JP6832359B2 - 工作機械用搬送アーム装置 - Google Patents
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Description
本実施形態に係る工作機械装置1は、図1に示すように、複数(図1では5個)のベースユニット2A〜2Eからなるベース3と、ベース3に対して配列された複数(図1では9個)の作業機モジュール4A〜4Iとを備えている。基本的には、一のベースユニットに対して2つの作業機モジュールが配置されるが、一のベースユニットに対して一の作業機モジュールのみ或いは3以上の作業機モジュールを配置する構成としても良い。更に、ベース3と独立して作業機モジュールを配置しても良い。例えば、図1に示す例では、最も左側に配置されたベースユニット2Aは一の作業機モジュール4Aが配置され、他のベースユニット2B〜2Eには各2個の作業機モジュール4B〜4Iが配置されている。尚、以下の説明では、「前後」、「左右」、「上下」を、図1の工作機械装置1の正面側から見た場合における前後、左右、上下として説明する。即ち、作業機モジュール4A〜4Iが配列されている方向は左右方向であり、作業機モジュール4A〜4Iの配列方向と交差する工作機械装置1の奥行き方向が前後方向である。
上述した工作機械装置1は、製造物であるワークに対して、各種のツールによる穴あけ、旋盤、研磨、検査等を行って、最終的な製品を製造するものである。具体的には、ラインに対して配列された各作業機モジュール4A〜4Iが、一のワークに対して順次作業を行う。
次に、本実施形態に係る工作機械装置1の制御構成について図4を用いて説明する。図4は本実施形態に係る工作機械装置1を示したブロック図である。
続いて、上記構成を有する本実施形態に係る工作機械装置1においてCPU61が実行するプログラム生成処理プログラムについて図5に基づき説明する。図5は本実施形態に係るプログラム生成処理プログラムのフローチャートである。ここで、プログラム生成処理プログラムは、コントローラ5において所定の操作を受け付けた場合に実行され、工作機械装置1の加工制御プログラムの生成を行うプログラムである。特に本実施形態では工作機械装置1の加工制御プログラムの内、アーム21の動作制御に係る制御プログラムの生成を行う例について以下に説明する。また、以下の図5にフローチャートで示されるプログラムは、制御回路部51が備えているフラッシュメモリ64に記憶されており、CPU61により実行される。
〔具体例1〕
例えば、図12に示すように第1の姿勢をアーム21が折り畳まれた姿勢とする。一方、第2の姿勢はアーム21を伸ばした姿勢であり、且つ第1の姿勢とベース3からアーム21の先端部Pまでの高さHが同一である。そして、上記第1の姿勢から第2の姿勢へとアーム21を移動させる動作を行わせる場合の教示について説明する。このような場合には、従来では先ずアーム21を第1の姿勢に移動させた後に、現在の角度値や座標値を制御回路部51に取得させて第1の姿勢の教示パラメータ値として入力し、その後にアーム21を第2の姿勢に移動させた後に、現在の角度値や座標値を制御回路部51に取得させて第2の姿勢の教示パラメータ値として入力する必要があった。しかしながら、本実施形態では先ず第2の姿勢にアーム21を移動させてアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標を取得する。ここで、第1の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標と第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標とは同値であるから、第1の姿勢の第2駆動軸32の角度値は、第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標及び第1の姿勢の第1駆動軸31の角度値から以下の演算式(1)により算出することが可能となる。
B=A−cos-1(L1cosA−RY+(L1−L2))/L2・・・・・(1)
尚、『B』が第1の姿勢の第2駆動軸32の角度値、『A』が第1の姿勢の第1駆動軸31の角度値、『L1』は第1アーム26の長さ、『L2』は第2アーム28の長さ、『RY』は第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標である。尚、角度値は水平面(ベース3上面)からの角度とする。
図13に示すように具体例1と第1の姿勢及び第2の姿勢は同一の姿勢である。そして、第1の姿勢におけるアーム21の先端部Pから第2の姿勢におけるアーム21の先端部Pまでの距離(D2−D1)が決まっている場合において、上記第1の姿勢から第2の姿勢へとアーム21を移動させる動作を行わせる場合の教示について説明する。本実施形態では先ず第1の姿勢にアーム21を移動させてアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標を取得する。ここで、第1の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標と第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標とは同値であり、一方、RZ座標は(D2−D1)のみ大きくなるから、実際にアーム21を第2の姿勢に移動させる必要がなく、第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標を演算により算出することが可能となる。また、第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標が算出されれば、第2の姿勢の各駆動軸の角度値も算出することが可能となる。
例えば、図14に示すように第1の姿勢をアーム21の先端部Pがベース3に近い下方に位置する姿勢とする。一方、第2の姿勢はアーム21の先端部Pを水平位置は同一のまま鉛直上方へと移動させた姿勢である。そして、第1の姿勢におけるアーム21の先端部Pから第2の姿勢におけるアーム21の先端部Pまでの距離(N2−N1)が決まっている場合において、上記第1の姿勢から第2の姿勢へとアーム21を移動させる動作を行わせる場合の教示について説明する。本実施形態では先ず第1の姿勢にアーム21を移動させてアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標を取得する。ここで、第1の姿勢におけるアーム21の先端部PのRZ座標と第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRZ座標とは同値であり、一方、RY座標は(N2−N1)のみ大きくなるから、実際にアーム21を第2の姿勢に移動させる必要がなく、第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標を演算により算出することが可能となる。また、第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標が算出されれば、第2の姿勢の各駆動軸の角度値も算出することが可能となる。
具体例4は、特に第1の姿勢から第3の姿勢を経由して第2の姿勢へとアーム21の姿勢を教示する場合について説明する。例えば、図15に示すように第1の姿勢をアーム21の先端部Pがベース3に近い下方に位置する姿勢とする。一方、第3の姿勢はアーム21の先端部Pを水平位置は同一のまま鉛直上方へと移動させた姿勢である。更に、第2の姿勢はアーム21の先端部Pのベース3からの高さを同一のまま第3の姿勢から水平方向へと移動させてアーム21を縮めた姿勢である。そして、第1の姿勢におけるアーム21の先端部Pから第3の姿勢におけるアーム21の先端部Pまでの距離(N2−N1)が決まっており、第3の姿勢におけるアーム21の先端部Pから第2の姿勢におけるアーム21の先端部Pまでの距離(D2−D3)が決まっている場合において、上記第1の姿勢から第2の姿勢を経由して第2の姿勢へとアーム21を移動させる動作を行わせる場合の教示について説明する。本実施形態では先ず第1の姿勢にアーム21を移動させてアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標を取得する。ここで、第1の姿勢におけるアーム21の先端部PのRZ座標と第3の姿勢におけるアーム21の先端部PのRZ座標とは同値であり、一方、RY座標は(N2−N1)のみ大きくなるから、実際にアーム21を第3の姿勢に移動させる必要がなく、第3の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標を演算により算出することが可能となる。更に、第3の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標と第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標とは同値であり、一方、RZ座標は(D2−D3)のみ小さくなるから、実際にアーム21を第2の姿勢に移動させる必要がなく、第2の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標を演算により算出することが可能となる。また、第2の姿勢や第3の姿勢におけるアーム21の先端部PのRY座標及びRZ座標が算出されれば、第2の姿勢や第3の姿勢の各駆動軸の角度値も算出することが可能となる。
例えば、本実施形態では、作業機モジュール4A〜4Iは基本的に1のベースユニットに対して2台ずつ設置されているが、1のベースユニットに対して1台又は3台以上設置しても良い。
Claims (2)
- ベース上を移動可能に構成されたアームと、
前記アームの先端部に配置されたワークを搬送する為のチャックと、
前記アームの角度を変位可能とする複数の関節部と、
前記複数の関節部において前記アームの角度を変位させる駆動源である複数の駆動軸と、
前記アームの姿勢を特定する為のパラメータを用いて前記アームの姿勢を教示する姿勢教示手段と、を有し、
前記パラメータは、前記駆動軸の角度及び前記アームの先端部の位置を含み、
前記複数の駆動軸は、第1の駆動軸と前記第1の駆動軸よりも前記アームの先端部に近い第2の駆動軸であって、
前記姿勢教示手段は、
前記アームの姿勢を第1の姿勢から、前記第1の姿勢と前記ベースから前記アームの先端部までの高さが同一で且つ水平方向の位置が異なる第2の姿勢へと変位させる場合において、
前記アームの姿勢を第2の姿勢に移動させた後に、前記アームの姿勢が第2の姿勢にある状態での前記ベースから前記アームの先端部までの高さを、前記第2の姿勢を特定する為のパラメータとして取得し、
取得した前記第2の姿勢における前記ベースから前記アームの先端部までの高さと予め決められた前記第1の駆動軸の角度値と前記アームの長さに基づいて、前記第1の姿勢における前記第2の駆動軸の角度値を演算し、
演算された前記第2の駆動軸の角度値を用いて前記第1の姿勢にある前記アームの姿勢を教示することを特徴とする工作機械用搬送アーム装置。 - 前記ベース上には、前記アームの移動方向に沿って複数の作業機モジュールが配置され、
前記複数の作業機モジュールの間でワークの搬送を行うことを特徴とする請求項1に記載の工作機械用搬送アーム装置。
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