JP6835713B2 - 会計支援システム - Google Patents

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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q40/00Finance; Insurance; Tax strategies; Processing of corporate or income taxes

Description

本発明は、会計業務を支援するシステムに関するものである。
日本国特開2014−235484号には、証憑のデータをWeb端末から送信するだけでその証憑に示される取引の仕訳結果をユーザがリアルタイムに得ることが可能なクラウド型のシステムを提供することが記載されている。このシステムは、仕訳解析サービスの処理を実行するサーバと、商品名と商品グループとを対応付けて記憶する第1マスタと、商品グループと勘定科目とを1対としてその対での仕訳パターンによる仕訳処理人数を記録する第2マスタと、を含む全ユーザ共用のマスタが格納されたデータベースと、を備え、前記サーバは、仕訳解析サービスを要求するWeb端末から送信された証憑のデータを解析して仕訳要素情報を抽出する手段と、その要素情報に含まれる商品名に対応する商品グループを第1マスタから得て、その商品グループに対応する前記第2マスタ内の勘定科目の中で全ユーザの仕訳処理人数が一番多い勘定科目を選択して仕訳を生成し、その仕訳を推奨仕訳として提示する手段と、を備えた構成としている。
仕訳をさらに効率よく行うことができる会計支援システムが求められている。
本発明の一態様は、ユーザの取引の証拠となる証憑の仕訳先を出力する仕訳ユニット(自動仕訳機能)を有するシステムである。システムは、さらに、仕訳対象の証憑に含まれる複数の文字情報が証憑中の表記位置により分割および分類された分割データを、仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに、電子化のために異なる作業者に分散して送信する分散ユニット(分散機能)と、異なる作業者により分割データに含まれる分割画像の証憑中の文字情報とOCRにより電子化された第1の文字情報とが照合された第2の文字情報を取得し、第2の文字情報から識別情報に基づき自動仕訳機能により仕訳される仕訳対象データを生成する集約ユニット(集約機能)とを有する。
このシステムにおいては、1つの証憑に含まれる情報を複数の異なる作業者により電子化する。このため、一人の作業者は証憑に含まれるデータの断片を見るだけとなる。したがって、秘匿性を担保しながら、複数の作業者により、効率よく証憑の電子化が可能となる。
さらに、分散ユニットにおいては、証憑のデータを分散し、秘匿性の高い状態で送信するので、コンピュータネットワーク(クラウド)、典型的にはインターネットを介して安全に送受信することが可能となる。このため、ネットワーク(クラウド)に接続可能な人員を証憑の電子化に利用でき、低コストで、安全に証憑データを電子化できる。
分散機能は、分割データを証憑中の表記位置により分類し、たとえば表示位置によるカテゴリを加え、種類毎に異なる作業者に分散して送信する機能を含む。すなわち、システムは認識する矩形のサイズ、および証憑中の認識対象の文字情報の相対的な表記位置に基づく認識対象の文字情報の種類であって、タイトル、日付、金額の少なくともいずれかを含む認識対象の文字情報の種類に関する相対的な表記位置の情報とを、仕訳対象の証憑のサイズごとに含むライブラリを有し、分散機能は、証憑の画像を、証憑のサイズによりライブラリに設定されたサイズの矩形に分けて全エリアを分割して画像認識した結果を含む矩形リストから見つけられた証憑中の文字情報が含矩形切り出して複数の分割画像を生成する機能と、分割データを生成する機能とを含み、分割データは、発見された証憑中の文字情報を含む矩形の証憑の画像中の相対的な位置とライブラリに含まれる認識対象の文字情報の種類に関する相対的な表記位置から証憑中の文字情報の種類を付して分類した分割画像と、分類した分割画像の証憑中の文字情報がOCRを用いて電子化することにより分割電子化された第1の文字情報を含む。分散機能は、さらに、分割データを、仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに異なる作業者に第1の文字情報の種類により分散して送信する機能含む。作業者が同一のカテゴリ(種類、グループ、タイプ)の分割データを電子化することになるので、電子化作業の効率を向上できる。
分散ユニットは、仕訳対象の証憑を文字情報の表記位置により分割して画像化した複数の証憑分割画像を生成するユニットと、複数の証憑分割画像を含む分割データを、コンピュータネットワークを介して異なる作業者に送信するユニットとを含んでいてもよい。送信するユニットは、インターネットを介して異なる作業者へ分割データを送信してもよい。インターネット(クラウド)を介して場所的にも分散した異なる作業者により、独立し
て、証憑に含まれるデータを分散して電子化することにより、いっそう安全に、証憑データを電子化できる。
仕訳対象の証憑の取引日、金額、および他の仕訳済みの文字情報から抽出された単語配列を含む仕訳対象データを取得する仕訳ユニット(自動仕訳機能)は、仕訳対象データと複数の仕訳参照エントリ(参照仕訳)との間で、取引日、金額、単語配列に含まれる各単語の相似を変数とする多次元空間の距離を計算する類比判断ユニット(類比判断機能)とを含む。複数の仕訳参照エントリ(参照仕訳)は、ユーザの過去の仕訳済みの証憑の情報をエントリ(仕訳)として含む帳簿のエントリ(仕訳)毎の取引日、金額、および他の文字情報から抽出された単語配列をそれぞれ含む。仕訳ユニット(自動仕訳機能)は、さらに、仕訳対象データとの距離が最短の仕訳参照エントリ(参照仕訳)の勘定科目を仕訳先として出力する第1の仕訳先出力ユニット(第1の仕訳先出力機能)を含む。
この仕訳ユニットにおいては、過去の仕訳結果である仕訳参照エントリ、および仕訳対象の仕訳対象データを、取引日、金額、および単語配列を含むメタデータとして取得する。さらに、類比判断ユニットは、それらのメタデータに含まれる要素、特に、単語配列に含まれる各単語を相似が判断できる単語に切りだし、複数の仕訳参照エントリと仕訳対象データとを、取引日、金額および複数の相似判断できる単語をパラメータとする多次元空間にマッピングし、仕訳参照エントリと仕訳対象データとの距離を計算する。そして、第1の仕訳先出力ユニットは、仕訳対象データとの距離が最短の仕訳参照エントリの勘定科目を仕訳先として出力する。このため、メタデータの単語配列に含まれる単語が予め定義されていなくても、単語配列から適当な語数、連語、複合語などを自動的に識別して単語(連語、複合語なども含む)を抽出し、それらの単語同士や、単語が示唆する意味などを相似の判断基準として多方面から仕訳参照エントリと仕訳対象データとの類比を自動的に判断できる。したがって、過去の仕訳結果に基づき、仕訳対象データが抽出された証憑を仕訳する勘定科目を高い精度で自動的に出力できる。
仕訳ユニットは、第1の仕訳先出力ユニットにより選択された最短の仕訳参照エントリとの距離が第1の閾値よりも大きいときは、仕訳対象データの金額との差が第2の閾値内で最も取引日が近い仕訳参照エントリの勘定科目を仕訳先として出力する第2の仕訳先出力ユニットを含んでいてもよい。金額と日付とは証憑の仕訳先を決定する最も有効な類比判断項目に含まれる。したがって、他の要素により、仕訳対象データと仕訳参照エントリとの距離が離れてしまいすぎる場合は、他の要素を外して類比判断することにより最適な勘定科目を出力できるケースがある。
勘定科目はいくつかのカテゴリに分けることが可能である。複数の仕訳参照エントリの勘定科目は複数のカテゴリに分けられ、カテゴリは少なくとも1つの勘定科目を含む。複数の仕訳参照エントリのそれぞれがカテゴリの情報を含んでもよい。類比判断ユニットは、仕訳対象データの単語配列に含まれるタイトルおよび宛先を少なくとも示す単語に基づき決定されたカテゴリと同一のカテゴリの仕訳参照エントリと仕訳対象データとの距離を計算するカテゴリ別類比判断ユニットを含んでもよい。距離計算する仕訳参照エントリの数を共通するカテゴリを用いて限定することにより計算時間を短縮でき、類比判断の精度も向上できる。カテゴリは、取引方向の相違を区別するものであってもよく、証憑のタイトルの相違を区別するものであってもよい。
証憑類の宛先またはタイトルをカテゴリという情報に置き換え、類比判断するときはメタデータからこれらの情報を削除してもよく、クラウドで仕訳先を多数決で決定するようなシステムにおいては、ユーザの証憑類の情報がクラウド上に拡散することを抑制できる。
カテゴリという情報は、証憑から仕訳対象データを抽出する際に証憑のタイトルなどか
ら求めて予め仕訳対象データに含められていてもよく、仕訳ユニットがカテゴリ判定ユニットを含んでいてもよい。カテゴリ判定ユニットは、仕訳対象データの単語配列に含まれるタイトルおよび宛先を少なくとも示す単語に基づき、仕訳対象データがいずれかのカテゴリに属するかを決定する。
仕訳対象データの単語配列に含まれる単語の少なくとも一部がその単語の証憑中に表記された位置情報、たとえば、右上、中央上、左上、右下などを含んでいれば、仕訳ユニットは、単語の位置情報に基づき、単語配列からタイトルおよび宛先を抽出するタイトル・宛名抽出ユニットを含んでいてもよい。タイトルは証憑の中央上、宛先は証憑の左上など、証憑上のいずれの位置に表示されるかは傾向があり、位置情報を参照することにより、証憑類のタイトル、宛先を自動的に判断する精度を向上できる。
本発明の他の態様の一つは、コンピュータを、ユーザの取引の証拠となる証憑の仕訳先を出力する仕訳ユニットを有するシステムとして動作させるプログラム(プログラム製品)である。プログラムは、コンピュータを、コンピュータに入力されたユーザの過去の帳簿のデータから、複数の仕訳参照エントリを含む仕訳済みデータベースを生成する手段として、さらに動作させるユニット(機能ユニット)を含んでいてもよい。プログラム(プログラム製品)は適当な記録媒体に記録して提供することが可能である。
本発明の、さらに異なる他の態様の1つは、コンピュータによりユーザの取引の証拠となる証憑の仕訳先を出力することを含む方法である。システムは、コンピュータがインターネットを介して複数の作業者とデータを交換する送受信ユニットを含み、当該方法は以下のステップを有する。
1.コンピュータが、仕訳対象の証憑に含まれる複数の証憑中の文字情報が仕訳対象の証憑中の複数の文字情報の表記位置により分割および分類された分割データを、仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに、電子化のために異なる作業者に、送受信ユニットを介して分散して送信すること。
2.異なる作業者により分割データに含まれる分割画像の証憑中の文字情報とOCRにより電子化された第1の文字情報とが照合された第2の文字情報を、送受信ユニットを介して取得し、第2の文字情報から識別情報に基づき、仕訳先を出力するステップにおいて処理される仕訳対象データを生成すること。
分散して送信するステップは、分割データを証憑中の表記位置により分類し、種類毎に異なる作業者に分散して送信するステップを含む。また、分散して送信するステップは、仕訳対象の証憑を文字情報の表記位置により分割して画像化した複数の証憑分割画像を含む分割データを異なる作業者に送信するステップを含む。すなわち、分散して送信することは、証憑の画像を、証憑のサイズによりライブラリに設定されたサイズの矩形に分けて全エリアを分割して画像認識した結果を含む矩形リストから見つけられた証憑中の文字情報が含まれる矩形切り出して複数の分割画像を生成することと、発見された証憑中の文字情報を含む矩形の証憑の画像中の相対的な位置とライブラリに含まれる認識対象の文字情報の種類に関する相対的な表記位置から分割画像に証憑中の文字情報の種類を付して分類した分割画像と、分割画像の証憑中の文字情報がOCRを用いて電子化されることにより分割電子化された第1の文字情報とを含めて分割データを生成することと、分割データを、仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに異なる作業者に第1の文字情報の種類により分散して送信することとを含む。
コンピュータは、メモリ上に、ユーザの過去の仕訳済みの証憑の情報をエントリとして含む帳簿のエントリ毎の取引日、金額、および他の文字情報から抽出された単語配列をそれぞれ含む、複数の仕訳参照エントリを含む仕訳済みデータベースを有してもよく、さらに、仕訳先を出力するステップは以下のステップを含んでもよい。
・コンピュータが、仕訳対象の証憑の取引日、金額、および他の文字情報から抽出された単語配列を含む仕訳対象データを取得すること。
・取引日、金額、単語配列に含まれる各単語の相似をパラメータとして、仕訳済みデータベースの複数の仕訳参照エントリと仕訳対象データとの距離を計算すること。
・仕訳対象データとの距離が最短の仕訳参照エントリの勘定科目を仕訳先として出力すること。
距離を計算することは、仕訳対象データの単語配列に含まれるタイトルおよび宛先を少なくとも示す単語に基づき決定されたカテゴリと同一のカテゴリの仕訳参照エントリと仕訳対象データとの距離を計算することを含んでもよい。
取得することは、仕訳対象の証憑に含まれる複数の文字情報が、証憑中の表記位置により分割された後に異なる作業者により電子化された情報(分割および電子化された文字情報)を取得し、分割データ化された文字情報から仕訳対象の証憑を示す識別情報に基づき仕訳対象データを生成することを含んでもよい。
会計支援システムの概要を示すブロック図。 証憑を受け入れる工場の概要を示すブロック図。 サーバの概要を示すブロック図。 サーバの処理の概要を示すフローチャート。 証憑画像を分割して作業者に配布するプロセスを示すフローチャート。 証憑が分割される例を示す図。 過去の仕訳帳から仕訳参照エントリを生成する変換ユニットの機能を示すブロック図。 科目/カテゴリ変換テーブルの一例。 仕訳ユニットの概要を示すブロック図。 タイトル・宛名抽出ユニットおよびカテゴリ判定ユニットの概要を示すブロック図。 仕訳ユニットの処理の概要を示すフローチャート。
図1に、会計支援システムの一例を示している。この会計支援システム(会計支援装置)1は、複数のユーザ3の証憑(証憑類)、たとえば経費精算の証憑類5の整理と仕訳作業とを行うシステムである。ユーザ3は、たとえば、この会計支援システム1を利用する会計事務所、税理士事務所などの顧問先の個人、会社、その他の組織であってもよい。この会計支援システム1は、証憑類原本5の電子化と、原本管理と、さらに、仕訳作業とを含むサービスを提供する。また、会計支援システム1は、膨大な電子化の作業を低コストで処理するためにインターネット(クラウド)9を経由して接続する複数の遠隔作業者8を利用する。なお、本明細書において電子化とは、手書きの文字情報、印刷された文字情報などの情報であって、証憑(証憑類)に記載された、あるいは記載されうる情報をコンピュータで稼働するソフトウェアにおいて処理可能なデータ、すなわち、電子データ、デジタルデータなどに変換することを示す。
このシステム1においては、インターネット9を介して会計支援システム1に接続した遠隔作業者8の端末に、証憑書類5の一部分を画像データ化して分散して受け渡す。遠隔作業者8は、証憑書類5の一部分を電子化する作業、またはその検証を行う。会計支援システム1は、遠隔作業者8の作業結果を、インターネット9を介して集約したあと、仕訳判定を行う。会計支援システム1は、専門性は必要ないが工数のかかるデータ化作業と、会計専門性を必要とする仕訳作業との分離をすることで、作業の効率化を図ることができ、全体として大幅に会計処理力を向上させることができる。
証憑5は、証憑類、証憑書類とも呼ばれ(本明細書においても記載されることがある)、領収書、請求書、納品書、注文書、送り状、支払証明書などの取引の証拠となる書面であり、証憑5に記載された取引の内容をもとに会計帳簿を作成する。また、証憑5は、各ユーザ3において整理および所定の期間の保管が義務付けられている。
現在、企業会計の世界では、会計知識を持った人材が、証憑5を見て直接仕訳を行っている。会計支援システム1では、抜本的にその方法を変えた新しい方式を採用する。会計支援システム1は、大きく分けて電子データ化のプロセスと、仕訳プロセスとを有する。電子化プロセスは、証憑5から文字列を抽出し、電子化することが主な作業である。純粋
な文字列の電子化作業であり、会計の専門知識を全く必要としない。一方、仕訳プロセスは、電子化されたデータを元に、仕訳作業を行い、勘定科目を決定する作業であり、会計の専門知識が要求される作業である。この会計支援システム1においては、電子化されたデータを用いることにより、情報技術を使い、仕訳作業は自動化することを可能とする。最終結果を、各ユーザ3の業務に精通した会計士、税理士などの会計の専門知識を有した会計専門家が確認するプロセスを設けることも可能であり、自動仕分け作業の結果を検証し、仕訳精度を保証することができる。
会計支援システム1は、ユーザ3から提供される証憑5を受け入れて整理・確認および画像化する工場部門(工場)11と、証憑5を原本6の状態で保管する倉庫部門(倉庫)12と、証憑5の画像化されたデータ(証憑画像)7をもとに、証憑5を電子化し会計仕訳を行うデータ処理部門(サーバ)13とを含む。会計支援システム1においては、証憑5の原本6が倉庫12に保管されるとともに、ユーザ3は、サーバ13の電子化された証憑5のデータにインターネット9を介してアクセスできる。さらに、ユーザ3は、必要に応じ、サーバ13の電子データに基づいて倉庫12に保管されている証憑5の原本6を取り寄せたり、倉庫12において参照したりすることができる。
サーバ13は、メモリ、CPUなどのコンピュータ資源を有し、プログラム(プログラム製品)により提供された機能を実現する。このサーバ13は、コンピュータネットワーク(インターネット、クラウド)9を介して遠隔作業者8の端末との間でデータを送受信するユニット14を含む。サーバ13は、さらに、証憑画像7を、遠隔作業者8を利用して電子化するデータ入力処理機能(データ入力処理ユニット)20と、電子化された情報を用いて、あるいは情報に対し勘定科目などの会計情報を追加するデータマイニング機能(データマイニングユニット)30と、電子化されたデータを格納するデータベース50と、電子化されたデータをユーザ3にネットワーク9を介して提供するデータ表示提供機能(データ表示ユニット)40とを含む。
図2に、工場11の処理の概要を示している。各ユーザ3の各社員103は、証憑5と経費精算ラベル105とを仕訳できる適当な容器、例えば、チャック付のポリ袋(チャックポリ)107に入れる。チャックポリ107により社員ごとに仕訳された証憑5は専用封筒108に入れられ、郵送、託送などの配送手段により工場11に届けられる。経費精算ラベル105にバーコード、二次元コードなどにより付された識別情報(ID)は、チャックポリ107に含まれる証憑5の主IDとなり、チャックポリ107に含まれる各証憑5には、主IDに加えて枝IDが付され、各証憑5が完全に識別されるようになる。
工場11においては、前処理111と、整理データ化処理114と、保管処理116とが行われる。前処理111においては、到来したチャックポリ107に含まれる証憑5が確認され、経費精算ラベルを主IDとする識別情報(ID)が各証憑5と一対一に関連づけられる。整理データ化処理114においては、識別情報と一対一に関連付けられた各証憑5が整理され、確認され、画像化される。証憑5を画像化したデータは、受領確認画像118としてユーザ3にフィードバックされる。また、証憑5を画像化したデータは、電子化用の画像データ(証憑画像)7としてサーバ13に供給される。これらの処理が終了すると、証憑5は、再びチャックポリ107に収納され、倉庫12に原本6として保管される。原本6には、証憑画像7と同じ識別情報が付されるので、証憑画像7を電子化した情報から、必要により、倉庫12に保管されている原本6に容易に到達できる。
図3に、サーバ13の機能をブロック図により示している。サーバ13は証憑画像7を電子化するデータ入力処理ユニット(データ入力処理機能)20と、電子化された情報(仕訳対象データ)60を用いて証憑の仕訳を行う仕訳ユニット(仕訳装置、仕訳システム、データマイニング機能)30と、電子化された会計データなどを格納するデータベース
50と、仕訳された証憑のデータをユーザ3に供給するデータ表示提供機能40とを含む。仕訳ユニット30は、入力された情報に対し勘定科目などの会計情報を追加するデータマイニング機能(データマイニングユニット)として使用することも可能である。また、データ表示提供機能40は、データベース50に蓄積された電子化されたデータをユーザ3にネットワーク9を介して提供するデータ表示ユニット40として使用することも可能である。
データマイニング機能30は、自動的に仕訳を行い、勘定科目を判定する自動仕訳ユニット80を含む。サーバ13は、自動仕分けの結果を確認する機能ユニット(工程)90を含んでおり、会計専門家91により手動で仕訳結果、すなわち、自動出力された勘定科目が確認される。電子化された仕訳対象データ60は、会計情報95としてデータベース50に格納される。したがって、データベース50は、ユーザ3のアップデートされた仕訳日記帳52としての機能を含む。
データ入力処理ユニット(データ入力処理装置)20は、仕訳対象の証憑画像7を証憑単位で取得する画像読取ユニット(画像読取装置)21と、証憑に該当する証憑画像7を分割した複数の証憑分割画像(分割データ)29を、ネットワーク9を経由して、電子化のために、複数の作業者(遠隔作業者)8に供給する分散ユニット(分散装置、分散機能)22と、分割データ29が複数の作業者8により電子化された、分割電子化(分割および電子化)された文字情報28を取得する集約ユニット(集約装置、集約機能)23とを含む。
分散ユニット22は、仕訳対象の証憑に含まれる複数の文字情報が証憑中の表記位置により分割された分割データ29を、仕訳対象の証憑を示す識別情報27とともに、電子化のために異なる作業者8に分散して送信する。このため、分散ユニット22は、証憑画像7を、それに含まれる文字情報の表記位置により分割して画像化した複数の証憑分割画像(分割データ)29を生成する画像分割ユニット(画像分割装置、画像分割機能)24を含む。証憑分割画像29は、分割画像29aと、分割画像29aを、OCRを用いて文字データ化したOCR情報29bと、証憑分割画像29を特定の証憑画像7、すなわち証憑5と関連付けする識別情報(ID)27とを含む。この画像分割ユニット24は、分割データを前記証憑中の表記位置によるカテゴリを加えて分類し、カテゴリ毎(種類毎、グループ毎)に異なる作業者に分散して送信する機能を含む。
集約ユニット23は、異なる作業者8により分割電子化された文字情報28を取得し、分割電子化された文字情報28から識別情報27に基づき仕訳ユニット30により仕訳される仕訳対象データ60を生成する。このため、集約ユニット23は、証憑分割画像29に含まれる文字情報が作業者8により電子化された文字情報(分割電子化文字情報)28をそれぞれの作業者8から取得し、識別情報27に基づいて分割データ化文字情報28を集約して仕訳対象データ60を生成する生成ユニット(生成装置、生成機能)25を含む。
証憑5に含まれる情報を電子化する工程は、工数が大きくなる傾向があり、このシステム1においては、複数の作業者により並列作業を行うことにより時間とコストとを低減する仕組みが採用されている。まず、証憑類原紙5は工場11で画像読み取り装置等で電子画像化する。次に、それを画像認識し、矩形の形状検出を行い、矩形単位に分離して分割画像29aにする。矩形には、まとまった文字列情報が含まれるのでOCRで読み取れればOCR情報29bに変換できる。OCRには既存の画像認識ソフトウェアを利用できる。しかしながら、手書きの証憑であったり、文字がかすれていたり、判読し難かったり、漢字が読み違えやすかったりなど、OCRで文字情報に変換できなかったり、誤変換するケースは多い。ネットワーク9を介して分散作業を行う作業者8は、証憑分割画像29に
含まれる分割画像29aを自分の目で見て確認し、OCR情報29bが正しいか否かを判断するとともに、正しくない場合は、手動で入力したり、手動で訂正することにより正しい分割データ化文字情報28を生成する。
図4に、この会計支援システム1のサーバ13により提供される処理の概要をフローチャートにより示している。ステップ151において、画像読取ユニット21が証憑画像7を取得する。ステップ152において、サーバ13に実装される分散ユニット22が、仕訳対象の証憑(証憑画像)7に含まれる複数の文字情報が証憑中の表記位置により分割された分割データ(証憑分割画像)29を、仕訳対象の証憑を示す識別情報27とともに、電子化のために異なる作業者8に、送受信ユニット14を介して分散して送信する。ステップ155において、証憑分割画像29を受信したクラウド上の作業者8は、分割画像29に含まれた範囲の、限定された文字情報の電子化作業を、独立して行う。
ステップ153において、サーバ13に実装される集約ユニット23が、クラウド上の異なる作業者8により電子化された、分割電子化された文字情報28を、送受信ユニット14を介して取得(受信)し、分割電子化された文字情報28から識別情報27に基づき仕訳対象データ60を生成する。ステップ154において、自動仕訳ユニット80が、仕訳対象データ60の仕訳処理を行う。
図5に、画像分割ユニット24における処理(ステップ152)をさらに詳しくフローチャートにより示している。まず、ステップ201において、証憑画像7から画像データ化された証憑原紙5の向きを検出し、画像7の向きが原紙5の向きと一致するように回転補正する。証憑原紙5は、たとえばA4サイズの用紙を縦に使用したり横に使用したりすることがある。証憑5に記載されている文字情報はほとんどのケースが横方向であり、分割画像も文字の並びに沿って切り出す必要がある。したがって、文字の並びなどから、文字情報の方向が一致するように証憑画像7の向きを補正する。
次に、ステップ202において、証憑画像7に含まれている証憑原紙5のサイズを自動検出する。証憑原紙5のサイズを決定することにより、そのサイズで予め設定されているライブラリが選択される。ライブラリには、原紙5のサイズごとに、認識する矩形のサイズ、位置などの画像分割に関する情報が含まれる。ステップ203において、証憑画像7を画像処理により、原紙5のサイズごとに設定されたサイズの矩形に分割して認識する。矩形単位で認識した情報をテーブルにし、それを矩形リストとする。精度を上げるために画像フィルタ等の前処理を入れてもよい。この段階が画像分割するために重要であり、自動的な画像分割が不十分であると判断されると手動で分割するようなプロセスを挿入してもよい。
矩形リストは証憑画像7を、サイズに適した微小な矩形に分けて全エリアを分割した結果を含む。ステップ204において、矩形リストから文字情報を含む矩形を見つけ、それぞれの画像を切り出し、1つの証憑画像7から複数の分割画像29aを生成する。分割画像29aは基本は矩形リストに登録された矩形の画像の集積であり、1つの矩形の画像が、複数の分割画像29aに含まれていてもよく、そのような状態は、文字情報が含まれる矩形の分割画像29aの分布マップにより調整できる。
ステップ204において、発見された文字情報を含む矩形の位置、順番、サイズ毎のライブラリに含まれる情報などから分割画像29aに文字情報カテゴリを付して分類(グループ分け)してもよい。たとえば、証憑画像7の相対的な上側および左側に最初に表れる文字情報を含む矩形により分割された分割画像29aは証憑のタイトルに関する文字情報を含む可能性が高く、その分割画像29aに「タイトル」という文字情報カテゴリを付すことが可能である。文字情報カテゴリは、タイトル、日付、金額などのコンテンツの具体
的な種類を示すものであってもよく、証憑画像7から分割画像29aが切り出された位置、大きさなどを示すマッピング情報であってもよい。
図6に、証憑画像7から生成される分割画像29aの例を示している。右上の分割画像29aは証憑番号、左上の分割画像29aはタイトル、左側の次の分割画像29aはあて先というように分割画像29aに文字情報カテゴリを付すことも可能である。分割画像29aに文字情報カテゴリを付さず、後述するOCRによる認識結果や、作業者8による入力結果により自動的に文字情報カテゴリを付してもよく、作業者8が手動で分割データ化した文字情報28に文字情報カテゴリを付してもよい。分割画像29aは、文字列単位であってもよく、表などにまとめられた表記は、その表または欄などの単位であってもよい。
分割画像29aが生成されると、ステップ205において、各分割画像29aに識別情報(ID)27が付される。識別情報27は、分割元となった証憑5を示す識別情報と個々の分割画像29aを示す識別情報との組み合わせであることが望ましい。
ステップ206において、分割画像29aを文字認識ソフト(OCR)を用いて文字認識し、OCRデータ29bを生成する。ステップ207において、識別情報27、分割画像29aおよびOCRデータ29bを含む証憑分割画像29を、インターネット9を介して作業者8に配布する。各作業者8は、図6に示した分割画像29aの1つを見て、そのOCRデータ29bを確認する。したがって、各作業者8は、証憑5の断片の情報のみを把握するだけであり、証憑5の内容が作業者8に漏れることはなく、ユーザ3の会計に関する情報が作業者8に漏れることはない。
作業者8には、証憑5の分割画像29aを無差別に、すなわち、文字情報カテゴリとは無関係に証憑分割画像29を配布して電子化の作業を行わせてもよい。作業者8に、文字情報カテゴリが共通する証憑分割画像29を配布することにより、電子化の作業をさらに効率よく行わせることも可能である。たとえば、ある作業者8が証憑のタイトルに関する証憑分割画像29を電子化する作業に特化して行うのであれば、分割画像29aを解釈する文字情報の範囲は限定され、効率と精度が向上する。金額に関する証憑分割画像29を電子化するのであれば、文字情報は数字であることに限定して作業を行うことが可能となり、単純作業の繰り返しになるので、作業効率と精度が向上しやすい。
複数の作業者8には、矩形の分割画像29aと文字列(OCRデータ)29bとを受け渡すが、OCRを実施せず、矩形の分割画像29aのみを受け渡して作業者8が自らデータ化してもよい。作業者8は、矩形画像(分割画像)29aと文字列29bとを目視し、正しいかを確認する。間違っている場合は文字列29bを修正する。文字列29bが渡されない場合は、文字列を手動で入力する。作業者8には、複数の分割画像29aは受け渡さない。これは、証憑類が帰属する企業の事業情報が判明することを防ぐためである。単一の分割画像29aを扱う範囲においては、企業の事業情報を判別することは不可能であり、企業情報の秘匿性は担保される。作業者8により確認された、フラグメント化された文字列(分割データ化文字情報)28は、サーバ13に集められて、ひとつの情報に集約される。
サーバ13の集約ユニット23は、各作業者8が電子化した文字情報(分割電子化された文字情報、分割データ化文字情報)28を、インターネット9を介して収集し、生成ユニット25において仕訳対象データ60を生成する。仕訳対象データ60は、仕訳対象の証憑5の取引日、金額、および他の文字情報から抽出された単語配列を含む。データマイニングユニット30の仕訳を行うユニット80は、仕訳対象データ60と、複数の仕訳参照エントリ70との多次元空間内の距離Lを計算し、仕訳対象データ60との距離Lが最
短の仕訳参照エントリ70の勘定科目を仕訳先として出力する。仕訳参照エントリ70は、ユーザ3の過去の仕訳済みの証憑の情報をエントリとして含む帳簿、例えば仕訳日記帳のエントリをメタデータ化した情報である。
図3に示すように、データマイニングユニット30は、仕訳日記帳51および52から仕訳参照エントリ70を生成し、参照ライブラリ53を生成する変換機能(変換装置、変換ユニット)31と、仕訳作業を自動的に行う仕訳ユニット(自動仕訳機能、自動仕訳装置)80とを含む。変換の対象となる仕訳日記帳51は、各ユーザ3が過去の会計処理に用いた仕訳日記帳51であってもよく、この会計支援システム1で仕訳した情報を含む日記帳52であってもよい。変換ユニット31は、ユーザ3の過去の仕訳データである仕訳日記帳51および52(以降においては仕訳日記帳51を参照して説明する)から、参照ライブラリ53を生成する。参照ライブラリ53は、新たな証憑類に対して、最も類似する過去の仕訳日記帳エントリを探しだすためのデータベースである。
図7に、変換ユニット31の機能を示している。仕訳日記帳51の各エントリ(日記帳エントリ)51aは、ID51bにより管理されている。参照ライブラリ53の各エントリ(仕訳参照エントリ)70は、後述するカテゴリ71により管理され、仕訳日記帳51のエントリ51aを追跡するID51bはコンテンツとして含まれる。仕訳日記帳51の各エントリ51aはコンテンツとして、取引日51c、金額51d、借方科目51e、貸方科目51f、借方税コード51g、貸方税コード51h、借方補助科目51i、貸方補助科目51j、摘要51kが含まれる。変換ユニット31は、単語抽出機能32を含み、摘要51kに含まれる情報を単語単位に区切って単語配列73を生成し、仕訳参照エントリ70のキーの1つとして出力する。単語抽出機能32は、一般的な日本語構文解析機能を有する。仕訳参照エントリ70は、コンテンツ(バリュー)として含むID51bを通して、仕訳日記帳51のエントリ51aに紐づけられる。
変換ユニット31は、さらに、カテゴリ生成ユニット(カテゴリ生成機能、カテゴリ生成手段)33を含む。カテゴリ生成ユニット33は、科目/カテゴリ変換テーブル34を参照し、日記帳エントリ51aの借方科目51eと貸方科目51fからカテゴリ(仕訳カテゴリ)71を決定する。日記帳エントリ51aのその他の情報、例えば、借方補助科目51i、貸方補助科目51j、摘要kは、単語抽出機能32により情報が単語単位に区切られた単語配列73に変換される。この例では、借方科目51e、貸方科目51fは、カテゴリ71として仕訳参照エントリ70のキーとなる情報に含まれる。したがって、単語配列73に含まれない。しかしながら、借方科目51e、貸方科目51fを単語配列73に含めてもよい。
図8に、科目/カテゴリ変換テーブル34の一例を示している。このカテゴリ(仕訳カテゴリ)71は、この会計支援システム1において新たに(独自に)定義するパラメータである。カテゴリ71は会計上で明確に、比較的簡単に、重複なく区別しやすい情報であれば良い。会計支援システム1においては、カテゴリ71として、取引の方向と、計上および消込との組み合わせにより4つのパラメータを設定している。カテゴリ71は、「収入計上」、「支出計上」、「入金消込」、「出金消込」を含む。これらのカテゴリ71は、証憑5を性質別に分類するために適しており、証憑5のタイトルと、宛先とから、証憑5の該当するカテゴリ71を容易に、そして精度よく決めることができる。
図9に仕訳ユニット80の構成をブロック図により示している。仕訳ユニット80は、仕訳対象の証憑5の電子化された情報である仕訳対象データ60を取得する取得ユニット(取得機能、取得手段)81と、複数の仕訳参照エントリ70と仕訳対象データ60との距離を計算する類比判断ユニット(類比判断機能、類比判断手段)82と、仕訳対象データ60との距離Lが最短の仕訳参照エントリ70の勘定科目51eおよび51fを仕訳先
として出力する第1の仕訳先出力ユニット(第1の仕訳先出力機能、第1の仕訳先出力手段)86とを含む。仕訳対象データ60は、取引日64、金額65、および他の文字情報から抽出された単語配列63を含む。取得ユニット81は、仕訳対象データ60の単語配列63に含まれる単語63aを抽出する。取得ユニット81は、証憑5のメタデータである単語配列に含まれる単語が予め定義されていなくても、単語配列から適当な語数、連語、複合語などを自動的に識別して単語(連語、複合語なども含む)を抽出する。
類比判断ユニット82は、仕訳対象データ60と仕訳参照エントリ70とを、取引日64および51c、金額65および51d、のみならず、単語配列63および73に含まれる単語を相似のパラメータとして多次元で仕訳対象データ60と複数の仕訳参照エントリ70との距離Lをそれぞれ計算する。したがって、類比判断ユニット82においては、取引日64および51c、金額65および51dは必須のパラメータとして使用されるが、他の情報については、事前に定義されていなくても、単語配列から適当に切り出された(抽出された)単語を、単語同士や、単語が示唆する意味、単語の並び順などを相似の判断基準として使用する。したがって、多方面から仕訳参照エントリ70と仕訳対象データ60との類比を自動的に判断できる。このため、仕訳ユニット80は、過去の仕訳結果に基づき、仕訳対象データ60が抽出された証憑5を仕訳する勘定科目を高い精度で自動的に出力できる。
この仕訳ユニット80は、過去の仕訳日記帳またはそれに準ずるデータを元にメタデータ・データベースを構築し、それを、証憑5の仕訳先を見つけるデータ(仕訳参照エントリ)70としている。仕訳参照エントリ70は、複数キーを持ち、新しい証憑5もメタデータ化することが可能である。したがって、証憑5をメタデータ化した仕訳対象データ60と仕訳参照エントリ70との距離Lを評価し、最も距離の近い仕訳参照エントリ70の持つ勘定科目を、新しい証憑5の勘定科目と判定する。仕訳参照エントリ70に含まれるメタデータも、仕訳対象データ60に含まれるメタデータも、仕訳ユニット80においては、予め共通なキーを付す必要はなく、証憑5として必須の日付と金額とを除けば、任意の単語配列から抽出される任意の単語の類似性を距離Lとして計算し評価する。単語を抽出する機能は、一般的な日本語構文解析機能を有することが望ましい。
この仕訳ユニット80においては、ユーザの過去の仕訳データである仕訳日記帳51から仕訳参照エントリ70を含む参照ライブラリ53を生成する。したがって、仕訳ユニット80は、新たな証憑類5に対して、最も類似する過去の仕訳日記帳エントリ51aを探しだす。仕訳日記帳51の各エントリ51aは、ID51bにより管理されている。仕訳参照エントリ70にID51bを含めておくことにより、新たな証憑5を過去の仕訳日記帳51に基づいて仕訳できる。
仕訳参照エントリ70は、ユーザ3の過去の仕訳日記帳のエントリの代わりに、他のユーザの過去の仕訳結果や、インターネット上での多数決の論理によるものであってもよい。ただし、ユーザ3の情報をオープンすることになる。このため、上述したカテゴリ71を用いてユーザ3の経済活動の特定につながる情報を汎用的な情報に置き換えて類比を判断することが望ましい。
仕訳ユニット80は、仕訳対象データ60の金額65と仕訳参照エントリ70の金額51dとの差が第2の閾値Vt2の範囲内で、仕訳対象データ60の取引日64に最も取引日51cが近い仕訳参照エントリ70を見つけ、その仕訳参照エントリ70の勘定科目51eおよび51fを仕訳先として出力する第2の仕訳先出力ユニット87を含む。具体的には金額差が ±Vt2以内の仕訳参照エントリ70を選択して金額が近い順にソートする。それらの中で、日付差がD日以内のものを選択し、日付が近い順にソートして最も日付が近い仕訳参照エントリ70を発見する。
この第2の仕訳先出力ユニット(第2の仕訳先出力機能、第2の仕訳先出力手段)87は、第1の仕訳先出力ユニット86により選択された最短の仕訳参照エントリ70では、距離Lが第1の閾値Vt1よりも大きく、会計的に有意な仕訳先を選択できないと判断されたときに動作する。取引日に差がほとんどなく、金額が類似している取引は、同一または類似の取引である可能性が高く、その取引の称呼となる証憑5は、同一の勘定科目に仕訳できる可能性が高い。
仕訳ユニット80の類比判断ユニット82は、さらに、仕訳対象データ60の単語配列63に含まれるタイトル63bおよび宛先63cを少なくとも示す単語に基づき、仕訳対象データ60が属するカテゴリ(仕訳カテゴリ、仕訳対象のカテゴリ)61を決定するカテゴリ判定ユニット(カテゴリ判定機能)84と、この仕訳対象のカテゴリ61と同一の仕訳参照のカテゴリ71の仕訳参照エントリ70と仕訳対象データ60との距離を計算するカテゴリ別類比判断ユニット(距離計算機能、距離計算ユニット)85とを含む。さらに、仕訳ユニット80は、仕訳対象データ60の単語配列63の単語63aの位置情報(マッピング情報)に基づき、単語配列63からタイトル63bおよび宛先63cを抽出するタイトル・宛名抽出ユニット(タイトル・宛名抽出機能)83を含む。
タイトル・宛名抽出ユニット83が仕訳対象データ60からタイトル63bおよび宛先63cを抽出し、カテゴリ判定ユニット84がタイトル63bおよび宛名63cから取引の方向を判断するとともに、取引の方向とタイトル63bとからカテゴリ61を判断する。
図10に、タイトル・宛名抽出ユニット83と、カテゴリ判定ユニット84とのさらに詳しい構成をブロック図により示している。このタイトル・宛名抽出ユニット83は、宛名をさらに明確に判断するために発信元を検出する機能を含む。すなわち、タイトル・宛名抽出ユニット83は、タイトル検出機能83aと、宛先検出機能83bと、発信元検出機能83cと、自社名・取引先名判定機能83dとを含む。タイトル検出機能83aは、ライブラリ55に用意されているタイトル候補の位置情報を含む分布マップ55aと、タイトル辞書55bとに基づき電子化された仕訳対象データ60の中からタイトル63bを探し出す。タイトル辞書55bは、「請求書」、「発注書」、「納品書」、「品書き」などの証憑5のタイトルとして広く使われる単語が含まれている。
宛先検出機能83bは、ライブラリ55に用意されている宛名候補の位置情報を分布マップ55aと、宛名プレフィックス辞書55cとに基づき電子化された仕訳対象データ60の中から宛名63cを探し出す。プレフィクス辞書55cは、「御中」、「宛」、「様」、「行」などの宛先を示すために広く使われる単語が含まれている。
発信元検出機能83cは、ライブラリ55に用意されている発信元候補の位置情報を分布マップ55aと、取引先辞書55dとに基づき電子化された仕訳対象データ60の中から発信元を探し出す。取引先辞書55dは、ユーザ3の過去の取引先の名称が含まれる。
仕訳対象データ60は、作業者8が入力またはレビューしているので、単にOCRにより取得された文字情報よりもはるかに精度の高い文字情報が含まれる。したがって、タイトル検出機能83a、宛先検出機能83bおよび発信元検出機能83cは、証憑5の上の位置情報を使わずに、それぞれの辞書55b〜55dを参照して、文字情報に基づいてタイトル、宛先、さらに発信元を判断するようにしてもよい。自社名・取引先名判定機能83dは、ユーザ3が発信元なのか宛先なのかを判断する。文字単位で一致検索してもよく、最長一致検索をしてもよく、マッチングの値を判断してもよい。発信元に自社名があり、宛先に自社名がなければ発信元が自社、宛先を取引先と判断する。発信元に自社名がな
く、宛先に自社名があれば発信元が取引先、宛先が自社と判断する。発信元および宛先に自社名があったり、発信元および宛先に自社名がなければ自動判定が不可能であり、手動判定を行う。
カテゴリ判定機能84は、取引方向判定ユニット84aと、カテゴリ選択ユニット84bとを含む。取引方向判定ユニット84aは、宛先63cおよび発信元63dが自社名か取引先名かと、タイトル63bとにより、取引方向判定テーブル56を参照して取引の方向を判断する。タイトル63bが請求書で、宛先63cが取引先名であれば、取引の方向69は外(OUT)になる。タイトル63bが請求書で、宛先63cが自社名であれば、取引の方向69は内(IN)になる。取引方向69がOUTは証憑類5の発行元が自社でありINは証憑類5の発行元が取引先であると定義される。
カテゴリ選択ユニット84bは、タイトル63bと取引の方向69とから、タイトル/カテゴリ変換テーブル57に基づいてカテゴリ61を判断する。たとえば、タイトル63bが請求書で取引方向69がOUTであればカテゴリ61は収入計上と判断される。この仕訳対象データ60のカテゴリ61は、仕訳参照エントリ70のカテゴリ71と対比され、図8に示すように、カテゴリ61および71が収入計上であれば、勘定科目は1つに決まる。
タイトル63bが請求書で取引方向69がINであればカテゴリ61は支出計上と判断される。この仕訳対象データ60のカテゴリ61は、仕訳参照エントリ70のカテゴリ71と対比され、図8に示すように、カテゴリ61および71が支出計上であれば、勘定科目にはいくつかの候補が存在する。したがって、図9に示す距離計算ユニット85は、参照データベース(参照ライブラリ)53にある仕訳参照エントリ70の中から、カテゴリ71が支出計上となっている仕訳参照エントリ70を選択し、距離Lを計算する。
このように、パラメータとして「カテゴリ」を導入することにより、勘定科目の自動判定精度を向上できる。カテゴリ61および71の具体的な例は、収入計上、支出計上などの会計処理において意味のあるものであり、複数の勘定科目はいずれかのカテゴリにグループ分けできる。したがって、先にカテゴリ61を判断することにより、勘定科目を判断するために参照する仕訳参照エントリ70の数を少なくできる。距離Lのみで判断する場合、距離Lが小さいときの判断精度は非常に高い。一方、距離Lが大きいときの誤差も大きい。カテゴリ61を判断して関連するエントリ70の数を制限することにより、勘定科目を誤判定する可能性が小さくなり、さらに、誤判定したとしても間違い方が小さくなる。さらに、カテゴリ61を判断して勘定科目を決めることにより、会計処理の意味における収支は正しいことが保証される。
仕訳対象データ60のカテゴリ61の決定において重要な役割を果たすのが、取引の方向69を判定することである。この仕訳ユニット80においては、取引の方向69を証憑5のタイトル63bと宛先63cとから自動的に決定する仕組みを採用している。この明細書において取引の方向69とは、証憑5が帰属する企業を主体にしたときに、該証憑5の発信元が自社であるか、取引先であるかを示す情報をいう。
図11に、自動仕訳ユニット80における処理(自動仕訳、ステップ154)の概要をフローチャートにより示している。これらの処理は、サーバ13などのCPUおよびメモリを含むコンピュータ資源を備えた装置において、自動仕分け用のプログラム(プログラム製品)を実行することにより実現される。自動仕分け用のプログラム(プログラム製品)は、インターネット9を経由して供給されたり、DVDあるいはフラッシュメモリなどの適当な記録媒体に記録して提供することも可能である。
また、証憑5の電子化された情報(仕訳対象データ)60を蓄積したデータベース(仕訳日記帳)50(52)、仕訳参照エントリ70を含む参照データベース53、さらにその他のライブラリは、単一のコンピュータ(サーバ)のメモリに格納されていてもよく、コンピュータネットワークあるいはインターネットで接続された複数のサーバに分散して格納されていてもよい。
仕訳ユニット80は、ステップ211において、取得ユニット81により仕訳対象データ60を取得する。仕訳対象データ60は、電子化された証憑5のデータであり、仕訳対象の証憑5の取引日64、金額65、および他の文字情報から抽出された単語配列63を含む。データを取得するステップ211は、異なる作業者により電子化された分割データ化文字情報28を識別情報27に基づいて集約して仕訳対象データ60を生成するプロセスを含んでいてもよい。
ステップ212において、取得ユニット81は、さらに、日本語構文解析機能を用いて単語配列63から単語63aを抽出する。
ステップ213において、タイトル・宛名抽出ユニット83が、単語配列63から抽出された単語の中から証憑5のタイトル63bと宛名63cとを抽出する。この仕訳ユニット80においては、タイトル・宛名抽出ユニット83は、さらに、発信元63dも抽出する。
ステップ214において、カテゴリ判定ユニット84の取引方向判定ユニット84aが取引方向判定テーブル56を参照して、タイトル63b、宛名63cおよび発信元63dから取引の方向69を判定する。ステップ215において、カテゴリ選択ユニット84bは、タイトル/カテゴリ変換テーブル57を参照し、タイトル63bおよび取引の方向69から、仕訳対象データ60のカテゴリ61を選択し、仕訳対象データ60に追加する。
ステップ216において、距離計算ユニット85は、仕訳対象データ60のカテゴリ61と同一のカテゴリ71をキーとして持つ仕訳参照エントリ70を選択し、それらの間の距離Lを計算する。ステップ217において距離Lが第1の閾値Vt1よりも小さければ、ステップ218において、最短の仕訳参照エントリ70の勘定科目を仕訳対象データ60の勘定科目として出力し、仕訳対象データ60の証憑5の自動仕分けが完了する。一方、距離Lが第1の閾値Vt1以上であれば、距離計算による仕訳の精度が低い。このため、ステップ219において、同一カテゴリの仕訳参照エントリ70の中で、仕訳対象データ60と金額差が第2の閾値Vt2よりも小さく、さらに、直近の取引日である仕訳参照エントリ70が選択され、その勘定科目が出力される。
以上に説明したように、この会計支援システム1は、クラウド(コンピュータネットワーク)を介して第三者により証憑のデータを電子化し、分割データ化された文字情報を取得して集約した文字情報から仕訳対象データを生成する。分割データ化された文字情報は、仕訳対象の証憑に含まれる複数の文字情報が、証憑中の表記位置により分割された情報であり、1つの証憑に含まれる情報を複数の異なる作業者により電子化する。このため、一人の作業者は証憑に含まれるデータの断片を見るだけであり、証憑に含まれる情報の秘匿性を担保しながら、ネットワーク(クラウド)に接続可能な人員を証憑の電子化に利用でき、低コストで、安全に証憑のデータを電子化できる。
さらに、この会計支援システム1は、自動的に仕訳を行う仕訳ユニット80を含む。勘定科目判定処理の自動化が進むことにより、会計専門家の作業は、最終結果確認のみに収束する。したがって、最小人数の会計専門家によって仕訳を含む会計処理を実施できる。この段階では、まず、電子化工程から渡ってきた文字列群は、勘定科目判定部にて、勘定
科目が判定される。情報技術を使い、自動で処理する方法と、会計専門家が手動で判断する方法、のどちらも選択できる。このシステムにより仕訳作業工程は最適化され、大幅な経理処理能力の向上を得ることができ、結果として、大幅に作業コストを下げることができる。

Claims (9)

  1. ユーザの取引の証拠となる証憑であって、サイズが異なる複数の証憑のそれぞれの仕訳先を出力する自動仕訳機能を有するシステムであって、
    認識する矩形のサイズと、証憑中の認識対象の文字情報の相対的な表記位置に基づく認識対象の文字情報の種類であって、タイトル、日付、金額の少なくともいずれかを含む認識対象の文字情報の種類に関する相対的な表記位置の情報、仕訳対象の証憑のサイズごとに含むライブラリと、
    仕訳対象の証憑に含まれる複数の証憑中の文字情報が前記仕訳対象の証憑中の前記複数の証憑中の文字情報の表記位置により分割および分類された分割データを、前記仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに異なる作業者に分散して送信する分散機能とを有し、
    前記分散機能は、前記証憑の画像を前記証憑のサイズにより前記ライブラリに設定されたサイズの矩形に分けて前記証憑の画像の全エリアを分割して画像認識した結果を含む矩形リストから見つけられた証憑中の文字情報を含む矩形を切り出して複数の分割画像を生成する機能と、
    前記分割データを生成する機能であって、前記分割データは、発見された証憑中の文字情報を含む矩形の前記証憑の画像中の相対的な位置と前記ライブラリに含まれる前記認識対象の文字情報の種類に関する相対的な表記位置から分割画像に証憑中の文字情報の種類を付して分類した分割画像と、前記分類した分割画像の証憑中の文字情報がOCRを用いて電子化することにより分割電子化された第1の文字情報を含む生成する機能と、
    前記分割データを、前記仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに異なる作業者に前記第1の文字情報の種類により分散して送信する機能とを含み、
    さらに、当該システムは、
    前記異なる作業者により前記分割データに含まれる分割画像の証憑中の文字情報と前記第1の文字情報とが照合された第2の文字情報を取得し、前記第2の文字情報から前記識別情報に基づき仕訳対象データを生成する集約機能を有し、
    前記仕訳対象データは、複数の前記第2の文字情報から抽出された単語からなる単語配列と、前記単語配列に含まれる単語それぞれの前記仕訳対象の証憑中の前記相対的な表記位置の情報とを含み、
    前記自動仕訳機能は、前記仕訳対象データと、前記ユーザの過去の仕訳済みの証憑の情報を仕訳として含む帳簿の仕訳毎の取引日、金額、および他の仕訳済みの文字情報から抽出された単語配列を含む複数の参照仕訳との間で、取引日、金額、単語配列に含まれる各単語の相似を変数とする多次元空間の距離を計算する類比判断機能と、
    前記仕訳対象データとの前記距離が最短の参照仕訳の勘定科目を仕訳先として出力する第1の仕訳先出力機能とを含む、システム。
  2. 請求項1において、
    前記分散機能は、
    前記分割および分類された分割データを、コンピュータネットワークを介して前記異なる作業者に送信する機能を含む、システム。
  3. 請求項1また2において、
    前記自動仕訳機能は、前記第1の仕訳先出力機能により選択された前記最短の参照仕訳との前記距離が第1の閾値よりも大きいときは、前記仕訳対象データの金額との差が第2の閾値内で最も取引日が近い参照仕訳の勘定科目を仕訳先として出力する第2の仕訳先出力機能を含む、システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記複数の参照仕訳は、収入計上、支出計上、入金消込、出金消込を含む複数の仕訳カテゴリのいずれかに分けられ、
    前記類比判断機能は、参照仕訳と仕訳対象データとの前記距離を計算する際に、前記仕訳対象データに含まれる前記第2の文字情報の種類に関する相対的な表記位置の情報に基づいて、前記仕訳対象データに含まれる前記単語配列に含まれるタイトルおよび宛先を示すと判断された単語に基づき決定された仕訳カテゴリと同一の仕訳カテゴリの前記参照仕訳と前記仕訳対象データとの前記距離を計算するカテゴリ別類比判断機能を含む、システム。
  5. コンピュータを含むシステムによりユーザの取引の証拠となる証憑であって、サイズが異なる複数の証憑のそれぞれの仕訳先を出力することを含む方法であって、
    前記システムは、前記コンピュータがインターネットを介して複数の作業者とデータを交換する送受信ユニットと、
    認識する矩形のサイズと、証憑中の認識対象の文字情報の相対的な表記位置に基づく認識対象の文字情報の種類であって、タイトル、日付、金額の少なくともいずれかを含む認識対象の文字情報の種類に関する相対的な表記位置の情報、仕訳対象の証憑のサイズごとに含むライブラリと、を含み、
    当該方法は、
    前記コンピュータが、仕訳対象の証憑に含まれる複数の証憑中の文字情報が前記仕訳対象の証憑中の前記複数の証憑中の文字情報の表記位置により分割および分類された分割データを、前記仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに異なる作業者に、前記送受信ユニットを介して分散して送信することを有し、
    前記分散して送信することは、前記証憑の画像を前記証憑のサイズにより前記ライブラリに設定されたサイズの矩形に分けて前記証憑の画像の全エリアを分割して画像認識した結果を含む矩形リストから見つけられた証憑中の文字情報を含む矩形を切り出して複数の分割画像を生成することと、
    発見された証憑中の文字情報を含む矩形の前記証憑の画像中の相対的な位置と前記ライブラリに含まれる前記認識対象の文字情報の種類に関する相対的な表記位置から分割画像に証憑中の文字情報の種類を付して分類した分割画像と、前記分類した分割画像の証憑中の文字情報がOCRを用いて電子化することにより分割電子化された第1の文字情報を含めて前記分割データを生成することと、
    前記分割データを、前記仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに異なる作業者に前記第1の文字情報の種類により分散して送信することとを含み、
    さらに、当該方法は
    前記異なる作業者により前記分割データに含まれる分割画像の証憑中の文字情報と前記第1の文字情報が照合された第2の文字情報を、前記送受信ユニットを介して取得し、前記第2の文字情報から前記識別情報に基づき仕訳対象データを生成することを有し、
    前記仕訳対象データは、複数の前記第2の文字情報から抽出された単語からなる単語配列と、前記単語配列に含まれる単語それぞれの前記仕訳対象の証憑中の前記相対的な表記位置の情報とを含み、
    前記コンピュータは、メモリ上に、前記ユーザの過去の仕訳済みの証憑の情報をエントリとして含む帳簿のエントリ毎の取引日、金額、および他の仕訳済みの文字情報から抽出された単語配列をそれぞれ含む、複数の参照仕訳を含む仕訳済みデータベースを有し、
    前記仕訳先を出力することは、
    前記コンピュータが、取引日、金額、単語配列に含まれる各単語の相似を変数とする多次元空間において、前記仕訳済みデータベースの前記複数の参照仕訳と前記仕訳対象データとの距離を計算することと、
    前記仕訳対象データとの前記距離が最短の参照仕訳の勘定科目を仕訳先として出力することとを含む、方法。
  6. 請求項5において、
    前記複数の参照仕訳は、収入計上、支出計上、入金消込、出金消込を含む複数の仕訳カテゴリのいずれかに分けられ、
    前記距離を計算することは、前記仕訳対象データに含まれる前記第2の文字情報の種類に関する表記位置の情報に基づいて前記仕訳対象データに含まれる前記単語配列に含まれるタイトルおよび宛先を示すと判断された単語に基づき決定された仕訳カテゴリと同一の仕訳カテゴリの前記参照仕訳と前記仕訳対象データとの前記距離を計算することを含む、方法。
  7. コンピュータを、ユーザの取引の証拠となる証憑であって、サイズが異なる複数の証憑のそれぞれの仕訳先を出力する自動仕訳機能を有するシステムとして動作させるプログラムであって、
    前記システムは、さらに、認識する矩形のサイズと、証憑中の文字情報の相対的な表記位置に基づく認識対象の文字情報の種類であって、タイトル、日付、金額の少なくともいずれかを含む認識対象の文字情報の種類に関する相対的な表記位置の情報、仕訳対象の証憑のサイズごとに含むライブラリと、
    仕訳対象の証憑に含まれる複数の証憑中の文字情報が前記仕訳対象の証憑中の前記複数の証憑中の文字情報の表記位置により分割および分類された分割データを、前記仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに異なる作業者に分散して送信する分散機能とを有し、
    前記分散機能は、前記証憑の画像を前記証憑のサイズにより前記ライブラリに設定されたサイズの矩形に分けて前記証憑の画像の全エリアを分割して画像認識した結果を含む矩形リストから見つけられた証憑中の文字情報を含む矩形を切り出して複数の分割画像を生成する機能と、
    前記分割データを生成する機能であって、前記分割データは、発見された証憑中の文字情報を含む矩形の前記証憑の画像中の相対的な位置と前記ライブラリに含まれる前記認識対象の文字情報の種類に関する相対的な表記位置から分割画像に証憑中の文字情報の種類を付して分類した分割画像と、前記分類した分割画像の証憑中の文字情報がOCRを用いて電子化することにより分割電子化された第1の文字情報を含む生成する機能と、
    前記分割データを、前記仕訳対象の証憑を示す識別情報とともに異なる作業者に前記第1の文字情報の種類により分散して送信する機能とを含み、
    さらに、前記システムは、
    前記異なる作業者により前記分割データ含まれる分割画像の証憑中の文字情報と前記第1の文字情報とが照合された第2の文字情報を取得し、前記第2の文字情報から前記識別情報に基づき仕訳対象データを生成する集約機能を含み、
    前記仕訳対象データは、複数の前記第2の文字情報から抽出された単語からなる単語配列と、前記単語配列に含まれる単語それぞれの前記仕訳対象の証憑中の前記相対的な表記位置の情報とを含み、
    前記自動仕訳機能は、前記仕訳対象データと、前記ユーザの過去の仕訳済みの証憑の情報を仕訳として含む帳簿の仕訳毎の取引日、金額、および他の仕訳済みの文字情報から抽出された単語配列を含む複数の参照仕訳との間で、取引日、金額、単語配列に含まれる各単語の相似を変数する多次元空間の距離を計算する類比判断機能と、
    前記仕訳対象データとの前記距離が最短の参照仕訳の勘定科目を仕訳先として出力する第1の仕訳先出力機能とを含む、プログラム。
  8. 請求項7において、
    前記複数の参照仕訳は、収入計上、支出計上、入金消込、出金消込を含む複数の仕訳カテゴリのいずれかに分けられ、
    前記類比判断機能は、参照仕訳と仕訳対象データとの前記距離を計算する際に、前記仕訳対象データに含まれる前記第2の文字情報の種類に関する相対的な表記位置の情報に基づいて、前記仕訳対象データに含まれる前記単語配列に含まれるタイトルおよび宛先を示すと判断された単語に基づき決定された仕訳カテゴリと同一の仕訳カテゴリの前記参照仕訳と前記仕訳対象データとの前記距離を計算するカテゴリ別類比判断機能を含む、プログラム。
  9. 請求項8において、
    前記コンピュータを、前記コンピュータに入力された前記ユーザの過去の前記帳簿のデータから、前記複数の参照仕訳を含む仕訳済みデータベースを生成する手段として、さらに動作させるプログラム。
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