JP6842628B1 - 生存率推定システム、生存率推定方法、および、生存率推定プログラム - Google Patents

生存率推定システム、生存率推定方法、および、生存率推定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】がん罹患者の生存率に応じた保険料を算出するための、生存率推定システムを提供する。【解決手段】生存率推定システムは、がん罹患者の生存率を推定するための指数関数(ft=J・at+k)を数理モデルとして格納する(tはがん治療開始時からの経過年数、ftは相対生存率、底aは0<a<1、漸近線kは0<k<1、Jはk−1)。次に、入力された経過年数L年および経過年数2L年の相対生存率を受け付け(ステップSB−2)、格納した指数関数に代入し二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める。【選択図】図2

Description

本発明は、生命保険の保険料を計算するための生存率推定システム、生存率推定方法、および、生存率推定プログラムに関する。
生命保険は、一般的に、時期尚早な死に起因する財政結果に対して個人の生命を保証する方法として顧客に提供される。概して、生命保険契約は、保険契約の条項および条件が満たされているならば、保険契約の期間中に被保険者が死亡した場合に給付金を支払う。例えば、多くの生命保険契約は、保険契約を有効に保ち、保険契約を失効させないために、保険料の継続的支払を必要とする。
典型的には、生命保険契約は、各個人のリスク特性に基づいて提供される。多くの場合、生命保険会社は、類似リスク特性を伴う個人を同じリスククラスに纏める。各リスククラスでは、そのリスククラスに属する個人が将来の期間内に死亡する確率に対応させる。死亡率リスクは、年齢および性別等のいくつかの要因に基づいて変化する。したがって、死亡率リスク、すなわち個人が属するリスククラスでは、利用可能な保険契約のサイズや、保険契約期間、個人が保険契約に支払わなければならない保険料の金額に影響を及ぼし得る。
ここで、少額短期保険とは、保険業法上の保険業のうち一定事業規模の範囲内において少額・短期の引き受けを行うものである。生命保険分野の少額短期保険においては、(1)一の被保険者あたり引き受けられる保険金額が300万円、(2)一の保険契約者あたりの保険金額の合計が3億円という、上限制限がある。
少額短期保険に関する発明として、特許文献1では、多数の被保険者集団を引き受けることができるように、保険事故の発生率および保険金支払い率から、一保険契約あたりの支払保険金が所定金額を超えない条件のシミュレーションを実行することが開示されている。
特開2017−157074号公報
1981年(昭和56年)、がんが脳卒中による死亡を上回って、わが国の死因トップの病気となって以来、がんによる死亡者は年々増加し、現在、年間37万人以上がこの病気で死亡している。
しかしながら、がん罹患者の死亡リスクに適応した少額短期保険は開発されていない、という問題点を有していた。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、がん罹患者の生存率に応じた保険料を算出するための生存率推定システム、生存率推定方法、および、生存率推定プログラムを提供するものである。
このような目的を達成するため、本発明の生存率推定システムは、生命保険の保険料を計算するための生存率を推定する生存率推定システムであって、がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を格納する格納手段と、
指数関数f=J・a+k
(ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、k−1であり、漸近線kは、0<k<1である。)
経過年数L年および経過年数2L年の相対生存率の実測値を受け付ける受付手段と、上記各経過年数の相対生存率の実測値を上記指数関数に代入した二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める算出手段と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の生存率推定システムは、上記の生存率推定システムにおいて、経過年数L年の相対生存率の実測値がmであり、経過年数2L年の相対生存率の実測値がnであった場合、上記算出手段は、
a={(m−n)/(1−m)}1/L
k=(n−m)/(1+n−2m)
としてa値およびk値を求めることを特徴とする。
また、本発明の生存率推定システムは、上記の生存率推定システムにおいて、経過年数5年の相対生存率の実測値がmであり、経過年数10年の相対生存率の実測値がnであった場合、上記算出手段は、
a={(m−n)/(1−m)}0.2
k=(n−m)/(1+n−2m)
としてa値およびk値を求めることを特徴とする。
また、本発明の生存率推定システムは、上記の生存率推定システムにおいて、上記算出手段により求められたa値およびk値を代入した上記指数関数に基づいて、計算価格モデルを用いて保険料を計算する保険料計算手段、を更に備えたことを特徴とする。
また、本発明の生存率推定システムは、上記の生存率推定システムにおいて、上記算出手段により求められたa値およびk値を代入した上記指数関数に基づいて予定死亡指数を算出し、各被保険者単位に年齢群団毎に保険料を計算する保険料計算手段、を更に備えたことを特徴とする。
また、本発明の生存率推定システムは、上記の生存率推定システムにおいて、上記保険料計算手段は、加入時年齢に対応する死亡指数から満107歳までの死亡指数に対応する基準死亡率に乗じて得られる累積死亡積数から平均死亡率を求めて年齢群団毎の純保険料を算出することを特徴とする。
また、本発明の生存率推定方法は、生命保険の保険料を計算するための生存率を推定する生存率推定方法であって、がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を格納する格納ステップと、
指数関数f=J・a+k
(ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、k−1であり、漸近線kは、0<k<1である。)
経過年数L年および経過年数2L年の相対生存率の実測値を受け付ける受付ステップと、上記各経過年数の相対生存率の実測値を上記指数関数に代入した二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める算出ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明の生存率推定プログラムは、生命保険の保険料を計算するための生存率を推定する生存率推定方法をコンピュータに実行させるための生存率推定プログラムであって、がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を格納する格納ステップと、
指数関数f=J・a+k
(ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、k−1であり、漸近線kは、0<k<1である。)
経過年数L年および経過年数2L年の相対生存率の実測値を受け付ける受付ステップと、上記各経過年数の相対生存率の実測値を上記指数関数に代入した二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める算出ステップと、を含む生存率推定方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、がん罹患者の死亡リスクに応じた保険料を算出するために適切な生存率を推定することができる、という効果を奏する。
図1は、本実施の形態が適用される生存率推定システム100の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、本実施の形態の生存率推定システム100における生存率推定処理の一例を示すフローチャートである。 図3は、がん罹患者(胃、大腸)の相対生存率を示したグラフである。 図4は、がん罹患者(大腸、乳房、卵巣)の相対生存率を示したグラフである。 図5は、がん罹患者(食道、肺)の相対生存率を示したグラフである。 図6は、がん罹患者(肺、肝)の相対生存率を示したグラフである。 図7は、がん罹患者(膵臓、前立腺)の相対生存率を示したグラフである。 図8は、肺がんと子宮がんの生存率を示したグラフである。 図9は、基準生命表に基づく計算結果を示す図表である。 図10は、がんの部位別の数理モデルfの未知数a値・k値を示す図表である。 図11は、男子・中年齢域の肝臓がんの死亡指数の計算結果を示す図表である。 図12は、女子・中年齢域の肝臓がんの死亡指数の計算結果を示す図表である。 図13は、男子・高年齢域の肝臓がんの死亡指数の計算結果を示す図表である。 図14は、女子・高年齢域の肝臓がんの死亡指数の計算結果を示す図表である。 図15は、男子・中年齢域の予定死亡指数Cの算定結果を示す図である。 図16は、男性グループM1〜M6および女性グループF1〜F6に属する各がんの部位に適用する予定死亡指数Cを示す図である。 図17は、基準保険料および保険料建契約の保険金額を示す図である。
以下に、本発明の本実施の形態にかかる生存率推定システム、生存率推定方法、および、生存率推定プログラム、並びに、記録媒体の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
以下、まず、本発明の実施形態の概要について説明し、その後、本実施形態の構成および処理等について詳細に説明する。
[本実施形態の概要]
まず、本実施形態は、がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を格納する。
指数関数f=J・a+k ・・・(数式1)
(ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、未知数であり、漸近線kは、0<k<1である。)
ここで、経過年数t=0のとき、相対生存率f=1であることから、数式1は、
=J×a+k=J+k=1
と表せる。したがって、J=1−kであるので、数式1から未知数Jを消去することができる。
すなわち、数式1は、次のとおり簡素化される。
=(1−k)・a+k ・・・(数式2)
つぎに、本実施形態は、経過年数L年および経過年数2L年(L×2年)の相対生存率の実測値を受け付ける。一例として、本実施形態は、経過年数5年の相対生存率の実測値と、経過年数10年の相対生存率の実測値を受け付けてもよい。
つづいて、本実施形態は、受け付けた各経過年数(すなわちL年および2L年)の相対生存率の実測値を、指数関数(数式2)に代入した二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める。
例えば、経過年数L年の相対生存率の実測値がmであり、経過年数2L年の相対生存率の実測値がnであった場合、これらを指数関数(数式2)に代入すると二元2L次方程式が得られるので、この二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める。
具体的には、経過年数L年の相対生存率の実測値m、経過年数2L年の相対生存率の実測値nを、それぞれ指数関数(数式2)に代入すれば、次の二元2L次方程式が得られる。好適には、Lは、1以上の整数である。
=(1−k)a+k=m ・・・(1)
2L=(1−k)a2L+k=n ・・・(2)
この二元2L次方程式は、以下の代数的手法により解が求まる。
具体的には、式(1)をkについてまとめると、
(1−a)k+a=mより、k=(m−a)/(1−a) ・・・(3)
式(2)をkについてまとめると、
(1−a2L)k+a2L=n ・・・(4)
式(3)のkを式(4)に代入すると、
{(1−a2L)・(m−a)/(1−a)}+a2L=n ・・・(5)
すなわち、式(5)は、
(1+a)(1−a)・(m−a)/(1−a)+a2L=n
と整理され、次の式となる。
(1+a)・(m−a)+a2L=n ・・・(6)
さらに、式(6)を展開すると、
m+m・a−a−a2L+a2L=nとなり、
これは結局、(m−1)・a=n−mに帰着するため、次式となる。
=(n−m)/(m−1)=(m−n)/(1−m) ・・・(7)
すなわち、以下の式を得る。
a={(m−n)/(1−m)}1/L ・・・(8)
次に、式(7)のa[=(m−n)/(1−m)]を式(3)に代入して整理すると、以下の式が得られる。
k=(n−m)/(1+n−2m) ・・・(9)
したがって、経過年数L年の相対生存率の実測値m、経過年数2L年の相対生存率の実測値nを、それぞれ指数関数(数式2)に代入した二元2L次方程式を解くことにより、式(8)および式(9)のようにa値およびk値が求められる。
一例として、経過年数5年の相対生存率の実測値がmであり、経過年数10年の相対生存率の実測値がnであった場合、本実施形態は、
a={(m−n)/(1−m)}0.2
k=(n−m)/(1+n−2m)
としてa値およびk値を求めることができる。
以上のように、本実施形態は、数理モデル(数式2)における未知数であるa値およびk値を求めることにより、がん患者の生存率を推定する数理モデルを完成させる。
なお、本実施形態は、得られた数理モデルに基づいて、計算価格モデルを用いて保険料を計算してもよい。一例として、本実施形態は、得られた数理モデルに基づいて予定死亡指数を算出し、各被保険者単位に年齢群団毎に保険料を計算してもよい。より具体的には、本実施形態は、加入時年齢に対応する死亡指数から満107歳までの死亡指数に対応する基準死亡率に乗じて得られる累積死亡積数から平均死亡率を求めて年齢群団毎の純保険料を算出してもよい。
以上で、本実施形態の概要の説明を終える。
[生存率推定システム100の構成]
まず、本実施の形態にかかる生存率推定システム100の構成について説明し、つづいて、本実施の形態にかかる生存率推定方法の処理等について詳細に説明する。図1は、本実施の形態が適用される生存率推定システム100の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本実施の形態に関係する部分のみを概念的に示している。なお、生存率推定システム100は、パーソナルコンピュータの装置構成であってもよく、スマートフォンやウェアラブル端末などモバイル端末の装置構成であってもよく、サーバ装置であってもよく、電卓等の電子機器であってもよい。
図1において生存率推定システム100は、概略的に、生存率推定システム100の全体を統括的に制御するCPU等の制御部102、通信回線等に接続されるルータ等の通信装置(図示せず)に接続される通信制御インターフェース部104、入力部112や出力部114に接続される入出力制御インターフェース部108、および、各種のデータベースやテーブルなどを格納する記憶部106を備えて構成されており、これら各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
記憶部106に格納される各種のデータベースやテーブル(数理モデルファイル106aや統計データファイル106b等)は、固定ディスク装置等のストレージ手段であり、各種処理に用いる各種のプログラムやテーブルやファイルやデータベースやウェブページ等を格納する。
このうち、数理モデルファイル106aは、数理モデルを記憶する数理モデル記憶手段である。一例として、数理モデルファイル106aは、がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を記憶する。
指数関数f=J・a+k ・・・(数式1)
(ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、1−kであり、漸近線kは、0<k<1である。)
このほか、数理モデルファイル106aは、数理モデルの各種パラメータ(例えば、a値やk値)を記憶してもよい。
また、統計データファイル106bは、生存率算定のための基礎データや、5年相対生存率や10年相対生存率など、各種の統計データを記憶する統計データ記憶手段である。ここで、5年相対生存率の算出方法の一例について説明する。一例として、5年相対生存率は、がんの治療後5年経って、母集団中の標準者(例えば、日本全体の標準者)に比べどのくらいの人が生きているかを表す割合であって、がん以外で死亡したケースを除外するため、一例として、次の算式により求める。
(1)5年相対生存率=C/L
(2)C=(1−C)×(1−Cx+1)×(1−Cx+2)×(1−Cx+3)×(1−Cx+4
ここで、Cは、x歳のがん罹患者の死亡率である。
(3)L=(1−Q)×(1−Qx+1)×(1−Qx+2)×(1−Qx+3)×(1−Qx+4
ここで、Qは、x歳の人の国民生命表死亡率(内挿・外挿による補正値)である。
なお、10年相対生存率も同様の手法で求めることができる。一例として、10年相対生存率は、次の算式により求める
(1)10年相対生存率=C/L
(2)C=(1−C)×(1−Cx+1)×・・・×(1−Cx+8)×(1−Cx+9
(3)L=(1−Q)×(1−Qx+1)×・・・×(1−Qx+8)×(1−Qx+9
なお、がん罹患者は、治療後5年以上経つと再発の可能性が大きく減少するため、5年/10年相対生存率は、がんが改善されたかどうかの目安として近年広く一般に使用されている。
このほか、記憶部106は、各種のデータを記憶してもよいものである。例えば、記憶部106は、入力部112より入力された相対生存率などの統計データや数理モデルや、外部装置200から送信された統計データ等を記憶してもよい。
また、図1において、入出力制御インターフェース部108は、入力部112や出力部114の制御を行う。一例として、本実施の形態において、入力部112は、相対生存率等の統計データを入力するための入力手段であってもよい。ここで、入力部112としては、電卓キー、キーボードやマウス、タッチパネル等を用いることができる。また、出力部114は、モニタ(液晶モニタ、家庭用テレビやタッチスクリーンモニタ等を含む)等の出力手段であってもよく、プリンターなどの印刷手段であってもよい。
また、図1において、制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラム、各種の処理手順等を規定したプログラム、および所要データを格納するための内部メモリを有し、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、格納部102a、受付部102b、算出部102c、および、保険料計算部102dを備えて構成されている。
このうち、格納部102aは、がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を数理モデルファイル106aに格納する格納手段である。
指数関数f=J・a+k
(ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、k−1であり、漸近線kは、0<k<1である。)
一例として、格納部102aは、入出力制御インターフェイス部108を制御することにより、入力部112を介して利用者に数理モデルを入力させ、入力された数理モデルを数理モデルファイル106aに格納してもよい。また、他の例として、格納部102aは、通信制御インターフェイス部104を制御することにより、外部装置200から数理モデルを受信して、数理モデルファイル106aに格納してもよい。
また、受付部102bは、経過年数L年および経過年数2L年の相対生存率の実測値を受け付ける受付手段である。一例として、受付部102bは、入出力制御インターフェイス部108を制御することにより、入力部112を介して利用者に相対生存率を入力させてもよい。また、他の例として、受付部102bは、通信制御インターフェイス部104を制御することにより、外部装置200から相対生存率を受信してもよい。このほか、受付部102bは、外部装置200等から受信した生存率算定のための基礎データに基づいて、相対生存率を計算することにより相対生存率を得てもよい。
また、算出部102cは、受付部102bにより取得された各経過年数の相対生存率の実測値を、数理モデルファイル106aに記憶された指数関数に代入した二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める算出手段である。
例えば、経過年数5年(L=5)の相対生存率の実測値がmであり、経過年数10年の相対生存率の実測値がnであった場合、算出部102cは、これらを、数理モデルファイル106aに記憶された指数関数に代入することにより、二元2L次方程式を取得し、この二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める。
算出部102cによる算出方法の一例について説明する。例えば、算出部102cは、経過年数5年の相対生存率の実測値m、経過年数10年の相対生存率の実測値nを、それぞれ指数関数に代入して、次の二元10次方程式を得る。
=(1−k)a+k=m ・・・(1)
10=(1−k)a10+k=n ・・・(2)
この二元10次方程式は、以下の代数的手法により解が求まる。
具体的には、式(1)をkについてまとめると、
(1−a)k+a=mより、k=(m−a)/(1−a) ・・・(3)
式(2)をkについてまとめると、
(1−a10)k+a10=n ・・・(4)
式(3)のkを式(4)に代入すると、
{(1−a10)・(m−a)/(1−a)}+a10=n ・・・(5)
すなわち、式(5)は、
(1+a)(1−a)・(m−a)/(1−a)+a10=n
と整理され、次の式となる。
(1+a)・(m−a)+a10=n ・・・(6)
さらに(6)式を展開すると、
m+m・a−a−a10+a10=nとなり、
これは結局、(m−1)・a=n−mに帰着するため、次式となる。
=(n−m)/(m−1)=(m−n)/(1−m) ・・・(7)
すなわち、次式が得られる。
a={(m−n)/(1−m)}0.2 ・・・(8)
次に、式(7)のa[=(m−n)/(1−m)]を(3)式に代入して整理すると、以下の式が得られる。
k=(n−m)/(1+n−2m) ・・・(9)
このように、算出部102cは、経過年数5年の相対生存率の実測値m、経過年数10年の相対生存率の実測値nを、それぞれ数理モデルファイル106aに代入した二元10次方程式を解くことにより、式(8)および式(9)のようにa値およびk値を求める。
また、保険料計算部102dは、算出部102cによりa値およびk値が求められた数理モデルに基づいて、保険料を算出する保険料計算手段である。一例として、保険料計算部102dは、算出手部102cにより求められたa値およびk値を代入した数理モデルファイル106aの指数関数に基づいて、公知の計算価格モデルを用いて保険料を計算してもよい。また、一例として、保険料計算部102dは、算出部102cにより求められたa値およびk値を代入した数理モデルファイル106aの指数関数に基づいて予定死亡指数を算出し、各被保険者単位に年齢群団毎に保険料を計算してもよい。より具体的には、保険料計算部102dは、加入時年齢に対応する死亡指数から満107歳までの死亡指数に対応する基準死亡率に乗じて得られる累積死亡積数から平均死亡率を求めて年齢群団毎の純保険料を算出してもよい。
また、図1において、通信制御インターフェース部104は、生存率推定システム100とネットワーク300(またはルータ等の通信装置)との間における通信制御を行う装置である。すなわち、通信制御インターフェース部104は、他の外部装置200または局と、通信回線(有線、無線を問わない)を介してデータを通信する機能を有する。なお、ネットワーク300は、生存率推定システム100と外部装置200とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット等である。
なお、生存率推定システム100は、相対生存率等の統計データや、数理モデルやパラメータ等の各種データベースや、本発明にかかる生存率推定プログラム等の外部プログラム等を提供する外部装置200と、ネットワーク300を介して通信可能に接続して構成されていてもよい。また、この生存率推定システム100は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、ネットワーク300に通信可能に接続されていてもよい。
また、図1において、外部装置200は、ネットワーク300を介して、生存率推定システム100と相互に接続され、相対生存率等の統計データや、数理モデルやパラメータ等の各種データや、生存率推定プログラムに関する外部データベースや、生存率推定プログラム等の外部プログラム等を実行するウェブサイトを提供する機能を有してもよい。ここで、外部装置200は、WEBサーバやASPサーバ等として構成していてもよく、そのハードウェア構成は、一般に市販されるワークステーション、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置およびその付属装置により構成していてもよい。また、外部装置200の各機能は、外部装置200のハードウェア構成中のCPU、ディスク装置、メモリ装置、入力装置、出力装置、通信制御装置等およびそれらを制御するプログラム等により実現される。
以上で、本実施の形態にかかる生存率推定システム100の構成の説明を終える。
[生存率推定方法の処理]
次に、このように構成された本実施の形態における生存率推定システム100の処理の例について、以下に図2を参照して詳細に説明する。図2は、本実施の形態の生存率推定システム100における生存率推定処理の一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、まず、生存率推定システム100の格納部102aは、がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を数理モデルファイル106aに格納する(ステップSA−1)。
指数関数f=J・a+k
(ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、k−1であり、漸近線kは、0<k<1である。)
つづいて、生存率推定システム100の受付部102bは、入力部112等から入力された経過年数L年および経過年数2L年の相対生存率の実測値を受け付ける(ステップSA−2)。ここで、記憶部106には、予め相対生存率データが記憶されていてもよく、生存率推定システム100は、外部装置200に記憶された相対生存率データを受信して記憶部106に格納してもよい。
そして、生存率推定システム100の算出部102cは、受付部102bにより取得された各経過年数の相対生存率の実測値を、数理モデルファイル106aに記憶された指数関数に代入した二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める(ステップSA−3)。
以上が、本実施の形態の生存率推定システム100における生存率推定処理の一例である。ここで、さらに、生存率推定システム100の保険料計算部102dは、算出部102cによりa値およびk値が求められた数理モデルに基づいて、保険料を算出してもよい。一例として、保険料計算部102dは、算出手部102cにより求められたa値およびk値を代入した数理モデルファイル106aの指数関数に基づいて、公知の計算価格モデルを用いて保険料を計算してもよい。また、一例として、保険料計算部102dは、算出部102cにより求められたa値およびk値を代入した数理モデルファイル106aの指数関数に基づいて予定死亡指数を算出し、各被保険者単位に年齢群団毎に保険料を計算してもよい。
以上で、本実施の形態の説明を終える。
本実施形態の実施例について以下に図面を参照しながら説明を行う。
1981(昭和56)年に、がんが脳卒中による死亡を上回って、わが国の死因トップの病気となって以来、がんによる死亡者は年々増加し、現在、年間37万人以上がこの病気で死亡している。戦後永らく、がんは「死に至る病」と考えられてきたが、近年におけるがん教育の推進、正確ながん知識の普及、早期発見・検診体制の拡充さらには遺伝子療法などの先進的な治療方法の進歩などにより、がんに対する国民全般の認識は、徐々に「普通の病気」化しつつある。
一方、病理学的な観点からみれば、後に示すとおり、がんは脳卒中や心疾患など逓増性死亡リスクを有する重大疾患ではなく、治療開始時からの経過年数が長くなればなるほどその死亡リスクは急速に逓減し、遂には健常者の死亡リスクに収斂していく特長を持つ病気でもある。
本願発明者は、上記に鑑み鋭意検討の結果、本発明の本実施形態の実施例として、治療開始からの経過年数により顕著な逓減性死亡リスクを有するがん罹患者向けの死亡保障商品の開発を行った。
I.がん罹患者の現状
がん罹患者の現状として、国立がん研究センターによる2018年9月15日最新のがん統計によれば、2014年に新たに診断されたわが国のがん罹患者数は、867,408例(男性501,527例・58% 、女性365,881例・42%)であり、2013年比で+0.57%、+4,956例の増加を呈し、過去最高の新規罹患者数となった。
一方、同時に公表された2016年にがんで死亡した人は、372,986人(男性219,785人・59% 、女性153,201人・41%)であり、全死亡数1,307,748人に対する占率は28.5%と、第2位である心疾患198,006人・占率15.1%を大きく引き離して一位の座を占めている。がんがわが国の国民病といわれるゆえんがここにある。
新たながん罹患者数867,408例をがんの部位別に男女でみると、その詳細は次表のとおりである。
II.臨床進行度別の相対生存率
1.がん罹患者の生存率調査
わが国において、がん罹患者の生存率調査は、厚生労働省の支援の下で、昭和40(1965)年に発足した「全国がん(成人病)センター協議会」(以下、「全がん協」)の加盟施設(国立がんセンター、各府県成人病センターなど30施設)による生存率算定のための基礎データ収集と5年/10年相対生存率の計測・公表などが4県(※)に限定して行われてきたに過ぎない。このため、国を代表するがんの生存率、すなわち国勢調査や人口動態統計による出生率・死亡率等に匹敵するような国主導の全国規模による制度的・統一的枠組みに基づく生存率の算定は最近まで行われてこなかった。
(※)・・・平成21(2009)年に公表された国立がん研究センター「地域がん登録資料のがん対策およびがん研究への活用に関する研究」は、山形・福井・新潟・長崎4県の地域がん登録資料をベースにしたわが国最初の研究成果である。
2.生存率調査の2系列
(1)その後、がん罹患者の生存率調査は、「日本の地域がん登録」に基づく部位別の5年/10年相対生存率の把握を主目的に6府県、7府県へと増加し、2006−2008年調査では、一気に21府県にまで拡大するに至った。この生存率調査では、部位別・男女別・臨床進行度(※)別の5年/10年相対生存率が公表されている。
(※)・・・わが国で用いられているがんの進展度は、「臨床進行度」、「臨床病期」および「病理病期」の3つが存在する。
「地域がん登録」で用いられているのが臨床進行度で、がんの大きさや他の臓器への拡がり方でがんを分類し、がんの進行を判定するための基準である。臨床進行度は、大きく次の3群に分類される。
<1>限局・・・がんの病巣が、原発臓器に限定されているもの。がんが原発臓器の表層にとどまり、他臓器へ浸潤・転移する可能性のない状態をいう(上皮内がんを含む)。手術等によりがん病巣を切除すれば完治するといわれる。
<2>領域浸潤・・・原発臓器の所属リンパ節への転移を伴うが、隣接臓器への浸潤がない所属リンパ節転移、および隣接する臓器に直接浸潤しているが、遠隔転移がない隣接臓器浸潤の状態。単に、「領域」と呼ばれる場合もある。
<3>遠隔転移・・・遠隔臓器、遠隔リンパ節などに転移・浸潤があるもので、いわゆるがんの末期状態。
(2)一方、全がん協は、2014年9月、「KapWeb(カップウエブ)」と呼ばれるがんの生存率解析システムを作成公表し、一般に開放した。このシステムは、「がんの種類(部位)」、「性別」、「臨床病期(※)(ステージ)」の3項目を指定して、5年/10年相対生存率を確認するもので、上記(1)の「日本の地域がん登録」とともにわが国におけるがん罹患者の生存率調査を質量とも飛躍的に高めるものとなった。
(※)・・・MRIやCT及びエコー検査などの画像診断で得られたがんの治療前の進行度を「臨床病期(ステージ)」という。これに対して、手術によって摘出したがんの臓器を顕微鏡で調べ、病理組織学的に判定された病期を「病理病期」という。
がんの進展度は、専門的には、腫瘍の大きさ(T)、リンパ節転移の有無(N)、遠隔転移の有無(M)により細かく分けられるが、臨床病期では、がんの広がり具合により単純化され「0期、I期、II期、III期、IV期」に分類される。
「KapWeb(カップウエブ)」の生存率解析システムでは、「0期」を除外し「全病期」を加えている。
3.がん罹患者の5年相対生存率の特性
全がん協加盟施設によるがん罹患者の「日本の地域がん登録」に基づく生存率協同調査によれば、がん罹患者の5年相対生存率は、年齢・性別による較差の存在は勿論であるが、がんの発生部位および臨床進行度によって大きく異なっている(表2)。
がんの部位別に5年相対生存率を示した<表2>によれば、臨床進行度・限局に焦点を絞った場合、内視鏡的手術による病巣の切除など適切な治療を行えば、甲状腺がん及び女性特有の乳がん等の生存率は98%以上の最上位に位置し、次いで、結腸がんや罹患率で首位を占める胃がんなども安定した相対生存率を呈している。一方、肺がん、食道がん、胆嚢胆管がんおよび肝臓がんなどの相対生存率は80%から45%と下位に置かれ、逆にいえばこれらのがんによる死亡リスクは相当に高率であることを示している。中でも、膵臓がんの5年相対生存率38.6%は、標準者に比べ10人中6人以上が治療開始後5年以内に死亡するという極めて高水準のリスクを抱えていることを物語っている。
更に<表2>は、がんの臨床進行度に区分けして、相対生存率の高い限局のみならず、死亡リスクの増大する「領域浸潤」および「遠隔転移」をもつぶさに観察したものであるが、相対生存率が中位のがんであっても、膀胱がん、卵巣がんなど領域浸潤の一部および遠隔転移にあるがんの全部は、相当程度に低い相対生存率しか示していない。胃がんなど限局状態では良好な相対生存率を示す部位においても、領域浸潤および遠隔転移の状態にあればその相対生存率は顕著に低くなっている。胆嚢胆管がん、肝臓がんなど下位レベルにある臓器の場合には、ほぼ全てのステージにおいて、5年相対生存率は極めて低い水準に置かれている。
これらを総合すれば、がんを既往症にもつ患者からの保険の申込みに当たっては、相対生存率が上位でかつ限局状態にとどまっているがん罹患者に対しては承諾の可能性が高くなるものの、肝臓がん、すい臓がんなど相対生存率が最下位の部位並びに臨床進行度が領域浸潤、遠隔転移に至っている全てのがん罹患者については、引受けに当たり何らかの条件を付し、あるいは謝絶することが望ましいことを強く示唆している。
III.相対生存率の実績値とがん罹患者の死亡率・死亡指数を予測する数理モデル
1. 臨床進行度・限局の5年/10年相対生存率
現段階において、全がん協から体系的に公表されている最新の5年/10年相対生存率は、下表のとおりである。
5年/10年相対生存率のグラフイメージは、「地域がん登録に基づくがん生存率計測におけるperiod analysis (hybrid analysis)の適用」(伊藤ゆり、他,20−2厚生労働省がん研究助成金「地域がん登録資料のがん対策およびがん研究への活用に関する研究」(主任研究者 井岡亜希子)平成21年度報告書)(資料3)に詳しく紹介されている。
また、「KapWeb(カップウエブ)」の生存率解析システムから得られた相対生存率曲線の例は、図3〜図7に集約した。
2.5年/10年相対生存率曲線からの生存率関数(数理モデル)の予測
図3〜図7は、がん罹患者の相対生存率を示したグラフである。
本願発明者は、これらグラフから、指数関数的に逓減する生存率曲線を見出し、さらなる鋭意検討の結果、これらのデータから、相対生存率の実測値は、次の指数関数を数理モデルとして近似できることを見出した。
=J・a+k ・・・(数式1)
(f=1、tは治療開始時からの経過年数、J,a,kは未知数であり、kは漸近線)
(1) f=1から未知数Jの消去
数式1は、t=0においてf=1となることから、f=J×a+k=J+k=1、即ち、J=1−kである。
ここから、数式は次のとおり簡素化される。
=(1−k)・a+k
(f=1、tは治療開始時からの経過年数、a,kは未知数であり、kは漸近線、かつ1>a>0, 1>k>0)
(2)未知数a、kの解
数理モデルの算式fは、t=5およびt=10で、5年相対生存率および10年相対生存率の実測値に等しくなることから、ここから得られる二元10次方程式を解けば、a値、k値が求まる。
すなわち、特定部位のがんにおける5年相対生存率および10年相対生存率の実測値を、それぞれm、nとすると、数理モデルの算式fから次の二元10次方程式が得られる。
=(1−k)a+k=m ・・・(1)
10=(1−k)a10+k=n ・・・(2)
この二元10次方程式は、以下の代数的手法により解が求まる。
具体的には、式(1)をkについてまとめると、
(1−a)k+a=mより、k=(m−a)/(1−a) ・・・(3)
式(2)をkについてまとめると、
(1−a10)k+a10=n ・・・(4)
式(3)のkを式(4)に代入すると、
{(1−a10)・(m−a)/(1−a)}+a10=n ・・・(5)
すなわち、式(5)は、
(1+a)(1−a)・(m−a)/(1−a)+a10=n
と整理され、次の式となる。
(1+a)・(m−a)+a10=n ・・・(6)
さらに(6)式を展開すると、
m+m・a−a−a10+a10=nとなり、
これは結局、(m−1)・a=n−mに帰着するため、次式となる。
=(n−m)/(m−1)=(m−n)/(1−m) ・・・(7)
すなわち、次式が得られる。
a={(m−n)/(1−m)}0.2 ・・・(8)
次に、式(7)のa[=(m−n)/(1−m)]を(3)式に代入して整理すると、以下の式が得られる。
k=(n−m)/(1+n−2m) ・・・(9)
このように、経過年数5年の相対生存率の実測値m、経過年数10年の相対生存率の実測値nを、それぞれ数理モデルに代入した二元10次方程式を解くことにより、式(8)および式(9)のようにa値およびk値を求められた。
3.数理モデルの予測例と特定がんの死亡率・死亡指数算出の具体例
(1) 上記数理モデルの有効性を実際に検証するために、「KapWeb(カップウエブ)」の生存率解析システムから肺がん(男・臨床病期3期、図8(資料5))と子宮がん(女・臨床病期3期、図8(資料5))を対象として5年相対生存率および10年相対生存率の実測値を取り出し、数理モデルfの算式を特定し、各年次における相対生存率を実測値と数理モデル値とで比較・検証した。
表4(図表III‐2)によれば、肺がん(男・3期)の相対生存率の数理モデルfは、「f=0.8733256×0.6109314+0.1266744」と表現することができる。同様に、子宮がん(女・3期)の場合でも、その数理モデルfは、「f=0.5279173×0.6785080+0.4720827」と表現され、この両式による10年間の予測相対生存率とKapWeb(カップウエブ)から得られた実測による相対生存率とを比較すると、表5(図表III−3)のとおりである。
表5(図表III−3)によれば、治療開始後10年間の相対生存率の実測値に対する数理モデル値は、肺がん・男子の経過2・3年目を除いて、±10パーセントの範囲内に収まっている。換言すれば、本数理モデルによるt=1〜10年間の相対生存率の予測値は、相当に高い確率で実測値に近似しており、数理モデルfは、シンプルさを伴った有効な相対生存率予測モデルであることが示された。
IV.数理モデルfをベースとした保険料計算の骨子
数理モデルfをベースとした保険料計算の概要を以下に記載する。
1.基準生命表の設定
相対生存率計算(=C/L:「算式A」)の分母Lに使用する基準生命表には、「生保標準生命表2018(死亡保険用、男女、満年齢方式)」と「第21回生命表(男女)の死亡率」との大きい方を採用した(図9)。
その理由は、次のとおりである。
(1)表3(図表III‐1)に掲げた5年/10年相対生存率は、現在体系的・統一的に把握できる最新のデータであるものの、これは2002−2006年追跡例に基づく数値である。わが国ではがんの統計情報を蓄積して分析する「がん登録」の整備が遅れているため、相当に古いデータが最新データとして公表されている。
(2)一方、表2(図表II‐1)に掲げた限局の5年相対生存率(2006−2008診断例)と表3(図表III‐1)に記載の5年相対生存率とを比較すれば、明らかに診断年次の新しい前者の数字が優れている。がん罹患者の相対生存率は、年々着実に1%以上の改善傾向を呈していることが、がんの統計データから読み取れる。この理由は、がん検診の普及と新たながん治療法の進歩によるものと考えられている。
(3)このため、表3(図表III‐1)に掲げた5年/10年相対生存率の算出に用いられた分母の国民生命表は、概ね2000年から2005年の人口センサスに基づく第19回・第20回生命表が対応しているとみられるが、現実の時間は既にそこから10年以上を経過し、最新の5年/10年相対生存率も相当の改善を呈していると予測されることから、分母の国民生命表には第21回生命表(男女)を採用する。
(4)ただ、国民生命表は、生命保険契約の予定死亡率として採用するには、安全割増しが施されていない点に難がみられるため、第21回生命表は、2008/2009/2011年という3観察年度で作成された最新の生保標準生命表2018(死亡保険用)との親和性に優れていることから、最終的には、「生保標準生命表2018(死亡保険用、男女、満年齢方式)」と「第21回生命表(男女)の死亡率」との大きい方を基準生命表として採用することとした。
2.予定死亡指数の設定
(1)各部位のがん罹患者に適用する保険料の計算基礎となる予定死亡指数は、「中年齢域・高年齢域」×「男性・女性」×「がんの死亡リスクに応じた3グループ」の区分けにより、全体として12群に区分された死亡指数に集約する。純保険料は、上記の基準生命表による男女別死亡率に当該予定死亡指数を乗じて求められる平均死亡率に基づき算出する。
(2)中年齢域・高年齢域
<1>中年齢域は、がんの治療開始年齢が20歳から69歳までの罹患者に対して適用する死亡指数であり、男女別に、原則として、母数年齢=50歳を基準に計算する。けだし、大半のがんの発症は50代半ばから、とみに増加するからである。例外として、女性の子宮頸がん、乳がんについては40歳を母数年齢とした。いずれの場合も発症のピークが30代後半、40代半ばに存するからである。
<2>高年齢域は、がんの治療開始年齢が70歳以降の罹患者に対して適用する死亡指数であり、男女別に、母数年齢=70歳を基準に計算する。この理由は、女性特有の一部のがんを除いて、一般的に年齢の上昇とともにがんの罹患率も高まる傾向が顕著に観られるからである。
高年齢域で使用する5年/10年相対生存率は、表3(図表III‐1)に掲げた数値を「KapWeb(カップウエブ)」から得られるデータにより、5年相対生存率の「高年齢低下率」により補正したものとした。「高年齢低下率」の把握方法は、下表に示すとおりである。
<3>高年齢域における臨床進行度・限局の部位別・5年/10年相対生存率
がんの治療開始年齢が満70歳以上の高年齢域における臨床進行度・限局の部位別・5年/10年相対生存率は、表3(図表III‐1)臨床進行度・限局の部位別・5年/10年相対生存率に、表6(図表IV−1)に掲げた丸3の「高年齢低下率」を乗じたものとする。
その実際の数値は、表7(図表IV−2)に記載したとおりである。
(3)数理モデルfのa値・k値の設定
表3(図表III−1)及び表7(図表IV‐2)に基づくがんの部位別の数理モデルfの未知数a値・k値は、図10に記載したとおりである。
(4)がんの部位ごとの死亡指数
表3(図表III−1)に掲げたがんの部位ごと(代表例として肝臓がん)の死亡指数の計算結果は、中年齢域は、図11(男子)、図12(女子)である。高年齢域の計算結果は、図13(男子)および図14(女子)に記載した。
(5)「がんの死亡リスクに応じた3グループ」の区分け
予定死亡指数は、以下のとおり、男女別に、近しい相対生存率を有する3つのグループに区分けし、表1(図表I−1)に示した新規罹患者数の重みを付して算定した。算定された各グループの加重平均・予定死亡指数Cは、そのグループに属する全ての部位の純保険料の算出に当たって、共通して使用する。
代表例として男・中年齢域の予定死亡指数Cの算定結果を、図15に記載した。
<1>死亡指数の加重平均値
一例として、中年齢域における男性の加重平均死亡指数を、図15に記載した。
<2>予定死亡指数Ct
男性グループM1〜M6および女性グループF1〜F6に属する各がんの部位に適用する予定死亡指数Cは、図16に集約した。
各グループに属するがんの部位に対し、治療開始年齢を経過1年目として、そのグループの共通死亡指数を当てはめる。保険料計算は、各被保険者単位に年齢群団毎に算定するものとし、具体的には、契約年齢に対応する死亡指数から満107歳までの死亡指数を対応する基準死亡率に乗じて得られる累積死亡積数から平均死亡率を求めて年齢群団毎の純保険料を算出する。
3.年齢群団別基準保険料等の設定 ・・・男女×被保険者単位
(1)年齢群団
保険料は、6つの年齢群団(20〜49歳、50〜69歳、70代、80代、90代,100〜107歳)に分けて、群団別の平均保険料率により算定する。
(2)治療開始満年齢Zが中年齢域に位置する被保険者
最初に、保険料の計算基礎であるがんの各部位に対応する中年齢域・死亡指数を、Z歳から108歳まで保持。
ア.契約年齢Zが49歳以下の場合
<1>Zから49歳までの平均料率に基づく基準保険料(対百万円。月払)を計算。
<2>以後、50〜69歳、70代、80代、90代、100〜107歳の平均料率に基づく基準保険料を計算。
イ.契約年齢Zが50歳以上69歳以下の場合
<1>Zから69歳までの平均料率に基づく基準保険料を計算。
<2>以後、70代(70〜79歳)、80代、90代、100〜107歳の平均料率に基づく基準保険料を計算。
ウ.契約年齢Zが70歳以上79歳以下の場合
<1>Zから79歳までの平均料率に基づく基準保険料を計算。
<2>以後、80代(80〜89歳)、90代、100〜107歳の平均料率に基づく基準保険料を計算。
エ.契約年齢Zが80歳以上89歳以下の場合
<1>Zから89歳までの平均料率に基づく基準保険料を計算。
<2>次いで、90代、100〜107歳の平均料率に基づく基準保険料を計算。
(注)新規加入年齢は、89歳が上限である。
(3)治療開始満年齢Zが高年齢域(70歳以上)に位置する被保険者
保険料の計算基礎であるがんの各部位に対応する高年齢域・死亡指数を、Z歳から108歳まで保持。
オ.契約年齢Zが70歳以上79歳以下の場合
<1>Zから79歳までの平均料率に基づく基準保険料を計算。
<2>以後、80代(80〜89歳)、90代、100〜107歳の平均料率に基づく基準保険料を計算。
カ.契約年齢Zが80歳以上89歳以下の場合
<1>Zから89歳までの平均料率に基づく基準保険料を計算。
<2>次いで、90代、100〜107歳の平均料率に基づく基準保険料を計算。
4.基準保険料(S建)・適用保険金額(P建)の設定 ・・・男女×被保険者単位
上記3−(2)、(3)の結果に基づき、S建・P建の区分に従って、契約年齢Z歳から107歳までの年齢群団別・月払基準保険料(S建の場合、10円未満を四捨五入して10円単位)または保険金額(P建の場合、百円単位を切り捨てて、千円単位)を計算し、保持する。
その結果、上記3.4.による基準保険料および保険料建契約の保険金額として、図17(男・中年齢域)が得られた。
以上で、本実施形態の実施例の説明を終える。
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
例えば、生存率推定システム100がスタンドアローンの形態で処理を行うよう説明したが、生存率推定システム100がクライアント端末(外部装置200など)からの要求に応じて処理を行い、その処理結果を当該クライアント端末に返却するよう構成してもよいものである。
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、生存率推定システム100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、生存率推定システム100の各装置が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、後述する、コンピュータに本発明に係る方法を実行させるためのプログラム化された命令を含む、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて生存率推定システム100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部106などには、OS(Operating System)と協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、生存率推定システム100に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、および、Blu−ray(登録商標)Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。プログラムが、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラム製品として本発明を構成してもよい。
記憶部106に格納される各種のデータベース等(数理モデルファイル106a、統計データファイル106b等)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、生存率推定システム100や外部装置200は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、生存率推定システム100や外部装置200は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
以上詳述したように、本発明によれば、がん罹患者の死亡リスクに応じた保険料を算出するために適切な生存率を推定することができる、生存率推定システム、生存率推定方法、および、生存率推定プログラムを提供することができる。
100 生存率推定システム
102 制御部
102a 格納部
102b 受付部
102c 算出部
102d 保険料計算部
104 通信制御インターフェース部
106 記憶部
106a 数理モデルファイル
106b 統計データファイル
108 入出力制御インターフェース部
112 入力部
114 出力部
200 外部装置
300 ネットワーク

Claims (7)

  1. 生命保険の保険料を計算するための生存率を推定する生存率推定システムであって、
    がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を格納する格納手段と、
    指数関数f=J・a+k
    (ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、がん罹患者の相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、k−1であり、漸近線kは、0<k<1である。)
    経過年数L年および経過年数2L年のがん罹患者の相対生存率の実測値を受け付ける受付手段と、
    上記各経過年数のがん罹患者の相対生存率の実測値を上記指数関数に代入した二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める算出手段と、
    上記算出手段により求められたa値およびk値を代入した上記指数関数に基づいて、計算価格モデルを用いて保険料を計算する保険料計算手段と、
    を含むことを特徴とする、生存率推定システム。
  2. 請求項1に記載の生存率推定システムにおいて、
    経過年数L年のがん罹患者の相対生存率の実測値がmであり、経過年数2L年のがん罹患者の相対生存率の実測値がnであった場合、
    上記算出手段は、
    a={(m−n)/(1−m)}1/L
    k=(n−m)/(1+n−2m)
    としてa値およびk値を求めることを特徴とする、生存率推定システム。
  3. 請求項1または2に記載の生存率推定システムにおいて、
    経過年数5年のがん罹患者の相対生存率の実測値がmであり、経過年数10年のがん罹患者の相対生存率の実測値がnであった場合、
    上記算出手段は、
    a={(m−n)/(1−m)}0.2
    k=(n−m)/(1+n−2m)
    としてa値およびk値を求めることを特徴とする、生存率推定システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の生存率推定システムにおいて、
    上記保険料計算手段は、
    上記算出手段により求められたa値およびk値を代入した上記指数関数に基づいて予定死亡指数を算出し、各被保険者単位に年齢群団毎に保険料を計算することを特徴とする、生存率推定システム。
  5. 請求項に記載の生存率推定システムにおいて、
    上記保険料計算手段は、
    加入時年齢に対応する死亡指数から満107歳までの死亡指数に対応する基準死亡率に乗じて得られる累積死亡積数から平均死亡率を求めて年齢群団毎の純保険料を算出することを特徴とする、生存率推定システム。
  6. 生命保険の保険料を計算するための生存率をコンピュータに推定させる生存率推定方法であって、
    コンピュータにおいて実行される、
    がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を格納する格納ステップと、
    指数関数f=J・a+k
    (ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、がん罹患者の相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、k−1であり、漸近線kは、0<k<1である。)
    経過年数L年および経過年数2L年のがん罹患者の相対生存率の実測値を受け付ける受付ステップと、
    上記各経過年数のがん罹患者の相対生存率の実測値を上記指数関数に代入した二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める算出ステップと、
    上記算出ステップにて求められたa値およびk値を代入した上記指数関数に基づいて、計算価格モデルを用いて保険料を計算する保険料計算ステップと、
    を含むことを特徴とする、生存率推定方法。
  7. 生命保険の保険料を計算するための生存率を推定する生存率推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    がん罹患者の生存率を推定するための数理モデルとして以下の指数関数を格納する格納ステップと、
    指数関数f=J・a+k
    (ここで、tは、がん治療開始時からの経過年数であり、fは、がん罹患者の相対生存率であり、底aは、0<a<1であり、Jは、k−1であり、漸近線kは、0<k<1である。)
    経過年数L年および経過年数2L年のがん罹患者の相対生存率の実測値を受け付ける受付ステップと、
    上記各経過年数のがん罹患者の相対生存率の実測値を上記指数関数に代入した二元2L次方程式を解くことにより、a値およびk値を求める算出ステップと、
    上記算出ステップにて求められたa値およびk値を代入した上記指数関数に基づいて、計算価格モデルを用いて保険料を計算する保険料計算ステップと、
    を含む生存率推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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