されている。尚、大入賞口扉は、ソレノイド82の駆動によって大入賞口を閉鎖する閉鎖位置と、大入賞口を開放する開放位置との間で前後方向にスライド移動可能となっている。
特別可変入賞球装置7では、ソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)し易くする。その一方で、ソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。このように大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易い遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)し難い一部開放状態を設けてもよい。
尚、前述した第1遊技球流路711や第2遊技球流路712を特別可変入賞球装置7まで流下してきた遊技球は、大入賞口が開放状態であれば該大入賞口を通過し、大入賞口が閉鎖状態であれば大入賞口扉上を第1アウト口に向けて流下する。大入賞口を通過(進入)した遊技球は、大入賞口内に設けられた第1カウントスイッチ23Aを通過することで、該第1カウントスイッチ23Aによって検出される。第1カウントスイッチ23Aを通過した遊技球は、第2カウントスイッチ23Bまたは第3カウントスイッチ23Cにて検出された後に遊技盤2の背面側に誘導されて排出されるようになっている。
また、図5に示すように、第4カウントスイッチ23Dにて構成される普電入賞口の下方には、第1遊技球流路711側とアウト用流路714側とに連通する連通口が形成されており、第1遊技球流路711を流下する遊技球の一部は、該連通口を通過してアウト用流路714に向けて流下するようになっている。
尚、本実施の形態における遊技盤2の背面側(後部ユニット700B)には、後述する第1リンク機構720及び第2リンク機構730が設けられており、遊技盤の背面側にはアウト用流路714を形成するための十分なスペースが存在しない。このため、本実施の形態におけるアウト用流路714は遊技盤2の前方側(前部ユニット700A)に形成されている。
第1分岐部711aには、後述する第1リンク機構720の作動によって第1分岐路711bに遊技球が進入不能なように閉鎖する閉鎖位置と第1分岐路711bに遊技球が進入可能なように開放する開放位置との間で揺動可能な球受部材602が設けられている。尚、球受部材602における閉鎖位置とは、第1遊技球流路711を流下する遊技球を阻害しないよう第1遊技球流路711上から退避する位置であり、球受部材602における開放位置とは、第1遊技球流路711を流下する遊技球を受けて該遊技球を第1分岐路711bに向けて誘導可能なように第1遊技球流路711上に突出する位置である。
また、第2分岐部711cには、後述する第2リンク機構730の駆動によって第2分岐路711dに遊技球が進入不能なように閉鎖する閉鎖位置と第2分岐路711dに遊技球が進入可能なように開放する開放位置との間で揺動可能な球受部材703が設けられている。尚、球受部材703における閉鎖位置とは、第1遊技球流路711を流下する遊技球を阻害しないよう第1遊技球流路711上から退避する位置であり、球受部材703における開放位置とは、第1遊技球流路711を流下する遊技球を受けて該遊技球を第2分岐路711dに向けて誘導可能なように第1遊技球流路711上に突出する位置である。
更に、第3分岐部711eには、可変入賞球装置6B(普通電動役物)としてのスライド部材704が設けられている。該スライド部材704は、ソレノイド81(図11参照)の駆動によって第1遊技球流路711に突出することで遊技球を受けて該遊技球を第3分岐路711fに誘導する突出位置と、第1遊技球流路711から退避することで遊技球の第1遊技球流路711での流下を阻害しない退避位置と、の間で前後方向にスライド可能に設けられている。つまり、第3分岐路711fは、スライド部材704が退避位置に位置しているときには遊技球が進入不能または進入困難な状態であり、スライド部材704が突出位置に位置しているときには遊技球が進入可能または進入容易な状態である。
このように、本実施の形態において第1遊技球流路711を流下する遊技球は、該第1遊技球流路711から第1分岐路711b、第2分岐路711d、第3分岐路711fのいずれかに進入可能となっている。このうち第1分岐路711bに進入した遊技球は、該第1分岐路711bが形成する第1始動入賞口Bに入賞し、該第1分岐路711bに設けられている第1始動口スイッチ22Bにて検出される。第2分岐路711dに進入した遊技球は、該第2分岐路711dが形成する第2始動入賞口に入賞し、該第2分岐路711dに設けられている第2始動口スイッチ22Cにて検出される。
尚、本実施の形態における可変入賞球装置6Bとして、ソレノイド81(駆動源)により退避位置と突出位置とで前後方向にスライド移動するスライド部材704を有する電動式の可変入賞球装置を適用した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変入賞球装置6Bとしては、第1状態(例えば、スライド部材704が退避位置に位置している状態)と第2状態(例えば、スライド部材704が突出位置に位置している状態)とで第3分岐路711fを遊技球が進入困難な状態と進入容易な状態とに変化させることが可能な形態であれば、例えば、第3分岐路711fをスライド移動によって開閉可能な蓋体や、揺動することで第3分岐路711fを遊技球が進入困難な状態と進入容易な状態とに変化可能な部材(所謂電動チューリップ)等であってもよい。
第1始動口スイッチ22Bや第2始動口スイッチ22Cにて検出された後の遊技球は、図5に示すように、入賞ユニット700の右部に設けられたアウト用流路714を流下する。そして、第1遊技球流路711から流入してきた遊技球を含むアウト用流路714を流下する遊技球は、入賞ユニット700の下端部(アウト用流路714の最下流部)に形成された第2アウト口に進入することで第2アウトスイッチ41Bによって検出された後に遊技盤2の背面側に向けて排出される。尚、本実施の形態における第2アウト口は、図5に示すように、入賞ユニット700内に設けられているため、右遊技領域2Rを流下する遊技球(入賞ユニット700内を流下する遊技球)のみが進入可能なアウト口である。
つまり、第2アウトスイッチ41Bは、第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に入賞した後にアウト用流路714を流下する遊技球を検出可能である一方で、第1始動入賞口Aに入賞した遊技球については検出不能となっている。
また、第3分岐路711fに進入した遊技球は、該第3分岐路711fが形成する普電入賞口に入賞し、該普電入賞口を構成する第4カウントスイッチ23Dにて検出される。第4カウントスイッチ23Dにて検出された後の遊技球は、第3分岐路711fを介して遊技盤2の背面側に進入する。
尚、第3分岐路711fを介して進入可能な遊技盤2の背面側には、図6(A)及び図6(B)に示すように、遊技球を検出可能な第5カウントスイッチ23Eと第6カウントスイッチ23Fとが左右に並設されているとともに、振分部材25が設けられている。振分部材25は、ソレノイド86(図9参照)の駆動によって左右に移動することによって、遊技球の第6カウントスイッチ23Fへの進入(第6カウントスイッチ23Fによる遊技球の検出)を規制するとともに第5カウントスイッチ23Eへの進入(第5カウントスイッチ23Eによる遊技球の検出)を誘導する第1誘導状態と、遊技球の第5カウントスイッチ23Eへの進入(第5カウントスイッチ23Eによる遊技球の検出)を規制するとともに第6カウントスイッチ23Fへの進入(第6カウントスイッチ23Fによる遊技球の検出)を誘導する第2誘導状態と、に変化可能となっている。
尚、第3分岐路711fから第5カウントスイッチ23Eに進入した(第5カウントスイッチ23Eによって検出された)遊技球は、第1リンク機構720(図7参照)を作動状態に変化させることによって球受部材602を閉鎖位置から開放位置に移動させる。尚、第1リンク機構720を作動状態に変化させた後の遊技球は遊技盤2の背面側を流下することで排出され、該遊技球が流下したことにもとづいて第1リンク機構720が非作動状態(初期状態)に変化する。
具体的には、図7(A)及び図7(B)に示すように、第1リンク機構720は、後部ユニット700Bに内蔵された機構であり、主に第1リンク部材721、第2リンク部材722、第3リンク部材723、作動部材604、回転軸部材603から構成されている。
このうち第1リンク部材721は、第5カウントスイッチ23Eの下方に配置されているとともに、前方側の一端が遊技球を受け止め可能な形状に形成されており、後方側の他端が第2リンク部材722の下端部に連動可能に接続されている。また、第1リンク部材721は、図示しない左右方向を向く枢軸によって上下方向に揺動可能となっている。
第2リンク部材722は、上下方向に長寸である棒状の部材であり、上下方向にスライド移動可能に設けられている。そして、第2リンク部材722の上端部には第3リンク部材723の後方側の一端が連動可能に接続されており、第3リンク部材723の前方側の他端には作動部材604の後方側の一端、作動部材604の前方側の他端には回転軸部材603がそれぞれ連動可能に接続されている。
このため、図7(A)及び図7(B)に示すように第1リンク部材721が一端で第5カウントスイッチ23Eを通過した遊技球を受け止めることで揺動する(他端が上方に向けて移動する)ことによって第2リンク部材722が上方に向けてスライド移動すると、該第2リンク部材722の上方へのスライド移動に連動して第3リンク部材723、作動部材604、回転軸部材603が動作し、該回転軸部材603の動作によって球受部材602が閉鎖位置から開放位置に移動する。
尚、第1リンク部材721の一端から遊技球が流下すると、第2リンク部材722の荷重G1によって後部ユニット700Bと第2リンク部材722間に設けられているバネ726の復元力に抗して該第2リンク部材722が下方に向けてスライド移動する。このとき、該第2リンク部材722の下方へのスライド移動に連動して第3リンク部材723、作動部材604が動作して非作動状態に戻る。一方、球受部材602が開放位置に位置している状態で第1分岐路711bに進入した遊技球により球受部材602が開放位置から閉鎖位置まで回動するとともに回転軸部材603が回動する。
また、第3分岐路711fから第6カウントスイッチ23Fに進入した(第6カウントスイッチ23Fによって検出された)遊技球は、第2リンク機構730を駆動させることによって球受部材703を閉鎖位置から開放位置に移動させる。尚、第2リンク機構730を駆動させた後の遊技球は、遊技盤2の背面側を流下することで排出され、該遊技球が流下したことにもとづいて第2リンク機構730が球受部材703を開放位置から閉鎖位置に移動させるようになっている。
具体的には、図8(A)及び図8(B)に示すように、第2リンク機構730は、後部ユニット700Bに内蔵された機構であり、主に第1リンク部材731、第2リンク部材732、第3リンク部材733、作動部材734、回転軸部材735から構成されている。
このうち第1リンク部材731は、第5カウントスイッチ23Eの下方に配置されているとともに、前方側の一端が遊技球を受け止め可能な形状に形成されており、後方側の他端が第2リンク部材732の下端部に連動可能に接続されている。また、第1リンク部材731は、図示しない左右方向を向く枢軸によって上下方向に揺動可能となっている。
第2リンク部材732は、上下方向に長寸である棒状の部材であり、上下方向にスライド移動可能に設けられている。そして、第2リンク部材732の上端部には第3リンク部材733の後方側の一端が連動可能に接続されており、第3リンク部材733の前方側の他端には作動部材734の後方側の一端、作動部材734の前方側の他端には回転軸部材735がそれぞれ連動可能に接続されている。
このため、図8(A)及び図8(B)に示すように第1リンク部材731が一端で第5カウントスイッチ23Eを通過した遊技球を受け止めることで揺動する(他端が上方に向けて移動する)ことによって第2リンク部材732が上方に向けてスライド移動すると、該第2リンク部材732の上方へのスライド移動に連動して第3リンク部材733、作動部材604、回転軸部材735が動作し、該回転軸部材735の動作によって球受部材703が閉鎖位置から開放位置に移動する。
尚、第1リンク部材731の一端から遊技球が流下すると、第2リンク部材732の荷重によって後部ユニット700Bと第2リンク部材732間に設けられているバネ736の復元力に抗して該第2リンク部材732が下方に向けてスライド移動する。このとき、該第2リンク部材732の下方へのスライド移動に連動して第3リンク部材733、作動部材734が動作して非作動状態に戻る。一方、球受部材703が開放位置に位置している状態で第2分岐路711dに進入した遊技球により球受部材703が開放位置から閉鎖位置まで回動するとともに回転軸部材735が回動する。
このように、第1リンク機構720及び第2リンク機構730は、第3分岐路711fに進入した遊技球が第1リンク部材721,731に作用(接触)することにより非作動状態から作動状態に変化することにより、非電動可変入賞球装置600A,600Bを後述する第1状態(閉鎖状態)から第2状態(開放状態)に変化させる。
図5に戻り、第1遊技球流路711における第2分岐部711cと第3分岐部711eとの間には、遊技球を検出可能なゲートスイッチ21が設けられている。尚、本実施の形態において遊技球がゲートスイッチ21にて検出された場合、CPU103は普通図柄の可変表示を実行可能となっており、普通図柄の可変表示結果が当りの組み合わせで導出表示されたことにもとづいて前述したスライド部材704が複数の動作パターンのいずれかにて動作するとともに、振分部材25が特定の動作パターンにて動作するようになっている。
具体的には、スライド部材704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、ソレノイド81の駆動により動作パターンA〜動作パターンEのいずれかにて動作する。尚、本実施の形態におけるスライド部材704は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて動作する場合以外では、退避位置に配置されている。
一方、振分部材25は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったことにもとづいて、4msに亘って第1誘導状態(図6(A)参照)を維持した後に16msに亘って第2誘導状態、4996msに亘って第1誘導状態、5000msに亘って第2誘導状態をそれぞれ維持し、第1誘導状態となる。
尚、図5に示すように、突出位置に配置されているスライド部材704によって第3分岐路711fに進入した遊技球は、所定距離を流下した後に振分部材25によって振り分けられるようになっているので、スライド部材の動作パターンが動作パターンA〜動作パターンDである場合には、遊技球は第1誘導状態である振分部材25に到達することによって第5カウントスイッチ23E(第1作動口)を通過するように振り分けられる。一方で、スライド部材704の動作パターンが動作パターンEである場合には、遊技球は第2誘導状態である振分部材25に到達することによって第6カウントスイッチ23F(第2作動口)を通過するように振り分けられる。
前述したように、第5カウントスイッチ23Eを通過した遊技球は、第1リンク機構720を動作させることによって球受部材602を閉鎖位置から開放位置に移動させ、第6カウントスイッチ23Fを通過した遊技球は、第2リンク機構730を動作させることによって球受部材703を閉鎖位置から開放位置に移動させるので、振分部材25が4996msに亘って第1誘導状態であるときに遊技球が振分部材25に到達することによって第1始動入賞口Bに遊技球が入賞可能となり、振分部材25が5000msに亘って第2誘導状態であるときに遊技球が振分部材25に到達することによって第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
尚、本実施の形態では、スライド部材704の動作パターンA〜動作パターンEの決定割合は、普通図柄の可変表示結果が当りとなったときの遊技状態に応じて異なっている。具体的には、本実施の形態における遊技状態としては、大当り遊技状態や小当り遊技状態を除き、低ベース状態と、時短制御を伴う第1高ベース状態及び第2高ベース状態が設けられている。このうち第1高ベース状態と第2高ベース状態とは、本実施の形態における高ベース状態であるが、スライド部材704の動作パターンA〜動作パターンEの決定割合が異なっている。
具体的には、遊技状態が低ベース状態(通常状態)である場合は、スライド部材704の動作パターンとして、100%の割合で動作パターンAが決定され、0%の割合で動作パターンBが決定され、0%の割合で動作パターンCが決定され、0%の割合で動作パターンDが決定され、0%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が第1高ベース状態である場合は、スライド部材704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、50%の割合で動作パターンBが決定され、20%の割合で動作パターンCが決定され、20%の割合で動作パターンDが決定され、10%の割合で動作パターンEが決定される。遊技状態が第2高ベース状態である場合は、スライド部材704の動作パターンとして、0%の割合で動作パターンAが決定され、0%の割合で動作パターンBが決定され、0%の割合で動作パターンCが決定され、0%の割合で動作パターンDが決定され、100%の割合で動作パターンEが決定される。
つまり、本実施の形態における低ベース状態とは、遊技球を左遊技領域2Lに打ち出すことによって第1始動入賞口Aと一般入賞口とに入賞可能な遊技状態であり、第1高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域2Rに打ち出すことによって第1始動入賞口Bと普電入賞口に入賞可能な遊技状態であり、第2高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域2Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B、第2始動入賞口及び普電入賞口に(第4カウントスイッチ23D)入賞可能な遊技状態である。
尚、本実施の形態では、図7(B)に示すように、遊技状態が低ベース状態である場合は、スライド部材704の動作パターンとして動作パターンEが決定されない、すなわち、低ベース状態において普図当りが発生した場合については遊技球が普電入賞口に入賞しても第1始動入賞口Bのみが開放されるため、該第1始動入賞口Bへの始動入賞にもとづく可変表示結果が小当りとなる確率が極めて低い。
図5に示すように、入賞ユニット700の左部には、第1遊技球流路711や第2遊技球流路712に進入した遊技球が流下する第3遊技球流路713が形成されている。該第3遊技球流路713を流下する遊技球は、前述した第1始動入賞口Bや第2始動入賞口、普電入賞口、大入賞口等に入賞することなく第3アウト口に進入し、第3アウトスイッチ41Cに検出された後に遊技盤2の背面側に誘導され排出されるようになっている。
以上のように、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、第1始動入賞口Aに入賞する遊技球は第1始動口スイッチ22Aにてのみ検出されるようになっており、第1始動入賞口Bに入賞する遊技球は第1始動口スイッチ22Bにて検出された後に第2アウトスイッチ41Bにて検出されるようになっている。また、第2始動入賞口に入賞する遊技球は第2始動口スイッチ22Cにて検出された後に第2アウトスイッチ41Bにて検出されるようになっている。
更に、大入賞口に入賞する遊技球は、第1カウントスイッチ23Aにて検出された後に第2カウントスイッチ23Bまたは第3カウントスイッチ23Cにて検出されるようになっており、普電入賞口に入賞する遊技球は、第4カウントスイッチ23Dにて検出された後に第5カウントスイッチ23Eまたは第6カウントスイッチ23Fにて検出されるようになっており、一般入賞口10に入賞する遊技球は、第7カウントスイッチ23Gにて検出されるようになっている。
尚、本実施の形態における特別可変入賞球装置7内には、図示しないソレノイドの駆動によって第1カウントスイッチ23Aにて検出された遊技球を第2カウントスイッチ23Bと第3カウントスイッチ23Cとに振り分ける振分部材が設けられている。該振分部材は、小当り遊技中の特定の期間のみ遊技球を第2カウントスイッチ23Bに向けて振り分けるように動作する。このため、本実施の形態における小当り遊技中は、遊技球が大入賞口に入賞したとしても必ずしもこれら遊技球が第2カウントスイッチ23Bにて検出されるわけでは無いようになっている。
そして、第1アウト口に進入する遊技球は、第1アウトスイッチ41Aにて検出されるようになっており、第2アウト口に進入する遊技球は、第2アウトスイッチ41Bにて検出されるようになっており、第3アウト口に進入する遊技球は、第3アウトスイッチ41Cにて検出されるようになっている。
本実施の形態では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が低ベース状態に移行する大当りAと、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が第1高ベース状態に移行する大当りB、大当り遊技状態の終了後において遊技状態が第2高ベース状態に移行する大当りC〜大当りFが設けられている。
これら大当りA〜大当りFのうち、大当りA〜大当りCは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが4回(いわゆる4ラウンド)、繰返し実行される大当りである。大当りDは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りEは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが9回(いわゆる9ラウンド)、繰返し実行される大当りであり、大当りFは、大入賞口を遊技者にとって有利な第2状態に変化させるラウンドが14回(いわゆる14ラウンド)、繰返し実行される大当りである。
また、大当りBの大当り遊技終了後に移行する第1高ベース状態は、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまで、或いは、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行される前に大当りが発生するまで時短制御が実行される。そして、大当りC〜大当りFの大当り遊技終了後に移行する第2高ベース状態は、第1特別図柄の可変表示が100回実行されるまで、第2特別図柄の可変表示が10回実行されるまで、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまで、或いは、第1特別図柄の可変表示が100回実行されるまで、第2特別図柄の可変表示が10回実行されるまで、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されるまでのいずれかの条件が成立する前に大当りが発生するまで時短制御が実行される。
尚、大当りBの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理において時短フラグとともに遊技状態が第1高ベース状態であることを示す第1高ベース状態フラグをセットする。また、大当りC〜大当りFの大当り遊技終了時、CPU103は、大当り終了処理(117)において時短フラグとともに遊技状態が第2高ベース状態であることを示す第2高ベース状態フラグをセットする。このようにすることで、CPU103は、普図当り時のスライド部材704の動作パターンを、低ベース状態、第1高ベース状態、第2高ベース状態の3つの遊技状態において異なる割合で決定することが可能となっている。
前述したように、第1高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域2Rに打ち出すことによって第1始動入賞口Bと普電入賞口に入賞可能な遊技状態であり、第2高ベース状態とは、遊技球を右遊技領域2Rに打ち出すことによって第1始動入賞口B、第2始動入賞口及び普電入賞口に入賞可能な遊技状態である。
尚、高ベース状態においては、「普図当り」となる確率が上昇することで通常状態(低ベース状態)よりもスライド部材704が退避位置から突出位置に突出し易くなることで、普電入賞口に入賞した遊技球によって第1始動入賞口Bや第2始動入賞口が開放され、遊技球これら第1始動入賞口Bや第2始動入賞口に入賞し易くなる。特に第2高ベース状態においては、第2始動入賞口が頻繁に開放されることにより第2特別図柄の可変表示結果が第1特別図柄の可変表示結果よりも高い割合で小当りとなる。このため、第2高ベース状態においては、小当り遊技中に遊技球がV入賞することにより大当りが発生することで、大当り遊技状態が通常状態を介すること無く連続的に発生し易い所謂連荘状態となる。尚、本実施の形態では、大当り種別として大当りA〜大当りFの6種類が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設ける大当り種別は7種類以上や5種類以下であってもよい。
また、入賞ユニット700内には、大入賞口に入賞した遊技球を検出可能な第2カウントスイッチ23Bが設けられており、小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ23Bによって検出される(小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ23Bを通過する)ことによって大当り遊技状態に制御されるようになっているので、小当り遊技中に遊技球が第2カウントスイッチ23Bを通過するか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
本実施の形態では、第2高ベース状態は、大当りが発生することを除けば、第1特別図柄の可変表示が100回実行されること、第2特別図柄の可変表示が10回実行されること、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示が合計で100回実行されることのいずれかが成立することにもとづいて終了する(遊技状態が低ベース状態に移行する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2高ベース状態については、例えば、第2特別図柄の可変表示が100回実行されることにもとづいて低ベース状態に移行する、つまり、実質次の大当り(小当り経由の大当りを含む)が発生するまで第2高ベース状態が継続するようにしてもよい。
また本実施の形態では、遊技状態が第1高ベース状態や第2高ベース状態である場合は、特別図柄の可変表示回数を条件に遊技状態が低ベース状態に移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技状態が第1高ベース状態や第2高ベース状態である場合は、可変表示結果が小当りとなった回数が所定回数(例えば、10回)に達したことを条件に遊技状態が低ベース状態に移行してもよい。
このように本実施の形態では、遊技状態に応じてスライド部材704の動作パターンが異なることで、遊技状態が低ベース状態や第1高ベース状態である場合には、普図当りにより第3分岐路711fに進入した遊技球が作用することにより非電動可変入賞球装置600Bが第2状態に変化するよりも高い割合で非電動可変入賞球装置600Aが第2状態に変化する、つまり、第2始動入賞よりも高い割合で第1始動入賞が発生するので、小当りの発生確率が低い一方で、第2高ベース状態である場合には、普図当りにより第3分岐路711fに進入した遊技球により非電動可変入賞球装置600Aが第2状態に変化するよりも高い割合で非電動可変入賞球装置600Bが第2状態に変化する、つまり、第1始動入賞よりも高い割合で第2始動入賞が発生するので、小当りを経由した大当りが発生する確率が高まるようになっている。
(非電動可変入賞球装置600A,600B)
次に、非電動可変入賞球装置600A,600Bの構造について、図10〜図13に基づいて説明する。図10は、(A)は非電動可変入賞球装置を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は非電動可変入賞球装置を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図11は、(A)は閉鎖状態の非電動可変入賞球装置を示す正面図及び右側面図、(B)は開放状態の非電動可変入賞球装置を示す正面図及び右側面図である。図12は、(A)は開放状態の非電動可変入賞球装置に遊技球が進入したときの状態を示す正面図及び右側面図、(B)は(A)の状態から遊技球が流下したときの状態を示す正面図及び右側面図である。図13は、第1リンク機構及び第2リンク機構を被覆する被覆部材を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。
非電動可変入賞球装置600Aは、前述した第1リンク機構720や球受部材602等を含み、遊技球が第1遊技球流路711から第1分岐路711bに進入不能(進入困難)な第1状態(進入困難状態、閉鎖状態)と、進入可能な第2状態(進入可能状態、開放状態)と、に変化させることに関わる装置全体を指す(図5参照)。また、非電動可変入賞球装置600Bは、前述した第2リンク機構730や球受部材703等を含み、遊技球が第1遊技球流路711から第2分岐路711dに進入不能(進入困難)な第1状態(進入困難状態、閉鎖状態)と、進入可能な第2状態(進入可能状態、開放状態)と、に変化させることに関わる装置全体を指す(図5参照)。尚、非電動可変入賞球装置600A,600B(非電動可変手段)は、1個の遊技球が進入したときに閉鎖状態になり、基本構成はほぼ同一であるため、以下においては上段の非電動可変入賞球装置600Aについて説明し、下段の非電動可変入賞球装置600Bについての詳細な説明は省略する。
図10〜図12に示すように、非電動可変入賞球装置600Aは、遊技球が進入可能な第1始動入賞口B(特定進入領域)と、第1始動入賞口Bを閉鎖状態(第1状態)と開放状態(第2状態)とに変化させるための球受部材602(可動部材)と、左右方向を向く軸心を中心として回転可能に設けられた回転軸部材603(作動部材、特定作動部材)と、回転軸部材603に対し後側から接触可能に設けられ、第5カウントスイッチ23E(第1作動口)に進入した遊技球が接触することにより作動して第1始動入賞口Bを開放状態に変化させるための作動部材604(作動部材、特定作動部材)と、回転軸部材603の回転規制が可能な規制部材605(阻止手段)と、第1始動入賞口Bから進入した遊技球を検出可能な第1始動口スイッチ22Aと、球受部材602が原点位置に位置していることを検出する原点位置検出スイッチ(図示略)と、を主に備える。
球受部材602は、前部ユニット700Aのベース部材(図5参照)に形成された前後方向を向く回動軸610に下端部が回動可能に軸支されており、前板220F(遊技盤面)に対し垂直な垂直面からなる球受部611が起立して第1始動入賞口Bを閉鎖する閉鎖位置(図11(A)参照)と、球受部611の上部が右側に傾倒して第1始動入賞口Bを開放する開放位置(図11(B)参照)との間で回動軸610を中心として回動可能とされている。また、球受部611の先端側には、回動軸610側に向けて凹状に湾曲する湾曲面614が形成されており、球受部611の先端に落下した遊技球Pを回動軸610側に誘導しやすくなっている。尚、球受部材602は、閉鎖位置において回動軸610よりも右側に重心位置がある。
球受部611には、開放位置において前部ユニット700Aの前面に突設された球受片(図示略)に対応する部分に切欠部612が形成されており、開放位置において前記球受片(図示略)が球受部611の一部を構成するようになっている。
前板220Fには、第1始動入賞口Bから進入した遊技球を背面側に誘導するための進入口613が形成されており、前板220Fの背面側における進入口613の上部付近には、回転軸部材603、規制部材605及び作動部材604が、各々左右方向を向く軸心を中心として回転可能に設けられている。
回転軸部材603は、前部ユニット700Aのベース部材に回転可能に支持された左右方向を向く軸部621と、軸部621の周面に突設され、球受部材602を閉鎖位置に保持するための保持片622と、軸部621の周面における保持片622の右側に突設され、第1始動入賞口Bに進入した遊技球に接触可能な接触軸623A,623Bと、軸部621の周面における接触軸623A,623Bの右側に複数(本例では4個)形成され、規制部材605が係合可能な凹部624と、軸部621の周面における凹部624の右側に作動部材604に接触可能に突設された連動軸625と、軸部621の周面における保持片622の左側に突設され、球受部材602が原点位置に位置しているときに原点位置検出スイッチ(図示略)により検出される被検出片627と、を有する。
作動部材604は、回転軸部材603の後側に設けられ、前部ユニット700Aのベース部材に回転可能に支持された左右方向を向く軸部631と、軸部631よりも後方側に配設され、第3リンク部材723に接触可能に設けられる被作用軸部632と、軸部631における被作用軸部632の反対側(前方側)に連動軸625に接触可能に設けられる作動部635と、作動部材604を右側面視において反時計回りに付勢するトーションバネ637(阻止手段)と、を有する。
作動部材604は、被作用軸部632が軸部631よりも上方に配置される待機位置(図11(A)参照)と、待機位置よりも右側面視時計回りに回動し、被作用軸部632が軸部631よりも下方に配置される作動位置(図11(B)参照)と、の間で回動可能とされている。また、トーションバネ637は、該トーションバネ637の付勢力F1を上回る第3リンク部材723(作動部材、特定作動部材)の作動力が被作用軸部632に働いたときに圧縮方向に屈曲して作動部材604を作動位置側に回動させるとともに、作動位置まで回動して第3リンク部材723が被作用軸部632から離れたときに、作動部材604を付勢力F1にて待機位置に復帰させる。尚、作動部材604の待機位置にあっては、所定の規制手段(図示略)により作動部材604がトーションバネ637の付勢力F1によりそれ以上回動しないように規制されている。
規制部材605は、作動部材604の上方に設けられ、前部ユニット700Aのベース部材に回転可能に支持された左右方向を向く軸部641と、軸部641の周面に突設され、回転軸部材603の各凹部624に選択的に係止可能な係止部642と、規制部材605を右側面視において反時計回りに付勢するトーションバネ647(阻止手段)と、を有する。また、トーションバネ647は、係止部642が回転軸部材603の凹部624に係止されている状態において、所定以上の力が作用したときに係止部642が凹部624から逸脱する付勢力F4にて付勢する。
図11(A)に示すように、非電動可変入賞球装置600Aが閉鎖状態であるとき、球受部材602は閉鎖位置に位置する。このとき、回転軸部材603の保持片622は、球受部材602の球受部611の下部に当接することで、球受部材602は閉鎖位置に保持する。また、回転軸部材603の接触軸623A,623Bは遊技球に接触不可な位置となる。一方、作動部材604の被作用軸部632は待機位置に保持され、作動部635は連動軸625の下方に近接している。尚、このとき、第3リンク部材723は、被作用軸部632から若干離間している(接触していない)。
また、規制部材605の係止部642は凹部624に係止されているため、例えば、パチンコ遊技機1を製造メーカら遊技場等に輸送する際など搬送する際に生じる振動や、パチンコ遊技機1による遊技に伴い発生する振動(例えば、第1可動体装置400や第2可動体装置500が動作したときに生じる振動)や、パチンコ遊技機1に外力が加えられることにより生じる振動等により、回転軸部材603が回転することが防止されている。具体的には、規制部材605の係止部642はトーションバネ647の付勢力F4により付勢されているため、トーションバネ647の付勢力F4以下の外力により回転軸部材603が回転することが防止されている。さらに、作動部材604は、トーションバネ637の付勢力F1により待機位置に復帰しているので、トーションバネ637の付勢力F1以下の外力により作動部材604が回転軸部材603を回転させる(作動させる)ことが防止されている。
次いで、図11(B)に示すように、第1リンク部材721が遊技球を受け止める(図7(B)参照)ことで第2リンク部材722を押し上げ、第3リンク部材723が右側面視反時計回りに回動し、該第3リンク部材723が被作用軸部632に接触し押し下げる。これにより作動部材604が待機位置から作動位置まで回動し、これに応じて作動部635が連動軸625に対し下方から接触して連動軸625を押し上げることで、回転軸部材603が右側面視時計回りに約90度回転する。そして、係止部642が凹部624から逸脱して隣の凹部624に係止される。
すなわち、作動部材604には、遊技球Pの荷重G2から荷重G3(荷重G1から付勢力F2分が相殺された荷重)を相殺した分の力F10が伝わる(F10=G2−G3)。この力F10は、トーションバネ637の付勢力F1に抗して作動部材604を回動させることから、付勢力F1よりも大きくなっている(F10>F1)。言い換えれば、トーションバネ637の付勢力F1以下の力では、作動部材604が回動しないようになっている。
また、回転軸部材603には、力F10からトーションバネ637の付勢力F1を相殺した分の力F11が伝わる(F11=F10−F1)。この力F11は、トーションバネ647の付勢力F4に抗して規制部材605を回動させることから、付勢力F4よりも大きくなっている(F11>F4)。言い換えれば、トーションバネ647の付勢力F4以下の力では、規制部材605が回動し凹部624から逸脱しないようになっている。
また、回転軸部材603及び作動部材604は、所定の規制手段に当接することで回転が停止される。尚、回転軸部材603及び作動部材604の所定の規制手段は、回転軸部材603及び作動部材604にそれぞれ設けられた規制手段が相互に作用して互いの回動を規制するようなものであってもよいし、回転軸部材603及び作動部材604に接触する別々の規制手段がそれぞれ設けられていてもよい。
上記した回転軸部材603の回転により、回転軸部材603の保持片622が球受部611から逸脱するので、回動軸610よりも左側に重心位置がある球受部材602は、自重により閉鎖位置から開放位置まで回動する。一方、遊技球Pとの接触軸623Aが前方に移動して、第1始動入賞口Bに進入した遊技球Pに接触可能な位置に保持される。また、第1リンク部材721から遊技球が流下することにより、第2リンク部材722が自重により下方へ移動し、第3リンク部材723が被作用軸部632から離間するとともに、作動部材604は、トーションバネ637の付勢力により待機位置に復帰する。
このように、非電動可変入賞球装置600Aは、閉鎖状態において第5カウントスイッチ23Eを通過してきた遊技球Pにより動作する第1リンク部材721〜第3リンク部材723が作動部材604の被作用軸部632に接触(作用)することにより、作動部材604が回動(動作)して回転軸部材603を回動(連動)させることで、球受部材602が閉鎖位置から開放位置まで開放する。つまり、非電動可変入賞球装置600Aは、駆動源により開閉可能な電動式の可変装置ではなく、駆動源に依らず連動機構を介して開閉可能な非電動式の可変装置である。
次に、図12(A)に示すように、非電動可変入賞球装置600Aが開放状態であるときに第1遊技球流路711から第1分岐路711bに進入した遊技球Pは、開放位置に位置する球受部材602の球受部611の先端から右斜め下方に誘導され、第1始動入賞口Bに進入(入賞)する。そして、回動軸610よりも右側まで誘導されると、遊技球Pの自重により球受部材602の回動軸610よりも右側の基部が下方に押圧されることにより、球受部材602が回動軸610を中心として閉鎖位置側に回動されるとともに、遊技球Pが接触軸623Aに接触する。
図12(B)に示すように、遊技球Pは、前部ユニット700Aのベース部材の前面側を覆うように設けられ透光性を有するカバー部材により形成された誘導壁606により、軸部621の周面に沿うように背面側に向けて誘導されることで、接触軸623Aを軸部621周りに回動するように押しながら流下する。そして、進入口613から前板220Fの背面側に誘導された辺りで接触軸623Aから離れるように誘導された後、第1始動口スイッチ22Aにより検出される。
このように、1個の遊技球Pが第1始動入賞口Bに入賞することで、回転軸部材603が約90度回転する。保持片622は軸部621の周面に対して略180度対向する位置に2つ設けられているので、回転軸部材603の回転が終了した状態において、待機位置で球受部611に接触する保持片622とは別の保持片622と接触し、閉鎖位置側まで回動した球受部材602は、閉鎖位置の状態が維持される。
上記したように、非電動可変入賞球装置600Aは、閉鎖状態において第1リンク部材721〜第3リンク部材723の動作により開放状態に変化した後、1個の遊技球Pが入賞することで閉鎖状態に復帰するように構成されている。具体的には、非電動可変入賞球装置600Aは、閉鎖状態であるときに第1リンク部材721〜第3リンク部材723及び作動部材604の動作により回転軸部材603が約90度回転し、1個の遊技球Pが第1始動入賞口Bに進入することでの回転軸部材603が約90度回転して閉鎖状態に復帰するように構成されている。つまり、回転軸部材603の周面の0〜180度の範囲に一の連動軸、接触軸及び保持片が設けられ、181〜360度の範囲に連動軸、接触軸及び保持片が設けられている。
尚、本実施の形態では、非電動可変入賞球装置600Aは、閉鎖状態において第1リンク部材721〜第3リンク部材723の動作により開放状態(第2状態)に変化した後、1個の遊技球Pが入賞することで閉鎖状態(第1状態)に復帰するように構成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、2個以上の遊技球Pが入賞することで閉鎖状態に復帰するものでもよい。
(演出装置300に関する説明)
次に、図14〜図28に基づいて、演出装置について説明する。図14は、演出装置の構成を示す正面図である。図15は、演出装置の構成を正面から見た分解斜視図である。図16は、演出装置の構成を背面から見た分解斜視図である。図17は、LED基板と拡散レンズとを組み合わせた状態を示す説明図である。図18は、図17の状態から拡散レンズの正面に仕切部材を配置した状態を示す説明図である。図19は、(A)は仕切部材を正面側からみた斜視図、(B)は仕切部材を背面側からみた斜視図である。図20は、(A)は仕切部材の正面図、(B)はA−A断面図である。図21は、(A)は枠部材のメッキ部分を示す説明図、(B)はB−B断面図である。図22は、C−C断面図である。図23は、D−D断面図である。図24は、E−E断面図である。図25は、(A)は第1光源の光の導光を示す説明図、(B)は第2光源の光の導光を示す説明図である。
図14に示すように、演出装置300は、正面視において所定の形状(例えば、ロゴや所定の像を模った図柄等)を成しており、遊技盤2の背面と画像表示装置5との間における上部に配設されている(図1参照)。演出装置300は、後述するように、第1LED302A(第1光源)と、第2LED302B(第2光源)と、を備え、第1LED302Aにより発光部材306の前面部306a(第1発光部)を発光させる演出や、第2LED302Bにより枠部材308の縁部308d(第2発光部)を発光させる演出や、前面部306a及び縁部308dを発光させる演出を行うことができるようになっている。
図15及び図16に示すように、演出装置300は、ベース部材301と、LED基板302(基板)と、第1拡散レンズ303(第1導光手段)と、仕切部材304(第2導光手段)と、第2拡散レンズ305と、発光部材306(第1透光性部材)と、発光部材307と、枠部材308(第2透光性部材)と、から主に構成され、各種部材が前後方向に重畳するように組み立てられている。
ベース部材301は、背板部301aと、その縁部から前面側に延出する側板部301bとを備える断面視コ字状を成し、画像表示装置5と遊技盤2との間の上部に固定的に設置されている。
LED基板302は、正面視においてベース部材301の背板部301aと略同一形状を成し、第1LED302Aと、第2LED302Bと、第3LED302Cと、が前面(略垂直方向)に光を照射するように複数個ずつ配設されており、ベース部材301に前面側から嵌め込まれている。詳しくは、LED基板302は、正面から見て左側に複数の第1LED302A及び第2LED302Bが所定の配列で配置されており、正面から見て右側に複数の第3LED302Cが配置されており、第1LED302A及び第2LED302Bの前面には、第1拡散レンズ303が配置され、第3LED302Cの前面には、発光部材307が配置されている。第1LED302A及び第2LED302Bは、所定の形状を成す発光部材306の背面側に対応する位置(図17の二点鎖線部分参照)に交互に配置されている。
図17に示すように、第1拡散レンズ303は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材等により構成される板部材であり、背面には、内部に入射した光を前面に反射する反射層303e(反射部)が形成されている(図25参照)。すなわち、第1拡散レンズ303は、内部に入射した光を反射層303eにより前面に反射することで面発光するようになっている。尚、本実施の形態の反射層303eは、乳白色の反射しやすい塗料を塗布することにより形成されていたが、これに限られるものではなく、メッキ加工やブラスト加工により形成されていてもよい。
第1拡散レンズ303は、正面視において所定の形状(発光部材306に対応する形状)を成す凹溝部303d(二点鎖線部分参照)が形成されている。凹溝部303dの内側には、第1LED302Aに対応する複数の第1孔部303aと、第2LED302Bに対応する複数の第2孔部303bと、が形成されており、LED基板302の前面に第1拡散レンズ303を配置した状態にあっては、第1孔部303a内に第1LED302Aが配置され、第2孔部303b内に第2LED302Bが配置される。また、第1孔部303aの前面側の縁部303cは、背面側に向けて縮径するように傾斜するテーパ形状を成している(図25(A)参照)。
図18に示すように、仕切部材304は、非透光性の合成樹脂材や金属等により構成される板部材であり、正面視において凹溝部303dと略同一形状を成し、2つの部材に分割されている。仕切部材304は、光を反射しやすい部材で構成されている、または表面に反射層や反射しやすい加工が施されている。尚、以下、仕切部材304の比較的小さい部材(正面視略ロ字形状の部材)側を例に挙げ説明する。
図19及び図20に示すように、仕切部材304は、前後に波型状に屈曲する板状部310(第2導光部)と、板状部310に前後に貫通して設けられる複数の孔部311と、を備える。この孔部311は、板状部310における第1拡散レンズ303の第1孔部303aに対応する位置に設けられており、孔部311の縁部には、背面側に突出する筒状部312(第1導光部)が形成されている。筒状部312は、第1拡散レンズ303の前面に配置された状態において、第1拡散レンズ303の第1孔部303a内に挿入されるようになっている(図25(A)参照)。すなわち、仕切部材304が第1拡散レンズ303の前面に配置された状態において、第1LED302Aは、孔部311を介して前方側に開放され、第2LED302Bは、板状部310により前方側が被覆される(図18参照)。また、前述のように、第1孔部303aの前面側の縁部303cは、背面側に向けて縮径するように傾斜するテーパ形状を成しているので、筒状部312を第1孔部303a内に挿入しやすくなっている。
また、孔部311は、板状部310における正面から見て谷折り状の部分に形成されている。換言すれば、隣接する孔部311間の板状部310は、正面から見て山折り状に形成されている。
図15及び図16に示すように、第2拡散レンズ305は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材等により構成される板部材であり、正面視において仕切部材304と略同一形状を成しており、仕切部材304の前面に配置される。図22〜図25に示すように、第2拡散レンズ305は、断面視においてその前後面に複数の凹凸部を有しており、第2拡散レンズ305の背面から入射する光を周囲に拡散させるようになっている。
図15及び図16に示すように、発光部材306は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材等により構成される板部材であり、正面視において第2拡散レンズ305と略同一形状を成している。図22〜図25に示すように、発光部材306は、前面部306aと、前面部306aの縁部から背面側に延びる側面部306bと、を備えており、前面部306aには、図示しないダイヤカット加工やブラスト加工等が施されており、発光部材306の背面から入射する光により前面部306aが面発光するようになっている。また、側面部306bの各所には、外側に突出する凸部306c(図15、図16、及び図25(A)参照)が複数形成されている。尚、発光部材307も同様の構成であるため、詳しい説明を省略する。
図21〜図25に示すように、枠部材308は、前面部308aと、前面部308aの縁部から背面側に延びる側面部308bと、を備えており、前面部308aには、発光部材306を挿入可能な前後に貫通する開口部308cが形成されている。特に図21及び図25に示すように、枠部材308は、前面部308aにおいて開口部308cの縁部308dを除く部分と、側面部308bの外面には、メッキ層313が形成されている。また、側面部308bの各所には、発光部材306の凸部306cが前後方向に嵌合可能な凹部308eが複数形成されており、凸部306cと凹部308eとを嵌合させることで発光部材306と枠部材308とが位置決めされる(特に図25(A)参照)。
また、枠部材308の各所には、背面側に突出するボス314が複数形成されており、ベース部材301、LED基板302、第1拡散レンズ303、仕切部材304、第2拡散レンズ305、発光部材306、枠部材308を前後方向に重畳させた状態で、ボス314をベース部材301のボス穴301cに圧入することで各種部材がユニット化される(図15及び図16参照)。尚、発光部材307の背面にも面側に突出するボス(図示略)が複数形成されており、ベース部材301及びLED基板302を前後方向に重畳させた状態で、前記ボスをベース部材301のボス穴301cに圧入することで発光部材307がベース部材301に固定される。
(演出装置300の演出状態)
次に、演出装置300の演出状態について図25〜図28に基づいて説明する。図26は、(A)は第1発光部が発光した状態を示す説明図、(B)は第1発光部を発光させる第1光源が点灯した状態を示す説明図である。図27は、(A)は第2発光部が発光した状態を示す説明図、(B)は第2発光部を発光させる第2光源が点灯した状態を示す説明図である。図28は、(A)は第1発光部及び第2発光部が発光した状態を示す説明図、(B)は第1光源及び第2光源が点灯した状態を示す説明図である。
先ず、図26(A)に示す発光部材306の前面部306aが発光する第1演出状態について説明する。この第1演出状態にあっては、図26(B)に示すように、第1LED302A及び第2LED302Bのうち第1LED302Aのみが点灯している。
詳しくは、図25(A)に示すように、第1LED302Aが点灯すると、第1LED302Aからの光が仕切部材304の孔部311を通って第2拡散レンズ305の背面に入射する。このとき、仕切部材304の筒状部312により、第1LED302Aと第1拡散レンズ303とが区画されているため、第1LED302Aから照射される光が第1拡散レンズ303に入射しないようになっている。また、仕切部材304は、非透光性で、且つ反射しやすいことから、第1LED302Aから仕切部材304の筒状部312に入射する光は、透過することなく前面側の第2拡散レンズ305に向けて出射(反射)される。
第2拡散レンズ305の背面から入射した光は、該第2拡散レンズ305の前後面に設けられる複数の凹凸部により周囲に拡散され、第2拡散レンズ305が面発光する。第2拡散レンズ305から出射された光は、一部が発光部材306の内側を通って発光部材306の前面部306aに背面から入射するとともに、一部が第2拡散レンズ305の前面に配置される発光部材306の側面部306bの端面から入射し、側面部306bを介して発光部材306の前面部306aに背面から入射する。発光部材306の前面部306aに背面から入射した光は、前面部306aに施された加工部(ダイヤカット加工やブラスト加工等)により拡散されて前面に出射されることで発光部材306の前面部306aが発光状態となる。
次に、図27(A)に示す枠部材308の縁部308dが発光する第2演出状態について説明する。この第2演出状態にあっては、図27(B)に示すように、第1LED302A及び第2LED302Bのうち第2LED302Bのみが点灯している。
詳しくは、図25(B)に示すように、第2LED302Bが点灯すると、第2LED302Bからの光が仕切部材304の板状部310の背面により反射し、第1拡散レンズ303の凹溝部303dの内側面と、第1拡散レンズ303の第2孔部303bの内周面と、から入射し、第1拡散レンズ303が面発光する。仕切部材304が第1拡散レンズ303の凹溝部303dに嵌合しているため、仕切部材304の板状部310の背面により反射した光が第2拡散レンズ305に入射しないようになっている。さらに、仕切部材304の筒状部312により第1LED302Aと第1拡散レンズ303とが区画されているため、第1拡散レンズ303から出射される光が第1LED302A側(孔部311内)に入射しないようになっている。また、仕切部材304は、非透光性で、且つ反射しやすいことから、第2LED302Bから仕切部材304の板状部310に入射する光は、透過することなく、凹溝部303dの内側面及び第2孔部303bの内周面に出射(反射)される。
第1拡散レンズ303から出射された光は、第2拡散レンズ305の前面に配置される枠部材308の側面部308bの端面から入射し、側面部308bを介して枠部材308の縁部308dから前面に出射されることで枠部材308の縁部308dが発光状態となる。
次に、図28(A)に示す発光部材306の前面部306a及び枠部材308の縁部308dが発光する第3演出状態について説明する。この第3演出状態にあっては、図28(B)に示すように、第1LED302A及び第2LED302Bのうち両方が点灯している。このように、第1LED302A及び第2LED302Bを同時に点灯させることにより、発光部材306の前面部306a及び枠部材308の縁部308dが発光状態となる。
(第1可動体装置400に関する説明)
次に、第1可動体装置400について、図29〜図34に基づいて説明する。図29は、(A)は第1可動体装置の可動体と第2可動体装置の可動体とが待機位置にある状態を示す正面図、(B)は第1可動体装置の可動体と第2可動体装置の可動体とが演出位置にある状態を示す正面図である。図30は、第1可動体装置の可動体が演出位置にある状態を正面から見た斜視図である。図31は、第1可動体装置の可動体が演出位置にある状態を示す説明図である。図32は、第1可動体装置の可動体が演出位置から待機位置に戻る途中の状態を示す説明図である。図33は、第1可動体装置の可動体が待機位置にある状態を示す説明図である。図34は、(A)は回動部材受部の構造を正面側から見た斜視図、(B)は受部の構造を正面側から見た斜視図である。
図29〜図34に示すように、第1可動体装置400は、ベース部材401(ベース体)と、一端(右端)がベース部材401に回動可能に取付けられるアーム403(回動伝達部材)と、アーム403により動作可能な可動体404と、アーム403を駆動させるための駆動機構402と、可動体404の動作を補助する補助アーム405(回動部材)と、から主に構成されている。
ベース部材401は、画像表示装置5と遊技盤2との間に固定的に設置されており、正面視略四角枠状を成す枠部材である。このベース部材401の左側の側部401aには、後述するように、可動体404が待機位置にある状態において補助アーム405の回動を規制する規制部401b(回動部材受部)が設けられている(特に図30参照)。
アーム403は、右端に後方に向けて突出する軸部403bが形成されており、軸部403bがベース部材401の下部401cの左側に回動可能に取付けられている。また、アーム403の長手方向中央部には、長手方向に沿って延びる長孔403aが形成されているとともに、アーム403における軸部403bの近傍には、前面側に突出する受部403dが形成されている(特に図30参照)。また、アーム403とベース部材401の下部401cとの間には、ねじりバネ406が配設されている。
可動体404は、アーム403の他端に対して回動可能に取付けられる装飾部材である。詳しくは、可動体404の長手方向左端側(一端側)には、背面側に突出する軸部404aが形成されており、軸部404aにアーム403における軸部403bとは反対側の端部が回動可能に軸支されている。また、可動体404における軸部404aの近傍には、円弧状の溝部404bが所定の長さで形成されており、この溝部404bには、アーム403から前方側に突出する軸部403cが挿入されている。
駆動機構402は、ベース部材401の前面側に配設される第1演出用モータ407(駆動源)と、第1演出用モータ407の駆動軸に設けられるギヤ部(図示略)に噛合する第1ギヤ408と、第1ギヤ408に噛合する第2ギヤ409と、第2ギヤ409噛合する第3ギヤ410と、から主に構成されている。第3ギヤ410には、前方側に突出する突出軸410aが形成されており、突出軸410aは、アーム403の長孔403a内に挿入されている。よって、第1演出用モータ407を駆動させることにより、第1ギヤ408〜第3ギヤ410が駆動してアーム403が動作するようになる。すなわち、本実施の形態では、第1ギヤ408〜第3ギヤ410及びアーム403が第1演出用モータ407の動力を可動体404に伝達する動力伝達手段として機能している。
補助アーム405は、上端(一端)がベース部材401の側部401aから前面側に突出する軸部420に対して回動可能に軸支されており、下端(他端)が可動体404の一端に対し軸部421により回動可能に軸支されている。詳しくは、可動体404は、アーム403と可動体404との軸支部分(軸部404a)よりも一端側に延びる延出部位を有し、該延出部位に補助アーム405の下端から背面側に突出する軸部421が回動可能に接続されている。
図29に示すように、可動体404は、画像表示装置5と遊技盤2との間における左下側に退避した待機位置(第1位置(図29(A)参照))と、画像表示装置5と遊技盤2との間における中央の演出位置(第2位置(図29(B)参照))との間で移動可能とされている。尚、ベース部材401には、演出制御基板12に接続される第1原点位置センサ470(図9参照)が設けられており、可動体404が待機位置(原点位置)にあることを検知することができるようになっている。
具体的には、待機位置においては、突出軸410aがその回動範囲における下方付近に配置されており、アーム403とベース部材401との枢支部分(軸部403b)を中心としてアーム403が左上方側に延びるように傾いているとともに、補助アーム405が軸部420を中心として左下側に延びるように傾いている。このとき、可動体404の他端404Aがアーム403の受部403dに接触しているとともに、補助アーム405がベース部材401の規制部401bに接触しており、ねじりバネ406が圧縮された状態となっている(図33参照)。また、待機位置においては、可動体404がアーム403と略平行に延びるように折り畳まれた状態となっている。
また、演出位置においては、第3ギヤ410が待機位置から反時計回りに回動し突出軸410aがその回動範囲における上方右側に配置されており、アーム403とベース部材401との枢支部分(軸部403b)を中心としてアーム403が立ち上がるとともに、補助アーム405が軸部420を中心として右下側に延びるように傾いている(図30及び図31参照)。前述のように、補助アーム405の軸部421がアーム403と可動体404との軸支部分(軸部404a)よりも一端側に接続されているので、待機位置から演出位置に移動する際には、可動体404が軸部404aを中心として反時計回りに回動し、演出位置においては、可動体404がアーム403と異なる方向に延びるように展開された状態となっている。また、ねじりバネ406の付勢力により、アーム403が安定して回動できるとともに、可動体404は、該可動体404の溝部404bがアーム403の軸部403cによりガイドされることで、軸部404aを中心として円滑に回動できるようになっている。
(規制部401bの構造について)
次いで、規制部401bの構造について説明する。図34(A)に示されるように、規制部401bは、ベース部材401の側部401aから前方側に突出する壁部430と、壁部430における補助アーム405とは反対側の面とベース部材401の側部401aとの間に設けられる2つのリブ431と、から構成されている。壁部430は、待機位置における補助アーム405の側面と平行となるようにベース部材401の側部401aに対して傾いて形成されており、待機位置における補助アーム405との接触面積が大きくなっている。また、リブ431が壁部430における補助アーム405とは反対側に設けられているので、壁部430が補助アーム405から受ける衝撃に対する強度が高くなっている。尚、壁部430に対するリブ431の数量や形状等は自由に変更することができる。
(受部403dの構造について)
次いで、受部403dの構造について説明する。図34(B)に示されるように、受部403dは、アーム403の縁部から前方側に突出する壁部440と、壁部440からアーム403の中央部側に設けられる3つのリブ441と、から構成されている。壁部440は、アーム403の縁部に沿って長手方向に延びて形成されており、待機位置における可動体404との接触面積が大きくなっている。また、リブ441が壁部440における可動体404とは反対側に設けられているので、壁部440が可動体404から受ける衝撃に対する強度が高くなっている。尚、壁部440に対するリブ441の数量や形状等は自由に変更することができる。
(可動体404の演出位置から待機位置への動作)
次いで、可動体404の演出位置から待機位置への動作について説明する。図31に示すように、可動体404が演出位置にあるときには、第3ギヤ410の突出軸410aが待機位置の状態(回動範囲における下方付近にある状態)から時計回りに回動して、その回動範囲における頂部を越えた上方右側に向けて時計回りに位置しているので、第3ギヤ410の突出軸410aがさらに時計回りに回動しようとしても、アーム403がさらに時計周りに回動することが規制されている。
図32に示すように、図31の状態から第1演出用モータ407を駆動させることにより、第1ギヤ408〜第3ギヤ410を反時計回りに駆動させる。これにより、アーム403が反時計回りに回動し、アーム403の回動動作に応じて可動体404も反時計回りに移動する。可動体404が反時計回りに移動すると、可動体404の軸支部分である軸部404aが補助アーム405を軸支する軸部420に近づくことから、可動体404と補助アーム405とが屈曲(補助アーム405が軸部420を中心として反時計回りに回動)するとともに、可動体404が軸部404aを中心として若干時計回りに回動する。
その後、図33に示すように、図32の状態からアーム403を更に反時計回りに回動させると、可動体404の軸部404aが補助アーム405を軸支する軸部420から下方に離れることから、可動体404が軸部404aを中心として時計回りに回動する。このとき、可動体404の他端が受部403dに接触し、可動体404の軸部404aを中心とした時計回りの回動が規制されるとともに、補助アーム405が規制部401bに接触し、補助アーム405の軸部420を中心とした反時計回りの回動が規制される。尚、可動体404の演出位置から待機位置への動作する際には、ねじりバネ406の反発力が補助アーム405に働くため、可動体404を安定して回動させることができる。
(第2可動体装置500に関する説明)
第2可動体装置500について説明する。図29に示すように、第2可動体装置500は、一端がベース部材401の上部401dに回動可能に取付けられるアーム503と、アーム503により動作可能な可動体504と、アーム503を駆動させるための駆動機構502と、から主に構成されている。
アーム503は、一端に後方に向けて突出する軸部503bが形成されており、軸部503bがベース部材401の上部401dの右側に回動可能に取付けられている。また、アーム503の長手方向中央部には、長手方向に沿って延びる長孔503aが形成されている。また、アーム503とベース部材401の上部401dとの間には、軸部503bを中心としてアーム503を反時計回しに付勢する図示しないねじりバネが配設されており、アーム503の回動動作を円滑に行えるようになっている。また、可動体504は、アーム503の他端に対して固定的に取付けられる装飾部材である。
駆動機構502は、第2演出用モータ507(駆動源)と、第2演出用モータ507の駆動軸に設けられるギヤ部(図示略)に噛合する第1ギヤ508と、第1ギヤ508に噛合する第2ギヤ509と、から主に構成されている。第2ギヤ509には、前方側に突出する突出軸510aが形成されており、突出軸510aは、アーム503の長孔503a内に挿入されている。よって、第2演出用モータ507を駆動させることにより、第1ギヤ508、第2ギヤ509が駆動してアーム503が動作するようになる。
また、ベース部材401の上部401dには、円弧状の溝部506が形成されており、溝部506には、アーム503から背面側に突出する軸部503cが挿入されているので、軸部503cが溝部506にガイドされて円滑にアーム503を回動動作させることができる。
可動体504は、画像表示装置5と遊技盤2との間における右側に退避した待機位置(図29(A)と、画像表示装置5と遊技盤2との間における中央の演出位置(図29(B)参照)との間で移動可能とされている。尚、第1可動体装置400の可動体404と、第2可動体装置500の可動体504と、が同時に演出位置にあるときには、可動体404と可動体504とが合体して一の構造物を構成する演出(合体演出)を行うことができる(図29(B)参照)。
(第1発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、遊技機の一例であるパチンコ遊技機にあっては、遊技球が進入不能または進入困難な第1状態と進入し易い第2状態とに変化可能な可変手段を備え、所定の入賞口に遊技球が入賞することで可変手段を第1状態から第2状態に変化させることにより遊技性の向上を図る遊技機において、例えば、特開2008−272066号公報等に記載されたもののように、この種の可変手段を備えたパチンコ遊技機として、例えば、所定の入賞口に進入した遊技球が物理的に作用することで、第1状態から第2状態に変化する非電動可変手段を備えているもの等があった。非電動可変手段に遊技球が物理的に作用することで第1状態から第2状態に変化する構造であるので、搬送する際に生じる振動や、遊技に伴い発生する振動等により、意図せずに非電動可変手段が第2状態に変化する虞があった。そこで、意図せずに非電動可変手段が第2状態に変化することを抑制できる遊技機を提供することを目的として、
第1発明の手段1の遊技機は、
遊技領域に遊技媒体(例えば、遊技球P等)を発射することにより遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、前記遊技領域は、遊技媒体が進入可能な進入領域{例えば、普電入賞口(第4カウントスイッチ23D)、第3分岐路711f、第1作動口(第5カウントスイッチ23E)、第2作動口(第6カウントスイッチ23F)等}と、遊技媒体が進入不能または進入困難な第1状態(例えば、閉鎖状態(図11(A)参照))と進入し易い第2状態(例えば、開放状態(図11(B)参照))とに変化可能な非電動可変手段(例えば、非電動可変入賞球装置600A,600B等)と、を有し、前記非電動可変手段は、前記進入領域に進入した遊技媒体が作動部材(例えば、第1リンク部材721〜第3リンク部材723(第1リンク部材731〜第3リンク部材733)、作動部材604、回転軸部材603等)に作用して該作動部材が作動することにより前記第1状態から前記第2状態に変化(図7(B)、図11(B)参照)し、外力(例えば、パチンコ遊技機1を製造メーカら遊技場等に輸送する際など搬送する際に生じる振動や、パチンコ遊技機1による遊技に伴い発生する振動や、パチンコ遊技機1に外力が加えられることにより発生する振動等)により前記作動部材が作動することにより前記第1状態から前記第2状態に変化することを阻止する阻止手段(例えば、第2リンク部材722の荷重G3、規制部材605、トーションバネ647、トーションバネ637/圧縮ばね等)を備える。
これによれば、作動部材により非電動可変手段の配置自由度が向上するとともに、意図せずに非電動可変手段が第2状態に変化することを抑制できる。
具体的には、非電動可変入賞球装置600A,600Bの球受部材602,703と、非電動可変入賞球装置600A,600Bの第1状態及び第2状態を切り替える作動部材(第1リンク機構720及び第2リンク機構730)と、を別々に設けたので、非電動可変入賞球装置600A,600Bの球受部材602,703を、非電動可変入賞球装置600A,600Bを第1状態から第2状態に変化させるための遊技球が通過可能な所定領域である第3分岐路711f(第5カウントスイッチ23E、第6カウントスイッチ23F)に対して自由な位置に配置することができる。すなわち、作動部材は、遊技球が作用したときに非電動可変手段を第1状態から第2状態に変化させることができればよく、非電動可変手段の球受部材602,703の背面側に配置されることに限られず、例えば、非電動可変手段の周辺の部材等の配置状況に応じて、該非電動可変手段の球受部材602,703から前後左右上下にずれて配置することができるので、設計自由度が高い。
また、第2リンク部材722は、バネ726の付勢力F2により上方に付勢された状態で保持されているので、第2リンク部材722の荷重G1からバネ726の付勢力F2分が相殺された荷重G3(以下、第2リンク部材722の荷重G3ということもある)以下の外力が働いたとしても、第2リンク部材722が上昇することがなく、意図せずに非電動可変入賞球装置600A,600Bが第2状態に変化して意図しない入賞が発生することを抑制できるとともに、第2リンク部材722に荷重G3以上の外力が働いたときには、迅速に第2リンク部材722を上昇させて第3リンク部材723を回動させることができる。また、第2リンク部材722に荷重G3以下の意図しない外力が働いたとしても、第3リンク部材723は、待機位置において被作用軸部632から若干離間しているため、第3リンク部材723が被作用軸部632に接触するまでは作動部材604が作動せず、意図せずに非電動可変入賞球装置600Aが第2状態に変化することを抑制できる。
また、作動部材604は、トーションバネ637の付勢力F1により待機位置には保持されているので、作動部材604に付勢力F1以下の外力が働いたとしても回動しないようになっており、意図せずに非電動可変入賞球装置600A,600Bが第2状態に変化することを抑制できる。特に、第2リンク部材722に意図しない外力が働いたときには、該外力が第2リンク部材722の荷重G3、トーションバネ637の付勢力F1により減衰されるので意図せずに非電動可変入賞球装置600A,600Bが第2状態に変化することを効果的に抑制できる。
また、規制部材605は、トーションバネ647の付勢力F4により回転軸部材603が回動しないように押さえているので、規制部材605に付勢力F4以下の外力が働いたとしても規制部材605が回動し凹部624から逸脱しないようになっており、回転軸部材603が回動しないように押さえられた状態が維持される。特に、第2リンク部材722に意図しない外力が働いたときには、該外力が第2リンク部材722の荷重G3、トーションバネ637の付勢力F1、トーションバネ647の付勢力F4により減衰されるので意図せずに非電動可変入賞球装置600A,600Bが第2状態に変化することを効果的に抑制できる。
第1発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記非電動可変手段(例えば、非電動可変入賞球装置600A,600B等)は、
遊技媒体が進入可能な特定進入領域(例えば、第1始動入賞口B,第2始動入賞口等)を開閉する可動部材(例えば、球受部材602,703等)を備え、
前記第1状態において前記作動部材が作動することにより前記可動部材が前記特定進入領域を開放することで前記第2状態に変化し、
前記阻止手段は、遊技媒体が前記作動部材に作用することによらず外力により前記作動部材が作動することを阻止する(例えば、第2リンク部材722の荷重G1からバネ726の付勢力F2分が相殺された荷重G3以下の外力が働いたとしても、第2リンク部材722が上昇することがない。トーションバネ637の付勢力F1以下の力では、作動部材604が回動しないようになっている。トーションバネ647の付勢力F4以下の力では、規制部材605が回動し凹部624から逸脱しないようになっている等)
ことを特徴としている。
これによれば、遊技媒体によらずに非電動可変入賞球装置600A,600Bが第2状態に変化することを抑制できる。
具体的には、第2リンク部材722の荷重G3が第3リンク部材723の阻止手段として機能しており、トーションバネ637の付勢力F1が作動部材604の阻止手段として機能しており、トーションバネ647の付勢力F4が規制部材605の阻止手段として機能している。第2リンク部材722の荷重G3、トーションバネ637の付勢力F1、トーションバネ647の付勢力F4は、第1リンク部材721が遊技球を受け止めたか否かに関わらず、第3リンク部材723、作動部材604、規制部材605に対して常に働いているため、非電動可変入賞球装置600A,600Bが第2状態に変化することを好適に抑制できる。
第1発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記非電動可変手段(例えば、非電動可変入賞球装置600A,600B等)は、
遊技媒体が進入可能な特定進入領域(例えば、第1始動入賞口B,第2始動入賞口等)を開閉する可動部材(例えば、球受部材602,703等)を備え、
前記第1状態において前記作動部材(例えば、回転軸部材603,735等)が作動することにより前記可動部材が前記特定進入領域を開放して前記第2状態に変化し、
前記阻止手段はバネ部材(例えば、トーションバネ637,647等)であり、
前記バネ部材は、前記可動部材により前記特定進入領域を開放するときに前記作動部材が作動する作動方向と反対側に向けて付勢する(例えば、トーションバネ637は、作動部材604を右側面視において反時計回りに付勢する。トーションバネ647は、規制部材605を右側面視において反時計回りに付勢する等)
ことを特徴としている。
これによれば、簡素な構造にて、遊技媒体によらずに非電動可変入賞球装置600A,600Bが第2状態に変化することを抑制できる。
具体的には、作動部材604は、右側面視において時計回りに回動することによって回転軸部材603を作動させるようになっており、トーションバネ637は、作動部材604の回動方向とは反対方向の右側面視において反時計回りに付勢している。また、規制部材605は、右側面視において時計回りに回動することによって回転軸部材603が作動可能な状態(規制解除状態)にするようになっており、トーションバネ647は、規制部材605が回転軸部材603の規制を解除する方向とは反対方向の右側面視において反時計回り(規制する方向)に付勢している。このように、例えば、電気や磁力、または摩擦力等を用いた複雑な構造の装置に比べて、簡素な構造であるトーションバネ637及びトーションバネ647を用いて回転軸部材603が作動しない方向に作動部材604及び規制部材605を付勢して、遊技球によらず非電動可変入賞球装置600A,600Bが第2状態に変化することを抑制できるので、安価に構成でき且つ故障等も少なく、動作信頼性も高い。
第1発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記作動部材(例えば、第2リンク部材722、第2リンク部材732等)を被覆する被覆部材(例えば、第1カバー体650、第2カバー体660等)を備え、
前記被覆部材には窓部(例えば、切欠部653、孔部654、切欠部663、孔部664等)が設けられ、該窓部を通して前記作動部材を動作可能である
ことを特徴としている。
これによれば、作動部材に外力が加わることを防止しつつ、作動部材の不具合を被覆部材により被覆された状態で確認することが可能となる。
具体的には、図13に示すように、後部ユニット700B(図2及び図3参照)は、第2リンク部材722を被覆する第1カバー体650と、第2リンク部材732を被覆する第2カバー体660と、を備えている。
第1カバー体650は、断面コ字状を成す左右に分割された分割部材651,652から構成されており、一方の分割部材651の背面側の側板部651aには、他方の分割部材652側に開放する切欠部653が上下方向に複数(本実施の形態では2つ)離間して形成されており、分割部材651,652を組合わせた状態において、背面視縦長矩形状の窓部が形成される。また、分割部材651における分割部材652とは反対側の側板部651bには、左右方向に貫通する孔部654が形成されている。2つの切欠部653のうち、上側の切欠部653には、第2リンク部材722から突出する突出片655が挿通されており、第2リンク部材722の上下方向の動作がガイドされるようになっている。また、2つの切欠部653のうち、下側の切欠部653及び孔部654は、第2リンク部材722と第1カバー体650との間に設けられるバネ726の近傍に設けられている。
また、第2カバー体660は、断面コ字状を成す左右に分割された分割部材661,662から構成されており、一方の分割部材661の背面側の側板部661aには、他方の分割部材662側に開放する切欠部663が上下方向に複数(本実施の形態では2つ)離間して形成されており、分割部材661,662を組合わせた状態において、背面視縦長矩形状の窓部が形成される。また、分割部材661における分割部材662とは反対側の側板部661bには、左右方向に貫通する孔部664が形成されている。2つの切欠部663のうち、上側の切欠部663には、第2リンク部材732から突出する突出片665が挿通されており、第2リンク部材732の上下方向の動作がガイドされるようになっている。また、2つの切欠部663のうち、下側の切欠部663及び孔部664は、第2リンク部材732と第2カバー体660との間に設けられるバネ736の近傍に設けられている。
第2リンク部材722及び第2リンク部材732の作動に不具合が生じた際には、第1カバー体650及び第2カバー体660を分解しなくても下側の切欠部653及び孔部654や、下側の切欠部663及び孔部664を通して第2リンク部材722及び第2リンク部材732の周辺を確認できる。さらに、バネ726及びバネ736に捩じれや外れ等が生じた際には、下側の切欠部653及び孔部654や、下側の切欠部663及び孔部664に、例えば工具等を差し込んでバネ726及びバネ736の調整を行うことができる。さらに、不具合部分の位置や周辺の部材の状況等に応じて、背面側の切欠部653,663または側面側の孔部654,664を選択できるので、第2リンク部材722及び第2リンク部材732の確認やバネ726及びバネ736の調整等を簡便に行うことができる。
第1発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記非電動可変手段(例えば、非電動可変入賞球装置600A,600B等)は、
遊技媒体が進入可能な特定進入領域(例えば、第1始動入賞口B,第2始動入賞口等)を開閉する可動部材(例えば、球受部材602,703等)を備え、
前記第1状態において前記作動部材が作動することにより前記可動部材が前記特定進入領域を開放して前記第2状態に変化し、
前記作動部材は、特定作動部材(例えば、第3リンク部材723(第3リンク部材733)、回転軸部材603,735、作動部材604,734等)を含む複数の作動部材を有し、
前記特定作動部材は、作動していないときに前記可動部材と該特定作動部材より前記可動部材側の作動部材(例えば、回転軸部材603,735、作動部材604,734等)と該特定作動部材より前記可動部材と反対側の作動部材(例えば、第3リンク部材723(第3リンク部材733)、作動部材604,734等)とのうち少なくともいずれかに対し非接触状態であり(例えば、図11(A)参照)、
前記阻止手段(例えば、トーションバネ637、第2リンク部材722(第2リンク部材732)の荷重G3、規制部材605及びトーションバネ647等)は、外力により前記特定作動部材が作動することを阻止する
ことを特徴としている。
これによれば、特定作動部材より可動部材と反対側の作動部材が外力により作動しても、可動部材側に動作が伝達されることを阻止できるとともに、特定作動部材が意図せずに作動することを好適に抑制できる。
具体的には、作動部材604は、球受部材602の閉鎖状態(作動していない状態)において、球受部材602側の回転軸部材603と非接触状態であるとともに、球受部材602側と反対側の第3リンク部材723と非接触状態であるため、作動部材604が外力により作動しても回転軸部材603に作動部材604の動作が伝達されにくく、第3リンク部材723が外力により作動しても作動部材604に第3リンク部材723の動作が伝達されにくい。さらに、作動部材604は、トーションバネ637により回転軸部材603に接触する方向とは反対方向に付勢されているので、作動部材604が意図せずに回転軸部材603に接触する方向に作動することを好適に抑制できる。
また、第3リンク部材723は、球受部材602の閉鎖状態(作動していない状態)において、第3リンク部材723よりも球受部材602側の作動部材604と非接触状態であるため、第3リンク部材723が外力により作動しても、作動部材604に第3リンク部材723の動作が伝達されにくい。さらに、第3リンク部材723には、第2リンク部材722の荷重G3により作動部材604に接触する方向とは反対方向に力が働いているので、第3リンク部材723が意図せずに作動部材604に接触する方向に作動することを好適に抑制できる。
また、回転軸部材603は、球受部材602の閉鎖状態(作動していない状態)において、球受部材602側とは反対側の作動部材604と非接触状態であるため、作動部材604が外力により作動しても回転軸部材603が作動部材604の動作を受けにくい。また、回転軸部材603は、規制部材605及びトーションバネ647により回動が規制されているため、回転軸部材603が意図せずに球受部材602に作用する方向に作動することを好適に抑制できる。つまり、小さな振動により、球受部材602が開放位置まで回動しないまでも開放方向に回動してしまうことを抑制できる。
また、特定作動部材である第3リンク部材723、作動部材604、回転軸部材603が連動して球受部材602を作動させる構成であり、各特定作動部材には、それぞれ阻止手段として第2リンク部材722の荷重G3、トーションバネ637、規制部材605及びトーションバネ647が設けられているため、回転軸部材603よりも後方側の特定作動部材、特に第3リンク部材723は、外力により意図せずに作動しても、第2リンク部材722の荷重G3に加え、トーションバネ637の付勢力F1及びトーションバネ647の付勢力F4により減衰されるため、意図せずに球受部材602が作動することを防止できる。
第1発明の手段6の遊技機は、手段5に記載の遊技機であって、
前記特定作動部材は複数の特定作動部材(例えば、第3リンク部材723(第3リンク部材733)、回転軸部材603,735、作動部材604,734等)を含み、
前記阻止手段は、前記複数の特定作動部材のうち少なくとも前記可動部材に最も近い特定作動部材が作動することを阻止する(例えば、規制部材605の係止部642はトーションバネ647の付勢力F4により付勢されているため、トーションバネ647の付勢力F4以下の外力(輸送時の振動や遊技に伴い発生する振動やパチンコ遊技機1に外力が加えられることにより発生する振動等)により回転軸部材603が回転することが防止されている。)
ことを特徴としている。
これによれば、最低限の阻止手段で、意図せずに可動部材が開放されることを好適に抑制できる。
このように、本実施の形態では、複数の特定作動部材である第3リンク部材723、作動部材604、回転軸部材603にそれぞれ阻止手段として第2リンク部材722の荷重G3、トーションバネ637、規制部材605及びトーションバネ647が設けられている形態を例示したが、阻止手段として第2リンク部材722の荷重G3、トーションバネ637、規制部材605及びトーションバネ647のうち少なくとも1つ設けられればよく、この場合、簡素な構造で、球受部材602に最も近い回転軸部材603が意図せずに作動することを抑制できる。尚、この場合、阻止手段が遊技球Pの荷重G2よりも小さい力で特定作動部材に作用すればよい。
尚、本実施の形態では、第1リンク部材721〜第3リンク部材723、作動部材604、回転軸部材603等の複数の作動部材を備える形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、作動部材が作動することにより非電動可変手段を第1状態から第2状態に変化させることができれば、例えば、作動部材が1つであってもよい。このようにすることで、最低限の構成で非電動可変手段を第1状態から第2状態に変化させることができる。
また、本実施の形態では、作動部材が可動部材と別部材である形態を例示したが、本発明はこれに限られず、可動部材の一部に被作動部が設けられていてもよい。例えば、遊技球が進入可能な特定進入領域を開閉する可動部材を回動可能に軸支し、該可動部材の軸支部からずれた位置に遊技球が接触する被作動部を設け、被作動部に遊技球が接触することにより可動部材が回動するようになっていてもよい。このようにすることで、部品点数を減らして簡素な構造とすることができる。
また、本実施の形態では、阻止手段として、第2リンク部材722の荷重G3、トーションバネ637の付勢力F1、トーションバネ647の付勢力F4を例に挙げ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球の荷重G2以下の外力で作動部材が作動することを阻止できればよく、例えば、磁力や、作動部材との摩擦力等を用いた阻止手段であってもよい。
また、本実施の形態では、阻止手段(第2リンク部材722の荷重G3、トーションバネ637の付勢力F1、トーションバネ647の付勢力F4)が常に作動部材が作動しないように作動部材に作用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、作動部材が作動したときに該作動部材に干渉し、所定以下の力(意図しない外力)で作動する作動部材を停止または減衰させるようになっていてもよい。具体的には、作動部材が待機位置から作動位置に移動する途中に、作動部材に摺接する摩擦部材を設け、作動部材が遊技球の荷重G2以下の力(意図しない外力)で作動したときには、摩擦部材の摩擦力により作動部材が停止され、作動部材が遊技球の荷重G2以上の力で作動したときには、摩擦部材の摩擦力に抗して作動部材が作動位置に移動するようになっていてもよい。
尚、本実施の形態では、バネ726が引きバネであり、遊技球が作用したときに第2リンク部材722が迅速に動作できるようになっている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、バネ726を圧縮バネとしてもよい。これによれば、第2リンク部材722の荷重に加えて、バネ726及びバネ736の付勢力が第2リンク部材722を作動方向と反対側に向けて付勢するため、第2リンク部材722に連動する第3リンク部材723が意図しない外力により作動しにくくすることができる。
また、本実施の形態では、特定作動部材は、作動していないときに、該特定作動部材より前記可動部材側の作動部材、または該特定作動部材より前記可動部材と反対側の作動部材と接触しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定作動部材が可動部材側の作動部材、または前記可動部材と反対側の作動部材と接触していてもよい。これによれば、作動部材に遊技球が作用したときの可動部材の反応速度を向上させることができる。
また、本実施の形態では、作動部材である第1リンク機構720及び第2リンク機構730が遊技者から視認不能または視認困難となっている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、作動部材を遊技者から視認可能として、作動部材に遊技球が作用するか否かに興味を持たせたり、作動部材に遊技球が作用したときの作動部材の動作を視認させることにより、興趣を向上させるようにしてもよい。
また、可動部材が第2状態となったときに、可動部材が第2状態となったことを発光、音声、画像、役物等を用いた演出により報知可能とすることで、興趣を向上させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、特定進入領域として第1始動入賞口Bを例に挙げ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、大入賞口、通過ゲート、普電入賞口等を特定進入領域としてもよい。すなわち、非電動可変手段は自由な位置に配置することができる。
また、前記実施の形態では、始動入賞口に非電動可変入賞球装置600A,600Bを設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、いずれかの入賞口にソレノイドなどの駆動源によって閉鎖状態と開放状態とに変化する電動式の可変入賞球装置を別途設けてもよい。
(第2発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第2発明が含まれている。つまり、遊技機の一例であるパチンコ遊技機やスロットマシンにあっては、LED等の光源を複数備え、該光源の光を用いて演出可能な演出手段により演出の向上を図る遊技機において、例えば、特開2013−202127号公報等に記載されたもののように、この種の演出手段を備えたパチンコ遊技機として、例えば、2種類の第1光源及び第2光源を備え、第1光源の前に導光板の第1発光部が対向して配置され、第2光源の前に導光板の第2発光部が対向して配置されており、第1光源の光で第1発光部を発光させ、第2光源の光で第2発光部を発光させるもの等があった。上記特許文献1に記載の遊技機にあっては、第1光源及び第2光源から光が出射されたときに、一方の発光部を発光させる光が他方の発光部側に漏れて、演出効果が損なわれてしまう虞があった。そこで、演出効果が高い遊技機を提供することを目的として、
第2発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、
第1光源(例えば、第1LED302A等)の光により発光する第1発光部(例えば、発光部材306の前面部306a等)と、
第2光源(例えば、第2LED302B等)の光により発光する第2発光部(例えば、枠部材308の縁部308d等)と、
前記第2発光部へ導光可能な第1導光手段(例えば、第1拡散レンズ303等)と、
前記第1導光手段へ導光可能な第2導光手段(例えば、仕切部材304等)と、
を備え、
前記第2導光手段は、
前記第1光源の光が前記第1導光手段へ導光されて前記第2発光部が発光しないように該第1光源の光を前記第1発光部へ導光し、
前記第2光源の光により前記第1発光部が発光しないように該第2光源の光を前記第1導光手段へ導光する(例えば、仕切部材304は、第1LED302Aの光が第1拡散レンズ303へ導光されて枠部材308の縁部308dが発光しないように該第1LED302Aの光を発光部材306の前面部306aへ導光し、第2LED302Bの光により発光部材306の前面部306aが発光しないように該第2LED302Bの光を第1拡散レンズ303へ導光する。図25参照。)
ことを特徴としている。
これによれば、仕切部材304が第1LED302Aと第2LED302Bの光を混合しないように仕切りつつ個別に導光できるので、演出効果を高めることができる一方で、第2LED302Bの光を第1拡散レンズ303を介して枠部材308の縁部308dへ導光するため、第2LED302Bの配置自由度が向上する。
具体的には、第1LED302Aの光により発光部材306の前面部306aを、第2LED302Bの光により枠部材308の縁部308dを個別に発光させることができるので、図26〜図28に示す第1演出状態〜第3演出状態のように、複数の演出パターンを行うことができる。
さらに、第1LED302A及び第2LED302Bの発光色や輝度を異ならせることができるので演出効果が向上する。この場合、第1LED302A及び第2LED302Bの光が仕切部材304により仕切られているので、第1LED302Aと第2LED302Bとの光が混合して意図とは異なる発光色や輝度になること回避できる。尚、第1LED302A及び第2LED302Bを点滅させてもよく、この場合、演出パターンがさらに増えるので演出効果が向上する。
また、従来、第1発光部と第2発光部との光が混合する虞がある場合には、第2発光部の位置や照射角度を変更することで、第1発光部と第2発光部との光が混合を回避する必要があったが、本実施の形態の演出装置300にあっては、第1LED302A及び第2LED302Bの光を仕切部材304により仕切りつつ、第2LED302Bの光を第1拡散レンズ303を介して第1発光部とは異なる第2発光部にのみ導光することができるので、第2LED302Bの位置や角度を自由に配置することができる。
第2発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記第2発光部は、前記第1発光部に隣接して配置される(例えば、発光部材306の前面部306aの周囲を囲うように枠部材308の縁部308dが配置されている。図28参照。)
ことを特徴としている。
すなわち、枠部材308の縁部308dは、発光部材306の前面部306aに隣接して配置され、枠部材308の縁部308dと発光部材306の前面部306aを各々個別に発光させることができる。詳しくは、正面視において、発光部材306の前面部306aの周囲を囲うように枠部材308の縁部308dが配置されているので、例えば、図28に示す第3演出状態のように、発光部材306の前面部306aを強調するように枠部材308の縁部308dを発光させることができ、演出装置300による演出効果を高めることができる。
第2発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記第1光源と前記第2光源は、前記第1発光部と前記第2発光部とのうち一方に対応する位置に設けられている(例えば、第1LED302A及び第2LED302Bは、所定の形状を成す発光部材306の背面側に対応する位置に交互に配置されており、第1LED302Aは、発光部材306の前面部306aを直接発光させ、第2LED302Bは第1拡散レンズ303を介して発光部材306の前面部306aを迂回して枠部材308の縁部308dを発光させることができるようになっている。図25参照。)
ことを特徴としている。
具体的には、本実施の形態では、第1LED302A及び第2LED302Bは、所定の形状を成す発光部材306の背面側に対応する位置に交互に配置されており、第1LED302Aは、発光部材306の前面部306aを直接発光させ、第2LED302Bは第1拡散レンズ303を介して発光部材306の前面部306aを迂回して枠部材308の縁部308dを発光させることができるようになっている。これによれば、例えば、周囲の部材の形状や配置等により第1LED302A及び第2LED302Bを離して配置できない場合(例えば、第2LED302Bを枠部材308の縁部308dの背面側に配置できない場合)であっても、発光部材306の背面側に対応する位置に第1LED302A及び第2LED302Bを近付けて配置しつつ、発光部材306の前面部306a及び枠部材308の縁部308dを個別に発光させることができる。また、第1LED302A及び第2LED302Bは、発光部材306の背面側に対応する位置に交互にバランスよく配置されているので、発光にムラができることを回避できる。
第2発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第1導光手段は、透光性部材からなり(例えば、第1拡散レンズ303は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材等により構成される板部材である。)、
前記第2導光手段は、前記第1光源の光を前記第1発光部へ導光する第1導光部(例えば、筒状部312等)と、前記第2光源の光を前記第1導光手段へ導光して入射させる第2導光部(例えば、板状部310等)と、を有する一の非透光性部材からなる(例えば、筒状部312は、第1拡散レンズ303の第1孔部303a内に挿入され、第1LED302Aの光が第1拡散レンズ303に入射しないように仕切りつつ、発光部材306の前面部306aへ導光する。一方、板状部310は、発光部材306の前面部306aと第2LED302Bとの間を仕切るように配置され、第2LED302Bの光が発光部材306の前面部306aに入射しないように、第1拡散レンズ303側に反射する。図25参照。)
ことを特徴としている。
具体的には、筒状部312は、第1拡散レンズ303の第1孔部303a内に挿入され、第1LED302Aの光が第1拡散レンズ303に入射しないように仕切りつつ、発光部材306の前面部306aへ導光する。一方、板状部310は、発光部材306の前面部306aと第2LED302Bとの間を仕切るように配置され、第2LED302Bの光が発光部材306の前面部306aに入射しないように、第1拡散レンズ303側に反射する。このように、一の非透光性部材である仕切部材304が第1LED302A及び第2LED302Bをそれぞれ発光部材306の前面部306a及び第1拡散レンズ303に導光する機能を有しているので、部品点数を削減することができる。また、仕切部材304は、非透光性部材であるので、第2LED302Bの光が仕切部材304を透過して減衰することを回避できるので、枠部材308の縁部308dの輝度の低下を抑制できる。
第2発明の手段5の遊技機は、手段4に記載の遊技機であって、
前記第1光源と前記第2光源とは、基板の一面に該一面に対し略垂直方向に向けて光を照射可能に設けられ(例えば、第1LED302Aと第2LED302Bとは、LED基板302の一面(前面)に該一面に対し略垂直方向(前面側)に向けて光を照射可能に設けられる。図25参照。)、
前記第1導光手段は、
前記基板の一面側に配置され、
前記第1光源に対応する第1孔部(例えば、第1孔部303a等)と、
前記第2光源に対応する第2孔部(例えば、第2孔部303b等)と、
前記第2孔部の内周面から入射された光を反射する反射部(例えば、反射層303e等)と、
を有し、
前記第2導光手段は、前記透光性部材における前記基板と反対面側に配置され(例えば、仕切部材304は、第1拡散レンズ303(透光性部材)における第1拡散レンズ303と反対面側に配置される。図15〜図18、図22〜図25参照。)、
前記第1導光部は、前記第1光源の光の前記第1孔部の内周面への入射を阻止し(例えば、仕切部材304の筒状部312により、第1LED302Aと第1拡散レンズ303とが区画されているため、第1LED302Aから照射される光が第1拡散レンズ303に入射しないようになっている。図25(A)参照。)、
前記第2導光部は、前記第2光源の光を前記第2孔部の内周面に入射可能に反射する(例えば、第2LED302Bが点灯すると、第2LED302Bからの光が仕切部材304の板状部310の背面により反射し、第1拡散レンズ303の凹溝部303dの内側面と、第1拡散レンズ303の第2孔部303bの内周面と、から入射し、第1拡散レンズ303が面発光する。図25(B)参照。)
ことを特徴としている。
すなわち、第1LED302Aと第2LED302Bとは、LED基板302の一面(前面)に該一面に対し略垂直方向(前面側)に向けて光を照射可能に設けられ、第1拡散レンズ303は、LED基板302の前面側に配置され、第1LED302Aに対応する第1孔部303aと、第2LED302Bに対応する第2孔部303bと、第2孔部303bの内周面から入射された光を反射する反射層303eと、を有し、仕切部材304は、第1拡散レンズ303(透光性部材)における第1拡散レンズ303と反対面側に配置され、筒状部312は、第1LED302Aの光の第1孔部303aの内周面への入射を阻止し、板状部310は、第2LED302Bの光を第2孔部303bの内周面に入射可能に反射するようになっている。
これによれば、第1拡散レンズ303に設けられた第1孔部303aと第2孔部303bが第1LED302Aと第2LED302Bとに対応しているので、一つの部材である第1拡散レンズ303を各第2LED302Bの周囲に配置できる。言い換えれば、各第2LED302Bに第1導光手段を用意しなくて済み、簡素な構造にできる。また、一つの部材である仕切部材304に複数の筒状部312及び板状部310が設けられているため、各第1LED302Aの光を第1拡散レンズ303に入射しないように仕切りつつ、発光部材306の前面部306aに導光できる。言い換えれば、各第1LED302Aに各第1LED302Aに第2導光手段を用意しなくて済み、簡素な構造にできる。
すなわち、一の透光性部材である第1拡散レンズ303と、一の非透光性部材である仕切部材304とを用いた簡素な構造により、第1LED302Aと第2LED302Bとの光を好適に仕切りつつ、発光部材306の前面部306a及び枠部材308の縁部308dにそれぞれ導光させることを実現でき、さらに組み立ても容易である。また、第1拡散レンズ303に設けられた第1孔部303aと第2孔部303bに第1LED302Aと第2LED302Bと挿通させることができるので、演出装置300の厚み(前後方向の厚み)を薄く形成することができる。
第2発明の手段6の遊技機は、手段2〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記第2発光部を構成する第2透光性部材において、前記第1発光部を構成する第1透光性部材の第1側面と対向する第2側面に、メッキ加工が施されている(例えば、枠部材308における側面部308bの外側面(発光部材306側の側面(第2側面))は、発光部材306の側面部306bの外側面(枠部材308側の側面(第1側面))に対向して配置されており、枠部材308の側面部308bの外側面にメッキ層313が形成されている。図21、図25参照。)
ことを特徴としている。
これによれば、第2拡散レンズ305から発光部材306の側面部306bに入射した光がメッキ層313に反射するため、該光が発光部材306の側面部306bから外側に透過して、発光部材306の前面部306aの輝度が低下することを抑制できる。また、第1拡散レンズ303から枠部材308の側面部308bに入射した光がメッキ層313に反射するため、該光が枠部材308の側面部308bから外側に透過して、枠部材308の縁部308dの輝度が低下することを抑制できる。
尚、本実施の形態では、第1導光手段として第1拡散レンズ303を例に挙げ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2光源の光を第2発光部に導光できればよく、例えば、第2光源の光を第2発光部に向けて反射する反射材等であってもよい。
また、本実施の形態では、第2導光手段として仕切部材304を例に挙げ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1光源の光を第1導光手段に入射しないように仕切りつつ、第1発光部へ導光し、且つ第2光源の光を第1導光手段へ導光するものであればよく、例えば、第1光源と第2光源との間に配置される非透光性の板部材等であってもよい。
また、本実施の形態では、第1発光部を発光部材306の前面部306aとし、第2発光部を枠部材308の縁部308dとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1発光部及び第2発光部は自由に変更できる。また、第1発光部と第2発光部とは隣接して配置される形態を例示したが、例えば、第1発光部と第2発光部とが離間して配置されていてもよい。
また、本実施の形態では、第1LED302A及び第2LED302Bは、第1発光部に対応する位置に配置されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1LED302A及び第2LED302Bは、第2発光部に対応する位置に配置されていてもよいし、別々の発光部にそれぞれ対応するように配置されていてもよい。
また、複数の第1LED302A及び第2LED302Bが第1発光部に対応する位置に交互に配置されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の第1LED302A及び第2LED302Bごとに領域を分けて配置されていてもよい。また、第1光源及び第2光源は、複数個ずつ設けられることに限られず、少なくとも1つずつ設けられていればよい。
また、本実施の形態では、1つの仕切部材304に第1導光部である筒状部312と、第2導光部である板状部310とが設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1光源の光を第1発光部へ導光する第1導光部と、第2光源の光を前記第1導光手段へ導光して入射させる第2導光部と、が別々の部材から構成されていてもよい。
また、本実施の形態では、第1導光手段(第1拡散レンズ303)が透光性部材から成る形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも一部に透光部分を有していればよく、該透光部分により第2光源の光が第2発光部に導光され、非透光部分により第2発光部以外に光が透過して減衰することを抑制するようにしてもよい。また、本実施の形態では、第2導光手段(第1拡散レンズ303)が非透光性部材から成る形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも一部に透光部分を有していてもよい。
また、本実施の形態では、第1LED302Aと第2LED302BとがLED基板302の前面に対して略垂直方向に向けて光を照射可能に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1光源及び第2光源のうち一方の光源がLED基板302の前面に対して略垂直方向に向けて光を照射可能に設けられ、他方の光源が一方の光源の照射領域に一部重畳するように光を照射可能にLED基板302の前面に対して傾いて設けられていてもよい。このような場合であっても、第2導光手段が第1光源と第2光源との光を混合しないように仕切りつつ、第2光源の光を第1導光手段により迂回させて第1発光部と第2発光部とを個別に発光させることができる。
また、本実施の形態では、1つの第1導光手段(第1拡散レンズ303)により各第2光源の光が第2発光部に導光されるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、各第2光源に対して第1導光手段がそれぞれ配置されていてもよい。また、1つの第2光源に対して配置される1つの第1導光手段は、複数の部材に分割されていてもよい。
また、本実施の形態では、第1光源及び第2光源として第1LED302A及び第2LED302Bを用いる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、有機発光ダイオードや蛍光灯等であってもよい。
(第3発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第3発明が含まれている。つまり、遊技機の一例であるパチンコ遊技機やスロットマシンにあっては、第1位置から第2位置へ移動可能に設けられた可動体を移動させることにより演出の向上を図るもの遊技機において、例えば、特開2011−182984号公報等に記載されたもののように、この種の演出手段を備えたパチンコ遊技機として、例えば、一端が回動可能に軸支されたアームの他端に可動体が回動可能に取り付けられており、可動体は、アームに対して相対回動しながら該アームの回動により第1位置から第2位置に移動するようになっているもの等があった。上記特許文献1に記載の遊技機にあっては、可動体が第1位置から第2位置に移動したときに、第1位置から第2位置への移動時の振動や遊技による振動等により、可動体が適正位置で停止できず不安定になる虞があった。そこで、第1位置や第2位置にて可動体を安定して支持できる遊技機を提供することを目的として、
第3発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
駆動源(例えば、第1演出用モータ407等)と、
前記駆動源の動力を伝達する動力伝達手段(例えば、第1ギヤ408〜第3ギヤ410、アーム403等)と、
前記駆動源の動力が前記動力伝達手段により伝達されることにより第1位置(例えば、待機位置等)から第2位置(例えば、演出位置等)へ動作する可動体(例えば、可動体404等)と、
を備え、
前記動力伝達手段は、前記駆動源の動力により回動する回動伝達部材(例えば、アーム403等)を有し、
前記可動体は、
前記回動伝達部材に一端側が回動可能に軸支され、該回動伝達部材の回動動作に応じて前記第1位置から前記第2位置まで作動するものであり(例えば、可動体404は、アーム403に対して回動しながら該アーム403の回動動作に応じて待機位置と演出位置との間を作動する。)、
前記遊技機は、前記可動体が前記第1位置と前記第2位置とのうち少なくとも一方に位置したときに該可動体の他端側に当接可能な受部をさらに備える(例えば、可動体404が演出位置から待機位置に移動したときに、該可動体404の他端404Aが受部403dに接触する。図33参照。)
ことを特徴としている。
これによれば、アーム403に一端側が回動可能に軸支された可動体404は、待機位置や演出位置にて他端404A側が受部403dに当接することで安定して支持することができる。
具体的には、可動体404は、アーム403に対して回動しながら該アーム403の回動動作に応じて待機位置と演出位置との間を作動する構成であるので、演出位置から待機位置に移動して停止させたときに、可動体404におけるアーム403に回動可能に軸支される一端側とは反対側の他端404Aが適正な待機位置を越えて回動することや、適正な待機位置の手前で停止してしまう虞がある。また、可動体404の撓み等により振動してしまい、見栄えが悪いばかりか、周囲の部材(例えば、画像表示装置5や遊技盤2等)に干渉する虞がある。
本実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、可動体404が演出位置から待機位置に移動したときに、該可動体404の他端404Aが受部403dに接触するので、可動体404を待機位置に適正に停止させることができるばかりか、可動体404の他端404Aの振動を抑制することができる。また、可動体404は、待機位置において該可動体404の他端404Aが受部403dに接触した状態が維持されるので安定して支持された状態が保たれる。
また、可動体404と可動体504との合体演出(図29(B)参照)にあっては、可動体404における軸部404aよりも他端404A側の部位が可動体504に接触するため、可動体404と可動体504との位置ずれを互いに抑制することができる。したがって、可動体404と可動体504との合体演出を適正に行うことができる。すなわち、可動体504は、演出位置における可動体404に当接する受部の1つとして機能している。
尚、本実施の形態では、可動体404が演出位置から待機位置に移動したときに可動体404の他端404Aがアーム403に設けられた受部403dに接触する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体404が演出位置から待機位置に移動したときに可動体404の他端404Aに接触する受部をアーム403とは別個(例えば、遊技盤2やベース部材401等の別部材)に設けてもよい。
第3発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記可動体は、前記第1位置と前記第2位置とのうち少なくとも一方に位置したときに該可動体の他端側が遊技者側から視認容易である(例えば、可動体404は、横長状を成し、可動体404の一端側の軸部404aを中心として回動可能となっているため、待機位置と演出位置との間を移動するときには、可動体404の他端404A側が一端側に比べて大きく回動するようになっている。図31〜図33参照。)
ことを特徴としている。
これによれば、遊技者が視認し易い位置において可動体404を安定して支持することができる。詳しくは、可動体404は、横長状を成し、可動体404の一端側の軸部404aを中心として回動可能となっているため、待機位置と演出位置との間を移動するときには、可動体404の他端404A側が一端側に比べて大きく回動するようになっている。つまり、遊技者の注目を集めやすい可動体404の他端404Aを受部403dに接触させることで可動体404を安定して支持することができる。
第3発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記可動体は、前記第1位置と前記第2位置との間で往復動作可能である(例えば、可動体404は、待機位置と演出位置との間で往復動作可能である。図29参照。)
ことを特徴としている。
具体的には、可動体404が待機位置から演出位置に移動したときには、第3ギヤ410の突出軸410aがその回動範囲における頂部を越えた位置に配置されるので、アーム403及び可動体404がさらに時計周りに回動することが規制されている。一方、可動体404が演出位置から待機位置に移動したときには、可動体404の他端404Aが受部403dに接触して可動体404の軸部404aを中心とした時計回りの回動が規制される。したがって、可動体404の待機位置と演出位置との間で往復動作によるがたつきを好適に防止できる。
また、可動体404と可動体504との合体演出時には、可動体404と可動体504とが互いに接触するので可動体404と可動体504とのがたつきや位置ずれが抑制される。尚、待機位置において可動体404の他端404Aに接触する受部403dとは別に、演出位置において可動体404に接触する受部を設けることにより、待機位置及び演出位置の両方で可動体404のがたつきを抑制してもよい。これによれば、可動体404を単独で動作させる場合(合体演出でない場合)でも、演出位置において可動体404を安定させることができる。
第3発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
一端側がベース部(例えば、ベース部材401等)に回動可能に軸支され、前記駆動源の動力によらずに回動可能な回動部材(例えば、補助アーム405等)を前記回動伝達部材とは別個に備え、
前記可動体の一端側には、前記回動伝達部材が軸支される軸支部と異なる位置に前記回動部材の他端側が回動可能に軸支され(例えば、可動体404は、アーム403と可動体404との軸支部分(軸部404a)よりも一端側に延びる延出部位を有し、該延出部位に補助アーム405の下端から背面側に突出する軸部421が回動可能に接続されている。図30〜図33参照。)、
前記遊技機は、前記可動体が前記第1位置と前記第2位置とのうち少なくとも一方に位置したときに前記回動部材の他端側に当接可能な回動部材受部をさらに備える(例えば、可動体404が待機位置にある状態において補助アーム405の回動を規制する規制部401b(回動部材受部)が設けられている。図31〜図33参照。)
ことを特徴としている。
これによれば、待機位置や演出位置にて補助アーム405の他端側が規制部401bに当接することで、可動体404を安定して支持することができる。
具体的には、補助アーム405は、アーム403を回動させたときに、アーム403の軸支部である軸部404aと、ベース部材401の軸支部である軸部420と、の相対距離が変化することで、アーム403を回動動作に応じて可動体404を回転させるように機能している。可動体404が演出位置から待機位置に移動したときには、可動体404を移動させるアーム403と、可動体404をアーム403に対して回転させる補助アーム405と、がそれぞれ受部403dと規制部401bに当接するため、待機位置における可動体404を安定して支持することができる。尚、可動体404は、待機位置において補助アーム405が規制部401bに接触した状態が維持されるので安定して支持された状態が保たれる。さらに、補助アーム405の他端(軸部420(軸支部)とは反対側の端部)が規制部401bに接触するので、補助アーム405の撓み等が生じにくい。
第3発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記受部は、前記回動伝達部材に設けられている(例えば、アーム403における軸部403bの近傍には、前面側に突出する受部403dが形成されている。図30参照。)
ことを特徴としている。
具体的には、アーム403とは別の箇所に受部を設けた場合、受部を回動するアーム403に干渉しない形状としたり、アーム403の回動範囲外に設ける必要があり、これに伴い可動体の形状も変更する必要があるが、本実施の形態の受部403dは、アーム403に設けられているので、受部403d及び可動体404の設計自由度が高く、且つコンパクトに構成することができる。
また、受部403dの壁部440は、アーム403の縁部に沿って長手方向に延びて形成されており、待機位置における可動体404との接触面積が大きくなっている。また、規制部401bの壁部430は、待機位置における補助アーム405の側面と平行となるようにベース部材401の側部401aに対して傾いて形成されており、待機位置における補助アーム405との接触面積が大きくなっている。これによれば、受部403d及び規制部401bにアーム403及び補助アーム405が接触したときの衝撃を分散できるので、アーム403及び補助アーム405が破損することを回避できる。
尚、本実施の形態では、アーム403に受部403dが形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ベース部材401等(アーム403以外の部材)に受部が形成されていてもよい。また、前記実施の形態では、ベース部材401の側部401aに規制部401bが形成されている形態を例示したが、アーム403に補助アーム405と接触する規制部が設けられていてもよい。すなわち、回動部材受部が設けられる位置は自由に変更できる。
また、前記実施の形態では、受部403dがアーム403と、規制部401bがベース部材401と一体的に形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、受部及び回動部材受部は、回動伝達部材及び回動部材と別部材(例えば、回動伝達部材及び回動部材に着脱可能に取付けられるピン部材等)で形成されていてもよい。
また、受部403d及び規制部401bは、アーム403及びベース部材401と同一の合成樹脂材などで構成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の素材により形成されていてもよい。例えば、受部403dの壁部440及び規制部401bの壁部430の表面にゴムや合成樹脂材等から構成される弾性部材を設け、該弾性部材によりアーム403及び補助アーム405との接触により生じる衝撃を干渉させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、補助アーム405によりアーム403に対して可動体404を相対的に回動させる形態を例示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、回動伝達部材と可動体との間にねじりバネを配置し、常に回動伝達部材と可動体が展開した状態となるように付勢されていてもよい。この場合、補助アーム405の構成を省略できる。尚、待機位置において可動体と回動伝達部材とを折り畳まれた状態に戻す場合には、可動体が演出位置から待機位置に移動するときに該可動体に接触して可動体を回動伝達部材と相対回動させる接触部を設ければよい。
また、本実施の形態では、回動部材受部としての規制部401bがベース部材401の側部401aに設けられていたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、アーム403に設けられていてもよいし、遊技盤2やベース部材401等の別部材に設けられていてもよい。さらに尚、回動部材受部は、可動体の演出位置において回動部材と接触する位置に設けられていてもよい。
また、本実施の形態では、可動体404の待機位置が正面視において左下側に配置される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、正面視において上下または左右の中央部等に配置されていてもよい。
また、本実施の形態では、可動体404が待機位置から右斜め上方向に回動する形態を例示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、可動体は待機位置から左斜め上方向や、右斜め下、左斜め下方向に回動するようになっていてもよい。
また、前記実施の形態では、第1演出用モータ407が第1ギヤ408〜第3ギヤ410を介してアーム403に伝達される形態を例示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、駆動源に対して回動伝達部材が直接接続され、駆動源の動力が回動伝達部材に直接伝達するようになっていてもよい。尚、駆動源として第1演出用モータ407を例示したが、バネや磁石、ソレノイド等を駆動源として利用してもよい。
また、可動体の形状や素材などは自由に変更できる。例えば、透光性を有する部材により可動体を構成し、背面側や側方側などから光源により光を照射することで発光させるような演出を行ってもよい。
また、前記実施の形態では、可動体404と可動体504とで一の構造物を形成する合体演出が可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3つ以上の可動体により一の構造物を形成する合体演出を行うようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。