<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1〜5に示すように、遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された又は付与される、遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技可能なものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
なお、以後の説明において、遊技機1から遊技者に向かう側(方向)を遊技機1の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称し、遊技者から見て右側及び左側を遊技機1の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称する。また、前側及び後側を含む方向は、前後方向又は厚み方向と称し、右側及び左側を含む方向は、左右方向又は幅方向と称する。前後方向(厚み方向)及び左右方向(幅方向)に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する。
図1及び図2に示すように、遊技機1の外観は、矩形箱状の筐体2により構成されている。筐体2は、遊技機本体として前面側に矩形状の開口を有する金属製のキャビネットGと、キャビネットGの前面上部に配置された上ドア機構UDと、キャビネットGの前面下部に配置された下ドア機構DDとを有している。
また、キャビネットGの上面壁G4には、左右方向に関して所定間隔隔てて、上下方向に貫通する2つの開口G41が形成されている。そして、この2つの開口G41それぞれを塞ぐように木製の板部材G42が上面壁G4に取り付けられている。
図3に示すように、上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネットGの開口の形状及び大きさに対応するように形成されている。上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネットGにおける開口の上部及び下部を閉塞可能に設けられている。上ドア機構UDは、上側表示窓UD1を中央部に有している。上側表示窓UD1には、光を透過する透明パネルUD11が設けられている。
下ドア機構DDには、上部の略中央部に、矩形状の開口部として形成されたメイン表示窓DD4が設けられている。メイン表示窓DD4の裏面側には、キャビネットGの内部側から取り付けられたリールユニットRUが装着されている。さらに、リールユニットRUの背面には、主制御基板MSが取り付けられている。
リールユニットRUは、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリールRL(左リール),RC(中リール),RR(右リール)を主体に構成されている。これらのリールRL,RC,RRは、それぞれが縦方向に一定の速度で回転できるように並列状態(横一列)に配設される。リールRL,RC,RRは、メイン表示窓DD4を通じて、各リールRL,RC,RRの動作や各リールRL,RC,RR上に描かれている図柄が視認可能となる。
メイン表示窓DD4には、その表面部に、矩形状のアクリル板等からなる透明パネルDD41が取り付け固定されており、遊技者等がリールユニットRUに触れることができないようになっている。メイン表示窓DD4の下方には、略水平面の第1,第2,第3台座部DD2a,DD2b,DD2cが形成されている。メイン表示窓DD4の右側に位置する第1台座部DD2aには、メダルを投入するためのメダル投入口DD5が設けられている。メダル投入口DD5は、遊技者によりメダルが投入される開口である。メダル投入口DD5から投入されたメダルは、クレジットされるか又はゲームに賭けられる。
メイン表示窓DD4の左側に位置する第2台座部DD2bには、クレジットされているメダルを賭けるための、有効ライン設定手段としての最大BETボタンDD8(MAXBETボタンともいう)が設けられている。最大BETボタンDD8が押されると、メダルの投入枚数として「3」が選択される。
メイン表示窓DD4の前面側に位置する第3台座部DD2cには、サブ表示装置DD20が設けられている。サブ表示装置DD20は、例えば入賞成立時のメダルの払出枚数やクレジットされている残メダル枚数を表示する。遊技機1にクレジットされるメダルの最大枚数は、通常50枚であるため、サブ表示装置DD20には、50以下のクレジット枚数が表示される。なお、最大枚数となる50枚のメダルがクレジットされている状態では、投入されたメダルがそのままメダル払出口DD14より払出される。
最大BETボタンDD8の前面側には、遊技者の操作によりリールRL,RC,RRを回転駆動させるとともに、メイン表示窓DD4内で図柄の変動表示を開始させるスタートレバーDD6が設けられている。スタートレバーDD6は、所定の角度範囲で傾動自在に取り付けられる。
スタートレバーDD6の右側で、サブ表示装置DD20の前面側には、遊技者の押下操作(停止操作)により3個のリールRL,RC,RRの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタンDD7L,DD7C,DD7Rが設けられている。
最大BETボタンDD8の左側には、C/PボタンDD13が設けられている。C/PボタンDD13は、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるものである。このC/PボタンDD13の切り換えにより払出しが選択されている状態(非クレジット状態)においては、下ドア機構DDの下部側のコインガードプレート部に設けたメダル払出口DD14(キャンセルシュート)からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部DD15に溜められる。
スタートレバーDD6、及び、ストップボタンDD7L,DD7C,DD7Rの下部側には、腰部パネルDD18(腰部導光板)が配置されている。腰部パネルDD18は、アクリル板等を使用した化粧用パネルとして構成される。腰部パネルDD18には、遊技機1の機種を表す名称や種々の模様等が印刷により描かれている。
また、メダル払出口DD14の左側にはスピーカDD25Lが、右側にはスピーカDD25Rが、それぞれ設けられている。スピーカDD25L,DD25Rは、遊技者に遊技に関する種々の情報を声や音楽等の音により報知する。また、メイン表示窓DD4の右側には、サブ液晶表示装置DD19が配置されている。サブ液晶表示装置DD19は、液晶表示パネル(液晶パネル)のパネル面にタッチ式の位置入力装置としてのタッチセンサパネルDD10Tが配されてなる、いわゆるタッチパネルDD19Tとなっている。なお、タッチセンサパネルとしては、例えば、人体の一部(指先等)や静電ペン等の接触を検知して、その検知信号を出力する静電容量方式のものであってもよく、又は、ペン先等の堅い物質の接触を検知して、その検知信号を出力する方式のもの、あるいは、その他の方式のものや構造のもの(インセル構造等)であってもよい。本実施形態においては、サブ液晶表示装置DD19及びタッチパネルDD19Tを用いて後述するプロジェクタ装置B2の光学調整を行うことができるようになっている。
サブ液晶表示装置DD19は、SUI(スマート・ユーザ・インターフェース)として機能するもので、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って遊技回数等の遊技情報が表示されるとともに、遊技者による選択又は入力を求めるためのメッセージや入力キー等が表示される。
なお、サブ液晶表示装置DD19においては、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って、遊技に関する演出に応じた内容(演出情報)を表示することも可能である。また、サブ液晶表示装置DD19としては、例えば、演出役物としての機能を有するアタッチメントや、専用のアタッチメントとして、ジョグダイヤル又はプッシュボタン等を装着できるようにしてもよい。また、サブ液晶表示装置DD19は、その機能を、後述する表示ユニットA等に振り分けることにより、省略することもできる。また、メイン表示窓DD4の左側には、サブ液晶表示装置DD19とは別のサブ液晶表示装置を配置するようにしてもよい。このような別のサブ液晶表示装置としては、その裏側にフルカラーLEDが複数個実装されたLED基板を設け、演出を行うことが可能に透過性を有して装飾が施されたパネルにより表示面を形成するようにしてもよい。
図4に示すように、キャビネットG内は、中間支持板G1により上部空間と下部空間とに仕切られている。すなわち、中間支持板G1は、キャビネットG内を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板として機能している。上部空間は、キャビネットG内の上ドア機構UDの後側となる空間であり、表示ユニットA等が収容される。また、下部空間は、キャビネットG内の下ドア機構DDの後側となる空間であり、リールユニットRUや、遊技機1全体の動作を司る主制御基板MS等が収容される。
(表示ユニットA)
図5に示すように、表示ユニットAは、キャビネットG内の中間支持板G1上に交換可能に載置される。表示ユニットAは、映像表示用の照射光を出射する照射ユニットBと、照射ユニットBからの照射光が照射されることにより映像を出現させるスクリーン装置Cとを有したいわゆるプロジェクションマッピング装置である。
ここで、プロジェクションマッピング装置は、構造物や自然物等の立体物の表面に映像を投影するためのものであって、例えば、後述のスクリーンである役物に対して、その位置(投影距離や角度等)や形状に基づいて生成される、演出情報に応じた映像を投影することにより、高度で、かつ迫力のある演出を可能とする。
表示ユニットAは、前方に開口が形成された筐体A1を有する。この筐体A1は、照射ユニットBの上部を形成するプロジェクタカバーB1、及び、スクリーン装置Cのスクリーン筐体C10(図12、図13等参照)とで構成されている。詳細は後述するが、スクリーン筐体C10は、底板C1、右側板C2、左側板C3、及び背板C4を有した箱方形状をなしている。プロジェクタカバーB1は、スクリーン筐体C10の上面に交換可能に取り付けられる。
(表示ユニットA:照射ユニットB)
図6に示すように、照射ユニットBは、照射光を前方に出射するプロジェクタ装置B2と、プロジェクタ装置B2の前方に配置され、プロジェクタ装置B2からの照射光を斜め下後方に配置されたスクリーン装置Cの方向に反射するミラー機構B3と、プロジェクタ装置B2及びミラー機構B3を収容したプロジェクタカバーB1とを有している。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2)
プロジェクタ装置B2は、ケースB22によって外装されつつプロジェクタカバーB1に取り付けられ、キャビネットG内の後部に配置されている。プロジェクタ装置B2は、水平配置された平板状の上側台座B220及び下側台座B221を介してプロジェクタカバーB1に取り付けられている。ケースB22は、その上面全体が開口されている。これにより、下側台座B221の下面には、ケースB22に収容されたレンズユニットB21や光学機構B24(図21参照)が位置する。レンズユニットB21は、光学機構B24の複数のLED光源240R,240G,240B(図33参照)から出射してDMD241(Digital Micromirror Device:図33参照)で反射した照射光を、レンズ等を介して前方のミラー機構B3に向けて出射するように配置されている。このプロジェクタ装置B2の詳細については、図21〜33を用いて後述する。
(表示ユニットA:照射ユニットB:ミラー機構B3)
図6及び図7に示すように、プロジェクタ装置B2の前方(照射光の出射方向)には、ミラー機構B3が配置されている。ミラー機構B3は、ミラーホルダB31により光学ミラーB32を保持している。このミラー機構B3は、プロジェクタカバーB1におけるリフレクタ保持部B11の内側面に設けられている。リフレクタ保持部B11は、プロジェクタカバーB1の前面中央部に形成されており、上ドア機構UDを開いたときに前側に露出するように配置されている。なお、ミラー機構B3は、リフレクタ保持部B11に対してその間隔が調整可能に取り付けられている。これにより、プロジェクタ装置B2から出射した照射光の進行方向に対する光学ミラーB32の反射角度を微調整することができる。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタカバーB1)
図7に示すように、プロジェクタ装置B2及びミラー機構B3は、プロジェクタカバーB1に収容されている。なお、プロジェクタ装置B2の下面B2aは、その前部に、後方から前方に向けて上方に傾斜する傾斜面B2a1を有している。図8に示すように、プロジェクタカバーB1は、水平配置された上壁部B12と、上壁部B12の前側に配置されたリフレクタ保持部B11と、上壁部B12の左右方向において左右対称に配置された側壁部B13,B13とを有している。上壁部B12は、前部がキャビネットGよりも前方に突出している(図5参照)。上壁部B12の前部の中央部には、リフレクタ保持部B11が前方に突出した形態に形成されており、突出により形成された空間部に上述のミラー機構B3が角度調整可能に保持されている。
また、側壁部B13,B13は、下端部から左右水平方向に突出した突出部B131を有している。突出部B131は、前部側の第1突出部B131aと、後部側の第2突出部B131bとを有している。第1突出部B131aは、プロジェクタカバーB1がキャビネットGに装着されたときに、キャビネットGの開口部に対応するように位置する。各側壁部B13,B13から突出した第1突出部B131aの先端同士の左右方向に沿う距離は、キャビネットGの開口部の左右方向に関する幅よりも僅かに短い距離に設定されている。一方、第2突出部B131bは、プロジェクタカバーB1がキャビネットGに装着されたときに、キャビネットGの開口部から後方の空間部に対応するように位置する。各側壁部B13,B13から突出した第2突出部B131bの先端同士の左右方向に沿う距離は、キャビネットGの空間部の幅よりも僅かに短い距離に設定されている。すなわち、各側壁部B13,B13は、第1突出部B131aの先端同士の左右方向に沿う距離よりも、第2突出部B131bの先端同士の左右方向に沿う距離が広くなるように形成されている。これにより、プロジェクタカバーB1は、キャビネットGにおける内部空間の大部分を覆うことが可能になっている。
また、第2突出部B131bの先端部には、上下方向に貫通するネジ穴B131Cが形成されている。プロジェクタカバーB1を右側板C2及び左側板C3(図5参照)に対して固定する際には、ネジ穴B131Cを介して右側板C2及び左側板C3のそれぞれにネジがねじ込まれる。また、各側壁部B13,B13の下端部から水平方向に突出部B131が突出することにより、プロジェクタカバーB1の両側端部には、この突出部B131と側壁部B13とで、その前端から凹部B132が後方に向けて連続して形成されている。
図9に示すように、表示ユニットAをキャビネットGに装着したときに、この凹部B132とキャビネットGとで空間BSが画定される。また、プロジェクタカバーB1の上壁部B12及び側壁部B13の形状は、各側壁部B13の下端部と、この下端部から突出した第2突出部B131bの先端部との距離が、第2突出部B131bの後方部よりも前方部の方が大きくなるように構成されている(図8参照)。これにより、空間BSの前方空間は後方空間に比べて大きな空間となる。また、表示ユニットAをキャビネットGに装着したときにおいて、キャビネットGの上面壁G4に形成された開口G41と、空間BSの前方空間とは、上面視において少なくとも一部が重なる。この空間BSは、島設備に遊技機1を設置固定するための作業空間として利用される。
(表示ユニットA:照射ユニットB:多孔板B15)
図10に示すように、プロジェクタカバーB1の下面側には、複数の孔B151を有した多孔板B15が設けられている。多孔板B15は、金属(例えば、ステンレス、鉄、鋼、アルミ等)製の板に打ち抜き加工を施すことにより複数の孔を開けたパンチングメタルである。複数の孔B151は、多孔板B15の全面において略均等に分散して形成されている。多孔板B15は、多孔板B15の全面において空気を流通可能にしており、プロジェクタ装置B2の下側から上側あるいは上側から下側への空気の流動を可能にしている。孔B151のサイズ及び個数は、外部からプロジェクタカバーB1内を目視できない程度に設定されている。孔B151は、丸、四角、六角形等の形状に形成されており、孔径は、3〜5mm程度となっている。
多孔板B15は、プロジェクタカバーB1の第1突出部B131a及び第2突出部B131bを下側位置から覆うように形成されている。多孔板B15は、前部側の上側部B15aと、中部側の傾斜部B15bと、後部側の下側部B15cとを有している。上側部B15aは、水平配置されている。傾斜部B15bは、上側部B15aの後辺から斜め下後方に曲折するように形成されている。下側部B15cは、傾斜部B15bの後辺から水平方向に曲折するように形成されている。
多孔板B15の上側部B15aは、プロジェクタカバーB1の側壁部B13,B13に取り付けられている。これにより、多孔板B15は、プロジェクタカバーB1の前部を上側部B15aで下側から覆い、プロジェクタカバーB1の中部から後部にかけて傾斜部B15b及び下側部B15cで下側から覆うように配置されている。また、傾斜部B15bは、上面視において、プロジェクタ装置B2の下面B2aにおける傾斜面B2a1を囲むように配置されている。そして、図7に示すように、傾斜部B15bの傾斜角度(水平面に対する傾斜角度)は、傾斜面B2a1の傾斜角度と略同じにされている。多孔板B15の下方には、スクリーン装置Cにおけるフロントスクリーン機構E1が配置されている。
フロントスクリーン機構E1は、照射光による映像の出現を禁止する待機姿勢となる上側に配置されたフロント待機位置と、照射光による映像の出現を許可する露出姿勢となる下側に配置されたフロント露出位置との間を回動可能にされており、待機姿勢におけるフロントスクリーン機構E1は、多孔板B15の傾斜部B15bに略平行に近接した傾斜姿勢にされている。一方、フロントスクリーン機構E1が露出姿勢となったときには、多孔板B15の下方に大きな空間部が出現し、この空間部に存在する空気が流動抵抗のない状態で多孔板B15に到達し、複数の孔B151を通過することによって、スクリーン装置C内への空気の流入を容易にして冷却効果を高めることを可能にしている。
また、多孔板B15は、プロジェクタカバーB1の下面を覆うように設けられることによって、例えば図11に示すように、前側に位置した遊技者の目線位置がスクリーン装置Cの上下方向及び左右方向の中心部の水平線上に存在し、この目線位置から照射ユニットBを見上げる状態になったとしても、多孔板B15により照射ユニットBの内部を目視されないようにしている。
(表示ユニットA:スクリーン装置C)
図12に示すように、上記のように構成された照射ユニットBは、スクリーン装置Cの上面にネジ締結により連結されている。例えば、上述したように、プロジェクタカバーB1の突出部B131に形成されたネジ穴B131Cを介して、スクリーン装置Cの右側板C2及び左側板C3それぞれの上面にネジがねじ込まれている。これにより、表示ユニットAは、照射ユニットBとスクリーン装置Cとをユニット化して一体的に取り扱うことが可能になっている。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:スクリーン機構)
スクリーン筐体C10の内部には、照射ユニットBからの照射光の照射により映像を出現させる複数のスクリーン機構が照射対象を切り替え可能に設けられている。具体的には、図13に示すように、複数のスクリーン機構としては、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及びリールスクリーン機構F1が設けられている。固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及びリールスクリーン機構F1それぞれの投影面は、映像表現を多様化するために、互いに異なる形状をなしている。また、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1は、プロジェクタ装置B2やミラー機構B3に対して相対的に位置が変位する可動式のスクリーンであり、それぞれ、フロントスクリーン駆動機構E2及びリールスクリーン駆動機構F2(図20参照)により駆動される。なお、フロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1とでは、フロントスクリーン機構E1の方が大型で重くなっている。このため、フロントスクリーン機構E1を駆動させる際には、リールスクリーン機構F1を駆動させる際よりも大きな駆動力を要する。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10)
スクリーン装置Cは、上述したように、箱形形状のスクリーン筐体C10を有している。図13に示すように、スクリーン筐体C10は、水平配置された底板C1と、底板C1の右端部に立設された右側板C2と、底板C1の左端部に立設された左側板C3と、底板C1の後端部に立設された背板C4とを有している。これにより、底板C1に対して右側板C2と左側板C3と背板C4とがネジ締結により連結されることによって、遊技者が位置する前面側と、照射ユニットBが位置する上面側とが開放された箱形形状のスクリーン筐体C10が形成されている。
底板C1、右側板C2、左側板C3、及び背板C4は、それぞれが別個に所定形状に成型されており、固定スクリーン機構D等の所定の機能部品が位置決め配置可能にされている。これにより、スクリーン装置Cのユニット全体として共通化を図れない場合でも、底板C1、右側板C2、左側板C3、及び背板C4の板部材単位で共通化することが可能になっている。また、板部材毎の部分的な交換が可能であるため、遊技機1の機種毎に容易に仕様変更することが可能になっている。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10:底板C1)
スクリーン筐体C10の底板C1は、上面視が長方形の平板形状に形成されている。底板C1の上面は、中央部に配置された中央載置部C11と、中央載置部C11を中心として左右方向に配置された右載置部C12及び左載置部C13とを有している。これらの載置部C11,C12,C13は、凹状に形成されている。中央載置部C11は、固定スクリーン機構Dの下端部が嵌合されることによって、固定スクリーン機構Dを位置決め可能に載置している。右載置部C12は、右可動体ベースC5の下端部が嵌合されことによって、右可動体ベースC5を位置決め可能に載置している。左載置部C13は、左可動体ベースC6の下端部が嵌合されことによって、左可動体ベースC6を位置決め可能に載置している。なお、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6それぞれの、左右方向内側の側面には、模様が凹凸により立体的に形成されている。すなわち、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6は、装飾部材としても機能する。以上のように、底板C1には、固定スクリーン機構D、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6が位置決め配置可能にされている。
また、底板C1の前部C14は、下方に曲折することによって、先端部が底板C1の下面よりも下方に位置されている。前部C14には、複数の貫通穴C141が形成されている。前部C14は、表示ユニットAがキャビネットGの中間支持板G1(図5参照)に載置されながら組み込まれる際に、中間支持板G1の前面に当接することによって、キャビネットG内の後方への位置決めを行うことを可能にしている。そして、表示ユニットAは、前部C14の貫通穴C141を介してキャビネットGの前面にネジ締結されることによって、キャビネットGの前面側からの表示ユニットAの組み込み作業及び据え付け作業を行うことが可能になっている。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10:右側板C2、左側板C3)
図13及び図14に示すように、スクリーン筐体C10の右側板C2及び左側板C3は、操作用開口部C21,C31を有している。操作用開口部C21,C31は、取っ手として形成されており、操作用開口部C21,C31に手を引っかけることによって表示ユニットAを持ち運ぶことができるようになっている。操作用開口部C21,C31は、フロントスクリーン駆動機構E2のクランクギアE21,E21の側方に配置されている。操作用開口部C21,C31は、水平方向に長手方向を一致させた長方形状に形成されている。操作用開口部C21,C31の開口面積は、クランクギアE21,E21を外部から人手により操作することができる程度に設定されている。
これにより、表示ユニットAをキャビネットGに組み込んだ後に、待機位置のフロントスクリーン機構E1を手動で移動させる場合は、先ず、上ドア機構UDが開放されたキャビネットGの前面側から表示ユニットAを取り出す。具体的には、キャビネットGの前面側に位置した作業者がキャビネットGに対する表示ユニットAのネジ締結を解除してネジを取り外す。そして、キャビネットG内に手を伸ばして表示ユニットAの操作用開口部C21,C31を両手で把持し、表示ユニットAをキャビネットG外に取り出す。この後、取り外した表示ユニットAの一方の操作用開口部C21からスクリーン装置C内に手を伸ばし、操作用開口部C21から水平方向に見えるクランクギアE21を回転させることによって、ロック状態のフロントスクリーン機構E1を待機位置から容易に移動させることができる。待機位置からの移動によりロック状態が解除されると、フロントスクリーン機構E1を所望の位置に素早く回動させることができる。
なお、上ドア機構UDを開けた状態で、キャビネットGの開口の前方から、キャビネットGの側面壁G2とスクリーン装置Cの右側板C2との間のスペース内に手を伸ばし、操作用開口部C21からクランクギアE21を操作することによって、クランクギアE21を回転させることができる。この場合には、表示ユニットAをキャビネットG外に取り外さなくても、フロントスクリーン機構E1のロック状態を解除することができる。
また、右側板C2には、モータ収容部C22が形成されている。このモータ収容部C22により、リールスクリーン駆動機構F2(図20参照)の駆動モータF24が位置決め配置される。また、右側板C2及び左側板C3それぞれには、フロントスクリーン駆動機構E2におけるクランクギアE21のギア軸E21aを回動自在に支持する第1支持部C23、及び、フロントスクリーン駆動機構E2における中間ギアE23のギア軸となるシャフト部材E3を回転自在に支持する第2支持部C24が形成されている。以上のように、フロントスクリーン駆動機構E2及びリールスクリーン駆動機構F2は、右側板C2及び左側板C3により位置決め配置される。なお、フロントスクリーン駆動機構E2の右フロントスクリーン駆動機構E2Bと、リールスクリーン駆動機構F2とは、左右方向に関して、右可動体ベースC5と右側板C2との間に配置される。また、左フロントスクリーン駆動機構E2Aは、左右方向に関して、左可動体ベースC6と左側板C3との間に配置される。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10:背板C4)
図15に示すように、スクリーン筐体C10の背板C4は、平板状に形成されており、その背面の下部には、中継基板CKを位置決め配置するための凹部COが形成されている。中継基板CKは、表示ユニットAにおける各種機能部品(例えば、プロジェクタ装置B2、フロントスクリーン駆動機構E2、リールスクリーン駆動機構F2等)と、表示ユニットA以外の各種機能部品(後述する副制御基板SS等)との配線(不図示)を中継するための中継基板である。中継基板CKには、スクリーン駆動機構E2,F2との間で信号等をやり取りするスクリーン駆動制御基板CS(図37及び図42参照)が含まれる。
背板C4には、操作用開口部C41が形成されている。操作用開口部C41は、右側下部に配置されており、フロントスクリーン駆動機構E2の中間ギアE23に対向されている。操作用開口部C41は、中間ギアE23を手動で操作可能なサイズに形成されている。これにより、表示ユニットAをキャビネットGに組み込んだ後に、待機位置のフロントスクリーン機構E1を手動で移動させる場合は、先ず、表示ユニットAをキャビネットGから取り外す。この後、操作用開口部C41からスクリーン装置C内に手を伸ばし、操作用開口部C41から水平方向に見える中間ギアE23を回転させることによって、ロック状態のフロントスクリーン機構E1を待機位置から容易に移動させることができる。
また、背板C4は、右側板C2及び左側板C3それぞれの後方端よりも前方に配置されている。これにより、表示ユニットAをキャビネットGの中間支持板G1に載置した際には、キャビネットGの背面壁G3、並びに、スクリーン装置Cの右側板C2、左側板C3及び背板C4により空間GSが画定されることになる。すなわち、背面壁G3と背板C4との間には隙間が確保される。これにより、中継基板CKを背板C4の背面に設けたとしても、この空間GSにより中継基板CKがキャビネットGの背面壁G3に干渉することを防止することができる。
また、中間支持板G1における、空間GSに面する位置には、貫通穴G11が形成されている(図5参照)。この貫通穴G11は、その開口が、上面視において中継基板CKを囲むように形成されている。そして、中継基板CKは、キャビネットGの下部空間に収容される機器(後述する副制御基板SS等)からの配線が接続されるコネクタCK1を、貫通穴G11に臨ませるように配設している。これにより、表示ユニットAの中継基板CKと、キャビネットGの下部空間に収容される機器との電気的な接続は、下部空間に収容される機器からの配線を、貫通穴G11に挿通させてコネクタCK1に接続することで行うことが可能となる。
このように中継基板CKは、スクリーン装置Cの外側に配置されることによって、配線作業が容易化されているとともに、スクリーン装置C内に中継基板CK用の設置スペースを確保することを不要にし、スクリーン装置C内の設計の自由度を拡大させている。また、中継基板CKから発生する熱を、キャビネットGの背面壁G3に形成された通気穴G3a(図2参照)を介して機外に排出することが容易となる。
また、キャビネットGの上部空間に配置される中継基板CKと、キャビネットGの下部空間に収容された機器とを接続する配線は、中間支持板G1の後方部に形成された貫通穴G11を通ることになるため、キャビネットG内の各種機器の後方に配線を配することが容易となる。その結果として、配線の取り回しの自由度を高めることができる。
なお、中継基板CKは、キャビネットG内の後方部に配置されることになるため、中継基板CKに対して光が届きにくく、その結果、中継基板CKのコネクタCK1への配線の接続作業が困難となる場合もあり得る。そこで、キャビネットGの下部空間に収容された機器からの配線の中継基板CKへの接続を容易にするために、中継基板CKのコネクタCK1が、貫通穴G11を通って中間支持板G1よりも下方に突出するように構成されていてもよい。また、コネクタCK1の色を、光の反射率が高い色(例えば、白色)にしていてもよい。
以上説明したように、固定スクリーン機構D、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6は、底板C1に位置決め配置されている。リールスクリーン駆動機構F2の駆動モータF24は、右側板C2に位置決め配置され、フロントスクリーン駆動機構E2のギア軸E21a、及びシャフト部材E3は、右側板C2及び左側板C3に位置決め配置されている。そして、中継基板CKは、背板C4に対して位置決め配置されている。以上のように、固定スクリーン機構D、スクリーン駆動機構F2,E2、及び中継基板CKは、それぞれ、底板C1、側板C2,C3、背板C4のうちの一つの板に位置決め配置されており、且つ互いに異なる板に位置決め配置されている。したがって、表示ユニットA全体では、遊技機1の機種間で共通化が図れない場合でも、板単位では、機種間で共通化を図ることができる。その結果として、機種毎にそれぞれ表示ユニットを製造する場合と比べて、安価に表示ユニットを製造することが可能となる。
また、スクリーン筐体C10の各板C1〜C4は、ネジ締結により連結されているため、ネジを緩めることで、各板C1〜C4同士の連結を解除することができる。つまり、スクリーン筐体C10は、各板C1〜C4を交換可能に組み立てられている。これにより、表示ユニットの機能部品を板単位で交換することが可能となるため、表示ユニットAの交換対象外の機能部品を再利用しつつ、表示ユニットAの仕様を変更することが可能となる。
また、図13及び図20に示すように、右可動体ベースC5は、右フロントスクリーン駆動機構E2B及びリールスクリーン駆動機構F2より左内側に配置される。また、左可動体ベースC6は、左フロントスクリーン駆動機構E2Aよりも右内側に配置される。その結果として、装飾部材である、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6により、これら駆動機構E2,F2を遊技者から目視し難くすることができる。その結果、遊技機1の美観を向上させることができる。また、底板C1には、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6を配置するための凹部が形成されているため、これらを容易に底板C1に位置決め配置することが可能となる。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:スクリーン位置関係)
図16に示すように、固定スクリーン機構Dは、照射光の照射方向に存在する固定露出位置に固定状態で設けられている。図17に示すように、フロントスクリーン機構E1は、フロント露出位置とフロント待機位置との間を回動可能に設けられている。固定露出位置とフロント露出位置との位置関係は、フロント露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に移動した場合は、フロントスクリーン機構E1が固定スクリーン機構Dを前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をフロントスクリーン機構E1だけに出現可能にしている。フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構Dを露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構Dに出現可能にしている。つまり、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に配置されると、フロントスクリーン機構E1がプロジェクタ装置B2の投影対象となる。これに対して、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置に配置されると、固定スクリーン機構Dがプロジェクタ装置B2の投影対象となる。
図18に示すように、リールスクリーン機構F1は、リール露出位置とリール待機位置との間を回動可能に設けられている。リール露出位置と固定露出位置との位置関係は、リール露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、リールスクリーン機構F1がリール露出位置に移動した場合は、リールスクリーン機構F1が固定スクリーン機構Dを前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をリールスクリーン機構F1だけに出現可能にしている。リールスクリーン機構F1がリール待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構Dを露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構Dに出現可能にしている。つまり、リールスクリーン機構F1がリール露出位置に配置されると、リールスクリーン機構F1がプロジェクタ装置B2の投影対象となる。これに対して、リールスクリーン機構F1がフロント待機位置に配置されると、固定スクリーン機構Dがプロジェクタ装置B2の投影対象となる。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:固定スクリーン機構D)
図13及び図14に示すように、固定スクリーン機構Dは、スクリーン筐体C10の底板C1上にネジ締結により固定されている。固定スクリーン機構Dは、正面反射部D1、右面反射部D2、左面反射部D3、及び下面反射部D4を有している。これらの反射部D1〜D4の反射面は、照射ユニットBからの照射光が投影される投影面であり、照射ユニットBからの照射光の光軸に対してそれぞれ異なる角度に設定されている。
なお、固定スクリーン機構Dは、照射光の光軸に対して複数の異なる角度の反射面を有する構成であれば、例えば2面や3面、5面の反射部を有してもよいし、あるいは、光軸に対して連続的に異なる角度となる、曲率中心点が前面側に位置する湾曲状や円弧状の反射面の反射部を備えていてもよい。
上記の正面反射部D1は、反射面が前側の遊技者に対して対向配置されており、固定スクリーン機構Dの前方上部に配置された照射ユニットBからの反射光の大部分を前方に反射するように設定されている。右面反射部D2及び左面反射部D3は、正面反射部D1の右辺部及び左辺部に接合されており、正面反射部D1を中心として左右対称に配置されている。右面反射部D2及び左面反射部D3は、正面反射部D1における左右方向の幅よりも前端部間の幅が拡大するように配置されている。これにより、右面反射部D2及び左面反射部D3は、反射面に対する照射光の反射方向が正面反射部D1方向に向かい易くなることによって、照射光による映像を出現させながら照射光の一部を正面反射部D1方向に反射するようになっている。また、下面反射部D4についても、反射面に対する照射光の反射方向が正面反射部D1方向に向かい易くなることによって、照射光による映像を出現させながら照射光の一部を正面反射部D1方向に反射するようになっている。
上記の固定スクリーン機構Dは、反射面の明度がフロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の各反射面の明度よりも低く設定されている。すなわち、固定スクリーン機構Dは、照射光が反射面を反射する光量が、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面を反射する光量よりも少なくされている。これにより、固定スクリーン機構Dは、反射部D1〜D4の乱反射による光の混合による白ぼけが防止されている。なお、固定スクリーン機構Dは、正面反射部D1の明度よりも他の反射部D2,D3,D4の明度が低くされていてもよい。この場合には、他の反射部D2,D3,D4における照射光の正面反射部D1への反射を低減できるため、正面反射部D1において映像を強く出現させながら白ぼけを低減することができる。
なお、明度としては、L*a*b*表色系(L*a*b*色空間)やL*u*v*表色系(L*u*v*色空間)におけるBrightnessを採用することができるが、白を基準として、その他の色を相対値で表すことができるのであれば、どのように定義することも可能である。
固定スクリーン機構Dの反射面の明度と、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面の明度とは、固定スクリーン機構Dの反射面の明度が、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面の明度よりも低ければ特に限定されない。例えば、固定スクリーン機構Dの反射面の明度を、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面の明度よりも、5〜25%(又は10〜20%)程度低い値とすればよい。
固定スクリーン機構Dの反射面の明度を、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面の明度よりも低くするためには、固定スクリーン機構Dの基材に塗布する塗料の色を、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料の色よりも、黒くすればよい。例えば、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料として白色のものを使用し、固定スクリーン機構Dの基材に塗布する塗料としては、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料に対して黒色顔料が添加されたものを使用すればよい。
このような塗料において、白色顔料(例えば、酸化チタン)と黒色顔料(例えば、カーボンブラック)との割合を異ならせることによって、スクリーン機構の反射面の明度を変化させることができる。例えば、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料には、白色顔料と黒色顔料とのうち白色顔料のみが含まれ、固定スクリーン機構Dの基材に塗布する塗料には、白色顔料と黒色顔料の双方が含まれるようにしてもよい。また、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料よりも、固定スクリーン機構Dに塗布する塗料の方が、白色顔料に対する黒色顔料の割合が(例えば、5〜25%(又は10〜20%)程度)高くなるようにしてもよい。なお、これらのスクリーン機構の基材に塗布する塗料としては、従来公知のスクリーン用塗料を適宜採用することができ、スクリーンの型(例えば、拡散型や反射型)に応じて調整することができる。
なお、固定スクリーン機構Dの基材に塗布する塗料に黒色顔料を含ませるのではなく、固定スクリーン機構Dの基材を成形する前に、当該基材の材料となる樹脂中に黒色顔料を分散させることにより、基材自体に色を付け、基材自体の明度を低くしてもよい。
また、光の乱反射を防止するという観点からは、周囲壁(底板C1、右側板C2、左側板C3、及び、背板C4)等、スクリーン筐体C10を構成する部材やスクリーン筐体C10の内部に配置された他の部材(スクリーン以外の部材)の明度も低くすることが望ましい。それらの部材の明度は、固定スクリーン機構Dの反射面の明度よりも低いことが望ましく、例えば、周囲壁については、スクリーンとして映像が投影されることを考慮する必要がないため、明度は低ければ低いほど望ましい。すなわち、周囲壁の色は、黒に近いほど望ましい。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:フロントスクリーン機構E1)
図19に示すように、フロントスクリーン機構E1は、投影面E11aを全面に有した長方形状のフロントスクリーン部材E11と、第1模様面E12a等の模様を両面に有したフロントスクリーン支持台E12とを有している。フロントスクリーン部材E11は、薄板状の平面パネルにスクリーン塗料を塗布することにより形成されている。これにより、フロントスクリーン部材E11は、投影面E11aが平坦状に形成されている。
一方、フロントスクリーン支持台E12は、フロントスクリーン部材E11を保持する保持凹部E121を有している。保持凹部E121は、フロントスクリーン部材E11の投影面E11aに対して僅かに拡大した状態で相似する開口形状を有しており、フロントスクリーン部材E11全体を収容している。また、保持凹部E121は、深さが深部と浅部との2段階に設定されている。浅部は、フロントスクリーン支持台E12の周縁部に形成された段部E121aと、中心部を通過する短手方向の両端にかけて直線状に形成された段部E121bとで実現されている。
これにより、保持凹部E121に収容されたフロントスクリーン部材E11は、周縁部の段部E121aと中心部を通過する直線状の段部E121bとに当接及び支持され、残りの深部部分から離隔された状態にされている。この結果、深部部分におけるフロントスクリーン支持台E12の変形が、フロントスクリーン部材E11を変形させて投影面E11aに歪みを引き起こすことが防止されている。
また、フロントスクリーン支持台E12は、投影面E11aの周囲の一部領域に第1模様面E12aを有している。第1模様面E12aは、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に位置されたときに、前方の遊技者から目視可能にされている。さらに、フロントスクリーン支持台E12は、第1模様面E12aとは反対側の面全体に第2模様面E12bを有している。第2模様面E12bは、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置に位置されたときに、前方の遊技者から目視可能にされている。これらの第1模様面E12a及び第2模様面E12bは、例えば遊技の演出に関連した模様が凹凸により立体的に形成されている。
上記のように構成されたフロントスクリーン部材E11とフロントスクリーン支持台E12とは、別個に形成された後に、接着剤で接着されることにより一体化されている。これにより、フロントスクリーン機構E1は、フロントスクリーン支持台E12に模様等を形成する際の成形収縮等によりひけが発生することがあっても、このひけがフロントスクリーン部材E11から機械的に分離した状態で発生するため、フロントスクリーン部材E11における投影面E11aのひけによる歪みの発生を防止することが可能になっている。
なお、フロントスクリーン部材E11とフロントスクリーン支持台E12との固着方法としては、接着剤での接着に限らず、ネジ締結等の任意の方法を採用することができる。
フロントスクリーン部材E11を構成する平面パネル、及び、フロントスクリーン支持台E12は、それぞれ射出成形により作製される。フロントスクリーン部材E11を構成する平面パネル、及び、フロントスクリーン支持台E12の材料としては、射出成形を行った場合にひけが発生し得る熱可塑性樹脂(例えば、ABS樹脂等)を適宜採用することができる。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:フロントスクリーン駆動機構E2)
上記のフロントスクリーン機構E1は、フロントスクリーン駆動機構E2の駆動力により回動可能にされている。図13及び図14に示すように、フロントスクリーン駆動機構E2は、フロントスクリーン機構E1の左端部下面に連結された左フロントスクリーン駆動機構E2Aと、フロントスクリーン機構E1の右端部下面に連結された右フロントスクリーン駆動機構E2Bとを有している。
図17に示すように、フロントスクリーン機構E1は、フロント待機位置に配置されたとき(待機姿勢のとき)において、後方の端部から前方の端部に向けて上り傾斜となるように、構成されている。このフロントスクリーン機構E1の傾斜は、多孔板B15の傾斜部B15b、及び、プロジェクタ装置B2の下面B2aにおける傾斜面B2a1と略平行である。
以上のように、フロント待機位置に配置されたときにフロントスクリーン機構E1の姿勢を、その後方の端部から前方の端部に向けて上り傾斜となる傾斜姿勢にすることで、水平面と平行な姿勢とした場合と比べて、照射ユニットBにより照射された照射光がフロントスクリーン機構E1により妨げられることを抑制することができる。これにより、フロント待機位置に配置されたときのフロントスクリーン機構E1の上下方向位置を、固定スクリーン機構Dに対して近づけることができる。その結果として、表示ユニットAの限られたスペース内においても、フロントスクリーン機構E1を大型化することができる。加えて、上述したように、プロジェクタ装置B2の下面B2aは、傾斜面B2a1を有しているため、フロント待機位置に配置されたときのフロントスクリーン機構E1の上下方向位置を、プロジェクタ装置B2に対して近づけることができる。その結果として、フロントスクリーン機構E1をさらに大型化することができる。
図14に示すように、右フロントスクリーン駆動機構E2Bは、クランク部材E22とクランクギアE21と中間ギアE23とモータ軸ギアE24と駆動モータE25とを有している。右フロントスクリーン駆動機構E2Bにおけるクランク部材E22は、その上端部(一端部)が、フロントスクリーン機構E1の右端部背面において、フロント露出位置に配置されたとき(露出姿勢のとき)に上部となる位置に連結されている。
クランク部材E22は、中間位置において、右可動体ベースC5(図13参照)に回動自在に軸支されている。これにより、クランク部材E22は、中間位置を回動中心として上端部及び下端部(他端部)を回動可能にしている。なお、この中間位置は、フロントスクリーン機構E1の回動中心軸と一致する。
なお、上述したように、フロントスクリーン機構E1の回動中心軸は、フロント露出位置に配置されたフロントスクリーン機構E1の中心位置よりも上方に配置されている。また、クランク部材E22は、その上端部(一端部)が、フロントスクリーン機構E1の右端部背面において、フロント露出位置に配置されたとき(露出姿勢のとき)に上部となる位置に連結されている。以上の構成により、フロントスクリーン機構E1における、フロント待機位置とフロント露出位置との間の動作範囲を小さくすることができるため、フロントスクリーン機構E1を大型化することが可能となる。
クランク部材E22の下側領域には、図示しないスライド溝が形成されている。スライド溝は、側面視U字形状となるように形成されている。このスライド溝には、スライド部材E26(図14参照)が移動自在に係合されている。すなわち、スライド部材E26は、常時、スライド溝に当接状態にされている。このスライド部材E26は、クランクギアE21の偏心位置に回転自在に軸支されている。クランクギアE21のギア軸E21aは、図13に示すように、右可動体ベースC5、及び右側板C2の第1支持部C23に回転自在に軸支されている。クランクギアE21のギア軸E21aは、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢又は露出姿勢である場合において、ギア軸E21aと偏心位置とを結ぶ線分が、クランク部材E22の中間位置とスライド部材E26の中心点とを結ぶ線分に対して直交する関係を有するように設定されている。
これにより、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢又は露出姿勢である場合においては、クランク部材E22の下側領域を回動させる方向に力が働いても、この力の全成分の付与方向にギア軸E21aが存在し、固定端として作用するため、スライド部材E26が移動することはない。この結果、クランク部材E22の中間位置とクランクギアE21のギア軸E21aとを固定端とし、スライド部材E26を自由端とする0自由度の三節リンクによるトラス構造が形成されるため、フロントスクリーン機構E1を手で押した場合でも、クランク部材E22及びクランクギアE21が強固なブレーキとして作用することによって、フロントスクリーン機構E1が動くことはない。
上記のクランクギアE21には、中間ギアE23が噛合されている。この中間ギアE23は、右可動体ベースC5、及び右側板C2の第2支持部C24に回動自在に軸支されている。この中間ギアE23には、モータ軸ギアE24が噛合されている。モータ軸ギアE24は、駆動モータE25の駆動軸が接続されている。これにより、右フロントスクリーン駆動機構E2Bは、駆動モータE25の回転駆動力をモータ軸ギアE24及び中間ギアE23を介してクランクギアE21に伝達可能にされている。
ここで、クランクギアE21に付与された回転駆動力の全成分は、スライド部材E26の旋回軌跡の接線方向に一致する。また、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢又は露出姿勢である場合において、ギア軸E21aとスライド部材E26の偏心位置とを結ぶ線分が、クランク部材E22の中間位置とスライド部材E26の中心点とを結ぶ線分に対して直交する関係を有するように設定されているため、旋回軌跡の接線方向がクランク部材E22のスライド溝に平行となっている。これにより、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢又は露出姿勢である場合において、クランクギアE21に回転駆動力が付与されると、クランクギアE21が容易に回転を開始する。
クランクギアE21に回転駆動力が付与された場合は、偏心位置に設けられたスライド部材E26がスライド溝に沿って移動自在にされているため、クランク部材E22の中間位置とクランクギアE21のギア軸E21aとを固定端とし、スライド部材E26をスライド溝に沿って移動自在の自由端にした1自由度の二節リンクが形成される。そして、スライド部材E26が回動すると、このスライド部材E26がスライド溝に沿って摺動することでクランク部材E22が中間位置を支点として回動し、クランク部材E22の上側領域を回動させることになる。この結果、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置及びフロント露出位置間を移動することになる。
本実施形態において、駆動モータE25は、ステッピングモータであり、中継基板CK及び副中継基板SNを介して副制御基板SSに電気的に接続されており(図34参照)、この副制御基板SSにより駆動制御される。なお、駆動モータE25は、中継基板CKを介して主制御基板MSに接続され、主制御基板MSにより駆動制御されるものとしてもよい。
また、フロントスクリーン機構E1の移動速度は、待機姿勢又は露出姿勢にある停止状態の0から徐々に加速し、待機姿勢及び露出姿勢間の中間姿勢において最大速度となった後、徐々に減速し、露出姿勢又は待機姿勢になったときに再び停止状態の0になる。これにより、クランクギアE21の角加速度が小さな状態(慣性モーメント)で回動を開始及び停止させることができるため、クランクギアE21に必要なトルクを小さくすることが可能になり、結果として駆動機構(中間ギアE23、モータ軸ギアE24、駆動モータE25)の過負荷による故障や消耗を低減することが可能になっている。
上記のように構成された右フロントスクリーン駆動機構E2Bは、モータ軸ギアE24と駆動モータE25とを除いて、左フロントスクリーン駆動機構E2Aと同一構成とされている。そして、左フロントスクリーン駆動機構E2Aと右フロントスクリーン駆動機構E2Bとは、左右対称に配置されている。左フロントスクリーン駆動機構E2Aの中間ギアE23と右フロントスクリーン駆動機構E2Bの中間ギアE23とは、シャフト部材E3を介して連結されている(図13参照)。
以上の構成において、駆動モータE25が駆動されると、モータ軸ギアE24が回動される。このモータ軸ギアE24の回動に伴い、左フロントスクリーン駆動機構E2A及び右フロントスクリーン駆動機構E2Bそれぞれの中間ギアE23,E23、及びシャフト部材E3が一体となって回動する。そして、この中間ギアE23,E23の回動に連動して、クランクギアE21,E21が回動されることで、フロントスクリーン機構E1が回動中心軸周りに回動して、フロント待機位置とフロント露出位置との間を移動することになる。
以上のように、左フロントスクリーン駆動機構E2A及び右フロントスクリーン駆動機構E2Bそれぞれの中間ギアE23,E23をシャフト部材E3により連結することで、駆動モータE25の回転駆動力を、2つのクランク部材E22に均等に伝達することが可能となる。したがって、これら中間ギアE23,E23がシャフト部材E3により連結されていない場合と比べて、2つのクランク部材E22の一方に、駆動負荷が集中することを防止することができる。また、駆動モータE25は、固定スクリーン機構Dの右方に配置された右フロントスクリーン駆動機構E2Bに設けられているため、固定スクリーン機構Dの配置を阻害することがない。
加えて、シャフト部材E3を、フロントスクリーン機構E1の回動軸として用いていない。このため、シャフト部材E3の配置の自由度が高まり、シャフト部材E3を固定スクリーン機構D等の別役物の配置を阻害しないように配置させることが可能となる。その結果として、フロントスクリーン機構E1の回動範囲や大きさを所望の程度に維持しつつ、別役物の配置の自由度を高めることができる。
また、シャフト部材E3が固定スクリーン機構Dよりも後方に配置されるため、固定スクリーン機構Dに投影される光がシャフト部材E3により阻害されることはない。また、フロントスクリーン機構E1の回動中心軸は、固定スクリーン機構Dの後端位置よりも前方に配置されているため、固定スクリーン機構Dの後端位置よりも後方に配置されている場合と比べて、フロントスクリーン機構E1と回動中心軸との間の長さ(クランク部材E22の長さ)を短くすることができる。このため、キャビネットG内のスペースが限られており表示ユニットAを大型化することができないときでも、フロントスクリーン機構E1の大きさを所望の程度に維持することができる。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:リールスクリーン機構F1)
図18に示すように、リールスクリーン機構F1は、湾曲形状の平板からなる。リールスクリーン機構F1は、回動方向に近似した形状に湾曲された、側面視円弧状の形状をなしている。リールスクリーン機構F1の表面は、周縁部に模様が形成されているとともに、周縁部の内周領域が投影面F1aとされている。この投影面F1aは、リールスクリーン機構F1がリール露出位置に配置されたときに、プロジェクタ装置B2からの光の照射方向上流側に凸となる円弧面である。また、リールスクリーン機構F1における、回動中心側である裏面には、模様が形成されている。この裏面の模様は、リールスクリーン機構F1がリール待機位置に位置されたときに、前方の遊技者から目視可能にされている。
リールスクリーン機構F1は、リールスクリーン駆動機構F2の駆動力により、リール待機位置とリール露出位置との間で回動可能にされている。そして、リールスクリーン機構F1がリール露出位置に位置されたときに、その投影面F1aは、照射光の照射により映像を出現可能になっている。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:リールスクリーン駆動機構F2)
図20に示すように、リールスクリーン駆動機構F2は、2つのアーム部材F21(右側図示されず)、円弧状ギアF22、モータ軸ギアF23、及び駆動モータF24を有している。2つのアーム部材F21は、その一端部がリールスクリーン機構F1の右端部背面及び左端部背面それぞれに連結されている。また、2つのアーム部材F21の他端部の外側面には、左右方向外側に向けて突出する支持軸F21a(左側図示されず)が形成されている。これら支持軸F21aは、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6にそれぞれ回動自在に支持されている。これにより、2つのアーム部材F21は、支持軸F21aを回動中心として回動可能となる。なお、これら支持軸F21aは、リールスクリーン機構F1の回動中心軸と一致する。
円弧状ギアF22は、右側に配置される支持軸F21aの先端部に固定されている。この円弧状ギアF22には、モータ軸ギアF23が噛合されている。モータ軸ギアF23には、駆動モータF24の駆動軸が接続されている。本実施形態において、駆動モータF24は、ステッピングモータであり、中継基板CK及び副中継基板SNを介して副制御基板SSに電気的に接続されており(図34参照)、この副制御基板SSにより駆動制御される。なお、駆動モータF24は、中継基板CKを介して主制御基板MSに接続され、主制御基板MSにより駆動制御されるものとしてもよい。
以上の構成において、副制御基板SSによる制御の下、駆動モータF24が駆動すると、モータ軸ギアF23が回動する。このモータ軸ギアF23の回動に伴い、円弧状ギアF22が回動する。そして、この円弧状ギアF22の回動に連動して、アーム部材F21が回動されることで、リールスクリーン機構F1が回動中心軸周りに回動して、リール待機位置とリール露出位置との間を動作することになる。
(表示ユニットA:スクリーン装置C:センサ機構)
上述したように、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1それぞれの動作範囲は、互いに一部が重複している(図17及び図18参照)。また、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1は、それぞれ異なる駆動機構E2,F2により駆動される。つまり、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1それぞれの駆動は、連動(同期)していない。このためスクリーン機構E1,F1同士の干渉(接触)を防ぐには、スクリーン機構E1,F1それぞれの位置を把握しておく必要がある。そこで、本実施形態において、副制御基板SS(図34参照)は、フロント待機位置を原点位置として、この原点位置からの駆動モータE25のステップ数に基づいて、フロントスクリーン機構E1の位置を把握している。同様にして、リール待機位置を原点位置として、この原点位置からの駆動モータF24のステップ数に基づいて、リールスクリーン機構F1の位置を把握している。
しかしながら、フロントスクリーン機構E1やリールスクリーン機構F1の動作が正常に行われていない場合や、電源遮断中に手動でフロントスクリーン機構E1やリールスクリーン機構F1が動かされてしまった場合、副制御基板SSは、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の正確な位置を把握することができない。このような状況でフロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1を動作させると、これらが干渉し合う可能性がある。
そこで、本実施形態において、スクリーン装置Cは、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1それぞれの位置を検出するための図示しないセンサ機構を備えている。そして、副制御基板SSは、センサ機構からの検出結果に基づき、これらスクリーン機構E1,F1を原点位置(待機位置)に復帰させる復帰動作を実行する。
例えば、上述したように、フロント待機位置及びリール待機位置それぞれは、スクリーン機構E1,F1の動作範囲における重複範囲に配置されているため、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に配置されているときには、リールスクリーン機構F1がリール露出位置に配置されない。このため、センサ機構が、フロントスクリーンがフロント露出位置に存在することを検出している場合には、リールスクリーン機構F1がリール露出位置に存在しないことを示している。
(スクリーンの表面加工)
次に、スクリーンの表面加工について説明する。固定スクリーン機構Dの正面反射部D1、右面反射部D2、左面反射部D3、及び下面反射部D4、フロントスクリーン部材E11の投影面E11a、並びにリールスクリーン機構F1の投影面F1aといった投影対象のスクリーン等には、適度な性能を実現するためにシボ加工が施される。シボ加工は、表面にシボ(しわ模様)が形成される加工のことである。投影対象のスクリーン等は、シボ加工がされている金型を用いて成型され、これによって投影対象のスクリーン等の表面にしわ模様が形成される。このような表面のしわ模様によって、光源の映り込みを効果的に防止でき、さらに、良好な投射映像の映りを実現することができる。
シボ加工には、「梨地」と呼ばれる模様が含まれ、本実施形態においては、例えば、平均深さが25μm〜30μm程度で、抜け勾配が3%以上である梨地のパターン(梨地No.5)が好ましい。
また、スクリーン等の表面加工としては、適度な性能を実現するために2層塗装が施される。2層塗装は、特性の異なる塗料がそれぞれ上下に(2層に)塗装されることを意味する。例えば、下塗りには、高反射性を有する高輝度塗料(例えば、金属調塗料の「超高輝度シルバー」である2P−600シルバー)を用い、上塗りには、艶消し塗料(例えば、「艶消し白」であるHG−650白)を用いることができる。また、HG−650白に、5%程度の艶消し剤(シリカ)を添加するようにもできる。
このような塗装において、上塗りの膜厚は、例えば、22〜23μmであり、下塗りの膜厚は、例えば、1μm前後である。このような塗装により、グロス60°での光沢度は、4〜5となる。
なお、2P−600シルバーは、アルミ顔料に蒸着アルミを使用し、塗膜中のアルミ顔料の重量濃度(PWC)が20〜30%と、一般シルバーの塗料より高く設定されており、より高い光沢値(反射性能)を示す。また、HG−650白の組成は、樹脂が20〜30%、酸化チタンが30〜40%、艶消し剤であるシリカが5〜10%、添加剤が0.5〜2%、及び溶剤が30〜40%である。
この他、上塗り塗料として、HG−650白に艶消し剤として様々な平均粒径を持つガラス系又は樹脂系のビーズを所定割合だけ添加した塗料や、当該ビーズに加えてシリカを添加した塗料を用いることもできる。また、HG−650Fクリヤーや、HG−650Fクリヤーに艶消し剤として様々な平均粒径を持つビーズを所定割合だけ添加した塗料を用いることもできる。膜厚についても、例えば、16〜23μmまでといったように、様々に調整可能である。なお、HG−650Fクリヤーの組成は、樹脂が20〜30%、艶消し剤であるシリカが2〜5%、添加剤が0.5〜2%、及び溶剤が60〜70%である。
また、他の下塗り塗料として、HG−650白や、HG−650白に艶消し剤として様々な平均粒径を持つガラス系又は樹脂系のビーズを所定割合だけ添加した塗料を用いることもできる。また、膜厚についても、例えば、1〜21μmまでといったように、様々に調整可能である。
上述のように、投影対象のスクリーン等をシボ加工によって形成したり、2層塗装を施したりすることにより、光源の映り込みを効果的に防止することができ、さらに良好な投射映像の映りを実現することができる。また、シボ加工がされたスクリーンや役物等に対して、上述した2層塗装を施すこともできる。また、投影対象となるスクリーン等の素材は、例えば黒色又は白色のABS樹脂や透明のポリカーボネート樹脂であるが、これらに限られるものではない。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2の電気的及び光学的構成)
図21に示すように、プロジェクタ装置B2は、電気的な構成要素として、プロジェクタ制御基板B23、光学機構B24、及び中継基板CKを備えている。プロジェクタ装置B2には、中継基板CKを介して後述する副制御基板SSが接続される。図21において図示省略するが、中継基板CKと副制御基板SSとは、後述するスケーラ基板SK(図37及び図43参照)を介して接続されている。副制御基板SSは、スクリーンや役物の演出動作に応じて、プロジェクタ制御基板B23を制御し、光学機構B24を介して、スクリーンや役物に照射光を投影することにより、視覚的な演出として映像を表示する。また、表示ユニットAの組み立て工程等においては、プロジェクタ装置B2のプロジェクタ制御基板B23(図30及び図37参照)に調整用PC(パーソナルコンピュータ)1000が接続される。調整用PC1000は、プロジェクタ装置B2により投影される照射光の位置調整やピント初期設定を行うために用いられる(詳細については後述する)。なお、本実施形態においては、プロジェクタ装置B2の調整機器として調整用PC1000を採用しているが、プロジェクタ装置B2の調整機器としては、調整用プログラム(アプリケーションソフト)がインストールされたタブレットPCやいわゆるスマートフォン、あるいは専用の端末装置であってもよい。
プロジェクタ制御基板B23は、制御LSI230、EEPROM(登録商標)231、DLP(登録商標)制御回路232、及びLEDドライバ233を備える。図33に示すように、光学機構B24は、レンズユニットB21の周辺に配置される構成要素として、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光を発するLED光源240R,240G,240B、DMD241、レンズユニットB21の投射レンズ210についてフォーカス調整を行うためのフォーカス機構242等を備える。
制御LSI230は、副制御基板SSの指令に基づいて、照射光を投影するようにDLP制御回路232を制御する。制御LSI230は、副制御基板SSの指令に基づいて、フォーカス機構242を制御して投射レンズ210を光軸方向に移動させることにより、照射光の投影に際してフォーカス調整を行う。EEPROM231には、制御LSI230によるプロジェクタ装置B2の設定・調整に関わるデータが記憶されている。なお、特に図示しないが、制御LSI230には、制御プログラム等が格納されたROM、プロジェクタ装置B2の設定・調整等に関わる作業領域に使用されるDRAMが内蔵されている。
プロジェクタ装置B2のDLPシステムは、主として、DLP制御回路232、LEDドライバ233、並びに光学機構B24のLED光源240R,240G,240B及びDMD241により構成される。
DMD241は、半導体チップの主面上に、表示解像度に応じたピクセル相当のミラーを集積したものである。DMD241は、各ミラーの直下にあるメモリー素子の静電界作用により、主面に対して各ミラーが対角線に沿う軸周りに+10°又は−10°傾くように構成されたものである。このような構成により、DMD241の各ミラーは、ON状態(所定方向に光を反射する状態)とOFF状態(所定方向外に光を反射する状態)とに切り換えられる。すなわち、DMD241の各ミラーは、ON状態のとき、LED光源240R,240G,240Bから図示しないダイクロイックミラー等を介して入射した光を、再びダイクロイックミラー等を介してレンズユニットB21へと導く一方、OFF状態のとき、LED光源240R,240G,240Bからダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニットB21以外の方向に向けて反射する。
DLP制御回路232は、LED光源240R,240G,240Bを駆動するLEDドライバ233を制御し、LED光源240R,240G,240BからのRGB各色の光を図示しないダイクロイックミラー等を介して時分割方式でDMD241に入射させる。このとき、DLP制御回路232は、投影する映像に応じて、どのタイミングでどのピクセルに対応したミラーをON状態又はOFF状態とするか、すなわち、RGB各色の光のうちどの色の光をどのタイミングで所定方向に反射させるかを判定し、DMD241の各ミラーのON・OFF状態を制御する。
このようなDLP制御回路232の制御により、DMD241で所定方向に反射した光は、レンズユニットB21へと進み、投射レンズ210を透過することでミラー機構B3に入射し、最終的にミラー機構B3で反射することによって投影対象へと導かれる。これにより、投影対象となるスクリーンや役物に対して照射光が投影され、演出に応じた映像が形成される。
本実施形態において、プロジェクタ装置B2は、いわゆるDLPプロジェクタとして構成される。また、プロジェクタ装置B2は、ミラー機構B3によって照射光を折り返すことにより投影対象までの投影距離を稼ぐとともに、例えばコントラスト比を1000:1とすることによって、照射光の投影距離をできるだけ短くするようにしている。これにより、プロジェクタ装置B2を備えた表示ユニットAは、より安価かつ小型に構成されるとともに、遊技機1のキャビネットGにおける限られたスペースに対して容易に搭載される。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2の機械的構成)
図22及び図23に示すように、プロジェクタ装置B2は、外装となる構成要素として、ケースB22、レンズユニットカバーB222、アンダーカバーB223、上側台座B220、及び下側台座B221を有する。ケースB22の前部開口B22kには、レンズユニットカバーB222が取り付けられる。ケースB22の下面には、アンダーカバーB223が覆うように配置される。アンダーカバーB223は、ステーB223aを介して下側台座B221に支持されるとともに、ケースB22の下面適部にも固定される。プロジェクタ装置B2は、上側台座B220及び下側台座B221を介してプロジェクタカバーB1の上壁部B12(図8参照)の下面に取り付けられる。本実施形態では、上壁部B12の下面に上側台座B220が固定されるとともに、ケースB22の上面開口を覆うようにその上端部に対して下側台座B221が取り付けられ、上側台座B220の下面に下側台座B221が連結される。このようなプロジェクタ装置B2の取り付け調整手順については後述する。
図23、図24、及び図33に示すように、プロジェクタ装置B2は、内部の構成要素として、レンズユニットB21、LED光源240R,240G,240Bを搭載したLED基板240Ra,240Ga,240Ba、DMD241を搭載したDMD基板241a、複数のヒートシンク243R,243G,243B,243D、吸気用ファン244A(FAN1),244B(FAN2)、排気用ファン245(FAN3)、及びプロジェクタ制御基板B23を有する。ケースB22には、レンズユニットカバーB222でレンズユニットB21の投射レンズ210が覆われつつレンズユニットB21が収容されるとともに、LED基板240Ra,240Ga,240Ba、DMD基板241a、複数のヒートシンク243R,243G,243B,243D、吸気用ファン244A,244B、排気用ファン245が収容される。プロジェクタ制御基板B23は、ケースB22の下面に固定される。なお、図33等において特に図示しないが、LED基板240Ra,240Ga,240Ba及びDMD基板241aには、例えばサーミスタからなる温度センサB25(図21及び図37参照)が搭載されている。これらの温度センサB25は、LED光源240R,240G,240B付近や、レンズユニットB21付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板B23に対して温度検出信号を出力する。
レンズユニットB21は、図示しないダイクロイックミラーや反射板等を収容する光学ケースB21a、投射レンズ210を含むレンズ群210A、レンズ群210Aを保持しつつ光学ケースB21aの前部に設けられるレンズホルダB21b、及びレンズホルダB21bの一部を光軸方向(前後方向)に移動可能とするように光学ケースB21aの前部右側に設けられるフォーカス機構242を有する。光学ケースB21aには、LED光源240R,240G,240BやDMD241を外部から内部へと臨ませる開口が設けられている。レンズホルダB21bは、後側部分が光学ケースB21aの前部に固定される一方、この後側部分に対して前側部分がフォーカス機構242によって前後方向(光軸方向)に相対移動させられ、前側部分に投射レンズ210が保持されている。なお、レンズユニットB21には、いわゆるレンズシフト機構(図示略)が設けられており、このレンズシフト機構を用いることで投影される映像の水平方向や垂直方向の位置(水平方向画位置、垂直方向画位置)を微調整することが可能である。
フォーカス機構242は、反射部D1〜D4の反射面や、プロジェクタ装置B2に対して変位する投影面E11a,F1aに対して投射レンズ210の焦点距離を変化させつつ焦点を合わせるためのものである。フォーカス機構242は、投射レンズ210を保持するレンズホルダB21bの前側部分と一体になって移動可能なラック部材242Aと、投射レンズ210の光軸方向に沿うように配置され、ラック部材242Aと螺合しつつ回転可能なリードスクリュー242Bと、このリードスクリュー242Bを回転させるフォーカスモータ242Cとを有する。フォーカスモータ242Cは、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230に接続されている。
例えば、フォーカスモータ242Cが所定の方向にリードスクリュー242Bを回転させると、ラック部材242Aが送りねじ動作によって前側に移動し、このラック部材242Aと一体になって投射レンズ210も前側に移動する結果、焦点距離が相対的に長くなることで遠方に焦点(フォーカス位置)が合わせられる。一方、フォーカスモータ242Cが所定の方向とは逆方向にリードスクリュー242Bを回転させると、ラック部材242Aが送りねじ動作によって後側に移動し、このラック部材242Aと一体になって投射レンズ210も前側に移動する結果、焦点距離が相対的に短くなることで近い方に焦点(フォーカス位置)が合わせられる。
このようなフォーカス機構242によれば、投影面E11a,F1aの動きに連動して動的に焦点距離を変化させることができる。また、例えば、投影対象が投影面E11aから投影面F1aへと変更され、あるいはその逆に変更された際には、投射レンズ210から各投影対象までの光路長がある程度異なることから、各々の光路長に応じて適切な焦点距離となるように焦点(フォーカス位置)を静的に変化させることができる。
レンズホルダB21bの前側部分及び投射レンズ210は、レンズユニットカバーB222に覆われる。レンズユニットカバーB222には、投射レンズ210からの照射光を透過する透光面B222aが設けられており、投射レンズ210から出射した光は、透光面B222aを透過してミラー機構B3へと進む。
LED基板240Raは、ケースB22内において、光学ケースB21aの後部右側に隣接するように配置され、光学ケースB21aの内部にLED光源240Rを臨ませている。LED基板240Gaは、ケースB22内において、光学ケースB21aの後部奥側に隣接するように配置され、光学ケースB21aの内部にLED光源240Gを臨ませている。LED基板240Baは、ケースB22内において、光学ケースB21aの後部左側に隣接するように配置され、光学ケースB21aの内部にLED光源240Bを臨ませている。DMD基板241aは、ケースB22内において、光学ケースB21aの左側面に隣接するように配置され、光学ケースB21aの内部にDMD241を臨ませている。ここで、本実施形態において、LED光源240R,240G,240B、及びDMD241の発熱特性としては、LED光源240G及びLED光源240Bが相対的に高い傾向を示す一方、LED光源240R及びDMD241が相対的に低い傾向を示すようになっている。
図24(a)に示すように、レンズホルダB21bの右側には、フォーカス機構242が配置され、レンズホルダB21bの前部には、投射レンズ210が配置される。レンズホルダB21bの前部は、フォーカス機構242によって投射レンズ210の光軸方向に移動可能とされる。フォーカス機構242は、その詳細について省略するが、ステッピングモータ、リードスクリュー、キャリッジ等を備え、レンズホルダB21bの前部を光軸方向に移動可能に構成されている。
すなわち、投射レンズ210は、レンズホルダB21bの前部と一体になってフォーカス機構242により移動可能とされ、図24(a)に示すように、光軸方向に沿って後側から前側に向かって、又は、前側から後側に向かって移動する。
図24(a)に示すように、LED光源240R,240G,240Bからの光は、図示しないコリメータやダイクロイックミラー等を介してDMD241に達し、このDMD241で反射した後、ダイクロイックミラー等でレンズ群210Aへと導かれ、最終的に投射レンズ210を通って出射する。
投射レンズ210は、上述の通り、光軸方向に移動するよう構成される。その結果、フォーカス調整が行われ、移動により位置を変えたスクリーンや役物に対して、ピントの合った鮮明な映像が映し出される。
このようなプロジェクタ装置B2は、副制御基板SSから演出等の映像に係る映像データが送信され、スクリーンや役物に映像を投影するように副制御基板SSによって制御される。一方、副制御基板SSは、スクリーン駆動機構E2,F2を制御することにより、スクリーン機構E1,F1を演出内容に応じて移動させる。
ここで、副制御基板SSは、演出によるスクリーン機構E1,F1の移動に応じてプロジェクタ装置B2を制御し、移動したスクリーン機構E1,F1の投影面E11a,F1aや固定スクリーン機構Dの投影面に、映像が鮮明に投影されるようにフォーカス調整を行う。
ヒートシンク243Rは、ケースB22内の右側に配置され、LED基板240Raの背面に部分的に接触している。ヒートシンク243Gは、ケースB22内の後側に配置され、LED基板240Gaの背面に部分的に接触している。ヒートシンク243Bは、ケースB22内の中央に配置され、LED基板240Baの背面に部分的に接触している。ヒートシンク243Dは、ケースB22内の左側に配置され、DMD基板241aの背面に部分的に接触している。ここで、本実施形態において、ヒートシンク243R,243G,243B,243Dのフィン外形サイズとしては、ヒートシンク243R及びヒートシンク243Gが相対的に大きい一方、ヒートシンク243B及びヒートシンク243Dが相対的に小さくなっている。これらのヒートシンク243R,243G,243B,243Dは、LED基板240Ra,240Ga,240Ba及びDMD基板241aそれぞれにおいて発生した熱を空気中に放散することにより、光学特性を大きく変化させるまで光学素子や基板の温度を上昇させないように効率よく放熱する。放熱部材であるヒートシンク243R,243G,243B,243Dは、放熱効果を高めるために導熱性の高いアルミニウム素材が用いられ、空気との接触面積を大きくするために複数の放熱フィンを有している。
吸気用ファン244Aは、ケースB22の右側前部の背面に近接するように配置され、ヒートシンク243Rに近接している。吸気用ファン244Bは、ケースB22の左側部の背面に近接するように配置され、ヒートシンク243Dに近接している。排気用ファン245は、ケースB22の後部の背面に近接するように配置され、ヒートシンク243Gに近接している。
ここで、図31及び図32に示すように、吸気用ファン244Aが近接するケースB22の右側前部には、吸気口B22Aが設けられており、吸気口B22Aに対向してヒートシンク243Rが近接するケースB22の右側後部には、排気口B22Eが設けられている。吸気用ファン244Bが近接するケースB22の左側部の一部には、吸気口B22Bが設けられており、この吸気口B22Bと並ぶようにケースB22の左側部の他の部分には、ケースB22内の空きスペースSを通じて3つのヒートシンク243G,243B,243Dまで空気が達するように吸気口B22Cが設けられている。排気用ファン245が近接するケースB22の後部には、排気口B22Dが設けられている。
すなわち、図33に示すように、プロジェクタ装置B2のケースB22内においては、吸気口B22Aから吸気用ファン244Aによって強制的に吸気された後、ヒートシンク243Rから熱を奪いつつ排気口B22Eから排気される空気の流れとして空気流路P1が形成される。また、ケースB22内においては、吸気口B22Bから吸気用ファン244Bによって強制的に吸気された後、ヒートシンク243D、ヒートシンク243B、及びヒートシンク243Gから熱を奪いつつ排気口B22Dから排気用ファン45によって強制的に排気される空気の流れとして空気流路P2が形成される。さらに、ケースB22内においては、吸気口B22Cから吸気された後、主としてヒートシンク243Gやヒートシンク243Bから熱を奪いつつ排気口B22Dから排気用ファン45によって強制的に排気される空気の流れとして空気流路P3が形成される。
プロジェクタ制御基板B23は、アンダーカバーB223で覆われつつケースB22の下面に取り付けられる。プロジェクタ制御基板B23には、制御LSI230、EEPROM231、DLP制御回路232、及びLEDドライバ233等が搭載されている。プロジェクタ制御基板B23は、ケースB22内に配置されたLED基板240Ra,240Ga,240Ba及びDMD基板241a、さらにフォーカス機構242と電気的に接続される。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2の位置・姿勢調整)
図25〜27に示すように、上側台座B220は、プロジェクタカバーB1の上壁部B12(図6及び図8参照)に固定される板金部材であり、矩形状の本体部2200、本体部2200の左右両側を下方及び外方に折り曲げることで形成され、本体部2200と段差を有して左右両側に延出する左端部2201a及び右端部2201b、並びに本体部2200の後側から後方へと部分的に延出する後端部2202を有する。本体部2200及び後端部2202には、下側台座B221を連結するための3つの連結孔2200Aが設けられている。これら3つの連結孔2200Aは、本体部2200に沿う平面内(水平面内)において同一直線上に位置しないように配置されている。左端部2201a及び右端部2201bのそれぞれには、上壁部B12の下面にネジ締結によって固定するための複数の角孔2201cが設けられている。本実施形態において、角孔2201cは、左端部2201a及び右端部2201bのそれぞれに3つずつ配置され、前後方向に等間隔に設けられている。角孔2201cの縦横内径寸法は、これに挿入して締結される取付ネジT(図28参照)のネジ軸径よりも大きくなっている。
下側台座B221は、上側台座B220の本体部2200及び後端部2202に概ね対応する板金部材である。下側台座B221には、3つの連結孔2200Aに対応して上向きに突出するように3つの連結ネジ部2210が一体形成されている。これら3つの連結ネジ部2210も、下側台座B221に沿う平面内(水平面内)において同一直線上に位置しないように配置されている。下側台座B221は、連結ネジ部2210のそれぞれにコイルバネ2211を外嵌しつつ連結ネジ部2210の先端を連結孔2200Aに挿通し、本体部2200や後端部2202との間にコイルバネ2211を挟んだ状態としつつ、上側台座B220の上面側から連結ネジ部2210の先端にワッシャー2212を介してナット2213を締結することにより、上側台座B220の下面に懸架された状態で連結される。また、図23に示すように、下側台座B221には、ケースB22をネジ止めするための複数のネジ孔2214、及びステーB223aをネジ止めするための複数のネジ孔2215が設けられている。下側台座B221は、ケースB22やステーB223aを介してアンダーカバーB223を支持した状態で上側台座B220の下面に連結される。
すなわち、図23及び図25〜27に示すように、上側台座B220と下側台座B221とは、3箇所の連結部R1,R2,R3のそれぞれにおいて互いの間隔を調整可能に連結される。連結部R1,R2,R3のそれぞれは、上側台座B220の連結孔2200A、並びに下側台座B221の連結ネジ部2210、コイルバネ2211、ワッシャー2212、及びナット2213により構成される。
このような上側台座B220及び下側台座B221を用いることにより、プロジェクタ装置B2は、プロジェクタカバーB1の上壁部B12に対して位置決め調整かつ光軸調整可能に取り付けられる。
図28は、プロジェクタカバーB1の上壁部B12に対する上側台座B220の取付形態を示したものである。図28(a)の下図は、上側台座B220の角孔2201cに対して取付ネジTが挿入・締結された状態を示す図であり、図28(a)の上図は、図28(a)の下図に示すB−B’線に沿う断面図である。なお、図28は、上側台座B220の左端部2201aに形成された角孔2201cの周辺を示すが、左端部2201a及び右端部2201bにおけるその余の角孔2201cの周辺も同様である。
図28(a)に示すように、角孔2201cには、下方から取付ネジTが挿入されるとともに、角孔2201cのほぼ中央に取付ネジTが配置される。取付ネジTは、上壁部B12の上面及び左端部2201aの下面に添うように配置されたワッシャーWを介して、上壁部B12の上面側に位置するナットNと螺結される。これにより、上側台座B220の左端部2201aは、プロジェクタカバーB1の上壁部B12に対してネジ止めにより取り付けられる。上側台座B220の右端部2201bも、プロジェクタカバーB1の上壁部B12に対して同様のネジ止めにより取り付けられる。
ここで、図28(a)において符号Aで示す斜線部分は、取付ネジTのネジ軸と角孔2201cとの間に形成される隙間である。図28(a)では、取付ネジTのネジ軸が、角孔2201cのほぼ中央に配置され固定されている。このとき、取付ネジTのネジ軸は、符号Aの斜線部分の範囲(調整範囲)のなかで移動可能となる。すなわち、取付ネジTの角孔2201cに対する相対位置を、角孔2201cの開口範囲内において微調整することにより、上側台座B220の左端部2201aをプロジェクタカバーB1の上壁部B12に対して位置決め調整することができる。同様に、上側台座B220の右端部2201bも、プロジェクタカバーB1の上壁部B12に対して位置決め調整することができる。
図28(b)は、図28(a)に対して上側台座B220の左端部2201aを矢印Eの方向にずらした状態を示している。図28(b)の上図は、図28(b)の下図に示すD−D’線に沿う断面図である。この図28(b)に示す状態では、取付ネジTのネジ軸が角孔2201cの開口範囲内において相対的に左寄りに偏位さられ、符号Cに示す斜線部分の範囲(調整範囲)のなかで移動可能になっている。
このように、上側台座B220は、角孔2201cの開口範囲となる所定の調整範囲のなかで位置決め調整されつつ、プロジェクタカバーB1の上壁部B12に対して取り付けられる。すなわち、プロジェクタ装置B2は、上側台座B220の左端部2201a及び右端部2201bに設けられた複数の角孔2201cにより、上壁部B12に対する取り付け位置が左右方向及び前後方向に調整される。これにより、プロジェクタ装置B2から照射される光の方向は、基準方向として、左右方向に垂直で前後方向に一致するように容易に調整される。
図29は、上側台座B220に対する下側台座B221の連結構造を示したものである。図29は、連結部R2において、連結孔2200A、連結ネジ部2210、コイルバネ2211、ワッシャー2212、及びナット2213により、下側台座B221が上側台座B220に連結されている状態を示す断面図である。なお、図29は、1箇所の連結部R2を示すが、その余の連結部R1,R3も同様である。
下側台座B221の連結ネジ部2210は、上側台座B220の本体部2200の下面側から連結孔2200Aに挿入され、本体部2200の上面側に配置されたワッシャー2212を介してナット2213に螺結される。連結ネジ部2210には、コイルバネ2211が外嵌されており、このコイルバネ2211は、連結孔2200Aの周縁部において本体部2200の下面と下側台座B221の上面との間に狭持される。このようなコイルバネ2211により、上側台座B220と下側台座B221との連結部R2付近の部分は、互いに離反する方向(上下方向)に付勢されるので、連結ネジ部2210とナット2213との螺合部分における緩み防止が図られる。
このような連結部R2においては、ナット2213を締め付ける方向あるいは緩める方向に適宜回すことにより、コイルバネ2211で付勢されつつも上側台座B220と下側台座B221との間隔が変化させられる。具体的には、ナット2213を締め付ける方向に回すと、連結R2における上側台座B220と下側台座B221との間隔が狭められることとなる。このとき、上側台座B220は、図29において図示しない上壁部B12に固定されている。そのため、下側台座B221の連結部R2付近の部分は、ナット2213を適宜締め付けることで上側台座B220に対して近づく方向に変位し、より上位へと高さ位置が調整されることとなる。一方、ナット2213を緩める方向に回すと、連結R2における上側台座B220と下側台座B221との間隔が拡大されることとなる。すなわち、下側台座B221の連結部R2付近の部分は、ナット2213を適宜緩めることで上側台座B220に対して遠ざかる方向に変位し、より下位へと高さ位置が調整されることとなる。
他の連結部R1,R3においても、上記と同様にナット2213の締め付け量を適宜調整することにより、下側台座B221の連結部R1,R3付近の高さ位置を容易に調整することができる。このような連結部R1,R2,R3は、上側台座B220や下側台座B221に沿う平面内(水平面内)において同一直線上に位置しないように、具体的には互いに結んだ線が三角形をなすように配置されている。すなわち、下側台座B221は、3箇所の連結部R1,R2,R3のそれぞれにおいてナット2213の締め付け量により高さ位置を微調整することができるので、下側台座B221の姿勢を、前後方向、左右方向、及び上下方向のいずれ方向に対しても3次元空間内における傾き具合を調整することができる。
このような下側台座B221の姿勢調整は、下側台座B221に支持されたプロジェクタ装置B2からスクリーン等に対して光を照射しながら行われる。その際、スクリーン等には、照射光により映像が投影され、その映像を確認しながら下側台座B221の姿勢が調整される。これにより、プロジェクタ装置B2から照射される光の光軸方向は、スクリーン等の表面に適切な表示態様で映像が映し出されるように調整される。すなわち、光軸方向については、下側台座B221の姿勢調整により、映像の表示態様としていわゆる台形ひずみ等が生じないように前もって調整することができる。
図30に示すように、光軸方向の調整等は、副制御基板SS等を介してプロジェクタ装置B2に接続された調整用PC1000を用いて行われる。上側台座B220及び下側台座B221を介して上壁部B12に取り付けられたプロジェクタ装置B2は、工場での検査時等において、光軸方向の調整のほか、スクリーン等に対する表示映像のチェックが行われ、映像を投影表示するために必要な各種の調整が実施される。調整用PC1000は、調整作業に際して一時的にプロジェクタ装置B2のプロジェクタ制御基板B23に接続される(図37参照)。調整用PC1000を操作すると、調整用PC1000から送信される所定のコマンドにより、プロジェクタ装置B2における照射光の投影位置やフォーカス調整等に関する光学パラメータが変更される。このようにして適切に調整された投影位置や光学パラメータは、水平方向及び垂直方向並びにフォーカス位置の調整値データ(水平方向位置(水平方向画位置)A〜E調整値、垂直方向位置(垂直方向画位置)A〜E調整値、フォーカス位置A〜E調整値)として、プロジェクタ制御基板B23のEEPROM231に記憶される(図106参照)。EEPROM231に記憶された水平方向及び垂直方向並びにフォーカス位置の調整値データは、工場出荷後の搬送等のためにプロジェクタ装置B2への電源供給が行われず、遊技機1が遊技場に設置された場合でも、そのまま使用することができる。このような水平方向の位置調整や垂直方向の調整データは、レンズユニットB21のレンズシフト機構を制御するために取得され、フォーカス位置の調整値データは、フォーカス機構242を制御するために取得される。なお、水平方向位置A〜E調整値、垂直方向位置A〜E調整値、フォーカス位置A〜E調整値、及び、後述の水平方向位置(水平方向画位置)A〜Eオフセット、垂直方向位置(垂直方向画位置)A〜Eオフセット、フォーカス位置A〜Eオフセット、フォーカスドリフト補正値A〜Eの「A〜E」は、例えば、「A」が固定スクリーン機構Dの投影面、「B」がフロントスクリーン部材E11の投影面E11a、「C」がリールスクリーン機構F1の投影面F1aに対応した調整値データに対応しており、「D」及び「E」は、将来の拡張性(投影面が増えた場合)を考慮した予備となっている。
図28〜30を参照して上述したことから明らかなように、プロジェクタ装置B2は、主に上側台座B220の上壁部B12に対する取り付け位置に応じて左右方向及び前後方向に位置決めされるとともに、下側台座B221の3次元空間内における姿勢に応じて光軸方向が調整される。
なお、本実施形態においては、上側台座B220と下側台座B221とを互いに連結するための連結部を3箇所に設けたが、少なくとも3箇所が同一直線上にないという条件を満たせば、4箇所以上に連結部を設けるようにしてもよい。また、本実施形態では、上側台座B220に連結孔2200Aを設けるとともに、下側台座B221に連結ネジ部2210を設けているが、これらの連結孔や連結ネジ部を上下反対に設けてもよい。連結ネジ部は、本実施形態のように台座と一体に形成されたものに限らず、一方の台座に対して固定可能なものであればよい。例えば、連結ネジ部としては、下側台座を貫通して固定されるボルトでもよい。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2の吸排気構造)
図31〜33に示すように、プロジェクタ装置B2のケースB22には、3つの吸気口B22A,B22B,B22Cが設けられているとともに、2つの排気口B22D,B22Eが設けられている。3つの吸気口B22A,B22B,B22Cのうち、2つの吸気口B22A,B22Bには、吸気用ファン244A,244Bが設けられる一方、1つの吸気口B22Cには、吸気用ファンが設けられない。また、2つの排気口B22D,B22Eのうち、一方の排気口B22Dには、排気用ファン245が設けられる一方、他方の排気口B22Eには、排気用ファンが設けられない。
吸気口B22Aにおいては、吸気用ファン244AによってケースB22内に強制的に空気が取り入れられ、この空気の流れが空気流路P1としてヒートシンク243Rを通ることでヒートシンク243Rから熱を奪う。その後、空気流路P1は、ヒートシンク243Rから排気口B22Eへと直線的に流れ、排気口B22EからケースB22外へと自然に排出(排熱)される。
吸気口B22Bにおいても、吸気用ファン244BによってケースB22内に強制的に空気が取り入れられる。この空気の流れは、空気流路P2として空きスペースSの一部を通りつつ複数のヒートシンク243D,243B,243Gを通ることにより、これら複数のヒートシンク243D,243B,243Gから熱を奪う。その後、空気流路P2は、排気用ファン245に引き込まれることで排気口B22Dの方へと曲がるように流れ、排気口B22DからケースB22外へと強制的に排出(排熱)される。
吸気口B22Cにおいては、主として排気用ファン245の引き込み力によってケースB22内に半強制的に空気が取り入れられる。この空気の流れは、空気流路P3として空きスペースSの相当部分を通りつつ主にヒートシンク243B,243Gを通ることにより、これら複数のヒートシンク243B,243Gから熱を奪う。その後、空気流路P3も、排気用ファン245に引き込まれることで排気口B22Dの方へと曲がるように流れ、空気流路P2と合流しつつ排気口B22DからケースB22外へと強制的に排出(排熱)される。この吸気用ファン244A,244B及び排気用ファン245は、プロジェクタ装置B2の冷却装置として機能する。
本実施形態においては、先述したように、LED光源240G,240Bが相対的に高い発熱特性を示す一方、LED光源240R及びDMD241が相対的に低い発熱特性を示す。発熱特性が高いLED光源240G,240Bが搭載されたLED基板240Ga,240Baは、複数の空気流路P2,P3が通るヒートシンク243G,243Bに熱的に接触している。
ここで、複数の空気流路P2,P3は、別々の吸気口B22B,B22Cから流入しつつも一の排気口B22Dで合流し、この排気口B22Dを共通通気口として排気口B22Dから流出するようになっている。これにより、複数の空気流路P2,P3は、合流しつつ強制的に排出されることでスムーズな流れとなり、複数のヒートシンク243G,243Bに対しても効率よく熱を奪い取って冷却することができる。
また、複数の空気流路P2,P3は、排気用ファン245によって効率よく強制的に排出されるので、プロジェクタ装置B2内のLED光源240G,240BやDMD241といった複数の光学素子による熱だまりを効果的に解消することができ、レンズ等の光学部品の過熱を防ぐことができる。
さらに、一の排気口B22Dに通じる2つの空気流路P2,P3によってそれより多い3つのヒートシンク243D,243B,243Gが冷却されるので、これらのヒートシンク243D,243B,243Gに対応して設けられたDMD241やLED光源240B,240Gといった複数の光学素子をより効率よく冷却することができる。
なお、本実施形態では、2つの空気流路P2,P3が一の排気口245で合流するようになっているが、例えば空気流路P1も排気口245にて合流させることにより、3つ以上の空気流路をまとめて一の排気口から排出させるようにしてもよい。
(キャビネットG)
図34に示すように、キャビネットGの上部空間には、表示ユニットAが設けられている。また、キャビネットGの下部空間の底部には、電源装置DE及びホッパ機構HPが設けられており、電源装置DE及びホッパ機構HPの背面側(キャビネットGの背面壁G3側)に、副制御基板SSが設けられている。すなわち、ホッパ機構HPは、副制御基板SSよりも手前側に配置されている。ホッパ機構HPと副制御基板SSとの間には、板金BKが設置されている。また、副制御基板SSと中間支持板G1との間には、副中継基板SNが設けられている。ホッパ機構HPの上方には、外部から金属製のメダルが補給されるメダル補給機構MH(補給口に相当)が設けられており、メダル補給機構MHから、ホッパ機構HPにメダルが投下される。また、メダル補給機構MHの上方には、副制御基板SSに対して、プロジェクタ装置B2、サブ液晶表示装置DD19及びタッチパネルDD19Tを接続するためのスケーラ基板SKが設けられている。
本実施形態において、板金BKは、副制御基板SSとは当接していない。なお、板金BKは、副制御基板SSの底部に直接取り付けられていてもよい。また、中間支持板G1の下面に着脱自在に取り付けられた薄板状の副中継基板SNと、キャビネットGの背面壁G3に着脱自在に取り付けられた薄板状の副制御基板SSとは、側面視でL字を逆さまにしたような状態で配置されている。
上記構成によれば、副制御基板SSとホッパ機構HPとの間に板金BKを設けているため、例え、メダルがホッパ機構HPに投下され副制御基板SS側へ飛び出したとしても、板金BKによってメダルが副制御基板SSに物理的に接触することを防止することができる。また、副制御基板SSとホッパ機構HPとの間に板金BKを設けているため、ホッパ機構HPにおける金属製のメダル同士の接触による輻射(電磁場)の影響も板金BKによって防止することができる。また、副制御基板SSは、キャビネットGの下部空間の奥側に設けられ、背面壁G3と板金BKによって挟み込まれているため、副制御基板SSは、板金BKを外さなければ、キャビネットGから外すことができない。これにより、副制御基板SSに対するセキュリティ性を高めている。
(下ドア機構DD:下部扉ロック機構G51)
図35に示すように、下部扉ロック機構G51は、下ドア機構DDの裏面壁における右端部に固定された被係止部G511と、キャビネットGの右端部に固定された係止部G512と、シリンダー錠G513とを有している。
被係止部G511は、凹形状をした枠G511cの両端に亘って形成された棒状の、2つの被係止棒G511a,G511bを上部及び下部に有している。
係止部G512は、長尺の筒G5122と、筒G5122の中を上下方向に摺動自在に配置された長尺の係止板G5121を有している。
係止板G5121は、被係止棒G511a,G511bに係止する爪形状をした爪部G5121a,G5121bを有している。爪部G5121a,G5121bは、係止板G5121の摺動に伴い、筒G5122の中を上下方向に摺動することにより、筒G5122に設けられた開口部G5122a,G5122bに挿入された被係止棒G511a,G511bに対して係止したり、係止が解除されたりする。また、係止板G5121は、上方向に付勢されるバネを有している。
爪部G5121a,G5121bは、係止板G5121が下ドア機構DDをロックする高さ位置であるときに被係止棒G511a,G511bに対して係止する一方、係止板G5121が下ドア機構DDをロックする高さ位置からロックを解除する高さ位置に下降されたときに、被係止棒G511a,G511bに対する係止が解除されるように設定されている。また、爪部G5121a,G5121bは、先端面が斜め下方向に傾斜されており、被係止棒G511a,G511bとの当接により押し下げられるようになっている。
係止部G512は、図示しないが、中部において引下げ部を有している。引下げ部は、シリンダー錠G513に鍵が挿入され、回転されるのに伴い、係止板G5121を下方に引き下げ可能にしている。これにより、係止板G5121の引き下げに従って下降することによって、爪部G5121a,G5121bと被係止棒G511a,G511bとの係止が解除可能にされている。なお、下ドア機構DDには、ドア側とキャビネットG側の電子部品等を接続するためのドア中継基板DSが設けられている。
(上ドア機構DU:上部扉ロック機構G52)
上部扉ロック機構G52は、図35に示すように、上ドア機構DUの裏面壁における右端部に固定された被係止部G521と、キャビネットGの右端部に固定された係止部G522とを有している。
被係止部G521は、凹形状をした枠G521cの両端に亘って形成された棒状の、2つの被係止棒G521a,G521bを上部及び下部に有している。
係止部G522は、長尺の筒G5222と、筒G5222の中を上下方向に摺動自在に配置された長尺の係止板G5221を有している。
係止板G5221は、被係止棒G521a,G521bに係止する爪形状をした爪部G5221a,G5221bを有している。爪部G5221a,G5221bは、係止板G5221の摺動に伴い、筒G5222の中を上下方向に摺動することにより、筒G5222に設けられた開口部G5222a,G5222bに挿入された被係止棒G521a,G521bに対して係止したり、係止が解除されたりする。
爪部G5221a,G5221bは、係止板G5221が上ドア機構DUをロックする高さ位置であるときに被係止棒G521a,G521bに対して係止する一方、係止板G5221が上ドア機構DUをロックする高さ位置からロックを解除する高さ位置に下降されたときに、被係止棒G521a,G521bに対する係止が解除されるように設定されている。また、爪部G5221a,G5221bは、先端面が斜め下方向に傾斜されており、被係止棒G521a,G521bとの当接により押し下げられるようになっている。
係止部G522の筒G5222には、上ドア機構DUの下方に開口部(図示略)が形成されており、係止板G5221に設けられた突起部(図示略)が、開口部を介してキャビネットGの内部側に突出している。この突起部を下方に引き下げることにより、係止板G5221が下降し、これに伴い爪部G5221a,G5221bと被係止棒G521a,G521bとの係止が解除可能にされている。
ここで、突起部は、上方にスライドされ、係止板G5221が上ドア機構DUをロックする高さ位置である状態のときに、下ドア機構DDの上部に当接するように配置される。
上記構成によれば、下ドア機構DDが閉まった状態では、下ドア機構DDの上部が突起部に物理的に干渉することにより、係止板G5221が摺動するのを制止し、爪部G5221a,G5221bと被係止棒G521a,G521bとの係止を解除できないようにすることができ、上ドア機構DUの開放をできないように施錠することが可能となる。
一方、下ドア機構DDが開いた状態では、下ドア機構DDの上部の突起部に対する物理的な干渉が解除されるため、係止板G5221が筒G5222の中を摺動可能となり、爪部G5221a,G5221bの被係止棒G521a,G521bに対する係止が解除され、上ドア機構DUのキャビネットGに対する施錠を解除することができる。
これにより、上ドア機構DUの施錠を解除するには、先に、下部扉ロック機構G51によって下ドア機構DDの施錠解除操作が必要となる。すなわち、上ドア機構DUを開けるには、下部扉ロック機構G51に対して施錠解除操作を行い、下ドア機構DDを開けた後、上部扉ロック機構G52に対する施錠解除操作が必要とされるので、キャビネットGの上部空間に対するセキュリティを高めることができる。また、キャビネットGの上部空間に対しては、キャビネットGの下部空間よりもセキュリティを高めることができ、キャビネットGの下部空間に対しては、キャビネットGの上部空間に比べて、スムーズにアクセスができる場所にすることができる。
また、下ドア機構DDの施錠を解除するためには、鍵によってシリンダー錠G513を開錠する必要がある。遊技機1の管理者にとって、鍵は、コンパクトで持ち運びに適しているため、管理し易いという利点がある。
また、係止板G5221の摺動により、爪部G5221a,G5221bが、被係止棒G521a,G521bに引っ掛かったり、引っ掛かりが解除されたりする。これにより、係止板G5221の摺動に連動させた、上ドア機構DUのキャビネットGの上部空間に対する施錠が可能となる。
また、上部扉ロック機構G52は、軸支された端部とは反対側の端部に設けられ、上ドア機構DUが開閉される側に配置されるため、上部扉ロック機構G52を開錠するために、下ドア機構DDを大きく開けなくて済む。これにより、上ドア機構DUを開錠するために、不必要にキャビネットGの下部空間を、外部に晒さずに済み、セキュリティ性を高めることができる。
なお、本実施形態において、下ドア機構DDとキャビネットGとの間には、下ドア機構DDが閉まる方向に所定のトルクがかかるワンウェイヒンジを採用している。これにより、下ドア機構DDを閉める際には、トルクがかかり、急激な負荷をかけずに静かに下ドア機構DDをキャビネットGに対して閉めることができる。これにより、下ドア機構DDによって物理的に干渉される突出部B131に対しては、急激な負荷がかかることを防止することができる。
(下部扉DD1、リールユニットRU、及び、主制御基板MSの関係性)
図36に示すように、遊技機1の下ドア機構DDは、下部扉DD1と、リールユニットRUと、主制御基板MSとを含む構成である。
下部扉DD1は、キャビネットG(筐体に相当)に対して開閉自在に設けられている。図36に示すように、リールユニットRUは、下部扉DD1の背面側(キャビネットGの内部側(下部空間側))に、着脱可能に設けられている。リールユニットRUには、リールRL,RC,RRのほか、リールモータを制御するリールドライブ基板RDが設けられている。主制御基板MSは、リールユニットRUの背面側(キャビネットGの内部側(下部空間側))に、着脱可能に設けられている。
なお、主制御基板MSは、スタートレバーDD6、及び、ストップボタンDD7L,DD7C,DD7R等(図3参照)により出力された指令信号に基づいて、リールユニットRUのリールRL,RC,RRの回転を停止させることにより、リールRL,RC,RRに配された図柄を停止表示させる。
上記のような、下部扉DD1、リールユニットRU、及び、主制御基板MSの位置的関係性によって、下部扉DD1、リールユニットRU、及び、主制御基板MSを一体化することにより、遊技機1の組み立て・部品交換・分解する際の作業を容易に行うことができる。
また、主制御基板MSは、遊技を制御する重要な構成であり、不正な取り外しを防止する対策が必要であるが、主制御基板MSは、リールユニットRUと一体化されているため、その取り外しを困難にすることができる。
また、主制御基板MSは、下部扉DD1の内部側に設けられたリールユニットRUの背面に設けられている。これにより、主制御基板MSは、下部扉DD1及びリールユニットRUの厚み分だけ、下部扉DD1から遠いキャビネットGの奥側に配置することができる。このため、下部扉DD1と主制御基板MSとの間に物理的な距離を確保することができ、例え下部扉DD1の隙間から不正侵入された場合であっても、主制御基板MSへの到達が困難になり、セキュリティ性を向上させることができる。
また、下部扉DD1、リールユニットRU、及び、主制御基板MSは、一体化されているため、遊技機1の仕様を変更する場合、下部扉DD1の外装の変更、リールユニットRUのリールの図柄の変更、及び、遊技内容の変更を、まとめて行うことができる。
(遊技機1のシステム構成)
図37に示すように、遊技機1は、システムに含まれる主な基板として、主制御基板MS、副制御基板SS、リールドライブ基板RD、ドア中継基板DS、副中継基板SN、スケーラ基板SK、プロジェクタ制御基板B23、サブ液晶I/F基板SL、スクリーン駆動制御基板CSを備える。これら主制御基板MSや副制御基板SS等には、電源装置DEの電源基板DE1から電源スイッチDE2がオンの場合に電力が供給される。また、遊技機1は、システムに含まれる先述したもののほか既知の構成要素として、デジタル表示用の7セグ表示器30、外部表示器等を接続するための外部集中端子板31、グラフィック基板40、サブRAM基板41、サブROM基板42、メダル識別用のセレクタ50、ドア開閉監視スイッチ51、BETスイッチ52、精算スイッチ53、スタートスイッチ54、ストップスイッチ基板55、設定用鍵型スイッチ56、LED基板60、演出や装飾用のLED群61、演出用のスピーカ群62、24hドア監視ユニット63、ドア監視スイッチ64を備える。これら既知の構成要素については、説明を省略する。
各基板等の接続には、一般的なハーネスと光ファイバーケーブルとが用いられる。例えば、主制御基板MSは、リールドライブ基板RD及び7セグ表示器30の夫々へと一方向に制御信号を出力するように、これらの基板等とハーネスHを介して接続される。リールドライブ基板RDは、ドア中継基板DSへと光学的に一方向に各種の信号を伝えるように、このドア中継基板DSと第1光ファイバーケーブルFC1を介して接続される。ドア中継基板DSは、主制御基板MSへと光学的に一方向に各種の信号を伝えるように、この主制御基板MSと第2光ファイバーケーブルFC2を介して接続される。これにより、主制御基板MS、リールドライブ基板RD、及びドア中継基板DSは、単に一方向にコマンド等を伝送するように、ハーネスH及び光ファイバーケーブルFC1,FC2を通じてループ接続されている。副中継基板SNは、主制御基板MSの後述するセキュリティIC306に光ファイバーケーブル(不図示)を介して接続され、外部集中端子板31は、主制御基板MSの後述するセキュリティIC307に光ファイバーケーブル(不図示)を介して接続されている。主制御基板MSのセキュリティIC306及び307は、例えば平文の送信コマンドをAES方式で暗号化することにより通信データを秘匿化する。
主制御基板MSは、遊技機1の主たる遊技動作を制御するための基板である。図38に示すように、主制御基板MSは、メインCPU300、メインRAM301、メインROM302、クロックパルス発生回路303、分周器304、マスタとなるI/O通信LSI305、セキュリティIC306,307を有する。例えば、メインCPU300は、リールの回転動作やメダル払出動作を制御するためのコマンドを、I/O通信LSI305を通じてリールドライブ基板RDへと送信する。また、メインCPU300は、ドア中継基板DSに接続された各種スイッチ等(50〜56)からの信号を、I/O通信LSI305を通じて光学的に受信し、これらの信号に基づいて所定の処理を行う。このような主制御基板MS(メインCPU300)の具体的な処理については後述する。
副制御基板SSは、主として遊技機1の遊技に伴う演出を制御するための基板である。副制御基板SSは、副中継基板SNとコネクタ(BtoB:基板対基板用)を介して接続され、副中継基板SNとスケーラ基板SKとは、ハーネスHを介して接続されており、基本的にこれらと双方向に各種の信号をやり取りする。
図39に示すように、副制御基板SSは、サブCPU400、バックアップ機能を有するSRAM(Static Random Access Memory)401、日時の計時回路であるリアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)402を有し、交換可能な拡張カードとして、グラフィック基板40、サブRAM基板41、サブROM基板42をバス接続により実装している。グラフィック基板40は、GPU(Graphics Processing Unit)440及びVRAM(ビデオメモリ)441を有する。例えば、サブCPU400は、投影面E11a,F1aを変位させるための信号を、副中継基板SN及びスクリーン駆動制御基板CSを通じてフロントスクリーン駆動機構E2やリールスクリーン駆動機構F2へと送信する(図42参照)。また、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2やサブ液晶表示装置DD19等に映像を表示させるための映像信号を、スケーラ基板SKを通じてプロジェクタ制御基板B23やサブ液晶I/F基板SLへと送信する(図43参照)。このような副制御基板SS(サブCPU400)の具体的な処理については後述する。
リールドライブ基板RDは、リールユニットRUにおけるリールRL,RC,RRの回転動作を制御するとともに、ホッパ機構HPによるメダル払出動作を制御するための基板である。図40に示すように、リールドライブ基板RDは、主制御基板MSのマスタとなるI/O通信LSI305に対してスレーブとなるI/O通信LSI310、リールモータドライバ311、ホッパモータドライバ312を有する。例えば、I/O通信LSI305は、ホッパ機構HPからの払出信号、ホッパ機構HPへのメダル投下を検出するメダル補給機構スイッチMHSからの検出信号、リールの回転状態を示すリールユニットRUからの信号等を、所定の光通信方式に応じた光信号に変換し、これらの光信号を第1光ファイバーケーブルFC1及びドア中継基板DSを介して主制御基板MSへと送信する。また、I/O通信LSI305は、主制御基板MSからのリール回転開始や回転停止、メダルの払い出し等を指示する制御信号をハーネスHを介して入力し、これらの制御信号に応じた制御信号を、リールモータドライバ311やホッパモータドライバ312を通じてリールユニットRUやホッパ機構HPへと出力する。このように、主制御基板MSからは、電気信号による制御信号が出力され、主制御基板MSへの入力は、光ファイバーケーブルFC1,FC2を介して通信により行われるが、これは、リールユニットRU及びホッパ機構HPとの即応性の問題(コマンド送信による伝送時間の問題)があるためである。要するに、例えばストップボタン押下からリール停止する場合の遅延で図柄の停止位置に大幅なズレを発生させないようにするために、主制御基板Mとリールドライブ基板RDとは、光ファイバーケーブルを介して接続されないようになっている。
ドア中継基板DSは、リールドライブ基板RDやドア側に設けられた各種のスイッチ(50〜56)等からキャビネットG側に設けられた主制御基板MSへと各種の信号を一方向に中継するための基板である。図41に示すように、ドア中継基板DSは、主制御基板MSのマスタとなるI/O通信LSI305に対してスレーブとなるI/O通信LSI500及び外部入力ドライバ501を有する。例えば、I/O通信LSI500は、各種のスイッチ等(50〜56)からの信号を、外部入力ドライバ501を通じて受信するとともに所定の光通信方式に応じた光信号に変換し、これらの光信号を第2光ファイバーケーブルFC2を介して主制御基板MSへと送信する。また、I/O通信LSI500は、リールドライバ基板RDからの信号も受信するとともに、所定の光通信方式に応じた光信号に変換し、この光信号を第2光ファイバーケーブルFC2を介して主制御基板MSへと送信する。
副中継基板SNは、主として主制御基板MSからのコマンドを副制御基板SSへと中継するとともに、演出用の機構等と副制御基板SSとの間で各種の信号を中継するための基板である。図42に示すように、副中継基板SNは、セキュリティIC600、サウンドIC601、デジタルアンプ602、及びI2Cコントローラ603を有する。例えば、副中継基板SNは、副制御基板SSからの映像信号をバイパス信号としてスケーラ基板SKへと送信するとともに、副制御基板SSからのスクリーン駆動信号をI2Cコントローラ603を介してスクリーン駆動制御基板CSへと送信し、24hドア監視ユニット63との間でドア監視スイッチ64の検出信号等をやり取りする。セキュリティIC600は、主制御基板MSからセキュリティコマンド(暗号化された主制御基板MSからの各種コマンド等)を受信し、このセキュリティコマンドを平文に変換(暗号化されたコマンドの復号化)した上で副制御基板SSに送信する。サウンドIC601は、副制御基板SSからの演出用のサウンド信号を受信し、このサウンド信号に応じた信号をデジタルアンプ602を通じてスピーカ群62に送信する。I2Cコントローラ603は、副制御基板SSからの演出用の点灯信号を受信し、この点灯信号に応じた信号をLED基板60に送信するとともに、副制御基板SSとスクリーン駆動制御基板CSとの間で制御信号やセンサ信号をやり取りする。
スケーラ基板SKは、主として副制御基板SSから演出用の映像信号を受信するとともに、当該映像信号を分割して複数の映像表示数に応じた映像信号を生成し、これらの映像信号をプロジェクタ装置B2やサブ液晶表示装置DD19へと送信するための基板である。図43に示すように、スケーラ基板SKは、MCU(Micro Control Unit)(制御LSI)700、多出力スケーラLSI(解像度変換LSIともいう)710、V−by−one(登録商標)HSトランスミッタ711、及びSDRAM(DDR SDRAM/DDR2 SDRAM/DDR3 SDRAM等)712を有する。MCU700は、副中継基板SN及び多出力スケーラLSI710が接続されるとともに、サブ液晶I/F基板SL及びプロジェクタ制御基板B23が接続される。多出力スケーラLSI710は、入力元として副制御基板SSが接続されるとともに、MCU700、V−by−oneHSトランスミッタ711、SDRAM712、及びプロジェクタ制御基板B23が接続される。V−by−oneHSトランスミッタ711は、出力先としてサブ液晶I/F基板SLが接続される。
図44に示すように、多出力スケーラLSI710は、図外のMCU700及びSDRAM712と接続されるMCUインターフェース(例えば、PCI Express)800及びSDRAMインターフェース(例えば、PCI Express)820、解像度変換出力ブロックを構成する、複数のセレクトエリア(SelectArea)A〜D801〜804、差動インターフェースとしてのLVDS(Low Voltage Differential Signaling)(1),(2)811,812、入出力インターフェースとしてのLVTTL(Low Voltage Transistor Transistor Logic)(1),(2)813,814、並びに映像分割ブロックを構成するDSF(Double Scaling Filter)(α)821、DSF(β)822を有する。
多出力スケーラLSI710は、例えば映像信号としてのLVDS信号を分割及び解像度変換して出力するものである。具体的にいうと、多出力スケーラLSI710は、副制御基板SSからのディファレンシャル伝送による一対のLVDS信号(LDVS Dual:InPutA,InPutB)をDSF(α)821、DSF(β)822で2分割し、さらに4つのセレクトエリアA〜D801〜804のそれぞれにより所定の解像度に変換する。その後、多出力スケーラLSI710は、主として、LVDS(1),(2)811,812を通じてプロジェクタ表示用のLVDS信号(LVDS1及びLVDS2のシングル信号)を出力するとともに、LVTTL(1),(2)813,814を通じてサブ液晶表示用のLVTTL信号(LVTTL1及びLVTTL2のRGB信号)を出力する。多出力スケーラLSI710から出力されたLVDS信号は、直接あるいはMCU700を通じてプロジェクタ制御基板B23へと送信され、LVTTL信号は、V−by−one HSトランスミッタ711あるいはMCU700を通じてサブ液晶I/F基板SLへと送信される。このようなスケーラ基板SK(MCU700、多出力スケーラLSI710)の具体的な処理については後述する。
サブ液晶I/F基板SLは、主としてスケーラ基板SKからの映像信号(LVTTL信号)をサブ液晶表示装置DD19へと中継するとともに、スケーラ基板SKを介して副制御基板SSとタッチパネルDD19Tとの間で各種の信号を中継するための基板である。図45に示すように、サブ液晶I/F基板SLは、MCU900、V−by−one HSレシーバ901、液晶ドライバIC902、及びLEDドライバIC903を有する。例えば、サブ液晶I/F基板SLは、スケーラ基板SKからの映像信号をV−by−one HSレシーバ901及びMCU900で受信し、この映像信号に基づいて液晶ドライバIC902が液晶駆動用の制御信号をサブ液晶表示装置DD19へと送信するとともに、LEDドライバIC903が液晶表示バックライト駆動用の制御信号をサブ液晶表示装置DD19へと送信する。これにより、サブ液晶表示装置DD19においては、映像信号に基づく所定の解像度で映像が表示される。また、MCU900は、タッチパネルDD19Tからの操作信号を受信し、この操作信号に応じた信号をサスケーラ基板SKを介して副制御基板SSへと送信する。これにより、副制御基板SSのサブCPU400は、タッチパネルDD19Tからの操作信号に応じた入力操作が認識される。なお、特に図示しないが、サブ液晶表示装置DD19には、サーミスタ等の温度センサが組み込まれており、この温度センサからの温度検出信号がサブ液晶I/F基板SLに伝えられることにより、サブ液晶I/F基板SLのMCU900が動作時の温度を認識可能となっている。このようなサブ液晶I/F基板SL(MCU900)の具体的な処理については後述する。図21に示すプロジェクタ制御基板B23(制御LSI230)の具体的な処理も後述する。
(映像の分割表示パターン)
本実施形態においては、サブ液晶表示装置DD19において演出用の映像を表示する際やプロジェクタ装置B2の光学調整を行う際に、図46に示すような分割表示パターンをなすように副制御基板SSやスケーラ基板SKが信号処理を行うことで映像が表示される。すなわち、図46に示すように、副制御基板SSは、プロジェクタ表示用の映像データ(解像度1280×800の「α」で示すデータブロック)と、サブ液晶表示用の映像データ(解像度480×800の「β」で示すデータブロック)とを合成することにより、一の合成信号からなるLVDSデュアルイン信号をスケーラ基板SKに対して送信する。
スケーラ基板SKは、多出力スケーラLSI710のDSF(α),(β)821,822によりLVDSデュアルイン信号から2つの映像データα,βを生成し、これらの映像データα,βをバッファリングによりSDRAM712に一時記憶する。映像データα,βは、図46の左側に示すような配列イメージでSDRAM712のメモリ空間に展開される。
その後、スケーラ基板SKのMCU700は、SDRAM712から読み出した映像データαを、セレクトエリアA801及びLVDS(1)811を通じてプロジェクタ表示用のLVDS1信号(解像度1280×800の「A」で示す映像信号)に変換し、このLVDS1信号Aをプロジェクタ制御基板B23へと送信する。同時にまた、MCU700は、SDRAM712から読み出した映像データβを、セレクトエリアC803及びLVTTL(1)813を通じてサブ液晶表示用のLVTTL1信号(解像度480×800の「C」で示す映像信号)に変換し、このLVTTL1信号CをV−by−one HSトランスミッタ711を通じてサブ液晶I/F基板SLへと送信する。この場合、解像度が変換されることなく副制御基板SSで指定された解像度でLVDS1信号A及びLVTTL1信号Cが送信される。これにより、プロジェクタ装置B2は、1280×800画素数相当の解像度で映像を投影するとともに、サブ液晶表示装置DD19は、480×800画素数相当の解像度で画面上に映像を表示することができる。
なお、分割表示パターンとしては、映像を表示する画面数(表示装置数)や解像度に関する拡大率変更といった表示モードの変更等に応じて、図47〜52に示すような変形例も実現可能になっている。
(変形例1)
例えば、図47に示すように、副制御基板SSは、プロジェクタ表示用の映像データ(解像度1280×800の「α」で示すデータブロック)と、サブ液晶表示用の映像データ(解像度1024×768の「β」で示すデータブロック)とを合成することにより、一の合成信号からなるLVDSデュアルイン信号をスケーラ基板SKに対して送信する。
このとき、スケーラ基板SKは、受信したLVDSデュアルイン信号に基づいてDSF(α),(β)821,822により分割された2つの映像データα,βを、図47の左側に示すような入力パターン1あるいは入力パターン2の配列イメージでSDRAM712のメモリ空間に展開する。
そして、スケーラ基板SKのMCU700は、拡大率変更(解像度変更)が設定されていなければ、図47の右上に示すように、SDRAM712から読み出した映像データαを、セレクトエリアA,B801,802及びLVDS(1),(2)811,812を通じてプロジェクタ表示用のLVDS1+2信号(解像度1280×800の「A+B」で示す映像信号)に変換し、このLVDS1+2信号A+Bをプロジェクタ制御基板へと送信する。同時にまた、MCU700は、SDRAM712から読み出した映像データβを、セレクトエリアC,D803,804及びLVTTL(1),(2)813,814を通じてサブ液晶表示用のLVTTL1+2信号(解像度1024×768の「C+D」で示す映像信号)に変換し、このLVTTL1+2信号C+DをV−by−one HSトランスミッタ711を通じてサブ液晶I/F基板SLへと送信する。この場合、解像度が変換されることなく副制御基板SSで指定された解像度でLVDS1+2信号A+B及びLVTTL1信号C+Dが送信される。これにより、プロジェクタ装置(例えば、WXGA:Wide−XGAの略)は、1280×800画素数相当の解像度で映像を投影するとともに、サブ表示装置DD20をサブ液晶表示装置(例えば、XGA:eXtended Graphics Arrayの略)として備えた場合では、1024×768画素数相当の解像度で画面上に映像を表示することができる。
一方、スケーラ基板SKのMCU700は、拡大率変更(解像度変更)が設定されている場合、図47の右下に示すように、SDRAM712から読み出した映像データαを、セレクトエリアA,B801,802及びLVDS(1),(2)811,812を通じて、拡大率変更の設定値に応じた例えば解像度1920×1080のLVDS1+2信号A+Bに変換し、このLVDS1+2信号A+Bをプロジェクタ制御基板B23へと送信する。同時にまた、MCU700は、SDRAM712から読み出した映像データβを、セレクトエリアC,D803,804及びLVTTL(1),(2)813,814を通じて、拡大率変更の設定値に応じた例えば解像度1280×800のLVTTL1+2信号C+Dに変換し、このLVTTL1+2信号C+DをV−by−one HSトランスミッタ711を通じてサブ液晶I/F基板SLへと送信する。この場合、副制御基板SSで指定されたものとは異なる解像度でLVDS1+2信号A+B及びLVTTL1信号C+Dが送信され、プロジェクタ装置及びサブ液晶表示装置においては、各装置固有の表示特性に適した解像度で適切に映像を表示することができる。
(変形例2)
また、例えば、図48に示すように、副制御基板SSは、プロジェクタ表示用の映像データ(解像度1280×800の「α」で示すデータブロック)と、サブ液晶表示用の2つの映像データ(解像度800×480の「β−1」で示すデータブロックと解像度800×480の「β−2」で示すデータブロック)とを合成することにより、一の合成信号からなるLVDSデュアルイン信号をスケーラ基板SKに対して送信する。
このとき、スケーラ基板SKは、受信したLVDSデュアルイン信号に基づいてDSF(α),(β)821,822により分割された3つの映像データα,β−1,β−2を、図48の左側に示すような入力パターン1〜3のいずれかの配列イメージでSDRAM712のメモリ空間に展開する。
そして、スケーラ基板SKのMCU700は、拡大率変更(解像度変更)が設定されていなければ、図48の右上に示すように、SDRAM712から読み出した映像データαを、セレクトエリアA,B801,802及びLVDS(1),(2)811,812を通じてプロジェクタ表示用のLVDS1+2信号(解像度1280×800の「A+B」で示す映像信号)に変換し、このLVDS1+2信号A+Bをプロジェクタ制御基板B23へと送信する。同時にまた、MCU700は、SDRAM712から読み出した2つの映像データβ−1,β−2を、セレクトエリアC,D803,804及びLVTTL(1),(2)813,814を通じてサブ液晶表示用のLVTTL1信号及びLVTTL2信号(解像度800×480の「C」及び「D」で示す映像信号)に変換し、これらLVTTL1信号C及びLVTTL2信号DをV−by−one HSトランスミッタ711を通じてサブ液晶I/F基板SLへと送信する。この場合、解像度が変換されることなく副制御基板SSで指定された解像度でLVDS1+2信号A+B、並びに、LVTTL1信号C及びLVTTL2信号Dが送信される。これにより、プロジェクタ装置(例えば、FHD:Full−HDの略)は、1280×800画素数相当の解像度で映像を投影するとともに、サブ液晶表示装置として、サブ液晶表示装置DD19ともう一つ別のサブ液晶表示装置(例えば、WXGA)を備えた場合には、800×480画素数相当の解像度で夫々の画面上に映像を表示することができる。
一方、スケーラ基板SKのMCU700は、拡大率変更(解像度変更)が設定されている場合、図48の右下に示すように、SDRAM712から読み出した映像データαを、セレクトエリアA,B801,802及びLVDS(1),(2)811,812を通じて、拡大率変更の設定値に応じた例えば解像度1920×1080のLVDS1+2信号A+Bに変換し、このLVDS1+2信号A+Bをプロジェクタ制御基板B23へと送信する。同時にまた、MCU700は、SDRAM712から読み出した2つの映像データβ−1,β−2を、セレクトエリアC,D803,804及びLVTTL(1),(2)813,814を通じて、拡大率変更の設定値に応じた例えば解像度1280×800のLVTTL1信号C及びLVTTL2信号Dに変換し、これらのLVTTL1信号C及びLVTTL2信号DをV−by−one HSトランスミッタ711を通じてサブ液晶I/F基板SLへと送信する。この場合、副制御基板SSで指定されたものとは異なる解像度でLVDS1信号A+B並びにLVTTL1信号C及びLVTTL2信号Dが送信され、プロジェクタ装置(例えば、FHD)と2つのサブ液晶表示装置(例えば、WXGA)においては、各装置固有の表示特性に適した解像度で適切に映像を表示することができる。
(変形例3)
また、例えば、図49に示すように、副制御基板SSは、プロジェクタ表示用の2つの映像データ(解像度800×480の「α−1」及び「α−2」で示すデータブロック)と、サブ液晶表示用の2つの映像データ(解像度800×480の「β−1」及び「β−2」で示すデータブロック)とを合成することにより、一の合成信号からなるLVDSデュアルイン信号をスケーラ基板SKに対して送信する。
このとき、スケーラ基板SKは、受信したLVDSデュアルイン信号に基づいてDSF(α),(β)821,822により分割された4つの映像データα−1,α−2,β−1,β−2を、図49の左側に示すような入力パターン1〜3のいずれかの配列イメージでSDRAM712のメモリ空間に展開する。
そして、スケーラ基板SKのMCU700は、拡大率変更(解像度変更)が設定されていなければ、図49の右上に示すように、SDRAM712から読み出した2つの映像データα−1,α−2を、セレクトエリアA,B801,802及びLVDS(1),(2)811,812を通じてプロジェクタ表示用のLVDS1信号及びLVDS2信号(解像度800×480の「A」及び「B」で示す映像信号)に変換し、これらLVDS1信号A及びLVDS2信号Bをプロジェクタ制御基板B23へと送信する。同時にまた、MCU700は、SDRAM712から読み出した2つの映像データβ−1,β−2を、セレクトエリアC,D803,804及びLVTTL(1),(2)813,814を通じてサブ液晶表示用のLVTTL1信号及びLVTTL2信号(解像度800×480の「C」及び「D」で示す映像信号)に変換し、これらLVTTL1信号C及びLVTTL2信号DをV−by−one HSトランスミッタ711を通じてサブ液晶I/F基板SLへと送信する。この場合、解像度が変換されることなく副制御基板SSで指定された解像度でLVDS1信号A及びLVDS2信号B、並びに、LVTTL1信号C及びLVTTL2信号Dが送信される。これにより、プロジェクタ装置は、800×480画素数相当の解像度で映像を投影するとともに、サブ液晶装置として、サブ液晶表示装置DD19とこれとは別に2つの表示装置を備えた場合には、800×480画素数相当の解像度で夫々の画面上に映像を表示することができる。
一方、スケーラ基板SKのMCU700は、拡大率変更(解像度変更)が設定されている場合、図49の右下に示すように、SDRAM712から読み出した2つの映像データα−1,α−2を、セレクトエリアA,B801,802及びLVDS(1),(2)811,812を通じて、拡大率変更の設定値に応じた例えば解像度1280×720のLVDS1信号A及びLVDS2信号Bに変換し、これらのLVDS1信号A及びLVDS2信号Bをプロジェクタ制御基板B23へと送信する。同時にまた、MCU700は、SDRAM712から読み出した2つの映像データβ−1,β−2を、セレクトエリアC,D803,804及びLVTTL(1),(2)813,814を通じて、拡大率変更の設定値に応じた例えば解像度1024×768のLVTTL1信号C及びLVTTL2信号Dに変換し、これらのLVTTL1信号C及びLVTTL2信号DをV−by−one HSトランスミッタ711を通じてサブ液晶I/F基板SLへと送信する。この場合、副制御基板SSで指定されたものとは異なる解像度でLVDS1信号A及びLVDS2信号B、並びにLVTTL1信号C及びLVTTL2信号Dが送信され、プロジェクタ装置と3つのサブ液晶表示装置においては、各装置固有の表示特性に適した解像度で適切に映像を表示することができる。
(変形例4〜6)
さらに、例えば、図50〜52に示すように、副制御基板SSは、プロジェクタ表示用の映像データ(「α」等で示すデータブロック)と、サブ液晶表示用の映像データ(「β」等で示すデータブロック)とを個別に順次出力することにより、夫々に応じた複数のLVDSシングルイン信号をスケーラ基板SKに対して連続的に送信する場合もある。このような場合も、先述した分割表示パターンと同様の信号処理により、所定の解像度を示すLVDS信号及びLVTTL信号に分けて出力することができ、プロジェクタ装置及びサブ液晶表示装置においては、各装置固有の表示特性に適した解像度で適切に映像を表示することができる。なお、本実施形態及びその変形例1〜6では、FHD、WXGA、XGAの3種類の解像度を例示したが、これらに限らず、表示装置の仕様及び性能に応じて、例えば、VGA(Video Graphics Array)、2K、4K等の解像度に対応した表示装置を使用することにより、より高精彩な映像を表示するようにしてもよい。
なお、スケーラ基板は、1つの表示手段に対して複数の映像信号を出力可能としてもよい。例えば、スケーラ基板は、1つの映像データから画面一部表示用の映像信号とその余の画面一部表示用の映像信号とを生成・出力するようにしてもよい。また、スケーラ基板は、1つの映像データから3D表示用の左目用映像信号と右目用映像信号とを生成・出力するようにしてもよい。これによれば、スケーラ基板からの左目用映像信号及び右目用映像信号に基づいて視差を用いた3D表示方式で映像を表示することができ、プロジェクタ装置では、プロジェクションマッピングだけでなく視差によっても立体感や迫力がある映像を表示することができる。
(遊技機1の通信仕様)
図53に示すように、副制御基板SS−スケーラ基板SK間、スケーラ基板SK−プロジェクタ制御基板B23間、及びスケーラ基板SK−サブ液晶I/F基板SL間の通信仕様としては、通信形式、通信速度(ボーレート)、データ長、ストップビット、パリティの有無、プロトコル、通信フォーマットが図示の通りに規定されている。IDは、送信元IDと送信先IDを見やすいように分けて示しているが、実際には1バイトの単一データとなっている。例えば、副制御基板SSがスケーラ基板SKにデータを送信する場合のIDは、送信元ID:01Hと送信先ID:20Hとが組み合わされることにより、IDを示すデータとしては、21Hとなる。なお、以下の説明においては、副制御基板SS−スケーラ基板SK間の通信線路を第1シリアル回線と称し、スケーラ基板SK−プロジェクタ制御基板B23間の通信線路を第2シリアル回線と称し、スケーラ基板SK−サブ液晶I/F基板SL間の通信線路を第3シリアル回線と称する場合がある。
(各基板間のコマンド一覧)
図54に示すように、スケーラ基板SK−副制御基板SS間でやり取りされるコマンドは、スケーラ基板SKから送信されるコマンドとして、例えば「起動パラメータ要求」、「パラメータ要求」、「ステータス」、「受信確認」、「エラー通知」が規定されているとともに、副制御基板SSから送信されるコマンドとして、例えば「起動パラメータ要求確認」、「設定完了」、「ステータス要求」、「ステータス要求完了」、「出力画面分割設定数」、「出力画面解像度設定」、「入力画面分割設定数」、「入力画面解像度設定」が規定されている。各コマンドの内容及びパラメータ(通信フォーマット中のデータ位置(D1〜n)を含む)は、図54に示す通りである。
図55に示すように、サブ液晶I/F基板SL−副制御基板SS間でやり取りされるコマンドは、サブ液晶I/F基板SLから送信されるコマンドとして、例えば「起動パラメータ要求」、「パラメータ要求」、「ステータス」、「受信確認」、「エラー通知」が規定されているとともに、副制御基板SSから送信されるコマンドとして、例えば「起動パラメータ要求確認」、「設定完了」、「ステータス要求」、「ステータス要求完了」、「サブ液晶画面解像度設定」、「サブ液晶輝度設定」が規定されている。各コマンドの内容及びパラメータ(通信フォーマット中のデータ位置(D1〜Dn)を含む)は、図55に示す通りである。
図56に示すように、プロジェクタ制御基板B23−副制御基板SS間でやり取りされるコマンドは、プロジェクタ制御基板B23から送信されるコマンドとして、例えば「起動パラメータ要求」、「パラメータ要求」、「受信確認」、「エラー通知」、「LED温度」、「FAN(ファン)回転数」、「LED輝度」、「水平方向調整値」、「垂直方向調整値」、「フォーカス調整値」、「ドリフト補正温度」が規定されているとともに、副制御基板SSから送信されるコマンドとして、例えば「起動パラメータ要求確認」、「設定完了」、「ステータス要求」、「ステータス要求完了」、「LED輝度設定」、「台形歪み補正値」、「ホワイト色温度設定」、「水平位置オフセット」、「水平位置調整値」、「垂直位置オフセット」、「垂直位置調整値」、「ブライトネス設定」、「コントラスト設定」、「ガンマ設定」、「フォーカスオフセット」、「フォーカス調整値」、「フォーカスドリフト補正値」、「テストパターン」が規定されている。各コマンドの内容及びパラメータ(通信フォーマット中のデータ位置(D1〜n)を含む)は、図56に示す通りである。
図57に示すように、スケーラ基板SKからエラー通知の送信コマンドにより伝えられるエラー情報としては、「自己診断(RAMチェック)異常」、「スケーラ出力設定異常」、「スケーラ入力設定異常」、「WDT(ウォッチドッグタイマ)−スケーラ」があり、各エラー毎に、パラメータ(通信フォーマット中のデータ位置「D1」を含む)、エラー発生の条件、及びエラーの状態が規定されている。また、サブ液晶I/F基板SLからエラー通知の送信コマンドにより伝えられるエラー情報としては、「自己診断(RAMチェック)異常」、「タッチパネル入力異常」、「サブ液晶画面設定異常」、「サブ液晶温度異常」、「WDT−サブ液晶」があり、各エラー毎に、パラメータ(通信フォーマット中のデータ位置「D1」を含む)、エラー発生の条件、及びエラーの状態が規定されている。また、プロジェクタ制御基板B23からエラー通知の送信コマンドにより伝えられるエラー情報としては、「LED(R)温度異常」、「LED(G)温度異常」、「LED(B)温度異常」、「FAN1回転異常」、「FAN2回転異常」、「FAN3回転異常」、「電圧異常」、「自己診断(RAMチェック)異常」、「WDT−DLP」があり、各エラー毎に、パラメータ(通信フォーマット中のデータ位置「D1」あるいは「D2」を含む)、エラー発生の条件、及びエラーの状態が規定されている。なお、後述のスケーラ基板SK、プロジェクタ制御基板B23、サブ液晶I/F基板SLのエラー管理領域(図96に示すSDRAMのメモリマップ、図106に示すDRAMのメモリマップ、図116に示すDRAMのメモリマップ参照)にセットされるエラー情報とエラーの検知条件は、そのまま適用される。
(調整用PC1000のメモリマップ)
図58に示すように、調整用PC1000のメモリ(DRAM)には、プロジェクタ装置B2に対して光学調整を行う際に所定のアプリケーションソフトの作業領域として、受信格納領域、送信格納領域、及びステータス格納領域が設けられている。調整用PC1000の記憶媒体(HDD)には、光学調整に関する事項として、水平方向位置A〜E調整値、垂直方向位置A〜E調整値、フォーカス位置A〜E調整値、LED輝度設定、台形歪み補正値、ホワイト色温度設定、ブライトネス設定、コントラスト設定、ガンマ設定、テストパターン、水平方向位置A〜Eオフセット、垂直方向位置A〜Eオフセット、フォーカス位置オフセットA〜E等が設けられている。調整用PC1000の具体的な処理については後述する。
(主制御基板MSの処理)
[メインCPU300による電源投入時の処理]
図59は、主制御基板MSのメインCPU300による電源投入時の処理を示している。同図に示すように、遊技機1に電源が投入されると、メインCPU300は、電源投入時処理を行う(S101)。この処理において、メインCPU300は、例えば、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたか等を判断し、その判断結果に応じた初期化を行う。
次に、メインCPU300は、一遊技(単位遊技)終了時の初期化処理を行う(S102)。この処理において、メインCPU300は、例えば、一遊技終了時の初期化の格納領域を指定して初期化する。これにより、メインRAM301の内部当籤役格納領域や表示役格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU300は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S103)。この処理において、メインCPU300は、投入枚数に基づいて有効ラインを設定するとともに開始操作が可能であるか否かを判別する。
次に、メインCPU300は、乱数値取得処理を行う(S104)。この処理において、メインCPU300は、乱数値を抽出・取得し、乱数値格納領域に格納する。乱数値は、次の内部抽籤処理において使用される。
次に、メインCPU300は、内部抽籤処理を行う(S105)。この処理において、メインCPU300は、内部当籤役を決定する。
次に、メインCPU300は、リール停止初期設定処理を行う(S106)。この処理において、メインCPU300は、リールRL,RC,RRの回転を停止する制御に係る領域等の初期化を行う。
次に、メインCPU300は、スタートコマンド生成格納処理を行う(S107)。この処理において、メインCPU300は、スタートコマンドを生成し、生成したスタートコマンドをメインRAM301の送信データ格納領域に格納する。送信データ格納領域に格納されたスタートコマンドは、コマンド送信処理により副制御基板SSへと送信される。スタートコマンドには、内部当籤役等、演出に必要な各種の情報(内部当籤役、遊技状態等)が含まれる。これにより、副制御基板SSは、開始操作に応じて演出を行うことができる。
次に、メインCPU300は、ウェイト処理を行う(S108)。この処理において、メインCPU300は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)経過するまで開始操作等を受け付けないように待機する。
次に、メインCPU300は、リール回転開始処理を行う(S109)。この処理において、メインCPU300は、リールRL,RC,RRの回転開始を要求する。
次に、メインCPU300は、リール回転開始コマンド生成格納処理を行う(S110)。この処理において、メインCPU300は、リール回転開始コマンドを生成するとともに、生成したリール回転開始コマンドをメインRAM301の送信データ格納領域に格納する。送信データ格納領域に格納されたリール回転開始コマンドは、コマンド送信処理において副制御基板SSへと送信される。これにより、副制御基板SSは、リールRL,RC,RRの回転開始を認識可能となり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次に、メインCPU300は、引込優先順位格納処理を行う(S111)。この処理において、メインCPU300は、表示され得る役の引込優先順位を決定し、引込優先順位データを所定の格納領域に格納する。
次に、メインCPU300は、リール停止制御処理を行う(S112)。この処理において、メインCPU300は、遊技者による停止操作のタイミングや内部当籤役等に基づいてリールRL,RC,RRの回転を停止させる処理を行う。
次に、メインCPU300は、入賞検索処理を行う(S113)。この処理において、メインCPU300は、リールRL,RC,RRの停止後に有効ラインに沿って表示された図柄組合せと図柄組合せテーブルとを照合し、表示役を決定するとともに、メダルの払出枚数の決定を行う。
次に、メインCPU300は、入賞作動コマンド生成格納処理を行う(S114)。この処理において、メインCPU300は、入賞作動コマンドを生成するとともに、生成した入賞作動コマンドをメインRAM301の送信データ格納領域に格納する。送信データ格納領域に格納された入賞作動コマンドは、コマンド送信処理において主制御基板MSから副制御基板SSへと送信される。これにより、副制御基板SSは、入賞に応じた演出内容等を決定することができる。
次に、メインCPU300は、メダル払出処理を行う(S115)。この処理において、メインCPU300は、S113の処理において決定されたメダルの払出枚数に基づいてメダルを払い出す。
次に、メインCPU300は、メダル払出終了コマンド生成格納処理を行う(S116)。この処理において、メインCPU300は、メダル払出終了コマンドを生成するとともに、生成したメダル払出終了コマンドをメインRAM301の送信データ格納領域に格納する。送信データ格納領域に格納されたメダル払出終了コマンドは、コマンド送信処理において主制御基板MSから副制御基板SSへと送信される。これにより、副制御基板SSは、メダルの払出終了を認識することができる。
次に、メインCPU300は、ボーナス終了チェック処理を行う(S117)。この処理において、メインCPU300は、ボーナスゲームを終了する条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を終了する。
次に、メインCPU300は、ボーナス作動チェック処理を行う(S118)。この処理において、メインCPU300は、ボーナスゲームを開始する条件を満たした場合にボーナスゲームの作動を開始する。なお、メインCPU300は、再遊技の条件を満たした場合に再遊技の作動を行う。S118の実行後、メインCPU300は、再びS102の処理に移行する。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172ms)]
図60は、主制御基板MSのメインCPU300による割込処理を示している。同図に示すように、メインCPU300は、所定の周期(1.1172ms)で定期的にレジスタの退避を行う(S121)。
次に、メインCPU300は、入力ポートチェック処理を行う(S122)。この処理において、メインCPU300は、ドア中継基板DSからの入力信号の有無を確認する。例えば、メインCPU300は、スタートスイッチ54やストップスイッチ基板55等からの信号を割込処理毎に格納する。また、メインCPU300は、各種スイッチ等からの入力信号に応じた入力状態コマンドをメインRAM301の送信データ格納領域に格納する。格納された入力状態コマンドは、後述するデータ送信処理において副制御基板SSへと送信される。これにより、単位遊技の開始操作やリールRL,RC,RRの停止操作に応じた各種演出を実行することができる。
次に、メインCPU300は、タイマ更新処理を行う(S123)。この処理において、メインCPU300は、メインRAM301の所定領域にセットされたタイマの値を更新する処理を行う。
次に、メインCPU300は、演出用タイマ更新処理を行う(S124)。この処理において、メインCPU300は、メインRAM301の所定領域にセットされた演出用タイマの値を更新する処理を行う。
次に、メインCPU300は、リール制御処理を行う(S125)。この処理において、メインCPU300は、リールRL,RC,RRの回転を制御する処理を行う。具体的にいうと、メインCPU300は、リールRL,RC,RRの回転を開始する旨の要求、すなわち、開始操作に応じて、リールRL,RC,RRの回転を開始するとともに、一定の速度でリールRL,RC,RRが回転するように制御を行う。また、停止操作に応じて、停止操作に対応するリールRL,RC,RRの回転が停止するように制御を行う。
次に、メインCPU300は、7SEG駆動処理を行う(S126)。この処理において、メインCPU300は、クレジットされているメダルの数、払出枚数等を7セグ表示器30に表示させる。
次に、メインCPU300は、データ送信処理を行う(S127)。この処理において、メインCPU300は、送信データ格納領域に格納されたコマンドをセキュリティIC306を介して副制御基板SSへと送信する。
次に、メインCPU300は、レジスタの復帰を行う(S128)。その後、メインCPU300は、割込処理を終了する。
(副制御基板SSのメモリマップ)
図61及び図62に示すように、副制御基板SSのサブRAM基板41、SRAM401、サブROM基板42には、プロジェクタ装置B2に対して光学調整を行う際の各種領域が設けられている。
図61に示すように、サブRAM基板41には、副制御基板SSのサブCPU400が各種制御を行うための作業領域の一部(例えば、タスクシステムで使用される領域や、後述のLED制御タスク等の各タスクで使用されている領域については図示せず)に、サブデバイス受信格納領域、サブデバイス送信格納領域、スケーラ制御受信格納領域、サブ液晶制御受信格納領域、プロジェクタ制御受信格納領域、フラグ格納領域、スケーラ設定値格納領域、スケーラ設定確認格納領域、サブ液晶設定値格納領域、サブ液晶設定確認格納領域、タッチパネル入力格納領域、プロジェクタ設定値格納領域、プロジェクタステータス格納領域、ドリフト補正格納領域が設けられている。例えば、フラグ格納領域には、EXT受信フラグ、受信完了フラグ、スケーラ設定完了フラグ、サブ液晶設定完了フラグ、プロジェクタ設定完了フラグ、スケーラ設定変更中フラグ、サブ液晶設定変更中フラグ、プロジェクタ設定変更中フラグ、スケーラ起動時設定中フラグ、サブ液晶起動時設定中フラグ、プロジェクタ起動時設定中フラグが格納される。タッチパネル入力格納領域には、入力種別、入力X座標、入力Y座標が格納される。ドリフト補正格納領域には、ドリフト補正監視カウンタ、フォーカス補正値格納領域が設けられる。なお、サブデバイスとは、副制御基板SSにより制御されるサブ液晶表示装置DD19、タッチパネルDD19T、及びプロジェクタ装置B2のほか、フロントスクリーン駆動機構E2やリールスクリーン駆動機構F2を意味する。これらの格納情報については後述する。
図62に示すように、SRAM401には、バックアップ可能なデータの一部(例えば、遊技状態やRT状態等がバックアップされた領域のデータについては図示せず)として、スケーラ設定値保存領域、サブ液晶設定値保存領域、プロジェクタ設定値保存領域が設けられている。スケーラ設定値保存領域には、スケーラ設定値として、出力画面分割設定数、入力画面分割設定数、出力画面1〜4水平解像度、出力画面1〜4垂直解像度、入力画面1,2水平解像度、入力画面1,2垂直解像度が格納される。サブ液晶設定値保存領域には、サブ液晶設定値として、サブ液晶水平解像度、サブ液晶垂直解像度、サブ液晶輝度が格納される。プロジェクタ設定値保存領域には、プロジェクタ設定値として、水平方向位置A〜Eオフセット、水平方向位置A〜E調整値、垂直方向位置A〜Eオフセット、垂直方向位置A〜E調整値、フォーカス位置オフセットA〜E、フォーカスドリフト補正値A〜E、LED輝度設定、台形歪み補正値、ホワイト色温度設定、ブライトネス設定、コントラスト設定、ガンマ設定、テストパターンが格納される。これらの設定値については後述する。
図62に示すように、サブROM基板42には、固定データの一部(副制御基板SSの制御プログラムや、遊技に必要な各種抽籤値、映像データ、サウンドデータ、LEDデータ、役物(スクリーン)動作データ等については図示せず)として、スケーラ初期値領域、サブ液晶初期値領域、プロジェクタ初期値領域が設けられている。スケーラ初期値領域には、出力画面分割設定数、入力画面分割設定数、ボーレート、データ長、パリティ、ストップ、出力画面1〜4水平解像度、出力画面1〜4垂直解像度、入力画面1,2水平解像度、入力画面1,2垂直解像度が格納されている。サブ液晶初期値領域には、サブ液晶水平解像度、サブ液晶垂直解像度、サブ液晶輝度が格納されている。プロジェクタ初期値領域には、水平方向位置A〜Eオフセット、垂直方向位置A〜Eオフセット、フォーカス位置オフセットA〜E、フォーカスドリフト補正値A〜E、LED輝度設定、台形歪み補正値、コントラスト設定、ガンマ設定、ホワイト色温度設定、ブライトネス設定、テストパターンが格納されている。これらの格納情報については後述する。
(副制御基板SSの処理)
[サブCPU400による電源投入時の処理]
図63は、副制御基板SSのサブCPU400による電源投入時の処理を示している。同図に示すように、遊技機1に電源が投入されると、サブCPU400は、副制御基板SSの初期化処理を行う(S131)。この処理において、サブCPU400は、SRAM401のエラーチェックやサブRAM基板41の初期化(RAMクリア及びSRAM401のバックアップデータセット等)等、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、後述する、LED制御タスク、サウンド制御タスク、スクリーン役物制御タスク、メインタスク、主基板通信タスク、アニメタスク、サブデバイスタスクを含んで構成される。
次に、サブCPU400は、LED制御タスクを起動する(S132)。この処理において、サブCPU400は、後述するLED制御タスクの各処理を実行する(図64参照)。
次に、サブCPU400は、サウンド制御タスクを起動する(S133)。この処理において、サブCPU400は、後述するサウンド制御タスクの各処理を実行する(図65参照)。
次に、サブCPU400は、スクリーン役物制御タスクを起動する(S134)。この処理において、サブCPU400は、後述するスクリーン役物制御タスクの各処理を実行する(図66参照)。
次に、サブCPU400は、メインタスクを起動する(S135)。この処理において、サブCPU400は、後述するメインタスクの各処理を実行する(図69参照)。
次に、サブCPU400は、主基板通信タスクを起動する(S136)。この処理において、サブCPU400は、後述する主基板通信タスクの各処理を実行する(図70参照)。
次に、サブCPU400は、アニメタスクを起動する(S137)。この処理において、サブCPU400は、後述するアニメタスクの各処理を実行する(図72参照)。
次に、サブCPU400は、サブデバイスタスクを起動する(S138)。この処理において、サブCPU400は、後述するサブデバイスタスクの各処理を実行する(図73参照)。
次に、サブCPU400は、電断復帰処理を行う(S139)。この処理において、サブCPU400は、電断時のバックアップデータを復帰させる処理を行う。その後、サブCPU400は、電源投入時の処理を終了する。
[LED制御タスク]
図64は、副制御基板SSのサブCPU400によるLED制御タスクを示している。同図に示すように、サブCPU400は、LED関連データの初期化処理を行う(S141)。
次に、サブCPU400は、LEDデータ解析処理を行う(S142)。
次に、サブCPU400は、LED演出実行処理を行う(S143)。
次に、サブCPU400は、例えば4msecの周期待ちを行う(S144)。その後、サブCPU400は、S142の処理に移行する。
[サウンド制御タスク]
図65は、副制御基板SSのサブCPU400によるサウンド制御タスクを示している。同図に示すように、サブCPU400は、サウンド関連データの初期化処理を行う(S151)。
次に、サブCPU400は、サウンドデータ解析処理を行う(S152)。
次に、サブCPU400は、サウンド演出実行処理を行う(S153)。その後、サブCPU400は、S152の処理に移行する。
[スクリーン役物制御タスク]
図66は、副制御基板SSのサブCPU400によるスクリーン役物制御タスクを示している。同図に示すように、サブCPU400は、電源投入時のスクリーン機構E1,F1が正常動作するか否かを確認するために、スクリーン役物テスト処理を行う(S161)。例えば、テストとしては、まずリールスクリーン機構E1を表示位置に移動してから収納位置に移動させた後、リールスクリーン機構F1を表示位置に移動してから収納位置に移動させる。そして、スクリーン機構E1,F1のテスト動作中に異常を検知した場合、プロジェクタ装置B2から異常を知らせる表示を行うとともに、異常発生を知らせるメッセージを前述のサウンド制御タスクより、出力するように要求する。
次に、サブCPU400は、登録されたスクリーン役物データがあるか否かを判別する(S162)。この処理において、サブCPU400は、スクリーン機構E1,F1の動作を要求するスクリーン役物データがサブRAM基板41の所定領域に存在するか否かを判別する。スクリーン役物データが存在する場合(S162:Yes)、サブCPU400は、次のS163の処理に移行する。スクリーン役物データが存在しない場合(S162:No)、サブCPU400は、S164の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、スクリーン役物動作構築処理を行う(S163)。この処理において、サブCPU400は、スクリーン役物データに基づいてスクリーン駆動機構E2,F2の動作パターンを構築する。スクリーン駆動機構E1,F1の動作パターンとしては、例えば、フロントスクリーン機構E1に映像が投射されている状態で、リールスクリーン機構F1に映像を投射する役物データが登録されていた場合(フロントスクリーン機構E1に対して収納動作を指示する役物データが登録されていなかった場合)に、スクリーン役物動作構築処理を実行するサブCPU400は、フロントスクリーン機構E1の収納動作パターンをセットするとともに、フロントスクリーン機構E1が上部に収納された後、リールスクリーン機構F1を表示面に移動させる順番で、動作パターンを構築する。
次に、サブCPU400は、スクリーン役物制御処理を行う(S164)。この処理については、図67を用いて後述する。
次に、サブCPU400は、例えば2msecの周期待ちを行う(S165)。その後、サブCPU400は、S162の処理に移行する。
[スクリーン役物制御処理]
図67は、副制御基板SSのサブCPU400によるスクリーン役物制御処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、前述のスクリーン役物動作構築処理によって構築されたスクリーン機構E1,F1の動作パターンから、動作開始ステップに該当し、かつ、スクリーン(投影対象)の変更発生であるか否かを判別する(S171)。動作開始ステップでスクリーンの変更発生に該当する場合(S171:Yes)、サブCPU400は、次のS172の処理に移行する。動作開始ステップではなく、あるいはスクリーンの変更発生に該当しない場合(S171:No)、サブCPU400は、S173の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フォーカス変更要求処理を行う(S172)。この処理については、図68を用いて後述する。
次に、サブCPU400は、フロントスクリーン制御処理を行う(S173)。この処理において、サブCPU400は、フロントスクリーン機構E1を移動させるためにフロントスクリーン駆動機構E2の動作を制御する。
次に、サブCPU400は、リールスクリーン制御処理を行う(S174)。この処理において、サブCPU400は、リールスクリーン機構F1を移動させるためにリールスクリーン駆動機構F2の動作を制御する。
次に、サブCPU400は、フォーカス待機カウンタの値が−1か否かを判別する(S175)。フォーカス待機カウンタは、プロジェクタ装置B2に対してフォーカス位置を変更させる際に所定の待ち時間を発生させるための減算カウンタである。フォーカス待機カウンタの値が−1である場合(S175:Yes)、サブCPU400は、スクリーン役物制御処理を終了する。フォーカス待機カウンタの値が−1でない場合(S175:No)、サブCPU400は、次のS176の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フォーカス待機カウンタの値が0か否かを判別する(S176)。フォーカス待機カウンタの値が0である場合(S176:Yes)、サブCPU400は、S178の処理に移行する。フォーカス待機カウンタの値が0でない場合(S176:No)、サブCPU400は、次のS177の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フォーカス待機カウンタの値を1減算する(S177)。その後、サブCPU400は、スクリーン役物制御処理を終了する。
S178において、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対して変更後のフォーカス位置に設定変更要求を行う。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス送信格納領域にフォーカス位置の設定変更要求データを格納し、このデータをプロジェクタ装置B2に対して送信する。フォーカス位置の設定変更要求データには、変更前の現在のフォーカス位置と変更後のフォーカス位置とが含まれる。これにより、例えば映像の投影対象がフロントスクリーン機構E1からリールスクリーン機構F1へと、あるいはその逆にリールスクリーン機構F1からフロントスクリーン機構E1へと切り替わる際に、プロジェクタ装置B2は、フォーカス位置の設定変更要求データに基づいてフォーカス機構242を制御し、スクリーン機構E1,F2の夫々に応じたフォーカス位置に投射レンズ210の焦点を合わせることができる。
次に、サブCPU400は、フォーカス待機カウンタに−1をセットする(S179)。その後、サブCPU400は、スクリーン役物制御処理を終了する。
[フォーカス変更要求処理]
図68は、副制御基板SSのサブCPU400によるフォーカス変更要求処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、現在のスクリーン機構E1,F1の動作状態から、現在のフォーカス位置(フォーカス位置A〜Eオフセット)を取得する(S181)。
次に、サブCPU400は、登録された役物データから構築されたスクリーン機構E1,F1の動作パターンから変更後のフォーカス位置(フォーカス位置A〜Eオフセット)を取得する(S182)。
次に、サブCPU400は、フォーカス変更パルス数を算出する(S183)。フォーカス変更パルス数は、フォーカス位置を変更する際にフォーカスモータ242Cに供給されるモータ駆動信号のパルス数であり、現在のフォーカス位置から変更後のフォーカス位置を差し引いた分に対応する所要パルス数の絶対値として算出される。
次に、サブCPU400は、フォーカス調整時間を算出する(S184)。フォーカス調整時間は、フォーカス位置を変更するフォーカス機構242の実働時間であり、例えばフォーカスモータ242Cに対するモータ駆動信号をデューティ比0.5のパルス方形波とすると、そのパルス幅を2倍した時間(パルス周期)に対してS183で得たフォーカス変更パルス数を乗算することにより算出される。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23に対して通信によりフォーカス位置の設定変更を行うための送信時間(設定変更送信時間)を算出する(S185)。この設定変更送信時間は、フォーカス位置の設定変更に伴い副制御基板SS−スケーラ基板SK間でやり取りされるデータの送信時間1と、スケーラ基板SK−プロジェクタ制御基板B23間でやり取りされるデータの送信時間2とを合わせた時間として算出される。送信時間1は、データ数×(データ長+パリティ+スタート+ストップ)となる送信ビット数に、1/ボーレート1を乗算して求められる。同様に、送信時間2は、送信ビット数に1/ボーレート2を乗算して求められる。本実施形態では、ボーレート1が38400bps、ボーレート2が19200bps、データ長が8ビット、パリティが無し、スタート及びストップビットが1ビットであり、これらの数値を用いて得られる送信時間1及び送信時間2が算出される。
次に、サブCPU400は、フォーカス変更時間を算出する(S186)。フォーカス変更時間は、S185で得た設定変更送信時間とS184で得たフォーカス調整時間とを合わせた時間として算出される。
次に、サブCPU400は、フロントスクリーン機構E1に変更か否かを判別する(S187)。フロントスクリーン機構E1に変更の場合(S187:Yes)、サブCPU400は、次のS188の処理に移行する。フロントスクリーン機構E1への変更でない場合(S187:No)、サブCPU400は、S189の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フロントスクリーン機構E1を所定位置に移動させる際の移動時間1を算出する(S188)。この移動時間1は、フロントスクリーン駆動機構E2の実働時間であり、例えばフロントスクリーン駆動機構E2の駆動モータE25に対するモータ駆動信号をデューティ比0.5のパルス方形波とすると、そのパルス幅を2倍した時間に対して所要のモータパルス数を乗算することにより算出される。その後、サブCPU400は、S190の処理に移行する。
S189において、サブCPU400は、リールスクリーン機構F1を所定位置に移動させる際の移動時間2を算出する。この移動時間2は、リールスクリーン駆動機構F2の実働時間であり、例えばリールスクリーン駆動機構F2の駆動モータF24に対するモータ駆動信号をデューティ比0.5のパルス方形波とすると、そのパルス幅を2倍した時間に対して所要のモータパルス数を乗算することにより算出される。
次に、サブCPU400は、S188あるいはS189で得た移動時間1,2とS186で得たフォーカス変更時間との差をスクリーン役物制御タスクの処理周期の2msecに対応した2で除算し、その算出時間に相当する値をフォーカス待機カウンタにセットする(S190)。これにより、スクリーン機構E1,F1を所定位置に移動させる動作及びフォーカス位置を変更する動作について、これらのちょうど所要時間差となる値がフォーカス待機カウンタにセットされるわけではないことから、スクリーン機構E1,F1の移動動作完了のタイミングでフォーカス位置を所定位置に変更することができる。すなわち、移動直後のスクリーン機構E1,F1に対してもフォーカス位置の変更によって焦点(ピント)があった良好な画質の映像を投影することができる。
次に、サブCPU400は、映像表示に際してフォーカス連動があるか否か(例えば、フォーカス連動フラグ(不図示)がありの場合に‘1’、無しの場合に‘0’)を判別する(S191)。フォーカス連動とは、スクリーン機構E1,F1の移動に連動してフォーカス位置を連続的に変更させることを意味する。フォーカス連動がない場合(S191:No)、サブCPU400は、次のS192の処理に移行する。フォーカス連動がある場合(S191:Yes)、サブCPU400は、フォーカス変更要求処理を終了する。
次に、サブCPU400は、フォーカス待機カウンタに0をセットする(S192)。すなわち、フォーカス連動を行わない場合は、スクリーン機構E1,F1の移動開始当初にフォーカス位置が直ちに変更され、フォーカス連動が行われる場合には、スクリーン機構E1,F1の移動終了時のタイミングでフォーカス位置の変更が終了する。その後、サブCPU400は、フォーカス変更要求処理を終了する。
[メインタスク]
図69は、副制御基板SSのサブCPU400によるメインタスクを示している。同図に示すように、サブCPU400は、VSYNC(Vertical Synchronization:垂直同期信号)割込初期化処理を行う(S201)。
次に、サブCPU400は、33msec周期で発生するVSYNC割込待ちを行う(S202)。
次に、サブCPU400は、描画処理を行う(S203)。
次に、サブCPU400は、ウォッチドッグタイマ(WDT)をリセットする(S204)。その後、サブCPU400は、S202の処理に移行する。
[主基板通信タスク]
図70は、副制御基板SSのサブCPU400による主基板通信タスクを示している。同図に示すように、サブCPU400は、通信メッセージキューの初期化を行う(S211)。
次に、サブCPU400は、通信メッセージキューから主制御基板MSからの受信コマンドを取得する(S212)。
次に、サブCPU400は、受信コマンドがあるか否かを判別する(S213)。受信コマンドがある場合(S213:Yes)、サブCPU400は、次のS214の処理に移行する。受信コマンドがない場合(S213:No)、サブCPU400は、S218の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、受信コマンドのチェックを行う(S214)。
次に、サブCPU400は、受信コマンドが有効なコマンドか否かを判別する(S215)。受信コマンドが有効なコマンドである場合(S215:Yes)、サブCPU400は、次のS216の処理に移行する。受信コマンドが有効なコマンドでない場合(S215:No)、サブCPU400は、S218の処理に移行する。なお、受信コマンドが有効とは、例えばコマンドの値が01H〜10Hの範囲であることである。
次に、サブCPU400は、受信コマンドから遊技情報を作成し、サブRAM基板41の所定領域(図示せず)に遊技情報を格納する(S216)。この遊技情報には、例えば、内部当籤役、遊技状態、設定値、ボーナスゲーム数等が含まれる。
次に、サブCPU400は、コマンド解析処理を行う(S217)。この処理については、図71を用いて後述する。
次に、サブCPU400は、例えば10msecの周期待ちを行う(S218)。その後、サブCPU400は、S212の処理に移行する。
[コマンド解析処理]
図71は、副制御基板SSのサブCPU400によるコマンド解析処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、コマンド整合性判定処理を行う(S221)。
次に、サブCPU400は、演出内容決定処理を行う(S222)。
次に、サブCPU400は、アニメデータ決定処理を行う(S223)。
次に、サブCPU400は、LEDデータ決定処理を行う(S224)。
次に、サブCPU400は、サウンドデータ決定処理を行う(S225)。
次に、サブCPU400は、スクリーン役物データ決定処理を行う(S226)。
次に、サブCPU400は、決定した各データをサブRAM基板41の所定領域に登録する(S227)。その後、サブCPU400は、コマンド解析処理を終了する。
[アニメタスク]
図72は、副制御基板SSのサブCPU400によるアニメタスクを示している。同図に示すように、サブCPU400は、前回の遊技情報との変化についてチェックを行う(S231)。
次に、サブCPU400は、メインオブジェクト制御処理を行う(S232)。
次に、サブCPU400は、メインアニメタスク管理処理を行う(S233)。
次に、サブCPU400は、サブオブジェクト制御処理を行う(S234)。
次に、サブCPU400は、サブアニメタスク管理処理を行う(S235)。
次に、サブCPU400は、例えば33msecの周期待ちを行う(S236)。その後、サブCPU400は、S231の処理に移行する。
[サブデバイスタスク]
図73は、副制御基板SSのサブCPU400によるサブデバイスタスクを示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブデバイス初期化処理を行う(S241)。この処理については、図75を用いて後述する。
次に、サブCPU400は、スケーラ制御処理を行う(S242)。この処理については、図76を用いて後述する。
次に、サブCPU400は、サブ液晶制御処理を行う(S243)。この処理については、図82を用いて後述する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を行う(S244)。この処理については、図88を用いて後述する。
次に、サブCPU400は、例えば10msecの周期待ちを行う(S245)。その後、サブCPU400は、S242の処理に移行する。
[サブデバイス受信割込処理]
図74は、副制御基板SSのサブCPU400によるサブデバイス受信割込処理を示している。サブデバイス受信割込処理は、サブデバイス(サブ液晶表示装置DD19、タッチパネルDD19T、プロジェクタ装置B2等)の外部要求に応じてスケーラ基板SKが送信した通信データを取り込むための受信割込処理である。同図に示すように、サブCPU400は、サブデバイスからの受信データがデータの始まりを示す‘STX’か否かを判別する(S251)。受信データが‘STX(Start of TeXt:02H)’である場合(S251:Yes)、サブCPU400は、次のS252の処理に移行する。受信データが‘STX’でない場合(S251:No)、サブCPU400は、S253の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるETX受信フラグ及び受信完了フラグを‘OFF’にセットし、サブデバイス受信格納領域をクリアする(S252)。その後、サブCPU400は、サブデバイス受信割込処理を終了する。
S253において、サブCPU400は、受信データをサブRAM基板41のサブデバイス受信格納領域に保存する。
次に、サブCPU400は、サブデバイスからの受信データがデータの終わりを示す‘ETX’か否かを判別する(S254)。受信データが‘ETX(End of TeXt:03H)’である場合(S254:Yes)、サブCPU400は、次のS255の処理に移行する。受信データが‘ETX’でない場合(S254:No)、サブCPU400は、S256の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるETX受信フラグを‘ON’にセットする(S255)。その後、サブCPU400は、サブデバイス受信割込処理を終了する。
S256において、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるETX受信フラグが‘ON’であるか否かを判別する。ETX受信フラグが‘ON’である場合(S256:Yes)、サブCPU400は、次のS257の処理に移行する。ETX受信フラグが‘ON’でない場合(S256:No)、サブCPU400は、サブデバイス受信割込処理を終了する。
次に、サブCPU400は、サブデバイス受信データサムチェック処理を行う(S257)。
次に、サブCPU400は、S257で得たサム値が正常か否かを判別する(S258)。サム値が正常である場合(S258:Yes)、サブCPU400は、S260の処理に移行する。サム値が正常でない場合(S258:No)、サブCPU400は、次のS259の処理に移行する。具体的に、本実施形態においては、サム値が正常か否かを判別する際、受信データの‘STX’を除く、‘ETX’までの受信データを加算して、‘ETX’の次に受信した受信データと照合を行うことにより、サム値の整合性を判断する。なお、サム値の算出方法としては、加算式に限らず、減算式又は排他的論理和(BCCともいう)を用いてもよい。
次に、サブCPU400は、サブデバイス受信格納領域のデータを破棄(サブデバイス受信格納領域をクリア)する(S259)。その後、サブCPU400は、サブデバイス受信割込処理を終了する。
S260において、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域における受信完了フラグを‘ON’にセットする。その後、サブCPU400は、サブデバイス受信割込処理を終了する。
[サブデバイス初期化処理]
図75は、副制御基板SSのサブCPU400によるサブデバイス初期化処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、スケーラ基板SKとの通信線路となる第1シリアル回線を初期化する(S271)。
次に、サブCPU400は、SRAM401のスケーラ設定値保存領域の値をサブRAM基板41のスケーラ設定値格納領域にコピーする(S272)。図62に示すように、スケーラ設定値とは、出力画面分割設定数、入力画面分割設定数、出力画面1〜4水平解像度、出力画面1〜4垂直解像度、入力画面1,2水平解像度、入力画面1,2垂直解像度といったスケーラ基板SKの制御特性を示すデバイスプロファイルに相当する。
次に、サブCPU400は、スケーラ設定値格納領域に格納されたスケーラ設定値の範囲についてチェック処理を行う(S273)。
次に、サブCPU400は、スケーラ設定値格納領域における全てのスケーラ設定値が有効範囲内の値であるか否かを判別する(S274)。スケーラ設定値の有効範囲は、図54に示すように、副制御基板SSからの送信コマンドとして予め規定されている。全てのスケーラ設定値が有効範囲内の値である場合(S274:Yes)、サブCPU400は、S276の処理に移行する。少なくとも一のスケーラ設定値が有効範囲内の値でない場合(S274:No)、サブCPU400は、次のS275の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、SRAM401のスケーラ設定値保存領域、及びサブRAM基板41のスケーラ設定値格納領域を初期値として初期化する(S275)。スケーラ設定値の初期値は、図62に示すように、サブROM基板42のスケーラ初期値領域に予め書き込まれている。
次に、サブCPU400は、SRAM401のサブ液晶設定値保存領域の値をサブRAM基板41のサブ液晶設定値格納領域にコピーする(S276)。図62に示すように、サブ液晶設定値とは、サブ液晶水平解像度、サブ液晶垂直解像度、サブ液晶輝度といったサブ液晶表示装置DD19の表示特性を示すデバイスプロファイルに相当する。
次に、サブCPU400は、サブ液晶設定値格納領域に格納されたサブ液晶設定値の範囲についてチェック処理を行う(S277)。
次に、サブCPU400は、サブ液晶設定値格納領域における全てのサブ液晶設定値が有効範囲内の値であるか否かを判別する(S278)。全てのサブ液晶設定値が有効範囲内の値である場合(S278:Yes)、サブCPU400は、S280の処理に移行する。少なくとも一のサブ液晶設定値が有効範囲内の値でない場合(S278:No)、サブCPU400は、次のS279の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、SRAM401のサブ液晶設定値保存領域、及びサブRAM基板41のサブ液晶設定値格納領域を初期値として初期化する(S279)。サブ液晶設定値の初期値は、図62に示すように、サブROM基板42のサブ液晶初期値領域に予め書き込まれている。
次に、サブCPU400は、SRAM401のプロジェクタ設定値保存領域の値をサブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域にコピーする(S280)。図62に示すように、プロジェクタ設定値とは、水平方向位置A〜E調整値、水平方向位置A〜Eオフセット、垂直方向位置A〜E調整値、垂直方向位置A〜Eオフセット、フォーカス位置オフセットA〜E、LED輝度設定、台形歪み補正値、ホワイト色温度設定、ブライトネス設定、コントラスト設定、ガンマ設定、フォーカスドリフト補正値A〜Eといったプロジェクタ装置B2のの表示特性を示すデバイスプロファイルに相当する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ設定値格納領域に格納されたプロジェクタ設定値の範囲についてチェック処理を行う(S281)。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ設定値格納領域における全てのプロジェクタ設定値が有効範囲内の値であるか否かを判別する(S282)。全てのプロジェクタ設定値が有効範囲内の値である場合(S282:Yes)、サブCPU400は、S284の処理に移行する。少なくとも一のプロジェクタ設定値が有効範囲内の値でない場合(S282:No)、サブCPU400は、次のS283の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、SRAM401のプロジェクタ設定値保存領域、及びサブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域を初期値として初期化する(S283)。プロジェクタ設定値の初期値は、図62に示すように、サブROM基板42のプロジェクタ初期値領域に予め書き込まれている。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるスケーラ設定完了フラグ、サブ液晶設定完了フラグ、及びプロジェクタ設定完了フラグを‘OFF’にセットする(S284)。その後、サブCPU400は、サブデバイス初期化処理を終了する。
[スケーラ制御処理]
図76は、副制御基板SSのサブCPU400によるスケーラ制御処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス受信格納領域に一時記憶された受信データの送信元IDが‘スケーラ(図53に示すID:02H参照)’を示すか否かを判別する(S291)。送信元IDが‘スケーラ’を示す場合(S291:Yes)、サブCPU400は、次のS292の処理に移行する。送信元IDが‘スケーラ’を示さない場合(S291:No)、サブCPU400は、スケーラ制御処理を終了する。
次に、サブCPU400は、スケーラ基板SKを制御するための受信データ整合性チェック処理を行う(S292)。この処理において、サブCPU400は、受信データに含まれるコマンドIDの値について、図54に示すスケーラ基板SKからの送信コマンドを示す‘01H’〜‘05H’の値と整合するか否かをチェックして、そのチェック結果をリターン値として返す。
次に、サブCPU400は、チェック結果のリターン値から、受信データの整合性に異常があるか否かを判別する(S293)。受信データの整合性に異常がある場合(S293:Yes)、サブCPU400は、次のS294の処理に移行する。受信データの整合性に異常がない場合(S293:No)、サブCPU400は、S295の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、受信データの整合性が異常(無効な受信データ)のため、サブデバイス受信格納領域のデータを破棄(クリア)する(S294)。その後、サブCPU400は、スケーラ制御処理を終了する。
S295において、サブCPU400は、スケーラ制御受信時処理を行う。この処理については、図77を用いて後述する。その後、サブCPU400は、スケーラ制御処理を終了する。
[スケーラ制御受信時処理]
図77は、副制御基板SSのサブCPU400によるスケーラ制御受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス受信格納領域からスケーラ制御受信格納領域に受信データをコピーする(S301)。
次に、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘起動パラメータ要求’か否かを判別する(S302)。受信コマンドが‘起動パラメータ要求(図54左欄に示すCMD:01H参照)’である場合(S302:Yes)、サブCPU400は、次のS303の処理に移行する。受信コマンドが‘起動パラメータ要求’でない場合(S302:No)、サブCPU400は、S304の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、スケーラ起動パラメータ要求受信時処理を行う(S303)。この処理については、図78を用いて後述する。その後、サブCPU400は、スケーラ制御受信時処理を終了する。
S304において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘パラメータ要求(図54左欄に示すCMD:02H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘パラメータ要求’である場合(S304:Yes)、サブCPU400は、次のS305の処理に移行する。受信コマンドが‘パラメータ要求’でない場合(S304:No)、サブCPU400は、S311の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、パラメータ要求の受信コマンドに含まれるパラメータの値(図54参照)に基づいて、スケーラ設定値の変更要求(図54左欄に示すCMD:02H,D1:01H参照)があるか否かを判別する(S305)。スケーラ設定値の変更要求がある場合(S305:Yes)、サブCPU400は、次のS306の処理に移行する。スケーラ設定値の変更要求がない場合(S305:No)、サブCPU400は、S309の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるスケーラ設定変更中フラグを‘ON’にセットする(S306)。
次に、サブCPU400は、スケーラ設定値格納領域(図62参照)から設定変更内容(変更するスケーラ設定値)を取得する(S307)。
次に、サブCPU400は、取得した設定変更内容を引数(呼び出し元が、呼び出し先のサブルーチン関数(処理)に、パラメータを引き渡す事を指す、ソフトウェア上におけるパラメータの一般名称)として、スケーラ設定変更処理を行う(S308)。この処理については、図79を用いて後述する。その後、サブCPU400は、スケーラ制御受信時処理を終了する。
S309において、サブCPU400は、パラメータ要求の受信コマンドに含まれるパラメータの値(図54参照)に基づいて、スケーラ基板SKからステータス要求(図54左欄に示すCMD:02H,D1:02H参照)があるか否かを判別する。ステータス要求がある場合(S309:Yes)、サブCPU400は、次のS310の処理に移行する。ステータス要求がない場合(S309:No)、サブCPU400は、スケーラ制御受信時処理を終了する。
次に、サブCPU400は、ステータス要求コマンド送信処理を行う(S310)。この処理において、サブCPU400は、ステータス要求のコマンドをスケーラ基板SKに対して送信する。その後、サブCPU400は、スケーラ制御受信時処理を終了する。
S311において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘ステータス(図54左欄に示すCMD:03H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘ステータス’である場合(S311:Yes)、サブCPU400は、次のS312の処理に移行する。受信コマンドが‘ステータス’でない場合(S311:No)、サブCPU400は、S313の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、スケーラステータスコマンド受信時処理を行う(S312)。この処理については、図80を用いて後述する。その後、サブCPU400は、スケーラ制御受信時処理を終了する。
S313において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘受信確認(図54左欄に示すCMD:04H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘受信確認’である場合(S313:Yes)、サブCPU400は、次のS314の処理に移行する。受信コマンドが‘受信確認’でない場合(S313:No)、サブCPU400は、S315の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、スケーラ受信確認受信時処理を行う(S314)。この処理については、図81を用いて後述する。
S315において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘エラー通知(図54左欄に示すCMD:05H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘エラー通知’である場合(S315:Yes)、サブCPU400は、次のS316の処理に移行する。受信コマンドが‘エラー通知’でない場合(S315:No)、サブCPU400は、スケーラ制御受信時処理を終了する。
次に、サブCPU400は、スケーラエラー発生時処理を行う(S316)。
次に、サブCPU400は、スケーラ基板SKのエラーを音によって報知すべくスピーカ群62に対してサウンドスケーラエラー発生出力を行うとともに、同時にそのエラーを発光態様によって報知するためにLED群61に対してLEDスケーラエラー発生点灯要求を行う(S317)。その後、サブCPU400は、スケーラ制御受信時処理を終了する。
[スケーラ起動パラメータ要求受信時処理]
図78は、副制御基板SSのサブCPU400によるスケーラ起動パラメータ要求受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、起動パラメータ要求確認コマンド送信処理を行う(S321)。この処理において、サブCPU400は、‘起動パラメータ要求確認(図54右欄に示すCMD:01H参照)’のコマンドをスケーラ基板SKに対して送信する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるスケーラ起動時設定中フラグを‘ON’にセットする(S322)。その後、サブCPU400は、スケーラ起動パラメータ要求受信時処理を終了する。
[スケーラ設定変更処理]
図79は、副制御基板SSのサブCPU400によるスケーラ設定変更処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、引数として受け取ったスケーラ設定値の設定変更内容を取り出す(S331)。
次に、サブCPU400は、設定変更内容が出力画面分割設定数か否かを判別する(S332)。設定変更内容が出力画面分割設定数である場合(S332:Yes)、サブCPU400は、次のS333の処理に移行する。設定変更内容が出力画面分割設定数でない場合(S332:No)、サブCPU400は、S334の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、出力画面分割設定数コマンド送信処理を行う(S333)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のスケーラ設定値格納領域における出力画面分割設定数を書き換え、その出力画面分割設定数1〜4として出力パターン0〜3を指定するための‘出力画面分割設定数(図54右欄に示すCMD:05H参照)’のコマンドをスケーラ基板SKに対して送信する。その後、サブCPU400は、スケーラ設定変更処理を終了する。
S334において、サブCPU400は、設定変更内容が出力画面解像度設定か否かを判別する。設定変更内容が出力画面解像度設定である場合(S334:Yes)、サブCPU400は、次のS335の処理に移行する。設定変更内容が出力画面解像度設定でない場合(S334:No)、サブCPU400は、S336の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、出力画面解像度設定コマンド送信処理を行う(S335)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のスケーラ設定値格納領域における出力画面解像度を書き換え、その出力画面解像度設定として、出力画面番号(1〜4)、水平解像度(480〜4060)、垂直解像度(240〜1600)を指定するための‘出力画面解像度設定(図54右欄に示すCMD:06H参照)’のコマンドをスケーラ基板SKに対して送信する。その後、サブCPU400は、スケーラ設定変更処理を終了する。具体的には、例として、出力画面分割設定数が「2」の場合、出力画面解像度設定のコマンドは、2回(2周期(400msec))にわたり、スケーラ基板SKに対して送信される。1回目に出力画面番号:1と、出力画面番号:1に対応した、水平解像度及び垂直解像度、2回目に出力画面番号:2と、出力画面番号:2に対応した、水平解像度及び垂直解像度が送信される。なお、後述の入力画面解像度設定コマンドの場合も同じく、入力画面分割設定数に応じた回数、入力画面解像度設定コマンドがスケーラ基板SKに送信される。
S336において、サブCPU400は、設定変更内容が入力画面分割設定数か否かを判別する。設定変更内容が入力画面分割設定数である場合(S336:Yes)、サブCPU400は、次のS337の処理に移行する。設定変更内容が入力画面分割設定数でない場合(S336:No)、サブCPU400は、S338の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、入力画面分割設定数コマンド送信処理を行う(S337)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のスケーラ設定値格納領域における入力画面分割設定数を書き換え、入力画面分割設定数として1又は2を指定するための‘入力画面分割設定数(図54右欄に示すCMD:07H参照)’のコマンドをスケーラ基板SKに対して送信する。その後、サブCPU400は、スケーラ設定変更処理を終了する。
S338において、サブCPU400は、設定変更内容が入力画面解像度設定か否かを判別する。設定変更内容が入力画面解像度設定である場合(S338:Yes)、サブCPU400は、次のS339の処理に移行する。設定変更内容が入力画面解像度設定でない場合(S338:No)、サブCPU400は、スケーラ設定変更処理を終了する。
次に、サブCPU400は、入力画面解像度設定コマンド送信処理を行う(S339)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のスケーラ設定値格納領域における入力画面解像度を書き換え、その入力画面解像度設定として、入力画面番号(1,2)に対応する入力パターン(0,1)、水平解像度(480〜4060)、垂直解像度(240〜1600)を指定するための‘入力画面解像度設定(図54右欄に示すCMD:08H参照)’のコマンドをスケーラ基板SKに対して送信する。その後、サブCPU400は、スケーラ設定変更処理を終了する。このようなスケーラ設定変更処理は、サブ液晶表示装置DD19及びタッチパネルDD19Tを用いて遊技機製造工場の作業者がメニュー操作を行う際に実行されることとなる。
[スケーラステータスコマンド受信時処理]
図80は、副制御基板SSのサブCPU400によるスケーラステータスコマンド受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、ステータスを示す受信データの「D1」から値を取り出し、その値に基づいてステータスの種別が出力設定か否かを判別する(S341)。ステータスの種別が出力設定である場合(S341:Yes)、サブCPU400は、次のS342の処理に移行する。ステータスの種別が出力設定でない場合(S341:No)、すなわち入力設定である場合、サブCPU400は、S343の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、ステータスの受信データの「D2」以降に保存されている出力画面解像度データをサブRAM基板41のスケーラ設定確認格納領域に保存する(S342)。図54に示すように、出力画面解像度データには、出力分割数(1〜4)、出力第1〜4画面水平解像度(0〜4060)、出力第1〜4画面垂直解像度(0〜1600)が含まれる。その後、サブCPU400は、S344の処理に移行する。
S343において、サブCPU400は、ステータスの受信データの「D2」以降に保存されている入力画面解像度データをサブRAM基板41のスケーラ設定確認格納領域に保存する。図54に示すように、入力画面解像度データには、入力分割数(1or2)、入力第1,2画面水平解像度(0〜4060)、入力第1,2画面垂直解像度(0〜1600)が含まれる。
次に、サブCPU400は、ステータス要求完了コマンド送信処理を行う(S344)。この処理において、サブCPU400は、ステータス要求完了を示すコマンドをスケーラ基板SKに対して送信する。その後、サブCPU400は、スケーラステータスコマンド受信時処理を終了する。
[スケーラ受信確認受信時処理]
図81は、副制御基板SSのサブCPU400によるスケーラ受信確認受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるスケーラ設定変更中フラグが‘ON’であるか否かを判別する(S351)。スケーラ設定変更中フラグが‘ON’である場合(S351:Yes)、サブCPU400は、次のS352の処理に移行する。スケーラ設定変更中フラグが‘ON’でない場合(S351:No)、サブCPU400は、スケーラ受信確認受信時処理を終了する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のスケーラ設定値格納領域から設定変更内容(変更前のスケーラ設定値)を取得する(S352)。
次に、サブCPU400は、スケーラ設定値格納領域がエンドブロック(−1又は0FFFFHが格納されている)か否かを判別する(S353)。スケーラ設定値格納領域がエンドブロックである場合(S353:Yes)、サブCPU400は、S356の処理に移行する。スケーラ設定値格納領域がエンドブロックでない場合(S353:No)、サブCPU400は、次のS354の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、スケーラ設定変更処理を行う(S354)。この処理は、図79に示す通りである。
次に、サブCPU400は、スケーラ設定値格納領域のデータ取得位置(ブロック番号)を更新する(S355)。その後、サブCPU400は、スケーラ受信確認受信時処理を終了する。
S356において、サブCPU400は、設定完了コマンド送信処理を行う。この処理において、サブCPU400は、スケーラ設定値の‘設定完了(図54右欄に示すCMD:02H参照)’を示すコマンドをスケーラ基板SKに対して送信する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるスケーラ設定変更中フラグを‘OFF’にセットする(S357)。その後、サブCPU400は、スケーラ受信確認受信時処理を終了する。
[サブ液晶制御処理]
図82は、副制御基板SSのサブCPU400によるサブ液晶制御処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス受信格納領域に一時記憶された受信データの送信元IDが‘サブ液晶(図53に示すID:04H参照)’を示すか否かを判別する(S361)。送信元IDが‘サブ液晶’を示す場合(S361:Yes)、サブCPU400は、次のS362の処理に移行する。送信元IDが‘サブ液晶’を示さない場合(S361:No)、サブCPU400は、サブ液晶制御処理を終了する。
次に、サブCPU400は、サブ液晶表示装置DD19やタッチパネルDD19Tを制御するためのサブ液晶制御受信データ整合性チェック処理を行う(S362)。この処理において、サブCPU400は、受信データに含まれるコマンドIDの値について、図55に示すサブ液晶I/F基板SLからの送信コマンドを示す‘41H’〜‘45H’の値と整合するか否かをチェックして、そのチェック結果をリターン値として返す。
次に、サブCPU400は、チェック結果のリターン値から、受信データの整合性に異常があるか否かを判別する(S363)。受信データの整合性に異常がある場合(S363:Yes)、サブCPU400は、次のS364の処理に移行する。受信データの整合性に異常がない場合(S363:No)、サブCPU400は、S365の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブデバイス受信格納領域のデータを破棄する(S364)。その後、サブCPU400は、サブ液晶制御処理を終了する。
S365において、サブCPU400は、サブ液晶制御受信時処理を行う。この処理については、図83を用いて後述する。その後、サブCPU400は、サブ液晶制御処理を終了する。
[サブ液晶制御受信時処理]
図83は、副制御基板SSのサブCPU400によるサブ液晶制御受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス受信格納領域からサブ液晶制御受信格納領域に受信データをコピーする(S371)。
次に、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘起動パラメータ要求(図55左欄に示すCMD:41H参照)’か否かを判別する(S372)。受信コマンドが‘起動パラメータ要求’である場合(S372:Yes)、サブCPU400は、次のS373の処理に移行する。受信コマンドが‘起動パラメータ要求’でない場合(S372:No)、サブCPU400は、S374の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブ液晶起動パラメータ要求受信時処理を行う(S373)。この処理については、図84を用いて後述する。その後、サブCPU400は、サブ液晶制御受信時処理を終了する。
S374において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘パラメータ要求(図55左欄に示すCMD:42H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘パラメータ要求’である場合(S374:Yes)、サブCPU400は、次のS375の処理に移行する。受信コマンドが‘パラメータ要求’でない場合(S374:No)、サブCPU400は、S381の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、パラメータ要求の受信コマンドに含まれるパラメータの値(図55左欄に示すD1:01H参照)に基づいて、サブ液晶設定値の変更要求があるか否かを判別する(S375)。サブ液晶設定値の変更要求がある場合(S375:Yes)、サブCPU400は、次のS376の処理に移行する。サブ液晶設定値の変更要求がない場合(S375:No)、サブCPU400は、S379の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるサブ液晶設定変更中フラグを‘ON’にセットする(S376)。
次に、サブCPU400は、サブ液晶設定値格納領域(図62参照)から設定変更内容(変更するサブ液晶設定値)を取得する(S377)。
次に、サブCPU400は、取得した設定変更内容を引数として、サブ液晶設定変更処理を行う(S378)。この処理については、図85を用いて後述する。その後、サブCPU400は、サブ液晶制御受信時処理を終了する。
S379において、サブCPU400は、パラメータ要求の受信コマンドに含まれるパラメータの値(図55左欄に示すD1:02H参照)に基づいて、サブ液晶I/F基板SLからステータス要求があるか否かを判別する。ステータス要求がある場合(S379:Yes)、サブCPU400は、次のS380の処理に移行する。ステータス要求がない場合(S379:No)、サブCPU400は、サブ液晶制御受信時処理を終了する。
次に、サブCPU400は、ステータス要求コマンド送信処理を行う(S380)。この処理において、サブCPU400は、ステータス要求のコマンドをサブ液晶I/F基板SLに対して送信する。その後、サブCPU400は、サブ液晶制御受信時処理を終了する。
S381において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘ステータス(図55左欄に示すCMD:43H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘ステータス’である場合(S381:Yes)、サブCPU400は、次のS382の処理に移行する。受信コマンドが‘ステータス’でない場合(S381:No)、サブCPU400は、S383の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブ液晶ステータスコマンド受信時処理を行う(S382)。この処理については、図86を用いて後述する。その後、サブCPU400は、サブ液晶制御受信時処理を終了する。
S383において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘受信確認(図55左欄に示すCMD:44H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘受信確認’である場合(S383:Yes)、サブCPU400は、次のS384の処理に移行する。受信コマンドが‘受信確認’でない場合(S383:No)、サブCPU400は、S385の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブ液晶受信確認受信時処理を行う(S384)。この処理については、図87を用いて後述する。
S385において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘エラー通知(図55左欄に示すCMD:45H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘エラー通知’である場合(S385:Yes)、サブCPU400は、次のS386の処理に移行する。受信コマンドが‘エラー通知’でない場合(S385:No)、サブCPU400は、サブ液晶制御受信時処理を終了する。
次に、サブCPU400は、サブ液晶エラー発生時処理を行う(S386)。
次に、サブCPU400は、サブ液晶I/F基板SL(サブ液晶表示装置DD19又はタッチパネルDD19T)のエラーを音によって報知すべくスピーカ群62に対してサウンドサブ液晶エラー発生出力を行うとともに、同時にそのエラーを発光態様によって報知するためにLED群61に対してLEDサブ液晶エラー発生点灯要求を行う(S387)。その後、サブCPU400は、サブ液晶制御受信時処理を終了する。
[サブ液晶起動パラメータ要求受信時処理]
図84は、副制御基板SSのサブCPU400によるサブ液晶起動パラメータ要求受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、起動パラメータ要求確認コマンド送信処理を行う(S391)。この処理において、サブCPU400は、サブ液晶I/F基板SLに対して‘起動パラメータ要求確認’のコマンドを送信する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるサブ液晶起動時設定中フラグを‘ON’にセットする(S392)。その後、サブCPU400は、サブ液晶起動パラメータ要求受信時処理を終了する。
[サブ液晶設定変更処理]
図85は、副制御基板SSのサブCPU400によるサブ液晶設定変更処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、引数として受け取ったサブ液晶設定値の設定変更内容を取り出す(S401)。
次に、サブCPU400は、設定変更内容がサブ液晶画面解像度設定か否かを判別する(S402)。設定変更内容がサブ液晶画面解像度設定である場合(S402:Yes)、サブCPU400は、次のS403の処理に移行する。設定変更内容がサブ液晶画面解像度設定でない場合(S402:No)、サブCPU400は、S404の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブ液晶画面解像度設定コマンド送信処理を行う(S403)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブ液晶設定値格納領域におけるサブ液晶画面解像度を書き換え、そのサブ液晶画面解像度を設定するためのコマンド(図55右欄に示すCMD:45H参照)をサブ液晶I/F基板SLに対して送信する。その後、サブCPU400は、サブ液晶設定変更処理を終了する。
S404において、サブCPU400は、設定変更内容がサブ液晶輝度設定か否かを判別する。設定変更内容がサブ液晶輝度設定である場合(S404:Yes)、サブCPU400は、次のS405の処理に移行する。設定変更内容がサブ液晶輝度設定でない場合(S404:No)、サブCPU400は、サブ液晶設定変更処理を終了する。
次に、サブCPU400は、サブ液晶輝度設定コマンド送信処理を行う(S405)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブ液晶設定値格納領域におけるサブ液晶輝度を書き換え、そのサブ液晶輝度を設定するためのコマンド(図55右欄に示すCMD:46H参照)をサブ液晶I/F基板SLに対して送信する。その後、サブCPU400は、サブ液晶設定変更処理を終了する。
[サブ液晶ステータスコマンド受信時処理]
図86は、副制御基板SSのサブCPU400によるサブ液晶ステータスコマンド受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、ステータスを示す受信データの「D1」から値を取り出し、その値に基づいてステータスの種別がタッチ入力か否かを判別する(S411)。ステータスの種別がタッチ入力である場合(S411:Yes)、サブCPU400は、次のS412の処理に移行する。ステータスの種別がタッチ入力でない場合(S411:No)、すなわち液晶設定である場合、サブCPU400は、S413の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、ステータスの受信コマンドに含まれるタッチ入力データをサブRAM基板41のタッチパネル入力格納領域に保存する(S412)。図55に示すように、タッチ入力データには、タッチパネルDD19Tに関する入力種別、入力X,Y座標が含まれる。その後、サブCPU400は、S414の処理に移行する。
S413において、サブCPU400は、ステータスの受信コマンドに含まれる液晶設定データをサブRAM基板41のサブ液晶設定確認格納領域に保存する。図55に示すように、液晶設定データには、水平解像度(200〜800)、垂直解像度(200〜800)が含まれる。
次に、サブCPU400は、ステータス要求完了コマンド送信処理を行う(S414)。この処理において、サブCPU400は、ステータス要求完了を示すコマンド(図55右欄に示すCMD:44H参照)をサブ液晶I/F基板SLに対して送信する。その後、サブCPU400は、サブ液晶ステータスコマンド受信時処理を終了する。
[サブ液晶受信確認受信時処理]
図87は、副制御基板SSのサブCPU400によるサブ液晶受信確認受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるサブ液晶設定変更中フラグが‘ON’であるか否かを判別する(S421)。サブ液晶設定変更中フラグが‘ON’である場合(S421:Yes)、サブCPU400は、次のS422の処理に移行する。サブ液晶設定変更中フラグが‘ON’でない場合(S421:No)、サブCPU400は、サブ液晶受信確認受信時処理を終了する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブ液晶設定値格納領域(図62参照)から設定変更内容(変更するサブ液晶設定値)を取得する(S422)。
次に、サブCPU400は、サブ液晶設定値格納領域がエンドブロックか否かを判別する(S423)。サブ液晶設定値格納領域がエンドブロックである場合(S423:Yes)、サブCPU400は、S426の処理に移行する。サブ液晶設定値格納領域がエンドブロックでない場合(S423:No)、サブCPU400は、次のS424の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、取得した設定変更内容を引数として、サブ液晶設定変更処理を行う(S424)。この処理は、図85に示す通りである。
次に、サブCPU400は、サブ液晶設定値格納領域のデータ取得位置(ブロック番号)を更新する(S425)。その後、サブCPU400は、サブ液晶受信確認受信時処理を終了する。
S426において、サブCPU400は、設定完了コマンド送信処理を行う。この処理において、サブCPU400は、サブ液晶設定値の設定完了を示すコマンド(図55右欄に示すCMD:42H参照)をサブ液晶I/F基板SLに対して送信する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるサブ液晶設定変更中フラグを‘OFF’にセットする(S427)。その後、サブCPU400は、サブ液晶受信確認受信時処理を終了する。
[プロジェクタ制御処理]
図88は、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタ制御処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス受信格納領域に一時記憶された受信データの送信元IDが‘プロジェクタ(図53に示すID:03H参照)’を示すか否かを判別する(S431)。送信元IDが‘プロジェクタ’を示す場合(S431:Yes)、サブCPU400は、次のS432の処理に移行する。送信元IDが‘プロジェクタ’を示さない場合(S431:No)、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2を制御するためのプロジェクタ制御受信データ整合性チェック処理を行う(S432)。この処理において、サブCPU400は、受信データに含まれるコマンドIDの値について、図56に示すプロジェクタ制御基板B23からの送信コマンドを示す‘81H’〜‘8BH’の値と整合するか否かをチェックして、そのチェック結果をリターン値として返す。
次に、サブCPU400は、チェック結果のリターン値から、受信データの整合性に異常があるか否かを判別する(S433)。受信データの整合性に異常がある場合(S433:Yes)、サブCPU400は、次のS434の処理に移行する。受信データの整合性に異常がない場合(S433:No)、サブCPU400は、S435の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブデバイス受信格納領域のデータを破棄する(S434)。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
S435において、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を行う。この処理については、図89を用いて後述する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を行う(S436)。この処理については、図95を用いて後述する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
[プロジェクタ制御受信時処理]
図89は、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタ制御受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス受信格納領域からプロジェクタ制御受信格納領域に受信データをコピーする(S441)。
次に、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘起動パラメータ要求(図56左欄に示すCMD:81H参照)’か否かを判別する(S442)。受信コマンドが‘起動パラメータ要求’である場合(S442:Yes)、サブCPU400は、次のS443の処理に移行する。受信コマンドが‘起動パラメータ要求’でない場合(S442:No)、サブCPU400は、S444の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ起動パラメータ要求受信時処理を行う(S443)。この処理については、図90を用いて後述する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を終了する。
S444において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘パラメータ要求(図56左欄に示すCMD:82H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘パラメータ要求’である場合(S444:Yes)、サブCPU400は、次のS445の処理に移行する。受信コマンドが‘パラメータ要求’でない場合(S444:No)、サブCPU400は、S451の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、パラメータ要求の受信コマンドに含まれるパラメータの値(図56参照)に基づいて、プロジェクタ設定値の変更要求(図56左欄に示すCMD:82H,D1:01H参照)があるか否かを判別する(S445)。プロジェクタ設定値の変更要求がある場合(S445:Yes)、サブCPU400は、次のS446の処理に移行する。プロジェクタ設定値の変更要求がない場合(S445:No)、サブCPU400は、S449の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるプロジェクタ設定変更中フラグを‘ON’にセットする(S446)。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ設定値格納領域から設定変更内容(変更するプロジェクタ設定値)を取得する(S447)。
次に、サブCPU400は、取得した設定変更内容を引数として、プロジェクタ設定変更処理を行う(S448)。この処理については、図91を用いて後述する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を終了する。
S449において、サブCPU400は、パラメータ要求の受信コマンドに含まれるパラメータの値(図56参照)に基づいて、プロジェクタ制御基板B23からステータス要求(図56左欄に示すCMD:82H,D1:02H参照)があるか否かを判別する。ステータス要求がある場合(S449:Yes)、サブCPU400は、次のS450の処理に移行する。ステータス要求がない場合(S449:No)、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を終了する。
次に、サブCPU400は、ステータス要求コマンド送信処理を行う(S450)。この処理において、サブCPU400は、ステータス要求のコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を終了する。
S451において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘受信確認(図56左欄に示すCMD:83H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘受信確認’である場合(S451:Yes)、サブCPU400は、次のS452の処理に移行する。受信コマンドが‘受信確認’でない場合(S451:No)、サブCPU400は、S453の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ受信確認受信時処理を行う(S452)。この処理については、図92を用いて後述する。
S453において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘エラー通知(図56左欄に示すCMD:84H参照)’か否かを判別する。受信コマンドが‘エラー通知’である場合(S453:Yes)、サブCPU400は、次のS454の処理に移行する。受信コマンドが‘エラー通知’でない場合(S453:No)、サブCPU400は、S455の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタエラー通知受信時処理を行う(S454)。この処理については、図93を用いて後述する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を終了する。
S455において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)がステータス関連のコマンド(図56左欄に示すCMD:85H〜8BH参照)か否かを判別する。受信コマンドがステータス関連のコマンドである場合(S455:Yes)、サブCPU400は、次のS456の処理に移行する。受信コマンドがステータス関連のコマンドでない場合(S455:No)、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を終了する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタステータス受信時処理を行う(S456)。この処理については、図94を用いて後述する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を終了する。
[プロジェクタ起動パラメータ要求受信時処理]
図90は、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタ起動パラメータ要求受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、起動パラメータ要求確認コマンド送信処理を行う(S461)。この処理において、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23に対して‘起動パラメータ要求確認’のコマンドを送信する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるプロジェクタ起動時設定中フラグを‘ON’にセットする(S462)。その後、サブCPU400は、プロジェクタ起動パラメータ要求受信時処理を終了する。
[プロジェクタ設定変更処理]
図91は、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタ設定変更処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、引数として受け取ったプロジェクタ設定値の設定変更内容を取り出す(S471)。
次に、サブCPU400は、設定変更内容が水平位置オフセット(水平方向位置A〜Eオフセット)か否かを判別する(S472)。設定変更内容が水平位置オフセットである場合(S472:Yes)、サブCPU400は、次のS473の処理に移行する。設定変更内容が水平位置オフセットでない場合(S472:No)、サブCPU400は、S474の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、水平位置オフセットコマンド送信処理を行う(S473)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における水平位置オフセット(水平方向位置A〜Eオフセット)を書き換え、その水平位置オフセットを設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:88H参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S474において、サブCPU400は、設定変更内容が垂直位置オフセット(垂直方向位置A〜Eオフセット)か否かを判別する。設定変更内容が垂直位置オフセットである場合(S474:Yes)、サブCPU400は、次のS475の処理に移行する。設定変更内容が垂直位置オフセットでない場合(S474:No)、サブCPU400は、S476の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、垂直位置オフセットコマンド送信処理を行う(S475)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における垂直位置オフセット(垂直方向位置A〜Eオフセット)を書き換え、その垂直位置オフセットを設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:8AH参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S476において、サブCPU400は、設定変更内容がフォーカスオフセット(フォーカス位置オフセットA〜E)か否かを判別する。設定変更内容がフォーカスオフセットである場合(S476:Yes)、サブCPU400は、次のS477の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスオフセットでない場合(S476:No)、サブCPU400は、S478の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フォーカス位置オフセットコマンド送信処理を行う(S477)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカス位置オフセットA〜Eを書き換え、そのフォーカス位置オフセットA〜Eを設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:8FH参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S478において、サブCPU400は、設定変更内容がフォーカスドリフト補正(フォーカスドリフト補正値A〜E)か否かを判別する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正である場合(S478:Yes)、サブCPU400は、次のS479の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正でない場合(S478:No)、サブCPU400は、S480の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正値コマンド送信処理を行う(S479)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカスドリフト補正値A〜Eを書き換え、そのフォーカスドリフト補正値A〜Eを設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:91H参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S480において、サブCPU400は、設定変更内容がLED輝度設定か否かを判別する。設定変更内容がLED輝度設定である場合(S480:Yes)、サブCPU400は、次のS481の処理に移行する。設定変更内容がLED輝度設定でない場合(S480:No)、サブCPU400は、S482の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、LED輝度設定コマンド送信処理を行う(S481)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるLED輝度設定を書き換え、そのLED輝度を設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:85H参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S482において、サブCPU400は、設定変更内容が台形歪み補正値か否かを判別する。設定変更内容が台形歪み補正値である場合(S482:Yes)、サブCPU400は、次のS483の処理に移行する。設定変更内容が台形歪み補正値でない場合(S482:No)、サブCPU400は、S484の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、台形歪み補正値コマンド送信処理を行う(S483)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における台形歪み補正値を書き換え、その台形歪み補正値を設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:86H参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S484において、サブCPU400は、設定変更内容がコントラスト設定か否かを判別する。設定変更内容がコントラスト設定である場合(S484:Yes)、サブCPU400は、次のS485の処理に移行する。設定変更内容がコントラスト設定でない場合(S484:No)、サブCPU400は、S486の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、コントラスト設定コマンド送信処理を行う(S485)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるコントラスト設定を書き換え、そのコントラストを設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:8CH参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S486において、サブCPU400は、設定変更内容がガンマ設定か否かを判別する。設定変更内容がガンマ設定である場合(S486:Yes)、サブCPU400は、次のS487の処理に移行する。設定変更内容がガンマ設定でない場合(S486:No)、サブCPU400は、S488の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、ガンマ設定コマンド送信処理を行う(S487)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるガンマ設定を書き換え、そのガンマ値を設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:8EH参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S488において、サブCPU400は、設定変更内容がホワイト色温度か否かを判別する。設定変更内容がホワイト色温度である場合(S488:Yes)、サブCPU400は、次のS489の処理に移行する。設定変更内容がホワイト色温度でない場合(S488:No)、サブCPU400は、S490の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、ホワイト色温度コマンド送信処理を行う(S489)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるホワイト色温度を書き換え、そのホワイト色温度を設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:87H参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S490において、サブCPU400は、設定変更内容がブライトネスか否かを判別する。設定変更内容がブライトネスである場合(S490:Yes)、サブCPU400は、次のS491の処理に移行する。設定変更内容がブライトネスでない場合(S490:No)、サブCPU400は、S492の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、ブライトネスコマンド送信処理を行う(S491)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるブライトネスを書き換え、そのブライトネスを設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:8CH参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S492において、サブCPU400は、設定変更内容がテストパターンか否かを判別する。設定変更内容がテストパターンである場合(S492:Yes)、サブCPU400は、次のS493の処理に移行する。設定変更内容がテストパターンでない場合(S492:No)、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
次に、サブCPU400は、テストパターンコマンド送信処理を行う(S493)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるテストパターンを書き換え、そのテストパターンを設定するためのコマンド(図56右欄に示すCMD:92H参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。このようなプロジェクタ設定変更処理は、遊技場におけるメンテナンス作業者あるいは工場出荷前に検査作業者がプロジェクタ装置B2に対して各種の光学調整を行う際に実行されることとなる。
[プロジェクタ受信確認受信時処理]
図92は、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタ受信確認受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるプロジェクタ設定変更中フラグが‘ON’であるか否かを判別する(S501)。プロジェクタ設定変更中フラグが‘ON’である場合(S501:Yes)、サブCPU400は、次のS502の処理に移行する。プロジェクタ設定変更中フラグが‘ON’でない場合(S501:No)、サブCPU400は、プロジェクタ受信確認受信時処理を終了する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域から設定変更内容(変更するプロジェクタ設定値)を取得する(S502)。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ設定値格納領域がエンドブロックか否かを判別する(S503)。プロジェクタ設定値格納領域がエンドブロックである場合(S503:Yes)、サブCPU400は、S506の処理に移行する。プロジェクタ設定値格納領域がエンドブロックでない場合(S503:No)、サブCPU400は、次のS504の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、取得した設定変更内容を引数として、プロジェクタ設定変更処理を行う(S504)。この処理は、図91に示す通りである。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ設定値格納領域のデータ取得位置(ブロック番号)を更新する(S505)。その後、サブCPU400は、プロジェクタ受信確認受信時処理を終了する。
S506において、サブCPU400は、設定完了コマンド送信処理を行う。この処理において、サブCPU400は、プロジェクタ設定値の設定完了を示すコマンド(図56右欄に示すCMD:82H参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のフラグ格納領域におけるプロジェクタ設定変更中フラグを‘OFF’にセットする(S507)。その後、サブCPU400は、プロジェクタ受信確認受信時処理を終了する。
[プロジェクタエラー通知受信時処理]
図93は、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタエラー通知受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23からのエラー通知に応じてプロジェクタエラー発生時処理を行う(S511)。
次に、サブCPU400は、サブ液晶表示装置DD19にプロジェクタ制御基板B23(プロジェクタ装置B2)のエラーを表示させるために、サブ液晶I/F基板SLに対してプロジェクタエラー発生表示要求出力を行う(S512)。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23(プロジェクタ装置B2)のエラーを音によって報知すべくスピーカ群62に対してサウンドプロジェクタエラー発生出力要求を行う(S513)。その後、サブCPU400は、プロジェクタエラー通知受信時処理を終了する。
[プロジェクタステータス受信時処理]
図94は、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタステータス受信時処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が‘LED温度(図56の左欄に示すCMD:85H参照)’か否かを判別する(S521)。コマンドの種別が‘LED温度’である場合(S521:Yes)、サブCPU400は、次のS522の処理に移行する。コマンドの種別が‘LED温度’でない場合(S521:No)、サブCPU400は、S523の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、取得したコマンドにステータス(パラメータ値、図56左欄に示すCMD:85H,D1〜D3参照)として含まれるLED温度データをサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S522)。その後、サブCPU400は、S535の処理に移行する。
S523において、サブCPU400は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が‘FAN回転数(図56左欄に示すCMD:86H参照)’か否かを判別する。コマンドの種別が‘FAN回転数’である場合(S523:Yes)、サブCPU400は、次のS524の処理に移行する。コマンドの種別が‘FAN回転数’でない場合(S523:No)、サブCPU400は、S525の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、取得したコマンドにステータス(パラメータ値、図56左欄に示すCMD:86H,D1〜D3参照)として含まれるFAN回転数データをサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S524)。その後、サブCPU400は、S535の処理に移行する。
S525において、サブCPU400は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が‘LED輝度(図56左欄に示すCMD:87H参照)’か否かを判別する。コマンドの種別が‘LED輝度’である場合(S525:Yes)、サブCPU400は、次のS526の処理に移行する。コマンドの種別が‘LED輝度’でない場合(S525:No)、サブCPU400は、S527の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、取得したコマンドにステータス(パラメータ値、図56左欄に示すCMD:87H,D1〜D3参照)として含まれるLED輝度データをサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S526)。その後、サブCPU400は、S535の処理に移行する。
S527において、サブCPU400は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が‘水平方向調整値(図56左欄に示すCMD:88H参照)’か否かを判別する。コマンドの種別が‘水平方向調整値’である場合(S527:Yes)、サブCPU400は、次のS528の処理に移行する。コマンドの種別が‘水平方向調整値’でない場合(S527:No)、サブCPU400は、S529の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、取得したコマンドにステータス(パラメータ値、図56左欄に示すCMD:88H,D1〜D10参照)として含まれる水平方向調整値をサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S528)。その後、サブCPU400は、S535の処理に移行する。
S529において、サブCPU400は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が‘垂直方向調整値(図56左欄に示すCMD:89H参照)’か否かを判別する。コマンドの種別が‘垂直方向調整値’である場合(S529:Yes)、サブCPU400は、次のS530の処理に移行する。コマンドの種別が‘垂直方向調整値’でない場合(S529:No)、サブCPU400は、S531の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、取得したコマンドにステータス(パラメータ値、図56左欄に示すCMD:89H,D1〜D5参照)として含まれる垂直方向調整値をサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S530)。その後、サブCPU400は、S535の処理に移行する。
S531において、サブCPU400は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が‘フォーカス調整値(図56左欄に示すCMD:8AH参照)’か否かを判別する。コマンドの種別が‘フォーカス調整値’である場合(S531:Yes)、サブCPU400は、次のS532の処理に移行する。コマンドの種別が‘フォーカス調整値’でない場合(S531:No)、サブCPU400は、S533の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、取得したコマンドにステータス(パラメータ値、図56左欄に示すCMD:8AH,D1〜D10参照)として含まれるフォーカス調整値をサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S532)。その後、サブCPU400は、S535の処理に移行する。
S533において、サブCPU400は、受信によりプロジェクタ制御基板B23から取得したコマンドの種別が‘ドリフト補正温度(図56左欄に示すCMD:8BH参照)’か否かを判別する。コマンドの種別が‘ドリフト補正温度’である場合(S533:Yes)、サブCPU400は、次のS534の処理に移行する。コマンドの種別が‘ドリフト補正温度’でない場合(S533:No)、サブCPU400は、S535の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、取得したコマンドにステータス(パラメータ値、図56左欄に示すCMD:8BH,D1参照)として含まれるドリフト温度をサブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域に保存する(S534)。
次に、サブCPU400は、ステータス要求完了コマンド送信処理を行う(S535)。この処理において、サブCPU400は、ステータス要求完了を示すコマンド(図56右欄に示すCMD:84H参照)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタステータス受信時処理を終了する。
[プロジェクタドリフト補正処理]
図95は、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタドリフト補正処理を示している。同図に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のドリフト補正監視カウンタの値を1加算する(S541)。ドリフト補正監視カウンタは、プロジェクタ装置B2の光学特性に係る温度ドリフトについて、その補正及び監視を定期的に行うタイミングを計るための加算カウンタである。
次に、サブCPU400は、ドリフト補正監視カウンタの値が、所定値として例えば120(概ね1分に相当)以上か否かを判別する(S542)。ドリフト補正監視カウンタの値が所定値以上の場合(S542:Yes)、サブCPU400は、次のS543の処理に移行する。ドリフト補正監視カウンタの値が所定値未満の場合(S542:No)、サブCPU400は、S545の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、ドリフト補正監視カウンタの値をクリアする(S543)。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23を送信先とするステータス要求のコマンド(図56右欄に示すCMD:83H参照)をサブRAM基板41のサブデバイス送信格納領域にセットする(S544)。このとき、ステータス要求のコマンドには、パラメータとしてドリフト補正温度(図56右欄に示すCMD:83H,D1,※1参照)が指定される。その後、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。なお、S544の処理においてセットされたコマンドは、図89のS450の処理によりプロジェクタ制御基板B23へと送信される。
次に、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘ドリフト補正温度(図56左欄に示すCMD:8BH参照)’か否かを判別する(S545)。受信コマンドが‘ドリフト補正温度’である場合(S545:Yes)、サブCPU400は、次のS546の処理に移行する。受信コマンドが‘ドリフト補正温度’でない場合(S545:No)、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域からドリフト補正温度を取得するとともに、フォーカス位置の位置係数を取得する(S546)。フォーカス位置の位置係数とは、フォーカス位置A〜Eごとに温度特性に応じて最適な補正位置(フォーカス補正値)を求めるための定数因子である。このような位置係数は、例えばプロジェクタ制御基板B23からステータスとして伝えられるもの、予めサブROM基板42等に記憶されているものとしてもよいし、後述する図124の光学調整時における調整画面にフォーカス位置の位置係数を入力するためのメニューを設けて設定できるようにしてもよい。
次に、サブCPU400は、取得したドリフト補正温度及び位置係数を乗算することでフォーカスドリフト補正値を算出する(S547)。フォーカスドリフト補正値とは、フォーカス位置をレンズ周りの周辺温度に応じて補正した値を意味する。
次に、サブCPU400は、S547で算出した最新のフォーカスドリフト補正値がサブRAM基板41のフォーカス補正値格納領域に既存の補正値と等しいか否かを判別する(S548)。最新のフォーカスドリフト補正値が既存の補正値と等しい場合(S548:Yes)、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。最新のフォーカスドリフト補正値が既存の補正値と異なる場合(S548:No)、サブCPU400は、次のS549の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正値をフォーカス補正値格納領域に上書き保存する(S549)。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正値の設定変更要求のコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する(S550)。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域にフォーカス位置及びフォーカスドリフト補正値を保存する(S551)。その後、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。
(スケーラ基板SKのメモリマップ)
図96及び図97に示すように、スケーラ基板SKのSDRAM712及びMCU700に含まれるROMには、各種の情報が格納されている。なお、図96及び図97に示す各種の格納領域は、スケーラ基板SKで使用される全ての情報を示しているわけではない。例えば、スケーラ基板SKのMCU700が実行する、制御プログラム等やMCU700が使用する作業領域等については、図96及び図97においてその図示を省略している。
図96に示すように、SDRAM712には、副制御基板SS、プロジェクタ制御基板B23、及びサブ液晶I/F基板SLとの間でコマンドをやり取りするために、各々のコマンドを受信するための第1〜第3受信格納領域、各々に対してコマンドを送信するための第1〜第3送信格納領域、多出力スケーラLSI710に関するスケーラLSI設定格納領域、ステータス格納領域、フラグその他格納領域、多出力スケーラLSI710及びMCU(制御LSI)700のスケーラLSI使用領域が設けられている。例えば、スケーラLSI設定格納領域には、出力第1〜第4画面水平解像度、出力第1〜第4画面垂直解像度、入力第1,2画面水平解像度、出力第1,2画面垂直解像度が格納される。フラグその他格納領域には、第1〜第3受信完了フラグ、第1〜第3EXT受信フラグ、スケーラLSI設定フラグ、リセット要求フラグ、送信周期カウンタ、エラー管理領域、自己診断格納領域が格納される。これらの格納情報については後述する。
図97に示すように、MCU700のROMには、スケーラLSI初期設定値として、映像分割に関する出力分割数、入力分割数、出力第1〜第4画面水平解像度、出力第1〜第4画面垂直解像度、入力第1,2画面水平解像度、入力第1,2画面垂直解像度が格納されているとともに、シリアル回線設定値として、第1〜第3回線ボーレート、第1〜第3回線データ長、第1〜第3回線パリティ、第1〜第3回線ストップが格納されており、自己診断用の値として診断値(55AAH)が格納されている。これらの格納情報については後述する。
(スケーラ基板SKの処理)
[MCU700によるスケーラ基板メイン処理]
図98は、スケーラ基板SKのMCU700によるスケーラ基板メイン処理を示している。同図に示すように、電源が投入されると、MCU700は、スケーラ基板SKの初期化処理を行う(S561)。この処理については、図100を用いて後述する。
次に、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域における第1受信完了フラグが‘ON’であるか否かを判別する(S562)。第1受信完了フラグが‘ON’である場合(S562:Yes)、MCU700は、次のS563の処理に移行する。第1受信完了フラグが‘ON’でない場合(S562:No)、MCU700は、S568の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712の第1受信格納領域から受信データ(コマンド)を取得する(S563)。
次に、MCU700は、フラグその他格納領域における第1受信完了フラグを‘OFF’にセットする(S564)。
次に、MCU700は、取得した受信データの送信先IDが‘スケーラ(図53に示すID:30H参照)’を示すか否かを判別する(S565)。送信先IDが‘スケーラ’を示す場合(S565:Yes)、MCU700は、S567の処理に移行する。送信先IDが‘スケーラ’を示さない場合(S565:No)、MCU700は、次のS566の処理に移行する。
次に、MCU700は、サブデバイスバイパス送信処理を行う(S566)。この処理については、図101を用いて後述する。
次に、MCU700は、副制御−スケーラ間受信時処理を行う(S567)。この処理については、図102を用いて後述する。
次に、MCU700は、スケーラ自己診断処理を行う(S568)。この処理については、図103を用いて後述する。
次に、MCU700は、副制御−スケーラ間送信時処理を行う(S569)。この処理については、図104を用いて後述する。
次に、MCU700は、副制御バイパス送信処理を行う(S570)。この処理については、図105を用いて後述する。
次に、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域におけるリセット要求フラグが‘ON’か否かを判別する(S571)。リセット要求フラグが‘ON’である場合(S571:Yes)、MCU700は、次のS572の処理に移行する。リセット要求フラグが‘ON’でない場合(S571:No)、MCU700は、S573の処理に移行する。
次に、MCU700は、ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちを行う(S572)。ウォッチドッグタイマのリセット待ちとは、ウォッチドッグタイマをクリア(または所定値にセット)することなく無限ループ処理を行い、ウォッチドッグタイマがリセット信号をMCU700に出力するのを待つ処理であり、ウォッチドッグタイマがリセット信号をMCU700に出力すると、MCU700がリセットされることにより、スケーラ基板メイン処理における先頭のステップ(S561)から処理が再開されることとなる(「リブート」とも呼ばれる)。また、後述のプロジェクタ制御メイン処理のS700、及び、サブ液晶制御メイン処理のS871においても同様である。
S573において、MCU700は、ウォッチドッグタイマ(WDT)の値をクリアする。
次に、MCU700は、例えば2msecの周期待ちを行う(S574)。その後、MCU700は、S562の処理に移行する。
[第1シリアル回線受信割込処理]
図99は、スケーラ基板SKのMCU700による第1シリアル回線受信割込処理を示している。第1シリアル回線受信割込処理は、上述のスケーラ基板メイン処理を実行中、第1シリアル回線を経由する副制御基板BBからの外部要求に応じて受信データを取り込む通信割込処理である。なお、MCU700は、第1シリアル回線受信割込処理と同様に、第2シリアル回線受信割込処理及び第3シリアル回線受信割込処理も実行するように構成されている。第2シリアル回線受信割込処理は、第2シリアル回線を経由するプロジェクタ制御基板B23からの外部要求に応じて受信データを取り込む通信割込処理であり、第3シリアル回線受信割込処理は、第3シリアル回線を経由するサブ液晶I/F基板SLからの外部要求に応じて受信データを取り込む通信割込処理である。第2及び第3シリアル回線受信割込処理は、回線が異なるだけで第1シリアル回線受信割込処理と実質的に同様の処理であるので、便宜上その図示を省略する。
図99に示すように、MCU700は、第1シリアル回線(副制御基板SS)からの受信データがデータの始まりを示す‘STX(02H)’か否かを判別する(S581)。受信データが‘STX’である場合(S581:Yes)、MCU700は、次のS582の処理に移行する。受信データが‘STX’でない場合(S581:No)、MCU700は、S583の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域における第1ETX受信フラグ及び第1受信完了フラグを‘OFF’にセットし、第1受信格納領域をクリアする(S582)。その後、MCU700は、第1シリアル回線受信割込処理を終了する。
S583において、MCU700は、第1シリアル回線(副制御基板SS)からの受信データをSDRAM712の第1受信格納領域に保存する。
次に、MCU700は、受信データがデータの終わりを示す‘ETX(03H)’か否かを判別する(S584)。受信データが‘ETX’である場合(S584:Yes)、MCU700は、次のS585の処理に移行する。受信データが‘ETX’でない場合(S584:No)、MCU700は、S586の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域における第1ETX受信フラグを‘ON’にセットする(S585)。その後、MCU700は、第1シリアル回線受信割込処理を終了する。
S586において、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域における第1ETX受信フラグが‘ON’であるか否かを判別する。第1ETX受信フラグが‘ON’である場合(S586:Yes)、MCU700は、次のS587の処理に移行する。第1ETX受信フラグが‘ON’でない場合(S586:No)、MCU700は、第1シリアル回線受信割込処理を終了する。
次に、MCU700は、受信データサムチェック処理を行う(S587)。
次に、MCU700は、S587で得たサム値が正常か否かを判別する(S588)。サム値が正常である場合(S588:Yes)、MCU700は、S590の処理に移行する。サム値が正常でない場合(S588:No)、MCU700は、次のS589の処理に移行する。なお、サム値の算出方法は、前述のサブデバイス受信割込処理(図74のS258)で説明した内容と同様である。
次に、MCU700は、第1シリアル回線受信格納領域のデータを破棄する(S589)。その後、MCU700は、第1シリアル回線受信割込処理を終了する。
S590において、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域における第1受信完了フラグを‘ON’にセットする。その後、MCU700は、第1シリアル回線受信割込処理を終了する。
[スケーラ初期化処理]
図100は、スケーラ基板SKのMCU700によるスケーラ初期化処理を示している。同図に示すように、MCU700は、内部機能の初期化を行う(S601)。
次に、MCU700は、第1〜第3シリアル回線の初期化を行う(S602)。
次に、MCU700は、多出力スケーラLSI710の入力・出力に係る各種の初期設定値をROMから取得する(S603)。
次に、MCU700は、多出力スケーラLSI710の入力・出力に係る初期設定を行う(S604)。この処理において、MCU700は、ROMから取得した初期設定値に基づいて、多出力スケーラLSI710のDSF(α)821、DSF(β)822やセレクトエリアA〜D801〜804に対して初期設定を行う。
次に、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域におけるスケーラLSI設定フラグ及びリセット要求フラグを‘OFF’にセットする(S605)。その後、MCU700は、スケーラ初期化処理を終了する。
[サブデバイスバイパス送信処理]
図101は、スケーラ基板SKのMCU700によるサブデバイスバイパス送信処理を示している。同図に示すように、MCU700は、受信データの送信先IDが‘プロジェクタ(30H)’を示すか否かを判別する(S611)。送信先IDが‘プロジェクタ’を示す場合(S611:Yes)、MCU700は、次のS612の処理に移行する。送信先IDが‘プロジェクタ’を示さない場合(S611:No)、MCU700は、S614の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712の第1受信格納領域に一旦取り込んだデータを第2送信格納領域にコピーする(S612)。
次に、MCU700は、第2シリアル回線送信処理を行う(S613)。この処理において、MCU700は、副制御基板SSからプロジェクタ制御基板B23に対して送信されたデータを第2シリアル回線に出力する。その後、MCU700は、サブデバイスバイパス送信処理を終了する。
S614において、MCU700は、受信データの送信先IDが‘サブ液晶(図53に示すID:40H参照)’を示すか否かを判別する。送信先IDが‘サブ液晶’を示す場合(S614:Yes)、MCU700は、次のS615の処理に移行する。送信先IDが‘サブ液晶’を示さない場合(S614:No)、MCU700は、サブデバイスバイパス送信処理を終了する。
次に、MCU700は、SDRAM712の第1受信格納領域に一旦取り込んだデータを第3送信格納領域にコピーする(S615)。
次に、MCU700は、第3シリアル回線送信処理を行う(S616)。この処理において、MCU700は、副制御基板SSからサブ液晶I/F基板SLに対して送信されたデータを第3シリアル回線に出力する。その後、MCU700は、サブデバイスバイパス送信処理を終了する。
[副制御−スケーラ間受信時処理]
図102は、スケーラ基板SKのMCU700による副制御−スケーラ間受信時処理を示している。同図に示すように、MCU700は、副制御基板SSからS563によりSDRAM712の第1受信格納領域から取得した受信データ(本処理において以降、「取得した受信データ」称する)のコマンド(CMD)が‘ステータス要求(図54右欄に示すCMD:03H参照)’か否かを判別する(S621)。取得した受信データのコマンドが‘ステータス要求’である場合(S621:Yes)、MCU700は、次のS622の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘ステータス要求’でない場合(S621:No)、MCU700は、S624の処理に移行する。
次に、MCU700は、副制御基板SSに対して‘ステータス要求’の出力設定(D1:01H)及び入力設定(D1:02H)に応じた‘ステータス’を示すコマンドの送信リクエストを登録する(S622)。
次に、MCU700は、SDRAM712のステータス格納領域に、取得した受信データに含まれる各種のパラメータ値(D1)を保存する(S623)。その後、MCU700は、副制御−スケーラ間受信時処理を終了する。
S624において、MCU700は、取得した受信データのコマンドが‘設定完了(図54右欄に示すCMD:02H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘設定完了’である場合(S624:Yes)、MCU700は、次のS625の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘設定完了’でない場合(S624:No)、MCU700は、S626の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712のスケーラLSI設定格納領域における設定値で多出力スケーラLSI710の設定変更を行う(S625)。その後、MCU700は、S636の処理に移行する。
S626において、MCU700は、取得した受信データのコマンドが‘起動パラメータ要求確認(図54右欄に示すCMD:01H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘起動パラメータ要求確認’である場合(S626:Yes)、MCU700は、次のS627の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘起動パラメータ要求確認’でない場合(S626:No)、MCU700は、S628の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域におけるフラグスケーラLSI設定フラグを‘ON’にセットする(S627)。その後、MCU700は、S636の処理に移行する。
S628において、MCU700は、取得した受信データのコマンドが‘出力画面分割設定数(図54右欄に示すCMD:05H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘出力画面分割設定数’である場合(S628:Yes)、MCU700は、次のS629の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘出力画面分割設定数’でない場合(S628:No)、MCU700は、S630の処理に移行する。
次に、MCU700は、取得した受信データに含まれる出力画面分割設定数をSDRAM712のスケーラLSI設定格納領域に保存する(S629)。その後、MCU700は、S636の処理に移行する。
S630において、MCU700は、取得した受信データのコマンドが‘出力画面解像度設定(図54右欄に示すCMD:06H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘出力画面解像度設定’である場合(S630:Yes)、MCU700は、次のS631の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘出力画面解像度設定’でない場合(S630:No)、MCU700は、S632の処理に移行する。
次に、MCU700は、取得した受信データに含まれる出力画面解像度をSDRAM712のスケーラLSI設定格納領域に保存する(S631)。その後、MCU700は、S636の処理に移行する。
S632において、MCU700は、取得した受信データのコマンドが‘入力画面分割設定数(図54右欄に示すCMD:07H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘入力画面分割設定数’である場合(S632:Yes)、MCU700は、次のS633の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘入力画面分割設定数’でない場合(S632:No)、MCU700は、S634の処理に移行する。
次に、MCU700は、取得した受信データに含まれる入力画面分割設定数をSDRAM712のスケーラLSI設定格納領域に保存する(S633)。その後、MCU700は、S636の処理に移行する。
S634において、MCU700は、取得した受信データのコマンドが‘入力画面解像度設定(図54右欄に示すCMD:08H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘入力画面解像度設定’である場合(S634:Yes)、MCU700は、次のS635の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘入力画面解像度設定’でない場合(S634:No)、MCU700は、取得した受信データのコマンドが‘ステータス要求完了(図54右欄に示すCMD:04H参照)’であるため、S636の処理に移行する。
次に、MCU700は、取得した受信データに含まれる入力画面解像度をSDRAM712のスケーラLSI設定格納領域に保存する(S635)。
次に、MCU700は、副制御基板SSに対して‘受信確認(図54左欄に示すCMD:04H参照)’を示すコマンドの送信リクエストを登録する(S636)。その後、MCU700は、副制御−スケーラ間受信時処理を終了する。
[スケーラ自己診断処理]
図103は、スケーラ基板SKのMCU700によるスケーラ自己診断処理を示している。同図に示すように、MCU700は、ベリファイチェックによりSDRAM712の自己診断格納領域にROMから読み出した診断値として例えば‘55AAH’を書き込む(S641)。
次に、MCU700は、自己診断格納領域から読み出した値(ロード値)が診断値と正しく一致するか否かを判別する(S642)。ロード値が診断値に一致する場合(S642:Yes)、MCU700は、S644の処理に移行する。ロード値が診断値に一致しない場合(S642:No)、MCU700は、次のS643の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712のエラー管理領域にエラーデータとして‘自己診断異常’をセットする(S643)。
次に、MCU700は、多出力スケーラLSI710のステータスを読み込む(S644)。
次に、MCU700は、多出力スケーラLSI710のステータスが正常か否かを判別する(S645)。多出力スケーラLSI710のステータスが正常である場合(S645:Yes)、MCU700は、S647の処理に移行する。多出力スケーラLSI710のステータスが正常でない場合(S645:No)、MCU700は、次のS646の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712のエラー管理領域にエラーデータとして‘WDT(ウォッチドッグタイマ)−スケーラ異常’をセットする(S646)。
次に、MCU700は、多出力スケーラLSI710の出力設定を読み込む(S647)。
次に、MCU700は、SDRAM712のスケーラLSI設定格納領域に格納された出力設定に関するデータと、多出力スケーラLSI710の実施の出力設定が同じ設定値であるか否かを判別する(S648)。SDRAM712の出力設定データと実際の出力設定とが同じ設定値である場合(S648:Yes)、MCU700は、S650の処理に移行する。SDRAM712の出力設定データと実際の出力設定とが異なる設定値である場合(S648:No)、MCU700は、次のS649の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712のエラー管理領域にエラーデータとして‘スケーラ出力設定異常’をセットする(S649)。
次に、MCU700は、多出力スケーラLSI710の入力設定を読み込む(S650)。
次に、MCU700は、SDRAM712のスケーラLSI設定格納領域に格納された入力設定に関するデータと、多出力スケーラLSI710の実施の入力設定が同じ設定値であるか否かを判別する(S651)。SDRAM712の入力設定データと実際の入力設定とが同じ設定値である場合(S651:Yes)、MCU700は、スケーラ自己診断処理を終了する。SDRAM712の入力設定データと実際の入力設定とが異なる設定値である場合(S651:No)、MCU700は、次のS652の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712のエラー管理領域にエラーデータとして‘スケーラ入力設定異常’をセットする(S652)。その後、MCU700は、スケーラ自己診断処理を終了する。
[副制御−スケーラ間送信時処理]
図104は、スケーラ基板SKのMCU700による副制御−スケーラ間送信時処理を示している。同図に示すように、MCU700は、送信周期カウンタを1加算する(S661)。この送信周期カウンタは、スケーラ基板SKからコマンドを送信する周期を計るための加算カウンタである。
次に、MCU700は、送信周期カウンタの値が所定値として例えば100以上か否かを判別する(S662)。送信周期カウンタの値が所定値以上の場合(S662:Yes)、MCU700は、次のS663の処理に移行する。送信周期カウンタの値が所定値未満の場合(S662:No)、MCU700は、副制御−スケーラ間送信時処理を終了する。なお、本実施形態において、前述のスケーラ基板メイン処理において、2msec周期で処理が行われる構成となっていることから、送信周期カウンタの値が100以上とは、2msec×100=200msec以上となる。これにより、副制御基板SSに対しては、概ね200msec周期でデータが送信されるが、これに限らず、送信周期カウンタの所定値としては、任意の値(例えば、送信周期カウンタ:50×2msec=100msec周期)としてもよい。
次に、MCU700は、送信周期カウンタの値をクリアする(S663)。
次に、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域におけるスケーラLSI設定フラグが‘OFF’か否かを判別する(S664)。スケーラLSI設定フラグが‘OFF’の場合(S664:Yes)、MCU700は、次のS665の処理に移行する。スケーラLSI設定フラグが‘OFF’でない場合(S664:No)、MCU700は、S666の処理に移行する。
次に、MCU700は、副制御基板SSに対して‘起動パラメータ要求(図54左欄に示すCMD:01H参照)’を示すコマンドを送信データとして作成する(S665)。この送信データは、SDRAM712の第1送信格納領域に格納され、後述するS676の第1シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S665の処理後、MCU700は、S676の処理に移行する。
S666において、MCU700は、SDRAM712のエラー管理領域にエラーデータが存在するか否かを判別する。エラー管理領域にエラーデータが存在する場合(S666:Yes)、MCU700は、次のS667の処理に移行する。エラー管理領域にエラーデータが存在しない場合(S666:No)、MCU700は、S669の処理に移行する。
次に、MCU700は、副制御基板SSに対して‘エラー通知(図54左欄に示すCMD:05H参照)’を示すコマンドを送信データとして作成する(S667)。この送信データは、SDRAM712の第1送信格納領域に格納され、後述するS676の第1シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。
次に、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域におけるリセット要求フラグを‘ON’にセットする(S668)。その後、MCU700は、S676の処理に移行する。
S669において、MCU700は、副制御基板SSに対して‘受信確認(図54左欄に示すCMD:04H参照)’を示すコマンドの送信リクエストがあるか否かを判別する。‘受信確認’を示すコマンドの送信リクエストがある場合(S669:Yes)、MCU700は、次のS670の処理に移行する。‘受信確認’を示すコマンドの送信リクエストがない場合(S669:No)、MCU700は、S671の処理に移行する。
次に、MCU700は、副制御基板SSに対して‘受信確認’を示すコマンドを送信データとして作成する(S670)。この送信データは、SDRAM712の第1送信格納領域に格納され、後述するS676の第1シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S670の処理後、MCU700は、S676の処理に移行する。
S671において、MCU700は、副制御基板SSに対して‘ステータス(図54左欄に示すCMD:03H参照)’を示すコマンドの送信リクエストがあるか否かを判別する。‘ステータス’を示すコマンドの送信リクエストがある場合(S671:Yes)、MCU700は、次のS672の処理に移行する。‘ステータス’を示すコマンドの送信リクエストがない場合(S671:No)、MCU700は、S675の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712のステータス格納領域のデータが出力設定に関するデータか否かを判別する(S672)。ステータス格納領域のデータが出力設定(D1:01H)に関するデータである場合(S672:Yes)、MCU700は、次のS673の処理に移行する。ステータス格納領域のデータが出力設定に関するデータでなく、すなわち入力設定(D1:02H)に関するデータである場合(S672:No)、MCU700は、S674の処理に移行する。
次に、MCU700は、副制御基板SSに対して出力設定に係る‘ステータス’を示すコマンドを送信データとして作成する(S673)。この送信データは、SDRAM712の第1送信格納領域に格納され、後述するS676の第1シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S673の処理後、MCU700は、S676の処理に移行する。
S674において、MCU700は、副制御基板SSに対して入力設定に係る‘ステータス’を示すコマンドを送信データとして作成する。この送信データは、SDRAM712の第1送信格納領域に格納され、後述するS676の第1シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S674の処理後、MCU700は、S676の処理に移行する。
S675において、MCU700は、副制御基板SSに対して‘パラメータ要求’を示すコマンドを送信データとして作成する。この送信データは、SDRAM712の第1送信格納領域に格納され、次のS676の第1シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。
次に、MCU700は、第1シリアル回線送信処理を行う(S676)。この送信処理により、スケーラ基板SKから副制御基板SSに対して各種のコマンドが送信される。その後、MCU700は、副制御−スケーラ間送信時処理を終了する。
[副制御バイパス送信処理]
図105は、スケーラ基板SKのMCU700による副制御バイパス送信処理を示している。同図に示すように、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域における第2受信完了フラグが‘ON’か否かを判別する(S681)。第2受信完了フラグが‘ON’である場合(S681:Yes)、MCU700は、次のS682の処理に移行する。第2受信完了フラグが‘ON’でない場合(S681:No)、MCU700は、S684の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712の第2受信格納領域に格納されたデータの送信先IDが‘副制御’を示すか否かを判別する(S682)。送信先IDが‘副制御’を示す場合(S682:Yes)、MCU700は、次のS683の処理に移行する。送信先IDが‘副制御’を示さない場合(S682:No)、MCU700は、S684の処理に移行する。
次に、MCU700は、SDRAM712の第2受信格納領域に一旦取り込んだデータを第1送信格納領域にコピーする(S683)。その後、MCU700は、S687の処理に移行する。
S684において、MCU700は、SDRAM712のフラグその他格納領域における第3受信完了フラグが‘ON’か否かを判別する(S684)。第3受信完了フラグが‘ON’である場合(S684:Yes)、MCU700は、次のS685の処理に移行する。第3受信完了フラグが‘ON’でない場合(S684:No)、MCU700は、副制御バイパス送信処理を終了する。
次に、MCU700は、SDRAM712の第3受信格納領域に格納されたデータの送信先IDが‘副制御’を示すか否かを判別する(S685)。送信先IDが‘副制御’を示す場合(S685:Yes)、MCU700は、次のS686の処理に移行する。送信先IDが‘副制御’を示さない場合(S685:No)、MCU700は、副制御バイパス送信処理を終了する。
次に、MCU700は、SDRAM712の第3受信格納領域に一旦取り込んだデータを第1送信格納領域にコピーする(S686)。
次に、MCU700は、第1シリアル回線送信処理を行う(S687)。この送信処理により、サブデバイス(プロジェクタ制御基板B23、サブ液晶I/F基板SL)からスケーラ基板SKを経由して副制御基板SSへと各種のデータが送信される。その後、MCU700は、副制御バイパス送信処理を終了する。
(プロジェクタ制御基板B23のメモリマップ)
図106に示すように、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230に含まれるDRAM、EEPROM231、及び制御LSI230に含まれるROMには、各種の情報が格納されている。
図106に示すように、制御LSI230のDRAMには、受信格納領域、送信格納領域、各種フラグ&作業領域、一般設定値格納領域、設定データ格納領域、及び図示しない各種作業領域が設けられている。例えば、各種フラグ&作業領域には、受信完了フラグ、EXT受信フラグ、起動設定フラグ、水平位置設定フラグ、垂直位置設定フラグ、フォーカス位置設定フラグ、エラー管理領域、送信周期カウンタ、ステータス格納領域、リセット要求フラグ、自己診断格納領域が格納される。一般設定値格納領域には、水平方向位置A〜Eオフセット、垂直方向位置A〜Eオフセット、フォーカス位置オフセットA〜E、フォーカスドリフト補正値A〜E、LED輝度設定、台形歪み補正値、ホワイト色温度設定、ブライトネス設定、ガンマ設定、コントラスト設定が格納される。設定データ格納領域には、水平方向位置調整値、垂直方向位置調整値、フォーカス位置調整値、LED輝度設定、台形歪み補正値、ホワイト色温度設定、ブライトネス設定、ガンマ設定、コントラスト設定が格納される。これらの格納情報については後述する。
また、EEPROM231には、基本設定値格納領域が設けられている。基本設定値格納領域には、水平方向位置A〜E調整値、垂直方向位置A〜E調整値、フォーカス位置A〜E調整値が格納される。制御LSI230のROMには、LED温度テーブル及び図示しないプロジェクタ制御基板B23の制御プログラムならびに各種定数値が格納されている。これらの格納情報については後述する。
(プロジェクタ制御基板B23の処理)
[制御LSI230によるプロジェクタ制御メイン処理]
図107は、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230によるプロジェクタ制御メイン処理を示している。同図に示すように、電源が投入されると、制御LSI230は、プロジェクタ初期化処理を行う(S691)。この処理については、図109を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグが‘ON’であるか否かを判別する(S692)。受信完了フラグが‘ON’である場合(S692:Yes)、制御LSI230は、次のS693の処理に移行する。受信完了フラグが‘ON’でない場合(S692:No)、制御LSI230は、S697の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMの受信格納領域から受信データを取得する(S693)。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグを‘OFF’にセットする(S694)。
次に、制御LSI230は、取得した受信データの送信先IDが‘プロジェクタ(図53に示すID:30H参照)’を示すか否かを判別する(S695)。送信先IDが‘プロジェクタ’を示す場合(S695:Yes)、制御LSI230は、次のS696の処理に移行する。送信先IDが‘プロジェクタ’を示さない場合(S695:No)、制御LSI230は、S697の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、副制御−プロジェクタ間受信時処理を行う(S696)。この処理については、図110を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、プロジェクタ自己診断処理を行う(S697)。この処理については、図113を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、副制御−プロジェクタ間送信時処理を行う(S698)。この処理については、図114を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるリセット要求フラグが‘ON’か否かを判別する(S699)。リセット要求フラグが‘ON’である場合(S699:Yes)、制御LSI230は、次のS700の処理に移行する。リセット要求フラグが‘ON’でない場合(S699:No)、制御LSI230は、S701の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちを行う(S700)。ウォッチドッグタイマのリセット待ちとは、ウォッチドッグタイマをクリア(または所定値セット)することなく無限ループ処理を行い、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI230に出力するのを待つ処理であり、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI230に出力すると、制御LSI230がリセットされることにより、プロジェクタ制御メイン処理における先頭のステップ(S691)から処理が再開されることとなる(「リブート」とも呼ばれる)。
S701において、制御LSI230は、ウォッチドッグタイマ(WDT)の値をクリアする。
次に、制御LSI230は、例えば4msecの周期待ちを行う(S702)。その後、制御LSI230は、S692の処理に移行する。
[プロジェクタシリアル回線受信割込処理]
図108は、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230によるプロジェクタシリアル回線受信割込処理を示している。この処理は、上述のプロジェクタ制御メイン処理を実行中、第2シリアル回線を経由する外部要求に応じて受信データを取り込む通信割込処理である。
図108に示すように、制御LSI230は、第2シリアル回線からの受信データがデータの始まりを示す‘STX(02H)’か否かを判別する(S711)。受信データが‘STX’である場合(S711:Yes)、制御LSI230は、次のS712の処理に移行する。受信データが‘STX’でない場合(S711:No)、制御LSI230は、S713の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるETX受信フラグ及び受信完了フラグを‘OFF’にセットし、受信格納領域をクリアする(S712)。その後、制御LSI230は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
S713において、制御LSI230は、第2シリアル回線からの受信データをDRAMの受信格納領域に保存する。
次に、制御LSI230は、受信データがデータの終わりを示す‘ETX’か否かを判別する(S714)。受信データが‘ETX’である場合(S714:Yes)、制御LSI230は、次のS715の処理に移行する。受信データが‘ETX’でない場合(S714:No)、制御LSI230は、S716の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるETX受信フラグを‘ON’にセットする(S715)。その後、制御LSI230は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
S716において、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるETX受信フラグが‘ON’であるか否かを判別する。ETX受信フラグが‘ON’である場合(S716:Yes)、制御LSI230は、次のS717の処理に移行する。ETX受信フラグが‘ON’でない場合(S716:No)、制御LSI230は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
次に、制御LSI230は、受信データサムチェック処理を行う(S717)。
次に、制御LSI230は、S717で得たサム値が正常か否かを判別する(S718)。サム値が正常である場合(S718:Yes)、制御LSI230は、S720の処理に移行する。サム値が正常でない場合(S718:No)、制御LSI230は、次のS719の処理に移行する。なお、サム値の算出方法は、前述のサブデバイス受信割込処理(図74のS258)で説明した内容と同様である。
次に、制御LSI230は、DRAMの受信格納領域をクリアする(S719)。その後、制御LSI230は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
S720において、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグを‘ON’にセットする。その後、制御LSI230は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
[プロジェクタ初期化処理]
図109は、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230によるプロジェクタ初期化処理を示している。同図に示すように、制御LSI230は、内部機能の初期化を行う(S721)。
次に、制御LSI230は、第2シリアル回線の初期化を行う(S722)。
次に、制御LSI230は、EEPROM231から水平方向位置A調整値、垂直方向位置A調整値、及びその他共通設定を取得する(S723)。
次に、制御LSI230は、S723で取得したデータに基づいてDLP制御回路232の設定制御処理を行う(S724)。
次に、制御LSI230は、EEPROM231からフォーカス調整値A(固定スクリーン機構Dの投影面に対するフォーカス)を取得する(S725)。
次に、制御LSI230は、S725で取得したデータに基づいてフォーカス機構242の電動フォーカス制御処理を行う(S726)。具体的に、電動フォーカス制御処理によれば、フォーカスモータ242Cに対するモータ駆動信号(励磁信号)を出力し、フォーカス位置にフォーカスを調整する。後述するS755の処理も同様である。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域を初期化する(S727)。その後、制御LSI230は、プロジェクタ初期化処理を終了する。
[副制御−プロジェクタ間受信時処理]
図110は、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230による副制御−プロジェクタ間受信時処理を示している。同図に示すように、制御LSI230は、第2シリアル回線から取得した受信データのコマンド(CMD)が‘ステータス要求’か否かを判別する(S731)。S693でDRAMの受信格納領域から取得した受信データ(本処理内内では以降、「取得した受信データ」と称する)のコマンドが‘ステータス要求’である場合(S731:Yes)、制御LSI230は、次のS732の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘ステータス要求’でない場合(S731:No)、制御LSI230は、S734の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、副制御基板SSの‘ステータス要求’に応じてステータス(図56左欄に示すCMD:85H〜8BH参照)に対応したコマンドの送信リクエストを登録する(S732)。
次に、制御LSI230は、DRAMのステータス格納領域に、取得した受信データに含まれる各種のパラメータ値(図56右欄に示すCMD:83H,D1,※1参照)を保存する(S733)。その後、制御LSI230は、副制御−プロジェクタ間受信時処理を終了する。
S734において、制御LSI230は、取得した受信データのコマンドが‘設定完了(図56右欄に示すCMD:82H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘設定完了’である場合(S734:Yes)、制御LSI230は、次のS735の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘設定完了’でない場合(S734:No)、制御LSI230は、S736の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、プロジェクタ内部設定変更処理を行う(S735)。この処理については、図111を用いて後述する。その後、制御LSI230は、S742の処理に移行する。
S736において、制御LSI230は、取得した受信データのコマンドが‘起動パラメータ要求確認(図56右欄に示すCMD:81H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘起動パラメータ要求確認’である場合(S736:Yes)、制御LSI230は、次のS737の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘起動パラメータ要求確認’でない場合(S736:No)、制御LSI230は、S738の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのフラグその他格納領域における起動設定フラグを‘ON’にセットする(S737)。その後、制御LSI230は、S742の処理に移行する。
S738において、制御LSI230は、取得した受信データのコマンドが設定関連のコマンド(図56右欄に示すCMD:85H〜91H参照)か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが設定関連のコマンドである場合(S738:Yes)、制御LSI230は、次のS739の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが設定関連のコマンドでない場合(S738:No)、制御LSI230は、S740の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、プロジェクタ設定値格納処理を行う(S739)。この処理については、図112を用いて後述する。その後、制御LSI230は、S742の処理に移行する。
S740において、制御LSI230は、取得した受信データのコマンドが‘テストパターン(図56右欄に示すCMD:92H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘テストパターン’である場合(S740:Yes)、制御LSI230は、次のS741の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘テストパターン’でない場合(S740:No)、制御LSI230は、取得した受信データのコマンドが‘ステータス要求完了(図56右欄に示すCMD:84H参照)’であるため、S742の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、テストパターン表示処理を行う(S741)。この処理によれば、プロジェクタ装置B2の光学調整を行う際に作業者が調整具合を確認するためのテストパターンがプロジェクタ装置B2により投影像として表示される。なお、テストパターンの表示の際には、シミュレーションによるバーチャル画像として簡易テストパターンがサブ液晶表示装置DD19の画面上に表示される。この簡易テストパターンの表示態様については、図123及び図124を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、‘受信確認’を示すコマンドの送信リクエストを登録する(S742)。その後、制御LSI230は、副制御−プロジェクタ間受信時処理を終了する。
[プロジェクタ内部設定変更処理]
図111は、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230によるプロジェクタ内部設定変更処理を示している。同図に示すように、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における起動設定フラグが‘ON’か否かを判別する(S751)。起動設定フラグが‘ON’である場合(S751:Yes)、制御LSI230は、次のS752の処理に移行する。起動設定フラグが‘ON’でない場合(S751:No)、制御LSI230は、S757の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、EEPROM231の基本設定値格納領域及びDRAMの一般設定値格納領域から、水平方向位置A調整値、垂直方向位置A調整値、LED輝度設定の値、台形歪み補正値、ホワイト色温度設定の値、ブライトネス設定の値、ガンマ設定の値、コントラスト設定の値を取得する(S752)。
次に、制御LSI230は、S752で取得したデータに基づいてDLP制御回路232の設定変更制御処理を行う(S753)。
次に、制御LSI230は、フォーカス位置の制御データ値として、フォーカス位置A調整値+フォーカス位置オフセットAとなる値を算出する(S754)。
次に、制御LSI230は、S754で取得した制御データ値に基づいてフォーカス機構242の電動フォーカス制御処理を行う(S755)。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における全ての設定フラグを‘OFF’にセットする(S756)。その後、制御LSI230は、プロジェクタ内部設定変更処理を終了する。
S757において、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における水平位置設定フラグに位置の種類(A〜E)がセットされているか否かを判別する。水平位置設定フラグに位置の種類がセットされている場合(S757:Yes)、制御LSI230は、次のS758の処理に移行する。水平位置設定フラグに位置の種類がセットされていない場合(S757:No)、制御LSI230は、S760の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、映像投影の水平位置を示す制御データ値として、水平方向位置(変更)調整値+水平方向位置(変更)オフセットとなる値を算出する(S758)。なお、(変更)は、水平方向位置調整値A〜E及び水平方向位置オフセットA〜Eの変更後の位置に対応する。例えば、変更が(B)であれば、水平位置の制御データ値としては、水平方向位置B調整値+水平方向位置Bオフセットとなる。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における水平位置設定フラグをクリアする(S759)。その後、制御LSI230は、S763の処理に移行する。
S760において、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における垂直位置設定フラグに位置の種類(A〜E)がセットされているか否かを判別する。垂直位置設定フラグに位置の種類がセットされている場合(S760:Yes)、制御LSI230は、次のS761の処理に移行する。垂直位置設定フラグに位置の種類がセットされていない場合(S760:No)、制御LSI230は、S764の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、映像投影の垂直位置を示す制御データ値として、垂直方向位置(変更)調整値+垂直方向位置(変更)オフセットとなる値を算出する(S761)。なお、(変更)は、垂直方向位置調整値A〜E及び垂直方向位置オフセットA〜Eの変更後の位置に対応する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における垂直位置設定フラグをクリアする(S762)。
次に、制御LSI230は、S758又はS761で取得した制御データ値に基づいてDLP制御回路232の設定変更制御処理を行う(S763)。その後、制御LSI230は、プロジェクタ内部設定変更処理を終了する。
S764において、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるフォーカス位置設定フラグに位置の種類(A〜E)がセットされているか否かを判別する。フォーカス位置設定フラグに位置の種類がセットされている場合(S764:Yes)、制御LSI230は、次のS765の処理に移行する。フォーカス位置設定フラグに位置の種類がセットされていない場合(S764:No)、制御LSI230は、プロジェクタ内部設定変更処理を終了する。
次に、制御LSI230は、フォーカス位置の制御データ値として、フォーカス位置(変更)調整値+フォーカス位置オフセット(変更)+フォーカスドリフト補正(変更)となる値を算出する(S765)。なお、(変更)は、フォーカス調整値A〜E及びフォーカス位置オフセットA〜Eの変更後の位置に対応する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるフォーカス位置設定フラグをクリアする(S766)。
次に、制御LSI230は、S765で取得した制御データ値に基づいて、S755と同じく、フォーカス機構242の電動フォーカス制御処理を行う(S767)。その後、制御LSI230は、プロジェクタ内部設定変更処理を終了する。
[プロジェクタ設定値格納処理]
図112は、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230によるプロジェクタ設定値格納処理を示している。同図に示すように、制御LSI230は、S693で受信格納領域から取得した受信データの設定値のデータに基づいて設定範囲判定処理を行う(S771)。この設定範囲判定処理においては、図56左欄に示すCMD:85H〜8AHのパラメータ欄に記載されている範囲の値であるか否を判定し、その判定結果をリターン値として返す。
次に、制御LSI230は、判定結果のリターン値から、取得した設定値のデータが有効データか否かを判別する(S772)。取得した設定値のデータが有効データである場合(S772:Yes)、制御LSI230は、次のS773の処理に移行する。取得した設定値のデータが有効データでない場合(S772:No)、制御LSI230は、プロジェクタ設定値格納処理を終了する。
次に、制御LSI230は、取得した設定値がEEPROM231に保存すべき種別(基本設定値、図56右欄に示すCMD:89H、8B、90H、及び図106に示すEEPROM参照)か否かを判別する(S773)。取得した設定値がEEPROM231に保存すべき種別である場合(S773:Yes)、制御LSI230は、次のS774の処理に移行する。取得した設定値がEEPROM231に保存すべき種別でなく、すなわちDRAMに保存すべき一般設定値(図56右欄に示すCMD:85H〜88H,8AH,8CH〜8FH,91H及び図106に示すDRAM参照)等である場合(S773:No)、制御LSI230は、S776の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、取得したデータの送信元IDが‘調整用PC(図53に示すID:05H)’か否かを判別する(S774)。送信元IDが‘調整用PC’である場合(S774:Yes)、制御LSI230は、次のS775の処理に移行する。送信元IDが‘調整用PC’でない場合(S774:No)、制御LSI230は、プロジェクタ設定値格納処理を終了する。
次に、制御LSI230は、取得した設定値をEEPROM231の基本設定値格納領域(図106に示すEEPROM参照)の指定位置に保存する(S775)。その後、制御LSI230は、プロジェクタ設定値格納処理を終了する。これにより、プロジェクタ装置B2の光学調整に係る基本設定事項については、調整用PC1000の操作に応じてEEPROM231上で変更することができる。
S776において、制御LSI230は、取得した設定値をDRAMの一般設定値格納領域(図106に示すDRAM参照)の指定位置に保存する。これにより、プロジェクタ装置B2の光学調整に係る一般設定事項については、調整用PC1000の操作だけでなく、サブ液晶表示装置DD19やタッチパネルDD19Tを用いた操作によってもDRAM上で変更することができる。
次に、制御LSI230は、設置値の種別が水平位置オフセットか否かを判別する(S777)。設置値の種別が水平位置オフセットである場合(S777:Yes)、制御LSI230は、次のS778の処理に移行する。設置値の種別が水平位置オフセットでない場合(S777:No)、制御LSI230は、S779の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における水平位置設定フラグに位置の種類(A〜E)をセットする(S778)。その後、制御LSI230は、プロジェクタ設定値格納処理を終了する。
S779において、制御LSI230は、設定値の種別が垂直位置オフセットか否かを判別する。設置値の種別が垂直位置オフセットである場合(S779:Yes)、制御LSI230は、次のS780の処理に移行する。設置値の種別が垂直位置オフセットでない場合(S779:No)、制御LSI230は、S781の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における垂直位置設定フラグに位置の種類(A〜E)をセットする(S780)。その後、制御LSI230は、プロジェクタ設定値格納処理を終了する。
S781において、制御LSI230は、設定値の種別がフォーカス位置オフセットか否かを判別する。設定値の種別がフォーカス位置オフセットである場合(S781:Yes)、制御LSI230は、次のS782の処理に移行する。設置値の種別がフォーカス位置オフセットでない場合(S781:No)、制御LSI230は、プロジェクタ設定値格納処理を終了する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるフォーカス位置設定フラグに位置の種類(A〜E)をセットする(S782)。その後、制御LSI230は、プロジェクタ設定値格納処理を終了する。
[プロジェクタ自己診断処理]
図113は、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230によるプロジェクタ自己診断処理を示している。同図に示すように、制御LSI230は、ベリファイチェックによりDRAMの自己診断格納領域にROMから読み出した診断値として例えば‘55AAH’を書き込む(S791)。
次に、制御LSI230は、自己診断格納領域から読み出した値(ロード値)が診断値と正しく一致するか否かを判別する(S792)。ロード値が診断値に一致する場合(S792:Yes)、制御LSI230は、S794の処理に移行する。ロード値が診断値に一致しない場合(S792:No)、制御LSI230は、次のS793の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘自己診断異常(図57に示すプロジェクタ制御基板エラー情報を参照)’をセットする(S793)。
次に、制御LSI230は、LED温度診断処理を行う(S794)。この処理において、制御LSI230は、温度センサB25からの温度検出信号に基づいてLED温度を取得する。
次に、制御LSI230は、取得したLED温度が正常か否かを判別する(S795)。取得したLED温度が正常である場合(S795:Yes)、制御LSI230は、S797の処理に移行する。取得したLED温度が正常でない場合(S795:No)、制御LSI230は、次のS796の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘LED温度異常’をセットする(S796)。具体的にいうと、温度センサB25は、LED光源240R,240G,240B付近や、レンズユニットB21付近の温度を検出する。制御LSI230は、温度センサB25を通じて各々の温度を計測することにより、図57に示すプロジェクタ制御基板エラー情報のLED温度異常の条件欄における条件を満たした場合に、状態欄の値がDRAMのエラー管理領域にセットされる。例えば、LED光源240Gに係るLED(G)温度異常としては、温度センサB25により検出されたLED光源240G付近の温度が105℃以上かつ110℃未満の場合に、ワーニング(01B(BはBitの意味))がセットされ、110℃以上であれば、シャットダウン(11B)がセットされる。
次に、制御LSI230は、FAN回転診断処理を行う(S797)。この処理において、制御LSI230は、ファン244A,244B,245からのファン回転数信号に基づいてFAN回転数を取得する。
次に、制御LSI230は、取得したFAN回転数が正常か否かを判別する(S798)。取得したFAN回転数が正常である場合(S798:Yes)、制御LSI230は、S800の処理に移行する。取得したFAN回転数が正常でない場合(S798:No)、制御LSI230は、次のS799の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘FAN回転異常’をセットする(S799)。具体的には、前述のLED温度異常と同じく、図57に示すプロジェクタ制御基板エラー情報のFAN1〜4回転異常の条件に応じて、FAN回転異常がセットされる。
次に、制御LSI230は、プロジェクタ電源診断処理を行う(S800)。この処理において、制御LSI230は、プロジェクタ装置B2に供給される動作電圧を検出する。
次に、制御LSI230は、プロジェクタ装置B2の動作電圧が規定電圧以上か否かを判別する(S801)。プロジェクタ装置B2の動作電圧が規定電圧以上である場合(S801:Yes)、制御LSI230は、S803の処理に移行する。プロジェクタ装置B2の動作電圧が規定電圧未満である場合(S801:No)、制御LSI230は、次のS802の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘電圧異常’をセットする(S802)。具体的には、前述のLED温度異常と同じく、図57に示すプロジェクタ制御基板エラー情報の電圧異常の条件に応じて、電圧異常がセットされる。
次に、制御LSI230は、DLP動作診断処理を行う(S803)。この処理において、制御LSI230は、DLP制御回路232の動作をチェックする。
次に、制御LSI230は、DLP制御回路232の動作が正常か否かを判別する(S804)。DLP制御回路232の動作が正常である場合(S804:Yes)、制御LSI230は、S806の処理に移行する。DLP制御回路232の動作が正常でない場合(S804:No)、制御LSI230は、次のS805の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘DLP異常’をセットする(S805)。具体的には、前述のLED温度異常と同じく、図57に示すプロジェクタ制御基板エラー情報のWDT-DLPの条件に応じて、DLP異常がセットされる。
次に、制御LSI230は、エラー管理領域に、‘LED温度異常’(強制シャットダウン)、‘FAN回転異常’、又は、‘電圧異常’を示すデータがセットされているか否かを判別する(S806)。エラー管理領域に上記いずれかの異常を示すデータがセットされている場合(S806:Yes)、制御LSI230は、次のS307の処理に移行する。エラー管理領域に上記異常を示すデータのいずれもセットされていない場合(S806:No)、制御LSI230は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。
次に、制御LSI230は、FAN1〜3(ファン244A,244B,245)に対して回転停止指令、又はDLP制御回路232やLED(R,G,B)(LED基板240Ra,240Ga,240Ba)に対して駆動停止指令を行う(S807)。これにより、プロジェクタ装置B2の動作が停止させられる。その後、制御LSI230は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。本実施形態では、エラー管理領域に、‘LED温度異常’、‘FAN回転異常’、又は、‘電圧異常’を示すデータがセットされている場合に、プロジェクタ装置B2の動作を停止しているため、復旧には電源OFFしなければならないが、これに限らず、プロジェクタ装置B2の動作停止中に、発生中の異常が回復した場合に、プロジェクタ装置B2の動作を再開するようにしてもよい。
[副制御−プロジェクタ間送信時処理]
図114は、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230による副制御−プロジェクタ間送信時処理を示している。同図に示すように、制御LSI230は、送信周期カウンタを1加算する(S811)。この送信周期カウンタは、プロジェクタ制御基板B23からコマンドを送信する周期を計るための加算カウンタである。
次に、制御LSI230は、送信周期カウンタの値が所定値として例えば125(4msec×125=500msec)以上か否かを判別する(S812)。送信周期カウンタの値が所定値以上(前回の送信から500msec以上経過)の場合(S812:Yes)、制御LSI230は、次のS813の処理に移行する。送信周期カウンタの値が所定値未満の場合(S812:No)、制御LSI230は、副制御−プロジェクタ間送信時処理を終了する。
次に、制御LSI230は、送信周期カウンタの値をクリアする(S813)。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるプロジェクタ設定フラグが‘OFF’か否かを判別する(S814)。プロジェクタ設定フラグが‘OFF’の場合(S814:Yes)、制御LSI230は、次のS815の処理に移行する。プロジェクタ設定フラグが‘OFF’でない場合(S814:No)、制御LSI230は、S816の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、副制御基板SSに対して‘起動パラメータ要求’を示すコマンドを送信データとして作成する(S815)。この送信データは、DRAMの送信格納領域に格納され、後述するS825の第2シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S815の処理後、制御LSI230は、S825の処理に移行する。
S816において、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータが存在するか否かを判別する。エラー管理領域にエラーデータが存在する場合(S816:Yes)、制御LSI230は、次のS817の処理に移行する。エラー管理領域にエラーデータが存在しない場合(S816:No)、制御LSI230は、S820の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、副制御基板SSに対して‘エラー通知(図56左欄に示すCMD:84H、及び図57参照)’を示すコマンドを送信データとして作成する(S817)。この送信データは、DRAMの送信格納領域に格納され、後述するS825の第2シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。
次に、制御LSI230は、エラー管理領域のエラーデータが自己診断異常又はDLP異常を示すデータであるか否かを判別する(S818)。エラーデータが自己診断異常又はDLP異常を示すデータである場合(S818:Yes)、制御LSI230は、次のS819の処理に移行する。エラーデータが自己診断異常及びDLP異常を示すデータのいずれでもない場合(S818:No)、制御LSI230は、S825の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるリセット要求フラグを‘ON’にセットする(S819)。その後、制御LSI230は、S825の処理に移行する。
S820において、制御LSI230は、副制御基板SSに対して‘受信確認(図56左欄に示すCMD:83H参照)’を示すコマンドの送信リクエストがあるか否かを判別する。‘受信確認’を示すコマンドの送信リクエストがある場合(S820:Yes)、制御LSI230は、次のS821の処理に移行する。‘受信確認’を示すコマンドの送信リクエストがない場合(S820:No)、制御LSI230は、S822の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、副制御基板SSに対して‘受信確認’を示すコマンドを送信データとして作成する(S821)。この送信データは、DRAMの送信格納領域に格納され、後述するS825の第2シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S821の処理後、制御LSI230は、S825の処理に移行する。
S822において、制御LSI230は、副制御基板SSに対してステータス(図56の左欄 CMD:85H〜8BH参照)に対応するコマンドの送信リクエストがあるか否かを判別する。ステータスに対応するコマンドの送信リクエストがある場合(S822:Yes)、制御LSI230は、次のS823の処理に移行する。ステータスに対応するコマンドの送信リクエストがない場合(S823:No)、制御LSI230は、S824の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、ステータス送信データ作成処理を行う(S823)。この処理については、図115を用いて後述する。その後、制御LSI230は、S825の処理に移行する。
S824において、制御LSI230は、副制御基板SSに対して‘パラメータ要求(図56左欄に示すCMD:82H参照)’を示すコマンドを送信データとして作成する。この送信データは、DRAMの送信格納領域に格納され、次のS825の第2シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。
次に、制御LSI230は、第2シリアル回線送信処理を行う(S825)。この送信処理により、プロジェクタ制御基板B23からスケーラ基板SKを経由して副制御基板SSに対して各種のコマンドが送信される。その後、制御LSI230は、副制御−プロジェクタ間送信時処理を終了する。
[ステータス送信データ作成処理]
図115は、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230によるステータス送信データ作成処理を示している。同図に示すように、制御LSI230は、DRAMのステータス格納領域のパラメータがLED温度か否かを判別する(S831)。ステータス格納領域のパラメータがLED温度である場合(S831:Yes)、制御LSI230は、次のS832の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがLED温度でない場合(S831:No)、制御LSI230は、S834の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、LED光源240R,240G,240Bの温度センサB25からデータを入力し温度データを生成する(S832)。
次に、制御LSI230は、‘LED温度(図56左欄に示すCMD:85H)’コマンドに温度データ(図56左欄に示すCMD:85H,D1〜D3)をパラメータとして送信データを作成する(S833)。その後、制御LSI230は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S834において、制御LSI230は、ステータス格納領域のパラメータがFAN回転数か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがFAN回転数である場合(S834:Yes)、制御LSI230は、次のS835の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがFAN回転数でない場合(S834:No)、制御LSI230は、S837の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、FAN1(吸気用ファン244A)、FAN2(吸気用ファン244B)、FAN3(排気用ファン245)の回転パルス数を回転パルスデータとして取得する(S835)。
次に、制御LSI230は、‘FAN回転数(図56左欄に示すCMD:86H)’コマンドにFANの回転パルス数をパラメータとして送信データを作成する(S836)。その後、制御LSI230は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S837において、制御LSI230は、ステータス格納領域のパラメータがLED輝度か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがLED輝度である場合(S837:Yes)、制御LSI230は、次のS838の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがLED輝度でない場合(S837:No)、制御LSI230は、S840の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、LED光源240R,240G,240Bの輝度データをDLP制御回路232から取得する(S838)。
次に、制御LSI230は、LEDの輝度設定をステータスに含む‘LED輝度数(図56左欄に示すCMD:87H参照)’コマンドから取得したLED輝度データをパラメータとして送信データを作成する(S839)。その後、制御LSI230は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S840において、制御LSI230は、ステータス格納領域のパラメータが水平方向調整値か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータが水平方向調整値である場合(S840:Yes)、制御LSI230は、次のS841の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータが水平方向調整値でない場合(S840:No)、制御LSI230は、S843の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、水平方向位置A〜E調整値をEEPROM231から取得する(S841)。
次に、制御LSI230は、‘水平方向調整値(図56左欄に示すCMD:88H参照)’コマンドに水平方向位置A〜E調整値の値をパラメータとして送信データを作成する(S842)。その後、制御LSI230は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S843において、制御LSI230は、ステータス格納領域のパラメータが垂直方向調整値か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータが垂直方向調整値である場合(S843:Yes)、制御LSI230は、次のS844の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータが垂直方向調整値でない場合(S843:No)、制御LSI230は、S846の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、垂直方向位置A〜E調整値をEEPROM231から取得する(S844)。
次に、制御LSI230は、‘垂直方向調整値(図56左欄に示すCMD:89H参照)’コマンドに垂直方向位置A〜E調整値の値をパラメータとして送信データを作成する(S845)。その後、制御LSI230は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S846において、制御LSI230は、ステータス格納領域のパラメータがフォーカス調整値か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがフォーカス調整値である場合(S846:Yes)、制御LSI230は、次のS847の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがフォーカス調整値でない場合(S846:No)、制御LSI230は、S849の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、フォーカス位置A〜E調整値をEEPROM231から取得する(S847)。
次に、制御LSI230は、‘フォーカス調整値(図56左欄に示すCMD:8AH参照)’コマンドにフォーカス位置A〜E調整値の値をパラメータとして送信データを作成する(S848)。その後、制御LSI230は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
S849において、制御LSI230は、ステータス格納領域のパラメータがドリフト補正温度か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがドリフト補正温度である場合(S849:Yes)、制御LSI230は、次のS850の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがドリフト補正温度でない場合(S849:No)、制御LSI230は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
次に、制御LSI230は、ドリフト補正温度に係る温度センサB25からデータを入力し、ドリフト補正温度センサデータを生成する(S850)。
次に、制御LSI230は、ドリフト補正温度センサデータをステータスに含む‘ドリフト補正温度(図56左欄に示すCMD:8BH参照)’コマンドを送信データとして作成する(S851)。その後、制御LSI230は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
(サブ液晶I/F基板SLのメモリマップ)
図116に示すように、サブ液晶I/F基板SLのMCU900に含まれるDRAM及びROMには、各種の情報が格納されている。
図116に示すように、MCU900のDRAMには、受信格納領域、送信格納領域、フラグ領域、各種格納領域、及びサブ液晶設定格納領域が設けられている。例えば、フラグ領域には、受信完了フラグ、EXT受信フラグ、サブ液晶設定フラグが格納される。各種格納領域には、送信周期カウンタ、ステータス格納領域、リセット要求フラグ、エラー管理領域、自己診断格納領域が格納される。サブ液晶設定格納領域には、水平解像度、垂直解像度、輝度が格納される。これらの格納情報については後述する。
また、MCU900のROMには、液晶初期設定領域のデータ値として、水平解像度、垂直解像度、輝度が格納されているとともに、シリアル回線設定値として、ボーレート(第3シリアル回線)、データ長、パリティ、ストップが格納されており、自己診断用の値として診断値(55AAH)が格納されている。これらの格納情報については後述する。なお、図116には図示しないが、DRAMには、MCU900が使用するその他の各種作業領域、ROMには、MCU900に実行される制御プログラムや定数データが格納されている。
(サブ液晶I/F基板SLの処理)
[MCU900によるサブ液晶制御メイン処理]
図117は、サブ液晶I/F基板SLのMCU900によるサブ液晶制御メイン処理を示している。同図に示すように、電源が投入されると、MCU900は、のサブ液晶初期化処理を行う(S861)。この処理については、図119を用いて後述する。
次に、MCU900は、タッチパネル入力処理を行う(S862)。この処理において、MCU900は、タッチパネルDD19Tからの操作信号(タッチ操作、フリック操作、ピンチ操作に応じた信号)に基づいて所定の動作を行う。
次に、MCU900は、DRAMのフラグ領域における受信完了フラグが‘ON’であるか否かを判別する(S863)。受信完了フラグが‘ON’である場合(S863:Yes)、MCU900は、次のS864の処理に移行する。受信完了フラグが‘ON’でない場合(S863:No)、MCU900は、S868の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMの受信格納領域から受信データを取得する(S864)。
次に、MCU900は、DRAMのフラグ領域における受信完了フラグを‘OFF’にセットする(S865)。
次に、MCU900は、取得した受信データの送信先IDが‘サブ液晶(図53に示すID:40H参照)’を示すか否かを判別する(S866)。送信先IDが‘サブ液晶’を示す場合(S866:Yes)、MCU900は、次のS867の処理に移行する。送信先IDが‘サブ液晶’を示さない場合(S866:No)、MCU900は、S868の処理に移行する。
次に、MCU900は、副制御−サブ液晶間受信時処理を行う(S867)。この処理については、図120を用いて後述する。
次に、MCU900は、サブ液晶自己診断処理を行う(S868)。この処理については、図121を用いて後述する。
次に、MCU900は、副制御−サブ液晶間送信時処理を行う(S869)。この処理については、図122を用いて後述する。
次に、MCU900は、DRAMの各種格納領域におけるリセット要求フラグが‘ON’か否かを判別する(S870)。リセット要求フラグが‘ON’である場合(S870:Yes)、MCU900は、次のS871の処理に移行する。リセット要求フラグが‘ON’でない場合(S870:No)、MCU900は、S872の処理に移行する。
次に、MCU900は、ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちを行う(S871)。ウォッチドッグタイマのリセット待ちとは、ウォッチドッグタイマをクリア(または所定値セット)することなく無限ループ処理を行い、ウォッチドッグタイマがリセット信号をMCU900に出力するのを待つ処理であり、ウォッチドッグタイマがリセット信号をMCU900に出力すると、MCU900がリセットされることにより、サブ液晶制御メイン処理の先頭のステップ(S861)から処理が再開されることとなる(「リブート」とも呼ばれる)。
S872において、MCU900は、ウォッチドッグタイマ(WDT)の値をクリアする。
次に、MCU900は、例えば4msecの周期待ちを行う(S873)。その後、MCU900は、S862の処理に移行する。
[サブ液晶シリアル回線受信割込処理]
図118は、サブ液晶I/F基板SLのMCU900によるサブ液晶シリアル回線受信割込処理を示している。この処理は、上述のサブ液晶制御メイン処理を実行中、第3シリアル回線を経由する外部要求に応じて受信データを取り込む通信割込処理である。
図118に示すように、MCU900は、第3シリアル回線からの受信データがデータの始まりを示す‘STX(02H)’か否かを判別する(S881)。受信データが‘STX’である場合(S881:Yes)、MCU900は、次のS882の処理に移行する。受信データが‘STX’でない場合(S881:No)、MCU900は、S883の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのフラグ領域におけるETX受信フラグ及び受信完了フラグを‘OFF’にセットし、受信格納領域をクリアする(S882)。その後、MCU900は、サブ液晶シリアル回線受信割込処理を終了する。
S883において、MCU900は、第3シリアル回線からの受信データをDRAMの受信格納領域に保存する。
次に、MCU900は、受信データがデータの終わりを示す‘ETX(03H)’か否かを判別する(S884)。受信データが‘ETX’である場合(S884:Yes)、MCU900は、次のS885の処理に移行する。受信データが‘ETX’でない場合(S884:No)、MCU900は、S886の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのフラグ領域におけるETX受信フラグを‘ON’にセットする(S885)。その後、MCU900は、サブ液晶シリアル回線受信割込処理を終了する。
S886において、MCU900は、DRAMのフラグ領域におけるETX受信フラグが‘ON’であるか否かを判別する。ETX受信フラグが‘ON’である場合(S886:Yes)、MCU900は、次のS887の処理に移行する。ETX受信フラグが‘ON’でない場合(S886:No)、MCU900は、サブ液晶シリアル回線受信割込処理を終了する。
次に、MCU900は、受信データサムチェック処理を行う(S887)。
次に、MCU900は、S887で得たサム値が正常か否かを判別する(S888)。サム値が正常である場合(S888:Yes)、MCU900は、S890の処理に移行する。サム値が正常でない場合(S888:No)、MCU900は、次のS889の処理に移行する。なお、サム値の算出方法は、前述のサブデバイス受信割込処理(図74のS258)で説明した内容と同様である。
次に、MCU900は、DRAMの受信格納領域をクリアする(S889)。その後、MCU900は、サブ液晶シリアル回線受信割込処理を終了する。
S890において、MCU900は、DRAMのフラグ領域における受信完了フラグを‘ON’にセットする。その後、MCU900は、サブ液晶シリアル回線受信割込処理を終了する。
[サブ液晶初期化処理]
図119は、サブ液晶I/F基板SLのMCU900によるサブ液晶初期化処理を示している。同図に示すように、MCU900は、内部機能の初期化を行う(S891)。
次に、MCU900は、第3シリアル回線の初期化を行う(S892)。
次に、MCU900は、ROMに格納された水平解像度、垂直解像度、輝度に基づいてサブ液晶表示装置DD19の画面初期設定を行う(S893)。
次に、MCU900は、タッチパネルDD19Tの初期化を行う(S894)。
次に、MCU900は、DRAMのフラグ領域及び各種格納領域においてサブ液晶設定フラグ及びリセット要求フラグを‘OFF’にセットする(S895)。その後、MCU900は、サブ液晶初期化処を終了する。
[副制御−サブ液晶間受信時処理]
図120は、サブ液晶I/F基板SLのMCU900による副制御−サブ液晶間受信時処理を示している。同図に示すように、MCU900は、S864で第3シリアル回線から取得した受信データのコマンドが‘ステータス要求(図55右欄に示すCMD:43H参照)’か否かを判別する(S901)。取得した受信データのコマンドが‘ステータス要求’である場合(S901:Yes)、MCU900は、次のS902の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘ステータス要求’でない場合(S901:No)、MCU900は、S904の処理に移行する。
次に、MCU900は、‘ステータス要求’に応じて‘ステータス’を示すコマンドの送信リクエストを登録する(S902)。
次に、MCU900は、DRAMのステータス格納領域に、取得した受信データに含まれる各種のパラメータ値を保存する(S903)。その後、MCU900は、副制御−サブ液晶間受信時処理を終了する。
S904において、MCU900は、取得した受信データのコマンドが‘設定完了(図55右欄に示すCMD:42H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘設定完了’である場合(S904:Yes)、MCU900は、次のS905の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘設定完了’でない場合(S904:No)、MCU900は、S906の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのサブ液晶設定格納領域の設定値でサブ液晶I/F基板SLの設定変更を行う(S905)。その後、MCU900は、S912の処理に移行する。
S906において、MCU900は、取得した受信データのコマンドが‘起動パラメータ要求確認(図55右欄に示すCMD:41H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘起動パラメータ要求確認’である場合(S906:Yes)、MCU900は、次のS907の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘起動パラメータ要求確認’でない場合(S906:No)、MCU900は、S908の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのフラグ領域におけるサブ液晶設定フラグを‘ON’にセットする(S907)。その後、MCU900は、S912の処理に移行する。
S908において、MCU900は、取得した受信データのコマンドが‘サブ液晶画面解像度設定(図55右欄に示すCMD:45H参照)’コマンドか否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘サブ液晶画面解像度設定’コマンドである場合(S908:Yes)、MCU900は、次のS909の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘サブ液晶画面解像度設定’コマンドでない場合(S908:No)、MCU900は、S910の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのサブ液晶設定格納領域に取得した受信データのサブ液晶画面解像度の設定値を保存する(S909)。その後、MCU900は、S912の処理に移行する。
S910において、MCU900は、取得した受信データのコマンドが‘サブ液晶輝度設定(図55右欄に示すCMD:46H参照)’か否かを判別する。取得した受信データのコマンドが‘サブ液晶輝度設定’である場合(S910:Yes)、MCU900は、次のS911の処理に移行する。取得した受信データのコマンドが‘サブ液晶輝度設定’でない場合(S910:No)、取得した受信データのコマンドが‘ステータス要求完了(図55右欄に示すCMD:44H参照)’であるため、MCU900は、S912の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのサブ液晶設定格納領域にサブ液晶表示装置DD19の輝度設定値を保存する(S911)。このような処理によれば、プロジェクタ装置B2の光学調整を行う際に、サブ液晶表示装置DD19の画面を通じて簡易テストパターンを視認する作業者が視認し易いようにその解像度や輝度を任意に変更することができる。
次に、MCU900は、‘受信確認’を示すコマンドの送信リクエストを登録する(S912)。その後、MCU900は、副制御−サブ液晶間受信時処理を終了する。
[サブ液晶自己診断処理]
図121は、サブ液晶I/F基板SLのMCU900によるサブ液晶自己診断処理を示している。同図に示すように、MCU900は、ベリファイチェックによりDRAMの自己診断格納領域にROMから読み出した診断値として例えば‘55AAH’を書き込む(S921)。
次に、MCU900は、自己診断格納領域から読み出した値(ロード値)が診断値と正しく一致するか否かを判別する(S922)。ロード値が診断値に一致する場合(S922:Yes)、MCU900は、S924の処理に移行する。ロード値が診断値に一致しない場合(S922:No)、MCU900は、次のS923の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘自己診断異常(図57に示すサブ液晶I/F基板エラー情報を参照)’をセットする(S923)。
次に、MCU900は、サブ液晶I/F基板SLのステータス(動作状態)を読み込む(S924)。
次に、MCU900は、サブ液晶I/F基板SLのステータスが正常か否かを判別する(S925)。サブ液晶I/F基板SLのステータスが正常である場合(S925:Yes)、MCU900は、S927の処理に移行する。サブ液晶I/F基板SLのステータスが正常でない場合(S925:No)、MCU900は、次のS926の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘WDT−サブ液晶異常(図57に示すサブ液晶I/F基板エラー情報を参照)’をセットする(S926)。
次に、MCU900は、サブ液晶画像設定に関する実データ(実際の解像度及び輝度等)を読み込む(S927)。
次に、MCU900は、サブ液晶設定格納領域の設定値とサブ液晶画像設定に関する実データとが同じ設定値であるか否かを判別する(S928)。サブ液晶設定格納領域の設定値とサブ液晶画像設定に関する実データとが同じ設定値である場合(S928:Yes)、MCU900は、S930の処理に移行する。サブ液晶設定格納領域の設定値とサブ液晶画像設定に関する実データとが一致しない場合(S928:No)、MCU900は、次のS929の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘サブ液晶画面設定異常(図57に示すサブ液晶I/F基板エラー情報を参照)’をセットする(S929)。
次に、MCU900は、サブ液晶表示装置DD19に組み込まれた温度センサ(図示せず)の信号に基づく温度情報(センサ温度)を読み込む(S930)。
次に、MCU900は、センサ温度が100℃以上か否かを判別する(S931)。センサ温度が100℃以上である場合(S931:Yes)、MCU900は、次のS931の処理に移行する。センサ温度が100℃未満である場合(S931:No)、MCU900は、S933の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘サブ液晶温度異常(図57に示すサブ液晶I/F基板エラー情報を参照)’をセットする(S932)。
次に、MCU900は、タッチパネルDD19Tの動作状態判定処理を行う(S933)。
次に、MCU900は、タッチパネルDD19TのON状態(タッチ、フリック、又は、ピンチのいずれかの状態)が30分以上にわたり検出される状態か否かを判別する(S934)。タッチパネルDD19TのON状態が30分以上にわたり検出される状態である場合(S934:Yes)、MCU900は、次のS935の処理に移行する。30分以上にわたり検出される状態でない場合(S934:No)、MCU900は、S936の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘タッチパネル入力異常(図57に示すサブ液晶I/F基板エラー情報を参照)’をセットする(S935)。
次に、MCU900は、エラー管理領域に、ステータス、設定値、又は、‘温度異常’を示すデータがセットされているか否かを判別する(S936)。エラー管理領域に上記いずれかのデータがセットされている場合(S936:Yes)、MCU900は、次のS937の処理に移行する。エラー管理領域に上記データのいずれもセットされていない場合(S936:No)、MCU900は、サブ液晶自己診断処理を終了する。
次に、MCU900は、サブ液晶動作停止処理を行う(S937)。これにより、サブ液晶表示装置DD19及びタッチパネルDD19Tの動作が停止させられる。その後、MCU900は、サブ液晶自己診断処理を終了する。
[副制御−サブ液晶間送信処理]
図122は、サブ液晶I/F基板SLのMCU900による副制御−サブ液晶間送信処理を示している。同図に示すように、MCU900は、送信周期カウンタを1加算する(S941)。この送信周期カウンタは、サブ液晶I/F基板SLからコマンドを送信する周期を計るための加算カウンタである。
次に、MCU900は、送信周期カウンタの値が所定値として例えば50(200msec)以上か否かを判別する(S942)。送信周期カウンタの値が所定値以上の場合(S942:Yes)、MCU900は、次のS943の処理に移行する。送信周期カウンタの値が所定値未満の場合(S942:No)、MCU900は、副制御−サブ液晶間送信処理を終了する。
次に、MCU900は、送信周期カウンタの値をクリアする(S943)。
次に、MCU900は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータが存在するか否かを判別する(S944)。エラー管理領域にエラーデータが存在する場合(S944:Yes)、MCU900は、次のS945の処理に移行する。エラー管理領域にエラーデータが存在しない場合(S944:No)、MCU900は、S947の処理に移行する。
次に、MCU900は、副制御基板SSに対して‘エラー通知(図55左欄に示すCMD:45H参照)’コマンドをエラー管理領域(図55左欄に示すCMD:45H、D1:エラー情報を参照)を付与して、送信データを作成する(S945)。この送信データは、DRAMの送信格納領域に格納され、後述するS956の第3シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。
次に、MCU900は、DRAMの各種格納領域におけるリセット要求フラグを‘ON’にセットする(S946)。その後、MCU900は、S956の処理に移行する。
S947において、MCU900は、DRAMのフラグ領域におけるサブ液晶設定フラグが‘OFF’か否かを判別する。サブ液晶設定フラグが‘OFF’の場合(S947:Yes)、MCU900は、次のS948の処理に移行する。サブ液晶設定フラグが‘OFF’でない場合(S947:No)、MCU900は、S949の処理に移行する。
次に、MCU900は、副制御基板SSに対して‘起動パラメータ要求(図55左欄に示すCMD:41H参照)’コマンドの送信データを作成する(S948)。この送信データは、DRAMの送信格納領域に格納され、後述するS956の第3シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S948の処理後、MCU900は、S956の処理に移行する。
S949において、MCU900は、副制御基板SSに対して‘受信確認’コマンドの送信リクエストがあるか否かを判別する。‘受信確認’コマンドの送信リクエストがある場合(S949:Yes)、MCU900は、次のS950の処理に移行する。‘受信確認’コマンドの送信リクエストがない場合(S949:No)、MCU900は、S951の処理に移行する。
次に、MCU900は、副制御基板SSに対して‘受信確認(図55左欄に示すCMD:44H参照)’コマンドの送信データを作成する(S950)。この送信データは、DRAMの送信格納領域に格納され、後述するS956の第3シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S950の処理後、MCU900は、S956の処理に移行する。
S951において、MCU900は、副制御基板SSに対して‘ステータス’コマンドの送信リクエストがあるか否かを判別する。‘ステータス’コマンドの送信リクエストがある場合(S951:Yes)、MCU900は、次のS952の処理に移行する。‘ステータス’コマンドの送信リクエストがない場合(S951:No)、MCU900は、S955の処理に移行する。
次に、MCU900は、DRAMのステータス格納領域のデータ種別がタッチ入力に関するものか否かを判別する(S952)。ステータス格納領域のデータ種別がタッチ入力に関するものである場合(S952:Yes)、MCU900は、次のS953の処理に移行する。ステータス格納領域のデータ種別がタッチ入力に関するものでなく、すなわち液晶設定に関するものである場合(S952:No)、MCU900は、S954の処理に移行する。
次に、MCU900は、副制御基板SSに対してタッチ入力に係る‘ステータス(図55左欄に示すCMD:43H参照)’コマンドにタッチパネル入力領域のデータを付与して送信データを作成する(S953)。この送信データは、DRAMの送信格納領域に格納され、後述するS956の第3シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S953の処理後、MCU900は、S956の処理に移行する。
S954において、MCU900は、副制御基板SSに対して液晶設定に係る‘ステータス(図55左欄に示すCMD:43H参照)’を示すコマンドの送信データを作成する。この送信データは、DRAMの第3送信格納領域に格納され、後述するS956の第3シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。S954の処理後、MCU900は、S956の処理に移行する。
S955において、MCU900は、副制御基板SSに対して‘パラメータ要求(図55左欄に示すCMD:42H参照)’を示すコマンドの送信データを作成する。この送信データは、DRAMの第3送信格納領域に格納され、次のS956の第3シリアル回線送信処理により副制御基板SSに対する送信コマンドとして送信される。
次に、MCU900は、第3シリアル回線送信処理を行う(S956)。この送信処理により、サブ液晶I/F基板SLからスケーラ基板SKを経由して副制御基板SSに対して各種のコマンドが送信される。その後、MCU900は、副制御−サブ液晶間送信処理を終了する。
(プロジェクタ装置B2の光学調整)
図123は、プロジェクタ装置B2の光学調整時に投影されるテストパターンを示す図である。工場検査担当者(品質保証担当者ともいう)は、調整用PC1000で光学調整用のアプリケーションソフトウェアを起動し、そのソフトウェアのメニューに従い所定の操作をすることにより、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、あるいはリールスクリーン機構F1を動作させ、それぞれの投影面に図123に示すようなテストパターンTPを表示させることができる。図123には、一例として固定スクリーン機構Dの反射部D1にテストパターンTPが表示された状態を示している。工場検査作業者は、このようなテストパターンTPの表示態様を遊技機1の上側表示窓UD1から観察することができる。
テストパターンTPは、例えば背景のクロスハッチパターン上に、SMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)カラーバーを円内にスプライトした配色パターンと、4隅に配置された小さい円形パターンとを配置したものである。
具体的にいうと、工場検査担当者は、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及びリールスクリーン機構F1のいずれかが投影対象となるように動作させ、そうして投影対象を切り替えるごとに、テストパターンTPの表示態様を観察しながらその表示態様が適切となるようにプロジェクタ装置B2の調整を行うことができる。これにより、プロジェクタ装置B2については、水平方向位置調整値、垂直方向位置調整値、フォーカス位置調整値、LED輝度設定、台形歪み補正値、ホワイト色温度設定、ブライトネス設定、コントラスト設定、ガンマ設定、テストパターン、水平方向位置オフセット、垂直方向位置オフセット、フォーカス位置オフセット等といった各事項について光学調整を行うことができる。
本実施形態において、での遊技機の組み立て前等の調整作業時には、例えば固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及びリールスクリーン機構F1のそれぞれに識別記号‘A’〜‘C’が割り当てられ、これらの識別記号を用いて投影対象ごとに異なる水平方向位置A〜C調整値、垂直方向位置A〜C調整値、及びフォーカス位置A〜C調整値がプロジェクタ制御基板B23のEEPROM231にセットされる。その他の調整事項(LED輝度設定、台形歪み補正値、ホワイト色温度設定、ブライトネス設定、コントラスト設定、ガンマ設定、テストパターン、水平方向位置オフセット、垂直方向位置オフセット、フォーカス位置オフセット)は、遊技機が組み立てられた後に、副制御基板SSのSRAM401にセットされる。なお、水平方向位置オフセット、垂直方向位置オフセット、及びフォーカス位置オフセットは、工場等で調整済みの値を遊技場等の現地においてメンテナンス作業者がオフセット調整により変更することがが可能である。
一方、図124は、遊技場等の現地におけるプロジェクタ装置B2の光学調整時に、サブ液晶表示装置DD19の画面(タッチパネルDD19T)に表示されるテストパターンTP’等を示す図である。遊技場等に遊技機1が設置された後においては、メンテナンス作業者が所定の操作を行うことにより、サブ液晶表示装置DD19の画面となるタッチパネルDD19TにテストパターンTP’等を表示させることができる。メンテナンス作業者は、このようなテストパターンTP’を用いてプロジェクタ装置B2の光学調整を適宜個別に行うことができる。
タッチパネルDD19Tに表示されるテストパターンTP’は、投影対象に直接表示されるテストパターンTPとは異なり、シミュレーションによるバーチャル画像として直感的に変形操作等が可能な操作対象として表示される。その他、タッチパネルDD19Tには、水平方向位置オフセット、垂直方向位置オフセット、フォーカス位置オフセット、フォーカスドリフト補正を投影対象ごとに設定変更するためのボタンT1,T2が表示されるとともに、台形歪み補正、LED輝度、ホワイト色温度、ブライトネス、コントラスト、ガンマ値を設定変更するためのボタンT3やインジケータT4が表示され、各種の数値入力を行うためのテンキーT5も表示される。
具体的にいうと、メンテナンス作業者は、所定の操作を行うことでタッチパネルDD19TにテストパターンTP’等を表示させ、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1、及びリールスクリーン機構F1のいずれかが投影対象となるように動作させる。その後、メンテナンス作業者は、ボタンT1,T2を操作することで水平方向位置オフセット、垂直方向位置オフセット、フォーカス位置オフセット、及びフォーカスドリフト補正のいずれかを選択し、テストパターンTP’をタッチパネル操作により直接変化させつつその表示態様が適切となるように調整を行うことができる。すなわち、テストパターンTP’は、メンテナンス作業者の操作に応じて表示位置が上下左右に変化したり画質が変化する。これにより、プロジェクタ装置B2については、水平方向位置オフセット、垂直方向位置オフセット、フォーカス位置オフセット、及びフォーカスドリフト補正について異なる投影対象ごとに設定変更を行うことができる。このとき、メンテナンス作業者は、同時にプロジェクタ装置B2からも国定スクリーン機構DにテストパターンTPが投影されているので、実際のテストパターンTPを観察することもできる。水平方向位置オフセット、垂直方向位置オフセット、フォーカス位置オフセット、及びフォーカスドリフト補正は、副制御基板SSのSRAM401のプロジェクタ設定値保存領域、及びサブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域にセットされる。
また、メンテナンス作業者は、実際のテストパターンTPとともにテストパターンTP’を観察しながらボタンT3やテンキーT5等を操作することにより、台形歪み補正、LED輝度、ホワイト色温度、ブライトネス、コントラスト、ガンマ値といった各事項についても直接数値入力により設定変更を行うことができる。このとき、テストパターンTP’は、メンテナンス作業者の操作に応じて全体の形が変化したり色調が変化する。このようにして設定変更された台形歪み補正、LED輝度、ホワイト色温度、ブライトネス、コントラスト、ガンマ値といった各事項の値は、副制御基板SSのSRAM401のプロジェクタ設定値保存領域、及びサブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域にセットされる。
次に、本発明の変形例について説明する。なお、先述したものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
(プロジェクタ装置の冷却構造)
図125は、プロジェクタ装置の第1変形例を示している。同図に示すプロジェクタ装置Xは、底板X21及びカバーケースX22を有する。底板X21とカバーケースX22とで仕切られた内部には、先述したものと同様に、投射レンズ210を含むレンズユニットB21(一部図示略)や、LED光源(240R,240G,240B)及びDMD(241)等を含む光学機構(図示略)が設けられており、さらに、排気用ファン245、放熱板2430,2431、及びヒートシンク243Xaが設けられている。カバーケースX22の外部には、ヒートシンク243Xcが外付けで全体が露出するように付設されている。カバーケースX22の一面(図125において前側の面)には、投射レンズ210からの照射光を外部へと導くための開口X22Bが設けられている。なお、第1変形例のプロジェクタ装置Xは、キャビネットGの上面壁G4に直接取り付けられ、ミラーを介することなく直接照射光を投影対象に対して導くように設けられる。
放熱板2430の一方の片面(図125において下側の面)には、図示しないLED光源(240Ra,240Ga,240Ba)及びDMD基板(241a)が接触するように設けられている。放熱板2430の他方の片面(図125において上側の面)には、別の放熱板2431が重なるように配置されており、2つの放熱板2430,2431はビスにより面着されている。放熱板2430と放熱板2431とが接する面には、導熱シート(又は、導熱ジェル)が付設されており、放熱板2430には、ビス固定用のタップが螺状に切られている(図示せず)。放熱板2431の上面には、ビスで螺合するための取付穴が設けられている。また、放熱板2431のビスを取り外すことで、ヒートパイプ243Xd及びヒートシンク243Xcを取り外すことが可能となっている。放熱板2430は、LED光源やDMD基板で生じた熱を、ヒートパイプ243Xbを介してヒートシンク243Xaへと伝えるように接続されている。ヒートシンク243Xaで空気中に放散した熱は、排気用ファン245によりカバーケースX22に設けられた排気口X22Dを通じて強制的に排熱されるようになっている。
一方、放熱板2431は、ヒートパイプ243Xdを介してヒートシンク243Xcへと熱を伝えるように接続されている。ヒートパイプ243Xdは、カバーケースX22の内側からカバーケースX22に設けられた孔X22Aを通じて外側へと延び、外部に設けられたヒートシンク243Xcに接続されている。すなわち、放熱板2431は、LED光源やDMD基板で生じた熱を放熱板2430から受け、さらにヒートパイプ243Xdを介してヒートシンク243Xcへと熱を伝えるように接続されている。これにより、LED光源やDMD基板で生じた熱は、放熱板2431及びヒートパイプ243Xdを通じてカバーケースX22の外部に位置するヒートシンク243Xcへと伝えられ、プロジェクタ装置Xの外部へと導かれてヒートシンク243Xcにより排熱されるようになっている。このような外付けのヒートシンク243Xcによっても、プロジェクタ装置Xの内部における熱だまりを効果的に解消することができ、レンズ等の光学部品の過熱を防ぐことができる。
図126は、プロジェクタ装置の第2変形例を示している。同図に示すプロジェクタ装置X’は、先述した第1変形例によるものと同様に、底板X21及びカバーケースX22を有し、その内部に、投射レンズ210を含むレンズユニットB21(一部図示略)や、LED光源(240R,240G,240B)及びDMD(241)等を含む光学機構(図示略)が設けられているとともに、排気用ファン245、放熱板2430、及びヒートシンク243Xa,243Xcが設けられている。ヒートシンク243Xcは、先述した第1変形例によるものとは異なり、次のように配置されている。
ヒートシンク243Xcは、放熱板2430の片面(図126において上側の面)に直接接合されており、放熱板2430から熱が直接伝えられるように設けられている。また、ヒートシンク243Xcのフィン部分は、カバーケースX22の一面(図126において上側の面)に設けられた開口X22Cを通じて外部に露出するようになっている。このようなヒートシンク243Xcの配置構造によれば、LED光源やDMD基板で生じた熱は、放熱板2430を通じてカバーケースX22の外部に位置するヒートシンク243Xcのフィン部分へと効率よく伝えられ、プロジェクタ装置Xの外部にて排熱されることとなる。このようなフィン部分が外部に露出したヒートシンク243Xcによっても、プロジェクタ装置Xの内部における熱だまりを効果的に解消することができ、レンズ等の光学部品の過熱を防ぐことができる。
図127は、第3変形例に係るプロジェクタ装置の配置形態を示している。同図に示すプロジェクタ装置X”については、詳細な構造を図示しないが、外部に露出するヒートシンクが設けられていない以外、先述した図126に示すプロジェクタ装置X’と同様の構造が採用されている。すなわち、プロジェクタ装置X”では、先述したヒートシンク243Xcに代えて放熱板2430がカバーケースX22の開口X22Cに臨むように設けられており、この放熱板2430の上面が開口X22Cから若干突出した状態で露出している(図127において図示略)。このようなプロジェクタ装置X”は、カバーケースX22の開口X22Cから露出した放熱板2430がキャビネットGの上面壁G4に金属製の導熱部材Yを介して連接され、この上面壁G4に対して図示しない取付具を介して取り付けらている。上面壁G4は、例えばステンレスといった熱伝導率の高い金属製の板状部材からなる。このようなプロジェクタ装置X”の取付構造によれば、装置内部で生じた熱が放熱板2430及び導熱部材Yを通じて上面壁G4へと効率よく伝えられ、上面壁G4自体が放熱部材として機能することから、プロジェクタ装置X”の内部における熱だまりを効果的に解消することができ、レンズ等の光学部品の過熱を防ぐことができる。
図128は、後述の第4変形例ないし第20変形例に適用されるプロジェクタ装置の回路構成を示している。なお、第4変形例ないし第20変形例においても、図33に示すようなプロジェクタ装置B2が適用される。そのため、先述したものと同一の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
図128に示すように、第4変形例ないし第20変形例に適用されるプロジェクタ装置B2には、電気的な構成要素として、第1温度センサB25a、第2温度センサB25b、吸気温度センサB26a、排気温度センサB26b、複数のパルスセンサB27a,B27b,B27cが含まれる。また、このプロジェクタ装置B2には、図示しない吸気用ファン244A(FAN1),244B(FAN2)、排気用ファン245(FAN3)、LED基板240Ra,240Ga,240Ba、及びDMD基板241aなどに電力を供給する電源回路B20も含まれる。
第1温度センサB25a及び第2温度センサB25bは、先述した温度センサB25と同様の機能を果たすものである。第1温度センサB25aは、LED基板240RaにおいてLED光源240R付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板B23に対して温度検出信号を出力するように設けられている。第2温度センサB25bは、LED基板240GaやLED基板240BaにおいてLED光源240G付近やLED光源240B付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板B23に対して温度検出信号を出力するように設けられている。先述したように、LED光源240R,240G,240Bの発熱特性については、LED光源240G及びLED光源240Bが相対的に高い傾向を示す一方、LED光源240Rが相対的に低い傾向を示すことから、一般的には、第1温度センサB25aで検出される温度よりも第2温度センサB25bで検出される温度の方が高くなりがちである。なお、この種の温度センサB25a,B25bについては、仕様に応じていずれか1つだけ設けるようにしてもよい。また、第1温度センサB25aと第2温度センサB25bとを特に区別しない場合は、温度センサB25と記す。
吸気温度センサB26aは、吸気用ファン244B(FAN2)の吸気口付近に配置されており、この吸気用ファン244Bを通じてプロジェクタ装置B2の外部から内部へと供給される空気の温度を検出し、プロジェクタ制御基板B23に対して温度検出信号を出力するように設けられている。排気温度センサB26bは、排気用ファン245(FAN3)の排気口付近に配置されており、この排気用ファン245を通じてプロジェクタ装置B2の内部から外部へと排出される空気の温度を検出し、プロジェクタ制御基板B23に対して温度検出信号を出力するように設けられている。一般的には、吸気温度センサB26aで検出される温度よりも排気温度センサB26bで検出される温度の方が高くなりがちである。なお、この種の温度センサB26a,B26bについては、仕様に応じていずれか1つだけ設けるようにしてもよい。また、吸気温度センサB26a及び排気温度センサB26bは、換気温度センサという場合がある。
パルスセンサB27aは、吸気用ファン244A(FAN1)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板B23に対してFAN1の回転数検出信号として出力するように設けられている。パルスセンサB27bは、吸気用ファン244B(FAN2)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板B23に対してFAN2の回転数検出信号として出力するように設けられている。パルスセンサB27cは、排気用ファン245(FAN3)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板B23に対してFAN3の回転数検出信号として出力するように設けられている。本実施形態においては、吸気用ファン244A,244B(FAN1,FAN2)に比較的高回転のタイプが用いられ、排気用ファン245(FAN3)に比較的低回転のタイプが用いられる。これにより、FAN3に対応するパルスセンサB27cを介して検出される回転数よりも、FAN1やFAN2に対応するパルスセンサB27a,B27bを介して検出される回転数の方が高くなりがちである。なお、この種のパルスセンサ27a,27b,27cについては、仕様に応じていずれか1つだけあるいはいずれか2つを設けるようにしてもよい。パルスセンサは、例えばフォトインタラプタにより構成してもよい。
以上のようなプロジェクタ装置B2を前提として以下に第4〜第23変形例について説明する。なお、以下の各変形例は、温度センサやパルスセンサの全てを用いるとは限らず、これらの一部のみを用いて実現可能とされる。また、以下の各変形例については、技術的な前提条件が破綻するなどの組み合わせを困難とする特別な事由がなければ、任意の変形例どうしを適宜組み合わせることも可能である。
図129は、第4変形例に係る処理として、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230によるプロジェクタ制御メイン処理を示している。図129に示す処理は、図128のプロジェクタ装置B2に適した処理となるように、先述した図107に示す処理の一部を改良したものである。
図129に示すように、電源が投入されると、制御LSI230は、プロジェクタ初期化処理を行う(S1001)。この処理は、図109の処理に該当する。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグが‘ON’であるか否かを判別する(S1002)。受信完了フラグが‘ON’である場合(S1002:Yes)、制御LSI230は、次のS1003の処理に移行する。受信完了フラグが‘ON’でない場合(S1002:No)、制御LSI230は、S107の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMの受信格納領域から受信データを取得する(S1003)。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグを‘OFF’にセットする(S1004)。
次に、制御LSI230は、取得した受信データの送信先IDが‘プロジェクタ’を示すか否かを判別する(S1005)。送信先IDが‘プロジェクタ’を示す場合(S1005:Yes)、制御LSI230は、次のS1006の処理に移行する。送信先IDが‘プロジェクタ’を示さない場合(S1005:No)、制御LSI230は、S1007の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、副制御−プロジェクタ間受信時処理を行う(S1006)。この処理は、図110の処理に該当する。
次に、制御LSI230は、プロジェクタ自己診断処理を行う(S1007)。この処理は、図113の処理に該当する。なお、プロジェクタ自己診断処理は、後述する図130に示すような処理として適用することもできる。
次に、制御LSI230は、副制御−プロジェクタ間送信時処理を行う(S1008)。この処理は、図114の処理に該当する。なお、副制御−プロジェクタ間送信時処理は、後述する図135に示すような処理として適用することもできる。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域に、LED温度異常(シャットダウン)、FAN回転異常、FAN温度異常、又は、電圧異常が書き込まれているか否かを判別する(S1009)。LED温度異常(シャットダウン)は、後述の強制シャットダウンに繋がるLED温度異常を意味し、図131(a)に示すLED温度制御テーブルを用いてLED光源240R,240G,240B付近のいずれかの温度が所定温度以上として検出された場合に生成・格納される。FAN回転異常は、強制シャットダウンに繋がるFAN回転異常を意味し、図134に示すFAN温度回転数制御テーブルを用いてFAN1〜3のいずれかの回転数が所定の温度環境下で所定回転数未満として検出された場合に生成・格納される。FAN温度異常は、図131(b)に示すFAN温度制御テーブルを用いてFAN2付近の吸気温度が所定温度以上として検出された場合に生成・格納される。電圧異常は、電源回路B20から供給される電力において例えば所定の規定電圧値未満の電圧昇圧が検出された場合に生成・格納される。これらいずれかの異常がエラー管理領域に書き込まれている場合(S1009:Yes)、制御LSI230は、基本的にエラー通知のコマンドを副制御基板SSのサブCPU400に送信していることから、S1010の処理に移行する。エラー通知については後述する。一方、いずれの異常もエラー管理領域に書き込まれていない場合(S1009:No)、制御LSI230は、S1013の処理に移行する。なお、FAN温度制御テーブルは、図131(b)に示すものに代えて後述する図132に示すようなものを適用することもできる。また、後述する図134に示すようなFAN温度回転数制御テーブルを適用することもできる。
次に、制御LSI230は、エラー通知のコマンド送信に応じて副制御基板SSのサブCPU400が例えばステータス要求のコマンドを返信するなどして応答したか否かを判別する(S1010)。サブCPU400が応答した場合(S1010:Yes)、制御LSI230は、S1012の処理に移行する。サブCPU400が応答していない場合(S1010:No)、制御LSI230は、S1011の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にいずれかの異常が書き込まれていることを確認してから所定時間(例えば30秒)が経過したか否かを判別する(S1011)。所定時間が経過した場合(S1011:Yes)、制御LSI230は、S1012の処理に移行する。所定時間が経過していない場合(S1011:No)、制御LSI230は、S1013の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、FAN1〜3に対して回転停止指令、DLP制御回路232、LED光源240R,240G,240Bを駆動するLEDドライバ233に対して駆動停止指令を送る(S1012)。これにより、プロジェクタ装置B2の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
次に、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるリセット要求フラグが‘ON’か否かを判別する(S1013)。リセット要求フラグが‘ON’である場合(S1013:Yes)、制御LSI230は、次のS1014の処理に移行する。リセット要求フラグが‘ON’でない場合(S1013:No)、制御LSI230は、S1015の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちを行う(S1014)。ウォッチドッグタイマのリセット待ちとは、ウォッチドッグタイマをクリア(または所定値セット)することなく無限ループ処理を行い、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI230に出力するのを待つ処理であり、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI230に出力すると、制御LSI230がリセットされることにより、プロジェクタ制御メイン処理における先頭のステップ(S1001)から処理が再開されることとなる(「リブート」とも呼ばれる)。
S1015において、制御LSI230は、ウォッチドッグタイマ(WDT)の値をクリアする。
次に、制御LSI230は、例えば4msecの周期待ちを行う(S1016)。その後、制御LSI230は、S1002の処理に移行する。
図130は、第4変形例に係る処理として、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230による自己診断処理を示している。図130に示す処理は、図129のプロジェクタ制御メイン処理と連動して図128のプロジェクタ装置B2に適した処理となるように、先述した図113に示す処理の一部を改良したものである。
図130に示すように、制御LSI230は、ベリファイチェックによりDRAMの自己診断格納領域にROMから読み出した診断値として例えば‘55AAH’を書き込む(S1021)。
次に、制御LSI230は、自己診断格納領域から読み出した値(ロード値)が診断値と正しく一致するか否かを判別する(S1022)。ロード値が診断値に一致する場合(S1022:Yes)、制御LSI230は、S1024の処理に移行する。ロード値が診断値に一致しない場合(S1022:No)、制御LSI230は、次のS1023の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘自己診断異常’をセットする(S1023)。この自己診断異常には、後述するウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちによるエラーが含まれる。このようなWDTリセット待ちを含む自己診断異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI230は、先述した図129に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S1008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(後述する図135のS817参照)、リセット要求フラグを‘ON’にセットした上で(後述する図135のS818、S819’参照)、ウォッチドッグタイマからのリセット信号に応じて先述した図129に示すプロジェクタ初期化処理(S1001)を実行する。この場合に実行される副制御−プロジェクタ間送信時処理及びプロジェクタ初期化処理については、別途図135及び図136を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、LED温度診断処理を行う(S1024)。この処理において、制御LSI230は、第1温度センサB25a及び第2温度センサB25bからの温度検出信号に基づいてLED温度を取得する。
次に、制御LSI230は、取得したLED温度が正常か否かを判別する(S1025)。取得したLED温度が正常である場合(S1025:Yes)、制御LSI230は、S1027の処理に移行する。取得したLED温度が正常でない場合(S1025:No)、制御LSI230は、次のS1026の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘LED温度異常’をセットする(S1026)。具体的にいうと、第1温度センサB25a及び第2温度センサB25bは、LED光源240R,240G,240B付近の温度を検出する。制御LSI230は、これら第1温度センサB25a及び第2温度センサB25bを通じて各々の温度を計測することにより、図131(a)のLED温度制御テーブルに基づいて計測温度が所定温度以上であるか否かを判定し、所定温度以上であれば、ワーニングあるいは強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。ワーニングとは、強制シャットダウンに至る前に行う警告表示を意味し、強制シャットダウンは、プロジェクタ装置B2のLED光源240R,240G,240BやFAN1〜3などの主要な動作を温度やFAN回転数等の異常に応じて強制的に停止させることを意味する。
例えば、LED光源240Rに係るLED(R)温度異常のエラー情報としては、第1温度センサB25aにより検出されたLED光源240R付近の温度が85℃以上かつ90℃未満の場合に、ワーニングがセットされ、90℃以上であれば、強制シャットダウンがセットされる。また、LED光源240Gに係るLED(G)温度異常のエラー情報やLED光源240Bに係るLED(B)温度異常のエラー情報は、LED(R)温度異常のエラー情報と生成条件が異なり、第2温度センサB25bにより検出されたLED光源240G付近やLED光源240B付近の温度が100℃以上かつ105℃未満の場合に、ワーニングがセットされ、105℃以上であれば、強制シャットダウンがセットされる。このようなLED温度異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI230は、先述した図129に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S1008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(後述する図135のS817参照)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(後述する図135のS818、S819’参照)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板SSのサブCPU400に送信する(後述する図135のS825参照)。この場合に実行される副制御−プロジェクタ間送信時処理及びプロジェクタ初期化処理についても、別途図135及び図136を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、FAN回転診断処理を行う(S1027)。この処理において、制御LSI230は、FAN1〜3のパルスセンサB27a〜B27cからのファン回転数信号に基づいてFAN回転数を取得する。
次に、制御LSI230は、取得したFAN回転数が正常か否かを判別する(S1028)。取得したFAN回転数が正常である場合(S1028:Yes)、制御LSI230は、S1030の処理に移行する。取得したFAN回転数が正常でない場合(S1028:No)、制御LSI230は、次のS1029の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘FAN回転異常’をセットする(S1029)。具体的にいうと、パルスセンサB27a〜B27cは、FAN1〜3の回転数を検出する。また、例えば、吸気温度センサB26aは、FAN2の吸気温度を基準となるFAN温度として検出する。制御LSI230は、これらパルスセンサB27a〜B27cを通じて各々の回転数を計測するとともに、吸気温度センサB26aを通じてFAN温度を計測することにより、図134のFAN温度回転数制御テーブルに基づいてFAN温度が所定温度(例えば32℃)以下か否かを判定し、FAN温度が所定温度以下であれば、FAN1〜3のいずれかの回転数が各々個別に規定された所定回転数(例えば、FAN1:4410rpm、FAN2:4410rpm、FAN3:3710rpm)未満であれば、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットし、FAN温度が所定温度より高い温度であれば、FAN1〜3のいずれかの回転数が先述したものより過酷な条件として各々個別に規定された特定回転数(例えば、FAN1:6090rpm、FAN2:4410rpm、FAN3:4410rpm)未満であれば、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。
例えば、図134のFAN温度回転数制御テーブルに基づき、FAN1に係る回転数異常のエラー情報としては、FAN温度が32℃以下のときにパルスセンサB27aにより検出された回転数が4410rpm未満の場合に、強制シャットダウンがセットされる。また、FAN1に係る回転数異常のエラー情報としては、FAN温度が32℃より高い温度のときにパルスセンサB27aにより検出された回転数が6090rpm未満の場合に、強制シャットダウンがセットされる。図134のFAN温度回転数制御テーブルに基づき、FAN2及びFAN3に係る回転数異常のエラー情報も、同様の条件を満たす場合に強制シャットダウンがセットされる。このようなFAN回転数異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI230は、先述した図129に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S1008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(後述する図135のS817参照)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(後述する図135のS818、S819’参照)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板SSのサブCPU400に送信する(後述する図135のS825参照)。この場合に実行される副制御−プロジェクタ間送信時処理及びプロジェクタ初期化処理についても、別途図135及び図136を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、FAN温度診断処理を行う(S1030)。この処理において、制御LSI230は、例えば吸気温度センサB26aからの温度検出信号に基づいて吸気温度をFAN温度として取得する。
次に、制御LSI230は、取得したFAN温度が正常か否かを判別する(S1031)。取得したFAN温度が正常である場合(S1031:Yes)、制御LSI230は、S1033の処理に移行する。取得したFAN温度が正常でない場合(S1031:No)、制御LSI230は、次のS1032の処理に移行する。なお、例えば各々のFAN1〜3に温度センサを設置し、各温度センサが検出するFAN温度1〜3に応じて、FAN回転数を制御するようにしてもよい。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘FAN温度異常’をセットする(S1032)。具体的にいうと、吸気温度センサB26aは、FAN2付近のFAN温度(吸気温度)を検出する。制御LSI230は、吸気温度センサB26aを通じてFAN温度を計測することにより、図131(b)のFAN温度制御テーブルに基づいてFAN温度が所定温度以上であるか否かを判定し、所定温度以上であれば、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。例えば、FAN温度異常のエラー情報としては、吸気温度センサB26aにより検出されたFAN温度が67℃以上であれば、強制シャットダウンがセットされる。このようなFAN温度異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI230は、先述した図129に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S1008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(後述する図135のS817参照)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(後述する図135のS818、S819’参照)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板SSのサブCPU400に送信する(後述する図135のS825参照)。この場合に実行される副制御−プロジェクタ間送信時処理及びプロジェクタ初期化処理についても、別途図135及び図136を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、プロジェクタ電源診断処理を行う(S1033)。この処理において、制御LSI230は、プロジェクタ装置B2の電源回路B20から供給される電力の動作電圧を検出する。
次に、制御LSI230は、プロジェクタ装置B2の動作電圧が規定電圧以上か否かを判別する(S1034)。プロジェクタ装置B2の動作電圧が規定電圧以上である場合(S1034:Yes)、制御LSI230は、S1036の処理に移行する。プロジェクタ装置B2の動作電圧が規定電圧未満である場合(S1034:No)、制御LSI230は、次のS1035の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘電圧異常’をセットする(S1035)。具体的には、例えば異常な電圧降下を示す電圧異常のエラー情報をセットする。このような電圧異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI230は、先述した図129に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S1008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(後述する図135のS817参照)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(後述する図135のS818、S819’参照)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板SSのサブCPU400に送信する(後述する図135のS825参照)。この場合に実行される副制御−プロジェクタ間送信時処理及びプロジェクタ初期化処理についても、別途図135及び図136を用いて後述する。
次に、制御LSI230は、DLP動作診断処理を行う(S1036)。この処理において、制御LSI230は、DLP制御回路232の動作をチェックする。
次に、制御LSI230は、DLP制御回路232の動作が正常か否かを判別する(S1037)。DLP制御回路232の動作が正常である場合(S1037:Yes)、制御LSI230は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。DLP制御回路232の動作が正常でない場合(S1037:No)、制御LSI230は、次のS1038の処理に移行する。
次に、制御LSI230は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘DLP異常’をセットする(S1038)。このようなDLP異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI230は、先述した図129に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S1008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(後述する図135のS817参照)、リセット要求フラグを‘ON’にセットした上で(後述する図135のS818、S819’参照)、ウォッチドッグタイマからのリセット信号に応じて先述した図129に示すプロジェクタ初期化処理(S1001)を実行する。すなわち、S1008においてエラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットしているため、S1008において作成されたエラー通知のコマンドは、リブート後に図136のS727’の処理で送信されることになる。なお、このとき、エラー通知のコマンド又はエラー通知を示す情報などは、EEPROM231に記憶することも可能である。そうした場合、電断や再起動によって電圧の変化(低下、断絶、上昇による異常など)が起こった場合であっても、コマンドや情報を消去せずに保持しておくことができる。この場合に実行される副制御−プロジェクタ間送信時処理及びプロジェクタ初期化処理についても、別途図135及び図136を用いて後述する。その後、制御LSI230は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。
このようなプロジェクタ制御メイン処理及びプロジェクタ自己診断処理によれば、プロジェクタ装置B2の各種の異常に応じてエラー通知のコマンドが副制御基板SSに送信され、その際に副制御基板SSからの応答があると、プロジェクタ装置B2の動作が強制的にシャットダウンされるので、プロジェクタ装置B2の熱溜まりによる動作不良を回避し、長時間に及ぶような映像の不快さを解消することができる。
また、副制御基板SSからの応答が無くても、例えば30秒といった所定時間が経過すると、プロジェクタ装置B2の動作が自動的にシャットダウンされるので、プロジェクタ装置B2の動作不良を確実に回避することができる。なお、DLP異常の場合、つまりウォッチドッグタイマによるエラー処理の場合は、リブート(初期化処理)が行われ、リブート後にエラー送信が行われることになる。この種のDLP異常の場合には、プロジェクタ装置B2がフリーズしている可能性が高く、副制御基板SSのサブCPU400にエラー通知を行うことも困難な状態(例えば、通信状況が正常でない、送信すべきコマンドや情報を正常に作成できない等)が想定される。そのため、リブート後にエラー送信が実行される。なお、DLP異常を他のエラーと同様に扱い、リブート前にDLP異常に係るエラー送信を行うようにしてもよい。また、プロジェクタ装置B2自体がリブート又はシャットダウンを行った場合は、サブCPU400との通信が所定時間(例えば、1000ms)以上行われない状態となるため、サブCPU400が異常を検知し、サブCPU400からプロジェクタ装置B2へとリブート命令(又は再起動)を行うようにしてもよい。また、サブCPU400がプロジェクタ装置B2からの信号を所定時間(例えば、1000ms)以上受信できなかった場合は、プロジェクタ装置B2がリブート処理を実行中の可能性が高いと判断し、さらにリブート処理後に送信されてくるエラー通知のコマンドをサブCPU400が受け取れなかった場合(つまり、1000msよりも長い例えば5000msの時間が経過した場合など)は、サブCPU400からプロジェクタ装置B2を強制的にリブートさせるように制御し、あるいはエラーの報知を行うようにしてもよい。
図131は、第4変形例に係る参照テーブルとして、プロジェクタ制御基板B23のEEPROM231に記憶されたLED温度制御テーブル及びFAN温度制御テーブルを示している。
図131(a)に示すように、LED温度制御テーブルにおいては、LED光源240R(LED(R))の温度異常に対応する制御条件と、LED光源240G(LED(G))及びLED光源240B(LED(B))の温度異常に対応する制御条件とが異なるように規定されている。
例えば、LED光源240R(LED(R))については、LED温度が0℃以上85℃未満であれば正常に動作が制御され、LED温度が85℃以上90℃未満では停止せずに動作が制御されるものの、スクリーン上への投射映像やサブ液晶表示装置DD19の表示画像により温度異常としてワーニング(警告表示)を行うように制御され、さらに、LED温度が90℃以上になると、プロジェクタ装置B2の主要動作を強制シャットダウンするように制御される。ワーニングの際には、それに対応する処理が制御LSI230により行われるとともに、副制御基板SSのサブCPU400にエラー警告に係るコマンドが送信され、プロジェクタ装置B2においては、スクリーン上にワーニングを示す投射映像が表示される一方、サブ液晶表示装置DD19においては、プロジェクタ装置B2のシャットダウンを示す画像が表示される。強制シャットダウンの際には、副制御基板SSのサブCPU400にエラー通知に係るコマンドが送信されるため、サブ液晶表示装置DD19においては、プロジェクタ装置B2のシャットダウンを示す画像が表示される。
一方、LED光源240G(LED(G))及びLED光源240B(LED(B))については、LED温度が0℃以上100℃未満であれば正常に動作が制御され、LED温度が100℃以上105℃未満では停止せずに動作が制御されるものの、スクリーン上への投射映像やサブ液晶表示装置DD19の表示画像により温度異常としてワーニング(警告表示)を行うように制御され、さらに、LED温度が105℃以上になると、プロジェクタ装置B2の主要動作を強制シャットダウンするように制御される。このようなワーニングの際にも、それに対応する処理が制御LSI230により行われるとともに、副制御基板SSのサブCPU400にエラー警告に係るコマンドが送信され、プロジェクタ装置B2においては、スクリーン上にワーニングを示す投射映像が表示される一方、サブ液晶表示装置DD19においては、プロジェクタ装置B2のシャットダウンを示す画像が表示される。また、強制シャットダウンの際にも、副制御基板SSのサブCPU400にエラー通知に係るコマンドが送信されるため、サブ液晶表示装置DD19においては、プロジェクタ装置B2のシャットダウンを示す画像が表示される。なお、ワーニング又はシャットダウンを示す画像は、プロジェクタ装置B2により投影されるとともに、液晶表示装置DD19上でも投影画像と同様に表示される。これにより、プロジェクタ装置B2による投影が困難又は不可能である場合、あるいは液晶表示装置DD19による表示が困難又は不可能である場合でも、いずれか一方の表示手段によってワーニングやシャットダウンを示す画像を表示することができ、遊技者や遊技場管理者に対してその旨を確実に報知することができる。このとき、プロジェクタ装置B2による投影や、液晶表示装置DD19による表示に加えて、遊技機1の外部集中端子板31から、例えばホールコンピュータや島制御コンピュータといった遊技場の管理装置に対してエラー発生を伝えて報知するようにしてもよい。また、本実施形態の表示手段としては、プロジェク夕装置、スクリーン、液晶表示装置、LEDなどを用いたドット単位の点灯による表示装置、タッチパネル、フレキシブルな液晶表示装置、イルミアレイ(登録商標)、透明液晶ディスプレイ、透明スクリーン、可動式の役物、可動式でない役物、などといったものを適用することができる。また、プロジェクタ装置やスクリーン、液晶表示装置の数については、特に限定するものではない。本実施形態の遊技機1では、主制御基板MSや払出・発射制御回路(図示略)から外部集中端子板31を経由してセキュリティ信号が外部出力されるが、副制御基板SSのサブCPU400からセキュリティ信号を外部出力するようにしてもよい。
また、図131(b)に示すように、FAN温度制御テーブルにおいては、基本的にFAN2のFAN温度(吸気温度)を対象として、このFAN温度に応じた制御条件が規定されている。
例えば、FAN温度が0℃以上67℃未満であれば正常に動作が制御され、FAN温度が67℃以上になると、ワーニング(警告表示)を行うことなくプロジェクタ装置B2の主要動作を強制シャットダウンするように制御される。このようなFAN温度による強制シャットダウンの際にも、副制御基板SSのサブCPU400にエラー通知に係るコマンドが送信されるため、サブ液晶表示装置DD19においては、プロジェクタ装置B2のシャットダウンを示す画像が表示される。なお、この際においても、ワーニング又はシャットダウンを示す画像は、プロジェクタ装置B2により投影されるとともに、液晶表示装置DD19上でも投影画像と同様に表示される。これにより、プロジェクタ装置B2による投影が困難又は不可能である場合、あるいは液晶表示装置DD19による表示が困難又は不可能である場合でも、いずれか一方の表示手段によってワーニングやシャットダウンを示す画像を表示することができ、遊技者や遊技場管理者に対してその旨を確実に報知することができる。また、プロジェクタ装置B2による投影や、液晶表示装置DD19による表示に加えて、遊技機1の外部集中端子板31から、例えばホールコンピュータや島コンピュータといった遊技場の管理装置に対してエラー発生を伝えて報知するようにしてもよい。
このようなLED温度制御テーブル及びFAN温度制御テーブルによれば、LED光源240R(LED(R))、LED光源240G(LED(G))、LED光源240B(LED(B))に係るLED温度が上昇して規定の温度(例えば、LED(R):85℃、LED(G),(B):100℃)以上になると、異常と判定されることでワーニングが行われ、さらにLED温度が上昇して規定の温度(例えば、LED(R):90℃、LED(G),(B):105℃)以上になり、あるいはFAN2付近の吸気温度(FAN温度)がLED温度より低くても規定の温度(例えば、67℃)以上になると、プロジェクタ装置B2の主要動作が強制シャットダウンにより一時停止させられるので、プロジェクタ装置B2の熱溜まりによる動作不良をワーニングにより事前に知らしめた上で適宜回避し、長時間に及ぶような映像の不快さを解消することができる。
また、LED温度制御テーブル及びFAN温度制御テーブルによれば、LED(R)の温度が例えば85℃以上、又は、LED(G),(B)の温度がより高い例えば100℃以上になると、サブCPU400に対してエラー警告が行われ、さらにLED(R)の温度が上昇して例えば90℃以上、あるいは、LED(G),(B)の温度が上昇して例えば105℃以上になり、若しくは、FAN2の吸気温度がLED(R)のワーニング(エラー警告)が行われる温度(85℃)より低い温度であって、FAN2の規定の温度である例えば67℃以上になると、プロジェクタ装置B2の動作が強制シャットダウンにより一時停止させられるので、プロジェクタ装置B2の熱溜まりによる動作不良をサブCPU400に対する警告により事前に知らしめた上で適宜回避し、長時間に及ぶような映像の不快さを解消することができる。なお、LED(R)のワーニングが行われる温度(85℃)は、LED(R)に限らず、LED(G)及びLED(B)を含めてLED全体の異常発生についての判断基準となる温度としてもよい。つまり、LED(R)、LED(G)、LED(B)といった複数種類のLEDが存在する場合に、いずれか1種類のLED温度を基準として異常の発生有無を判断するようにしてもよい。また、FAN2の吸気温度は、吸気用ファンの周囲の温度、吸気用ファン自体の温度、又はプロジェクタ装置の外部の温度、あるいは外気温度などとして認識することができる温度である。
また、LED温度制御テーブル及びFAN温度制御テーブルによれば、例えばLED(R)の温度が85℃以上になると、サブCPU400に対して警告が行われ、それに応じてスクリーン上にエラー報知に係るワーニングを示す映像が投影表示されるとともに、同じようなエラー報知に係るワーニングを示す画像がサブ液晶表示装置DD19において別途表示される。さらに、LED(R)の温度が上昇して例えば90℃以上になり、あるいは、FAN2の吸気温度が例えば67℃以上になると、サブCPU400に対してエラー通知が行われ、それに応じてワーニングとは異なるエラー報知に係る画像がサブ液晶表示装置DD19において表示された後、エラー通知に対するサブCPU400からの応答によってプロジェクタ装置B2の動作が強制的に停止させられる。これにより、プロジェクタ装置B2の熱溜まりによる動作不良をワーニングに係るエラー報知及びその後の強制シャットダウンに係るエラー報知により事前に知らしめた上で適宜回避し、長時間に及ぶような映像の不快さを解消することができる。なお、このような場合に所定時間(例えば30s)経過してもサブCPU400の応答がない場合には、強制的にシャットダウンを行うようにすることができる。
図132は、第5変形例に係るテーブルとして、プロジェクタ制御基板B23のEEPROM231に記憶されたFAN温度制御テーブルを示している。図132に示すテーブルは、上記図131(b)に示すFAN温度制御テーブルを改良したものである。
図132に示すFAN温度制御テーブルにおいては、吸気温度(FAN2)の温度異常に対応する制御条件と、排気温度(FAN3)の温度異常に対応する制御条件とが異なるように規定されている。
例えば、吸気温度については、図131(b)に示すものと同様に、67℃以上になると、プロジェクタ装置B2の主要動作を強制シャットダウンするように制御される。強制シャットダウンの際には、サブ液晶表示装置DD19においては、プロジェクタ装置B2のシャットダウンを示す画像が表示される。一方、排気温度については、吸気温度の場合よりある程度高い例えば75℃に達するまでは正常に動作が制御され、75℃以上80℃未満では停止せずに動作が制御されるものの、スクリーン上への投射映像やサブ液晶表示装置DD19の表示画像により温度異常としてワーニング(警告表示)を行うように制御され、さらに、排気温度が80℃以上になると、プロジェクタ装置B2の主要動作を強制シャットダウンするように制御される。このようなワーニングの際にも、それに対応する処理が制御LSI230により行われるとともに、副制御基板SSのサブCPU400にエラー警告に係るコマンドが送信され、プロジェクタ装置B2においては、スクリーン上にワーニングを示す投射映像が表示される一方、サブ液晶表示装置DD19においては、プロジェクタ装置B2のシャットダウンを示す画像が表示される。また、強制シャットダウンの際にも、副制御基板SSのサブCPU400にエラー通知に係るコマンドが送信されるため、サブ液晶表示装置DD19においては、プロジェクタ装置B2のシャットダウンを示す画像が表示される。
図133は、第6変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタエラー通知受信時処理を示している。図133に示す処理は、図128のプロジェクタ装置B2に適した処理となるように、先述した図93に示す処理の一部を改良したものである。
図133に示すように、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23からのエラー通知に応じてプロジェクタエラー発生時処理を行う(S1041)。
次に、サブCPU400は、プロジェクタエラーがワーニングであれば、サブ液晶表示装置DD19とプロジェクタ装置B2の両方を駆使してワーニングに係る報知を行うように双方に表示要求を行う一方、プロジェクタ装置B2に対してエラー通知に応じた応答信号(コマンド)を送信する(S1042)。なお、プロジェクタエラーがワーニングでない場合、サブCPU400は、S1042の処理をスキップして次のS1043の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタエラーがシャットダウンであれば、サブ液晶表示装置DD19でプロジェクタ装置B2のシャットダウンに関する報知を行うようにサブ液晶表示装置DD19に対して表示要求を行い、さらにその後、サブ液晶表示装置DD19においてシャットダウンに関する報知が行われると、その後プロジェクタ装置B2に対してエラー通知に応じた応答信号(コマンド)を送信する(S1043)。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23(プロジェクタ装置B2)のエラーを音によって報知すべくスピーカ群62に対してサウンドプロジェクタエラー発生出力要求を行う(S1044)。その後、サブCPU400は、プロジェクタエラー通知受信時処理を終了する。
このような図132のFAN温度制御テーブルを図131(a)のLED温度制御テーブルと組み合わせて用いて、図133のプロジェクタエラー通知受信時処理を実行することによれば、例えばLED(R)の温度が85℃以上、又は、FAN3の排気温度がその温度より低い例えば75℃以上になると、異常と判定されることでサブCPU400に対して警告に係るエラー通知が行われ、さらにLED(R)の温度が上昇して例えば90℃以上になり、あるいは、FAN2の吸気温度が排気温度の場合より低い例えば67℃以上になると、プロジェクタ装置B2の動作が自動的に強制シャットダウンにより停止させられるので、プロジェクタ装置B2の熱溜まりによる動作不良をサブCPU400に対する警告により事前に知らしめた上で適宜回避し、長時間に及ぶような映像の不快さを解消することができる。
図134は、第7変形例に係るテーブルとして、プロジェクタ制御基板B23のEEPROM231に記憶されたFAN温度回転数制御テーブルを示している。
図134に示すように、FAN温度回転数制御テーブルにおいては、FAN1〜3ごとに規定されたFAN回転数の下限に基づき、シャットダウンの制御条件が異なるように規定されている。また、FAN温度としては、例えばFAN2の吸気温度を適用するようになっている。
例えば、FAN温度(FAN2)が32℃以下である場合、吸気用のFAN1については、FAN回転数が下限値として規定された4410rpm未満になると、吸気能力不足で回転数エラーと判定され、吸気用のFAN2については、FAN回転数が下限値として規定された4410rpm未満になると、吸気能力不足で回転数エラーと判定され、排気用のFAN3については、FAN回転数が下限値として規定された3710rpm未満になると、吸気能力不足で回転数エラーと判定される。このようにして回転数エラーと判定されると、プロジェクタ装置B2の主要動作を強制シャットダウンするように制御される。
一方、FAN温度(FAN2)が32℃よりも高い場合は、より大きな吸排気(換気)能力を発揮することが求められる。そのため、FAN温度(FAN2)が32℃よりも高くなると、一部のFAN回転数の下限値が引き上げられる。これにより、FAN温度(FAN2)が32℃よりも高い場合、吸気用のFAN1については、FAN回転数が上記より高い下限値として規定された6090rpm未満になると、吸気能力不足で回転数エラーと判定され、吸気用のFAN2については、FAN回転数が上記と同じ下限値として規定された4410rpm未満になると、吸気能力不足で回転数エラーと判定され、排気用のFAN3については、FAN回転数が上記より高い下限値として規定された4410rpm未満になると、吸気能力不足で回転数エラーと判定される。このようにして回転数エラーと判定された場合も、プロジェクタ装置B2の主要動作を強制シャットダウンするように制御される。
このようなFAN温度回転数制御テーブルによれば、FAN温度が例えば32℃より高くなると、プロジェクタ装置B2の動作が強制シャットダウンにより停止させられる一方、FAN温度が32℃以下でもそのような温度状況に応じて排気用のFAN3や吸気用のFAN1については、それぞれのFAN回転数に応じてプロジェクタ装置B2の動作が強制シャットダウンにより停止させられる。また、FAN温度が32℃以下では、温度に関係なくそのFAN温度に対応する吸気用のFAN2のFAN回転数に応じてプロジェクタ装置B2の動作が強制シャットダウンにより停止させられるので、プロジェクタ装置B2の熱溜まりによる動作不良をFAN温度やFAN回転数に応じて適宜回避し、長時間に及ぶような映像の不快さを解消することができる。
また、FAN温度回転数制御テーブルによれば、FAN温度と排気用のFAN3のFAN回転数に応じてプロジェクタ装置B2の動作が強制シャットダウンにより停止させられる一方、検出されたFAN温度に関係なく吸気用のFAN2のFAN回転数に応じてもプロジェクタ装置B2の動作が強制シャットダウンにより停止させられるので、プロジェクタ装置B2の熱溜まりによる動作不良をFAN温度やFAN回転数に応じて適宜回避し、長時間に及ぶような映像の不快さを解消することができる。
また、FAN温度回転数制御テーブルによれば、吸気用のFAN2のFAN温度のほか、排気用のFAN3及び吸気用のFAN1のFAN回転数に応じてプロジェクタ装置B2の動作が強制シャットダウンにより停止させられるので、プロジェクタ装置B2の熱溜まりによる動作不良をFAN温度やFAN回転数に応じて適宜回避し、長時間に及ぶような映像の不快さを解消することができる。
なお、FAN1〜3の全てにおいては、それぞれ温度センサが設けられており、それぞれの温度センサを介して検出される各FAN1〜3の夫々を通過する気流温度に応じて、各FAN1〜3のFAN回転数やシャットダウンによる停止制御を行うようにしてもよい。
図135は、第8変形例に係る処理として、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230による副制御−プロジェクタ間送信時処理を示している。図135に示す処理は、先述した図129のプロジェクタ制御メイン処理におけるS1008にて実行されるものであり、先述した図114に示すS819の処理のみを一部改良したものである。そのため、図135においては、S819’以外の処理を同一符号で示して説明を省略し、S819’の処理のみについて説明する。
図135に示すように、S819’において、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるリセット要求フラグを‘ON’にセットする。その後、制御LSI230は、副制御−プロジェクタ間送信時処理を終了する。すなわち、ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちによるエラーを含む自己診断異常あるいはDLP異常の場合は、これらの異常を示す‘エラー通知’のコマンドが直ちに送信されることなく、リセット要求フラグの‘ON’に応じてウォッチドッグタイマ(WDT)からリセット信号が出力されるのを待ち、リセット信号が出力されると、次の図136に示すプロジェクタ初期化処理がリブート(再起動)により実行されることとなる。
図136は、第8変形例に係る処理として、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230によるプロジェクタ初期化処理を示している。図136に示す処理は、先述した図129のプロジェクタ制御メイン処理におけるS1001にて実行されるものであり、先述した図109に示すS727の処理のみを一部改良したものである。そのため、図136においては、S727’以外の処理を同一符号で示して説明を省略し、S319’の処理のみについて説明する。
図136に示すように、S727’において、制御LSI230は、DRAMの各種フラグ&作業領域を初期化するとともに、リブート(再起動)によるこのプロジェクタ初期化処理前、自己診断異常(ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちエラーを含む)やDLP異常を示す‘エラー通知’のコマンドが作成されていた場合、当該‘エラー通知’のコマンドを副制御基板SSのサブCPU400に送信する。その後、制御LSI230は、プロジェクタ初期化処理を終了する。
先述した図129及び図130に示すプロジェクタ制御メイン処理及びプロジェクタ自己診断処理とともに、図135及び図136に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理及びプロジェクタ初期化処理によれば、プロジェクタ装置B2のLED(R,G,B)やFAN1〜3、あるいは電源回路B20が熱的な要因によって異常が生じても、それに応じてサブCPU400にエラー通知が行われた後にプロジェクタ装置B2の動作がシャットダウンにより強制的に停止させられる。その一方、例えばウォッチドッグタイマがクリア(または所定値セット)されずに無限ループに陥って異常処理となった場合は、この場合もプロジェクタ装置B2の動作が停止させられるものの、リブート(再起動)によりウォッチドッグタイマがリセットされてプロジェクタ装置B2の動作が復帰される際にサブCPU400に対してエラー通知が行われるので、プロジェクタ装置B2の色々な動作不良をサブCPU400に確実に知らしめた上で回避することができる。
上述したように、ウォッチドッグタイマを用いて異常処理が行われた場合は、プロジェクタ装置B2がフリーズしている可能性が高いため、正常な動作が保障される可能性が低く、早期のリブート(リセット又は再起動など)が必要となる。この段階で送信コマンドを送信しようとしても正常に送信されない可能性が高いため、リブート後にサブCPU400にエラー通知を行うように制御することが望ましい。このように、プロジェクタ装置B2がフリーズしている場合には、ウォッチドッグタイマがクリアされずにタイムアップ(加算式、減算式のカウントを含む)するため、プロジェクタ装置B2がリブートされ、リブート後にエラー通知が行われることとなる。なお、リブートとは、再起動を行う処理として認識することも可能である。また、ウォッチドッグタイマを用いて異常処理が行われた場合には、フリーズしている可能性が高くて正常な投影が困難である可能性が高いため、液晶表示装置DD19や、遊技機1の構成部材(例えば、枠の構成部材、盤の構成部材、前扉の構成部材、キャビネット、リール、レバー、払出制御基板のセグメント表示器や光源(主として例えばLED)、筐体に設けられたセグメント表示器や光源(例えばLED)、本体枠の部材、皿ユニット、遊技機側面の構成部材、ボタン、前パネル(液品表示装置を含む)、プロジェクタ装置B2の構成部材、プロジェクタ装置B2の投影を反射する反射部材、枠から突出する装飾部材、など)といった各種の構成部材によって異常を報知するようにしてもよい。これによれば、ウォッチドッグタイマを用いて異常処理が行われた場合以外であって、各種の異常が検出された場合においても、上記した遊技機1の構成部材やプロジェクタ装置B2による投影によって異常に関する報知や表示(例えば、エラー報知、ワーニング、警告、異常報知など)を行うことができる。
また、遊技機1やプロジェクタ装置B2の異常動作については、遊技機1の外部通信手段(外部集中端子板31、無線通信手段、短距離無線通信、光通信手段、暗号化通信手段、復号化通信手段、暗号化及び複合化通信手段など)や、プロジェクタ装置B2に設けられた外部通信手段などから、遊技場の装置(例えば、ホールコンピュー夕、島コンピュータ、サンド装置、アウトボックス、各台計数機、各台計数機付き遊技媒体貸出装置、データ表示機、デジタルサイネージ、代表ランプ、呼び出しボタン、遊技媒体数報知手段(例えば、ケースが駆動あるいは発光することで遊技媒体数を報知するもの)、管理装置、周辺機器、CRユニットなど)に対してエラーが発生していることを報知するものであってもよく、例示した装置を各種組み合わせた一の手段として、又は複数の手段を遊技機1に用いる、又はいずれか一の装置を採用するなど、各種各様に組み合わせることが可能であり、遊技機1は、様々な通信形態を用いて外部と通信可能である。このようなエラーが外部に報知された場合には、遊技場の管理者が遊技機1の電源をオン/オフする(電断と電断復帰、又は設定の変更など)、遊技機の設定画面(遊技者向けの設定画面、遊技場用の設定画面など)からエラーを解消するための操作を行うことができる。なお、遊技媒体としては、メダルや球のほか、データ上の遊技媒体数など様々な遊技媒体が想定される。また、データ上の遊技媒体数(持ち球、出玉、貸し球、貯玉、クレジット、投入数、発射数、払出数、ファール球数など)が増減する遊技機についても適用することができる。なお、持ち球、出玉、貸し球、貯玉は、メダルや球など様々な遊技媒体に適用可能な用語である。また、本実施形態においてリブートを行うエラーの場合は、再起動時にリブートが行われる前に記憶されたエラー情報(自己診断異常、DLP異常、あるいはリセット要求フラグなど)が記憶(例えば、EEPROM内に記憶、リブート前後でクリアされない記憶領域に記憶など)されているため、再起動時に実行される初期化処理時にエラー通知を行うことが可能であり、エラー通知後に各種フラグや作業領域をクリア(一部又は全てをクリア、エラー通知に係る作業領域のみクリアなど)することもできる。また、単純にウォッチドッグタイマを用いて基板間の通信、又は制御装置間の通信が正常に行われているか否かを判定することもでき、この場合にもウォッチドッグタイマを用いた異常検知を行うといった表現をすることもできる。また、プロジェクタ装置B2のリブート後にサブCPU400へ送信されるエラー情報については、電源投入やリブートに際して実行される初期化処理時に送信されるようになっているが、これに限られるものではなく、初期化処理後のステップにおいてエラー情報を送信するようにしてもよい。
図137は、第9変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタ制御処理を示している。図137に示す処理は、図128のプロジェクタ装置B2に適した処理となるように、先述した図88に示す処理の一部を改良したものである。
図137に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス受信格納領域に一時記憶された受信データの送信元IDが‘プロジェクタ’を示すコマンドを所定時間(例えば、1000ms)以上にわたり受信していないか否かを判別する(S1051)。当該コマンドを所定時間以上にわたり受信していない場合(S1051:Yes)、サブCPU400は、次のS1052の処理に移行する。何らかのコマンドを所定時間内に受信している場合(S1051:No)、サブCPU400は、S1053の処理に移行する。このとき、受信データは、正常であれば、送信周期カウンタを用いて例えば500ms周期で送信されてくることから、それよりも長い時間の1000msを基準に受信データの有無が監視されるようになっている。
次に、サブCPU400は、サブ液晶表示装置DD19にプロジェクタ制御基板B23(プロジェクタ装置B2)のエラーを表示させるために、サブ液晶I/F基板SLに対してプロジェクタエラー発生表示要求出力を行う(S1052)。これにより、例えば500ms以上といった時間を経過してもプロジェクタ装置B2から何ら応答が無い場合、サブ液晶表示装置DD19にプロジェクタ装置B2のエラーを報知する画像等が表示される。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
S1053において、サブCPU400は、サブデバイス受信格納領域に一時記憶された受信データの送信元IDが‘プロジェクタ’を示すか否かを判別する。送信元IDが‘プロジェクタ’を示す場合(S1053:Yes)、サブCPU400は、次のS1054の処理に移行する。送信元IDが‘プロジェクタ’を示さない場合(S1053:No)、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2を制御するためのプロジェクタ制御受信データ整合性チェック処理を行う(S1054)。この処理において、サブCPU400は、受信データに含まれるコマンドIDの値について、図56に示すプロジェクタ制御基板B23からの送信コマンドを示す‘81H’〜‘8BH’の値と整合するか否かをチェックして、そのチェック結果をリターン値として返す。
次に、サブCPU400は、チェック結果のリターン値から、受信データの整合性に異常があるか否かを判別する(S1055)。受信データの整合性に異常がある場合(S1055:Yes)、サブCPU400は、次のS1056の処理に移行する。受信データの整合性に異常がない場合(S1055:No)、サブCPU400は、S1057の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブデバイス受信格納領域のデータを破棄する(S1056)。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
S1057において、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を行う。この処理は、先述した図89の処理が該当する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を行う(S1058)。この処理は、先述した図95の処理が該当する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
このようなプロジェクタ制御処理によれば、例えばリブート(再起動)によりプロジェクタ装置B2の動作が復帰されるべきところ、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2の送信時間間隔(例えば、500ms)より長い所定時間(例えば、1000ms)が経過してもプロジェクタ装置B2から所定の応答が無ければ、プロジェクタ装置B2がリブートによる復帰もできない何らかの動作不良が生じていると判断し、その旨をエラー報知に係る画像等によりサブ液晶表示装置DD19に表示させることができる。これにより、プロジェクタ装置B2のあらゆる動作不良をエラー報知により確実かつ速やかに知らしめた上で回避することができる。なお、所定時間については、一例とした1000msに限定されず、例えば1回の通信による送信時間間隔が500msであれば500ms以上の時間など、様々な時間を設定することができる。
図138は、第10変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタ制御受信時処理を示している。図138に示す処理は、先述した図89に示すS448の処理を後述する図140の処理とし、S449の処理のみを削除したものである。そのため、図138においては、図89と同一符号で示して説明を省略し、S445:Noの場合及びS450の処理について説明する。
図138に示すように、サブCPU400は、プロジェクタ設定値の変更要求がない場合(S445:No)、S450の処理に移行する。S450において、サブCPU400は、ステータス要求コマンド送信処理を行う。この処理において、サブCPU400は、ステータス要求のコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を終了する。なお、第10変形例において、プロジェクタ制御基板B23から送信されるパラメータ要求のコマンドには、設定変更やステータスといったパラメータ値が含まれず、例えば後述するフォーカス位置の原点調整を含むフォーカス位置の設定変更といったプロジェクタ設定値の変更要求であるか否かを示すパラメータ値が含まれる。すなわち、プロジェクタ制御基板B23からは、任意のタイミングでパラメータ要求のコマンドが送信可能とされ、このようなコマンドに含まれるパラメータ値に基づき、S445においては、プロジェクタ設定値の変更要求があるか否かが判別される。なお、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230から任意のタイミングでパラメータ要求のコマンドが送信された場合、サブCPU400は、パラメータ要求のコマンドを受信したときに(又は受信したことを契機として)、プロジェクタ装置B2のフォーカス位置調整、投影内容の変更、スクリーンの移動などといったプロジェクタ設定値の変更要求があれば、プロジェクタ装置B2に対してプロジェクタ設定値やパラメータを送信することができる。このように、プロジェクタ装置B2側がサブCPU400から送信されるコマンドの送信タイミングを制御することも可能であるし、プロジェクタ装置B2がサブCPU400に対して定期的にパラメータ要求のコマンドを送信することにより、サブCPU400に対してコマンド受信可能であることを知らせるようにすることも可能である。また、プロジェクタ制御基板B23の制御LSI230からサブCPU400に対してパラメータ要求のコマンドを送信するタイミングを所定関隔(例えば500ms間隔、一定間隔、一定周期など)としたが、これらに限られるものではなく、サブCPU400がプロジェクタ装置B2のパラメータを変更すると判断したときに、プロジェクタ制御基板B23に対してパラメータを送信するようにしてもよい。また、プロジェクタ制御基板B23から所定間隔でパラメータ要求のコマンドが送信される場合、一の処理における送受信処理(例えば、プロジェクタ装置起動中の送受信処理、プロジェクタ装置にてパラメータ変更中の送受信処理、エラー中の送受信処理など)において、複数回にわたりパラメータ要求のコマンドを受信する場合も考えられ、一の処理における送受信処理の開始とパラメータ要求のコマンド受信が一対一で対応しないことが想定される。このような場合には、前述したようにサブCPU400が独自に任意のタイミングでプロジェクタ制御基板B23に対して送信を行うことが望ましい。パラメータ要求のコマンド、プロジェクタ装置B2からサブCPU400へと送信される受信確認のコマンド、あるいはサブCPU400からプロジェクタ装置B2へと送信される設定完了のコマンドについては、コマンドが重複して特別な意味をもたない限り、一部のコマンドが破棄される場合があってもよい。このようにコマンドを定期的に送受信することによれば、通信状態が正常であることを監視しつつも、不必要なコマンドを破棄(又は、受信するものの受信確認のみ行ってその後の処理は行わないなど)することによって処理を簡便にすることができる。
図139は、第10変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタドリフト補正処理を示している。図139に示す処理は、図128のプロジェクタ装置B2に適した処理となるように、先述した図95に示す処理の一部を改良したものである。
図139に示すように、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23からのパラメータ要求のコマンドに基づき、フォーカス位置の設定変更要求があるか否かを判別する(S1061)。このフォーカス位置の設定変更要求は、フォーカス位置を後述するフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更すべき場合に発せられる。フォーカス位置の設定変更要求がある場合(S1061:Yes)、サブCPU400は、次のS1062の処理に移行する。フォーカス位置の設定変更要求がない場合(S1061:No)、サブCPU400は、S1063の処理に移行する。なお、フォーカス位置への移動については、予めドリフト補正を織り込んだ上でフォーカス位置を求める方式と、ドリフト補正を織り込まずにオフセット値に応じたフォーカス位置の移動を行い、その後、ドリフト補正に応じたフォーカス位置の移動を行う方式とが存在するが、いずれか一方の方式を適用したものとしてもよいし、状況に応じていずれかの方式を適宜選択するようにしてもよい。また、ドリフト補正によるフォーカス位置の移動を行ってから状況に応じてさらに所定のフォーカス位置の移動を行うようにしてもよいし、フォーカス移動という一括りで移動前の位置から移動後の位置へとフォーカス位置を移動させるようにしてもよい。その際のフォーカス制御としては、移動前の位置を把握している場合、移動前の位置を把握せずに移動後の位置を把握している場合、あるいは移動量のみを把握している場合などといった様々な制御が考えられる。
S1062において、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23を送信先とするステータス要求のコマンドをサブRAM基板41のサブデバイス送信格納領域にセットする。このとき、ステータス要求のコマンドには、パラメータとしてドリフト補正温度が指定される。その後、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。なお、S1062の処理においてセットされたコマンドは、先述した図138のS450の処理によりプロジェクタ制御基板B23へと送信される。
S1063において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘ドリフト補正温度’か否かを判別する。受信コマンドが‘ドリフト補正温度’である場合(S1063:Yes)、サブCPU400は、次のS1064の処理に移行する。受信コマンドが‘ドリフト補正温度’でない場合(S1063:No)、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域からドリフト補正温度を取得するとともに、フォーカス位置の位置係数を取得する(S1064)。フォーカス位置の位置係数とは、先述したように、フォーカス位置A〜Eごとに温度特性に応じて最適な補正位置(フォーカス補正値)を求めるための定数因子である。
次に、サブCPU400は、取得したドリフト補正温度及び位置係数を乗算することでフォーカスドリフト補正値を算出する(S1065)。フォーカスドリフト補正値とは、先述したように、フォーカス位置を周辺温度に応じて補正した値を意味する。
次に、サブCPU400は、S1065で算出した最新のフォーカスドリフト補正値がサブRAM基板41のフォーカス補正値格納領域に既存の補正値と等しいか否かを判別する(S1066)。最新のフォーカスドリフト補正値が既存の補正値と等しい場合(S1066:Yes)、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。最新のフォーカスドリフト補正値が既存の補正値と異なる場合(S1066:No)、サブCPU400は、次のS1067の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正値をフォーカス補正値格納領域に上書き保存する(S1067)。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正値の設定変更要求のコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する(S1068)。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタを1加算する(S1069)。ドリフト補正回数カウンタは、ドリフト補正温度によりフォーカスドリフト補正値が書き換えられることに応じて、フォーカス位置のドリフト補正が行われる回数を累計するための加算カウンタである。フォーカスドリフト補正回数カウンタは、後述のフォーカス原点にフォーカス位置を戻した上でフォーカスドリフト補正を行うと判定された処理内において初期値が設定され、実際にフォーカスドリフト補正が行われることで1加算される。すなわち、フォーカス原点に戻ってフォーカスドリフト補正が行われた場合は、その次のフォーカスドリフト補正を初回として計数するために、フォーカスドリフト補正回数カウンタの初期値としては−1がセットされる。なお、フォーカスドリフト補正回数カウンタの初期値は、プロジェクタ装置B2の起動時にもセットされる。また、原点にフォーカス位置を戻した上でフォーカスドリフト補正を行った場合を初回のフォーカスドリフト補正として計数するため、フォーカスドリフト補正カウンタの初期値を0としてもよい。さらに、フォーカスドリフト補正カウンタの初期値を0とする場合は、フォーカス原点に戻ってフォーカスドリフト補正が行われた場合のカウントを行わないようにしてもよい。フォーカスドリフト補正に関しては、前回のフォーカスドリフト補正を行ったときの温度(LED、ファン、プロジェクタ装置などの温度)と、今回にフォーカスドリフト補正を行うときの温度とを比較し、その比較結果に基づく温度の変化量に応じて行うようにしてもよいし、フォーカス移動(電動フォーカス移動やソフトウェア画像処理による画移動を含む)をしたとき(又はするとき)の温度や、その他の所定の条件に応じてフォーカス調整を行うようにしてもよい。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域にフォーカス位置及びフォーカスドリフト補正値を保存する(S1070)。その後、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。これにより、ドリフト補正温度に応じてフォーカス位置のドリフト補正が行われる。なお、ドリフト補正は、ドリフト補正温度ごとに補正前のフォーカス位置からドリフト補正に応じた差分量だけ移動させる処理であり、ドリフト補正の回数が多くなるほど差分量に含まれるドリフト誤差が大きくなる。このようなドリフト誤差については、投影面ごとに基準位置となるフォーカス位置A〜E(以下、「フォーカス原点」という)にフォーカス位置を一旦戻し、その後、調整値やオフセットに応じた位置へとフォーカス位置を移動させ、さらにその後、ドリフト補正に応じた差分量だけフォーカス位置を移動させることにより、それまでに累積されたドリフト誤差は解消される。これについては後述する。なお、フォーカス位置の算出については、そのために必要な情報である電動フォーカス位置オフセットやフォーカス補正値がサブCPU400から送信され、当該情報に基づいてプロジェクタ装置B2が行うようにしてもよい。また、ドリフト誤差は、次の要因によって発生すると考えられる。すなわち、ドリフト補正温度に応じた電動フォーカス調整がフォーカスモータ242Cを駆使して物理的に行われるため、これが例えば1℃の変化毎に行われるとすると、フォーカスモータ242Cが極めて細かく駆動制御されることとなる。このとき、映像の投影を行いながら遊技者に違和感を与えない程度に迅速かつ高精度にフォーカスモータ242Cを駆動すると、いわゆるモータ脱調が起こる可能性が高まり、モータ脱調が起こると、制御回路側で認識しているフォーカス位置と、実際の物理的なフォーカス位置とに誤差が生じてしまう。このような現象は、電動フォーカス調整を極めて細かく行った場合に生じやすいことから、後述するように所定のドリフト補正温度の場合(例えば、1〜5℃の温度変化の場合)には、電動フォーカス調整を行わないように制御することで対処することができる。また、フォーカスモータ242Cの駆動速度を抑制すれば、モータ脱調の可能性も減少すると考えられるが、フォーカス時間が長くなるといったデメリットがあり、映像が継続的に投影されている際に所要のフォーカス時間を費やして電動フォーカス調整を行うと、遊技者に対して映像の乱れや違和感を与えてしまう。これは特に、本実施形態のように複数の投影対象(スクリーン)を設けて投影対象を変化させる場合に顕著に発生しやすいと考えられる。そこで、視覚的に映像が乱れても遊技者に対して違和感を与えない場合(例えば、デモ中、暗転中、演出用のステージチェンジの場合など)に、フォーカスモータ242Cの駆動速度を通常の場合よりも遅い速度とすることで対処することも可能である。
図140は、第10変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタ設定変更処理を示している。図140に示す処理は、図128のプロジェクタ装置B2に適した処理となるように、先述した図91に示す処理の一部を改良したものである。
図140に示すように、サブCPU400は、引数として受け取ったプロジェクタ設定値の設定変更内容を取り出す(S1071)。
次に、サブCPU400は、設定変更内容が水平位置オフセット(水平方向位置A〜Eオフセット)か否かを判別する(S1072)。設定変更内容が水平位置オフセットである場合(S1072:Yes)、サブCPU400は、次のS1073の処理に移行する。設定変更内容が水平位置オフセットでない場合(S1072:No)、サブCPU400は、S1074の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、水平位置オフセットコマンド送信処理を行う(S1073)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における水平位置オフセット(水平方向位置A〜Eオフセット)を書き換え、その水平位置オフセットを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。なお、本実施形態における水平位置オフセット(水平画位置オフセット)とは、投影面ごとに基準位置から水平方向にオフセット調整される投影画像の水平位置であり、電動フォーカス調整を行うことなく投影画像全体が水平方向に微調整される位置を意味する。
S1074において、サブCPU400は、設定変更内容が垂直位置オフセットか否かを判別する。設定変更内容が垂直位置オフセットである場合(S1074:Yes)、サブCPU400は、次のS1075の処理に移行する。設定変更内容が垂直位置オフセットでない場合(S1074:No)、サブCPU400は、S1076の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、垂直位置オフセットコマンド送信処理を行う(S1075)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における垂直位置オフセットを書き換え、その垂直位置オフセットを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。なお、本実施形態における垂直位置オフセット(垂直画位置オフセット)とは、投影面ごとに基準位置から垂直方向にオフセット調整される投影画像の垂直位置であり、電動フォーカス調整を行うことなく投影画像全体が垂直方向に微調整される位置を意味する。つまり、水平位置オフセット及び垂直位置オフセットは、投影画像を投影範囲内のいずれの2次元位置に表示させるかを制御するものであるため、電動フォーカス調整を伴わずに投影画像を移動させることが可能である。なお、電動フォーカス調整によってフォーカス位置を移動させるとともに、投影画像の水平位置や垂直位置をレンダリングの際に移動させるようにし、ソフト的な映像処理によって投影画像の位置を変更するようにしてもよい。また、水平位置オフセットや垂直位置オフセットの値に基づいて電動フォーカス調整を行うようにしてもよい。
S1076において、サブCPU400は、設定変更内容がフォーカスオフセットか否かを判別する。設定変更内容がフォーカスオフセットである場合(S1076:Yes)、サブCPU400は、次のS1077の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスオフセットでない場合(S1076:No)、サブCPU400は、S1079の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フォーカス原点調整指示送信処理を行う(S1077)。この処理については、図141を用いて後述する。その後、サブCPU400は、フォーカス位置オフセットコマンド送信処理を行う(S1078)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカス位置オフセットA〜Eを書き換え、そのフォーカス位置オフセットA〜Eを設定するためのコマンド(フォーカス位置オフセットコマンド)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S1079において、サブCPU400は、設定変更内容がフォーカスドリフト補正か否かを判別する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正である場合(S1079:Yes)、サブCPU400は、次のS1080の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正でない場合(S1079:No)、サブCPU400は、S1082の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、フォーカス原点調整指示送信処理を行う(S1080)。この処理は、S1077の処理と同一であり、図141を用いて後述する。その後、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正値コマンド送信処理を行う(S1081)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカスドリフト補正値A〜Eを書き換え、そのフォーカスドリフト補正値A〜Eを設定するためのコマンド(フォーカスドリフト補正値コマンド)をプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S1082において、サブCPU400は、設定変更内容がLED輝度設定か否かを判別する。設定変更内容がLED輝度設定である場合(S1082:Yes)、サブCPU400は、次のS1083の処理に移行する。設定変更内容がLED輝度設定でない場合(S1082:No)、サブCPU400は、S1084の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、LED輝度設定コマンド送信処理を行う(S1083)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるLED輝度設定を書き換え、そのLED輝度を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S1084において、サブCPU400は、設定変更内容が台形歪み補正値か否かを判別する。設定変更内容が台形歪み補正値である場合(S1084:Yes)、サブCPU400は、次のS1085の処理に移行する。設定変更内容が台形歪み補正値でない場合(S1084:No)、サブCPU400は、S1086の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、台形歪み補正値コマンド送信処理を行う(S1085)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における台形歪み補正値を書き換え、その台形歪み補正値を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S1086において、サブCPU400は、設定変更内容がコントラスト設定か否かを判別する。設定変更内容がコントラスト設定である場合(S1086:Yes)、サブCPU400は、次のS1087の処理に移行する。設定変更内容がコントラスト設定でない場合(S1086:No)、サブCPU400は、S1088の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、コントラスト設定コマンド送信処理を行う(S1087)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるコントラスト設定を書き換え、そのコントラストを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S1088において、サブCPU400は、設定変更内容がガンマ設定か否かを判別する。設定変更内容がガンマ設定である場合(S1088:Yes)、サブCPU400は、次のS1089の処理に移行する。設定変更内容がガンマ設定でない場合(S1088:No)、サブCPU400は、S1090の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、ガンマ設定コマンド送信処理を行う(S1089)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるガンマ設定を書き換え、そのガンマ値を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S1090において、サブCPU400は、設定変更内容がホワイト色温度か否かを判別する。設定変更内容がホワイト色温度である場合(S1090:Yes)、サブCPU400は、次のS1091の処理に移行する。設定変更内容がホワイト色温度でない場合(S1090:No)、サブCPU400は、S1092の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、ホワイト色温度コマンド送信処理を行う(S1091)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるホワイト色温度を書き換え、そのホワイト色温度を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S1092において、サブCPU400は、設定変更内容がブライトネスか否かを判別する。設定変更内容がブライトネスである場合(S1092:Yes)、サブCPU400は、次のS1093の処理に移行する。設定変更内容がブライトネスでない場合(S1092:No)、サブCPU400は、S1094の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、ブライトネスコマンド送信処理を行う(S1093)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるブライトネスを書き換え、そのブライトネスを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S1094において、サブCPU400は、設定変更内容がテストパターンか否かを判別する。設定変更内容がテストパターンである場合(S1094:Yes)、サブCPU400は、次のS1095の処理に移行する。設定変更内容がテストパターンでない場合(S1094:No)、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
次に、サブCPU400は、テストパターンコマンド送信処理を行う(S1095)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるテストパターンを書き換え、そのテストパターンを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。このようなプロジェクタ設定変更処理は、遊技場におけるメンテナンス作業者あるいは工場出荷前に検査作業者がプロジェクタ装置B2に対して各種の光学調整を行う際に実行されることとなる。
図141は、第10変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるフォーカス原点調整指示送信処理を示している。
図141に示すように、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグが‘ON’か否かを判別する(S1101)。この原点調整フラグは、フォーカス位置をフォーカス原点に戻すか否かを指定するためのフラグ情報である。フォーカスの原点調整フラグが‘ON’である場合(S1101:Yes)、サブCPU400は、次のS1102の処理に移行する。フォーカスの原点調整フラグが‘ON’でない場合(S1101:No)、サブCPU400は、フォーカス原点調整指示送信処理を終了する。
S1102において、サブCPU400は、フォーカスの原点調整指示を示すコマンドをセットする。このコマンドは、フォーカス位置オフセットコマンドあるいはフォーカスドリフト補正値コマンドと共に、先述した図140のS1078の処理やS1081の処理によりプロジェクタ制御基板B23へと送信される。
次に、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグを‘OFF’にセットする。その後、サブCPU400は、フォーカス原点調整指示送信処理を終了する。
図142は、第10変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタ制御処理を示している。図142に示す処理は、図128のプロジェクタ装置B2に適した処理となるように、先述した図88に示す処理の一部を改良したものである。
図142に示すように、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス受信格納領域に一時記憶された受信データの送信元IDが‘プロジェクタ’を示すか否かを判別する(S1110)。送信元IDが‘プロジェクタ’を示す場合(S1110:Yes)、サブCPU400は、次のS1111の処理に移行する。送信元IDが‘プロジェクタ’を示さない場合(S431:No)、サブCPU400は、S1118の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2を制御するためのプロジェクタ制御受信データ整合性チェック処理を行う(S1111)。この処理において、サブCPU400は、受信データに含まれるコマンドIDの値について、図56に示すプロジェクタ制御基板B23からの送信コマンドを示す‘81H’〜‘8BH’の値と整合するか否かをチェックして、そのチェック結果をリターン値として返す。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信データの受信カウンタに0をセットする(S1112)。この受信カウンタは、本実施形態において一例として500msの送信周期で制御LSI230から送信されるコマンドの計数するためのものである。例えば、受信カウンタの数値が3以上であると、受信カウンタを0にリセットしてから少なくとも1000ms以上経過していることとなる。
次に、サブCPU400は、S1111の処理によるチェック結果のリターン値から、受信データの整合性に異常があるか否かを判別する(S1113)。受信データの整合性に異常がある場合(S1113:Yes)、サブCPU400は、次のS1114の処理に移行する。受信データの整合性に異常がない場合(S1113:No)、サブCPU400は、S1115の処理に移行する。
次に、サブCPU400は、サブデバイス受信格納領域のデータを破棄する(S1114)。その後、サブCPU400は、S1118の処理に移行する。
S1115において、サブCPU400は、フォーカス原点調整判定処理を行う。この処理については、図143を用いて後述する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信時処理を行う(S1116)。この処理は、先述した図138の処理に該当する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を行う(S1117)。この処理は、先述した図139の処理に該当する。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
S1118において、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信データの受信カウンタに1を加算する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ制御受信データの受信カウンタの値が3以上であるか否かを判別する(S1119)。すなわち、サブCPU400は、受信カウンタをリセットしてから少なくとも1000ms以上経過したか否かを判別する。受信カウンタの値が3以上であり、少なくとも1000ms以上経過している場合(S1119:Yes)、サブCPU400は、次のS1120の処理に移行する。一方、受信カウンタの値が2未満であり、1000ms経過していない場合(S1119:No)、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
S1120において、サブCPU400は、サブ液晶表示装置DD19にエラー報知に係る画像等を表示させる。その後、サブCPU400は、プロジェクタ制御処理を終了する。
図143は、第10変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるフォーカス原点調整判定処理を示している。
図143に示すように、サブCPU400は、デモ移行時(デモコマンド受信時)か否かを判別する(S1121)。デモとは、メダルが投入されずに所定時間が経過した場合に実際の演出と同じような映像がプロジェクタ装置B2等によって表示される状態を意味し、デモコマンドは、主制御基板MSのメインCPU300からサブCPU400に対してデモモードに移行する際に送信されるものである。このデモコマンドの送信処理については、図151を用いて後述する。デモ移行時である場合(S1121:Yes)、サブCPU400は、S1128の処理に移行する。デモ移行時でない場合((S1121):No)、サブCPU400は、次のS1122の処理に移行する。
S1122において、サブCPU400は、遊技状態としてチャンスタイム(以下、「CT」という)開始時か否かを判別する。CTは、例えばリールスクリーン機構F1を投影対象として演出用の映像を表示しながら進行する遊技状態である。このCTを含む遊技状態の遷移については、図152を用いて後述する。CT開始時である場合(S1122:Yes)、サブCPU400は、S1128の処理に移行する。CT開始時でない場合、サブCPU400は、次のS1123の処理に移行する。
S1123において、サブCPU400は、会員メニューによる設定によってフォーカス位置の原点調整が選択されたか否かを判別する。会員メニューは、例えば遊技者がタッチパネルDD19Tで所定の操作(例えばパスワードの入力操作など)を行うと、図124に示すような画面として呼び出されるものであり、この会員メニューの画面において、フォーカス位置を原点調整するか否かを遊技者が任意に選択することができる。会員メニューによってフォーカス位置の原点調整が選択された場合(S1123:Yes)、サブCPU400は、S1128の処理に移行する。会員メニューによってフォーカス位置の原点調整が選択されていない場合、サブCPU400は、次のS1124の処理に移行する。
S1124において、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタの値をドリフト補正回数として取得し、当該ドリフト補正回数が例えば所定値として30回以上であるか否かを判別する。ドリフト補正回数が所定値以上の場合(S1124:Yes)、サブCPU400は、S1125の処理に移行する。ドリフト補正回数が所定値未満の場合(S1124:No)、サブCPU400は、S1126の処理に移行する。
S1125において、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタに初期値として−1をセットする。その後、サブCPU400は、S1128の処理に移行する。
S1126において、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグが‘OFF’の状態において図柄変動回数(又は遊技回数、始動回数など)が例えば300回以上に達したか否かを判別する。図柄変動回数は、リールRL,RC,RRを回転駆動させるとで図柄(識別情報)の変動表示が開始されるごとに計数される回数を意味する。この図柄変動回数(識別情報の変動表示回数)は、変動回数カウンタを用いて計数される。フォーカスの原点調整フラグが‘OFF’で図柄変動回数が例えば300回以上に達した場合(S1126:Yes)、サブCPU400は、次のS1127の処理に移行する。フォーカスの原点調整フラグが‘OFF’の状態でも図柄変動回数が例えば300回未満の場合(S1126:No)、サブCPU400は、フォーカス原点調整判定処理を終了する。
S1127において、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグが‘OFF’の状態の際に図柄変動回数を計数する変動回数カウンタの値をクリアする。
次に、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグを‘ON’にセットする(S1128)。
次に、サブCPU400は、フォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更するために、フォーカス位置の設定変更要求を行う(S1129)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス送信格納領域にフォーカス位置の原点調整を含む設定変更要求データを格納し、このデータをプロジェクタ装置B2に対して送信する。フォーカス位置の設定変更要求データには、フォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でフォーカス位置を変更する内容が含まれる。これにより、例えば映像の投影対象となるスクリーンが切り替わる際に、プロジェクタ装置B2は、フォーカス位置の設定変更要求データに基づいてフォーカス機構242を制御することでフォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻しつつ、夫々のスクリーンに応じたフォーカス位置にドリフト補正を行いながら投射レンズ210の焦点を合わせることができる。その後、サブCPU400は、フォーカス原点調整判定処理を終了する。
このような図138〜143の処理によれば、プロジェクタ装置B2の温度上昇によってもフォーカス位置がドリフト補正により補償され、さらにドリフト補正ごとにドリフト誤差が累積していくものの、例えばデモ表示時や所定の遊技状態(CT)、さらには会員メニューでの設定に応じてフォーカス位置がフォーカス原点に一旦戻るように設定変更されることにより、それまで累積したドリフト誤差が全て除去される。そのため、電動フォーカス制御に際してドリフト補正を行いつつプロジェクタ装置B2から投影される映像については、適当なタイミングでドリフト補正に起因する画質劣化を効果的に抑えることができる。
また、ドリフト補正回数が所定回数として例えば30回以上になった場合も、ドリフト補正に際してフォーカス位置がフォーカス原点に一旦戻るように設定変更されることにより、それまで累積したドリフト誤差が全て除去されるので、これによっても繰り返しドリフト補正を行いながらプロジェクタ装置B2から投影される映像については、ドリフト補正に起因する画質劣化を効果的に抑えることができる。
また、フォーカス位置がフォーカス原点に戻ることなく図柄変動回数が所定回数として例えば300回以上になった場合も、フォーカス位置がフォーカス原点に一旦戻るように設定変更されることにより、それまで累積したドリフト誤差が全て除去されるので、これによってもフォーカス位置を繰り返し変更してプロジェクタ装置B2から投影される映像については、ドリフト補正に起因する画質劣化を効果的に抑えることができる。
なお、フォーカス位置の設定変更を行う制御主体としては、サブCPU400に限らず、例えばプロジェクタ装置B2自体の制御LSI230がフォーカス位置の設定変更を行うようにしてもよい。この場合、制御LSI230は、例えばLED温度を監視し、このLED温度に応じてフォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行うようにフィードバック制御を行うことにより、フォーカス位置を自動調整することができる。このとき、フォーカス位置の原点調整を伴う設定変更か否かについては、フォーカス位置の原点調整に関するフラグや条件に応じて適宜判断することができる。
また、本実施形態によれば、例えば500msの送信周期でプロジェクタ装置B2から送信されるコマンドに応じてプロジェクタ制御処理の主たる一連の処理が実行され、この一連の処理内におけるS1115の処理によりフォーカス位置の原点調整を行うか否かが判定されるようになっている。そのため、実際にフォーカス位置の原点調整が行われるタイミングは、若干のタイムラグによって所定の条件を満たした時点より遅れる可能性があるが、特にフォーカス位置の原点調整を伴う設定変更については、その旨のコマンドを所定の条件を満たす場合に直ちにプロジェクタ装置B2の制御LSI230に対して送信するようにしてもよい。また、フォーカス位置を変更する旨のコマンドを送信する必要があるときには、その時点で直ちに当該コマンドを送信してもよい。プロジェクタ装置B2は、このようなコマンドを受信するのに応じて直ちにフォーカス位置の原点調整を行い、ドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更することができる。
図144は、第11変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400による演出内容決定処理を示している。図144に示す処理は、フォーカス位置の原点調整を行いながら実行されるのに適した図71に示すS222の演出内容決定処理に該当する。また、図145は、第11変形例に係るプロジェクタ装置B2により投影される映像の表示例を示している。
図144に示すように、サブCPU400は、主制御基板MSのメインCPU300から送信されることで受信したコマンドに応じて演出内容を決定する(S1131)。
次に、サブCPU400は、決定した演出内容に基づき、スクリーンの切り替えが必要なフォーカス位置の変更を伴う演出か否かを判別する(S1132)。フォーカス位置の変更を伴う演出である場合(S1132:Yes)、サブCPU400は、S1137の処理に移行する。フォーカス位置の変更を伴わない演出である場合(S1132:No)、サブCPU400は、次のS1133の処理に移行する。
S1133において、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタの値をドリフト補正回数として取得し、当該ドリフト補正回数が例えば所定値として15回以上であるか否かを判別する。ドリフト補正回数が所定値以上の場合(S1133:Yes)、サブCPU400は、次のS1134の処理に移行する。ドリフト補正回数が所定値未満の場合(S1133:No)、サブCPU400は、S1131の処理で決定した演出内容を確定し、演出内容決定処理を終了する。
S1134において、サブCPU400は、S1131の処理で決定した演出内容を破棄した上で、演出内容をフォーカス位置の変更を伴う演出に変更する。
次に、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグを‘ON’にセットする(S1135)。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタに初期値として−1をセットする(S1136)。
そして、サブCPU400は、S1134の処理で変更した演出として、フォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更しつつ映像を投影させるために、フォーカス位置の設定変更要求を行う(S1137)。これにより、プロジェクタ装置B2から投影される演出用の映像としては、例えば図145(a)に示すように、フォーカス位置がフォーカス原点に一旦戻ることでいわゆるピンボケが生じて例えば内部当籤役に対応する図柄が見えにくい映像となり、その後、図145(b)に示すように、徐々にフォーカス位置が投影対象のスクリーンに応じた位置に合わされることではきっりと図柄が見えるような映像が表示される。
このような演出内容決定処理によれば、プロジェクタ装置B2の温度上昇によってもフォーカス位置がドリフト補正により補償され、さらにドリフト補正ごとにドリフト誤差が累積していくものの、図145に示すようなピンボケからはっきりと見える状態に変化する演出用の映像を投影すべくフォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻すことができるので、これによりそれまで累積したドリフト誤差を全て除去することができる。そのため、電動フォーカス制御に際してドリフト補正を行いつつプロジェクタ装置B2から投影される映像を利用しつつドリフト補正に起因する画質劣化を抑えることができる。
また、図145に示す映像としては、例えば当初ピントがずれて視認性が低下したような状態から徐々にピントが合って視認性が向上した状態へと相対的に変化するので、そのようなピントの変化によって視認性が変化する様子を演出用の映像コンテンツとして提供することができる。より具体的にいうと、このような映像表現としては、内部当籤役や、レア役、リーチ図柄、大当り図柄などといった抽籤結果を遊技者へ報知するような所定の演出画像(例えば、特定の小役であるチェリーやスイカ、数字、文字、記号、キャラクタなどの画像、映像、エフェクトなど)として、望遠鏡で覗き込むような演出を行い、当初ぼやけている画像が次第にはっきりと見えてくるような演出を提供することができる。このとき、遊技者には、投影される所定の演出画像の輪郭や配色が漠然と視認される状態であるため、原点調整を伴う演出を実行する場合に、原点調整を伴う演出が例えば10000msとするとともに、当該演出の中で原点調整に要する時間を例えば2500msとすれば、最初の1500msは宝箱のような共通の画像を表示し、残りの1000msと演出の終了(7500ms分の演出時間の経過)まで前記した所定の演出画像を表示するものであってもよい。このようにすれば、原点調整を行い遊技者が輪郭や配色を漠然と把握しているときは最終的な表示内容が分からない状態とし、輪郭がはっきりとしてくるタイミングで演出画像によって報知を行うようにすることもできる。なお、原点調整を伴う演出においては、演出時間内のいずれのタイミングで原点調整を行うかは、例えば、10000msのうち演出開始と同時に、又は5000ms経過時である演出の途中、あるいは7500ms経過時といった演出の終了に合わせたタイミングなどというように、演出に応じて適宜変更可能であり、このような原点調整のタイミングに関する情報については、予め記憶しておいてもよいし、状況に応じて適宜変更や選択するようにしてもよい。また、演出時間が予め定められていない場合(例えば、遊技者に対して遊技結果を表示することが可能な識別図柄を操作手段の操作に応じて停止する場合など)は、宝箱や所定の演出画像を表示するタイミングが遊技者の操作手段の操作(例えば、リールのストップボタンの操作、遊技機に設けられた演出用の操作手段の操作、レバーの操作、払出の操作、貸出の操作、1ベットやMAXベットの操作、待機位置と突出位置に移動可能でいずれの位置でも押下可能なボタンの操作など)に応じて表示されるタイミングが異なる場合があるが、このような場合には、例えば識別図柄の変動中であって操作手段が操作された場合などを条件として原点調整を実行するようにしてもよい。そして、予め原点調整を行う演出の実行期間であると判定された場合に、操作手段が操作されたことを条件に原点調整を実行し、当該原点調整を行うとともに上記した宝箱や所定の演出画像を表示するようにしてもよい。
図146は、第12変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400による演出内容決定処理を示している。図146に示す処理は、図144に示す処理の変形例に該当する。
図146に示すように、サブCPU400は、主制御基板MSのメインCPU300から送信されることで受信したコマンドに応じて演出内容を決定する(S1141)。
次に、サブCPU400は、決定した演出内容に基づき、スクリーンの切り替えが必要なフォーカス位置の変更を伴う演出か否かを判別する(S1142)。フォーカス位置の変更を伴う演出である場合(S1142:Yes)、サブCPU400は、S1148の処理に移行する。フォーカス位置の変更を伴わない演出である場合(S1142:No)、サブCPU400は、次のS1143の処理に移行する。
S1143において、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタの値をドリフト補正回数として取得し、当該ドリフト補正回数が例えば所定値として15回以上であるか否かを判別する。ドリフト補正回数が所定値以上の場合(S1143:Yes)、サブCPU400は、次のS1144の処理に移行する。ドリフト補正回数が所定値未満の場合(S1143:No)、サブCPU400は、S1141の処理で決定した演出内容を確定し、演出内容決定処理を終了する。
S1144において、サブCPU400は、受信したコマンドに基づき、内部当籤役は例えばいわゆるRT移行役やボーナス役といったレア役に相当する特定の内部当籤役か否かを判別する。内部当籤役が特定の内部当籤役である場合(S1144:Yes)、サブCPU400は、次のS1145の処理に移行する。内部当籤役が特定の内部当籤役でない場合(S1144:No)、サブCPU400は、S1141の処理で決定した演出内容を確定し、演出内容決定処理を終了する。
S1145において、サブCPU400は、S1141の処理で決定した演出内容を破棄した上で、演出内容をフォーカス位置の変更を伴う演出に変更する。
次に、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグを‘ON’にセットする(S1146)。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタに初期値として−1をセットする(S1147)。
そして、サブCPU400は、S1145の処理で変更した演出として、フォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更しつつ映像を投影させるために、フォーカス位置の設定変更要求を行う(S1148)。これによれば、当籤確率が比較的低いレア役などの内部当籤に応じて一旦決定された演出内容が変更され、その際にプロジェクタ装置B2から投影される演出用の映像としては、図145に示すようなものと同様の映像が表示されることとなる。なお、このような演出内容決定処理は、特定の内部当籤役が内部当籤することなくゲーム数が予め定められた回数に達した場合に限って実行されるものとしてもよい。
このような演出内容決定処理によっても、出現頻度としては比較的少ない演出用の映像を投影する際にフォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻すことができ、その際に累積したドリフト誤差を全て除去することによってドリフト補正に起因する画質劣化を抑えることができる。
図147は、第13変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400による演出内容決定処理を示している。図147に示す処理は、図144あるいは図146に示す処理の変形例に該当する。
図147に示すように、サブCPU400は、主制御基板MSのメインCPU300から送信されることで受信したコマンドに応じて演出内容を決定する(S1151)。
次に、サブCPU400は、決定した演出内容に基づき、スクリーンの切り替えが必要なフォーカス位置の変更を伴う演出か否かを判別する(S1152)。フォーカス位置の変更を伴う演出である場合(S1152:Yes)、サブCPU400は、S1157の処理に移行する。フォーカス位置の変更を伴わない演出である場合(S1152:No)、サブCPU400は、次のS1153の処理に移行する。
S1153において、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタの値をドリフト補正回数として取得し、当該ドリフト補正回数が例えば所定値として15回以上であるか否かを判別する。ドリフト補正回数が所定値以上の場合(S1153:Yes)、サブCPU400は、次のS1154の処理に移行する。ドリフト補正回数が所定値未満の場合(S1153:No)、サブCPU400は、S1151の処理で決定した演出内容を確定し、演出内容決定処理を終了する。
S1154において、サブCPU400は、1151の処理で決定した演出内容が映像の暗転を伴う演出であるか否かを判別する。映像の暗転を伴う演出とは、例えば投影対象を一のスクリーンから他のスクリーンに切り替えるのに伴い、その切り替えに際して一時的に映像を暗い状態とする演出を意味する。映像の暗転を伴う演出である場合(S1154:Yes)、サブCPU400は、次のS1155の処理に移行する。映像の暗転を伴う演出でない場合(S1154:No)、サブCPU400は、S1151の処理で決定した演出内容を確定し、演出内容決定処理を終了する。
S1155において、サブCPU400は、S1151の処理で決定した演出内容としつつ、フォーカスの原点調整フラグを‘ON’にセットする。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタに初期値として−1をセットする(S1156)。
そして、サブCPU400は、映像の暗転時にフォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更しつつ比較的暗い映像を投影させるために、フォーカス位置の設定変更要求を行う(S1157)。これによれば、スクリーンの切り替えに伴う映像の暗転時、プロジェクタ装置B2から投影される映像としては、比較的暗く見る映像でピンボケの状態が視認し得ないような映像が表示されることとなる。なお、このような演出内容決定処理は、スクリーンの切り替えを行うことなく単純に所定のレベルまで映像を暗くする場合に限って実行されるものとしてもよい。
このような演出内容決定処理によれば、遊技者にとってピンボケが分かり難い映像の暗転という特定の演出状態においてフォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻すことができ、その際に累積したドリフト誤差を全て除去することによってそれ以降のドリフト補正に起因する画質劣化を抑えることができる。
図148は、第14変形例に係るテーブルとして、副制御基板SSのサブROM基板42に記憶されたドリフト補正温度テーブルを示している。
図148に示すように、ドリフト補正温度テーブルにおいては、例えば温度センサB25を介して得られたドリフト補正温度に対して、温度変化の状況に応じて当該ドリフト補正温度をデータ値として有効に適用するか否かを所定の温度範囲において規定している。
例えば、温度センサB25を介して得られたドリフト補正温度について、1分間当りの温度変化が10℃以上である場合、データ有効値Aとして規定されたドリフト補正温度が適用される。これによれば、ドリフト補正温度は、予め定められた所定の基準温度との温度差に関係なく、データ有効値Aとしてそのまま適用される。すなわち、比較的急激な温度変化があるとき、ドリフト補正温度は、フォーカスドリフト補正値を算出するためのデータ値としてそのまま有効とされる。
一方、温度センサB25を介して得られたドリフト補正温度について、1分間当りの温度変化が10℃未満である場合、データ有効値Bとして規定されたドリフト補正温度が適用される。これによれば、ドリフト補正温度は、予め定められた所定の基準温度との温度差が0℃から±11℃の範囲内で検出された場合、適用されるデータ有効値Bとしては0℃となり、+11℃以上−11℃以下で検出された場合、適用されるデータ有効値Bとしてそのまま適用される。すなわち、比較的緩やかな温度変化であるとき、ドリフト補正温度は、基準温度からの温度差が±11℃を超えない限り、フォーカスドリフト補正値を算出するためのデータ値として有効とされず、温度差が±11℃の温度範囲内ではドリフト補正が行われないこととなる。なお、本実施形態における1分間当りの温度変化とは、例えば所定時間(例えば1分など限定されない時間であり、リアルタイムクロックなどによる時間管理で求められるものであってもよい)に計測された温度を加算し、加算した温度の合計値を計測回数で除した平均値や、所定時間に計測された温度のうち最大値と最小値を求め、最大値と最小値の中間の値と前回ドリフト補正を行ったときの温度(又は電源投入時の温度など)と比較した結果を1分間当りの温度変化として求めるようにしてもよい。
図149は、第14変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるプロジェクタドリフト補正処理を示している。図149に示す処理は、先述した図95あるいは図139に示す処理の変形例に該当し、図148のドリフト補正温度テーブルを用いた処理として一部を改良したものである。
図149に示すように、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23からのパラメータ要求のコマンドに基づき、フォーカス位置の設定変更要求があるか否かを判別する(S1161)。フォーカス位置の設定変更要求がある場合(S1161:Yes)、サブCPU400は、次のS1163の処理に移行する。フォーカス位置の設定変更要求がない場合(S1161:No)、サブCPU400は、次のS1162の処理に移行する。
S1162において、サブCPU400は、ドリフト補正監視カウンタの値が、所定値として例えば120(概ね1分に相当)以上か否かを判別する。ドリフト補正監視カウンタは、例えば1分間当りの温度変化を監視するために時間を計測するための加算カウンタである。ドリフト補正監視カウンタの値が所定値以上の場合(S1162:Yes)、サブCPU400は、次のS1163の処理に移行する。ドリフト補正監視カウンタの値が所定値未満の場合(S1162:No)、サブCPU400は、S1165の処理に移行する。
S1163において、サブCPU400は、ドリフト補正監視カウンタの値をクリアする。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ制御基板B23を送信先とするステータス要求のコマンドをサブRAM基板41のサブデバイス送信格納領域にセットする(S1164)。このとき、ステータス要求のコマンドには、パラメータとしてドリフト補正温度が指定される。その後、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。なお、S1164の処理においてセットされたコマンドは、先述した図138のS450の処理によりプロジェクタ制御基板B23へと送信される。
S1165において、サブCPU400は、受信データから取得したコマンド(受信コマンド)が‘ドリフト補正温度’か否かを判別する。受信コマンドが‘ドリフト補正温度’である場合(S1165:Yes)、サブCPU400は、次のS1166の処理に移行する。受信コマンドが‘ドリフト補正温度’でない場合(S1165:No)、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。
S1166において、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタステータス格納領域からドリフト補正温度を取得するとともに、フォーカス位置の位置係数を取得する。フォーカス位置の位置係数とは、先述したように、フォーカス位置A〜Eごとに温度特性に応じて最適な補正位置(フォーカス補正値)を求めるための定数因子である。
次に、サブCPU400は、1分間当りの温度変化に基づき図148のドリフト補正温度テーブルを参照し、フォーカスドリフト補正値として有効なドリフト補正温度のデータ値を選択する(S1167)。このとき、例えば1分間当りの温度変化が10℃以上の場合、ドリフト補正温度は、所定の基準温度との温度差に関係なく、データ有効値Aとしてそのまま選択される。一方、1分間当りの温度変化が10℃未満の場合、ドリフト補正温度は、所定の基準温度との温度差が0℃から±11℃の範囲内であれば、データ有効値Bとして0℃が選択され、+11℃以上−11以下であれば、そのままデータ有効値Bとして選択される。
次に、サブCPU400は、データ有効値として選択したドリフト補正温度及び位置係数を乗算することでフォーカスドリフト補正値を算出する(S1168)。フォーカスドリフト補正値とは、先述したように、フォーカス位置を周辺温度(ドリフト補正温度)に応じて補正した値を意味する。このとき、データ有効値として0℃が選択されていた場合、フォーカスドリフト補正値は0となり、ドリフト補正が行われないこととなる。
次に、サブCPU400は、S1168で算出した最新のフォーカスドリフト補正値がサブRAM基板41のフォーカス補正値格納領域に既存の補正値と等しいか否かを判別する(S1169)。最新のフォーカスドリフト補正値が既存の補正値と等しい場合(S1169:Yes)、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。最新のフォーカスドリフト補正値が既存の補正値と異なる場合(S1169:No)、サブCPU400は、次のS1170の処理に移行する。
S1170において、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正値をフォーカス補正値格納領域に上書き保存する。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正値の設定変更要求のコマンドをプロジェクタ制御基板B23に対して送信する(S1171)。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタに初期値として−1をセットする(S1172)。
次に、サブCPU400は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域にフォーカス位置及びフォーカスドリフト補正値を保存する(S1173)。その後、サブCPU400は、プロジェクタドリフト補正処理を終了する。これにより、ドリフト補正温度が0以外のデータ有効値として選択された場合にフォーカス位置のドリフト補正が行われる。
このようなプロジェクタドリフト補正処理によれば、例えば1分間当りの温度変化に応じてドリフト補正が無効となる温度範囲が設定され、同じドリフト補正温度でもドリフト補正が行われる場合と行われない場合があり、温度変化の状況に応じて適切にドリフト補正が行われる。これによっても、ドリフト補正ごとに累積するドリフト誤差をできる限り低減することができ、ひいてはプロジェクタ装置B2から投影される映像の画質劣化を効果的に抑えることができる。
図150は、第15変形例に係るテーブルとして、副制御基板SSのサブROM基板42に記憶されたドリフト補正温度テーブルを示す図である。このドリフト補正温度テーブルは、図148に示すドリフト補正温度テーブルの変形例に該当する。
図150に示すように、ドリフト補正温度テーブルにおいては、例えば温度センサB25を介して得られたドリフト補正温度に対して、温度変化の状況に加えてデモ表示中か否かに応じて、当該ドリフト補正温度をデータ値として有効に適用するか否かを所定の温度範囲において規定している。
例えば、デモ表示中以外の場合において、温度センサB25を介して得られたドリフト補正温度について、1分間当りの温度変化が10℃以上である場合(温度変化aの場合)、データ有効値Aとして規定されたドリフト補正温度が適用される。これによれば、ドリフト補正温度は、予め定められた所定の基準温度との温度差に関係なく、データ有効値Aとしてそのまま適用される。すなわち、デモ表示中以外の例えば演出表示として、遊技状態に応じた所定の映像を投影中で比較的急激な温度変化があるとき、ドリフト補正温度は、フォーカスドリフト補正値を算出するためのデータ値としてそのまま有効とされる。
一方、デモ表示中以外の場合にあっても、温度センサB25を介して得られたドリフト補正温度について、1分間当りの温度変化が10℃未満である場合(温度変化bの場合)、データ有効値B’として規定されたドリフト補正温度が適用される。これによれば、ドリフト補正温度は、予め定められた所定の基準温度との温度差が0℃から±6℃の範囲内で検出された場合、適用されるデータ有効値B’としては0℃となり、+6℃以上−6℃以下で検出された場合、適用されるデータ有効値B’としてそのまま適用される。すなわち、デモ表示中以外で比較的緩やかな温度変化であるとき、ドリフト補正温度は、基準温度からの温度差が±6℃を超えない限り、フォーカスドリフト補正値を算出するためのデータ値として有効とされず、温度差が±6℃の温度範囲内ではドリフト補正が行われないこととなる。
また、デモ表示中の場合には、温度センサB25を介して得られたドリフト補正温度について、1分間当りの温度変化に関係なく、データ有効値Bとして規定されたドリフト補正温度が適用される。これによれば、ドリフト補正温度は、予め定められた所定の基準温度との温度差が0℃から±11℃の範囲内で検出された場合、適用されるデータ有効値Bとしては0℃となり、+11℃以上−11℃以下で検出された場合、適用されるデータ有効値Bとしてそのまま適用される。すなわち、デモ表示中にあってはドリフト補正してまでも高画質で映像を投影する必要性がないことから、ドリフト補正温度は、基準温度からの温度差が±11℃を超えない限り、フォーカスドリフト補正値を算出するためのデータ値として有効とされず、温度差が±11℃の温度範囲内ではドリフト補正が行われないこととなる。
図151は、第15変形例に係る処理として、主制御基板MSのメインCPU300によるデモコマンド送信処理を示している。図151に示す処理は、先述した図59に示す例えばS103のメダル受付・スタートチェック処理内において、あるいは図59に示す各処理と順をなして逐次実行されるものである。
図151に示すように、メインCPU300は、メダルを投入可能な状態(BETボタンを操作可能な状態を含む)か否かを判別する(S1181)。メダルを投入可能な状態である場合(S1181:Yes)、メインCPU300は、次のS1182の処理に移行する。メダルを投入可能な状態でない場合(S1181:No)、メインCPU300は、デモコマンド送信処理を終了する。
S1182において、メインCPU300は、エラーフラグが‘1’であるか否かを判別する。エラーフラグは、主制御基板MSやその接続基板との間に通信エラー等があるか否かを示すためのフラグ情報であり、エラーがある場合に‘1’がセットされる。エラーフラグが‘1’である場合(S1182:Yes)、メインCPU300は、S1188の処理に移行する。エラーフラグが‘1’でなく‘0’である場合(S1182:No)、メインCPU300は、次のS1183の処理に移行する。
S1183において、メインCPU300は、デモコマンド送信フラグが‘1’であるか否かを判別する。デモコマンド送信フラグは、副制御基板SSへとデモコマンドを送信可能な状態か否かを示すためのフラグ情報であり、デモコマンドを送信可能な状態の場合に‘1’がセットされる。デモコマンド送信フラグが‘1’である場合(S1183:Yes)、メインCPU300は、S1186の処理に移行する。デモコマンド送信フラグが‘1’でなく‘0’である場合(S1183:No)、メインCPU300は、次のS1184の処理に移行する。
S1184において、メインCPU300は、デモコマンド送信タイマの初期値をセットする。デモコマンド送信タイマは、デモコマンドを送信するまでの待機時間を計時するための減算タイマであり、例えば初期値として30sあるいは60sといった待機時間に相当する数値がセットされる。
次に、メインCPU300は、デモコマンド送信フラグに‘1’をセットする(S1185)。
次に、メインCPU300は、デモコマンド送信タイマの値を1減算する(S1186)。
次に、メインCPU300は、デモコマンド送信タイマの値が‘0’か否かを判別する(S1187)。デモコマンド送信タイマの値が‘0’である場合(S1187:Yes)、メインCPU300は、次のS1188の処理に移行する。デモコマンド送信タイマの値が‘0’でない場合(S1187:No)、メインCPU300は、次のS1188の処理に移行する。
S1188において、メインCPU300は、主制御基板MSやその接続基板との間に通信エラー等のエラーが発生中か否かを判別する。エラー発生中の場合(S1188:Yes)、メインCPU300は、S1192の処理に移行する。エラー発生中でない場合(S1188:No)、メインCPU300は、次のS1189の処理に移行する。
S1189において、メインCPU300は、デモコマンドデータを生成し、生成したデモコマンドデータをメインRAM301の送信データ格納領域に格納する。格納されたデモコマンドデータは、図60に示すS127のデータ送信処理(コマンド送信処理)において副制御基板SSへと送信される。これにより、プロジェクタ装置B2からは、デモ表示としてデモ用の映像が投影される。
次に、メインCPU300は、デモコマンド送信フラグに‘0’をセットする(S1190)。
次に、メインCPU300は、エラーフラグに‘0’をセットする(S1191)。その後、メインCPU300は、デモコマンド送信処理を終了する。
S1192において、メインCPU300は、エラーフラグに‘1’をセットし、デモコマンド送信処理を終了する。この場合、エラー発生中のため、デモ表示は行われない。
このようなデモ表示中か否かに応じて図150に示すドリフト補正温度テーブルを用いたプロジェクタドリフト補正処理によれば、デモ表示中か否かに応じてドリフト補正が無効となる温度範囲が異なり、デモ表示中では無効となる温度範囲が相対的に広くなる一方、デモ表示中以外では無効となる温度範囲が相対的に狭くなったり無効となる温度範囲そのものが無くなる。すなわち、ドリフト補正温度だけに限らずデモ表示によってもドリフト補正の頻度が変化させられ、デモ表示の状態が長くなってもドリフト補正の頻度を抑えられるので、ドリフト補正ごとに累積するドリフト誤差をできる限り低減することができ、ひいてはプロジェクタ装置B2から投影される映像の画質劣化を効果的に抑えることができる。
図152は、第16変形例に係る遊技状態の遷移を示している。
図152に示すように、パチスロ機としての遊技機1は、複数の遊技状態を有しており、複数の遊技状態には、一例として、通常遊技状態、ボーナス遊技状態(以下、「BB」という)、チャンスゾーン(以下、「CZ」という)、ART遊技状態(以下、「ART」という)、及びチャンスタイム(以下、「CT」という)が含まれる。
例えば、通常遊技状態は、内部当籤役に応じてCZやBB等への移行抽籤を行い、移行抽籤に当籤すると、CZあるいはBB等に移行する遊技状態である。この通常遊技状態においては、例えばフロントスクリーン機構E1を用いて演出用の映像が表示される。
BBは、メダルの払出し枚数が所定枚数を越えるまでいわゆるレギュラーボーナスを繰返し行う遊技状態であり、内部当籤役に応じてCZやARTあるいはCTから移行する一方、所定の終了条件に応じて通常遊技状態に移行するほか、ARTゲーム数の上乗せ抽籤やARTの初当り抽籤を行い、これらの抽籤に当籤すると、ARTゲーム数を上乗せしたりARTに移行する遊技状態である。例えば通常遊技状態やCZから移行したBBにおいては、フロントスクリーン機構E1を用いて演出用の映像が表示され、ARTから移行したBBにおいては、リールスクリーン機構F1を用いて演出用の映像が表示され、CTから移行したART上乗せゾーンのBBにおいては、固定スクリーン機構D及びリールスクリーン機構F1を適宜切り替えながら演出用の映像が表示される。
CZは、内部当籤役に応じて通常遊技状態から移行する一方、ARTやBB、あるいはARTを経由したCTへの移行抽籤を行い、移行抽籤に当籤すると、ARTやBB、あるいはCTに移行する遊技状態である。このCZにおいては、例えばフロントスクリーン機構E1を用いて演出用の映像が表示される。
ARTは、サブCPU400が内部当籤役を遊技者にとって有利に入賞又は非入賞させるようにリールの停止操作を報知する状態を「AT」と称し、このATをいわゆるリプレイ高確率状態(RT)と合わせて制御される遊技状態である。ART中には、メダルの獲得枚数をできる限り減らすことなく多くなるように内部当籤役を入賞させることができる。そのため、ARTのゲーム数が多くなるほど、より多くのメダルを獲得させることができる。ARTは、内部当籤役に応じてBBやCZあるいはCTから移行する一方、BBやCTへの移行抽籤を行い、移行抽籤に当籤すると、BBあるいはCTに移行する。このARTにおいては、例えば固定スクリーン機構Dを用いて演出用の映像が表示される。例えば、ARTからCTへ移行した場合には、リプレイ高確率状態中に特定の図柄組み合わせを揃えることを目的とする遊技を行い、当該特定の図柄組み合わせを揃えることが可能な抽籤に当籤すると、ARTのゲーム数上乗せやCTのセット数上乗せを行うことが可能になる。
CTは、例えば、ベル、スイカ、チェリーなどといった小役の当籤確率が変化しないものの、内部当籤役に関係なく遊技者のいわゆる目押しによる停止操作次第でいずれの小役にも入賞が可能なように、リールが制御される遊技状態であり、CT中には、基本的に一又は複数のリールについて、滑りコマ数の最大値(最大滑り表示数)が例えば1となる。ちなみに、CT以外の遊技状態では、滑りコマ数の最大値は4となる。CTは、内部当籤役に応じてARTから移行する一方、ARTへの移行抽籤やARTゲーム数の上乗せ抽籤、さらにはCTセット数の上乗せ抽籤を行い、これらの抽籤に当籤すると、ARTに移行したり、ARTゲーム数やCTセット数を上乗せする。このようなCTは、規定にゲーム数に上乗せ分のゲーム数だけ継続する。このCTにおいては、リールスクリーン機構F1を用いて演出用の映像が表示される。
このように、各遊技状態の開始時には、プロジェクタ装置B2の投影対象となるスクリーンが適宜切り替えられる。そして、特に、特定のスクリーン(リールスクリーン機構F1)に対して映像が投影されるCTの開始時には、フォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置が変更されるようになっている。これにより、それまで累積したドリフト誤差が全て除去される。そのため、電動フォーカス制御に際してドリフト補正を行いつつプロジェクタ装置B2から投影される映像については、CTに移行するごとにドリフト補正に起因する画質劣化を効果的に抑えることができる。
なお、複数の遊技状態としては、これらに限らず、例えば通常遊技状態においてもCZへと移行する当籤確率が高確率となる状態や低確率となる状態が含まれるようにしてもよく、その他の遊技状態についても同様により有利な遊技状態へと移行する確率が異なる状態が含まれるようにしてもよい。
図153は、第17変形例に係るテーブルとして、副制御基板SSのサブROM基板42に記憶されたフォーカス調整頻度設定テーブルを示している。
図153に示すように、フォーカス調整頻度設定テーブルにおいては、フォーカス位置の変更頻度が相対的に高い場合と低い場合に応じて、前回フォーカス位置の原点調整(再調整)を行ってから図柄変動回数が例えば150回あるいは300回に達すると、次の原点調整を行うように設定変更要求するように規定されている。フォーカス位置の変更頻度が相対的に高い場合とは、例えば図152を用いて先述したCT中に相当し、その変更頻度が相対的に低い場合とは、そのようなCT中以外の遊技状態に相当する。CT中は、ART上乗せゾーンのBBに当籤する可能性があるため、相対的にフォーカス位置の変更頻度が高くなる。なお、図153においては、一例として図柄変動回数を条件に原点調整(再調整)を行うか否かを決定するようになっているが、その他に、例えばレア小役の当籤回数や、レア小役当籤からの特定の演出実行回数、あるいは前回原点調整を行ってからの経過時間等を条件として次の原点調整を行うか否かを決定するように規定してもよい。また、例えばいわゆる擬似BBを備える遊技機では、BB中に150回以上変動する場合があるため、BB中を変更頻度が相対的に高い場合として適用してもよい。
図154は、第17変形例に係る副制御基板SSの演出内容決定処理を示すフローチャートである。図154に示す処理は、図153のフォーカス調整頻度設定テーブルを用いた処理であり、図144、図146、あるいは図147に示す処理の変形例に該当する。
図154に示すように、サブCPU400は、主制御基板MSのメインCPU300から送信されることで受信したコマンドに応じて演出内容を決定する(S1201)。
次に、サブCPU400は、決定した演出内容に基づき、スクリーンの切り替えが必要なフォーカス位置の変更を伴う演出か否かを判別する(S1202)。フォーカス位置の変更を伴う演出である場合(S1202:Yes)、サブCPU400は、S1208の処理に移行する。フォーカス位置の変更を伴わない演出である場合(S1202:No)、サブCPU400は、次のS1203の処理に移行する。
S1203において、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタの値をドリフト補正回数として取得し、当該ドリフト補正回数が例えば所定値として15回以上であるか否かを判別する。ドリフト補正回数が所定値以上の場合(S1203:Yes)、サブCPU400は、次のS1204の処理に移行する。ドリフト補正回数が所定値未満の場合(S1203:No)、サブCPU400は、S1201の処理で決定した演出内容を確定した上で、S1209の処理に移行する。
S1204において、サブCPU400は、内部当籤役は例えばレア小役といった特定の小役か否かを判別する。内部当籤役が特定の小役である場合(S1204:Yes)、サブCPU400は、次のS1205の処理に移行する。内部当籤役が特定の小役でない場合(S1204:No)、サブCPU400は、S1209の処理に移行する。
S1205において、サブCPU400は、S1201の処理で決定した演出内容を破棄した上で、演出内容をフォーカス位置の変更を伴う特定の小役の当籤に応じた演出に変更する。
次に、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグを‘ON’にセットする(S1206)。
次に、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタに初期値として−1をセットする(S1207)。
そして、サブCPU400は、S1205の処理で変更した演出として、フォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更しつつ映像を投影させるために、フォーカス位置の設定変更要求を行う(S1208)。これにより、プロジェクタ装置B2から投影される演出用の映像としては、例えば図145(a)に示すように、フォーカス位置がフォーカス原点に一旦戻ることでいわゆるピンボケが生じて特定の小役に対応する図柄が見えにくい映像となり、その後、図145(b)に示すように、徐々にフォーカス位置が投影対象のスクリーンに応じた位置に合わされることではきっりと特定の小役に対応する図柄が見えるような映像が表示される。
次に、サブCPU400は、遊技状態はボーナス(BB)か否かを判別する(S1209)。遊技状態がボーナス(BB)である場合(S1209:Yes)、サブCPU400は、次のS1210の処理に移行する。遊技状態がボーナス(BB)でない場合(S1209:No)、サブCPU400は、次のS1212の処理に移行する。
S1210において、サブCPU400はさらに、演出モードはボーナス中のART上乗せゾーンの演出モードか否かを判別する。このようなART上乗せゾーンのBBにおける演出モードにおいては、固定スクリーン機構D及びリールスクリーン機構F1が適宜切り替えられるので、その他の演出モードよりも比較的フォーカス位置の変更頻度(変動回数)が高く(多く)なる。そして、ボーナス中のART上乗せゾーンの演出モードである場合(S1210:Yes)、サブCPU400は、次のS1211の処理に移行する。ボーナス中のART上乗せゾーンの演出モードでない場合(S1210:No)、サブCPU400は、S1212の処理に移行する。
S1211において、サブCPU400は、フォーカスの変更頻度を‘高’に設定する。すなわち、図153のフォーカス調整頻度設定テーブルにおいてフォーカスの変更頻度が‘高’の場合を参照する。これにより、サブCPU400は、前回フォーカス位置の原点調整(再調整)を行ってから図柄変動回数が150回に達した場合、再び再調整によりフォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更しつつ映像を投影させる。その後、サブCPU400は、演出内容決定処理を終了する。
一方、S1212において、サブCPU400は、フォーカスの変更頻度を‘低’に設定する。すなわち、図153のフォーカス調整頻度設定テーブルにおいてフォーカスの変更頻度が‘低’の場合を参照する。これにより、サブCPU400は、前回フォーカス位置の原点調整(再調整)を行ってから図柄変動回数が先の150回より多い300回に達した場合、再び再調整によりフォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更しつつ映像を投影させる。その後、サブCPU400は、演出内容決定処理を終了する。
このような図153のフォーカス調整頻度設定テーブルを用いた演出内容決定処理によれば、スクリーンの切り替えと共にフォーカス位置の変更頻度が相対的に多くなる特定の遊技状態(演出モード)では、その変更頻度が相対的に少ない他の遊技状態における演出モードよりもフォーカス位置が原点調整される可能性が高くなるので、フォーカス位置の変更ごとに累積するフォーカス調整誤差についてもフォーカス位置の変更頻度に応じて低減することができ、ひいてはフォーカス調整誤差に起因する映像の画質劣化を効果的に抑えることができる。
図155は、第18変形例に係る処理として、副制御基板SSのサブCPU400によるフォーカス原点調整判定処理を示している。図155に示す処理は、図143に示す処理の変形例に該当する。
図155に示すように、サブCPU400は、デモ移行時(デモコマンド受信時)か否かを判別する(S1221)。デモ移行時である場合(S1221:Yes)、サブCPU400は、S1228の処理に移行する。デモ移行時でない場合((S1221):No)、サブCPU400は、次のS1222の処理に移行する。
S1222において、サブCPU400は、遊技状態としてCT開始時か否かを判別する。CT開始時である場合(S1222:Yes)、サブCPU400は、S1228の処理に移行する。CT開始時でない場合、サブCPU400は、次のS1223の処理に移行する。
S1223において、サブCPU400は、会員メニューによる設定によってフォーカス位置の原点調整が選択されたか否かを判別する。会員メニューによってフォーカス位置の原点調整が選択された場合(S1223:Yes)、サブCPU400は、S1228の処理に移行する。会員メニューによってフォーカス位置の原点調整が選択されていない場合、サブCPU400は、次のS1224の処理に移行する。
S1224において、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタの値をドリフト補正回数として取得し、当該ドリフト補正回数が例えば所定値として30回以上であるか否かを判別する。ドリフト補正回数が所定値以上の場合(S1224:Yes)、サブCPU400は、S1225の処理に移行する。ドリフト補正回数が所定値未満の場合(S1224:No)、サブCPU400は、S1226の処理に移行する。
S1225において、サブCPU400は、フォーカスドリフト補正回数カウンタに初期値として−1をセットする。その後、サブCPU400は、S1228の処理に移行する。
S1226において、サブCPU400は、フォーカス位置の変更頻度に応じた条件、すなわち、図153のフォーカス調整頻度設定テーブルに規定されたフォーカス位置の変更頻度に応じた所定の条件を満たすか否かを判別する。例えば、フォーカス位置の変更頻度が「高」となる場合で前回フォーカス位置の原点調整を行ってから図柄変動回数が150回に達した場合、あるいは、フォーカス位置の変更頻度が「低」となる場合で前回フォーカス位置の原点調整を行ってから図柄変動回数が300回に達した場合(S1226:Yes)、サブCPU400は、次のS1227の処理に移行する。一方、フォーカス位置の変更頻度が「高」の場合でも前回の原点調整か図柄変動回数が150回に達していない場合、あるいは、フォーカス位置の変更頻度が「低」の場合でも前回の原点調整から図柄変動回数が300回に達していない場合(S1226:No)、サブCPU400は、フォーカス原点調整判定処理を終了する。
S1227において、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグが‘OFF’の状態の際にフォーカス位置の変動回数を計数する変動回数カウンタの値をクリアする。
次に、サブCPU400は、フォーカスの原点調整フラグを‘ON’にセットする(S1228)。
次に、サブCPU400は、フォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でドリフト補正を行いながらフォーカス位置を変更するために、フォーカス位置の設定変更要求を行う(S1229)。この処理において、サブCPU400は、サブRAM基板41のサブデバイス送信格納領域にフォーカス位置の原点調整を含む設定変更要求データを格納し、このデータをプロジェクタ装置B2に対して送信する。フォーカス位置の設定変更要求データには、フォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻した上でフォーカス位置を変更する内容が含まれる。これにより、例えば映像の投影対象となるスクリーンが切り替わる際に、プロジェクタ装置B2は、フォーカス位置の設定変更要求データに基づいてフォーカス機構242を制御することでフォーカス位置をフォーカス原点に一旦戻しつつ、夫々のスクリーンに応じたフォーカス位置にドリフト補正を行いながら投射レンズ210の焦点を合わせることができる。その後、サブCPU400は、フォーカス原点調整判定処理を終了する。
このようなフォーカス原点調整判定処理によれば、フォーカス位置の変更頻度に応じてフォーカス位置を原点調整する条件が切り替えられ、フォーカス調整誤差を適切に低減することができるので、フォーカス調整誤差に起因する映像の画質劣化を効果的に抑えることができる。
図156は、第19変形例に係るプロジェクタ装置B2とサブCPU400との起動時における通信シーケンスを示す図である。
図156に示すように、遊技機1の起動時において、プロジェクタ装置B2と副制御基板SSとの通信が確立すると、プロジェクタ装置B2の制御LSI230は、起動パラメータ要求のコマンドを副制御基板SSのサブCPU400に送信する。起動パラメータ要求のコマンドを受信したサブCPU400は、起動パラメータ要求確認のコマンドを制御LSI230に送信する。起動パラメータ要求確認のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、LED輝度設定のコマンドを制御LSI230に送信する。LED輝度設定のコマンドを受信した制御LSI230では、当該コマンドで指定されたLED輝度に基づいてLED光源240R,240G,240Bが制御される。このとき、LED輝度設定のコマンドによれば、図157に示すように、デフォルト値として例えば輝度100%が指定される。LED輝度設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、台形歪み補正のコマンドを制御LSI230に送信する。台形歪み補正のコマンドを受信した制御LSI230では、当該コマンドで指定された台形歪み補正値に基づいてフォーカス機構242が制御される。このとき、台形歪み補正のコマンドによれば、図157に示すように、台形歪み補正のデフォルト値(台形歪み補正値)として例えば40が指定される。台形歪み補正のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、ホワイト色温度設定のコマンドを制御LSI230に送信する。ホワイト色温度設定のコマンドを受信した制御LSI230では、当該コマンドで指定されたホワイト色温度に基づいてLED光源240R,240G,240Bが制御される。このとき、ホワイト色温度設定のコマンドによれば、図157に示すように、ホワイト色温度のデフォルト値として例えば1が指定される。ホワイト色温度のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、水平方向画位置オフセット設定のコマンドを制御LSI230に送信する。水平方向画位置オフセット設定のコマンドを受信した制御LSI230では、当該コマンドで指定された水平方向画位置のオフセット値に基づいてフォーカス機構242が制御される。このとき、水平方向画位置オフセット設定のコマンドによれば、図157に示すように、サブCPU400(EEPROM231)で保持している水平方向画位置オフセットの値が設定される。水平方向画位置オフセット設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、垂直方向画位置オフセット設定のコマンドを制御LSI230に送信する。垂直方向画位置オフセット設定のコマンドを受信した制御LSI230では、当該コマンドで指定された垂直方向画位置のオフセット値に基づいてフォーカス機構242が制御される。このとき、垂直方向画位置オフセット設定のコマンドによれば、図157に示すように、サブCPU400(EEPROM231)で保持している垂直方向画位置オフセットの値が設定される。垂直方向画位置オフセット設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、ブライトネス設定のコマンドを制御LSI230に送信する。ブライトネス設定のコマンドを受信した制御LSI230では、当該コマンドで指定されたブライトネス設定値に基づいてLED光源240R,240G,240Bが制御される。このとき、ブライトネス設定のコマンドによれば、図157に示すように、ブライトネスのデフォルト値として例えば50が指定される。ブライトネス設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、コントラスト設定のコマンドを制御LSI230に送信する。コントラスト設定のコマンドを受信した制御LSI230では、当該コマンドで指定されたコントラスト設定値に基づいてLED光源240R,240G,240Bが制御される。このとき、コントラスト設定のコマンドによれば、図157に示すように、コントラストのデフォルト値として例えば50が指定される。コントラスト設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、ガンマ設定のコマンドを制御LSI230に送信する。ガンマ設定のコマンドを受信した制御LSI230では、当該コマンドで指定されたガンマ設定値に基づいてLED光源240R,240G,240Bが制御される。このとき、ガンマ設定のコマンドによれば、図157に示すように、ガンマ値のデフォルト値として例えば1が指定される。ガンマ設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、電動フォーカス位置オフセット設定のコマンドを制御LSI230に送信する。電動フォーカス位置オフセット設定のコマンドを受信した制御LSI230では、当該コマンドで指定された電動フォーカス位置のオフセット値に基づいてフォーカス機構242が制御される。このとき、電動フォーカス位置オフセット設定のコマンドによれば、図157に示すように、サブCPU400(EEPROM231)で保持している電動フォーカス位置オフセットの値が設定される。電動フォーカス位置オフセット設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。次に、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、設定完了のコマンドを制御LSI230に送信し、当該コマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。これにより、起動時の通信シーケンスが終了する。
以上のように、起動時には、図156に示すような通信シーケンスが1セットとして行われる。このような通信シーケンスの途中にプロジェクタ装置B2から起動パラメータ要求のコマンドが送信される場合があるが、この場合、サブCPU400は当該コマンドを読み捨てる。また、制御LSI230からサブCPU400に送信される受信確認のコマンドについては、正しい受信結果を示すものでない場合、例えば10回を限度に正しい受信結果を示すまでリトライ処理により再送信される。
図158は、第19変形例に係るプロジェクタ装置B2とサブCPU400との通常動作時における通信シーケンスを示す図である。
図158に示すように、プロジェクタ装置B2の通常動作時において、プロジェクタ装置B2の制御LSI230は、パラメータ要求のコマンドを副制御基板SSのサブCPU400に送信する。パラメータ要求のコマンドを受信したサブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求「LED温度(R)」のコマンド(図159参照)を制御LSI230に送信する。ステータス要求「LED温度(R)」のコマンドを受信した制御LSI230は、第1温度センサB25aにより検出された温度をLED温度(R)として、当該LED温度(R)を示すコマンド(図159参照)をサブCPU400に送信する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求「LED温度(G)」のコマンド(図159参照)を制御LSI230に送信する。ステータス要求「LED温度(G)」のコマンドを受信した制御LSI230は、第2温度センサB25bにより検出された温度をLED温度(G)として、当該LED温度(G)を示すコマンド(図159参照)をサブCPU400に送信する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求「LED温度(B)」のコマンド(図159参照)を制御LSI230に送信する。ステータス要求「LED温度(B)」のコマンドを受信した制御LSI230は、第2温度センサB25bにより検出された温度をLED温度(B)として、当該LED温度(B)を示すコマンド(図159参照)をサブCPU400に送信する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求「吸気FAN温度」のコマンド(図159参照)を制御LSI230に送信する。ステータス要求「吸気FAN温度」のコマンドを受信した制御LSI230は、FAN2の吸気温度センサB26aにより検出された温度を吸気FAN温度として、当該吸気FAN温度を示すコマンド(図159参照)をサブCPU400に送信する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求「FAN1回転数」のコマンド(図159参照)を制御LSI230に送信する。ステータス要求「FAN1回転数」のコマンドを受信した制御LSI230は、FAN1のパルスセンサB27aにより検出された回転数をFAN1回転数として、当該FAN1回転数を示すコマンド(図159参照)をサブCPU400に送信する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求「FAN2回転数」のコマンド(図159参照)を制御LSI230に送信する。ステータス要求「FAN2回転数」のコマンドを受信した制御LSI230は、FAN2のパルスセンサB27bにより検出された回転数をFAN2回転数として、当該FAN2回転数を示すコマンド(図159参照)をサブCPU400に送信する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求「FAN3回転数」のコマンド(図159参照)を制御LSI230に送信する。ステータス要求「FAN3回転数」のコマンドを受信した制御LSI230は、FAN3のパルスセンサB27cにより検出された回転数をFAN3回転数として、当該FAN3回転数を示すコマンド(図159参照)をサブCPU400に送信する。
その後、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求完了のコマンドを制御LSI230に送信し、当該コマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。これにより、プロジェクタ装置B2の通常動作時における通信シーケンスが終了する。
以上のように、図158に示すような通常動作時の通信シーケンスは、起動時の通信シーケンスの終了後、例えば30sごとに1セットとして行われる。このような通信シーケンスにおいて、サブCPU400から制御LSI230に送信されるステータス要求のコマンドに対して、制御LSI230から正しい受信結果を示さない受信確認のコマンドが送信された場合、例えば10回を限度に正しい受信結果を示すまでリトライ処理により受信確認のコマンドが再送信される。
図160は、第19変形例に係るプロジェクタ装置B2とサブCPU400とのスクリーン切り替え時における通信シーケンスを示す図である。ここでいうスクリーン切り替え時とは、投影対象となるスクリーンを一のスクリーンから他のスクリーンに変更した後を意味する。
図160に示すように、スクリーン切り替え時において、プロジェクタ装置B2の制御LSI230は、パラメータ要求のコマンドを副制御基板SSのサブCPU400に送信する。パラメータ要求のコマンドを受信したサブCPU400は、電動フォーカス位置オフセット設定のコマンドを制御LSI230に送信する。電動フォーカス位置オフセット設定のコマンドによれば、図161に示すように、変更後の対応するスクリーンの設定情報としてサブCPU400(EEPROM231)で保持している電動フォーカス位置オフセットの値が設定される。これにより、変更後のスクリーンのフォーカス原点に対してフォーカス位置がオフセット調整される。電動フォーカス位置オフセット設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、サブCPU400は、水平方向画位置オフセット設定のコマンドを制御LSI230に送信する。水平方向画位置オフセット設定のコマンドによれば、図161に示すように、変更後の対応するスクリーンの設定情報としてサブCPU400(EEPROM231)で保持している水平方向画位置オフセットの値が設定される。これにより、変更後のスクリーンに対して水平方向画位置がオフセット調整される。水平方向画位置オフセット設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。
次に、サブCPU400は、垂直方向画位置オフセット設定のコマンドを制御LSI230に送信する。垂直方向画位置オフセット設定のコマンドによれば、図161に示すように、変更後の対応するスクリーンの設定情報としてサブCPU400(EEPROM231)で保持している垂直方向画位置オフセットの値が設定される。これにより、変更後のスクリーンに対して垂直方向画位置がオフセット調整される。垂直方向画位置オフセット設定のコマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。なお、図160において図示しないが、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、設定完了のコマンドを制御LSI230に送信し、当該コマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドを再びサブCPU400に送信した後、パラメータ要求のコマンドをサブCPU400に再送信する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求「ドリフト補正温度」のコマンド(図161参照)を制御LSI230に送信する。ステータス要求「ドリフト補正温度」のコマンドを受信した制御LSI230は、温度センサB25により検出された温度をドリフト補正温度として、当該ドリフト補正温度を示すコマンド(図161参照)をサブCPU400に送信する。
次に、サブCPU400は、プロジェクタ装置B2に対するステータス要求完了のコマンドを制御LSI230に送信し、当該コマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。なお、図160において図示しないが、当該コマンドを送信した制御LSI230は、その後、パラメータ要求のコマンド(図161参照)を再びサブCPU400に送信する。
その後、パラメータ要求のコマンドを受信したサブCPU400は、電動フォーカスドリフト補正を命じるコマンドを制御LSI230に送信する。これにより、プロジェクタ装置B2においては、フォーカス原点に対してオフセット調整されたフォーカス位置が、さらに先述のコマンドで示されたドリフト補正温度に基づいてドリフト補正により補償調整される。そして、制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信し、受信確認のコマンドを受信したサブCPU400は、設定完了のコマンドを制御LSI230に送信し、当該コマンドを受信した制御LSI230は、受信確認のコマンドをサブCPU400に送信する。これにより、スクリーン切り替え時の通信シーケンスが終了する。
以上のように、スクリーン切り替え時の通信シーケンスは、投影対象となるスクリーンが変更された場合、図160に示すような手順を1セットとして行われる。このような通信シーケンスにおいて、制御LSI230からサブCPU400に対して正しい受信結果を示さない受信確認のコマンドが送信された場合、例えば10回を限度に正しい受信結果を示すまでリトライ処理により受信確認のコマンドが再送信される。
このような通信シーケンスによれば、スクリーンが切り替えられるごとにフォーカス位置がオフセット調整されるとともに、温度に応じたドリフト補正によってもフォーカス位置が高精度に調整されるので、温度が変化する状況においてフォーカス調整が度々行われることによっても映像の乱れや画質の劣化を抑制することができ、スクリーンを切り替えつつも高品位な映像を継続して投影することができる。
また、スクリーンが切り替えられるごとに投影する映像の水平方向及び垂直方向の位置も調整されるので、各スクリーンに対してプロジェクタ装置B2から水平方向及び垂直方向の適正な投影位置に映像を投影することができ、物理的かつソフト的にも映像補正を行うことができる。
また、フォーカス位置については、オフセット調整が行われるもののプロジェクタ装置B2の温度状況に応じて変動するため、スクリーン切り替え時にドリフト補正を行うにはプロジェクタ装置B2から温度を取得するための所定の時間を要する。すなわち、この所定の時間によっては、プロジェクタ装置B2から温度を取得する間にもスクリーンが切り替えられることも想定される。一方、先述したスクリーン切り替え時の通信シーケンスによれば、フォーカス位置をオフセット調整した後に水平方向画位置及び垂直方向画位置のオフセット調整が行われ、さらにその後、ドリフト補正によりフォーカス位置が再調整されるようになっており、段階的な手順を踏んで最終的にドリフト補正が行われるようになっているので、スクリーンの切り替え動作が頻繁に行われることによっても、高精度に映像の乱れを抑えながら高品位な映像を継続して投影することができる。
図162は、第20変形例に係るパチンコ機の主制御基板において実行される主制御メイン処理を示している。
パチンコ機においては、電源が投入されると、最初に、主制御基板のメインCPUは、初期設定処理を行う(S1231)。この処理において、メインCPUは、例えば、メインRAMへのアクセス許可、バックアップ復帰、作業領域の初期化等の処理を行う。次に、メインCPUは、初期値乱数の更新処理を行う(S1232)。この処理において、メインCPUは、初期乱数カウンタ値を更新する。
次に、メインCPUは、特別図柄制御処理を行う(S1233)。この処理において、メインCPUは、特別図柄ゲームの進行、特別図柄表示装置に表示される第1特別図柄や第2特別図柄に関する所定の制御処理を行う。
次に、メインCPUは、普通図柄制御処理を行う(S1234)。この処理において、メインCPUは、普通図柄ゲームの進行、及び、普通図柄表示装置に表示される普通図柄に関する所定の制御処理を行う。
次に、メインCPUは、図柄表示装置の制御処理を行う(S1235)。この処理において、メインCPUは、特別図柄制御処理や普通図柄制御処理の実行結果に基づいて、第1特別図柄及び第2特別図柄、並びに、普通図柄の可変表示の表示制御を行う。
次に、メインCPUは、遊技情報データ生成処理を行う(S1236)。この処理において、メインCPUは、遊技店のホールコンピュータ等に送信する遊技情報データを生成し、当該遊技情報データをメインRAMに格納する。
次に、メインCPUは、記憶・遊技状態データ生成処理を行う(S1237)。この処理において、メインCPUは、確変フラグの値及び時短フラグの値に基づいて、パチンコ機の副制御基板に送信する記憶・遊技状態データを生成し、当該記憶・遊技状態データをメインRAMに格納する。その後、メインCPUは、S1232の処理に戻り、上述したS1232以降の処理を繰り返す。
図163は、第20変形例に係るパチンコ機の主制御基板において実行されるシステムタイマ割込処理を示している。
パチンコ遊技機において、メインCPUは、メイン処理の実行中であっても、所定周期でメイン処理を中断し、システムタイマ割込処理を実行する。具体的に、メインCPUは、リセット用クロックパルス発生回路から所定周期(例えば2ms)で発生するクロックパルスに応じて図157に示すようなシステムタイマ割込処理を実行する。
図157に示すように、メインCPUは、各レジスタのデータ(情報)を退避させる(S1241)。次に、メインCPUは、乱数更新処理を行う(S1242)。この処理において、メインCPUは、大当り判定用カウンタ、図柄決定用カウンタ、当り判定用カウンタ、転落判定用カウンタ、変動パターン決定用カウンタ、演出パターン決定用カウンタなどから抽出される各種乱数値を更新する。
なお、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠ける。そのため、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、公正さを担保するために例えば2msといった周期的なタイミングで更新を行う。
次に、メインCPUは、スイッチ入力検出処理を行う(S1243)。この処理において、メインCPUは、各種始動口、各種入賞口及び球通過検出器への入賞又は通過を検出する。
次に、メインCPUは、タイマ更新処理を行う(S1244)。具体的にいうと、メインCPUは、主制御基板と副制御基板との同期をとるための待ち時間タイマ、大入賞口の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等の各種タイマの更新処理を行う。
次に、メインCPUは、コマンド出力処理を行う(S1245)。この処理において、メインCPUは、副制御基板のサブCPUに対して、例えば、入賞コマンド、変動コマンド、デモコマンド等といった各種コマンドを送信する。例えば、デモコマンドについては、特別図柄の変動終了後から遊技球が発射されることなく所定時間が経過すると(例えば、遊技が行われていない状態が3分以上継続した場合に)送信される。
次に、メインCPUは、遊技情報出力処理を行う(S1246)。この処理において、メインCPUは、遊技店のホールコンピュータ等に、主制御基板、副制御基板、払出・発射制御回路等で処理される遊技に係る各種情報が出力される。
次に、メインCPUは、S1241で退避させた各レジスタのデータを復帰させる(S1247)。その後、メインCPUは、システムタイマ割込処理を終了する。
このようなパチンコ機においても、プロジェクタ装置B2等を搭載することにより、先述したパチスロ機と同様の効果を発揮することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、遊技機としてパチスロ機やパチンコ機を代表例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。上述した本発明の各種技術は、他の遊技機にも適用可能であり、例えば、封入式遊技機にも適用することができる。また、汎用的な技術については、上記に挙げた遊技機のほか、例えばゲーミングマシン、スロットマシン等といった各種遊技機にも適用することができる。
また、上記実施形態で示した数値や情報、構成要素などは、あくまでも一例にすぎず、本発明の範囲内において適宜変更することができるのはいうまでもない。例えば、値や数といったものには、0が含まれる場合があり、マイナスやプラスの値まで含まれる場合がある。
例えば、本実施形態においては、各種条件としてカウント回数や実行回数などがあり、実行回数や実行された期間である実行時間(実行期間)を判定する処理があるが、そのいずれにおいても数値が限定されるものではない。例えば3回以上実行されることを条件としていた場合、1回以上又は初期値にもよるが0回以上実行されることを条件としてもよい。これは、所定の条件として実行回数が3回以上と定められており、3回以上実行されたか否かを判定する場合に、ソフト的な観点からいえば、基本的に実行されたか否かを判定できればよいため、条件としては情報理論(符号理論)上は1か0かを判定することとなる。また逆に、実行されていないか否かという判定を行う場合も同様であり、情報理論(符号理論)上は0なのか1なのかを判定することとなる。
つまり、実行の有無を判定することは、実行単位に対応するバイナリ値が1か0かを判定することと同義であり、これは実行された場合にフラグを「ON」にセットし、フラグが「ON」であるか否かを判定する場合であっても、結果的にはフラグを「ON」にセットする信号入力があったか否か(信号を1回ないし複数回受信したか否か、入力があったか否か、出力したか否かなど)を判定することに等しい。このことから、フラグの有無を判定する場合であっても、実行回数自体をカウントするわけではないが、実行回数(カウント回数、計数結果、割り込み回数など)を単位として判定することと同義であり、フラグの判定も回数の判定も本質的に同様の比較演算処理によって実行することができる。
また、時間について判定する場合も同様であり、例えば実行時間を判定する場合も、実行時間に対応するバイナリ値が1か0かを判定することと同義であるため、フラグの有無に応じて判定することができ、単純な比較演算処理によって実行することができる。ただし、フラグや変数を用いて判定を行う場合には、負論理によって値が0の場合に有りとして判定し、値が1の場合に無しとして判定してもよい。
また、遊技機の起動時には、例えばサブ液晶表示装置において残像現象を生じないようにすべく、通信が確立するまでバックライトを消灯するようにしてもよい。
また、エラー報知時は、可動式のスクリーンを待機位置に戻さないため、その時の投影対象となるスクリーンに合わせてエラー報知の映像を投影するようにしてもよい。
また、本実施形態のプロジェクタ装置は、複数のスクリーンに対して投影を行うことが可能に構成されているが、これに限るものではなく、プロジェクタ装置としては、一のスクリーンあるいは複数のスクリーンのうちいずれかのスクリーンに対して投影可能であればよい。また、投影対象としては、スクリーンに限らず、例えば、役物、盤、フロントパネル、外枠、本体枠、キャビネット、上皿、下皿、遊技者、遊技機上部の天井、遊技機から通路に向けての投影などといった様々な投影形態が考えられる。また、投影方式も、例えば、いわゆるリアプロジェク夕、フロントプロジェク夕、リアプロジェクタであって投影光を反射させるもの、フロントプロジェクタであって投影光を反射させるものなどといった様々な方式を適用することができ、これらの異なる複数の方式を組み合わせたものとしてもよい。
また、本実施形態における吸気用ファンや排気用ファンとは、それらの構成部品が回転することによってプロジェクタ装置内部の換気を行うことが可能な換気手段である。すなわち、換気手段とは、吸気手段あるいは排気手段を含むものであり、本実施形態における吸気手段に対する制御(シャットダウンや警告の条件など)は、排気手段に対しても適用可能であり、排気手段に対する制御を吸気手段に対しても適用可能である。
<第2実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図164ないし図166に示すように、本発明の第2実施形態に係る遊技機3001は、いわゆるパチスロ機である。遊技機3001は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された又は付与される、遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技可能なものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。本発明の第2実施形態に係る遊技機3001は、上述した第1実施形態に係る遊技機1と共通する構成を有しているが、同様の構成については適宜説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については、第1実施形態で用いたものと同一の符号により示すものとする。
なお、以後の説明において、遊技機3001から遊技者に向かう側(方向)を遊技機3001の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称し、遊技者から見て右側及び左側を遊技機3001の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称する。また、こうした方向に関する表現は、遊技機3001の一部であるプロジェクタ装置等について示す場合についても同様に用いられる。
また、前側及び後側を含む方向は、前後方向又は厚み方向と称し、右側及び左側を含む方向は、左右方向又は幅方向と称する。前後方向(厚み方向)及び左右方向(幅方向)に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する。
図164に示すように、遊技機3001の外観は、矩形箱状の筐体3002により構成されている。筐体3002は、遊技機本体として前面側に矩形状の開口を有する金属製のキャビネット3003と、キャビネット3003の前面上部に配置された上ドア機構3004と、キャビネット3003の前面下部に配置された下ドア機構3005とを有している。
また、キャビネット3003の上面壁3006には、左右方向に関して所定間隔隔てて、上下方向に貫通する2つの開口3007が形成されている。そして、この2つの開口3007それぞれを塞ぐように木製の板部材3008が上面壁3006に取り付けられている。
図165に示すように、上ドア機構3004及び下ドア機構3005は、キャビネット3003の開口の形状及び大きさに対応するように形成されている。上ドア機構3004及び下ドア機構3005は、外装パネルが装着され、キャビネット3003における開口の上部及び下部を閉塞可能に設けられている。上ドア機構3004は、上側表示窓3009を中央部に有している。上側表示窓3009には、光を透過する透明パネル3010が設けられている。
下ドア機構3005には、上部の略中央部に、矩形状の開口部として形成されたメイン表示窓3011が設けられている。メイン表示窓3011の裏面側には、キャビネット3003の内部側から取り付けられたリールユニットRUが装着されている。さらに、リールユニットRUの背面には、主制御基板MSが取り付けられている。
リールユニットRUは、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリールRL(左リール),RC(中リール),RR(右リール)を主体に構成されている。これらのリールRL,RC,RRは、それぞれが縦方向に一定の速度で回転できるように並列状態(横一列)に配設される。リールRL,RC,RRは、メイン表示窓3011を通じて、各リールRL,RC,RRの動作や各リールRL,RC,RR上に描かれている図柄が視認可能となる。
メイン表示窓3011には、その表面部に、矩形状のアクリル板等からなる透明パネルが取り付け固定されており、遊技者等がリールユニットRUに触れることができないようになっている。メイン表示窓3011の下方には、略水平面の第1台座部3012a、第2台座部3012b、第3台座部3012cが形成されている。メイン表示窓3011の右側に位置する第1台座部3012aには、メダルを投入するためのメダル投入口3013が設けられている。メダル投入口3013は、遊技者によりメダルが投入される開口である。メダル投入口3013から投入されたメダルは、クレジットされるか又はゲームに賭けられる。
メイン表示窓3011の左側に位置する第2台座部3012bには、クレジットされているメダルを賭けるための、有効ライン設定手段としての最大BETボタン3014(MAXBETボタンともいう)が設けられている。最大BETボタン3014が押されると、メダルの投入枚数として「3」が選択される。
メイン表示窓3011の前面側に位置する第3台座部3012cには、サブ表示装置3015が設けられている。サブ表示装置3015は、例えば入賞成立時のメダルの払出枚数やクレジットされている残メダル枚数を表示する。遊技機3001にクレジットされるメダルの最大枚数は、通常50枚であるため、サブ表示装置3015には、50以下のクレジット枚数が表示される。なお、最大枚数となる50枚のメダルがクレジットされている状態では、投入されたメダルがそのままメダル払出口3021より払出される。
最大BETボタン3014の前面側には、遊技者の操作によりリールRL,RC,RRを回転駆動させるとともに、メイン表示窓DD4内で図柄の変動表示を開始させるスタートレバー3016が設けられている。スタートレバー3016は、所定の角度範囲で傾動自在に取り付けられる。
スタートレバー3016の右側で、サブ表示装置3015の前面側には、遊技者の押下操作(停止操作)により3個のリールRL,RC,RRの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタン3017L,3017C,3017Rが設けられている。
最大BETボタン3014の左側には、C/Pボタン3018が設けられている。C/Pボタン3018は、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるものである。このC/Pボタン3018の切り換えにより払出しが選択されている状態(非クレジット状態)においては、下ドア機構3005の下部側のコインガードプレート部に設けたメダル払出口3021(キャンセルシュート)からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部3022に溜められる。
スタートレバー3016、及び、ストップボタン3017L,3017C,3017Rの下部側には、腰部パネル3019(腰部導光板)が配置されている。腰部パネル3019は、アクリル板等を使用した化粧用パネルとして構成される。腰部パネル3019には、遊技機1の機種を表す名称や種々の模様等が印刷により描かれている。
また、メダル払出口3021の左側にはスピーカ3020Lが、右側にはスピーカ3020Rが、それぞれ設けられている。スピーカ3020L,3020Rは、遊技者に遊技に関する種々の情報を声や音楽等の音により報知する。また、メイン表示窓3011の左側には、サブ液晶表示装置3023が配置されている。サブ液晶表示装置3023は、液晶表示パネル(液晶パネル)のパネル面にタッチ式の位置入力装置としてのタッチセンサパネルが配されてなる、いわゆるタッチパネル3023Tとなっている。なお、タッチセンサパネルとしては、例えば、人体の一部(指先等)や静電ペン等の接触を検知して、その検知信号を出力する静電容量方式のものであってもよく、又は、ペン先等の堅い物質の接触を検知して、その検知信号を出力する方式のもの、あるいは、その他の方式のものや構造のもの(インセル構造等)であってもよい。本実施形態においては、サブ液晶表示装置3023及びタッチパネル3023Tを用いて、上述したようなプロジェクタ装置の光学調整を行うことができるようになっている。
サブ液晶表示装置3023は、SUI(スマート・ユーザ・インターフェース)として機能するもので、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って遊技回数等の遊技情報が表示されるとともに、遊技者による選択又は入力を求めるためのメッセージや入力キー等が表示される。
なお、サブ液晶表示装置3023においては、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って、遊技に関する演出に応じた内容(演出情報)を表示することも可能である。また、サブ液晶表示装置3023としては、例えば、演出役物としての機能を有するアタッチメントや、専用のアタッチメントとして、ジョグダイヤル又はプッシュボタン等を装着できるようにしてもよい。また、サブ液晶表示装置3023は、その機能を、後述する表示ユニット3080等に振り分けることにより、省略することもできる。また、メイン表示窓3011の右側には、サブ液晶表示装置3023とは別のサブ液晶表示装置を配置するようにしてもよい。このような別のサブ液晶表示装置としては、その裏側にフルカラーLEDが複数個実装されたLED基板を設け、演出を行うことが可能に透過性を有して装飾が施されたパネルにより表示面を形成するようにしてもよい。
図166は、遊技機3001の上ドア機構3004、及び下ドア機構3005の表示を省略して示したキャビネット3003の内部を示す正面図である。図166に示すように、キャビネット3003内は、中間支持板3030により上部空間と下部空間とに仕切られている。すなわち、中間支持板3030は、キャビネット3003内を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板として機能している。上部空間は、キャビネット3003内の上ドア機構3004の後側となる空間であり、表示ユニット3080等が収容される。また、下部空間は、キャビネット3003内の下ドア機構3005の後側となる空間である。リールユニットRUや、遊技機3001全体の動作を司る主制御基板MS等は、下ドア機構3005の後側に下ドア機構3005と一体的に保持され、上述した下部空間に収容される。
表示ユニット3080は、キャビネット3003内の中間支持板3030上に交換可能に載置される。表示ユニット3080は、映像表示用の照射光を出射する照射ユニット3100と、照射ユニット3100からの照射光が照射されることにより映像を出現させるスクリーン装置3090とを有したいわゆるプロジェクションマッピング装置である。
また、スクリーン装置3090には、照射ユニット3100からの照射光が照射されるフロントスクリーン機構3091が配置されており、さらに、下部空間には、副制御基板3200が配置されている。副制御基板3200は、スクリーンや役物の演出動作に応じて、照射ユニット3100を制御し、スクリーンや役物に照射光を投影することにより、視覚的な演出として映像を表示する。
キャビネット3003の下部空間の底部には、電源装置DE及びホッパ機構HPが設けられている。また、副制御基板3200の上部には、副中継基板SNが設けられている。
(表示ユニット)
図167(a)には、上ドア機構3004と表示ユニット3080のみが示されている。表示ユニット3080は、上述のように、照射ユニット3100とスクリーン装置3090から構成され、上ドア機構3004の外装パネル上部には、複数の小さな孔を有する通風口3024a,3024bが設けられている。
図167(b)は、表示ユニット3080(すなわち、図167(a)に示された上ドア機構3004と表示ユニット3080から、上ドア機構3004を取り除いた状態)を示した図である。表示ユニット3080は、図示するように、前方に開口が形成された筐体を有する。この筐体は、照射ユニット3100の上部を形成するプロジェクタカバー3101、及び、スクリーン装置3090とで構成されている。プロジェクタカバー3101は、スクリーン装置3090の上面に交換可能に取り付けられる。
プロジェクタカバー3101の前面中央部には、リフレクタ保持部3102が形成され、上ドア機構3004を開いたときに前側に露出するように配置されている。なお、後述するミラー機構3105は、リフレクタ保持部3102に対してその間隔が調整可能に取り付けられている。これにより、照射ユニット3100から照射された照射光の進行方向に対する光学ミラー3106の反射角度を微調整することができる。また、プロジェクタカバー3101の上面前側左端部には排気口3103aが配置され、上面前側右端部には吸気口3103bが配置される。このような構成のために、プロジェクタカバー3101がキャビネット3003に装着され、上ドア機構3004が閉じられた状態(すなわち、遊技機3001の使用状態)となった場合に、図167(a)に示す上ドア機構3004の外装パネル上部の通風口3024aが、プロジェクタカバー3101の上面前側左端部に配置された排気口3103aに連通し、上ドア機構3004の外装パネル上部の通風口3024bが、プロジェクタカバー3101の上面前側右端部に配置された吸気口3103bに連通するよう位置づけられる。
図168は、図167(b)に示した照射ユニット3100の平面図である。プロジェクタカバー3101の上面前側左端部には排気口3103aが配置され、上面前側右端部には吸気口3103bが配置される。プロジェクタカバー3101の前面中央部に設けられたリフレクタ保持部3102が、プロジェクタカバー3101の本体からわずかに突出して配置される。
図169は、図168に示されたXX−XX線に沿った照射ユニット3100の断面図を示している。
ここで、照射ユニット3100は、照射光を前方に出射するプロジェクタ装置3300と、プロジェクタ装置3300の前方に配置されプロジェクタ装置3300からの照射光を斜め下後方に配置されたスクリーン装置3090の方向に反射するミラー機構3105と、プロジェクタ装置3300及びミラー機構3105を収容したプロジェクタカバー3101とを有している。
プロジェクタ装置3300は、ケース3402によって外装されつつプロジェクタカバー3101に取り付けられ、キャビネット3003内に配置されている。プロジェクタ装置3300は、水平配置された平板状の上側台座、及び下側台座等を介してプロジェクタカバー3101に取り付けられている。
プロジェクタ装置3300には、プロジェクタ制御基板3310や光学機構3330が含まれる。光学機構3330は、複数のLED光源3331R,3331G,3331Bから出射してDMD3333(Digital Micromirror Device)で反射した照射光を、レンズユニット3332等を介して前方のミラー機構3105に向けて出射するように構成されている。このプロジェクタ装置3300については、後で詳細に説明する。
また、図169に示すように、プロジェクタ装置3300及びミラー機構3105は、プロジェクタカバー3101に収容されている。なお、プロジェクタ装置3300の下面3109は、その前部に、後方から前方に向けて上方に傾斜する傾斜面を有している。
図169に示すように、固定スクリーン機構3120は、照射光の照射方向に存在する固定露出位置に固定状態で設けられており、図16に示す第1実施形態の遊技機1に係る固定スクリーン機構Dと同様の固定スクリーン機構である。また、フロントスクリーン機構3091は、図17に示す第1実施形態の遊技機1に係るフロントスクリーン機構E1と同様の構成であり、フロント露出位置とフロント待機位置との間を回動可能に設けられている。固定露出位置とフロント露出位置との位置関係は、フロント露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、フロントスクリーン機構3091がフロント露出位置に移動した場合は、フロントスクリーン機構3091が固定スクリーン機構3120を前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をフロントスクリーン機構3091だけに出現可能にしている。
フロントスクリーン機構3091がフロント待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構3120を露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構3120に出現可能にしている。つまり、フロントスクリーン機構3091がフロント露出位置に配置されると、フロントスクリーン機構3091がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。これに対して、フロントスクリーン機構3091がフロント待機位置に配置されると、固定スクリーン機構3120がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。
図169に示すリールスクリーン機構3130は、図18に示す第1実施形態の遊技機1に係るリールスクリーン機構F1と同様のリールスクリーン機構であり、リール露出位置とリール待機位置との間を回動可能に設けられている。リール露出位置と固定露出位置との位置関係は、リール露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、リールスクリーン機構3130がリール露出位置に移動した場合は、リールスクリーン機構3130が固定スクリーン機構3120を前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をリールスクリーン機構3130だけに出現可能にしている。リールスクリーン機構3130がリール待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構3120を露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構3120に出現可能にしている。つまり、リールスクリーン機構3130がリール露出位置に配置されると、リールスクリーン機構3130がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。これに対して、リールスクリーン機構3130がフロント待機位置に配置されると、固定スクリーン機構3120がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。
図170は、プロジェクタ装置3300とプロジェクタカバー3101を示す図である。
図170(a)に示す照射ユニット3100は、プロジェクタカバー3101とプロジェクタ装置3300で構成される。プロジェクタカバー3101の上面前側左端部には、排気口3103aが配置され、プロジェクタカバー3101の上面前側右端部には吸気口3103bが配置される。ここで、プロジェクタカバー3101の上面に取り付けられているトップカバー3110の取付ネジを外してトップカバー3110を取り除き、さらに、上述した上側台座の取付ネジを外して上側台座を取り除くと、図170(b)に示すような状態となり、プロジェクタ装置3300がプロジェクタカバー3101内に収容されている状況が分かる。
次に、図170(b)に示された状態において、上述した下側台座の取付ネジを外して下側台座、及びプロジェクタカバー3101を取り除くと、図170(c)に示すように、プロジェクタ装置3300が取り出される。
図170(c)に示されたプロジェクタ装置3300は、上述のようにケース3402によって外装されている。また、ケース3402の側面には、複数の孔を有する通気口3404bが設けられ、プロジェクタカバー3101内の空気流路と吸気口3103b、及び上ドア機構3004の外装パネルに設けられた通風口3024bを介して、遊技機3001の外部からプロジェクタ装置3300内に空気を取り込む構成となっている。なお、詳細については後述するが、プロジェクタカバー3101内の空気流路には、外部の空気を取り込むための吸気用ファン(後述する吸気用ファン3210)が設置される。
また、図170(c)には示されていないが、上述した通気口3404bが設けられているケース3402の側面に対向する側面には、同様の複数の孔を有する通気口3404aが設けられ、プロジェクタカバー3101内の空気流路と排気口3103a、及び上ドア機構3004の外装パネルに設けられた通風口3024aを介して、プロジェクタ装置3300の内部から遊技機3001の外部に空気を排出する構成となっている。なお、詳細については後述するが、プロジェクタ装置3300内部の通気口3404aの近傍には、排気用ファン(後述する排気用ファン3342a,3342b)が設置される。
さらに、プロジェクタ装置3300のケース3402には、開口部3403が形成され、プロジェクタ装置3300の光学機構3330から出射される照射光が、この開口部3403を通過して前方のミラー機構3105に提供される。
なお、本実施形態では、プロジェクタ装置3300の本来の上面が下側になるように(すなわち、上下反対の位置関係で)配置されている。
(遊技機3001のシステム構成)
図171に示すように、遊技機3001は、システムに含まれる主な基板として、主制御基板MS、副制御基板3200、リールドライブ基板RD、ドア中継基板DS、副中継基板SN、スケーラ基板SK、プロジェクタ制御基板3310、サブ液晶I/F基板SL、スクリーン駆動制御基板CSを備える。これら主制御基板MSや副制御基板3200等には、電源装置DEの電源基板DE1から電源スイッチDE2がオンの場合に電力が供給される。
遊技機3001は、改良されたプロジェクタ装置3300等を備え、第1実施形態に係る遊技機1の副制御基板SS、プロジェクタ制御基板B23をそれぞれ副制御基板3200、プロジェクタ制御基板3310としたものである。これら以外の構成要素については、遊技機1と同様の構成であるため、説明を省略する。
また、遊技機3001では、遊技機1と同様、既知の構成要素として、デジタル表示用の7セグ表示器30、外部表示器等を接続するための外部集中端子板31、グラフィック基板40、サブRAM基板41、サブROM基板42、メダル識別用のセレクタ50、ドア開閉監視スイッチ51、BETスイッチ52、精算スイッチ53、スタートスイッチ54、ストップスイッチ基板55、設定用鍵型スイッチ56、LED基板60、演出や装飾用のLED群61、演出用のスピーカ群62、24hドア監視ユニット63、ドア監視スイッチ64を備える。これら既知の構成要素については、説明を省略する。
副制御基板3200は、主として遊技機3001の遊技に伴う演出を制御するための基板である。副制御基板3200は、副中継基板SNとコネクタ(BtoB:基板対基板用)を介して接続され、副中継基板SNとスケーラ基板SKとは、ハーネスHを介して接続されており、基本的にこれらと双方向に各種の信号をやり取りする。
遊技機3001は、上述のようにプロジェクタカバー3101内に吸気用ファン3210を備え、さらにパルスセンサ3211を備える。副制御基板3200は、パルスセンサ3211から、吸気用ファン3210の回転数に応じたパルス信号を回転数検出信号として受信し、サブRAM基板41に保存する。
図172は、第2実施形態に係る遊技機3001の副制御基板3200の回路構成を示している。
図172に示すように、副制御基板3200は、サブCPU3201、バックアップ機能を有するSRAM(Static Random Access Memory)401、日時の計時回路であるリアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)402を有し、交換可能な拡張カードとして、グラフィック基板40、サブRAM基板41、サブROM基板42をバス接続により実装している。グラフィック基板40は、GPU(Graphics Processing Unit)440及びVRAM(ビデオメモリ)441を有する。
また、サブCPU3201は、例えば、フロントスクリーン機構3091の投影面等を変位させるための信号を、副中継基板SN及びスクリーン駆動制御基板CSを通じてフロントスクリーン駆動機構E2やリールスクリーン駆動機構F2へと送信する。また、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300やサブ液晶表示装置3023等に映像を表示させるための映像信号を、スケーラ基板SKを通じてプロジェクタ制御基板3310やサブ液晶I/F基板SLへと送信する。
さらに、サブCPU3201は、吸気用ファン3210の駆動を制御し、パルスセンサ3211から、吸気用ファン3210の回転数に応じたパルス信号を回転数検出信号として受信し、サブRAM基板41に保存する。
図173は、第2実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300の回路構成を示している。
図173に示すプロジェクタ制御基板3310は、制御LSI3311、EEPROM(登録商標)3312、DLP(登録商標)制御回路3313、及びLEDドライバ3314を備える。図173に示すように、プロジェクタ装置3300の光学機構3330は、レンズユニット3332を備え、さらに、レンズユニット3332の周辺に配置される構成要素として、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光を発するLED光源3331R,3331G,3331Bと、DMD3333を備える。また、レンズユニット3332の投射レンズ3332bについてフォーカス調整を行うためのフォーカス機構等を備える。
制御LSI3311は、中継基板3301を介して受信した副制御基板3200からの指令に基づいて、照射光を投影するようにDLP制御回路3313を制御する。また、制御LSI3311は、中継基板3301を介して受信した副制御基板3200からの指令に基づいて、レンズユニット3332のフォーカス機構3332aを制御してレンズユニット3332の投射レンズ3332bを光軸方向に移動させることにより、照射光の投影に際してフォーカス調整を行う。
なお、フォーカス機構3332aは、図24に示す第1実施形態の遊技機1におけるレンズユニットB21のフォーカス機構242と同様の機構であり、投射レンズ3332bは、図24に示す第1実施形態の遊技機1におけるレンズユニットB21の投射レンズ210と同様の構成である。フォーカス機構3332aは、スクリーン装置3090の固定スクリーン機構3120や、プロジェクタ装置3300に対して変位するフロントスクリーン機構3091に対して投射レンズ3332bの焦点距離を変化させつつ焦点を合わせるためのものである。
EEPROM3312には、制御LSI3311によるプロジェクタ装置3300の設定・調整に関わるデータが記憶されている。なお、特に図示しないが、制御LSI3311には、制御プログラム等が格納されたROM、プロジェクタ装置3300の設定・調整等に関わる作業領域に使用されるDRAMが内蔵されている。
プロジェクタ装置3300のDLPシステムは、主として、DLP制御回路3313、LEDドライバ3314、並びに光学機構3330のLED光源3331R,3331G,3331B、及びDMD3333により構成される。
DMD3333は、半導体チップの主面上に、表示解像度に応じたピクセル相当のミラーを集積したものである。DMD3333は、各ミラーの直下にあるメモリー素子の静電界作用により、主面に対して各ミラーが対角線に沿う軸周りに+10°又は−10°傾くように構成されたものである。このような構成により、DMD3333の各ミラーは、ON状態(所定方向に光を反射する状態)とOFF状態(所定方向外に光を反射する状態)とに切り換えられる。すなわち、DMD3333の各ミラーは、ON状態のとき、LED光源3331R,3331G,3331Bから図示しないダイクロイックミラー等を介して入射した光を、再びダイクロイックミラー等を介してレンズユニット3332へと導く一方、OFF状態のとき、LED光源3331R,3331G,3331Bからダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニット3332以外の方向に向けて反射する。
DLP制御回路3313は、LED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314を制御し、LED光源3331R,3331G,3331BからのRGB各色の光を図示しないダイクロイックミラー等を介して時分割方式でDMD3333に入射させる。このとき、DLP制御回路3313は、投影する映像に応じて、どのタイミングでどのピクセルに対応したミラーをON状態又はOFF状態とするか、すなわち、RGB各色の光のうちどの色の光をどのタイミングで所定方向に反射させるかを判定し、DMD3333の各ミラーのON・OFF状態を制御する。なお、ダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニット3332以外の方向に向けて反射した場合、当該反射された光が、その後、プロジェクタ装置3300内で再度反射したとしても、レンズユニット3332の方向に進行しないようにダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニット3332以外の方向に向けて反射するよう制御してもよい。
このようなDLP制御回路3313の制御により、DMD3333で所定方向に反射した光は、レンズユニット3332へと進み、投射レンズ3332bを透過することでミラー機構3105に入射し、最終的にミラー機構3105で反射することによって投影対象へと導かれる。これにより、投影対象となるスクリーンや役物に対して照射光が投影され、演出に応じた映像が形成される。
図173に示すように、プロジェクタ装置3300には、さらに、温度センサ3341、排気用ファン3342、パルスセンサ3343が含まれる。
温度センサ3341は、先述した温度センサB25と同様の機能を果たすものであり、例えばサーミスタからなる。温度センサ3341は、複数の温度センサを集合的に表したものである。温度センサ3341は、例えば、LED光源3331R付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341a、LED光源3331G付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341b、及びLED光源3331B付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341cを含む。例えば、こうした温度センサ3341a,3341b,3341cはそれぞれ、対応するLED基板3331Ra,3331Ga,3331Ba上に、又は当該LED基板の近傍に配置される。
また、温度センサ3341はさらに、DMD3333付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341d、レンズユニット3332付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341eを含む。
上述した温度センサ3341a,3341b,3341c,3341dは、LED光源(3331R,3331G,3331B)やDMD3333といった光学素子の近辺、又は当該光学素子の付近に設けられた温度検出手段の一例であるが、このような温度検出手段は、光学素子そのものを含み、光学素子が設けられた対象を含みうるものである。例えば、光学素子そのものに温度検出手段を設けた場合、光学素子が設けられた基板に温度検出手段を設けた場合、光学素子が配置された位置の近辺に温度検出手段を設けた場合、光学素子が設けられた基板近辺に温度検出手段を設けた場合、光学素子が設けられた対象物(例えば、プロジェクタ)内部に温度検出手段を設けた場合、光学素子が発する熱量に応じて温度が変化しうる空気、基板、電子回路などの各種構造物の温度を検出することができる位置に温度検出手段を設けた場合等を含みうるものである。
本実施形態では、LED光源(3331R,3331G,3331B)についての温度を検出する温度センサ(3341a,3341b,3341c)とレンズユニット3332についての温度を検出する温度センサは1℃単位で温度を検出する。すなわち、これらの温度センサによって検出された温度が変化する単位(温度変化単位)が1℃である。
一方、DMD3333についての温度を検出する温度センサは0.25℃単位で温度を検出する。すなわち、この温度センサによって検出された温度が変化する単位(温度変化単位)が0.25℃である。
このような構成のため、LED光源(3331R,3331G,3331B)やレンズユニット3332に関する温度変化より、DMD3333に関する温度変化の方が高精度に検出されうる。なお、DMD3333に関する温度変化には、DMD3333周辺の温度変化、DMD3333の温度変化に加え、近接する排気用ファン3342の温度変化、又は排気用ファン3342周辺の温度変化を含み、プロジェクタ装置3300内、又はプロジェクタ装置3300の温度変化を含み得るものである。また、このような温度変化を把握するために、温度センサ3341dの配置位置を調整したり、他の温度センサを用いることができる。
排気用ファン3342は、2つの排気用ファン、すなわち、排気用ファン3342a(FAN4)と排気用ファン3342b(FAN5)を含む。
パルスセンサ3343は、2つのパルスセンサ、すなわち、排気用ファン3342a(FAN4)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板3310に対してFAN4の回転数検出信号として出力するように設けられているパルスセンサ3343a、及び、排気用ファン3342b(FAN5)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板3310に対してFAN5の回転数検出信号として出力するように設けられているパルスセンサ3343bを含む。パルスセンサは、例えばフォトインタラプタにより構成してもよい。
電源回路3302は、図173に示すように、LEDドライバ3314を介して、LED光源3331R,3331G,3331Bに電力を供給する。また、図173では省略したが、電源回路3302は、排気用ファン3342、レンズユニット3332、DMD3333などにも電力を供給する。
本実施形態において、プロジェクタ装置3300は、いわゆるDLPプロジェクタとして構成される。また、プロジェクタ装置3300は、ミラー機構3105によって照射光を折り返すことにより投影対象までの投影距離を稼ぐとともに、例えばコントラスト比を1000:1とすることによって、照射光の投影距離をできるだけ短くするようにしている。これにより、プロジェクタ装置3300を備えた表示ユニット3080は、より安価かつ小型に構成されるとともに、遊技機3001のキャビネット3003における限られたスペースに対して容易に搭載される。
(主制御基板MS、スケーラ基板SKの処理)
第2実施形態に係る遊技機3001は、上述のように、第1実施形態に係る遊技機1と同様の主制御基板MS、及びスケーラ基板SKを備えており、基本的に、主制御基板MS、スケーラ基板SKによる処理も遊技機1と同様のものである。
(副制御基板3200の処理)
第2実施形態に係る遊技機3001は、上述のように、第1実施形態に係る遊技機1の副制御基板SSとは異なる副制御基板3200を備えているが、基本的には、第1実施形態の副制御基板SSと同様の処理を行う。以降では、副制御基板3200の処理について、副制御基板SSと異なる処理を行う場合に、適宜説明を行うものとする。
(プロジェクタ制御基板3310の処理)
第1実施形態に係る遊技機1では、プロジェクタ装置B2が使用され、プロジェクタ装置B2には、プロジェクタ制御基板B23が含まれる(図21、図128参照)。これに対し、第2実施形態に係る遊技機3001では、第1実施形態のプロジェクタ装置B2とは異なるプロジェクタ装置3300が採用され、プロジェクタ装置3300に含まれるプロジェクタ制御基板3310についても、第1実施形態のプロジェクタ装置B2に含まれるプロジェクタ制御基板B23とは異なるものとなっている。以降の説明では、図128に示したプロジェクタ装置B2に適した処理として上述されている処理の一部を改良する形でプロジェクタ制御基板3310の処理について説明を行う。
(DMDの温度判定)
次に、第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300のDMD3333に関する温度判定について説明する。図174には、プロジェクタ装置3300が、ケース3402の一部が取り外された状態で示されている。ここでは、説明の便宜のため、プロジェクタ装置3300が、図170(c)で示したプロジェクタ装置3300とは上下逆、すなわち、遊技機3001に配置された状態とは上下逆に示されている。
プロジェクタ装置3300のケース3402は、上側ケース3402aと下側ケース3402bで構成されるが、図174では、下側ケース3402bが取り外され、上側ケース3402aが示されている。また、上側ケース3402aの側面には、複数の孔を有する通気口3404aが配置されている。
プロジェクタ装置3300の内部には、図174に示すように、2つの排気用ファン(3342a,3342b)が配置される。また、この2つの排気用ファン(3342a,3342b)と通気口3404aとの間には、ヒートシンク3410が配置される。ヒートシンク3410は、ヒートパイプ3411の一部を取り囲むように構成される。
このような構成により、プロジェクタ装置3300の内部の熱は2つの排気用ファン(3342a,3342b)によって通気口3404aを介して外部へ放出され、ヒートパイプ3411等を介して集められた熱も、ヒートシンク3410が2つの排気用ファン(3342a,3342b)による風を受けることによって通気口3404aを介して外部へ放出される。
また、2つの排気用ファン(3342a,3342b)の近傍には、レンズユニット3332が配置される。レンズユニット3332の投射レンズ3332bはレンズホルダ3412により保持される。レンズユニット3332の前面端部には、レンズカバー3413が取り付けられ、レンズカバー3413の開口部には、フィルター3414が保持される。
プロジェクタ制御基板3310は、プロジェクタ装置3300の内部において、図174に示すように配置され、固定される。
図175は、図174のように、下側ケース3402bが取り外されたプロジェクタ装置3300を下側から見た底面図である。図175に示すプロジェクタ装置3300では、2つの排気用ファン(3342a,3342b)を覆っていたファンカバーが取り外され、さらに、プロジェクタ制御基板3310が点線で透過的に示されている。
図175に示すように、上側ケース3402aの左端に通気口3404aが設けられ、上側ケース3402aの右端に通気口3404bが設けられている。通気口3404aの右側(プロジェクタ装置3300の内部)にヒートシンク3410が配置され、さらにその右側に、2つの排気用ファン(3342a,3342b)、及びレンズユニット3332が配置される。
ヒートシンク3410に接続するヒートパイプ3411は、ヒートシンク3410の長手方向の全長にわたって延び、さらに、ヒートシンク3410の下側で屈曲し、プロジェクタ装置3300の長手方向のほぼ全長にわたって延びている。
排気用ファン3342bの右側にはDMD3333が配置され、DMDヒートシンク3417は、このDMD3333に近接して保持される。光学ケース3418には、LED光源3331R,3331G,3331Bからの照射光や、DMD3333への照射光、DMD3333からの反射光が通過する開口部(又は透過部)が設けられ、さらに、DMD3333からの反射光をレンズユニット3332に提供するための開口部(又は透過部)が設けられている。
DMD3333は、DMDヒートシンク3417を隔ててこの光学ケース3418と連結されるが、DMDヒートシンク3417にも開口部(又は透過部)が設けられており、DMD3333からの照射光は、DMDヒートシンク3417、及び光学ケース3418の開口部等を介して光学ケース3418の内部に提供される。
排気用ファン3342bとDMD3333の間には、DMD3333付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341dが配置される。温度センサ3341dは、例えば、この位置でプロジェクタ制御基板3310に載置されることにより保持される。また、温度センサ3341dは、排気用ファン3342bとDMD3333の間の任意の位置、例えば、空間領域3416のいずれかの位置に保持されうる。この例では、プロジェクタ制御基板3310に保持されているが、これに限られるものではない。
なお、温度センサ3341dは、DMD3333の温度を検出することを目的とするものであるが、DMD基板上に直接配置することができないため、排気用ファン3342bとDMD3333の間という、DMD3333の温度に近い温度を検出するのに適した位置(プロジェクタ装置3300の内部における、後述の空気流路P4の流れからするとDMD3333の「下流」の位置)に、温度センサ3341dが配置される。
排気用ファン3342aとレンズユニット3332(レンズホルダ3412)の間には、レンズユニット3332付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341eが配置される。
図176は、図175に示したプロジェクタ装置3300を後方から見た背面図である。図175とは異なり、プロジェクタ制御基板3310が実体として示されている。
図176に示すように、上側ケース3402aの左端に通気口3404aが設けられ、上側ケース3402aの右端に通気口3404bが設けられている。通気口3404aの右側(プロジェクタ装置3300の内部)にヒートシンク3410が配置され、さらにその右側に、排気用ファン3342b、レンズユニット3332が配置される。ヒートシンク3410には、上述のようにヒートパイプ3411が接続される。
排気用ファン3342bの右側にはDMD3333が配置され、L字型のDMDヒートシンク3417は、DMD3333の熱が伝わるようにDMD3333に近接して保持され、光学ケース3418に接続される。
排気用ファン3342bとDMD3333の間には、上述のように、温度センサ3341dがプロジェクタ制御基板3310に保持されている。また、温度センサ3341dは、排気用ファン3342bとDMD3333の間の任意の位置、例えば、空間領域3416のいずれかの位置に保持されうる。
図177は、照射ユニット3100にプロジェクタ装置3300が配置された状態を、下側から見た底面図であって、照射ユニット3100及びプロジェクタ装置3300における空気の流れを説明するためのものである。なお、ここでは、説明の便宜上、照射ユニット3100については、下面3109と2つのダクトカバー(3421a,3421b)が取り外され(図178参照)、プロジェクタ装置3300については、下側ケース3402bとプロジェクタ制御基板3310が取り外された状態で示されている。
吸気用ファン3210によって、プロジェクタカバー3101の吸気口3103bから外部の空気が遊技機3001の照射ユニット3100内に強制的に取り入れられると、取り入れられた空気は、プロジェクタカバー3101により形成された空気流路に沿って(点線で示す空間P5を通って)プロジェクタ装置3300の上側ケース3402aに設けられた通気口3404bに案内され、プロジェクタ装置3300の内部に導かれる。
通気口3404bからプロジェクタ装置3300内に取り入れられた空気は、プロジェクタ装置3300内の排気用ファン3342a(FAN4)と排気用ファン3342b(FAN5)によって、光学ケース3418の表面やヒートシンク3410を通過して、プロジェクタ装置3300の上側ケース3402aに設けられた通気口3404aの外側に強制的に排出される。このような、プロジェクタ装置3300内での空気の流れは、空気流路P4として矢印で示されている。
通気口3404aの外側に排出された空気は、プロジェクタカバー3101により形成された空気流路に沿って(点線で示す空間P6を通って)プロジェクタカバー3101の排気口3103aに向けて案内され、そこから外部に排出される。
このような、全体としてはコの字型の空気の流れが形成されることにより、プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れが効果的に形成され、効率的な排熱が行われる。プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れ(空気流路P4)は、光学ケース3418やDMD3333を表面(外側)から冷却するとともに、ヒートパイプ3411等による熱伝導でヒートシンク3410に蓄積されたプロジェクタ装置3300内の熱(例えば、DMD3333から発生する熱)を奪う。すなわち、プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れにより、プロジェクタ装置3300内で発生した熱の排熱が行われる。
吸気用ファン3210は、外部の空気を送る吸気手段の一例であるが、このような吸気手段は、本実施形態の吸気用ファン3210のように、遊技機3001のプロジェクタカバー3101により形成された空気流路を介して間接的に外部の空気を取り入れるものであってもよいし、直接外部の空気を吸気してプロジェクタ装置3300にその空気を送るものであってもよい。
図178は、照射ユニット3100にプロジェクタ装置3300が配置された状態を、斜め下側から見た分解斜視図である。照射ユニット3100の下面3109とプロジェクタカバー3101の間には、2つのダクトカバー(3421a,3421b)が配置される。
ダクトカバー3421bがプロジェクタカバー3101に取り付けられることによって、吸気用ファン3210から上側ケース3402aの通気口3404bまでの空気流路が隙間なく形成され、吸気用ファン3210によって外部の空気が効果的にプロジェクタ装置3300に送られるようになる。一方、ダクトカバー3421aがプロジェクタカバー3101に取り付けられることによって、上側ケース3402aの通気口3404aからプロジェクタカバー3101の排気口3103aの手前までの空気流路が隙間なく形成され、排気用ファン(3342a,3342b)によってプロジェクタ装置3300内の空気が効果的に外部に送出されるようになる。
なお、プロジェクタカバー3101の吸気口3103bから吸気用ファン3210までの空間、及びプロジェクタカバー3101の排気口3103aの近傍であってダクトカバー3421aにより空気流路が形成されない空間については、プロジェクタ装置3300の下面3109をプロジェクタカバー3101に取り付けることによって、それぞれダクトカバーにより形成された空気流路と連結され、全体として密閉度の高い空気流路が形成される。
図179は、下側ケース3402bが取り外されたプロジェクタ装置3300を後ろ側から見た斜視図である。図179に示すプロジェクタ装置3300では、2つの排気用ファン(3342a,3342b)を覆っていたファンカバー、プロジェクタ制御基板3310、及び光学ケース3418が取り外された状態で示されている。
光学ケース3418の下には、(例えば、金属製の)ベース3419が配置され、これがヒートパイプ3411と接続され、効果的な排熱を実現している。
ベース3419の上には、3つのLED光源(3331R,3331G,3331B)が配置される。ここで、LED光源3331Bの配置を例にとって説明すると、図179に示すように、ベース3419の上にヒートプレート3331Bbが配置され、このヒートプレート3331BbにLED基板3331Baが取り付けられる。LED基板3331Ba上には、LED光源3331Bと、LED光源3331B付近の温度を検出しプロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341cが配置される。
また、LED基板3331Ba上には、光学ケース3418との接続を行うため、カバー3331Bcが配置されるが、ここでは説明の便宜上、表示を省略してある。カバー3331Bcは、LED光源3331Gについて表示されているカバー3331Gcと同様の形状である。
ここでは、LED光源3331Bの配置について説明したが、LED光源3331G、LED光源3331Rについても同様であり、LED基板3331Ga上にLED光源3331Gと温度センサ3341bが配置され、LED基板3331Ra上にLED光源3331Rと温度センサ3341aが配置される。
なお、本実施形態では、LED光源を、DMD3333に近い方から、LED光源3331B、LED光源3331G、LED光源3331Rと配置したが、こうした配置は一例に過ぎない。
(シャットダウン温度設定/DMDの温度のピークホールド/画面反転機能)
次に、第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300に関するシャットダウン温度の設定機能、DMD3333の温度に関するピークホールド機能、及び画面反転機能についてそれぞれ説明する。
本実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、上述したように、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dを備え、この温度センサ3341dで検出された温度とシャットダウン温度との関係に基づいてプロジェクタ装置3300の主要な部品を強制的に停止(強制シャットダウン)させる。シャットダウン温度は、例えば、副制御基板3200から設定することができる。
また、本実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、上述したDMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dにより検出された温度のうち、MAX温度を記憶(ピークホールド)する機能を有する。
さらに、本実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、映像を、そのプロジェクタ装置3300が搭載された遊技機に合わせて、回転して投影する機能(画面反転機能)を有する。また、このような映像の回転は、副制御基板3200からの指定に応じたものである。なお、映像の回転には、例えば、正転、上下反転、左右反転、上下反転+左右反転等が含まれる。
上記各機能に関する処理を、図180〜図189を参照して説明する。
図180は、第2実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ制御メイン処理を示している。図180に示す処理は、プロジェクタ装置3300による上記機能を実現するために、先述した図129に示す処理の一部を改良したものである。
図180に示すように、電源が投入されると、制御LSI3311は、プロジェクタ初期化処理を行う(S2001)。この処理は、図109の処理に該当する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグが‘ON’であるか否かを判別する(S2002)。受信完了フラグが‘ON’である場合(S2002:Yes)、制御LSI3311は、次のS2003の処理に移行する。受信完了フラグが‘ON’でない場合(S2002:No)、制御LSI3311は、S2007の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの受信格納領域から受信データを取得する(S2003)。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグを‘OFF’にセットする(S2004)。
次に、制御LSI3311は、取得した受信データの送信先IDが‘プロジェクタ’を示すか否かを判別する(S2005)。送信先IDが‘プロジェクタ’を示す場合(S2005:Yes)、制御LSI3311は、次のS2006の処理に移行する。送信先IDが‘プロジェクタ’を示さない場合(S2005:No)、制御LSI3311は、S2007の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、副制御−プロジェクタ間受信時処理を行う(S2006)。この処理は、図110の処理に該当する。
次に、制御LSI3311は、プロジェクタ自己診断処理を行う(S2007)。この処理については、図181、及び図182を参照して後で詳細に説明する。
次に、制御LSI3311は、副制御−プロジェクタ間送信時処理を行う(S2008)。この処理は、図114に示す処理に該当する。また、図135に示す処理とすることもできる。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域に、LED温度異常(シャットダウン)、FAN回転異常、DMD温度異常、又は、電圧異常が書き込まれているか否かを判別する(S2009)。LED温度異常(シャットダウン)は、後述の強制シャットダウンに繋がるLED温度異常を意味し、例えば、図131(a)に示すようなLED温度制御テーブルを用いてLED光源3331R,3331G,3331B付近のいずれかの温度が所定温度以上として検出された場合に生成・格納される。
FAN回転異常は、強制シャットダウンに繋がるFAN回転異常を意味し、図187に示すFAN回転数制御テーブルを用いてFAN4,FAN5のどちらかのFAN回転数が所定回転数未満として検出された場合に生成・格納される。
第1実施形態の遊技機1では、FAN温度異常がある場合に、FAN温度異常が上述したDRAMのエラー管理領域に書き込まれるが、第2実施形態の遊技機3001では、当該FAN温度異常については管理しない。
DMD温度異常は、強制シャットダウン等に繋がるDMD温度異常を意味し、DMD3333付近の温度が、制御LSI3311のDRAMに記憶されているシャットダウン温度(DMD温度の閾値)以上であった場合に生成・格納される。なお、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dは、排気用ファン3342bとDMD3333の間に配置され、プロジェクタ装置3300内に形成される空気流路P4の下流に配置されるため、排気用ファン3342b付近の温度を検出することになる。したがって、このようなDMD温度異常の検知は、第2実施形態では管理しないこととしたFAN温度異常の検知を補完する意味もある。
電圧異常は、電源回路3302から供給される電力において例えば所定の規定電圧値未満の電圧昇圧が検出された場合に生成・格納される。
これらいずれかの異常がエラー管理領域に書き込まれている場合(S2009:Yes)、制御LSI3311は、基本的にエラー通知のコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信していることから、S2010の処理に移行する。エラー通知の処理については後述する。一方、いずれの異常もエラー管理領域に書き込まれていない場合(S2009:No)、制御LSI3311は、S2013の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、エラー通知のコマンド送信に応じて副制御基板3200のサブCPU3201が例えばステータス要求のコマンドを返信するなどして応答したか否かを判別する(S2010)。サブCPU3201が応答した場合(S2010:Yes)、制御LSI3311は、S2012の処理に移行する。サブCPU3201が応答していない場合(S2010:No)、制御LSI3311は、S2011の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にいずれかの異常が書き込まれていることを確認してから所定時間(例えば30秒)が経過したか否かを判別する(S2011)。所定時間が経過した場合(S2011:Yes)、制御LSI3311は、S2012の処理に移行する。所定時間が経過していない場合(S2011:No)、制御LSI3311は、S2013の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、FAN4,FAN5に対して回転停止指令を送信し、DLP制御回路3313、及びLED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314に対して駆動停止指令を送る(S2012)。これにより、プロジェクタ装置3300の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるリセット要求フラグが‘ON’か否かを判別する(S2013)。リセット要求フラグが‘ON’である場合(S2013:Yes)、制御LSI3311は、次のS2014の処理に移行する。リセット要求フラグが‘ON’でない場合(S2013:No)、制御LSI3311は、S2015の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちを行う(S2014)。ウォッチドッグタイマのリセット待ちとは、ウォッチドッグタイマをクリア(または所定値セット)することなく無限ループ処理を行い、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI3311に出力するのを待つ処理であり、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI3311に出力すると、制御LSI3311がリセットされることにより、プロジェクタ制御メイン処理における先頭のステップ(S2001)から処理が再開されることとなる(「リブート」とも呼ばれる)。
S2015において、制御LSI3311は、ウォッチドッグタイマ(WDT)の値をクリアする。
次に、制御LSI3311は、例えば4msecの周期待ちを行う(S2016)。その後、制御LSI3311は、S2002の処理に移行する。
図181、及び図182は、第2実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ自己診断処理を示している。図181、図182に示す処理は、プロジェクタ装置3300による上記機能を実現するために、先述した図130に示す処理の一部を改良したものである。
図181に示すように、制御LSI3311は、ベリファイチェックによりDRAMの自己診断格納領域にROMから読み出した診断値として例えば‘55AAH’を書き込む(S2021)。
次に、制御LSI3311は、自己診断格納領域から読み出した値(ロード値)が診断値と正しく一致するか否かを判別する(S2022)。ロード値が診断値に一致する場合(S2022:Yes)、制御LSI3311は、S2024の処理に移行する。ロード値が診断値に一致しない場合(S2022:No)、制御LSI3311は、次のS2023の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘自己診断異常’をセットする(S2023)。この自己診断異常には、後述するウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちによるエラーが含まれる。このようなWDTリセット待ちを含む自己診断異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(例えば、図135のS817に示すような処理)、リセット要求フラグを‘ON’にセットした上で(例えば、図135のS818、S819’に示すような処理)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する(例えば、図135のS825に示すような処理)。その結果、ウォッチドッグタイマからのリセット信号に応じて先述した図180に示すプロジェクタ初期化処理(S2001)が実行される。
次に、制御LSI3311は、LED温度診断処理を行う(S2024)。この処理において、制御LSI3311は、温度センサ3341a、温度センサ3341b、及び温度センサ3341cからの温度検出信号に基づいてLED温度を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したLED温度が正常か否かを判別する(S2025)。取得したLED温度が正常である場合(S2025:Yes)、制御LSI3311は、S2027の処理に移行する。取得したLED温度が正常でない場合(S2025:No)、制御LSI3311は、次のS2026の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘LED温度異常’をセットする(S2026)。具体的にいうと、温度センサ3341a、温度センサ3341b、及び温度センサ3341cは、それぞれ、LED光源3331R,3331G,3331B付近の温度を検出する。制御LSI3311は、これらの温度センサを通じて各々の温度を計測することにより、例えば、図131(a)に示すようなLED温度制御テーブルに基づいて計測温度が所定温度以上であるか否かを判定し、所定温度以上であれば、ワーニングあるいは強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。ワーニングとは、強制シャットダウンに至る前に行う警告表示を意味し、強制シャットダウンは、プロジェクタ装置3300のLED光源3331R,3331G,3331BやFAN4,FAN5などの主要な部品の動作を温度やFAN回転数等の異常に応じて強制的に停止させることを意味する。
このようなLED温度異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(例えば、図135のS817に示すような処理)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(例えば、図135のS818、S819’に示すような処理)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する(例えば、図135のS825に示すような処理)。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図180のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる(図93のS512)。
次に、制御LSI3311は、S2027において、LED光源3331Rについて、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶されているLED温度のこれまでの最高値(LED温度(MAX))と、対応する温度センサ3341aで検出されたLED光源3331R付近の現在の温度(現在温度)を比較し、LED温度(MAX)より現在温度が高ければ現在温度をLED温度(MAX)として記憶する。このような最高温度更新処理は、LED光源3331G,3331Bについても同様に行われる。
次に、制御LSI3311は、FAN回転診断処理を行う(S2028)。この処理において、制御LSI3311は、FAN4,FAN5のパルスセンサ3343a,3343bからのファン回転数信号に基づいてFAN回転数を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したFAN回転数が正常か否かを判別する(S2029)。取得したFAN回転数が正常である場合(S2029:Yes)、制御LSI3311は、S2031の処理に移行する。取得したFAN回転数が正常でない場合(S2029:No)、制御LSI3311は、次のS2030の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘FAN回転異常’をセットする(S2030)。具体的にいうと、パルスセンサ3343a,3343bは、FAN4,FAN5の回転数を検出する。各々の回転数について、図187のFAN回転数制御テーブルに基づいて、FAN4,FAN5のどちらかの回転数が所定回転数(例えば、4410rpm)未満であれば、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。
このようなFAN回転数異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(例えば、図135のS817に示すような処理)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(例えば、図135のS818、S819’に示すような処理)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する(例えば、図135のS825に示すような処理)。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図180のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる(図93のS512)。
次に、制御LSI3311は、DMD温度診断処理を行う(S2031)。この処理において、制御LSI3311は、温度センサ3341dからの温度検出信号に基づいてDMD温度を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したDMD温度が正常か否かを判別する(S2032)。取得したDMD温度が正常である場合(S2032:Yes)、制御LSI3311は、S2034の処理に移行する。取得したDMD温度が正常でない場合(S2032:No)、制御LSI3311は、次のS2033の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘DMD温度異常’をセットする(S2033)。具体的にいうと、温度センサ3341dは、DMD3333の下流付近の温度を検出する。制御LSI3311は、温度センサ3341dを通じて温度を計測することにより、計測温度が制御LSI3311のDRAMに記憶されているシャットダウン温度以上であるか否かを判定し、シャットダウン温度以上であれば、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。シャットダウン温度は、この例では、デフォルト値の50℃であるが、1℃〜128℃の間で設定することも可能である。さらに、制御LSI3311のDRAMにシャットダウン制御実行可否情報(シャットダウン温度に基づく強制シャットダウン制御を行うか否かを示す情報)を記憶し、このシャットダウン制御実行可否情報に基づいて、エラー管理領域へのセットを行うか否かを制御することもできる。
このようなDMD温度異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(例えば、図135のS817に示すような処理)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(例えば、図135のS818、S819’に示すような処理)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する(例えば、図135のS825に示すような処理)。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図180のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる(図93のS512)。
次に、制御LSI3311は、S2034において、DMD3333について、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶されているDMD温度のこれまでの最高値(DMD温度(MAX))と、対応する温度センサ3341dで検出されたDMD3333付近の現在の温度(現在温度)を比較し、DMD温度(MAX)より現在温度が高ければ現在温度をDMD温度(MAX)として記憶する。
次に、制御LSI3311は、図182のS2035において、レンズ温度診断処理を行う。この処理において、制御LSI3311は、温度センサ3341eからの温度検出信号に基づいてレンズ温度を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したレンズ温度が正常か否かを判別する(S2036)。取得したレンズ温度が正常である場合(S2036:Yes)、制御LSI3311は、S2038の処理に移行する。取得したレンズ温度が正常でない場合(S2036:No)、制御LSI3311は、次のS2037の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘レンズ温度異常’をセットする(S2037)。具体的にいうと、温度センサ3341eは、レンズユニット3332付近の温度を検出する。制御LSI3311は、この温度センサを通じて温度を計測することにより、図188に示すようなレンズ温度制御テーブルに基づいて計測温度が所定温度以上であるか否かを判定し、所定温度以上であれば、ワーニングあるいは強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。
ワーニングとは、強制シャットダウンに至る前に行う警告表示を意味する。また、計測温度に基づいて、映像補正を行うように制御してもよい。レンズが高温になると映像に歪みが生ずるために、実際にプロジェクタ装置3300で投影された映像に歪みがないか否かを確認し、歪みが生じている場合にこれを補正するものである。例えば、プロジェクタ装置3300からの設定変更の要求に応じて、フォーカスオフセットコマンドやフォーカスドリフト補正値コマンド等が、副制御基板3200からプロジェクタ装置3300に送信され、映像補正が実現される。また、このときに、プロジェクタ装置3300から、温度センサ3341eによる計測温度が副制御基板3200に送信され、この値に基づいて、フォーカスオフセットコマンドやフォーカスドリフト補正値コマンド等が生成されるようにしてもよい。
強制シャットダウンは、プロジェクタ装置3300のLED光源(3331R,3331G,3331B)やFAN4,FAN5などの主要な動作を温度やFAN回転数等の異常に応じて強制的に停止させることを意味する。
このようなレンズ温度診断において、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(例えば、図135のS817に示すような処理)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(例えば、図135のS818、S819’に示すような処理)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する(例えば、図135のS825に示すような処理)。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図180のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる(図93のS512)。
一方、レンズ温度診断において、ワーニングに係る異常を示すエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(例えば、図135のS817に示すような処理)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(例えば、図135のS818、S819’に示すような処理)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する(例えば、図135のS825に示すような処理)。その結果、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われるが(図93のS512)、プロジェクタ装置3300では通常処理が繰り返される。
次に、制御LSI3311は、S2038において、レンズユニット3332について、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶されているレンズ温度のこれまでの最高値(レンズ温度(MAX))と、対応する温度センサ3341eで検出されたレンズユニット3332付近の現在の温度(現在温度)を比較し、レンズ温度(MAX)より現在温度が高ければ現在温度をレンズ温度(MAX)として記憶する。
次に、制御LSI3311は、プロジェクタ電源診断処理を行う(S2039)。この処理において、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300の電源回路3302から供給される電力の動作電圧を検出する。
次に、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300の動作電圧が規定電圧以上か否かを判別する(S2040)。プロジェクタ装置3300の動作電圧が規定電圧以上である場合(S2040:Yes)、制御LSI3311は、S2042の処理に移行する。プロジェクタ装置3300の動作電圧が規定電圧未満である場合(S2040:No)、制御LSI3311は、次のS2041の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘電圧異常’をセットする(S2041)。具体的には、例えば異常な電圧降下を示す電圧異常のエラー情報をセットする。このような電圧異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(例えば、図135のS817に示すような処理)、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく(例えば、図135のS818、S819’に示すような処理)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する(例えば、図135のS825に示すような処理)。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図180のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる(図93のS512)。
次に、制御LSI3311は、DLP動作診断処理を行う(S2042)。この処理において、制御LSI3311は、DLP制御回路3313の動作をチェックする。
次に、制御LSI3311は、DLP制御回路3313の動作が正常か否かを判別する(S2043)。DLP制御回路3313の動作が正常である場合(S2043:Yes)、制御LSI3311は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。DLP制御回路3313の動作が正常でない場合(S2043:No)、制御LSI3311は、次のS2044の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘DLP異常’をセットする(S2044)。このようなDLP異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(例えば、図135のS817のような処理)、リセット要求フラグを‘ON’にセットした上で(例えば、図135のS818、S819’のような処理)、ウォッチドッグタイマからのリセット信号に応じて先述した図180に示すプロジェクタ初期化処理(S2001)を実行する。
すなわち、S2008においてエラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットしているため、S2008において作成されたエラー通知のコマンドは、リブート後に図136のS727’の処理で送信されることになる。なお、このとき、エラー通知のコマンド又はエラー通知を示す情報などは、EEPROM3312に記憶することも可能である。そうした場合、電断や再起動によって電圧の変化(低下、断絶、上昇による異常など)が起こった場合であっても、コマンドや情報を消去せずに保持しておくことができる。その後、制御LSI3311は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。
このようなプロジェクタ制御メイン処理及びプロジェクタ自己診断処理によれば、プロジェクタ装置3300の各種の異常に応じてエラー通知のコマンドが副制御基板3200に送信され、その際に副制御基板3200からの応答があると、発生した異常に応じて、プロジェクタ装置3300の回路やファンが停止される(強制シャットダウンが行われる)ので、プロジェクタ装置3300の熱溜まりによる動作不良が回避されるとともに、長時間に及ぶような映像の不快さが解消され、さらに、映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影することが可能となる。
また、副制御基板3200からの応答が無くても、例えば30秒といった所定時間が経過すると、プロジェクタ装置3300の動作が自動的にシャットダウンされるので、プロジェクタ装置3300の動作不良が確実に回避され、高品位な映像の安全な投影が確保される。なお、DLP異常の場合、つまりウォッチドッグタイマによるエラー処理の場合は、リブート(初期化処理)が行われ、リブート後にエラー送信が行われることになる。この種のDLP異常の場合には、プロジェクタ装置3300がフリーズしている可能性が高く、副制御基板3200のサブCPU3201にエラー通知を行うことも困難な状態(例えば、通信状況が正常でない、送信すべきコマンドや情報を正常に作成できない等)が想定される。そのため、リブート後にエラー送信が実行される。なお、DLP異常を他のエラーと同様に扱い、リブート前にDLP異常に係るエラー送信を行うようにしてもよい。
また、プロジェクタ装置3300自体がリブート又はシャットダウンを行った場合は、サブCPU3201との通信が所定時間(例えば、1000ms)以上行われない状態となるため、サブCPU3201が異常を検知し、サブCPU3201からプロジェクタ装置3300へとリブート命令(又は再起動)を行うようにしてもよい。また、サブCPU3201がプロジェクタ装置3300からの信号を所定時間(例えば、1000ms)以上受信できなかった場合は、プロジェクタ装置3300がリブート処理を実行中の可能性が高いと判断し、さらにリブート処理後に送信されてくるエラー通知のコマンドをサブCPU3201が受け取れなかった場合(つまり、1000msよりも長い例えば5000msの時間が経過した場合など)は、サブCPU3201からプロジェクタ装置3300を強制的にリブートさせるように制御し、あるいはエラーの報知を行うようにしてもよい。
図183は、DMD3333の温度と温度センサ3341dの出力データとの対応を示した図である。DMD3333の付近に配置され、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dは、検出した温度に応じて、例えば、図183に示すような出力データを出力する(図183では、出力データが16進数で表現されている)。
温度センサ3341dの出力データが000hの場合、DMD温度は0.0℃であり、出力データが320hの場合、DMD温度は50℃であり、出力データが7FFhの場合、DMD温度は128℃と把握される。ただし、温度センサ3341dの出力データが、000hから7FFhの範囲にない場合(例えば、FFChや800hである場合、これはマイナスの温度を示すものであるが)、0℃として処理するものとする。
図184、及び図185は、第2実施形態に係る遊技機3001における、副制御基板3200によるプロジェクタ設定変更処理を示している。図184、図185に示す処理は、プロジェクタ装置3300による上記機能を実現するために、先述した図140に示す処理の一部を改良したものである。
副制御基板3200のサブデバイスタスク(図73参照)により所定間隔で起動されるプロジェクタ制御処理において、プロジェクタ装置3300からコマンド(パラメータ要求:設定変更)を受信した場合に、プロジェクタ制御受信時処理が起動され(図137参照)、そのプロジェクタ制御受信時処理において、取得したプロジェクタ装置3300からのコマンドがプロジェクタ設定変更要求であると判定された場合に、このプロジェクタ設定変更処理が起動される(図138参照)。
図184に示すように、副制御基板3200のサブCPU3201は、引数として受け取ったプロジェクタ設定値の設定変更内容を取り出す(S2071)。
次に、サブCPU3201は、設定変更内容が水平位置オフセット(水平方向位置A〜Eオフセット)か否かを判別する(S2072)。設定変更内容が水平位置オフセットである場合(S2072:Yes)、サブCPU3201は、次のS2073の処理に移行する。設定変更内容が水平位置オフセットでない場合(S2072:No)、サブCPU3201は、S2074の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、水平位置オフセットコマンド送信処理を行う(S2073)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における水平位置オフセット(水平方向位置A〜Eオフセット)を書き換え、その水平位置オフセットを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。なお、本実施形態における水平位置オフセット(水平画位置オフセット)とは、投影面ごとに基準位置から水平方向にオフセット調整される投影画像の水平位置であり、電動フォーカス調整を行うことなく投影画像全体が水平方向に微調整される位置を意味する。
S2074において、サブCPU3201は、設定変更内容が垂直位置オフセットか否かを判別する。設定変更内容が垂直位置オフセットである場合(S2074:Yes)、サブCPU3201は、次のS2075の処理に移行する。設定変更内容が垂直位置オフセットでない場合(S2074:No)、サブCPU3201は、S2076の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、垂直位置オフセットコマンド送信処理を行う(S2075)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における垂直位置オフセットを書き換え、その垂直位置オフセットを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。なお、本実施形態における垂直位置オフセット(垂直画位置オフセット)とは、投影面ごとに基準位置から垂直方向にオフセット調整される投影画像の垂直位置であり、電動フォーカス調整を行うことなく投影画像全体が垂直方向に微調整される位置を意味する。つまり、水平位置オフセット及び垂直位置オフセットは、投影画像を投影範囲内のいずれの2次元位置に表示させるかを制御するものであるため、電動フォーカス調整を伴わずに投影画像を移動させることが可能である。なお、電動フォーカス調整によってフォーカス位置を移動させるとともに、投影画像の水平位置や垂直位置をレンダリングの際に移動させるようにし、ソフト的な映像処理によって投影画像の位置を変更するようにしてもよい。また、水平位置オフセットや垂直位置オフセットの値に基づいて電動フォーカス調整を行うようにしてもよい。
S2076において、サブCPU3201は、設定変更内容がフォーカスオフセットか否かを判別する。設定変更内容がフォーカスオフセットである場合(S2076:Yes)、サブCPU3201は、次のS2077の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスオフセットでない場合(S2076:No)、サブCPU3201は、S2079の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、フォーカス原点調整指示送信処理を行う(S2077)。この処理は、例えば、図141に示したものと同様の処理である。その後、サブCPU3201は、フォーカス位置オフセットコマンド送信処理を行う(S2078)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカス位置オフセットA〜Eを書き換え、そのフォーカス位置オフセットA〜Eを設定するためのコマンド(フォーカス位置オフセットコマンド)をプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2079において、サブCPU3201は、設定変更内容がフォーカスドリフト補正か否かを判別する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正である場合(S2079:Yes)、サブCPU3201は、次のS2080の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正でない場合(S2079:No)、サブCPU3201は、S2082の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、フォーカス原点調整指示送信処理を行う(S2080)。この処理は、S2077の処理と同一である。その後、サブCPU3201は、フォーカスドリフト補正値コマンド送信処理を行う(S2081)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカスドリフト補正値A〜Eを書き換え、そのフォーカスドリフト補正値A〜Eを設定するためのコマンド(フォーカスドリフト補正値コマンド)をプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2082において、サブCPU3201は、設定変更内容がLED輝度設定か否かを判別する。設定変更内容がLED輝度設定である場合(S2082:Yes)、サブCPU3201は、次のS2083の処理に移行する。設定変更内容がLED輝度設定でない場合(S2082:No)、サブCPU3201は、S2084の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、LED輝度設定コマンド送信処理を行う(S2083)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるLED輝度設定を書き換え、そのLED輝度を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2084において、サブCPU3201は、設定変更内容が台形歪み補正値か否かを判別する。設定変更内容が台形歪み補正値である場合(S2084:Yes)、サブCPU3201は、次のS2085の処理に移行する。設定変更内容が台形歪み補正値でない場合(S2084:No)、サブCPU3201は、S2086の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、台形歪み補正値コマンド送信処理を行う(S2085)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における台形歪み補正値を書き換え、その台形歪み補正値を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2086において、サブCPU3201は、設定変更内容がコントラスト設定か否かを判別する。設定変更内容がコントラスト設定である場合(S2086:Yes)、サブCPU3201は、次のS2087の処理に移行する。設定変更内容がコントラスト設定でない場合(S2086:No)、サブCPU3201は、S2088の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、コントラスト設定コマンド送信処理を行う(S2087)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるコントラスト設定を書き換え、そのコントラストを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2088において、サブCPU3201は、設定変更内容がガンマ設定か否かを判別する。設定変更内容がガンマ設定である場合(S2088:Yes)、サブCPU3201は、次のS2089の処理に移行する。設定変更内容がガンマ設定でない場合(S2088:No)、サブCPU3201は、S2090の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ガンマ設定コマンド送信処理を行う(S2089)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるガンマ設定を書き換え、そのガンマ値を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2090において、サブCPU3201は、設定変更内容がホワイト色温度か否かを判別する。設定変更内容がホワイト色温度である場合(S2090:Yes)、サブCPU3201は、次のS2091の処理に移行する。設定変更内容がホワイト色温度でない場合(S2090:No)、サブCPU3201は、S2092の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ホワイト色温度コマンド送信処理を行う(S2091)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるホワイト色温度を書き換え、そのホワイト色温度を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2092において、サブCPU3201は、設定変更内容がブライトネスか否かを判別する。設定変更内容がブライトネスである場合(S2092:Yes)、サブCPU3201は、次のS2093の処理に移行する。設定変更内容がブライトネスでない場合(S2092:No)、サブCPU3201は、S2094の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ブライトネスコマンド送信処理を行う(S2093)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるブライトネスを書き換え、そのブライトネスを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2094において、サブCPU3201は、設定変更内容がテストパターンか否かを判別する。設定変更内容がテストパターンである場合(S2094:Yes)、サブCPU3201は、次のS2095の処理に移行する。設定変更内容がテストパターンでない場合(S2094:No)、サブCPU3201は、図185に示すS2096の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、テストパターンコマンド送信処理を行う(S2095)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるテストパターンを書き換え、そのテストパターンを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2096において、サブCPU3201は、設定変更内容がシャットダウン温度設定か否かを判別する。設定変更内容がシャットダウン温度設定である場合(S2096:Yes)、サブCPU3201は、次のS2097の処理に移行する。設定変更内容がシャットダウン温度設定でない場合(S2096:No)、サブCPU3201は、S2098の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、シャットダウン温度設定送信処理を行う(S2097)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるシャットダウン温度を、予め設定されているDMD3333のシャットダウン温度に書き換え、そのシャットダウン温度設定を行うためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。プロジェクタ制御基板3310に送信されるシャットダウン温度は、例えば、データとして予め副制御基板3200に提供されたり、遊技機3001での入力操作により副制御基板3200に提供されたりする。
プロジェクタ制御基板3310は、こうして受信したシャットダウン温度(シャットダウン制御の閾値)を、プロジェクタ制御基板3310のDRAMに記憶する。また、シャットダウン温度に基づくシャットダウン制御を行うか否かを示すシャットダウン制御実行可否情報についてもDRAMに記憶することができる。シャットダウン温度、及びシャットダウン制御実行可否情報は、上述したようにDRAMに記憶され、遊技機3001の電源オフとともに消去される。シャットダウン温度、及びシャットダウン制御実行可否情報が記憶されるタイミングは、図184、及び図185に示すプロジェクタ設定変更処理が実行されるタイミングであり、基本的には、プロジェクタ制御基板3310からプロジェクタ設定値の変更要求(図56左欄に示すCMD:82H,D1:01H参照)がされた場合である。プロジェクタ制御基板3310は、起動時にこの変更要求を行うようにしてもよい。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2098において、サブCPU3201は、設定変更内容が画面反転設定か否かを判別する。設定変更内容が画面反転設定である場合(S2098:Yes)、サブCPU3201は、次のS2099の処理に移行する。設定変更内容が画面反転設定でない場合(S2098:No)、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
次に、サブCPU3201は、画面反転設定処理を行う(S2099)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における画面反転設定を、予め設定されている画面反転設定に(又は、所定の条件に応じて選択された画面反転設定に)書き換え、その画面反転設定を行うためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。プロジェクタ制御基板3310に送信される画面反転の設定は、例えば、データとして予め副制御基板3200に提供されたり、遊技機3001での入力操作により副制御基板3200に提供されたりする。
プロジェクタ制御基板3310は、こうして受信した画面反転設定を、例えば、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶することができる。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
このようなプロジェクタ設定変更処理は、基本的に、遊技場におけるメンテナンス作業者あるいは工場出荷前に検査作業者がプロジェクタ装置3300に対して各種の光学調整等を行う際に実行されることとなるが、上述のシャットダウン温度、及びシャットダウン制御実行可否情報をDRAMに記憶させるために、起動時や、その他の任意のタイミングで実行させることができる。
上記では、プロジェクタ設定変更処理により、シャットダウン温度やシャットダウン制御実行可否情報をプロジェクタ制御基板3310のDRAMに記憶するようにしたが、プロジェクタ初期化処理によってこれらの情報は初期化される。
図186は、第2実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ初期化処理を示している。図186に示す処理は、プロジェクタ装置3300による上記機能を実現するために、先述した図136に示す処理の一部を改良したものである。
S2121の処理は、図109のS721に対応し、S2122の処理は、図109のS722に対応する。
S2123では、シャットダウン温度とシャットダウン制御実行可否情報の初期化が行われる。この処理では、プロジェクタ制御基板3310のDRAMの内容が所定のシャットダウン温度、及び所定のシャットダウン制御実行可否情報に初期化される。このようにして設定される初期値は、例えば、(シャットダウン温度、シャットダウン制御実行可否情報)=(50℃、可)や、(シャットダウン温度、シャットダウン制御実行可否情報)=(−、否)といった内容である。
S2124〜S2127の処理は、図109のS723〜S726に対応し、S2128の処理は、図136のS727’に対応する。
なお、本実施形態では、副制御基板3200のサブCPU3201のような外部制御手段によって、シャットダウン温度とシャットダウン制御実行可否情報が、プロジェクタ制御基板3310のDRAMに記憶されるよう設定を行うが、このような設定は、他の様々な外部制御手段により行うことができる。
例えば、遊技機3001の主制御基板MSや、遊技機3001に含まれる他のコントローラ・制御手段等が当該外部制御手段として機能しうる。また、プロジェクタ装置3300や副中継基板SNに接続される調整用PC1000などの外付けの制御手段や、プロジェクタ装置3300に付属させることができる設定用制御手段なども当該外部制御手段として機能しうる。
本実施形態では、上述のように、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に、遊技機3001の電源が投入されてからのDMD温度の最高値を示すDMD温度(MAX)が記憶される。一方、DMD3333は、温度が高い環境にあると、寿命が短くなるため、例えば、リサイクルが可能かどうかなど、DMD3333の品質について、このDMD温度(MAX)と、遊技機3001の稼働時間(又は通電時間)とから判断することができる。なお、EEPROM3312に記憶されたDMD温度(MAX)は、必要に応じて工場等でリセットすることができる。なお、上述の温度が高い環境とは、強制シャットダウンとなるシャットダウン温度以上の温度となる場合のほか、強制シャットダウンには到達しないが、ある程度高い温度となる場合も含みうる。
また、本実施形態では、遊技機3001の稼働時間(又は通電時間)とDMD温度(MAX)とからプロジェクタ装置3300をリサイクル可能か否かを判断することもできる。ここで、稼働時間は、遊技機3001が当該遊技機の通電時間、又はRTCによる稼働時間の計測などを記憶することで把握することが可能であり、プロジェクタ装置3300が当該プロジェクタ装置3300の通電時間を記憶し、これらの値を稼働時間(又は通電時間)として把握することで、プロジェクタ装置3300がリサイクル可能か否かの判定を行う上での指標(基準)として使用することができる。
一方、本実施形態において、長期間使用されたことによるプロジェクタ装置3300の交換時期の報知を行うか否かを、上記のリサイクル可能か否かの判定基準によって判定してもよい。また、稼働時間と通電時間は異なる時間であると考えるのが一般的だが、プロジェクタ装置3300のDMD3333が、通電時には常に稼働していると考えられるため、遊技機3001、又はプロジェクタ装置3300の稼働時間≒遊技機3001、プロジェクタ装置3300の通電時間と考えることも可能である。
なお、このようにして把握された遊技機3001、又はプロジェクタ装置3300の稼働時間は、遊技機3001やプロジェクタ装置3300からリセットされないように構成することができる。
また、本実施形態では、上述のように、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に、画面反転設定が記憶されるが、この画面反転設定は、例えば、「0:正転」、「1:上下反転」、「2:左右反転」、「3:上下反転+左右反転」といった各設定が含まれる。
図189には、上述の画面反転設定に応じて、プロジェクタ装置3300からどのような映像がスクリーンに投影されるかが示されている。図189(a)には、オリジナルの画像データにより表現されるオリジナル映像3430が示されており、図189(b)〜図189(e)にはそれぞれ、本実施形態のプロジェクタ装置3300から、プロジェクタ装置3300の前方に仮想的に設けられたスクリーンに投影された映像が示されている。なお、本実施形態の遊技機3001では、プロジェクタ装置3300からの映像は、ミラー機構3105に反射されてフロントスクリーン機構3091等に投影されるが、ここでは、プロジェクタ装置3300からの映像は、そのままこの仮想的なスクリーンに投影されるものとする。
また、本実施形態の遊技機3001において、プロジェクタ装置3300は、本来の上面が下側になるよう配置されているが(図170(c)参照)、図189(b)〜図189(e)においては、この配置方向とは上下逆の、プロジェクタ装置3300の本来の姿勢で配置されているものとする。また、図189(b)〜図189(e)では、図189(a)に示されている「ABC」の文字からなるオリジナル映像3430を上述の仮想的なスクリーンに投影した場合に、そのスクリーンを、投影面の反対側から透過的に見た画像が示されている。
ここで、図189(b)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「0:正転」となっており、スクリーン投影面には、図189(a)に示すオリジナル映像3430がそのまま投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430aに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転し)左右反転した画像として視認される。
図189(c)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「1:上下反転」となっており、スクリーン投影面には、図189(a)に示すオリジナル映像3430が上下反転して投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430bに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転し)左右反転し、かつ上下反転した画像として視認される。
図189(d)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「2:左右反転」となっており、スクリーン投影面には、図189(a)に示すオリジナルの画像データが左右反転して投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430cに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転画像がさらに左右反転し)オリジナル映像3430と同じ画像として視認される。
図189(e)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「3:上下反転+左右反転」となっており、スクリーン投影面には、図189(a)に示すオリジナル映像3430が上下反転し、かつ左右反転して投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430dに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転画像がさらに左右反転し)上下反転した画像として視認される。
本実施形態の遊技機3001では、プロジェクタ装置3300が、例えば、図169、図170に示すような姿勢で配置されているため、フロントスクリーン機構3091等に投影した映像が、遊技者において正しい回転方向で視認されるように、画面反転設定の初期値は、「3:上下反転+左右反転」に設定されている。この場合、このようなプロジェクタ装置3300の姿勢、オリジナル映像3430の回転方向、ミラー機構3105、及びフロントスクリーン機構3091の関係から、画面反転設定は、いわゆる「Ceiling+Mirror」の設定と言える。
プロジェクタ装置3300のプロジェクタ制御基板3310は、上述した画面反転設定に基づいて、映像を投影する際の回転方向を制御する。また、このような映像の反転は、例えば、DLP制御回路3313によるDMD3333の制御や、制御LSI3311やDLP制御回路3313による映像信号の制御等によって実現されうる。また、プロジェクタ装置3300は、映像を上下方向と左右方向の、少なくともいずれかの方向に回転させるよう選択可能なプロジェクタであってもよい。
(対スモーク設計)
次に、第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300の光学ケース3418に関する対スモーク設計について説明する。図190は、本実施形態のプロジェクタ装置3300内の一部を示す分解斜視図である。光学ケース3418は、図190に示すように、光学ケース本体3418aと、この光学ケース本体3418aの上側開口部を閉鎖する光学ケーストップ3418bから構成される。
光学ケース本体3418aには、上述のように、LED光源3331R,3331G,3331Bからの照射光が通過するための開口部(3418c,3418d,3418e)、DMD3333への照射光やDMD3333からの反射光が通過するための開口部(不図示)が設けられ、さらに、DMD3333からの反射光をレンズユニット3332に提供するための開口部3418fが設けられている。なお、図190では、LED光源3331R,3331G,3331Bやミラー類については表示を省略してある。
光学ケース3418の表示を省略して示した図179とその説明から分かるように、LED光源3331R,3331G,3331Bは、それぞれLED基板3331Ra,3331Ga,3331Ba上に配置され、LED基板3331Ra,3331Ga,3331Baにはそれぞれ、ヒートプレート3331Rb,3331Gb,3331Bbが取り付けられている。
図179に示すように、LED基板(3331Ra,3331Ga,3331Ba)と光学ケース本体3418aの対応する開口部との間には、それぞれカバー(3331Rc,3331Gc,3331Bc)が配置され、これによって光学ケース本体3418aの開口部(3418c,3418d,3418e)への塵埃(すなわち、煙(例えば、タバコ等の煙)やホコリ等)の侵入が効果的に阻止される。
また、DMD3333とDMDヒートシンク3417との間、DMDヒートシンク3417と光学ケース本体3418aとの間、レンズユニット3332と光学ケース本体3418aとの間には、塵埃(煙やホコリ等)の侵入を阻止するため、必要に応じて、シート状のスポンジといった、密閉性を高めるための部材が配置される。このような部材には、その部材の両側の部品が接触するのを防止したり、振動を吸収するといった効果もある。
また、このような部材は、例えば、樹脂製の弾性部材であるが、これに限られるものではない。図190では、DMD3333とDMDヒートシンク3417との間に配置されているスポンジ3333aが示されている。
図190はまた、光学ケーストップ3418bが、光学ケース本体3418aから取り外された状態を示している。光学ケース本体3418aの上側開口部の端部には、その開口部の全周に亘って凹部3418gが形成され、光学ケーストップ3418bが光学ケース本体3418aの上部に取り付けられた場合に、光学ケース本体3418aの凹部3418gが、光学ケーストップ3418bの下面に形成された、凹部3418gの形状に対応する凸部3418h(図191参照)と係合し、それによって光学ケース3418内部の密閉度を高め、塵埃(煙やホコリ等)の侵入が効果的に阻止される。
図191は、図190に示す切断面XYに沿った、光学ケース3418の断面を示すものである。図191(a)に示すように、光学ケーストップ3418bが光学ケース本体3418aの上部に取り付けられる場合、光学ケーストップ3418bの下面に形成された凸部3418hが、光学ケース本体3418aの凹部3418gに、凹部3418gの全周にわたって係合(嵌合)することになる。
図191(b)は、光学ケーストップ3418bの凸部3418hが、光学ケース本体3418aの凹部3418gに係合した状態を示している。
図192は、図191(b)に示す円XZの部分を拡大して示した図である。図192には、光学ケーストップ3418bの凸部3418hが、光学ケース本体3418aの凹部3418gと係合した状態が示されている。
また、図192では、光学ケーストップ3418bの凸部3418hと、光学ケース本体3418aの凹部3418gとの間に空間が存在し、そこに、凹部3418gに沿った形状に形成された部材3418iが配置され、光学ケーストップ3418bの凸部3418hと光学ケース本体3418aの凹部3418gで、この3418iを挟持し、場合によっては圧迫する。
こうした部材3418iが、凸部3418hと凹部3418gの間に配置されることにより、光学ケース3418の密閉度をより一層高めることができ、塵埃(煙やホコリ等)の侵入が効果的に阻止される。上述のように、プロジェクタ装置3300で発生する熱を排熱するために、プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れ(空気流路P4)が形成されるが、光学ケース3418は、その空気の流れに常に晒されることになる。そのため、光学ケース3418の密閉度を高め、塵埃(煙やホコリ等)の侵入を防ぐことは、映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影するという点で重要な意味を有する。
また、このような部材3418iには、凸部3418hと凹部3418gの接触を防止したり、振動を吸収するといった効果もある。部材3418iは、例えば、樹脂製の弾性部材であるが、これに限られるものではない。
さらに、図192では、光学ケーストップ3418bの凸部3418hの先端に突出部3418jが形成される。このような突出部3418jにより、部材3418iが、凸部3418hと凹部3418gによって、より強固に保持され、時間の経過とともに3418jがずれて移動するといった事態を避けることができる。また、突出部3418jの存在によって、光学ケース3418の密閉度をより一層高めることもできる。
このような突出部3418jは、光学ケース本体3418aの凹部3418gの側に設けるようにしてもよい。また、凸部3418hに設けられた突出部3418jに加え、突出部3418jの頂点からずれた対向位置に頂点を有する2つの突出部を凹部3418gに設け、部材3418iが、これらの3つの頂点に互い違いに押圧されて波状に保持されるよう構成してもよい。
(ホコリ止めカバー)
次に、第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300のホコリ止めカバーの構造について説明する。図193には、プロジェクタ装置3300が、ケース3402の一部が取り外された状態で示されている。ここでは、説明の便宜のため、プロジェクタ装置3300が、図170(c)で示したプロジェクタ装置3300とは上下逆、すなわち、遊技機3001に配置された状態とは上下逆に示されている。
プロジェクタ装置3300のケース3402は、上側ケース3402aと下側ケース3402bで構成されるが、図193では、下側ケース3402bが上側に取り外された状態で示されている。さらに、レンズカバー3413とフィルター3414が、レンズユニット3332から取り外された状態で示されている。
レンズカバー3413は、下部(図では、レンズカバー3413の上側に配置されるよう示されるが、ここでは、遊技機3001の上下に合わせて「下部」と表現する)にフィルター3414の形状に合わせたフィルター保持部3413aを備え、フィルター3414は、そのフィルター保持部3413aに嵌め込まれる等して保持される。フィルター3414をフィルター保持部3413aに保持したレンズカバー3413は、図193に示す矢印に沿って移動され、レンズユニット3332の前面端部に取り付けられる。このような構成によって、レンズカバー3413がレンズユニット3332の前面を覆うため、レンズユニット3332の投射レンズ3332bが塵埃(煙やホコリ等)から保護される。
レンズカバー3413がレンズユニット3332に取り付けられた後、下側ケース3402bが上側ケース3402aに取り付けられる。
図194は、このようにして、下側ケース3402bが上側ケース3402aに取り付けられた状態のプロジェクタ装置3300を示している。図193に示す下側ケース3402bの開口部3420から、レンズカバー3413の一部と、フィルター保持部3413aに保持されたフィルター3414が、プロジェクタ装置3300から露出するよう配置されていることが分かる。
また、レンズカバー3413の上部(図では、レンズカバー3413の下側に配置されるよう示されるが、ここでは、遊技機3001の上下に合わせて「上部」と表現する)は、下側ケース3402bの突出部3421に格納される。
このような構成により、レンズカバー3413の一部は、プロジェクタ装置3300の内部に格納され、プロジェクタ装置3300の外部からの影響が最小限に抑えられる。また、フィルター3414は、フィルター保持部3413aで保持されることにより、プロジェクタ装置3300の外側にわずかに突出した状態となっている(図175参照)。これにより、フィルター3414が、プロジェクタ装置3300の内部の空気の流れ(空気流路P4)により被る影響を低減することができる。
また、レンズカバー3413の上部を格納する下側ケース3402bの突出部3421は、レンズカバー3413の前方(プロジェクタ装置3300の前方)から衝撃があった場合に、いち早く近接する部材と当接してその衝撃を吸収し、レンズユニット3332等を保護することができる。
(LED温度エラー1)
次に、第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300のLED光源(3331R,3331G,3331B)等に関する温度エラー判定について説明する。
プロジェクタ装置3300は、LED基板(3331Ra,3331Ga,3331Ba)上に配置された温度センサ(3341a,3341b,3341c)によって、LED光源(3331R,3331G,3331B)付近の温度を検出し、前回の温度と現在の温度との差が所定の温度差以上である場合に、ワーニング又は強制シャットダウンを行うよう制御する。
このようなエラー判定は、図195、及び図196に示すプロジェクタ自己診断処理で行われる。図195、及び図196に示すプロジェクタ自己診断処理は、図181、及び図182に示したプロジェクタ自己診断処理の変形例である。図195、及び図196に示すプロジェクタ自己診断処理が、図181、及び図182に示すプロジェクタ自己診断処理と異なる点は、LED温度診断処理(S2024’)のみであるため、ここではこの処理について、図197を参照して説明し、それ以外の処理については説明を省略する。
図197は、図195に示したLED温度診断処理(S2024’)を示している。なお、この処理では、LEDのそれぞれについて個別に同様の処理が行われるが、ここでは、1つのLED(LED光源3331R、LED基板3331Ra)に関して説明を行う。
制御LSI3311は、S2141において、温度センサ3341aで検出された現在の温度(LED温度)を取得する。温度センサ3341aは、LED基板3331Ra上に配置されているため、LED光源3331R付近の温度が検出されることになる。
次に、制御LSI3311は、S2142で、温度センサ3341aで検出された前回のLED温度をDRAMから取得する。前回のLED温度は、例えば、前回のLED温度診断処理のタイミングで「現在のLED温度」として取得された温度である。ただし、所定時間遡ったタイミング、又は所定検出回数前のタイミングに実行されたLED温度診断処理で「現在のLED温度」として取得された温度を「前回のLED温度」として取得してもよい。
次に、制御LSI3311は、S2143で、以下の式1の条件を満たすか否かを判別する。
現在のLED温度−前回のLED温度>現在のLED温度*x/100・・・(式1)
式1の条件を満たさない場合(S2143:No)、制御LSI3311は、S2147の処理に移行する。式1の条件を満たす場合(S2143:Yes)、制御LSI3311は、次のS2144の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2144で、現在のLED温度が、警告(ワーニング)が必要な異常であると判定する。すなわち、現在のLED温度が式1の条件を満たすということは、現在のLED温度が、前回のLED温度から基準温度(現在のLED温度のx%)以上、上昇したことを意味するものである。これによって、LED温度が急激に上昇した場合に、その事象を異常であるとして警告(ワーニング)する。ここで、急激な上昇を判定するために、現在のLED温度の所定割合(x%)の温度が基準温度として設定される。
次に、制御LSI3311は、S2145で、以下の式2の条件を満たすか否かを判別する。
現在のLED温度−前回のLED温度>現在のLED温度*(x+α)/100・・・(式2)
式2の条件を満たさない場合(S2145:No)、制御LSI3311は、S2147の処理に移行する。式2の条件を満たす場合(S2145:Yes)、制御LSI3311は、次のS2146の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2146で、現在のLED温度が、強制シャットダウンが必要な異常であると判定する。すなわち、現在のLED温度が式2の条件を満たすということは、現在のLED温度が、前回のLED温度から基準温度(現在のLED温度のx+α%)以上、上昇したことを意味するものであり、ここでの基準温度は、S2143の処理で判別した割合(x%)よりα%だけ高い割合に基づいて設定され、より深刻な異常であることを示している。これによって、LED温度が急激に上昇した場合に、その事象を異常であるとして強制シャットダウンさせるようにすることができる。なお、この場合に、強制シャットダウンではなく、S2144の処理と同様に、警告(ワーニング)するよう制御してもよい(この場合、警告メッセージを、異常がより深刻であることを示すようにできる)。
また、このような強制シャットダウンを必要とする異常を判断するために、現在のLED温度の所定割合(例えば、x+α%)に基づく基準温度を用いるのではなく、現在のLED温度が所定温度に達した場合に異常と判断することもできる。
次に、制御LSI3311は、S2147で、取得した現在のLED温度を、前回の温度として、又は取得時間に対応付けて制御LSI3311のDRAMに記憶する。
なお、ここでは、割合を示すxやαの値を用いてエラー判定を行ったが、こうしたxやαの値は、副制御基板3200側から(例えば、プロジェクタ設定変更処理によって)設定したり、制御LSI3311のEEPROM3312等に予め記憶しておくことができる。
制御LSI3311は、LED温度診断処理で強制シャットダウンやワーニングが必要なLED温度異常があると、図195に示すプロジェクタ自己診断処理のS2026の処理で、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘LED温度異常(シャットダウン)’や’LED温度異常(ワーニング)’をセットする。
DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてLED温度異常(シャットダウン)がセットされると、制御LSI3311は、図180に示すS2009の処理でDRAMのエラー管理領域に、LED温度異常(シャットダウン)が書き込まれていると判別し(S2009:Yes)、さらに、サブCPU3201がエラー通知のコマンド送信に応答すると(S2010:Yes)、FAN4,FAN5に対して回転停止指令を送信し、DLP制御回路3313、及びLED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314に対して駆動停止指令を送る(S2012)。これにより、プロジェクタ装置3300の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
一方、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてLED温度異常(ワーニング)がセットされると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われ、LED温度異常が発生している旨の情報がサブ液晶表示装置3023に出力される。
なお、この例では、LEDに関する温度エラー判定を、制御LSI3311が行うよう制御したが、これに限られるものではなく、副制御基板3200のサブCPU3201が制御するようにしてもよい。この場合は、例えば、サブCPU3201が、プロジェクタ装置3300から現在のLED温度を取得して、遊技機3001側で記憶している前回のLED温度と比較することで、上記の判定を行うよう制御することができる。
このような、LEDに関する温度エラー判定により、遊技機が設置される環境に応じて、LEDに関する温度設定を変える必要がなく、常に、現在温度を基準とした異常判定を行うことができる。
(LED温度エラー2)
次に、第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300のLED光源(3331R,3331G,3331B)等に関する別の温度エラー判定について説明する。
プロジェクタ装置3300は、LED基板(3331Ra,3331Ga,3331Ba)上に配置された温度センサ(3341a,3341b,3341c)によって、LED光源(3331R,3331G,3331B)付近の温度を検出し、前回の温度と現在の温度との差が所定の温度差以上である場合に、ワーニング又は強制シャットダウンを行うよう制御する。
このようなエラー判定は、図195、及び図196と同様のプロジェクタ自己診断処理で行われる。今回のプロジェクタ自己診断処理が、図195、及び図196に示すプロジェクタ自己診断処理と異なる点は、LED温度診断処理(S2024’)の代わりにLED温度診断処理(S2024’’)が行われることであるため、ここではこの処理について、図198を参照して説明し、それ以外の処理については説明を省略する。
図198は、上述のLED温度診断処理(S2024’’)を示している。なお、この処理では、LEDのそれぞれについて個別に同様の処理が行われるが、ここでは、1つのLED(LED光源3331R、LED基板3331Ra)に関して説明を行う。
制御LSI3311は、S2161で、温度センサ3341aで検出された現在の温度(LED温度)を取得する。温度センサ3341aは、LED基板3331Ra上に配置されているため、LED光源3331R付近の温度が検出されることになる。
次に、制御LSI3311は、S2162において、温度センサ3341aで検出された前回のLED温度をDRAMから取得する。前回のLED温度は、例えば、前回のLED温度診断処理のタイミングで「現在のLED温度」として取得された温度である。ただし、所定時間遡ったタイミング、又は所定検出回数前のタイミングに実行されたLED温度診断処理で「現在のLED温度」として取得された温度を「前回のLED温度」として取得してもよい。
次に、制御LSI3311は、S2163で、以下の式3の条件を満たすか否かを判別する。
現在のLED温度−前回のLED温度>上限温度−(現在のLED温度*現在のLED温度/補正値y)・・・(式3)
式3の条件を満たさない場合(S2163:No)、制御LSI3311は、S2167の処理に移行する。式3の条件を満たす場合(S2163:Yes)、制御LSI3311は、次のS2164の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2164で、現在のLED温度が、警告(ワーニング)が必要な異常であると判定する。すなわち、現在のLED温度が式3の条件を満たすということは、現在のLED温度が、前回のLED温度から基準温度以上、上昇したことを意味するものである。これによって、LED温度が急激に上昇した場合に、その事象を異常であるとして警告(ワーニング)する。
ここで、基準温度は、基準変化量から許容変化量を差し引いた値であり、基準変化量は所定の温度であり、例えば、5℃である。許容変化量は、現在のLED温度*現在のLED温度/補正値yである。補正値yは例えば、2000,1000,500といった値であり、このようにして求められた許容変化量は、現在のLED温度が高くなるほど大きな値となり、結果的に、基準温度は、現在のLED温度が高くなるほど、小さな値となる。
そのため、この温度エラー判定では、現在のLED温度が高くなるほど、より小さな温度変化に反応して、警告を行うようになる。なお、基準温度には最小値(例えば、1℃)が設定され、基準変化量から許容変化量を差し引いた値が最小値より小さくなった場合は、最小値が基準温度として設定される。
次に、制御LSI3311は、S2165で、以下の式4の条件を満たすか否かを判別する。
現在のLED温度>LED温度の上限・・・(式4)
式4の条件を満たさない場合(S2165:No)、制御LSI3311は、S2167の処理に移行する。式4の条件を満たす場合(S2165:Yes)、制御LSI3311は、次のS2166の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2166で、現在のLED温度が、強制シャットダウンが必要な異常であると判定する。すなわち、現在のLED温度が式4の条件を満たすということは、現在のLED温度が、所定の上限温度に達したことを意味するものである。これによって、LED温度が上昇して所定温度を超えた場合に、その事象を異常であるとして強制シャットダウンさせるようにすることができる。なお、この場合に、強制シャットダウンではなく、S2164の処理と同様に、警告(ワーニング)するよう制御してもよい(この場合、警告メッセージを、上限温度の超えたという異常であることを示すようにできる)。
次に、制御LSI3311は、S2167で、取得した現在のLED温度を、前回の温度として、又は取得時間に対応付けて制御LSI3311のDRAMに記憶する。
なお、ここでは、基準変化量、補正値yの値、上限温度を用いてエラー判定を行ったが、これらの値は、副制御基板3200側から(例えば、プロジェクタ設定変更処理によって)設定したり、制御LSI3311のEEPROM3312等に予め記憶しておくことができる。
制御LSI3311は、LED温度診断処理で強制シャットダウンやワーニングが必要なLED温度異常があると、図195に示すプロジェクタ自己診断処理のS2026の処理で、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘LED温度異常(シャットダウン)’や’LED温度異常(ワーニング)’をセットする。
DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてLED温度異常(シャットダウン)がセットされると、制御LSI3311は、図180に示すS2009の処理でDRAMのエラー管理領域に、LED温度異常(シャットダウン)が書き込まれていると判別し(S2009:Yes)、さらに、サブCPU3201がエラー通知のコマンド送信に応答すると(S2010:Yes)、FAN4,FAN5に対して回転停止指令を送信し、DLP制御回路3313、及びLED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314に対して駆動停止指令を送る(S2012)。これにより、プロジェクタ装置3300の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
一方、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてLED温度異常(ワーニング)がセットされると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われ、LED温度異常が発生している旨の情報がサブ液晶表示装置3023に出力される。
このような、LEDに関する温度エラー判定により、許容される温度の変化量(現在のLED温度と前回のLED温度との差)の上限が、現在のLED温度の上昇にしたがって小さく設定され(すなわち、現在のLED温度が高くなるほど小さな温度変化に対してセンシティブになる)、温度の上昇に応じて高まるLED光源等の部品の異常を的確に検出することができる。
また、上限温度−(現在のLED温度*現在のLED温度/補正値y)<下限エラー温度(温度差)であった場合には、現在のLED温度−前回のLED温度>下限エラー温度、の判定を行い、YESの判定が得られた場合には、LED温度の警告が必要な異常であると判断することが可能である。一方で、現在温度>下限エラー温度(LED温度)の判定を行い、YESの判定が得られた場合には、LED温度の警告が必要な異常であると判断してもよい。
次に、図199を参照して、上述の温度エラー判定における現在のLED温度と基準温度(すなわち、基準変化量−許容変化量)の関係を例を用いて説明する。
図199(a)は、現在のLED温度と、基準温度との関係を示す表であり、3つの補正値yについてのパターンが示されている。なお、ここで、基準変化量は5(℃)であり、最小値は1(℃)である。
図199(b)は、図199(a)に示した表をグラフに表したものである。このグラフから分かるように、基準温度は、現在のLED温度が上昇するにつれて小さな値となり、補正値yを変更することによって、基準温度の推移を所望のパターンに制御することができる。補正値yを小さくすると、現在のLED温度の上昇に関して、よりシビアな基準温度が設定されることになる。
例えば、図199(b)に示す例では、現在のLED温度が20℃の場合、次の温度検出で4℃上昇した場合は、24℃であり、LED光源等にとって大きなダメージはないとして異常と判断されないが、現在の温度が50℃の場合、次の温度検出で4℃上昇した場合は、54℃となり、(補正値yが図199(b)のどの値であっても)LED光源等にとって深刻なダメージが懸念されるため、警告等により異常を報知することになる。
(排気用ファンの回転数エラー)
次に、第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300の排気用ファン(3342a(FAN4),3342b(FAN5))に関する回転数エラー判定について説明する。
プロジェクタ装置3300は、2つのパルスセンサ(3343a,3343b)によって排気用ファン(3342a,3342b)の回転数(FAN回転数)を検出し、異なるタイミングにおけるFAN回転数の変化に応じて、ワーニング又は強制シャットダウンを行うよう制御する。
このようなエラー判定は、図200、及び図201に示すプロジェクタ自己診断処理で行われる。図200、及び図201に示すプロジェクタ自己診断処理は、図181、及び図182に示したプロジェクタ自己診断処理の変形例である。図200、及び図201に示すプロジェクタ自己診断処理が、図181、及び図182に示すプロジェクタ自己診断処理と異なる点は、FAN回転診断処理(S2028’)のみであるため、ここではこの処理について、図202を参照して説明し、それ以外の処理については説明を省略する。
図202は、図200に示したFAN回転診断処理(S2028’)を示している。なお、この処理では、排気用ファンのそれぞれについて個別に同様の処理が行われるが、ここでは、1つの排気用ファン(3342a(FAN4))に関して説明を行う。
制御LSI3311は、S2181で、パルスセンサ3343aにより起動時に検出された排気用ファン3342a(FAN4)の回転数(FAN回転数)を、制御LSI3311のDRAMから取得する。
次に、制御LSI3311は、S2182において、パルスセンサ3343aで検出された排気用ファン3342a(FAN4)の回転数を現在のFAN回転数として取得する。
次に、制御LSI3311は、S2183で、以下の式5の条件を満たすか否かを判別する。
起動時のFAN回転数*z1>現在のFAN回転数・・・(式5)
式5の条件を満たさない場合(S2183:No)、制御LSI3311は、FAN回転数診断処理を終了する。式5の条件を満たす場合(S2183:Yes)、制御LSI3311は、次のS2184の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2184で、現在のFAN回転数が、警告(ワーニング)が必要な異常であると判定する。すなわち、現在のFAN回転数が式5の条件を満たすということは、現在のFAN回転数が、起動時のFAN回転数に基づく基準回転数を下回っているということを意味するものである。これによって、FAN回転数が所定のレベルに低下した場合に、その事象を異常であるとして警告(ワーニング)する。
ここで、基準回転数は、起動時のFAN回転数に所定倍率z1を乗じた値である。z1は、例えば、80%(0.8)といった数値である。
次に、制御LSI3311は、S2185で、以下の式6の条件を満たすか否かを判別する。
起動時のFAN回転数*z2>現在のFAN回転数・・・(式6)
式6の条件を満たさない場合(S2185:No)、制御LSI3311は、FAN回転数診断処理を終了する。式6の条件を満たす場合(S2185:Yes)、制御LSI3311は、次のS2186の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、S2186で、現在のFAN回転数が、強制シャットダウンが必要な異常であると判定する。すなわち、現在のFAN回転数が式6の条件を満たすということは、現在のFAN回転数が、起動時のFAN回転数に基づく基準回転数を下回っているということを意味するものである。これによって、FAN回転数が所定のレベルに低下した場合に、その事象をその事象を異常であるとして強制シャットダウンさせるようにすることができる。なお、この場合に、強制シャットダウンではなく、S2184の処理と同様に、警告(ワーニング)するよう制御してもよい。
ここで、基準回転数は、起動時のFAN回転数に所定倍率z2を乗じた値である。z2は、例えば、z1より小さい70%(0.7)といった数値である。
なお、ここでは、所定倍率z1、所定倍率z2を用いてエラー判定を行ったが、これらの値は、副制御基板3200側から(例えば、プロジェクタ設定変更処理によって)設定したり、制御LSI3311のEEPROM3312等に予め記憶しておくことができる。
制御LSI3311は、FAN回転数診断処理で強制シャットダウンやワーニングが必要なFAN回転異常があると、図195に示すプロジェクタ自己診断処理のS2030の処理で、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘FAN回転異常(シャットダウン)’や’FAN回転異常(ワーニング)’をセットする。
DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてFAN回転度異常(シャットダウン)がセットされると、制御LSI3311は、図180に示すS2009の処理でDRAMのエラー管理領域に、FAN回転異常(シャットダウン)が書き込まれていると判別し(S2009:Yes)、さらに、サブCPU3201がエラー通知のコマンド送信に応答すると(S2010:Yes)、FAN4,FAN5に対して回転停止指令を送信し、DLP制御回路3313、及びLED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314に対して駆動停止指令を送る(S2012)。これにより、プロジェクタ装置3300の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
一方、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとしてFAN回転異常(ワーニング)がセットされると、制御LSI3311は、先述した図180に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われ、FAN回転異常が発生している旨の情報がサブ液晶表示装置3023に出力される。
起動時のFAN回転数の記憶は、例えば、プロジェクタ初期化処理において実行されるが、この処理を、図203を参照して説明する。図203に示すプロジェクタ初期化処理は、図186に示すプロジェクタ初期化処理の変形例である。図203のプロジェクタ初期化処理では、図186のプロジェクタ初期化処理と比べて、起動時のFAN回転数の取得処理(S2201)が追加されたものとなっているため、ここではこの処理について説明し、それ以外の処理については説明を省略する。
図203のプロジェクタ初期化処理では、S2201で、起動時のFAN回転数の取得処理が行われる。なお、この処理では、排気用ファンのそれぞれについて個別に同様の処理が行われるが、ここでは、1つの排気用ファン(3342a(FAN4))に関して説明を行う。
起動時のFAN回転数の取得処理で、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300が起動してから(例えば、制御LSI3311やFAN4に電源が投入されてからといったタイミングなど)所定の期間内に、パルスセンサ3343aにより検出された排気用ファン3342a(FAN4)の回転数(FAN回転数)を取得し、制御LSI3311のDRAMに記憶する。
ここで、起動してから所定の期間内に、パルスセンサ3343aにより検出された排気用ファン3342aの回転数とは、例えば、FAN4が回転を開始する際の立ち上がり等を考慮して、起動してから所定の期間内における回転数のうち最も値が高い回転数とすることができる。また、これ以外にも、様々な基準により起動時のFAN回転数を把握可能である。例えば、起動してから所定の期間内における回転数の平均値や、起動してから所定の期間が経過して、その後所定のタイミングで検出された回転数などを、起動時のFAN回転数とすることもできる。
また、例えば、FAN4が起動した直後の連続する微少区間においてそれぞれFAN回転数を検出し、一の区間におけるFAN回転数と次の区間におけるFAN回転数の差が所定値以下となった状態(すなわち、安定回転状態に移行したタイミング)で、検出されたFAN回転数を起動時のFAN回転数とすることもできる。
なお、回転数の単位は一般的にrpmが用いられ、1分間の回転数(又は1分間の回転数に換算された回転数)を単位として比較が行われるが、現在のFAN回転数と同じ時間範囲における回転数で比較するのであれば、どのような時間範囲の回転数を用いてもよい。
このようなFAN回転数エラー判定により、ファンの回転数が経年劣化やばらつき等によって低下したとしても、そのときの起動時に記憶されたFAN回転数からの変化に応じて警告や強制シャットダウンが行われるため、ファンを不用意に交換することが回避される。
例えば、図204(a)に示すように、スペック上のFAN回転数に基づいて警告を行うよう構成した場合、スペック上のFAN回転数を5000rpmとし、所定倍率を80%とすると、警告の閾値は、4000rpmとなる。ここで、経年劣化前のファンの状態を想定すると、起動時のFAN回転数は、スペック通り5000rpmであり、現在のFAN回転数が4000rpmまで低下した場合に警告が行われる。すなわち、この時点で、警告までの猶予回転数は1000rpmとなっている。
次に、経年劣化後のファンの状態を想定し、起動時のFAN回転数が4500rpmになったとする。このとき、警告の閾値は経年劣化前と同じなので、警告までの猶予回転数は500rpmとなっている。このような状況で、ゴミや異物混入などの要因により、現在のFAN回転数が500rpmだけ低下すると、そこで警告が発せられ、ファンの交換等が行われる事態となる。
一方、図204(b)に示すように、起動時のFAN回転数に基づいて警告を行うよう構成した場合、こちらも所定倍率を80%とすると、警告の閾値は、起動時のFAN回転数*0.8となる。ここで、経年劣化前のファンの状態を想定すると、起動時のFAN回転数は、スペック通り5000rpmであり、警告の閾値は、起動時のFAN回転数(5000rpm)に基づいて4000rpmに設定される。したがって、現在のFAN回転数が4000rpmまで低下した場合に警告が行われる。すなわち、この時点で、警告までの猶予回転数は1000rpmとなっている。
次に、経年劣化後のファンの状態を想定し、起動時のFAN回転数が4500rpmになったとする。このとき、警告の閾値は、起動時のFAN回転数(4500rpm)に基づいて3600rpmに設定される。このような状況で、ゴミや異物混入などの要因により、現在のFAN回転数が500rpmだけ低下すると、上述した図204(a)に示す場合とは異なり、その状態では警告は発せられない。警告の閾値には、900rpmの猶予回転数があるため、現在のFAN回転数が起動時のFAN回転数から900rpm低下して初めて、警告が発せられることになる。
このように、起動時のFAN回転数に基づいて警告の閾値を設定することにより、ファンの経年劣化やばらつきに応じた警告(強制シャットダウン)の閾値が設定され、無駄なファン交換を低減させることができる。一方で、起動時のFAN回転数に基づいて警告の閾値を設定する上記の方法は、ファンの回転数の低減に応じて警告までの猶予回転数を異ならせていると表現することも可能である。
(画面反転機能2)
上述したように、第2実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、副制御基板3200からの設定変更処理に応じて、映像を、そのプロジェクタ装置3300が搭載された遊技機に合わせて、回転して投影する画面反転機能を有する(映像の回転には、例えば、正転、上下反転、左右反転、上下反転+左右反転等が含まれる)。ここでは、本実施形態に係る、別の画面反転機能について説明する。
図205は、遊技機3001の変形例である遊技機3001’の側面図を示しており、キャビネット3003の側面壁が取り外された状態となっている。また、図205では、説明の便宜上、映像を投影するためのプロジェクタ装置3300、プロジェクタ装置から投影された映像を反射するミラー機構3105、及びプロジェクタ装置3300からの映像が投影されるフロントスクリーン機構3091等が、それぞれ透過的に示されている。
図205に示すように、遊技機3001’は、基本的に遊技機3001と同様の構成・機能を有する変形例であり、遊技機3001’の最上部の位置(位置A)であって、照射ユニット3100内にプロジェクタ装置3300が格納され、プロジェクタ装置3300から照射された映像が、前方下側に配置されたミラー機構3105に反射され、フロントスクリーン機構3091に投影される。
ただし、遊技機3001と異なる点として、遊技機3001’では、スクリーン装置3090の最下部の位置(位置B)にプロジェクタ装置3300を設置することもでき、このプロジェクタ装置3300から映像が照射された場合、その映像が、プロジェクタ装置3300の前方上側に配置されたスクリーン機構3091’に投影される。
またさらに、遊技機3001’では、キャビネット3003の下部空間の位置(位置C)にプロジェクタ装置3300を設置することもでき、このプロジェクタ装置3300から映像が照射された場合、その映像が、プロジェクタ装置3300の前方下側に配置されたスクリーン機構3091’’に投影される。
このように、図205に示す遊技機3001’では、プロジェクタ装置3300を遊技機3001’の様々な位置(位置A〜C)に配置することができ、遊技の演出に係る映像等を多様な表示態様で表示することができる。プロジェクタ装置3300は、このような様々な設置位置に応じて指定された回転方向(すなわち、映像の回転方向)に基づいて、対応するスクリーン機構に対して映像の投影を行う。
なお、遊技機3001’で示されたプロジェクタ装置3300の設置位置は一例に過ぎず、他の様々な位置に、プロジェクタ装置3300を設置可能である。
プロジェクタ装置3300が位置Aに設置される場合、上述したように、プロジェクタ装置3300は、本来の上面が下側になるように照射ユニット3100内に格納され(図170参照)、レンズカバー3413のフィルター保持部3413aがプロジェクタ装置3300の下側に配置され、そのフィルター保持部3413aに保持されたフィルター3414を通過して(下方向に)照射光(映像)が照射される(図193参照)。こうして照射された照射光は、ミラー機構3105にて反射され、ミラー機構3105で反射された照射光(映像)は、例えば、フロントスクリーン機構3091に投影され、このフロントスクリーン機構3091に投影された遊技の演出に係る映像等を、遊技者が遊技機3001’の前方向から見ることになる。
このとき、プロジェクタ装置3300は、上述のように、画面反転設定が「3:上下反転+左右反転」に設定される。すなわち、遊技機3001’において位置Aに配置されたプロジェクタ装置3300は、上述のように、プロジェクタ装置3300の本来の姿勢とは上下逆の姿勢で格納されているため、照射する映像を上下反転させる必要がある。さらに、プロジェクタ装置3300からの照射光がミラー機構3105で反射されてフロントスクリーン機構3091の前側に投影され、その投影画像が遊技機3001’の前方向(スクリーン機構3091の前側)より遊技者によって視認されるため、照射する映像を左右反転させる必要がある。このようなプロジェクタ装置3300の画面反転設定は、図189(e)に示す態様と同じである。
プロジェクタ装置3300が位置Bに設置される場合、プロジェクタ装置3300は、本来の上面がそのまま上側になるように照射ユニット3100内に格納され、レンズカバー3413のフィルター保持部3413aがプロジェクタ装置3300の上側に配置され、そのフィルター保持部3413aに保持されたフィルター3414を通過して(上方向に)照射光(映像)が照射される。こうして照射された照射光は、例えば、スクリーン機構3091’に投影され、このスクリーン機構3091’に投影された遊技の演出に係る映像等を、遊技者が遊技機3001’の前方向から見ることになる。
このとき、プロジェクタ装置3300は、上述のように、画面反転設定が「2:左右反転」に設定される。すなわち、遊技機3001’において位置Bに配置されたプロジェクタ装置3300は、上述のように、プロジェクタ装置3300の本来の姿勢で格納されているため、照射する映像を上下反転させる必要はない。さらに、プロジェクタ装置3300からの照射光がスクリーン機構3091’の後側に投影され、その投影画像が遊技機3001’の前方向(スクリーン機構3091’の前側)より遊技者によって視認されるため、照射する映像を左右反転させる必要がある。このようなプロジェクタ装置3300の画面反転設定は、図189(d)に示す態様と同じである。
なお、スクリーン機構3091’は、液晶表示画面として遊技の演出に係る映像等を表示するとともに、リアプロジェクタスクリーンとして、位置Bにあるプロジェクタ装置3300の照射光を背面で受光し、遊技機3001’の前面に対して映像等を提供することができる液晶フィルムを備える。また、この液晶フィルムは、透過パネルとして構成することもでき、所定の信号に応じて、背後にあるフロントスクリーン機構3091や、フロントスクリーン機構3091が移動した場合に露出する固定スクリーン機構3120、リールスクリーン機構3130に投影された映像を遊技者に視認させることができる。
プロジェクタ装置3300が位置Cに設置される場合、プロジェクタ装置3300は、本来の上面が下側になるように照射ユニット3100内に格納され、レンズカバー3413のフィルター保持部3413aがプロジェクタ装置3300の下側に配置され、そのフィルター保持部3413aに保持されたフィルター3414を通過して(下方向に)照射光(映像)が照射される。こうして照射された照射光は、例えば、スクリーン機構3091’’に投影され、このスクリーン機構3091’’に投影された遊技の演出に係る映像等を、遊技者が遊技機3001’の前方向から見ることになる。
このとき、プロジェクタ装置3300は、上述のように、画面反転設定が「3:上下反転+左右反転」に設定される。すなわち、遊技機3001’において位置Cに配置されたプロジェクタ装置3300は、上述のように、プロジェクタ装置3300の本来の姿勢とは上下逆の姿勢で格納されているため、照射する映像を上下反転させる必要がある。さらに、プロジェクタ装置3300からの照射光がスクリーン機構3091’’の後側に投影され、その投影画像が遊技機3001’の前方向(スクリーン機構3091’’の前側)より遊技者によって視認されるため、照射する映像を左右反転させる必要がある。このようなプロジェクタ装置3300の画面反転設定は、図189(e)に示す態様と同じである。
なお、スクリーン機構3091’’は、上述したような、化粧用パネルとして構成された腰部パネル3019の代わりに配置されたスクリーンであり、上述したスクリーン機構3091’と同様の機能を有する。
このように、遊技機3001’に設置されたプロジェクタ装置3300については、プロジェクタ装置3300の設置位置に応じて、対応する画面反転設定が行われる。例えば、プロジェクタ装置3300が本来の姿勢で配置されているのか、本来とは逆の、上下逆の姿勢で配置されているのかによって、画面反転設定の上下反転を行うか否かが決定される。また、プロジェクタ装置3300から照射光がミラー機構によって反射される場合に、画面反転設定の左右反転を行うよう決定されるが、左右反転の設定は、このような場合に限らず、上述した、スクリーン機構3091’への投影(位置B)や、スクリーン機構3091’’への投影(位置C)のような、いわゆるリアプロジェクションの構成である場合にも、画面反転設定の左右反転を行うよう決定される。なお、ミラー機構とリアプロジェクションの構成を併せ持つような場合は、左右反転が2回必要となった結果、左右反転を行わないようにすることもできる。
なお、こうした画面反転設定は、上述した副制御基板3200によるプロジェクタ設定変更処理によってプロジェクタ装置3300に設定される(図184、図185参照)。
例えば、図185に示すプロジェクタ設定変更処理のS2098において、副制御基板3200のサブCPU3201は、設定変更内容が画面反転設定か否かを判別し、設定変更内容が画面反転設定である場合(S2098:Yes)、サブCPU3201は、S2099において画面反転設定処理を行う。この処理において、サブCPU3201は、画面反転設定を行うためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。
プロジェクタ装置3300のプロジェクタ制御基板3310は、副制御基板3200のサブCPU3201から画面反転設定を行うためのコマンドを受信すると、この画面反転設定をEEPROM3312等に記憶し、副制御基板3200から演出に係る映像等の照射を行うよう指令があると、EEPROM3312等に記憶された画面反転設定を参照して映像の回転方向を決定し、その後、DLP制御回路3313等を制御して光学機構3330により当該映像の照射を行う。
なお、このような画面反転設定は、遊技機3001’の起動時などに(所定の特別な操作により)表示されるホールメニュー等によって設定され、上述のプロジェクタ設定変更処理によって、副制御基板3200からプロジェクタ装置3300に指示される。また、画面反転設定が、予め副制御基板3200のサブROM基板42やサブRAM基板41に記憶されるように構成してもよい。
また、このような複数の位置にプロジェクタ装置3300を設置可能な場合であって、副制御基板3200等において、(プロジェクタ装置3300の)設置位置ごとにプロジェクタ装置3300と接続する接続端子やコネクタを有している場合、副制御基板3200が、これらの接続端子やコネクタがプロジェクタ装置3300に接続されているか否かを判定することによってプロジェクタ装置3300の設置位置を自動的に判断し、その設置位置に基づいて、対応する画面反転設定を行うよう制御することもできる。
図206、及び図207に示す遊技機4001は、上述した、副制御基板3200とプロジェクタ装置3300による画面反転設定と同様の機能を実現するパチンコ機である。プロジェクタ装置3300と同様の構成・機能を有するプロジェクタ装置は、プロジェクタ装置4300として示されている。このように、本実施形態では、上述した画面反転機能2を、パチンコ機に対して適用することもできる。
図206には、遊技機4001の斜視図が示されている。この遊技機4001では、保持枠4011に本体枠4002が取り付けられ、本体枠4002に保持された前枠4007に、トップ飾り4009、及び第1スクリーン機構(第1投影領域)4141が配置される。さらに、第1スクリーン機構4141の下側には、第2スクリーン機構(第2投影領域)4121が配置される。第1スクリーン機構4141と第2スクリーン機構4121の左側には左側装飾部材4023が配置されるとともに、第1スクリーン機構4141と第2スクリーン機構4121の右側には右側装飾部材4021が配置される。
遊技者は、発射ハンドル4079を操作して、遊技媒体(パチンコ玉)を発射することで遊技を実行する。また、遊技者は、第1スクリーン機構4141と第2スクリーン機構4121に表示される演出やゲームに係る映像等を見ながら遊技を行う。
図207は、遊技機4001の側面を模式的に示した図であり、プロジェクタ装置4300を含む内部構造が一部透過的に示されている。位置Dに設置されたプロジェクタ装置4300は、第1スクリーン機構4141の背面に映像をそのまま投影することによって、遊技者に演出に係る映像等を提供する。第1スクリーン機構4141は、図205に示したスクリーン機構3091’やスクリーン機構3091’’と同様、液晶表示画面として遊技の演出に係る映像等を表示するとともに、リアプロジェクタスクリーンとして、位置Dにあるプロジェクタ装置4300の照射光を背面で受光し、遊技機4001の前面に対して映像等を提供することができる液晶フィルムを備えるものである。
図207に示す遊技機4001ではさらに、プロジェクタ装置4300が位置Eに設置された状態も示している。位置Eに設置されたプロジェクタ装置4300は、ミラー機構4145に照射光を照射し、ミラー機構4145で反射された照射光が第2スクリーン機構4121の背面に投影される。これによって、遊技者に演出に係る映像等が表示される。第2スクリーン機構4121は、図205に示したスクリーン機構3091’やスクリーン機構3091’’と同様のものである。
図206、及び図207に示す遊技機4001は、プロジェクタ装置4300を、位置D、又は位置Eのどちらかに配置することができる。例えば、プロジェクタ装置4300を位置Dに設置してプロジェクタ装置4300から投影される映像を第1スクリーン機構4141に表示するとともに、第2スクリーン機構4121は、液晶表示画面として、プロジェクタ装置4300を用いずに映像を表示するように構成することができる。
プロジェクタ装置4300が位置Dに設置される場合、プロジェクタ装置4300は、本来の上面が下側になるように保持枠4011内に格納され、レンズカバー4413(プロジェクタ装置3300のレンズカバー3413に対応)のフィルター保持部4413a(プロジェクタ装置3300のフィルター保持部3413aに対応)がプロジェクタ装置4300の下側となって、そのフィルター保持部4413aに保持されたフィルター4414(プロジェクタ装置3300のフィルター3414に対応)を通過して(下方向に)照射光(映像)が照射される。こうして照射された照射光は、上述のように、第1スクリーン機構4141に投影される。
このとき、プロジェクタ装置4300は、画面反転設定が「3:上下反転+左右反転」に設定される。すなわち、遊技機4001において位置Dに配置されたプロジェクタ装置4300は、上述のように、プロジェクタ装置4300の本来の姿勢とは上下逆の姿勢で格納されているため、照射する映像を上下反転させる必要がある。さらに、プロジェクタ装置4300からの照射光が第1スクリーン機構4141の後側に投影され、その投影画像が遊技機4001の前方向(第1スクリーン機構4141の前側)より遊技者によって視認されるため、照射する映像を左右反転させる必要がある。このようなプロジェクタ装置4300の画面反転設定は、図189(e)に示す態様と同じである。
プロジェクタ装置4300が位置Eに設置される場合、プロジェクタ装置4300は、本来の上面が下側になるように保持枠4011内に格納され、レンズカバー4413(プロジェクタ装置3300のレンズカバー3413に対応)のフィルター保持部4413a(プロジェクタ装置3300のフィルター保持部3413aに対応)がプロジェクタ装置4300の下側となって、そのフィルター保持部4413aに保持されたフィルター4414(プロジェクタ装置3300のフィルター3414に対応)を通過して(下方向に)照射光(映像)が照射される。こうして照射された照射光は、上述のように、ミラー機構4145を介して第2スクリーン機構4121に投影される。
このとき、プロジェクタ装置4300は、画面反転設定が「1:上下反転」に設定される。すなわち、遊技機4001において位置Eに配置されたプロジェクタ装置4300は、上述のように、プロジェクタ装置4300の本来の姿勢とは上下逆の姿勢で格納されているため、照射する映像を上下反転させる必要がある。さらに、プロジェクタ装置4300からの照射光がミラー機構4145で反射されて第2スクリーン機構4121の後側に投影され、その投影画像が遊技機4001の前方向(第2スクリーン機構4121の前側)より遊技者によって視認されるため、照射する映像を2回左右反転させることになるが、結果的に左右反転を行わない処理と同じになる。このようなプロジェクタ装置4300の画面反転設定は、結局は、図189(c)に示す態様と同じである。
このように、プロジェクタ装置4300は、プロジェクタ装置4300の設置位置に応じて、対応する画面反転設定が行われる。こうした画面反転設定は、遊技機3001’の場合と同様に、副制御基板4200(副制御基板3200に対応)によるプロジェクタ設定変更処理によってプロジェクタ装置4300に設定される(図184、図185参照)。
プロジェクタ装置4300のプロジェクタ制御基板4310(制御LSI4311)は、副制御基板4200のサブCPU4201から画面反転設定を行うためのコマンドを受信すると、この画面反転設定をEEPROM4312等に記憶し、副制御基板4200から演出に係る映像等の照射を行うよう指令があると、EEPROM4312等に記憶された画面反転設定を参照して映像の回転方向を決定し、その後、DLP制御回路4313等を制御して光学機構4330により当該映像の照射を行う。
また、プロジェクタ装置4300は、映像を上下方向と左右方向の、少なくともいずれかの方向に回転させるよう選択可能なプロジェクタであってもよい。
(画面反転機能3)
上述したように、第2実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、副制御基板3200からの設定変更処理に応じて、映像を、そのプロジェクタ装置3300が搭載された遊技機に合わせて、回転して投影する画面反転機能を有する(映像の回転には、例えば、正転、上下反転、左右反転、上下反転+左右反転等が含まれる)。ここでは、本実施形態に係る、さらに別の画面反転機能について説明する。
図208に示す遊技機4001’は、図206、及び図207に示した遊技機4001の変形例であり、同一の構成の部材には同一の符号が付されている。遊技機4001が、1つのプロジェクタ装置4300を位置D、又は位置Eのどちらかに設置するよう構成されていたのに対し、遊技機4001’は、2つのプロジェクタ装置(4300a、4300b)を位置D、及び位置Eに同時に備えるよう構成される。また、このような遊技機4001’では、位置Dのプロジェクタ装置4300aによる投影範囲と、位置Eのプロジェクタ装置4300bによる投影範囲とが重なる領域が存在することもある。
プロジェクタ装置(4300a、4300b)は、どちらも、プロジェクタ装置4300と同様の構成・機能を有するものであり、遊技機4001’の副制御基板4200’は、基本的に上述した副制御基板4200と同様の構成・機能を備えるものであるが、2つのプロジェクタ装置(4300a、4300b)との通信を個別に行う点で副制御基板4200と異なる。
また、副制御基板4200’では、映像を投影するプロジェクタ装置に応じて、映像の回転方向を決定するよう、図209に示す演出内容決定処理を行う。この演出内容決定処理は、図71に示した、副制御基板SSのサブCPU400で実行される演出内容決定処理(S222)の変形例である。
図209に示すように、副制御基板4200’のサブCPU4201’(副制御基板3200のサブCPU3201に対応)は、主制御基板MSのメインCPU300から送信されることで受信したコマンドに応じて演出内容を決定する(S2221)。
次に、サブCPU4201’は、決定した演出内容を投影するプロジェクタ装置を選択する(S2222)。
選択されたプロジェクタ装置が第1のプロジェクタ(例えば、図208に示すプロジェクタ装置4300a)であるか否かを判別する(S2223)。選択されたプロジェクタ装置が第1のプロジェクタでない場合(S2223:No)、サブCPU4201’は、S2226の処理に移行する。選択されたプロジェクタ装置が第1のプロジェクタである場合(S2223:Yes)、サブCPU4201’は、次のS2224の処理に移行する。
S2224において、サブCPU4201’は、第1プロジェクタで投影する映像を決定する。次に、S2225において、第1プロジェクタで投影する映像の回転方向の指定情報(画面反転設定)を決定する。ここで決定された画面反転設定は、上述のように、副制御基板4200’によるプロジェクタ設定変更処理によって、対応するプロジェクタ装置4300aに設定される。なお、プロジェクタ装置4300aは、図208に示すように、位置Dに上下反対の姿勢で設置され、プロジェクタ装置4300aからの照射光は、リアプロジェクタスクリーンとして構成される第1スクリーン機構4141に投影されるため、画面反転設定は「3:上下反転+左右反転」に設定される。
次に、サブCPU4201’は、選択されたプロジェクタ装置が第2のプロジェクタ(例えば、図208に示すプロジェクタ装置4300b)であるか否かを判別する(S2226)。選択されたプロジェクタ装置が第2のプロジェクタでない場合(S2226:No)、サブCPU4201’は、演出内容決定処理を終了する。選択されたプロジェクタ装置が第2のプロジェクタである場合(S2226:Yes)、サブCPU4201’は、次のS2227の処理に移行する。
S2227において、サブCPU4201’は、第2プロジェクタで投影する映像を決定する。次に、S2228において、第2プロジェクタで投影する映像の回転方向の指定情報(画面反転設定)を決定する。ここで決定された画面反転設定は、上述のように、副制御基板4200’によるプロジェクタ設定変更処理によって、対応するプロジェクタ装置4300bに設定される。なお、プロジェクタ装置4300bは、図208に示すように、位置Eに上下反対の姿勢で設置され、プロジェクタ装置4300aからの照射光は、ミラー機構4145で反射された後、リアプロジェクタスクリーンとして構成される第2スクリーン機構4121に投影されるため、画面反転設定は「1:上下反転」に設定される。
副制御基板4200’は、このような演出内容決定処理で決定された映像の回転方向の指定情報に基づいて、個々のプロジェクタ装置(4300a、4300b)についての画面反転設定を行うことができる(図184、図185参照)。プロジェクタ装置(4300a、4300b)のプロジェクタ制御基板4310’の制御LSI4311’は、この画面反転設定をDRAM等に記憶し、副制御基板4200’から演出に係る映像等の照射を行うよう指令があると、DRAM等に記憶された画面反転設定を参照して映像の回転方向を決定し、その後、DLP制御回路4313’等(プロジェクタ装置3300のDLP制御回路3313等に対応)を制御して光学機構4330’(プロジェクタ装置3300の光学機構3330に対応)により当該映像の照射を行う。
また、副制御基板4200’は、演出内容によって回転方向が変化しない限り、事前にプロジェクタ装置(4300a、4300b)の設置位置に応じて、対応する画面反転設定を行うことができ、プロジェクタ装置(4300a、4300b)は、この画面反転設定をEEPROM4312’等(プロジェクタ装置3300のEEPROM3312等に対応)に記憶しておき、副制御基板4200’から演出に係る映像等の照射を行うよう指令があると、EEPROM4312’等に記憶された画面反転設定を参照して映像の回転方向を決定するよう構成することもできる。
本実施例においては、受信したコマンドに応じて演出内容を決定していたが、これに限られるものではなく、コマンドを受信しない場合でも、画面反転設定を参照して映像の回転方向を決定するよう構成してもよい。具体的には、デモ画面を表示しているときに一方のプロジェクタ装置で表示を行わず、他方のプロジェクタ装置では表示を行っている場合に、一方のプロジェクタ装置で表示を行っていない場合でも、映像の画面反転設定を行うよう制御してもよい。このとき、一方のプロジェクタ装置で表示を行っていない状態とは、レイヤーを使用して投影範囲を黒で塗りつぶす映像を表示する場合を含むため、黒で塗りつぶす映像を表示しているレイヤーの背後で、識別情報(図柄、装飾図柄など)が変動している場合があり、当該識別情報を表示する映像に対して画面反転設定を行うことが可能である。このような処理は片方(単一)のプロジェクタ装置のみならず、両方(複数)のプロジェクタ装置に対して設定することも可能である。また、黒で塗りつぶす映像に対しても画面反転設定を行うことも可能であり、色に関しては黒に限定されるものではない。また、このようなレイヤー毎に画面反転設定を行うことができるため、重ねあわされた映像に対して別個に画面反転設定を行うように制御してもよい。このような制御を行うことによって、複数のプロジェクタ装置の投影範囲に重なりがあった場合に、重なりがある部分(映像が重なっている部分)については個々別個の画面反転設定が行われた映像が重なっている状態であっても、正常に映像を投影することが可能となる。
また、プロジェクタ装置4300、4300a、4300bのそれぞれは、映像を上下方向と左右方向の、少なくともいずれかの方向に回転させるよう選択可能なプロジェクタであってもよい。
(画面反転機能4)
上述したように、第2実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、副制御基板3200からの設定に応じて、映像を、そのプロジェクタ装置3300が搭載された遊技機に合わせて、回転して投影する画面反転機能を有する(映像の回転には、例えば、正転、上下反転、左右反転、上下反転+左右反転等が含まれる)。ここでは、本実施形態に係る、さらに別の画面反転機能について説明する。
図210は、図169に示されたものと同様の照射ユニットの断面図であるが、ここでは、遊技機3001の照射ユニット3100と同様の、遊技機5001の照射ユニット5100が示されている。
図210、図211に示す照射ユニット5100は、図169等に示した照射ユニット3100の変形例である。図210、図211に示すプロジェクタ装置5300は、基本的に遊技機3001のプロジェクタ装置3300と同様の構成・機能を備えるが、後で説明するように、副制御基板5200によるプロジェクタ設定変更処理によって、画面反転設定が、プロジェクタ装置5300に設定される。
また、照射ユニット3100では、ミラー機構3105が位置の微調整を除いて移動・回動ができないように取り付けられているのに対し、照射ユニット5100のミラー機構5105は、回転軸5105aを中心に回動可能に取り付けられる。例えば、図210では、ミラー機構5105は位置Fに配置され、図211では、位置Fから位置Gに移動された状態が示されている。
図210に示すように、ミラー機構5105が下方向に回動された場合(位置F)は、プロジェクタ装置5300から照射された照射光がミラー機構5105で反射され、フロントスクリーン機構5091等に投影される。
また、図211に示すように、ミラー機構5105が水平の位置(位置G)に移動された場合は、プロジェクタ装置5300の前面に、プロジェクタ装置5300から照射された照射光が投影される。この場合、プロジェクタ装置5300から照射された照射光は、遊技者やスクリーン等に投影される。照射ユニット5100の場合、プロジェクタ装置5300の前側にスクリーンは存在しないが、当該照射光を投影できるように、スクリーンや装飾部材を配置するよう構成してもよい。
ミラー機構5105は、例えば、従来の駆動機構によって駆動されうる。ミラー機構5105には、左右方向に延びる回転軸5105aが設けられる。回転軸5105aの両端は、プロジェクタカバー5101(プロジェクタ装置3300のプロジェクタカバー3101に対応)に回転可能に保持され、副制御基板5200の制御によってミラー用駆動モータが駆動されると、ミラー用駆動モータの軸部分に固定されたモータ軸ギアが回動し、このモータ軸ギアに連動して、回転軸5105aの端部付近に設けられた回転軸ギアが回動され、その結果、ミラー機構5105が位置Fから位置Gへ、又は位置Gから位置Fに、回転軸5105aを中心に回転移動する。なお、ミラー用駆動モータは、例えば、ステッピングモータといった駆動部である。
図212に示す遊技機6001は、図208に示した遊技機4001’の変形例であり、同一の構成の部材には同一の符号が付されている。遊技機6001は、遊技機4001’と同様、2つのプロジェクタ装置(6300a、6300b)を位置D、及び位置Eに同時に備えるよう構成される。また、ミラー機構6140、及び第3スクリーン機構6142を備えるよう構成される。このようなミラー機構6140の駆動機構は、上述したミラー機構5105の駆動機構と同様である。
プロジェクタ装置(6300a、6300b)は、プロジェクタ装置(4300a、4300b)と同様の構成・機能を有するものであるが、後述するように、演出内容決定処理により、ミラー機構6140の動作に応じて決定された回転方向が、副制御基板6200(副制御基板4200’に対応)によるプロジェクタ設定変更処理によって、2つのプロジェクタ装置(6300a、6300b)に対して画面反転設定が行われる。
図212に示す遊技機6001では、ミラー機構6140によって、プロジェクタ装置6300aから照射された照射光は反射されず、そのまま第1スクリーン機構4141に投影され、結果的には、図208に示すプロジェクタ装置4300aと同じ投影態様になる。
プロジェクタ装置6300bから照射された照射光は、図208と同様に、ミラー機構4145に反射して第2スクリーン機構4121に投影される。
これに対し、図213に示す遊技機6001では、ミラー機構6140が下側に回動し、プロジェクタ装置6300aから照射された照射光がミラー機構6140によって反射され、第3スクリーン機構6142に投影される。第3スクリーン機構6142に投影された映像は、第1スクリーン機構4141を介して遊技者に視認される。この場合、第1スクリーン機構4141は、図205のスクリーン機構3091’等と同様、所定の信号に応じて透過パネルとして構成される液晶フィルムであり、第1スクリーン機構4141を透過パネルとすることにより、遊技者は、その背後にある第3スクリーン機構6142に投影された映像を視認することができる。
ここで、副制御基板6200が、ミラー機構6140の位置と映像を投影するプロジェクタ装置(6300a、6300b)に応じて、映像の回転方向を決定する演出内容決定処理を、図214を参照して説明する。この演出内容決定処理は、図71に示した、副制御基板SSのサブCPU400で実行される演出内容決定処理(S222)の変形例である。
図214に示すように、副制御基板6200のサブCPU6201(副制御基板4200’のサブCPU4201’に対応)は、主制御基板MSのメインCPU300から送信されることで受信したコマンドに応じて演出内容を決定する(S2241)。
次に、サブCPU6201は、決定した演出内容を投影するプロジェクタ装置を選択する(S2242)。
次に、サブCPU6201は、決定した演出内容が、ミラー機構6140を動かす演出か否か(すなわち、ミラー機構6140を下側(図213の位置)に動かす演出か否か)を判別する(S2243)。ミラー機構6140を動かす演出でない場合(S2243:No)、S2247の処理に移行する。ミラー機構6140を動かす演出である場合(S2243:Yes)、次のS2244の処理に移行する。
次に、サブCPU6201は、S2244において、選択されたプロジェクタ装置が第1のプロジェクタ(例えば、図212、図213に示すプロジェクタ装置6300a)であるか否かを判別する。選択されたプロジェクタ装置が第1のプロジェクタでない場合(S2244:No)、サブCPU6201は、S2247の処理に移行する。選択されたプロジェクタ装置が第1のプロジェクタである場合(S2244:Yes)、サブCPU6201は、次のS2245の処理に移行する。
S2245において、サブCPU6201は、第1プロジェクタで投影する映像を決定する。次に、S2246において、第1プロジェクタで投影する映像の回転方向の指定情報(画面反転設定)を決定する。ここで決定された画面反転設定は、上述のように、副制御基板6200によるプロジェクタ設定変更処理によって、対応するプロジェクタ装置6300aに設定される。なお、プロジェクタ装置6300aは、図213に示すように、位置Dに上下反対の姿勢で設置され、ミラー機構6140で反射され、さらに、当該反射光が第3スクリーン機構6142の前側に投影されるため、画面反転設定は「3:上下反転+左右反転」に設定される。
なお、この例では、ミラー機構6140を動かす演出でない場合(S2243:No)、第1プロジェクタでの映像投影を行わないように制御するが、この場合に、第1プロジェクタによる映像投影を行うようにしてもよい。このとき、プロジェクタ装置6300aからの照射光は、ミラー機構6140に反射されず、直接、第1スクリーン機構4141の後側に投影されるため、画面反転設定は「3:上下反転+左右反転」に設定される。
次に、サブCPU6201は、選択されたプロジェクタ装置が第2のプロジェクタ(例えば、図212、図213に示すプロジェクタ装置6300b)であるか否かを判別する(S2247)。選択されたプロジェクタ装置が第2のプロジェクタでない場合(S2247:No)、サブCPU6201は、演出内容決定処理を終了する。選択されたプロジェクタ装置が第2のプロジェクタである場合(S2247:Yes)、サブCPU6201は、次のS2248の処理に移行する。
S2248において、サブCPU6201は、第2プロジェクタで投影する映像を決定する。次に、S2249において、第2プロジェクタで投影する映像の回転方向の指定情報(画面反転設定)を決定する。ここで決定された画面反転設定は、上述のように、副制御基板6200によるプロジェクタ設定変更処理によって、対応するプロジェクタ装置6300bに設定される。なお、プロジェクタ装置6300bは、図212、図213に示すように、位置Eに上下反対の姿勢で設置され、さらに、プロジェクタ装置6300bからの照射光がミラー機構4145で反射されて第2スクリーン機構4121の後側に投影されるため、画面反転設定は「1:上下反転」に設定される。
副制御基板6200は、このような演出内容決定処理で決定された映像の回転方向の指定情報に基づいて、個々のプロジェクタ装置(6300a、6300b)についての画面反転設定を行うことができる(図184、図185参照)。プロジェクタ装置(6300a、6300b)のプロジェクタ制御基板6310の制御LSI6311は、この画面反転設定をDRAM等に記憶し、副制御基板6200から演出に係る映像等の照射を行うよう指令があると、DRAM等に記憶された画面反転設定を参照して映像の回転方向を決定し、その後、DLP制御回路6313等(プロジェクタ装置3300のDLP制御回路3313等に対応)を制御して光学機構6330(プロジェクタ装置3300の光学機構3330に対応)により当該映像の照射を行う。
また、副制御基板6200は、プロジェクタ装置6300bについて、演出内容によって回転方向が変化しない限り、事前に、その設置位置に応じて、対応する画面反転設定を行うことができ、プロジェクタ装置6300bは、この画面反転設定をEEPROM6312等(プロジェクタ装置3300のEEPROM3312等に対応)に記憶しておき、副制御基板6200から演出に係る映像等の照射を行うよう指令があると、EEPROM6312等に記憶された画面反転設定を参照して映像の回転方向を決定するよう構成することもできる。
また、プロジェクタ装置5300、6300a、6300bのそれぞれは、映像を上下方向と左右方向の、少なくともいずれかの方向に回転させるよう選択可能なプロジェクタであってもよい。
(DMDの温度上昇による警告(副制御基板))
次に、第2実施形態に係る遊技機3001の副制御基板3200において、DMD3333に関する温度の上昇に基づいて警告を行う機能について説明する。上述したように、遊技機3001では、プロジェクタ装置3300において、DMD3333に関する温度の異常をプロジェクタ自己診断処理(図181参照)によって判断し、そのDMD3333に関する温度が所定の閾値を超えた場合に、プロジェクタ装置3300の主要動作を強制的にシャットダウンさせるように制御したが、ここでは、DMD3333に関する温度に応じて、副制御基板3200側からの制御で各種警告画面を表示させる。
すなわち、副制御基板3200側で、プロジェクタ装置3300からDMD3333に関する温度(DMD温度)を取得し、取得したDMD温度に基づいて、フロントスクリーン機構3091に映像を照射するようプロジェクタ装置3300に指示することによって、遊技機3001の上側表示窓3009に警告画面を表示させたり、サブ液晶I/F基板SLを介して指示することによって、サブ液晶表示装置3023に警告画面を表示させたりする。
図215は、副制御基板3200の指示によって表示される警告画面を示している。図215(a)には、DMD温度が所定の条件を満たした場合に、フロントスクリーン機構3091に表示される警告画面(1)が示されている。この例では、DMD温度の上昇の多くが、遊技機3001の通風口3024a,3024bに物を置かれることにより引き起こされるために、通風口3024a,3024bの部分が強調表示されている遊技機3001の筐体(3002)の上部が、案内図3501として示されている。
図215(b)には、DMD温度が所定の条件を満たした場合に、サブ液晶表示装置3023に表示される警告画面(2)が示されている。
また、警告画面(1)が表示される期間は、例えば、DMD温度が所定の条件を満たしてから、上述のプロジェクタ装置3300による強制シャットダウンがされるまでの間であり、警告画面(2)が表示される期間は、例えば、プロジェクタ装置3300による強制シャットダウンがされてフロントスクリーン機構3091等に映像が照射されなくなってから電断(遊技機3001の電源オフ)までの間である。
また、警告画面(2)が表示される期間を、プロジェクタ装置3300による強制シャットダウンがされてフロントスクリーン機構3091等に映像が照射されなくなってからではなく、当該照射が停止される前であって、遊技機3001がその強制シャットダウンを把握してから電断までの間とするように制御することもできる。プロジェクタ装置3300は、シャットダウンする場合に、その旨を、シャットダウンの前に遊技機3001に送信するように構成することも可能であるため、この場合に、遊技機3001は、プロジェクタ装置3300が警告画面(1)を表示している途中でも、警告画面(2)を表示することができる。
なお、本実施形態では、DMD温度は、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dによって検出された温度を、(プロジェクタ装置3300から)1秒ごとに取得するものとする。また、上述のような警告画面(1)、警告画面(2)の表示・非表示は、DMD温度と、警告温度及び安定温度といった閾値の関係によって判断される。さらに、温度下降の回数に関する基準として温度下降規定回数が設けられ、ここでは3回に設定される。
また、DMD3333のシャットダウン予想温度(プロジェクタ装置3300による強制シャットダウンがされると予想されるDMD温度の閾値)は、64℃に設定される。なお、LED光源(3331R,3331G,3331B)のシャットダウン予想温度は、3331Rについては105℃、3331Gと3331Bについては125℃となっている。
さらに、副制御基板3200の処理では、DMD温度を4つ保持する。ここでは、現在の温度測定値(DMD温度)をTempNow、1回前のTempNowをTempOld1、2回前のTempNowをTempOld2、3回前のTempNowをTempOld3とする。なお、DMD温度は1秒毎に取得され、これに応じてTempNowも更新されることになるが、TempNowは、DMD温度が前回と異なる場合のみ更新される。したがって、TempNow、TempOld1、TempOld2、及びTempOld3を並べて比較した場合、同じ値が隣接して記憶されるということがないようになっている。
また、副制御基板3200の処理では、DMD温度の状態の推移を4つ保持する。ここでは、TempOld1<TempNowであれば「上昇推移」、TempOld1>TempNowであれば「下降推移」が設定されるTempNowSt、1回前のTempNowStをTempOld1St、2回前のTempNowStをTempOld2St、3回前のTempNowStをTempOld3Stとする。TempNowStは、上述のように設定されるため、現在のDMD温度が前回のDMD温度より上昇したか否かを示すことになる。
警告温度、安定温度、温度下降規定回数の値は、例えば、サブROM基板42に記憶される。TempNow、TempOld1、TempOld2、TempOld3、TempNowSt、TempOld1St、TempOld2St、及びTempOld3Stは、例えば、サブRAM基板41やSRAM401に一時的に記憶される。
図216には、警告画面の表示に関わる条件が示されている。条件A、条件Bは、警告画面を表示するための条件であり、条件C、条件Dは、表示されている警告画面を非表示とするための条件であり、条件Eは、表示された警告画面、又は非表示となっている警告画面をそのままの状態に維持するための条件である。
条件Aは、(A−1)TempNowStが「上昇推移」である、(A−2)TempNowが警告温度以上である、(A−3)TempOld1が警告温度未満の場合に、TempNowStが「上昇推移」であるという3つの条件がすべて満たされる条件である。
条件Bは、(B−1)TempNowStが「上昇推移」である、(B−2)TempNowが警告温度以上である、(B−3)TempOld1が警告温度以上の場合に、TempNowStとTempOld1Stが「上昇推移」であるという3つの条件がすべて満たされる条件である。
条件Cは、(C−1)TempNowStが「下降推移」である、(C−2)TempNowが安定温度以下であるという2つの条件がすべて満たされる条件である。
条件Dは、(D−1)「下降推移」が温度下降規定回数だけ継続するという条件である。上述の通り、この例では、温度下降規定回数は3回であるため、条件Dは、TempNowSt、TempOld1St、及びTempOld2Stが「下降推移]であるという条件になる。
条件Eは、(E−1)上記の条件A〜Dに該当しない、又は(E−2)TempOld1が0℃であるという条件である。TempOld1が0℃である場合とは、プロジェクタ装置3300から送信されるDMD温度がノイズ等によってマイナスを示す値となる場合があり、このようなマイナスを示す値をDMD温度として副制御基板3200が受信すると、副制御基板3200側で0℃に補正するため、0℃がTempOld1等に記憶される場合があり、条件(E−2)は、これに対応したものである。
次に、図217、及び図218を参照して、具体的な警告画面の表示について説明する。図217は、副制御基板3200において、DMD温度を順次取得した場合のDMD温度と警告画面がどのように表示されるかを示した表である。なお、この表では、DMD温度が取得された温度取得回数が示されているが、上述のように、同じDMD温度が続く場合はTempNowの更新がなく、この温度取得回数として示されない。なお、「温度」の項目は、その温度取得回数のTempNowに対応し0.25℃刻みとなっている。また、この例では、警告温度は50℃、安定温度は、警告温度より低い49℃であり、「状態」の項目は、その温度取得回数のTempNowStに対応する。
温度取得回数=「0」〜「8」では、上昇推移が連続するものの、警告温度である50℃を超えておらず、条件A、条件Bを満たさず、当然、条件C、条件Dも満たさず、そのために条件Eを満たすこととなり、非表示の状態が維持される。温度取得回数=「9」では、TempNowが50℃となり、条件Aを満たすため、条件Aに基づいて警告画面が表示される。また、このとき、DMD温度は64℃以下でプロジェクタ装置3300の強制シャットダウンが行われていないので、警告画面(1)が表示される。
温度取得回数=「10」〜「15」では、上昇推移が連続し、TempNowとTempOld1が50℃を超えているため、条件Bを満たし、条件Bに基づいて警告画面(1)が表示される。温度取得回数=「16」、「17」では、下降推移となるものの、条件C、条件Dを満たさないので(条件Eを満たすこととなり)、警告画面(1)の表示状態が維持される。
温度取得回数=「18」〜「20」では、下降推移が3回以上連続するため、条件Dを満たし、条件Dに基づいて警告画面(1)が非表示となる。
その後、同様に条件A〜Eに関する判定が行われ、警告画面の表示・非表示が行われる。例えば、温度取得回数=「32」では、下降推移が2回連続し、TempNowが49℃以下となるため、条件Cを満たし、条件Cに基づいて警告画面(1)が非表示となる。
また、温度取得回数=「36」では、本来、条件Aを満たして警告画面(1)が表示されるべきところ、TempOld1、すなわち、前回(温度取得回数=「35」)のTempNowが0℃であるため、条件Eに該当して状態維持となり、温度取得回数=「35」における、条件Cでの非表示が維持される。
また、温度取得回数=「44」〜「49」では、上昇推移が続いて警告画面が表示されることとなるが、温度取得回数=「44」では、条件Aにより警告画面(1)が表示されるのに対し、温度取得回数=「45」〜「49」では、条件Bにより警告画面が表示され、さらに、TempNowが、DMD3333のシャットダウン予想温度である64℃を超えているため、表示される警告画面は警告画面(2)となる。
図218は、図217に示したDMD温度の推移をグラフに表したものであり、警告画面(1)が表示されている温度取得回数の範囲と、警告画面(2)が表示されている温度取得回数の範囲とが示されている。上述したように、横軸は、前回と異なるDMD温度が取得された温度取得回数に基づくものであり、時間を単位としていない。また、縦軸はDMD温度(℃)を示しているが、ここでは、53℃以上の表示は省略した。
図218に示すように、温度取得回数=「9」〜「17」、「24」〜「26」、「30」、「31」、「34」、「39」、「40」、「44」で警告画面(1)が表示され、温度取得回数=「45」〜「49」で警告画面(2)が表示される。
図219は、図217に示したものと同じDMD温度の推移を表している。ここで、図219には、新たに、「プロジェクタ温度警告回数」という項目が示されている。このプロジェクタ温度警告回数は、警告表示(1)、及び警告表示(2)が行われた回数を遊技機3001ごとにカウントアップしたものである。
プロジェクタ温度警告回数は、前回の温度取得回数で警告画面が表示されておらず、今回の温度取得回数で警告画面が表示される場合にカウントアップされる。例えば、図219に示すように、温度取得回数=「8」において、警告画面が表示されておらず、温度取得回数=「9」において、警告画面(1)が表示されるため、ここでプロジェクタ温度警告回数の1回目をカウントアップする。温度取得回数=「10」では、警告画面(1)が表示されるが、前回の、温度取得回数=「9」で警告画面(1)が表示されているため、カウントアップの対象にならない。
以降、同様に、温度取得回数=「24」、「30」、「34」、「39」、「44」でカウントアップされ、プロジェクタ温度警告回数は、最終的に6回となる。
また、図217、図218に関連して説明したように、温度取得回数=「44」では警告画面(1)が表示され、次の、温度取得回数=「45」では警告画面(2)が表示されるが、このように異なる警告画面が連続する温度取得回数で表示された場合に、図219の例では、このような警告画面の表示を1回とカウントしているが、警告画面(1)と警告画面(2)を個別にカウントアップするようにもできる。そうすると、図219に示すケースでは、プロジェクタ温度警告回数は、警告画面(1)について6回、警告画面(2)について1回となる。また、このようなプロジェクタ温度警告回数は、その遊技機3001についての累積データとして記憶されるが、1日ごと、又は所定期間におけるプロジェクタ温度警告回数として管理することもできる。
さらに、このようにして把握されたプロジェクタ温度警告回数を2次元コードに変換して、サブ液晶表示装置3023等に表示するよう構成することができる。例えば、遊技機3001の運用・保守担当者が、遊技機3001に対して所定の特別な操作を行うことによって運用・保守に係るホールメニューやエラー画面をサブ液晶表示装置3023に表示させ、そこで、2次元コードを表示するよう指示すると、プロジェクタ温度警告回数のデータを含んだ2次元コードがサブ液晶表示装置3023に表示される。
運用・保守担当者は、この2次元コードを携帯端末等で読み取り、所定のデコード処理を行うことにより、その遊技機3001のプロジェクタ温度警告回数を把握することができる。2次元コードには、プロジェクタ温度警告回数の他、プロジェクタ装置3300のシャットダウン回数、LED光源(3331R,3331G,3331B)のシャットダウン回数、DLP制御回路3313のシャットダウン回数、排気用ファン3342のシャットダウン回数、LED光源(3331R,3331G,3331B)の最大温度等を含めることができ、これによって、遊技機3001のハードエラー情報等を詳細なレベルで容易に管理することができる。
図220は、図217に示したものと類似するDMD温度の推移を表している。図220に示す温度推移では、温度取得回数=「37」において、DMD温度(TempNow)が50.50℃となっている点で図217の温度推移と異なる。
このような場合、温度取得回数=「36」では、本来、条件Aを満たして警告画面(1)が表示されるべきところ、TempOld1、すなわち、前回(温度取得回数=「35」)のTempNowが0℃であるため、条件Eに該当し、状態維持となり、温度取得回数=「35」における、条件Cでの非表示が維持される。また、温度取得回数=「37」では、TempOld1が50℃以上であって、TempNowStとTempOld1Stが「上昇推移」であるため、条件Bを満たすことになり、警告画面(1)が表示される。
すなわち、温度取得回数=「37」では、TempOld1St(温度取得回数=「36」における状態)が、温度取得回数=「35」のTempNow=0℃のような、ノイズ等に起因した温度に基づく「上昇」の判断であるが、このTempOld1Stを、有効な「上昇推移」として把握するようにしている。
次に、図221を参照して、プロジェクタ温度警告画面判定処理について説明する。この処理は、例えば、副制御基板3200のサブデバイスタスク(図73参照)により4ミリ秒ごとに実行することができる。
最初に、副制御基板3200のサブCPU3201は、S2261において、送信周期カウンタに1加算する。次に、サブCPU3201は、S2262において、送信周期カウンタが250以上か否かを判別する。
送信周期カウンタが250以上でない場合(S2262:No)、サブCPU3201は、S2265の処理に移行する。送信周期カウンタが250以上である場合(S2262:Yes)、サブCPU3201は、次のS2263の処理に移行する。
次に、S2263で、サブCPU3201は、DMD3333付近の温度を示す温度センサ3341dの検出した温度を取得するためのステータス要求をセットする。ステータス値には、温度センサ3341dの検出した温度(DMD温度)を指す値がセットされる。このようなステータス要求によって、プロジェクタ装置3300からDMD温度が送信される。
次に、サブCPU3201は、送信周期カウンタをクリアする(S2264)。このような送信周期カウンタのハンドリングによって、サブCPU3201は、ステータス要求を1秒ごとに行うことができる。
次に、サブCPU3201は、現在のDMD温度(TempNow)が64℃以上か否かを判別する(S2265)。DMD温度が64℃以上でない場合(S2265:No)、サブCPU3201は、S2267の処理に移行する。DMD温度が64℃以上である場合(S2265:Yes)、サブCPU3201は、警告画面(2)をサブ液晶表示装置3023に表示するよう設定する(S2266)。なお、サブ液晶表示装置3023は、タッチパネル3023Tとして構成されているので、こうした警告画面(2)の表示に応じて、遊技者等が遊技に関する操作や、警告への対応に関する操作を行うことができる。その後、サブCPU3201は、S2272の処理に移行する。
なお、この例では、TempNow(DMD温度)を参照して、これが64℃以上であれば警告画面(2)を表示するよう制御している。64℃とは、上述のようにDMD3333のシャットダウン予想温度であり、サブCPU3201では、この温度から、プロジェクタ装置3300が強制シャットダウンを行うであろうことを予期できる。
このような処理は、DMD温度が64℃に上昇すると、プロジェクタ装置3300側で強制シャットダウンが行われ、もはやフロントスクリーン機構3091等に情報を表示することができないため、その時点で遊技者等に情報を表示可能なサブ液晶表示装置3023に対して警告画面を表示させようとするものである。ただし、このようなDMD温度以外の基準に基づいて、警告画面(2)を表示させるよう制御することもできる。例えば、プロジェクタ装置3300については、DMD3333以外にもシャットダウンの要因があるため、プロジェクタ装置3300がシャットダウンした場合は(又は、シャットダウンする可能性のある場合は)一律、警告画面(2)を表示するよう制御してもよい。
また、プロジェクタ装置3300がシャットダウンを行う場合に、その旨の通知をプロジェクタ装置3300から副制御基板3200等に送信することができ、この場合、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300のシャットダウンを検出することができる。
S2267において、サブCPU3201は、TempNowが更新されたか否か、すなわち、現在のDMD温度に変化があったか否かを判別する。TempNowが更新されていない場合(S2267:No)、サブCPU3201は、プロジェクタ温度警告画面判定処理を終了する。TempNowが更新されている場合(S2267:Yes)、サブCPU3201は、S2268において、警告画面(2)が設定されているか否かを判別する。警告画面(2)が設定されている場合(S2268:Yes)、サブCPU3201は、プロジェクタ温度警告画面判定処理を終了する。これらの処理は、警告画面(2)が一旦表示されると、遊技機3001の電断(電源オフ)までこの警告画面(2)の表示が消去されないことを意味する。
警告画面(2)が設定されていない場合(S2268:No)、サブCPU3201は、S2269で警告画面の表示制御処理を実行する。上述のように、TempOld1が0℃であった場合の判断(条件E)もこの処理で行われる。また、この例では、TempOld1が0℃のときに、警告画面の表示・非表示を維持するよう制御するが、TempOld1がマイナスとなった場合に、警告画面の表示・非表示を維持するよう制御するようにしてもよい。
次に、サブCPU3201は、S2270において、警告画面を表示するか否かを判別する。警告画面を表示しない場合(S2270:No)、サブCPU3201は、プロジェクタ温度警告画面判定処理を終了する。警告画面を表示する場合(S2270:Yes)、サブCPU3201は、警告画面(1)をフロントスクリーン機構3091等に表示するよう設定する(S2271)。なお、この場合、警告画面(1)をフロントスクリーン3091機構等に表示するだけでなく、警告画面(2)をサブ液晶表示装置3023等に表示させるなど、他の表示を並行して行うこともできる。
次に、サブCPU3201は、S2272において、前回、警告画面が表示されておらず、今回の処理で警告画面が表示された場合に、プロジェクタ温度警告回数を1加算する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ温度警告画面判定処理を終了する。このようにして累積されたプロジェクタ温度警告回数は、上述したように、2次元コードに変換されて、ホールメニューやエラー画面で確認することができる。
次に、図222を参照して、図221で示したプロジェクタ温度警告画面判定処理における警告画面の表示制御処理(S2269)について説明する。
最初に、サブCPU3201は、S2291において、TempOld1が0℃以下か否かを判別する。TempOld1が0℃以下でない場合、すなわちプラスの値である場合(S2291:No)、サブCPU3201はS2293の処理に移行する。TempOld1が0℃以下(例えば、0℃)である場合(S2291:Yes)、次のS2292の処理に移行し、画面表示は状態維持とするよう判定する。この判定は、上述した条件Eに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。
次に、サブCPU3201は、S2293において、TempNowStが上昇推移、すなわち、前回のDMD温度(TempOld1)<今回のDMD温度(TempNow)の関係となっているか否かを判別する。TempNowStが上昇推移である場合(S2293:Yes)、サブCPU3201は、S2299の処理に移行する。TempNowStが上昇推移でない場合(S2293:No)、TempNowが安定温度以下であるか否かを判別する(S2294)。安定温度は、この例では、49℃に設定されている。
TempNowが安定温度以下でない場合(S2294:No)、サブCPU3201は、S2296の処理に移行する。TempNowが安定温度以下である場合(S2294:Yes)、サブCPU3201は、警告画面を非表示とするため、S2297に移行する。この判定は、上述した条件Cに対応するものである。
次に、サブCPU3201は、S2296において、下降推移が所定回数継続しているか否かを判別する。所定回数は、上述した温度下降規定回数であり、この例では、3回と設定されている。下降推移が所定回数継続している場合(S2296:Yes)、警告画面を非表示とするよう判定する(S2297)。この判定は、上述した条件Dに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。一方、下降推移が所定回数継続していない場合(S2296:No)、画面表示は状態維持とするよう判定する(S2298)。この判定は、上述した条件Eに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。
次に、サブCPU3201は、S2299において、TempNowが警告温度以上であるか否かを判別する。警告温度は、この例では、50℃に設定されている。TempNowが警告温度以上でない場合(S2299:No)、サブCPU3201は、S2304の処理に移行する。TempNowが警告温度以上である場合(S2299:Yes)、TempOld1が警告温度未満であるか否かを判別する(S2300)。
TempOld1が警告温度未満でない場合(S2300:No)、サブCPU3201は、S2302の処理に移行する。TempOld1が警告温度未満である場合(S2300:Yes)、サブCPU3201は、警告画面を表示するため、S2303に移行する。この判定は、上述した条件Aに対応するものである。
次に、サブCPU3201は、S2302において、TempOld1Stが上昇推移、すなわち、前々回のDMD温度(TempOld2)<前回のDMD温度(TempOld1)の関係となっているか否かを判別する。TempOld1Stが上昇推移でない場合(S2302:No)、画面表示は状態維持とするよう判定する(S2304)。この判定は、上述した条件Eに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。
一方、TempOld1Stが上昇推移である場合(S2302:Yes)、警告画面を表示するよう判定する(S2303)。この判定は、上述した条件Bに対応するものである。その後、サブCPU3201は、警告画面の表示制御処理を終了する。
図222に示す警告画面の表示制御処理では、S2297で警告画面を非表示とし、S2303で警告画面を表示するよう制御するが、このような警告画面は、画面全体の表示であってもよい。また、S2292、S2298、S2304では、画面表示は状態維持とするよう判定されるが、これは、基本的に警告画面の表示状態や非表示状態を維持することを意味する。しかしながら、このときに、(警告画面が画面全体の表示でない場合であっても)警告画面だけでなく画面全体の表示や非表示を維持するよう制御することもできる。
本実施形態では、警告画面の表示制御処理が、図222に示すような流れで行われるが、これに関し様々な表示制御を行うことができる。例えば、警告画面が表示されている状態であれば、その警告画面を非表示とするよう判定し、警告画面が表示されていなければその状態を維持するよう制御してもよい。
なお、上述したように、プロジェクタ装置3300がシャットダウンを行う場合、その旨の通知(エラー通知)をプロジェクタ装置3300から副制御基板3200に送信し、サブCPU3201は、これによってプロジェクタ装置3300のシャットダウンを検出することができる。
このようなエラー通知は、例えば、図180に示すプロジェクタ制御メイン処理のS2008〜S2010、及び図181に示すプロジェクタ自己診断処理のS2033等で説明されているように、DMD温度が異常であると判別されると、制御LSI3311は、DMD温度異常のエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットし(S2033)、このエラー情報に応じて、制御LSI3311は、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し(S2008)、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する(例えば、図135のS825に示すような処理)。なお、図135のS825では、エラー管理領域に自己診断異常、又はDLP異常がセットされている場合は、リセット要求がONにされ、対応するエラー通知コマンドは送信されないよう制御されるが(図135のS818、S819’、S825参照)、本実施形態では、こうした、リセット要求がONにされるエラーなどについても、対応するエラー通知コマンドを送信するように制御することができる。
また、図138に示すプロジェクタ制御受信時処理のS450において、サブCPU3201によりセットされた、DMD温度を取得するためのステータス要求に応じて、ステータス要求のコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。なお、図56には、副制御基板(送信コマンド)のステータス要求(CMD:83H)のパラメータとしてLED温度やFAN回転数に対応するステータス値が示されているが、DMD温度に対応するステータス値も、本実施形態に応じて追加される。また、図56には、プロジェクタ制御基板(送信コマンド)のLED温度(CMD:85H)やFAN回転数(CMD:86H)に対応するコマンドが示されているが、これについても、DMD温度に対応するコマンドが、本実施形態に応じて追加される。
なお、図138に示すS445では、プロジェクタ設定変更要求がない場合に、ステータス要求コマンドを送信するように制御しているが、このような制御に限られるものではなく、例えば、パラメータ要求のコマンドを受信した場合(S444:Yes)には毎回、ステータス要求コマンドを送信するよう制御してもよい。
また、ステータス要求コマンドは、各ステータス要求のコマンドがセットされた時点で逐次、プロジェクタ装置3300に送信されるよう制御してもよい。
一方、プロジェクタ制御基板3310が、副制御基板3200からステータス要求のコマンドを受信する処理は、図135に示す副制御−プロジェクタ間送信時処理で行われ、S822において、ステータスに対応するコマンドの送信リクエストがあると(S822:Yes)、図223に示すステータス送信データ作成処理が実行される。図223のステータス送信データ作成処理については後で説明する。
なお、図135の副制御−プロジェクタ間送信時処理では、プロジェクタ装置3300から送信されるコマンドがすべて500ms間隔で送信されるようになっているが(S811〜S813)、S824の‘パラメータ要求’コマンドのみ500ms間隔で送信し、その他のコマンドは随時送信可能とすることができ、本実施形態のような、1秒間隔のDMD温度の取得にも対応できる。
また、プロジェクタ装置3300は、遊技機側(副制御基板3200)からステータス要求のコマンドを受信した場合、逐次、対応するステータスを送信できるよう制御することができる。
なお、プロジェクタ制御基板3310からは、任意のタイミングでパラメータ要求のコマンドを送信可能であり、例えば、プロジェクタ制御基板3310がコマンドの処理中であるといった場合は、‘パラメータ要求’コマンドの送信を省略することができる。
図223は、ステータス送信データ作成処理を示したフローチャートであり、上述した図115に示すステータス送信データ作成処理を一部改良したものである。
図223に示すステータス送信データ作成処理は、図115のステータス送信データ作成処理に、DMD温度に関するステータス送信データ作成処理(コマンド送信データ作成処理)を追加したものであって、他の処理は同様であるため、図115と同じ処理については同じ符号を付し、説明を省略する。
S849において、制御LSI3311は、ステータス格納領域のパラメータがドリフト補正温度か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがドリフト補正温度でない場合(S849:No)、制御LSI3311は、次のS2321の処理に移行する。
S2321において、制御LSI3311は、ステータス格納領域のパラメータがDMD温度か否かを判別する。ステータス格納領域のパラメータがDMD温度である場合(S2321:Yes)、制御LSI3311は、次のS2322の処理に移行する。ステータス格納領域のパラメータがDMD温度でない場合(S2321:No)、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
次に、制御LSI3311は、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dからデータを入力し、DMD温度データを生成する(S2322)。
次に、制御LSI3311は、DMD温度データをステータスに含む‘DMD温度’コマンドを送信データとして作成する(S2323)。その後、制御LSI3311は、ステータス送信データ作成処理を終了する。
このほか、レンズ温度(例えば、レンズユニット3332の付近の温度であって、特にレンズの角度を駆動させる動力付近や動力伝達付近の温度等)のステータスについても送信可能である。
図224、図225は、プロジェクタステータス受信時処理を示したフローチャートであり、上述した図94に示すプロジェクタステータス受信時処理を一部改良したものである。サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300から送信されたDMD温度を遊技機3001側で受信するため、このプロジェクタステータス受信時処理において、取得したコマンドがDMD温度であった場合には、DMD温度データを保存する処理を行う。
図224、図225に示すプロジェクタステータス受信時処理は、図94のプロジェクタステータス受信時処理に、上記のようなDMD温度に関する受信処理を追加したものであって、他の処理は同様であるため、図94と同じ処理については同じ符号を付し、説明を省略する。
図224に示すS534の後、サブCPU3201の処理は、図225に示すS2341の処理に移行する。S2341において、サブCPU3201は、取得したコマンドがDMD温度か否か判別する。取得したコマンドがDMD温度でない場合(S2341:No)、サブCPU3201は、プロジェクタステータス受信時処理を終了する。
取得したコマンドがDMD温度である場合(S2341:Yes)、サブCPU3201は、S2342において、取得したDMD温度がマイナスである場合に、これを0℃に補正する。なお、この例では、DMD温度がマイナスである場合に、DMD温度を0℃に補正しているが、このような処理に限られるものではなく、例えば、補正を行わず、DMD温度をマイナスのままとしておくことも可能である。
次に、サブCPU3201は、S2343において、取得したDMD温度が、現在TempNowとして記憶されているDMD温度と同じ値か否かを判別する。取得したDMD温度が、TempNowと同じである場合(S2343:Yes)、サブCPU3201は、S2346の処理に移行する。
取得したDMD温度が、TempNowと同じでない場合(S2343:No)、サブCPU3201は、S2344で、プロジェクタステータス格納領域にDMD温度データを保存して、TempNow、TempOld1、TempOld2、TempOld3を更新する。すなわち、TempOld2の値をTempOld3にコピーし、TempOld1の値をTempOld2にコピーし、TempNowの値をTempOld1にコピーし、保存したDMD温度データをTempNowにコピーする。
次に、サブCPU3201は、S2344で上記のように設定されたTempNow、TempOld1を比較して、TempNowSt、TempOld1St、TempOld2St、TempOld3Stを更新する(S2345)。すなわち、TempOld2Stの値をTempOld3Stにコピーし、TempOld1Stの値をTempOld2Stにコピーし、TempNowStの値をTempOld1Stにコピーし、さらに、TempNowとTempOld1を比較し、その大小関係によってTempNowStを更新する。
次に、サブCPU3201は、S2346で、ステータス要求完了コマンド送信処理を行う。この処理において、サブCPU3201は、ステータス要求完了を示すコマンド(図56右欄に示すCMD:84H参照)をプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタステータス受信時処理を終了する。
図226は、副制御基板3200のサブCPU3201とプロジェクタ装置3300の間の通常動作時の通信シーケンスを示した図である。図226に示す通信シーケンスは、図158の通信シーケンスを、本実施形態用に改良したものであり、本実施形態の遊技機3001の構成・機能に応じて、副制御基板3200からのPJステータス要求の内容が変更されている。
図226に示すように、プロジェクタ装置3300の通常動作時において、プロジェクタ装置3300の制御LSI3311は、パラメータ要求のコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。パラメータ要求のコマンドを受信したサブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「LED温度(R)」のコマンド(図227参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「LED温度(R)」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341aにより検出された温度をLED温度(R)として、当該LED温度(R)を示すコマンド(図227参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「LED温度(G)」のコマンド(図227参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「LED温度(G)」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341bにより検出された温度をLED温度(G)として、当該LED温度(G)を示すコマンド(図227参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「LED温度(B)」のコマンド(図227参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「LED温度(B)」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341cにより検出された温度をLED温度(B)として、当該LED温度(B)を示すコマンド(図227参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「レンズ温度」のコマンド(図227参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「レンズ温度」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341eにより検出された温度をレンズ温度として、当該レンズ温度を示すコマンド(図227参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「FAN4回転数」のコマンド(図227参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「FAN4回転数」のコマンドを受信した制御LSI3311は、FAN4のパルスセンサ3343aにより検出された回転数をFAN4回転数として、当該FAN4回転数を示すコマンド(図227参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「FAN5回転数」のコマンド(図227参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「FAN5回転数」のコマンドを受信した制御LSI3311は、FAN5のパルスセンサ3343bにより検出された回転数をFAN5回転数として、当該FAN5回転数を示すコマンド(図227参照)をサブCPU3201に送信する。
次に、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求「DMD温度」のコマンド(図227参照)を制御LSI3311に送信する。ステータス要求「DMD温度」のコマンドを受信した制御LSI3311は、温度センサ3341dにより検出された温度をDMD温度として、当該DMD温度を示すコマンド(図227参照)をサブCPU3201に送信する。
その後、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300に対するステータス要求完了のコマンドを制御LSI3311に送信し、当該コマンドを受信した制御LSI3311は、受信確認のコマンドをサブCPU3201に送信する。これにより、プロジェクタ装置3300の通常動作時における通信シーケンスが終了する。
なお、図226では、パラメータ要求の後、一連の通信シーケンスとして各種PJステータス要求とそれに対応する値の送信が行われているが、例えば、パラメータ要求のみ500ms間隔といった一定間隔で送信し、その他のPJステータス要求のコマンドは、随時送信可能とすることができる。
図227は、図226の通常動作時の通信シーケンスで使用されるコマンドを示している。図56には記載がないが、副制御基板3200(サブCPU3201)において、レンズ温度に関するステータス要求(83h)には、レンズ温度に対応するステータス値「8」がパラメータとして使用され、プロジェクタ装置3300(制御LSI3311)は、これに応じて、レンズ温度に対応するコマンド(CMD=「8Ch」)を、サブCPU3201に送信する。
また、副制御基板3200(サブCPU3201)において、FAN4の回転数に関するステータス要求(83h)には、FAN4の回転数に対応するステータス値「9」がパラメータとして使用され、プロジェクタ装置3300(制御LSI3311)は、これに応じて、FAN4の回転数に対応するコマンド(CMD=「86h」、パラメータ:D4)を、サブCPU3201に送信する。
副制御基板3200(サブCPU3201)において、FAN5の回転数に関するステータス要求(83h)には、FAN5の回転数に対応するステータス値「10」がパラメータとして使用され、プロジェクタ装置3300(制御LSI3311)は、これに応じて、FAN5の回転数に対応するコマンド(CMD=「86h」、パラメータ:D5)を、サブCPU3201に送信する。
さらに、副制御基板3200(サブCPU3201)において、DMD温度に関するステータス要求(83h)には、DMD温度に対応するステータス値「11」がパラメータとして使用され、プロジェクタ装置3300(制御LSI3311)は、これに応じて、DMD温度に対応するコマンド(CMD=「8Dh」)を、サブCPU3201に送信する。
(DMDの温度上昇による警告等(変形例1))
上述したように、第2実施形態に係る遊技機3001の副制御基板3200において、DMD3333に関する温度の上昇に基づいて警告を行う機能について、図215〜図227を参照して説明してきたが、以下では、このような機能に関する変形例について説明する。
ここでは、図228を参照して、DMD温度の変化に伴って、プロジェクタ装置3300の輝度を調節する処理について説明する。図228は、こうした輝度調節処理の概略を示すフローチャートである。この処理は、例えば、副制御基板3200のサブデバイスタスク(図73参照)により4ミリ秒ごとに実行することができる。
図228に示す輝度調節処理は、例えば、DMD温度が上昇する局面において、DMD温度が規定温度(1)になったら、プロジェクタ装置3300(LED光源(3331R,3331G,3331B))の輝度を1/2に変更し、規定温度(2)になったら輝度を0にする。一方、DMD温度が下降する局面において、DMD温度が規定温度(2)−補正温度になったら、LED光源(3331R,3331G,3331B)の輝度を1/2に戻し、規定温度(1)−補正温度になったら輝度を元のLED輝度(初期輝度)に戻す。この例では、規定温度(1)は50℃であり、規定温度(2)は64℃であり、補正温度は5℃である。
最初に、副制御基板3200のサブCPU3201は、S2361において、送信周期カウンタに1加算する。次に、サブCPU3201は、S2362において、送信周期カウンタが250以上か否かを判別する。
送信周期カウンタが250以上でない場合(S2362:No)、サブCPU3201は、S2365の処理に移行する。送信周期カウンタが250以上である場合(S2362:Yes)、サブCPU3201は、次のS2363の処理に移行する。
次に、S2363で、サブCPU3201は、DMD3333付近の温度を示す温度センサ3341dの検出した温度を取得するためのステータス要求をセットする。ステータス値には、温度センサ3341dの検出した温度(DMD温度)を指す値がセットされる。このようなステータス要求によって、プロジェクタ装置3300からDMD温度が送信される。
次に、サブCPU3201は、送信周期カウンタをクリアする(S2364)。このような送信周期カウンタのハンドリングによって、サブCPU3201は、ステータス要求を1秒ごとに行うことができる。
次に、サブCPU3201は、TempNow(現在のDMD温度)が更新されたか否かを判別する(S2365)。TempNowが更新されない場合(S2365:No)、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。TempNowが更新された場合(S2365:Yes)、サブCPU3201は、S2366で、TempNowが規定温度(1)以上であるか否かを判別する。
TempNowが規定温度(1)以上である場合(S2366:Yes)、サブCPU3201は、S2367で、輝度補正値を1/2にセットする。その後、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。このように、輝度補正値を1/2とすることにより、LED輝度が、(現在の)LED輝度*輝度補正値に調整される。この例では、輝度補正値が1/2にセットされているので、LED輝度は、現在のLED輝度の1/2に変更されることになる。なお、輝度補正値は、ここでは1/2であるが、0〜1の間の値が選択されうる。また、LED輝度は、LED光源の輝度であり、例えば、0%から100%の間の値で示される。
TempNowが規定温度(1)以上でない場合(S2366:No)、サブCPU3201は、S2368の処理に移行する。サブCPU3201は、S2368において、TempNowが規定温度(2)以上であるか否かを判別する。
TempNowが規定温度(2)以上である場合(S2368:Yes)、サブCPU3201は、S2369で、輝度補正値を0にセットする。その後、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。このように、輝度補正値を0とすることにより、LED輝度が、(現在の)LED輝度*輝度補正値、すなわち0に調整される。
TempNowが規定温度(2)以上でない場合(S2368:No)、サブCPU3201は、S2370の処理に移行する。サブCPU3201は、S2370において、TempNowが規定温度(2)−補正温度以下であるか否かを判別する。
TempNowが規定温度(2)−補正温度以下である場合(S2370:Yes)、サブCPU3201は、S2371で、輝度補正値を1/2にセットする。その後、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。このように、輝度補正値を1/2とすることにより、0となっていたLED輝度が、1/2のLED輝度に調整される。
TempNowが規定温度(2)−補正温度以下でない場合(S2370:No)、サブCPU3201は、S2372の処理に移行する。サブCPU3201は、S2372において、TempNowが規定温度(1)−補正温度以下であるか否かを判別する。
TempNowが規定温度(1)−補正温度以下である場合(S2372:Yes)、サブCPU3201は、S2373で、輝度補正値を1にセットする。その後、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。このように、輝度補正値を1とすることにより、1/2のLED輝度に調整されていたところから、初期輝度に戻される。TempNowが規定温度(1)−補正温度以下でない場合(S2372:No)、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。
副制御基板3200の輝度調節処理により、DMD温度が上昇する局面では、規定温度(1)、規定温度(2)に基づいて、LED輝度が小さくなるよう設定されるが、下降する局面では、そのまま規定温度(1)、規定温度(2)に基づいて、LED輝度の設定を戻すのではなく、補正温度で設定された温度だけさらに下降したときに、小さくなるよう調節したLED輝度の設定を戻すようにしている。このような構成により、LED光源の輝度を戻す場合、DMD温度の変化をより慎重に判断して輝度の調節が行われ、結果的に映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影することができる。
図229は、DMD温度の温度変化によってLED光源の輝度がどのように調節されるかを例示したグラフである。図229に示すグラフの横軸は、図218と同様、前回と異なるDMD温度が取得された温度取得回数に基づくものであり、時間を単位としていない。図229に示すグラフの縦軸(左側)はDMD温度(℃)を示しており、横軸(右側)はLED輝度(%)を示している。
図229に示すように、DMD温度が温度取得回数=「0」から温度取得回数「12」にかけて46.00℃から65.00℃に上昇すると、DMD温度が50℃(すなわち、規定温度(1))以上となったところで(すなわち、温度取得回数「3」のX1の地点において)、LED輝度が100%から50%に調節される(輝度補正値は1/2)。その後、DMD温度が64℃(すなわち、規定温度(2))以上となったところで(すなわち、温度取得回数「12」のX2の地点において)、LED輝度が50%から0%に調節される(輝度補正値は0)。
DMD温度が64℃以上になった後、一時的に温度取得回数「14」においてDMD温度が64℃を下回るが、この場合でも0%に調節されたLED輝度が変更されることはない。DMD温度は、温度取得回数「15」において再び64℃以上となり、その後、温度取得回数「17」において64℃を下回るが、ここでもLED輝度の調節は行われず、59.00℃(すなわち、規定温度(2)−補正温度(5℃))以下に下降したところで(温度取得回数「19」のX3の地点において)、LED輝度が0%から50%に戻される。また、その後、温度取得回数「22」においてDMD温度が50℃(すなわち、規定温度(1))となったところではLED輝度の調節は行われず、45.00℃(すなわち、規定温度(1)−補正温度(5℃))に下降したところで(温度取得回数「24」のX4の地点において)、LED輝度が50%から100%に戻される。
このように、DMD温度が上昇する局面では、DMD温度と、規定温度(1)及び規定温度(2)との関係に基づいてLED輝度が調節されるが、DMD温度が下降する局面では、DMD温度と、規定温度(1)より補正温度だけ低い温度及び規定温度(2)より補正温度だけ低い温度との関係に基づいてLED輝度が調節される。
なお、規定温度(1)、規定温度(2)、補正温度、及び輝度補正値のそれぞれは、上記とは異なる様々な値に設定可能である。また、本実施形態では、3つのLED光源(3331R,3331G,3331B)を有しているが、これらについてのLED輝度を一律調整するよう制御してもよいし、個別に調節してもよい。また、LED輝度を個別に調節する場合、例えば、異なる規定温度(1)規定温度(2)、補正温度、及び輝度補正値によって、それぞれのLED光源の輝度を調節するようにしてもよい。
また、ここでは、規定温度に応じた段階的な輝度調節が2段階で行われるが、より多くの段階で行われてもよく、DMD温度の上昇局面と下降局面で異なる段階の調節がおこなわれてもよい。この場合、DMD温度が規定温度(1)から規定温度(2)を超えて上昇した後、規定温度(1)まで下降すると、輝度は、初期輝度に戻る(ここでは100%−>0%−>100%)ことになるが、この間(0%〜100%の間)の輝度については、上昇局面と下降局面で異なるように設定することもできる(輝度補正値は1/2に限られない)。さらに、規定温度に対応する補正温度は、規定温度ごとに異なる温度とすることができる。また、この例では、DMD温度が規定温度(2)以上になると輝度が0%とされるが、これは例示に過ぎず、例えば、2%や3%といった、小さな他の値に設定することもできる。また、補正温度自体を設けず、規定温度を固定的に設けてもよい。例えば、規定温度(1)を50℃、規定温度(2)を64℃、LED輝度を0%から50%に戻す温度を59℃、LED輝度を50%から100%に戻す温度を45℃としてもよい。また、補正温度は5℃に固定されることなく、輝度、(遊技機3001やプロジェクタ装置3300の)稼働時間、外気温度等の各種条件に応じて適宜変更可能である。また、当該補正温度を、遊技機3001やプロジェクタ装置3300により適宜設定可能としてもよい。
本変形例のように、補正温度を設けることによって、規定温度(1)や規定温度(2)の付近で、DMD温度が何度も前後するような場合であっても、そのたびにLED輝度が頻繁に変更されることが回避される。
(DMDの温度上昇による警告等(変形例2))
図215〜図227を参照して説明した、DMD3333に関する温度の上昇に基づいて警告を行う機能について、他の変形例を説明する。本変形例では、DMD温度の変化の態様に応じて、当該DMD温度に基づく警告画面の表示制御処理を行うか否かが判定される。
図230には、警告画面の表示に関わる条件が示されている。条件F、条件Gは、表示された警告画面、又は非表示となっている警告画面をそのままの状態に維持するための条件であり、条件H、条件Iは、上述した図222に示す警告画面の表示制御処理と同様の判断(図216の条件A〜E参照)に基づいて警告画面(1)を表示するための条件である。
条件Fは、(F−1)TempOld1−TempNow≧第1の値であるという関係が満たされる条件である。ここで、第1の値は、例えば10といった値である。
条件Gは、(G−1)TempOld1−TempNow<第1の値である、(G−2)TempOld2−TempOld1≧第1の値である、(G−3)TempNow−TempOld1≧第2の値であるという3つの条件がすべて満たされる条件である。ここで、第2の値は、例えば3といった値である。
条件Hは、(H−1)TempOld1−TempNow<第1の値である、(H−2)TempOld2−TempOld1≧第1の値である、(H−3)TempNow−TempOld1<第2の値であるという3つの条件がすべて満たされる条件である。
条件Iは、(I−1)TempOld1−TempNow<第1の値である、(I−2)TempOld2−TempOld1<第1の値であるという2つの条件がすべて満たされる条件である。
このような条件F〜Iによって、今回のDMD温度と前回のDMD温度の乖離が第1の値以上であったときには、今回のDMD温度と前回のDMD温度の変化を警告画面の表示制御処理に用いないようにすることとなる。また、今回のDMD温度と前回のDMD温度の乖離が第2の値未満であった場合には、今回のDMD温度と前回のDMD温度の変化を警告画面の表示制御処理に用いることとなる。
なお、図230に示す各条件では、「TempNow−TempOld1」、「TempOld1−TemNow」、「TempOld2−TempOld1」の算術結果を第1の値、第2の値と比較しているが、このような算術結果を、プラスマイナスの概念を排除して絶対値として第1の値、第2の値と比較してもよいし、プラスマイナスを考慮して第1の値、第2の値と比較してもよい。また、同時に、第1の値、第2の値にもプラスマイナスの概念があってもよい。また、第2の値としては、第1の値以下の値を設定することができ、例えば、第1の値と第2の値を同じ値とすることができる。しかしながら、この例に示すように、第2の値として、第1の値より小さい値(すなわち、ここでは、第1の値が10、第2の値が3)を設定することができ、このような設定により、検出温度に関する大きな一時的変動に影響されることなく、警告画面の表示・非表示が好適に制御される。
次に、図231、及び図232を参照して、DMD3333の温度変化に伴って、警告画面(1)の表示・非表示の判断を行うか否かを制御する処理について説明する。この処理は、図222に示す警告画面の表示制御処理の変形例であり、副制御基板3200のサブCPU3201により実行される図221のプロジェクタ温度警告画面判定処理において呼び出される(S2269参照)。なお、図232に示す処理は、図222に示す警告画面の表示制御処理におけるS2291〜S2304と同じであるため、同一の符号を付すとともに各処理の説明を省略し、図231の処理についてのみ説明する。
最初に、副制御基板3200のサブCPU3201は、S2391において、TempOld1−TempNowが第1の値以上であるか否かを判別する。TempOld1−TempNowが第1の値以上である場合(S2391:Yes)、サブCPU3201は、S2394の処理に移行する。TempOld1−TempNowが第1の値以上でない場合(S2391:No)、サブCPU3201は、S2392の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、S2392において、TempOld2−TempOld1が第1の値以上であるか否かを判別する。TempOld2−TempOld1が第1の値以上でない場合(S2392:No)、サブCPU3201は、図232に示すS2291に移行し、以降、図222に示す警告画面の表示制御処理と同様の処理を行う。TempOld2−TempOld1が第1の値以上である場合(S2392:Yes)、サブCPU3201は、S2393の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、S2393において、TempNow−TempOld1が第2の値未満であるか否かを判別する。TempNow−TempOld1が第2の値未満でない場合(S2393:No)、サブCPU3201は、S2394の処理に移行する。TempNow−TempOld1が第2の値未満である場合(S2393:Yes)、サブCPU3201は、図232に示すS2291に移行し、以降、図222に示す警告画面の表示制御処理と同様の処理を行う。
サブCPU3201は、S2394において、画面表示は状態維持とするよう判定する。
図233は、それぞれの温度取得回数におけるDMD温度の推移と、DMD温度の変化に応じて、警告画面がどのように表示されるかを例示した図である。図233の上側に示すグラフの横軸は、図218と同様、前回と異なるDMD温度が取得された温度取得回数に基づくものであり、時間を単位としていない。また、縦軸はDMD温度(℃)を示している。
ここで、条件A〜Dの判断で用いられる警告温度は50℃、安定温度は49℃として示されている。温度下降規定回数は3回である。また、条件F〜Iの判断で用いられる第1の値は10、第2の値は3とする。なお、ここでは、条件F〜Iの判断において、DMD温度の乖離は、その絶対値に基づいて判定される。
時間の経過とともに、温度取得回数は増加していき、例えば、現在のDMD温度(TempNow)を温度取得回数=「3」のDMD温度とすれば、その1回前のDMD温度(TempOld1)は、温度取得回数=「2」のDMD温度であり、2回前のDMD温度(TempOld2)は、温度取得回数=「1」のDMD温度である。
最初に、温度取得回数=「0」で取得されたDMD温度は47℃で、TempNowは「47」となる。この時点で、警告画面の表示はされていない。
次に、温度取得回数=「1」で取得されたDMD温度は48.5℃で、TempNowは「48.5」、TempOld1は「47」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、条件A〜Dに該当しないことから、条件Eに該当し、状態維持となる(すなわち、警告画面非表示の状態が維持される)。
次に、温度取得回数=「2」で取得されたDMD温度は47℃で、TempNowは「47」、TempOld1は「48.5」、TempOld2は「47」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、条件A〜Dに該当しないことから、条件Eに該当し、状態維持となる(すなわち、警告画面非表示の状態が維持される)。温度取得回数=「3」、「4」で取得されたDMD温度はそれぞれ48.5℃、47℃で、上記と同様に、状態維持となる。
次に、温度取得回数=「5」で取得されたDMD温度は49℃で、TempNowは「49」、TempOld1は「47」、TempOld2は「48.5」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これも条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、条件A〜Dに該当しないことから、条件Eに該当し、状態維持となる(すなわち、警告画面非表示の状態が維持される)。
次に、温度取得回数=「6」で取得されたDMD温度は54℃で、TempNowは「54」、TempOld1は「49」、TempOld2は「47」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これも条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、TempNowStが上昇推移、TempNowが警告温度以上、TempOld1が警告温度未満であることから、条件Aに該当し、警告画面(1)が表示されることになる。
次に、温度取得回数=「7」で取得されたDMD温度は53℃で、TempNowは「53」、TempOld1は「54」、TempOld2は「49」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これも条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、条件A〜Dに該当しないことから、条件Eに該当し、状態維持となる(すなわち、警告画面(1)の表示状態が維持される)。
次に、温度取得回数=「8」で取得されたDMD温度は52℃で、TempNowは「52」、TempOld1は「53」、TempOld2は「54」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これも条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、条件A〜Dに該当しないことから、条件Eに該当し、状態維持となる(すなわち、警告画面(1)の表示状態が維持される)。
次に、温度取得回数=「9」で取得されたDMD温度は51℃で、TempNowは「51」、TempOld1は「52」、TempOld2は「53」、TempOld3は「54」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これも条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、下降推移が3回継続していることから、条件Dに該当し、警告画面(1)が非表示となる。
次に、温度取得回数=「10」で取得されたDMD温度は60℃で、TempNowは「60」、TempOld1は「51」、TempOld2は「52」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これも条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、条件A〜Dに該当しないことから、条件Eに該当し、状態維持となる(すなわち、警告画面非表示の状態が維持される)。
次に、温度取得回数=「11」で取得されたDMD温度は47℃で、TempNowは「47」、TempOld1は「60」、TempOld2は「51」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これは条件Fに該当し、そこで状態維持となる(すなわち、警告画面非表示の状態が維持される)。
次に、温度取得回数=「12」で取得されたDMD温度は55℃で、TempNowは「55」、TempOld1は「47」、TempOld2は「60」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これは条件Gに該当し、そこで状態維持となる(すなわち、警告画面非表示の状態が維持される)。
次に、温度取得回数=「13」で取得されたDMD温度は56℃で、TempNowは「56」、TempOld1は「55」、TempOld2は「47」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これは条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、TempNowStが上昇推移、TempNowが警告温度以上、TempOld1が警告温度以上であって、さらに、TempNowStとTempOld1Stが上昇推移であることから、条件Bに該当し、警告画面(1)が表示されることになる。
次に、温度取得回数=「14」で取得されたDMD温度は58℃で、TempNowは「58」、TempOld1は「56」、TempOld2は「55」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これは条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、TempNowStが上昇推移、TempNowが警告温度以上、TempOld1が警告温度以上であって、さらに、TempNowStとTempOld1Stが上昇推移であることから、条件Bに該当し、警告画面(1)が表示されることになる。
次に、温度取得回数=「15」で取得されたDMD温度は48℃で、TempNowは「48」、TempOld1は「58」、TempOld2は「56」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これは条件Fに該当し、そこで状態維持となる(すなわち、警告画面(1)の表示状態が維持される)。
次に、温度取得回数=「16」で取得されたDMD温度は50℃で、TempNowは「50」、TempOld1は「48」、TempOld2は「58」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これは条件Hに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、TempNowStが上昇推移、TempNowが警告温度以上、TempOld1が警告温度未満であってTempNowStが上昇推移であることから、条件Aに該当し、警告画面(1)が表示されることになる。
次に、温度取得回数=「17」で取得されたDMD温度は49℃で、TempNowは「49」、TempOld1は「50」、TempOld2は「48」となる。ここで、条件F〜Iを満たすか否かを検討すると、これは条件Iに該当し、そこで条件A〜Eを満たすか否かを検討すると、TempNowStが下降推移、TempNowが安定温度以下であることから、条件Cに該当し、警告画面(1)が非表示となる。
このように、本実施形態における変形例によれば、DMD温度の急激な変化に対して警告画面が敏感に反応して表示されたり非表示になったりすることが回避され、結果的に映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影することができる。
また、上述したように、TempNowやTempOld1等に係る減算結果について、プラスマイナスの概念を排除して(すなわち、絶対値を用いて)条件の判断を行ってもよい。
仮に、プラスマイナスの概念がなければ、DMD温度の急降下や急上昇が発生したときに、その時の温度を警告画面に関する判定には使用しないように制御することができるが、プラスマイナスの概念があれば、DMD温度の急降下、又はDMD温度の急上昇のどちらかに応じて警告画面に関する判定にその時の温度を使用するか否かの判定を行うことができる。
(DMDの温度上昇による警告等(変形例3))
図215〜図227を参照して説明した、DMD3333に関する温度の上昇に基づいて警告を行う機能について、さらに他の変形例を説明する。本変形例では、警告画面の表示回数を累積記録するとともに、温度エラーの回数を把握する。
ここで、図234を参照して、上記処理について説明する。この処理は、図221に示すプロジェクタ温度警告画面判定処理の変形例であり、多くの処理が図221の処理と同じであるため、これらについては同一の符号を付すとともに説明を省略し、変更された処理(S2411,S2412)についてのみ説明する。
図234のS2411では、S2267においてTempNowが更新されたと判定された場合(S2267:Yes)、副制御基板3200のサブCPU3201が、警告画面の表示制御処理を実行する。この処理については、後で図236を参照して説明する。次に、サブCPU3201は、S2268の処理に移行する。
また、サブCPU3201は、図234のS2266、又はS2271の後、S2412でエラー履歴判定処理を実行する。この処理については、次に、図235を参照して説明する。
図235は、副制御基板3200のサブCPU3201により実行されるエラー履歴判定処理を示している。
最初に、S2431において、サブCPU3201は、警告画面(2)をサブ液晶表示装置3023に表示するよう設定されたか否かを判別する。警告画面(2)をサブ液晶表示装置3023に表示するよう設定されていない場合(S2431:No)、サブCPU3201は、S2434の処理に移行する。警告画面(2)をサブ液晶表示装置3023に表示するよう設定されている場合(S2431:Yes)、サブCPU3201は、S2432の処理に移行し、そこで、警告画面(2)がサブ液晶表示装置3023に表示中か否かを判別する。
警告画面(2)がサブ液晶表示装置3023に表示中である場合(S2432:Yes)、サブCPU3201は、S2434の処理に移行する。警告画面(2)がサブ液晶表示装置3023に表示中でない場合(S2432:No)、サブCPU3201は、S2433の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、S2433で、警告画面(2)の表示回数に1加算する。このようにして、警告画面(2)が継続して表示されていない場合(新たに表示される場合)に、警告画面(2)の表示回数をカウントアップする。
この後、サブCPU3201は、S2434において、警告画面(1)をフロントスクリーン機構3091等に表示するよう設定されたか否かを判別する。警告画面(1)をフロントスクリーン機構3091等に表示するよう設定されていない場合(S2434:No)、サブCPU3201は、S2439の処理に移行する。警告画面(1)をフロントスクリーン機構3091等に表示するよう設定されている場合(S2434:Yes)、サブCPU3201は、S2435の処理に移行し、そこで、警告画面(1)がフロントスクリーン機構3091等に表示中か否かを判別する。これは、警告画面(1)が継続して表示されていない場合に、警告画面(1)の表示回数をカウントアップするためである。
警告画面(1)がフロントスクリーン機構3091等に表示中でない場合(S2435:No)、サブCPU3201は、S2436の処理に移行する。警告画面(1)がフロントスクリーン機構3091等に表示中である場合(S2435:Yes)、サブCPU3201は、S2439の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、遊技機3001の電断復帰時か否かを判別する(S2436)。これは、電断復帰時に表示されうる警告画面(1)の表示をカウントしないためである。電断復帰時である場合(S2436:Yes)、サブCPU3201は、S2439の処理に移行する。電断復帰時でない場合(S2436:No)、サブCPU3201は、S2437の処理に移行し、そこで、TempNow−TempOld1が所定値以上か否かを判別する。
TempNow−TempOld1が所定値以上である場合(S2437:Yes)、サブCPU3201は、S2439の処理に移行する。所定値は、例えば、15℃であり、2つの温度の乖離が問題となるので、絶対値で判定してもよい。TempNow−TempOld1が所定値以上でない場合(S2437:No)、サブCPU3201は、S2438で、警告画面(1)の表示回数に1加算する。
次に、サブCPU3201は、S2439において、DMD温度が更新されたか否かを判別する。DMD温度が更新されていない場合(S2439:No)、サブCPU3201は、エラー履歴判定処理を終了する。DMD温度が更新されている場合(S2439:Yes)、サブCPU3201は、S2440において、TempNowが0℃か否かを判別する。
TempNowが0℃でない場合(S2440:No)、サブCPU3201は、エラー履歴判定処理を終了する。TempNowが0℃である場合(S2440:Yes)、サブCPU3201は、S2441で、0℃を記録した回数に1加算し、その後、エラー履歴判定処理を終了する。なお、0℃を記録した回数は、図224に示したような、プロジェクタステータス受信時処理において実行することもできる。
図236に示した警告画面の表示制御処理は、図222を参照して説明した警告画面の表示制御処理と同様の処理であり、図222の処理と同一の処理には同一の符号が付されている。ここでは個別の処理についての説明を省略する。ただし、図236の警告画面の表示制御処理では、図222の同処理と比較して、TempOld1が0℃以下(例えば、0℃)となった場合に画面表示を状態維持とする判定(S2291、S2292)が削除されている。
本変形例における警告画面(1)と警告画面(2)の表示回数の実際の例は、図219、及び図220を参照して概略説明したが、ここでは、図237を参照して、警告画面のカウントについての別のパターンを説明する。
図237は、図219に示したものと同じDMD温度の推移を表している。図237に示す温度推移では、温度取得回数=「35」において、DMD温度(TempNow)が0℃となっており、温度取得回数=「36」において、DMD温度(TempNow)が50.25℃となっているが、図236に示す警告画面の表示制御処理で説明したように、この例では、TempOld1が0℃以下(例えば、0℃)となった場合に画面表示を状態維持とする判定(図222のS2291、S2292)が削除されているため、温度取得回数=「36」が条件Aに該当する(図236のS2293、S2299、S2300、及びS2303参照)。
このような状況において、図235に示すエラー履歴判定処理が行われると、温度取得回数=「36」に関しては、警告画面(1)が設定され、警告画面の表示中でも電断復帰時でもないが、TempNow(50.25℃)−TempOld1(0.00℃)≧15℃であり、警告画面(1)の表示回数がカウントアップされない(図235のS2434〜S2438参照)。
そのため、図237では、温度取得回数=「36」で、条件Aによる警告画面(1)が表示されるが、プロジェクタ温度警告回数がカウントアップされていない状態となっており、本変形例では、このような制御が可能となっている。
図181に示したS2031のDMD温度診断処理で使用されるDMD温度は、プロジェクタ装置3300側でDMD温度に対して0℃補正(すなわち、温度センサ3341dが検出した温度が0℃より低い、又は0℃以下である場合に、検出温度を0℃にセットする補正)を行った結果を使用しており、プロジェクタ装置3300側から遊技機3001側へと送信されるDMD温度は、プロジェクタ装置3300側で0℃補正が行われたDMD温度である。一方で、遊技機3001側でもプロジェクタ装置3300側から送信されたDMD温度(プロジェクタ装置3300側から送信され、遊技機3001側で受信したDMD温度)に対して0℃補正を行っている。
このように、本来であれば、遊技機3001側で把握するDMD温度がマイナスの値を示すことはないが、プロジェクタ装置3300側から送信されたDMD温度の値がノイズ等によりマイナスの値を示すことがあるため、遊技機3001側でも0℃補正を行うように制御している。但し、外気温度が非常に低く、プロジェクタ装置3300側から送信されるDMD温度が0℃を示し続けることも想定されるため、そのような場合には0℃の連続による警告報知を行わないように設定・制御してもよい。
以上述べたように、図234〜図236に示した処理によって、警告画面(1)と警告画面(2)の表示回数と、温度エラー(すなわち、主としてノイズエラーによるものと考えられるDMD温度が0℃と把握されるエラー)の回数を累積記憶することができる。
また、このようにして記憶された表示回数や温度エラーの回数を2次元コードに変換して、サブ液晶表示装置3023等に表示するよう構成することができる。例えば、遊技機3001の運用・保守担当者が、遊技機3001に対して所定の特別な操作を行うことによって運用・保守に係るホールメニューをサブ液晶表示装置3023に表示させ、そこで、2次元コードを表示するよう指示すると、警告画面の表示回数や温度エラーのデータを含んだ2次元コードがサブ液晶表示装置3023に表示される。
運用・保守担当者は、この2次元コードを携帯端末等で読み取り、所定のデコード処理を行うことにより、その遊技機3001の表示回数や温度エラーの回数を把握することができる。また、運用・保守担当者は、遊技機3001に携帯端末等を接続して、この表示回数や温度エラーの回数に係るデータを記憶領域からコピーすることもできる。
また、この場合、警告画面(1)と警告画面(2)の表示回数と、温度エラーの回数は、遊技機3001が最初に稼働してからのデータを累積するものであるが、例えば、1日単位や1月単位など、所定の期間で累積して記憶するようにできる。
このように、本実施形態における変形例によれば、警告画面(1)と警告画面(2)の表示回数と、温度エラーの回数が記憶され、プロジェクタ装置3300のエラー状況を警告画面の表示といった観点から把握することができ、結果的に映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影することができる。
(DMDの温度上昇による警告等(変形例4))
図215〜図227を参照して説明した、DMD3333に関する温度の上昇に基づいて警告を行う機能について、さらに他の変形例を説明する。本変形例では、DMD3333の温度変化に伴って、プロジェクタ装置3300の輝度を調節する処理について説明する。この処理は、例えば、副制御基板3200のサブデバイスタスク(図73参照)により4ミリ秒ごとに実行することができる。
図238に示す輝度調節処理は、例えば、DMD温度が上昇する局面においては、DMD温度が基準動作温度を超えたら、そこから例えば、2.5℃単位で輝度値を下げ、DMD温度が下降する局面においては、例えば、5℃単位で輝度値を上げる。すなわち、DMD温度の上昇時は速く輝度値を上げ、下降時には、輝度値を下げる場合よりゆっくり輝度値を上げるよう制御する。また、DMD温度が下降して基準動作温度に達した場合は、基準動作温度以下の状態が所定時間経過した場合に、輝度値を元の設定輝度値(初期輝度)に戻すよう制御する。
図238に示す輝度調節処理において最初に、副制御基板3200のサブCPU3201は、S2461において、送信周期カウンタに1加算する。次に、サブCPU3201は、S2462において、送信周期カウンタが250以上か否かを判別する。
送信周期カウンタが250以上でない場合(S2462:No)、サブCPU3201は、S2465の処理に移行する。送信周期カウンタが250以上である場合(S2462:Yes)、サブCPU3201は、次のS2463の処理に移行する。
次に、S2463で、サブCPU3201は、DMD3333付近の温度を示す温度センサ3341dの検出した温度を取得するためのステータス要求をセットする。ステータス値には、温度センサ3341dの検出した温度(DMD温度)を指す値がセットされる。このようなステータス要求によって、プロジェクタ装置3300からDMD温度が送信される。
次に、サブCPU3201は、送信周期カウンタをクリアする(S2464)。このような送信周期カウンタのハンドリングによって、サブCPU3201は、ステータス要求を1秒ごとに行うことができる。
次に、サブCPU3201は、TempNow(現在のDMD温度)が更新されたか否かを判別する(S2465)。TempNowが更新されない場合(S2465:No)、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。TempNowが更新された場合(S2465:Yes)、サブCPU3201は、S2466で、TempNowStが下降推移であるか否かを判別する。
TempNowStが下降推移でない場合(S2466:No)、すなわち、上昇推移である場合、サブCPU3201は、S2471の処理に移行する。TempNowStが下降推移である場合(S2466:Yes)、サブCPU3201は、S2467において、DMD温度が5℃下降するごとに、輝度値を2上げるよう制御する。例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B)の輝度値が0%〜100%で設定される場合、DMD温度が所定の調節単位温度ごとに(例えば、5℃下降するごとに)、この輝度値を2%上げるよう(又は、初期輝度の2%分を上げるよう)制御する。
次に、サブCPU3201は、S2468において、TempNowが基準動作温度以下であるか否かを判別する。TempNowが基準動作温度以下でない場合(S2468:No)、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。TempNowが基準動作温度以下である場合(S2468:Yes)、サブCPU3201は、S2469において、基準動作温度以下の状態が安定時間以上維持したか否かを判別する。なお、基準動作温度は、この例では、25℃に設定されるが、他の温度を選択することもできる。
基準動作温度以下の状態が安定時間以上維持されない場合(S2469:No)、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。基準動作温度以下の状態が安定時間以上維持された場合(S2469:Yes)、サブCPU3201は、輝度値を100に設定し(S2470)、その後、輝度調節処理を終了する。なお、この例では、安定時間は1分に設定されるが、他の期間を選択することもできる。また、輝度値を100に設定するということは、輝度値を初期輝度に戻すことを意味する。
S2471において、サブCPUは、TempNowが基準動作温度以上であるか否かを判別する。TempNowが基準動作温度以上でない場合(S2471:No)、サブCPU3201は、輝度調節処理を終了する。TempNowが基準動作温度以上である場合(S2471:Yes)、サブCPU3201は、S2472において、DMD温度が所定の調節単位温度ごとに(例えば、2.5℃上昇するごとに)、輝度値を2下げるよう制御し、その後、輝度調節処理を終了する。
このような輝度調節処理によって、例えば、基準動作温度が25℃で、25℃のときの輝度値が100であるとすると、DMD温度が25℃から27.5℃になったとき、輝度値は98になる。すなわち、DMD温度が2.5℃上昇すると、輝度値が2下がるように制御される。
なお、本実施形態では、3つのLED光源(3331R,3331G,3331B)を有しているが、これらについてのLED輝度を一律調整するよう制御してもよいし、個別に調節してもよい。また、LED輝度を個別に調節する場合、例えば、異なる基準動作温度、DMD温度上昇時の輝度値の下げ幅と調節単位温度、DMD温度下降時の輝度値の上げ幅と調節単位温度、及び安定時間を、それぞれのLED光源に対して設定するようにしてもよい。
また、この例では、DMD温度の上昇時、下降時のどちらも、輝度値の調節幅(下げ幅、上げ幅)を同一の「2」としているが、DMD温度の上昇時と下降時で、この調節幅を異なるように設定することもできる。
このような構成により、DMD温度が上昇する場合は、早急な対応のために速く輝度値を下げ、一方、DMD温度が下降する場合は、再度の上昇や急激な温度変化を慎重に見極めるために、ゆっくり輝度値を上げるように制御するため、結果的に映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影することができる。
(DMDの温度上昇による警告等(変形例5))
図215〜図227を参照して説明した、DMD3333に関する温度の上昇に基づいて警告を行う機能について、さらに他の変形例を説明する。本変形例では、前回のDMD温度が0℃以外で、今回のDMD温度が0℃である場合、その後、所定期間、DMD温度が更新されない場合に、警告画面を表示するよう制御する。
ここで、図239、及び図240を参照して、上記処理について説明する。この処理は、図221に示すプロジェクタ温度警告画面判定処理の変形例であり、一部の処理が図221の処理と同じであるため、これらについては同一の符号を付すとともに説明を省略する。
最初に、副制御基板3200のサブCPU3201は、S2491において、送信周期カウンタに1加算する。次に、サブCPU3201は、S2492において、送信周期カウンタが250以上か否かを判別する。
送信周期カウンタが250以上でない場合(S2492:No)、サブCPU3201は、図240のS2511の処理に移行する。送信周期カウンタが250以上である場合(S2492:Yes)、サブCPU3201は、次のS2493の処理に移行する。
次に、S2493で、サブCPU3201は、DMD3333付近の温度を示す温度センサ3341dの検出した温度を取得するためのステータス要求をセットする。ステータス値には、温度センサ3341dの検出した温度(DMD温度)を指す値がセットされる。このようなステータス要求によって、プロジェクタ装置3300からDMD温度が送信される。
次に、サブCPU3201は、送信周期カウンタをクリアする(S2494)。このような送信周期カウンタのハンドリングによって、サブCPU3201は、ステータス要求を1秒ごとに行うことができる。
次に、サブCPU3201は、図240のS2511に移行し、そこで、TempNowが0℃であるか否かを判別する。TempNowが0℃でない場合(S2511:No)、サブCPU3201は、図221に示すものと同様のS2265の処理に移行し、TempNowが64℃以上か否か判別する。TempNowが0℃である場合(S2511:Yes)、サブCPU3201は、S2512で、TempOld1が0℃でないか否かを判別する。
TempOld1が0℃である場合(S2512:No)、サブCPU3201は、S2265の処理に移行する。TempOld1が0℃でない場合(S2512:Yes)、サブCPU3201は、S2513において、TempNowが1秒以上更新されないか否かを判別する。TempNowが1秒以上更新されない場合(S2513:Yes)、サブCPU3201は、図221に示すものと同様のS2266に移行し、警告画面(2)を表示するよう設定する。TempNowが1秒以内で更新される場合(S2513:No)、サブCPU3201は、S2265に移行する。
なお、この例では、TempNowが、温度センサ3341dで検出された温度を取得する間隔である期間(1秒)以上更新されないか否かを判別しており、このことは、すなわち、TempNowが0℃であり、かつTempOld1が0℃以外であるという状況が、次に、TempNowを取得したタイミングでは解消しているかどうかということを示している。例えば、図221に示すプロジェクタ温度警告画面判定処理のように、TempNowが変化しない場合、何もしないで処理を終了するため(S2267参照)、TempNowが異常な値で連続する場合であっても、これを検知することができない。この変形例では、そのような状況を効果的に把握し警告画面を表示することができる。
また、TempNowとTempOld1の状況が一定時間更新されないことを判定するために、1秒以外の基準期間を設けてもよい。
また、プロジェクタ装置3300のプロジェクタ制御基板3310において、DMD温度を副制御基板3200に送信する際に、DMD温度がマイナスであるか否かを判別し、DMD温度がマイナスであった場合には、そのDMD温度を0℃に補正するように構成することができる。
このように構成することにより、副制御基板3200のサブCPU3201でDMD温度を取得したときに、そのDMD温度がマイナスとなっている場合は、ノイズ等の影響であることが分かり、マイナスのDMD温度の取得回数がノイズ等発生回数として把握され、より詳細なエラー情報を得ることができる。
このような構成により、前回のDMD温度が0℃以外で、今回のDMD温度が0℃である場合であって、その後、所定期間、DMD温度が更新されない場合に、警告画面を表示して異常の可能性を報知するため、結果的に映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影することができる。
なお、本実施形態では、DMD温度がマイナスであるか否かを判別し、DMD温度がマイナスであった場合には、そのDMD温度を0℃に補正するように構成されるが、このような補正の態様は一例に過ぎず、検出されたDMD温度がマイナスである場合に、その検出温度より大きな、0℃以外の値に補正するよう構成することもできる。例えば、DMD温度が−20℃である場合に、検出温度として、その温度より高い温度である−10℃や20℃を設定することができる。
また、ここまで、本実施形態において、DMDの温度情報による警告等に関して様々な処理・機能を説明してきたが、同様の処理・機能を、LED光源(3331R,3331G,3331B)付近で検出された温度(LED温度)に適用することもできる。また、排気用ファン(3342a,3342b)付近に温度センサを設けて、これらによって検出された温度に対して上記処理・機能を適用することもできる。
(吸気用ファンの回転数エラー制御)
第2実施形態に係る遊技機3001は、上述の通り、プロジェクタカバー3101内に吸気用ファン3210を備え、さらに、その吸気用ファン3210の回転数(FAN回転数)を検出するパルスセンサ3211を備える(図171参照)。吸気用ファン3210は、図177に示すように、プロジェクタカバー3101の吸気口3103bから外部の空気を取り込んでその空気をプロジェクタ装置3300に送出することで、プロジェクタ装置3300を冷却する。
本実施形態では、この吸気用ファン3210が正常に動作しているか否かを監視し、問題がある場合に警告画面を表示し、点検が必要な状態であることを報知する。
図241は、副制御基板3200の指示によって表示される警告画面を示している。図241(a)には、吸気用ファン3210の回転数が、後述する条件Jを満たした場合に、フロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023に表示される警告画面(3)が示されている。この警告画面(3)は、例えば、3分間表示されうる。
図241(b)には、吸気用ファン3210の回転数が、後述する条件Kを満たした場合に、フロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023に表示される警告画面(4)が示されている。この警告画面(4)は、例えば、遊技機3001の電断まで表示されうる。
図242には、警告画面の表示等に関わる条件が示されている。条件Jは、(J−1)起動時から1秒ごとに吸気用ファン3210のFAN回転数を取得し、こうして取得された、最初から5秒分のFAN回転数から算出した平均が、規定値1以下である場合に、警告画面(3)を、フロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023に表示するよう設定する。
なお、この例では、警告画面(3)は3分間表示される。また、規定値1は、吸気用ファン3210の定格回転速度から25%を減じた回転速度(回転数)である。例えば、吸気用ファン3210の定格回転速度が12000rpmである場合、既定値1は、9000rpmとなる。
条件Kは、(K−1)起動して最初に(例えば、1秒目に)取得した吸気用ファン3210のFAN回転数が、規定値2以下である場合に、警告画面(4)を、フロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023に表示するよう設定する。また、プロジェクタ装置3300の投影映像の輝度を0に設定する。
なお、この例では、警告画面(4)は遊技機3001の電断まで表示される。また、規定値2は、吸気用ファン3210の定格回転速度から60%を減じた回転速度(回転数)である。例えば、吸気用ファン3210の定格回転速度が12000rpmである場合、既定値2は、4800rpmとなる。
また、条件Kを満たした場合、吸気用ファン3210の通電を停止させるようにすることもできる。
次に、図243を参照して、吸気用ファン警告画面判定処理について説明する。この処理は、例えば、副制御基板3200のサブデバイスタスク(図73参照)により4ミリ秒ごとに実行することができる。また、遊技機3001の起動時に警告画面を表示するか否かの判断を行うので、遊技機3001が起動した後、所定のタイミングで実行を終了させることができる。
最初に、副制御基板3200のサブCPU3201は、S2531において、取得周期カウンタに1加算する。次に、サブCPU3201は、S2532において、取得周期カウンタが250以上か否かを判別する。
取得周期カウンタが250以上でない場合(S2532:No)、サブCPU3201は、S2535の処理に移行する。取得周期カウンタが250以上である場合(S2532:Yes)、サブCPU3201は、次のS2533の処理に移行する。
次に、S2533で、サブCPU3201は、パルスセンサ3211から吸気用ファン3210の回転数(FAN回転数)を取得する。サブCPU3201は、上述したように、DMD温度の取得に関しては、ステータス要求によりプロジェクタ装置3300との通信を行ってDMD温度を取得していたが、パルスセンサ3211は副制御基板3200に接続されているので(図171参照)、ここでは、パルスセンサ3211から直接FAN回転数を取得することができる。
次に、サブCPU3201は、取得周期カウンタをクリアする(S2534)。このような取得周期カウンタのハンドリングによって、サブCPU3201は、FAN回転数の取得を1秒ごとに行うことができる。
次に、サブCPU3201は、S2535において、1周期目(すなわち、起動時の1秒目)のFAN回転数が規定数2以下であるか否かを判別する。1周期目のFAN回転数が規定数2以下でない場合(S2535:No)、サブCPU3201は、S2538の処理に移行する。1周期目のFAN回転数が規定数2以下である場合(S2535:Yes)、サブCPU3201は、S2536において、警告画面(4)をフロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023等に表示するよう設定する。この判定は、上述した条件Kに対応するものである。
警告画面(4)はフロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023をはじめ、様々な表示手段に表示することができるが、これらの表示手段のいずれか1つに表示してもよいし、2以上に表示するようにしてもよい。なお、警告画面(4)は、遊技機3001の電断(電源オフ)時まで表示される。
次に、サブCPU3201は、投影輝度を0に設定する(S2537)。この処理は、例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B)のそれぞれの輝度を0にするよう指示するものであり、LED光源の輝度が0%〜100%で設定される場合は、0%になるよう設定する。このようなLED光源に対する輝度の設定は、例えば、図184、図185に示すようなプロジェクタ設定変更処理によって、プロジェクタ装置3300に指示される。その後、サブCPU3201は、吸気用ファン警告画面判定処理を終了する。
また、サブCPU3201は、このときに、投影輝度を0ではなく、現在の設定より小さい値に変更するよう制御することもできる。
次に、サブCPU3201は、S2538において、起動時から5回分のFAN回転数を取得したか否かを判別する。5回分のFAN回転数を取得していない場合(S2538:No)、サブCPU3201は、吸気用ファン警告画面判定処理を終了する。5回分のFAN回転数を取得した場合(S2538:Yes)、サブCPU3201は、S2539において、5回分のFAN回転数の平均を算出する。
次に、サブCPU3201は、S2540において、5回分のFAN回転数の平均が、規定数1以下であるか否かを判別する。5回分のFAN回転数の平均が、規定数1以下でない場合(S2540:No)、サブCPU3201は、吸気用ファン警告画面判定処理を終了する。5回分のFAN回転数の平均が、規定数1以下である場合(S2540:Yes)、サブCPU3201は、S2541において、警告画面(3)をフロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023等に表示するよう設定する。この判定は、上述した条件Jに対応するものである。その後、サブCPU3201は、吸気用ファン警告画面判定処理を終了する。
警告画面(3)はフロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023をはじめ、様々な表示手段に表示することができるが、これらの表示手段のいずれか1つに表示してもよいし、2以上に表示するようにしてもよい。なお、警告画面(3)は、3分間表示される。
なお、ここでは、5回分のFAN回転数を取得しているが、その他、複数回のFAN回転数を取得し、これらのFAN回転数によってFAN回転数の平均を求めるようにすることもできる。また、FAN回転数の平均ではなく、中央値や最頻値など、その他の指標によってFAN回転数を評価するための代表値を決定することもできる。
また、この例では、既定値1、既定値2を吸気用ファン3210の定格回転速度に基づいて設定しているが、他の様々な基準を用いてこれの既定値を設定することができる。
上述した条件Kの判定において、サブCPU3201は、1周期目で取得したFAN回転数と既定値2を比較し、吸気用ファン3210に異常がないか否かを判定しているが、この場合のFAN回転数は、遊技機3001に電源が投入されて十分に時間が経過した後、例えば、遊技者による遊技が行われているときのFAN回転数ではなく、遊技機3001の起動時のFAN回転数である。
しかしながら、起動時のFAN回転数といっても、吸気用ファン3210の立ち上がり時のような、吸気用ファン3210がまだ安定回転状態に至っていない回転数を表すものではない。この例では、遊技機3001の起動後、図243に示す吸気用ファン警告画面判定処理が開始され、取得周期カウンタが250となったところで(すなわち、遊技機3001の起動から1秒経過後に(より、厳密には吸気用ファン警告画面判定処理の開始から1秒経過後に))、取得された回転数を起動時のFAN回転数としている。
このようなタイミングでの回転数を取得するのは、その時点で吸気用ファン3210が起動直後の安定回転状態に至っていると想定しているためである。このようなタイミングは、吸気用ファン3210のモデルや経過年数等に基づいて、他のタイミングに調整されてもよい。
また、起動時における安定回転状態のFAN回転数を取得するために、例えば、数回(すなわち、数秒間)FAN回転数を取得し、こうして取得されたFAN回転数における差が所定値以下となった場合に、そのFAN回転数を起動時のFAN回転数とすることもできる。また、このときに、吸気用ファン警告画面判定処理を1秒より短いインターバルで実行させることもできる。
本実施形態では、警告画面(3)、警告画面(4)が表示された場合に、その表示回数をカウントアップし記憶しておくことができる。また、このとき、警告画面(3)の表示回数と警告画面(4)の表示回数を合算して、又は個別に記憶するようにできる。
こうして把握された表示回数は、2次元コードに変換して、サブ液晶表示装置3023等に表示するよう構成することができる。例えば、遊技機3001の運用・保守担当者が、遊技機3001に対して所定の特別な操作を行うことによって運用・保守に係るホールメニューやエラー画面をサブ液晶表示装置3023に表示させ、そこで、2次元コードを表示するよう指示すると、警告画面の表示回数のデータを含んだ2次元コードがサブ液晶表示装置3023に表示される。
運用・保守担当者は、この2次元コードを携帯端末等で読み取り、所定のデコード処理を行うことにより、その遊技機3001の吸気用ファン3210に係る警告画面の表示回数を把握することができる。
このように構成された本実施形態により、起動時には、図243に示す吸気用ファン警告画面判定処理が実行されて、吸気用ファンの異常が発見された場合に警告画面が表示される一方、プロジェクタ装置3300は、LED温度やDMD温度の異常をプロジェクタ自己診断処理(図181等参照)により検出し、必要に応じて強制シャットダウンやリセットを行う(図180参照)。
またさらに、遊技者が遊技中の遊技機3001において、吸気用ファン3210の異常を検出するために、吸気用ファン警告画面判定処理により、上記規定値1や規定値2に基づく回転数異常の判定、又は他の基準に基づく回転数異常の判定を行うことができ、図241に示すような警告画面をフロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023等に表示させることができる。
ただし、このとき、遊技者に対して吸気用ファン3210の回転数異常を知らせないように、遊技中は、警告画面を表示させないよう制御することができる。例えば、警告画面(3)や警告画面(4)を表示するか否かを判定するための所定期間(起動時(起動後1秒)や起動後5秒間)が経過した後であっても、これらの警告画面の表示を開始しないように制御する。
そしてその後、このような吸気用ファン3210の回転数異常のために、プロジェクタ装置3300においてLED光源(3331R,3331G,3331B)付近やDMD3333付近の温度が上昇し、それに起因してプロジェクタ装置3300をシャットダウンさせる(すなわち、プロジェクタ装置3300の稼働中の動作を遊技機3001とは別に停止させる)。この後、動作停止中のプロジェクタ装置3300が、遊技機3001の起動に応じて起動した(すなわち、電断復帰した)後、いまだ条件Jや条件Kを満たしている場合には、フロントスクリーン機構3091やサブ液晶表示装置3023等に、吸気用ファン3210の回転数異常に係る警告画面が表示される。このように構成することにより、遊技中に何らかの原因によりファン回転数が増加した場合であっても直ちに遊技者に認識させず、プロジェクタ装置3300の動作停止中に基づいて遊技者が遊技場管理者を呼び出し、遊技場管理者が遊技機3001の電断及び復帰の操作を行うことで遊技中の遊技者には直ちに認識させず、さらに遊技場管理者にファンエラーであることを認識させることが可能となる。
また、上述したような電断復帰後の警告画面表示(すなわち、警告画面の表示を判定する所定期間が経過した後にその警告画面の表示を開始せずに、電断復帰後の当該警告画面の表示を行うという表示方法)を、警告画面(3)、及び警告画面(4)のいずれかのみに対して採用することができる。例えば、条件Jと条件Kがともに満たされるような状況において、警告画面(4)が、判定のための所定期間(この例では、起動後1秒)が経過した後すぐに表示される一方、その後、条件Jを満たすものと判定されると、警告画面(4)の表示は維持されつつ、警告画面(3)については、判定のための所定期間(この例では、起動後5秒)が経過した後であっても表示されず、遊技機3001の電断復帰後にいまだ条件Jを満たしている場合に表示される。なお、図243に示す吸気用ファン警告画面判定処理は、警告画面(3)と警告画面(4)のいずれかを表示するようになっているが、この場合は、警告画面(3)と警告画面(4)の両方を表示しうる構成となっている。その際には警告画面(3)と警告画面(4)は異なる画像態様、もしくは異なる報知手段により報知させることが望ましい。
(遊技用装置への適用)
第2実施形態において、プロジェクタ装置3300を遊技機3001及び遊技機3001’に適用し、さらに、プロジェクタ装置4300を遊技機4001に適用し、プロジェクタ装置4300a,4300bを遊技機4001’に適用し、プロジェクタ装置5300を遊技機5001に適用し、プロジェクタ装置6300a,6300bを遊技機6001に適用し、これらについて説明をしてきたが、これらの第2実施形態に係るプロジェクタ装置を、下記に示すような遊技用装置に適用することも可能である。
図244には、いわゆるパチンコ店といった遊技場の遊技システムに利用される各種装置が示されており、この例では、遊技用表示装置7001、遊技機7002、遊技媒体貸出装置7003、及びサーバ装置7004が、同図に示すように接続されている。
遊技用表示装置7001は、例えば、第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300等により各種の遊技情報を投影像として表示するものであり、例えば遊技機7002ごとにその上方に位置するように設置される。遊技情報としては、遊技媒体の獲得数(獲得枚数あるいは獲得球数)、各種のゲーム数、遊技履歴などがグラフや数値で表示される。また、遊技情報には、遊技に関する演出映像等も含まれる。
遊技用表示装置7001には、遊技者が操作するための複数のボタンが設けられている。遊技用表示装置7001は、遊技機7002、遊技媒体貸出装置7003、及びサーバ装置7004と接続されており、入力された信号や受信した信号に基づき、あるいは遊技者の操作に基づいて各種の遊技情報を後述のスクリーン(被投影部)7110等に表示する。なお、遊技用表示装置7001は、いわゆる遊技島単位に設置されるものでもよい。
遊技用表示装置7001は、電気的あるいは光学的な構成要素として、上述したプロジェクタ装置3300や、これを制御するための制御ユニット7400などを備える。制御ユニット7400は、上述した遊技機3001の副制御基板3200に対応するものであり、プロジェクタ装置3300の制御や、遊技機7002、遊技媒体貸出装置7003、及びサーバ装置7004との間で通信制御を行う。また、制御ユニット7400は、遊技用表示装置7001のボタンの操作がセンサにより検知されると、その操作に応じてスクリーン7110等の表示を制御する。なお、遊技用表示装置7001は、上述のボタンをタッチパネルにより構成し、制御ユニット7400は、当該タッチパネルに対する操作を検知するようにしてもよい。
遊技用表示装置7001は、特に図示しないが、遊技機7002、遊技媒体貸出装置7003、及びサーバ装置7004との通信を行うためのインターフェース部を備える。このインターフェース部と遊技機7002における後述の外部接続端子板との間は、接点入力方式で接続され、遊技機7002から遊技用表示装置7001への一方向に通信が可能である。インターフェース部と遊技媒体貸出装置7003との間は、例えばハーネスにより接点出入力方式で接続され、双方向通信が可能である。また、インターフェース部とサーバ装置7004との間は、例えば同軸ケーブルにより有線LAN方式で接続されるとともに、ハーネスにより接点出力方式で接続され、双方向通信が可能である。なお、接続方法はこれらの方式に限られるものではなく、例えば各々の接続において、無線LAN方式を用いてもよく、また、光ケーブルによる光通信方式を用いてもよい。さらに、これらの組み合わせた方式を用いてもよい。
図244には、遊技機7002が示されており、これらは例えば、パチンコ遊技機7002aやパチスロ遊技機7002bである。これらの遊技機7002は、上述した遊技機3001等に対応する。
また、図244には、遊技媒体貸出装置7003が示されている。この例では、遊技媒体貸出装置7003として、パチンコ遊技機7002aに隣接して設置される遊技球貸出装置7003aと、パチスロ遊技機7002bに隣接して設置されるメダル貸出装置7003bとが示されている。
遊技媒体貸出装置7003は、例えば、図示しないスイッチングハブやコントローラ等を介してサーバ装置7004と接続される。遊技媒体貸出装置7003は、遊技者によりカードが挿入されると、当該カードのICチップ等に付加されたカードIDや会員ID等の識別情報(以下、単に「識別情報」という。)をサーバ装置7004に送信する。サーバ装置7004は、受信した識別情報に対応付けて記憶されたその遊技者の持玉情報を遊技媒体貸出装置7003に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置7004は、持玉情報を更新し、遊技媒体貸出装置7003は、払出装置を駆動させ、遊技媒体の払出制御を実行する。また、遊技者により紙幣が投入されると、その紙幣の額(投入金額)に応じた残額情報をサーバ装置7004に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合、サーバ装置7004は、残額情報を更新し、遊技媒体貸出装置7003は、同様に遊技媒体の払出制御を実行する。
また、遊技媒体貸出装置7003は、遊技者の操作により、又は遊技機7002から直接的に、遊技媒体が各台計数装置7005(不図示)に投入されると、各台計数装置7005は、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果を遊技者の計数持玉情報としてサーバ装置7004に送信し、サーバ装置7004は、受信した計数持玉情報をカードに付加された識別情報と対応付けて記憶する。また、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体貸出装置7003に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて受信した計数持玉情報を記憶する。
なお、ここでは、遊技者の持玉情報及び残額情報をサーバ装置7004が管理するが、これらの情報を遊技媒体貸出装置7003が管理することとしてもよい。また、カードに識別情報を付加するだけでなく記憶領域をも設け、当該記憶領域にこれらの情報を記憶させ、これらの情報の管理を行うこととしてもよい。そして、これらの情報の更新については、サーバ装置7004が行うこととしても、遊技媒体貸出装置7003が行うこととしてもよい。さらには、持玉情報については、遊技媒体貸出装置7003又はサーバ装置7004が管理し、残額情報については、カードの記憶領域に直接記憶されることとしてもよい。
図244には、さらに、サーバ装置7004が示されている。サーバ装置7004は、いわゆるホールコンピュータとして用いられるものであり、遊技用表示装置7001と接続されるほか、遊技媒体貸出装置7003とも接続される。サーバ装置7004は、管理する遊技結果管理情報(例えば、過去数日分を含めた出玉履歴情報や不正検知情報等)や遊技店に関する情報(例えば、新台情報や空き台情報等)を遊技用表示装置7001に送信する。
また、サーバ装置7004には、景品交換カウンター等に配置されるPOS端末7006(不図示)が接続される。POS端末7006は、サーバ装置7004が管理する遊技者の計数持玉情報を取得し、計数持玉情報に対応する価値に応じて、遊技者が指定した一般景品や特殊景品との交換を管理・制御する。景品交換により消費された価値に応じて、計数持玉情報が更新され、更新後の計数持玉情報がサーバ装置7004に送信され、当該遊技者に対応付けて記憶される。
第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300等は、このような遊技用装置において映像を投影するために利用することができる。ここで、遊技用装置には、例えば、上述の遊技用表示装置7001、データ表示機、サイネージといった表示装置をはじめ、遊技媒体貸出装置7003、サーバ装置(ホールコンピュータ)7004、各台計数装置7005、POS端末7006など、様々な装置が含まれる。なお、これらの遊技用装置では、遊技用表示装置7001のように、遊技情報として、遊技媒体の獲得数(獲得枚数あるいは獲得球数)、各種のゲーム数、遊技履歴、遊技に関する演出映像等を、プロジェクタ装置3300等によりスクリーンに投影することができる。このような、表示のための遊技情報の映像(内容)は、例えば、遊技用表示装置7001の制御ユニット7400等によって決定される。
次に、上述の遊技用表示装置7001に、第2実施形態に係るプロジェクタ装置3300が適用された例を、より具体的に説明する。
図245は、遊技用表示装置7001の断面を示している。遊技用表示装置7001は、図245に示すように、スクリーンユニット7100の前面全体が凹面状のスクリーン7110により構成され、スクリーン7110の前面側全域が緩やかな傾斜をもつ凹面状の表示面7101となっている。この遊技用表示装置7001には、発光面やボタンが省かれている。
また、図245に示すように、リフレクタ7200の背面側となる筐体7010の背面7010dの外側には、LED基板7060と反射板7061とが設けられている。LED基板7060には、背面7010dに対して環状に位置するように複数のLED7060Aが搭載されており、LED7060Aは、反射板7061に向けて光が照射可能となるように配置されている。このようなLED7060Aの光は、反射板7061で反射されることにより、遊技用表示装置7001の周囲やスクリーン7110の周縁部を後方から照らし出す。
また、遊技用表示装置7001は、スクリーン7110が凹面状に形成されているため、奥行きがある立体的な画像を表示することができる。これにより視覚的効果及び装飾効果をさらに高めることができる。
さらに、プロジェクタ装置3300から照射された光線αは、リフレクタ7200で反射した後、スクリーン7110の入射面7111を透過して表示面7101の上端部に達する。また、プロジェクタ装置3300から照射された光線βは、リフレクタ7200で反射した後、スクリーン7110の入射面7111を透過して表示面7101の下端部に達する。
これにより、スクリーン7110の表示面7101の上端部から下端部の間には、各種の遊技情報を示す投影像が表示される。また、当該投影像の左右両側であって表示面7101のそれぞれの端部(上述した、スクリーン7110の周縁部)においては、LED7060Aの光が反射板7061で反射されることにより、遊技状態等に応じた点灯や点滅が行われる。
このように、遊技用表示装置7001は、プロジェクタ装置3300から投影された映像が、スクリーン7110の入射面7111を透過して表示面7101に表示される、いわゆるリアプロジェクタスクリーンを備えるように構成されているが、このような構成に限定されるものではない。
なお、プロジェクタ装置3300は、遊技機3001の場合と同様に、周囲にプロジェクタカバーが配されるが、図245においては図示を省略する。
図246は、遊技用表示装置7001の分解斜視図である。図246に示すように、基体G101は、平板状の背面部G101aと底面部G101bとを有し、それぞれ筐体G10の背面壁及び底面壁を構成する。底面部G101bには、プロジェクタ装置3300が載置されるように取り付けられる。プロジェクタ装置3300は、図246では、斜線のハッチングにより表されている。また、背面部G101aの内壁に沿うようにリフレクタ7200が配置される。
プロジェクタ収容体G102は、プロジェクタ装置3300を覆うように底面部G101bに取り付けられることで、内部空間にプロジェクタ装置3300を収容する。当該内部空間は上方が開放され、プロジェクタ装置3300から出射された映像光が背面部G101aに配置されたリフレクタ7200へ到達可能にされている。スクリーンユニット7100は、リフレクタ7200を覆うように取り付けられ、リフレクタ7200が反射した映像光がスクリーン7110に照射されるように構成される。
プロジェクタ装置3300の周囲には、遊技機3001と同様に、プロジェクタカバー7300が配置され、プロジェクタ装置3300の排熱のために、外部の空気が送り込まれる。より具体的には、プロジェクタカバー7300の内部右側には、吸気用ファン7310が配置され、外部の空気が、プロジェクタカバー7300の右側前部に設けられた吸気口7320bからプロジェクタカバー7300の内部に取り込まれる(矢印Z1)。こうして取り込まれた空気は、プロジェクタ装置3300の通気口3404bに向けて送り込まれる。その後、プロジェクタ装置3300の通気口3404bから取り込まれた空気は、プロジェクタ装置3300の内部を通って(矢印Z2)、反対側の通気口3404aに排出され、プロジェクタカバー7300の排気口7320aから外部に排気される(矢印Z3)。
このような、プロジェクタカバー7300とプロジェクタ装置3300によって形成されるコの字型の空気流路は、上述した遊技機3001に関する、プロジェクタカバー3101とプロジェクタ装置3300によって形成されるコの字型の空気流路と同様のものである。また、遊技機3001と同様に、吸気用ファン7310の回転数に応じたパルス信号を回転数検出信号として制御ユニット7400に送信するパルスセンサ7311を備える。
プロジェクタ収容体G102には、外部から空気を取り込む通風口7330bと、外部に空気を排出する通風口7330aが、それぞれ、プロジェクタカバー7330の吸気口7320b、排気口7320aに対応した位置に設けられている。
制御ユニット7400は、この例では、プロジェクタ装置3300の下部に配置されている。制御ユニット7400は、図215〜図243を参照して上述した副制御基板3200の各機能(すなわち、DMDの温度上昇による警告、DMDの温度上昇による警告等(変形例1〜変形例5)、及び吸気用ファンの回転数エラー制御)を実施可能である。
なお、遊技用表示装置7001は、スクリーンユニット7100が他のスクリーンユニットに取り替えられた場合や、リフレクタ7200の有無・設置位置、プロジェクタ装置3300の設置位置・姿勢等に応じて、画像データをどのような投影方式で投影するか(例えば、どのような回転方向で映像の投影を行うか等)を決定付ける設定情報を記憶することができる。このような設定情報は、例えば、遊技用表示装置7001の製造段階や設置段階で用意されたり、遊技用表示装置7001に接続された他の装置から設定したりすることができる。
また、遊技用表示装置7001は、マスタースレーブ方式によって(スレーブ端末として)接続された他の遊技用表示装置に映像データを送信することによって、当該他の遊技用表示装置に映像を表示させることができ、このときに、上述の設定情報を同時に送信して他の遊技用表示装置における投影方式を変更するように構成することもできる。ここで、マスター端末として機能する1台の遊技用表示装置7001は、複数の遊技用表示装置をスレーブ端末として接続することができ、スレーブ端末である遊技用表示装置のそれぞれは、上述のプロジェクタ装置3300を備えるようにすることができる。また、遊技用表示装置7001は、スレーブ端末として、マスター端末に接続されるように構成することもできる。
また、遊技用表示装置7001を含む遊技用装置では、プロジェクタ装置3300のようなプロジェクタ装置を、例えば、図205や図207に示すような複数の位置に選択的に設置することができる。また、複数のプロジェクタ装置を、図208、図212、図213に示すような位置に同時に設置することができる。このとき、各プロジェクタ装置は、設置位置や設置姿勢に応じて、様々な回転方向で映像の投影を行うことができる。
以上、図を参照して、第1実施形態、及び第2実施形態について説明してきたが、これらは一例にすぎず、他の様々な構成によって本発明における技術的思想を実現することができる。また、第1実施形態、及び第2実施形態でそれぞれ示された遊技機や処理、及びそれらの変形例は、構成上・処理上の矛盾がない限り適宜組合せて実施することが可能である。
なお、本発明の実施形態に係る遊技機、及び遊技用装置は、基本的に、以下の特徴及び作用効果を有することを付記として開示する。
[付記A]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[A−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための複数の光学素子を有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)を備えた遊技機(例えば、遊技機3001)であって、
前記投影装置は、
複数の通気口(例えば、通気口(3404a,3404b))と、
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記複数の通気口における一の通気口から他の通気口へと至る空気流路(例えば、図177に示すような、通気口3404bから通気口3404aに至る空気流路P4)と、
前記第1の光学素子付近の温度を検出する第1温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c))と、
前記空気流路において、前記第2の光学素子より下流に設けられた第2温度検出手段(例えば、温度センサ3341d)と、を少なくとも有し、
前記第2温度検出手段によって検出された温度の変化する単位である温度変化単位(例えば、0.25℃)は、前記第1温度検出手段によって検出された温度の温度変化単位(例えば、1℃)よりも小さいことを特徴とする遊技機。
本発明のこのような構成により、遊技機に設けられた投影装置は、第1の光学素子と、第1の光学素子から照射された光を反射する第2の光学素子とを有し、さらに、第2の光学素子より下流に設けられた第2温度検出手段とを有し、第2の光学素子付近の温度が第2の光学素子よりも空気流路において下流にある第2温度検出手段により検出されるため、第2の光学素子に関する温度を適切に把握することができ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
また、第2温度検出手段は、第1の光学素子付近の温度を検出する第1温度検出手段よりも温度変化を細かく検出するよう構成されるため、第2の光学素子付近の温度を、より高精度に把握することができる。
また、第1の光学素子は光を照射可能であるため、第1の光学素子に近接して第1温度検出手段を設ける必要があるが、第2の光学素子は第1の光学素子から照射された光を反射する構成であるため第2の光学素子に近接して第2温度検出手段を設置せずとも、第2の光学素子付近に第2温度検出手段を設けることで一定の安全性が保たれ、一方で当該第2温度検出手段で温度変化を細かく取り扱うことで第2の光学素子に関する安全性を高めることができる。
さらに、第1の光学素子に対する第1温度検出手段の位置と、第2の光学素子に対する第2温度検出手段の位置とを異なる設計思想で配置することが可能となるため、投影装置の設計の変更が容易となる。
本発明の[A−2]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための複数の光学素子を有する投影装置を備えた遊技用装置であって、
前記投影装置は、
複数の通気口と、
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記複数の通気口における一の通気口から他の通気口へと至る空気流路と、
前記第1の光学素子付近の温度を検出する第1温度検出手段と、
前記空気流路において、前記第2の光学素子より下流に設けられた第2温度検出手段と、を少なくとも有し、
前記第2温度検出手段によって検出された温度の変化する単位である温度変化単位は、前記第1温度検出手段によって検出された温度の温度変化単位よりも小さいことを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、遊技用装置に設けられた投影装置は、第1の光学素子と、第1の光学素子から照射された光を反射する第2の光学素子とを有し、さらに、第2の光学素子より下流に設けられた第2温度検出手段とを有し、第2の光学素子付近の温度が第2の光学素子よりも空気流路において下流にある第2温度検出手段により検出されるため、第2の光学素子に関する温度を適切に把握することができ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
また、第2温度検出手段は、第1の光学素子付近の温度を検出する第1温度検出手段よりも温度変化を細かく検出するよう構成されるため、第2の光学素子付近の温度を、より高精度に把握することができる。
また、第1の光学素子は光を照射可能であるため、第1の光学素子に近接して第1温度検出手段を設ける必要があるが、第2の光学素子は第1の光学素子から照射された光を反射する構成であるため第2の光学素子に近接して第2温度検出手段を設置せずとも、第2の光学素子付近に第2温度検出手段を設けることで一定の安全性が保たれ、一方で当該第2温度検出手段で温度変化を細かく取り扱うことで第2の光学素子に関する安全性を高めることができる。
さらに、第1の光学素子に対する第1温度検出手段の位置と、第2の光学素子に対する第2温度検出手段の位置とを異なる設計思想で配置することが可能となるため、投影装置の設計の変更が容易となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記B]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[B−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための複数の光学素子を有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記投影装置の外部に設けられた制御手段である外部制御手段(例えば、副制御基板3200)と、を備え、
前記投影装置は、
複数の通気口(例えば、通気口(3404a,3404b))と、
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記複数の通気口における一の通気口から他の通気口へと至る空気流路(例えば、図177に示すような、通気口3404bから通気口3404aに至る空気流路P4)と、
前記空気流路において、前記第2の光学素子の近辺に設けられた温度検出手段(例えば、温度センサ3341d)と、
少なくとも前記温度検出手段によって検出された温度(例えば、DMD温度)に応じて前記投影装置の稼働中の動作を停止させる動作停止手段(例えば、DMD温度に応じてFAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313とLED光源(3331R,3331G,3331B)とDMD3333の駆動停止を行うといった強制シャットダウンを指示するプロジェクタ制御基板3310)と、を少なくとも有し、
前記外部制御手段は、前記動作停止手段によって前記投影装置の動作を停止させることとなる温度である基準温度(例えば、シャットダウン温度)と、前記動作停止手段を有効とするか否かの設定である有効可否(例えば、強制シャットダウン制御を行うか否かを示すシャットダウン制御実行可否情報)と、を少なくとも設定可能であって、
前記投影装置は、通電時に前記投影装置に関して設定された前記基準温度と前記有効可否を初期化することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、遊技機に設けられた投影装置は、第1の光学素子と、第2の光学素子とを有し、第1の光学素子から照射された光は第2の光学素子により反射されるものであって、第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段を有しており、空気流路に設けられたこの温度検出手段が検出した温度に応じて投影装置の稼働中の動作を停止させることが可能であり、投影装置の動作を停止させることとなる温度である基準温度と、投影装置の動作を停止させる動作停止手段の有効可否と、を制御手段から設定することが出来るため、外気温度の変化に応じて光の反射に影響が及ばないように基準温度を設定することができる。
また、電源が投入されたときに投影装置に設定された基準温度と有効可否の設定が初期化され、日々の環境変化に応じた設定を行うことが可能となるため、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[B−2]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための複数の光学素子を有する投影装置と、
前記投影装置の外部に設けられた制御手段である外部制御手段と、を備え、
前記投影装置は、
複数の通気口と、
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記複数の通気口における一の通気口から他の通気口へと至る空気流路と、
前記空気流路において、前記第2の光学素子の近辺に設けられた温度検出手段と、
少なくとも前記温度検出手段によって検出された温度に応じて前記投影装置の稼働中の動作を停止させる動作停止手段と、を少なくとも有し、
前記外部制御手段は、前記動作停止手段によって前記投影装置の動作を停止させることとなる温度である基準温度と、前記動作停止手段を有効とするか否かの設定である有効可否と、を少なくとも設定可能であって、
前記投影装置は、通電時に前記投影装置に関して設定された前記基準温度と前記有効可否を初期化することを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、遊技用装置に設けられた投影装置は、第1の光学素子と、第2の光学素子とを有し、第1の光学素子から照射された光は第2の光学素子により反射されるものであって、第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段を有しており、空気流路に設けられたこの温度検出手段が検出した温度に応じて投影装置の稼働中の動作を停止させることが可能であり、投影装置の動作を停止させることとなる温度である基準温度と、投影装置の動作を停止させる動作停止手段の有効可否と、を制御手段から設定することが出来るため、外気温度の変化に応じて光の反射に影響が及ばないように基準温度を設定することができる。
また、電源が投入されたときに投影装置に設定された基準温度と有効可否の設定が初期化され、日々の環境変化に応じた設定を行うことが可能となるため、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記C]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[C−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための複数の光学素子を有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)を備えた遊技機であって、
前記投影装置は、
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第2の光学素子に関する温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ3341d)と、を少なくとも有し、
前記遊技機の稼働中に前記温度検出手段が検出した温度のうち最も高い温度を(例えば、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に)記憶可能であることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、遊技機に設けられた投影装置は、第1の光学素子と、第2の光学素子とを有し、第1の光学素子から照射された光は第2の光学素子により反射されるものであって、第2の光学素子に関する温度を検出する温度検出手段を有しており、稼働中の温度検出手段が検出した温度のうち最も高い温度を記憶可能であるため、投影装置が設置されていた環境を記憶されている温度から推察し、例えば、投影装置をリサイクルする場合に、投影装置をリサイクルするか否かや、当該温度検出手段が設けられた位置に近接する部品を交換するか否かを、記憶されている温度を元に判断することが可能となる。
本発明の[C−2]の発明は、[C−1]の発明において下記の構成を有する。
前記遊技機が稼働した稼働時間を記憶可能であり、
前記稼働時間はリセットされないように構成される。
本発明のこのような構成により、投影装置をリサイクルする場合に、投影装置をリサイクルするか否かや、当該温度検出手段が設けられた位置に近接する部品を交換するか否かを、記憶されている稼働時間と温度を元に判断することが可能となる。
本発明の[C−3]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための複数の光学素子を有する投影装置を備えた遊技用装置であって、
前記投影装置は、
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第2の光学素子に関する温度を検出する温度検出手段と、を少なくとも有し、
前記遊技用装置の稼働中に前記温度検出手段が検出した温度のうち最も高い温度を記憶可能であることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、遊技用装置に設けられた投影装置は、第1の光学素子と、第2の光学素子とを有し、第1の光学素子から照射された光は第2の光学素子により反射されるものであって、第2の光学素子に関する温度を検出する温度検出手段を有しており、稼働中の温度検出手段が検出した温度のうち最も高い温度を記憶可能であるため、投影装置が設置されていた環境を記憶されている温度から推察し、例えば、投影装置をリサイクルする場合に、投影装置をリサイクルするか否かや、当該温度検出手段が設けられた位置に近接する部品を交換するか否かを、記憶されている温度を元に判断することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記D]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、近年のプロジェクタを搭載した遊技機においては、限られた空間内で投影を行わなければならないことが多く、プロジェクタの設置位置や投影方法を遊技機の構成に応じて変更する必要がある。そのため、プロジェクタのような投影装置の設置位置や投影方向を容易に変更できる遊技機が望まれている。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[D−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記投影装置の外部に設けられた制御手段である外部制御手段(例えば、副制御基板3200)と、を備え、
前記投影装置は、
前記外部制御手段で決定された演出で使用される映像を上下方向及び/又は左右方向へと回転することが可能な映像回転手段(例えば、制御LSI3311)と、
当該回転した映像を投影する投影手段(例えば、光学機構3330)と、を有し、
前記映像回転手段は、前記外部制御手段からの指定に応じて映像の回転方向を決定可能であり、前記上下方向と前記左右方向の回転方向を組み合わせて映像を回転(例えば、正転、上下回転、左右回転、上下回転+左右回転)することが可能であることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、演出に関する制御を行う外部制御手段から回転方向を指定することができるため、遊技機に応じて投影装置の設置位置を変更したとしても、投影装置の映像の回転方向を容易に変更することが可能であり、遊技機の構成に応じて投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更することができる。
本発明の[D−2]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための投影装置と、
前記投影装置の外部に設けられた制御手段である外部制御手段(例えば、制御ユニット7400)と、を備え、
前記投影装置は、
前記外部制御手段で決定された映像を上下方向及び/又は左右方向へと回転することが可能な映像回転手段と、
当該回転した映像を投影する投影手段と、を有し、
前記映像回転手段は、前記外部制御手段からの指定に応じて映像の回転方向を決定可能であり、前記上下方向と前記左右方向の回転方向を組み合わせて映像を回転することが可能であることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、映像を決定する外部制御手段から回転方向を指定することができるため、遊技用装置に応じて投影装置の設置位置を変更したとしても、投影装置の映像の回転方向を容易に変更することが可能であり、遊技用装置の構成に応じて投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記E]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[E−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記投影装置を囲むように配置されたカバー部材(例えば、プロジェクタカバー3101)と、を備え、
前記投影装置は、
開口部を有する本体部(例えば、光学ケース本体3418a)と、
当該開口部を閉鎖する閉鎖部(例えば、光学ケーストップ3418b)と、
複数の通気口における一の通気口から他の通気口へと至る空気流路(例えば、図177に示すような、通気口3404bから通気口3404aに至る空気流路P4)と、
前記本体部内に設けられ、光を照射可能な光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B)やDMD3333)と、を有し、
前記カバー部材には、第1の開口(例えば、吸気口3103b)及び第2の開口(例えば、排気口3103a)が形成されており、
前記カバー部材の内部において、前記第1の開口から連通して第1の空間(例えば、図177に示す空間P5)が形成される一方、前記第2の開口から連通して第2の空間(例えば、図177に示す空間P6)が形成されており、
前記第1の空間を通過した流体は前記空気流路を通過して前記第2の空間へと流下するよう構成され、当該流体が前記光学素子へと到達しないように、前記本体部の凹構造(例えば、凹部3418g)と前記閉鎖部の凸構造(例えば、凸部3418h)とが係合するよう構成されることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、光学ケースの本体部と閉鎖部との接触面では、本体部側の構造が凹んでいて当該凹部に閉鎖部の凸部が係合しているため、遊技機の筐体外部から流入してくる流体(例えば、煙)が光学ケースの内部に入り難く、光学素子(及び光学素子により実現される映像投影機能)に煙等の影響が及び難い。
本発明の[E−2]の発明は、[E−1]の発明において下記の構成を有する。
前記凹構造と前記凸構造とが係合する場合に、前記凹構造と前記凸構造との間に弾性部材(例えば、部材3418i)が配置されるように構成される。
本発明のこのような構成により、光学ケースの凹構造と凸構造が係合する場合に、これらの間に弾性部材が配置されるため、光学ケースの本体部と閉鎖部との密閉度を一層高めることができ、さらに、光学ケースの本体部と閉鎖部との接触を防止し、両者の振動を吸収しうる。
本発明の[E−3]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための投影装置と、
前記投影装置を囲むように配置されたカバー部材と、を備え、
前記投影装置は、
開口部を有する本体部と、
当該開口部を閉鎖する閉鎖部と、
複数の通気口における一の通気口から他の通気口へと至る空気流路と、
前記本体部内に設けられ、光を照射可能な光学素子と、を有し、
前記カバー部材には、第1の開口及び第2の開口が形成されており、
前記カバー部材の内部において、前記第1の開口から連通して第1の空間が形成される一方、前記第2の開口から連通して第2の空間が形成されており、
前記第1の空間を通過した流体は前記空気流路を通過して前記第2の空間へと流下するよう構成され、当該流体が前記光学素子へと到達しないように、前記本体部の凹構造と前記閉鎖部の凸構造とが係合するよう構成されることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、光学ケースの本体部と閉鎖部との接触面では、本体部側の構造が凹んでいて当該凹部に閉鎖部の凸部が係合しているため、遊技用装置の筐体外部から流入してくる流体(例えば、煙)が光学ケースの内部に入り難く、光学素子(及び光学素子により実現される映像投影機能)に煙等の影響が及び難い。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記F]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[F−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記投影装置の外側であって遊技機側に設けられた投影装置カバー部材(例えば、プロジェクタカバー3101)と、を備え、
前記投影装置は、
本体部(例えば、ケース3402)に収納され、
前記本体部に設けられた複数の通気口における一の通気口から他の通気口へと至る空気流路(例えば、図177に示すような、通気口3404bから通気口3404aに至る空気流路P4)と、
光を照射可能な光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B)やDMD3333)と、
前記光学素子から照射された光が通過するレンズ部材(例えば、レンズユニット3332のレンズ)と、
前記レンズ部材の前方に設けられ、少なくとも塵埃の通過を困難とするフィルター部材(例えば、フィルター3414)と、
前記フィルター部材を前記レンズ部材の前方へと固定するレンズカバー部材(例えば、レンズカバー3413)と、を有し、
前記投影装置カバー部材には、第1の開口(例えば、吸気口3103b)及び第2の開口(例えば、排気口3103a)が形成されており、
前記投影装置カバー部材の内部において、前記第1の開口から連通して第1の空間(例えば、図177に示す空間P5)が形成される一方、前記第2の開口から連通して第2の空間(例えば、図177に示す空間P6)が形成されており、
前記第1の空間を通過した流体は前記空気流路を通過して前記第2の空間へと流下するよう構成され、
前記フィルター部材は、前記本体部に設けられた開口部(例えば、開口部3420)から前記本体部の外部に露出するとともに、前記本体部の外側に配置され、
前記レンズカバー部材は、少なくとも一部が前記本体部の内側に配置されていることを特徴とする遊技機。
本発明のこのような構成により、フィルター部材を保持するレンズカバー部材がレンズ部材の前方に設けられるため、レンズに対する本体部の内側の流体(ホコリや煙などの塵埃)による影響を最小限に抑制することができる。また、レンズカバー部材の一部を本体内部に配置しているため、本体部の外側からのレンズカバーへの影響(手で触られる、など)を最小限とすることができる。さらに、フィルター部材を本体部に設けられた開口部から本体部の外側に配置しているため、本体部の内側の流体による影響を減少させ、映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影しつつも省スペース化を実現することができる。
本発明の[F−2]の発明は、[F−1]の発明において下記の構成を有する。
前記本体部の外側から見て前記レンズカバー部材を隠蔽している前記本体部の一部が、前方に突出している(例えば、レンズカバー3413が下側ケース3402bの突出部3421に格納される)ように構成される。
本発明のこのような構成により、本体部の外側から見てレンズカバー部材を隠蔽している本体部の一部が前方に突出するよう構成されるため、当該本体部の一部がレンズカバー部材の前方からの衝撃に対するクッションになっており、結果的にレンズ部材の保護が図られ、レンズ部材の安全性が高められる。
本発明の[F−3]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための投影装置と、
前記投影装置の外側であって遊技用装置側に設けられた投影装置カバー部材と、を備え、
前記投影装置は、
本体部に収納され、
前記本体部に設けられた複数の通気口における一の通気口から他の通気口へと至る空気流路と、
光を照射可能な光学素子と、
前記光学素子から照射された光が通過するレンズ部材と、
前記レンズ部材の前方に設けられ、少なくとも塵埃の通過を困難とするフィルター部材と、
前記フィルター部材を前記レンズ部材の前方へと固定するレンズカバー部材と、を有し、
前記投影装置カバー部材には、第1の開口及び第2の開口が形成されており、
前記投影装置カバー部材の内部において、前記第1の開口から連通して第1の空間が形成される一方、前記第2の開口から連通して第2の空間が形成されており、
前記第1の空間を通過した流体は前記空気流路を通過して前記第2の空間へと流下するよう構成され、
前記フィルター部材は、前記本体部に設けられた開口部から前記本体部の外部に露出するとともに、前記本体部の外側に配置され、
前記レンズカバー部材は、少なくとも一部が前記本体部の内側に配置されていることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、フィルター部材を保持するレンズカバー部材がレンズ部材の前方に設けられるため、レンズに対する本体部の内側の流体(ホコリや煙などの塵埃)による影響を最小限に抑制することができる。また、レンズカバー部材の一部を本体内部に配置しているため、本体部の外側からのレンズカバーへの影響(手で触られる、など)を最小限とすることができる。さらに、フィルター部材を本体部に設けられた開口部から本体部の外側に配置しているため、本体部の内側の流体による影響を減少させ、映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影しつつも省スペース化を実現することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記G]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[G−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)を備えた遊技機(例えば、遊技機3001)であって、
前記投影装置は、
光を照射可能な光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記光学素子近辺に設けられた温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c))と、を少なくとも有し、
少なくとも、前記温度検出手段が検出した現在の温度である第1の温度と、前記温度検出手段が検出した過去の温度である第2の温度と、前記第1の温度のうち所定の割合の温度である基準温度(例えば、第1の温度からx%上昇した温度)と、から前記光学素子の異常を検出可能であって、
前記第1の温度と前記第2の温度との比較結果である値が、前記基準温度である値の大きさよりも大きい場合(例えば、第1の温度−第2の温度>第1の温度*x%である場合)には、前記光学素子付近で異常が発生したものと判断することを特徴とする遊技機。
本発明のこのような構成により、現在の温度と過去の温度との比較結果である値が、現在温度から求められる基準温度である値の大きさよりも大きい場合には、光学素子で異常が発生した(光学素子付近の温度が上昇した)ものと判断することが可能であるため、遊技機は、温暖な気候である地方と、寒さが激しい地方とに応じて光学素子の設定を遊技機毎に行う必要がなく、常に現在温度を基準とした判定を行うことによって様々な環境で使用できるとともに、そのような環境下で遊技機の稼働時間が長時間になったとしても安全に投影することができる。
本発明の[G−2]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための投影装置を備えた遊技用装置であって、
前記投影装置は、
光を照射可能な光学素子と、
前記光学素子近辺に設けられた温度検出手段と、を少なくとも有し、
少なくとも、前記温度検出手段が検出した現在の温度である第1の温度と、前記温度検出手段が検出した過去の温度である第2の温度と、前記第1の温度のうち所定の割合の温度である基準温度と、から前記光学素子の異常を検出可能であって、
前記第1の温度と前記第2の温度との比較結果である値が、前記基準温度である値の大きさよりも大きい場合には、前記光学素子付近で異常が発生したものと判断することを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、現在の温度と過去の温度との比較結果である値が、現在温度から求められる基準温度である値の大きさよりも大きい場合には、光学素子で異常が発生した(光学素子付近の温度が上昇した)ものと判断することが可能であるため、遊技用装置は、温暖な気候である地方と、寒さが激しい地方とに応じて光学素子の設定を遊技用装置毎に行う必要がなく、常に現在温度を基準とした判定を行うことによって様々な環境で使用できるとともに、そのような環境下で遊技用装置の稼働時間が長時間になったとしても安全に投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記H]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[H−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))を有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)を備えた遊技機(例えば、遊技機3001)であって、
前記投影装置は、
前記光学素子近辺に設けられた温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c))と、を少なくとも有し、
前記温度検出手段が検出した現在の温度である第1の温度と、前記温度検出手段が検出した過去の温度である第2の温度から第1の値を求め、
予め定められた前記温度検出手段が検出した温度の変化量の上限である基準変化量と、前記第1の温度と予め記憶されている補正値とから求められる値であって前記第1の温度の上昇に応じて値の大きさが小さくなる許容変化量から第2の値を求め、
前記第1の値と前記第2の値と、を比較することによって前記光学素子に関する異常を検出可能であることを特徴とする遊技機。
本発明のこのような構成により、温度検出手段が検出した現在の温度である第1の温度と温度検出手段が検出した過去の温度である第2の温度から求められる第1の値と、予め定められた温度検出手段が検出した温度の変化量の上限である基準変化量と第1の温度と予め記憶されている補正値とから求められる値であって第1の温度の上昇に応じて値の大きさが小さくなる許容変化量から求められる第2の値とを比較することで異常を検出可能であるため、温度の変化量の上限を現在温度の上昇と共に小さくすることが可能であり、このように制御すると温度の上昇に応じて高まる映像投影装置の部品損耗を的確に検出することが可能となり、安全に投影を行うことが可能な遊技機を提供することができる。
本発明の[H−2]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための光学素子を有する投影装置を備えた遊技用装置であって、
前記投影装置は、
前記光学素子近辺に設けられた温度検出手段と、を少なくとも有し、
前記温度検出手段が検出した現在の温度である第1の温度と、前記温度検出手段が検出した過去の温度である第2の温度から第1の値を求め、
予め定められた前記温度検出手段が検出した温度の変化量の上限である基準変化量と、前記第1の温度と予め記憶されている補正値とから求められる値であって前記第1の温度の上昇に応じて値の大きさが小さくなる許容変化量から第2の値を求め、
前記第1の値と前記第2の値と、を比較することによって前記光学素子に関する異常を検出可能であることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段が検出した現在の温度である第1の温度と温度検出手段が検出した過去の温度である第2の温度から求められる第1の値と、予め定められた温度検出手段が検出した温度の変化量の上限である基準変化量と第1の温度と予め記憶されている補正値とから求められる値であって第1の温度の上昇に応じて値の大きさが小さくなる許容変化量から求められる第2の値とを比較することで異常を検出可能であるため、温度の変化量の上限を現在温度の上昇と共に小さくすることが可能であり、このように制御すると温度の上昇に応じて高まる映像投影装置の部品損耗を的確に検出することが可能となり、安全に投影を行うことが可能な遊技用装置を提供することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記I]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[I−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))を有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)を備えた遊技機(例えば、遊技機3001)であって、
前記投影装置は、
換気を行う換気手段(例えば、排気用ファン3342)と、
前記換気手段の回転数を検出する回転数検出手段(例えば、パルスセンサ3343)と、を少なくとも有し、
前記投影装置が起動してから所定の期間内に、前記回転数検出手段によって検出された回転数(例えば、起動時の回転数)から、前記換気手段に関する異常を検出するための回転数である基準回転数を設定可能であり、
前記基準回転数が設定された後に前記回転数検出手段によって検出された回転数と、前記基準回転数と、から前記換気手段に関する異常を検出可能であることを特徴とする遊技機。
本発明のこのような構成により、投影装置が起動してから所定の期間内に、回転数検出手段によって検出された回転数から、換気手段に関する異常を検出するための回転数である基準回転数を設定可能であり、回転数検出手段によって検出された回転数と、基準回転数とから換気手段に関する異常を検出可能であるため、換気手段の異常を単に回転数によって判断することなく、経年劣化や個体差による換気手段の状況に応じて換気手段の異常を検出することで投影装置のエラー報知の時期(投影装置が稼働を開始してからエラー報知されるまでの時期)が緩和され、無駄な換気手段の交換を減らしつつも、遊技機の稼働時間が長時間になったとしても安全に投影することができる。
本発明の[I−2]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影するための光学素子を有する投影装置を備えた遊技用装置であって、
前記投影装置は、
換気を行う換気手段と、
前記換気手段の回転数を検出する回転数検出手段と、を少なくとも有し、
前記投影装置が起動してから所定の期間内に、前記回転数検出手段によって検出された回転数から、前記換気手段に関する異常を検出するための回転数である基準回転数を設定可能であり、
前記基準回転数が設定された後に前記回転数検出手段によって検出された回転数と、前記基準回転数と、から前記換気手段に関する異常を検出可能であることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、投影装置が起動してから所定の期間内に、回転数検出手段によって検出された回転数から、換気手段に関する異常を検出するための回転数である基準回転数を設定可能であり、回転数検出手段によって検出された回転数と、基準回転数とから換気手段に関する異常を検出可能であるため、換気手段の異常を単に回転数によって判断することなく、経年劣化や個体差による換気手段の状況に応じて換気手段の異常を検出することで投影装置のエラー報知の時期(投影装置が稼働を開始してからエラー報知されるまでの時期)が緩和され、無駄な換気手段の交換を減らしつつも、遊技用装置の稼働時間が長時間になったとしても安全に投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記J]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、近年のプロジェクタを搭載した遊技機においては、限られた空間内で投影を行わなければならないことが多く、プロジェクタの設置位置や投影方法を遊技機の構成に応じて変更する必要がある。そのため、プロジェクタのような投影装置の設置位置や投影方向を容易に変更できる遊技機が望まれている。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[J−1]の発明は、下記の構成を有する。
演出に関する制御を行う制御手段(例えば、副制御基板4200)を備え、映像を投影するための投影装置(例えば、プロジェクタ装置4300)を複数位置(例えば、図207に示すプロジェクタ装置4300の位置D、E)に設置可能な遊技機(例えば、遊技機4001)であって、
前記投影装置は、
前記制御手段で決定された演出で使用される映像を上下方向及び/又は左右方向(例えば、図189に示す回転方向)へと回転することが可能な映像回転手段(例えば、プロジェクタ装置4300の制御LSI4311等)を有し、
前記映像回転手段は、前記制御手段からの指定に応じて映像の回転方向を決定可能であり、前記投影装置の設置位置を変更した場合であっても、前記制御手段からの指定を変更することによって、前記投影装置の設置位置を変更する前の映像と同じ基準で映像を投影することが可能な遊技機。
本発明のこのような構成により、遊技機に応じて投影装置の設置位置を変更したとしても、投影装置の映像の回転方向を容易に変更することが可能であるため、遊技機の構成に応じて投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更することが可能となる。
本発明の[J−2]の発明は、下記の構成を有する。
遊技情報(例えば、遊技媒体の獲得数や演出映像等)に関する制御を行う制御手段を備え、映像を投影するための投影装置を複数位置に設置可能な遊技用装置であって、
前記投影装置は、
前記制御手段で決定された映像を上下方向及び/又は左右方向へと回転することが可能な映像回転手段を有し、
前記映像回転手段は、前記制御手段からの指定に応じて映像の回転方向を決定可能であり、前記投影装置の設置位置を変更した場合であっても、前記制御手段からの指定を変更することによって、前記投影装置の設置位置を変更する前の映像と同じ基準で映像を投影することが可能な遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、遊技用装置に応じて投影装置の設置位置を変更したとしても、投影装置の映像の回転方向を容易に変更することが可能であるため、遊技用装置の構成に応じて投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記K]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、近年のプロジェクタを搭載した遊技機においては、限られた空間内で投影を行わなければならないことが多く、プロジェクタの設置位置や投影方法を遊技機の構成に応じて変更する必要がある。そのため、プロジェクタのような投影装置の設置位置や投影方向を容易に変更できる遊技機が望まれている。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[K−1]の発明は、下記の構成を有する。
演出に関する制御を行う制御手段(例えば、副制御基板4200’)を備え、映像を投影するための投影装置を複数備えた(例えば、図208に示すプロジェクタ装置4300a,4300b)遊技機(例えば、遊技機4001’)であって、
前記複数の投影装置は、
前記制御手段で決定された演出で使用される映像を上下方向及び/又は左右方向(例えば、図189に示す回転方向)へと回転することが可能な映像回転手段(例えば、プロジェクタ装置4300’の制御LSI4311’等)を有し、
前記映像回転手段は、前記制御手段からの指定に応じて映像の回転方向を決定可能であり、
前記制御手段は、
複数の投影装置のうち一の投影装置に対して、演出で使用される映像の回転方向を指定するとともに、複数の投影装置のうち他の投影装置に対して、当該演出に関連する映像の回転方向を指定することが可能であって、複数の投影装置のうち一の投影装置に対して指定された回転方向と、複数の投影装置のうち他の投影装置に対して指定された回転方向とは、異なる回転方向を指定可能であることを特徴とする遊技機。
本発明のこのような構成により、遊技機に応じて投影装置の設置位置を変更したとしても、投影装置の映像の回転方向を容易に変更することが可能であるため、遊技機の構成に応じて投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更することができる。
本発明の[K−2]の発明は、下記の構成を有する。
遊技情報(例えば、遊技媒体の獲得数や演出映像等)に関する制御を行う制御手段を備え、映像を投影するための投影装置を複数備えた遊技用装置であって、
前記複数の投影装置は、
前記制御手段で決定された映像を上下方向及び/又は左右方向へと回転することが可能な映像回転手段を有し、
前記映像回転手段は、前記制御手段からの指定に応じて映像の回転方向を決定可能であり、
前記制御手段は、
複数の投影装置のうち一の投影装置に対して、前記映像の回転方向を指定するとともに、複数の投影装置のうち他の投影装置に対して、当該映像に関連する映像の回転方向を指定することが可能であって、複数の投影装置のうち一の投影装置に対して指定された回転方向と、複数の投影装置のうち他の投影装置に対して指定された回転方向とは、異なる回転方向を指定可能であることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、遊技用装置に応じて投影装置の設置位置を変更したとしても、投影装置の映像の回転方向を容易に変更することが可能であるため、遊技用装置の構成に応じて投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、投影装置の構成(例えば、設置位置や投影方向)を容易に変更可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記L]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、近年のプロジェクタを搭載した遊技機においては、限られた空間内で投影を行わなければならないため、演出に応じてプロジェクタによる映像の投影位置を変化させることが困難であり、演出に意外性を持たせるべく投影対象を動かす場合も、当該投影対象が動ける範囲はプロジェクタの投影範囲に限定されてしまう。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で多様な演出等を行える遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[L−1]の発明は、下記の構成を有する。
演出に関する制御を行う制御手段(例えば、副制御基板6200)を備え、映像を投影するための投影装置(例えば、プロジェクタ装置6300a,6300b)を備えた遊技機(例えば、遊技機6001)であって、
前記投影装置は、
前記制御手段で決定された演出で使用される映像を上下方向及び/又は左右方向(例えば、図189に示す回転方向)へと回転することが可能な映像回転手段(例えば、プロジェクタ装置6300の制御LSI6311等)を有し、
前記映像回転手段は、前記制御手段からの指定に応じて映像の回転方向を決定可能であり、
前記制御手段は、
演出で使用される映像に対する回転方向を前記投影装置に対して指定可能であって、当該演出において前記投影装置からの光を反射する反射部材(例えば、ミラー機構3105)の位置が変位する場合、前記反射部材の変位に応じて映像の回転方向を前記投影装置に指定可能であることを特徴とする遊技機。
本発明のこのような構成により、通常では反射部材を用いずに投影を行っている投影装置に対して、演出に応じて投影された映像の反射が行われた場合、反射された映像は鏡写しの状態になるため、元の映像に回転を加える必要があり、このような映像を回転するための制御を、投影装置と制御手段とで行うことによって簡易な方法で投影装置による投影範囲を広げ、多様な演出を提供することができる。
本発明の[L−2]の発明は、下記の構成を有する。
遊技情報(例えば、遊技媒体の獲得数や演出映像等)に関する制御を行う制御手段を備え、映像を投影するための投影装置を備えた遊技用装置であって、
前記投影装置は、
前記制御手段で決定された映像を上下方向及び/又は左右方向へと回転することが可能な映像回転手段を有し、
前記映像回転手段は、前記制御手段からの指定に応じて映像の回転方向を決定可能であり、
前記制御手段は、
前記映像に対する回転方向を前記投影装置に対して指定可能であって、当該映像に関連して前記投影装置からの光を反射する反射部材の位置が変位する場合、前記反射部材の変位に応じて映像の回転方向を前記投影装置に指定可能であることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、通常では反射部材を用いずに投影を行っている投影装置に対して、所定の映像表示に応じて投影された映像の反射が行われた場合、反射された映像は鏡写しの状態になるため、元の映像に回転を加える必要があり、このような映像を回転するための制御を、投影装置と制御手段とで行うことによって簡易な方法で投影装置による投影範囲を広げ、多様な遊技情報を提供することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、簡易な構成で多様な演出等を行える遊技機、及び遊技用装置を提供することができる。
[付記M]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[M−1]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c,3341d))と、を少なくとも有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎(例えば、1秒ごと)に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201とSRAM401)と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度(例えば、TempNow,TempOld1,TempOld2,TempOld3)と第1基準温度(例えば、シャットダウン予想温度として設定された64℃)との比較結果、又は前記投影装置からの所定通知(例えば、エラー通知)に応じて、第1警告画面(例えば、警告画面(2))を表示するか否かを判定する警告画面判定手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記警告画面判定手段は、前記第1警告画面を表示しないと判定した場合に、前記検出温度と第2基準温度(例えば、警告温度として設定された50℃)との比較結果、及び前記検出温度の変化(例えば、TempNowとTempOld1の変化を表すTempNowSt)に応じて、前記第1警告画面と異なる第2警告画面(例えば、警告画面(1))を表示するか否かを判定することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度に基づいて、遊技機に設けられた投影装置においてシャットダウンが行われるような状況であるか、それ以外の警告が行われるべき状況であるかが判定され、当該状況に応じて異なる警告画面が表示されるため、表示される警告画面によって、遊技機の状況を的確に把握することができ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[M−2]の発明は、[M−1]の発明において下記の構成を有する。
遊技の進行に応じた表示を行うメインの表示手段である第1表示手段(例えば、フロントスクリーン機構3091等)と、
前記第1表示手段とは異なるサブの表示手段である第2表示手段(例えば、サブ液晶表示装置3023)と、
表示制御手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示制御手段は、前記警告画面判定手段による判定に基づいて、前記第1警告画面を前記第1表示手段に表示し、前記第2警告画面を前記第2表示手段に表示するように構成される。
本発明のこのような構成により、第1警告画面が第1表示手段に表示され、第2警告画面が第2表示手段に表示されるため、投影装置がシャットダウンして第2表示手段への表示ができなくなった場合でも、警告の内容が第1表示手段に表示され、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[M−3]の発明は、[M−1]の発明又は[M−2]の発明において下記の構成を有する。
前記警告画面判定手段は、前記検出温度と、前記第1基準温度よりも低い温度である前記第2基準温度よりも低い温度である第3基準温度(例えば、安定温度として設定された49℃)との比較結果、及び前記検出温度の変化の少なくともいずれかに応じて、前記第2警告画面を非表示とするか否か、又は前記第2警告画面の表示状態若しくは非表示状態を維持するか否かを判定するように構成される。
本発明のこのような構成により、検出温度と第2基準温度との比較結果、及び検出温度の変化のいずれかに応じて、第2警告画面の非表示や、表示状態、非表示状態の維持が決定されるため、投影装置の異常時にのみ効果的に第2警告画面が表示され、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[M−4]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段と、を少なくとも有する投影装置と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度と第1基準温度との比較結果、又は前記投影装置からの所定通知に応じて、第1警告画面を表示するか否かを判定する警告画面判定手段と、を備え、
前記警告画面判定手段は、前記第1警告画面を表示しないと判定した場合に、前記検出温度と第2基準温度との比較結果、及び前記検出温度の変化に応じて、前記第1警告画面と異なる第2警告画面を表示するか否かを判定することを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、第1警告画面が第1表示手段に表示され、第2警告画面が第2表示手段に表示されるため、投影装置がシャットダウンして第2表示手段への表示ができなくなった場合でも、警告の内容が第1表示手段に表示され、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記N]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[N−1]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c,3341d))と、を少なくとも有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎(例えば、1秒ごと)に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201とSRAM401)と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度(例えば、TempNow,TempOld1,TempOld2,TempOld3)と基準温度(例えば、シャットダウン予想温度として設定された64℃、警告温度として設定された50℃、安定温度として設定された49℃)との比較結果、及び前記検出温度の変化(例えば、TempNowとTempOld1の変化を表すTempNowSt)に応じて、警告画面(例えば、警告画面(1)、警告画面(2))を表示するか、又は表示された前記警告画面を非表示とするかを判定する警告画面判定手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記警告画面判定手段は、前回の前記検出温度が所定条件(例えば、0℃、又は0℃以下)を満たした後に、記憶した今回の前記検出温度が、前記基準温度(例えば、50℃)との比較結果により前記警告画面の表示を行う温度(例えば、50℃以上)であったとしても、今回の前記検出温度に基づいて前記警告画面を表示しないことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度に基づいて、警告画面の表示、非表示が判定される場合であって、検出温度が0℃といった温度である場合に、警告画面の表示状態、又は非表示状態が維持されるため、ノイズ等の影響により異常なデータとなっている検出温度に基づいて、適切でない警告画面が表示されることを防止でき、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[N−2]の発明は、[N−1]の発明において下記の構成を有する。
前記警告画面が、非表示状態から表示状態に遷移した回数を警告画面表示回数として累積的にカウントする警告画面表示回数計上手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)をさらに備え、
前記警告画面表示回数計上手段は、前記警告画面表示回数を表すデータをコード化(例えば、2次元コードへのコード化)し、表示手段(例えば、サブ液晶表示装置3023)に表示させるよう制御するように構成される。
本発明のこのような構成により、警告画面の表示回数が、コード化された状態で遊技機の表示手段に表示されるため、表示手段のコードを撮影してデコードすることで容易に警告画面の表示回数を把握でき、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[N−3]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段と、を少なくとも有する投影装置と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度と基準温度との比較結果、及び前記検出温度の変化に応じて、警告画面を表示するか、又は表示された前記警告画面を非表示とするかを判定する警告画面判定手段と、を備え、
前記警告画面判定手段は、前回の前記検出温度が所定条件を満たした後に、記憶した今回の前記検出温度が、前記基準温度との比較結果により前記警告画面の表示を行う温度であったとしても、今回の前記検出温度に基づいて前記警告画面を表示しないことを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度に基づいて、警告画面の表示、非表示が判定される場合であって、検出温度が0℃といった温度である場合に、警告画面の表示状態、又は非表示状態が維持されるため、ノイズ等の影響により異常なデータとなっている検出温度に基づいて、適切でない警告画面が表示されることを防止でき、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記O]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[O−1]の発明は、下記の構成を有する。
外部の空気を吸気可能な吸気手段(例えば、吸気用ファン3210)と、
前記吸気手段の回転数を検出する回転数検出手段(例えば、パルスセンサ3211)と、を備える遊技機であって、
前記遊技機が起動してから所定期間(例えば、起動時(起動後1秒)や起動後5秒間)内に前記回転数検出手段によって検出された回転数に基づいて、警告画面(例えば、警告画面(3)や警告画面(4))を表示するか否かを判定する警告画面判定手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)をさらに備え、
前記警告画面判定手段は、前記検出された回転数に基づく第1回転数(例えば、起動時から1秒ごとに取得した計5回分のFAN回転数の平均)と第1基準値(例えば、吸気用ファン3210の定格回転速度から25%を減じた回転速度である規定値1)の比較結果に応じて第1警告画面(例えば、警告画面(3))を表示するか否かを判定し、前記検出された回転数に基づく第2回転数(例えば、起動時のFAN回転数)と第2基準値(例えば、吸気用ファン3210の定格回転速度から25%を減じた回転速度である規定値2)の比較結果に応じて、前記第1警告画面と異なる第2警告画面(例えば、警告画面(4))を表示するか否かを判定し、
前記第1回転数と前記第2回転数は、それぞれ異なる期間(例えば、起動後5秒間と、起動後1秒)に検出された回転数に基づくものであり、
前記第1警告画面と前記第2警告画面は、それぞれ異なる表示期間(例えば、3分間と、電断までの期間)で表示されることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、回転数検出手段によって検出された吸気手段の回転数に基づく異なる基準によって、それぞれ対応する警告画面を表示するか否かが判定されるため、吸気手段の状況に応じて、対応する適切な警告画面が表示され、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
また、本発明のこのような構成により、吸気手段に関して異なる評価基準で異常の判断が行われ、これに応じて表示される警告画面の表示期間も異なるように設定されるため、警告の重要度や影響度に応じた警告画面の表示が可能となり、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[O−2]の発明は、[O−1]の発明において下記の構成を有する。
さらに、映像を投影するための光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B)、DMD3333)を有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)を備え、
前記吸気手段は、前記投影装置に向けて外部の空気を送ることが可能であり、
前記警告画面判定手段は、前記第1警告画面よりも重大な警告画面である前記第2警告画面を表示すると判定した場合に、前記投影装置が投影する前記映像の輝度を変化させる(例えば、プロジェクタ装置3300の輝度を0にする)よう設定するように構成される。
本発明のこのような構成により、吸気手段について重大なエラーが発見された場合に、投影装置の輝度を小さくするよう制御するため、吸気手段による冷却機能の低下に備えて、投影装置における発熱が効果的に抑止され、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[O−3]の発明は、下記の構成を有する。
外部の空気を吸気可能な吸気手段(例えば、吸気用ファン7310)と、
前記吸気手段の回転数を検出する回転数検出手段(例えば、パルスセンサ7311)と、を備える遊技用装置であって、
前記遊技用装置が起動してから所定期間内に前記回転数検出手段によって検出された回転数に基づいて、警告画面を表示するか否かを判定する警告画面判定手段をさらに備え、
前記警告画面判定手段は、前記検出された回転数に基づく第1回転数と第1基準値の比較結果に応じて第1警告画面を表示するか否かを判定し、前記検出された回転数に基づく第2回転数と第2基準値の比較結果に応じて、前記第1警告画面と異なる第2警告画面を表示するか否かを判定し、
前記第1回転数と前記第2回転数は、それぞれ異なる期間に検出された回転数に基づくものであり、
前記第1警告画面と前記第2警告画面は、それぞれ異なる表示期間で表示されることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、回転数検出手段によって検出された吸気手段の回転数に基づく異なる基準によって、それぞれ対応する警告画面を表示するか否かが判定されるため、吸気手段の状況に応じて、対応する適切な警告画面が表示され、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
また、本発明のこのような構成により、吸気手段に関して異なる評価基準で異常の判断が行われ、これに応じて表示される警告画面の表示期間も異なるように設定されるため、警告の重要度や影響度に応じた警告画面の表示が可能となり、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記P]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[P−1]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c,3341d))と、を少なくとも有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎(例えば、1秒ごと)に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201とSRAM401)と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度(例えば、TempNow,TempOld1,TempOld2,TempOld3)と第1基準温度(例えば、警告温度として設定された50℃)との比較結果、及び前記検出温度の変化(例えば、TempNowとTempOld1の変化を表すTempNowStにおける上昇推移)に応じて、警告画面(例えば、警告画面(2))を表示するか否かを判定する(例えば、条件A、条件B)警告画面判定手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記警告画面判定手段は、前記検出温度と前記第1基準温度より低い第2基準温度(例えば、安定温度として設定された49℃)との比較結果、及び前記検出温度の変化(例えば、TempNowとTempOld1の変化を表すTempNowStにおける下降推移や、連続した下降推移の回数)の少なくともいずれかに応じて、前記警告画面を非表示とするか否かを判定する(例えば、条件C、条件D)ことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、遊技機に設けられた投影装置における検出温度と検出温度の変化に基づいて警告画面の表示、非表示が判定されるため、投影装置の温度状況に応じて適切なタイミングで警告画面が表示され、又は非表示とされ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[P−2]の発明は、[P−1]の発明において下記の構成を有する。
前記警告画面判定手段は、前回の前記検出温度が前記第1基準温度以上で前記警告画面が表示されているときに、今回の前記検出温度が前記第2基準温度以下であって今回の前記検出温度が前回の前記検出温度より低い場合に、前記警告画面を非表示とするよう判定する(条件C)ように構成される。
本発明のこのような構成により、検出温度と検出温度の変化がより安定な方向に向かう状況である場合に、警告画面を非表示とするよう判定するため、投影装置の温度状況に応じて適切なタイミングで警告画面が非表示とされ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[P−3]の発明は、[P−2]の発明において下記の構成を有する。
前記警告画面判定手段は、今回の前記検出温度が前記第1基準温度以上であっても、所定期間内のタイミングにおいて、前記検出温度が連続して下降する場合(例えば、3回連続で検出温度の変化が下降推移であった場合)に、前記警告画面を非表示とするよう判定する(条件D)ように構成される。
本発明のこのような構成により、検出温度の変化が、所定回数連続して下降推移である場合に、検出温度に関わらず警告画面を非表示とするよう判定するため、投影装置の温度状況に応じて適切なタイミングで警告画面が非表示とされ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[P−4]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段と、を少なくとも有する投影装置と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度と第1基準温度との比較結果、及び前記検出温度の変化に応じて、警告画面を表示するか否かを判定する警告画面判定手段と、を備え、
前記警告画面判定手段は、前記検出温度と前記第1基準温度より低い第2基準温度との比較結果、及び前記検出温度の変化の少なくともいずれかに応じて、前記警告画面を非表示とするか否かを判定することを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、遊技用装置に設けられた投影装置における検出温度と検出温度の変化に基づいて警告画面の表示、非表示が判定されるため、投影装置の温度状況に応じて適切なタイミングで警告画面が表示され、又は非表示とされ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記Q]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[Q−1]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)を備える遊技機(例えば、遊技機3001)であって、
外部の空気を吸気可能な吸気手段(例えば、吸気用ファン3210)と、
前記吸気手段の回転数を検出する回転数検出手段(例えば、パルスセンサ3211)と、
前記遊技機が起動してから所定期間内(例えば、起動時(起動後1秒)や起動後5秒間)に前記回転数検出手段によって検出された回転数と基準値(例えば、吸気用ファン3210の定格回転速度から25%を減じた回転速度である規定値1や、吸気用ファン3210の定格回転速度から25%を減じた回転速度である規定値2)との比較結果に基づいて、警告画面(例えば、警告画面(3)や警告画面(4))を表示するか否かを判定する警告画面判定手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記投影装置は、
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c,3341d))と、
前記温度検出手段によって検出された温度に応じて前記投影装置の稼働中の動作を前記遊技機とは別に停止させる動作停止手段(例えば、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311)と、を少なくとも有することを特徴とする遊技機。
本発明のこのような構成により、回転数検出手段によって検出された吸気手段の回転数に基づいて吸気手段に関する警告画面を表示するか否かの判定が行われるとともに、投影装置では、温度検出手段によって検出された検出温度に基づいて、投影装置の稼働中の動作が遊技機とは別に停止されるため、投影装置と、これを冷却するための吸気手段の両方で異常状態への対応が効果的に行われ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[Q−2]の発明は、[Q−1]の発明において下記の構成を有する。
前記吸気手段は、前記投影装置に向けて外部の空気を送ることが可能であり、
前記投影装置は動作停止中に遊技機の起動に応じて起動可能であり、
前記警告画面は、前記所定期間経過後は表示が開始されないよう制御され、前記動作停止手段により前記投影装置の稼働中の動作が停止された後(例えば、リセット要求がされた場合であって、当該リセットが行われた後)、当該停止された動作が遊技機の起動に応じて再開された場合であって、動作再開後も回転数が警告画面を表示する回転数である場合に、表示されるよう制御されるように構成される。
本発明のこのような構成により、遊技者の遊技中(所定期間経過後は)は吸気手段の異常を示す警告画面(例えば、警告画面(3)と警告画面(4)の少なくともいずれか)を表示せず、投影装置が電断復帰(すなわち、遊技機の起動に応じて動作を再開)した場合に当該警告画面を表示するため、遊技者は警告画面を見ることなく遊技に集中でき、このような吸気手段の異常により投影装置がシャットダウンされた後で、当該警告画面が表示されることとなり、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[Q−3]の発明は、[Q−1]の発明において下記の構成を有する。
前記警告画面には、第1警告画面(例えば、警告画面(3))と、前記第1警告画面と異なる第2警告画面(例えば、警告画面(4))が含まれ、
前記警告画面判定手段は、異なる基準によって、前記第1警告画面を表示するか否かと前記第2警告画面を表示するか否かを判定し、
前記第1警告画面の累積表示回数と前記第2警告画面の累積表示回数とが、合算されて把握されるように構成される。
本発明のこのような構成により、第1警告画面の累積表示回数と第2警告画面の累積表示回数とが合算されて把握されるため、遊技機の異常状態を全体的に把握することができ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[Q−4]の発明は、下記の構成を有する。
映像を投影する投影装置を備える遊技用装置であって、
外部の空気を吸気可能な吸気手段(例えば、吸気用ファン7310)と、
前記吸気手段の回転数を検出する回転数検出手段(例えば、パルスセンサ7311)と、
前記遊技用装置が起動してから所定期間内に前記回転数検出手段によって検出された回転数と基準値との比較結果に基づいて、警告画面を表示するか否かを判定する警告画面判定手段と、を備え、
前記投影装置は、
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段によって検出された温度に応じて前記投影装置の稼働中の動作を前記遊技用装置とは別に停止させる動作停止手段と、を少なくとも有することを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、回転数検出手段によって検出された吸気手段の回転数に基づいて吸気手段に関する警告画面を表示するか否かの判定が行われるとともに、投影装置では、温度検出手段によって検出された検出温度に基づいて、投影装置の稼働中の動作が遊技用装置とは別に停止されるため、投影装置と、これを冷却するための吸気手段の両方で異常状態への対応が効果的に行われ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記R]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[R−1]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c,3341d))と、を少なくとも有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎(例えば、1秒ごと)に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201とSRAM401)と、
前記検出温度が時間経過とともに上昇する場合に、前記検出温度の上昇に応じて、前記投影装置が投影する映像の輝度(例えば、LED光源3331R等の輝度)を段階的に小さくするよう設定し、前記検出温度が時間経過とともに下降する場合に、前記検出温度の下降に応じて、前記投影装置が投影する前記映像の輝度を段階的に大きくするよう設定する輝度調節手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備えることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度の上昇に応じて投影装置の輝度が小さくなるよう設定されるとともに、検出温度の下降に応じて投影装置の輝度が大きくなるよう設定されるため、投影装置の異常な発熱が効果的に抑止され、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[R−2]の発明は、[R−1]の発明において下記の構成を有する。
前記輝度調節手段は、
前記検出温度が時間経過とともに上昇する場合、前記検出温度が第1基準温度以上となった場合(例えば、規定温度(1)として設定された50℃)に前記輝度を初期輝度から小さくするよう変更し(例えば、輝度を1/2の50%にする)、前記検出温度が前記第1基準温度より大きい第2基準温度以上となった場合(例えば、規定温度(2)として設定された64℃)に前記輝度をさらに小さくするよう変更し(例えば、輝度を0%にする)、
この後、前記検出温度が時間経過とともに下降する場合、前記検出温度が前記第2基準温度より低い第3基準温度(例えば、規定温度(2)−補正温度(5℃)である59℃)以下となった場合に前記輝度を大きくするよう変更し(例えば、輝度を0%から50%に変更する)、前記検出温度が前記第1基準温度より低い第4基準温度(例えば、規定温度(1)−補正温度(5℃)である45℃)以下となった場合に前記輝度をさらに大きくするよう変更し(例えば、輝度を50%から100%に変更する)、
前記検出温度が前記第4基準温度以下となった場合に、前記変更の結果、前記輝度が前記初期輝度に戻される(例えば、100%であった輝度が、50%−>0%−>50%−>100%と遷移する)ように構成される。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度の上昇時には、第1基準温度と第2基準温度に基づいて投影装置の輝度が小さくなるよう設定され、検出温度の下降時には、第2基準温度より低い第3基準温度と第1基準温度より低い第4基準温度に基づいて投影装置の輝度が大きくなるよう設定されるため、各基準温度付近で検出温度が頻繁に変動した場合であっても、投影装置の輝度がこれに応じて頻繁に変更されることが効果的に抑止され、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[R−3]の発明は、[R−1]の発明において下記の構成を有する。
前記輝度調節手段により、前記輝度を小さくする判断の基準となる輝度低下温度(例えば、規定温度(1)や規定温度(2))と、前記輝度を元に戻す判断の基準となる輝度上昇温度(例えば、規定温度(1)−補正温度や、規定温度(2)−補正温度)と、が異なり、
前記輝度上昇温度は、前記輝度低下温度から所定の補正値を減算した温度であるように構成される。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度の上昇時に投影装置の輝度を小さく設定する基準となる温度と、検出温度の下降時に投影装置の輝度を大きく設定する基準となる温度が異なるため、各基準温度付近で検出温度が頻繁に変動した場合であっても、投影装置の輝度がこれに応じて頻繁に変更されることが効果的に抑止され、また、一旦下降した輝度を元の輝度(初期輝度)に戻すには下降した温度よりも低い温度となることを条件とすることによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[R−4]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段と、を少なくとも有する投影装置と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段と、
前記検出温度が時間経過とともに上昇する場合に、前記検出温度の上昇に応じて、前記投影装置が投影する映像の輝度を段階的に小さくするよう設定し、前記検出温度が時間経過とともに下降する場合に、前記検出温度の下降に応じて、前記投影装置が投影する前記映像の輝度を段階的に大きくするよう設定する輝度調節手段と、を備えることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度の上昇に応じて投影装置の輝度が小さくなるよう設定されるとともに、検出温度の下降に応じて投影装置の輝度が大きくなるよう設定されるため、投影装置の異常な発熱が効果的に抑止され、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記S]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[S−1]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c,3341d))と、を少なくとも有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎(例えば、1秒ごと)に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201とSRAM401)と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度(例えば、TempNow,TempOld1,TempOld2,TempOld3)に基づいて、警告画面(例えば、警告画面(1))を表示するか否かを判定する警告画面判定手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記警告画面判定手段は、
今回の前記検出温度の変化(例えば、TempOld1−TempNow)が第1基準値(例えば、10℃)以上である場合に、前記判定を行わないよう決定し、
前回の前記検出温度の変化(例えば、TempOld2−TempOld1)が前記第1基準値以上である場合に、今回の前記検出温度の変化が前記第1基準値以下の値である第2基準値以上(例えば、3℃)であれば、前記検出温度に基づいて前記判定を行わないように決定し、
前回の前記検出温度の変化が前記第1基準値以上である場合に、今回の前記検出温度の変化が前記第1基準値以下の値である第2基準値未満であれば、前記検出温度に基づいて前記判定を行うように決定することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、前回の検出温度が大きく変動した場合に、警告画面の表示判定を行わず、警告画面の表示状態、非表示状態をそのまま維持し、その後今回の検出温度の変化がそれほど大きくない(前回の大きく変動した検出温度が正しい温度推移と判断できる)場合に、警告画面の表示判定を行うようにし、その後今回の検出温度の変化が大きく変動した(前回の大きく変動した検出温度が正しくない温度推移と判断できる)場合に、警告画面の表示判定を行わず、警告画面の表示状態、非表示状態をそのまま維持するため、警告画面の表示、非表示が、検出温度に関する大きな一時的変動に影響されず、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[S−2]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段と、を少なくとも有する投影装置と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度に基づいて、警告画面を表示するか否かを判定する警告画面判定手段と、を備え、
前記警告画面判定手段は、
今回の前記検出温度の変化が第1基準値以上である場合に、前記判定を行わないよう決定し、
前回の前記検出温度の変化が前記第1基準値以上である場合に、今回の前記検出温度の変化が前記第1基準値以下の値である第2基準値以上であれば、前記検出温度に基づいて前記判定を行わないように決定し、
前回の前記検出温度の変化が前記第1基準値以上である場合に、今回の前記検出温度の変化が前記第1基準値以下の値である第2基準値未満であれば、前記検出温度に基づいて前記判定を行うように決定することを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、前回の検出温度が大きく変動した場合に、警告画面の表示判定を行わず、警告画面の表示状態、非表示状態をそのまま維持し、その後今回の検出温度の変化がそれほど大きくない(前回の大きく変動した検出温度が正しい温度推移と判断できる)場合に、警告画面の表示判定を行うようにし、その後今回の検出温度の変化が大きく変動した(前回の大きく変動した検出温度が正しくない温度推移と判断できる)場合に、警告画面の表示判定を行わず、警告画面の表示状態、非表示状態をそのまま維持するため、警告画面の表示、非表示が、検出温度に関する大きな一時的変動に影響されず、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記T]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[T−1]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c,3341d))と、を少なくとも有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎(例えば、1秒ごと)に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201とSRAM401)と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度(例えば、TempNow,TempOld1,TempOld2,TempOld3)に基づいて、警告画面(例えば、警告画面(1))を表示するか否かを判定する警告画面判定手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、
前記警告画面が非表示状態から表示状態に遷移した警告画面表示回数を累積的にカウントする警告画面表示回数計上手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記警告画面表示回数計上手段は、少なくとも今回の前記検出温度と前回の前記検出温度が所定値(例えば、15℃)以上乖離していることに基づく警告画面の表示状態への遷移を含む所定の非計上条件を満たす場合には、前記警告画面表示回数を累積的にカウントしないよう制御することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度に基づいて、警告画面の表示、非表示が判定される場合であって、所定条件における警告画面表示回数がカウントされないようにされるため、正確な(実質的な)温度エラー回数を把握することができ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[T−2]の発明は、[T−1]の発明において下記の構成を有する。
前記警告画面表示回数計上手段は、前記警告画面表示回数を表すデータをコード化(例えば、2次元コードへのコード化)し、表示手段(例えば、サブ液晶表示装置3023)に表示させるよう制御するように構成される。
本発明のこのような構成により、警告画面の表示回数が、コード化された状態で遊技機の表示手段に表示されるため、表示手段のコードを撮影してデコードすることで容易に警告画面の表示回数を把握でき、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[T−3]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段と、を少なくとも有する投影装置と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段と、
前記温度記憶手段に累積的に記憶された前記検出温度に基づいて、警告画面を表示するか否かを判定する警告画面判定手段と、
前記警告画面が非表示状態から表示状態に遷移した警告画面表示回数を累積的にカウントする警告画面表示回数計上手段と、を備え、
前記警告画面表示回数計上手段は、少なくとも今回の前記検出温度と前回の前記検出温度が所定値以上乖離していることに基づく警告画面の表示状態への遷移を含む所定の非計上条件を満たす場合には、前記警告画面表示回数を累積的にカウントしないよう制御することを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度に基づいて、警告画面の表示、非表示が判定される場合であって、所定条件における警告画面表示回数がカウントされないようにされるため、正確な(実質的な)温度エラー回数を把握することができ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記U]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[U−1]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c))と、を少なくとも有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎(例えば、1秒ごと)に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201とSRAM401)と、
前記検出温度が時間経過とともに上昇する場合であって、前記検出温度が基準動作温度(例えば、25℃)以上となった場合に、前記検出温度が第1の温度(例えば、調節単位温度として設定された2.5℃)の上昇をするごとに、前記投影装置が投影する映像の輝度を第1の所定値(例えば、2%)だけ小さくし、前記検出温度が時間経過とともに下降する場合であって、前記検出温度が前記基準動作温度以下となった場合に、前記検出温度が前記第1の温度より大きな第2の温度(例えば、調節単位温度として設定された5℃)の下降をするごとに、前記投影装置が投影する映像の輝度を第2の所定値(例えば、第1の所定値と同じ2%、又はその他の値)だけ大きくするよう制御する輝度調節手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備えることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度の変化に応じて投影装置の輝度が変更され、検出温度の上昇時では例えば、2.5℃上昇するごとに輝度が2%小さくなるよう変更され、検出温度の下降時では例えば、5℃下降するごとに輝度が2%大きくなるよう変更されるため、検出温度の上昇時に比べて下降時の方が、輝度の変更が緩やかにおこなわれ、検出温度上昇時の輝度に対する早急な対応と、検出温度下降時の輝度に対する慎重な対応とにより、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[U−2]の発明は、[U−1]の発明において下記の構成を有する。
前記輝度調節手段は、前記検出温度が時間経過とともに下降する場合であって、前記検出温度が前記基準動作温度以下となって一定時間(例えば、1分)が経過した場合に、前記投影装置が投影する前記映像の輝度を初期輝度に戻すように構成される。
本発明のこのような構成により、検出温度の下降時に、基準動作温度以下の状態が一定時間保持された場合に、輝度が初期輝度に戻されるため、検出温度の再度の上昇や急激な温度変化を慎重に見極めることができ、これにより、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[U−3]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段と、を少なくとも有する投影装置と、
前記温度検出手段により検出される検出温度を、所定のタイミング毎に取得し、累積的に記憶する温度記憶手段と、
前記検出温度が時間経過とともに上昇する場合であって、前記検出温度が基準動作温度以上となった場合に、前記検出温度が第1の温度の上昇をするごとに、前記投影装置が投影する映像の輝度を第1の所定値だけ小さくし、前記検出温度が時間経過とともに下降する場合であって、前記検出温度が前記基準動作温度以下となった場合に、前記検出温度が前記第1の温度より大きな第2の温度の下降をするごとに、前記投影装置が投影する映像の輝度を第2の所定値だけ大きくするよう制御する輝度調節手段と、を備えることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、温度検出手段により検出された検出温度の変化に応じて投影装置の輝度が変更され、検出温度の上昇時では例えば、2.5℃上昇するごとに輝度が2%大きくなるよう変更され、検出温度の下降時では例えば、5℃下降するごとに輝度が2%小さくなるよう変更されるため、検出温度の上昇時に比べて下降時の方が、輝度の変更が緩やかにおこなわれ、検出温度上昇時の輝度に対する早急な対応と、検出温度下降時の輝度に対する慎重な対応とにより、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。
[付記V]
[背景技術]
従来の遊技機には、ゲーム用の映像等を表示する液晶表示装置に代えてプロジェクタ(投影装置)を用いたものがある(特許文献1,2参照)。このような遊技機では、プロジェクタからスクリーンなどの投影面に対して映像が投影されるようになっている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開平6−35066号公報
[特許文献2]特開2009−240459号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、遊技機の稼働時間は長時間になることが多く、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影し続けることが求められる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記目的を達成するため、本発明は、以下の遊技機、及び遊技用装置を提供する。
本発明の[V−1]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子(例えば、DMD3333)と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段(例えば、温度センサ(3341a,3341b,3341c,3341d))と、を少なくとも有する投影装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記温度検出手段により検出された前記温度に基づく検出温度を、所定のタイミング毎(例えば、1秒ごと)に前記投影装置から受信し、前記検出温度がマイナスである場合に前記検出温度を0℃とし、前記検出温度が時間経過とともに変化した場合、変化前の前記検出温度を前回温度(例えば、TempOld1)とし、変化後の前記検出温度を現在温度(例えば、TempNow)として累積的に記憶する温度記憶手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201とSRAM401)と、
前記前回温度が0℃以外で、前記現在温度が0℃となる状況が所定期間(例えば、検出温度の受信タイミングである1秒間)継続される場合に、警告画面(例えば、警告画面(1))を表示するよう判定する警告画面判定手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備えることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
本発明のこのような構成により、検出温度が変化した場合にのみ今回温度と前回温度が更新され、前回温度が0℃以外で、現在温度が0℃となる異常な状況が所定期間継続される場合に警告画面が表示されるため、投影装置から0℃の検出温度が連続して送信されたことを把握でき、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[V−2]の発明は、[V−1]の発明において下記の構成を有する。
前記投影装置は、
前記温度検出手段により検出された前記温度がマイナスである場合に、前記検出温度を0℃として送信する温度管理手段(例えば、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311)を有するように構成される。
本発明のこのような構成により、投影装置内において、検出された温度が補正されるため、遊技機の温度記憶手段でマイナスの検出温度が受信された場合には、例えば、投影装置と副制御基板の間のノイズが原因と考えられ、このようなノイズ発生回数を確実に把握することができ、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技機を提供することが可能となる。
本発明の[V−3]の発明は、下記の構成を有する。
光を照射可能な第1の光学素子と、
前記第1の光学素子から照射された光を反射可能な第2の光学素子と、
前記第1の光学素子付近の温度、又は前記第2の光学素子付近の温度を検出する温度検出手段と、を少なくとも有する投影装置と、
前記温度検出手段により検出された前記温度に基づく検出温度を、所定のタイミング毎に前記投影装置から受信し、前記検出温度がマイナスである場合に前記検出温度を0℃とし、前記検出温度が時間経過とともに変化した場合、変化前の前記検出温度を前回温度とし、変化後の前記検出温度を現在温度として累積的に記憶する温度記憶手段と、
前記前回温度が0℃以外で、前記現在温度が0℃となる状況が所定期間継続される場合に、警告画面を表示するよう判定する警告画面判定手段と、を備えることを特徴とする遊技用装置(例えば、遊技用表示装置7001)。
本発明のこのような構成により、検出温度が変化した場合にのみ今回温度と前回温度が更新され、前回温度が0℃以外で、現在温度が0℃となる異常な状況が所定期間継続される場合に警告画面が表示されるため、投影装置から0℃の検出温度が連続して送信されたことを把握でき、これによって、高品位な映像を安全に投影することが可能な遊技用装置を提供することが可能となる。
[発明の効果]
本発明によれば、映像視覚効果の高い高品質な映像を安全に投影することが可能な遊技機、及び遊技用装置が提供される。