複数のハイバンドオーディオ信号を符号化および復号するように動作可能なシステムおよびデバイスが開示される。第1のデバイスは、複数のオーディオ信号を符号化するように構成されたエンコーダを含み得る。複数のオーディオ信号は、複数の記録デバイス、たとえば、複数のマイクロフォンを使用してキャプチャされ得る。いくつかの例では、複数のオーディオ信号(または、マルチチャネルオーディオ)は、同時にまたは異なる時間に記録された、いくつかのオーディオチャネルを多重化することによって、合成的に(たとえば、人工的に)生成され得る。説明のための例として、オーディオチャネルの同時記録または多重化は、2チャネル構成(すなわち、ステレオ:左および右)、5.1チャネル構成(左、右、中央、左サラウンド、右サラウンド、および低周波数強調(LFE:low frequency emphasis)チャネル)、7.1チャネル構成、7.1+4チャネル構成、22.2チャネル構成、またはNチャネル構成をもたらし得る。
遠隔会議室(またはテレプレゼンス室)におけるオーディオキャプチャデバイスは、空間オーディオを取得する複数のマイクロフォンを含み得る。空間オーディオは、符号化され送信されるスピーチならびに背景オーディオを含み得る。所与のリソース(たとえば、送話者)からのスピーチ/オーディオは複数のマイクロフォンに達し得る。第1のデバイスは、第1のマイクロフォンを介して第1のオーディオ信号を受信することがあり、第2のマイクロフォンを介して第2のオーディオ信号を受信することがある。第1のオーディオ信号はステレオ信号の左チャネルに対応し得、第2のオーディオ信号はステレオ信号の右チャネルに対応し得る。
ステレオコーディングでは、ミッドチャネル(たとえば、和チャネル)およびサイドチャネル(たとえば、差チャネル)が以下の式に基づいて生成され得る。
M=(L+R)/2、S=(L-R)/2、式1
式中、Mはミッドチャネルに対応し、Sはサイドチャネルに対応し、Lは左チャネルに対応し、Rは右チャネルに対応する。
いくつかの場合には、ミッドチャネルおよびサイドチャネルは、以下の式に基づいて生成され得る。
M=c(L+R)、S=c(L-R)、式2
式中、cは、周波数依存である複素数値に対応する。特定の態様では、cはスケーリングファクタに対応し得る。特定の態様では、cは関数に対応し得る。
他の場合には、ミッドチャネルおよびサイドチャネルは、以下の式に基づいて生成され得る。
M=(L+gDR)/2、S=(L-gDR)/2、式3
式中、gDは、図1を参照してさらに説明するように、ダウンミックス処理のための相対利得パラメータに対応する。
式1および式2は非限定的な説明のための例であることを理解されたい。特定の態様では、ミッドチャネルおよびサイドチャネルは、別の式に基づいて生成され得る。
いくつかの場合には、ミッドチャネルおよびサイドチャネルは、以下の式に基づいて生成され得る。
M=g1L+g2R、S=g1L-g2R、式4
式中、g1は第1の利得パラメータに対応し、g2は第2の利得パラメータに対応する。特定の態様では、g1とg2の和は1に等しくてよい(たとえば、g1+g2=1.0)。式1〜式4は非限定的な説明のための例として提供されることを理解されたい。特定の態様では、ミッドチャネル、およびサイドチャネル、または両方は、別の式に基づいて生成され得る。
(式1〜式4に基づいて)ミッドチャネルおよびサイドチャネルを生成することは、「ダウンミキシング」アルゴリズムを実行することを指す場合がある。(式1〜式4に基づいて)ミッドチャネルおよびサイドチャネルから左チャネルおよび右チャネルを生成する逆プロセスは、「アップミキシング」アルゴリズムを実行することを指す場合がある。
エンコーダは、ミッドチャネルのハイバンド部分など、ハイバンド信号(たとえば、ミッド信号)に基づいて、スペクトルパラメータ(たとえば、線形予測係数(LPC)パラメータ)を生成することができる。特に、エンコーダは、ミッドチャネルを前処理およびリサンプリングして、ミッドチャネルのハイバンド部分に対応するミッドハイバンド信号を生成することができる。エンコーダは、時間領域帯域幅拡張(TBE:time-domain bandwidth extension)モデルに基づいて、ハイバンドコーディングアルゴリズムを使用してミッドハイバンド信号を符号化することができる。ミッドハイバンド信号のTBEコーディングは、LPCパラメータのセット、ハイバンド全利得パラメータ、およびハイバンド時間利得形状パラメータを生成することができる。エンコーダは、ミッドハイバンド信号に対応するミッドハイバンド利得パラメータのセットを生成することができる。たとえば、エンコーダは、LPCパラメータに基づいて合成ミッドハイバンド信号を生成することができ、ミッドハイバンド信号と合成ミッドハイバンド信号の比較に基づいて、ミッドハイバンド利得パラメータを生成することができる。エンコーダはまた、本明細書で説明するように、少なくとも1つの調整利得パラメータ、少なくとも1つの調整スペクトル形状パラメータ、またはそれらの組合せを生成することができる。エンコーダは、LPCパラメータ(たとえば、ミッドハイバンドLPCパラメータ)、ミッドハイバンド利得パラメータのセット、少なくとも1つの調整利得パラメータ、少なくとも1つのスペクトル形状パラメータ、またはそれらの組合せを送信することができる。LPCパラメータ、ミッドハイバンド利得パラメータ、または両方は、ミッドハイバンド信号の符号化バージョンに対応し得る。
デコーダは、LPCパラメータ(たとえば、ミッドハイバンドLPCパラメータ)、ミッドハイバンド利得パラメータのセット、少なくとも1つの調整利得パラメータ、少なくとも1つのスペクトル形状(たとえば、スペクトル傾斜、スペクトル変化、ミッドチャネルとサイドチャネルとの間の、および左チャネルと右チャネルとの間のスペクトル差)パラメータ、またはそれらの組合せを受信することができる。デコーダは、LPCパラメータ(たとえば、ミッドハイバンドLPCパラメータ)およびミッドハイバンド利得パラメータのセットに基づいて、合成ミッドハイバンド信号を生成することができる。デコーダはまた、少なくとも1つの調整利得パラメータ、少なくとも1つのスペクトル形状パラメータ、またはそれらの組合せに基づいて、合成ミッドハイバンド信号を調整することによって、少なくとも1つのハイバンドオーディオ信号を生成することができる。少なくとも1つのハイバンドオーディオ信号は、第1の出力信号の第1のハイバンド部分、第2の出力信号の第2のハイバンド部分、または両方に対応し得る。第1の出力信号の第1のハイバンド部分は、第1のオーディオ信号のハイバンド部分に近接し得る。第2の出力信号の第2のハイバンド部分は、第2のオーディオ信号のハイバンド部分に近接し得る。
図1を参照すると、システムの特定の説明のための例が開示され、全体的に100と指定されている。システム100は、ネットワーク120を介して第2のデバイス106に通信可能に結合された第1のデバイス104を含む。ネットワーク120は、1つまたは複数のワイヤレスネットワーク、1つまたは複数のワイヤードネットワーク、またはそれらの組合せを含み得る。
第1のデバイス104は、エンコーダ114、送信機110、1つまたは複数の入力インターフェース112、またはそれらの組合せを含み得る。入力インターフェース112の第1の入力インターフェースが第1のマイクロフォン146に結合され得る。入力インターフェース112の第2の入力インターフェースが第2のマイクロフォン148に結合され得る。エンコーダ114は、基準検出器180、利得分析器182、スペクトル形状分析器184、またはそれらの組合せを含み得る。エンコーダ114は、本明細書で説明するように、複数のオーディオ信号をダウンミックスおよび符号化するように構成され得る。第1のデバイス104はまた、分析データ190を記憶するように構成されたメモリ153を含み得る。
第2のデバイス106は、デコーダ118、受信機111、または両方を含み得る。デコーダ118は、利得調整器183、スペクトル形状調整器185、または両方を含み得る。デコーダ118は、複数のチャネルをアップミックスおよびレンダリングするように構成され得る。第2のデバイス106は、第1のラウドスピーカ142、第2のラウドスピーカ144、または両方に結合され得る。第2のデバイス106はまた、分析データ192を記憶するように構成されたメモリ135を含み得る。
動作中、第1のデバイス104は、第1のマイクロフォン146から第1の入力インターフェースを介して第1のオーディオ信号130を受信することがあり、第2のマイクロフォン148から第2の入力インターフェースを介して第2のオーディオ信号132を受信することがある。第1のオーディオ信号130は、ステレオ信号の左チャネルに対応し得る。第2のオーディオ信号132は、ステレオ信号の右チャネルに対応し得る。特定の態様では、第1のオーディオ信号130、第2のオーディオ信号132、または両方は、マイクロフォンを介して受信されない場合がある。たとえば、第1のオーディオ信号130、第2のオーディオ信号132、または両方は、別のデバイスまたはネットワークから受信されてよく、または第1のデバイス104において記憶域から取り出されてもよい。
エンコーダ114は、第1のオーディオ信号130に対応する左信号131、第2のオーディオ信号132に対応する右信号133、または両方をメモリ153内に記憶することができる。特定の態様では、本明細書で論じるように、左信号131は、第1のオーディオ信号130の時間的にシフトされたバージョンであってよく、または右信号133は、第2のオーディオ信号132の時間的にシフトされたバージョンであってよい。音源152(たとえば、ユーザ、スピーカ、環境雑音、楽器など)は、第2のマイクロフォン148よりも第1のマイクロフォン146に近いことがある。したがって、音源152からのオーディオ信号が、第2のマイクロフォン148を介してよりも早い時間に第1のマイクロフォン146を介して入力インターフェース112において受信され得る。複数のマイクロフォンを通じたマルチチャネル信号取得のこの自然な遅延は、第1のオーディオ信号130と第2のオーディオ信号132との間の時間シフトをもたらし得る。エンコーダ114は、第2のオーディオ信号132(たとえば、「基準」)に対する第1のオーディオ信号130(たとえば、「ターゲット」)のシフト量(たとえば、非因果的シフトまたは時間的不整合)を示すシフト値(たとえば、時間的不整合値)を判定することができる。エンコーダ114は、「ターゲット」信号のサンプルに基づいて、かつ「基準」信号のサンプルに基づいて、利得パラメータ(たとえば、コーデック利得パラメータ)を生成することができる。一例として、利得パラメータは、以下の式のうちの1つに基づき得る。
式中、gDはダウンミックス処理のための相対利得パラメータに対応し、Ref(n)は「基準」信号のサンプルに対応し、N1は第1のフレームの非因果的シフト値に対応し、Targ(n+N1)は「ターゲット」信号のサンプルに対応する。利得パラメータ(gD)は、たとえば、フレーム間の利得の大幅な増大を回避するための長期平滑化/ヒステリシス論理を組み込むために、式5a〜5fのうちの1つに基づいて修正され得る。ターゲット信号が第1のオーディオ信号130を含むとき、第1のサンプルはターゲット信号のサンプルを含むことができ、被選択サンプルは基準信号のサンプルを含むことができる。ターゲット信号が第2のオーディオ信号132を含むとき、第1のサンプルは基準信号のサンプルを含むことができ、被選択サンプルはターゲット信号のサンプルを含むことができる。
エンコーダ114は、第1のサンプル、被選択サンプル、およびダウンミックス処理のための相対利得パラメータに基づいて、ミッド信号、サイド信号、または両方を生成することができる。たとえば、エンコーダ114は、以下の式のうちの1つに基づいてミッド信号を生成することができる。
M=Ref(n)+gDTarg(n+N1)、式6a
M=Ref(n)+Targ(n+N1)、式6b
式中、Mはミッド信号に対応し、gDはダウンミックス処理のための相対利得パラメータに対応し、Ref(n)は「基準」信号のサンプルに対応し、N1は第1のフレームの非因果的シフト値に対応し、Targ(n+N1)は「ターゲット」信号のサンプルに対応する。
エンコーダ114は、以下の式のうちの1つに基づいてサイドチャネル信号を生成することができる。
S=Ref(n)-gDTarg(n+N1)、式7a
S=gDRef(n)-Targ(n+N1)、式7b
式中、Sはサイドチャネル信号に対応し、gDはダウンミックス処理のための相対利得パラメータに対応し、Ref(n)は「基準」信号のサンプルに対応し、N1は第1のフレームの非因果的シフト値に対応し、Targ(n+N1)は「ターゲット」信号のサンプルに対応する。
特定の態様では、エンコーダ114は、基準信号およびターゲット信号のローバンドサンプル(たとえば、0〜8kHz)に基づいて、利得パラメータ(gD)(たとえば、ローバンド利得パラメータ)を推定することができる。たとえば、Ref(n)は、基準信号のローバンドサンプル(たとえば、0〜8kHz)に対応し得、Targ(n+N1)は、ターゲット信号のローバンドサンプル(たとえば、0〜8kHz)に対応し得る。この態様では、エンコーダ114は、ローバンド利得パラメータに基づいて、ミッド信号のローバンド部分、サイド信号のローバンド部分、または両方を生成することができる。エンコーダ114は、ハイバンド利得パラメータに基づいて、ミッド信号のハイバンド部分、サイド信号のハイバンド部分、または両方を生成することができる。「ミッド信号のローバンド部分」は、本明細書で「ミッドローバンド信号」と呼ばれる場合がある。「サイド信号のローバンド部分」は、本明細書で「サイドローバンド信号」と呼ばれる場合がある。「ミッド信号のハイバンド部分」は、本明細書で「ミッドハイバンド信号」と呼ばれる場合がある。「サイド信号のハイバンド部分」は、本明細書で「サイドハイバンド信号」と呼ばれる場合がある。
ターゲット信号が第1のオーディオ信号130を含むとき、左信号131はTarg(n+N1)に対応し得、右信号133はRef(n)に対応し得る。代替態様では、左信号131および右信号133は非シフト信号に対応し得る。たとえば、左信号131は、第1のオーディオ信号130(たとえば、Targ(n))に対応し得、右信号133は、第2のオーディオ信号132(たとえば、Ref(n))に対応し得、または両方であり得る。
ターゲット信号が第2のオーディオ信号132を含むとき、右信号133はTarg(n+N1)に対応し得、左信号131はRef(n)に対応し得る。代替態様では、左信号131および右信号133は非シフト信号に対応し得る。たとえば、右信号133は、第1のオーディオ信号130(たとえば、Targ(n))に対応し得、左信号131は、第2のオーディオ信号132(たとえば、Ref(n))に対応し得、または両方であり得る。
左信号131のローバンド部分(たとえば、0〜8キロヘルツ(kHz))は、左ローバンド(LB)信号171に対応し得る。左信号131のハイバンド部分(たとえば、8〜16kHz)は、左ハイバンド(HB)信号172に対応し得る。右信号133のローバンド部分(たとえば、0〜8kHz)は、右LB信号173に対応し得る。右信号133のハイバンド部分(たとえば、8〜16kHz)は、右HB信号174に対応し得る。
エンコーダ114は、図2〜図5を参照してさらに説明するように、ミッドハイバンド信号に対応する、線形予測係数(LPC)パラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、または両方を生成することができる。LPCパラメータ102は、線スペクトル周波数(LSF:line spectral frequency)インデックスを含み得る。第1の利得パラメータのセット162は、利得形状インデックス、利得フレームインデックス、または両方を含み得る。第1の利得パラメータのセット162は、ミッドバンド信号に対応する、全フレーム利得、サブフレーム時間利得形状、またはそれらの組合せを示し得る。
代替実装形態では、エンコーダ114は、左HB信号172または右HB信号174に対応する、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、または両方を生成し得る。たとえば、エンコーダ114は、左HB信号172に基づいてLPCパラメータ102を生成してもよい。エンコーダ114は、LPCパラメータ102に基づいて合成左HB信号を生成することができ、左HB信号172と合成左HB信号の比較に基づいて、第1の利得パラメータのセット162を生成することができる。別の例では、エンコーダ114は、右HB信号174に基づいてLPCパラメータ102を生成してもよい。エンコーダ114は、LPCパラメータ102に基づいて合成右HB信号を生成することができ、右HB信号174と合成左HB信号の比較に基づいて、第1の利得パラメータのセット162を生成することができる。LPCパラメータ102は、LSFインデックスを含み得る。第1の利得パラメータのセット162は、利得形状インデックス、利得フレームインデックス、または両方を含み得る。
特定の態様では、エンコーダ114は、本明細書で説明するように、基準信号として、左HB信号172または右HB信号174のうちの1つを選択することができる。エンコーダ114は、基準信号(たとえば、左HB信号172または右HB信号174)に基づいて、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、または両方を生成することができる。
基準検出器180は、図6〜図8を参照して説明するように、左信号131または右信号133が基準信号(たとえば、コーディング基準信号)に対応するかどうかを判断することができる。基準検出器180は、左信号131(たとえば、左HB信号172)または右信号133(たとえば、右HB信号174)のうちの一方を基準信号として指定し、左信号131(たとえば、左HB信号172)または右信号133(たとえば、右HB信号174)のうちのもう一方を非基準信号として指定することができる。基準検出器180によって検出された基準信号は、シフト値に対応する基準信号(たとえば、Ref(n))と同じであってよく、または別個であってもよい。基準検出器180は、図7Aを参照して説明するように、左HB信号172と右HB信号174の比較に基づいて、図7Bを参照して説明するように、第1のオーディオ信号130と第2のオーディオ信号132の比較に基づいて、または図8を参照して説明するように、利得パラメータ(たとえば、ダウンミックス処理のための相対利得パラメータ)に基づいて、基準信号を検出することができる。基準検出器180は、図6〜図8を参照して説明するように、基準信号に対応する、左HB信号172または右HB信号174を示すハイバンド(HB)基準信号インジケータ164を生成することができる。たとえば、HB基準信号インジケータ164の第1の値(たとえば、0)は、左HB信号172が非基準信号に対応し、右HB信号174が基準信号に対応することを示し得る。HB基準信号インジケータ164の第2の値(たとえば、1)は、左HB信号172が基準信号に対応し、右HB信号174が非基準信号に対応することを示し得る。本明細書で使用される「基準信号インジケータ」は、「基準チャネルインジケータ」を指す場合もある。
利得分析器182は、図6および図9〜図14を参照して説明するように、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、または両方を生成することができる。スペクトル形状分析器184は、図6および図18〜図21を参照して説明するように、調整スペクトル形状パラメータ166(たとえば、調整傾斜パラメータ)、第2の調整スペクトル形状パラメータ176(たとえば、調整傾斜パラメータ)、または両方を生成することができる。
エンコーダ114は、左HB信号172または右HB信号174に対応する、1つまたは複数のステレオキュー175を生成することができる。たとえば、ステレオキュー175は、チャネル間レベル差(ILD)パラメータ値を含み得る。ILDパラメータ値の各々は、特定の周波数範囲に対する、右HB信号174のエネルギーに対する左HB信号172のエネルギーの比を示し得る。たとえば、ステレオキュー175の第1のILDパラメータ値は、右HB信号174の第1の周波数範囲のエネルギーに対する左HB信号172の第1の周波数範囲のエネルギーの比を示し得る。ステレオキュー175の第2のILDパラメータ値は、右HB信号174の第2の周波数範囲のエネルギーに対する左HB信号172の第2の周波数範囲のエネルギーの比を示し得る。特定の態様では、第1の周波数範囲は第2の周波数範囲と重複することがある。代替態様では、第1の周波数範囲は、第2の周波数範囲に関して非重複であり得る。
送信機110は、LPCパラメータ(params)102、第1の利得パラメータのセット162、HB基準信号インジケータ164、調整(adj.)利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、ステレオキュー175、またはそれらの組合せを、ネットワーク120を介して第2のデバイス106に送信することができる。いくつかの実装形態では、送信機110は、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、HB基準信号インジケータ164、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、またはそれらの組合せを、後のさらなる処理または復号のために、ネットワーク120のデバイスまたはローカルデバイスにおいて記憶することができる。
デコーダ118は、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、HB基準信号インジケータ164、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、またはそれらの組合せを受信することができる。デコーダ118は、本明細書で説明するように、左出力信号113、右出力信号193、または両方を生成するためにアップミキシングを実行することができる。左LB出力信号117は、左出力信号113のローバンド部分に対応し得る。左HB出力信号127は、左出力信号113のハイバンド部分に対応し得る。右LB出力信号137は、右出力信号193のローバンド部分に対応し得る。右HB出力信号147は、右出力信号193のハイバンド部分に対応し得る。左出力信号113は、合成出力ステレオ信号の左チャネルに対応し得る。右出力信号193は、合成出力ステレオ信号の右チャネルに対応し得る。
デコーダ118は、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、または両方に基づいて、合成ミッド信号を生成することができる。デコーダ118は、図24〜図39を参照してさらに説明するように、合成ミッド信号、HB基準信号インジケータ164、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、またはそれらの組合せに基づいて、左出力信号113、右出力信号193、または両方を生成することができる。たとえば、利得調整器183は、調整利得パラメータの第1のセット168に基づいて合成ミッド信号の利得を調整して、利得調整信号を生成することができ、スペクトル形状調整器185は、調整スペクトル形状パラメータ166に基づいて利得調整信号の形状(たとえば、スペクトルエンベロープ)を調整して、右HB出力信号147を生成することができる。代替として、スペクトル形状調整器185は、調整スペクトル形状パラメータ166に基づいて合成ミッド信号の形状(たとえば、スペクトルエンベロープ)を調整して、スペクトル形状調整信号を生成することができ、利得調整器183は、調整利得パラメータの第1のセット168に基づいてスペクトル形状の利得を調整して、右HB出力信号147を生成することができる。
特定の態様では、デコーダ118は、シフト値に基づいて、左出力信号113、右出力信号193、または両方を生成することができる。たとえば、デコーダ118は、合成ミッド信号に基づいて、左信号および右信号を生成することができる。デコーダ118は、シフト値に基づいて左信号を時間的にシフトして、時間的にシフトされた左信号を生成することができ、時間的にシフトされた左信号に基づいて左出力信号113を生成することができる。代替として、デコーダ118は、シフト値に基づいて右信号を時間的にシフトして、時間的にシフトされた右信号を生成することができ、時間的にシフトされた右信号に基づいて右出力信号193を生成することができる。
デコーダ118は、左出力信号113に対応する第1の出力信号126、右出力信号193に対応する第2の出力信号128、または両方を生成することができる。特定の態様では、デコーダ118は、左出力信号113を時間的にシフトすることによって第1の出力信号126を生成することができ、または右出力信号193を時間的にシフトすることによって第2の出力信号128を生成することができる。代替として、第1の出力信号126は左出力信号113と同じであってよく、第2の出力信号128は右出力信号193と同じであってよい。第2のデバイス106は、第1のラウドスピーカ142を介して第1の出力信号126を出力し得る。第2のデバイス106は、第2のラウドスピーカ144を介して第2の出力信号128を出力し得る。合成ステレオ出力信号は、第1の出力信号126、第2の出力128、または両方を含み得る。
特定の例では、第2のデバイス106に送信するために、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、および調整利得パラメータの第1のセット168の単一のセットを生成する代わりに、エンコーダ114は、図23を参照して説明するように、左HB信号172に対応する、左HB LPCパラメータ、左利得パラメータ、または両方、または右HB信号174に対応する、右LPCパラメータ、右利得パラメータ、または両方を生成することができる。特定の態様では、エンコーダ114は、第1の符号化手法を使用して第1のフレームを符号化することと、第2の符号化手法を使用して第2のフレームを符号化することとの間で切り替えることができる。第1の符号化手法は、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、および調整利得パラメータの第1のセット168の単一のセットを生成することを含み得る。第2の符号化手法は、左HB信号172に対応する、左HB LPCパラメータ、左利得パラメータ、または両方、および右HB信号174に対応する、右LPCパラメータ、右利得パラメータ、または両方を生成することを含み得る。エンコーダ114は、時間的不整合値、基準信号インジケータに基づいて、時間的不整合値、HB基準信号インジケータ164に基づいて、またはそれらの組合せで、第1の符号化手法を使用することと、第2の符号化手法を使用することとの間で切り替えることができる。送信機110は、左HB LPCパラメータ、左利得パラメータ、右LPCパラメータ、右利得パラメータ、またはそれらの組合せを送信することができる。デコーダ118は、左HB LPCパラメータおよび左利得パラメータに基づいて第1の出力信号126を、右HB LPCパラメータおよび右利得パラメータに基づいて第2の出力信号128を、または両方を生成することができる。
システム100は、これにより、デコーダ118が、左HB信号172(または、右HB信号174)に近接するハイバンド部分を有する出力信号(たとえば、第1の出力信号126または第2の出力信号128)を生成することを可能にし得る。デコーダ118は、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、またはそれらの組合せに少なくとも部分的に基づいて、ハイバンド部分を生成することができる。
図1は、基準検出器180、利得分析器182、およびスペクトル形状分析器184含むエンコーダ114を示すが、他の実装形態では、基準検出器180、利得分析器182、またはスペクトル形状分析器184のうちの1つまたは複数を省略してもよい。図1は、利得調整器183およびスペクトル形状調整器185を含むデコーダ118を示すが、他の実装形態では、利得調整器183、スペクトル形状調整器185、または両方を省略してもよい。
図2を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に200と指定されている。デバイス200の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス200は、シフト推定器204(たとえば、時間的不整合値推定器)を介してフレーム間シフト変動分析器206、基準信号指定器209、または両方に結合された信号プリプロセッサ202を含む。フレーム間シフト変動分析器206は、ターゲット信号調整器208を介して利得パラメータ生成器215に結合され得る。基準信号指定器209は、フレーム間シフト変動分析器206、利得パラメータ生成器215、または両方に結合され得る。ターゲット信号調整器208は、ミッドサイド生成器210に結合され得る。利得パラメータ生成器215は、ミッドサイド生成器210に結合され得る。ミッドサイド生成器210は、帯域幅拡張(BWE:bandwidth extension)空間バランサ212、ミッドBWEコーダ214、ローバンド信号再生器216、またはそれらの組合せに結合され得る。LB信号再生器216は、LBサイドコアコーダ218、LBミッドコアコーダ220、または両方に結合され得る。LBミッドコアコーダ220は、ミッドBWEコーダ214、LBサイドコアコーダ218、または両方に結合され得る。ミッドBWEコーダ214はBWE空間バランサ212に結合され得る。LBミッドコアコーダ220はまたBWE空間バランサ212に結合され得る。たとえば、図23を参照して説明するように、BWE空間バランサ212は、LBミッドコアコーダ220からの1つまたは複数のパラメータ(たとえば、LB励起パラメータ、有声化パラメータ、ピッチパラメータ、チャネル間利得パラメータなど)に基づいてターゲットHB信号を合成することができる。
動作中、信号プリプロセッサ202は、オーディオ信号228を受信することができる。たとえば、信号プリプロセッサ202は、入力インターフェース112からオーディオ信号228を受信することができる。オーディオ信号228(たとえば、ステレオ信号)は、第1のオーディオ信号130、第2のオーディオ信号132、または両方を含み得る。信号プリプロセッサ202は、第1のリサンプリングされた信号230、第2のリサンプリングされた信号232、または両方を生成することができる。たとえば、信号プリプロセッサ202は、第1のオーディオ信号130をリサンプリングすることによって第1のリサンプリングされた信号230を、第2のオーディオ信号132をリサンプリングすることによって第2のリサンプリングされた信号232を、または両方を生成することができる。信号プリプロセッサ202は、シフト推定器204に第1のリサンプリングされた信号230、第2のリサンプリングされた信号232、または両方を提供することができる。
シフト推定器204は、第1のリサンプリングされた信号230、第2のリサンプリングされた信号232、または両方に基づいて、時間的不整合値(たとえば、最終シフト値217(T)、非因果的シフト値262、または両方)を生成することができる。たとえば、シフト推定器204は、第1のリサンプリングされた信号230と第2のリサンプリングされた信号232の比較に基づいて、最終シフト値217(T)を判定することができる。非因果的シフト値262は、最終シフト値217の絶対値に対応し得る。シフト推定器204は、フレーム間シフト変動分析器206、基準信号指定器209、または両方に最終シフト値217を提供することができる。
基準信号指定器209は、最終シフト値217(T)に基づいて、第1のオーディオ信号130または第2のオーディオ信号132を基準信号として指定することができる。たとえば、基準信号指定器209は、最終シフト値217(T)が第1のしきい値(たとえば、0)を満たすとの(たとえば、それ以上であるとの)判定に応じて、第1のオーディオ信号130が基準信号として指定されることを示す基準信号インジケータ265を生成する。基準信号240は第1のオーディオ信号130に対応し得、ターゲット信号242は第2のオーディオ信号132に対応し得る。代替として、基準信号指定器209は、最終シフト値217(T)が第1のしきい値(たとえば、0)を満たすことができない(たとえば、それ未満である)との判定に応じて、第2のオーディオ信号132が基準信号として指定されることを示す基準信号インジケータ265を生成する。基準信号240は第2のオーディオ信号132に対応し得、ターゲット信号242は第1のオーディオ信号130に対応し得る。基準信号指定器209は、フレーム間シフト変動分析器206、利得パラメータ生成器215、または両方に基準信号インジケータ265を提供することができる。基準信号インジケータ265は、HB基準信号インジケータ164と同じであってよく、または別個であってもよい。
フレーム間シフト変動分析器206は、ターゲット信号242、基準信号240、第1のシフト値263(Tprev)、最終シフト値217(T)、基準信号インジケータ265、またはそれらの組合せに基づいて、ターゲット信号インジケータ264を生成することができる。たとえば、フレーム間シフト変動分析器206は、第1のシフト値263(Tprev)と最終シフト値217(T)の比較に基づいて、第1のオーディオ信号130または第2のオーディオ信号132を示すためのターゲット信号インジケータ264を生成することができる。最終シフト値263(Tprev)は、第1のオーディオ信号130の前のフレームのシフト値に対応し得る。フレーム間シフト変動分析器206は、ターゲット信号調整器208にターゲット信号インジケータ264を提供することができる。いくつかの実装形態では、フレーム間シフト変動分析器206は、ターゲット信号インジケータ264によって示されたターゲット信号(たとえば、第1のオーディオ信号130または第2のオーディオ信号132)を、平滑化および緩やかなシフト(smoothing and slow-shifting)のためにターゲット信号調整器208に提供することができる。ターゲット信号242は、ターゲット信号インジケータ264によって示される最終オーディオ信号130または第2のオーディオ信号132のうちの一方に対応し得る。基準信号240は、第1のオーディオ信号130または第2のオーディオ信号132のうちのもう一方に対応し得る。
ターゲット信号調整器208は、ターゲット信号インジケータ264、ターゲット信号242、または両方に基づいて、調整ターゲット信号252を生成することができる。ターゲット信号調整器208は、第1のシフト値263(Tprev)から最終シフト値217(T)への時間シフト推移に基づいて、ターゲット信号242を調整し得る。たとえば、第1のシフト値263は、第1のオーディオ信号130の第1のフレームに対応する最終シフト値を含み得る。ターゲット信号調整器208は、最終シフト値が、第2のフレームに対応する最終シフト値217(たとえば、T=4)よりも低い第1のフレームに対応する第1の値(たとえば、Tprev=2)を有する第1のシフト値263から変化したとの判断に応答して、調整ターゲット信号252を生成するために、フレーム境界に対応するターゲット信号242のサンプルのサブセットが平滑化および緩やかなシフトを通じて除外されるように、ターゲット信号242を補間し得る。代替として、ターゲット信号調整器208は、最終シフト値が、最終シフト値217(たとえば、T=2)を超える第1のシフト値263(たとえば、Tprev=4)から変化したとの判断に応答して、調整ターゲット信号252を生成するために、フレーム境界に対応するターゲット信号242のサンプルのサブセットが平滑化および緩やかなシフトを通じて繰り返されるように、ターゲット信号242を補間し得る。平滑化および緩やかなシフトは、ハイブリッドSinc補間器およびラグランジュ補間器に基づいて実行され得る。ターゲット信号調整器208は、最終シフト値が、第1のシフト値263から最終シフト値217(たとえば、Tprev=T)に変化していないとの判断に応答して、調整ターゲット信号252を生成するために、ターゲット信号242を時間的にオフセットし得る。ターゲット信号調整器208は、利得パラメータ生成器215、ミッドサイド生成器210、または両方に調整ターゲット信号252を提供することができる。
利得パラメータ生成器215は、基準信号インジケータ265、調整ターゲット信号252、基準信号240、またはそれらの組合せに基づいて、利得パラメータ261を生成することができる。利得パラメータ261(たとえば、gD)は、図1を参照して説明したように、ダウンミックス処理のための相対利得パラメータに対応し得る。利得パラメータ生成器215は、ミッドサイド生成器210に利得パラメータ261を提供することができる。
ミッドサイド生成器210は、調整ターゲット信号252、基準信号240、利得パラメータ261、またはそれらの組合せに基づいて、ミッド信号270、サイド信号272、または両方を生成することができる。たとえば、ミッドサイド生成器210は、式6aまたは式6bに基づいてミッド信号270を生成することができ、式中、Mはミッド信号270に対応し、gDは利得パラメータ261に対応し、Ref(n)は基準信号240のサンプルに対応し、Targ(n+N1)は調整ターゲット信号252のサンプルに対応する。ミッドサイド生成器210は、式7aまたは式7bに基づいてサイド信号272を生成することができ、式中、Sはサイド信号272に対応し、gDは利得パラメータ261に対応し、Ref(n)は基準信号240のサンプルに対応し、Targ(n+N1)は調整ターゲット信号252のサンプルに対応する。
ミッドサイド生成器210は、BWE空間バランサ212、LB信号再生器216、または両方にサイド信号272を提供することができる。ミッドサイド生成器210は、BWEコーダ214、LB信号再生器216、または両方にミッド信号270を提供することができる。LB信号再生器216は、ミッド信号270に基づいてLBミッド信号260を生成することができる。たとえば、LB信号再生器216は、ミッド信号270をフィルタ処理することによってLBミッド信号260を生成することができる。LB信号再生器216は、LBミッドコアコーダ220にLBミッド信号260を提供することができる。LBミッドコアコーダ220は、LBミッド信号260に基づいてパラメータ(たとえば、コアパラメータ271、パラメータ275、または両方)を生成することができる。コアパラメータ271、パラメータ275、または両方は、励起パラメータ、有声化パラメータ、ピッチパラメータ、チャネル間利得パラメータなどを含み得る。LBミッドコアコーダ220は、ミッドBWEコーダ214にコアパラメータ271、LBサイドコアコーダ218にパラメータ275、または両方を提供することができる。コアパラメータ271は、パラメータ275と同じであるか、またはパラメータ275とは別個のものであり得る。たとえば、コアパラメータ271は、パラメータ275のうちの1つまたは複数を含むことが可能であり、パラメータ275のうちの1つまたは複数を除外することが可能であり、1つまたは複数の追加のパラメータを含むことが可能であり、またはそれらの組合せが可能である。
ミッドBWEコーダ214は、図3を参照してさらに説明するように、ミッド信号270、コアパラメータ271、またはそれらの組合せに基づいて、コーディングされたミッドBWE信号273、第1の利得パラメータのセット162、LPCパラメータ102、またはそれらの組合せを生成することができる。ミッドBWEコーダ214は、コーディングされたミッドBWE信号273(たとえば、ミッド信号270、合成ミッド信号、スケーリングされてない合成ミッドBWE信号、非線形拡張高調波ミッドBWE励起信号、またはそれらの組合せ)をBWE空間バランサ212に提供することができる。ミッドBWEコーダ214は、第1の利得パラメータのセット162、LPCパラメータ102、または両方を図1の送信機110に提供することができる。
BWE空間バランサ212は、図6を参照してさらに説明するように、左HB信号172、右HB信号174、コーディングされたミッドBWE信号273、オーディオ信号228、またはそれらの組合せに基づいて、図1のHB基準信号インジケータ164、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、またはそれらの組合せを生成することができる。BWE空間バランサ212は、HB基準信号インジケータ164、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、またはそれらの組合せを図1の送信機110に提供することができる。
LB信号再生器216は、サイド信号272に基づいてLBサイド信号267を生成することができる。たとえば、LB信号再生器216は、サイド信号272をフィルタ処理することによってLBサイド信号267を生成することができる。LB信号再生器216は、LBサイドコアコーダ218にLBサイド信号267を提供することができる。
図3を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に300と指定されている。デバイス300の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス300は、ミッドBWEコーダ214を含む。ミッドBWEコーダ214は、LPCパラメータ生成器320、利得パラメータ生成器322、または両方を含み得る。LPCパラメータ生成器320は、LPCパラメータ102を生成するように構成され得る。LPCパラメータ生成器320は、LP分析器および量子化器302、LSF/LPC変換器304、または両方を含み得る。利得パラメータ生成器322は、第1の利得パラメータのセット162を生成するように構成され得る。利得パラメータ生成器322は、シンセサイザ306、利得推定器316、または両方を含み得る。
動作中、LP分析器および量子化器302は、図2のミッドサイド生成器210からミッド信号270を受信することができる。LP分析器および量子化器302は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)に基づいて量子化HB LSF370を生成することができる。量子化HB LSF370は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)のスペクトルエンベロープを表し得る。LP分析器および量子化器302は、コードブックに基づいて、量子化HB LSF370に対応するLPCパラメータ102(たとえば、HB LSFインデックス)を生成することができる。LP分析器および量子化器302は、図1の送信機110にLPCパラメータ102を提供することができる。
LP分析器および量子化器302は、LSF/LPC変換器304に量子化HB LSF370を提供することができる。LSF/LPC変換器304は、量子化HB LSF370に基づいてHB LPC372を生成することができる。LSF/LPC変換器304は、シンセサイザ306にHB LPC372を提供することができる。シンセサイザ306は、LBミッドコアコーダ220からコアパラメータ271を受信することもできる。シンセサイザ306は、図1の第1のデバイス104におけるローカルデコーダに対応し得る。シンセサイザ306は、受信デバイス(たとえば、図1の第2のデバイス106)におけるデコーダをシミュレートし得る。シンセサイザ306は、図4を参照してさらに説明するように、HB LPC372およびコアパラメータ271に基づいて合成ミッド信号362を生成することができる。
シンセサイザ306は、利得推定器316に合成ミッド信号362を提供することができる。利得推定器316は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)を受信することもできる。利得推定器316は、図5を参照してさらに説明するように、合成ミッド信号362とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の比較に基づいて、第1の利得パラメータのセット162を生成することができる。第1の利得パラメータのセット162は、ミッド信号270のハイバンド部分と合成ミッド信号362との間の利得差を示し得る。第1の利得パラメータのセット162は、利得形状インデックス376、利得フレームインデックス374、または両方を含み得る。利得推定器316は、図1の送信機110に第1の利得パラメータのセット162を提供することができる。
図4を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に400と指定されている。デバイス400の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス400は、シンセサイザ306を含む。シンセサイザ306は、利得調整器404を介してコンバイナ412に結合された高調波エクステンダ402を含み得る。高調波エクステンダ402は、雑音整形器408および利得調整器410を介してコンバイナ412に結合され得る。シンセサイザ306は、雑音整形器408に結合されたランダム雑音生成器406を含み得る。コンバイナ412は、LPCシンセサイザ414に結合され得る。
動作中、シンセサイザ306は、本明細書で説明するように、LB励起信号に基づいてHB励起信号460(たとえば、非線形高調波HB励起信号)を推定することができ、HB励起信号460およびHB LPC372に基づいて合成ミッド信号362を生成することができる。高調波エクステンダ402は、LBミッドコアコーダ220からコアパラメータ271を受信することができる。コアパラメータ271は、LB励起信号に対応し得る。高調波エクステンダ402は、LB励起信号を高調波的に拡張することによって、コアパラメータ271に基づいて高調波的に拡張された信号454を生成することができる。高調波エクステンダ402は、利得調整器404に、および雑音整形器408に高調波的に拡張された信号454を提供することができる。
利得調整器404は、第1の利得を高調波的に拡張された信号454に適用することによって、第1の利得調整信号456を生成することができる。利得調整器404は、コンバイナ412に第1の利得調整信号456を提供することができる。ランダム雑音生成器406は、シード値450に基づいて雑音信号452を生成することができる。シード値450は図1のメモリ153内に記憶され得る。図1のエンコーダ114は、シード値450のアクセスの後にシード値450を更新することができる。ランダム雑音生成器406は、雑音整形器408に雑音信号452を提供することができる。雑音整形器408は、高調波的に拡張された信号454と雑音信号452とを組み合わせて、雑音付加信号454を生成することができる。雑音整形器408は、利得調整器410に雑音付加信号454を提供することができる。利得調整器410は、第2の利得を雑音付加信号454に適用することによって、第2の利得調整信号458を生成することができる。利得調整器410は、コンバイナ412に第2の利得調整信号458を提供することができる。コンバイナ412は、第1の利得調整信号456(たとえば、第1の利得調整信号456のハイバンド部分)と第2の利得調整信号458(たとえば、第2の利得調整信号458のハイバンド部分)とを組み合わせて、HB励起信号460を生成することができる。コンバイナ412は、LPCシンセサイザ414にHB励起信号460を提供することができる。
LPCシンセサイザ414は、HB LPC372およびHB励起信号460に基づいて合成ミッド信号462(たとえば、合成ハイバンドミッド信号)を生成することができる。たとえば、LPCシンセサイザ414は、HB LPC372に基づいて合成フィルタを構成して、HB励起信号460を入力として合成フィルタに提供することによって、合成ミッド信号462を生成することができる。特定の態様では、合成ミッド信号462は、合成ミッド信号362(たとえば、コーディングされたミッドBWE信号273)に対応し得る。この態様では、LPCシンセサイザ414は、図3の利得推定器316および図17のスペクトル形状調整器に合成ミッド信号362を提供することができる。
特定の態様では、シンセサイザ306は固有の利得に対応する複数の合成ミッド信号を生成することができる。たとえば、シンセサイザ306は、合成ミッド信号362および合成ミッド信号464を生成することができる。合成ミッド信号362を生成することは、利得調整器404が第1の利得を高調波的に拡張された信号454に適用して第1の利得調整信号456を生成することと、利得調整器410が第2の利得を雑音付加信号454に適用して、第2の利得調整信号458を生成すこととを含み得る。合成ミッド信号464を生成することは、利得調整器404が第3の利得を高調波的に拡張された信号454に適用して第1の利得調整信号456を生成することと、利得調整器410が第4の利得を雑音付加信号454に適用して第2の利得調整信号458を生成することとを含み得る。第1の利得は、第3の利得と同じであってよく、または別個であってもよい。第2の利得は、第4の利得と同じであってよく、または別個であってもよい。特定の態様では、合成ミッド信号362の高調波成分に対する雑音成分の第1の重み付けは、合成ミッド信号464の高調波成分に対する雑音成分とは別個であり得る。第1の重み付けは、第1の利得および第2の利得に基づき得る。第2の重み付けは、第3の利得および第4の利得に基づき得る。LPCシンセサイザ414は、図3の利得推定器316に合成ミッド信号362を提供することができ、図17のスペクトル形状調整器に合成ミッド信号464を提供することができる。
図5を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に500と指定されている。デバイス500の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス500は、利得推定器316を含む。利得推定器316は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)と合成ミッド信号362(たとえば、合成ハイバンドミッド信号)の比較に基づいて、利得形状インデックス376、利得フレームインデックス374、または両方を生成するように構成され得る。利得推定器316は、利得形状推定器および量子化器502、利得形状補償器504、利得フレーム推定器および量子化器506、またはそれらの組合せを含み得る。
動作中、利得形状推定器および量子化器502は、図3のシンセサイザ306から合成ミッド信号362を受信すること、ミッドサイド生成器210からミッド信号270を受信すること、または両方が可能である。利得形状推定器および量子化器502は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)と合成ミッド信号362(たとえば、合成ハイバンドミッド信号)の比較に基づいて、量子化利得形状550を判定することができる。量子化利得形状550は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)と合成ミッド信号362(たとえば、合成ハイバンドミッド信号)との間の利得形状の差に対応し得る。利得形状推定器および量子化器502は、コードブックに基づいて量子化利得形状550に対応する利得形状インデックス376を判定することができる。利得形状推定器および量子化器502は、図1の送信機110に利得形状インデックス376を提供することができる。
利得形状推定器および量子化器502は、利得形状補償器504に量子化利得形状550を提供することができる。利得形状補償器504は、図3のシンセサイザ306から合成ミッド信号362を受信することもできる。利得形状補償器504は、合成ミッド信号362および量子化利得形状550に基づいて利得形状補償信号552を生成することができる。たとえば、利得形状補償器504は、量子化利得形状550に基づいて合成ミッド信号362を調整することによって利得形状補償信号552を生成することができる。
利得形状補償器504は、利得フレーム推定器および量子化器506に利得形状補償信号552を提供することができる。利得フレーム推定器および量子化器506は、図2のミッドサイド生成器210からミッド信号270を受信することもできる。利得フレーム推定器および量子化器506は、利得形状補償信号552とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の比較に基づいて、量子化利得フレーム554を生成することができる。利得フレーム形状推定器および量子化器506は、コードブックに基づいて量子化利得フレーム554に対応する利得フレームインデックス374を生成することができる。利得フレーム推定器および量子化器506は、図1の送信機110に利得フレームインデックス374を提供することができる。
図6を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に600と指定されている。デバイス600の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス600は、BWE空間バランサ212を含む。BWE空間バランサ212は、基準検出器180、利得分析器182、スペクトル形状分析器184、またはそれらの組合せを含み得る。BWE空間バランサ212は、左HB信号172、右HB信号174、オーディオ信号228、サイド信号272、コーディングされたミッドBWE信号273、またはそれらの組合せを受信するように構成され得る。コーディングされたミッドBWE信号273は、ミッド信号270、合成ミッド信号362、高調波的に拡張された信号454、またはHB励起信号460を含み得る。
基準検出器180は、図7〜図8を参照してさらに説明するように、HB基準信号インジケータ164を生成するように構成され得る。基準検出器180は、図1の送信機110にHB基準信号インジケータ164を提供することができる。利得分析器182は、図9〜図14を参照してさらに説明するように、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、または両方を生成するように構成され得る。利得分析器182は、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、または両方を図1の送信機110に提供することができる。スペクトル形状分析器184は、図18〜図21を参照してさらに説明するように、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、または両方を生成するように構成され得る。スペクトル形状分析器184は、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、または両方を図1の送信機110に提供することができる。
図7Aを参照すると、デバイスの説明のための例が示され、概して700として指定される。デバイス700の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス700は、基準検出器780を含む。基準検出器780は、図1の基準検出器180に対応し得る。基準検出器780は、信号比較器704を含む。信号比較器704は、左HB信号172と右HB信号174の比較に基づいて、HB基準信号インジケータ164を生成するように構成され得る。たとえば、信号比較器704は、左HB信号172の左エネルギーおよび右HB信号174の右エネルギーを判定することができる。信号比較器704は、左エネルギーが右エネルギー以上であるとの判定に応じて、左HB信号172を基準信号として、右HB信号174を非基準信号として指定することができる。信号比較器704は、左エネルギーと右エネルギーとの間のエネルギー差が第1のしきい値を満たす(たとえば、左エネルギー-右エネルギー≧0)または左エネルギーと右エネルギーのエネルギーの比が第2のしきい値を満たす(たとえば、左エネルギー/右エネルギー≧1)との判定に応じて、左エネルギーが右エネルギー以上であると判定することができる。
代替として、信号比較器704は、左エネルギーが右エネルギー未満であるとの判定に応じて、右HB信号174を基準信号として、左HB信号172を非基準信号として指定することができる。信号比較器704は、エネルギー差が第1のしきい値を満たすことができない(たとえば、左エネルギー-右エネルギー<0)またはエネルギー比が第2のしきい値を満たすことができない(たとえば、左エネルギー/右エネルギー<1)との判定に応じて、左エネルギーは右エネルギー未満であると判定することができる。いくつかの実装形態では、頻繁な基準チャネル切替えを避けるために、エネルギーベースの比較器に加えて、ヒステリシス/平滑化論理を実装することができる。
図7Bを参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に750と指定されている。デバイス750の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス750は、基準検出器782を含む。基準検出器782は、図1の基準検出器180に対応し得る。基準検出器782は、信号比較器706を含む。信号比較器706は、第1のオーディオ信号130(たとえば、左信号)と第2のオーディオ信号132(たとえば、右信号)の比較に基づいて、HB基準信号インジケータ164を生成するように構成され得る。たとえば、信号比較器706は、第1のオーディオ信号130の第1のエネルギー(たとえば、左フルバンドエネルギー)および第2のオーディオ信号132の第2のエネルギー(たとえば、右フルバンドエネルギー)を判定することができる。信号比較器706は、第1のエネルギーが第2のエネルギー以上であるとの判定に応じて、左HB信号172を基準信号として、右HB信号174を非基準信号として指定することができる。信号比較器706は、第1のエネルギーと第2のエネルギーとの間のエネルギー差が第1のしきい値を満たす(たとえば、第1のエネルギー-第2のエネルギー≧0)または第1のエネルギーと第2のエネルギーのエネルギーの比が第2のしきい値を満たす(たとえば、第1のエネルギー/第2のエネルギー≧1)との判定に応じて、第1のエネルギーが第2のエネルギー以上であると判定することができる。
代替として、信号比較器706は、第1のエネルギーが第2のエネルギー未満であるとの判定に応じて、右HB信号174を基準信号として、左HB信号172を非基準信号として指定することができる。信号比較器706は、エネルギー差が第1のしきい値を満たすことができない(たとえば、第1のエネルギー-第2のエネルギー<0)またはエネルギー比が第2のしきい値を満たすことができない(たとえば、第1のエネルギー/第2のエネルギー<1)との判定に応じて、第1のエネルギーが第2のエネルギー未満であると判定することができる。いくつかの実装形態では、頻繁な基準チャネル切替えを避けるために、エネルギーベースの比較器に加えて、ヒステリシス/平滑化論理を実装することができる。
代替実装形態では、基準検出器180は、チャネル間シフト値(たとえば、図2の最終シフト値217)に基づいてHB基準信号インジケータ164を生成することができる。たとえば、基準検出器180は、最終シフト値217がしきい値(たとえば、0)以上であるとの判定に応じて、左HB信号172を基準信号として指定して、右HB信号174を非基準信号として指定することができる。別の例として、基準検出器180は、最終シフト値217がしきい値(たとえば、0)未満であるとの判定に応じて、右HB信号174を基準信号として指定して、左HB信号172を非基準信号として指定することができる。
特定の態様では、基準検出器180は、最終シフト値217が、右オーディオ信号(たとえば、第2のオーディオ信号132)が左オーディオ信号(たとえば、第1のオーディオ信号130)に先行していることを示す特定の値(たとえば、0未満)を有するとの判定に応じて、右HB信号174を基準信号として指定することができる。代替として、基準検出器180は、最終シフト値217が、左オーディオ信号(たとえば、第1のオーディオ信号130)が右オーディオ信号(たとえば、第2のオーディオ信号132)に先行していることを示す特定の値(たとえば、0以上)を有するとの判定に応じて、左HB信号172を基準信号として指定することができる。
特定の実装形態では、基準検出器180は、基準信号240に基づいてHB基準信号インジケータ164を生成することができる。たとえば、図2を参照して説明したように、基準信号指定器209は、最終シフト値217に基づいて、第1のオーディオ信号130または第2のオーディオ信号132のうちの1つ(たとえば、基準信号240)が基準信号として指定されることを示す基準信号インジケータ265を生成することができる。基準検出器180は、基準信号240が第1のオーディオ信号130に対応するとの判定に応じて、左HB信号172が基準信号として指定され、右HB信号174が非基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を生成することができる。代替として、基準検出器180は、基準信号240が第2のオーディオ信号132に対応するとの判定に応じて、右HB信号174が基準信号として指定され、左HB信号172が非基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を生成することができる。
特定の実装形態では、基準検出器180は、各々が前の段階の出力を改良する複数段階でHB基準信号インジケータ164を判定することができる。これらの段階の各々は、本明細書で説明する特定の実装形態に対応し得る。説明のための例として、第1の段階において、基準検出器180は、基準信号240に基づいてHB基準信号インジケータ164を生成することができる。たとえば、基準検出器180は、基準信号240が第2のオーディオ信号132(たとえば、右オーディオ信号)が基準信号として指定されることを示すとの判定に応じて、右HB信号174がハイバンド基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を生成することができる。代替として、基準検出器180は、基準信号240が第1のオーディオ信号130(たとえば、左オーディオ信号)が基準信号として指定されることを示すとの判定に応じて、左HB信号172がハイバンド基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を生成することができる。
第2段階で、基準検出器180は、利得パラメータ261、第1のエネルギー、第2のエネルギー、またはそれらの組合せに基づいて、HB基準信号インジケータ164を改良する(たとえば、更新する)ことができる。たとえば、基準検出器180は、利得パラメータ261が第1のしきい値を満たす、第1のエネルギー(たとえば、左フルバンドエネルギー)と第2のエネルギー(たとえば、右フルバンドエネルギー)の比が第2のしきい値を満たす、または両方の判定に応じて、左HB信号172が基準信号として指定され、右HB信号174が非基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を設定する(たとえば、更新する)ことができる。別の例では、基準検出器180は、利得パラメータ261が第1のしきい値を満たすことができない、第1のエネルギー(たとえば、左フルバンドエネルギー)と第2のエネルギー(たとえば、右フルバンドエネルギー)の比が第2のしきい値を満たすことができない、または両方の判定に応じて、右HB信号174が基準信号として指定され、左HB信号172が非基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を設定する(たとえば、更新する)ことができる。
第3段階で、基準検出器180は、左エネルギーおよび右エネルギーに基づいてHB基準信号インジケータ164を改良する(たとえば、さらに更新する)ことができる。たとえば、基準検出器180は、左エネルギー(たとえば、左HBエネルギー)と右エネルギー(たとえば、右HBエネルギー)の比がしきい値を満たすとの判定に応じて、左HB信号172が基準信号として指定され、右HB信号174が非基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を設定する(たとえば、更新する)ことができる。別の例として、基準検出器180は、左エネルギー(たとえば、左HBエネルギー)と右エネルギー(たとえば、右HBエネルギー)の比がしきい値を満たすことができないとの判定に応じて、右HB信号174が基準チャネルとして指定され、左HB信号172が非基準チャネルとして指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を設定する(たとえば、更新する)ことができる。
特定の態様では、第1段階中に、基準検出器180は、基準信号240に基づいてHB基準信号インジケータ164を生成することができる。たとえば、第1段階の後に、HB基準信号インジケータ164は、左HB信号172がハイバンド基準信号として指定されていることを示し得る。基準検出器180は、左オーディオ信号(たとえば、第1のオーディオ信号130)のローバンド部分の左ローバンドエネルギー、右オーディオ信号(たとえば、第2のオーディオ信号132)のローバンド部分の右ローバンドエネルギー、または両方を判定することができる。
第2段階中に、基準検出器180は、左ローバンドエネルギーが実質的に右ローバンドエネルギー未満である(たとえば、右ローバンドエネルギー-左ローバンドエネルギー>しきい値)と判定することができる。基準検出器180は、HB基準信号インジケータ164が、左HB信号172が基準信号として指定され、左ローバンドエネルギーが実質的に右ローバンドエネルギー未満であることを示すとの判定に応じて、右HB信号174が基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を更新することができる。代替として、基準検出器180は、HB基準信号インジケータ164が、右HB信号174が基準信号として指定され、右ローバンドエネルギーが実質的に左ローバンドエネルギー未満であることを示すとの判定に応じて、左HB信号172が基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を更新することができる。基準検出器180は、左オーディオ信号(たとえば、第1のオーディオ信号130)のハイバンド部分の左バンドエネルギー、右オーディオ信号(たとえば、第2のオーディオ信号132)のハイバンド部分の右ハイバンドエネルギー、または両方を判定することができる。
第3段階中に、基準検出器180は、HB基準信号インジケータ164、左ハイバンドエネルギー、右ハイバンドエネルギー、またはそれらの組合せに基づいて、HB基準信号インジケータ164を更新することができる。たとえば、基準検出器180は、HB基準信号インジケータ164が、左HB信号172が基準信号として指定され、左ハイバンドエネルギーが実質的に右ハイバンドエネルギー未満であることを示すとの判定に応じて、右HB信号174が基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を更新することができる。代替として、基準検出器180は、HB基準信号インジケータ164が、右HB信号174が基準信号として指定され、右ハイバンドエネルギーが実質的に左ハイバンドエネルギー未満であることを示すとの判定に応じて、左HB信号172が基準信号として指定されることを示すようにHB基準信号インジケータ164を更新することができる。いくつかの実装形態では、頻繁な基準チャネル切替えを避けるために、エネルギーベースの比較に加えて、ヒステリシス/平滑化論理を実装することができる。
信号比較器704は、左HB信号172が基準信号として指定されるか、または右HB信号174が基準信号として指定されるかを示すようにHB基準信号インジケータ164を生成することができる。特定の態様では、HB基準信号インジケータ164はエネルギー差を示し得る。HB基準信号インジケータ164の第1の値(たとえば、非負値)は、左HB信号172が基準信号として指定され、右HB信号174が非基準信号として指定されることを示し得る。HB基準信号インジケータ164の第2の値(たとえば、負値)は、右HB信号174が基準信号として指定され、左HB信号172が非基準信号として指定されることを示し得る。
別の態様では、HB基準信号インジケータ164はエネルギー比を示し得る。HB基準信号インジケータ164の第1の値(たとえば、エネルギー比がデシベルであるときなど、1以上の値)は、左HB信号172が基準信号として指定され、右HB信号174が非基準信号として指定されることを示し得る。HB基準信号インジケータ164の第2の値(たとえば、0以上および1未満の値)は、右HB信号174が基準信号として指定され、左HB信号172が非基準信号として指定されることを示し得る。
特定の態様では、HB基準信号インジケータ164は2進値(たとえば、ビット値)を示し得る。たとえば、HB基準信号インジケータ164(たとえば、ビット)の第1の値(たとえば、「1」)は、左HB信号172が基準信号として指定され、右HB信号174が非基準信号として指定されることを示し得る。別の例として、HB基準信号インジケータ164の第2の値(たとえば、「0」)は、右HB信号174が基準信号として指定され、左HB信号172が非基準信号として指定されることを示し得る。特定の態様では、HB基準信号インジケータ164は、2進値(たとえば、第1の値または第2の値)およびエネルギー差の絶対値(たとえば、|左エネルギー-右エネルギー|)を示し得る。特定の態様では、HB基準信号インジケータ164は、利得パラメータ(たとえば、調整利得パラメータの第1のセット168または調整利得パラメータの第2のセット178)に対応し得る。信号比較器704は、図1の送信機110にHB基準信号インジケータ164を提供することができる。
図8を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に800と指定されている。デバイス800の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス800は、基準検出器880を含む。基準検出器880は、図1の基準検出器180に対応し得る。基準検出器880は基準予測器804を含み得る。基準予測器804は、利得パラメータ806に基づいてHB基準信号インジケータ164を生成するように構成され得る。特定の態様では、利得パラメータ806は利得パラメータ261(たとえば、gD)に対応し得る。
特定の態様では、利得パラメータ806は、図1の右LB信号173の1つまたは複数の対応するローバンド部分の右ローバンドエネルギーに対する図1の左LB信号171の1つまたは複数のローバンド部分の左ローバンドエネルギーのローバンドエネルギー差(または、ローバンドエネルギー比)を示し得る。たとえば、エンコーダ114は、左LB信号171の第1の左ローバンド部分の第1の左ローバンドエネルギーを判定することができる。エンコーダ114は、右LB信号173の第1の右ローバンド部分の第1の右ローバンドエネルギーを判定することができる。第1の右ローバンド部分は、第1の左ローバンド部分(たとえば、ローバンドのサブバンド)に対応し得る。エンコーダ114は、第1の左バンドエネルギーと第1の右ローバンドエネルギーとの間の第1のローバンドエネルギー差(たとえば、第1のローバンドエネルギー差=第1の左ローバンドエネルギー-第1の右ローバンドエネルギー)を判定することができる。エンコーダ114は、1つまたは複数の追加のローバンドエネルギー差を判定することができる。
特定の態様では、エンコーダ114は、第1の右バンドエネルギーに対する第1の左ローバンドエネルギーの第1のローバンドエネルギー比(たとえば、第1のローバンドエネルギー比=第1の左ローバンドエネルギー/第1の右ローバンドエネルギー)を判定することができる。エンコーダ114は、1つまたは複数の追加のローバンドエネルギー比を判定することができる。
エンコーダ114は、第1のローバンドエネルギー差、1つまたは複数の追加のローバンドエネルギー差、第1のローバンドエネルギー比、1つまたは複数の追加ローバンドエネルギー比、またはそれらの組合せに基づいて、利得パラメータ806を判定することができる。利得パラメータ806は、第1のローバンドエネルギー差、第1のローバンドエネルギー比、第1のローバンドエネルギー差および1つまたは複数の追加のローバンドエネルギー差の平均、または第1のローバンドエネルギー比および1つまたは複数の追加のローバンドエネルギー比の平均を含み得る。
基準予測器804は、利得パラメータ806が第1のしきい値(たとえば、0または1)を満たす(たとえば、それ以上である)との判定に応じて、左HB信号172を基準信号として、右HB信号174を非基準信号として指定することができる。基準予測器804は、利得パラメータ806が第1のしきい値(たとえば、0または1)を満たすことができない(たとえば、それ未満である)との判定に応じて、右HB信号174を基準信号として、左HB信号172を非基準信号として指定することができる。
HB基準信号インジケータ164は、左HB信号172が基準信号として指定されるか、または右HB信号174が基準信号として指定されるかを示し得る。HB基準信号インジケータ164は、利得パラメータ806を示し得る。たとえば、HB基準信号インジケータ164の第1の値(たとえば、非負または1以上)は、左HB信号172が基準信号として指定され、右HB信号174が非基準信号として指定されることを示し得る。第2の値(たとえば、負または1未満)は、右HB信号174が基準信号として指定され、左HB信号172が非基準信号として指定されることを示し得る。
特定の態様では、HB基準信号インジケータ164は、2進値(たとえば、ビット値)を示し得る。たとえば、HB基準信号インジケータ164の第1の値(たとえば、1)は、左HB信号172が基準信号として指定され、右HB信号174が非基準信号として指定されることを示し得る。HB基準信号インジケータ164の第2の値(たとえば、0)は、右HB信号174が基準信号として指定され、左HB信号172が非基準信号として指定されることを示し得る。
特定の態様では、HB基準信号インジケータ164は、2進値および利得パラメータ806の絶対値を示し得る。基準予測器804は、図1の送信機110にHB基準信号インジケータ164を提供することができる。
図9を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に900と指定されている。デバイス900の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス900は、利得分析器982を含む。利得分析器982は、図1の利得分析器182に対応し得る。利得分析器982は、信号比較器906を含み得る。信号比較器906は、左HB信号172および右HB信号174の比較に基づいて、調整利得パラメータの第1のセット168を生成するように構成され得る。たとえば、信号比較器906は、左HB信号172の左エネルギーおよび右HB信号174の右エネルギーを判定することができる。調整利得パラメータの第1のセット168は、右エネルギーに対する左エネルギーのエネルギー比(たとえば、左エネルギー/右エネルギー)に対応し得る。特定の態様では、調整利得パラメータの第1のセット168は、左エネルギーと右エネルギーとの間のエネルギー差(たとえば、左エネルギー-右エネルギー)に対応し得る。特定の態様では、調整利得パラメータの第1のセット168は、左エネルギーと右エネルギーとの間のデシベル差を示し得る。いくつかの実装形態では、調整利得パラメータの第1のセット168は、デシベル差の絶対値を示し得る。たとえば、デシベル差の信号(たとえば、正/負)情報を調整利得パラメータの第1のセット168から省略することができる。HB基準信号インジケータ164は、デシベル差の信号情報を示し得る。たとえば、HB基準信号インジケータ164は、HB基準信号インジケータ164が、左HB信号172が基準信号に対応することを示すとき、非負デシベル差を示し得る。別の例として、HB基準信号インジケータ164は、HB基準信号インジケータ164が、右HB信号174が基準信号に対応することを示すとき、負デシベル差を示し得る。利得分析器982は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第1のセット168を提供することができる。
図10を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1000と指定されている。デバイス1000の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1000は、利得分析器1082を含む。利得分析器1082は、図1の利得分析器182に対応し得る。利得分析器1082は、エネルギー測定器1006を含み得る。エネルギー測定器1006は、本明細書で説明するように、左HB信号172、右HB信号174、HB基準信号インジケータ164、またはこれらの組合せに基づいて、調整利得パラメータの第1のセット168を生成するように構成され得る。
エネルギー測定器1006は、HB基準信号インジケータ164に基づいて、左HB信号172が非基準信号に対応するか、または右HB信号174が非基準信号に対応するかを判定することができる。たとえば、エネルギー測定器1006は、HB基準信号インジケータ164の第1の値が、左HB信号172が非基準信号に対応することを示すとの判定に応じて、左HB信号172のエネルギーを測定することによって非基準ハイバンドエネルギーを判定することができる。別の例として、エネルギー測定器1006は、HB基準信号インジケータ164の第2の値が、右HB信号174が非基準信号に対応することを示すとの判定に応じて、右HB信号174のエネルギーを測定することによって非基準ハイバンドエネルギーを判定することができる。調整利得パラメータの第1のセット168は、非基準ハイバンドエネルギー(たとえば、基準ハイバンドエネルギーに対して判定されていない非基準信号の「絶対エネルギー」)を示し得る。たとえば、エネルギー測定器1006は、非基準ハイバンドエネルギーを量子化することによって、調整利得パラメータの第1のセット168を生成することができる。エネルギー測定器1006は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第1のセット168を提供することができる。
図11を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1100と指定されている。デバイス1100の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1100は、利得分析器1182を含む。利得分析器1182は、図1の利得分析器182に対応し得る。利得分析器1182は、利得予測器1108を含み得る。利得予測器1108は、利得パラメータ1106に基づいて調整利得パラメータの第1のセット168を生成するように構成され得る。たとえば、利得予測器1108は、係数1104(たとえば、2の倍数)を利得パラメータ1106に適用することによって、調整利得パラメータの第1のセット168を生成することができる。特定の態様では、調整利得パラメータの第1のセット168は係数1104(たとえば、2の倍数)を示し得る。利得予測器1108は、送信機110に調整利得パラメータの第1のセット168を提供することができる。
特定の態様では、利得パラメータ1106は図2の利得パラメータ261(たとえば、gD)に対応し得る。別の態様では、利得パラメータ1106は図8の利得パラメータ806に対応し得る。利得パラメータ1106は、左LB信号171の左ローバンドエネルギーと右LB信号173の右ローバンドエネルギーの利得比(または、利得差)(たとえば、利得パラメータ1106=(左ローバンドエネルギー/右ローバンドエネルギー)もしくは(右ローバンドエネルギー/左ローバンドエネルギー)または(左ローバンドエネルギー-右ローバンドエネルギー)あるいは(右ローバンドエネルギー-左ローバンドエネルギー))を示し得る。代替態様では、利得パラメータ1106は、左信号131の左エネルギーと右信号133の右エネルギーの利得比(または、利得差)(たとえば、利得パラメータ1106=(左エネルギー/右エネルギー)もしくは(右エネルギー/左エネルギー)または(左エネルギー-右エネルギー)あるいは(右エネルギー-左エネルギー))を示し得る。調整利得パラメータの第1のセット168は、予測エネルギー比(または、予測エネルギー差)に対応し得る。
図12を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1200と指定されている。デバイス1200の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1200は、利得分析器1282を含む。利得分析器1282は、図1の利得分析器182に対応し得る。利得分析器1282は、補正器1210に結合された、利得予測器1108、比較器1208、または両方を含み得る。利得予測器1108は、利得パラメータ1106に基づいて予測値1272を生成するように構成され得る。たとえば、利得予測器1108は、係数(たとえば、2の倍数)を利得パラメータ1106に適用することによって、予測値1272を生成することができる。利得予測器1108は、補正器1210に予測値1272を提供することができる。
比較器1208は、左HB信号172、右HB信号174、HB基準信号インジケータ164、またはこれらの組合せに基づいて、判定値1274を生成することができる。たとえば、比較器1208は、左HB信号172の左ハイバンドエネルギーおよび右HB信号174の右ハイバンドエネルギーを判定することができる。判定値1274は、右ハイバンドエネルギーに対する左ハイバンドエネルギーのハイバンドエネルギー比(たとえば、左ハイバンドエネルギー/右ハイバンドエネルギー)または左ハイバンドエネルギーと右ハイバンドエネルギーとの間のハイバンドエネルギー差(たとえば、左ハイバンドエネルギー-右ハイバンドエネルギー)に対応し得る。
特定の態様では、比較器1208は、HB基準信号インジケータ164に基づいて、左HB信号172または右HB信号174のうちの一方が基準信号に対応し、左HB信号172または右HB信号174のうちのもう一方が非基準信号に対応すると判定することができる。比較器1208は、非基準信号の非基準ハイバンドエネルギーおよび基準信号の基準ハイバンドエネルギーを判定することができる。判定値1274は、基準ハイバンドエネルギーに対する非基準ハイバンドエネルギーのハイバンドエネルギー比(たとえば、非基準ハイバンドエネルギー/基準ハイバンドエネルギー)または非基準ハイバンドエネルギーと基準ハイバンドエネルギーとの間のハイバンドエネルギー差(たとえば、非基準ハイバンドエネルギー-非基準ハイバンドエルギー)に対応し得る。
比較器1208は、補正器1210に判定値1274を提供することができる。補正器1210は、予測値1272と判定値1274の比較に基づいて、調整利得パラメータの第1のセット168(たとえば、補正係数1204)を判定することができる。たとえば、調整利得パラメータの第1のセット168(たとえば、補正係数1204)は、判定値1274と予測値1272の差(または、比)に対応し得る。補正器1210は、送信機110に調整利得パラメータの第1のセット168(たとえば、補正係数1204)を提供することができる。
特定の態様では、比較器1208は、右HB信号174と比較した左HB信号172のスペクトル形状差を判定することができる。判定値1274は、スペクトル形状差を示し得る。利得分析器1282は、利得パラメータ1106(たとえば、利得パラメータ261)および判定値1274に基づいて、調整利得パラメータの第1のセット168を判定することができる。たとえば、利得分析器1282は、判定値1274に基づいて利得パラメータ1106を調整することによって調整利得パラメータの第1のセット168を生成することができる。
図13を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1300と指定されている。デバイス1300の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1300は、利得分析器1382を含む。利得分析器1382は、図1の利得分析器182に対応し得る。利得分析器1382は、信号比較器1306、信号比較器1308、または両方を含み得る。信号比較器1306は、左HB信号172とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の比較に基づいて、調整利得パラメータの第1のセット168を生成するように構成され得る。たとえば、調整利得パラメータの第1のセット168は、左HB信号172とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)との間の利得差を示し得る。信号比較器1306は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第1のセット168を提供することができる。
信号比較器1308は、右HB信号174とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の比較に基づいて、調整利得パラメータの第2のセット178を生成するように構成され得る。たとえば、調整利得パラメータの第2のセット178は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)と右HB信号174との間の利得差を示し得る。信号比較器1308は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第2のセット178を提供することができる。
図14を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1400と指定されている。デバイス1400の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1400は、利得分析器1482を含む。利得分析器1482は、図1の利得分析器182に対応し得る。利得分析器1482は、比較器1406、比較器1408、または両方を含み得る。比較器1406は、左HB信号172と合成ミッド信号362の比較に基づいて、調整利得パラメータの第1のセット168を生成するように構成され得る。たとえば、調整利得パラメータの第1のセット168は、左HB信号172と合成ミッド信号362(たとえば、合成ハイバンドミッド信号)との間の利得差を示し得る。比較器1406は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第1のセット168を提供することができる。
比較器1408は、右HB信号174と合成ミッド信号362(たとえば、合成ハイバンドミッド信号)の比較に基づいて、調整利得パラメータの第2のセット178を生成するように構成され得る。たとえば、調整利得パラメータの第2のセット178は、合成ミッド信号362(たとえば、合成ハイバンドミッド信号)と右HB信号174との間の利得差を示し得る。信号比較器1308は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第2のセット178を提供することができる。
特定の態様では、利得分析器182は、図11を参照して説明したように、利得パラメータ261に基づいて調整利得パラメータの第1のセット168を推定することができる。利得分析器182は、調整利得パラメータの第1のセット168に基づいて調整利得パラメータの第2のセット178を判定することができる。たとえば、利得予測器182は、係数(たとえば、2の倍数)を調整利得パラメータの第1のセット168に適用することによって、調整利得パラメータの第2のセット178を生成することができる。特定の態様では、調整利得パラメータの第2のセット178は係数(たとえば、2の倍数)を示し得る。利得分析器182は、利得パラメータ261、調整利得パラメータの第1のセット168、または調整パラメータの第2のセット178のうちの少なくとも1つを送信機110に提供することができる。
図14では、デバイスの別の説明のための例が示され、全体的に1450と指定されている。デバイス1450の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1400は、利得分析器1484を含む。利得分析器1484は、図1の利得分析器182に対応し得る。利得分析器1484は、比較器1406、比較器1408、または両方を含み得る。
エンコーダ114は、合成基準信号1462を生成することができる。たとえば、エンコーダ114は、図6を参照して説明したように、左HB信号172または右HB信号174のうちの一方を基準信号として指定し、左HB信号172または右HB信号174のうちのもう一方を非基準信号として指定することができる。エンコーダ114は、基準信号に基づいてLPCパラメータ102を生成してもよい。たとえば、エンコーダ114のLP分析器および量子化器は、基準信号に対応する量子化HB LSFを生成することができる。LP分析器および量子化器は、量子化HB LSFに対応するLPCパラメータ102(たとえば、HB LSFインデックス)を生成することができる。
エンコーダ114は、LPCパラメータ102に基づいて合成基準信号1462を生成することができる。たとえば、LP分析器および量子化器は、エンコーダ114のLSF/LPC変換器に量子化HB LSFを提供することができる。LSF/LPC変換器は、量子化HB LSFに基づいてHB LPCを生成することができる。エンコーダ114のシンセサイザは、HB LPCに基づいて合成基準信号1462を生成することができる。シンセサイザは、比較器1406、比較器1408、または両方に合成基準信号1462を提供することができる。
比較器1406は、左HB信号172と合成基準信号1462の比較に基づいて、調整利得パラメータの第1のセット168を生成するように構成され得る。たとえば、調整利得パラメータの第1のセット168は、左HB信号172と合成基準信号1462(たとえば、合成ハイバンド基準信号)との間の利得差を示し得る。比較器1406は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第1のセット168を提供することができる。
比較器1408は、右HB信号174と合成基準信号1462(たとえば、合成ハイバンド基準信号)の比較に基づいて、調整利得パラメータの第2のセット178を生成するように構成され得る。たとえば、調整利得パラメータの第2のセット178は、合成基準信号1462(たとえば、合成ハイバンド基準信号)と右HB信号174との間の利得差を示し得る。信号比較器1308は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第2のセット178を提供することができる。
送信機110は、利得パラメータ261、調整利得パラメータの第1のセット168、または調整パラメータの第2のセット178のうちの少なくとも1つを送信することができる。特定の態様では、送信機110は、調整利得パラメータの第1のセット168および調整利得パラメータの第2のセット178を送信することができ、第1の利得パラメータのセット162を送信するのを控えることができる。この態様では、図1のエンコーダ114は、第1の利得パラメータのセット162を生成するのを控えることができる。
図15を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1500と指定されている。デバイス1500の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1500は、利得分析器1582を含む。利得分析器1582は、図1の利得分析器182に対応し得る。利得分析器1582は、比較器1506に結合された非基準信号選択器1502を含み得る。非基準信号選択器1502は、HB基準信号インジケータ164に基づいて左HB信号172または右HB信号174のうちの1つを選択するように構成され得る。たとえば、非基準信号選択器1502は、HB基準信号インジケータ164が第1の値を有するとの判定に応じて、右HB信号174が非基準信号1550に対応すると判定することができる。代替では、非基準信号選択器1502は、HB基準信号インジケータ164が第2の値を有するとの判定に応じて、左HB信号172が非基準信号1550に対応すると判定することができる。非基準信号選択器1502は、比較器1506に非基準信号1550を提供することができる。
比較器1506は、非基準信号1550およびミッド信号270に基づいて、調整利得パラメータの第1のセット168を生成するように構成され得る。たとえば、比較器1506は、非基準信号1550のエネルギーとミッド信号270のエネルギーとの間の差に対応する非基準ハイバンド利得を判定することができる。第1のエネルギー(A)と第2のエネルギー(B)との間の「差」は第2のエネルギーから第1のエネルギーを減算したもの(B-A)、第1のエネルギーから第2のエネルギーを減算したもの(A-B)、第2のエネルギーに対する第1のエネルギーの比(A/BまたはB/A)、またはそれらの組合せに対応し得ることを理解されたい。エネルギーの第1の差とエネルギーの第2の差の和は、第1の差を第2の差に加算したもの、第1の差を第2の差で乗算したもの、または両方に対応し得る。第1の差と第2の差との間の差は第2の差から、第1の差を減算したもの、第1の差から第2の差を減算したもの、第2の差に対する第1の差の比、またはそれらの組合せに対応し得る。「エネルギー」および「電力」は本明細書で交換可能に使用されることを理解されたい。いくつかの態様では、「エネルギー」は、信号電力、信号の平均電力の平方根、信号の2乗平均平方根(RMS)、またはそれらの組合せに対応し得る。
調整利得パラメータの第1のセット168は、非基準ハイバンド利得を示し得る。比較器1506は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第1のセット168を提供することができる。特定の態様では、図1のエンコーダ114は、調整利得パラメータの第2のセット178を生成するのを控えることができる。デコーダは、図26を参照してさらに説明するように、調整利得パラメータの第1のセット168に基づいて予測された調整利得パラメータの第2のセットを生成することができる。
図16を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1600と指定されている。デバイス1600の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1600は、スペクトル形状調整器1686に結合された利得分析器1682を含む。スペクトル形状調整器1686は、図17を参照してさらに説明するように、スペクトル形状調整信号1660(たとえば、スペクトル形状調整合成非基準信号)を生成するように構成される。利得分析器1682は、図1の利得分析器182に対応し得る。利得分析器1682は、補正器1610に結合された比較器1606を含み得る。スペクトル形状調整器1686は、補正器1610に結合され得る。
比較器1606は、本明細書で説明するように、左HB信号172、右HB信号174、ミッド信号270、HB基準信号インジケータ164、またはこれらの組合せに基づいて、調整利得パラメータの予測セット1674を生成するように構成され得る。比較器1606は、補正器1610に調整利得パラメータの予測セット1674を提供することができる。補正器1610は、スペクトル形状調整信号1660(たとえば、修正された合成ハイバンド非基準信号)をスペクトル形状調整器1686から受信することができる。補正器1610は、本明細書で説明するように、合成ミッド信号362(たとえば、コーディングされたミッドBWE信号273)およびスペクトル形状調整信号1660に基づいて、調整利得パラメータの第1のセット168を生成することができる。
比較器1606は、HB基準信号インジケータ164に基づいて、左HB信号172が非基準信号に対応するか、または右HB信号174が非基準信号に対応するかを判定することができる。たとえば、比較器1606は、HB基準信号インジケータ164の第1の値が、左HB信号172が非基準信号に対応することを示すとの判定に応じて、左HB信号172のエネルギーとミッド信号270のエネルギーとの間の差に対応する非基準ハイバンド利得を判定することができる。別の例として、比較器1606は、HB基準信号インジケータ164の第2の値が、右HB信号174が非基準信号に対応することを示すとの判定に応じて、右HB信号174のエネルギーとミッド信号270のエネルギーとの間の差に対応する非基準ハイバンド利得を判定することができる。調整利得パラメータの予測セット1674は、非基準ハイバンド利得を示し得る。比較器1606は、補正器1610に調整利得パラメータの予測セット1674を提供することができる。
補正器1610は、合成ミッド信号362およびスペクトル形状調整信号1660に基づいて調整利得パラメータのセットを生成することができる。たとえば、補正器1610は、合成ミッド信号362のエネルギーとスペクトル形状調整信号1660のエネルギーとの間の差に対応する合成ハイバンド利得を判定することができる。調整利得パラメータのセット予測は、合成ハイバンド利得を示し得る。補正器1610は、調整利得パラメータのセットおよび調整利得パラメータの予測セット1674に基づいて調整利得パラメータの第1のセット168を生成することができる。たとえば、調整利得パラメータの第1のセット168は、調整利得パラメータのセットと調整利得パラメータの予測セット1674との間の差を示し得る。別の例として、調整利得パラメータの第1のセット168は、調整利得パラメータの予測セット1674および合成ミッド信号362の第1のエネルギーとスペクトル形状調整信号1660の第2のエネルギーの比の積(たとえば、調整利得パラメータの第1のセット168=調整利得パラメータの予測セット1674(合成ミッド信号362の第1のエネルギー/スペクトル形状調整信号1660の第2のエネルギー))に対応し得る。補正器1610は、図1の送信機110に調整利得パラメータの第1のセット168を提供することができる。特定の態様では、図1のエンコーダ114は、調整利得パラメータの第2のセット178を生成するのを控えることができる。受信デバイスにおけるデコーダは、図26を参照してさらに説明するように、調整利得パラメータの第1のセット168に基づいて調整利得パラメータの予測される第2のセットを生成することができる。
図17を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1700と指定されている。デバイス1700の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1700は、スペクトル形状調整器1686を含み得る。スペクトル形状調整器1686は、合成ミッド信号1762および調整スペクトル形状パラメータ166に基づいて、スペクトル形状調整信号1660を生成するように構成され得る。たとえば、スペクトル形状調整器1686は、スペクトル整形フィルタ(たとえば、H(z)=1/(1-uz-1))を含み得る。調整スペクトル形状パラメータ166は、図18を参照して説明したように、スペクトル整形フィルタのパラメータまたは係数(たとえば、「u」)に対応し得る。スペクトル形状調整信号1660は、スペクトル形状調整合成非基準信号に対応し得る。たとえば、調整スペクトル形状パラメータ166は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)に対する非基準信号(たとえば、左HB信号172)のスペクトル形状差を示し得る。スペクトル形状調整信号1660は、調整スペクトル形状パラメータ166に基づいてスペクトル傾斜を合成ミッド信号1762に適用することによって生成される合成非基準信号を表し得る。合成ミッド信号1762は、図4を参照して説明したように、合成ミッド信号362または合成ミッド信号464に対応し得る。特定の実装形態では、合成ミッド信号1762は、合成ミッド信号362に対応し得る。代替実装形態では、合成ミッド信号362は、第2の合成ミッド信号(たとえば、合成ミッド信号464)と置換され得る。たとえば、合成ミッド信号1762は、合成ミッド信号464に対応し得る。合成ミッド信号464は、合成ミッド信号362を生成するために使用される同様のステップを実行することによって生成され得る。たとえば、図4を参照して説明したように、合成ミッド信号362は、利得調整器404および利得調整器410によって適用された利得の第1のセットに対応し得る。合成ミッド信号464は、利得調整器404および利得調整器410によって適用された利得の第2のセットに対応し得る。利得の第1のセットは、利得の第2のセットとは別個であってよい。利得の第1のセットは、エンコーダにおいて使用される利得に対応し得る。
特定の態様では、合成ミッド信号1762は合成ミッド信号362に対応する。この態様では、図3の利得推定器316は、スペクトル形状調整信号1660(たとえば、スペクトル形状調整合成非基準信号)を生成するためにスペクトル形状調整器1686が使用したのと同じミッド信号(たとえば、合成ミッド信号362)に基づいて、第1の利得パラメータのセット162を生成する。
代替態様では、合成ミッド信号1762は合成ミッド信号464に対応する。この態様では、図3の利得推定器316は、スペクトル形状調整信号1660(たとえば、スペクトル形状調整合成非基準信号)を生成するためにスペクトル形状調整器1686が使用する合成ミッド信号464とは別個の合成ミッド信号362に基づいて、第1の利得パラメータのセット162を生成する。図16を参照した説明したように、補正器1610は調整利得パラメータの第1のセット168を生成することができる。第1の利得パラメータのセット162は、調整利得パラメータの第1のセット168に関連する高調波成分に対する雑音成分の第2の重み付けとは別個の高調波成分に対する雑音成分の第1の重み付けに対応し得る。図18を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1800と指定されている。デバイス1800の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1800は、スペクトル形状分析器1884を含む。スペクトル形状分析器1884は、図1のスペクトル形状分析器184に対応し得る。スペクトル形状分析器1884は、非基準信号選択器1502、スペクトル形状比較器1804、または両方を含み得る。非基準信号選択器1502は、図15を参照して説明したように、左HB信号172または右HB信号174を非基準信号1550として選択するように構成され得る。
非基準信号選択器1502は、スペクトル形状比較器1804に非基準信号1550を提供することができる。スペクトル形状比較器1804は、非基準信号1550とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の比較に基づいて、調整スペクトル形状パラメータ166を生成するように構成され得る。たとえば、スペクトル形状比較器1804は、非基準信号1550の第1のスペクトル形状とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の第2のスペクトル形状の比較に基づいて、調整スペクトル形状パラメータ166を生成することができる。スペクトル形状比較器1804と呼ばれるが、他の実装形態では、スペクトル形状比較器1804は、スペクトル形状推定器、またはスペクトル形状分析器、パラメータリファイナ(たとえば、スペクトル形状パラメータリファイナ)を含み得るか、またはそれらに対応し得る。
調整スペクトル形状パラメータ166(たとえば、u)は、傾斜フィルタ(たとえば、H(z)=1/(1+uz-1))のパラメータ(たとえば、係数)に対応し得る。特定の態様では、調整スペクトル形状パラメータ166は、図39を参照してさらに説明するように、LPC帯域幅拡大係数(たとえば、γ)に対応し得る。
図19を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に1900と指定されている。デバイス1900の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス1900は、スペクトル形状分析器1984を含む。スペクトル形状分析器1984は、図1のスペクトル形状分析器184に対応し得る。スペクトル形状分析器1984は、スペクトル形状予測器1908を含み得る。スペクトル形状予測器1908は、利得パラメータ1106に基づいて調整スペクトル形状パラメータ166を生成するように構成され得る。たとえば、スペクトル形状予測器1908は、係数を利得パラメータ1106に適用することによって、調整スペクトル形状パラメータ166を判定することができる。スペクトル形状予測器1908は、図1の送信機110に調整スペクトル形状パラメータ166を提供することができる。
利得パラメータ1106は、利得パラメータ261(gD)に対応し得る。利得パラメータ1106は、ローバンド利得パラメータに対応し得る。たとえば、利得パラメータ1106は、左LB信号171の左LBエネルギーおよび右LB信号173の右LBエネルギーに基づき得る。説明のために、利得パラメータ1106は、LBエネルギー比(たとえば、左LBエネルギー/右LBエネルギー)またはLBエネルギー差(たとえば、左LB得エネルギー-右LBエネルギー)を示し得る。「LBエネルギー比」は、「LBエネルギーの比」と呼ばれる場合もある。
特定の態様では、利得パラメータ1106は、ハイバンド利得パラメータに対応し得る。たとえば、利得パラメータ1106は、図11を参照して説明したように、左HB信号172の左HBエネルギーおよび右HB信号174の右HBエネルギーに基づき得る。説明のために、利得パラメータ1106は、HBエネルギー比(たとえば、左HBエネルギー/右HBエネルギー)またはHBエネルギー差(たとえば、左LB得エネルギー-右LBエネルギー)を示し得る。
図20を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に2000と指定されている。デバイス2000の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス2000は、スペクトル形状分析器2084を含む。スペクトル形状分析器2084は、図1のスペクトル形状分析器184に対応し得る。スペクトル形状分析器2084は、第1のスペクトル形状推定器2002、第2のスペクトル形状推定器2004、または両方を含み得る。第1のスペクトル形状推定器2002は、左HB信号172とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の比較に基づいて、調整スペクトル形状パラメータ166を生成するように構成され得る。たとえば、調整スペクトル形状パラメータ166は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)に対する左HB信号172のスペクトル形状差を示し得る。第1のスペクトル形状推定器2002は、図1の送信機110に調整スペクトル形状パラメータ166を提供することができる。
第2のスペクトル形状推定器2004は、右HB信号174とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の比較に基づいて、第2の調整スペクトル形状パラメータ176を生成するように構成され得る。たとえば、調整利得パラメータの第2のセット178は、ミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)と右HB信号174との間のスペクトル形状差を示し得る。第2のスペクトル形状推定器2004は、図1の送信機110に第2の調整スペクトル形状パラメータ176を提供することができる。
図21を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に2100と指定されている。デバイス2100の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス2100は、スペクトル形状分析器2184を含む。スペクトル形状分析器2184は、図1のスペクトル形状分析器184に対応し得る。スペクトル形状分析器2184は、第1のスペクトル形状推定器2102、第2のスペクトル形状推定器2104、または両方を含み得る。第1のスペクトル形状推定器2102、第2のスペクトル形状推定器2104、または両方は、出力選択器2108に結合され得る。第1のスペクトル形状推定器2102は、比較器2106を介して出力選択器2108に結合され得る。
スペクトル形状分析器2184は、図15を参照してさらに説明したように、左HB信号172、右HB信号174、HB基準信号インジケータ164、またはそれらの組合せに基づいて、非基準信号1550を判定するように構成され得る。スペクトル形状分析器2184は、HB参照信号インジケータ164が第1の値を有するとの判定に応じて、右HB信号174が非基準信号1550に対応し、左HB信号172が基準信号2150に対応すると判定することができる。スペクトル形状分析器2184は、第1のスペクトル形状推定器2102に基準信号2150(たとえば、左HB信号172)を提供して、第2のスペクトル形状推定器2104に非基準信号1550(たとえば、右HB信号174)を提供することができる。代替として、スペクトル形状分析器2184は、HB参照信号インジケータ164が第2の値を有するとの判定に応じて、右HB信号174が基準信号2150に対応し、左HB信号172が非基準信号1550に対応すると判定することができる。スペクトル形状分析器2184は、第1のスペクトル形状推定器2102に基準信号2150(たとえば、右HB信号174)を提供して、第2のスペクトル形状推定器2104に非基準信号1550(たとえば、左HB信号172)を提供することができる。
第1のスペクトル形状推定器2102は、基準信号2150とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の比較に基づいて、第2の調整スペクトル形状パラメータ176を生成するように構成され得る。たとえば、第2の調整スペクトル形状パラメータ176は、基準信号2150とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)との間のスペクトル形状差を示し得る。第1のスペクトル形状推定器2102は、比較器2106、出力選択器2108、または両方に第2の調整スペクトル形状パラメータ176を提供することができる。
第2のスペクトル形状推定器2104は、非基準信号1550とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)の比較に基づいて、調整スペクトル形状パラメータ166を生成するように構成され得る。たとえば、第2の調整スペクトル形状パラメータ166は、非基準信号1550とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)との間のスペクトル形状差を示し得る。第2のスペクトル形状推定器2104は、出力選択器2108に調整スペクトル形状パラメータ166を提供することができる。
比較器2106は、第2の調整スペクトル形状パラメータ176としきい値2154の比較に基づいて、出力インジケータ2152を生成することができる。たとえば、比較器2106は、第2の調整スペクトル形状パラメータ176がしきい値2154を満たす(たとえば、それ以下である)との判定に応じて、第1の値(たとえば、0)を有する出力インジケータ2152を生成することができる。別の例として、比較器2106は、第2の調整スペクトル形状パラメータ176がしきい値2154を満たすことができない(たとえば、それを超える)との判定に応じて、第2の値(たとえば、1)を有する出力インジケータ2152を生成することができる。
比較器2106は、出力選択器2108に出力インジケータ2152を提供することができる。出力選択器2108は、出力インジケータ2152が第1の値(たとえば、0)を有するとの判定に応じて、送信機110に調整スペクトル形状パラメータ166を提供して、送信機110に第2の調整スペクトル形状パラメータ176を提供するのを控えることができる。代替として、出力選択器2108は、出力インジケータ2152が第2の値(たとえば、1)を有するとの判定に応じて、送信機110に調整スペクトル形状パラメータ166および第2の調整スペクトル形状パラメータ176を提供することができる。
基準信号2150とミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)との間のスペクトル形状差がしきい値スペクトル形状差以下であるとき、第2の調整スペクトル形状パラメータ176は、しきい値2154を満たすことができる。基準信号2150のスペクトル形状が実質的にミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)のスペクトル形状に類似するとき、スペクトル形状分析器2184は、第2の調整スペクトル形状パラメータ176を送るのを控えることができるが、これは受信デバイス(たとえば、第2のデバイス106)におけるデコーダが、合成ミッド信号(たとえば、合成ミッド信号のハイバンド部分)に基づいて合成基準信号を生成することができるためである。
スペクトル形状差がしきい値スペクトル形状差を超えるとき、第2の調整スペクトル形状パラメータ176は、しきい値2154を満たすことができない。基準信号2150のスペクトル形状がミッド信号270(たとえば、ミッド信号270のハイバンド部分)のスペクトル形状と別個であるとき、スペクトル形状分析器2184は、第2の調整スペクトル形状パラメータ176を送ることができるが、これは、受信デバイス(たとえば、第2のデバイス106)におけるデコーダが、第2の調整スペクトル形状パラメータ176に基づいて合成ミッド信号(たとえば、合成ミッド信号のハイバンド部分)のスペクトル形状を調整することによって合成基準信号を生成することができるためである。
図22を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に2200と指定されている。デバイス2200の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス2200は、スペクトル形状分析器2284を含む。スペクトル形状分析器2284は、図1のスペクトル形状分析器184に対応し得る。スペクトル形状分析器2284は、比較器2206を含み得る。
スペクトル形状分析器2284は、図18を参照して説明したように、左HB信号172または右HB信号174のうちの一方が非基準信号1550に対応すると判定するように構成され得る。スペクトル形状分析器2284は、左HB信号172または右HB信号174のうちのもう一方が基準信号に対応すると判定することができる。比較器2206は、基準信号と非基準信号1550の比較に基づいて、調整スペクトル形状パラメータ166を生成することができる。たとえば、調整スペクトル形状パラメータ166は、基準信号と非基準信号1550との間のスペクトル形状差を示し得る。調整スペクトル形状パラメータ166は、フィルタマッピング、LPC帯域幅拡大係数、またはハイバンドのスプリットバンドスケーリングを示すことによってスペクトル形状差を示し得る。特定の態様では、調整スペクトル形状パラメータ166は、非基準信号1550のスペクトル形状から基準信号のスペクトル形状へのマッピング(または、その逆)を示すことによって、スペクトル形状差を示し得る。
比較器2206は、送信機110に調整スペクトル形状パラメータ166を提供することができる。特定の態様では、図1のエンコーダ114は、第2の調整スペクトル形状パラメータ176を生成するのを控えることができる。
図23を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に2300と指定されている。デバイス2300の1つまたは複数の構成要素が、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス2300は、BWEコーダ2314を含む。BWEコーダ2314は、図2のBWE空間バランサ212、ミッドBWEコーダ214、または両方に対応し得る。BWEコーダ2314は、左利得パラメータ生成器2322に結合された左LPCパラメータ生成器2320を含み得る。BWEコーダ2314は、右利得パラメータ生成器2323に結合された右LPCパラメータ生成器2321を含み得る。
左LPCパラメータ生成器2320は、左HB信号172に基づいて、左HB LPC2374、左HB LPCパラメータ2370、または両方を生成するように構成され得る。たとえば、左LPCパラメータ生成器2320は、左HB信号172に基づいて量子化左HB LSFを生成することができる。左LPCパラメータ生成器2320は、コードブックに基づいて、量子化左HB LSFに対応する左HB LPCパラメータ2370(たとえば、LSFインデックス)を生成することができる。左LPCパラメータ生成器2320は、図1の送信機110に左HB LPCパラメータ2370(たとえば、LSFインデックス)を提供することができる。左LPCパラメータ生成器2320は、量子化左HB LSFを左HB LPC2374に変換することができる。左LPCパラメータ生成器2320は、左利得パラメータ生成器2322に左HB LPC2374を提供することができる。
左利得パラメータ生成器2322は、左LPCパラメータ生成器2320から左HB LPC2374を受信すること、LBミッドコアコーダ220からコアパラメータ271(たとえば、LB励起信号)を受信すること、または両方が可能である。左利得パラメータ生成器2322は、左HB LPC2374、コアパラメータ271(たとえば、LB励起信号)、または両方に基づいて、1つまたは複数の左利得パラメータ2363を生成するように構成され得る。たとえば、左利得パラメータ生成器2322は、図4を参照して説明したように、コアパラメータ271に基づいて図4のHB励起信号460を生成することができる。
左利得パラメータ生成器2322は、左HB LPC2374およびHB励起信号460に基づいて、合成左HB信号を生成することができる。たとえば、左利得パラメータ生成器2322は、HB LPC2374を使用して合成フィルタを構成し、HB励起信号460を入力として合成フィルタに提供することによって、合成左HB信号を生成することができる。
左利得パラメータ生成器2322は、左HB信号172と合成左HB信号の比較に基づいて、左利得パラメータ2363を判定することができる。左利得パラメータ2363(たとえば、左利得フレームインデックス、左利得形状インデックス、または両方)は、合成左HB信号に対する左HB信号172の利得差を示し得る。左利得パラメータ生成器2322は、図1の送信機110に左利得パラメータ2363を提供することができる。
右LPCパラメータ生成器2321は、右HB信号174に基づいて、LPCパラメータ生成器2320と同様に、右HB LPC2376、右HB LPCパラメータ2372、または両方を生成するように構成され得る。右LPCパラメータ生成器2321は、右利得パラメータ生成器2323に右HB LPC2376を提供すること、送信機110に右HB LPCパラメータ2372を提供すること、または両方が可能である。右利得パラメータ生成器2323は、左利得パラメータ生成器2322と同様に、右HB LPC2376、コアパラメータ271、または両方に基づいて、右利得パラメータ2362を生成するように構成され得る。右利得パラメータ生成器2323は、送信機110に右利得パラメータ2362を提供することができる。
送信機110は、左HB LPCパラメータ2370、右HB LPCパラメータ2372、右利得パラメータ2362、左利得パラメータ2363、またはそれらの組合せを送信するように構成され得る。特定の態様では、エンコーダ114は、ミッド信号270に対応する、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、または両方を生成するのを控えることができる。送信機110は、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、または両方の送信を送信するのを控えることができる。
図1〜図23は、したがって、複数のチャネル入力の上位バンドをコーダに符号化するために使用され得るデバイスおよびアーキテクチャの説明のための例である。図2のマルチチャネルエンコーダを参照して説明したように、ダウンミックスモジュール(信号プリプロセッサ202からミッドサイド生成器210までの信号経路)は入力サンプリングレート(FSin)でミッド信号およびサイド信号を生成するように構成され得る。このミッドおよびサイドは、2つのバンド(LBおよびHB)にさらに分割される。ローバンドは0〜8kHzの周波数に及ぶ場合があり、ハイバンドは8kHzを超える周波数(たとえば、8〜16kHz)に及ぶ場合がある。ミッドチャネルをコーディングするために、スプリットバンドBWEベースの手法を使用することができ、たとえば、ローバンドミッド信号(Mid@FScore)は、代数符号励振線形予測(ACELP:algebraic code-excited linear prediction)コアコーダを使用してコーディングされてよく、midHBは、BWE技法(時間領域帯域幅拡大など)を使用してコーディングされよい。ローバンド信号(Side@FScore)は、任意の信号コーディング技法を使用してコーディングされてよい。
ハイバンドサイド信号の明示的な波形コーディングは不要であるが、これは、ハイバンド内の信号位相知覚がローバンドに関するよりも大幅に低く、したがって、チャネル間空間バランサ(たとえば、図2のBWE空間バランサ212)を使用してmidHBからハイバンドチャネルをマッピング/導出することができるためである。図2〜図23に示した例では、ステレオ(2チャネル)ハイバンドコンテンツのコーディングについて説明されているが、これらの例を3つ以上のチャネルの事例に拡張することができる。ステレオ(2チャネル)コンテンツのコーディングの場合、midHBは主チャネルのHB信号(LHBまたはRHB)にかなり類似することになるという仮定を使用して符号化を実行することができる。
したがって、エンコーダ上で、チャネル間空間バランサは、midHBがエネルギーレベルおよびスペクトル形状の点でRefHBとほぼ同様であるという仮定に適合するハイバンド基準チャネル(RefHB)を判定するように構成可能であり、他のチャネルはハイバンド非基準チャネルNonRefHBと呼ばれる。チャネル間空間バランサは、RefHBからNonRefHBへの利得マッピングを判定するように構成されてもよい。チャネル間空間バランサは、RefHBからNonRefHBへのスペクトル形状マッピングを判定するように構成されてもよい。
ハイバンド基準チャネルを選ぶためのいくつかの方法について説明する。たとえば、図8を参照して説明したように、ハイバンド基準は、たとえば、gD≦1、RefHB=左のとき、およびgD>1、RefHB=右のとき、ローバンドのダウンミックス利得に基づき得る。そのような実装形態では、HB基準を示すために追加の専用ビットを送信する必要はない。他の代替実装形態では、基準はバンドのサブセット内で推定されるLBチャネル間利得に基づいて選ばれてよい。図7Bを参照して説明したような、特定の例では、HB基準は左チャネルおよび右チャネルのエネルギーに基づいて判定されてよい。図7Aを参照して説明したような、別の例として、HB基準はLHB信号およびRHB信号のエネルギーに基づいて判定されてよい。HBの基準チャネルを示すHB基準信号インジケータ164は、ビットとして明示的に送信されてよく、またはデシベル(dB)で負の範囲から正の範囲に及び得る利得パラメータとして暗示的に送信されてよい。dBの正の利得は、左チャネルHBが右チャネルHBよりも高いエネルギーを有すること、およびその逆を示し得る。基準信号インジケータ164が明示的なビットとして送信されるとき、調整利得パラメータの第1のセット168は、デシベルの利得差の絶対値であり得る。HB基準信号インジケータ164は、明示的に送信されようと、暗示的に送信されようと、またはローバンドのダウンミックス利得(たとえば、gD)に基づいてデコーダにおいて判定されようと、図29〜図31を参照してさらに詳細に説明するように、選択器を使用することによってなど、合成Ref信号および合成NonRef信号を左信号および右信号にマッピングするためにデコーダにおいて使用され得る。
ハイバンドチャネル間利得を推定および送信するいくつかの方法についても説明する。たとえば、図9を参照して説明したように、LチャネルおよびRチャネルのハイバンド信号の相対エネルギー比を量子化して送信することができる。図29、図31、および図35を参照してさらに詳細に説明するように、相対エネルギー比がデコーダの利得調整器において使用され得る。代替として、図10を参照して説明したように、NonRefHBチャネルの絶対エネルギーを量子化して送信することができる。図28、図29、および図34を参照してさらに説明するように、絶対エネルギーを示す調整利得パラメータの第1のセット168はデコーダの利得調整器において使用され得る。調整利得パラメータの第1のセット168は、ミッドチャネルGainFrame上に適用される修正係数として送信され得る(TBEがBWEとして使用されるとき)。図29〜図31を参照してさらに説明するように、相対エネルギー比に基づいて、またはNonRefHBの絶対エネルギーに基づいて、NonRefHBチャネル生成プロセス中に利得フレームを適用することができる。
ハイバンドチャネル間利得を推定および送信する他の方法は、図11を参照して説明したように、かつ図35および図37を参照してさらに説明するように、ローバンド利得差から(エンコーダ上およびデコーダ上の)ハイバンド相対利得を予測するステップを含む。たとえば、g_downmix=7dBである場合、g_high-bandは7*2dBであり得る。代替として、予測係数が送信され得る。別の例として、図12を参照して説明したように、g_downmixに基づいて、かつLHBとRHBとの間のチャネル間スペクトル形状差に基づいて、ハイバンド相対利得差の(エンコーダおよびデコーダにおける)拡張精度を用いて予測を行うことができる。特定の例では、図9〜図12および図15〜図16を参照して説明したように、1つのチャネルに対応する利得フレームパラメータを調整利得パラメータの第1のセット168として送信することができる。他のチャネルに対応する利得フレームパラメータを示す調整パラメータの予測される第2セットは、図26〜図27を参照して説明するように、調整利得パラメータの第1のセット168に基づいて(デコーダにおいて)判定され得る。
ハイバンドチャネル間スペクトル形状マッピングを実装するいくつかの方法についても説明する。たとえば、スペクトル形状マッピングは、図18を参照して説明したように、送信され得る1つまたは複数のフィルタ係数を用いた傾斜マッピングフィルタ(H(z))であり得る。たとえば、H(z)=1/(1+uz-1)であり、この場合、uは調整スペクトル形状パラメータ166として送信される。この例では、RefHB(t)=midHB(t)であり、NonRefHB(t)は、図38を参照してさらに説明するように、デコーダにおいてフィルタH(z)を通してフィルタリングされたmidHB(t)である。
別の例として、スペクトル形状(たとえば、傾斜)マッピング係数は、図19(エンコーダにおいて)および図29(デコーダにおいて)を参照するように、ハイバンド相対利得差および/またはダウンミックス利得からエンコーダ/デコーダ上で予測することができる。ハイバンドコーディングのためにTBEがBWEモデルとして使用される実装形態では、図18(エンコーダにおいて)および図39(デコーダにおいて)を参照するように、送信または予測されるLPC帯域幅拡大率に基づいて、スペクトル形状マッピングを実行することができる。説明のための例として、midHB(t)=(1/AMID(z))*excHB(t)、RefHB(t)=midHB(t)、およびNonRefHB(t)=(1/ANONREF(z))*excHB(t)であり、式中、(1/A(z))は、z変換領域内に表されるLPCフィルタを介したLPC合成フィルタリングを表す。A(z)=(1+a1z-1+a2z-2+…+aMz-M)であり、MがLPC順位である一例では、A(z)の帯域幅拡大は次のように実行され得る:ANONREF(z)=(1+γ1a1z-1+γ2a2z-2+…+γMaMz-M)、式中、γは、エンコーダからデコーダに送信され得る帯域幅拡大率である。別の例として、ミッドのスペクトル形状(たとえば、傾斜)が左チャネルのスペクトル形状(傾斜)に近くなく、かつ右チャネルのスペクトル形状(傾斜)にも近くないときなど、図21(エンコーダにおいて)および図31(デコーダにおいて)を参照して説明するように、ミッドチャネルから左チャネルおよび右チャネルへのスペクトル形状(傾斜)マッピングを送信または予測することができる。
ハイバンド利得フレームワークの別の代替実装形態は、ミッドチャネルのハイバンドがコーディングされ、次いで、ミッドからチャネルの各々に利得マッピングパラメータが送信され得ることである。ここでは、図13(エンコーダにおいて)および図31(デコーダにおいて)の調整利得パラメータの第1のセット168および調整利得パラメータの第2のセット178を参照して説明するように、ミッドチャネルの利得フレームも(第1の利得パラメータのセット162として)送信され、2つの別の利得マッピングパラメータが送信される。
ハイバンド利得フレームワークの代替実装形態は、ミッドチャネルのハイバンドがコーディングされ、次いで、ミッドからチャネルの各々にスペクトル形状マッピングパラメータが送信され得ることである。図20(エンコーダにおいて)および図31(デコーダにおいて)の調整スペクトル形状パラメータ166および第2の調整スペクトル形状パラメータ176を参照して説明するように、ミッドチャネルのスペクトル形状情報(たとえば、HBのLPC)も送信され得、2つの別のスペクトル形状マッピングパラメータが送信される。
ハイバンド利得フレームワークの別の代替実装形態は、図14を参照して説明したように、2つの別の利得フレームパラメータ、たとえば、左チャネルおよび右チャネルの各々に関して1つの利得フレームパラメータが送信され得、ミッドチャネルに関しては何の利得パラメータも送信されないことである。デコーダ(たとえば、第1の利得パラメータのセット162を省略するように構成された図31のデコーダ)がミッドチャネルをプレイアウトするようにセットアップされているとき、デコーダにおいて、MHB=(LHB+RHB)/2に従ってなど、単純なハイバンドダウンミックスを実行することができる。ハイバンドダウンミックスは、ローバンドミッド信号を生成するために使用されるローバンドダウンミックスに対応し得る。たとえば、ミッド信号は、M=(L+R)/2に従って生成され得る。
ハイバンドスペクトル形状フレームワークの別の代替実装形態は、図23を参照して説明したように、各々が左チャネルおよび右チャネルに関する、2つの別のスペクトル形状情報パラメータ(たとえば、LPC)が送信され、ミッドチャネルに関しては何のLPCも送信されないことである。デコーダがミッドチャネルをプレイアウトするようにセットアップされているとき、MHB=(LHB+RHB)/2に従ってなど、単純なハイバンドダウンミックスを実行することができる。
別のLチャネルおよびRチャネルのハイバンド利得情報およびハイバンドスペクトル形状情報が送信される実装形態では、基準ハイバンドチャネルの概念は省略され得る。
図24は、図1〜図23を参照して上記で説明した実装形態に基づいて信号復号を実行するように構成され得る、図1のデコーダ118など、デコーダの特定の例2400を示す。デコーダ118は、ハイバンド(HB)デコーダ2412に結合された、受信された符号化ミッド信号のローバンド部分に対するコアデコーダ(LBミッドコアデコーダ)2420を含む。LBミッドコアデコーダ2420は、ミッド信号の符号化ローバンド部分を受信して、ミッド信号のローバンド部分の合成バージョンを生成するように構成される。
HBデコーダ2412は、図1の第1の利得パラメータのセット162およびLPCパラメータ102など、符号化信号情報を受信するように構成される。HBデコーダ2412は、HB基準信号インジケータ164、調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、ステレオキュー175、またはそれらの組合せを受信することもできる。HBデコーダ2412はまた、残差信号または励起信号など、1つまたは複数のコアパラメータ2471をLBミッドコアコーダ2420から受信するように構成され得る。
HBデコーダ2412は、調整利得パラメータ予測器2422を含み得る。調整利得パラメータ予測器2422は、調整利得パラメータの予測される第1のセット2468、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478、またはそれらの組合せを生成するように構成される。調整利得パラメータ予測器2422の例示的な実装形態については、図25〜図27を参照して説明する。
HBデコーダ2412は、傾斜パラメータ予測器2424を含み得る。調整利得パラメータ予測器2422は、図28を参照して説明するように、ステレオキュー175に基づき、予測される調整スペクトル形状パラメータ2466を生成するように構成される。
HBデコーダ2412は、左HB出力信号127の合成バージョンおよび右HB出力信号147の合成バージョンを生成するように構成される。HBデコーダ2412の例示的な実装形態については、図29〜図39を参照して説明する。
左信号のハイバンド部分および右信号のハイバンド部分に関するLPCパラメータの別のセットを受信せずに、左HB出力信号127および右HB出力信号147を生成することによって、左ハイバンド部分および右ハイバンド部分に関するLPCパラメータの別のセットを使用するシステムと比較して低減された送信帯域幅を使用してステレオ信号を合成することができる。
図25を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に2500と指定されている。デバイス2500の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス2500は、調整利得パラメータ予測器2522を含む。調整利得パラメータ予測器2522は、図24の調整利得パラメータ予測器2422に対応し得る。調整利得パラメータ予測器2522は、調整利得パラメータの予測される第1のセット2468、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478、またはそれらの両方をステレオキュー175に基づいて生成するように構成され得る。ステレオキュー175は、図1を参照して説明したように、ILDパラメータ値を含み得る。
調整利得パラメータ予測器2522は、本明細書で説明するように、ILDパラメータ値に基づいて、調整利得パラメータの予測される第1のセット2468、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478、またはそれらの両方を生成することができる。ステレオキュー175の第1のILDパラメータ値は、左HB信号172の第1の周波数範囲のエネルギー(たとえば、1.5)と右HB信号174の第1の周波数範囲のエネルギー(たとえば、0.5)の比(たとえば、3)を示し得る。ステレオキュー175の第2のILDパラメータ値は、左HB信号172の第2の周波数範囲のエネルギーと右HB信号174の第2の周波数範囲のエネルギーの比を示し得る。
調整利得パラメータ予測器2522は、第1のILDパラメータ値(たとえば、3)に基づいて、調整利得パラメータの予測される第1のセット2468の第1の予測パラメータ値および調整利得パラメータの予測される第2のセット2478の第1の特定の予測パラメータ値を判定することができる。たとえば、調整利得パラメータ予測器2522は、第1のILDパラメータ値を第1の係数で乗算して、第1の予測されるパラメータ値を判定することができる。第1の予測されるパラメータ値は、左HB信号172の第1の周波数範囲のエネルギーと図2のミッド信号270の第1の周波数範囲のエネルギーの比を示し得る。
調整利得パラメータ予測器2522は、第1のILDパラメータ値を第2の係数で乗算して、第1の予測されるパラメータ値を判定することができる。第1の特定の予測されるパラメータ値は、右HB信号174の第1の周波数範囲のエネルギーと図2のミッド信号270の第1の周波数範囲のエネルギーの比を示し得る。調整利得パラメータ予測器2522は、第2のILDパラメータ値に基づいて、調整利得パラメータの予測される第1のセット2468の第2の予測パラメータ値、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478の第2の特定の予測パラメータ値、または両方を判定することができる。
特定の態様では、デコーダ118は、符号化信号情報がステレオキュー175を示すこと、および調整利得パラメータの第1のセット168、調整利得パラメータの第2のセット178、またはそれらの組合せが符号化信号情報に不在であること(たとえば、それによって示されていないこと)に応じて、調整利得パラメータの予測される第1のセット2468、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478、またはそれらの組合せを生成することができる。
図26を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に2600と指定されている。デバイス2600の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス2600は、調整利得パラメータ予測器2622を含む。調整利得パラメータ予測器2622は、図24の調整利得パラメータ予測器2422に対応し得る。調整利得パラメータ予測器2622は、本明細書で説明するように、調整利得パラメータの第1のセット2668に基づいて調整利得パラメータの予測される第2のセット2478を生成するように構成される。調整利得パラメータの第1のセット2668は、調整利得パラメータの第1のセット168または調整利得パラメータの予測される第1のセット2468を含み得る。特定の態様では、デコーダ118は、符号化信号情報が調整利得パラメータの第1のセット168を示し、調整利得パラメータの第2のセット178が符号化信号情報に不在であること(たとえば、それによって示されていないこと)に応じて、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478を生成することができる。
調整利得パラメータ予測器2622は、関数(たとえば、減算、乗算、除算、または加算)を調整利得パラメータの第1のセット2668に適用することによって、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478を判定することができる。たとえば、調整利得パラメータ予測器2622は、特定の値(たとえば、2)から調整利得パラメータの第1のセット2668(たとえば、0.5)を減算することによって、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478(たとえば、1.5)を判定することができる。
特定の態様では、調整利得パラメータの第1のセット2668は、図15を参照して説明したように、非基準信号1550のエネルギーとミッド信号270のエネルギーとの間の差を示し得る。ミッド信号270のエネルギーは、非基準信号1550のエネルギーと基準信号2150のエネルギーの間(たとえば、その中間)であり得る。この態様では、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478は、非基準信号2150のエネルギーとミッド信号270のエネルギーとの間の差を示し得る。
図27を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に2700と指定されている。デバイス2700の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス2700は、調整利得パラメータ予測器2722を含む。調整利得パラメータ予測器2722は、図24の調整利得パラメータ予測器2422に対応し得る。調整利得パラメータ予測器2722は、本明細書で説明するように、調整利得パラメータの第1のセット2668、右LB出力信号137、左LB出力信号117、またはそれらの組合せに基づいて、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478を生成するように構成される。特定の態様では、調整利得パラメータ予測器2722は、図1のHB基準信号インジケータ164(または、非基準信号インジケータ)が、左チャネルがHB非基準チャネルに対応することを示す特定の値(たとえば、0)を有するとの判定に応じて、調整利得パラメータの第1のセット2668、右LB出力信号137、左LB出力信号117、またはそれらの組合せに基づいて、調整利得パラメータの予測される第2のセット2478を生成することができる。
調整利得パラメータ予測器2722は、以下の式に基づいて調整利得パラメータの予測される第2セット2478を生成することができる。
式中、G2は、調整利得パラメータの予測される第1のセット2478に対応し、G1は、調整利得パラメータの第1のセット2668に対応し、ELは、左LB出力信号117のエネルギーに対応し、ERは、右LB出力信号137のエネルギーに対応する。
図28を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に2800と指定されている。デバイス2800の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス2800は、傾斜パラメータ予測器2424を含む。傾斜パラメータ予測器2424は、本明細書で説明するように、ステレオキュー175に基づいて、予測される調整スペクトル形状パラメータ2466を生成するように構成される。
ステレオキュー175は、図1を参照して説明したように、ILDパラメータ値を含み得る。傾斜パラメータ予測器2424は、ILDパラメータ値に基づいて、予測される調整スペクトル形状パラメータ2466を生成することができる。たとえば、傾斜パラメータ予測器2424は、ILDパラメータ値に基づいて曲線当てはめを実行することによって、予測される調整スペクトル形状パラメータ2466を生成することができる。
特定の態様では、デコーダ118は、符号化信号情報がステレオキュー175を示し、調整スペクトル形状パラメータ166、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、または両方が符号化信号情報に不在である(たとえば、それによって示されていない)ことに応じて、予測される調整スペクトル形状パラメータ2466を生成することができる。
図29を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に2900と指定されている。デバイス2900の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス2900は、HBデコーダ2911を含む。HBデコーダ2911は、図24のHBデコーダ2412に対応し得る。HBデコーダ2911は、信号調整器2904に結合されたシンセサイザ2902を含む。信号調整器2904は、信号調整器2906に結合され得る。信号調整器2904、信号調整器2906、または両方は、選択器2920に結合され得る。信号調整器2904は、利得調整器2910を含み得る。信号調整器2906は、利得調整器2912、スペクトル形状調整器2914、または両方を含み得る。利得調整器2910、利得調整器2912、または両方は、図1の利得調整器183に対応し得る。スペクトル形状調整器2914は、図1のスペクトル形状調整器185に対応し得る。
シンセサイザ2902は、図33を参照してさらに説明するように、LPCパラメータ102、コアパラメータ2471、または両方に基づいて、非利得調整合成ミッド信号2940を生成するように構成され得る。シンセサイザ2902は、利得調整器2910に非利得調整合成ミッド信号2940を提供することができる。利得調整器2910は、図34を参照してさらに説明するように、非利得調整合成ミッド信号2940および第1の利得パラメータのセット162に基づいて、利得調整合成ミッド信号2942(たとえば、ミッド信号の修正された非線形高調波ハイバンド励起)を生成するように構成され得る。たとえば、利得調整器2910は、全利得(たとえば、利得フレーム)、時間利得形状、またはそれらの組合せを非利得調整合成ミッド信号2940に適用して、利得調整合成ミッド信号2942を生成することができる。利得調整器2910は、選択器2920、信号調整器2906、または両方に利得調整合成ミッド信号2942を提供することができる。
信号調整器2906は、図35〜図39を参照してさらに説明するように、調整利得パラメータの第1のセット2668、調整スペクトル形状パラメータ2966、または両方に基づいて、合成非基準信号2944を生成するように構成され得る。調整スペクトル形状パラメータ2966は、調整スペクトル形状パラメータ166または予測される調整スペクトル形状パラメータ2466を含み得る。調整利得パラメータの第1のセット2668は、図9を参照して説明したように、エネルギー比またはエネルギー差に対応し得る。信号調整器2906は、選択器2920に合成非基準信号2944を提供することができる。
選択器2920は、HB基準信号インジケータ164に基づいて、利得調整合成ミッド信号2942または合成非基準信号2944のうちの一方を左HB出力信号127として選択することができる。選択器2920は、利得調整合成ミッド信号2942または合成非基準信号2944のうちのもう一方を右HB出力信号147として選択することができる。たとえば、選択器2920は、HB基準信号インジケータ164が第1の値(たとえば、1)を有するとの判定に応じて、利得調整合成ミッド信号2942を左HB出力信号127として選択し、合成非基準信号2944を右HB出力信号147として選択することができる。
代替として、選択器2920は、HB基準信号インジケータ164が第2の値(たとえば、0)を有するとの判定に応じて、利得調整合成ミッド信号2942を右HB出力信号147として選択し、合成非基準信号2944を左HB出力信号127として選択することができる。
選択器2920は、左HB出力信号127の1つまたは複数のサンプルおよび右HB出力信号147の1つまたは複数のサンプルを記憶することができる。特定の態様では、選択器2920は、第1フレームの処理から第2のフレームの処理にかけて、HB基準信号インジケータ164内の変化に基づいて、利得調整合成ミッド信号2942の一部分および合成非基準信号2944の一部分の重複加算を実行することができる。たとえば、選択器2920は、HB基準信号インジケータ164が第1のフレームに対応する第1の値から次のフレームに対応する第2の値に変化するとき、より平滑な時間的発展のためにフレーム境界においてサンプルの重複加算を実行することができる。特定の態様では、選択器2920は、LBコアコーダモードがあるフレームから次のフレームに変化したとき、より円滑な時間的発展のためにフレーム境界においてサンプルの重複加算を実行することができる。たとえば、選択器2920は、LBコアコーダモードが非ACELPモード(たとえば、間欠送信(DTX)モードと、変換領域変換符号化励振(TCX:transform coded excitation)/修正離散コサイン変換(MDCT)コーダ)とACELPモードとの間の変化の検出に応じて、フレーム境界においてサンプルの重複加算を実行することができる。
特定の態様では、スペクトル形状調整器2914は、第1のデバイス104から調整スペクトル形状パラメータ166を受信する代わりに、利得パラメータに基づいて調整スペクトル形状パラメータ166を推定するように構成され得る。たとえば、スペクトル形状調整器2914は、係数を利得パラメータに適用することによって、調整スペクトル形状パラメータ166を生成することができる。利得パラメータは、利得パラメータ261に対応し得る。第2のデバイス106は第1のデバイス104から利得パラメータ261を受信することができる。利得パラメータは、ローバンド利得パラメータに対応し得る。たとえば、利得パラメータは、左HB出力信号117の左LBエネルギーおよび右HB出力信号137の右LBエネルギーに基づき得る。説明のために、利得パラメータは、LBエネルギー比(たとえば、左LBエネルギー/右LBエネルギー)またはLBエネルギー差(たとえば、左LB得エネルギー-右LBエネルギー)を示し得る。
特定の態様では、利得パラメータは、ハイバンド利得パラメータに対応し得る。たとえば、利得パラメータは、図11を参照して説明したように、左HB信号172の左HBエネルギーおよび右HB信号174の右HBエネルギーに基づき得る。利得パラメータは、調整利得パラメータの第1のセット168を含み得る。
図29は、信号調整器2906が利得調整合成ミッド信号2942を受信することを示すが、別の実装形態では、信号調整器2906は、代わりに、非利得調整合成ミッド信号2940を受信する。
図30を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3000と指定されている。デバイス3000の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3000は、HBデコーダ3011を含む。HBデコーダ3011は、図24のHBデコーダ2412に対応し得る。デバイス3000は、図10を参照して説明したように、調整利得パラメータの第1のセット2668が非基準信号のエネルギー(たとえば、絶対エネルギー)に対応し得るデバイス2900とは異なり得る。図30は、信号調整器2906が非利得調整合成ミッド信号2940を受信することを示すが、別の実装形態では、信号調整器2906は、代わりに、利得調整合成ミッド信号2942を受信する。
信号調整器2904は、第1の利得パラメータのセット162に基づいて基準信号(たとえば、利得調整合成ミッド信号2942)を生成することができる。信号調整器2906は、調整利得パラメータの第1のセット2668(たとえば、調整利得パラメータの第1のセット168)に基づいて、非基準信号(たとえば、合成非基準信号2944)を生成することができる。
特定の態様では、第1の利得パラメータのセット162は、図3を参照して説明したように、合成ミッド信号362に基づく。合成ミッド信号362は、図4を参照して説明したように、高調波成分に対する雑音成分の第1の重み付けに対応し得る。その結果、合成ミッド信号362に基づく第1の利得パラメータのセット162および第1の利得パラメータのセット162に基づく基準信号(たとえば、利得調整合成ミッド信号2942)は、第1の重み付けに対応し得る。
特定の態様では、調整利得パラメータの第1のセット168は、図16〜図17を参照して説明したように、合成ミッド信号464に基づく。合成ミッド信号464は、図4を参照して説明したように、高調波成分に対する雑音成分の第2の重み付けに対応し得る。その結果、合成ミッド信号464に基づく調整利得パラメータの第1のセット168および調整利得パラメータの第1のセット168に基づく非基準信号(たとえば、合成非基準信号2944)は、第2の重み付けに対応し得る。HBデコーダ3011は、したがって、高調波成分に対する雑音成分の第1の重み付けに対応する基準信号および高調波成分に対する雑音成分の第2の重み付けに対応する非基準信号を生成することができる。
図31を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3100と指定されている。デバイス3100の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3100は、HBデコーダ3112を含む。HBデコーダ3112は、図24のHBデコーダ2412に対応し得る。HBデコーダ3112は、HBデコーダ3112が信号調整器3108を含み得るという点で、HBデコーダ2911とは異なり得る。シンセサイザ2902は、非利得調整合成ミッド信号2940を提供するために信号調整器3108に結合され得る。代替として、信号調整器2904は、利得調整合成ミッド信号2942を提供するために信号調整器3108に結合され得る。信号調整器3108は、利得調整器2912、スペクトル形状調整器2914、または両方を(たとえば、信号調整器2906と共有される成分また同様に構造を有する別個の(非共有)成分として)含み得る。
信号調整器3108は、図35〜図39を参照してさらに説明するように、調整利得パラメータの第2セット3178、第2の調整スペクトル形状パラメータ176、または両方に基づいて、合成基準信号3146を生成するように構成され得る。調整利得パラメータの第2のセット3178は、調整利得パラメータの第2のセット178または調整利得パラメータの予測される第2のセット2478を含み得る。
選択器2920は、HB基準信号インジケータ164に基づいて、合成基準信号3146または合成非基準信号2944のうちの一方を左HB出力信号127として選択することができる。選択器2920は、合成基準信号3146または合成非基準信号2944のうちのもう一方を右HB出力信号147として選択することができる。たとえば、選択器2920は、HB基準信号インジケータ164が第1の値(たとえば、1)を有するとの判定に応じて、合成基準信号3146を左HB出力信号127として選択し、合成非基準信号2944を右HB出力信号147として選択することができる。代替として、選択器2920は、HB基準信号インジケータ164が第2の値(たとえば、0)を有するとの判定に応じて、合成基準信号3146を右HB出力信号147として選択し、合成非基準信号2944を左HB出力信号127として選択することができる。
図32を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3200と指定されている。デバイス3200の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3200は、HBデコーダ3212を含む。HBデコーダ3212は、図29の利得調整合成ミッド信号2942が左HB出力信号127に対応し得、合成非基準信号2944が右HB出力信号147に対応し得るという点で、図29のHBデコーダ2911とは異なり得る。第1の利得パラメータのセット162は、左HB出力信号127に対応し得る。調整利得パラメータの第1のセット2668、調整スペクトル形状パラメータ2966、または両方は、右HB出力信号147に対応し得る。
図33を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3300と指定されている。デバイス3300の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3300は、シンセサイザ2902を含む。シンセサイザ2902は、LPCシンセサイザ3314に結合された逆量子化器/変換器3320を含んでもよい。シンセサイザ2902は、利得調整器3304を介してコンバイナ3312に結合された高調波エクステンダ3302を含み得る。高調波エクステンダ3302はまた、雑音整形器3308および利得調整器3310を介してコンバイナ3312に結合され得る。シンセサイザ2902は、雑音整形器3308に結合されたランダム雑音生成器3306を含み得る。コンバイナ3312は、LPCシンセサイザ3314に結合され得る。シンセサイザ2902は、図3のシンセサイザ306と同様に動作するように構成され得る。
動作中、逆量子化器/変換器3320は、LPCパラメータ102に基づいてHB LPC372を生成することができる。たとえば、LPCパラメータ102は、HB LSFインデックスを含み得る。逆量子化器/変換器3320は、コードブックに基づいてHB LSFインデックスに対応するHB LSFを判定することができる。逆量子化器/変換器3320は、HB LSFをHB LPC372に変換することができる。逆量子化器/変換器3320は、LPCシンセサイザ3314にHB LPC372を提供することができる。
シンセサイザ2902は、本明細書に説明したように、LB励起信号に基づいてHB励起信号3360を生成することができ、HB励起信号3360およびHB LPC372に基づいて、非利得調整合成ミッド信号2940を生成することができる。高調波エクステンダ3302は、図24のLBミッドコアデコーダ2420からコアパラメータ2471を受信することができる。コアパラメータ2471は、LB励起信号に対応し得る。高調波エクステンダ3302は、LB励起信号を高調波的に拡張することによって、コアパラメータ2471に基づいて、高調波的に拡張された信号3354を生成することができる。高調波エクステンダ3302は、利得調整器3304に、雑音整形器3308に、または両方に高調波的に拡張された信号3354を提供することができる。
利得調整器3304は、第1の利得を高調波的に拡張された信号3354に適用することによって、第1の利得調整信号3356を生成することができる。利得調整器3304は、コンバイナ3312に第1の利得調整信号3356を提供することができる。ランダム雑音整形器3306は、シード値3350に基づいて雑音信号3352を生成することができる。シード値3350は、図4のシード値450と同じであってよく、または別個のものであってもよい。ランダム雑音生成器3306は、雑音整形器3308に雑音信号3352を提供することができる。雑音整形器3308は、高調波的に拡張された信号3354と雑音信号3352とを組み合わせて、雑音付加信号3355を生成することができる。雑音整形器3308は、利得調整器3310に雑音付加信号3355を提供することができる。利得調整器3310は、第2の利得を雑音付加信号3355に適用することによって、第2の利得調整信号3358を生成することができる。利得調整器3310は、コンバイナ3312に第2の利得調整信号3358を提供することができる。コンバイナ3312は、第1の利得調整信号3356(たとえば、第1の利得調整信号3356のハイバンド部分)と第2の利得調整信号3358(たとえば、第2の利得調整信号3358のハイバンド部分)とを組み合わせて、HB励起信号3360を生成することができる。コンバイナ3312は、LPCシンセサイザ3314にHB励起信号3360を提供することができる。
LPCシンセサイザ3314は、HB LPC372およびHB励起信号3360に基づいて、非利得調整合成ミッド信号2940(たとえば、合成ハイバンドミッド信号)を生成することができる。たとえば、LPCシンセサイザ3314は、HB LPC372に基づいて合成フィルタを構成して、HB励起信号3360を入力として合成フィルタに提供することによって、非利得調整合成ミッド信号2940を生成することができる。
図34を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3400と指定されている。デバイス3400の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3400は、利得調整器2910を含む。利得調整器2910は、利得形状補償器3404に結合された利得形状逆量子化器3402を含み得る。利得調整器2910は、利得フレーム補償器3408に結合された利得フレーム逆量子化器3406を含み得る。利得形状補償器3404は、利得フレーム補償器3408に結合され得る。
動作中、利得形状逆量子化器3402は、第1の利得パラメータのセット162に基づいて逆量子化利得形状3450を生成することができる。たとえば、第1の利得パラメータのセット162は、利得形状インデックス376を含み得る。利得形状逆量子化器3402は、利得形状インデックス376に対応する逆量子化利得形状3450を判定することができる。利得形状逆量子化器3402は、利得形状補償器3404に逆量子化利得形状3450を提供することができる。
利得フレーム逆量子化器3406は、第1の利得パラメータのセット162に基づいて逆量子化利得フレーム3452を生成することができる。たとえば、第1の利得パラメータのセット162は、利得フレームインデックス374を含み得る。利得フレーム逆量子化器3406は、利得フレームインデックス374に対応する逆量子化利得フレーム3452を判定することができる。利得フレーム逆量子化器3406は、利得形状補償器3408に逆量子化利得フレーム3452を提供することができる。
利得形状補償器3404は、逆量子化利得形状3450を利得形状逆量子化器3402から受信すること、非利得調整合成ミッド信号2940を図29のシンセサイザ2902から受信すること、または両方が可能である。利得形状補償器3404は、非利得調整合成ミッド信号2940および逆量子化利得形状3450に基づいて、利得形状調整合成ミッド信号3440を生成することができる。たとえば、利得形状補償器3404は、逆量子化利得形状3450に基づいて非利得調整合成ミッド信号2940を調整することによって、利得形状調整合成ミッド信号3440を生成することができる。利得形状補償器3404は、利得フレーム補償器3408に利得調整合成ミッド信号3440を提供することができる。
利得フレーム補償器3408は、逆量子化利得フレーム3452を利得フレーム逆量子化器3406から受信すること、利得形状調整合成ミッド信号3440を利得形状補償器3404から受信すること、または両方が可能である。利得フレーム補償器3408は、利得形状調整合成ミッド信号3440および逆量子化利得フレーム3452に基づいて利得調整合成ミッド信号2942を生成することができる。たとえば、利得フレーム補償器3408は、逆量子化利得フレーム3452に基づいて利得調整合成ミッド信号3440を調整することによって、利得調整合成ミッド信号2942を生成することができる。
図35を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3500と指定されている。デバイス3500の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3500は、利得調整器3512を含む。利得調整器3512は、図29の利得調整器2912に対応し得る。利得調整器3512は、利得比補償器3506(たとえば、乗算器)を含み得る。利得比補償器3506は、入力信号3502および調整利得パラメータのセット3568に基づいて、利得調整信号3504を生成するように構成され得る。たとえば、利得比補償器3506は、調整利得パラメータのセット3568を入力信号3502に適用すること(たとえば、乗算すること)によって、利得調整信号3504を生成することができる。調整利得パラメータのセット3568は、利得調整信号3504のエネルギー値(たとえば、エネルギー比値)を示し得る。調整利得パラメータのセット3568は、調整利得パラメータの第1のセット2668または調整利得パラメータの第2のセット3178に対応し得る。
入力信号3502は、利得調整合成ミッド信号2942を含んでよく、利得調整信号3504は、図29または図31を参照して説明したように、非基準信号2944または基準信号3146を含んでよい。調整利得パラメータのセット3568は、図9を参照して説明したように、エネルギー比(またはエネルギー差)を含み得る。たとえば、調整利得パラメータのセット3568は、予測比3520またはハイバンドエネルギー比3522を含み得る。予測比3520は、ローバンドエネルギー比に対応し得る。たとえば、予測比3520は、右LB信号173の右LBエネルギーに対する左LB信号171の左LBエネルギーの比に対応し得る。ハイバンドエネルギー比3522は、右HB信号174の右HBエネルギーに対する左HB信号172の左HBエネルギーの比に対応し得る。
図36を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3600と指定されている。デバイス3600の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3600は、利得調整器3612を含む。利得調整器3612は、図29〜図32のうちの1つまたは複数に示したような、利得調整器2912に対応し得る。利得調整器3612は、利得比補償器3506に結合された比較器3622を含み得る。利得比補償器3506は、エネルギー測定器3608に結合され得る。エネルギー測定器3608は、比較器3622に結合されてもよい。
動作中、比較器3622は、利得比補償器3506に利得値3614を提供することができる。利得値3614は、初期値(たとえば、1)を有し得る。利得比補償器3506は、図35を参照して説明したように、入力信号3502および利得値3614に基づいて利得調整信号3504を生成することができる。利得比補償器3506は、エネルギー測定器3608に利得調整信号3504を提供することができる。エネルギー測定器3608は、利得調整信号3504のエネルギーに対応するエネルギー値3610を生成することができる。比較器3622は、調整利得パラメータのセット3568とエネルギー値3610の比較に基づいて、利得値3614を更新することができる。たとえば、比較器3622は、調整利得パラメータのセット3568がエネルギー値3610を超えるとの判定に応じて、利得値3614を増分量だけ増大することができる。別の例として、比較器3622は、調整利得パラメータのセット3568がエネルギー値3610未満であるとの判定に応じて、利得値3614を減分量だけ低減することができる。
利得比補償器3506は、入力信号3502および更新された利得値3614に基づいて、利得調整信号3504を更新することができる。利得値3614は、エネルギー値3610を調整利得パラメータのセット3568におよそ等しくさせる値に収束し得る。
入力信号3502は、非利得調整合成ミッド信号2940に対応し得る。利得調整信号3504は、非基準信号2944または基準信号3146に対応し得る。調整利得パラメータのセット3568は、図10を参照して説明したように、非基準信号の絶対エネルギーに対応し得る。特定の態様では、調整利得パラメータのセット3568は、基準信号3146の絶対エネルギーに対応し得る。
図37を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3700と指定されている。デバイス3700の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3700は、利得調整器3712を含む。利得調整器3712は、図29の利得調整器2912に対応し得る。利得調整器3712は、利得補償器3708(たとえば、加算器または乗算器)に対応する利得比補償器3506を含み得る。利得比補償器3506は、図35を参照して説明したように、入力信号3502および予測比3702に基づいて中間利得調整信号3704を生成するように構成され得る。たとえば、利得比補償器3506は、予測比3702を入力信号3502に適用すること(たとえば、乗算すること)によって、中間利得調整信号3704を生成することができる。利得比補償器3506は、利得補償器3708に中間利得調整信号3704を提供することができる。
利得補償器3708は、中間利得調整信号3704および調整利得パラメータのセット3568に基づいて、利得調整信号3504を生成することができる。たとえば、利得補償器3708は、調整利得パラメータのセット3568を中間利得調整信号3704に適用すること(たとえば、乗算または加算すること)によって、利得調整信号3504を生成することができる。
入力信号3502は、利得調整合成ミッド信号2942に対応し得る。調整利得パラメータのセット3568は、補正係数3706に対応し得る。たとえば、補正係数3706は、図11の係数1104または図12の補正係数1204に対応し得る。予測比3702は、ローバンドエネルギー比に対応し得る。たとえば、予測比3702は、右LB出力信号137の右LBエネルギーに対する左LB出力信号117の左LBエネルギーの比に対応し得る。
図38を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3800と指定されている。デバイス3800の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3800は、スペクトル形状調整器3814を含む。スペクトル形状調整器3814は、図29のスペクトル形状調整器2914に対応し得る。スペクトル形状調整器3814は、スペクトル整形フィルタ3806(たとえば、H(z)=1/(1-uz-1))を含み得る。スペクトル整形フィルタ3806は、入力信号3802および調整スペクトル形状パラメータ3866に基づいて、スペクトル形状調整信号3804を生成するように構成され得る。たとえば、調整スペクトル形状パラメータ3866は、図18を参照して説明したように、スペクトル整形フィルタ3806のパラメータまたは係数(たとえば、「u」)に対応し得る。調整スペクトル形状パラメータ3866は、調整スペクトル形状パラメータ2966または第2の調整スペクトル形状パラメータ176を含み得る。入力信号3802は、利得調整合成ミッド信号2942を含み得る。スペクトル形状調整信号3804は、非基準信号2944または基準信号3146を含み得る。
図39を参照すると、デバイスの説明のための例が示され、全体的に3900と指定されている。デバイス3900の1つまたは複数の構成要素が、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス3900は、スペクトル形状調整器3914を含む。スペクトル形状調整器3914は、図29のスペクトル形状調整器2914に対応し得る。スペクトル形状調整器3914は、シンセサイザ3916に結合されたLPC調整器3912を含み得る。LPC調整器3912は、HB LPC372および調整スペクトル形状パラメータ3866に基づいて、調整LPC3972を生成するように構成され得る。たとえば、LPC調整器3912は、調整スペクトル形状パラメータ3866に基づいてHB LPC372を調整することによって、調整LPC3972を生成することができる。調整スペクトル形状パラメータ3866は、図18を参照して説明したように、LPC帯域幅拡大率(たとえば、γ)に対応し得る。LPC調整器3912は、シンセサイザ3916に調整LPC3972を提供することができる。シンセサイザ3916は、調整LPC3972およびHB励起信号3360に基づいて、スペクトル形状調整器信号3904を生成するように構成され得る。たとえば、シンセサイザ3916は、調整LPC3972に基づいて構成され得る。シンセサイザ3916は、HB励起信号3360を入力として受信することができ、スペクトル形状調整信号3904を生成することができる。シンセサイザ3916は、A(z)=(1+γ1a1z-1+γ2a2z-2+…)など、帯域幅拡大率およびLPC係数(a1、a2、…)に基づく伝送関数A(z)を有する合成フィルタに対応し得る。スペクトル形状調整信号3904は、非基準信号2944または基準信号3146に対応し得る。
図40は、全体的に4000と指定された例示的な動作方法のフローチャートを含む。方法4000は、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せによって実行され得る。
方法4000は、4002において、デバイスにおいて、第1のオーディオ信号の第1のハイバンド部分の線形予測係数(LPC)パラメータを生成するステップを含む。たとえば、図1の第1のデバイス104のLPCパラメータ生成器320は、図3を参照して説明したように、LPCパラメータ102を生成することができる。図29の利得調整合成ミッド信号2942は、図29を参照して説明したように、LPCパラメータ102に基づき得る。
方法4000はまた、4004において、デバイスにおいて、第1のハイバンド部分の第1の利得パラメータのセットを生成するステップを含む。たとえば、図1の第1のデバイス104の利得パラメータ生成器322は、図3を参照して説明したように、第1の利得パラメータのセット162を生成することができる。図29の利得調整合成ミッド信号2942は、図29を参照して説明したように、第1の利得パラメータのセット162に基づき得る。
方法4000はさらに、4006において、デバイスにおいて、第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分の調整利得パラメータのセットを生成するステップを含む。たとえば、第1のデバイス104の利得分析器182は、図6を参照して説明したように、調整利得パラメータの第1のセット168を生成することができる。図29の合成非基準信号2944は、図29を参照して説明したように、調整利得パラメータの第1のセット168に基づき得る。
方法4000はまた、4008において、LPCパラメータ、第1の利得パラメータのセット、および調整利得パラメータのセットをデバイスから送信するステップを含む。たとえば、図1の送信機110は、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、および調整利得パラメータの第1のセット168を第1のデバイス104から送信することができる。
図41は、全体的に4100と指定された例示的な動作方法のフローチャートを含む。方法4100は、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せによって実行され得る。
方法4100は、4102において、デバイスにおいて、線形予測係数(LPC)パラメータ、第1の利得パラメータのセット、および調整利得パラメータのセットを受信するステップを含む。たとえば、第2のデバイス106の受信機111は、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、および調整利得パラメータの第1のセット168を受信することができる。
方法4100はまた、4104において、デバイスにおいて、LPCパラメータおよび第1の利得パラメータのセットに基づいて、第1のオーディオ信号の第1のハイバンド部分を生成するステップを含む。たとえば、第2のデバイス106の信号調整器2904は、図29を参照して説明したように、LPCパラメータ102および第1の利得パラメータのセット162に基づいて、利得調整合成ミッド信号2942を生成することができる。
方法4100はさらに、4106において、デバイスにおいて、調整利得パラメータのセットに基づいて第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分を生成するステップを含む。たとえば、第2のデバイス106の信号調整器2906は、図29を参照して説明したように、LPCパラメータ102(非利得調整合成ミッド信号2940を生成するためにシンセサイザ2902によって使用される)に基づいて、かつ調整利得パラメータの第1のセット168に基づいて、合成非基準信号2944を生成することができる。別の例として、信号調整器2906は、図29を参照して説明したように、調整利得パラメータの第1のセット168を利得調整合成ミッド信号2942に適用することによって、合成非基準信号2944を生成することができる。
図42は、全体的に4200と指定された例示的な動作方法のフローチャートを含む。方法4200は、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せによって実行され得る。
方法4200は、4202において、デバイスにおいて、第1のオーディオ信号の第1のハイバンド部分の線形予測係数(LPC)パラメータを生成するステップを含む。たとえば、図1の第1のデバイス104のLPCパラメータ生成器320は、図1を参照して説明したように、LPCパラメータ102を生成することができる。図29の利得調整合成ミッド信号2942は、図29を参照して説明したように、LPCパラメータ102に基づき得る。
方法4200はまた、4204において、デバイスにおいて、第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分の調整スペクトル形状パラメータを生成するステップを含む。たとえば、第1のデバイス104のスペクトル形状分析器184は、図6を参照して説明したように、調整スペクトル形状パラメータ166を生成することができる。合成非基準信号2944は、図29を参照して説明したように、調整スペクトル形状パラメータ166に基づき得る。
方法4200はさらに、4206において、LPCパラメータおよび調整スペクトル形状パラメータをデバイスから送信するステップを含む。たとえば、図1の送信機110は、LPCパラメータ102および調整スペクトル形状パラメータ166をデバイス104から送信することができる。
図43は、全体的に4300と指定された例示的な動作方法のフローチャートを含む。方法4300は、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せによって実行され得る。
方法4300は、4302において、デバイスにおいて、線形予測係数(LPC)パラメータおよび調整スペクトル形状パラメータを受信するステップを含む。たとえば、第2のデバイス106の受信機111は、LPCパラメータ102および調整スペクトル形状パラメータ166を受信することができる。
方法4300はまた、4304において、デバイスにおいて、LPCパラメータに基づいて第1のオーディオ信号の第1のハイバンド部分を生成するステップを含む。たとえば、第2のデバイス106の信号調整器2904は、図29を参照して説明したように、LPCパラメータ102に基づいて利得調整合成ミッド信号2942を生成することができる。
方法4300はさらに、4306において、デバイスにおいて、調整スペクトル形状パラメータに基づいて第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分を生成するステップを含む。たとえば、第2のデバイス106の信号調整器2906は、図29を参照して説明したように、LPCパラメータ102(非利得調整合成ミッド信号2940を生成するためにシンセサイザ2902によって使用される)に基づいて、かつ調整スペクトル形状パラメータ166に基づいて、合成非基準信号2944を生成することができる。別の例として、信号調整器2906は、図29を参照して説明したように、調整スペクトル形状パラメータ166を利得調整合成ミッド信号2942に適用することによって、合成非基準信号2944を生成することができる。
図44は、全体的に4400と指定された例示的な動作方法のフローチャートを含む。方法4400は、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せによって実行され得る。
方法4400は、4402において、デバイスにおいて、線形予測係数(LPC)パラメータおよびチャネル間レベル差(ILD)パラメータを受信するステップを含む。たとえば、第2のデバイス106の受信機111は、LPCパラメータ102およびステレオキュー175を受信することができる。ステレオキュー175は、図1を参照して説明したように、ILDパラメータを含み得る。
方法4400はまた、4404において、デバイスにおいて、LPCパラメータに基づいて第1のオーディオ信号の第1のハイバンド部分を生成するステップを含む。たとえば、第2のデバイス106の信号調整器2904は、図29を参照して説明したように、LPCパラメータ102に基づいて利得調整合成ミッド信号2942を生成することができる。
方法4400はさらに、4406において、デバイスにおいて、ILDパラメータに基づいて第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分を生成するステップを含む。たとえば、利得調整器3612は、図36を参照して説明したように、入力信号3502およびステレオキュー175に基づいて、利得調整信号3504を生成することができる。ステレオキュー175は、ILDパラメータを含み得る。第2のデバイス106の信号調整器2906は、図29を参照して説明したように、LPCパラメータ102(非利得調整合成ミッド信号2940を生成するためにシンセサイザ2902によって使用される)に基づいて入力信号3502(たとえば、利得調整合成ミッド信号2942)を生成することができる。別の例として、スペクトル形状調整器は、図38を参照して説明したように、調整スペクトル形状パラメータ3866を入力信号3502に適用することによって、スペクトル形状調整信号3804(たとえば、非基準信号2944または基準信号3146)を生成することができる。調整スペクトル形状パラメータ3866は、予測される調整スペクトル形状パラメータ2466を含み得る。傾斜パラメータ予測器2424は、図28を参照して説明したように、ステレオキュー175に基づいて予測される調整スペクトル形状パラメータ2466を生成することができる。
図45は、全体的に4500と指定された例示的な動作方法のフローチャートを含む。方法4500は、エンコーダ114、第1のデバイス104、システム100、またはそれらの組合せによって実行され得る。
方法4500は、4502において、デバイスにおいて、左信号および右信号に基づいて、第1の信号の第1のハイバンド部分を生成するステップを含む。たとえば、図2を参照して説明したように、ミッドサイド生成器210は、第1のオーディオ信号130(たとえば、左信号)および第2のオーディオ信号132(たとえば、右信号)に基づいて、ミッド信号270を生成することができる。ミッド信号270は、ハイバンド部分を含み得る。
方法4500はまた、4504において、ハイバンド非基準信号に基づいて調整利得パラメータのセットを生成するステップを含む。たとえば、図2を参照して説明したように、図2のBWE空間バランサ212は、ミッド信号270に基づいて第1の利得パラメータのセット162を生成することができる。別の例として、図6を参照して説明したように、BWE空間バランサ212は、ハイバンド非基準信号(たとえば、左HB信号172または右HB信号174)に基づいて調整利得パラメータの第1のセット168を生成することができる。
方法4500はまた、4506において、第1の信号の第1のハイバンド部分に対応する情報および調整利得パラメータのセットをデバイスから送信するステップをさらに含む。たとえば、図1の送信機110は、図1〜図2を参照して説明したように、LPCパラメータ102および図2のミッド信号270に対応する第1の利得パラメータのセット162を送信することができる。送信機110はまた、図1、図10、および図12を参照して説明したように、ハイバンド非基準信号(たとえば、左HB信号172および右HB信号174)に対応する調整利得パラメータの第1のセット168を送信することができる。
図46は、全体的に4600と指定された例示的な動作方法のフローチャートを含む。方法4600は、デコーダ118、第2のデバイス106、システム100、またはそれらの組合せによって実行され得る。
方法4600は、4602において、デバイスにおいて、情報、調整利得パラメータのセット、および基準チャネルインジケータを受信するステップを含む。たとえば、図1を参照して説明したように、受信機111は、LPCパラメータ102、第1の利得パラメータのセット162、調整利得パラメータの第1のセット168、およびHB基準信号インジケータ164を受信することができる。
方法4600はまた、4604において、デバイスにおいて、情報に基づいて第1の信号の第1のハイバンド部分を生成するステップを含む。たとえば、図29を参照して説明したように、シンセサイザ2902は、LPCパラメータ102に基づいて非利得調整合成ミッド信号2940を生成することができる。非利得調整合成ミッド信号2940は、ハイバンド部分を含み得る。信号調整器2904は、非利得調整合成ミッド信号2940および第1の利得パラメータのセット162に基づいて、利得調整合成ミッド信号2942を生成することができる。利得調整合成ミッド信号2942はハイバンド部分を含み得る。
方法4600はさらに、4606において、デバイスにおいて、調整利得パラメータのセットに基づいて非基準信号の非基準ハイバンド部分を生成するステップを含む。たとえば、図29を参照して説明したように、信号調整器2906は、利得調整合成ミッド信号2942および調整利得パラメータの第1のセット2668に基づいて、合成非基準信号2944を生成することができる。調整利得パラメータの第1のセット2668は、図27を参照して説明したように、調整利得パラメータの第1のセット168に基づき得る。
図47を参照すると、デバイス(たとえば、ワイヤレス通信デバイス)の特定の説明のための例のブロック図が示され、全体的に4700と指定されている。様々な実施形態では、デバイス4700は、図47に示すよりも少数または多数の構成要素を有し得る。例示的な実施形態では、デバイス4700は、図1の第1のデバイス104または第2のデバイス106に対応し得る。例示的な実施形態では、デバイス4700は、図1〜図46のシステムおよび方法を参照して説明した1つまたは複数の動作を実行し得る。
特定の実施形態では、デバイス4700はプロセッサ4706(たとえば、中央処理装置(CPU))を含む。デバイス4700は、1つまたは複数の追加のプロセッサ4710(たとえば、1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ(DSP))を含み得る。プロセッサ4710は、メディア(スピーチおよび音楽)コーダデコーダ(コーデック)4708と、エコーキャンセラ4712とを含み得る。メディアコーデック4708は、図1のデコーダ118、エンコーダ114、または両方を含み得る。エンコーダ114は、基準検出器180、利得分析器182、スペクトル形状分析器184、またはそれらの組合せを含み得る。デコーダ118は、利得調整器183、スペクトル形状調整器185、または両方を含み得る。
デバイス4700は、メモリ4753およびコーデック4734を含み得る。メディアコーデック4708は、プロセッサ4710(たとえば、専用回路および/または実行可能プログラミングコード)の構成要素として示されているが、他の実施形態では、デコーダ118、エンコーダ114、または両方などのメディアコーデック4708の1つまたは複数の構成要素は、プロセッサ4706、コーデック4734、別の処理構成要素、またはそれらの組合せの中に含まれ得る。
デバイス4700は、アンテナ4742に結合されたトランシーバ4750を含み得る。トランシーバ4750は、送信機110、受信機111、または両方を含み得る。デバイス4700は、ディスプレイコントローラ4726に結合されたディスプレイ4728を含んでもよい。1つまたは複数のスピーカ4748がコーデック4734に結合され得る。1つまたは複数のマイクロフォン4746が、入力インターフェース112を介してコーデック4734に結合され得る。特定の態様では、スピーカ4748は、図1の第1のラウドスピーカ142、第2のラウドスピーカ144、または両方を含み得る。特定の態様では、マイクロフォン4746は、図1の第1のマイクロフォン146、第2のマイクロフォン148、または両方を含み得る。コーデック4734は、デジタルアナログ変換器(DAC)4702およびアナログデジタル変換器(ADC)4704を含み得る。
メモリ4753は、図1〜図46を参照して説明した1つまたは複数の動作を実行するように、プロセッサ4706、プロセッサ4710、コーデック4734、デバイス4700の別の処理ユニット、またはそれらの組合せによって実行可能な命令4760を含み得る。メモリ4753は、図1のメモリ153、メモリ135、または両方に対応し得る。メモリ4753は、分析データ190、分析データ192、または両方を記憶することができる。
デバイス4700の1つまたは複数の構成要素は、専用ハードウェア(たとえば、回路)を介して、1つまたは複数のタスクを実行するように命令を実行するプロセッサによって、またはそれらの組合せで実装され得る。一例として、メモリ4753、またはプロセッサ4706、プロセッサ4710、および/またはコーデック4734の1つまたは複数の構成要素は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)、スピントルクトランスファーMRAM(STT-MRAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、またはコンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)などのメモリデバイスであり得る。メモリデバイスは、コンピュータ(たとえば、コーデック4734内のプロセッサ、プロセッサ4706、および/またはプロセッサ4710)によって実行されると、図1〜図46を参照して説明した1つまたは複数の動作をコンピュータに実行させることができる命令(たとえば、命令4760)を含み得る。一例として、メモリ4753、またはプロセッサ4706、プロセッサ4710、および/またはコーデック4734の1つまたは複数の構成要素は、コンピュータ(たとえば、コーデック4734内のプロセッサ、プロセッサ4706、および/またはプロセッサ4710)によって実行されると、コンピュータに図1〜図46を参照して説明した1つまたは複数の動作を実行させる命令(たとえば、命令4760)を含む非一時的コンピュータ可読媒体であり得る。
特定の実施形態では、デバイス4700は、システムインパッケージまたはシステムオンチップデバイス(たとえば、移動局モデム(MSM))4722内に含まれ得る。特定の実施形態では、プロセッサ4706、プロセッサ4710、ディスプレイコントローラ4726、メモリ4753、コーデック4734、およびトランシーバ4750は、システムインパッケージまたはシステムオンチップデバイス4722内に含まれる。特定の実施形態では、タッチスクリーンおよび/またはキーパッドなどの入力デバイス4730、および電源4744が、システムオンチップデバイス4722に結合される。さらに、特定の実施形態では、図47に示すように、ディスプレイ4728、入力デバイス4730、スピーカ4748、マイクロフォン4746、アンテナ4742、および電源4744は、システムオンチップデバイス4722の外部にある。しかしながら、ディスプレイ4728、入力デバイス4730、スピーカ4748、マイクロフォン4746、アンテナ4742、および電源4744の各々は、インターフェースまたはコントローラなどの、システムオンチップデバイス4722の構成要素に結合され得る。
デバイス4700は、ワイヤレス電話、モバイル通信デバイス、モバイルフォン、スマートフォン、セルラーフォン、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、コンピュータ、タブレットコンピュータ、セットトップボックス、携帯情報端末(PDA)、ディスプレイデバイス、テレビ、ゲーム機、音楽プレーヤ、ラジオ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、通信デバイス、固定ロケーションデータユニット、パーソナルメディアプレーヤ、デジタルビデプレーヤ、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤ、チューナー、カメラ、ナビゲーションデバイス、デコーダシステム、エンコーダシステム、またはそれらの任意の組合せを含み得る。
特定の態様では、図1〜図47を参照して説明したシステムおよびデバイスの1つまたは複数の構成要素は、復号システムもしくは装置(たとえば、電子デバイス、コーデック、またはその中のプロセッサ)、符号化システムもしくは装置、または両方に組み込まれ得る。他の態様では、図1〜図47を参照して説明したシステムおよびデバイスの1つまたは複数の構成要素は、ワイヤレス電話、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、セットトップボックス、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、テレビ、ゲーム機、ナビゲーションデバイス、通信デバイス、携帯情報端末(PDA)、固定ロケーションデータユニット、パーソナルメディアプレーヤ、モバイルフォン、コンピュータ、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、デコーダ、または別のタイプのデバイスに組み込まれ得る。
図1〜図47を参照して説明したシステムおよびデバイスの1つまたは複数の構成要素によって実行される様々な機能は、いくつかの構成要素またはモジュールによって実行されるものとして説明されていることに留意されたい。構成要素およびモジュールのこの分割は、説明のためのものにすぎない。代替の態様では、特定の構成要素またはモジュールによって実行される機能が、複数の構成要素またはモジュールに分割され得る。さらに、代替の態様では、図1〜図47を参照して説明した2つ以上の構成要素またはモジュールが、単一の構成要素またはモジュールに組み込まれ得る。図1〜図47を参照して説明した各々の構成要素またはモジュールは、ハードウェア(たとえば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)デバイス、特定用途向け集積回路(ASIC)、DSP、コントローラなど)、ソフトウェア(たとえば、プロセッサによって実行可能な命令)、またはそれらの任意の組合せを使用して実装され得る。
説明した態様に関連して、装置は、左信号および右信号に基づいて、第1の信号の第1のハイバンド部分を生成するための手段を含む。たとえば、生成するための手段は、図1のエンコーダ114、第1のデバイス104、図2のミッドサイド生成器210、デバイス200、図47のメディアコーデック4708、プロセッサ4710、プロセッサ4706、デバイス4700、第1のハイバンド部分を生成するように構成された1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピュータ可読記憶媒体において記憶された命令を実行するプロセッサ)、またはそれらの組合せを含み得る。
装置はまた、ハイバンド非基準信号に基づいて調整利得パラメータのセットを生成するための手段を含む。たとえば、生成するための手段は、図1のエンコーダ114、基準検出器180、第1のデバイス104、図2のBWE空間バランサ212、デバイス200、図7の基準検出器780、基準検出器782、信号比較器704、信号比較器706、図8の基準検出器880、基準予測器804、図47のメディアコーデック4708、プロセッサ4710、プロセッサ4706、デバイス4700、ハイバンド非基準信号を生成するように構成された1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピュータ可読記憶デバイスにおいて記憶された命令を実行するプロセッサ)、またはそれらの組合せを含み得る。
装置はさらに、第1の信号の第1のハイバンド部分に対応する情報、およびハイバンド非基準信号に対応する調整利得パラメータのセットを送信するための手段を含む。たとえば、送信するための手段は、送信機110と、情報および調整利得パラメータのセットを送信するように構成された1つまたは複数のデバイスとを含み得る。
さらに、説明した態様に関連して、装置は、情報、調整利得パラメータのセット、および基準チャネルインジケータを受信するための手段を含む。たとえば、受信するための手段は、図1の受信機111と、第2のデバイス106と、情報および調整利得パラメータのセットを受信するように構成された1つまたは複数のデバイスとを含み得る。
装置はまた、情報に基づいて第1の信号の第1のハイバンド部分を生成するための手段を含む。たとえば、第1のハイバンド部分を生成するための手段は、図1の利得調整器183、デコーダ118、第2のデバイス106、図24のHBデコーダ2412、図29のシンセサイザ2902、信号調整器2904、利得調整器2910、HBデコーダ2911、図30のHBデコーダ3011、図31のHBデコーダ3112、図32のHBデコーダ3212、図33のLPCシンセサイザ3314、図34の利得形状補償器3404、利得フレーム補償器3408、図47のメディアコーデック4708、プロセッサ4710、プロセッサ4706、デバイス4700、第1のハイバンド部分を生成するように構成された1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピュータ可読記憶媒体において記憶された命令を実行するプロセッサ)、またはそれらの組合せを含み得る。
装置はさらに、調整利得パラメータのセットに基づいて非基準信号の非基準ハイバンド部分を生成するための手段を含む。たとえば、非基準ハイバンド部分を生成するための手段は、図1の利得調整器183、デコーダ118、第2のデバイス106、図24のHBデコーダ2412、図29の信号調整器2906、利得調整器2912、スペクトル形状調整器2914、HBデコーダ2911、図30のHBデコーダ3011、図31のHBデコーダ3112、図32のHBデコーダ3212、図35の利得調整器3512、利得比補償器3506、図36の利得調整器3612、利得比補償器3506、図37の利得調整器3712、利得補償器3708、図38のスペクトル形状調整器3814、スペクトル整形フィルタ3806、図39のスペクトル形状調整器3914、シンセサイザ3916、図47のメディアコーデック4708、プロセッサ4710、プロセッサ4706、デバイス4700、非基準ハイバンド部分を生成するように構成された1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピュータ可読記憶デバイスにおいて記憶された命令を実行するプロセッサ)、またはそれらの組合せを含み得る。
やはり説明した態様に関連して、装置は、第1のオーディオ信号の第1のハイバンド部分の線形予測係数(LPC)パラメータ、第1のハイバンド部分の第1の利得パラメータのセット、および第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分の調整利得パラメータのセットを生成するための手段を含む。たとえば、生成するための手段は、図1の利得分析器182、エンコーダ114、第1のデバイス104、図2のミッドBWEコーダ214、BWE空間バランサ212、図47のメディアコーデック4708、プロセッサ4710、デバイス4700、LPCパラメータ、第1の利得パラメータのセット、および調整利得パラメータのセットを生成するように構成された1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピュータ可読記憶媒体において記憶された命令を実行するプロセッサ)、またはそれらの組合せを含み得る。
装置はまた、LPCパラメータ、第1の利得パラメータのセット、および調整利得パラメータのセットを送信するための手段を含む。たとえば、送信するための手段は、送信機110、LPCパラメータ、第1の利得パラメータのセット、および調整利得パラメータのセットを送信するように構成された1つまたは複数のデバイス、またはそれらの組合せを含み得る。
さらに、説明した態様に関連して、装置は、LPCパラメータ、第1の利得パラメータのセット、および調整利得パラメータのセットを受信するための手段を含む。たとえば、受信するための手段は、受信機111、LPCパラメータ、第1の利得パラメータのセット、および調整利得パラメータのセットを受信するように構成された1つまたは複数のデバイス、またはそれらの組合せを含み得る。
装置はまた、LPCパラメータおよび第1の利得パラメータのセットに基づいて、第1のオーディオ信号の第1のハイバンド部分を生成し、調整利得パラメータのセットに基づいて第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分を生成するための手段を含む。たとえば、生成するための手段は、図1の利得調整器183、デコーダ118、第2のデバイス106、図24のHBデコーダ2412、図29のHBデコーダ2911、図31のHBデコーダ3112、図32のHBデコーダ3212、図47のメディアコーデック4708、プロセッサ4710、デバイス4700、第1のハイバンド部分を生成し、第2のハイバンド部分を生成するように構成された、1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピュータ可読記憶デバイスにおいて記憶された命令を実行するプロセッサ)、またはそれらの組合せを含み得る。
やはり説明した態様に関連して、装置は、第1のオーディオ信号の1のハイバンド部分の線形予測係数(LPC)パラメータを生成するための手段と、第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分の調整スペクトル形状パラメータを生成するための手段とを含む。たとえば、生成するための手段は、図1のスペクトル形状分析器184、エンコーダ114、第1のデバイス104、図2のミッドBWEコーダ214、BWE空間バランサ212、図47のメディアコーデック4708、プロセッサ4710、デバイス4700、LPCパラメータおよび調整スペクトル形状パラメータを生成するように構成された1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピュータ可読記憶媒体において記憶された命令を実行するプロセッサ)、またはそれらの組合せを含み得る。
装置はまた、LPCパラメータおよび調整スペクトル形状パラメータを送信するための手段を含む。たとえば、送信するための手段は、送信機110、LPCパラメータおよび調整スペクトル形状パラメータを送信するように構成された1つまたは複数のデバイス、またはそれらの組合せを含み得る。
さらに、説明した態様に関連して、装置は、LPCパラメータおよび調整スペクトル形状パラメータを受信するための手段を含む。たとえば、受信するための手段は、受信機111、LPCパラメータおよび調整スペクトル形状パラメータを受信するように構成された1つまたは複数のデバイス、またはそれらの組合せを含み得る。
この装置はまた、LPCパラメータに基づいて第1のオーディオ信号の第1のハイバンド部分を生成し、調整スペクトル形状パラメータに基づいて第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分を生成するための手段を含む。たとえば、生成するための手段は、図1のスペクトル形状調整器185、デコーダ118、第2のデバイス106、図24のHBデコーダ2412、図29のHBデコーダ2911、図31のHBデコーダ3112、図32のHBデコーダ3212、図47のメディアコーデック4708、プロセッサ4710、デバイス4700、第1のハイバンド部分を生成し、第2のハイバンド部分を生成するように構成された、1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピュータ可読記憶デバイスにおいて記憶された命令を実行するプロセッサ)、またはそれらの組合せを含み得る。
やはり説明した態様に関連して、装置は、LPCパラメータおよびチャネル間レベル差(ILD)パラメータを受信するための手段を含む。たとえば、受信するための手段は、受信機111、LPCパラメータおよびILDパラメータを受信するように構成された1つまたは複数のデバイス、またはそれらの組合せを含み得る。
装置はまた、LPCパラメータに基づいて第1のオーディオ信号の第1のハイバンド部分を生成し、ILDパラメータに基づいて第2のオーディオ信号の第2のハイバンド部分を生成するための手段を含む。たとえば、生成するための手段は、図1のスペクトル形状調整器185、利得調整器183、デコーダ118、第2のデバイス106、図24の傾斜パラメータ予測器2424、HBデコーダ2412、図47のメディアコーデック4708、プロセッサ4710、デバイス4700、第1のハイバンド部分を生成し、第2のハイバンド部分を生成するように構成された、1つまたは複数のデバイス(たとえば、コンピュータ可読記憶デバイスにおいて記憶された命令を実行するプロセッサ)、またはそれらの組合せを含み得る。
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、構成、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子的なハードウェア、ハードウェアプロセッサなどの処理デバイスにより実行されるコンピュータソフトウェア、またはこれら両方の組合せとして実装されてもよいことが、当業者にはさらに理解されよう。上記に、様々な例示的な構成要素、ブロック、構成、モジュール、回路、およびステップについて、それらの機能に関して概略的に説明した。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、または実行可能なソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例、およびシステム全体に課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定が本開示の範囲からの逸脱を引き起こすと解釈されるべきではない。
本明細書で開示した実施形態に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアにおいて直接具現化されてもよく、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて具現化されてもよく、またはこれら2つの組合せにおいて具現化されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)、スピントルクトランスファーMRAM(STT-MRAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、またはコンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)などのメモリデバイス内に存在してもよい。プロセッサがメモリデバイスから情報を読み取り、メモリデバイスに情報を書き込むことができるように、例示的なメモリデバイスはプロセッサに結合される。代替として、メモリデバイスは、プロセッサに統合されてよい。プロセッサおよび記憶媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)内に存在してもよい。ASICは、コンピューティングデバイスまたはユーザ端末の中に存在してもよい。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、コンピューティングデバイスまたはユーザ端末の中に別個の構成要素として存在してもよい。
開示した態様の上記の説明は、開示した態様を当業者が作製または使用できるようにするために提供される。これらの態様への様々な変更は当業者には容易に明らかになり、本明細書において規定された原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の態様に適用されてもよい。したがって、本開示は、本明細書に示される態様に限定されることを意図するものではなく、以下の特許請求の範囲によって規定される原理および新規の特徴と一致する、可能な限り最も広い範囲を与えられるべきである。