JP6833639B2 - 観客状況判定装置、その方法、及びプログラム - Google Patents

観客状況判定装置、その方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、多数の観客を集めるイベントなどにおいて、観客の盛り上がり状況を判定(推定)する観客状況判定装置、その方法、及びプログラムに関する。
従来、会場内にいる観客の盛り上がりは、会場音の大きさや、観客の大きな動きなどを測定することによって行われてきた。例えば、非特許文献1では笑い声などの大きさから盛り上がりを判定し、場面を切り取る技術が提案されている。
木下恵理子,小坂真美,藤波香,"集団活動時の楽しい振り返りを支援する身体装着型カメラによる体験自動記録",情報処理学会第78回全国大会,1V-05,pp.455-456
しかしながら、観客が静かにしている会場(例えばクラシックや、トークショウなど)では、観客が盛り上がっているかを、観客の音声や外見上の動きから判定するのは困難である。
本発明は、観客が静かにしている会場であっても、観客が盛り上がっているかを判定することができる観客状況判定装置、その方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様によれば、観客状況判定装置は、観客の状況を判定したい時間区間における、複数の観客から同時に計測した呼吸運動に相関する情報である呼吸情報からそれぞれ得られる周期的な呼吸運動の位相情報である呼吸位相の揃い具合を表す統計量をサンプル毎に算出する位相統計量算出部と、統計量を用いて、呼吸位相の揃い具合が高いほど観客の盛り上がりも大きいと評価する盛り上がり判定部とを含む。
上記の課題を解決するために、本発明の他の態様によれば、観客状況判定方法は、観客状況判定装置が、観客の状況を判定したい時間区間における、複数の観客から同時に計測した呼吸運動に相関する情報である呼吸情報からそれぞれ得られる周期的な呼吸運動の位相情報である呼吸位相の揃い具合を表す統計量をサンプル毎に算出する位相統計量算出ステップと、観客状況判定装置が、統計量を用いて、呼吸位相の揃い具合が高いほど観客の盛り上がりも大きいと評価する盛り上がり判定ステップとを含む。
本発明によれば、観客が静かにしている会場であっても、観客が盛り上がっているかを判定することができるという効果を奏する。
第一実施形態に係る観客状況判定装置の機能ブロック図。 第一実施形態に係る観客状況判定の処理フローの例を示す図。 統計量の分布の例を示す図。 観客が最も会場が盛り上がったと評価した演目の投票結果が示す図。
以下、本発明の実施形態について、説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、同じ機能を持つ構成部や同じ処理を行うステップには同一の符号を記し、重複説明を省略する。以下の説明において、ベクトルや行列の各要素単位で行われる処理は、特に断りが無い限り、そのベクトルやその行列の全ての要素に対して適用されるものとする。
<第一実施形態に係る観客状況判定装置100>
図1は第一実施形態に係る観客状況判定装置100の機能ブロック図を、図2はその処理フローを示す。
観客状況判定装置100は、観測記憶部110、呼吸位相情報出力部120、位相統計量算出部130及び盛り上がり判定部140を含む。
観客状況判定装置100は、例えば、中央演算処理装置(CPU: Central Processing Unit)、主記憶装置(RAM: Random Access Memory)などを有する公知又は専用のコンピュータに特別なプログラムが読み込まれて構成された特別な装置である。観客状況判定装置100は、例えば、中央演算処理装置の制御のもとで各処理を実行する。観客状況判定装置100に入力されたデータや各処理で得られたデータは、例えば、主記憶装置に格納され、主記憶装置に格納されたデータは必要に応じて中央演算処理装置へ読み出されて他の処理に利用される。観客状況判定装置100の各処理部は、少なくとも一部が集積回路等のハードウェアによって構成されていてもよい。観客状況判定装置100が備える各記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)などの主記憶装置、ハードディスクや光ディスクもしくはフラッシュメモリ(Flash Memory)のような半導体メモリ素子により構成される補助記憶装置、またはリレーショナルデータベースやキーバリューストアなどのミドルウェアにより構成することができる。
観客状況判定装置100は、呼吸情報を入力とし、呼吸情報を用いて観客の盛り上がり状況を判定し、判定結果を出力する。
以下、各部の処理内容を説明する。
<観測記憶部110>
観測記憶部110には、観客の状況を判定したい時間区間において、複数の観客から同時に計測した呼吸情報が同時に記録される。なお、「同時に記憶される」とは、複数の観客についての時間方向が揃っている情報(同じ時刻の情報による系列)が記憶されることを意味する。また、必要に応じて、観測記憶部110は、呼吸位相情報出力部120に記録した呼吸情報を出力する。なお、後述する盛り上がり判定部140では、分割された時間区間毎に信号処理を行うのではなく、観客の状況を判定したい全時間区間分の情報を使った信号処理を行うので、全時間区間分の情報を一時的に観測記憶部110に記憶する。なお、ここでいう「呼吸情報」とは観客の呼吸運動に相関する情報であり、観客の呼吸状態を計測して得られる情報を意味する。より具体的には、例えば、胸部回りや腹部回りの長さ、呼吸の気流量、呼気と吸気の温度差などに対応する情報を意味する。例えば、参考文献1の方法により呼吸情報を得ることができる。
(参考文献1)特開2011−59419号公報
例えば、あるイベントの演目がM個あり、演目m毎に観客の状況を判定することを考える。ただしm=1,2,…,Mである。このとき、観客の状況を判定したい時間区間が各演目に対応している。この例では、胸部回りや腹部回りの長さに対応する情報を呼吸情報とし、胸部や腹部に巻き付けられたゴム管の伸び縮みによる抵抗変化を測定し呼吸を検出する装置(例えば、日本光電製のTR-753Tや、ADInstruments製のMLT1132)の出力値を呼吸情報として観測記憶部110に記憶しておく。なお、呼吸の気流量、呼気と吸気の温度差などを呼吸情報とし、既存の装置を用いてこれらの情報を測定し、記憶してもよい。
<呼吸位相情報出力部120>
呼吸位相情報出力部120は、観客の状況を判定したい時間区間の複数の観客から得られた複数の呼吸情報を入力とし、複数の呼吸情報をそれぞれ変換して複数の「周期的な呼吸運動の位相情報」(参考文献1参照)を得、位相統計量算出部130に出力する(S120)。「周期的な呼吸運動の位相情報」を算出する手法は既存の技術(例えば参考文献1)から容易に実現できる。なお簡単のため、以下では「周期的な呼吸運動の位相情報」を単に「呼吸位相」ともいう。どのような値を呼吸位相として用いるかについては特に制限はない。以下では、呼吸情報V(t)(例えば、ゴム管の長さに対応する情報)を1次元目の値とし、その遅延値V(t-γ)を2次元目の値とした直交座標系の空間(相空間)での極座標の偏角を時刻tにおける呼吸位相φn,tとして用いる。ただし、nは観客を表すインデックスである。この場合の呼吸位相情報出力部120の時刻tに対応する処理は、例えば以下のようになる。
1.時刻tにおける呼吸情報V(t)を相空間の1次元目の値とする。
2.呼吸情報V(t)を時間遅延フィルターに通して得られる情報V(t-γ)を相空間の2次元目の値とする。ここでγは時間遅延フィルターの遅延幅であり、呼吸の場合は200msから800ms程度が望ましい。
3.相空間の直行座標系の点(V(t),V(t-γ))を極座標表示した場合の偏角を、呼吸位相φn,tとして求める。
例えば、呼吸位相情報出力部120は演目1の出力として
Figure 0006833639
を出力する。ここで、各要素φn,tはn人目の観客の演目1の開始時刻をサンプル1としたときのtサンプル目の呼吸位相を表す。Tは演目1が終了したときのサンプル数である。Nは測定する観客の人数を表す。呼吸位相φn,tのサンプリングは2Hz程度の等間隔サンプリングが望ましい。
別の演目mで観客の状況を判定したい場合も同様に呼吸位相Φmを算出し出力すればよい。ただし、m=1,2,…,Mであり、式(1)はm=1のときの呼吸位相を表す。
なお、測定する観客の人数Nに特に制限はないが、後述の位相統計量の計算精度と計算速度の観点から10人から20人程度が適当である。
<位相統計量算出部130>
位相統計量算出部130は、呼吸位相情報出力部120より複数(N人)の観客の呼吸位相Φmを取得し、この観客の呼吸位相Φmが、どの程度揃っていたかを表す統計量(言い換えると、呼吸位相Φmの揃い具合を表す統計量)をサンプル毎に算出し(S130)、盛り上がり判定部140に出力する。
例えば、呼吸位相Φmの各サンプルtに対応する[φ1,t, φ2,t, …, φN,t]のデータを用いて方向統計学で利用されるRayleigh test (参考文献2参照)のp値を計算し、呼吸位相Φmの揃い具合を表す統計量として使用する。
(参考文献2)Kanti V. Mardia, Peter E. Jupp, “Directional Statistics” John Wiley & Sons, ISBN: 9780471953333
ここで、Rayleigh test (参考文献2参照)のp値をpmtとする。pmtは、例えば参考文献3のcirc_rtest関数の出力として得られる。
(参考文献3)Philipp Berens, "Circular Statisitics Toolbox (CircStats for Matlab)", [online], [平成29年7月18日検索], インターネット<URL: https://jp.mathworks.com/matlabcentral/fileexchange/10676-circular-statistics-toolbox--directional-statistics-?requestedDomain=www.mathworks.com>
演目mにおける位相統計量算出部130の出力である統計量Pm
Pm=[pm1,pm2,…,pmt,…,pmT]
という形で出力される。
なおRayleigh test のp値について解説すると、このp値はその性質として呼吸位相がランダムに分布するという仮定に比較して、テストに用いる呼吸位相のデータが揃っている場合に0に近い値を出し、一様に散ると1に近い値を出すという性質を持つ。また、呼吸位相が真にランダムな母集団から繰り返し抽出を行い、そのサンプルからp値を計算して分布を作る場合に、p値の分布が0から1に等分布になるように設計されている。
<盛り上がり判定部140>
盛り上がり判定部140は、位相統計量算出部130より、呼吸位相の揃い具合をあらわす統計量を受け取り、統計量を用いて、観客の状況を判定したい時間区間全体(例えば、演目1の全体であればt=1,2,…,Tである)を通して観客の呼吸位相が揃っているかを統計的に評価し、呼吸位相が揃う傾向にあるほど盛り上がりが大きいと判定し(S140)、判定結果を出力する。言い換えると、盛り上がり判定部140は、呼吸位相の揃い具合が高いほど観客の盛り上がりも大きいと評価する。
例えば、盛り上がり判定部140は、観客の状況を判定したい時間区間において複数回サンプルされる統計量Pmの分布を用いて、時間区間全体において呼吸位相が揃っているか否かを判定する。統計量Pmの成分pmtは0から1までの値をとり得る。これを例えば10分割して度数分布をつくる。図3は、実際に測定した値から作成した度数分布の例を示す。この度数分布は先のRayleigh test のp値の性質から、観客の呼吸位相Φmがランダムな場合にはpmtの度数分布は0から1までの間に一様分布すると想定される。逆に観客の呼吸位相Φmがランダムではなく、揃っている場合はpmtの度数分布が一様ではなく偏りをもつ。そこで、観客の呼吸位相Φmがランダムからどの程度外れているかを、この度数分布の一様性をピアソンの適合度基準(参考文献4参照)を用いて検証することにより評価する。
(参考文献4)松原ら、”統計学入門”, 東京大学出版会, 1991年, p.245-247
すなわち、ピアソンの適合度基準に関するp値(ただし、この値は、Rayleigh test のp値とは異なる値である)が低いほど、観客の呼吸位相Φmが揃っていたと評価し、盛り上がりが大きいと判定する。図3にはピアソンの適合度基準を適用した場合のp値がpuとして各演目毎に計算されている。「観客の呼吸位相がランダム」な場合は一様分布(図3が平らな分布)になり、「観客の呼吸位相が揃っている」場合は図3が0寄りの分布(0近辺に偏りを持つ分布)になり、「観客の呼吸位相が意図的に揃っていない」場合は図3が1寄りの分布(1近辺に偏りを持つ分布)になる。ここで、観客の盛り上がりを判定する場合には「観客の呼吸位相が意図的に揃っていない」ということは通常有り得ないので、「観客の呼吸位相がランダム」でなければ「観客の呼吸位相が揃っている」すなわち「盛り上がっている」といえる。
図4には観客が最も会場が盛り上がったと評価した演目の投票結果が示されているが、図3のpu値の値の大きさと相関しており、本手法による呼吸の揃い具合の評価が主観的に判断された会場の盛り上がりと相関していることがわかる。pu値を持ってpu値が小さいほど盛り上がりが大きいとする。
オプション1:
pu値がある値以下になるまではpu値にあまり意味がないので、pu値が所定の閾値よりも大きいときには盛り上がっていないと判定し、pu値が当該閾値以下であるときにはpu値が小さいほど盛り上がりが大きいと判定してもよい。例えばpu値が0.05より大きい場合は単に盛り上がっていないと判定してもよい。また、pu値が所定の閾値以下であるときに、pu値が小さいほど盛り上がりが大きいとの判定ではなく、単に盛り上がっていると判定してもよい。例えばpu値が0.05以下のときに単に盛り上がっていると判定してもよい。
オプション2:
この盛り上がり判定部140は統計量Pmの成分pmtの度数分布が偏っている度合いを評価できればよい。そこでピアソンの適合度基準を用いずに統計量Pmの成分pmtの期待値(平均)が所定の閾値(例えば0.4)よりも大きいときには盛り上がっていないと判定し、当該閾値以下であるときには期待値が小さいほど盛り上がりが大きいと評価してもよい。また、期待値が閾値以下であるときには、期待値が小さいほど盛り上がりが大きいとの判定ではなく、単に盛り上がっていると判定してもよい。言い換えると、統計量Pmの成分pmtの期待値がある値以下であることは、統計量Pmの成分pmtの度数分布が0寄りの分布(0近辺に偏りを持つ分布)となっていること、すなわち、観客の呼吸位相が揃っていることを意味する。
オプション3:
盛り上がり判定部140は、ピアソンの適合度基準を適用した場合のpu値と統計量Pmの成分pmtの期待値(平均)とを組合せて併用してもよい。例えば、pu値が所定の閾値Th1以下、かつ、統計量Pmの成分pmtの期待値が所定の閾値Th2以下の場合に盛り上がっていると判定し、それ以外の場合を盛り上がっていないと判定してもよい。また、pu値が所定の閾値Th1以下、または、統計量Pmの成分pmtの期待値が所定の閾値Th2以下の場合に盛り上がっていると判定し、それ以外の場合を盛り上がっていないと判定してもよい。
盛り上がり判定部140は、判定結果として、(i)ピアソンの適合度基準を適用した場合のpu値と、(ii)統計量Pmの成分pmtの期待値(平均)との少なくとも何れかを評価としてそのまま出力してもよい。また、判定結果として、「盛り上がっている」または「盛り上がっていない」を示す情報を(例えば、「盛り上がっている」場合には1を、「盛り上がっていない」場合には0を)出力してもよい。さらに、(i)ピアソンの適合度基準を適用した場合のpu値と、(ii)統計量Pmの成分pmtの期待値(平均)との少なくとも何れかを評価としてそのまま出力するとともに「盛り上がっている」または「盛り上がっていない」を示す情報を出力してもよい。
なお、各判定において、「閾値よりも大きい」に代えて「閾値以上」とし、「閾値以下」に代えて「閾値よりも小さい」としてもよい。
<効果>
以上の構成により、呼吸情報から観客の盛り上がりが推定、評価できる。本実施形態では、会場音の大きさや、観客の動きなどを利用せずに呼吸情報を利用する。そのため、観客が静かにしている会場であっても、観客が盛り上がっているかを判定することができる。
<変形例>
本実施形態では、演目等ごとに盛り上がりを判定しているが、1つの演目等を複数の時間区間に分割し、各時間区間を観客の状況を判定したい時間区間全体に設定してもよい。このように処理することで、1つの演目等の中で盛り上がった部分と盛り上がらなかった部分とを判定することができる。
<第二実施形態>
第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
位相統計量算出部130で得られる統計量は各観客がランダムに呼吸運動を行っている場合と比較して、当該時刻の呼吸位相がどの程度揃っているか(同じ方向を向いているか)を評価するものであればよい。そこで、本実施形態では、簡易的に呼吸位相の揃い具合を判定する方法を示す。
<位相統計量算出部130>
位相統計量算出部130は、呼吸位相情報出力部120より複数の観客の呼吸位相Φmを取得し、呼吸位相Φmの揃い具合を表す統計量をサンプル毎に算出し(S130)、盛り上がり判定部140に出力する。本実施形態では、呼吸位相Φmの揃い具合を表す統計量として、次のphase synchronization index(PSI)を計算する。サンプル点tにおいてPSIは
Figure 0006833639
と、計算される。
<盛り上がり判定部140>
盛り上がり判定部140は、位相統計量算出部130より、呼吸位相の揃い具合をあらわす統計量を受け取り、統計量を用いて、観客の状況を判定したい時間区間全体を通して観客の呼吸位相が揃っているかを統計的に評価し、呼吸位相が揃う傾向にあるほど盛り上がりが大きいと判定し(S140)、判定結果を出力する。呼吸位相は「位相」なので円周上に位置する。そのため、上述のPSI値は、観客の呼吸位相が揃っていれば大きな値になり、観客の呼吸位相が揃っていなければ原点(値が0)近傍の値になる。この性質を利用して、PSI値から揃い具合を評価できる。つまり、このPSI値は呼吸位相の揃い具合を反映するので、PSI値がある閾値を超えたサンプル点がある値より多い(時間的に長く観測された)ことをもって、時間区間全体において呼吸位相が揃っていると判断し、会場が盛り上がっていると判定する。さらに、PSI値の平均を盛り上がりの大きさに対応する指標値とし、PSI値の平均が大きいほど盛り上がりが大きいと判定する。
盛り上がり判定部140は、判定結果として、PSIの平均を評価としてそのまま出力してもよいし、「盛り上がっている」または「盛り上がっていない」を示す情報を出力してもよいし、PSIの平均とともに「盛り上がっている」または「盛り上がっていない」を示す情報を出力してもよい。
<効果>
このような構成とすることで、第一実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態では簡易的に呼吸位相の揃い具合を判定することができる。
<その他の変形例>
本発明は上記の実施形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
<プログラム及び記録媒体>
また、上記の実施形態及び変形例で説明した各装置における各種の処理機能をコンピュータによって実現してもよい。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記各装置における各種の処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶部に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記憶部に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実施形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、各装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。

Claims (9)

  1. 観客の状況を判定したい時間区間における、複数の観客から同時に計測した呼吸運動に相関する情報である呼吸情報からそれぞれ得られる周期的な呼吸運動の位相情報である呼吸位相から、複数の前記観客の前記呼吸位相がどの程度揃っていたかを表す呼吸位相の揃い具合を表す統計量を前記時間区間に含まれるサンプル毎に算出する位相統計量算出部と、
    前記位相統計量算出部で算出された前記統計量を用いて、前記呼吸位相の揃い具合が高いほど観客の盛り上がりも大きいと評価する盛り上がり判定部とを含む、
    観客状況判定装置。
  2. 請求項1の観客状況判定装置であって、
    前記盛り上がり判定部は、前記呼吸位相が揃っていると判断される場合に観客が盛り上がっていると判定する、
    観客状況判定装置。
  3. 観客の状況を判定したい時間区間における、複数の観客から同時に計測した呼吸運動に相関する情報である呼吸情報からそれぞれ得られる周期的な呼吸運動の位相情報である呼吸位相の揃い具合を表す統計量をサンプル毎に算出する位相統計量算出部と、
    前記統計量を用いて、前記呼吸位相の揃い具合が高いほど観客の盛り上がりも大きいと評価する盛り上がり判定部とを含み、
    前記統計量は、Rayleigh test のp値である、
    観客状況判定装置。
  4. 観客の状況を判定したい時間区間における、複数の観客から同時に計測した呼吸運動に相関する情報である呼吸情報からそれぞれ得られる周期的な呼吸運動の位相情報である呼吸位相の揃い具合を表す統計量をサンプル毎に算出する位相統計量算出部と、
    前記統計量を用いて、前記呼吸位相の揃い具合が高いほど観客の盛り上がりも大きいと評価する盛り上がり判定部とを含み、
    前記盛り上がり判定部は、観客の状況を判定したい時間区間において複数回サンプルされる前記統計量の分布を用いて、観客の状況を判定したい時間区間全体に対する呼吸位相の揃い具合を求め、求めた呼吸位相の揃い具合から観客の盛り上がりの評価または判定を行う、
    観客状況判定装置。
  5. 請求項3の観客状況判定装置であって、
    前記盛り上がり判定部は、前記統計量の分布が、前記呼吸位相が揃っている場合には、前記呼吸位相が揃っていない場合に比べ、偏りを持つ、ことに基づき、観客の盛り上がりの評価または判定を行う、
    観客状況判定装置。
  6. 観客状況判定装置が、観客の状況を判定したい時間区間における、複数の観客から同時に計測した呼吸運動に相関する情報である呼吸情報からそれぞれ得られる周期的な呼吸運動の位相情報である呼吸位相から、複数の前記観客の前記呼吸位相がどの程度揃っていたかを表す呼吸位相の揃い具合を表す統計量を前記時間区間に含まれるサンプル毎に算出する位相統計量算出ステップと、
    前記観客状況判定装置が、前記位相統計量算出ステップで算出された前記統計量を用いて、前記呼吸位相の揃い具合が高いほど観客の盛り上がりも大きいと評価する盛り上がり判定ステップとを含む、
    観客状況判定方法。
  7. 観客状況判定装置が、観客の状況を判定したい時間区間における、複数の観客から同時に計測した呼吸運動に相関する情報である呼吸情報からそれぞれ得られる周期的な呼吸運動の位相情報である呼吸位相の揃い具合を表す統計量をサンプル毎に算出する位相統計量算出ステップと、
    前記観客状況判定装置が、前記統計量を用いて、前記呼吸位相の揃い具合が高いほど観客の盛り上がりも大きいと評価する盛り上がり判定ステップとを含み、
    前記統計量は、Rayleigh test のp値である、
    観客状況判定方法。
  8. 観客状況判定装置が、観客の状況を判定したい時間区間における、複数の観客から同時に計測した呼吸運動に相関する情報である呼吸情報からそれぞれ得られる周期的な呼吸運動の位相情報である呼吸位相の揃い具合を表す統計量をサンプル毎に算出する位相統計量算出ステップと、
    前記観客状況判定装置が、前記統計量を用いて、前記呼吸位相の揃い具合が高いほど観客の盛り上がりも大きいと評価する盛り上がり判定ステップとを含み、
    前記盛り上がり判定ステップにおいて、観客の状況を判定したい時間区間において複数回サンプルされる前記統計量の分布を用いて、観客の状況を判定したい時間区間全体に対する呼吸位相の揃い具合を求め、求めた呼吸位相の揃い具合から観客の盛り上がりの評価または判定を行う、
    観客状況判定方法。
  9. 請求項1から請求項5の何れかの観客状況判定装置として、コンピュータを機能させるためのプログラム。
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