(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部177SGに関する説明)
図8−1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域177SG10が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓177SG50aを有するガラス扉枠177SG50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠177SG50により遊技領域177SG10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠177SG50を閉鎖したときにガラス窓177SG50aを通して遊技領域177SG10を透視できるようになっている。
図8−1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール177SG2b等が設けられた盤面板2Aと、該盤面板2Aの背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材2Bと、から構成されている。尚、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール177SG2b等が設けられた盤面板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図8−1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置177SG4Aと、第2特別図柄表示装置177SG4Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLED(light emitting diode)などからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置177SG4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置177SG4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。尚、遊技盤2における開口177SG2cには枠状のセンター飾り枠177SG51が設けられている。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア177SG5L、177SG5C、177SG5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。表示エリアには、実行が保留されている第1特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する第1保留表示画像(ここでは、丸の画像)が右詰めで表示され、実行が保留されている第2特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する第2保留表示画像(ここでは、丸の画像)が左詰めで表示される。
画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア177SG5D、第2保留記憶表示エリア177SG5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア177SG5D、第2保留記憶表示エリア177SG5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、入賞球装置177SG6Aが形成する第1始動入賞口や、可変入賞球装置177SG6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施の形態の特徴部177SGでは、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の黒色表示とする。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア17‘SG5D、第2保留記憶表示エリア177SG5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア177SG5D、第2保留記憶表示エリア177SG5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア177SG5D、第2保留記憶表示エリア177SG5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
図8−1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示装置177SG4A及び第2特別図柄表示装置177SG4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器177SG25Aと第2保留表示器177SG25Bとが設けられている。第1保留表示器177SG25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器177SG25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置177SG6Aと、可変入賞球装置177SG6Bとが設けられている。
入賞球装置177SG6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置177SG6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(図8−2参照)によって第1突出位置となる閉鎖状態と退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置177SG6Bは、例えば、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動板が第1突出位置となることにより、当該可動板が遊技領域177SG10側に突出し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置177SG6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動板が遊技盤2側に退避する退避位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。
入賞球装置177SG6Aと可変入賞球装置177SG6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置177SG7が設けられている。特別可変入賞球装置177SG7は、ソレノイド82(図8−2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置177SG7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置177SG7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図8−1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器177SG20が設けられている。一例として、普通図柄表示器177SG20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート177SG41が設けられている。遊技球が通過ゲート177SG41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器177SG20の右方には、普図保留表示器177SG25Cが設けられている。普図保留表示器177SG25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2とその背面側に設けられる画像表示装置5との間には、演出に応じて動作する演出装置177SG300が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図8−2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図8−2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート177SG41を通過すると、普通図柄表示器177SG20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート177SG41を通過した場合(遊技球が通過ゲート177SG41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置177SG6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置177SG6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置177SG4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置177SG6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置177SG4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置177SG7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、演出装置177SG300の可動体の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア177SG5L、177SG5C、177SG5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア177SG5L、177SG5C、177SG5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア177SG5L、177SG5C、177SG5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図8−2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置177SG4A、第2特別図柄表示装置177SG4B、普通図柄表示器177SG20、第1保留表示器177SG25A、第2保留表示器177SG25B、普図保留表示器177SG25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、演出装置177SG300の可動体の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、演出装置177SG300の可動体を動作させる信号を当該演出装置177SG300の可動体又は当該演出装置177SG300の可動体を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、演出装置177SG300の可動体の制御(演出装置177SG300の可動体を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(遊技の進行や演出の進行など)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域に向けて発射される。
(主基板11で制御される遊技の進行)
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート177SG41を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。なお、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、当該普図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の普図ゲームが実行されておらず、開放制御中でもないなど)により実行される。普図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が通過ゲート177SG41を通過したときには、当該普図保留記憶数は増えないで、当該通過は無効化される。
普図ゲームで停止表示される変動表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「−」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示(導出)されるときは、変動表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、変動表示結果が「普図ハズレ」のときである。
「普図当り」のときには、可変入賞球装置177SG6Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。「普図ハズレ」のときには、前記開放制御は行われない。
遊技領域を流下した遊技球が、入賞球装置177SG6Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、可変入賞球装置177SG6Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行中である、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、それぞれ4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、特図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の特図ゲームが実行されておらず、大当り遊技状態中でもないなど)により実行される。
第1特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第1始動入賞口を進入したときには、当該第1特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。第2特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第2始動入賞口を進入したときには、当該第2特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。
第1特図保留記憶数を増やす遊技球の第1始動入賞口への進入(入賞)を第1始動入賞ともいう。第2特図保留記憶数を増やす遊技球の第2始動入賞口への進入(入賞)を第2始動入賞ともいう。これら入賞を総称して単に始動入賞ともいう。
特図ゲームで停止表示される変動表示結果には、大当り図柄(例えば、「3」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「−」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示(導出)されるときは、変動表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、変動表示結果が「ハズレ」のときである。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの変動表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。変動表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置177SG7により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。
なお、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
確変大当り遊技状態が終了した後には、変動表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。
確変大当り遊技状態又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。
なお、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、可変入賞球装置177SG6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させてもよい。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、可変入賞球装置177SG6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける変動表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける変動表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。
(演出制御基板12で制御される遊技の進行)
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア177SG5L、177SG5C、177SG5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて変動表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果(変動表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチC、スーパーリーチDが用意されている。この実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチD>スーパーリーチC>スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で高い。
大当り期待度は、例えば、特図ゲームの変動表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
特図ゲームの変動表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア177SG5L、177SG5C、177SG5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。
変動表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、変動表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、飾り図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が飾り図柄の可変表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
また、本実施の形態では、上記予告を含む各種演出として、演出装置177SG300の可動体177SG302L,177SG302Rによる可動体演出やスピーカ8L,8R、及び遊技効果ランプ9による複合演出を実行可能とされている。尚、これら各種演出は、例えば、可変表示中における所定タイミングや、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したタイミングで実行される。本実施の形態では、スーパーリーチの実行時に演出装置177SG300を用いた演出が実行される(詳しくは後述する)。
(演出装置177SG300)
次に、演出装置177SG300の詳細について、図8−3〜図8−15に基づいて説明する。図8−3は、(A)は演出装置の可動体が第1位置にある状態、(B)は演出装置の可動体が第2位置にある状態を示す正面図である。図8−4は、演出装置の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図8−5は、演出装置の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図8−6は、可動体の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図8−7は、可動体の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図8−8は、(A)は回動部が第1突出位置にある状態、(B)は回動部が収容位置にある状態を示す概略図である。図8−9は、可動体の下部の構造を示す要部破断断面図である。図8−10は、(A)は第1駆動機構の構造を示す分解斜視図、(B)は被案内部材を示す平面図である。図8−11は、案内溝と被案内部材と移動体との関係を示す平面図である。図8−12は、(A)〜(E)は被案内部材と可動部の動作態様を示す図である。図8−13は、(F)〜(J)は被案内部材と可動部の動作態様を示す図である。図8−14は、(A)〜(C)は可動体と画像表示装置との関係を示す概略説明図である。図8−15は、(A)は可動体が下降位置にある状態、(B)は上昇位置にある状態を示す説明図である。図a16は、(A)〜(F)はスーパーリーチにおける可動体の動作態様の一例を示す説明図である。
尚、以下の説明においては、遊技者が位置する方向をパチンコ遊技機1の前方とし、その反対の方向を後方とする。また、パチンコ遊技機1の前方に位置する遊技者からみて上下左右の方向を基準として説明する。
図8−3〜図8−5に示すように、演出装置177SG300は、正面視四角枠状に形成されるベース枠体177SG301と、ベース枠体177SG301に対し左右方向及び上下方向に移動可能に設けられる可動体177SG302L,177SG302Rと、可動体177SG302L,177SG302Rを左右方向に移動させる第1駆動機構177SG303と、可動体177SG302L,177SG302Rを上下方向に移動させる第2駆動機構177SG304と、を有しており、ベース枠体177SG301の開口を介して画像表示装置5を視認できるようになっている。可動体177SG302L,177SG302Rは、図8−3(A)に示すように、互いに左右方向に離間する第1位置(原点位置)と、図8−3(B)に示すように互いに当接(または近接)する第2位置(合体位置ともいう)と、の間で左右方向に移動可能であり、第2位置において、図8−3(A)に示す下降位置と図8−3(B)に示す上昇位置との間で上下方向に移動可能であり、さらに、第1位置と第2位置との間の第3位置において向き(姿勢)を変更可能とされている。
次に、可動体177SG302L,177SG302Rについて図8−6及び図8−7に基づいて説明する。尚、可動体177SG302L,177SG302Rは左右対称に形成され、ほぼ同様に構成されているため、以下においては左側の可動体177SG302Lについて説明し、右側の可動体177SG302Rについての説明は省略する。
図8−6及び図8−7に示すように、可動体177SG302Lは、第1駆動機構177SG303により左右方向に移動可能、かつ、回転不能に設けられる移動体177SG310と、移動体177SG310の下方位置において後述する案内溝177SG380L,177SG380Rにより移動案内される被案内部材177SG320と、移動体177SG310の上方位置に、被案内部材177SG320とともに回動可能、かつ、移動体177SG310及び被案内部材177SG320に対し上下方向に移動可能に設けられる可動部177SG330と、を有する。
可動部177SG330は、移動体177SG310を上下に貫通する回転軸177SG311の上端に取付けられる台座177SG331と、台座177SG331の上方に後述するガイド棒177SG337を中心として回動可能、かつ、上下方向に移動可能に設けられる回動ベース177SG332と、回動ベース177SG332の前面側を被覆する前カバー177SG333と、回動ベース177SG332の背面側を被覆する後カバー177SG334と、回動ベース177SG332に対し上下方向に回動可能に設けられた回動部材177SG335と、から主に構成される。
台座177SG331の上面左前角部には上下方向を向くガイド棒177SG337が立設されており、回動ベース177SG332が上下方向に移動可能に案内されるようになっているとともに、台座177SG331の上面右後角部には、ガイド棒177SG337を中心とした回動を規制するための回転止め部材177SG336が立設されている。尚、回転止め部材177SG336は回動ベース177SG332が後述する下降位置から上昇位置までの間において回転を規制可能な長さを有している。
回動ベース177SG332の前面上部には、前面に複数の可動LED177SG338Fが前方に向けて光を照射可能に搭載されたLED基板177SG339が取付けられており、可動LED177SG338Fを発光させることで、可動LED177SG338Fからの光が前カバー177SG333に形成された透光レンズ部177SG340Fを通して外方へ出射されるようになっている。また、LED基板177SG339の背面には、特に図示しないが、複数の可動LED177SG338Bが前方に向けて光を照射可能に搭載されており、可動LED177SG338Bを発光させることで、可動LED177SG338Bからの光が後カバー177SG334に形成された透光レンズ部177SG340Bを通して外方へ出射されるようになっている。
図8−6〜図8−8に示すように、回動ベース177SG332の前面下部には、前後方向を向く第1回動軸177SG360が突設されており、該第1回動軸177SG360には、一端が回動部材177SG335の第1軸部に枢軸177SG364を介して枢支された第1リンク部材177SG361が回動可能に軸支されている。また、回動ベース177SG332の前面における第1回動軸177SG360の下方には第2回動軸177SG362が突設されており、該第2回動軸177SG362には、一端が回動部材177SG335の第2軸部に枢軸177SG365を介して枢支された第2リンク部材177SG363が回動可能に軸支されている。
第2リンク部材177SG363における第2回動軸177SG362の周縁の一部には、円弧状のギヤ部177SG366が形成されており、ギヤ部177SG366には、回動ベース177SG332の背面に固定される回動用モータ177SG367の駆動軸に固着された駆動ギヤ177SG368が噛合されている。
回動部材177SG335は、図8−8(A)に示すように、回動ベース177SG332に対し右側下方に突出する第1突出位置(原点位置)と、図8−8(B)に示すように、第1突出位置から回動ベース177SG332側に退避して該回動ベース177SG332と前カバー177SG333との間に一部が収容される収容位置(図8−8(B)参照)と、の間で回動可能に設けられている。また、第1突出位置(原点位置、図8−3(A)参照)と収容位置との間において回動ベース177SG332に対し右側上方に突出する第2突出位置(図8−3(B)参照)においても停止可能とされている。
詳しくは、図8−8(A)に示す第1突出位置においては、第2リンク部材177SG363の上部が左側にやや傾倒して回動ベース177SG332に突設されたボス177SG369に当接して反時計回りの回動が規制されていることで、回動部材177SG335の下方への回動が規制されている。ここで、図8−8(B)に示すように、回動用モータ177SG367により駆動ギヤ177SG368が回動することで、第2リンク部材177SG363が時計回りに回動して枢軸177SG365が第2回動軸177SG362を中心とする円弧状に移動するとともに、第1リンク部材177SG361が反時計回りに回動して枢軸177SG364が第1回動軸177SG360を中心とする円弧状に移動することで、回動部材177SG335は第1突出位置から収容位置へ向けて回動する。このように2つの第1リンク部材177SG361と第2リンク部材177SG363により2箇所が枢支されることで、一軸を中心として回動するよりコンパクトに回動させることができる。
前カバー177SG333の上端には、ベース枠体177SG301の上辺部に左右方向に延設された固定レール177SG350L,177SG350R(図8−3及び図8−4参照)及びこれら固定レール177SG350L,177SG350Rの間に上下方向に移動可能に設けられる可動レール177SG351によって左右方向に移動案内されるガイド部177SG342が、回動ベース177SG332に対し上下方向を向く軸部177SG343を中心として回動可能に取付けられている。
このように可動部177SG330は、回動ベース177SG332の前後面に前カバー177SG333と後カバー177SG334とが取付けられ一体化されることで構成される可動ベース部177SG330Aと、この可動ベース部177SG330Aに対し上下方向に回動可能に設けられる回動部材177SG335からなる回動部177SG330Bと、を有し、回動部177SG330Bが第1突出位置または第2突出位置にある第1状態と、回動部177SG330Bが収容位置にある第2状態とに変化可能とされている。
また、図8−3に示すように、可動ベース部177SG330Aは飛行機の機体の半分、回動部177SG330Bは羽根を模した形状をなしており、可動体177SG302Lは飛行機の右半分、可動体177SG302Rは飛行機の左半分を構成する模型とされている。一方、ベース枠体177SG301の左右の側辺部には、透光レンズ部177SG371L,177SG371Rを有する飛行機の半分を模した枠体カバー177SG370L,177SG370Rが各々取付けられている。
特に図8−3(A)に示すように、可動体177SG302L,177SG302Rが第1位置にあるときには、左側の可動体177SG302Lの前カバー177SG333と枠体カバー177SG370Lとにより飛行機の右半部を模した一の第1左演出部が形成され、右側の可動体177SG302Rの前カバー177SG333と枠体カバー177SG370Rとにより飛行機の左半部を模した一の第1右演出部が形成される。
また、図8−3(B)に示すように、可動体177SG302L,177SG302Rが第2位置にあるときには、左側の可動体177SG302Lの後カバー177SG334と右側の可動体177SG302Rの後カバー177SG334とが左右に並設して合体することにより、飛行機の全体を模した一の第2演出部が形成される。
また、第1左演出部及び第1右演出部の一部には、コックピットの半分を模した前カバー177SG333の透光レンズ部177SG340Fと枠体カバー177SG370L,177SG370Rの透光レンズ部177SG371L,177SG371Rとにより一の第1発光部が構成され、第2演出部の一部には、後カバー177SG334のコックピットの半分を模した左右の透光レンズ部177SG340B,177SG340Bにより一の第2発光部が構成される。
図8−9及び図8−10(A)に示すように、移動体177SG310には上下方向に貫通する縦孔177SG312が形成されており、該縦孔177SG312には回転軸177SG311が回転可能に挿入されている。回転軸177SG311の上部は台座177SG331に形成された軸穴177SG313に回転不能に嵌合されている。また、移動体177SG310には左右方向に貫通する横孔177SG314が縦孔177SG312と交差しないように形成されており、該縦孔177SG312には回転軸177SG311が回転可能に挿入されている。
回転軸177SG311は、上部が台座177SG331に形成された軸穴177SG313に回転不能に嵌合され、下部が被案内部材177SG320の軸穴177SG321に回転不能に嵌合されている。すなわち、可動部177SG330と被案内部材177SG320とは回転軸177SG311を介して一体化されているため、被案内部材177SG320は可動部177SG330の一部を構成してなる。
図8−10(B)に示すように、被案内部材177SG320は、円形の軸穴177SG321を中心とする円盤状の部材からなる。周壁右側の2箇所には、後述する当接用ボス177SG385A,177SG385Bを収容可能な当接凹部177SG322A,177SG322Bが約90度の間隔をあけて形成されているとともに、周壁左側には係止凹部177SG323が形成されている。また、当接凹部177SG322Aの後側の周壁177SG322C及び当接凹部177SG322Bの前側の周壁177SG322Dは、軸穴177SG321を中心とする円弧(図8−10(B)の一点鎖線参照)よりも外方に延出されており、これら周壁177SG322C,177SG322Dの先端から左方に向けて直線状に延びる周壁177SG322E,177SG322Fは互いに略平行をなしている。つまり、周壁177SG322C,177SG322Eの先端部と周壁177SG322D,177SG322Fの先端部には、軸穴177SG321を中心とする円弧よりも外方に突出する回転規制部177SG325A,177SG325が形成されていることで、被案内部材177SG320は非円形に形成されている。
図8−10〜図8−13に示すように、ベース枠体177SG301の下辺部を構成する部材の上面には、移動体177SG310を左右方向に移動案内する直線状の案内溝177SG380L,177SG380Rが形成されている。詳しくは、案内溝177SG380L,177SG380Rは、底壁177SG381と前壁177SG382と後壁177SG383とにより、縦断面視で上方に開口する溝状に形成され、被案内部材177SG320が左右方向に移動可能に設けられている。案内溝177SG380L,177SG380Rの前後寸法L1は、被案内部材177SG320の直径2Rよりやや長寸であり、被案内部材177SG320における回転規制部177SG325A,177SG325の頂点と中心とを通る寸法L2よりも短寸とされている(2R<L1<L2)。
案内溝177SG380L,177SG380Rそれぞれの左右端部には、可動体177SG302L,177SG302Rが第1位置に位置しているときに被案内部材177SG320の係止凹部177SG323に係止される伝達ギヤ群177SG392Rと、可動体177SG302L,177SG302Rが第2位置に位置しているときに被案内部材177SG320の係止凹部177SG323に係止される係止片177SG324Bと、が設けられており、可動体177SG302L,177SG302R第1位置及び第2位置での回転を規制する。
底壁177SG381の長手方向の略中央位置には、円柱状の当接用ボス177SG385A,177SG385Bが、後壁177SG383の近傍位置において互いに左右方向に所定寸法離れた状態で立設されている。また、後壁177SG383における当接用ボス177SG385A,177SG385B各々に対応する部分は後側に膨出され、後述するように被案内部材177SG320が回転するときに回転規制部177SG325A,177SG325を収容可能な収容凹部177SG386A,177SG386Bが内側に形成されている。また、左右の案内溝177SG380L,177SG380Rの間には軸受部177SG387が形成されている。
第1駆動機構177SG303は、移動体177SG310を移動させるための駆動軸177SG390L,177SG390Rと、駆動軸177SG390L,177SG390Rを軸心周りに回動させるための移動用モータ117SG391L,117SG391Rと、移動用モータ117SG391L,117SG391Rの動力を駆動軸177SG390L,177SG390Rに伝達する複数の従動ギヤからなる伝達ギヤ群177SG392L,177SG392Rと、から主に構成される。
尚、第1駆動機構117SG303には、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置(第1位置)に配置されていることを検出可能な原点検出センサ177SG401と、可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置(第2位置)に配置されていることを検出可能な合体検出センサ177SG402と、が設けられており、これら原点検出センサ177SG401と合体検出センサ177SG402とは、演出制御基板12に接続されている。
駆動軸177SG390L,177SG390Rは、前壁177SG382の上方に沿うように左右方向に延設され、一端が中央の軸受部177SG387に軸支され、他端が案内溝177SG380L,177SG380Rの左右側の部位に軸支されている。駆動軸177SG390L,177SG390Rには、移動体177SG310が横孔177SG314を介して挿入されており、駆動軸177SG390L,177SG390Rの周面に螺旋状に形成された凹溝177SG390Aには、横孔177SG314の内周面に突設された係止部177SG315が摺動可能に係止されている。よって、移動体177SG310は、回転軸177SG311を介して連結される被案内部材177SG320が案内溝177SG380L,177SG380Rにより左右方向に移動可能に案内され、駆動軸177SG390L,177SG390R周りの回動が規制されているため、駆動軸177SG390L,177SG390Rが回転することで左右方向に移動するようになっている。
次に、第1駆動機構177SG303及び可動体177SG302Lの動作態様について、図8−12及び図8−13に基づいて説明する。尚、可動体177SG302L,177SG302Rは左右対称で動作態様はほぼ同一であるため、以下においては可動体177SG302Lの動作態様についてのみ説明する。
図8−12(A)に示すように、可動体177SG302Lが第1位置にあるときには、被案内部材177SG320は案内溝177SG380Lの左端部において係止凹部177SG323に伝達ギヤ群177SG392Rが係止された状態で維持されている。このとき、可動部177SG330は前カバー177SG333が前方を向き、回動部177SG330Bが第1突出位置に位置している。
図8−12(B)に示すように、移動用モータ117SG391Lにより駆動軸177SG390Lが回転することで、移動体177SG310が右側に向けて移動する。このとき、被案内部材177SG320は、周壁177SG322Eが前壁177SG382に対し略平行に近接し、周壁177SG322Fが後壁177SG383に対し略平行に近接することで、回転軸177SG311を中心とした回転が規制されているため、可動部177SG330は向きを変えることなく右方向へ移動する。そして、第1位置と第2位置との間の第3位置まで移動したときに周壁177SG322Cが当接用ボス177SG385Aに当接する。
図8−12(C)及び図8−12(D)に示すように、当接用ボス177SG385Aは、被案内部材177SG320の中心である回転軸177SG311の移動軌跡から後方にずれた位置に配置されていることで、移動体177SG310が右方向への移動を続けることで、第3位置において周壁177SG322Cが当接用ボス177SG385Aに当接したときに該当接した状態を維持しながら右方へ移動することにより、被案内部材177SG320は当接用ボス177SG385Aを中心として反時計回りに回転していく。また、図8−12(C)中拡大図に示すように、回転規制部177SG325Aの先端が収容凹部177SG386Aに収容されることで、被案内部材177SG320の案内溝177SG380L内での回転が許容される。また、被案内部材177SG320の回転に伴い、当接用ボス177SG385Aが当接凹部177SG322Aに収容される。
図8−12(E)に示すように、周壁177SG322Cが当接用ボス177SG385Aに当接してから被案内部材177SG320が約90度回転すると、周壁177SG322Cが当接用ボス177SG385Aに当接した状態のまま、当接凹部177SG322Bの周壁177SG322Dが当接用ボス177SG385Bに当接する。
次いで、図8−13(F)〜図8−13(H)に示すように、移動体177SG310が右方向への移動を続けることで、周壁177SG322Cが当接用ボス177SG385Aに当接した状態が解除されるが、周壁177SG322Dが当接用ボス177SG385Bに当接した状態を維持しながら右方へ移動を続けることにより、被案内部材177SG320は当接用ボス177SG385Bを中心として反時計回りに回転していく。また、図8−13(H)中拡大図に示すように、回転規制部177SG325Bの先端が収容凹部177SG386Bに収容されることで、被案内部材177SG320の回転が許容される。また、被案内部材177SG320の回転に伴い、当接用ボス177SG385Bが当接凹部177SG322Bに収容される。
そして、図8−13(I)に示すように、被案内部材177SG320の約180度の回転に伴い、被案内部材177SG320と一体化された可動部177SG330は、回転軸177SG311を中心に約180度回転することで向き(姿勢)が変更される。また、図8−12(B)〜図8−13(I)に示すように、2つの当接用ボス177SG385A,177SG385Bが可動体177SG302Lの移動方向に離れて配置され、周壁177SG322Cが当接用ボス177SG385Aに当接した状態が解除されるとともに周壁177SG322Dが当接用ボス177SG385Bに当接することで回転が継続して行われることになる。
図8−13(J)に示すように、周壁177SG322Dの当接用ボス177SG385Bからの当接状態が解除された後は、向きを変更することなく右方へ移動する。このとき、被案内部材177SG320は、周壁177SG322Fが前壁177SG382に対し略平行に近接し、周壁177SG322Eが後壁177SG383に対し略平行に近接することで、回転軸177SG311を中心とした回転が規制されているため、可動部177SG330は向きを変えることなく右方向へ移動する。可動体177SG302Lが第2位置に到達したときには、被案内部材177SG320は案内溝177SG380Lの右端部において係止凹部177SG323に係止片177SG324Bが係止された状態で維持される。このとき、可動部177SG330は後カバー177SG334が前方を向き、回動部177SG330Bが収納位置に位置する。
尚、可動体177SG302Lが第2位置から第1位置へ移動するときの動作態様の詳細は省略するが、第1位置から第2位置へ移動するときとは反対方向に回転して向きが変更することになる。
このように、可動体177SG302Lは、第1位置から第2位置または第2位置から第1位置へ移動する途中の第3位置で当接用ボス177SG385A,177SG385Bに当接したときに、該当接した状態を維持しながら右方または左方へ移動し続けることにより被案内部材177SG320が約180度回転することで、可動部177SG330の向き(姿勢)が前向き(第1姿勢)から後ろ向き(第2姿勢)に変更するようになっている。
次に、可動体177SG302L,177SG302Rと画像表示装置5及び遊技盤2との位置関係について、図8−14に基づいて説明する。
図8−14(A)に示すように、可動体177SG302L,177SG302Rが第1位置にあるときには、回動部177SG330Bは第1突出位置にある。回転軸177SG311から画像表示装置5の表示画面までの離間寸法L3は、回転軸177SG311から第1突出位置にある回動部177SG330Bの先端までの長さ寸法L4よりも短寸であるため(L3<L4)、可動部177SG330は、回動部177SG330Bが第1突出位置に突出している第1状態のまま第3位置で回転しようとすると、回動部177SG330Bが画像表示装置5の表示画面に接触してしまう。
また、可動体177SG302L,177SG302Rが第2位置にあるときには、回動部177SG330Bは第2突出位置にある。回転軸177SG311から画像表示装置5の表示画面までの離間寸法L3は、回転軸177SG311から第2突出位置にある回動部177SG330Bの先端までの長さ寸法L5よりも短寸であるため(L3<L5)、可動部177SG330は、回動部177SG330Bが第2突出位置に突出している第1状態のまま第3位置で回転しようとすると、回動部177SG330Bが画像表示装置5の表示画面に接触してしまう。
そこで、図8−14(C)に示すように、可動体177SG302L,177SG302Rが回転する前、つまり、第3位置に到達する前に、回動部177SG330Bを第1突出位置または第2突出位置ではなく収容位置まで移動させる、つまり、可動部177SG330を第1状態から第2状態へ変化させることで、回転軸177SG311から画像表示装置5の表示画面までの離間寸法L3は、回転軸177SG311から収容位置にある回動部177SG330Bの先端までの長さ寸法L6よりも長寸となるため(L3>L6)、回転する際に回動部177SG330Bが画像表示装置5の表示画面に接触することが防止される。
次に、第2駆動機構177SG304について、図8−4、図8−5及び図8−15に基づいて説明する。図8−4及び図8−5に示すように、第2駆動機構177SG304は、ベース枠体177SG301の上辺部背面に取付けられる取付部材177SG308に固定された昇降用モータ177SG305と、昇降用モータ177SG305の駆動ギヤ177SG305Aに噛合する従動ギヤ177SG306と、一端が取付部材177SG308に軸支され、従動ギヤ177SG306の前面における周縁部近傍に突設された連結軸177SG306Aが挿入される連結長孔177SG307Aを有し、先端に可動レール177SG351が枢支された昇降アーム177SG307と、を有する。
可動レール177SG351は、背面左右側に設けられたガイドローラ177SG352,177SG352がベース枠体177SG301の上辺部に形成された上下方向を向く左右一対の昇降ガイド177SG353,177SG353に挿入されることで上下方向に案内されている。また、昇降ガイド177SG353,177SG353の間には、昇降アーム177SG307の先端と可動レール177SG351との連結軸を挿通するための長孔177SG354が上下方向に向けて形成されている。このように構成された第2駆動機構177SG304は、昇降用モータ177SG305により昇降アーム177SG307が一端を中心として回動することにより、可動レール177SG351が上下方向に移動する。
次に、本実施の形態の特徴部177SGにおける主基板11及び演出制御基板12について説明する。主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図8−16(A)は、本実施の形態の特徴部177SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−16(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−16(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置177SG4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置177SG4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア177SG5L,177SG5C,177SG5Rで変動表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図8−16(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果指定コマンドでは、例えば図8−16(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア177SG5L,177SG5C,177SG5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置177SG6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置177SG4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置177SG6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置177SG4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1保留記憶表示エリア5Dなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2保留記憶表示エリア5Uなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図8−17は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−17に示すように、本実施の形態の特徴部177SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図8−18は、本実施の形態の特徴部177SGにおける変動パターンを示している。本実施の形態の特徴部177SGでは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチC、スーパーリーチDといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態の特徴部177SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチA、ノーマルリーチB、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチEやスーパーリーチF…といった5以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図8−18に示すように、本実施の形態の特徴部177SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。また、本実施の形態の特徴部177SGにおけるスーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチDのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が最も特図変動時間が長く設定されており、次いでスーパーリーチCのスーパーリーチ演出が実行される変動パターン、スーパーリーチBのスーパーリーチ演出が実行される変動パターン、スーパーリーチAのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの順に特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチD、スーパーリーチC、スーパーリーチB、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部177SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
尚、本実施の形態の特徴部177SGにおけるスーパーリーチCのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンとスーパーリーチDのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンは、ともに変動表示中に可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置から合体位置に向けて動作(移動)させる変動パターンであるが、スーパーリーチCのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンは、時短制御(高ベース)中にのみ選択される場合がある変動パターンである一方で、スーパーリーチDのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンは、時短制御中であるか否かにかかわらず選択される場合がある変動パターンである。
更に、スーパーリーチCの変動パターンは、プッシュボタン31Bが操作される間に可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置から合体位置に向けて移動させる変動パターンである一方で、スーパーリーチDの変動パターンは、プッシュボタン31Bの操作にかかわらず可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置から合体位置に向けて移動させる変動パターンである(図8−28参照)。尚、本実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチCの変動パターンは、時短制御(高ベース)中にのみ選択される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチCの変動パターンは、通常状態(低ベース)中に選択される場合を設けてもよい。
更に、本実施の形態の特徴部177SGでは、図8−18に示すように、スーパーリーチDのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンにて変動表示が実行された場合は、変動表示結果がハズレとなることがない、つまり、スーパーリーチDのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンにて変動表示が実行された場合は必ず変動表示結果が大当りとなる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチDのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンにて変動表示が実行された場合であっても変動表示結果がハズレとなる場合を設けるようにしてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図8−18に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図8−19は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態の特徴部177SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置177SG4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置177SG4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施の形態の特徴部177SGの表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施の形態の特徴部177SGの表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部177SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部177SGでは約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図8−20は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態の特徴部177SGの大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置177SG4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置177SG4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施の形態の特徴部177SGにおける大当り種別について、図8−20(B)を用いて説明すると、本実施の形態の特徴部177SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置177SG7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置177SG7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部177SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図8−20(A)示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置177SG4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置177SG4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置177SG6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図8−20(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、特図表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルAにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチA大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチB大当りの変動パターン(PB1−3)、スーパーリーチD大当りの変動パターン(PB1−5)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。大当り用変動パターン判定テーブルBにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチA大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチB大当りの変動パターン(PB1−3)、時短制御中に対応するスーパーリーチC大当りの変動パターン(PB1−4)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施の形態の特徴部177SGでは、これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合にはスーパーリーチBが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当り」である場合には、スーパーリーチAが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチBの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、ハズレ用変動パターン判定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチAハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチBハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチAハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチBハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチAハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチBハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチAハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチBハズレの変動パターン(PA2−3)、スーパーリーチCハズレの変動パターン(PA2−4)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図8−18に示すように、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
次に、本実施の形態の特徴部177SGにおける演出制御基板12の動作を説明する。図8−21は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、先ず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための第1初期化処理(177SGS050)と、各可動体177SG302L,177SG302Rの原点位置への復帰と動作確認を行うための第2初期化処理(177SGS051)を行い、図6に示すS73〜S77の処理を実行する。
ここで、第2初期化処理について図8−22、図8−23を用いて説明する。図8−22は、演出制御用CPU120が行う非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。図8−23は、(A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は検出時動作制御における制御速度を示す説明図、(C)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。
図8−22に示すように、可動体177SG302L,177SG302Rは、それぞれ原点位置(第1位置)と合体位置(第2位置)との間で往復動作可能に設けられており、原点位置から合体位置(第2位置)への往動作や合体位置から原点位置への復動作は、演出制御用CPU120が後述する演出役物動作処理や演出役物格納処理を実行することによる可動体177SG302L,177SG302Rの実際の動作態様である。
演出制御用CPU120は、第2初期化処理を実行したときに可動体177SG302L,177SG302の被検出部が原点検出センサ177SG401により検出されない場合、つまり、可動体177SG302L,177SG302が何らかの理由(例えば、搬送や遊技島への設置時に原点位置から動いてしまっている場合、前回の動作時に原点復帰できなかった場合(例えば、演出の実行時において、モータの脱調、故障、引っ掛かりなどにより可動体177SG302L,177SG302の原点復帰が確認できなかったり動作できなくなるといった可動体エラー(動作異常)が発生した場合など)、遊技機の振動により原点位置から動いてしまった場合など)により原点位置以外の位置(例えば、図8−22における非検出時動作制御に対応する黒丸で示す位置など、原点位置と合体位置との間の所定位置)にある場合、原点復帰させるための非検出時動作制御を実行する。この非検出時動作制御を実行する場合、可動体177SG302L,177SG302は原点位置から離れた位置にあるため、動作としては可動体177SG302L,177SG302を原点位置方向に移動させる動作のみとされている。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理を実行したときに可動体177SG302L,177SG302が原点検出センサ177SG401により検出された場合、検出時動作制御を実行する。
例えば、可動体177SG302L,177SG302の被検出部が原点検出センサ177SG401により確実に検出されるように、被検出部が原点検出センサ177SG401により検出されたときから可動体177SG302L,177SG302の原点位置方向への動作が規制されるまでの間に所定の動作可能範囲(例えば、遊び)が設定されている場合などにおいては、原点復帰して原点検出センサ177SG401により検出された位置よりもさらに奥側にずれた位置に停止することがある。よって、被検出部が原点検出センサにより検出されていても、可動体177SG302L,177SG302をより正確な原点位置に復帰させるための検出時動作制御を行う。
この検出時動作制御は、原点検出センサ177SG401による被検出部の検出状態を一旦解除するために可動体177SG302L,177SG302を原点位置から離れた位置へ移動させた後に原点位置に復帰させる必要があるが、合体位置まで移動させる必要はないので、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置から該原点位置の近傍である検出時動作位置まで移動させた後、原点位置に復帰させる。つまり、実動作よりも短い距離で往復動作させる。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理において非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する。実動作確認用動作制御は、可動体177SG302L,177SG302Rを用いた演出(後述する可動体演出等)において実際に行われる実動作と同一の動作とされている。
次に、演出制御用CPU120が非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御を実行する際に設定する制御速度について比較する。尚、図8−23(A)、図8−23(B)、図8−23(C)にて示す速度は、演出制御用CPU120が各可動体177SG302L,177SG302Rを動作させるために設定する制御速度であって、可動体177SG302L,177SG302Rの実際の動作速度とは異なる。つまり、例えば、所定の可動体177SG302L,177SG302Rを動作させる場合において、原点位置と合体位置との間における一の移動区間と他の移動区間に同一の制御速度を設定した場合でも、一の移動区間と他の移動区間とで態様が異なる場合(例えば、バネがある区間とない区間、直線区間と曲線区間)や、同一の移動区間でも上昇する場合と下降する場合においては、可動体177SG302L,177SG302Rを実際に動作させた場合の動作速度は制御速度とは異なることがある。また、可動体177SG302L,177SG302Rに対し同一の制御速度を設定しても、各可動体177SG302L,177SG302Rの大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体177SG302L,177SG302Rの実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。複数の可動体177SG302L,177SG302Rを同一性能のステッピングモータにて動作させる場合において、各可動体177SG302L,177SG302Rに対し同一の制御速度を設定しても、各可動体177SG302L,177SG302Rの大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体177SG302L,177SG302Rの実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。
図8−23(A)に示すように、演出制御用CPU120は、実動作確認用動作制御を実行する場合、セットした実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて可動体177SG302L,177SG302Rを動作させる。具体的には、原点位置から加速した後に減速して合体位置に停止させるとともに、合体位置から加速した後に減速して原点位置に停止させる制御を行う。すなわち、各可動体177SG302L,177SG302Rが正常に動作可能であることを確認するための実動作確認用動作制御では、原点位置と合体位置との間において、後述する速度優先モード(移動用モータ177SG391L,177SG391Rのトルクが小さい代わりに可動体177SG302L,177SG302Rを高速(最高速度)で移動させることができるモード、図8−27参照)として、可動体177SG302L,177SG302Rの制御速度を低速→高速→低速の順に変化させる。つまり、演出制御用CPU120は、各可動体177SG302L,177SG302Rの可動体177SG302L,177SG302R演出を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動体177SG302L,177SG302Rが動作するように制御するため、実動作確認用動作制御を実行する場合においても、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動体177SG302L,177SG302Rが動作するように制御する。
すなわち、上記第1速度としての最低速度や第2速度としての最高速度は、可動体177SG302L,177SG302Rの実際の動作速度であって、該動作速度としての最低速度や最高速度となるように制御速度が設定されることになる。尚、以下においては、最低制御速度に基づいて可動体177SG302L,177SG302Rを動作させた場合は最低速度にて動作し、最高制御速度に基づいて可動体177SG302L,177SG302Rを動作させた場合は最高速度にて動作するものとして説明する。
ここで、可動体177SG302L,177SG302Rの加速時及び減速時における動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御速度が設定されている。また、合体位置に移動した後に原点位置に復帰させる際においては、合体位置に停止させるときよりも長い時間にわたり実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御することで、可動体177SG302L,177SG302Rを確実に減速させてから原点検出センサ177SG401により被検出部が検出されるようにしている。
図8−23(B)に示すように、演出制御用CPU120は、検出時動作制御を実行する場合、原点位置から合体位置まで移動させる期間及び合体位置から原点位置まで移動させる期間において、後述するトルク優先モード(移動用モータ177SG391L,177SG391Rのトルクが大きい代わりに可動体177SG302L,177SG302Rを低速(最低速度)で移動させるモード、図8−27参照)として、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて可動体177SG302L,177SG302Rが動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての検出時動作制御における最高速度が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施の形態の特徴部177SGでは、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動体177SG302L,177SG302Rを動作させる制御を行う。
また、検出時動作制御の場合、実動作確認用動作制御に比べて可動体177SG302L,177SG302Rの動作距離が短いため、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、原点検出センサ177SG401にて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動体177SG302L,177SG302R等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
また、図8−23(C)に示すように、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御を実行する場合、原点位置と合体位置との間の任意の位置から原点位置まで移動させる期間において、後述するトルク優先モード(図8−27参照)として、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御における最高速度(最大動作速度)が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施の形態の特徴部177SGでは、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動体177SG302L,177SG302Rを動作させる制御を行う。
この場合、可動体177SG302L,177SG302Rは原点位置からどの程度離れた位置にあるかが不明であるため、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置の近傍に位置していた場合、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に復帰したときに原点検出センサ177SG401にて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動体177SG302L,177SG302R等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
以上のように、本実施の形態の特徴部117SGにおいては、第2初期化処理において、移動用モータ177SG391L,177SG391Rのトルクが小さい代わりに可動体177SG302L,177SG302Rを高速(最高速度)で移動させることができる速度優先モードにて実動作確認動作制御を実行することで、該実動作確認動作制御を迅速に完了することができる。
一方で、第2初期化処理において、移動用モータ177SG391L,177SG391Rのトルクが大きい代わりに可動体177SG302L,177SG302Rを低速(最低速度)で移動させるトルク優先モードにて検出時動作確認動作制御や非検出時動作制御を実行することで、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に向けて移動する際の回転に要するトルクよりも大きなトルクを得ることができるので、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置への移動途上で回転することなく停止してしまうことを防ぎつつ、確実に可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置に移動させることができるようになっている。
図8−24は、図7における可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において演出制御用CPU120は、先ず、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(177SGS301,177SGS302,177SGS303)。尚、これらプロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマは、変動表示中の演出を実行するために図7における可変表示開始設定処理においてセットされる値である。
177SG304において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(177SGS305)。即ち、図7に示す可変表示開始設定処理において、実行する変動表示の変動パターンに応じてセットされたプロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(177SGS306)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(177SGS307)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(177SGS308)。
177SGS307または177SGS308の実行後、演出制御用CPU120は、実行中のプロセスデータがスーパーリーチCのプロセスデータであるか否か、つまり、スーパーリーチCの変動パターンにて変動表示を実行中であるか否かを判定する(177SGS310)。実行中のプロセスデータがスーパーリーチCのプロセスデータではない場合(177SGS310;N)は177SGS321に進み、実行中のプロセスデータがスーパーリーチCのプロセスデータである場合(177SGS310;Y)は、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置から合体位置に向けて移動させるためのプッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングであるか否かを判定する(177SGS311)。
プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングである場合(177SGS311;Y)は、画像表示装置5において、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を促すプッシュボタン操作促進画像177SGZ1(図8−30(A)参照)を開始し(177SGS312)、177SGS313に進む。また、プッシュボタン31Bの操作受付開始タイミングではない場合(177SGS311;N)は、177SGS312の処理を実行せずに177SGS313に進む。
177SGS313では、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bが操作受付期間中であるか否かを判定する(177SGS313)。プッシュボタン31Bの操作受付期間中である場合(177SGS313;Y)は、プッシュボタン31Bの操作にもとづいて役物(可動体177SG302L,177SG302R)を動作させるための演出役物動作処理を実行し(177SGS314)、177SGS320に進む。
また、プッシュボタン31Bの操作受付期間中でない場合(177SGS313;N)は、プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングであるか否かを判定する(177SGS315)。プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングである場合(177SGS315;Y)は、画像表示装置5におけるプッシュボタン操作促進画像177SGZ1の表示を終了するとともに(177SGS316)、後述する役物動作開始済フラグがセットされている場合は該役物動作開始済フラグをクリアし(177SGS317)、177SGS318に進む。
尚、177SGS315においてプッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングではない場合(177SGS315;N)は、177SGS316及び177SGS317の処理を実行せずに177SGS318に進む。
そして、177SGS318において演出制御用CPU120は、既にプッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングが経過した後であるか否かを判定する(177SGS318)。プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングの経過前である場合(177SGS318;N)は177SGS321に進み、プッシュボタン31Bの操作受付終了タイミングの経過後である場合(177SGS318;Y)は、更に原点検出センサ177SG401がONであるか否か、つまり、可動体177SG302L,177SG302の被検出部が原点検出センサ177SG401により検出されているか否かを判定する(177SGS319)。
原点検出センサ177SG401がONである場合(177SGS319;Y)は177SGS321に進み、原点検出センサ177SG401がOFFである場合(177SGS319;N)は、役物(可動体177SG302L,177SG302R)を合体位置から原点位置に向けて移動させて格納するための演出役物格納処理を実行し(177SGS320)、177SGS321に進む。
177SGS321において演出制御用CPU120は、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(177SGS321)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には(177SGS321;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(177SGS322)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(177SGS323)。
また、変動制御タイマがタイマアウトしていない場合(177SGS321;N)、177SGS323の実行後、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(177SGS324)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値に更新する(177SGS326)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(177SGS325;Y)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値に更新する(177SGS326)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
尚、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の変動時間に相当する。よって、177SGS304の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。
図8−25は、図8−24に示す可変表示中演出処理における演出役物動作処理の一例を示すフローチャートである。演出役物動作処理において演出制御用CPU120は、先ず、プッシュボタン31Bの操作が有りか否かを判定する(177SGS331)。プッシュボタン31Bの操作が有る場合(177SGS331;Y)は、更に役物(可動体177SG302L,177SG302R)の動作中であることを示す役物動作中フラグがセットされているか否かを判定する(177SGS332)。役物動作中フラグがセットされていない場合(177SGS332;N)は、合体検出センサ177SG402がONであるか否か、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rの合体位置への移動が完了したか否かを判定する(177SGS333)。
合体検出センサ177SG402がONである場合(177SGS333;Y)は演出役物動作処理を終了し、合体検出センサ177SG402がOFFである場合(177SGS333;N)、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rの合体位置への移動が完了していない場合は、当該プッシュボタン31Bの操作受付期間中において1度でもプッシュボタン31Bの操作にもとづいて可動体177SG302L,177SG302Rの動作を開始したことを示す役物動作開始済フラグがセットされているか否かを判定する(177SGS334)。
役物動作開始済フラグがセットされていない場合(177SGS334;N)は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対して速度優先モードでの動作指示の出力を開始する(177SGS335)。また、役物動作開始済フラグと役物(可動体177SG302L,177SG302R)が動作中であることを示す役物動作中フラグとをセットして演出役物動作処理を終了する(177SGS336,177SG337)。
尚、図8−27に示すように、本実施の形態の特徴部177SGにおける移動用モータ177SG391L,177SG391Rは、演出制御用CPU120からの動作指示に応じて、トルクを小さくする一方で可動体177SG302L,177SG302Rを高速且つ低付勢力で移動させることができる速度優先モードと、速度優先モードよりも可動体177SG302L,177SG302Rを低速且つ高付勢力で移動させる一方で速度優先モードよりもトルクを大きくできるトルク優先モードと、で駆動可能となっている。
図8−25に戻り、177SGS334において役物動作開始済フラグがセットされている場合(177SGS334;Y)は、演出制御用CPU120は、原点検出センサ177SG401がONであるか否か、つまり、少なくとも一度はプッシュボタン31Bの操作にもとづいて可動体177SG302L,177SG302Rの動作が開始されたにもかかわらず、プッシュボタン31Bの操作が継続して実行されなかったこと等によって可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置から殆ど移動していない状態であるか否かを判定する(177SGS338)。
原点検出センサ177SG401がONである場合(177SGS338;Y)は、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置の近傍に位置していること、つまり、原点位置から合体位置に向けて移動する途上で回転(図8−12〜図8−13参照)するための十分な加速を得ることができることにもとづいて、移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対して速度優先モードでの動作指示の出力を開始するとともに(177SGS335)、役物動作開始済フラグをセットして177SGS337に進む(177SGS336)。一方で、原点検出センサ177SG401がOFFである場合(177SG338;N)は、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置から離間していること、つまり、原点位置から合体位置に向けて移動する途上で回転(図8−12〜図8−13参照)するための十分な加速を得ることができない可能性が有ることにもとづいて、移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対してトルク優先モードでの動作指示の出力を開始し(177SGS339)、役物動作中フラグをセットして演出役物動作処理を終了する(177SGS337)。
また、177SGS332において役物動作中フラグがセットされている場合(177SGS332;Y)は、演出制御用CPU120は、合体検出センサ177SG402がONであるか否か、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rの合体位置への移動が完了したか否かを判定する(177SGS340)。合体検出センサ177SG402がOFFである場合(177SGS340;N)は、演出役物動作処理を終了することで移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対する速度優先モードによる動作指示またはトルク優先モードによる動作指示の出力を継続し、引き続き可動体177SGS302L,177SGS302Rの動作を実行する。尚、合体検出センサ177SG402がONである場合(177SGS340;Y)は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対して停止指示を出力することで移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動を停止するとともに(177SGS342)、役物動作中フラグをクリアし(177SGS343)、演出役物動作処理を終了する。
尚、177SGS331においてプッシュボタン31Bの操作が無い場合(177SGS331;N)は、役物動作中フラグがセットされているか否かを判定する(177SGS341)。役物動作中フラグがセットされている場合(177SGS341;Y)、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rの動作中にプッシュボタン31Bの操作が終了した場合は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対して停止指示を出力することで移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動を停止するとともに(177SGS342)、役物動作中フラグをクリアし(177SGS343)、演出役物動作処理を終了する。
尚、本実施の形態の特徴部177SGにおいては、演出役物動作処理において、可動体177SG302L,177SG302Rを合体位置に向けて移動させる際に、原点検出センサ177SG401がONであるか否か、すなわち可動体177SG302L,177SG302Rが配置されている位置にもとづいて、移動用モータ177SG391L,177SG391Rを駆動する駆動モードを異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出役物動作処理では、プッシュボタン31Bの操作受付期間においてプッシュボタン31Bが操作された回数にもとづいて移動用モータ177SG391L,177SG391Rを駆動する駆動モードを異ならせる(例えば、プッシュボタン31Bの操作が1回目である場合は移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動し、プッシュボタン31Bの操作が2回目以降である場合は移動用モータ177SG391L,177SG391Rをトルク優先モードにて駆動する等)ようにしてもよい。
図8−26は、図8−24に示す可変表示中演出処理における演出役物格納処理の一例を示すフローチャートである。演出役物格納処理において演出制御用CPU120は、役物動作中フラグがセットされているか否かを判定する(177SGS351)。役物動作中フラグがセットされている場合(177SGS351;Y)は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対して停止指示を出力することで移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動を停止するとともに(177SGS370)、役物動作中フラグをクリアし(177SGS371)、演出役物格納処理を終了する。
また、役物動作中フラグがセットされていない場合(177SGS351;N)は、更に可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に向けて動作中であることを示す役物格納中フラグがセットされているか否かを判定する(177SGS352)。役物格納中フラグがセットされていない場合(177SGS352;N)、つまり、未だ可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に向けて動作中でない場合は、役物(可動体177SG302L,177SG302R)の格納(原点位置に向けての移動)を開始する期間中であるか否かを判定する(177SGS353)。
役物格納を開始する期間外である場合(177SGS353;N)は演出役物格納処理を終了し、役物の格納を開始する期間中である場合(177SGS353;Y)は、合体検出センサ177SG402がONであるか否か、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置に配置されているか否かを判定する(177SGS354)。合体検出センサ177SG402がONである場合は、可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置から原点位置に移動する際に回転(図8−12〜図8−13参照)するための十分な加速を得ることができることにもとづいて、移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対して速度優先モードでの動作指示を出力するとともに(177SGS355)、役物格納中フラグをセットして演出役物格納処理を終了する(177SGS357)。
尚、177SGS354において合体検出センサ177SG402がOFFである場合(177SGS354;N)は、可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置に配置されていないことにより、原点位置に移動する際に回転(図8−12〜図8−13参照)するための十分な加速を得ることができないことにもとづいて、移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対してトルク優先モードでの動作指示を出力するとともに(177SGS356)、役物格納中フラグをセットして演出役物格納処理を終了する(177SGS357)。
また、177SGS352において役物格納中フラグがセットされている場合(177SGS352;Y)、演出制御用CPU120は、原点検出センサ177SG401がONであるか否か、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rの原点位置への移動が完了したか否かを判定する(177SGS360)。原点検出センサ177SG401がONである場合、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rの原点位置への移動が完了した場合(177SGS360;Y)は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rに対して停止指示を出力することで移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動を停止するとともに(177SGS361)、役物格納中フラグをクリアし(177SGS362)、演出役物格納処理を終了する。
尚、原点検出センサ177SG401がOFFである場合、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rの原点位置への移動が完了していない場合(177SGS360;N)は、177SGS361及び177SGS362の処理を実行せずに演出役物格納処理を終了する。
以上のように、本実施の形態の特徴部177SGにおいては、図8−28に示すように、スーパーリーチCの変動パターンにて変動表示を実行する場合は、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者がプッシュボタン31Bを継続して操作(例えば、長押し)することによって可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置から合体位置に向けて動作(移動)するようになっている。
尚、スーパーリーチCの変動パターンでの変動表示中に可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置に向けて動作する際には、可動体177SG302L,177SG302Rの動作が初期動作(可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に配置されている状態での最初の動作)や可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置または原点位置に配置されている状態での再動作であれば、移動用モータ177SG391L,177SG391Rが速度優先モードで駆動し、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置とは異なる位置(非原点位置)に配置されている状態での再動作であれば、移動用モータ177SG391L,177SG391Rがトルク優先モードで駆動するようになっている。
つまり、スーパーリーチCの変動パターンでの変動表示中に可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置に向けて動作する際には、プッシュボタン31Bの操作にもとづく移動用モータ177SG391L,177SG391Rの速度優先モードの駆動によって可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置から脱した場合(可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401の検出範囲外に移動した場合)は、図8−29(A)に示すように、再びプッシュボタン31Bが操作されることにもとづいて移動用モータ177SG391L,177SG391Rがトルク優先モードにて駆動するため、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置から合体位置に向けて移動する途上で回転(図8−12〜図8−13参照)できずに該動作が停止してしまうことが防止されている。また、プッシュボタン31Bの操作にもとづく移動用モータ177SG391L,177SG391Rの速度優先モードの駆動によって可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置からほぼ動作しなかった場合(可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401の検出範囲外に移動しなかった場合)は、図8−29(B)に示すように、再びプッシュボタン31Bが操作されることにもとづいて移動用モータ177SG391L,177SG391Rが再び速度優先モードにて駆動するため、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置から合体位置に向けて移動する途上で回転(図8−12〜図8−13参照)するための十分な加速を得ることができるようになっている。
そして、スーパーリーチCの変動パターンでの変動表示中に可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に向けて動作する際には、図8−28に示すように、該動作はプッシュボタン31Bの操作にかかわらず実行される、つまり、プッシュボタン31Bの操作による制御が不能となっている。また、該動作を開始する際に可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置(第2位置)に配置されている場合は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rが速度優先モードで駆動し、該動作を開始する際に可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置(第2位置)とは異なる位置(非合体位置)に配置されている場合は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rがトルク優先モードで駆動するようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部177SGでは、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者等がプッシュボタン31Bを一旦操作した後に再度操作することによって可動体177SG302L,177SG302Rの合体位置への動作を再開する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタン31Bの操作受付期間中に遊技者等がプッシュボタン31Bを再度操作した場合は、該タイミングからプッシュボタン31Bの操作受付期間の終了タイミングまでの期間が可動体177SG302L,177SG302Rの合体位置への動作完了までの期間よりも長い場合は、プッシュボタン31Bの再度操作にもとづいて可動体177SG302L,177SG302Rを合体位置に向けて動作させないようにしてもよい。
更に、本実施の形態の特徴部177SGでは、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に位置している状態でプッシュボタン31Bが再度操作された場合には、移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタン31Bが再度操作された場合には、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置にかかわらず必ず移動用モータ177SG391L,177SG391Rをトルク優先モードにて駆動させるようにしてもよい。このようにすることで、演出制御用CPU120の演出役物動作処理における処理負荷を低減や、該演出役物動作処理に要するデータ容量の低減を実現できる。
一方、スーパーリーチDの変動パターンでの変動表示においては、スーパーリーチCの変動パターンでの変動表示と同じく可動体177SG302L,177SG302Rの原点位置から合体位置に向けての動作と合体位置から原点位置に向けての動作が実行可能となっているが、いずれもプッシュボタン31Bの操作にかかわらず実行される動作であるとともに、移動用モータ177SG391L,177SG391Rが、図8−28に示すように、速度優先モードで駆動されるようになっている。尚、本実施の形態の特徴部177SGにおいては、スーパーリーチDの変動パターンである場合に、移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを、プッシュボタン31Bの操作にかかわらず実行される動作、つまり、動作途中で可動体177SG302L,177SG302Rが停止することのない動作であるので単一の速度優先モードとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、原点位置から合体位置に向けて移動する場合には、進出用速度優先モードにて移動用モータ177SG391L,177SG391Rを駆動し、合体位置から原点位置に向けて移動する場合には、進出用速度優先モードとは移動速度が異なる(例えば、移動速度は速い)退避用速度優先モードにて移動用モータ177SG391L,177SG391Rを駆動するようにしてもよい。
また、スーパーリーチDの変動パターンである場合には、プッシュボタン31Bの操作にかかわらずに可動体177SG302L,177SG302Rを動作させるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可動体177SG302L,177SG302Rの動作の開始についてのみ、プッシュボタン31Bの操作に応じて実行するようにしてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部177SGにおいては、プッシュボタン31Bの操作にかかわらずに可動体177SG302L,177SG302Rを動作させる変動パターンをスーパーリーチDのみとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらプッシュボタン31Bの操作にかかわらずに可動体177SG302L,177SG302Rを動作させる変動パターンを、例えば、ノーマルリーチの変動パターンに設定してもよいし、スーパーリーチD以外の他のスーパーリーチ、例えばスーパーリーチEとして設定してもよい。このように、プッシュボタン31Bの操作にかかわらずに可動体177SG302L,177SG302Rを動作させる変動パターンを、スーパーリーチDよりも大当りとなる期待度の低いノーマルリーチの変動パターンにも設定する場合には、スーパーリーチDの速度優先モードとは移動速度が異なる(例えば、移動速度は遅い)ノーマルリーチ用速度優先モードにて移動用モータ177SG391L,177SG391Rを駆動するようにしてもよい。また、プッシュボタン31Bの操作にかかわらずに可動体177SG302L,177SG302Rを動作させる変動パターンとして、スーパーリーチDよりも大当り期待度の低いスーパーリーチEを設定した場合にも、スーパーリーチDの速度優先モードとは移動速度が異なる(例えば、移動速度は遅い)スーパーリーチE用速度優先モードにて移動用モータ177SG391L,177SG391Rを駆動するようにしてもよい。つまり、速度優先モードとして、移動速度の異なる複数の速度優先モードも設け、これら複数の速度優先モードを、可動体177SG302L,177SG302Rの位置(原点位置、合体位置)や、変動パターン(大当り期待度)に応じて使い分けるようにしてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部177SGにおける演出役物格納処理では、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置に向けて動作させる際には、移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードで駆動させる場合とトルク優先モードで駆動させる場合とがあるが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出役物格納処理を実行して可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置に向けて動作させる際には、必ず移動用モータ177SG391L,177SG391Rをトルク優先モードで駆動させるようにしてもよい。このようにすることで、例えば、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置に向けて動作させる途上で電断が発生した場合等において、該電断復旧後に可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置への移動途上で回転(図8−12及び図8−13参照)することなく停止してしまうことを防ぎつつ、確実に可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置に移動させることができる。
次に、演出装置300の可動体177SG302L,177SG302Rによる可動体演出の一例を、図8−30及び図8−31に基づいて説明する。
例えば、スーパーリーチCの変動パターンに基づく飾り図柄の変動表示が開始され、リーチが成立してスーパーリーチへ発展した後の所定タイミングにおいて、演出制御用CPU120は、図8−30(A)に示すように、プッシュボタン31Bの操作受付期間において、画像表示装置5の表示画面にプッシュボタン操作促進画像177SGZ1を表示する。
そして、図8−30(B)に示すように、演出制御用CPU120は、操作受付期間内のプッシュボタン31Bの操作にもとづいて昇降用モータ177SG305により移動体177SG310を移動させることで、左右の可動体177SG302L,177SG302Rが同時に第1位置(原点位置)から第2位置(合体位置)への移動を開始するとともに、回動用モータ177SG367により回動部177SG330Bが第1突出位置から収容位置へ移動し、可動部177SG330が第1状態から第2状態に変化する。
尚、図8−30(C)に示すように、当該スーパーリーチCの変動パターンに基づく変動表示においては、プッシュボタン31Bの操作受付期間中にプッシュボタン31Bの操作を一旦解除した場合は、可動体177SG302L,177SG302Rの第1位置(原点位置)から第2位置(合体位置)への移動が中断される。
そして、図8−30(D)に示すように、プッシュボタン31Bの操作受付期間中にプッシュボタン31Bを継続操作している場合やプッシュボタン31Bの操作を再開した場合は、図8−30(D)及び図8−30(E)に示すように、被案内部材177SG320の周壁177SG322E,177SG322Fが当接用ボス177SG385A,177SG385Bに当接し、該当接した状態を維持しながら移動体177SG310が移動することにより、可動部177SG330は上下方向を向く回転軸177SG311を中心として約180度回転する。
次いで、図8−30(E)に示すように、第2位置(合体位置)において各々約180度反転した左右の可動部177SG330が当接して合体するとともに、回動部177SG330Bが回動して第2突出位置にて停止される。そして、図8−30(F)に示すように、演出制御用CPU120は、昇降用モータ177SG305により可動レール177SG351を上昇させることで、可動部177SG330が台座177SG331に対し上昇するとともに、画像表示装置5の表示画面における可動部177SG330の周囲にエフェクト画像177SGZ2を表示する。その後は、可動体177SG302L,177SG302Rを第2位置から第1位置へ復帰させ、画像表示装置5において飾り図柄を大当りの組合せにて導出表示する。尚、当該変動表示の変動パターンがスーパーリーチCハズレの変動パターンである場合は、図8−30(E)に示す第2位置直前まで可動体177SG302L,177SG302Rを移動させた後に第1位置まで復帰させ、画像表示装置5において飾り図柄をハズレの組合せにて導出表示すればよい。
また、図8−30(A)に示すように、可動体177SG302L,177SG302Rが互いに左右に離間した第1位置(原点位置)にあるときには、左側の可動体177SG302Lの前カバー177SG333と枠体カバー177SG370Lとにより飛行機の右半部を模した一の第1左演出部が形成され、右側の可動体177SG302Rの前カバー177SG333と枠体カバー177SG370Rとにより飛行機の左半部を模した一の第1右演出部が形成される。
一方、図8−30(E)及び図8−30(F)に示すように、互いに当接または近接する第2位置(合体位置)にあるときには、左側の可動体177SG302Lの後カバー177SG334と右側の可動体177SG302Rの後カバー177SG334とが左右に並設して合体することにより、飛行機の全体を模した一の第2演出部が形成される。
このように、第1位置においては、可動体177SG302L,177SG302Rの前面と枠体カバー177SG370L,177SG370Rにより第1左演出部及び第1右演出部が構成され、第2位置においては、可動体177SG302L,177SG302Rの背面により第1演出部とは異なる第2演出部が構成されることになる。より詳しくは、第1左演出部及び第1右演出部は飛行機の機体の約2/3を特定可能な演出部である一方、第2演出部は飛行機の機体全体を特定可能な演出部である。
つまり、第1位置において左右位置に別個にあった第1左演出部及び第1右演出部の一部が移動して合体することにより一の第2演出部が構成されるため、遊技者に意外性を与えることができる。また、第2演出部である飛行機の大きさが第1左演出部や第1右演出部である飛行機の大きさより大きいことで、より意外性を与えることができる。
また、例えば、図8−30(A)に示す操作促進演出が実行されているときに、可動LED177SG338Fを点灯させて透光レンズ部177SG340F,177SG371L,177SG371Rを発光させることで可動体177SG302L,177SG302Rが移動することを示唆するような演出を行ったり、図8−30(E)に示すように左右の可動体177SG302L,177SG302Rが合体したときに、可動LED177SG338Bを点灯させて透光レンズ部177SG340Bを発光させることで大当りを報知する確定演出を行ったりするようにしてもよい。さらに、図8−30(A)〜図8−30(F)に示すようなスーパーリーチ演出が行われる可能性があることを示唆する予告演出として、例えば、左右の可動体177SG302L,177SG302Rを第1位置と第3位置の手前の位置との間で往復移動させるといった可動体演出を実行可能としてもよい。
また、例えば、図8−30(A)に示すように可動体177SG302L,177SG302Rが第1位置に位置しているときに可動LED177SG338Fを点灯させて透光レンズ部177SG340F,177SG371L,177SG371Rを発光させることで、可動体177SG302L,177SG302Rと枠体カバー177SG370L,177SG370Rとの一体感を向上させることができる一方で、可動体177SG302L,177SG302Rが第1位置から第2位置に向けて移動して枠体カバー177SG370L,177SG370Rから離間したときに可動LED177SG338Fを消灯することで、可動体177SG302L,177SG302Rと枠体カバー177SG370L,177SG370Rとが分離していることを目立たなくすることができる。
また、スーパーリーチDの変動パターンに基づく飾り図柄の変動表示が開始され、リーチが成立すると、図8−31(A)に示すように、画像表示装置5においてスーパーリーチDのリーチ演出が開始される。
そして、図8−31(B)及び図8−31(C)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出の進行にもとづいて昇降用モータ177SG305により移動体177SG310を移動させることで、左右の可動体177SG302L,177SG302Rが同時に第1位置(原点位置)から第2位置(合体位置)への移動を開始するとともに、回動用モータ177SG367により回動部177SG330Bが第1突出位置から収容位置へ移動し、可動部177SG330が第1状態から第2状態に変化する。
そして、図8−31(D)に示すように、更にスーパーリーチDのリーチ演出が実行することで、被案内部材177SG320の周壁177SG322E,177SG322Fが当接用ボス177SG385A,177SG385Bに当接し、該当接した状態を維持しながら移動体177SG310が移動することにより、可動部177SG330は上下方向を向く回転軸177SG311を中心として約180度回転する。
次いで、図8−31(E)に示すように、第2位置(合体位置)において各々約180度反転した左右の可動部177SG330が当接して合体するとともに、回動部177SG330Bが回動して第2突出位置にて停止される。そして、図8−31(F)に示すように、演出制御用CPU120は、昇降用モータ177SG305により可動レール177SG351を上昇させることで、可動部177SG330が台座177SG331に対し上昇するとともに、画像表示装置5の表示画面における可動部177SG330の周囲にエフェクト画像177SGZ2を表示する。その後は、可動体177SG302L,177SG302Rを第2位置から第1位置へ復帰させ、画像表示装置5において飾り図柄を大当りの組合せにて導出表示する。
以上、本実施の形態の特徴部177SGにあっては、スーパーリーチCのリーチ演出中に遊技者のプッシュボタン31Bの操作によって可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる可動体演出を実行可能であって、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に配置されている状態でプッシュボタン31Bが操作された場合は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動させることで可動体177SG302L,177SG302Rを高速且つ低付勢力で動作させる一方で、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に配置されていない状態でプッシュボタン31Bが操作された場合は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rをトルク優先モードにて駆動させることで可動体177SG302L,177SG302Rを低速且つ高付勢力で動作させることによって、可動体演出における演出効果を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部177SGにおいては、スーパーリーチCのリーチ演出中に遊技者のプッシュボタン31Bの操作によって可動体演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチCのリーチ演出中に遊技者のプッシュボタン31B以外の操作手段(例えば、スティックコントローラ31A等)の操作によって可動体演出を実行可能としてもよい。
また、可動体演出としては、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に配置されている状態でプッシュボタン31Bが操作された場合には、可動体177SG302L,177SG302Rを高速且つ低付勢力で合体位置に向けて移動させる一方で、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に配置されていない状態、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rが一旦合体位置に向けて移動を開始した後にプッシュボタン31Bの操作が解除されたことにより停止した後に再びプッシュボタン31Bが操作されて可動体177SG302L,177SG302Rの合体位置への移動が再開された場合には、可動体177SG302L,177SG302Rを低速且つ高付勢力で合体位置に向けて移動させるので、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置から合体位置に向けて最初に動作させる場合と、可動体177SG302L,177SG302Rの合体位置に向けての動作を再開させる場合とで、可動体177SG302L,177SG302Rの動作態様が異なるので、可動体演出の演出効果を向上できる。
また、図8−30(C)〜図8−30(D)に示すように、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に移動する過程において回転することによって可動体演出に意外性を付与することができるので、可動体演出の遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部177SGでは、可動体演出として、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に移動する過程において回転する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体演出中の可動体177SG302L,177SG302Rは、原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に移動する過程において変形や発光、合体位置以外の方向に向けて移動するようにしてもよいし、単に原点位置から合体位置に移動するのみであってもよい。
また、パチンコ遊技機1に電源が投入された際には、第2初期化処理(177SGS051)において、原点検出センサ177SG401によって可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が検出されなかった場合は、非検出時動作制御が実行された後に移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動することで実動作確認用動作が実行され、原点検出センサ177SG401によって可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が検出された場合は、検出時動作制御が実行された後に移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動することで実動作確認用動作が実行される、つまり、原点検出センサ177SG401によって可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が検出されたか否かにかかわらず移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動することで実動作確認用動作が実行されるので、実動作確認用動作に関する処理を簡略化することができる。
また、本実施の形態の特徴部177SGにおいては、図8−28に示すように、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)に向けて移動させる場合(本発明における退避動作を実行する場合)は、該退避動作を開始する際の可動体177SG302L,177SG302Rの位置に応じて移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせる、すなわち、該退避動作を開始する際の可動体177SG302L,177SG302Rの位置に応じて可動体177SG302L,177SG302Rの動作態様を異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例177SG−1として、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)に向けて移動させる場合(本発明における退避動作を実行する場合)は、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させたとき(本発明における進出動作を実行したとき)の移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードに応じて可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)に向けて移動させる場合の移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせる(つまり、可動体177SG302L,177SG302Rを合体位置に移動させたときの可動体177SG302L,177SG302Rの速度に応じて、可動体177SG302L,177SG302Rを該合体位置から原点位置に向けて移動させる際の可動体177SG302L,177SG302Rの速度を異ならせる)ようにしてもよい。
更に、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)に向けて移動させる場合(本発明における退避動作を実行する場合)は、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させたとき(本発明における進出動作を実行したとき)の移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードにかかわらず、必ず移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動させる(つまり、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置に向けて移動させる際には、必ず可動体177SG302L,177SG302Rを高速且つ低付勢力で移動させる)ようにしてもよい。このようにすることで、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)に向けて移動させる際の処理を簡素化することができる。
また、本実施の形態の特徴部177SGにおける演出装置177SG300は、可動体177SG302L,177SG302Rに加えて当接用ボス177SG385A,177SG385Bを備えており、可動体177SG302L,177SG302Rは、原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)または合体位置(第2位置)から原点位置(第1位置)へ移動する途中の第3位置で当接用ボス177SG385A,177SG385Bに当接したときに、該当接した状態を維持しながら右方または左方へ移動することにより被案内部材177SG320が約180度回転することで、向き(姿勢)が前向き(第1姿勢)から後ろ向き(第2姿勢)に変更する、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rは、移動しながら回転して向きが変化するので、可動体演出の演出効果を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部177SGでは、通常状態、時短状態、確変状態において、遊技者にとっての有利度(例えば、大当り確率)が一定である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例177SG−2として、パチンコ遊技機1の背面側に複数の設定値から1の設定値を設定可能な設定手段を設けるとともに、該設定手段によって設定された設定値に応じて遊技者にとっての有利度(例えば、大当り確率)が異なるようにしてもよい。具体的には、CPU103が特別図柄通常処理(図5参照)において、設定されている設定値に応じて大当りに割り当てられている判定値(MR1)の範囲が異なる表示結果判定テーブルを選択し、変動表示結果が大当りとなるか否かを決定すればよい。
尚、このように設定値を設定可能なパチンコ遊技機1にあっては、CPU103は、パチンコ遊技機1に電源が投入されたことを条件に該パチンコ遊技機1を設定値の変更が可能な状態(変更許可状態)に制御可能とすればよい。
このようにCPU103がパチンコ遊技機1に電源が投入されたことを条件に該パチンコ遊技機1を変更許可状態に制御可能とする場合は、変形例177SG−3として、演出制御用CPU120は、該変更許可状態において第2初期化処理(図8−21)を実行することで非検出時動作制御等を実行すれば良よい。このようにすることで、変更許可状態であるときに、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)に復帰させる非検出時動作制御が実行されるので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
また、このようにCPU103がパチンコ遊技機1に電源が投入されたことを条件に該パチンコ遊技機1を変更許可状態に制御可能とする場合は、変形例177SG−4として、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1に電源が投入された際にCPU103によって変更許可状態に制御されない場合には第2初期化処理(図8−21)を実行することで非検出時動作制御を実行する一方で、パチンコ遊技機1に電源が投入された際にCPU103によって変更許可状態に制御された場合には第2初期化処理(図8−21)を実行せずに非検出時動作制御を実行しないようにしてもよい。このようにすることで、変更許可状態であるときに、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)に復帰させる非検出時動作が実行されないので、設定値の変更作業に支障が生じることを防止できる。
また、このように設定値を設定可能なパチンコ遊技機1にあっては、変形例177SG−3として、パチンコ遊技機1に電源が投入された際に、CPU103が該パチンコ遊技機1を設定値の変更が可能な状態に制御可能とするとともに、演出制御用CPU120は、第2初期化処理(図8−21参照)を実行することによって非検出自動制御や検出時動作制御、実動作確認動作制御を実行すればよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体演出を実行する場合は、遊技者が再度プッシュボタン31Bを操作する際に可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401の検出範囲から脱していなければ移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体演出を実行する場合に遊技者が再度プッシュボタン31Bを操作する際には、可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401の検出範囲から脱しているか否かにかかわらず移動用モータ177SG391L,177SG391Rを必ずトルク優先モードにて駆動させるようにしてもよい。つまりこの場合は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rをトルク優先モードにて駆動させることによって可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)まで低速且つ高付勢力で移動することが考えられるので、プッシュボタン31Bの操作受付期間は、可動体177SG302L,177SG302Rが低速且つ高付勢力で原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)まで移動する期間以上に設定することが望ましい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体演出を実行する場合は、プッシュボタン31Bの操作に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる際に、可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401にて検出されているか否かに応じて可動体177SG302L,177SG302Rを移動させるための移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、原点位置と合体位置との間に可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部を検出可能なセンサを設け、プッシュボタン31Bの操作に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる際に、前記センサによって可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が検出されているか否かで移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体演出を実行する場合は、プッシュボタン31Bの操作に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる際に、可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401にて検出されているか否かに応じて可動体177SG302L,177SG302Rを移動させるための移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる際にプッシュボタン31Bが操作されている期間を計測し、プッシュボタン31Bの操作受付期間中にプッシュボタン31Bが再操作される場合は、前記計測期間に応じて移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGにおいては、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体演出を実行する際には、プッシュボタン31Bの長押し操作に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる形態を例示しているが、該可動体演出を実行する際には、プッシュボタン31Bの連打やスティックコントローラ31Aの複数方向への操作(所謂レバガチャ)等に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させるようにしてもよい。尚、このように可動体演出を実行する際にプッシュボタン31Bの連打やスティックコントローラ31Aの複数方向への操作等に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる場合は、可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる際にプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作回数、操作期間等を計測し、可動体演出期間中にプッシュボタン31Bが再操作される場合は、前記操作回数や操作期間に応じて移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体演出を実行する場合は、プッシュボタン31Bの操作に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる際に、可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401にて検出されているか否かに応じて可動体177SG302L,177SG302Rを移動させるための移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可動体177SG302L,177SG302Rの回転角度を検出可能なセンサを設け、該センサによる可動体177SG302L,177SG302Rの回転中であるか否かの判定結果に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを移動させるための移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体演出を実行する場合は、プッシュボタン31Bの操作に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置(第1位置)から合体位置(第2位置)に向けて移動させる際に、可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401にて検出されているか否かに応じて可動体177SG302L,177SG302Rを移動させるための移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、被案内部材177SG320の当接用ボス177SG385A,177SG385Bへの近接を検出可能なセンサを設け、該センサによる可動体177SG302L,177SG302Rが当接用ボス177SG385A,177SG385Bに近接しているか否かの判定結果に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを移動させるための移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせるようにしてもよい。
つまり、本発明における「第1の状況」や「第2の状況」には、前記実施の形態の特徴部177SGのような可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401によって検出されているか否かの他、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作回数や操作期間、原点位置(第1位置)と合体位置(第2位置)との間における可動体177SG302L,177SG302Rの位置、可動体177SG302L,177SG302Rが回転中であるか否か、被案内部材177SG320が当接用ボス177SG385A,177SG385Bに近接しているか否か等を含まれる。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体演出を実行する場合は、プッシュボタン31Bの操作を受け付けた際に原点検出センサ177SG401によって可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が検出されなければ、可動体177SG302L,177SG302Rを移動させるための移動用モータ177SG391L,177SG391Rをトルク優先モードにて駆動することで可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置(第2位置)に向けて移動する際に確実に回転するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該可動体演出中に移動用モータ177SG391L,177SG391Rをトルク優先モードにて所定期間駆動した後、つまり、可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置(第2位置)に向けて移動する際に確実に回転するための力を得た後は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動するようにしてもよい。このようにすることで、可動体177SG302L,177SG302Rを確実且つ迅速に合体位置に移動させることができる。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチCのリーチ演出中に可動体演出を実行する場合は、プッシュボタン31Bの操作を受け付けた際に原点検出センサ177SG401によって可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が検出されているか否かを判定し、該判定結果に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを移動させるための移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタン31Bの操作を受け付けた際に可動体177SG302L,177SG302Rのうちいずれかの一方の被検出部のみが原点検出センサ177SG401にて検出されている場合は、他方の可動体に対応する移動用モータをトルク優先モードにて駆動することで該他方の可動体を原点位置に移動させた後、両移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードで駆動することで可動体177SG302L,177SG302Rを原点位置から合体位置に向けて移動させてもよい。また、前記一方の可動体に対応する移動用モータを速度優先モードにて駆動することで該一方の可動体を原点位置から合体位置に向けて移動させるとともに、他方の可動体に対応する移動用モータをトルク優先モードにて駆動することで該他方の可動体を原点位置から合体位置に向けて移動させるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、2個の可動体177SG302L,177SG302Rを設け、これら可動体177SG302L,177SG302Rを可動体演出において動作させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体演出において動作する可動体は1個または3個以上であってもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、変動表示中に可動体演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体演出は、大当り遊技中において該大当り遊技終了後に確変状態に制御されることを報知する演出や、該大当り遊技が16ランドの大当り遊技であることを報知する演出として実行してもよい。
更に、本実施の形態の特徴部177SGでは、変動表示中に可動体177SG302L,177SG302Rが第1位置(原点位置)から第2位置(合体位置)への移動が完了することによって変動表示結果が大当りとなることを報知する、つまり、大当り報知演出として可動体演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体演出は、変動表示中のチャンスアップ演出やスーパーリーチのリーチ演出に発展することを報知する発展報知演出等、変動表示中の大当り報知演出以外の演出として実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、スーパーリーチCのリーチ演出中の動体演出として、可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が原点検出センサ177SG401にて検出されている場合には、プッシュボタン31Bの操作を受け付けた際に原点検出センサ177SG401によって可動体177SG302L,177SG302Rの被検出部が検出されているか否かを判定し、該判定結果に応じて可動体177SG302L,177SG302Rを移動させるための移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プッシュボタン31Bの操作期間に応じて移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードを異ならせる、すなわち、プッシュボタン31Bの操作期間に応じて可動体177SG302L,177SG302Rの合体位置に向けての移動速度が異なるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、移動用モータ177SG391L,177SG391Rの駆動モードとして、速度優先モードとトルク優先モードの2つの駆動モードとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、速度優先モードを、高速、中速、低速の複数の速度優先モードとしたり、トルク優先モードを、高トルク、中トルク、低トルクの複数のトルク優先モードとしてもよく、これら複数の速度優先モードや複数のトルク優先モードを、状況に応じて適宜、使い分けるようにしてもよい。例えば、プッシュボタン31Bの最初の操作にもとづく原点位置からの移動時においては、中速の速度優先モードとし、原点位置からの移動ではあるがプッシュボタン31Bの最初の操作による移動ではない場合には、低速の速度優先モードとし、合体位置からの移動においては高速の速度優先モードとしてもよい。トルク優先モードも、プッシュボタン31Bの再操作による再動作における動作開始時においては、高トルクのトルク優先モードとし、動作開始後に移動速度が第1速度に達した時点からは中トルクのトルク優先モードとし、さらに移動速度が第2速度に達した時点からは低トルクのトルク優先モードとするようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、本発明の第1動作態様を、可動体177SG302L,177SG302Rを速度優先モードにて高速且つ低トルクで動作させる態様(高速低トルク動作態様)とし、本発明の第2動作態様を、可動体177SG302L,177SG302Rをトルク優先モードにて低速且つ高トルクで動作させる態様(低速高トルク動作態様)とした形態を例示しているが、本発明の動作態様としては、これら速度やトルクの違いに限定されるものではなく、可動体177SG302L,177SG302Rが動作する距離の違いや、移動速度の変化度合いや変化位置の違い(変化パターン)の違いや、移動速度の速い部分と遅い部分の距離の割合の違いや、可動体177SG302L,177SG302Rの回転や回動部177SG330Bの拡張の有無の違い等であってもよい。
つまり、可動体の動作距離が演出によって異なる場合、すなわち、第1状況と第2状況とが演出の違いであって、演出によって可動体の動作距離が異なるような場合には、移動距離(演出)に応じて動作モードを異なるものとしてもよい。例えば、可動体が短い距離を移動する場合には、該移動を遊技者が認識できるように低速の駆動モードとし、可動体が長い距離を移動する場合には、演出の間延びを防止するために高速の駆動モードとするようにすることで演出効果を高めるようにしたり、逆に、可動体が短い距離を反復動作することで可動体が振動するような演出をする場合には高速モードとすることで振動していることを強調する一方、該可動体を反復動作よりも長い距離において反復動作させる場合には、慣性力によって可動体が破損することを防ぐために、低速モードとするようにしてもよい。
また、可動体177SG302L,177SG302Rが合体位置に移動している途中において電断やエラーが発生して停止した場合においても、停止した後の可動体の動作態様を、停止する前の動作態様(例えば、速度優先モード)とは異なる動作態様(例えば、トルク優先モード)とするようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、本発明の可動体となる可動体177SG302L,177SG302Rが遊技盤2に設けられている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可動体が遊技機用枠3に設けられることで、遊技者が指触可能とされたものであってもよく、この場合にあっては、可動体と遊技者との接触を検知するセンサ等を設けて、可動体と遊技者との接触が発生した場合には、可動体の動作を停止させるセーフティ機能を設けるようにすることが、遊技者保護の観点から好ましいが、このようにセーフティ機能によって可動体を停止させた場合においては、停止させた後の可動体の動作態様を、停止させる前の動作態様(例えば、高速モード)とは異なる動作態様(例えば、低速モード)とするようにしてもよい。
また、遊技機用枠3に設けられる可動体として、例えば、パチンコ遊技機1の上方または斜め上方に向けて突出する可動体にあっては、突出動作の途中で遊技者の操作が中断されることにより可動体が停止した場合においても、停止した後の可動体の動作態様を、停止する前の動作態様とは異なる動作態様とするようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部177SGでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部または一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31B)と、動作可能に設けられた可動体(例えば、可動体177SG302L,177SG302R)と、有効期間(例えば、プッシュボタン31Bの操作受付期間)中に前記検出手段によって遊技者の動作検出されたことにもとづいて、前記可動体を遊技者の動作と連動して動作させる特定演出(例えば、可動体演出)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図8−24に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、を備え、前記特定演出実行手段は、第1の状況であるときに前記検出手段によって遊技者の動作が検出された場合には、前記可動体を第1動作態様にて動作させ(例えば、図8−28に示すように、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に配置されている状態でプッシュボタン31Bが操作された場合は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rを速度優先モードにて駆動させることで可動体177SG302L,177SG302Rを高速且つ低トルクで動作させる部分)、前記第1の状況とは異なる第2の状況であるときに前記検出手段によって遊技者の動作が検出された場合には、前記可動体を第2動作態様にて動作させ(例えば、図8−28に示すように、可動体177SG302L,177SG302Rが原点位置に配置されていない状態でプッシュボタン31Bが操作された場合は、移動用モータ177SG391L,177SG391Rをトルク優先モードにて駆動させることで可動体177SG302L,177SG302Rを低速で動作させる部分)さらに、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図10(D)、(F))。遊技機が挙げられる。
また、役物動作とタイトル報知とを関連付けるようにしてもよい。例えばタイトル報知を実行した後に役物動作を実行することによりタイトル報知の表示態様を異ならせてもよい。そうすることで、遊技者はタイトル報知の表示態様により注目することができ興趣が向上する。
また、役物動作とタイトル報知の実行タイミングを異ならせるようにしてもよい。例えば、役物動作とタイトル報知を別々のタイミングで実行することによりタイトル報知の視認性が低下することを防止できる。
さらに、興趣を向上させることができる遊技機として、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU120)と、前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU120)と、を備え、前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図10(D)、(F))が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の実施形態例)
次に、この実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図9は、この実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図9(A)に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意されている。
また、図9(B)に示すように、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図9(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図9(A)に示す変動パターンPA3−1〜PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図9(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図9(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、この実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図10、図11は、この実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図10(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図10(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図10(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図10(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図10(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図10(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図10(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図10(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図10(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図10(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図10(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図10(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図10(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図10(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図10(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図10(I)では、図10(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図10(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図11(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図10(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図10(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図10(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図11(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図11(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図11(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図10、図11に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図12(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図12(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図12(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図12(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図12に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図12(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図10(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図13(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図13(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図13(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図13(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図13(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図13(A)〜(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。なお、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図13(G)〜(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図13(A)〜(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図13(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図13(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図13(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図13(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図13(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図13では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
なお、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図14(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図14(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると、図14(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。なお、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。なお、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図15(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図15(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図15に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。なお、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図16は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には(ステップ31AKS001;Yes)、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図17(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図17(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
なお、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図15に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図17(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図17(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図17(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図17(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。なお、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
なお、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合(ステップAK31S001;No)、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002〜31AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図17に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。なお、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。なお、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、この発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)にこの発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知にこの発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知にこの発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図11(B)〜(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図18、図19は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図18(A)に示すように、画像表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図18(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図18(C)〜(F)、図19(G)〜(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図18(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図18(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図18(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図19(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図19(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。なお、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図19(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図19(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図19(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図19(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図19(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図18、図19に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図18、図19に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図16のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行なうようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1〜E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1〜E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1〜E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1〜E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1〜E5を含まない無地の画像が表示される。なお、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行なうとともに遊技効果ランプ9の発光による報知を行なう。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。なお、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図20は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図20(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図20(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図20(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図20(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。なお、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図20(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図20(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図20(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1〜E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図20(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図20(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図20(a)に示すシャッター画像31AK061と図20(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図16のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図16のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図16のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
(特徴部121IWに関する説明)
次に、特徴部121IWについて説明する。先ず、図21−1及び図21−2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠121IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2(図1参照)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)121IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠121IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠121IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠121IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠121IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠121IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠121IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠121IW003及びガラス扉枠121IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース121IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー121IW051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ121IW052が設けられている。
これら設定キー121IW051及び設定切替スイッチ121IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース121IW201内に収容されており、設定キー121IW051及び設定切替スイッチ121IW052は、基板ケース121IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース121IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー121IW051及び設定切替スイッチ52を有する基板ケース121IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー121IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー121IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部121IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース121IW201には、表示モニタ121IW029と、該表示モニタ121IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ121IW030が配置されている。これら表示モニタ121IW029及び表示切替スイッチ121IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース121IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ121IW029及び表示切替スイッチ121IW030は、基板ケース121IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠121IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠121IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部121IWにおける設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052は、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052が操作される虞がある。そこで本特徴部121IWでは、図21−2及び図21−3に示すように、外枠121IW001aの右端部には、遊技機用枠121IW003の閉鎖時に、設定キー121IW051と設定切替スイッチ52とを含む基板ケース121IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー121IW500Aが取り付けられている。このキュリティーカバー121IW500Aは、前後方向を向く短片121IW500Aaと、該短片121IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片121IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片121IW500Aaの上下寸法は、基板ケース121IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー121IW500Aは、短片121IW500Aaの前端部を介して外枠121IW001aの右端部に固定されている。
尚、図21−2に示すように、長片121IW500Abは、遊技機用枠121IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース121IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052とを含む基板ケース121IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー121IW051及び設定切替スイッチ121IW052は、長片121IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図21−3に示すように、遊技機用枠121IW003が開放されている状態においては、設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052とは、遊技機用枠121IW003とともに移動して長片121IW500Abから離間することによって長片121IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部121IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠121IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー121IW500Aによって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠121IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー121IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052との操作が許容される許容状態となる。
基板ケース121IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠121IW003が閉鎖されている状態において、設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠121IW003を開放しない限り設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠121IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー121IW051や設定切替スイッチ121IW052を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠121IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー121IW500Aによって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠121IW003が閉鎖され、セキュリティカバー121IW500Aによって設定キー121IW051と設定切替スイッチ121IW052を含む基板ケース121IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー121IW500Aを通して、基板ケース121IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部121IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図21−4及び図21−5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図21−4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図21−4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図21−4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図21−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図21−6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部121IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、本特徴部121IWでは、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じである。
(表示結果判定テーブル)
図21−4(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図21−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「2」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図21−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図21−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図21−4(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。また、MR1が図21−4(A)〜(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図21−4(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本例では、図21−4に示すように、設定値に関係なく、小当りの当選確率が同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りの当選確率と同様に、1、2、3の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなるように構成してもよい。また、この場合、小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。具体的には、設定値「1」における小当りの当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.5となるように設定してもよい。
また、小当りを設けない遊技機において、本特徴部121IWで示した構成を適用するように構成してもよい。
また、本特徴部121IWでは、CPU103は、図21−4(A)〜(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本特徴部121IWでは、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に有利度が高くなる場合を示しているが、例えば、遊技状態に応じて有利度の順位が変化するように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られるように構成された遊技機に適用した場合に、本例では、図21−4に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られやすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では、他の遊技状態とは異なり、逆に大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続しやすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、この発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図21−5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部121IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図21−5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図21−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図21−7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図21−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部121IWにおける大当り種別について、図21−5(B)を用いて説明すると、本特徴部121IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図21−5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部121IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部121IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部121IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部121IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部121IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部121IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部121IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部121IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部121IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部121IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部121IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部121IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(小当り種別判定テーブル)
図21−5(C)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。図21−5(C)に示すように、本特徴部121IWでは、小当り種別として小当り種別A〜Cが設けられている。図21−5(C)に示すように、本特徴部121IWでは、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに関係なく、小当り種別A〜Cの決定割合は同じである。
また、本特徴部121IWでは、小当り種別A〜Cのいずれであるかに関係なく、小当り遊技中の大入賞口の開放期間や開放回数は同じであり、遊技における有利度合いは同じである。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される小当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図21−6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部121IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図21−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図21−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部121IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図21−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図21−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図21−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図21−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図21−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図21−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部121IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部121IWでは、図21−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部121IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、飾り図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図21−7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部121IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図21−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図21−7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部121IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部121IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部121IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、飾り図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部121IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部121IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部121IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部121IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部121IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部121IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図21−8および図21−9は、特徴部121IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部121IWにおいて、ステップIWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ121IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ121IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ121IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ121IWS004に戻り、ステップ121IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ121IWS006に移行する。
ステップ121IWS003〜S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ121IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、例えば、RAM102に工場出荷時の設定のままであることを示す工場出荷時設定フラグ(例えば、このフラグは、後述するRAMクリア処理1,2や復旧処理が実行されてもクリアされないようにし、後述する設定変更処理が実行されたときにクリアされる)がセットされるようにしておき、ステップ121IWS006では、この工場出荷時設定フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、設定値として工場出荷時のままであることを示す値(例えば、「0」や「−」)をセットするようにし、ステップ121IWS006で設定値の値が工場出荷時の値のままであるか否かを確認するようにしてもよい。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ121IWS006;No)、ステップIWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ121IWS006;Yes)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ121IWS007)。具体的には、ステップ121IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ121IWS007;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ121IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ121IWS008)。ステップ121IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ121IWS008;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ121IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ121IWS009)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ121IWS009;No)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップIWS010に移行する。
ステップ121IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ121IWS010)。なお、CPU103は、表示モニタ121IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS011)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー121IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS012)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行する(ステップ121IWS014)。RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア1処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。そして、ステップ121IWS027に移行する。
一方、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ121IWS011のN)、設定キー121IW051がオフである場合(ステップ121IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ121IWS013のN)には、ステップ121IWS014には移行せず、ループ処理に移行する。
ステップ121IWS006〜S014の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ121IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ121IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ121IWS009のY)には、遊技機用枠121IW003が開放された状態で設定キー121IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ121IWS027以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠121IW003が開放され、設定キー121IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ121IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS016)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー121IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS017)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、設定確認処理を開始することを示す設定確認処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS018)。
演出制御基板12側では、設定確認処理開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。なお、この場合、演出制御基板12側において、プッシュボタン31Bなど演出用の操作ボタンが押下されることによって、「メンテナンスモード」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナンスモード」とは、例えば、リアルタイムクロックの日時設定や、各種エラーの発生履歴(いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。なお、設定キー121IW051がオフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了する。
次いで、CPU103は、設定確認処理(ステップ121IWS019)を実行する。
設定確認処理を終了すると、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ121IWS020)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。次いで、CPU103は、設定確認処理が終了したことを示す設定確認処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS021)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ121IWS016のN)や設定キー121IW051がオンでなかった場合(ステップ121IWS017のN)には、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ121IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS023)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ121IWS024)。RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。
次いで、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS025)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー121IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWS026)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットする(ステップ121IWS027)。
次いで、CPU103は、設定変更処理を開始することを示す設定変更処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS028)。演出制御基板12側では、設定変更処理開始コマンドを受信すると、設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定変更処理(ステップ121IWS029)を実行する。
設定変更処理を終了すると、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ121IWS030)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS031)。また、設定変更処理が終了したことを示す設定変更処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS032)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ121IWS025のN)や設定キー121IW051がオンでなかった場合(ステップ121IWS026のN)には、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。そして、ステップ121IWS034に移行する。
なお、本特徴部121IWにおいて、ステップIWS034〜S036の処理は、図3で示したステップS10〜S12の処理と同様である。
次に、設定確認処理(ステップ121IWS019)について説明する。図21−10(A)は、設定確認処理(ステップ121IWS019)を示すフローチャートである。
設定確認処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ121IW029に表示する(ステップ121IWSA01)。
次いで、CPU103は、設定キー121IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSA02)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSA03)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ121IWSA02に移行し、ステップ121IWSA02〜SA03の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠121IW003が開放状態であり且つ設定キー121IW051がオンの間は設定値を表示モニタ121IW029に表示する。
扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定確認エラー処理を実行する(ステップ121IWSA04)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ121IWSA04では、例えば、CPU103は、設定確認エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定確認エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定確認エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。
設定キー121IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSA05)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ121IWSA05の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠121IW003が閉鎖状態であれば)、設定確認処理を終了する。
次に、設定変更処理(ステップ121IWS029)について説明する。図21−10(B)は、設定変更処理(ステップ121IWS029)を示すフローチャートである。
設定変更処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ121IW029に表示する(ステップ121IWSB01)。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ121IW052からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSB02)。設定切替スイッチ121IW052からの出力信号がオンでなければ、ステップ121IWSB05に移行する。設定切替スイッチ121IW052からの出力信号がオンとであれば(ステップ121IWSB02のY)、CPU103は、表示モニタ121IW029に表示されている設定値を更新表示する(ステップ121IWSB03)。例えば、表示モニタ121IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ121IW029の表示を「2」に更新表示し、表示モニタ121IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ121IW029の表示を「3」に更新表示し、表示モニタ121IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ121IW029の表示を「1」に更新表示すればよい。また、CPU103は、表示モニタ121IW0029に表示されている設定値(更新後の設定値)をRAM102のバックアップ領域に記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ121IWSB04)。
次いで、CPU103は、設定キー121IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSB05)。設定キー121IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSB06)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ121IWSB02に移行し、ステップ121IWSB02〜SB06の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠121IW003が開放状態であり且つ設定キー121IW051がオンの間はステップ121IWSB02〜SB06の処理が繰り返し実行される。
扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定変更エラー処理を実行する(ステップ121IWSB07)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ121IWSB07では、例えば、CPU103は、設定変更エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定変更エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定変更エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。なお、この場合、ステップ121IWS027で設定変更中フラグがセットされたままとなっていることから、電源が再投入された後、RAMクリア1処理が実行されて(ステップ121IWS009のY、121IWS014参照)、エラー状態が解除されることになる。
設定キー121IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ121IWSB08)。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ121IWSB08の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠121IW003が閉鎖状態であれば)、設定変更処理を終了する。
図21−11は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部121IWでは、図21−11に示すように、電源投入時に設定キー121IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ121IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ121IWS029)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ121IWS015〜S017)が実行される。また、電源投入時に設定キー121IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップS8)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップS6)が実行される。
次に、設定変更処理における表示モニタ121IW029の表示態様について説明する。先ず、図21−12(A)及び図21−12(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ121IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図21−12(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー121IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実行され、表示モニタ121IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ121IW029にて設定値が表示されている状態において、図21−12(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ121IW052の操作を検出する毎に表示モニタ121IW029に表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ121IW052が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。また、表示モニタ121IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。
次いで、図21−12(E)に示すように、CPU103は、設定キー121IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ121IW029を点滅表示させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。なお、図示する例では、表示モニタ121IW029を点滅表示させる例を示しているが、消灯させてもよい。
また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図21−12(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
尚、本特徴部121IWにおける設定変更処理では、表示モニタ121IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ121IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部121IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部121IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
また、図21−12に示す例では、設定値の確認時や変更時に表示モニタ121IW029の4桁の表示のうち1つ目の表示を用いて設定値を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、表示モニタ121IW029の2つ目以降の表示を用いて設定値を表示するように構成してもよい。また、例えば、表示モニタ121IW029において専用の4桁表示を行うことによって設定値を表示するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値「1」であれば表示モニタ121IW029において「−S−1」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ121IW029において「−S−2」の4桁の表示を行ったり、設定値「3」であれば表示モニタ121IW029において「−S−3」の4桁の表示を行ったりしてもよい。また、例えば、例えば、表示モニタ121IW029の4桁の全ての表示に設定値を表示するように構成してもよい。例えば、設定値「1」であれば表示モニタ121IW029において「1111」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ121IW029において「2222」の4桁の表示を行ったりしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部121IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図21−13および図21−14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ121IWS101)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ121IWS102)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ121IWS103)。第2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ121IWS104)。
ステップ121IWS102〜S104の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ121IWS105)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ121IWS106)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ121IWS107)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ121IWS108)。本特徴部では、既に説明したように、ステップ121IWS031の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ121IWS108の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ121IWS031参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ121IWS108参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA−1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA−2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA−3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、演出制御用CPU120側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA−1を選択または変動パターンA−1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA−2を選択または変動パターンA−2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA−3を選択または変動パターンA−3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA−1〜A−3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA−1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ121IWS109)。この場合、CPU103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図21−4参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ121IWS110のN)、CPU103は、小当りの判定の処理を行う(ステップ121IWS111)。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップ121IWS111のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップ121IWS112)、ステップ121IWS116に移行する。
なお、乱数値MR1の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップ121IWS111のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップ121IWS116に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ121IWS110のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップIWS113)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図21−5参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ121IWS114)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ121IWS115)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ121IWS116)。例えば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。また、例えば、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ121IWS117)。
(演出モード変更処理)
次に、本特徴部121IWにおける演出制御手段の動作について説明する。図21−15は、特徴部121IWにおける演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。本特徴部121IWでは、演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、ステップS77の演出制御用乱数更新処理を実行すると、演出モードを変更する演出モード変更処理を実行し(ステップ121IWS201)、その後、ステップS73の処理に戻る。
本特徴部121IWでは、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置5の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なる。ステップ121IWS201の演出モード変更処理では、演出制御用CPU120は、所定の演出モード変更条件が成立すると、現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御を行う。例えば、演出制御基板12にリアルタイムクロックが搭載されている場合には、リアルタイムクロックからの日時情報にもとづいて所定の日や時刻となったことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を実行し、演出モードを変更すると決定したことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。
ステップ121IW201では、演出制御用CPU120は、演出モードを変更すると、例えば、変更後の演出モードに対応したフラグをセットし、変更前の演出モードに対応したフラグをリセットするようにすればよい。例えば、演出モードAに変更した場合には、演出モードAフラグをセットし、変更前の演出モードBフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードBに変更した場合には、演出モードBフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードCに変更した場合には、演出モードCフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードBフラグをリセットするようにすればよい。
なお、演出モードの変更の仕方は、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出モードA→・・・のように予め決められた順番で変更していくようにしてもよいし、演出モードA〜Cの中からランダムに変更するようにしてもよい。
(コマンド解析処理)
図21−16〜図21−18は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ121IWS301)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ121IWS302)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ121IWS303)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ121IWS304)、演出制御用CPU120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ121IWS305)。また、演出制御用CPU120は、遊技機への電源投入がされてから設定値コマンドを少なくとも1回正常に受信したことを示す設定値コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS306)。
なお、本特徴部121IWでは、演出制御基板12に搭載されているRAM122は電源バックアップされていないので、設定値格納領域に格納された設定値および設定値コマンド受信フラグは、遊技機への電源供給が停止されたときにクリアされる。従って、遊技機への電源供給が開始されたときには、RAM122の設定値格納領域には何も設定値が格納されていない状態であり、設定値コマンド受信フラグもクリアされた状態で処理が開始される。なお、演出制御基板12側では設定値が格納されていない状態で起動されるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定確認処理や復旧処理を実行した場合であっても設定値コマンドを送信するように構成し、電源投入時に必ず設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本特徴部121IWでは、遊技機への電源投入がされて設定変更処理が行われたときに設定値コマンドが送信されるのであるが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどにより設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、ステップ121IWS305の処理は実行されず、設定値格納領域に設定値は格納されない。しかしながら、本特徴部121IWでは、電源投入時に設定値コマンドを正常に受信できなくても、変動表示ごとに設定値コマンドが送信されるので、その後受信した設定値コマンドにもとづいてステップ121IWS305の処理が実行され、設定値格納領域に設定値が格納されるようにすることができる。
また、設定値コマンドを受信しても、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値である場合も考えられることから、演出制御用CPU120側で設定値コマンドを読み出すときに、設定値コマンドに含まれる設定値が正常な値であるか否かを判定するように構成してもよい。例えば、本例では、設定値は「1」〜「3」のいずれかの値に設定されるように構成されているところ、「5」や「10」など設定されず筈のない値が含まれる場合には、設定値コマンドに含まれる設定値が異常であると判定するように構成してもよい。また、例えば、演出制御用CPU120側で、受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、異常であると判定するように構成してもよい。そして、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値であると判定した場合にも、やはり設定値コマンドを正常に受信できていないものとして、本特徴部121IWで示した処理方法に従って演出を制限するように構成してもよい。
(初期出目設定)
本特徴部121IWでは、演出制御基板12側において、コマンド解析処理にて、主基板11から初期化指定コマンド、復旧時のコマンド、設定変更処理終了コマンドおよび設定確認処理終了コマンドのいずれかを受信すると、画像表示装置5において、所定の初期出目(具体的には、飾り図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで画像表示装置5において表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、初期出目演出ともいう)。
受信した演出制御コマンドが設定変更処理終了コマンドであれば(ステップ121IWS307)、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ121IWS308)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定変更処理が実行され、且つ設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、初期出目決定テーブルを用いて、偶数の飾り図柄の組み合わせである偶数初期出目(例えば、「246」や「224」など)と、奇数の飾り図柄の組み合わせである奇数初期出目(例えば、「135」や「113」など)と、特殊図柄(例えば、星図柄)を含む飾り図柄の組み合わせである特殊初期出目とのいずれかに決定する(ステップ121IWS309)。そして、ステップ121IWS314に移行する。
図21−19は、初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ121IWS309では、図21−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、初期出目を決定する。図21−19(A)に示す初期出目決定テーブルでは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、奇数初期出目に決定される割合が高くなっている。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、奇数初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および偶数初期出目が表示されている場合と比較して有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、図21−19(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ特殊初期出目に決定される場合がある。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、特殊初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうち早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ121IWS310)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、図21−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ121IWS311)。そして、ステップ121IWS314に移行する。
ステップ121IWS310〜S311の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして初期出目が決定される。図21−19(A)に示すように、設定値「1」に対しては、奇数初期出目と決定される割合が最も低く、特殊初期出目と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ121IWS312)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ121IWS313)。そして、ステップ121IWS314に移行する。
図21−19(B)は、演出モードC用の初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。図21−19(B)に示すように、演出モードC用の初期出目決定テーブルでは、遊技者にとって最も有利な設定値「3」の場合と比較して、奇数初期出目と決定される割合が低く、特殊初期出目と決定される場合もない。
ステップ121IWS312〜S313の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、ステップ121IWS309,S311,S313で決定した初期出目を表示する制御を行う(ステップ121IWS314)。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ121IWS315)。
ステップ121IWS315の処理が実行されることによって、本特徴部121IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、一律に偶数初期出目を表示することにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で奇数初期出目図柄を決定可能に構成してもよい。この場合、例えば、図21−19(A)に示す初期出目決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に奇数初期出目図柄の決定割合を低く設定したテーブルを用いて、初期出目図柄を決定するように構成してもよい。
なお、本例では、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に一律に偶数初期出目を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に、初期出目として「???」の図柄の組み合わせなど、設定値コマンドを正常に受信できなかったとき専用の初期出目を表示するように構成してもよい。そのように何らかの形式で設定値を全く示唆しない図柄の組み合わせを初期出目として表示するものであればよい。
また、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合(または設定値を正常に格納できていない場合)の処理は、本例で示したものにかぎられない。例えば、ステップ121IWS308でNと判定したときに、デフォルトとして設定値「1」を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかったことを示す専用の設定値(例えば、設定値「4」)を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンド、復旧時のコマンドおよび設定確認処理終了コマンドのいずれかであれば(ステップ121IWS316)、すなわち設定変更処理が実行されていない場合には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ121IWS317)。なお、本特徴部121IWでは、設定変更処理が実行されていない場合には、初期出目は偶数初期出目に決定され、奇数初期出目に決定されることがないが、抽選により偶数初期出目と奇数初期出目とのいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドがRAM異常エラー報知コマンドであれば(ステップ121IWS318)、演出制御用CPU120は、RAMエラー報知を実行する(ステップ121IWS319)。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において「RAMエラー異常が発生しています」などの文字表示を表示したり、スピーカ8L,8RからRAMエラー異常を示す音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを所定のエラーパターンで発光させたりする制御を行う。なお、この場合、RAMエラー異常報知を行う際に、スピーカ8L,8Rから最大音量の音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを最大輝度で発光(例えば、フルカラーLEDの場合は白色で発光)させたりすることが望ましい。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(変動パターンを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS320)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ121IWS321)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS322)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンド(大当りとするか否かや小当りとするか否か、大当り種別、小当り種別を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS323)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ121IWS324)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンド(飾り図柄の停止図柄を確定表示することを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS325)、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS326)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS327)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS328)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS329)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ121IWS330)。
受信した演出制御コマンドが図柄指定コマンド(始動入賞判定処理(ステップS101参照)で先読み判定された大当りとなるか否かや小当りとなるか否か、大当り種別、小当り種別の判定結果を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS331)、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップ121IWS332)。
受信した演出制御コマンドが変動カテゴリコマンド(始動入賞判定処理(ステップS101参照)で先読み判定された変動カテゴリ(変動パターン種別や変動パターン)の判定結果を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ121IWS333)、演出制御用CPU120は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ121IWS334)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップ121IWS335)、演出制御用CPU120は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ121IWS336)。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第1保留記憶表示領域において保留表示を1つ増加させ、第1保留記憶数表示を更新する(ステップ121IWS337)。また、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップ121IWS338)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップ121IWS339)、演出制御用CPU120は、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ121IWS340)。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第2保留記憶表示領域において保留表示を1つ増加させ、第2保留記憶数表示を更新する(ステップ121IWS341)。また、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップ121IWS342)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップ121IWS343)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第1保留記憶表示領域における保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第1保留記憶数表示を更新する(ステップ121IWS344)。また、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップ121IWS345)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップ121IWS346)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の第2保留記憶表示領域における保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第2保留記憶数表示を更新する(ステップ121IWS347)。また、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップ121IWS348)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを格納したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする(ステップ121IWS349)。そして、ステップ121IWS301に移行する。
なお、本特徴部121IWでは、電源投入時に設定変更処理が実行されていない場合には、奇数初期出目が表示されないように構成されているが、奇数初期出目が表示され得るようにしてもよい。また、この場合にも、設定値に応じて奇数初期出目に決定される割合が異なるようにしてもよい(すなわち設定値の示唆が行われるようにしてもよい)。
また、例えば、奇数初期出目や偶数初期出目に代えて、または加えて、特定の設定値である可能性を否定する初期出目(例えば、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定する)や、特定の設定値であることが確定する初期出目などを設け、設定値に応じて表示されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の初期出目に決定されないようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、例えば、設定値3の場合にのみ、特定の初期出目に決定されるようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値3であることが確定することになる。また、初期出目決定時には、抽選によりこれらの初期出目のいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
(設定示唆演出)
本特徴部121IWでは、設定値を変更可能に構成されるとともに、設定値を示唆する設定示唆演出(設定示唆)として、上述した初期出目演出や上述した変動パターンの決定傾向による設定示唆を実行可能に構成されている。なお、遊技開始前に実行される遊技前示唆演出や遊技中(例えば、飾り図柄の変動表示中)に実行される遊技中示唆演出、大当り中(例えば、大当り遊技中)に実行される大当り中示唆演出を実行可能に構成されてもよい。この場合、本特徴部121IWでは、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出および大当り中示唆演出を、それぞれ示唆の信頼度が異なる複数種類の演出態様により実行可能とすればよく、例えば、設定示唆演出の種別ごとに示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、遊技前示唆演出>大当り中示唆演出>遊技中示唆演出の順や、遊技前示唆演出>遊技中示唆演出>大当り中示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出>大当り中示唆演出>遊技前示唆演出の順や、大当り中示唆演出>遊技中示唆演出>遊技前示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。また、各設定示唆演出の実行割合を設定可能に構成してもよい。例えば、遊技機の管理者が、設定示唆演出のうちの一部(例えば、設定変更が行われたことが示唆される遊技前示唆演出や初期出目演出)もしくは全てを実行しない、または実行割合を低くする(もしくは高くする)ように設定変更できるようにしてもよい。例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようにしてもよい。
(特徴部112AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部112AKについて説明する。図21−20は、特徴部112AKにて実行される特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS600)。当り開始指定コマンド受信待ち時間は、ステップS182の可変表示中演出処理にて、飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに応じて予め定められた一定時間が設定される。
ステップS600にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していない場合には(ステップS600;No)、主基板11から伝送される大当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS601)。大当り開始指定コマンドの受信があれば(ステップS601;Yes)、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する(ステップS602)。
ステップS602の処理を大当り遊技状態の開始を報知するために予め用意された大当り報知用の演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS604)。その後、使用パターンとしてセットした演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて、大当り報知動作の制御を開始するための設定を行う(ステップS605)。そして、右打ち指示報知を行う右打ち指示報知処理を行う(ステップ112AKS001)。
特徴部112AKにおけるパチンコ遊技機1の遊技領域には、遊技者にとって右側の右遊技領域に普通可変入賞球装置6Bと通過ゲート41とが設けられている。したがって、時短制御とともに高開放制御が行われているときには、右遊技領域に向けて遊技球を発射すれば、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい。また、時短制御が行われていることから、速やかに特図ゲームを消化して、可変表示結果が「大当り」となるまでの時間を短縮することができる。このように、時短制御とともに高開放制御が行われる時短状態では、遊技領域内における遊技球の最適な発射位置(発射目標位置)が右遊技領域となる。また、特徴部112AKにおけるパチンコ遊技機1では、右遊技領域に特別可変入賞球装置7が設けられている。したがって、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されて大入賞口が開放状態(第1状態)と閉鎖状態(第2状態)とに変化するときには、右遊技領域に向けて遊技球を発射すれば、大入賞口を遊技球が通過(進入)することにより、景品として多数の賞球が得られる可能性がある。このように、大当り遊技状態や小当り遊技状態にて大入賞口が開放状態(第1状態)と閉鎖状態(第2状態)とに変化するときには、遊技領域内における遊技球の最適な発射位置(発射目標位置)が右遊技領域となる。ステップ112AKS001では、遊技領域内における遊技球の最適な発射位置(発射目標位置)が右遊技領域ことを遊技者に報知する処理を行う。
図21−21は、図21−20のステップ112AKS001にて実行される右打ち指示報知処理の一例を示すフローチャートである。図21−21に示す右打ち指示報知処理において、演出制御用CPU120は、右打ち指示報知において設定値を示唆する設定示唆演出(設定示唆)を行うか否かを決定する(ステップ112AKS002)。具体的に、ステップ112AKS002の処理では、大当り種別に基づいて、図21−22に示す決定割合に従って、設定示唆の実行有無を決定する。この実施の形態では、図21−22に示すように、大当り種別A<大当り種別B<大当り種別Cの順に設定示唆が実行される割合が高くなっている。なお、この実施の形態における大当り種別Aと大当り種別Bは、大当り遊技中のラウンド数が16の大当り(16R大当り)であり、大当り種別Cは大当り遊技中のラウンド数が4Rの大当り(4R大当り)となっている。すなわち、特徴部112AKでは、大当り種別Cよりも遊技者にとって有利な大当り種別Aや大当り種別Bの方が、設定示唆が実行される割合が低くなっており、大当り種別Aや大当り種別Bよりも有利度の低い大当り種別Cの方が、設定示唆が実行される割合が高くなっている。そのため、有利度の低い大当り種別Cの大当りに対しても遊技者の注目を集めることができ、演出効果を高めることができる。なお、ラウンド数に限られず、例えば、確変大当りよりも非確変大当りの方が、設定示唆が実行される割合が高いなど、一方の大当りよりも有利度の低い大当りの方が、有利度の高い大当りよりも高い割合で設定示唆が行われればよい。さらに、大当り種別に限られず、例えば、可変表示中に設定示唆を行う場合において、遊技状態が通常状態である場合には、通常状態以外(確変状態や時短状態)よりも高い割合で設定示唆が行われればよい。
図21−21に戻り、ステップ112AKS002の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ112AKS002にて設定示唆を実行すると決定したか否か、すなわち設定示唆有りか否かを判定する(ステップ112AKS003)。設定示唆なしの場合、すなわちステップ112AKS002にて設定示唆を実行しないと決定した場合(ステップ112AKS003;No)、演出制御用CPU120は、通常態様の右打ち指示報知、すなわち、設定示唆を行わない右打ち指示報知を実行すると決定する(ステップ112AKS004)。ここで、通常態様の右打ち指示報知は、図21−24に示す通常態様の右打ち指示報知112AK001のように「右打ちしてね!」のメッセージを表示することにより行われる。
一方、ステップ112AKS002にて設定示唆を実行すると決定した場合、すなわち設定示唆有りの場合(ステップ112AKS003;Yes)、演出制御用CPU120は、設定示唆を含む右打ち指示報知の実行態様を決定する(ステップ112AKS005)。具体的に、ステップ112AKS005の処理では、設定されている設定値に基づいて、図21−23に示す決定割合に従って、態様1〜態様3のいずれかを、設定示唆を含む右打ち指示報知の実行態様として決定する。この実施の形態における設定示唆を含む右打ち指示報知は、図21−24に示す通常態様の右打ち指示報知112AK001と、図21−24(A)〜(C)に示す態様1〜3といった特定態様の右打ち指示報知112AK002とを含んでおり、当該態様1〜3の右打ち指示報知112AK002により設定値がいずれであるかを示唆する演出である。この実施の形態における態様1の右打ち指示報知は、設定値が「1」であることを示唆し、態様2の右打ち指示報知は、設定値が「2」であることを示唆し、態様3の右打ち指示報知は、設定値が「3」であることを示唆するものとなっている。この他にも、設定値そのものではなく、例えば、設定値が「1」ではないことを示唆したり、高設定値であること、偶数の設定値であることや奇数の設定値であること、をそれぞれの態様によって示唆するようにしてもよい。なお、設定示唆を含む右打ち指示報知では、図21−24に示す通常態様の右打ち指示報知112AK001を行った後に、図21−24(A)〜(C)に示す態様1〜3の右打ち指示報知112AK002を表示する。そのため、通常態様の右打ち指示報知が行われた後に特定態様の右打ち指示報知が行われるかに対する遊技者の注目を集めることができるとともに、いずれの態様の右打ち指示報知が行われるかに対する遊技者の注目を集めることができる。特徴部112AKでは、通常態様の右打ち指示報知と特定態様の右打ち指示報知とを合わせて遊技に関する説明を行う特定報知と呼ぶ。すなわち、特徴部112AKでは、通常態様の右打ち指示報知が行われた後、特定態様の右打ち指示報知が行われる場合と、通常態様の右打ち指示報知が行われた後、特定態様の右打ち指示報知が行われない場合とがあり、特定報知に注目させることができる。図21−24は、当該通常態様の右打ち指示報知と特定態様の右打ち指示報知とを含む特定報知の演出動作例を示している。
図21−23に示すように、特徴部112AKでは、設定されている設定値に応じて異なる実行割合で、異なる実行態様により、設定示唆を含む右打ち指示報知を実行可能に決定割合が設定されている。したがって、設定値に応じて異なる実行態様の特定報知が、異なる実行割合で実行されることから、演出効果を高めることができる。なお、異なる実行態様の特定報知が、異なる実行割合で実行されること、すなわち、実行される特定報知の種類や態様や実行割合が異なることを含めて、単に異なる実行態様により実行されるということがある。また、図21−23に示すように、態様3の右打ち指示報知は、設定値「3」である場合にのみ決定される。そのため、特定報知として態様3の右打ち指示報知が行われた場合には、設定値「3」であることが確定することになる。これに対し、態様1および態様2の右打ち指示報知は、設定値がいずれであっても決定される。そのため、態様1または態様2の右打ち指示報知が行われた場合と、態様3の右打ち指示報知が行われた場合とでは、示唆の信頼度が異なるものとなっている。したがって、示唆の信頼度が異なる態様の右打ち指示報知が実行可能であり、演出効果を高めることができる。なお、例えば変動回数が多いほど、示唆の信頼度が高い右打ち指示報知を実行可能であったり、遊技場の営業開始時よりも営業終了間際の方が示唆の信頼度が高い右打ち指示報知を実行可能であったり、遊技状態に応じて示唆の信頼度が異なるなど、状況に応じて、設定示唆を含む右打ち指示報知による示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。この場合、例えば、図21−23に示す決定割合とは別に設定された(より示唆の信頼度が高く決定割合が設定された)テーブルを設け、状況に応じて選択するテーブルを変更し、特定報知の実行態様を決定すればよい。これによれば、状況に応じて示唆の信頼度が異なることから、演出効果を高めることができる。
図21−21に戻り、ステップ112AKS004またはステップ112AKS005の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、決定した実行態様の右打ち指示報知を実行し(ステップ112AKS006)、右打ち指示報知処理を終了する。なお、ステップ112AKS006にて設定示唆を含む右打ち指示報知が実行された場合には、図21−24に示す特定報知が実行される。なお、画像表示装置5における画像の表示に加えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9および装飾用LEDといった発光体の点灯動作などにより、右打ち指示報知が行われるようにしてもよい。また、一旦行われた右打ち指示報知は、例えば、時短状態が終了したタイミングなど、遊技領域内における遊技球の最適な発射位置(発射目標位置)が右遊技領域でなくなったタイミングで消去されればよい。
図21−20に戻り、ステップ112AKS001の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、当該特図当り待ち処理を終了する。
ステップS601にて大当り開始指定コマンドの受信がない場合には(ステップS601;No)、小当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS608)。小当り開始指定コマンドの受信がなければ(ステップS608;No)、特図当り待ち処理を終了して、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまで待機する。小当り開始指定コマンドの受信があった場合には(ステップS608;Yes)、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新して(ステップS609)特図当り待ち処理を終了する。また、ステップS600にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過した場合には(ステップS600;Yes)、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS613)、特図当り待ち処理を終了する。
(特徴部112AKの変形例)
上記実施の形態では、図21−24に示すように、通常態様の右打ち指示報知112AK001が「右打ちしてね!」のメッセージを表示するものであり、特定態様の右打ち指示報知112AK002が図21−24(A)〜(C)に示す態様1〜3といった右向きの矢印の画像を態様に応じた柄にて表示する例を示したが、これは一例である。設定示唆を含む右打ち指示報知として、例えば、通常態様の右打ち指示報知として「右打ちしてね!」のメッセージに加えて右向きの矢印の画像を表示し(態様は1態様でよい)、当該矢印の上部にキャラクタ画像を表示することで設定示唆を行うようにしてもよい。具体的に、態様Aの場合にはキャラクタAを表示し、態様Bの場合にはキャラクタBを表示し、態様Cの場合にはキャラクタCを表示するようにしてもよい。また、例えば、示唆の信頼度に応じて特定態様の右打ち指示報知112AK002とするのかキャラクタとするのかが異なっていてもよい。これによれば、信頼度に応じて設定示唆の種類が異なるため演出の幅が広がり演出効果を高めることができる。
また、上記実施の形態では、右打ち指示報知に設定示唆を含む例を示したが、これは一例である。設定示唆は、遊技に関する説明を行う演出に含まれていればよく、例えば、所定のアイテムやキャラクタを取得してミッションをクリアさせることを遊技者に説明する演出において、上記右打ち指示報知のような特定態様の表示を行うことで設定示唆を行ってもよい。また、例えば、デモ中に再生される動画にて攻略情報(例えばいずれの種類の演出が大当り期待度が高いかなど)を遊技者に説明するような場合に、当該特定態様の表示にて説明を行うことで設定示唆を行ってもよい。
(特徴部112AKに係る手段の説明)
以上の特徴部112AKに関して、従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、必ずしも演出効果を高めることはできない。そこで、演出効果を高めることが可能な遊技機を提供するための特徴部112AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、いずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)を設定可能であり、
遊技に関する説明を行う特定報知を実行可能な特定報知手段(例えば右打ち指示報知を行う演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記特定報知手段は、設定されている設定値に応じて異なる実行態様により前記特定報知を実行可能である(例えば設定されている設定値に応じて異なる実行割合で、異なる実行態様により、設定示唆を含む右打ち指示報知(特定報知)を実行可能であるなど)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部112AKに係る手段2の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能であり、
前記有利状態は、第1有利状態(例えば大当り種別Cの4R大当りなど)と、前記第1有利状態よりも有利な第2有利状態(例えば大当り種別AやBの16R大当りなど)とを少なくとも含み、
前記特定報知手段は、前記第1有利状態に制御されるときに前記特定報知を実行可能である(例えば大当り種別Aや大当り種別Bよりも有利度の低い大当り種別Cの方が、設定示唆が実行される割合が高くなっているなど)、
ことを特徴とする特徴部112AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利度の低い第1有利状態に対しても注目させることができ演出効果を高めることができる。
特徴部112AKに係る手段3の遊技機として、
前記特定報知手段は、設定値に関わらず共通の演出(例えば通常態様の右打ち指示報知など)を実行した後、設定値に応じて異なる実行態様により演出が実行されるように前記特定報知を実行可能である(例えば通常態様の右打ち指示報知が行われた後に特定態様の右打ち指示報知が行われるなど)
ことを特徴とする特徴部112AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、特定報知の実行有無について遊技者の注目を集めることができる。
特徴部112AKに係る手段4の遊技機として、
前記特定報知手段は、前記特定報知として、設定されている設定値を示唆する第1特定報知(例えば態様1または態様2の右打ち指示報知など)と、前記第1特定報知よりも示唆される設定値の信頼度が高い第2特定報知(例えば態様3の右打ち指示報知など)と、を実行可能である、
ことを特徴とする特徴部112AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部112AKに係る手段5の遊技機として、
前記特定報知手段は、状況に応じて異なる実行態様により前記特定報知を実行可能である(例えば遊技場の営業開始時よりも営業終了間際の方が示唆の信頼度が高い右打ち指示報知を実行可能であるなど)、
ことを特徴とする特徴部112AKに係る手段4の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部112AKに係る手段6の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ121IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、初期出目演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ121IWS308〜S315を実行する部分)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、特殊初期出目による初期出目演出)と第2示唆演出(例えば、偶数初期出目による初期出目演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ121IWS313を実行することにより、特殊初期出目による初期出目演出を実行しない)、
ことを特徴とする特徴部112AKに係る手段1〜手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
(特徴部113AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部113AKについて説明する。図21−25は、特徴部113AKにて実行される先読み予告設定処理の一例を示すフローチャートである。先読み予告設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ113AKS101)。始動入賞時コマンドを受信したと判定した場合(ステップ113AKS101;Yes)、演出制御用CPU120は、受信した始動入賞時コマンドが、低ベース状態で受信した第1始動入賞口指定コマンド、または、高ベース状態で受信した第2始動入賞口指定コマンド、のいずれかであるか否かを判定する(ステップ113AKS102)。この実施の形態では、ステップ113AKS102の処理が実行されることによって、低ベース状態では第1始動入賞口への入賞に基づいて保留記憶が増加したときに先読み予告演出が実行可能となり、高ベース状態では第2始動入賞口への入賞に基づいて保留記憶が増加したときに先読み予告演出が実行可能になる。
低ベース状態で受信した第1始動入賞口指定コマンド、または、高ベース状態で受信した第2始動入賞口指定コマンド、のいずれかであると判定した場合(ステップ113AKS102;Yes)、演出制御用CPU120は、保留表示の最終段階を決定する(ステップ113AKS103)。演出制御用CPU120は、例えば、可変表示の可変表示結果および変動パターンに応じて、ROM121の所定領域に予め記憶されている図21−26(A)〜(C)に示す保留表示段階決定テーブルのいずれかを、設定されている設定値に応じて参照して、第1保留表示または第2保留表示における最終段階(先読み予告演出を実行した場合に何段階まで変化させるか)を決定する。なお、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドに含まれる図柄判定結果指定コマンドおよび変動パターン判定結果指定コマンドを参照して、可変表示の可変表示結果および変動パターンを取得すればよい。
次に、保留表示の最終表示段階の決定について具体的に説明する。この実施の形態では、未だ開始されていない可変表示に対応する保留表示の表示態様(形状または色)を段階的に変化させる先読み予告演出(保留予告演出)が実行される。図21−26に示す保留表示段階決定テーブルは、この表示態様の変化(遷移)の最終段階である保留表示の表示態様(「最終表示段階」ともいう)をあらかじめ決定するためのテーブルである。保留表示段階決定テーブルは、図21−26に示すように、可変表示結果(大当り種別および変動パターンを含む)ごとに、最終表示段階を段階1〜段階4までのいずれとするかを決定するための決定割合が割り当てられている。より具体的には、可変表示結果は、「大当り(確変/非確変)」、「大当り(突確)」、「ハズレ(スーパーリーチ)/小当り」、「上記以外」に区分され、それぞれに、最終表示段階として用意された「段階1」、「段階2」、「段階3」、「段階4」に異なる決定割合が割り当てられている。
図21−26に示すように、特徴部113AKでは、保留表示の最終段階の表示態様が段階1である「白」<段階2である「青」<段階3である「緑」<段階4である「赤」の順に大当り期待度が高くなっている。なお、段階1である「白」の表示態様は通常態様であり、最終段階の表示態様が「白」に決定された場合には、保留表示の表示態様は変化せず、すなわち先読み予告演出が実行されないことを示している。そのため、段階2〜4の「青」〜「赤」の態様を通常態様と区別するため、特定態様という。また、特徴部113AKでは、図21−26に示すように、設定値がいずれに設定されているかに応じて保留表示の最終段階の表示態様がいずれの態様となるかの割合が異なっている。したがって、設定値に応じて最終段階の保留表示の表示態様がいずれとなるかの割合が異なるため、演出効果を高めることができる。また、特徴部113AKでは、図21−26に示すように、設定値がいずれに設定されているかに応じて先読み予告演出の実行割合が異なっている(保留表示の表示態様が変化しない割合が異なる)。したがって、設定値に応じて保留表示の表示態様が変化するか否かの割合が異なるため、演出効果を高めることができる。
さらに、図21−26(C)に示すように、設定値が「3」である場合には、最終段階の保留表示の表示態様が「赤」であると、可変表示結果が「大当り」となることが確定するのに対し、設定値が「3」以外の場合には、図21−26(A)および(B)に示すように、最終段階の保留表示の表示態様が「赤」であっても可変表示結果が「ハズレ」となる場合がある。そのため、設定値が「1」または「2」である場合に最終段階の保留表示の表示態様が「赤」である場合、設定値が「3」である場合に最終段階の保留表示の表示態様が「赤」である場合よりも大当り期待度が低くなる。このように、特徴部113AKでは、最終段階の保留表示の表示態様が同じ態様であっても、設定値によって大当り期待度が異なるものとなっている。これによれば、設定値に応じて保留表示の表示態様における大当り期待度が異なり演出効果を高めることができる。
ステップ113AKS103の処理により保留表示の最終段階を決定した後、演出制御用CPU120は、ステップ113AKS103で決定した最終表示段階および第1特図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドのいずれかに示される保留記憶数にしたがって、表示段階変化パターンを決定する(ステップ113AKS104)。なお、保留記憶数は、ステップ113AKS102にて第1始動入賞口指定コマンドを受信した場合には、第1特図保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞口指定コマンドを受信した場合には、第2特図保留記憶数指定コマンドを参照することにより特定すればよい。ステップ113AKS104の処理では、図21−27〜図21−30に示す表示段階変化パターン決定テーブルを参照して、第1保留表示または第2保留表示における表示段階変化パターンを決定する。表示段階変化パターンは、最終段階まで変化させる場合に、何回目のシフトでどの段階に遷移させるかといった変化パターンを示すものある。ステップ113AKS104にて決定された表示段階変化パターンは、第1始動入賞時コマンドバッファ内または、に示す第2始動入賞時コマンドバッファ内の表示段階変動パターンの格納領域に格納される。
図21−27〜図21−30に示す表示段階変化パターン決定テーブルは、上述したように、保留予告演出の予告対象となる保留表示の表示段階の変化を示す表示段階変化パターンを決定するために参照されるテーブルである。表示段階変化パターン決定テーブルは、保留記憶数(保留予告演出の予告対象である保留記憶の保留表示番号)および最終表示段階に応じて区分されている。具体的には、「4」〜「2」の保留数の別、および、「段階1」〜「段階4」の最終表示段階の別に応じて表示段階変化パターン決定テーブルは区分されている。また、保留記憶数(保留数)および最終表示段階により区分された各表示段階変化パターン決定テーブルでは、「大当り(16R)」、「大当り(4R)」、「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」といった可変表示結果(大当り種別)ごとに、最終表示段階に応じて設定された表示段階変化パターンに異なる決定割合が割り当てられている。
保留表示は、始動入賞に伴う保留表示開始時に、「段階1」〜「段階4」のいずれかの段階で表示される。また、保留表示は、保留記憶の消化に伴ってシフト表示されるごとに異なる段階に変化可能であり、「段階1」→「段階2」→「段階3」→「段階4」の順に段階的に変化する。また、保留表示は、保留表示番号「1」に対応する保留表示からその段階が変化して表示されることもある(段階1ではなく、当初から段階3の保留表示が行われるなど)。なお、段階の変化にあたり、上位の段階への変化のみ許容され(上位から下位の段階へは変化しない)、例えば、「段階1」→「段階3」のように途中を省略して上位の段階に変化することもある。
図21−27(A)〜図21−28(D)は、保留記憶数(保留数)が「4」のとき(保留予告演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「4」のとき)に参照される表示段階変化パターン決定テーブルであり、保留表示番号「4」〜「1」に対応する保留表示の表示段階の変化を示す表示段階変化パターンが設定されている。
図21−26(A)は、最終表示段階が「段階1」である場合に参照される表示段階変化パターン決定テーブルである。図21(A)に示すように、最終表示段階が「段階1」である場合、保留表示番号「4」〜「1」に対応する保留表示が「段階1」のまま変化しない表示段階変化パターンPT4−1−01(表示段階変化回数「0」)のみが設定され、可変表示結果ごとに割り当てられる決定割合は一律100%である。
図21−26(B)は、最終表示段階が「段階2」である場合に参照される表示段階変化パターン決定テーブルである。図21(B)に示すように、表示段階変化パターンとして、保留表示番号「4」〜「1」に対応する保留表示が「段階2」のまま変化しないPT4−2−01(表示段階変化回数「0」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」であって、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示のいずれかにおいてが「段階1」から「段階2」に変化するPT4−2−02〜04(表示段階変化回数「1」)が設定されている。
図21−26(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」の場合、表示段階の変化回数が「0」の表示段階変化パターンPT4−2−01に割り当てられた決定割合が他の可変表示結果の場合と比較して高い。また、可変表示結果が「大当り(16R)」および「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」の場合、表示段階の変化回数が「1」の表示段階変化パターンPT4−2−02〜04のうち、PT4−2−04に割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−2−01に割り当てられた決定割合が最も低い。一方、可変表示結果が「大当り(4R)」の場合、表示段階の変化回数が「1」の表示段階変化パターンのうち、PT4−2−02に割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−2−01に割り当てられた決定割合が最も低い。
このような設定により、保留表示が「段階2」のまま変化しない表示段階変化パターンPT4−2−01が実行される場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる可能性が高いことを示唆することができる。また、保留表示の表示段階が「段階1」から「段階2」に変化するタイミングが早いほど可変表示が「大当り(16R)」、「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」となる可能性が高く、そのタイミングが遅いほど可変表示が「大当り(4R)」となる可能性が高いことを示唆することができる。なお、これとは別に、保留表示が「段階2」のまま変化しない表示段階変化パターンPT4−2−01が実行される場合に、可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示段階変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、入賞当初から「段階2」の保留表示が行われるため、遊技者に安心感を与えることができる。また、保留表示の表示段階が「段階1」から「段階2」に変化するタイミングが遅いほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示段階変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、保留表示に対する遊技者の注目を集めることができる。
図21−26(C)は、最終表示段階が「段階3」である場合に参照される表示段階変化パターン決定テーブルである。図21−26(C)に示すように、表示段階変化パターンとして、保留表示番号「4」〜「1」に対応する保留表示が「段階3」のまま変化しないPT4−3−01(表示段階変化回数「0」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」であって、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示のいずれかにおいて「段階1」から「段階3」に変化するPT4−3−02〜04(表示段階変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階2」であって、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示のいずれかにおいて「段階2」から「段階3」に変化するPT4−3−05〜07(表示段階変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」であって、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示のいずれかにおいて「段階1」から「段階2」、さらに「段階2」から「段階3」に変化するPT4−3−08〜10(表示段階変化回数「2」)が設定されている。
図21−26(C)に示すように、可変表示結果が「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」の場合、表示段階の変化回数が「0」の表示段階変化パターンPT4−3−01に割り当てられた決定割合が他の可変表示結果の場合と比較して高く、表示段階の変化回数が「2」のPT4−3−08〜10には決定割合が割り当てられていない。また、可変表示結果が「大当り(16R)」、「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」の場合、表示段階の変化回数が「1」の表示段階変化パターンPT4−3−02〜04とPT4−3−05〜07の各区分において、PT4−3−04とPT4−3−07にそれぞれ割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−3−02とPT4−3−05にそれぞれ割り当てられた決定割合が最も低い。また、可変表示結果が「大当り(16R)」の場合、保留表示が「段階1」から「段階2」、さらに「段階2」から「段階3」に変化する表示段階の変化回数が「2」の表示段階変化パターンPT4−3−08〜10のうち、PT4−3−10に割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−3−08に割り当てられた決定割合が最も低い。一方、可変表示結果が「大当り(4R)」の場合、表示段階の変化回数が「1」の表示段階変化パターンPT4−3−02〜04とPT4−3−05〜07の各区分において、PT4−3−02とPT4−3−05とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−3−04とPT4−3−07とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も低い。また、保留表示が「段階1」から「段階2」、さらに「段階2」から「段階3」に変化する表示段階の変化回数が「2」の表示段階変化パターンPT4−3−08〜10のうち、PT4−3−08に割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−3−10に割り当てられた決定割合が最も低い。すなわち、表示段階変化パターンPT4−3−02〜04、PT4−3−05〜07、PT4−3−08〜10の各区分において、保留番号が「1」のときに「段階3」にはじめて変化する表示段階変化パターンPT4−3−02、PT4−3−05、PT4−3−08にそれぞれ割り当てられた決定割合が、他の表示段階変化パターンと比較して高い。
このような設定により、保留表示の表示色が「段階3」のまま変化しない表示段階変化パターンPT4−3−01が実行される場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる可能性が高いことを示唆することができる。また、保留表示が、「段階1」から「段階3」、または「段階2」から「段階3」に変化するタイミングが早いほど可変表示が「大当り(16R)」、「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」となる可能性が高く、そのタイミングが遅いほど、可変表示が「大当り(4R)」となる可能性が高いことを示唆することができ、さらに、保留番号が「1」のときに「段階3」にはじめて変化する場合には、可変表示が「大当り(突確)」となる可能性が特に高いことを示唆することができる。なお、これとは別に、保留表示が「段階3」のまま変化しない表示段階変化パターンPT4−3−01が実行される場合に、可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示段階変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、入賞当初から「段階3」の保留表示が行われるため、遊技者に安心感を与えることができる。また、保留表示の表示段階が「段階3」に変化するタイミングが遅いほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示段階変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、保留表示に対する遊技者の注目を集めることができる。また、「段階1」から「段階3」へ複数段階一気に変化するパターンほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示段階変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、複数段階格上げされた効果を発揮する(遊技者にインパクトを与える)ことができ、遊技興趣を向上させることができる。
図21−28(D)は、最終表示段階が「段階4」である場合に参照される表示段階変化パターン決定テーブルである。図21−28(D)に示すように、表示段階変化パターンとして、保留表示番号「4」〜「1」に対応する保留表示が「段階4」のまま変化しないPT4−4−01(表示段階変化回数「0」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」であって、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示のいずれかにおいて「段階1」から「段階4」に変化するPT4−4−02〜04(表示段階変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階2」であって、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示のいずれかにおいて「段階2」から「段階4」に変化するPT4−4−05〜07(表示段階変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階3」であって、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示のいずれかにおいて「段階3」から「段階4」に変化するPT4−4−08〜10(表示段階変化回数「1」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」であって、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示のいずれかにおいて「段階1」から「段階2」、さらに「段階2」から「段階4」に変化するPT4−4−11〜13(表示段階変化回数「2」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」であって、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示のいずれかにおいて「段階1」から「段階3」、さらに「段階3」から「段階4」に変化するPT4−4−14〜16(表示態様変化回数「2」)と、保留表示番号「4」に対応する保留表示において「段階1」であって、保留表示番号「3」に対応する保留表示において「段階1」から「段階2」、保留表示番号「2」に対応する保留表示において「段階2」から「段階3」、保留表示番号「1」に対応する保留表示においてから「段階3」から「段階4」に変化するPT4−4−17(表示段階変化回数「3」)が設定されている。
図21−28(D)に示すように、可変表示結果が「大当り(16R)」の場合、表示段階の変化回数が「0」の表示段階変化パターンPT4−4−01には、他の可変表示結果の場合と比較して、高い決定割合が割り当てられている。また、可変表示結果が「大当り(16R)」、表示段階の変化回数が「1」の表示態様変化パターンPT4−4−02〜04とPT4−4−05〜07とPT4−4−08〜10の各区分において、PT4−4−04とPT4−4−07とPT4−4−10とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−4−02とPT4−4−05とPT4−4−08とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も低い。また、可変表示結果が「大当り(16R)」の場合、表示段階の変化回数が「2」の表示段階変化パターンPT4−4−11〜13とPT4−4−14〜16の各区分において、PT4−4−13とPT4−4−16とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−4−11とPT4−4−14とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も低い。さらに、表示段階の変化回数が「3」の表示段階変化パターンPT4−4−17では、変化回数が「0」の表示段階変化パターンPT4−4−01よりも決定割合が高く設定されており、さらに、他の可変表示結果の場合と比較して、高い決定割合が割り当てられている。一方、可変表示結果が「大当り(4R)」の場合、表示段階の変化回数が「1」の表示段階変化パターンPT4−4−02〜04とPT4−4−05〜07とPT4−4−08〜10の各区分において、PT4−4−02とPT4−4−05とPT4−4−08とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−4−04とPT4−4−07とPT4−4−10とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も低い。また、表示段階の変化回数が「2」の表示段階変化パターンPT4−4−11〜13とPT4−4−14〜16の各区分において、PT4−4−11とPT4−4−14とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も高く、PT4−3−13とPT4−4−16とにそれぞれ割り当てられた決定割合が最も低い。表示段階の変化回数が「3」の表示段階変化パターンPT4−4−17には変化回数が「0」の表示段階変化パターンPT4−4−01よりも決定割合が高く設定されている。可変表示結果が「ハズレ(スーパーリーチ)」または「小当り」の場合、最終表示態様が「段階4」とはならないため、表示段階変化パターンPT4−4−01〜17には決定割合が割り当てられていない。
このような設定により、保留表示が「段階4」のまま変化しない表示段階変化パターンPT4−4−01が実行される場合には、可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高い(「4R」よりも高い)ことを示唆することができる。また、保留表示が「段階4」に変化するタイミングが早いほど可変表示が「大当り(16R)」となる可能性が高く、そのタイミングが遅いほど、可変表示が「大当り(4R)」となる可能性が高いことを示唆することができる。さらに、保留表示の段階が3回変化する場合には、可変表示が「大当り(16R)」となる可能性が高いことを示唆することができる。なお、これとは別に、保留表示が「段階4」のまま変化しない表示段階変化パターンPT4−4−01が実行される場合に、可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示段階変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、入賞当初から「段階4」の保留表示が行われるため、遊技者に安心感を与えることができる。また、保留表示の表示段階が「段階4」に変化するタイミングが遅いほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示段階変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい。これによれば、保留表示に対する遊技者の注目を集めることができる。また、「段階1」から「段階4」へ複数段階一気に変化するパターンほど可変表示結果が「大当り(16R)」となる可能性が高いように表示段階変化パターン決定テーブルの決定割合を設定してもよい(例えば、表示段階変化回数が「2」よりも「1」である表示段階変化パターンの方が「大当り(16R)」となる可能性が高く、また、表示段階変化回数が「1」であっても、PT4−4−02〜04が最も「大当り(16R)」となる可能性が高く、次にPT4−4−05〜07が高く、PT4−4−08〜10が最も低いようにしてもよい)。これによれば、複数段階格上げされた効果を発揮する(遊技者にインパクトを与える)ことができ、遊技興趣を向上させることができる。
図21−29(A)〜(D)は、保留数「3」のとき(保留予告演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「3」のとき)に参照される表示段階変化パターン決定テーブルであり、保留表示番号「3」〜「1」に対応する保留表示の表示段階の変化を示す表示段階変化パターンが設定されている。また、図21−30(A)〜(D)は、保留数「2」のとき(保留予告演出の予告対象の保留記憶が保留表示番号「2」のとき)に参照される表示段階変化パターン決定テーブルであり、保留表示番号「2」〜「1」に対応する保留表示の表示段階を示す表示段階変化パターンが設定されている。
図21−29(A)〜(D)および図21−30(A)〜(D)に示す表示段階変化パターン決定テーブルにおける決定割合の設定は、上述した図21−27(A)〜図21−28(D)に示す表示段階変化パターン決定テーブルにおける決定割合の設定と同様の特徴を有する。保留表示の最終表示段階に変化するタイミングが早いほど、可変表示が「大当り(16R)」となる可能性が高いことを示唆し、そのタイミングが遅いほど、可変表示が「大当り(4R)」となる可能性が高いことを示唆することができる。また、保留表示の変化回数が多いほど、可変表示が「大当り(16R)」となる可能性が高いことを示唆することができる。
また、この実施の形態では、設定値に応じて最終段階の保留表示の表示態様がいずれとなるかの割合が異なる例を示したが、この他にも、設定値に応じていずれの表示段階変化パターンとなるかの割合が異なっていてもよい。例えば、設定値が高いほど、「段階1」→「段階2」→「段階3」→「段階4」の順に段階的に変化するのではなく、「段階1」→「段階3」のように途中を省略して上位の段階に変化する割合が高くなっていたり、設定値が高いほど、最終表示段階に変化するタイミングが早いようにしてもよい。これによれば、最終段階の保留表示の表示態様がいずれとなるかだけでなく、変化パターンに対する遊技者の注目を集めることができる。
図21−25に示す保留表示設定処理の説明に戻り、ステップ113AKS102の処理において、低ベース状態で受信した第1始動入賞口指定コマンド、および、高ベース状態で受信した第2始動入賞口指定コマンド、のいずれでもないと判定した場合(ステップ113AKS102;No)、演出制御用CPU120は、第1保留表示または第2保留表示の表示態様を、第1段階の表示態様に決定する(ステップ113AKS105)。
ステップ113AKS104またはステップ113AKS105の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ113AKS104またはステップ113AKS105の処理にて決定した表示態様にて、画像表示装置5の表示画面の第1保留表示部または第2保留表示部に、第1保留表示または第2保留表示を追加表示させるとともに、入賞音を出力する(ステップ113AKS106)。
ステップ113AKS106の処理を実行した後、またはステップ113AKS101の処理において始動入賞時コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ113AKS101;No)、演出制御用CPU120は、変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ113AKS107)。ステップ113AKS107では、例えば、第1変動開始指定コマンド受信フラグまたは第2変動開始指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされているか否かを参照することにより、変動開始指定コマンドを受信したか否かを判定すればよい。変動開始指定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップ113AKS107;No)、演出制御用CPU120は、先読み予告設定処理を終了する。
一方、変動開始指定コマンドを受信したと判定した場合(ステップ113AKS107;Yes)、演出制御用CPU120は、第1保留表示や第2保留表示の表示態様が変化することを示唆する(または煽る)作用演出の実行設定を行う作用演出実行設定処理を行う(ステップ113AKS108)。作用演出設定処理には、作用演出を実行するか否かを決定する処理や作用演出を実行するための処理が含まれていればよい。具体的に、可変表示が終了して保留表示がシフトするとき(すなわち新たな可変表示を実行するとき)に、当該保留表示が変化することを示唆する作用演出を実行すればよく、例えば、可変表示が終了して保留表示がシフトするとき(新たな可変表示を実行するとき)に、画像表示装置5において、保留表示に向かって流れ星の演出画像を表示する特定演出が実行されればよい。そして、保留表示の表示態様が変化する場合には、流れ星の演出画像(後述するように、特徴部113AKでは、星型の画像の他、五角形の画像や三角形の画像が設定値に応じて異なる割合で表示される)がその保留表示にぶつかる成功態様の特定演出が実行され、保留表示の表示態様が変化しない場合には、流れ星の演出画像(後述するように、特徴部113AKでは、星型の画像の他、五角形の画像や三角形の画像が設定値に応じて異なる割合で表示される)がその保留表示にぶつからずに、例えば、消滅したり逸れたりする失敗態様の特定演出が実行される。なお、成功態様の特定演出が実行された場合には保留表示の表示態様が変化し、失敗態様の特定演出が実行された場合には保留表示の表示態様が変化しない。なお、ステップ113AKS108における作用演出実行設定処理は、ステップS171の可変表示開始設定処理にて行われてもよい。
図21−31は、作用演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、特図表示結果が「大当り」または「小当り」である場合には、可変表示の終了後に大当り遊技状態や小当り遊技状態に移行するので、作用演出を実行しないようにしてもよい。この場合、主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定し、「ハズレ」の場合に作用演出実行処理を実行すればよい。また、大当り遊技状態や小当り遊技状態に移行する前の可変表示中や、大当り遊技状態や小当り遊技状態において作用演出を実行するようにしてもよい。
図21−31に示す当該作用設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、保留表示の表示態様がどのように変化するかあるいは維持されるか(保留表示の表示態様変化パターン)に基づいて、図21−32に示す決定割合に従って、作用演出を実行するか否かを判定し、実行する場合における作用演出の態様(作用演出態様として成功態様とするか失敗態様とするか)を合わせて決定する(ステップ113AKS121)。なお、低ベース状態では第1保留表示において先読み予告演出(保留予告演出)が実行可能であり、高ベース状態では第2保留表示において保留予告演出が実行可能である。したがって、ステップ113AKS121では、低ベース状態においては、第1保留表示それぞれに対して作用演出を実行するか否かを判定し、高ベース状態においては、第2保留表示それぞれに対して作用演出を実行するか否かを判定する。なお、この実施の形態では、複数の保留表示に対して作用演出が同時に実行される場合があるようになっている。これに対して作用演出の対象を明確にしたい場合などには、1つの保留表示に対して作用演出を実行するようにしてもよい。この場合、例えば、表示態様が変化する保留表示に対して優先的に作用演出を実行するようにしてもよい。そのようにすることで、一の保留表示に対して失敗態様の作用演出が実行されたにも関わらず、作用演出の対象ではない他の保留表示の表示態様が変化して、演出がかみ合わずに遊技者が戸惑ってしまうことを防止できる。
なお、保留表示の表示態様が変化するタイミングであるかについては、入賞時コマンドバッファに記憶される表示態様変化パターン及びその保留表示番号から特定すればよい。例えば、保留表示番号2に表示態様変化パターンPT4−3−06(図21−27(C)参照)が記憶されている場合には、保留表示の表示態様(表示色)は「青」が維持される(青→青)ことが特定され、保留表示番号4に表示態様変化パターンPT4−4−17(図21−28(D)参照)が記憶されている場合には、保留表示の表示態様(表示色)は「白」から「青」に変化する(白→青)ことが特定される。
図21−32に示すように、保留表示の表示態様(表示色)が維持される場合(例えば、「白→白」等)に作用演出を実行するときには、失敗態様の作用演出を実行することが決定され、保留表示の表示態様(表示色)が変化する場合(例えば、「白→青」等)に作用演出を実行するときには、成功態様の作用演出を実行することが決定される。なお、保留表示の表示態様(表示色)が変化する場合、変化する段階数に応じて作用演出の成功態様の演出態様を変化させてもよい。このようにすることで、作用演出が実行されることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、この他にも、設定されている設定値に応じて作用演出の実行割合が異なるよう、設定値に応じて実行割合が異なるようにしてもよい。
また、図21−32に示すように、保留表示の表示態様(表示色)が変化する場合の方が、変化しない場合よりも作用演出が実行されやすくなっている。例えば、表示態様が「白」のまま維持される場合には、作用演出の実行割合は3%であるのに対して、「白」から「青」に変化する場合には、作用演出の実行割合は30%となっている。また、表示態様が「青」のまま維持される場合には、作用演出の実行割合は5%であるのに対して、「青」から「緑」に変化する場合には、作用演出の実行割合は50%となっている。そして、表示態様が「緑」のまま維持される場合には、作用演出の実行割合は0%であるのに対して、「緑」から「赤」に変化する場合には、作用演出の実行割合は70%となっている。このような設定により、作用演出が実行されることによって、保留表示の表示態様が変化することを遊技者に示唆することができる。
また、保留表示の表示態様が3段階変化する場合には2段階変化する場合よりも作用演出が実行される割合が高く、保留表示の表示態様が2段階変化する場合には1段階変化する場合よりも作用演出が実行される割合が高くなっている。
この実施の形態では、「白」→「青」→「緑」→「赤」の順に段階的に大当り信頼度が高くなっている。そして、表示態様が「緑」のまま維持される場合には、特定演出は実行されないようになっている。即ち、表示態様が「緑」であるときに作用演出が実行された場合には、必ず「赤」に変化するようになっている。言い換えると、「緑」の表示態様である場合には、失敗態様の特定演出が実行されないようになっている。したがって、保留表示(保留予告演出)の段階が所定段階(ここでは「赤」の一個手前の「緑」)以上である場合には、失敗態様の作用演出が実行されない(成功態様の作用演出をのみ実行可能である)ようにして、遊技者の期待感を損ない、遊技の興趣が低下してしまうことを防止している。
図21−31に戻り、ステップ113AKS121の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ113AKS121にて作用演出を実行すると決定したか否か、すなわち、作用演出実行有りか否かを判定する(ステップ113AKS122)。作用演出実行なしの場合(ステップ113AKS122;No)、作用演出実行設定処理を終了する。一方、作用演出実行有りの場合(ステップ113AKS122;Yes)、演出制御用CPU120は、実行する作用演出の種類として、作用演出にて表示する画像の形状を、設定値に応じて図21−33に示す決定割合にて「五角形」、「三角形」、「星」のいずれかを選択し(ステップ113AKS123)、可変表示が終了して保留表示がシフトするときに、選択された形状の画像を表示する作用演出を実行する設定をしてから作用演出実行設定処理を終了する。なお、この実施の形態における「五角形」の作用演出は、設定値が「1」であることを示唆し、「三角形」の作用演出は、設定値が「2」であることを示唆し、「星」の作用演出は、設定値が「3」であることを示唆するものとなっている。この他にも、設定値そのものではなく、例えば、設定値が「1」ではないことを示唆したり、高設定値であること、偶数の設定値であることや奇数の設定値であること、をそれぞれの態様によって示唆するようにしてもよい。なお、この実施の形態では、作用演出として形状の異なる演出画像が保留表示にぶつかる成功態様と、ぶつからない失敗演出、といったように、作用演出の種類が異なっていても動作は共通する(形状のみ異なる)例を示したが、作用演出の種類に応じて動作(すなわち保留表示に対する作用)が異なっていてもよい。例えば、キャラクタが登場して保留表示に対して作用する種類の作用演出(より具体的には保留表示に対してキャラクタが色を塗る作用を行うなど)や、玉子が孵化するといったように保留表示自体にヒビが入って異なる態様に変化する種類の作用演出など、作用の異なる種類の作用演出が実行されてもよい。
図21−33に示すように、特徴部113AKでは、設定されている設定値に応じて異なる実行割合で、異なる形状(異なる種類)により、作用演出を実行可能に決定割合が設定されている。したがって、設定値に応じて異なる種類の作用演出が、異なる実行割合で実行されることから、演出効果を高めることができる。また、図21−33に示すように、「星」の形状の作用演出は、設定値「3」である場合にのみ決定される。そのため、作用演出として「星」の形状の作用演出が行われた場合には、設定値「3」であることが確定することになる。これに対し、「五角形」の形状の作用演出および「三角形」の形状の作用演出は、設定値がいずれであっても決定される。そのため、「五角形」の形状の作用演出または「三角形」の形状の作用演出が行われた場合と「星」の形状の作用演出が行われた場合とでは、すなわち、実行される作用演出の種類により、示唆の信頼度が異なるものとなっている。したがって、信頼度が異なる種類の作用演出が実行可能であり、演出効果を高めることができる。
なお、特徴部113AKでは、成功演出ではなく失敗演出が実行される場合についても、「星」の形状の作用演出が行われるが、成功演出を実行する場合にのみ「星」の形状の作用演出が行われるようにしてもよい。この場合、例えば、実行する作用演出が成功演出であるか失敗演出であるかに応じて参照するテーブルを別々にし、失敗演出の場合には、設定値が「3」であっても「星」の形状の作用演出が実行されないよう決定割合が設定されたテーブルを参照するようにすればよい。
図21−25に戻り、ステップ113AKS108の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、受信した変動指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ113AKS109)。受信した変動開始指定コマンドが第2変動開始指定コマンドではない、すなわち、受信した変動開始指定コマンドが第1変動開始指定コマンドであると判定した場合(ステップ113AKS109;No)、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファ内の表示段階変動パターンの格納領域に格納された表示段階変動パターンを参照して、各第1保留表示を各々に対応付けられた表示段階変動パターンに従って変化または維持させ、画像表示装置5の第1保留表示部において、保留表示番号「1」の保留表示番号の保留表示を消去するとともに、「2」〜「4」に対応する各第1保留表示の表示位置を1つずつ右方向に移動(シフト)させる(ステップ113AKS110)。ステップ113AKS110では、保留表示の表示態様が変化する前に、ステップ113AKS108にて設定された作用演出が実行される。
ステップ113AKS110の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「1」の記憶内容を消去し、保留表示番号「2」〜「4」に対応する記憶内容を1つずつシフトさせ(ステップ113AKS111)、先読み予告設定処理を終了する。
ステップ113AKS109の処理において、受信した変動指定コマンドが第2変動開始指定コマンドであると判定した場合(ステップ113AKS109;Yes)、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファ内の表示段階変動パターンの格納領域に格納された表示段階変動パターンを参照して、各第2保留表示を各々に対応付けられた表示段階変動パターンに従って変化または維持させ、画像表示装置5の第2保留表示部において、保留表示番号「1」の保留表示番号の保留表示を消去するとともに、「2」〜「4」に対応する各第2保留表示の表示位置を1つずつ左方向に移動(シフト)させる(ステップ113AKS112)。ステップ113AKS112では、保留表示の表示態様が変化する前に、ステップ113AKS108にて設定された作用演出が実行される。
ステップ113AKS112の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時コマンドバッファ内の保留表示番号「1」の記憶内容を消去し、保留表示番号「2」〜「4」に対応する記憶内容を1つずつシフトさせ(ステップ113AKS113)、先読み予告設定処理を終了する。これにより、特徴部113AKにおける先読み予告演出および作用演出が実行される。
図21−34は、作用演出と先読み予告演出が実行された場合における演出動作例を示している。なお、図示する例では、設定値が「3」であるものとする。図21−34(A)に示すように、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、可変表示が実行中である。第1保留表示部には、保留表示番号「1」〜「4」に対応する第1保留表示H1〜H4が表示されている。これらの保留表示H1〜H4のうち、保留表示H2は「青」で表示され、保留表示H1、H3、H4は通常態様である「白」で表示されている。なお、保留表示H2は、変動パターンがスーパーリーチA(ハズレ)である保留記憶に基づく保留表示であり、保留表示H4は、変動パターン判定結果がスーパーリーチB(大当り)である保留記憶に基づく保留表示であるものとする。図21−34(A)の第1保留表示H2に対して、「星」の形状の作用演出を実行することが決定された場合には、図21−34(B)に示すように、表示色が「青」の第1保留表示H2に向かって流れ星の演出画像113AK001が飛んで行く特定演出が実行される。ここでは、流れ星の演出画像113AK001が第1保留表示H2にぶつかる前に消滅する失敗態様の特定演出が実行された例を示している。図示するように、図21−34(A)において実行中であった可変表示が終了し、画像表示装置5の表示画面では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいてハズレ図柄が可変表示結果として導出表示されている。そして、図21−34(C)に示すように、第1保留表示H2は右側にシフトするがその表示色は「青」のままとなり、図21−34(A)および(B)において第1保留表示部に表示されていた保留表示H1に対応する可変表示が開始される。
その後、図21−34(D)に示すように、第1保留表示H4に対して、「星」の形状の作用演出を実行することが決定された場合には、表示色が「白」の第1保留表示H4に向かって流れ星の演出画像113AK002が飛んで行く作用演出が実行される。ここでは、流れ星の演出画像113AK002が第1保留表示H4にぶつかって保留表示の表示態様を変化させる成功態様の作用演出が実行された例を示している。続いて図21−34(E)に示すように、第1保留表示H4は表示態様変化パターンPT4−4−14に従ってその表示色が「白」(段階1)から「緑」(段階3)に変化している。そして、図21−34(F)の第1保留表示H4に対して、「星」の形状の作用演出を実行することが決定された場合には、図21−34(G)に示すように、表示色が「緑」の第1保留表示H4に向かって流れ星の演出画像113AK002が飛んで行く特定演出が実行される。ここでは、流れ星の演出画像113AK002が第1保留表示H4にぶつかって保留表示の表示態様を変化させる成功態様の特定演出が実行された例を示している。そして、図21−34(H)に示すように、第1保留表示H4は右側にシフトして表示色が「赤」に変化している。なお、上述したように、表示色が「緑」である保留表示に対して特定演出が実行された場合には、必ず成功態様の特定演出が実行されて表示色が「赤」に変化するようになっている。したがって、遊技者の期待感を損ない、遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
(特徴部113AKの変形例)
上記実施の形態では、設定値がいずれに設定されているかに応じて保留表示の最終段階の表示態様がいずれの態様となるかの割合が異なっており、保留表示の表示態様(最終段階の表示態様)により設定示唆(設定値を示唆する設定示唆演出)が行われる例を示したが、これは一例である。例えば、最終段階の表示態様が「青」であり、当該保留に対応する可変表示中に行われる演出としてストーリーが展開するスーパーリーチ(ストーリースーパーリーチ)である場合と、バトルを行うスーパーリーチ(バトルスーパーリーチ)である場合と、で示唆内容が異なるようにしてもよい。さらに、ストーリースーパーリーチが行われた場合であっても、当該可変表示に対応する保留表示の最終段階の表示態様が「青」である場合と、「緑」である場合とで示唆内容が異なるようにしてもよい。すなわち、最終段階の保留表示の表示態様と、当該保留表示に対応する可変表示中における演出との組み合わせにより異なる内容の設定示唆が異なる実行割合で行われてもよい。これによれば、保留表示とその後の変動に行われる演出の組み合わせに対する遊技者の注目を集めることができ、演出効果を高めることができる。
また、上記実施の形態における先読み予告演出(保留予告演出)とは別に、例えば、保留表示を、色と種類の異なるキャラクタにて表示し、白キャラAの保留は大当り期待度が低く、白キャラBの保留は大当り期待度が低いものの高設定であることを示唆し、赤キャラAの保留は大当り期待度が高く、赤キャラBの保留は大当り期待度が高く、さらに高設定であることを示唆する、といったように、1つの保留表示にけるキャラの種類および色を複数設け、異ならせこれにより大当り期待度と高設定示唆をそれぞれ報知可能としてもよい。これによれば、大当り期待度の報知と設定示唆とが遊技者に明確に報知されるため、演出効果を高めることができる。
また、上記実施の形態では、保留表示の表示態様を段階的に変化させる先読み予告演出(保留予告演出)が実行される例を示したが、これは一例である。これに加え、例えば、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を行い、当該アクティブ表示の表示態様を変化させるようにしてもよい(アクティブ変化演出を実行してもよい)。この場合には、アクティブ表示の表示態様を変化させるか否かを決定し、変化させる場合には、例えばステップ113AKS103の処理において、変化させる最終段階としてアクティブ表示の表示態様を決定し、変化させない場合には、最終段階として保留表示の表示態様を決定すればよい。そして、アクティブ変化演出を実行する場合には、その実行割合や保留表示から順次変化する変化パターン、作用演出の実行割合など、設定値に応じて異なるようにすればよい。また、保留表示の段階で最終段階の表示態様である「赤」となる場合と、保留表示から順次変化してアクティブ表示にて「赤」となる場合とで、例えば、アクティブ表示にて「赤」となる場合の方が、大当り期待度が高いなど、同じ表示態様であっても、保留表示にて表示された場合とアクティブ表示で表示された場合とで、大当り期待度が異なるようにしてもよい。さらに、設定値に応じて、アクティブ表示にて「赤」となる場合の方が保留表示の段階で最終段階の表示態様である「赤」となる場合よりも大当り期待度が高い場合と、その逆の場合と、があってもよい。
(特徴部113AKに係る手段の説明)
以上の特徴部113AKに関して、従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、必ずしも演出効果を高めることはできない。そこで、演出効果を高めることが可能な遊技機を提供するための特徴部113AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、いずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)を設定可能であり、
可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶可能な保留記憶手段(例えばRAM102の所定領域に保留情報を格納するCPU103など)と、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報に対応して保留表示を表示する保留表示手段(例えば保留表示を表示する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記保留表示手段は、設定されている設定値に応じて、複数の表示態様のうちいずれかの表示態様により前記保留表示を表示可能である(例えば設定値に応じて最終段階の保留表示の表示態様がいずれとなるかの割合が異なるなど)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部113AKに係る手段2の遊技機として、
前記複数の表示態様には、設定されている設定値を示唆する第1態様(例えば特定態様など)と、設定されている設定値を示唆しない第2態様(例えば通常態様など)とを含み、
前記保留表示手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合で前記第1態様と前記第2態様のいずれかの表示態様の前記保留表示を表示可能である(例えば設定値がいずれに設定されているかに応じて先読み予告演出の実行割合が異なっているなど)、
ことを特徴とする特徴部113AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部113AKに係る手段3の遊技機として、
前記保留表示手段は、同一態様の保留表示であっても、設定されている設定値に応じて前記有利度が異なるように前記保留表示を表示可能である(例えば最終段階の保留表示の表示態様が同じ態様であっても、設定値によって大当り期待度が異なるものとなっているなど)、
ことを特徴とする特徴部113AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部113AKに係る手段4の遊技機として、
前記保留表示手段により表示される保留表示の表示態様と、可変表示中に実行される演出の種類との組み合わせにより設定されている設定値を示唆可能である(例えば最終段階の保留表示の表示態様と、当該保留表示に対応する可変表示中における演出との組み合わせにより異なる内容の設定示唆が異なる実行割合で行われるなど)、
ことを特徴とする特徴部113AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部113AKに係る手段5の遊技機として、
所定画像を前記保留表示に作用させることにより前記保留表示の表示態様を変化させる作用演出手段(例えば作用演出を実行する演出制御用CPU120など)をさらに備え、
前記作用演出手段は、設定されている設定値に応じて、複数種類の作用演出うちのいずれかの種類の前記作用演出を実行可能である(例えば設定されている設定値に応じて異なる実行割合で、異なる形状(異なる種類)により、作用演出を実行可能であるなど)、
ことを特徴とする特徴部113AKに係る手段1〜4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部113AKに係る手段6の遊技機として、
前記保留表示手段は、前記有利状態に制御される期待度が第1期待度であることを示す第1表示態様と、前記有利状態に制御される期待度が前記第1期待度であり、かつ設定されている設定値を示唆する第2表示態様と、前記有利状態に制御される期待度が前記第1期待度よりも高い第2期待度であることを示す第3表示態様と、前記有利状態に制御される期待度が前記第2期待度であり、かつ設定されている設定値を示唆する第4表示態様と、のいずれかの表示態様により前記保留表示を表示可能である(例えば1つの保留表示におけるキャラの種類および色を複数設け、大当り期待度と高設定示唆をそれぞれ報知するなど)、
ことを特徴とする特徴部113AKに係る手段1〜5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部113AKに係る手段7の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ121IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、初期出目演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ121IWS308〜S315を実行する部分)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、特殊初期出目による初期出目演出)と第2示唆演出(例えば、偶数初期出目による初期出目演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ121IWS313を実行することにより、特殊初期出目による初期出目演出を実行しない)、
ことを特徴とする特徴部113AKに係る手段1〜手段6のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
(特徴部114AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部114AKについて説明する。図21−35は、特徴部114AKにて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされた場合には(ステップS521;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これ以外の場合であるかを判定する(ステップS525)。「小当り」であると判定されたときには(ステップS525;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS527)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS525にて「小当り」以外の「非確変」または「確変」であると判定されたときには(ステップS525;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS526)。一例として、ステップS526の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄または確変図柄のうちからいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せまたは確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS523、ステップS524、ステップS526、ステップS527のいずれかの処理を実行した後、演出制御用CPU120は、所定演出実行設定処理を行う(ステップ114AKS001)。特徴部114AKにおける所定演出では、例えば2体のキャラクタ(主人公のキャラクタと敵のキャラクタ)がバトルを行うバトル演出(共通演出)が行われ、その演出結果が表示される。また、特徴部114AKにおける所定演出では、共通演出の実行後に設定示唆(設定値を示唆する設定示唆演出)が行われることもある。共通演出には、主人公が勝利する成功演出(実行結果が成功となる場合)と主人公が敗北する失敗演出(実行結果が失敗となる場合)とが含まれ(その他、後述するように実行結果が大成功となる場合も含まれる)、成功演出が行われる場合(すなわち共通演出の演出結果として成功の表示が行われる場合)には、失敗演出が行われる場合(すなわち共通演出の演出結果として失敗の表示が行われる場合)よりも高い割合で設定示唆が行われる。ステップ114AKS001における所定演出実行設定処理では、当該共通演出とその演出結果、および設定示唆の実行設定が行われる(すなわち、共通演出と設定示唆を合わせて所定演出という)。共通演出は、成功演出となる場合と失敗演出となる場合とで行われる演出が共通であり、演出結果が異なるものである。なお、この実施の形態では、共通演出としてバトル演出を行う例を示しているが、バトル演出に限られず、例えば、くじ引きをする演出を行い、成功や失敗といった表示結果を表示したり、釣りをする演出を行い、釣れるか否かで成功や失敗を表示するようなものであってもよい。
図21−36は、所定演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図21−36に示す所定演出実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、共通演出の実行有無を決定する(ステップ114AKS002)。具体的に、ステップ114AKS002の処理では、可変表示結果に基づいて、図21−37に示す決定割合に従って、共通演出の実行有無を決定する。この実施の形態における共通演出は、可変表示中に行われる演出であり、実行された場合には実行されない場合よりも大当り期待度の高い演出である。また、例えば、共通演出が実行されるタイミングが遅いほど期待度が高くなるように、実行する場合における実行タイミングについても複数タイミングのうちからいずれかのタイミングを決定するようにしてもよい。
ステップ114AKS002の処理に続いて演出制御用CPU120は、ステップ114AKS002にて共通演出の実行が「有り」と決定されたか否かを判定する(ステップ114AKS003)。共通演出の実行が「無し」と決定された場合(ステップ114AKS003;No)、演出制御用CPU120は、そのまま所定演出実行設定処理を終了する。一方、共通演出の実行が「有り」であると判定された場合(ステップ114AKS003;Yes)、共通演出の実行結果を決定する(ステップ114AKS004)。具体的に、ステップ114AKS004の処理では、変動パターン指定コマンドに基づいて変動パターンを特定し、特定した変動パターンに基づいて、図21−38に示す決定割合に従って、共通演出の実行結果を「成功」、「失敗」、「大成功」のいずれかに決定する。なお、図21−38に示すように、共通演出の実行結果が「成功」または「大成功」となる場合には、「失敗」となる場合よりも可変表示結果が「大当り」となる割合が高くなっている。また、共通演出の実行結果が「大成功」の場合には、スーパーリーチ以上が確定するように、決定割合が割り当てられている。なお、実行結果が「大成功」となる共通演出は、可変表示結果が「大当り」となる場合にのみ決定されるようにしてもよい。
ステップ114AKS004の処理を実行した後、出制御用CPU120は、実行する共通演出の種類を決定する(ステップ114AKS006)。具体的に、ステップ114AKS006の処理では、ステップ114AKS004で決定した共通演出の実行結果に基づいて、図21−39に示す決定割合に従って、共通演出の種類を「種類A」、「種類B」、「種類C」のいずれかに決定する。この実施の形態における「種類A」の共通演出は、バトル演出において表示される主人公のキャラクタがキャラAであり、「種類B」の共通演出は、バトル演出において表示される主人公のキャラクタがキャラBであり、「種類C」の共通演出は、バトル演出において表示される主人公のキャラクタがキャラCである。なお、このように、バトル演出にて表示されるキャラクタの種類が異なるのではなく、「種類A」の共通演出ではバトル演出が行われ、「種類B」の共通演出では、くじびきを行う演出が行われ、「種類C」の共通演出では、釣りを行う演出が行われるなど、それぞれの演出自体が異なっていてもよい。
図21−39に示すように、特徴部114AKでは、「種類A」、「種類B」、「種類C」のいずれの種類の共通演出が実行されるかに応じて、共通演出の実行結果が「成功」、「失敗」、「大成功」のいずれとなるかの割合が異なるように決定割合が設定されている。具体的に、特徴部114AKでは、実行される共通演出の種類に応じて当該共通演出の実行結果がいずれの結果となるかの割合が異なっており、共通演出の実行結果が「成功」または「大成功」の場合には、「種類C」<「種類B」<「種類A」といった順に、実行される割合が高くなっている。なお、共通演出の実行結果が「大成功」となる割合は、他の実行結果よりも低いことから、例えば、実行結果が「成功」となる割合の最も低い「種類C」の共通演出が実行された場合には、「種類A」または「種類B」の共通演出が実行された場合よりも実行結果が「大成功」となる割合が高くなるようにしてもよい。これによれば、実行結果が「失敗」となる割合の高い「種類C」の共通演出が行われた場合であっても、「大成功」となる可能性が他の種類の共通演出よりも高いため、遊技者に期待感を与えることができる。
図21−36に戻り、ステップ114AKS006の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ114AKS004にて決定した共通演出の実行結果が「成功」または「大成功」であるか否かを判定する(ステップ114AKS007)。共通演出の実行結果が「成功」でも「大成功」でもない場合、すなわち「失敗」である場合(ステップ114AKS007;No)、演出制御用CPU120は、所定演出実行設定処理を終了する。一方、共通演出の実行結果が「成功」または「大成功」である場合(ステップ114AKS007;Yes)、演出制御用CPU120は、設定示唆の実行設定を行う設定示唆実行設定処理を実行してから(ステップ114AKS008)、所定演出実行設定処理を終了する。
図21−40は、図21−36のステップ114AKS008にて実行される設定示唆実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図21−40に示す設定示唆実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、設定示唆(設定値を示唆する設定示唆演出)の実行有無を決定する(ステップ114AKS111)。具体的に、ステップ114AKS111の処理では、可変表示結果に基づいて、図21−41に示す決定割合に従って、設定示唆の実行有無を決定する。特徴部114AKにおける設定示唆は、共通演出の実行結果が「成功」または「大成功」である場合に、共通演出の実行結果に合わせて表示され得る演出であり、共通演出の実行結果が「失敗」である場合には実行されない。そのため、共通演出の実行結果が「成功」または「大成功」の場合に、さらなる遊技者の興味を引きつけることができ、演出効果を高めることができる。なお、共通演出の実行結果が「失敗」となる場合であっても、「成功」または「大成功」の場合と比較して低い割合で設定示唆が実行されてもよい。図21−41に示すように、特徴部114AKでは、可変表示結果が「大当り」となる場合、「ハズレ」となる場合よりも設定示唆が行われる割合が高くなっている。したがって、設定示唆によりいずれの設定値の示唆が行われるかといった設定示唆の内容だけでなく、当該設定示唆が実行されるか否かに対する遊技者の注目を集めることができる。なお、この実施の形態では、共通演出の実行結果が「成功」または「大成功」の場合に、設定示唆が実行されない場合がある例を示しているが、共通演出の実行結果が「成功」または「大成功」の場合には必ず設定示唆が実行されるようにしてもよい。この場合、例えば、図21−36に示すステップ114AKS007の処理を実行せず、ステップ114AKS008の処理において、図21−41に示す決定割合ではなく、例えば「成功」または「大成功」の場合には「実行有り」に100%、「失敗」の場合には「実行無し」に100%といった決定割合に設定されたテーブルを参照することにより設定示唆の実行有無を決定すればよい。また、この実施の形態では、共通演出の実行設定を行った後に設定示唆の実行設定を行う例を示したが、設定示唆の実行設定を行った後に、共通演出の実行設定を行ってもよい。この場合、例えば、設定示唆を実行する場合には、共通演出として成功演出を実行するよう設定し、設定示唆を実行しない場合には、共通演出として失敗演出を実行するよう設定すればよい。
図21−40に戻り、ステップ114AKS111の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ114AKS111にて設定示唆を実行すると決定したか否か、すなわち設定示唆の実行が「有り」と決定されたか否かを判定する(ステップ114AKS112)。設定示唆の実行が「無し」であると判定された場合(ステップ114AKS112;No)、演出制御用CPU120は、そのまま設定示唆実行設定処理を終了する。一方、設定示唆の実行が「有り」であると判定された場合(ステップ114AKS112;Yes)、演出制御用CPU120は、設定示唆の実行態様を決定してから(ステップ114AKS113)、設定示唆実行設定処理を終了する。具体的に、ステップ114AKS113の処理では、共通演出の実行結果が「成功」であるか「大成功」であるかに応じて図21−42(A)または図21−42(B)に示す決定割合に従い、設定示唆態様1〜設定示唆態様3のいずれかの実行態様を、設定値に応じて決定する。この実施の形態における「設定示唆態様1」の設定示唆は、設定値が「1」であることを示唆し、「設定示唆態様2」の設定示唆は、設定値が「2」であることを示唆し、「設定示唆態様3」の設定示唆は、設定値が「3」であることを示唆するものとなっている。この他にも、設定値そのものではなく、例えば、設定値が「1」ではないことを示唆したり、高設定値であること、偶数の設定値であることや奇数の設定値であること、をそれぞれの態様によって示唆するようにしてもよい。
図21−42に示すように、特徴部114AKでは、設定されている設定値に応じて異なる実行割合で、異なる態様により設定示唆を実行可能に決定割合が設定されている。したがって、設定値に応じて異なる種類の設定示唆が、異なる実行割合で実行されることから、演出効果を高めることができる。また、図21−42に示すように、「設定示唆態様3」の態様の設定示唆は、設定値「3」である場合にのみ決定される。そのため、「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた場合には、設定値「3」であることが確定することになる。これに対し、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆は、設定値がいずれであっても決定される。そのため、「設定示唆態様1」の設定示唆、または「設定示唆態様2」の設定示唆が行われた場合と、「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた場合とでは、示唆の信頼度が異なるものとなっている。すなわち、実行される設定示唆態様により、示唆の信頼度が異なるものとなっている。したがって、信頼度が異なる種類の設定示唆が実行可能であり、演出効果を高めることができる。さらに、図21−42(B)に示すように、共通演出の実行結果が「大成功」の場合には、図21−42(A)に示すように、共通演出の実行結果が「成功」である場合よりも示唆の信頼度が高くなるように、決定割合が割り当てられている。具体的に、共通演出の実行結果が「大成功」であり設定値が「1」の場合には、共通演出の実行結果が「成功」であり設定値が「1」である場合よりも高い割合で「設定示唆態様1」の態様の設定示唆が実行されるように決定割合が設定されている。また、共通演出の実行結果が「大成功」であり設定値が「2」の場合には、共通演出の実行結果が「成功」であり設定値が「2」である場合よりも高い割合で「設定示唆態様2」の態様の設定示唆が実行されるように決定割合が設定されている。すなわち、特徴部114AKでは、共通演出の実行結果が「成功」となったときよりも、「大成功」となったときの方が、示唆される設定値の信頼度が高いこととなる。したがって、共通演出の実行結果により示唆の信頼度が異なるため演出効果を高めることができる。なお、「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた場合には、共通演出の実行結果がいずれであっても、設定値「3」であることが確定することになるが、この実施の形態では、共通演出の実行結果が「大成功」である場合の方が、「成功」である場合よりも「設定示唆態様3」の設定示唆が行われる割合が高くなっている。そのため、共通演出の実行結果が「大成功」となるか否かに対する遊技者の注目を集めることができる。
また、共通演出の実行結果が「成功」となった場合と、共通演出の実行結果が「大成功」となった場合とで、例えば、「大成功」となった場合には、「成功」となった場合よりも設定示唆の表示を大きく表示したり、異なる表示色としたり、特殊音を出力するなど、共通演出の実行結果に応じて、同じ「設定示唆態様1」〜「設定示唆態様3」でも異なる表示態様としてもよい。また、例えば、共通演出の実行結果が「成功」となった場合と、共通演出の実行結果が「大成功」となった場合とで、それぞれ設定示唆の信頼度を合わせて表示するようにしてもよく、共通演出の実行結果が「大成功」となった場合には、共通演出の実行結果が「成功」となった場合よりも信頼度が高いことを示す表示を行うようにしてもよい。
図21−35に戻り、ステップ114AKS001の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、その他の演出実行設定を行う(ステップS531)。例えば可変表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音(例えばアラーム音やチャイム音、サイレン音など)が出力されるような態様の演出や、遊技効果ランプ9などに含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部または全部を含む所定態様の演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、変動中予告演出として、可変表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像(プレミアム画像)を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS531の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性などにはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような態様の演出や、ミニキャラとなる所定の演出画像を表示する演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS532)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。 ステップS532の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS533)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS534)。このときには、例えばステップS532にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS535)、可変表示開始設定処理を終了する。
図21−43は、共通演出と設定示唆(示唆演出)の演出動作例を示す図である。図21−43(A)に示すように可変表示が開始され、共通演出の実行期間となると、図21−43(B)に示すように種類Aの共通演出として、キャラAと敵キャラクタとがバトルを行うバトル演出114AK001が行われる。なお、共通演出実行期間は、図21−35のステップ114AKS001にて設定される。そして、図21−43(C)に示すように、バトル演出が進行し、成功演出となる場合、図21−43(D−1)に示すように、当該共通演出の実行結果としてキャラAが勝利し「成功!!」のメッセージ表示が行われるとともに、設定示唆として「設定3!?」といった示唆表示114AK003が行われる。図示する例では「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた例を示している。一方、失敗演出となる場合には、図21−43(D−2)に示すように、当該共通演出の実行結果としてキャラAが敗北し「失敗!!」のメッセージ表示が行われる。なお、失敗演出が実行される場合には、設定示唆は実行されないことから、図示する例では示唆表示114AK003が行われていない。なお、共通演出の実行結果が「大成功」となる場合には、図21−43(D−1)と同様に、「大成功」であることを示すメッセージ表示が行われればよいが、「成功」の場合とは異なり、例えば「成功」の場合よりも大きく表示するなど、遊技者がより認識しやすい態様で表示されればよい。また、共通演出の実行結果が「大成功」となる場合には、図21−43(D−1)とは異なる態様で、より遊技者に認識しやすい態様で設定示唆が行われてもよい。
(特徴部114AKの変形例)
上記実施の形態では、図21−42に示すように、共通演出の実行結果が「成功」であるか「大成功」であるかに応じて、設定示唆が行われた場合、同じ態様の設定示唆であっても示唆の信頼度が異なる例を示したが、これは一例である。この他にも、例えば、実行される共通演出の種類に応じて、設定示唆が行われた場合にその示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。この場合、例えば、図21−40のステップ114AKS113において、共通演出の種類に応じて、図21−44(A)〜(C)に示す決定割合に従い、設定示唆の実行態様を決定すればよい。図21−44に示す「設定示唆態様1」〜「設定示唆態様3」は、上記実施の形態と同様、それぞれ設定値が「1」〜「3」であることを示唆するものとなっている。図21−44に示すように、この変形例では、実行される共通演出の種類が種類Aである場合、種類Bである場合よりも設定示唆が実行されたときに、その信頼度が高くなるように決定割合が設定されている。また、実行される共通演出の種類が種類Bである場合、種類Cである場合よりも設定示唆が実行されたときに、その信頼度が高くなるように決定割合が設定されている。すなわち、種類A>種類B>種類Cといった順に、設定示唆が行われた場合にその信頼度が低くなっている。このように、実行される共通演出の種類に応じて、設定示唆が行われた場合にその示唆の信頼度が異なるようにすることで、実行される共通演出の種類に対する遊技者の注目を集めることができ、演出効果を高めることができる。
また、この変形例では、実行される共通演出の種類に応じて、設定示唆が行われた場合にその示唆の信頼度が異なる例を示したが、実行される共通演出の種類に応じて、設定示唆が行われた場合にその示唆内容が異なるようにしてもよい。例えば、実行された共通演出の種類が種類Aであれば、設定示唆にて設定値が「1」〜「3」のいずれかであるか、すなわち設定値そのものを示唆し、実行された共通演出の種類が種類Bであれば、設定示唆にて高設定である確率を示唆し(例えば高設定である確率を星の数で示唆するなど)、実行された共通演出の種類が種類Cであれば、設定示唆にて設定値が「1」でないことや奇数の設定値であること、偶数の設定値であること、などを示唆するようにしてもよい。このように、実行される共通演出の種類に応じて、設定示唆が行われた場合にその示唆内容が異なるようにすることで、様々な設定示唆を視認することができ、演出効果を高めることができる。
(特徴部114AKに係る手段の説明)
以上の特徴部114AKに関して、従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、必ずしも演出効果を高めることはできない。そこで、演出効果を高めることが可能な遊技機を提供するための特徴部114AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、いずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)を設定可能であり、
設定されている設定値に応じて異なる割合で示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(例えば設定されている設定値に応じて設定示唆を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、共通演出の演出結果が第1結果となった後に前記示唆演出を実行せず、前記共通演出の演出結果が第2結果となった後に前記示唆演出を実行する(例えば共通演出の実行結果が「失敗」である場合には設定示唆を実行せず、「成功」である場合に実行するなど)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部114AKに係る手段2の遊技機として、
前記示唆演出実行手段は、前記共通演出の演出結果が第3結果となった場合、前記第2結果となったときよりも示唆される設定値の信頼度が高い態様で前記示唆演出を実行する(例えば共通演出の実行結果が「大成功」となった場合には、「成功」となった場合よりも、設定示唆が行われた場合における示唆の信頼度が高いなど)
ことを特徴とする特徴部114AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部114AKに係る手段3の遊技機として、
前記共通演出は複数種類あり、いずれの種類の前記共通演出が実行されるかに応じて、前記共通演出の演出結果がいずれとなるかの割合が異なる(例えば実行される共通演出の種類に応じて、共通演出の実行結果がいずれの結果となるかの割合が異なっているなど)、
ことを特徴とする特徴部114AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部114AKに係る手段4の遊技機として、
前記共通演出は複数種類あり、いずれの種類の前記共通演出が実行されるかに応じて、前記示唆演出が実行された場合に示唆される設定値の信頼度が異なる(例えば実行される共通演出の種類に応じて、設定示唆が行われた場合にその示唆の信頼度が異なるなど)、
ことを特徴とする特徴部114AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部114AKに係る手段5の遊技機として、
前記共通演出は複数種類あり、いずれの種類の前記共通演出が実行されるかに応じて、前記示唆演出が実行された場合に示唆される内容が異なる、
ことを特徴とする特徴部114AKに係る手段1〜4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部114AKに係る手段6の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ121IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、初期出目演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ121IWS308〜S315を実行する部分)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、特殊初期出目による初期出目演出)と第2示唆演出(例えば、偶数初期出目による初期出目演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ121IWS313を実行することにより、特殊初期出目による初期出目演出を実行しない)、
ことを特徴とする特徴部114AKに係る手段1〜手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
(特徴部115AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部115AKについて説明する。図21−45は、特徴部115AKにて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図示するように、特徴部115AKにて実行される可変表示開始設定処理では、特徴部114AKにて実行される可変表示開始設定処理におけるステップ114AKS001の所定演出実行設定処理(図21−35参照)に代えて、ステップ115AKS001にて設定示唆実行設定処理を実行する。なお、その他の処理については、特徴部114AKにて実行される可変表示開始設定処理と同様であるため、説明を省略する。ステップ115AKS001における設定示唆実行設定処理は、設定示唆(設定値を示唆する設定示唆演出)の実行設定を行う処理であり、特徴部115AKにおける設定示唆は、可変表示中に行われる演出で、遊技者が遊技を終了するタイミングとなったなどの所定条件が成立する場合に、当該所定条件が成立しない場合よりも高い割合で実行される演出である。
図21−46は、図21−45のステップ115AKS001にて行われる設定示唆実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図21−45に示す設定示唆実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、設定示唆の実行有無を決定する(ステップ115AKS002)。具体的に、ステップ115AKS002の処理では、実行対象の可変表示が、時短状態の終了条件を成立する可変表示であるか、すなわち時短終了回の可変表示であるか否か、に基づいて、図21−47に示す決定割合に従って、設定示唆の実行有無を決定する。時短終了回とは、大当り遊技状態の終了時に設定された回数の特図ゲームの最終回(例えば、設定された回数が「100」であれば、大当り終了後の100回目の可変表示)のことをいう。そして、ステップ115AKS002において、時短終了回の可変表示であるか否かは、時短状態において可変表示が実行される度にカウントされたカウント値と、大当り終了時に設定された回数とを比較して一致するか否かにより行われればよい(なお、大当り終了時に設定された時短カウント値を、可変表示の終了時に減算していくような場合には、当該時短カウント値が「1」であるか否かにより、時短終了回であるか否かを判定すればよい)。なお、時短終了回の可変表示が終了した場合には、時短状態であることを示す時短フラグと、当該カウント値(大当り終了時に設定された回数も含む)がクリアされることとなる。
図21−47に示すように、特徴部115AKでは、実行対象の可変表示が時短終了回の可変表示である場合に、そうでない場合(時短状態ではなく通常状態である場合も含む)よりも高い割合で設定示唆を実行すると決定する。そのため、時短終了回の可変表示に対する遊技者の注目を集めることができ、演出効果を高めることができる。なお、図示する例では、実行対象の可変表示が時短終了回ではない場合(通常状態である場合も含む)についても設定示唆を実行する例を示しているが、時短終了回である場合にのみ設定示唆を実行すると決定してもよい。また、ステップ115AKS002の処理では、時短終了回の可変表示であるか否かに加え、さらに、可変表示結果が「大当り」となるか否かにより、設定示唆の実行割合が異なっていてもよい。例えば、時短終了回の可変表示であり、可変表示結果が「大当り」である場合>時短終了回の可変表示であり、可変表示結果が「ハズレ」である場合>時短終了回の可変表示ではなく、可変表示結果が「大当り」である場合>時短終了回の可変表示ではなく、可変表示結果が「ハズレ」である場合、といった順に、設定示唆の実行割合が低くなっていてもよい。また、可変表示結果に代えて、設定されている設定値に応じて設定示唆の実行割合が異なっていてもよい。例えば、時短終了回の可変表示であり、設定値が「3」である場合>時短終了回の可変表示であり、設定値が「2」である場合>時短終了回の可変表示であり、設定値が「1」である場合>時短終了回の可変表示ではなく、設定値が「3」である場合>時短終了回の可変表示ではなく、設定値が「2」である場合>時短終了回の可変表示ではなく、設定値が「1」である場合、といった順に、設定示唆の実行割合が低くなっていてもよい。すなわち、時短終了回の可変表示であるか否かに加え、設定されている設定値に応じて異なる割合で設定示唆を実行してもよい。さらに、実行対象の可変表示が時短終了回の可変表示であるか否かに関わらず、設定されている設定値に応じて異なる割合で設定示唆を実行してもよい。
図21−46に戻り、ステップ115AKS002の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ115AKS002にて設定示唆を実行すると決定したか否か、すなわち、設定示唆実行有りか否かを判定する(ステップ115AKS003)。設定示唆実行なしの場合(ステップ115AKS003;No)、設定示唆実行設定処理を終了する。一方、設定示唆実行有りの場合(ステップ115AKS003;Yes)、演出制御用CPU120は、実行対象の可変表示が時短状態の終了条件を成立する可変表示であるか、すなわち時短終了回の可変表示であるか否かを判定する(ステップ115AKS004)。時短終了回の可変表示ではない(通常状態である場合も含む)場合(ステップ115AKS004;No)、演出制御用CPU120は、図21−48(A)に示す通常テーブルを参照用のテーブルとして選択する(ステップ115AKS005)。これに対し、時短終了回の可変表示である場合(ステップ115AKS004;Yes)、演出制御用CPU120は、図21−48(B)に示す特別テーブルを参照用のテーブルとして選択する(ステップ115AKS005)。
図21−48に示す通常テーブルおよび特別テーブルは、設定示唆の実行態様を決定するため(後述するステップ115AKS007の処理を行うため)に参照されるテーブルであり、当該通常テーブルおよび特別テーブルは、設定示唆の実行態様として「設定示唆態様1」〜「設定示唆態様3」のそれぞれに対し、設定されている設定値に応じて決定割合が割り当てられている。この実施の形態における「設定示唆態様1」の設定示唆は、設定値が「1」であることを示唆し、「設定示唆態様2」の設定示唆は、設定値が「2」であることを示唆し、「設定示唆態様3」の設定示唆は、設定値が「3」であることを示唆するものとなっている。この他にも、設定値そのものではなく、例えば、設定値が「1」ではないことを示唆したり、高設定値であること、偶数の設定値であることや奇数の設定値であること、をそれぞれの態様によって示唆するようにしてもよい。
図21−48(A)に示す通常テーブルでは、図示するように、「設定示唆態様3」の態様の設定示唆が、設定値「3」である場合にのみ決定されるよう、決定割合が設定されている。そのため、「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた場合には、設定値「3」であることが確定することになる。これに対し、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆は、設定値がいずれであっても決定される。そのため、「設定示唆態様1」の設定示唆、または「設定示唆態様2」の設定示唆が行われた場合と、「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた場合とでは、示唆の信頼度が異なるものとなっている。すなわち、実行される設定示唆態様により、示唆の信頼度が異なるものとなっている。したがって、信頼度が異なる種類の設定示唆が実行可能であり、演出効果を高めることができる。これに対し、図21−48(B)に示す特別テーブルでは、図示するように、通常テーブルとは異なり、「設定示唆態様3」の態様の設定示唆が、設定値「1」〜「3」のいずれであっても決定され得るよう、決定割合が設定されている。したがって、時短終了回の可変表示では、時短終了回の可変表示ではない(通常状態である場合も含む)場合よりも、設定値が「3」であることを示唆する設定示唆(すなわち高設定であることを示唆する設定示唆)が行われる割合が高い。一方で、時短終了回の可変表示では、「設定示唆態様3」の態様の設定示唆が、設定値「1」〜「3」のいずれであっても決定され得ることから、時短終了回の可変表示ではない(通常状態である場合も含む)場合よりも、示唆の信頼度が低くなっている。ここで、時短終了回の可変表示が終了すると、時短状態が終了することとなる。そのため、当該時短終了回の可変表示が終了することにより、有利な状態が終了したとして、遊技者は遊技を終了することが多々ある。特徴部115AKでは、時短終了回の可変表示において、高設定であることを示唆する設定示唆が、時短終了回以外の可変表示よりも高い割合で実行されることから、遊技者の遊技を継続させることができ、稼働率を向上させることができる。また、示唆の信頼度は低いものの、時短終了回の可変表示では、時短終了回の可変表示ではない(通常状態である場合も含む)場合よりも、設定値が「3」であることを示唆する設定示唆(すなわち高設定であることを示唆する設定示唆)が行われる割合が高いことから、遊技者は高設定であることを示唆する設定示唆を認識しやすくなり、遊技を継続させることができ、稼働率を向上させることができる。
図21−46に戻り、ステップ115AKS005またはステップ115AKS006の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ115AKS005またはステップ115AKS006にて選択したテーブルに基づいて、設定値に応じて、実行する設定示唆態様を決定し(ステップ115AKS007)、設定示唆実行設定処理を終了する。なお、ステップ115AKS007の処理では、設定示唆の実行態様を決定するとともに、当該設定示唆の実行タイミングなど(設定示唆実行期間も含む)についても決定されればよい。このようにステップ115AKS001における設定示唆実行設定処理が行われ、設定示唆の実行設定が行われると、ステップS172の可変表示中演出処理において、設定示唆実行期間に設定示唆が実行されることとなる。なお、例えば、図21−48(A)に示す通常テーブルにおける設定示唆態様よりも、図21−48(B)に示す特別テーブルにおける設定示唆態様の方が、すなわち、時短終了回に実行される設定示唆の方が、時短終了回以外(通常状態である場合も含む)で行われる設定示唆よりも遊技者にとって認識しやすい態様で設定示唆が行われてもよい。すなわち、通常テーブルに基づいて決定された設定示唆態様1よりも、特別テーブルに基づいて決定された設定示唆態様1の方が、大きく表示されたり、輝度が高かったり、出力される音量が大きいなど、遊技者が認識しやすい態様となっていてもよい。これによれば、遊技の継続を促進することができ、稼働率を向上させることができる。
図21−49は、特徴部115AKにて実行される設定示唆の演出動作例を示す図である。図21−49(A)に示すように大当り遊技状態の終了時において、時短制御が行われる可変表示の回数が報知される(図示する例では20回)。そして、大当り遊技状態が終了し、可変表示が開始されると、図21−49(B)に示すように設定示唆が行われる。図21−49(B)に示す例では、当該可変表示が時短終了回である20回目の可変表示ではないため、図21−46のステップ115AKS005にて通常テーブルが選択され、当該通常テーブルに基づいて決定された態様の設定示唆が行われる。そして、図21−49(C)に示すように、時短終了回である20回目の可変表示が開始されると、ステップ115AKS006にて特別テーブルが選択され、当該特別テーブルに基づいて決定された態様の設定示唆が行われる。なお、図21−49(B)に示す例では、「設定示唆態様2」の設定示唆が行われ、図21−49(C)に示す例では、「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた場合を示している。また、図示する例では、時短終了回に実行される設定示唆の方が、時短終了回以外(通常状態である場合も含む)で行われる設定示唆よりも、設定示唆の表示サイズが大きく、かつ表示枠の態様を異ならせて、遊技者にとって認識しやすい態様で実行された場合について示している。また、上述したように、設定値がいずれであっても、時短終了回では「設定示唆態様3」の設定示唆が行われ得ることから(時短終了回以外よりも高い割合で行われることから)、図21−49(C)に示す例では、「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた場合を示している。このように、時短終了回の可変表示において「設定示唆態様3」の設定示唆、すなわち高設定であることを示唆する設定示唆が行われることで、時短状態の終了に合わせて遊技を終了してしまう、といったことを抑制し、遊技継続を好適に促進することができる。なお、この実施の形態では、時短終了回以外(通常状態である場合も含む)においても設定示唆が実行され得る例を示したが、時短終了回以外では設定示唆が実行されないようにしてもよい。また、例えば、時短終了回の可変表示に近づくほど設定示唆の実行割合が高くなるようにしてもよい。また、この実施の形態では、図21−47に示すように、時短終了回の可変表示にて設定示唆が実行されない場合がある例を示したが、時短終了回の可変表示では必ず設定示唆が行われるようにしてもよい。また、時短終了回であるか否かに関わらず設定示唆が行われるようにしてもよい。なお、例えば5日間など、数日間に亘る遊技データ(変動回数、大当り回数、払出玉数、連荘割合など)を記憶しておき、当該記憶した遊技データに基づいて、その日に実行する設定示唆の実行態様や実行割合を異ならせてもよい。具体的に、設定されている大当り確率が1/300である場合、5日間の遊技データとして記憶されている大当り確率が1/500であるときには、設定示唆を行う割合を高くしてもよい。また、前日の払出玉数が差玉で10000発以上である場合、低設定であっても、高設定であることを示唆する態様の設定示唆が高い割合で実行されるようにしてもよい。
(特徴部115AKの変形例)
上記実施の形態では、実行対象の可変表示が時短終了回の可変表示である場合に、時短終了回以外の可変表示である場合よりも高い割合で設定示唆を実行する例を示したが、これは一例である。特徴部115AKでは、遊技者が遊技を終了してしまうようなタイミング(所定条件が成立するタイミング)において高設定であることを示唆する示唆演出が高い割合で実行されれば、時短終了回の可変表示中のタイミングに限られず、所定条件が成立するタイミングは、任意のタイミングであってもよい。例えば、連続して大当りとなる連荘の終了時のタイミング、遊技者の使用金額が10000円などといった特定金額となったタイミング、予め定められた可変表示回数(例えば確変状態終了後100回など)に達したタイミング、遊技場に設置された所定の遊技機全体で一斉に行われる一斉演出が終了したタイミング、確変潜伏状態を示す背景から通常の背景に切り替わったタイミング、遊技場の閉店1時間前のタイミングなどといったタイマにて設定されたタイミングなど、所定条件が成立するタイミングは、任意のタイミングであってよい。また、当該所定条件が成立するタイミングは、複数タイミングあってもよく、遊技機の管理者が設定可能であればよい。なお、連荘の終了時のタイミングは、例えば、初回の大当りから、時短状態中における大当りを連続した大当り(連荘)とし、当該時短状態の終了時を連荘の終了時のタイミングとして判定すればよい。また、遊技者の使用金額が10000円などといった特定金額となったタイミングについては、例えば、遊技者が貸玉ボタンを20回押したことで特定金額分(この場合は1万円分)となったことを判定すればよい。一斉演出は、例えば、可変表示が行われていない期間であっても、遊技球を発射している期間や発射していない期間において、遊技場に設置された複数のパチンコ遊技機1について、リアルタイムクロック機能(RTC機能)により予め定められた時刻になる毎、また、電源投入から所定時間経過する毎などのように、所定期間毎に一斉に行われる演出である。そして、一斉演出の終了タイミングは、当該RTC機能により予め定められた時刻となってから一斉演出の実行期間経過したことをもって判定すればよい。また、確変潜伏とは、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されているか否かを特定困難にするものをいい、例えば確変状態に制御されているか否かに関わらず共通の背景画像を表示することにより、確変状態に制御されているか否かを特定困難にすることをいう。そして、確変潜伏状態を示す背景から通常の背景に切り替わったタイミングは、当該共通の背景画像から、確変が潜伏されていないことを示す通常の背景画像(例えば通常状態中に表示される背景画像)に切り替わったタイミングを判定すればよい。なお、上記実施の形態では、時短終了回の可変表示である場合に設定示唆を行う例を示したが、例えば、時短終了回の可変表示の前後3回の可変表示においても設定示唆を行うようにしてもよい。
(特徴部115AKに係る手段の説明)
以上の特徴部115AKに関して、従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、必ずしも演出効果を高めることはできない。そこで、演出効果を高めることが可能な遊技機を提供するための特徴部115AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、いずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)を設定可能であり、
設定されている設定値に応じて示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(例えば設定されている設定値に応じて設定示唆を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、所定条件が成立した場合に前記示唆演出を実行可能である(例えば実行対象の可変表示が時短終了回の可変表示である場合に設定示唆を実行するなど)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部115AKに係る手段2の遊技機として、
前記示唆演出実行手段は、前記所定条件が成立した場合、前記所定条件が成立していない場合よりも高い割合で、前記示唆演出として、設定されている設定値が、複数種類のうち、遊技者にとって有利度の高い設定値であることを示唆する(例えば時短終了回の可変表示では、高設定であることを示唆する設定示唆を、時短終了回以外の可変表示よりも高い割合で実行するなど)、
ことを特徴とする特徴部115AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技の継続を促進することができ、稼働率を向上させることができる。
特徴部115AKに係る手段3の遊技機として、
前記示唆演出実行手段は、前記所定条件が成立していない場合においても前記示唆演出を実行可能であり(例えば時短終了回以外の可変表示にて設定示唆を実行可能であるなど)、
前記所定条件が成立した場合には、前記所定条件が成立していない場合よりも高い割合で前記示唆演出を実行する一方、前記所定条件が成立していない場合に実行される前記示唆演出よりも示唆される設定値の信頼度が低い(例えば時短終了回の可変表示では、高設定であることを示唆する設定示唆を、時短終了回以外の可変表示よりも高い割合で実行するものの、示唆の信頼度が低いなど)、
ことを特徴とする特徴部115AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技の継続を促進することができ、稼働率を向上させることができる。
特徴部115AKに係る手段4の遊技機として、
前記示唆演出実行手段は、前記所定条件が成立していない場合においても前記示唆演出を実行可能であり(例えば時短終了回以外の可変表示にて設定示唆を実行可能であるなど)、
前記所定条件が成立した場合には、前記所定条件が成立していない場合よりも、示唆される設定値が認識しやすい態様の前記示唆演出を実行する(例えば時短終了回に実行される設定示唆の方が、時短終了回以外(通常状態である場合も含む)で行われる設定示唆よりも遊技者にとって認識しやすい態様で設定示唆が行われるなど)、
ことを特徴とする特徴部115AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部115AKに係る手段5の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ121IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、初期出目演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ121IWS308〜S315を実行する部分)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、特殊初期出目による初期出目演出)と第2示唆演出(例えば、偶数初期出目による初期出目演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ121IWS313を実行することにより、特殊初期出目による初期出目演出を実行しない)、
ことを特徴とする特徴部115AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
(特徴部116AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部116AKについて説明する。図21−50は、特徴部116AKにて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図示するように、特徴部116AKにて実行される可変表示開始設定処理では、特徴部114AKにて実行される可変表示開始設定処理におけるステップ114AKS001の所定演出実行設定処理(図21−35参照)に代えて、ステップ116AKS001にて設定示唆実行設定処理を実行する。なお、その他の処理については、特徴部114AKにて実行される可変表示開始設定処理と同様であるため、説明を省略する。ステップ116AKS001における設定示唆実行設定処理は、設定示唆(設定値を示唆する設定示唆演出)の実行設定を行う処理である点で、特徴部115AKにおける設定示唆実行設定処理と共通するが、特徴部115AKにおける設定示唆は、可変表示中に行われる演出で、所定条件が成立する場合に、当該所定条件が成立しない場合よりも高い割合で実行される演出であるのに対し、特徴部116AKにおける設定示唆は、特徴部115AKのような所定条件に関わらず実行される演出であり、実行態様に応じて遊技者の認識しやすさが異なる演出である点で相違する。特徴部116AKにおけるステップ116AKS001の設定示唆実行設定処理では、このように、特徴部115AKとは異なる設定示唆の実行設定を行う。
図21−51は、図21−50のステップ116AKS001にて行われる設定示唆実行設定処理の一例を示すフローチャートである。図21−51に示す設定示唆実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、設定示唆の実行有無を決定する(ステップ116AKS002)。具体的に、ステップ116AKS002の処理では、可変表示結果に基づいて、図21−52に示す決定割合に従って、設定示唆の実行有無を決定する。この実施の形態における設定演出は、可変表示中に行われる演出であり、実行された場合には実行されない場合よりも大当り期待度の高い演出となっている。また、ステップ116AKS002の処理では、例えば、設定示唆が実行されるタイミングが遅いほど期待度が高くなるように、実行する場合における実行タイミングについても複数タイミングのうちからいずれかのタイミングを決定するようにしてもよい。また、可変表示結果に代えて、設定されている設定値に応じて設定示唆の実行割合が異なっていてもよい。例えば、設定値が「3」である場合>設定値が「2」である場合>設定値が「1」である場合、といった順に、設定示唆の実行割合が低くなっていてもよい。さらに、可変表示結果に加えて、設定されている設定値に応じて設定示唆の実行割合が異なっていてもよい。例えば、可変表示結果が「大当り」であり、設定値が「3」である場合>可変表示結果が「ハズレ」であり、設定値が「3」である場合>可変表示結果が「大当り」であり、設定値が「2」である場合>可変表示結果が「ハズレ」であり、設定値が「2」である場合>可変表示結果が「大当り」であり、設定値が「1」である場合>可変表示結果が「ハズレ」であり、設定値が「1」である場合、といった順に、設定示唆の実行割合が低くなっていてもよい。
図21−51に戻り、ステップ116AKS002の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ116AKS002にて設定示唆を実行すると決定したか否か、すなわち設定示唆実行有りか否かを判定する(ステップ116AKS003)。設定実行示唆なしの場合、すなわちステップ116AKS002にて設定示唆を実行しないと決定した場合(ステップ116AKS003;No)、演出制御用CPU120は、そのまま設定示唆実行設定処理を終了する。一方、ステップ116AKS002にて設定示唆を実行すると決定した場合、すなわち設定示唆有りの場合(ステップ116AKS003;Yes)、演出制御用CPU120は、設定示唆の実行態様(設定示唆態様)を決定し(ステップ116AKS004)、設定示唆実行設定処理を終了する。具体的に、ステップ116AKS004の処理では、設定されている設定値に基づいて、図21−53に示す決定割合に従って、「設定示唆態様1」〜「設定示唆態様3」のいずれかを、設定示唆の実行態様として決定する。
この実施の形態における「設定示唆態様1」は、打球操作ハンドル(操作ノブ)30を振動させる態様の演出であり、設定値が「1」であることを示唆するものとなっている(図21−54(A)参照)。また「設定示唆態様2」は、打球操作ハンドル(操作ノブ)30を振動させるとともに、音声を出力する態様の演出であり、設定値が「2」であることを示唆するものとなっている(図21−54(B)参照)。「設定示唆態様3」は、打球操作ハンドル(操作ノブ)30を振動させるとともに、音声を出力し、さらに画像表示装置5にて表示を行うとともに遊技効果ランプ9などの各種ランプを点灯させる態様の演出であり、設定値が「3」であることを示唆するものとなっている(図21−54(C)参照)。すなわち、特徴部116AKにおける設定示唆は、「設定示唆態様1」<「設定示唆態様2」<「設定示唆態様3」といった順に遊技者が設定示唆(すなわち示唆される内容)を認識しやすい態様となっている。したがって、実行される設定示唆の態様によって、示唆される内容の認識しやすさが異なるため、演出効果を高めることができる。また、「設定示唆態様1」の設定示唆は、打球操作ハンドル(操作ノブ)30を振動させる態様の演出であることから、遊技者のみが認識可能な態様であり、「設定示唆態様3」の設定示唆は、打球操作ハンドル(操作ノブ)30を振動させるとともに、音声を出力し、さらに画像表示装置5にて表示を行うとともに遊技効果ランプ9などの各種ランプを点灯させる態様の演出であることから、遊技者のみならず、他の遊技者や遊技店員なども認識可能な態様である。このように特徴部116AKでは、遊技者のみが認識可能な態様の設定示唆と、遊技者以外も認識可能な態様の設定示唆が行われるため、演出効果を高めることができる。また、低設定値であることを示唆する設定示唆については遊技者のみが認識可能な態様で設定示唆が行われ、高設定値であることを示唆する設定示唆については遊技者以外も認識可能な態様で設定示唆が行われることから、高設定であることが遊技者以外にも認識可能な上、低設定値であることは遊技者以外には認識されないことから、演出効果を高めることができる。なお、例えば、画像表示装置5における表示の大小や色相を異ならせることで認識しやすさを異ならせてもよい。また、役物を動作させる設定示唆があってもよい。この他にも、設定値そのものではなく、例えば、設定値が「1」ではないことを示唆したり、高設定値であること、偶数の設定値であることや奇数の設定値であること、をそれぞれの態様によって示唆するようにしてもよい。
図21−53に示すように、特徴部116AKでは、設定されている設定値に応じて異なる実行割合で、異なる実行態様により、設定示唆が実行されるよう、設定値に応じてそれぞれの実行態様に決定割合が設定されている。したがって、設定値に応じて異なる実行態様の設定示唆が、異なる実行割合で実行されることから、演出効果を高めることができる。また、図21−53に示すように、「設定示唆態様3」の設定示唆は、設定値「3」である場合にのみ決定される。そのため、「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた場合には、設定値「3」であることが確定することになる。これに対し、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆は、設定値がいずれであっても決定される。そのため、「設定示唆態様1」または「設定示唆態様2」の設定示唆が行われた場合と、「設定示唆態様3」の設定示唆が行われた場合とでは、示唆の信頼度が異なるものとなっている。すなわち、特徴部116AKでは、遊技者が設定示唆(すなわち示唆される内容)を認識しやすい「設定示唆態様3」の設定示唆は、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆よりも示唆の信頼度が高くなっている。なお、例えば、「設定示唆態様1」<「設定示唆態様2」<「設定示唆態様3」といった順に、示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。すなわち、遊技者が設定示唆(すなわち示唆される内容)を認識しやすい順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、「設定示唆態様1」<「設定示唆態様2」<「設定示唆態様3」といった順に、遊技者が設定示唆(すなわち示唆される内容)を認識しやすい例を示したが、これとは別に、設定が「1」であることを示唆する設定示唆であっても、打球操作ハンドル(操作ノブ)30を振動させるのみの態様と、打球操作ハンドル(操作ノブ)30を振動させ、さらに画像表示装置5にて表示を行う態様など、同じ設定値を示唆する設定示唆であっても、遊技者が認識しやすい態様とそうでない態様とを設け、例えば可変表示結果に応じて異なる決定割合にていずれかの態様を決定するようにしてもよい。
図21−51におけるステップ116AKS004では、設定示唆の実行態様(設定示唆態様)を決定し、これに合わせて実行する設定示唆の実行タイミングなど(設定示唆実行期間も含む)が決定される。特徴部116AKでは、遊技者が設定示唆(すなわち示唆される内容)を認識しやすい「設定示唆態様3」の設定示唆の実行期間を、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆よりも長い期間に設定する。「設定示唆態様3」の設定示唆は、打球操作ハンドル(操作ノブ)30を振動させるとともに、音声を出力し、さらに画像表示装置5にて表示を行うとともに遊技効果ランプ9などの各種ランプを点灯させる態様の演出であることから、遊技者のみならず、他の遊技者や遊技店員などといった周囲の者も認識可能な態様となっている。そのため、当該「設定示唆態様3」の設定示唆の実行期間を、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆よりも長い期間に設定することにより、他の遊技者など、当該パチンコ遊技機1の遊技者以外にも高設定であることを示唆する設定示唆が行われたことを、より好適に認識させることが可能となり、演出効果を高めることができる。
(特徴部116AKの変形例)
上記実施の形態における「設定示唆態様1」の設定示唆は、打球操作ハンドル(操作ノブ)30を振動させる態様の演出である例を示したが、これは一例である。この他にも、例えば、プッシュボタン31Bを振動させるなど、遊技者のみが認識可能な態様であれば任意の態様であってよい。なお、遊技者のみが認識可能な態様には、遊技者以外が認識不可能な態様の他、遊技者以外が認識困難な態様が含まれる。そのため、例えば、「設定示唆態様1」の設定示唆は、打球操作ハンドル(操作ノブ)30やプッシュボタン31Bを振動させる態様の演出に限られず、「設定示唆態様1」の設定示唆には、例えば、画像表示装置5において、当該パチンコ遊技機1の隣に設置されたパチンコ遊技機の遊技者から認識困難な態様(小さい表示サイズや、背景色と同色で表示するなど)にてメッセージを表示することや、当該パチンコ遊技機1の隣に設置されたパチンコ遊技機の遊技者が認識困難な程度の音量で音声を出力することなどが含まれる。
また、上記実施の形態では、遊技者が設定示唆(すなわち示唆される内容)を認識しやすい「設定示唆態様3」の設定示唆の実行期間を、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆よりも長い期間に設定することで、遊技者のみならず、他の遊技者や遊技店員などといった周囲の者も、より好適に認識可能にする例を示したが、これは一例である。例えば、これとは反対に、「設定示唆態様3」の設定示唆の実行期間を、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆よりも短い期間に設定するようにしてもよい。これによれば、高設定であることが示唆されたことを周囲の者に認識されにくくなるため、当該パチンコ遊技機1の遊技者に特別感を与えることができる。
(特徴部116AKに係る手段の説明)
以上の特徴部116AKに関して、従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、必ずしも演出効果を高めることはできない。そこで、演出効果を高めることが可能な遊技機を提供するための特徴部116AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、いずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)を設定可能であり、
設定されている設定値に応じて示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(例えば設定されている設定値に応じて設定示唆を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として、認識しやすさが異なる複数種類の示唆演出を実行可能である(例えば「設定示唆態様1」や「設定示唆態様2」の設定示唆よりも「設定示唆態様3」の設定示唆の方が示唆内容を認識しやすいなど)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部116AKに係る手段2の遊技機として、
前記複数種類の示唆演出のうち、認識しやすい示唆演出は、認識しにくい示唆演出よりも示唆される前記設定値の信頼度が高い(例えば「設定示唆態様3」の設定示唆は、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆よりも示唆の信頼度が高いなど)、
ことを特徴とする特徴部116AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部116AKに係る手段3の遊技機として、
前記複数種類の示唆演出のうち、認識しやすい示唆演出は、認識しにくい示唆演出よりも前記設定値を示唆する期間が長い(例えば遊技者が設定示唆(すなわち示唆される内容)を認識しやすい「設定示唆態様3」の設定示唆の実行期間を、「設定示唆態様1」および「設定示唆態様2」の設定示唆よりも長い期間に設定するなど)、
ことを特徴とする特徴部116AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部116AKに係る手段4の遊技機として、
認識しやすさが異なる複数種類の示唆演出は、示唆される前記設定値を遊技者のみが認識可能な示唆演出と(例えば打球操作ハンドル30を振動させる態様の演出であるなど)、示唆される前記設定値を遊技者以外の者も認識可能な示唆演出とを含む(例えば打球操作ハンドル30を振動させるとともに、音声を出力し、さらに画像表示装置5にて表示を行うとともに遊技効果ランプ9などの各種ランプを点灯させる態様の演出であるなど)、
ことを特徴とする特徴部116AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部116AKに係る手段5の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ121IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、初期出目演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ121IWS308〜S315を実行する部分)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、特殊初期出目による初期出目演出)と第2示唆演出(例えば、偶数初期出目による初期出目演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ121IWS313を実行することにより、特殊初期出目による初期出目演出を実行しない)、
ことを特徴とする特徴部116AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
(特徴部117AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部117AKについて説明する。図21−55は、特徴部117AKにて実行される設定示唆モード設定処理の一例を示すフローチャートである。図21−55に示す設定示唆モード設定処理は、ステップS76の演出制御プロセス処理(より具体的には図7のステップS161の処理の後など)にて実行される処理である。特徴部117AKでは、遊技店員などの遊技機の管理者(遊技管理者)による操作により、設定示唆(設定値を示唆する設定示唆演出)の実行割合や実行タイミング、示唆の方法などが異なる複数のモードからいずれかのモード(設定示唆モード)を選択可能である。すなわち、特徴部117AKでは、設定示唆に関する設定が可能である。具体的に、遊技店員などの遊技管理者により設定示唆モード設定用の設定示唆モードスイッチが押下されると(演出制御基板12の、当該遊技管理者のみ操作可能な位置(例えばパチンコ遊技機1の裏側など)に設けられていればよい)、演出制御用CPU120は、続けて行われる遊技管理者の操作にしたがって、設定示唆モードを選択する。図21−55に示す設定示唆モード設定処理は、設定示唆モードスイッチが押下されたことに基づいて、設定示唆モードをいずれかのモードに選択する処理である。なお、パチンコ遊技機1の裏側に設けられた設定示唆モードスイッチが押下された後は、画像表示装置5に当該複数の設定示唆モードが表示され、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する遊技管理者の操作により、いずれかの設定示唆モードが選択可能となっている。なお、この実施の形態では、設定示唆の実行割合、実行タイミング、示唆方法の組合せが予め設定された設定示唆モードを複数の中から選択する例を示しているが、例えば、設定示唆の実行割合、実行タイミング、示唆方法をそれぞれ個別に選択可能としてもよい。なお、例えば、当該設定示唆モード設定処理は、電源投入後、所定期間内(例えば3秒以内)に実行されるようにしてもよい。この場合、電源投入後所定期間内に設定示唆モードスイッチが押下されることで、いずれかの設定示唆モードが選択可能となればよい。
図21−55に示す設定示唆モード設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、設定示唆モード設定画面が画像表示装置5に表示中であるか否かを判定する(ステップ117AKS001)。設定示唆モード設定画面は、例えば図21−59(A)に示すように、複数用意された設定示唆モードを一覧表示し、遊技管理者による選択によりいずれかのモードを選択可能とする画面である。設定示唆モード設定画面が表示中でなければ(ステップ117AKS001;No)、主基板11から設定示唆モード指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップ117AKS002)。主基板11から設定示唆モード指定コマンドを受信していなければ(ステップ117AKS002;No)、設定示唆モード設定処理を終了する。
主基板11から設定示唆モード指定コマンドを受信していれば(ステップ117AKS002;Yes)、設定示唆モードをいずれかに選択するための設定示唆モード設定画面を画像表示装置5に表示させる(ステップ117AKS003)。続いて、ステップ117AKS001にて、設定示唆モード設定画面が表示中である場合や(ステップ117AKS001;Yes)、ステップ117AKS003の処理で設定示唆モード設定画面を表示した後には、操作手段により設定示唆モート゛の選択操作がなされたか否かを判定する(ステップ117AKS004)。設定示唆モードの選択操作がなければ(ステップ117AKS004;No)、設定示唆モード設定処理を終了する。
設定示唆モードの選択操作がなされた場合は(ステップ117AKS004;Yes)、例えば、RAM122に設けられた演出制御用データ保持エリアの設定示唆モード格納領域に、選択された設定示唆モードを特定可能な情報を格納することにより、当該選択された設定示唆モードを記憶する(ステップ117AKS005)。なお、設定示唆モード格納領域には、初期値として、いずれかの設定示唆モードが格納されていればよい。例えば、初期値として「設定示唆モード2」が格納される。ステップ117AKS005の処理の後、設定示唆モード設定処理を終了する。ステップ117AKS005にて、設定示唆モードを格納したときには、画面表示装置5などにおいて、その設定示唆モードを遊技管理者が認識可能に表示するようにしてもよい。
特徴部117AKでは、図21−56に示すように、「設定示唆モード1」〜「設定示唆モード3」といった複数の設定示唆モードがあり、遊技店員など遊技管理者の操作に基づいていずれかの設定示唆モードが選択されることとなる。「設定示唆モード1」は、設定示唆の実行割合が最も高く、設定示唆の実行タイミングとしていつでも実行可能であり、示唆方法として、「音」、「画像」、「ランプ」、「振動」といった方法で設定示唆を実行可能なモードである。「設定示唆モード2」は、設定示唆の実行割合が「設定示唆モード1」よりも低く、後述する「設定示唆モード3」よりも設定示唆の実行割合が高いモードであり、設定示唆の実行タイミングとして変動中や大当り中といったタイミングに実行可能であり、示唆方法として「音」、「画像」、「振動」といった方法で設定示唆を実行可能なモードである。「設定示唆モード3」は、設定示唆の実行割合が最も低く、設定示唆の実行タイミングとして変動中のリーチ演出中や大当り中といったタイミングで実行可能であり、示唆方法として、「音」、「画像」といった方法で設定示唆を実行可能なモードである。すなわち、「設定示唆モード1」>「設定示唆モード2」>「設定示唆モード3」の順に実行割合が低くなり、かつ、実行タイミングも限定され、さらに、示唆方法についても少なくなる。このように、特徴部117AKにおける設定示唆モード設定処理では、設定示唆に関する様々な設定が可能となっている。そのため、設定示唆に関する設定により様々な態様の設定示唆が実行可能となり、演出効果を高めることができる。また、特徴部117AKにおける設定示唆モード設定処理では、遊技店員など遊技管理者による操作に基づいて設定示唆モードを設定可能であることから、遊技環境に合わせた設定が可能であり演出効果を高めることができる。なお、図示する例の他、例えば、設定値「3」であることが確定する設定示唆など、特定の内容を示唆する設定示唆についての実行割合を高くするか低くするか(実行するか否か設定も含む)の設定が可能であってもよい。
図21−57は、特徴部117AKにて実行される設定示唆パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図21−57に示す設定示唆パターン設定処理は、ステップS170の可変表示開始待ち処理内にて実行される処理である。特徴部117AKでは、上述したように、遊技店員などの遊技機の管理者(遊技管理者)による操作により、設定示唆(設定値を示唆する設定示唆演出)の実行割合や実行タイミング、示唆の方法などが異なる複数のモードからいずれかのモード(設定示唆モード)を選択可能である。図21−57に示す設定示唆パターン設定処理では、当該遊技管理者により設定された設定示唆モードに応じた範囲内において、具体的な設定示唆の実行タイミング、示唆方法、画像表示装置5における表示位置(画像表示位置)などの設定示唆のパターン(設定示唆パターン)を、遊技者の操作(スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作)に応じて設定する。特徴部117AKにおける設定示唆パターン設定処理では、設定示唆モードに応じた設定示唆パターンを、遊技者の操作に応じて複数の中から選択する処理を実行する。すなわち、特徴部117AKでは、まず、遊技店員などの遊技管理者により設定示唆モードが設定され、その後当該遊技管理者により設定された設定示唆モードに応じた設定示唆パターンが遊技者により設定される。そのため、遊技者は遊技店員など遊技管理者により設定された範囲内において設定示唆パターンを設定可能となることから、遊技環境に合わせた設定が可能であり演出効果を高めることができる。なお、設定示唆モードおよび設定示唆パターンのいずれも、遊技管理者により設定可能であってよい。また、設定示唆モードおよび設定示唆パターンのいずれも遊技者により設定可能であってもよい。これによれば、遊技者により設定示唆に関する様々な設定が可能となり、演出効果を高めることができる。なお、この実施の形態では、設定示唆の実行タイミング、示唆方法、画像表示位置の組合せが予め設定された設定示唆パターンを複数の中から選択する例を示しているが、例えば、実行タイミング、示唆方法、画像表示位置をそれぞれ個別に選択可能としてもよい。
図21−57に示す設定示唆パターン設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、設定示唆パターン設定画面が画像表示装置5に表示中であるか否かを判定する(ステップ117AKS101)。設定示唆パターン設定画面は、例えば図21−59(B)に示すように、複数用意された設定示唆パターンを一覧表示し、遊技者による選択によりいずれかの設定示唆パターンを選択可能とする画面である。設定示唆パターン設定画面が表示中でなければ(ステップ117AKS101;No)、主基板11から客待ちデモ指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップ117AKS102)。主基板11から客待ちデモ指定コマンドを受信していなければ(ステップ117AKS102;No)、設定示唆パターン設定処理を終了する。
客待ちデモ指定コマンドは、特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合に主基板11の側にてデモ表示設定が行われることで送信されるコマンドである。デモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かが判定され、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了し、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信する処理が行われる。なお、デモ画面表示を開始する契機としては、この例に限定されず、特図ゲームの保留記憶数が「0」になってからの時間を演出制御基板12の側で計測し、一定期間(例えば30秒など)が経過したらデモ画面表示を開始するための処理を実行するようにしてもよい。また、特図ゲームの保留記憶数が「0」になってからの時間を主基板11の側で計測し、一定期間が経過したら客待ちデモ指定コマンドを送信して、演出制御基板12の側でデモ画面表示を行うようにしてもよい。また、演出制御基板12の側で、変動終了後に所定期間、主基板11から演出制御コマンドを受信しなかった場合には、遊技者が遊技中でないと判別し、デモ画面表示を開始するようにしてもよい。この他、デモ画面表示を開始する際の制御は、客待ち中にデモ画面を表示できるものであれば任意でよい。
主基板11から客待ちデモ指定コマンドを受信していれば(ステップ117AKS102;Yes)、設定示唆パターン設定画面を表示されるための操作が遊技者から行われたか否か、すなわち、設定示唆パターン設定画面移行操作が行われたか否かを判定する(ステップ117AKS103)。設定示唆パターン設定画面移行操作は、遊技者によるスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作により行われればよい。設定示唆パターン設定画面移行操作が行われていない場合(ステップ117AKS103;No)、演出制御用CPU120は、設定示唆パターン設定処理を終了する。
一方、設定示唆パターン設定画面移行操作が行われた場合(ステップ117AKS103;Yes)、演出制御用CPU120は、設定示唆パターンをいずれかに選択するための設定示唆パターン設定画面を、図21−55に示す設定示唆モード設定処理にて設定された設定示唆モードに応じて画像表示装置5に表示させる(ステップ117AKS104)。具体的に、ステップ117AKS104では、設定された設定示唆モードを設定示唆モード格納領域を確認することにより特定し、当該設定された設定示唆モードに応じて図21−58に示す設定示唆パターンの一覧を、設定示唆パターン設定画面として選択可能に表示する。図示するように、この実施の形態では、設定示唆パターンとしてパターン1〜パターン3といったパターンが用意されており、設定示唆モードに応じて同じパターンであっても内容が異なるものとなっている。また、図示するように、この実施の形態では、設定示唆モードが異なっていても、設定示唆パターンが同一であれば設定示唆の実行タイミングは共通するものとなっている(すなわち、一部の内容については設定示唆モードに関わらず共通である)。そのため、設定示唆の実行タイミングが複雑化して遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。なお、実行タイミングだけでなく、設定示唆モードに関わらず共通の設定示唆パターン(内容が全て共通するパターン4の設定示唆パターンなど)が用意されていてもよい。その他、同じ設定示唆パターンであっても、実行タイミングを含む全ての内容が設定示唆モードに応じて異なるようにしてもよい。図21−59(B)に示す例では、設定示唆モードが設定示唆モード2である場合の例を示しており、図21−58(B)に示すパターン1〜パターン3の内容の設定示唆設定画面が表示された場合の例を示している。図21−57のステップ117AKS104の処理では、このような設定示唆設定画面を表示する。
続いて、ステップ117AKS101にて、設定示唆パターン設定画面が表示中である場合や(ステップ117AKS101;Yes)、ステップ117AKS104の処理で設定示唆モードに対応した設定示唆パターン設定画面を表示した後には、操作手段により設定示唆パターンの選択操作がなされたか否かを判定する(ステップ117AKS105)。設定示唆パターンの選択操作がなければ(ステップ117AKS105;No)、設定示唆パターン設定処理を終了する。
設定示唆パターンの選択操作がなされた場合は(ステップ117AKS105;Yes)、例えば、RAM122に設けられた演出制御用データ保持エリアの設定示唆パターン格納領域に、選択された設定示唆パターンを特定可能な情報を格納することにより、当該選択された設定示唆パターンを記憶する(ステップ117AKS106)。なお、設定示唆パターン格納領域には、初期値として、いずれかの設定示唆パターンが格納されていればよい。例えば、初期値として「パターン2」が格納される。ステップ117AKS106の処理の後、設定示唆パターン設定処理を終了する。ステップ117AKS106にて、設定示唆パターンを格納したときには、画面表示装置5などにおいて、その設定示唆パターンを遊技者が認識可能に表示するようにしてもよい。
(特徴部117AKの変形例)
上記実施の形態では、図21−57における設定示唆パターン設定処理において、設定された設定示唆モードの範囲内において遊技者が設定示唆に関する具体的な設定を行う例を示したが、これは一例である。これに加え、例えば、あるミッション(課題または指令)を遊技者が認識可能に報知するミッション報知演出が行われてもよく、達成すべきミッションを遊技者により設定可能としてもよい。ミッションを報知する演出動作としては、例えば画像表示装置5の表示画面に達成条件を示す演出画像を表示するものや、遊技者が達成条件を認識できる音声をスピーカ8L、8Rから出力するもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDに含まれる所定のランプやLEDを点灯させて達成条件を報知するもの、遊技領域内または遊技領域外に設けられた演出用役物が備える可動部材を動作させることにより達成条件を報知するもの、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせて達成条件を遊技者に提示できるものであればよい。このミッション報知演出において報知されるミッション(すなわち達成すべきミッション)に、設定示唆の実行というミッションが含まれていてもよく(その他、スーパーリーチAの実行や、擬似連の可変表示演出の実行などといったミッションなど、複数種類のミッションが用意されていればよい)、複数のミッションが表示されるミッション一覧から、遊技者の選択操作により選択されたミッションが、達成すべきミッションとして設定されればよい。
ミッション報知演出により報知されたミッションが達成されたときには、ミッション達成時演出を実行する。ミッション達成時演出の実行態様(出現可能な所定表示態様)は、遊技者により設定されたミッションの種類に応じた態様であればよく、例えば、達成されたミッションが設定示唆の実行であれば、当該実行された設定示唆の実行態様に応じた態様のミッション達成時演出が実行されればよい。また、ミッション報知演出により報知されたミッションが達成されないことが確定したときには、ミッション失敗時演出を実行することができればよい。なお、報知されたミッションが達成されないときでも、可変表示結果が「大当り」となることや、特定の変動パターンによるリーチ演出などが実行されて所定表示態様となることがあってもよい。このように、達成条件として提示されるミッションは、それが達成されたことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となることや、特定の変動パターンによるリーチ演出などが実行されて所定表示態様となることが確定する一方で、ミッションが達成されないときでも可変表示結果が「大当り」となる可能性や特定の変動パターンによるリーチ演出を実行する可能性があるものであればよい。あるいは、ミッションが達成されたときでも、可変表示結果が「大当り」とならないことや特定の変動パターンによるリーチ演出が実行されないことがあるようにしてもよい。この場合、可変表示結果が「大当り」とならないときや特定の変動パターンによるリーチ演出が実行されないときには、可変表示結果が「大当り」となるときや特定の変動パターンによるリーチ演出が実行されるときに比べて、ミッションが報知される可能性を十分に低下させて、ミッションが達成されたときに可変表示結果が「大当り」となることや特定の変動パターンによるリーチ演出が実行されることへの遊技者の期待感を高めるようにすればよい。
(特徴部117AKに係る手段の説明)
以上の特徴部117AKに関して、従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、必ずしも演出効果を高めることはできない。そこで、演出効果を高めることが可能な遊技機を提供するための特徴部117AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、いずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)を設定可能であり、
設定されている設定値に応じて示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(例えば設定されている設定値に応じて異なる割合で設定示唆を実行するなど)と、を備え、
操作手段の操作にもとづいて前記示唆演出の実行態様に関する設定が可能な実行態様設定手段(例えば設定示唆モード設定処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
を備えることを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部117AKに係る手段2の遊技機として、
前記実行態様設定手段は、遊技店員による前記操作手段の操作にもとづいて前記示唆演出の実行態様に関する設定が可能である(例えば遊技店員などの操作にもとづいて設定示唆モード設定処理を実行可能であるなど)、
ことを特徴とする特徴部117AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技環境に合わせた設定が可能であり演出効果を高めることができる。
特徴部117AKに係る手段3の遊技機として、
前記実行態様設定手段は、遊技者による前記操作手段の操作にもとづいて前記示唆演出の実行態様に関する設定が可能である(例えば設定示唆設定処理を実行する演出制御用CPU120など)、
ことを特徴とする特徴部117AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部117AKに係る手段4の遊技機として、
前記実行態様設定手段は、遊技店員により設定された範囲内で、遊技者による前記操作手段の操作にもとづいて前記示唆演出の実行態様に関する設定が可能である(例えば遊技管理者により設定された設定示唆モードに応じた設定示唆パターンが遊技者により設定されるなど)、
ことを特徴とする特徴部117AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技環境に合わせた設定が可能であり演出効果を高めることができる。
特徴部117AKに係る手段5の遊技機として、
所定条件が成立したときに条件達成を報知する条件達成報知を実行可能な条件達成報知実行手段(例えばミッション達成時演出を実行する演出制御用CPU120など)をさらに備え、
前記条件達成報知実行手段は、実行された前記示唆演出の種類に応じた態様の前記条件達成報知を実行可能である(例えば達成されたミッションが設定示唆の実行であれば、当該実行された設定示唆の実行態様に応じた態様のミッション達成時演出が実行されるなど)、
ことを特徴とする特徴部117AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部117AKに係る手段6の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ121IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、初期出目演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ121IWS308〜S315を実行する部分)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、特殊初期出目による初期出目演出)と第2示唆演出(例えば、偶数初期出目による初期出目演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ121IWS313を実行することにより、特殊初期出目による初期出目演出を実行しない)、
ことを特徴とする特徴部117AKに係る手段1〜手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
(特徴部118AKに関する説明)
次に、この実施の形態の特徴部118AKについて説明する。図21−60は、特徴部118AKにて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図示するように、特徴部118AKにて実行される可変表示開始設定処理では、特徴部114AKにて実行される可変表示開始設定処理とは異なり、ステップ118AKS001における選択演出実行設定処理を実行する。また、特徴部118AKにて実行される可変表示開始設定処理では、特徴部114AKにて実行される可変表示開始設定処理におけるステップ114AKS001の所定演出実行設定処理(図21−35参照)に代えて、ステップ118AKS002にて設定示唆実行設定処理を実行する。なお、その他の処理については、特徴部114AKにて実行される可変表示開始設定処理と同様であるため、説明を省略する。ステップ118AKS002における設定示唆実行設定処理は、設定示唆(設定値を示唆する設定示唆演出)の実行設定を行う処理である点で、特徴部115AKおよび特徴部116AKにおける設定示唆実行設定処理と共通するが、特徴部115AKにおける設定示唆は、可変表示中に行われる演出で、所定条件が成立する場合に、当該所定条件が成立しない場合よりも高い割合で実行される演出であり、特徴部116AKにおける設定示唆は、特徴部115AKのような所定条件に関わらず実行される演出であり、実行態様に応じて遊技者の認識しやすさが異なる演出である。これに対し、特徴部118AKにおける設定示唆は、ステップ118AKS001にて設定された選択演出の実行中(より具体的には演出設定が行われる前の選択肢が表示されている期間中)に行われる演出であり、当該選択演出に関連する演出である点で相違する。特徴部118AKにおけるステップ118AKS002の設定示唆実行設定処理では、このように、特徴部115AKや特徴部116AKとは異なる設定示唆の実行設定を行う。
図21−61は、図21−60のステップ118AKS001にて行われる選択演出実行設定処理の一例を示すフローチャートである。選択演出は、複数回の変動に亘って遊技者に対して選択肢(質問内容とその選択内容(回答)とを含む)を段階的に表示し、遊技者によるスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作により選択された回答パターン(表示した選択肢に対する回答のパターン)に従って、その後に実行される演出の種類を設定する(演出設定を行う)演出である。すなわち、特徴部118AKにおける選択演出では、遊技者による選択肢の選択パターン(表示した選択肢に対する回答のパターン)に応じた演出設定を行うため、遊技者の性格や嗜好性に沿った演出設定を行うことが可能である。また、選択演出は、複数の変動に亘って実行されることから(変動中に行われる演出の一貫として行われることから)、選択操作に対する遊技者の参加率を高めることができる。なお、選択演出には、選択肢を段階的に表示する演出の他、演出設定が行われた後の変動において実行される、当該演出設定に応じた態様の演出が含まれる。すなわち、選択演出には、演出設定前における選択肢を段階的に表示する演出に加え、演出設定が行われた後に行われる当該演出設定に応じた態様の演出が含まれる。このように、特徴部118AKの選択演出は、複数の変動に亘って遊技者の性格や嗜好性に沿った演出設定を行うことが可能な演出であり、これにより演出効果を高めることができる。
図21−61に示す選択演出実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、設定完了フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ118AKS002)。設定完了フラグは、RAM122の所定領域に設けられており、遊技者による選択肢の選択が終了して演出設定が完了したことを示すフラグである。設定完了フラグは、最終段階の選択肢に対する選択がなされたことによりオン状態にセットされ、客待ちデモ演出が実行されることによりオフ状態にクリアされる。設定完了フラグは、この他にも、例えば、発射操作が所定期間行われていないことなど、非遊技時間の長さによりクリアされればよい。特徴部118AKでは、設定完了フラグがオフ状態であることを条件に選択肢を表示し、演出設定を行う。
設定完了フラグがオフ状態であれば(ステップ118AKS002;No)、演出制御用CPU120は、設定中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ118AKS003)。設定中フラグは、RAM122の所定領域に設けられており、遊技者による選択肢の選択中であるか否かを示すフラグである。なお、設定中フラグは、後述するステップ118AKS004にて開始時選択肢(第1段階の選択肢)が表示されたことによりオン状態にセットされ、最終段階の選択肢が表示されたことにより、ステップ118AKS109にてオフ状態にセットされる(合わせて設定完了フラグがオン状態にセットされる)。
設定中フラグがオフである場合(ステップ118AKS003;No)、演出制御用CPU120は、客待ち状態から変動状態に移行した際に実行された可変表示(変動)であるとして、開始時選択肢(第1段階の質問内容とその回答)を画像表示装置5に表示する設定を行い(ステップ118AKS004)、選択演出実行設定処理を終了する。一方、設定中フラグがオンである場合(ステップ118AKS003;Yes)、演出制御用CPU120は、選択段階(種類も含む)および選択内容に応じた選択肢(前回表示された質問内容とその選択内容(回答)に応じた選択肢)を表示する選択肢表示設定を行い(ステップ118AKS005)、選択演出実行設定処理を終了する。具体的に、ステップ118AKS005の処理では、図21−62に示すように、選択段階(種類も含む)と選択内容に応じた選択肢(質問内容とその選択内容(回答)とを含む)を表示する設定を行う。この実施の形態では、表示した選択肢の段階(種類も含む)と遊技者による選択内容(回答)が記憶される。そして、この実施の形態では、図21−62に示すように、前回表示した選択肢の段階(種類も含む)とその選択内容(回答)に応じて(すなわち前回の質問内容とその回答に応じて)、予め表示すべき選択肢のパターンが用意されている。より具体的に、例えば、開始時選択肢にて「Yes」が選択された場合、次の変動の開始時に実行されるステップ118AKS005において、図21−62に示すように、第2段階の選択肢Aが表示されることとなる。また、第2段階の選択肢A(選択肢の段階が第2段階で種類が選択肢A)にて「Yes」が選択された場合には、次の変動において第3段階の選択肢Aが表示される設定が行われ、「No」が選択された場合には、第3段階の選択肢Bが表示される設定が行われる。なお、この実施の形態では、「Yes」または「No」といった態様の答えだけでなく、例えば、第3段階の選択肢Aに示すように「朝」や「夜」といった態様の答えなど、より遊技者の嗜好に沿った回答が可能な態様(具体的態様)が用意されている(図21−62の第3段階の選択肢Dについても同様)。また、図示する例では、回答が2択であるが、例えば、第3段階の選択肢Aに示すように「朝」や「夜」といった態様の回答に加え、さらに「どちらも不得意」といった態様の回答を用意し、3択としてもよい。このように、図21−61のステップ118AKS005では、図21−62に示すパターンに従い、表示した選択肢の段階(種類も含む)とその選択内容(選択結果)に応じて(すなわち前回の質問内容とその回答に応じて)、今回の変動において表示すべき選択肢を表示する設定を行う。なお、この実施の形態では、図21−62に示すように、第3段階を最終段階の選択肢として、第1段階である開始時選択肢から第3段階までの選択肢に対する回答に応じて、設定A〜設定Hの演出設定がそれぞれ行われる例を示している。なお、選択肢の表示段階は第3段階に限られず、より多くの段階を設けてもよいし、設定数においても同様である。また、最終段階にて異なる選択肢が表示される場合であっても、設定される演出設定が同じでとなるパターンがあってもよい。なお、この実施の形態において、設定A〜設定Hといった演出は、遊技者の選択パターンに応じて決定され、実行される演出の内容や背景、出力音量や発光するライトの輝度などがそれぞれ異なっている。具体的に、特徴部118AKでは、遊技者の選択パターンに応じて遊技者のタイプ別に設定A〜設定Hのいずれかに決定する。例えば、選択肢の選択パターンとして、図21−62に示す第2段階の選択肢Bにて「Yes」と選択し、第3段階の選択肢Cにて「Yes」と選択した遊技者については、活発的なタイプの遊技者として「設定E」に決定する。「設定E」では、演出内容としてバトル演出を、背景として原色系の色を使用し、出力音量を他の設定よりも大きくするなど、一般的に、活発的な遊技者が好む傾向の演出設定が行われる。また、例えば、第2段階の図21−62に示す第2段階の選択肢Aにて「Yes」と選択し、第3段階の選択肢Aにて「Yes」と選択した遊技者については、慎重派なタイプの遊技者として「設定A」に決定する。「設定A」では、演出内容として大当り期待度を例えば星の数で表示するなど、遊技者に期待度を認識しやすい態様で報知する演出を実行する。その他、背景や出力音量などについてはその他の演出設定と同様であっても異なっていてもよい。すなわち、遊技者のタイプ別に、当該タイプの遊技者であれば好むであろうと想定される演出内容が、設定A〜設定Hに予め設定されていればよい。なお、例えば、遊技の途中において、決定された演出設定の内容が遊技者の嗜好に合っていない場合には、他の演出設定に変更可能としてもよい。この場合には、変更前の演出設定と変更後の演出設定の内容を記憶しておき、学習により選択肢および演出設定を増加することが可能であってもよい。例えば、図21−62に示す第3段階の選択肢Cにて「Yes」と回答され「設定E」に決定された場合であって、遊技者がバトル演出を好まない割合が高くなったときには、例えば「格闘漫画は好きですか?」などといった選択肢を追加し、この回答に応じて「設定E1」と「設定E2」を追加するようにしてもよい。
一方、設定完了フラグがオン状態である場合(ステップ118AKS002;Yes)、演出制御用CPU120は、図21−62に示す設定A〜設定Hのいずれかの設定に応じた演出を実行する設定を行い(ステップ118AKS006)、選択演出実行設定処理を終了する。なお、ステップ118AKS004やステップ118AKS005の処理では、選択演出として選択肢を表示する期間およびその回答期間についても設定される(選択演出期間が設定される)。また、ステップ118AKS006では、設定された演出設定に応じた演出を実行する期間が、選択演出期間として設定される。なお、遊技者による操作が行われない場合には、回答期間の終了時に任意の回答が選択されればよい。
図21−60に戻り、ステップ118AKS001の選択演出実行設定処理を実行した後、演出制御用CPU120は、設定示唆実行設定処理を実行する(ステップ118AKS002)。図21−63は、特徴部118AKにて実行される設定示唆実行設定処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆実行設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、設定完了フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ118AKS002)。特徴部118AKでは、演出設定が行われる前の、選択肢が表示される選択演出の実行中に、設定値を示唆する演出である設定示唆が行われる。そのため、ステップ118AKS002では、設定完了フラグがオン状態にセットされているか否かを確認することで、演出設定が既に行われているか否かを判定している。選択完了フラグがオンである場合(ステップ118AKS010;Yes)、すなわち既に演出設定が行われている場合、演出制御用CPU120は、設定示唆を実行可能な期間ではないとして、そのまま設定示唆実行設定処理を終了する。
一方、選択完了フラグがオフである場合(ステップ118AKS010;No)、演出制御用CPU120は、設定示唆を実行可能な期間であるとして、設定示唆の実行有無を決定する(ステップ118AKS011)。具体的に、ステップ118AKS011の処理では、可変表示結果に基づいて、図21−64に示す決定割合に従って、設定示唆の実行有無を決定する。この実施の形態における設定演出は、選択演出にて選択肢が表示されている期間に実行される演出であり、実行された場合には実行されない場合よりも大当り期待度の高い演出となっている。また、ステップ118AKS002の処理では、例えば、設定示唆が実行されるタイミングが遅いほど期待度が高くなるように、実行する場合における実行タイミングについても複数タイミングのうちからいずれかのタイミングを決定するようにしてもよい。具体的に、特徴部118AKにおける設定示唆は、選択演出にて選択肢が表示されている期間中に行われる演出であり、選択肢は、第1段階から第3段階(最終段階)まで、すなわち3回の変動に亘って表示される。そのため、例えば、第1段階の選択肢や第2段階の選択肢が表示されるタイミングで設定示唆が行われるよりも最終段階である第3段階の選択肢が表示されるタイミングで設定示唆が行われた方が、大当り期待度が高くなるようにしてもよい。なお、この実施の形態では、第1段階の選択肢が表示されるタイミング、すなわち開始時選択肢が表示されるタイミングでは設定示唆が行われないこととなっている(図21−60にて設定中フラグがオンである場合にのみステップ118AKS002の処理が行われればよい)。これにより、最初の選択肢で設定示唆が行われてしまうことで遊技者の選択意欲が減少してしまうことを防止することができる。また、第1段階の選択肢が表示されるタイミングにおいても設定示唆が行われるようにしてもよい。また、この実施の形態では、第2段階の選択肢が表示されるタイミングと、第3段階の選択肢が表示されるタイミング、といった複数のタイミングにおいて設定示唆を実行可能であるが、いずれか一のタイミングのみ実行可能としてもよい。
また、可変表示結果に代えて、設定されている設定値に応じて設定示唆の実行割合が異なっていてもよい。例えば、設定値が「3」である場合>設定値が「2」である場合>設定値が「1」である場合、といった順に、設定示唆の実行割合が低くなっていてもよい。さらに、可変表示結果に加えて、設定されている設定値に応じて設定示唆の実行割合が異なっていてもよい。例えば、可変表示結果が「大当り」であり、設定値が「3」である場合>可変表示結果が「ハズレ」であり、設定値が「3」である場合>可変表示結果が「大当り」であり、設定値が「2」である場合>可変表示結果が「ハズレ」であり、設定値が「2」である場合>可変表示結果が「大当り」であり、設定値が「1」である場合>可変表示結果が「ハズレ」であり、設定値が「1」である場合、といった順に、設定示唆の実行割合が低くなっていてもよい。
図21−63に戻り、ステップ118AKS011の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ118AKS011にて設定示唆を実行すると決定したか否か、すなわち設定示唆実行有りか否かを判定する(ステップ118AKS012)。設定実行示唆なしの場合、すなわちステップ118AKS011にて設定示唆を実行しないと決定した場合(ステップ118AKS012;No)、演出制御用CPU120は、そのまま設定示唆実行設定処理を終了する。一方、ステップ118AKS011にて設定示唆を実行すると決定した場合、すなわち設定示唆有りの場合(ステップ118AKS012;Yes)、演出制御用CPU120は、設定示唆の実行態様(設定示唆態様)を決定し(ステップ118AKS013)、設定示唆実行設定処理を終了する。具体的に、ステップ118AKS013の処理では、設定されている設定値に基づいて、図21−65に示す決定割合に従って、「設定示唆態様1(キャラA)」〜「設定示唆態様3(キャラC)」のいずれかを、設定示唆の実行態様として決定する。
この実施の形態における「設定示唆態様1(キャラA)」は、キャラクタAの画像を選択肢の表示上に表示する態様であり、設定値が「1」であることを示唆する態様である。「設定示唆態様2(キャラB)」は、キャラクタBの画像を選択肢の表示上に表示する態様であり、設定値が「2」であることを示唆する態様である。「設定示唆態様3(キャラC)」は、キャラクタBの画像を選択肢の表示上に表示する態様であり、設定値が「3」であることを示唆する態様となっている。この他にも、設定値そのものではなく、例えば、設定値が「1」ではないことを示唆したり、高設定値であること、偶数の設定値であることや奇数の設定値であること、をそれぞれの態様によって示唆するようにしてもよい。
図21−65に示すように、特徴部118AKでは、設定されている設定値に応じて異なる実行割合で、異なる態様により設定示唆を実行可能に決定割合が設定されている。したがって、設定値に応じて異なる種類の設定示唆が、異なる実行割合で実行されることから、演出効果を高めることができる。また、図21−65に示すように、「設定示唆態様3(キャラC)」の態様の設定示唆は、設定値「3」である場合にのみ決定される。そのため、「設定示唆態様3(キャラC)」の設定示唆が行われた場合には、設定値「3」であることが確定することになる。これに対し、「設定示唆態様1(キャラA)」および「設定示唆態様2(キャラB)」の設定示唆は、設定値がいずれであっても決定される。そのため、「設定示唆態様1(キャラA)」の設定示唆、または「設定示唆態様2(キャラB)」の設定示唆が行われた場合と、「設定示唆態様3(キャラC)」の設定示唆が行われた場合とでは、示唆の信頼度が異なるものとなっている。すなわち、実行される設定示唆態様により、示唆の信頼度が異なるものとなっている。したがって、信頼度が異なる種類の設定示唆が実行可能であり、演出効果を高めることができる。
このように、特徴部118AKでは、選択演出の実行設定が行われた後、変動中に選択肢が表示される場合に、設定値に応じて異なる割合で異なるキャラクタ画像を選択肢の表示上に表示する設定示唆の実行設定が行われることとなる。これにより、選択演出における選択肢の表示中に、設定値に応じて異なる割合で、異なる態様の設定示唆を実行することができ、演出効果を高めることができる。なお、設定示唆は、キャラクタ画像に限られず、メッセージ表示やランプの点灯、音声出力など、様々な実行態様により行われてもよい。
図21−66は、特徴部118AKにて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS801)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば、1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間(変動時間)が経過したと判定すればよい。
ステップS801にて可変表示時間が経過していないと判定した場合(ステップS801;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS804)。リーチ演出期間は、例えば、変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間であると判定した場合(ステップS804;Yes)、演出制御用CPU120は、リーチ演出用の背景画像を表示するなど、リーチ演出を実行するための制御を行う(ステップS805)。
ステップS805の処理の実行後、または、リーチ演出期間でないと判定した場合(ステップS804;No)、演出制御用CPU120は、選択演出期間であるか否かを判定する(ステップ118AKS101)。当該選択演出期間の始期は、図21−61のステップ118AKS003またはステップ118AKS004の処理にて決定された、選択肢を表示するタイミング(選択肢表示タイミング)または設定内容に応じた演出の実行タイミングであり、当該演出期間の長さは、それぞれの演出に応じてステップS532の処理にて決定された演出制御パターンにおいて予め定められていればよい。
選択演出期間であると判定した場合(ステップ118AKS101;Yes)、演出制御用CPU120は、設定完了フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップ118AKS102)。設定完了フラグがオフである場合(ステップ118AKS102;No)、続いて設定中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ118AKS103)。設定中フラグは、RAM122の所定領域に設けられており、遊技者による選択肢の選択中であるか否かを示すフラグである。なお、設定中フラグは、開始時選択肢(第1段階の選択肢)が表示されたことによりオン状態にセットされ、最終段階の選択肢が表示されたことによりオフ状態にセットされる(合わせて設定完了フラグがオン状態にセットされる)。設定中フラグがオフである場合(ステップ118AKS103;No)、演出制御用CPU120は、客待ち状態から変動状態に移行した際に実行された可変表示(変動)であるとして、開始時選択肢を画像表示装置5に表示するとともに、設定中フラグをオン状態にセットする(ステップ118AKS104)。なお、ステップ118AKS104にて表示された選択肢について、遊技者の選択操作が行われると(選択操作が行われず回答期間が終了した場合も含む)、その内容(表示した選択肢の段階(種類も含む)と遊技者による選択内容(回答))を記憶するとともに、当該選択肢の表示が消去されればよい。
一方、設定中フラグがオンである場合(ステップ118AKS103;Yes)、演出制御用CPU120は、前回表示された選択肢とその選択内容(回答)に応じた選択肢を表示する(ステップ118AKS105)。例えば、ステップ118AKS105では、前回表示された選択肢が図21−62に示す開始時選択肢であり、その選択内容(回答)が「Yes」である場合、第2段階の選択肢Aの選択肢を表示する。また、前回表示された選択肢が図21−62に示す第2段階の選択肢Aの選択肢であり、その選択内容(回答)として「Yes」が選択された場合には、第3段階の選択肢Aを表示する。図21−66に示すステップ118AKS105の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、設定示唆期間であるか否かを判定する(ステップ118AKS106)。当該設定示唆期間の始期は、図21−63のステップ118AKS011の処理にて決定されていればよく、当該設定示唆期間の長さは、設定示唆の実行態様に応じてステップS532の処理にて決定された演出制御パターンにおいて予め定められていればよい。なお、設定示唆期間の始期についても、設定示唆の実行態様に応じて異なるようにしてもよい。なお、ステップ118AKS105にて表示された選択肢について、遊技者の選択操作が行われると(選択操作が行われず回答期間が終了した場合も含む)、その内容(表示した選択肢の段階(種類も含む)と遊技者による選択内容(回答))を記憶するとともに、当該選択肢の表示が消去されればよい。また、表示された選択肢が最終段階の選択肢である場合には、選択内容に応じた演出設定を記憶する。
設定示唆期間である場合(ステップ118AKS106;Yes)、演出制御用CPU120は、図21−63のステップ118AKS013にて決定された態様の設定示唆を実行する(ステップ118AKS107)。ステップ118AKS107の処理を実行した後、またはステップ118AKS106にて設定示唆期間ではないと判定した場合(ステップ118AKS106;No)、演出制御用CPU120は、ステップ118AKS105の処理にて表示した選択肢が最終段階の選択肢であるか否かを判定する(ステップ118AKS108)。表示した選択肢が最終段階の選択肢である場合(ステップ118AKS108;Yes)、演出制御用CPU120は、設定中フラグをオフ状態にクリアするとともに、設定完了フラグをオン状態にセットする(ステップ118AKS109)。
ステップ118AKS102にて設定完了フラグがオン状態であると判定した場合(ステップ118AKS102;Yes)、演出制御用CPU120は、設定内容に応じた演出制御、すなわち設定A〜設定Hのいずれかの演出設定に応じた演出を実行する制御を行う(ステップ118AKS110)。
ステップ118AKS110、ステップ118AKS104、ステップ118AKS109のいずれかの処理を実行した後、ステップ118AKS101にて選択演出期間でないと判定した場合(ステップ118AKS101;No)、またはステップ118AKS108にて最終段階ではないと判定した場合(ステップ118AKS108;No)、演出制御用CPU120は、変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行い(ステップS808)、可変表示中演出処理を終了する。
一方、ステップS801にて可変表示時間が経過したと判定した場合(ステップS801;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS809)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS809;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。
ステップS809にて図柄確定コマンドの受信があった場合(ステップS809;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS810)。続いて、大当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS811)。次に、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である「3」に更新し(ステップS812)、可変表示中演出処理を終了する。このようにして、特徴部118AKでは、選択演出や設定示唆が実行される。
図21−67は、選択演出および設定示唆が実行された場合における演出動作例を示している。図示する例では、設定示唆態様3(キャラC)の設定示唆が第2段階の選択肢を表示するタイミングで行われる例を示している。客待ち状態から変動状態に移行して変動が開始されると、図21−67(A)に示すように、開始時選択肢に対応する質問内容とその選択内容(回答)とを含む選択肢118AK001を表示する。そして、図21−67(B)に示すように変動が終了する。続いて次の変動が開始され、選択演出期間となると、開始時選択肢にて「Yes」と判定した場合には、図21−67(C−1)に示すように、選択肢118AK001として、第2段階の選択肢Aが表示される。なお、図21−67(C−1)に示す例では、設定示唆を実行しないと決定した場合について示している。一方、開始時選択肢にて「No」と判定した場合には、図21−67(C−2)に示すように、選択肢118AK001として、第2段階の選択肢Bが表示される。なお、図21−67(C−2)に示す例では、設定示唆を実行すると決定した場合について示している。そのため、図21−67(C−2)に示すように、当該選択肢118AK001とともに、設定示唆態様3(キャラC)の設定示唆が行われ、キャラクタCの画像が選択肢上に表示される。なお、設定示唆としてのキャラクタ画像が表示される位置については任意の位置であってよい。また、開始時選択肢にて「Yes」と判定した場合には、図21−67(C−1)に示すように、選択肢118AK001として、第2段階の選択肢Aが表示されるが、設定示唆を実行すると決定した場合には、図21−67(C−2)と同様に、設定示唆が行われ、設定示唆態様3(キャラC)である場合にはキャラクタCの画像が選択肢上に表示される。
続いて図21−67(C−1)や図21−67(C−2)に示す第2段階の選択肢が表示された後、当該選択肢の選択内容(回答)に応じて、次の変動において最終段階の選択肢が表示され、その選択内容(回答)により、図21−67(D−1)や図21−67(D−2)に示すように、選択内容に応じた演出設定が行われる。図21−67(D−1)に示す例では、演出設定として「設定A」が、図21−67(D−2)に示す例では、演出設定として「設定E」が設定されたことを示している。その後、続けて実行される変動において、当該設定された演出設定に応じた態様の演出が実行される。なお、質問内容とその選択内容(回答)とを含む選択肢上にキャラクタ画像を表示することで設定示唆を行う例を示しているが、例えば、質問内容の上に表示する場合と、選択内容(YesやNo)の上に表示する場合とがあってもよい。また、例えば、キャラクタ画像を表示するのではなく、質問内容の表示色や選択内容の表示色を、通常時とは異なる表示色(例えば緑、青、赤といった3態様のいずれか)とすることにより設定示唆を行うようにしてもよい。
(特徴部118AKの変形例)
上記実施の形態における設定示唆では、キャラクタ画像を選択肢の表示上に表示する例を示したが、これは一例である。例えば、選択演出にて表示される選択肢を、例えば、「午後の予定はキャンセルできますか?」などといったように、図21−62に示す質問内容とは異なる特殊内容の選択肢とすることで設定示唆を行うようにしてもよい。具体的に、図21−60のステップ118AKS002における設定示唆実行設定処理において、設定示唆を実行する場合に、その実行態様として特殊内容の質問内容を複数の中から決定すればよい。そして、図21−60のステップ118AKS001にて選択演出実行設定処理を行った後、ステップ118AKS002にて設定示唆実行設定処理を行い、設定示唆を実行する場合には、ステップ118AKS001にて表示するよう設定した選択肢を、ステップ118AKS002の設定示唆実行設定処理にて決定した態様の設定示唆(決定した質問内容)に変更すればよい。なお、設定示唆態様として、図21−65に示すように3態様の特殊内容が用意されていればよい。すなわち、当該変形例では、設定示唆を、選択演出における選択肢として表示することで実行する。これによれば、特殊な内容の選択肢が表示され得るため、演出効果を高めることができる。
図21−68は、当該変形例における選択演出と設定示唆が実行された場合の演出動作例を示している。図示する例では、図21−67(C−2)に示すように選択肢118AK001とともに、設定示唆態様3(キャラC)の設定示唆が行われ、キャラクタCの画像が選択肢上に表示されるのとは異なり、図21−68(C−2)に示すように、設定示唆を実行する場合に特殊内容118AK002が表示される。なお、図示するように、特殊内容を表示する場合には、通常の選択肢(予め設定されたパターンの選択肢であって図21−62に示す内容の選択肢)を表示する場合よりも、表示枠やメッセージ(選択内容も含む)を、太く、大きく、かつ点滅させて表示するように、遊技者に認識しやすい態様で表示する。このように、この変形例における設定示唆では、遊技者が通常の選択肢よりも特殊内容の選択肢を認識しやすい態様で表示する。したがって、演出効果を高めることができる。なお、遊技者が通常の選択肢よりも特殊内容の選択肢を認識しやすい態様であれば、任意の態様であってよい。また、上記実施の形態における設定示唆にて表示されるキャラクタ画像を、例えば点滅させて表示するなど、遊技者がより認識しやすい態様で表示してもよい。すなわち、この変形例では、設定示唆にて表示される画像(例えば特殊内容の選択肢やキャラクタ画像)を、通常の選択肢よりも認識しやすい態様で表示する。これによれば、演出効果を高めることができる。なお、開始時選択肢にて「Yes」と判定した場合には、図21−68(C−1)に示すように、選択肢118AK001として、第2段階の選択肢Aが表示されるが、設定示唆を実行すると決定した場合には、図21−68(C−2)と同様に、特殊内容118AK002が表示されればよい。
また、上記変形例では、上記実施の形態における選択演出として演出設定を行うための選択肢として、特殊内容の選択肢を表示する例を示したが、これは一例である。例えば、上記実施の形態のように遊技者が選択を行う選択演出の選択肢としてではなく、例えば、「チャンス」、「スーパーリーチ」、「NEXT」など、のようにスーパーリーチのリーチ演出が行われることを示す選択肢、擬似連の可変表示演出が行われることを示す選択肢など、複数の選択肢がルーレットのように表示され、時間経過とともにいずれかが選択される(操作に関わらず選択される)ルーレット演出における選択肢の一つとして、例えば「設定2」などといった、設定値を示唆する示唆画像が表示されるようにしてもよい。なお、例えば「チャンス」の選択肢が選択された場合にはリーチ状態となりリーチ演出が実行され(ノーマルリーチを含む)、「スーパーリーチ」の選択肢が選択された場合には、スーパーリーチのリーチ演出が実行され、「NEXT」の選択肢が選択された場合には、擬似連の可変表示演出が実行されるなど、選択された選択肢の内容の演出が実行されればよい。すなわち、複数の選択肢の中から時間経過とともにいずれかの選択肢が操作に起因せずに選択されるルーレット演出の選択肢の一つとして示唆画像が表示される。これによれば、ルーレット演出の一貫として設定示唆を行うことができ、遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部118AKに係る手段の説明)
以上の特徴部118AKに関して、従来、遊技に関する設定を変更可能な遊技機として、例えば特開2010−200902号公報に記載されているものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、必ずしも演出効果を高めることはできない。そこで、演出効果を高めることが可能な遊技機を提供するための特徴部118AKに係る手段1の遊技機として、
遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、いずれかの設定値(例えば設定値1〜3のいずれかなど)を設定可能であり、
複数の選択肢として複数の選択肢画像を表示し、いずれかの前記選択肢画像を選択する選択演出を実行可能な選択演出実行手段(例えば選択演出において選択肢を表示する演出制御用CPU120など)と、を備え、
前記選択演出実行手段によって前記選択演出が実行されるときに、設定されている設定値に応じた示唆画像を表示可能である(例えば変動中に選択肢が表示される場合に、設定値に応じて異なる割合で異なるキャラクタ画像を選択肢の表示上に表示するなど)、
ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部118AKに係る手段2の遊技機として、
前記選択演出実行手段は、実行条件が成立した場合、複数回の可変表示に亘って前記選択演出を実行可能であり(例えば客待ち状態から変動状態に移行した際に選択演出を実行するなど)、
前記複数回の可変表示に亘って表示される前記複数の選択肢画像が選択されることで演出態様の設定が可能である(例えば遊技者による選択肢の選択パターン(表示した選択肢に対する回答のパターン)に応じた演出設定を行うなど)、
ことを特徴とする特徴部118AKに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部118AKに係る手段3の遊技機として、
前記選択演出実行手段は、前記複数の選択肢画像に前記示唆画像を含めて表示可能である(例えば選択演出にて表示される選択肢を特殊内容の選択肢とすることで設定示唆を行うなど)、
ことを特徴とする特徴部118AKに係る手段1または手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部118AKに係る手段4の遊技機として、
前記選択演出実行手段は、前記示唆画像を前記複数の選択肢画像よりも遊技者が認識しやすい態様にて表示可能である(例えば設定示唆にて表示される画像(例えば特殊内容の選択肢やキャラクタ画像)を、通常の選択肢よりも認識しやすい態様で表示するなど)、
ことを特徴とする特徴部118AKに係る手段1〜手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部118AKに係る手段5の遊技機として、
前記選択演出実行手段は、前記複数の選択肢画像として、前記示唆画像と、選択された場合に実行される所定演出の内容を報知する演出報知画像と、を表示可能であり、いずれかの前記選択肢画像が遊技者の選択操作によらず選択される前記選択演出を実行可能である(例えば、複数の選択肢の中から時間経過とともにいずれかの選択肢が操作に起因せずに選択されるルーレット演出の選択肢の一つとして示唆画像が表示されるなど)、
ことを特徴とする特徴部118AKに係る手段1〜手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
特徴部118AKに係る手段6の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ121IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、初期出目演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ121IWS308〜S315を実行する部分)と、を備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、特殊初期出目による初期出目演出)と第2示唆演出(例えば、偶数初期出目による初期出目演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ121IWS313を実行することにより、特殊初期出目による初期出目演出を実行しない)、
ことを特徴とする特徴部118AKに係る手段1〜手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部31AK、特徴部121IW、および特徴部112AK〜特徴部118AKに関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、特徴部121IWでは、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合に不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。この特徴部を当該特徴部112AK〜特徴部118AKにおける設定示唆に適用し、設定値コマンドに限られず、設定示唆の演出時に必要となるコマンドの取りこぼしやデータ化けなどが生じた場合、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技者にとって有利な設定値を示唆する設定示唆の実行を防止するよう、低い設定値であることを示唆する設定示唆を実行すればよい。
また、例えば特徴部117AKにおける設定示唆モードの一例として特徴部118AKにおける演出設定が可能となるモードがあってもよい。そして、例えば、特徴部118AKにおける演出設定の設定A〜設定Hの一例として、例えば特徴部31AK、特徴部112AK〜特徴部116AKのいずれか1つの特徴部、または複数の特徴部の組合せが演出設定として決定されるようにしてもよい。