JP6836291B1 - ドアクローザのストップ機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】切替の操作性に優れ、衝撃やユーザの恣意の操作等に対してより安全性が高いドアクローザのストップ構造の提供。【解決手段】切替手段が、筒状体の直径方向に形成された一対の取付穴と、取付穴に取付けられる柱状の切替軸部と、切替軸部に当接する当接部を備え、一対の取付穴の一方には雌螺子部を備え、切替軸部は雌螺子部に螺合する雄螺子部を備え、軸方向に縮径部と拡径部とを連続して備え、前記当接部は、前記拡径部と当接可能であり且つ縮径部と当接しない当接端部と、前記拡径部若しくは縮径部と当接可能な当接基部とを備えたものとし、雌螺子部に対して雄螺子部の1回転以上の螺合回動操作により前記切替軸部を軸方向へ移動させて、当接部に対する拡径部と縮小部の位置を変更し、当接端部が拡径部と当接する状態から当接基部と拡径部若しくは縮径部とが当接する状態に切り替えてストップ機構を無効化する。【選択図】図1

Description

本発明は、主としてドアクローザの開閉操作のストップ機構に関し、更に詳しくは、ストップ機構の無効化のための切替構造に関する。ここで開閉操作のストップ機構とは、ドアクローザの閉扉力に対向してドアを所定角度の開放状態で保持し、所定角度未満ではドアクローザの閉扉力により閉扉状態とする機構である。
集合住宅には万一の火災時に備え安全性を高めるため、防火扉が設置される。
防火扉は防火上の理由から、開扉状態を保持するストップ機構を備えてはならない。一方で、集合住宅の新築工事等においては、ストップ機構のない扉は資材搬入等の妨げとなる。このような事情から、初期の段階ではストップ機構を発揮でき、工事終了後にストップ機構を無効化できるドアクローザが開発されている。
このようなドアクローザのストップ機構としては、例えば、ドアクローザのアームの一部を夫々構成するストップ機構主体及び保持部を、相対回転可能に回転軸で連結し、回転軸には、該回転軸を回動中心とし、且つ保持部と協動するストップ用カムを備え、該ストップ用カムは係合部を備え、前記ストップ機構主体は、筒状体の一端側に前記ストップ用カムの係合部と係合する係合子を備え、前記筒状体の他端側にストップ機構の作動状態と無効状態の切替手段となる柱状の切替回動軸を備え、前記筒状体の内部で長手に亘ってバネと該バネを支持する支持部材を備えており、前記切替回動軸は外周当接面と外周面に凹部を設けて形成される内壁面を備え、ストップ用カムの係合部と係合子が係合し、且つ、支持部材の一部が切替回動軸の外周当接面と当接した位置で、バネの予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量がドアを保持するために必要なバネの圧縮量以上となる構成でストップ用カムを保持し、支持部材の一部が切替回動軸の内壁面と当接した位置で、バネの予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量がドアを保持するために必要なバネの圧縮量未満となる構成でストップ用カムを回動可能とし、支持部材の一部が切替回動軸の内壁面と当接することによって、ストップ用カムの係合部と係合子が当接せず、且つ、切替回動軸の回動を阻止する構成としたことを特徴とするドアクローザのストップ機構が公知である(例えば、特許文献1参照。)。
また例えば、リンクアームの一端部にブラケット等の構成部材が相対回転可能に連結され、該リンクアームと構成部材の相対回転を止めることによって扉を所定の開き角度に保持するストップ機構として、構成部材側にはストッパ用カムが設けられ、リンクアームの筒状部には、ストッパ用カムの係合凹部に係合する係合ボールと、該係合ボールをストッパ用カムに向けて付勢するコイルバネとが内蔵されているストップ機構付きのドアクローザにおいて、コイルバネをリンクアームの他端部側から支持するバネ支持体がリンクアームの筒状部に軸線方向に移動可能に設けられ、バネ支持体に対してリンクアームの他端部側の位置には、操作軸がリンクアームの軸線方向と直交する方向の軸線を中心として回転可能に設けられ、バネ支持体は、コイルバネの弾発力を受ける支持部と、該支持部からリンクアームの他端部側に伸びる伸長部とを備え、操作軸は、バネ支持体の伸長部の被規制部に当接してバネ支持体のリンクアームの他端部側への移動を阻止する規制部を備え、操作軸の規制部がバネ支持体の移動を阻止している状態から操作軸を半回転を超えない範囲で回転させると、バネ支持体の伸長部の移動に対して干渉しないように操作軸の規制部がバネ支持体の伸長部を回避する姿勢となってストップ機構が機能解除され、バネ支持体の伸長部の被規制部は、ストップ機構が機能解除した状態において、操作軸よりもリンクアームの他端部側に位置することを特徴とするストップ機構付きのドアクローザが公知である(例えば、特許文献2参照。)。
特許第4902253号公報 特許第5432693号公報
上記特許文献1に係る発明は、ストップ機構を無効化した後には、支持部材の一部が切替回動軸における凹部内の内壁面と当接するため、次に切替回動軸を回動させようとしても、支持部材を進退させることができなくなり、切替回動軸はロックされる。これによって、以後のドアクローザのストップ機構の切替は不可能となり、ユーザの恣意の変更を阻止して火災発生時にドアが十分に開かないことで居住者の避難行動の大きな妨げとなる事態を防止し、安全性を確保することができる点で優れる。
しかしながら、ドアクローザに不慮の衝撃が加わった場合等に切り替え回動軸が回転する可能性が残る。
また、特許文献1は切替回転軸の回動によってバネの長さが変化するものであり、ばねのストローク量が非常に小さい。切替回動軸に支持部材が当接する箇
所を周面から平坦面へと切り替える構成であるため、その構造上、支持部材の移動距離が短く、当接する箇所を平坦面へと切り替えたとしてもコイルバネの開放が不十分となりやすい可能性があった。
特許文献2は、ばねのストローク量を確保し、操作軸を半回転を超えない範囲で回転させる構成を備えたものであり、複数の構成を開示している。
図1から図5に開示される実施例では、操作軸が半回転を超えない範囲であるもののばねの押圧力に抗して操作軸を動作させる必要があり、操作性が十分とは言えなかった。また他の実施例の場合には、ばねの押圧力に抗して操作軸を動作させる必要はないものの90度程度で切替がされるため、不慮の衝撃やユーザの恣意の操作によって簡単に切替がされる欠点がある。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、切替の操作性に優れ、衝撃やユーザの恣意の操作等に対してより安全性が高い、優れたドアクローザのストップ機構の提供を、発明が解決しようとする課題とする。
ドアクローザのアームの一部を夫々構成するストップ機構主体及び保持部を、相対回転可能に回転軸で連結し、該回転軸には前記保持部と協動するストップ用カムを備え、該ストップ用カムは係合部を備え、前記ストップ機構主体は、筒状体の一端側に前記ストップ用カムの係合部と係合する係合子を備え、前記筒状体の他端側にストップ機構の作動状態と無効状態の切替手段を備え、前記筒状体の内部で長手に亘るバネと、該バネを支持する当接部を備えたドアクローザのストップ機構において、前記切替手段は、前記筒状体の直径方向に形成された一対の取付穴と、該取付穴に取付けられる柱状の切替軸部と、該切替軸部に当接する当接部を備え、前記一対の取付穴の一方には雌螺子部を備え、前記切替軸部は、前記雌螺子部に螺合する雄螺子部を備え、軸方向に縮径部と拡径部とを連続して備え、前記当接部は、前記拡径部と当接可能であり且つ縮径部と当接しない当接端部と、前記拡径部若しくは縮径部と当接可能な当接基部とを備え、ストップ用カムの係合部と係合子が係合し、且つ、拡径部と当接端部とが当接した位置で、バネの予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量がドアを保持するために必要なばねの圧縮量以上となる構成でストップ用カムを保持し、前記拡径部若しくは縮径部と当接基部とが当接した位置で、ばねの予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量がドアを保持するために必要なバネの圧縮量未満となる構成でストップ用カムを回動可能とし、雌螺子部に対して雄螺子部の1回転以上の螺合回動操作により前記切替軸部を軸方向へ移動させることで、当接部に対する拡径部と縮小部の位置が変更され、当接端部が拡径部と当接する状態から当接基部と拡径部若しくは縮径部とが当接する状態に切り替り、バネの圧縮量がドアを保持するために必要なバネの圧縮量未満となってストップ機構が無効化されることを特徴とするドアクローザのストップ機構を、課題を解決するための手段とする。
また本発明は、上記発明の構成を前提として、前記当接部は円柱状の当接基部と該当接基部の底面から突出する二本の脚部とを備え、当該二本の脚部の各先端部を当接端部とし、前記二本の脚部間の距離が縮径部の直径寸法より大きく且つ拡径部の直径寸法より小さいことを特徴とするドアクローザのストップ機構を、上記課題を解決するための手段とする。
また本発明は、上記いずれかの発明の構成を前提として、前記切替手段は、基端から先端に向けて、雄螺子部、該雄螺子部よりも直径寸法の小さい縮径部、拡径部が連続した構成であることを特徴とするドアクローザのストップ機構を、上記課題を解決するための手段とする。
また本発明は、上記いずれかの発明の構成を前提として、前記切替手段は、拡径部の先端側に皿頭を備え、前記一対の取付穴のうち雌螺子部を有しない取付穴は皿穴としたことを特徴とするドアクローザのストップ機構を、上記課題を解決するための手段とする。
また本発明は、上記いずれかの発明の構成を前提として、前記切替手段は、基端面及び先端面の双方に操作手段を備えたことを特徴とするドアクローザのストップ機構を、上記課題を解決するための手段とする。
本発明によれば、上記発明の構成により、初期状態において、ストップ用カムの係合部と係合子が係合し、且つ、拡径部と当接端部とが当接した位置で、バネの予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量がドアを保持するために必要なばねの圧縮量以上となる構成でストップ用カムを保持するため、ストップ機構が発揮される。そして、取付穴の雌螺子に対して切替軸部を1回転以上螺合回転して前記切替軸部を軸方向へ移動させると、当接部に対する拡径部と縮小部の位置が変更され、当接端部が拡径部と当接する状態から当接基部と切替軸部とが当接する状態に切り替わり、ばねの予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量がドアを保持するために必要なバネの圧縮量未満となって、ストップ用カムが保持されなくなり、ストップ機構を無効化できる。
また本発明によれば、上記発明の構成を前提として、前記当接部は円柱状の当接基部と該当接基部の底面から突出する二本の脚部とを備え、当該二本の脚部の各先端部を当接端部とし、前記二本の脚部間の距離が縮径部の直径寸法より大きく且つ拡径部の直径寸法より小さいものとすることにより、当接基部と切替軸部とが当接し、縮径部が脚部間に嵌り込んだ状態となると、切替軸部を軸方向へ移動させるべく螺合回転させようとしても、当接部の側部と拡径部とが干渉し、当接端部と拡径部との当接が不可能となり、無効化されたストップ機構を回復できないものとすることができる。
また、脚部の長さがバネの圧縮開放量を決定するため、脚部の長さの設定を変更することで、バネの開放ストローク量を自由に設定することができる。
また本発明によれば、上記いずれかの発明の構成を前提として、前記切替手段は、基端から先端に向けて、雄螺子部、該雄螺子部よりも直径寸法の小さい縮径部、拡径部が連続した構成としたことにより、上記作用効果を奏する上に、ストップ機構の無効化後に更に切替軸部を螺合回転させた際に、当接部の側部と雄螺子部とが干渉して切替軸部の更なる移動を阻止し、切替軸部の脱落を防止することができる。
また本発明によれば、上記いずれかの発明の構成を前提として、前記切替手段は、拡径部の先端側に皿頭を備え、前記一対の取付穴のうち雌螺子部を有しない取付穴は皿穴としたことにより、組立時において、皿穴側から切替軸部を取着することで、皿穴と皿頭が当接することで、常に定位置に切替軸部を配置することができ、上記いずれかの作用効果を奏する上に、製品精度を高め、誤動作の防止に資することができる。
また本発明によれば、上記いずれかの発明の構成を前提として、前記切替手段は、基端面及び先端面の双方に操作手段を備えたことにより、上記いずれかの発明の作用効果を奏する上に、組立時においては上方に位置する先端面側から切替軸部を取着でき、設置後には、操作の容易な下方に位置する基端面側から切替軸部を操作でき、利便性を高めることができる。
本発明の実施例に係るドアクローザのストップ機構の一部断面図である。 実施例に係るストップ機構を構成する切替軸部の(a)正面、左側面、平面を示す斜視図、(b)底面、背面、右側面を示す斜視図である。 中空部に対して切替軸部を取付ける状態を示す説明図である。 実施例に係るストップ機構を構成する当接部の(a)正面、左側面、平面を示す斜視図、(b)背面、左側面、平面を示す斜視図である。 当接部における当接端部と切替軸部との当接状態(作動状態)を示す(a)斜視図及び(b)ストップ機構の説明一部断面図である。 当接部における当接基部と切替軸部との当接状態(無効状態)を示す(a)斜視図及び(b)ストップ機構の説明一部断面図である。 ストップ機構の作動状態でドアの開閉可能時におけるストップ用カム、係合子、当接部の関係を示す(a)一部断面とした平面図、(b)一部断面とした正面図である。 ストップ機構の作動状態でストップ機能を使用した状態におけるストップ用カム、係合子、当接部の関係を示す(a)一部断面とした平面図、(b)一部断面とした正面図である。 ストップ機構の無効化後におけるストップ用カム、係合子、当接部の関係を示す(a)一部断面とした平面図、(b)一部断面とした正面図である。 ストップ機構の作動状態におけるストップ用カムに対する係合子の(a)初期位置(b)最終到達位置(c)無効状態位置を示す説明図である。
以下に、本発明の実施例に係るドアクローザのストップ機構について説明する。
尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の開示する技術的思想の範囲内において、適宜設計変更等した構造に及ぶ。
本発明の実施例に係るドアクローザのストップ機構Sは、図1に示すように、ストップ機構主体1、保持部としてのブラケットD、係合子2、バネ3、ストップ用カム6、及び切替手段5とを有している。
ドアクローザのアームAは、メインアームB、調整ネジ棒C、ストップ機構主体1から構成されている。ストップ機構主体1は、ドアクローザのアームAの一部を構成する部材である。ストップ機構主体1の図示左側には保持部としてのブラケットDが接続されており、ストップ機構主体1の図示右側には調整ネジ棒Cが接続されている。以下の説明では、ストップ機構主体1のブラケットD側を前方、ストップ機構主体1の調整ネジ棒C側を後方として説明する。
ストップ機構主体1は、中空部11と板状部12を有している。中空部11は略円筒形状であり、前方端部には係合子2が進退するための開口部13を形成している。
板状部12は、前記開口部13の下縁部から軸方向に延設し、板状部12にはブラケットDと接続するための回転軸16を挿通する孔を形成している。
ブラケットDは、ドアクローザのアームAと扉取付枠体とを接続する部材であり、従来のドアクローザのストップ機構に用いられているブラケットと同様の構成である。ブラケットDは扉取付枠体の上側にネジ止め等の取り付け手段により取付ける。ブラケットDには前記回転軸16を挿通する孔を形成し、ブラケットDとストップ機構主体1は回転軸16で回転自在に接続する。
尚、本実施例では保持部としてのブラケットDとストップ機構主体1との間でドアクローザのストップ機構Sが構成されているが、メインアームBとストップ機構主体1とを接続し、メインアームBとストップ機構主体1の間でドアクローザのストップ機構Sを構成することもできる。この場合は、メインアームBが保持部に相当する。
係合子2は、ストップ用カム6と係合する部材であり、従来のドアクローザのストップ機構に用いられている係合子と同様の構成である。係合子2は、金属製の球体であり、ストップ機構主体1の中空部11の開口部13付近に進退自在に設けられる。板状部12には厚肉部が設けられており、開口部13から突出する係合子2に当接して、係合子2がストップ機構主体1から抜脱することを防止している。
バネ3は、係合子2をストップ用カム6の係合部61に圧接させて、ドアを保持するために必要な弾発力を発揮する部材である。バネ3はストップ機構主体1の中空部11に移動自在に設けられている。
ストップ用カム6は、係合子2と係合してドアを所定の開扉角度で保持する部分であり、従来のドアクローザのストップ機構に用いられているストップ用カムと同様の構成である。ストップ用カム6の周縁部には、係合子2に対向する位置に係合部61が形成されている。また、係合子2と当接しない部分を解除領域62とする。ストップ用カム6は、ドアの開扉角度を変更できるよう、ブラケットDの回転軸16に対する取付角度の変更が可能である。
ブッシュ4は、係合子2とバネ3の間に介在し、係合子2の動きをバネ3に伝達する部材である。係合子2によってブッシュ4が後方に押し込まれた際は、ブッシュ4が後方に移動していき、バネ3を加圧圧縮する。尚、ブッシュ4は係合子2とは別部材としたが、これらを金属素材等を用いて一体に形成してもよい。
そして、切替手段5は、当接部52と切替軸部51との当接位置を軸方向へ切り替えることによって、ドアクローザのストップ機構Sを作動状態から無効状態へ切り替える部分である。
前記切替手段5は、前記筒状体である中空部11の後方端部付近に直径方向に形成された一対の取付穴500、501と、該取付穴500、501に取付けられる柱状の切替軸部51と、該切替軸部51に当接する当接部52を有している。
一方の取付穴500には雌螺子部502を備える。他方の取付穴501は皿穴としている。
切替軸部51は、図2に示すように、基端側から先端側に向けて順に雄螺子部510、縮径部511、拡径部512、皿頭513が連続してなる構成である。
縮径部511及び拡径部512はいずれも円柱形状を有する。
縮径部511の直径寸法D1は雄螺子部510の直径寸法D3及び拡径部512の直径寸法D2よりも小径である。雄螺子部510の直径寸法D3と拡径部512の直径寸法D2は略同程度の直径寸法である。
このため、縮径部511と拡径部512との間、縮径部511と雄螺子部510との間にはそれぞれ段差が生じる。
縮径部511の長さL1及び拡径部512の長さL2はいずれも中空部11の内径の2分の1程度としてある。
雄螺子部510の基端面(底面)には操作部となるプラス溝514を有する。皿頭513の先端面(上面)には組立操作に使用するプラス溝515を有する。
皿頭513は切替軸部51における最大径を有する部分である。
切替軸部51は、皿穴である取付穴501側から雄螺子部510を挿入し、雄螺子部510と雌螺子部502を螺合させることで取付けできる。取付けに際しては、図3に示すように、皿頭513が皿穴に当接するまで締め込むことによって、作動状態(ストップ機構を有する状態)の精度を保持することができる。
当接部52は切替手段5の構成部品であるとともに、バネ3をストップ機構主体1の内部で支持するための部材でもある。ストップ機構主体1の内部に移動自在に設けられる。
当接部52は、図4に示すように、円柱台座状の当接基部520と、該当接基部520の後端面から突出する二本の脚部522を有する。二本の脚部522の各先端部は当接端部521となる。当接端部521は切替軸部51の拡径部512の周面に沿う曲面523を有している。
二本の脚部522間の距離L3は、縮径部511の直径寸法より大きく且つ拡径部512の直径寸法より小さく形成してある。脚部522の高さH1は、縮径部511の長さL1未満としてある。
当接基部520の前面は、バネ3の後方端部を支持する。
次に、当接部52の位置と係合子2の位置などについて説明する。
(1)図5、図7に示すように、初期の当接部52の状態は、当接部52の当接端部521と拡径部512が当接した状態であり、当接部52は前方に押し出された状態である。この状態での当接部52の位置を、作動時位置とする。
(2)図6、図9に示すように、二本の脚部522間に縮径部511が嵌り込むと、当接部52は後退した状態となる。この状態での当接部52の位置を無効時位置とする。
(3)図10(a)に示すように、当接部52が作動時位置にある状態において、係合子2とストップ用カム6とが当接してバネ3に加圧圧縮が加わり始めるときの係合子2の位置を初期位置P1とする。
(4)図10(b)に示すように、係合子2がストップ用カム6によって後方に押し付けられ、ストップ用カム6の係合部61に係合した状態における係合子2 の位置を作動状態最終到達位置P3とする。尚、最終到達位置P3は、ストップ用カム6の係合部61によって係合子2が後方に押付けられた状態であるため、この位置は、当接部52が作動時位置にあるか無効時位置にあるかに関わらず、一定となる。
(5)図10(c)に示すように、当接部52が解除時位置にある状態において、係合子2とストップ用カム6とが当接しない係合子2の位置を解除状態位置P2とする。
(6)当接部52が作動時位置にある状態において、バネ3は、係合子2とストップ用カム6が当接していない状態においても、バネ3は当接部52とブッシュ4とで予め圧縮(予圧縮)を与えた状態で挟持されている。この予圧縮の量を予圧縮量とする。
(7)図8に示すように、係合子2とストップ用カム6が当接して係合子2が押し込まれると、バネ3はブッシュ4によって圧縮される(加圧圧縮)。この加圧圧縮の量を加圧圧縮量とする。
当接部52の作動時位置は、係合子2が初期位置P1から最終到達位置P2に至るまでのバネ3の加圧圧縮量と予圧縮量との総和である圧縮量が、ドアを保持するために必要なバネ3の圧縮量以上となるように設定されている。
次に前記のように構成されたドアクローザのストップ機構Sの作用について説明する。
先ず、切り替え前の状態(作動状態)から説明する。係合子2がストップ用カム6の解除領域62に対向する状態において、当接部52の当接位置を切り替える際、すなわち、切替軸部51でストップ機構Sの作動状態から無効状態へ切り替える際には、バネ3は係合子2によって加圧圧縮を受けることなく、当接部52とブッシュ4で挟持された状態のまま移動する。このため、切替軸部51を螺合回転操作する際には切替軸部にはバネ3の弾発力は作用しない。
係合子2がストップ用カム6の解除領域62に対向する状態において、切替軸部51を螺合回転操作してストップ機構Sを作動状態とすると、当接部52の当接端部521と拡径部512が当接されている状態となる。ドアを開くと、それに応じてストップ機構主体1とブラケットDとが相対回転する。相対回転が進行するにつれて係合子2とストップ用カム6とが当接していき、ブッシュ4を介してバネ3が加圧圧縮される。
更にストップ機構主体1とブラケットDの相対回転が進行すると、図8に示すように、係合子2がストップ用カム6の係合部61に係合した状態となる。この状態において、バネ3の予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量は、ドアを保持するために必要なバネ3の圧縮量以上となるように設定されているため、ドアは所定の開扉状態で保持される。
作動状態においては、当接端部521が拡径部512と当接している。本実施例においては、脚部522の高さ方向の約半分の範囲で、当接端部521と拡径部512とが当接している。当接している範囲は、少なくとも切替軸部51が1回転を超えて螺合回転させても当接端部521と拡径部512との当接が確保される範囲としている。このようにすることで、ドアクローザに不慮の衝撃が加わった場合等においても、意図しない切り替えを生じないものとしている。
作動状態から無効状態への切り替えは、
切替軸部51の操作部であるプラス溝514をドライバーで1回転以上回転操作することで、軸方向に切替軸部51を移動させて、拡径部512に当接する位置を、当接端部521から当接基部520に変更する。
切替軸部51は雄螺子部510を除き回転対称に構成されており、バネ3の弾性力に抗することなく軽い力で螺合回転させることができる。
尚、本発明においては、プラス溝に限らず、マイナスドライバーや六角レンチ等に対応した溝や凹みを形成することも可能である。
切替軸部51を1回転以上の螺合回転をさせて、軸方向(上方)に移動させると、切り替わる際に、当接端部521は当接する対象がなくなり、当接端部521から拡径部512が離脱する。バネの付勢によって、当接部52の二本の脚部522は、縮径部511に嵌り込み、当接基部520と拡径部512(若しくは縮径部511)とが当接する。
この状態において、ばねの予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量がドアを保持するために必要なバネの圧縮量未満となる。
二本の脚部522は拡径部512と雄螺子部510の間に挟まれた状態となり、軸方向への移動が規制される。二本の脚部522間の距離は、拡径部512の直径及び雄螺子部510の直径よりも小さいため、切替軸部51を回転させても拡径部512や雄螺子部510に乗り上げることはできず、ストップ機構Sは無効化される。
切り替え後は、図6、図9に示すように、当接基部520が切替軸部51に当接した無効状態位置となる。ドアを開くと、それに応じてストップ機構主体1とブラケットDとが相対回転する。この状態では、バネに付勢力が多少残っていても、ドアを保持するために必要なバネの圧縮量未満であれば、ドアの開扉状態は保持されず、ドアクローザの閉扉力によって閉扉され、防火扉として機能させることができる。
尚、上記実施例においては、切替手段は、拡径部の先端側に皿頭を備え、前記一対の取付穴のうち雌螺子部を有しない取付穴は皿穴としているが、本発明は上記実施例に限らず、皿頭に代えてなべ頭や六角頭等、種々のねじ頭を使用することが可能である。一方で、実施例に示した皿頭を用いる場合には、皿頭513が皿穴に当接するまで締め込む際の精度の保持が容易であり、また収まりがよい点で優れたものとすることができる。
また上記実施例においては、当接端部521は切替軸部51の拡径部512の周面に沿う曲面523を有した構成としているが、本発明は曲面523を必ずしも有する必要はなく、例えば水平面等とすることも可能である。
1 ストップ機構主体
11 中空部
12 板状部
13 開口部
16 回転軸
2 係合子
3 バネ
4 ブッシュ
5 切替手段
500 取付穴
501 取付穴
502 雌螺子部
51 切替軸部
510 雄螺子部
511 縮径部
512 拡径部
513 皿頭
514 プラス溝
515 プラス溝
52 当接部
520 当接基部
521 当接端部
522 脚部
523 曲面
6 ストップ用カム
61 係合部
62 解除領域
A アーム
B メインアーム
C 調整ネジ棒
D ブラケット
S ストップ機構
P1 初期位置
P2 最終到達位置
H1 脚部の高さ
L1 縮径部の長さ
L2 拡径部の長さ
L3 脚部間の距離
D1 縮径部の直径寸法
D2 拡径部の直径寸法
D3 雄螺子部の直径寸法

Claims (5)

  1. ドアクローザのアームの一部を夫々構成するストップ機構主体及び保持部を、相対回転可能に回転軸で連結し、該回転軸には前記保持部と協動するストップ用カムを備え、該ストップ用カムは係合部を備え、
    前記ストップ機構主体は、筒状体の一端側に前記ストップ用カムの係合部と係合する係合子を備え、前記筒状体の他端側にストップ機構の作動状態と無効状態の切替手段を備え、前記筒状体の内部で長手に亘るバネと該バネを支持する当接部を備えたドアクローザのストップ機構において、
    前記切替手段は、前記筒状体の直径方向に形成された一対の取付穴と、該取付穴に取付けられる柱状の切替軸部と、該切替軸部に当接する当接部を備え、
    前記一対の取付穴の一方には雌螺子部を備え、
    前記切替軸部は、前記雌螺子部に螺合する雄螺子部を備え、軸方向に縮径部と拡径部とを連続して備え、
    前記当接部は、前記拡径部と当接可能であり且つ縮径部と当接しない当接端部と、前記拡径部若しくは縮径部と当接可能な当接基部とを備え、
    ストップ用カムの係合部と係合子が係合し、且つ、拡径部と当接端部とが当接した位置で、バネの予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量がドアを保持するために必要なばねの圧縮量以上となる構成でストップ用カムを保持し、
    前記拡径部若しくは縮径部と当接基部とが当接した位置で、ばねの予圧縮量と加圧圧縮量の総和である圧縮量がドアを保持するために必要なバネの圧縮量未満となる構成でストップ用カムを回動可能とし、
    雌螺子部に対して雄螺子部の1回転以上の螺合回動操作により前記切替軸部を軸方向へ移動させることで、
    当接部に対する拡径部と縮小部の位置が変更され、
    当接端部が拡径部と当接する状態から当接基部と拡径部若しくは縮径部とが当接する状態に切り替り、バネの圧縮量がドアを保持するために必要なバネの圧縮量未満となってストップ機構が無効化されることを特徴とするドアクローザのストップ機構。
  2. 前記当接部は円柱状の当接基部と該当接基部の底面から突出する二本の脚部とを備え、当該二本の脚部の各先端部を当接端部とし、前記二本の脚部間の距離が縮径部の直径寸法より大きく且つ拡径部の直径寸法より小さいことを特徴とする請求項1に記載のドアクローザのストップ機構。
  3. 前記切替手段は、基端から先端に向けて、雄螺子部、該雄螺子部よりも直径寸法の小さい縮径部、拡径部が連続した構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載のドアクローザのストップ機構。
  4. 前記切替手段は、拡径部の先端側に皿頭を備え、前記一対の取付穴のうち雌螺子部を有しない取付穴は皿穴としたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のドアクローザのストップ機構。
  5. 前記切替手段は、基端面及び先端面の双方に操作手段を備えたことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のドアクローザのストップ機構。
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