以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る動画配信サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。動画配信サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク20を介してユーザ端末30と通信可能に接続されている。図1においては、1つのユーザ端末30のみが図示されているが、サーバ10は、複数のユーザ端末30と通信可能に接続されている。動画配信サーバ10は、ライブ動画を配信及び視聴するためのライブ動画配信サービスを、ユーザ端末30を介してユーザに提供する。本実施形態において、ユーザ端末30を操作するユーザは、配信者としてライブ動画を配信することができ、また、視聴者として他のユーザによって提供されるライブ動画を視聴することもできる。動画配信サーバ10は、本発明のシステムの一部又は全部を実装する装置の一例である。
動画配信サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
入出力I/F13は、ユーザ等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム、及び各種データ等を記憶する。
本実施形態において、動画配信サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、動画配信サーバ10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
このように構成された動画配信サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有するように構成することができ、この場合、ユーザ端末30にインストールされているウェブブラウザ及びその他のアプリケーション(例えば、ライブ動画配信サービス用のアプリケーション)からの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示され得る。
ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
入出力I/F33は、ユーザ等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、及びゲーム専用端末等として構成され得る。
このように構成されたユーザ端末30を操作するユーザは、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介した動画配信サーバ10との通信を実行することによって、動画配信サーバ10が提供するライブ動画配信サービスを利用することができる。
次に、本実施形態の動画配信サーバ10が有する機能について説明する。図2は、動画配信サーバ10が有する機能を概略的に示すブロック図である。サーバ10は、図示するように、様々な情報を記憶及び管理する情報記憶管理部41と、ライブ動画配信サービスの基本機能を制御する基本機能制御部43と、ライブ動画の配信を制御する動画配信制御部45とを有する。これらの機能は、コンピュータプロセッサ11及びメインメモリ12等のハードウェア、並びに、ストレージ15等に記憶されている各種プログラムやデータ等が協働して動作することによって実現され、例えば、メインメモリ12に読み込まれたプログラムに含まれる命令をコンピュータプロセッサ11が実行することによって実現される。また、図2に示すサーバ10の機能の一部又は全部は、サーバ10とユーザ端末30とが協働することによって実現され、又は、ユーザ端末30によって実現され得る。
動画配信サーバ10の情報記憶管理部41は、ストレージ15等において様々な情報を記憶及び管理する。情報記憶管理部41は、例えば、図2に示すように、ライブ動画配信サービスのユーザに関する情報を管理するユーザ情報テーブル411と、個別のライブ動画の配信に関する情報を管理する配信管理テーブル412と、配信者毎の視聴者に関する情報(配信者と視聴者との組合せ毎の情報)を管理する配信者毎視聴者管理テーブル413と、を有するように構成されている。
動画配信サーバ10の基本機能制御部43は、ライブ動画配信サービスの基本機能の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、基本機能制御部43は、基本機能に関する様々な画面の画面データ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ又は制御データをユーザ端末30に送信する。基本機能制御部43によって制御される基本機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、ユーザ管理(例えば、ユーザ情報テーブル411の更新等)等を含む。
動画配信サーバ10の動画配信制御部45は、ライブ動画の配信の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、動画配信制御部45は、配信者が提供するライブ動画を複数の視聴者に対して配信するように構成されている。例えば、動画配信制御部45は、配信者のユーザ端末30(以下、「配信者端末30」と言うことがある。)から送信されるライブ動画を受信して、当該ライブ動画を複数の視聴者の各々のユーザ端末30(以下、「視聴者端末30」と言うことがある。)に送信するように構成される。ライブ動画は、例えば、配信者端末30のカメラを介して入力される画像、及び、マイクを介して入力される音声によって構成される。こうしたライブ動画の配信は、例えば、HTTP Live Streaming(HLS)等のプロトコルを用いたストリーミング方式で行われ得る。
本実施形態において、動画配信制御部45は、ライブ動画の配信中において、視聴者に対して所定の報酬を付与するように構成されている。例えば、動画配信制御部45は、配信者及び/又は視聴者によるユーザ端末30を介した所定のアクションの実行に応じて、視聴者に対して所定の報酬を付与するように構成される。
また、動画配信制御部45は、特定の配信者が提供するライブ動画の配信中において、当該特定の配信者が提供するライブ動画の特定の視聴者による連続視聴日数(日単位の視聴の連続数)に少なくとも基づいて、当該特定の視聴者に対して所定の報酬を付与するように構成されている。例えば、付与される所定の報酬は、連続視聴日数が大きくなるほど視聴者にとっての価値が高くなる。
このように、本実施形態における動画配信サーバ10は、特定の配信者が提供するライブ動画の特定の視聴者による連続視聴日数に基づいて当該特定の視聴者に対して報酬が付与されるから、視聴者による、特定の配信者のライブ動画の連日の視聴を促進し、この結果、ライブ動画の配信者によるファンの獲得を支援する。
本実施形態における連続視聴日数は、特定の配信者が提供するライブ動画の配信が行われる日を対象としてカウントされ、特定の配信者が提供するライブ動画の配信が行われない日は考慮されない。つまり、特定の配信者が提供するライブ動画の配信が行われた日についての視聴が連続している限りにおいて、その途中で当該特定の配信者によるライブ動画の配信自体が行われない日が存在したとしても、連続視聴日数のカウントは継続される(クリアされない)。
本実施形態において、動画配信制御部45は、特定の配信者が提供するライブ動画の特定の視聴者による連続視聴時間(視聴の連続時間)が所定の閾値(例えば、30秒、3分、又は7分等)に到達することに応じて、特定の視聴者に対して所定の報酬を付与するように構成され得る。こうした構成は、視聴者によるライブ動画の連続視聴を促進する。
また、動画配信制御部45は、特定の視聴者による連続視聴時間が所定の閾値に到達してから所定の時間(例えば、10秒、20秒、又は60秒等)内における当該特定の視聴者による入力操作に応じて、当該特定の視聴者に対して所定の報酬を付与するように構成され得る。こうした構成は、視聴者による入力操作に応じて報酬が付与されるから、視聴者が実際には視聴することなしに(例えば、視聴者端末30を放置したまま)、連続視聴時間が所定の閾値に到達して所定の報酬が付与されることを防止する。
また、動画配信制御部45は、ライブ動画の配信中において、視聴者によって入力される所定の入力情報を配信者及び他の視聴者に提示するように構成され得る。例えば、動画配信制御部45は、各視聴者端末30において表示される視聴者用の画面を介してライブ動画を視聴者に提示し、1の視聴者によって当該画面を介して入力された所定の入力情報を、各視聴者端末30における当該画面、及び、配信者端末30において表示される配信者用の画面において表示する(例えば、ライブ動画に重ねて表示する)ように構成される。所定の入力情報は、これらに限定されないが、例えば、コメント及び/又はアイテム等が含まれる。
また、動画配信制御部45は、配信者が提供するライブ動画の配信中において、特定の視聴者による所定の入力情報の連続未入力時間が所定の閾値(例えば、30秒、又は2分等)以上である間、当該特定の視聴者による上記連続視聴時間のカウントを一時停止するように構成され得る。つまり、動画配信制御部45は、視聴者が所定の時間連続して所定の入力情報を入力しない場合に連続視聴時間のカウントを一時停止し、その後、当該視聴者が所定の入力情報を入力したときに、連続視聴時間のカウントを再開するように構成され得る。こうした構成は、視聴者によるライブ動画の連続視聴に加えて、視聴者による所定の入力情報の入力を促進する。
また、動画配信制御部45は、特定の視聴者による連続視聴時間が所定の閾値に到達することに応じて当該特定の視聴者に対して所定の報酬を付与した後において、当該特定の視聴者による連続視聴時間が、再度、所定の閾値に到達することに応じて、再度、当該特定の視聴者に対して所定の報酬を付与するように構成され得る。こうした構成は、視聴者が所定の報酬を繰り返し獲得することを可能とし、この結果、視聴者によるライブ動画のさらなる連続視聴を促進する。
また、動画配信制御部45は、特定の配信者が提供するライブ動画の特定の視聴者による日単位の連続視聴が継続する(連続視聴日数の更新が維持される(クリアされない))期間における所定の報酬の付与回数が大きいほど視聴者にとっての価値が高くなるように、所定の報酬を付与するように構成され得る。つまり、視聴者に付与される所定の報酬は、日単位の連続視聴が継続する期間において繰り返し付与されるほど、その価値が高くなるように構成され得る。こうした構成は、視聴者による特定の配信者のライブ動画の連日の視聴に加えて、視聴者による所定の報酬の獲得を促進する。
また、動画配信制御部45は、特定の配信者が提供するライブ動画の特定の視聴者による連続視聴日数と、当該特定の視聴者による日単位の連続視聴が継続する期間における当該所定の報酬の付与回数と、の組み合わせに基づいて、当該特定の視聴者に対して所定の報酬を付与するように構成され得る。例えば、視聴者に付与される所定の報酬は、連続視聴日数がN日目であって、かつ、連続視聴日数がN日目までの期間における所定の報酬の付与回数がM回目であるときに、通常よりも価値が高くなるように構成される。こうした構成は、所定の報酬の獲得に関するゲーム性を向上させる。
また、動画配信制御部45は、特定の視聴者による日単位の連続視聴が継続する期間における所定の報酬の将来の付与回数において付与される予定の所定の報酬の価値に関する情報を、当該特定の視聴者に対して提示するように構成され得る。例えば、動画配信制御部45は、連続視聴日数がN日目の時点で、連続視聴日数がN+1日目に付与される予定の所定の報酬の価値に関する情報を視聴者に対して提示するように構成される。こうした構成は、将来の報酬の価値に関する情報を視聴者に予め知らせることを可能とし、この結果、視聴者による連日の視聴の継続を促進する。
また、動画配信制御部45は、第1の所定の報酬、又は、当該第1の所定の報酬よりも視聴者にとっての価値が高い第2の所定の報酬を視聴者に対して選択的に付与するように構成され得る。本実施形態における所定の報酬は、仮想的/電子的な様々な報酬を含み、例えば、アイテム(コイン、ポイント等を含む。)等が含まれる。例えば、第1の所定の報酬は、第1の数量の所定のアイテムであり、第2の所定の報酬は、当該第1の数量よりも多い第2の数量の当該所定のアイテムである。この場合、第2の所定の報酬が付与される確率が、特定の配信者が提供するライブ動画の特定の視聴者による連続視聴日数が大きいほど高くなるように構成され得る。例えば、第2の所定の報酬は、連続視聴日数がN日目未満である間は付与されず、連続視聴日数がN日目以降において付与可能となるように構成される。こうした構成は、連続視聴日数に基づく第1又は第2の所定の報酬の選択的な付与を介して、特定の配信者のライブ動画の連日の視聴を促進する。
本実施形態において、上記第1の所定の報酬は、配信者毎に、全ての視聴者に対する総付与回数が制限されておらず、上記第2の所定の報酬は、配信者毎に、全ての視聴者に対する総付与回数が制限されているようにしても良い。例えば、総付与回数が制限される第2の所定の報酬は、所定のタイミングで各配信者によって保有され(例えば、ライブ動画配信サービスのユーザ登録時に各配信者に対して付与され)、その後、各配信者の当該第2の所定の報酬の保有数量は、視聴者に対して第2の所定の報酬が付与されることに応じて減少するように構成される。こうした構成は、視聴者にとっての価値が高い第2の所定の報酬の希少価値が向上し、この結果、特定の配信者のライブ動画の早期の連日視聴を促進する。また、人気のある配信者の第2の所定の報酬の総付与回数が上限値に到達した後において、第2の所定の報酬の総付与回数が上限値に到達していない配信者(例えば、初心者)のライブ動画の視聴が促進される。
次に、このような機能を有する本実施形態の動画配信サーバ10の具体例について説明する。図3は、この例において、ユーザ情報テーブル411において管理される情報を例示する。ユーザ情報テーブル411は、ライブ動画配信サービスのユーザに関する情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザアカウント」に対応付けて、アカウント名、年齢、性別等を含む「基本情報」、ライブ動画の配信履歴に関する情報である「配信履歴情報」、他のユーザが配信するライブ動画の視聴履歴に関する情報である「視聴履歴情報」、このユーザがフォローしている他のユーザに関する情報である「フォローユーザ情報」、このユーザをフォローしている他のユーザ(フォロワー)に関する情報である「フォロワー情報」、配信者としてのユーザのランクを示す「ランク」、ランクアップ/ダウンを判定するためのパラメータ値である「ランクメータ値」、ライブ動画配信サービスにおける仮想的なコインの保有数を示す「コイン保有数」、同じく仮想的なダイヤの保有数を示す「ダイヤ保有数」、スーパーボックスの保有数である「スーパーボックス保有数」、ハイパーボックスの保有数である「ハイパーボックス保有数」等の情報を管理する。スーパーボックス及びハイパーボックスは、詳しくは後述するが、ライブ動画の配信中において視聴者によって開封される報酬ボックスの一種である。この例では、ライブ動画配信サービスの新規アカウント登録時において、10個のスーパーボックス及び3個のハイパーボックスがユーザに対して付与される。
図4は、この例における配信者の「ランク」を説明するための図である。図示するように、この例では、「S」、「A」、「B」、「C」、「D」及び「E」の6つのランク帯が存在し、「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5つのランク帯の各々は、3つのランク(例えば、「S+」、「S」、「S−」のように、ランク帯を示すアルファベットに「+」を付加したランク、当該アルファベットのみのランク、及び、当該アルファベットに「−」を付加したランク)によって構成されている。また、「E」のランク帯は、1つのランク「E」によって構成されている。つまり、この例では、16段階(3×5+1=16)のランクが存在している。
また、ランク帯は、「S」側が最上位であって「E」側が最下位である。また、同一のランク帯内のランクは、「+」側が最上位であって「−」側が最下位である。この例では、ユーザのランクは、初期値として「D−」が設定される。
図5は、この例において、配信管理テーブル412において管理される情報を例示する。配信管理テーブル412は、個別のライブ動画の配信に関する情報を管理し、図示するように、個別の配信を識別する「配信ID」に対応付けて、この配信の配信者を識別する「配信者ユーザアカウント」、「配信日時」、配信の継続時間を示す「配信時間」、「視聴者数(現在値及び最大値)」、視聴者によって入力されたコメントの数である「コメント数」、視聴者によって入力された「いいね」の数である「いいね数」、視聴者によるアイテムの入力に応じて加算される「アイテムポイント」、この配信に対して付与されるポイントである「配信ポイント」等の情報を管理する。
図6は、この例において、配信者毎視聴者管理テーブル413において管理される情報を例示する。配信者毎視聴者管理テーブル413は、配信者毎の視聴者に関する情報を管理し、図示するように、配信者を識別する「配信者ユーザアカウント」及び視聴者を識別する「視聴者ユーザアカウント」の組合せに対応付けて、対応する配信者のライブ動画を、対応する視聴者が最後に視聴した日付である「最終視聴日」、当該配信者のライブ動画の当該視聴者による現在の連続視聴日数である「連続視聴日数」、当該配信者のライブ動画を当該視聴者が現在視聴している場合における連続視聴時間である「連続視聴時間」、当該配信者のライブ動画を当該視聴者が現在視聴している場合において当該視聴者によるコメントの未入力の継続時間である「コメント未入力継続時間」、当該配信者のライブ動画の配信中における当該視聴者の当日(現在日付)における報酬ボックスの開封数である「当日ボックス開封数」、日単位の連続視聴が継続する期間における報酬ボックスの開封数である「ボックスコンボ数」等の情報を管理する。
この例において、報酬ボックスは、ライブ動画の配信中において視聴者が獲得可能な報酬であって、通常ボックス、スーパーボックス、及びハイパーボックスの3つの種類が存在する。報酬ボックスは、所定数のコインが含まれており、具体的には、通常ボックスは、2〜10コインの範囲のコインが含まれており、スーパーボックスは、20〜30コインの範囲のコインが含まれており、ハイパーボックスは、50〜100コインの範囲のコインが含まれている。スーパーボックス及びハイパーボックスは、配信者毎に、視聴者に対する総付与回数が制限されており、上述したように、それぞれの保有数が、ユーザ情報テーブル411において管理されている。
図7は、ライブ動画配信サービスのトップ画面60を例示する。当該画面60は、図示するように、「フォロー」、「人気」及び「すべて」と表示されたフィルター領域62と、現在配信中のライブ動画を一覧表示する一覧表示領域64と、「配信」と表示された配信開始ボタン66とを有する。
フィルター領域62は、一覧表示領域64において表示される配信中のライブ動画に対するフィルタリングを設定するための領域である。具体的には、フィルター領域62において「フォロー」が選択されると、一覧表示領域64において一覧表示されるライブ動画は、ユーザがフォローしている他のユーザのライブ動画に絞り込まれる。同様に、フィルター領域62において「人気」が選択されると、一覧表示領域64において一覧表示されるライブ動画は、人気を有する動画を抽出するための所定の抽出条件に従って抽出されたライブ動画(例えば、視聴者数(現在値)が閾値以上であるライブ動画等)に絞り込まれる。また、フィルター領域62において「すべて」が選択されると、フィルタリングなしで配信中の全てのライブ動画が一覧表示の対象となる。
一覧表示領域64には、各々が個別のライブ動画に関する情報を表示する複数の個別表示領域641が2列で配置される。個別表示領域641は、例えば、ライブ動画の配信者によって予め設定されている静止画像、配信者のアカウント名、及び、視聴者数(現在値)等を表示する。一覧表示領域64は、上下方向へのフリック操作/スライド操作等によって、表示される個別表示領域641が切り替わるように構成されている。
配信開始ボタン66は、ユーザが、配信者としてライブ動画の配信を開始するためのオブジェクトである。当該配信開始ボタン66がユーザによって選択されると、ライブ動画の配信が開始され、具体的には、ユーザ端末30のカメラを介して入力される画像、及び、同じくユーザ端末30のマイクを介して入力される音声によって構成される動画のサーバ10への送信が開始される。また、ライブ動画の配信の開始に応じて、配信管理テーブル412において新たなレコードが作成される。
図8は、配信開始ボタン66の選択(つまり、ライブ動画の配信の開始)に応じて配信者端末30において表示される配信者用画面70を例示する。当該画面70は、画面全体に対応する動画表示領域71と、画面左上隅に位置する基本情報表示領域72と、画面左下隅に位置するアクション情報表示領域73と、画面下端部中央に位置する円形の配信停止ボタン76とを有する。
動画表示領域71は、配信されるライブ動画、つまり、配信者端末30のカメラを介して入力される画像が表示される。配信者は、通常は、配信者端末30のインカメラを介して配信者自身を撮影するので、配信されるライブ動画には配信者自身が含まれる。
基本情報表示領域72は、この配信の基本情報を表示し、具体的には、配信者情報(プロフィール画像等)、この配信の視聴者数(現在値)、及び、この配信に対して視聴者によって入力された「いいね」の数等を表示する。
アクション情報表示領域73は、視聴者によって行われたアクションに関する情報を表示し、具体的には、当該領域73には、各々が個別のアクションに対応する複数のアクションオブジェクト731が上下方向に並べて配置される。アクション情報表示領域73は、視聴者によって新たなアクションが行われると、対応するアクションオブジェクト731が下側に追加され、既存のアクションオブジェクト731が順に上方向に移動するように構成されている。アクション情報表示領域73は、上下方向へのフリック操作/スライド操作等によって、表示されるアクションオブジェクト731が切り替わるように構成されている。アクション情報表示領域73において表示される視聴者によるアクションは、入室(視聴の開始)、「いいね」の入力、コメントの入力、及び、アイテムの入力が含まれる。
配信停止ボタン76は、配信者がライブ動画の配信を停止するためのオブジェクトである。当該配信停止ボタン76が配信者によって選択されると、ライブ動画の配信(配信者端末30からサーバ10へのライブ動画の送信)が停止される。
図9は、視聴者端末30において表示される視聴者用画面80を例示する。例えば、トップ画面60の一覧表示領域64を介して任意のライブ動画が視聴者によって選択されると、選択されたライブ動画を視聴するための視聴者用画面80が視聴者端末30において表示される。当該画面80は、図示するように、上述した配信者用画面70と同様に、動画表示領域81と、基本情報表示領域82と、アクション情報表示領域83とを有する。また、視聴者用画面80は、画面下端部において、コメント入力領域84と、ハートマークが表示された「いいね」ボタン85と、プレゼントの図柄が表示されたアイテム入力ボタン86とを有する。また、視聴者用画面80は、画面右上隅において、箱の外観を有するボックスオブジェクト87と、報酬ボックスが開封可能となるまでの残り時間をカウントダウン形式で表示する残り時間表示領域88とを有する。
コメント入力領域84は、視聴者がコメントを入力するための領域である。当該領域84を介して視聴者がコメントを入力すると、入力されたコメントに対応するアクションオブジェクト731、831が、配信者端末30の配信者用画面70及び各視聴者端末30の視聴者用画面80それぞれのアクション情報表示領域73、83に追加される。コメントに対応するアクションオブジェクト731、831には、当該コメントを入力した視聴者のアカウント名と共に、コメント自体(テキスト)が表示される。また、コメントが入力されると、配信管理テーブル412のコメント数が更新(1加算)される。
いいねボタン85は、視聴者が配信者に対して「いいね」を入力するためのオブジェクトである。当該ボタン85が視聴者によって選択されると、「いいね」の入力が行われ、「いいね」に対応するアクションオブジェクト731、831が、アクション情報表示領域73、83に追加される。「いいね」に対応するアクションオブジェクト731、831には、「いいね」を入力した視聴者のアカウント名と共に、「いいね」が行われたことを示すテキストが表示される。また、「いいね」が入力されると、所定の視覚効果(例えば、ハート型のオブジェクトが画面下側から上側に向かって流れるように表示されるアニメーション効果等)が動画表示領域71、81に付加される。また、「いいね」が入力されると、配信管理テーブル412の「いいね数」が更新(1加算)される。
アイテム入力ボタン86は、視聴者がアイテムを入力するためのオブジェクトである。当該ボタン86が視聴者によって選択されると、図10に例示するアイテム選択画面200が視聴者用画面80に重ねて表示される。当該画面200は、図示するように、各々がアイテムに関する情報を表示する複数の個別表示領域202を一覧表示する。個別表示領域202は、アイテムに対応する画像、及び、当該アイテムの入力に必要なコイン数を表示する。
この例では、視聴者によって入力可能な複数のアイテムが予め定められており、各アイテムには、その価格(価値)としてのコイン数が予め設定されている。アイテム選択画面200は、当該入力可能な複数のアイテムを一覧表示する。視聴者によってアイテム選択画面200を介して何れかのアイテムが選択されると、選択されたアイテムの入力が行われる。
アイテムの入力が行われると、アイテムの入力に対応するアクションオブジェクト731、831が、アクション情報表示領域73、83に追加される。アイテムの入力に対応するアクションオブジェクト731、831には、アイテムを入力した視聴者のアカウント名と共に、入力されたアイテムの名称が表示される。また、アイテムが入力されると、入力されたアイテムに対応する視覚効果が動画表示領域71、81に付加される。また、アイテムが入力されると、入力されたアイテムのコイン数に応じたアイテムポイント(例えば、コイン数が多くなるほどポイントも多くなる。)がこの配信に対して付与され、配信管理テーブル412において、対応する配信のアイテムポイントに加算される。また、アイテムが入力されると、入力されたアイテムのコイン数が、ユーザ情報テーブル411において、対応するユーザ(アイテムを入力した視聴者)のコイン保有数から減じられる。
図11は、ボックスオブジェクト87の選択に応じて、視聴者用画面80に重ねて表示されるボックス詳細情報表示画面90を例示する。当該画面90は、視聴者が獲得可能な報酬ボックスに関する情報を表示し、図示するように、箱の外観を有するボックスオブジェクト91と、報酬ボックスが開封可能となるまでの残り時間をカウントダウン形式で表示する残り時間表示領域92と、配信者のスーパーボックス及びハイパーボックスそれぞれの保有数を表示するボックス保有状況表示領域93と、ボックスコンボに関する情報を表示するボックスコンボ情報表示領域94とを有する。また、残り時間表示領域92の下側において、この配信者に対してこの視聴者が当日に開封可能な報酬ボックスの残りの数が表示される。この例では、1人の配信者について、1人の視聴者は1日2つまでの報酬ボックスを開封することができる。また、ボックスコンボ情報表示領域94の下側において、報酬ボックスの仕様に関する説明が表示されている。
この例において、ボックスコンボは、配信者と視聴者との組合せ毎に管理され、この配信者のライブ動画の日単位の連続視聴の継続中における報酬ボックスの連続した開封として定義され、当該報酬ボックスの開封回数がコンボ数となる。
また、この例において、視聴者に付与される報酬ボックスの種類は、連続視聴日数及びコンボ数の組合せに基づいて設定されている。具体的には、連続視聴日数が「2日」であってコンボ数が「4」となる場合(つまり、2日間連続して視聴し、初日に2つの報酬ボックスを開封後、2日目に、その日の2つ目の報酬ボックスを開封する場合)にスーパーボックスが付与され、また、連続視聴日数が「4日」であってコンボ数が「8」となる場合(つまり、4日間連続して視聴し、1〜3日目にそれぞれ2つの報酬ボックスを開封後、4日目に、その日の2つ目の報酬ボックスを開封する場合)にハイパーボックスが付与される。そして、これらの2つ以外の組合せ(連続視聴日数及びコンボ数)については、通常ボックスが設定されている。
図12は、視聴者がスーパーボックス及びハイパーボックスを開封する場合の連続視聴日数及びコンボ数(ボックス開封回数)の推移(スーパーボックス及びハイパーボックスの開封手順と言うこともできる。)を説明するための図である。図示するように、連続視聴の1日目は、2回開封される報酬ボックスは何れも通常ボックスである。そして、連続視聴の2日目は、1回目(コンボ数は3)に開封される報酬ボックスは通常ボックスとなる一方、2回目(コンボ数は4)に開封される報酬ボックスはスーパーボックスとなる。また、連続視聴の3日目は、2回開封される報酬ボックスは何れも通常ボックスである。そして、連続視聴の4日目は、1回目(コンボ数は7)に開封される報酬ボックスは通常ボックスとなる一方、2回目(コンボ数は8)に開封される報酬ボックスはハイパーボックスとなる。なお、これ以降に開封される報酬ボックスは何れも通常ボックスとなる。
ボックスコンボ情報表示領域94は、こうしたコンボ数と報酬ボックスの種類との対応関係を表示する。図13は、ボックスコンボ情報表示領域94における表示内容を例示する。ボックスコンボ情報表示領域94は、図示するように、既に開封され、又は、今回開封される報酬ボックスに対応し、塗りつぶされた箱の外観を有する第1のボックスオブジェクト942A、及び、今後開封される予定の報酬ボックスに対応し、塗りつぶされていない箱の外観を有する第2のボックスオブジェクト942Bが横方向に並べて配置される。また、これらの第1及び第2のボックスオブジェクト942A、Bは、左から右へ向かってコンボ数が増加するように配置されており、各々の下側に対応するコンボ数が表示されている。また、今回(次に)開封される報酬ボックスに対応する第1のボックスオブジェクト942Aの上側には、図示するように、ピン形状を有する今回開封オブジェクト941が配置される。また、第1及び第2のボックスオブジェクト942A、Bは、対応する報酬ボックスの種類に応じた外観を有しており、具体的には、スーパーボックスに対応する第1及び第2のボックスオブジェクト942A、Bは、箱の上側に1つの星型オブジェクトが付加されており、ハイパーボックスに対応する第1及び第2のボックスオブジェクト942A、Bは、箱の上側に2つの星型オブジェクトが付加されている。
ボックスコンボ情報表示領域94は、一度に4コンボ分の情報(つまり、第1/第2のボックスオブジェクト942A、Bが4つ)を表示し、左右方向のフリック操作/スライド操作によって表示範囲が切り替わるように構成されている。例えば、図13において、実線の枠内が、ボックスコンボ情報表示領域94における初期の表示範囲であり、表示範囲を切り替えることによって、破線の枠内についても表示される。また、この例では、ボックスコンボ情報表示領域94において表示可能な範囲は、開封済みのコンボ数に加えて、今回の開封を含めた8コンボ分の情報が含まれる。図13の例では、まだ報酬ボックスが開封されていない(今回の開封に対応するコンボ数が1である)ので、ボックスコンボ情報表示領域94において、コンボ数が1〜8の範囲の情報が表示される。
また、図13は、図12に例示した視聴者がスーパーボックス及びハイパーボックスを開封する場合における連続視聴の1日目の視聴開始時における表示内容に対応しており、上述したように、「4コンボ」の位置には、スーパーボックスの外観を有する第2のボックスオブジェクト942Bが配置されていると共に、「8コンボ」の位置には、ハイパーボックスの外観を有する第2のボックスオブジェクト942Bが配置されている。視聴者は、こうしたボックスコンボ情報表示領域94の表示内容を介して、スーパーボックス/ハイパーボックスを獲得できるタイミング(コンボ数)を知ることができる。
図14は、図13の状態から連続視聴の1日目に2つの報酬ボックスを開封した場合の、連続視聴の2日目におけるボックスコンボ情報表示領域94の表示内容を例示する。この場合、図示するように、開封済みの報酬ボックス(1コンボ及び2コンボ)に対応する第1のボックスオブジェクト942Aの上側には、開封済みオブジェクト943が配置されている。また、今回の開封が3コンボ目に対応するため、3コンボ目の第1のボックスオブジェクト942Aの上側に今回開封オブジェクト941が配置される共に、ボックスコンボ情報表示領域94において表示可能な範囲が10コンボまでに拡張している。また、図12に例示した開封手順に従って報酬ボックスを開封しているので、図13の状態と同様に、4コンボ目においてはスーパーボックスが開封可能となり、8コンボ目においてはハイパーボックスが開封可能となる。
ここで、この例において、配信者がスーパーボックス/ハイパーボックスを保有していない(保有数が0である)場合、これらの種類の報酬ボックスを視聴者は開封できないから、ボックスコンボ情報表示領域94における表示内容にも反映される。図15は、連続視聴の1日目の視聴開始時であって、配信者がスーパーボックスを保有していない場合におけるボックスコンボ情報表示領域94の表示内容を例示する。この場合、図示するように、「4コンボ」の位置に配置されている第2のボックスオブジェクト942Bは、スーパーボックスの外観を有しておらず、通常ボックスの外観を有している。なお、配信者がハイパーボックスを保有していない場合、「8コンボ」の位置においても、通常ボックスの外観を有する第2のボックスオブジェクト942Bが配置される。また、ライブ動画の配信中において、他の視聴者によるスーパーボックス/ハイパーボックスの開封によって、配信者がスーパーボックス/ハイパーボックスを保有していない状態となった場合も、ボックスコンボ情報表示領域94における表示内容に反映される。
また、この例において、視聴者が図12に例示した開封手順で報酬ボックスを開封していない(つまり、日単位で連続視聴しているものの、報酬ボックスの開封数が0又は1であった視聴日が存在する。)と、スーパーボックス/ハイパーボックスを視聴者は開封できないから、ボックスコンボ情報表示領域94における表示内容にも反映される。図16は、連続視聴の1日目における報酬ボックスの開封数が1であった場合の連続視聴の2日目の視聴開始時におけるボックスコンボ情報表示領域94の表示内容を例示する。この場合、図示するように、2コンボ目以降の報酬ボックスは、全て通常ボックスとなる。このように、視聴者は、ボックスコンボ情報表示領域94を介して、将来開封可能となる報酬ボックスの種類を知ることができる。
ここで、報酬ボックスの開封に関する動作について説明する。図17は、ユーザ(視聴者)によるライブ動画の視聴の開始(つまり、視聴者用画面80の表示)に応じてサーバ10が実行する処理を例示するフロー図である。図17に例示される処理は、視聴者毎に個別に実行される。
ライブ動画の視聴が開始されると、サーバ10は、まず、図示するように、連続視聴日数及び最終視聴日を更新する(ステップS100)。連続視聴日数及び最終視聴日は、上述したように、配信者毎視聴者管理テーブル413において管理されている。連続視聴日数の更新では、具体的には、配信者の前回配信日(ユーザ情報テーブル411の配信履歴情報を参照することによって特定される。)と視聴者の更新前の最終視聴日とが一致する場合には、日単位の連続視聴が継続していると判断して連続視聴日数に1が加算される一方、配信者の前回配信日と視聴者の更新前の最終視聴日とが一致しない(視聴者の最終視聴日の後に配信者が配信を行っている。)場合には、日単位の連続視聴が継続していないと判断して連続視聴日数に初期値である「1」が設定される。最終視聴日の更新では、具体的には、最終視聴日に現在日付が設定される。
そして、サーバ10は、当日の報酬ボックスの開封数が上限値(この例では2)を超えない限りにおいて(ステップS110においてNO)、視聴者によるコメント未入力の継続時間が2分以上となり、又は、連続視聴時間が7分以上となるのを待機する(ステップS120においてNO、及び、ステップS130においてNO)。この待機中において、連続視聴時間の経過に応じて、視聴者用画面80の残り時間表示領域88(及び、ボックス詳細情報表示画面90の残り時間表示領域92)において、報酬ボックスが開封可能となるまでの残り時間がカウントダウンされる。なお、コメント未入力の継続時間、及び、連続視聴時間は、上述したように、配信者毎視聴者管理テーブル413において管理される。
そして、連続視聴時間が7分に到達するよりも前にコメント未入力の継続時間が2分に到達すると(ステップS120においてYES)、サーバ10は、連続視聴時間のカウントの一時停止(つまり、報酬ボックスが開封可能となるまでの残りの時間のカウントダウンの一時停止)を行う(ステップS140)。当該一時停止は、この視聴者によるコメントの入力が行われない間(ステップS150においてNO)、継続される。連続視聴時間のカウントが一時停止されている間、ボックス詳細情報表示画面90において、コメントの入力を促す表示が行われる。その後、この視聴者によってコメントが入力されると(ステップS150においてYES)、サーバ10は、連続視聴時間のカウントを再開し(ステップS155)、ステップS120へと戻る。
そして、連続視聴時間が7分に到達すると(ステップS130においてYES)、サーバ10は、20秒経過するまでの間、報酬ボックスが開封されるのを待機する(ステップS170においてNO、及び、ステップS190においてNO)。
図18は、連続視聴時間の7分への到達に応じて、視聴者用画面80に重ねて表示されるボックス開封用画面210を例示する。当該画面210は、その中央において、報酬ボックスを開封して報酬を獲得するためのボックスオブジェクト212が配置されている。また、図示するように、当該オブジェクト212の下側において、報酬ボックスを開封するまでの制限時間(20秒)がカウントダウン表示される。視聴者は、制限時間内にボックスオブジェクト212を選択する操作入力を行うことによって、報酬ボックスを開封することができる。このように、報酬ボックスを開封するまでの制限時間を設けることにより、こうした制限時間を設けない場合と比較して、視聴者がライブ動画を実際に視聴することを促進する。
そして、ボックス開封用画面210のボックスオブジェクト212が選択されて報酬ボックスが開封されると(ステップS170においてYES)、サーバ10は、ボックスの種類に対応する数のコインを視聴者に付与する(ステップS180)。具体的には、報酬ボックスが通常ボックスである場合、2〜10コインの範囲のコインが付与され、報酬ボックスがスーパーボックスである場合、20〜30コインの範囲のコインが付与され、報酬ボックスがハイパーボックスである場合、50〜100コインの範囲のコインが付与される。付与されるコインの具体的な数は、これらの範囲内となるように、所定のルールに従って(例えば、ランダムに)設定される。視聴者に対するコインの付与に応じて、ユーザ情報テーブル411において、対応するユーザ(視聴者)のコイン保有数が更新される。また、報酬ボックスの開封に応じて、配信者毎視聴者管理テーブル413の当日ボックス開封数及びボックスコンボ数が更新される。また、報酬ボックスの種類がスーパーボックス/ハイパーボックスである場合、ユーザ情報テーブル411において、対応する配信者のスーパーボックス/ハイパーボックスの保有数が更新される。
こうして視聴者にコインを付与し(ステップS180)、又は、報酬ボックスが開封されないまま制限時間である20秒が経過すると(ステップS190においてYES)、ステップS110へと戻る。そして、当日の報酬ボックスの開封数が上限値を超える場合には(ステップS110においてYES)、処理を終了し、上限値を超えない場合には(ステップS110においてNO)、再度、視聴者によるコメント未入力の継続時間が2分以上となり、又は、連続視聴時間が7分以上となるのを待機することになる。なお、当日の報酬ボックスの開封数が上限値を超えると、視聴者用画面80のボックスオブジェクト87及び/又は残り時間表示領域88において、その旨が表示される。
以上、報酬ボックスの開封に関する動作について説明した、次に、配信者が配信を終了する際の動作について説明する。上述したように、配信者が、配信者用画面70の配信停止ボタン76を選択すると、ライブ動画の配信が終了する。ライブ動画の配信が終了すると、サーバ10は、当該配信に対する配信ポイントを設定する。この例では、視聴者数(最大値)、いいね数、コメント数、及び、アイテムポイントに基づいて配信ポイントが算出される。配信ポイントは、視聴者数(最大値)、いいね数、コメント数、及び、アイテムポイントが多いほど、多くなるように構成されている。算出された配信ポイントは、配信管理テーブル412において登録される。
また、この例では、ユーザが前日に獲得した配信ポイントに基づいて当日のランクが決定(更新)される。図19は、各ユーザのランクを更新する際にサーバ10が実行する処理を例示するフロー図である。これらの処理は、毎日深夜(例えば、毎日午前3時)に実行される。
サーバ10は、まず、図示するように、各ユーザのランクメータ値を更新する(ステップS300)。図20は、ランクメータ値の更新ルールを説明するための図である。図示するように、この例では、ユーザが前日に獲得した配信ポイントの当該ユーザが属するランク帯内での順位に基づいてランクメータ値が変動する。特定のユーザが前日に獲得した配信ポイントは、配信管理テーブル412の配信者ユーザアカウント、配信日時、及び、配信ポイントを参照することによって算出される。なお、ユーザが1日に複数の配信を行っている場合、複数の配信でそれぞれ獲得した配信ポイントが合算される。
ランクメータ値の更新ルールは、具体的には、図20に示すように、まず、ランク帯内の配信ポイントの順位が上位10%に含まれる場合には、ランクメータ値の変動は「+2」(2ポイント増加)である。同様に、当該順位が上位11〜30%(上位30%から上位10%を除いた残りの20%)に含まれる場合の変動は「+1」であり、当該順位が中位30%(上位31〜60%)に含まれる場合の変動は「±0」(増減なし)であり、当該順位が下位40%に含まれる場合の変動は「−1」(1ポイント減少)である。なお、前日の配信が行われなかった場合には、ランク帯内の順位にかかわらず、ランクメータ値の変動は「−1」となる。
ステップS300では、図20に例示される更新ルールに従って、各ユーザのランクメータ値が更新される。なお、ランクメータ値がマイナスであるユーザであって、今回のランクメータ値の変動が増加(具体的には、+2、又は、+1)である場合、ランクメータ値を0にクリアした上で増加させるようにしても良い。つまり、例えば、ランクメータ値の現在値が「−1」であるユーザの今回の変動が「+2」である場合、ランクメータ値を0にクリアした後に2増加させ、変動後のランクメータ値は(「+1」ではなく)「+2」となる。こうすれば、ランクメータ値がマイナスであるユーザ(例えば、配信頻度が低いユーザ等)であっても当該ランクメータ値を一気に増加させることができるから、ライブ動画の配信が促進される。
各ユーザのランクメータ値を更新すると、次に、サーバ10は、更新後のランクメータ値に基づいてランクを更新する(ステップS310)。図21は、ランクの更新内容と必要なランクメータ値との対応関係を説明するための図である。図示するように、まず、ランク帯をまたいでランクアップする場合(言い換えると、各ランク帯内の最上位のランクからランクアップする場合)に必要なランクメータ値は+4である。つまり、各ランク帯内の最上位のランク(例えば、A+)に属するユーザは、ランクメータ値が+4になると、直上のランク帯内の最下位のランク(例えば、S−)にランクアップする。また、同一のランク帯内でランクアップする場合(言い換えると、各ランク帯内の中位又は最下位のランクからランクアップする場合)に必要なランクメータ値は+2である。つまり、各ランク帯内の中位又は最下位のランク(例えば、B又はB−)に属するユーザは、ランクメータ値が+2になると、同一のランク帯内の直上のランク(例えば、B+又はB)にランクアップする。
同様に、図21に例示するように、同一のランク帯内でランクダウンする場合(言い換えると、各ランク帯内の最上位又は中位のランクからランクダウンする場合)に必要なランクメータ値は−2である。つまり、各ランク帯内の最上位又は中位のランク(例えば、B+又はB)に属するユーザは、ランクメータ値が−2になると、同一のランク帯内の直下のランク(例えば、B又はB−)にランクダウンする。また、ランク帯をまたいでランクダウンする場合に必要なランクメータ値は−6である。つまり、各ランク帯内の最下位のランク(例えば、A−)に属するユーザは、ランクメータ値が−6になると、直下のランク帯の最上位のランク(例えば、B+)にランクダウンする。このように、この例では、ランク帯をまたいだランクアップ/ダウンは、同一のランク帯内でのランクアップ/ダウンと比較して、必要なランクメータ値の絶対値が大きくなっている。この結果、短期間での急激なランクアップ/ダウンが抑制される。
ステップS310においては、図21に例示した対応関係に従って、ランクメータ値に基づくランクの更新が行われる。なお、ランクの更新が行われたユーザ(ランクアップ/ダウンが発生したユーザ)のランクメータ値は0にクリアされる。
図22は、ユーザのランクメータ値を表示するランクメータオブジェクト100を例示する。当該オブジェクト100は、例えば、ユーザの基本情報を表示するプロフィール画面等において配置される。ランクメータオブジェクト100は、図示するように、針型の形状を有する針オブジェクト102と、下方に開口するアルファベットのC型の形状を有するスケールオブジェクト104とを有する。針オブジェクト102の下方にはユーザの現在のランク(図22の例では「Aランク」)が表示されている。針オブジェクト102は、ランクメータ値が増加すると右方向に振れ(回転し)、ランクメータ値が減少すると左方向に振れるように構成されている。図22における針オブジェクト102は直立している状態であり(12時の方向を指しており)、ランクメータ値が0である状態に対応している。また、針オブジェクト102は、ランクメータ値が正の方向に大きくなるほど右方向に傾斜する一方、負の方向に小さくなるほど左方向に傾斜する。そして、スケールオブジェクト104の右下側には、ランクアップに必要なランクメータ値に対応するランクアップ領域1041が設定されており、同じくスケールオブジェクト104の左下側には、ランクダウンに必要なランクメータ値に対応するランクダウン領域1042が設定されている。ユーザは、当該ランクメータオブジェクト100を介して、ランクアップ/ダウンに向けたランクメータ値の現在の状況を把握することができる。
また、この例では、前日の配信時間とランク(前日におけるランク)とに基づいて配信者としてのユーザに対する報酬であるダイヤが付与される。図23は、各配信者にダイヤを付与する際にサーバ10が実行する処理を例示するフロー図である。これらの処理は、毎日深夜に実行され、例えば、図19に例示した各ユーザのランクを更新する際に実行され処理よりも前の時刻(例えば、毎日午前0時)に実行される。
サーバ10は、まず、図示するように、各ユーザの前日の配信時間を算出する(ステップS400)。特定のユーザの前日の配信時間は、具体的には、配信管理テーブル412の配信者ユーザアカウント、及び、配信日時を参照することによって算出される。ユーザが1日に複数の配信を行っている場合、複数の配信の各々の配信時間が合算される。
続いて、サーバ10は、算出した配信時間及び基準ダイヤ数に基づく数のダイヤを各ユーザに付与する(ステップS410)。具体的には、算出した配信時間に基準ダイヤ数を乗じた数のダイヤが各ユーザに付与される。基準ダイヤ数は、ランクが上位であるほど多くなるように、ランク毎に予め設定されており、各ユーザの前日のランクに対応する基準ダイヤ数が適用される。ユーザに対してダイヤが付与されると、ユーザ情報テーブル411のダイヤ保有数が更新される。この例では、ダイヤは、コイン又は現実の通貨に交換することができる。
上述した例では、視聴者に付与される報酬ボックスの種類は、連続視聴日数及びコンボ数の組合せに基づいて設定されるようにしたが、本実施形態の他の例では、コンボ数のみに基づいて設定される。また、本実施形態のさらに他の例では、ボックスコンボの管理は行われず、視聴者に付与される報酬ボックスの種類は、連続視聴日数のみ(又は、これに加えてコンボ数以外のパラメータ)に基づいて設定される。
以上説明した本実施形態の動画配信サーバ10は、特定の配信者が提供するライブ動画の特定の視聴者による連続視聴日数に少なくとも基づいて当該特定の視聴者に対して報酬(例えば、報酬ボックス(所定数のコイン))が付与されるから、視聴者による、特定の配信者のライブ動画の連日の視聴を促進し、この結果、ライブ動画の配信者によるファンの獲得を支援する。
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。