JP6844252B2 - 建設機械 - Google Patents

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Description

本発明は、旋回体を有する建設機械に関する。
油圧ショベル等の建設機械では、バケット等を有する作業装置が取り付けられた旋回体を備え、該旋回体を、油圧モータもしくは電動モータ等の旋回アクチュエータにより、旋回させ得るように構成されたものが一般に知られている(例えば特許文献1を参照)。
この種の建設機械では、斜面での駐車時等に、作業装置に作用する重力等に起因して旋回体が旋回してしまうのを防止するために、旋回体と一体に、もしくは連動して回転する回転部に摩擦力を付与することで、該旋回体の旋回を制動するブレーキ装置が備えられている。
特開2005−299102号公報
上記建設機械では、旋回体あるいはこれに取り付けられた作業装置が比較的重い重量物であることから、ブレーキ装置による旋回体の制動状態で、該ブレーキ装置に大きな負荷がかかりやすい。このため、ブレーキ装置の性能劣化(発生可能な制動力の低下)が早期に進行する虞がある。従って、ブレーキ装置の性能検査をこまめに行うことが望ましい。
この場合、ブレーキ装置を取り外した状態で、その性能検査を行ったり、あるいは、専用の検査設備を使用して、該ブレーキ装置の性能検査を行うことは可能である。
しかるに、このような検査では、必要な工数あるい検査コストの上昇を招き、ひいては、ブレーキ装置の性能検査をこまめに実施することが困難となりやすい。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、旋回体の旋回を制動するブレーキ装置の検査を、低コストで簡易に実施することを可能とする建設機械及び方法を提供することを目的とする。
本発明の建設機械は、上記の目的を達成するために、基体に旋回可能に取り付けられた旋回体と、前記旋回体を旋回させる動力を出力する旋回アクチュエータと、前記旋回体と共に旋回し得るように該旋回体に取り付けられた作業装置と、前記旋回体を摩擦力により制動する第1状態と該制動を解除した第2状態とに動作可能なブレーキ装置とを備える建設機械であって、
前記ブレーキ装置が前記第1状態に動作し、且つ、前記旋回体及び前記作業装置の動作が停止された状態で、前記旋回アクチュエータから前記旋回体に出力させる動力を徐々に増加させていくように該旋回アクチュエータを制御する制御処理である動力増加制御処理を実行する旋回アクチュエータ制御部と、
前記動力増加制御処理の実行中に、前記旋回体の旋回動作の開始の有無を検知する旋回動作検知部と、
前記旋回動作検知部により前記旋回体の旋回動作の開始が検知された場合に、該検知時に前記旋回アクチュエータから出力された動力の値を取得し、該動力の値に基づいて前記ブレーキ装置の性能検査を行うブレーキ装置性能検査部とを備えることを基本構成とする。
かかる基本構成によれば、前記旋回動作検知部による前記旋回体の旋回動作の開始の検知時に、前記旋回アクチュエータから出力された動力の値は、前記ブレーキ装置が前記摩擦力により発生可能な最大の制動力に対応するものとなる。
すなわち、前記動力の値が小さいほど、前記ブレーキ装置が前記摩擦力により発生可能な最大の制動力が小さいとみなすことができる。
従って、前記ブレーキ装置性能検査部は、取得した前記動力の値に基づいて、前記ブレーキ装置の性能検査を行うことができる。
この場合、建設機械に備えられた旋回アクチュエータに出力させる動力を徐々に増加させながら、前記旋回体の旋回動作の開始の有無を検知することで、前記ブレーキ装置の性能検査のための前記動力の値を取得することができる。このため、前記ブレーキ装置を建設機械から取り外したり、あるいは、専用の検査設備を必要とすることなくブレーキ装置の性能検査を行うことができる。
よって、前記基本構成によれば、旋回体の旋回を制動するブレーキ装置の検査を、低コストで簡易に実施することが可能となる。
上記基本構成を有する本発明では、前記旋回アクチュエータ制御部は、前記旋回アクチュエータからの前記動力の出力を停止させるように該旋回アクチュエータを制御することを、前記旋回動作検知部による前記旋回体の旋回動作の開始の検知に応じて実行するように構成されていることが好ましい(第発明)。
これによれば、前記旋回体の旋回動作が開始すると、直ちに該旋回動作を停止させることができる。従って、旋回体の回転量を充分に微小なものに留めることができる。
上記基本構成を有する本発明では、前記ブレーキ装置は、前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、定格の制動力よりも減少させ得るように構成されたブレーキ装置である場合には、前記動力増加制御処理の実行開始前に、前記ブレーキ装置が前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、前記定格の制動力よりも小さい所定値に低下させる制動力調整部をさらに備えることが好ましい(第発明)。このことは、上記第2発明でも同様である(第3発明)。
なお、上記「定格の制動力」は、建設機械の通常の運転停止状態(建設機械の全てのアクチュエータの作動を停止し、且つ、前記制動力調整部による前記ブレーキ装置の制動力の調整がなされていない状態)で、正常な前記ブレーキ装置が前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を意味する。
上記第2発明及び第3発明によれば、前記旋回アクチュエータが、発生可能な最大の旋回駆動力が比較的小さい小型なものであっても、前記動力増加制御処理の実行途中で、前記旋回体の旋回を開始させることが可能となる。ひいては、前記ブレーキ装置の性能検査を支障なく適切に行うことができる。
さらに、前記動力増加制御処理の実行により前記ブレーキ装置に掛かる負荷を小さめに抑制できるので、該ブレーキ装置の劣化の進行を極力抑制することができる。
上記第2発明又は第3発明では、前記ブレーキ装置は、前記旋回体と共に回転可能な制動摩擦力付与部に圧接されることにより前記摩擦力を発生する摩擦係合部と、該摩擦係合部を前記制動摩擦力付与部に圧接させる方向に付勢する付勢力を前記摩擦係合部に付与するバネと、圧油が供給されることにより前記バネの前記付勢力に抗する圧力を発生する油室とを備え、前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力が、前記油室の圧力の増加に伴い減少するように構成され得る。この場合、前記制動力調整部は、前記油室の圧力を調整することにより、前記ブレーキ装置が前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、前記所定値に低下させるように構成され得る(第4発明)。
これによれば、制動力調整部は、減圧弁等の圧力制御弁を使用した簡易は油圧回路構成で、前記ブレーキ装置が発生可能な制動力を調整することが可能となる。
上記第4発明では、前記油室の圧力を検出する圧力センサと、該圧力センサにより検出された圧力に応じて前記ブレーキ装置が正常であるか否かを判断するための閾値を設定する閾値設定部とをさらに備えており、前記ブレーキ装置性能検査部は、取得した前記動力の値と前記閾値との大小関係に基づいて前記ブレーキ装置が正常であるか否かを判断するように構成されているという態様を採用し得る(第5発明)。
これによれば、前記油室の圧力の検出値に応じて前記閾値が設定されるので、該油圧の圧力の制御誤差を生じる場合であっても、前記ブレーキ装置が、実際に発生可能な最大の制動力に適した前記閾値を設定できる。従って、前記ブレーキ装置性能検査部の検査結果の信頼性を高めることができる。
また、本発明の建設機械のブレーキ装置の検査方法は、基体に旋回可能に取り付けられた旋回体と、前記旋回体を旋回させる動力を出力する旋回アクチュエータと、前記旋回体と共に旋回し得るように該旋回体に取り付けられた作業装置と、前記旋回体を摩擦力により制動する第1状態と該制動を解除した第2状態とに動作可能なブレーキ装置とを備える建設機械における前記ブレーキ装置の検査方法であって、
前記ブレーキ装置が前記第1状態に動作し、且つ、前記旋回体及び前記作業装置の動作が停止された状態で、前記旋回アクチュエータから前記旋回体に出力させる動力を徐々に増加させていくように該旋回アクチュエータを制御しつつ、前記旋回体の旋回動作の開始の有無を検知する第1ステップと、
前記第1ステップで前記旋回体の旋回動作の開始が検知された場合に、該検知時に前記旋回アクチュエータから出力された動力の値を取得する第2ステップと、
前記第2ステップで取得した前記旋回アクチュエータの動力の値に基づいて前記ブレーキ装置の性能検査を行う第3ステップとを備えることを基本構成とする。
これによれば、本発明の建設機械に係る前記基本構成と同様に、前記ブレーキ装置を建設機械から取り外したり、あるいは、専用の検査設備を必要とすることなくブレーキ装置の性能検査を行うことができる。ひいては、ブレーキ装置の検査を、低コストで簡易に実施することを可能となる。
上記基本構成を有する本発明の検査方法では、前記第1ステップにおける前記旋回体の旋回動作の発生の検知に応じて、前記旋回アクチュエータからの前記動力の出力を停止させる第4ステップをさらに備えることが好ましい(第発明)。
これによれば、第発明と同様に、前記旋回体の旋回動作が開始すると、直ちに該旋回動作を停止させることができる。従って、旋回体の回転量を充分に微小なものに留めることができる。
また、上記基本構成を有する本発明の検査方法では、前記ブレーキ装置は、前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、定格の制動力よりも減少させ得るように構成されたブレーキ装置である場合には、前記第1ステップの開始前に、前記ブレーキ装置が前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、前記定格の制動力よりも小さい所定値に低下させる第5ステップをさらに備えることが好ましい(第発明)。このことは、上記第6発明でも同様である(第8発明)。
なお、上記「定格の制動力」の意味は、前記第発明と同様である。
上記第7発明及び第8発明によれば、第発明と同様に、前記旋回アクチュエータが、発生可能な最大の旋回駆動力が比較的小さい小型なものであっても、前記ブレーキ装置の性能検査を支障なく適切に行うことができる。さらに、前記第1ステップにおいて前記ブレーキ装置に掛かる負荷を小さめに抑制できるので、該ブレーキ装置の劣化の進行を極力抑制することができる。
本発明の一実施形態における建設機械としての油圧ショベルの側面図。 実施形態の油圧ショベルに備えた油圧システムの回路構成と、その制御に係る構成を示す図。 図2に示すコントローラにより実行される処理を示すフローチャート。 図3のフローチャートに示す処理を説明するためのグラフ。
本発明の一実施形態を図1〜図4を参照して以下に説明する。図1を参照して、本実施形態の建設機械は、例えば油圧ショベル1である。この油圧ショベル1は、クローラ式の走行体2と、走行体2上に搭載された旋回体3と、旋回体3に取り付けられた作業装置4とを備える。走行体2は、本発明における基体に相当する。
旋回体3は、走行体2に対して、旋回軸心Cz周りの方向(ヨー方向)に旋回し得るように、該走行体2に取り付けられており、後述する旋回モータ21により旋回駆動される。この旋回体3の前部には、作業者が搭乗する運転室5が備えられ、後部には、図示を省略するエンジンや油圧機器(油圧ポンプ、方向切換弁等)等が収容された機械室6が備えられている。
作業装置4は、旋回体3の前部から延設されたブーム11と、ブーム11の先端部から延設されたアーム12と、アーム12の先端部に組付けられたアタッチメント13と、ブーム11を旋回体3に対して揺動させるブームシリンダ14と、アーム12をブーム11に対して揺動させるアームシリンダ15と、アタッチメント13をアーム12に対して揺動させるバケットシリンダ16とを備える。
なお、アタッチメント13は、図示例では、バケットであるが、他の種類のアタッチメントであってもよい。
油圧ショベル1には、さらに、図2に示す油圧システムとその動作制御に係る制御システムとが搭載されている。
具体的には、油圧ショベル1は、旋回体3を旋回駆動する旋回アクチュエータとしての電動機21(以降、旋回モータ21という)と、旋回モータ21の回転駆動力の出力軸である回転軸21aを摩擦力により制動するブレーキ装置22(以降、旋回ブレーキ装置22という)と、旋回ブレーキ装置22を含む油圧機器に供給する圧油の供給源たる油圧ポンプ23と、油圧ショベル1の運転制御を行うコントローラ40とを含む。
油圧ポンプ23は、油圧ショベル1に搭載されたエンジン(図示省略)により駆動され、その駆動状態で圧油を吐出する。
旋回モータ21は、図示を省略する電源から、インバータ等より構成される駆動回路21bを介して電力を供給することで、回転軸21aから回転駆動力(トルク)を出力する。
旋回ブレーキ装置22は、旋回モータ21の回転軸21a(又は該回転軸21aと一体に、もしくは連動して回転し得る部材)の所定の部位に、該回転軸21aの回転を制動する摩擦力(接触摩擦力)を付与する摩擦係合部22aと、該摩擦係合部22aを上記所定の部位(以降、制動摩擦力付与部という)に対して進退させるアクチュエータとしてのシリンダ22bとを備える。なお、制動摩擦力付与部は、換言すれば、旋回体3と共に回転し得る部位である。
シリンダ22bの筒内には、摩擦係合部22aを制動摩擦力付与部に圧接させる方向に付勢するバネ22cが内蔵されていると共に、前記油圧ポンプ23に、油通路24を介して接続された油室22dが形成されている。そして、油室22dに油圧ポンプ23から圧油を供給して、該油室22dの圧力を所定値以上の圧力に上昇させることによって、摩擦係合部22aがバネ22cの付勢力に抗して制動摩擦力付与部から後退して、制動摩擦力付与部への摩擦力の付与が解除されるようになっている。
また、油室22dの圧力を上記所定値よりも低くすることで、バネ22cの付勢力により、摩擦係合部22aが制動摩擦力付与部に圧接される。ひいては、該制動摩擦力付与部に、回転軸21aの回転を制動する摩擦力が付与される。この摩擦力により回転軸21aの回転、ひいては、旋回体3の旋回動作が制動されることとなる。
この場合、制動摩擦力付与部に付与される摩擦力(最大摩擦力)、ひいては、旋回ブレーキ装置22が発生し得る最大の制動力は、油室22dの圧力が低いほど大きくなり、油室22dの圧力をゼロにした状態で最大となる。
なお、旋回ブレーキ装置22の摩擦係合部22aが、制動摩擦力付与部に圧接された状態と、制動摩擦力付与部から後退した状態とが、それぞれ本発明における第1状態、第2状態に相当する。
油室22dと油圧ポンプ23との間の油通路24には、切換弁25が介装されている。さらに、切換弁25の下流側の油通路24から油タンク28に通じるように分岐された油通路26に、油室22dの圧力を可変的に制御し得るようにするための圧力制御弁、例えば減圧弁27が介装されている。
上記切換弁25は、2位置の電磁切換弁であり、制御信号(電気信号)が付与されていない状態では、A1の動作位置に付勢されている。この動作位置A1は、油圧ポンプ23を油タンク28に接続すると共に、油通路24を閉弁する動作位置である。
そして、切換弁25に制御信号(電気信号)を付与することで、該切換弁25が、A2の動作位置に動作する。この動作位置A2は、切換弁25の下流側の油通路24を油圧ポンプ23に連通させる動作位置であり、該動作位置A2において、油圧ポンプ23から油室22dに圧油が供給される。
また、減圧弁27は、油室22dに供給された圧油の圧力を、該減圧弁27に与えられる制御信号(電気信号)により指定された設定圧に保持するように動作する。
なお、減圧弁27は、制御信号が付与されていない状態では、油室22dを油タンク28に開通させた状態を維持する(ひいては、油室22dの圧力をゼロもしくはほぼゼロにする)ように動作する。この状態では、旋回ブレーキ装置22の摩擦係合部22aにバネ22cの付勢力がそのまま作用しつつ、該摩擦係合部22aが制動摩擦力付与部に圧接される。この状態は、旋回ブレーキ装置22が、旋回体3の旋回動作を制動する最大の制動力(定格の制動力)を発生し得る状態である。
コントローラ40は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む1つ又は複数の電子回路ユニットにより構成されている。
このコントローラ40は、実装されたハードウェア構成又はプログラム(ソフトウェア構成)によって、油圧ショベル1の動作に関する各種制御処理を実行する機能を有する。
本実施形態では、コントローラ40は、その機能(特に、本発明に関連する機能)として、旋回モータ21の作動を駆動回路21bを介して制御する旋回モータ制御部41と、旋回ブレーキ装置22の作動を前記切換弁25及び減圧弁27を介して制御するブレーキ装置制御部42と、ブレーキ装置22の性能検査を行うブレーキ装置性能検査部43とを備える。
旋回モータ制御部41及びブレーキ装置性能検査部43は、それぞれ、本発明における旋回アクチュエータ制御部、ブレーキ装置性能検査部に相当する。
この場合、本実施形態では、旋回モータ制御部41は、ブレーキ装置22の後述する検査時に、旋回体3の旋回動作の開始を検知する旋回動作検知部41aとしての機能を含む。また、ブレーキ装置制御部42は、旋回ブレーキ装置22が発生し得る最大の制動力を調整する制動力調整部42aとしての機能を含む。さらに、ブレーキ装置性能検査部43は、旋回ブレーキ装置22の後述する検査時に、旋回ブレーキ装置22が正常であるか否かを判断するための閾値を設定する閾値設定部43aとしての機能を含む。
そして、コントローラ40には、上記の各機能部の処理を実行するために、旋回モータ21の回転軸21aの回転速度(換言すれば、旋回体3の旋回速度)を検出する回転センサ31の検出信号と、ブレーキ装置22の油室22dの圧力を検出する圧力センサ32の検出信号とが入力される。上記回転センサ31は、例えばロータリーエンコーダ、レゾルバ等により構成され得る。
以降、コントローラ40の上記各機能部の処理の詳細を含めて、コントローラ40の制御処理を図4を参照して具体的に説明する。
なお、以降の説明では、旋回ブレーキ装置22が、旋回モータ21の回転軸21aを摩擦力により制動する状態(摩擦係合部22aが制動摩擦力付与部に圧接された状態)を旋回ブレーキ装置22のオン状態、該摩擦力による制動を解除した状態(摩擦係合部22aが制動摩擦力付与部から後退した状態)を旋回ブレーキ装置22のオフ状態という。また、旋回ブレーキ装置22の油室22dの圧力をブレーキ解除圧という。
本実施形態では、コントローラ40は、油圧ショベル1の通常作動のための通常モードの制御処理と、ブレーキ装置22の性能検査を行うための検査モードの制御処理とを実行可能である。
通常モードでは、コントローラ40は、運転者による操作レバーの操作に応じて各アクチュエータ(旋回モータ21、ブームシリンダ14、アームシリンダ15、バケットシリンダ16等)を制御する。
この通常モードでは、旋回体3の旋回動作を行うように操作レバーが操作された場合に、コントローラ40は、旋回ブレーキ装置22をオフ状態にするように、切換弁25及び減圧弁27を制御する。
具体的には、切換弁25をA2の動作位置に動作させるように該切換弁25を制御することで、油圧ポンプ23から旋回ブレーキ装置22の油室22dに圧油を供給させると共に、減圧弁27の設定圧を、旋回ブレーキ装置22のバネ22cの付勢力に抗して摩擦係合部22aを制動摩擦力付与部から後退させ得るようにあらかじめ定められた圧力値に設定するように該減圧弁27を制御する。これにより、旋回ブレーキ装置22がオフ状態に制御される。
また、通常モードでの油圧ショベル1の運転停止時(駐車時)には、コントローラ40は、切換弁25及び減圧弁27への制御信号の出力を停止する。このとき、切換弁25がA1の動作位置に動作すると共に、減圧弁27が、前記した如く、旋回ブレーキ装置22の油室22dを油タンク28に開通させた状態を維持するように動作する。これにより、旋回ブレーキ装置22は、最大の制動力(定格の制動力)を発生し得るオン状態になる。
一方、コントローラ40は、油圧ショベル1の駐車時等、旋回体3の旋回動作及び作業装置4の作動が停止された状態で、図示しないモード設定スイッチ等の操作によって、あるいは、外部から与えられる無線通信信号によって、旋回ブレーキ装置22の検査を行うべき旨の指令が与えられた場合に、検査モードの制御処理を実行する。
この検査モードの制御処理は、図3のフローチャートに示す如く実行される。具体的には、コントローラ40は、まず、ブレーキ装置制御部42によりSTEP1〜3の処理を実行する。
STEP1では、ブレーキ装置制御部42は、減圧弁27の設定圧を、あらかじめ定められた検査用の設定圧になるように制御する。
ここで、本実施形態では、旋回ブレーキ装置22のブレーキ解除圧(油室22dの圧力)をゼロにした状態で、正常な旋回ブレーキ装置22が摩擦力により発生可能な最大の制動トルク(詳しくは、旋回ブレーキ装置22が摩擦力により発生可能な最大の制動力(定格の制動力)を旋回モータ21の回転軸21aの制動トルクに換算してなるトルク値。以降、定格制動トルクという)は、図4に例示する如く、旋回モータ21が発生可能な最大トルク(旋回モータ21の定格トルク)よりも大きい。すなわち、旋回ブレーキ装置22は、旋回モータ21に最大トルクを発生させた状態でも、旋回体3の旋回動作を阻止し得る制動力を発生できるように構成されている。このことは、通常の一般的な油圧ショベルと同様である。
また、旋回ブレーキ装置22の摩擦係合部22aが制動摩擦力付与部に圧接された状態で、正常な旋回ブレーキ装置22が摩擦力により発生可能な最大の制動トルクは、図4に例示する如く、ブレーキ解除圧に応じて変化し、該ブレーキ解除圧が高くなるに伴い減少する。
さらに、旋回ブレーキ装置22の摩擦係合部22aの摩耗、あるいは、バネ22cの劣化等によって、旋回ブレーキ装置22の性能劣化がある程度進行した状態では、該旋回ブレーキ装置22がブレーキ解除圧に応じて発生可能な最大の制動トルクは、正常な場合よりも小さくなる。
STEP1で減圧弁27の設定圧として用いる検査用の設定圧は、旋回ブレーキ装置22がブレーキ解除圧に応じて発生可能な最大の制動トルクに関する上記の特性を考慮してあらかじめ定められた圧力値である。
具体的には、当該検査用の設定圧は、ブレーキ解除圧を当該検査用の設定圧に一致させた場合に正常な旋回ブレーキ装置22が摩擦力により発生可能な最大の制動トルクの大きさが、旋回モータ21の最大トルクよりも小さくなるように、あらかじめ実験等に基づき設定されている。
換言すれば、ブレーキ解除圧を当該検査用の設定圧に一致させた状態で、旋回モータ21の出力トルクを徐々に増加させていった場合に、該出力トルクが最大トルクに達する前に、該出力トルクが、正常な旋回ブレーキ装置22が発生可能な最大の制動トルクを上回って、旋回体3の旋回動作が開始するように当該検査用の設定圧があらかじめ設定されている。例えば図4に例示するP0が、当該検査用の設定圧として設定されている。
STEP1に続くSTEP2では、ブレーキ装置制御部42は、切換弁25をA2の動作位置に動作させるように制御することで、旋回ブレーキ装置22の油室22dに油圧ポンプ23から圧油を供給させる。このとき、減圧弁は、ブレーキ解除圧を、検査用の設定圧に保つように動作する。
以上のSTEP1,2の処理が、前記制動力調整部42aにより処理である。
ただし、実際のブレーキ解除圧は、検査用の設定圧に対してある程度のばらつき(誤差)を有する。そこで、ブレーキ装置制御部42は、さらにSTEP3において、実際のブレーキ解除圧を、前記圧力センサ32を介して検出し、該ブレーキ解除圧の検出値を記憶保持する。この検出値は、後述するSTEP8の処理で使用される。
補足すると、例えば、ブレーキ解除圧の検出値と、減圧弁27の設定圧との差が所定の許容値以上に大きい場合には、油圧系統の故障が生じている可能性がある。このような場合には、以後の処理を中止してもよい。
次に、コントローラ40は、旋回モータ制御部41により、STEP4、5及び7の処理を実行すると共に、ブレーキ装置性能検査部43によりSTEP6の処理を実行する。
STEP4,5では、旋回モータ制御部41は、旋回モータ21の出力トルクをゼロから一定の時間的変化率で徐々に増加させるように旋回モータ21を駆動回路21bを介して制御する処理(STEP4の処理)を実行しつつ、前記回転センサ31の検出信号により示される旋回モータ21の回転軸21aの回転速度の検出値に基づいて、旋回体3の旋回動作が開始した否か(換言すれば、回転軸21aの回転速度がゼロから変化したか否か)を逐次判断する処理(STEP5の処理)を実行する。
これらのSTEP4,5の処理は、STEP5の判断結果が肯定的になるまで、継続的に実行される。なお、STEP4の処理は、本発明における動力増加制御処理に相当し、STEP5の処理が、旋回動作検知部41aの処理である。
ここで、旋回ブレーキ装置22のブレーキ解除圧は、減圧弁27の動作によって、前記した如く設定された検査用の設定圧、もしくはそれに近い圧力値に制御されているので、旋回モータ21の出力トルクが、ブレーキ装置22がブレーキ解除圧に応じて発生可能な最大の制動トルクに一致する大きさのトルクに上昇するまでは、旋回体3が旋回停止状態に保たれる。ひいては、STEP5の判断結果が否定的になる。
そして、旋回モータ21の出力トルクが、ブレーキ装置22がブレーキ解除圧に応じて発生可能な最大の制動トルクの大きさを超えるトルクに上昇すると、旋回体3の旋回動作が開始して、STEP5の判断結果が肯定的になる。
このようにSTEP5の判断結果が肯定的になると、ブレーキ装置性能検査部43及び旋回モータ制御部41によりそれぞれ、STEP6、STEP7の処理が実行される。STEP6では、ブレーキ装置性能検査部43は、旋回モータ21の旋回体3の旋回開始時のトルク値を取得する。該トルク値(以降、旋回開始トルクという)は、例えば旋回モータ21の通電電流の検出値又は指令値に基づき特定することができる。あるいは、適宜のトルク検出器を用いて、該旋回開始トルクを検出することも可能である。
また、STEP7では、旋回モータ制御部41は、旋回モータ21に出力トルクを発生させる制御処理を直ちに中止することで、該旋回モータ21を停止させる。これにより、旋回体3の旋回動作による回転量を微小なものに留め、該旋回体3の実質的な旋回が行われるのを防止することができる。なお、このSTEP7では、旋回モータ21の回生制動もしくは発電制動を行うように該旋回モータ21を制御することで、回転軸21aの回転を制動してもよい。
コントローラ40は、次に、ブレーキ装置性能検査部43によりSTEP8,9の処理を実行する。
STEP8では、ブレーキ装置性能検査部43は、STEP6で取得された旋回開始トルクの値に基づいて、旋回ブレーキ装置22の性能検査を行う。
具体的には、ブレーキ装置性能検査部43は、旋回開始トルクを、前記STEP3で検出したブレーキ解除圧に応じて決定した判定閾値と比較することで、旋回ブレーキ装置22が正常な状態(定格の制動力を発生し得る状態)であるか否かを判断する。
ここで、本実施形態は、例えば、正常な旋回ブレーキ装置22におけるブレーキ解除圧と、該旋回ブレーキ装置22が摩擦力により発生可能な最大の制動トルクの大きさの基準値との関係を示す相関データ(例えば図4のグラフで示される相関データ)が、データテーブル又は演算式等の形態であらかじめコントローラ40に記憶保持されている。
そして、ブレーキ装置性能検査部43は、STEP3で検出したブレーキ解除圧の値から、上記相関データにより規定される制動トルクの大きさの基準値(ブレーキ解除圧の検出値に対応する基準値)よりも所定量αだけ小さいトルク値(=基準値−α)を判定閾値として設定する。例えば、ブレーキ解除圧の検出値が、図4に示すP1である場合、図示のTH1が判定閾値として設定される。
このように判定閾値を設定する処理が、前記閾値設定部43aの処理である。なお、上記所定量αを、ブレーキ解除圧の検出値に応じて変化させるように設定することも可能である。また、ブレーキ解除圧の検出値から、データテーブルあるいは演算式等により直接的に上記判定閾値を設定することも可能である。
ブレーキ装置性能検査部43は、上記の如く設定した判定閾値を用い、旋回開始トルクと該判定閾値との大小関係を判定する。
この判定結果が、旋回開始トルク>判定閾値である場合には、旋回ブレーキ装置22がほぼ正常に制動トルクを発生し得る状態であるとみなすことができる。この場合には、ブレーキ装置性能検査部43は、旋回ブレーキ装置22が正常である(劣化が進行していない状態)と判断する。
また、旋回開始トルク≦判定閾値である場合には、旋回ブレーキ装置22が、摩擦係合部22aの摩耗等の劣化に起因して十分な制動力を発生できなくなっている状態であるとみなすことができる。この場合には、ブレーキ装置性能検査部43は、旋回ブレーキ装置22が正常でない(劣化が進行した状態)と判断する。
例えば、STEP3で取得されたブレーキ解除圧の検出値が、図4に示すP1である場合、旋回開始トルク>TH1となる場合には、旋回ブレーキ装置22が正常であると判断され、旋回開始トルク≦TH1となる場合には、旋回ブレーキ装置22が正常でないと判断される。
次いで、STEP9において、ブレーキ装置性能検査部43は、旋回ブレーキ装置22が正常であるあるか否かの検査結果を示す報知出力を発生する。該報知出力としては、例えば、表示器による表示、もしくは所定のランプの点灯等による視覚的な報知出力、あるいは、音声等による聴覚的な報知出力を採用し得る。あるいは、外部のサーバ等に検査結果を無線により出力してもよい。
なお、上記の報知出力に加えて、例えば、旋回開始トルクと判定閾値との偏差の値、又はその偏差の大きさの度合を示すデータを出力することも可能である。さらに、例えば、該偏差の大きさから、旋回ブレーキ装置22の劣化の度合を推定し、該劣化度合いを示すデータを出力することも可能である。
以上が、検査モードでのコントローラ40の処理の詳細である。
以上説明した実施形態によれば、旋回ブレーキ装置22のオン状態で、旋回モータ21に動力を出力させることで、旋回ブレーキ装置22の性能検査を行うことができるので、旋回ブレーキ装置22を油圧ショベル1から取り外したり、あるいは、専用の検査設備をを必要とすることなく、簡易且つ低コストに旋回ブレーキ装置22の検査を行うことができる。ひいては、旋回ブレーキ装置22の検査を行う頻度を高めることができる。
また、旋回ブレーキ装置22が発生可能な最大の制動トルクを、定格の制動トルクよりも小さくした状態で、旋回モータ21に動力を出力させるので、該旋回モータ21が発生可能な最大トルクが比較的小さい小型なものであっても、旋回ブレーキ装置22の性能検査を行うことができる。加えて、旋回ブレーキ装置22の検査時に該旋回ブレーキ装置22に掛かる負荷を小さくできるので、摩擦係合部22aの摩耗等、該旋回ブレーキ装置22の劣化の進行を極力抑制することができる。
なお、以上説明した実施形態では、建設機械の一例として油圧ショベル1を例示したが、本発明における建設機械は、他の構造の建設機械であってもよい。例えば、旋回体が取り付けられた基体は、車輪式の走行体、あるいは、脚式の移動体であってもよい。あるいは、建設機械は、例えば、クレーン等、定置型(据置型)の基体を備えるものであってもよい。
また、旋回体を旋回駆動する旋回アクチュエータは電動機以外のアクチュエータ、例えば油圧モータであってもよい。
また、旋回ブレーキ装置の性能検査は、例えば、建設機械の起動直後(イグニッションスイッチ等の運転スイッチをオンにした直後)に実行したり、あるいは、建設機械の運転停止直後(イグニッションスイッチ等の運転スイッチをオフにした直後)に実行してもよい。
また、旋回モータ21等の旋回アクチュエータが、旋回ブレーキ装置が発生可能な定格の制動力よりも大きな動力を発生できる場合には、旋回ブレーキ装置が発生可能な制動力を、定格の制動力に維持した状態で旋回ブレーキ装置の性能検査を行うことも可能である。この場合には、前記STEP1〜3の処理を省略できる。
また、前記実施形態において、例えば前記ブレーキ解除圧を精度よく設定圧に制御できる場合には、STEP3の処理を省略し、該設定圧に応じてあらかじめ定められた判定閾値を用いて旋回ブレーキ装置22の性能検査を行うようにしてもよい。
また、旋回ブレーキ装置は、前記実施形態で説明した旋回ブレーキ装置22と異なる構成のブレーキ装置であってもよい。例えば、旋回ブレーキ装置は、摩擦係合部を制動摩擦力付与部に圧接させる力を、油圧により発生させるように構成されたブレーキ装置、あるいは、摩擦係合部を制動摩擦力付与部に圧接させるバネの付勢力を電動機等により調整し得るように構成されたブレーキ装置等であってもよい。
1…油圧ショベル(建設機械)、2…走行体(基体)、3…旋回体、4…作業装置、21…旋回モータ(旋回アクチュエータ)、22a…摩擦係合部、22c…バネ、22d…油室、41…旋回モータ制御部(旋回アクチュエータ制御部)、41a…旋回動作検知部、42a…制動力調整部、43…ブレーキ装置性能検査部、43a…閾値設定部。

Claims (8)

  1. 基体に旋回可能に取り付けられた旋回体と、前記旋回体を旋回させる動力を出力する旋回アクチュエータと、前記旋回体と共に旋回し得るように該旋回体に取り付けられた作業装置と、前記旋回体を摩擦力により制動する第1状態と該制動を解除した第2状態とに動作可能なブレーキ装置とを備える建設機械であって、
    前記ブレーキ装置が前記第1状態に動作し、且つ、前記旋回体及び前記作業装置の動作が停止された状態で、前記旋回アクチュエータから前記旋回体に出力させる動力を徐々に増加させていくように該旋回アクチュエータを制御する制御処理である動力増加制御処理を実行する旋回アクチュエータ制御部と、
    前記動力増加制御処理の実行中に、前記旋回体の旋回動作の開始の有無を検知する旋回動作検知部と、
    前記旋回動作検知部により前記旋回体の旋回動作の開始が検知された場合に、該検知時に前記旋回アクチュエータから出力された動力の値を取得し、該動力の値に基づいて前記ブレーキ装置の性能検査を行うブレーキ装置性能検査部とを備えており、
    前記旋回アクチュエータ制御部は、前記旋回アクチュエータからの前記動力の出力を停止させるように該旋回アクチュエータを制御することを、前記旋回動作検知部による前記旋回体の旋回動作の開始の検知に応じて実行するように構成されていることを特徴とする建設機械。
  2. 基体に旋回可能に取り付けられた旋回体と、前記旋回体を旋回させる動力を出力する旋回アクチュエータと、前記旋回体と共に旋回し得るように該旋回体に取り付けられた作業装置と、前記旋回体を摩擦力により制動する第1状態と該制動を解除した第2状態とに動作可能なブレーキ装置とを備える建設機械であって
    前記ブレーキ装置は、前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、定格の制動力よりも減少させ得るように構成されたブレーキ装置であり、
    前記ブレーキ装置が前記第1状態に動作し、且つ、前記旋回体及び前記作業装置の動作が停止された状態で、前記旋回アクチュエータから前記旋回体に出力させる動力を徐々に増加させていくように該旋回アクチュエータを制御する制御処理である動力増加制御処理を実行する旋回アクチュエータ制御部と、
    前記動力増加制御処理の実行中に、前記旋回体の旋回動作の開始の有無を検知する旋回動作検知部と、
    前記旋回動作検知部により前記旋回体の旋回動作の開始が検知された場合に、該検知時に前記旋回アクチュエータから出力された動力の値を取得し、該動力の値に基づいて前記ブレーキ装置の性能検査を行うブレーキ装置性能検査部と
    前記動力増加制御処理の実行開始前に、前記ブレーキ装置が前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、前記定格の制動力よりも小さい所定値に低下させる制動力調整部とを備えることを特徴とする建設機械。
  3. 請求項記載の建設機械において、
    前記旋回アクチュエータ制御部は、前記旋回アクチュエータからの前記動力の出力を停止させるように該旋回アクチュエータを制御することを、前記旋回動作検知部による前記旋回体の旋回動作の開始の検知に応じて実行するように構成されていることを特徴とする建設機械。
  4. 請求項2又は3記載の建設機械において、
    前記ブレーキ装置は、前記旋回体と共に回転可能な制動摩擦力付与部に圧接されることにより前記摩擦力を発生する摩擦係合部と、該摩擦係合部を前記制動摩擦力付与部に圧接させる方向に付勢する付勢力を前記摩擦係合部に付与するバネと、圧油が供給されることにより前記バネの前記付勢力に抗する圧力を発生する油室とを備え、前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力が、前記油室の圧力の増加に伴い減少するように構成されており、
    前記制動力調整部は、前記油室の圧力を調整することにより、前記ブレーキ装置が前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、前記所定値に低下させるように構成されていることを特徴とする建設機械。
  5. 請求項4記載の建設機械において、
    前記油室の圧力を検出する圧力センサと、該圧力センサにより検出された圧力に応じて前記ブレーキ装置が正常であるか否かを判断するための閾値を設定する閾値設定部とをさらに備えており、
    前記ブレーキ装置性能検査部は、取得した前記動力の値と前記閾値との大小関係に基づいて前記ブレーキ装置が正常であるか否かを判断するように構成されていることを特徴とする建設機械。
  6. 基体に旋回可能に取り付けられた旋回体と、前記旋回体を旋回させる動力を出力する旋回アクチュエータと、前記旋回体と共に旋回し得るように該旋回体に取り付けられた作業装置と、前記旋回体を摩擦力により制動する第1状態と該制動を解除した第2状態とに動作可能なブレーキ装置とを備える建設機械における前記ブレーキ装置の検査方法であって、
    前記ブレーキ装置が前記第1状態に動作し、且つ、前記旋回体及び前記作業装置の動作が停止された状態で、前記旋回アクチュエータから前記旋回体に出力させる動力を徐々に増加させていくように該旋回アクチュエータを制御しつつ、前記旋回体の旋回動作の開始の有無を検知する第1ステップと、
    前記第1ステップで前記旋回体の旋回動作の開始が検知された場合に、該検知時に前記旋回アクチュエータから出力された動力の値を取得する第2ステップと、
    前記第2ステップで取得した前記旋回アクチュエータの動力の値に基づいて前記ブレーキ装置の性能検査を行う第3ステップと
    前記第1ステップにおける前記旋回体の旋回動作の発生の検知に応じて、前記旋回アクチュエータからの前記動力の出力を停止させる第4ステップとを備えることを特徴とする建設機械のブレーキ装置の検査方法。
  7. 基体に旋回可能に取り付けられた旋回体と、前記旋回体を旋回させる動力を出力する旋回アクチュエータと、前記旋回体と共に旋回し得るように該旋回体に取り付けられた作業装置と、前記旋回体を摩擦力により制動する第1状態と該制動を解除した第2状態とに動作可能なブレーキ装置とを備える建設機械における前記ブレーキ装置の検査方法であって
    前記ブレーキ装置は、前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、定格の制動力よりも減少させ得るように構成されたブレーキ装置であり、
    前記ブレーキ装置が前記第1状態に動作し、且つ、前記旋回体及び前記作業装置の動作が停止された状態で、前記旋回アクチュエータから前記旋回体に出力させる動力を徐々に増加させていくように該旋回アクチュエータを制御しつつ、前記旋回体の旋回動作の開始の有無を検知する第1ステップと、
    前記第1ステップで前記旋回体の旋回動作の開始が検知された場合に、該検知時に前記旋回アクチュエータから出力された動力の値を取得する第2ステップと、
    前記第2ステップで取得した前記旋回アクチュエータの動力の値に基づいて前記ブレーキ装置の性能検査を行う第3ステップと
    前記第1ステップの開始前に、前記ブレーキ装置が前記第1状態において前記摩擦力により発生可能な最大の制動力を、前記定格の制動力よりも小さい所定値に低下させる第5ステップとを備えることを特徴とする建設機械のブレーキ装置の検査方法。
  8. 請求項記載の建設機械のブレーキ装置の検査方法において、
    前記第1ステップにおける前記旋回体の旋回動作の発生の検知に応じて、前記旋回アクチュエータからの前記動力の出力を停止させる第4ステップをさらに備えることを特徴とする建設機械のブレーキ装置の検査方法。
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