(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機の構成)
まず、図1〜図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は本発明の実施形態における遊技機1の正面図であり、図2は、本発明の実施形態における遊技機1の前面側の一部分の斜視図であり、図3は本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、外枠2と、外枠2に対して回動可能に支持される遊技盤取付枠3と、遊技盤取付枠3に対して回動可能に支持されるガラス枠4と、遊技価値としての遊技球(遊技媒体)が流下する遊技領域5aが形成された遊技盤5が設けられている。
外枠2は、中央部分が前後方向に開口する矩形状のベースフレーム2aの下部前面に飾り板2bが取り付けられており、遊技店の島設備に対して固着部材(例えば、釘や止め具など)を介して固定される。
遊技盤取付枠3は、水平方向の一端側において第1ヒンジ機構部6を介して外枠2に対して脱着可能に連結されており、第1ヒンジ機構部6を支点として回動可能に支持されている。そのため、遊技盤取付枠3を外枠2に対して扉のように回動すると、遊技盤取付枠3の裏面側が前方に露出するので、遊技盤取付枠3の裏面側に設けられた各種装置のメンテナンスなどを行うことが可能となる。
ガラス枠4は、水平方向の一端側において第2ヒンジ機構部7を介して遊技盤取付枠3に脱着自在に連結されており、第2ヒンジ機構部7を支点として回動可能に支持されている。そのため、ガラス枠4を遊技盤取付枠3に対して扉のように回動すると、遊技盤5の遊技領域5aおよび遊技盤取付枠3の前面部分を開閉することができる。
ガラス枠4の上部寄りの略中央部分には、前後方向に開口する開口部8(窓部)が形成され、該開口部8を後方から塞ぐように透明部材8a(ガラス板やアクリル板など)が取り付けられており、この開口部8および透明部材8aを介して遊技領域5aを視認可能としている。
ガラス枠4の開口部8の周囲には、スピーカからなる音声出力装置9と、複数の装飾LEDを有する枠用照明装置10と、後述する払出装置95から付与条件の成立に基づいて払い出された遊技球などの複数の遊技球を貯留するための上皿11と、上皿11に入りきらずに後述する溢れ球流路に流入した遊技球を受け入れて貯留するための下皿12と、遊技球を発射させるための操作が可能な発射操作装置13とが設けられている。
音声出力装置9は、ガラス枠4の上部の2箇所に間隔を空けて設けられ、BGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力することでサウンド(音楽、音声)による演出を行うようになっている。また、枠用照明装置10は、開口部8の周囲に複数設けられ、各ランプ(LED)の光の照射方向や発光色を変更することで照明による演出を行う。また、枠用照明装置10は、ガラス枠4の開放や払出装置95から遊技球を払い出すことができない払出異常が発生した場合に点灯/点滅するように制御される報知LED10aを備えている。
上皿11は、遊技球の貯留部11aの底面が発射操作装置13の方向側(右方向)に向けて下り傾斜しており、下り傾斜の端部には球送りソレノイド11bが設けられている。上皿11の貯留部11aに貯留された遊技球が流下して球送りソレノイド11bに到達すると、球送りソレノイド11bの動作によって遊技球が1個ずつ遊技盤取付枠3側に向けて送り出される。
また、上皿11の中央手前側の部分には、後述する種々の演出に係る決定操作や選択操作を行うための入力装置として機能する演出ボタン装置16と選択ボタン装置18(図1又は図2参照)が左右に並べて設けられている。
演出ボタン装置16は、決定操作など(操作入力)を行うことが可能な演出ボタン17と、演出ボタン17の操作を検出するための演出ボタン検出スイッチ17aと、演出ボタン17を通常状態と通常状態よりも上方に位置する突出状態とに変化させるためのボタン駆動モータ17b、演出ボタン17を通常状態と所定態様で振動する振動状態とに変化させるためのボタン振動モータ17c(作動部)、及び、演出ボタン17を消灯状態と所定態様で発光する点灯状態とに変化させるためのボタン発光LED17d(発光部)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
選択ボタン装置18は、選択操作などの操作を行うことが可能な十字キー19(上ボタン191A、左ボタン192A、下ボタン193A、右ボタン194A)と、十字キー19の操作を検出するための十字キー検出スイッチ19a(図4参照)が設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力可能となっている。
また、上皿11の右寄りの部分には、遊技球の貸出操作や残金を記憶したカードなどの記憶媒体の返却操作を行うことが可能な貸出操作部20が設けられている。貸出操作部20の貸出ボタン20aが操作されると遊技機1に併設される球貸機(図示省略)が受け付けている記憶媒体に記憶された残金を減算して遊技球の貸し出しが行われ、貸出操作部20の返却ボタン20bが操作されると球貸機(図示省略)から記憶媒体が返却されるようになっている。
上皿11と下皿12との間には、上皿11に入りきらない遊技球を受け入れて下皿12に案内するための溢れ球流路(図示省略)が形成されている。また、溢れ球流路の途中には下皿12に遊技球が満杯となったことを検出する満杯検出スイッチ32a(図4参照)が設けられ、満杯検出スイッチ32aによって下皿12の満杯が検出されている間は後述する払出装置95による遊技球の払い出しが停止される。
発射操作装置13は、ガラス枠4に固定された基体14と、基体14に回動可能に設けられた発射ハンドル15と、発射ハンドル15に遊技者の手が触れていることを検出するタッチセンサ15a(図4参照)と、発射ハンドル15の回動角度によって抵抗値が変化する可変抵抗器からなる発射ボリューム15b(図4参照)が設けられている。タッチセンサ15aによって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11bが作動して遊技球が1個ずつ送り出される。
遊技盤取付枠3には、遊技盤5を取り付けるための遊技盤取付部と、遊技球を遊技領域5aに向けて発射するための発射装置26(図4参照)と、遊技盤取付枠3及びガラス枠4を閉鎖状態にロックするためのロック機構27と、ガラス枠4の開放(開閉)を検出するための開放検出スイッチ31a(図4参照)が設けられている。
遊技盤取付部25は、遊技盤取付枠3の上部寄りの略中央に前方が開口する凹室状に形成され、遊技盤5を前方から収納可能となっている。遊技盤取付部25の凹室の奥部には、前後方向に開放する開口が設けられており、この開口を介して遊技盤5の裏面側に設けられる各種装置などが遊技機1の後方に臨む。
発射装置26は、遊技球を発射するための打出部材と、打出部材を駆動するための発射用ソレノイド28b(図4参照)と、打出部材から遊技盤の左下端部に向けて上り傾斜する発射レールと、発射レールの傾斜下端部となる発射位置に遊技球を停留させるストッパーが設けられている。そして、球送りソレノイド11b(図4参照)によって送り出された遊技球が発射位置に受け入れられると、この遊技球を打出部材の動作によって遊技領域5aに向けて打ち出す。
ロック機構27は、遊技盤取付部25の右側方に設けられ、鍵穴が形成されるシリンダーの前端部がガラス枠4の前面側に露出するようになっている。そして、シリンダーの鍵穴に専用の鍵を挿入して一方向に回動させると遊技盤取付枠3のロックが解除されて遊技盤取付枠3が開閉可能となり、他方向に回動させるとガラス枠4のロックが解除されてガラス枠4が開閉可能となる。
遊技盤5の外縁寄りの位置には、湾曲形状の内側レール35及び外側レール36が設けられており、この内側レール35と外側レール36によって囲まれた部分に遊技球が流下可能な遊技領域5aが形成される。また、内側レール35と外側レール36との間には、発射装置26により発射された遊技球を遊技領域5aの上流部に案内する発射球案内路38が形成されている。また、遊技領域5aの最下流部には、流下してきた遊技球を遊技領域外(遊技盤取付枠3の回収部)に導くためのアウト口39が形成されている。
遊技領域5aの略中央には、所謂センターケースと呼ばれる内部への遊技球の進入を規制する枠状の飾り枠40が設けられ、この飾り枠40によって遊技領域5aが第1の発射勢で発射された遊技球が流下する左側遊技領域と、第1の発射勢よりも強い第2の発射勢で発射された遊技球が流下する右側遊技領域とに分けられ、左側遊技領域と右側遊技領域とは飾り枠40の下方で連通するようになっている。
飾り枠40の左側部には、左側遊技領域を流下する遊技球を飾り枠40の内部に導入するワープ装置41が設けられ、飾り枠40の下部には、ワープ装置41により飾り枠40の内部に導入された遊技球を転動させて飾り枠40の下方に流下させるステージ部42が設けられている。
飾り枠40の左寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な3つの一般入賞口43が間隔を空けた状態で設けられており、飾り枠40の右寄りの下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な1つの一般入賞口43が設けられている。この一般入賞口43に入賞(入球)した遊技球が一般入賞口検出スイッチ43a(図4参照)によって検出される(付与条件が成立する)と、所定個数(例えば5個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球(遊技価値の付与)として上皿11に払い出される。
ステージ部42の下方には、遊技球が常時入賞(入球)可能な第1始動口45(第1特別図柄の始動入賞領域)が設けられており、この第1始動口45に入賞(入球)した遊技球が第1始動口検出スイッチ45a(図4参照)で検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば3個)が払出装置95(図3参照)から賞球(遊技価値の付与)として上皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(ここでは大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定(大当たり判定)を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
飾り枠40の下方であって第1始動口45の右斜め下方には、所定条件の成立(後述する当たり判定で当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から遊技球の入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な可変始動部46が設けられている。
可変始動部46は、上面が左右方向(図1中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路となると共に、前後方向に移動可能な可動部材48と、可動部材48の直下で上方に向けて開口する第2始動口47(第2特別図柄の始動入賞領域)と、第2始動口47に入賞(入球)した遊技球を検出する第2始動口検出スイッチ47a(図4参照)と、可動部材48を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2始動口47を閉状態に変換すると共に、可動部材48を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2始動口47を開状態に変換するための第2始動口開閉ソレノイド48b(図4参照)が設けられている。
そして、後述する補助遊技中に開状態となった第2始動口47に遊技球が入賞し、この遊技球が第2始動口検出スイッチ47a(図4参照)で検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば2個)が払出装置95(図3参照)から賞球(遊技価値の付与)として上皿11に払い出されるようになっている。また、特別遊技(ここでは大当たり遊技)を実行するか否かの特別遊技判定を行うための権利が付与(後述する特図判定情報が記憶)される。
飾り枠40の右側となる右側遊技領域には、遊技球が常時通過可能な普図ゲート44(普図始動領域)が設けられている。この普図ゲート44を通過した遊技球がゲート検出スイッチ44aによって検出されると、賞球は付与されないが、補助遊技を実行するか否かの補助遊技判定(当たり判定)を行うための権利が付与(後述する普図判定情報が記憶)される。
普図ゲート44の下流には、所定条件の成立(特別遊技判定で大当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第1可変入賞部49が設けられている。
第1可変入賞部49は、上面が左右方向(図中左側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路になると共に、前後方向に移動可能な第1大入賞口開閉部材51と、第1大入賞口開閉部材51の直下で上方に向けて開口する第1大入賞口50(入賞領域)と、第1大入賞口に入賞(入球)した遊技球を検出する第1大入賞口検出スイッチ50aと、第1大入賞口開閉部材51を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を閉状態に変換すると共に、第1大入賞口開閉部材51を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第1大入賞口50を開状態に変換するための第1大入賞口開閉ソレノイド51b(図4参照)が設けられている。
そして、大当たり遊技中において第1大入賞口開閉部材51が入賞規制位置から入賞可能位置に移動すると、第1大入賞口50が開状態に変換され、第1大入賞口開閉部材51の上面を流下していた遊技球や第1大入賞口50に到達した遊技球が第1大入賞口50に入賞する。そして、第1大入賞口50に入賞した遊技球が第1大入賞口検出スイッチ50aで検出される(付与条件が成立する)と、所定個数の遊技球(例えば15個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球(遊技価値の付与)として上皿11に払い出される。
第1可変入賞部49の下流には、所定条件の成立(特別遊技判定で大当たりに当選したこと)に基づき遊技球の入賞(入球)が不可能もしくは困難な閉状態から入賞が可能もしくは容易な開状態に変換可能な第2可変入賞部52が設けられている。
第2可変入賞部52は、上面が左右方向(図中右側)に向けて下り傾斜することで遊技球の流路になると共に、前後方向に移動可能な第2大入賞口開閉部材54と、第2大入賞口開閉部材54の直下で上方に向けて開口する第2大入賞口53(入賞領域)と、第2大入賞口に入賞(入球)した遊技球を検出する第2大入賞口検出スイッチ53aと、第2大入賞口開閉部材54を前方(入賞規制位置)に向けて移動させることで第2大入賞口53を閉状態に変換すると共に、第2大入賞口開閉部材54を後方(入賞許容位置)に向けて移動させることで第2大入賞口53を開状態に変換するための第2大入賞口開閉ソレノイド54b(図4参照)が設けられている。
そして、大当たり遊技中において第2大入賞口開閉部材54が入賞規制位置から入賞許容位置に移動すると、第2大入賞口53が開状態に変換され、第2大入賞口開閉部材54の上面を流下していた遊技球や第2大入賞口53に到達した遊技球が第2大入賞口53に入賞する。そして、第2大入賞口53に入賞した遊技球が第2大入賞口検出スイッチ53aで検出されると、所定個数の遊技球(例えば15個)の遊技球が払出装置95(図3参照)から賞球として上皿11に払い出される。
そして、左側遊技領域に発射された遊技球は、飾り枠40の外縁に沿ってそのまま流下するか、ワープ装置41に流入してからステージ部42を介して流下し、飾り枠40の下方に設けられる3つの一般入賞口43、第1始動口45の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、右側遊技領域に設けられる一般入賞口43、普図ゲート44、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)及び第2可変入賞部52(第2大入賞口53)に入賞(通過)することはない。
また、右側遊技領域に発射された遊技球は、一般入賞口43、普図ゲート44、可変始動部46(第2始動口47)、第1可変入賞部49(第1大入賞口50)、第2可変入賞部52(第2大入賞口53)の何れかに入賞するか、アウト口39に流入することになる。そのため、左側遊技領域に設けられる一般入賞口43、第1始動口45に入賞することはない。
遊技盤5の裏側には、一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50及び第2大入賞口53に入賞した遊技球、及び、アウト口39に流入した遊技球からなるアウト球を受け入れて集合させながら流下させるアウト球流路が設けられ、アウト球流路の最下流部にはアウト球検出スイッチ57a(図4参照)が設けられている。このアウト球流路を流下してきてアウト球検出スイッチ57aで検出された遊技球は遊技機1の裏面側の排出口から遊技機1の外部(島設備)に排出されることになる。
遊技領域5aの外側には、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61及び普通図柄表示器62からなる図柄表示装置と、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64及び普通図柄保留表示器65からなる保留表示装置と、後述する大当たり遊技(特別遊技)が実行される場合のラウンド数を表示するラウンド数表示器66と、後述する大当たり遊技(特別遊技)中や高確率遊技状態中に右側遊技領域に向けて遊技球を発射することを促す右打ち表示器67が設けられている。
第1特別図柄表示器60は、第1始動口45への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定の結果を表示(第1特別図柄の大当たり判定の結果を報知)するための可変表示器であり、第2特別図柄表示器61は、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)に基づき行われる特別遊技判定の結果を表示(第2特別図柄の大当たり判定の結果を報知)するための可変表示器であり、普通図柄表示器62は、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき行われる補助遊技判定の結果を表示(普通図柄の当たり判定の結果を報知)するための可変表示器である。
特別遊技判定とは、第1始動口45又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)したときに特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した特図判定情報に基づいて大当たり遊技を実行するか否か等を判定することに該当する。
そして、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき特別遊技判定が行われると、第1特別図柄表示器60で第1特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を報知する第1特別図柄の停止表示が行われる。また、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき特別遊技判定が行われると、第2特別図柄表示器61で第2特別図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を報知する第2特別図柄の停止表示が行われる。
第1特別図柄表示器60及び第2特別図柄表示器61は、それぞれ複数のLEDによって構成され、各特別図柄の変動表示において対応する表示器のLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、特別図柄を停止表示する場合には、特別遊技判定の結果を報知する態様(大当たり態様、小当たり態様、ハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「大当たり」というのは、特別遊技判定において大当たり遊技(特別遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「大当たり遊技」というのは、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)が所定態様で閉状態から開状態に変換されるラウンド遊技を、インターバルを挟んで所定回数(例えば、2回、16回など)に亘って行う遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
なお、各ラウンド遊技における大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても大入賞口に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると1回のラウンド遊技が終了する。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の大当たり遊技(特別遊技)の何れかを実行可能となっている。
また、「小当たり」というのは、特別遊技判定において小当たり遊技(特別遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「小当たり遊技」というのは、大入賞口(第2大入賞口53)が大当たり遊技よりも不利な態様で閉状態から開状態に変換される遊技を行う遊技者が賞球を獲得し易い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
なお、小当たり遊技における大入賞口の最大開放時間は予め定められているが、最大開放時間に達する前であっても大入賞口に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると小当たり遊技が終了する。なお、大当たり遊技とは違って小当たり遊技の実行に基づいて(起因して)遊技状態が変化することはないようになっている。
補助遊技判定とは、普図ゲート44への遊技球の通過(入球)に基づき普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値等)を取得し、取得した普図判定情報に基づいて補助遊技を実行するか否かを判定することに該当する。なお、補助遊技判定が行われると、普通図柄表示器62で普通図柄の変動表示が行われ、所定時間経過後に判定結果を報知する普通図柄の停止表示が行われる。
普通図柄表示器62は、複数のLEDによって構成され、普通図柄の変動表示においてLEDが所定の間隔もしくは順序で点滅する。そして、普通図柄を停止表示する場合には、補助遊技判定の結果を報知する態様(当たり態様又はハズレ態様)でLEDが点灯する。
なお、本実施形態において「当たり」というのは、補助遊技判定において補助遊技(当たり遊技)を実行することが決定された状態のことをいう。「補助遊技」というのは、第2始動口47が所定態様で開放される遊技状態のことをいう。
なお、補助遊技(当たり遊技)における第2始動口47の最大開放回数や最大開放時間は予め定められているが、最大開放回数や最大開放時間に達する前であっても第2始動口47に所定個数の遊技球(例えば10個)が入賞(入球)すると補助遊技(当たり遊技)が終了する。つまり、「補助遊技」は、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立し易い遊技状態となっている。なお、本実施形態では、遊技者に有利な度合いが異なる複数種類の補助遊技(当たり遊技)が設けられている。
第1特別図柄保留表示器63は、複数のLEDによって構成され、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第1特図保留)の個数である第1特図保留数を表示するためのものであり、第1特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第1特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよい。
第2特別図柄保留表示器64は、複数のLEDによって構成され、第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に記憶される特図判定情報(第2特図保留)の個数である第2特図保留数を表示するためのものであり、第2特図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、第2特図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、第2特図保留を記憶しないようにしてもよい。
普通図柄保留表示器65は、複数のLEDによって構成され、普図ゲート44に遊技球が入賞(通過)した場合に記憶される普図判定情報(普図保留)の個数である普図保留数を表示するためのものであり、普図保留の個数を示す態様で点灯又は点滅する。なお、普図保留は最大で4個まで記憶されるようになっているが、4個よりも少なくてもよいし多くてもよいし、普図保留を記憶しないようにしてもよい。
なお、第1特別図柄表示器60及び/又は第2特別図柄表示器61は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、特別図柄の大当たり抽選に当選した場合には、「3」や「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するようにし、変動表示中にあっては消灯と「−」とを繰り返すようにするとよい。
飾り枠40の内側に画成される演出空間40aの奥部には、液晶表示ディスプレイからなる第1画像表示装置70(メイン液晶)が設けられ、演出空間40aの下部であって第1画像表示装置70の前方には、第1画像表示装置70よりもサイズ及び表示領域が小さく形成された液晶表示ディスプレイからなる第2画像表示装置71(サブ液晶)が設けられ、演出空間40aの上部には、動作演出を実行するための可動演出装置73が設けられ、演出空間40aの右部には、特別図柄の変動表示の実行状態を報知するための変動報知LED59が設けられている。
第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71では、遊技の進行に応じて様々な演出表示を行う。演出表示としては、特別図柄の変動表示の非実行中に行われる客待ちデモ演出や、特別図柄の変動表示の実行中に行われる演出図柄70aの変動表示を伴う変動演出や、大当たり遊技の実行中に行われる大当たり演出等がある。
また、第2画像表示装置71は、第1画像表示装置70で変動演出の実行中にソレノイドやモータ等によって構成される液晶可動装置(図示省略)によって移動することで移動演出を行うことが可能となっている。
具体的には、第1画像表示装置70の端部寄りに位置する待機位置(下方位置)と、第1画像表示装置70の中央寄りに位置する演出位置(上方位置)との間で上下方向に移動(上昇、下降)することで移動演出を行うようになっている。なお、第2画像表示装置71(サブ液晶)の移動方向を左右方向や前後方向としてもよいし、演出ボタン17の操作によって移動演出を行うように構成してもよい。
第1画像表示装置70(メイン液晶)の表示部(有効表示領域)には、3つの演出図柄70a(左図柄、中図柄、右図柄)を表示するための変動表示領域や、変動演出の実行に係る演出モードを示すモード表示領域などが形成されている。
なお、演出図柄70aは、例えば、「1」から「9」までの数字を示す図柄により構成され、第1特別図柄表示器60や第2特別図柄表示器61で実行される特別図柄の変動表示の開始に対応して変動表示を開始し、特別図柄の変動表示の停止に対応して停止表示を行うようになっている。なお、演出図柄70aとして、「A」から「F」といったアルファベットを示す図柄を用いてもよい。
演出図柄70aの停止表示では、演出図柄70aが特別遊技判定(大当たり判定)の結果を報知する態様(ハズレ態様、大当たり態様、小当たり態様)で所定時間停止するようになっている。大当たり態様は、「777」などのように同一の演出図柄70aの組み合わせであり、小当たり態様は、「357」などのように規則性を持った演出図柄70aの組み合せであり、ハズレ態様はそれ以外の態様である。
なお、演出図柄70aの変動表示の態様は、上下方向のスクロールとなっているが、左右方向にスクロールするものであってもよいし、その場での切り替わりや回転(自転)などであってもよい。
また、演出図柄70aの変動表示(変動演出)中には、特別遊技判定の結果に応じて、背景画像やキャラクタ等の様々な演出画像やムービー等が第1画像表示装置70や第2画像表示装置71に表示されることで、大当たり遊技(特別遊技)が実行されることに対する遊技者の期待感を高めるようになっている。
第1画像表示装置70には、第1特図保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコン(第1保留表示)を表示するための第1保留アイコン表示領域70Cや、第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコン(第2保留表示)を表示するための第2保留アイコン表示領域70Dや、特図保留数が減算されて実行された変動演出の実行中であることを示す当該アイコン(消化保留表示)を表示するための当該アイコン表示領域70E等が形成されている。
第1保留アイコン表示領域70Cは、当該アイコン表示領域70Eに近い側から第1表示部70C1(第1エリア)、第2表示部70C2(第2エリア)、第3表示部70C3(第3エリア)、第4表示部70C4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70C1〜第4表示部70C4には、第1特図保留数(U1)に対応した数の第1保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70C1には、最初に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第2表示部70C2には、2番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第3表示部70C3には、3番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示され、第4表示部70C4には、4番目に第1特別図柄の変動表示が実行される第1保留記憶を示す第1保留アイコンが表示される。
第2保留アイコン表示領域70Dは、左側から第1表示部70D1(第1エリア)、第2表示部70D2(第2エリア)、第3表示部70D3(第3エリア)、第4表示部70D4(第4エリア)といった形で区画されており、第1表示部70D1〜第4表示部70D4には、第2特図保留数(U2)に対応する数の第2保留アイコンが表示される。
具体的には、第1表示部70D1には、最初に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第2表示部70D2には、2番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第3表示部70D3には、3番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示され、第4表示部70D4には、4番目に第2特別図柄の変動表示が実行される第2保留記憶を示す第2保留アイコンが表示される。
当該アイコン表示領域70Eは、第1保留アイコン表示領域70Cや第2保留アイコン表示領域70Dと明確に区別するための台座画像の直上に形成されており、この台座画像の上に乗る、若しくは、浮くように当該アイコンが表示される。
具体的には、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第1保留アイコン表示領域70Cに表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70C1に表示されていた第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第1特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。
また、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の開始に伴って第2保留アイコン表示領域70Dに表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに向けて1つずつ移動(シフト)し、第1表示部70D1に表示されていた第2保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに移動(シフト)することで当該アイコンとなり、第2特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の終了時に当該アイコンが消滅(消去)する。なお、特別図柄(演出図柄70a)の変動表示の途中で当該アイコンを消滅させてもよい。
なお、本発明の実施形態では、第1画像表示装置70で演出図柄70aの変動表示を行うようにしたが、第2画像表示装置71で演出図柄の変動表示を行ってもよいし、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71の両方で演出図柄70aの変動表示を行ってもよい。
可動演出装置73は、動作可能な第1可動部材73a及び第2可動部材73bを有し、第1画像表示装置70で実行される演出図柄70aの変動表示の実行中に第1可動部材73aや第2可動部材73bに所定の動作を行わせることで動作演出を実行することが可能となっている。また、第1可動部材73aや第2可動部材73bには、複数の装飾LEDを有する盤用照明装置74が設けられ、動作演出の実行中に所定の態様で発光することが可能となっている。
具体的には、第1可動部材73aは、第1画像表示装置70の端部寄り(上方)に位置する待機位置(第1位置)と、第1画像表示装置70の中央寄り(下方)に位置する演出位置(第2位置)との間で移動(上昇、下降)するようになっている。第2可動部材73bは、第1可動部材73aの前方の一部を覆う待機位置(第1位置)と、第1可動部材73aの前方から退く演出位置との間で移動するようになっている。
変動報知LED59は、フルカラーLEDにより構成され、第1特別図柄に対応する第1変動報知LED59aと、第2特別図柄に対応する第2変動報知LED59bとが設けられている。第1変動報知LED59aは、第1特別図柄の変動表示の開始に対応して色の変化(第1特殊図柄の変動表示)を開始し、第1特別図柄の変動表示の停止に対応して色の変化(第1特殊図柄の変動表示)を停止することで、第1特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。第2変動報知LED59bは、第2特別図柄の変動表示の開始に対応して色の変化(第2特殊図柄の変動表示)を開始し、第2特別図柄の変動表示の停止に対応して色の変化(第2特殊図柄の変動表示)を停止することで、第2特別図柄が変動表示しているか否かを報知するようになっている。
なお、停止表示した演出図柄70aと第1特殊図柄との組み合せによって第1特別図柄の変動表示(特別遊技判定)の結果を報知すると共に、停止表示した演出図柄70aと第2特殊図柄との組み合わせによって第2特別図柄の変動表示(特別遊技範囲)の結果を報知するようにしてもよい。また、停止表示した第1特殊図柄のみによって第1特別図柄の変動表示(特別遊技判定)の結果を報知すると共に、停止表示した第2特殊図柄のみによって第2特別図柄の変動表示(特別遊技判定)の結果を報知するようにしてもよい。
また、第1変動報知LED59aや第2変動報知LED59bによって第1特殊図柄や第2特殊図柄の変動表示を行うのではなく、第1特殊図柄や第2特殊図柄を第1画像表示装置70又は第2画像表示装置71で変動表示するようにしてもよい。
遊技盤取付枠3及び遊技盤5の裏側には、予め定めた払出条件(賞球、球貸)の成立に基づいて遊技球を払い出すための払出装置95、島設備などから供給される遊技球を貯留して払出装置95に供給する遊技球貯留部96、主制御基板110を内蔵した主制御装置110Aと、払出制御基板120を内蔵した払出制御装置120Aと、演出制御基板130を内蔵した演出制御装置130Aと、電源基板160を内蔵した電源装置160A、遊技機の外部(ホールコンピュータ等の情報収集装置)に遊技情報を出力するための遊技情報出力端子板90等が設けられている。
また、主制御装置の上部及び演出制御装置の全体を後方から覆うように左右一側に設定された回転軸を中心として左右他側が左右方向に開閉する開閉扉式のカバー部材23が設けられており、演出制御装置130Aには、カバー部材23に覆われるように音声出力装置9から出力される演出音の音量や画像表示装置や各種照明装置(枠用照明装置10、盤用照明装置74)の光量の調整に関わる調整モードを切り替えるための切替スイッチ22が設けられている。
(遊技機の全体のブロック図)
次に、図4の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図4は、遊技機1の全体のブロック図である。
本実施形態の制御構成としては、遊技の進行(基本動作)を統括的に制御する主制御基板110と、主制御基板110からの払出制御コマンドの受信に基づき遊技球の払出を制御する払出制御基板120と、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき遊技に関する演出を制御する演出制御基板130と、主制御基板110、払出制御基板120及び演出制御基板130に電源を供給する電源基板160を備えている。
なお、主制御基板110と払出制御基板120との通信は、双方向にコマンドを送受信可能に構成されており、主制御基板110と演出制御基板130との通信は、主制御基板110から演出制御基板130への一方向のみにコマンドを送信可能に構成されている。
主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御プログラム等が格納されたメインROM110b、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110c及び入出力ポート等を備えたワンチップマイコンとしての主制御部110mを備えている。
主制御部110mの入出力ポートには、一般入賞口検出スイッチ43a、ゲート検出スイッチ44a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、第2始動口開閉ソレノイド48b、第1大入賞口検出スイッチ50a、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口検出スイッチ53a、第2大入賞口開閉ソレノイド54b、磁気検出センサ55a、電波検出センサ56a、アウト球検出スイッチ57a、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61、普通図柄表示器62、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64、普通図柄保留表示器65、ラウンド数表示器66、右打ち表示器67、遊技情報出力端子板90、RWMクリアスイッチ111a、設定キースイッチ112a、情報表示器113、払出制御基板120及び演出制御基板130が接続されている。
メインCPU110aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてメインROM110bに記憶された遊技制御プログラムを読み出し、メインRAM110cをワークエリアとして活用しながら遊技に関する演算処理を行う。これにより、各種入力装置(検出スイッチや検出センサ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(ソレノイドや表示器等)を制御するための制御処理、各種制御コマンドを送受信するための制御処理、遊技情報出力端子板90を介して遊技機の外部(ホールコンピュータ等)に遊技情報を送信するための制御処理等を行う。
払出制御基板120は、払出装置95を駆動して遊技球の払い出しを制御する払出制御部121と、発射装置26を駆動して遊技球の発射を制御する発射制御部122とを備えている。
払出制御部121は、演算処理を行う払出CPU121a、払出用プログラム等が格納された払出ROM121b、演算処理時のワークエリアとなる払出RAM121c及び入出力ポート等を備えている。
払出制御部121の入出力ポートには、開放検出スイッチ31a、満杯検出スイッチ32a、払出装置95から払い出される遊技球を検出するための払出球検出スイッチ95a、払出装置95から遊技球を払い出すための払出モータ95b及び遊技球貯留部96に遊技球が貯留されていることを検出するための球有り検出スイッチ96aが接続されている。
払出CPU121aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて払出ROM121bに記憶された払出制御プログラムを読み出し、払出RAM121cをワークエリアとして活用しながら遊技球の払い出しに関する演算処理を行う。これにより、主制御基板110からの払出制御コマンドに応じて払出装置95から遊技球を払い出すための制御処理、演算処理の結果に基づくコマンドを主制御基板110に送信するための制御処理等を行う。
発射制御部122は、図示しない制御回路及び入出力ポート等を備えている。
発射制御部122の入出力ポートには、球送りソレノイド11b、タッチセンサ15a、発射ボリューム15b及び発射用ソレノイド28bなどが接続されている。
発射制御部122では、タッチセンサ15aから入力されるタッチ信号によって遊技者の手が発射ハンドル15に触れていることを検出すると、球送りソレノイド11b及び発射用ソレノイド28bへの通電を許容し、発射ボリューム15bからの検出信号によって発射ハンドル15の回動角度が変化したことを検出すると、球送りソレノイド11bを駆動させると共に、発射ハンドル15の回動角度に応じた発射強度となるように発射用ソレノイド28bを駆動させて遊技球を発射(99.9個/分)させるようになっている。
演出制御基板130は、主制御基板110からの演出制御コマンドの受信に基づき演出の進行を統括的に制御する演出制御部130mと、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力の制御処理を行う表示制御部140と、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき各種発光部材(LED等)や各種駆動源(モータ等)の制御処理を行うランプ制御部150を備えている。
演出制御部130mは、演算処理を行うサブCPU130a、演出制御プログラムが格納されたサブROM130b、演算処理時のワークエリアとなるサブRAM130c、及び、入出力ポートを備えている。
演出制御部130mの入出力ポートには、演出ボタン検出スイッチ17a、十字キー検出スイッチ19aが接続されている。
サブCPU130aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてサブROM130bに記憶された演出制御プログラムを読み出し、サブRAM130cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、変動演出の演出態様を決定するための制御処理、決定結果に基づく演出制御コマンドを表示制御部140に送信するための制御処理、各種入力装置(検出スイッチ等)からの検出信号に応じた制御処理、各種出力装置(照明装置やモータ等)を制御するための制御処理等を行う。
表示制御部140は、演出制御部130mからのコマンドを受けて、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71に所定の画像を表示させる制御を行ったり、音声出力装置9に所定の音声やサウンドを出力させる制御を行ったりする。
表示制御部140は、演出制御部130mからの演出制御コマンドの受信に基づき画像表示や音声出力を統括的に制御する統括制御部141と、統括制御部141からの表示制御コマンド(ディスプレイリスト)の受信に基づき第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71を制御する画像制御部145(VDP)と、画像データ等が格納されたCGROM146と、統括制御部141からの音声制御コマンドの受信に基づき音声出力装置9を制御する音声制御部148(音声LSI)及び音声データ等が格納された音声ROM149を備えている。
統括制御部141は、演算処理を行う統括CPU141a、統括制御プログラムが格納された統括ROM141b、演算処理時のワークエリアとなる統括RAM141c、及び、画像制御部145(VDP)及び音声制御部148(音声LSI)が接続される入出力ポートを備えている。
統括CPU141aは、水晶発振器からの動作クロックを受けて統括ROM141bに記憶された統括制御プログラムを読み出し、統括RAM141cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、第1画像表示装置70及び第2画像表示装置71に表示させる演出画像を指示する表示制御コマンド(ディスプレイリスト)を生成して表示制御部140に送信するための制御処理、音声出力装置9から出力させる演出音を指示する音声制御コマンドを生成して音声制御部148(音声LSI)に送信するための制御処理等を行う。
ランプ制御部150は、演算処理を行うランプCPU150a、ランプ制御プログラムが格納されたランプROM150b、演算処理時のワークエリアとなるランプRAM150c、及び、枠用照明装置10やボタン駆動モータ17bやボタン振動モータ17c、ボタン発光LED17d、及び、入出力ポートを備えている。
ランプ制御部150の入出力ポートには、枠用照明装置10、ボタン駆動モータ17b、ボタン振動モータ17c、ボタン発光LED17d、可動演出装置73、盤用照明装置74が接続されている。
ランプCPU150aは、水晶発振器からの動作クロックを受けてランプROM150bに記憶されたランプ制御プログラムを読み出し、ランプRAM150cをワークエリアとして活用しながら演出に関する演算処理を行う。これにより、枠用照明装置10、ボタン駆動モータ17b、ボタン振動モータ17c、ボタン発光LED17d、可動演出装置73及び盤用照明装置74の制御処理を行う。
電源基板160は、遊技機の外部から供給される電源から遊技機の動作に必要なメイン電源(動作電源)を生成し、該メイン電源を遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)に供給する(電源供給手段に相当)。電源基板160には、供給される電源電圧が低下(停電が発生)したか否かを検出すると共に、電源電圧の低下(停電の発生)に基づき電圧降下信号を主制御基板110に出力する電断検出回路162と、電源断(停電)時に主制御基板110に対してバックアップ電源を供給するためのバックアップ電源回路163を備える。
また、電源基板160は、遊技機1(主制御基板110、払出制御基板120、演出制御基板130や各種電子部品)へのメイン電源の供給を行うON状態と停止するOFF状態とに切り替えるための電源スイッチを遊技店の店員によって操作可能なように備えており、電源スイッチをON状態にするとメイン電源の供給が開始されて遊技機1の動作が開始する。なお、電源スイッチがOFF状態であっても主制御基板110へのバックアップ電源の供給は維持される。
電断検出回路162は、遊技機1に供給される電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電圧降下検知信号を主制御基板110に出力し、電圧降下検知信号の出力中に電源電圧が所定値よりも大きくなったときに、電圧降下検知信号の出力を停止する。
バックアップ電源回路163は、遊技機への通電時に蓄電するコンデンサを備えており、電源断(停電)が発生するとコンデンサに蓄えられていたバックアップ用の電源電圧を主制御基板110のメインRAM110cに対して供給する。これにより、電源断(停電)時においてもメインRAM110cの記憶内容が保持されることになり、電源断(停電)からの復旧後に遊技の制御状態を電源断(停電)前の状態に復旧させることができる。
なお、払出制御基板120及び演出制御部130mにはバックアップ電源を供給していないが、電源断(停電)時においても払出RAM121c及びサブRAM130cの記憶内容が保持されるように、払出制御基板120及び演出制御部130mにバックアップ電源を供給してもよい。また、払出制御基板120及び演出制御部130mの何れか一方にのみバックアップ電源を供給してもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、特別遊技判定(大当たり判定)に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口47の可動部材48に関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。そのため、本実施形態では、
(1)低確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「低確非時短遊技状態」と、
(2)低確率遊技状態且つ時短遊技状態である「低確時短遊技状態」と、
(3)高確率遊技状態且つ時短遊技状態である「高確時短遊技状態」と、を設けている。
なお、遊技機1の初期の遊技状態は、「低確非時短遊技状態」に設定されるようになっており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することにする。また、大当たり遊技中の遊技状態も、「低確非時短遊技状態」に設定されることになるが、通常遊技状態とは別の遊技状態となる。
ここで、「低確率遊技状態」というのは、例えば、遊技の有利度合いの段階である(大当たり抽選における大当たり確率の)設定値が「1」の場合において、第1始動口45または第2始動口47に遊技球が入球したことを条件として行われる特別遊技判定(大当たり判定)において、大当たりの当選確率が約1/300と低く設定された遊技状態をいう。
これに対して「高確率遊技状態」というのは、設定値が「1」の場合において、大当たりの当選確率が約1/60と高く設定されることで、低確率遊技状態と比べて遊技者に有利な遊技状態をいう。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態への移行は大当たり遊技の終了後に行われる。
また、「非時短遊技状態」とは、普図ゲート44に遊技球が通過したことを条件として行われる補助遊技判定(当たり判定)において、当たりの当選確率が1/16と低く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約30秒に設定され、かつ、当たりに当選した場合の第2始動口47の開放時間が0.2秒に設定される遊技状態をいう。
これに対して「時短遊技状態」とは、当たりの当選確率が15/16と高く設定され、普通図柄の変動表示の平均時間が約3秒に設定され、かつ、当たりに当選した場合の第2始動口47の開放時間が5秒に設定されることで、非時短遊技状態と比べて遊技球の消費が抑えられた遊技者に有利な遊技状態をいう。なお、非時短遊技状態から時短遊技状態への移行は大当たり遊技の終了後に行われる。
なお、「非時短遊技状態」よりも「時短遊技状態」の方が、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たり抽選の当選確率が有利になるよう設定されているが、普通図柄の平均変動時間、第2始動口47の開放時間および当たり抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定してもよい。
また、非時短遊技状態における補助遊技判定での当たりの当選確率が設定値によって変化せずに同一となっているが、設定値が大きくなるほど有利な当選確率となるように設定値によって異ならせてもよい。また、時短遊技状態における補助遊技判定での当たりの当選確率についても設定値によって変化せずに同一となっているが、設定値が大きくなるほど有利な当選確率となるように設定値によって異ならせてもよい。
次に、図5〜図10を参照して、メインROM110bに記憶されている各種のテーブルの詳細について説明する。
(大当たり判定テーブル)
図5(a)は、第1始動口45への遊技球の入賞(入球)に基づき取得した特図判定情報を判定(大当たり判定)する際に参照される第1特別図柄用の大当たり判定テーブルであり、図5(b)は、第2始動口47への遊技球の入賞(入球)に基づき取得した特図判定情報を判定(大当たり判定)する際に参照される第2特別図柄用の大当たり判定テーブルである。
図5(a)〜(b)に示すように、大当たり判定テーブルには、現在の設定値と、大当たり判定を行うときの確率遊技状態と、大当たり判定用乱数値と、大当たり判定の判定結果(大当たり、小当たり、ハズレ)とが対応付けられており、参考として最右欄に「大当たり」や「小当たり」である場合のおおよその当選確率が記載されている。
メインCPU110aは、図5(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブル又は図5(b)に示す第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを参照し、現在の設定値、現在の確率遊技状態、大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」の何れであるのかを判定する。
例えば、図5(a)に示す第1特別図柄用の大当たり判定テーブルによれば、設定値が「1」であって低確率遊技状態であるときには、「100」〜「299」という200個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定され、高確率遊技状態であるときには、「100」〜「1099」の1000個の大当たり判定用乱数値が「大当たり」と判定される。また、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかに拘らず、「2000」〜「2199」という200個の大当たり判定用乱数値が「小当たり」と判定される。そのため、大当たり又は小当たりと判定される以外の大当たり判定用乱数値が「ハズレ」と判定されることになる。
図5に示す特別図柄用の大当たり判定テーブルの特徴としては、設定値によって大当たり確率が変化するが、小当たり確率は変化せずに一定であることが挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
なお、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率が、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率の5倍(設定値に拘らず共通)となっているが、大当たりと判定される確率は5倍に限られず、10倍以下の値であれば3倍や8倍といった任意の値に設定してもよい。
また、第2特別図柄用の大当たり判定テーブルには、小当たりが設定されていないが、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルと同様の確率となるように小当たりを設定してもよいし、第1特別図柄用の大当たり判定テーブルとは異なる確率となるように小当たりを設定してもよい。
また、設定値が大きくなるほど遊技者に有利となる(大当たり確率が高くなる)ようになっているが、それとは逆に設定値が小さくなるほど遊技者に有利となる(大当たり確率が高くなる)ようにしてもよい。
また、全ての設定値(1〜4)において低確率遊技状態及び/又は高確率遊技状態で大当たりと判定される確率が同一となるようにしてもよいし、例えば2つ又は3つの設定値(1及び2、1〜3等)において低確率遊技状態及び/又は高確率遊技状態で大当たりと判定される確率が同一となるようにしてもよい。
(特別図柄判定テーブル)
図6(a)は、大当たりと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定する際に参照される大当たり用の特別図柄判定テーブルであり、図6(b)は、ハズレと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定時に参照されるハズレ用の特別図柄判定テーブルであり、図6(c)は、小当たりと判定されたときの特別図柄の停止図柄の決定時に参照される小当たり用の特別図柄判定テーブルである。
図6(a)〜(c)に示すように、特別図柄判定テーブルには、停止図柄を決定する特別図柄の種類と、特別図柄判定用乱数値と、特別図柄判定の判定結果と、この判定結果を示す停止特図データと、特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄指定コマンドとが対応付けられている。
特別図柄「01」及び「04」は、16回のラウンド遊技からなる第1大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、特別図柄「02」及び「05」は、16回のラウンド遊技からなる第2大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっており、「03」は2回のラウンド遊技からなる第3大当たり遊技を実行する大当たり特別図柄となっている。また、特別図柄「00」及び「10」は、大当たり遊技が実行されないハズレ特別図柄となっている。また、特別図柄「20」及び「21」は、小当たり遊技が実行される小当たり特別図柄となっている。
なお、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれに1つのハズレ特別図柄が対応付けられているが、第1特別図柄及び第2特別図柄の少なくとも一方に複数のハズレ特別図柄を対応付けるようにしてもよい。
メインCPU110aは、図6(a)〜(c)の何れかに示す特別図柄判定テーブルを参照し、停止図柄を決定する特別図柄の種別と、特別図柄判定用乱数値とに基づいて特別図柄の種類、停止特図データ及び特別図柄指定コマンドを判定し、特別図柄指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
図6に示す特別図柄判定テーブルの第1の特徴としては、大当たり特別図柄の種類、ハズレ特別図柄の種類、小当たり特別図柄の種類が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、複雑な遊技性となり過ぎず、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。なお、大当たり特別図柄及び小当たり特別図柄の少なくとも一方を1種類としてもよい。
図6に示す特別図柄判定テーブルの第2の特徴としては、各種大当たり特別図柄の選択割合、各種ハズレ図柄の選択割合、各種小当たり図柄の選択割合が設定値によって変化せずに一定である点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
(特図変動パターン判定テーブル)
図7は、非時短遊技状態における特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される非時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルである。
図7に示すように、特図変動パターン判定テーブルには、変動表示を行う特別図柄(始動口)の種別と、大当たり判定の判定結果と、特別図柄の判定結果(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図変動パターンと、特別図柄の変動時間と、特図変動パターンを示す特図変動パターン指定コマンドとが対応付けられている。
したがって、「特図変動パターン」とは、少なくとも特別図柄の種別、大当たり判定の判定結果、及び、特別図柄の変動時間を特定可能なものといえる。また、大当たり判定の判定結果がハズレの場合にはリーチ判定用乱数値を参照するが、大当たり及び小当たりの場合にはリーチ判定用乱数値を参照しないよう構成されている。
なお、図7に示す特図変動パターン判定テーブルでは、大当たり判定の判定結果がハズレの場合において、特図保留数(第1特図保留数)が多くなると、特別図柄の変動時間が短くなるように変動パターンが決定されるようになっている。
メインCPU110aは、図7に示す特図変動パターン判定テーブルを参照し、大当たり判定の判定結果、特別図柄の判定結果(停止特図データ)、リーチ判定用乱数値、第1特図保留数(U1)又は第2特図保留数(U2)、特図変動パターン判定用乱数値に基づいて、特図変動パターン、特別図柄の変動時間及び特図変動パターン指定コマンドを判定し、特図変動パターン指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
また、演出制御基板130では、後述するように、特図変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、変動演出の内容(演出態様)を決定するようになっているため、図7に示す特図パターン判定テーブルの最右欄には、参考として変動演出で実行可能となる演出内容が記載されている。
図7に示す変動パターン判定テーブルに示す演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」、「ロング変動」、「超短縮変動」とは、3つの演出図柄70aがバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、ロング変動よりも通常変動の方が短い変動時間で終了し、通常変動よりも短縮変動の方が短い変動時間で終了し、短縮変動よりも超短縮変動の方が短い変動時間で終了する。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄70aが変動を行うような、大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄70aの組合せ(大当たり結果態様)として「777」の3つの演出図柄70aの組み合わせが設定されている場合に、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが「7」で仮停止して、中央領域で残りの演出図柄70aが変動を行っている態様をいう。
なお、「仮停止」とは、演出図柄70aが小さく揺れ動いたり、演出図柄70aが小さく変形したりして、遊技者に演出図柄70aが停止しているかのようにみせている(完全に停止していない)態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、左側領域と右側領域に同じ演出図柄70aが仮停止し、中央領域で残り1つの演出図柄70aが変動するリーチを意味しており、大当たりの期待度が最も低いリーチとなっている。なお、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりしないが、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて大当たり遊技が実行されることを遊技者に期待させる特別な演出を行うようになっている。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
また、「全回転リーチ」とは、大当たり確定となるリーチとなっている。例えば、3つの演出図柄70aが全て同一で揃った状態で低速に変動し、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて「SPSPリーチ」よりも特別な演出を行うようになっている。
また、「チャンス演出」とは、大当たりとなるか小当たりとなるかを煽る演出となっている。例えば、3つの演出図柄70aが縮小して画像表示装置の隅部に移動するがリーチ状態とならず、画像表示装置の表示領域のほぼ全域を用いて特殊な演出を行うようになっている。
図7に示す特図変動パターン判定テーブルの第1の特徴としては、決定される特図変動パターンの種類が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、特図変動パターンから設定値を見破ることが難しくなり、公平な遊技を提供することが可能となる。
図7に示す特図変動パターン判定テーブルの第2の特徴としては、各特図変動パターンの選択割合が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、特図変動パターンから設定値を見破ることが難しくなり、公平な遊技を提供することが可能となる。
なお、メインROM110bには、時短遊技状態における特別図柄の変動パターンの決定時に参照される時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルも記憶されているが、基本的には非時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルと同様である。ただし、非時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルよりも相対的に短い変動時間が決定され易い(平均変動時間が短くなる)点が挙げられる。そのため、非時短遊技状態と時短遊技状態とで特別図柄の変動時間に変化を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、特図変動パターンの選択割合を設定値毎に変化させるようにしてもよいし、奇数設定と偶数設定とで変化させるようにしてもよいし、低設定(例えば1〜2)であるか高設定(例えば3〜4)であるかによって変化させるようにしてもよい。また、設定値毎に専用の特図変動パターンを設けたり、奇数設定及び偶数設定の一方には専用の特図変動パターンを設け、他方には専用の特図変動パターンを設けないようにしたり、低設定及び高設定の一方には専用の特図変動パターンを設け、他方には専用の特図変動パターンを設けないようにしたりしてもよい。
(事前判定テーブル)
図8は、始動口への遊技球の入賞に基づき取得した特図判定情報を事前判定する際に参照される非時短遊技状態用の事前判定テーブルである。
図8に示すように、事前判定テーブルには、特別図柄(始動口)の種別と、遊技状態と、大当たり判定の判定結果と、特別図柄判定用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動パターン判定用乱数値と、判定結果としての特図予定変動パターンと、特図予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドが対応付けられている。
特図判定情報の事前判定では、大当たり判定用乱数値によって「大当たり」「小当たり」「ハズレ」の何れであるのかを判定可能であり、特別図柄判定用乱数値によって特別図柄の種類を判定可能であり、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン判定用乱数値によって実行予定の特図予定変動パターンの種類を事前に判定可能であるため、始動口入賞指定コマンドから大当たり又は小当たりであるか否か、特別図柄の種類、特図予定変動パターンを特定することが可能となる。
メインCPU110aは、図8に示す事前判定テーブルを参照し、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動パターン判定用乱数値に基づいて、特図予定変動パターン及び始動口入賞指定コマンドを判定し、始動口入賞指定コマンドを演出制御基板130に送信するようになっている。
なお、メインROM110bには、時短遊技状態における特別図柄の変動パターンの決定時に参照される時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルも記憶されているが、非時短遊技状態用の事前判定テーブルと第1特別図柄に対応する判定情報がない点で相違するが、基本的には非時短遊技状態用の事前判定テーブルと同様であるため、ここでは説明を省略する。
(大入賞口開放態様判定テーブル)
図9は、大当たり遊技(特別遊技)において第1大入賞口50又は第2大入賞口53を状態変換するための大入賞口開放態様判定テーブルを示す図である。
図9に示すように、大入賞口開放態様判定テーブルには、特別図柄の停止特図データ、開放する大入賞口の種類、大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数と、1つのラウンド遊技における大入賞口への最大入賞個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでのオープニング時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、ラウンド遊技の終了後に大入賞口を閉鎖する閉鎖インターバル時間と、最終ラウンド遊技の終了から大当たり遊技が終了するまでのエンディング時間が対応付けられている。
メインCPU110aは、停止特図データが「01」の場合には、第1大当たり遊技を実行し、停止特図データが「02」の場合には、第1大当たり遊技よりも遊技者に有利な第2大当たり遊技を実行し、停止特図データが「03」の場合には、第2大当たり遊技よりも遊技者に不利な第3大当たり遊技を実行する。
(遊技状態設定テーブル)
図10は、大当たり遊技終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルの一例を示す図である。遊技状態設定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大当たり当選時の遊技状態を示す当選時状態データと、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグと、時短遊技状態で実行可能な変動表示の回数を示す時短回数(J)と、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグと、高確率遊技状態で実行可能な変動表示の回数を示す高確率回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「当選時状態データ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、非時短遊技状態、時短遊技状態、低確率遊技状態及び高確率遊技状態の組合せから構成されている。
メインCPU110aは、図10に示す遊技状態設定テーブルを参照し、停止特図データと、当選時状態データとに基づいて、時短遊技フラグと、時短回数(J)と、高確率遊技フラグと、高確率回数(X)を決定するようになっている。
なお、高確率遊技状態が設定された場合に、高確率回数(X)として50000回が設定されることがあるが、高確率遊技状態では大当たりの当選確率が1/60となっているため、実質的に次回の大当たり当選が確定するため、第2大当たり遊技及び第3大当たり遊技は、次回の大当たり遊技が確定する大当たり遊技となっている。
図10に示す遊技状態設定テーブルの第1の特徴としては、同じ停止特図データであっても、当選時状態データ(大当たり当選時の遊技状態)に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせる場合がある点が挙げられる。
具体的には、停止特図データ01(特別図柄01)の場合には、時短遊技フラグおよび時短回数(J)に関して、当選時状態データとして低確非時短遊技状態を示す「00H」が記憶されていれば、大当たり遊技の終了時に時短遊技フラグをセットせず、時短回数(J)を0回にセットする。これに対して、当選時状態データとして低確時短遊技状態を示す「01H」や高確時短遊技状態を示す「02H」が記憶されていれば、大当たり遊技の終了時に時短遊技フラグをセットして、時短回数(J)を100回にセットする。これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
図10に示す遊技状態設定テーブルの第2の特徴としては、設定される時短遊技フラグや高確率遊技フラグの種類が設定値によって変化せずに同一である点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
(メインRAMの各種記憶領域)
図11は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図11(a)は、第1始動口45及び/又は第2始動口47に遊技球が入賞(入球)した場合に取得される特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図11(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図11(c)は、普図ゲート44を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図11(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図11(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口45への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図判定情報記憶領域とに分かれており、第1特図判定情報保留記憶領域及び第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部は、第1保留アイコン表示領域70Cの第1表示部70C1、第2表示部70C2、第3表示部70C3及び第4表示部70C4にそれぞれ対応する。また、第2特別図柄保留記憶領域の第1記憶部、第2記憶部、第3記憶部及び第4記憶部が第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1、第2表示部70D2、第3表示部70D3及び第4表示部70D4にそれぞれ対応する。
そして、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された特図判定情報(保留情報)の個数が第1特図保留数(U1)となり、これら特図判定情報に対応する数の第1保留アイコンが第1保留アイコン表示領域70Cの第1表示部70C1〜第4表示部70C4に表示されることになる。また、第2特図判定情報の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された特図判定情報(保留情報)の個数が第2特図保留数(U2)となり、これら判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域70Dの第1表示部70D1〜第4表示部70D4に表示されることになる。
また、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、当該アイコン表示領域70Eに対応するようになっている。そして第0記憶部に記憶された特図判定情報に対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域70Eに表示されることになる。
図11(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数記憶領域と、特別図柄判定用乱数値を記憶するための特別図柄判定用乱数記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数記憶領域と、特図変動パターン判定用乱数値を記憶するための特図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口45に遊技球が入賞(入球)して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口47に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。
特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
図11(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普図ゲート44への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図判定情報記憶領域とに分かれており、普図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普図判定情報の個数が普図保留数となる。
図11(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数記憶領域と、普通図柄判定用乱数値を記憶するための普通図柄判定用乱数記憶領域と、普図変動パターン判定用乱数値を記憶するための普図変動パターン判定用乱数記憶領域とに分かれている。
そして、普図ゲート44に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶される。
普図判定情報実行記憶領域である第0記憶部は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照されることになる。
(フローチャート)
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図12を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図12は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットがメインCPU110aに入力されることで行われる。
まず、メインCPU110aは、ステップS10において、初期設定処理を行う。具体的には、遊技の制御を開始するための準備処理、設定変更操作に基づき設定値を変更するための設定変更処理、RWMクリア操作に基づきメインRAM110cの所定のRWM領域を初期化するためのRWMクリア処理、設定確認操作に基づき設定値を確認するための設定確認処理等を行う。なお、初期設定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS50において、特別図柄判定用乱数値及びリーチ判定用乱数値を更新し、ステップS51において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する。
メインCPU110aは、ステップS52において、電源基板160の電断検出回路162から供給電源の電圧降下(例えば24ボルトで供給されていた供給電源が18ボルト未満に低下すること)の発生を示す電圧降下検知信号が入力されているか否かを判定する。電圧降下検知信号が入力されていない場合には、ステップS50に処理を移し、電圧降下検知信号が入力されている場合には、ステップS53に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS53において、電圧降下検知信号が所定期間(例えば10ミリ秒)継続して入力されているか否かを判定する。所定期間継続して入力されている場合には、完全なる停電が発生したものとしてステップS54に処理を移し、所定期間継続していない場合には、供給電源が一瞬だけ電圧降下する瞬間停電の可能性があるものとしてステップS52に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS54において、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、ステップS55において、払出制御基板120に対して電源遮断の処理を開始したことを通知するための電源遮断指定コマンドを送信する。これにより、電源遮断指定コマンドを受信した払出制御基板120から払出RAM121cに記憶されている遊技球の残り払出球数を示す残り払出球数指定コマンドが送信されてくることになる。
メインCPU110aは、ステップS56において、残り払出球数指定コマンドを受信したか否かを判定する。残り払出球数指定コマンドを受信していない場合には、ステップS57に処理を移し、残り払出球数指定コマンドを受信した場合には、ステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS57において、残り払出球数指定コマンドの受信を待機するための待機時間が経過したか否かを判定する。待機時間が経過していない場合には、ステップS56に処理を移し、待機時間が経過している場合には、払出制御基板120と正常な通信ができないものとしてステップS58に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS58において、メインRAM110cのRWM領域に設定される払出カウンタに払出球数をセーブする。具体的には、残り払出球数指定コマンドを受信している場合には、残り払出球数指定コマンドにより特定される残り払出球数をセーブし、残り払出球数指定コマンドを受信していない場合には、残り払出球数として「0」をセーブする。なお、ここでセーブされた残り払出球数は、後述するタイマ割込の払出制御処理において参照され、電源が復旧した後に残り払出球数に応じた払出球数指定コマンドが払出制御基板120に送信されることになる。
メインCPU110aは、ステップS59において、出力ポートをクリアする。これにより、出力ポートの出力状態が初期化されて各種表示器や各種駆動源(モータ、ソレノイド)の動作が停止することになる。
メインCPU110aは、ステップS60において、メインRAM110cのチェックサム(異常判定データ)を算出し、メインRAM110cの所定の領域にセーブする。このようにすることで、次回の電源ON時にチェックサムによるRWM領域のデータ異常判定を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS61において、メインRAM110cのRWM領域にメインRAM110cのデータがバックアップされている(電源復旧である)ことを示すバックアップフラグをセーブし、ステップS62において、RWMアクセスを禁止し、以降は電源供給が完全に断たれるまで待機する。
このように、遊技機1の動作に必要な動作電源(18ボルト以上)の供給が開始された場合には初期設定処理を行うが、瞬間停電(18ボルト未満への電圧降下)の発生に伴って動作電源の供給が再開された場合には、初期設定処理が行われないようになっている。つまり、瞬間停電の発生時に何らかの要因で設定変更操作、設定確認操作、RWMクリア操作が行われていたとしても、設定変更処理、設定確認処理、RWMクリア処理が実行されることがないため、遊技機が意図していない動作を行うことがなくなり、遊技機としての信頼性を担保することが可能となる。
(主制御基板の初期設定処理)
図13を用いて、主制御基板110の初期設定処理を説明する。図13は、主制御基板110の初期設定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS11において、全割込を禁止し、ステップS12において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップS13において、他の基板の起動待ち処理を行う。具体的には、主制御基板110からのコマンドの取りこぼしが無いように、払出制御基板120や演出制御基板130が起動するのを1秒間に亘って待機する。
メインCPU110aは、ステップS14において、メインRAM110cのRWM領域へのアクセスを許可し、ステップS15において、発射許可指定コマンドを払出制御基板120に送信する。これにより、払出制御部121によって発射装置26による遊技球の発射を許可するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS16において、メインRAM110cのRWM領域に電源復旧であることを示すバックアップフラグがセーブされているか否かを判定する。バックアップフラグがセーブされている場合には、電源復旧であるものとしてステップS17に処理を移し、バックアップフラグがセーブされていない場合には、初回の電源投入であるものとしてステップS18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS17において、メインRAM110cのチェックサム(異常判定データ)を算出し、ステップS18において、設定変更操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112a、RWMクリアスイッチ111a及び開放検出スイッチ31aがON状態であるか否かを判定する。設定変更操作があった場合には、設定変更モードに移行するものとしてステップS19に処理を移し、設定変更操作がなかった場合には、ステップS20に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS19において、設定変更処理を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の有利度合いの段階である(大当たり抽選における大当たり確率の)設定値を変更(更新)して遊技の制御状態(RWM領域の設定値領域以外)を初期化したり、設定変更中であることを示す設定変更指定コマンドを演出制御基板130に送信したりするための処理を行い、ステップS25に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、設定値の変更中であることを示す設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。
「設定変更報知」とは、画像表示装置に設定値の変更中であることを認識させるための設定変更中画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を設定変更中に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたりすることである。なお、音声出力装置9から設定変更中であることを示す設定変更報知音(「設定変更中です」)を出力してもよい。
メインCPU110aは、ステップS20において、チェックサムが正常であるか否かを判定する。具体的には、メインRAM110cのRWM領域にセーブされているチェックサムと、ステップS17で算出したチェックサムが一致するか否かを判定する。チェックサムが正常である(RWM領域のデータに異常がない)場合には、ステップS21に処理を移し、チェックサムが正常でない(RWM領域のデータに異常がある)場合には、ステップS22に処理を移す。
なお、バックアップフラグがセーブされていない場合、つまり、初回の電源投入の場合には、チェックサムが異常であると判定されるようになっている。
メインCPU110aは、ステップS21において、メインRAM110cのRWM領域に設定変更中であることを示す設定変更中フラグがあるか否かを判定する。設定変更中フラグがない場合には、前回の電源断が設定変更処理中に発生したものでないとしてステップS23に処理を移し、設定変更中フラグがある場合には、前回の電源断が設定変更処理中に発生したものであるとしてステップS22に処理を移す。なお、設定変更中フラグは、設定変更処理の開始時にメインRAM110cのRWM領域にセーブされ、設定変更処理の終了時にメインRAM110cのRWM領域からクリアされることになる。
メインCPU110aは、ステップS22において、復帰不可能エラー処理を行う。具体的には、情報表示器113に復帰不可能エラーを示すエラー情報を表示し、演出制御基板130に復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー指定コマンドを送信した後に、タイマ割込を禁止する割込禁止を設定し、出力ポートをクリアした後に遊技情報出力端子板90のセキュリティ信号端子から復帰不可能エラーの発生を示す復帰不可能エラー信号(セキュリティ信号)を出力し、電源供給が完全に断たれるまで待機する処理を行う。これにより、演出制御基板130では、復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー報知を実行するための処理が行われることになる。
「復帰不可能エラー」とは、遊技の制御が行われなくなる(遊技の制御に移行しなくなる)エラー状態となっており、設定変更処理が実行されないと解除されないようになっている。そのため、復帰不可能エラーが発生した場合には、電源基板160に設けられる電源スイッチをOFFにした後に、設定変更操作を伴わずに電源スイッチをONにしたとしても解除されることがなく、設定変更操作を伴って電源スイッチをONにしなければならなくなっている。なお、復帰不可能エラー中にあっては、各種入力装置(各種スイッチ、各種センサ)からの信号入力の有無を一切監視しないようになっている。
「復帰不可能エラー報知」とは、画像表示装置に復帰不可能エラーが発生したことを認識させるための復帰不可能エラー画面(「復帰不可能エラーです。設定変更を行って下さい」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を電源断まで所定の発光色(例えば赤)で全点灯させたり、音声出力装置9から復帰不可能エラーが発生したことを示す復帰不可能エラー音(「復帰不可能エラーです」+ブザー音)を電源断まで出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS23において、RWMクリア操作があったか否かを判定する。具体的には、RWMクリアスイッチ111a及び開放検出スイッチ31aがON状態であるか否かを判定する。RWMクリア操作があった場合には、RWMクリアモードに移行するものとしてステップS24に処理を移し、RWMクリア操作がなかった場合には、ステップS26に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS24において、RWMクリア処理を行う。具体的には、RWMクリアスイッチ111aの操作に基づいて、遊技の制御状態を初期化(RWM領域の設定値領域以外を初期化)したり、RWMクリアの準備中であることを示すRWMクリア指定コマンドを演出制御基板130に送信したりするための処理を行い、ステップS25に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、RWMクリア準備中であることを示すRWMクリア準備報知を実行するための処理が行われることになる。
「RWMクリア準備報知」とは、画像表示装置にRWMクリアスイッチ111aの操作によってRWMクリアが行われることを認識させるためのクリア確認画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74をRWMクリア確認中に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたりすることである。なお、音声出力装置9からRWMクリア確認中であることを示す確認中報知音(「RWMクリアスイッチの操作によってRWMがクリアされます」)を出力してもよい。
メインCPU110aは、ステップS25において、遊技の制御状態が初期化されたこと及び現在の遊技状態(ここでは通常遊技状態としての低確非時短遊技状態)を示す電源投入指定コマンドを払出制御基板120及び演出制御基板130に送信し、ステップS31に処理を移す。これにより、演出制御基板130では、遊技の制御状態が初期化されたこと示す電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源投入報知」とは、画像表示装置に遊技の制御状態が初期化されたことを認識させるための電源投入時の初期画面(背景画像と初期演出図柄「123」)を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9からRWM領域が初期化されたことを示す電源投入報知音(「RWMがクリアされました」+ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS26において、設定確認操作があったか否かを判定する。具体的には、設定キースイッチ112a及び開放検出スイッチ31aがON状態であるか否かを判定する。設定確認操作があった場合には、設定確認モードに移行するものとしてステップS27に処理を移し、設定確認操作がなかった場合には、遊技の制御状態を電源断前の状態に復帰させるためにステップS28に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS27において、設定確認処理を行う。具体的には、メインRAM110cのRWM領域の設定値領域にセーブされている設定値を情報表示器113に表示させたり、設定確認中であることを示す設定確認指定コマンドを演出制御基板130に送信したりするための処理を行う。これにより、演出制御基板130では、設定値の確認中であることを示す設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。
「設定確認報知」とは、画像表示装置に設定値の確認中であることを認識させるための設定確認中画面を表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を設定確認中に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたりすることである。なお、音声出力装置9から設定確認中であることを示す設定確認報知音(「設定値の確認中です」)を出力してもよい。
メインCPU110aは、ステップS28において、メインRAM110cのRWM領域にセーブされているバックアップフラグ及びチェックサムをクリア(0クリア)し、電源復旧時のRWM領域の設定を行う。これにより、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS29において、遊技の制御状態が復旧したこと及び停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドを演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では、後述する設定確認報知等を終了させて遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを示す電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
「電源復旧報知」とは、画像表示装置に遊技の制御状態が電源断前の状態に復帰したことを認識させるため電源復旧画面(画像)を所定期間(例えば30秒間)に亘って表示したり、枠用照明装置10や盤用照明装置74を所定期間(例えば60秒間)に亘って所定の発光色(例えば白)で全点灯させたり、音声出力装置9から電源が(停電から)復旧したことを示す電源復旧報知音(ブザー音)を所定期間(例えば30秒間)に亘って出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS30において、その他のコマンド(後述する特別図柄記憶指定コマンド、普通図柄記憶指定コマンド等)を演出制御基板130に送信する。これにより、演出制御基板130では特図保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS31において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップS32において、全割込を許可し、今回の初期設定処理を終了する。
このように、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作については、複数の条件(操作)が設定されていることで、容易に設定変更やRWMクリアや設定確認を行うことができないため、不正行為を抑制することができ、遊技機のセキュリティを向上させることが可能となる。
また、RWMクリア操作や設定確認操作に設定されている条件(操作)よりも、設定変更操作に設定されている条件(操作)の数の方が多くなっていることで、設定変更という最も不正行為が行われ易い事象のセキュリティを高くすることができ、効果的に不正行為を防止することが可能となる。
また、チェックサムが異常の場合に復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行を停止させるようになっていることで、遊技機が不測の動作を行ってしまって遊技店や遊技者に迷惑をかけることがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、設定変更中フラグがある場合、つまり、前回の電源断が設定変更中に発生した場合においては、チェックサムが正常であっても復帰不可能エラー処理を実行して遊技の進行を停止させるようになっていることで、遊技店側が意図していない設定値が設定された状態で遊技が進行することがなくなり、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
なお、設定変更操作、RWMクリア操作、及び、設定確認操作において、開放検出スイッチ31aがON状態であることを含めているが、開放検出スイッチ31aのON状態であることを含めないようにしてもよい。
また、バックアップフラグがあると判定される(電源復旧である)と共に、設定変更操作がなかったと判定される場合、その後のステップS20でチェックサムが異常と判定されると復帰不可能エラー処理が実行されるようになっているが、チェックサムが異常と判定された時点で、メインRAM110cのRWM領域を初期化(0クリア)して設定値領域に初期値「1」をセーブして、ステップS25に処理を移すようにしてもよい。
また、電源投入指定コマンド及び電源復旧指定コマンドには、現在の遊技状態を示す情報を含めて送信するようにしているが、電源投入指定コマンドや電源復旧指定コマンドを送信した後に、現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、設定変更中フラグの有無を判定しないようにすることで、前回の電源断が設定変更中に発生した場合であっても復帰不可能エラー処理が行われないようにしてもよい。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図14を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図14は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
このタイマ割込処理は、メイン処理の初期設定処理が終了した後において、主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、レジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させ、ステップS110において、時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄の停止時間や特別電動役物の開放時間等の各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、特定乱数値更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図変動パターン判定用乱数値の更新を行う具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを+1加算して更新する処理を行う。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが周回の初期値まで戻った場合には、対応する初期乱数値を新たな周回初期値として設定して乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理を行う。具体的には、ステップS30と同様に、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄判定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43a、第1大入賞口検出スイッチ50a、第2大入賞口検出スイッチ53a、第1始動口検出スイッチ45a、第2始動口検出スイッチ47a、ゲート検出スイッチ44a等の各種スイッチに入力があったか否かを判定し、入力があった場合に所定のデータをセットする処理を行う。なお、入力制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理を行う。具体的には、第1始動口45又は第2始動口47への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報の判定、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示、大入賞口(第1大入賞口50、第2大入賞口53)の開閉、遊技状態の設定等の処理を行う。なお、特図特電制御処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理を行う。具体的には、普図ゲート44への遊技球の通過に基づく取得された普図判定情報の判定、普通図柄の変動表示、第2始動口47の開閉(補助遊技)等の処理を行う。
なお、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される当たり普通図柄の種類、ハズレ普通図柄の種類については、設定値によって変化せずに同一となっている。このようにすることで、複雑な遊技性となり過ぎず、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
また、普図普電制御処理で行われる普図判定情報の判定結果として決定される各種当たり普通図柄の選択割合、各種ハズレ普通図柄の選択割合については、設定値によって変化せずに一定となっている。このようにすることで、遊技者の有利度合いが設定値によって極端に変わってしまうことがなくなり、遊技者が安心して遊技を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理を行う。具体的には、メインRAM110cに記憶される各種の賞球カウンタを参照し、各種入賞口(一般入賞口43、第1始動口45、第2始動口47、第1大入賞口50、第2大入賞口53)に対応する払出球数指定コマンドを払出制御基板120に送信するための処理を行う。これにより、払出制御基板120によって払出装置95から賞球を払い出すための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、データ作成処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板90から出力する外部出力データ(遊技情報)、第2始動口開閉ソレノイド48bに出力する始動口開閉データ、第1大入賞口開閉ソレノイド51b、第2大入賞口開閉ソレノイド54bに出力する大入賞口開閉データ、第1特別図柄表示器60、第2特別図柄表示器61に出力する特別図柄表示データ、普通図柄表示器62に出力する普通図柄表示データ、第1特別図柄保留表示器63、第2特別図柄保留表示器64に出力する特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示器65に出力する普通図柄保留表示データ等のデータを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS700において、異常判定処理を行う。具体的には、各種エラー(補助遊技中でないときに第2始動口47に遊技球が入賞したり、特別遊技中でないときに大入賞口に遊技球が入賞したりする不正入賞エラー、各種入賞口に入賞した遊技球数と入賞球を流下させる入賞球流路から排出される遊技球数が一致しない異常入賞エラー、磁気検出センサ55aによって異常な磁気を所定期間に亘って検出する磁気エラー、電波検出センサ56aによって異常な電波を所定期間に亘って検出する電波エラー、開放検出スイッチ31aがOFF状態からON状態になる扉開放エラー、遊技の進行制御が行われている間にRWMクリアスイッチ111aや設定キースイッチ112aが操作される操作エラー)が発生したか否かを判定し、発生したエラーに対応するエラー指定コマンドを演出制御基板130に送信するための処理を行う。これにより、演出制御基板130によってエラー報知を行うための処理が実行されることになる。
メインCPU110aは、ステップS720において、遊技球計数処理を行う。具体的には、各種入賞口への遊技球の入賞によって払い出されることになった払出球数や遊技領域5aから排出された(遊技領域に発射された)アウト球数等を計数(収集)するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS740において、通常ベース値算出処理を行う。具体的には、遊技球計数処理で計数(収集)された払出球数やアウト球数から通常ベース値を算出する処理を行う。なお、通常ベース値は、「(通常遊技状態中の払出球数である通常中払出球数÷通常遊技状態中のアウト球数である通常中アウト球数)×100」の計算式によって算出される。
メインCPU110aは、ステップS760において、通常ベース値表示データ設定処理を行う。具体的には、通常ベース値算出処理で算出された通常ベース値を情報表示器113に表示させるための表示データを設定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、出力制御処理を行う。具体的には、上記ステップS600で作成した外部出力データ、始動口開閉データ、大入賞口開閉データ等の信号を出力させるポート出力処理や、特別図柄表示データ、普通図柄表示データ、特別図柄保留表示データ、普通図柄保留表示データ、上記ステップS760で設定された通常ベース値表示データ等の信号を各種表示器に出力させる表示出力処理や、メインRAM110cの払出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120に送信する払出コマンド送信処理や、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを払出制御基板120や演出制御基板130に送信する演出コマンド送信処理を実行する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS900において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させ、今回のタイマ割込処理を終了する。
このように、設定変更モード中、RWMクリアモード中、及び、設定確認モード中においてはタイマ割込が実行されることがないため、払出球数やアウト球数の計数、通常ベース値の算出、通常ベース値の表示が行われないようになっているため、主制御基板における制御負担を軽減することが可能となる。
(主制御基板の入力制御処理)
図15を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図15は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ43aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が一般入賞口43に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1大入賞口検出スイッチ50a又は第2大入賞口検出スイッチ53aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1大入賞口50又は第2大入賞口53に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ45aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第1始動口45に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。なお、第1始動口検出スイッチ入力処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ47aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が第2始動口47に入賞したか否かを判定して、払出装置95から賞球を払い出すための処理を行うと共に、特図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、ゲート検出スイッチ44aから検出信号が入力されたか、すなわち、遊技球が普図ゲート44を通過したか否かを判定して、普図判定情報を取得して記憶するための処理を行う。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図16を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図16は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力した場合には、ステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ45aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、3個賞球のために用いる3個賞球カウンタに3個賞球を示すデータを加算して更新する処理を行い、ステップS230−3において、特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動パターン判定用乱数値)を取得する。
メインCPU110aは、ステップS230−4において、第1特図保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特図保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230−5に処理を移し、第1特図保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−5において、第1特図保留数(U1)に「1」を加算して更新(U1←U1+1)する処理を行い、ステップS230−6において、第1特図保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に第1特図保留数(U1)に対応する数の第1保留アイコンが表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS230−7において、第1特図判定情報記憶領域の第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部にステップS230−3で取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230−8において、現在が非時短遊技状態中であるか否かを判定する。非時短遊技状態中である場合には、ステップS230−9に処理を移し、非時短遊技状態中でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−9において、第1事前判定処理を行う。この第1事前判定処理では、図8に示す事前判定テーブルを参照し、今回取得した特図判定情報を第1特別図柄の変動表示が行われる前に事前判定し、該事前判定の結果(特図予定変動パターン)を演出制御基板130に通知するための第1始動口入賞指定コマンドを生成する。
メインCPU110aは、ステップS230−10において、上記ステップS230−9で生成された第1始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、第1始動入賞情報を第1始動口入賞指定コマンドとして演出制御基板130へ送信することができ、第1始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板130のサブCPU130aは、第1始動口入賞指定コマンドに対応する第1特別図柄の変動表示が開始される前から、1又は複数の変動表示に亘って大当たり遊技が実行されることを期待させる先読み予告(連続予告演出、アイコン変化演出)を実行することが可能となる。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理についても、第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理が行われるため、第1始動口検出スイッチ45a、3個賞球カウンタ、第1特図保留数(U1)、第1特図判定情報保留記憶領域、非時短遊技状態、第1事前判定処理、第1始動口入賞指定コマンドの部分を、第2始動口検出スイッチ47a、2個賞球カウンタ、第2特図保留数(U2)、第2特図判定情報保留記憶領域、時短遊技状態、第2事前判定処理、第2始動口入賞指定コマンドに読み替えればよい。
なお、本実施形態では、第2特図保留数(U2)の上限値が「4」となっているが、これよりも多くてもよいし、少なくてもよい。また、第1特図保留数の上限値と比較して第2特図保留数の上限値を少なくしてもよい。さらに、第2特図判定情報記憶領域の第0記憶部にだけ特図判定情報が記憶されるようにすることで第2保留記憶そのものをなくしてしまってもよい。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図17を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図17は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐先アドレスを参照し、分岐先アドレスに対応する処理を実行し、今回の特図特電制御処理を終了する。
具体的には、特図特電処理データ=0であれば、保留記憶(特図判定情報)に基づいて特別図柄の変動表示を開始するための処理や特図特電処理データを「1」に変更する処理等を行うための特別図柄記憶判定処理(ステップS310)を実行する。
特図特電処理データ=1であれば、変動時間の経過によって特別図柄を停止表示させるための処理や特図特電処理データを「2」に変更する処理等を行うための特別図柄変動処理(ステップS320)を実行する。
特図特電処理データ=2であれば、特別図柄の停止時間の経過によって、ハズレ特別図柄ならば特図特電処理データを「0」に変更し、大当たり特別図柄ならば特図特電処理データを「3」に変更し、小当たり特別図柄ならば特図特電処理データを「5」に変更するための特別図柄停止処理(ステップS330)を実行する。
特図特電処理データ=3であれば、大当たり遊技を実行するための処理や最終のラウンド遊技の終了に基づき特図特電処理データを「4」に変更する処理等を行うための大当たり遊技処理(ステップS340)を実行する。
特図特電処理データ=4であれば、大当たり遊技を終了するための処理や大当たり遊技のエンディングの終了に基づき特図特電処理データを「0」に変更する処理等を行うための大当たり遊技終了処理(ステップS350)を実行する。
特図特電処理データ=5であれば、小当たり遊技を実行するための処理や小当たり遊技のエンディングの終了に基づき特図特電処理データを「0」に変更する処理等を行うための小当たり遊技処理(ステップS360)を実行する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図18を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図18は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない場合には、ステップS310−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−2において、第2特図保留数(U2)が1以上であるか否かを判定する。第2特図保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310−3に処理を移し、第2特図保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−3において、第2特図保留数(U2)を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、減算後の第2特図保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310−8において、第2特図判定情報記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第2特図判定情報保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第2特図判定情報保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
一方、メインCPU110aは、ステップS310−4において、第1特図保留数(U1)が1以上であるか否かを判定する。第1特図保留数(U1)が1以上である場合には、ステップS310−5に処理を移し、第1特図保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS319−1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−5において第1特図保留数(U1)を「1」減算して更新し、ステップS310−6において、減算後の第1特図保留数(U1)に対応する特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板130に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示を更新するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS310−8において、第1特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行い、第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。
例えば、第1特別図柄保留記憶領域の第4記憶部に記憶されている特図判定情報は、第1特別図柄保留記憶領域の第3記憶部にシフトされる。また、第1特別図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部にシフトされ、第0記憶部に記憶されていた前回の遊技で用いられた特図判定情報は消去される。
なお、ステップS310−8における特図判定情報のシフト処理にともなって、減算後の第1特図保留数(U1)及び第2特図保留数(U2)を示す特別図柄保留表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、第1特別図柄保留表示器63及び第2特別図柄保留表示器64の表示内容が更新されることになる。
また、本実施形態では、ステップS310−2〜S310−8において第2特図判定情報保留記憶領域を第1特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第2特図保留数を第1特図保留数よりも優先して減算)させることにしたが、遊技球が始動口に入球した順序で、第1特図判定情報保留記憶領域または第2特図判定情報保留記憶領域をシフト(第1特図保留数と第2特図保留数を入賞順で減算)させてもよいし、第1特図判定情報保留記憶領域を第2特図判定情報保留記憶領域よりも優先させてシフト(第1特図保留数を第2特図保留数よりも優先して減算)させてもよい。
メインCPU110aは、ステップS311において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、大当たりであるか否かや、特別図柄の停止特図データを決定する大当たり判定処理を実行する。なお、大当たり判定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS312において、大当たり判定処理において決定された特別図柄の種類に対応する特別図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の結果として停止表示される演出図柄70aを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS313において、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶された特図判定情報に基づき、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する特図変動パターン判定処理を行う。なお、特図変動パターン判定処理の詳細は後述する。
メインCPU110aは、ステップS314において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、特別図柄の変動表示中に行われる変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS315において、特図変動パターン判定処理において決定された特図変動パターンの種類に対応する特別図柄の変動時間(カウンタ値)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。これにより、上記ステップS700のデータ作成処理で特別図柄の変動表示を実行するためのLEDの点灯データが作成され、作成された点灯データが上記ステップS800の出力制御処理で出力されることで第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61において特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、客待ち状態を終了するための客待ち状態フラグをクリアし、ステップS318において、特図特電処理データに「1」をセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS319−1において、メインRAM110cに客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグがセットされているか否かを判定する。客待ち状態フラグがセットされている場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがセットされていない場合には、ステップS319−2に処理を移す。なお、客待ち状態とは、特別図柄の変動表示及び特別遊技(大当たり遊技)が実行されていない状態のことをいうが、普通図柄の変動表示及び補助遊技が実行されていないことを要件に含めてもよい。
メインCPU110aは、ステップS319−2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態フラグをセットし、ステップS319−3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板130に送信され、遊技者に対して遊技を促すための客待ちデモ演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図19を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図19は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS311−1において、メインRAM110cの設定値領域に記憶してある設定値を参照し、ステップS311−2において、図5に示した大当たり判定テーブルを選択する。具体的には、特図判定情報実行記憶領域である第0記憶部に記憶されている特図判定情報が第1特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものであれば、図5(a)に示した第1特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択し、第2特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものであれば、図5(b)に示した第2特別図柄用の大当たり判定テーブルを選択する。
メインCPU110aは、ステップS311−3において、現在の確率遊技状態及び大当たり判定用乱数値を大当たり判定テーブルに照合して大当たりに当選したか否かを判定する。大当たりに当選した場合には、ステップS311−4に処理を移し、大当たりに当選していない場合には、ステップS311−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−4において、現在の遊技状態に応じた当選時状態データ(00H〜02Hの何れか)をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS311−5において、図6(a)に示した大当たり用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−6において、現在の確率遊技状態及び大当たり判定用乱数値を大当たり判定テーブルに照合して小当たりに当選したか否かを判定する。小当たりに当選した場合には、ステップS311−7に処理を移し、小当たりに当選していない場合には、ステップS311−8に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−7において、図6(c)に示した小当たり用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−8において、図6(b)に示したハズレ用の特別図柄判定テーブルを選択し、ステップS311−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−9において、大当たり判定(抽選)を行うことになった特別図柄の種別(第1特別図柄、第2特別図柄)、特別図柄判定用乱数値を特別図柄判定テーブルに照合して、第1特別図柄表示器60又は第2特別図柄表示器61で実行される変動表示の結果として停止表示される特別図柄を決定する。
メインCPU110aは、ステップS311−10において、ステップS311−9で決定された特別図柄に対応する停止特図データをメインRAM110cの所定の領域にセットし、今回の大当たり判定処理を終了する。
(主制御基板の特図変動パターン判定処理)
図20を用いて、主制御基板110の特図変動パターン判定処理を説明する。図20は、主制御基板110における特図変動パターン判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS313−1において、現在が非時短遊技状態であるか否かを判定する。非時短遊技状態である場合には、ステップS313−2に処理を移し、非時短遊技状態でない場合には、ステップS313−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313−2において、上述した図7の非時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルを選択し、ステップS311−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313−3において、上述した時短遊技状態用の特図変動パターン判定テーブルを選択し、ステップS310−7−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS313−4において、大当たり判定の判定結果、特別図柄の種類、リーチ判定用乱数値及び特図変動パターン判定用乱数値を特図変動パターン判定テーブルに照合して、特図変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS313−5において、決定された特図変動パターンに対応する変動時間をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS313−6において、決定された変動パターンに対応する特図変動パターン指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特図変動パターン判定処理を終了する。これにより、特図変動パターン指定コマンドが演出制御基板130に送信され、変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定するための処理が行われることになる。
(演出制御部のメイン処理)
図21を用いて、演出制御部130mのメイン処理を説明する。図21は、演出制御部130mにおけるメイン処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE1において、全割込を禁止し、ステップE2において、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定を行い、ステップE3において、サブRAM130cのRWM領域へのアクセスを許可する。
サブCPU130aは、ステップE4において、サブRAM130cの全RWM領域(ワーク領域、スタック領域、未使用領域)を初期化(0クリア)し、ステップE5において、タイマ割込(4ミリ秒)を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)を起動し、ステップE6において、全割込を許可する。
サブCPU130aは、ステップE7において、サブ乱数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cのRWM領域に記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、ステップE7の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図22を用いて、演出制御部130mのタイマ割込処理を説明する。図22は、演出制御部130mにおけるタイマ割込処理のフローチャートである。このタイマ割込処理は、演出制御部130mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路から所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが入力されることで実行される。
まず、サブCPU130aは、ステップE100において、レジスタに格納されている情報をサブRAM130cのRWM領域のスタック領域に退避させ、ステップE200において、タイマ更新処理を行う。具体的には、演出の実行に必要な各種タイマカウンタを更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE300において、コマンド解析処理を行う。具体的には、サブRAM130cのRWM領域の受信バッファに格納されている(主制御基板110や払出制御部121から送信された)コマンドを解析する処理を行う。なお、コマンド解析処理の詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE400において、客待ち制御処理を行う。具体的には、特別図柄の変動表示や特別遊技(大当たり遊技、小当たり遊技)が実行されていない客待ち状態において客待ち時間(例えば60秒)が経過したか否かの判定を行い、客待ち時間が経過したことに基づいて遊技者の遊技意欲を掻き立てるための客待ち演出を実行するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE500において、期待度演出制御処理を行う。具体的には、変動演出中に発生する有効期間において演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、この有効期間中の演出ボタン17の操作に応じて、大当たり遊技が実行される期待度を示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)期待度演出を実行するための処理を行う。なお、期待度演出制御処理の詳細は後述する。
「期待度演出」としては、画像表示装置に表示されるセリフの種類や表示態様によって大当たり遊技が実行される期待度を示唆するセリフ予告演出、画像表示装置で実行されるルーレットの結果によって大当たり遊技が実行される期待度を示唆するルーレット予告演出、画像表示装置に表示されるカットイン画像の種類や表示態様によって大当たり遊技が実行される期待度を示唆するカットイン予告演出、大当たり遊技が実行される期待度が100%の成功演出又は大当たり遊技が実行される期待度が0%の失敗演出によって特別遊技が実行されるか否かを示唆する当落決め演出の4種類が挙げられる。
サブCPU130aは、ステップE600において、非期待度演出制御処理を行う。具体的には、上述した客待ち状態中に発生する有効期間において演出ボタン17(十字キー19)の操作を促す促進演出を実行し、この有効期間中の演出ボタン17(十字キー19)の操作に応じて、大当たり遊技が実行される期待度を示唆しない(大当たり遊技が実行されることを期待させない)非期待度演出を実行するための処理を行う。なお、非期待度演出制御処理の詳細は後述する。
「非期待度演出」としては、複数の選択肢(項目)が並べられると共に、特別遊技が実行される期待度を示唆しないメニュー画像(選択肢画像)を画像表示装置に表示するメニュー表示演出の1種類が挙げられる。
サブCPU130aは、ステップE700において、演出モード更新処理を行う。具体的には、音声出力装置9、第1画像表示装置70、第2画像表示装置71等における演出要素(背景画像、演出画像、演出音等)が規定される演出モード(演出ステージ)の更新条件(遊技状態の変化、モード更新抽選の当選、結果がハズレとなるSP/SPSPリーチ演出の実行等)が成立したか否かを判定し、更新条件が成立した場合に演出モードを複数の演出モードの何れかに更新するための処理を行う。
「演出モード」は、低確非時短遊技状態において設定される演出モードA〜Cと、低確時短遊技状態において設定される演出モードD〜Eと、高確時短遊技状態において設定される演出モードF〜Gとが設けられている。なお、電源ON時において低確非時短遊技状態に制御される場合(例えば、設定変更後、RWMクリア後、設定確認後等)に最初に設定される演出モードは、必ず演出モードAとなっており、電源ON時において低確時短遊技状態に制御される場合に最初に設定される演出モードは、必ず演出モードDとなっており、電源ON時において高確時短遊技状態に制御される場合に最初に設定される演出モードは、演出モードFとなっている。
サブCPU130aは、ステップE800において、出力制御処理を行う。具体的には、サブRAM130cの送信バッファにセットされている各種コマンドを統括制御部141やランプ制御部150に送信するための処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE900において、上述したステップE100でサブRAM130cのRWM領域に退避したレジスタを復帰し、今回のタイマ割込処理を終了する。
(演出制御部のコマンド解析処理)
図23を用いて、演出制御部130mのコマンド解析処理を説明する。図23は、演出制御部130mにおけるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE301において、サブRAM130cの受信バッファを参照して、コマンドを受信したか否かを判定する。コマンドを受信した場合には、ステップE302に処理を移し、コマンドを受信していない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE302において、受信したコマンドが設定変更指定コマンドであるか否かを判定する。設定変更指定コマンドである場合には、ステップE303に処理を移し、設定変更指定コマンドでない場合には、ステップE304に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE303において、設定変更報知処理を行う。具体的には、上述した設定変更報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、設定変更報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE304において、受信したコマンドがRWMクリア指定コマンドであるか否かを判定する。RWMクリア指定コマンドである場合には、ステップE305に処理を移し、RWMクリア指定コマンドでない場合には、ステップE306に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE305において、RWMクリア報知処理を行う。具体的には、上述したRWMクリア準備報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、RWMクリア準備報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE306において、受信したコマンドが設定確認指定コマンドであるか否かを判定する。設定確認指定コマンドである場合には、ステップE307に処理を移し、設定確認指定コマンドでない場合には、ステップE308に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE307において、設定確認報知処理を行う。具体的には、上述した設定確認報知を開始させるための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、設定確認報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE308において、受信したコマンドが電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドであるか否かを判定する。電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドである場合には、ステップE309に処理を移し、電源投入指定コマンド又は電源復旧指定コマンドでない場合には、ステップE310に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE309において、電源ON報知処理を行う。具体的には、受信したコマンドが電源投入指定コマンドである場合には、上述した電源投入報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、受信したコマンドが電源復旧指定コマンドである場合には、上述した電源復旧報知を実行するための報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、電源投入報知又は電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE310において、受信したコマンドがエラー系指定コマンドであるか否かを判定する。エラー系指定コマンドである場合には、ステップE311に処理を移し、エラー系指定コマンドでない場合には、ステップE312に処理を移す。
「エラー系指定コマンド」には、復帰不可能エラー指定コマンド、不正入賞エラー指定コマンド、異常入賞エラー指定コマンド、磁気エラー指定コマンド、電波エラー指定コマンド、扉開放エラー開始指定コマンド、扉開放エラー終了指定コマンド、操作エラー指定コマンド等が含まれる。
サブCPU130aは、ステップE311において、エラー報知処理を行う。具体的には、受信したエラー指定コマンドの種類に応じたエラー報知(復帰不可能エラー報知、不正入賞エラー報知、異常入賞エラー報知、磁気エラー報知、電波エラー報知、扉開放エラー報知、操作エラー報知等)を実行するため報知指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、報知指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、各種のエラー報知を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE312において、受信したコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップE313に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップE314に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE313において、遊技状態設定処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている遊技状態を遊技状態指定コマンドに応じた遊技状態に更新する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE314において、受信したコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップE315に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでない場合には、ステップE316に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE315において、保留数更新処理を行う。具体的には、サブRAM130cに記憶されている特図保留数を更新して画像表示装置に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、画像表示装置に表示される保留アイコンを増加又は減少させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE316において、受信したコマンドが始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。始動口入賞指定コマンドである場合には、受信した始動口入賞指定コマンド(特図予定変動パターン)をサブRAM130cの後述する先読み記憶領域にセットしてからステップE317に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでない場合には、ステップE318に処理を移す。
「先読み記憶領域」は、第1始動口入賞指定コマンドに基づく先読み情報(特図予定変動パターン等)を順次記憶するための第1先読み記憶部と、第2始動口入賞指定コマンドに基づく保留情報を順次記憶するための第2先読み記憶部と、実行中の変動表示(変動演出)に対応する先読み情報を記憶するための当該記憶部(第0記憶部)とに分かれており、第1先読み記憶部及び第2先読み記憶部は、それぞれ第1〜第4記憶部に分かれている。
第1先読み記憶部の第1〜第4記憶部は、上述した第1特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部にそれぞれ対応しており、第1始動口入賞指定コマンドを受信すると第1特図保留数に対応する記憶部に先読み情報が記憶される。各記憶部に記憶された先読み情報は、第1特別図柄の変動表示(変動演出)が実行される毎に1つ番号が若い記憶部に移動(シフト)するようになっている。
第2先読み記憶部の第1〜第4記憶部は、上述した第2特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部にそれぞれ対応しており、第2始動口入賞指定コマンドを受信すると第2特図保留数に対応する記憶部に先読み情報が記憶される。各記憶部に記憶された先読み情報は、第2特別図柄の変動表示(変動演出)が実行される毎に1つ番号が若い記憶部に移動(シフト)するようになっている。
当該記憶部(第0記憶部)は、上述した特図判定情報実行記憶領域に対応しており、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に、第1先読み記憶部の第1記憶部から移動(シフト)してくる先読み情報が記憶され、第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、第2先読み部の第1記憶部から移動(シフト)してくる先読み情報が記憶される。
サブCPU130aは、ステップE317において、先読み演出決定処理を行う。具体的には、1又は複数の特別図柄の変動表示(変動演出)にわたって所定の演出を実行することで大当たり遊技が実行されることを期待させる(大当たり遊技が実行される可能性を示唆する)先読み演出を実行するか否かや、実行する先読み演出の種類を決定し、先読み演出を実行するため演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、先読み演出を実行するための処理が行われることになる。
「先読み演出」としては、画像表示装置に表示される保留アイコンや当該アイコンを通常表示態様とは異なる特別表示態様で表示することで特別遊技が実行される期待度を示唆するアイコン変化演出、1又は複数の変動表示(変動演出)中に所定の演出を実行することで特別遊技が実行される期待度を示唆する先読み連続予告演出等が挙げられる。
サブCPU130aは、ステップE318において、受信したコマンドが特別図柄指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄指定コマンドである場合には、ステップE319に処理を移し、特別図柄指定コマンドでない場合には、ステップE320に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE319において、図柄データ決定処理を行う。具体的には、変動演出の結果として画像表示装置に停止表示させる演出図柄、すなわち、所定の有効ライン上に停止される演出図柄の配列(組み合わせ)等を決定する処理を行う。
サブCPU130aは、ステップE320において、受信したコマンドが特図変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。特図変動パターン指定コマンドである場合には、ステップE321に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップE324に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE321において、変動演出パターン判定処理を行う。具体的には、受信した特図変動パターン指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置を含む演出装置で実行される変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定し、変動演出パターンを示す演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE322において、期待度演出決定処理を行う。具体的には、ステップE323で決定された変動演出パターンに基づいて、特別遊技が実行される期待度を示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)期待度演出を実行するか否かや、実行する期待度演出の演出態様(パターン)を決定し、期待度演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする処理を行う。これにより、上述したステップE500の期待度演出制御処理で期待度演出の実行情報が参照され、期待度演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE323において、先読み演出実行処理を行う。具体的には、ステップE317の先読み演出決定処理で決定された先読み演出を開始したり、演出態様を変化させたりするための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、先読み演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE324において、受信したコマンドが図柄確定コマンドであるか否かを判定する。図柄確定コマンドである場合には、ステップE325に処理を移し、図柄確定コマンドでない場合には、ステップE326に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE325において、演出図柄停止処理を行う。具体的には、仮停止状態となっている演出図柄を停止表示させて変動演出を終了させるための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、変動演出を終了させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE326において、受信したコマンドが特別遊技系指定コマンドであるか否かを判定する。特別遊技系指定コマンドである場合には、ステップE327に処理を移し、特別遊技系指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
「特別遊技系指定コマンド」には、大当たりオープニング指定コマンド、大当たりラウンド指定コマンド、大当たりエンディング指定コマンド、小当たりオープニング指定コマンド、小当たりエンディング指定コマンド等が含まれる。
サブCPU130aは、ステップE327において、特別遊技演出決定処理を行う。具体的には、オープニング指定コマンドの場合には、大当たり遊技又は小当たり遊技のオープニング演出を決定してオープニング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、ラウンド指定コマンドの場合には、ラウンド遊技のラウンド演出を決定してラウンド演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、エンディング指定コマンドの場合には、大当たり遊技又は小当たり遊技のエンディング演出を決定してエンディング演出を実行するための演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。これにより、演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、オープニング演出やラウンド演出やエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
(演出制御部の変動演出パターン判定処理)
図24を用いて、演出制御部130mの変動演出パターン判定処理を説明する。図24は、演出制御部130mにおける変動演出パターン判定処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE321−1において、受信した変動パターン指定コマンドを参照し、ステップE321−2において、変動演出パターン判定テーブル(図25)を選択する。
サブCPU130aは、ステップE321−3において、変動演出パターン判定テーブルを用いて複数の変動演出パターンの中から1つの変動演出パターンを決定し、サブRAM130cの所定領域にセットする。なお、変動演出パターン判定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE321−4において、決定した変動演出パターンに対応する変動演出パターン指示コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットし、今回の変動演出パターン判定処理を終了する。これにより、変動演出パターン指示コマンドが画像制御部145(VDP)やランプ制御部150に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
(変動演出パターン判定テーブル)
図25は、非時短遊技状態において変動演出パターンを決定する際に参照される非時短遊技状態用の変動演出パターン判定テーブルを示す図である。
図25に示すように、非時短遊技状態用の変動演出パターン判定テーブルには、特図変動パターン指定コマンドの種類と、変動演出パターン毎の振分割合(%)と、決定される変動演出パターンが対応付けられており、参考として最右欄に各変動演出パターンの演出構成(遊技演出の種類)が記載されている。
変動演出パターンとは、画像表示装置を含む演出装置を用いて行われる変動演出の演出態様であり、擬似連続予告の有無、擬似連続予告の回数、リーチ演出の有無、リーチ演出の内容等が規定されている。
演出構成の欄の「通常変動」とは、演出図柄70aのよるリーチ状態が形成されない通常変動演出が実行されることを示している。
「短縮変動」とは、通常変動演出よりも短くリーチ状態が形成されない短縮変動演出が実行されることを示している。
「ロング変動」とは、通常変動演出よりも長くリーチ状態が形成されないロング変動演出が実行されることを示している。
「ノーマルリーチ」とは、左右に同じ演出図柄70aが仮停止するリーチ状態となり、中央の演出図柄70aが変動するノーマルリーチ演出が実行されることを示している。
「SPリーチ」とは、リーチ状態となっている演出図柄70aを画像表示装置の有効表示領域の隅部に縮小表示させ、キャラクタを用いて大当たり遊技が実行されることを期待させるSPリーチ演出が実行されることを示している。
「SPSPリーチ」とは、リーチ状態となっている演出図柄70aを画像表示装置の有効表示領域の隅部に極小表示させ、キャラクタを用いて大当たり遊技が実行されることを期待させるSPSPリーチ演出が実行されることを示している。
「全回転リーチ」とは、左中右に同じ演出図柄70aが揃った状態で低速で変動しながら大当たり遊技が実行されることを示唆するプレミア演出を行い、その後に演出図柄70aを停止表示させる全回転リーチ演出が実行されることを示している。
「チャンス演出」とは、リーチ状態とならずに変動中の3つの演出図柄70aを画像表示装置の有効表示領域の隅部に縮小表示させ、キャラクタを用いて大当たり遊技が実行されることを期待させるチャンス演出が実行されることを示している。
「擬似連失敗」とは、1回の特別図柄の変動表示中に演出図柄70aを仮停止させた後に再変動させる擬似連続予告演出が実行されるか否かを煽る演出を行った後に、擬似連続予告演出が行われない結果となる失敗演出が実行されることを示している。
「擬似連成功」とは、擬似連続予告演出が実行されるか否かを煽る演出を行った後に、擬似連続予告演出が実行される結果となる成功演出が実行されて擬似連続予告演出が実行されることを示している。
「カットイン」とは、有効期間中の演出ボタン17の操作に応じて、上述した期待度演出の1種であるカットイン予告演出が実行されることを示している。
「決め」とは、有効期間中の演出ボタン17の操作に応じて、上述した期待度演出の1種である当落決め演出が実行されることを示している。
なお、各リーチ演出の大当たり遊技が実行される期待度は、ノーマルリーチ演出<SPリーチ演出<SPSPリーチ演出<全回転リーチ演出(大当たり確定)の順で高くなるように設定されている。
図25に示す変動演出パターン判定テーブルの第1の特徴としては、実行されるリーチ演出が同じ変動演出パターンであれば、擬似連続予告が実行されない変動演出パターンよりも、擬似連続予告が実行される変動演出パターンの方が、大当たり遊技が実行される期待度が高い(大当たり遊技が実行され易い)点が挙げられる。このようにすることで、擬似連続予告が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図25に示す変動演出パターン判定テーブルの第2の特徴としては、擬似連続予告が2回行われる変動演出パターンであれば、ノーマルリーチ演出を挟まずに擬似連続予告が行われる変動演出パターンよりも、ノーマルリーチ演出を挟んで擬似連続予告が行われる変動演出パターンの方が、大当たり遊技が実行される期待度が高い(大当たり遊技が実行され易い)点が挙げられる。このようにすることで、どのタイミングで擬似変動が行われるかに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図25に示す変動演出パターン判定テーブルの第3の特徴としては、最終的にSPリーチ演出が実行される場合には、期待度演出としてカットイン予告演出が実行されるのに対し、最終的にSPSPリーチ演出が実行される場合には、期待度演出として当落決め演出が実行される点が挙げられる。このようにすることで、SPリーチ演出とSPSPリーチ演出の差別化を図ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、最終的にSPリーチ演出が実行される場合に当落決め演出を実行してもよいし、最終的にSPSPリーチ演出が実行される場合にカットイン予告演出を実行してもよいし、最終的にSPリーチ演出が実行される場合の期待度演出の種類をカットイン演出又は当落決め演出の1種類とし、最終的にSPSPリーチ演出が実行される場合の期待度演出の種類をカットイン演出と当落決め演出の2種類としてもよい。
なお、サブROM130bには、時短遊技状態において変動演出パターンを決定する際に参照される時短遊技状態用の変動演出パターン判定テーブルも記憶されているが、基本的には非時短遊技状態用の変動演出パターン判定テーブルと同様であるため、ここでは説明を省略する。
(演出制御部の期待度演出決定処理)
図26を用いて、演出制御部130mの期待度演出決定処理を説明する。図26は、演出制御部130mにおける期待度演出決定処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE322−1において、サブRAM130cにセットされている変動演出パターンを参照し、ステップE322−2において、リーチ前予告決定テーブル(図27)を用いて、リーチ演出以前が実行タイミングとなるリーチ前予告演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出)の実行の有無や実行するリーチ前予告演出の種類が定められた予告パターンを決定する。なお、リーチ前予告決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE322−3において、決定された予告パターンがセリフ予告演出を実行する予告パターンであるか否かを判定する。セリフ予告演出を実行する予告パターンである場合には、ステップE322−4に処理を移し、セリフ予告演出を実行する予告パターンでない場合には、ステップE322−6に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE322−4において、セリフ予告パターン決定テーブル(図28)を用いて、セリフ予告演出の演出態様であるセリフ予告パターンを決定し、ステップE322−5において、決定したセリフ予告パターンに応じたセリフ予告演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする。このセリフ予告演出の実行情報は、ステップE500の期待度演出制御処理で参照されることになる。なお、セリフ予告パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE322−6において、決定された予告パターンがルーレット予告演出を実行する予告パターンであるか否かを判定する。ルーレット予告演出を実行する予告パターンである場合には、ステップE322−7に処理を移し、ルーレット予告演出を実行する予告パターンでない場合には、ステップE322−9に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE322−7において、ルーレット予告パターン決定テーブル(図29)を用いて、ルーレット予告演出の演出態様であるルーレット予告パターンを決定し、ステップE322−8において、決定したルーレット予告パターンに応じたルーレット予告演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする。このルーレット予告演出の実行情報は、ステップE500の期待度演出制御処理で参照されることになる。なお、ルーレット予告パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE322−9において、参照した変動演出パターンがカットイン予告演出を実行する変動演出パターンであるか否かを判定する。カットイン予告演出を実行する変動演出パターンである場合には、ステップE322−10に処理を移し、カットイン予告演出を実行する変動演出パターンでない場合には、ステップE322−12に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE322−10において、カットイン予告パターン決定テーブル(図30)を用いて、カットイン予告演出の演出態様であるカットイン予告パターンを決定し、ステップE322−11において、決定したカットイン予告パターンに応じたカットイン予告演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットする。このカットイン予告演出の実行情報は、ステップE500の期待度演出制御処理で参照されることになる。なお、カットイン予告パターン決定テーブルの詳細は後述する。
サブCPU130aは、ステップE322−12において、参照した変動演出パターンが当落決め演出を実行する変動演出パターンであるか否かを判定する。当落決め演出を実行する変動演出パターンである場合には、ステップE322−13に処理を移し、当落決め演出を実行する変動演出パターンでない場合には、今回の期待度演出決定処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE322−13において、決め演出パターン決定テーブル(図31)を用いて、当落決め演出の演出態様である決め演出パターンを決定し、ステップE322−14において、決定した決め演出パターンに応じた当落決め演出の実行情報をサブRAM130cの所定領域にセットし、今回の期待度演出決定処理を終了する。この当落決め演出の実行情報は、ステップE500の期待度演出制御処理で参照されることになる。なお、決め演出パターン決定テーブルの詳細は後述する。
(リーチ前予告決定テーブル)
図27は、リーチ前予告演出の予告パターンを決定する際に参照されるリーチ前予告決定テーブルを示す図である。リーチ前予告決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出種別、予告パターン毎の振分割合(%)、決定される予告パターンが対応付けられている。
リーチ前予告の予告パターンには、リーチ前予告演出が実行されない「予告なし」、セリフ予告演出が実行される「セリフ予告演出」、ルーレット予告演出が実行される「ルーレット予告演出」の3種類が設定されており、大当たり遊技が実行される期待度は、予告なし<セリフ予告演出<ルーレット予告演出となっている。
図27に示すリーチ前予告決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、リーチ前予告演出が実行され易く、且つ、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、リーチ前予告演出が実行され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(セリフ予告パターン決定テーブル)
図28は、セリフ予告演出の予告パターンを決定する際に参照されるセリフ予告パターン決定テーブルを示す図である。セリフ予告パターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出種別、セリフ予告パターン毎の振分割合(%)、決定されるセリフ予告パターンが対応付けられており、参考として各セリフ予告パターンの演出構成(導入期間、有効期間、終了期間、セリフ演出内容)が記載されている。
セリフ予告演出は、有効期間が発生すること(後述する促進演出が実行されること)を示唆(予兆)する導入演出を実行せず(導入期間なし)に演出ボタン17の操作が有効となる有効期間(3秒)を発生させ、有効期間において演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に演出ボタン17が操作されると、大当たり遊技が実行される期待度を示唆するセリフ演出を実行すると共に、有効期間が終了したことを示唆する(促進演出を終了させる)終了演出(終了期間0.5秒)を実行するようになっている。
有効期間の欄の「促進演出A」とは、リーチ演出以前に導入演出なしで行われることでセリフ予告演出に係る有効期間が発生したことを示唆する(演出ボタン17の操作を促す)演出となっている。具体的には、画像表示装置に非突出状態(通常状態)の演出ボタン17を模した小サイズのボタン画像(通常ボタン小画像)が表示され、演出ボタン17が白色で発光する。
有効期間の欄の「ボタン非突出」とは、有効期間において演出ボタン17が非突出状態(通常状態)となることを示している。
終了期間の欄の「終了演出A」とは、促進演出Aを終了させる(セリフ予告演出に係る有効期間が終了したことを示唆する)演出となっている。具体的には、画像表示装置に表示されている通常ボタン小画像に替えて小サイズのエフェクト画像(終了エフェクト小画像)が表示される。
セリフ演出内容の欄の「ノーマルセリフ(黒文字)」とは、大当たり遊技が実行される可能性があるか否かが不明なノーマルセリフが黒色の文字で表示されることを示している。
「期待度UPセリフ(青文字)」とは、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する期待度UPセリフが青色の文字で表示されることを示している。
「リーチ確定セリフ(赤文字)」とは、リーチ演出が実行されることが確定するリーチ確定セリフが赤色の文字で表示されることを示している。
「当確セリフ(虹文字)」とは、大当たりとなることが確定する当確セリフが虹色の文字で表示されることを示している。
各セリフの大当たり遊技が実行される期待度は、「ノーマルセリフ」<「期待度UPセリフ」<「リーチ確定セリフ」<「当確セリフ(大当たり確定)」の順で大きくなるように設定されている。また、各セリフ予告パターンの大当たり遊技が実行される期待度は、「パターン1」<「パターン2」<「パターン3」<「パターン4(大当たり確定)」の順で大きくなるように設定されている。
図28に示すセリフ予告パターン決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、期待度UP以上のセリフとなるセリフ予告パターンが決定され易く、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、期待度UP以上のセリフとなるセリフ予告パターンが決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(ルーレット予告パターン決定テーブル)
図29は、ルーレット予告演出の予告パターンを決定する際に参照されるルーレット予告パターン決定テーブルを示す図である。ルーレット予告パターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、変動演出種別、ルーレット予告パターン毎の振分割合(%)、決定されるルーレット予告パターンが対応付けられており、参考として各ルーレット予告パターンの演出構成(導入期間、有効期間、終了期間、ルーレット結果演出内容)が記載されている。
ルーレット予告演出では、有効期間が発生すること(後述する促進演出が実行されること)を示唆(予兆)する導入演出(導入期間1秒)を実行してから演出ボタン17の操作が有効となる有効期間(3秒)を発生させ、有効期間において演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に演出ボタン17が操作されると、大当たり遊技が実行される期待度を示唆するルーレット結果演出を実行すると共に、有効期間が終了したことを示唆する(促進演出を終了させる)終了演出(終了期間0.5秒)を実行するようになっている。
導入期間の欄の「導入演出A」とは、リーチ演出以前に行われることでルーレット予告演出に係る有効期間が発生する(後述する促進演出Bが実行される)ことを示唆(予兆)する演出となっている。具体的には、画像表示装置に中サイズの「ボタンを押してルーレットを止めろ」とのセリフ画像(導入セリフ中画像)が表示され、音声出力装置9から「ボタン押せ」との導入効果音が出力される。
有効期間の欄の「促進演出B」とは、リーチ演出以前且つ導入演出Aの後に行われることでルーレット予告演出に係る有効期間が発生したことを示唆する(演出ボタン17の操作を促す)演出となっている。具体的には、画像表示装置に非突出状態(通常状態)の演出ボタン17を模した中サイズのボタン画像(通常ボタン中画像)が表示され、演出ボタン17が白色で発光し、音声出力装置9から「ピコン♪」との促進効果音が出力される。
有効期間の欄の「ボタン非突出」とは、有効期間において演出ボタン17が非突出状態(通常状態)となることを示している。
終了期間の欄の「終了演出A」とは、促進演出Bを終了させる(ルーレット予告演出に係る有効期間が終了したことを示唆する)演出となっている。具体的には、画像表示装置に表示されている通常ボタン中画像に替えて小サイズのエフェクト画像(終了エフェクト画像)が表示される。
ルーレット結果演出内容の欄の「×」は、「×、好機、熱い、当確」の選択肢からなるルーレットの結果、大当たり遊技が実行されない「×」が選択されることを示している。
「好機」は、「×、好機、熱い、当確」の選択肢からなるルーレットの結果、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する「好機」が選択されることを示している。
「熱い」は、「×、好機、熱い、当確」の選択肢からなるルーレットの結果、大当たり遊技が実行される可能性が「好機」よりも高いことを示唆する「熱い」が選択されることを示している。
「当確」は、「×、好機、熱い、当確」の選択肢からなるルーレットの結果、大当たり遊技が実行されることが確定する「当確」が選択されることを示している。
各ルーレット結果内容の大当たり遊技が実行される期待度は、「×(ハズレ確定)」<「好機」<「熱い」<「当確(大当たり確定)」の順で大きくなるように設定されている。また、各ルーレット予告パターンの大当たり遊技が実行される期待度は、「パターン1(ハズレ確定)」<「パターン2」<「パターン3」<「パターン4(大当たり確定)」の順で大きくなるように設定されている。
図29に示すセリフ予告パターン決定テーブルの特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、ルーレット演出で「好機」以上が選択されるセリフ予告パターンが決定され易く、大当たり期待度が低い変動演出パターンが決定されている場合よりも、大当たり期待度が高い変動演出パターンが決定されている場合の方が、ルーレット演出で「好機」以上が選択されるセリフ予告パターンが決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(カットイン予告パターン決定テーブル)
図30は、カットイン予告演出の予告パターンを決定する際に参照されるカットイン予告パターン決定テーブルを示す図である。カットイン予告パターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、擬似連続予告演出の有無、カットイン予告パターン毎の振分割合(%)、決定されるカットイン予告パターンが対応付けられており、参考として各カットイン予告パターンの演出構成(導入期間、有効期間、終了期間、カットイン演出内容)が記載されている。
カットイン予告演出では、有効期間が発生すること(後述する促進演出が実行されること)を示唆(予兆)する導入演出(導入期間3.5秒)を実行してから演出ボタン17の操作が有効となる有効期間(4秒)を発生させ、有効期間において演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に演出ボタン17が操作されると、大当たり遊技が実行される期待度を示唆するカットイン演出を実行すると共に、有効期間が終了したことを示唆する(促進演出を終了させる)終了演出(終了期間0.5秒)を実行するようになっている。
導入期間の欄の「導入演出B」とは、SPリーチ演出中に行われることでカットイン予告演出に係る有効期間が発生する(後述する促進演出C又はDが実行される)ことを示唆(予兆)する演出となっている。具体的には、画像表示装置に中サイズのエフェクト画像(導入エフェクト中画像)が表示され、音声出力装置9から「フシュ〜」との導入効果音が出力される。
有効期間の欄の「促進演出C」とは、SPリーチ演出中且つ導入演出Bの後に行われることでカットイン予告演出に係る有効期間が発生したことを示唆する(演出ボタン17の操作を促す)演出となっている。具体的には、画像表示装置に非突出状態(通常状態)の演出ボタン17を模した中サイズのボタン画像(通常ボタン中画像)が表示され、演出ボタン17が白色で発光し、音声出力装置9から「ピコン♪」との促進効果音が出力される。
有効期間の欄の「促進演出D」とは、SPリーチ演出中且つ導入演出Bの後に行われることでカットイン予告演出に係る有効期間が発生したことを示唆する(演出ボタン17の操作を促す)演出となっている。具体的には、画像表示装置に突出状態(特定状態)の演出ボタン17を模した大サイズのボタン画像(突出ボタン大画像)が表示され、演出ボタン17が白色で発光し、音声出力装置9から「押せ!」との導入効果音が出力される。
有効期間の欄の「ボタン非突出」とは、有効期間において演出ボタン17が非突出状態(通常状態)となることを示している。
有効期間の欄の「ボタン突出」とは、有効期間において演出ボタン17が突出状態(特定状態)となることを示している。
終了期間の欄の「終了演出B」とは、促進演出C又はDを終了させる(カットイン予告演出に係る有効期間が終了したことを示唆する)演出となっている。具体的には、画像表示装置に表示されている通常ボタン中画像又は突出ボタン大画像に替えて中サイズのエフェクト画像(終了エフェクト中画像)が表示される。
各促進演出の大当たり遊技が実行される期待度は、「促進演出C」<「促進演出D」の順で大きくなるように設定されている。また、各ボタン状態の大当たり遊技が実行される期待度は、「ボタン非突出」<「ボタン突出」の順で大きくなるように設定されている。
カットイン演出内容の欄の「キャラクタA(青)」とは、画像表示装置にキャラクタA画像と青色のエフェクト画像からなるカットイン画像が表示され、音声出力装置9から「ジョワッ♪」からなるカットイン効果音が出力される演出となっている。
「キャラクタA(緑)」とは、画像表示装置にキャラクタA画像と緑色のエフェクト画像からなるカットイン画像が表示され、音声出力装置9から上述したカットイン効果音が出力される演出となっている。
「キャラクタB(赤)」とは、画像表示装置にキャラクタB画像と赤色のエフェクト画像からなるカットイン画像が表示され、音声出力装置9から上述したカットイン効果音が出力される演出となっている。
「キャラクタA&B(虹)」とは、画像表示装置にキャラクタA画像、キャラクタB画像、及び、虹色のエフェクト画像からなるカットイン画像が表示され、音声出力装置9から上述したカットイン効果音が出力され、演出ボタン17が振動状態となる演出となっている。
各カットイン演出内容の大当たり遊技が実行される期待度は、「キャラクタA(青)」<「キャラクタA(緑)」<「キャラクタB(赤)」<「キャラクタA&B(虹)」の順で大きくなるように設定されている。また、各カットイン予告パターンの大当たり遊技が実行される期待度は、「パターン1」<「パターン2」<「パターン3」<「パターン4」<「パターン5(大当たり確定)」の順で大きくなるようになっている。
図30に示すカットイン予告パターン決定テーブルの第1の特徴としては、大当たり抽選結果がハズレの場合よりも、大当たりの場合の方が、導入演出が実行されるが有効期間が発生しない(カットイン演出が実行されない)カットイン予告パターン(パターン1)が決定されにくい点が挙げられる。このようにすることで、大当たり遊技が実行されることに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図30に示すカットイン予告パターン決定テーブルの第2の特徴としては、擬似連続予告演出が実行されない場合よりも、擬似連続予告演出が実行される場合の方が、大当たり期待度が高いカットイン予告パターンが決定され易い点が挙げられる。このようにすることで、擬似連続予告演出が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図30に示すカットイン予告パターン決定テーブルの第3の特徴としては、導入演出は実行されるが有効期間が発生せず、促進演出や終了演出やカットイン演出が実行されないカットイン予告パターンが設定されている点が挙げられる。このようにすることで、有効期間が発生する(促進演出やカットイン演出が実行される)か否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(決め演出パターン決定テーブル)
図31は、当落決め演出の決め演出パターンを決定する際に参照される決め演出パターン決定テーブルを示す図である。決め演出パターン決定テーブルには、大当たり抽選結果、ノーマルリーチ演出が実行された後に擬似連続予告演出が実行されるリーチ後擬似連続予告演出の有無、決め演出パターン毎の振分割合(%)、決定される決め演出パターンが対応付けられており、参考として各決め演出パターンの演出構成(導入期間、有効期間、終了期間、決め演出内容)が記載されている。
当落決め演出では、有効期間が発生すること(後述する促進演出が実行されること)を示唆(予兆)する導入演出(導入期間4秒)を実行してから演出ボタン17の操作が有効となる有効期間(4秒)を発生させ、有効期間において演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に演出ボタン17が操作されると、大当たり遊技が実行されるか否かを示唆する決め演出(成功演出、失敗演出)を実行すると共に、有効期間が終了したことを示唆する(促進演出を終了させる)終了演出(終了期間0.5秒)を実行するようになっている。
導入期間の欄の「導入演出B」とは、SPSPリーチ演出中に行われることで当落決め演出に係る有効期間が発生する(後述する促進演出Cが実行される)ことを示唆(予兆)する演出となっている。具体的には、画像表示装置に中サイズのエフェクト画像(導入エフェクト中画像)が表示され、音声出力装置9から「フシュ〜」との導入効果音が出力される。
導入期間の欄の「導入演出C」とは、SPSPリーチ演出中に行われることで当落決め演出に係る有効期間が発生する(後述する促進演出D又はEが実行される)ことを示唆(予兆)する演出となっている。具体的には、画像表示装置に大サイズのエフェクト画像からなる導入エフェクト大画像が表示され、音声出力装置9から「シュゴ〜」からなる導入効果音が出力される。
有効期間の欄の「促進演出C」とは、SPSPリーチ演出中且つ導入演出Bの後に行われることで当落決め演出に係る有効期間が発生したことを示唆する(演出ボタン17の操作を促す)演出となっている。具体的には、画像表示装置に非突出状態(通常状態)の演出ボタン17を模した中サイズのボタン画像(通常ボタン中画像)が表示され、演出ボタン17が白色で発光し、音声出力装置9から「ピコン♪」との促進効果音が出力される。
有効期間の欄の「促進演出D」とは、SPSPリーチ演出中且つ導入演出Cの後に行われることで当落決め演出に係る有効期間が発生したことを示唆する(演出ボタン17の操作を促す)演出となっている。具体的には、画像表示装置に突出状態(特定状態)の演出ボタン17を模した大サイズのボタン画像(突出ボタン大画像)が表示され、演出ボタン17が白色で発光し、音声出力装置9から「押せ!」との導入効果音が出力される。
有効期間の欄の「促進演出E」とは、SPSPリーチ演出中且つ導入演出Cの後に行われることで当落決め演出に係る有効期間が発生したことを示唆する(演出ボタン17の操作を促す)演出となっている。具体的には、画像表示装置に突出状態(特定状態)の演出ボタン17を模した大サイズのボタン画像からなる突出ボタン大画像が表示され、演出ボタン17が虹色で発光し、音声出力装置9から「押せ!」からなる導入効果音が出力されることで、演出ボタン17の操作を促す演出となっている。
有効期間の欄の「ボタン非突出」とは、有効期間において演出ボタン17が非突出状態(通常状態)となることを示している。
有効期間の欄の「ボタン突出」とは、有効期間において演出ボタン17が突出状態(特定状態)となることを示している。
終了期間の欄の「終了演出B」とは、促進演出C〜Eを終了させる(当落決め演出に係る有効期間が終了したことを示唆する)演出となっている。具体的には、画像表示装置に表示されている通常ボタン中画像又は突出ボタン大画像に替えて中サイズのエフェクト画像(終了エフェクト中画像)が表示される。
各導入演出の大当たり遊技が実行される期待度は、「導入演出B」<「導入演出C」の順で大きくなるように設定されている。また、各促進演出の大当たり遊技が実行される期待度は、「促進演出C」<「促進演出D」<「促進演出E(大当たり確定)」の順で大きくなるように設定されている。また、各ボタン状態の大当たり遊技が実行される期待度は、「ボタン非突出」<「ボタン突出」の順で大きくなるように設定されている。
決め演出内容の欄の「失敗演出」とは、大当たり遊技が実行されないことを示唆する決め失敗演出(失敗エフェクト画像の表示)が実行されることを示している。
「成功演出」とは、大当たり遊技が実行されることを示唆する決め成功演出(成功エフェクト画像の表示+可動演出装置73の動作演出+演出ボタン17の振動演出)が実行されることを示している。
各決め演出の大当たり遊技が実行される期待度は、「失敗演出(ハズレ確定)」<「成功演出(大当たり確定)」の順で大きくなるように設定されている。また、各決め演出パターンの導入演出や促進演出が実行されている時点での大当たり遊技が実行される期待度は、「パターン1」<「パターン2」<「パターン3」<「パターン4」<「パターン5(大当たり確定)」となっている。
図31に示す決め演出決定テーブルの第1の特徴としては、前述したリーチ後擬似連続予告演出が実行されない場合よりも、リーチ後擬似連続予告演出が実行される場合の方が、演出ボタン17が突出状態となり易く、演出ボタン17が非突出状態となる場合よりも、演出ボタン17が突出状態となる場合の方が、成功演出が実行され易い点が挙げられる。このようにすることで、リーチ後擬似連続予告演出が実行されるか否かや、演出ボタン17が突出状態となるか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図31に示す決め演出決定テーブルの第2の特徴としては、大当たり抽選結果が大当りであって可動演出装置73の動作演出が行われる成功演出が実行される場合には、終了演出が実行されない点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の意識を成功演出(可動演出装置73の動作演出)に惹きつけ易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(演出制御部の期待度演出制御処理)
図32を用いて、演出制御部130mの期待度演出制御処理を説明する。図32は、演出制御部130mにおける期待度演出制御処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE501において、サブRAM130cにセリフ予告演出の実行情報があるか否かを判定する。セリフ予告演出の実行情報がない場合には、ステップE503に処理を移し、セリフ予告演出の実行情報がある場合にはステップE502において、セリフ予告演出を実行対象に決定し、ステップE509に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE503において、サブRAM130cにルーレット予告演出の実行情報があるか否かを判定する。ルーレット予告演出の実行情報がない場合には、ステップE505に処理を移し、ルーレット予告演出の実行情報がある場合には、ステップE504において、ルーレット予告演出を実行対象に決定し、ステップE509に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE505において、サブRAM130cにカットイン予告演出の実行情報があるか否かを判定する。カットイン予告演出の実行情報がない場合には、ステップE507に処理を移し、カットイン予告演出の実行情報がある場合には、ステップE506において、カットイン予告演出を実行対象に決定し、ステップE509に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE507において、サブRAM130cに当落決め演出の実行情報があるか否かを判定する。当落決め演出の実行情報がない場合には、今回の期待度演出制御処理を終了し、当落決め演出の実行情報がある場合には、ステップE508において、当落決め演出を実行対象に決定する。
サブCPU130aは、ステップE509において、現在が演出ボタン17の操作が有効となる有効期間中であるか否かを判定する。有効期間中でない場合には、ステップE510に処理を移し、有効期間中である場合には、ステップE518に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE510において、実行対象に決定された期待度演出の実行情報に導入演出に係る導入演出情報があるか否かを判定する。導入演出情報がある場合には、ステップE511に処理を移し、導入演出情報がない場合には、ステップE513に処理を移す。具体的には、セリフ予告演出が実行対象である場合には、導入演出情報がないと判定され、ルーレット予告演出、カットイン予告演出及び当落決め演出の何れかが実行対象である場合には、導入演出情報があると判定される。
サブCPU130aは、ステップE511において、現在が導入演出の開始タイミングであるか否かを判定する。導入演出の開始タイミングでない場合には、ステップE513に処理を移し、導入演出の開始タイミングである場合には、ステップE512において、実行対象に決定された期待度演出の実行情報のうちの導入演出情報に対応する導入演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、導入演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、期待度演出の導入演出(導入演出A〜Cの何れか)を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE513において、演出ボタン17の操作を促す促進演出の開始タイミングであるか否かを判定する。促進演出の開始タイミングでない場合には、ステップE515に処理を移し、促進演出の開始タイミングである場合には、ステップE514において、実行対象に決定された期待度演出の実行情報のうちの促進演出情報に対応する促進演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、促進演出指示コマンドが統括制御部141に送信され、画像表示装置に促進演出画像を表示したり、音声出力装置9から促進効果音を出力したりするための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE515において、演出ボタン17の操作が有効となる有効期間の開始タイミングであるか否かを判定する。有効期間の開始タイミングでない場合には、今回の期待度演出制御処理を終了し、有効期間の開始タイミングである場合には、ステップE516において、実行対象に決定された期待度演出の実行情報のうちの有効期間情報に対応する有効期間指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、ステップE517において、実行対象に決定された期待度演出の実行情報のうちの有効期間情報に対応する有効時間をサブRAM130cの所定領域にセットし、今回の期待度演出制御処理を終了する。これにより、有効期間指示コマンドがランプ制御部150に送信され、演出ボタン17を発光させたり、演出ボタン17を突出状態に変化させたりするための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE518において、演出ボタン17が操作されたか否かを判定する。具体的には、演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態に変化したか否かを判定する。演出ボタン17が操作された場合には、ステップE522に処理を移し、演出ボタン17が操作されていない場合には、ステップE519に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE519において、サブRAM130cにセットされている有効時間を1減算し、ステップE520において、有効時間が経過したか否か(有効時間が「0」であるか否か)を判定する。有効時間が経過していない場合には、今回の期待度演出制御処理を終了し、有効時間が経過している場合には、ステップE521において、セリフ予告演出が実行対象であるか否かを判定する。セリフ予告演出が実行対象である場合には、セリフ予告演出の操作演出を実行しないものとしてステップE525に処理を移し、セリフ予告演出が実行対象でない場合(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出の場合)には、ステップE522に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE522において、実行対象に決定された期待度演出の実行情報に応じた操作演出実行指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、操作演出実行指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、該当する操作演出(セリフ演出、ルーレット演出、カットイン演出、決め演出)を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE523において、実行対象に決定された期待度演出の実行情報に終了演出に係る終了演出情報があるか否かを判定する。終了演出情報がない場合には、終了演出を実行しないものとしてステップE525に処理を移し、終了演出情報がある場合には、ステップE524に処理を移す。具体的には、当落決め演出以外が実行対象である場合及び当落決め演出で失敗演出が実行される決め演出パターンである場合には、終了演出情報があると判定され、当落決め演出で成功演出が実行される決め演出パターンである場合には、終了情報がないと判定される。
サブCPU130aは、ステップE524において、終了情報に対応する終了演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする。これにより、終了演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、終了演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE525において、実行対象に決定された期待度演出の実行情報をサブRAM130cからクリアし、今回の期待度演出制御処理を終了する。
(メニュー表示演出)
ここで、図33に示す演出制御部130mの非期待度演出制御処理を説明する前に、非期待度演出であるメニュー表示演出の概要について説明しておく。
メニュー表示演出では、有効期間が発生すること(後述する促進演出が実行されること)を示唆(予兆)する導入演出(導入期間3秒)を実行してから演出ボタン17の操作が有効となる有効期間(30秒)を発生させ、有効期間において演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に演出ボタン17が操作されると、大当たり遊技が実行される期待度を示唆しないメニュー表示を実行し、有効期間が終了したことを示唆する(促進演出を終了させる)終了演出を実行しないようになっている。
メニュー表示演出では、客待ち状態中に行われることでメニュー表示演出に係る有効期間が発生する(後述する促進演出Fが実行される)ことを示唆(予兆)する「導入演出D」が実行されるようになっている。具体的には、画像表示装置に小サイズの「ボタン有効まで残り3秒」との導入セリフ小画像が表示されるが、音声出力装置9からは導入効果音が出力されないようになっている。
また、メニュー表示演出では、客待ち状態におけるメニュー表示演出に係る有効期間中且つ導入演出Dの後に行われることでメニュー表示演出に係る有効期間が発生したことを示唆する(演出ボタン17の操作を促す)「促進演出F」が実行されるようになっている。具体的には、画像表示装置に非突出状態(通常状態)の演出ボタン17を模した小サイズのボタン画像と「メニュー表示」との文字画像からなるメニュー案内小画像が表示されるが、音声出力装置9からは促進効果音が出力されないようになっている。
なお、客待ち状態におけるメニュー表示演出に係る有効期間において、演出ボタン17は非突出状態(通常状態)に維持されて白色で発光するようになっている。このとき、十字キー19の操作も有効となるが、十字キー19については白色で発光させてもよいし、発光させなくてもよい。
(演出制御部の非期待度演出制御処理)
図33を用いて、演出制御部130mの非期待度演出制御処理を説明する。図33は、演出制御部130mにおける非期待度演出制御処理のフローチャートである。
まず、サブCPU130aは、ステップE601において、サブRAM130cの受信バッファを参照して、客待ち状態指定コマンドを受信しているか否かを判定する。客待ち状態指定コマンドを受信していない場合には、ステップE603に処理を移し、客待ち状態指定コマンドを受信している場合には、ステップE602において、客待ち状態となってから演出ボタン17の操作が有効となる有効期間を発生させるまでの有効待機時間をサブRAM130cの所定領域にセットし、ステップE621に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE603において、有効待機時間中であるか否かを判定する。具体的には、有効待機時間>0であるか否かを判定する。有効待機時間中でない場合には、ステップE612に処理を移し、有効待機時間中である場合には、ステップE604において、サブRAM130cにセットされている有効待機時間を1減算する。
サブCPU130aは、ステップE605において、有効待機時間がメニュー表示演出の導入演出(導入演出D)の開始タイミングである導入開始値(残り3秒)であるか否かを判定する。導入開始値でない場合にはステップE607に処理を移し、導入開始値である場合には、ステップE606において、メニュー表示演出の導入演出情報に対応する導入演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、ステップE621に処理を移す。これにより、導入演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、メニュー表示演出の導入演出(導入演出D)を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE607において、有効待機時間がメニュー表示演出の促進演出(促進演出F)の開始タイミングである促進開始値(残り0.2秒)であるか否かを判定する。促進開始値でない場合には、ステップE609に処理を移し、促進開始値である場合には、ステップE608において、メニュー表示演出の促進演出情報に対応する促進演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットする処理を行い、ステップE621に処理を移す。これにより、促進演出指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、メニュー表示演出の促進演出(促進演出F)を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE609において、有効待機時間が経過したか(演出ボタン17の操作を促す促進演出の開始タイミングであるか)否かを判定する。具体的には、有効待機時間=0であるか否かを判定する。有効待機時間が経過していない場合には、ステップE621に処理を移し、有効待機時間が経過している場合には、ステップE610において、メニュー表示演出の有効期間情報に対応する促進演出指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、ステップE611において、メニュー表示演出の有効期間情報に対応する有効時間(ここでは30秒)をサブRAM130cの所定領域にセットし、ステップE621に処理を移す。これにより、有効期間指示コマンドがランプ制御部150に送信され、演出ボタン17を発光させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE612において、現在が演出ボタン17の操作が有効となる有効期間中であるか否かを判定する。有効期間中でない場合には、ステップE621に処理を移し、有効期間中である場合には、ステップE613において、サブRAM130cにセットされている有効時間を1減算する。
サブCPU130aは、ステップE614において、有効時間が経過したか(メニュー表示演出の終了タイミングであるか)否かを判定する。具体的には有効時間=0であるか否かを判定する。有効時間が経過していない場合には、ステップE617に処理を移し、有効時間が経過した場合には、ステップE615において、非期待度演出の終了を指示する非期待度演出終了指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、ステップE616において、上述した有効待機時間(ここでは10秒)をサブRAM130cの所定領域に再セットし、ステップE621に処理を移す。これにより、非期待度演出終了指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、非期待度演出に関する演出(メニュー画像の表示、演出ボタン17の発光等)を終了させるための処理が行われることになる。
サブCPU130aは、ステップE617において、演出ボタン17又は十字キー19が操作されたか否かを判定する。演出ボタン17又は十字キー19が操作された場合には、ステップE618に処理を移し、演出ボタン17又は十字キー19が操作されていない場合には、ステップE621に処理を移す。
サブCPU130aは、ステップE618において、演出ボタン17又は十字キー19が操作結果に応じて、サブRAM130cにセットされている非期待度演出の演出進行情報を更新する。具体的には、促進演出の実行中に演出ボタン17が操作された場合には、メニュー画像の表示を示す情報に更新し、メニュー画像の表示中に十字キー19が操作された場合には、選択されているメニュー項目を変更する情報に更新し、メニュー画像の表示中に演出ボタン17が操作された場合には、選択されているメニュー項目に応じた画像の表示を示す情報に更新する。
サブCPU130aは、ステップE619において、更新後の演出進行情報に応じた操作演出実行指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、ステップE620において、上述した有効時間(ここでは30秒)をサブRAM130cの所定領域に再セットする。これにより、操作演出実行指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、該当する操作演出を実行するための処理が行われることになる。具体的には、複数のメニュー項目が配置されるメニュー画像の表示、メニュー画像の中で選択されているメニュー項目の更新、選択されているメニュー項目に関する情報の表示等が行われる。
サブCPU130aは、ステップE621において、変動演出が開始されたか否かを判定する。変動演出が開始された場合には、ステップE622に処理を移し、変動演出が開始されていない場合には、今回の非期待度演出制御処理を終了する。
サブCPU130aは、ステップE622において、非期待度演出の終了を指示する非期待度演出終了指示コマンドをサブRAM130cの送信バッファにセットし、ステップE623において、サブRAM130cにセットされている非期待度演出に係る情報をクリアし、今回の非期待度演出制御処理を終了する。これにより、非期待度演出終了指示コマンドが統括制御部141及びランプ制御部150に送信され、非期待度演出に関する演出(メニュー画像の表示、演出ボタン17の発光等)を終了させるための処理が行われることになる。
このように、非期待度演出(メニュー表示演出)において有効期間が発生する前に導入演出を実行することで、有効期間の発生前に遊技者に操作しようという意欲を持たせることができ、演出ボタン17を操作して欲しい開発者目線からしても、せっかくの操作機能が無駄にならずに済む。
また、非期待度演出に係る有効期間については、遊技者による演出ボタン17や十字キー19の操作によっては終了することがなく、演出ボタン17や十字キー19の操作が行われていない期間が所定期間経過した場合、及び、変動演出が開始された場合に終了するようになっている。そのため、非期待度演出のための操作を受け付ける期間を長く確保することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、非期待度演出に係る有効期間については、遊技者による演出ボタン17や十字キー19の操作によって終了するようにしてもよい。この場合、メニュー画像に「終了」というメニュー項目を設けてもよいし、演出ボタン17の長押し操作等によって有効期間を終了させるようにしてもよい。
(統括制御部のメイン処理)
図34を用いて、統括制御部141のメイン処理を説明する。図34は、統括制御部141のメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、電源基板160から電源電圧が供給されることで発生するシステムリセットが統括CPU141aに入力されることで行われる。
まず、統括CPU141aは、ステップT1において、全割込を禁止し、ステップT2において、初期設定処理を行う。具体的には、内蔵レジスタの設定などのCPUの初期設定、統括RAM141cへのアクセス許可、統括RAM141cの全RWM領域の初期化(0クリア)、タイマ割込を発生させるためのCTC(カウンタタイマサーキット)の起動等を行い、ステップT3において、全割込を許可する。
統括CPU141aは、ステップT4において、調整モード切替処理を行う。具体的には、遊技店員が操作可能な切替スイッチ22からの入力信号を参照して音声出力装置9から出力される演出音の音量(値)や画像表示装置(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)のバックライトの光量(値)の調整、及び、音量や光量の調整に係る調整モードを切り替えるための処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT5において、音量調整処理を行う。具体的には、遊技者が操作可能な十字キー19の操作を検出する十字キー検出スイッチ19aからの検出信号(左ボタン検出信号、右ボタン検出信号)に基づいて、音声出力装置9から出力される演出音の音量(値)を調整するための処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT6において、光量調整処理を行う。具体的には、遊技者が操作可能な十字キー19の操作を検出する十字キー検出スイッチ19aからの検出信号(下ボタン検出信号、上ボタン検出信号)に基づいて、画像表示装置(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)のバックライトの光量(値)を調整するための処理を行う。
なお、画像表示装置(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)のバックライトの光量だけを調整するのではなく、枠用照明装置10や盤用照明装置74に設けられるLEDの光量も併せて調整できるようにしてもよい。
統括CPU141aは、ステップT7において、エコモード制御処理を行う。具体的には、画像表示装置(第1画像表示装置70、第2画像表示装置71)のバックライトの光量を低下させて電力消費を抑えるエコモードの開始や終了を制御するための処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT8において、演出制御部130mから送信される演出指示コマンド又は報知指示コマンドを受信したか否かを判定する。演出指示コマンド又は報知指示コマンドを受信していない場合には、ステップT11に処理を移し、演出指示コマンド又は報知指示コマンドを受信している場合には、ステップT9に処理を移す。
統括CPU141aは、ステップT9において、アニメパターン設定処理を行う。具体的には、受信した演出指示コマンド又は報知指示コマンドに対応する種類のアニメグループからアニメパターンを決定して統括RAM141cの所定の領域に設定(セット)する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT10において、サウンドパターン設定処理を行う。具体的には、受信した演出指示コマンド又は報知指示コマンドに対応する種類のサウンドグループからサウンドパターンを決定して統括RAM141cの所定の領域に設定(セット)する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT11において、統括RAM141cに画像表示装置の表示画像を更新するフレーム更新タイミングであることを示すフレーム切替フラグがセットされているか否かを判定する。フレーム切替フラグがある場合には、ステップT12に処理を移し、フレーム切替フラグがない場合には、ステップT4に処理を移す。
なお、フレーム切替フラグは、後述する統括制御部141のVブランク割込処理でセットされるようになっている。そのため、以下に説明するステップT12〜T15の処理は、Vブランク割込処理が実行される(フレーム更新タイミング)毎に実行されることになる。
統括CPU141aは、ステップT12において、統括RAM141cにセットされているフレーム切替フラグをクリアし、ステップT13において、シーン更新処理を行う。具体的には、後述するVブランク割込処理で更新されるシーン切替カウンタ、ウェイトフレームカウンタ及びフレームカウンタを参照し、上記ステップT9で決定されたアニメパターンに基づいてアニメシーンのアドレスを更新すると共に、上記ステップT10で決定されたサウンドパターンに基づいてサウンドシーンのアドレスを更新する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT14において、描画制御処理を行う。具体的には、アニメシーンが属するアニメグループの優先順位(描画順序)に従って、更新したアドレスにあるアニメシーンの1フレームの表示情報(スプライトの識別番号、表示位置等)から描画制御コマンド群からなるディスプレイリストを生成し、このディスプレイリストを画像制御部145(VDP)に出力すると共に、ディスプレイリストに基づく表示画像の描画を指示する処理を行う。
これにより、画像制御部145(VDP)では、ディスプレイリストに基づく表示画像をVRAMの描画用フレームバッファに描画すると共に、VRAMの表示用フレームバッファに描画されている画像(演出画像、異常報知画像)を画像表示装置(第1画像表示装置、第2画像表示装置71)に表示する処理が行われることになる。
統括CPU141aは、ステップT15において、音声制御処理を行う。具体的には、更新したアドレスにあるサウンド情報から音声制御コマンドを生成し、この音声制御コマンドを音声制御部148(音声LSI)に出力する処理を行う。
これにより、音声制御部148(音声LSI)では、音声制御コマンドに基づく各種の演出音や報知音を音声出力装置9から出力する処理が行われることになる。本処理を終了すると、ステップT4に処理を移す。
(統括制御部のコマンド受信割込処理)
図35(a)を用いて、統括制御部141のコマンド受信割込処理を説明する。図35(a)は、統括制御部141のコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、演出制御部130mから送信された各種コマンドを受信することで実行される。
まず、統括CPU141aは、ステップT30において、コマンド受信処理を行う。具体的には、演出制御部130mから送信される演出指示コマンドや報知指示コマンドを受信した場合に、統括RAM141cの受信バッファに格納する処理を行う。本処理を終了すると、今回のコマンド受信割込処理を終了する。
(統括制御部のVブランク割込処理)
図35(b)を用いて、統括制御部141のVブランク割込処理を説明する。図35(b)は、統括制御部141のVブランク割込処理を示すフローチャートである。このVブランク割込処理は、画像制御部145(VDP)から1/30秒(1フレーム分の演出画像の描画・表示が完了する予定の時間)毎に送信されるVブランク信号を受信する毎に実行される。
まず、統括CPU141aは、ステップT50において、カウンタ更新処理を行う。具体的には、上述したアニメーション制御処理等で使用する各種カウンタ(シーン切替カウンタ、ウェイトフレームカウンタ、フレームカウンタ等)を+1更新する処理を行う。
統括CPU141aは、ステップT51において、フレームバッファ切替指令処理を行う。具体的には、描画用フレームバッファへの1フレーム分の演出画像の描画が完了するこで画像制御部145(VDP)から送信される描画完了信号を受信していることを条件に、画像制御部145(VDP)に対してVRAMの第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを切り替える指示を行う。これにより、1/30秒(約33ミリ秒)毎のVブランク割込処理が実行される毎に第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とが「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わることになる。
統括CPU141aは、ステップT52において、描画(表示)フレームが切り替わったことを示すフレーム切替フラグを統括RAM141cの所定の領域にセットし、今回のVブランク割込処理を終了する。このフレーム切替フラグは、統括制御部141のメイン処理のステップT11において参照されるようになっている。
(セリフ予告演出の具体例)
図36及び図37を用いて、セリフ予告演出の具体例について説明する。図36は、セリフ予告演出の実行前後のタイミングチャートであり、図37は、セリフ予告演出の演出例を示す図であり、図36の(a)〜(g)と図37(a)〜(g)とがそれぞれ対応している。
まず、T0のタイミングにおいて、通常遊技状態且つ客待ち状態となっており、画像表示装置には、3つの演出図柄70a、第1保留アイコン表示領域70C及び当該アイコン表示領域70Eからなる客待ち状態画像が表示されている(図37(a)参照)。
T1のタイミングにおいて、第1始動口45に遊技球が入賞して第1特別図柄の変動表示が開始されると、画像表示装置では、第1保留アイコン表示領域70Cに一瞬だけ表示された第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに移動し、演出図柄70aの変動表示が開始されて通常変動演出が開始される(図37(b)参照)。
T2のタイミングにおいて、セリフ予告演出に係る有効期間が発生すると、上述した促進演出Aが開始され、演出ボタン17が白色で点灯する(図37(c)参照)。
T3のタイミングにおいて、有効期間が発生してから所定期間(例えば0.2秒)が経過すると、画像表示装置では、セリフウィンドウ画像WGが表示され、そこに重畳するように上述した小サイズの通常ボタン小画像BS(促進演出画像)が表示される(図37(d)参照)。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になると、セリフ予告演出に係る有効期間の終了に伴い上述した終了演出Aが開始され、演出ボタン17が消灯する。画像表示装置では、通常ボタン小画像BS(促進演出画像)に替えて上述した小サイズの終了エフェクト小画像ES(終了演出画像)が表示され、セリフウィンドウ画像WGの中であって終了エフェクト小画像ESの後側に期待度UPセリフである「この変動は好機よ!」のセリフ画像(操作演出画像)が表示される(図37(e)参照)。
T5のタイミングにおいて、終了演出Aの実行時間(0.5秒)が経過すると、画像表示装置では、終了エフェクト小画像ES(終了演出画像)が消去されてセリフ画像(操作演出画像)が完全に視認可能となる(図37(f)参照)。
T6のタイミングにおいて、セリフ画像(操作演出画像)が表示されてから所定期間(例えば2秒)が経過すると、セリフ予告演出の実行期間が終了し、画像表示装置では、セリフウィンドウ画像WGと共に、セリフ画像(操作演出画像)が消去される(図37(g)参照)。
なお、演出ボタン17が操作されずに有効時間が経過した場合には、終了エフェクト小画像ES(終了演出画像)が表示されるが、セリフ画像(操作演出画像)が表示されるとはなく、セリフウィンドウ画像WGが消去されるようになっている。
(ルーレット予告演出の具体例)
図38及び図39を用いて、セリフ予告演出の具体例について説明する。図38は、ルーレット予告演出の実行前後のタイミングチャートであり、図39は、ルーレット予告演出の演出例を示す図であり、図38の(a)〜(h)と図39(a)〜(h)とがそれぞれ対応している。
まず、T0のタイミングにおいて、通常遊技状態且つ客待ち状態となっており、画像表示装置には、3つの演出図柄70a、第1保留アイコン表示領域70C及び当該アイコン表示領域70Eからなる客待ち状態画像が表示されている(図39(a)参照)。
T1のタイミングにおいて、第1始動口45に遊技球が入賞して第1特別図柄の変動表示が開始されると、画像表示装置では、第1保留アイコン表示領域70Cに一瞬だけ表示された第1保留アイコンが当該アイコン表示領域70Eに移動し、演出図柄70aの変動表示が開始されて通常変動演出が開始される(図39(b)参照)。
T2のタイミングにおいて、ルーレット予告演出の開始タイミングになると、上述した導入演出Aが開始され、画像表示装置では、「×、好機、リーチ、確定」の選択肢からなるルーレット画像RGが表示され、そこに重畳するように上述した中サイズの「ボタンを押してルーレットを止めろ」の導入セリフ中画像ST(導入演出画像)が表示され、音声出力装置9から「ボタンを押せ」のセリフ音声が出力される(図39(c)参照)。
T3のタイミングにおいて、導入演出Aが開始されてから所定期間(0.8秒)が経過すると、ルーレット予告演出に係る有効期間が発生して上述した促進演出Bが開始され、演出ボタン17が白色で点灯する(図39(d)参照)。
T4のタイミングにおいて、導入演出Aの実行時間(1秒)が経過すると、画像表示装置では、導入セリフ中画像STに替えて上述した中サイズの通常ボタン中画像BT(促進演出画像)が表示され、ルーレット画像RGの選択肢の1つが点灯すると共に、点灯位置が順次移動する(図39(e)参照)。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になると、ルーレット予告演出に係る有効期間の終了に伴い上述した終了演出A及びルーレット結果演出が開始され、演出ボタン17が消灯する。画像表示装置では、通常ボタン中画像BT(促進演出画像)に替えて上述した小サイズの終了エフェクト小画像ES(終了演出画像)が表示され、ルーレット画像RGが「リーチ」が選択されたルーレット結果画像RKG(操作演出画像)に変化する(図39(f)参照)。
T6のタイミングにおいて、終了演出Aの実行時間(0.5秒)が経過すると、画像表示装置では、終了エフェクト小画像ES(終了演出画像)が消去されてルーレット結果画像RKG(操作演出画像)が完全に視認可能となる(図39(g)参照)。
T7のタイミングにおいて、ルーレット結果画像RKG(操作演出画像)に変化してから所定期間(例えば2秒)が経過すると、ルーレット予告演出の実行期間が終了し、画像表示装置では、ルーレット結果画像RKG(操作演出画像)が消去される(図39(h)参照)。
なお、演出ボタン17が操作されずに有効時間が経過した場合であっても、終了エフェクト小画像ES(終了演出画像)が表示されると共に、ルーレット結果画像RKG(操作演出画像)が表示されるようになっている。
(カットイン予告演出の具体例)
図40及び図41を用いて、カットイン予告演出の具体例について説明する。図40は、カットイン予告演出の実行前後のタイミングチャートであり、図41は、カットイン予告演出の演出例を示す図であり、図40の(a)〜(g)と図39(a)〜(g)とがそれぞれ対応している。
まず、T0のタイミングにおいて、通常遊技状態中に実行された変動演出においてSPリーチ演出が開始されると、画像表示装置では、リーチ状態を形成している左右の演出図柄70aが画面上部の左右隅部に縮小表示され、味方キャラクタ(左側)と敵キャラクタ(右側)とがバトルするバトル画像が表示される(図41(a)参照)。
T1のタイミングにおいて、カットイン予告演出の開始タイミングになると、上述した導入演出Bが開始され、画像表示装置では、画面中央に上述した導入エフェクト中画像ET(導入演出画像)が小サイズから中サイズまで拡大(フェードイン)するように表示され、音声出力装置9から「フシュ〜」の導入効果音が出力される(図41(b)参照)。
T2のタイミングにおいて、導入演出Bが開始されてから所定時間(3.3秒)が経過すると、カットイン予告演出に係る有効期間が発生して上述した促進演出Cが開始され、演出ボタン17が白色で点灯する(図41(c)参照)。
T3のタイミングにおいて、導入演出Bの実行時間(3.5秒)が経過すると、画像表示装置では、導入エフェクト中画像ET(導入演出画像)に替えて上述した中サイズの通常ボタン中画像BT(促進演出画像)が表示され、音声出力装置9から「ピコン♪」の促進効果音が出力される(図41(d)参照)。
T4のタイミングにおいて、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になると、カットイン予告演出に係る有効期間の終了に伴い上述した終了演出B及びカットイン演出が開始され、演出ボタン17が消灯する。画像表示装置では、通常ボタン中画像BT(促進演出画像)に替えて上述した中サイズの終了エフェクト中画像ET(終了演出画像)が表示され、キャラクタBと赤色のエフェクト画像からなるカットイン画像CI(操作演出画像)が表示され、音声出力装置9から「ジョワッ♪」の演出効果音が出力される(図41(e)参照)。
T5のタイミングにおいて、終了演出Bの実行時間(0.5秒)が経過すると、画像表示装置では、終了エフェクト中画像ET(終了演出画像)が消去されてカットイン画像CI(操作演出画像)が完全に視認可能となる(図41(f)参照)。
T6のタイミングにおいて、カットイン画像CI(操作演出画像)が表示されてから所定時間(例えば2秒)が経過すると、カットイン予告演出の実行期間が終了し、画像表示装置では、カットイン画像CI(操作演出画像)が消去され、中央の演出図柄70a「3」から「4」に変化するか否かの最終演出が実行される(図41(g)参照)。
なお、演出ボタン17が操作されずに有効時間が経過した場合であっても、終了エフェクト中画像ET(終了演出画像)が表示されると共に、カットイン画像CI(操作演出画像)が表示され、音声出力装置9から「ジョワッ♪」の演出効果音が出力されるようになっている。
(当落決め演出の具体例1)
図42及び図43を用いて、当落決め演出(成功演出)の具体例について説明する。図42は、当落決め演出(成功演出)の実行前後のタイミングチャートであり、図43は、当落決め演出(成功演出)の演出例を示す図であり、図42の(a)〜(f)と図43(a)〜(f)とがそれぞれ対応している。
まず、T0のタイミングにおいて、通常遊技状態中に実行された変動演出においてSPリーチ演出が実行されており、画像表示装置では、SPSPリーチ演出に発展することを報知する発展報知画像が表示される。
T1のタイミングにおいて、SPSPリーチ演出が開始されると、画像表示装置では、リーチ状態を形成している3つの演出図柄70aが画面下部の右隅部に極小表示され、2人の味方キャラクタが共闘する共闘バトル画像が表示される(図43(a)参照)。
T2のタイミングにおいて、当落決め演出の開始タイミングになると、上述した導入演出Cが開始され、画像表示装置では、画面外側から内側に渦巻くように大サイズの導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)が表示され、音声出力装置9から「シュゴ〜」の導入効果音が出力される(図43(b)参照)。
T3のタイミングにおいて、導入演出Cが開始されてから所定時間(3.8秒)が経過すると、当落決め演出に係る有効期間が発生して上述した促進演出Dが開始され、演出ボタン17が突出状態(特定状態)への変化を開始して白色で点灯する(図43(c)参照)。
T4のタイミングにおいて、導入演出Cの実行時間(4秒)が経過すると、演出ボタン17が突出状態への変化を完了し、画像表示装置では、導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)に替えて上述した大サイズの突出ボタン大画像BD(促進演出画像)が表示され、音声出力装置9から「押せ♪」の促進効果音が出力される(図43(d)参照)。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になると、当落決め演出に係る有効期間の終了に伴い成功演出が開始され、演出ボタン17が白発光から虹発光に変化すると共に非振動状態から振動状態に変化する。画像表示装置では、突出ボタン大画像BD(促進演出画像)に替えて上述した成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が表示され、音声出力装置9から「キュイン♪キュイン♪」の成功効果音が出力され、第1可動部材73aが画面中央まで下降動作する(図43(e)参照)。
T6のタイミングにおいて、成功演出が実行されてから所定時間(例えば3秒)が経過すると、当落決め演出の実行期間が終了し、画像表示装置では、成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が消去されて「777」の大当たり演出図柄70aが通常サイズで仮停止表示され、演出ボタン17が消灯する(図43(f)参照)。
なお、演出ボタン17が操作されずに有効時間が経過した場合であっても、成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が表示され、音声出力装置9から「キュイン♪キュイン♪」の成功効果音が出力され、第1可動部材73aが画面中央まで下降動作するようになっている。
(当落決め演出の具体例2)
図44を用いて、当落決め演出(失敗演出)の具体例について説明する。図44は、当落決め演出(失敗演出)の実行前後のタイミングチャートである。なお、T0〜T4のタイミングまでは、図42のT0〜T4のタイミングとそれぞれ同じであるため、ここでは説明を省略する。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になると、当落決め演出に係る有効期間の終了に伴い終了演出B及び失敗演出が開始されて演出ボタン17が消灯する。画像表示装置では、突出ボタン大画像BD(促進演出画像)に替えて上述した中サイズの終了エフェクト中画像(終了演出画像)が表示され、失敗エフェクト画像(操作演出画像)が表示される。
T6のタイミングにおいて、終了演出Bの演出時間(0.5秒)が経過すると、画像表示装置では、終了エフェクト中画像ET(終了演出画像)が消去されて失敗エフェクト画像(操作演出画像)が完全に視認可能となる。
T7のタイミングにおいて、失敗演出が実行されてから所定時間(例えば3秒)が経過すると、当落決め演出の実行期間が終了し、画像表示装置では、失敗エフェクト画像(操作演出画像)が消去されて「787」のハズレ演出図柄70aが通常サイズで仮停止表示される。
なお、演出ボタン17が操作されずに有効時間が経過した場合であっても、終了エフェクト中画像ET(終了演出画像)が表示されると共に、失敗エフェクト画像(操作演出画像)が表示されるようになっている。
このように、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、有効期間が発生する前に導入演出を実行するようになっている。そのため、有効期間の発生前に遊技者に演出ボタン17を操作しようという意欲を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。また、導入演出によって有効期間の発生を察知できるため、演出ボタン17の操作タイミングを逃してしまうような不都合を回避することが可能となる。
また、期待度演出の中でも遊技者の期待感が最も低く、演出ボタン17の操作がなかった場合には該当する操作演出(セリフ演出)が実行されることがないセリフ予告演出については、有効期間の発生前に導入演出を実行しないようになっている。そのため、導入演出が実行されることで遊技者が過度にセリフ予告演出に期待してしまい、その結果に落胆してしまって遊技の興趣が低下することを防止することが可能となる。
また、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、導入演出が実行されない期待度演出の種類(セリフ予告演出)よりも、導入演出が実行される期待度演出の種類(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)の方が多くなっている。そのため、期待度演出全体に対する遊技者の期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、リーチ演出前に実行される導入演出の種類(導入演出A)よりも、リーチ演出中に実行される導入演出の種類(導入演出B、導入演出C)の方が多くなっている。そのため、大当たり遊技が実行されるか否かのリーチ演出中の演出効果を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、有効期間の発生タイミングと演出ボタン17の点灯タイミングは一致するが、有効期間の発生タイミングよりも後に画像表示装置に促進演出画像が表示されるようになっている。そのため、期待度演出に係る有効期間の発生タイミングを正確に知らしめつつ、促進演出画像が表示されたのに演出ボタン17が有効となっていないといった不都合を回避することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(カットイン予告演出、当落決め演出)では、有効期間が発生するときに演出ボタン17が突出状態(特定状態)に変化する場合と突出状態に変化しない場合とがあるようになっている。そのため、有効期間が発生するときに演出ボタン17が突出状態になるか否かに対する遊技者の期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、促進演出画像が表示されるときに促進効果音が出力されるようになっている。そのため、有効期間において遊技者に演出ボタン17を操作しようという意欲を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、演出ボタン17が操作されて有効期間が終了するときに、促進演出を終了させる(有効期間の終了を示唆する)終了演出を実行するようになっている。そのため、有効期間が終了したことを遊技者に認識させることができ、何度も演出ボタン17を操作してしまうような不都合を回避することが可能となる。
また、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、導入演出の実行期間と有効期間とは重複する期間(タイミング)あるが、有効期間と終了演出の実行期間とは重複する期間(タイミング)がないようになっている。そのため、遊技者による演出ボタン17の操作を適切に受け付けることができ、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、その期待度に応じて導入演出画像の表示サイズが異なるようになっている。具体的には、ルーレット予告演出の導入演出画像やカットイン予告演出の導入演出画像よりも、当落決め演出の導入演出画像の方が、画像表示装置における表示サイズが大きくなっている。そのため、導入演出画像によって遊技者に抱かせる期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、その期待度に応じて促進演出画像の表示サイズが異なるようになっている。具体的には、セリフ予告演出の促進演出画像よりも、その他の期待度演出の促進演出画像の方が、画像表示装置における表示サイズが大きく、ルーレット予告演出の促進演出画像やカットイン予告演出の促進演出画像よりも、当落決め演出の促進演出画像の方が、画像表示装置における表示サイズが大きくなっている。そのため、促進演出画像によって遊技者に抱かせる期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出のうちで遊技者の期待感が最も高い当落決め演出では、可動演出装置73の動作演出が行われる成功演出が実行される場合には、有効期間の終了後に終了演出を実行しないようになっている。そのため、遊技者の意識を成功演出(可動演出装置73の動作演出)に惹きつけ易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、終了演出の演出時間の種類(終了演出Aの0.5秒)よりも、導入演出の演出時間の種類(導入演出Aの1秒、導入演出Bの3.5秒、導入演出Cの4秒)の方が多くなっている。そのため、操作演出が実行されるまでの過程を十分に楽しませる一方で、すんなり終了演出を終わらせることで、遊技者の期待感に応じて演出がスムーズに進行することになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、終了演出の演出時間(終了演出Aの0.5秒)よりも、導入演出の演出時間(導入演出Aの1秒、導入演出Bの3.5秒、導入演出Cの4秒)の方が長くなっている。そのため、操作演出が実行されるまでの過程を十分に楽しませる一方で、すんなり終了演出を終わらせることで、遊技者の期待感に応じて演出がスムーズに進行することになり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、失敗演出となる当落決め演出)では、有効期間中の演出ボタン17の操作の有無に拘らず、終了演出を実行するようになっている。そのため、有効期間が終了したことを確実に遊技者に知らしめることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、終了演出における終了演出画像の種類(終了エフェクト小画像ES、終了エフェクト中画像ET)よりも、導入演出における導入演出画像の種類(導入セリフ中画像ST、導入エフェクト中画像ET、導入エフェクト大画像ED)の方が多くなっている。そのため、操作演出の実行後よりも遊技者がドキドキする操作演出の実行前において遊技者を十分に楽しませることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、導入演出の実行中に導入効果音を出力するが、終了演出の実行中に終了効果音を出力しないようになっている。そのため、導入効果音によって遊技者の期待感を高める一方で、終了効果音によって操作演出を阻害することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、終了演出において画像表示装置に表示される終了演出画像の表示サイズよりも、導入演出において画像表示装置に表示される導入演出画像の表示サイズの方が大きくなっている。そのため、操作演出の実行後よりも遊技者がドキドキする操作演出の実行前において遊技者を十分に楽しませることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、期待度演出(カットイン予告演出、当落決め演出)では、演出ボタン17が操作されて操作演出が実行されるときに演出ボタン17が振動状態に変化する場合があるようになっている。そのため、演出ボタンが振動状態に変化するか否かに対する遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、セリフ予告演出において、有効期間の発生前に導入演出(導入演出画像の表示、導入効果音の出力)を実行するようにしてもよい。この場合、カットイン予告演出や当落決め予告演出よりも導入演出画像の表示サイズを小さくしてもよいし、導入効果音を出力しないようにしてもよい。
また、当落決め演出において、可動演出装置73の動作演出が行われる成功演出が実行される場合であっても、有効期間の終了後に終了演出(終了エフェクト画像の表示)を実行するようにしてもよい。
(期待度演出中に画像制御部で処理落ちが発生した場合の具体例)
図45を用いて、期待度演出(ここでは当落決め演出)中に画像制御部145(VDP)で処理落ちが発生した場合の具体例について説明する。図45は、画像制御部145(VDP)の処理落ち前後のタイミングチャートである。なお、図45のT0〜T6のタイミングは、図42のT0〜T6のタイミングとそれぞれ同じであるため、ここでは処理落ちに係る部分のみ説明する。
「処理落ち」とは、画像制御部145(VDP)のVRAMにおいて描画用フレームバッファと表示用フレームバッファの切替が行われずに1フレーム前と同じ演出画像が画像表示装置に表示されてしまう現象(エラー)である。例えば、画像制御部145(VDP)が1/30秒以内に描画用フレームバッファへの演出画像の描画を完了できなかったことで統括制御部141に対して描画完了信号が出力されなかったり、描画完了信号は出力したが統括制御部141が受信できなかったりすることで、統括制御部141によってフレームバッファの切り替え指示が行われないことで発生したり、統括制御部141がフレームバッファの切り替え指示を行ったが、その指示を画像制御部145(VDP)が受信できなかったことで発生したり、画像制御部145(VDP)から1/30秒毎に出力されるVブランク信号を統括制御部141が受信できないことで、統括制御部141がフレームバッファの切り替え指示を行わないことで発生したりする。
導入演出Cの実行時間(4秒)が経過するT4のタイミングにおいて、画像制御部145(VDP)で処理落ちが発生すると、画像表示装置では、本来であれば導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)に替えて上述した大サイズの突出ボタン大画像BD(促進演出画像)が表示されるところ、導入エフェクト大画像EDの表示期間が延長(継続)する。その一方で、音声出力装置9からは「押せ♪」の促進効果音が出力される。
その後、次のフレーム更新タイミングとなるT4aのタイミングにおいて、画像制御部145で処理落ちが発生せずに描画処理が正常に行われると、導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)に替えて上述した大サイズの突出ボタン大画像ED(促進演出画像)が表示される。なお、この後に演出ボタン17が操作されずに有効期間が経過する場合には、突出ボタン大画像BD(促進演出画像)の表示期間は画像制御部145で処理落ちが発生しなかったときよりも1フレーム分だけ短い時間となるが、促進効果音の出力期間は演出ボタン17が操作されたか否か及び画像制御部145で処理落ちが発生したか否かに拘らず同じ時間となる。
その後、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になるT5のタイミングにおいて、画像制御部145で処理落ちが発生すると、画像表示装置では、本来であれば突出ボタン大画像BD(促進演出画像)に替えて上述した成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が表示されるところ、突出ボタン大画像BD(促進演出画像)の表示期間が延長(継続)する。その一方で、音声出力装置9からは「キュイン♪キュイン♪」の成功効果音が出力され、第1可動部材73aが画面中央まで下降動作する。
そして、次のフレーム更新タイミングとなるT5aのタイミングにおいて、画像制御部145で処理落ちが発生せずに描画処理が正常に行われると、突出ボタン大画像BD(促進演出画像)に替えて上述した成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が表示され、処理落ちが発生した1フレーム分だけ表示期間が短縮されるようにT6のタイミングまで表示される。なお、成功効果音の出力期間は画像制御部145で処理落ちが発生したか否かに拘らず同じ時間となる。
ここでは、当落決め演出の実行中に画像制御部145で処理落ちが発生した例を説明したが、その他の期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出)についても、導入演出の実行時間(4秒)が経過するタイミングで処理落ちが発生した場合や、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になるタイミングで処理落ちが発生した場合の処理や演出の流れについては、上述した当落決め演出の場合と同様である。
このように、導入演出の実行時間(4秒)が経過するタイミングで処理落ちが発生して導入演出画像の表示タイミングが後ろにズレる場合であっても、有効期間の発生タイミング、演出ボタン17の点灯タイミング、演出ボタン17の特定状態への変化タイミング、及び、促進効果音の出力タイミングは変化せずに、予め定められたタイミング(ウェイトフレームカウンタやフレームカウンタの値によって定められる不変のタイミング)となっている。そのため、画像制御部145の処理落ちに合わせてその他の制御(演出)が後ろにズレることで期待度演出や変動演出の進行に異常をきたすことがなくなり、遊技の興趣が低下することを防止することがなくなる。
また、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になるタイミングで処理落ちが発生して操作演出画像(セリフ演出画像、ルーレット結果演出画像、カットイン演出画像、決め演出画像)の表示タイミングが後ろにズレる場合であっても、有効期間の終了タイミング、演出ボタン17の消灯・点灯色変化タイミング、演出ボタン17の通常状態への変化タイミング、及び、可動部材の動作タイミングは変化せずに、予め定められたタイミング(ウェイトフレームカウンタやフレームカウンタの値によって定められる不変のタイミング)となっている。そのため、画像制御部145の処理落ちに合わせてその他の制御(演出)が後ろにズレることで期待度演出や変動演出の進行に異常をきたすことがなくなり、遊技の興趣が低下することを防止することがなくなる。
なお、処理落ちが発生した後に促進演出画像や操作演出画像(セリフ演出画像、ルーレット結果演出画像、カットイン演出画像、決め演出画像)の表示を開始する場合、該当する演出の1フレーム目の画像から表示させ、演出時間の経過時に最終フレームから1つ前のフレームの画像を表示させることで、演出の最後で画像表示の尺合わせ(調整)を行うようにしてもよいし、該当する演出の2フレーム目の画像から表示させ、演出時間の経過時に最終フレームの画像を表示させることで、演出の最初に画像表示の尺合わせ(調整)を行うようにしてもよい。
(期待度演出の変形例)
図46及び図47を用いて、期待度演出(ここでは当落決め演出)の変形例について説明する。図46は、変形例における当落決め演出(成功演出)の実行前後のタイミングチャートであり、図47は、変形例における当落決め演出(成功演出)の演出例を示す図であり、図46の(a)〜(g)と図47(a)〜(g)とがそれぞれ対応している。なお、上述した図42及び図43の当落決め演出の具体例とは、促進演出画像の表示タイミング(促進効果音の出力タイミング)と有効期間の発生タイミング(演出ボタン17の点灯タイミング)の前後関係が逆転している点で相違している。
まず、T0のタイミングにおいて、通常遊技状態中に実行された変動演出においてSPリーチ演出が実行されており、画像表示装置では、SPSPリーチ演出に発展することを報知する発展報知画像が表示される。
T1のタイミングにおいて、SPSPリーチ演出が開始されると、画像表示装置では、リーチ状態を形成している3つの演出図柄70aが画面下部の右隅部に極小表示され、2人の味方キャラクタが共闘する共闘バトル画像が表示される(図47(a)参照)。
T2のタイミングにおいて、当落決め演出の開始タイミングになると、上述した導入演出Cが開始され、画像表示装置では、画面外側から内側に渦巻くように大サイズの導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)が表示され、音声出力装置9から「シュゴ〜」の導入効果音が出力される(図47(b)参照)。
T3のタイミングにおいて、導入演出Cが開始されてから所定時間(例えば3.8秒)が経過すると、画像表示装置では、導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)が画面全域に表示される(図47(c)参照)。
T4のタイミングにおいて、導入演出Cの実行時間(4秒)が経過すると、演出ボタン17が突出状態(特定状態)への変化を開始すると共に、上述した促進演出Dが開始され、画像表示装置では、導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)に替えて上述した大サイズの突出ボタン大画像BD(促進演出画像)が表示され、音声出力装置9から「押せ♪」の促進効果音が出力される(図47d参照)。
T5のタイミングにおいて、促進演出Dが開始されてから所定時間(0.2秒)が経過すると、演出ボタン17が突出状態への変化を完了し、当落決め演出に係る有効期間が発生して演出ボタン17が白色で点灯する(図47(e)参照)。
T6のタイミングにおいて、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になると、当落決め演出に係る有効期間の終了に伴い成功演出が開始され、演出ボタン17が白発光から虹発光に変化すると共に非振動状態から振動状態に変化する。画像表示装置では、突出ボタン大画像BD(促進演出画像)に替えて上述した成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が表示され、音声出力装置9から「キュイン♪キュイン♪」の成功効果音が出力され、第1可動部材73aが画面中央まで下降動作する(図47(f)参照)。
T6のタイミングにおいて、成功演出が実行されてから所定時間(例えば3秒)が経過すると、当落決め演出の実行期間が終了し、画像表示装置では、成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が消去されて「777」の大当たり演出図柄70aが通常サイズで仮停止表示され、演出ボタン17が消灯する(図47(f)参照)。
T7のタイミングにおいて、成功演出が実行されてから所定時間(例えば3秒)が経過すると、当落決め演出の実行期間が終了し、画像表示装置では、成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が消去されて「777」の大当たり演出図柄70aが通常サイズで仮停止表示され、演出ボタン17が消灯する(図47(g)参照)。
ここでは、当落決め演出の変形例を説明したが、その他の期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出)についても、当落決め演出の変形例と同様に促進演出画像の表示タイミング(促進効果音の出力タイミング)と、有効期間の発生タイミング(演出ボタン17の点灯タイミング)の前後関係を逆転させるとよい。
このように、先に画像表示装置に促進演出画像を表示させて促進効果音を出力してから有効期間を発生させて演出ボタン17を白色で点灯するようになっている。そのため、有効期間の発生前に促進演出画像や促進効果音によって演出ボタン17を操作するための心の準備を行わせることができ、有効期間中に演出ボタン17の操作タイミングを逃してしまうといった不都合を回避することが可能となる。
(変形例において期待度演出中に画像制御部で処理落ちが発生した場合の具体例)
図48を用いて、変形例において期待度演出(ここでは当落決め演出)中に画像制御部145(VDP)で処理落ちが発生した場合の具体例について説明する。図48は、画像制御部145(VDP)の処理落ち前後のタイミングチャートである。なお、図48のT0〜T7のタイミングは、図46のT0〜T7のタイミングとそれぞれ同じであるため、ここでは処理落ちに係る部分のみ説明する。
導入演出Cの実行時間(4秒)が経過するT4のタイミングにおいて、画像制御部145で処理落ちが発生すると、画像表示装置では、本来であれば導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)に替えて上述した大サイズの突出ボタン大画像BD(促進演出画像)が表示されるところ、導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)の表示期間が延長(継続)する。その一方で、音声出力装置9からは「押せ♪」の促進効果音が出力される。
その後、次のフレーム更新タイミングとなるT4aのタイミングにおいて、画像制御部145で処理落ちが発生せずに描画処理が正常に行われると、導入エフェクト大画像ED(導入演出画像)に替えて上述した大サイズの突出ボタン大画像BD(促進演出画像)が表示される。なお、この後に演出ボタン17が操作されずに有効期間が経過する場合には、突出ボタン大画像ED(促進演出画像)の表示期間は画像制御部145で処理落ちが発生しなかったときよりも1フレーム分だけ短い時間となるが、促進効果音の出力期間は演出ボタン17が操作されたか否か及び画像制御部145で処理落ちが発生したか否かに拘らず同じ時間となる。
その後、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になるT6のタイミングにおいて、画像制御部145で処理落ちが発生すると、画像表示装置では、本来であれば突出ボタン大画像BD(促進演出画像)に替えて上述した成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が表示されるところ、突出ボタン大画像BD(促進演出画像)の表示期間が延長(継続)する。その一方で、音声出力装置9から「キュイン♪キュイン♪」の成功効果音が出力され、第1可動部材73aが画面中央まで下降動作する。
そして、次のフレーム更新タイミングとなるT6aのタイミングにおいて、画像制御部145で処理落ちが発生せずに描画処理が正常に行われると、突出ボタン大画像BD(促進演出画像)に替えて上述した成功エフェクト大画像SED(操作演出画像)が表示され、処理落ちが発生した1フレーム分だけ表示期間が短縮されるようにT7のタイミングまで表示される。なお、成功効果音の出力期間は画像制御部145で処理落ちが発生したか否かに拘らず同じ時間となる。
ここでは、当落決め演出の実行中に画像制御部145で処理落ちが発生した例を説明したが、その他の期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出)についても、導入演出の実行時間(4秒)が経過するタイミングで処理落ちが発生した場合や、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になるタイミングで処理落ちが発生した場合の処理や演出の流れについては、上述した当落決め演出の場合と同様である。
このように、導入演出の実行時間(4秒)が経過するタイミングで処理落ちが発生して導入演出画像の表示タイミングが後ろにズレる場合であっても、有効期間の発生タイミング、演出ボタン17の点灯タイミング、演出ボタン17の特定状態への変化タイミング、及び、促進効果音の出力タイミングは変化せずに、予め定められたタイミング(ウェイトフレームカウンタやフレームカウンタの値によって定められる不変のタイミング)となっている。そのため、画像制御部145の処理落ちに合わせてその他の制御(演出)が後ろにズレることで期待度演出や変動演出の進行に異常をきたすことがなくなり、遊技の興趣が低下することを防止することがなくなる。
また、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になるタイミングで処理落ちが発生して操作演出画像(セリフ演出画像、ルーレット結果演出画像、カットイン演出画像、決め演出画像)の表示タイミングが後ろにズレる場合であっても、有効期間の終了タイミング、演出ボタン17の消灯・点灯色変化タイミング、演出ボタン17の通常状態への変化タイミング、及び、可動部材の動作タイミングは変化せずに、予め定められたタイミング(ウェイトフレームカウンタやフレームカウンタの値によって定められる不変のタイミング)となっている。そのため、画像制御部145の処理落ちに合わせてその他の制御(演出)が後ろにズレることで期待度演出や変動演出の進行に異常をきたすことがなくなり、遊技の興趣が低下することを防止することがなくなる。
なお、処理落ちが発生した後に促進演出画像や操作演出画像(セリフ演出画像、ルーレット結果演出画像、カットイン演出画像、決め演出画像)の表示を開始する場合、該当する演出の1フレーム目の画像から表示させ、演出時間の経過時に最終フレームから1つ前のフレームの画像を表示させることで、演出の最後で画像表示の尺合わせ(調整)を行うようにしてもよいし、該当する演出の2フレーム目の画像から表示させ、演出時間の経過時に最終フレームの画像を表示させることで、演出の最初に画像表示の尺合わせ(調整)を行うようにしてもよい。
(メニュー表示演出の具体例)
図49及び図50を用いて、メニュー表示演出の具体例について説明する。図49は、メニュー表示演出の実行前後のタイミングチャートであり、図50は、メニュー表示演出の演出例を示す図であり、図49の(a)〜(g)と図50(a)〜(g)とがそれぞれ対応している。
まず、T0のタイミングにおいて、通常遊技状態且つ変動演出中となっており、画像表示装置では、演出図柄70aの変動表示が行われている(図50(a)参照)。
T1のタイミングにおいて、変動演出が終了すると客待ち状態となり、画像表示装置には、3つの演出図柄70a、第1保留アイコン表示領域70C及び当該アイコン表示領域70Eからなる客待ち状態画像が表示される(図50(b)参照)。
T2のタイミングにおいて、メニュー表示演出の開始タイミングになると、上述した導入演出Dが開始され、画像表示装置では、画面右下に上述した導入セリフ小画像AD(導入演出画像)が表示されるが、音声出力装置9からは導入効果音は出力されない(図50(c)参照)。
T3のタイミングにおいて、導入演出Dが開始されてから所定時間(2.8秒)が経過すると、メニュー表示演出に係る有効期間が発生して促進演出Fが開始され、演出ボタン17が白色で点灯する(図50(d)参照)。
T4のタイミングにおいて、導入演出Dの実行時間(3秒)が経過すると、画像表示装置では、導入セリフ小画像AD(導入演出画像)に替えて上述したメニュー案内小画像MA(促進演出画像)が表示されるが、音声出力装置9からは促進効果音は出力されない(図50(e)参照)。
T5のタイミングにおいて、演出ボタン17が操作されて演出ボタン検出スイッチ17aがOFF状態からON状態になると、メニュー表示演出に係る有効期間が終了せずにメニュー表示が開始される。画像表示装置では、メニュー案内小画像MA(促進演出画像)が消去されて画面中央にメニュー項目(選択肢)として遊技方法を説明する「遊技説明」、所定の演出の頻度等を設定する「演出カスタマイズ」、主に登場するキャラクタを選択する「キャラクタ選択」が配置されたメニュー画像MG(操作演出画像)が小サイズから大サイズまで拡大(フェードイン)するように表示される(図50(f)参照)。
T6のタイミングにおいて、上述したメニュー画像MG(操作演出画像)が大サイズで表示され、メニュー表示演出に係る有効期間及び演出ボタン17の点灯が継続する(図50(g)参照)。
その後は、十字キー19の操作などでメニュー項目を選択し、その状態で演出ボタン17を操作すると、メニュー項目に応じた項目内容画像(戻るの項目を含む操作演出画像)に切り替わり、最後の操作から所定時間が経過又は変動演出が開始されると、メニュー画像MGや項目内容画像が消去されて演出ボタン17が消灯し、上述した客待ち状態画像が表示される。
このように、非期待度演出(メニュー表示演出)では、有効期間が発生する前に導入演出を実行するようになっている。そのため、有効期間の発生前に遊技者に操作しようという意欲を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。また、導入演出によって有効期間の発生を察知できるため、演出ボタン17の操作タイミングを逃してしまうような不都合を回避することが可能となる。
また、非期待度演出(メニュー表示演出)では、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)と違って導入演出の実行中に導入効果音を出力しないようになっている。そのため、大当たり遊技が実行される期待度がない非期待度演出が過度にアピールされなくなり、遊技者が苛立つことを抑制することが可能となる。なお、導入効果音を出力するようにしてもよいが、その場合には期待度演出の導入効果音よりも小さい音量で出力するとよい。
また、非期待度演出(メニュー表示演出)では、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)よりも画像表示装置に表示される導入演出画像の表示サイズが小さく(期待度演出の方が導入演出画像の表示サイズが大きく)なっている。そのため、大当たり遊技が実行される期待度がない非期待度演出の導入演出を煩わしく感じることを抑制することが可能となる。
また、非期待度演出では、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)よりも画像表示装置に表示される促進演出画像の表示サイズが小さく(期待度演出の方が促進演出画像の表示サイズが大きく)なっている。そのため、大当たり遊技が実行される期待度がない非期待度演出の促進演出を煩わしく感じることを抑制することが可能となる。
また、非期待度演出(メニュー表示演出)では、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)と違って促進演出画像が表示されるときに促進効果音が出力されないようになっている。そのため、大当たり遊技が実行される期待度がない非期待度演出の促進演出を煩わしく感じることを抑制することが可能となる。なお、促進効果音を出力するようにしてもよいが、その場合には期待度演出の促進効果音よりも小さい音量で出力するとよい。
また、非期待度演出(メニュー表示演出)では、有効期間の発生タイミングと演出ボタン17の点灯タイミングは一致するが、有効期間の発生タイミングよりも後に画像表示装置に促進演出画像が表示されるようになっている。そのため、非期待度演出に係る有効期間の発生タイミングを正確に知らしめつつ、促進演出画像が表示されたのに演出ボタン17が有効となっていないといった不都合を回避することが可能となる。
また、非期待度演出(メニュー表示演出)では、期待度演出(カットイン予告演出、当落決め演出)と違って有効期間が発生するときに演出ボタン17が突出状態(特定状態)に変化しないようになっている。そのため、大当たり遊技が実行される期待度がない非期待度演出に対して遊技者が苛立つことを抑制することが可能となる。
また、非期待度演出(メニュー表示演出)では、演出ボタン17が操作されて操作演出(メニュー表示)が実行されるときに、促進演出を終了させる(有効期間の終了を示唆する)終了演出を実行しないようになっている。そのため、有効期間が終了していないことを遊技者に認識させることができ、何度も演出ボタン17を操作できることを遊技者に知らしめることが可能となる。
また、非期待度演出(メニュー表示演出)では、期待度演出と違って演出ボタン17が操作されて操作演出が実行されるときに演出ボタン17が振動状態に変化しないようになっている。そのため、大当たり遊技が実行される期待度がない非期待度演出に対して遊技者が苛立つことを抑制することが可能となる。
また、非期待度演出(メニュー表示演出)では、導入演出の実行期間と有効期間とは重複する期間(タイミング)あるが、有効期間と終了演出の実行期間とは重複する期間(タイミング)がないようになっている。そのため、遊技者による演出ボタン17の操作を適切に受け付けることができ、遊技機の信頼性を向上させることが可能となる。
なお、非期待度演出(メニュー表示演出)において、有効期間が終了するときに期待度演出と同様に終了演出を実行してもよい。この場合、導入演出画像の表示サイズと終了演出画像の表示サイズとを同じにしてもよいし、導入演出画像の表示サイズを終了演出画像の表示サイズよりも大きくしてもよい。
(本実施形態のまとめ)
本実施形態によれば、導入演出が実行される複数の期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)と、導入演出が実行されない期待度演出(セリフ予告演出)とがあり、非期待度演出の種類(1種類)よりも、導入演出が実行される複数の期待度演出の種類(3種類)の方が多くなっている。そのため、演出ボタン17の操作によって大当たり遊技が実行される期待度を示唆するケースの方が多くなり、演出ボタン17を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)を実行する場合であっても、非期待度演出(メニュー表示演出)を実行する場合であっても有効期間の発生前に導入演出を実行可能であるが、非期待度演出における導入演出の種類(導入演出Dの1種類)よりも、期待度演出における導入演出の種類(導入演出A〜Cの3種類)の方が多くなっている。そのため、非期待度演出よりも期待度演出のバリエーションが豊かになり、演出ボタン17を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、非期待度演出(メニュー表示演出)における導入演出の演出時間(3秒)よりも、期待度演出(カットイン予告演出、当落決め演出)における導入演出の演出時間(3.5秒、4秒)の方が長くなっている。そのため、大当たり遊技が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を効率的に高めることができ、演出ボタン17を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、非期待度演出(メニュー表示演出)の導入演出で画像表示装置に表示される導入演出画像の表示サイズよりも、期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)の導入演出で画像表示装置に表示される導入演出画像の表示サイズの方が大きくなっている。そのため、大当たり遊技が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を効率的に高めることができ、演出ボタン17を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、期待度演出(カットイン予告演出)では、導入演出の後に促進演出を実行(有効期間が発生)する場合と促進演出を実行(有効期間が発生)しない場合とがあるが、非期待度演出(メニュー表示演出)では、導入演出の後に必ず促進演出を実行(有効期間が発生)するようになっている。そのため、期待度演出では、促進演出が実行されるか否かに対する遊技者の期待感を高めることができ、非期待度演出では、促進演出が実行されないことに対して遊技者が苛立つような都合を回避することができ、演出ボタン17を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、非期待度演出(メニュー表示演出)に係る有効期間において実行される促進演出の種類(促進演出Fの1種類)よりも、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)に係る有効期間において実行される促進演出の種類(促進演出A〜Eの5種類)の方が多くなっている。そのため、非期待度演出よりも期待度演出のバリエーションが豊かになり、演出ボタン17を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、期待度演出では、操作演出(セリフ演出、ルーレット結果演出、カットイン演出、決め演出)が実行されるときに終了演出を実行するが、非期待度演出では、操作演出(メニュー表示、項目内容表示)が実行されるときに終了演出を実行しないようになっている。そのため、非期待度演出では有効期間が終了していないことを遊技者に認識させることが可能となる。また、大当たり遊技が実行される期待度がない非期待度演出に対して遊技者が苛立つことを抑制することが可能となる。
また、本実施形態によれば、期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、当落決め演出)では、遊技者による演出ボタン17の操作によって有効期間が終了するようになっているが、非期待度演出(メニュー表示演出)では、遊技者による演出ボタン17や十字キー19の操作によって有効期間が終了することがなく、演出ボタン17や十字キー19の操作が行われていない期間が所定期間経過した場合、及び、変動演出が開始された場合に終了するようになっている。そのため、期待度演出では演出ボタン17の1回の操作に対する価値性を高めることができ、非期待度演出では演出ボタン17の1回の操作に対する価値性が低くすることができ、気軽に演出ボタン17を操作させることが可能となる。演出ボタン17を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、大当たり演出図柄70aが仮停止表示した後に、遊技者にとって有利な大当たり演出図柄70aとなるか否かの再抽選演出を実行していないが、この再抽選演出を期待度演出として実行するようにしてもよい。この場合には、当落決め演出と同様に、遊技者にとって有利な大当たり演出図柄70aとなる成功演出(大当たり遊技が実行される期待度が100%)が実行される場合に可動演出装置73の動作演出を行うようにし、遊技者にとって有利な大当たり演出図柄70aとならない失敗演出(大当たり遊技が実行される期待度が100%)が実行される場合に可動演出装置73の動作演出を行わないようにし、成功演出が実行される場合には、有効期間の終了後に終了演出を実行せず、失敗演出が実行される場合には、有効期間の終了後に終了演出を実行するとよい。
なお、本実施形態では、非期待度演出としてメニュー表示演出を例に挙げたが、演出ボタン17や十字キー19の操作によって実行される演出が、大当たり遊技が実行される期待度を示唆しない演出であれば、他の演出であってもよい。
例えば、変動演出中において画像表示装置に複数のカード画像のうちの1つを選択するためのカード選択画像を表示させると共に、「ボタンでカードを選択してね!」とのセリフ画像である導入演出画像を表示することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを直接的に示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(3秒)において画像表示装置に非突出状態(通常状態)の演出ボタン17を模した小サイズのボタン画像である促進演出画像を表示することで演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に演出ボタン17が操作される毎に、選択されているカード画像を切り替える切替演出が実行されるカード選択演出を非期待度演出としてもよい。
また、大当たり演出中において画像表示装置に、非突出状態(通常状態)の演出ボタン17を模した小サイズのボタン画像である促進演出画像を表示する促進演出を実行する有効期間が終了した後に、「まだまだ!」とのセリフ画像である導入演出画像を表示することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを間接的に示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(2秒)において画像表示装置に非突出状態の演出ボタン17を模した小サイズのボタン画像である促進演出画像を表示することで演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に演出ボタン17が操作されると大当たり遊技において獲得可能な遊技球数を上乗せ表示する上乗せ演出が実行される獲得球数上乗せ演出を非期待度演出としてもよい。
また、大当たり遊技のラウンド演出中において画像表示装置に、大当たり遊技の終了後に遊技を行う複数の演出モード画像の1つを選択するためのモード選択画像を表示させると共に、十字キー19を模した十字キー画像と「を操作してモードを選択してね!」のセリフ画像からなる複合画像を端の方から徐々に表示することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(10秒)において画像表示装置に上述した複合画像を完全に表示することで十字キー19の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に十字キー19が操作される毎に、選択されている演出モード画像を切り替える切替演出が実行されるモード選択演出を非期待度演出としてもよい。
また、大当たり演出のエンディング演出中において画像表示装置に、大当たり遊技の終了後に遊技を行う複数の演出モード画像の1つを選択するためのモード選択画像を表示させると共に、「モードを選択してください」のセリフ画像である導入演出画像を表示することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(3秒)において画像表示装置に十字キー19を模した中サイズの十字キー画像である促進演出画像を表示することで十字キー19の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に十字キー19が操作される毎に、選択されている演出モード画像を切り替える切替演出が実行されるモード選択演出を非期待度演出としてもよい。
また、変動演出中において画像表示装置に、次の変動演出から遊技を行う複数の演出モード画像の1つを選択するためのモード選択画像、「選択せよ」とのセリフ画像と、十字キー19を模した小サイズの十字キー画像の3つをフェードイン表示(白色又は暗色から徐々にカラー表示)することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(5秒)において画像表示装置に上述したモード選択画像、セリフ画像、十字キー画像の3つを完全にカラー表示することで十字キー19の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に十字キー19が操作される毎に、選択されている演出モード画像を切り替える切替演出が実行されるモード選択演出を非期待度演出としてもよい。
また、大当たり遊技のエンディング演出中において画像表示装置に、大当たり遊技の終了後に演出を行う複数のキャラクタ画像の1つを選択するためのキャラクタ選択画像を表示させると共に、演出ボタン17を模した演出ボタン画像をフェードイン表示(白色又は暗色から徐々にカラー表示)することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(5秒)において画像表示装置に上述した演出ボタン画像を完全にカラー表示することで演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に演出ボタン17が操作される毎に、選択されているキャラクタ画像を切り替える切替演出が実行されるキャラクタ選択演出を非期待度演出としてもよい。
また、大当たり遊技のエンディング演出中において画像表示装置に、大当たり遊技の終了後に演出を行う複数のストーリー状態画像(「初めから」「続きから」)の1つを選択するためのストーリー状態選択画像と、演出ボタン17を模した演出ボタン画像の2つをフェードイン表示(白色又は暗色から徐々にカラー表示)することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(5秒)において画像表示装置に上述したストーリー状態選択画像と演出ボタン画像を完全にカラー表示することで演出ボタン17の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に演出ボタン17が操作される毎に、選択されているストーリー状態画像を切り替える切替演出が実行されるストーリー状態選択演出を非期待度演出としてもよい。
また、大当たり遊技のラウンド演出中において画像表示装置に、次のラウンド遊技中に出力する楽曲の種類を示す複数の楽曲画像の1つを選択するための楽曲選択画像と、演出ボタン17を模した演出ボタン画像と、十字キー19を模した十字キー画像の3つをフェードイン表示(白色又は暗色から徐々にカラー表示)することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(5秒)において画像表示装置に上述した楽曲選択画像、十字キー画像、演出ボタン画像を完全にカラー表示することで演出ボタン17及び十字キー19の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に十字キー19が操作される毎に、選択されている楽曲画像を切り替える切替演出が実行される楽曲選択演出を非期待度演出としてもよい。
また、大当たり遊技のラウンド演出中において画像表示装置に、次のラウンド遊技中にキャラクタが移動する複数の場所を示す場所画像の1つを選択するための場所選択画像を表示させると共に、「どこに行こうかな?」とのセリフ画像である導入演出画像を表示することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを間接的に示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(5秒)において画像表示装置に十字キー19を模した十字キー画像である促進演出画像を表示することで十字キー19の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に十字キー19が操作される毎に、選択されている場所画像を切り替える切替演出が実行される行先選択演出を非期待度演出としてもよい。
また、大当たり遊技のラウンド演出中において画像表示装置に、「十字キーで曲選択」とのセリフ画像である導入演出画像を表示することで有効期間が発生する(促進演出が実行される)ことを直接的に示唆する導入演出を実行し、その後に発生する有効期間(5秒)において画像表示装置に次のラウンド遊技中に出力する楽曲の種類を示す複数の楽曲画像の1つを選択するための楽曲選択画像を表示することで十字キー19の操作を促す促進演出を実行し、有効期間中に十字キー19が操作される毎に、選択されている楽曲画像を切り替える切替演出が実行される楽曲選択演出を非期待度演出としてもよい。
なお、本実施形態では、非期待度演出をメニュー表示演出の1種類としたが、期待度演出の種類よりも少なければ複数種類としてもよい。
また、本実施形態では、非期待度演出の有効期間が遊技者の操作によって終了しないようにしたが、遊技者の操作によって終了するようにしてもよい。具体的には、非期待度演出で演出ボタン17のみを用いる場合、最初から所定回数目(例えば1回又は2回)までの演出ボタン17の操作によっては有効期間が終了せず、所定回数目より後(例えば2回又は3回)の演出ボタン17の操作によって有効期間が終了するようにしてもよい。また、演出ボタン17及び十字キー19を用いる場合、十字キー19の操作によっては有効期間が終了せず、演出ボタン17の操作によって有効期間が終了するようにしてもよい。
また、本実施形態では、カットイン予告演出で促進演出Dを実行する有効期間において突出状態の演出ボタン17を操作させるようにしたが、演出ボタン17とは異なる位置に演出レバー等の操作部を設けておき、促進演出Dにおいて演出レバーを模した演出レバー大画像を表示させ、有効期間中に演出レバーを操作させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、当落決め演出で促進演出D及び促進演出Eを実行する有効期間において突出状態の演出ボタン17を操作させるようにしたが、演出ボタン17とは異なる位置に演出レバー等の操作部を設けておき、促進演出D及び促進演出Eにおいて演出レバーを模した演出レバー大画像を表示させ、有効期間中に演出レバーを操作させるようにしてもよい。
(本実施形態に記載された発明の内容)
ここで、従来の遊技機では、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定し、該判定の結果に応じて特別遊技を実行可能な遊技機が一般的である。このような遊技機の中には、遊技に関する演出を制御する演出制御手段を備え、操作手段の操作を促す促進演出が行われる有効期間中に操作手段が操作されたことに応じて、特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出を実行する遊技機があった(例えば、特開2017−158774号公報参照)。しかしながら、上記特許文献に記載された遊技機では、操作手段を用いた演出に関する興趣が低いという問題があった。
上記課題を解決するための第1の構成としては、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン17、十字キー19)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(主制御基板110)と、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記演出制御手段は、第1有効期間において前記操作手段の操作を促す第1促進演出(促進演出A〜E)を実行し、前記第1有効期間中の前記操作に応じて前記特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、決め演出)を実行し、第2有効期間において前記操作手段の操作を促す第2促進演出(促進演出F)を実行し、前記第2有効期間中の前記操作に応じて前記実行期待度を示唆しない非期待度演出(メニュー表示演出)を実行し、前記第1有効期間が発生する場合において、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出A〜C)を実行可能であり、前記第2有効期間が発生する場合において、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出D)を実行可能となっている。このようにしたことで、操作手段を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
上記課題を解決するための第2の構成としては、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン17、十字キー19)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(主制御基板110)と、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記演出制御手段は、第1有効期間において前記操作手段の操作を促す第1促進演出(促進演出A〜E)を実行し、前記第1有効期間中の前記操作に応じて前記特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、決め演出)を実行し、第2有効期間において前記操作手段の操作を促す第2促進演出(促進演出F)を実行し、前記第2有効期間中の前記操作に応じて前記実行期待度を示唆しない非期待度演出(メニュー表示演出)を実行し、前記第1有効期間が発生する場合において、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出A〜C)を実行可能であり、前記第2有効期間が発生する場合において、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出D)を実行可能であり、前記期待度演出には、前記導入演出が実行される複数の第1期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、決め演出)と、前記導入演出が実行されない第2期待度演出(セリフ予告演出)とがあり、前記非期待度演出の種類よりも、前記第1期待度演出の種類の方が多いようになっている。このようにしたことで、操作手段を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
上記課題を解決するための第3の構成としては、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン17、十字キー19)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(主制御基板110)と、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記演出制御手段は、第1有効期間において前記操作手段の操作を促す第1促進演出(促進演出A〜E)を実行し、前記第1有効期間中の前記操作に応じて前記特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、決め演出)を実行し、第2有効期間において前記操作手段の操作を促す第2促進演出(促進演出F)を実行し、前記第2有効期間中の前記操作に応じて前記実行期待度を示唆しない非期待度演出(メニュー表示演出)を実行し、前記第1有効期間が発生する場合において、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出A〜C)を実行可能であり、前記第2有効期間が発生する場合において、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出D)を実行可能であり、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出の種類よりも、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出の種類の方が多いようになっている。このようにしたことで、操作手段を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
上記課題を解決するための第4の構成としては、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン17、十字キー19)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(主制御基板110)と、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記演出制御手段は、第1有効期間において前記操作手段の操作を促す第1促進演出(促進演出A〜E)を実行し、前記第1有効期間中の前記操作に応じて前記特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、決め演出)を実行し、第2有効期間において前記操作手段の操作を促す第2促進演出(促進演出F)を実行し、前記第2有効期間中の前記操作に応じて前記実行期待度を示唆しない非期待度演出(メニュー表示演出)を実行し、前記第1有効期間が発生する場合において、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出A〜C)を実行可能であり、前記第2有効期間が発生する場合において、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出D)を実行可能であり、前記第2促進演出の種類よりも、前記第1促進演出の種類の方が多いようになっている。このようにしたことで、操作手段を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
上記課題を解決するための第5の構成としては、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン17、十字キー19)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(主制御基板110)と、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記演出制御手段は、第1有効期間において前記操作手段の操作を促す第1促進演出(促進演出A〜E)を実行し、前記第1有効期間中の前記操作に応じて前記特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、決め演出)を実行し、第2有効期間において前記操作手段の操作を促す第2促進演出(促進演出F)を実行し、前記第2有効期間中の前記操作に応じて前記実行期待度を示唆しない非期待度演出(メニュー表示演出)を実行し、前記第1有効期間が発生する場合、及び、前記第1有効期間が発生しない場合において、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出A〜C)を実行可能であり、前記第2有効期間が発生する場合において、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出D)を実行可能となっている。このようにしたことで、操作手段を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
上記課題を解決するための第6の構成としては、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン17、十字キー19)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(主制御基板110)と、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記演出制御手段は、第1有効期間において前記操作手段の操作を促す第1促進演出(促進演出A〜E)を実行し、前記第1有効期間中の前記操作に応じて前記特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、決め演出)を実行し、第2有効期間において前記操作手段の操作を促す第2促進演出(促進演出F)を実行し、前記第2有効期間中の前記操作に応じて前記実行期待度を示唆しない非期待度演出(メニュー表示演出)を実行し、前記第1有効期間が発生する場合において、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出A〜C)を実行可能であり、前記第2有効期間が発生する場合において、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出D)を実行可能であり、前記第1有効期間は、前記操作または所定期間の経過によって終了し、前記第2有効期間は、前記操作によって終了しないが、所定期間の経過によって終了するようになっている。このようにしたことで、操作手段を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
上記課題を解決するための第7の構成としては、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン17、十字キー19)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(主制御基板110)と、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記演出制御手段は、第1有効期間において前記操作手段の操作を促す第1促進演出(促進演出A〜E)を実行し、前記第1有効期間中の前記操作に応じて前記特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出(セリフ予告演出、ルーレット予告演出、カットイン予告演出、決め演出)を実行し、第2有効期間において前記操作手段の操作を促す第2促進演出(促進演出F)を実行し、前記第2有効期間中の前記操作に応じて前記実行期待度を示唆しない非期待度演出(メニュー表示演出)を実行し、前記第1有効期間が発生する場合において、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出A〜C)を実行可能であり、前記第2有効期間が発生する場合において、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出D)を実行可能であり、前記第1有効期間が終了する場合において、前記第1促進演出を終了させる終了演出(終了演出A〜B)を実行可能であり、前記第2有効期間が終了する場合においては、前記第2促進演出を終了させる終了演出を実行しないようになっている。このようにしたことで、操作手段を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
上記課題を解決するための第8の構成としては、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン17、十字キー19)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(主制御基板110)と、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記演出制御手段は、第1有効期間において前記操作手段の操作を促す第1促進演出(促進演出C〜E)を実行し、前記第1有効期間中の前記操作に応じて前記特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出(カットイン予告演出、決め演出)を実行し、第2有効期間において前記操作手段の操作を促す第2促進演出(促進演出F)を実行し、前記第2有効期間中の前記操作に応じて前記実行期待度を示唆しない非期待度演出(メニュー表示演出)を実行し、前記第1有効期間が発生する場合において、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出B〜C)を実行可能であり、前記第2有効期間が発生する場合において、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出(導入演出D)を実行可能であり、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入演出の時間(3秒)よりも、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入演出の時間(3.5秒または4秒)の方が長いようになっている。このようにしたことで、操作手段を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。
上記課題を解決するための第9の構成としては、遊技者が操作可能な操作手段(演出ボタン17、十字キー19)と、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段(主制御基板110)と、遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御基板130)と、を備え、前記演出制御手段は、第1有効期間において前記操作手段の操作を促す第1促進演出(促進演出B〜E)を実行し、前記第1有効期間中の前記操作に応じて前記特別遊技の実行期待度を示唆する期待度演出(ルーレット予告演出、カットイン予告演出、決め演出)を実行し、第2有効期間において前記操作手段の操作を促す第2促進演出(促進演出F)を実行し、前記第2有効期間中の前記操作に応じて前記実行期待度を示唆しない非期待度演出(メニュー表示演出)を実行し、前記第1有効期間が発生する場合において、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入画像(導入セリフ中画像、導入エフェクト中画像、導入エフェクト大画像)を表示手段に表示可能であり、前記第2有効期間が発生する場合において、前記第2促進画像が表示されることを示唆する導入画像(導入セリフ小画像)を前記表示手段に表示可能であり、前記第2促進演出が実行されることを示唆する導入画像の表示サイズよりも、前記第1促進演出が実行されることを示唆する導入画像の表示サイズの方が大きいようになっている。このようにしたことで、操作手段を用いた演出に関する興趣を向上させることが可能となる。