[第1実施形態]
以下、第1実施形態のパチンコ遊技機について説明する。
本明細書において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、パチンコ遊技機10の機体を遊技場などの島設備(遊技機設置設備)へ固定するための固定枠(外枠)11aと、各種の部品(遊技用構成部材)を搭載する搭載枠11bと、を備えている。搭載枠11bは、外枠11aの開口前面側に開放及び着脱自在に組み付けられている。搭載枠はさらに複数の枠体を組み合わせて構成されていてもよい。パチンコ遊技機10は、施錠装置SSを備えている。パチンコ遊技機10では、常には施錠装置SSによって搭載枠11bの開放が規制されており、遊技場の管理者が管理する枠キー(鍵)を用いて施錠装置SSを操作することで解錠されて搭載枠11bを開放させることができる。
パチンコ遊技機10は、遊技盤YBを備えている。遊技盤YBは、枠体11に搭載されている。遊技盤YBは、その前面側に、遊技球が流下する遊技領域YBaを備えている。遊技盤YBは、正面から見たときの略中央部分に、開口窓YBbを備えている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられている。
パチンコ遊技機10は、発射ハンドルHDを備えている。発射ハンドルHDは、遊技媒体としての遊技球を遊技領域YBaへ打ち出すときに操作される。パチンコ遊技機10は、操作手段としての演出ボタンBTを備えている。演出ボタンBTは、搭載枠11bの前面側など、遊技者が遊技を行いながら操作可能な位置に設けられている。本実施形態における演出ボタンBTは、押下操作を可能に構成されている。
パチンコ遊技機10は、装飾ランプLA1,LA2を備えている。装飾ランプLA1,LA2は、演出の1つとして、図示しない発光体を発光、点滅、及び消灯する演出(以下、「発光演出」と示す)を実行可能である。例えば、装飾ランプLA1は、遊技盤YBに設けられている。また、例えば、装飾ランプLA2は、枠体11に設けられている。パチンコ遊技機10は、スピーカSPを備えている。スピーカSPは、演出の1つとして、人や動物の声、効果音、及び楽曲などの音声を出力する演出(以下、「音声演出」と示す)を実行可能である。本実施形態において、装飾ランプLA1,LA2及びスピーカSPは、演出を実行可能な演出手段に相当する。なお、以下の説明では、装飾ランプLA1,LA2をまとめて「装飾ランプLA」と示す場合がある。
パチンコ遊技機10は、所定の情報を表示可能な情報表示装置13を備えている。例えば、情報表示装置13は、遊技盤YBにおいて、遊技者が視認可能な位置に設けられている。
情報表示装置13は、第1特別図柄表示部13aを備えている。第1特別図柄表示部13aは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームとしての第1特別図柄変動ゲームを実行可能である。情報表示装置13は、第2特別図柄表示部13bを備えている。第2特別図柄表示部13bは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームとしての第2特別図柄変動ゲームを実行可能である。第1特別図柄、及び第2特別図柄は、内部抽選(後述する当り抽選)の結果を報知するための図柄である。
以下の説明では、第1特別図柄変動ゲームを略して「第1特別ゲーム」と示し、第2特別図柄変動ゲームを略して「第2特別ゲーム」と示す。また、第1特別ゲームと、第2特別ゲームと、を総称して「特別ゲーム」と示す。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味している。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味している。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。
特別図柄表示部13a,13bにおいて導出可能な特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、はずれ表示結果としてのはずれ図柄とが少なくともある。本実施形態において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されない。本実施形態において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームに優先して実行される。本実施形態では、所定の内部抽選(後述する当り抽選)において大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が導出され、当該特別ゲームの終了後、特別遊技としての大当り遊技が付与される。即ち、本実施形態では、当り抽選において大当りに当選したことを条件として、特別ゲームにおいて当りの表示結果が導出された後、特別遊技が付与される。
情報表示装置13は、第1特別保留表示部13cを備えている。第1特別保留表示部13cは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。情報表示装置13は、第2特別保留表示部13dを備えている。第2特別保留表示部13dは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の第1特別ゲームの回数を「第1特別保留数」と示し、保留中の第2特別ゲームの回数を「第2特別保留数」と示す。例えば、第1特別保留数、及び第2特別保留数の最大値は、それぞれ4である。
情報表示装置13は、普通図柄表示部13eを備えている。普通図柄表示部13eは、所定の図柄を変動表示させ、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲームを実行可能である。普通図柄は、内部抽選(後述する普通図柄の当り抽選)の結果を報知するための図柄である。以下の説明では、普通図柄変動ゲームを略して「普通ゲーム」と示す場合がある。普通図柄表示部13eに導出可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄とがある。本実施形態では、普通図柄の当り抽選に当選すると、普通ゲームにおいて普通当り図柄が導出され、当該普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。
情報表示装置13は、普通保留表示部13fを備えている。普通保留表示部13fは、保留条件が成立したが、実行条件が未だ成立していないことによって、その実行が保留されている普通ゲームの回数を特定可能な情報を表示する。以下の説明では、保留中の普通ゲームの回数を「普通保留数」と示す。なお、表示部13a〜13fは、1つの表示装置に設けられている必要はなく、異なる部分に設けられていてもよい。また、情報表示装置13は、所謂「右打ち」を指示する情報を表示する右打ち表示部や、後述するラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド表示部を備えていてもよい。
パチンコ遊技機10は、画像表示部GHを有する演出表示装置EHを備えている。演出表示装置EHは、正面から見たときに、画像表示部GHが遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。例えば、画像表示部GHは、液晶パネルや、有機ELパネルである。演出表示装置EHは、演出の1つとして、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、「表示演出」と示す)を実行可能である。本実施形態において、演出表示装置EHは、演出を実行可能な演出手段、及び画像を表示可能な表示手段に相当する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している始動口としての第1始動入賞口15を備えている。第1始動入賞口15は、遊技球を入球させることができるように、常に開口している。パチンコ遊技機10は、第1始動入賞口15へ入球した遊技球を検知する第1始動入賞センサSE1を備えている(図7に示す)。本実施形態では、遊技球が第1始動入賞センサSE1によって検知されると、第1特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している始動口としての第2始動入賞口16を備えている。パチンコ遊技機10は、第2始動入賞口16へ入球した遊技球を検知する第2始動入賞センサSE2を備えている(図7に示す)。本実施形態では、遊技球が第2始動入賞センサSE2によって検知されると、第2特別ゲームの保留条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。
パチンコ遊技機10は、遊技球が第2始動入賞口16へ入球可能な開状態(許容状態)と、遊技球が第2始動入賞口16へ入球不能な閉状態(規制状態)と、に動作可能な普通可変部材17を備えている。閉状態は、遊技球が第2始動入賞口16へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、普通可変部材17を動作させるアクチュエータとして、第1ソレノイドSL1を備えている(図7に示す)。普通可変部材17は、普通当り遊技において、開状態に動作される。したがって、普通当り遊技は、遊技者が第2特別ゲームの保留条件を成立させ易くなることから、遊技者にとって有利な状態である。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している大入賞口18を備えている。パチンコ遊技機10は、大入賞口18へ入球した遊技球を検知する特別入賞センサSE3を備えている(図7に示す)。本実施形態では、遊技球が特別入賞センサSE3によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。本実施形態において、特別入賞センサSE3は、大入賞口18へ入球した遊技球を検出する検出手段に相当する。
パチンコ遊技機10は、遊技球が大入賞口18へ入球可能な開状態(許容状態)と、遊技球が大入賞口18へ入球不能な閉状態(規制状態)と、に動作可能な特別開閉手段としての特別可変部材19を備えている。閉状態は、遊技球が大入賞口18へ入球し得るが、開状態に比して入球し難い状態であってもよい。パチンコ遊技機10は、特別可変部材19を動作させるアクチュエータとして、第2ソレノイドSL2を備えている(図7に示す)。特別可変部材19は、大当り遊技において、開状態に動作される。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに、遊技球が通過(入球)可能な作動ゲート20を備えている。作動ゲート20は、作動ゲート20を通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4を備えている(図7に示す)。本実施形態では、遊技球がゲートセンサSE4によって検知されると、普通ゲームの保留条件が成立し得る一方で、賞球の払出条件が成立しない。
パチンコ遊技機10は、遊技領域YBaに開口している普通入賞口として、第1普通入賞口21aと、第2普通入賞口21bを備えている。パチンコ遊技機10は、センター枠Wより左方の第1普通入賞口21aへ入球した遊技球を検知する第1普通入賞センサSE5と、センター枠Wより右方の第2普通入賞口21bへ入球した遊技球を検知する第2普通入賞センサSE6と、を備えている(図7に示す)。本実施形態では、遊技球が普通入賞センサSE5,SE6によって検知されると、予め定めた個数の賞球の払出条件が成立する。なお、パチンコ遊技機10は、入賞口15,16,18,21a,21bとは異なる入賞口を備えていてもよい。遊技球が入賞口に入球することは、所謂「入賞」に相当する。
パチンコ遊技機10は、図示しないアウト口を備えている。例えば、アウト口は、遊技領域YBaの下端部において、遊技領域YBaに開口している。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、入賞口15,16,18,21a,21bの何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口から機外へと排出される。
図2に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技盤YBの裏側(後方)に、主制御ユニットMUと、副制御ユニットSUと、電源ユニット60とを備えている(副制御ユニットSUのみ図7に示す)。ここでは、主制御ユニットMUの構造について詳しく説明し、各ユニットMU,SU,60を含むパチンコ遊技機10の電気的構成については後述する。
主制御ユニットMUは、主制御基板40と、主制御基板40を収容する主基板ケース46とを備えている。主制御基板40は、例えばプリント基板であり、各種の電子部品が表面実装されている。主制御基板40は、マイクロプロセッサ41、RWMクリアスイッチ42、設定器43、及び表示器45を備えている。即ち、マイクロプロセッサ41、RWMクリアスイッチ42、設定器43、及び表示器45は、同一基板に実装されている。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10は、バックアップ機能を搭載している。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が停止した場合でも遊技制御に関する各種情報を内部的に保持(バックアップ)しておき、電力供給が開始されたときに、保持している各種情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。RWMクリアスイッチ42は、バックアップされている各種情報の初期化を指示する操作を可能に構成された初期化操作手段である。RWMクリアスイッチ42は、押し込み操作をしたときにはオン状態となる一方、押し込み操作をしていないときにはオフ状態となるように構成されている。RWMクリアスイッチ42の操作は、例えば遊技場の管理者による人的操作である。
本実施形態のパチンコ遊技機10は、設定変更機能を搭載している。設定変更機能は、大当り遊技に関する有利度合いとして大当り確率を定めた設定情報としての設定値を変更して設定可能とする機能である。設定器43は、設定値に関する制御を行う設定制御状態としての設定制御モードへの移行を指示する操作を可能に構成された設定操作手段である。設定器43は、主制御基板40に固定された基端部43cと、図示しない設定キー(鍵)を挿し込む鍵穴43aを有する円柱状のシリンダ43bと、を備えている。鍵穴43aは、シリンダ43bの先端面に開口している。設定器43は、設定キーを鍵穴43aに挿し込んだ状態で所定方向へ回動させたオン状態と、前記所定方向へ回動させていないオフ状態のうち、何れかの操作状態(指示状態)に切り替える操作を可能に構成されている。そして、設定器43は、設定キーを用いた切り替え後の操作状態(オン状態又はオフ状態)を、人的操作なしに戻ることなく、そのまま維持するように構成されている。なお、設定器43は、オフ状態に切り替えた操作状態でなければ、鍵穴43aから設定キーを抜くことができないように構成されている。
表示器45は、1種類又は複数種類の情報を表示可能に構成された表示手段である。本実施形態の表示器45では、少なくともその時点において内部的に設定されている設定値を報知する表示を行う。表示器45は、7セグメントLEDを含む4つの表示部45a〜45dを備えている。表示部45a〜45dは、横並びに配置されている。したがって、表示器45は、表示部45a〜45dにおいてそれぞれ16進法で0〜Fの数値(10進法で0〜15)の数値を表示することで、最大で4桁の数値を表示可能である。なお、表示部45a〜45dは、所謂「ドット」を示すセグメントを加えた8セグメントLEDであってもよい。
主制御ユニットMUを構成する主基板ケース46について説明する。
主基板ケース46は、ベースとなる第1ケース部材47と、第1ケース部材47を覆うように組み付けられた第2ケース部材48と、を備えている。ケース部材47,48は、何れも透明な樹脂材料製である。2つのケース部材47,48を相互に組み付けることにより、主基板ケース46の内部には、主制御基板40を収容する空間が形成される。本実施形態においてケース部材47,48は、痕跡を残すことなく分離不能に組み付けられており、例えば不正行為などによってケース部材47,48を開封されたことが容易に判別可能に構成されている。
第2ケース部材48は、主制御基板40を主基板ケース46に収容した状態において、主制御基板40に設けられたRWMクリアスイッチ42、設定器43、及び表示器45が主基板ケース46から露出した状態とするための1又は複数の透かし孔を備えている。具体的に言えば、RWMクリアスイッチ42は、主制御基板40を主基板ケース46に収容した状態において、透かし孔48aを介して露出している。このため、RWMクリアスイッチ42は、透かし孔48aを介してオン状態とする操作が可能である。
設定器43は、主制御基板40を主基板ケース46に収容した状態において、透かし孔48bを介して露出している。このため、設定器43は、透かし孔48bを介して、図示しない設定キー(鍵)をシリンダ43bの鍵穴43aに挿し込んでオン状態又はオフ状態とする操作が可能である。なお、シリンダ43bの先端面は、第2ケース部材48の外面と面一(又は略面一)である。即ち、設定器43は、シリンダ43bの先端面(鍵穴43a)のみが主基板ケース46から露出しており、その他の部分は主基板ケース46に覆われている。また、表示器45は、主制御基板40を主基板ケース46に収容した状態において、透かし孔48cを介して露出している。このため、表示器45は、透かし孔48cを介して、その表示内容を視認可能である。
既に説明した通り、本実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技場の管理者が管理する枠キーを用いて施錠装置SSを操作しなければ、搭載枠11bを開放することができない。即ち、施錠装置SSを操作することができない遊技者は、原則として搭載枠11bを開放することができない。このため、主制御基板40に搭載されたRWMクリアスイッチ42、及び設定器43は、原則として遊技者が操作できない。また、主制御基板40に搭載された表示器45は、遊技者の目には触れない位置に配置されているといえる。
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態と高確率状態とを備えている。大当り確率は、大当り判定において大当りと判定される確率である。高確率状態は、低確率状態と比較して大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態では、大当り判定に大当りと判定される確率が低確率状態に比して高まることから、遊技者にとって有利な遊技状態となる。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」である。
また、パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態と高ベース状態とを備えている。本実施形態の高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動入賞口16に入球する確率が高い遊技状態である。本実施形態の高ベース状態は、遊技球が第2始動入賞口16に入球する確率が高まり、第2始動入賞口16の遊技球の入球が容易になることから、遊技者にとって有利な遊技状態(入球容易状態)となる。即ち、本実施形態における高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、所謂「非電サポ状態」である。
例えば、高ベース状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通図柄の当り判定において普通当りと判定される確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における普通可変部材17の開放回数を、低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り遊技における普通可変部材17の1回の開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。本実施形態では、低ベース状態における普通当り確率は0に設定されている。このため、普通可変部材17は、低ベース状態において、許容状態に動作されない。
また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、特別図柄についての、所謂「変動時間短縮状態(時短状態)」となる。これに対して、低ベース状態は、特別図柄についての、所謂「非変動時間短縮状態(非時短状態)」となる。
以下の説明では、低確率状態且つ低ベース状態である遊技状態を「低確低ベース状態」と示し、高確率状態且つ低ベース状態である遊技状態を「高確低ベース状態」と示す。また、低確率状態且つ高ベース状態である遊技状態を「低確高ベース状態」と示し、高確率状態且つ高ベース状態である遊技状態を「高確高ベース状態」と示す。
次に、本実施形態に特徴的な設定変更機能について説明する。
図3に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、複数種類の設定値として大当り確率を設定可能である。具体的に言えば、本実施形態のパチンコ遊技機10は、複数種類の設定値として第1設定値から第6設定値までの全6段階にわたって大当り確率を設定である。以下の説明では、「第n設定値が設定されている」ことを、単に[設定n]と示す場合がある(但し、n=1〜6)。
設定1の大当り確率はK1であり、設定2の大当り確率はK2であり、設定3の大当り確率はK3であり、設定4の大当り確率はK4であり、設定5の大当り確率はK5であり、設定6の大当り確率はK6である。大当り確率K1〜K6は、大当り確率K1<K2<K3<K4<K5<K6の順に高確率であり、大当りに当選し易くなっている。大当り確率K1〜K6は、図3に例示される通り、低確率状態であるときの大当り確率と、高確率状態であるときの大当り確率と、をセットにしたものである。以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、設定値に応じて大当り確率が変化する。なお、設定値は、6段階である必要はなく、2段階から5段階、及び7段階以上のうち何れであってもよい。
図4に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、設定器43をオン状態に操作した状態であって、且つRWMクリアスイッチ42をオン状態に操作した状態にて電源投入されると、設定変更モードへ移行する。設定変更モードでは、内部的に設定されている設定値が報知される。また、設定変更モードでは、設定スイッチの操作毎に、内部的に設定されている設定値が[設定1]→[設定2]→…→[設定5]→[設定6]→[設定1]→…というように、ループするように変更できる。本実施形態において、設定スイッチは、RWMクリアスイッチ42と兼用されている。設定変更モードは、設定キーを用いて、設定器43をオフ状態に操作すると終了する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、設定器43をオン状態に操作した状態であって、RWMクリアスイッチ42がオフ状態である状態にて電源投入されると、設定確認モードへ移行する。この設定確認モードでは、内部的に設定されている設定値が報知される。また、設定確認モードでは、設定スイッチを操作しても、内部的に設定されている設定値を変更できない。設定確認モードは、設定キーを用いて、設定器43をオフ状態に操作すると終了する。設定変更モード(設定制御状態)及び設定確認モード(設定確認状態)は、設定値に関する制御を行う設定制御モード(設定制御状態)である。
図5に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、設定制御モードにおいて設定値を報知する手段として表示器45を備えている。以下、表示器45による設定値の報知例について説明する。
表示器45では、電源投入されたときに設定変更モード及び設定確認モードの何れかへの移行条件が成立している場合、内部的に設定されている設定値を報知する表示を行う。具体的に言えば、表示部45a,45bに[−]を表示し、表示部45c,45dに設定値を示す値を表示する。例えば、表示器45では、設定1のときに[−−01](図5(a))を、設定2のときに[−−02](図5(b))を、設定3のときに[−−03](図5(c))を、設定4のときに[−−04](図5(d))を、設定5のときに[−−05](図5(e))を、設定6のときに[−−06](図5(f))を表示する。
例えば、設定変更モードでは、設定スイッチの操作毎に設定値が変更されるため、表示器45では、[−−01]→[−−02]→…→[−−05]→[−−06]→[−−01]→…というように、設定値を報知する表示がループするように切り替わる。なお、設定変更モードでは、表示部45a,45bでは変更前の設定値を表示し、表示部45c,45dでは変更後の設定値を表示してもよい。一方、設定確認モードでは、設定スイッチを操作しても設定値が変更されないため、表示器45では、設定値を報知する表示が切り替わることなく継続する。なお、設定変更モード及び設定確認モードが終了した後において、表示器45では、設定されている設定値を報知する表示を継続してもよく、設定値とは異なる情報を報知する表示に切り替わってもよく、何れの情報を報知する表示も行わなくてもよい。
本実施形態における表示器45は、設定値とは異なる情報の表示であって、且つ4桁の情報(数値、記号、又は文字)からなる他の表示を行う表示手段として兼用されている。設定値とは異なる他の情報としては、例えば、ベース値と、報知するベース値の種類を特定するための識別子とがある。ベース値は、大当り遊技中ではないことを前提として、(通常遊技状態時の賞球の総数÷通常遊技状態時の有効球の総数)×100の計算式によって計数(計算)される数値である。ここで、有効球とは、遊技に使用された遊技球であって、発射ハンドルHDの操作によって発射された遊技球のうち遊技領域YBaへ到達した遊技球である。ベース値には、当該ベース値を計数する期間として第1計数期間を定めた第1ベース値と、第1計数期間とは異なる第2計数期間を定めた第2ベース値とがある。例えば、第1計数期間は、有効球が60000に達する毎の周期的な計数期間であり、第2計数期間は、直近の第1計数期間が終了してから現在までの期間である。
ベース値に関する情報を表示する場合、表示器45では、表示部45a,45bにおいて2桁の情報(数値、記号、又は文字)からなる識別子を表示し、表示部45c,45dにおいて2桁の情報(数値)からなるベース値を表示するとよい。表示部45c,45dにおいて表示するベース値は、10進法による表示でもよく、16進法による表示であってもよい。なお、報知しようとするベース値が規定値を超える場合、表示部45c,45dにおいて[FF]を点滅表示させてもよい。例えば規定値は、10進法による表示であれば[99]であり、16進法による表示であれば[255]である。
なお、表示器45は、設定値を報知する表示を行う専用の表示手段であってもよい。表示器45は、2桁以上の情報からなる表示を行う表示手段と兼用しない場合、必ずしも4つの表示部45a〜45dを必要としない。例えば、表示器45は、表示部45b〜45dを省略して1桁の数値を表示可能に構成されていてもよい。また、表示器45は、パチンコ遊技機10の機体の表側に設けられた表示手段と兼用されていてもよい。例えば、特別図柄表示部13a,13bと兼用されていてもよい。
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
図6に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当り遊技の種類が定められている。大当り図柄の種類は、大当りの種類としても把握できる。
本実施形態において、第1特別図柄の大当り図柄及び第2特別図柄の大当り図柄には、それぞれ予め定めた複数種類の大当り図柄がある。本実施形態において、複数種類の特別図柄の大当り図柄は、予め定めた比率で、図柄ZA、図柄ZB、及び図柄ZCの3つのグループに分類されている。具体的に、本実施形態では、100種類の第1特別図柄の大当り図柄のうち、48種類の大当り図柄が図柄ZAに、12種類の大当り図柄が図柄ZBに、40種類の大当り図柄が図柄ZCに、それぞれ分類されている。本実施形態において、複数種類の第2特別図柄の大当り図柄は、また、本実施形態では、100種類の第2特別図柄の大当り図柄のうち、50種類の大当り図柄が図柄ZAに、10種類の大当り図柄が図柄ZBに、40種類の大当り図柄が図柄ZCに、それぞれ分類されている。このように、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とで、大当り図柄の比率が異なる。特に、本実施形態において、第2特別図柄では、第1特別図柄と比較して、図柄ZAの比率が高い一方、図柄ZBの比率が低く、図柄ZCの比率は同一である。
大当り遊技では、最初に、予め定めた時間(以下、オープニング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の開始を特定可能な開始演出としてのオープニング演出である。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大入賞口18を開放するラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2終了条件が成立することによって終了される。ラウンド遊技において、大入賞口18は、所定の開放態様となるように開放される。具体的に、本実施形態において、大入賞口18は、ラウンド遊技の開始を契機として開放され、ラウンド遊技の終了を契機として閉鎖される。即ち、本実施形態において、特別可変部材19は、ラウンド遊技の開始を契機として開状態に動作し、ラウンド遊技の終了を契機として閉状態に動作する。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めた時間(以下、エンディング時間と示す)にわたって、所定の演出が行われる。例えば、所定の演出は、大当り遊技の終了を認識可能な終了演出としてのエンディング演出である。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了される。
本実施形態において、図柄ZA,ZCの大当り遊技では、ラウンド遊技の上限回数として10回が定められており、図柄ZBの大当り遊技では、ラウンド遊技の上限回数として4回が定められている。このため、本実施形態において、図柄ZA,ZCは、ラウンド遊技の上限回数という観点で、図柄ZBよりも有利な大当り遊技であると言える。そして、本実施形態において、第2特別図柄では、第1特別図柄と比較して、図柄ZAの大当り遊技及び図柄ZBの大当り遊技のうち、有利な大当り遊技である図柄ZAの大当り遊技の比率が高い。このため、本実施形態において、第2特別ゲームは、第1特別ゲームよりも有利な特別ゲームであると言える。
また、本実施形態において、各大当り遊技では、各回のラウンド遊技における上限個数として10個が定められており、各回のラウンド遊技における上限時間として25秒が定められている。なお、本実施形態において、各回のラウンド遊技における上限時間は、通常、大入賞口18を狙って遊技球を発射していれば、遊技球が大入賞口18に入球するのに十分な時間である。また、本実施形態において、各大当り遊技では、オープニング時間、ラウンド間インターバル時間、及びエンディング時間として同一の時間がそれぞれ定められている。例えば、本実施形態において、各大当り遊技では、オープニング時間として8秒が定められており、ラウンド間インターバル時間として2秒が定められており、エンディング時間として10秒が定められている。
次に、大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10では、図柄ZA,ZBの大当り遊技の終了後、次回の大当り遊技が付与されるまで高確率状態及び高ベース状態が付与される。また、パチンコ遊技機10では、図柄ZCの大当り遊技の終了後、高確率状態が付与されない一方で、次回の大当り遊技が付与される第1終了条件、及び予め定めた作動回数(本実施形態では100回)の特別ゲームが終了する第2終了条件のうち、何れかの終了条件が成立するまで高ベース状態が付与される。このため、本実施形態において、図柄ZA,ZBは、大当り遊技終了後の遊技状態という観点で、図柄ZCよりも有利な大当り遊技であると言える。以下の説明では、図柄ZAの大当りを「10R高確大当り」と示し、図柄ZBの大当りを「4R高確大当り」と示し、図柄ZCの大当りを「10R低確大当り」と示す。
次に、パチンコ遊技機10が実行可能な演出の一例について説明する。
パチンコ遊技機10が実行可能な演出には、表示演出の1つである演出図柄変動ゲームがある。以下の説明では、演出図柄変動ゲームを略して「演出ゲーム」と示す。演出ゲームは、演出表示装置EHにおいて、複数列の演出図柄を変動表示させ、最終的に演出図柄の組み合わせ(以下、単に図柄組み合わせと示す)を導出させる演出である。演出図柄は、キャラクタや模様等の装飾が施された図柄(飾り図柄)であって、表示演出を多様化させるための図柄である。本実施形態において、演出ゲームは、第1列、第2列、及び第3列の演出図柄をそれぞれ所定の方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。
演出ゲームは、特別ゲームに関連して実行される。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。演出ゲームでは、特別ゲームにおいて導出された特別図柄に応じた図柄組み合わせが導出される。特別ゲームにおいて、大当り図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、大当りの図柄組み合わせが導出される。例えば、大当りの図柄組み合わせは、「777」などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。
また、特別ゲームにおいて、はずれ図柄が導出される場合には、演出ゲームにおいて、はずれの図柄組み合わせが導出される。例えば、はずれの図柄組み合わせは、「778」や「787」などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。なお、演出ゲームにおいて、演出図柄は、確定停止表示される前に一旦停止表示されてもよい。本明細書において、「一旦停止表示」とは、ゆれ変動表示などのように、演出図柄が確定停止表示される前の仮停止状態である。以下の説明では、特別ゲームと、当該特別ゲームに関連して実行される演出ゲームとを区別しない場合、これらを総称して「変動ゲーム」と示す。
演出ゲームでは、リーチを形成して行うリーチ演出が実行される場合がある。リーチは、複数列のうち特定列(本実施形態では第1列と第3列)に同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、特定列とは異なる列(本実施形態では第2列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。例えば、リーチ演出には、登場するキャラクタ、及び演出図柄の動作などが異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。なお、詳しくは後述するが、演出ゲームの実行中には、演出図柄の変動表示とは別の演出が実行される場合がある。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図7に示すように、本実施形態の主制御基板40は、所定の処理を行い、当該処理の結果に応じて、制御コマンドなどの制御信号を出力する。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に制御信号を出力可能となるように接続されている。副制御基板50は、主制御基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。
まず、主制御基板40について詳しく説明する。
マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、「主制御CPU41a」と示す)と、記憶部(メモリ)とを備えている。主制御CPU41aは、主制御用のプログラムを実行することにより、各種処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読み出しが可能であって情報の書き込みが不能なROM領域(以下、「主制御ROM41b」と示す)と、情報の読み出し及び書き込みが可能なRWM領域(以下、「主制御RWM41c」と示す)とがある。
主制御ROM41bは、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。また、主制御ROM41bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了する迄の変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームなどの演出内容(変動態様)を特定可能な情報である。本実施形態の変動パターンには、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンとがある。大当り変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を行い、最終的に大当りの図柄組み合わせを導出する変動パターンがある。はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を行い、最終的にはずれの図柄組み合わせを導出可能な「リーチあり」のはずれ変動パターンがある。はずれ変動パターンには、演出ゲームにおいて、リーチ演出を行わず、最終的にはずれの図柄組み合わせを導出する「リーチ無し」のはずれ変動パターンがある。
主制御RWM41cは、主制御CPU41aの処理結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主制御RWM41cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する乱数回路41dを備えている。マイクロプロセッサ41は、主制御CPU41aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。なお、主制御CPU41a、主制御ROM41b、主制御RWM41c、及び乱数回路41dは、マイクロプロセッサ41としてワンチップに構成されている必要はなく、別体であってもよい。
主制御CPU41aは、センサSE1〜SE6と接続されている。主制御CPU41aは、センサSE1〜SE6が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。主制御CPU41aは、情報表示装置13(表示部13a〜13f)と接続されている。主制御CPU41aは、情報表示装置13(表示部13a〜13f)の表示内容を制御可能に構成されている。主制御CPU41aは、ソレノイドSL1,SL2と接続されている。主制御CPU41aは、ソレノイドSL1,SL2の動作を制御することによって、可変部材17,19の動作を制御可能に構成されている。
主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42と接続されている。主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。主制御CPU41aは、設定器43と接続されている。主制御CPU41aは、設定器43がオン状態に操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。主制御CPU41aは、表示器45と接続されている。主制御CPU41aは、表示器45の表示内容を制御可能に構成されている。
次に、副制御基板50について詳しく説明する。
副制御基板50は、副制御CPU50aと、副制御ROM50bと、副制御RWM50cと、を備えている。副制御CPU50aは、副制御プログラムを実行することにより、所定の処理として、演出に関する処理などを行う。副制御ROM50bは、副制御プログラムや、所定の抽選に用いる判定値などを記憶している。副制御ROM50bは、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、音声演出に用いる音声演出データ、及び、図示しない可動体を動作させる可動体演出に用いる可動体演出データなどを記憶している。
副制御RWM50cは、パチンコ遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副制御RWM50cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。また、副制御基板50は、副制御CPU50aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。なお、副制御基板50は、乱数生成回路を備え、ハードウェア乱数を生成可能であってもよい。
副制御CPU50aは、演出表示装置EHと接続されている。副制御CPU50aは、演出表示装置EHの表示内容を制御可能に構成されている。副制御CPU50aは、装飾ランプLA1,LA2と接続されている。副制御CPU50aは、装飾ランプLA1,LA2の発光態様を制御可能に構成されている。副制御CPU50aは、スピーカSPと接続されている。副制御CPU50aは、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成されている。副制御CPU50aは、演出ボタンBTと接続されている。副制御CPU50aは、演出ボタンBTが操作されたときに出力する操作信号を入力可能に構成されている。
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧(V1)に変換するとともに、その変換後の電源電圧(V1)を各制御基板40,50へ供給すべき電源電圧(V2)にさらに変換する。電源ユニット60は、複数本の電源供給線を介して各制御基板40,50と接続されており、各基板は電源供給線を通じて電力供給を受けることによって動作する。
電源ユニット60は、電源スイッチ(接点装置)60aを備えている。電源スイッチ60aは、オン状態及びオフ状態の何れかに切り替える操作が可能であって、切り替え後の操作状態を維持するように構成されている。本実施形態では、外部電源からパチンコ遊技機10へ電力が供給されている状態において、電源スイッチ60aをオフ状態からオン状態に操作にすると、各制御基板40,50に電力が供給され、さらにオフ状態に操作すると各制御基板40,50への電力供給が遮断される。
したがって、パチンコ遊技機10を起動するためには、電源スイッチ60aをオン状態に操作したまま、外部電源からの電力供給を開始するか、外部電源からの電力供給をしている状態のまま、電源スイッチ60aをオフ状態からオン状態に操作にする。本明細書において、「電源を投入する」ことは、電源スイッチ60aを操作するなどして、各制御基板40,50に対して電力が供給されている状態にすることを意味し、「電源を遮断(電源断)する」ことは、各制御基板40,50に対して電力が供給されていない状態にすることを意味する。
次に、バックアップ機能について詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、主制御RWM41cは、電源断がされても、電源断がされたときに記憶している各種情報を所定期間にわたって保持可能に構成されている。例えば、主制御RWM41cは、電源ユニット60に搭載された図示しないバックアップ用電源(例えば電気二重層コンデンサ)から供給される電力によって、電源断がされた後にも各種情報を保持するとよい。例えば、主制御RWM41cは、電力の供給を受けない状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電源断がされた後にも各種情報を保持するようになっていてもよい。
ここで、バックアップの対象となる各種情報には、遊技の進行に関する遊技情報と、ベース値に関するベース情報と、設定値に関する設定値情報とが含まれている。例えば、遊技情報には、特別ゲームに関する情報、大当り遊技に関する情報、遊技状態に関する情報、賞球の払出しに関する情報を含む。特別ゲームに関する情報としては、例えば特別保留数を特定可能な情報、各種の乱数情報、当り抽選の抽選結果を特定可能な情報、特別ゲームの変動パターンを特定可能な情報、特別ゲームで導出される特別図柄を特定可能な情報などである。大当り遊技に関する情報としては、大当り遊技の進行状況を特定可能な情報などである。遊技状態に関する情報としては、現在の遊技状態を特定可能な情報、高ベース状態が付与される残り回数を特定可能な情報などである。賞球の払出しに関する情報としては、未払出しの賞球数を特定可能な情報などである。
次に、電源投入処理について説明する。本実施形態において、以下に説明する電源投入処理を実行する主制御CPU41aは、大当り遊技に関する有利度合いを定めた複数の設定情報としての設定値のうち何れかの設定値を設定する制御を少なくとも可能に構成された設定制御手段として機能する。
主制御CPU41aは、電源投入時の起動処理(ブート処理)によって起動すると、最初に電源投入処理を実行する。電源投入処理では、電源投入時のRWMクリアスイッチ42及び設定器43の操作状態に応じて、設定制御モード(設定変更モード及び設定確認モード)への移行の有無、及び主制御RWM41cの初期化の有無が制御される。以下、詳細に説明する。
主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されており、且つ設定器43がオン状態に操作されている場合、主制御RWM41cのRWMクリア処理を実行する。RWMクリア処理において、主制御CPU41aは、バックアップされているベース情報遊技情報を初期化する一方で、バックアップされている設定値情報を初期化しない。次に、主制御CPU41aは、設定変更モードへ移行する。主制御CPU41aは、設定変更モードへ移行すると、設定変更モードの開始を特定可能な制御コマンド(以下、「変更開始コマンド」と示す)を副制御基板50に出力する。
また、主制御CPU41aは、設定変更モードへ移行すると、主制御RWM41cに記憶されている設定値を読み出すとともに、読み出した設定値を報知する表示を行うように表示器45を制御する。即ち、表示器45では、電源断がされたときの設定値が報知される。設定変更モードにおいて、主制御CPU41aは、設定スイッチ(本実施形態ではRWMクリアスイッチ42)が操作される毎に、設定している設定値を、[設定1]→[設定2]→…→[設定5]→[設定6]→[設定1]→…というように、ループするように変更する。主制御CPU41aは、設定スイッチの操作を契機に設定値を変更する毎に、変更後の設定値を報知する表示を行うように表示器45を制御する。
主制御CPU41aは、設定変更モードにおいて、設定器43がオフ状態に操作されると、その時点において設定している設定値を確定し、設定変更モードを終了する。主制御CPU41aは、設定変更モードを終了すると、確定した設定値を特定可能な制御コマンド(以下、「設定値コマンド」と示す)を副制御基板50に出力する。また、主制御CPU41aは、設定変更モードの終了を特定可能な制御コマンド(以下、「変更終了コマンド」と示す)を副制御基板50に出力する。その後、電源投入処理を終了し、後述する通常制御状態へ移行する。
主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオフ状態であり、且つ設定器43がオン状態に操作されている場合、バックアップされている各種情報が正常であるかを確認する。バックアップされている各種情報が正常であるか、異常であるかの確認は、例えばバックアップフラグの状態確認とチェックサムの一致確認によって行われる。バックアップされている各種情報が異常である場合、主制御CPU41aは、主制御RWM41cのRWMクリア処理を実行する。バックアップされている各種情報が正常である場合、主制御CPU41aは、主制御RWM41cのRWMクリア処理を実行しない。次に、主制御CPU41aは、設定確認モードへ移行する。主制御CPU41aは、設定確認モードへ移行すると、設定確認モードの開始を特定可能な制御コマンド(以下、「確認開始コマンド」と示す)を副制御基板50に出力する。
また、主制御CPU41aは、設定確認モードへ移行すると、主制御RWM41cに記憶されている設定値を読み出すとともに、読み出した設定値を報知する表示を行うように表示器45を制御する。即ち、表示器45では、電源断がされたときの設定値が報知される。設定確認モードにおいて、主制御CPU41aは、設定スイッチ(本実施形態ではRWMクリアスイッチ42)が操作されても、設定値を変更せず、表示器45の表示内容も変化させない。
主制御CPU41aは、設定確認モードにおいて、設定器43がオフ状態に操作されると、設定確認モードを終了する。主制御CPU41aは、設定確認モードを終了すると、その時点において設定している設定値を特定可能な設定値コマンドを副制御基板50に出力する。また、主制御CPU41aは、設定確認モードの終了を特定可能な制御コマンド(以下、「確認終了コマンド」と示す)を副制御基板50に出力する。その後、電源投入処理を終了し、通常制御状態へ移行する。
また、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオン状態に操作されており、且つ設定器43がオフ状態である場合、主制御RWM41cのRWMクリア処理を実行する。その後、主制御CPU41aは、設定変更モード及び設定確認モードへ移行することなく、電源投入処理を終了し、通常制御状態へ移行する。一方、主制御CPU41aは、RWMクリアスイッチ42がオフ状態であり、且つ設定器43がオフ状態である場合、主制御RWM41cのRWMクリア処理を実行しない。また、主制御CPU41aは、設定変更モード及び設定確認モードへ移行することなく、電源投入処理を終了し、通常制御状態へ移行する。
ここで、通常制御状態は、主制御CPU41aが内部抽選(当り抽選)に基づいて変動ゲームを実行させる制御や、大当り遊技を付与する制御を可能な制御状態である。RWMクリア処理の実行によって、遊技情報が初期化された場合には、何れの特別ゲーム及び普通ゲームが実行及び保留されておらず、且つ大当り遊技中でもない状態に復帰される。一方、遊技情報が初期化されなかった場合には、バックアップされている遊技情報に基づいて、電源断がされたときの遊技の状態に復帰される。
なお、主制御CPU41aは、電源投入処理を終了するときに、上記設定値コマンドのほか、主制御RWM41cに記憶されている遊技情報に基づいて所定の制御コマンド(以下、「初期コマンド」と示す)を副制御基板50に出力する。ここで、主制御RWM41cに記憶されている遊技情報とは、RWMクリア処理が実行されたときは初期化された遊技情報であり、RWMクリア処理が実行されていないときには直近の電源断がされたときの遊技情報である。
例えば、主制御CPU41aは、特別ゲームの実行中に復帰する場合、初期コマンドとして、当り抽選の抽選結果を特定可能な制御コマンド、特別ゲームの変動パターンを特定可能な制御コマンド、特別ゲームで導出される特別図柄を特定可能な制御コマンドなどを出力する。あわせて、主制御CPU41aは、遊技状態を特定可能な制御コマンドを出力する。例えば、主制御CPU41aは、初期コマンドとして、大当り遊技の付与中に復帰する場合、大当り遊技の進行状況を特定可能な制御コマンドなどである。
また、主制御CPU41aは、電源投入処理において、設定されている設定値に異常がある場合、設定値エラーを検知してもよい。設定されている設定値に異常があるか否かは、例えば、主制御RWM41cのうち、設定値を特定可能な情報を格納する記憶領域に、設定1〜6の何れを特定する値でもない値が格納されているとき、設定値エラーと判定するとよい。主制御CPU41aは、設定値エラーを検知すると、電源断がされるまで解除不能な遊技停止状態へ移行するとよい。
また、主制御CPU41aは、設定変更モードへ移行してから終了する迄の間、及び設定確認モードへ移行してから終了する迄の間にわたって、所定の外部信号(セキュリティ信号)を図示しない外部端子から機外へ出力してもよい。外部端子には、例えば遊技場の管理室などに設置されたホールコンピュータ、及び島設備などに設置された外部演出装置などが接続される。主制御CPU41aは、設定変更モードへ移行してから終了する迄の間、及び設定確認モードへ移行してから終了する迄の間にわたって、設定制御モード中であることを報知する表示を行うように、特別図柄表示部13a,13bを制御してもよい。設定制御モード中であることを報知する表示は、特別ゲームにおいて導出する大当り図柄及びはずれ図柄の何れとも異なる発光パターンによる表示である。
また、主制御CPU41aは、電源投入処理によって設定変更モードへ移行した場合には、電源投入処理を終了してから、搭載枠11bが閉鎖されたことを契機として、RWMクリア処理が実行されたことを特定可能な制御コマンド(以下、「RWMクリアコマンド」と示す)を副制御基板50に出力する。例えば、搭載枠11bが閉鎖されたか否かは、搭載枠11bが開放されているか否かを検知するセンサを設けたり、施錠装置SSによる搭載枠11bの施錠状態を検知するセンサを設けたりすることで特定するとよい。
電源投入処理によって設定変更モードへ移行しなかった場合であって、RWMクリア処理を実行したときには、電源投入処理が終了すると、搭載枠11bが閉鎖されたか否かを問わず、RWMクリアコマンドを副制御基板50に出力する。詳しくは後述するが、RWMクリアコマンドを入力した副制御基板50は、所定の報知(後述するRWMクリア報知)を実行させる。即ち、設定変更モードへ移行したときと、設定変更モードへ移行しなかったときとでは、RWMクリア報知のタイミング(実行態様)が異なる。また、主制御CPU41aは、RWMクリアコマンドの出力とともに所定の外部信号(セキュリティ信号)を外部端子から所定時間(例えば50ms)にわたって出力するとよい。
次に、主制御CPU41aによって実行される各種の処理について説明する。
主制御CPU41aは、所定の制御周期(例えば4ms)毎に行う割り込み処理として、特別図柄入力処理、及び特別図柄開始処理などを実行する。なお、本実施形態において、出力バッファに設定された制御コマンドは、割り込み処理として実行されるコマンド出力処理によって副制御基板50へ出力される。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
図8に示すように、特別図柄入力処理において、主制御CPU41aは、第1始動入賞センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したか否かを判定する(S101)。第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合(S101:YES)、主制御CPU41aは、主制御RWM41cに記憶されている第1特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S102)。
第1特別保留数が上限数未満である場合(S102:YES)、主制御CPU41aは、第1特別保留数を1加算して更新する(S103)。ステップS103の処理において、主制御CPU41aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。このように、第1特別ゲームの保留条件は、第1特別保留数が上限数未満である状態において、遊技球が第1始動入賞センサSE1によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU41aは、マイクロプロセッサ41内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM41cに記憶させる(S104)。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる大当り乱数、大当り図柄の決定に用いる大当り図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。ステップS104の処理において、主制御CPU41aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。なお、乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。本実施形態では、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM41cに記憶させておくことによって、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。このように、本実施形態では、主制御CPU41aが、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM41cに記憶させる制御を行うことにより、保留条件の成立を契機として特別ゲームの実行を保留する保留手段が実現される。
第1始動入賞口15へ遊技球が入球していない場合(S101:NO)、第1特別保留数が上限数未満ではない場合(S102:NO)、及び、ステップS104の処理を終了した場合、主制御CPU41aは、ステップS105の処理へと移行する。ステップS105の処理において、主制御CPU41aは、第2始動入賞センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したか否かを判定する。第2始動入賞口16へ遊技球が入球している場合(S105:YES)、主制御CPU41aは、主制御RWM41cに記憶されている第2特別保留数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(S106)。
第2特別保留数が上限数未満である場合(S106:YES)、主制御CPU41aは、第2特別保留数を1加算して更新する(S107)。ステップS107の処理において、主制御CPU41aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。第2特別ゲームの保留条件は、第2特別保留数が上限数未満である状態において、遊技球が第2始動入賞センサSE2によって検知されると成立する。
次に、主制御CPU41aは、主制御基板40内で生成している乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主制御RWM41cに記憶させる(S108)。ステップS108の処理において、主制御CPU41aは、第2特別ゲームに用いる乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主制御RWM41cに記憶させておくことによって、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。このように、本実施形態では、主制御CPU41aが、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主制御RWM41cに記憶させる制御を行うことにより、保留条件の成立を契機として特別ゲームの実行を保留する保留手段が実現される。
次に、主制御CPU41aは、ステップS108の処理において取得した乱数をもとに、新たに実行が保留された特別ゲームの内容を特定可能な制御コマンド(以下、「先読みコマンド」と示す)を生成し、出力バッファに設定する先読みコマンド設定処理を実行する(S109)。なお、先読みコマンド設定処理は、特別図柄入力処理において、ステップS108の処理の終了後に実行してもよく、特別図柄入力処理とは異なる処理として実行してもよい。即ち、先読みコマンド設定処理は、特別図柄入力処理のステップS108の処理において乱数を取得したときと同じ割込み処理など、特別ゲームの実行が保留されたときに先読みコマンドを生成可能であればよい。
先読みコマンド設定処理において、主制御CPU41aは、ステップS108の処理で取得した大当り乱数の値が、後述する大当り抽選において大当りに当選する値であるか否かを事前に判定(以下、「大当り事前判定」と示す)する。そして、主制御CPU41aは、大当り事前判定によって判定した大当り抽選の結果を特定可能となるように先読みコマンドを生成し、出力バッファに設定する。なお、先読みコマンドは、複数の制御コマンドを組み合わせて構成されていてもよく、単一の制御コマンドから構成されていてもよい。
そして、第2始動入賞口16へ遊技球が入球していない場合(S105:NO)、第2特別保留数が上限数未満ではない場合(S106:NO)、及び、ステップS109の処理が終了した場合、主制御CPU41aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
まず、主制御CPU41aは、特別ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。なお、本実施形態において、特別ゲームの実行条件は、特別ゲームを開始させるための始動条件としても把握できる。この判定において、主制御CPU41aは、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではない場合に実行条件が成立したと判定する一方で、大当り遊技中、又は特別ゲーム中である場合に実行条件が成立していないと判定する。実行条件が成立していない場合、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。このように、本実施形態において、特別ゲームは、大当り遊技中ではない場合に実行可能である。言い換えれば、本実施形態において、大当り遊技は、特別ゲームが実行されていない特定期間に相当する。
一方、実行条件が成立している場合、主制御CPU41aは、主制御RWM41cに記憶されている第2特別保留数を取得し、取得した第2特別保留数が0(零)よりも大きいかを判定する。第2特別保留数が0よりも大きい場合、主制御CPU41aは、第2特別ゲームを開始させる。一方、第2特別保留数が0の場合、主制御CPU41aは、第1特別保留数を取得し、取得した第1特別保留数が0よりも大きいかを判定する。第1特別保留数が0よりも大きい場合、主制御CPU41aは、第1特別ゲームを開始させる。これにより、本実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別ゲームと第2特別ゲームとを同時に実行させず、第2特別ゲームを優先的に実行させる。
第1特別保留数及び第2特別保留数の何れも0の場合、主制御CPU41aは、待機状態であることを特定可能な情報(以下、待機状態コマンドと示す)を副制御基板50に出力するかを判定する。本実施形態において、待機状態とは、大当り遊技中ではなく、且つ特別ゲーム中ではない状態であって、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの何れも保留されていない状態である。言い換えれば、本実施形態において、待機状態は、特別ゲームが実行されていない特定期間に相当する。このとき、主制御CPU41aは、主制御RWM41cに出力済情報が記憶されていない場合には、待機状態コマンドを出力すると判定する一方で、出力済情報が記憶されていない場合には、待機状態コマンドを出力しないと判定する。本実施形態において、出力済情報は、待機状態コマンドを出力済であることを特定可能な情報である。出力済情報は、待機状態コマンドを生成したことを契機として主制御RWM41cに記憶され、待機状態が終了したことを契機として主制御RWM41cから消去(クリア)される。
待機状態コマンドを出力する場合、主制御CPU41aは、待機状態コマンドを生成して出力バッファにセットするとともに、主制御RWM41cに出力済情報を記憶させる。その後、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、待機状態コマンドを出力しない場合、主制御CPU41aは、待機状態コマンドを生成することなく特別図柄開始処理を終了する。
また、第2特別ゲームを開始させる場合、主制御CPU41aは、第2特別保留数を1減算して更新するとともに、減算後の第2特別保留数を表示させるように情報表示装置13を制御する。次に、主制御CPU41aは、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主制御RWM41cから取得する。そして、主制御CPU41aは、取得した乱数情報から特定される大当り乱数の値を用いて、大当りか否かの大当り判定を行う。なお、大当り判定は、大当りか否かの大当り抽選に相当する。例えば、大当り判定は、乱数の値と大当り判定値とが一致するか否かにより判定してもよい。また例えば、大当り判定は、乱数の値と大当り判定値とを加算した値が、所定値を超えているか否かにより判定してもよい。このとき、主制御CPU41aは、現在の設定値及び現在の確率状態に応じて異なる大当り判定値により大当り判定を行う。
大当り判定において大当りと判定した場合、主制御CPU41aは、大当り変動処理を行う。大当り変動処理において主制御CPU41aは、取得した乱数情報から特定される大当り図柄乱数の値に基づいて、特別図柄の大当り図柄を決定する。この決定した大当り図柄が、特別ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御CPU41aは、特別図柄の大当り図柄を決定した場合、変動パターン決定抽選を行うことにより、複数種類の大当り変動パターンの中から大当り変動パターンを決定する。一方、大当り判定において大当りと判定しなかった場合、主制御CPU41aは、はずれ変動処理を行う。はずれ変動処理において主制御CPU41aは、特別図柄のはずれ図柄を決定する。この決定したはずれ図柄が、特別ゲームにて導出される確定停止図柄となる。また、主制御CPU41aは、特別図柄のはずれ図柄を決定した場合、変動パターン決定抽選を行うことにより、複数種類のはずれ変動パターンの中からはずれ変動パターンを決定する。
また、第1特別ゲームを開始させる場合、主制御CPU41aは、前述した第2特別ゲームに関する制御と同様の制御を第1特別ゲームを対象にして行う。つまり、主制御CPU41aは、第1特別保留数の減算、大当り判定、大当り判定の結果に基づく大当り変動処理又ははずれ変動処理を行う。その後、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、特別図柄開始処理を終了すると、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、特別ゲームを実行させる。具体的に、主制御CPU41aは、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動を開始させるように情報表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を指定する情報(以下、特別図柄指定コマンドと示す)を出力バッファに設定する。また、主制御CPU41aは、変動パターンを指定するとともに演出ゲームの開始を指示する情報(以下、変動パターン指定コマンドと示す)を出力バッファに設定する。また、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間を計測する。そして、主制御CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が導出されるように、情報表示装置13を制御する。これにより、主制御CPU41aは、大当り抽選に当選した場合には、特別ゲームにおいて大当り表示結果を導出させるように制御する。また、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに定められた変動時間が経過すると、演出図柄の組み合わせを導出させるための情報(以下、全図柄停止コマンドと示す)を出力バッファに設定する。なお、本実施形態では、主制御CPU41aが、特別ゲームを実行させる制御を行うことにより、ゲーム制御手段が実現される。
次に、主制御CPU41aが行う大当り処理について説明する。
大当り処理において、主制御CPU41aは、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(大当りの種類)に基づく大当り遊技を付与する制御を行う。即ち、主制御CPU41aは、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。
主制御CPU41aは、大当りの特別ゲームが終了すると、最初にオープニング時間の開始を特定可能な情報(以下、オープニングコマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU41aは、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。具体的に、主制御CPU41aは、大当り図柄(大当りの種類)により決定される開放パターンに基づいて大入賞口18が開放されるように、第2ソレノイドSL2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。そして、主制御CPU41aは、ラウンド遊技を開始させた後、第1終了条件又は第2終了条件が成立すると、大入賞口18が閉鎖されるように第2ソレノイドSL2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主制御CPU41aは、このようなラウンド遊技を実行させるための処理を、上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。
また、主制御CPU41aは、ラウンド遊技を開始するごとに、ラウンド遊技の開始を特定可能な情報(以下、ラウンドコマンドと示す)を出力バッファに設定する。また、主制御CPU41aは、ラウンド遊技を終了するごとに、ラウンド遊技の終了を特定可能な情報(以下、ラウンド終了コマンドと示す)を出力バッファに設定する。
主制御CPU41aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング時間の開始を特定可能な情報(以下、エンディングコマンドと示す)を出力バッファに設定する。主制御CPU41aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
また、主制御CPU41aは、ラウンド遊技を開始させることに伴って、特別入賞センサSE3の有効期間を開始するように制御する。そして、主制御CPU41aは、特別入賞センサSE3の有効期間中に、特別入賞センサSE3により遊技球が検出されたことを契機として、賞球としての遊技球を払出す制御を行う。なお、本実施形態では、主制御CPU41aが遊技球を払出す制御を行うことにより、払出制御手段が実現される。また、主制御CPU41aは、特別入賞センサSE3により遊技球が検出されたことを契機として、払出す賞球の数を特定可能な賞球コマンドを出力バッファに設定する。
そして、本実施形態において、主制御CPU41aは、ラウンド遊技が終了してから所定時間が経過したことを契機として、特別入賞センサSE3の有効期間を終了するように制御する。このため、本実施形態では、ラウンド遊技間に設けられるインターバル時間、及び最終回のラウンド遊技後に設けられるエンディング時間であっても、特別入賞センサSE3の有効期間中である場合がある。なお、特別入賞センサSE3の有効期間は適宜変更してもよく、例えば、ラウンド遊技が開始されてからラウンド遊技が終了するまでを特別入賞センサSE3の有効期間とするように制御してもよいし、最初のラウンド遊技が開始されてからエンディング時間が終了するまでを特別入賞センサSE3の有効期間とするように制御してもよい。
次に、主制御CPU41aが行う遊技状態に関する処理について説明する。本実施形態では、主制御CPU41aが以下の制御を行うことにより、遊技状態を制御する遊技状態制御手段が実現される。
主制御CPU41aは、大当り遊技を終了させるに際して、大当りの種類に応じた遊技状態に制御する。例えば、主制御CPU41aは、10R高確大当り又は4R高確大当りに基づく大当り遊技を終了させる場合、遊技状態を高確高ベース状態に制御する。この場合、主制御CPU41aは、次の大当り遊技が開始されるまで、遊技状態を高確高ベース状態に制御する。一方、主制御CPU41aは、10R低確大当りに基づく大当り遊技を終了させる場合、遊技状態を低確高ベース状態に制御する。この場合、主制御CPU41aは、作動回数(本実施形態では100回)を定めた高ベース状態に制御する。そして、主制御CPU41aは、作動回数を定めた低ベース状態に制御した場合、次回の大当り遊技が付与される第1終了条件、及び作動回数の特別ゲームが終了する第2終了条件のうち、何れかの終了条件が成立するまで、遊技状態を低確高ベース状態に制御する。
主制御CPU41aは、低確率状態に制御する場合、低確率状態に制御することを特定可能な値を、主制御RWM41cに記憶されている確率状態フラグに設定する一方、高確率状態に制御する場合、高確率状態に制御することを特定可能な値を、主制御RWM41cに記憶されている確率状態フラグに設定する。また、主制御CPU41aは、低ベース状態に制御する場合、低ベース状態に制御することを特定可能な値を、主制御RWM41cに記憶されているベース状態フラグに設定する一方、高ベース状態に制御する場合、主制御RWM41cに記憶されているベース状態フラグに設定する。
また、主制御CPU41aは、作動回数を定めた高ベース状態を付与する場合、上記作動回数に相当する回数を、高ベース状態を付与する特別ゲームの残り回数として主制御RWM41cに記憶させる。そして、主制御CPU41aは、特別ゲームが実行される毎に、主制御RWM41cに記憶されている残り回数を1減算する。主制御CPU41aは、残り回数が0となった場合、残り回数が0となった特別ゲームの終了に伴って、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。
次に、副制御CPU50aによって実行される各種の処理について説明する。
最初に、各種の報知を行わせる報知処理について説明する。副制御CPU50aは、変更開始コマンドを入力すると、設定変更モード中であることを特定可能な設定変更報知を実行するように、演出表示装置EHを制御する。例えば、設定変更報知は、「設定変更中です」といった文字列のように、設定変更モードであることを特定可能な画像を表示する態様により実行される。副制御CPU50aは、変更終了コマンドを入力すると、設定変更報知を終了するように、演出表示装置EHを制御する。
副制御CPU50aは、確認開始コマンドを入力すると、設定確認モード中であることを特定可能な設定確認報知を実行するように、演出表示装置EHを制御する。例えば、設定確認報知は、「設定確認中です」といった文字列のように、設定確認モードであることを特定可能な画像を表示する態様により実行される。副制御CPU50aは、確認終了コマンドを入力すると、設定確認報知を終了するように、演出表示装置EHを制御する。
副制御CPU50aは、RWMクリアコマンドを入力すると、RWMクリア処理が実行されたこと、即ち、遊技情報の初期化が行われたことを特定可能なRWMクリア報知を実行するように、演出表示装置EHを制御する。例えば、RWMクリア報知は、「RWMクリア」の文字列のように、RWMクリア処理が行われたことを特定可能な画像を表示する態様により実行される。副制御CPU50aは、RWMクリアコマンドを入力してから所定時間(例えば30s)が経過すると、RWMクリア報知を終了するように、演出表示装置EHを制御する。なお、報知処理によって実行させる各種の報知は、演出表示装置EHによる画像表示に加えて、又は代えて、スピーカSPによる音声出力、及び装飾ランプLAによる発光を組み合わせて実行してもよい。
次に、演出ゲームを実行するための演出図柄変動処理について説明する。
演出図柄変動処理において、副制御CPU50aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄に基づき、演出ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。副制御CPU50aは、特別図柄の大当り図柄が指定された場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。これにより、本実施形態の演出ゲームでは、大当り判定において大当りと判定された場合に、大当り表示結果が導出される。また、副制御CPU50aは、特別図柄のはずれ図柄が指定された場合、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、演出ゲームで導出させる演出図柄の組み合わせを決定する。具体的に、副制御CPU50aは、リーチ演出を実行することを特定可能なはずれ変動パターンが指定された場合、リーチ用のはずれの図柄組み合わせを決定する。本実施形態において、リーチ用のはずれの図柄組み合わせとは、特定列(例えば第1列と第2列)の演出図柄が同一であって、その他の列(例えば第3列)の演出図柄が異なる演出図柄の組み合わせである。また、副制御CPU50aは、リーチ演出を実行しないことを特定可能なはずれ変動パターンが指定された場合、通常はずれ用のはずれの図柄組み合わせを決定する。本実施形態において、通常はずれ用のはずれの図柄組み合わせとは、全列の演出図柄が異なる演出図柄の組み合わせである。
また、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、入力した変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、特別ゲームの実行中に実行させる演出を決定する。本実施形態において、特別ゲームの実行中に実行させる演出の決定割合は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて異ならされている。そして、副制御CPU50aは、決定した演出を実行させるように演出表示装置EHの表示内容を制御する。
その後、副制御CPU50aは、全図柄停止コマンドの入力を契機として、演出ゲームを終了させ、演出図柄の組み合わせを導出させるように演出表示装置EHの表示内容を制御する。なお、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力したことを契機として指定された変動パターンから特定される変動時間を計時し、該変動時間が経過したことを契機に演出ゲームを終了させるようにしてもよい。つまり、主制御基板40から全図柄停止コマンドを出力せずに、演出ゲームの終了を制御してもよい。
次に、副制御CPU50aが行う大当り演出処理について説明する。
副制御CPU50aは、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように演出表示装置EHを制御する。副制御CPU50aは、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように演出表示装置EHを制御する。また、副制御CPU50aは、ラウンド終了コマンドを入力すると、ラウンド演出を終了させるように演出表示装置EHを制御する。副制御CPU50aは、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように演出表示装置EHを制御する。このように、副制御CPU50aは、大当り遊技中において、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を大当り演出として実行させることとなる。
次に、副制御CPU50aが行う待機状態処理について説明する。
副制御CPU50aは、待機コマンドを入力すると、デモンストレーション演出(以下、デモ演出と示す)を実行させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。本実施形態のデモ演出には、大別すると、図柄表示デモとムービー演出デモとがある。図柄表示デモは、待機状態に移行した後、最初に実行されるデモ演出であるとともに、ムービー演出デモの終了後に実行されるデモ演出である。一方、ムービー演出デモは、図柄表示デモの終了後に実行されるデモ演出である。本実施形態において、図柄表示デモの演出時間、及びムービー演出デモの演出時間は、何れも60秒である。そして、本実施形態では、待機状態に移行すると、最初に図柄表示デモが実行され、その後、ムービー演出デモ、図柄表示デモ、ムービー演出デモ・・・の順で、デモ演出の終了条件が成立するまでの間、繰り返し実行される。デモ演出の終了条件は、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16へ入球し、特別ゲームが開始されることであり、より詳しくは、副制御CPU50aが変動パターン指定コマンドを入力することである。
具体的に、図柄表示デモは、演出表示装置EHに停止表示されている飾り図柄にデモ演出用の動作を付加して表示させる演出である。デモ演出用の動作とは、例えば飾り図柄の一旦停止表示が飾り図柄を上下にゆれ変動させる表示態様であれば当該ゆれ変動とは区別されるように左右に揺らす動作で表示させたり、飾り図柄をキャラクタの意匠によって構成しているのであればキャラクタを通常時とは区別される動作で表示させたりすることである。また、ムービー演出デモは、パチンコ遊技機10や製造メーカなどを宣伝するデモ演出用の画像(動画)を表示させる演出である。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な演出の一例について説明する。
図9に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、特別ゲームの実行中に、該特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される期待度を示唆する期待度示唆演出を実行可能である。以下の説明では、大当り遊技が付与される期待度を単に「大当り期待度」と示す場合がある。期待度示唆演出は、例えば、装飾ランプLA1が特定の発光態様で発光され、スピーカSPから特定音が出力される態様により実行される。具体的に、本実施形態において、特別ゲームの実行中、演出表示装置EHでは、演出ゲームが実行される。そして、本実施形態において、期待度示唆演出が実行されない場合には、特別ゲームの実行中、装飾ランプLA1が発光せず、スピーカSPからは、特別ゲームの実行中であることを示す所定の変動中BGMが出力される(図9(a))。一方、本実施形態において、期待度示唆演出が実行される場合には、特別ゲームの実行中、装飾ランプLA1が所定の発光態様で発光し、スピーカSPからは、特別ゲームの実行中に出力される変動中BGMとは異なる特定音が出力される(図9(b))。そして、本実施形態では、期待度示唆演出が実行される場合、期待度示唆演出が実行されないときと比較して、大当り期待度が高いことが示唆される。
また、図10に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、保留中の特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが含まれていることを示唆する保留連演出を実行可能である。本実施形態の保留連演出は、大当り遊技中におけるエンディング時間中に実行可能である。保留連演出は、例えば、演出表示装置EHにおいて「続くぞ!」の文字列を模した画像を表示する態様により実行される。このように、本実施形態における保留連演出は、演出表示装置EHにより実行される演出である。
また、図11に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能である。本実施形態の設定示唆演出は、大当り遊技中におけるラウンド遊技中に実行されるようになっており、具体的には、大当り遊技中における最初(1回目)のラウンド遊技の開始に伴って実行される。言い換えれば、本実施形態の設定示唆演出は、特別ゲームが実行されていない特定期間中に実行される。
本実施形態において、設定示唆演出は、装飾ランプLA1及びスピーカSPで実行される。即ち、本実施形態において、装飾ランプLA1及びスピーカSPは、特定の演出手段に相当する。そして、本実施形態の設定示唆演出は、複数の演出内容のうち何れかの演出内容で実行される。例えば、本実施形態の設定示唆演出の演出内容には、装飾ランプLA1を第1発光態様で発光させるとともにスピーカSPから第1特殊音を出力させる第1演出内容(図11(a))が含まれている。また、本実施形態の設定示唆演出の演出内容には、装飾ランプLA1を第2発光態様で発光させるとともにスピーカSPから第2特殊音を出力させる第2演出内容(図11(b))が含まれている。さらに、本実施形態の設定示唆演出の演出内容には、装飾ランプLA1を第3発光態様で発光させるとともにスピーカSPから第3特殊音を出力させる第3演出内容(図11(c))が含まれている。以下の説明では、設定示唆演出の演出内容を定めた演出パターンのうち、第1演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE1と示し、第2演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE2と示し、第3演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE3と示す。
上述したように、本実施形態において、期待度示唆演出と、設定示唆演出とは、何れも、装飾ランプLA1及びスピーカSPで実行される演出である。そして、期待度示唆演出は、特別ゲームの実行中に実行される演出である一方で、設定示唆演出は、大当り遊技中に実行される演出である。即ち、本実施形態において、装飾ランプLA1及びスピーカSPでは、設定示唆演出が実行されていない期間中に、該設定示唆演出とは異なる演出である期待度示唆演出を実行可能である。
以下、各種の演出を実行させるための副制御CPU50aの制御について説明する。なお、本実施形態では、副制御CPU50aが各種の演出を実行させるための制御を行うことにより、演出の実行を制御する演出制御手段が実現される。
まず、期待度示唆演出を実行させるための制御について説明する。
副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、期待度示唆演出を実行させるか否かを決定するための期待度示唆演出抽選を行う。具体的に、期待度示唆演出抽選において、副制御CPU50aは、所定の乱数を取得し、取得した乱数の値が副制御RWM50cに記憶されている期待度示唆演出抽選用の判定値の何れと一致するかにより、期待度示唆演出を実行させるか否かを決定する。本実施形態では、期待度示唆演出が実行される場合、期待度示唆演出が実行されない場合よりも大当り期待度が高くなるように、期待度示唆演出抽選用の判定値が振り分けられている。ここで、期待度示唆演出が実行される場合の大当り期待度を高くするには、期待度示唆演出の実行が決定される決定割合の全体における、大当り変動パターンが指定されたときの決定割合が高くなるように、期待度示唆演出抽選用の判定値を振り分けるとよい。
そして、副制御CPU50aは、期待度示唆演出抽選によって期待度示唆演出の実行を決定すると、期待度示唆演出抽選の実行契機となった変動パターン指定コマンドの入力を契機として実行される演出ゲームの開始に伴って、期待度示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。
次に、保留連演出を実行させるための制御について説明する。
副制御CPU50aは、先読みコマンドを入力すると、該先読みコマンドから特定可能な第2特別ゲームの内容を特定可能な保留情報を、副制御RWM50cに記憶させる。保留情報は、先読みコマンドの値そのものであってもよく、所定の手法により加工した情報であってもよい。副制御CPU50aは、特別ゲームの種別、及び保留情報の記憶順序を特定可能となるように、保留情報を記憶させる。また、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力する毎に、最先に記憶させた保留情報を消去する。したがって、本実施形態において、副制御CPU50aは、副制御RWM50cに記憶されている保留情報を参照することによって、保留中の第2特別ゲームの内容を特定可能である。即ち、副制御CPU50aは、保留中の第2特別ゲームごとに、大当り事前判定の結果を把握できるように構成されている。
また、副制御CPU50aは、大当り遊技において、エンディング時間の開始を示すエンディングコマンドを入力すると、副制御RWM50cに記憶されている保留情報を参照し、大当りとなる第2特別ゲームが保留されているか否かを判定する。大当りとなる第2特別ゲームが保留されていない場合、副制御CPU50aは、保留連演出の非実行を決定する。一方、大当りとなる第2特別ゲームが保留されている場合、副制御CPU50aは、所定の乱数を取得し、取得した乱数の値が副制御RWM50cに記憶されている保留連演出抽選用の判定値の何れと一致するかにより、保留連演出を実行させるか否かを決定する。このとき、副制御CPU50aは、設定されている設定値が何れの設定値であっても、同一の決定割合で保留連演出の実行を決定するように保留連演出抽選を行う。即ち、本実施形態において、保留連演出は、設定されている設定値が何れの設定値であっても、同一の実行割合で実行される。
そして、保留連演出の実行を決定した場合、副制御CPU50aは、エンディング時間中において、保留連演出を実行させるように演出表示装置EHを制御する。一方、保留連演出の非実行を決定した場合、副制御CPU50aは、エンディング時間中において、保留連演出を実行させないように演出表示装置EHを制御する。
次に、設定示唆演出を実行させるための制御について説明する。
副制御CPU50aは、大当り遊技において、最初のラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンドを入力すると、設定されている設定値に基づいて演出パターンE1〜E3の何れかを選択することにより、設定示唆演出の演出内容を選択する。具体的に、副制御CPU50aは、所定の乱数を取得し、取得した乱数の値が副制御RWM50cに記憶されている設定示唆演出抽選用の判定値の何れと一致するかにより、演出パターンE1〜E3の何れかを選択する。
ここで、設定示唆演出抽選では、演出パターンE1〜E3について、所定の選択割合(決定確率)となるように、各演出パターンの当選値が定められている。そして、設定示唆演出抽選では、設定されている設定値に応じて、設定示唆演出抽選における各演出パターンの選択割合が異なる。即ち、本実施形態の選択示唆演出では、設定されている設定値に応じて演出内容の選択割合が異なる。以下、大当りとなる第2特別ゲームが保留されている場合における演出パターンの選択割合について、その具体例を説明する。
[第1振分例]
図12に示すように、第1振分例によれば、演出パターンE1は、高設定であるほど選択割合が低くなる。また、演出パターンE2,E3は、何れも、高設定であるほど選択割合が高くなる。しかしながら、演出パターンE1は、演出パターンE2,E3と比較して、設定値が異なる場合の選択割合の変化率が小さい。具体的に、演出パターンE1は、最も選択割合が低い設定値である設定値[06]のときには、84%の確率で選択される一方、最も選択割合が高い設定値である設定値[01]のときには、94%の確率で選択される。つまり、演出パターンE1は、設定値が[01]であるときには、設定値が[06]であるときの約1.1倍の確率で選択される。これに対し、演出パターンE2は、最も選択割合が低い設定値である設定値[01]のときには、5%の確率で選択される一方、最も選択割合が高い設定値である設定値[06]のときには、10%の確率で選択される。つまり、演出パターンE2は、設定値が[06]であるときには、設定値が[01]であるときの2倍の確率で選択される。そして、演出パターンE3は、最も選択割合が低い設定値である設定値[01]のときには、1%の確率で選択される一方、最も選択割合が高い設定値である設定値[06]のときには、6%の確率で選択される。つまり、演出パターンE3は、設定値が[06]であるときには、設定値が[01]であるときの6倍の確率で選択される。
このため、第1振分例において、演出パターンE1は、高設定であるほど選択割合が低くなるものの、その選択割合の変化は最大でも約1.1倍であるため、実質的には、演出パターンE1が選択されたからといって、設定されている設定値を推測することは極めて困難である。これに対し、演出パターンE2は、高設定であるほど選択割合が高くなるようになっており、その選択割合の変化は最大で2倍であるため、演出パターンE1が選択されたときと比較して、設定されている設定値を推測し易い。さらに、演出パターンE3は、高設定であるほど選択割合が高くなるようになっており、その選択割合の変化は最大で6倍であるため、演出パターンE1,E2が選択されたときと比較して、設定されている設定値を推測し易い。
また、第1振分例において、設定示唆演出の演出内容を定めた演出パターンは、何れも、設定されている設定値が何れであっても選択可能である。言い換えれば、第1振分例において、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれていない。このため、第1振分例において、設定示唆演出は、設定されている設定値が所定の設定値であることを確定的に認識可能な演出内容では実行されない。
また、第1振分例において、演出パターンE1〜E3は、何れも、設定されている設定値が複数の設定値のうちの何れであっても選択可能であって、何れの設定値であるかによって選択割合が異なる。例えば、演出パターンE1は、設定値が[01]であるときと設定値が[06]であるときとの何れであっても選択可能であって、設定値が[01]であるときには、設定値が[06]であるときと比較して選択され易い。即ち、第1振分例において、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとの何れであっても選択可能であって、第1設定値であるときには第2設定値であるときと比較して選択され易い演出内容がある。
[第2振分例]
図13に示すように、第2振分例によれば、演出パターンE1は、高設定であるほど選択割合が低くなる。また、演出パターンE2は、設定値が[01]であるときには選択されない一方で、設定値が[02]〜[06]の何れかであるときには選択可能である。そして、演出パターンE2は、設定値が[02]〜[06]の何れかである場合、高設定であるほど選択割合が高くなる。また、演出パターンE3は、設定値が[01]〜[05]の何れかであるときには選択されない一方で、設定値が[06]であるときには選択可能である。
これによれば、第2振分例において、演出パターンE2が選択された場合、設定値[02]〜[06]の何れかであることが確定的に認識可能である。即ち、第2振分例において、演出パターンE2に定められた第2演出内容は、設定値[02]〜[06]の何れかであることを確定的に認識可能な演出内容である。このように、第2振分例において、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が、複数の設定値のうち何れかの設定値であることを確定的に認識可能な演出内容が含まれている。
また、第2振分例において、演出パターンE3が選択された場合、設定値[06]であることが確定的に認識可能である。即ち、第2振分例において、演出パターンE3に定められた第3演出内容は、設定値[06]であることを確定的に認識可能な演出内容である。このように、第2振分例において、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれている。このため、第2振分例において、設定示唆演出は、設定されている設定値が所定の設定値であることを確定的に認識可能な演出内容で実行され得る。
また、第2振分例において、演出パターンE1,E2は、何れも、設定されている設定値が複数の設定値のうちの何れであっても選択可能であって、何れの設定値であるかによって選択割合が異なる。例えば、演出パターンE1は、設定値が[01]であるときと設定値が[06]であるときとの何れであっても選択可能であって、設定値が[01]であるときには、設定値が[06]であるときと比較して選択され易い。即ち、第2振分例において、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとの何れであっても選択可能であって、第1設定値であるときには第2設定値であるときと比較して選択され易い演出内容がある。
[第3振分例]
図14に示すように、第3振分例によれば、演出パターンE1は、何れの設定値であっても、選択割合が同一である。また、演出パターンE2は、設定値が[02],[04],[06]の何れかであるときには選択されない一方で、設定値が[01],[03],[05]の何れかであるときには選択可能である。また、演出パターンE3は、設定値が[01],[03],[05]の何れかであるときには選択されない一方で、設定値が[02],[04],[06]の何れかであるときには選択可能である。
これによれば、第3振分例において、演出パターンE1が選択された場合、設定されている設定値を推測不能である。即ち、第3振分例において、演出パターンE1に定められた第1演出内容は、設定値を推測不能な演出内容である。また、第3振分例において、演出パターンE2が選択された場合、設定値[01],[03],[05]の何れかであることが確定的に認識可能である。即ち、第3振分例において、演出パターンE2に定められた第2演出内容は、設定値[01],[03],[05]の何れかであることを確定的に認識可能な演出内容である。そして、第3振分例において、演出パターンE3が選択された場合、設定値[02],[04],[06]の何れかであることが確定的に認識可能である。即ち、第3振分例において、演出パターンE3に定められた第3演出内容は、設定値[02],[04],[06]の何れかであることを確定的に認識可能な演出内容である。
このように、第3振分例において、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が、複数の設定値のうち何れかの設定値であることを確定的に認識可能な演出内容が含まれている一方で、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容は含まれていない。このため、第3振分例において、設定示唆演出は、設定されている設定値が所定の設定値であることを確定的に認識可能な演出内容では実行されない。
そして、本実施形態において、副制御CPU50aは、設定示唆演出の演出パターンを選択すると、大当り遊技における最初のラウンド遊技の開始に伴って、選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。本実施形態において、大当り遊技における最初のラウンド遊技が開始されるタイミングは、特定のタイミングに相当する。
以上のように、本実施形態において、副制御CPU50aは、最初のラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンドの入力を契機として、設定示唆演出の演出内容を決定し、最初のラウンド遊技の開始に伴って、決定した演出内容で設定示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。このとき、副制御CPU50aは、設定されている設定値が何れの設定値であっても、演出パターンE1〜E3のうち何れかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を実行させる。このため、本実施形態において、設定示唆演出は、設定されている設定値が何れの設定値であっても実行可能である。
以下、本実施形態における大当り遊技中の演出の流れの具体的な一例について、副制御CPU50aの制御とともに説明する。
図15に示すように、副制御CPU50aは、演出ゲームの終了に伴ってオープニング時間の開始を示すオープニングコマンドを入力すると、オープニング演出(図中、OP演出と示す)を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。そして、副制御CPU50aは、オープニング時間が経過したことに伴って最初(1回目)のラウンド遊技の開始を示すラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。また、副制御CPU50aは、ラウンドコマンドの入力を契機として、設定示唆演出の演出パターンを選択し、選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。その後、副制御CPU50aは、ラウンドコマンドを入力する毎に、ラウンド演出を実行させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。
そして、副制御CPU50aは、最後のラウンド遊技が終了したことに伴ってエンディング時間の開始を示すエンディングコマンドを入力すると、エンディング演出(図中、ED演出と示す)を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。また、副制御CPU50aは、エンディングコマンドの入力を契機として、保留連演出を実行するか否かを決定する。そして、保留連演出の実行を決定した場合、副制御CPU50aは、エンディング時間中に保留連演出を実行させるように演出表示装置EHを制御する。
その後、副制御CPU50aは、エンディング時間の経過を契機として、エンディング演出を終了する。そして、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、演出ゲームを開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。一方、副制御CPU50aは、待機状態コマンドを入力すると、デモ演出を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。なお、副制御CPU50aは、エンディングコマンドの入力を契機としてエンディング時間を計測することにより、エンディング時間の経過を契機としてエンディング演出を終了させるように制御してもよい。また、副制御CPU50aは、エンディング演出の実行中に変動パターン指定コマンド又は待機状態コマンドを入力したことを契機として、エンディング演出を終了させるように制御してもよい。この場合、副制御CPU50aは、エンディング時間を計測しなくてもよい。
以上により、本実施形態において、設定示唆演出は、大当り遊技中においては、設定されている設定値が何れの設定値であっても、装飾ランプLA1及びスピーカSPで実行される。また、本実施形態において、設定示唆演出は、大当り遊技中においては、設定されている設定値が何れの設定値であっても、大当り遊技中における最初のラウンド遊技が開始されたタイミングで実行される。
また、以上のように、本実施形態において、副制御CPU50aは、大当り遊技中に、設定示唆演出とは異なる特定演出としての保留連演出を実行させる制御が可能である。本実施形態において、副制御CPU50aは、大当り遊技中に、保留連演出を実行させる場合と、保留連演出を実行させない場合と、の何れであっても、設定示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。即ち、本実施形態において、設定示唆演出は、大当り遊技中に、保留連演出が実行される場合と、保留連演出が実行されない場合と、の何れであっても実行される。
本実施形態において、保留連演出は、演出表示装置EHにおいて実行される。即ち、本実施形態において、保留連演出は、設定示唆演出が実行される装飾ランプLA1及びスピーカSPとは異なる演出手段で実行可能である。また、本実施形態において、保留連演出は、大当り遊技におけるエンディング演出中に実行される。即ち、本実施形態において、保留連演出は、設定示唆演出が実行される最初のラウンド遊技の開始時とは異なるタイミングで実行可能である。
また、本実施形態において、副制御CPU50aは、複数種類の大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されている場合であっても、大当り遊技中における最初のラウンド遊技の開始に伴って設定示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(1−1)パチンコ遊技機10は、大当り遊技に関する有利度合いを定めた設定値を変更して設定可能に構成されている。このため、本実施形態のパチンコ遊技機10では、設定値に応じて、大当り遊技に関する有利度合いが変化することから、同じパチンコ遊技機10であっても遊技に変化を与え得る。したがって、遊技者の飽きを抑制し、遊技者の興趣の低下を抑制できる。
(1−2)特に、設定値の変更によって、大当り確率を変更可能である。したがって、本実施形態のパチンコ遊技機10では、設定値を適切に変更して運用することで、パチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者の飽きを好適に抑制できる。
(1−3)パチンコ遊技機10では、設定示唆演出により、設定されている設定値を推測させる楽しみを与えることができる。また、遊技者の中には、設定されている設定値を把握した上で特別ゲームを楽しみたいと考える遊技者もいる。これに対し、本実施形態では、大当り遊技中といった、特別ゲームが実行されていない特定期間中に設定示唆演出を実行可能であるため、特別ゲームの実行中は、実行されている特別ゲームに集中させ、特別ゲームが実行されていない特定期間中に、設定されている設定値を推測させる楽しみを与えることができる。したがって、設定されている設定値を把握した上で特別ゲームを楽しみたいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(1−4)設定示唆演出抽選における演出パターンの選択割合を第1振分例のようにした場合、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれないこととなる。これによれば、設定示唆演出の演出内容が何れの演出内容であっても、設定されている設定値が確定的に認識可能となることがない。このため、設定されている設定値が、遊技者にとって不利な設定値であることを確定的に認識可能となることにより、遊技者の興趣を低減させてしまうことを抑制できる。
(1−5)設定示唆演出抽選における演出パターンの選択割合を第2振分例のようにした場合、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれることとなる。これによれば、設定示唆演出の演出内容によっては、設定されている設定値を確定的に認識可能となる場合がある。このため、設定されている設定値をより正確に把握したいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(1−6)パチンコ遊技機10では、設定されている設定値が何れの設定値であっても設定示唆演出を実行可能であるため、設定示唆演出が実行される回数が少ないことで、設定示唆演出の実行に期待する遊技者の興趣を低減させてしまうことを抑制できる。
(1−7)設定示唆演出抽選における演出パターンの選択割合を第1振分例のようにした場合、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときの何れであっても選択可能であって、第1設定値であるときには第2設定値であるときと比較して選択され易い演出内容が含まれる。これによれば、パチンコ遊技機10では、設定示唆演出により、第1設定値と第2設定値について、何れが設定されているかを確定的には認識できないながらも、何れが設定されているかを推測させることができる。したがって、設定されている設定値を把握したいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(1−8)設定示唆演出は、大当り遊技中におけるラウンド遊技中に実行される。このため、ラウンド遊技では、大入賞口18に遊技球を入賞させることができることに加えて、設定値を推測させるという楽しみを与えることができる。
(1−9)パチンコ遊技機10では、大当り遊技中において、保留中の特別ゲームの中に大当りの特別ゲームが含まれている場合には保留連演出が実行されるため、遊技者を楽しませることができる。さらに、パチンコ遊技機10では、保留連演出が実行される場合と、保留連演出が実行されない場合と、の何れであっても大当り遊技中に設定示唆演出が実行されるため、設定示唆演出の実行に期待する遊技者を落胆させてしまうことを抑制しつつ、保留連演出により遊技者をさらに楽しませることができる。
(1−10)パチンコ遊技機10では、複数種類の大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されている場合であっても、該大当り遊技中に設定示唆演出が実行される。このため、大当り遊技が付与されたにもかかわらず設定示唆演出が実行されないことで、設定示唆演出の実行に期待する遊技者を落胆させてしまうことを抑制できる。
(1−11)パチンコ遊技機10では、設定されている設定値が何れの設定値であっても、大当り遊技中においては、装飾ランプLA1及びスピーカSPで設定示唆演出が実行されるため、遊技者が設定示唆演出を見逃してしまうことを抑制できる。
(1−12)設定示唆演出は装飾ランプLA1及びスピーカSPで実行される一方、保留連演出は演出表示装置EHで実行されるため、1回の大当り遊技中に設定示唆演出と保留連演出とが実行される場合であっても、遊技者が設定示唆演出と保留連演出とを混同してしまうことを抑制できる。
(1−13)装飾ランプLA1及びスピーカSPでは、特別ゲームの実行中において、設定示唆演出とは異なる演出を実行可能である。このため、設定示唆演出が実行される演出手段を用いて、遊技者をより楽しませることができる。
(1−14)特に、装飾ランプLA1及びスピーカSPでは、特別ゲームの実行中において、該特別ゲームにおける大当り期待度を示唆する期待度示唆演出を実行可能である。これにより、大当り遊技が付与されることに期待する遊技者の興趣を向上できる。
(1−15)パチンコ遊技機10では、設定されている設定値が何れの設定値であっても、大当り遊技中においては、最初のラウンド遊技の開始に伴って設定示唆演出が実行されるため、遊技者が設定示唆演出を見逃してしまうことを抑制できる。
(1−16)設定示唆演出は大当り遊技中における最初のラウンド遊技の開始に伴って実行される一方、保留連演出は大当り遊技中におけるエンディング時間中に実行されるため、1回の大当り遊技中に設定示唆演出と保留連演出とが実行される場合であっても、遊技者が設定示唆演出と保留連演出とを混同してしまうことを抑制できる。
(1−17)保留連演出は、設定されている設定値が何れの設定値であっても、同一の実行割合で実行されるため、設定されている設定値が何れの設定値である場合であっても、同じように保留連演出の実行に期待させることができる。
(1−18)設定示唆演出は、複数種類の大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されている場合であっても、装飾ランプLA1及びスピーカSPで実行されるため、遊技者が設定示唆演出を見逃してしまうことを抑制できる。
(1−19)設定示唆演出は、複数種類の大当り遊技のうち何れの大当り遊技が付与されている場合であっても、大当り遊技における最初のラウンド遊技の開始に伴って実行されるため、遊技者が設定示唆演出を見逃してしまうことを抑制できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
なお、以下の説明では、すでに説明した実施形態と同一の構成、及び同一の制御については同一の符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
第2実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技中、ラウンド遊技が開始されてから所定時間内に演出ボタンBTが操作されたことを条件として、設定示唆演出を実行可能である。以下、第2実施形態において設定示唆演出を実行させるための制御について詳しく説明する。
副制御CPU50aは、ラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンドを入力する毎に、演出ボタンBTの操作を有効とする操作有効期間を開始させるように制御する。例えば、副制御CPU50aは、操作有効期間中であることを示すフラグを副制御RWM50cに記憶させることにより、操作有効期間を開始させる。そして、副制御CPU50aは、操作有効期間内に、演出ボタンBTが操作されたことを示す操作信号を入力すると、設定示唆演出を実行させるように制御する。具体的に、副制御CPU50aは、操作有効期間内に、演出ボタンBTが操作されたことを示す操作信号を入力したことを契機として、設定示唆演出の演出パターンを選択するための設定示唆演出抽選を行い、選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。なお、演出パターンを選択するための設定示唆演出抽選を行う制御は、すでに説明した実施形態における制御と同一であるため、説明を省略する。
副制御CPU50aは、操作有効期間内に、演出ボタンBTが操作されたことを示す操作信号を入力すると、操作有効期間を終了させるように制御する。また、副制御CPU50aは、操作有効期間を開始させてから、演出ボタンBTが操作されたことを示す操作信号を入力することなく所定時間が経過した場合、操作有効期間を終了させるように制御する。なお、副制御CPU50aは、操作有効期間内であることを示すフラグを副制御RWM50cから消去することにより、操作有効期間を終了させる。
なお、本実施形態において、副制御CPU50aは、操作有効期間内であっても、操作有効期間であることを特定可能な画像を演出表示装置EHに表示させない。言い換えれば、本実施形態において、演出表示装置EHは、操作有効期間内において、演出ボタンBTの操作が有効であることを報知しない。即ち、本実施形態の設定示唆演出は、所謂、隠しボタン演出として実行される。
そして、本実施形態において、副制御CPU50aは、1回の大当り遊技中に設定示唆演出を複数回実行させる場合、設定示唆演出の実行条件が成立する毎に、設定示唆演出抽選を行うことにより演出パターンを選択し、該選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を実行させるように制御する。これにより、副制御CPU50aは、1回の大当り遊技中に設定示唆演出を複数回実行させるに際して、異なる演出内容で設定示唆演出を実行させる制御が可能である。なお、本実施形態において、副制御CPU50aは、操作有効期間内における演出ボタンBTの操作態様に関わらず、設定示唆演出抽選において、同一の選択割合で演出パターンを選択する。演出ボタンBTの操作態様には、例えば、演出ボタンBTを1回だけ操作する操作態様(所謂、単押し)、演出ボタンBTを複数回操作する操作態様(所謂、連打)、演出ボタンBTを操作し続ける操作態様(所謂、長押し)などがある。これによれば、設定示唆演出の演出内容は、演出ボタンBTの操作態様に関わらず同一の選択割合で選択される。
また、以上のように、設定示唆演出の実行条件は、演出ボタンBTを操作する操作条件と、ラウンド遊技が開始される特別条件と、の両方の成立を条件として成立する。本実施形態において、特別条件は、ラウンド遊技の開始に関する条件に相当する。
以下、本実施形態における大当り遊技中の演出の流れの具体的な一例について、副制御CPU50aの制御とともに説明する。
図16に示すように、副制御CPU50aは、オープニング時間の開始を示すオープニングコマンドを入力すると、オープニング演出(図中、OP演出と示す)を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する(時点t0)。そして、副制御CPU50aは、オープニング時間が経過したことに伴って最初(1回目)のラウンド遊技の開始を示すラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する(時点t1)。また、時点t1において、副制御CPU50aは、操作有効期間を開始させるように制御する。
そして、副制御CPU50aは、操作有効期間内に演出ボタンBTが操作されたことを示す操作信号を入力したことを契機として、設定示唆演出抽選を行うことにより設定示唆演出の演出パターンを選択し、選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する(時点t2)。即ち、副制御CPU50aは、1回目のラウンド遊技中に設定示唆演出を実行させる。また、時点t2において、副制御CPU50aは、操作有効期間を終了させるように制御する。その後、副制御CPU50aは、予め定めた演出時間の経過を契機として、設定示唆演出を終了させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する(時点t3)。
続いて、副制御CPU50aは、2回目のラウンド遊技の開始を示すラウンドコマンドを入力すると、2回目のラウンド演出を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する(時点t4)。また、時点t4において、副制御CPU50aは、操作有効期間を開始させるように制御する。そして、副制御CPU50aは、演出ボタンBTが操作されることなく所定時間が経過したことを契機として、操作有効期間を終了させるように制御する(時点t5)。即ち、副制御CPU50aは、2回目のラウンド遊技中に設定示唆演出を実行させない。
その後、副制御CPU50aは、ラウンド遊技の開始を示すラウンドコマンドを入力する毎に、ラウンド演出を開始させるように制御するとともに、操作有効期間を開始させるように制御する。そして、操作有効期間を開始させてから所定時間内に演出ボタンBTが操作されたときには、設定示唆演出を実行させるように制御する一方で、操作有効期間を開始させてから所定時間内に演出ボタンBTが操作されなかったときには、設定示唆演出を実行させることなく所定時間の経過を契機として操作有効期間を終了させるように制御する。
以上のような制御によれば、副制御CPU50aは、ラウンドコマンドを入力する毎に、演出ボタンBTの操作を有効とする操作有効期間を設定する制御が可能である。そして、副制御CPU50aは、操作有効期間内に演出ボタンBTが操作されたことを契機として、設定示唆演出を実行させる制御が可能である。言い換えれば、本実施形態において、設定示唆演出の実行条件は、操作有効期間内に演出ボタンBTが操作された場合に成立する。このため、本実施形態において、設定示唆演出は、各ラウンド遊技において実行可能である。言い換えれば、本実施形態において、設定示唆演出は、1回の大当り遊技中に複数回実行可能である。即ち、本実施形態において、設定示唆演出は、特別ゲームが実行されていない特定期間中に複数回実行可能である。
また、以上のように、副制御CPU50aは、ラウンドコマンドを入力する毎に、ラウンド演出を実行させるように制御する。言い換えれば、副制御CPU50aは、ラウンド遊技が開始される特別条件が成立したことを契機として、設定示唆演出とは異なる演出を実行させる制御が可能である。
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(2−1)パチンコ遊技機10では、演出ボタンBTを操作する操作条件とラウンド遊技の開始に関する特別条件の両方が成立することで設定示唆演出の実行条件が成立する。これによれば、遊技者自身が演出ボタンBTを操作するか否かを選択することにより、設定示唆演出を実行させるか否かを選択できる。また、これによれば、設定示唆演出は、演出ボタンBTが操作された場合であっても特別条件が成立していなければ実行されない。したがって、設定示唆演出が実行されることの価値を高めることができ、設定示唆演出が実行されたときの遊技者の興趣を向上できる。
(2−2)パチンコ遊技機10では、ラウンド遊技の開始に関する特別条件が成立した場合、演出ボタンBTを操作する操作条件が成立していないことで設定示唆演出が実行されなかったとしても、ラウンド演出が実行される。これにより、特別条件が成立したときの遊技者の興趣を向上させることができる。また、特別条件が成立したことを契機として実行されるラウンド演出により、特別条件が成立したことを認識させることができるため、設定示唆演出を実行させたいと考える遊技者に対して演出ボタンBTの操作を促すことができる。
(2−3)仮に演出ボタンBTを操作したとしても、操作有効期間内でなければ演出ボタンBTの操作が有効とならず、さらに、演出表示装置EHでは、操作有効期間内において演出ボタンBTの操作が有効であることが報知されないため、設定示唆演出の実行条件を成立させ難くすることができる。したがって、設定示唆演出が実行されることの価値をさらに高めることができ、設定示唆演出が実行されたときの遊技者の興趣を向上できる。
(2−4)パチンコ遊技機10では、1回の大当り遊技中に複数回の設定示唆演出を実行可能である。これによれば、設定示唆演出の価値を高めつつも、設定示唆演出を多く実行させたいと考える遊技者に対しては、設定示唆演出を実行させる機会をより多く与えることができるため、設定示唆演出の実行に期待する遊技者の興趣を低減させてしまうことを抑制できる。
(2−5)副制御CPU50aは、設定示唆演出の実行条件が成立する毎に設定示唆演出の演出パターンを選択し、選択した演出パターンに基づいて設定示唆演出を実行させる。このため、パチンコ遊技機10では、設定示唆演出が実行される毎に、何れの演出内容で設定示唆演出が実行されるかに注目させることができる。
(2−6)副制御CPU50aは、操作有効期間内に演出ボタンBTが操作されたことを示す操作信号を入力した場合、演出ボタンBTの操作態様に関わらず、同一の選択割合で設定示唆演出の演出パターンを選択する。このため、本実施形態では、どのような操作態様で演出ボタンBTを操作した場合であっても、同じように設定示唆演出を楽しませることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
図17に示すように、第3実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、付与された大当り遊技の種類を示す大当り種報知演出を実行可能である。本実施形態において、大当り種報知演出は、大当り遊技中に実行される演出であり、具体的には、大当り遊技におけるオープニング時間中に実行される。本実施形態において、大当り種報知演出は、特殊演出に相当する。
本実施形態において、大当り種報知演出は、オープニング時間が開始されてから所定時間が経過したことを条件として実行される。即ち、本実施形態では、オープニング時間が開始されてから所定時間が経過することが、大当り種報知演出を実行させるための特定の条件に相当する。このため、本実施形態において、大当り種報知演出を実行させるための特定の条件は、予め定めた特定のタイミングで成立する。
本実施形態の大当り種報知演出は、演出表示装置EHで実行される。具体的に、本実施形態の大当り種報知演出では、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、付与された大当り遊技の種類を示す文字列を模した報知画像が表示される。例えば、10R高確大当りに基づく大当り遊技が付与された場合、大当り種報知演出では、「10R高確大当り」の文字列を模した報知画像が表示される。
そして、本実施形態の大当り種報知演出は、付与された大当り遊技の種類が同一であっても、異なる演出内容で実行される場合がある。具体的に、本実施形態の大当り種報知演出は、付与された大当り遊技の種類が同一であっても、設定されている設定値に応じて異なる選択割合で、複数の演出内容のうち何れかの演出内容が選択され、該選択された演出内容で実行される。即ち、本実施形態において、所定の大当り遊技が付与された場合の大当り種報知演出の演出内容には、設定されている設定値に応じて選択割合が異なる複数の演出内容がある。このため、本実施形態において、大当り種報知演出は、設定されている設定値を示唆する示唆演出と兼用されていると言える。
例えば、大当り種報知演出の演出内容には、付与された大当り遊技の種類を示す文字列を模した報知画像を青色で表示する演出内容(図17(a))と、報知画像を緑色で表示する演出内容(図17(b))と、報知画像を赤色で表示する演出内容(図17(c))と、が含まれている。このように、本実施形態において、大当り種報知演出の演出内容は、それぞれ、演出表示装置EHに表示される画像の表示態様が異なる演出内容である。言い換えれば、本実施形態において、大当り種報知演出の演出内容には、演出表示装置EHにおける画像の表示態様を含んでいる。以下の説明では、大当り種報知演出の演出内容を定めた演出パターンのうち、報知画像を青色で表示する演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE11と示し、報知画像を緑色で表示する演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE12と示し、報知画像を赤色で表示する演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE13と示す。
また、図18に示すように、第3実施形態のパチンコ遊技機10は、演出の1つとして、大当り遊技において獲得した賞球の数を示す獲得賞球数報知演出を実行可能である。本実施形態において、獲得賞球数報知演出は、大当り遊技中に実行される演出であり、具体的には、大当り遊技において獲得した賞球の数が予め定めた特定数に達したことを条件として実行される。即ち、本実施形態では、大当り遊技において獲得した賞球の数が予め定めた特定数に達したことが、獲得賞球数報知演出を実行させるための特定の条件に相当する。ここで、本実施形態において、大当り遊技中における1回のラウンド遊技において獲得する賞球の数は、1回のラウンド遊技中に大入賞口18に入球した遊技球の数に応じて異なる。言い換えれば、本実施形態において、1回のラウンド遊技中に獲得する賞球の数は、一定ではない。このため、本実施形態において、大当り遊技において獲得した賞球の数が予め定めた特定数に達するタイミングは一定ではなく、不定のタイミングとなる。即ち、本実施形態において、獲得賞球数報知演出を実行させるための特定の条件は、不定のタイミングで成立する。
本実施形態の獲得賞球数報知演出は、演出表示装置EHで実行される。具体的に、本実施形態の獲得賞球数報知演出では、演出表示装置EHの画像表示部GHにおいて、獲得した賞球の数を示す報知画像が表示される。例えば、獲得した賞球の数が2000球に達したことを契機として獲得賞球数報知演出が実行される場合、該獲得賞球数報知演出では、「2000獲得!」の文字列を模した報知画像が表示される。
そして、本実施形態の獲得賞球数報知演出は、獲得した賞球の数が同一であっても、異なる演出内容で実行される場合がある。具体的に、本実施形態の獲得賞球数報知演出は、獲得した賞球の数が同一であっても、設定されている設定値に応じて異なる選択割合で、複数の演出内容のうち何れかの演出内容が選択され、該選択された演出内容で実行される。即ち、本実施形態において、獲得した賞球の数が特定数に達した場合の獲得賞球数報知演出の演出内容には、設定されている設定値に応じて選択割合が異なる複数の演出内容がある。このため、本実施形態において、獲得賞球数報知演出は、設定されている設定値を示唆する示唆演出と兼用されていると言える。
例えば、獲得賞球数報知演出の演出内容には、獲得した賞球の数を示す報知画像を青色で表示する演出内容(図18(a))と、報知画像を緑色で表示する演出内容(図18(b))と、報知画像を赤色で表示する演出内容(図18(c))と、が含まれている。このように、本実施形態において、獲得賞球数報知演出の演出内容は、それぞれ、演出表示装置EHに表示される画像の表示態様が異なる演出内容である。言い換えれば、本実施形態において、獲得賞球数報知演出の演出内容には、演出表示装置EHにおける画像の表示態様を含んでいる。以下の説明では、獲得賞球数報知演出の演出内容を定めた演出パターンのうち、報知画像を青色で表示する演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE21と示し、報知画像を緑色で表示する演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE22と示し、報知画像を赤色で表示する演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE23と示す。
以下、各種の演出を実行させるための副制御CPU50aの制御について説明する。
まず、大当り種報知演出を実行させるための制御について説明する。
副制御CPU50aは、大当り遊技において、オープニング時間が開始されてから所定時間が経過したことを契機として、付与された大当り遊技の種類を特定するとともに、設定されている設定値に基づいて演出パターンE11〜E13の何れかを選択することにより、大当り種報知演出の演出内容を選択する。具体的に、副制御CPU50aは、所定の乱数を取得し、取得した乱数の値が副制御RWM50cに記憶されている大当り種報知演出抽選用の判定値の何れと一致するかにより、演出パターンE11〜E13の何れかを選択する。なお、演出パターンを選択するための大当り種報知演出抽選を行う制御は、すでに説明した実施形態における設定示唆演出抽選を行う制御の演出パターンE1〜E3を演出パターンE11〜E13と読み替えた制御と同一であるため、説明を省略する。
本実施形態において、大当り種報知演出抽選における演出パターンE11〜E13の選択割合の振分は、適宜設定可能である。例えば、すでに説明した第1振分例のように、大当り種報知演出の演出内容を定めた演出パターンについて、何れも、設定されている設定値が何れであっても選択可能としてもよい。言い換えれば、大当り種報知演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれていないようにしてもよい。つまり、大当り種報知演出は、設定されている設定値が所定の設定値であることを確定的に認識可能な演出内容では実行されないようにしてもよい。また、第1振分例のように、大当り種報知演出の演出内容を定めた演出パターンについて、何れも、設定されている設定値が複数の設定値のうちの何れであっても選択可能であって、何れの設定値であるかによって選択割合が異なるようにしてもよい。即ち、大当り種報知演出の演出内容には、設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとの何れであっても選択可能であって、第1設定値であるときには第2設定値であるときと比較して選択され易い演出内容が含まれていてもよい。
また、すでに説明した第2振分例のように、大当り種報知演出の演出内容を定めた演出パターンには、複数の設定値のうち何れかの設定値であることを条件として選択可能な演出パターンが含まれていてもよい。即ち、大当り種報知演出の演出内容には、設定されている設定値が、複数の設定値のうち何れかの設定値であることを確定的に認識可能な演出内容が含まれていてもよい。また、第2振分例のように、大当り種報知演出の演出内容を定めた演出パターンには、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出パターンを含んでいてもよい。即ち、大当り種報知演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれていてもよい。つまり、大当り種報知演出は、設定されている設定値が所定の設定値であることを確定的に認識可能な演出内容で実行され得るようにしてもよい。
そして、本実施形態において、副制御CPU50aは、大当り種報知演出の演出パターンを選択すると、選択した演出パターンに定められた演出内容で付与された大当り遊技の種類を示す報知画像を表示させることにより、大当り種報知演出を実行させるように制御する。その後、副制御CPU50aは、オープニング時間の経過に伴って、大当り種報知演出を終了させるように演出表示装置EHを制御する。なお、副制御CPU50aは、オープニングコマンドを入力したときからオープニング時間を計測することにより、オープニング時間が経過したことを特定してもよいし、最初のラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンドの入力に基づいてオープニング時間が経過したことを特定してもよい。
以上のように、本実施形態において、副制御CPU50aは、オープニング時間が開始されてから所定時間が経過したことを契機として、大当り種報知演出の演出内容を選択し、選択した演出内容で大当り種報知演出を実行させるように演出表示装置EHを制御する。このとき、副制御CPU50aは、設定されている設定値が何れの設定値であっても、オープニング時間が開始されてから所定時間が経過したことに伴って大当り種報知演出を実行させる。このため、本実施形態において、大当り種報知演出は、設定されている設定値が何れの設定値であっても実行可能である。また、本実施形態において、大当り種報知演出を実行させるための特定の条件は、設定されている設定値が何れの設定値であっても、特定のタイミングで成立する。そして、本実施形態において、副制御CPU50aは、付与された大当り遊技が何れの大当り遊技であっても、オープニング時間が開始されてから所定時間が経過したことに伴って大当り種報知演出を実行させる。即ち、本実施形態において、大当り種報知演出を実行させるための特定の条件は、付与された大当り遊技が何れの大当り遊技であっても、特定のタイミングで成立する。
次に、獲得賞球数報知演出を実行させるための制御について説明する。
副制御CPU50aは、大当り遊技において、賞球コマンドを入力すると、該賞球コマンドから特定可能な賞球の数を副制御RWM50c内に記憶されている賞球カウンタに加算する。本実施形態において、賞球カウンタは、大当り遊技において獲得した賞球の数を示すカウンタである。副制御CPU50aは、大当り遊技の終了後、次の大当り遊技が付与されることなく低確低ベース状態となったことを契機として、賞球カウンタの値を消去する。このため、本実施形態では、賞球カウンタにより、低確率状態且つ低ベース状態となることなく複数の大当り遊技が付与された場合に獲得した賞球の合計数を特定可能である。
そして、副制御CPU50aは、賞球カウンタに記憶されている獲得した賞球の数が特定数に達したことを契機として、設定されている設定値に基づいて演出パターンE21〜E23の何れかを選択することにより、獲得賞球数報知演出の演出内容を選択する。具体的に、副制御CPU50aは、所定の乱数を取得し、取得した乱数の値が副制御RWM50cに記憶されている獲得賞球数報知演出抽選用の判定値の何れと一致するかにより、演出パターンE21〜E23の何れかを選択する。なお、演出パターンを選択するための獲得賞球数報知演出抽選を行う制御は、すでに説明した実施形態における設定示唆演出抽選を行う制御の演出パターンE1〜E3を演出パターンE21〜E23と読み替えた制御と同一であるため、説明を省略する。
本実施形態において、獲得賞球数報知演出抽選における演出パターンE21〜E23の選択割合の振分は、適宜設定可能である。例えば、すでに説明した第1振分例のように、獲得賞球数報知演出の演出内容を定めた演出パターンについて、何れも、設定されている設定値が何れであっても選択可能としてもよい。言い換えれば、獲得賞球数報知演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれていないようにしてもよい。つまり、獲得賞球数報知演出は、設定されている設定値が所定の設定値であることを確定的に認識可能な演出内容では実行されないようにしてもよい。また、第1振分例のように、獲得賞球数報知演出の演出内容を定めた演出パターンについて、何れも、設定されている設定値が複数の設定値のうちの何れであっても選択可能であって、何れの設定値であるかによって選択割合が異なるようにしてもよい。即ち、獲得賞球数報知演出の演出内容には、設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとの何れであっても選択可能であって、第1設定値であるときには第2設定値であるときと比較して選択され易い演出内容が含まれていてもよい。
また、すでに説明した第2振分例のように、獲得賞球数報知演出の演出内容を定めた演出パターンには、複数の設定値のうち何れかの設定値であることを条件として選択可能な演出パターンが含まれていてもよい。即ち、獲得賞球数報知演出の演出内容には、設定されている設定値が、複数の設定値のうち何れかの設定値であることを確定的に認識可能な演出内容が含まれていてもよい。また、第2振分例のように、獲得賞球数報知演出の演出内容を定めた演出パターンには、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出パターンを含んでいてもよい。即ち、獲得賞球数報知演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれていてもよい。つまり、獲得賞球数報知演出は、設定されている設定値が所定の設定値であることを確定的に認識可能な演出内容で実行され得るようにしてもよい。
そして、本実施形態において、副制御CPU50aは、獲得賞球数報知演出の演出パターンを選択すると、選択した演出パターンに定められた演出内容で獲得した賞球の数を示す報知画像を表示させることにより、獲得賞球数報知演出を実行させるように制御する。その後、副制御CPU50aは、所定の演出時間が経過したことを契機として、獲得賞球数報知演出を終了させるように制御する。
以上のように、本実施形態において、副制御CPU50aは、大当り遊技中に獲得した賞球の数が特定数に達したことを契機として、獲得賞球数報知演出の演出内容を決定し、決定した演出内容で獲得賞球数報知演出を実行させるように演出表示装置EHを制御する。このとき、副制御CPU50aは、設定されている設定値が何れの設定値であっても、獲得賞球数報知演出を実行させる。このため、本実施形態において、獲得賞球数報知演出は、設定されている設定値が何れの設定値であっても実行可能である。
以下、本実施形態における大当り遊技中の演出の流れの具体的な一例について、副制御CPU50aの制御とともに説明する。
図19に示すように、副制御CPU50aは、オープニング時間の開始を示すオープニングコマンドを入力すると、オープニング演出(図中、OP演出と示す)を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する(時点t20)。また、副制御CPU50aは、オープニング時間が開始されてから所定時間が経過したことを契機として、大当り種報知演出抽選を行うことにより大当り種報知演出の演出パターンを選択する。そして、副制御CPU50aは、選択した演出パターンに定められた演出内容で付与された大当り遊技を示す報知画像を表示させることにより、大当り種報知演出を実行させるように演出表示装置EHを制御する(時点t21)。このように、本実施形態において、大当り種報知演出は、大当り遊技中における予め定めた特定のタイミングで実行される。その後、副制御CPU50aは、ラウンドコマンドを入力したことを契機として、大当り種報知演出及びオープニング演出を終了させ、ラウンド演出を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する(時点t22)。
続いて、副制御CPU50aは、2回目のラウンド遊技の開始を示すラウンドコマンドを入力すると、2回目のラウンド演出を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する(時点t23)。そして、この2回目のラウンド遊技中に、大当り遊技において獲得した賞球の数が特定数に達したものとする。この場合、副制御CPU50aは、大当り遊技において獲得した賞球の数が特定数に達したことを契機として、獲得賞球数報知演出抽選を行うことにより獲得賞球数報知演出の演出パターンを選択する。そして、副制御CPU50aは、選択した演出パターンに定められた演出内容で獲得した賞球の数を示す報知画像を表示させることにより、獲得賞球数報知演出を実行させるように演出表示装置EHを制御する(時点t24)。なお、上述したように、1回のラウンド遊技中に獲得する賞球の数は、一定ではない。このため、本実施形態において、大当り遊技において獲得した賞球の数が予め定めた特定数に達するタイミングは一定ではなく、不定のタイミングとなる。したがって、本実施形態において、獲得賞球数報知演出は、不定のタイミングで実行される。その後、副制御CPU50aは、所定の演出時間が経過したことを契機として、獲得賞球数報知演出を終了させるように演出表示装置EHを制御する(時点t25)。そして、副制御CPU50aは、次のラウンド遊技の開始を特定可能なラウンドコマンドを入力したことを契機として、次のラウンド演出を開始させる(時点t26)。
本実施形態において、獲得賞球数報知演出の実行条件が成立するタイミングは不定のタイミングであるため、例えば、ラウンド遊技の終了直前に獲得賞球数報知演出の実行条件が成立し、獲得賞球数報知演出が実行される場合がある。この場合、副制御CPU50aは、獲得賞球数報知演出が開始されたラウンド遊技の次のラウンド遊技中、又は、獲得賞球数報知演出が開始されたラウンド遊技の終了後に行われるエンディング時間中にも、獲得賞球数報知演出を継続して実行させることが可能である。
また、本実施形態において、獲得賞球数報知演出は、大当り遊技において獲得した賞球数が特定数に達した場合に実行されるため、特定数として定められた数によっては、1回の大当り遊技中に獲得賞球数報知演出が実行されないことがある。例えば、特定数として、1回の大当り遊技において獲得可能な賞球の数よりも多い数が定められている場合、獲得賞球数報知演出の実行条件は、1回の大当り遊技中に成立しないことがあるため、1回の大当り遊技中に獲得賞球数報知演出が実行されないことがある。また、本実施形態において、獲得賞球数報知演出は、大当り遊技において獲得した賞球数が特定数に達した場合に実行されるため、特定数として定められた数によっては、1回の大当り遊技中に獲得賞球数報知演出が複数回実行されることがある。例えば、複数の特定数が定められており、該複数の特定数の差が、1回の大当り遊技において獲得可能な賞球の数よりも小さい場合、獲得賞球数報知演出の実行条件は、1回の大当り遊技中に複数回成立することがあるため、1回の大当り遊技中に獲得賞球数報知演出が複数回実行されることがある。
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(3−1)大当り遊技中に実行される大当り種報知演出により、設定されている設定値を示唆することができるため、付与された大当り遊技が何れの大当り遊技であるかという観点と、設定されている設定値が何れの設定値であるかという観点と、の両方で遊技者を楽しませることができる。
(3−2)また、大当り種報知演出の実行条件は、オープニング時間が開始されてから所定時間の経過後という、予め定めた特定のタイミングで成立するため、大当り種報知演出の実行が見逃されてしまうことを抑制できる。
(3−3)特に、大当り種報知演出の実行条件は、設定されている設定値が何れの設定値であっても予め定めた特定のタイミングで成立するため、大当り種報知演出の実行が見逃されてしまうことをより効果的に抑制できる。
(3−4)さらに、大当り種報知演出の実行条件は、何れの大当り遊技が付与されている場合であっても予め定めた特定のタイミングで成立するため、大当り種報知演出の実行が見逃されてしまうことをより効果的に抑制できる。
(3−5)パチンコ遊技機10では、設定されている設定値が何れの設定値であっても大当り種報知演出が実行されるため、大当り種報知演出の実行に期待する遊技者の興趣を低減させてしまうことを抑制できる。
(3−6)大当り種報知演出抽選における演出パターンの選択割合を第1振分例のようにした場合、大当り種報知演出の演出内容には、設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときの何れであっても選択可能であって、第1設定値であるときには第2設定値であるときと比較して選択され易い演出内容が含まれる。これによれば、パチンコ遊技機10では、大当り種報知演出により、第1設定値と第2設定値について、何れが設定されているかを確定的には認識できないながらも、何れが設定されているかを推測させることができる。したがって、設定されている設定値を把握したいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(3−7)大当り種報知演出抽選における演出パターンの選択割合を第1振分例のようにした場合、大当り種報知演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれないこととなる。これによれば、大当り種報知演出の演出内容が何れの演出内容であっても、設定されている設定値が確定的に認識可能となることがない。このため、設定されている設定値が、遊技者にとって不利な設定値であることを確定的に認識可能となることにより、遊技者の興趣を低減させてしまうことを抑制できる。
(3−8)大当り種報知演出抽選における演出パターンの選択割合を第2振分例のようにした場合、大当り種報知演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれることとなる。これによれば、大当り種報知演出の演出内容によっては、設定されている設定値を確定的に認識可能となる場合がある。このため、設定されている設定値をより正確に把握したいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(3−9)大当り種報知演出では、設定されている設定値に応じて演出表示装置EHに表示される画像の表示態様が異ならされるため、視覚的に設定値を推測させることができる。
(3−10)大当り遊技中に実行される獲得賞球数報知演出により、設定されている設定値を示唆することができるため、大当り遊技において獲得した賞球の数がいくつであるかという観点と、設定されている設定値が何れの設定値であるかという観点と、の両方で遊技者を楽しませることができる。
(3−11)特に、獲得賞球数報知演出の実行条件は、不定のタイミングで成立するため、設定されている設定値を知りたいと思う遊技者に対して、獲得賞球数報知演出の実行条件が成立するか否かについて継続的に注目させて遊技を楽しませることができる。
(3−12)獲得賞球数報知演出では、大当り遊技において獲得した賞球の数が特定数に達したことを条件として実行されるため、大当り遊技において獲得した賞球の数が特定数に達したことによる達成感を与えることができる。さらに、これによれば、不定のタイミングで実行される獲得賞球数報知演出について、実行されるタイミングを予測させることができるため、獲得賞球数報知演出の実行を見逃してしまうことで、設定されている設定値を推測できなくなってしまうことを抑制できる。
(3−13)特定値として定められた数によっては、獲得賞球数報知演出の実行条件は、1回の大当り遊技中に成立しない場合がある。この場合、獲得賞球数報知演出の実行に期待する遊技者に対して、該獲得賞球数報知演出が実行されたときの興趣をより効果的に向上できる。
(3−14)特定値として定められた数によっては、獲得賞球数報知演出の実行条件は、1回の大当り遊技中に複数回成立する場合がある。この場合、獲得賞球数報知演出を多く実行させたいと思う遊技者に対して、獲得賞球数報知演出が実行されないことで興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
(3−15)パチンコ遊技機10では、設定されている設定値が何れの設定値であっても獲得賞球数報知演出が実行されるため、獲得賞球数報知演出の実行に期待する遊技者の興趣を低減させてしまうことを抑制できる。
(3−16)獲得賞球数報知演出抽選における演出パターンの選択割合を第1振分例のようにした場合、獲得賞球数報知演出の演出内容には、設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときの何れであっても選択可能であって、第1設定値であるときには第2設定値であるときと比較して選択され易い演出内容が含まれる。これによれば、パチンコ遊技機10では、獲得賞球数報知演出により、第1設定値と第2設定値について、何れが設定されているかを確定的には認識できないながらも、何れが設定されているかを推測させることができる。したがって、設定されている設定値を把握したいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(3−17)獲得賞球数報知演出抽選における演出パターンの選択割合を第1振分例のようにした場合、獲得賞球数報知演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれないこととなる。これによれば、獲得賞球数報知演出の演出内容が何れの演出内容であっても、設定されている設定値が確定的に認識可能となることがない。このため、設定されている設定値が、遊技者にとって不利な設定値であることを確定的に認識可能となることにより、遊技者の興趣を低減させてしまうことを抑制できる。
(3−18)獲得賞球数報知演出抽選における演出パターンの選択割合を第2振分例のようにした場合、獲得賞球数報知演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれることとなる。これによれば、獲得賞球数報知演出の演出内容によっては、設定されている設定値を確定的に認識可能となる場合がある。このため、設定されている設定値をより正確に把握したいと考える遊技者の興趣を向上できる。
(3−19)獲得賞球数報知演出では、設定されている設定値に応じて演出表示装置EHに表示される画像の表示態様が異ならされるため、視覚的に設定値を推測させることができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態のパチンコ遊技機10について説明する。
図20に示すように、第4実施形態のパチンコ遊技機10では、低ベース状態である場合に、第1特別ゲームの実行中に、設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能である。具体的に、本実施形態において、設定示唆演出は、デモ演出の終了後、最初(1回目)の第1特別ゲームの開始時に実行される。
本実施形態において、設定示唆演出は、第1実施形態における設定示唆演出と同様に、装飾ランプLA1及びスピーカSPで実行される。そして、本実施形態の設定示唆演出は、複数の演出内容のうち何れかの演出内容で実行される。例えば、本実施形態の設定示唆演出の演出内容には、装飾ランプLA1を第1発光態様で発光させるとともにスピーカSPから第1特殊音を出力させる第1演出内容(図20(a))が含まれている。また、本実施形態の設定示唆演出の演出内容には、装飾ランプLA1を第2発光態様で発光させるとともにスピーカSPから第2特殊音を出力させる第2演出内容(図20(b))と、装飾ランプLA1を第3発光態様で発光させるとともにスピーカSPから第3特殊音を出力させる第3演出内容(図20(c))と、が含まれている。以下の説明では、設定示唆演出の演出内容を定めた演出パターンのうち、第1演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE31と示し、第2演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE32と示し、第3演出内容を定めた演出パターンを演出パターンE33と示す。
次に、設定示唆演出を実行させるための制御について説明する。
副制御CPU50aは、待機状態コマンドを入力すると、副制御RWM50c内の所定の記憶領域に待機状態フラグを設定する。また、副制御CPU50aは、待機状態フラグが設定されている場合に、変動パターン指定コマンドを入力すると、待機状態フラグを消去する。このため、本実施形態において、待機状態フラグは、待機状態中であることを示すフラグとなる。
そして、副制御CPU50aは、待機状態フラグが設定されている場合に、変動パターン指定コマンドを入力すると、現在の遊技状態が低ベース状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が低ベース状態ではない場合、即ち、現在の遊技状態が高ベース状態である場合、副制御CPU50aは、設定示唆演出を実行させないように制御する。一方、現在の遊技状態が低ベース状態である場合、副制御CPU50aは、入力した変動パターン指定コマンドが、第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。このとき、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンから、第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドであるか否かを判定してもよい。また、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドとは別に入力する特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄から、第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドであるか否かを判定してもよい。そして、入力した変動パターン指定コマンドが第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドではない場合、即ち、入力した変動パターン指定コマンドが第2特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドである場合、副制御CPU50aは、設定示唆演出を実行させないように制御する。
一方、現在の遊技状態が低ベース状態であって、入力した変動パターン指定コマンドが第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドである場合、副制御CPU50aは、設定されている設定値に基づいて演出パターンE31〜E33の何れかを選択することにより、設定示唆演出の演出内容を選択する。具体的に、副制御CPU50aは、所定の乱数を取得し、取得した乱数の値が副制御RWM50cに記憶されている設定示唆演出抽選用の判定値の何れと一致するかにより、演出パターンE31〜E33の何れかを選択する。なお、演出パターンを選択するための設定示唆演出抽選を行う制御は、すでに説明した第1実施形態における設定示唆演出抽選を行う制御の演出パターンE1〜E3を演出パターンE31〜E33と読み替えた制御と同一であるため、説明を省略する。
本実施形態において、設定示唆演出抽選における演出パターンE31〜E33の選択割合の振分は、適宜設定可能である。例えば、すでに説明した第1振分例のように、設定示唆演出の演出内容を定めた演出パターンについて、何れも、設定されている設定値が何れであっても選択可能としてもよい。言い換えれば、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれていないようにしてもよい。つまり、設定示唆演出は、設定されている設定値が所定の設定値であることを確定的に認識可能な演出内容では実行されないようにしてもよい。また、第1振分例のように、設定示唆演出の演出内容を定めた演出パターンについて、何れも、設定されている設定値が複数の設定値のうちの何れであっても選択可能であって、何れの設定値であるかによって選択割合が異なるようにしてもよい。即ち、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が第1設定値であるときと第2設定値であるときとの何れであっても選択可能であって、第1設定値であるときには第2設定値であるときと比較して選択され易い演出内容が含まれていてもよい。
また、すでに説明した第2振分例のように、設定示唆演出の演出内容を定めた演出パターンには、複数の設定値のうち何れかの設定値であることを条件として選択可能な演出パターンが含まれていてもよい。即ち、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が、複数の設定値のうち何れかの設定値であることを確定的に認識可能な演出内容が含まれていてもよい。また、第2振分例のように、設定示唆演出の演出内容を定めた演出パターンには、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出パターンを含んでいてもよい。即ち、設定示唆演出の演出内容には、設定されている設定値が所定の設定値である場合にのみ選択可能な演出内容が含まれていてもよい。つまり、設定示唆演出は、設定されている設定値が所定の設定値であることを確定的に認識可能な演出内容で実行され得るようにしてもよい。
そして、本実施形態において、副制御CPU50aは、設定示唆演出の演出パターンを選択すると、選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。その後、副制御CPU50aは、所定の演出時間が経過したことを契機として、設定示唆演出を終了させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。
以上により、本実施形態において、副制御CPU50aは、デモ演出の終了後、最初の特別ゲームの開始を契機として、設定示唆演出の演出内容を選択し、選択した演出内容で設定示唆演出を実行させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。即ち、本実施形態において、副制御CPU50aは、デモ演出の終了後、最初に実行される特別ゲームの実行中に設定示唆演出を実行させる。このとき、副制御CPU50aは、設定されている設定値が何れの設定値であっても、演出パターンE31〜E33のうち何れかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を実行させる。このため、本実施形態において、設定示唆演出は、設定されている設定値が何れの設定値であっても実行可能である。また、本実施形態において、副制御CPU50aは、入力した変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンが大当りの変動パターン及びはずれの変動パターンの何れであっても、演出パターンE31〜E33のうち何れかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を実行させる。即ち、本実施形態において、副制御CPU50aは、デモ演出の終了後、最初に実行される特別ゲームにおいて、大当りの表示結果が導出される場合と、大当りの表示結果が導出されない場合と、の何れであっても、設定示唆演出を実行可能である。
以下、本実施形態において設定示唆演出が実行される場合の演出の流れの具体的な一例について、副制御CPU50aの制御とともに説明する。なお、この例では、遊技状態が低ベース状態であるものとする。
図21に示すように、この例では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームの実行中であって、第1特別ゲームが保留されていない(第1特別保留数「0」)ものとする(時点t30)。この場合、副制御CPU50aは、第1特別ゲームの終了後、待機状態コマンドを入力すると、デモ演出を開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する(時点t31)。また、時点t31において、副制御CPU50aは、副制御RWM50cに待機状態フラグを設定する(図中、「待機状態フラグON」と示す)。
その後、第1始動入賞口15に入球した遊技球が第1始動入賞センサSE1により検出され(図中、「第1始動入賞センサON」と示す)、第1特別ゲームが開始されるとする(時点t32)。このとき、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力したことを契機として、待機状態フラグを消去する(図中、「待機状態フラグOFF」と示す)とともに、開始された第1特別ゲームに対応する演出ゲームを開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。また、副制御CPU50aは、低ベース状態において、待機状態フラグが設定されている場合に、第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを入力したことから、設定示唆演出を実行させるように制御する。具体的に、副制御CPU50aは、設定示唆演出抽選を行うことにより、演出パターンE31〜E33の中から何れかの演出パターンを選択し、第1特別ゲームに基づく演出ゲームの開始に伴って、選択した演出パターンに定められた演出内容で設定示唆演出を開始させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。その後、副制御CPU50aは、所定の演出時間が経過したことを契機として、設定示唆演出を終了させるように装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する(時点t33)。
そして、第1特別ゲームの実行中に、第1始動入賞口15に入球した遊技球が第1始動入賞センサSE1により検出されると、第1特別ゲームの実行が保留される(時点t34)。続いて、実行中の第1特別ゲームが終了すると、次の第1特別ゲームが開始される(時点t35)。このとき、副制御CPU50aは、変動パターン指定コマンドを入力したことを契機として、次の第1特別ゲームに対応する演出ゲームを開始させるように演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPを制御する。この場合、副制御CPU50aは、待機状態フラグが設定されてないときに変動パターン指定コマンドを入力したことから、設定示唆演出を実行させない。
このように、本実施形態において、副制御CPU50aは、デモ演出が終了した後に実行される第1特別ゲームの実行中に設定示唆演出を実行させるように、装飾ランプLA1及びスピーカSPを制御する。言い換えれば、本実施形態において、設定示唆演出の実行条件は、デモ演出が実行された後に第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを契機として成立する。即ち、本実施形態において、設定示唆演出の実行条件には、デモ演出が実行されたことと、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことと、の両方を含む。また、本実施形態において、副制御CPU50aは、デモ演出が終了した後、最初の第1特別ゲームの実行中に設定示唆演出を実行させる一方で、2回目以降の第1特別ゲームの実行中には設定示唆演出を実行させない。
また、図示しないが、本実施形態において、副制御CPU50aは、高ベース状態であるときには、待機状態フラグが設定されている場合に第1特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを入力したときであっても、設定示唆演出を実行させない。即ち、副制御CPU50aは、低ベース状態であることを条件として、設定示唆演出を実行させる。なお、本実施形態において、低ベース状態は第1遊技状態に相当し、高ベース状態は第1遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2遊技状態に相当する。
また、図示しないが、本実施形態において、副制御CPU50aは、低ベース状態であって、待機状態フラグが設定されている場合に第2特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを入力したときであっても、設定示唆演出を実行させない。即ち、副制御CPU50aは、特別ゲームのうち第1特別ゲームが実行される場合に設定示唆演出を実行可能である。言い換えれば、本実施形態において、設定示唆演出の実行条件には、第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16のうち第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを含む。なお、本実施形態において、第1始動入賞口15は第1始動口に相当し、第2始動入賞口16は第2始動口に相当する。
したがって、本実施形態によれば、次の効果を有する。
(4−1)デモ演出が実行され、且つ、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に設定示唆演出の実行条件が成立するため、設定示唆演出を実行させたいと考える遊技者に対して、パチンコ遊技機10においてデモ演出を実行させ、第1始動入賞口15へ遊技球を入球させようという意欲を高めることができる。
(4−2)特に、本実施形態では、デモ演出の終了後、最初に実行される特別ゲームにおいて、大当りの表示結果が導出される場合と、大当りの表示結果が導出されない場合と、の何れであっても、設定示唆演出を実行可能である。このため、特別ゲームにおいて大当りの表示結果が導出されるか否かに関わらず、設定示唆演出を楽しませることができる。
(4−3)設定示唆演出は、デモ演出が実行された後に、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを契機として実行される。このため、設定示唆演出を実行させたいと考える遊技者に対して、デモ演出が実行されているパチンコ遊技機10において、第1始動入賞口15へ遊技球を入球させようという意欲を高めることができる。
(4−4)設定示唆演出の実行条件が成立した場合には、デモ演出終了後、最初の特別ゲームの実行中に設定示唆演出が実行されるため、設定示唆演出を速やかに実行させることができる。したがって、設定示唆演出の実行に期待する遊技者の興趣を向上できる。
(4−5)低ベース状態と高ベース状態とでは、高ベース状態の方が遊技者にとって有利な遊技状態である。このため、低ベース状態では、高ベース状態と比較して、遊技者の遊技に対する意欲が低くなることが考えられる。これに対し、本実施形態では、低ベース状態において設定示唆演出が実行されるため、低ベース状態における遊技者の遊技に対する意欲を向上できる。
(4−6)設定示唆演出は、装飾ランプLA1及びスピーカSPによって実行される。このため、パチンコ遊技機10では、演出表示装置EHにおける演出ゲームの進行を妨げることなく、設定示唆演出を実行できる。
(4−7)仮に、特別ゲームが開始されてから所定時間の経過後に設定示唆演出を実行させる場合には、特別ゲームの変動時間によっては、設定示唆演出を実行できなくなってしまうことが考えられる。これに対し、本実施形態では、特別ゲームの開始時に設定示唆演出を実行するため、特別ゲームの変動時間に関わらず設定示唆演出を実行することができる。
(4−8)パチンコ遊技機10では、設定されている設定値が何れの設定値であっても、デモ演出が実行され、且つ、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合に設定示唆演出を実行可能であるため、設定示唆演出が実行される回数が少ないことで、設定示唆演出の実行に期待する遊技者の興趣を低減させてしまうことを抑制できる。
(4−9)第1特別ゲームと第2特別ゲームとでは、第2特別ゲームの方が遊技者にとって有利な特別ゲームである。このため、第1始動入賞口15へ遊技球が入球して第1特別ゲームが実行される場合には、第2始動入賞口16へ遊技球が入球して第2特別ゲームが実行されるときと比較して、遊技者の興趣が向上されない虞がある。これに対し、本実施形態では、第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16のうち第1始動入賞口15に遊技球が入球したことを条件として設定示唆演出を実行可能であるため、第1始動入賞口15へ遊技球が入球して第1特別ゲームが実行される場合の遊技者の興趣を向上できる。
例えば、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・各実施形態において、演出パターンの選択割合は、適宜変更してもよい。
・各実施形態において、副制御CPU50aは、設定されている設定値に基づいて、設定示唆演出の実行割合を異ならせてもよい。例えば、副制御CPU50aは、設定示唆演出が実行された場合には、設定示唆演出が実行されないときと比較して、高い設定値が設定されていることを示唆するように設定示唆演出の実行可否を決定してもよい。この場合、設定示唆演出の演出内容の選択割合は、設定されている設定値に関わらず同一であってもよい。また、このとき、設定示唆演出の演出内容を1種類としてもよく、この場合、副制御CPU50aは、設定示唆演出の演出内容を選択する抽選を実行しなくてもよい。また、第3実施形態において、副制御CPU50aは、設定されている設定値に基づいて、大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出の実行割合を異ならせてもよい。
・各実施形態において、副制御CPU50aは、設定されている設定値が所定の設定値である場合には、設定示唆演出を実行させないように制御してもよい。また、第3実施形態において、副制御CPU50aは、設定されている設定値が所定の設定値である場合には、大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出を実行させないように制御してもよい。
・各実施形態において、設定示唆演出の演出内容は、適宜変更してもよい。設定示唆演出は、装飾ランプLA1及びスピーカSPのうちの何れかで実行されてもよいし、装飾ランプLA1及びスピーカSPに代えて、又は加えて、装飾ランプLA1及びスピーカSPとは異なる演出手段で実行されてもよい。例えば、設定示唆演出は、演出表示装置EHで実行されてもよい。また、第3実施形態において、大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出の演出内容は、適宜変更してもよい。大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出は、演出表示装置EHに代えて、又は加えて、演出表示装置EHとは異なる演出手段で実行されてもよい。例えば、大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出は、装飾ランプLAで実行されてもよいし、スピーカSPで実行されてもよい。
・各実施形態において、副制御CPU50aは、設定されている設定値に応じて異なる演出手段で設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。同様に、第3実施形態において、副制御CPU50aは、設定されている設定値に応じて異なる演出手段で大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出を実行させるように制御してもよい。
・各実施形態において、副制御CPU50aは、設定されている設定値に応じて異なるタイミングで設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。同様に、第3実施形態において、副制御CPU50aは、設定されている設定値に応じて異なるタイミングで大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出を実行させるように制御してもよい。
・第1実施形態において、設定示唆演出の実行タイミングは、少なくとも特別ゲームが実行されていない特定期間中であればよく、適宜変更が可能である。例えば、副制御CPU50aは、2回目以降のラウンド遊技中に設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。また、副制御CPU50aは、オープニング時間中に設定示唆演出を実行させるように制御してもよいし、エンディング時間中に設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。ここで、設定示唆演出の実行タイミングをオープニング時間中としたときには、オープニング時間中において、設定値を推測させるという楽しみを与えた後に、ラウンド遊技において、大入賞口18に遊技球を入賞させるという楽しみを与えることができる。また、設定示唆演出の実行タイミングをエンディング時間中としたときには、ラウンド遊技において、大入賞口18に遊技球を入賞させるという楽しみを与えた後に、エンディング時間中において、設定値を推測させるという楽しみを与えることができる。このように、設定示唆演出の実行タイミングをオープニング時間中又はエンディング時間中としたときには、遊技球を大入賞口18に入球させ得るラウンド遊技以外の時間にも遊技者の興趣を向上させることができる。また、設定示唆演出の実行タイミングは、大当り遊技中において、特別入賞センサSE3の有効期間中における所定のタイミングであってもよい。また、設定示唆演出の実行タイミングは、大当り遊技において、大入賞口18が最初に開放されてから、大当り遊技が終了するまでの間の所定のタイミングであってもよい。また、設定示唆演出の実行タイミングは、大当り遊技中でなくてもよく、例えば、特別ゲーム間に設けられるインターバル時間中であってもよいし、待機状態中であってもよい。また、大当り遊技とは異なる小当り遊技を付与可能とする場合、設定示唆演出の実行タイミングは、小当り遊技中であってもよい。
・第1実施形態において、設定示唆演出は、1回の特定期間中に複数回実行可能であってもよい。例えば、第1実施形態において、設定示唆演出は、1回の大当り遊技中に複数回実行可能であってもよい。さらに、第1実施形態において、設定示唆演出は、1回のラウンド遊技中に複数回実行可能であってもよい。
・第1実施形態及び第2実施形態において、副制御CPU50aは、付与された大当り遊技の種類に応じて、異なる演出手段で設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。また、第3実施形態において、副制御CPU50aは、付与された大当り遊技の種類に応じて、異なる演出手段で大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出を実行させるように制御してもよい。
・第1実施形態及び第2実施形態において、副制御CPU50aは、付与された大当り遊技の種類に応じて、異なるタイミングで設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。また、第3実施形態において、副制御CPU50aは、付与された大当り遊技の種類に応じて、異なるタイミングで大当り種報知演出を実行させるように制御してもよい。
・第1実施形態及び第2実施形態において、副制御CPU50aは、特定の大当り遊技が付与されたことを条件として、設定示唆演出を実行させる制御が可能であってもよい。また、第3実施形態において、副制御CPU50aは、特定の大当り遊技が付与されたことを条件として、大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出を実行させる制御が可能であってもよい。これによれば、設定されている設定値を知りたいと考える遊技者に対して、大当り遊技が付与された際に、付与された大当り遊技が特定の大当り遊技であるか否かに注目させて遊技を楽しませることができる。
・第1実施形態において、副制御CPU50aは、保留連演出を実行させる場合と、保留連演出を実行させない場合とで、異なる演出手段で設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。
・第1実施形態において、副制御CPU50aは、保留連演出を実行させる場合と、保留連演出を実行させない場合とで、異なるタイミングで設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。
・第1実施形態において、副制御CPU50aは、設定示唆演出と同一の演出手段で保留連演出を実行させるように制御してもよい。また、副制御CPU50aは、設定示唆演出の実行タイミングと同一のタイミングで保留連演出を実行させるように制御してもよい。
・第1実施形態において、副制御CPU50aは、保留連演出を実行させないことを条件として、設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。
・第1実施形態において、保留連演出を備えていなくてもよい。また、第2実施形態、第3実施形態、及び第4実施形態において、保留連演出を実行可能であってもよい。
・各実施形態において、設定示唆演出専用の演出手段を備えていてもよい。また、第3実施形態において、大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出専用の演出手段を備えていてもよい。
・第1実施形態及び第2実施形態において、副制御CPU50aは、大当り遊技中に加えて、特別ゲームの実行中にも設定示唆演出を実行可能であってもよい。この場合、副制御CPU50aは、特別ゲームの実行中における設定示唆演出については、大当り遊技中における設定示唆演出とは異なる演出手段で実行させるように制御してもよい。
・第3実施形態において、副制御CPU50aは、大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出に加えて、設定示唆演出を実行可能であってもよい。この場合、副制御CPU50aは、大当り遊技中に設定示唆演出を実行可能であってもよいし、特別ゲームの実行中に設定示唆演出を実行可能であってもよい。ここで、大当り遊技中に設定示唆演出を実行可能とする場合には、大当り遊技中において、大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出により設定値を推測できることに加えて、設定示唆演出によっても設定値を推測できるため、設定値を正確に把握したいと考える遊技者の興趣を向上できる。また、特別ゲームの実行中に設定示唆演出を実行可能とする場合には、大当り遊技中には大当り種報知演出及び獲得賞球数報知演出により設定値を推測させる楽しみを与えることができるとともに、特別ゲームの実行中には、設定示唆演出により設定値を推測させる楽しみを与えることができる。
・第4実施形態において、副制御CPU50aは、特別ゲームの実行中に加えて、大当り遊技中にも設定示唆演出を実行可能であってもよい。この場合、副制御CPU50aは、大当り遊技中における設定示唆演出については、特別ゲームの実行中における設定示唆演出とは異なる演出手段で実行させるように制御してもよい。
・第2実施形態において、副制御CPU50aは、演出ボタンBTの操作を有効とする操作有効期間中に、操作有効期間であることを報知する有効報知演出を実行させるように制御してもよい。このとき、副制御CPU50aは、演出表示装置EH、装飾ランプLA、及びスピーカSPのうちの何れか1つ又は複数の演出手段で有効報知演出を実行させるように制御してもよい。
・第2実施形態において、設定示唆演出の実行条件は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、大入賞口18に遊技球が入球してから所定時間以内に演出ボタンBTが操作されたことを条件として、設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。この場合、副制御CPU50aは、大入賞口18に遊技球が入球したことを契機として操作有効期間を設定する一方で、大入賞口18に遊技球が入球してから所定時間が経過したことを契機として操作有効期間を終了させるように制御してもよい。即ち、設定示唆演出の実行条件は、操作手段が操作される操作条件と、大入賞口18への遊技球の入球に関する特別条件と、の両方の成立を条件として成立するようにしてもよい。
・第2実施形態において、副制御CPU50aは、ラウンド遊技を開始する毎に操作有効期間を設定しなくてもよく、例えば、特定回数目のラウンド遊技を開始するに際しては操作有効期間を設定する一方で、特定回数目以外のラウンド遊技を開始するに際しては、操作有効期間を設定しないように制御してもよい。また、副制御CPU50aは、ラウンド遊技において大入賞口18に入球した遊技球の数が所定数に達したことを契機として操作有効期間を設定する一方で、ラウンド遊技において大入賞口18に入球した遊技球の数が所定数に達していない場合には、操作有効期間を設定しないように制御してもよい。
・第2実施形態において、設定示唆演出の演出内容は、演出ボタンBTの操作態様に応じて異なる選択割合で選択されるようにしてもよい。例えば、副制御CPU50aは、演出ボタンBTを第1の操作態様(例えば、単押し)で操作した場合には、第1の選択割合(例えば、第1振分例)で演出内容を選択する一方で、演出ボタンBTを第2の操作態様(例えば、長押し)で操作した場合には、第2の選択割合(例えば、第2振分例)で演出内容を選択するように制御してもよい。
・第2実施形態において、演出ボタンBTに加えて、演出ボタンBTとは異なる操作手段を備えてもよい。この場合、異なる操作態様による操作手段の操作には、異なる操作手段を操作することを含む。例えば、演出ボタンBTを操作することと、演出ボタンBTとは異なる操作手段を操作することとは、異なる操作態様である。
・第2実施形態において、副制御CPU50aは、1回の大当り遊技中に設定示唆演出を複数回実行させる場合、同一の演出内容で複数回の設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。
・第2実施形態において、ラウンド演出は、複数回のラウンド遊技にまたがって実行される一連の演出であってもよい。即ち、副制御CPU50aは、ラウンド遊技を開始させる毎にラウンド演出を実行させる制御を行わなくてもよい。
・第3実施形態において、大当り種報知演出の実行タイミングは、適宜変更してもよい。例えば、大当り種報知演出の実行タイミングは、ラウンド遊技中であってもよいし、エンディング時間中であってもよい。また、副制御CPU50aは、大当り遊技中における不定のタイミングで大当り種報知演出を実行させるように制御してもよい。この場合、副制御CPU50aは、例えば、所定の乱数を用いた抽選などにより、大当り種報知演出の実行タイミングを決定するとよい。
・第3実施形態において、大当り種報知演出において報知する内容は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、大当り報知演出において、特定の名称(例えば、「BIGボーナス」など)によって大当りの種類を報知させるようにしてもよい。また、副制御CPU50aは、大当り種報知演出において、複数種類の大当りのうち、2以上の大当りについて、同じ名称によって大当りの種類を報知させるようにしてもよい。例えば、副制御CPU50aは、10R高確大当り及び4R高確大当りのうちの何れかとなったときには、大当り種報知演出において「BIGボーナス」の文字列を模した画像を表示させる一方で、10R低確大当りとなったときには、大当り種報知演出において「REGULARボーナス」の文字列を模した画像を表示させるように制御してもよい。
・第3実施形態において、獲得賞球数報知演出の実行タイミングは、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、予め定めた特定のタイミングで獲得賞球数報知演出を実行させるように制御してもよい。この場合、副制御CPU50aは、例えば、獲得賞球数が特定数に達したときには、実行中の大当り遊技におけるエンディング時間中に獲得賞球数報知演出を実行させるようにしてもよい。
・第3実施形態において、獲得賞球数報知演出の実行条件は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、所定の遊技状態(例えば、高ベース状態)の終了時に、獲得賞球数報知演出を実行させることにより、大当り遊技において獲得した賞球の数を報知してもよい。この場合、獲得賞球数報知演出の実行条件は、所定の遊技状態が終了したこととなる。また、副制御CPU50aは、所定の遊技状態中に亘って、獲得賞球数報知演出を継続して実行させることにより、現時点における大当り遊技において獲得した賞球の数を報知してもよい。この場合、獲得賞球数報知演出の実行条件は、所定の遊技状態に制御されたこととなる。
・第3実施形態において、獲得賞球数報知演出において報知する内容は、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、大当り遊技中に獲得した賞球の数から、大当り遊技において大入賞口18に入球した遊技球の数を差し引いた数を報知させるように制御してもよい。また、例えば、副制御CPU50aは、獲得賞球数報知演出において、大当り遊技中に遊技球が大入賞口18に入球したことを契機として払い出される賞球の数に、大当り遊技中に遊技球が第1普通入賞口21a又は第2普通入賞口21bに入球したことを契機として払い出される賞球の数を加えた合計の賞球の数を報知させるように制御してもよい。さらに、副制御CPU50aは、獲得賞球数報知演出において、大当り遊技が付与されていない期間中に遊技球が第1普通入賞口21a又は第2普通入賞口21bに入球したことを契機として払い出される賞球の数を加えた合計の賞球の数を報知させるように制御してもよい。
・第4実施形態において、副制御CPU50aは、特別ゲームの開始時に、設定示唆演出とは異なる演出を実行可能に制御してもよい。例えば、副制御CPU50aは、設定示唆演出とは異なる演出として、期待度示唆演出を実行可能に制御してもよい。このとき、副制御CPU50aは、特別ゲームの開始時において、期待度示唆演出を実行させる場合であっても、設定示唆演出を実行可能に制御してもよい。また、副制御CPU50aは、特別ゲームの開始時に設定示唆演出を実行させる場合には、期待度示唆演出の実行を規制するように制御してもよい。即ち、第4実施形態において、特別ゲームの開始時に期待度示唆演出を実行可能とする場合、期待度示唆演出に優先して設定示唆演出を実行させるようにしてもよい。これによれば、設定示唆演出とは異なる演出が実行されることによって、設定示唆演出が実行されなくなってしまうことで、設定示唆演出の実行に期待する遊技者の興趣を低下させてしまうことを抑制できる。
・第4実施形態において、副制御CPU50aは、第2始動入賞口16に遊技球が入球した場合であっても、設定示唆演出を実行可能に制御してもよい。この場合、副制御CPU50aは、第1始動入賞口15に遊技球が入球した場合には、設定示唆演出を実行させないように制御してもよい。
・第4実施形態において、副制御CPU50aは、高ベース状態において設定示唆演出を実行可能に制御してもよい。この場合、副制御CPU50aは、低ベース状態において設定示唆演出を実行させないように制御してもよい。
・第4実施形態において、副制御CPU50aは、デモ演出の終了後、最初の特別ゲームが大当りの特別ゲームである場合には、設定示唆演出を実行させないように制御してもよい。即ち、設定示唆演出の実行条件には、デモ演出の終了後、最初に実行される特別ゲームがはずれの特別ゲームであることを含んでいてもよい。また、副制御CPU50aは、デモ演出の終了後、最初の特別ゲームがはずれの特別ゲームである場合には、設定示唆演出を実行させないように制御してもよい。即ち、設定示唆演出の実行条件には、デモ演出の終了後、最初に実行される特別ゲームが大当りの特別ゲームであることを含んでいてもよい。
・第4実施形態において、副制御CPU50aは、デモ演出の終了後、最初の特別ゲームに加えて、2回目以降の特別ゲームにおいても設定示唆演出を実行可能に制御してもよい。即ち、第4実施形態において、副制御CPU50aは、デモ演出が終了した後に実行される特別ゲームのうち、少なくとも最初の特別ゲームの実行中に設定示唆演出を実行させるように制御するとよい。この場合、副制御CPU50aは、デモ演出の終了後、最初の特別ゲームにおいて設定示唆演出を実行させるときと、2回目以降の特別ゲームにおいて設定示唆演出を実行させるときとで、異なる演出内容で設定示唆演出を実行させてもよいし、同一の演出内容で設定示唆演出を実行させてもよい。また、副制御CPU50aは、デモ演出の終了後、最初の特別ゲームの実行中に設定示唆演出を実行させなくてもよい。
・第4実施形態において、副制御CPU50aは、特別ゲームの開始時に代えて、又は加えて、特別ゲームの実行中における特定のタイミングに設定示唆演出を実行させるように制御してもよいし、特別ゲームの終了時に設定示唆演出を実行させるように制御してもよい。
・第4実施形態において、待機状態フラグを設定するタイミング、及び待機状態フラグを消去するタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、副制御CPU50aは、待機状態コマンドを入力してから所定時間が経過したことを契機として、待機状態フラグを設定してもよい。
・大当り遊技の終了後における特別ゲームの実行回数が予め定めた確変回数に到達するまでを上限として高確率状態を付与するパチンコ遊技機(所謂、ST機)に具体化してもよい。なお、確変回数を上限として高確率状態を付与する遊技機において、実質的に次回の大当り遊技が付与されるまで高確率状態が継続するような回数を確変回数として設定する(例えば、当り確率が1/99に対して確変回数を10000回とする)ことにより、次回の大当り遊技が付与されたことを契機として高確率状態を終了させるようにしてもよい。また、大当り遊技において、遊技球が特定の領域を通過したことを条件として高確率状態を付与するパチンコ遊技機(所謂、V確変機)に具体化してもよい。また、大当り遊技の終了後、所定の転落抽選に当選するまでを上限として高確率状態を付与するパチンコ遊技機(所謂、転落機)に具体化してもよい。
・パチンコ遊技機10の確率状態として、3種類以上の確率状態を備えたパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・パチンコ遊技機10のベース状態として、3種類以上のベース状態を備えた遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機10のベース状態として、1種類のベース状態を備えたパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、第2始動入賞口16への遊技球の入球率を向上させる入球率向上機能を備えていないパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・複数の大入賞口を有するパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、単一の始動入賞口を有し、単一の特別図柄を用いるパチンコ遊技機、若しくは複数の始動入賞口を有し、単一の特別図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。すなわち、パチンコ遊技機10の構成、特に遊技盤YBの具体的な構成は任意に変更してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記設定示唆演出は、設定されている設定情報が何れの設定情報であっても実行可能である。
(ロ)前記始動口には、第1始動口と、第2始動口と、が含まれ、前記設定示唆演出の実行条件には、前記始動口のうち前記第1始動口へ遊技球が入球したことを含む。
(ハ)前記設定示唆演出は、設定されている設定情報が所定の設定情報であることを確定的に認識可能な演出内容で実行され得る。
(ニ)前記設定示唆演出は、設定されている設定情報が所定の設定情報であることを確定的に認識可能な演出内容では実行されない。