JP6820139B2 - 埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置 - Google Patents

埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置 Download PDF

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Description

本発明は、測定試験機の測定値を校正(キャリブレーション)するキャリブレーション装置に関する。特に、キャリブレーション対象として、定着面内に定着固定されたアンカー埋設ボルトの定着強度を測定する埋設ボルト試験機を対象とし、この埋設ボルト試験機による引っ張り試験の試験値を、現場における実際の値(実量)に補正するためのキャリブレーション装置に関する。
あと施工アンカーによってコンクリート等の定着面に定着固定されるアンカー埋設ボルトは、経年変化によって、定着面内への定着力を有さなくなる場合がある。このため、地盤等の定着面に埋没された埋設ボルトの定着力の変化を定期的に計測する必要がある。
かかる埋設ボルトの定着力の計測に関し、特許文献1では、ボルトが貫通する支持板とナットに、放射状の角度目盛と指標を付し、互いの回転角度を見ることで、ボルト・ナットが一定の締付け力で結合されたか検査できるようにしたものが開示されている。
また、特許文献2では、埋没ボルト(埋設ボルト)の定着荷重を正確に測定する環状の荷重測定計と、この荷重測定計を前記埋没ボルトの軸に沿って取り付けるための荷重測定計取り付け装置が開示される。この荷重測定計取り付け装置は、前記埋没ボルトの軸に沿って略平行に配置されるシャフトと、前記埋没ボルトに螺合する連結用螺子穴と、前記連結用螺子穴の中心軸と同じ中心軸に沿って前記シャフトの前記螺子穴に螺合する連結用ボルトと、前記シャフトを貫通させる貫通孔を有するステージ台と、前記ステージ台を前記設置面上に支持する複数の脚部とを有する。取り付け装置のシャフトの一端部側にナットを締結し、このナットとステージ台との間に前記荷重計測計を挟み込んでセットし、前記ナットを回転させてシャフトを埋設ボルトの軸方向上方へ引き上げることで定着力試験を行うものとなっている。
実公昭55−042286号公報 特開2014−234864号公報
ここで、上記検査機や試験機は、その測定値が誤差帯域におさまるように校正する必要があり、検査機や試験機に組み込まれるセンサ単体については、所定の校正機関において年1度の校正を受けるものとなっている。しかしながら、埋設ボルトの設置現場とは温度や湿度等の測定環境が異なるなど、設置現場にて試験機に組み込んだ状態とは測定状態が異なっており、さらに、設置現場における試験機の試験実施日が校正実施日から日数が経過している場合も生じ得る。このため、各種の環境、条件の変化、或いは経時変化によって、検査機や試験機による現場での測定値が実量値から隔たっている場合も生じ、埋没ボルトの設置環境における、検査機や試験機の仕様に基づいた正確な校正精度が確保されているとは言えなかった。
また一方で、埋設ボルトの設置現場で測定冶具による校正作業を行うとしても、現場での測定冶具の設置状態や埋設ボルトの埋設状態、或いは校正作業の手順が変わることで校正値自体が不正確となり得る等、環境埋設ボルトの設置現場において正確な校正作業を行うことは煩雑であり、校正精度を確保することが困難であった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、埋設ボルトの設置現場でも煩雑さを伴うことなく比較的容易に校正作業を行うことができ、埋没ボルトの設置環境における、検査機や試験機の設置仕様に基づいた校正精度を確保することができる、埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置を提供する。
上記課題を解決すべく本発明では以下の手段を講じている。なお、以下の各構成名称に続いて記載する数字列または数字及びアルファベット列は、実施例として示す図面を参照して理解するための参照用符号であり、これによって用語や構成を限定したり意義を限定したりするものではない。
〔1〕本発明に係る埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置は、
台面1Fを有する台板10に突出孔10Hを形成し、かつ台板10の下部に、突出孔10Hと連通した内部空間1Sを形成した設置台1と、
設置台1の内部空間1Sに収容されると共にその上端のボルト形状からなる被着ネジ部21が突出孔10Hから設置台の台面1F上へ突出した突出ボルト2と、
突出ボルト2の一部分に検知可能に接触して設置台1の台面1Fの内部に固定され、突出ボルトにかかる力を測定する実量センサ3と、
実量センサ3による測定結果を表示する実量表示器4と、を備えてなり、
埋設ボルトの定着力試験を行うための埋設ボルト試験機を、前記突出ボルト2の被着ネジ部21に被着させて台面1F上に設置し、埋設ボルト試験機Mによって突出ボルトの設置台1への定着力を測定すると共に、この状態で実量センサ3にかかる力を検知して実量表示器4に表示させ得ることを特徴とする。
上記構成において、埋設ボルト試験機は、現場の埋設ボルトと同じ状態で、台面1F上の突出ボルトに被着させて台面1F上に設置する。これにより、埋設ボルトの設置現場における、埋設ボルト試験機の設置仕様に基づいた校正作業のセッティング状態(正確な校正作業が可能なセット状態)を作り出すことができる。また、設置台1と突出ボルト2の被着部21と実量センサ3とを一体的に備え、さらに実量表示機4を備えることから、煩雑さを伴うことなく比較的容易に校正作業を行うことができる。特に、設置台1の内部空間1Sに実量センサ3による実量の検知部を備えるため、接地環境による影響を受けにくいものとなっており、高度な構成精度を確保することができる。
また、上記埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置を用いた校正方法においては、埋設ボルトの定着力試験を行うための埋設ボルト試験機を、前記突出ボルト2の被着ネジ部21に被着させて台面1F上に設置し、埋設ボルト試験機Mによって突出ボルトの設置台1への定着力を測定すると共に、この状態で実量センサ3にかかる力を検知して実量表示器4に表示させ、この測定状態における実量表示器の表示値を、埋設ボルト試験機による測定値と比較し、相互の差分を補正値として算出する。なお、さらに算出した補正値を埋設ボルト試験機において補正設定した場合は、現場での測定値を補正設定した値に変えて補正表示することができる。
〔2〕設置台1は、台板10を有してこの台板10の下部に内部空間1Sが形成され、
突出ボルト2は、下端のボルト頭部22と、このボルト頭部22から上方へ延出形成された軸棒部23と、軸棒部23の上端付近に外ネジ形成された被着ネジ部21とを具備して一体成形され、
実量センサ3は、軸棒部23に挿通又は螺着する上下方向の中央孔部を有し、かつ中央孔部の下端を含む下面の一部がフラットに形成され、
内部空間1Sにおいて、実量センサ3の中央孔部に突出ボルト2の軸棒部23を挿通又は螺着し、設置台1の台板10とその下方のボルト頭部22との間に実量センサ3が固定され、
実量センサ3は、前記固定された状態において、実量センサ3の中央孔部と前記軸棒部23、又は、実量センサ3の前記下面の一部と前記ボルト頭部22、の少なくともいずれかが接触してなり、
実量センサ3は、前記接触してなる中央孔部又は下面の少なくともいずれかを接触検知部として、この接触検知部において、突出ボルト2にかかる引っ張り方向又はねじり方向の外力を検知することが好ましい。
実量センサ3の中央孔部の接触検知部が突出ボルト2の軸棒部23の周囲を覆って挿通又は螺着して接触検知するか、又、中央孔部の下端を含む実量センサ3のフラットな下面の接触検知部が突出ボルト2の頭部22の上部に接触検知することで、突出ボルト2の周部の均等位置及び下部の均等位置において、突出ボルト2に表れる内部応力や変形変位の実量をより正確に検知することができる。上記構成において、実量センサ3は所定のセンサ固定具(例えば後述の図5に示す32、図9に示す321等)によって内部空間1S内に固定されていてもよく、或いは、突出ボルト2のボルト頭部22によって内部空間1S内に固定されていてもよい。また上記構成において、実量センサ3は設置台1の台板10とその下方のボルト頭部22とのいずれかの間に所定の隙間を有して固定されてもよく、或いは(例えば図3に示すように)設置台1の台板10とその下方のボルト頭部22との双方に挟まれて挟圧固定されてもよい。
また、上記埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置を用いた校正方法においては、埋設ボルトの定着力試験を行うための埋設ボルト試験機を、前記突出ボルト2の被着ネジ部21に被着させて台面1F上に設置し、埋設ボルト試験機Mによって突出ボルトの設置台1への定着力を測定すると共に、この状態で、実量センサ3にかかる力を検知して実量表示器4に表示させ、この測定状態における実量表示器の表示値を、埋設ボルト試験機による測定値と比較し、相互の差分を補正値として算出する。
このとき、実量センサ3は、前記接触してなる中央孔部又は下面の少なくともいずれかを接触検知部として、この接触検知部において、突出ボルト2にかかる引っ張り方向又はねじり方向の外力を検知することで、実量センサ3にかかる力を測定する。
〔3〕設置台1は、台板10を有してこの台板10の下部に内部空間1Sが形成され、
突出ボルト2は、下端のボルト頭部22と、このボルト頭部22から上方へ延出形成された軸棒部23と、軸棒部23の上端付近に形成された被着ネジ部21とを具備して一体成形され、
実量センサ3は、軸棒部23に挿通又は螺着する上下方向の中央孔部を有し、かつ中央孔部の上端を含む上面の一部、及び、中央孔部の下端を含む下面の一部がそれぞれフラットに形成され、
内部空間1Sにおいて、中央孔部に突出ボルト2の軸棒部23を挿通又は螺着し、設置台1の台板10とその下方のボルト頭部22との間に実量センサ3が固定され、
実量センサ3は、前記固定された状態において、中央孔部と前記軸棒部23、又は、実量センサ3の下面の一部と前記ボルト頭部22、の少なくともいずれかが接触すると共に、実量センサ3の前記上面の一部と前記台板10が接触してなり、
中央孔部における軸棒部23との接触部、又は下面におけるボルト頭部22との接触部を第一の接触検知部(実施例では3TS)とし、前記台板との接触部を第二の接触検知部(実施例では3PS)として、各接触検知部(3TS,3PS)において、突出ボルト2にかかる引っ張り方向又はねじり方向の外力を検知することが好ましい。
上記構成において、第一の接触検知部は突出ボルト2を接触対象とし、第二の接触検知部は設置台1を接触対象とする、このように、接触対象の異なる2種の接触検知部によって、突出ボルト2にかかる外力の実量、及び、台板10と突出ボルト2との当接力の実量を相対検知することができる。
また上記構成の他に、実量センサ3の上面と前記台板10とからなる接触部、実量センサ3の下面と前記ボルト頭部22とからなる接触部、或いは、実量センサ3の中央孔部と前記軸棒部23とからなる接触部、のうちいずれか1箇所以上が相互接触すると共に、これら接触部実量センサ3の中央孔部、上面、下面のいずれか1箇所以上を接触固定させることで、突出ボルト2にかかる引っ張り力又はねじり力の実量を正確に検知することができる。
また、上記埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置を用いた校正方法においては、埋設ボルトの定着力試験を行うための埋設ボルト試験機を、前記突出ボルト2の被着ネジ部21に被着させて台面1F上に設置し、埋設ボルト試験機Mによって突出ボルトの設置台1への定着力を測定すると共に、この状態で、実量センサ3にかかる力を検知して実量表示器4に表示させ、この測定状態における実量表示器の表示値を、埋設ボルト試験機による測定値と比較し、相互の差分を補正値として算出する。
このとき、実量センサ3は、中央孔部における軸棒部23との接触部、又は下面におけるボルト頭部22との接触部を第一の接触検知部(実施例では3TS)とし、前記台板との接触部を第二の接触検知部(実施例では3PS)として、各接触検知部(3TS,3PS)において、突出ボルト2にかかる引っ張り方向又はねじり方向の外力を検知することで、実量センサ3にかかる力を測定する。
〔4〕突出ボルト2は下端のボルト頭部22とこのボルト頭部22から延出形成された軸棒部23と軸棒部23の上端付近に形成された被着ネジ部21とを具備して一体成形され、
突出ボルト2の前記軸棒部23には中央孔部に螺着する外ネジが形成され、
実量センサ3は、軸棒部23の前記外ネジに対応する内ネジが形成された上下方向の中央孔部を有すると共に、
内部空間1Sにおいて、中央孔部に突出ボルト2の軸棒部23を螺着し、設置台1の台板10とその下方のボルト頭部22との間に挟まれた状態で、実量センサ3が固定部材32によって固定され、
実量センサ3は、前記固定された状態において、中央孔部と前記軸棒部23が螺子接触し、かつ、実量センサ3の下面と前記ボルト頭部22が面接触すると共に、実量センサ3の上面と前記台板10が面接触してなり、
実量センサ3は、前記軸棒部23との螺子接触部を第一の接触検知部(実施例では3TS)とし、前記台板10又は前記ボルト頭部22との面接触部を第二の接触検知部(実施例では3PS)として、各接触検知部(3TS,3PS)において、突出ボルト2にかかる引っ張り方向及びねじり方向の外力を検知することが好ましい。
上記構成において、第一の接触検知部は突出ボルト2との螺子接触によるねじり曲面を接触面とし、第二の接触検知部は設置台1又はボルト頭部22との面接触による水平面を接触面とする、このように、接触面の異なる2種の接触検知部によって、突出ボルト2にかかる各方向の外力の実量、及び、台板10と突出ボルト2との上下方向の当接力の実量を総合検知することができる。
また、上記埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置を用いた校正方法においては、埋設ボルトの定着力試験を行うための埋設ボルト試験機を、前記突出ボルト2の被着ネジ部21に被着させて台面1F上に設置し、埋設ボルト試験機Mによって突出ボルトの設置台1への定着力を測定すると共に、この状態で、実量センサ3にかかる力を検知して実量表示器4に表示させ、この測定状態における実量表示器の表示値を、埋設ボルト試験機による測定値と比較し、相互の差分を補正値として算出する。
このとき、実量センサ3は、前記軸棒部23との螺子接触部を第一の接触検知部(実施例では3TS)とし、前記台板10又は前記ボルト頭部22との面接触部を第二の接触検知部(実施例では3PS)として、各接触検知部(3TS,3PS)において、突出ボルト2にかかる引っ張り方向及びねじり方向の外力を検知することで、実量センサ3にかかる引っ張り方向及びねじり方向の外力の両値を測定し、実量表示器4において引っ張り方向及びねじり方向の外力の両値を選択表示するか、又は、同時に併表示する。
〔5〕上記いずれかの構成において、内部空間1Sは下方又は側方のいずれかへ開放してなるか、又は取り外し可能な蓋板によって上方、下方又は側方のいずれかへ開放可能とされ、実量センサ3は固定部材32の着脱によって取り外し可能に固定されることが好ましい。この構成によれば、実量センサ3を取り外して容易に校正、調整、又は交換することが可能となる。
〔6〕上記いずれかの構成において、設置台1は下部にて両側方へ張り出した接地板12を有してなり、接地板12の下面全体が接地面に面接地し得ることが好ましい。この構成によれば、設置台1を安定して接地させ、埋設ボルト試験機を安定した状態で取り付けることで、より正確な校正作業を行うことができる。
なお後述の実施例1,2では、設置台1は、水平な台面1Fを有する台板10と、台板10の両側方から屈曲して下方に延びる左右の側板11と、側板11の下端から屈曲して外側方へ伸びる左右の接地板12と、から一体的に構成されてなり、台板10の下部であって左右の側板11の間に内部空間1Sが形成される。
さらに後述の実施例1,2では、接地板12を接地面に接地固定させるための接地固定具(アーム状固定具F、ボルト状固定具B)を具備する。特に実施例2では、接地板12の板面内に、上下方向に貫通した複数の長孔121,122を有しており、この長孔121,122にボルト状固定具Bを挿通させることで接地面にボルト状固定具Bを螺入固定可能としている。また、実施例2の長孔121,122は接地板の奥行き方向(平面視にて縦方向)又は幅方向の中央に形成されており、設置台の持ち手用孔を兼ねる。
〔7〕上記いずれかの構成において、突出ボルト2は、下端のボルト頭部22と、このボルト頭部22から上方へ延出形成された軸棒部23と、軸棒部23の上端部にて段状に縮径形成された被着ネジ部21とを具備して一体成形され、
実量センサ3は、軸棒部23を挿通又は螺着し得る上下方向の中央孔部を有し、軸棒部23を挿通又は螺着した状態で台板10の下部に固定され、
さらに、突出孔10Hは突出ボルト2の被着ネジ部21の外径よりも大きい孔径からなり、
前記実量センサ3が固定された状態で、被着ネジ部21が突出孔10Hに接触することなく突出孔10H内を遊挿して台板10の上方へ突出してなることが好ましい。
このような構成であれば、突出ボルト2の被着ネジ部21にキャリブレーション対象の埋設ボルト試験機Mを取り付けてこの埋設ボルト試験機による被着ネジ部21の引っ張り動作を行ったときに、被着ネジ部21が台板10に接触することなく引っ張り力を受けることとなる。台板10への余分な力の伝達が生じないよう、被着ネジ部21が台板10との非接触状態を保つことで、被着ネジ部21が受ける引っ張り力をより正確に検知することができる。
〔8〕さらに言えば、上記構成において、軸棒部23は、ボルト頭部22上縁から段状部までの所定の第一軸長部分が拡径部とされ、当該拡径部の段状部より先側の所定の第二軸長部分が縮径した縮径部とされ、この縮径部の先側の所定の軸長部分が外螺子形成された被着ネジ部21となっており、
また、軸棒部23の縮径部の外径は突出孔10Hの孔径よりも小さく設定されると共に、
軸棒部23の拡径部の外径は突出孔10Hの孔径よりも大きく、かつ、拡径部の軸長さである第一軸長は、実量センサ3の中央孔部よりも小さく設定され、
前記実量センサ3が固定された状態で、縮径部及び拡径部のいずれもが、突出孔10Hの孔面、ないし台板10の上下面のいずれにも接触しない状態(例えば実施例の図5の状態)で、突出ボルト2が実量センサ3に接触固定されることが好ましい。
このような構成であれば、縮径部及び拡径部のいずれもが、突出孔10Hの孔面及び突出孔10周囲の台板10のいずれに対しても離間した状態を保ったまま、埋設ボルト試験機を作動させることができる。埋設ボルト試験機の作動によって突出ボルト2が受ける引っ張り力は、台板10へ逃げることがない。このため、より正確な引っ張り力の検知を行うことができる。
なお、図5に示す後述の実施例では、突出孔10Hは台面1F側の孔縁にテーパー面からなる面取り部1FEを形成している。これにより、被着ネジ部21に被着させた埋設ボルト試験機を作動させたときに、万一、被着ネジ部21が曲げ方向の力を受けて曲げ変形した場合であっても、突出ボルト2の縮径部と突出孔10Hとの離間状態を保ち、被着ネジ部21が受ける力を台板10へ逃がすことなく実量センサ3で検知するものとなる。
本発明の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置によれば、埋設ボルトの設置現場でも煩雑さを伴うことなく比較的容易に校正作業を行うことができ、また、埋設ボルトの設置現場において埋設ボルト試験機を作動させたときに埋設ボルトに生じる実量を確認することで、校正作業埋没ボルトの設置環境における、検査機や試験機の設置仕様に基づいた校正精度を確保することができる。
実施例1の斜視図 実施例1の底面図 実施例1の背面図 実施例1の側面図 図2のA−A断面図 実施例1の使用状態例の斜視図 実施例2の斜視図 実施例2の平面図 図8のB−B断面図 実施例2の使用状態例の平面図 実施例3の斜視図及び内部構造説明図 実施例4の斜視図及び内部構造説明図 実施例5の斜視図及び内部構造説明図 実施例6の斜視図 実施例7の斜視図 実施例8の斜視図
以下、本発明を実施するための形態として、実施例1〜8に示す各図とともに説明する。なお、以下の各構成名称に続いて記載する数字列または数字とアルファベットの組み合わせ列は、実施例として示す図面を参照して理解するための参照用符号であり、これによって用語や構成を限定したり意義を限定したりするものではない。
いずれの実施例においても、本発明に係る埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置は、
台面1Fを有する台板10に突出孔10Hを形成し、かつ台板10の下部に、突出孔10Hと連通した内部空間1Sを形成した設置台1と、
設置台1の内部空間1Sに収容されると共にその上端のボルト形状からなる被着ネジ部21が突出孔10Hから設置台の台面1F上へ突出した突出ボルト2と、
突出ボルト2の一部分に検知可能に接触して設置台1の台面1Fの内部に固定され、突出ボルトにかかる力を測定する実量センサ3と、
実量センサ3による測定結果を表示する実量表示器4と、を備えてなり、
埋設ボルトの定着力試験を行うための埋設ボルト試験機Mを、前記突出ボルト2の被着ネジ部21に被着させて台面1F上に設置し、埋設ボルト試験機Mによって突出ボルトの設置台1への定着力を測定すると共に、この状態で実量センサ3にかかる力を検知して実量表示器4に表示させ得ることを特徴とする。
またいずれの実施例においても、本発明に係る埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置を用いた埋設ボルト試験機の校正方法においては、
・埋設ボルトが埋設された定着面上に、定着面と前記台板10とが並行になるように、設置台1を定着面に接地させて固定する設置台接地工程と、
・埋設ボルト試験機Mを、前記突出ボルト2の被着ネジ部21に被着させ、台面1F上に設置する試験機設置工程と、
・埋設ボルト試験機Mによって突出ボルト2に加力することで、設置台1への定着力を測定する測定状態とし、この測定状態で実量センサ3にかかる力を検知して実量表示器4に表示させる実量検知工程と、
・この測定状態における実量表示器の表示値を、埋設ボルト試験機による測定値と比較し、相互の差分を補正値として算出する補正値算出工程と、を順に具備する。
なお、補正値算出工程ののちに、
・算出した補正値を埋設ボルト試験機において補正設定し、現場での測定値を補正設定した値に変えて補正表示する補正表示工程をさらに具備してもよい。
以下、実施例の各構成につき詳述する。
図1〜6に示す実施例1の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置は、
台面1Fを有する台板10に突出孔10Hを形成し、かつ台板10の下部に、突出孔10Hと連通した内部空間1Sを形成した設置台1と、
内部空間1S内に収容されたボルト頭部22と、ボルト頭部22から鉛直上方へ延出形成された軸棒部23の先部において外螺子形成された被着ネジ部21とを有し、当該被着ネジ部21が突出孔10Hから設置台の台面1F上へ突出してなる突出ボルト2と、
内部空間1S内に収容されると共に前記突出ボルト2のボルト頭部22部及び軸棒部23に接触して固定された実量センサ3と、
実量センサ3と伝送線33を介して接続された実量表示器4とを備える。
(設置台1)
本実施例の設置台1は、接地面に対して平行な台面1Fを有した台板10と、台板10の両側方から屈曲して下方に延びる左右の側板11と、側板11の下端から屈曲して外側方へ伸びる左右の接地板12と、から一体的に構成されてなり、台板10の下部であって左右の側板11の間に内部空間1Sが形成される。この内部空間1Sは下面側、正面側、及び背面側に開放してなり、各方向から実量センサ3の取り外しや状態確認を行うことができる。接地板12はその下面全体が接地面と当接するように、設置台1の下部から左右水平方向に張り出して形成される。台板10側端辺と側板11上端辺の間の内側屈曲境界辺、及び、側板11下端辺と接地板12内側辺の間の外側屈曲境界辺にはそれぞれ、境界辺に沿って補強鋼棒15が固着される(図1〜隋6)。また、台板10の下面の側端辺と、側板11の内面の上端辺とで構成される屈曲境界(図3における内部空間1Sの左右角部)には、略三角板形状の補強リブ14が固着される。これら補強鋼棒15、補強リブ14によって、台板10と側板11と接地板12とからなる屈曲板の全体の剛性を高めている。
台板10は平面視中央に上下方向の突出孔10Hが貫通形成される。この突出孔10Hは隙間を有して突出ボルト2を内部遊挿する孔径を有してなり、突出孔10Hの上端の孔縁にはテーパー面からなる面取り部1FEが形成される(図5)。台板10の下面の突出孔10Hの周囲には、ロングボルト形状のセンサ固定具32のボルト先部を螺着させるための螺子孔103が等間隔に4か所形成される。
(突出ボルト2)
本実施例の突出ボルト2は、下端の六角柱形状のボルト頭部22と、このボルト頭部22から延出形成された軸棒部23と、軸棒部23の先側に形成された段状部のさらに先側の縮径部に形成された被着ネジ部21と、を具備して一体成形される剛体ボルトである。このうち軸棒部23は、ボルト頭部22上縁から段状部までの所定の第一軸長部分が、外螺子形成された円柱体からなる拡径部とされ、当該拡径部の段状部より先側の所定の第二軸長部分が、拡径部よりも縮径した円柱体からなる縮径部とされる。そして、この縮径部の先側の所定の軸長部分が外螺子形成された被着ネジ部21となっている。縮径部の外径は突出孔10Hの孔径よりも小さく設定され、突出孔10H内を遊挿して台板10と接触することなく台面1F上へ上方突出する。
被着ネジ部21の外螺子は、突出孔10Hに遊挿して上方突出する縮径部のうち、突出孔10Hの孔長の上半部から縮径部の上端までにかけて形成される。
軸棒部23の拡径部の外径は、実量センサ3の中央孔部の孔径に対応して、突出孔10Hの孔径よりも大きく設定される。軸棒部23の拡径部はその高さ方向全体に亘って外螺子が形成される。この拡径部の外螺子は実量センサ3の中央孔部の内螺子に対応しており、中央孔部に螺着して固定される。ボルト頭部22は六角柱状の成形体であり、六角柱の上面が実量センサ3の下面と接触し、六角柱の下面が接地面から上方へ離間した状態で固定される。
(実量センサ3)
本実施例の実量センサ3は、平面視中央に上下方向の中央孔部(センターホール)が形成されると共に上下面がフラットに形成された、円筒形状の本体部を具備する。特に実施例では中央孔部の孔内面全体に亘って、軸棒部23の外螺子に対応した内螺子が形成される。この円筒形状の本体部は、設置台1の台板10の下面に当接して、下端が接地面から離間した状態で内部空間1S内に上部固定される。この円筒形状の本体部は、中央孔部近傍の上面に、円環状の当接力検知部3PSを有し、また、中央孔部の孔内面の内螺子面に、螺旋螺子形状のねじり力検知部3TSを有してなる。また実施例では、中央孔の周囲の円環状領域に亘って、複数の固定用孔320が上下に貫通形成される。より具体的には、図2に示すように、縦孔からなる固定用孔320が、円筒形状の周方向に沿って8個、均等に離間形成されている。また、図2に示すように、これら8個の固定用孔320のうち一つ置きの固定用孔320を使用して、4個の固定用孔320にロングボルト形状のセンサ固定具32を挿通し、センサ固定具8の先端のボルト部を、台板10の下面に形成した螺子孔103に螺入することで台板10の下面に実量センサ3を固定する。このようにして内部空間1Sの上方に実量センサ3が固定される。また、この固定状態の実量センサ3の中央孔部の下端から、突出ボルト2の軸棒部23が上方へ向かって螺入され、実量センサ3の下面3Bに突出ボルト2のボルト頭部22が当接した状態で、実量センサ3に突出ボルト2が固定される。
実量センサ3は、台板10の下面に固定された状態において、中央孔部と前記軸棒部23とが螺旋螺子面にて軸棒部23の全長に亘って接触すると共に、実量センサ3の下面3B中央のフラット部と前記ボルト頭部22の上面とがボルト頭部22の周囲に亘って接触し、また、実量センサ3の上面全体と前記台板10の下面とが面接触してなる。このうち中央孔部における軸棒部23との螺子接触部をねじり力検知部3TSとし、さらに、前記台板10の下面との面接触部のうち中央孔部10H近傍の環状範囲を当接力検知部3PSとして、各接触検知部(3TS,3PS)において、突出ボルト2にかかる引っ張り方向の力に基づく、台板10への当接外力、及び、ねじり外力を検知する。
なお実量センサ3の他の実施形態として、上記当接力検知部3PS,ねじり力検知部3TSの代わりに又はこれらに加えて、実量センサ3の下面のボルト頭部22との接触部に下当接力検知部を設けてもよい。
また、実量センサの円筒形状の本体部の一方向の側面には、箱形状の接続部31が側方へ突出形成され(図1、図2、図5)、接続部31の一側面に伝送線33が接続される(図2)。そして、伝送線33の先には、実量センサ3によって検知した実量値を表示する実量表示器4が接続される(図2、図4)。
(実量表示器4)
本実施例の実量表示器4は、表示部41と操作釦42を上面に有した箱状の表示装置からなる。
(使用状態例(図6))
本発明を使用する際は、例えば図6に示すように、埋設ボルトの定着面の延長面内にある接地面上に、設置台1の接地板12を接地させ、両端に面圧着器を有したアーム型の圧着固定器Fを、接地板12上面から接地面上まで亘るように設置することで、左右の接地板12それぞれを接地面に固定する。
次いで図6に示すように、試験表示部MDを有した埋設ボルト試験機Mの検知部を、前記突出ボルト2の被着ネジ部21に被着させて、埋設ボルト試験機Mを台面1F上に設置する。このとき、埋設ボルト試験機Mの試験機脚部MLが突出ボルト2の被着ネジ部21を囲うように載置して、突出ボルト2と同軸位置にて台面1F上に安定状態で設置させる(図6)。ここで、図6に示す実施例の埋設ボルト試験機Mは、センターホール構造のジャッキ本体にセンターホール型の試験センサMCを組み込み、センターホール内に配置したロッドを埋設ボルトに接続して引き上げることによって、引き上げ時の埋設ボルトの定着力を、上下圧縮力の検知によって測定するものである。かかる埋設ボルト試験機Mのロッドの下部に設けた接続カプラ24を、本発明の突出ボルト2の被着ネジ部21に螺子接続して、埋設ボルトの代わりに突出ボルト2をセンターホール構造の中央に接続する。また、埋設ボルト試験機Mの試験表示部MDを本発明の実量表示器4の近傍に配置する(図6)。
このように設置した埋設ボルト試験機Mを作動状態としてジャッキの引き上げを行い、引き上げによる定着力の試験値を測定して試験表示部MDに表示させると共に、当該作動状態において突出ボルト2が受ける引っ張り力及びねじり力を、実量センサ3によって検知し、実量表示器4の表示部41に表示させる。このときの試験表示部MDの試験表示値と実量表示器4の実量表示値とを比較して差分を補正値として算出する。こののち可能であれば、試験表示部MDの試験表示部MDが補正値を加減調整した調整値を表示するように調整設定し、試験表示部MDの表示を実量の表示値になるようにする。
図7〜10に示す実施例2の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置は、
台面1Fを有する台板10に突出孔10Hを形成し、かつ台板10の下部に、突出孔10Hと連通した内部空間1Sを形成した設置台1と、
内部空間1S内に収容されたボルト頭部22と、ボルト頭部22から鉛直上方へ延出形成された軸棒部23の先部において外螺子形成された被着ネジ部21とを有し、当該被着ネジ部21が突出孔10Hから設置台の台面1F上へ突出してなる突出ボルト2と、
内部空間1S内に収容されると共に前記突出ボルト2のボルト頭部22部及び軸棒部23に接触して固定された実量センサ3と、
設置台1の背面部から略水平に突出固定された突出板17と、
実量センサ3と伝送線33を介して接続され、前記突出板17上に組み込まれた実量表示器4とを備える。
図7、図8、図9に示すように、本実施例の台板10において、突出孔10Hの周囲4か所には上面側をザグリ孔形状(段付き孔形状)とした螺子孔103が形成され、ザグリ孔形状(段付き孔形状)の拡径孔部分を孔カバー32Cでカバーしてなる。
また図8に示すように、本実施例の左右の接地板12それぞれにおいて、手前近傍及び奥側近傍位置に平面視横方向の長孔121を対称形成すると共に、面中央位置に平面視縦方向の長孔121を形成してなる。図10に使用状態例を示すように、この長孔121は接地面に突入固定する固定ボルトBを挿通し固定ボルトヘッドを上方圧着させて接地面に固定するものである。また長孔121は運搬用の手持ち孔も兼ねている。
また図7、図8、図10に示すように、本実施例の設置台1において、突出板17を有した背面枠部16が背面側部に固着される。突出板17は設置台10の背部の高さ方向略中央位置から略水平に突出する台板からなり、突出板上面のうち幅方向一側部へ偏った位置に実量表示器4を部分設置し、突出板上面のうち幅方向他側部へ偏った位置を台スペースとして空けた状態としてなる。この台スペースは、埋設ボルト試験機Mの試験表示部MDを載置し得るだけの広さを有する。
図10に示す使用状態例において、前記台スペースに埋設ボルト試験機Mの試験表示部MDを載置し、また、同期ケーブルMSで実量表示器4と試験表示部MDとを接続して、起動電圧を同期させると共に、試験値と実量値の差分を経時記録している。
その他の構成、使用方法、作用及び効果は、本発明の実施例1の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置と同様である。
(実施例3〜8)
図11〜16に示す実施例3〜8の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置は、
台面1Fを有する台板10に突出孔10Hを形成し、かつ台板10の下部に、突出孔10Hと連通した内部空間1Sを形成した箱状の設置台1と、
内部空間1S内に収容されたボルト頭部22と、ボルト頭部22から鉛直上方へ延出形成された軸棒部23の先部において外螺子形成された被着ネジ部21とを有し、当該被着ネジ部21が突出孔10Hから設置台の台面1F上へ突出してなる突出ボルト2と、
内部空間1S内に収容されると共に前記突出ボルト2のボルト頭部22部及び軸棒部23に接触して固定された実量センサ3と、
設置台1の一部に組み込まれた透過窓400と、
実量センサ3と伝送線33を介して接続され、前記透過窓400内に組み込まれた実量表示器4とを備える。
(実施例3)
特に、図11に示す実施例3の外形においては、台板10の下部の内部空間1Sにおいて、左右面及び背面の三方を側板11及び背面枠部16で一体的に囲うと共に、内部空間1Sの前部であって左右の側板11の前側へ立体的に突出形成された実量表示器4を有し、設置台1と実量表示器4とが一体的に構成される。実量表示器4は前方傾斜した表示面4Fを有してこの表示面4F内に透過窓400が形成される。また、表示面4Fよりも下部は重量物の電源ユニット44が内蔵されると共に、側板11の下端の収納孔110から接地板12が水平に張出し形成される。これらの構成によって、実量表示器4と設置台1との一体構成材が接地面上に安定的に設置される。なお、図11(b)に示すように、接地板12は収納孔110内であって内部空間1Sの下部に収納可能となっている。
(実施例4)
また、図12に示す実施例4の外形においては、内部空間1Sを有する設置台1が円柱体からなると共に、その下部において、設置台1よりも大きい柱径の楕円柱体からなる実値表示器4が、斜め方向の表示面4Fを有して形成される。この設置台1は実値表示器4の傾斜した上面との境界縁45を境界として実値表示機4から上方へ分離可能となっている。実量表示器4は前方傾斜した表示面4Fを有して設置台1よりも前方へ大きく突出してなり、この表示面4Fの前方部に打ち抜き窓40が形成される。また、打ち抜き窓40の内部には、表示部41及び操作釦42を前方端面に有した扁平柱状の表示ユニット43を内蔵してなり、表示ユニットの前方端面は、打ち抜き窓40の内部から視認及び操作できるようになっている(中央断面である図12(b)参照)。また、実値表示器4の表示面4Fよりも下部前方には重量物の電源ユニット44が内蔵されると共に、実値表示器4の下端左右部分に形成された収納孔110から、略半円形状の一対の接地板12が水平に張出し形成される。これらの構成によって。実量表示器4と設置台1との一体構成材が接地面上に安定的に設置される。なお、図12(b)に示すように、左右の接地板12は収納孔110内であって内部空間1Sの下部に相互に重なった状態で収納可能となっている。
(実施例5)
また、図13に示す実施例5の外形においては、内部空間1Sを有する設置台1が横長矩形の台板10を上面とする直方体からなると共に、その片側部において、設置台1よりも高さの低い部分立方体からなる実値表示器4が、設置台1と一体的に形成される。実値表示器4は具体的には、立方体形状の前方上部を斜めカット面で部分カットした形状からなる。当該斜めカット面は表示面として面内中央に透過窓400が嵌め込まれ、この透過窓400を透過してその内部に、表示部41及び操作釦42を前方端面に有した扁平柱状の表示ユニット43を内蔵してなる(中央断面である図13(b)参照)。また、実値表示器4の下部前方には重量物の電源ユニット44が内蔵されると共に、側板11の側部下端、及び実値表示器4の外側部下端から、左右それぞれの接地板12が水平に張出し形成される。これらの構成によって。実量表示器4と設置台1との一体構成材が接地面上に安定的に設置される。なお、図13(b)に示す左右の接地板12はその接続端辺を軸として接続側の壁面(設置台1の側板11、及び実値表示器4の側板)に沿って折り畳んだ状態になることで収納可能となっている。
(実施例6)
また、図14に示す実施例6の外形においては、内部空間1Sを有する設置台1が横長矩形の台板10を上面とする直方体からなると共に、その下部において、実値表示器4が、内蔵されて一体的に形成され、直方体の下部前面に本体透過窓401が形成されて、この本体透過窓401を介して内蔵された実値表示器4の斜めの表示面4Fを透過視認する。実値表示器4は具体的には、立方体形状の前方上部を斜めカット面で部分カットした形状からなる。当該斜めカット面を表示面4Fとしてその面内中央に透過窓400が嵌め込まれ、この透過窓400を透過してその内部に、表示部41及び操作釦42を前方端面に有した扁平柱状の表示ユニット43を内蔵してなる。また、実値表示器4の下部前方には重量物の電源ユニット44が前方へ引き出し着脱可能に内蔵されると共に、側板11の左右側部下端、左右それぞれの接地板12が水平に張出し形成される。これらの構成によって。実量表示器4と設置台1との一体構成材が接地面上に安定的に設置される。なお、左右の接地板12はその接続端辺を回転保持軸12Aとして接続側の壁面(設置台1の側板11の板面)に沿って折り畳んだ状態になることで収納可能となっている。
(実施例7)
また、図15に示す実施例7の外形においては、内部空間1Sを有する設置台1が略正方形の台板10を上面とする直方体からなると共に、その背部から伝送線を介して連結された実値表示器4が箱状体として別体形成される。実値表示器4は具体的には、立方体形状の前方上部を斜めカット面で部分カットした形状からなる。当該斜めカット面は表示面として面内中央に透過窓400が嵌め込まれ、この透過窓400を透過してその内部に、表示部41及び操作釦42を前方端面に有した扁平柱状の表示ユニット43を内蔵してなる。また、設置台1の左右の側板11の下端から、左右それぞれの接地板12が水平に張出し形成される。これらの構成によって、設置台1が接地面上に安定的に設置される。なお、左右の接地板12はその接続端辺を軸として接続側の壁面(設置台1の側板11、及び実値表示器4の側板)に沿って折り畳んだ状態になることで収納可能となっている。
(実施例8)
また、図16に示す実施例8の外形においては、内部空間1Sを有する設置台1が略正方形の台板10を上面とする立方体からなると共に、その前面へ四角錐台状に突出形成された実値表示器4が箱状体として一体的に突出形成される。実値表示器4は具体的には、四角錐台を横置きにした形状からなり、立方体形状の前方上部を斜めカット面で部分カットした形状からなる。当該斜めカット面は表示面4Fとして面内中央に透過窓400が嵌め込まれ、この透過窓400を透過してその内部に、表示部41及び操作釦42を前方端面に有した扁平柱状の表示ユニット43を内蔵してなる。また、設置台1の左右の側板11の下端から、左右それぞれの接地板12が水平に張出し形成される。これらの構成によって、実量表示器4と設置台1との一体構成材が接地面上に安定的に設置される。なお、左右の接地板12はその接続端辺を軸として接続側の壁面(設置台1の側板11)に沿って折り畳んだ状態になることで収納可能となっている。
上記各実施例のように、本発明においては突出孔10Hが設けられた天板10を有する設置台1と、突出孔10Hから設置台の台面1F上へ突出する突出ボルト2と、突出ボルトへかかる力を測定する実量センサ3とを一体的に備え、さらに、実量センサ3による測定結果を表示する実量表示器4を、実量センサ3の伝送線を介して備えるため、埋設ボルトの設置現場において、校正試験機の架台等の組み立てを行うことなく、比較的容易に埋設ボルト試験機を取り付けることができる。
また、設置台1は天板10の内部空間1S内に、突出ボルト2及び実量センサ3を内蔵するため、突出ボルト2及び実量センサ3が現場の設置環境に余分な影響を受けにくく、正確な実量の検知をおこなうことができる。
また、突出ボルト2はボルト頭部22を下端に有してそこから鉛直上方へ被着ネジ部21が延伸し突出孔10Hを遊挿した状態で固定され、実量センサ3は突出ボルト2の頭部と設置台1の天板10の下面とボルト頭部22との間に挟圧された状態で支持固定されるため、突出ボルト2が突出孔10Hの孔面に接触することなく、突出ボルト2が埋設ボルト試験機から受ける力を正確に検知することができる。
さらに、設置台1の側板11の下端から外方へ張り出して接地面に接地する接地板12をさらに備えるため、接地面に安定して接地させたまま、埋設ボルト試験機の校正作業を行うことができる。
<その他の実施の形態>
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、上述各実施の形態に対して、さまざまな変更、増減、組合せを加えてもよい。
1 設置台
1S 内部空間
10 天板
10H 突出孔
103 螺子孔
11 側板
110 収納孔
12 接地板
121 長孔
122 長孔
14 リブ板
15 鋼棒
16 背面扉
17 突出板
1F 台面
2 突出ボルト
21 被着ネジ部
22 ボルト頭部
23 軸棒部
24 接続カプラ
3 センサ
31 接続部
32 センサ固定具
320 固定用孔
321 固定頭部
32C 孔カバー
33 伝送線
3PS 挟圧力検知部(第一の接触検知部)
3TS ねじり圧力検知部(第二の接触検知部)
4 実量表示器
400 透過窓
401 本体透過窓
41 表示部
42 操作釦
43 表示ユニット
44 電源ユニット
4F 表示面
B 固定ボルト
M 埋設ボルト試験機
MC 試験センサ部
MD 試験表示部
ML 脚部
MS 同期ケーブル
F 圧着固定器

Claims (8)

  1. 台面を有する台板に突出孔を有しかつ台板の下部に突出孔と連通した内部空間を有する設置台と、設置台の内部空間に収容されると共にその上端のボルト形状からなる被着ネジ部が突出孔から設置台の台面上へ突出した突出ボルトと、突出ボルトの一部分に検知可能に接触して設置台の台面の内部に固定され、突出ボルトにかかる力を測定する実量センサと、実量センサによる測定結果を表示する実量表示器とを備えてなり、
    埋設ボルトの定着力試験を行うための埋設ボルト試験機を、前記突出ボルトの被着ネジ部に被着させて台面上に設置し、埋設ボルト試験機によって突出ボルトの設置台への定着力を測定する測定状態において、実量センサにかかる力を検知して実量表示器に表示し得ることを特徴とする、埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置。
  2. 前記設置台は、台板を有してこの台板の下部に内部空間が形成され、
    前記突出ボルトは、下端のボルト頭部と、このボルト頭部から上方へ延出形成された軸棒部と、軸棒部の上端付近に外ネジ形成された被着ネジ部とを具備して一体成形され、
    前記実量センサは、軸棒部に挿通又は螺着する上下方向の中央孔部を有し、かつ中央孔部の下端を含む下面の一部がフラットに形成され、
    内部空間において、実量センサの中央孔部に突出ボルトの軸棒部を挿通又は螺着し、設置台の台板とその下方のボルト頭部との間に実量センサが固定され、
    実量センサは、前記固定された状態において、実量センサの中央孔部と前記軸棒部、又は、実量センサの前記下面の一部と前記ボルト頭部、の少なくともいずれかが接触してなり、
    実量センサは、前記接触してなる中央孔部又は下面の少なくともいずれかを接触検知部として、この接触検知部において、突出ボルトにかかる引っ張り方向又はねじり方向の外力を検知する、請求項1記載の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置。
  3. 前記設置台は、台板を有してこの台板の下部に内部空間が形成され、
    前記突出ボルトは、下端のボルト頭部と、このボルト頭部から上方へ延出形成された軸棒部と、軸棒部の上端付近に形成された被着ネジ部とを具備して一体成形され、
    前記実量センサは、軸棒部に挿通又は螺着する上下方向の中央孔部を有し、かつ中央孔部の上端を含む上面の一部、及び、中央孔部の下端を含む下面の一部がそれぞれフラットに形成され、
    内部空間において、中央孔部に突出ボルトの軸棒部を挿通又は螺着し、設置台の台板とその下方のボルト頭部との間に実量センサが固定され、
    実量センサは、前記固定された状態において、中央孔部と前記軸棒部、又は、実量センサの下面の一部と前記ボルト頭部、の少なくともいずれかが接触すると共に、実量センサの前記上面の一部と前記台板が接触してなり、
    中央孔部における軸棒部との接触部、又は下面におけるボルト頭部との接触部を一の接触検知部とし、前記台板との接触部を他の接触検知部として、各接触検知部において、突出ボルトにかかる引っ張り方向又はねじり方向の外力を検知する、請求項1記載の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置。
  4. 前記突出ボルトは下端のボルト頭部とこのボルト頭部から延出形成された軸棒部と軸棒部の上端付近に形成された被着ネジ部とを具備して一体成形され、
    前記突出ボルトの前記軸棒部には中央孔部に螺着する外ネジが形成され、
    前記実量センサは、軸棒部の前記外ネジに対応する内ネジが形成された上下方向の中央孔部を有すると共に、
    内部空間において、中央孔部に突出ボルトの軸棒部を螺着し、設置台の台板とその下方のボルト頭部との間に挟まれた状態で、実量センサが固定部材によって固定され、
    実量センサは、前記固定された状態において、中央孔部と前記軸棒部が螺子接触し、かつ、実量センサの下面と前記ボルト頭部が面接触すると共に、実量センサの上面と前記台板が面接触してなり、
    実量センサは、前記軸棒部との螺子接触部、並びに、前記台板又は前記ボルト頭部との面接触部を、それぞれ接触検知部として、各接触検知部において、突出ボルトにかかる引っ張り方向及びねじり方向の外力を検知する、請求項1記載の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置。
  5. 前記内部空間は下方又は側方のいずれかへ開放してなるか、又は取り外し可能な蓋板によって上方、下方又は側方のいずれかへ開放可能とされ、実量センサは固定部材の着脱によって取り外し可能に固定される、請求項1、2、3、又は4のいずれかに記載の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置。
  6. 前記設置台は下部にて両側方へ張り出した接地板を有してなり、接地板の下面全体が接地面に面接地し得る、請求項1、2、3、4、又は5のいずれかに記載の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置。
  7. 前記突出ボルトは、下端のボルト頭部と、このボルト頭部から上方へ延出形成された軸棒部と、軸棒部の上端部にて段状に縮径形成された被着ネジ部とを具備して一体成形され、
    前記実量センサは、軸棒部を挿通又は螺着し得る上下方向の中央孔部を有し、軸棒部を挿通又は螺着した状態で台板の下部に固定され、
    さらに、前記突出孔は突出ボルトの被着ネジ部の外径よりも大きい孔径からなり、
    前記実量センサが固定された状態で、被着ネジ部が突出孔に接触することなく突出孔内を遊挿して台板の上方へ突出してなる、請求項1、2、3、4、5、又は6のいずれかに記載の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置。
  8. 前記軸棒部は、ボルト頭部上縁から段状部までの所定の第一軸長部分が拡径部とされ、当該拡径部の段状部より先側の所定の第二軸長部分が縮径した縮径部とされ、この縮径部の先側の所定の軸長部分が外螺子形成された被着ネジ部となっており、
    また、軸棒部の縮径部の外径は前記突出孔の孔径よりも小さく設定されると共に、
    軸棒部の拡径部の外径は突出孔の孔径よりも大きく、かつ、拡径部の軸長さである第一軸長は、実量センサの中央孔部よりも小さく設定され、
    前記実量センサが固定された状態で、縮径部及び拡径部のいずれもが、突出孔の孔面、ないし台板10の上下面のいずれにも接触することなく、突出ボルトが実量センサに固定される、請求項2、3、4、又は7のいずれかに記載の埋設ボルト試験機用キャリブレーション装置。
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