以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機1の構成)
まず、図1乃至図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態におけるガラス枠を開放させた状態の遊技機1の斜視図の一例である。また、図3は、本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。
ガラス枠50には、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプ(LED)を有する枠用照明装置34bと、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、上下左右の4方向へ押圧操作が可能な十字キー36とが設けられている。
音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行っている。また、枠用照明装置34bは、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出を実行することになる。同様にして、十字キー36にも、十字キー検出スイッチ36bが設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力することができるように構成されている(図4参照)。
特に、本実施形態では、演出ボタン35は、演出ボタン駆動モータ35bによって上下方向に移動することが可能に構成されている(図4参照)。
また、ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図4参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることになる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42から内側レール5a、外側レール5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後、遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することになる。
遊技盤2の遊技領域6内には、各種の入賞口(一般入賞口12、普通図柄ゲート13、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16、第2大入賞口17)と、画像表示装置31と、その画像表示装置31の表示領域を取り囲むようにして飾り部材7とが設けられている。
これに対して、遊技盤2の遊技領域6外には、第1特別図柄表示装置20と、第2特別図柄表示装置21と、普通図柄表示装置22と、第1特別図柄保留表示器23と、第2特別図柄保留表示器24と、普通図柄保留表示器25とが設けられている。
遊技領域6には、遊技球が入球(入賞)可能な一般入賞口12が複数設けられており、これらの一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられている。この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出されることになる。
また、上記遊技領域6の中央下側の領域には、遊技球が入球(進入)可能な始動領域を構成する第1始動口14および第2始動口15が設けられている。
この第2始動口15は、始動可動片15bを有しており、始動可動片15bが垂直に立って第2始動口15への遊技球の入球を規制する状態となる閉鎖態様と、始動可動片15bが前に倒れて第2始動口15への遊技球の入球を許容する開放態様とに可動制御される。このとき、第2始動口15が上記開放態様に制御されているときには、始動可動片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入球が容易となる。つまり、第2始動口15は、閉鎖態様にあるときには遊技球の入球機会がなく、閉鎖態様にあるときには開放態様に比べて遊技球の入球機会が増すことになる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口検出スイッチ14aや第2始動口検出スイッチ15aで遊技球の入球を検出すると、後述する「大当たり抽選(大当たり判定)」を行うための特別図柄判定用乱数値を取得する。
また、第1始動口検出スイッチ14aや第2始動口検出スイッチ15aで遊技球の入球を検出した場合には、上記特別図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための大当たり図柄用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値も取得される。なお、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値のことを特図判定情報という。
さらに、第1始動口検出スイッチ14aや第2始動口検出スイッチ15aで遊技球の入球を検出した場合にも、一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検知したときと同様に、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。なお、第1始動口検出スイッチ14aで遊技球の入球を検出した場合の賞球数と、第2始動口検出スイッチ15aで遊技球の入球を検出した場合の賞球数とを異ならせてもよい(例えば3個と1個等)。
また、上記遊技領域6の左右の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13が設けられている。
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過(進入)を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられている。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過すると、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出し、後述する「当たり抽選」を行うための普通図柄判定用乱数値を取得する。
なお、ゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出した場合には、上記普通図柄判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普図停止用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図時間用乱数値も取得される。なお、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値のことを普図判定情報という。
さらに、上記遊技領域6の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13に加え、遊技球が入球可能な第1大入賞口16と、遊技球が入球可能な第2大入賞口17も設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された(所謂、右打ちされた)遊技球でないと、第1大入賞口16および第2大入賞口17には遊技球が入賞しないように構成されている。
第1大入賞口16は、通常は第1大入賞口開閉扉16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する特別遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉16bが開放されると共に、この第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口16に入球可能となる。この第1大入賞口16には第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
第2大入賞口17の右端には、第2大入賞口開閉扉17bが設けられており、この第2大入賞口開閉扉17bの一方を支点として可動することによって第2大入賞口17への入賞を容易にする開放状態と入賞ができない閉鎖状態とを制御する。そして、第2大入賞口開閉扉17bが開放状態となると、その第2大入賞口開閉扉17bが遊技球を第2大入賞口17内に導く受け皿として機能し、遊技球が第2大入賞口17に入球可能となる。この第2大入賞口17には、第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられており、この第2大入賞口検出スイッチ17aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらには、遊技領域6の最下部の領域には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成された画像表示装置31が設けられている。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に客待ち演出画像を表示したり、遊技の進行に応じた遊技演出画像を表示したりする。なかでも、後述する変動演出において大当たりの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38(左図柄、中図柄、右図柄)が変動表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当たりの抽選結果として大当たりが報知され、特定の演出図柄38以外の組合せ(例えば、289等)が停止表示されることにより、大当たり抽選結果としてハズレが報知される。
この演出図柄38は、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、後述する特別図柄の変動表示に合わせて変動表示すると共に、所定の変動時間の経過後に後述する特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する変動演出が実行される。すなわち、演出図柄38と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄38と特別図柄との停止表示のタイミングは、それぞれが対応している(同じ時間になっている)。
さらに、本実施形態では、この演出図柄38は、第1始動口14に遊技球が入球したときであっても、第2始動口15に遊技球が入球したときであっても、同じ種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるようになっている。ただし、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるように構成しても構わない。
また、画像表示装置31の表示領域には、第1始動口14への遊技球の入球を検出した際に取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第1特別図柄保留数(U1)および、第2始動口15への遊技球の入球を検出した際に取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第2特別図柄保留数(U2)を遊技者が把握しやすいようにアイコン表示するための保留アイコン表示領域31a、31b、および現在変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報に対応する情報をアイコン表示するための当該アイコン表示領域31cが設けられている。
なお、保留アイコン表示領域31a、31bは第1の表示領域に相当し、当該アイコン表示領域は第2の表示領域に相当する。
また、以降の説明において保留アイコン表示領域31a、31bに表示されるアイコンのことを「保留アイコン(大当たり判定を未実行の特図判定情報であって保留情報に相当)」、当該アイコン表示領域に表示されるアイコンのことを「当該アイコン(大当たり判定を実行済であって変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報であって実行情報に相当)」という。
そして、画像表示装置31の表示領域を取り囲んだ飾り部材7には、画像表示装置31の表示領域の前面に遊技球が通過しないように、その外周に遊技盤2から立設した壁部が設けられている。
また、飾り部材7の左右両側には、複数のランプ(LED等)を有する盤用照明装置34aが設けられており、飾り部材7の上部には、遊技機のタイトルの「看板」を模した第1装飾部材33a(演出役物)が設けられ、飾り部材7の右部には、「刀」を模した第2装飾部材33b(演出役物)が設けられている。
この第1装飾部材33aは、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置33によって駆動され、上下方向に移動することが可能であって、この上下方向の移動によって画像表示装置31の前面に移動することができる。同様に、第2装飾部材33bも、盤用駆動装置33によって駆動され、第2装飾部材33bの下方を支点として左側に倒れて、画像表示装置31の前面に移動することができる。また、第2装飾部材33bは、鞘を模した鞘部33b1と、鞘に納められた刀身部33b2とで構成され、刀身部が盤用駆動装置33によって駆動されることで上下方向に移動することができる。
なお、第1装飾部材33aや第2装飾部材33bの少なくとも一方に液晶表示器を設け、当該液晶表示器に保留アイコン表示領域や当該アイコン表示領域の少なくとも一方を設けてもよいし、第1装飾部材33aに設けた液晶表示器と第2装飾部材33bに設けた液晶表示器の一方に保留アイコン表示領域を設けると共に他方に当該アイコン表示領域を設けてもよい。
遊技盤2の遊技領域6外に設けられている第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第1特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから停止表示させることで報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たり抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第2特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の特別図柄を停止表示させることで報知するものであり、その機能は、上記第1特別図柄表示装置20と同一である。
第1特別図柄表示装置20および/又は第2特別図柄表示装置21は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、大当たりに当選した場合には「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するように構成してもよい。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるかを判定する処理(大当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技(遊技者に有利な特別遊技に相当)を実行する権利を獲得したことをいう。「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放されるラウンド遊技を所定回数(例えば、4回または16回)行う。各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入球すると共に、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、この大当たり遊技は、複数種類の大当たり遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技(特別遊技)中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球しても、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特図判定情報を第1保留として4個を限度に記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特図判定情報を第2保留として4個を限度に記憶する。第1保留の個数である第1特別図柄保留数(U1)及び第2保留の個数である第2特別図柄保留数(U2)は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点灯する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留数が表示されることになる。
また、遊技盤2の遊技領域6外に設けられている普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われた当たり抽選(当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、普通図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の普通図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。
ここで、「当たり抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理(当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「当たり」というのは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを条件として行われる当たりの抽選において、補助遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「補助遊技」においては、第2始動口15の始動可動片15bを所定時間、開放態様に制御する。つまり、「補助遊技」は、第2始動口15に遊技球が入球すると共に、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、この補助遊技には、複数種類の補助遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示中や補助遊技中等、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しても、即座に当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに取得された普図判定情報を第3保留として4個を限度に記憶する。第3保留の個数である普通図柄保留数(G)は、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25に表示される。
また、図2に示すように、ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
そして、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52と共に遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
そして、図3に示すように、遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板140、遊技情報出力端子板30等が設けられている。また、電源基板140に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ141、図示しない枠制御基板180や電源スイッチが設けられている。
(遊技機1の全体のブロック図)
次に、図4の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図4は、遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の基本動作(進行)を制御し、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、演出制御基板120と、払出制御基板130と、電源基板140とに接続されている。主制御基板110と演出制御基板120との通信は、主制御基板110から演出制御基板120への一方向のみにデータを通信可能に構成されており、主制御基板110と払出制御基板130との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されている。また、主制御基板110は、電源基板140から電源電圧を入力している。
また、主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)とを少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17a、遊技の有利度合いの段階である(大当たり抽選における大当たり確率の)設定値を変更するための設定スイッチ70aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、演出制御基板120、払出制御基板130、第2始動口15の始動可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
具体的には、大当たり抽選に用いられる大当たり判定テーブル(図5参照)、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル(図6参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル(図7参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図8参照)、大入賞口開放態様テーブル(図9参照)、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル(図10参照)、大当たり抽選の事前判定テーブル(図11参照)、当たり抽選に参照される当り判定テーブル(図12参照)等がメインROM110bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、停止普図データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域、第2特別図柄判定用乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入球数(C)記憶領域、始動開放回数カウンタ、遊技状態記憶領域(高確率遊技フラグ記憶領域と時短遊技フラグ記憶領域)、高確率遊技回数(X)カウンタ、時短回数(J)カウンタ、遊技状態バッファ、停止特図データ記憶領域、停止普図データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタ、始動インターバルタイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。
なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御し、遊技の演出の内容を総合して管理する演出制御部120mと、画像表示装置31における画像の表示制御を行う画像制御部150と、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う駆動制御部160と、盤用照明装置34aにおけるLED等の点灯制御を行うランプ制御部170とを備えている。
この演出制御基板120は、主制御基板110と、電源基板140と、枠制御基板180と接続されている。演出制御基板120と枠制御基板180との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、演出制御基板120は、電源基板140から電源電圧を入力している。
演出制御部120mは、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えている。
サブCPU120aは、主制御基板110から受信したコマンド、または、後述する枠制御基板180から受信した演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36b等からの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170および枠制御基板180に各種の演出を実行させるための指示を行う(データを送信する)。
例えば、サブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、盤用駆動装置33、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、演出ボタン駆動モータ35bに所定の演出を実行させるための演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170および枠制御基板180へ送信することで変動演出を実行するための制御を行う。
サブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。具体的には、アイコンの最終的な表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブル(図35参照)、アイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブル(図36参照)、保留アイコンを変化させる変化パターンを決定するための保留アイコン用の変化パターン決定テーブル(図38参照)、当該アイコンを変化させる変化パターンを決定するための当該アイコン用の1段階変化パターン決定テーブル(図39参照)、当該アイコン用の2段階変化パターン決定テーブル(図40)、及び、当該アイコン用の3〜4段階変化パターン決定テーブル(図41参照)、ルーレット予告演出の実行の有無や種類を決定するためのルーレット予告演出決定テーブル(図43参照)等がサブROM120bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
画像制御部150は、画像表示装置31と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、画像表示装置31における画像の表示制御を行う。このとき、画像制御部150と、画像表示装置31との間には、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有する汎用基板39が設けられている。
この汎用基板39は、画像データを表示する画像表示装置31の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
画像制御部150は、液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、CGROM151、水晶発振器152、VRAM153、VDP(Video Display Processor)からなる描画制御部159(以下、「VDP159」と称する)を備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御部120mから送信された演出用データ(演出パターン指定コマンド等)に基づいて、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストをVDP159に対して送信することによってCGROM151に記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。
また、液晶制御CPU150aは、VDP159からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出用データに対応する画像を用いた演出のアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、アニメーションを表示するにあたり参照され、その演出用データに対応する画像のアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定した情報等などの情報を記憶している。
CGROM151は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM151は、VDP159によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM151には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM151は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器152は、パルス信号をVDP159に出力し、このパルス信号を分周することで、VDP159が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM153は、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、画像表示装置31に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画または表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
VDP159は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM151に記憶された画像データをVRAM153のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画する。さらに、VDP159は、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、画像表示装置31に出力して表示させる。
駆動制御部160は、盤用駆動装置33と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う。そして、この盤用駆動装置33を駆動制御することにより、遊技盤2に設けられた第1装飾部材33aおよび第2装飾部材33bが駆動することになる。
ランプ制御部170は、盤用照明装置34aと接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、盤用照明装置34aにおけるLED等の点灯制御を行う。そして、この盤用照明装置34aを点灯制御することにより、遊技盤2に設けられた盤用照明装置34aが点灯・消灯することになる。
枠制御基板180は、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32と、枠用照明装置34bと、演出ボタン35との演出を制御する。
この枠制御基板180は、演出制御基板120と、電源基板140と接続されており、上述したように、枠制御基板180と演出制御基板120との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、枠制御基板180は、電源基板140から電源電圧を入力している。
枠制御基板180は、演出制御基板120から送信された各種の演出用データに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力する制御を行うと共に、枠用照明装置34bにおけるLED等の点灯制御を行い、演出ボタン駆動モータ35bの駆動制御を行う。この枠制御基板180の制御により、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32が音声を出力すると共に、枠用照明装置34bが点灯・消灯し、演出ボタン35が上下方向に移動することになる。
さらに、枠制御基板180は、演出ボタン検出スイッチ35aと、十字キー検出スイッチ36bとからの入力信号を入力すると、その入力信号を演出制御基板120に送信する。すなわち、演出制御基板120は、演出ボタン検出スイッチ35aと、十字キー検出スイッチ36bとからの入力信号を、枠制御基板180を介して入力することになる。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う払出制御部131と、遊技球の発射制御を行う発射制御部132とを備えている。
この払出制御基板130は、主制御基板110と、電源基板140と接続されており、上述したように、払出制御基板130と主制御基板110との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、払出制御基板130は、電源基板140から電源電圧を入力している。
払出制御部131は、払出CPU131a、払出ROM131b、払出RAM131cから構成されるワンチップマイコンから構成されている。
払出CPU131aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ135、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM131bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応する払出データを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ134が接続されている。払出CPU131aは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM131bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、払出装置の払出モータ134を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAM131cは、払出CPU131aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
発射制御部132は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御部132は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力すると共に、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御部132に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御部132は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球200を遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御部132に供給する(発射制御部132に供給する電圧を可変させる)。発射制御部132は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cを回転させることで、遊技球200を遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cを回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御部132に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射用ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出している。
電源基板140は、電断時においてメインRAM110cに電源を供給するためのバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給すると共に、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する始動可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と始動可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)「低確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」かつ「時短遊技状態」である場合と、
(4)「高確率遊技状態」かつ「非時短遊技状態」である場合と、を設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することにする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、設定値が「1」である場合には、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/300と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/60と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいことになる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態への変更は、後述する大当たり遊技の終了後に行われる。
本実施形態では、高確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「確変大当たり」といい、低確率遊技状態への移行の契機となる大当たりを「通常大当たり」という。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が短く設定されやすい遊技状態をいう。例えば、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、当たり抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば1/16と低く設定され、「時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば15/16と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および当たり抽選の当選確率が有利になるよう設定されている。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および当たり抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定されていてもよい。
次に、図5乃至図12を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり抽選の大当たり判定テーブル)
図5は、大当たり判定テーブルを示す図である。具体的には、図5(a)は、第1始動口14への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルであり、図5(b)は、第2始動口15への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルである。図5(a)と図5(b)とのテーブルでは、小当たりの当選確率が相違しているものの、大当たり確率は同一である。
図5(a)、図5(b)に示すように大当たり判定テーブルには、現在の設定値、確率遊技状態、特別図柄判定用乱数値と、大当たり抽選の抽選結果とが対応付けられており、最右欄には参考として、大当たり確率、小当たり確率、ハズレ確率が記載されている。
メインCPU110aは、図5(a)、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、現在の設定値、現在の確率遊技状態及び取得された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」の何れかであるかを判定する。
例えば、図5(a)、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルによれば、設定値が「1」の場合には、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/300であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は5倍アップして1/60である。
また、設定値が「2」の場合には、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/240であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は5倍アップして1/48である。
また、設定値が「3」の場合には、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/200であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は5倍アップして1/40である。
このように、低確率遊技状態から高確率遊技状態になったときに大当たり確率がアップする比率は、全設定値に共通で5倍となっている。つまり、設定値毎の遊技の有利度合いは、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」となっている。
なお、第1始動口を契機とする大当たり抽選において小当たりと判定される確率は、低確率遊技状態であっても高確率遊技状態であっても1/300となり、第2始動口を契機とする大当たり抽選において小当たりと判定される確率は、1/1200となり、これらは全設定値に共通となっている。つまり、設定値毎に大当たり確率は変化するが、小当たり確率は変化しないようになっている。
(図柄決定テーブル)
図6は、大当たり抽選の抽選結果に対応する特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。具体的には、図6(a)は、ハズレのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図6(b)は、大当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルであり、図6(c)は、小当たりのときに特別図柄の停止図柄を決定するために参照される図柄決定テーブルである。
図6(a)に示すようにハズレにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。なお、ハズレにおいても複数の特別図柄が決定可能なように、ハズレ図柄用乱数値を備え、複数の特別図柄とハズレ図柄用乱数値とを対応付けて構成してもよい。
また、図6(b)に示すように大当たりにおける図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
図6(c)に示すように小当たりにおける図柄決定テーブルについても、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される小当たり図柄用乱数値と、特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図6に示す図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、大当たり図柄用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止特図データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
ここで、後述するように、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図7参照)、および大当たり遊技の種類(図8参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。そのため、図6(b)における特別図柄の欄には、大当たり遊技の種類に対応する説明を補足的に記載している。
(大当たり遊技終了時設定データテーブル)
図7は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
図7に示すように大当たり遊技終了時設定データテーブルには、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファと、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
メインCPU110aは、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファとに基づいて、時短遊技状態と、時短回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)を決定する。
本実施形態における図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、全ての大当たり遊技終了後には、大当たり抽選が84回行われるまでの高確率遊技状態を決定するように構成されている。
さらに、図7に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、同じ特別図柄の停止特図データであっても、遊技状態バッファに記憶された情報(大当たり当選時の遊技状態)に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短回数(J)を異ならせることを可能にしている。
例えば、特別図柄の停止特図データが停止特図データ04(特別図柄4)の場合には、時短遊技フラグおよび時短回数(J)に関して、遊技状態バッファに低確率遊技状態かつ非時短遊技状態を示す遊技状態情報(00H)が記憶されていれば、大当たり終了後には時短遊技フラグのセットは行わず、時短回数(J)も0回にセットする。これに対して、上記以外の遊技状態情報(01H、02Hまたは03H)が遊技状態バッファに記憶されていれば、大当たり遊技終了後には時短遊技フラグをセットして、時短回数(J)を80回にセットする。
これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
なお、特別図柄の種類の決定には設定差がないことから、大当たり遊技の種類の決定、及び、大当たり遊技終了後の遊技状態の決定にも設定差がないようになっている。つまり、遊技者に有利な設定値であるほど高確率遊技状態が終了するまでに大当たり遊技が実行され易いため、遊技者に有利な設定値であるほど高確率遊技状態の継続率が高くなるようになっている。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図8は、大入賞口開放態様テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。後述するように、この大入賞口開放態様テーブルに基づいて、大当たり遊技または小当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様テーブルが大当たり遊技または小当たり遊技の種類を示すものといえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
図8に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大入賞口開放態様テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止特図データに基づいて、大入賞口開放態様テーブルを決定することになる。
(大入賞口開放態様テーブル)
図9は、図8で決定された大入賞口開放態様テーブルの構成を示す図であり、大入賞口開放態様テーブルによって第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bの開閉条件が決定される。
具体的には、図9(a)は、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、第1大当たりテーブル、第2大当たりテーブル、第3大当たりテーブル、および第4大当たりテーブルから構成されている。図9(b)は、小当たり遊技のときに決定される小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルを示している。
図9(a)に示す大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数(R)と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでの開始インターバル時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数(K)と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の開放時間と、各ラウンド遊技の1回の開放に対しての大入賞口の閉鎖時間と、1つのラウンド遊技の終了から次のラウンド遊技を実行するまでの大入賞口の閉鎖インターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当たり遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
これに対して、図9(b)に示す小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16)と、1回の小当たり遊技における最大開放回数(K)と、1回の小当たり遊技における大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、小当たり遊技の開始から最初に大入賞口が開放するまでの開始インターバル時間と、各開放回数における大入賞口の開放時間と、各開放回数における大入賞口の閉鎖時間と、最後の大入賞口の閉鎖時間の終了から小当たり遊技の終了までの終了インターバル時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、第1大当たりテーブルに基づいて第1大当たり遊技を実行し、第2大当たりテーブルに基づいて第2大当たり遊技を実行し、第3大当たりテーブルに基づいて第3大当たり遊技を実行し、第4大当たりテーブルに基づいて第4大当たり遊技を実行し、小当たりテーブルに基づいて小当たり遊技を実行することになる。
図9(a)に示す第1大当たりテーブルによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、1つのラウンドあたり最大29秒まで開放させる第1大当たり遊技を実行することができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、16ラウンド遊技が終了すると、第1大当たり遊技が終了することになる。
また、図9(a)に示す第2大当たりテーブルによれば、第2大入賞口開閉扉17bを作動させて、第2大入賞口17を1つのラウンドに対して複数回(K=3)の開閉動作を行わせる(第2大入賞口17が3秒の開放と1秒の閉鎖とを繰り返す)第2大当たり遊技を実行することができる。ただし、最大開放回数(K)になるまでに、規定個数(9個)の遊技球が第2大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、4ラウンド遊技が終了すると、第2大当たり遊技が終了することになる。
また、図9(a)に示す第3大当たりテーブルは、第3大当たりテーブルと同様にデータが設定されているが、第3大当たりテーブルと比べて、最大ラウンド遊技回数(R)が大きく設定されている点で異なっている。このため、第3大当たり遊技は、第2大当たり遊技よりも有利な大当たり遊技となる。
図9(a)に示す第4大当たりテーブルによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、2ラウンド分(2回)の最大0.052秒の開放を行わせる第4大当たり遊技を実行することができる。ただし、開放時間が0.052秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、2ラウンド遊技が終了すると、第4大当たり遊技が終了することになる。
図9(b)に示す小当たりテーブルによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、2回の最大0.052秒の開放を行わせることができる。ただし、最大0.052秒の2回の開放までに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、小当たり遊技が終了することになる。
このように、本実施形態においては、第1大当たり遊技から第4大当たり遊技の4種類の「大当たり遊技」と、1種類の「小当たり遊技」とが設けられている。なお、本実施形態においては、「大当たり遊技」と上記「小当たり遊技」とを総称して「特別遊技」という。
そして、開放する大入賞口、大入賞口の開放動作が異なる第1大当たり遊技から第4大当たり遊技、小当たり遊技を実行可能であることから、遊技者にさまざまな特別遊技を楽しませることができる。
また、図9(a)に示す第4大当たりテーブルと図9(b)に示す小当たりテーブルとは、最大ラウンド遊技回数(R)と最大開放回数(K)、閉鎖インターバル時間と各開放回数における大入賞口の閉鎖時間において、データの差異こそあるものの、同じ第1大入賞口16が同じ開閉動作を行い(第1大入賞口16が0.052秒の開放と2.0秒の閉鎖とを2回繰り返す)、遊技者は外見から第4大当たり遊技であるのか小当たり遊技であるのか判別することはできない。これにより、遊技者に第4大当たり遊技であるのか小当たり遊技であるのかということを推測させる楽しみを付与させることができる。
なお、本実施形態では、第4大当たり遊技の開放時間と小当たり遊技の開放時間とを全く同じ開放時間(0.052秒)に設定し、第4大当たり遊技の閉鎖時間と小当たり遊技の閉鎖時間とを全く同じ閉鎖時間(2秒)に設定した。しかしながら、全く同じ時間に設定せずとも、第4大当たり遊技であるのか小当たり遊技であるのかを遊技者が判別不能な時間の差異を設けても構わない。
また、第4大当たり遊技と小当たり遊技の開放時間(0.052秒)は、上述したように遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも短いため、第1大入賞口開閉扉16bが作動したとしても、第1大入賞口16に入賞することが困難である。
このため、第4大当たり遊技と小当たり遊技とは「不利な開放態様」といえる。一方、第1大当たり遊技の開放時間(29秒)、第2、3大当たり遊技の開放時間(3秒)は、遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも長いため、「有利な開放態様」といえる。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図10は、後述するように特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
図10に示すように変動パターン決定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果と、特別図柄(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留数(U1またはU2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果および特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値は、乱数範囲が97(0〜96)に設定されており、特図変動用乱数値は、乱数範囲が100(0〜99)に設定されている。
また、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留数(U1またはU2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(T1)よりも、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(T2)の方が短くなるように設定されている。例えば、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(T1)は12秒に設定され、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(T2)は3秒に設定されている。なお、特別図柄の保留数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるものの、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留数として「4」は参照されないことになる。
メインCPU110aは、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成され、演出制御基板120に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施形態では、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板120では、後述するように、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄38等の演出内容が決定される。図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として演出図柄38等の演出内容を記載している。
ここで、演出内容として、「通常変動」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄38がバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動と短縮変動とは、短縮変動が通常変動に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。
また、「疑似連回数」とは、「疑似連続予告の実行回数」を意味しており、「疑似連続予告」とは、1回の大当たりの抽選に対応する特別図柄の変動表示中に、演出図柄38を一旦仮停止させた後に再び変動させて、演出図柄38の変動と仮停止とを複数回行う変動態様による予告を意味している。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄38の組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄38が変動を行うような、遊技者に大当たりの期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で仮停止して、残りの演出図柄38が変動を行っている態様をいう。なお、「仮停止」とは、演出図柄38が小さく揺れ動いたり、演出図柄38が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄38が停止しているかのようにみせている態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、2つの演出図柄38が仮停止し、残り1つの演出図柄38が変動する大当たりの期待度が低いリーチを意味している。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチを意味している。例えば、仮停止していない演出図柄38が特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたりする態様をいう。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチを意味している。
また、「全回転リーチ」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄38の組合せが全て揃った状態で低速に変動する態様を意味し、本実施形態においては、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチを意味している。
また、「チャンス演出」とは、ノーマルリーチの後に行われ、大当たり又は小当たりのチャンスであることを示唆する特殊なリーチ演出を意味している。
(特別図柄の事前判定テーブル)
図11は、設定値が「1」であって低確率遊技状態において参照される大当たり抽選の事前判定テーブルを示す図である。
図11に示すように事前判定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、特別図柄判定用乱数値と、大当たり図柄用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、予定変動パターンと、始動口入賞指定コマンドとが対応付けられている。
ここで、遊技球の始動口への入球時に取得された特別図柄判定用乱数値によって「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」か、を事前に判定でき、大当たり図柄用乱数値によって特別遊技の種類と、高確率遊技状態への移行の有無も事前に判定できる。
さらに、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値によって予定変動パターン(リーチの発生の有無、リーチの種類といった演出内容)等が事前に判定可能になるので、始動口入賞指定コマンドに、大当たりの種別、予定変動パターンを含ませることが可能となる。
メインCPU110aは、図11に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定用乱数値、特別図柄判定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、予定変動パターンを決定する。そして、決定した予定変動パターンに応じた始動口入賞指定コマンドが生成される。
この始動口入賞指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。本実施形態では、MODEデータとして「E8H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示し、MODEデータとして「E9H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示している。
なお、図11に示す事前判定テーブルは、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルと類似しているものである。ただし、図11に示す事前判定テーブルは遊技球の始動口への入球時に用いられるに対し、図10に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルは特別図柄の変動開始時に用いられると点で相違している。加えて、「保留数」を参照するかしないかでも相違している。
このため、図11に示す事前判定テーブルでは、大当たりやリーチの種別は判別可能であるが、「通常変動」と「短縮変動」との判別のみが不可能となっている(図11に示す「予定変動パターン1」参照)。
また、図11に示す大当たり抽選の事前判定テーブルの他にも、設定値が「1」であって高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブル、設定値が「2」であって低確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブル、設定値が「2」であって高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブル、設定値が「3」であって低確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブル、設定値が「3」であって高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルについても、メインROM110bに記憶されているが、図11に示す大当たり抽選の事前判定テーブルとは、「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」を判定するための特別図柄判定用乱数値の値が異なっている。
図12は、普通図柄および第2始動口15の始動可動片15bに関するテーブルを示す図である。具体的には、図12(a)は、当たり抽選に用いられる当り判定テーブルを示す図であり、図12(b)は、当たり抽選の抽選結果に対応する普通図柄の停止図柄を決定する停止図柄決定テーブルを示す図である。また、図12(c)は、普通図柄の変動時間を決定する変動時間決定テーブルであり、図12(d)は、当たり抽選に当選したときの始動可動片15bの開放態様を決定するための始動口開放態様決定テーブルを示す図である。
(当たり抽選の当たり判定テーブル)
図12(a)に示すように当り判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、普通図柄判定用乱数値と、当たり抽選の抽選結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(a)に示す当り判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された普通図柄判定用乱数値とに基づいて、「当たり」か「ハズレ」か、を判定する。
例えば、図12(a)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」から「14」の15個の特定の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が0から15であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/16であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は15/16である。
(普通図柄の停止図柄決定テーブル)
図12(b)に示すように停止図柄決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり抽選の抽選結果と、普図停止用乱数値と、普通図柄(停止普図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(b)に示す停止図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された普図停止用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の種類(停止普図データ)に基づいて、普通図柄の情報としての普図指定コマンドを決定して、決定した普図指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
ここで、図12(d)に示すように、普通図柄(停止普図データ)によって、始動可動片15bの開放態様が決定されることから、普通図柄の種類が始動可動片15bの開放態様を決定するものといえる。
(普通図柄の変動時間決定テーブル)
図12(c)に示すように変動時間決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり抽選の抽選結果と、普図時間用乱数値と、普通図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(c)に示す変動時間決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された普図時間用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の変動時間に基づいて、普通図柄の変動時間の情報としての普図変動指定コマンドを決定して、決定した普図変動指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
図12(c)に示す変動時間決定テーブルの特徴として、時短遊技状態の変動時間(3秒または5秒)は、非時短遊技状態の変動時間(30秒または40秒)よりも短くなるように構成されている。
(始動可動片の始動口開放態様決定テーブル)
図12(d)に示すように始動口開放態様決定テーブルには、停止普図データ(普通図柄)と、始動可動片15bの最大開放回数(S)と、始動可動片15bの開放時間と、始動可動片15bの閉鎖時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図12(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数(S)、開放時間、閉鎖時間、インターバル時間を決定する。
本実施形態では、図12(d)に示す始動口開放態様決定テーブルでは、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=01に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっており、停止普図データ=03に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっている。
そして、図12(b)の停止図柄決定テーブルの普図停止用乱数値に示すように、時短遊技状態において当たりとなったときに、最も有利な開放態様となる停止普図データ=03が選択されることになる。これにより、時短遊技状態では、非時短遊技状態よりも遊技者に有利に始動可動片15bが作動することになる。
(各種記憶領域)
図13は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図13(a)は、第1始動口14や第2始動口15に遊技球が入球した場合に取得される特図判定情報(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値)が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図13(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図13(c)は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報(普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値)が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図13(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図である。
図13(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図判定情報実行記憶領域とで構成されており、第1特図判定情報保留記憶領域及び第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第1特別図柄保留数(U1)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが保留アイコン表示領域31aに表示され、第2特図判定情報保留記憶領域に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第2特別図柄保留数(U2)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが保留アイコン表示領域31bに表示され、特図判定情報実行記憶領域に記憶される変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報に対応する当該アイコンが当該アイコン表示領域31cに表示されることになる。
図13(b)に示すように、各記憶部は、特別図柄判定用乱数値を記憶するための特別図柄判定用乱数値記憶領域と、大当たり図柄用乱数値を記憶するための大当たり図柄用乱数値記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数値記憶領域と、特図変動用乱数値を記憶するための特図変動用乱数値記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口14に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口15に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶されることになる。
特図判定情報実行記憶領域は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照される。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照される。
図13(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図判定情報実行記憶領域とで構成されており、普図判定情報保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の普図判定情報の個数が普通図柄保留数(G)となる。
図13(d)に示すように、各記憶部は、普通図柄判定用乱数値を記憶するための普通図柄判定用乱数値記憶領域と、普図停止用乱数値を記憶するための普図停止用乱数値記憶領域と、普図時間用乱数値を記憶するための普図時間用乱数値記憶領域とに分かれている。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶されることになる。
普図判定情報実行記憶領域は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照される。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図14を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図14は、主制御基板110におけるメイン処理を示す図である。
電源基板140により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU110aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、メインROM110bから起動プログラムを読み込むと共に、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行い、設定スイッチ70aからの入力信号に応じて複数の設定値(「1」〜「3」)の何れかをメインRAM110cに設定する処理等を行う。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を更新する処理を行う。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図15を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図15は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示す図である。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、始動可動片15bの開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値の乱数更新処理を行う。
具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、小当たり図柄用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値、普図停止用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図16を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たり抽選、特別図柄の表示制御、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開閉制御、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図18を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU110aは、当たり抽選、普通図柄の表示制御、始動可動片15bの開閉制御を行うための普図普電制御処理を行う。詳しくは、図26を用いて後述する。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。この払出制御処理において、メインCPU110aは、それぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、第1大入賞口開閉ソレノイドデータ、第2大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、ステップS700において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データと普通図柄表示装置データとを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、ステップS700において、メインCPU110aは、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。なお、演出制御基板120に送信されるコマンドの種別については、図29を用いて後述する。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図16を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図16は、主制御基板110における入力制御処理を示す図である。
ステップS210において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS220において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この大入賞口検出スイッチ入力処理では、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新すると共に、第1大入賞口16または第2大入賞口17に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数(C)記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS230において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第1始動口検出スイッチ入力処理では、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか、すなわち、遊技球が第1始動口14に入賞したか否かを判定して、所定のデータをセットする。詳しくは、図17を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。この第2始動口検出スイッチ入力処理では、後述する図17に示す第1始動口検出スイッチ入力処理と同様の処理を行う。
ただし、第1始動口検出スイッチ入力処理と第2始動口検出スイッチ入力処理と比較すると、データを記憶する領域が相違している。すなわち、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に代わり、第1始動口検出スイッチ入力処理における第1特別図柄判定用乱数値記憶領域が、第2始動口検出スイッチ入力処理では第2特別図柄判定用乱数値記憶領域に代わって構成されている。
ステップS250において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。
このゲート検出スイッチ入力処理は、まずゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力していなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了して、今回の入力制御処理を終了する。
ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定して、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満であれば、普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算する。また、普通図柄保留数(G)記憶領域が4未満でなければ、ゲート検出スイッチ入力処理を終了し、今回の入力制御処理を終了する。
普通図柄保留数(G)記憶領域に1を加算した後には、普通図柄判定用乱数値、普図停止用乱数値、普図時間用乱数値をそれぞれ取得して、取得した各種乱数値を普通図柄保留記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図17を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図17は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。
まず、ステップS230−1において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか否かを判定する。第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力した場合にはステップS230−2に処理を移し、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力しなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−2において、メインCPU110aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
ステップS230−3において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満であった場合には、ステップS230−4に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域にセットされているデータが4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS230−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS230−5において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値を取得して、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特別図柄判定用乱数値を記憶する。
ステップS230−6において、メインCPU110aは、大当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した大当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−7において、メインCPU110aは、小当たり図柄用乱数値を取得して、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した小当たり図柄用乱数値を記憶する。
ステップS230−8において、メインCPU110aは、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を取得して、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得したリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を記憶する。
以上より、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域の所定の記憶部には、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値が記憶されることになる。
ステップS230−9において、メインCPU110aは、事前判定処理を行う。この事前判定処理では、設定値及び遊技状態に応じた大当たり抽選の事前判定テーブル(例えば、図11参照)を参照し、特別図柄表示装置の種類、今回取得した特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、実行される予定の変動パターンである予定変動パターンを決定する。
ステップS230−10において、メインCPU110aは、上記ステップS230−9の事前判定処理で決定された予定変動パターンに対応する始動口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
これにより、予定変動パターンを始動口入賞指定コマンドとして演出制御基板120へ送信することができ、始動口入賞指定コマンドを受信した演出制御基板120のサブCPU120aは、始動口入賞指定コマンドを解析し、今回の第1始動口への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から、先読み演出を実行することができる。
ステップS230−11において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域されている値を参照し、上記ステップS230−4で更新された第1特別図柄保留数(U1)に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
なお、第2始動口検出スイッチ入力処理においても、ステップS230−9からS230−11と同様に事前判定処理が行われ、設定値及び遊技状態に応じた大当たり抽選の事前判定テーブル(例えば、図11参照)を参照して予定変動パターンが決定され、予定変動パターンに対応する始動口入賞指定コマンド、第2特別図柄保留数(U2)に対応する特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120へ送信される。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図18を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図18は、主制御基板110における特図特電制御処理を示す図である。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移し、特図特電処理データ=5であれば小当たり遊技処理(ステップS360)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
ステップS310の特別図柄記憶判定処理においては、メインCPU110aは、大当たりか否かを判定する大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する変動パターン決定処理等を行う。この特別図柄記憶判定処理については、詳しくは図19を用いて、後述することにする。
ステップS320の特別図柄変動処理においては、メインCPU110aは、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行い、特別図柄の変動時間が経過した場合には、ステップS330の特別図柄停止処理に移行させる処理を行う。この特別図柄変動処理については、詳しくは図21を用いて、後述することにする。
ステップS330の特別図柄停止処理においては、メインCPU110aは、停止表示された特別図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する処理を行うと共に、時短回数(J)、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、高確率遊技フラグの設定処理を行う。この特別図柄停止処理については、詳しくは図22を用いて、後述することにする。
ステップS340の大当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、大当たり遊技を制御する処理を行う。この大当たり遊技処理については、詳しくは図23を用いて、後述することにする。
ステップS350の大当たり遊技終了処理においては、メインCPU110aは、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定すると共に、時短遊技状態または非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。この大当たり遊技終了処理については、詳しくは図24を用いて、後述することにする。
ステップS360の小当たり遊技処理においては、メインCPU110aは、小当たり遊技を制御する処理を行う。この小当たり遊技処理については、詳しくは図25を用いて、後述することにする。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図19を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図19は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示す図である。
ステップS310−1において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば(特別図柄時間カウンタ≠0)、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ(特別図柄時間カウンタ=0)、ステップS310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU110aは、特別図柄の変動中ではない場合には、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合にはステップS310−4に処理を移す。
ステップS310−3において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−4において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であるかを判定する。
メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上であると判定した場合にはステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域が1以上でない場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS310−5において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値から1を減算して更新する。
ステップS310−6において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2からS310−5において減算された特別図柄保留数(U)記憶領域に対応する特別図柄保留記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。具体的には、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域または第2特別図柄記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されているデータは、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれると共に、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄保留記憶領域からは消去されることになる。これにより、前回の遊技で用いた特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値が消去される。
なお、本実施形態では、ステップS310−2からS310−6において第2特別図柄記憶領域を第1特別図柄判定用乱数値記憶領域よりも優先させてシフトさせることにしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域、又は第2特別図柄記憶領域をシフトさせてもよいし、第1特別図柄判定用乱数値記憶領域を第2特別図柄記憶領域よりも優先させてシフトさせてもよい。
ステップS310−7において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2またはステップS310−4で減算された第1特別図柄保留数(U1)記憶領域または第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に基づいて、特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、小当たり図柄用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を実行する。詳しくは、図20を用いて、後述する。
ステップS312においては、メインCPU110aは、変動パターン決定処理を行う。変動パターン決定処理は、図10に示す変動パターン決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の結果、特別図柄、特別図柄保留数(U)、取得したリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、変動パターンを決定する。
ステップS313において、メインCPU110aは、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS314において、メインCPU110aは、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS315において、メインCPU110aは、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS316において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄の変動表示(LEDの点滅)を行わせるための変動表示データを所定の処理領域にセットする。これにより、所定の処理領域に変動表示データがセットされていると、上記ステップS600でLEDの点灯または消灯のデータが適宜作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21の変動表示が行われる。
ステップS317において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=1をセットし、図21に示す特別図柄変動処理に移す準備を行い、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図20を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図20は、主制御基板110における大当たり判定処理を示す図である。
ステップS311−1において、メインCPU110aは、確率遊技状態に基づいて、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた特別図柄判定用乱数値が「大当たり」の乱数値であるか否かを判定する。
具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄判定用乱数値記憶領域である場合には、図5(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「大当たり」であるか否かを判定する。その判定結果として、大当たりと判定された場合にはステップS311−2に処理を移し、大当たりと判定されなかった場合にはステップS311−5に処理を移す。
ステップS311−2において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする大当たり図柄決定処理を行う。
具体的には、図6(b)に示す大当たりにおける図柄決定テーブルを参照し、判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値に基づいて、停止する特別図柄の種類を示す停止特図データを決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
なお、決定された特別図柄は、後述するように図22の特別図柄停止処理において「大当たり」か「小当たり」を決定するのに用いられると共に、図23の大当たり遊技処理や図25の小当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図24の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
ステップS311−3において、メインCPU110aは、上記ステップS311−2で決定された大当たりの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−4において、メインCPU110aは、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされていれば01Hをセットし、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ02Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば03Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることにしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短回数など)を設定できる。
ステップS311−5において、メインCPU110aは、小当たりと判定されたか否かの判定を行う。小当たりと判定された場合には、ステップS311−6に処理を移し、小当たりと判定されなかった場合には、ステップS311−8に処理を移す。
具体的には、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第1特別図柄判定用乱数値記憶領域である場合には、図5(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、上記ステップS310−6においてシフトされた特別図柄保留記憶領域が第2特別図柄記憶領域である場合には、図5(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照して、特別図柄判定用乱数値が「小当たり」であるか否かを判定することになる。
ステップS311−6において、メインCPU110aは、上記ステップS310−6において特別図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれた小当たり図柄用乱数値を判定して、特別図柄の種類を決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする小当たり図柄決定処理を行う。
具体的には、図6(c)の図柄決定テーブルを参照して、小当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類を示す停止特図データを決定し、決定した停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
ステップS311−7において、メインCPU110aは、上記ステップS311−6で決定された小当たりの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。
ステップS311−8において、メインCPU110aは、図6(a)の図柄決定テーブルを参照してハズレ用の特別図柄を決定し、決定したハズレ用の停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
ステップS311−9において、メインCPU110aは、上記ステップS311−8で決定されたハズレの停止特図データに基づいて演出図柄指定コマンドを決定し、決定した演出図柄指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図21を用いて、特別図柄変動処理を説明する。図21は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示す図である。
ステップS320−1において、メインCPU110aは、ステップS315においてセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS320−2において、メインCPU110aは、セットされた時間を経過したと判定した場合には、上記ステップS316でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、S311−6、S311−8でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための、停止特図データを所定の処理領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることになる。
ステップS320−3において、メインCPU110aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS320−4において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(0.5秒=125カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
ステップS320−5において、メインCPU110aは、特図特電処理データに2をセットし、図22に示す特別図柄停止処理に移す準備を行い、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図22を用いて、特別図柄停止処理を説明する。図22は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示す図である。
ステップS330−1において、メインCPU110aは、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、図柄停止時間を経過していると判定した場合には、ステップS330−2に処理を移し、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、今回の特別図柄停止処理を終了する。
ステップS330−2において、メインCPU110aは、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされているか否かを判定し、時短遊技フラグ記憶領域にフラグがセットされている場合には、時短回数(J)記憶領域に記憶されている時短回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短回数(J)が「0」か、否かを判定する。その結果、時短回数(J)が「0」である場合には、時短遊技フラグ記憶領域にセットされている時短遊技フラグをクリアし、時短回数(J)が「0」でない場合には、時短遊技フラグ記憶領域に記憶されている時短遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU110aは、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされているか否かを判定し、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされている場合には、高確率遊技回数(X)記憶領域に記憶されている高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」か、否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをクリアし、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、高確率遊技フラグ記憶領域に記憶されている高確率遊技フラグをセットしたまま、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率遊技フラグがセットされていない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
ステップS330−4において、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−5において、メインCPU110aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが大当たり図柄(停止特図データ=01〜07?)のものであるか否かを判定する。ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−10に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−6において、メインCPU110aは、小当たりであるか否かを判定する。具体的には停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが小当たり図柄(停止特図データ=20、21、30、31)であるか否かを判定する。ここで、小当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−7に処理を移し、小当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−9に処理を移す。
ステップS330−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに5をセットし、図25に示す小当たり遊技処理に移す準備を行う。
ステップS330−8において、メインCPU110aは、小当たり開始準備設定処理を行う。
この小当たり開始準備設定処理では、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて、小当たりの開放態様を決定するための図9(b)に示す小当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル(「小当たりテーブル」)を決定する。
ステップS330−9において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図19に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
ステップS330−10において、メインCPU110aは、特図特電処理データに3をセットし、図23に示す大当たり遊技処理に移す準備を行う。
ステップS330−11において、メインCPU110aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、時短回数(J)記憶領域に記憶されているデータをクリアする。
ステップS330−12において、メインCPU110aは、大当たり開始準備設定処理を行う。
この大当たり開始準備設定処理では、図8に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて、図9(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群から、「第1大当たりテーブル」、「第2大当たりテーブル」、「第3大当たりテーブル」、「第4大当たりテーブル」のいずれかの大入賞口開放態様決定テーブルを決定する。
ステップS330−13において、メインCPU110aは、上記ステップS330−8または上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、特別遊技の種類(第1大当たり遊技〜第4大当たり遊技、小当たり遊技)を判定し、特別遊技の種類に応じたオープニング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS330−14において、メインCPU110aは、上記ステップS330−8または上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブルに基づいて、開始インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理を終了したら、今回の特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図23を用いて、大当たり遊技処理を説明する。図23は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示す図である。
まず、ステップS340−1において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれば、現在オープニング中であるので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域を参照し、現在オープニング中であるか判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S340−6に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU110aは、上記ステップS330−14で決定された開始インターバル時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、開始インターバル時間を経過したと判定する。その結果、開始インターバル時間を経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、開始インターバル時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU110aは、大当たり開始設定処理を行う。
大当たり開始設定処理は、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。ここでは、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数(R)記憶領域には「1」が記憶されることになる。
ステップS340−4において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。具体的には、開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して更新し、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データをセットし、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9(a)参照)を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする処理を行う。
ステップS340−5において、メインCPU110aは、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行い、今回の大当たり遊技処理を終了する。具体的には、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、演出制御基板120にラウンド回数の情報を送信するため、ラウンド遊技回数(R)に応じてラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。一方、K=1でない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、ラウンドの開始のときのみ、ラウンド指定コマンドを送信するようにしている。
ステップS340−6において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS340−18に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS340−7に処理が移される。
ステップS340−7において、メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データがセットされている否かが判定される。その結果、大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS340−9に処理を移す。
ステップS340−8において、メインCPU110aは、後述するステップS340−10において設定された閉鎖時間が経過したか判定される。なお、閉鎖時間は、後述するステップS340−10において開始インターバル時間と同様に特別遊技タイマカウンタにセットされ、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、大入賞口の閉鎖を維持するため大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合には大入賞口を開放させるためステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−9において、メインCPU110aは、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−10に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−10において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理を行う。
大入賞口閉鎖処理は、第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bを閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させる通電データを停止する。次に、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9(a))を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の閉鎖時間(閉鎖インターバル時間または1回の閉鎖時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口が閉鎖することになる。
ステップS340−11において、メインCPU110aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)が最大開放回数となることを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−12において、メインCPU110aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットすると共に、大入賞口入球数(C)記憶領域に0をセットするラウンドデータ初期化処理を行う。すなわち、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
ステップS340−13において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大である場合には、ステップS340−15に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
ステップS340−14において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶して、今回の大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−15において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS340−16において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9(a)参照)に基づいて、特別遊技の種類(長当たり遊技、短当たり遊技、発展当たり遊技)を判定し、特別遊技の種類に応じたエンディング指定コマンドを演出制御基板120に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS340−17において、メインCPU110aは、上記ステップS330−12で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図9(a)参照)に基づいて、大当たりの種別に応じた終了インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−18において、メインCPU110aは、設定された終了インターバル時間を経過したか否かを判定し、終了インターバル時間を経過したと判定した場合にはステップS340−19において、メインCPU110aは、特図特電処理データに4をセットし、図24に示す大当たり遊技終了処理に移す準備を行う。一方、終了インターバル時間を経過していないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図24を用いて、大当たり遊技終了処理を説明する。図24は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示す図である。
ステップS350−1において、メインCPU110aは、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データおよび遊技状態バッファにある遊技情報をロードする。
ステップS350−2において、メインCPU110aは、図7に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データおよび遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、大当たり終了時に高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技フラグ記憶領域に高確率フラグをセットする。
ステップS350−3において、メインCPU110aは、図7に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データおよび遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、高確率遊技状態の残り変動回数を示す高確率遊技回数(X)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技状態の残り変動回数を示す高確率遊技回数(X)記憶領域に84回をセットする。
ステップS350−4において、メインCPU110aは、図7に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データおよび遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットさせるか否かの処理を行う。例えば、停止特図データが「04」の場合に、遊技状態バッファにある遊技情報が00Hのときには時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットしないが、遊技状態バッファにある遊技情報が01H、02Hまたは03Hのときには時短遊技フラグ記憶領域に時短遊技フラグをセットする。
ステップS350−5において、メインCPU110aは、図7に示す大当たり終了時設定データテーブルを参照し、上記S350−1においてロードした停止特図データおよび遊技状態バッファにある遊技情報に基づいて、時短遊技状態の残り変動回数を示す時短回数(J)記憶領域に所定の回数をセットさせる。例えば、停止特図データが「04」の場合に、遊技状態バッファにある遊技情報が00Hのときには時短遊技状態の残り変動回数を示す時短回数(J)記憶領域に0回をセットし、遊技状態バッファにある遊技情報が01H、02Hまたは03Hのときには時短遊技状態の残り時短回数(J)記憶領域に80回をセットする。
ステップS350−6において、メインCPU110aは、遊技状態を確認し、遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−7において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図19に示す特別図柄記憶判定処理に移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(主制御基板の小当たり遊技処理)
図25を用いて、小当たり遊技処理を説明する。図25は、主制御基板110における小当たり遊技処理を示す図である。
まず、ステップS360−1において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS360−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、ステップS360−4に処理を移す。
ステップS360−2において、メインCPU110aは、上記ステップS330−14で決定された開始インターバル時間を経過したか否かを判定する。すなわち、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0となったら、開始インターバル時間を経過したと判定する。その結果、開始インターバル時間を経過していない場合には、今回の小当たり遊技処理を終了し、開始インターバル時間を経過している場合にはステップS360−3に処理を移す。
ステップS360−3において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。具体的には、この処理において、メインCPU110aは、まず開放回数(K)記憶領域に記憶されている開放回数(K)に「1」を加算して記憶する。また、第1大入賞口16を開放するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させる通電データをセットすると共に、上記ステップS330−8で決定された開放態様決定テーブル(図9(b)参照)を参照して、開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS360−4において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定された開放回数(K)の遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS360−13に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS360−5に処理が移される。
ステップS360−5において、メインCPU110aは、第1大入賞口16の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させる通電データがセットされている否かが判定される。第1大入賞口16の閉鎖中と判定された場合には、ステップS360−6に処理を移し、第1大入賞口16の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS360−7に処理を移す。
ステップS360−6において、メインCPU110aは、後述するステップS360−8において設定された閉鎖時間が経過したか判定される。なお、閉鎖時間は、後述するステップS360−8において開始インターバル時間と同様に特別遊技タイマカウンタにセットされ、特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、第1大入賞口16の閉鎖を維持するため当該小当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合には第1大入賞口16を開放させるためステップS360−3に処理を移す。
ステップS360−7において、メインCPU110aは、第1大入賞口16の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。
この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達したこと、または開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS360−8に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
ステップS360−8において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、この処理において、メインCPU110aは、第1大入賞口16を閉鎖するために、第1大入賞口開閉ソレノイド16cを通電させる通電データを停止すると共に、上記ステップS330−8で決定された開放態様決定テーブル(図9(b)参照)を参照して、現在の開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第1大入賞口16が閉鎖することになる。
ステップS360−9において、メインCPU110aは、小当たり終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、1回の小当たりは、大入賞口入球カウンタ(C)の値が規定個数(例えば9個)に達したこと、または開放回数(K)が最大開放回数となることを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、小当たり終了条件が成立したと判定した場合にはステップS360−10に処理を移し、小当たり終了条件が成立していないと判定した場合には当該小当たり遊技処理を終了する。
ステップS360−10において、メインCPU110aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットすると共に、大入賞口入球数(C)記憶領域に0をセットする。すなわち、開放回数(K)記憶領域および大入賞口入球数(C)記憶領域をクリアする。
ステップS360−11において、メインCPU110aは、小当たりの種別に応じたエンディング指定コマンドを演出制御基板120に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS360−12において、メインCPU110aは、上記ステップS330−8で決定された開放態様決定テーブル(図9(b)参照)を参照して、小当たりの種別に応じた終了インターバル時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS360−13において、メインCPU110aは、設定された終了インターバル時間を経過したか否かを判定し、終了インターバル時間を経過したと判定した場合には、ステップS360−14において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図19に示す特別図柄記憶判定処理に移す準備を行い、終了インターバル時間を経過していないと判定した場合には、今回の小当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図26を用いて、普図普電制御処理を説明する。図26は、主制御基板110における普図普電制御処理を示す図である。
まず、ステップS401において普図普電処理データの値をロードし、ステップS402においてロードした普図普電処理データから分岐アドレスを参照し、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば普通電動役物制御処理(ステップS420)に処理を移す。詳しくは、図27および図28を用いて後述する。
(主制御基板の普通図柄変動処理)
図27を用いて、普通図柄変動処理を説明する。図27は、主制御基板110における普通図柄変動処理を示す図である。
ステップS410−1において、メインCPU110aは、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中であればステップS410−9に処理を移し、普通図柄の変動表示中でなければステップS410−2に処理を移す。
ステップS410−2において、メインCPU110aは、普通図柄の変動表示中でない場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶された普通図柄の保留数(G)が1以上であるかを判定する。保留数(G)が「0」の場合には普通図柄の変動表示は行われないため、今回の普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−3において、メインCPU110aは、ステップS410−2において、普通図柄の保留数(G)が「1」以上であると判定した場合には、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている普通図柄保留数(G)から「1」を減算した新たな普通図柄保留数(G)を記憶する。
ステップS410−4において、メインCPU110aは、普通図柄保留記憶領域に記憶された普通図柄判定用乱数値のシフト処理を行う。具体的には、第1記憶部から第4記憶部に記憶された各乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、普通図柄保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている普通図柄判定用乱数値は、普通図柄保留記憶領域の判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれると共に、既に判定記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた乱数値は普通図柄保留記憶領域からは消去されることになる。
ステップS410−5において、メインCPU110aは、普通図柄保留記憶領域の判定記憶部(第0記憶部)に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」ものであるかの判定を行う。
具体的には、図12(a)に示す当たり判定テーブルを参照し、取得した普通図柄判定用乱数値を上記のテーブルに照らし合わせて当たりか否かの判定を行う。例えば、上記テーブルによれば、非時短遊技状態であれば「0」から「15」の当たり乱数のうち「0」の1個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定され、時短遊技状態であれば「0」から「15」の当たり乱数のうち「0」から「14」の15個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定され、その他の乱数値はハズレと判定される。
ステップS410−6において、メインCPU110aは、上記ステップS410−5の当たり判定処理の判定の結果を参照して、普通図柄決定処理を行う。
この普通図柄決定処理は、図12(b)に示す停止図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された普図停止用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定し、決定した停止普図データを停止普図データ記憶領域にセットする。そして、メインCPU110aは、決定した停止普図データに基づいた普図指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、停止普図データの情報を演出制御基板120に送信する。
ステップS410−7において、メインCPU110aは、普通図柄の変動時間決定処理を行う。
この普通図柄の変動時間決定処理は、図12(c)に示す変動時間決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された普図時間用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。そして、決定した普通図柄の変動時間に対応するカウンタを普通図柄時間カウンタにセットする。なお、普通図柄時間カウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
さらに、普通図柄の変動時間決定処理では、普通図柄の変動時間が決定された後、決定した普通図柄の変動時間に基づいた普図変動指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットして、普通図柄の変動時間の情報を演出制御基板120に送信する。
ステップS410−8において、メインCPU110aは、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を開始する。普通図柄の変動表示というのは、普通図柄表示装置22においてLEDを所定の間隔で点滅させるものである。この普通図柄の変動表示は、上記ステップS410−7において設定された時間だけ継続して行われることになる。本処理を終了すると、今回の普通図柄変動処理が終了する。
ステップS410−9において、メインCPU110aは、上記ステップS410−1において普通図柄の変動表示中であると判定した場合、設定された変動時間を経過したか否かを判定する。すなわち、普通図柄時間カウンタ=0であるか否かを判定する。その結果、設定された変動時間を経過していないと判定した場合には、そのまま変動表示を継続して行う必要があるため、今回の普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−10において、メインCPU110aは、設定された変動時間を経過したと判定した場合には、普通図柄表示装置22における普通図柄の変動を停止する。このとき、普通図柄表示装置22には、ステップS410−6において停止普図データ記憶領域にセットされた普通図柄のデータに対応する普通図柄(当たり図柄またはハズレ図柄)が停止表示する。これにより、当たり抽選の抽選結果が遊技者に報知されることになる。
ステップS410−11において、メインCPU110aは、停止普図データ記憶領域にセットされた普通図柄のデータが当たり図柄であるか否かを判定する。普通図柄が当たり図柄である場合には、ステップS410−12に処理を移し、設定されていた普通図柄がハズレ図柄である場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
ステップS410−12において、メインCPU110aは、普図普電処理データ=1をセットし、普通電動役物制御処理に処理を移す。
ステップS410−13において、メインCPU110aは、第2始動口15の始動可動片15bの開放態様を決定するための開放態様決定処理を行う。
この開放時間設定処理は、図12(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数(S)、開放時間、閉鎖時間、インターバル時間を決定する。
ステップS410−14において、メインCPU110aは、上記ステップS410−13で決定された始動可動片15bの開放時間を、メインRAM110cの始動開放タイマカウンタにセットする。
ステップS410−15において、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cに通電を開始して、今回の普通図柄変動処理を終了する。これにより、始動可動片15bが作動して第2始動口15が開放することになる。
(主制御基板の普通電動役物制御処理)
図28を用いて、普通電動役物制御処理を説明する。図28は、主制御基板110における普通電動役物制御処理を示す図である。
ステップS420−1において、メインCPU110aは、当該普通電動役物制御処理中において、第2始動口15に予め設定された最大入賞個数(例えば10個)の入賞があったか否かを判定する。最大入賞個数(例えば10個)の入賞があった場合には、ステップS420−14に処理を移し、最大入賞個数(例えば10個)の入賞がなかった場合には、ステップS420−2に処理を移す。
ステップS420−2において、メインCPU110aは、第2始動口15の開放時間が経過したか否かを判定する。すなわち、始動開放タイマカウンタ=0であるか否かを判定する。第2始動口15の開放時間が経過している場合には、ステップS420−3に処理を移し、第2始動口15の開放時間が経過していない場合には、今回の普通電動役物制御処理を終了する。
ステップS420−3において、メインCPU110aは、第2始動口15が閉鎖中か否かを判定する。すなわち、始動口開閉ソレノイド15cに通電開始データがセットされているかを判定する。第2始動口15が閉鎖中である場合には、ステップS420−6に処理を移し、第2始動口15が閉鎖中でない場合には、ステップS420−4に処理を移す。
ステップS420−4において、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cの通電を停止する。これにより、第2始動口15は閉鎖態様に復帰し、再び遊技球の入球が不可能または困難となる。
ステップS420−5において、メインCPU110aは、上記ステップS410−13で決定された始動可動片15bの閉鎖時間を、メインRAM110cの始動閉鎖タイマカウンタにセットする。
ステップS420−6において、メインCPU110aは、第2始動口15の閉鎖時間が経過したか否かを判定する。すなわち、始動閉鎖タイマカウンタ=0であるか否かを判定する。第2始動口15の閉鎖時間が経過した場合には、ステップS420−7に処理を移し、第2始動口15の閉鎖時間が経過していない場合には、今回の普通電動役物制御処理を終了する。
ステップS420−7において、メインCPU110aは、メインRAM110cの始動開放回数カウンタに記憶されている回数が、上記ステップS410−13で決定された始動可動片15bの最大開放回数となったか否かを判定する。最大開放回数となった場合には、ステップS420−14に処理を移し、最大開放回数となっていない場合には、ステップS420−8に処理を移す。
ステップS420−8において、メインCPU110aは、インターバル時間が開始(計時)されているか否かを判定する。すなわち、ステップS420−10で後述するインターバル開始済フラグがセットされているか否かを判定する。インターバル時間が開始されている場合には、ステップS420−11に処理を移し、インターバル時間が開始されていない場合には、ステップS420−9に処理を移す。
ステップS420−9において、メインCPU110aは、メインRAM110cの始動開放回数カウンタに1を加算する開放回数の更新処理を行う。
ステップS420−10において、メインCPU110aは、メインRAM110cの始動インターバルタイマカウンタに、上記ステップS410−13で決定された始動可動片15bのインターバル時間をセットすると共に、インターバル時間が開始されていることを示すインターバル開始済フラグをメインRAM110cの所定の記憶領域にセットして、今回の普通電動役物制御処理を終了する。
ステップS420−11において、メインCPU110aは、インターバル時間が経過したか否かを判定する。すなわち、始動インターバルタイマカウンタ=0であるか否かを判定する。インターバル時間が経過した場合には、ステップS420−12に処理を移し、インターバル時間が経過していない場合には、今回の普通電動役物制御処理を終了する。
ステップS420−12において、メインCPU110aは、メインRAM110cの始動開放タイマカウンタに、上記ステップS410−13で決定された始動可動片15bの開放時間をセットすると共に、インターバル開始済フラグをクリアする。
ステップS420−13において、メインCPU110aは、始動口開閉ソレノイド15cに通電を開始して、今回の普通電動役物制御処理を終了する。これにより、始動可動片15bが再度作動して第2始動口15が再び開放することになる。
ステップS420−14において、メインCPU110aは、メインRAM110cの始動開放回数カウンタ、始動開放タイマカウンタ、始動閉鎖タイマカウンタ等に記憶されている各種のデータを初期化する開放態様の初期化処理を行う。
ステップS420−15において、メインCPU110aは、普図普電処理データ=0をセットして図27の普通図柄変動処理に移す準備を行い、今回の普通電動役物制御処理を終了する。
(コマンドの説明)
上述の主制御基板110におけるフローチャートでは一部説明を省略した主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドの種別について、図29を用いて説明する。図29は、主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドの種別を示す図である。
主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEの情報と、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAの情報とから構成されている。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や高確率遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS311−3、S311−7、S311−9において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1特別図柄記憶指定コマンド」は、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E1H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄記憶指定コマンドは、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS230−11または上記ステップS310−7において第1特別図柄保留数(U1)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第1特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄記憶指定コマンド」は、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数を示すものであり、「MODE」が「E2H」で設定され、保留記憶数に合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄記憶指定コマンドは、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている保留記憶数が切り替わるときに、保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS240または上記ステップS310−7において第2特別図柄保留数(U2)記憶領域に記憶されている値が増減したときに、増減後の保留記憶数に対応する第2特別図柄記憶指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄記憶指定コマンド」と「第2特別図柄記憶指定コマンド」とをまとめて「特別図柄記憶指定コマンド」という。
「図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この図柄確定コマンドは、特別図柄が停止表示されているときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS320−3において特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるときに、図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E6H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動時間(変動態様)を示すものであり、「MODE」が「E7H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS313において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」という。
「始動口入賞指定コマンド」は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための情報であり、特別図柄表示装置に応じて「MODE」が「E8H」または「E9H」で設定され、各種の入賞情報に合わせてDATAの情報が設定されている。
この始動口入賞指定コマンドは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞したときに、決定された予定変動パターンに対応する始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS230−10またはS240において第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞したときに、決定された入賞情報に対応する始動口入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「ラウンド指定コマンド」は、各種大当りの種別に合わせた大当たりのラウンド数を示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、大当たりのラウンド数に合わせてDATAの情報が設定されている。
このラウンド指定コマンドは、大当りラウンドが開始されるときに、開始されたラウンド数に対応するラウンド指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS340−5において第1大入賞口開閉扉16b(または第2大入賞口開閉扉17b)を開放させるときに、開放させるときのラウンド数に対応するラウンド指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているラウンド指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「オープニング指定コマンド」は、各種の大当りが開始することを示すものであり、「MODE」が「EBH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このオープニング指定コマンドは、各種の大当りが開始するときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS330−13の大当たり遊技処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「エンディング指定コマンド」は、各種の大当りが終了したことを示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このエンディング指定コマンドは、各種の大当りが終了するときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS340−16の大当り遊技終了処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「普図指定コマンド」は、普通図柄表示装置22に停止表示される普通図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「EDH」で設定され、普通図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図指定コマンドは、各種の普通図柄が決定され、普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS410−6において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄に対応する普図指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「普図変動指定コマンド」は、普通図柄表示装置22における普通図柄の変動時間を示すものであり、「MODE」が「EEH」で設定され、各種の普通図柄の変動時間に合わせてDATAの情報が設定されている。
この普図変動指定コマンドは、普通図柄表示装置22の普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS410−7において普通図柄の変動表示が開始されるときに、決定された普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「遊技状態指定コマンド」は、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかを示すものであり、「MODE」が「EFH」で設定され、非時短遊技状態であれば「DATA」が「00H」に設定され、時短遊技状態であれば「DATA」が「01H」に設定されている。
この遊技状態指定コマンドは、特別図柄の変動開始時、特別図柄の変動終了時、大当り遊技の開始時および大当りの終了時に、遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動表示が開始されるとき、上記ステップS330−4において高確率遊技フラグ、高確率遊技回数、時短遊技フラグおよび時短回数(J)が変更した可能性があるとき、上記ステップS350−6において高確率遊技フラグ、高確率遊技回数、時短遊技フラグおよび時短回数(J)の設定を行ったときに、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
(演出制御部のメイン処理)
演出制御部120mにおけるサブCPU120aにより実行される処理について説明する。まず、図30を用いて、演出制御部120mのメイン処理を説明する。図30は、演出制御部120mにおけるメイン処理を示すフローチャートである。
サブCPU120aは、ステップS1000において、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むと共に、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1100において、サブ乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される各種乱数値を更新する処理を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、上記ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御部のタイマ割込処理)
図31を用いて、演出制御部120mのタイマ割込処理を説明する。図31は、演出制御部120mにおけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。なお、図示はしないが、演出制御部120mに設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(2ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
サブCPU120aは、ステップS1300において、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
サブCPU120aは、ステップS1400において、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図32および図33を用いて後述する。
なお、演出制御部120mは、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御部120mのコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、ステップS1400において受信したコマンドの解析処理が行われる。
サブCPU120aは、ステップS1500において、演出制御部120mで用いられる各種タイマカウンタの更新するタイマ更新処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1700において、演出入力制御処理を行う。この演出入力制御処理において、サブCPU120aは、枠制御基板180を介して演出ボタン検出スイッチ35aおよび十字キー検出スイッチ36bの信号を入力したか否かを判定し、演出ボタン検出スイッチ35a等の信号を入力した場合には、画像制御部150に演出ボタン信号等を送信する処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1800において、データ出力処理を行う。このデータ出力処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種のコマンドを枠制御基板180や画像制御部150へ送信する処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1900において、ステップS1810で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
(演出制御部のコマンド解析処理)
次に、図32及び図33を用いて、演出制御部120mのコマンド解析処理を説明する。図32は、演出制御部120mにおけるコマンド解析処理を示すフローチャートであり、図33は、図32の続きを示すフローチャートである。
サブCPU120aは、ステップS1401において、受信バッファにコマンドがあるか否かを判定する。受信バッファにコマンドがある場合には、ステップS1410に処理し、受信バッファにコマンドがない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1410において、受信バッファに格納されているコマンドが特別図柄記憶指定コマンドであるか否かを判定する。特別図柄記憶指定コマンドである場合には、ステップS1411に処理を移し、特別図柄記憶指定コマンドでない場合には、ステップS1420に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1411において、保留記憶更新処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した特別図柄記憶指定コマンドから保留記憶数を解析して、解析した保留記憶数をサブRAM120cの保留記憶数カウンタにセットする等の処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1420において、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。始動口入賞指定コマンドである場合には、ステップS1421に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでない場合には、ステップS1430に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1421において、アイコン変化演出決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した始動口入賞指定コマンドの内容(特図判定情報の事前判定結果)に基づいて、画像表示装置31に表示されるアイコンの表示態様を変化させることで大当たり遊技が実行される可能性を示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)アイコン変化演出の実行の有無や実行態様を決定するための処理を行う。このアイコン変化演出決定処理の詳細は、図34を用いて後述する。
なお、アイコン変化演出には、画像表示装置31に表示される保留アイコンの表示態様を変化させる保留アイコン変化演出と、画像表示装置31に表示される当該アイコンの表示態様を変化させる当該アイコン変化演出とがあり、1又は複数の変動演出に亘って大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する先読み演出の1種となっている。
サブCPU120aは、ステップS1430において、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであるか否かを判定する。演出図柄指定コマンドである場合には、ステップS1431に処理を移し、演出図柄指定コマンドでない場合には、ステップS1440に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1431において、基礎図柄データ決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、大当たりの有無、大当たりの種別を識別可能とする基礎図柄データ(第1〜4大当たり図柄データ、小当たり図柄データ、ハズレ図柄データ)を決定し、決定された基礎図柄データをサブRAM120cの基礎図柄記憶領域にセットする。
サブCPU120aは、ステップS1440において、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する。変動パターン指定コマンドである場合には、ステップS1441に処理を移し、変動パターン指定コマンドでない場合には、ステップS1450に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1441において、変動演出パターン決定処理を行う。具体的には受信した変動パターン指定コマンドの内容に基づいて、各種の演出装置を用いて実行される変動演出の演出態様である変動演出パターンを決定し、決定された変動演出パターンに応じた変動演出パターンコマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、変動演出パターンコマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、変動演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1442において、アイコン表示態様更新処理を行う。具体的には、上述したアイコン変化演出決定処理で決定された変化シナリオ、及び、決定された変動演出パターンに基づいて、画像表示装置31に表示される保留アイコンや当該アイコンの表示態様を更新してアイコン変化演出を実行するための処理を行う。このアイコン表示態様更新処理の詳細は、図37を用いて後述する。
ステップS1443において、サブCPU120aは、大当たり予告演出決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、決定された変動演出パターンに基づいて、大当たり予告演出の有無や実行する大当たり予告演出の種類等を決定するための処理を行う。この大当たり予告演出決定処理の詳細は、図42を用いて後述する。
なお、大当たり予告演出とは、実行中の変動演出の結果として大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する(大当たり遊技が実行されることを期待させる)演出となっている。
サブCPU120aは、ステップS1450において、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであるか否かを判定する。図柄確定コマンドである場合には、ステップS1451に処理を移し、図柄確定コマンドでない場合には、ステップS1460に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1451において、演出図柄停止処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、演出図柄38を停止表示させるために、演出図柄を停止表示させるための停止指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、停止指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、変動演出を停止表示させるための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1460において、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。遊技状態指定コマンドである場合には、ステップS1461に処理を移し、遊技状態指定コマンドでない場合には、ステップS1470に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1461において、遊技状態設定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、受信した遊技状態指定コマンドを参照して現在の遊技状態を特定し、該特定した遊技状態を示すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域にセットする。
サブCPU120aは、ステップS1470において、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであるか否かを判定する。オープニング指定コマンドである場合には、ステップS1471に処理を移し、オープニング指定コマンドでない場合には、ステップS1480に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1471において、当たり開始演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、オープニング指定コマンドに基づいて、大当たり遊技や小当たり遊技の開始時に行われるオープニング演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するオープニング演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、オープニング演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、オープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1480において、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであるか否かを判定する。ラウンド指定コマンドである場合には、ステップS1481に処理を移し、ラウンド指定コマンドでない場合には、ステップS1490に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1481において、ラウンド演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、ラウンド指定コマンドに基づいて、ラウンド遊技中に行われるラウンド演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するラウンド演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、ラウンド演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、ラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
サブCPU120aは、ステップS1490において、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであるか否かを判定する。エンディング指定コマンドである場合には、ステップS1491に処理を移し、エンディング指定コマンドでない場合には、今回のコマンド解析処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1491において、当たり終了演出パターン決定処理を行い、今回のコマンド解析処理を終了する。具体的には、エンディング指定コマンドに基づいて、大当たり遊技や小当たり遊技の終了時に行われるエンディング演出の演出パターンを決定し、決定した演出パターンに対応するエンディング指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする処理を行う。これにより、エンディング指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、エンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
(アイコン変化演出決定処理)
次に、図34を用いて、演出制御部120mのアイコン変化演出決定処理を説明する。図34は、演出制御部120mにおけるアイコン変化演出決定処理を示すフローチャートである。
サブCPU120aは、ステップS1421−1において、受信した始動口入賞指定コマンドを参照する。具体的には、受信した始動口入賞指定コマンドを解析し、大当たりの当落、大当たりの種別、演出内容(予定変動パターン)を把握する。
サブCPU120aは、ステップS1421−2において、現在がアイコン変化演出の実行可能期間であるか否かを判定する。具体的には、アイコン変化演出の実行が規制される演出モード中でないことや、大当たり遊技の実行中でないことや、アイコン変化演出の実行中でない場合に実行可能期間であると判定する。なお、上記3つの条件の何れか1つの条件または2つの条件だけを設けるようにしてもよい。アイコン変化演出の実行可能期間である場合には、ステップS1421−3に処理を移し、アイコン変化演出の実行可能期間でない場合には、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1421−3において、先に受信した始動口入賞指定コマンドに対応する保留記憶、つまり、先行保留の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下であるか否かを判定する。全てノーマルリーチ以下である場合には、ステップS1421−4に処理を移し、全てノーマルリーチ以下でない場合には、ステップS1421−7に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1421−4において、画像表示装置31に表示されるアイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン表示態様決定用乱数値を取得し、ステップS1421−5において、アイコンの最終表示態様を決定するためのアイコン最終表示態様決定テーブルを選択する。このアイコン最終表示態様決定テーブルの詳細は、図35を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1421−6において、アイコン最終表示態様を決定する。具体的には、図35に示すアイコン最終表示態様決定テーブルを参照し、始動口入賞指定コマンド、アイコン表示態様決定用乱数値に基づいて、複数のアイコン最終表示態様の中から1つのアイコン最終表示態様を決定する。
サブCPU120aは、ステップS1421−7において、アイコン最終表示態様として、アイコン変化演出が実行されない通常表示態様である通常アイコンを決定する。
サブCPU120aは、ステップS1421−8において、決定されたアイコン最終表示態様がアイコン変化演出を実行する表示態様(特別アイコン)であるか否かを判定する。アイコン変化演出を実行する表示態様である場合には、ステップS1421−9に処理を移し、アイコン変化演出を実行する表示態様でない(通常アイコンである)場合には、ステップS1421−12に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1421−9において、アイコン変化演出のシナリオを決定するための変化シナリオ決定テーブルを選択する。この変化シナリオ決定テーブルの詳細は、図36を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1421−10において、変化シナリオを決定してサブRAM120cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。具体的には、図36に示す変化シナリオ決定テーブルを参照し、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、及び、選択率に基づいて、複数の変化シナリオの中から1つの変化シナリオを決定する。
サブCPU120aは、ステップS1421−11において、決定された変化シナリオから画像表示装置31に最初に表示されるアイコン表示態様である入賞時アイコンを特定し、該入賞時アイコンの表示データを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、表示データが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、表示データに対応する表示態様の保留アイコンが画像表示装置31に表示されたり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
サブCPU120aは、ステップS1421−12において、アイコン変化演出が実行されない非変化シナリオを決定してサブRAM120cの保留記憶数カウンタに対応する先読み情報記憶領域にセットする。
サブCPU120aは、ステップS1421−13において、通常アイコンの表示データを送信バッファにセットし、今回のアイコン変化演出決定処理を終了する。これにより、表示データが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、表示データに対応する表示態様の保留アイコンが画像表示装置31に表示されたり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
なお、本実施形態のアイコン変化演出決定処理では、先行保留の事前判定結果が全てノーマルリーチ以下である場合にアイコン変化演出(保留アイコン変化演出、当該アイコン変化演出)が実行されるようにしたが、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行わないものである場合にアイコン変化演出が実行されるようにし、リーチ演出を行うものである場合にアイコン変化演出が実行されないようにしてもよい。このようにすると、リーチ演出が実行される先行保留に対応する変動演出中には保留アイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない先行保留に対応する変動演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようになり、アイコン変化演出によってリーチ演出を阻害することがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含む場合であっても、アイコン変化演出が実行されるようにしてもよいが、先行保留の事前判定結果がリーチ演出を行うものを含まない場合の方が、リーチ演出を行うものを含む場合よりもアイコン変化演出が実行され易い(高い割合で実行される)ようにしてもよい。
(アイコン最終表示態様決定テーブル)
図35は、アイコン最終表示態様を決定する場合に参照されるアイコン最終表示態様決定テーブルを示す図である。アイコン最終表示態様決定テーブルには、始動口入賞指定コマンドの種類、アイコン表示態様決定用乱数値(0〜99)、及び、選択されるアイコン最終表示態様が対応付けられており、参考として演出内容(変動演出パターン、疑似連続予告の回数)が記載されている。
まず、アイコン最終表示態様について説明する前に、始動口入賞指定コマンドに対応する変動演出パターンについて説明しておく。
「通常変動演出パターン」は、リーチ前演出(変動開始、ノーマル変動前半、ノーマル変動後半)の後にノーマルリーチ演出が実行されない変動演出パターンとなっている。
「短縮変動演出パターン」は、通常変動演出パターンよりも変動時間が短くリーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が実行されない変動演出パターンとなっている。
「通常ノーマルリーチ演出パターン」は、リーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が実行される変動演出パターンとなっている。
「疑似1ノーマルリーチ演出パターン」は、疑似連続予告が1回実行されるリーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が実行される変動演出パターンとなっている。
「通常SPリーチA演出パターン」は、リーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後にSPリーチA演出が実行される変動演出パターンとなっている。
「疑似1SPリーチA演出パターン」は、疑似連続予告が1回実行されるリーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後にSPリーチA演出が実行される変動演出パターンとなっている。
「疑似2SPリーチB演出パターン」は、疑似連続予告が2回実行されるリーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後にSPリーチB演出が実行される変動演出パターンとなっている。
「通常SPSPリーチ演出パターン」は、リーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後のSPリーチA演出の後にSPSPリーチ演出が実行される変動演出パターンとなっている。
「疑似1SPSPリーチ演出パターン」は、疑似連続予告が1回実行されるリーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後のSPリーチA演出の後にSPSPリーチ演出が実行される変動演出パターンとなっている。
「疑似2SPSPリーチ演出パターン」は、疑似連続予告が2回実行されるリーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後のSPリーチB演出の後にSPSPリーチ演出が実行される変動演出パターンとなっている。
「全回転リーチ演出パターン」は、疑似連続予告が3回実行されるリーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後のSPリーチB演出の後に全回転リーチ演出が実行される変動演出パターンとなっている。
「通常チャンス演出パターン」は、リーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後にチャンス演出が行われる変動演出パターンとなっている。
「疑似1チャンス演出パターン」は、疑似連続予告が1回実行されるリーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後にチャンス演出が行われる変動演出パターンとなっている。
「疑似2チャンス演出パターン」は、疑似連続予告が2回実行されるリーチ前演出の後にノーマルリーチ演出が行われ、その後にチャンス演出が行われる変動演出パターンとなっている。
なお、疑似連続予告が実行されないリーチ前演出よりも、疑似連続予告が1回実行されるリーチ前演出の演出時間が長く、疑似連続予告が1回実行されるリーチ前演出よりも、疑似連続予告が2回実行されるリーチ前演出の演出時間が長く、疑似連続予告が2回実行されるリーチ前演出よりも、疑似連続予告が3回実行されるリーチ前演出の演出時間が長くなるように設定されている。
次に、アイコン最終表示態様について説明する。
アイコン最終表示態様には、アイコン変化演出が実行されない通常アイコンとしてのCDアイコンと、アイコン変化演出が実行されることで大当たりとなる(大当たり遊技が実行される)可能性があることを示唆する特別アイコンとしての青キャラアイコン、緑キャラアイコン、赤キャラアイコン、ゼブラキャラアイコン、虹キャラアイコンが設定されている。
特別アイコンの大当たりとなる期待度は、青キャラアイコン<緑キャラアイコン<赤キャラアイコン<ゼブラキャラアイコン<虹キャラアイコンとなっており、虹キャラアイコンは大当たりとなることが確定するアイコンとなっている。
ここで、図35に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第1の特徴としては、リーチ演出が行われない変動演出パターンよりも、リーチ演出やチャンス演出が行われることになる変動演出パターンの方が、特別アイコンが高い割合で選択される(選択され易い)ようになっている点が挙げられる。このようにすることで、特別アイコンが表示されたときの遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図35に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第2の特徴としては、疑似連続予告が行われない通常ノーマルリーチ演出パターンよりも、疑似連続予告が行われる疑似1ノーマルリーチ演出パターンの方が、特別アイコン(ここでは青キャラアイコン)が決定され易い(高い割合で決定される)ようになっている点が挙げられる。このようにすることで、特別アイコンが表示されたときの遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図35に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第3の特徴としては、大当たり期待度の低いノーマルリーチ演出しか実行されない変動演出パターンよりも、大当たり期待度の高いSPリーチ演出やSPSPリーチ演出やチャンス演出が実行される変動演出パターンの方が、特別アイコンが決定され易い(高い割合で決定される)ようになっている点が挙げられる。このようにすることで、特別アイコンが表示されたときの遊技者の期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図35に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第4の特徴としては、疑似連続予告が実行されない変動演出パターンよりも、疑似連続予告が実行される変動演出パターンの方が、特別アイコンが決定され易く(高い割合で決定され)、疑似連続予告の回数が多いほど大当たり期待度の高い特別アイコンが決定され易い(高い割合で決定される)ようになっている点が挙げられる。このようにすることで、特別アイコンの種類に対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図35に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第5の特徴としては、大当たりとならない変動演出パターンよりも、大当たりとなる変動演出パターンの方が、特別アイコンが決定され易い(高い割合で決定される)と共に、大当たり期待度の高い特別アイコンが決定され易い(高い割合で決定される)ようになっている点が挙げられる。このようにすることで、特別アイコンが表示されたときの遊技者の期待感や特別アイコンの種類に対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図35に示すアイコン最終表示態様決定テーブルの第6の特徴としては、設定値に拘らず同じ選択率で特別アイコンが決定されると共に、設定値に拘らず同じ選択率で特別アイコンの種類が決定されるようになっている点が挙げられる。このようにすることで、遊技者に有利な(大当たり確率が高い)設定値であるほど、例えばゼブラキャラアイコンの相対的(総合的)な出現率が高くなると共に、ゼブラキャラアイコンの相対的(総合的)な信頼度も高くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、特別アイコンとして大当たり期待度を示唆すると共に、段階的に表示態様が変化可能なキャラアイコンを用いていたが、このキャラアイコンの他に特定の演出(例えば、疑似連続予告、SP/SPSPリーチ演出、特定のSPリーチ演出等)が実行されることを示唆すると共に、段階的に表示態様が変化しない特殊アイコンを設けてもよい。そして、アイコン最終表示態様として特殊アイコンが決定された場合には、キャラアイコンと同様に変化シナリオや変化パターンを決定するとよい。また、特殊アイコンに変化した後は、この特殊アイコンが変化する可能性があることを示唆する示唆演出(本示唆演出、ガセ示唆演出)や特殊アイコンに作用する作用演出(変化報知図柄や第2装飾部材33bを起点とするもの)が実行されないようにしてもよい。
(変化シナリオ決定テーブル)
図36は、変化シナリオを決定する場合に参照される変化シナリオ決定テーブルを示す図である。変化シナリオ決定テーブルには、アイコン最終表示態様、始動口入賞指定コマンドに対応する特別図柄の保留数、各シナリオの選択率(%)、及び、選択される変化シナリオの種類が対応付けられており、参考として各変化シナリオにおける事前変動及び当該変動における更新態様が記載されている。
ここで、「事前変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報よりも以前に記憶された特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことであり、「当該変動」とは、新たに受信した始動口入賞指定コマンドに対応する特図判定情報に基づいて実行される変動表示(変動演出)のことである。
変化シナリオには、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化せず(保留アイコン変化演出が実行されず)に当該変動の実行中には変化する(当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ01等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中には変化する(保留アイコン変化演出が実行される)が当該変動の実行中には変化しない(当該アイコン変化演出が実行されない)シナリオ(例えば、シナリオ02等)や、アイコンの表示態様が事前変動の実行中及び当該変動の実行中に変化する(保留アイコン変化演出及び当該アイコン変化演出が実行される)シナリオ(例えば、シナリオ12等)が設定されている。
変化シナリオの一例として、第1始動口14への遊技球の入賞に基づく始動口入賞指定コマンドの受信に応じて変化シナリオ40が選択された場合について説明する。
変化シナリオ40では、第1始動口14への遊技球の入球時において、画像表示装置31の保留アイコン表示領域31aのうちの保留数「4」に対応する位置に保留アイコンとしてCDアイコンが表示される。そして、CDアイコンの表示時点で実行中の4変動前の事前変動が終了するまでCDアイコンを維持する。その後、3変動前の事前変動が開始されると、CDアイコンが保留数「3」に対応する位置に移動し、保留アイコン変化演出が実行されてCDアイコンが青キャラアイコンに変化する。そして、2変動前の事前変動が開始されると、青キャラアイコンが保留数「2」に対応する位置に移動し、この2変動前の事前変動が終了まで青キャラアイコンを維持する。その後、1変動前の事前変動が開始されると、青キャラアイコンが保留数「1」に対応する位置に移動し、保留アイコン変化演出が実行されて青キャラアイコンが緑キャラアイコンに変化する。そして、当該変動が開始されると、緑キャラアイコンが当該アイコンとなり、当該アイコン変化演出が実行されて緑キャラアイコンがゼブラキャラアイコンに変化する。
ここで、図36に示す変化シナリオ決定テーブルの第1の特徴としては、始動口への遊技球の入賞時にアイコンの表示態様が変化するシナリオよりも当該変動の実行中にアイコンの表示態様が変化するシナリオの方が高い割合で選択されるようになっている点が挙げられる。このようにすることで、アイコンの表示態様が変化する(アイコン変化演出が実行される)か否かの期待感を当該変動まで持続させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図36に示す変化シナリオ決定テーブルの第2の特徴としては、複数段階に亘ってアイコンの表示態様が変化する(アイコン最終表示態様に緑、赤、ゼブラキャラアイコンが決定されている)場合において、事前変動の実行中にアイコンが変化する段階数よりも当該変動の実行中にアイコンが変化する段階数が多くなり易いように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、当該変動においてアイコンの表示態様が複数段階に亘って変化する期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図36に示す変化シナリオ決定テーブルの第3の特徴としては、特別図柄の保留数が「4」に対応する保留アイコンが最終的に所定の特別アイコン(例えば、赤キャラアイコン)となる場合、入賞時に通常アイコン(CDアイコン)や所定の特別アイコンよりも大当たり期待度の低い特別アイコン(例えば、青キャラアイコン)で表示されて当該変動において所定の特別アイコンに変化する場合よりも、入賞時に所定の特別アイコンとなった場合の方が、大当たり期待度が高くなる点が挙げられる。つまり、所定の特別アイコンに変化する時期によって最終的に同じ特別アイコンになる場合であっても、大当たり期待度が異なるようになっている。このようにすることで、いつの時点でアイコンが変化するのかに対する遊技者の興味を引くことができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態の変化シナリオ決定テーブルでは、事前変動においてリーチ演出(ノーマルリーチ以外のリーチであってもよい)が実行されるか否かに拘らずにアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようになっているが、事前変動において大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆するリーチ演出が実行されるか否かを判定要素とした変化シナリオ決定テーブルによってアイコンの表示態様を変化させるシナリオを決定するようにしてもよい。このような変化シナリオ決定テーブルを用いる場合には、リーチ演出が実行される事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生せずに、リーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておくとよい。また、リーチ演出が実行される事前変動及びリーチ演出が実行されない事前変動の実行中にアイコンの表示態様の変化が発生するが、リーチ演出が実行される事前変動の実行中よりもリーチ演出が実行されない事前変動の実行中の方が高い割合でアイコンの表示態様の変化が発生するように各種のシナリオを設定しておいてもよい。この場合、リーチ演出が実行されない事前変動が第1変動演出に相当し、リーチ演出が実行される事前変動が第2変動演出に相当する。
(アイコン表示態様更新処理)
次に、図37を用いて、演出制御部120mのアイコン表示態様更新処理を説明する。図37は、演出制御部120mにおけるアイコン表示態様更新処理を示すフローチャートである。このアイコン表示態様更新処理では、アイコンの表示態様を更新(変化)させるための処理を行う。
サブCPU120aは、ステップS1442−1において、サブRAM120cの先読み情報記憶領域に記憶されているアイコンの変化シナリオを参照する。具体的には、これから実行される変動演出中に表示態様を変化させるシナリオとなっているアイコンの存在を把握する。
サブCPU120aは、ステップS1442−2において、表示態様を変化(更新)させる保留アイコンがあるか否かを判定する。表示態様を変化させる保留アイコンがある場合には、ステップS1442−3に処理を移し、表示態様を変化させる保留アイコンがない場合には、ステップS1442−7に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1442−3において、変化対象となる保留アイコンの表示態様の変化パターン(変化態様)を決定するための保留アイコン用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS1442−4において、これから実行される変動演出における今回の変動演出パターンを参照する。この保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの詳細は、図38を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1442−5において、保留アイコン変化パターンを決定する。具体的には、保留アイコン用の変化パターン決定テーブルを参照し、今回の変動演出における保留アイコン変化の態様と、変動演出パターン及び選択率に基づいて、複数の保留アイコン変化パターンの中から1つの保留アイコン変化パターンを決定する。
サブCPU120aは、ステップS1442−6において、決定した保留アイコン変化パターンに応じた演出データを送信バッファにセットする。これにより、演出データが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、保留アイコン変化パターンに応じた変化タイミング及び変化段階に応じて画像表示装置31に表示されている保留アイコンの表示態様が変化したり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
サブCPU120aは、ステップS1442−7において、表示態様を変化(更新)させる当該アイコンがあるか否かを判定する。表示態様を変化させる当該アイコンがある場合には、ステップS1442−8に処理を移し、表示態様を変化させる当該アイコンがない場合には、今回のアイコン表示態様更新処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1442−8において、変化対象となる当該アイコンの表示態様の変化パターン(変化態様)を決定するための複数の当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの中から、今回の変動演出で当該アイコンが変化する変化段階に応じた当該アイコン用の変化パターン決定テーブルを選択し、ステップS1442−9において、これから実行される変動演出における今回の変動演出パターンを参照する。この当該アイコンの変化パターン決定テーブルの詳細は、図39〜図41を用いて後述する。
サブCPU120aは、ステップS1442−10において、当該アイコン変化パターンを決定する。具体的には、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルを参照し、今回の変動演出における当該アイコン変化の態様と、変動演出パターン及び選択率に基づいて、複数の当該アイコン変化パターンの中から1つの当該アイコン変化パターンを決定する。
サブCPU120aは、ステップS1442−11において、決定した当該アイコン変化パターンに応じた演出データを送信バッファにセットし、今回のアイコン表示態様更新処理を終了する。これにより、演出データが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、当該アイコン変化パターンに応じた変化タイミング及び変化段階に応じて画像表示装置31に表示されている当該アイコンの表示態様が変化したり、所定の効果音が出力されたりすることになる。
(保留アイコン用の変化パターン決定テーブル)
図38は、保留アイコンの変化パターンを決定する場合に参照される保留アイコン用の変化パターン決定テーブルを示す図である。保留アイコン用の変化パターン決定テーブルには、今回の変動演出における保留アイコン変化の態様、変動演出パターン、各保留アイコン変化パターンの選択率、及び、選択される保留アイコン変化パターンの種類が対応付けられており、参考として各保留アイコン変化パターンにおける保留アイコンの変化演出発生タイミング及び変化段階が記載されている。
保留アイコン変化パターンには、効果音の出力を伴って保留アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターンや、変動演出の結果としてアイコンの表示態様が変化することを示す変化報知図柄(特殊図柄)が仮停止表示されると共に、変化報知図柄を起点として保留アイコンに作用する作用演出が行われて保留アイコンの表示態様が変化する図柄作用変化パターンや、第2装飾部材33bが動作すると共に第2装飾部材33bを起点として保留アイコンに作用する作用演出が行われて保留アイコンの表示態様が変化する役物動作変化パターンが設定されている。
保留アイコンの変化タイミングは、変動演出の進行状態に関連して分類されており、変動演出の最初に実行される第1演出期間(リーチ前演出期間)と、該第1演出期間の後に実行される可能性がある第2演出期間及び第3演出期間(リーチ演出期間)と、第1〜第3演出期間の後に実行される第4演出期間(図柄導出期間)とがある。
第1演出期間には、演出図柄38の変動が開始されると共に演出役物(装飾部材33a、33b)の動作が行われない変動開始時、演出図柄38の高速変動が行われると共に演出役物の動作が行われないノーマル変動前半、演出図柄38の高速変動・減速変動・疑似連続予告等が行われるノーマル変動後半が設定されている。
第2演出期間には、ノーマル変動後半の後に実行可能であると共に演出役物(装飾部材33a、33b)の動作が行われないノーマルリーチが設定されている。
第3演出期間には、ノーマルリーチの後に実行可能であると共に演出役物の動作が行われないSPリーチ前半、演出役物が最大の移動幅で動作を行うSPリーチ後半、SPリーチ後半の後に実行可能であると共に演出役物の動作が行われないSPSPリーチ前半、演出役物が最大の移動幅で動作を行うSPSPリーチ後半、ノーマルリーチの後に実行可能であると共に演出役物の動作が行われないチャンス演出、SPリーチ後半の後に実行可能である全回転リーチが設定されている。
第4演出期間には、変動演出の最後に所定期間(例えば1秒)に亘って行われる演出図柄38の導出表示(演出図柄38が微小に揺れ動いた状態となって変動演出の結果が確定しない仮停止、演出図柄38が完全に停止した状態となって変動演出の結果が確定する本停止)が設定されている。
保留アイコンの変化段階として、「1UP」とは、例えば、CDアイコンが青キャラアイコンに変化したり、青キャラアイコンが緑キャラアイコンに変化したりする等の大当たり期待度が1段階上の表示態様に変化することを意味している。
「2UP」とは、例えば、青キャラアイコンが赤キャラアイコンに変化する等の大当たり期待度が2段階上の表示態様に変化することを意味している。
ここで、図38に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの第1の特徴としては、リーチ前演出が行われる第1演出期間の方が、ノーマルリーチ演出が行われる第2演出期間よりも保留アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、リーチ演出と保留アイコン変化演出とが互いに阻害しにくくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図38に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの第2の特徴としては、変動演出の結果を示す演出図柄38が仮停止される第4演出期間の方が、リーチ演出期間よりも保留アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、保留アイコン変化演出の演出効果の低下を招き難くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、リーチ演出期間では、保留アイコンの表示態様の変化が発生しないように設定してもよい。このようにすると、遊技者の意識をリーチ演出や保留アイコン変化演出に集中させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、リーチ演出期間において、ノーマルリーチ中だけではなくて、SPリーチ演出中やSPSPリーチ演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するように設定してもよい。この場合には、ノーマルリーチ中の方が、SPリーチ演出中やSPSPリーチ演出中よりも保留アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ようにしてもよいし、SPSPリーチ演出中<SPリーチ演出中<ノーマルリーチ演出中の順で保留アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ようにしてもよいし、その他の順としてもよい。
また、図38に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの第3の特徴としては、変動演出の結果に関わらない第1演出期間の方が、変動演出の結果に関わる第4演出期間よりも保留アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の注意力が散漫となっていたとしても保留アイコン変化演出を見逃し難くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、リーチ前演出が行われる第1演出期間において、変動開始時やノーマル変動前半だけでなくて、ノーマル変動後半に保留アイコンの表示態様の変化が発生するように設定してもよい。この場合には、変動開始時、ノーマル変動前半、ノーマル変動後半において均等に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようにしてもよいし、何れかの期間が他の期間よりも保留アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ようにしてもよい。
また、図38に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの第4の特徴としては、変動演出の結果に関わる第4演出期間においては、保留アイコンへの作用演出を伴わない保留アイコン変化演出が実行されずに、保留アイコンへの作用演出を伴う変化演出が実行されるように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、変動演出の結果に対して遊技者の意識が向いていたとしても、保留アイコン変化演出が実行されたことを認識させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。なお、第4演出期間においてノーマル変化パターンでの保留アイコン変化演出が実行されるようにしてもよいが、保留アイコンへの作用演出を伴う変化演出の方が高い割合で実行されるようにするとよい。
また、図38に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの第5の特徴としては、変動演出の進行に応じた(先読み演出とは異なる変動演出の演出効果を向上させるための)演出役物(装飾部材33a、33b)の動作中には、保留アイコンの表示態様の変化が発生しないように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、変動演出の進行に応じた演出役物の動作に視線を奪われてしまって、保留アイコンの表示態様の変化を見逃しにくくなることを抑制でき、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、変動演出の進行に応じた演出役物(装飾部材33a、33b)の動作中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するように設定してもよい。この場合には、演出役物の非動作中の方が、演出役物の動作中よりも保留アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ようにするとよい。
また、変動演出の進行に応じて演出役物が移動幅の小さい第1演出位置に移動する第1演出動作中においては保留アイコンの表示態様の変化が発生するが、変動演出の進行に応じて演出役物が移動幅の大きい第2演出位置に移動する第2演出動作中においては保留アイコンの表示態様の変化が発生しないようにしてもよいし、第1演出動作中の方が第2演出動作中よりも高い割合で保留アイコンの表示態様の変化が発生する(高い割合で発生する)ようにしてもよい。
また、図38に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの第6の特徴としては、役物動作変化パターンによる保留アイコンの表示態様の変化の方が、ノーマル変化パターンや図柄作用変化パターンよりも大当たり期待度の高い表示態様への変化が発生し易い(1段階上の表示態様への変化よりも2段階上の表示態様への変化の割合が高い)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、何れの変化パターンによって保留アイコン変化演出が実行されるかに対する遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、図柄作用変化パターンによる保留アイコンの表示態様の変化の方が、ノーマル変化パターンや役物動作変化パターンよりも大当たり期待度の高い表示態様への変化が発生し易い(1段階上の表示態様への変化よりも2段階上の表示態様への変化の割合が高い)ようにしてもよいし、ノーマル変化パターンによる保留アイコンの表示態様の変化の方が、図柄作用変化パターンや役物動作変化パターンよりも大当たり期待度の高い表示態様への変化が発生し易い(1段階上の表示態様への変化よりも2段階上の表示態様への変化の割合が高い)ようにしてもよい。
また、図38に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの第7の特徴としては、リーチ演出が行われる変動演出パターンによって変動演出が実行される場合の方が、リーチ演出が行われない変動演出パターンによって変動演出が実行される場合よりも図柄作用変化パターンが実行され易い(高い割合で実行される)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、リーチ演出がハズレとなった場合の遊技者の不満感を軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図38に示す保留アイコン用の変化パターン決定テーブルの第8の特徴としては、SPリーチ演出中、SPSPリーチ演出中、チャンス演出中、全回転リーチ演出中において、保留アイコンの表示態様の変化が発生しないように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、大当たり期待度の高い演出に遊技者の期待感を集中させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、SPリーチ演出中、SPSPリーチ演出中、チャンス演出中、全回転リーチ演出中に保留アイコンの表示態様の変化が発生するようにしてもよいし、何れかの期間が他の期間よりも保留アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ようにしてもよい。
(当該アイコン用の変化パターン決定テーブル)
図39〜図41は、当該アイコンの変化パターンを決定する場合に参照される当該アイコン用の変化パターン決定テーブルを示す図であり、図39は、当該アイコンの表示態様を1段階変化させる場合に参照されるテーブルであり、図40は、当該アイコンの表示態様を2段階変化させる場合に参照されるテーブルであり、図41は、当該アイコンの表示態様を3〜4段階変化させる場合に参照されるテーブルである。
当該アイコン用の変化パターン決定テーブルには、今回の変動演出における当該アイコン変化の態様、変動演出パターン、各当該アイコン変化パターンの選択率、及び、選択される当該アイコン変化パターンの種類が対応付けられており、参考として各当該アイコン変化パターンにおける当該アイコンの変化演出発生タイミング及び変化段階等が記載されている。
当該アイコン変化パターンには、効果音の出力を伴って当該アイコンの表示態様が変化するノーマル変化パターンや、画像表示装置に出現したキャラクタによって当該アイコンが変化する可能性があることを示唆する示唆演出(第1示唆演出に相当)が行われて当該アイコンの表示態様が変化するキャラ作用変化パターンと、第2装飾部材33bが動作すると共に第2装飾部材33bを起点として当該アイコンに作用する作用演出が行われて当該アイコンの表示態様が変化する役物動作変化パターンと、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する選択肢と当該アイコンの変化を示唆する選択肢があるルーレットが画像表示装置に表示される示唆演出(第2示唆演出に相当)が行われると共に、ルーレットの結果として当該アイコンの変化を示唆する選択肢で選択(停止)されて当該アイコンの表示態様が変化するルーレット変化パターンが設定されている。
なお、キャラ作用変化パターンで行われる示唆演出(第1示唆演出に相当)には、当該アイコンの表示態様が変化するときに実行される本示唆演出と、当該アイコンの表示態様が変化しないときに実行されるガセ示唆演出がある。
一方、ルーレット変化パターンが決定された場合に行われる示唆演出(第2示唆演出に相当)は、当該アイコンの表示態様が変化するときのみ実行されるため、本示唆演出のみでガセ示唆演出が存在しないようになっている。
当該アイコンの変化タイミングは、変動演出の進行状態に関連して分類されており、変動演出の最初に実行される第1演出期間(リーチ前演出期間)と、該第1演出期間の後に実行される可能性がある第2演出期間及び第3演出期間(リーチ演出期間)と、第1〜第3演出期間の後に実行される第4演出期間(図柄停止期間)とがある。
第1演出期間には、演出図柄38の変動が開始されると共に演出役物(装飾部材33a、33b)の動作が行われない変動開始時、演出図柄38の高速変動が行われると共に演出役物の動作が行われないノーマル変動前半、演出図柄38の高速変動・減速変動・疑似連続予告等が行われるノーマル変動後半が設定されている。
第2演出期間には、ノーマル変動後半の後に実行可能であると共に演出役物(装飾部材33a、33b)の動作が行われないノーマルリーチが設定されている。
第3演出期間には、ノーマルリーチの後に実行可能であると共に演出役物の動作が行われないSPリーチ前半、演出役物が最大の移動幅で動作を行うSPリーチ後半、SPリーチ後半の後に実行可能であると共に演出役物の動作が行われないSPSPリーチ前半、演出役物が最大の移動幅で動作を行うSPSPリーチ後半、ノーマルリーチの後に実行可能であると共に演出役物の動作が行われないチャンス演出、SPリーチ後半の後に実行可能である全回転リーチ演出が設定されている。
第4演出期間には、変動演出の最後に所定期間(例えば1秒)に亘って行われる演出図柄38の導出表示(演出図柄38が微小に揺れ動いた状態となって変動演出の結果が確定しない仮停止、演出図柄38が完全に停止した状態とって変動演出の結果が確定する本停止)が設定されている。
当該アイコンの変化段階として、「1UP」とは、例えば、CDアイコンが青キャラアイコンに変化したり、青キャラアイコンが緑キャラアイコンに変化したりする等の大当たり期待度が1段階上の表示態様に変化することを意味している。
「2UP」とは、例えば、CDアイコンが緑キャラアイコンに変化したり、青キャラアイコンが赤キャラアイコンに変化したり、緑キャラアイコンがゼブラキャラアイコンに変化したりする等の大当たり期待度が2段階上の表示態様に変化することを意味している。
「3UP」とは、例えば、CDアイコンが赤キャラアイコンに変化したり、青キャラアイコンがゼブラキャラアイコンに変化したりする等の大当たり期待度が3段階上の表示態様に変化することを意味している。
「4UP」とは、例えば、CDアイコンがゼブラキャラアイコンに変化したり、青キャラアイコンが虹キャラアイコンに変化したりする等の大当たり期待度が4段階上の表示態様に変化することを意味している。
「ガセ」とは、キャラ作用変化パターンの示唆演出のうちで、当該アイコンの表示態様が変化しないときに実行されるガセ示唆演出が実行されることを意味している。
ここで、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第1の特徴としては、ノーマルリーチ演出パターンによって変動演出が実行される場合に、ノーマルリーチ演出が行われる第2演出期間よりも、リーチ前演出が行われる第1演出期間の方が、当該アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、ノーマルリーチ演出と当該アイコン変化演出とが互いに阻害しにくくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第2の特徴としては、通常ノーマルリーチ演出パターンと、通常ノーマルリーチ演出パターンよりもアイコン最終表示態様として特別アイコン(ここでは青キャラアイコン)が決定され易い疑似1ノーマルリーチ演出パターンとで同一の選択率で当該アイコン変化パターンを決定する点が挙げられる。これによって、通常ノーマルリーチ演出パターンよりも、疑似1ノーマルリーチ演出パターンの方が相対的に第1演出期間において当該アイコンの変化が発生し易くなる(高い割合で発生する)ことになるため、第1演出期間中が長いほど遊技者の期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第3の特徴としては、ハズレ疑似1ノーマルリーチ演出パターンと、ハズレ疑似1ノーマルリーチ演出パターンよりもアイコン最終表示態様として特別アイコン(ここでは青キャラアイコン)が決定され易い大当たり疑似1ノーマルリーチ演出パターンとで同一の選択率で当該アイコン変化パターンが決定される点が挙げられる。これによって、ハズレ疑似1ノーマルリーチ演出パターンよりも、大当たり疑似1ノーマルリーチ演出パターンの方が相対的に第1演出期間において当該アイコンの変化が発生し易くなる(高い割合で発生する)ことになるため、第1演出期間中に当該アイコンが変化するか否かに対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、通常ノーマルリーチ演出パターンであるか疑似1ノーマルリーチ演出パターンであるかに拘らず、ノーマルリーチ演出が行われる第2演出期間中に当該アイコンの表示態様の変化が発生しないように設定してもよい。このようにすることで、ノーマルリーチ演出と当該アイコン変化演出とが互いに阻害し合うことがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、通常ノーマルリーチ演出パターンの場合には、ノーマルリーチ演出が行われる第2演出期間中に当該アイコンの表示態様の変化が発生しないようにする一方、疑似1ノーマルリーチ演出パターンの場合には、ノーマルリーチ演出が行われる第2演出期間中に当該アイコンの表示態様の変化が発生するように設定してもよい。このようにすることで、疑似1ノーマルリーチ演出パターンに対する期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第4の特徴としては、SPリーチ演出パターンやSPSPリーチ演出パターンによって変動演出が実行される場合に、ノーマルリーチ演出が行われる第2演出期間よりも、リーチ前演出が行われる第1演出期間の方が、当該アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、ノーマルリーチ演出と当該アイコン変化演出とが互いに阻害し合うことがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第5の特徴としては、SPリーチ演出パターンやSPSPリーチ演出パターンによって変動演出が実行される場合に、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出が行われる第3演出期間よりも、ノーマルリーチ演出が行われる第2演出期間の方が、当該アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出と当該アイコン変化演出とが互いに阻害しにくくなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第6の特徴としては、SPSPリーチ演出中、チャンス演出中、全回転リーチ演出中において、当該アイコンの表示態様の変化が発生しないように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、大当たり期待度の高い演出に遊技者の意識を集中させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、SPSPリーチ演出中、チャンス演出中、全回転リーチ演出中に当該アイコンの表示態様の変化が発生するようにしてもよいし、何れかの期間が他の期間よりも当該アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する、変化段階が大きい)ようにしてもよい。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第7の特徴としては、SPリーチ演出パターンやSPSPリーチ演出パターンによる変動演出中に複数回に亘って当該アイコンの表示態様が変化する場合には、ノーマルリーチ演出が行われる第2演出期間よりも、リーチ前演出が行われる第1演出期間の方が、当該アイコンが変化する回数が多くなり易い点が挙げられる。このようにすることで、ノーマルリーチ演出と当該アイコン変化演出とが互いに阻害しにくくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第8の特徴としては、SPリーチ演出パターンやSPSPリーチ演出パターンによる変動演出中に複数回に亘って当該アイコンの表示態様が変化する場合には、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出が行われる第3演出期間よりも、リーチ前演出が行われる第1演出期間の方が、当該アイコンが変化する回数が多くなり易い点が挙げられる。このようにすることで、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出と当該アイコン変化演出とが互いに阻害しにくくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第9の特徴としては、SPリーチ演出パターンやSPSPリーチ演出パターンによって変動演出が実行される場合に、当該変動演出に対応する保留アイコンが当該アイコンに変化したときの表示態様が大当たり期待度が高い緑キャラアイコンや赤キャラアイコンである場合よりも、それよりも大当たり期待度が低い青キャラアイコンである場合の方が、リーチ前演出が実行される第1演出期間中に当該アイコンの変化が発生し易い点が挙げられる。このようにすることで、当該アイコンに変化したときが青キャラアイコンであっても、当該アイコンが変化することに対する期待感を抱きやすくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第10の特徴としては、SPリーチ演出パターンによって変動演出が実行される場合に、当該変動演出に対応する保留アイコンが当該アイコンに変化したときの表示態様が大当たり期待度が相対的に低い青キャラアイコンの場合、大当たりのSPリーチ演出パターンの方が、ハズレのSPリーチ演出パターンよりも、リーチ前演出が実行される第1演出期間中に当該アイコンの変化が発生し易い点が挙げられる。このようにすることで、当該アイコンに変化したときが青キャラアイコンであっても、当該アイコンが変化することに対する期待感を抱きやすくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第11の特徴としては、SPリーチ演出パターンによって変動演出が実行される場合に、当該変動演出に対応する保留アイコンが当該アイコンに変化したときの表示態様が緑キャラアイコンよりも大当たり期待度が低い青キャラアイコンの場合、大当たりのSPリーチ演出パターンの方が、ハズレのSPリーチ演出パターンよりも、ノーマルリーチ演出が実行される第2演出期間中に当該アイコンの変化が発生し易い点が挙げられる。このようにすることで、当該アイコンに変化したときが青キャラアイコンであっても、当該アイコンが変化することに対する期待感を抱きやすくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第12の特徴としては、SPリーチ演出パターンによって変動演出が実行される場合に、当該変動演出に対応する保留アイコンが当該アイコンに変化したときの表示態様が青キャラアイコンよりも大当たり期待度が高い緑キャラアイコンの場合、大当たりのSPリーチ演出パターンの方が、ハズレのSPリーチ演出パターンよりも、リーチ前演出が実行される第1演出期間中に当該アイコンの変化が発生し易い点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の大当たりへの期待感を高め易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第13の特徴としては、SPリーチ演出パターンによって変動演出が実行される場合に、当該変動演出に対応する保留アイコンが当該アイコンに変化したときの表示態様が青キャラアイコンよりも大当たり期待度が高い緑キャラアイコンの場合、大当たりのSPリーチ演出パターンの方が、ハズレのSPリーチ演出パターンよりも、ノーマルリーチ演出が実行される第2演出期間中に当該アイコンの変化が発生し易い点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の大当たりへの期待感を高め易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第14の特徴としては、SPリーチ演出パターンによって変動演出が実行されると共に、当該変動演出中に同一の特別アイコンに変化する場合に、SPリーチ演出の種類によってリーチ前演出が実行される第1演出期間中に当該アイコンの表示態様の変化が発生する確率が異なる点が挙げられる。このようにすることで、SPリーチ演出の種類によって当該アイコンの変化傾向を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、SPリーチA演出が実行される場合の方が、SPリーチB演出が実行される場合よりも、第1演出期間中に当該アイコンの表示態様の変化が発生する確率が高くなっているが、それとは逆にしてもよい。
また、SPリーチ演出パターンやSPSPリーチ演出パターンによって変動演出が実行される場合に、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出が実行される第3演出期間中に当該アイコンの表示態様の変化が発生しないようにしてもよい。このようにすることで、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出と当該アイコン変化演出とが互いに阻害し合うことがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第15の特徴としては、当該アイコンが相対的に大当たり期待度の低い青キャラアイコンに変化する場合には、当該青キャラアイコンへの変化がリーチ前演出中に発生し易く(高い割合で発生し)、当該アイコンが相対的に大当たり期待度の高いゼブラキャラアイコンに変化する場合には、当該ゼブラキャラアイコンへの変化がリーチ演出中に発生し易い(高い割合で発生する)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の期待感を長い期間に亘って維持することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第16の特徴としては、変動演出中に当該アイコンが変化する可能性があることを示唆する本示唆演出が実行される場合に、ハズレのノーマルリーチ演出パターンよりも、大当たりのノーマルリーチ演出パターンの方が、第1演出期間中に本示唆演出が実行され易い(実行割合が高い)ようになっている点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の大当たりへの期待感を高め易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第17の特徴としては、変動演出中に当該アイコンが変化する可能性があることを示唆する本示唆演出が実行される場合に、ハズレのノーマルリーチ演出パターンよりも、大当たりのノーマルリーチ演出パターンの方が、第2演出期間中に本示唆演出が実行され易い(実行割合が高い)ようになっている点が挙げられる。このようにすることで、遊技者の大当たりへの期待感を高め易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第18の特徴としては、変動演出中に当該アイコンが変化する可能性があることを示唆するガセ示唆演出が実行される場合に、リーチ前演出が実行される第1演出期間の方が、ノーマルリーチ演出が実行される第2演出期間よりも、ガセ示唆演出が実行され易い点が挙げられる。このようにすることで、ノーマルリーチ演出とガセ示唆演出とが互いに阻害しにくくなると共に、ガセ示唆演出に対する遊技者の不満感を軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第19の特徴としては、変動演出中に当該アイコンが変化する可能性があることを示唆するガセ示唆演出が実行される場合に、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出が実行される第3演出期間中には、ガセ示唆演出が実行されない点が挙げられる。このようにすることで、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出とガセ示唆演出とが互いに阻害しなくなると共に、ガセ示唆演出に対する遊技者の不満感を軽減することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、ハズレとなる変動演出が実行される場合の方が、大当たりとなる変動演出が実行される場合よりも、リーチ前演出が実行される第1演出期間中においてガセ示唆演出が実行され易い(実行割合が高い)ようにしてもよいし、その逆にしてもよい。
また、ハズレとなる変動演出が実行される場合の方が、大当たりとなる変動演出が実行される場合よりも、ノーマルリーチ演出が実行される第2演出期間中においてガセ示唆演出が実行され易い(実行割合が高い)ようにしてもよいし、その逆にしてもよい。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第20の特徴としては、変動演出の結果を示す演出図柄38が導出表示される第4演出期間においては、当該アイコンの表示態様の変化が発生しないように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、無駄な当該アイコン変化演出が実行されることがなくなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第21の特徴として、変動演出の進行に応じた演出役物(装飾部材33a、33b)の動作中には、当該アイコンの表示態様の変化が発生しないように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、変動演出の進行に応じた演出役物の動作に視線を奪われてしまって、当該アイコンの表示態様の変化を見逃しにくくなることを抑制でき、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、変動演出の進行に応じた演出役物(装飾部材33a、33b)の動作中に当該アイコンの表示態様の変化が発生するように設定してもよい。この場合には、演出役物の非動作中の方が、演出役物の動作中よりも当該アイコンの表示態様の変化が発生し易い(高い割合で発生する)ようにするとよい。
また、変動演出の進行に応じて演出役物が移動幅の小さい第1演出位置に移動する第1演出動作中においては当該アイコンの表示態様の変化が発生するが、変動演出の進行に応じて演出役物が移動幅の大きい第2演出位置に移動する第2演出動作中においては当該アイコンの表示態様の変化が発生しないようにしてもよいし、第1演出動作中の方が第2演出動作中よりも高い割合で当該アイコンの表示態様の変化が発生する(高い割合で発生する)ようにしてもよい。
また、図39〜図41に示す当該アイコン用の変化パターン決定テーブルの第22の特徴としては、役物動作変化パターンによる当該アイコンの表示態様の変化の方が、ノーマル変化パターンやキャラ作用変化パターンよりも大当たり期待度の高い表示態様への変化が発生し易い(1段階上の表示態様への変化よりも複数段階上の表示態様への変化の割合が高い)ように設定されている点が挙げられる。このようにすることで、何れの変化パターンによって当該アイコン変化演出が実行されるかに対する遊技者の期待感を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、キャラ作用変化パターンによる当該アイコンの表示態様の変化の方が、ノーマル変化パターンや役物動作変化パターンよりも大当たり期待度の高い表示態様への変化が発生し易い(1段階上の表示態様への変化よりも複数段階上の表示態様への変化の割合が高い)ようにしてもよいし、ノーマル変化パターンによる当該アイコンの表示態様の変化の方が、キャラ作用変化パターンや役物動作変化パターンよりも大当たり期待度の高い表示態様への変化が発生し易い(1段階上の表示態様への変化よりも複数段階上の表示態様への変化の割合が高い)ようにしてもよい。
(大当たり予告演出決定処理)
次に、図42を用いて、演出制御部120mの大当たり予告演出決定処理を説明する。図42は、演出制御部120mにおける大当たり予告演出決定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU120aは、ステップS1443−1において、当該アイコン変化パターンがルーレット変化パターンを実行するものであるか否かを判定する。ルーレット変化パターンを実行するものである場合には、大当たり予告演出を実行しないものとして今回の大当たり予告演出決定処理を終了し、ルーレット変化パターンを実行するものでない場合には、ステップS1443−2に処理を移す。
サブCPU120aは、ステップS1443−2において、決定された変動演出パターンを参照し、ステップS1443−3において、ルーレット予告演出の実行の有無や実行するルーレット予告演出の種類を決定するためのルーレット予告演出決定テーブルを用いてルーレット予告パターンを決定する。このルーレット予告演出決定テーブルの詳細は、図43を用いて後述する。
なお、ルーレット予告演出とは、上述したルーレット変化パターンにおける示唆演出と同様に、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する選択肢と当該アイコンの変化を示唆する選択肢があるルーレットが画像表示装置に表示される示唆演出(第2示唆演出に相当)が行われると共に、ルーレットの結果として大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する選択肢が選択されて大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する演出となっている。
サブCPU120aは、ステップS1443−4において、決定されたルーレット予告パターンがルーレット予告演出を実行するルーレット予告パターンであるか否かを判定する。ルーレット予告演出を実行するルーレット予告パターンである場合には、ステップS1443−5に処理を移し、ルーレット予告演出を実行しないルーレット予告パターンである場合には、今回の大当たり予告演出決定処理を終了する。
サブCPU120aは、ステップS1443−5において、決定したルーレット予告パターンに応じたルーレット予告演出指定コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。これにより、ルーレット予告演出指定コマンドが画像制御部150や枠制御基板180に送信され、ルーレット予告演出を実行するための処理が行われることになる。
このように、ルーレット変化パターンによって当該アイコンが変化する変動演出においては、ルーレット予告演出の実行が規制されるようになっている。このようにすることで、ルーレットが表示される複数の示唆演出が同時に行われてしまって遊技者が混乱してしまうような不都合が発生しなくなり、遊技の興趣が低下することを防止することが可能となる。
なお、同様のルーレットが表示される2種類の示唆演出が同時期に行われないように、時期をずらして2種類の示唆演出を行うようにしてもよい。
(ルーレット予告演出決定テーブル)
図43は、ルーレット予告パターンを決定する場合に参照されるルーレット予告演出決定テーブルを示す図である。ルーレット予告演出決定テーブルには、大当たり抽選結果と、変動演出パターンと、ルーレット予告パターンの振分割合(%)と、決定されるルーレット予告パターンとが対応付けられており、参考として各ルーレット予告パターンにおける予告演出態様が記載されている。
「ルーレット予告パターン01」は、ルーレット予告演出が実行されないパターンとなっている。
「ルーレット予告パターン02」は、選択肢として変動演出の内容を示唆しない「×」、リーチ演出の実行を示唆する「リーチ」、SPリーチ演出の実行を示唆する「SP」、当該アイコンの変化を示唆する「変化」が設定される第1ルーレット画像が表示されると共に、ルーレットの結果として「×」が選択されるパターンとなっている。
「ルーレット予告パターン03」は、上述した第1ルーレット画像が表示されると共に、ルーレットの結果として「リーチ」が選択されるパターンとなっている。
「ルーレット予告パターン04」は、選択肢としてリーチ演出の実行を示唆する「リーチ」、SPリーチ演出の実行を示唆する「SP」、大当たりが実行される可能性が高いことを示唆する「激熱」、当該アイコンの変化を示唆する「変化」が設定される第2ルーレット画像が表示されると共に、ルーレットの結果として「リーチ」が選択されるパターンとなっている。
「ルーレット予告パターン05」は、上述した第2ルーレット画像が表示されると共に、ルーレットの結果として「SP」が選択されるパターンとなっている。
「ルーレット予告パターン06」は、上述した第2ルーレット画像が表示されると共に、ルーレットの結果として「激熱」が選択されるパターンとなっている。
図43に示すルーレット予告演出決定テーブルの第1の特徴としては、大当たり遊技が実行される期待度が低い変動演出パターンよりも、大当たり遊技が実行される期待度が高い変動演出パターンの方が、第2ルーレット画像が表示される示唆演出が実行され易い点が挙げられる。このようにすることで、表示されるルーレットの種類に対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図43に示すルーレット予告演出決定テーブルの第2の特徴としては、SPSPリーチ以上の変動演出パターンでないと「激熱」の選択肢が選択されない点が挙げられる。このようにすることで、ルーレットの結果として選択される選択肢に対する遊技者の期待感を盛り上げることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、画像表示装置に出現したキャラクタによって当該アイコンが変化する可能性があることを示唆する示唆演出(第1示唆演出に相当)が行われた場合に当該アイコンの表示態様の変化が発生する割合と、大当たり遊技が実行される可能性があることを示唆する選択肢と当該アイコンの変化を示唆する選択肢があるルーレットが画像表示装置に表示される示唆演出(第2示唆演出に相当)が行われた場合に当該アイコンの表示態様の変化が発生する割合とを異ならせている。このようにすることで、2種類の示唆演出によって当該アイコン変化演出の演出効果を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、第1示唆演出が実行された場合の方が、第2示唆演出が実行された場合よりも、当該アイコンの表示態様の変化が発生する割合が高くなっている(発生し易い)ようになっているが、第2示唆演出が実行された場合の方が、第1示唆演出が実行された場合よりも、当該アイコンの表示態様の変化が発生する割合が高くなっている(発生し易い)ようにしてもよい。
(保留アイコン変化演出の演出例)
図44〜46を用いて、保留アイコン変化演出の演出例を説明する。
図44は、ノーマル変化パターンで保留アイコンの表示態様が変化する演出例を示す図である。前提として、第1始動口14への遊技球の入球に基づき第1特別図柄保留数が「3」に増加して疑似2SPSPリーチ演出パターンを示す始動口入賞指定コマンドを受信し、アイコン最終表示態様として赤キャラアイコンが決定され、変化シナリオとしてシナリオ26が決定され、2変動前でノーマル変化パターン01が決定され、1変動前でノーマル変化パターン21が決定されるものとする。
まず、図44(a)では、第1特別図柄保留数が「2」で第2特別図柄保留数が「0」の状態で演出図柄38が変動表示されて変動演出(特別図柄の変動表示)が実行されおり、当該アイコン表示領域31cにはCDアイコンが表示され、保留アイコン表示領域31aの保留数「1」及び「2」に対応する位置にそれぞれCDアイコンが表示されている。
この状態で第1始動口14に遊技球が入球してSPSPリーチ(疑似連2回)を示す始動口入賞指定コマンドを受信すると、図44(b)に示すように、保留アイコン表示領域31aの保留数「3」に対応する位置にCDアイコンが追加表示され、実行中の変動演出の演出時間が経過すると、図44(c)に示すように、ハズレを示す演出図柄38が停止表示される。
その後、新たな変動演出が開始されると、図44(d)に示すように、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていたCDアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けて1つずつシフトし、保留アイコン表示領域31aの保留数「2」に対応する位置にシフトしたCDアイコンが青キャラアイコンに変化する。その後、実行中の変動演出の演出時間が経過すると、図44(e)に示すように、ハズレを示す演出図柄38が停止表示される。
さらに、新たな変動演出が開始されると、図44(f)に示すように、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていたCDアイコン及び青キャラアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けて1つずつシフトし、保留アイコン表示領域31aの保留数「1」に対応する位置にシフトした青キャラアイコンが赤キャラアイコンに変化する。その後、実行中の変動演出の演出時間が経過すると、図44(g)に示すように、ハズレを示す演出図柄38が停止表示される。
その後、新たな変動演出が開始されると、図44(h)に示すように、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていた赤キャラアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けてシフトする。その後、図44(i)に示すように、ノーマル変動後半において中図柄に疑似連続予告の実行を示す疑似連報知図柄(NEXT図柄)が仮停止表示されると、疑似連続予告の実行が報知されて1回目の疑似変動が終了し、続いて、図44(j)に示すように、演出図柄38が再変動して2回目の疑似変動が開始される。
このように、ノーマル変化パターンによって保留アイコン変化演出が実行されると、変動演出(特別図柄の変動表示)の開始に伴って遊技者の大当たりへの期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図45は、図柄作用変化パターンで保留アイコンの表示態様が変化する演出例を示す図である。前提として、第1始動口14への遊技球の入球に基づき第1特別図柄保留数が「3」に増加して疑似2SPSPリーチ演出パターンを示す始動口入賞指定コマンドを受信し、アイコン最終表示態様として赤キャラアイコンが決定され、変化シナリオとしてシナリオ26が決定され、2変動前で図柄作用変化パターン01が決定され、1変動前で図柄作用変化パターン21が決定されるものとする。
なお、図45(a)〜(c)は、図44(a)〜(c)と同一であるため説明を省略する。図45(c)の状態から新たな変動演出が開始されると、図45(d)に示すように、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていたCDアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けて1つずつシフトする。
その後、実行中の変動演出の演出時間が経過すると、図45(e)に示すように、中図柄にアイコンの表示態様が変化することを示す変化報知図柄(変化図柄)が仮停止表示され、変化報知図柄から稲妻を模したエフェクト画像が保留数「2」に対応する位置に表示されているCDアイコンに作用して青キャラアイコンに変化し、変動演出が終了する。
さらに、新たな変動演出が開始されると、図45(f)に示すように、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていたCDアイコン及び青キャラアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けて1つずつシフトする。
その後、実行中の変動演出の演出時間が経過すると、図45(g)に示すように、中図柄にアイコンの表示態様が変化することを示す変化報知図柄(特殊図柄)が仮停止表示され、変化報知図柄から稲妻を模したエフェクト画像が保留数「1」に対応する位置に表示されている青キャラアイコンに作用して赤キャラアイコンに変化し、変動演出が終了する。なお、図45(h)〜(j)は、図44(h)〜(j)と同一であるため説明を省略する。
このように、図柄作用変化パターンによって保留アイコン変化演出が実行されると、変動演出(特別図柄の変動表示)の終了前に遊技者の大当たりへの期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、保留アイコンの表示態様が1段階変化する場合と、保留アイコンの表示態様が複数段階変化する場合とで、中図柄に仮停止表示される変化報知図柄(特殊図柄)の表示態様を同一としていたが、保留アイコンの表示態様が変化する段階数に応じて異なる表示態様(色、形、大きさ)で変化報知図柄を表示するようにしてもよいし、保留アイコンの表示態様が変化する段階数を示唆する情報を含む変化報知図柄を仮停止表示させるようにしてもよい。
また、中図柄に変化報知図柄(特殊図柄)が仮停止表示されてエフェクト画像が保留アイコンに作用すると、必ず保留アイコンの表示態様が変化するようにしていたが、エフェクト画像が保留アイコンに作用した場合であっても保留アイコンの表示態様が変化しないガセ演出を行うようにしてもよい。また、そのようなケースでは、保留アイコンの表示態様が変化する場合には、第1表示態様よりも高い割合で第2表示態様の変化報知図柄を仮停止表示させ、保留アイコンの表示態様が変化しない場合には、第2表示態様よりも高い割合で第1表示態様の変化報知図柄を仮停止させるようにするとよい。
図46は、役物動作変化パターンで保留アイコンの表示態様が変化する演出例を示す図である。前提として、第1始動口14への遊技球の入球に基づき第1特別図柄保留数が「3」に増加して疑似2SPSPリーチ演出パターンを示す始動口入賞指定コマンドを受信し、アイコン最終表示態様として赤キャラアイコンが決定され、変化シナリオとしてシナリオ26が決定され、2変動前でノーマル変化パターン01が決定され、1変動まで役物動作変化パターン21が決定されるものとする。
なお、図46(a)〜(e)は、それぞれ図44(a)〜(e)と第2装飾部材33bが描かれている以外は同一であるため説明を省略する。図46(e)の状態から新たな変動演出が開始されると、図46(f)に示すように、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていたCDアイコン及び青キャラアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けて1つずつシフトする。
その後、図46(g)に示すように、実行中の変動演出がノーマル変動前半になると、第2装飾部材33bの刀身部が上方向に移動して発光すると共に、斬撃を模した斬撃画像が保留数「1」に対応する位置に表示されている青キャラアイコンに作用して赤キャラアイコンに変化する。なお、図46(h)〜(j)は、図44(g)〜(i)と同一であるため説明を省略する。
このように、役物動作変化パターンによって保留アイコン変化演出が実行されると、変動演出(特別図柄の変動表示)のノーマル変動前半において遊技者の大当たりへの期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、保留アイコンの表示態様が変化する段階数に拘らずに斬撃画像の表示態様を同一としているが、保留アイコンの表示態様が変化する段階数に応じて異なる表示態様(色、形、大きさ)で斬撃画像を表示するようにしてもよいし、保留アイコンの表示態様が変化する段階数を示唆する情報を含む斬撃画像を表示するようにしてもよい。
また、保留アイコンの表示態様が変化する段階数に拘らずに第2装飾部材33bの刀身部の上方向への移動幅を同一としてもよいし、保留アイコンの表示態様が変化する段階数に応じて異なる移動幅となる(段階数が多いほど移動幅が大きくなる)ように刀身部を移動させるようにしてもよいし、保留アイコンの表示態様が変化する段階数を示唆する発光態様(発光色、輝度)で刀身部を発光させるようにしてもよい。
なお、第2装飾部材33bの刀身部の移動に伴って放たれた斬撃画像が保留アイコンに作用すると、必ず保留アイコンの表示態様が変化するようにしていたが、斬撃画像が保留アイコンに作用した場合であっても保留アイコンの表示態様が変化しないガセ演出を行うようにしてもよい。また、そのようなケースでは、保留アイコンの表示態様が変化する場合には、第1表示態様よりも高い割合で第2表示態様の斬撃画像を表示させ、保留アイコンの表示態様が変化しない場合には、第2表示態様よりも高い割合で第1表示態様の斬撃画像を表示させるようにするとよい。
また、役物動作変化パターンでガセ演出を行う場合には、リーチ演出が行われない第1演出期間の方が、リーチ演出が行われる第2演出期間よりもガセ演出が発生し易い(高い割合で発生する)ように設定してもよいし、その逆にしてもよい。また、リーチ演出が行われる第2演出期間ではガセ演出が発生しないようにしてもよいし、第1のリーチ演出(例えば、ノーマルリーチ)中はガセ演出が発生するが、第2のリーチ演出(例えば、SPリーチ、SPSPリーチ)中はガセ演出が発生しないようにしてもよい。
(当該アイコン変化演出の演出例)
図47〜50を用いて、当該アイコン変化演出の演出例を説明する。
図47は、ノーマル変化パターンで当該アイコンの表示態様が変化する演出例を示す図である。前提として、第1特別図柄保留数が「1」に対応する保留記憶が記憶された際に、疑似2SPSPリーチ演出パターンを示す始動口入賞指定コマンドを受信し、アイコン最終表示態様として赤キャラアイコンが決定され、変化シナリオとしてシナリオ23が決定され、ノーマル変化パターン31が決定されたものとする。
まず、図47(a)では、第1特別図柄保留数が「2」で第2特別図柄保留数が「0」の状態で開始された変動演出(特別図柄の変動表示)が終了したところであり、当該アイコン表示領域31cにはCDアイコンが表示され、保留アイコン表示領域31aの保留数「1」及び「2」に対応する位置にそれぞれCDアイコンが表示されている。
そして、新たな変動演出が開始されると、図47(b)に示すように、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていたCDアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けて1つずつシフトし、当該アイコン表示領域31cにシフトしたCDアイコンが青キャラアイコンに変化する。
その後、図47(c)に示すように、ノーマル変動後半において中図柄に疑似連続予告の実行を示す疑似連報知図柄(NEXT図柄)が仮停止表示されると、疑似連続予告の実行が報知されて1回目の疑似変動が終了し、続いて、図47(d)に示すように、演出図柄38が再変動して2回目の疑似変動が開始され、当該アイコン表示領域31cに表示されていた青キャラアイコンが緑キャラアイコンに変化する。
さらに、図47(e)に示すように、ノーマル変動後半において中図柄に疑似連続予告の実行を示す疑似連報知図柄(NEXT図柄)が仮停止表示されると、疑似連続予告の実行が報知されて2回目の疑似変動が終了し、続いて、図47(f)に示すように、演出図柄38が再変動して3回目の疑似変動(本変動)が開始される。
その後、図47(g)に示すように、左図柄と右図柄にそれぞれ「7」の演出図柄38が仮停止してノーマルリーチ演出が開始され、当該アイコン表示領域31cに表示されていた緑キャラアイコンが赤キャラアイコンに変化する。そこからSPリーチ演出への発展を報知する発展演出が実行されると、図47(h)に示すように、3つの演出図柄38が画像表示装置31の右上隅部に移動して縮小表示され、SPリーチ演出が開始される。このとき、保留アイコン表示領域31aに表示されている保留アイコンが非表示となる。
そして、SPリーチ演出の演出期間が終了すると、図47(i)に示すように、中図柄に「8」の演出図柄38が仮停止され、3つの演出図柄38が画像表示装置31の中央に移動して拡大表示され、そこからSPSPリーチ演出への発展を報知する発展演出が実行されると、図47(j)に示すように、中図柄の変動が再開されて3つの演出図柄38が画像表示装置31の右上隅部に移動して縮小表示され、SPSPリーチ演出が開始される。このとき、保留アイコンは非表示のままを維持する。
このように、ノーマル変化パターンによって当該アイコン変化演出が実行されると、実行中の変動演出(特別図柄の変動表示)において遊技者の大当たりへの期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
図48は、キャラ作用変化パターンで当該アイコンの表示態様が変化する演出例を示す図である。前提として、第1特別図柄保留数が「1」に対応する保留記憶が記憶された際に、疑似2SPSPリーチ演出パターンを示す始動口入賞指定コマンドを受信し、アイコン最終表示態様として緑キャラアイコンが決定され、変化シナリオとしてシナリオ13が決定され、キャラ作用変化パターン21が決定されたものとする。
まず、図48(a)では、第1特別図柄保留数が「2」で第2特別図柄保留数が「0」の状態で開始された変動演出(特別図柄の変動表示)が終了したところであり、当該アイコン表示領域31cにはCDアイコンが表示され、保留アイコン表示領域31aの保留数「1」及び「2」に対応する位置にそれぞれCDアイコンが表示されている。
そして、新たな変動演出が開始されると、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていたCDアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けて1つずつシフトする。
その後、ノーマル変動前半に移行すると、図48(b)に示すように、画像表示装置31の右下隅部に出現したキャラクタ画像が当該アイコン表示領域31cに向けて投げキッスを行うことで当該アイコンが変化する可能性があることを示唆する本示唆演出が行われ、投げキッスによって放たれたハート画像が当該アイコン表示領域31cに表示されているCDアイコンに作用して青キャラアイコンに変化する
さらに、図48(c)に示すように、ノーマル変動後半において中図柄に疑似連続予告の実行を示す疑似連報知図柄(NEXT図柄)が仮停止表示されると、疑似連続予告の実行が報知されて1回目の疑似変動が終了し、続いて、演出図柄38が再変動して2回目の疑似変動が開始される。
その後、図48(d)に示すように、画像表示装置31の右下隅部に再び出現したキャラクタ画像が当該アイコン表示領域31cに向けて投げキッスを行うことで当該アイコンが変化する可能性があることを示唆するガセ示唆演出が行われ、投げキッスによって放たれたハート画像が当該アイコン表示領域31cに表示されている青キャラアイコンに到達せずに消去される。
さらに、図48(e)に示すように、ノーマル変動後半において中図柄に疑似連続予告の実行を示す疑似連報知図柄(NEXT図柄)が仮停止表示されると、疑似連続予告の実行が報知されて2回目の疑似変動が終了し、続いて、演出図柄38が再変動して3回目の疑似変動(本変動)が開始される。
その後、図48(f)に示すように、左図柄と右図柄にそれぞれ「7」の演出図柄38が仮停止してノーマルリーチ演出が開始されると、図48(g)に示すように、画像表示装置31の右下隅部に再び出現したキャラクタ画像が当該アイコン表示領域31cに向けて投げキッスを行うことで当該アイコンが変化する可能性があることを示唆する本示唆演出が行われ、投げキッスによって放たれたハート画像が当該アイコン表示領域31cに表示されている青キャラアイコンに作用して緑キャラアイコンに変化する。
そして、SPリーチ演出への発展を報知する発展演出が実行されると、図48(h)に示すように、3つの演出図柄38が画像表示装置31の右上隅部に移動して縮小表示され、SPリーチ演出が開始される。このとき、保留アイコン表示領域31aに表示されている保留アイコンが非表示となる。
そして、SPリーチ演出の演出期間が終了すると、図48(i)に示すように、中図柄に「8」の演出図柄38が仮停止され、3つの演出図柄38が画像表示装置31の中央に移動して拡大表示され、そこからSPSPリーチ演出への発展を報知する発展演出が実行されると、図48(j)に示すように、中図柄の変動が再開されて3つの演出図柄38が画像表示装置31の右上隅部に移動して縮小表示され、SPSPリーチ演出が開始される。このとき、保留アイコンは非表示のままを維持する。
このように、キャラ作用変化パターンによって当該アイコン変化演出が実行されると、実行中の変動演出(特別図柄の変動表示)において遊技者の大当たりへの期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、示唆演出(本示唆演出、ガセ示唆演出)では、キャラクタ画像から放たれるハート画像が一定のサイズとなっていたが、ハート画像として当該アイコンの変化が確定する大サイズのハート画像と当該アイコンの変化が確定しない中サイズのハート画像とを設けてもよい。この場合には、本示唆演出においては、キャラクタ画像から第1の割合(例えば90%)で中サイズのハート画像が放たれると共に、第1の割合よりも少ない第2の割合(例えば10%)で大サイズのハート画像が放たれるようにする一方、ガセ示唆演出においては、キャラクタ画像から中サイズのハート画像のみが放たれるようにするとよい。このようにすることで、示唆演出ではキャラクタ画像から大サイズのハート画像が放たれる割合よりも、中サイズのハート画像が放たれる割合の方が大きくなり、大サイズのハート画像が放たれた際の遊技者の歓喜を煽ることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、ガセ示唆演出では、キャラクタ画像から放たれたハート画像が当該アイコン表示領域31cに表示されている当該アイコンに到達しないようになっていたが、ハート画像が当該アイコンに到達するが当該アイコンの表示態様が変化しないようにしてもよい。また、ハート画像が当該アイコンに到達しないパターンと、当該アイコンに到達するが当該アイコンが変化しないパターンとを抽選により決定して実行するようにしてもよい。また、そのようなケースでは、本示唆演出を実行する場合には、第1表示態様よりも高い割合で第2表示態様のキャラクタ画像及び/又はハート画像を表示させ、ガセ示唆演出を実行する場合には、第2表示態様よりも高い割合で第1表示態様のキャラクタ画像及び/又はハート画像を表示させるようにするとよい。
図49は、役物動作変化パターンで当該アイコンの表示態様が変化する演出例を示す図である。前提として、第1特別図柄保留数が「1」に対応する保留記憶が記憶された際に、疑似2SPSPリーチ演出パターンを示す始動口入賞指定コマンドを受信し、アイコン最終表示態様として赤キャラアイコンが決定され、変化シナリオとしてシナリオ23が決定され、役物動作変化パターン31が決定されたものとする。
なお、図49(a)は、図47(a)と第2装飾部材33bが描かれている以外は同一であるため説明を省略する。図49(a)の状態から新たな変動演出が開始されると、図49(b)に示すように、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていたCDアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けて1つずつシフトする。
その後、図49(c)に示すように、実行中の変動演出がノーマル変動前半になると、第2装飾部材33bの刀身部が上方向に移動して発光すると共に、斬撃を模した斬撃画像が当該アイコン表示領域31cに表示されているCDアイコンに作用して赤キャラアイコンに変化する。なお、図49(d)〜(j)は、それぞれ図47(c)〜(i)と同一であるため説明を省略する。
このように、役物動作変化パターンによって当該アイコン変化演出が実行されると、実行中の変動演出(特別図柄の変動表示)において遊技者の大当たりへの期待感を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、当該アイコンの表示態様が変化する段階数に拘らずに斬撃画像の表示態様を同一としているが、保留アイコンの表示態様が変化する段階数に応じて異なる表示態様(色、形、大きさ)で斬撃画像を表示するようにしてもよいし、当該アイコンの表示態様が変化する段階数を示唆する情報を含む斬撃画像を表示するようにしてもよい。
また、当該アイコンの表示態様が変化する段階数に拘らずに第2装飾部材33bの刀身部の上方向への移動幅を同一としてもよいし、当該アイコンの表示態様が変化する段階数に応じて異なる移動幅となる(段階数が多いほど移動幅が大きくなる)ように刀身部を移動させるようにしてもよいし、当該アイコンの表示態様が変化する段階数を示唆する発光態様(発光色、輝度)で刀身部を発光させるようにしてもよい。
なお、第2装飾部材33bの刀身部の移動に伴って放たれた斬撃画像が当該アイコンに作用すると、必ず当該アイコンの表示態様が変化するようにしていたが、斬撃画像が当該アイコンに作用した場合であっても当該アイコンの表示態様が変化しないガセ演出を行うようにしてもよい。また、そのようなケースでは、当該アイコンの表示態様が変化する場合には、第1表示態様よりも高い割合で第2表示態様の斬撃画像を表示させ、当該アイコンの表示態様が変化しない場合には、第2表示態様よりも高い割合で第1表示態様の斬撃画像を表示させるようにするとよい。
また、役物動作変化パターンでガセ演出を行う場合には、リーチ演出が行われない第1演出期間の方が、リーチ演出が行われる第2演出期間よりもガセ演出が発生し易い(高い割合で発生する)ように設定してもよいし、その逆にしてもよい。また、リーチ演出が行われる第2演出期間ではガセ演出が発生しないようにしてもよいし、第1のリーチ演出(例えば、ノーマルリーチ)中はガセ演出が発生するが、第2のリーチ演出(例えば、SPリーチ、SPSPリーチ)中はガセ演出が発生しないようにしてもよい。
図50は、ルーレット変化パターンによって当該アイコンの表示態様が変化する演出例を示す図である。前提として、第1特別図柄保留数が「1」に対応する保留記憶が記憶された際に、疑似2SPSPリーチ演出パターンを示す始動口入賞指定コマンドを受信し、アイコン最終表示態様として緑キャラアイコンが決定され、変化シナリオとしてシナリオ13が決定され、ルーレット変化パターン21が決定されたものとする。
なお、図50(a)は、図47(a)と同一であるため説明を省略する。図50(a)の状態から新たな変動演出が開始されると、図50(b)に示すように、当該アイコン表示領域31cに表示されていたCDアイコンが消去され、保留アイコン表示領域31aに表示されていたCDアイコンが当該アイコン表示領域31cに向けて1つずつシフトする。
その後、ノーマル変動前半に移行すると、画像表示装置31の右下にルーレット予告演出における第1ルーレット画像と同じルーレット画像が表示され、図50(c)に示すように、ルーレットが「変化」の選択肢で停止すると、当該アイコン表示領域31cに表示されているCDアイコンが緑キャラアイコンに変化する。
さらに、図50(d)に示すように、ノーマル変動後半において中図柄に疑似連続予告の実行を示す疑似連報知図柄(NEXT図柄)が仮停止表示されると、疑似連続予告の実行が報知されて1回目の疑似変動が終了し、続いて、図50(e)に示すように、演出図柄38が再変動して2回目の疑似変動が開始される。
このように、ルーレット変化パターンによって当該アイコン変化演出が実行されると、大当たり遊技が実行されることへの期待感、及び、当該アイコン変化演出が実行されることへの期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態においては、遊技状態に拘らずアイコン最終表示態様決定テーブル、変化シナリオ決定テーブル、保留アイコン用の変化パターン決定テーブル、当該アイコン用の変化パターン決定テーブルが選択されるようになっていたが、例えば、遊技状態に応じた決定テーブルをそれぞれ設け、遊技状態に応じた決定テーブルを選択するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、リーチ前演出中を第1演出期間とし、ノーマルリーチ演出中を第2演出期間とし、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出やチャンス演出中や全回転リーチ演出中を第3演出期間とし、演出図柄38導出表示中を第4演出期間としたが、演出期間の設定はこのようなものだけには限られない。
具体的には、変動開始からノーマル変動前半までを第1演出期間とし、ノーマル変動後半(疑似連続予告を含む)を第2演出期間とし、ノーマルリーチ演出中を第3演出期間とし、SPリーチ演出中やSPSPリーチ演出中やチャンス演出中や全回転リーチ演出中を第4演出期間とし、演出図柄38の導出表示中を第5演出期間としてもよい。
また、変動開始からノーマルリーチ中までを第1演出期間とし、SPリーチ演出中やSPSPリーチ演出中やチャンス演出中や全回転リーチ演出中を第2演出期間とし、演出図柄38の停止中を第3演出期間としてもよい。
また、変動開始からノーマル変動後半までを第1演出期間とし、ノーマルリーチからSPリーチ演出中やSPSPリーチ演出中やチャンス演出中や全回転リーチ演出中までを第2演出期間とし、演出図柄38の停止中を第3演出期間としてもよい。
また、演出図柄38の変動開始時を第1演出期間とし、ノーマル変動前半からノーマル変動後半までを第2演出期間とし、ノーマルリーチ中を第3演出期間とし、SPリーチ演出中やSPSPリーチ演出中やチャンス演出中や全回転リーチ演出中を第4演出期間とし、演出図柄38の停止中を第5演出期間としてもよい。
また、演出図柄38の変動開始時を第1演出期間とし、ノーマル変動前半を第2演出期間とし、ノーマル変動後半を第3演出期間とし、ノーマルリーチ中を第4演出期間とし、SPリーチ演出中やSPSPリーチ演出中やチャンス演出中や全回転リーチ演出中を第5演出期間とし、演出図柄38の停止中を第6演出期間としてもよい。
また、本実施形態では、保留アイコンの変化パターンと当該アイコンの変化パターンを別個に決定するようにしていたが、始動口入賞指定コマンドが示す予定変動パターンに基づいて保留アイコンの変化パターンと当該アイコンの変化パターンを一括で決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出の実行中において保留アイコン表示領域に表示されている保留アイコンを非表示にするようになっていたが、保留アイコンを表示したままにしてもよいし、例えばSPリーチA演出の実行中においては保留アイコンを表示したままにする一方、SPリーチB演出の実行中においては保留アイコンを非表示にするようにしてもよい。
また、本実施形態では、ルーレットが画像表示装置に表示されることで第2示唆演出を実行していたが、疑似連続予告による演出図柄38の再変動に伴ってノーマル変化パターンによって当該アイコンの表示態様が変化するようにし、疑似連続予告の実行を示す疑似連報知図柄が停止するか否かの演出を大当たり遊技が実行される可能性及び当該アイコンの表示態様が変化する可能性を示唆する第2示唆演出としてもよい。
ところで、従来の遊技機、例えば、パチンコ遊技機においては、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かの判定情報を記憶し、始動条件が成立すると記憶されている判定情報を判定すると共に、該判定の結果に応じた変動演出を実行し、該変動演出が特別結果になると特別遊技を実行するものが一般的である。このような遊技機の中には、変動演出を実行中の判定情報に対応する実行情報(当該アイコン)を表示しておき、実行情報の表示態様を変化させることで特別遊技が実行される可能性を示唆するものがあった(例えば、特開2015−208471号公報参照)。しかしながら、上記文献に記載された遊技機では、遊技の興趣が乏しいという問題があった。
上記問題点を解決するための第1の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行可能な遊技機において、前記特別遊技を実行するか否かの判定情報を記憶する記憶手段(主制御基板110)と、前記記憶手段に記憶された前記判定情報を判定する判定手段(主制御基板110)と、前記判定手段の判定結果に応じて変動演出を実行する変動演出実行手段(演出制御基板120、枠制御基板180)と、前記変動演出を実行中の前記判定情報に対応する実行情報(当該アイコン)を表示する情報表示手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、前記実行情報の表示態様を変化させることで前記特別遊技が実行される可能性を示唆する表示態様変化手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、前記実行情報の表示態様が変化する可能性を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、を備え、前記示唆演出(本示唆演出)が実行されて前記実行情報の表示態様が変化する第1パターンと、前記示唆演出(ガセ示唆演出)が実行されるが前記実行情報の表示態様が変化しない第2パターンとがあり、前記示唆演出には、前記実行情報の表示態様が変化するときに実行される本示唆演出と、前記実行情報の表示態様が変化しないときに実行されるガセ示唆演出とを含み、前記変動演出には、第1演出(リーチ前演出)が実行される第1変動演出(通常変動演出パターン、短縮変動演出パターン)と、前記第1演出の実行後に前記特別遊技の実行を期待させる第2演出(ノーマルリーチ演出)が実行される第2変動演出(ノーマルリーチ演出パターン)とを含み、前記第2変動演出の実行中においては、前記第2演出中よりも前記第1演出中の方が前記実行情報の表示態様の変化が発生し易いと共に、前記第2演出中よりも前記第1演出中の方が前記第2パターンの演出が実行され易いようになっている。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上記問題点を解決するための第2の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行可能な遊技機において、前記特別遊技を実行するか否かの判定情報を記憶する記憶手段(主制御基板110)と、前記記憶手段に記憶された前記判定情報を判定する判定手段(主制御基板110)と、前記判定手段の判定結果に応じて変動演出を実行する変動演出実行手段(演出制御基板120、枠制御基板180)と、前記変動演出が開始されていない前記判定情報に対応する保留情報(保留アイコン)を表示すると共に、前記変動演出を実行中の前記保留情報を実行情報(当該アイコン)として表示する情報表示手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、前記保留情報または前記実行情報の表示態様を通常態様(CDアイコン)とは異なる複数種類の特別態様(青キャラアイコン、緑キャラアイコン、赤キャラアイコン、ゼブラキャラアイコン、虹キャラアイコン)の何れかに変化させることで前記特別遊技が実行される可能性を示唆する表示態様変化手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、を備え、前記複数種類の特別態様は、前記特別遊技が実行される期待度がそれぞれ異なり、前記変動演出には、第1演出(リーチ前演出)の実行後に前記特別遊技の実行を期待させる第2演出(ノーマルリーチ演出)が実行される第1変動演出(ノーマルリーチ演出パターン)と、前記第1演出の実行後に前記第2演出が実行された後に該第2演出よりも前記特別遊技の実行を期待させる第3演出(SPリーチ演出、SPSPリーチ演出等)が実行される第2変動演出(SPリーチ演出パターン、SPSPリーチ演出パターン)とを含み、前記第1変動演出の実行中においては、前記第2演出中よりも前記第1演出中の方が前記実行情報の表示態様の変化が発生し易く、前記第2変動演出の実行中においては、当該第2変動演出に対応する前記保留情報が前記実行情報となったときの表示態様が第1の特別態様(青キャラアイコン)である場合の方が、該第1の特別態様よりも前記期待度が高い第2の特別態様(緑/赤キャラアイコン)である場合よりも、前記第1演出中に前記実行情報の表示態様の変化が発生し易いようになっている。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上記問題点を解決するための第3の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行可能な遊技機において、前記特別遊技を実行するか否かの判定情報を記憶する記憶手段(主制御基板110)と、前記記憶手段に記憶された前記判定情報を判定する判定手段(主制御基板110)と、前記判定手段の判定結果に応じて変動演出を実行する変動演出実行手段(演出制御基板120、枠制御基板180)と、前記変動演出を実行中の前記判定情報に対応する実行情報(当該アイコン)を表示する情報表示手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、前記実行情報の表示態様を変化させることで前記特別遊技が実行される可能性を示唆する表示態様変化手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、を備え、前記変動演出には、第1演出(リーチ前演出)の実行後に前記特別遊技の実行を期待させる第2演出(ノーマルリーチ演出)が実行される第1変動演出(通常ノーマルリーチ演出パターン)と、前記第1変動演出よりも長い前記第1演出の実行後に前記第2演出が実行される第2変動演出(疑似1ノーマルリーチ演出パターン)とを含み、前記第1変動演出の実行中及び前記第2変動演出の実行中においては、前記第2演出中よりも前記第1演出中の方が前記実行情報の表示態様の変化が発生し易く、前記第1変動演出よりも前記第2変動演出の方が前記第1演出中に前記実行情報の表示態様の変化が発生し易いようになっている。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上記問題点を解決するための第4の構成として、本実施形態の遊技機1によれば、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を実行可能な遊技機において、前記特別遊技を実行するか否かの判定情報を記憶する記憶手段(主制御基板110)と、前記記憶手段に記憶された前記判定情報を判定する判定手段(主制御基板110)と、前記判定手段の判定結果に応じて変動演出を実行する変動演出実行手段(演出制御基板120、枠制御基板180)と、前記変動演出を実行中の前記判定情報に対応する実行情報(当該アイコン)を表示する情報表示手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、前記実行情報の表示態様を変化させることで前記特別遊技が実行される可能性を示唆する表示態様変化手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、前記実行情報の表示態様が変化する可能性を示唆する第1示唆演出(投げキッスによる示唆演出)を実行する第1示唆演出実行手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、前記特別遊技が実行される可能性及び前記実行情報の表示態様が変化する可能性を示唆する第2示唆演出(ルーレットによる示唆演出)を実行する第2示唆演出実行手段(演出制御基板120、画像表示装置31)と、を備え、前記変動演出には、第1演出(リーチ前演出)が実行される第1変動演出(通常変動演出パターン、短縮変動演出パターン)と、前記第1演出の実行後に前記特別遊技の実行を期待させる第2演出(ノーマルリーチ演出)が実行される第2変動演出(ノーマルリーチ演出パターン)とを含み、前記第2変動演出の実行中においては、前記第2演出中よりも前記第1演出中の方が前記実行情報の表示態様の変化が発生し易く、前記第1示唆演出が実行された場合に前記実行情報の表示態様が変化する割合と、前記第2示唆演出が実行された場合に前記実行情報の表示態様が変化する割合とが異なるようになっている。このようにしたことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。