JP6822682B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
この種の遊技機として、下記の特許文献1を例示する。
なお、以降の説明における「有利」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出上の特典を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し)に関して有利であることを指す。
本実施形態に係る遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に係る発明(以下、本発明)の特徴について説明する。
本実施形態に係る遊技機10は、いわゆるパチンコ遊技機であり、図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、大当りに当選した場合には当選した図柄変動の終了時に大当り遊技を開始する遊技機である。
遊技機10は、特徴的な構成として、音声出力手段を少なくとも含む演出手段と、演出手段を制御する演出制御手段と、を少なくとも備える。
音声出力手段を除く演出手段としては、例えば、本実施形態では演出表示装置80(メイン表示部81、サブ表示部82等)、演出ランプ35、可動装飾体22等によって実現される。
ここで挙げた各種の演出手段を制御する演出制御手段としては、例えば、本実施形態では第1副制御基板200若しくは第1副制御基板200と第2副制御基板300の協働によって実現される。或いは、演出制御手段によって実行される処理の内容によっては、第1副制御基板200によって実現される一部の機能(図6の機能ブロック図参照)が演出制御手段に相当するものと解しうる。
言い換えれば、大当り遊技中に再生している第一の楽曲データの途中で該大当り遊技が終了したとしても、最終部分を再生するまでは該第一の楽曲データの再生を継続することを特徴とする。
上記のような特徴を有するので、本発明に係る遊技機は、遊技者は大当り遊技中の再生楽曲を最後まで鑑賞することができる。
また、「楽曲データ」とは、音声出力手段(スピーカ33)に音声出力させる為に、演出制御手段が読み出し可能な記憶領域(音声ROM)に格納されている音声データのうち、上記の「楽曲」に該当するものに係るデータをいう。従って、複数のパート構成を持たないシンプルな効果音に関する音声データは、楽曲データとして扱わない。
また、以下の説明では、「楽曲」を時間的に限定した一部について「パート」と称する場合がある。ここで「パート」とは、楽曲を構成する基本構成(前奏、Aメロ、Bメロ、間奏、後奏等)に限られず、基本構成の一部(例えば特徴的なキーフレーズを含む小節)についても「パート」として扱い、又は複数の基本構成をひとまとまりとするもの(例えば1番と2番とから構成される楽曲の1番のみ)についても「楽曲」を時間的に限定したものであれば「パート」として扱う。
まず、図1から図4を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図である。図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図である。図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群及びその周辺を示す鳥瞰図である。図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図である。
なお、図1から図4に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成及び機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成又は機能が省かれても良い。
前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50a及び遊技盤50を透視保護している。
前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27及び下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶装置である。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列における装飾図柄の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、又はこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向又はその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
ここで、保留表示とは、後述する作動保留情報のそれぞれに対応する表示であり、その形状や色彩等によって対応する作動保留情報に基づいて実行される図柄変動の有利度を示唆する場合がある。また、以下の説明において、保留表示を変化させる演出について「先読み保留変化演出」又は「保留変化演出」と称する場合がある。
メイン表示部81は、実行中の図柄変動(いわゆる当該変動)に対応しており、且つ保留表示に摸した表示を行うことができる。その表示を保留表示と区別して扱う場合には「当該保留表示」と表記し、当該保留表示と保留表示とを区別なく扱う場合には単に「保留表示」と表記される。
従って、スピーカ33は、本発明に係る音声出力手段であると換言できる。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
図柄表示装置90はメイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域はメイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも、2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味するものとする。
また、遊技領域50aの左側及び上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51及び内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は有利な遊技状態であると言える。
なお、特別電動役物65は、「アタッカー」と称され、特別電動役物ソレノイド41によって特別電動役物65が開放状態となることを、「アタッカー開放」と称する場合がある。
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物65が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間が短い。そのため、小当り遊技は、大当り遊技よりも有利度の低い遊技状態と言える。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59への入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大し得る。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67が複数個設けられていてもよい。
次に、図5を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図5は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図5に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図5で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、普通電動役物ソレノイド40及び特別電動役物ソレノイド41にも電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらのソレノイドを制御可能に構成されている。
更に、主制御基板100は、上述の玉貸ボタン39aや返却ボタン39bなどを含むメイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39に設けられたセンサによる操作検知状態の変化によってメイン操作部39の各種操作を検知可能に構成されている。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求できないように構成されている。
第1副制御基板200は、上述の演出ボタン37やカーソルボタン38などに電気的に接続されており、センサによる操作検知状態の変化によってそれら各操作部の各種操作を検知可能に構成されている。
第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
そして、可動装飾体22及びサブ表示部82は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示を省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った音声データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置80へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音声データを読み込み、読み込んだ音声データを合成処理して生成した最終的な音声データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
従って、第1副制御基板200又は第1副制御基板200及び第2副制御基板300の協働によって、演出表示手段及び音声出力手段を制御する演出制御手段を実現しているものと言える。
払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニットを駆動させて賞球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドルの操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
次に、図6を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図6は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図6に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図6で図示しない機能構成を備えていてもよい。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57又は第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、及び特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、及び普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段180の対応する格納領域に格納する。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段140の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段180の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
メイン保留制御手段120は、特図2及び普図に関してもそれぞれ、特図1に関する上述の制御と同様の制御を行う。特図2の保留カウンタは特図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1又は特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算又は減算)した際に、特図1保留カウンタ及び特図2保留カウンタの値を含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報及び特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される。
より具体的には、事前判定手段130は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、特図当否判定の事前判定、特図停止図柄抽選の事前判定、特図変動パターン抽選の事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブル(詳細は、後述)と同等の抽選テーブル(図示省略)を用いられる。そのため、これらの事前判定は、後に実行される抽選の結果と同一の結果が導出される。
また、事前判定手段130は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に送信される(生成され、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。
「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1及び特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1及び特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することの全ての条件が充足されたことである。
図7で示す抽選テーブルを含む以下の抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値があらかじめ定められた順序に従って順次加算され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。
以降の説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。また、以降で図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「−」又は「0」が記載されているが、これらは各ROMに記憶されたデータを示すものではない。また、抽選に使用される乱数範囲の最大値と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。
図7(a)は、特図1当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜65535である。そのため、特図1において特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)には、200/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの65036/65536の確率ではずれとなり、特図1において特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)には、500/65536の確率で大当り、300/65536の確率で小当り、残りの64736/65536の確率ではずれとなる。
図7(c)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0〜99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、10/100の確率で図柄A、50/100の確率で図柄B、40/100の確率で図柄Cが停止図柄として決定される。
ここで、図柄A及び図柄Bは、ラウンド数(R数)が10であり、且つ大当り遊技終了後に特図高確且つ普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Cは、大当り遊技中に特別電動役物65が十分な時間(概ね9球入賞する程度)に亘って解放される回数(ラウンド数(R数))が10であり、且つ大当り遊技終了後に特図低確且つ普図高確(詳細は後述)となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。よって、図柄A及び図柄Bは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において、図柄Cよりも有利な図柄である。
ここで、図柄a及び図柄bは、ラウンド数が10であり、かつ大当り遊技終了後に特図高確且つ普図高確となる確変図柄である。一方、図柄cは、ラウンド数が10であり、大当り遊技終了後に特図低確且つ普図高確となる通常図柄である。よって、図柄a及び図柄bは、ラウンド数及びその後の特図抽選状態の双方において、図柄cよりも有利な図柄である。
ただし、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合は、同一の割合としてもよく、これらの大当りのラウンド数についても有利不利がないようにしてもよい。
特図変動パターン導出手段143は、導出された特図変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。なお、変動開始コマンドには、特図変動パターン導出状態Cが開始されてからの図柄変動の回数の情報が少なくとも含まれている。
普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがある。本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
大当り遊技制御手段160は、大当り開始時には、大当り開始演出に係る演出時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了演出に係る演出時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段160は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始演出に係る時間、及び小当り終了演出に係る演出時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始演出に係る演出時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了演出に係る演出時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。
図柄表示制御手段165は、特図1及び特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に格納する。
図柄表示制御手段165は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
電動役物制御手段170は、特図当否抽選の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド41に制御信号を出力し、特別電動役物65を短期間(0.05秒)だけ開放させる。
また、電動役物制御手段170は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド40に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
加えて、遊技状態制御手段175は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段175は、大当り遊技の開始時には、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時に100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時に次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とし、普図高確における転落当否判定に当選した場合には、当該図柄変動の終了時に普図低確とする。なお、特図低確且つ普図高確の状態を低確時短と称する場合がある。
特図変動パターン導出状態は、特図低確且つ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態A、特図高確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態B、及び特図低確且つ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態Cに大別できる。
各特図変動パターン導出状態間の遷移には、例えば、次のような条件が設けられる。遷移条件(i)は確変大当りに係る大当り遊技の終了であり、遷移条件(ii)は通常大当りに係る大当り遊技の終了であり、遷移条件(iii)は100回目の図柄変動の終了である。
なお、以下の説明において「第一遊技状態」とは、特図高確且つ普図高確又はこれに対応する特図変動パターン導出状態Bであることを前提として説明するが、本発明の目的に反しない範囲において他の遊技状態(特図低確且つ普図低確、特図高確且つ普図低確、特図低確且つ普図高確)に代える、又は他の遊技状態を追加してもよい。
なお、メインエラー制御手段185は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
なお、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段190から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別される。特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには確変モード、特図変動パターン導出状態Cには低確時短モードが対応する。
また、演出モード制御手段221は、事前判定コマンドが送信された場合に、その事前判定コマンドに含まれる事前判定の結果(例えば、今回保留された図柄変動に対応する特図変動パターン導出状態)に基づいて、遊技状態指定コマンドが送信された場合と同様の手法で、今回保留された図柄変動に対応する演出モードを決定することもできる。
演出ルートとは、上述したとおり、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知するための演出の流れを特定可能とするものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。また、演出モードに対応する演出ルートの組合せは、演出モードごとに異なる。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動(対象変動)が開始される前の一又は複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
なお、保留表示は、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する先読み保留変化演出の対象となる表示であり、当該先読み保留変化演出は、上述した先読み演出制御手段223によって制御される。
より具体的には、演出ルート決定手段222は、決定された演出ルートの各段階において、実行する演出の内容(演出パターン)を、当該演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブル(不図示)を用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
また、演出ルートに対して実行する演出の内容が一義的に対応づけられていてもよく、このような場合であっても、演出ルートは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものと言える。
本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、及び数字の「7」を模した「7図柄」があり、以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄bに偶数図柄揃いを対応させるなど、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
大当り演出には、大当り開始演出、大当り終了演出、大当り中演出が存在する。
ここで、大当り開始演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、実行中の図柄変動(いわゆる当該変動)が大当りであることを確定的に報知したタイミング(例えば、装飾図柄揃いを表示したタイミング)からアタッカーが最初に開放されるまでに開始される演出である。
大当り終了演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、大当り遊技の最終ラウンドにおいてアタッカーが閉鎖されてから次の図柄変動が開始可能な状態となるまでに開始される演出である。
大当り中演出は、大当り開始演出と大当り終了演出との間に大当り遊技中であることを報知する演出であり、大当り遊技で最初にアタッカーが開放されてから最終ラウンドにおいてアタッカーが閉鎖されるまでの間に少なくとも一部が実行される演出である。大当り中演出には、ラウンドの進行に伴い進行する演出や、ラウンド進行とは無関係に複数ラウンドに亘って流される一連の演出などが含まれる。
具体的には、特図1に係る特図停止図柄である図柄A及び特図2に係る特図停止図柄である図柄aの停止によって生起する大当り遊技(以下、スーパーボーナスと称する)について大当り開始コマンドが送信された場合には、大当り演出制御手段227は、スーパーボーナスに対応する大当り開始演出、大当り中演出及び大当り終了演出の各内容を決定する。
また、特図2に係る特図停止図柄である図柄b及び図柄cの停止によって生起する大当り遊技(以下、チャレンジボーナスと称する)について大当り開始コマンドが送信された場合には、大当り演出制御手段227は、チャレンジボーナスに対応する大当り開始演出、大当り中演出及び大当り終了演出の各内容を決定する。
また、特図1に係る特図停止図柄である図柄B及び図柄Cの停止によって生起する大当り遊技(以下、対決ボーナスと称する)について大当り開始コマンドが送信された場合には、大当り演出制御手段227は、対決ボーナスに対応する大当り開始演出、大当り中演出及び大当り終了演出の各内容を決定する。
なお、ここで挙げた各ボーナスに対応する大当り開始演出、大当り中演出及び大当り終了演出の各内容については、後に詳述する。
楽曲選択有効期間には、メイン表示部81の表示領域の一部に、図11に図示する楽曲選択表示GAが表示される。図11は、楽曲選択表示の具体的な表示態様を示す図である。
楽曲選択表示GAは、現在再生中の楽曲名又は選択候補となる楽曲名が表示される楽曲名表示GA2と、楽曲名表示GA2に表示されている楽曲に対応する楽曲番号を表示する楽曲番号表示GA1と、楽曲選択に係る操作を遊技者に示唆する操作示唆表示GA3と、を含む。
楽曲選択表示GA(特に、操作示唆表示GA3)が表示されることによって、遊技者は楽曲選択が可能であることを認識することができる為、楽曲選択表示GAは、楽曲選択又は楽曲選択に係る操作を、遊技者に促す表示であると言える。
また、楽曲選択手段228による楽曲選択は、原則として、上記の特定の大当り遊技の終了、又は上記の特定の演出モードにおいて実行される図柄変動の終了(図柄停止)を契機として無効となる。但し、楽曲選択を無効にすることが適切ではない状況、例えば、楽曲選択に係る遊技者の操作を受け付けている場合や楽曲選択表示GAを表示する期間が極端に短い場合(短縮変動の開始時に楽曲選択表示GAを表示した場合)等には、楽曲選択手段228による楽曲選択が無効とされなくてもよい。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段185と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63の入賞回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
続いて、始動口入球時の処理について、図9を用いて説明する。
なお、図9に図示される処理手順は、一例であり、内容的に支障のない範囲でその順序等を変更することができ、実行タイミングの一部又は全部が互いに重複するものを含んでもよい。また、図9に図示される各処理は始動口入球時に主制御基板100によって実行される主たる処理であり、必ずしも全ての処理を示すものではない。
第1始動口57及び第2始動口59に付設されている第1始動口センサ70及び第2始動口センサ71の検知結果に基づいて、入球判定手段110が第1始動口57又は第2始動口59への入賞を判定する(ステップS102)。入球判定手段110が入賞を判定するまで(ステップS102のNO)、ステップS104以降の処理は行われないまま待機となる。
また、第1始動口57又は第2始動口59への入賞が判定されたとしても(ステップS102のYES)、メイン保留制御手段120により管理される特図1又は特図2保留カウンタが上限値(例えば4)に達していれば(ステップS104のYES)、ステップS106以降の処理は行われないまま待機となる。
以降、説明の便宜のために、第1始動口57への入賞が判定された場合に特化して処理手順を説明するものとする。なお、第2始動口59への入賞が判定された場合も、対象が特図2となることのみ相違し、他の処理内容は同様である。
メイン保留制御手段120は、ステップS106で生成された各種乱数を取得し、それら乱数を特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)(ステップS108)。
続いて、メイン保留制御手段120は、特図1保留カウンタに1加算し(ステップS11)、加算後の特図1保留カウンタの値を含む保留コマンドを生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。これにより、メインコマンド管理手段190がその送信コマンド格納領域に記憶されている保留コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(ステップS112)。
ここで、ステップS110及びS112は、ステップS106及びS108と並行に実行されてもよいし、それらよりも先に実行されてもよい。
事前判定手段130は、ステップS116における事前判定の結果を含む事前判定コマンドを生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。これにより、メインコマンド管理手段190がその送信コマンド格納領域に記憶されている事前判定コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(ステップS118)。
続いて、図柄変動の変動開始時の処理について、図10を用いて説明する。
なお、図10に図示される処理手順は、一例であり、内容的に支障のない範囲でその順序等を変更することができ、実行タイミングの一部又は全部が互いに重複するものを含んでもよい。また、図10に図示される各処理は図柄変動開始時に主制御基板100によって実行される主たる処理であり、必ずしも全ての処理を示すものではない。
まず、特図抽選手段140は、特図の変動開始条件が充足されているか否かを判定する(ステップS202)。例えば、大当り遊技中ではないこと、特図1及び特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1及び特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することの全ての条件が充足されているか否かが判定される。
ステップS202の判定が否定されるとき(ステップS202のNO)、ステップS204以降の処理は実行されずに、その図柄変動開始処理は終了となる。
最先の作動保留情報が読み出されると、メイン保留制御手段120は、その読み出された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報の格納領域をシフトさせ、読み出された作動保留情報に対応する特図1又は特図2の保留カウンタを1減算する(ステップS206)。
続いて、特図1又は特図2の保留カウンタが更新されたため、メイン保留制御手段120は、減算後の特図1又は特図2の保留カウンタの値を含む保留コマンドを生成し、メイン情報記憶手段180の送信コマンド格納領域に記憶させる。これにより、メインコマンド管理手段190がその送信コマンド格納領域に記憶されている保留コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(ステップS208)。
更に、特図停止図柄抽選手段142が、ステップS210の特図当否判定の結果に基づいて、特図の停止図柄を決定する(ステップS212)。具体的には、特図停止図柄抽選手段142は、ステップS212の特図当否判定の結果が大当りを示す場合には、当該作動保留情報の特図停止図柄抽選用乱数を取得し、その乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図7(c)、及び図7(d)参照)を用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。ステップS212の特図当否判定の結果が小当り又ははずれを示す場合には、特図停止図柄抽選手段142は、固定的に決められている特図の小当り用の停止図柄又は特図のはずれ用の停止図柄を一律に決定する。
加えて、特図変動パターン導出手段143が、ステップS210及びS212の結果に基づいて、特図変動パターンを導出する(ステップS214)。例えば、特図変動パターン導出手段143は、遊技状態制御手段175により制御される現在の特図変動パターン導出状態を特定し、この特図変動パターン導出状態とステップS210及びS212の結果に基づいて、複数種類の特図変動パターン抽選テーブルの中から一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと当該作動保留情報の特図変動パターン抽選用乱数とを用いて一つの特図変動パターンを導出する。
ここで、大当り演出制御手段227により決定される大当り演出の内容について、図12、図13及び図14の具体例を用いて詳細に説明する。
図12は、対決ボーナスにおいて実行される大当り演出の内容を模式的に示す図であり、図13は、チャレンジボーナスにおいて実行される大当り演出の内容を模式的に示す図であり、図14は、スーパーボーナスにおいて実行される大当り演出の内容を模式的に示す図である。
なお、各図に示される演出表示は、メイン表示部81に表示されるものとする。
この場合、文字表示「対決BONUS」を含む演出表示GS1は、大当りのタイトル表示であり、大当り開始演出として表示される。
その後、9ラウンド目に、対決に勝利した旨を示す文字表示「WIN」を含む演出表示GM12が表示される。
そして、10ラウンド目に、文字表示「Vを狙え!!」を含む演出表示GM13が表示される。このとき、大当り遊技制御手段160によって、大入賞口55内に設けられた特定領域の通過が容易となるように制御される。
演出表示GE1は、文字表示「確変突入」を含み、大当り終了演出として表示される。
この場合も、図12(a)に示す場合と同様に、文字表示「対決BONUS」を含む演出表示GS2が大当り開始演出として表示される。
その後、9ラウンド目に、対決に敗北した旨を示す文字表示「LOSE」を含む演出表示GM22が表示され、9ラウンド目が終わると、演出表示GE2が表示される。演出表示GE2は、文字表示「チャンスタイム突入」を含む大当り終了演出である。
なお、「チャンスタイム」とは、上述した低確時短モードの別の呼称であり、以下の説明においても同様である。
この場合、文字表示「チャレンジBONUS」を含む演出表示GS3は、大当りのタイトル表示であり、大当り開始演出として表示され、図12に示される大当り開始演出と異なる態様とされている。
なお、この期間においては楽曲選択が無効とされ、楽曲選択表示GAが非表示になる。楽曲選択に係る操作として演出ボタン37を用いることができないからである。
そして、10ラウンド目に、文字表示「Vを狙え!!」を含む演出表示GM33が表示される。このとき、大当り遊技制御手段160によって、大入賞口55内に設けられた特定領域の通過が容易となるように制御される。
演出表示GE3は、文字表示「確変継続」を含み、大当り終了演出として表示される。
この場合も、図13(a)に示す場合と同様に、文字表示「チャレンジBONUS」を含む演出表示GS3が大当り開始演出として表示される。
なお、この期間においても楽曲選択が無効とされ、楽曲選択表示GAが非表示になる。
また、図示省略するが、低確時短モードにおいて特図停止図柄が図柄cである場合における大当り演出は、図13(b)に示すものと同様であってもよい。但し、当該場合については、大当り終了演出として表示される内容が低確時短モードが継続する旨を示す文字表示「チャンスタイム継続」に変更されてもよい。
この場合、文字表示「スーパーBONUS」を含む演出表示GS5が大当り開始演出として表示される。大当り開始演出である演出表示GS5は、大当りのタイトル表示であり、図12及び図13に示される大当り開始演出と異なる態様とされている。
演出表示GE5は、文字表示「確変継続」を含む大当り終了演出である。
大当り開始演出である演出表示GS6や大当り中演出である演出表示GM61は、図14(a)に示す演出表示GS5や演出表示GM51と共通態様になっている。
演出表示GE6は、文字表示「確変突入」を含む大当り終了演出である。
言い換えれば、大当り遊技には、互いに有利度合いが異なる第一の大当り遊技(スーパーボーナス)と、第二の大当り遊技(チャレンジボーナス)と、が含まれ、第二の大当り遊技は、第一の大当り遊技より不利な大当り遊技であり、演出制御手段(第1副制御基板200)は、第二の大当り遊技中に、演出の成否によって当該演出後の有利度合いを示す大当り演出を実行可能であると言える。
次に、楽曲選択手段228によって実行される選曲カウンタ設定処理について、図15、図16を用いて説明する。
図15は、大当り遊技の開始時における選曲カウンタ設定処理の処理手順を示すフローチャートであり、図16は、楽曲選択有効期間における選曲カウンタ設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
なお、以下の説明において「楽曲A」「楽曲B」「楽曲C」「楽曲D」「楽曲E」と呼称されるものは、それぞれ独立して楽曲に相当するものであり、互いに相違する。
例えば、カウント値Nが「1」である場合には楽曲Aが選択され、カウント値Nが「2」である場合には楽曲Bが選択され、カウント値Nが「3」である場合には楽曲Cが選択され、カウント値Nが「4」である場合には楽曲Dが選択される。
ステップS302では、大当り開始コマンドを受信したか否かを判定する。当該条件を充足した場合、ステップS304に進み、当該条件を充足しない場合、選曲カウンタ設定処理は終了となる。
ここで初回突入ボーナスとは、いわゆる連チャンの開始契機となる(1回目の)大当り遊技である。具体的には、通常モード(特図低確且つ普図低確)において特図停止図柄が図柄Aである場合又は対決ボーナス終了後の低確時短モード(特図低確且つ普図高確)において特図停止図柄が図柄aである場合に、ステップS306の条件を充足する。
具体的には、対決ボーナス終了後の低確時短モード(特図低確且つ普図高確)において特図停止図柄が図柄bである場合に、ステップS318の条件を充足する。
なお、ここで設定されるコマンドは、上述した第1副制御基板200から第2副制御基板300に対して送信される「楽曲に係る楽曲データを音声ROMから読み出してスピーカ33に再生させる為のコマンド」に含まれるものである。
ステップS402では、左カーソルボタン38cが押下されたか否かを判定する。当該条件を充足した場合、ステップS404に進み、当該条件を充足しない場合、ステップS406に進む。
次に、各楽曲に対応するコマンドについて、図17を用いて説明する。
図17は、選曲カウンタ設定処理によって選択されうる楽曲に係る楽曲データと、各楽曲データに対応するコマンドの具体例を示す図である。なお、ここで挙げた楽曲データ及びコマンドは、遊技機10が再生可能に有する楽曲データ及びこれらに対応するコマンドの全てを示すものではなく、本発明の説明に必要なものを挙げたに過ぎない。
なお、図17に図示するコマンドはいずれも、上述した第1副制御基板200から第2副制御基板300に対して送信される「楽曲に係る楽曲データを音声ROMから読み出してスピーカ33に再生させる為のコマンド」に含まれるものである。
図7(a)に示される4種類のコマンドは、いずれも楽曲の1番パートをループ再生させる楽曲データをスピーカ33に再生させる為のコマンドである。ここで「1番パート」とは、楽曲を構成するパートのうち前半部分を含むパートであり、同一の楽曲の後半部分を含む「2番パート」との対比において当該楽曲の時系列において先行するパートである。
例えば、或る楽曲が(i)イントロ、(ii)Aメロ、(iii)Bメロ、(iv)サビ、(v)間奏、(vi)Aメロ、(vii)Bメロ、(viii)サビ、(ix)間奏、(x)Cメロ、(xi)サビ、(xii)アウトロ、の順に構成されているものと仮定すると、広くは(i)から(v)までを、特に(ii)及び(iii)を「1番パート」と呼称するのが一般的である。また、「1番パート」より後の部分については、広くは(vi)から(ix)までを、特に(vi)及び(vii)を「2番パート」と呼称するのが一般的である。
但し、ここで挙げた楽曲の構成は一具体例であり、この構成に当て嵌まらないとしても、楽曲の時系列において先行するパートと後続するパートとをそれぞれ、適宜「1番パート」及び「2番パート」として扱ってもよい。
言い換えれば、演出制御手段(第1副制御基板200)は、大当り遊技の少なくとも一部(例えば、スーパーボーナス)において、該大当り遊技中に第一の楽曲データ(例えば、「A−1」のコマンドに対応する楽曲データ)を再生させ、該大当り遊技の終了時において再生させている楽曲が第一の楽曲データの途中部分であるとき、該大当り遊技の終了後の図柄変動に跨がって該第一の楽曲データの再生を継続し、該第一の楽曲データの最終部分を再生させた後に該第一の楽曲データの再生を終了させる場合(以下、第一の場合と称する)があるものと言える。
この音声制御により、再生されている楽曲に関心を寄せている遊技者の興趣を損なうことを防ぐと共に、大当り遊技と当該大当り遊技の終了後の状態(例えば、確変モード)との一体感を遊技者に対して強めることができる。
また、該大当り遊技中に再生させる第一の楽曲データが、楽曲選択に係る操作を行うことによって遊技者が任意に選択したものである場合、遊技者の選択意思を尊重することができ、その結果として遊技者の満足感を高めることができる。
言い換えれば、第一の楽曲データ(例えば、「A−1」のコマンドに対応している楽曲データ)は、第一楽曲(楽曲A)の一部である第一パート(1番パート)から構成されるものであり、演出制御手段(第1副制御基板200)によって再生させうる楽曲データには、第一の楽曲データと、第一パートの最終部分に対して第一楽曲において連続している第二パート(2番パート)から開始される第二の楽曲データ(「A−2」のコマンドに対応している楽曲データ)と、が含まれるものと言える。そして、演出制御手段(第1副制御基板200)は、第一の場合において第一の楽曲データの再生を終了させるとき、第一パートと第二パートとが連続するように第二の楽曲データを再生させることができるものと言える。
この音声制御により、制御上は2つの楽曲データを続けて再生しているにも関わらず、遊技者にとっては1つの楽曲が再生されているかのような印象を受け、遊技者が抱く演出全体として繋がっている心証(連チャン中であることの心証)を強めることができる。
また、上記の「第一の場合において第一の楽曲データの再生を終了させるとき、第一パートと第二パートとが連続するように第二の楽曲データを再生させることができる」とは、再生させた楽曲データの音声が、連続しているように遊技者に聞こえる(現象として連続性を有する)ことを趣旨とする表現である。従って、実際の音声制御上は、必ずしも第一の楽曲データの最終部分と第二の楽曲データの冒頭部分が厳密に連続している(前者の終了時と後者の開始時が一致している)必要はなく、前者の再生期間の最終部分と後者の再生期間の冒頭部分が重複してもよいし分離してもよい。
言い換えれば、第二の楽曲データ(例えば、「A−2」のコマンドに対応している楽曲データ)は、第二パート(2番パート)の終了部分が第一パート(1番パート)の開始部分につながる構成になっており、演出制御手段(第1副制御基板200)は、第一の場合における第一の楽曲データの再生後に、第二の楽曲データを繰り返し再生させることができるようになっている。
ここで「第一の楽曲データの再生後に、第二の楽曲データを繰り返し再生させる」とは、上記の「第一の場合において第一の楽曲データの再生を終了させるとき、第一パートと第二パートとが連続するように第二の楽曲データを再生させることができる」の趣旨に反しない範囲で、第二の楽曲データの繰り返し再生が、第一の楽曲データの再生より時系列的に後であれば足り、第一の楽曲データの再生期間の最終部分と第二の楽曲データの再生期間の冒頭部分が重複することを排除するものではない。
また、本実施形態では「第一の楽曲データ」及び「第二の楽曲データ」に相当するものを、楽曲の1番パートのみからなる楽曲データ及び同一の楽曲の2番パートの後に1番パートに連続して繋がる楽曲データとしたが、これに代えて、「第一の楽曲データ」を楽曲の1番パートのみからなる楽曲データ、「第二の楽曲データ」を、楽曲の2番パートのみからなる楽曲データとして、それぞれを交互に再生させることでも同等の楽曲再生を実現することができる。
具体的には、終了後に確変モード(特図高確且つ普図高確)に移行する場合には、楽曲選択手段228は、対決ボーナスの終了時に当該楽曲データの再生を終了させる。このとき、楽曲選択手段228は、終了直後の図柄変動(1回目の図柄変動)の変動開始コマンドの受信(楽曲選択が有効になること)を契機として、図15及び図16に図示されない処理によって、選曲カウンタのカウント値Nに対して「1」を設定し、楽曲Aを再生させる為のコマンドを第2副制御基板300に送信する。
また、終了後に低確時短モード(特図高確且つ普図低確)に移行する場合には、楽曲選択手段228は、対決ボーナスの終了後の図柄変動に跨がって当該楽曲データのループ再生を継続させる。このとき、楽曲選択手段228は、当該低確時短モードが別の演出モードに移行すること、又は新たな大当りによって生起する大当り遊技の開始することを契機として当該楽曲データの再生を終了させる。
従って、第一の場合は、第一の大当り遊技が終了した後に生じうるものであり、第二の場合は、第二の大当り遊技の終了時に生じうるものであると言える。
従って、第一の場合は、大当り遊技の終了時に第一遊技状態(特図高確且つ普図低確)に移行した場合に生じうるものであり、第二の場合は、大当り遊技の終了時に第二遊技状態(特図高確且つ普図高確)に移行した場合に生じうるものであると言える。
当該楽曲データは、後述する特定リーチ演出の実行期間に再生されるものであり、楽曲Aの1番パートを含んでいる。ここで当該楽曲データの再生時間は、特定リーチ演出の実行期間と略一致している為、ループ再生されることはない。
続いて、上述した各楽曲を再生させる為の楽曲データに係る音声制御の具体例について、図18〜図22を用いて説明する。
なお、図18〜図22に示すタイムチャートは、いずれも模式的なものであり、各図に図示する帯の長さの長短は、実際の時間の長短に必ずしも比例するものではない。
図20(a)においては、Vチャレンジ成功時に開始された「B−1」のコマンドに対応する楽曲データのループ再生は、チャレンジボーナスの実行期間から当該チャレンジボーナスの終了後における確変モードの滞在期間にまで跨がっている。そして、チャンレンジボーナスの終了時に再生されていた楽曲Bの1番パートが終了するタイミングにおいて、当該楽曲データのループ再生を終了させると共に、「B−2」のコマンドに対応する楽曲データのループ再生が開始される。
そして、当該確変モードの滞在期間において大当りに当選せず、100回の図柄変動が終了して当該確変モードから通常モードに移行する場合、ループ再生中の「B−2」のコマンドに対応する楽曲データは、再生部分がいずれであるかに関わらず中断されて、通常モードに再生される楽曲データ(同図では「通常BGM」と表記、以下同様)の再生が開始される。
なお、通常モードに再生される楽曲データは、「楽曲A」「楽曲B」「楽曲C」「楽曲D」「楽曲E」のいずれの楽曲にも該当しないものであることが好ましいが、これらのいずれかの楽曲に該当するものであることを許容する。
そして、当該低確時短モードの滞在期間において大当りに当選せず、100回の図柄変動が終了して当該低確時短モードから通常モードに移行する場合、ループ再生中の「A−2」のコマンドに対応する楽曲データは、再生部分がいずれであるかに関わらず中断されて、通常モードに再生される楽曲データの再生が開始される。
そして、当該確変モードの滞在期間において大当りに当選せず、100回の図柄変動が終了して当該確変モードから通常モードに移行する場合、ループ再生中の「A−2」のコマンドに対応する楽曲データは、再生部分がいずれであるかに関わらず中断されて、通常モードに再生される楽曲データの再生が開始される。
そして、当該低確時短モードの滞在期間において大当りに当選せず、100回の図柄変動が終了して当該低確時短モードから通常モードに移行する場合、ループ再生中の「E−1」のコマンドに対応する楽曲データは、再生部分がいずれであるかに関わらず中断されて、通常モードに再生される楽曲データの再生が開始される。
なお、図22に図示する図柄変動(イ)、図柄変動(ロ)、図柄変動(ハ)、図柄変動(ニ)は、連続して実行される図柄変動を区別する為に、その実行順に(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)を付したものである。従って、各タイムチャートにおいて重複する名称の図柄変動が記載されているが、これらが同一の図柄変動であることを意味するものではない。
ここで「リーチ演出」とは、最後に停止する図柄列を除く図柄列において停止した装飾図柄が同じになった状態(いわゆるリーチ状態)において実行される演出であり、遊技者に大当りの当選を示唆する当選示唆演出の一種である。また、「導入演出」とは、リーチ演出に発展しうる演出であり、それ自体が当選示唆演出であってもよいし当選示唆演出ではなくてもよい。導入演出に該当しうる演出には、ステップアップ予告、セリフ予告(テロップ予告)、擬似連予告等が挙げられる。
同図に図示される「特定リーチ演出」は、専用のBGMとして図17(d)に図示した「A−3」のコマンドに対応する楽曲データの再生を伴うものである為、遊技者にとっては楽曲Aの繰り返し再生が中断して改めて楽曲Aの1番パートの再生が開始されたかのような印象を受ける。なお、特定リーチ演出以外のリーチ演出が実行される場合には、そのリーチ演出に対応する専用BGMが再生されてもよいし、専用BGMを有さない場合には「A−2」のコマンドに対応する楽曲データをミュートせずに、そのままの音量で再生を継続してもよい。
そして、楽曲選択手段228は、リーチ演出の終了後に楽曲Aを頭出しして再生させる。具体的には、図柄変動(ロ)の変動停止時又は図柄変動(ハ)の変動開始時のいずれかに、楽曲選択手段228は、それまで再生していた「A−2」のコマンドに対応する楽曲データのループ再生を終了させ、図15及び図16に図示されない処理によって、選曲カウンタのカウント値Nに対応する楽曲データのループ再生を開始させる為のコマンド(ここでは「A−1」のコマンド)を第2副制御基板300に送信する。
即ち、図22(b)に示す状況においては、同一の楽曲Aが再生されるものの、その元になる楽曲データは、「A−2」のコマンドに対応するもの、「A−3」のコマンドに対応するもの、「A−1」のコマンドに対応するもの、の順に変化する。
ここで、当選した大当りがスーパーボーナスである場合、楽曲選択手段228は、選曲カウンタのカウント値Nに「1」を加算し、加算後のカウント値Nに対応する楽曲データのループ再生を開始させる為のコマンド(ここでは「B−1」のコマンド)を第2副制御基板300に送信する。
即ち、図22(c)に示す状況において再生される楽曲データは、「A−2」のコマンドに対応するもの、「A−3」のコマンドに対応するもの、「B−1」のコマンドに対応するもの、の順に変化する。
言い換えれば、演出制御手段(第1副制御基板200)は、第二の楽曲データ(「A−2」のコマンドに対応する楽曲データの再生)が繰り返し再生されている図柄変動(図柄変動(イ))において第一遊技状態(特図高確且つ普図高確)が終了した場合の少なくとも一部において、該図柄変動に連続する次の図柄変動(図柄変動(ロ))において第一楽曲(楽曲A)の一部を含み且つ第一の楽曲データとも第二の楽曲データとも異なる第五の楽曲データ(「A−3」のコマンドに対応する楽曲データの再生)を再生させうるものと言える。
以上の説明で記載されていない変形例について、以下に列挙する。
上述した実施形態における遊技に関する仕様は、本発明の実施における一具体例であり、本発明の目的に反しない範囲内において適宜変更可能である。
例えば、特図高確且つ普図高確(確変モード)から特図低確且つ普図低確(通常モード)への遷移条件は、所定回数の図柄変動の終了(いわゆる回数切り確変)としたが、これに代えて転落当否判定に当選した図柄変動の終了とする仕様であってもよいし、これらのいずれも当該遷移条件としない仕様(いわゆるループ式確変)としてもよい。
また、小当り導出可能な仕様としたが、小当り導出不能(小当りの当選確率が零)である仕様としてもよい。
また、設定値の変更手段(設定変更手段)を備えない仕様としたが、設定変更手段を備える仕様としてもよい。ここで設定値とは、複数段階の設定値の中から選択的に設定されるものであり、設定変更手段を備える遊技機は、その時点で設定されている設定値によって大当りに当選する確率が定まる(設定値ごとに大当りの当選確率が変化し得る)。
即ち、演出制御手段(第1副制御基板200)は、第一遊技状態(特図高確且つ普図高確)であり且つ第二の楽曲データ(「A−2」のコマンドに対応する楽曲データ)を繰り返し再生させている図柄変動において楽曲選択手段(楽曲選択手段228)によって第一楽曲(楽曲A)が再び選択された場合、第一の楽曲データ(「A−1」のコマンドに対応する楽曲データ)を再生させ、該第一の楽曲データの再生が終了すると第二の楽曲データ(「A−2」のコマンドに対応する楽曲データ)を再生させてもよい。そして、演出制御手段は、第一遊技状態であり且つ第二の楽曲データを繰り返し再生させている図柄変動において楽曲選択手段によって第二楽曲(楽曲B)が選択された場合、第三の楽曲データ(「B−1」のコマンドに対応する楽曲データ)を再生させ、該第三の楽曲データの再生が終了すると第四の楽曲データ(「B−2」のコマンドに対応する楽曲データ)を再生させてもよい。
例えば、大当りの連チャン回数に基づいて「第一の場合」及び「第二の場合」を分けてもよいし、大当り遊技中に再生される楽曲や動画の種類に基づいて「第一の場合」及び「第二の場合」を分けてもよい。
或いは、大当り遊技中に保留されている図柄変動に大当りに当選するものがある場合(いわゆる保留連が発生する場合)に、「第一の場合」及び「第二の場合」を分けてもよい。詳しく言えば、第一の場合及び第二の場合のうち一方は、大当りに当選することになる図柄変動の実行が大当り遊技中に保留されているときに該大当り遊技が終了した場合に生じうるものであってもよいし、第一の場合及び第二の場合のうち他方は、大当りに当選することになる図柄変動の実行が大当り遊技中に保留されていないときに該大当り遊技が終了した場合に生じうるものであってもよい。
(1)図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、前記大当りに当選した場合には当選した図柄変動の終了時に大当り遊技を開始する遊技機であって、音声出力手段を少なくとも含む演出手段と、前記演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記大当り遊技の少なくとも一部において、該大当り遊技中に第一の楽曲データを再生させ、該大当り遊技の終了時において再生させている楽曲が前記第一の楽曲データの途中部分であるとき、該大当り遊技の終了後の図柄変動に跨がって該第一の楽曲データの再生を継続し、該第一の楽曲データの最終部分を再生させた後に該第一の楽曲データの再生を終了させる第一の場合があることを特徴とする遊技機。
(2)前記第一の楽曲データは、第一楽曲の一部である第一パートから構成されるものであり、前記演出制御手段によって再生させうる楽曲データには、前記第一の楽曲データと、前記第一パートの最終部分に対して前記第一楽曲において連続している第二パートから開始される第二の楽曲データと、が含まれ、前記演出制御手段は、前記第一の場合において前記第一の楽曲データの再生を終了させるとき、前記第一パートと前記第二パートとが連続するように前記第二の楽曲データを再生させる(1)に記載の遊技機。
(3)前記第二の楽曲データは、前記第二パートの終了部分が前記第一パートの開始部分につながる構成になっており、前記演出制御手段は、前記第一の場合における前記第一の楽曲データの再生後に、前記第二の楽曲データを繰り返し再生させる(2)に記載の遊技機。
(4)前記演出制御手段は、前記大当りの当選を示唆する当選示唆演出を、前記演出手段を制御することによって実行可能であり、前記演出制御手段は、前記第二の楽曲データを繰り返し再生させている図柄変動において特定の当選示唆演出が実行された場合の少なくとも一部において、該図柄変動の停止後に前記第一の楽曲データを再生させ、該第一の楽曲データの再生を終了させるとき、前記第一パートと前記第二パートとが連続するように前記第二の楽曲データを再生させる(3)に記載の遊技機。
(5)前記演出制御手段は、前記第二の楽曲データを繰り返し再生させている図柄変動において前記大当りに当選し、該図柄変動の終了時に前記大当り遊技が開始された場合の少なくとも一部において、該大当り遊技中に前記第一楽曲とは異なる第二楽曲の一部である第三パートから構成される第三の楽曲データを再生させ、該大当り遊技の終了時において再生させている楽曲が前記第三の楽曲データの途中部分であるとき、該大当り遊技の終了後の図柄変動に跨がって該第三の楽曲データの再生を継続し、該第三の楽曲データの最終部分を再生させた後に該第三の楽曲データの再生を終了させ、該第三の楽曲データの再生を終了させるとき、前記第三パートの最終部分に対して前記第二楽曲において連続している第四パートから開始される第四の楽曲データを、前記第三パートと前記第四パートとが連続するように再生させる(3)又は(4)に記載の遊技機。
(6)前記大当り遊技には、第一の大当り遊技と、前記第一の大当り遊技より不利な第二の大当り遊技と、が含まれ、前記演出制御手段は、前記第二の大当り遊技中に、演出の成否によって当該演出後の有利度合いを示す大当り演出を実行可能であり、前記演出制御手段は、前記第二の楽曲データを繰り返し再生させている図柄変動において大当りに当選し、該図柄変動の終了時に前記第二の大当り遊技が開始され且つ該第二の大当り遊技における大当り演出に成功した場合に該第二の大当り遊技中に前記第三の楽曲データを再生させ、該第二の大当り遊技の終了時において再生させている楽曲が前記第三の楽曲データの途中部分であるとき、該第二の大当り遊技の終了後の図柄変動に跨がって該第三の楽曲データの再生を継続し、該第三の楽曲データの最終部分を再生させた後に該第三の楽曲データの再生を終了させ、該第三の楽曲データの再生を終了させるとき、前記第四の楽曲データを、前記第三パートと前記第四パートとが連続するように再生させる(5)に記載の遊技機。
(a)前記大当り遊技の少なくとも一部が終了すると移行する第一遊技状態を含む複数の遊技状態のうち一の遊技状態に制御する遊技状態制御手段を備え、前記演出制御手段は、前記第二の楽曲データが繰り返し再生されている図柄変動において前記第一遊技状態が終了した場合の少なくとも一部において、該図柄変動に連続する次の図柄変動において前記第一楽曲の一部を含み且つ前記第一の楽曲データとも前記第二の楽曲データとも異なる第五の楽曲データを再生させうる(3)から(6)のいずれか一つに記載の遊技機。
(b)前記大当り遊技の少なくとも一部が終了すると移行する第一遊技状態を含む複数の遊技状態のうち一の遊技状態に制御する遊技状態制御手段と、前記大当り遊技中及び前記第一遊技状態における図柄変動中に再生させる楽曲を、遊技者による任意の操作に応じて複数の楽曲の中から選択する楽曲選択手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記第一遊技状態であり且つ前記第二の楽曲データを繰り返し再生させている図柄変動において前記楽曲選択手段によって前記第一楽曲が再び選択された場合、前記第一の楽曲データを再生させ、該第一の楽曲データの再生が終了すると前記第二の楽曲データを再生させ、前記第一遊技状態であり且つ前記第二の楽曲データを繰り返し再生させている図柄変動において前記楽曲選択手段によって前記第二楽曲が選択された場合、前記第三の楽曲データを再生させ、該第三の楽曲データの再生が終了すると前記第四の楽曲データを再生させる(5)又は(6)に記載の遊技機。
15 外枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 普通電動役物ソレノイド
41 特別電動役物ソレノイド
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
63 ゲート
65 特別電動役物
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
130 事前判定手段
140 特図抽選手段
141 特図当否判定手段
142 特図停止図柄抽選手段
143 特図変動パターン導出手段
150 普図抽選手段
160 大当り遊技制御手段
165 図柄表示制御手段
170 電動役物制御手段
175 遊技状態制御手段
180 メイン情報記憶手段
185 メインエラー制御手段
190 メインコマンド管理手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
210 サブ乱数発生手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 先読み演出制御手段
224 サブ保留制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
X 第1流路
Y 第2流路
Claims (2)
- 図柄変動ごとに大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、前記大当りに当選した場合には当選した図柄変動の終了時に大当り遊技を開始する遊技機であって、
音声出力手段を少なくとも含む演出手段と、
前記演出手段を制御する演出制御手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、
前記大当り遊技の少なくとも一部において、該大当り遊技中に第一の楽曲データを再生させ、
該大当り遊技の終了時において再生させている楽曲が前記第一の楽曲データの途中部分であるとき、該大当り遊技の終了後の図柄変動に跨がって該第一の楽曲データの再生を継続し、該第一の楽曲データの最終部分を再生させた後に該第一の楽曲データの再生を終了させる第一の場合があり、
前記第一の楽曲データは、第一楽曲の一部である第一パートから構成されるものであり、
前記演出制御手段によって再生させうる楽曲データには、前記第一の楽曲データと、前記第一パートの最終部分に対して前記第一楽曲において連続している第二パートから開始され、前記第二パートの終了部分が前記第一パートの開始部分につながる構成になっている第二の楽曲データと、が含まれ、
前記演出制御手段は、前記第一の場合において前記第一の楽曲データの再生を終了させるとき、前記第一パートと前記第二パートとが連続するように前記第二の楽曲データの再生を開始させて、当該第二の楽曲データを繰り返し再生させる、
ことを特徴とする遊技機。 - 前記演出制御手段は、
前記第二の楽曲データを繰り返し再生させている図柄変動において前記大当りに当選し、該図柄変動の終了時に前記大当り遊技が開始された場合の少なくとも一部において、該大当り遊技中に前記第一楽曲とは異なる第二楽曲の一部である第三パートから構成される第三の楽曲データを再生させ、
該大当り遊技の終了時において再生させている楽曲が前記第三の楽曲データの途中部分であるとき、該大当り遊技の終了後の図柄変動に跨がって該第三の楽曲データの再生を継続し、該第三の楽曲データの最終部分を再生させた後に該第三の楽曲データの再生を終了させ、
該第三の楽曲データの再生を終了させるとき、前記第三パートの最終部分に対して前記第二楽曲において連続している第四パートから開始される第四の楽曲データを、前記第三パートと前記第四パートとが連続するように再生させる請求項1に記載の遊技機。
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2018
- 2018-10-15 JP JP2018194337A patent/JP6822682B2/ja active Active
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