JP6823763B2 - ターボ過給システム - Google Patents

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Description

この発明は,エンジンに設けた発電電動機を備えたターボ過給システムに関する。
従来,ガソリンエンジンでは,小排気量エンジンを高過給するダウンサイジングが有力な省燃費技術として普及してきている。ディーゼルエンジンでは,PM対策としてターボ過給機は不可欠となっており,最近では新規に開発される自動車用ディーゼルエンジンのほとんどの機種にターボ過給機が装着されている。当然,ターボ過給システムにも,新技術が採用されており,エンジン回転速度に応じてタービンノズルの絞り量を変えるVGS(Variable Geometry Turbocharger System)や2個のターボチャージャ即ちターボ過給機を切り換えて使用するシーケンシャルターボ過給システムが実用化されている。
従来,ターボ過給機即ちターボチャージャとして,一段目と二段目とのタービンを同一中心軸上に設け,構造をコンパクトにして熱放散を低減し,排気ガスエネルギーを効率的に電気エネルギーとして回収するエネルギー回収装置を備えたものが知られている。該ターボチャージャは,排気ガスエネルギーで駆動されるタービン,該タービンに設けたシャフトに取り付けたコンプレッサを有し,シャフトの外周に同一中心軸上にシャフトとは独立して回転できる中空軸の外側シャフトが設けられている。外側シャフトには,排気ガスエネルギーで駆動される発電用タービンと発電機の発電用回転子とを設け,タービンと発電用タービンとは,排気ガス流に直列に配置されている(例えば,特許文献1参照)。
また,従来の排気ガスターボチャージャのタービンは,タービン羽根車を収容すつ収容空間と,排気ガスがそこを通過して流入する少なくとも1つの流入流路とを有するタービンハウジングを備えており,排気ガスが流入流路からそれに連通した吹込み流路を通って収容空間の中へ導流されるように構成されている。ガイド部材は,排気ガス流れをガイドするため,タービンハウジングに対して相対的に固定され,そのガイド部分が吹込み流路の中へ突出している。ガイド部材は,ガイド部分にタービンの軸方向における部分領域である第1長手方向部分を備えている(例えば,特許文献2参照)。
また,従来の排気ガス駆動ターボ過給機は,内燃機関のシリンダ内と排気管で連通する排気タービン室のタービンブレードへ流入する排気ガス流速度を高めることにより,タービンブレードを素早く高回転させ,同軸上他方端部に固定したコンプレッサ−インペラを高速回転させ,シリンダ内に多量の空気を過給することにより,内燃機関の各回転域においてトルクや出力の増大を図ると共に,最適空燃比率確保による省エネルギー,排気ガスのクリーン化,環境に配慮したものである。上記排気ガス駆動ターボ過給機は,タービンブレードの環状流入口に望む位置に各誘導翼及び別の各誘導翼を備えた環状ノズル筒を設けたものであり,環状ノズル筒は低中速回転用ノズル部と高速回転用ノズル部とで構成され,タービン軸方向に移動可能とし,環状ノズル筒のいずれかを環状流入口に望む位置に位置決めして固定する構成である(例えば,特許文献3参照)。
特開平06−288242号公報 特表2015−503055号公報 特開2004−211608号公報
IHI技報,Vol.No.3(2011),P.48〜53
ところで,タービンの静翼を可変構造にするVGSが実用化されているが,上記VGSでは,車両の低速領域では静翼の外周からのガス漏れによる効率悪化が大きく問題があった。即ち,多数の静翼を回転させてガスの流路面積を調整可能として吸気圧力がエンジン回転に対して一定になることをねらったシステムで実用化されている。しかしながら,VGSは,エンジン回転が低く,高い吸気圧力が必要なエンジンの低速回転時に流路を絞ったとき,高い圧力差が発生するが,これにより静翼のクリアランスからのガス漏れにより,タービン効率が大幅に悪化し,エンジンの燃費の悪化と吸気圧力上昇効果が不十分になるという欠点を有している。例えば,小型トラック用のターボを例にとって説明する。静翼の両サイドには0.125mmの隙間が設けられている。静翼の漏れ幅は14.3mmなので,漏れ面積は0.125×2×14.3=3.6mm2 静翼間の絞り面積は,
2.3×5=11.5mm2 である。漏れ面積は絞り面積の30%を越えている。漏れたガス流は,仕事をしないだけでなく,絞りを流れるガスの流れを乱す。これによる効率悪化は,20ポイントを超える値となることは十分考えられる。クリアランスを単純に小さくすると,静翼の固着が発生すると言われており, 実施できない。スプリング部材を用いてクリアランスの低減と固着防止を図る試みがなされているが, 十分ではないことは明らかである( 例えば,非特許文献1)。
VGSではエンジンの低速運転域での吸気圧力上昇効果が不十分なためか,エンジンの低速域で,2台のターボ過給機を直列に使用するシーケンシャルターボ過給システムが実用化されている。しかしながら,該シーケンシャルターボ過給システムには,2個のターボ過給機を使用する作動状態から1個のターボ過給機を使用する作動状態に切り換わる作動領域において,排気バイパスと類似の現象が発生し,効率が悪化するという問題があり、エンジンの使用頻度の高い中速域ではタービン効率と燃費の悪化が避けられない。高圧タービンのガス流量とバイパスバルブのガス流量が同じ場合では,高圧タービンと低圧タービンの効率を70%と仮定すると,高圧タービンにはガスが50%しか流れないため,実質的な効率は35%となる。高圧タービンと低圧タービンの平均効率は,(70%÷2+70%)÷2=52.5%となる。
従来,電動発電機を組み込んだターボ過給システムが開発されているが,該ターボ過給システムは,高速高負荷領域で発電電動機を発電運転してタービンの出力の一部を電力として取り出し,エンジンに装着した発電電動機を電動機運転してエンジンの駆動力として回収し,過大な吸気圧力を必要な値に低減し,中低速高負荷ではターボ過給機の発電電動機をエンジンに装着した発電電動機を発電機運転して得られる電力により電動機運転して吸気圧力を上昇させるというものである。このようなターボ過給システムは,排熱回収効果が得られるのは高速高負荷運転時のみであり,使用頻度の高い中低速運転領域では電動機運転が不可欠であり,電動機駆動電力が必要で燃費は悪化し,排熱回収効果は得られないという問題がある。また,低速のブーストを電動機で強制的に増加させる電動機組み込みターボが一部の機種で採用されているが,機能が限定的であるにもかかわらず高価であり,普及していないのが現状である。また,ディーゼルエンジンの燃費改善の手段として,排気エネルギーをクランク軸に直結したタービンにより回収するターボコンパウンドエンジンが外国のトラックメーカーにより商品化されているが,燃費改善効果が高速の高負荷に限られるためか普及はしていない。
また,発電電動機組込みターボ過給機は,高速高負荷運転時に,コンプレッサの消費出力以上のタービン出力を発生させ,余剰の出力を発電機で電力に変え,エンジンのクランク軸に取り付けた発電電動機を電動機運転してエンジン出力を増大させるが,エンジンの回転速度の低い領域ではタービンの入口圧力が低下するので,余剰の出力が無くなり,そのため発電できなくなり,排気エネルギー回収効果も得られないのが現状である。VGS機構を採用すれば,低速運転域でタービン入口圧力を高くすることが可能になるが,可動翼周りのガスのリークによりタービン効率が低下する。その結果,圧力が上昇しても得られるタービン仕事が減少し,燃費改善効果は得られない。逆に,排気圧力上昇の悪影響を受け,タービン仕事の増加を上回る場合もあり,この時は燃費が悪化するという問題がある。
この発明の目的は,上記の問題を解決することであり,ターボ過給システムにおけるターボ過給機に絞り面積の異なる複数の静翼を軸方向に移動可能に設け,該静翼をエンジンの運転状態に応答して切り換え,また,ターボ過給機の上記静翼の高圧側にシール機構を備え,低流量域での効率低下を防止し,低速から高速までエンジン回転速度に対してフラットな吸気圧力特性を実現するとともに広いエンジン回転速度範囲でエネルギー回収効果を得て,発電電動機組み込みターボ過給システムの問題点である低速高負荷領域での過大な電動運転による燃費悪化と高速高負荷領域の過大な発電電力による発電電動機の容量増大を防止すると共に車両走行時の軽負荷運転でも高い省エネルギー性を実現することができるターボ過給システムを提供することである。
この発明は,第1発電電動機を組み込んだターボ過給機,前記第1発電電動機で発電した電力の周波数を変更するインバータ,及び前記インバータの出力を駆動力に変えるエンジンに装着した第2発電電動機から成るターボ過給システムにおいて,
前記ターボ過給機の絞り面積を変更するため,異なった前記絞り面積をそれぞれ有する複数の静翼から成る静翼組立体が前記ターボ過給機の軸方向に摺動可能に配設された静翼切換え機構を備え,前記静翼切換え機構に設けられた前記静翼組立体は,少なくとも大きい絞り面積に設定された第1静翼及び小さい絞り面積に設定された第3静翼から構成され,前記静翼切換え機構は,前記エンジンの高速運転域に応答して前記第1静翼,及び低速運転域に応答して前記第3静翼に切り換え制御し,前記静翼切換え機構は,前記第1静翼及び前記第3静翼のタービン入口側にシール機構をそれぞれ設けて前記ターボ過給機の静翼入口からの排気ガスのリークを防止し,前記静翼の切り換え時の前記ターボ過給機による吸気圧力の変動を前記ターボ過給機が備えた前記第1発電電動機の電力の調整により平滑化するように制御されることを特徴とするターボ過給システムに関する。
また,前記静翼組立体は,前記第1静翼及び前記第3静翼に加えて,前記第1静翼と前記第3静翼との中間の絞り面積に設定された第2静翼及び/又は絞り面積最大の翼無し構造や翼枚数低減構造等の絞り面積の大きい大静翼に構成された第4静翼から構成されることもできるものである。
また,前記静翼切換え機構における前記第2静翼の前記絞り面積は,前記第1静翼の前記絞り面積の50%〜80%に設定されており,前記第3静翼の前記絞り面積は,前記第1静翼の前記絞り面積の20%〜40%に設定されているものである。前記第1静翼が翼無し構造の場合にはタービンスクロールの流入開始箇所の流路断面積を静翼枚数で除した値とするものである。
また,前記静翼切換え機構は,前記エンジンの回転速度及び燃料流量に応答してコントローラの指令によってエアシリンダを作動して,前記エアシリンダの作動によって前記静翼組立体のいずれか1つの前記静翼に切り換えられるものである。
また,前記静翼切換え機構は,前記エンジンの軽負荷運転時に,絞り面積の大きい前記第1静翼に切り換えるものである。
また,このターボ過給システムは,前記ターボ過給機に組み込んだ前記第1発電電動機を制御することにより,前記静翼組立体のいずれかの前記静翼に切り換えることによる前記吸気圧力の急変を防止すると同時に,車両の発進時には最も絞った仕様の前記静翼に切り換え,前記第1発電電動機を電動機運転して発進時の前記吸気圧力を確保するものである。
また,このターボ過給システムは,前記インバータ,前記第1発電電動機,及び前記第2発電電動機の制御システムにエラーが発生した時に,過大な前記吸気圧力の上昇を防止するため前記タービン入口に取り付けたバイパス弁を自動的に開放してバイパス通路に前記排気ガスを逃がすものである。
また,このターボ過給システムは,前記静翼切換え機構には,前記シール機構として前記静翼のフランジ部にそれぞれ配設され且つ前記静翼を収容する環状ケースへと延びる複数のシールリングから成るシールリング機構が配設されており,前記シールリング機構により前記静翼切換え機構からの高圧部のガス漏れが防止されるものである。或いは,このターボ過給システムは,前記静翼切換え機構には,前記シール機構として前記静翼のフランジ部と前記静翼を収容する環状ケースとの間に配設された複数の突き当てプレートから成るシール突き当てプレート機構が配設されており,前記シール突き当てプレート機構により前記静翼切換え機構からの高圧部のガス漏れが防止されるものである。
この発明によるターボ過給システムは,上記のように構成されているので,エンジンの低速,中速,高速の各回転領域に最適な静翼をリーク無しで切り換えることにより各エンジン回転領域でエネルギー回収効果を得ると共に,最適なブースト圧力即ち吸気圧力特性を実現できる。このターボ過給システムは,エンジンの高速回転域で静翼の絞り面積を適正に選択することができるので,静翼切り換え無しの仕様に比べ,発電電動機の最大出力を小さく設定できるので,システムの小型低コスト化が可能になる。更に,このターボ過給システムは,軽負荷領域では,絞り部の面積の絞り面積の大きい静翼を使用し,タービン入口圧力を下げ,ターボエンジンでは避けられない軽負荷域での燃費悪化を防止し,広い運転範囲で燃費の良い過給システムを提供することができる。
この発明によるターボ過給システムの一実施例を示す概略説明図である。 図1のターボ過給システムにおいてターボ過給機に設けた絞り面積の異なる3種の静翼を切り換える静翼切換え機構を備えたターボ過給機の一実施例を示し,(A)は絞り面積の大きい静翼,(B)は絞り面積の中間の静翼,及び(C)は絞り面積の小さい静翼を示し,(A1)は(A)の線A−Aにおける断面図,(B1)は(B)の線B−Bにおける断面図,及び(C1)は(C)の線C−Cにおける断面図を示し,(A2)は(A)の符号A2の領域を示す拡大図,(B2)は(B)の符号B2の領域を示す拡大図,及び(C2)は(C)の符号C2の領域を示す拡大図であり,静翼外周にシールリング機構が装着されている。 図1のターボ過給システムにおいてターボ過給機に設けた絞り面積の異なる3種の静翼を切り換える静翼切換え機構を備えたターボ過給機の別の実施例を示し,(A)は絞り面積の大きい静翼,(B)は絞り面積の中間の静翼,及び(C)は絞り面積の小さい静翼を示し,(A1)は(A)の線A−Aにおける断面図,(B1)は(B)の線B−Bにおける断面図,及び(C1)は(C)の線C−Cにおける断面図を示し,(A2)は(A)の符号A2の領域を示す拡大図,(B2)は(B)の符号B2の領域を示す拡大図,及び(C2)は(C)の符号C2の領域を示す拡大図であり,突き当て構造によりガスシール構造を内蔵している。 エンジン回転速度に対する吸気圧力を示し,エンジン回転速度に対して望ましい吸気圧力と制御しない場合の吸気圧力を示すグラフである。 この発明によるターボ過給システムによるガス流量に対するタービン効率,VGBシステムによるガス流量に対するタービン効率,及びシーケンシャルシステムによるガス流量に対するタービン効率を比較したグラフを示す。 エンジン回転速度に対する吸気圧力を示すグラフである。 この発明によるターボ過給システムを用い,3段切換えを備えた静翼切換え機構の制御によるエンジン回転速度に対する吸気圧力を示すグラフである。 軽負荷域におけるターボ過給エンジンのエンジン回転速度に対する吸気圧力,排気圧力を示している。ターボをバイパスさせた場合の燃費改善率も示している。 この発明によるターボ過給システムにおける排気ガスの流れを示すターボ過給機の作動時を示す概略説明図である。 この発明によるターボ過給システムにおける排気ガスの流れを示し,排気ガスがターボ過給機をバイパスする時を示す概略説明図である。 静翼切換え機構における1つの静翼を静翼なしの大静翼に構成した他の実施例であり,短静翼の場合を示す概略図である。 静翼切換え機構における1つの静翼を静翼なしの大静翼に構成した更に他の実施例であり,翼枚数を低減した場合を示す概略図である。 この発明によるターボ過給システムの作動を示す処理フロー図である。
以下,図面を参照して,この発明によるターボ過給システムの実施例を説明する。図1には,この発明によるターボ過給システムの一実施例が示されている。このターボ過給システムは,ターボ過給機2に組み込んだ発電電動機3(第1発電電動機)とエンジン1に装着した発電電動機4(第2発電電動機)をインバータ5を介して接続し,ターボ過給機2のタービン8で発生した余剰の出力をタービン8に組み込んだ電動発電機3を発電機として駆動し,発生した電力をエンジン1に取り付けた発電電動機4に供給し,駆動力としてエンジン1に戻し,排気ガスのエネルギーを回収するシステムである。具体的には,このターボ過給システムは,概して,発電電動機3を組み込んだターボ過給機2,発電電動機3で発電した電力の周波数を変更するため発電電動機3に接続して電力線39に配設されたインバータ5,及び発電電動機3に電力線39で接続され且つインバータ5の出力を駆動力に変えるエンジン1に装着した発電電動機4から構成されている。ターボ過給機2は,排気マニホルド7からの排気ガスで仕事をして排気管43へと排気ガスを排出する。ターボ過給機2は,エンジン1に取り付けられた排気マニホルド7の集合排気管がタービンスクロール23に連通して取り付けられている。ターボ過給機2は,回転軸17の一端に動翼であるタービン翼9が固定されたタービンスクロール23を持つタービン8,及びその他端にコンプレッサスクロール38を持つコンプレッサ19が固定されている。タービン8とコンプレッサ19との間には,マグネットロータ46とステータ47から成る発電電動機3が配設されている。また,エンジン1の出力軸6には,プーリ22が取り付けられ,プーリ22に掛けられた駆動ベルト21を通じて発電電動機4の回転軸18に動力伝達されるように構成されている。ターボ過給機2は,エンジン1の排気ガスで作動されるタービン8,及びタービン8の回転で回転軸17を通じて回転するコンプレッサ19から成り,コンプレッサ19の作動によってエンジン1への吸気圧力が制御されるものである。
この発明によるターボ過給システムは,特に,ターボ過給機2の絞り面積を変更するため,異なった絞り面積をそれぞれ有する複数の静翼11,12,13がターボ過給機2の軸方向に移動可能に配設された静翼切換え機構10によってエンジン1の運転状況に応答してコントローラ40の指令で適正な絞り面積を持った静翼11,12又は13に切り換え,図5に示すように,シーケンシャルターボやVGSと比べ広いガス流量範囲で高いタービン効率を実現すること特徴としている。静翼切換え機構10には,静翼11,静翼12,及び静翼13のタービン入口24側にシール機構をそれぞれ設けられており,ターボ過給機2からの排気ガスのリークを防止する構造に構成されている。静翼切換え機構10に設けたシール機構の例としては,図2に示すように,静翼11,12,13のフランジ部にそれぞれ配設されて静翼11,12,13から成る静翼組立体28を収容する環状ケース30へと延びる複数のシールリングから成るシールリング機構14であり,そのシールリング機構14により静翼切換え機構10からの高圧部のガス漏れを防止することができる。或いは,図3に示すように,静翼11,12,13のそれぞれのフランジ部と静翼11,12,13から成る静翼組立体28を収容する環状ケース30との間に配設された複数のプレートから成るシール突き当てプレート機構15であり,そのシール突き当てプレート機構15により静翼切換え機構10からの高圧部のガス漏れを防止することができる。また,静翼切換え機構10は,図2又は図3に示すように,大きい絞り面積に設定された静翼11(第1静翼),中間の絞り面積に設定された静翼12(第2静翼),及び小さい絞り面積に設定された静翼13(第3静翼)から構成されている。静翼切換え機構10は,コントローラ40によってエンジン1の高速運転域に応答して静翼11,中速運転域に応答して静翼12,及び低速運転域に応答して静翼13に,高圧エアライン41を通じて高圧エアが送り込まれてエアシリンダ16が作動して切り換え制御されるように構成されている。エアシリンダ16は,大気開放ラインを通じてエアシリンダ16内の高圧エアが大気開放されて作動が停止する。このターボ過給システムでは,静翼切換え機構10における静翼12の絞り面積は,静翼11の絞り面積の50%〜80%に設定されており,静翼13の絞り面積は,静翼11の絞り面積の20%〜40%に設定されている。また,絞り面積最大の静翼は,翼無し構造に構成することも可能である。また,静翼切換え機構10は,図2に示されるように,静翼11〜13のフランジ部にシールリング機構14を装着し,高圧部のガス漏れを防止したものである。或いは,静翼切換え機構10は,図3に示されるように,突き当て構造による静翼11〜13のフランジ部に付き当てプレート機構15を装着し,高圧部のガス漏れを防止したものである。
まず,図2には,このターボ過給システムにおけるターボ過給機の一実施例が示されている。ターボ過給機2は,絞り面積の異なる3種の静翼11〜13を切り換える静翼切換え機構10を備えている。図2において,(A)は絞り面積の大きい静翼11,(B)は絞り面積の中間の静翼12,及び(C)は絞り面積の小さい静翼13を示しており,(A1)は(A)の線A−Aにおける断面図であり,(B1)は(B)の線B−Bにおける断面図であり,更に,(C1)は(C)の線C−Cにおける断面図を示している。また,(A2)は(A)の符号A2の領域を示す拡大図であり,(B2)は(B)の符号B2の領域を示す拡大図であり,更に(C2)は(C)の符号C2の領域を示す拡大図である。図2に示された静翼切換え機構10は,3種の静翼11,12,13が軸方向に順次配設された静翼組立体28が環状ケース30内に摺動可能に組み込まれている。環状ケース30には,排気ガスが流入する開口29が形成されており,開口29はタービンスクロール23に連通しており,静翼11,12,13間をシールするため,図2ではシールリング機構14が開口29側に設けられている。
次に,図3には,このターボ過給システムにおけるターボ過給機の別の実施例が示されている。図3に示すターボ過給機2に設けた静翼切換え機構10は,図2に示すターボ過給機2に設けた静翼切換え機構10と実質的には同一であり,図2の静翼切換え機構10がシール手段としてシールリング機構14を用いているのに対して,図3の静翼切換え機構10がシール手段として付当てプレート機構15を用いている点が異なるのみである。図3において,(A)は絞り面積の大きい静翼11,(B)は絞り面積の中間の静翼12,及び(C)は絞り面積の小さい静翼13を示しており,(A1)は(A)の線A−Aにおける断面図であり,(B1)は(B)の線B−Bにおける断面図であり,更に,(C1)は(C)の線C−Cにおける断面図を示している。また,(A2)は(A)の符号A2の領域を示す拡大図であり,(B2)は(B)の符号B2の領域を示す拡大図であり,更に(C2)は(C)の符号C2の領域を示す拡大図である。
静翼切換え機構10は,静翼11,静翼12,及び静翼13の高圧側即ちスクロール23側にシールリング機構14がそれぞれ設けられている。図2に示されているシールリング機構14,又は図3に示されているシール付当てプレート機構15は,排気ガスのリークを防止するものである。静翼切換え機構10の静翼11〜13の切り換え時に,ターボ過給機2の吸気圧力の変動を平滑化するため,ターボ過給機2が備えた発電電動機3で得た電力を,インバータ5を介して発電電動機4に供給し,発電電動機4を電動機運転してエンジン1に供給して吸気圧力を調整し,吸気圧力を平滑化するように制御されている。また,吸気圧力は吸気圧力信号線36を通じてコントローラ20からコントロールユニット40に送られ,コントロールユニット40がエンジン回転速度及び燃料流量に応答して静翼切換え機構10に作動指令を出し,最適の静翼11〜13に切り換えて所望の吸気圧力に制御される。図4には,エンジン1の回転速度に対して,ターボ過給機2を備えたエンジン1で必要な吸気圧力特性の望ましい吸気圧力と,ターボ過給機2の制御無での吸気圧力特性が示されている。ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの往復動エンジンの場合,エンジン1の回転速度にかかわらず,1サイクルでエンジン1に送りこむ空気量はグラフAで示すように,一定であることが望ましく,また,空気流量を増大させるターボ過給機2の場合も,エンジン1の回転速度にかかわらず,一定の過給圧力が得られることが望ましい。ところが,ターボ過給機2は流体機械であるため,エンジン1の回転速度が上昇して時間当たりのガス流量が増加すると,圧力差が増大するために1サイクル当たりのタービン仕事が増え,過給圧力が回転速度と共に増大する。
図2には,このターボ過給システムにおけるターボ過給機2に設けられた絞り面積の異なる静翼11〜13を,静翼切換え機構10を作動して適正な絞り面積の静翼11〜13に切り換えるため軸方向に移動可能に構成されている。静翼切換え機構10は,エンジン1の回転速度に対して,最適な静翼11〜13を選択可能としたシステムであり,タービンスクロール23と静翼1〜13との連通箇所でのガス漏れを防止するためシールリング機構14が設けられている。このターボ過給システムは,例えば,エンジン1の軽負荷運転時に,エンジン1の負荷に応答してコントローラ40によって最も絞り面積の大きい静翼11に切り換えられるように制御されるものである。即ち,このターボ過給システムは,ターボ過給機2に組み込んだ発電電動機3を制御することにより,静翼11,静翼12,及び静翼13のいずれかの静翼に切り換え,吸気圧力の急変を防止すると同時に,車両の発進時には静翼を最も絞った仕様の静翼11に切り換え,発電電動機4を電動機運転して発進時の吸気圧力を確保するものである。
また,このターボ過給システムは,図9には,エンジン1からの排気ガスがターボ過給機2を作動する時の状態を示しており,ターボ過給機2でコンプレッサ19が作動される。図10には,このターボ過給システムにおいて,インバータ5,発電電動機3,及び発電電動機4の制御システムにエラーが発生したとき,過大な吸気圧力の上昇を防止するためタービン入口24に取り付けたバイパス弁25がエアシリンダ26が作動して自動的に開放され,排気ガスがバイパス通路27に排気するものである。この時にはコンプレッサ19を無効にするため,エアシリンダ32が作動してバイパス弁25が開放し,吸気はコンプレッサ19をバイパスして流れる。
このターボ過給システムは,図5には,排気ガスの流量に対するタービン効率が示されている。図5に示すように,このターボ過給システムは,エンジン1の運転状況に応答して,静翼切換え機構10を作動して静翼11〜13のうち,適正な静翼11,12又は13を選択して,3段階に切り換えられるので,広い回転速度範囲で高いタービン効率を維持することができる。このターボ過給システムでは,静翼11〜13の切り換え時の吸気圧力の段差は,発電電動機3の運転により平滑化することができる。更に,発電電力をエンジン1に取り付けた発電電動機4を電動機運転することにより,エンジン1の駆動力とすることにより,排気エネルギーの回収を行い燃費改善効果を得ることができる。図5では,対比のため,VGSターボ過給機とシーケンシャルターボ過給機の場合を示しており,VGSターボ過給機の場合にはガス流量が少ない場合にはタービン効率は低く,また,シーケンシャルターボ過給機の場合には途中で低下するという問題があった。
また,発電電動機3を組み込んだターボ過給機2とエンジン1に取り付けた発電電動機4により排気エネルギーを回収するシステムが実用化されているが,図6に示すように,ターボ過給機2の特徴によって,高速高負荷では,排気エネルギー回収効果が得られるが,低速運転時には,タービン仕事が得られず,電動機運転により吸気圧力を高めるため燃費が悪化するという欠点がある。回収効果を得られる回転速度を下げようとすると高速での発電電力が大きくなり,大電力の発電機,インバータ5が必要になるため,システムが高額になる。この発明によるターボ過給システムは,静翼11〜13を3段階に切り換えることができるシステムであり,図7には,静翼11〜13を3 段階に切り換えた場合の発電電力が示されている。静翼11〜13を3 段階に切り換えることにより,高速の発電電力を適正なレベルに抑制し,システムのコスト低減が可能になる。更に,エンジン1の軽負荷運転時にはタービンの効率が低いため図8に示すように吸気圧力に比べ,タービン出口圧力が高くなり,ターボ無しエンジンより燃費が悪化する。可変静翼機構即ち静翼切換え機構10により軽負荷域で絞り面積の大きい静翼11〜13を使用することにより排気圧力を通常ターボ以下に低減することが可能で軽負荷の燃費をターボなしエンジンに近づけることができる。また,静翼切換え機構10のうち1つの静翼を絞り面積の大きい大静翼(第4静翼)に変更することができ,その場合は,タービンスクロール23の設計を最適化することにより,静翼無し構造,或いは,図11に示すように,静翼を短静翼44に構成したり,図12に示すように,翼枚数低減構造の静翼45に構成することができ,それにより所定の絞り効果を得ることができる。静翼無しにすることにより,静翼表面で発生する摩擦損失の低減が可能となる。しかしながら,静翼全体の構造上,全く静翼無しにはできないので,図11に示すように,外周に短い翼を並べる構造,又は図12に示すように,翼の枚数を大幅に低減する構造が好ましいものである。
システムの不具合により発電電力の制御ができなくなると,過大な吸気圧力が発生する危険が生じる。このときは,図2又は図3に示す機構によりタービン入口圧力を機械的に制御して過大なタービン入口圧力の発生による過大なブーストの発生を防止し,エンジン1の破損を防ぐようにする。静翼11〜13のシール構造は,図3に示すように,シールリング機構14を使用しないシール付き当てプレート機構15の静翼切換え機構10を採用することが可能である。突き当て方式であり,摩耗の発生が少ないので大型トラックのように長寿命を要求される仕様にはこの方式を採用する。
図13に示されている処理フロー図を参照して,このターボ過給システムの作動について説明する。まず,このターボ過給システムについて,エンジンコントロールユニット20(ECUと呼ぶ)より,キースイッチON−OFF信号線37からの信号を取り込んだ時点で,プログラムをスタートさせる。そこで,同様にECU20から車両の車速Vを車速信号線33から読み込み( ステップS1) ,車両が停止しているか否かを判断する(ステップS2)。車両が停止している場合(V=0)には,ステップS17に進み,車両が車速V>0がある場合には,ステップ3に進む。車両の発進時に,電動駆動ステップを開始する。車両が停止している場合には,クラッチペダルセンサによりクラッチ31の踏み込み角度32即ちクラッチペダル角度αを計測する( ステップS17) 。クラッチペダル角度αが踏み込み判定角度α0を越えた時点で(ステップS18),クラッチ合わせ判定を開始し,クラッチペダル角度αを計測する( ステップS19) 。αがクラッチ合わせ角度α1より小さくなった時点で(ステップS20),ターボ過給機2の発電電動機3を駆動して発電電動機3を電動機運転を開始する( ステップS21) 。電動機運転開始後に,エンジン1の回転速度NEをエンジン回転速度信号線34から読み込み(ステップS22),エンジン1の回転速度NEが発進終了判定回転速度NE0を越えた時点で( ステップS23) ,定常運転制御に移行し(ステップS24),車両が車速Vを持って進行しているとして,処理はステップS3に進む。
このターボ過給システムにおいて,ステップS3では,車両は定常運転制御であり,エンジン1の回転速度NEを読み込み,先に読み込んだエンジン回転速度NE1と対比し(ステップS4),エンジン1が増速中に使用する増速時切替マップ及び増速時NTマップ(ステップS5)と,減速時に使用する減速時切替マップと減速時NTマップ(ステップS6)のどちらかを選択し,それを読み込む。エンジン1の回転速度NEをNE1として次の増速減速判断に備える。(ステップS7),ECU20から燃料流量GFをエンジン燃料流量信号線35から読み込み(ステップS8),更にターボ過給機2の回転速度NTを読み込む(ステップS9)。エンジン1の回転速度NE,燃料流量GFにより切替マップから静翼11〜13の適正な静翼を選定し,静翼切換え機構10を作動して静翼を選定した位置に移動させる(ステップS10)。選択したNTマップに従い,NT0を算定し,NTとNT0から発電運転電力又は電動機運転電力を算定し,この電力でターボ過給機2内蔵の発電電動機を電動機運転又は発電運転してターボ過給機2の回転速度を所定の値にコントロールする(ステップS11)。
次いで,排気エネルギーの回生効果の変化によるトルクの変動を防止するため,燃料流量制御システムに燃料流量補正値マップから算定した燃料流量補正量を伝達し,トルクの不連続を防止する(ステップS12)。エンジン1の吸気圧力PINを吸気圧力信号線から読込み( ステップS13) ,PINが許容最大値PINMAX以下の場合には,キーONし(ステップS15),処理はステップS3に進み,また,何らかの不具合でPINが許容最大値PINMAXを超えた場合には(ステップS14),静翼11〜13を絞り面積最大の仕様に切替え(ステップS16) エンジン1の燃料流量を制限し過大吸気圧力の発生を防止した非常時運転モードに切替運転を継続する(ステップS25)。キースイッチ信号を監視し,スイッチがOFFとなった時点(ステップS26)で,システムを停止する(ステップS27)。
このターボ過給システムは,上記のように構成されているので,エンジン1の高負荷時で低速域では,エンジン1に設けた発電電動機4の発電電力で,排気系に設けた発電電動機3を電動機運転して大幅にトルクアップすることができる。エンジン1の高負荷時で高速域では,排気系に設けた発電電動機3の発電電力で,エンジン1に設けた発電電動機4を電動機運転して,排気エネルギーを回収し,燃費を向上させることができる。また,エンジン1の軽負荷時で低速域では,排気系に設けた発電電動機3によりターボ過給機2の回転速度を適正に制御して燃費改善を図ることができる。更に,エンジン1の軽負荷時で高速域では,排気系に設けた発電電動機3によりターボ過給機2の回転速度を適正に制御して燃費改善を図ることができる。
この発明は,過負荷運転と定格運転など複数の運転モードを有する舶用エンジンに応用するとそれぞれで最適な運転条件を設定でき燃費改善が可能である。
1 エンジン
2 ターボ過給機
3 発電電動機(第1発電電動機)
4 発電電動機(第2発電電動機)
5 インバータ
10 静翼切換え機構
11 静翼(第1静翼)
12 静翼(第2静翼)
13 静翼(第3静翼)
14 シールリング機構
15 シール付当てプレート機構
16 エアシリンダ
24 タービン入口
25 バイパス弁
26 エアシリンダ
28 静翼組立体
30 環状ケース
40 コントローラ
44 短静翼
45 翼枚数低減構造の静翼

Claims (9)

  1. 第1発電電動機を組み込んだターボ過給機,前記第1発電電動機で発電した電力の周波数を変更するインバータ,及び前記インバータの出力を駆動力に変えるエンジンに装着した第2発電電動機から成るターボ過給システムにおいて,
    前記ターボ過給機の絞り面積を変更するため,異なった前記絞り面積をそれぞれ有する複数の静翼から成る静翼組立体が前記ターボ過給機の軸方向に摺動可能に配設された静翼切換え機構を備え,前記静翼切換え機構に設けられた前記静翼組立体は,少なくとも大きい絞り面積に設定された第1静翼及び小さい絞り面積に設定された第3静翼から構成され,前記静翼切換え機構は,前記エンジンの高速運転域に応答して前記第1静翼,及び低速運転域に応答して前記第3静翼に切り換え制御し,前記静翼切換え機構は,前記第1静翼及び前記第3静翼のタービン入口側にシール機構をそれぞれ設けて前記ターボ過給機の静翼入口からの排気ガスのリークを防止し,前記静翼の切り換え時の前記ターボ過給機による吸気圧力の変動を前記ターボ過給機が備えた前記第1発電電動機の電力の調整により平滑化するように制御されることを特徴とするターボ過給システム。
  2. 前記静翼組立体は,前記第1静翼及び前記第3静翼に加えて,前記第1静翼と前記第3静翼との中間の絞り面積に設定された第2静翼及び/又は絞り面積の大きい大静翼に構成された第4静翼から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のターボ過給システム。
  3. 前記静翼切換え機構における前記第2静翼の前記絞り面積は,前記第1静翼の前記絞り面積の50%〜80%に設定されており,前記第3静翼の前記絞り面積は,前記第1静翼の前記絞り面積の20%〜40%に設定されていることを特徴とする請求項2に記載のターボ過給システム。
  4. 前記静翼切換え機構は,前記エンジンの回転速度及び燃料流量に応答してコントローラの指令によってエアシリンダを作動して,前記エアシリンダの作動によって前記静翼組立体のいずれか1つの前記静翼に切り換えられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のターボ過給システム。
  5. 前記静翼切換え機構は,前記エンジンの軽負荷運転時に,絞り面積の大きい前記第1静翼に切り換えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のターボ過給システム。
  6. 前記ターボ過給機に組み込んだ前記第1発電電動機を制御することにより,前記静翼組立体のいずれかの前記静翼に切り換えることによる前記吸気圧力の急変を防止すると同時に,車両の発進時には最も絞った仕様の前記静翼に切り換え,前記第1発電電動機を電動機運転して発進時の前記吸気圧力を確保することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のターボ過給システム。
  7. 前記インバータ,前記第1発電電動機,及び前記第2発電電動機の制御システムにエラーが発生した時に,過大な前記吸気圧力の上昇を防止するため前記タービン入口に取り付けたバイパス弁を自動的に開放してバイパス通路に前記排気ガスを逃がすことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のターボ過給システム。
  8. 前記静翼切換え機構には,前記シール機構として前記静翼のフランジ部にそれぞれ配設され且つ前記静翼を収容する環状ケースへと延びる複数のシールリングから成るシールリング機構が配設されており,前記シールリング機構により前記静翼切換え機構からの高圧部のガス漏れが防止されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のターボ過給システム。
  9. 前記静翼切換え機構には,前記シール機構として前記静翼のフランジ部と前記静翼を収容する環状ケースとの間に配設された複数の突き当てプレートから成るシール突き当てプレート機構が配設されており,前記シール突き当てプレート機構により前記静翼切換え機構からの高圧部のガス漏れが防止されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のターボ過給システム。
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